2013年9月15日日曜日

とある妹達の幻想寸話〈オムニバス〉

 ※未完作品
1 ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/13(木) 21:47:40.31 ID:0Se7J//AO
※はじめに
 このスレに投下されるSSは
番外個体「小さい一方通行?」
 の妹達やら状況やらを引き継いでいます、とミサカは簡単に解説します。
が、次スレとはちょっと違います違うはず違うんだよ三段活用、とミサカは上条さんの真似をしてみます。

※注意
①このスレに投下されるSSにはキャラ崩壊シーンや原作歪曲的な表現を含みます多分。
【CERO Si】
②地の文はありまうが、>>1の未元文章では説明不足感が否めません。
 なので、分からない事はドガバキ聞いてくれると>>1が泣いて喜ぶような気がしまう。
 ただし話が進めば分かることは答えないと思いまうので予めご了承下ちい。
③オリキャラが出てきまァす。
 まァそもそもメインで動かす妹達がオリジナル要素満載でほぼオリキャラみたいなもンなンですけどねェ。
④この>>1。遅筆につき。
 急かすレスはおひけえなすって。
8 ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 20:52:17.33 ID:foMJqxuAO
さてそろそろ投下のを時間
プロローグなんですねー
9 ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 20:57:49.20 ID:foMJqxuAO
 霜月の涼風が頬を撫でる。気付けばもう冬が隣る時期か、早いものだ。
 戦争が終結して早1年。
 世界と同じく平穏を取り戻した学園都市は、一端覧祭による賑わいを見せていた。

(学園都市組の皆さん、祭は楽しんでいますか、とミサカ10093号は学園都市組に挨拶をします)

(こんにちは10093号、ミサカは今焼きそば作りに奮闘しています、とミサカ13577号はうわあづっ!)

(お久しぶりですね10093号、こちらナース喫茶は異様な大盛況です、とミサカ10039号は場を仕切る吹寄さんを恨めしそうな目で睨みます畜生たゆんたゆんさせやがって)

(せめて一端蘭祭が終わるまでいれば良かったでしょうに、とミサカ19090号は惜しい事をしたものだと10093号を評価します)

(機関からの緊急召集がかかったのですから致し方ありませんよ、とミサカ10093号は内心悔しがりつつも皆さんが楽しんでくれれば幸いだと感じます)

(しかし我々妹達がこうして学生生活を満喫出来ているのも全てお姉様のおかげですね、とミサカ10032号はあの日のお姉様の言葉を思い出し感慨に浸ります)
10 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 20:58:53.98 ID:foMJqxuAO
 半年前、ひょんなきっかけから妹達の存在が明るみに出てしまった。
 ある者は腫れ物に触るように扱い、またある者は心無い言葉を我々に投げかけた。
 そんな状況を一変したのは、お姉様が発表した声明だった。

『確かに妹達は、命の法を犯して造られた存在です、その事実は変えられません』

『私の善意を悪用され、彼女達は生まれてきました。誰に望まれたのでもなく、ただの実験動物として』

『しかし、私は彼女達を一人の人間と認め、共に歩んでいきたいと考えます』

『何故なら、例えあってはならない存在であるとしても、それでもあの子達は、私の大切な「妹達」だからです』

『皆さんに認めて貰えないとしても、例え世界中の全ての人々を敵に回しても、私は彼女達の存在を誇りに思います。彼女達の誇りであり続けます。彼女達の「姉」であり続けます。そして--』

『彼女達を、クローンなどではなく、立派な「人間」であると胸を張って主張し続けます。この命のある限り』
11 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:00:48.47 ID:foMJqxuAO
 それに真っ先に賛同したのは、驚くべき事に十字教最大勢力であるローマ正教の権力者、マタイ=リースであった。
 彼は言った、全ての『生命(いのち)』は慈しまれるべきだと。
 それがどの様な経緯で産まれたにせよ、かけがえのない『生命』であるのだから、と。
 彼の慈愛ある言葉にローマ正教徒達が感涙し、賛同した。
 それと同時期に、統括理事会、警備員、風紀委員もお姉様に賛同し、妹達一人一人を学園都市の学生として、平等に扱う事を誓う声明を発表した。
 その後も続々と賛同者が現れ、結果我々は堂々と外を歩けるようになった。
 学園都市協力機関以外にも我々の調整を行える設備を構える医療施設が増え、何不自由なく暮らせるようになった。
12 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:02:12.13 ID:foMJqxuAO
(まったく、お姉様には本当に頭が上がりませんね、とミサカ10093号はこうなったらお姉様の愛玩奴隷になる事も辞さない構えです)

(うわあキメエシスコンオタ子マジキメエ、とミサカ13577号は焼きそばをパックに詰めつつ非難します)

(たっ大変です、吹寄さんが!)

(マナーの悪いお客様に頭突きしたのですね分かります、とミサカ10032号は予想します)

(何故分かった、とミサカ10039号は驚きを隠せません)

(まあ、あの人は上条当麻でなくても女誑しを嫌う性質の人物だそうですから、大方そのお客様が女性のお客様をナンパしまくっているのを不快に思ったのでしょう)

(おまけにそれによる営業妨害も重なりますから、頭突き程度で済ませて貰っただけそのナンパ野郎は彼女に感謝すべきですね、と10093号は現場の状況を妄想します)

(うわ怖えまるで見てたかのようにその通りすぎてマジ怖え、とミサカ10039号は10093号の妄想力に戦慄します)

(ふっオタク嘗めんな、とミサカ19090号は代弁します)

(そういえば19090号も最近深夜アニメを嗜好するようになりましたね、とミサカ13577号はオタ子二号フラグが立った19090号の今後を不安視します、へいお待ち!)
13 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:04:25.64 ID:foMJqxuAO
 楽しそうで何よりだ。
 まあ、学園都市組は元々陽気な奴らだから、こうあって然るべきという気もするが。
 ネットワークから離れ、前を歩く隻腕の男に駆け寄る。
 彼は何が珍しいのか辺りを見回している。

「ふむ。世界は俺様が思っていた程、悪くは成っていなかったのだな」

「『俺様』はよしなよ。折角頭良いのに言ってる事が莫迦っぽく聞こえる」

「今更だな。それで不利益がある訳ではないのだから、直す必要はないだろう」

 そう言って男は薄く笑む。
 去年の10月末。
 深夜に帰ってきた『旦那』と『姐さん』が連れてきたこの男--右方のフィアンマと、この2ヶ月をかけて共に世界を巡っていた。
 当初は自己中心的な言動の目立つ輩だと思っていたが、それは彼が極端な世間知らずである事に起因する性格だったようで、最近では他人を気遣う優しさを持つまでになった。
 まあ、一人称は未だに『俺様』のままだが。

「しかし悪いな。わざわざ俺様の為にあのアパートメントに帰ってきたそうじゃないか」

「『姐さん』命令なんで」

「ははは、確かにあれに逆らうのは愚行だな」
14 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:06:58.55 ID:foMJqxuAO
 ……さて、何故この男と一緒にいるのか、気になっている事だろう。
 実は、13600号共々『学芸都市』の協力機関で世話になっている、というのは真っ赤な嘘。
 当初世話になっていた協力機関が魔術結社による襲撃に遭い、破壊されてしまった。
 僕と13600号は結社の魔術師達に追われ、窮地に立たされていた。
 そこに偶然通りかかった『旦那』が、結社の魔の手から僕達を救ってくれた。
 かつて隻眼のオティヌスに魔神の座を奪われ、表現不能、説明不能、理解不能の力を持つに留まった惨めな魔術師--オッレルスが。
 ……ちなみに、その後僕達を連れ帰った旦那が姐さんの手で『家庭でできるカンタン三角木馬』の刑に処されたのは言うまでもない。
 それから、そのアパートメントを拠点とさせて貰いつつ、散り散りになった妹達を捜して旅をした。
 他の個体は皆、それぞれが別国の協力機関に身を置いていた。
 14096号だけは、何故か世界中の大食い選手権に出場し、優勝をかっさらっていた。
 聞いた話では、命の恩人を捜す旅をしているのだとか。
 彼女がその人物に逢える事を祈っておく。
15 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:09:19.38 ID:foMJqxuAO
「帰ったぞ」

「ただいま戻りました、シルビア様」

 約2ヶ月振りにアパートメントに帰ってきた僕達。
 姐さんはニッコリ笑って、

「お帰り。てかいい加減様付けは止めなさい」

 何時もの挨拶を交わす。

「それで、どうだったフィアンマ? 世界を視た感想をきかせてごらん」

「つくづく実感させられたよ。こんなちっぽけな人間1人がこの広い世界総てを救うなど、余りに大それた考えだったとな」

「ソイツが分かれば上出来よ。まずはあんた自身の世界から救ってみたらいいんじゃない?」

「その必要はない。俺様の世界は、既にとある少年によって救われてしまった。今の俺様に出来る事は、せいぜいその世界が再び壊れぬよう守り抜く事ぐらいだ」

「いいんじゃないの、それで」

 姐さんはフィアンマに微笑みかけると、僕の方を向く。

「護衛ご苦労さん。そういや、あんたのお姉さん--御坂美琴だったっけ。あの子、なかなかやるじゃない。うちの大馬鹿野郎に匹敵するぐらいのお人好しね」

「まあ、素であんな感じの人なんで」
16 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:11:20.38 ID:foMJqxuAO
 この聖人侍女様はああいった馬鹿を好む傾向があるようだ。
 無論、あの姉にしてこの僕がある訳で、僕はこの2ヶ月間も他個体の為に奔走していた。
 フィアンマと行った先の国の協力機関に行き、彼女達の近況を聞いて回った。
 魔術結社に襲われそうになっていた所もあったが、彼等はフィアンマを見た途端に逃げ出した。
 彼曰わく、なんでも彼の『右』に打ち勝つ事などは、例え聖人であっても難しいらしい。
 と言っても、彼自身未だ制御しきれない力なので、余程の事がない限りは使わないそうだが。

「上条当麻、だよね?」

 ロビーでくつろぐフィアンマに、持ってきた紅茶をカップに注ぎつつ問いかける。

「よく分かったな。お前の世界もあれに救われたのか?」

「どっちかと言えば、古い世界を壊して、新しい世界を貰ったって感じだけどね。しかもそれを親切でやってくれたのよ。お人好しにも程があるわ」

「全くだな」

 上条当麻という人物は、旦那もビックリのお人好しだ。
 何しろ、自分の為と称しつつもお姉様の世界を、僕達の世界を、そしてフィアンマの世界を救ってくれた。
17 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:14:45.76 ID:foMJqxuAO
 彼はきっと、総てを平等に好きになってしまう人なのだろうと思う。
 例えそれが、敵対者であったとしても。

「あれに言われなければ、世界を視ようなどとは思わなかっただろうな。本当に感謝しきれないよ」

 いやはや、本当に丸くなったものだ。
 これが右方のフィアンマだと言われたら、彼は信じるだろうか?
 まあ、信じるんだろうな。
 そういう奴だからな、彼は。

「ところで……旦那はまたなんかやらかしたの?」

 見やる先には全身漆塗りで犬小屋に跨る青年。
 大方、ふらりと立ち寄った組織を潰したついでに子供でも連れてきた、というところか。

「いやその、今回は違うぞ!? ほら、ライカとヒエンの同位個体さんだよ連れてきたのはぐああかゆいいいい!」

「自業自得だな。して、その同位個体とやらはどこだ?」

「今は部屋で寝てるよ。しかし驚いたね、彼女もみたいなんだ」

 そう言って僕を見る旦那。
 ちなみにライカというのは僕の、ヒエンというのは13600号の名だ。
 他個体と僕達の区別を付ける為にそう呼ばせている。
18 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:16:26.74 ID:foMJqxuAO
 妹達の中に『原石』が存在しているらしい。
 その事実に僕達が気付いたのは、アックアが上条を襲撃した日だったか。
 あの日、かなり厄介な事が13600号の身に起こった。
 ネットワークに接続しようとした彼女の体が唐突に消え去ってしまったのだ。
 僕は彼女を捜して奔走したが、まるで手掛かりが掴めずに途方に暮れていた。
 夜になって、ネットワークを介して彼女から無事との報告があった。

(お騒がせしちゃってSO SORRY、とミサカ13600号は……ああ面倒くせえ! この語尾面倒くせえ!)

(色々な意味でどうしたのですか13600号、とミサカ10093号は経緯等々の説明を求めます)

(自分でもビックリしたんだがよお、なんか『空間移動』しまくってたみてえなんだ)

(空間移動……? 我々妹達は低~強能力者の電撃使いのはず……まあこのミサカは無能力者ですが、とミサカ10093号は確認します)

 妹達は元々、絶対能力進化実験用に調整されている。
 僕は「能力使用不能となった御坂美琴」を想定して無能力者に調整された身だ。
 ネットワークへの接続は可能だが、それ以外に関しては静電気すら起こせない。
19 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:19:14.29 ID:foMJqxuAO
(違う違う、演算とか抜きでやってたんだよ! ついさっきやっと自分でコントロール出来るようになったんだけどな。コイツはすげえ発見だよ!)

(……どんな、ですか?)

(分かんねえか? 俺らの中に『原石』がいるって事だよ!)

 『原石』。
 開発を受ける前から何らかの能力を発現している『才能ある』人物を指してそう呼ぶ。
 有名所だとナンバーセブンか。
 他も合わせて50名存在する事が確認されているらしい。
 とは言ったものの、我々は生まれながらに開発済みの能力者である。
 そこから『原石』が生まれるなど、あり得る事なのだろうか?
 ……まあ、現にいるのだからあり得ると言わざるをえないか。

(この事、一応旦那にも話しといてくれよ。あ、俺なら大丈夫だぞ、今日中には戻るから)

(誰が心配なんかしてやるか、僕は同位個体を偏愛するお前に愛想が尽きてんのよ……あれ?)

 その頃から、僕はちょくちょく喋り方がおかしくなる事があった。
 不思議ではあったが、気に留める必要もないかと思っていた。
 が、今やその喋り方が当たり前になり、今までが変だったと思うようになった。
 うん、絶対変だった。
20 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:20:57.37 ID:foMJqxuAO
 とりあえず、旦那が連れてきた妹達の顔でも拝んでくるか……そこ、同じ顔だろとか言わない。
 分かってるわそんな事。
 部屋に入ると同時に、中にいるミサカが体を起こす。
 意外と物音に敏感らしい……悪い事をしたかな。

「おはようございます、とミサカは挨拶をします。む、あなたは10093号通称『オタ子』ですね、とミサカは検体番号の確認を取ります」

「Exactly(その通りでございます)。君は……そのヘアピンからして14096号か。確か『ミソラ』って名前を付けて貰ったんだっけ」

「よくご存知で、とミサカは10093号の情報収集能力を誉めてみます」

 まあ、ネットワーク経由で上位個体から聞いたんだが。
 そういえば、その時にこんな事も言ってたな。

『最近個性的な下位個体が増えてきてすっごく嬉しいのってミサカはミサカは気分上々♪ あ、20000号は別だよ?』

 哀れ20000号、自業自得だ莫迦め。
 っと、そんな事より。

「ミソラ、君が『原石』かもって旦那から聞いたんだけど。どんな能力か自分で解る?」

「先程から喋り方がおかしいですね、とミサカは」

「いやおかしいの君らだから。『とミサカは~』って面倒じゃない?」
21 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:22:37.86 ID:foMJqxuAO
「特にそうは思いませんが、とミサカはだからおかしいのはお前だよと返します」

 ……妹達的には『とミサカは~』が付かない方がおかしいらしい。
 やはり僕がおかしいのか……いや、だったら。

「ヒエン……13600号だって喋り方がおかしいじゃない。あれはどうなのよ?」

「あれは元から何かが狂っていたような気がします、とミサカは思い返してみますがやはりあれは元々異常だろ常識的に考えて」

 言われてみれば、造られた当初から異様なハイテンションだったと記憶している。
 一方通行はアイツと会話してたら実験止めてただろうな、ウザ過ぎて。

「で、能力の事だけどさ。何が出来るの?」

「ご存知の通り電撃」

「そっちじゃなくて」

「……正直、よくわかりません、とミサカは俯きます」

 ふむ。
 発現の仕方にも個体差があるのか。
 少しぐらいヒントになりそうなものはないのだろうか?

「気付いたら雨を降らせたり日を照らせたりしていたのですが」

「おい」

「はい?」

「それだ。多分天候操作。コントロール出来るように特訓しときなよ。そうすりゃ竜巻も吹雪も思いのままだぜ? ちょっと羨ましいわ」
22 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:25:01.77 ID:foMJqxuAO
「マジですか、とミサカはウェザードーパントになったらしい自分に驚愕します」

「何故ドーパント? まさか特撮好きなの? 特に平成ライダー。正直ウェザー・リポートって言って欲しかったけど」

「だが断る」

 ……ああ僕か、僕が原因か。
 まあ仕方ない、同志を殖やそうと感覚共有しながら平成ライダー観まくってたからな……ついでにジョジョも。
 しかしなんだ。
 あの協力機関にいた妹達のうち2人が『原石』だったとは、一体どんな偶然が重なったんだ?
 ……まさかとは思うが、アイツもそうなのか?
 あの協力機関にいた妹達は後4体。
 その中で、現在特定の協力機関に在籍していない妹達……いやいやまさか。
 アイツは以前かなりの無茶をしたが、『原石』らしい部分は片鱗すら見せていない。
 まあ、まだ発現していない可能性も無くはないが。
 こればかりは要観察、と言ったところだな。

「ようお前ら、今帰ったぜヒャッハー!」

 そこにヒエンが帰ってくる。
 やはりテンションが高い。
 ウザい。

「んだよーんなあからさまにウザがらなくていいだろーウザいのは自覚してるってー」
23 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:28:21.67 ID:foMJqxuAO
 ああもうベタベタするな頬ずりするな胸弄るな気色悪い。
 僕にそっちの趣味は……いや僕のお姉様への愛はこんな不純なものじゃあ決してないちょっと度が過ぎているだけだそういう事にしといてくれ。

「自覚があるならば自重してください、とミサカはウザっコイツマジウゼエと思いつつアドバイスしてみます」

「んで、まさかのミソラちゃんなわけな。つくづく俺らには妙な縁があるらしいな」

 まったくだ、勘弁してもらいたい。
 このままではやはりアイツが……そう思った時。

〈ちょいと失礼、時間あるかい?〉

 普段から付けているネコミミみたいなフレームが特徴的なヘッドホンに声が届く。
 僕は2人に気付かれないように退室してロビーの端に行き、通信を始める。

〈突然どうした? 何か問題でも?〉

〈まあな。コイツは厄介なもんを目にしたようだぞ?〉

 自分の事を他人事みたいに言う通信相手は、何らかの力の渦を見つけたという。

〈場所は?〉

〈それ訊くって事は、来るのかい?〉

〈行くから訊いてる。早く教えろ〉

 苛立ちを隠さずに僕は奴をせき立てる。

〈学園都市だ〉

〈……は?〉

〈だから、学園都市だ〉
24 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/14(金) 21:29:56.07 ID:foMJqxuAO
今日はここらで
てか見てる人はいるのでせうか
まあ、いなくてもスレを立てた以上はやりとげるんですがね
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/01/14(金) 21:56:17.23 ID:JN4H+TzAO
見てます
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/01/14(金) 21:58:44.27 ID:s7wBkd/Uo
見てるよ
31 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:25:32.88 ID:q34sr2lAO
 それはAIM拡散力場じゃないのか?と問おうとしたが、それを遮るように奴は言う。

〈AIM拡散力場とは別モノだ。魔力ですらない。コイツは『原石』特有の波動と見たらしい〉

〈削板軍覇じゃないのか?〉

〈それともまた別。あれの波動は無駄に熱いが、コイツが観測したのはもっと静かな、しかし強大な波動なんだそうだ〉

〈……そうか、分かった。すぐに行く〉

 僕は通信を切ると、急ぎ足で玄関に向かう。

「どこへ行くの?」

 扉に手をかけた僕を姐さんが呼び止める。

「ちょっと学園都市へ」

「ひょっとして、またあの野郎?」

 僕が小さく頷くと、姐さんは溜め息を吐く。

「いい加減に縁を切りなさいって。別段困らないでしょ?」

「でもまあ、腐れ縁なんで」

「はあ……分かったわよ。気をつけてね」

 半ば呆れたように了承し、送り出してくれる姐さん。何時も済まない。
32 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:27:16.36 ID:q34sr2lAO
 さて、例の音速旅客機で学園都市にやって来た僕は、早速奴の気配を捜す。
 大抵偽装魔術で姿を隠しているが、僕にだけ分かるようにそれらしい『印』を付けている。
 第七学区に差し掛かると、とあるビルの屋上にキラキラと輝くものが見える。奴だ。

「相変わらず回りくどい真似するね」

「相変わらず通信中は男言葉使うなお前」

「うっさい。いいじゃない別に」

 いちいち細かい事を突っ込んでくる奴だ。そんなとこまで変わりないのはどうにかならないのか。

「ところで、友達連れてきたのか」

 何を言ってるのかと周囲を見回すと、

「オッス! オラ、ヒエン!」

「何故このミサカまで……」

 ……おい、お前ら何時から付いてきてた?僕が部屋を出たのを気付かないフリでもしてたのか?いや、そんな莫迦な。

「天然テレポーターのこの俺から逃げ切れると思うなよライカちゃんよお~!」

「だあああから胸を揉むなエロミサカー!」

 乳繰り合っている(と言っても僕が一方的にやられているだけだが)僕達をニヤニヤしながら見つめる男とミソラ。見てないで助けてくれ頼むから。

「それで、コイツが観測したっていう力の渦なんだが」

 真剣な顔で話し始める男を見て慌てて直立不動になるヒエン。はあ、やっと解放された。

「発しているのがどうにも妙でな……まあ、見てみろ」
33 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:28:18.42 ID:q34sr2lAO
 男が用意した『望遠鏡』を覗くと、その先に謎の力の渦の持ち主が移し出される。
 白を纏い、歪な笑みを浮かべる、子供連れの男だった。

「一方通行……!」

「知り合いか?」

「まあ、ね……」

「コイツが妙だと思ったっつってるのは、その男からはAIM拡散力場も放たれてるってとこらしい。丁度そこの2人みたいにな」

 そう言って直立不動のミサカ2人を見やる男。

「……そういや、打ち止めちゃんとワーストちゃんが『一方通行が天使になった』みたいな事を言ってたな」

「成程。科学世界から生まれた天使って訳か……とてもじゃねえが天使には見えねえなあ、とコイツはそう思ってる気がする」

 僕達は全く同時に首を縦に振る。あれが天使とか悪い冗談にも程がある。

(いやいや、それがホントの事なんだよねー残念ながら)

 突然ネットワークから声が飛んでくる。この声は……

(番外個体。どこから聞いてたの?)

(てかどこで聞いてんの出てきて俺に揉まれろよ)

(何が愉しくてあなたなんかに体触らせなきゃなんないのよ? キモイ事言うなボケ)
34 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:30:47.62 ID:q34sr2lAO
「見てたのが分かったのか、随分勘が働く嬢ちゃんだな」

 男が僕達の後ろ--屋上の出入口に向けて言い放つ。
 僕達が振り返ると同時、扉が開き番外個体が姿を見せる。

「あちゃー、バレちゃった☆」

「いや、あんだけ気配丸出しでバレないと思える方が凄えとコイツは思ってるようだぜ? まあ、どうやら一方通行ってのにもこっちの存在はバレてるようだ」

 男が言い終わった途端に、空から一方通行が降ってくる。
 てか肩に上位個体乗っけて大丈夫なのか?

「よォオマエら、俺になンか用か?」

「なんだ天使の力(テレズマ)か、コイツの眼も曇ってきたらしい」

「あン?」

 一方通行を目の前で見るなりつまらなそうにそう吐き捨てる男。
 当然一方通行は顔を不快に歪める……かと思ったが。

「天使の力、か。確かに、そォいうもンだと思えば辻褄が合うな、あの力は」

 意外や意外、それだけで何かを理解し納得してしまった。
 学園都市第一位は理解力も第一位のようだ。流石。
35 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:32:28.57 ID:q34sr2lAO

 一通りの解説を終え、僕は息をつく。
 ポカーンと口を開いたまま固まっている末っ子コンビを放置して、一方通行が話し始める。

「妹達の中に『原石』、ねェ。俄には信じ難ェが、ソイツらがそォだってェのはなンか納得出来るわ」

「いやん☆ なんかアクセラたんに納得されちったでござるー☆」

「うっぜェ……あァあ、最初がコイツだったら俺ぜってェ実験やってなかったなァ」

「でもさあ、コイツが最初じゃなかったおかげでこのミサカは生まれたんだし、結果オーライじゃね?」

 感謝は死んでもしてやんないけど、と続けて顔を歪める番外個体。ざまあみろヒエン。

「というか番外個体は一方通行に惚れ込むようなプログラムが強制入力されてたのかな? って思えるぐらい一方通行にべったりだね」

「はあ!? プログラムとかあり得ねえから! ミサカは、本気で、ああ一方通行は、その、恋人、で……ふにゃ~」

 いかんいかん、からかい過ぎたか。軽く漏電しながらへたり込む番外個体。

「……コイツは妙だなーと思ったようだ」

 男の声に反応して彼を見る。いつの間にか『望遠鏡』を覗いていた彼は、

「力の渦が消えてねえ」

 こちらを向き直り、そう言い放つ。
36 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:35:02.94 ID:q34sr2lAO
「しかもよくよく見てみりゃ、『原石』の波動と魔力とAIM拡散力場が混ざり合ったような--薄気味悪い力だ」

「力の持ち主は?」

「………………」

 見てみろ、と言いたげに『望遠鏡』から離れる男。促されるように僕は覗き込む。
 ……えーと、なんだ。悪い夢だよな?
 僕は眩暈がした。
 こういう厄介な形で予想が的中するとは思ってもみなかった。まさか、まさか……

(15000号……よりにもよって君なのかよ……!)

 15000号って奴は昔から変わり者だった。
 光の神の伝承をモチーフにした屈光シールドを開発したとか、鳥の死骸から情報を抽出したとか意味不明の発言が目立った。
 今にして思えば、彼女はあの協力機関にいた時から魔術に傾倒していた。
 強能力者でありながら、簡単な治癒魔術は問題なく使用出来ていた。
 つまりは、かつてイギリス清教と学園都市が作り上げようとしていた『異能複合体(ハイブリッド)』の片鱗を見せていたのだ。
 彼女が海原光貴、もといエツァリに惹かれた要因にはそういった事も含まれているのだろう。
 多分本人は気付いていないだろうが。
 ……まったく、ヒエンの言ったとおり、僕達にはつくづく妙な縁があるらしい。こんな縁は欲しくなかったんだが。
 まあ、ここで愚痴っても仕方ないか。
37 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:36:54.22 ID:q34sr2lAO
「保護しといた方が良さそうだとコイツは考えてるようだ」

「まあ、それは僕も思った」

「あいたー☆ やっぱ俺らにゃ妙縁奇縁がありんした☆ ってとこだな!」

「……ウザっ、とミサカは率直な思いをぶつけます」

 概ね同意するわ、と僕と一方通行御一行様は頷く。

「しっかし、直接顔合わせンのは久しぶりだなァ、ライカ」

 ……痛い。視線が痛い。コレは間違いなく修羅場直前だ。
 しばらく僕を睨んだ後、一方通行を睨む末っ子コンビ。

「ねえあなた、なんでその子の事『ライカ』って呼んだの?」

「ていうかどういう関係なの?」

「「説明して貰えるかな!?」ってミサカはミサカは怒り心頭!」

 ぼ、僕は知らないからな。お前が勝手に自爆しただけだし。この場合むしろ僕は被害者だし。

「……チッ。『絶対能力進化実験』の時に3日ぐらいコイツと寝食を一緒にさせられたってだけだ。だよなァ?」

 おい気まずいからってこっちに振るなよ僕だって気まずいわ阿呆うわあめっちゃ睨んでる番外個体さんタダでさえ目つき悪いから余計怖いですすいませんなんかすいません。
38 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:38:01.52 ID:q34sr2lAO
「……ま、その3日目の夜の実験--つまり10032次実験でコイツが上条当麻に負けてくれたおかげで解放されて万々歳って感じだったよ」

「つまり実験の過程でそうせざるを得なかったとかコイツの健康状態を維持しとけと言われたとかそういう理由で嫌々同居させられてたのねそうだよね!?」

「イエスマム」

「つまり別に10093号はこの人の事好きな訳じゃないんだよね!? ってミサカはミサカは最重要事項を確認してみる!」

「いや惚れてはいないよ、僕は一方通行の事は友達としては好きだけど恋人になりたいってのは絶対ありえないから」

 そう、一方通行とは友達だ、あくまでも『友達』。互いの手の内を明かし合った程度の、薄っぺらい仲だ……今はもう。
39 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:39:09.57 ID:q34sr2lAO
--------------

「あァ? 俺の攻略法が分かっただァ?」

 彼は面倒くさそうに、しかしどこか嬉しそうにそう言った。無論僕は肯定し、どんな方法か訊きたいかと尋ねた。

「面白ェ、言ってみな」

「では……まずはあなたの能力についてですが、これまでの戦闘データから推察するに、念動力のバリアの様なものを周囲に展開し、それによってあらゆる攻撃を反射している、もしくは」

「物体が持つ力の指向、つまりベクトルを操作して攻撃を反射しているかのどちらかである、とミサカ10093号は結論づけました」

「ほォ。ちなみに、オマエとしちゃァどっちが正しいと思ってンだ?」

「……恐らくは後者である、とミサカ10093号は予想しています」

「根拠は?」

「前者である場合、そのバリアの位置が自身に触れるギリギリである必要性がありませんし、そもそも正確に真逆に跳ね返すなど念動力では多少無理がある、とミサカ10093は考えます」

「その点、ベクトル操作であれば自身に触れた瞬間に作動させた方がより正確なベクトル演算が可能であり、それ故に真逆に跳ね返す事も容易である、というのがミサカの推論です」

 しばらく無言でこちらを見る一方通行。僕も彼から目を離さなかった。
40 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:40:33.84 ID:q34sr2lAO
「ご名答だ、やるじゃねェか。ンで? どォやって攻略するンだ?」

 もったいつけねェで教えろ、と急かす彼。コホンと息をつき、僕は話し始める。

「あなたは攻撃が自身に触れた瞬間、それのベクトルを真逆に変更して反射しているのだから、あなたに攻撃が触れた瞬間に攻撃を真逆の方向に変えればあなたに命中する、とミサカ10093号は推測します」

「これは妹達ならば電撃をそのように操作すれば可能であり、あなたへダメージを与える事が出来るのです、とミサカ10093号は実戦時をイメージして語ってみました」

「なァるほどなァ、確かにその方法なら当たるかもなァ。だが、オマエらにそこまで精密な電子操作が出来っかなァ?」

--今にして思えば--

「いいえ、この推論は他の妹達には決して伝えません、とミサカ10093号は断言します」

--あの頃の僕は、きっと--

「あァ、実験に支障が出るからか?」

「いいえ」

--いや、間違いなく--

「あなたに、傷ついて欲しくないからです、とミサカ10093号は胸中の想いを吐露します」

「……はァ?」

--一方通行に--

「なンだそりゃ?」

「………………いえ、忘れて下さい、とミサカ10093号は……お願い、します……」

--惚れていた--
41 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:41:56.77 ID:q34sr2lAO
「………………チッ。調子狂うぜ。なンかオマエ、他の妹達たァ大分違ェな」

「そう、でしょうか、とミサカ10093号は自身と他の妹達との相違点を探してみます」

--まあ、今は本気で『友達』だとしか思っていないが--

「違ェだろ。なンつったらイイか分っかんねえけどよォ……あァー、感情的っつゥの? そンな感じがするンだわ」

--あの頃は、確かに--

「このミサカのみならず妹達に感情なんか強制入力されてないよ、なに言ってんだよ君は……む?」

--『好き』だった--

「クカカ、とォとォ喋り方まで変わっちまったなァ!」

「おや? このミサカは一体どうしてしまったのでしょう、とミサカ10093号は喋り方が、あれ? 戻ってる? むむ? ……いつも通りでした、とホッと胸を撫で下ろします」

--よくよく思い返してみたら、喋り方が変わり始めたのは、この頃だった気がする--

 実験が滞りなく続いていたある日。

「一方通行の体調管理、ですか? 何故このミサカが?」

 研究者から言い渡された突然の命令。別に嫌な訳ではなかったのだが、何故か質問を返していた。

--多分この頃には、僕は自我に目覚めていたのかも知れない--
42 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:42:49.73 ID:q34sr2lAO
 結局断り切れずに一方通行の家にやって来た僕。

「やあ一方通行、朝早くに失礼します、とミサカ10093号はノックもせずに侵入します」

 寝てる。ぐっすり寝てる。寝顔可愛い。悪戯してしまおうか、と顔に手をのばす。と、

「ン……あ? ハァ!? なンでオマエがいるンですかァ!?」

 驚いて跳ね起きる一方通行。それに驚いた僕は尻餅をつく。

「わ、悪ィ、大丈夫か?」

 一方通行から差し伸べられた手を握り、ゆっくりと立ち上がる僕。

「わざわざすみません、とミサカ10093号はあなたの手の感触を愛おしげに抱きしめます」

「……ハッ、なンだそりゃ。変な奴」

 そっぽを向いて僕を小馬鹿にする一方通行。心なしか、少し頬が赤らんでいるような気がした。

「体調管理、ねェ」

 事情を説明すると、やはり渋い顔をする一方通行。それはそうだろう、その程度の事は彼自身の能力でどうとでもなるのだから。

「しかしこのミサカは研究者からの命令でやって来たので、ここまで来てスゴスゴ逃げ帰るような真似は出来ないのです、とミサカ10093号は自身の境遇を語ります」

「あァハイハイ、分かった分かった。ンで? まずは何してくれンの?」

 写真撮影を、そう言って僕は持ってきた鞄から一眼レフを取り出す。
43 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:44:38.27 ID:q34sr2lAO
「あン? なンで写真なンだよ? 映像でもいいンじゃねェか? しかもそンな旧式のアナログで撮ンのかよ?」

「む、古い物が一概に悪いものという考えは捨て去るべきです、とミサカ10093号はライカの一眼レフを構えてハイチーズ」

 パシャッ。
 早速不意打ちの1枚。一方通行の自然な表情が撮れた。

「テメ、いきなり撮ンじゃねェよ! 格好つかねェじゃねェか!」

「日常風景を撮影したいので格好悪くても構いません、とミサカ10093号は明言しておきます」

 舌打ちをしていずこかへと出かけていこうとする一方通行に僕は追従する。

「付いて来ンな」

「そういう訳にはいかないの、こっちだって命令されてきてんだから……むむ?」

 まただ。また喋り方が変だ。言語中枢に不具合でもあるのだろうか?

--と当時は思っていて、よほど気になったのだろう、元の喋り方に矯正していた気がする--

 辿り着いたのはコンビニエンスストア。一方通行は籠を取り、まっすぐに飲料コーナーへ。僕も彼を追い、飲料コーナーへ……むむ?

「ま、こンなもンか……ン? アイツ、どこ行きやがった?」
44 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:45:58.54 ID:q34sr2lAO
 何コレ。面白い。日本刀が人間になるとはなかなか面白い発想だ。しかも女性ときたか。
 刀に魅了された男というものは女性を愛でる様に刀を扱う傾向にあったらしいしまさしくこの描写は正鵠と言えるだろう。
 しかし日本刀のくせにこのボリュームは反則だろう日本刀なら日本人らしく慎ましやかであるべきでこの様な西洋人的な肢体は……いや、むしろアリか?……アリだな、この方がそそる。
 そして何より素っ裸!
 スパーン!
 と頭を叩かれてから思い出した。そういえば一方通行の買い物に付き添ってここまで来たのだった。研修と勘違いしていたぜ。

「ったく、いつまで読ンでンだ、行くぞ」

「ま、待って下さい、あと5ページほどで」

 スパーン!

「うう……分かりましたよう、とミサカ10093号は涙目で後頭部をさすりながら雑誌を棚に置き直します」

 トボトボと出入口に向かう僕の後を、バツが悪そうに頭を掻きながらゆっくり追ってくる一方通行。僕が店を出る直前、

「ちょっと待ってろ」

 そう言って店内に引き返していく一方通行。外でしばらく待っていると、本の角で頭を小突かれる。

「先ほどから何故頭ばかり狙うのですか、とミサカ10093号は馬鹿になったらどうしてくれるんだコンチクショウと……あ、それは」

 一方通行が差し出してきたのは、さっきまで僕が読んでいた漫画誌。わざわざ買ってきてくれたらしい。

「オラ、読みたかったンだろ? さっさと受け取れ」

「ありがとう、ございます、とミサカ10093号はあなたに突然優しくされて困惑しています」

「今回だけだかンな」

 照れ臭そうにそっぽを向いて歩き出す一方通行を、僕はカメラに収めた。
45 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:47:19.57 ID:q34sr2lAO
 家に帰ってひと段落すると、一方通行はまた出掛けるらしく立ち上がる。

「今度はどちらへ? とミサカ10093号は質問します」

「飯食いに行くンだよ」

「でしたら少々お待ち下さい、とミサカ10093号は引き止めます」

「ンだよ?」

 僕はネットワークを介して他個体に買い物を頼む。しばらくすると、買い物袋を提げた妹達がやって来る。

「協力に感謝します、とミサカ10093号は謝辞を述べ買い物袋を受け取ります」

「あなたも大変ですね、まあ頑張って下さい、とミサカ15000号はエールを贈ります」

 さて、一方通行がお待ちかねだ。さっさと料理を作ってしまおう。材料を切り分け、グツグツ煮込む。カレールーを放り込んで更にもうひと煮立ち。
 長い事使っていなさそうなのに何故かピカピカな炊飯器から炊き上がりを知らせる音が鳴ると、一方通行がこちらにやって来る。

「おォ、わざわざ手作りたァ感心だなァ」

 このまま生きれりゃイイ嫁になれンぞ、と冷やかしてくる。僕は気味の悪い冗談はよせ、と返す。
46 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 01:49:28.61 ID:q34sr2lAO
「あァ、そォだ」

 出来上がったカレーライスを食べながら、一方通行が話を切り出してくる。

「今日からオマエの事は『ライカ』って呼ぶからな」

「了解しました。由来はこのカメラですね、とミサカ10093号は取り出してカレーライスを食すあなたを撮影します」

 ちょうどカレーライスを口に運んでいるシーンを切り取る事が出来た。大口開けててなんか間抜け。

「もォちっと考えて撮れっつの」

「考えた結果このシーンがベストだったんだよねー。うけけ」

「チッ……クソが……」

 おっといかん、まただ。僕は頭の中で喋り方を矯正する。

「照れてる照れてる。ぎゃはは☆」

 ……あれ、直ってない。もう一度。

「あンまおちょくってくれンなクソッタレ……」

--この頃の俺は--

「む、これは失礼しました、とライカは謝罪します」

「名前、言い換えたンか」

--ライカの事が--

「ええ、せっかく戴いた名前ですから、とライカは嬉しさを滲ませつつ答えます」

「……っ!」

--『好き』だった--

「どうかしましたか一方通行、とライカは首を傾げます」

「……何でもねェよ」

--いや、実は……今もまだ……『好き』なまンまだ--

「変な一方通行。あ、変なのは元からでしたあ☆ きひひ」

「……悪かったな」

--今の俺は、番外個体にこの頃のライカを重ねて見てンのかもな……ハッ、最低のクズヤロウだなァ、俺は……--

--------------
50 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 20:47:10.24 ID:q34sr2lAO
「……とまあ、そんな感じで名付けて貰ったってわけ」

 名前を付けられた経緯を説明し終え、またひと息つく僕。無論、その時の『想い』は伏せたが。

「ふうん……ねえ一方通行。ミサカも名前欲しいな、カッコいいやつ」

「ミサカは可愛いのがいいなーってミサカはミサカはさり気なく便乗してみたり!」

「また今度なァ」

 今すぐでなければ嫌だと愚図りだした上位個体。相変わらずクソガキだな。
 っておい一方通行困り果てた表情で僕を見るな残念ながらマトモなネーミングセンスなんて持ち合わせてないわ。

「ミサカはいつだって構わないけど、素敵な名前じゃなきゃ許さないからね?」

「ミサワでいいじゃん」

「御坂ミサワってどっちが苗字だっつの」

「そうじゃなくて。ミサワ……ククリとか? 苗字は御坂の『御』に難しい方の『澤』、名前は天狗の『狗』に倶利伽羅の『倶利』で」

「お前が名付けんな……って言いたいとこだけど、まあ一応候補に入れとくわ」

 ニヤニヤしてる。どうやら気に入ったようだ……厨二病の嫁もまた厨二病か。
51 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 20:51:40.89 ID:q34sr2lAO
「で、15000号とやらは保護する方向でいいんだな?」

 ……おっとそうだった、思い切り脱線して忘れ去っていた。
 僕が頷くと、男は空へと急速上昇し、そのまま15000号の元へと飛んでいく。

「うわースゴーイ翼もないのに空飛んでるー! ってミサカはミサカは謎のおじさんの能力にビックリしてみたり!」

 あれは能力じゃなくて魔術なんだが。
 まあ、説明が面倒だから能力って事にしとくか。上位個体の前では。
 ヒエンの空間移動で男の後を追いかける僕、ミソラ、番外個体。
 一方通行はまた上位個体を肩車してベクトル操作で風を利用して空を飛ぶ。マジで何でもアリだなオイ。
 やがて15000号の前に降り立つ僕達。

「たまたまコイツが人のいないとこに来てくれて助かったね」

「おや一方通行ご夫妻と娘さんではありませんかお久しぶりです、あとついでにお前らチーッス、とミサカ15000号は年上と上司には丁寧に同位個体にはぞんざいに挨拶をします」

「ふにゃー」

「やだもう娘さんだなんてー」

「やあ15000号、久しぶり」

 その差は何だと突っ込みたかったが、そこはぐっと我慢の子であった。
 というか番外個体は恋愛方面でからかわれるとすぐ「ふにゃー」するな、少しは耐性付けとけよ。
 可愛いからいいけど。
52 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 20:53:35.49 ID:q34sr2lAO
「それで、このミサカに何のご用でしょうか、とミサカ15000号は何故こんなに大勢が!? と今更驚きつつも質問します」

「あー、えっと。ミサキ」

「お前が軽々しくその名で呼ぶなそう呼んでいいのはエツァリさんとショチトルだけひゃあ!」

「おんやー? ちょーっとおっきくなっちゃったー? 俺好みのサイズっぽいぜオイオイオイオグガッ!?」

 ここに集結するクローン全員からの鉄槌を受けるヒエン。いい加減セクハラはやめろよ。

「……コホン。15000号。実は君が『原石』なんじゃないかって話になっててね。何か心当たりはない? 最近になって電撃以外のものが操れるようになったとか」

「いいえ、特には」

「口調の変わり目が『原石』発現の時期かもだけど、お前は胸の成長以外は他と変わんねえよなあ……いやまさかのエツァリ大好きっ子ってとこが大きな違いだけどさ」

「エツァリさんを呼び捨てにする事は許しませんよ13600号! とミサカ15000号は叱責します」

 オイオイコイツマジでエツァリにゾッコン(死語)だなオイ。正直ちょっと羨ましい。
 そこまで真っ直ぐに想うなんて、今の僕には恥ずかしくて出来ないな。
53 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 20:55:30.51 ID:q34sr2lAO
 とりあえず、男の隠れ家に15000号を連れてきた僕達。
 一方通行御一行とは、突然用事ができたとかで途中で別れた。
 隠れ家の中を興奮覚めやらぬといった表情で見回す15000号。
 魔術の要素があちこちにあるのだから、15000号なら当然の反応か。

「おお、ではこのミサカと会うまではマヤの風神フラカンの伝承をモチーフとした偽装魔術で身を隠していたのですね、とミサカ15000号は新たな魔術師との出逢いを喜びます」

「聞いた話じゃ、君も能力者でありながら魔術が使えるらしいな」

「も、というと? とミサカ15000号は他にも使用可能な個体がいる事を疑います」

「コイツがそうなんだとよ」

 自身を指差し15000号の疑問に答える男。

「そういやお前、ライカといつ知り合ったんだよ? つーかなんて名前?」

 テーブルから身を乗り出して問い質すヒエン。

「スティーブ・ラット、らしい」

 男はそう名乗り、一呼吸置いて僕との出逢いを話し始める。
54 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 20:57:57.80 ID:q34sr2lAO
--------------

 そうだな、アレは今年の春先だったか、とコイツは記憶を辿りだしたぞ。
 『勇士の大船』って魔術結社予備軍が、ホムンクルスを作ったんだ。ライカはその調査をしにやって来た身だった。
 ちなみに、なんでライカが調査に来たかっつうと、オッレルスの野郎が『原石』の調査に出ていたんで、彼女は日頃の恩義を果たす為にと自ら志願したんだと。
 コイツはそん時どこにいたかって?
 ライカが来た『勇士の大船』のアジトさ。
 そう、つまりはコイツ自信がさっき話したホムンクルスなんだそうだ。
 メンバーだった風を操る魔術師『スティーブ・ラット』の死体を利用して造られたのがコイツさ。
 もっとも、風を操る『魔術師』でなく『能力者』として生まれてしまったせいでやっこさん方は大慌てでな、ライカの侵入に気付かずに挙げ句あっさり殲滅されちまったんだ。

「そこに誰かいるの? とライカは声を掛けてみる」

 取り残されたコイツは動かなかったそうだ。
 その時はまだ『スティーブ・ラット』だったのかも知れない。
 だがそれの記憶と共に自我が失われて、コイツの自我が台頭してきたってわけらしい。
55 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 20:59:14.48 ID:q34sr2lAO
「ほら、行くよラット、とライカは君の手を引く」

 ライカはそのままコイツを連れ帰ったそうだ。
 自分がそうして助けられたから、誰かを助けたらそうしようと決めてたらしい。
 コイツを連れてアパートメントに帰ったライカは、シルビアさんから拳骨を1つもらったとさ。
 その後コイツはすぐにアパートメントを離れ、魔術を学び始めたそうだ。
 器がそれに見合った体質らしくてな、魔力を錬っても体が何ともなかったんだ。
 それに、元々は魔術師だったこの体に魔術を使わせたかったってのが正直あったんだろうな。
 それでコイツはそのまま『異能複合体』になったわけだ。おかげでシルビアさんには相当嫌われてるがな。
 そんなコイツの事をほっとけねえとかで、ライカは今でもコイツに構ってくれてんだ、ありがたい限りだと思ってるだろうぜ。

--------------
56 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 21:00:23.99 ID:q34sr2lAO
 説明し終えると、ラットは仮眠をすると言ってベッドに転がり込む。
 そして、15000号にはこの隠れ家は好きに見回って構わないと言って眠りにつく。

「わたしの~おはかの~ま~えむぐぐ」

「ラット氏が寝ているので歌うのは拙いかと、とミサカ14096号は問答無用で15000号の口を塞ぎます」

「ちったあ場を弁えろよ」

 お前が言うなセクハラ俺女。
 ともあれこれであの協力機関にいた『原石』ミサカが揃ったわけだ。15000号のみ未だ能力が謎だが、まあそのうち分かるだろう。
57 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 21:02:23.17 ID:q34sr2lAO






--夢を見た

  『あの日』だった

  僕はただ

  泣いていた

  悔しくて

  憎らしくて

  そして

  何よりも

  死にたくなるほどに

  辛く

  苦しく

  哀しくて--





58 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 21:03:22.98 ID:q34sr2lAO
 目覚めると、そこはラットの隠れ家の中。
 あの後、夜に隠れ家を出ていったラットの帰りを待っていたが、結局睡魔に勝てず眠ってしまったのだった。
 隣でスヤスヤと眠るミソラ。ヒエンに抱き枕にされて寝苦しそうにな表情で眠る15000号。哀れな……。

「お早うございます、とミサカ14096号は挨拶します」

「うん。おはよ」

「あー暑い、暑苦しい! とミサカ15000号は目覚めと共に13600号の呪縛から逃れ、られない!? 何この怪力!?」

 はあ……全くもって面倒な奴だ。僕とミソラは15000号からヒエンを引っ剥がしに掛かる。
 畜生マジで力あるなコイツ、本当に寝てるのか?
 ええい面倒だ、『アレ』をやるか。僕はおもむろに服を脱ぎ始める。

「ちょ、何をしているのですか10093号!? とミサカ15000号は突然の奇行に慌てふためきます!」

「……ああそういう事ですか、とミサカ14096号はとある神話を思い浮かべます」

「いやあ眼福眼ぷぎゅ!?」
59 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 21:05:12.27 ID:q34sr2lAO
 15000号を解放しつつ僕の目の前に空間移動してきたヒエンに拳骨を入れる。
 舌を噛んだらしく、口を押さえてのた打ち回っている。ざまあみろ。

「ひでえよ……殴んなくてもいいじゃんか。だいたい急に脱ぎだしたのライカじゃんよ。見られて当然じゃん」

 じゃんじゃん言うなお前はどこの爆乳女教師だ。

「そんな事より、腹が減ったなあ、とミサカ14096号は今や口癖となった言葉を発します」

 言われてみれば確かに。しかし、同じ顔の連中が4人も行ったらそこの店員が面食らわないだろうか?

