2013年2月17日日曜日

あまくさっ♪ すんどめ。 - 6

817VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな :2012/01/11(水) 21:38:54.66 ID:ztoHlVBS0
こんばんわ! 何とか時間作れたから書きます!

今回の話はなるべく短くしよう。というか、話一つ辺りがgdgdで長過ぎる・・・

そんじゃーボチボチ投下! 
 
 
 
818 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/11(水) 22:08:02.28 ID:ztoHlVBS0
 ―――とある数日前、PM06:30、学園都市第1学区、マンション『ニューディレクターズ』(香焼宅)・・・・・




突然だが『魔術師』という職業(?)柄、破天荒な日々は日常茶飯事である。
就寝起床の時間は決まってないし、働く場所さえ定かではない。
ただ、物事には揺らぎがあるように、魔術師の仕事にも忙しさの周期みたいなモノがあるのは確かだ。

多分、此処最近はそんなに忙しくないんだと思う。


五和「でもコウちゃんは、仕事忙しくなくてもプライベートが大変でしょ」モグモグ・・・

もあい「にゃー」モグモグ・・・


否定はしないが、オマエに言われると何故か腹が立つ。


神裂「まぁまぁ。兎角、我々の仕事が無いのは良い事ですよ」コクッ・・・

五和「うんうん。確かにそうですよねぇ……『必要悪』の仕事が無い。これまさに平和」バリバリ・・・

香焼「……でも、それとは別に天草の方の仕事もあるだろ。というか、そっちが本業だし」チラッ・・・

五和「そりゃそうだけど正直、隠れキリシタン派生の私達の仕事なんてねぇ」ゴクゴク・・・

神裂「そっちの方は本部の御老体達(デスク組)に任せておけば良いんですよ」サラッ・・・

もあい「なぅ」コクコクッ


サラリと毒を吐く女教皇(プリエステス)殿。そういえばこの人、デスクの爺ちゃん婆ちゃん達苦手だったな。
まぁ気持ちは分かる。前線組と彼らとのソリが合わないのは今に始まった事ではないらしい。


五和「でも、教皇たるカオリ姉さんが何でお爺ちゃん達に苦手意識持ってるんですか?」チラッ・・・

神裂「うーん……私に前線出るなと再三進言してきますから」ハァ・・・

五和「あらあら、お固い。そんな宝の持ち腐れみたいな事を」ヤレヤレ・・・


だがしかし世間一般的には、彼らの言う事の方が正解なんだと思う。
英国清教・必要悪の教会(ネセサリウス)『主任補佐次席』の肩書が無かったら単に『現人神』として祀っておきたい所なのだろう。

でもぶっちゃけ『暴れん坊女将軍』たる姉さんには無理な進言だ。この人、微妙に戦闘きょ……魁大将が好きみたいだから。


五和「バトルジャンキーってアレでしょ? 某有名格闘ゲームの主人公的に『俺より強いヤツに会いに行く』的な」フフフ・・・

香焼「もしくは強敵を前に『オラ、ワクワクしてきたぞ!』って……って……おま、また心の声(地の分)にツッコみやがって」タラー・・・

神裂「誰がバトルマシーンだ、コラッ」ビシッ!ビシッ!

香焼・五和「「あ痛っ!」」グヘッ!

もあい「みゃっ?!」ビクッ・・・


とばっちり。


神裂「ったく……ところで浦上は? 仕事ですか?」チラッ・・・

香焼「え? 自分は分かんないっす。五和、一緒に来てないの?」チラッ・・・

五和「来てないよ。今日忙しいってメール着て」ホラッ・・・

香焼・神裂「「ん?」」ジー・・・


五和の携帯の画面を見る。絵文字たっぷりの良く分からないメール。とりあえず私用で来れないらしい。

819 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/11(水) 23:06:10.12 ID:ztoHlVBS0
今更だが、浦上は気まぐれである。この家に来たり来なかったりするのも今に始まった事ではない。
最近では最愛や軍覇(あと何故か麦野さん)の方が此処に足を運んでる気がする。
気が向けば連絡も無しに勝手に鍵開けてお茶飲んでるし、気が変わればこの3人が気付かない内に帰ってる。
女教皇たる姉さんの手前、甚だ失礼な気はするが『浦上だからしゃーない』で済んじゃってる辺り、姉さんも甘温い。


神裂「因みに、その私用というのは? 話せる範囲で良いですけど」チラッ・・・

五和「うーん、まったく」ハハハ・・・

神裂「やれやれ……あの子に限って馬鹿な事はしてないと思いますけど」ハァ・・・


僕はしてると思います。特に男性関係で。だって浦上だもん。


五和「むぅ。でも『悪い男』に騙されたり捕まったり様なタイプでは無いと思いますよ。あの子頭良いし」コクッ

香焼「そうかなぁ。逆にそういう『悪い男』を操ってそうだけど」フーン・・・

五和「それは否定しないけど、自分が悪い様にはならない様に工夫しそう」ビシッ

香焼「尚性質が悪いけど、如何意見っす……でも五和と意見が合うのは悔しい」ハァ・・・

もあい「なー」フシフシ

神裂「いや、如何してそう男前提で話をしますか」ジトー・・・


だって僕達の中で唯一『彼氏がいた』と公言してるヤツですし。今いるか如何かは分からないが……いてもおかしくないだろう。
建宮さんや対馬さんとそんな感じの、ちょいと生々しい話をしてたのを耳にした気がする。


五和「あー……てか、ウラって結構大人と話するよね。建宮さんとか対馬さんとか。野母崎さん、牛深さんともオヤジトークしてたし」タラー・・・

神裂「大人に限らず、老若男女幅広くコミュニティ形成しますよね。あの子……やはり育ての親が顔広かった所為でしょうか」フム・・・

香焼「司祭様達っすか。確かに天草式だけに留まらず有名人でしたね」ジー・・・


余談だが、天草式の戦闘教徒の名前はコードネームみたいなモノだ。僕の『香焼』も本名では無い。
『五和』や『浦上』も漏れなくそれなのだが、浦上の場合はその名の通り『天主堂』の孤児院出身だからである。
前代の『浦上』さんもそこの出身だったらしい。因みに僕は……秘密にしておく。

話を戻すが、天主堂の司祭様(主任・助任共に)は地元十字教の宗教法人代表みたいな人だ。
天主堂や孤児院の運営に限らず、幼稚園、保育園、私立小中学校・高校、更には老人ホーム、病院などまで手広くやってる。
にも関わらず、一つ一つの施設に丁寧に顔を出し愛嬌を振り撒いている。別名、サンタ神父さま。
事業に成功した金は少しも横着する事無く必ず寄付して回り、天草式にも出資して下さってる大スポンサーさん。


神裂「彼の御蔭で資金面で困る事は無いですからね。ホント、助かってますよ」コクコクッ

五和「ウラは主任司祭様にベッタリでしたねー。何処行く時も付いて回ってたし」ハハハ

香焼「子どものやる事とはいえ、アレ絶対迷惑だったよね。公務なのに、よく司祭様も連れ回してましたよ」ハハハ

神裂「ふふふっ。まぁまぁ、本人居ぬ間に思い出話をするのは陰口みたいなモノですから、そろそろやめましょう」クスクス・・・

五和「はーい。でもまぁ……ホンっト、謎なんですよねぇ」ポリポリ・・・

香焼「浦上? んー……でも別に良いんじゃない。表だって迷惑掛る様な事してないんだし」モグモグ・・・

五和「だけどさぁ、何か怖くて……姉さん、如何思います?」チラッ・・・

神裂「ふむ……正直、あの子の考えてる事は分かりません。申し訳無いのですが、土御門に近い感じがします」ハハハ・・・

香焼「あー確かに。微妙に胡散臭い感じとかそっくりっすね」ハハハ・・・

神裂「実は、前に建宮達にあの子の事を相談したんです」ポリポリ・・・

香焼・五和「「マジっすか!?」」キョトン・・・

神裂「ええ。でも『あー……アイツの事は俺ら大人に任せておいて下さい』と、適当にはぐらかされました……私、女教皇なのに」ショボーン・・・

五和「ええっと、そ、それはきっと、理由があって……うん、ドンマイです」ハハハ・・・


歳甲斐にも無くいじけて口を尖らせる姉さんはさておき、浦上の謎を解明するには建宮さん達大人に聞いた方が早いみたいだ。
とりあえず、浦上の分の晩飯は冷蔵庫に保存しといて、ほぼ毎日0時前にベランダから入ってくる系の超能力者――軍覇の餌にしてやろう。
820 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/11(水) 23:45:20.35 ID:ztoHlVBS0
 ―――行間―――



香焼「―――……兎に角、よく分かんないや」グデェ・・・

アニェーゼ「ふーん。まぁ一個人の事を全部知ってやろうなんて無理な話ですけどね」グダグダ・・・

アンジェレネ「でもアニェーゼちゃんはウチの部隊の娘達の素性、殆ど把握してますよね」チラッ・・・

アニェーゼ「知り得る限りは、ですよ。現状内密まで知ってるかって言われりゃNOに決まってます」ジー・・・

サーシャ「ただ実際、第一の主観ですが普通に気さくで優しい姉貴分だと思いますよ。違いますか?」チラッ・・・

香焼「うーん……一緒に生活してると何とも言えないかな」ポリポリ・・・

レッサー「いやぁ。でも謎多きミステリアス女性は男にもてますよ、うんうん」フフフ・・・

アニェーゼ「まるでテメェと真逆の人間ですね」ハハハ

レッサー「んなぁ!? わ、私だって超ミステリアスでアダルティなレディでございますですよ!」ムンッ!

