美琴「子猫……か」
-
- ※未完作品
-
- 1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/01(金) 10:49:50.36 ID:e7YjitsW0
美琴「はぁー……幸せだわー」
黒子「お姉様…そのフィギュア、一体いくらだったか覚えていらっしゃいますの?」
美琴は、買い物袋を片手に寮へ帰る途中だった。
その袋の中には、ゲコ太のフィギュアが2体入っていた。
美琴「……そんなのいちいち覚えていられないわよ」
黒子「黒子は覚えていますの!一体2万円!2体で4万円ですの!」
美琴「うっ…覚えてるならいちいち聞かないでよ黒子」
フィギュア2体で4万円、どこかの不幸な高校生が聞いたらどう思うだろう。
きっと、卒倒するに違いない。
黒子「いいえ、これはお姉様にしっかりと自覚して頂くために必要なことですの!」
まったく!お姉様は金銭感覚と言うのが鈍っていますの!
いくら自分の好きなものとはいえ、これは使いすぎですのよ!?」
美琴「仕方ないじゃない!このゲコ太フィギュアは希少なんだから!」
黒子「希少とはいえ、何の躊躇いも無く購入するのはどうかと思いますの
4万円あれば暮らそうと思えば3ヶ月…いえ、できる人なら5ヶ月は生活できますの!」
美琴「うぅ…悪かったわよ…次から気をつけるわ」
黒子「そうして頂けると黒子も安心できますの」
- 2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/01(金) 10:51:41.44 ID:e7YjitsW0
ミー
美琴「あれ?今何か聞こえなかった?」
黒子「空耳じゃありませんの?黒子には何も聞こえませんでしたわ」
美琴「確かに鳴き声のような…」
ミャーォ
美琴「ほら、やっぱり聞こえたわよ!」
黒子「たしかに猫のような鳴き声でしたわね
しかし、あのような高い鳴き声でしたでしょうか?」
美琴「産まれたばかりの子はあんな声なのよ。ねぇ見に行きましょう!そうしましょう!うん、決定ね!」 ダッ
黒子「ちょ、お姉様?!待ってくださいまし!!」
- 3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/04/01(金) 10:53:09.83 ID:WjPJooCDO
- 支援しえん
- 4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/01(金) 10:53:31.23 ID:e7YjitsW0
――路地裏
美琴「えっとー。たしかこっちから聞こえたはず…」
黒子「ゼェゼェ…お、お姉様…速いですの…」
美琴「だって産まれたての子猫よ?滅多に見れないじゃない」
黒子「そうなんですの?黒子はそういうのに疎いのでわかりませんが」
美琴「ペットショップとかだと、ある程度大きくなった子しかいないのよ
里親募集だとしても、ある程度大きくなって親離れする位じゃないと駄目だしね
まぁ子猫がいる所も意外と沢山あるけど…学園都市のペットショップじゃまず無いわね」
黒子「そうなんですの…とは言っても、お姉様の能力で小動物には近づけないのでは?」
美琴「…………解ってるわよその位……けど、遠目でみる位なら大丈夫でしょ?」
御坂美琴、学園都市に7人しかいないレベル5の第3位
超電磁砲の名を持つ電撃使いである。
しかし常に電磁波を周囲に発してしまうため、動物には避けられてしまう。
そのため猫や犬に近付こうものなら触るまもなく逃げられる。
美琴「……解ってるわよ」
- 5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/01(金) 10:55:51.14 ID:e7YjitsW0
黒子「あら、お姉様。もしかしてあの子猫じゃありませんの?」
黒子が指差す先には、本当に小さな灰色の子猫が一匹いた
黒子「……おかしいですわね」
美琴「え、何がおかしいの?」
黒子「あんなに幼い猫なら、親猫がすぐ近くにいるはずですの
動物の親離れ子離れは早いとはいえ…あんなに幼いうちに…
もしかしたら、育児放棄ですの?」
美琴「猫にもそんなことがあるの?」
黒子「ありますの、たまにニュースとか
ドキュメンタリーみたいな番組でパンダとかライオンとか、たまに見ませんこと?」
美琴「言われると…たしかにそうね。しかしそうなったら…あの子猫はどうなるの?」
黒子「可哀想ですが…死を待つしかありませんの」
美琴「そんな…何とかならないの?そうだ、私たちが飼うとか…」
黒子「お姉様、寮則をお忘れですか?」
美琴「うっ……くぅ…」
黒子「ですから、諦めて下さいまし…黒子も辛いのですよ」
美琴「そう…よね。ごめん…ほんとにごめんね…」
- 6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/01(金) 10:58:26.86 ID:e7YjitsW0
美琴と黒子は子猫の事を諦めようとした、誰か優しい人に拾って貰えることを祈って。
子猫に背を向き歩き出そうとした
しかし次の瞬間、ありえない事に美琴の足が止まる。
美琴「…………え?」
ミー、と鳴くとあろう事か美琴に向かって走り出したのだ
猫が自ら美琴に近付くなんて、ありえない。
しかしそれどころか………
足元に近付くと、体を擦り付けた
前にも説明した通り、御坂美琴は学園都市最強の電撃使いだ
自分の意思とは関係なく常に電磁波を発している。
その電磁波を動物は嫌うので向こうから近付く事なんてありえない
なにもかもが御坂美琴にとって「ありえない」出来事だった
- 7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/01(金) 11:01:34.67 ID:e7YjitsW0
美琴「え?あ、あれ?あれ?」
黒子「まさか…お姉様の電磁波を嫌わないのでしょうか?」
美琴「そう…みたいね……」
今まで近付こうものなら威嚇され、さらに近付こうものなら一目散に逃げられていた。
しかしこの子猫は違う。自ら進んで近付いて来てくれたのだ。
一般人でもこれは嬉しいことであろう。
しかし、今まで動物に触った事が皆無な美琴は
その嬉しさが数倍・数十倍となっていた。
美琴「………………よし…決めたわ」
黒子「何をですの?」
美琴「……私、この子を飼う」
黒子「お、お姉様、先ほどの会話をお忘れですの?絶対、寮監がお許しになりませんの」
美琴「私が説得する、絶対説得する!」
美琴は頑固である。
一度決めたことは貫き通す。
黒子はそのことを重々承知をしている。
黒子「お姉様……解りましたの、黒子も協力致しますわ」
美琴「許可が出なかったら寮だって出る!もう決めたんだから!!」
黒子「お、お姉様あああぁぁぁぁーー!?!?」
- 8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/01(金) 11:03:16.22 ID:e7YjitsW0
先日、ふと思いついた小ネタ(スレタイ含む)を書くスレにて
781に書き込んだ者です
あれに書き込んだものとは少し設定が違っていますが
・初SSでド下手糞で自己満足です
・死んでる方が生きてたりします
・一方さんと美琴が仲良しです
というかみんな仲良しです
・原作・キャラ設定が色々違ったりしてます
ご都合主義だったり脳内変換していただけると幸いです
- 9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/01(金) 11:05:26.81 ID:q4YY5+aCP
- お気に入りに入れた
- 10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/01(金) 11:11:37.16 ID:b5VmAo0Zo
- これは期待
特にカップリングとかはなし?
- 11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/01(金) 11:17:57.25 ID:2Ib7dtozo
- きたいしえん
- 12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)[sage]:2011/04/01(金) 12:16:41.87 ID:zGS9NLCAO
- 子猫の可愛さは異常。マジ兵器。
- 13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/01(金) 13:12:48.64 ID:Nsg5azeo0
- 楽しみにしとくよ
- 21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/02(土) 08:21:26.58 ID:NRSz3t6B0
美琴「はぁーやっぱり猫は可愛いわ、可愛いは正義なのよ。むしろ猫が正義なのよ」
黒子「……すっかり骨抜きになってますの…お姉様の愛情をこれほど受けるとは…
本来なら恨めしい所ですが。まぁ、御姉さまのこのような笑顔が見れたのでよしとしますの」
美琴は黒子に買い物袋を押し付け、子猫を抱っこしながら歩いていた
時々猫が鳴くと、それに反応するように猫の頭を撫でてやる
黒子「ほんとにお姉様に懐いていますのね」
美琴「そうねー。私子猫をこんな風に抱きしめられるなんて思って無かったわ
考えると少し、涙が出てくるわね」
美琴「最後に猫を撫でたの。いつだったっけなー」
黒子「お姉様……」
そういう美琴の目は涙は流れていないものの、潤んでいて
今にも、零れそうだった。
- 22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/02(土) 08:24:51.36 ID:NRSz3t6B0
――いつもの公園
黒子「しかしお姉様、猫の飼い方なんてご存知ですの?」
美琴「え?ペット関連の本はよく見てるけど
……実は動物の写真に目がいって、文章のほうはあんまり…」
黒子「そんなことだろうと思いましたの…
飼うならば、ある程度知っておかないといけませんの」
美琴「…ペットショップに猫の本があるからそれを見れば…」
黒子「ペットの本は意外と多いのですよ?それをいちいち見ていたら時間がかかりますの!
お姉様のお知り合いに誰か猫を飼ってる方はいらっしゃいませんの?」
美琴「猫を飼ってる人、ねぇ…」
誰かいたっけなぁー、と思考を巡らせる
すると、一人の人が頭の中に浮かんだ。
美琴「いたわ、一人」
黒子「それは好都合ですの。その方と連絡はつきますの?」
- 23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/02(土) 08:26:32.91 ID:NRSz3t6B0
美琴「できるんだけど…そのー」
黒子「できるのであれば、聞いたほうが早いんですの。ほら、電話いたしましょう」
美琴「いや、その何と言うか…えっとぉ…」
異常にモジモジし始め、黒子が「お姉様?」と問いただしても
美琴は「私からそんな…アイツのことは別に…でも……」と、ブツブツ独り言をいうだけで
仕舞いには顔を伏せ、黙ってしまった
黒子(抜かったわああぁぁぁーー!!
お、お姉様がこんなにもなってしまうとは…アイツしかいませんの!
あの類人猿めが猫を飼っているとは!黒子一生の不覚ですのよぉぉぉぉ!!)
黒子「お姉様!やっぱりペットショップにいきましょう!」
美琴「え、あ、ちょっと黒子!引っ張らないでよ!
それに折角アイツに電話する機会だし…」
黒子「だ、駄目ですの!それに今そのお方はお忙しいかもしれませんし!
ほらお姉様!行きましょう!!」
- 24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/02(土) 08:28:30.47 ID:NRSz3t6B0
当麻「ようビリビリに白井。2人とも、なにしてんだ?」
美琴「なっ!?」
黒子「にっ!?」
当麻「……………ぬねの?」
突然現れた、ツンツン頭の高校生
この人物こそ美琴が電話をかけようとしていた、レベル0にして不幸な少年
「上条当麻」その人である
黒子「この類人猿めがァァ!!何いきなり現れてるんですのォォ!!