「というわけでこのミサカの行きつけのバイキングレストランへ行くとしましょう、とミサカ14096号は店への一歩を踏み出します」

「いやいや待って下さい同じ顔の集団が来たら店員が驚いて腰を抜かしてしまうのでは? とミサカ15000号は懸念事項を挙げます」

「あー全然問題ねえよ店員も同じ顔の奴ばっかだし」

 ………………は?
 ………………え??
 ………………ナニソレ???
60 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 21:06:58.48 ID:q34sr2lAO
 一抹の不安を覚えつつ、兎にも角にもやって来たミソラオススメのバイキングレストラン、ダラーズマップ。

「いらっしゃいませー」

 我々を迎えたのは、どこからどう見てもミサカ16582号だった。

「………………君、ここで何してんの?」

「青髪でメイド服の店員、とミサカ16582号は返答します」

「それは見れば分かる。何故ここで働いてるのよ?」

「何故って金ないんだよ奨学金だけじゃ足りないし、とミサカ16582号はメイド服の高額商品ぶりに涙を飲んでいる事を暗に明かします」

「そもそも買わなきゃいいだろ? 大体メイド服なんてそんなに種類があるもんでも」

「よしウザカそこに直れメイド服の何たるかを徹底的に叩き込んでやる」

 僕に助けを求める視線が刺さるが無視だ無視。
 お前が余分な事言うからそうなったんだし、いい機会だからしっかり教えて貰いなさい。

「ハイハイお前がいかにメイド好きかはよーく分かったからちゃあんと仕事しようね16582号?」

「ハギャアッ! すすすすいません店長ー! とミサカ16582号は何名様ですかー?」

 奥から出てきた11329号に睨まれて慌てて仕事に戻る16582号。
61 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 21:08:26.12 ID:q34sr2lAO
 ………………ああ、本当に同じ顔ばっかりだった。てかマジなんで働いてんの君達?
 妹達ってみんな中学生じゃなかったっけ?
 いや末っ子コンビは除くけど……まあいいか。
 適当にサラダやパンを取り、席に着く。

「……あのー、ミソラ? 何その量?」

 うん、君が相当食べると言うのはネットワークで聞き知っていたが、まさかここまでとは思わなかったよ。
 1つのテーブルを陣取って、6つのトレイにはそれぞれ山盛りの料理が並んでいた。

「前菜ですが、とミサカ14096号は事もなげに言い放ちます」

「マジですか」

「コレは真似できねえわ……」

「見ているだけでお腹がいっぱいになりそうです、とミサカ15000号は率直な感想を述べます」

 結局ミソラはその後更に3回おかわりに行き、6つのトレイを満載にして帰ってきた。お前の胃袋は宇宙か?
62 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/16(日) 21:11:12.24 ID:q34sr2lAO
 食事を終えて帰路に着く。グダグダと下らない話をしながら、ラットの隠れ家に戻る僕達。

「明日はショチトルとショッピングに行く予定でして、とミサカ15000号は訊かれてもいないのにベラベラと」

「いやあああやめてえええこれ以上モテ自慢しないでえええ! ……モウヤダ、俺泣きそう……」

 泣け泣け、泣いてしまえ。僕がそう言おうとした時。

「ムグッ!?」

「「「!!」」」

 突然、妙な声をあげた15000号の方を見る僕達。
 が、そこには既に彼女の姿はなかった。あったのは、極僅かな魔術の痕跡。
 くそっ、敵の存在に気付かなかった!
66 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:10:45.61 ID:PVKAjfWAO
 15000号を捜し奔走する僕達。
 妹達は今までも散々魔術結社に狙われてきたというのに、学園都市内だからと油断していた。
 奴等にとって侵入するなど容易い事じゃないか。
 日が暮れても捜索を続けるが、全く手掛かりはなくただただ時間ばかりが過ぎていく。
 彼女の反応はまだ学園都市内にある。必ずどこかに居るはずだ。何としても捜し出さなければ。

(おい、そっちはどうだ!? ミサキ見つかったか!?)

(いや、こっちは全然。ラットも魔術の痕跡すらないって言ってる)

(こちらも未だ手掛かりなしです、とミサカ14096号は自身の捜索能力のなさに苛立ちます)

(くっそおおお! どこなんだよミサキイイイイイイ!)

(落ち着きなさいヒエン、反応はあるのですからまだ無事なはずです、とミサカ14096号は冷静になるよう促します)

 僕は第一九学区の廃ビル群へとやって来る。
 まさかこんなベタな所に居るはずもないだろう、と思って探りを入れなかったが、やはりこの中としか思えない。
 実際、15000号の反応もこの辺りが近い気がする。
 どこか反応がぼやけているのは、敵の偽装魔術の影響だろう。
 虱潰しに捜すしかないか。
67 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:12:04.46 ID:PVKAjfWAO
 ヒエンとミソラの到着を待ち、3人で廃ビル群に向かう。

「オイ、お前ら」

「15000号を捜すのミサカ達も手伝うよってミサカはミサカは名乗りをあげてみる!」

「なんでミサカまで手伝わなきゃなんないのよ? ま、死なれたら後味悪いから手伝ってやるけどさ」

 突入しようとした僕達のもとに、一方通行達がやって来る。

「ありがとう、頼もしい限りだよ」

 僕達はそれぞれ2人1組に別れて捜索する事にした。
68 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:13:01.83 ID:PVKAjfWAO
通行止めside

「ねえ、あなた」

「なンだ?」

 幾つかのビルを捜し終えると、打ち止めが声を掛けてきた。

「あなたってさ、番外個体の事が好きなんだよね? ってミサカはミサカは確認してみる」

「当たり前だろォが」

「でもさ、10093号と会った時、まるで番外個体に接するみたいに10093号に接してたよね? ってミサカはミサカは不思議に思ってた事を訊いてみる」

 ……クッソ、こォいう事にばっかり敏感だなこのクソガキは。仕方なく俺はライカへの『想い』を白状する。

「一緒に住ンでた事があるっつったろ? あン時に……いや正確にはもっと前からか。俺はアイツの事が『好き』だったンだ。いや、今もまだ、引きずってる……ハッ、未練たらしいったらねェよなァ」

「………………」

「昔のライカはよォ、番外個体みてェな奴だったンだ。つまり俺は、アイツに昔のライカを重ねて見てンだ。つくづく最低のクズ野郎だと思うよ」

「………………そっか」

 しばらく考え込んだ後、息を吐くようにそう言う打ち止め。

「……責めねェのか?」
69 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:14:32.90 ID:PVKAjfWAO
「あなたが実験中、ずっとミサカ達に話し掛けてた理由、なんとなく分かったから……やっぱりあなたは優しいね、ってミサカはミサカは優しく微笑んでみたり」

「……テメェの為にやった事だ。オマエらに優しくしたうちには入ンねェよ」

 そォだ。
 俺はライカと接するようになってから、実験を続けるのが嫌になっていた。
 だからこそ、その事に気付いて貰おうと必死に呼び掛けた。
 ライカとの実験をすンのが嫌だったから。
 アイツを、アイツと同じ顔の奴らを、殺したくなかったから。
 だからこそ、その前に他の奴の口から「止めたい」と言わせる為に。
 今にして思えば、9982号のホッとしたよォな顔に引っかかったあの時に、アイツを殺さずにおけばよかったのかも知れない。
 そォすればアイツは、実験を止めたいと言ったのかも知れない。
 まァ、憶測の域を出ねェがな……。

「話は終わりだ。さァ、次行くぞ打ち止め」

「はーいってミサカはミサカはあなたに駆け寄ってみたり!」
70 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:16:46.38 ID:PVKAjfWAO
番外個体・ヒエンside

 はあ、なんでミサカが13600号となのよ?襲われたらあなたのせいだからね?一方通行。
 まあ、今のあの子にそんな余裕はなさそうだけど。

「ごめん、ミサキ。俺が、傍にいたってのに。こんなんじゃ、『原石』の能力なんて、全然役立たずだ……!」

「そんなに自分を責めないの。不意打ちだったんだからしょうがないよ。それに、魔術じゃミサカ達は専門外なんだしさ」

「でも、傍にいたんだ! 何とか出来た筈なんだ! 油断さえしてなきゃ……クソッ!」

 壁に頭を打ち付ける13600号を、ミサカは慌てて押さえ込む。

「止しなって! そんな事したって意味ないでしょ!?」

「……っ。でも、でも……!」

 はあ。こりゃ重症だわ。どうしたもんかなあ?

「貴様等、あれの仲間か?」

 ……おっとお?
 コレはミサカ達、当たりくじ引いちゃったかな?

「そうだって言ったら?」

「一足遅かったな。あれは既に別の場所に移した」

「……どこだ」

 13600号が静かに尋ねる。

「言うと思うか?」

 魔術師は答える気がないようだ。当たり前だけど。
 答えを聞いた13600号は、静かに、そして冷酷に告げる。

「……殺しはしない。ただし、死ぬギリギリまで痛めつけて、気付いたら全部吐いてた、ぐらいの事はしてやる。覚悟しやがれ、クソ野郎」
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/01/19(水) 20:17:18.49 ID:WGXYfMQho
きてれぅ
72 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:21:04.82 ID:PVKAjfWAO
ライカ・ミソラside

 僕とミソラは幾つかのビルを捜したが、未だそれらしい場所は見つからない。
 はあ……埒があかない。やはり二手に別れよう、そう言おうとした時。

「……! 危ない!」

 突然ミソラに突き飛ばされ、僕は彼女から少し離れた所に倒れ込む。慌てて彼女の方を振り返ると、

「あがっ!?」

 地面から生えた腕に掴まれていた。

「ミソラ!」

「自分の事は、自分で何とかします。それより、15000号の反応をこのビルの地下に捕捉しました! あなたは一刻も早く彼女を助け出して下さい!」

「でも!」

「……自分は問題ない。早く行ってやれ」

 不敵に笑う彼女の言葉を信じ、僕は地下へと急ぐ。無事でいてくれよ、15000号!
73 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:25:33.26 ID:PVKAjfWAO
 ……ふっ、全く。漸く行ったか、世話の焼ける女だ。

「行かせてよかったのか? 彼女の方が貴様よりも実力はあるように見えたが?」

「……問題ない」

「ふん、バカな女だ。この私に強がった所で無駄な事よ。そのまま握り潰してくれる」

 ……そう、問題ない。彼女さえいなければ、

 全力を出せる。

「……貴方は、知っているか?」

「何をだ?」

「山というやつは、雨によって崩される」

 そう言って、自分は、

 雨を呼ぶ。

「なっ!? 雨だと!? バカな、何故!?」

「……矢張りか。貴方は『土』を操る。しかし、ゴーレムと言うには余りに粗雑な術式だな。故に『水』に浸食され易い脆過ぎる土人形しか作れない」

「くっ! 嘗めるな!」

 再び土の腕を出すも、其れも豪雨によって流される。
 ……詰まらないな。終わりにしよう。
 自分は、魔術師に旋風をぶつけて弾き飛ばす。

「ッ! 風!? くっ、何だ、貴様の力は一体!?」

「……ただの天候操作さ」

「バカな! 複数の属性を同時に操るなど……!」

「……知っているだろう? 自分の力は貴方達の言う所の『原石』。此の身に生まれつき宿っていた、『手に余る力』だ……そして、此の力もな」

「グッ、ガアアアアアアッ!!」

 魔術師は自分の雷撃を受け、跡形もなく消え失せる。
 ……さて、そろそろ彼女を追うとしよう。我々とは違う『雷』を持つ、彼女を。
74 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:28:01.34 ID:PVKAjfWAO
〈--そうか、分かった。無茶はするなよ?〉

〈ああ。分かってるさ。いつかまた会おう、友よ。その時まで--COOL RUNNER〉

 ラットとの通信を切る。
 万が一に備えて、奴を学園都市外に退避させた。これで懸念事項は1つ消えた。残るは2つ。
 15000号の無事と--彼女の『力』の暴走。
 恐らく彼女の『原石』としての力は、魔力とAIM拡散力場の融合。
 その力を魔術結社に狙われたと考えるのが妥当だろう。それだけ彼女の力が生み出すものは強大なのだ。
 もしも、その力を抽出などされれば、彼女は間違いなく--死ぬ。それだけは、何としても避けなければ。
 最下層に辿り着いた僕の目に飛び込んできたのは、魔法陣の中心に横たわる15000号だった。
 急いで彼女に駆け寄ろうとして、

 僕の意識は、刈り取られた。
75 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:29:47.01 ID:PVKAjfWAO
--------------

 10032次実験の翌日。彼が昼になっても戻らない。一抹の不安が過ぎる。
 気付けば僕は、研究所に戻って来ていた。僕の帰還に気付いた研究者が駆け寄ってくる。

「戻ったか10093号。ネットワークにも繋いでいないと言う話だったから、直接伝えに行こうと思っていたところだ」

「何を、ですか?」

「実験は凍結されたよ」

 亀裂が生まれる。

「何、故?」

「実験の根底が崩れたのさ」

 亀裂が走る。

「まさ、か--」

「そう。一方通行が--敗北した」

 亀裂が広がる。

 嘘だ。
 僕はあの攻略法が他の個体に知られない様に、ずっとネットワークから離れていたはずだ。
 例え彼が能力の子細をバラした所で、この攻略法に辿り着くのはまだ先だったはずだ。
 お姉様が乱入してきたとして、そこに到達する前にお姉様は死んでしまっていたはずだ。
 ならば、ならば誰が?どうやって?

「しかも、無能力者にね」

 世界が崩れる。

 嘘だ。
 無能力者が彼に触れられるはずがない。彼はデフォルトで反射を設定しているのだから。
 だがもし、その能力を無効化出来る能力者がいたとしたら?……莫迦な。そんな能力者など、いるはずが……

「もっとも、その無能力者が『幻想殺し』だったのなら、敗北も無理からぬ話かも知れないな」

 そうか、それがあった。全ての異能を問答無用で打ち消す、唯一無二の能力。彼は、それを持つ者によって、倒されたのか--

 壊れていく。世界が。僕の世界が。音もなく、崩れ去っていく。
76 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:33:07.25 ID:PVKAjfWAO
 研究者の次の言葉も訊かず、僕は無我夢中で駆け出した。あてもなく、ただひたすら走った。
 いつの間にか僕は、彼の収容された施設に来ていた。扉を開けると、そこに一方通行がいた。顔に包帯が巻かれた、痛々しい姿だった。

「よォ、ライカ。悪ィな、オマエの番が来る前に負けちまった」

 そう言いつつも、どこか嬉しそうに話す一方通行。

「よかったですね、とミサカは皮肉ります」

「あン? 喋り方、戻したンか?」

「何を言っているのですか、元々ミサカはこの喋り方しかしていませんよ、とミサカは一方通行は記憶が混乱しているのではと」

「ライカ! なァ、どォしちまったンだよオマエ? なンで他の妹達と同じ喋り方してンだよ? 普通に喋ってたじゃねェかよ!? 『いつも』みてェに喋れよ!」

 言われて気付いた。もう僕の心から、彼への『想い』が消えてしまっている事に。
 その事を悟らせまいと、何とか『いつも』のように喋ってみる。

「……なーんてね。騙されてやんの☆ うけけけ」

「ったく。驚かすンじゃねェよ、バカ女」

 施設を出た僕は、協力機関への移動の準備に掛かる為、研究所に戻った。調整の為に培養器に入り、僕は--泣いた。
 一方通行を倒されたのが、悔しくて。
 彼を倒した奴が、憎らしくて。
 そして何よりも、彼への『想い』を失くしてしまった事が、死にたくなるほどに、辛く、苦しく、哀しくて--

--------------
77 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:35:05.77 ID:PVKAjfWAO
 気が付くと、先ほどと同じ光景……いや違う。
 先ほどはいなかった存在があった。恐らくは奴が魔術結社の長だろう。

「妙だな。能力者に魔術の耐性などあろうはずがないというのに。まあよい、しばらくは動けまい」

 男はそう呟くと、こちらから目を離し、何やら呪文を唱える。すると、15000号を囲う魔法陣が輝き出す。
 男は再びこちらを見ると、僕に話し掛けてくる。

「夢の具合はどうだったかね?」

「……最悪。嫌な事思い出させてくれたわね」

「それは結構。悪夢によって君は正確な演算とやらが出来なくなったろう? 私の狙いは」

 バチン!

「……馬鹿な、何故」

 紫電を疾らせる。この体に。この空に。この『世界』に。

「悪いけど、僕は能力者じゃない」

「ならば、何故?」

「でもね。僕は力を手にした」

 それは、『誓い』だった。
 彼への『想い』は失ったけれど。
 彼の『想い』まで消してしまわぬ様に。
 彼が『想い』を消してしまわぬ様に。
 その『想い』を、他の愛すべき誰かに向けられる様に。

「失くした才能の代わりに、失くせない名前を得た」

 『想い』を失った、だからこそ。
 だからこそ僕は、戦うと誓った。
 彼の『想い』を--

「この名の元に、僕は君を討つ--」



n a s s i m 3 3 5
『その想いを護る為』!


78 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/19(水) 20:37:12.99 ID:PVKAjfWAO
 その頃。
 ヒエンから情報を得た俺達は、ライカのいる廃ビルへと向かっていた。
 番外個体が言うには、口にするのも憚られる残忍な方法で聞き出したそォだ。
 アイツが吐いたっつゥぐらいだから、相当凄惨だったンだろう。

「よう、一方通行」

 横に番外個体とヒエンが現れる。番外個体の奴、顔色が悪ィな。
 俺がヒエンと行くべきだったか、失敗したな。

「あなたの、せい、うっ」

「大丈夫番外個体? ってミサカはミサカは背中をさすってあげたり!」

「……余程とンでもねェ事をしたらしいな」

「ふん。まだ温いくらいだよ。番外個体が吐いてなきゃ、もっとオモシロい事をやってたね」

 ……コイツを怒らせンのは極力避けねェとな。
 コイツの『拷問』を見たら、妹達の中に最悪ショック死する奴が出るかも知れねェ。
 19090号とか。

「ライカとミソラには伝えたけど反応がなかった。まあ、多分もういるんだろうな」

「だといいけどってミサカはミサカは……ねえ、あれ、何だろ?」

 打ち止めの呼びかけに足を止め、指差す先を見る俺達。
 そこにあったのは、天に伸びる不気味な光の柱。
 その根元に、俺達の目標である廃ビルがあった。

「ちょっとちょっと! もう儀式的なものが始まっちゃってるんじゃないの!?」

「やべェな、急ぐぞ!」

「無事でいてね、みんな! ってミサカはミサカはお祈りしてみる!」
81 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:32:36.83 ID:/rJuR8aAO
 雷を疾らせる。魔術師は軽く避けると、僕に土塊を飛ばしてくる。雷を拳に込め、土塊を粉砕する。

「ふうん。上にいた奴よりはマシに使えるみたいね、『土』の魔術」

「私に本気を出させたのだ、生きて帰りたいなどという願望は捨てる事だな」

 互いに真名を名乗り、熾烈な競り合いを繰り広げる。

「それ、噛ませ犬の科白よ」

「ほざいていろ」

 魔術師はオイルを撒くと、呪文を唱える。詠唱を妨害する為、雷鞭を振るう。
 が、奴は寸での所で詠唱を終え、腕のみの土人形を自分を守るように発生させる。

「早いわね……ッ!」

 背後に遮蔽物。いや違う。咄嗟に身を翻すと、そこにもう1体の腕のみの土人形。

「だあああ!」

 僕は雷鞭を振るって、なんとか土人形を粉砕する。
 が、更に1体。また1体。もう1体。気付けば既に、十数体の『腕』に囲まれていた。

「くそっ……!」

「他愛のない。そのまま押し潰してやろう。さようなら、か弱き魔術師よ」
82 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:33:43.74 ID:/rJuR8aAO
 くそっ!もう少しで!もう少しであいつに攻撃が届くのに!このっ!邪魔だっ!離せ、離せえ!
 15000号を、助けなきゃ!ならないのに!この力でも、足りないのか!僕には、どうする事も出来ないのか!

「まだ足掻くか。まあよい。そこで大人しく見ているがいい。彼女から新たな『力』が生まれる瞬間をな」

 止めろ。そんな事したら、その子が死んじゃう!
 止めろ、やめろよ!

「止めろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

--誰かが叫んでいる。
  あれは、ライカ?
  何故、泣いているの?
  ……そっか、苦しいんだね?
  待ってて。
  今、それを退かすから--

「な、何だ!? 何が、お、ゴァッ!? ガハアッ!」

 突然魔術師が苦しみ出す。奴から何かが溢れ出てくる。あれは、魔力?だが、何故?

「ま、さか、き、さ、ま……ち、か……ら……」
83 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:35:37.88 ID:/rJuR8aAO
 全ての魔力が漏出した魔術師は、その存在を失くした。
 僕を押さえつけていた腕も、力の源を失い崩れ去っていく。
 そして、全ての魔力が、15000号の上に現れた存在に吸い寄せられていく。
 『融合』なんかじゃなかった。もっと、危険な力だ。
 きっとこの子は、魔力を溜め込む『体質』だったのだ。
 彼女の身に『天使』が宿っていたから。だからこそ魔術を行使出来た。
 そして彼女の中の『天使』が、今まさに彼女のもとを離れられるだけの魔力を得た、というところか。

『qgjmuk命bfmtqjyjg搾kv取qhry』

 おいおい、まだ食い足りないってか?食いしん坊な『天使』だ。
 ……悪いが、その子の命は勘弁してやってくれないか?その子には、待ってる人がいるんだ。
 ……代わりに、僕の命をくれてやるから。それなら、いいだろ?

「「「ライカ!」」」

 15000号を抱えた僕に、声が掛かる。

「やあ、遅かったね」

「なっ……コイツは、『天使』!?」

「間に合わなかったの!?」
84 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:36:54.47 ID:/rJuR8aAO
「大丈夫。まだ不完全だから。今ならまだ間に合う」

「そォだな。とっととコイツを」

「みんなは、この子を連れて遠くへ逃げて。後は僕が何とかするから」

 僕の言葉から何かを察したのか、一方通行が歯噛みする。

「オマエが逃げろ。俺はオマエら妹達全員を理不尽なもン全てから守るって決めてンだ。だから」

 僕は彼を見据える。多分、笑っているのだろう--とても、哀しげな顔で。

「気持ちは嬉しいけど。僕じゃなきゃ、駄目なんだ……お願い」

 15000号を番外個体に預け、僕は『天使』のもとに向かう。
 不安げな表情を浮かべながらも、ヒエン達は空間移動で脱出する。
 一方通行は僕を見つめていた。しばらく経って、彼は僕から目を逸らし、

「……っ。死ぬンじゃ、ねェぞ!」

 それだけ言って、廃ビルを飛び出していった。
 彼が脱出して少しした頃。廃ビルは崩れ、僕と『天使』は空へと向かう。
 ……これでいいんだ。これで。
 上位命令には逆らう事になるけど。どの道いつかは逝く事になっていたんだ。僕はもう、充分に生きた。
 僕にはもう、悔いなんて……
85 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:38:20.66 ID:/rJuR8aAO
「打ち止めを頼む」

 番外個体達に追い付いた俺は、打ち止めを預けると踵を返す。

「行っちゃ駄目だよ! ってミサカはミサカは必死に引き止めてみる!」

「そうだよ! あの子の気持ち汲んでやんなさいよ!」

「……行かせてくれ。アイツは、俺の大事な『思い出』なンだ! 失いたくねェンだよ!」

 俺はアイツへの『想い』が番外個体にバレる事も厭わずに叫んだ。

「……やっぱりね。そんな事じゃないかと思ってたのよ」

 呆れた様に番外個体が吐き捨てる。

「……済まねェ」

「いいよ別に。あの子とミサカって、どこか似てるなあって思ってたし。昔一緒に住んでたって言ったから、ミサカにあの子を重ねて見てたんじゃないかって気がしたのよね」

「あの子が大事なのは分かるよ。でもさ。だからこそ、あの子のワガママ、聞いてあげなよ。それが、優しさってものでしょ?」

 俺は答えなかった。何も言わず、アイツの所へ向かおうとして--
 遮られた。
 誰かの腕に。
 見知らぬ男だった。

「彼女は、あそこか」

 男はそう呟いた。
 問いではなかった。言葉を返す必要すらなかった。
 男は光の柱へと跳んだ。
 その身には余りに不釣り合いな、巨大な『右手』を携えて--
86 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:39:32.28 ID:/rJuR8aAO
 ……あ。
 あった。思い残した事。
 でも、もう無理だ。
 あいつは、遠い所にいる。もう、逢えやしない。

 ……ああ、神様。
 もしも、命の法に逆らい産まれてきた、呪われるべきこの僕に、御慈悲を下さるのなら。
 ただ1度。もう1度だけ。

--全く。また性懲りもなく先走りおって。

 ああ、そうだ。
 この声が、聞きたかった。

--傍を離れる事は赦さんと言った筈だぞ?

 この腕に、抱かれたかった。

--案ずる事はない。ゆっくりと、眠っているがいい。

 この笑顔が、見たかった。

--さあ、偽りの『天使』よ。我が真名において、汝に裁きを与えよう。

 僕は優しい光の中で、静かに微睡んだ。優しい彼の、力強いその名を聞きながら。



  s o l i s 0 0 0
『我が輝きにて総てを照らさん』



………………
……………
…………
………
……
87 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:42:02.05 ID:/rJuR8aAO
 白く、低い空。白に囲まれた、小さな世界。
 ここは、天国という所だろうか?それにしては、随分とこぢんまりしているような。
 窓の外ではお祭り騒ぎ。
 ……ああ、ここは冥土帰しの病院か。つまり僕は、生き延びたのか。でも、何故?
 ふと、頭を撫でられる感覚を覚え、視線を右に移す。

「おっと、起こしてしまったか。済まんな」

「フィアンマ……? ふぇっ!?」

 彼だった。
 僕は思わず体を起こし、ベッドの上で正座してフィアンマを見る。

「どうして……?」

「言っただろう? 俺様の傍を離れる事は赦さんと」

 彼はそう言って、薄く笑む。

「全く。また性懲りもなく先走りおって。お前の悪い癖だぞ?」

「うっ……ごめん」

 情けなくて、申し訳なくて、僕は俯いた。すると、頭がふわりと彼の胸に導かれる。

「全く、あまり不安を煽らんでくれ。心配で胸が張り裂けそうだったのだぞ?」

「ごめ………………ん?」

 先の言葉を不思議に思い顔を上げると、フィアンマもまた、顔を上げていた。
88 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:44:00.75 ID:/rJuR8aAO
「さ、さてと。そのまま帰るのも詰まらんし、折角だから一端覧祭とやらを一緒に回らんか?」

「その後は、真っ直ぐ帰らずに、もう一度世界を巡ろう。まだまだ視足りぬ気がするし、その……だな……」

「フィアンマ?」

 何故か口ごもるフィアンマを訝しむように見据える。

「……お前と一緒なら、どんな事も楽しめそうな気がするのだ。だから、共にあって欲しい--傍にいて欲しい」

 僕は、自分の顔がみるみる赤くなっていくのを感じた。彼は、僕を真っ直ぐに見ていた。

「ずっと、俺様に寄り添って、静かに輝いていてくれ。この地球(ほし)と、月のような。そういう関係でありたいのだ」

「お前は最早--俺様の世界、そのものなのだから」

 ずっと。ずっと空っぽだった、僕の心に。
 赤く、紅く、朱い炎が灯り、焔が熾る。
 炙られて、煽られて。
 燃えて、焼けて、灼けて、熱い光が生まれた。真っ暗だった、僕の世界に。

「………………………………」

 声が出ない。言葉にならない。ただただ、涙が流れた。嬉しいのに。とめどなく流れた。
89 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:45:14.89 ID:/rJuR8aAO
「お、おい、ライカ? 何故泣くのだ? ……参ったな、どうしたものか……」

 ああ、違う。違うよ。嬉しいの。嬉しいのに。駄目。困らせちゃ駄目だ。僕は必死に涙を拭い、言葉を紡ごうとして。
 その口を、塞がれた。
 彼の、優しい、唇で。

「……ふう。涙は止まったか?」

 顔にまで火が点いた。あっという間に茹で上がった。

「莫迦ああああああ!」

 叫びながら彼を乱暴に突き飛す。

「な、何をする!?」

「なんでいきなり、キッキキキッキスなんかするんだよおおおおおお!」

「いや、口付けをすれば泣き止むかと、うおっ、止せ、何故殴る!?」

 僕は真っ赤になりながらフィアンマの胸を叩く。ポコポコ叩く。

「そんな事、しなぐだって、僕は、ぼぐはあ……ヒグッ、グスッ……」

「だ、だから何故泣く!? そんなに嫌だったのか!?」
90 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:46:34.73 ID:/rJuR8aAO
 ああもう、鈍感。前言撤回だ。やっぱり困らせてやる。

「すん……へへっ、ばーか☆ コレは嬉し泣きって言うんだよ。ホント世間知らずだなあ君は。うひひひ☆」

「お、おのれ! これ以上からかうと赦さんぞ!」

「へーえ、赦さないんだあ☆ 僕何されちゃうのかなあ? いやーん襲われるうー☆」

「ええい、ならば望み通りに」

「誰がヤらすかこの真っ赤野郎おおおおおお!」

「グハッ!」

 突然乱入してきたヒエンにドロップキックをかまされるフィアンマ。

「やり過ぎだ莫迦!」

「女には、ドロップキックしなければいけない時がある!」

「どこの変態だ君は!? ああフィアンマ、だいじょんむ!?」

 ま、また、キキキキス

「ふっ、仕返しだ」

「ば……莫迦ああああああああああああ!!」
91 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:47:48.55 ID:/rJuR8aAO
「……いいの? 会っとかなくて」

 扉から離れた俺に問いかける番外個体。

「構わねェよ」

「いいのかなあ? 『思い出』が寝取られちゃうよお?」

 相変わらず癇に障る言い方ばっかしやがる。まァ、もォ馴れちまったがな。

「ハッ、アイツにはアイツの幸せってもンがあンだろ。俺がそこに土足で踏み込ンでイイ理由なンざねェよ」

「へ~え。諦めちゃうんだ?」

「馬鹿言ってンじゃねェよ。俺にはオマエがいンだろ?」

 番外個体の顔が茹で蛸になる。オイオイ、こっち方面で弄られンのにまだ馴れてねェンですかァ?

「ハ、ハアッ!? ば、馬っ鹿じゃねえの!? は、はは、馬鹿の真顔チョーだせえ! こっち見んな馬鹿が伝染るっつの!」

「カカッ、とっくに伝染ってンじゃねェか!」

「うううー! 伝染ってないいいー!」
92 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:48:59.69 ID:/rJuR8aAO
 ……はあ、まったく。丸聞こえだよバカップル。
 でも良かった。一方通行はちゃんと『想い』を番外個体に向けられてるみたいだ。
 いつまでも僕への『想い』を引きずられてたら番外個体に申し訳ないし。

「ふっ、やっとあの白もやしが脱落したか。ライカ、そこな赤いキツネなんかより俺と添い遂ぎゃばばばばばば!」

「フィアンマの悪口を言うなああああああ!」

 ああ、僕の恋にはなんて厄介な壁がありやがるんだ。もうマジで自重してくれよヒエン。

「ヒエンよ、お前にもいい相手が見つかる事を祈っておいてやろう。さてライカ。こんな奴は放っておいて、さっさと行くぞ?」

「……はいはい」

--『人生』という名の冒険は続く--

 ……なんてな。
93 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/20(木) 02:53:11.46 ID:/rJuR8aAO
てなわけで終了
次の話は未元電気編もしくはアイテム妹編の予定ですが、書きためが殆どありません
ので、繋ぎは思いつきでMNWネタとかをやるかも知れないという
とにかくこのスレではスレタイ通り妹達中心で話を考えていきます
ではまた
95 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:34:43.86 ID:ZAFGmPDAO
なんか変な脳波にリンクしてしまったので投下

※MNWネタです
※展開早いです
※なんだこれ
96 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:37:37.28 ID:ZAFGmPDAO
一方通行飽きた



1:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
はあ・・・どうせ運営かミサワさんか春厨に取られる相手なんか追っかける気しなくなったわ
他にいい男いないかなあ・・・

2:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
えってミサカはミサカはえっ

3:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
えっ

4:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18264
えっ

5:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
えっ

6:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
はあ? なんでミサカがあんな白モヤシ好きになんなきゃなんないのよ?
いっいや別に嫌いって訳じゃなくてゴニョゴニョ・・・

7:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
おい19999号、変態は一体どうしちゃったの? なんか潔すぎて逆に怖いんだけど

8:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
俺が訊きたいわ

9:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
誰か事情を知る者はいないのか
97 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:38:51.33 ID:ZAFGmPDAO
10:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17467
俺ら関連の事情通って言ったら

11:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13600
20000号たんが一方通行以外の人に恋した
→その様子見た19999号たんがヤキモチやいてる

12:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11445
出たよ、出やがったよ

13:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
19999号、お前実は事情を知ってるんだろ?

14:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15568
なんと

15:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16990
mjsk

16:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
は、はあ!? 知らない、知らないからな!

17:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10777
一本足の家の人喰い婆さん

18:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
すいません言います

実は20000号のやつ・・・
ああもう! ヤダ! 言いたくない! 口にしようとするだけでイライラするう!
うがああああああああああああ!
98 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:41:13.29 ID:ZAFGmPDAO
19:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18745
なんでイライラしてんの?wwwwww

20:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16655
なんでだろうな?wwwwww

21:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10052
なんでだろうな?wwwwww

22:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
なななな!
ななな!
なん・でだ・ろー!
ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャッジャッジャンジャンジャンジャン、ジャジャジャジャン♪
なんでだろ~なんでだろ~?
なんでだなんでだろ~♪

23:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14423
自分で始めやがったwwwwww

24:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15580
もはや芸人wwwwww

25:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17056
ちょっと黙ってて下さいwwwwww

26:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17751
>>20>>21
お前らがなんでだろうとか言うからwwwwww

27:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
19999号まだー早く教えてー?wktk
99 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:43:01.82 ID:ZAFGmPDAO
28:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
うぐぐ・・・あの永遠の15歳野郎おおおおおお!

29:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13600
分かる・・・分かるよお前の気持ち

30:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
心~か~らそう言え~るように~♪

31:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12211
間違いなく心からそう言ってますけどねウザカの場合wwwwww

32:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16987
てかマジで黙っててwwwwww

33:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
そんな事より、永遠の15歳とか言ったな19999号

34:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16552
もしかしてクランスか? 確かロシア成教の総大主教だったか

35:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10777
そうだな・・・確かに見た目は15歳ぐらいだわ、見た目はな

36:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
見た目15歳でいいじゃん! 可愛いからいいじゃん!
100 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:44:45.13 ID:ZAFGmPDAO
37:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
ちょっと・・・グガッ
いつ出逢ったのかと

38:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13339
自重したwwwwww歌うの自重したよ15000号wwwwww

39:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11085
明日は雪だなwwwwww

40:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11144
雪降らない日の方が少ないだろこの時期のアラスカはwwwwww

41:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!
そいつの名前を口にするなああああああ!

42:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
どうしちゃったの19999号!? ってミサカはミサカは驚きを隠せなかったり!

43:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10777
嫉妬する相手がおかしいだろ、という意見については全面的に同意する

44:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
今北ナニコレ

45:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10080
ワカンネ
101 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:47:07.67 ID:ZAFGmPDAO
46:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18264
とりあえずライバルが一人減った事は分かっ・・・って別に一方通行なんか好きじゃないけどねっ!

47:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13541
はいはいツンデレツンデレ

48:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
20000号が変態じゃなくなったと聞いて

49:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12088
確かに綺麗な20000号になってますね

50:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
そんな事より、19999号はなんでクランスさんに嫉妬してるんだ?

51:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18264
なんでだろうね?wwwwww

52:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
なんでだろうね?wwwwww

53:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
なななな・・・グガッ
百合に目覚めたとか?

54:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
>>51>>52
頑張って自重してんだから煽ってやるなよwwwwww
102 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:49:45.16 ID:ZAFGmPDAO
55:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
なあ、何とかしていつもの20000号に戻したいんだ、協力してくれ!

56:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032~19998
お断りします

57:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
お断りしますってミサカはミサカは断固拒否!

58:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
知るかボケ

59:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
わたしマトモになるって決めたんだもん! 邪魔しないでよう!

60:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12907
結局ぶりっこな20000号は超キモイ訳よ
でも変態な奴よりは10億倍マシ

61:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19072
私ふたなりだけど綺麗な20000号の恋を応援する

62:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
私ドMだけど恋する乙女な20000号を全力で支援する

63:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
なにこの綺麗な変態達、綺麗過ぎてむしろ怖いんだけどgkbr
103 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:51:40.00 ID:ZAFGmPDAO
64:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
というかなんか新機能が搭載されてるし

65:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
>>56『全ての妹達の魂の叫び〈マジョリティ・レスポンス〉』みたいな?

66:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18071
レス見返してびっくりしたわ

67:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
うるさいうるさいうるさーい! 何が何でも20000号は変態に戻すんだー!

68:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
くぎゅうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!!

69:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
オタ子wwwwww

70:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16753
オタ子、それ釘宮ちゃう! 19999号や!

71:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14661
なんか急展開!?

72:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10069
さ あ も り あ が っ て ま い り ま し た
104 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:55:05.80 ID:ZAFGmPDAO
73:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
俺、今から告白しに行ってくる!

74:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
待て待て落ち着けそんな簡単に近付ける相手じゃ

75:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10777
ワシリーサ経由で呼び出した
わざわざカナミンのコスプレしてやったんだ、何らかの成果は持って来いよ?

76:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
マァジ?wwwwww

77:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10777
マジ

78:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13600
マジかwwwwww

79:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
ミ・ラ・ラ・・・グガッ
よし頑張れ20000号!
80:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12369
勇気の呪文コールすなwwwwww

81:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
うおおおおおおおおおいいいいいい!!
何しちゃってんだよ10777号おおおおおお!?
ええい、その告白全力でそぶまっ!!
105 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:56:04.67 ID:ZAFGmPDAO
82:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11686
それを言うならそげぶじゃね? ってうわっ糠臭っ!

83:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10330
19999号の糠漬け一丁あがり・・・

84:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
いやああああああ出してええええええ糠臭いよおおおおおお!

85:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15556
いつの間にwwwwww

86:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11452
糠ミサカさんちーすwwwwww

87:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
あの・・・私も・・・いややっぱり何でもないです

88:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19072
えっそんなに刺激的なの?>糠漬けオナニー

89:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10330
試してみる・・・?

90:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
感覚共有は強制封鎖したからご自由にどうぞってミサカはミサカは他のみんなを守る為に先手を打ってみたり!
106 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 19:58:13.52 ID:ZAFGmPDAO
10777「さあ、この先にクランス氏がいらっしゃいますよ、とカナミンコスのミサカ10777号は案内を終えます。後はお前次第だぞー頑張れー」

20000「あ、あり、がとう、ござ、いました、とミサカ20000号は極度の緊張であうあう///」ダラダラ

ドコン、ドコン、ドコン

19999「ぶはっ! その告白待ったー! とミサカ19999号はぶふっ!?」ベシャッ

10330「さあ、今のうちですよ20000号……とミサカ10330号は促します……」グイグイ

10777「器用だなオイ、とカナミンサカ10777号は糠漬けにされたまま移動してきた19999号を少しだけ誉めてみます」

20000「何故略たし、とミサカ20000号は少しだけ冷静さを取り戻します。で、では、行ってきます……///」ドキドキ

数分後

ガチャッパタン

20000「………………………………」

10777「どうでしたか? とミサカ10777号は期待の眼差しを向けます」ワクワク

19999(フられてろフられてろフられてろフられてろフられてろフられてろフられてろフられてろフられてろフられてろフられてろフられてろフられてろ……)

10330(なんだか悪い予感がします……とミサカ10330号は最悪の事態を危惧します……)

10777「どう、だったのですか?」
107 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 20:11:38.49 ID:ZAFGmPDAO
20000「ふええええええフられたああああああうわああああああん!」

10777「そ、そうですか……とミサカ10777号は掛ける言葉がありません」

10330「ざ、残念でしたね……とミサカ10330号は自分の事のようにがっかりします……」

19999「……ちょっとクランスに文句言ってくる、とミサカ19999号は糠から脱出します」ズボッ

10330「20000号の傷を抉るような真似はよしなさい……とミサカ10330号は19999号を引き止めます……」ガシッ

10777「そうですよ糠臭くて何を言っても説得力がありませんよ、とミサカ10777号は10330号に追従します」ガシッ

19999「離せええええええ! このミサカの大事な大事な20000号をフるなんて! 一体どういう了見なのか! 問いたださなければ気が済まないんだよおおおおおお! とミサカ19999号はああああああ!」ジタバタ

20000「……このミサカには、彼よりももっと、このミサカの事を想う人がいるから……その人から、このミサカを、ひっく、奪うのは、忍びないと、彼は、仰いました、とミサカ20000号、は……ひぐっ」

10777・10330「「ああー確かに……とミサカ10777(10330)号は19999号を見つめます」」ジー

19999「………………えっ、えう……あうう///」
108 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 20:13:44.46 ID:ZAFGmPDAO
20000「……そ、そうだったのですか、とミサカ20000号は、えと、えと……このミサカで、よいのですか?///」モジモジ

19999「あなたでなければ、嫌です/// とミサカ19999号ははっきりと気持ちを伝えます///」

20000「19999号……///」

19999「20000号……///」

チュッ!



250:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10777
・・・とまあ、そんなこんなで晴れて19999号と20000号は結ばれちゃったのでした、ちゃんちゃん

251:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
おまwwwwww

252:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18264
mjskwwwwww

253:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
なんだそりゃwwwwwwなんだそりゃああああああwwwwww

254:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
意味分かんねえwwwwww

255:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
うはwwwwwwバカスwwwwww

256:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
運営様、口調口調
109 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/01/23(日) 20:15:07.71 ID:ZAFGmPDAO
終わーり
また一週間後ぐらいに経過報告に来るねー
110 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/02/06(日) 23:36:15.92 ID:NKCqlyNAO
一週間と言いつつ二週間たっちゃったZE☆
未元電気もアイテム妹もまだだけど、別の話が出来たんで投下に来た

※MNWあり、地の文なし 
111 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:38:24.09 ID:NKCqlyNAO
ある日のMNWにて

ミサカタウン設立計画



1:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14205
やあ、妹達諸君
この度俺こと14205号は学園都市北部の山中にミサカタウンを創る事にした
そこで、設立に協力してくれる妹達を募りたい
資格は特にない
手伝ってくれるのなら海外組でも全く構わない、むしろこちらが回収しに行く所存だ
報酬も特にない
だが、全てのミサカが一同に介するという事に意義がある、と俺は思う
いやマジ頼む

2:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16855
わざわざ集まる意味が分からない

3:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18744
だよなあ
別にMNWあればいいじゃん

4:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17772
なんか隔離されるみたいで凄く嫌だわ

5:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11256
馬鹿じゃないの?
てか馬鹿じゃないの?

6:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16680
なんでわざわざ物理的に墓穴掘らなきゃならないんだよ? 一人でやれ
万に一つ完成して誘われても俺は絶対に住んでなんかやらないからな
112 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:40:44.21 ID:NKCqlyNAO
7:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10036
概ね同意するけど言い過ぎじゃね?

8:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14205
・・・分かった
俺一人でひっそり暮らす為の小屋程度にするわ・・・
つまらない事いってゴメン・・・

9:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12258
あ~あ、ほら見ろいじけちゃったじゃないか



そんなスレッドないですよってミサカはミサカは報告してみる!



14205「……さて、早速取り掛かりますか、とミサカは失意の中で作業を始めます」ハア…

数時間後

14205「……材料はこんなものでしょうか、とミサカは未だ立ち直れずにいる自分に呆れつつも設計図を取り出します」

『ミサカタウン完成予想図』

14205「……もうコレは、用済みですね……とミサカは……ぐすっ」ウルウル

更に数時間後

14205「……完成しました、とミサカは自身の手際の良さを……誉めるだけ無駄ですね」ハア…

14205「培養器を動かす電力はこの発電機があれば充分でしょう、とミサカは……まあ、うん」ハア…

14205「……………………………………………………………………………………おやすみなさい」
113 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:42:11.52 ID:NKCqlyNAO
数日後、MNWのとあるスレにて



590:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
ねえねえ、昨日から14205号がどんなに呼びかけても反応しないんだけどってミサカはミサカは不安な気持ちを吐露してみる

591:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
14205号って、こないだミサカタウンがどうとか言ってたやつか
脳波リンクはどうなんですか?

592:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14777
切ってるっぽいぞ
てか上位命令で強制リンクでもしたらどうですか?

593:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
やってみるってミサカはミサカは…………………………あれ? あれ?

594:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11169
どしたの?

595:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
上位命令受け付けないっていうかリンクが完全に寸断されちゃってるんだけど~!? ってミサカはミサカはあれ~!?

596:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10583
おい、14205号と同じ研究所預かりのミサカ出てこい
114 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:43:24.09 ID:NKCqlyNAO
597:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16680
呼んだか?

598:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
お前か! よりにもよってお前かー!

599:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10085
これは口調云々を言ってる場合じゃない

600:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12982
ナンテコッタイ/(^0^)\

601:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
おい16680号、今すぐ14205号捜し出して謝れ
もしかしなくてもお前が原因なのは確定的に明らか

602:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16680
えっ? あいつしばらく旅に出るとか言ってたぞ?

603:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19907
それ信じたのかよ!? 馬鹿かお前!? お前馬鹿か!?

604:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
こちらスネーク
14205号が言っていたミサカタウン設立予定地に到着した

605:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
スネークきたあああ!
115 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:44:18.99 ID:NKCqlyNAO
606:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18800
スネーク、その山中のどこかに小屋があるはずだ、奴の最後の言葉が本当なら14205号はそこにいる

607:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
了解

608:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12345
てかさ、学園都市の北って






山あったか?

609:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14451
おい



おい

610:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
なにそれこわい

611:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
ちょ、ちょっと、何を不吉な事を言ってるのかな!? あるに決まってるじゃんないならスネークは今どこにいるっていうの!? ってミサカはミサカは慌てて地図を引っ張り出してみる!

612:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
こちらスネーク、真新しい山小屋を発見した、侵入を試みる

613:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17141
学園都市の北だろ? 山あるぜ? 俺らそこでサバゲーしてるし
116 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:45:32.84 ID:NKCqlyNAO
614:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12222
そういえばあの山、地元の人が「近付くな」って言ってた場所があったような・・・

615:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10335
えっ

616:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16652
えっ

617:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
こ・・・スネ・・・14・・・見・・・
[ログアウトしました]

618:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15589
スネーク!?
スネーーーーーーク!!

619:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12222
運営様、スネークの脳波リンク切れた場所マッピング出来る?

620:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
う、うん、やってみるってミサカはミサカは………………おk

つ[www.misaroda.net/mtmap]

621:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17141
マジか・・・
おい、行くぞ12222号

622:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12222
ヤバいな・・・
分かってる、行こう
117 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:47:34.60 ID:NKCqlyNAO
17141「到着しました、とミサカ17141号は誰にともなく報告します」

12222「14205号、17600号、どうか無事でいてください、とミサカ12222号は祈りつつ山小屋の扉を開きます」

ギイッ……

12222「こ、これは……!」

17141「やはり、とんでもない事になっていましたね……!」

12222「突入しましょう、とミサカ12222号は、ッ!」ガシッ

10093「ちょい待ち。君達が不用意に中に入るのは危険だよ」

12222「む、離して下さい10093号、この中に14205号と17600号が飲み込まれているのです、とミサカ12222号は緊急事態を口頭にて伝達します」

15000「しかしあなた達は『慣れ』ていないので入るべきではありません、とミサカ15000号は制止します」

17141「何に対する『慣れ』ですか、とミサカ17141号は」

12222「魔術……ですか、とミサカ12222号は確認します」

10093「そういう事」
17141「なるほど、確かにこのミサカ達は専門外です、とミサカ17141号はその理由に納得します」

15000「という訳なので、ここは我々にお任せ下さい、とミサカ15000号は二人を下がらせます」

12222・17141「「了解しました、お二人共お気をつけて、とミサカ12222(17141)号は二人を見送ります」」
118 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:49:44.71 ID:NKCqlyNAO
16680「待って下さい! このミサカを連れていって下さい! とミサカ16680号は中に入ろうとする二人を引き止めます!」

15000「ですからあなた達では魔術への耐性が」

10093「分かった。ただし、僕達の傍を離れちゃ駄目だからね?」

15000「よろしいのですか10093号、とミサカ15000号は16680号を連れていく事に賛成出来かねます」

16680「このミサカがこの状況を生み出した原因である可能性が否定出来ない以上、むしろ連れて行くべきであるとミサカ16680号は考えます。お願いします、連れていって下さい!」

15000「意志は固いようですね……分かりました、とミサカ15000号は同行を許可します」

小屋内

10093「ふにゃあ!? どっちだ僕の胸触ったのはっ!?」

15000「む、このミサカではありませんよ、とミサカ15000号わひゃあっ!?」

16680「あっ、すいません、なんだか揉み心地が良さそうだったのでつい、とミサカ16680号は10093号に謝りつつ15000号のけしからん乳をモミモミ」

15000「や、やめて下さいよう! とミサカ15000号は涙目で訴えます!」

10093「……君ってそっちの気あるの?」

16680「いいえただのおっぱい星人です、とミサカ16680号はぶっちゃけます」
119 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:51:35.84 ID:NKCqlyNAO
16680「……ああなんという絶妙な揉み心地、とミサカ16680号は15000号のおっぱいから手を離す気がありません」

15000「ええい、いい加減にしなさい! とミサカ15000号は16680号をふにゃん///」

16680「ふっふっふっ、ここか、ここがええのんか、とミサカ16680号は乳首を重点的に責めまぎゃん!」ゴツン!

10093「初っ端から影響受けるな、この莫迦」

15000「うう……汚された……エツァリさんごめんなさい」シクシク

16680「……はっ! このミサカは一体何を、とミサカ16680号は我に帰ります」

15000「この空間の魔力にあてられると、抑圧された衝動が浮き彫りにされてしまうようですね、とミサカ15000号は立ち直りつつ解説します」

10093「うん。気を張っとかないと駄目にゃあっ!? ええい言ってる傍から!」

ドゲシッ

16680「ああ、すいませんついちゃっかり、とミサカ16680号は魔力にあてられた訳ではないと弁解しますモミモミ」

10093「揉むなああああああ!///」

15000「あー、ゲフン! しかしこの空間は一体どこまで続いているのでしょう、とミサカ15000号は無理矢理話題を変えます」

10093「確かに。入口から随分離れた気がするけど、まだ出口が見えないね」
120 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:53:55.69 ID:NKCqlyNAO
16680「む、あの光は何でしょう、とミサカ16680号は彼方を指差します」

10093「出口、かな? ……行ってみよう」

その頃、??????

17600?「……何故、このミサカでは駄目なのですか、エツァリ……このミサカでは、不足ですか……とミサカは、思い悩みます」

17600?「嘗て師匠であった、私では……」

14205「あっははは! 忘れちゃえよそんな甲斐性なし! あたしとここでずーっと一緒に暮らそうよ!」

17600?「エツァリを悪く言うな! 何も知らない癖に!」

14205「知らないしどーでもいーわ! あんたは結局そいつから逃げた! そいつを裏切った! そんな奴が選ばれるハズないじゃん!」

17600?「ッ!! ……う、うわああああああっ!!」

14205「あっはっはっはっはっはっはっ……!」

光の中

15000「むむ! み、見て下さい、街があります! とミサカ15000号は眼前に広がる光景を指差します!」

10093「な、なんじゃこりゃああああああ!?」

16680「これは……ミサカタウン? とミサカ16680号は以前見せられた完成予想図を思い出します」

10093「へえ、コレが……何だよ、結構いい感じじゃない。完成したら是非住みたいわ」
121 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:56:07.09 ID:NKCqlyNAO
16680「……本気で言ってる? とミサカ16680号は10093号を睨みつける」

15000「あれ? 喋り方が変わってるわよ? とミサキは……あ、私も変わってる」

10093「どうもさっきの空間より魔力の影響が強くなってるみたいね……体は何ともない?」

16680「そんなのどうだっていい! ミサカタウンに住みたいって、あの子と一緒にいたいって、そういう事!? 嫌だ、そんなの赦さない、あの子はわたしだけのものなんだ!」

15000「な、何を言っているの? とミサキには言葉の意味が分からないわ」

10093「……拙いな、完全に魔力に、ガッ!」

16680「赦さない、赦さない! わたし以外があの子と一緒になるなんて赦さない! 殺してやる!!」

15000「や、止めなさい! それ以上首を絞めたら死んでしまうわ! とミサキはライカから16680号を引き剥がす!」

16680「うああああああ! 離せええええええ!」

10093「ゲホッ、ゴホッ……ありがと。ついでにその子の恢復頼める?」

15000「分かってるわ、とミサキは恢復魔術の準備を始めるよ」

16680「ふー、ふー、ふー、ふー、ふー、ふー!」

10093(……コレが、この子が心の奥に隠してた、本当の『想い』か……)
122 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:57:20.49 ID:NKCqlyNAO
数分後

16680「取り乱して申し訳ありません、とミサカ16680号は反省します」

10093「あー、過ぎた事だからいいよ。僕そういうの気にしない質だし……それよりさ」

16680「うっ、たっ確かに13600号とキャラが被り気味ですがあれのように劣情を抱いているのではなく純粋におっぱいが好きなだけであって」

10093「いやそっちじゃなくて」

16680「ううっ……やはり、おかしいですよね、とミサカ16680号は同位個体に恋慕の感情を抱いている事を恥じて俯きます」

15000「いいんじゃないかしら。ヤンデレな所が玉に瑕だけれど、とミサキは微笑みと共に肯定するわ」

16680「そ、そうでしょうか、とミサカ16680号は柄にもなく照れてみます」

15000「アレみたいに過激じゃないから全然ありよ、とミサキは重ねて肯定するわ」

16680「……えへへ///」

10093「というか15000号、その喋り方直さないの?」

15000「自分が直す気がないのに何を言っているのかしらこの子は、とミサキは呆れたように呟きます」

10093「呟くって音量の声じゃないし。僕はいいんだよ、もうコレが素になってるし」

15000「芳川さんじゃないんだから、とミサキは自分に甘いライカを嘲笑します」
123 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/06(日) 23:58:53.01 ID:NKCqlyNAO
10093「……何よ、いいじゃない僕っ子でも」

15000「いやいやミサキが言ってるのはそこだけじゃないわよ、とミサキは突っ込みを入れるわ」

16680「ここにある建物の中のどこかに14205号達がいるのですよね、とミサカ16680号は本題に戻します」

10093「だろうね。まあ、どの建物かは大体想像つくけど」

15000「えっ? どの建物なの?」

16680(うわっもしかしてアホかコイツ、とミサカ16680号は普通分かるだろと言いたげな目で15000号を見つめます)

10093「14205号が作ろうとしてた街なんだから、当然街のトップは14205号になるでしょ?」

15000「うんうん」

10093「つまり、町長がいそうな、他よりいい家を探せばいいのよ」

15000「おー、なるほど!」

16680「マジで馬鹿だこの個体! とミサカ16680号はさすがに驚きを隠せません!」

??????

17600?「あの子に選ばれたのはミサキ……アイツさえ、あの女さえ殺してしまえば……あの子は他の女を選ぶ筈がないわ!」

14205「……行くの?」

17600?「止めないで頂戴。私はあの女を殺す。殺して成り代わるの」

14205「バレると思うけどな~? まあ、精々頑張りなさいよ? 元『翼ある者の帰還』の魔導師さん?」
124 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:00:36.25 ID:1xvv/s+AO
その頃、小屋の外

12222「……無事、でしょうか、とミサカ12222号は中にいる同位個体達を心配します」

17141「口惜しいですが、今は待つしかありません、とミサカ17141号は何も出来ない悔しさを滲ませます」

???「貴女達! ここにミサキが来ませんでしたか?」

17141「む、あなたは、エツァリさん? 何故ここに、とミサカ17141号は質問します」

エツァリ「嫌な胸騒ぎがしたので、急いで彼女の痕跡を追ってきたんですよ。それで、ミサキはどこに?」

12222「15000号ならば先程10093号、16680号と共に小屋の中に入っていきました、とミサカ12222号は報告します」

エツァリ「そうですか……まったくあの子は!」

ガチャッ

エツァリ(ッ! 何という禍々しい魔力! しかし、行かなければ!)

12222・17141「「……ご武運を、とミサカ12222(17141)号は敬礼をして見送ります」」

エツァリ「……行ってきます!」

ミサカタウン?

10093「くっそー、それらしい建物が見つからないなあ」

15000「もしかしたら、巧い事偽装しているのかも知れないわね」

16680(15000号の口調が戻らなくなっていますね、とミサカはふとどうでもいい事を気にしてみます)
125 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:02:11.45 ID:1xvv/s+AO
17600?「おや、皆さんもいらしていたのですか、とミサカ17600号は特に驚きもせずに声をかけます」

15000「あ、あなたは17600号!」タッタッタッ…

16680「よかった、無事だったのですね、とミサカ16680号は胸をなで下ろします」

10093「ッ! 下がれ、15000号!」

15000「えっ? --ッ!」バッ

17600?「チッ。勘の鋭い仲間がいて助かったわね、ミサキさん?」

15000「……! 誰、なのかしら?」

17600?「さあ? 誰なのかしら、ねっ!」

ブォン!

15000「ッ! 17600号を、解放しなさい!」

17600?「私をこの身に置いているのは彼女の意志よ」

15000「そんな筈は、ッ!」

ブォン! ヒュン!
ズガッ!

15000「がっ!」

17600「ホラホラどうしたの? さっさと攻撃しないと貴女が死ぬわよ?」

ドガッ! ボガッ!

15000「うっ、ぐっ……!」

16680「くっ、卑怯な! とミサカ16680号は歯噛みします!」

10093「あの子が17600号を傷つけられないと知って体を乗っ取ったってわけね……クソ。僕達も迂闊に攻撃出来ない……!」

17600?「アハハハ! 死ねミサキ、ッ!」バッ

バガアン!

10093(家がバラバラに……コレは、まさか!)
126 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:03:33.84 ID:1xvv/s+AO
「まさか、貴女と再び顔を合わせる事になろうとは、思ってもみませんでしたよ」

17600?「あら。お久しぶりね、エツァリ」

エツァリ「ええ。お久しぶりです、ミキストリ師匠」

ミキストリ「ふふ……」

10093(姿が変わった? ……ここの魔力を使ったのか!)

15000(エツァリさんの、お師匠様……!)

ミキストリ「貴方、しばらく見ないうちに随分と強くなったようね」

エツァリ「買い被りですよ」ニコッ

16680(買い被り皮被り……ぷふっ)

ミキストリ「うそ。原典を二つも持っておきながら、弱いつもりかしら?」

エツァリ「やはり気づいていましたか。流石です、師匠」

ミキストリ「そこを退きなさい。その女、殺すから」

エツァリ「嫌だと言ったら?」

ミキストリ「勝算があるとでも?」

エツァリ「無くても勝ちます。自分は、勝たねばなりませんから」

ミキストリ「……ふん。覚悟は出来ているのね?」

エツァリ「当然です……お二方、ミサキを頼みます」

10093「オーケー」

16680「了解しました、とミサカは頷きます」

エツァリ(……トラウィスカルパンテクウトリの槍は使えませんね。17600号をバラバラにする訳にはいきませんし)
127 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:05:03.52 ID:1xvv/s+AO
エツァリ(かと言って、『月のウサギ』を使いたくとも『ウサギの骨』が……ッ!)

ミキストリ「考える時間があるのかしら!?」

ブンッ! ヒュンッ!

エツァリ「くっ……!」

16680「むむ、防戦一方ですね、とミサカ16680号は仕方がないとはいえ攻撃しないエツァリ氏を歯がゆい思いで見守ります」

15000「頑張ってーエツァリさーん!」ナゲキッス

10093「いやいやそんな場面じゃないでしょ」

エツァリ(……くそっ。迂闊に原典や霊装が使えないのでは、手の打ちようが……コレを使うしかありませんかね?)

ミキストリ「……ふっ!」

ガギッ!

エツァリ「ッ!(しまった、銃が!)」

ドガッッ!

エツァリ「グハッ!」

15000「エツァリさん!!」

ミキストリ「あんな不粋な得物で私を倒そうだなんて、随分と堕ちたものねエツァリ?」

エツァリ「魔術だけでは、今の世は渡り歩けませんから」

ミキストリ「何にせよ、貴方は私に勝てなかった。さあ、死になさい。死んで、私と永久に結ばれましょう?」

エツァリ「ぐっ……」

15000「エツァリさんッ!!」

ミキストリ「死ねええええええ!!」

ブォンッ!






エツァリ「……?」
128 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:06:29.02 ID:1xvv/s+AO
ミキストリ?「……、て……さい……と、ミサ……は……」

エツァリ「……! 17600号、なのですか?」

17600「師、匠……ミサカが、ミキ、ストリ、を……抑えて、いる、うちに……このミサカごと、槍で、撃ち抜いて、下さい……とミサカは、自身の、命よりも、師匠の、命、を……」

エツァリ「馬鹿を言ってはいけない! そんな事は出来ません!」

17600「た、とえ、体を、乗っ取られて、いるとしても……ミサカは、敬愛する、あなたを……大好きなあなたを、これ以上、傷つけ、たくない……!」

エツァリ「17600号……自分だって、同じ思いですよ。貴女を傷つける事など、自分には出来ませんよ」

15000「……っ」

エツァリ「勿論、弟子として、ね」チラッ

15000「……!」ホッ

ミキストリ「くっ、この小娘が! 邪魔をするな!」

17600「ぐうっ! 師匠、早く……!」

エツァリ「出来ないと言っているでしょう!」

17600「ミサカは、師匠に、討たれるならば……本望、です!」

エツァリ「……! くっ!(やるしか、ないのか!?)」

10093(……君のその『想い』、確かに受け止めたよ……ちょっと勝手が違う雷だけど、耐えてくれよ?)

10093「『nassim335』!」
129 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:09:39.22 ID:1xvv/s+AO
バリバリバリバリ!

ミキストリ「ガッ!? アアアアアア!!」

17600「ぐっ……ううっ……!」

エツァリ「17600号!」

ミキストリ「グッ……キ、サ、マ……!」

10093「さっさと離れてくれないかな? 僕の姉妹から。だあ!」

バリバリバリバリ!

ミキストリ「ギッ、ガアアアアアアッ!」

ズズズ……

16680「うおっ17600号から何か出てる! とミサカ16680号は柄にもなくビビってみます!」

17600「うぐっ……ちょっと、キツいん、ですが、と、ミサカ、17600、号は、威力、落として、欲しい……!」

10093「ごめん、もうちょっと頑張って! っりゃあ!」

バリバリバリバリ!

ミキストリ「オ、ノ、レエエエエエエ!!」

ズアアア!

10093「っしゃあ! エツァリさん、『ウサギ』!」

ポーイ……ガシッ!

エツァリ「コレは……! ありがたく使わせて頂きますよ!」

ミキストリ「エ・ツァ・リイイイイイイ!!」

エツァリ「さようならです、師匠。今度こそ、安らかに眠って下さいよ!」

バシュッ!

ミキストリ「アアアアアア……」

シュウウウ……

17600「あ……う……」フラッ

ガシッ

エツァリ「……ふう。よく頑張りましたね、17600号」
130 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:11:13.35 ID:1xvv/s+AO
17600「師、匠……ごめん、なさい、とミサカ、17600号、は、謝罪、します」

エツァリ「貴女の為ならば、傷つく事など恐るるに足りませんよ」ニコッ

15000「エツァリさん……?」ニコニコ

エツァリ「も、勿論、弟子として、ですよ?」ドキドキ

15000「……///」ニコッ

10093(意外と嫉妬深いな、15000号って……)

16680(なんだかこのミサカに通じる部分がありますね、15000号は……とミサカ16680号は親近感を覚えます、まあ親近どころか同位個体なんですがね)

15000「17600号はミサキとエツァリさんが連れて帰るから、二人はこの空間を作り出したあの子を頼むわね?」

10093「分かった」

エツァリ「ご武運をお祈りします」

16680(待っていて下さい14205号、もうすぐあなたを救ってみせます、とミサカ16680号は決意を新たにします)

??????

14205「ちぇっ。使えないなあ、あの元魔導師。ま、端っから期待なんかしてなかったけどねえ」ケラケラ

14205「てか驚いたなあ。10093号ってマジで魔術師だったんだあ。アイツがMNWに繋いでる間はなあんか変な感じがするけど、それが原因かもねえ」

14205「……ま、何でもいいや。お二人さん、あたしのおうちにごあんなーい」
131 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:13:33.19 ID:1xvv/s+AO
ミサカタウン?

16680「何をしているのですか10093号、とミサカ16680号は」

10093「ごめん、ちょっと黙ってて。魔力の綻びを探ってるから」

16680「……いつから、ですか、とミサカ16680号は尋ねます」

10093「……何が?」

16680「魔術を使い始めた時期……というよりは、能力者でなくなった時期ですか」

10093「黙ってろ!」ザワッ

16680「……その、話しづらい事を訊いて申し訳ありません、とミサカ16680号は謝罪します」

10093「ごめん……ッ!」

ユラッ

10093「--! どうやら、招待してくれるみたいだね」

16680「行きましょう」

14205号の家

14205「はろ~? ようこそミサカタウンへ。いいとこでしょ?」

10093「そうだね。『本物』が完成したら住人になってあげてもいいかな」

14205「え~。ここでいいじゃん? どうせみんな渋って作るの手伝ってくんないし。と・く・に! そいつは、ね!」

16680「……っ」

10093「僕が手伝うよ。13600号だって無償で……いや、まあ、セクハラされるかもだけど、代わりにメチャクチャこき使っていいからさ」

10093「14096号もきっと協力してくれるよ、主に金銭面で。あの子相当なブルジョワだから」
132 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:16:14.63 ID:1xvv/s+AO
14205「あっ! ねえねえ、10093号ってさあ、魔術師だよね?」

10093「……言わないからね」

14205「言わなくていいよん。知ってるし」

10093「えっ?」

14205「一方通行」

10093「やめて」

14205「攻略法」

10093「やめてよ」

14205「同居」

10093「やめてったら!」

14205「--『好き』」

10093「やめろって言ってるだろうがあああああああ!!」

バリバリバリバリ!

14205「うわっと! ヒッドいなあ、まだ序の口じゃん」

10093「その先は、言わないで……!」ビリビリ

16680(やはり何か辛い思い出なのですね、とミサカは聞き出さなくて正解でした)

14205「ふふん♪ で、実験が凍結した時に『想い』を無くしちゃったんだよね?」

10093「ッ!!」ザワッ

16680「ちょっ、それ以上はやめなさい14205号! とミサカは」

14205「そんな事で『自分だけの現実』崩壊しちゃうなんてマジだっせえ!」ゲラゲラ

10093「うああああああっ!!」

バリバリバリバリ!

16680「落ち着いて下さい10093号!」

10093「はあ、はあ、はあ、はあ……」グスッ

14205「あーあーまだ弱いまんまだねー? そんなんじゃ何も護れないよお~?」ケラケラ
133 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:18:14.97 ID:1xvv/s+AO
10093「……る、さいっ」グスッ

14205「あはっ! 無力だねえ、情けな」

パアン!

14205「………………へっ?」

16680「いい加減にしろ! 人のトラウマほじくり返して何がしたいんだよお前は!?」

14205「……あんたが言うか。あたしの夢を馬鹿にした、あんたが!」

16680「……あの時は言い方がキツかった、ごめん。ホントはさ。お前が他のミサカばっかりにかまけて、このミサカを見てくれなくなるんじゃないかって、凄く不安になってさ」

16680「他のミサカに、お前が取られちゃうのは、嫌なんだ。お前の事、好きだから……。このミサカだけのものにしたいんだ。二人きりでいたいんだ……変だってのは自覚してる」

16680「お前の気が済むまで罵倒すればいい。蹂躙すればいい。ただし、その対象はこのミサカだけにしろ。他のミサカには手を出すな」

16680「お前を傷つけたのは、他でもない、このミサカだけなんだから」

14205「………………私だけをいじめて~ってか。は、はは、キモイよ、あんた」

16680「……否定は、しない」

14205「てかさあ、そんなんで赦すと思ってんの?」

16680「赦すな。このミサカは、赦されちゃいけない」

14205「……っ」
134 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:20:39.29 ID:1xvv/s+AO
16680「悪い、10093号。上位個体にさ、このミサカはもう戻らないって伝えといて」

10093「……えっ? ちょっ、待ちなよ16680号! まさか、殺されるつもり!? 駄目だよそんなの!」

16680「……いいんだ。こいつは、このミサカにあんな事を言われて、死ぬほど苦しかったはずだ。死ぬほど辛かったはずだ」

16680「だから、こいつに死ぬほど傷つけられるのが、このミサカが受けるべき罰だ。その果てに死ぬんだったら、本望ってやつさ……ほら、さっさと行けよ。見たくないだろ?」

10093「……莫迦だな。傷つけさせる訳ないだろ?」

16680「……!」

10093「君だって、そこまでするつもりはないだろ? 14205号」

14205「………………」

10093「君はきっと、16680号の為にこの街を作ろうとしたんだろうなって僕は思ったんだけど。どうかな?」

14205「あ、えっうっ、えーっと」アセアセ

16680「えっ? このミサカの、為に?」

10093「あくまでも僕の予想だけどね。ま、その様子じゃ図星かな?」

14205「ええ~、なんで分かったの~!?」

10093「てか言い出しっぺに『作っても住まない』なんて言われたら、そりゃグレたくもなるよねえ?」チラッ

16680「えっ!?」
135 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:22:37.18 ID:1xvv/s+AO
10093「か・ん・せ・い・よ・そ・う・ず」

16680「へっ? ………………あ゛っ」

つ『ミサカタウン完成予想図------作・ミサカ16680号』

16680「うそ~ん」

14205「ほら、一週間ぐらい前にさ、なんか顔真っ赤にして酷く興奮しながら物凄い勢いで書いてたじゃない」

16680「あ~、ジュースと間違って買った酎ハイ飲んだ日か。飲んでからの記憶が全然ないんだよなあ。あ~、あの時書いたのか~///」

14205「しかもミサカが一同に介する事の素晴らしさを熱く語ってたよ?」

16680「うわあ~やめてえ~恥ずかしい~///」

14205「照れなくてもいいよ! このミサカは素晴らしいと思ったもん! あなたの為にミサカ頑張ってミサカタウン作るから!」

16680「あーもう! 酔った勢いとはいえミサカが元凶なんだからこのミサカも設立に協力してやるよ住んでやるよチクショウ!///」

10093(せっかくのシリアスな流れが台無しだぜ、めでたしめでたし)

その頃、小屋の外

12222「戻ったか……」

17141「戻ったか」

15000「戻ったよッ!」

エツァリ(これは……乗ってあげた方がいいんでしょうか……?)

17600「エツァリ&シスターズ! きゃっ///」
136 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:25:01.25 ID:1xvv/s+AO
17141(あれ、スネークってこんなキャラだったっけ、とミサカ17141号は疑問符を浮かべます)

12222(スネーク……とうとうトチ狂ったか、とミサカ12222号は心の中で合掌します)

ドサドサドサッ

<フウ、ナントカモドッテキニャア!? マタカキミハ!?
<スミマセンスキダラケダッタノデツイ、トミサカ16680ゴウハコブリナオッパイモミモミ
<ヤメナサイミャア!? ナニオシリナデテルノキミハ!?
<ウフフ、イイオシリ、トミサカ14205ゴウハジシンノフェチシズムヲオシゲモナクヒロウシマスナデナデ
<ナニコノフェチコンビー!?

ガチャ

15000「お楽しみ中失礼します、とミサカ15000号は乳繰り合っている同位個体達をニヤつきながら見つめます」ニヤニヤ

10093「楽しんでないよ助けて!」

エツァリ「あははは……」キョロキョロ

15000「……うふふ」ニコニコビキビキ

16680「むむ、エツァリ氏が目のやり場に困っていますね、とミサカ16680号は男が存在している事を失念していました」チッ

14205「仕方ありませんね一旦離れましょう、とミサカ14205号は柄にもなく人目を気にしてみます」チッ

ササッ

10093「ううっ……チクショウ……」グスッ

モミモミ

15000・17600「「ふみゃあっ!? 標的変えただけかよ!? とミサカ15000(17600)号はやめろ馬鹿共お!」」

エツァリ「こっこら! 止しなさい貴方達!」
137 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:26:28.32 ID:1xvv/s+AO
翌日、MNWのとあるスレ



229:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
ってなわけで、みんな無事に戻ってきますた

230:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
良かった~ってミサカはミサカはホッとひと安心

231:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16654
にしてもあの二人、変態の片鱗を見せてる気がするわ

232:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14455
おっぱい星人と尻フェチだからなあw
まあ、まだフェチ止まりだから問題・・・あるか

233:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14205
いやマジお騒がせしました
てか10093号のお尻いいぞ、キュッと締まっててかつプリッとしてるんだ、飽きが来ない触り心地だぜ?

234:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13600
お 前 よ く 分 か っ て る じ ゃ ね え か !

235:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
煩えよ黙れ莫迦共!///

236:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
ちょっと触ってみたいなあ
138 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:28:11.53 ID:1xvv/s+AO
237:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
おけつち19090号、ここは代表して俺が

238:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
いやいやお前がおちけつ10032号、一番は俺に譲れよ

239:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
いやいやいやお前こそけつおち10039号、間をとって俺がだな

240:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
誰が触らすか阿呆共!///

241:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032~10092
チッ

242:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10094~20000
チッ

243:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:last order
上位命令を施行します
10093号は速やかに上位個体のもとに参上し、到着次第尻を触らせなさい

244:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
了解しました、とミサカ10093号は上位命令を履行します

245:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15414
ちょっwwwwww
ズルいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!
139 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:29:08.84 ID:1xvv/s+AO
246:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12254
なんという職権乱用

247:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
でかした最終信号! た~のしみだにゃ~♪

248:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12226
あっ! もう一人ズルいのがいた!

249:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18807
酷い漁夫の利だ!



MNWは今日も平和ですってミサカはミサカは締めてみたり!



番外個体「うわっプリップリ! か~わ~い~い~☆」ムニムニ

打ち止め「ミサカもお尻フェチになっちゃいそうってミサカはミサカは10093号のお尻をモミモミ」モミモミ

10093「うわ~ん拒否できない自分が悔しい~!///」

番外止め「「あなたも触ってみなよ~(ってミサカはミサカはry)」」

一方通行「アホか!」

その頃、とある研究所

14205「まだミサカはミサカタウン設立を諦めた訳ではありません、とミサカ14205号は不屈の精神で立ち上がります」

16680「まずは新たな候補地探しですね、とミサカ16680号は今回の二の舞を避けるべく入念なチェックをします」

……トミサカハ……
--トミサカハ-- 
140 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/02/07(月) 00:30:58.63 ID:1xvv/s+AO
終わり
ところで、アイテム妹と未元電気をくっつけようかと画策中
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/02/07(月) 00:51:07.38 ID:+YgblT3m0

俺もお尻をモミモミしたい
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/02/07(月) 22:48:32.13 ID:ELny0iHWo

この師匠は素手で心臓をつかみ出したりするのか? 
144 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 00:59:51.61 ID:3z0UllsAO
 あたしは、あの子を。
好きになってしまったから。
守りたい、あの子の全てを。

「おはよう。お前が僕から離れて寝るなんて珍しい事もあるもんだと思ったけど」

 命の恩人である旦那達のアパートメントに共に住んでいる同位個体、ライカもしくは御坂莱華ことミサカ10093号。

「まあ、さすがにずっと邪険に扱ってれば当然の結果かな?」

 最近はどの同位個体も固有名を持つようになった。
互いを一個人として見るよう心掛けるようになったいい証拠だ、と冥土帰しは言った。
もっとも、10093号の固有名である『ライカ』は、かつての実験中に一方通行によって名付けられたらしいが。

「このままミサカ離れしてくれれば願ったり叶ったりなんだけどね……まあ無理か」

 ライカには想い人、というか恋人がいる。
そいつの名はフィアンマ。
元『神の右席』のリーダーで、『神の如き者』の力の片鱗を操る魔術師だ。
ふた月一緒に旅をしていたら、お互いいつの間にか惹かれ合っていたらしい。

「……ねえ、さっきからなんで黙ってるの? なんか喋ってよ」

 言われてふとライカを見ると、不機嫌を全面に表した顔を見せていた。
145 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:01:46.81 ID:3z0UllsAO
「……ああ、悪い。考え事してた」

「そうなんだ。まあ、どうせ今日のターゲットは誰にしようかとかそういうしょうもない事を考えてたんでしょ?」

 あたしが反応したのを見たライカは満足げな、かつ悪戯っぽい笑顔で問いかけてくる。

「……アホか」

 そう返すと、ライカは肩透かしを食らったような表情を浮かべる。

「あ、あれ? ちょ、なんだよ、何怒ってるの?」

「怒ってない」

「いや怒ってるじゃない」

「……ふん」

 面白くない。
 そんな表情のあたしにライカは困り顔。

「ねえ、本当にどうしちゃったのさ? 僕の態度が癇に障ったなら謝るからさ、機嫌直してよ?」

「どうもしないよ。ホント何でもないから」

 ライカを適当にあしらって、あたしはその場を離れる。彼女は不安げな表情でこちらを見ていた。

 駄目だ。
 まだ、駄目だ。
 頼む、もう少し。
 もう少しだけ。
 持って、くれ。

「------」
146 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:02:59.00 ID:3z0UllsAO








 ある日ふと気付いたら、空が、海が、大地が真っ白だった。
全ての景色がモノクロだった。
 一方通行の敗北によって、実験は凍結した。
嬉しい、筈だった。
だけど、あたしは喜ぶ事すら出来なかった。
造られてからずっと、それを願ってきた筈なのに。








147 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:04:30.10 ID:3z0UllsAO
「またですか、とミサカ9668号はいつもの『病気』が始まった13600号に呆れの言葉を投げかけます」

 ずっと不思議だった。
何故みんな、そんなに簡単に死を選ぶのか?
死ぬのが怖くないのか?
こんな実験で、本当にあの男は『進化』出来るのか?
--そもそも、本当に『それ』が目的なのか?
 他の子達に、何度となくそう問い掛けた。
答えはいつも、ニュアンスの違いはあれど「何言ってんだコイツは」の一点張りだった。
誰一人、何一つ疑っていない。あたし以外、誰も。
あたしだけが、整理された脳内情報を煩雑化させていた。
そんなある日。

「死ぬのが全く怖くないと言ってしまえば嘘になりますが、と前置きしてミサカ10093号は自身の考えを述べ始めます」

 10093号--ライカは、あたしの言葉を受け止めてくれた。

「ミサカ達は単価一八万円の量産型クローンであり、いくらでも替えの利く存在ですので、死は特筆して恐怖するべき事項ではありません、とミサカ10093号は考えています」

「しかし、実際にその身で自覚してしまえば、死への恐怖は拭い去れないと思います、とミサカ10093号は死亡した同位個体達のその瞬間の記憶を呼び出して総合的に判断してみます」
148 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:06:43.01 ID:3z0UllsAO
「このミサカとしては、実験はあまりに非効率的である為、何か別の目的があって我々が製造されたのではないかと思っています、とミサカ10093号は脳の片隅にある疑念を吐露ます」

 あたしも充分変わり者だけど、ライカもライカで変わり者だった。
研修に出ると、いつも漫画や小説等を読み漁ってきては嬉々として内容を報告してきた。
最初のうちはあまり執着するべきじゃないと諭したが、いつまで経っても止める気配がないので言うのを止めた。
あんなに生気に満ち溢れた彼女から、楽しみを奪ってしまうのが凄く嫌だった。
だってその頃には、あたしはあの子を------『好き』になっていたから。








「ぐっ……は、あ……もう、少し、待って……」

 苦しい。
立っているのも辛い。
調整は明日だけど、待ってられない。
今すぐ、行かなきゃ。
149 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:07:25.81 ID:3z0UllsAO








--------------

「誰だ、お前は?」

『わたしは、あなた』

「あたし? お前が?」

『そう。あなたは、わたし。わたしは、あなた』

「なんだそりゃ? 意味わかんねえ」

『わたし達は、ふたりでひとりの、-----、なんだよ?』

「……は? 何、それ……?」

--------------








150 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:09:01.51 ID:3z0UllsAO
 気が付くと、あたしは培養器の中にいた。
外ではシルビア姐さんが仁王立ちであたしを見据えていた。

「御坂飛燕。あんたは何故こんな重大な事を周りに隠していたの? 素直に答えなさい」

 ああ、畜生あの医者め、全部話しやがったな。黙っててくれって言ったのに。

「……ごめんなさい」

「謝罪はいいから。隠していた理由を話しなさい」

 言い逃れ出来る相手でも状況でもない。仕方ない、話すか。

「他の子達と違って、あたしは多くの『答え』を求めていた。周りを疑ってばかりいた。そのせいか、調整だけじゃ追いつかない程に、成長……っていうか、老化かな? それが進行してた」

「医学的にそんな事があり得るのかって言われたら、そんな事は分かんない。でも、現実はこの通り。もうかなりガタがきてる。正直……もう、長くないかも」

 あたしは自身の状態を包み隠さずに打ち明けた。

「……そう」

 姐さんは表情を変えずに、短く応えた。
内心は悔しいんだと思う。彼女だって鬼じゃない。誰でも分け隔てなく気遣う優しさを持っている。
だからこそ、敢えてそれを匂わせないように努めてくれたのだろう。とは言っても、あたしにはバレバレなんだけど。
151 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:10:12.56 ID:3z0UllsAO
「黙ってたのは、あいつの為。いつもあたしを邪険に扱ってくるけど、それはあたしがちゃんと傍にいるって実感したいからなんじゃないかって思ってる」

「どんな扱いを受けたって、あいつの傍にいて、喧嘩したり、笑いあったり……そんな時間が堪らなく愛おしいの。この関係を壊したくないの」

「あいつを、苦しめるような事は、したくないの。泣き顔は、見たくないの……好き、だから」

 黙して語らず、でも優しい顔で訳を聴いてくれる姐さん。
話が終わってしばらくすると、姐さんは静かに話し始める。

「あんたの気持ちは、まあ分からないでもないけどね。だからってあの子に何も伝えないままじゃ、いざって時になったら、あの子は余計に苦しむ事になる」

「その苦しみは、あんたが死んだら更に大きくなる。どうしてもっと早く気付いてあげられなかったのか。どうしてもっと優しくしなかったのか」

「どうして、あんたなのか。代わる事は出来なかったのか。そうやって死ぬほど後悔して、あんたの死を受け入れられずに--最悪、心が壊れてしまうかも知れないわね」

「あの子は、優し過ぎるくらいに優しいから」

 姐さんは穏やかに、諭すようにそう語りかけてきた。
152 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:11:40.98 ID:3z0UllsAO
「他の子達には黙っててもいい。だけど、ライカにだけは正直に話してあげなさい。それだって優しさのうちよ」

「……分かった。ごめん。それと、ありがとう」

 調整を終えて病院を後にする。覚束ない足取りのまま、あたしは街を歩く。
姐さんには一人で大丈夫だからって言ったけど、やっぱり無理。
ふと、誰かがあたしの体を支えたのを感じた。
肩を貸していたのは、

「ライカ……」

 ムスッとした表情であたしの肩を担ぐ彼女。

「姐さんから調整に行ったって聞いたけど、いつまで経っても帰って来ないから心配になって様子を見に来てみれば……フラフラじゃないの」

「たはは……面目ない」

「そんなに調子悪いんなら、そのまま病院で休んでくればよかったのに」

「ライカを心配させたらいけないと思ったらさ、体が勝手に動いてたんだ」

「……莫迦」
153 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:13:05.94 ID:3z0UllsAO
 アパートメントに戻ってきたあたし達。部屋に着くと、ライカが問いかけてくる。

「……で? 次はいつ?」

「何々、わざわざ付き添ってくれんの? いや~ん流石はあたしの嫁~!」

「なっ!? 誰が嫁だ!? 調子に乗るな莫迦!」

ゴチン!