アンジェレネ「はいはい、実は内心純情少女お疲れ様です」ニヤニヤ・・・

レッサー「なななな、な、なにゅを!」ムガー!

サーシャ「噛み噛みですよ、ピュアガール」フフフ・・・

レッサー「うがー! 馬鹿にしないでくださいっ!!」ムキー!


  ガヤガヤっ! ざわざわっ!


ステイル「―――こ、の……喧しいわボケっ!!」ワナワナ・・・

香焼・アンジェレネ・サーシャ「「「っ!!」」」ビクッ!

アニェーゼ「テメェの方が五月蠅ぇですよ、ばーか」チラッ・・・

レッサー「というか居たんですかぁ? 黙ってたんで気付きませんでしたよ」アララ・・・

ステイル「ボ・ク・の! 部屋だっ!! しかも執務中! 見て分かんないのか!?」バンッ!!

サーシャ「あららら……書類の山。第一の激励です。頑張れ主教補佐殿」アッハッハッ

アニェーゼ「というか邪魔してねぇです。私が本気出して邪魔してたらこの部屋無ぇですよ」ハハハ

香焼「アニー、物騒な事言わないの」タラー・・・

レッサー「まぁまぁ。とりあえず貴方の執務机から10m以上も離れて雑談してるだけですし、大目に見て下さいよ」ウンウン・・・

ステイル「そのキンキン声が集中を妨げる。黙ってカードゲーム・ボードゲームするならまだしも……騒ぐならさっさと出て行け!」フンッ!

アンジェレネ「ご、ごめんなさい」シュン・・・

アニェーゼ「謝る必要無ぇですよ。こんな図体だけデカくてケツの穴小せぇ根暗野郎に」ジトー・・・

レッサー「やーいやーい! 悔しかったら反論してみろー! ついでにアニェーゼの事、壁ドンとかして黙らせて見せろー」ベー!

ステイル「」ブチッ・・・

香焼「あ、アニー! レッサー!!」アタフタ・・・

サーシャ「第一の意見ですが、マグヌスとアニェーゼの身長差で壁ドンしても絵になりませんね……って、ヤバっ!! 火! 炎が!」ギョッ・・・

ステイル「貴様ら……出て行け」メラメラ・・・

アンジェレネ「あ、アニェーゼちゃん! 行くよ!」ガシッ! スタタタ・・・

アニェーゼ「嫌ですーってぉわぁ!? あ、アン! す、スカートの裾引っ張って逃げねぇでく……こ、コーヤギー! 見るなボケ!」カアアァ///

サーシャ「レッサー。貴方も大人しく引いて下さい。第一の予想ですが、アレ、割とマジで怒ってますよ」タラー・・・

レッサー「う、うぃ」タタタタ・・・バタンッ・・・


ステイル「……ハァ。いつから此処はサロンになったのやら……というか仕事が終わらん! 香焼に手伝わせれば良かった……くそぅ」グヌヌ・・・

821 :第五話(22話)―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/12(木) 01:20:12.84 ID:mh4AEtJV0
  ・・・所変わって食堂・・・



アニェーゼ「あんのド腐れ似非神父め……後で覚えてろってんです!」ゲシゲシッ!

香焼「痛っ! 痛い! アニェーゼ! 何で蹴るのさ!」ヤツアタリー!

アニェーゼ「黙らっしゃい!」ウガー!

サーシャ「第二の予想ですが、単にパンツ見られたから怒ってるだけですよ」ウンウン・・・

アンジェレネ「アニェーゼちゃんのパンチラなんてもうスマートフォン並に希少性無いですよ」ハハハ

レッサー「確かに。無駄に高いヒールサンダル履いて極短スカート修道服着てれば誰だって見ちゃいますよ」ハハハ

アンジェレネ「教会に出入りしてる殆どの関係者、一度は見てるよねってあ痛っ」ポカッ!

アニェーゼ「喧しいっ! 御洒落なんです! んな人を痴女みたいに言うなってんですよ!」ウギギ・・・

サーシャ「では、第一の提案ですけどもう少しまともな修道服着たら如何ですか」ハァ・・・

アニェーゼ「オ・マ・エ・がっ! 言うな!」ビシッ

サーシャ「……言われなくたって、出来ればそうしてますよーだ」ドヨーン・・・

香焼「痛たた……んもぅ。後でステイルにあーだこーだ言われるの自分なんすからね」ハァ・・・

レッサー「ま、そこは私らの代表になったと思って素直に御仕置きされといてくださいな」フフッ

アンジェレネ「おしおき? されるんですか?」キョトン・・・

サーシャ「第一の想像ですが、きっと私達には言えない様な『オシオキ』をですねぇ」ボソボソ・・・

香焼「サーシャ。それは想像じゃなく君の妄想だ。アンに吹き込むな」ハァ・・・

アニェーゼ「ったく……そういえば何の話してたんですっけ?」ポリポリ・・・

アンジェレネ「私達のお姉さん達の話をしてたんですよ。サーシャちゃんの話が終わって、さっきはコォヤギくんの番でした」コクコクッ

レッサー「あぁ。サーシャの身内話はウケましたね。殲滅白書のメンバーは基本イカれてるってのが発覚しました」ハハハ

サーシャ「ぐっ……反論できないのが辛い」タラー・・・

アニェーゼ「んじゃ次はレッサーで」チラッ・・・

レッサー「あいあいまむ。えーっと……どっちの話聞きたいですか?」チラッ・・・

アンジェレネ「うーん、ベイロープはちょいちょい顔出してお話してるけど、フロリスはよく分からないですよね」ジー・・・

香焼「確かに……五和とか浦上とはよく話してるみたいだけど、実際あんまり話さないからなぁ」フムフム・・・

アニェーゼ「そいやぁベイロープは前の一件以来(※第③話:14話)如何なったんですか?」チラッ・・・

レッサー「あー……まぁうん。大分落ち着きました。効率悪くなりましたけど別の方法で情報収集してるみたいです」ポリポリ・・・

サーシャ「ふむふむ。第二の意見ですが、彼女ほどのリーダーなら時機に情報網も安定するでしょう」コクッ

レッサー「一応、第二王女さんが面倒見てくれてますから……多分、ね」ハハハ・・・

アニェーゼ「因みに……彼氏とは問題無かったんですか?」ジー・・・

レッサー「前にも言ってましたが、アレの彼氏には水商売やってるって誤魔化してたそうです。理解もあるみたいで……まぁ羨ましい」ハァ・・・

サーシャ「第一の確認ですが、確かケンブリッジ大の兄さん彼氏でしたっけ?」フムフム・・・

レッサー「そうそう。これがまたイケメンで、しかも結構なボンボンときた……何か無性に腹立ちますね。あの勝ち組め」ウギギ・・・

アニェーゼ「まぁベイロープは品性ある顔立ちしてますし、スタイルも良いですから。しかもリーダー肌で面倒見良いときてる」ウンウン・・・

アンジェレネ「男性としては申し分なしですよねぇ」フフフ・・・チラッ

香焼「何でコッチ見るのさ……確かに、綺麗だとは思うよ。五和と違ってちゃんとお姉さんしてる人だと思うし」ポリポリ・・・

サーシャ「いや、第一の客観ですけど五和も私達からすれば良いお姉さんですよ。隣の芝は何とやら、ですって」ウンウン・・・

香焼「そうかなぁ。自分からしてみればベイロープさんもフロリスさんも万倍マシなんだけど……ルチアさんは数倍マシくらいかな」ハハハ・・・

アンジェレネ「いや、ルチアちゃんよりはマシだよ……如何考えても客観的に」タラー・・・
822 :第五話(22話)―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/12(木) 01:55:30.99 ID:mh4AEtJV0
アニェーゼ「てか、コーヤギとルチアって相変わらず相性悪ぃですよねぇ」ジー・・・

香焼「うっ……じ、自分は仲良くしようとしてるっすよ」タラー・・・

サーシャ「確かに。第三の意見ですが、コーヤギーは普通に接しているにも関わらずルチアが冷淡にあしらってますよね」フム・・・

アンジェレネ「うーん……ルチアちゃんは、多分未だに選民思想みたいなの持ってるから」タラー・・・

アニェーゼ「んー……というかあの子、唯でさえ男性苦手なの輪にかけて上条当麻タイプの人間嫌いなんですよね」チラッ・・・

香焼「自分は別に上条さんに似てないっすよ」ムッ・・・

サーシャ「どの口を……まぁでも第二の客観ですが、彼女は誰に対しても淡白な気はしますね。良く言えばクールビューティーとも」コクッ

レッサー「サーシャはクール『チャーミング』の部類ですよね。服装以外は」フフフ・・・

サーシャ「オマっ! だから服装に触れるの禁止だっつの」ビシッ!

