- 1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) :2011/10/30(日) 22:27:40.41 ID:/Ac8Epa90
-
ガチャッ・・・・・
香焼「―――ただいまー……って、え」ピタッ・・・
神裂・五和「「むぐぐ」」ジー・・・
浦上「あ、おかえりー」モグモグ・・・
もあい「にゃー」
香焼「……あの2人、向かい合って何してんの?」タラー・・・
浦上「見て分からない?」モグモグ・・・
香焼「分かりたくないから聞いてる……五和が竹刀持ってて、カオリ姉さんは片膝着く恰好?」タラー・・・
浦上「まぁまぁ。もう少し見てりゃ分かるヨ。あ、ほら」チラッ・・・
香焼「え……なぁ!?」ギョッ!
五和「―――行きます! ッ……チェストおおおぉっ!!」グッ! ブンッ!
神裂「来い……そぉいッ―――」カッ!
スパーンッ!!
神裂「―――いぃッ~~~~~~~~~~痛ッたああああああぁいぃっ!!」グアアァッ!!
五和「ぐぅ……また失敗かぁ」チェッ・・・
香焼「」
浦上「ね?」フフッ
香焼「な……なぁにが『ね?』だあああぁっ!! 五和が姉さんの額(デコ)カチ割ってんだろうがああぁっ!!」ムホンダアアァ!!
浦上「いやいや。五和が姉様に『白刃取り出来るか?』なんて聞いちゃったのがきっかけで熱くなっちゃってんのヨ」ハハハ
もあい「なー」コクコクッ
香焼「あーこの前建宮さんがボコボコになってたヤツか……じゃなくて、やめろよっ!! てか浦上も停めろよ!!」ダラダラ・・・
浦上「面白ければいーかなーって」ケラケラ!
香焼「最っ悪だコイツ!!」タラー・・・
神裂・五和「「ワンモァセッ!!」」グッ!!
香焼「止めてええええぇ!! 我が家の平穏を乱さないでえええぇっ!!」ウギャアアァッ!!
あまくさっ♪ さんどめ。
もあい「みゃー」フシフシ- 2 :VIPにかわりまして建宮がお送りします :2011/10/30(日) 22:30:25.44 ID:/Ac8Epa90
- 建宮「どうも。始めましての方は始めまして。お久しぶりの方はオヒサーなのよね」ビシッ
建宮「この物語は『とある魔術の禁書目録』及び『とある科学の超電磁砲』の二次創作SSで原作崩壊・厨二等含む駄文でございます」
以下、大まかな設定。
・メインは天草式十字凄教の……香焼、五和、浦上、そして神裂。
・基本ほのぼの。性格は本編より丸い。 例) ステイルが14歳相応。神裂が18歳相応。禁書目録が左2人とそれほど仲違いしてない。
・大きく二分して「学園都市編」と「英国編」。ラブラブ、エロエロは未定。
・組織設定や社会背景等はやたらリアル思考……だけど駄文。凡ミス多々。
・アンケートやリクエスト、偶に安価の御協力お願いします。
※前作、前々作を先に見て頂けると色々早いです。
①あまくさっ! ・・・・・ ( http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1299/12992/1299246176.html )
②あまくさっ!? ただいま。 ・・・・・ ( http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1314/13141/1314102396.html )
建宮「矛盾点や歪みが多々出てくると思いますが、『魔術師(及び魔女)の仕業かっ!』と流して下さい」
建宮「では素人の駄文ですが、何卒、宜しくお願いします」ノシ
<勝手な設定>
・天草式の若手数名は偽戸籍(ダミーID)で学園都市の学校・生徒の中へ紛れ込んでいる。所謂、潜入任務である。
コレは英国清教の命であり、また、アレイスター(あちら)側の意向。
表向き――無論、一般的には裏である――英国側としては学園都市の動向を探るスパイ。
しかし裏向きには――若手には悪いが――……アレイスター監視下の人質でもあった。
・神裂は、土御門からの呼び出し、禁書目録の『監視』という名のお世話(加え、上条当麻に会いに)、教徒の活動視察で学園都市に来る。
ステイルも神裂と類似行動。ただしかなり暇人。何故か香焼と仲良し(本人は否定)。
・カルテッ娘・・・必要悪の協会(ネセサリウス)に所属・使者・嘱託として出入りする(喧しい)少女達。
アニェーゼ、アンジェレネ、サーシャ、レッサー。(予備娘:ランシス)
・もあい・・・絹旗最愛が拾い、香焼が預かって半ば飼っているぬこ。決して絹旗本人ではない。
・⑦・・・削板軍覇。読み方は根性、正義、バカ。
・学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』・・・理事校指定の高級マンション。香焼宅(天草本部の金で)。
・火織姉さん18歳・・・歳相応。お友達はむぎのんとこのりん。
・メンヘラ少年ステイル君14歳・・・必要悪の協会№1ツンデレ。
・カミやん病・・・読んで字の如し。『彼』っぽくなる。
また追々捕捉してきます。分からない事や意見があればドンドン質問やコメしてください!
- 4 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 22:35:15.48 ID:/Ac8Epa90
- ―――とある日、AM07:00、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・<香焼side>・・・
この学園での潜入任務が始まってから、結構時間が経ったなぁと感じる。
実際にはそんなに月日は過ぎていない筈なのだが、何ともなん。多分、濃い毎日を過ごしている為かもしれない。
その主な原因は……今、リビングに布団を敷いて寝ている連中の所為(おかげ)だろう。
神裂・五和・浦上「「「むぅ……むにゃ」」」Zzz・・・
香焼「平日なのに、お寝坊姉妹め……もあい。三人起こしといて」テクテク・・・
預かり子猫(主:最愛)を持ち上げ、五和の腹部に降ろす。
もあい「みゃん」ペロペロ・・・クシクシッ
五和「ん……ぁ……ひゃんっ!!」バッ!!
香焼「起きろー。学校っすよー」コトコト・・・
五和「ふぇ……ぁ」ポケー・・・
香焼「もあい。次浦上ー」チラッ
もあい「にゃん」ペロペロ・・・パクッ
浦上「あ、んん……み、耳はぁ……ぇ……んあっ!!」バッ!!
香焼「……学校の準備」ハァ・・・
五和「ウラー。朝っぱらからエロい声上げるのは駄目だよ。コウちゃんが興奮しちゃうって」ハハハ
熱々のバターロールを五和の顔面目掛けて投げつけた。見事に口でキャッチしやがった。ちくしょー。
浦上「んー……シャワー」スッ・・・ポトッ
五和「ウラ、時間かかるんだから後にしてよ。私先に行く」スッ・・・
浦上「えー……ジャンケン」ジトー・・・
香焼「身支度あるんだったらもう少し早めに起きればいいじゃん。仮にも女なんだからさ」ハァ・・・
五和「れっきとした女子ですよーだ」ベー!
さておき、浦上に抱え上げられカオリ姉さんの上に落ちたもあいは……姉さんの浴衣(寝巻き)の中に潜り込んでいた。
もあい「なー」ペロペロ・・・コロコロ・・・
神裂「ぁ……ん……っ」ピクッ・・・
香焼「おい浦上。もあい何とかしろ」タラー・・・///
浦上「え?」ポカーン・・・
もあい「にゃー」ペシペシッ・・・モゾモゾ
神裂「ふぁ……んっ……あっ」ブルルッ・・・
香焼「もあい。その二つは玩具(ボール)ではありません」アララ・・・///
浦上「放っておいても大丈夫っしょ。姉様、今日は仕事無いらしいし……って、あ! お姉狡いっ!」ギョッ・・・
五和「へへーん! 早い者勝ちー!」パタパタッ!!
浦上「ぐぬぬぅ」ギリギリ・・・
香焼「はぁ……良いから姉さん起こしてよ」ッタク・・・
ぶっちゃけ、健全な男子が朝っぱらから聞いてはいけない様な声を上げてらっしゃる。早く止めてくれ。 - 5 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 22:37:27.88 ID:/Ac8Epa90
- カオリ姉さんが目を覚まし、五和と浦上がシャワーを終え、朝食タイム。牛乳とバターロールと簡素なサラダだ。
五和「もぐもぐ……んー」カチカチ・・・
香焼「……おい」ジトー・・・
五和「んー?」カチカチ・・・
香焼「食事中、携帯弄るなよ」ハァ・・・
五和「うわぁ爺臭い発言」カチカチ・・・
喧しい。マナー的に駄目だろ。
五和「はいはい……それじゃあ姉さんは如何なの?」チラッ・・・
香焼「は?」チラッ・・・
神裂「……ふぇ?」パラッ・・・
新聞を読みながらバターロールを咥えてらっしゃる。
香焼「……はぁ」ポリポリ・・・
五和「ほら注意しなよー」ジトー・・・
神裂「あ……す、すいません。はしたなかったですね」アハハ・・・
もあい「んなー」モグモグ・・・
何とも言い辛い。
浦上「あはは。ま、姉様も徐々にこの家の色に染まってきたという事ですヨ」クスクスッ
五和「そだねー」アハハ
神裂「そ、そうですか? それは良かった」フフッ
いや、駄目ですからね。ソイツら色に染まったら確実に馬鹿になります。
五和「むー……前にコウちゃんだってご飯食べながら勉強してたでしょ」ジトー・・・
香焼「それはテスト前だったから仕方ないだろ」フンッ
五和「じゃあ私も重要なメールだもーん」カチカチ・・・
香焼「じゃあ携帯見せてよ」ムッ
五和「……さいてー。へんたーい」ウワァ・・・
浦上「香焼。人の携帯見ちゃダメだヨ。人間関係の解れになりかねないデスって」メッ
神裂「そうですね。プライバシーは大事ですよ」コクッ
何故、僕が悪者扱いされてるの? ねぇ? 悪いのそっちだよね?
- 6 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 22:44:12.88 ID:/Ac8Epa90
- というか、姉さん。この馬鹿2人をちゃんと叱って下さいよ。
神裂「あはは……まぁ確かに『ながら食事』はいけませんね。以後注気をつけましょう」ポリポリ・・・
五和「そうだよ、コウちゃん」メッ
香焼「今度上条さんにお前の日頃の行い言っといてやる」モグモグ・・・
五和「にゃんですとっ!? こ、コウちゃーん。今日帰りにシュークリーム買って来てあげるから、それだけは……、」ダラダラ・・・
ったく……エクレアが良い。
浦上「じゃあ私シュフォンパイ!」ハーイ
神裂「それでは抹茶プリンで」コクッ
もあい「みゃー(モンポチで)」フシフシッ
五和「」
香焼「今日は五和の奢りかぁ。やったね」ハハハ
五和「鬼ー! 悪魔ー! チビー!」ギャーギャー!
うっさい。チビ言うな。いいからさっさと喰え。また遅刻するぞ。
五和「くっそぅ……覚えてろよぅ」ギリギリ・・・
浦上「お菓子の件は忘れないヨー。それよりお姉、今日ガソリン入れてかないと拙いって言ってなかった?」
五和「あ、そうだ! もぐもぐ……ふぉちふぉうふぁま!」ゴックンッ!
香焼「おい、食器!」ア!
五和「ふぁふぁふ……ごっくん……あー、片付けといて! お菓子買ってきてあげるから! ウラ、急ぐよ」パタパタ!
浦上「はいはい。お姉ー、歯磨きセット持った方が良いでしょー」ゴチソウサマー
五和「うん。それじゃあ行ってきまーす!」バッ!