「あだっ!? 殴んなくてもいいじゃんか~」

 怒りで頬を赤らめ、彼女は睨み付けてくる。が、その視線が次第に酷く沈んだものになる。

「あの、さ。ヒエン」

「……なんだよ? ライカ」

「お前、何か隠してるでしょ?」

「……なんでそう思った?」

「だって……普段『あたし』って言わないじゃない」

 茶化せる感じじゃないので、意を決して話し始める。

「……長く、ないんだ」

「……へっ? 何、が?」

 驚きからか、ライカは眼を見開く。

「保ってふた月、いやひと月かな……下手したら、半月も保たないかも」

「……な、何の、話?」

 顔がみるみる青ざめる。

「やっとで歩いてる状態だからな。長く保たせたかったらずっと培養器に入ってるべきだな、ハハハ」

「……何よ、何だよ、それ……意味、分かんないし」

 今にも泣き出しそうな顔で、彼女は虚勢を張る。
154 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:14:22.87 ID:3z0UllsAO
「……分かってんだろ?」

「分かんない! そんなの分かんないよ! つまり何が言いたいの!? 分かるように言ってよ!」

 涙声で怒鳴ってくるライカ。

「……そんじゃ、単刀直入に」

「駄目!」

「……言うぞ?」

「言わないで……!」

「あたしは」

「止めてッ!」

「近いうちに--」

「もういい! 言わなくていいから!」

「お前が言えって言ったんだろ?」

「そうだけど! 言ったけど! 聞きたくないの!」

 瞑った眼から涙を零し、拒むように耳を塞ぎ、彼女は悲痛な声を上げた。
こうなるって分かってたから言いたくなかったのに……姐さんも人が悪いや。
……あーあ。泣かせちゃった。酷い奴だな、あたしは。
しゃくりを上げるライカをそっと抱き寄せ、頭を撫でてやる。
155 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:15:22.76 ID:3z0UllsAO
「少しは落ち着いた?」

 ライカの泣き声が聞こえなくなった頃、そう尋ねてみる。

「……ん。取り乱してごめん」

 嘘吐け、声震えてんぞ。顔上げて見せてみろ。ったく、相変わらず強がりだな。

「……あの、さ」

「ん?」

「冥土帰しに頼んでみようよ? あの人なら、きっと何とかしてくれるよ」

 ……あ。
やべえ、冥土帰しの事すっかり忘れてたわ。なんかいけそうな気がしてきた。

「おい。まさか彼の事忘れてたとか、そ~んな事言わないよねぇ~?」

 あたしの失態に気付いたライカは、いきなりいつもの調子を取り戻してあたしをからかってくる。

「……泣いちゃうかな、冥土帰し……?」

「案外笑うと思うよ? ため息混じりに。きひひ☆」
156 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:17:04.91 ID:3z0UllsAO
 そんな訳で、冥土帰し設計の医療用音速旅客機とやらで一路学園都市へ。ふと思ったんだが、あの人本当に医者か?

「ふむ、随分と進行速度が早まっていたんだね?」

 診察室での冥土帰しの第一声。見ただけで分かるとかやっぱり名医だわ。

「そうなると、コレを使うにはうってつけかもしれないね?」

 そう言って薄く笑いながら、彼は資料を取り出す。

「異常活性細胞融解剤??」

 資料に目を通す前からヤバい気配が漂いまくってる薬物名だなオイ。
コレ投与されて死んだりしないだろうな?

「ウチで預かってる子に試して貰おうかと思ったんだけどね? みんな気味悪がって逃げてしまうんだね?」

「そりゃあ逃げますよ、こんなアヤシイ名前の薬物投与されるなんて知ったら」

 ライカの意見はごもっとも。しかし、今のあたしはそんな贅沢は言っていられない。

「ヒエンだって厭だよね? 今の状態からどうなるかも分からないし」

「なんでお前がそんなビビってんだよ?」

「はあ!? ビッビビビッビビビってないし?」

 嘘吐け。目が泳いでんぞ? ビが多いぞ?

「大丈夫。あたしはこの人の腕を信じてるし、何よりあたし自身を信じてる。必ずうまくいくよ」
157 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:18:35.69 ID:3z0UllsAO
--------------

「よう」

『また来てくれたのね』

「お前、やっぱりあたしじゃないだろ?」

『いいえ。わたしはあなたよ』

「じゃあ、訊くけど」

『なあに?』

「あたし達は二人で一人の『多重能力者』だって言ってたけどさ。だったらなんで能力を使う時に人格入れ替わらないワケ?」

『だって、外に出るの面倒なんだもの』

「お前はどこの甘い研究者だよ?」

『演算肩代わりしてあげてるのに。酷いわ、あれと一緒にするなんて』

「ああ、悪い悪い。ちゃんと働いてはいたんだな。つーかさ、たまには表に出たくならないのか?」

『出てるわよ?』

「さっきと言ってる事違くね!?」

『あなたが好きな子。彼女にセクハラしてるのわたしだから』

「あー……それで勝手に体が動いてる感覚があったのか。つかやめろよ、ライカ嫌がってるだろ?」

『その割には彼女、大して抵抗して来ないじゃない?』

「……確かに。実は満更でもないのかな?」

『試してみる?』

「……止めとく。あたしはあいつの『相棒』でいたいから」

『あら意外。「恋人」って言うかと思ったのに』

「それはお前の役割だろ?」

『そうね、フフフ』
158 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:20:04.33 ID:3z0UllsAO
「いや、まあ、そういう気持ちがないって言ったら嘘になるけどさ。でも……あいつには、あいつがちゃんと想いを向けられる人と添い遂げてもらいたいっていうかさ」

「この緩い感じの距離感が、心地いいんだよね。だから、これ以上近づく気はないけど、遠ざかるつもりもない。ずっとこの関係で居続けるんだ」

『「好き」なのに?』

「『好き』だから」

『意志は固いみたいね……ふふ。まあいいわ』

「あー、でもやっぱ、ちょっとエッチな悪戯したいなーとかは思うけど……」

『アハハハ! それでこそわたしよ! ……うん、そうね。わたしはあなたに戻るわ。これからは色々大変だろうけど、頑張ってね?』

「え゛っ!? ちょ、勘弁してよ! 空間移動の演算ってムズいじゃんか!」

『大丈夫よ? 演算肩代わりしてるなんて嘘だから』

「はっ?」

『だって、わたしという「原石(じゃじゃうま)」を充分に扱えてるもの』

「あっ。そういえばあたし『原石』じゃん……忘れてた」

『ふふ。本当に、あの子の事しか頭にないのね?』

「うっ。余計なお世話だ! ……じゃあな。もう出てくんなよ?」

『善処するわ。じゃあね』

--------------
159 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:20:41.42 ID:3z0UllsAO
 目を覚ますとそこは培養器の中、ではなくてベッドの上。少し離れた所で、ライカが不安げに俯いていた。

「おーっす。生きてるよー」

 声を掛けても無反応。そっと近づいて顔を覗き込むと、彼女は熟睡中だった。
まあ、多分付きっきりだったんだろうから許してあげよう。寝顔可愛いし。

「ん~……ヒエン~……お尻揉むな~……」

 ベッドに戻るあたしに寝言で苦情を言ってくるライカ。
お前の夢の中でもセクハラ三昧なのかかよあたしは。まあ、自業自得だけど。

「……駄目だよ~……僕より先に逝くなんて、赦さないからね~……」

 ハイハイ。分かってるわよ。

「……待って、駄目だったら。逝かないで、駄目え!」

 いきなり緊迫した調子になったと思ったら、そのまま椅子から転げ落ちて床に顔面ダイブ。

「ったあ~……ん? あっ……お、おはよう」

 打った額をさすりながら、照れくさそうに目を泳がせるライカ。

「あたしがいなくなるなんて、縁起でもない夢見ないでよね?」

「寝言を言ってたんだ……うわあ、恥ずかしい……」

「でも、嬉しいな。なんだかんだ言っても、あたしの事が好きなんだね」

「当然でしょ? 『相棒』なんだから」
160 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:21:41.21 ID:3z0UllsAO
「ありがと」

 そう言って微笑むあたしを見て、目を見開いて頬を赤らめる。

「ん? どしたの?」

「ふぇっ!? い、いや、違う、違うから!」

 腕をバタバタさせながら何かを否定するライカ。何が違うんだか。

「まったく、なんであのタイミングで笑いかけてくるかな……反則だよ……まったく」

 何故か未だに狼狽えてるライカを、にやつきながら見つめる男。

「っておまっ!? いつ入ってきたフィアンマ!?」

「うえっ!? フィアンマ!? ちょっ、ああああの、いや、だっ、あの、あのねっ!?」

 さっきより更にテンパるライカ。まだいじり足りないけど、ちょっと可哀想になってきたからこの辺で勘弁してやるか。
あたしはいじる標的をフィアンマに変える。

「もしかして、あたしの事心配してくれてるの? フィアンマって実は女たらし?」

「何を言う。ライカの親友であるお前の身を案じる事など当然ではないか」

「ふうん? でもさ、フィアンマって意外と女馴れしてなさそうだし、あたしの誘惑でコロッとおちぎゅっ!? くっ苦し、ごめん、ライカ、ジョーク、ジョークだから!」

「冗談でもフィアンマに手を出すとか言うな! この莫迦!」
161 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:22:33.44 ID:3z0UllsAO
 畜生。いいなあ、フィアンマの奴ライカに愛されてるなあ。あたしにもいい人見つかるといいんだけど。
そうだなあ、僕っ子でお尻がプリッとしてて人を困らせるのが好きな子がいいな、勿論女の子。ってソレまんまライカじゃん。
他にはお姉様……いや駄目だ、白井黒子(ライバル)が手強過ぎる。
むしろ白井……いやいやいやっ! 他にもいい人いるはずだ! 例えば、例えば……そう!

「ヴェントとか!」

「はっ? 何が?」

「言っておくが、俺様と彼奴は今は不仲だぞ?」

 やっべ、うっかり声に出しちゃった。

「つか仲直りしないの? いやしてよ、んで妹分にちょうどいいのがいるってあたしの事紹介してよ」

「というか、なんでヴェント? ……まさか、相手が女なら何でもいいなんて言い出す気じゃ……」

 ライカに変な心配とドン引きをされる。安心しろ、あたしは元からあらゆる意味で女好きだから。

「ふむ、ヴェントか……厄介者(ヒエン)を押し付けるには丁度良い輩かも知れんな」

「おい、聞こえてるぞ俺様魔術師」

「はて? 俺様が何を言ったと言うのか? さっぱり解らない」

「何レオ教授だてめえは!?」

「ん~……ジャングル大帝?」
162 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:24:04.82 ID:3z0UllsAO
 沈黙と痛いモノに送る視線がライカを襲う。

「うっ、な、何だよ、ちょっとボケてみただけじゃない! そんな反応しなくても……」

 結構自信あったのに……そう呟いてしょんぼりするライカ。ああもう可愛いな畜生。

「……済まん。どう反応するのが良いか分からなかった」

「笑えばいいと思うよ」

 面白くないけど。

 体調も回復し、ようやく帰ってきた我が家。まあ正確には旦那と姐さんの愛の

「へぶうっ!?」

 扉を開いたあたしの顔に正拳突きがクリーンヒット。向かいのアパートメントに背中から激突する。

「ちょっ、シルビア!? ヒエン病み上がりなんだけど!?」

「ごめん、あの子がなんか不穏な言葉を発した気がして」

 声に出してはいないけど間違ってないですすいません。
慌てて駆け寄ってくるライカと、相変わらずどこ吹く風な顔で歩み寄るフィアンマ。

「自業自得だな」

「いや何も言ってなかったから! 大丈夫? ヒエン」

「何とかね……いたたた」

「にしても、いい所に帰ってきたわね。フィアンマ、あんたに客だよ」

 そう言って姐さんはフロアに視線を流す。
視線の先には、全身真っ黄色の修道女が突っ立っていた。
163 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:24:45.23 ID:3z0UllsAO
「げっ、マジで生きてやがったのね。あのラットとかいうマガイモノ野郎の言うとおりだわ」

「……ヴェントではないか。久しいな」

 何故か邪悪な微笑みをヴェントに投げかけるフィアンマ。

「……何企んでんのよ?」

「何の事かな? 俺様にはよく分からないな」

 その顔でそれ言うか、その顔で。

「ちょっと顔見に来ただけだし、帰るわ」

 そう言って立ち去ろうとするヴェントの肩を掴むフィアンマ。

「まあ待て」

「何よ?」

「そこの少女がお前に会いたがっていたのだ。ついでに連れて行ってやってくれ」

「ハア?」

 ヴェントがあたしを睨む。ヤ、ヤバい、なんかゾクゾクする。あたしって実はMなのか? ……Mか、『御坂』だし。

「ああ、あの自分のクローンがどうのって演説してた子の妹ね。あの子よりスタイルいいわね、この妹」

 ヴェントに舐め回すように見られ、妙にドキドキしてきたあたし。ああ、もう駄目!

「ふみゃあああ!」

「な、何よいきなり!? ちょっ、離れろ馬鹿!」

 あたしはヴェントに思い切り抱きつく。当然ながら彼女は困惑してあたしを引き剥がしにかかる。
そうはいくかとあたしは更に強く抱きしめる。
164 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:26:29.00 ID:3z0UllsAO
「私には女と抱き合う趣味なんかないんだよ! サッサと離れな!」

 彼女が放った衝撃波(まじゅつ)で吹っ飛ばされるあたし。が、即座に空間移動で元の位置へ。

「おいフィアンマ! このガキ何とかしろ! 鬱陶しいったらありゃしない!」

「まあまあそう言わずにぃ、お姉様ぁ~」

「だぁれがお姉様だああああああ!?」

「うわあ……変わり身早えー……」

「では、よろしく頼むぞヴェント」

 そう言ってさっさとアパートメントに引っ込むライカとフィアンマ。お前らナイス判断。

「誰が引き取るっつったあ!? ってコラ胸弄んなこの変態女! 畜生不幸だああああああ!」
165 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:27:17.23 ID:3z0UllsAO








598:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
ここまで僕の妄想








166 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:29:02.85 ID:3z0UllsAO
599:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14452
おまwwwwww

600:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17723
妄想オチwwwwww

601:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15054
これはひどいwwwwww

602:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10099
期待した俺がバカだったwwwwww

603:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16638
って事はお前は別に魔術師な訳じゃないのか
つまり14096号は『原石』じゃないし15000号は『異能複合体』じゃないんだな・・・ガッカリだよ!

604:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18807
でもウザカの能力は妄想じゃないんだろ?
確かあいつ空間移動出来るって言ってたし

605:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13600
念の為に言っとくが、所々本当の話が混じってるからな?
例えば10093号は実験中は一方派だったとか僕っ子とかお尻がプリップリとか最近フィアンマに言い寄られて困ってるとか俺らが学芸都市じゃなくてオッレルスのアパートメント在住とかぎゃぷしっ

[ログアウトしました]
167 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:30:19.79 ID:3z0UllsAO
606:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
余計な事言うなバカヤロウ!

607:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
>最近フィアンマに言い寄られて困ってる

kwsk

608:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
ほらああああああ!
興味持たれちゃったじゃないかもおおおおおお!

609:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10777
フィアンマって確か第三次大戦の黒幕じゃないか
もしかしてそのオッレルスって奴が拾ってきたの?

610:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13600
ご名答!
よし、ご褒美に俺からチッスをプレジェンツ!

611:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10777
いりませんお帰りむぐっ!?
ひどいよ・・・私のファーストキスは上条さんに捧げるハズだったのに・・・がくっ

[ログアウトしました]
168 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:31:54.45 ID:3z0UllsAO
612:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
ドンマイwwwwww
そんな事より10093号のモテ自慢マダー?

613:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
困ってるっつってんだろwwwwww
誰があんな俺様野郎好きになるかっつのwwwwww
僕はお姉様一筋だっつのwwwwww

614:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19950
そういえばそうでしたねwwwwww

615:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14465
お姉様ラブは変態しかいないんじゃwwwwww

616:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
呼んだ?

617:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
てかマジ困ってるんだ誰かフィアンマに惚れてくれ

[www.miraroda.MMW/oresama.jpg]

618:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
やだ・・・カッコイイ・・・///
169 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:32:35.20 ID:3z0UllsAO
619:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
えっ

620:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18071
えっ

621:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
えっ

622:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
えっ

623:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
えっ

624:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13600
いや待て落ち着け16582号コイツ一人称が俺様で世間知らずで世界をぶっ壊そうとした極悪人だぞ?

625:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
隻腕の訳ありイケメンは大好物です
えっなに?
アパートメントにいるの?
今会いに行きます
170 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:33:11.27 ID:3z0UllsAO
626:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
ねえ、誰か反応してよ

627:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
いや悪い事言わんからマジで止めとけって
あ、ちなみに15000号が回復魔術使えるのはマジ

628:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
そうそう、使うと頭痛くなるけどね
てかフィアンマよりエツァリさんのが遥かに訳ありイケメン

629:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15589
お前がエツァリ大好きなのは分かってるから黙ってろ

630:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
おーい・・・誰かー・・・

631:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
ああ、素顔は海原の五割増カッコイイよな、見た事ないけど

632:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
まあ見ていいのは私とショチトルとトチトリだけなんですけどね

633:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12236
まあ俺らは別にエツァリになんて
全 然 興 味 な い ん で す け ど ね !
171 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:33:45.24 ID:3z0UllsAO
634:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
かまってよう・・・

635:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
繰り返すが、とにかくフィアンマは止めとけ

636:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
やだ、絶対会いに行く
てか10093号の前のレス番が毎回飛んでるように見えるんだけど何コレ

637:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18805
ホントだ、全部飛んでる

638:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
なんだよう、みんなして無視すんなよう(´;ω;`)

639:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19999
おいてめえら表出ろビキビキ

640:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16669
あははは、や、やだなあ19999号さん、ちょっとしたお遊びじゃないっすか、そそそそんなに怒んなくてもいいじゃないっすかgkbr

641:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
旦那になってくれる人は亭主関白がいい
だからフィアンマさん最高
だから嫁になりに行く、行くったら行く
172 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:34:47.41 ID:3z0UllsAO
642:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
駄目だコイツ・・・
早く何とかしないと・・・

643:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13600
まあ、恋愛は自由でしょ
最終的に俺が16582号たんをNTRから問題ない

644:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
今回ばかりはお前を止めない、だから16582号の目を覚ましてやってくれ

………………
……………
…………
………
……










173 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:36:17.02 ID:3z0UllsAO
番外個体「ログ追ってたら妙なもの見ちゃった、あなた責任取ってよ?」

一方通行「どォ考えても俺のせいじゃねェ」

ユリコ「お兄ちゃンは相変わらずお姉ちゃンに冷たいのねってユリコはユリコは頬を膨らませる事で不満を表現してみたりィ」

打ち止め「番外個体を泣かせたらミサカ許さないんだからねってミサカはミサカは姉の威厳を見せつけてみる!」

番外個体「えー、こんなチビが姉とかねーよ」

打ち止め「むー! せっかく庇ったのにそういう事言うー!? ってミサカはミサカは不満爆発!」

ユリコ「打ち止めちゃンと仲良くしなきゃダメだよォ、お姉ちゃン? ってユリコはユリコはたしなめてみるゥ」

番外個体「庇ってくれてありがとね、お・ね・え・ちゃ・ん☆」ニコッ

一方通行「変わり身早ェなオイ!」

打ち止め「ユリコの言う事は何でも従うのねってミサカはミサカは親バカもほどほどにして欲しかったり!」

番外個体「ミサカの全てはユリコの為に! あ、ついでに一方通行の為に」

一方通行「えェー……カレシなのについでって。ねェよ」エー

番外個体「ミサカのカレシはそのくらいの事じゃ動じないもん☆」
174 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:37:33.51 ID:3z0UllsAO
打ち止め「え~……旦那さんなのについでって。え~……ってミサカはミサカもねーよって思ってみたり」エー

番外個体「な、だんっだっだななんななだんにゃさまああああああ!?//////」ボフン

ユリコ「ユリコはユリコはお姉ちゃンの娘だよォ☆」

番外個体「ふみゅう……//////」プシュー…

打ち止め「あっ、気絶したってミサカはミサカはからかい過ぎちゃった?」

一方通行「相変わらず弄られ耐性ねェな」ニヤニヤ

ユリコ「打ち止めちゃァン、遊び行こォ!」

打ち止め「行こう行こう! ってミサカはミサカとユリコで探検ごっこに行ってきまーす!」

一方通行「気ィ付けろよォ、ガキ共」

ユリ止め「「はーい」」

番外個体「うふふ……オヨメサン……」

とあるアパートメント

10093「ふいー、何とか誤魔化せたぜ……」

13600「つーかなんでわざわざ嘘吐いてんの? かまってちゃんなの? そしたらこのミサカがイロエロしてあbbbbbb」ビリビリ

10093「ったく。誰がお前なんかに体赦すかっての。僕はお姉様一筋だっての」

フィアンマ「10093号、近くに美味いジェラートの店を見つけたぞ。一緒に行かんか?」

10093「だからなんで僕なんだよ!?」

フィアンマ「僕っ子は世界の真理」キリッ

10093(……上条さ~ん、人格までぶち壊すなよ~……)トホホ 
175 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/03/06(日) 01:43:56.32 ID:3z0UllsAO
終了
ラストで俺スレ的真のヒロイン・ユリコたんが登場した訳で
まあそんな事よりミサカさん+αが悪魔使いになって戦うお話がいよいよ軌道に乗ってきた訳で 
176 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/03/28(月) 22:12:36.83 ID:0iADaemAO
アゲていこうか!

チビクローンの製造計画を練った結果、とんでもない奴のクローンが出来上がりました
近日投下 
179 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:05:38.56 ID:4ELYNNUAO
さて投下
ロリクローンのユリコさん再臨 
180 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:07:04.16 ID:4ELYNNUAO
ユリコ「独り立ちする、ってユリコはユリコは宣言するのォ」

 ある日の番外個体宅。
ふと思いついたように、少女はそう言った。
思考停止状態で見つめる保護者をチラチラと横目で見ながら、纏めた荷物を持って家を出ていく。

番外個体「……はっ? ……えっ? ……あれ? ……なん、で?」ウルウル



ユリコが家出した



1:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
ミサカなんか変な事したのかな?(´;ω;`)

2:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16541
普通に考えればあの日記だな

3:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19952
日記?

4:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
つ[www.misaroda.MNW/misawa-dialy]
181 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:08:27.21 ID:4ELYNNUAO
5:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16555
あっぶねうっかり開きそうになったwwwwww

6:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11480
なんで保存してんのwwwwww

7:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
ちょっとおおおおおお!?///
マジでなんで保存してんだゴラアアアアアア!?///
ああ、恥ずかしい・・・//////

8:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
ユリコ発見伝、今日は運営ルックか
リュック背負ってキャリーケース引っ張ってる

9:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12466
随分な大荷物だなオイ
こりゃ本格的な家出だぞ

10:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13399
本当に心当たりないのミサワさん?
182 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:09:17.55 ID:4ELYNNUAO
11:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
ぐしゅ・・・ふえええんユリコおおおおおお!!

12:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16632
急に泣き出したwwwwww

13:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
そーらに・・・ゲフン!
ブルー、ちょっとユリコに家出の理由を訊いてみてくれ

14:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
了解



16582「こんにちはユリコ(ヒュン)とミサカは声を掛けます……あれ?」



逃げられた、てか消えた

15:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11107
消えた、だとっ!?
えっ? ユリコってセロリのクローンだよな?
183 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:11:30.22 ID:4ELYNNUAO
16:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17746
空間移動能力者に協力してもらったとか?

17:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
結標さんは今日定期検診でウチの病院来てるからまずない

18:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11028
黒子たんは俺と遊園地来てるからない

19:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12587
となるとつるぺたあわきちゃんか?

20:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
あわきも今日は調整の日だよ、現在培養器の中

21:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16666
他にユリコに協力しそうな空間移動能力者なんて誰がいるんだよ?
184 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:13:41.75 ID:4ELYNNUAO
22:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14000
白井黒子のクローン『シライ』とか?

23:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13255
おい



おい

24:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
いてたまるかそんなやつwwwwwwでもいそうだから困るwwwwww
・・・・・・いたよ

25:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14470
え゛っ

26:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12237
マ゛シ゛!?

27:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12357
マジかよ・・・

28:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
ロリ可愛いよシライたんハアハア

29:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
不覚にも萌えた
185 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:15:21.88 ID:4ELYNNUAO
30:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11028
( ゚Д ゚)

(  Д ) ゚  ゚


31:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17885
さすがのですのラブもびっくりだwwwwww

32:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
接触を図る



16582「お嬢さん、このミサカと素敵な思い出を作りませんか? とミサカはありきたりなナンパをしてみます」

シライ「貴女はユリコのお姉様ですの? とシライは尋ねますの」

16582「いいえ、ミサカは今日から貴女のお姉様ですよ、と言ってミサカはシライを優しく抱き締めます」ギュッ

シライ「シライの、お姉様?」

17600「おいおいそっちの接触かよ、とミサカ17600号は呆れかえります」

16582「む、このミサカの至福のひとときを邪魔をしないで下さい17600号、とミサカ16582号はシライを抱擁しつつ睨みつけます」

シライ(同じ顔のお姉様ですの、とシライは驚きましたの)
186 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:16:21.13 ID:4ELYNNUAO
33:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
こちらスネーク
ブルーはシライをナンパした挙げ句抱き締めてる

34:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11241
ちょっwwwwww

35:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14778
ブルーがトチ狂ったwwwwww

36:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11028
い、いいもん!
俺オリジナルと一緒だもん!
羨ましくなんてないもん!

37:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11256
てかなんでですののクローンがいるんだろう?
彼女のDNAマップって入手不能だよな?

38:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
確かにな
坂島さんは切ったですのの髪の毛は焼いてるし、どうやってDNAマップを手に入れたんだろうか?
187 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:17:44.68 ID:4ELYNNUAO
39:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11789
お前何冷静に分析してんだよwwwwww

40:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
ブルーしね
まっさおになって
しね

41:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15888
ミサワさんがヤバい感じなんだが

42:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12254
ミサワさん、どしたね?

43:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
ブルーころす
マジころす
まってろ

44:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
いやっちょっ待ってなんで俺!?

45:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16690
ブルー逃げてー!
188 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:19:21.33 ID:4ELYNNUAO
46:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
ジャンボー! ってミサカはミサカは元気よくスワヒリ語で挨拶してみる!
何があったか産業で

47:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12958
ユリコ独り立ち計画実行
ミサワさんが動揺し過ぎてブルーがヤバい
変態淑女のクローン現る、ブルーがナンパ中

48:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11500
あれじゃないか?
『残骸』事件の時の残骸
例えばコルク抜きとか

49:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12222
なくはないな

50:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
うわああああああミサワさんきたああああああ!!
189 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:20:36.19 ID:4ELYNNUAO
番外個体「やっほう。殺しに来たよ、16582号」

16582「ミミミ番外個体オオオおおお落ちつつつ着つつつだだだだだだ」ガタガタ

17600「いやお前も落ち着けよブルー、とミサカ17600号は「黙れ」イエスマム」

番外個体「さあ、どうやって死にたい?」

16582「そ、その前にッ! 何故ッ! このミサカはッ! 殺されなければならないのかッ! とミサカ16582号は説明を求めます!」

番外個体「ミサカの大事なユリコを盗みやがった小娘と仲良くしようとしやがったからだよ分かったか死ね」

16582「とばっちり!?」

シライ「素敵なお姉様がいらっしゃいましたの、とシライはこの人がユリコのお姉様であると認識しますの」

番外個体「はあ~あ? お前にこのミサカを『お姉様』と呼ぶ資格はねえんだよこのクソチビが!」
190 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:24:09.02 ID:4ELYNNUAO
58:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
スネークは使い物にならないので救援モトム

59:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
救援モト~ム~♪

ごめん、私今極秘任務の真っ最中
助太刀はできないのだった・・・

60:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14474
替え歌wwwwww
耐えきれなかったかwwwwww

61:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16652
緊張感ないなwwwwww
やっぱりいつものアミーゴだったwwwwww

62:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13600
ハロウ、こちらみんなのウザカたんどすえキャハ☆
助けに行こうか?
191 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:25:56.11 ID:4ELYNNUAO
63:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
要りませんお帰り下さい
てかミサワさん、あんた今日調整の日だろ

64:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
そういや誰か来てないと思ったらミサワさんだったか

65:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
強 制 連 行

66:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
準備オッケー



病院組「確保っ!」バババッ

番外個体「えっ? えっ? えっ?」キョロキョロ



67:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
なんと鮮やかな手際
ありがとう病院組

68:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
うわああああああんはなせええええええ!!
192 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:27:01.97 ID:4ELYNNUAO
69:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
ハイハイ調整行きまちょ~ね~ワーストた~ん?

70:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
うふふ・・・離さないんだから・・・

71:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18522
あれ?



あれ?

72:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11789
19090号、お前ミサワさんの事・・・

73:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
ああ気にすんな、ちょっと悦に入ってるだけだから

74:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16374
なんでwwwwww

75:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14488
なんでだろうなwwwwww

76:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15521
なんでだろうなwwwwww
193 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:28:45.33 ID:4ELYNNUAO
77:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
おk、今ミサワさんち

78:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14447
あれ?


あれ?

79:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18805
歌わない!?

80:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18723
てかお前wwwwww極秘任務ってまさかwwwwww

81:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
だからやめろwwwwww何が「おk」だwwwwww

82:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
いぎゃああああああ!//////
ダメええええええ!!//////
やめてええええええ!!//////
194 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:31:41.11 ID:4ELYNNUAO
83:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
毎度お馴染み、ミサワ日記のお時間です

84:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
待って! 今は待って! ミサワさんを培養器に叩き込むまで待って!

85:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
ワクワクドキドキってミサカはミサカは期待に胸を踊らせてみたり! マジ楽しみ~
195 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:33:33.42 ID:4ELYNNUAO
86:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
 十月三十日。
総ては、その日始まった。
少女は、とある少年を殺す、ただその為だけに生まれてきた。
だが、殺すべきその少年の手で命を救われた少女は、いつしか彼に依存するようになった。
いや、最初からそうだったのかも知れない。ただ、少女は認めなかった、認めたくはなかった。
認めてしまえば、自分が壊れてしまう、そんな気がしていたから。
 しかし、少女は認めた。
 そして、少女は求めた。

「ねえ、一方通行」

「なンだよ?」

「あ、あの……ミサカの事、貰ってくれる?」

「あ? なンだそりゃ?」

「だ、だからあ……ミサカの、体も、心も、全部あげる。ていうか、ミサカの全部、あなたが支配して?」

 少女は紅潮した顔で、まっすぐに彼を見つめる。
少年は、その言葉の真意を悟り、頬を染める。

「阿呆。支配なンかするかよ。愛ってのは、与えるだけの『一方通行』じゃ成り立たねェンだよ」

「互いに与え合ってこそ、『愛してる』『愛されてる』って実感が湧くもンなンだ」

「だからよ……」

 少年は、少女の頭を優しく招き寄せ、彼女の小さな唇を優しく塞ぐ。
196 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:35:32.16 ID:4ELYNNUAO
87:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
・・・あれ?
なんともない?

88:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16685
いつもならこのタイミングで何かが起こるのに・・・?

89:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
うみゃああああああああああああ//////
や~め~て~//////
ふにゃ~/////////

[ログアウトしました]

90:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
書いた本人が気絶したwwwwww

91:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
てか何この日記wwwwww

92:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
日記じゃなくてSSじゃねえかwwwwww

93:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15269
いくらなんでもデレすぎだろこのミサワさんwwwwww
197 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:37:46.49 ID:4ELYNNUAO
94:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
シライたんとユリコのとこまでやって来ました

95:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
今回は不発弾だった
てか進展ktkr

96:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
感覚共有オン



ユリコ「どォしたのォ青いミサカお姉ちゃン? ってユリコはユリコは首を傾げてみるゥ」

16582「ユリコが番外個体の元を離れた理由を知りたいのですが、とミサカは訪問の理由を話します」

ユリコ「お姉ちゃンはお兄様と一緒の方が幸せになれると思うのォ。でも、ユリコがいたら、幸せを半分取っちゃうから、だから一緒にいない方がいいかなァって思ったの」
198 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:40:04.65 ID:4ELYNNUAO
16582「そうなのですか。ミサカはいい加減過保護な番外個体に愛想を尽かしたしたのかと思っていました、とミサカはうっかり本音を漏らします」

ユリコ「そンな事ないよォ? ユリコはお姉ちゃン大好きだよォ? ってユリコはユリコは青ミサカさン疑り深いなァって思ってみたりィ」

シライ(ふむふむ、番外個体お姉様は過保護、とシライはメモっておきますの)カキカキ

16582「大丈夫ですよ、あなたが一緒にいても番外個体の幸せは減ったりしませんから、むしろいれば倍増しますから」

ユリコ「そォなのォ?」

16582「そうですそうです!」ウンウン

ユリコ「そォいえばお姉ちゃン、ユリコが家を出る時、泣きそうな顔してた……」

ユリコ「……決めた! ユリコやっぱりお姉ちゃンと一緒に住む! ってユリコはユリコはお姉ちゃンの笑顔を守る選択をしてみるゥ!」
199 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:41:50.65 ID:4ELYNNUAO
100:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
だそうだ、よかったなミサワさん

101:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
うん・・・ぐすっ・・・

102:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
めでたしめでたし

103:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19985
一つだけ謎が残ったけどな

104:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12254
シライ、か・・・

105:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
!?

106:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
なになにどうしたのってミサカはミサカは何かに驚いた16582号に尋ねてみる!
200 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/01(金) 22:42:57.92 ID:4ELYNNUAO
107:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
・・・なんだこれ?



16582「……マジで?」

ユリコ「久しぶりィ!」

シライ「お久しぶりですの」






シライ・ユリコ「「キハラくン!」」





201 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/04/01(金) 22:49:27.62 ID:4ELYNNUAO
今回はここまで


207 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 22:54:35.55 ID:5Zgl+Y/AO
 とある日、御坂美琴のクローンが2人、街中でバッタリ出会う。

 片や通称『御坂妹』と呼ばれる個体・10032号。
とある少年にプレゼントされたネックレスを、これ見よがしに首から提げている少女。

 もう一方は通称『アミーゴ』。
ポンチョを着けた、歌詞の一部と思しき言葉に反応して現れる、神出鬼没の個体・15000号。

御坂妹「こんにちは15000号、とミサカ10032号は虚空に声を掛けます。次にお前は『そこには誰もいませんよ』という、とミサカ10032号は予言します」

15000『そこには誰もいませんよ、とミサカ15000号は……ハッ!』

御坂妹「何故姿を隠すのですか、とミサカ10032号はぶっちゃけ興味はありませんが念の為に問いかけてみます」

15000「いえその、最近素顔を見られるのが妙に恥ずかしく思えるようになってしまいまして、とミサカ15000号は慌てて顔を隠しつつ姿を表します」

御坂妹「その光学迷彩ポンチョをこのミサカにも譲って下さい、とミサカ10032号は便利な道具の提供を所望します」

15000「あっちょっちょっと待って下さい、とミサカ15000号はいそいそと準備をします……お待たせしました」
208 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 22:56:37.97 ID:5Zgl+Y/AO
御坂妹「( ゚Д ゚)」

15000「どうかしましたか10032号、とミサカ15000号は問いかけます」

御坂妹「いや、あの、えっ? 15000号、ですよね? とミサカ10032号は確認を取ります」

15000「その通りですが何か、とミサカ15000号は疑問をスルーする用意があります」

御坂妹「ミサカは何故あなたの顔が白井女史になっているのかが非常に気になりますがスルーしますかそうですか」

15000「お・ね・え・さ・まー! とミサカ15000号は白井女史の真似を、あああ! 語尾のせいで真似にならない!」パキパキ

御坂妹「残念でしたね15000号、とミサカ10032号はほくそ笑みます。(ん? 何今の音? ってあれ? 顔が元に戻ってる!?)まあそんな事はいいとして」

御坂妹「15000号。あなたはいつ、何故エツァリ氏に惚れたのかをお聞かせ願えますか、とミサカ10032号は先程スルーすると言われたばかりなので答えないだろうなーと思いつつ」
209 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 22:59:53.46 ID:5Zgl+Y/AO
15000「あれは……去る8月25日の事でした、とミサカ15000号は語り出します」

御坂妹(答えるんかい、とミサカ10032号はツッコミを入れようかと思いましたがぐっと我慢の子になります)

15000「あの日、このミサカは移送前の余暇を目的もなく過ごしていました。あまりに暇だったので路地裏探検などを行っていたところ、それに遭遇したのです」

15000「浅黒い肌の、優しい眼をした少年……このミサカは、彼を一目見た瞬間、恋に落ちました、とミサカ15000号は大分遅まきな事後報告をします」

御坂妹「そんなに前から彼を想っていたのですか、とミサカ10032号は心底驚きました。確かに素顔の彼はイケメンだと聞いています」

15000「誰からですか、とミサカ15000号は自分語りを中断して問いかけます」

御坂妹「スネークこと17600号でひいっ!?」ビクッ
210 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:00:51.01 ID:5Zgl+Y/AO
15000「あの尾行癖め余計な事を口走りやがって万一エツァリさん派閥などというものが出来たらどう責任を取ってくれるつもりなのかしっかりはっきり じっくりねっとりbhnrtkfyとvplmcwgfもhculfじゃpjgwrbkhスネエエエエエエク!!」ドドドドドドドド・・・

御坂妹「(最後の方なんて言った?!)なんかすいません!」ドゲザー

17600「呼びましたか、とミサカ17600号は参上しまひいっ!?」ビクッ

15000「変態テレポーターの眼前で身包み剥がされるのとふたなりに慰み者として差し出されるのだったらどちらがいいか今ここで今すぐに今決めて答えなさい2択ですよさあどうぞさあさあ!」ドドドドドドドド・・・

17600「ちょっちょっちょっちょーっと待って下さいアミーゴあなたは何をそんなに怒っているのですか?! とミサカ17600号は弁明の余地を得るべく憤慨の原因を探ります!」

御坂妹「エツァリ氏の素顔についての話題を出したらこうなりました、とミサカ10032号は自身が間接的な原因である事を認めているので先程から土下座の姿勢を崩していません」
211 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:04:01.31 ID:5Zgl+Y/AO
17600「何してんの?! ねえ何しちゃってんのお前?! 確かに最初にそれ言ったのこのミサカだけどさあ! なんでそれ言っちゃうの?! とミサカ17600号はパニックで口調がおかしくなっています!?」

御坂妹「いやですから本当に申し訳ないですすいません、とミサカ10032号は額を地面にゴリゴリこすりつけます」ゴリゴリ

15000「スネーク。辞世の句をどうぞ、とミサカ15000号は両方の罰を執行する事を仄めかすが如く最後通牒を突きつけます」ドドドドドドドド・・・

17600「待って! マジ待って! 白井女史の方は甘んじて受けますがふたなりの方だけはマジで勘弁して下さいマジで! とミサカ17600号は初めてを捧げたい人がいるのだとカミングアウトします!」
212 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:06:16.97 ID:5Zgl+Y/AO
15000「よし分かったじゃあふたなりには後ろを掘らせるから安心しろ前に入れようとしたら鉄拳制裁を加えるから安心しろそれなら問題ないな? とミサカ15000号は確認します」ドドドドドドドド・・・

17600「いやああああああ!」ピュー

15000「待てやゴルアアアアアア!!」ドドドドドドドド・・・

御坂妹「……危機は去った、とミサカは」

15000(10032号には後で電磁くすぐり地獄の刑が待っていますよ♪ とミサカ15000号はスネークを追いながら報告します)

御坂妹「」

路地裏

17600「このミサカともあろう者が路地裏に追い詰められるとは、とミサカ17600号は差し迫る懲罰執行に恐れおののきます」ガタガタブルブル

15000「………………」

17600「……ええい煮るなり焼くなり好きにしなさい! とミサカ17600号は覚悟を決めてアミーゴに近づきます」
213 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:07:42.69 ID:5Zgl+Y/AO
15000「………………」

17600「………………」

15000「………………」

17600「……あの、どうしたのですか? とミサカ17600号は動きのないアミーゴを訝しみます」

15000「……前々から不思議に思っていたのですが。あなたは何故エツァリさんに弟子入りしたのですか? とミサカ15000号はかねてからの疑問をぶつけます」

17600「……話さなければいけませんか? とミサカ17600号は話す事を躊躇います」

15000「……話して頂けるならば減刑しましょう、とミサカ15000号は交渉を持ちかけます」

17600「……約束、ですよ? とミサカ17600号は上目遣いでお願いしてみます」

15000「このミサカに二言はありません、とミサカ15000号は固く約束します」
214 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:09:05.01 ID:5Zgl+Y/AO
17600「では……そもそも、最初は弟子入りするつもりではなかったのです、とミサカ17600号は衝撃の事実から話し始めます」

15000「なんと!」

17600「あれは、9月初旬の事でした」

15000「妖しい季節でしたね」

17600「ミサカは偶然彼と出会いました。そして不良達に絡まれていたこのミサカを華麗に救って下さったのです」

15000「エツァリさんマジイケメン」

17600「まあ、実は彼はこのミサカをお姉様と見間違ってずっと後を追っていたらしいのですが……」

15000「さすが歪みないですねエツァリさん歪みない」

17600「その時、このミサカは彼の優しい笑顔に、その、不覚にも、ときめいてしまいまして。交際を、申し込もうとしたのですが……」イジイジ
215 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:10:29.64 ID:5Zgl+Y/AO
15000「口を吐いて出たのは何故か『弟子にして下さい』だったのですね、とミサカ15000号は先にオチを言ってしまいます」

17600「あう……///」イジイジ

15000(やべえコイツ可愛い、とミサカ15000号はスネークのドジっぷりに不覚にもキュンとしました)

17600「しかし、彼と付き合っていくうちに、その想いは次第に変化していったのです」

15000「というと?」

17600「惚れた男性を見る目が、駄目な兄を見る目に変わってしまったのです」

15000「つまり、今は『兄』として好き、という事ですか」

17600「そういう事になりますね、残念ながら」

15000「いやむしろライバルが減って嬉しい限りだぜ、とミサカ15000号はサムズアップで賞賛します」

17600「しかしだからこそ、彼が妹達の誰かと交際するという状況が嬉しい反面悔しくもあるのです、とミサカ17600号は素直に心中を吐露します」

15000「確かに、あなたは複雑な心境でしょうね、とミサカ15000号はそれでもエツァリさんとの関係を断つつもりはありません……あ」
216 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:11:11.31 ID:5Zgl+Y/AO
海原「捜しましたよスネーク……おや、ミサキじゃないですか。丁度良かった」ニコッ

15000「はうう///」ドキーン

17600「何かご用ですか師匠、とミサカ17600号はむくれながら応対します」ムスッ

海原「どうしたのですか?」

17600「さっさと用件言えバカ師匠、とミサカ17600号は急かします」ムスッ

海原「駄目じゃないですか。そんな顔をしていては、貴女の可愛らししさが台無しですよ、スネーク?」

17600「……バカ///」ボソッ

海原「それで、用件なのですが。リニューアルオープンした遊園地のチケットが三枚手に入ったので、自分と貴女達の三人で行きたいと思い誘ったのですよ」

17600「アミーゴは分かりますが、何故このミサカを? とミサカ17600号は嬉しい反面誘う相手が違うのではと思います」
217 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:12:19.87 ID:5Zgl+Y/AO
海原「最初はショチトルを誘ったのですが、たまにはスネークを誘ってやれと言われてしまいましてね」

15000「ショチトルさんは最近ミサカに優しくなってきましたからね、とミサカ15000号は嬉しいやら申し訳ないやら……///」ポリポリ

海原「貴女達が日頃彼女に良くしてくれているので、それに応えたいのでしょう」

17600「ありがとうございますショチトルさん……あなたの分まで楽しんできます、とミサカ17600号は小さな決意を胸に秘めます」

とある遊園地

15000「待って! やだ! 絶対やだ! とミサカ15000号は引きずられながら断固拒否します!」ズズズ…

17600「何度も乗っていれば耐性などすぐにつきますって、とミサカ17600号はアミーゴの手を引っ張ってジェットコースターへと向かいます」ズズズ…

海原「こらこらスネーク、嫌がっているのですから無理に乗せてはいけませんよ?」
218 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:13:54.18 ID:5Zgl+Y/AO
17600「師匠はアミーゴに甘いのです。そもそも遊園地の醍醐味といえばジェットコースター1択なのですから乗れるようにならなければ来る意味がありません、とミサカ17600号は厳しい言葉を投げかけます」ズズズ…

15000「うわーんいやだー! とミサカ15000号はあああ!」ズズズ…

ジェットコースター

15000「」ガタガタブルブル

海原「大丈夫、怖くありませんよ。自分が付いていますから」ガシッ

15000「……///」ホッ

17600(2人がラブラブ過ぎてニヤニヤが止まりません畜生イチャイチャしやがって、とミサカは正反対の感情が混在して頭の中がグチャグチャになっています)ニヤニヤイライラ

カタカタカタ……

17600(……よく考えたら、このミサカも純粋に楽しむ目的でジェットコースターに乗ったのはコレが初めてですね、とミサカは思い返して結論づけます)
219 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:16:35.17 ID:5Zgl+Y/AO
17600(……あ、あれ? 『初めてだ』と思った途端に、何故か震えが……とミサカはコレが恐怖かといやいやまさかそんなばかなっつかビビってねーし武者小路震いだし!?)ブルブル

カタカタカタ……ピタッ

友蛇「「!?!?」」ビクウッ

17600「し、ししょお~……」ブルブル

15000「は、はははははは、なななんしたんかスネークビビってすかはははははは」ガタガタ

海原「大丈夫ですよ」ニコッ

17600(ちょ、ちょっとは、落ち着いた、かな? とミサカは未だにドキドキしていますが不安はなくなりました)ドキドキ

15000(怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い)ガタガタブルブル

17600(ちょおおお!? 怯えないでアミーゴ! このミサカまで怖くなってくるうううううう!)ガタガタブルブル
220 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:18:04.39 ID:5Zgl+Y/AO
その頃、ファミリーサイド

番外個体「あ、一方通行」

一方通行「あ? どォした?」

番外個体「手、繋いでくれる?」

一方通行「……? おォ」

ガシッ

一方通行(……! コイツ、なンでこンな震えてやがンだ?)