それに「ぬねの」とは何ですの!馬鹿にしていますの?!」
当麻「いや、そうしろって誰かに言われたような気がしただけ…って白井!鉄矢を飛ばそうとするな!
やめろ!やめて!やめてください!!」
黒子「今日が年貢の納め時ですのォォォーーー!!」
当麻「だぁー!ビリビリも白井を止めてくれ!」
美琴「ビリビリ言うな!!……けどそれはできないわね
私、今この子がいるから電撃出せないし」
そういうと、美琴は膝の上で丸まっている子猫の頭を撫でてやる
猫は一度頭をあげ、「ミー」と一言鳴くともう一度寝る体制になった
黒子「覚悟ですのおおぉぉぉーー!!」
当麻「ふ、不幸だああぁぁぁぁぁぁーーー!!!」
- 25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/02(土) 08:31:29.76 ID:NRSz3t6B0
当麻「もう少し早めに止めてくれよ…危うく上条さんはお空に昇るところでしたよ?」
美琴「まぁまぁ、名前じゃなくてビリビリって呼んだ事へのいつもの報復って思ってよ」
当麻を鉄矢で地面に固定し、黒子が止めを刺そうとしたところで
美琴が「そこらへんで止めておきなさい」と静止して事無きを得た
当麻「それで、俺に用事があったってどういうことなんだ?」
美琴「あ、そうそう…ちょっと色々相談とかあってね
この子猫の事なんだけど……」
美琴は、自分の膝の上で気持ちよさそうに眠っている子猫に目をやる
当麻「その子猫…電磁波を嫌わないのか?」
美琴「そうみたい。逃げるどころか自分から近付いてきてくれてねー
物凄く愛情が沸いちゃって…飼おうかな、って思うの」
黒子「そこで、不本意ですが猫を飼っている貴方に何か助言を貰えたら。と思いましたの」
当麻「なるほどな」
そういうと当麻は、膝の上で寝ている子猫を見る
当麻「可愛いなー…うちのスフィンクスも可愛いって言えば可愛いが
やっぱ子猫ってのはいいもんだ」
- 26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/02(土) 08:34:57.04 ID:NRSz3t6B0
- ―――――
当麻「さて、飼うんだったら色々揃えないとな」
美琴「それなんだけど…どんなものを買えばいいのかしら?」
当麻「欲しいものは首輪にトイレ。トイレは猫砂も一緒にな
ベッド。まぁこれは毛布類とダンボールでも代用できる。
あとはキャットフードだな」
美琴「ミルクとかはいいの?」
当麻「この子、もう生後2~3ヶ月経ってるからな
大体はドライフードで大丈夫なはずだ」
美琴「へぇー…やっぱり詳しい人に聞くと安心するわね
というか、何でアンタそんなに詳しいの?」
当麻「まぁスフィンクス飼う時に色々調べたからなー
どうせなら誰かに相談されたときに答えられるように子猫も勉強したわけですよ」
美琴「ほうほう、けど学校の勉強はまったくできていないと」
当麻「うっ…痛いところついてきますね。御坂センセー」
美琴「あっはははは!それじゃ、早速買い物にいきましょうか」
- 27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2011/04/02(土) 08:40:46.22 ID:NRSz3t6B0
黒子「お姉様、これから大変ですのよ」
当麻「たしかに、猫って飼うとなると結構大変だからな」
美琴「大丈夫。その位重々承知してるわよ!」
黒子(いえ、お姉様…それよりも前に、もっと重大な壁がありますわ
…寮監様という大きな難関が待ち受けていますの
お姉様とはいえ、あの寮監様がお許しになられるかどうか…)
美琴「黒子ー?置いてくわよー?」
黒子「はっ!?お姉様待ってくださいまし!」
黒子(いえ、そんな事を考えるのは無粋ですわよね
何があろうともお姉様を応援する
そう黒子は決心いたしましたから……)
黒子(くうぅー!!しかしあの類人猿めぇぇぇぇ!
この恨み、晴らさでおくべきかぁぁぁぁ!!!)
- 39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/12(火) 03:51:24.66 ID:reSgA3x00
黒子「つかぬ事をお聞きしますが、第七学区にペットショップなんてございましたっけ?」
美琴「そういえばそうよねー…あったら私も気付いてるだろうし」
黒子は風紀委員の仕事でよくこのあたりをパトロールしている
そのせいか、街の変化にはとても敏感なほうだ。
また美琴も、コンビニで立ち読みをするくらいだが
いつも上条当麻を追いかけているので街の事はよく知っている。
当麻「結構最近できたんだが、いい感じの店があるんだ。
そこの店長がいい人でなー。しかも、上条さんと同じくらいの年齢なんですよ」
美琴「へぇー、そうなんだ…そんなに若いうちから店長ねぇ」
当麻「年も近いからか、よく話をするようになりましてね。
今では上条さんの数少ない友人の一人ですよ」
黒子「ちなみに、お店の名前はなんてお名前なんですの?」
当麻「店の名前?えーっと確か……《メルヘン》だな」
黒子「……それはそれは、随分と可愛らしいお名前ですのね」
美琴「まさかアンタ…その店長って女性じゃないでしょうねぇ?」
当麻「何でそんなに怒ってらっしゃるんでせう!?普通に店長は男性だぞ!?」
美琴「…そう…ならいいわ」
当麻「一体何だって言うんだよ…?」
ほんと、鈍いんだから…と少女は漏らし、その言葉に子猫は返すようにニャーとひとつ鳴いた
そんな事は露知らず「不幸だー」と少年は漏らす。
少女の想いが届く日はいつか来る…のだろうか?
- 40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/12(火) 03:58:10.74 ID:reSgA3x00
―――ペットショップ《メルヘン》
美琴「……名前に負けず劣らず…ね」ポカーン
黒子「………ホントに男の方が店長なんでしょうか?」ポカーン
男の人が店長である。という前提があったからか
目の前にある店舗に美琴と黒子は絶句していた。
デフォルメ化された動物たちが周りに施された《メルヘン》と書かれた看板
SALE品の一覧が可愛いポップ体の文字で黒板に手書きされ
扉の横には洋風の椅子の上に座っているテディベア
まるで女性がアレンジしたような装飾品の数々
それは、本当の《メルヘンの世界への入り口》のよう
黒子「これ、ペットショップなんですの?ファンシーショップじゃございませんの?」
美琴「流石の私でもこれは入りにくいわ…本当に男の人が店長なの?…もしや嘘?!」
いやそんな嘘は付く必要はないだろう
嘘だとして実際にその店の店長に会えばすぐに分かってしまう
美琴・黒子((もしや店長はそっちのかた…?))
当麻「2人とも置いてくぞー?」
美琴「ちょっ?!アンタは何の躊躇いもないのか!!」
当麻「んー?慣れたらどうってこと無いぞ?」
黒子「…慣れって実はとても怖いんですのね……」
- 41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/12(火) 04:04:02.21 ID:reSgA3x00
カランカラン、と扉に付けられたベルが鳴る
そして店内をみた2人はまた絶句をすることになる。
美琴「なっ…」
黒子「えっ…?」
2人が驚いたのも無理はない、何故ならば
美琴・黒子「ふ………普通のペットショップだわ(ですの)!!」
当麻「いや、何を期待してたんだ?」
清掃が行き届いたきれいな店内
あまり、多いとはいえない。しかし少ないとも言えない商品の数
美琴「いや、店の外があんなのだったら中はもっと凄いのかも!?とか思うじゃない!」
当麻「あー確かにな。まぁそこは俺も最初驚いたけど」
??「いらっしゃー…って上条じゃねぇか」
店の奥からでてきたのは、ホストを想像させるような所謂、イケメンといわれる人だった
顔だけを見れば100点だったかもしれない。しかし、その顔よりも目が行ったのは
美琴「ぶっふぉ!?」
犬や猫のワッペンとフリフリのフリルが付いた
とても可愛らしいエプロンだった。
- 42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/12(火) 04:08:22.19 ID:reSgA3x00
- ――――――――
当麻「……で、この人が店長の垣根帝督さんだ」
垣根「どーも、初めまして。垣根帝督だ。一応、レベル5の第2位させてもらってまーっす
気軽にていとくんって呼んでもいいぜ」
美琴「こ…こんにちは」
黒子「は…はじめまして
って今さらっと凄いこと言いませんでした!?」
美琴「第……2位!?」
垣根帝督。《メルヘン》の店長で学園都市230万人の頂点であるレベル5
その第2位である
美琴「店の前のアレって…垣根さんの趣味ですか?」
垣根「まぁな、可愛いだろ?」
黒子「第2位の方がこんな方だったなんて…驚きですの」
垣根「安心しろ。自覚はしてる」
当麻「質問するのもいいけど、まずは買うもん買わないとな?」
美琴「そ、そうだったわね…って、この子店内に入れちゃったけど大丈夫かしら?」
垣根「大丈夫だ、問題ない」キリッ
当麻「垣根もあんまりふざけるなよー?」
- 43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/12(火) 04:11:27.38 ID:reSgA3x00
4人と1匹は店内を物色し、目ぼしい物をカートに入れていく
美琴としては、詳しい人が2人いるというのはとても心強いものだった
垣根「ってか、お前御坂美琴だろ?第3位の超電磁砲」
美琴「私のこと知ってるんですか?」
垣根「まーな、一応知ってる。電撃使いの電磁波を嫌わないなんて珍しいモンだな」
美琴「えぇそうなんですよ…この子は、私を嫌うどころか自分から近づいて来てくれて
私の手を舐めて…いつ以来かも解らない。小さいけど、とても暖かい温もりを私にくれて…
だから、大切にしたい。って思ったんです」
小さいことかもしれないですけど、と美琴は子猫を見ながら小さく呟く
しかし次の瞬間、垣根が発した言葉に、美琴は目を見開く
垣根「…量産能力者計画、絶対能力進化計画」
美琴「っ!?」
自分のDNAマップが利用された、量産能力者計画
それで造られた妹たちを利用した第1位の絶対能力進化計画
いずれも美琴の心に深い傷を負わせた、学園都市の闇
美琴「なんで貴方がそれを…?」
垣根「………俺は昔、裏社会に…学園都市の闇にいた…人には言えないような事もやってきた
けど今はこうしてこんなショップを開いてる」
美琴「…それが…なんなの?」
垣根「まぁ落ち着いて最後まで聞けって……それでな、ちょっとした事があったんだよ
本当にちょっとした事、けどな。それのお陰で今俺はここに、表の世界にいる
クソッタレなことをしてた俺も…こうやって幸せと思えてる
だから…何というかー、んーっとそう」
