- ※未完作品
- 1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 00:44:00.51 ID:v+cRpGX20
- 諸注意
・ここの一方通行さんは びびり で 泣き虫 で モヤシ です。
・御坂さんは不器用な女の子(だと信じてる)
・電磁通行
・キャラ崩壊、設定ぶっとび
・何があっても立ち向かっていける勇気と愛とスルースキル必須
初ssですので、至らないところもあるかもですけど
ささーっと流してやってください - 4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 01:03:27.20 ID:v+cRpGX20
- 体育館の広さの白い部屋にて。
いや体育館という表現はおかしいかもしれない。しかしあながち間違ってはいないのだ。ただ体育館のそもそもは運動をしたり講演をしたり、と何かしら道具達があるはずなのだ
しかしその部屋には道具という道具らしきものは一つたりとも見あたらない
ただ白く白く横に縦に幅がある部屋。そこにぽつり、とその白とはまた別の白が存在した
その白は異様なほど赤い目を何の興味も無さそうに細めてただぼおーっと宙を眺めていた
その眼の下にはくっきりと隈があり、真白な髪の毛と区別がつかないほどに真白な肌にはよく映えて見えた
白、もとい彼の名は一方通行(アクセラレータ)
まるでコードネームのような不自然な横文字に皆不思議な名前だなと首をかしげるのだろう。いやその疑問は正しく、彼の名は一方通行なんて名前ではない
いや、本当の名などないのだ。むしろ彼自身が覚えてないと言った方が正しいのであろう
「一方通行、計測終了。御疲れ」
白い部屋いっぱいに同じ声のアナウンスが響く。その声に反応して白い少年はだるそうに出口の白い扉へと消えていった - 6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 01:19:08.00 ID:v+cRpGX20
- 「おめでとう一方通行。あいかわらずレベル5だよ」
若い男が苦笑いで少年と接する
白い白衣を着た研究員たちの拍手を受けながら、身体測定の結果がまとめてある紙の束を一方通行は受け取る。
何も言葉を口にせずに相変わらず何も読み取れない冷たくしかし確かな暗がりを落とす無表情
彼の真赤な瞳が動く。検査内容を示す紙をだるそうに読み上げていく一方通行の眉間にだんだんと皺が寄せられていく。
それはそれは不愉快そうに
心底どうでもよい、といった顔つきで紙を眺めていた目を離し顔をあげると後ろへと振り返り出口の扉へときえていった
「一方通行は、寂しいやつだね」
誰かが呟いた。あの何者をも拒むような冷たい無の目を研究員たちは見た
子供には見れない彼の闇に大人には踏みいることのできない何かを感じ研究員たちは静かにため息をつくばかりであった。
- 11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 01:41:20.39 ID:v+cRpGX20
- 真白い無機質でどこか完全に機械化された空間から抜け出した彼は眉間に寄せた皺をさらにぐぐ、とよせて紙束にまた目を向けた
判定 超能力者 一方通行
たしかに、自分は超能力者であると様々な情報によって記されていた
冷たい視線の彼はこれ以上寄せられないんじゃないかというほどまでに眉間にしわをよせ、その場に立ち尽くしていた
たらり、と彼の頬に伝う何かがある。
それは重力に従って頬をどんどんを伝っていき顎の下まできて、ぽたりと紙に落ちる。紙はそれを吸いこんであっという間に丸い模様へと変えた
口元は不自然なほどにひきつり、眉間には皺がよせられ、目は動揺して揺れ動き、額から顔じゅうに汗がふき溢れていた
思わず力が入り手にもった紙束ぐしゃりと音をたてた。が異常なまでの手汗でふにゃふにゃになっているのでそこまで乾いた音ではなかった
彼は触れる唇で呟く
「何で俺はまたレベル5なンですかァ…?」
…そう、一方通行は動揺していたのである
- 13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 01:59:57.17 ID:v+cRpGX20
- たらたら、というよりどばっと滝のように噴き出す汗は彼の肌を伝い彼のシャツに吸いつく。
気持ち悪さと焦りとが混じり合い今の彼に最悪と思わせるのには十分過ぎた
まるでこの世の終わりだとでもいうような顔で彼は乾いた笑いを零して何度も紙を見返す。何度も何度も、何度も何度も何度も
しかしその全ては虚しく彼に与えられた位は「超能力者」に変わりはなかった
その行動を何十回と繰り返すうちにもともとダルそうだった彼の顔色はどんどんと悪くなっていき、
まるで死神の様な負の感情を漂わせるほど思う存分後悔をした後、
諦めたようにだらりと紙を持った手をおろして乾いた笑いを一つ二つ
「…アルプスに、行きてェ」
そう、あの自由気ままな愛くるしい草原の少女のようにのどかで明るく平穏でいて確かな幸せのある平凡な暮らしがしたい…
ブーブー、彼を現実に引き戻したのは携帯のバイブ音
小さく舌打ちをしてズボンのポケットから携帯を取り出して宛名を確認する
そうして彼はまた絶望する
着信:木原くん - 14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 02:28:10.59 ID:v+cRpGX20