浦上「お姉ーメットメット! はぁ、やれやれ。私も行ってきまーす」テクテク・・・
神裂「行ってらっしゃい」コクッ
慌ただしいヤツら。
神裂「香焼も、そろそろ時間でしょう。片付けは私がやっておきますから準備を」コクッ
香焼「あ、いえ」
神裂「いいから」ポンッ
香焼「……それじゃあお願いします」ペコッ
もあい「みゃん」ゴロゴロ・・・
教徒的には不敬罪だが、家族的には……お言葉に甘えよう。
香焼「それじゃ留守をお願いします」ペコッ
神裂「はい。任されました」
もあい「にゃー」コクコクッ
五和と浦上とは違い、安心して家を任せられる。うっかり癖はあるけど、それでもあの2人よりはマシだ。
僕は合いカギ(カードキー)を姉さんに渡し、エレベーターへ向かった。
- 7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 22:48:28.01 ID:hsrcUVQDO
- 新章キター――――!! >>1ありがとう!
ちなみにタイトルは『さんどめ』じゃなく『すんどめ』なのか? - 8 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 22:51:11.31 ID:/Ac8Epa90
- ―――とある日、AM09:30、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・<神裂side>・・・
妹弟分達が登校したので暇になる。
いや、暇といえる程暇な身分ではないのだが、そこまで急ぎの仕事は入っていない。
天草内の事務仕事は主に中堅組(建宮達)や本部の年寄衆の仕事で、私は判を押すだけ。
必要悪の教会(ネセサリウス)の仕事も今は入っていない。禁書目録(あの子)の監視はステイルか若衆2,3名で十分だ。
という訳で、特にする事もない。
神裂「ニート、という訳ではないですが……困りましたね」ポリポリ・・・
もあい「にゃー」コクコクッ
とりあえず一服し、食器を洗って戸棚に戻す。それから天気が良いので私と五和、浦上の分の布団を干す事にした。
因みに香焼の分は干せない。あの子の部屋は私達侵入禁止の張り紙が貼られている。御丁寧に魔術的&高科学的な鍵までしてあるのだ。
神裂「そんなに、見られたくないんでしょうか」フム・・・
まぁ思春期の男の子故、仕方ないといえば仕方ないのだが。
あの子に限って部屋を汚くしているという事は無いだろうけど、ちょっと心配。
さておき、やる事も無いのでもあいと遊ぶ事に。
神裂「チチチチ。おいでおいで」ニャーン
もあい「んなー」トコトコ・・・
神裂「よいしょっ」ナデナデ
もあい「なーぅ」フシフシッ
ソファの上に寝転がりながら子猫を撫でる。こんな姿、知り合いに見られたら大変な事になるだろう。
神裂「しかし……あの子達からは、力の抜き所を教わりましたね」フフッ
もあい「みゃん」コロコロ・・・
奈何せん抜き過ぎではないか、と偶に反省はするが、これが人間らしさじゃないかと『彼』は笑った。
神裂「……にゃー」フフッ
もあい「にゃー」ペロペロ
猫の様な生き方も、悪くはなかろう。
- 9 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 22:52:54.64 ID:/Ac8Epa90
- 気付くと昼前くらいだった。そろそろ私服に着替えよう。
もあいを床に置き、シャワーを浴びに行こう……と思った瞬間、携帯が鳴る。
神裂「メール……麦野さん?」フム・・・
短く『何してんの?』と一言。とりあえず何もしてない事を伝え、麦野さんは何してたのかを尋ねてみた。
さて、シャワーを―――
もあい「にゃっ」Prrr!
神裂「……相変わらず早っ」タラー・・・
―――15秒経たない内に次のメールだ。『早朝勤明け。私もひまー。遊び行くわよ』と単純明快な文章。
丁度暇していた私にとって魅力的な誘いだったが、今日は留守を任されている身である。
正直にその旨を伝えて、携帯をテーブルに置く。
また直ぐに携帯が鳴ったが、とりあえずシャワーを優先させてもらおうと、浴室に向かった。
神裂「……ん?」ガララ・・・
またボトルが増えてる。五和か浦上のだろう……あとで借りてもいいかな。
なんて馬鹿な事を考えながら、電子パネルを弄ってお湯の温度を上げる。
最近の家電は何でもかんでもワンタッチで便利なモノだ。この街に限らず、必要悪の教会の寮の方も色々便利になって来ている。
神裂「ふぅ……んー、少し前髪伸びたかな」ジャアアァ・・・
何本か鼻に掛るくらいになってきた。流石に邪魔かもしれない。
基本的にファッション云々は気にしたりしないのだが、戦闘の支障になりかねない前髪などは定期的に切らねばなるまい。
後ろ髪? ああ、どーせ結ぶから良いんですよ。
もあい『みゃー』カリカリ・・・
神裂「んー。もう少し待っててねー」モイスチャモイスチャ・・・
もあい『みゃーん』カリカリ・・・
香港で買ってきたシャンプーでササッと髪を洗い、ある程度の水気を切って浴室から出る。
瞬間……けたたましいチャイムの音が鳴っている事に気付いた。
神裂「な、何ごと?!」ギョッ!
もあい「……みゃう」フシフシ
もあいが浴室のドアをカリカリ引っ掻いていた理由はこれか。
急いで身体を拭き、髪を乾かす間も無く急いで団子に纏める。それから下着を穿着け、服を取りにリビングに。
すると、ふとチャイムが止み……今度はヤクザの取り立て宜しく、喧しいノックと怒号が始まった。
麦野『テメェ火織っ!! 私無視するたぁ良い度胸じゃねぇかっ!! 居んのは分かってんのよっ!!』ガンガンガンガンッ!!
神裂「む、麦野さん!?」ギョッ!?
何!? 何故!? 何で!?
- 10 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 23:03:41.19 ID:/Ac8Epa90
- 兎角、ベルトも閉めないまま急いでドアに向かい、鍵を開けた。
麦野「開けろー!! って、うをっ!? こんにゃろぅ……いつまで待たせんのよ」ジトー・・・
神裂「え、あ、ええっと……え?」ポカーン・・・
絹旗「麦野……やっぱ超失礼ですって」ハァ・・・
都市での友達――麦野沈利さんと、その妹分兼香焼の親友――絹旗最愛さん。
もあい「にゃー」トコトコ・・・ピョンッ
絹旗「もあいー。おはよーございます」ナデナデ・・・
神裂「あ、その……と、とりあえず中に」ポリポリ・・・
麦野「ん。お邪魔しまーす」テクテク・・・
絹旗「んもー。超ふてぶてしいんですから……すいません。超お邪魔でしたよね」ペコッ
いや、別に邪魔では無いのだが些か急なモノで驚いているのだ。
麦野「急って何よ? 私メールしたし電話もしたじゃない」フーンダ
神裂「え? 嘘」タラー・・・
リビングに戻り携帯を開く……メール2件。着信7件。
神裂「あー……すいません。お風呂に入っていたもので」ポリポリ・・・
麦野「ずぶ濡れの髪見りゃ分かるわよ。さっさと乾かしてきなさい……あ、やっぱ駄目。私乾かしてあげるから」ニヤリ・・・
神裂「は、はぁ」タラー・・・
麦野「さぁて。どうしてくれようかなぁ」フンフフー♪
神裂「お、お手柔らかに」タラー・・・
その後、プロの美容師宛らの腕前で髪をセットされた……何故かツインテールやら三つ編みやらに。
絹旗「もあいー。新発売の『触手型猫じゃらし』っての買ってきたんですよー」ウネウネ・・・
もあい「なぅ?」ジー・・・
こっちはいつも通りですね。
- 11 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 23:13:56.01 ID:/Ac8Epa90
- ―――とある日、AM11:30、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・<神裂side>・・・
何故かローラ以上に奇抜な髪形にされたまま、昼食作りに入る。
確かパスタが残っていた筈だ。朝に香焼が切った野菜の残りと混ぜてサラダパスタにしよう。
麦野さんはソファに横になり、絹旗さんはもあいと一緒に大人しくテレビを見ていた。
ふと、麦野さんが呟く。
麦野「んー……それにしても便利ね」ジー・・・
神裂「はい?」グツグツグツ・・・
麦野「火織、私ん部屋でメイドしない? 給料弾むわよ」ニャリ・・・
神裂「え、遠慮します」タラー・・・
仕事がありますし、何より……メイドという単語に良い覚えがない。
麦野「んじゃ結婚して」ハハハ
神裂「ったく……貴女が妻になるというなら考えましょう」ハァ
麦野「バーロー、私が旦那だ。『受け』はアンタの性分でしょう」クスクスッ
神裂「さぁね。私は『立ち』回る方が得意かと」ザクザクザクッ
麦野「あっはっはっ! 言うねぇ。ま、私もアンタも猫っぽくは無いわな」ニヤニヤ・・・
絹旗「何の話してるんですか?」ポカーン・・・
もあい「にゃん?」ポカーン・・・
知らなくて良い話ですよ。
麦野「それにしても、何でこんな時間にシャワー浴びてんのよ。朝帰り? それともマスでも掻いてた?」ボリボリ・・・
神裂「んな訳無いでしょう。香焼達が登校した後、家事を終えてから着替えを……って、お昼前にお菓子食べないの」メッ
麦野「なーんだ。つまんないわねぇ」フーン・・・
神裂「変な期待する方が間違いなんですよ。そういう艶モノキャラは私には合いません。ドチラかといえば貴女とか結標さんでしょう」フフッ
麦野「うっせ……けっ。それに、そりゃ美偉の枠だっつの」フンッ
まぁ唯一の彼氏持ちだからなぁ……浦上の色々な疑惑を除いて。
神裂「ところで早朝勤務と言っていましたが何時くらいから?」チラッ・・・
麦野「3時起きの4時半開始よ。マジふざけてるわ」ハァ・・・
神裂「それはまぁ」フム・・・
絹旗「ぶっちゃけ超眠いです。第4学区の倉庫、超寒いし超臭いんですもん」ウヘェ・・・
麦野「でもまぁ『ナマモノ』の取り扱いにゃ便利な所だからね……おっと」ム・・・
神裂「…………、」グツグツグツ・・・
多くは聞かない。今はまだその時ではない。香焼と『とある御人』と、そう約束している。
- 12 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 23:24:54.45 ID:/Ac8Epa90
- さておき、昼食を終え一服している最中、絹旗さんが寝ボケ眼で虚ろ虚ろしているのに気付く。
昨晩何時に寝たのかは分からないが、早朝から動き回ってきたのだ。眠かろう。
神裂「絹旗さん。少しソファで横になっても良いですよ」チラッ・・・
絹旗「え、あ……えっと」ボー・・・
もあい「にゃん」ジー・・・
麦野「駄目。ソファ私の」ボリボリ・・・
また大人げない事を。
神裂「……そぉい」グイッ
麦野「むぎゃっ!?」ヒョイッ!
神裂「はいどうぞ」フフッ
絹旗「ええっと……それじゃあ少しだけ」アハハ・・・
麦野「はーなーせー!」ジタバタ!