垣根「お前には俺以上に…幸せになって欲しい」
美琴「え……?」
垣根「さっきの俺の件は忘れてくれ。やっぱり頭でこういうの考えるのは苦手だから支離滅裂だわ
けど幸せになって欲しいって部分だけは覚えておいてくれよな」
美琴「…………………………はい!」
垣根「こんだけ可愛い子猫に懐かれるなんて羨ましいねぇ…しっかり面倒みるんだぞ?」
そう微笑むと、垣根は腕に抱かれている猫の頭を撫でると
なんら拒むこともせず子猫は、気持ちよさそうに目を閉じる
美琴「任せてください、必ず幸せにします。そして…幸せになります!」
垣根「宜しい。ま、サポートは、俺と上条に任せろ」
- 44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/12(火) 04:16:35.41 ID:reSgA3x00
――――――――
―――――
――
垣根「全部で○○○○○○円になりまーっす」
美琴「えっと、それじゃカードでいいですか?」
垣根「毎度ありがとうございまーす」
当麻「○○○○○○円だと…それをポンとカードで出すなんて…これがレベル5か」
垣根「お前ホント貧乏してるのなー…」
当麻「仕方がないだろ?!俺はレベル0なんだし!」
黒子「まぁうるさい類人猿はほっといて、帰りましょうか」
当麻「ちょっ?!それは酷くないですか?!」
美琴「まぁまぁ、今度ヤシの実サイダー奢ってあげるから」
当麻「年下に奢られるほど上条さんは落ちぶれていませんことよ?!」
垣根「まぁ、上条はほっといて…その荷物じゃ大変だろ。俺もついていってやるよ」
黒子「そうですわねー。お姉様がテレポートしたがらないので、お願いいたしますわ」
垣根「あいよ、それじゃ待ってろ。店員に店番頼んでくるわ」
そういって垣根は店の奥に消えていく。ほっとかれた上条は、不幸だー!といいながら頭を垂れている
その隙をついて、黒子は美琴に問いかける。
黒子「先ほど、垣根さんと何をお話していたんですの?」
美琴「え?……いや、普通にこの子についてよ?」
黒子「本当ですの?なにやら神妙な雰囲気でしたけども」
美琴「本当だって。疑り深いわねー」
垣根「おまたっへー」
黒子「ッチ」
ナイスなタイミングで垣根が戻ってくる
黒子は聞こえるか聞こえないか位の大きさで舌打ちをした
- 45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/12(火) 04:25:42.44 ID:reSgA3x00
垣根「それじゃ、行きますか店番、頼んだぜ」
10100号「いってらっしゃいませ。とミサカは店長を見送ります」
美琴・当麻・黒子「「「 」」」
垣根「一応今日は棚卸しとかそういうのは無いから、レジ打ちくらいだと思う
まぁ、分からないことがあったら奥にいる心理定規にでも聞いてくれ」
10100号「了解しました。留守はお任せください。とミサカはできる女をアピールします」
美琴「な…なんでここに…」
10100号「アルバイトです。とミサカは単純明快に説明します」
当麻「アルバイト…してたのか?全く気付かなかったんだが…」
10100号「ミサカがアルバイトをし始めたのは1週間前です
貴方はそれ以前に来たのでは?とミサカは憧れの人に見惚れながら答えます」
垣根「飲み込みも早いし、しっかり働いてくれてるからなー
頑張ってくれさえすれば正規社員にでも採用する予定だから」
10100号「それは楽しみです。とミサカは期待に胸を膨らませます」
美琴「ア、アンタねぇ…まぁいいわ、ちょくちょく来るから、色々お願いね」
10100号「了解しました、とミサカはお姉様に親指を立てます」
- 46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/12(火) 04:30:16.09 ID:reSgA3x00
美琴「そういえばー…メルヘンにはショーケースが無かったわね」
垣根「あー、うちはな、厳密にはペットショップじゃなくてペット用品店なんだよ
犬・猫とかに関しては契約したブリーダーを紹介させてもらってる」
黒子「あら?どうしてですの?」
垣根「俺はショーケースってのが好きじゃないんだよなぁ…見世物みたいに感じてな
それに、狭いし、閉店後とか店員いない間もケースの中じゃ不衛生だし」
黒子「見かけによらず、色々考えてるんですのね」
当麻「ちなみに、日本ほどペットに関して甘い先進国はないぞ!
ショーケースに入れるなんて国は日本だけだ!」
垣根「いまから話すのはドイツの話なんだけどな」
①ドイツでは犬の大きさや種類によって、オリの大きさ、綱の長さが決められている
最低でもオリは6㎡の大きさ。綱は6m以上でなければならない
②1歳に満たない犬は綱で繋いではいけない
③外気温が21度を超えるときに、車内などに置き去りにしてはいけない
④犬・猫を飼う場合はマイクロチップ、または耳のイレズミなど
迷子になったとき、捨てられたときなどにすぐ飼い主が分かるようにしなければならない
当麻「これはほんの一部だが、これだけ厳しい法律があるんだ」
垣根「守らないと警察がやってくる。直さない場合罰金や、犬を施設に保護されるなんてのもある」
黒子「そうなんですのねぇ」
当麻「ちなみに、犬・猫パスポートなんてのもあってな。
これにはチップの番号など犬猫の情報・狂犬病の予防接種などについて書いてある
このパスポートがあれば犬を連れてEU内を旅行できるんだ」
垣根「公共交通機関でも、子供料金を払えばバスや電車にだって乗せてくれるぞ」
美琴「へぇー。本当の家族同然ってことね…私も、この子の家族としてしっかりしなきゃ!」
美琴は強く決意する。新しく増えた家族を幸せにする。と
- 59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:01:04.01 ID:VIfjn7o10
- ―――常盤台中学女子寮玄関前
黒子「さて、お姉様……最大の難関ですのよ」
当麻「その寮監さんってのは、そんなに厳しい人なのか?」
美琴「うん…物凄く、ね」
寮監は規則に対しとても厳しい人である、が
上条は知らない、レベル5の第3位でも恐れる寮監を。
風紀委員でレベル4の空間移動能力者である白井黒子を手玉に取り
レベル4を、1年生とは言え三人を相手にして瞬殺し
猟犬部隊の3人を丸腰であっさりと撃退し
喧嘩とはいえ、御坂美琴・削板軍覇の2人のレベル5の間に入りこれを仲裁
その気になれば木原神拳を取得し第1位でさえ瞬殺してしまいそうな寮監である。
いや、木原神拳は既に習得済みなのかも知れない。
黒子「まぁ…説得する暇もないかもしれませんの。あと、首にご注意くださいませ」
当麻「く、首?……斬られる、とか物騒なことじゃないよな?」
黒子「流石に斬られはしませんの。ただ覚悟は必要ですの」
美琴「うー…何て寮監に言えばいいかなぁ…素直に飼いたい?いやそれだと駄目かなぁ…」
垣根「ま、ここで考えててもしょうがないだろ。さっさと中に入るぞ」
美琴「それもそうね…覚悟はできてるもの。大丈夫…大丈夫」
- 60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:02:46.30 ID:VIfjn7o10
美琴は寮の扉に手をかけ、開ける。
その瞬間、美琴は言葉を失う
寮監「ほう、これはこれは……どういうことだ、御坂?」
寮監が、目の前で仁王立ちで立っていた。
- 61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:05:39.93 ID:VIfjn7o10
黒子「りょ……寮監様…」
寮監「この大人数は何なんだ?それにその大荷物は?きっちり説明してもらおうか」
美琴「えっと、その…これは…」
黒子「寮監様、これには深い訳がございまして…」
寮監「私は白井に聞いてない、御坂に聞いてるんだ。説明しろ御坂」
美琴「っ…その……………………」
寮監「……何を黙っている?」
言わなくちゃ、飼いたいと。
この子を幸せにする。そう決心したはずなのに、一言が出ない
結果は目に見えてる、絶対に拒否される。
けれど言わなければ始まらない。けど恐怖で言葉が出ない
しかしそんな時
- 62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:08:09.35 ID:VIfjn7o10
美琴「あっ……」
子猫がスルリ、と美琴の腕の中から抜けると
ミャーオと一鳴きし、寮監の足元へと歩いていった
寮監「……子猫?……まさか猫を飼いたい、とかか?……それだったら―」
きっとその後は否定の言葉だろう
……聞きたくない。
聞きたくない、聞きたくない、聞きたくない!!
美琴「―――――――っ!!」ダッ
寮監「御坂!?」
次の瞬間、美琴は外へ飛び出していた
- 63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:09:35.95 ID:VIfjn7o10
- ――――――――
―――――
――
当麻「御坂…大丈夫か?」
美琴「あはは…面目ないわね」
あの後、飛び出した美琴は人目を気にせず走り、気がつけばいつもの公園にいた
その美琴を追いかけてきた当麻と一緒にベンチに座っている
当麻「戻らなくていいのか?あの子、寮に置いてけぼりだぞ?」
美琴「そう…なんだけどね…
あの子を幸せにするって言っておきながら、ああやって飛び出してきちゃって…
ほんと、飼い主失格ね…」
いや、でもまだ厳密には飼い主じゃないかー
と、やや自虐的に美琴は言う
そんな美琴をみて、上条は
当麻「寮監さんが拒否したからってさ、引き下がるのか?
もし説得して駄目だったら寮を出るー。とか言ってたよな?」
美琴「それは…そうだけど」
当麻「それくらいの覚悟があるならさ、一回駄目だって言われたからって諦めちゃ駄目だろ
つか、本当に寮出ちまえばいいじゃないか」
- 64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:12:43.21 ID:VIfjn7o10
美琴「アンタねぇそんな簡単にいくモンじゃないのよ…それに、仮に寮を出たとして
一体どこに住めばいいの?ずーっとホテルって訳にもいかないでしょ?
……寮をでるー!だなんていった本人がいっちゃ元も子もないわねー」
当麻「まぁ、そんときは上条さんの部屋にでもくるといいですよ
もう大食漢を飼ってますからね、上条さんは」
美琴「えっ?アンタの家に…?」
当麻「そうなったら流石に食費は入れてもらいますけどね?」
垣根と一緒に俺もサポートする、って言っただろ?上条さんを信じなさいって」
美琴「で…でも…」
当麻「あの子。幸せにするんだろ?幸せになるんだろ?
一回失敗したくらいで、諦めるのか?」
美琴「…うん…そうよね…」
当麻「垣根もいるし、白井もいる……案外仲間多いんだぜ?