- かぱり、と携帯を開けて着信を確認する。
メール、一件。着信:木原くん
思わずぎゃあと叫んでしまいそうだった。奴からメールなんてきっと呪いの手紙より破壊力あるやつだ。汗はまだ止まってくれそうになかった
恐る恐るメールの確認をする。内容はたった一言二言
「超能力者でもモルモット」
それでも、一方通行に恐怖を与えるのには最高にぴったりの脅し文句であった
携帯を閉じるとがばりとしゃがみ込んで頭を抱える。あたりにばさりと紙が散らばっていく。しかし今の彼にはそんなことどうでもよかった。
震えながら彼はたったひとつの結論に泣く(帰ったら死ぬ!)一人、暗闇の中しゃがみ込んで頭を抱えながら
そんな少年を人々はこう笑うだろう「ビビり」だと
「ちょろっとー、あんたさっきからさぁ退いてくんないかなー?」
- 28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 18:50:49.95 ID:v+cRpGX20
- 頭を抱えて唸っていた白い少年、一方通行は(精神的な)苦痛に歪めていた顔をすっと元に戻し、恐る恐る抱えていた頭をあげる
はじめに目に入ったのは大きく光る綺麗な茶色い目。
その目は確かに自分を映し出してとらえ、決して揺るごうとはしなかった
ただ単純に「邪魔だ」と自分を鋭く睨んで離さない
その目を持つ人間の顔は綺麗に各部位のパーツが整って所詮「美形」と分類される人物であった
その人物の短めの茶色い髪夜の涼しい風にふんわりと誘われてさらりと揺れた
その時、ふと甘いシャンプーの香りが鼻に広がって脳を刺激する
そこで一方通行は気付く。その人間がまだ自分よりも一つ二つ程幼い少女だということをそしてその少女がかの有名なお嬢様学校「常盤台中学」の生徒だということを
(え、俺JCに邪魔って…)
- 29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 19:09:01.45 ID:v+cRpGX20
- 「だからアンタ聞いてんの?邪魔だって言ってんでしょうが、」
どことないわざとらしさを感じさせる溜息をつくと少女はまた一方通行を冷たく見下ろす
それもそうであろう。
頭を抱えて汗を大量噴射して一人でぶつぶつ呟いている人を皆は確実に「不審者」と分類するだろう
しかもわざわざ邪魔になる場所にその「不審者」は存在した
人によってはそれを悪意と捉える事もあるだろう。
何よりもたった今少女の中で一方通行は「不審者」と分類化され
少女本人はそれを「邪魔」だと認識し敵意をもって睨んでいるのがいい例である
一方通行は戸惑っていた
- 30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 19:10:17.17 ID:v+cRpGX20
もちろん少女に邪魔者扱いされたことがショック過ぎて目上の人間としてこれってどうなんだろうかと自己嫌悪気味なのもあるが、
彼の頭の中にはそれよりも先のことでいっぱいになっていた。- 31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 19:19:12.33 ID:v+cRpGX20
彼は「学園都市最強」
能力を使っちゃえば人間なんてちょちょいのちょいだっつーの!と豪語していた少年にはあるトラウマがあった
木原数多
一方通行の保護監視を任された彼は一方通行にとっては事実上の「親」であった
そしてその「親」は彼をここまで立派にモヤシにしてくれた張本人である。
彼の「子供」に対しての「教育」というやつはあまりにもバイオレンスだったのだ
ちょっと一言かければそのかわいりに暴言罵声の嵐が降りかかり、
しかもそのガラの悪さからくる恐怖もあってかそれらの言の葉すべては一方通行に鋭く突き刺さる。
ちょっとした子供の我儘のつもりで反抗してみたら実力行使でねじふせられ、
過ちや失敗を犯せば「はいはい糞ヤロウ」と罵られ三日間ほど目があったらボコられることも幾度となくあった
ゴクリ、と喉を鳴らす一方通行。
彼のトラウマは「人間」
その全ての原因は「親」なのだがその恐怖という奴は全ての人間にたいしても発動するようになっちゃったのである
彼は、極度を超えた人見知り。虫にもビビっちゃうモヤシのような精神激弱な「最弱」であった
- 33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 19:44:41.59 ID:v+cRpGX20
- ※人によっては御下品な表現。
そんな精神激弱な「最弱」の目の前に立ちはだかる一人の少女
その目には明らかな敵意が込められていて冷たく彼を睨んでいた
一方通行の滝の様な汗は未だに止まらない。
彼は悩んでいた
(なんて謝ればいいんだよォーっ!!)
この科学の発展した学園都市で第一位を誇る天才のボキャブラリーはトラウマを前にすると意味もなく、
彼の中で選択肢は三つ四つほどしか浮かんでこなかった。
そしてその選択肢のどれもがこの場には絶対にそぐわないもので、「空気が読めない」と少女の怒りをかってしまうようなものばかりであった
……人間とは大変面白い生き物である。緊張をすると本当にわけのわからない方向へと突っ走っていくのだから
悟り開くんじゃねーの?という程までに考えを巡らしていく一方通行をよそに少女は何か重大なことに気付いた
(もしかしてこの人……!!)