我儘娘め。てか聖人たる私と純粋な力で張り合わないでください。
兎角、ソファに横たわった絹旗さんに布団を掛ける。
すると……あっと言う間にスヤスヤと寝息を立て丸くなった。相当疲れていたのだろう。
此処までしてしまえば麦野さんも文句は言えまい。
麦野「ぐぬぬぅ」ギリギリ・・・
神裂「やれやれ。意地悪しないでください」パッ
麦野「うわっと……このおっぱい星人め」ジトー・・・
土御門みたいな事言わないでください。さておき、再び暇になる。
神裂「麦野さんは眠くないのですか?」フム
麦野「んなガキじゃないわよ。今寝たら夜眠れないでしょ」ッタク・・・
神裂「その理屈こそ子供っぽい気が」アハハ・・・
麦野「うっせ。とりあえず今夜は仕事無いから予約してたスパエステ行ってグッスリ寝るつもり」
神裂「はいはい。エステエステ。二十歳にも満たないのに頑張りますねー」ズズズズ・・・
麦野「チッ……アンタは良いわよねー。美容ケアとかしないくせに肌ツルっツルだし」ジトー・・・
まぁ聖人特権です、とは言えないので苦笑して誤魔化しておく。
- 13 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 23:27:01.45 ID:/Ac8Epa90
- しかし麦野さんこそ、そんな場所に通わなくても十分お綺麗でしょうに。
麦野「嫌みにしか聞こえないわ、この勿体無い美人め」フンッ
神裂「お褒めの言葉として受け取っておきましょう」ズズズズ・・・
麦野「ぐっ……受け流すの上手くなったわね、こんちくしょー」ジトー・・・
大片、貴女の悪態に慣れた御蔭です。
麦野「はぁ……それより、アンタ今日何時まで留守番なのよ」バリバリ・・・
神裂「香焼か五和、浦上が帰って来るまでですから……あと2,3時間程でしょう」フムフム
麦野「長ぇし。買い物行こー」グデェ・・・
神裂「だから留守番だと言うに」ハァ・・・
麦野「鍵閉めてけば大丈夫だって。合いカギ有んでしょ?」チラッ・・・
そういえば預かった気がする。
麦野「それ見ろ! さ! 行きましょ!」キラキラ!
神裂「し、しかしですね……ほら! 絹旗さんが!」アタフタ・・・
麦野「放っといても大丈夫よ。坊やにでも喰わせときなさい」ハハハ
神裂「あの子はそんな事しません! というかそんな度胸有りません!」ヤレヤレ・・・
麦野「分ーってるわよ。だから置いてくの。ささ、準備準備!」フンフフーン♪
神裂「あ、ちょ、キャー!!」パタパタ・・・
半ば強引に着替えさせられる。先日買ったライン入りの開襟Yシャツとレディースパンツ。
麦野「髪は下の方で結んでっと……ふふふふ」グッ!
神裂「ま、また慣れない恰好をさせる」カアアァ///
麦野「さっきの恰好の方よりもずっと普通よ。文句は良いからさっさと行くわよ!」オー!
神裂「ちょ、ちょっと! せめて書き置きを!」アワワワ・・・
麦野「んなのメールすりゃ直ぐでしょ。さっさとしなさーい」テクテク・・・
まったく……この人は相変わらず独尊的だ。
麦野「あったり前よ。自分中心じゃない生き方なんて自我が無い人間でしょ」フンッ
神裂「そういう哲学的な考えを言っても、我儘にしか聞こえませんって」ハァ
麦野「そーですねー。悪ぅござんした。さーて美偉に後で合流しろってメール入れたしー、ついでに結標も誘うか。どうせ暇してんだろ」カチカチッ
神裂「……はぁ」トテトテ・・・
麦野「そんじゃ! 良い男探しレッツゴー!!」イエーイ!
神裂「えー」タラー・・・
結局、最終下校時刻過ぎまで連れ回される事になった……歳相応といえば歳相応なのかな。
- 14 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 23:31:50.41 ID:/Ac8Epa90
- ―――とある日、PM04:30、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・<香焼side>・・・
かなり面倒臭い課外授業を終え、我が家に帰る。
マンション前のバス停に降りた時、馬鹿一号のビックスクーターが横を通り過ぎて行った。勿論、二号もケツに乗っている。
(残念ながら)丁度良く姉分2人も帰宅の御様子だ。
狭いエレベーター内で、てきとー――っに五和の相手をしながら部屋に向かう。
五和「―――だーから! エクレア買ってきてあげたんだから感謝して欲しいの! なんて弟思い……私ったら姉の鑑でしょう!」ホラッ!
香焼「はいはいありがとー……あれ? 鍵掛ってる」ガチャッ・・・
五和「え? カオリ姉さんは?」キョトン・・・
出かけたのか。きっと近くのコンビニ辺りだろう。ただ、第1学区にはまともな店が少ないので他学区まで出張らねばならない。
兎角、後でメールしとこう。
浦上「ん?」ピタッ・・・
五和「どったの?」
浦上「……靴」チラッ・・・
五和「は?」キョトン・・・
玄関に……自分のサイズより少し小さいくらいのブーツ。急いでリビングに向かう。
絹旗・もあい「「すぅ……くぅ」」ムニャムニャ・・・
香焼「……なんでさ」
何故か友人とその猫がソファの上で寝息を立てていた。
五和「あー……私達帰ろうか?」ニヤリ・・・
浦上「そうですネー。此処は若い御二人に……香焼、据え膳食わねば何とやらダゾ」ニヤニヤ・・・
香焼「縛るぞ」ギロッ・・・
五和「おお、こわいこわい」フフフ・・・
浦上「縛られるのは趣味じゃないので帰りますネー」フフフ・・・
ごめんなさい。帰らないでください。2人きりにしないでください。
五和「ふふふふ……やっと上下関係が分かったか」ニヤリ・・・
浦上「ねぇねぇ。執事服とメイド服、どっち着たい?」ニヤニヤ・・・
調子に乗りやがらないでくださいまし、糞っタレ御姉様方。
- 15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 23:49:37.79 ID:BgN9yAi70
- >>1乙!! おかえりー!
親戚さんに、キャバクラ編をはやく書くように伝えておくんだよ! - 16 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 23:53:01.06 ID:/Ac8Epa90
- 五和「こらこら怒らないの。最愛ちゃん起きちゃうでしょ」メッ
絹旗「うぅーん……、」ムゥ・・・
香焼「……いや、起こしても良い気がする」ハァ・・・
浦上「そんじゃ香焼が起こしなヨ」ウンウン
香焼「えー」タラー・・・
嫌な予感しかしない。
香焼「……やっぱ寝かせとこう」コクッ
五和「うわぁチキンめ」ジトー・・・
浦上「仕方ない、手を貸そう……えいっ☆」ドンッ!
香焼「ちょっ! ど、うわっ!!?」グランッ!!
背後から押され、勢い止まらずソファの方へ。
浦上「そのまま抱き着いちゃえ♪」ウフフ・・・
五和「ふふふ、妹者。やりおるのう、やりおるのう」ニヤニヤ・・・
香焼「こんっ……畜生!!」グンッ!!
五和「おお! 踏み止まった!」オー!
浦上「ちぇっ。覆い被さるだけかぁ」ハァ・・・
危なく最愛の上に居るもあい(なんかややこしいな)を潰しそうになったが、ギリギリセーフ。
あとは避けるだけ……おい、お前ら。絶対押すなよ?
五和「何それ振り?」ジー・・・
香焼「喧しい!」ギロッ!
浦上「まぁそこまで野暮な事はしませんよ……でも」ニヤリ・・・
香焼「え?」タラー・・・
悪寒。
- 17 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/30(日) 23:59:56.64 ID:/Ac8Epa90
- 突如、浦上が叫んだ。
浦上「もあいー! 起きろー!」ニャー!
もあい「ん……にゃっ!」パチッ!
浦上「お姉がモンポチ買ってきたぞー!」ニャーン
もあい「なぅ!」フリフリ!
尻尾を振り喜ぶもあい。何故浦上の言葉が通じる!?
さておき、尻尾は丁度最愛の鼻をこすり……あ。
絹旗「むぅう……ふぁああぁ……ぇ」ピタッ・・・
香焼「…………、」タラー・・・
絹旗「……な、ななんあな、ななな、なななな、7な、ななな、なぁ!?」ギョッ///
香焼「お、OK。落ち着こう最愛」ダラダラ・・・
五和「最愛ちゃーん。私達止めたのよー」フフッ
浦上「でも香焼が『ここは第2位的(メルヘンチック)に目覚めのキスを』なんて馬鹿な事言うもんだから」ハハハ
んな馬鹿な話あるか!! お前ら爆散しろ!!
絹旗「い、いゃ……きゃあああああぁっ!!」ドンッ/////////////////////////////////
香焼「ごべぇえっ!!?」ガンッ!!
五和「お、おおぉ……凄い。天井まで打っ飛ばされる程のテレ隠し」タラー・・・
浦上「轢かれたカエルみたいに天井に張り付いてる。ギャグ回じゃなかったらコウちゃんが四散してたね」ハハハ・・・
もあい「みゃー」ゴソゴソ・・・
ああ……不幸だ。
絹旗「へ……ぁ、ご、ごめんなさい!! つい力量間違えて!!」アタフタ!!
香焼「」ダイジョブダヨー・・・サイキン、ナレタカラー・・・
その後、カオリ姉さん達が帰って来るまで介抱され続けましたとさ。
- 18 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 00:07:06.22 ID:hRNVcAKX0
- ―――とある日、PM07:30、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・<五和side>・・・
夕食時。
今日は姉さんがお客さんを沢山連れてきました。こういう日は夕飯を作るのが大変だけど、その分腕を奮えます。
麦野「―――しっかし、もうちょいまともな男居ないのかしらね。顔良くてもマザコンだったり、金はあっても馬鹿だったり」ハァ・・・
固法「あはは……麦野さんの理想は高過ぎるのよ」タラー・・・
結標「てかさぁ。アンタ如何いう男がタイプなの? よく分からないわ」ジー・・・
麦野「うーん。別に面食いとか富・名声・力が欲しい訳じゃないから……とりあえず脳味噌と心臓と子宮がキュンと来るような男」サラッ
神裂「意味が分かりません」タラー・・・
絹旗「麦野の脳味噌はメルトダウンしてますから仕方ないですよ。ちょっとアレなんです」ハハハ
麦野「……きーぬぅはたぁ」ギロリ・・・
因みにお客さんは麦野さん、固法さん、結標さん、そして最愛ちゃんの4人です。
ちなみに子宮がキュンとくるって……何それ素敵。
浦上「軍覇くんも呼べば良いのにネ」チラッ・・・
香焼「あ、うん。電話してみる」スッ・・・
絹旗「……えー」ジトー・・・
麦野「私もヤダ。暑っ苦しい」タラー・・・
結標「左に同じく」コクッ
あらあら、好き嫌いはいけませんよ。
香焼「えっと……まぁ来る時は勝手に来るから」アハハ・・・
結標「まったく、香焼くんに変な虫が付いちゃったみたいね」ヤレヤレ・・・
絹旗「はい、鏡です」スッ・・・
結標「ぐっ……ジャリん娘ぉ。良い度胸じゃない」ジトー・・・
絹旗「超ありのまま言ったまでですよーだ。アンタは軍覇と超同レベルです」ヘーン
こらこら、喧嘩しないの。ご飯抜きにしますよ。
結標「そ、それは、困るわ」タラー・・・
絹旗「普段まともな手料理なんて食べられませんから」タラー・・・
途端に大人しくなる2人。一体どんな食生活してる事やら。
- 19 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 00:16:47.20 ID:hRNVcAKX0
- 結標さんはさておき、成長期盛りの最愛ちゃんは問題だ。
チラリと保護者役の麦野さんを窺ってみる。
麦野「ファミレス行ってるじゃない。それとも……作って欲しい?」フンッ
絹旗「う……超遠慮しておきます」ジトー・・・
固法「あれ? 麦野さん料理駄目なの?」チラッ・・・
麦野「できるわよ。ただ、やらないだけ」コクッ
絹旗「ホントは超濃い口しか作らないんです。超甘かったり、超辛かったり……大人しく鮭弁だけ喰ってて下さい」ハァ・・・
麦野「てめ……明日の昼、作ってあげるわ。マーボーとカレーどっちが良い?」ニコニコ・・・
絹旗「」チーン・・・
姉妹仲が良いですね。さておき、明日作るならマーボーにしておいて下さい。
神裂「そういえば、今日はカレーでしたね」フムッ
五和「大人数の時はこれが一番ですから」フフッ
固法「そうね。私もお客さんが多い時はそうする」コクッ
結標「アレか。旦那の上司とか知り合いに対してか」ニヤリ・・・
麦野「美偉、それは駄目よ。手抜きってばれちゃうと旦那が仕事場で嘗められるから」フムフム
固法「誰が旦那だ! あと先輩は客なんか連れて来ないわよ!」ンモー!