もし駄目だとか、幸せになれないとか思ってるなら…」
――――――そんな幻想は、ぶち殺してやる
- 65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:17:20.96 ID:VIfjn7o10
美琴「アンタ…その言い回しダサいしクサいわよ?」
当麻「ちょっ?!それは酷いんじゃないですか?美琴センセー?」
美琴「そういえばそういう台詞の時に『クサー!』っていうのがいたわねー」
当麻「またえらく懐かしい漫画だな、それ。知ってるのか?」
美琴「古本屋で立ち読みした時にねちょろっとねー
まぁ、アンタがカッコつけるなんて。似合わないわよ」
当麻「…上条さんは自覚してますよ
ま、それだけ元気ならもう大丈夫だな?」
美琴「ん、心配かけたわねー。
……けどまぁ――」
―――案外、アンタと住むってのもいいかも。ね
- 66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:19:51.10 ID:VIfjn7o10
ココロアフレーダスーナミーダハーキットミラーイヲーモトーメテールアカシナーノー♪
当麻「っと、すまん。電話が……もしもし?そっちはどうだ?」
電話の相手は、どうやら垣根のようだ
色々話しているが内容までは分からなかった
当麻「うん…そうか、なるほどねー。確かにそうだったな。それじゃ今から帰るよ」
美琴「垣根さんはなんだって?」
当麻「取りあえず、あの子は寮にずっといるってさ
あと、飼い主なんだからもうちょっとしっかりしろ!だそうだ」
美琴「あはは…あとで謝らなくちゃね」
当麻「ま、そういうのは帰ってからだな。
というか今すぐ帰れば、面白いものがみられるそうだ」
美琴「面白いもの…?何かしら」
当麻「それは帰ってのお楽しみ、ってことで。帰ろうか」
美琴と当麻は、寮へと歩き出した
その間、2人は特に話すことをせず、ただ並んで歩いていた。
傍から見ればカップルのように見えたかもしれない、が
当事者である2人はどう思っていたのかは知る由もなかった。
- 67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:22:04.82 ID:VIfjn7o10
あっという間に女子寮の入り口についてしまった
美琴は大きく深呼吸をする……もう大丈夫。
今度こそ逃げずに、しっかりと立ち向かおう。
そう心に誓うと、寮の扉を開けた
扉を開けた瞬間美琴は、また驚き、言葉を失うことになる
- 68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/14(木) 06:26:05.51 ID:VIfjn7o10
- 投下の準備をする→まだいいか、とコタツに入る→気付いたらこの時間
これがコタツの魔力ッ?!
>>65の台詞ですが
×古本屋で立ち読みした時にねちょろっとねー
○古本屋で立ち読みした時に、ちょろっとねー
寮監編はもうちょっとだけ続きます。
それでは。
- 73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:01:50.82 ID:c+oftsi30
美琴「えっ………?」
美琴は驚愕していた、目の前の光景に…なぜならば
寮監「ほれほれー」フリフリ
子猫「ニャッフニャッ」ペシペシ
寮監が子猫と、猫じゃらしで戯れていた
それも満面の笑みで。
- 74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:05:04.00 ID:c+oftsi30
垣根「おう、おかえりー」
美琴「な……何この風景…?」
黒子「 」パクパク
美琴は今目の前で起こっていることが信じられない様子だった
黒子にいたっては口を大きく開け閉めして固まっている。
寮監「ははは、ふい♪ふい♪」フリフリ
子猫「ミャ!ミャ!」ペシペシ
あの寮監が、鬼をも殺す寮監が満面の笑みで子猫と戯れている。
美琴「な…何なのこの空間は…」
垣根「いや、お前が出て行ったときになー」
暢気にソファに座り「黒猫○ース」を読んでいる垣根が答える
- 75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:07:48.92 ID:c+oftsi30
- ―――時間は遡り、数十分前の常盤台女子寮
寮監「御坂!?」
当麻「俺、追いかけます!」
寮監「ちょっと君!」
待ちたまえ、という寮監の制止を振り切って
当麻は美琴を追いかけていった
垣根「止めてもアイツはいきますよ。そういう奴ですから」
寮監「…全く、何で御坂はいきなり飛び出したんだ…」
黒子「………原因はその子ですの」
黒子は、目線を下に落として言う
その先には美琴が拾ってきた子猫がいる。
- 76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:09:32.13 ID:c+oftsi30
寮監「この子…か?そういえばこの子は御坂の腕から出てきたな…」
黒子「えぇ、その子はお姉様の電磁波を嫌わない。少し特殊な子ですの」
寮監「なるほど、だから御坂の腕から出てきたんだな
しかしそれが何で飛び出した理由になる?」
黒子「お姉さまは…その子を飼いたいんですの
唯一逃げずに近づいてきてくれたその子に、物凄い愛情が沸いたんでしょう」
垣根「だからアンタに許可を貰おうと思った。が
アンタの口振りから、否定の言葉だと思って、聴きたくなくて逃げたんだろ…」
黒子「寮はペット禁止ですから…お姉様は色々考えてたのでしょうけど
いざとなったら真っ白になってしまわれたのですね。多分」
垣根「もし許可が下りなかったら寮をでる。とはいってたものの…
やっぱり、いざとなると駄目なもんなんだな」
寮監「そういうことだったのか…だがしかし」
ふぅ…と一息ついて寮監は言う
- 77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:14:30.07 ID:c+oftsi30
寮監「別に、駄目だとは一言も言ってないぞ?」
垣根「は?」
黒子「え?」
- 78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:16:32.83 ID:c+oftsi30
黒子も垣根も、とても間抜けな声を出してしまった
確かに美琴に対して「駄目だ」とは一言も言っていない…
しかしそれだけなら後から「駄目だ」と言うかもしれない。が寮監の口調からそれもないと解った
黒子「え?どういうことですの?
寮はペット禁止、規則に厳しい寮監様なら許可なんかしないのでは…」
寮監「実はだな…」
寮監は手元に持っていた資料を2人に見せた
黒子「えーっと…常盤台中学<<動物療法(アニマルセラピー)実験>>?」
垣根「アニマルセラピーっていうと…動物と触れ合うことで身体的・精神的に病気などを治療してく…ってアレか?」
寮監「そう、そのアニマルセラピーだ。…簡単に説明すると、動物を飼うことにより
学力の向上や学生のストレス軽減などが起きるのではないか。という内容だ」
垣根「へぇー…そんな実験を常盤台の女子寮で?……なんか都合が良過ぎないか?」
寮監「私に言われても困る………統括理事長、直々のお触れだからな」
黒子「統括理事長の…?」
垣根(アレイスターだと?一体何を考えてやがる…)
アレイスターからの直々の令
何かある。と勘ぐってしまう垣根…だが、当のアレイスターが考えていたことは
とても簡単なことだったのだった
- 80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:18:17.01 ID:c+oftsi30
- ちょっとした閑話
―――窓のないビル
アレイスター「ヘックシュ!」
土御門「何だアレイスター。風邪でも引いたのか?」
アレイスター「なに、誰かが噂をしているのだろう…」
土御門「そういえば常盤台にまた変なモノを出したようだな…何が目的だ?」
アレイスター「そんな大それたものではない。ただ…強いて言うなら」
土御門「……なんだ?」
アレイスター「幸せ。っていいよな?って事だ」
土御門「はぁ?どういうことだ」
アレイスター「ただのハッピーエンド至上主義なだけだよ。私はね」
土御門「意味がわからn「クサー!!」なんだ!?」
???「く、クッサー!牛乳拭いた雑巾よりクサー!」ピュー!
土御門「…………なんだったんだ。今の」
アレイスター「なに、科学でも魔術でも証明できないものはあるのさ」
土御門「それをお前が言うか?」
- 81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:22:37.65 ID:c+oftsi30
- 閑話休題
―――常盤台中学女子寮
寮監「しかし…可愛い猫だな」
黒子「あら、寮監様も猫派でいらっしゃいますの?」
寮監「いや、私は何派。とかではなく犬も猫もどっちもだな…」
垣根「ほう…ちなみにどんな種類が好きなんだ?」
寮監「猫で言うなら…やはり王道だがアメショーだな…しかしスコティッシュやマンチカンも…
それに、ペルシャ猫やロシアンブルーなんかも高貴でまた…」
黒子「い、意外とお詳しいのですね…」
寮監「犬ならやはりポメラニアンだな。いや、しかし柴犬も捨てがたいし
シベリアンハスキーも凛々しくて…それに…」
黒子「りょ、りょうかんさまー?」
寮監「…はっ!い、いやすまん…」
垣根「意外と見かけによらず動物好きなんだな…」
寮監「わ!悪かったな!…こほん、まぁ動物好きなだけだ」
- 82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:26:08.38 ID:c+oftsi30
子猫「ミャーウ」
寮監の足元にいた猫が、寮監のズボンにつめを立て昇り始めた
寮監「お、おいこら…スーツが駄目になってしまうだろ?」
垣根「さっきからこいつの事無視してばっかりだったからな…かまって欲しいんだろ」
寮監「しかし…かまってやると言ってもどうすればいいんだ?」
垣根「それじゃ、まぁ…ベタだがこいつだな」
そういうと垣根は、買い物袋の中から棒の先端にふわふわした物がついているのを取り出した
俗に言う「ねこじゃらし」である
垣根「これでも使ってやってくれ。
あ、でもやり過ぎないようにな?疲れたら休憩させてやってくれ」
寮監「わ…解った………ほれほれー」フリフリ
子猫「!!」
黒子「あ、反応しましたの」
寮監「…………」フリフリ
子猫「…………にゃ!」ペシッ
寮監「…!!」フリフリ
子猫「にゃ!にゃ!ふにゃ!」ペシペシペシ
寮監「えへ…えへへへへへ…」
- 83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:28:36.15 ID:c+oftsi30
垣根「と、言うわけだ」
美琴「そんなことがあったのね……」
黒子「 」
当麻「おーい白井ー?大丈夫かー?