アンジェレネ「……でも、淡白とかクールって言ったらフロリスとかベイロープもじゃない?」コクッ

レッサー「ベイロープは結構感情的になりますよ。普段はクールぶってるだけです。フロリスは……分かりません」ポリポリ・・・

アニェーゼ「フロリスも謎っ娘ですねぇ……じゃあアレは?」クイッ

一同『え?』チラッ・・・


ランシス「…………、」トコトコ・・・


レッサー「あー。アレはクール通り越してツマンナイ娘です。多分不感症なんですよ」ハハハ

香焼「魔力干渉でいつもプルプルしてるのに?」チラッ・・・

レッサー「あ、上手い事言った。ザブトン2枚上げますよ」フヒヒッ!

サーシャ「ジャパニーズサブカルチャーですか? モスクワのテレビで見ました。第二の確認ですが、確かそれを投げて遊ぶと」ピッ!

香焼「それ多分まくら投げとごっちゃになってるよ」ハハハ・・・

アンジェレネ「というか、ランシスちゃん。何してるのかな?」ジー・・・

レッサー「さぁ。結構フラフラしてる子ですし……あ、的確な表現があります。電波っ娘!」フフフ・・・

アニェーゼ「そりゃテメェですよ。つーか多分、アンタ探してんじゃねぇですか?」クイッ

香焼「あ、ホントだ。こっち来たよ」ジー・・・

レッサー「え?」チラッ・・・

ランシス「……居た」トコトコ・・・

レッサー「ありゃ、マジです……何だい? ツルペタっ娘」ポンッ

ランシス「死ね。オマエも大して変わらないでしょ」ベシッ!

レッサー「あべっ?!」ゲフッ!

香焼「あはは……こんにちは。如何したの? レッサー探してた?」ジー・・・

ランシス「……うん」コクッ

レッサー「痛つぅ……何の用ですかぁ」ジトー・・・

ランシス「伝言。今日の『報告会』中止だって。リーダー来れないらしい」コクッ

レッサー「んなモン知ってますよ。メール回ってきましたし」ハァ・・・

ランシス「レッサー、全然返事返さないじゃん。リーダー怒ってたよ」ジトー・・・

アニェーゼ「だから態々確認の為アンタが足伸ばした、と。そりゃ社会人としてレッサーがアウトですね。流石不良児」ハハハ

サーシャ「第一の説教ですが、それではチームの運営上皆が困りますよ。しっかりすべきです」メッ

レッサー「ぐっ……何でマジで怒られなきゃならんのですか……タイミングの悪い子猫ですっ」ハァ・・・ムニムニッ

ランシス「ひほうひほふへひょ(自業自得でしょ)……ははっへ(離して)」ムガムガ・・・

香焼「レッサー。ランシス嫌がってるよ。(機嫌悪い時のもあいみたいだ)」ハハハ・・・
823 :第五話(22話)―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/12(木) 02:33:59.35 ID:mh4AEtJV0
アンジェレネ「はははは……あ、ランシスちゃんも暇なら一緒にお茶しましょう」コクッ

ランシス「…………、」チラッ・・・

レッサー「暇なら、どーぞ」グデェ・・・

ランシス「……ん」コクッ・・・チョコン・・・

アニェーゼ「相変わらず人形みたいな反応ですね」ハハハ

サーシャ「そうだ。ランシス、第一の質問です」チラッ・・・

ランシス「んー」キョトン・・・

サーシャ「ランシスから見た他のメンバーの印象を教えて下さい」ピッ

ランシス「それは此処のメンバーって事?」キョトン・・・

アンジェレネ「それも気になりますね」フフッ

ランシス「変態馬鹿(レッサー)、我儘暴嬢(アニェーゼ)、寡黙痴娘(サーシャ)、臆病元気(アンジェレネ)、一般人K(香焼)」ジー・・・

アニェーゼ「ぐっ……ざっくり言いやがりましたね」タラー・・・

ランシス「結構的確でしょ」ドヤッ・・・

香焼「い、一般人って……いや、そうじゃなくて『新たなる光』の印象を教えて」ハァ・・・

ランシス「変態阿呆。リーダー。宇宙人。私」コクッ・・・

サーシャ「第一の発見ですが、レッサー。馬鹿から阿呆に変わりましたね。おめでとう」チラッ・・・

レッサー「何もおめでたくないです! てか宇宙人って……フロリスですか?」タラー・・・

ランシス「的確だと思うよ。ベイロープ以上に何やってるか分からないし……というか、私達プライベートにそんな関与しないじゃん」サラッ・・・

アニェーゼ「でもコイツは変態ボケなんですか?」クイッ

ランシス「周知の事実でしょ。レッサーの変態ドベは」チラッ・・・

レッサー「アンタら変え過ぎ! てか変えるなら変態も変えてくださいよ!」ウガー!

アンジェレネ「だから、要は『変態』が周知の事実なんでしょう……表向きは、だけど」ハハハ

ランシス「そうだね。レッサー、実は結構内心ぴゅあぴゅあしてるから」ハハハ

レッサー「うぎぎぃ……生意気なロリっ娘めぇ」ムニムニッ

ランシス「ひゃーいひゃーい(やーいやーい)」フガフガ・・・

香焼(ランシスも結構毒吐くなぁ)タラー・・・

サーシャ「ふむふむ。とりあえず、第一の結論です。ランシスから見てもフロリスは謎だと」キョトン・・・

ランシス「うん。多分、リーダーもフロリスの事そんなに知らないんじゃないかな……あ、でも」コクッ・・・ピンッ

一同『ん?』ジー・・・

ランシス「日本人の男は嫌いらしいよ。あの一件以来特に」チラッ・・・

香焼「いや、コッチ見られても」タラー・・・

カルテッ娘(カミやん病被害者だ)プフー・・・

サーシャ「ま、まぁ第一の予想です。つまりは、そういう意味でルチアに近いのでは」フフフ・・・

アニェーゼ「そういう意味では、ね。絶対的な違いとしてルチアは男性全体に基本淡白ですけど」ジトー・・・

アンジェレネ「もてるのに勿体無いよねぇ。そういえば、この前も騎士派の見習いさんに誘われてましたよ。超イケメンさんでした」コクッ

レッサー「そういえばルチアって真面目系の坊っちゃん達に人気ですよねー。あのサディストによく……コウヤギ並のM共なんでしょうか」ハァ・・・

香焼「誰がMだ……純粋に、真面目で凛々しくて品性良好、顔良しスタイル良しだからじゃないのかな」チラッ・・・

アニェーゼ「まぁ性格がもう少し柔らかければ……その矯正は香焼が悪党なるより無理な話ですけど」ジー・・・

サーシャ「とりあえず、第二の質問です。普段のフロリスで何か正体が分かる様な会話などは無かったですか?」チラッ・・・

レッサー「正体、ですか? じゃあ……参考なるか如何かわかりませんけど、この前の報告会の話しましょう……―――」ビシッ・・・

824 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 02:48:58.89 ID:RAbsgDl50
香焼が(性的な意味で)酷い目にあって欲しい 
 
825 :第五話(22話)―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/12(木) 03:46:28.56 ID:mh4AEtJV0
  <回想>



ベイロープ「―――以上。ま、簡単な護衛の任務だから適当にこなしましょ」コクッ

レッサー「ちぇー。バイトみたいな仕事ですねぇ。もっと派手な任務無いんですか?」グデェ・・・

ベイロープ「文句言うならアンタが仕事持って来なさいよ。絶対無理だから」ジトー・・・

レッサー「そりゃ私に掛ればワイルドバンチも青褪める大強盗的な仕事を!」ドンッ!