この中で唯一の彼氏持ちさん。私とそう歳は違わないのに、大分『大人』らしい。
別名このりん先生(恋愛的な意味で)さん。
固法「碧美(ルームメイト)が友達連れてきたり、最愛ちゃんとか打ち止めちゃん、那由他ちゃんが遊びに来た時よ」ヤレヤレ・・・
絹旗「姉貴さん……手抜きだったんですか」ドヨーン・・・
固法「て、手抜きじゃないわよ! あーもう! 麦野さん! 余計な事言わないで。最愛ちゃんが信じちゃったじゃない!」ジトー・・・
麦野「あはは。悪い悪い」クスクスッ
まぁでも、カレーは個人の味が出ますよね。作り手の個性というか何というか。
浦上「確かに。姉様とお姉のカレーでも大分違いますからネ」ウンウン
香焼「五和は黒糖と山椒入れるし、姉さんは……シナモンと生姜でしたっけ?」チラッ・・・
神裂「ええ。浦上はコーン缶でしたね」チラッ・・・
浦上「はい。メキシカン風に。固法さんは?」チラッ・・・
固法「牛乳よ」コクッ
はいはい、ムサシノムサシノ。って何かコウちゃんが必死にメモしてます。
カレーの隠し味程度の牛乳で身長は伸びませんよ。
- 20 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 00:25:55.51 ID:hRNVcAKX0
- カレーは簡単に作れる故に、アレンジし易く奥が深い。その点で個性が出るのでしょうね。
絹旗「簡単に作れる?」キョトン・・・
結標「アレンジ?」ポカーン・・・
浦上「えっと……お二人さん。カレー作った事は?」チラッ・・・
絹旗・結標「「…………、」」タラー・・・
浦上「マジですか?」ポリポリ・・・
麦野「おいおい……絹旗は包丁握らせた事無いからしゃーないけど、結標、アンタ」ジトー・・・
結標「りょ、料理はするようになったわよ! ただその、うん、カレーがまだなだけで」タラー・・・
固法「何なら作った事あるの?」キョトン・・・
結標「……サラダ」ボソッ
神裂「他には?」フム・・・
結標「焼肉。あと、目玉焼き……あ、最近ハムエッグとスクランブルエッグを覚えたわ」コクッ
麦野「……味噌汁とか惣菜系は?」
結標「こ、小萌の手伝いなら」ウーン・・・
結局、作れるのは2素材までの組み合わせか。なんか可哀想になってきた……今度料理教えましょう。
絹旗「むぅ……香焼は料理出来るんですか?」チラッ・・・
香焼「え? うーん、まぁボチボチ」ポリポリ・・・
浦上「香焼は姉様とお姉に教わりながら料理覚えてるからネー」コクコクッ
固法「あら。それじゃ、何れ完璧な料理人になるんじゃない? 師匠が2人ともプロ級だし」フフッ
香焼「あはは。でも2人の腕前は越えられないっすよ」ハハハ・・・
最悪、コウちゃんを家政夫にでも貰ってやって下さい。
結標「うん。それはアリね」ニヤリ・・・
絹旗「っ! わ、私が雇いますから!」アタフタ・・・
香焼「マジ待って……おい、馬鹿一号」ギロリ・・・
五和「あはは。ごめんごめん。まぁでも料理は覚えといた方が得ですよ。女子的には」フフッ
麦野「だってよ絹旗。男の子の方が料理出来るのに女子のアンタが出来ないって残念極まりないわね」ハハッ
いや、コウちゃんはどっちかっていうと女子ですから……あ、ごめんなさい睨まないで鋼糸(ワイヤー)出さないで。
絹旗「むぐぐ……わ、私はこれから超プロ級になるから良いんです」ムンッ!
結標「一人で?」チラッ・・・
絹旗「あ、姉貴さんに教わりながら」ボソボソ・・・
固法「あらあら。私が先生? じゃあ頑張って教えなきゃね」ポンッ
麦野「何で私じゃねぇのよ」ジトー・・・
絹旗「麦野の料理は超大味だってさっき言ったでしょう」ハァ・・・
神裂「それでは麦野さんも修行ですね。無論、結標さんも」フフッ
麦野・結標「「うげぇ」」タラー・・・
なーんて言ってる間に完成しましたよー。皆で配膳して、いただきましょう。
- 21 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 00:28:48.84 ID:hRNVcAKX0
- ―――とある日、PM09:00、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・<香焼side>・・・
夕食後、最愛と麦野さんは迎えというなの小間使い(浜面さん)を呼んでホテルに帰っていった。
淡希さんは月詠先生が週末飲み会らしいので、もう少し此処に居たいらしい。
何でも『小萌が寝た後に帰らないと色々大変なのよ』だとか。
浦上「さてと……そろそろお風呂沸いたんじゃないかな?」チラッ・・・
香焼「あ、うん。そうだね。淡希さん、先どうぞ」チラッ・・・
結標「んー。最後で良いわよー」モグモグ・・・カチャカチャ・・・
もあい「にゃー」コロコロ・・・
神裂「……あ、次のクエストってホットドリンク必要でしたっけ?」カチャカチャ・・・
結標「そうね……そうだ。そのまま回復系アイテムも買い込んじゃって」カチャカチャ・・・
只今、姉さんとモンバス(モンスターバスターポータブル)中。
香焼「うーん。でもお客様だし」ポリポリ・・・
結標「そー……んじゃ、一緒に入る?」カチャカチャ・・・
香焼「なっ!!」カアアァ///
結標「あはは。冗談よー。ま、香焼くんくらいなら気にしないけどね」カチャカチャ・・・
五和「ふむふむ……じゃあ私もコウちゃんくらい気にしないよ」ニヤリ・・・
冗談は止めて下さい。心臓に悪い……あと五和。お前は論外だ。
五和「酷っ!? 姉ちゃん悲しいよぅ……昔はお風呂一緒に入ってたのに」モジモジ・・・
結標「ほうほう。その話詳しく」キランッ!
五和「そう。あれはそう遠くない昔。コウちゃんの方が無理矢理風呂に入り込んできて狭い風呂の中『いつわねーちゃーん!』って」ジー・・・
浦上「あはは。懐かしー。かなりヤンチャ坊主だったのに……どうしてこうなった」ハァ・・・
神裂「ふむ……かなり大人になりましたよね」カチャカチャ・・・
結標「ふふふふ……興味有ります。今度是非に昔のアルバムを」ニヤリ・・・
後生です止めて下さい黒歴史です若さ故の過ちです。
- 22 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 00:49:56.09 ID:hRNVcAKX0
- ニヤニヤと腹の立つ笑みを見せる馬鹿一号二号……ついでに淡希さん。カオリ姉さんは苦笑い。
浦上「あはは。そんじゃ……姉様は?」チラッ・・・
香焼「はぇ!?」ギョッ・・・
神裂「え? お風呂ですか? ふむ……まぁ私も気にしませんよ。ただ香焼が気にするでしょう」チラッ・・・
香焼「あ、当たり前っすよ! てか女教(プリエ……姉さんも気にして下さい!」アタフタ・・・
神裂「ふふっ。別に。多分結標さんと同じ理由で気にしません」クスクスッ
五和「『男』じゃなく『男の子』としか見られてないってさ」ハハハ
浦上「まぁでもー、実際お姉と結標さんは『一緒に入ろう!』なんて言われたら困惑するっしょ?」ニヤリ・・・
五和・結標「「ぐっ……、」」タラー・・・
言わないっつの。
神裂「やれやれ……茶化すのはそれくらいに。結標さん、やはりお先にどうぞ」コトッ・・・
結標「はいはい。そんじゃお先するわよー」テクテク・・・
まったく、心臓に悪い。余計な事を言わないでくれ。
結標「覗いちゃダメよー。そのまま風呂に引き釣り込んじゃうからね。隅々まで洗うわよ」フフッ
香焼「覗きません」キッパリ!
結標「パンツも取っちゃダメだからね。あげるのは構わないけど、流石にノーパンで帰りたくないわ」フフフ・・・
香焼「だぁから! そういう事言うの止めて下さいよ!」ンモー///
結標「ふふっ。きゃわいー」ニヤニヤ・・・
浦上「初のう初のう」ニヤニヤ・・・
五和「コウちゃん真っ赤っかー」ハハハ
香焼「ぐぬぬぅ……姉さん、助けてください」ハァ・・・
神裂「え、あ、まぁ……そういうのは私達が見てない時か、『然るべき場所』でしてくださいね」ポリポリ・・・
そういう問題じゃないから!
結標「あら。お姉ちゃんから許可出ちゃったわよ? どうする今からでもホテル行く?」ニヤリ・・・
香焼「っ~~~~~~~ッ!!? い、良いから入って来て下さぁいっ!!」グイグイッ
結標「あははははー。冗談よ、怒んないで」クスクスッ
ホントに……寿命が縮みそうです。悪ふざけは程々にして下さい。
- 23 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 00:53:04.53 ID:hRNVcAKX0
- 全員風呂から上がり、女性陣は例の如くモンバス大会を始めた。
こりゃ多分結標さんお泊まりコースだなぁとか考えつつ、五和が買ってきたモンポチをもあいに与える。
結標「ところでさぁ」カチャカチャ・・・
五和「はい、何でしょう」カチャカチャ・・・
結標「さっきトイレ入って気が付いたんだけど」カチャカチャ・・・
浦上「はぁ」カチャカチャ・・・
結標「あそこ、カオス過ぎない?」カチャカチャ・・・
神裂「はい? カオス?」カチャカチャ・・・
結標「いや、便器が汚いって訳じゃないんだけどさ。漫画とか雑誌とか新聞とか」カチャカチャ・・・
香焼「……自分じゃないっすよ」チラッ・・・
神裂・五和・浦上「「「……あはは」」」ヒューヒュー・・・
空口笛を吹くな。
香焼「お前ら、後で片付けろよ」ジトー・・・
五和「で、でもコウちゃんだって」アタフタ・・・
香焼「自分、トイレに何か持ち込んだ事有るか? 携帯くらいだぞ」ジトー・・・
浦上「……素敵本を」ボソッ・・・
香焼「あ?」ギロッ・・・
浦上「ナンデモナイヨー」アハハ・・・
そういう『処理』に関しては、一切、貴様らと話はしない。
五和「じゃあコウちゃん。私達の持ち込んだ雑誌とか漫画、トイレで見た事無いの?」ジー・・・
香焼「……無いよ」フンッ
浦上「嘘だ。今の間は絶対嘘だ」ジトー・・・
五和「ホラ見ろ。ウラの雑誌の恋愛特集とか読んでたでしょ!」ジー・・・
結標「アンタが他人の読んでんじゃないの」ハァ・・・
五和「私は良いんですよ。認めてますから。姉さんだって読んでる筈ですし」ムンッ
神裂「え? あ、いや、その……あはは」ポリポリ・・・
香焼「屁理屈を……兎に角駄目。片付けなさい」ハァ・・・
神裂「はい。すいません」コクッ
香焼「あ、えっと……五和。お前、姉さんの分も片付けろよ」タラー・・・
五和「酷っ!? コウちゃん、姉さんに甘過ぎだって!」ギャーギャー!