番外個体(ちくしょうどのミサカだよビビってんのは? ミサカまでビビっちゃうからやめてよもう……)ブルブル

一方通行(そンな寒いのか? ……たく、しょうがねェな)

ガバッ

番外個体「にゃっ!?///」ドキッ

一方通行「どォだ、少しは収まったか?」

番外個体「……うん///(ちくしょうなんで抱きしめられて安心してんだこのミサカは~!///)」
221 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:19:27.57 ID:5Zgl+Y/AO
とある遊園地、ジェットコースター前

友蛇「「はあ、はあ、はあ……」」ダラダラ

海原「お2人とも、大丈夫ですか?」

17600「ええいビビりすぎだコンチクショウ! このミサカにまで恐怖が伝染したじゃないか! とミサカ17600号は半ギレ状態で怒鳴りつけます!」

15000「しょうがないじゃないですか怖いものは怖いんだから! とミサカ15000号は逆ギレして反論します!」

海原「まあまあお2人とも。せっかくの機会なのですから」

友蛇「「あなたはちょっと黙ってて下さい!」」

海原「はい!」ピシッ

17600「だいたいジェットコースターなんて大して怖くもないじゃないですか! とミサカ17600号は強がってみます!」

15000「うっそだー。始まる前はあんなに怯えていたじゃん、『し、ししょお~……』って助け求めてたじゃんぷふ、とミサカ15000号は揚げ足を取って嘲笑しますぷふ」ニヤニヤ

17600「うっ……だ、だって、よくよく考えたら、ある意味、初めてだなあと思って、そしたら、急に、怖くなってきて……」ウルウル
222 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:20:49.05 ID:5Zgl+Y/AO
15000「うっ! す、すみません言い過ぎました、とミサカ15000号は自戒して謝罪します」

17600「うっ、ぐすっ、ひぐっ」シクシク

15000「うう、泣かせてしまいました……とミサカ15000号は激しい後悔の念に苛まれます」ズーン

海原「……お2人とも、こちらへ。あのベンチで少し休みましょう」

数分後

海原「落ち着きましたか?」

17600「はい。取り乱してすいません、とミサカ17600号は謝罪します」

15000「先程はさすがにこのミサカが大人気なかったです、とミサカ15000号はみっともないところをお見せしてしまいました」

17600「い、いえ、こちらこそ。自分だって怖がっていたのに、あなたばかり責めて申し訳ありません、とミサカ17600号は和解の握手を求めます」スッ

ガシッ

15000「はい。コレで仲直りです、とミサカ15000号は爽やかな笑顔を見せます」ニコッ
223 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:22:21.79 ID:5Zgl+Y/AO
海原「仲良き事は美しきかな、というやつですね。さて、次は何をしましょうか?」

15000「コーヒムグッ」モゴモゴ

17600「お、お、お化け屋敷にしましょう! とミサカ17600号はアミーゴの口を塞ぎつつ次の目的地を提案します!」

海原「ええ、参りましょう」ニコッ

15000(何故口封じを、とミサカ15000号は不思議がります)

17600(以前のように調子に乗って回しすぎた挙げ句のラッキースケベ的なハプニングに合いたいのですか、とミサカ17600号はあの日の惨状を思い出し注意を促します)

15000(……臨むところです/// とミサカ15000号はそんな度胸もないのにその状況を迎え入れようとします///)

17600(やめておきなさい、また漏電して全ミサカに迷惑をかけるだけですよ? とミサカ17600号は歯止めをかけます)

15000(……ですよねー、とミサカ15000号は今思い出しても恥ずかしふにゃー///)バチバチ

17600(思い出すな馬鹿漏電してる!)
224 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:23:51.49 ID:5Zgl+Y/AO
お化け屋敷

17600(……お化け屋敷を選んだのは失敗だったぜ、とミサカ17600号は既に恐怖を覚えています)ガタガタブルブル

15000(ふええ~怖いよ~、とミサカ15000号はすっかり怯えきっています)ガタガタブルブル

ギャアアア!

友蛇「「ひいいい!」」

ガシッ

海原「大丈夫ですよ。自分がついています」ニコッ

友蛇「「……はい///」」

ガタン!

友蛇「「」」ビクウッ

15000(何今の?! ねえ何今の?!)ドキドキ

17600(ミサカに訊かれても分かんないよお!)ビクビク

お化け「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

友蛇「「ギャアアア!」」
225 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:25:13.30 ID:5Zgl+Y/AO
海原「おや、16582号ではないですか」

お化け「あ゛あ゛!?」

15000「……言われてみれば、とミサカ15000号は冷静さを取り戻します」

17600「……お前、ここで何してんの? とミサカ17600号は素朴な疑問をぶつけます」

16582「バイトです、とミサカ16582号は答えます」

15000「何故バイトを? とミサカ15000号は追求します」

16582「このミサカは使用人喫茶を経営したく、現在資金調達をしているのです、とミサカ16582号は将来の為に今すべき事に従事している事を伝えます」

友蛇「「そーかー頑張れー」」

お化け屋敷終了

17600「勢いで行き先を決定するものではありませんね、とミサカ17600号は反省します」

15000「しかし意外な人物に出会ったおかげで恐怖が和らぎました、とミサカ15000号は16582号グッジョブと賞賛を送ります」

海原「さて、丁度お昼時ですから、食事を採りましょう」

友蛇「「さんせー」」
226 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:26:20.97 ID:5Zgl+Y/AO
園内レストラン

16582「らっしゃー」

17600「ま た お ま え か」

15000「なんという神出鬼没」

16582「お前が言うな」

海原「では自分はカツオのカルパッチョとエビピラフを」

友蛇青(((華麗にスルー!?)))

15000「あ、このミサカはブリの照り焼きと炒飯を」

17600「このミサカにはシーフードカレーを下さい」

16582「かしこりしたー」

友蛇「「足りない! 何かが足りない! このマヌケめ!」」

16582「分かってるじゃねえか」ニヤニヤ

海原(仲がいいですね)ニコニコ

15000「ブ~リ♪ ブ~リ♪」

17600「マジで魚介類好きだよなお前、とミサカ17600号はブリテリを心待ちにするアミーゴが見せる光景に思わずニヤツきます」ニヤニヤ

15000「うん! エツァリさんの次に好き! とミサカ15000号は返事がガキっぽくなってる!」
227 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:27:34.03 ID:5Zgl+Y/AO
数分後

16582「こちらご注文のカツオのカルパッチョ、エビピラフ、ブリの照り焼き、炒飯、シーフードカレーなのでございまーす。ごゆっくりどーぞー」

15000「ブリテリうめえ」モグモグ

17600「むむ、この辛味は……中辛ですね、とミサカ17600号は辛さを予想してみます」モグモグ

海原「ふむ、園内レストランにしては中々どうして……」モグモグ

15000「いただきっ」シュバッ

17600「あ゛っ!? こらそのエビ返せ!」

15000「まあまあ、ブリテリちょっと分けてあげるから」ヒョイ

17600「むう、仕方ありませんね、とミサカ17600号はここに置けと言わんばかりに「あーん」……は?」
228 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:28:43.50 ID:5Zgl+Y/AO
15000「ほら、あーん」キラキラ

17600「い、いやあの、それは恋人同士でするものでは、とミサカ「せいっ」むぐっ!(モグモグ…ゴクン)……しまった、思わず口を閉じてしまった、とミサカ17600号は結局あーんされてしまいました」

15000「美味しい?」キラキラ

17600「は、はい///(チクショウなんか照れるぜ///)」

海原「ミサキ。あーん」ヒョイ

15000「あ、あう/// あーん///」パクッ「おいひい///」モグモグ

海原「スネークも。あーん」ヒョイ

17600「ふぇっ!?/// あーん///」パクッ「……///」モグモグ
229 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:29:48.28 ID:5Zgl+Y/AO
夕方、観覧車内

海原「たくさん遊びましたね」

17600「今日は楽しかったです。誘って頂いてありがとうございます、とミサカ17600号は感謝の意を表明します」

15000「ミサカはエツァリさんと一緒ならどこへ行っても楽しいですよ、とミサカ15000号は訊かれてもいないのに大胆な事を言ってみます///」キャッ

海原「自分もですよ、ミサキ」ニコッ

蛇青「「チクショウイチャイチャしやがって、とミサカ16582(17600)号はうわかぶった」……はあ!?」

15000「うわあやっぱり神出鬼没だあ! とミサカ15000号はオーバーリアクションを取ります!」

海原「おや、気づきませんでしたか? 観覧車に乗る時には既に一緒にいましたよ?」

17600「えっ」

15000「えっ」
230 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:31:16.53 ID:5Zgl+Y/AO
16582「バレていたか、とミサカ16582号はさすがはエツァリ氏だと賞賛します」

17600「てかなんでいるの? とミサカ17600号は本日2度目の素朴な疑問をぶつけます」

16582「このミサカもエツァリ氏が好きなのです」

15000「は? 好き? 好きって言った?!」

16582「あくまで友人としてですからご安心を、とミサカ16582号は突然態度が豹変した15000号にビクつきながらも毅然と本心を述べます」ビクビク

15000「む、そうですか、とミサカ15000号は一応納得しますが警戒は解きません」ジー…

17600「アミーゴは随分と独占欲が強いですね、とミサカ17600号は批評します」

15000「ど、どどっど、独、占、だなんて、そんな……///」イヤンイヤン

16582「なにこの萌えるミサカウチの店に是非欲しい、とミサカ16582号はメイド確保に乗り出します!」

15000「このミサカはエツァリさん以外に、ごご、ごご、ごほ、うし……///」ボフン

17600「照れるなら言うなよ、とミサカ17600号は不覚にも萌えつつツッコミます」
231 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:33:06.79 ID:5Zgl+Y/AO
海原「そういえば。使用人喫茶の店員に誘って頂いてありがとうございます、16582号」

16582「店員ではありません執事です、とミサカ16582号は訂正を求めます」

15000「ってちょっと待って下さいどういう事ですか?! とミサカ15000号はいつの間にかエツァリさんを雇う準備を整えていた16582号を問い詰めます!」ガシッ

16582「エツァリ氏の執事姿……見たくは、ありませんか? あなたも我が使用人喫茶のメイドとなれば毎日見放題ですよ? とミサカ16582号は言葉巧みに誘ってみます」

友蛇「「是非! とミサカ15000(17600)号は即答します!」……ん? いや、スネーク?」

17600「……ハッ! ま、まあいいじゃないですか、とミサカ17600号は誤魔化そうとしますが下手すぎていけねえや///」ポリポリ

16582「はっはっは、17600号さんもやはり乙女ですなあ、とミサカ16582号はからかってみます」ニヤニヤ

17600「べっ別に師匠の執事姿を見てみたい訳じゃないんだからねっ! とミサカ17600号はツンデレ反応をします」
232 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:34:25.00 ID:5Zgl+Y/AO
15000「お店が出来てもいないのに常連さんをゲットです、とミサカ15000号はスネークは毎日来ると予想します」

17600「ほ、他にはどなたに執事やメイドとして働いてもらうつもりなのですか? とミサカ17600号は慌てて話題を切り替えます」

16582「メイドさんはお姉様のご学友の方に依頼してみようかと思っています、とミサカ16582号は答えます」

海原「執事の方は知り合いに打診してみましょう」

16582「えっいたの知り合い」

17600「えっ」

15000「あ゛?」

16582「すいません」

海原「いますとも、例えば上条さんとか」

17600「女性客が多数来店しそうですね」

海原「土御門さんとか」

16582「本物のメイドさん(見習い)が2名程来店の予感」ハアハア

海原「一方……はないですね」

友蛇青「「「ないですね」」」
233 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/04/30(土) 23:35:29.24 ID:5Zgl+Y/AO
とある研究所前

海原「おっと、もう着いてしまいましたか。では、使用人喫茶の話は追々、という事で」

17600「おお、いつの間にか我々の拠点に戻っていましたか、とミサカ17600号は少し寂しくなります」

15000「」ブワッ

海原「またいつでも会えますよ。だから泣かないで下さい、ミサキ」ナデナデ

15000「ふぁい……///」シクシク

16582「いやマジで可愛いなお前、とミサカ16582号は寂しがりな15000号に萌え死にそうです」ハアハア

17600「……お前、そういう趣味だったっけ? とミサカ17600号は薄ら寒いものを感じます」ブルッ

16582「ではエツァリ氏、また今度」

15000「ふにゅ~……」フリフリ

海原「では、また」ニコッ

17600(……大好きですよ、師匠。いえ……兄さん///) 
234 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/04/30(土) 23:37:22.47 ID:5Zgl+Y/AO
終了
いつもの癖で┣¨┣¨┣¨┣¨のとこまでsagaってしまったが気にしない 
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/05/01(日) 01:29:36.36 ID:oKfRPTaDO
乙!!

海原がもてもてだぁ…… 
242 : ◆bmhfkfa1022011/05/31(火) 22:32:38.12 ID:xMUrAORAO
投下にきたのだ
もう一度言おう、内容は>>200の続きからのあれこれだと 
243 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:37:14.15 ID:xMUrAORAO
16582「確認を取ります、とミサカは情報の整理を開始します」

16582「まず、我々の目の前にいるその少年は木原数多のクローン『キハラ』で間違いないですか、とミサカは問います」

ユリコ「違うよォ、『キハラくン』だよォ? ってユリコはユリコは訂正を求めてみるゥ」

16582「あ、すいません。『キハラくン』で間違いないですか、とミサカは訂正して尋ねます」

キハラ「その通り! 俺がキハラくンだぜ! とキハラくンは返事をすんぞ」

16582(……ちっとも萌えねえ。このミサカはもう普通のメイド萌えに戻ってしまったようですね、とミサカは安堵と同時に残念なものを感じます)

16582「それで、キハラくンは一体どのような目的で造られたのですか、とミサカは質問します」

シライ「キハラくンは我々『チャイルド』の管理個体として造られたクローンですの、とシライは代わりに答えましたの」
244 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:39:51.89 ID:xMUrAORAO
16582「……『チャイルド』?」

シライ「あっ口が滑りましたの、とシライはとんだ失態ですの」アチャー

キハラ「別に言っちまってもいいんじゃねえの? やましい事ぁねえんだしさあ、とキハラくンは提案してみるわ」

ユリコ「そォだねェってユリコはユリコはその案に賛成してみるゥ。という訳で話しちゃうねェ?」

ユリコ「カキネやむぎのンとかもそォなンだけど、一方通行クローン以外の幼体クローンは、とある統括理事が他の理事達にも極秘で製造していたのォ、ってユリコはユリコは昔話を始めてみたりィ」

16582「その辺りの事情は土御門氏から聞いています、とミサカは念の為に進言します」

シライ「しかし、シライ達はその統括理事に反旗を翻し、研究者達を抹殺したうえで散り散りに逃げましたの、とシライはユリコに代わり続けましたの」

16582「おお、それは新事実です、とミサカは耳をそばだてて話を聞きます」
245 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:41:41.60 ID:xMUrAORAO
キハラ「もっとも、クローン体だから大抵の奴がそう長くは生きられなかったし、中には報復で殺されちまった奴もいたんだ、とキハラくンはシライに続けて話したぜ」

16582「惨い事を……とミサカは憤ります」

ユリコ「偶然ユリコ達一方通行クローンに会った子達は、その能力の恩恵で何とか生き長らえたのォ、ってユリコはユリコはキハラくンから話をバトンタッチしてみたりィ」

16582「そのユリコ達に会ったのがあなた達『チャイルド』というわけですか、とミサカは話の流れから予想して言ってみます」

キハラ「正解だ、とキハラくンは青ミサカ姉さんを誉めてやるぜ」

カキネ「おっすキハラくン」

むぎのん「なんか知んないけど」

りこりん「召集を受けたから」

ウイハル「超特急で」

つっちー「やって来たにゃー」

カミジョー「何の用でせう?」

あわき「まあ、理由はなんとなく分かるけど」
246 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:44:04.75 ID:xMUrAORAO
16582「……そういえば、あわきだけ中学生くらいなのには何か理由があるのでしょうか、とミサカは突然現れたチビクローン達に驚きつつ訊いてみます」

キハラ「管理個体が1体だけだと緊急時に対処出来なくなるから、念押しで管理個体用のチューンアップをされたんだ、とキハラくンはあわきの代わりに答えてやったぜ」

16582(……よく見たらキハラくンは中学生ぐらいじゃないですかなるほど道理で萌えないわけだ、とミサカは謎の安心感に胸を撫で下ろします)ホッ

あわき「で、青ミサカ姉さんの処遇をどうするのかを決めるのよね? とあわきは議題を挙げてみるわ」

16582「」

ユリコ「こらァ! 青いミサカお姉ちゃンイジメちゃ駄目だよォ! ってユリコはユリコはその議題に憤慨するンだけどォ!」プンプン

シライ「と申しますか、この場合うっかりバラしてしまったシライに責任があるかと思われますの、とシライは自爆してみましたの」
247 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:46:02.13 ID:xMUrAORAO
キハラ「いや、青ミサカ姉さんもシライも無罪放免だ。キハラくンはオリジナルと違って鬼畜じゃねえからな、とキハラくンは平和主義者アピールをしとくぜ」

あわき「まあさっきのは冗談なんだけどね、とあわきは悪戯っ娘を演じてみたわ」テヘッ☆

むぎのん「シャケうめえ」モグモグ

りこりん「むぎのん鮭とばなう、ってりこりんは実況なう」

カミジョー「なんというマイペース、ってカミジョーさんは驚いたでせう」

16582「む、そういえばリュウとソウはどうしたのですか、とミサカは尋ねます」

つっちー「……統括理事の手先に殺されてしまったにゃー、ってつっちーは悔しそうに俯くにゃー」ショボーン

カキネ「キヌハタとムギノも殺されちまったんだ、とカキネはあの統括理事にムカついてるぜ」チッ

ウイハル「つまり『チャイルド』はあの日までに保護された面子だけになったって事です、ってウイハルは補足しましたよ」
248 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:48:11.59 ID:xMUrAORAO
16582「そうだったのですか……どうやらミサカは悪い事を訊いてしまったようですね」

カミジョー「で、結局なんで呼び出したんでせう? ってカミジョーさんは訊きませう」

キハラ「一応『チャイルド』全員の顔見せってやつだ、とキハラくンは端的に説明したぞ」

16582「……ああ、それでか、とミサカはあの日のあの人の言動に納得します」

ユリコ「どォしたのォ? ってユリコはユリコは青いミサカお姉ちゃンが何に納得したのか気になってたりィ」キョトン

16582(やっべえええ可愛いいい/// とミサカは番外個体の気持ちがちょっとだけ分かった気がしました)

16582「キハラくンについてです、とミサカは前置きして話し始めます」

16582「以前ミサカ達や元『グループ』の面々があなた達を探していたのはご存知でしょう。実はその時に、1体だけどうしても見つからなかったクローンがいたのです」
249 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:50:40.67 ID:xMUrAORAO
16582「しかし一方通行は『追々探せばいい』的な事を言って妙にその個体を探すのに消極的だったのですが、なるほど木原数多のクローンでは探したがらないのも頷けるというものです」

16582「木原数多と一方通行は因縁浅からぬ間柄でして、一方通行としてはそれと同じ顔の存在を助けるのは気が引けたのでしょう、とミサカは納得した事項の内容を懇切丁寧に説明しました」

ユリコ「お兄ちゃン、キハラくンの事嫌いなのォ? ってユリコはユリコは涙目で質問してみるゥ」ウルウル

16582「大丈夫ですよ、一方通行が嫌いなのはキハラくンではなくそのオリジナルですから、とミサカはフォローします」

キハラ「まあキハラくンのオリジナルは鬼畜で外道のクソッタレだからなあ、とキハラくンはオリジナルを痛烈に批判しちゃうぜえ!」ギャハハ!

ウイハル「キハラくンは遺伝子以外はまるっきり違いますからねえ、ってウイハルは評価しますね」
250 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:52:39.02 ID:xMUrAORAO
シライ「ところで、顔見せと仰いましたけど、どなたに見せるんですの? とシライは確認しますの」

一方通行「……なンなンですかァ? このクソ面倒臭ェ状況」アゼーン

16582「をっふゅあっ!?」ビクウッ

つっちー「その驚き方はおかしいにゃー、ってつっちーはツッコむにゃー」

ユリコ「お兄ちゃァン! ってユリコはユリコは抱きついてみるゥ!」ガシッ

一方通行「よォ欠損個体(ロストナンバー)、久しいな」

ユリコ「むゥ、ユリコって呼ンでよォ! ってユリコはユリコは不満を漏らしてみるゥ!」

あわき「ああそういう事か、とあわきは顔見せの相手を理解したわ」

一方通行「木原と滝壺と白井の以外は全員見た顔だな。つか病院にいなくて大丈夫か?」

カミジョー「大丈夫だ、問題ない、とカミジョーさんは自信満々でせう」

一方通行「まァ、手を出そォとすれば元暗部の生き残り全員を敵に回す事になるからな。そンな無謀な真似をする程、例の統括理事も馬鹿じゃねェだろ」
251 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:54:46.86 ID:xMUrAORAO
あわき「えっ一方通行ってお姉様と仲いいの? とあわきは半分バカにして尋ねて痛い痛い連続チョップは止めてー!」

一方通行「……」ビシビシ

つっちー(あわきが子供扱いされてるにゃーってつっちーは一方通行はクローンはみんな子供だと思ってると予想するにゃー)

むぎのん「鮭とば切れたってむぎのんはしょんぼりしてみる」ショボーン

りこりん「もう帰っていい? ってりこりんは眠たいアピールなう」zzz…

ウイハル「言ってるそばから寝ちゃってるじゃないですか、とウイハルはツッコミますね」

キハラ「んじゃ用も済んだし帰るとするか、とキハラくンは病院に向かって歩き出すぜ」

カミジョー「またなーってカミジョーさんは大きく手を振って別れの挨拶をしませう!」

ゾロゾロ……

16582「あっという間に帰ってしまいましたね、とミサカは共に取り残された一方通行に同意を求めてみます」
252 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:57:02.08 ID:xMUrAORAO
一方通行「つか、キハラくンとりこりんとシライの3人はいつから冥土帰しンとこにいたンだろうな? いンのに気づかなかったぞ」

16582「いつでしょう? とミサカは首を傾げます」

一方通行「……なンにせよ、もうこれ以上は造らせねェし、殺させもしねェ。俺は俺自身にそう誓ったからな」

16582「……///」ジー…

一方通行「あン? なンか用か?」

16582「な、なんでもありません。ではお元気で、とミサカは足早に立ち去ります」

タッタッタッ……

一方通行「なンだったンだ? アイツ」

数日後、MNWのとあるスレにて


447:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
16582号いるー? ってミサカはミサカはスレを巡回しつつ訊いてみる

448:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18770
そういや最近どのスレにもいないな
大抵どれか1つのスレに張りついてて、呼ばれたら即レスするはずなのに
253 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 22:59:22.93 ID:xMUrAORAO
449:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14400
そうだよな
まあ髪が青いし探せばすぐ見つかるんじゃね?

450:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
そういう事じゃなくてね、なんか16582号があの人の事を避けてるみたいだから理由を訊きたいのってミサカはミサカは事情を話してみる

451:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
ん~、いやまさかな・・・
あいつ最近「恋に落ちた」とか言ってたけど、相手が一方通行・・・うん、ないない

452:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11255
あいつ確か元々は上条派じゃなかったか?
ショタコンでもあったってだけで

453:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11286
ついでにメイド萌えで執事フェチだな
254 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:00:32.37 ID:xMUrAORAO
454:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
最近エツァリさんと仲良くなったみたい
エツァリさんとね・・・うふふふ・・・

455:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
落ち着けアミーゴ、師匠が好きなのはお前だけだから

456:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15447
そういや前に捨て犬に惚れたとか言ってたな16582号

457:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16632
×捨て犬
○ステイル

458:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13287
床屋のバイト始めたのは店主に惚れたかららしいぞ

459:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12249
てか16582号ってあちこちでバイトしてるよな
使用人喫茶を始める為の資金集めらしいけど、実は他の目的があるんじゃなかろうか
255 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:01:51.89 ID:xMUrAORAO
460:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17756
随分惚れっぽいな16582号wwwwww

461:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
てか16582号の奴、お姉様の友達とも不純な動機で友達になろうとしてたな

462:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14462
20000号が不純って言っちゃうんだからよっぽど不純な動機なんだろうなwwwwww

463:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
ミサカさあ、何日か前に16582号に告られたんだけど

464:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10330
まあ・・・ミサワさんを困らせた罪で糠漬けの刑に処したけどね・・・
256 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:03:30.84 ID:xMUrAORAO
465:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10399
ざまあwwwwww

466:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16674
アホ過ぎるwwwwww

467:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
むむむ・・・
だとしたらやっぱりあの人の事も好きになってるのかもってミサカはミサカは予想してみたり!
みんな、色々ありがとね!



黄泉川家

打ち止め「……という訳なの、ってミサカはミサカは長い解説を終えてひと息ついてみる」フイー

一方通行「あァー……つまり、また1人俺に惚れちまった奇特な妹達が出やがったのか」ハア…

番外個体「……ふん。よかったねえ一方通行? オトモダチが増えてさあ」ムスッ
257 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:04:19.61 ID:xMUrAORAO
打ち止め「あわわわ、番外個体が拗ねちゃったよってミサカはミサカはこれは簡単には機嫌直んないかもって思ってみたり!」

番外個体「はあ? 拗ねてねえし」ムスッ

一方通行「ハア……ガキかっつの」ナデナデ

番外個体「こ、子供扱いすんな!///」ニヤニヤ

打ち止め(簡単でしたってミサカはミサカはホッとしてみる)



580:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15222
いやだからお前は誰が好きなんだと

581:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16690
答えろ下さい

582:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
いやだからそのあの///

583:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
なんか進展っておお!
16582号が来てるじゃん! ってミサカはミサカも核心に迫るべく質問責めに参加してみる!
258 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:06:18.33 ID:xMUrAORAO
584:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
まあまあみんな、後で俺が訊いとくから今はそっとしといてやってよ

585:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
無理、気になる

586:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16455
後でだと16582号がまともに話すとは思えない

587:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
ああもう! そうだよ好きだよ好きになっちゃったよ! MNWの感情の波に流されて気づいたら惚れちゃってたんだよ!
でもちゃんと好きな連中に申し訳ないからなるべく一方通行と関わらないようにしてんだよ!
逆効果だってのは分かってるけど! むしろすげえ気にされちゃうってのは分かってるけど! それでもこれしか方法思いつかなかったんだよ!
なんだよ、俺が一方通行好きになっちゃいけないのかよ!? ショタコンはショタにだけうつつ抜かしてろってか!?
理不尽だろそんなの! 好きになって悪かったな畜生!
259 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:07:45.28 ID:xMUrAORAO
588:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
あわわ、ちょっと落ち着いて16582号ってミサカはミサカは宥めてみたり!

589:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
もういいや、上条も一方通行も、誰も彼も嫌いになってやる。それならお前ら満足だろ?
安心しろよお前ら、もう俺は誰とも関わらない、もう2度と培養器から出ないから
使用人喫茶なんて止めだ止め、下らない。エツァリにはお前が言っとけ15000号、執事の話はなかった事にってな
運営よ、一方通行にはこう言っとけ、俺の事は自分の思い過ごしだった、あいつはお前には惚れてなかったってな
番外個体、訳分からん事言って悪かったな、気持ち悪かったよな? あれ嘘だから。罵倒したきゃ罵倒してくれ
じゃあな、お休み

[ログアウトしました]
260 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:09:18.36 ID:xMUrAORAO
590:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
あっ、おい、ブルー!?
・・・ったくお前らは

591:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
あう、えと、どうしよう、私そんなつもりじゃ・・・

592:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
16582号が猛スピードで出てったんだけど

593:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
めちゃくちゃキレてたんだけど

594:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
お前らなあ・・・
16582号って実は結構デリケートな奴なんだぞ?
なんでレッドに任せとかなかったんだよ?

595:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14778
いやだって、まさかこんな事になると思わなかったし・・・

596:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13324
あちゃー・・・
261 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:11:49.50 ID:xMUrAORAO
597:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
まだゲコ太先生の病院にいるんだよね? ってミサカはミサカは確認してみる

598:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
いや、もう外にいる
しばらくそっとしておいてやるべき

599:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
あーあ、みんなしていじるから・・・
スネークいるか?

600:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
おう、既に追ってる
16582号は第一七学区に向かってる、行き先は多分世話になってる研究所だな

601:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
相変わらず仕事が早いな

602:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
ミサカ悪い事しちゃった☆
・・・研究所ってどの辺?

603:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
16582号にごめんなさいしなきゃ、ってミサカはミサカも研究所の場所を知りたいんだけど
262 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:13:52.08 ID:xMUrAORAO
604:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
いや、2人は来ない方がいいと思う
一応当事者だし

605:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18071
今北産業

606:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10588
16582号が
ブチキレて
引きこもり宣言

607:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19974
てか16582号の場合、好きの意味が違うんじゃないか?

608:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17772
ああ、憧れか恋かってやつな
あいつのはどう見ても憧れだけど

609:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14752
自分のそれがどっちか理解出来てないのか

610:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
よっしゃ先回り成功
263 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:14:52.85 ID:xMUrAORAO
第一七学区、研究所前

11329「やァ、久しぶりだねブルー、とミサカは声をかけます」

16582「……チッ」クルッ

18071「やあ、久しぶりだねブルー、とミサカは道を塞ぎながら挨拶をします」

16582「……なんか用?」ムスッ

11329「まァまァちょっと落ち着きなよ、とミサカは宥めてみます」

18071「我々はあなたが一方通行を好きでも全然オッケーです、とミサカは応援する気満々です」

16582「……嫌いになると言ったハズですが、とミサカは……チッ」

11329「というか、ブルーの一方通行に対する『好き』は恋愛感情じゃないでしょ? とミサカは核心を突きます」
264 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:15:55.63 ID:xMUrAORAO
16582「……へっ? そうなのですか? とミサカは自分で自分の感情が理解出来ていない事に気づきます」

18071「やはりそうでしたか。まったくこの同位個体は、とミサカは呆れ果てます。そういう変な所ばかりお姉様に似てきましたね」

16582「はっ? このミサカが鈍感だとでも? いやいやまさかそんなばかな、とミサカは否定してみます」

11329「イエローも言うとおりアナタはかなり鈍感だよ、とミサカは断定します。たまには自分の気持ちと向き合ってみたら? とミサカは優しく微笑み提案します」ニコッ

16582「……はあ」
265 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/05/31(火) 23:17:15.30 ID:xMUrAORAO
ここで一旦区切り
続きは明日か明後日に
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/05/31(火) 23:33:25.75 ID:SXZnPo2DO



リュウ………ソウ………
267 : ◆bmhfkfa1022011/06/04(土) 23:24:48.75 ID:08lOkRKAO
さて、投下予定日より遅くなったけど投下にきますた
268 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:26:36.65 ID:08lOkRKAO
翌日、とある喫茶店

16582(……自分の気持ち、ですか。このミサカは一方通行をどう思っているのでしょう、とミサカは考察を開始します。当初は被験者と実験動物という関係でした。そこには感情など存在せず、ただそれだけの相手でした)

16582(それが変わり始めたのは、上条さんが実験を止めてから、ですね。直接命を救われた10032号などは、あからさまに彼に好意を寄せるようになりました)

16582(その後も続々と上条さんや一方通行に惚れ込む個体が増えていきました。中には15000号やイエローのように、その2人以外の方々に惚れ込む例外も出てきました)

16582(彼女らはみんな、『憧れ』と『恋』の違いが判別出来ているのでしょうね。まあその辺りは14510号などが顕著で、15000号に至っては独占欲や嫉妬心が強く、俗に言う『ヤンデレ』なる状態に近いものがあります)
269 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:28:59.86 ID:08lOkRKAO
16582(このミサカには、未だに『憧れ』と『恋』の違いが分かりません。「恋愛に方程式はない」と言われていますから、『恋』を明確に定義付けするのは難しいでしょう)

16582(このミサカの一方通行に対する『好き』は、やはり憧れなのでしょうか……しかし、それではどこかスッキリしないというか……)

一方通行「よォ、また会ったな」

16582「あ゛っ、とミサカは急ぎ退散」ガタッ

一方通行「まァ待てよ、ちょっと話そうぜ?」ガシッ

16582「あうっ」ヤダヤダ

一方通行「別に逃げなくてもイイだろォが。つか店員来たぞ」

16582(しまった注文してたんだった、とミサカはここを離れられないのだった!)ガーン!

店員「お待たせしました、オリジナルブレンドです。そちらのお客様はご注文はお決まりですか?」
270 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:30:24.16 ID:08lOkRKAO
一方通行「コイツと同じのを頼む」

店員「かしこりしたー」

一方通行(……『ま』が足りてねェとか突っ込ンだら負けなンだろォな……)

16582「……///」

一方通行「さて。単刀直入に訊くが、オマエは俺の事が好きなのか?」

16582「まあ、好き、ですけど///」

一方通行「そォか。まァ、悪い気はしねェし構わねェが、念の為に訊くぞ? オマエは俺のどこら辺に惚れたンだ?」

16582「実は今それを考えていた所でして、とミサカは憧れと恋について考察中である事を明かします」

一方通行「ほォ」

16582「ミサカとしては、このミサカのあなたへの『好き』には、憧れだけでは納得出来ない部分がある気がしています、とミサカはモヤモヤとしたこの感情をうまく説明出来ません」
271 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:31:57.46 ID:08lOkRKAO
一方通行「まァ、訊いてる俺も『好き』って感情はよく分からねェンだが、多分ソイツに対して『一緒にいたい』とか『守りたい』って思う事が『好き』って事なンじゃねェかとは思ってる」

16582「一緒にいたい……ですか」

「友情とか家族愛も『好き』のうちに入るわよ?」

一方通行「あン?」

16582「お姉様……!」

美琴「やっほー16582号。偶然見かけたから思わず盗み聞きしちゃった」

16582「何故ミサカの検体番号が分かったのですか?」

一方美琴「「髪の色で分かるっつの」」

16582「……そうでした、とミサカは失念していました。恥ずかしい///」

美琴「にしても、相談する相手を間違ってるんじゃない? そういうのから一番遠いわよコイツ」

一方通行「俺から話しかけたンだよ。打ち止めからコイツが悩ンでるって聞いてな」
272 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:34:55.98 ID:08lOkRKAO
美琴「憧れと恋の違い、だったかしら?」

16582「その通りですが、何故それを? とミサカは質問します」

美琴「心配性の赤髪さんが教えてくれたのよ」チラッ

Σ(´・∥

サッ≡∥

16582(相変わらず隠れるのが下手ですねレッドは、とミサカは微笑みます)

美琴「仲間思いのいいリーダーじゃない。大事にしなさいよ?」

16582「当然です、とミサカは姉妹であり親友でもあるレッドを誇りに思っている事を明かします」

美琴「うん、よろしい!」ニコッ

店員「お待たせしました、オリジナルブレンドです。そちらのお客様は何に致しますか?」

美琴「……えっと。なんでバイトなんかしてるのかしら、白井黒子さん?」

黒子「……わ、わたくしは白井黒子という名ではございませんの」
273 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:36:51.84 ID:08lOkRKAO
16582「白井女史は潜入捜査の為にこの店にバイトとして勤めていると11028号から聞いていますが、とミサカは当たり障りのない所まで情報を漏洩します」

一方通行「風紀委員っつゥのはそこまでするもンなのか?」

美琴「そんな事ないと思うけど……どういう事か説明して貰える? 黒子」

黒子「おほほほほほほ、なんの事やら」

16582「実は潜入捜査というのはまっかな嘘で、この喫茶店に御坂美琴と瓜二つの少女つまりこのミサカがよく来店していると聞きつけて風紀委員の特権を利用してバイトしているのでは、とミサカは真意を予想します」

黒子「いえいえ決してその様な不純な動機では……ハッ!」

美琴「あんたって子は……」ハアー…

黒子「ああお姉様、そんな冷たい目でわたくしを見ないで下さいまし!」イヤン
274 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:38:42.42 ID:08lOkRKAO
一方通行「白井よォ、オマエは『好き』ってのはどォいう事だと思う?」

黒子「慕情か愛情か、はたまた劣情か……『好き』の種類は十人十色。おいそれと決められるものではありませんわ」

16582「むう……『好き』とは難しいものなのですね、とミサカはますます自分の気持ちが分からなくなります」

美琴「そんなに小難しく考える事じゃないでしょ。よく言うじゃない、『好きになる事に理由は要らない』って。どんな『好き』なのかなんて、付き合ってくうちに気づいていけばいいのよ」

16582「なるほど……さすがはお姉様です、とミサカは心の底から誉めてみます」

美琴「誉められるような事は言ってないわよ?(漫画の受け売りだとは言えない……)」ニコニコ
275 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:40:44.23 ID:08lOkRKAO
16582「そういう訳なので、今からこのミサカとデートをしましょう、とミサカは一方通行に申し入れます」

一方通行「は?」

黒子「いけませんわ青髪の妹様! 何をされるか分かったものでは」

16582「思い立ったが吉日です、とミサカは一方通行の手を掴み歩き出します」ガシッ

一方通行「イヤ、オイ、待てコラ引っ張ンな!」ズルズル

黒子「い、妹様ああああああ!」

美琴(……余計な事を言っちゃったかしら?)



784:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
こちらスネーク
16582号が「デートしよう」と言って一方通行を何処かへと連行した
追跡を開始する

785:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
えっなにそれずるい
私も行く

786:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
えっなにそれ逆レbbbbbb
276 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:41:28.22 ID:08lOkRKAO
787:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
俺も行く
・・・ほ、ほら、万が一って事もあるし!
それを防ぐ為にも行かないとね!

788:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
あいつはきっと自分の気持ちを確かめたいだけなんだ
邪魔しないでやってくれ
まあ俺も行くんですけどね

789:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18071
なんか心配だから俺も行く

790:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
面白そうだからミサカも行く☆

791:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
ミサカもー! ミサカも行くー! ってミサカはミサカもスネークに参加してみたり!
277 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:44:25.28 ID:08lOkRKAO
とあるゲーセン・プリクラ前

一方通行「イヤ待て、コレは待て!」

16582「待たぬ! とミサカは強引にブースに引きずり込みます!」グイッ

14510(ムキイーーー! 一方通行さんになにさらしとんじゃあの女ァァァアアア!?)メラメラ

14889(まあまあ冷静に冷静に、とミサカは14510号を落ち着くように促します)ドウドウ

11329(おっコードブレイカー発見、とミサカはワクワクしながら財布を取り出します)

18071(ちょっレッド遊びに行く気ですか?! とミサカは目的外行動を始めるレッドを止めます)

17600(おい、上位個体と番外個体は? とミサカは確認を……ってあいつら!)

打ち止め(こちら上位個体、今16582号達の隣のブースに来ている、ってミサカはミサカは報告してみる。あっ、コレも撮ろうよ番外個体!)

番外個体(おっ、いいねえ☆ センスあるじゃん最終信号!)
278 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:47:10.53 ID:08lOkRKAO
17600(いや思いっきり遊んでるじゃないか!? とミサカは目的外行動を慎むよう呼びかけます!)