フロリス「絶対無理。てか、こっちから願い下げだ」ジトー・・・

ランシス「レッサーに仕事集め任せてたら4人仲良くタコ部屋行きとか有り得るよね」ジトー・・・

レッサー「あ、アンタらぁ」グヌヌゥ・・・

ベイロープ「はいはい……とりあえず、何か質問意見ある? 無ければ解散よ」ジー・・・

フロリス「あ」スッ・・・

ベイロープ「何かしら?」チラッ・・・

フロリス「その仕事、夕方で終われない?」ジー・・・

ベイロープ「え? いや、うーん……用事あるの? 次第によっては考慮するけど」ジー・・・

フロリス「ふむ」ジー・・・

レッサー「何々? デートの約束でも入ってるんですかぁ?」ニヤニヤ・・・

フロリス「いや、前日に男と約束入れる様な真似しなしし……そうじゃなくて、ちょっとなぁ」ポリポリ・・・

ベイロープ「ハッキリ言ってくれないと困るんだけどね。流石に遊びの用事じゃYESとは言えないわよ」ジトー・・・

フロリス「遊びじゃない。けど、なぁ」チラッ・・・

レッサー「いや……いやいやいや。というか今さっきサラリとトンデモ発言しましたよね? 前日に男と約束しない? は?」キョトン・・・

フロリス「え? 何かおかしい?」チラッ・・・

ランシス「……彼氏? 居たの?」ポカーン・・・

フロリス「は? 居る訳無いじゃん。というか、拘束する男は嫌いだよ。まぁヘタれ過ぎんのも嫌いだけど」コクッ

レッサー・ランシス「「」」ポカーン・・・

ベイロープ「あー……そういう話は会議終わってからにしなさい。それで、フロリス」ジー・・・

フロリス「んー、ほら。前話したろ? オリアナ姉さんの……アレ」ボソボソ・・・

ベイロープ「あぁ……じゃあ仕方ないか。それじゃあその日は途中上がりね」カキカキ・・・

フロリス「悪い。それから『事』が本格化すれば、またちょいちょいこういうケース増えるかも」ペコッ・・・

ベイロープ「分かってる。そっち優先して」メモメモ・・・

レッサー「ちょい待てぃ……何か大事な話してるみたいですけど、そういう秘め事話って信頼問題に関わるんじゃないんですかー」ジトー・・・

フロリス「プライバシーを守る為に黙秘権を行使する」ジー・・・

レッサー「知る権利があると思うので情報開示を求めまーす」ジトー・・・

フロリス「小生意気な……リーダー」チラッ・・・

ベイロープ「やれやれ……あー、レッサー。この件は私達にとっても、フロリスにとっても大事な『私用』なのよ」ポリポリ・・・

レッサー「チームが半分関わってるなら知る権利はあるでしょう?」フンッ

フロリス「だからチームの半分たる私とリーダーが知ってる。はい、論破」サラッ・・・

レッサー「カアアァ!! 腹立つ女ですねー! さっきオリアナ姉さんとか聞こえましたけど! ねぇ!?」ドンッ!

ランシス「ん……でも、別にリーダーが認めてるなら私は気にしない」サラッ・・・

フロリス「うんうん。お前は利口で良い子だよ、ランシス」ポンッ・・・

レッサー「はぐらかしおってぇ……良いです! 会議終わらせて下さい! その後個人的に質問しますから!」ムンッ!
826 :第五話(22話)―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/12(木) 04:26:34.18 ID:mh4AEtJV0

 わおーん・・・・・


フロリス「はぁ……んで?」ジトー・・・

レッサー「何を呑気に。さっきの話の続きです」フンッ

フロリス「早く帰って勉強したいんだけど。アンタと違って私真面目に学校行ってんだよ。宿題とかあんの」ヤレヤレ・・・

レッサー「知ったこっちゃありません。兎に角、一人だけズル休みする理由が聞きたいんですよ」ジトー・・・

フロリス「休みじゃなく早引き。しかもズルじゃないっつの」フンッ

レッサー「目的がハッキリしない以上はズルも同然ですっての」ジトー・・・

フロリス「詮索屋って嫌われるよ。そんなんだからあの甘ちゃん坊やに見向きもされない」ハァ・・・

レッサー「そ、そんなん関係無いでしょ!」アタフタ・・・///

ランシス「うわぁ。それ言っちゃう……てかレッサー動揺し過ぎ」ジー・・・

ベイロープ「この子は感情的だからねぇ。すぐ表に出るわ」ハハハ

レッサー「が、外野五月蠅いです! 私はフロリスと話してるんですよ!」ムギギ・・・

フロリス「はいはい。じゃあバイトと試験勉強の為に早退します。これで満足した?」ヤレヤレ・・・

レッサー「そんな学生が部活休む時に言う適当な言い訳みたいなモノで満足する訳ないでしょう」ジトー・・・

フロリス「チッ。面倒臭ぇ……私さっさと帰りたいんだけど。今から予定入ってるし」チラッ・・・

レッサー「こっちが真面目に話をしてれば適当に……その予定も次の任務を休む事に関係してるんですか!?」ジロッ

フロリス「だから休みじゃないっての。今日の予定は関係無いわよ。単に遊びの予定。だからさっさと帰りたいんだ」グデェ・・・

レッサー「遊びと仕事とどっちが大事なんですか!」バンッ!!

フロリス「仕事に決まってるだろ。でも遊びとアンタだったら確実に遊びを取るね」サラッ・・・

レッサー「こ、の……糞アマあああぁ!!」ムギャー!

ランシス「あ、レッサーがプッツンった」ジー・・・

ベイロープ「おいおい、頼むから喧嘩しないでよ。此処の修理代で余計な金払いたか無いわ」タラー・・・

レッサー「だって! この女! 糞生意気で超適当で!」ギリギリ・・・

フロリス「だからさぁ……マジでオリアナ姉さん紹介のバイトと学校の試験勉強なんだって」ハァ・・・

ベイロープ「レッサー。フロリスの言ってる事は本当よ。だから少し落ち着け」ジー・・・

レッサー「ぐぬぬぅ……じゃあその姐さん紹介のバイトっての教えて下さいよ!」ジトー・・・

フロリス「言える訳無いじゃん、アンタ口軽いし。それこそさっき言ってた『信用問題』だってば」フンッ

レッサー「じゃあオリアナさんに直接聞きますよ! 良いんですか!?」バンッ!!

フロリス「聞いてみれば。適当にあしらわれるだけだとは思いますけどー……それよりそろそろ帰るわ。そろそろバスの時間だし」スッ・・・

ベイロープ「あ、うん。気を付けてね。あと羽目外し過ぎちゃダメよ」コクッ

フロリス「分かってるって。それじゃ次の任務の時に。ランシスもお休み」テクテク・・・

ランシス「うん。またね」コクッ

レッサー「ちょい待てっての! 話終わってないです!」ガシッ!

フロリス「あのねぇ……拘束されんのは嫌いだけど、約束の時間守れないヤツはもっと最低だと思うんだ。違うか? 遅刻魔」ジトー・・・

レッサー「うっ……い、いや、話逸らしても駄目ですよ!」グイッ・・・

フロリス「……リーダー」チラッ・・・

ベイロープ「はいはい。ほら、前に教えたでしょ。男性を待たせて良いのは20分までだって……フロリス遅刻したら貴女の所為よ」グッ・・・

レッサー「この期に及んで男ですか!? ざけんな馬鹿女! 脳味噌沸いてんじゃないの!?」ウガー!

フロリス「そうだな。でもアンタ程じゃないよ。それじゃまたねー」テクテク・・・ガチャッ・・・バタン・・・――
827 :第五話(22話)―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/12(木) 05:03:02.82 ID:mh4AEtJV0
  <回想終了>



レッサー「―――……てな感じでした。マジ腹立ちますよ」ムムム・・・

アニェーゼ「レッサー……アンタ超ウザいです。まぁ前々から知ってましたけど」ジトー・・・

ランシス「あ、やっぱりそう思うよね」コクッ・・・

レッサー「酷っ! てか、そこじゃないです! フロリスですよ、フロリス!」バンッ!!