香焼「いや、それは、その……うん」ポリポリ・・・
『教』の柵は無しといえど、本能的に。
- 24 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 00:58:55.19 ID:hRNVcAKX0
- 刹那……空気が重くなった。姉さんが……('・ω・`)こんな顔をしてる。
神裂「あの……良いのです。私が片付けましょう……一、姉として」ショボーン・・・
香焼・五和・浦上「「「うっ」」」タラー・・・
僕らの最も弱いモノ……カオリ姉さんのションボリ顔。
香焼「ぐっ……あーもう、お前らも手伝えよ!」ジトー・・・
五和・浦上「「はい」」タラー・・・
結標「あはは。アンタら仲良いわね」クスクスッ
香焼「そうでもないっす」ハァ・・・
私生活にしろ仕事にしろ、姉さんには顔が上がりません。
浦上「やれやれ。ま、元々トイレ掃除は私達姉三人の仕事だしネ」コクッ
結標「そうなの?」キョトン・・・
神裂「ええ。まぁ……はい」チラッ・・・
香焼「……あー」
五和「色々と、ね」コクッ
結標「……なるほど」フム・・・
もあい「なー」コロコロ・・・
深くは聞かないで下さい。それについて僕は関与しないので。
結標「ふーん……話ついでにだけど、アンタら、ちゃんと『来る』?」ボソッ・・・
五和「え? あー……結構、不順気味です」アハハ・・・
浦上「まぁ仕事柄仕方ないですけどネ」ポリポリ・・・
結標「そうなのよねぇ。私もさぁ、結構不順でね。小萌は痩せ過ぎとか言うんだけど―――」アーダコーダ・・・
五和「そうなんですか? 私、半月以上遅れて来た日には産婦人科に行こうかと―――」アーダコーダ・・・
浦上「最近一回のが長くて。5日目、6日目は流石に……やっぱホルモンバランスが―――」アーダコーダ・・・
神裂(え? あれ? 『ふじゅん』って? まさか不純?!)カアアァ///
だから男の自分が居る前でそういう話を何故しますか? あと姉さんなんで真っ赤なの?
神裂「こほんっ……こら。一応、香焼が居るんですからそういう話はまた今度」ポリポリ・・・///
結標「―――でもアンタが一番生理不順してそうな気がするんだけど、平気なの?」チラッ・・・
神裂「ふぇ!?」ギョッ
『わ、私は至って健全です!』とか意味不明な事を宣う姉さん。だから何で真っ赤なの?
- 25 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 01:07:35.61 ID:hRNVcAKX0
- ふと、浦上が姉さんが真っ赤になっている理由を察した様だ。姉さんに何かをこっそり耳打ちする。
浦上「あー……生理周期不順の事です。不純異性交遊の『ふじゅん』じゃありませんヨ」ボソッ・・・
神裂「え、あ、あはは。わ、私は問題ありませんよ。毎回ちゃんと2*日くらいで来ますから」ポリポリ・・・
結標「へー。生活習慣とか疎らそうなのにね」フーン
五和「姉さんは……頑丈ですから」ハハハ・・・
女性の辛さは良く分からないけど、聖人の健康さは分かった。
というか聖人って『女の子の日』あるんだねー……って何を考えてるんだ、僕は。
香焼「こ、こほんっ……とりあえず、そろそろ」コホンッ
結標「あら。ごめんなさいね」オホホ
五和「でもコウちゃん。最愛ちゃんとかアニェーゼ達、そういう話しないの?」チラッ・・・
香焼「出来る訳ないだろ」ハァ・・・
考えてみろ。学年にして中一中二の連中らだ。彼女達に初潮が来てるかどうかすらも知らないっつの。
五和「いや、でもレッサー辺りはそろそろ『2,3日目でダル~い』とか言い出しそうだけど」フムフム
香焼「あのさぁ……エチケット的に駄目だろ。そういうのを男が聞いたり、話したりするのは」ッタク・・・
結標「まったくね。五和、なんだか香焼くんの方がレディマナーなってるわよ」ハハハ
神裂「そうですね。流石女友達が多いだけはあります」フフフ
浦上「まぁウチの四女なんで」フフフ・・・
もあい「なー」コクコクッ
張っ倒すぞ。
結標「もし香焼くんが『香焼ちゃん』だったら……きっと私、完璧に白井さんの『同志』になるわ」キマシタワー・・・
香焼「はい?」キョトン・・・
浦上「まぁ香焼が女体化しても性格も容姿もそんなに変わんないと思いますヨ。顔立ち中性的ですし、声替わりしてませんし」ウンウン・・・
五和「いや、でも髪が長かったり着てる服が女物だったりで……如何思います、姉さん」ジー・・・
神裂「うーん……そしたら私と同じく左右非対称の服を」ジー・・・
『それ』だけは、何が何でも、勘弁して下さい。例え教皇命令でもです。
その後『もし僕が女だったら』とかいう意味不明な話題で論議を交わす女性陣が居た。
『僕っ娘良いよね』とか『絶対ツンデレだ』とか、12時回っても盛り上がってる……マジで不幸だ。
- 26 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 01:13:46.03 ID:hRNVcAKX0
- ―――とある休日、AM11:30、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・<浦上side>・・・
とある翌日。その日は最愛ちゃんと禁書目録(インデックス)が遊びに来てました。
何で禁書目録が此処に居るかというと、単純に上条さんが補習で暇してたから姉様目当てで遊びに来たんですヨ。
嘗てはイザコザがあり『女教皇様』は『禁書目録』と一線を引いていたが……今は違う。
『神裂火織』として親友であり妹分である『インデックス』に接している。
神裂「―――その持ち方は危ないですよ。ちゃんと手を丸くして」トントン・・・
禁書「こう?」ポカーン・・・
神裂「グーではなく第二関節だけを曲げる感じに……そうそう。あ、絹旗さんもその持ち方は危険です」オットット
絹旗「私は自動防御が働くので超平気です」ザクッ! ザクッ!
禁書「もあいー。それ料理っぽくないんだよ」ジー・・・
絹旗「もあい言うな! あと食べられれば良いんですって」ザシュッ! ザシュッ!
神裂「こらこら絹旗さん。それは『自分以外』の人も食べるんですよ。見た目が汚いモノを食べたくは無いでしょう」メッ
絹旗「むぅ……はい」コクッ
只今、姉様によるチビっ子お料理教室中。あの芽が付いたままのジャガイモは香焼に食べさせよう。
さておき、その香焼はというと……
香焼・五和「「…………、」」ジー・・・
ソファに寝転がるお姉と一緒にテレビを見てた。
禁書「……ねぇ、かおり」ボソッ・・・
神裂「はい、何でしょう」コクッ
禁書「あの2人……なんかいつもと違うんだよ」ジー・・・
絹旗「…………、」ムゥ・・・
何故かテンションの低いアンニュイめなお姉。そのお腹に……香焼が手を当てている。
神裂「えっと……まぁ月に一度くらいは、香焼も優しくなるんですよ」ハハハ・・・
絹旗・禁書「「え?」」ポカーン・・・
まさにフラグと言わんばかり。先日話していた『不順』が昨夜訪れたらしい。
五和「んー……明日、長与と時津の夜勤よね……連絡しとかなきゃ」ハァ・・・
香焼「良いよ、自分がしとくから。あと四明後日、五和の担当だろ? 代わるよ」サスリサスリ・・・
五和「良いよ。それまでには終わってる筈だし」ウーン・・・
香焼「そう言ってこの前終わらなかったんだろ? 嘘ついて仕事して……今回は駄目だ」ポンポンッ・・・
五和「いや、でも。このくらいで仕事休むのは女として駄目だって」ポリポリ・・・
香焼「どうせ書類仕事溜まってるんだろ。そっちしとけよ」ナデナデ・・・
五和「……うん。コウちゃん、ありがと」ペコッ
何ていうか……双方別人ですネ。
- 27 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 01:24:32.68 ID:hRNVcAKX0
- 未だに香焼の謎めいた行動に疑問が晴れない禁書目録はボソリと姉様と最愛ちゃんに尋ねました。
禁書「えっと……変なモノでも食べたの?」タラー・・・
絹旗「シスター。超察し悪いですね。アレですよ……月の」ボソッ・・・
禁書「あー……うん」ポリポリ・・・
絹旗「そういえばあなたも幻想殺しと同棲してるでしょう。如何してるんです?」ボソッ・・・
禁書「えっと……『その週』は出来る限り小萌の家にお邪魔してるんだよ。大体3,4日で終わるから」ボソッ・・・
禁書目録もカオリ姉様(聖人)と似た様に、バランスの良い躯体(容れ物)を持っている御蔭で不順は無いとか。
加えて、あの子は『ああ』見えてそれなりに家主の事を考えている。
上条さんも健全な男子。『一人』になりたい時だってあるんですヨ。
神裂「ふむ……時に、絹旗さん」チラッ・・・
絹旗「はい?」キョトン・・・
神裂「貴女は不順だったりしないのですか? 生活習慣は麦野さんと同じで疎らの様ですけど」ボソッ・・・
絹旗「あ、えーっと……うーん」ポリポリ・・・
禁書「大丈夫。香焼には聞こえてないんだよ」フフッ
絹旗「いえ……そうではなく」モジモジ・・・
もしかして……『まだ』とか。
絹旗「……はい」ボソッ・・・
神裂「あら……でもまだ12,3歳ですよね。それなら、はい」フムフム
絹旗「滝壺さんには『成長期に無理し過ぎてるから』云々言われてますけど」ポリポリ・・・
神裂「そうですね。因みに、事前の知識は大丈夫ですか? 学校に行ってないのでしょう?」ムゥ・・・
絹旗「一応、滝壺さんと姉貴(固法)さんが教えてくれました」コクッ
禁書「むぎのんは?」エ?
絹旗「えっと……『面倒臭ぇからパイプカットしろ』と。それ聞いて固法さん超マジギレしてました」ハァ・・・
禁書「うわぁ。十字教的に、もろアウト」タラー・・・
神裂「ええ、十字教じゃなくてもアウトです。固法さんじゃなくとも説教しますよ」ヤレヤレ・・・
思春期真っ盛りの子供にパイプカットしろは無いですよネー。
神裂「とりあえず初潮が来たら私や固法さんや滝壺さん、誰でも良いので連絡して下さい。誰しもが通る道です。恥じらず頼って、ね」コクッ
禁書「うん。むぎのんは多分、役に立ちそうにないんだよ」ポンッ
絹旗「はい、超分かってます。そういう事で麦野頼るって選択は超無いです」コクッ
麦野さーん。もう少し頑張りましょ。
- 28 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 01:27:44.99 ID:hRNVcAKX0
- 数十分後、料理が完成。今日のお昼はチビっ子達特製の野菜炒め+姉様特製塩あんかけソースだった。
意図したのかどうかは分からないが、ジャガイモの芽は全て香焼に行っていた。あーめん。
そんでもって片付けは私担当。まぁ水で濯いだ後に食器洗い機に並べるだけなんですけどネ。
姉様は禁書目録と共に上条さん宅に。禁書目録が嬉しそうにタッパー(先程作った料理)を持つ姿が何とも微笑ましかった。後で感想を聞こう。
さて、五和は相当キツいのか和室で寝てしまい、リビングには香焼と最愛ちゃん+にゃんこが残っていた。
香焼「―――って感じで、人口ピラミッドは移り変わっていくんだよ」カキカキ・・・
絹旗「うーん……でも、この街は超富士山型ですよ」ムゥ・・・
香焼「学園都市は特殊だからね。でも日本で考えれば、逆に超つぼ型になってしまってるんだ。何でか分かる?」チラッ・・・
絹旗「ええっと、超しょーしこーれーだから」ウーン・・・
もあい「なー」コロコロ・・・
現在、香焼先生による一般教養の講義中。
理数系は完璧だが文系は壊滅的にできない最愛ちゃんに、この都市レベルの勉強を教えてるのだ。
香焼「―――……うん。とりあえず一旦休もう。次は英語ね」トントンッ
絹旗「はぁ……次は私が香焼に宇宙空間・大気物理学の勉強教えますよー」ジトー・・・
香焼「そんな大学レベルの勉強要らないよ」ハハハ・・・
絹旗「それじゃあ三次関数。超中学レベルでしょう」フンッ
そうですネ中学超えてるネ。寧ろお姉(高校レベル)に教えてやって下さい。
兎角、ソファにグッタリ横になる最愛ちゃん。やれやれ、お茶と菓子でも出してあげましょうか。
浦上「あいヨ。紅茶とチョコだよーん」テクテク・・・
絹旗「あ! 超サンキューです!」キラキラ・・・
浦上「偶ーに糖分取っとかないと頭カチカチになっちゃうゾ。香焼みたいに」フフッ
絹旗「それは超ヤバいですね」ハハハ
香焼「余計な御世話だ。馬鹿女郎」ヤレヤレ・・・
もあい「にゃー」フシフシ・・・
いやいや、あなたは相当な堅ブツですって。色んな意味で。
絹旗「そーですねー。超堅ブツです」ジトー・・・
香焼「な、何だよ最愛まで」フンッ・・・
浦上「はいはい、怒んないの。とりあえず英語の教科書持ってきてやりんしゃい」ポンッ
香焼「ったく」ハァ・・・
『開かずの間(香焼自室)』に去っていく堅ブツくん。さて、と……丁度良い。少し『オモシロク』しよう。
- 29 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 01:40:21.17 ID:hRNVcAKX0
- まずはメインキャストに話をっと!