敵意を向けていた瞳には明らかな動揺が現れ、何も感じさせなかった顔を真っ青にして少女は絶句をする
変わり果てた少女の様にもはや限界を超えようとしていた一方通行は首をかしげた
そんな一方通行に少女は言った
「あんた、もしかして……生理?」
- 34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 19:53:02.99 ID:v+cRpGX20
- 一方通行は一人の男として、人間として、叫んだ。
「もう勘弁してくださいィ!!」
立ち上がり少女の前で角度四十五度までに腰を折りたたむ。
頬を伝う「何か」が、相変わらず噴射を止めない汗なのか、はたまたストレスに耐えきれず本能的に流してしまった涙なのか。
それさえもわからずにただ一心不乱に目の前の少女へと降参のの白旗を行動で見せつけた。
少女はぎょっとする
もちろん急に一心不乱な姿で謝られたことに対してでもある
しかし、彼女にはもっと重要な事実が突き付けられていて、そしてその現実に耐えきれずに少女は叫んだ
「あんた男だったの!?」 - 35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 20:23:16.45 ID:v+cRpGX20
────────────────────
「なにボーっとしてんのよ、」
少女の声が耳を通して脳を刺激する
あの日の空は群青色に染まり人工的な科学の光に照らされていた都市が見えた。
しかし、今日という日の今の空には青空が広がり、あの夜の涼しさの面影はなくて、
ただいたずらに夏特有の熱さが感じられてじんわりと汗がにじむ。そんな晴れの空であった
学園都市の能力者の最高ランクである超能力者でありその中で第一位の「成績」を誇る一方通行。
彼は「最強」であるが、とある決定的な弱点において人間としての位は「最弱」でもあった
そんな彼は、同じく超能力者であり学園都市で第三位の強さを誇る少女、御坂美琴の
パシリに、なっていた。- 37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 21:23:36.82 ID:v+cRpGX20
前方を上機嫌で歩いていく少女をぼうっと眺めていると
彼女の白いブラウスの下から白い包帯が臨んだ
一方通行はあの日の事を思い出し本当に馬鹿なことをした、と涙ぐんだ
- 40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 21:28:27.17 ID:v+cRpGX20
思いだすのはあの日。
忌々しい測定結果に呻き苦しみ(過度な妄想で)絶望していたあの日。
全てはあの少女の発言で始まり終わった
「あんた男だったの!?」
わけのわからない気分が湧き出た。木原や研究所の自分に無関心な人間たち意外と久しぶりに接触したからかもしれない。
あるいはその少女の単なる疑問が自分の中で引き金になってしまったのかもしれない。
どうでもよしとする日常とトラウマである人間が交差して我を忘れてしまったのかもしれない。
それでも一方通行は誰もが悪しとすることをしてしまった。
一方通行は、少女に暴力という力を使ってしまった
昔から自分はキレやすい人間だとは知っていた。しかし木原という人間に「教育」を受けてからは、
そのキレやすい性格は過去となり、木原の「教育」により湧き出た恐怖が一方通行をビビりでモヤシにしてしまっていた
しかし少女は自分より幾分か年下であり、何よりその幼さが残った顔には木原に対する恐怖には届かなかった
一方通行は認識したのだ。少女は自分より「弱い」のだろうと- 41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 21:31:50.63 ID:v+cRpGX20
- 一方通行がのたうちまわって呻いていたほうがおもしろかったかもしれん…
うぐぐ、書き直しがきかないってつらいっすね…
補足してみる!!
御坂さんは初めは一方通行が「一方通行」だって知りません(アレ…?)
まあつまり御坂さんにしてみれば、玄関で呻いている白モヤシは部外者認識だったって感じでww
ううーん、もっと描写をうまく書きたい~ - 42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 21:38:22.55 ID:v+cRpGX20
「ごちゃごちゃうるせェンだよ!」
無意識にそう呟いて少女の腹部を蹴った
突然の出来事に受身を取れきれずに少女は勢いのまま地面へと座り込んだ
じわじわと熱く痛みを発していく腹部に少女は手を置き目を見開く
一方通行は無表情だった
真赤な目からは何も読み取れず、少しだけ開かれた口からは言葉が漏れるわけでもなくただ息を吸って吐くだけの単純作業がなされるだけ
少女は呆然と彼を見た。
彼は少女を見ているのかは、わからなかった
その姿は本来の「一方通行」の姿であったのだ
- 43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 21:46:42.56 ID:v+cRpGX20
痛みを発する腹部。熱いな、と思って体の中の熱を少しでも出そうと彼女は深呼吸を繰り返す
上手に呼吸が出来ずにひゅう、ひゅうと喉を通る空気の音がよく聞こえる。少女はそれに気づいていない様子であった
一方通行はただそこに立ち尽くす。
何故なら、先程まで強気であった少女の瞳からは容易に涙がこぼれてしまっているからであった
小さく嗚咽をとしゃくりを繰り返す少女を目に一方通行は我にかえる。
そしてたった今までの現実に顔を青くする
なんてもろいのか、そしてなんて弱いのかと少女を見る
あんなに強気であった少女はたった一つの力によって崩れる
そして何より絶望したのは、自分の容量範囲の少なさだった。
笑ってしまうほど単純だったのだ。自分という人間は。
なんといったって自分は無垢な少女のたった一言だけでブチギレて、少女に暴力をふるってしまった
毎日人間におびえていた分すべてのつけ、全てが今かえってきたかのようだった
- 44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 21:59:08.69 ID:v+cRpGX20
絶えず泣く少女を、怖いと思った
先程までの怖さとは違った他の、別の恐怖を一方通行は感じた
そして何より、
目の前の弱さを潰してしまった自分に、一方通行は言いようもなく憎悪と恐怖と嫌悪感をつのらせていた
思ってたよりもずっと弱かった少女にももちろん超ビビっているわけなのだが、
そのあと一方通行は泣きやんだ少女に乾いた土のうえに頭をなすりつけて土下座をした。
そうして夜の暗闇に響く程の大声で謝罪の言葉を叫んで最後にこう、付け加えた。
「一生、ついていきますンでェ!!」
と少女に対して訳のわからない罪滅ぼし宣言をしたのである。
こうでもしないと、彼女に対して申し分が付かない。それはきっと本当。
けど、彼は自分のおこなった行為に対してきっちりと区切りをつけなければ自分自身が報われないと本能的に感じたのだろう
本当に彼はどうしようもなく、ダメなビビリなのである
- 45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 22:06:26.60 ID:v+cRpGX20
■小休止■
ビビリーな一方通行(ダメ男)と、ちょっと不器用な美琴さん(JC)の(決して華々しくない)出会いの過去話はこんな感じっす。
どこまでも最低で、
どこまでもビビリで、
どこまでもダメな男で、
けど最終的に美琴ちゃんに救われる一方通行が書ければと思う。
こ れ か ら 。
何かこういう展開まってるっつーの!!とかあれば教えてネ!!