11329(『6』『8』『0』『3』『9』『1』『2』『7』……おっしゃクリア!)

18071(だから遊ぶなってすげえ八桁を一発で当てやがった! とミサカは羨望の眼差しを向けます!)

アーケードエリア

16582「格ゲーやろうぜ、とミサカは一方通行を引っ張ってアーケードエリアにやって来ました」

一方通行「ハッ、俺に勝てると思ってンのか?」

16582「ふふふ、あなたのその自信をこのミサカが砕いてあげましょう、とミサカは拳を鳴らします」パキポキ

17600(案外ノリノリだな一方通行、とミサカは遊びっ放しの同朋達を無視してスネークを続行しています)

14510(……もう我慢出来ないあの人とデートしたいのはこのミサカなんだからあああ!)ダッ

14889(あっバカ待て! とミサカは慌てて14510号の後を)

ギュガッ

一方通行「あン?」チラッ

16582「よそ見をしている場合ですか?! とミサカは、あっあれ? ちくしょう全部避けられてる!?」
279 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:51:47.27 ID:08lOkRKAO
11329(はいセーフ、とミサカは14510号を確保しました)

14510(うわあああん離せえええ!)ジタバタ

17600(お、音速移動だと!? とミサカは驚愕します!)

18071(本当にベクトル操作が出来るようになっていたのですね、と事前に聞いていたミサカは大して驚きませんでした)

11329(まァ、動いてるもののベクトルを操作するのが精一杯なンだけどね、とミサカはまだまだ修行が足りていない事を明かして恥じます)

30分後

16582「つ……強い、とミサカは全敗してしまいました。少しぐらい手加減してくれてもよかったじゃないですかー!」ブーブー

一方通行「悪ィな、どォも格ゲーやってっとアツくなっちまうンだ」

14510(ミサカはあなたにならフルボッコにされても……ハッ! とミサカは10033号的な思考が働いてしまった自分に戦慄します!)
280 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/04(土) 23:55:45.56 ID:08lOkRKAO
18071(あっすみません。ミサカは今日舞夏さんに料理を教わる事になっているので後程経過を教えて下さい、とミサカは大急ぎでこの場を去ります)ダッ

<カモン! オソウジロボ! ライドオン!
<ウインウイン

14889(……あれって乗る必要あるの? とミサカは頭に疑問符を浮かべます)

17600(繚乱のメイド見習いの間では、掃除ロボを乗りこなせるか否かが優秀なメイド見習いのステータスとなっているようです、とミサカは解説しました)

番外個体(ぶはっ! なんだそりゃ!)プクク…

打ち止め(うー、ミサカも乗ってみたいー、ってミサカはミサカは羨ましがってみる!)

11329(一方通行達が動いたよ、とミサカは連絡しつつ追跡します)
281 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:01:14.58 ID:AYnBsXXAO
ビリヤードエリア

一方通行「ビリヤードまであるたァ随分洒落たゲーセンじゃねェか」

16582「今度こそ勝ってやる!」

番外個体「やっほう第一位」

打ち止め「奇遇だねってミサカはミサカはちょっぴり運命を感じてみたり///」キャッ

一方通行「なンだ、オマエ等も来てたのか。ンじゃァ一緒に」

14510「ビリヤードしましょう! とミサカは試合開始前に乱入します!」

一方通行「お、おォ」

17600(あいつ等完全に目的忘れてやがる、とミサカは……まあいいか)●REC

16582「ではチーム分けをしましょう、とミサカは一方通行の手を取り」パシッ

14510「……」ニヤリ

16582「……」イラッ

打ち止め(おお、早速修羅場突入!? ってミサカはミサカは固唾を呑んで見守ってみたり!)ゴクッ
282 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:04:51.53 ID:AYnBsXXAO
番外個体(……ぐ、ぐぬぬぬ……このミサカが一方通行とチームになりたいやいやなりたくないやいやなりたいやいやなりたくないやいやなりたいやいやなりたくないやいやなりたいやいやなりたくないやいや……)ウズウズ

11329「じゃァ間を取って私って事で、とミサカは名乗り出ます」ガシッ

番外春青「「「」」

一方通行「誰でもイイからさっさと始めンぞ」

打ち止め「番外個体、ミサカと組もう? ってミサカはミサカは提案してみる!」

14510「仕方ない、ミサカと組みましょう16582号」チッ

16582「了解」チッ

14889(チームベクトル→一方通行・11329号、チーム末っ子→上位個体・番外個体、チーム一方派→14510号・16582号、とミサカはチーム名を付けてみました)

17600(ゲームはナインボール、2ゲームを先取したチームの勝利のようです、とミサカは解説します)●REC 
283 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:11:47.88 ID:AYnBsXXAO
>>282の先頭にこれ追加、何故消えたし

番外個体(……ぐ、ぐぬぬぬ……このミサカが一方通行とチームになりたいやいやなりたくないやいやなりたいやいやなりたくないやいやなりたいやいやなりたくないやいやなりたいやいやなりたくないやいや……)ウズウズ 
284 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:15:26.28 ID:AYnBsXXAO
あれ、入ってる?以下続き



14889(上位個体は球を打てるのでしょうか、とミサカは身体的な問題点を指摘します)

17600(まあそこは番外個体がうまくフォローするでしょう、とミサカは予想します。おっ、始まりました)●REC

パカーン! ガコン!

番外個体「おうおう、初っ端から飛ばしますねぇ親御さん☆」

14510「ブレイクショットで①を入れてしまうなんてさすがは一方通行さんですね! とミサカは賞賛します!」

16582「いやいや誉めてる場合じゃないでしょう、とミサカはそのまま1ゲーム取られてしまう事を危惧します」

カーン……

一方通行「チッ、外したか。次は番外個体の番だ」

番外個体「おっしゃ、②いただき☆」

カーン……ガコン

番外個体「続けて③貰っちゃうぜ?」

カーン……ガコン!

番外個体「あっ」

14510「落としてるし、とミサカは笑い飛ばしますぷふっ」

番外個体「うぐぐ、畜生!」
285 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:17:12.51 ID:AYnBsXXAO
16582「では次はこのミサカの番です、とミサカは狙い目のポイントに球を置き……てい!」

カーン!
カン、カン……ガコガコン!

14510「おお、③と④を同時に入れるとは! とミサカは16582号の意外な腕前に驚嘆します」

16582「そんじゃ⑤も落としちゃいましょう、とミサカは狙いを定め……てい!」

カーン、ガコン!

16582「ふっ、決まった」

11329「おォ、相変わらずうまいなァ、とミサカは感心します」

打ち止め「あうう、ミサカの出番ないかも……ってミサカはミサカは今のうちに発言しておくんだけど」

カーン……

16582「おっと外したか、とミサカは少し手加減してみます」

11329「次は私ね、とミサカはキューを構えます」

カーン、カン……ピタ

11329「ぐあっ惜っしい!」
286 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:19:15.78 ID:AYnBsXXAO
打ち止め「すごい! ギリギリで止まっちゃったよ! ってミサカはミサカは驚いてみたり! でもってこれミサカにチャンスが巡ってきたんだよね! えい!」

カーン、カンガコン!

打ち止め「やったあ! ってミサカはミサカは手柄を横取りしてみたり!」

11329「お上手お上手ゥ」パチパチ

番外個体(接待ビリヤードってやつですか?)ニヤリ

11329(ご名答!)

打ち止め「むむ、ここからだとどうやっても⑥には当てられないやってミサカはミサカは適当な所に球を飛ばしてみる!」

カーン……

14510「ではこのミサカの番です、とミサカはチョークを擦り付けます」キュッキュッ

カーン、トン……

14510「あう、当たりませんでした……とミサカはしょんぼりします」ショボン

一方通行「ドンマイ」ポムポム

14510「……///」ニヘラー
287 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:20:20.73 ID:AYnBsXXAO
17600(全員が打ち終わり、現時点で①から⑤の球が落ちました、とミサカは経過を報告します)●REC

14889(元ショタレンジャーがなかなかの腕前のようですね、とミサカは2人の意外な特技を見つけました)

17600(元ショタレンジャーは溜まり場にて様々なインドアレジャーを嗜んでいますからね、とミサカは以前そこに誘われた時の事を思い出します)●REC

14889(ふむ、今度お邪魔してみたいものです、とミサカは興味を持ちます)

一方通行「さって、次は俺の番だな。どォすっかなァ?」ニヤニヤ

番外個体「こっから全部落とすのは難しいと思うけどぉ?」ニヤニヤ

14510「馬鹿にするな! 一方通行さんならきっと出来るもん!」プンプン

番外個体「はいはいごめんねそうかもねー」ポムポム

14510「むー……///」
288 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:24:38.82 ID:AYnBsXXAO
一方通行「まァ、とりあえずは⑥からだな、と」

カーン……カン、ガコン!

11329「ナイスシュート!」

一方通行「丁度⑦が狙いやすいとこにいったな、と」

カーン、カン……ピタ

一方通行「クソッ、力加減をミスったか」

番外個体「いひひ、もーらい☆」

カン、ガコン!

番外個体「さっきからサービスしてくれてありがとね、親御さん☆」

一方通行「……チッ。さっさと進めろ」

番外個体「はいはい。ほいっと」

カーン……ガコン

番外個体「……あれー?」

14510「ぶふぉっ! とミサカは吹き出します!」

16582「さっきからサービスしてくれてありがとね、番外個体☆ とミサカは番外個体の真似をしてみます」ニヤニヤ

一方通行「ドンマァイ」ニヤニヤ

番外個体「ぐぬぬ、くっそー!」
289 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:27:19.16 ID:AYnBsXXAO
16582「さて、それではこのミサカが1ゲーム先取してあげましょう、とミサカは球を置き……てい!」

カーン、ガコン!

16582「とう!」

カーン、カン、カン、ガコガコン!

打ち止め「わー、すごいすごい! 一気に⑨まで入れちゃった! ってミサカはミサカは16582号の実力にビックリしたんだけど!」

11329「ウチらの中じゃ一番ビリヤードうまいからね」

番外個体「ウチらって……ああ、ショタレンジャーね」

16582「『元』ですがね、とミサカは訂正しておきます」

11329「ビリヤードだといつもブルーの独壇場になるからね、とミサカは溜まり場でのブルー無双っぷりを暴露します」

打ち止め「ほえーそうなんだーってミサカはミサカは今度レクチャーしてもらいたいなーって思ってみたり!」

番外個体「よーし準備完了! さっさと2回戦始めようぜ!」

・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
・・
290 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:34:25.69 ID:AYnBsXXAO
17600(あの後チームベクトルが1ゲーム取りましたが、やはり16582号の強さは本物だったようで、3ゲーム目は16582号無双が始まってしまいあっという間でした、とミサカは案外大人気ないなあ16582号はと評価します)

14889(番外個体はまた自球を落として凹みっ放しです、とミサカは慰めてあげたいけど出るに出られないもどかしさに悶々とします)ウズウズ

番外個体「ミサカ、テレビゲーム以外のゲームはダメかも……」グスン

11329「大丈夫! そのうちうまくなるよ! とミサカは慰めます」ナデナデ

16582「……そろそろミサカ達を尾行してる理由を聞かせてもらおうか、とミサカは隠れているであろう2人に問います」

17600・14889「「!!」」

一方通行「気づいてねェとでも思ったか?」
291 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:35:50.62 ID:AYnBsXXAO
16582「隣のブースから馴染みの能力波が飛んでくれば嫌でも分かりますよ、とミサカはネタばらしをします」

番外個体「ああやっぱり? 近づきすぎてごめん☆」

17600・14889「「アホーーー!!」」

11329「まァ一方通行が気づいたのは私が14510号を回収した時だろォけど、とミサカは予想します」

一方通行「まさか自分のに酷似した能力波を感じるたァ思わなかったからな」

11329「やっぱ近いンだ? まァ、アナタの演算パターン丸写し状態だからかな。それでもアナタの全盛期の1%使えてるかどォかだけどね、とミサカは少し悔しがってみます」

14510「く、口調まで変わってますよ11329号!? とミサカは驚きます羨ましい!」

他妹達「いやいやねーよ」

打ち止め「それで、16582号。答えは見つかったの? ってミサカはミサカは訊いてみる」

16582「……」
292 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:37:17.55 ID:AYnBsXXAO
一方通行「どォせ分かってンだろ? 本当はよ」

他妹達「なんと!?」

番外個体「ミサカもそう思う」

16582「……正直、単純にミーハーなだけなのではないか、とミサカは自身の一方通行に対する気持ちの正体を告白します」

番外個体「ミーハーって確か、すぐ流行に乗っちゃう子の事だよね?」

17600「なるほど。最近一方通行派が増えてきていますから、その影響を受けて好きになったのですか、とミサカは予想します」

16582「ま、まあ、そういう事になりますかね///」ポリポリ

14889「そういえば、16582号が上条当麻を好きだと言い始めたのも他個体からは少し遅い時期でした、とミサカはああミーハーとはそういう事かと理解しました」

11329「メイド萌えは元からだけどね」

打ち止め「本当に元からなのかな? ってミサカはミサカは疑問に思ってみたり」
293 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:38:44.73 ID:AYnBsXXAO
14510「いや、確か実験中に10093号がどこからか持ってきたメイド服のカタログを見て悶えていましたね、とミサカは実験中の彼女の様子を思い出しました」

一方通行「って事は、メイド萌えになったのは10093号に影響されたっつゥ事になるな」

17600「つまり自分の意志で好きになったものがひとつもないのですか、とミサカは呆れます」ヤレヤレ

16582「うう、お恥ずかしい///」

番外個体「この子のショタコンは単なる子供好きともとれるし……うーん」

11329「……あ。誰か好きになった人がいるって言ってたよね? それって誰かの影響なの?」

16582「え゛っ!? いいい言ってませんよそんな事!? とミサカは突然慌てふためきます!」バタバタ

14510「スレのログを追ってみたら『ステイル』なる人物に惚れたという話が出ていますが、とミサカは関係がありそうな人物名を出してみます」
294 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:39:46.95 ID:AYnBsXXAO
14889「ステイルは最近イギリス在住の個体達が『憧れの男子』として追いかけているらしいですよ、とミサカは聞き及んでいる情報を公開します」

17600「ふむ、ステイルはなしですか、とミサカは他の可能性を探り始めます」

美琴「うわ、あんた達こんなとこに集まってなにしてんのよ?」

打ち止め「あっお姉様ちーす! ってミサカはミサカはフレンドリーに挨拶してみる!」

番外個体「オリジナルは弾の補充ってとこ?」

美琴「えっ!? あ、ああ、そう、それそれ!」アセアセ

一方妹達「またゲコ太か……」

美琴「うぐっ……そっそうよ! 悪い!?」

打ち止め「ミサカはゲコ太大好きだけどなーってミサカはミサカは自分の趣味をアピールしてみる!」

美琴「そうよね可愛いわよね! まったくあんた達ってセンスないなあ」

番外個体「そうそう、あのつぶらな瞳がいいんじゃない。分かってないなあ」

妹達「えー……」
295 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:41:32.47 ID:AYnBsXXAO
一方通行「まァゲコ太談議は置いといて、だ」

17600「話を本題に戻しましょう、とミサカは16582号を見ます」

美琴「そういえば、16582号の件はどうなったの?」

16582「このミサカはミーハーなだけと気づきました、とミサカはお騒がせしましたと謝罪します」

美琴「ふーん……ミーハーねえ。あの人を追っかけ回してたのもミーハーだからなの?」

16582「ッ! い、いや、あああの人の事は……!///」アタフタ

他妹達番外止め「あの人、だと!?」

打ち止め「なになにどういう事なの?! ってミサカはミサカはお姉様に詰め寄ってみたり!」ズイッ

番外個体「是非是非! 是が非でも詳しく知りたいな!」ズイッ

14510「あの人とは誰なのですか?! とミサカは問い詰めます!」ズイッ

14889「いやいやちょっと落ち着けお前ら、とミサカは窘めますが実はミサカも気になって仕方ありません」ズイッ
296 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:42:33.06 ID:AYnBsXXAO
美琴「えっ、うわ、ちょっと、みんな落ち着いて!?」

11329「ああ、あの人って確かお姉様の知り合いだっけ?」

美琴「まあね。うちの学校の理事長の孫だから、会ったら軽く話す程度の仲だけど」

17600「ああ、師匠の仮の姿の人ですか。確か海原光貴さんという方でしたね」

番外個体「ああ、カンニング海原か」ポン

14889「何故知っているのかはさておいて、その呼び方では海原さんがキレキャラみたいだからやめてあげて下さい、とミサカは一応前科持ちをフォローします」

14510「それフォローになってませんよ!? とミサカは別にどっちでもいいけど一応ツッコミます」

打ち止め「お前ら揃いも揃ってひどくね? ってミサカはミサカはたしなめてみたり」

16582「……盛り上がっているところ申し訳ないのですが、とミサカは呼びかけます」

美琴「えっあれ? もしかして違った?」
297 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:44:07.48 ID:AYnBsXXAO
16582「確かに海原さんを追いかけていたのは事実なのですが、ミサカは彼に特別な感情を持っている訳ではありません、とミサカはお姉様の予想が正しいと断言します」

一方通行「ならオマエは誰が好きなンだよ?」

16582「あー、そっそっそそそれはもういいじゃないですか/// とミサカは知られるのがとても恥ずかしいのでこの話題を無理矢理終わらせようとします///」アタフタ

美琴「さっきの慌てっぷりから察するに、少なくとも私が見た事ある人って事よね?」ウーン…

16582「あわわわ、だからそれ以上はあああ!///」アタフタ

11329「……あ。もしかしてあの人?」

御坂赤青以外「 く わ し く 」ズズイッ

11329「うおっ! ……あー、コホン。お姉様は来た事あるよね? ダラーズマップ」

美琴「うん。アイツ達と食べた日以外にも何度か。確かあんた達のバイト先よね?」
298 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:46:01.88 ID:AYnBsXXAO
11329「そうそう。でね、ブルーってば「わあああダメダメ!/// 言っちゃダメエエエ!///」そこの常連さんにご執心なんだよねえ? とミサカは悪戯っぽく笑いながらブルーに振ってみます」

16582「うわあああんバカアアア言うなって言ったのにいいい!///」

美琴「常連さん? ああ~……あのエセ中学生ね」

17600「確か食蜂さんでしたか、とミサカは名前を思い出します」

16582「はうう~~//////」

14889「……名前聞いただけでそこまで照れるか普通? とミサカは16582号の過剰反応に唖然とします」

11329「そりゃまあ、優雅に食事してる彼女をうっとりした顔で見つめてるわ声をかけられれば無茶苦茶慌てるわで、あれでなんとも思ってないってのは無理があるだろって感じだよ」

番外個体「ああ、一方通行がそばにいる時の14510号みたいな感じ?」
299 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:47:22.11 ID:AYnBsXXAO
11329「もっとヒドいよ? とミサカは一度皆さんに見せてあげたい気分です」

16582「うー//////」

17600「よし、今度16582号の働きっぷりをスネークしましょう、とミサカは予告します」

16582「やめて~//////」

一方通行「オイオマエら、弄ンのもその辺で勘弁しといてやれ」

打ち止め「そうだよ可哀想だよ! ってミサカはミサカは16582号の味方になってみる!」

14510「まあ、一方通行さんの事をそういう意味で好きなわけではないなら問題ないですね、とミサカは手を引きます」

14889「そうですよねイジメはよくないですよね、とミサカは14510号に追従します」

17600「ミサカがさっき言ったのは冗談ですから、とミサカはスネークしない事を約束します」
300 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:49:26.43 ID:AYnBsXXAO
11329「じゃあこれで解散って事で、とミサカは照れすぎて気が気でないブルーを連れて研究所に戻ります」

16582「ふにゃー//////」

ワラワラ……

番外個体「……ねえ。オリジナルは例の彼とはうまくいってるの?」

美琴「ふぇっ!?/// にゃによいきにゃり!?///」

打ち止め「ミサカも知りたいなーってミサカはミサカはお姉様の目をまっすぐ見つめてみる!」ジー

一方通行「オラ、帰ンぞオマエら」

番外止め「「えー知ーりーたーいー」」

カツカツトコトコ……

美琴(た、助かった……)フイー

第一七学区、とある研究所

11329「たっだいまーっと」

16582「ただいま戻りました、とミサカは報告します」

研究員「おかえりー……あれ? 16582号、顔赤いけどどうかしたの?」

16582「///」ブンブン

研究員「(追求するのは野暮かな?)ま、なんともないならいいや。じゃあ、お休み」
301 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:50:10.74 ID:AYnBsXXAO
11329「くかー」zzz…

研究員「誰も今ここで寝ろとは言ってないよね?!」

16582「あ、大丈夫です。ミサカが連れて行きますので、とミサカはレッドを寝室へと運びます」ヨイショ

寝室

18071「おや、随分と遅いお帰りですね、とミサカは挨拶をします。というかレッドは既に就寝中ですか」

16582「あ、あははは……」

11329「ムニャムニャ……」zzz…

18071「首尾の方はスネークから報告を与っています、とミサカは敢えて問いただしたりはしないと誓います」

16582「そうしていただけると助かります、とミサカは未だに収まらない顔の火照りをなんとか収めようと手を当ててみます」ペタッ

11329「むァー」zzz…

18071「しかし、やはり食蜂さんでしたか、とミサカはブルーの想い人を思い浮かべます」

16582「///」ボフン

18071「おっと失礼、とミサカは……遅かったか」
302 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/06/05(日) 00:50:56.79 ID:AYnBsXXAO
18071「名前を聞いただけでそんなでは先が思いやられますね、とミサカは呆れかえります」ヤレヤレ

16582「うう……///」

11329「アナタこそ土御門さンとどォなのよイエロー? とミサカはブルーの代わりに反撃します……くゥー」zzz…

御坂青黄((なにその寝言?!))

16582「言われてみれば気になりますね、とミサカはイエローをまっすぐ見つめます」ジー

18071「う、えと、今のところ、友達のままです/// とミサカはブルーの事をいじれる立場ではないなあと自戒します」

11329「私も進展なしだよー。お互いに頑張ろうねー……くー」zzz…

御坂青黄「「お前本当は起きてるだろ?!」」 
309 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 22:59:40.93 ID:1o3KFWUAO
翌日、ダラーズマップ

食蜂「ごきげんよぉ~」

11329(ほら来たよ頑張れ! とミサカはブルーをけしかけます!)

16582(む、無理、無理~!///)ブンブン

食蜂「ご・き・げ・ん・よ・ぉ~」ツンツン

16582「うゅっふぃっ!?///」ビクッ

18071(その驚き方はおかしい、とミサカはツッコミます)

食蜂「ね~ぇ、私ぃ、1人で食事するのあんまり好きじゃないんだけどぉ。一緒に食べてくれないかしら、御坂 碧(あおい)さぁん?」

16582「あ、え、おう、し、しかし……///」

食蜂「貴女のお姉さんも同位個体さんも、私に全然構ってくれないんだものぉ。せめて貴女だけはって思うんだけどぉ……駄目、かなぁ?」ウワメヅカイー

16582「是非ッ!」ガシッ

食蜂「ではさっそ、く?」ヌガサレヌガサレ
310 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:01:38.38 ID:1o3KFWUAO
16582「 い た だ き ま す ☆ 」

食蜂「えっちょっちょっと待っ」ドサッ

18071(うわあ……相変わらず極端な、とミサカは呆れかえります)ポカーン

11329(煽ってみた結果がこれだよ! とミサカはやっちまった感が否めませんがまあいいやと思いました)ヤレヤレ

16582「ククク……まずは唇をいただこう! とミサカはむちゅっ」

食蜂「んむっ!?(ちょっとぉ、貴女達の姉妹でしょぉ!? 何とかしてよぉ!?)」

御坂赤黄((ええー……とミサカは食蜂さん救出に難色を示します。てか自分の能力で何とかしろよ『心理掌握』さんよ?))

食蜂(……そうだったわ、私とした事がすっかり忘れてた)ピッ

バチンッ

食蜂(っ!? ま、まさか電磁シールド!? 御坂さんでなければ防ぎきれるはずが……)

16582「精神感応系の能力に対抗する鍛錬を重ねているこのミサカに精神攻撃は通じませんよ? とミサカは読みの甘いみさきちに解説してあげます」クンカクンカ
311 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:03:13.92 ID:1o3KFWUAO
食蜂「ひいいい匂い嗅がないで気持ち悪いいい~!」ヤダヤダ

16582「チッうるせえな、とミサカはおもむろに取り出したキャグボールでみさきちの口を塞ぎます」ガチンッ

食蜂「はうへへぇ~!(お願い、お願いだから助けて! 何でも言う事聞くからぁ!)」

御坂赤黄((ブルーの言う事を聞いていればそのうち解放されると思いますよ、とミサカは食蜂さん救出に難色を示します、パート2))クルクル、ピース

食蜂(ごきげんよう?!)

グイッ

美琴「ったく、何やってんのよアンタは?」

16582「おやお姉様いらっしゃいませ、とミサカは第2の常連さんに声をかけわー」ポーイ、ベシャッ

美琴「うちの妹が迷惑かけたわね、食蜂さん」カチャカチャ、パサッ

食蜂「煽った私にも非はあるし。まあ自業自得よ」ギュッ
312 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:04:59.80 ID:1o3KFWUAO
18071「口で嫌がっている割には満更でもなさそうな表情をしていましたしね、とミサカは暴露します」

食蜂「ちょっ、してないわよぉ!///」

美琴「……えっと」トオイメー

食蜂「酷いわ、妹さんったら。お姉さんが信じちゃったじゃない」クスン

11329「嘘泣きだー、とミサカは即座に見破ります」

食蜂「ちぇっ」

美琴「そんなだから人に信用されないのよ」

食蜂「うぐぐ……」

16582「ミサカは食蜂さんを信じていますよ?」

食蜂「碧さん……!」

16582「このミサカの伴侶になっていただけると、とミサカは自身の願望を述べます」

食蜂「」

美琴「……おい赤いの」

11329「……無理、もう手遅れだから、とミサカはこうなったブルーは止まらないと断言します」

18071「レッドが無理ならこのミサカにはもっと無理です、とミサカは先に断っておきます」

美琴「ですよねー……」
313 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:07:12.23 ID:1o3KFWUAO
16582「むふふふへへ」ジュルリ

食蜂「み、御坂さぁん……」ヤダヤダ

美琴「……お幸せにー」ニコッ

<キョウハパスタノキブンネ…
トコトコ……

食蜂「そ、そんな殺生なあああ!?」ガシッ

<イヤアアア…
ズルズル……

御坂赤黄「「第五位は犠牲になったのだ……とミサカは合掌します」」ナムー



美琴「……えっと」アレー?

食蜂「……オジャマシマス?」アレー?

16582「相席失礼します、とミサカは事後報告します」

美琴「ちょっと、どういう事よ?」

16582「食蜂さんがこのミサカと結ばれた暁にはお姉様は食蜂さんのお義姉様にもなるので先にご挨拶を済ませておくべきかと思いまして、とミサカは先手必勝の心構えを伝えます」

美琴「既に結婚まで考えてるし」ハア…

食蜂「お、お義姉様……///」テヘヘ

美琴「案外満更でもないのね……」エー…
314 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:08:47.29 ID:1o3KFWUAO
16582「うふふ、みさきち~」スリスリ

食蜂「もう、碧ちゃんったら甘えん坊さんねぇ」ナデナデ

美琴「切り替え早いわねアンタ!? さっきあんなに嫌がってたじゃない!」

食蜂「うふふ、私の適応力と包容力を舐めてもらっちゃ困るわ」フンス

美琴「あんまり誉められない事に適応しちゃったけどね……」

食蜂(これも全ては御坂さんとお友達になる為の布石! その為なら碧さんの心を弄んで……いや、そんな事をしたら可哀想だからちゃんとお付き合いするんだけど///)

16582(おお、それは本当ですか?! とミサカは歓喜します!)

食蜂(なんで私の心を読めるのぉ?!)

16582(こまけえこたあいいんだよ、とミサカはこれがギャグ補正である事を示唆します)

食蜂(……私、ここの>>1にはこれからギャグキャラとして扱われていくのかしら?)

16582(このスレに登場してしまった時点でそれは確定事項です、とミサカは何一つ気にせずメタ発言をします)

食蜂(えぇっ?! 最初はそこそこまともな話を書いてた気がするんだけどぉ?!)

16582(そういうものなのです、まあ諦めようぜみさきち?)ニヤニヤ
315 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:09:46.35 ID:1o3KFWUAO
【食蜂さん】お友達大作戦!【お姉様】



1:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
おいてめえら、先日はよくも散々いじってくれたな
詫びの印として手伝え、拒否は赦さん
そんな訳で俺のみさきちこと食蜂操祈たんとお姉様をお友達にする作戦を決行する

2:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15800
すいませんいやマジすいません

3:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14447
あれ、結局一方さんの事は単なるミーハー根性がなせるワザだったの?

4:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
そのとおり
いやーライバル増えなくてよかっ・・・
いやいやいやいや・・・
ミサカはそこまで好きって訳じゃ・・・
で、でも、付き合ってたりするし、やっぱりそれって『好き』なのかな///
・・・てへへ///

5:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
てへへじゃねェンだよォォォオオオ!!
私は、絶・対・に!!
ミサワさンには負けないンだからァァァアアア!!

6:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
春厨、口調口調
316 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:12:19.60 ID:1o3KFWUAO
7:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15522
食蜂ってあの巨乳中学生だよな・・・まあ常盤台なら巨乳はそこまで珍しくないらしいけど

8:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13216
えっ
常盤台生で巨乳って他には婚后さんぐらいしかいなくね?

9:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11874
多分半分以上が巨乳なんじゃね?
つか10032号が常盤台通ってるから知ってるだろ

10:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
呼ばれた気がする
常盤台生の半分はさすがに大袈裟だけど、少なくとも3年生の半分(俺とお姉様除く)は85cm・Dカップ以上、婚后さんは言わずもがな
発育よすぎてマジムカつく

11:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14119
えっ
Dって巨乳じゃなくね?

12:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12695
いやいや中学生でそれなら充分巨乳だろ

13:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16680
学園都市外にも巨乳JCって意外といるぞ?

14:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11169
どうなってんの最近の女子中学生
317 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:13:43.90 ID:1o3KFWUAO
15:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Shokuho Misaki
初めましてぇ、妹さん達ぃ

16:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
噂のみさきちキタ---( °∀ °)---!

17:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19055
いやいや待て待てどうやって繋いでんの?!
脳波まで変えるとか『心理掌握』マジパネエ!

18:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Shokuho Misaki
私の干渉力を舐めてもらっちゃ困るわね

19:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
まあ俺が補助してるんですけどね

20:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Shokuho Misaki
あっ、こら碧ちゃん!
バラしちゃダメでしょぉ?!

21:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
私の干渉力を舐めてもらっちゃ困るわね(キリッ

22:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14775
私の干渉力を舐めてもらっちゃ困るわね(キリッ

23:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15233
私の干渉力を舐めてもらっちゃ困るわね(キリッ
318 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:19:45.10 ID:1o3KFWUAO
24:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14599
いじられ力パネエっすねさすがレベル5w

25:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18742
レベル5は漏れなくズレてるって噂は本当らしいなw

26:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Shokuho Misaki
ズ、ズレてないもん!
ちょっと変わってるかも知れないけどズレてる訳じゃないもん!

27:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
レベル5の特徴
・一方通行→人として色々ズレてる(ただし一般常識はある)、ツンデレ(ただし妹達、番外個体に対してのみ)
・第二位→イケメルヘン、隠れカミジョー属性
・お姉様→趣味が幼稚、喧嘩っ早い、ツンデレ(ビリデレ)、乙女回路搭載
・第四位→キレると放送禁止用語連発、ツンデレ(ツン強め)、サーモンジャンキー
・みさきち→『○○力』大好き、中学生離れした巨乳
・第六位(※あくまで噂です)→二次元女子が嫁(ショタ含む)、合法ロリにご執心、ドM
・第七位→ギャグ補正の権化、根性馬鹿、勘違い昭和野郎

28:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13579
あれ? こうして見ると割とマトモだなみさきち
319 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:21:30.70 ID:1o3KFWUAO
29:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
おいこらアミーゴ
俺の思い人馬鹿にしてんじゃねえ
まあ概ねそのとおりなんですが

30:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
みさきちのおっぱい揉みたい人ー

31:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16680


32:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090


33:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Shokuho Misaki
碧ちゃん!?
なんて事を口走ってるのよって挙手するなぁ!

34:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
そんな事よりお姉様と食蜂さんを友達にするんだろ?
さっさと始めようぜ

35:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
まあまあ姉御、いきなりじゃお姉様も怪しむだろうから、徐々に攻めていきたい訳ですよ

36:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Shokuho Misaki
そうそう、私御坂さんには信用されてないから・・・

37:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13332
胸を妬むとはホント大人気ない姉だなあ
320 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:22:54.95 ID:1o3KFWUAO
38:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
能力による問題もあるわな
精神感応系の人にはあんまりいい顔しないし

39:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16832
みさきちはそのトップだもんな
やっぱり邪険に扱われやすいかも

40:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15844
てかさっきからみんな自然に『みさきち』って呼んでるなw

41:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11225
いやだってお姉様経由の評判しか聞いた事なかったし
あんまいいイメージ持ってなかったんだよ

42:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16522
まさかこんな茶目っ子だとは思わなかったんだよ
しかもいじりがいあるしw

43:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17800
まあ俺らの場合いじりがいがあるかどうかに尽きるよなw

44:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Shokuho Misaki
あぁ・・・やっぱり私っていじられキャラ扱いなのねぇ・・・

45:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19214
ドンマイみさきちw
321 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:24:08.89 ID:1o3KFWUAO
46:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
というか今お姉様とみさきちと相席して食事中
お姉様からみさきちに話しかける様子はなし
むしろみさきちが話しかけても無視しがち
こんな感じで



食蜂「ウチの食堂の料理もいいけれど、このお店のもなかなかよね。やっぱりシェフの腕かしら?」

美琴「やっぱりここのパスタ最高~!」

16582「お姉様、これをサラダにかけていただいて下さい、とミサカは当店オリジナルドレッシングを手渡します」

美琴「おっ、ありがと。……んーおいひー! ほえっへあいふはっへうお?」モグモグ

16582「はしたないですよお姉様、とミサカは食べるか喋るかどちらかにしろと注意します」

美琴「(ゴクン)分かってるわよ、小うるさい妹ねえ」

食蜂「2人は本当に仲がいいわねぇ」

美琴「で、これって何使ってるの?」

16582「ふふふ、企業秘密です、とミサカは当然の義務を果たします」ニヤリ

美琴「えーいいじゃない教えてよー!」

食蜂「少なくともお酢は使ってるわよね?」

美琴「まあいいわ、私の舌で解析してやるから!」ニヤリ

食蜂「……」クスン



いくらなんでも酷くない? みさきち不憫過ぎる
322 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:25:13.05 ID:1o3KFWUAO
47:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12907
こんなお姉様は超応援出来ない訳よ

48:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15077
ホント大人気ないなあお姉様
まあ確かにまだまだ子供だけどさ

49:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11329
あっ
第一位ご一行様ご来店~



一方通行「よォ、来てやったぞ」

番外個体「あ、お姉様だ」

打ち止め「おーいお姉、さ、ま……ってミサカはミサカは相席する女にあからさまに嫌そうな視線を送ってみたり」

食蜂(えっ?! なにあの小さくて可愛らしい御坂さん! それに大人っぽい御坂さんもいるし! っていうかあれって第一位!?)

一方通行「あン? よォ御坂、ダチと一緒か」

美琴「友達なんかじゃないわよ」

食蜂「……」ショボン
323 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:26:35.75 ID:1o3KFWUAO
打ち止め(あれ、なんだか寂しそう、ってミサカはミサカは不思議に思ってみたり)

16582(彼女はお姉様とお友達になりたいだけなのです、とミサカは彼女の真意を伝えます)

16582(ただお姉様同様少々素直でない部分がありまして、思いの丈をぶつけられずにいるのです、とミサカはみさきちに代わり説明します)

打ち止め(おお、ショクホウって実はツンデレさんなのねってミサカはミサカは見方を改めてみる)

番外個体(ミサカは好きだなー、ああいうタイプ……うわっ、友達にしたいって意味だから! そんな睨まないでよ16582号!)アタフタ

16582(ふふふふふふ……)ギロリ

食蜂(えっ本当に?! 本当に友達になってくれるの?!)キラキラ

番外個体(うっ……か、可愛い……!)キュン

打ち止め(なるなるなっちゃう! ってミサカはミサカは新しいお友達が出来た事に歓喜してみる!)ワーイ!

食蜂(……えへへ///)

番外個体(ミ、ミサカだって友達になってやるわよ!///)

食蜂(ありがと///)

16582(あとはお姉様だけだ、とミサカはミサカ包囲網の完成にほくそ笑みます)ニヤリ

美琴(なにかしら……凄く嫌な予感がする)ゾクッ
324 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:28:25.63 ID:1o3KFWUAO
一方通行(……やっべェ、この店今日は鳥肉フェアか……イイタイミングで来ちまったなァオイオイ!)ワクワク

番外個体「うわ、こいつ食べる前から肉に食いついてるし! ひゃひゃひゃ☆」ニヤニヤ

一方通行「肉食でスイマセェン」ワクワク

打ち止め「ミサカはサンドイッチが食べたいのだ! ってミサカはミサカはサンドイッチコーナーへレッツゴー!」ダダダ

番外個体「相席していいかな?」

食蜂「どうぞぉ♪」

16582「食蜂さんの右隣は譲りませんよ、とミサカは牽制します」

番外個体「分かってるよ。美琴、隣いい?」

美琴「う、うん(おい、なんでお姉様じゃないのよ?)」

番外個体(いやあ、見た目的にミサカがお姉様って呼ぶのは変かなあって、見 た 目 的 に ☆)ジー

美琴(ど、どこ見て言ってんのよ?!)ビリッ

番外個体(はいはいどうどう美琴ちゃ~ん☆)

美琴(ぐぬぬ……なんか母さん相手にしてるみたいでやりづらい子ね……)チッ
325 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:31:19.48 ID:1o3KFWUAO
食蜂「……あの、御坂さん」

美琴「……なによ?」

食蜂「うっ……」

16582「お姉様、そんなに睨んだら話しづらいでしょう、とミサカは八つ当たりは大人気ないと注意します」

美琴「八つ当たりなんかじゃないわよ。元々食蜂さん自体、あんまり好きになれないし」

一方通行「……同族嫌悪ってやつかァ?」

食蜂美琴「「はあ?!」」

一方通行「食蜂、だったか? 見た感じ、オマエも結構素直じゃねェ、つか天の邪鬼だろ?」

食蜂「そ、そんな事」

美琴「私はいつだって素直よ!」

一方通行「ハッ、どの口が言ってンだよ御坂? 未だに『好き』って言えてねェクセに」

美琴「う゛っ……だ、だって、そ、ん、なの……無理……だよぉ///」イジイジ

食蜂「えっ、御坂さんって想い人がいるの?! どんな人? どんな人?」ワクワク

打ち止め「ツンツン頭でちょっとお馬鹿だけど、ミサカ達にとっては素敵なヒーローさんなの! ってミサカはミサカは説明してみる!」

美琴「あっちょっ///」

16582「む、噂をすれば、とミサカは入口を注視します」

美琴「……!///」ボフン
326 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:32:49.01 ID:1o3KFWUAO
上条「うわっ! なんでせうこの面子は? もしかして上条さんは修羅場に突入しちまったのか?!」

一方通行「よせ、オマエが言うと洒落にならねェ。つか別に修羅場じゃねェから安心しろ」

上条「ホッ、助かった。っと、俺料理取ってくるわ」トコトコ

食蜂「あの人が御坂さんの想い人さん……冴えない人ね」

美琴「はっ?」バチッ

食蜂「で、でも、人を見た目で判断したらいけないわよね?!」アセアセ

美琴「……ふん」ムスッ

食蜂「あう……」ショボン

16582(むう、これはかなり厳しいですね、とミサカは難攻不落のお姉様城を見据えます)

上条「隣いいか?」

番外個体「どうぞどうぞ☆」スッ

美琴「ふぇっ!?//////」

上条「俺が隣じゃ嫌か?」

美琴「///」ブンブン

上条「そんじゃ、お邪魔しますっと」

美琴「///」モジモジ

食蜂(か、可愛い……!)キュン
327 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:34:09.65 ID:1o3KFWUAO
上条「えっと、お前は御坂の友達?」

食蜂「(そうありたいのは山々だけど……)いいえ。同輩というだけで、別段仲良くはないわ」

上条「そうなんだ、仲良くすりゃいいのに」

食蜂「(だからぁ、そうありたいのは山々なんだったらぁ!)別にぃ、特に仲良くする理由もないのよねぇ(あーん私のバカバカなんでそんな事言っちゃうのよぉ!)」

上条「勿体ねえなあ、せっかくお互いに超能力者なんだし、仲良くしとくに越した事はないと思うけどなあ」

美琴「むー……」ムカムカ

16582「これこれ上条さん、お姉様が嫉妬していますよ? とミサカはよく知りもしない女の子とも仲良く話してしまう天然女たらしに注意を促します」

上条「はいっ?! なにをおっしゃってますかね碧さん?! わたくし上条当麻が女たらしですと!? はっはっはっ、いやいやまさかそんなばかな」ハハハ…

美琴「……」ムスッ

打ち止め(修羅場の予感!(Welcome to the school city♪)おい15000号ちょっと黙ってろってミサカはミサカは歌うのを自重するように促してみたり)

番外個体(何故替え歌にした)
328 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:36:17.43 ID:1o3KFWUAO
食蜂「あの、みさ」

美琴「なによ。ソイツと話したいなら勝手にすればいいじゃない。私の許可なんか必要あるわけないっつの」イライラ

食蜂(……やっぱり、私と御坂さんは相容れない関係なのかしら)ショボン

16582「(プッチーン。キレた、とミサカは一瞬で沸点を迎えました)お姉様……いや、クソ姉。ちょっと来い」ボソッ

美琴「へっ?」ガシッ



美琴「なによ、なんか文句があるなら言いなさいよ?」

16582「……自分しか見えてないみたいだなバカ姉、とミサカは話し始めます」

美琴「はあっ?」イラッ

16582「上条と話してるってだけであそこまで食蜂さんを邪険に扱うなんて随分お前らしくないな? そんなつまらない事で嫉妬して恥ずかしくないのか?」

16582「そんな事じゃ上条に嫌われるぞ? まあ、このミサカはお前が上条に嫌われようが愛想尽かされようが知ったこっちゃないけどな」

16582「でも、お前のつまらない嫉妬なんかで食蜂さんを傷つけるのは赦さない。彼女にだって心はあるんだ、傷つかない筈がないんだ」

16582「相手の気持ちを考えないお前なんか大嫌いだ……バカ姉!」

美琴「っ……」
329 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:37:25.38 ID:1o3KFWUAO
上条「なんか、悪いな。俺のせいで変な空気になっちまった」

番外個体「まあまあ気にしなさんなヒーローさん? さっきのはどう見ても美琴が悪い」

上条「まあ悪いっつうか、あんな言い方しなくてもいいだろとは思ったけどな」

食蜂(そもそも私がこんな能力なのがいけないのよ……御坂さんのせいじゃないわ)ショボン

打ち止め「お姉様ももうちょっと素直になればいいのになあってミサカはミサカはなかなか治らない天の邪鬼っぷりに辟易してみたり」

食蜂(今回に限っては、至って素直な反応だと思う……)ショボン

一方通行「」ガツガツ

食蜂(……というか、第一位はさっきから食べてばかりねぇ)ジー

番外個体「あなたもちょっとは話に参加しろっつの、はぐっ」

食蜂(あっ、間接キス……!/// 大胆だなぁ御坂さんのお姉さん///)キャッ

一方通行「オマ、それは俺がかじったヤツだろ!」

番外個体「お~いひ~☆」モグモグ

一方通行「チッ/// ……ンで、御坂の天の邪鬼を治す方法だったか?」
330 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:38:49.12 ID:1o3KFWUAO
食蜂(聞いてないようで聞いてたけど話が飛躍してる!?)ナント!?