浦上「ねぇねぇ最愛ちゃん」ニヤリ・・・
絹旗「はい」チラッ・・・
浦上「ちょいとお耳を」ボソボソ・・・
絹旗「え? はぁ」コクッ
(悪)知恵仕込み中.....
絹旗「なっ!? なにゅうぉ!?」カアアァ///
浦上「ふふふふ……良いから試すだけ試すだけ」ニヤニヤ・・・
絹旗「で、でで、でもですねぇ! わ、私はその、まだ……っていうかそういう問題じゃなく! 何て言うか、えっと」アタフタ・・・///
浦上「良いの良いの。特別って訳じゃなく辛そうな姿みたら助けるタイプだから、あの子」フフッ
絹旗「う、うぅん」タラー・・・///
もあい「にゃーん」コロコロ・・・
ほら、もう少しで来ちゃうから早く準備準備! 責任は私が取るから。
絹旗「……い、一回だけですよ」モジモジ・・・///
浦上「うんうん、一回一回」フフフフ・・・
案外押しに弱いな、この子も。
私が知恵(アドバイス)を吹き込んで一分後、香焼が戻ってきた……さぁ作戦開始(ミッションスタート)!
香焼「お待たせ。ちゃんと前回の復習してきた? って……どうしたの?」キョトン・・・
絹旗「…………、」ゴロン・・・
相変わらずソファの上に転がる最愛ちゃん。だがしかし、先程よりダルそうにしています。
香焼「眠いとか言って逃げるのは無しだよ」ヤレヤレ・・・
絹旗「…………、」チラッ・・・
浦上(こっち見ちゃダメですヨ! 演技演技!)コクッ
絹旗「ぅ……こ、香焼」ボソッ・・・
香焼「ほら、チョコ食べながらで良いから。席戻って」スッ・・・
絹旗「香焼……その」モジモジ・・・
香焼「さっさとノート開く。今日は作文作ってきてって言ったよね」パラパラ・・・
浦上・絹旗「「…………、」」ジトー・・・
堅ブツめ……仕方ない。最愛ちゃんが諦める前に手を貸すか。
- 30 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 01:56:35.08 ID:hRNVcAKX0
- 浦上「……あれ? ちょっと顔色変だけど、もしかして具合悪いの?」チラッ・・・
香焼「え?」チラッ・・・
絹旗「……う、うん」タラー・・・
香焼「本当? 熱とか?」ピタッ・・・
絹旗「ひゃうっ!!」ビクッ///
香焼「んー……ちょっと熱いかな?」ウーン・・・
それはヨソウガイです。流石カミやん病患者。
香焼「大丈夫?」ジー・・・
絹旗「え、ええっと……その」チラッ・・・
浦上(イけ!)コクンッ
絹旗「……ぽ」ボソッ・・・
香焼「え?」ポカーン・・・
絹旗「ぽ、ぽ……ぽんぽん」モジモジ・・・///
香焼「……は?」キョトン・・・
絹旗「ぽ……ぽんぽん。痛いです」カアアァ///
香焼「な」ピタッ・・・
決まったあぁ!! 気だるそうな感じで上目使い! しかもお腹じゃなくて敢えて『ぽんぽん』と言う健気さ! 並の男なら墜ちてるゾ!!
香焼「えっと……お腹、痛いの?」ポリポリ・・・
絹旗「…………、」コクン・・・
香焼「ジャガイモの芽に中ったとか?」タラー・・・
中るとしたらそりゃアナタです。さて、兎に角次のセリフも教えてあるのでイってみよう。
絹旗「……言いたくない、です」ジー・・・
香焼「なんでさ」ハ?
絹旗「言えません……超恥ずかしい、です」モジモジ・・・///
香焼「え、と……え」チラッ・・・
今度は香焼が私に助け求めてきちゃいましたネ。
とりあえず『察しなさい』の意味を込めて、苦笑しておきましょう。
無論、アナタの勘違いですけど!
- 31 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 02:06:56.80 ID:hRNVcAKX0
- さてさて。香焼の反応は?
香焼「そん……大丈夫、なの?」ポリポリ・・・
絹旗「ちょ、ちょっとダルいです」モジモジ・・・
香焼「……我慢、してたの?」ポリポリ・・・
絹旗「…………、」コクン・・・
香焼「そっか……ごめん」ウーン・・・
そりゃ対応に困るわネ。しかし、最愛ちゃんナイス演技。ではでは……仕上げっと。
私はトイレに行くふりをして、最後の『材料』を投下した。
浦上「お姉と同じ様にしてあげれば良いんじゃないの?」テクテク・・・フフッ
香焼「え……と」チラッ・・・
絹旗「…………、」モジモジ・・・///
もあい「みゃ?」ジー・・・
暫時無言……後、香焼の手が伸びた。はい成功!
香焼「…………、」ポンッ・・・
絹旗「……ん」ピクッ・・・///
香焼「…………、」ナデナデ・・・///
絹旗「ふぁ……んっ」ポー・・・///
最愛ちゃんのお腹を撫でる香焼。眼福眼福。
香焼「……勉強、今度で良いよ」ナデナデ・・・
絹旗「ひゃぃ」ポー・・・///
もあい「なー」ポンポンッ
ムッツリ顔でお腹を擦る香焼。反面、トロ~ンと何かエクスタシー感じてるっぽい顔をして寝転がる最愛ちゃん。
そして『私も撫でてー』と言わんばかりに香焼に摺り寄るもあい。
面白いから少し放置しよう。
- 32 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 02:08:03.09 ID:hRNVcAKX0
- 十数分後、最愛ちゃんが寝ちゃいました。ついでにもあいまで最愛ちゃんの横で寝てます。
しかし何故か未だにお腹を擦ってあげてる香焼。
浦上「……寝ましたヨ?」ジー・・・
絹旗・もあい「「すぅ……くぅ」」ムニャムニャ・・・
香焼「うん」ナデナデ・・・
浦上「何でまだ撫でてるの?」ジー・・・
香焼「……いつ離して良いか分かんなくなった」ムゥ・・・
何それ?
香焼「自分でも分かんない……けど、手を離そうとすると起きそうになるから」ハァ・・・
浦上「は?」キョトン・・・
最愛ちゃんのお腹を撫でるのを止める香焼。瞬間―――
絹旗「ん……ぁ」ピクッ・・・クシクシ・・・
―――目を擦って起きそうになった。香焼は慌てて、再度彼女のお腹を撫でる。
すると、また無垢な寝息を立て始めた。
浦上「……ありゃりゃ」ハハハ
香焼「寝かせてあげられる時に、寝かせないと……最愛忙しいから」チラッ・・・
浦上「なるほどネ。ちゃんと考えてたんだ」フフッ
香焼「もし最愛が嫌って思ったら、勝手に手を撥ね退けるだろうし……能力でね」コクッ
え? 最愛ちゃんの自動防御ってそういうモノなの?
香焼「明確な定義は知らないけど、本人が『嫌だ』とか『攻防しなきゃ』って感じたら勝手に発動する……らしい」ウーン・・・
浦上「へぇ……でもそれだと自動防御なのか、意識防御なのか分からなくない?」キョトン・・・
香焼「自分だって分からないよ。能力開発詳しくないし」フルフル・・・
浦上「寝てる時は働かないモノなの?」ジー・・・
香焼「だから分からないって。本人か麦野さんか第1位さんにでも聞いてよ」ンモー・・・
絹旗・もあい「「くぅ……むぅ」」スヤスヤ・・・
んー……とりあえず、香焼は『受け入れられてる』って事でおk。
- 33 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 02:22:53.90 ID:hRNVcAKX0
- 私の言葉に照れたのか、そっぽを向く香焼ちゃん。
香焼「そういう言い方、止めてよ」ムゥ・・・///
浦上「あらあら、真っ赤」フフフ・・・
香焼「うっさい。最愛起きちゃうだろ」ジトー・・・///
初のう初のう。
てな感じでニヤニヤしている最中、『ただいまー』と玄関が開く音。カオリ姉様が何故かお友達を引き連れて帰ってきました。
神裂「―――だから、ですねぇ……思春期の女の子が相手なのですよ? どうしてそういう事が言えましょうか?」ジトー・・・
麦野「だぁから、弾みで言っちゃっただけだって。アイツにも頭下げたしもう良いでしょ?」ハァ・・・
結標「まぁガキ作る気無いんだったらソイツん言ってる事も強ち間違いじゃないわねー」テクテク・・・
麦野「ホラ見ろ!」ドヤァ・・・
固法「間違いよ、そういう事に医学を使うものじゃないわ。それに恋愛のれの字も知らない子にそういう事を言って良い訳無いでしょう」ムンッ
神裂「同意です。いざ恋人ができ、番(つがい)ができ、子を生したいと言われた時、貴女は責任を取れるのですか?」ジー・・・
麦野「ぐっ……あーはいはい。私が悪ぅございましたね」フンッ
例のパイプカットの話でお説教してた訳ですネ。
さておき、リビングに入り……4人は立ち止った。
香焼「…………、」ナデナデ・・・
絹旗・もあい「「すぅ」」ムニャムニャ・・・
凝視。
神裂「え?」キョトン・・・
結標「いっ!?」ギョッ
固法「あらあら……まぁまぁ」フフフ・・・
麦野「……今北産業」チラッ・・・
最愛ちゃんお腹痛い(フリ)。
香焼、擦る。
そのままスリーピング。
神裂「はい?」ポカーン・・・
姉様にバレるのはヤバいんで、把握しなくていいですヨ。
- 34 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 02:42:03.53 ID:hRNVcAKX0
- さておき、どうやら固法さんと姉様は静かに見守ってくれるようだ。助かります。
問題は他の二名。
固法「ふふっ。優しいじゃない」ニヤニヤ・・・
結標「ぐぬぬ……羨まs、けしからんわ!」ジトー・・・
麦野「なーんだ。孕ませたのかと思った」フンッ
3人に叩かれる麦野さん。今のは自業自得ですヨ。
香焼「あの……静かにしてもらえないっすか?」チラッ・・・
神裂「あ、え、すいません」ペコッ・・・
香焼、なんか我が子を守る犬猫みたいな目。
結標「香焼くーん、次私撫でてねー」ニッコリ
香焼「……は?」キョトン・・・
結標「私もお腹痛ーい」フフッ
固法「嘘言わないの」メッ
まぁ最愛ちゃんも嘘なんですけどネ。
神裂「しかし、何故絹旗さんが腹痛を? 先程のジャガイモの芽にでも中りましたか?」フム・・・
浦上「いやいや、芽は全部香焼に捌けたでしょう」コクッ
神裂「そうでしたね。ではただの腹痛ですか」ジー・・・
固法「なんて残酷な姉なのよ」ハァ・・・
修行です。しゅぎょー。
麦野「腹痛ねぇ……噂をすれば何とやら。初潮でも来たか?」ハハハ
浦上「あ、ちょっと麦野さん」タラー・・・
神裂「……まさか、こんな直ぐに?」タラー・・・
固法「いやいや、兆候見えてからでしょ」チラッ・・・
あのー……もう少し静かな声で。
- 35 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 :2011/10/31(月) 02:44:15.42 ID:hRNVcAKX0
- しかし4人は話を止めない。
麦野「え? 何で私見んのよ」タラー・・・
固法「何かあったらしっかり面倒見るって約束したでしょう」ジー・・・
麦野「んな事言われてもねぇ……あの子、成長期来てんだか来てないんだかも分からないし」ウーン・・・
結標「まぁぶっちゃけ傍目から見りゃ男の子とも間違えそうだものね」フフッ
麦野「胸もペチャンコ。身長は知り合った時から毎年1cm伸びてるか伸びてないか。下の毛も生えてんだか生えてないんだか」
固法「生えてるわよ……薄っすら……一緒に銭湯行ったもの」ボソッ・・・
麦野「でもなぁ。(下り物で)ショーツ汚したーとか言って騒いでるの見た事無ぇし。滝壺も何も言って無いわよ」コクッ
神裂「下着汚して騒ぐ女性が居る訳無いでしょう……とりあえず、その線は薄いという事ですね」ホッ・・・
えっと、だから嘘ですから、そんなに香焼に聞こえるような声で―――
香焼「…………、」ピタッ・・・
絹旗「ん……ぇ」ピクッ・・・ボー・・・
もあい「ん、にゃぅ」ムニャムニャ・・・
―――おーまーい……がっ!!