原作をまちまちと交えつつ、電磁通行(重めな愛)を書きますの- 46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 22:26:36.90 ID:v+cRpGX20
「ねえ、アンタって学校行かなくっていいの?」
とあるファミリーレストランにて
某お嬢様学校のベストを着た茶色い髪の少女こと御坂美琴は、深い緑色のストローの先端を掴んでぐるぐると透明なグラスの中身をかき回す
彼女がストローをかき回す度にグラスの中に入った氷がぶつかりあってカラカラと気持ちの良い綺麗な音をだす。
美琴のグラスから出る音に夏を感じて白い頭の真赤な目の少年はファミレスの空調が効いた空間とその音に涼しさを感じて目を細める。
美琴の前方の席に腰をかける少年こと、一方通行はそのひょんとした急な問いかけに「…はいィ?」と瞬きを数回。
頭の中で(何故たった今夏休み満喫中なのにその質問…?)と思いつつも口を開く
「いやいや、今は普通に夏休みっすよォ」
当たり前だろうと彼女の顔を見る一方通行。その答えにああそうか、と笑う美琴。
二人の関係は複雑のようで単純であった
わかりやすく言えば「主従関係」
言い方を変えれば「一方的な罪滅ぼし(重め)」
それぞれ二人ともその関係にももう慣れてしまっている。
最初こそは違和感を覚えた一方通行の一応敬っているような言葉遣いだったが、今はもうすっかりと当たり前になっている。
何より一方通行はビビりなので人と話すのが不可能とされていたが美琴のおかげで克服に近付いている
しかし彼は相変わらずビビりである。- 48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/20(日) 22:43:53.28 ID:v+cRpGX20
- 一方通行は相変わらずビビっていた。
「いいから、私の電撃を、素直に受けろっつってんのよぉーーー!!」
「不幸だあぁーーー!!」
自分が傷つけてしまった少女、御坂美琴。
御坂は自分とおなじで、この学園都市に7人しかいないとされる超能力者。しかもその中の第三位
そして彼女は電撃使いの最高位に立つ、超電磁砲である。
…その御坂から電撃を右手で受け止めて消し去ってしまう、異能な男
「なンだなンだよなンですかァ!!」
自分が学園都市第一位の「最強」だという事を忘れ眼の前で起こる摩訶不思議な出来事に口元をひきつらせて叫ぶ。
「あいつ、強すぎるンですけどォ…!?」
- 65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/21(月) 17:16:45.53 ID:AUByrejU0
- びりびりびり
マチナサイッテイッテンデショウガー!!
どどどどどどど
ギャーーフコウダァーー!!!!
一方通行は手に持った缶コーヒーのプルタブに手をかける。
かしゅ、っと気持ちの良い音と共にプルタブは外れて中の黒い液体が顔をのぞかせた
ほんのりと広がる、いい香り。
一方通行はそれが鼻いっぱいに広がるのを堪能すると、平らな飲み口に口をつけて口内に含む
味わい深い苦味のコーヒーが口いっぱいに広がる。
ごくり、と音を鳴らして喉に流し込むと、冷たいコーヒーが胃に届いていくまでその苦味を味わっていた
ベンチの、裏で
- 70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/21(月) 18:05:37.99 ID:AUByrejU0
一方通行はまたコーヒーに口を付ける。
しかしその手は少し…いや、誤魔化しがきかないほど大袈裟に震えていた
唇をもぶるぶると震わせても尚、彼は缶コーヒーに口をつけていた
彼は世間一般で言う「現実逃避」に身も心も任せていた
彼はその容姿からは想像できないほどに極端なビビりであった。
最近の若者たちはそれに「ギャップ」というものを感じ、いいじゃないビビりでも!!と反論するだろう。
しかし、今の彼の様子をご覧いただければわかるだろう。
ギャップも度を越せばキモがられる。
現に彼は今、ビビりの特異能力である「現実逃避(リアルエスケープ)」の真っ最中である
- 74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/22(火) 22:19:49.71 ID:TGHmkfLE0
- その時、
ばぎり、と鋭い音をたてて一方通行の背後のベンチが真っ二つに割れた。
割けた断面から焦げ臭い臭いがする。
散り散りと散っていく破片を避けきることが出来ずに、一方通行は破片が肌に触れた瞬間、咄嗟にベクトルの変換を行った。
そして叫ぶ。
「何するンすかぁ!?」
- 75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/22(火) 22:29:38.95 ID:TGHmkfLE0
- 震える手でコーヒーの缶をがっちりと掴んだまま、涙目でそう訴える。
彼の視線の先では、二人の少年少女が立っていた。
片方の少年はぎょっとした様な顔で一方通行を凝視している。
もう片方の少女、もとい彼をビビらせた張本人である美琴は「あちゃ~」とでも言う様な顔つきで一方通行を見ていた。 - 76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/22(火) 22:42:44.47 ID:TGHmkfLE0
- 全く悪びれもなく軽く笑って美琴は冗談程度で周囲にビリリ、と火花を散らした。
「あ~ごめんごめん、」
「ごめンごめン、じゃないっスよォ!死ぬかと思ったじゃないスかァ!!」
「あーはいはい、生きてるからいいじゃない?」
「疑問系とか!!あンた反省してねェだろ!!」
ぎゃあぎゃあと涙を目にためて叫ぶ一方通行は何とも女々しい。
しかし、そんな彼の必死の思いは美琴には届かずに笑って受け流される。
嗚呼、空しきことかな
「あのう・・・・・・?」
そんな一方通行な会話に少年はおずおずと入る。
「その人は一体、誰でせうか・・・・・・?」 - 77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/22(火) 23:24:18.91 ID:TGHmkfLE0
- 少年はチラリと白髪の少年、一方通行を見やる。
先程までビリビリ中学生(美琴)と絶賛乱闘中だった少年は、その乱闘の最中に突如現れた一方通行のことなど知るはずはない。
だから彼にとって一方通行という人間は部外者、なはずなのだ。
しかし、だ。
(何、何!?何なんでせいか!?この扱いの差は!?)