サーシャ「ふむふむ。第一の感想ですが、彼女は普通に学生もしているのですね。ちょっと羨ましいです」ヘー・・・

レッサー「そこじゃない! サーシャはサーシャでいつも通りどっか抜けてます!」ハァ・・・

香焼「あー……えっと、謎が多いって事だよね」ポリポリ・・・

レッサー「それ! 流石知的エロ!」ビシッ!

アンジェレネ「レッサーちゃん、それ褒めてない……うん。確かに今のを聞く限り不思議ですね」コクッ・・・

ランシス「でも、今に始まった事じゃない。だから私もリーダーも気にしてない……元々相互不干渉だから」コクン・・・

サーシャ「第四の意見ですが『この業界』で基本、プライベート関与をしないは鉄則ですよ。些か、必要悪の教会(此処)は緩いですが」ジー・・・

香焼「ステイルや女教皇様曰く、とある『新しい風』が入ったの影響だって言ってたよ」ハハハ・・・

アニェーゼ「まぁそれはさておき、要はフロリスの謎が問題だと……アンタはそれ知って如何すんですか?」フム・・・

レッサー「別に如何もしませんよ。ただ隠し事されるのが腹立つだけです」ムンッ・・・

一同『うわぁ』ジトー・・・

レッサー「な、何ですか!?」タラー・・・

ランシス「……ね? 変態でしょ」ハァ・・・

アンジェレネ「何と言うか……えっと、フロリスが危ない事してないか如何か心配だからとかじゃないのかな?」ポリポリ・・・

レッサー「あの女がプライベートで売春して様が乱交してようが勝手です。ただ、それがチームの問題になるのは嫌ですけど」フンッ

サーシャ「気持ちは分からないでもないです。ですが……何か、ねぇ」ムゥ・・・

ランシス「私も、それは同意。ただ純粋に、そういう危ない事して欲しくないなって思うよ」コクッ・・・

香焼「前のベイロープさんの時みたいな心境か……でも今度はプライベートなんだよね」ムゥ・・・

レッサー「兎に角! ハッキリさせたいんです! このままモヤモヤしたままじゃ安眠出来ない日々が続くんですよっ」ジトー・・・

アニェーゼ「アンタの安眠は知ったこっちゃねぇですけど、確かに気になりますね」フム・・・

アンジェレネ「というか、サラッと流してたけど……フロリスって真面目そうに見えて結構不良さんなんですか?」チラッ・・・

ランシス「それもよく分からない。ただ、真面目は真面目」コクッ・・・

レッサー「でも何だか男に関してはダラしなさそうですけどね。きっとビッチですよ、淫売女郎」フンッ

香焼「レッサー……そういう言い方、良くないよ」ムゥ・・・

サーシャ「しかし……第一の仮説ですが、似てますね」ジー・・・

アニェーゼ「何が?」チラッ・・・

サーシャ「フロリスと、ウラカミです。ウラカミは仕事の面では潔白の様ですけど、プライベートの面で」コクッ・・・

香焼「確かに……そういえば、あの二人結構仲良いね。歳近いからかもしれないけどさ」フム・・・

アンジェレネ「じゃあウラカミに聞けば色々分かるかもしれないですよ」コクッ

香焼「うーん……如何かな。あんまり気乗りしないかも。アレも適当にはぐらかすタイプだから……聞くなら五和とかの方が良いと思う」チラッ・・・

アニェーゼ「確実なのはオリアナでしょうけどね。あとはオルソラ辺りも知ってそうですけど……アレは止めときましょう」タラー・・・

レッサー「あの人こそ必要悪の教会最大の謎でしょ……まぁ如何してこう謎が謎を呼ぶ的な感じになるんですかねぇ」ハァ・・・

一同『……はぁ』ドヨーン・・・

サーシャ「第五の意見ですが……いつの間にかテーマが『謎の女について』になってますよ。話題戻しましょう」チラッ・・・コクッ・・・
828 :第五話(22話)―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/12(木) 05:55:08.33 ID:mh4AEtJV0
サーシャ「第三の確認ですが、私達の身近な存在や姉貴分の話でしたよね。私、コーヤギー、レッサー&ランシスが話しました」チラッ・・・

アニェーゼ「じゃあ私達ですか……といっても私達の部隊252人も居ますからねぇ」ポリポリ・・・

アンジェレネ「年上だけって言っても、私とアニェーゼちゃん実際下の方だから100人以上はお姉ちゃん居る事になるよ」アハハ・・・

レッサー「まぁでもアニェーゼの部隊の修道女は評判良いですよねぇ。リーダーは別として」ニヤリ・・・

アニェーゼ「あ?」ギロッ・・・

レッサー「おお、怖い怖い。睨まないで下さいよ。女子寮の暴君(メイデン・タイラント)さん」フフフッ

アニェーゼ「……テメェやっぱウザキャラですよ」フンッ・・・

香焼「まぁまぁ抑えて……でも、うん。評判良いのは確かだよ。皆働き者だし、規律正しいし」コクッ・・・

レッサー「それにぃ……アニェーゼ隊所属の連中、結構もてるらしいじゃないですかぁ」ニシシッ

ランシス「そういえば、そんな話聞いた事あるね。騎士派の人と付き合ってる人、居るんでしょ?」チラッ・・・

サーシャ「第一の補足ですが、他にも清教の若手や『時計塔』の学生とも付き合ってるなんて噂は耳にしますね」チラッ・・・

アニェーゼ「ん……まぁ、その子達が幸せなら良いんじゃねぇですか。私は口出ししませんよ」ジー・・・

アンジェレネ「でも、やっぱりウチの部隊を叩く人もまだ居るます……そういう偏見持たない人も減らせれば良いんですけどね」ハハハ・・・

レッサー「ふーん……因みに、アニェーゼっちは誰が誰と付き合ってるとか把握してるんですかぁ?」ニヤリ・・・

アニェーゼ「全員じゃないけど殆どは知ってますよ。というか、事前に知らせて来る人が殆どですかねぇ」コクッ・・・

香焼「律義だね。そういうのってばれちゃったから仕方なくって感じするけど」ホー・・・

アンジェレネ「それはほら……アニェーゼちゃんは理解あるけど……オッカナイ人が居るし」アハハ・・・

ランシス「ああ……鬼軍曹(ルチア)」フムフム・・・

サーシャ「成程。第二の予想ですが、後ろめたい恋愛して彼女に雷落とされるくらいならアニェーゼに打ち明けて先手を打つ訳ですか」ハハハ・・・

アニェーゼ「でも実際あの子はそんな事で怒ったりしねぇんですけどね。付いちまったイメージは拭えませんし」フンッ

レッサー「そういえば、天草式の教徒達もこの教会で職場恋愛的なモノしてるんですか?」チラッ・・・

香焼「え? うーん、噂はチラホラ聞くけど……自分は知らないっす。知ってるとしたら建宮さんとかじゃないかな」コクッ・・・

アンジェレネ「でも恋愛したい年頃の人とか、良い歳で独身の人も居るよね」チラッ・・・

香焼「だけど、基本的にウチはそこまで関与しないよ。というか戦闘魔術師で既婚者が居るって方がマイナーだと思うけどなぁ」タラー・・・

サーシャ「しかし第四の確認ですが、天草式には既婚者も居ますよね?」フム・・・

香焼「だからウチは結構フリーなんだって。『日常的』が売りのゲリラ部隊みたいな処あるから。だから基本恋愛も、不貞以外は自由だよ」コクッ

ランシス「同じクリスチャンなのに、変」フーン・・・

香焼「十字教徒っていうより『日本人』なんだよね。まぁ女教皇様が厳しくないのも理由なんだろうけど」コクッ

アニェーゼ「へぇ……やっぱ日本人って不思議ですね。ヤオヨロズでしたか? 神様いっぱい居る国は違ぇです」ハハハ

アンジェレネ「ところでサーシャちゃんとこは恋愛とか如何なの?」チラッ・・・

サーシャ「殲滅白書(ウチ)ですか? あー……第一の回答ですが、まったく知りません」キッパリ・・・

レッサー「予想通りの答えですね。まぁサーシャ自体そんなに他人の恋愛興味無いタイプの娘っこですからね」フフフ・・・

サーシャ「第一の反論ですが、興味はあります。でもウチのメンバーに関しては如何でも良い。というかそういう話題タブーです」タラー・・・

アンジェレネ「え? 何で? 女の子だけの職場ならそういう話で華が咲くんじゃない?」キョトン・・・

サーシャ「第二の補足ですが、ウチのリーダーがどーしようもないド変態なので、そういう話に喰い付かれたら最後です……察して」ハァ・・・

一同『あー……、』タラー・・・

アニェーゼ「ま、まぁその……ドンマイです」ポンッ・・・

サーシャ「……私んとこの話は如何でも良いんです。第一の提案ですが、話を戻すべきです」ハァ・・・

香焼「あ、うん。でも殆ど話終わったよ……別の話題にする?」チラッ・・・

レッサー「いやいや。まだ聞きたい事があります……というか大事な人忘れてますよ」ビシッ
829 :第五話(22話)―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/12(木) 06:31:41.64 ID:mh4AEtJV0
アンジェレネ「え? 誰? もしかしてステイルくん?」キョトン・・・