香焼「…………、」スッ・・・
絹旗「んん……ふぁああぁ……んー」グズグズ・・・
香焼「……おはよう」チラッ・・・
絹旗「え……あ……はい」コクッ・・・
香焼さん、黒いオーラが見えます。
香焼「お腹……まだ痛い?」ジー・・・
絹旗「え!? あ、いや……えっと」チラッ・・・
浦上「(あーゴメンね)……ひゅーひゅー」プイッ
絹旗「(に、逃げられた!!)お、収まったかなぁって」アハハハハ・・・
香焼「ふーん」ジトー・・・
あちゃー。マジっべーわ。
固法「あら、最愛ちゃん起きたのね。お腹大丈夫?」チラッ・・・
絹旗「え!? あ、えっと……あはは」タラー・・・
麦野「なによ。アンタ初潮来たの? ってだ痛たたたたたたたぁっ!!」ギュウウゥ・・・
神裂「だから大きい声でデリカシーの無い事を言わない」ジトー・・・
絹旗「」チーン・・・
最愛ちゃん、白眼むきそう。
香焼「……ねぇ。嘘吐きは嫌いだよ」ジトー・・・
絹旗「うっ……え、えっと」モジモジ・・・
仕方ない。ネタバレするか。
- 36 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 [saga]:2011/10/31(月) 02:49:57.43 ID:hRNVcAKX0
- 数分後、結局、私と最愛ちゃんはしこたま説教されました。
絹旗「―――……すいませんでした」シュン・・・
香焼「ったく……下らない嘘つかないの。浦上みたいになっちゃうよ」ハァ・・・
浦上「あんだと?」ジトー・・・
香焼「事実を言ったまでだ。兎に角、反省した様だから良いよ。でも次回はみっちり勉強だからね」ムンッ
絹旗「……はーい」コクッ
もあい「みー」コロコロ・・・
まぁ偽りの代償という事ですネ。仕方ない。
結標「そんじゃー香焼くん! 次私ねー!」ヒョイッ!
香焼「うわぁ!? な、何を?」キョトン・・・
結標「お腹撫でてー」フフッ
絹旗「だ、駄目です! 今の説教聞いてなかったんですか! この超淫売女!!」ムムム!
結標「私にゃ関係無いわよー」ニヤニヤ・・・
香焼「う、うーん」タラー・・・
困った表情を見せる香焼。てか結標さん、おへそ見えてるじゃん。
固法「結標さん。そこら辺にしときなさいよ。素肌触るのなんて恥ずかしいに決まってるでしょ。まずは普通の服着なさいって」ンモー
結標「えー。良いじゃん、少しくらーい」ムゥ・・・
麦野「だってよ、火織……ヘソ出すなだって」チラッ・・・
神裂「そっち!? 不貞云々の件では無く!? わ、私は関係無いでしょうが!!」ギャー!ギャー!
姉様の左右非対称ファッション(その恰好)は諦めるしかないですヨ。
さてさて、結標さんの期待の目に困惑の表情を見せる香焼ちゃん。如何しましょうか。
固法「んもー……そういうのは一方通行くんにだけして貰いなさい。前にして貰ったんでしょ?」ハァ・・・
瞬間、空気が固まった。
麦野「……美偉。詳しく」ニヤッ・・・
結標「な……ななな……なぁ、な、なああああぁっ!!?」カアアァ///
絹旗「へー。マジなんですか」ニヤリ・・・
麦野「美偉、早く教えろよぉ」ニヤニヤ・・・
結標「わあああああぁ!! わああああああぁ!! 言うなああああああぁ!! てか何で知ってるのよおおおおぉ!!!」カアアァ///
固法「え、えっと……あはは。うーん……土御門くんが、先輩とベランダで話してたわ」アハハ・・・
結標「死ねええええええええええええええぇいいっ!!」ギュアァー!!
奇声を上げる結標さん。因みに、後でこっそり聞いたのだが生理が始まってダルそうな所……第一位さんが無言で膝枕してくれたとか何とか。
これまた『無言』でってのが良いねぇ。にやにや。
香焼「えっと……とりあえず、夕飯支度しよう」アハハ・・・
現実逃避する香焼。これ以上か変わったら拙いと、女難の相が本能的に囁いたのだろう。
どうでも良いけど、そろそろお姉も起っこしましょーっと。
- 37 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 [saga]:2011/10/31(月) 02:51:26.44 ID:hRNVcAKX0
- ―――とある翌日、AM06:30、学園都市第7学区、『窓のないビル』付近の公園・・・<香焼side>・・・
それから数術、徐々に肌寒くなってきたこの頃。僕は週2くらいで行っている早朝ランニングに来ていた。
軽いロードワークだが、それなりにペースは早い。確実にステイルならヒーヒー言って数キロ前の地点で大の字になっているだろう。
ちなみに、僕の隣には僕より10cmくらい背が高い少女が並走している。
佐天「―――ふー……ゴールっと」ハァハァ・・・
香焼「お疲れ様」フゥ・・・
同学年の佐天涙子さん。成り行き(※)でこのランニングを共にする事となった……普通の女の子。
※『ただいまっ!?』第②話(第13話)
佐天「いやー。最近ペース上げても平気になってきたね!」グググ・・・
香焼「そうっすね。今度第7学区外にも足伸ばしてみようか」フフッ
佐天「そうだね。次の休日ランニングの時にでもそうしてみようか」ニカッ
普通の子なんだけど、多分、同年代の女子達(魔術師・能力者)よりも素で強い娘。
佐天「さーて! ストレッチしますか」ヨイショッ!
香焼「吸飲しなくて大丈夫?」チラッ・・・
佐天「うん。まだ大丈夫だよ。さぁ座った座った」エイッ
香焼「わっとと」アワワ・・・
二人組ストレッチ。先に座れと促され、言うとおり地面に座る。
背中を押したり押されたり、腱を伸ばしたり、ほぐしたり……暫くそれを続けた。
ふと、僕が仰向けになり片膝を抱え太腿を伸ばしている時……佐天さんが呟いた。
佐天「ねぇ」ジー・・・
香焼「ん?」グー・・・
佐天「えーっと……えいっ」ペタッ
香焼「ひゃいっ!?」ビクッ!!
いきなりお腹を触られた。
- 38 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 [saga]:2011/10/31(月) 02:54:28.20 ID:hRNVcAKX0
- 呆気に取られる僕はお構い無しの佐天さん。そして―――
佐天「ほれほれ」スリスリ・・・
香焼「ちょ、な、何するのさ!?」バッ!
佐天「あはは。んー、ちょっと気になったもので」ハハハ
―――撫でる様に手を上下させた。一体何事?
佐天「あ、いや、あははは」ポリポリ・・・
香焼「……意味が分からないよ」キョトン・・・
佐天「えっとね、都市伝説っていうか、噂っていうか」タラー・・・
香焼「何それ?」ハイ?
佐天「香焼くんのお腹を撫でると、能力が上がるとか、秘められた力が覚醒するとか、魔法が使えるようになるとか」アハハ・・・
香焼「」チーン・・・
何ぞ!? 幻想御手(レベルアッパー)!? それに魔法!?
佐天「いやー、固法先輩とか最愛ちゃんとか初春が言ってたんだよ」クスクスッ・・・
香焼「いやいやいや。有り得ない」タラー・・・
佐天「物は試しだから触らせて貰っただけ。ゴメンね……あ、でも火のない所に煙は立たないって言うじゃん」ウンウン
香焼「火のないって……あ」ピタッ・・・
佐天「やっぱ身に覚えあるの!?」ジー・・・
香焼「いや、まさか……でも……そんな」ダラダラ・・・
佐天「何々!? 教えて!!」キラキラ・・・
そんな目で見られても……てか『僕のお腹を擦ったら』ってのが変だし。
佐天「ほら、隠さずお姉さんに言ってみなさい」フフフ・・・
香焼「えー」タラー・・・
佐天「安心しなさい。誰にも言わないから」ニヤリ・・・
あなた。結構口軽い方ですよね?
佐天「むー。そういう事言う? それじゃあもっと弄(まさぐ)るわよ?」ワキワキ・・・
香焼「わ、分かったよ。えっと……自分のお腹を撫でるんじゃなくて、自分がお腹を撫でたらの間違いじゃないかな?」ウーン・・・
佐天「……は?」ポカーン・・・
香焼「だからその、勿論強度(レベル)を上げる効果なんて無いっすよ。でも……自分がお腹を擦ったから」ポリポリ・・・
佐天「ちょちょちょ……ちょい待った」ピタッ・・・
香焼「うん」コクッ
何故か自身の米噛みを人差し指でグリグリしてる佐天さん。何を悩んでるんだ?
- 39 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 [saga]:2011/10/31(月) 02:57:20.33 ID:hRNVcAKX0
- そして一寸後、真面目な口調で彼女は尋ねてきた。
佐天「……マジで誰にも言わない。誰のお腹擦ったの?」グイッ・・・
香焼「……えっと」タラー・・・
佐天「早く言わんかー!」コショコショ!
香焼「わ、分かったって! こちょがさないでよ!」アハハ!
止むを得なく白状した。
先日の最愛と五和。それから勢いで迫られた淡希さん。それから……何故か上条さん。
佐天「か、上条先輩? (そ、そっちは駄目だよ////)こほんっ……とりあえず最後の人は別として、何があったの?」タラー・・・
香焼「あんまり大きな声で言える話じゃないっす」ポリポリ・・・///
佐天「当たり前でしょう。女の子のお腹触るなんて」ジトー・・・
香焼「ご尤も」ハァ・・・
佐天「……で?」ジー・・・
少年説明中.....