少年は、若干ショックを受けながら二人のやり取りを見ていた。 - 78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/22(火) 23:39:15.00 ID:TGHmkfLE0
- 少年は美琴が一方通行と話す様子と、自分に話し掛けている様子を比べてみる。
一方通行の場合。
終始笑顔。ちょっと困った感じで何か穏やか。
自分の場合。
終始びりびり。凄い剣幕で口を開けば罵声の嵐。
そこまで考えて少年は思う。
(俺、相当嫌われてるんですね・・・・・・)
とほほ、と目頭を抑えて明後日の方向へと向く。
実際に嫌われてるのかと思うと、誰でも辛いものだ。 - 79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/22(火) 23:54:41.80 ID:TGHmkfLE0
- 少年は意を決して、美琴に迫る。
「で、実際のところはどーなんですかねい!?」
美琴は「はあ?」と少年を呆れた目で見る。
少年はそれでも屈しずに「さあ!!」と(半場やけくそ気味で)迫る。
ぐ、とその迫力に気圧されてか、美琴は視線を空でゆらゆらとさ迷わせ、モゴモゴと口先で言葉を濁らせる。
そして、
「別に、どんな関係だっていいじゃない」
顔を赤く染めながら、そう言ったのだ。 - 80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/23(水) 00:06:29.41 ID:ZveY+e1/0
- その場に居る二人の少年達は、美琴の様子に思わず突っ込む。
(何故顔赤らめたし!?)
一方通行は美琴の手をとり、ベクトルで上がった脚力でその場を直ぐ様後にした。
残された少年は、一人でぽつんと先程の美琴を思いだし考える
「最近の中学生って、凄いんだなぁ・・・・・・」
- 85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/23(水) 13:43:26.95 ID:ZveY+e1/0
- だだだだだだ!!
彼はその手で掴む少女を離さぬようにしっかりと握りしめて駆け抜ける。
音速をも凌駕した速さで、誰よりも早く早く!!
一方通行は汗を涙を止まらないそれらをも投げ出してひたすらあの場から逃げ続けていた
少女は一方通行のあまりの速さにはんば飛ばされているような感覚で地面を蹴りあげる
「ちょ、ちょっと!!早過ぎ!!早過ぎるってー!!」
少女は一方通行から噴き出される多量の液体達にどん引きしながらも、その速さに思わずそう叫ぶ。
もの凄い速さで走る一方通行に引っ張られてはいるが、腕は痛みを発して引きちぎれることはなく足もその速さになんとなくついていけている。
これも学園都市第一位の彼のベクトル操作による配慮だと思われる。
けれど、そこまで頭が回るのならば自分たちに突き刺さってくる周りの視線にも配慮をして欲しいものだ。
第三位の少女は走りながらそう思うと、ため息をついてまた叫んだ「どこまで走るのよー!」 - 86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(不明なsoftbank)[sage]:2011/11/24(木) 13:17:21.51 ID:fAnShH3bo
「こ、こっから先は一方通行なンでェ……その、侵入は禁止っていうかァ、
入られちゃうと困っちゃうンですけどォ、いや、その、なンでもないッス、すンませン……」
みたいな台詞が浮かびました
乙です
- 88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/24(木) 22:44:21.71 ID:xIF28Ewg0
- はあ、はあ、
二人の心臓の鼓動は脈々と、早く打たれる
どぐどぐと血が全身に行きとどいていく感覚。くらりと眩暈で倒れそうになってしまう程に熱い熱い。
手足の先は震え、じんわりと痺れが広がる。
二人の呼吸は乱れたまま。震える足を地面へとおろして、一少女は叫んだ
「だぁー!!つっかれたぁーー!!」
たらり、と少女、御坂美琴の額から一すじ二すじと透明な汗が流れおちていく。
片方の少年、一方通行は壁に体をまかせて、だらりと手足を投げ出し死んだ魚の様な目で空を見上げていた。
その顔には明らかな絶望と疲労が混じり合い一言二言では言い表せられない複雑な心理を思い浮かばせた。
「……あによう、なんか言いなさいっての」
美琴は綺麗に整った眉をよせ、一方通行の汗でぐじゃぐじゃに濡れた頭を軽く一突きした。
- 89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)[sage saga]:2011/11/25(金) 13:16:19.16 ID:Mk8P7Dch0
- なんという細切れ
- 90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/27(日) 02:25:24.06 ID:Cvtsuky80
- 丑三つ時ちょいすぎにこんちわ
ここからもほのぼのギャグだズよ!