番外個体「ヒーローさんが美琴に告っちゃえば万事解決じゃん☆」

食蜂(わぁお、大胆発言!///)キャー!

上条「はあ!? いや、ちょい待ちなさい番外個体さん?!」

一方通行「おォ、そりゃ名案だ」

打ち止め「ミサカもそう思う! ってミサカはミサカは2人の意見に賛成してみたり!」

上条「お、おっおお前らなあ!///」

食蜂「(面白そうだから便乗しちゃお!)御坂さんの事ぉ、好きじゃないのぉ?」ニヤニヤ

上条「あー、えっと、まあ、好きっちゃ好きなんだけど/// ……でもなあ。あいつが俺の事好きだとは思えねえし」

上条以外「いやいやねーよ」

11329「姉さんのあの態度を見ても分からないとかどんだけ鈍いのかと、とミサカは呆れてみます」ヤレヤレ

18071「これでは女性関係で元春さんにドツき回されるのも当然ですね、とミサカは納得しました」ナルホド

番外個体「一方通行も大概鈍いけど、自覚がある分ヒーローさんよりは若干マシかな」
331 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:40:30.24 ID:1o3KFWUAO
一方通行「モテてる自覚がねェってのはさすがにやべェだろ」

打ち止め「なんだかお姉様が可哀想、ってミサカはミサカは同情の涙を流してみる」ホロリ

食蜂「でもまぁ、鈍い同士でお似合いなのかもねぇ」クスクス

上条「ひどい言われようだ……」ズーン

16582「む、2人揃っておさぼりですか? とミサカはさっさと持ち場に戻れと急かします」

御坂赤黄「「お前もなー」」

16582「了解」

食蜂「あら残念、もう仕事を再開する時間なのね。また一緒に食べましょう?」ニコッ

16582「ええ、是非ともそうしましょう操祈お姉様、とミサカはトレイを持って店の奥に引っ込みます」

食蜂「!?///」

トコトコ……

食蜂(お姉、様……///)

美琴「……」トボトボ

番外個体「おっ、美琴も戻ってきた」

打ち止め「なんだか元気がないね、ってミサカはミサカは気になったんだけど」

美琴「……」

上条「悪いな御坂、食蜂さんとばかり話してさ」

美琴「アンタのせいじゃない……」

一方通行「次はもォちっと考えて話せばいいだけだ。そンな落ち込む事じゃねェ」

美琴「……」
332 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:41:52.92 ID:1o3KFWUAO
番外個体「ん~……美琴って、結構気にしいなんだね? 気楽にいこうぜ?」

美琴「……帰る」

トボトボ……

上条「御坂!」ガタッ

タッタッタッ……

打ち止め(行った行った! ってミサカはミサカはさっきのが意外と効いたのかもって思ってみたり!)

食蜂(……大丈夫かしら、御坂さん……)

第七学区

美琴「……なによ。笑う為に着いてきたの?」

上条「心配だからに決まってんだろ?」

美琴「私に心配される筋合いなんかないわよ! もう放っといてよ!」

上条「放っとけねえよ!」

美琴「!!」

上条「悲しそうな顔したお前を、放ってなんかおけるかよ!」

ダキッ

美琴「!!///」ドキッ

上条「こんなんじゃ気休めにもなんねえかも知れないけど、元気出してくれよ?」ナデナデ

美琴「……馬鹿///」



17600(いい雰囲気じゃねえか畜生、とミサカはニヤニヤしながら見つめます)●REC
333 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/07/15(金) 23:43:15.17 ID:1o3KFWUAO
199:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
上条さんに抱きしめられてデレデレのお姉様なのでしたー

200:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
よかったあ
なんか心ここにあらずって感じだったからヤバいかもって思ったけど、
そこはさすがのヒーローさんだねってミサカはミサカはホッとひと安心してみる!

201:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
うう・・・言い過ぎた・・・
明日謝りに行かないと・・・

202:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
ミサカはあんたがビシッと言ってくれたからスッキリしたけどね

203:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
おのれお姉様め・・・! 
337 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:16:19.84 ID:KAvltmDAO
翌日、常盤台中学廊下

美琴食蜂「「あっ」」バッタリ

美琴(うっわあ……気まずい……昨日のあれのせいでいつも以上に……)

食蜂(昨日、あれからどうなったのかしら……いやいや、詮索は止めとかないと。また気を悪くされちゃう……うぅ~、でも気になるぅ~)ウズウズ

美琴「(……駄目、ちゃんと謝らないと)あの、食蜂さん」

食蜂「な、なに、かしら?」ドキッ

美琴「……その、昨日は、ごめん。あんな態度取っちゃって」

食蜂「いいわよ別に。気にしてないし」

美琴「それでも、悪い事したって思ってるし、そこはちゃんとケジメつけたいの。だから、ごめん」

食蜂「……ふふっ。御坂さんって本当気にしいねぇ」ニコッ

美琴「……ホントにね」ニコッ

食蜂「そうねぇ。どうしてもお詫びがしたいって言うなら、今日の私の派閥のお茶会に参加しなさい、これは命令よ」

生徒A(女王、その言い方は少しトゲがあるのではないかと!)アワワ

美琴「……」ビキビキ

生徒B(ああ、御坂様の表情が怒りの色に染まっていく!)アワワ
338 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:18:10.08 ID:KAvltmDAO
食蜂「ついでにそのまま派閥に参加して「調子に乗るな!」痛っ!」コツン

生徒C(ああ! 御坂様の拳骨を浴びせられるなんて羨ましいですわ女王!)

美琴「ったく。ちょっとでも気を許せばすぐそれなんだから」

食蜂「ひっどぉい、ぶたなくたっていいじゃなぁい」プクー

美琴「自業自得よ、ばぁか」フフン♪

生徒達(……あら? それほどお怒りになっていらっしゃらない?)

御坂妹「……なんだかよく分からない場面に遭遇してしまいました」ナニコレ?

食蜂「あら、妹(まい)さんじゃない。放課後はお暇かしら? 良ければ私の派閥のお茶会に参加しない?」

御坂妹「私は別に構いませんが」チラッ

美琴「私は強制参加だから」

食蜂「あらいやだ。お詫びがしたいって言ったのは御坂さんじゃなぁい?」

美琴「だから調子に乗るなっつの」
339 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:20:04.60 ID:KAvltmDAO
黒子「お姉様と妹様が参加なされるのでしたら、黒子も参加させていただきますの!」

婚后「でしたら御坂さんのお友達であるわたくしも!」

湾内泡浮「「わたくし達もよろしいでしょうか?」」

食蜂「……! 是非!」



507:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
みさきちとお姉様はちゃんと仲直りしたし、後は16582号とお姉様が仲直りすれば解決だな

508:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
うん・・・頑張るわ

2時間後、学舎の園ゲート前

食蜂「今日は参加してくれてありがとう。とっても楽しかったわぁ」ニコニコ

美琴「ソ、ソレハヨウゴザイマシタ……///」

食蜂「上条さんの事でいじられるとあんなに狼狽しちゃうのねぇ☆」ニヤニヤ

美琴「そ、それは言うにゃあ!///」
340 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:20:52.38 ID:KAvltmDAO
黒子「まったくもう、少しは慣れて下さいな」ハア…

御坂妹「この人には無理です」キッパリ

美琴「おい妹」

黒子「ですわね」ナットク

美琴「そんにゃ事にゃいもん! 絶対慣れてやるもん!」ムキー!

食蜂「(か、可愛い……!)じゃあまた明日、学校でね」

美琴「うん。また明日ね」

常盤台外部寮前

美琴妹「「あっ」」

16582「お待ちしていました、とミサカはお姉様をまっすぐに見つめて話しかけます」

黒子「あら青髪の妹様、どうなさい「黒子さん」……いえ、なんでもありませんの。お姉様、わたくしは先に部屋へ戻っておりますわ」

御坂妹(ファイトです、とミサカは16582号を激励しつつこの場を去ります)

トコトコ……

美琴「……その」

16582「ごめんなさい、とミサカは謝罪します」ペコリ

美琴「え? いいわよ、あんたは悪くないし。昨日のあれは、明らかに私に問題があったわよ」
341 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:22:24.67 ID:KAvltmDAO
16582「しかし、もう少しやんわり注意すればよかったものを、あんなキツい言い方をしてしまって……」

16582「本当に、ごめんなさい! とミサカは平身低頭で謝罪します」ドゲザー

美琴「ちょっ、謝んなくていいったら! ……参ったなあ、変なとこが私に似ちゃったわね///」ポリポリ

16582「……ごめんなさい」

美琴「頭上げなさいって。私は怒っても落ち込んでもいないから」

16582「うー……」

美琴「~~~っ! ごめん!」ドゲザー

16582「はぇっ!?」ガバッ

美琴「妹に土下座までさせて。ホント、駄目な姉よね、私って」

16582「お、お姉、様、そんな、あっ頭を、頭を上げて下さい、とミサカは狼狽します」オロオロ

美琴「アンタは、私がアイツと話してた食蜂さんに嫉妬して責めたから怒ったんであって、あの時の私はあれくらい言われて当然だったの」
342 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:24:25.22 ID:KAvltmDAO
美琴「なのに私があんたに頭下げさせちゃって。ホント、こんなんじゃ姉失格よ」

16582「あの時はミサカも大人気なかったのです、ですからそこまでご自分を責めないで下さい、とミサカは再度お姉様に頭を上げて欲しい所存を伝えます」

美琴「許して、くれるの?」

16582「勿論です! とミサカは断言します!」

美琴「……ふへえ~」フニャーン

16582「あわわわ、お姉様が猫どころか軟体動物に!? とミサカは慌てふためきます!」ドウシヨウ!?

黒子「はあ……心配になって戻って来てみれば、案の定こうなってましたのね。ささ、お部屋に戻りますわよお姉様」ヨイショ

美琴「よ~か~ったあ~……」フニャーン

御坂妹「ほらほら行きますよお姉様」ヨイショ

トコトコ……

16582「……お2人共、ありがとうございます、とミサカはひと安心しました」ホッ
343 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:26:01.60 ID:KAvltmDAO
ザッ

11329「ちィーっす迎えに来たよォ、とミサカはブルーに声を掛けます」

16582「わざわざすみませんレッド、とミサカは労いの言葉を掛けます」

11329「イイのイイの、軍覇……じゃなくて! トレーニングに行ってきた帰りだし!///」アタフタ

16582「相変わらず隠すのが下手ですね、どうせデートだったんだろ? とミサカはからかってみます」ニヤニヤ

11329「い、いや、デート/// じゃなくて、トレーニングだったらあ///」イジイジ

16582(ああもう可愛いな畜生/// とミサカは不覚にも萌えました)

第一七学区・とある研究所

18071「ふむ、とりあえずは一件落着ですね、とミサカは胸をなで下ろします」ホッ

16582「ご心配をおかけしました」

18071「まあ、このミサカは大して心配していませんでしたが、とミサカは自身のマイペースっぷりを自慢します」

11329「私は心配過ぎて夜も眠れなかったよ、とミサカは仲間思いな自分をアピールします」
344 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:26:53.03 ID:KAvltmDAO
御坂青黄「「どうせ昼寝してたんだろうが、とミサカはツッコミを入れます」」

11329「何故バレたし、とミサカは軍覇に膝枕ゲフゲフン! ななな、何も言ってないよ!?///」アタフタ

18071「おお神よ、何故我らがリーダーはこんなにも隠し事が下手なのでしょう、とミサカは非科学的な存在に問いかけてみます」

16582「こいつマジで可愛いな、とミサカはそんなレッドが大好きだと宣言します」

11329「うん、どーも///」

翌日、とあるカフェ

食蜂(このカフェ結構好きだわぁ。このレトロな雰囲気がいいわよねぇ。機材も最新鋭なのに違和感なくこの雰囲気に溶け込んでるし)

食蜂(紅茶の淹れ方もきちんと手順を踏んでいるし、コーヒーなんて豆から挽いているし。まさに本格派って所かしらねぇ)

カランコロン

16582「おお、みさきちじゃないですか、とミサカは意外な人物を発見しました」

食蜂「あら碧ちゃんじゃない、奇遇ねぇ。あなたはこの店によく来るのぉ?」
345 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:28:19.50 ID:KAvltmDAO
16582「ここのコーヒーはあの第一位のお墨付きなのですよ? とミサカはコーヒーがこの店の人気メニューである事を明かします」

食蜂「あなたはこの店によく来るの?!」

16582「個人的にはフレンチトーストがオススメです、とミサカはマイフェイバリットメニューを公表します」

食蜂「あなたはこの店によく来るのって訊いてるでしょうがー?!」ムキー!

16582「むふふ、みさきちと間接キッス~♪ とミサカはみさきちの紅茶を飲みます」

食蜂「あっ、こっこらぁ!/// っていうか質問に答えなさい!」ムキー!

16582「このミサカのみならず学園都市在住のミサカご用達のカフェですよ、とミサカは答えます」

食蜂「最初に訊いた時に答えなさいよね!」プイッ

16582「あう……みさきちに嫌われてしまいました、とミサカは落ち込みます」ショボン

食蜂「ああもう、そんな事ないわよぉ碧ちゃん!」ダキッ
346 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:30:42.57 ID:KAvltmDAO
カランコロン

美琴妹「「……なんだかよく分からない場面に遭遇してしまいました」」ナニコレ?

食蜂「あらぁ? そぉんなハズないわよねぇ?」ニヤニヤ

16582「そぉんなハズないですよねぇ? とミサカは同調します」ニヤニヤ

美琴(ホント、なんで適応しちゃったのよ……まいっか)ハア…

美琴「相席してもいいかしら?」

食蜂「勿論♪」

16582「む、お2人も和解されたようですね、とミサカは先日の険悪ムードが嘘のようだと感じました」

食蜂「思わぬ形で御坂さんの弱みを握っちゃったからねぇ♪」ニヤニヤ

御坂「う゛っ……/// 言わないでよ、絶対に言わないでよ?!///」

16582「まあ別に聞かなくても分かってるんですけどね、とミサカは既に情報を取得している事を仄めかします」

美琴「くぉら妹ぃ!/// あんたって子はー!///」グイグイ

御坂妹「ひいいほえんらはいー、ほミハハはひゃらいひはう!」
347 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:32:25.93 ID:KAvltmDAO
16582(そういえば、あなたの名前の由来はなんなのですか? とミサカはネットワークを介し10032号に問いかけます)

御坂妹(私が上条さんから御坂『妹(いもうと)』と呼ばれているのはご存知ですよね? その『妹』の読みを音読みにしただけです)

16582(……やはり他の個体よりも色々と進んでいますね、とミサカはお前19090号より抜け駆け率高いじゃねえかと睨みつけます)ジー

御坂妹(そんな事言われても、仕方ないじゃないですか。お姉様を除けば、私がミサカの中では長女にあたるのですから)フンス

16582(けっ、お姉さんぶりやがって)チッ

食蜂「こら2人共ぉ、ネットワークで喧嘩しないのぉ」

美琴「私達が置いてけぼりになってるわよ?」

御坂妹「あ、すいませんお姉様、食蜂さん」

16582「無視してしまったみたいでごめんなさい、とミサカはお2人に謝ります」
348 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:34:13.42 ID:KAvltmDAO
店員「いらっしゃいませ、ご注文はお決まりでしょうか?」ニコッ

食琴妹青「「「「」」」」

食蜂(海原さん……にしては、どこか違和感があるような……)ウーン…

御坂妹(ええと……彼、エツァリさんですよね?)

16582(お前もかエツァリ氏、とミサカは心の中でツッコミを入れます)

店員「ご注文は?」ニコッ

16582「エスプレッソ」

御坂妹「レモンティーを」

美琴「私はカフェオレで」

店員「かしこまりました。しばらくお待ち下さい」ニコッ

トコトコ……

美琴「……ねえ、あれってエツァリ君よね?」

16582「ええ、間違いなくエツァリ氏です、とミサカは断言します」

食蜂「へぇ、海原さんとは別人なんだぁ。どうりで変な感じがする訳だわぁ……というか、エツァリ『君』?」

美琴「アイツ経由で仲良くなったのよ。というか、仲良くしてやってくれって言われて……」

食蜂妹青「「「言いなりですかそうですか」」」ニヤニヤ
349 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:35:49.90 ID:KAvltmDAO
美琴「うう……///」

食蜂「ふふふ、御坂さんって本当に上条さんが大好きなのねぇ?」ニヤニヤ

御坂妹「さすがの私でもお姉様のいじられ耐性のなさには負けますよ?」ニヤニヤ

16582「やっべえお姉様可愛いな、とミサカはお姉様をいやらしい笑みで見つめます」ニヤニヤ

美琴「う゛~……///」

店員「……」ニコッ

御坂妹青((怖っ!)とミサカはアステカンスマイルに隠された激しい怒りに震えます!)ビクッ

食蜂(いつの間に後ろに……!?)ドキドキ

店員「こちらご注文のエスプレッソ、レモンティー、カフェオレです。ごゆっくりどうぞ」ニコッ

トコトコ……

食蜂(このお店で御坂さんを辱めるような話題を出すのはやめておきましょう)チラッ

御坂妹青((了解))コクッ
350 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:37:12.59 ID:KAvltmDAO
美琴「……そういえば。碧、でいいんだっけ? あんたって誰に名前考えてもらったの?」

16582「実は……///」チラッ

食蜂「えっ? ……ああ、思い出した。私が初めてダラーズマップに行った日にね、彼女を見てすぐに思いついたの」

御坂妹「で、それ以来『碧』と呼び続けている、と。実に安直な名前ですね、髪が青いから『碧』とは」

食蜂「い、いいじゃない別に/// 女の子らしくていい名前でしょ?」

16582「そうだそうだ! みさきちのネーミングセンス馬鹿にするな!」プンプン

御坂妹「というか碧、あなたは何故食蜂さんの呼び方が安定しないのですか?」

16582「む、そんなハズはありません、とミサカは抗議します」

美琴「食蜂さんになったりみさきちになったりしてるわよ? まあ、状況によって使い分けてるんだろうけど」

食蜂「……」ピッ

バチンッ

美琴「っつ~……いきなりなにすんのよ?!」
351 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:38:35.43 ID:KAvltmDAO
食蜂「ちぇっ、やっぱり駄目かぁ。御坂さんにも私を『みさきち』って呼ぶようにしてやろうかと思ったんだけどなぁ」

美琴「いきなりそこまで仲良くは出来ないわよ」

御坂妹「単に名前で呼ぶのが恥ずかしいだけでしょう? 未だに涙子さんや飾利さんを苗字で呼んでいますし」

美琴「う゛っ……/// だ、だって、呼び慣れた呼び方を変えるのって、変に勇気が要るじゃない?」

食蜂「ああ、分かる分かる! 私も派閥の子を名前で呼ぼうとする時、なんだか照れくさくなってついつい苗字で呼んじゃうのよねぇ」ウンウン

美琴「そうよね!? やっぱり恥ずかしいわよね!?」ナカーマ!

食蜂美琴「「わっかんないかなぁ?」」ニヤニヤ

御坂妹青「「わっかんないなぁ」」ニヤニヤ

食蜂「なんにせよぉ、御坂さんにはいつかは必ず操祈って呼んでもらうからぁ」

美琴「その時はあんたも、私の事美琴って呼びなさいよ?」

御坂妹「相変わらず負けず嫌いですねお姉様。言われるまでもなく今から呼べばいいじゃないですか。こういうのは先に呼んだ者勝ちですよ?」

16582「みさきちもですよ? とミサカは今すぐにでも名前で呼び合う事を推奨します」

食蜂美琴「「うう……///」」
352 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:39:45.11 ID:KAvltmDAO
688:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
2人の仲が思いのほか進展していらっしゃる
もう俺がどうこうする必要はなさそうだ

689:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18888
じゃあ次はお前とみさきちの番だな
おい20000号

690:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
呼んだ?

691:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18888
媚薬作って持って来い

692:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15236
!?

693:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14443
ちょwwwwwwいきなり何言ってんの18888号wwwwww
353 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:41:04.87 ID:KAvltmDAO
694:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
いやいやいらないよ!?
今でさえみさきちをキズモノにしたい気持ちを必死で抑えてるのに、媚薬なんて飲んだら一線越えちゃうって!?

695:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18888
勿論飲むのはお前じゃない



 み さ き ち だ




696:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15877
なんかおかしいやつがいるぞwwwwww

697:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka12245
変態って20000号の代名詞だろ?

698:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16555
10033号じゃないの?

699:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14788
19072号だろ?
354 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:42:56.90 ID:KAvltmDAO
700:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
変態→20000号
ドM(真・変態)→10033号
ふたなり→19072号
糠漬け(ドS)→10330号

701:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14423
そういえばドSって今のところ糠漬けだけだな
いやミサワさんがそうじゃないとは言い切れないけど

702:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
はあっ?
ミサカがドSぅ?






分かってんじゃん

703:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16321
認めたwwwwww

704:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka17456
一方通行限定だけどなwwwwww

705:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10099
ヨミカワ達にはいじられまくりのドMちゃんだけどなwwwwww
355 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:44:44.33 ID:KAvltmDAO
706:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
ち、違うもん!
ドMじゃないもん!
いじられまくりだけどドMちゃんじゃないもん!

707:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
あんまりいじってやるなよ、一応末っ子なんだからさ

708:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18888
あのぐらいその場でヤり返せっつの
満更でもない顔でヤられっぱなしでいるからドMとか言われるんだよ

709:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
あー、とにかく媚薬はいらん
俺はやる時はやる子なんだ、だから大丈夫



翌日放課後、学舎の園ゲート前

食蜂「はぁ……また明日ぁ」ショボン

美琴「明日も会えるでしょ? そんなに気を落とさないの」ナデナデ

食蜂「もぉ、子供扱いしないでぇ///」ニヘラ

黒子(うぐぐ……おのれ食蜂めお姉様にナデナデされやがって羨ましい……)メラメラ

御坂妹「ほらほら黒子さん、嫉妬したらいけませんよ?」ナデナデ

黒子「うう……こんなんじゃ慰めになりませんの///」ニヘラ
356 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:46:25.40 ID:KAvltmDAO
食蜂「あら、碧ちゃん?」

黒琴妹「「「あら」」」

16582「こんにちは。いや、こんばんはの時間でしょうか、とミサカは時間の概念が分かりかねます」

食蜂「こんな時間にどうしたのぉ?」

16582「みさきちの部屋に、お泊まりに来ました!」ビシッ

食蜂「へっ!?」

黒琴妹「「「」」」

美琴「おい、妹」ボソボソ

御坂妹「いやいや止めるのは無理ですって」ボソボソ

黒子「妹様に無理でしたらわたくしにはもっと無理ですわ」ボソボソ

食蜂「あ、あの、ちょ、ちょっと待ってぇ? いきなり言われても困るわぁ」

16582「……」ウルウル

食蜂「……はぁ、分かった。なんとかしてみるわよぉ」

16582「……!」パアア

食蜂(か、可愛い!///)ドキーン!

16582(計画通り!)ニヤリ
357 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:48:11.41 ID:KAvltmDAO
常盤台内部寮

婚后「あら、碧さんじゃありませんの」

16582「出たなデコ巨乳3号、とミサカは婚后さんを微妙なニックネームで呼びかけます」

婚后「もう少しマシな呼び方をしてくださる?! と言いますか3号ってどういう事ですの?!」

食蜂「私も気になるわぁ」

16582「まあ追々と言う事で、とミサカは返答をぼかします」

食蜂「必ずよぉ?」

婚后「何故わたくしが1号じゃありませんのー?!」

16582「気にすんのそこかよ?! とミサカは心底驚きました!」

食蜂の部屋

16582「おお……」

食蜂「私のお部屋へようこそぉ☆」



920:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
・・・おい
・・・寮の部屋だよな?
・・・お姉様の寮と同じ造りだよな?
・・・ここどこ?
358 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:49:47.69 ID:KAvltmDAO
921:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
・・・なにこれ
・・・星空に囲まれてる

922:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
・・・なにこれ
・・・素敵
・・・ズルイ

923:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
・・・落ち着け
・・・ただの室内プラネタリウムだろ

924:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18888
よし、ちょうどいい感じに暗いし襲っちまえ

925:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14255
お前の頭ん中はそればっかりかwwwwww

926:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka112664
ガチエロミサカktkr

927:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
おい
キャラ被ってんなよ
変態は俺の代名詞だっつの
359 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:51:53.91 ID:KAvltmDAO
928:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18888
人を変態扱いしてんじゃねえよ
惚れたならヤっちまえ、ただそれだけの話だろうが

929:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16622
なにその短絡思考wwwwww

930:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
・・・よし!
私もあの人と既成事実あbbbbbb

[ログアウトしました]

931:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
誰がさせるかよ、クソッタレの三下春厨が!

932:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
運営様、口調口調

933:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka16582
いやだからちょっと待て18888号、いきなりは逆に嫌われるっつの
ゆっくり攻めるべきだろ普通
360 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:52:55.37 ID:KAvltmDAO
934:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18888
なるほど、キスからか
手ぬるいな

935:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13669
キャー!
ガチエロよー!

936:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
呼ばれた気がする

937:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
うん、呼んでないけど来たなら協力頼む
変態は俺とお前と

938:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15000
大五郎~♪

939:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14000
ちゃーん!

940:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
なにそのコンボwwwwww

941:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15407
不覚にもwwwwww

942:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13325
キリ番ミサカは馬鹿ばっかだwwwwww
361 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:54:15.67 ID:KAvltmDAO
943:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18888
・・・あれ?
俺の考え方って・・・変なの?

944:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misakaxxxxx
んー・・・
ミサカはあなたと同じで先手必勝派だな
あっでも・・・
いざその時になったら恥ずかしくてフリーズしちゃうかも
キスとか臆面もなく出来ちゃう打ち止めが羨ましいわ

945:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10093
お姉様にもあんな頃があったんだと思うと胸熱

946:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
今や真逆だもんなw

947:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka Mikoto
うーっす、ちょろっといいかしら?
おい妹、私は今でも素直だっつの
362 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:56:06.58 ID:KAvltmDAO
948:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka19090
は、はひいっ!!
ぬなななぬななんでしょうかお姉様?!

949:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10039
驚き過ぎだろwwwwww

950:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13577
どうしたんです?
なにか問題でも起きました?

951:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka Mikoto
ねえ、誰か黒子見なかった?
夕餉の後から姿が見えないの

952:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
えっマジで?
明日は調整あるから担任に休むって伝えて欲しいのに
363 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/08/15(月) 23:57:32.21 ID:KAvltmDAO
953:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka18888
黒子って・・・

(視覚共有:ON)

こいつ?

954:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka14552
あれ!?
なんでお前一緒にいんの?!

955:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka11028
風紀委員の緊急の呼び出しがあったんだ
今同じく呼び出された18888号が一緒に現場に向かってる

956:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka13222
おいwwwwww
ガチエロと変態淑女ってwwwwww

957:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka15800
なにそのヤバげなコンビwwwwww

958:以下、名無しにかわりましてミサカがお送りします ID:Misaka Mikoto
ったくあの子は・・・
一声掛けてけから行けってのよ、変なとこでそそっかしいんだから
366 : ◆bmhfkfa1022011/09/15(木) 23:06:42.54 ID:NIS8arKAO
近況報告

ちょっと先の展開が思いつかないので筆休め中
と思いきやなんか別の妄想を書きため中
代わりにこのスレ内のミサカやこれから登場するであろう面々の設定を考えてしまったので起きてれば日付が変わった頃に投下するかも
367 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/10/01(土) 20:36:37.16 ID:oQneFaOAO
ひっそり設定投下 
368 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/10/01(土) 20:43:25.70 ID:oQneFaOAO
・10093号…御坂 莱華(ライカ)
 当スレの(一応)主人公、通称オタ子。
 現在は黄泉川家の隣の部屋に住んでいて、炊飯器調理法を習うついでに番外通行をからかいに黄泉川家に足繁く通っている。
 実は魔術と能力のどちらも行使できる『異能複合体(ハイブリッド)』だが、その事実はごく一部を除き伝えていない。

・13600号…御坂 飛燕(ヒエン)
 ハイテンションミサカ、ウザさNO.1。
 妹達で唯一『原石』としての能力(空間移動)を発現した希有な存在。
 莱華からフィアンマの世話係を押し付けられ最初はぶーたれていたが、最近やけに仲良くなってきているらしい。

・14096号…御坂 深空(ミソラ)
 暴食ミサカ。
 世界中を旅しながら大食い選手権の優勝をかっさらうツワモノ。
 当初の目的である恩人の少女・五和とは無事再会したようで、今では親友の間柄となっている。
 彼女も『異能複合体』なのだが、どんな魔術を使うのかは不明。

・15000号…御坂 節紀(ミサキ)
 エツァリ大好き歌ミサカ。
 やたら嫉妬深く、ちょっとした事ですぐにヤンデレる。
 彼女も『異能複合体』で恢復魔術が使えるが、使用後激しい頭痛に襲われるという副作用がある。
369 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/10/01(土) 20:46:16.09 ID:oQneFaOAO
・10032号…御坂 妹(マイ)
 MNW運営代理。
 半年前の一件以来、いつか姉に追いつく事を夢見て常盤台中学に入学。
 最近大能力者になったが、妹達には内緒にしている。

・10039号…御坂 円(マドカ)
 毒舌ミサカ、上条に対しては特に辛辣。
 抜け駆けしようととある高校の用務員を始めたら、思いの外仕事にハマってしまったらしい。

・13577号…御坂 英(ハナ)
 柵川中学二年。
 初春のハッキング技術を盗む為、風紀委員第一七七支部に入り浸る。
 佐天の影響で知り合いにスカート捲り(美琴の場合は短パン下ろし)をするようになってしまったセクハラミサカ。

・19090号…御坂 翠(ミドリ)
 元祖抜け駆け。
 冥途帰しの病院で看護助手として働いているが、未だにビビリなので夜の巡回だけは断固拒否する。

・打ち止め…御澤 希望(ミサワ ノゾミ)
 THE・運営様、一方通行ラブ(ただし家族愛)。
 小学校の分の義務教育課程は一方通行のコネで免除され、早くも中学入試の準備中。

・番外個体…御澤 真琴(ミサワ マコト)
 一方通行の嫁(自称)。
 黒い翼は克服したが、恋愛系の精神攻撃ですぐふにゃる。
 断崖大学学園都市分校在籍。
370 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/10/01(土) 20:49:51.03 ID:oQneFaOAO
・11329号…御坂 朱(アケミ)
 元ショタレッド。
 削板に惚れて能力開発を続けるうち、何故かベクトル操作が出来るようになった多重能力ミサカ。
ただし視認可能な動体のベクトルしか操れず、反射も演算しないと出来ない。
 ダラーズマップでは店長代理という立場だが、店長が度々出掛けるうえ、自身が仕切り上手なせいで店長扱いされている。

・16582号…御坂 碧(アオイ)
 元ショタブルー。
 メイド萌えミサカ、食蜂ラブ。
 度が過ぎたミーハーでやたらと惚れっぽいのが玉に瑕。
 精神感応系能力対策に絞って開発を行っているので精神操作は通じないらしいが、どう見ても情緒不安定なうえに振れ幅が極端。

18071号…御坂 山吹(ヤマブキ)
 元ショタイエロー、繚乱家政女学校外部研修クラス在籍。
 土御門とは未だに友達止まりだが、ゆっくりオトすつもりなので問題ないのだとか。
 特技は早着替え。

・18888号…御坂 八尋(ヤヒロ)
 学園都市帰還組の中では数少ない働くミサカ、風紀委員所属。
 想い人に性的な意味で迫らせる事が多いのでガチエロ扱いされがち。
 その割に自身への好意に全く気付かないせいで『ミサカミジョー』と揶揄されている。
371 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/10/01(土) 20:55:50.80 ID:oQneFaOAO
・12907号…滝壺 守弓(マユ)
 『アイテム』に拾われたミサカ、滝壺の義妹。
 『アイテム』と共に行動している為か、口癖が伝染ってしまっている。
 浜面ラブ、むしろ『アイテム』ラブ。
 『よろづ屋ハマー』のエージェント。

・13355号…麦野 守利(マモリ)
 妹達内では通称電波。
 麦野が好き過ぎて自ら義妹になる事を志願したミサカ。
 『よろづ屋ハマー』のエージェント。

・17600号…御坂 良巳雅(ラミア)
 通称スネーク、エツァリの弟子。
 当初はエツァリに惚れて(弾みで)弟子入りしたのだが、今ではダメ義兄だと本気で思っており、彼への恋心は完全になくなったようだ。
 トチトリと共に節紀とショチトルをからかう事が最近の趣味。

・11028号…御坂 黒江(クロエ)
 黒子大好きミサカ。
 風紀委員第一七七支部のエースチーム『疾走組(スパート)』の一角を担う。
 黒子の御坂一族への変態行為を抑えさせた功労者。

・14001号…御坂 衛己(エイコ)
 垣根のお目付役であるミサカ。
 常に野球帽を被っているが、特にこだわりがあるわけではない。
 垣根の演算パターンを参考に『電離外套(プラズマクローク)』を編み出した。
372 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/10/01(土) 21:13:49.81 ID:oQneFaOAO
◎妹達周辺の人々

 家族関係

・御坂美琴
 THE・お姉様(オリジナル)、常盤台三年。
 ちょくちょくMNWにて海外組の近況を確認したり、妹達と一緒になって馬鹿騒ぎしたりしている。
 未だ上条に告白出来ずにふにゃる純情娘。

・御坂美鈴
 THE・お母様(ミサカルーツ)。
 美琴の告白(妹達の存在について)を受けても動じないどころか「みんな私の娘だ!」と断言する懐の深さを持つ母親の鑑。
 上条詩菜と共に美琴と当麻をくっつける作戦を展開中。

・一方通行
 希望の義兄、真琴の旦那(予定)。
 度々妹達の馬鹿騒ぎに巻き込まれる不憫な人。
 能力未使用でも希望を肩車して移動出来る程度には筋力がついた。

・黄泉川愛穂
 我らが肝っ玉お母じゃん。
 炊飯器料理のスペシャリストにしてとある高校の体育教師兼敏腕警備員である爆乳。
 近々一方通行を養子に迎えようと画策中らしい。

・芳川桔梗
 自他共に認める甘い女、残念美人系自宅警備員。
 家事を手伝うようにはなったが、職探し以外の理由では決して外に出ない。
 ……と思いきや、何故か病院に足繁く通っているらしい。
373 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/10/01(土) 21:21:21.50 ID:oQneFaOAO
『アイテム』

・浜面仕上
 滝壺の旦那兼パシリ系みんなのダメ兄ちゃん担当。
 各種資格を取得しまくり、馬鹿面の汚名は返上しつつある。
 『よろづ屋ハマー』経営者。

・麦野沈利
 リーダー兼セクシー系おねいさん担当。
 守利を義妹にしてからは守利大好き義妹馬鹿になったが、浜面も大好き。
 断崖大学学園都市分校在籍、『よろづ屋ハマー』の魅惑のエージェント。

・滝壺理后
 浜面の嫁兼脱力系みんなのお母さん担当。
 浜面とマユをヤンデレ的に溺愛するが、他の面々も平等に応援している。
 『よろづ屋ハマー』の経理担当。

・絹旗最愛
 やんちゃ系超妹担当。
 書類上の在籍だった常盤台に復学して早半年、ルームメイトの黒子共々愛玩動物よろしく愛でられているチビッコ。
 『よろづ屋ハマー』のマスコットエージェント。

・フレンダ=セイヴェルン
 スレンダー系ちい姉ちゃん担当。
 結局クローンではなく奇跡的に生きていた所を冥土帰しに救われたのだった。
 妹のフレメアとは週イチで会いに行っているが、本来の目的は別にある模様。
 『よろづ屋ハマー』のおっちょこちょいエージェント。

・黒夜海鳥
 不良娘系妹ちゃン担当。
 みんなから生暖かい目で見られて恥ずかしいので最近はニヒルぶるのを控えている。
 『よろづ屋ハマー』の破天荒エージェント。
374 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/10/01(土) 21:29:41.70 ID:oQneFaOAO
その他

・食蜂操祈
 常盤台三年、通称女王(MNW内ではみさきち)。
 美琴を毛嫌いしていたが、実は友達になりたいだけのツンデレさんだった。
 碧とラブラブ。
 百合力アゲアゲ中だゾ☆

・白井黒子
 常盤台二年、敏腕風紀委員ですの。
 黒江のおかげで以前より変態成分が大分抑えられ、綺麗になった。
 第一七七支部のエースチーム『疾走組(スパート)』のリーダー。

・初春飾利
 柵川中学二年、風紀委員所属。
 異能力者に進化した弊害か、黒子に対する毒気が強くなったうえに時々美琴にも毒を吐くようになった。
 しかし佐天さんには相変わらず翻弄されっぱなし。
 第一七七支部のエースチーム『疾走組(スパート)』の一角。

・佐天涙子
 柵川中学二年、英のルームメイトにして初春の親友。
 美琴に対しては呼び捨てタメ口は当たり前、むしろ年下扱いの姉御肌。
 この一年で能力者同士の喧嘩に割って入り拳一つで両成敗するバイオレンスガールに進化した。
 その様は『白梅の女番長』なる都市伝説として語られている。

・風斬氷華
 ヒューズ=カザキリ、妹達専属天使様(ミサカのアイドル)。
 MNWに不定期で出没し、妹達とほのぼのトークを繰り広げるオドオド爆乳メガネっ子。
 妹達の間では『リアルで逢えたら寿命が三年延びる』ともっぱらの評判。

・垣根帝督
 冥土帰しのおかげでようやく人間に戻れたイケメルヘン(ただし体は女)、妹達内では通称かきねえさん。
 衛己の気分が乗らないと外に出られないので、普段は妹達の調整係として臨床研究エリアに引きこもっている。
 ただしちょくちょく抜け出して屋上で遊んでいたりする。
375 : ◆bmhfkfa102[sage]:2011/10/01(土) 21:36:32.53 ID:oQneFaOAO
終わり

今のところ続きは浮かばない、代わりに10人のスネークが色々スネークする話とか書きためてたりする
もう5人増えた 
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東海)[saga]:2011/11/22(火) 23:24:17.25 ID:DimgXYSAO
◎生存報告

軍覇妹、ミサカ大戦以来三度目の『続きが出てこない病』を発症しますた
なので気分転換に前スレの焼き直し(ややシリアス)や『メンバー』もといショチトル×佐天の友情メイン(ヒートフルコメディ)の話を書き始めてたりしまする
多分別スレ立てるので、それまでにこのスレをどうにかしたい所存
377 : ◆bmhfkfa102[saga]:2011/12/31(土) 21:22:41.02 ID:QRSMV16AO
さていつも通りに人がいないうちにちょっとしたやつを投下 
378 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:24:54.62 ID:QRSMV16AO
垣根「衛己~、どっか出掛けようぜ~?」

14001「やだ、ダルい」

垣根「よし、調整してやるよ」ワキワキ

14001「昨日したし。つか手つきがヤらしい」シッシッ

垣根「なあ、たまには病院の外に出たいんだよ。頼むから出掛けようぜ?」

14001「出てんじゃん。屋上に」

垣根「そうじゃなくって~! お買い物とか行きたいの~!」

14001「キモい。女っぽく喋るな」

垣根「無~理! だって私、女の子だもん☆」

14001「………………」スチャッ

垣根「衛己さん、俺が悪うございました。反省してますからその物騒なモノをしまって下さい」ドゲザ

14001「……ったく」ポーイ ガシャッ

垣根「畜生、こうなったら無理矢理抜け出してやbbbbbb」ビリビリ

14001「行かせねえよ、バカ」

垣根「出掛けたい出掛けたい出掛けたい~!」ジタバタ

14001「ガキかアンタは。駄目だっつの」

垣根「……じゃあ、もういいよ。あ~あ、せっかく衛己に服でも買ってやろうと思っぐえっ」グイッ

14001「ほら行くよ」グイグイ

垣根(相変わらず現金なやつ……ま、そこが可愛いんだけどな)ズルズル
379 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:31:12.97 ID:QRSMV16AO
病院ロビー

19090「あ、お出掛けですかかきねえさん?」

垣根「おう」

19090「……」ウズウズ

垣根「……お前も来るか?」

19090「いえその、翠にはまだ仕事がありますので……」ウズウズ

垣根「そうか、そりゃ残念だな」

19090「あう……では、いってら」ガシッ

14001「来い」

19090「あ、あの、翠には、まだ仕事が、あう~!」ズルズル

セブンスミスト

14001「よし、早速着せ替えタイムだ」ガシッ

垣根「はっ?」

19090「職務放棄させられた責任は取ってもらいます、と翠はかきねえさんの腕を絡め取ります」ガシッ

垣根「ちょっ」



<俺のせいかよー!?