レッサー「んな訳無いでしょ。アレの身内話っての想像出来ません……まぁ多少は興味有りますが」ハハハ・・・

サーシャ「第三の予想ですが、最大主教殿と神裂と土御門? あと……禁書目録くらいでは」フム・・・

アニェーゼ「あのボッチ神父は絶っっっ対ぇ話しませんね。特に最後は……んで? 誰ですか?」タラー・・・

レッサー「ルチア」ビシッ

アニー・アン「「ルチア?」」キョトン・・・

ランシス「確かにあの鬼軍曹の事、ちょっと気になる」コクッ

アニェーゼ「あの子についてですか? うーん……あー」ポリポリ・・・

サーシャ「第七の意見ですが、彼女も結構ミステリアスなのでは? 普段はあんな感じで厳格ですが、実際私達に内面は分かりません」ジー・・・

アンジェレネ「内面はあのまんまだけど……プライベートって事?」ジー・・・

香焼「そういえばルチアさんって休日何してるの? 全然見かけないけど」フム・・・

アニェーゼ「……これ、言って良いのかどうか」タラー・・・

レッサー「えっ?! 何かヤバい事でもしちゃってるんですか!? あの鉄面皮に限って!?」ワクワク・・・

アニェーゼ「いや、そんな面白い話じゃねぇです……ぶっちゃけ、寝てます」ボソボソ・・・

一同『……は?』キョトン・・・

アンジェレネ「あとはご飯食べて、紅茶飲んで、暇潰しに聖書読んで……休みなのに仕事して……そして寝ます」タラー・・・

サーシャ「わ、ワーカーホリック」タラー・・・

ランシス「まるで、見たまんまだね」タラー・・・

アニェーゼ「はい……私が言うのも難ですが、一言で表すと……クッソつまんねぇ人間ですよ、あの子」ハァ・・・

アンジェレネ「とっても良い人なんだよ。仕事も完璧ってくらいにこなすし……でも、ねぇ」ハァ・・・

レッサー「うん……まぁその、予想通り過ぎてゲンナリします」タラー・・・

サーシャ「だ、第三の質問ですが、何か趣味などは」チラッ・・・

アニー・アン「「皆無」」キッパリ・・・

香焼「うっ……で、でも、ほら! 五和とかとよくサロンでお茶してるって聞くよ」アハハ・・・

アニェーゼ「それ趣味じゃねぇです。というか、あの子基本的に誰かが誘わないと下らねぇ会話に参加しねぇんです」ハァ・・・

サーシャ「せ、聖書を読むのは」タラー・・・

アンジェレネ「それ趣味って言える? しかも聖書しか読まないなんて、下手すりゃ狂信者……まぁ狂信者なんだけど、危ない人だよ」タラー・・・

レッサー「それは、その……問題ですね」ポリポリ・・・

アニェーゼ「そうなんですよ。ウラカミとかフロリスが謎な女なら、あの子は『丸見え』過ぎる女なんです」グデェ・・・

ランシス「女として……というか人間として如何なの、それ」ウーン・・・

サーシャ「で、では第二の提案ですが、アニェーゼから何か趣味を持つ様進言してみては?」コクッ・・・

アニェーゼ「しましたよ。でも……『私の時間は私のモノです。何しようと勝手でしょう』って、一蹴されました。あの堅ブツめ」グヌヌゥ・・・

アンジェレネ「部隊の他の子が言っても同じ。『人の事より自分の心配をしろ』って……元も子も無いよ」ハァ・・・

レッサー「うわぁ……でもルチアって非の打ち所が無い程、完璧に仕事こなす女ですから反論出来ないですね」タラー・・・

香焼「……昔からそうなの?」ウーン・・・

アニェーゼ「部隊が出来る前は、多少朗らかでしたけど……基本的には面倒見良くてクソ真面目なヤツですよ」コクッ・・・

アンジェレネ「ただ、普通に笑う時は笑うし、ジョークも通じるから根暗って訳じゃないけど……主体的に何かする事無いから」ハァ・・・

アニェーゼ「仕事と部隊運営に関してだけですよ。アレが動くのは……もう少し『人並み』になって欲しいんですけどねぇ」ジー・・・

サーシャ「第四の予想ですが……困難でしょう。それこそ、ウラカミとフロリスの謎を解くくらいに」ハハハ・・・

香焼「身内の話なのにさ。こんな身近に悩みがあるなんて……人間って難しいね……―――」ハァ・・・
830 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/01/12(木) 06:42:35.78 ID:mh4AEtJV0
はい、今回は此処まで。『行間』じゃなくて『序幕』の間違いでした、すいません。


ちょいちょいオリジナルの設定やクロスオーバー的要素・単語を使用していますが、SSなので大目に見てね!
因みにベイロープ、フロリス、ランシスの口調ってこんな感じで良いのかな? あんまりセリフ数無いから正直困ります。

あと……香焼が(性的な意味で)酷い事になるの、見たい? どの程度の? 私、えっちぃの書いた事無いんで分からないや★
とりあえず次回はいつ更新するか未定です。内容の予定としては浦上・フロリス・ルチア本人らにスポットを当てると思います。

それから次スレに関しての相談です。何か提案・意見・リクがあれば下さい。参考にしたいと思います。


それでは質問意見感想指摘罵倒リクエストなどなど、コメントお願いします。んじゃまたね! おやすみ! ノシ”
831 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/01/12(木) 07:04:57.32 ID:a7BTqZzIo
取りあえず半裸にしろ
お願いします
832 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/12(木) 08:38:01.56 ID:JoyPIjkDO
理性崩壊(ようは手を出しちゃう)直前まで追い詰めてみてほしい 
 
836 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/14(土) 10:24:05.08 ID:ATyLuALIO
香焼が、というより香が性的な意味で酷い目に合うのも悪くないかも…
相手が男、女のどちらでもおいしいし 
 
838 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/01/16(月) 21:58:27.61 ID:5dSdKNo20
こんばんは。久しぶりにボチボチ書きます。

それにしても・・・みんなの欲望が凄いww 今回の話ではヒン剥けないけど次回はそうするかw

それでは続き開始!
839 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/16(月) 22:37:09.30 ID:5dSdKNo20
 ―――とある半休日、PM01:30、英国、ランベス宮・女子寮、応接の間(サロン)・・・(神裂side)・・・




特に変わりない平凡な日。多少イレギュラーな点を上げるとすれば、今日の仕事は半ドンという事くらいか。
形式上、必要悪の教会(ネセサリウス)に所属する面々は『聖職者』みたいな職業分類だが、実際は公務員のそれに近い気がする。

じゃなきゃ私(主教補佐次席)に、地域福祉の統計書類が回ってくる訳が無い。
ぶっちゃけハンコ押すのが面倒で仕方ない。私、その手の専門家じゃないですよ?