垣根「ま、拒否される、ってことは無くなったんだ
……いってこい御坂」
美琴「……うん」
美琴は寮監への一歩を踏み出す
結果は解っていても、それでもやはり怖いのだ
…自分の耳で、聞かない限り
美琴「……寮監様、お願いがあります」
垣根「はっ!……こほん、なんだ御坂?」
美琴「この子を飼うのを…許可してください」
頭を下げて懇願する、沈黙が、長く感じた
- 84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:31:16.25 ID:c+oftsi30
寮監「……日中、御坂たちがいない時は私が世話をするので。部屋への出入りをする。
またこれから、しっかりと学校生活に励み寮則や校則を……まぁ、今までより少しは守ること」
黒子「私たちが年がら年中規則を破っているような言い方ですの」
長い硬直から復活した黒子が口をだす
寮監「ほーう…白井。それじゃお前はこれからしっかりと守れるんだな?」
黒子「ぜ…善処いたしますの」
寮監「それからこれが最も重要だ…しっかりと世話し、共々幸せになること。以上だ」
美琴「……はい!」
晴れて、この子が家族となった瞬間だった
- 85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:35:12.32 ID:c+oftsi30
- ――――――――
―――――
―――
寮監「それじゃ、えーっと…上条当麻、と言ったな?ちょっとついてきてくれ」
当麻「ええぇ!?上条さん何かやらかしましたでしょうか?!」
寮監「違う。寮への出入りを許可するために書類などがあるからそれの記入をしてもらいたいだけだ」
当麻「あ。そうだったんですか…それならお供しますよ
それじゃ皆、あとで部屋にいくから先に行ってくれ」
美琴「うん、それじゃまた後で」
垣根「うへー。上条の分俺が持つのかよ…白井。テレポートしてくれない?」
黒子「お断りいたしますの」
垣根「別にいいじゃないか…ケチだな」
黒子「学園都市第2位が言う台詞ですか?貴方こそ、自分の能力で運んだらどうですの」
垣根「おぉ、それナイスアイディア!」
黒子(もしかして……意外とお馬鹿さんですの?)
- 86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:37:33.61 ID:c+oftsi30
- ――――――――
寮監の部屋へ向かう途中、当麻は寮監に尋ねられた
寮監「なぁ、上条…お前御坂になぜあんなにも優しくできる?
あのとき御坂が飛び出したとき、一等先にアイツを追いかけたりしていたが…」
当麻「え?何故って…なんというか
……アイツはレベル1からレベル5、しかも第3位にまで上り詰めた凄い奴です
けど、それだけなんですよ…いくら大人ぶってようが周りがレベル5だ、第3位だって騒ぎ立てようが
アイツはまだ中学2年生なんです。やりたいことだってあるだろうし、友達とも遊びたいとかあるんですよ。
しかし周りはそうはいかないと思うんです…年上でも同級生でも、なんというか…腫れ物のように御坂を扱って
そんなアイツが見つけた幸せなんです。だから守ってやりたい…それに」
寮監「それに?」
当麻「ある人と約束したんですよ『御坂美琴とその周りの世界を守る』って
その約束のためにも俺は御坂を守るんです」
寮監「……つかぬ事を聞くが…レベルはいくつなんだ?」
当麻「あっはっは。上条さんはレベル0ですよ」
寮監「そうか…いや、それは失礼した」
そうか…御坂はそういう所に惹かれたんだな
小さくそう呟いたが、当麻に聞かれることは無かった
- 87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/17(日) 03:40:45.69 ID:c+oftsi30
寮監「そうだ電話番号などを教えてもらえると有難いんだが…」
寮監「俺の、ですか?なんでまた…」
寮監「君は猫のことに詳しかったな?」
当麻「えぇ少しは、ですが」
寮監「何か分からないことが会ったときなどに聞けるようにな
私もあの子の世話をするんだ。色々と不安だからな」
当麻「ええ、そういうことでしたら。いいですよ?」
ピピピ、と携帯を操作し。互いに携帯の番号を交換し合った
寮監「ふふっそれじゃ、よろしく頼むよ。『当麻君』」
こんなところにもフラグを建てる。上条であった
- 116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 02:51:56.11 ID:vXyF+WRn0
- ――208号室
当麻「おじゃましまーっす……」
無事、書類を書いて許可が下りたので、遅れて美琴たちの部屋に入る当麻
実質2回目なのだが、やはり女性の部屋に入るのは緊張をする
黒子「…何故類人猿にわたくしとお姉様の愛の巣を犯されなきゃいけないんですの……?」
当麻「入ってすぐそれは酷くないか!?というか垣根はいいのかよ?!」
黒子「類人猿と店長様では格が違いすぎますのよ」
垣根「そういうことだ、諦めろ上条」
当麻「くっそう!不幸だぁぁ!!」
美琴「アンタうっさいわよ!!」
当麻は理不尽だ…とぼやく
そんな当麻を尻目に色々設置をしていく垣根
- 117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 02:54:06.31 ID:vXyF+WRn0
- 垣根「ま、こんな感じだろ…あとは状況に応じてだな」
美琴「何から何まで…ありがとうございます」
垣根「なーに、コレくらいは朝飯前だしな。アフターケアもメルヘンに任せておけ!」
流石ペットショップの店長
こんな時でも営業の心も忘れてはいない。
垣根「そう言えば、この子の名前決めてなかったよな」
美琴「この子の名前…?」
垣根「そ、名前。いつまでも子猫って呼ぶわけにもいかないだろ?」
今まで、この子だったり子猫としか呼んでいなかった美琴
というか寮監の事でいっぱいで名前の事まで頭が回らなかったのである
美琴「たしかに、いい加減決めないと。
そうねぇ……ネコ太…はどうかしら?」
黒子「流石にネコ太は酷いですの…アムールとかいかがですの?」
美琴「それ、愛じゃないの…いやこの子のことは愛してるけどさ…」
垣根「ブルームとかどうだ?」
美琴「箒?!」
- 118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 02:56:40.84 ID:vXyF+WRn0
- しかし、お世辞にもネーミングセンスがいいとは言えない面子
その後もいい名前は出てこない
黒子「お手上げですのね…」
垣根「んー。ちょっくらお前の妹にも聞いてみるか…」
美琴「妹たちに?…そうね…けど大丈夫かしら…」
垣根「ま、聞かないよりか聞いたほうがいいだろ」
ピピピ、と携帯を弄る垣根
そんな中、美琴がすぐに頭に浮かんだのは、いぬのこと。
非常にややこしいのだが厳密には、いぬという名前の猫である
垣根「よしっと…一応メールは送っといたから何かあったら連絡くるだろ」
美琴「いい案がくるといいんだけど…不安だわ」
黒子「それまで考えましょうか」
- 119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:02:19.72 ID:vXyF+WRn0
――――――――
――――
――
ココロニツルギーカガヤクユウキーターシカニトジコメテー
垣根「おっと俺だ、すまんな」ピッ
当麻「また懐かしい曲を…」
垣根「いいじゃねぇか、好きなんだよ…もしもし?」
10100号『店長でしょうか?ミサカ10100号です』
垣根「いや、携帯のディスプレイに表示されてるから分かってるが…どうした?」
10100号『先ほどのメールで名前を考えているというのでMNWで募集をかけてみました』
垣根「ほー早いな。ちなみに今どんな名前が挙がってるんだ?」
10100号「はい、現在あがっている候補は<いぬ2号><ゲレゲレ><オタコン><松葉崩し>くらいです。
とミサカは流石に松葉崩しはねーわ。と案を出した20000号に毒を吐きます」
垣根(駄目だこいつら、遺伝子レベルでセンスがねぇ!!
てかたしかに松葉崩しとかなに考えてんだ?!)
垣根「はぁ…まぁ、ありがとな。決定したらまた連絡するよ」
電話を切ると「はぁ……」と深いため息を吐く垣根
- 120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:05:42.56 ID:vXyF+WRn0
- 美琴「もしかしてあの子から?なんて用事だったの?
って、用事はひとつしかないか」
垣根「あー……いや、いい名前が浮かばなかったからって詫びの電話だったよ」
美琴「そうなの?悪いことしたかなぁ…」
垣根(流石にあの名前たちを出すわけには行かないしな…)
美琴「どうしようかなぁ…」
黒子「完全にお手上げですの…」
お手上げという言葉
それを聞いた垣根は、両手を上げて一言
垣根「お手上げ侍!ってかぁー」
黒子「バカじゃないですの?……てか、バカじゃないですの?」
垣根「期待通りのつっこみ、ありがとさん…けどちょっと酷くね?」
美琴「そのネタ分かる人、何人いるんでしょうね?」
- 121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:11:45.21 ID:vXyF+WRn0
- 馬鹿な事をやっているが、いい案が出ずに悩む3人
そんな中一人うな垂れていた当麻が口を開く
当麻「…なぁコイル、ってのはどうだ?」
美琴「え?コイル?」
当麻「そう、コイル。レールガンとコイル。合ってるんじゃないか?」
美琴「レールガンとコイル…ね。意外といいんじゃないかしら?」
垣根「電磁コンビ、ってことか?」
黒子「類人猿の癖に、よく思いつきますのね」
当麻「癖に、って…いくら上条さんでも傷付きますことよ?!」
上条当麻が飼っている猫の名前はスフィンクス、というのだが
これは当麻がつけた名前ではない
これは、居候の暴食シスターがつけた名前なのである
だから当麻にネーミングセンスがない。というわけではない
……筈である
- 122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:13:51.51 ID:vXyF+WRn0
- 美琴「……ねぇ、貴方はどう思う?コイルって名前」
美琴は子猫に話しかける
すると子猫は満足そうに一言「ミャオ」と鳴いた
美琴「うん、この子も気に入ったみたいだし。コイルで決定ね」
「それじゃ、これから宜しく。コイル」
「ミャオ」
これから御坂美琴とコイルの物語が新しく始まる
- 123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:17:07.08 ID:vXyF+WRn0
―――閑話
とあるMNWの名付け親(ネーミングセンス)
- 124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:20:00.90 ID:vXyF+WRn0
どうやらお姉様が子猫を飼うみたいなんだが
1 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:38:33.16 ID:Misaka10100
今、名前を考えているらしい。
おまいら何かいい案ないか?
2 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:39:34.21 ID:Misaka10032
お姉様も猫を飼うだと!?
もれとかぶるじゃないか!
3 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:39:50.72 ID:Misaka20000
その猫ちゃんをバター猫にするnあbbbbbbb
4 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:40:54.84 ID:Misaka12477
さすが変態…歪みねぇな
それはそうと、何でおまいはそんな話を知ってるんだ?
5 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:43:15.49 ID:Misaka10100
アルバイトしてるペットショップにお姉様が猫と一緒に来店
今、店長と一緒に常盤台の寮にいっててな
先ほど、名前考えてるからいい案ないかーって電話がきたんだよ
- 125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:23:32.73 ID:vXyF+WRn0
6 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:47:40.29 ID:Misaka17600
こちらスネーク、常盤台女子寮に侵入した
どうやら上条も一緒のようだ
7 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:49:52.70 ID:Misaka13577
スネーク仕事はえぇww
ってか、ペットショップ?
うちじゃないところだとすると…新しくできた<メルヘン>ってショップか?
8 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:54:19.56 ID:Misaka14510
メwwwwルwwwwヘwwwwンwwwwwwwww
あれか?ww俺の未元物質には常識は通用しねぇ!(キリッ
ってかwwwwww
9 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:57:24.78 ID:Misaka10100
>>8
だまらっしゃい、うちの店長馬鹿にするなよ?