佐天「あ、妹ちゃん達だ。なんか綺麗なお姉さんを連れまわしてる」

美琴「翠ったら、なんでナース服のままなんだろ」

佐天「ほら何してんの、追っかけるよ美琴!」グイッ

美琴「えっちょっ佐天さん!?」
380 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:32:39.34 ID:QRSMV16AO
試着室前

<ちっくしょー、何で俺がこんな目に……

14001「仕事中の翠を連れ出した罰」

19090「実際にここまで引っ張ってきたのは衛己ですけどね、と翠は苦言を呈します」

14001「嫌なの、帰るの」

19090「うう……さすがに、この格好のままウロウロするのは、と翠は着替える間もなく来たので、は、恥ずかしい……///」

<似合ってるんだから問題ねえだろ

14001「同感」

19090「恥ずかしいものは恥ずかしいんです! と翠は怒りのあまり叫びます!」

<叫んだら注目浴びるぞ? もう遅えけど

19090「はう! あ、あうう……///」

ヒョコッ

垣根「……時に衛己さん」

14001「何」

垣根「これ、露出多過ぎやしねえか?」

14001「その程度で」

シャッ

垣根「おいい!?///」

14001「うん、似合ってる」

19090「はわわ、なんと大胆な……/// と翠は自分がその格好であるかのように恥ずかしがります///」

垣根「いや、あのさ。さすがにヘソ出しミニスカ生足ってのはちょっといただけないかと///」モジモジ

14001「男が細かい事気にすんな」

垣根「気にするわ!/// つか女だし!///」
381 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:38:05.23 ID:QRSMV16AO
佐天「おお、あのお姉さんスッゴいセクシー」ボソボソ

美琴「……綺麗」ポー

佐天「では美琴隊員、あの3人に突撃取材を敢行したまえ!」ボソボソ

美琴「ふえっ!?」

佐天「さあレッツゴー!」ドーン

美琴「うわあっ!?」

19090「おやこんにちは、と翠はどこからともなく現れたお姉様に挨拶をします」

14001「覗き見とは趣味が悪い」

美琴「イヤイヤ覗イテナンカイナイデスヨ?」

垣根「ふむ。オリジナルの方が胸あるな」マジマジ

美琴「!?///」バッ

垣根「さすがオリジナル、可愛いな。妹達の五割増で可愛い」

美琴「ど、どうも///」

14001「ほら次はコレとコレ」ポイポイ

垣根「コラ、商品投げんな! ってまたこんな」

14001「さっさと着る」

シャッ

美琴「ねえ、今の美人さんって誰なの?」

14001「第二位」

美琴「ウソ!? 第二位って男じゃなかったの!?」

<まあ、色々あったんだよ。察してくれ

美琴「ああ……やっぱり苦労してるんですね」

19090「苦労なんてレベルじゃないんですけどね」ゴニョゴニョ

14001「で、姉は何で私ら尾けてたの」

美琴「た、たまたま見かけたから声を掛けたのよ。別に尾行なんてしてないわよ?」
382 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:43:07.22 ID:QRSMV16AO
ヒョコッ

垣根「……衛己さん」

14001「何」

垣根「コレもちょっと恥ずかしいんですが……///」

14001「さっきより露出は少ないでしょ」

シャッ

垣根「ぎゃあっ!?///」

美琴「うわ……///」

19090「なんと開けっぴろげな……/// と翠ははだけた黒ライダースーツに胸だけチューブトップなかきねえさんを凝視します///」

14001「恥ずかしいなら、前、閉めれば」

垣根「そしたらチューブトップ見えないだろ! もう着替える!」

シャッ

佐天「ちーっす妹ちゃん達!」

14001「げ、セクハラ大好き番長」

佐天「これこれ衛己くん、誰が番長かね?」

美琴「セクハラ大好きは否定しないんだ!?」

19090「」ササッ

佐天「うーん、翠ちゃんにはまだ慣れてもらえないかあ」

美琴「いい加減人見知りぐらいは克服しなさいって」

19090「うー///」ドキドキ

シャッ

垣根「どっちも私服としては却下。さすがに派手過ぎる」

14001「部屋着ならいいと」

垣根「言ってねえ」

14001「仕方ない、選び直してくる」

トコトコ……
383 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:45:18.30 ID:QRSMV16AO
美琴「……ねえ翠。私、いつも思うんだけどさ」

19090「何でしょう、と翠はまた人見知りの事をツッコまれるのかと」

美琴「そうじゃなくて。衛己って妙に淡白よね」

19090「淡白というより冷淡という感じかと、と翠は彼女が損な性格である事は認めます」

垣根「……多分」

美琴「多分?」

垣根「俺の演算パターンを移植したからじゃねえかな」

美琴「へっ? 何でまたそんなややこしい事をしたのよ?」

垣根「あいつは自分の為とか言うんだろうけどな……俺を、守る為だと思う」

美琴「あなたを? 何でよ、超能力者なんだから守る必要なんてないじゃない」

19090「先程かきねえさんが言った通り」

垣根「俺は一度、『死』を迎えた」

美琴「!?」

佐天(な、なんかいきなりシリアスなムードに……)オクチチャックウィルソン

19090「か、かきねえさん!」

垣根「心配すんな、大丈夫だ」

美琴「死、んだ?」

垣根「ああ。あれはもう、死んだと言っても遜色ない状態だった」

垣根「一年前、俺は戦いを挑んだ。第一位、一方通行に」

美琴「あいつに……」
384 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:46:37.86 ID:QRSMV16AO
垣根「いいとこまで行ったが、あいつが隠し持ってた理解不能の『力』であっという間にねじ伏せられた」

垣根「ほとんど原型を留めない程、身体をグチャグチャに潰さてな。だが、幸か不幸か頭は無事だった」

垣根「回収された俺の脳は、『未元物質』を生み出す機械として利用されてたらしい。勿論、学園都市の兵器として使う為にな」

美琴「そんな……酷い」

佐天「で、それと衛己ちゃんがどう繋がってくるんですか?」

垣根「そうして製造された兵器が戦場に投入された日。衛己が俺の脳を奪還しに、単身施設に乗り込んだんだ」

垣根「無事奪還に成功した衛己は、冥土帰しに俺の脳を持って行き、身体を再生するよう依頼したんだと」

美琴「何であの子は、そこまでしたの?」

垣根「……礼だよ、多分な。一方通行に挑む少し前、気まぐれで不良に絡まれてた衛己を助けたんだ」

垣根「それ以来、『恩を返すまでは決して離れない』っつってしつこく俺につきまとってきてな」

美琴「……ふうん」

垣根「もっとも、一方通行に喧嘩売った日は上手い事離れてもらってたんで、戦いに巻き込まずに済んだけどな」

佐天「へえ……優しいですね」

垣根「はっ、優しさなんかじゃねえよ。そん時は、単純に邪魔だと思ったからそうしたんだ」
385 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:48:19.15 ID:QRSMV16AO
14001「嘘吐け。邪魔とか言いながら半泣きだったじゃない」ポイポイ

垣根「ッ!? おまっそれは」

シャッ

美琴「あの、話の途中だったんだけど」

14001「垣根を助けたのは恩返し、それは認める。でもね」

美琴「でも?」

14001「垣根の演算パターンを移植したのは、私の能力を強化する為。他に理由はない」

佐天「垣根さんを守れるだけの力が欲したかったんだよね?」

14001「……ちが」

佐天「ね?」ニコッ

14001「………………うん」コクリ

美琴「……はあ、なんだかなあ。揃いも揃って私に似ちゃって///」ポリポリ

佐天「そりゃそうだよ。だって美琴の妹なんだから!」

美琴「うう~……///」

ヒョコッ

垣根「……衛己さん」

シャッ

垣根「ぎゃをうっ!?///」

佐天「おお! メイド服だ!」

美琴「……なんか腹立つ」イラッ

19090「……胸が強調されてますね、と翠はお姉様に右ならえします」イラッ

14001「うん、ムカつくから駄目だな」

シャッ

<予告なしで開けんな!

14001「私に常識は通用しない」

美琴「TPOはわきまえなさいよ」
386 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:50:48.02 ID:QRSMV16AO
佐天「でもカーテンを勝手に開けたくなる気持ちは分かるよ。弄り甲斐あるもんね、超能力者って」チラッ

美琴「何でそこで私を見るの!?」

シャッ

垣根「なあ衛己、いい加減普通に着れる服選んできてくれる!?」

14001「やだ。ダルい」

垣根「体調関係ねえし!」

19090「着せ替え人形のクセに口答えするな、と翠は珍しく罵声を浴びせてみます」

垣根「酷い! 私泣いちゃう! しくしく!」

14001「ウッザ……ほら、コレ着てみて」

垣根「へいへい」

シャッ

美琴「仲がいいんだか悪いんだか」

佐天「何て言うか、独特のやり取りだよね」

19090「翠もあんなパートナーが欲しいです、と翠は羨ましがります。上条さんください」

美琴「そんなのダメ! ……わ、私のじゃ、ないけど///」

佐天「えっ? まだコクってないの?」

美琴「うっ……/// だ、だって……///」ハズカシイ…///

佐天「ないわー」ナイワー

美琴「う~……///」
387 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:52:06.51 ID:QRSMV16AO
19090「仕方ないですよお姉様ツンデレだし」

美琴「違うし!」

佐天「デレふにゃだもんね」

美琴「ふにゃって何!? てか言われる程デレデレしてにゃいし!///」

14001「御坂一族が照れすぎて漏電する現象を指してふにゃるという、と妹が言ってた」

美琴「私、そんな事になるんだ……なんか、それもそれで恥ずかしいものがあるわね///」

シャッ

垣根「どうよ!」ビシッ

佐天「おおー。やっぱスーツ似合うなあ」

19090「やっぱ? と翠は疑問に思います」

佐天「前に屋上で遊んでた時、垣根さんスーツ着てたでしょ」

垣根「いつぐらい?」

佐天「ひと月ぐらい前かな。なんか屋上にでっかい鳥みたいのがいるなーと思って近づいてみたの」

垣根「で、近くで見たら翼の生えたパンツスーツのお姉さんだったと」

佐天「そうそう、美琴が好きそうな感じの」

美琴「いや、メルヘンチックなのはちょっと……」

垣根「アレがメルヘンだって自覚はあるけど、女の子に引かれるとちょっといやかなりショック」
388 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:53:06.10 ID:QRSMV16AO
佐天「なるほど、美琴的には天使はワンピに下着なしが正義なんだね」

美琴「そ、そういう事じゃなくて!///」

垣根「さすがに下着なしはないわー」ナイワー

美琴「言ってないし、思ってないから!///」

14001「よし、ソレっぽいの持ってくるから下着脱いどいて」

垣根「いや着ないからな!?/// そして脱がないからな!?///」

美琴「………………///」ゴクリ

垣根「何か生唾飲み込んだよこの人……」ヒクワー

19090「お姉様……一体何を妄想しているのですか、と翠は念の為に確認しながらドン引きします」ヒクワー

佐天「あれだよね、自分がその格好で彼氏さんに迫ってるとこ妄想してるんだよね?」ポンッ

美琴「ふぎゃあ!?/// ち、違う、違うから!///」ブンブン

垣衛翠「「「うわあ……」」」

美琴「う~……もう、佐天さんったら///」

佐天「にひひひひ、ごめんにゃさ~い」ニヤニヤ
389 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:54:29.07 ID:QRSMV16AO
14001「さて垣根、早く下着脱げ」

垣根「脱がないっての!///」

14001「じゃあ姉で」

美琴「ふぇっ!?/// む、無理だから!///」ブンブン

佐天「じゃああたしがやる」ノ

19090「いえいえ翠がやります」ノ

14001「なら私がやる」ノ

垣根「いや待てお前ら俺がやる」ノ

佐衛翠「「「どうぞどうぞ」」」

垣根「……ハメられた」ガクッ

美琴(助かった……)ホッ

14001「冗談はさておき。コレ、着てみて」

垣根「はいよ」

シャッ

19090「事ある毎に『男』を主張する割にはちょくちょく女言葉になってますよねかきねえさん、と翠は細かい事を指摘します」

美琴「身体が女の子になった影響が脳にも来てるんじゃない?」

佐天「そう考えると、美琴がツンツンしなくなってきたのも身体の成長が関係してるのかもね。主に胸の成長が」

美琴「……佐天さん、最近ちょっとえっちだよね///」

19090「公衆の面前で親友のスカートを捲る人のどの辺が『ちょっと』えっちなのでしょう、と翠は細かい事を指摘します、partⅡ」
390 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:55:33.64 ID:QRSMV16AO
佐天「さ~て、どの辺かにゃ~?」

ピラッ

19090「いひゃあっ!?/// も、もう、佐天さん!///」プンプン

佐天「相変わらず可愛い反応するねえ、翠ちゃんってば」ニヤニヤ

19090「う~……///」

美琴「今分かった。翠が佐天さんに慣れられないのはセクハラが原因だわ」

佐天「なるほどなー」ズリッ

美琴「ひっ!?/// もう、佐天さんのえっち!///」ポコポコ

佐天「わっはっはー、隙だらけな美琴が悪いのだ!」

垣根(なにしてんだ女学生共ー!?/// 何か恥ずかしくて開けるに開けられねえじゃねえかー!?///)

14001「短パン履かなきゃいいのに」

美琴「そしたらスカート捲られるじゃない!///」

19090「まあ捲るまでもなく見えそうなんですけどね常盤台のスカートは、と翠は細かい事を指摘します、partⅢ」

佐天「見えないモノを見ようとして、その幻想(スカート)を捲り上げる……コレがまた快感なんだよねえ。まあ友達にしかやらないけど」

美琴「捲られた方はたまったもんじゃないけどね///」
391 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:58:01.40 ID:QRSMV16AO
<あのー……開けていいかしら?

19090「どうぞ。今なら我々のスカートの下の花園が見放題ですよ、と翠は爆弾を投下します」

<馬鹿! 女の子がそんなはしたない真似しちゃいけません!

14001「見たいクセに」

シャッ

垣根「そんな訳ねえだろ」ピラッ

美琴「み、見てんじゃないのよ!///」キャッ

19090「キャッ/// と翠は慌てて目を隠します///」キャッ

垣根「俺が見たいのは、お前のぱんつだけだ」キリッ

佐天「わお、ヒモパンとは大胆なり」

14001「………………」ジトー

垣根「なんだ、外出する気満々だったんじゃねえか」ニヤニヤ

14001「………………うるさい」ジトー

美琴「外出用の下着がヒモって。ないわー」ナイワー

19090「ないわー、と翠はお姉様に追従します」ナイワー

佐天「白井さんも普段ヒモパンだよね」

美琴「黒子の場合、半分は私をからかう目的でヒモパン履いてるのよ」

14001「履き心地いいのに」

垣根「そうそう。肌に直接触れるもんなんだし、心地よく着たいじゃねえか」

美琴「まあ、気持ちは分からなくもないけどね」

佐天「つまり、履いてみた事はある、と」ニヤニヤ

美琴「……ハッ!? しまった口が滑った!///」
392 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 21:59:44.34 ID:QRSMV16AO
19090「お姉様もついに大人の階段を上り始めたのですね、と翠は感慨深げに頷きます」ウンウン

垣根「翠は未だに縞パンだけどな」

19090「~~~~~~!///」ポコポコ

14001「………………」ポコポコ

垣根「わ、悪い悪い! つか何で衛己まで!?」

佐天「めっちゃ無表情だけど、何か楽しそうだよね」

14001「うん、垣根弄るの楽しい」

美琴「演算パターンを移植した影響が感情に来てるってとこかしら?」

佐天「よく分かんないけどそんな感じでしょ」

衛己翠「「またいい加減な」と翠は衛己と見事にハモりつつツッコんでみました」

14001「まあネットワークで同期取ってハモってるんだけどね」

美琴「ネットワークには普通に繋がってるんだ」

14001「そりゃ妹達だし」

佐天「そういえば、衛己ちゃんはどんな能力になったんだっけ?」

14001「電離体制御」

美琴「私も今チャレンジしてるんだけど、なかなか上手くいかないのよね。なんかコツとかあるの?」

14001「常識を逸脱する」

美琴「……うん、地道に頑張ってみるわ」

19090「さすがに常識は踏襲したいですよね、と翠は同意して頷きます」ウンウン

佐天「せっかくCカップなのに勿体無い」

美琴「バストサイズは関係ないでしょ!?///」
393 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:01:01.12 ID:QRSMV16AO
垣根「……あのー」

佐天「おっとごめん、ミカちゃん忘れてたわ」

垣根「み、ミカちゃん言うな!///」

美琴「ミカちゃん? 『帝督』じゃなかったっけ?」

垣根「ああ、今は女だからな。改名しようと思って色々な人に候補考えてもらってんだ」

佐天「あたしは帝督の『帝』に『都』で『みかど』をプッシュしてるんだ」

美琴「なんかカッコイイ! あ、私も考えていいかな!」ワクワク

垣根「否定系はいらない感じのテンションだな」

14001「ちなみに私は御伽噺の『御伽』で『みか』」

19090「翠も『みか』が付く名前を考え中です、と翠は報告します」

美琴「『みか』が付くのが条件か……」ウーン…

垣根「そんな条件を付けた覚えはねえんだが」

14001「じゃあ名前の読みを『みか』じゃなくて『メルヘン』にしようかな」

垣根「勘弁してください」

19090「うわあ相変わらずかきねえさんに容赦ないわ、と翠は衛己の言動にドSの片鱗を垣間見ました」

佐天「あたし『みか』なしのも考えてみますね」

垣根「そもそも『みか』にこだわる理由が分からない」

佐衛翠「「「だって『みか』っぽいし」」」

垣根「どこが」
394 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:03:06.93 ID:QRSMV16AO
19090「雰囲気ですかね、と翠は答えます」

14001「顔と胸」

佐天「ミカちゃん人形そっくりだから」

垣根「おい衛己! 他の二人がそれっぽい感じだからってスルーされると思うなよ!?」

美琴「我が妹ながら随分とえげつないわね」

14001「だって90のGだぜ?」

佐翠琴「「「ま、負けた……」」」ズーン

垣根「おいおい、お前らはまだまだ育つだろ。今からそんな悲観的になっちゃ駄目だぜ?」

佐天「だってさあ、知り合いが85のD以上ばっかりなんだもん」

美琴「婚后さんなんか87のFって言ってたし」

垣根「どうなってんだイマドキの女子中学生」

14001「ちなみに姉達のサイズは」

美琴「そ、そんなの、訊いてどうするのよ///」

佐天「あたしも美琴も82のCだよ」

美琴「ぎゃあっ!?/// ちょっ、ちょっと佐天さん!?///」

14001「80超えてる時点で充分大きいよね、年齢的な意味で。ちなみに私は78のB」

19090「翠は75のAです……どうしてこうなるのでしょう、と翠はダイエットをすると何故か真っ先に胸が痩せる事を嘆きます」

垣天衛琴「「「「しなきゃいいのに」」」」
395 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:05:13.17 ID:QRSMV16AO
垣根「そんな細身なのにダイエットなんかしたら体悪くするぞ?」

美琴「そうそう。ていうか、私の遺伝子なんだからそんな簡単には太らないでしょ?」

14001「簡単には太らない、しかし肝心な所は簡単に痩せる。それが御坂美琴遺伝子」

美琴「胸板厚くて悪かったわね」

佐天「でもママさんは巨乳だよね、確か91のGって言ってたし」

美琴「訊いたんだ」

佐天「今年の大覇星祭の時にね」

衛己翠「「さすがセクハラ番長」」

佐天「いやいや、向こうから言ってきたんだよ。『女同士なんだから問題ないっしょ』とか言って」

美琴「さすがママ。そういうとこはホント開けっぴろげだわ」

垣根(90もあったのか、俺。揉み心地いいなーとは思ってたがそこまでとは)

垣根「それはともかく。お待ちかね、衛己の着せ替えタイムだぜー?」ワキワキ

14001「やだ。ダルい」

垣根「拒否権はありませーん」

14001「えっち。へんた」

垣根「てーい!」

シャッ

佐天「どんな服持ってきたんですか?」

垣根「見てのお楽しみだ」

19090「あ、あの、翠の服もお願いします、と翠は、もういい加減にナース服でいるのは、は、恥ずかしいです///」

佐天「あたしが選んであげたよ! ホラ、コレ着てみて!」

19090「えっ」

シャッ
396 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:06:43.11 ID:QRSMV16AO
垣根「結構強引だな佐天は」

佐天「そうかな? 普通だよ普通」

美琴(何をもって『普通』って言い切ってるんだろう……?)

ヒョコッ

14001「垣根」

垣根「何だ?」

シャッ

14001「コレ、派手」

美琴「ちょっ/// スケスケじゃないのよ!///」バシバシ

垣根「いててて、何でお前が怒ってんだよ!?」

美琴「わ、私がこの格好してるみたいで、は、恥ずかしいのよ!///」

ヒョコッ

19090「あ、あにょ、しゃてんしゃん///」

シャッ

19090「にゃあっ!?///」

美琴「もう、佐天さんまで!///」ポコポコ

佐天「えー可愛いじゃんカナミン」

19090「この格好では街を歩けませんよ!///」

垣根「じゃあコレな」

14001「ん」

シャッ

19090「ふ、普通の、普通の服を!///」

佐天「そんじゃコレね」

19090「う~……///」

シャッ

美琴「二人共、わざわざ着なきゃいいのに。変なとこで律儀ね」

<<だって渡してくるんだもん

佐天「渡されたモノを着る。それが着せ替えタイムの宿命さ!」ビシッ

垣根「さすが佐天はよく分かってるな!」ウンウン

美琴「そしてこっちの二人は変なとこで気が合ってるし」ハア…
397 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:08:10.12 ID:QRSMV16AO
???「おんや~? そこにおわすは美琴ちゃんじゃございませんかあ☆」

美琴「ん? あれ、あんたは」

番外個体「やっほー美琴ちゃん! 愛しの真琴お姉ちゃんですよん☆」ニパー

美琴「なにそのキャラ」

番外個体「ちっ、この程度じゃ動じないのか」

美琴「てか久しぶりね真琴。あんたも服見に来たの?」

番外個体「まあね。たま~にハメを外した感じのを着たくなるんだよね」

垣根「ん? おい御坂、ソイツも妹か?」

御坂「見た目は姉だけどね」

佐天「胸はママさんクラスだけどね」

垣根「ほう、つまり90いってんのか」

番外個体「まあね☆」

御坂「佐天さ~ん?」ヒクヒク

佐天「あたしは事実を述べたまで!」

シャッ

14001「おっすマコちん」

19090「ミサワさんちーっす!」

美琴「何か翠のテンション上がった!?」

番外個体「私の事大好きだからねこの子」ナデナデ

19090「あ、あう……///」

佐天「おお、翠ちゃんは百合っ子なんだね!」

19090「いえあの! べっ別に、百合っ子という訳では!///」ブンブン

番外個体「シスコンだもんねー☆」ニヤニヤ

19090「も、もう!/// ミサワさん!///」
398 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:10:37.29 ID:QRSMV16AO
垣根「結構仲いいなお前ら」

番外個体「おや、いたんだかきねえさん」

垣根「……何でその呼び方が妹達の間で定着してんの?」

19090「妹達全員に定着しているかは分かりませんが、呼びやすいニックネームなのは確かです、と翠は考察してみました」

美琴「そもそも呼んでるのはあの病院でお世話になってる10人ぐらいだと思うわよ?」

垣根「まあ、10/9970なら大した割合じゃねえけどさ」

14001「学園都市内だと1/5だけどね」

垣琴「「マジすか」」

美琴「えっ何、40人も学園都市に帰って来てたの? ったくもう、そういう事はちゃんと私にも教えなさいっての」

垣根「って事は、冥土帰しんとこ以外で調整してる子が40人いるのか」

14001「そういう事」

佐天「おっ、2人とも可愛いー!」

番外個体「へえ、衛己のはカジュアルっぽいスーツか。クールさと可愛いらしさを兼ね備えてていい感じだね」

美琴「翠のはボーイッシュね。ハイソックスとミトンで女の子らしさも演出されてるわ」

垣天「「どうだスゴいだろー!」」フンス

番外個体「はいはいスゴいスゴい」

美琴(ホント変なとこで息合うなあこの2人)
399 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:12:43.77 ID:QRSMV16AO
19090「これならそんなに恥ずかしくないです。いい服を選んでくれてありがとうございます、と翠はセクハラガールに感謝の意を表明します」

佐天「いやあそれ程でもあり過ぎるよー」テレテレ

美琴「あり過ぎるんだ!?」

14001「……垣根っぽい」

垣根「ん? 嫌なの?」

番外個体「ネットワーク内ではめっちゃ喜んでるよ」

垣根「感情が顔に出ないと判りづらいよな、まあ半分俺が原因みたいなもんだけど」

番外個体「そうだね、かきねえさん仕様だから仕方ないね☆」ニパー

14001「うん、垣根仕様だからしょうがない」

19090「かきねえさん仕様ですからね」ニコッ

佐天「ミカちゃん仕様だもんね」ニヤニヤ

垣根「どういう意味だよ」

美琴「多分バカにしてるんじゃない?」

垣根「いい性格してるわ」

美琴「言っとくけど、私のせいじゃないからね」

垣根「へいへいどうせ全部俺が悪いんですよーだ」

美琴「あ、いや、別にそういう意味じゃ……ってあれ? 佐天さん?」グイグイ

佐天「さあ次はお待ちかね、美琴の着せ替えターイム☆」

美琴「ええー!?」

14001「こちらをどうぞ」

美琴「んなっ」

シャッ

19090「ふへへへ、ミサワさんもお着替えしましょうねー? と翠は不敵な笑みを浮かべて衣服を手渡します」ニヤニヤ

番外個体「い、いや、私は自分で」グイグイ

垣根「はいはい着替えた着替えた」

シャッ
400 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:14:55.58 ID:QRSMV16AO
<にぎゃー! なんじゃこりゃー!?

<ちょっと~!? こんなの無理だって~!?

佐天「おおう、いい反応///」ゾクゾク

垣衛翠(((ドSや……この子めっちゃドSや)))

ヒョコッ

番外個体「おいこら翠! コレさっきの仕返しか!?///」

19090「……み、翠は、ミサワさんになら、似合うと思って……」グスン

番外個体「うっ……わ、分かったよ。着るから泣かないで?」ナデナデ

翠「ふぁい……(御しやすくて助かるぜ、と翠は心の中で暗黒微笑します)」

<佐天さ~ん……

ガボッ

<なんじゃー?

<ふにゃあ!?///

<おほほほ、美琴も案外律儀じゃのー?

<うう~……///

垣根(佐天さんマジ佐ド天使)

14001(勉強になるなー)

19090(ていうか結局着たんですかお姉様、と翠は人の事言えないじゃんと首を振ります)ヤレヤレ
401 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:15:29.54 ID:QRSMV16AO
シャッ

番外個体「ぐぬぬ……おのれ翠のくせに……!///」

垣根「ぶふっ!」

19090「くくく……よく、お似合い、くくくくくく、と翠は、笑いを、抑えきれまブフォッ!」

14001「フリフリピンクワンピ……似合わねー」

番外個体「分かっとるわそんな事!!///」

シャッ

美琴「モウオヨメニイケナイ……///」

佐天「大丈夫大丈夫、もう行ったのと変わんないから」ポンポン

美琴「まだ好きって言えてないもん……///」

垣根「俺が最初に着たのと似た感じだな。えっ何、そこまで恥ずかしいの?」

美琴「垣根さんさっきスッゴい恥ずかしがってたじゃん!///」

垣根「見るだけと実際着るのとでは恥ずかしさが違うだろ」

14001「というか垣根はあれで楽しんでるんだよ」

19090「えっ、あれで!? と翠は驚きました!」

番外個体「きっとかきねえさんには羞恥心がないんだよ」

垣根「なくはない……ハズ」

美琴「ないでしょ確実に」
402 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:16:43.50 ID:QRSMV16AO
垣根「この姉にしてこの妹達ありってやつか。やっぱお前ら似たもの姉妹だわ」

美琴「どういう意味よ?」

14001「さらっと毒吐くとことか」

美琴「まあ、それはあるかも」

19090「親しい異性に喧嘩腰な所とか、と翠は衛己に続き例を挙げます」

美琴「いや、そうでも、ない……ハズ」

番外個体「なかなか素直になれないとことか」

美琴「うぐっ」グサッ

佐天「胸がなかなか育たないとことか」

美琴「む、胸は関係ないでしょ!?///」

番外個体「そーだぞ涙子。私のはおっきいんだから☆」バーン

美琴「ぐぬっ……!」

19090「逆に翠のは小さいですしね、と翠は恨めしそうにお姉様の胸を見つめます」

美琴「ぐはあっ! っていや待てアンタのは自業自得でしょうが!?」

19090「チッ、バレたか」

14001「ところで、着替えないの」

19090「翠はお姉様に緊急召集を食らったと言って早上がりさせてもらったので全然問題ないです、と翠は本来衛己が負うべき責任をお姉様に転嫁します」

美琴「何でよ!?」

14001「ナイス」

美琴「ナイスじゃねえよ!?」
403 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:17:37.05 ID:QRSMV16AO
佐天「よし美琴、今日はそれで彼氏さんに会いに行きましょう!」

美琴「彼氏違うっ!///」

<愛しの君よ、今会いに行きます! by美琴!

<ふにゃあああ!?///

番外個体「うひひ、強制連行されてるし☆」ケラケラ

19090「お姉様、ファイトです! と翠は出来のいい妹を演じてみます」

垣根「さて、適当に見繕って帰るか」

14001「だね。結構長居しちゃったし」

翌日、とある病院

垣根「衛己~」

14001「やだ。ダルい」

垣根「まだ何も言ってないだろうが」

14001「昨日出掛けたでしょ」

垣根「ふーん」ピラッ

14001「……」ビシッ

垣根「いてっ」

14001「じゃあ、行ってくるわ」

垣根「ずーるーいー、俺も行くー」ブーブー

14001「ダメ」

垣根「何でだよ~?」ブーブー

14001「……1人で出掛けたい気分なの」

垣根「女の子1人でなんて危ないだろ。だから連れてけ」キリッ

14001「……ダメ」

垣根「……ハア、分かったよ。気を付けてな」

14001「うん。行ってくる」
404 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:18:52.63 ID:QRSMV16AO
ジュエリーショップ

14001(……今日は、誕生日。私と、あいつの)

14001(だから……目一杯お祝いしなくちゃね)

14001「すみません、先月初めに加工を依頼した御坂ですが」

店員「はい、仕上がっておりますよ。お包みしますので少々お待ち下さい」

とある病院

14001「ただいま」

垣根「お帰り。変なのに絡まれたりしなかったか?」

14001「全然」

垣根「そっか、良かった」

14001「心配し過ぎ」

垣根「当たり前だろ? お前は俺の半身みたいなもんなんだし」

14001「はいはい」

垣根「で、どこ行ってたんだ?」

14001「そのうち分かるよ」

垣根「?」

夜、臨床研究エリア待合室

垣根「な、なんか、悪いな。こんな風に祝ってもらってよ」テレテレ

御坂妹「いえいえ、かきねえさんには日頃の感謝が積もりに積もっていますから」

10039「こんな事で喜んでもらえて円も嬉しいです、と円は微笑みます」

13577「今日はピンクの縞パンですかふひひ、と英はかきねえさんのぱんつを確認しました」ピラッ

垣根「ちょっ、コラ!///」

19090「相変わらず英は着実にセクハラガールの道を邁進していますね、と翠は冷たい目で英を見つめます」ジトー
405 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:20:32.23 ID:QRSMV16AO
ワイワイガヤガヤ

垣根「……」キョロキョロ

19090「む、どうしたのですかかきねえさん、と翠は尋ねます」

垣根「衛己は?」

19090「そういえばいませんね、と翠は今更気づきました」

垣根「どこ行ったんだよー?」

19090(愛されてますね、衛己は)

誕生会終了後

垣根「結局来なかったな……はあ」

<か、垣根

垣根「あ、お前! どこ行、って……」

14001「あの。誕生日、おめでとう」ニコニコ

垣根「お、前……」

14001「……変、かな」

垣根「いや、全然、むしろ、可愛い、よ///」ドギマギ

14001「……えへへ」ニコッ

垣根「もしかして、笑顔の練習でもしてた?」

14001「……うん」

垣根「そうか……そっか」ニコッ

14001「……コレ、あげる」

垣根「ありがと。開けていいか?」

14001「うん」

垣根「……ネックレス、か。この宝石は、アイオライトだな」

14001「誕生石。今日は垣根の生まれた日で。2人が出会った日で。そして……『私』が、生まれた日だから」

垣根「そっか。お前と会ってから、もう一年経つのか。早いもんだな」

14001「早いもんだね」

垣根「……これからも、ずっと一緒にいような。衛己」

14001「……はい」ニコッ 
406 : ◆bmhfkfa102[saga sage]:2011/12/31(土) 22:24:07.01 ID:QRSMV16AO
終わり

ちょっとずつ続きを書きため中
レベル3の一話限りな面子を中心にした話も書きため中 
409 : ◆bmhfkfa102[saga]:2012/05/01(火) 11:07:20.76 ID:rihrbELAO
久々にちょっとした思いつきを投下 
410 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:09:22.51 ID:rihrbELAO
 今日読んだありふれた恋愛漫画の一コマに、こんな言葉があった。

『恋は人を変える』

 わたしは『恋』なんてしないし、どういうものかを知らない。
何がどうなれば『恋』をしたと言えるのか、その定義が分からない。
つまりは『恋』という概念について、何一つ知識が存在しなかった--その瞬間までは。

 外部研修で立ち読みをした帰り道。
偶然にも、次の実験場へと向かう彼を見つけた。

「おや一方通行ではないですか。奇遇ですね、とミサカは声を掛けます」

「あ? 今回の相手はオマエか?」

 彼はわたしに会うなり、面倒臭そうに応対する。

「いいえ。このミサカは検体番号一四五一○号のミサカです、とミサカは正体を明かすと共にこのミサカとの実験は少し先になる事を伝えます」

 そォかよ、と興味無さげに空を仰ぐ彼。
その瞳がどこか哀しそうに揺れている風に見えたわたしは、思わず彼を問い質した。

「何か哀しい事があったのですか、とミサカはあなたの目を見て問い掛けます」

「べっつにィ? 俺が何を哀しむってンだ」

 見られるのを嫌がるように顔を逸らし、彼はゆっくりと歩き出す。

「綺麗ですね、とミサカはあなたの目を誉めます」
411 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:10:47.04 ID:rihrbELAO
「……あン?」

 彼は足を止め、わたしを振り返る。

「綺麗、だァ? 血に飢えた獣みてェなこの目が、オマエにはそォ見えンのか?」

 わたしは彼の言葉に肯き、もう一度、綺麗な目だと伝えた。

「……ハッ。変なヤツ」

 その目から、ほんの僅かに悲哀が消えた。
何故かはよく分からないが、確かにそう感じた。

「少しでも気が紛れたのなら光栄です、とミサカは安堵の息を吐きます」

「だから哀しンでねェっつの……そろそろ時間だ。またな」

 そう言って、彼はわたしの頭を優しく叩いた。
まるで幼子を愛でるように。
慈しむように。
そして彼は踵を返し、改めて実験場へと向かう。

 今のは、何だったのだろう?
 叱られた?
にしては、随分と緩い仕置きだ。
 では、誉められた?
いや、違う。
誉められるような事はしなかった筈だ。
 だとすれば、あれは……感謝、だろうか?
目が綺麗だと言われたのが、そんなに嬉しかったのだろうか?
わたしがそう言った事が、そんなに嬉しかったのだろうか?
 分からない。
 あなたは何を思ったの?
 わたしの事をどう思ったの?
 教えて。
 あなたの声で。
 あなたの言葉で。
 あなたの意志で。
412 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:12:14.11 ID:rihrbELAO
 翌日。
 全妹達に、『絶対能力進化実験』の中止が決定したと伝達された。
理由は、彼がとある無能力者に敗北した為だという。
 わたしは、彼が収容された病院に急ぎ向かった。
ベッドに寝かされた彼は、何だか肩の荷が下りたような顔をしていた。

「……何の用だ」

 彼は、わたしを拒絶するように棘のある言葉を放つ。

「随分と穏やかな表情ですね。実験に失敗したというのに、とミサカはそんなに実験が嫌だったのかと残念がります」

「……楽しンでたのは事実だ。オマエらがちゃンと生きてるンだって事を、俺となンら変わらねェ『人間』なンだって事を、忘れたかったからな」

 まるで懺悔するように、彼は語る。

「だが結局、忘れ去る事なンか出来なかった。だから、どォにかして生かしてやりたかった」

 ああ、そうか。
あの時の、哀しそうな目は。
わたしの同朋達を殺してしまった事を、後悔していたのか。
これからも殺し続けなければならない事を、憂いていたのか。

「方法は幾つも思いついた。だが、実行に移せなかった。誰一人傷付けなくて済む力が、『絶対能力』が欲しい。その誘惑に負けた……つまり」

「俺は、俺自身に負け続けていたンだ」
413 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:13:40.56 ID:rihrbELAO
 そりゃ無能力者にも勝てねェワケだわ、と彼は愉しそうに自嘲する。

「……よかったです。敗北した事にもっと落ち込んでいるのかと思っていました、とミサカは安堵の息を吐きます」

 そう言って、わたしは彼に、     。

「オ、マエ……」

 彼は、驚いた顔でわたしを見つめてきた。
 どうしたというのだろう?
わたしはただ、

「そンな顔、出来たンだな」

 笑顔を見せた、それだけなのに。

「どこかおかしいですか? とミサカは首を傾げます」

「……いや。悪くねェよ」

 わたしにつられたのか、彼もまた笑顔になった。
狂気に陶酔したような、酷く歪んだものではなく。
とても穏やかで、
とても綺麗で、
とても真っ白な、
自然な微笑み。

 それを見たわたしは、その瞬間、『それ』を自覚した。

「ミサカは」

 わたしは、

「あン?」

「一方通行が」

 彼のせいで、

「俺が、どォかしたか?」

「……好きです」

 『恋』に落ちたのだと。

「………………はっ?」

 だから、

「あなたも、ミサカを」

「………………」

 わたしを。

「愛して、下さい」

「『愛』……だと?」

「……はい!」
414 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:14:44.97 ID:rihrbELAO
「いや、オマエ……頭、大丈夫か?」

 彼は、心底意味が分からないといった顔で尋ねてくる。

「……分かりません。ですが、この気持ちは、あなたへの想いは、偽りではありません!」

 その言葉を放ったら、静寂が訪れた。
 彼は、開いた口から何も発さず。
 わたしも、それ以上語らない。
 しばらくの沈黙の後、彼がポツリと呟いた。

「……まァ、いいンじゃねェの?」

 呆れ顔で頭を掻きながら。 
415 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:15:17.87 ID:rihrbELAO
一個終わり
続いて 
416 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:16:55.76 ID:rihrbELAO
 ……変だ。
最近、奇妙な感覚に苛まれる。
 『怖い』。
 何が? 何故? どんな風に? どれだけ? それは解らない。
だが、その感覚に心臓を鷲掴みにされて、とても息苦しく感じる。
 嫌だ。
 凄く、嫌な感じだ。

「む。どうしたのですか一九○九○号、とミサカ一二五八一号は問い掛けます」

「あ、う、その……」

「……? ……ミサカ一二五八一号は首を傾げつつこの場を離れます」

 おかげで、同朋に気に掛けられるも上手く応えられず、肩身が狭い思いをしてしまう。

「『怖い』?」

 あまりに苦しいので、渋々芳川女史に相談しに来たミサカ。
芳川女史はどこか驚いた表情で確認を取ってきた。

「はい、とミサカはこの奇妙な感覚に名前を付けてみました」

「……そう」

 何故か嬉しそうに少しだけ顔を綻ばせ、芳川女史は相槌を打つ。

「ミ、ミサカは早急にこの違和感を取り除きたいのです。なのに何故そんな顔をなさるのですか、とミサカは芳川女史の態度に困惑します」

 問うても彼女は口を開かず、ただ静かに微笑んでいるだけ。

「ミサカがどうなってもいいのですか? あなたはそんな薄情者だったのですか? こ、答えて下さい!」
417 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:18:14.03 ID:rihrbELAO
 ミサカが食ってかかっても、芳川女史は薄い笑顔のまま眉一つ動かさない。

「お願いです、答えて下さい……でなければ、ミサカは、ミサカは……」

 ミサカは、心臓が先程よりも強く圧迫される感覚に押し潰されそうになる。
その時。

「ごめんなさいね。もう、大丈夫よ」

 芳川女史は、そんなミサカを優しく抱き締めてくれた。
すると、ミサカの心臓に纏わりついていた感覚が、少しずつ解れていく。

「どう? 少しは落ち着いたかしら?」

 ミサカの髪を柔らかく撫でながら、芳川女史は問い掛けてくる。

「……はい」

 まるで母に抱かれているような心地よさに、ミサカの胸のつかえが取れていく。
ミサカはその優しさに包まれたまま、深い眠りについた。

 目覚めたミサカに知らされたのは、実験の中止だった。
なんでも、一方通行が無能力者に敗北したのだそうだ。
ミサカは何故か会ってみたくなり、一方通行の元を訪ねた。

「チッ。今度は何号だよ。次から次へと顔出しやがって嫌がらせかっつの」

 どうやらミサカの前にも何人かのミサカがやって来たようだ、主に冷やかしに。

「オマエもアレか? お悔やみ申し上げますとか言いに来たクチか?」
418 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:19:32.04 ID:rihrbELAO
「いいえ、このミサカは」

 言いかけた時にノック音が響く。
思わず肩を震わせ、扉の方を向くと。

「おや先客がいましたか。ちっ、これから一方通行に散々罵声を浴びせてやろうかと思っていたのですが、とミサカ一八二六四号は間の悪い時に来てしまった自分に舌打ちします」

「もう散々罵声を浴びせられた後なンだが、オマエらン中じゃまだ言い足りてねェのか? どンだけ俺が憎たらしいンだよオマエら」

「自意識過剰ですね流石第一位自意識過剰です、とミサカ一八二六四号は言ってる傍から早速罵声を浴びせます」

「オマエらみてェな言いなり人形ちゃンには言われたくねェよ」

「このクソヤロウ罵声を返してきやがったよド畜生が、とミサカ一八二六四号は毒づきます」

 出会い頭に口喧嘩を始める同朋と一方通行を止めるに止められず、ただオロオロとするミサカ。

「というかあなたは何をしているのですか早くこの貧弱野郎に皮肉の一つでも言ってやりなさい、とミサカ一八二六四号は一九○九○号に発言権を与えます」

「貧弱はお互い様だろォが、クソ乱造品が」

 唐突に話を振られたミサカは、とりあえずこの胸の内にある思いを、彼へと解き放つ事にした。
419 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:20:51.04 ID:rihrbELAO
「実験、中止になって良かったですね、とミサカ一九○九○号は胸を撫で下ろしながら同意を求めます」

「「………………はっ?」」

 同朋と一方通行、両方が素っ頓狂な声を上げる。
ミサカは、何かおかしな事を言ったのだろうか?

「何を言っているのですかあなたは、とミサカ一八二六四号は同位個体の発言に違和感を覚えました」

「なンだ? オマエ、実験が嫌だったンか?」

 なる程、確かに『中止になって良かった』なんて事はないか……あれ?

「いえ、ミサカは、実験が嫌だったわけでは、いえ、しかし、あの、えと……」

 あれ? アレ?
 何故、ミサカは、そんな事を、言って……えっ?
 なんで? ナンデ?
 嫌だったの? したくなかったの?
 それとも。

「ミサ、カは」

 あ。

「実、験、で」

 ああ、そうか。

「ミサカの、準番が」

 今、分かった。

「回って、来るのが」

 何が、それを自覚させたか。

「『怖かった』」

 ミサカは、実験内容を知っていた。
その結果も知っていた。
そして、それが避けられない定めである事も。
 そう。
自らの、『死』という運命を。
 ミサカはそれを『怖い』と感じたのだ。
420 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:21:48.78 ID:rihrbELAO
「『怖い』……なんですかそれは、とミサカ一八二六四号は未知の概念に首を傾げます」

「『怖かった』……実験が、か?」

 ミサカは首を振り、『死』への恐怖である事を伝えた。
二人はやはり不思議そうな目でミサカを見つめてくる。

「あ、あの、そんなに、見ないで下さい、とミサカ一九○九○号は、あの、そんなに見られたら、は、『恥ずかしい』、です……」

 ……ん?
『恥ずかしい』って、なんだ?
……ナンダ?
湧き出てきた更なる感覚に体中がむず痒くなり、体をモジモジさせる。

「……また謎の概念が飛び出してきました、とミサカ一八二六四号は頭に疑問符を浮かべます」

「オマエ……」

 『恥ずかしがる』ミサカから、それでも目を離してくれない二人にだんだんと『苛ついてきた』ミサカは、

「見ないで下さい! とミサカ一九○九○号は募る『苛立ち』を言葉に変えて叫びます!」

 二人に大声で怒鳴りつける。

「し、失礼しました!」

 一八二六四号はミサカの突然の絶叫に身を竦ませ、頭を下げつつ両手を合わせて謝意を表明する。

「……随分、『感情的』だな、オマエ」

 気まずそうに目を逸らしながら、一方通行はポツリと呟いた。
421 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:22:47.69 ID:rihrbELAO
 興を削がれたと言って一八二六四号が部屋を出ていき、再びミサカと一方通行の二人きりになる。

「……あの」

 ミサカは意を決し、彼に提案する。

「もしもあなたが何かに困りましたら、是非このミサカにご一報下さい。微力ではありますがお手伝い致します、とミサカは宣言しました」

「いや連絡先知らねェし。つかオマエ、連絡手段持ってねェだろ」

「はうっ!?」

 しかし即座に問題点を挙げられてミサカは困惑する。

「……大体、なンでンな事を申し出てくるンだよ?」

 心底面倒くさいといった風に頭を掻きながら、一方通行は訊いてきた。

「加害者同士で傷の擦り合いをしましょう、といいますか、お互いの罪を精算し合いましょう、みたいな、まあ、その、つまり……あなたの、力になりたいのです、とミサカは胸中の想いを吐露します」

 ミサカの語る言葉に、一方通行は目を見開いた。

「オ、マエ……」

 いや、もしかしたら。

「オマエ、『笑顔』になれンのか」

 『微笑みかけた』ミサカに驚いて、かも知れない。
そして。

「……まァ、気が向いたら、な」

 彼もまた、柔らかに微笑んだ。
幼子のような、無垢な表情だった。 
422 : ◆bmhfkfa102[sage saga]:2012/05/01(火) 11:23:44.36 ID:rihrbELAO
終わり
結標番外通行……いやなんでもない

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