オルソラ「あらあら。残業でございますか?」トコトコ・・・

神裂「ええ。でも、こんな仕事が私に回ってくるのがおかしいんですけどね」ハァ・・・

オルソラ「んー……生活保護の?」ジー・・・

神裂「ええ。相変わらず申請者が増えてますから」カキカキ・・・


世界的な不況は慢性的に広がるばかり。景気循環が下降の一途を辿るのみ。
最早、コントラチェフの波では収まり切らぬ程だ。


神裂「正直、専門家じゃないんですよ……というか魔術師にこういうの頼むのって間違ってますよね」グデェ・・・

オルソラ「確かに。でもまぁ、セーフティネット的な考えは宗教家が提案するモノでございましょう」テクテク・・・

神裂「そうですけど……何だかなぁ」ハァ・・・


机にへばり付く私に紅茶を出すオルソラ。苦笑しながら私の顔を見詰める。
折角なので、リラックスがてら紅茶を頂く事に。このままでは適当にハンコをついてしまいかねない。

一寸後、応接室に二つの顔。シェリー=クロムウェルとシスター・ルチアだ。


シェリー「ふぁあぁ……ん? 辛気臭いのが居るぞ」チラッ・・・

神裂「悪かったですね。残業なんですよ」ハァ・・・

シェリー「サロンでやんないで部屋か執務室でやれよ。此処居ても集中できないだろ? あ、オルソラ。茶」テクテク・・・

オルソラ「はいはい。シスター・ルチアは如何でございますか?」チラッ

ルチア「ではコーヒーを……生活保護申請者の書類ですか。また場違いなモノを」ペコッ


やはり誰が如何見てもそう思うのだろう。魔術師に政(まつりごと)をさせるなって話だ。


シェリー「でも堅ブツのアンタは嫌でも真剣真面目に取り組んじゃうんだろぅねぇ」フフッ

神裂「……手を抜ける問題ではありませんから」ハァ・・・

オルソラ「神裂の美徳でございますよ。魔術師としてではなく宗教家としての意見で仕事をしてみては如何でございましょう」チラッ

神裂「うーん……といっても、育ちが育ちですから。難しいんですよ」ヤレヤレ・・・


悲しきかな、政教分離国家出身。


シェリー「んじゃ王室派の連中にブン投げれば? 歴代の英国女王様御得意、救済法で」ハハハ

神裂「救済法は最終手段でしょうに。アレは民草を飼い慣らして終わりです」ハァ・・・

シェリー「じゃあ日本の生活保護の考え方は?」チラッ

神裂「……うーん。気乗りしません」ポリポリ・・・


正直、我が国の政治体系は如何ともし難い現状だ。
加えて学園都市の影響で一国二制度みたいな状態になってしまっているし……あぁ、考えると余計にややこしい。
実際一国二制度どころか『二国』な気がする。大丈夫か? 我が祖国。何とも嘆かわしい。
840 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/16(月) 23:21:19.17 ID:5dSdKNo20
椅子に寄り掛りながら天井を仰ぎ見る。そして呪詛の如くステイルと主教(ローラ)の悪口を垂れてみた。
アイツら、こういう話題苦手だからって全部私に押しつけやがって……それでも一国の主教会のトップかっての。


シェリー「はははは。頑張れ苦労人」ポンポンッ

神裂「……そう思うなら手伝ってくださいよ。仮にも年輩者でしょう」ジトー・・・

シェリー「私の専門は芸術(アート)。政治運営とかカラッきしよー……お、さんきゅー」スッ・・・

オルソラ「まぁまぁ。私が出来得る限りお手伝いするのでございますよ。シスター・ルチアもね」フフッ

ルチア「…………、」ジー・・・


話を振られたのに無表情無反応のルチアが微妙に怖い。


神裂「ハァ……日本に福祉専門家の知り合いでも居れば良かったのに」グデェ・・・

オルソラ「学園都市にその手の知り合いは?」ジー・・・

神裂「居ません。というか、あの街の福祉制度は参考なりませんよ」コクッ


確かに、教育と児童福祉はそれなりに充実している。だがそれはあくまで『学生(+学者及び教育者など)』に対しての福祉だ。
それ以外の大人、または『学生』ではない子どもに対しては正直厳しい環境だろう。


シェリー「まぁ普通に子どもの人身売買してるような街だしな」ハハハ

ルチア「……貴方が言うと重みがありますね。流石被害者というか当事者」フッ・・・

シェリー「だろ? ま、この街も似た様なモンだけどなー」ハハハ!

神裂「…………、」タラー・・・


何つーブラックジョーク。笑えない。


ルチア「……とりあえず、学園都市は勿論の事ながら『日本』の福祉制度も参考ならないでしょう」スッ・・・

オルソラ「あらあら? 如何してでございましょうか」テクテク・・・

ルチア「政教分離してる様な国に倫理観があるとは思えませんね。政治家の9割以上が無宗教なのでしょう?」チラッ

神裂「それはまぁ……でも、戦後色々ありましたし」ポリポリ・・・

ルチア「関係ありませんよ。加えて、甘ったれの平和ボケ国家。そんな事だから米国や学園都市(アレイスター)に国を乗っ取られる」フンッ


否定出来ないのが悲しい……それにしてもルチアさん、相変わらず手厳しい意見を仰る。


ルチア「仕方ないでしょう。世界的に見て事実ですし。ただ日本が嫌いなだけで、別に日本人が嫌いとは言ってません。ご安心を」サラッ

シェリー「同じ『敗戦国』出身なのにか? オマエの祖国(イタリア)の福祉の方がズタボロだろ」フフッ・・・

ルチア「イタリアは、ね……私はあくまで『市国(バチカン)』の人間ですよ」フイッ

シェリー「はははは! モノは言い様だな! こりゃ一本取られた」クククッ

オルソラ「ふふっ。バチカンに『政治』はないのでございます。あくまで『教え』の国でございますものね」クスクス・・・


上手く逃げやがった。日本は……仕方ないか。


オルソラ「しかし……神裂の故郷(?)は、それこそロンドンより酷い戦火を受けた街でございましたよね」チラッ

シェリー「世界に二つしかない爆心地(グラウンド・ゼロ)、ナガサキ・ヒロシマか。行ってみたいんだよなぁ、あそこの博物館」ウンウン・・・

ルチア「空気を読まずによくそんな事言えますね」ジー・・・

シェリー「だってよぉ。実際実感無いじゃん。私ら皆戦後生まれだし。WWⅢ(第三次世界大戦)だって然程長引かなかったしな」グデェ・・・


確かに実感は無い。故に語れと言われると難しい。噂では戦時の『記録・記憶』を補完した魔術師が居るらしいが……如何なのやら。
841 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/16(月) 23:59:20.71 ID:5dSdKNo20
そんな事はさておき、仕事の方を片付けなくては。


神裂「と、いっても……如何していいやら」ハァ・・・

シェリー「もう専門家に金払ってやってもらえよ。それが一番だって」ジトー・・・

オルソラ「確かにそれが正解かもしれないのでございますね。日本の諺にもあるのでございますよ。パンはパン屋に、と」コクッ

神裂「餅は餅屋に、ですよ……しかし私には専門家の知り合いが居ませんから」ハァ・・・

ルチア「まぁ下手な上院連中に任せるより、神裂にやって貰った方が良い様な気もしますけど」サラッ


そう言って貰えるのは嬉しいが、実際難しい。


シェリー「んじゃ姫様達辺りに任せたら?」クイッ

神裂「姫様? どの?」ジー・・・

オルソラ「キャーリサ様は……駄目でございましょう。あの人の福祉思考はアメリカ寄りでございますから」ハハハ・・・

ルチア「『働いて福祉を買え』ですか。資本主義的には正しいのでしょうけどね」ジー・・・


働きたくても職がない人が居る。そしてその人達が生活保護を頼ってきてる。
その実情がある以上、その理屈は通用しないのだ。


シェリー「じゃあ三番目は……うーん。考え方が甘いからなぁ」ポリポリ・・・

ルチア「彼女の考え方こそ、その場凌ぎの救貧です」フルフル・・・


ヴィリアン様に相談したら『全員許可しましょう。私、ポケットマネー出しますから』とか言われそうだ。
因みに長女殿は論外。こういう話題に一番向いてそうだが、前提として話を聞かない。


オルソラ「そういえば、期限はいつまでなのでございますか?」チラッ

神裂「月曜までです。要は休みの内に終わらせろとの事で……コッチの都合も考えろっての」ハァ・・・

シェリー「ははは。相変わらずブラックな職場だな……っと、そろそろ時間だ」スッ・・・

ルチア「用事ですか?」チラッ

シェリー「私は今から仕事だよ。美大の方のな。客員講師っつってもコマ任されてる以上は補講もあるからね」コクッ


此方は此方で、相変わらず趣味だか副業だか微妙なラインの仕事に勤しんでるみたいだ。
まぁ嫌が応にも『色々』と借金(賠償金)があるから仕方ないのだろうけど。


シェリー「んじゃ神裂。程々に頑張れ。あ、それからルチア。お前もさっき言った事忘れるなよー」テクテク・・・

ルチア「…………、」ジー・・・

神裂「やれやれ。言うだけ言って去りましたね……ルチア?」チラッ

ルチア「……え。あ、いや、何でも」コクッ


渋い表情。いつもの事ながら、折角の美形が勿体無い。


オルソラ「ふむふむ……とりあえず神裂。政治屋にコネを持ってる人間を紹介するのでございます。多分、地域福祉の方面にも居る筈です」チラッ

神裂「え、あ、はい。助かります……って、誰それ?」キョトン・・・

オルソラ「オリアナでございます。彼女の顔の広さは世界規模でございますから」フフッ・・・

ルチア「え? 政治家にも……それ『枕的』な関係なのでは」タラー・・・

オルソラ「さぁ。しかしそういう所に興味を持つ辺り、シスター・ルチアも御年頃でございますね」フフッ


微妙に外れた返し方をするオルソラ。ルチアが明から様に嫌な顔をしている。
兎にも角にも、今は藁にも縋る思いで専門家の意見を聞きたい。オルソラの提案に乗らせて貰おう。
842 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/17(火) 00:27:42.72 ID:g2HG5T/t0
数分後、オルソラへの紹介料と、紹介された政治屋さんの食事の誘いを乗る事を条件に連絡先を交換出来た。
コネを作れるのは嬉しいが、正直無暗矢鱈と顔を広めたくない。