たしかにメルヘン趣味だが動物の事は一番に考えるいい人なんだからな
- 126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:26:14.74 ID:vXyF+WRn0
- 10 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:58:30.99 ID:Misaka17600
こちらスネーク、少し気になったのだが…垣根帝督がいる
>>1の話をまとめると…店長はもしや垣根帝督?
11 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 14:59:38.24 ID:Misaka10100
そうだが、何か問題でもあるのか?
12 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:00:45.48 ID:Misaka14510
まさかのwww本物のメルヘンwwwwww
お腹wwww痛いwwwww
13 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:01:56.84 ID:Misaka13577
>>12
おい、馬鹿にするなよ?
まだ新しいにも関わらずあんなに評判のいいショップなんて中々ないぞ
それに動物に優しいペットショップだって店員の人が言ってて
うちのお客も取られないかって心配なんだからな
14 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:05:21.62 ID:Misaka14889
おまいら、話がどんどんズレてるぞ
今はお姉様の子猫の名前の話だろうが
そうだな…ゲレゲレとかどうだろうか
15 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:08:45.36 ID:Misaka10032
>>14
やだ…かっこいい…
もれは…そうだな、いぬ2号とかどうだろう
- 127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:28:36.73 ID:vXyF+WRn0
- 16 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:08:45.38 ID:Misaka20000
松葉崩しとかどうよ?!
ねぇ松葉崩し!松葉崩し!
17 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:10:59.83 ID:Misaka15640
黙れ変態
18 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:13:17.39 ID:Misaka17600
こちらスネーク
そうだな、オタコンとかどうだろうか
19 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:17:45.26 ID:Misaka20001
ねぇねぇ!なんの話!?
お姉様が猫飼うの!?
20 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:17:45.27 ID:Misaka17718
う、運営様チーッス!
21 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:21:09.04 ID:Misaka12088
運営様!今日も一方通行さんはイケメンですね!
22 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:24:31.76 ID:Misaka20000
運営様!一方通行ペロpあばばbbbbbbbbbbbbbbbbbb
- 128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:30:42.04 ID:vXyF+WRn0
23 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:25:37.96 ID:Misaka10032
安定の速さだ…
というか、松葉崩しには突っ込まないのね
24 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:26:45.20 ID:Misaka20001
え?だって猫ちゃんの名前の候補なんでしょ?
けど、いいなぁいいなぁ!可愛いんだろうなぁ!
ねぇねぇ!画像はないの!?
25 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:30:08.97 ID:Misaka10100
運営様が興味を…
と、特別なんだからね!!
ttp://misaroda.onesama.jpg
26 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:32:22.39 ID:Misaka16981
ふ、ふおおおぉぉぉぉ?!
かわええええええぇぇぇぇええぇ!!
27 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:33:28.60 ID:Misaka12245
お姉様の万年の笑み!?
そして猫に頬ずりしてる?!なにこれ?!
28 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:34:34.82 ID:Misaka10590
あ・・・ありえない!
あのお姉様がこんなことを!?
29 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:34:35.87 ID:Misaka13577
愛さえあれば磁場なんて敵じゃないんだよ…
これは雑種かな?
けどちょっとアメショが入ってるなー
- 129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:34:02.04 ID:vXyF+WRn0
- 30 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:36:49.31 ID:Misaka20001
お姉様幸せそうだなぁー…
いいなぁー…可愛いなぁー…
ミサカも撫でたいなぁー…
31 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:36:51.39 ID:Misaka10100
どうやら子猫の名前はコイルに決定した模様
お姉様にぴったりだ、そうは思わんかね?
32 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:41:16.20 ID:Misaka10106
コイルガンとかいって投げつけられるんですね
わかりまsああbbbbbbbbbbb
33 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:37:57.60 ID:Misaka10111
コイルガンとして射出されるんですね
わかりまsばばばbbbbbbbbbbbbbb
33 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:45:45.10 ID:Misaka20001
>>32-33
可哀想なこといわないの!
34 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:47:59.57 ID:Misaka11484
>>32-33
お前ら仲いいな
それはそうと、コイルか…たしかにぴったりだな
- 130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:37:49.36 ID:vXyF+WRn0
35 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:48:03.71 ID:Misaka10801
誰だよ!>>25の画像見せたの!
なんだか微笑ましくて久しぶりに上条さんと一方じゃなくてお姉様描いちゃったじゃないか
ttp://misaroda.onesamatokoneko.jpg
36 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:51:25.40 ID:Misaka16691
なんだと…
これは萌えるじゃないか…
37 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:54:46.06 ID:Misaka12088
>>36
いいぞもっとやれ…いや、やってくださいお願いします
38 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:55:52.26 ID:Misaka20001
お姉さまとコイルの絵…
これは…ミサカもGJと言わざるを得ないんだよ
39 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 15:59:16.03 ID:Misaka20001
そんな運営様に朗報だ
運営様のことを伝えたら、いつでもコイルに会いにきていいそうだ
寮監にも了承を得たらしい
40 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:02:38.75 ID:Misaka20001
本当?!
それじゃ今からいくって伝えておいてね!
41 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:07:03.55 ID:Misaka17428
は?!い、今から!?
なんという行動力…というか、セロリが許すのだろうか…
- 131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:45:37.27 ID:vXyF+WRn0
10100号「運営様の行動力に脱帽しますね…というか、無事につけるんでしょうか…」
心理定規「あら、何か心配事?」
10100号「いえ、知り合いの子供が一人で外出してしまったらしいのです
まぁ、迷子にはならないと思うのですが…ちょっと心配で」
心理定規「あら、それは大変ね…じゃあ今日はあがっていいわよ?
その子のところに行ってあげなさい」
10100号「いいのでしょうか?」
心理定規「別に大丈夫よ。早く行ってあげなさい」
10100号「……感謝します」
心理定規「いってらっしゃーい」
――――――――
――――
――
打ち止め「あれ?ここどこだろ……?」
- 132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage ]:2011/04/25(月) 03:48:11.89 ID:nb39eQvi0
- >>39-40
自演乙
- 133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:50:20.02 ID:vXyF+WRn0
10100号「運営様、やーっと見つけました」
打ち止め「あれ?!10100号こんなところで何してるの?ってミサカはミサカは追求してみる!」
10100号「運営様が迷子にならないかと心配してきたのです」
打ち止め「だ、大丈夫だよ!ってミサカはミサカは胸を張ってみる!」
10100号「どこが大丈夫なんですか、常盤台の寮は逆方向ですよ」
打ち止め「ええぇ!?そうなの?!」
10100号「はぁ…きてよかったです。では一緒に行きましょう」
打ち止め「いいの?ってミサカはミサカは確認してみる!」
10100号「ミサカはそのために来ましたから」
打ち止め「うん!それじゃれっつごー!」
10100号「まったく、調子がいいんですから…」
- 134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:53:06.30 ID:vXyF+WRn0
- >>132
あーごめんなさい。ミスってた…orz
ID:Misaka20001じゃなくてID:Misaka10100ですね
- 135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:55:11.15 ID:vXyF+WRn0
- ――――――――
――――
――
52 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:20:27.29 ID:Ax
原因はここかァ?
お前ら、打ち止めがどこ行ったか知らねェか?
53 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:20:50.70 ID:Misaka14510
ア、一方通行?!
どうしてこんなところに!
54 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:22:06.54 ID:Misaka10032
>>53
流石の速さだな
55 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:24:25.13 ID:Ax
なンかよォ…
いきなり「出かけてくるね!」って言いやがってなァ
「こンな夕方にどこに行ンだ?」って聞いたら「言ったら絶対反対するから言わない!」って言って
代理演算まで切りやがってよォ……
56 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:25:39.60 ID:Misaka10032
まぁ、確かに反対されると思うのも仕方ないわな
というか代理演算まで切ったのか…運営様必死だな
- 136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 03:57:39.23 ID:vXyF+WRn0
- 57 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:26:53.02 ID:Misaka10100
すまん、多分それミサカのせいだわ…
お姉様が猫を飼い始めてな、多分それで会いにいったんだ
ちなみに今一緒にいるから。心配はしないで欲しい
58 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:29:10.59 ID:Ax
あァ?!猫だァ?!
……ったく、そンなことかよ…心配して損した
ンな事だったら誰も反対なンかしねェっての
59 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:32:36.40 ID:Misaka13719
え、反対しないのか?
60 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:36:04.29 ID:Misaka14411
セロリが…珍しいな
61 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:39:32.18 ID:Ax
どっか知らねェとこに行くとかだったら反対したかも知れねェけどよォ
オリジナルのところだろォ?