…と言いたいところですけれども、絶対にここからはグロ、シリアス、原作レイプでげすの。
一方通行がビビりだと美琴がどうしても…ねえ?
こう、一方通行のかわりに…ねえ?
さて!原作沿い(?)スタートでげす!!!(深夜のテンソン)
- 91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/27(日) 02:26:01.35 ID:Cvtsuky80
────────
少女はとある研究施設の白い部屋にいた
「これより第一次実験を開始します。被験者『超電磁砲』は所定の位置について待機して下さい、とミサカは伝令します」
少女の顔は無表情だった。限りなく無表情であり、何も感じさせられないその顔。
今から始まる最低最悪な非情な実験をガラス越しに見守る研究者たちは実に興味深そうに紙面に筆を走らせていた。
- 92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/27(日) 02:30:58.26 ID:Cvtsuky80
少女は目の前にいる少女を見てまるで力が入らない手をやんわりとあげてポケットに入れる
スカートのポケットの中には冷たいゲームセンターでのみ使用可能な銀色の硬貨が複数入っている。
その中の一つを掴んでポケットから手をぬきだしてまた腕をやんわりと少しずつあげていく
胸辺りまであげてようやく動きを止め弱弱しく握っていた硬貨をするりと親指の上に置く
ふらふらとした視線をきっちりと目の前の少女へと向ける
少女は虚ろ気な瞳で少女の方へと向かってくる。その足取りは確かだった
すう、と小さく息を吸うと喉に冷たい息が入ってくる。喉はひゅうと寂しくないて思わず笑ってしまった。
「殺らねば殺られる」
(おとな) (脅し文句)
『研究員』のやさしいやさしい『忠告』である- 93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/27(日) 02:33:44.27 ID:Cvtsuky80
少女の虚ろ気な瞳はかっちりと少女を定めていた
親指を動かすだけで全てが終わる。
そうは思っても少女の体が反応してくれなかった。
震えて、いるのだ。
この気に及んで私はまだ迷おうとしているのだろうか?
少女は笑った。その顔は先程までの無はなくてどうしようもないやるせなさだけが感じ取れた。
それは諦めとでも言うんだろうか。
彼女は震える手にぐぐ、と力を加えてその頼りなく怯える指で硬貨を弾き飛ばした
- 94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/27(日) 02:37:02.83 ID:Cvtsuky80
音にならない悲鳴と痛みと恐怖と驚きと
少女は少女を見ていた少女は少女の苦しそうな顔を見て笑った
「ミ、サ…カ、は、お姉、…様を恨、んだりな、ん…かしっ、ませんよ。と、ミサ、カは泣、き出しそ、うなお姉、様に…笑いか、けてみま───」
少女は、少女だったものをみて死んでいく。ここからはどこまでだって落ちていくだけ、堕ちるだけである。
─────────- 95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/27(日) 02:57:23.77 ID:Cvtsuky80
- (新鯖です)が(新鯖ですの)に見えて一瞬親が寝ている中叫びそうになった。
これだからジャッジメントですのは…!!((
「あのォ、御坂さァン?何をしてらっしゃるンすか?ってか何やってンの?何やってンだよ!?何やってるンですかの三段活用ォ!!」
今日も今日とて学園都市最強の彼、一方通行は絶好調にビビっていた。
彼がビビる原因は今が今まで木原数多がほとんどであった。
がしかし、最近となっては彼よりも(ある意味合いで)もっともっとビビらせてくれる方がいらっしゃった───
その名を御坂美琴、学園都市上位階級超能力者第三位にして常盤台の超電磁砲。
無駄に続く堅苦しい漢字のがめついの抜きにして簡単に言わせれば
「常盤台のお嬢様かと思って舐めて近づいたら電撃食らって綺麗な川の向こう岸まで行きそうなる」
程強いのである。(※一部誤解を招くような表現を使用してしまったことを深くお詫び申し上げます)
まあそのお嬢様らしからぬ行動(一方通行にしてみればどれもが珍行動)に毎度毎度ビビりつつも必死で阻止するのが日課になりつつあった。
もしやしてどこぞのヒーローよりも一方通行の方が「不幸」という言葉がふさわしいような気もしてくる。
それほどまでに彼は彼女のおてんば(を越したもはや悪意を感じる)行動に振り回されていたのである。 - 96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/11/27(日) 03:12:27.62 ID:Cvtsuky80
- そう、たった今も彼は彼女の行動に突っ込まざる負えなかった───
「女の子として!!仮にも女の子として!!自販機にキック食らわすなンて有り得ないと思いまァす!!」
涙目で御坂の肩を掴み全力で叫ぶ一方通行の目には「お願いだからやめてくれ」と書かれていた
そんな一方通行を「はーいはい」と全力で流しまくる御坂美琴(常盤台のお嬢様)
一方通行は涙目で御坂が手にしている缶ジュース達を見てため息をついた。
お嬢様は皆こうやって気軽に犯罪を犯してしまうものなのか、と。
それは偏見であっても皆が憧れ尊敬してやまない『常盤台の超電磁砲』の実態がこうなのだ。
…もう期待は抱かぬ方が良い。
諦めてお嬢様に幻想を抱くのはやめろということであろうか。
何だか超電磁砲のファンが可哀想になってくる。
「自販機に蹴りいれるよォな奴がお嬢様でたまるかァ!!」
- 105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/12/03(土) 22:45:20.33 ID:4RDr9L660
ビイーーーーーーー!!