佐天「あー」コクコク・・・
香焼「……でも、何でそれがレベル云々に繋がるか分かんないっす」ハァ・・・
佐天「多分、撫でられた次の日能力の調子が良かったとかじゃない」ハハハ・・・
香焼「そんなの、自分関係無いっしょ」ハァ・・・
佐天「ふふっ。そうだね。それでまぁ伝言ゲームの要領で撫でる側と撫でられる側が逆転したと」クスクス・・・
まったく傍迷惑な噂だ。
佐天「あはは。ま、良いじゃん! それより……えっと……何で、撫でるの?」チラッ・・・
香焼「え、あ、うーん……何でかなぁ」ポリポリ・・・///
佐天「だって、そのさぁ……女の子の日、でしょ? 普通は気にしないで上げるのが正解じゃない?」アハハ・・・///
香焼「そうかもしれないっすけど……姉さんが、女の子には優しくしなさいって。そう昔から言われてきたから」ムゥ・・・
佐天「そりゃそうだけど……その結果がカミやん病か」ハァ・・・
香焼「え?」キョトン・・・
佐天「な、何でも無い! とりあえず、ジュース買いに行こう。喉乾いちゃった」ヨイショッ!
立ち上がる佐天さん。色々思う所はあるが、此処で考えても無駄なので今は彼女に従おう。
佐天「もし……私も」ボソッ・・・
香焼「え?」チラッ・・・
佐天「あ、え、あはは! 何でもないよ」ハハハ・・・///
よく分からないけど、顔が赤いよ。佐天さん。
この日はこんな感じで終わったが―――多分、この日が境だった―――次の日から、何故か僕のお腹を触ろうとする人達が増えた。
なんすか、一体……
- 40 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 [saga]:2011/10/31(月) 03:07:26.11 ID:hRNVcAKX0
- ―――数日後、とある休日、PM06:30、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・<香焼side>・・・
あれから数日。
都市の友人達は無論、英国に戻ってからもカルテッ娘達に腹を撫でろだの撫でさせろだの(レッサーだけ馬鹿発言多々)迫られて大変だった。
御蔭でお腹が真っ赤だし、他人の腹を見るのも怖くなってきた。
削板「だははははっ! そりゃ災難だったな!」ケラケラッ
ステイル「自業自得だろう。いや、君のそれは相(呪い)だと考えるべきかな」フフッ
香焼「……はぁ」グデェ・・・
もあい「なー」コロコロ・・・
現在、野郎だけ(もあいはメスだが)で団欒中。
軍覇はしょっちゅう来るし、ステイルも女性陣が居なきゃ足を運ぶ。2人の面識については……別(先)の話で。
香焼「でも何でそんなパワーアップアイテムみたいな事になるかなぁ」ハァ・・・
ステイル「ハハハ。触るだけで魔法使いか。君自身が概念……いや、根源体って事になるな」ニヤリ・・・
香焼「馬鹿言うなよ」ジトー・・・
ステイル「ま、その偽りの肩書で女衒師(ホスト)でも始めたら如何だ? 金儲けになるぞ」フフッ
削板「……因みに、超能力者(レベル5)にも効果あるのか?」チラッ・・・
期待の目で見詰めるのは止めろ。絶対触らないぞ。
削板「あはは。冗談だって」ニヤリ・・・
香焼「んもー……兎に角、もう懲り懲りだよ」ハァ・・・
ステイル「諦めろ。君の人生には一生女難が付いて回るよ」スッ・・・カチッ・・・
削板「男に生まれたからにゃー嬉しい事じゃねぇか! ってオイ不良野郎。煙草(ヤニ)喫うなよ」ジトー・・・
ステイル「僕の勝手だろ」ジジジ・・・スゥ・・・
削板「此処はテメェん家じゃねぇぞ。香焼の許可取れ」フンッ
ステイル「君の家でも無かろう……そうだ。良い事を教えてやろう。此処のマンション代をやりくりしてるのは僕だ」フフーン・・・
削板「はぁ?」ポカーン・・・
あくまで必要悪の教会(ネセサリウス)が家賃を払ってくれている、という意味だ。
でも、オマエの金じゃないだろ。それに家主名義は僕だ。
削板「何かよく分かんねぇけど、家主が止めろってさ」フフフ・・・
ステイル「くっ」タラー・・・
香焼「止めろとは言わないけど、せめてベランダで喫って欲しいな」ハァ・・・
削板「……香焼。お前もっとバシっと言っといた方が良いぜ? 態々喫わせてやんなよ」ハァ・・・
ステイル「おい、脳筋根性馬鹿。香焼を誑かすな。彼は喫って良いと言ったんだ」ジトー・・・
削板「どっちがだ! てか言ってねぇよ! ベランダ行けっつの!」ガー!
ステイル「喧しい。君がベランダに出て騒いでれば良いだろう。テレビの音が聞こえないよ」フンッ
削板「んきー! 生意気な同い年だなぁオイ!」バンバンッ!
喧嘩しないの。ステイルは煙草喫うならベランダ出る。軍覇は騒がない。言う事聞かなきゃ夕飯抜きだぞ。
- 41 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 [saga]:2011/10/31(月) 03:09:58.59 ID:hRNVcAKX0
- 飯抜きという言葉で瞬時に大人しくなる2人。まったく、コイツらも最愛と一緒だな。
ステイル・削板「「……うぃ」」コクッ
香焼「まったく……でも、まぁ……平和だ」ボー・・・
もあい「にゃーん」コロコロ・・・
削板「は? 意味分からん」ジー・・・
いや、何というか……男だけの、しかも同年代友人の空間って良いなと思って。
削板「そ、そうか。へへっ」ポリポリ・・・
ステイル「ま、まぁアレだ。早く君の馬鹿姉共を追い出してくれれば、僕が此処を拠点に置く事も出来るんだぞ」フンッ・・・
香焼「え? 泊まるの?」キョトン・・・
ステイル「部屋は余っているだろう。僕が都市に滞在してる間は此処を寝床として使用する手もなくはないからな」ウンウン・・・
確かに。実際、平教徒の自分が住むには勿体無い程の贅沢空間だ。ステイルクラスの階級が寝泊まりしても可笑しくは無いだろう。
削板「おい……ちょい待て」ビシッ
ステイル「あん?」ジトー・・・
削板「だったら俺が住む」ジー・・・
香焼「は?」ポカーン・・・
ステイル「何を言ってるんだね君は。一々馬鹿発言する必要は無いんだぞ?」ジー・・・
削板「っせぇ不良野郎。んな不健全なヤツと香焼を一緒に住まわせる方が馬鹿極まりないっつの」フンッ・・・
まぁ煙草地獄の生活はヤダなぁ。
削板「だーかーらー! 俺が住む! 筋トレ、プロテイン、日々鍛錬! 健全根性最高の日々だぞ!」ニカッ
ステイル「ハッ。馬鹿も程々にしろ脳筋。そんな暑苦しい生活出来るのは貴様くらいだ。僕の方があらゆる意味でエレガントだよ野蛮人」フンッ
削板「なぁにがエレガントだ似非神父。オマエのは根暗っつーんだよバーロー」ジトー・・・
ステイル「如何とでも言え。言っておくが此処の家賃等の問題だってある。その気になれば名義を僕に変える事だって可能だ」フンッ
削板「そういう話してんじゃねぇよボケ。それに金なら俺だって溜めてらぁ。何なら香焼の分俺が払ってもいいぞ」フンッ
ステイル「君のオツムは相当可哀想だな。聞いてなかったのか? 名義だ名義。君には如何しようもないだろう一都市の傀儡人」フンッ
喧嘩しないでよ……てか何だかんだ言っても、僕の家だし。
削板「……そうだな」フムフム・・・チラッ
ステイル「それじゃ……、」コクン・・・チラッ
香焼「……え?」タラー・・・
もあい「にゃ?」キョトン・・・
嫌な予感しかしない。
- 42 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 [saga]:2011/10/31(月) 03:13:41.50 ID:hRNVcAKX0
- そして彼らは声を揃えて告げた。
ステイル・削板「「さぁ選べ!」」グイッ!
香焼「……えー」ダラダラ・・・
何でこうなるの?
香焼「あ、え、と……部屋あるんだし、いざとなったら2人とも」ピンッ
ステイル「コイツと一緒? 有り得ん。死んでも無い」ハッ!
削板「こっちのセリフだっつの。間違えて粗大ごみの廃品回収に出しちまいかねないからな」フンッ
香焼「あ、う……えー」ダラダラ・・・
ステイル・削板「「ほらドッチだ!」」バンッ!
それから5時間くらい、2人の意味不明な詰問に付き合わされた。
まったく……何処に行っても、誰が居ても、同じ日常か。
それが結構……楽しいけどね。
もあい「みゃー」フシフシ
各地の女子達(なんだか……無性にステイル・削板を殺したくなった)ピキリーン・・・
もあい「なぅ」オワレ・・・
- 43 :第一話(18話)―――香焼「男の子」神裂「女の子」浦上「香焼は?」五和「男の娘!」 [saga]:2011/10/31(月) 03:34:16.87 ID:hRNVcAKX0
- <おまけっ!>
禁書「―――……よしっ! もあいの言ってた通りにやれば……とうまだって、きっと!」グッ・・・
上条「ふんふふ、ふんふふ、ふんふーふーん♪」ゴロゴロ・・・
スフィンクス「みー」コロコロ・・・
禁書「…………、」スッ・・・コロンッ・・・
上条「ん? どうした?」チラッ・・・
禁書「……ん……い」ボソッ・・・
上条「え?」キョトン・・・
禁書「ぽんぽん」ゴニョゴニョ・・・///
上条「……は?」ポカーン・・・
禁書「……ぽんぽん……痛いんだよ」モジモジ・・・///
上条「」チーン・・・
禁書「…………、」///
上条「……た」タラー・・・
禁書「……ん」///
上条「た、たた……大変だああああぁっ!!」ウワアアアァ!!
禁書「え、あ、いや、と、とうま? そこまでオーバーなリアクションは必要無いかなぁって」タラー・・・
上条「インデックスが腹壊しただと!? 何食っても死なないインデックスが!? ど、どどどど、どうしよう!?」アタフタ・・・
禁書「」チーン・・・
上条「い、医者か? でも学園都市の医者じゃ専門外かもしれないし……ま、まず土御門に相談しないと!」バッ!!
禁書「……とうま」プルプル・・・ワナワナ・・・
上条「だ、大丈夫か!? もしかして寒気が来たとか? 糞っ……もしかして魔術師の仕業かよ!」ギリリ・・・
禁書「いや、だから……さ」ジトー・・・
上条「くっ……そうだ! 右手(幻想殺し)でオマエのお腹を触ればあるいは!」バッ!
禁書「ひゃぁあっ!!?」ビクッ!!
上条「ど、どうだ!?」スリスリ・・・
禁書「ん、え、と……もうコレで妥協するんだよ」ハァ・・・ムゥ///
上条「何? 何だって?」ナデナデ・・・
禁書「何でもない……とうま、もうちょっとだけ、触ってて。『直りそう』なんだよ」フフッ・・・///
上条「お、おう」ポンポンッ・・・
御坂「むきゃあああぁっ!! 私も口実欲しいいいいいっ!!」ウガアアアァッ!!
白井・寮監「「御坂(お姉さま)、五月蠅いっ!!」」バンッ!!
スフィンクス「なー」ホントニ、オワリ・・・
- 44 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2011/10/31(月) 03:41:13.77 ID:hRNVcAKX0
- はい。お疲れさまでした。初っ端からちょっと際どいテーマでしたね。
2013年2月8日金曜日
あまくさっ♪ すんどめ。 - 1
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