別に危険も何もないなら反対しねェよ
つーかお前ら一緒にいるのか
- 137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 04:04:01.25 ID:vXyF+WRn0
62 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:43:00.05 ID:Misaka19506
あー、やっとセロリは過保護じゃなくなったのか
63 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:46:30.00 ID:Misaka14770
今までが過保護すぎたんだな。自業自得か
64 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:50:00.99 ID:Ax
何か酷い言われようだなァ…
まァ一緒にいるンなら安心だなァ
とりあえずあいつにあンまり遅くまでいない様に言っとけ
流石に遅くなりすぎると迷惑になっちまうからなァ
66 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします :2011/02/22(火) 16:51:13.39 ID:Misaka10100
任されよう
取りあえずはお姉様のところに向かう
- 138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 04:06:20.92 ID:vXyF+WRn0
10100号「一方通行からの伝言です。あまり遅くなる前に帰って来い。だそうです」
打ち止め「うー…帰ったら怒られるだろうなぁ…」
10100号「大丈夫です。怒ってないようでしたよ
ただ。いきなり出て行ったので驚いたようでしたが」
打ち止め「だって、お姉様のところへ猫に会いに行くーなんていったらあの人絶対反対するもん!」
10100号「いえ反対はしないといってましたよ?」
打ち止め「え?!あの人が?!」
10100号「まぁ一方通行なりの考えがあるんですよ」
打ち止め「そうなのかなぁ…ってミサカはミサカは半信半疑!」
10100号「そうですよ…ほら、そろそろ常盤台の寮に着きますよ」
第二部に続く
- 139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/04/25(月) 04:12:23.65 ID:vXyF+WRn0
- 今回はここで終了
コイルの命名で第一部を完とさせていただき
続いて第二部を開始させていただきます
二部では打ち止め・一方通行・番外個体・ミサカ達の登場
そして今回閑話で使わせていただいたMNWを引き続き使わせていただきたいと思っております
ちなみに、上条・垣根の携帯音はそのときの作業用BGMで変わってきます
今回のメロディが分かってもらえたら嬉しいです
しかしいい所でミスがあるのは…本当にごめんなさい
それでは。
- 140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2011/04/25(月) 04:15:29.38 ID:5PdUQTd8o
- おつおつ
次も期待してるよん
- 155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:26:39.22 ID:/bBUUA8G0
- ただ今の時刻、夕方4時35分
常盤台中学、学生寮208号室
今この部屋にいるのは、御坂美琴一人と、愛猫のコイルの一匹だけで
ルームメイトである白井黒子は風紀委員の仕事で出払っている
美琴「うー…ん。暇ねー…」
いつもなら外出するところなのだが、最近はよく寮にいる
それは決してコイルがいるからというわけではなく、最近よくとある人物が訪ねてくるからである
コイル「くぁ……にゃふ…」
美琴「コイルも暇そうねー。今日は来ないのかしら?」
そう美琴が呟くと、それに反応したかのようにトントン、と寮のドアをノックする音が聞こえる
黒子は風紀委員でいないし、もし帰ってきたとしてもノックなんてする必要もない
この時間に寮を訪ねてくる人物は寮監か、もしくは……
美琴「お、来たわねー。はいはい、開いてるわよー?」
その声を聞くや否や、バンッ!と勢いよく扉が開かれた
- 156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:29:12.78 ID:/bBUUA8G0
第二部 妹達とコイルと番外個体
打ち止め「やっほー!お姉様!ってミサカはミサカは元気よく挨拶してみたりー!」
美琴「いらっしゃい。今日も元気ねー」
打ち止め「うん!だっていつでも会いに来ていいっていうだもん!ねー?コイルー」
コイル「にゃーぉ!」
美琴「すっかり骨抜きねー……まぁ、人のことは言えないっか」
ふふふっ。と笑う美琴。
美琴「あ!今日はちゃんと一方通行に話してきた?」
最初の頃は、行ってはいけないと引き止められると思っていた打ち止めは、一方通行に何も言わず美琴の寮に来ることが多々あった
そのせいで一方通行が物凄い形相で街を能力全開で文字通り、飛んで行ったり
終いには寮に乗り込んできたことがあった
- 157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:31:07.70 ID:/bBUUA8G0
………が、その時は寮監のネックツイストで撃沈していた
このとき新たに、第一位を倒した人物が誕生したのである
打ち止め「うん!ばっちり!あの人ったら心配性なんだからー」
美琴「あはは。まあ子を思う親の気持ちってやつかしらね?」
打ち止め「あの人とは恋人同士だもん!ってミサカはミサカが異議を唱えてみたり!」
美琴「あはは、ごめんごめん。」
ほほを膨らませる打ち止め、そして軽い感じで謝る美琴。傍から見れば仲の良い姉妹である
そんな中美琴何かを思い出したように打ち止めに話す
美琴「……そうだ、ちょっとお留守番頼めるかしら?」
打ち止め「いいけど、どこに行くのー?ってミサカはミサカは訪ねてみたり!」
美琴「ちょっと会う約束をしてる人がいるのよ。多分1時間くらいだから…」
打ち止め「りょーかいなのだー!ってミサカはミサカは元気よく返事!……もしかしてあのカミジョーさんって人かな?」
- 158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:34:00.63 ID:/bBUUA8G0
美琴「なっ…!そこで何でアイツの名前が出てくるのよ!?違うわよ!いや違わないけど!?」
一瞬で顔が赤くなる美琴、本当に感情が表に出てきて分かりやすい
打ち止め「ということはカミジョーさんに会うんだねーってミサカはミサカは気付いてみたり!」
美琴「うー…た、確かにアイツもいるけどさ!二人っきりじゃないわよ!」
美琴は「二人きりではない」という言葉を強く推した
美琴「と…とにかく!お留守番宜しくね!」
バタン!といつもより強めに扉を閉める美琴。その後ろでニヤニヤと笑っている打ち止め
打ち止め「ふっふーん♪さっきの仕返し大成功!ってミサカはミサカはVサイン!」
やれやれ、負けず嫌いなところとかホントそっくりだなぁ…と言いたげなコイルは
コイル「……にゃー」
と、ため息にも似た鳴き声をひとつあげるのであった。
- 159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:36:48.73 ID:/bBUUA8G0
- ――――――――
―――――
――
場所は変わり、黄泉川家
一見すると不健康な、細く真っ白でモヤシのような細く真っ白い青年と、美琴に似ているが、美琴よりも少し大きい女性が話をしていた
番外個体「細く真っ白って大事なことで二度言いましたー♪」
一方通行「あァ?何言ってンだァ?」
番外個体「本当はモヤシって部分を二度言いたかったんだけどねーってミサカは代弁してみたり?」
一方通行「誰がモヤシだァァァ!!?」
番外個体「気にしない気にしないー…って、あらー?あのお子様はまたお姉様のところー?」
一方通行「おォ、そうみてェだな…全く、よく飽きないもんだなァ…」
番外個体「まぁミサカたちが動物に触れれる、だなんて夢のようだからね」
一方通行「……しかし、程々にさせなきゃなァ…」
番外個体「あらあらー?あららーん?たかが一匹の猫ちゃんに嫉妬かにゃーん?」
一方通行「ンなわけあるかァ!ただあんまり世話になるのは超電磁砲に迷惑だって言ってンだ!!」
- 160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:39:28.06 ID:/bBUUA8G0
- 番外個体「ふーん…どうだかねーってミサカは勘ぐってみたり?」
本当は打ち止めと居れる時間が少なくなって寂しかったりするんじゃないかなー?という問いは
流石に心の中にしまっておいた
一方通行「ンなことより…お前はいいのか?」
番外個体「え?何が?ってミサカは聞き返してみるけど?」
一方通行「お前はその…コイルだっけかァ?会いに行かなくていいのかって言ってンだ。小動物に触れないのはお前もだろォ?」
番外個体「ぎゃっはははは!!ミサカが猫を?!ミサカのガラじゃないよ全く!」
一方通行「まァ確かに、お前は猫ってよりも…なンだ。ハゲタカとか似合いそうだしなァ」
番外個体「そうそう!貴方の死体をみて喜びそ…って食べても美味しそうじゃないよね!ガリガリで!!ぎゃっはははは!」
一方通行「ッチ……うるせェよ……コンビニ行ってくる」
番外個体「あっはははは!あー…おなか痛い…あ、ミサカはガツンとみかんねー」
一方通行「だァーれが買ってくるか。ンじゃァな」
バタン、扉が閉まって数分した後、番外個体は誰にも聞こえない声でつぶやいた
番外個体「…………子猫…なんて…ミサカのガラじゃ…ね」
- 161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:42:10.07 ID:/bBUUA8G0
- ――――――――
―――――
――
また場所は変わり、とある高校
その教室に一見すると小学生の低学年に見える教師と、とある不幸な青年がマンツーマンで補修をしている真っ最中
小萌「上条ちゃーん?ちゃんとついて来れてますかー?」
上条「う…ううぅ…すいません小萌先生…もう一回お願いします」
小萌「もう、しょうがないですねー。もう一回説明しますよー?」
小萌先生が優しく教えては、うんうん唸っている上条当麻
どこかの髪の毛が青い長身の残念イケメンがみたら裏山しながら血涙を流しそうなくらいであった
上条「小萌先生…どうか…どうか今日はここまででお願いできませんか…?頭がパンクしそうです…」
小萌「うーん……そうですねー。あまり詰め込み過ぎるのもいけませんし。今日はここまでにしましょう」
- 162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:44:16.81 ID:/bBUUA8G0
- 上条「あ…ありがとうございます……」
もはや、上条には何かをする。といった気力が湧いてこなかった
小萌「また次の補修のときは連絡しますからね?それじゃ、お疲れ様なのです」
トントン、と教科書を整えると扉を開け教室から出ていく小萌先生
後に残ったのは項垂れている上条のみになった
上条「あー…やっと終わった……」
ふと、時計をみると、時計の針は丁度5時を指していて
それをみた上条は飛び起きた
上条「5時って…約束の時間じゃねーか!?ここから走っても約束の場所には10分…いや20分か!?完全に遅刻!?」
急いで帰りの支度をすると、力強く教室の扉を開け、廊下を走り、階段を駆け下り
下駄箱で靴に履き替え、校庭をものすごい速さで走り去っていく
上条「畜生!不幸だぁぁぁーーーー!!!」
- 163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:44:57.20 ID:/bBUUA8G0
―――閑話
とある打止のお留守番
- 164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:46:03.94 ID:/bBUUA8G0
- 今お姉様の部屋でコイルとお留守番中
1 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
コイル可愛いなぁ…
2 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
よくやった!さあ早速お姉様の下着をあばばばbbbbbbbbbbbb
3 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka13139
流石変態・・・・ズレないな
4 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11028
黒子の!黒子の下gあばばばbbbbbbbbbbb
5 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17006
コイルは?!今コイルはどこに!?
6 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
今コイルはお膝の上にいるよ?
撫でてるけど凄いおとなしく丸まってるー
7 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17138
共有!共有はまだか!!
8 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11798
共有まだー?
- 165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:46:45.06 ID:/bBUUA8G0
9 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
しょうがないなー。 はい!
10 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14613
ふおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!
11 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17743
ふあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁっぁぁ
12 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19084
顔が!!!顔がニヤつく!!!
13 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14770
ニヤニヤするうううううぅぅぅぅぅううぅうぅぅ!!!!
14 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka18190
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!
15 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka13587
えんだあああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁ!!!
16 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17718
いやあああああああああああああああああああああああぁぁぁぁああああぁああぁぁ!!!!!!!
17 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19084
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
18 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
くっ……うちのいぬといい勝負じゃないか…
19 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
こ・・・・これはっ・・・・・・ッッ!!
20 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
こちらスネーク。あまりのことに木から落ちてしまった…
周りに人がいなかったのが救いだな
21 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17138
漢子にスネークを陥落させるとは……恐ろしいっ!
22 :以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20001
はい、おしまーい!
それじゃミサカ、コイルと遊ぶ作業に入りまーっす!