あたり一面に警報器の精一杯の悲鳴が広がる。
その時、一方通行は走りだす。
後ろから聞こえる少女の声周りの視線掃除ロボットもろもろ全てをシャットダウンして。
ただ、ひたすらに逃げるのみであった……
- 106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/12/03(土) 23:33:10.11 ID:4RDr9L660
- 一方通行はぼうっと夏の雲が夕焼けに染まっているのを眺めていた
どの道をどう走ってきたかは覚えていない。
しかし一方通行は心底疲れた表情でバス停のベンチにぐったりと腰をかけていた。
それほどまでに、一生懸命だったのである。
つまるところの賢者モード満喫中な感傷的一方通行。
科学都市の人工的な色合いから切り離された夕焼け色の大空に、大きい体で堂々と浮かんでいる飛行船の大画面のテロップをなんとなく読み流していた。
「愉快に現実逃避してないで、手伝いなさいってば。もともとは一方通行の取り分でしょうに、」
隣に腰掛けて一方通行めがけぽいぽいと大量の飲みものたちを投げていく美琴。
ため息をついて呆れたような表情で居るものの、彼を罵っているわけでもないためそれなりに「申し訳ない」と反省はしているようであった。
まあそもそもは一方通行の所持金がオンボロ自販機に飲まれしまったのが始まりだったわけだから何も言えないのが実情である。
しかも少女は自分に対して悪意をもって自販機をぶっ壊したわけではなく、
自分に対しての善意でやってくれたのだから罵ることさえ愚かである。
…自販機が金を呑みこむ仕様になった原因は彼女にもあるんだろうが、一方通行は気にしなかった。気にしたらぶち殺し確定だからである。 - 107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/12/04(日) 02:18:37.13 ID:heEB5IxZ0
────────
「絶対能力進化計画」
『樹形図の設計者』による算出結果、絶対能力者に到達できるのは一方通行だと算出された
「プラン内容」
20000通りの戦闘環境で量産能力者を20000回殺害する。
(量産能力者はもともとは超能力者である『超電磁砲』のDNAマップから
彼女のクローンの量産軍用モデルとしての開発研究だったが
最終段階において致命的な欠陥が判明。軍用モデルとしての不備がいたり、計画は凍結。
しかし我が計画において量産能力者は明日の科学へと多大なる貢献を残すことになると言えよう。
学園都市に新たな段階、『絶対能力』が生まれるならば
科学の発展および我が国の未来が世界の未来が見えると言っても過言ではないのである。そのため………)
─────────
思わず目を見張りその計画書に目を通す。
ようは、『二万回人を殺せば怖いもんなし!あなたも科学に貢献してみませんか?』……ってことだろう。
……一体何時の御時世の勧誘文であろうか。
(殺しなんて、一方通行くんができるんだろうか。)
本気で焦ってきた。ってか木原さんはこの計画書見てからずっと腹抱えて爆笑してるし。
木原さんは一方通行君が汚れる系が大好きなんだろうか。だからあんなビビりになっちゃったんだろうな……
「あぁー笑った笑った、あのクソガキが二万回人間を[ピーーー]んだとよぉ!ぎゃははぁ!傑作だわ!」
なあと完全に一方通行君を馬鹿にする笑みで同意を求めてくる木原さんの上機嫌さに思わず首を縦に振ってしまう
一方通行君ごめん……!!機嫌が良い時の木原さんマジで怖すぎるんだって……!!
「あの乳くせえクソガキには殺人なんてカッコイイことできるわきゃねーのにな?」
上は何考えてんだか、と木原さんは自分の持つ計画書を奪い取る。
何事かと思ってその様子を見ていると、おもむろに破り初め小さくビリビリとなった紙屑をさらにシュレッダーへとかけてしまった。
容赦ねえな、と思っているとぽつりと木原さんは呟く
「あいつにあれ以上の強さはいらねえんだよ、」
妙に物静かな顔つきになって低い声でそう呟く。
……こういうとこが父親っぽいなって時々思います
───────────────────- 108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)2011/12/04(日) 03:41:45.77 ID:heEB5IxZ0
- 「まあま、そんなどんよりしないでってば。ホレ、もういーからジュースをお飲み。
美琴センセー直々のプレゼントだなんてウチの後輩だったら卒倒してるのよん」
「…卒倒だァ?こんな得体の知れねェ下手物飲まされて喜ぶ後輩がいるンすかねェ?
先程お嬢様学校の実態をマジマジと実感させられたンで疑問が残るンですけどォ?」
「お嬢様学校の実態ねえ…?あ、私が常盤台ん中で何て呼ばれてるか教えてあげよっか?ひいちゃうわよーん」
先程までの威勢はどこへやら。急にうふえへあはー、と全身の力を抜き実にぎこちの無い笑みをつくろい一方通行を見やる
「お姉様?」
- 114 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)2011/12/25(日) 18:17:04.71 ID:vVP/2ynL0
- おっひさです!
──────────────────────────────────────────────────────────────
御坂が立ち上がったことによりそろそろ出発しなければまずいのかと悟った彼は、手に持った棒アイスを一気に口に詰める。
うだるような夏の暑さのおかげで頭がもの凄く痛くなるわけではなかったが、口の中は思わず咳こんでしまうくらいに冷たくなり、一方通行は口を開いてその冷気を逃すべくはあ、と大きく深呼吸をする。
その様子を見ていた御坂はまるで自分より弱いものでも見るように、そしてそれを守るような母親のように、優しく微笑むと一方通行口の周りにべったりとついている白濁の色のアイスに気付く。
まったく可愛いわよね~と、一方通行のその無邪気さに呆れつつも、やはり微笑ましげに薄い紙ティッシュを持って彼の口の周りをふき取る。
御坂「ほれ、口の周り拭きなさいって」フキフキ
多量についた白濁のそれを器用にふき取っていく御坂。
一方通行は、一瞬何が起きたのかがわからなかった。ただ、冷たくて柔らかくて優しい何かが自分の唇の周りを撫でていることだけは感触で知った。
そして御坂の言葉を上の空の状態から一気に覚醒して理解したときには、その真っ白な肌をこれでもかというほどに赤く染め、御坂のその無意識無自覚なとんでもなく男性に嬉しいご褒美奉仕もとい気遣いになされるがままにされていた。
一方通行の唇の周囲で溶けている水っぽいアイスが紙ティッシュに吸い取られていく。
紙ティッシュはやがてどんどんと水っぽくなりやがて薄っぺらいのがさらに薄くなり、もうほとんど御坂の指が一方通行の唇周辺を撫でているのと変わりはない状況になっていた。
一方「っ!!(み、御坂の手にアイスが…!!)」ドギリ
とろっとした白濁のアイスが御坂の手に付着している、
それでも御坂は特に気にとめた様子は見せずにそのまま一方通行の唇周辺を無自覚にも指で滑らしていた。
一方通行はビビりである、
御坂の指が白濁のソレにドロドロ濡れていて何とも卑猥なアレのような状況にもかかわらず自分への気遣いでおこなってくれている行為なので、それを拒絶することが出来なかった。
いや、ただ単純に一方通行はこの状況を生唾飲み込みながら顔を真っ赤にさせ、自分の下腹部が反応しないようにするのに精一杯で彼女に声すらかけられなかったのが現状である。
…俺って…最低だァ…
一方通行青春のひと時、大切な女の子とのラッキースケベ(?)に興奮してしまう自分にちょっと失望してしまう。
そんな、夏であった。
──────────────────────────────────────────────────────────────
…文章のほとんどは関係ありませんが((((((
台詞の前に名前、台詞の後に効果音ってかんじですか…?
↑みたいな方がいいというご意見があれば変えたいと思います!!
それではいっきまーす
- 117 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)2011/12/25(日) 21:28:14.10 ID:vVP/2ynL0
不意にあたりに響き渡った、鈴の様な少女の声に美琴は背中に氷を突っ込まれたような顔をした。
ひくり、と口の端が大きく歪んでいるのがのぞめた。
(おねっ?おねェ!?)
なんてったってビビりな一方通行くんは現状を把握しきれず、何なんでかァー!?と一方通行が全力で振り返ると、ちょっと離れたところに美琴とおなじ制服を着た中学一年生ぐらいの女の子が立っていた。
茶色い髪を赤いリボンでくくりツインテールにしたその女の子は、胸の前で両手を組んで目をキラッキラさせると薄ピンクの可愛らしい唇を開いく
「まあ、お姉様!まあまあお姉様!!補習なんて似合わない真似していると思ったら、このための口実だったんですのね!!」
- 118 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)2011/12/25(日) 21:28:40.03 ID:vVP/2ynL0
不意にあたりに響き渡った、鈴の様な少女の声に美琴は背中に氷を突っ込まれたような顔をした。
ひくり、と口の端が大きく歪んでいるのがのぞめた。
(おねっ?おねェ!?)
なんてったってビビりな一方通行くんは現状を把握しきれず、何なんでかァー!?と一方通行が全力で振り返ると、ちょっと離れたところに美琴とおなじ制服を着た中学一年生ぐらいの女の子が立っていた。
茶色い髪を赤いリボンでくくりツインテールにしたその女の子は、胸の前で両手を組んで目をキラッキラさせると薄ピンクの可愛らしい唇を開いく
「まあ、お姉様!まあまあお姉様!!補習なんて似合わない真似していると思ったら、このための口実だったんですのね!!」
- 119 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)2011/12/25(日) 21:31:24.30 ID:vVP/2ynL0
- >>118->>117
連投&意味不空白スマセorz - 120 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage]:2011/12/26(月) 05:53:11.01 ID:Jxvhy3w9o
- 今日これだけなのか
- 125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/01/11(水) 23:41:42.88 ID:ErVeQx3I0
- わわーい超お久しいです!!!掻き駄目ってるんですが…
なかなか話まとまらず…こうなったら垣根×御坂ちゃん要素もしゃーなしだとかww
今月中には…!!なんとかあああああ!!!!
それまでは、さよなら~またです!!ノシ
- 126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/12(木) 14:39:57.95 ID:FxliFj7DO
- 垣根×御坂とか初めて
続きまってる - 127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県)2012/01/13(金) 07:53:59.88 ID:zCyTZ5mfo
- なんで垣根×御坂ww
一方君、当て馬? - 128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage]:2012/01/21(土) 11:34:10.33 ID:JKPcrrHO0
- 読んでいるから、最後まで書き上げてくれ、それだけだ。
- 129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/01/21(土) 14:40:51.91 ID:SFiTESgV0
- まだか……
- 130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)2012/01/22(日) 17:32:08.71 ID:X2DDNPRZ0
- まとめになったら俺のコメントはピンクにしてください///
2014年5月23日金曜日
御坂「何ビクビクしてんのよ、」一方通行「いや、マジちびりますってェ…!!」
ラベル:
とある魔術の禁書目録,
一方通行,
御坂,
未完結
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