- 166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/06/17(金) 07:47:33.94 ID:/bBUUA8G0
番外個体「共有感覚…かぁ…いいなぁ……どんな感覚なんだろう?こればっかりは羨ましいかなぁ
でも、ミサカのキャラじゃないから…」
「……ほんと、自分が恨めしいなぁ…」
- 187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 08:42:49.96 ID:rPl1Mkyz0
- 一方通行「……遅ェ…アイツらは何やってンだァ…?」
とある喫茶店、一方通行はコーヒーを飲みながらある人たちを待っていた
…約束の時間を30分過ぎてもその人物は現れない
約束といっても「話がある、4時に第7学区の喫茶店で待ってる」というメールを送り
相手の返信を待たず半ば一方的に取り付けた約束だった
一方通行「やっぱり…無理だったかねェ…」
一方通行自身も、あんな風じゃ来ないだろうと内心思っていた
諦めて席を立とうとする
だが「噂をすれば影が立つ」というもの
「あら、一方通行?随分と早いわね……」
席を立とうとしたグッドタイミングでその人物は現れた
- 188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 08:47:11.94 ID:rPl1Mkyz0
- 一方通行「随分と早いだァ?!テメェが遅ェんだろうが!今何時だと思ってやがる!!」
「え、な、何を怒ってるのよ…まだ4時半じゃない」
まだ4時半。この女の頭の中じゃ30分の遅刻は「まだ」なのか
それが一方通行のイライラを加速させていく
一方通行「もう4時半だろうがよォ!!約束の時間は何時だァ!!」
「は?約束の時間って……約束は5時でしょ?」
次は嘘ついて自分の責任逃れかァ?
一方通行のイライラはどんどん加速していく
一方通行「ハァ!?何を寝ぼけてやがる!!約束は4時だろうがァ!!」
「…あー成程ね。言っとくけど私は悪くないわよ、ホラ」
そう言ってメールの受信ボックスを開き、携帯を一方通行に見せる。そこに書いてあった文面はとても単調で
「話がある、5時に第7学区の喫茶店で待ってる」
それを知った時、今までのイライラしていたものが一気に冷めてしまった
- 189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 08:49:38.34 ID:rPl1Mkyz0
……自分の馬鹿さ加減に何も言うことができず。ただ黙ってしまい
がたん、と力なく席に座る一方通行
そう、一方通行が4時だと送ったつもりが5時と送っていた
約束の時間を間違えていたのは誰でもない、自分だったのだ
そんな一方通行が呼び出した人物、30分待ってでも話をしたかった人物、そのうちの一人は
一方通行「………まァ…お前も座れ、超電磁砲」
美琴「失礼ね、謝らないの?……それに私には御坂美琴って名前があるのよ?」
学園都市第三位、超電磁砲「御坂美琴」である
- 190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 08:54:33.56 ID:rPl1Mkyz0
- 美琴「……さて…」
一方通行「………………」
2人とも、まずは何を話していいか分からず押し黙ってしまっていた
そんな中、一方通行が口を開く
一方通行「…なァ、三下はどうしたンだ?」
美琴「………どうせ補習か何かで捕まってるんでしょうね、遅刻なんて常習犯よアイツは」
「………そうかァ」
また黙ってしまう2人
美琴は美琴で、用事がなんだったのかを聞きづらく。一方通行は一方通行で先ほどのダメージがあるのかを話しづらかった
それを見ていた店員が、空気を読んだのか注文を取りに来た
店員「あの。ご注文が。ありましたら」
- 191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 08:57:44.65 ID:rPl1Mkyz0
美琴「あ、えーっと…オレンジジュースで」
一方通行「………コーヒー」
店員「オレンジジュースと。コーヒー。ですね」
一方通行「あァ…忘れてた、ブラックで」
畏まりました。と小さく会釈をすると、特徴的な長髪の黒髪が小さく揺れた
店員が厨房の中へ消えて数分後、注文の品持って戻ってきた
店員「どうぞ。ごゆっくり」
店員は2人の前に注文の品を置くと、また厨房へ行ったのか消えてしまった
美琴は置かれたオレンジジュースを一口、口に含んで一言
意を決して聞いてみた
美琴「それで?アンタが私に話したいことってなんなのよ?」
- 192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 09:01:14.78 ID:rPl1Mkyz0
- ――――――――
―――――
―――
上条「うおおおぉぉぉぉぉ!!」
その頃上条は走っていた
今の時間は5時5分、約束の時間は5時。完全に遅刻である
だが、今一番の走っている理由は約束の時間に遅刻しているからではない
たしかに遅刻しているからという理由もあるが
走っている一番の理由は
不良A「おらァァ!!待ちやがれェ!!」
不良に、追われていた
不良B,C,D,E「待てやァァァ!!!」
それも、沢山の不良に
- 193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 09:03:36.39 ID:rPl1Mkyz0
追われているきっかけは上条にとってはとても些細なことだった。
約束の時間に遅れそうな上条は、近道になりそうな裏道を走っていた
表の通りを通るより、裏を通ったほうが人も少ないので圧倒的に早いのだ
しかしとある路地を曲がったところで一部に不良達が集まっている一角があり、目にとまった
もしや、不良たちが何か悪さをしているのではないか?と勘ぐった上条は足を止め不良たちが集まっている一角に目をやる
上条はそう言うのを見逃せない性質である
よく不良に絡まれている人を助けようとし、相手の逆鱗に触れ追い掛けられたりしてしまう
そんなことは上条にはよくある話であった
そう、よくある話だと思っているからこそ。天然フラグメイカーだ、なんだと言われてしまうのだが
上条はそれに気づいていない
だが今回は、少し違うようだった。不良たちの中心には誰もいない
自分の取り越し苦労だったかな。と上条は再び約束の場所に向かって走ろうとした
が、聞き覚えのある「鳴き声」が耳に聞こえてきた
上条は、不良たちの中心によく目を凝らす
不良たちの中心には一匹の子猫がいた
- 194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 09:07:14.94 ID:rPl1Mkyz0
- 上条「学園都市も、最近は捨て猫が多いのか…?」
つい最近ではコイルが、幾分か前にはスフィンクスといぬが捨てられていたのだ
上条「やっぱ保健所とか連れて行くのがーって飼い主もいるんだろうな…」
そう呟くと、上条は同時に「不良も捨てたもんじゃないのかもなー」と考える
多分あの子猫を拾おうをしてるんじゃないか、と想像して
だがよく見ると不良たちの笑い方が、雰囲気が、何かが違う。
次の瞬間、一人の不良が炎を出したかと思うと
―――子猫に向かって振り下ろした
- 195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 09:12:22.70 ID:rPl1Mkyz0
- 間一髪で上条は子猫を抱きかかえ、子猫に振り下ろされた炎を右手で打ち消す
上条「テメェら!何やってやがる!!」
上条は吼える、上条が動いていなければ子猫はどうなっていたのだろうか
少なくとも無事ではなかっただろう
不良A「何だお前…邪魔するんじゃねぇよ…全く」
上条「ふざけてんじゃねぇ!!こんなの誰だって止めるだろうが!!」
不良B「何こいつ、この人数相手にヒーローぶってんの?」
不良たちは悪びれる事無く言う
不良C「大体さぁ?捨て猫だぜ?俺らが甚振っても別にお前に関係ないだろ?」
不良A「そうそう、逆に学園都市の汚いモンを消したーって誉められてもいいもんだぜ?」
その一言に、上条は怒りを覚える
- 196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 09:15:45.57 ID:rPl1Mkyz0
上条「テメェら……ふざけてんじゃねえ!!テメェらにこの子の命を奪っていいなんて。そんな資格無いだろうが!!」
いくら捨てられてたとはいえ、小さな命は生きているのだ。懸命に生きようとしているのだ
それを勝手に奪っていい筈がないと上条は不良たちに吼える
不良B「あー何だ、めんどくせえからコイツも一緒に甚振っちまえばいいだろう」
不良C「それ賛成ー」
そう言うと一人の不良がさっきよりも大きい炎を作りだすと
不良C「それじゃ精々頑張って耐えてよ…―――ねッ!!」
上条に向かって、投げつけた
上条「――いいぜ……」
- 197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 09:20:31.24 ID:rPl1Mkyz0
炎に向かって臆することなく足を動かす
上条「テメェがこの子の命を冒涜するっていうなら――」
全ての幻想を打ち砕く右手を振り上げる
上条「―――まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!!」
炎が消えたことに驚いている不良の顔面に右ストレートを振り下ろした
- 198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 09:27:52.15 ID:rPl1Mkyz0
殴られた不良はその場に倒れこんでしまう
他の不良も炎が消えたことに驚き、動きを止めてしまっていた
上条「生憎…俺は今、急いでるんでね!!」
それを見逃さなかった上条は不良を殴った勢いをそのままに走り出した
最初は驚いていた不良たちも走り出した上条に気付き我に返ったのか上条を追いかけ始めた
不良たちは能力を使って上条の足を止めようと炎や電撃を放ってくる
が、もっと凄い炎を使う魔術師と戦ってきたこと、レベル5のエレクトロマスターとほぼ毎日追いかけっこをしていたことなど
沢山の場数を踏んできた上条にとっては不良の能力などあまり気になるものではなかった
左手で子猫を抱えて、不良たちの能力を右手で打ち消しながら路地裏をかけていく
これが、不良に追いかけられていた理由である
- 199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 09:29:44.47 ID:rPl1Mkyz0
- ――――――――
―――――
―――
上条「はぁー…はぁー…流石に…大通りまでは追ってこないか…」
上条は路地裏を抜け、大通りまで出てきた
不良たちも人通りが多い大通りまでは来れないようだった
呼吸を整え、ふぅ…と大きな息を吐くと腕の中で「にゃあ」と元気な声が聞こえてきた
上条「怪我は…無いみたいだな。とりあえずはよかった…かな?…それにしても…」
最近ではないと言えスフィンクスの件、御坂妹のいぬの件、美琴のコイルの件
そして今回のこの子猫の件
上条「ここ最近はよく子猫を拾うな…何かの運命か?」
ふと時計をみると、5時20分を指していた
約束の時間は5時。今から急いでも付くのは5時半
上条「あいつ等…お前拾ったって言えば許してくれるとおもうか?なぁ?」
子猫に問いかけても。「にゃお」としか返ってこなかった
- 200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]:2011/08/14(日) 09:37:36.68 ID:rPl1Mkyz0
- 本格的な生存報告(?)です
なんか…こんなんで……ほんとすいません
次回はもう少し長くできたら…いえ、長くします。頑張ります
ちなみに次回は……閑話で寮監さんに少しお花を持たせようかなぁって思ってます
可愛い寮監さんを目指して。
- 202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/14(日) 13:34:41.14 ID:l5RqbgWDO
- 乙
待ってたよ
- 203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/14(日) 20:50:21.41 ID:LnVltSySO
- 小学生の時に捨てられてた猫を拾って帰ったら、親に叱られて泣きながら元の場所に戻しに行ったのを思いだした
なんか切なくなってきた、ごめんなさい
乙です
- 211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]:2011/10/23(日) 00:13:50.33 ID:KsifDklS0
- まだかー
- 212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)[sage]:2011/11/19(土) 14:36:00.25 ID:a9cezUpDO
- 頼むッ……来てくれッ……
0 件のコメント:
コメントを投稿