神裂「こんな事なら大人しく騎士団長殿に相談しとけば良かった」ハァ・・・

オルソラ「……あらあら」フフフ・・・

神裂「な、何ですか? その目は」ムッ・・・

オルソラ「いえいえ。あの方も相変わらず……しかし、政治が出来るタイプにも思えないのでございますが」クスクス・・・


そんな事は無いだろう。仮にも一派閥を率いるリーダーだ。
軍人気質とはいえ愛国者だし、真剣に相談に乗ってくれる筈。


オルソラ「確かに、真剣になりましょう。色んな意味で、ね」フフフ・・・

神裂「……ったく」ポリポリ・・・

ルチア「ですが、彼に政治はしてもらいたくありませんね。彼、根っからの貴族でしょう」ジー・・・

神裂「根っからというか、まぁ御家柄は良いですけど」フム・・・

ルチア「貴族に現代政治は向きませんよ。それこそガチガチの古臭い宗教家くらいに」サラッ


オマエが言うか、とツッコみそうになった。


ルチア「何が言いたいか分かりますけど安心して下さい。自負してますよ。私に政治をさせたら国民皆飼育です」フンッ・・・

神裂「……えっと」ポリポリ・・・

オルソラ「神裂。そういう時は『この共産主義(アカ)の雌狗めー!』とか言ってツッコめば良いのでございますよ」フフッ

神裂「は、はぁ」タラー・・・


いや、言ったら言ったで怖いし。


ルチア「むっ。別にその程度で怒りませんよ」ジトー・・・

神裂「いや、その……単に私がジョーク苦手なだけですから」ハハハ・・・

ルチア「……なら良いのですが」フム・・・


如何しても、彼女には身構えてしまう。シェリーやオルソラなんかは気軽に接しているが、私自身が堅い所為もあるので、会話が弾まない。
例えば……そう、同年代の妹分達を挟めばまた別だが。


浦上「この……アカの雌猫がー!」ムニンッ!!

ルチア「ひゃうっ!?」ビクッ!

五和「う、ウラ! いきなり馬鹿な真似しないの!」タラー・・・


噂をすれば何とやら。ルチアの背後からひっそり登場し、脇の下から両手を伸ばして彼女の胸を鷲掴みにする末妹さん。


浦上「ほれほれー。早く『退廃した資本主義のネズミには負けないんだからっ!(ビクンビクンッ)』って言いなヨー」ムニムニン・・・

ルチア「ちょ、ばっ! なっ……あふっ! ん……っ……こ、この……破廉恥売女がっ!!」ガンッ///

浦上「うらばぁっ!!」ゴンッ!!

五和「あーららぁ……見事に吹っ飛んじゃった。自業自得だよ、ウラ」タラー・・・

フロリス「でも良いモン見れたねぇ。ルチアの『心までは屈服しないんだからっ!(ビクンビクンッ)』的な恥らい顔! ウラカミ、GJ!」ハハハ!

ルチア「んなっ! し、死ねボケぇ!!」カアアァ///


何その形容し難い表現は。あと『(ビクンビクンッ)』って如何いう事?
尋ねようとしたが、ルチアと浦上&フロリスが、某『猫とネズミ』ばりに仲良く追い駆けっこを始めたので聞くに聞けなかった。
843 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/17(火) 01:44:26.80 ID:g2HG5T/t0
一寸後、ルチアが『車輪』を取り出してしまったのでもう大変。私とオルソラが全力で宥めて事を収束させた。
因みに、フロリスと浦上はソファの上にブッ倒れてる。あーめん。


五和「んもー。三人で片付けしなきゃ駄目ですよ」ジトー・・・

ルチア「私も? 悪いのはコッチの馬鹿二人ですってば」チラッ

フロリス「んな連れない事言うなって、ルチアっちぃ」グデェ・・・

浦上「怖い顔しないで下さいヨー。クールビューティー台無しですって」ツンツン・・・

ルチア「……貴様ら」ジトー・・・


しかし、よくまぁこの二人はルチアに対してこうもフランクに対応できる。ある意味尊敬モノだ。


ベイロープ「真逆だから合うのよ。あ、オルソラ。紅茶お願いして良いかしら。この前御土産で買ってきたヤツ出して」コクッ

オルソラ「はいはい。了承でございます」トコトコ・・・

神裂「……真逆、ですか?」ジー・・・

ベイロープ「でしょ。逆にアンタは同属っぽいからソリが合わない。違う?」フフッ


確かにそうかもしれないが、そうなると浦上とフロリスが如何いうタイプなのか気になる。


ベイロープ「浦上はアンタの方が良く知ってるんじゃなくて?」チラッ

神裂「うーん……正直、半分くらいしか分かりません」ポリポリ・・・

ベイロープ「そんだけ知ってりゃ十分っしょ。私だってフロリス(あの子)が何考えてるかとかは分かんないし」ハァ・・・

神裂「ほぉ……他の二人は?」ジー・・・

ベイロープ「レッサーとランシスって事? レッサーは考えてる事が動きに出るお馬鹿な子だし、ランシスは何となく分かるわ」クスクス・・・


大体香焼宅(ウチ)と同じ様なモノか。
ただ、ウチの場合は五和も香焼も『顔(表情)』に出るタイプだけど。


オルソラ「お待たせしたのでございます。ベイロープ、このお茶で宜しかったのでございましょう?」コトッ・・・

ベイロープ「うんうん。この微妙な香り……まさにゲテモノ紅茶だわ」フフッ

神裂「え”? 何の?」タラー・・・

ベイロープ「キノコ紅茶だって。飲む?」クイッ・・・


断固拒否。そんなモノ何処で拾ってきたし。というか今時の子が紅茶キノコ知ってるのか?


ベイロープ「連れないわね……うーん! 不味い!」カー!

神裂「…………、」タラー・・・

ベイロープ「ふぅ……ところで、何やってるのかしら? お勉強?」ジー・・・

神裂「あ、いえ、仕事です……地域福祉関係の」ポリポリ・・・

オルソラ「『魔術師なのに?』というツッコミは無しでございますよ。先程から再三そう言われてるのでございますから」フフッ

ベイロープ「ふーん……ま、頑張りなさい」ゴクゴクッ・・・

オルソラ「あ、そういえばベイロープの彼はケンブリッジ大学の社会科学部出身ではございませんでしたか? いっそ尋ねてみては」サラッ

ベイロープ「え……んんなぁっ!!? な、し、何、で、し、知ってる、の!?」ダラダラ・・・///

オルソラ「うふふ……しかも、最近カレッジを『キングス(ロンドン)』の方に移したとか……もしかして同棲済みでございます?」ニヤニヤ・・・

ベイロープ「だあああぁ!! しゃ、喋るなあああぁ! か、神裂! 貴女も忘れて頂戴!」カアアァ///


聞いちゃいけない事を聞いた驚きよりも、オルソラの情報量の方に驚いた。やっぱこの人怖いです。
844 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/17(火) 03:36:30.03 ID:g2HG5T/t0
書類と格闘すること数十分、やはり専門家の意見を聞くべきだと(今更)決心し、筆とハンコを降ろした。
あとはもうダラダラ寝ようかな。


五和「あ、女教皇様(プリエステス)。さっき建宮さんが探してましたよ」チラッ

神裂「うわぁ……えっと、何用で?」タラー・・・

五和「分かりませんが書類抱えてました」ハハハ・・・


もう今日は書類仕事嫌だ。私は前線気質なんです。勘弁してくれ。
とは言っても立場上仕方がない。いや、立場云々を言うのは止そう。仮にも妹分の前だ。


五和「あははは……とりあえず私はお弁当屋さんのお手伝いがあるので」イソイソ・・・

神裂「ええ。頑張って下さい」コクッ

オルソラ「あ、五和。あそこの店主さんに『先日は助かった』とお伝えして欲しいのございますよ」チラッ

五和「はいはい。先日の会議弁当(ランチ)の件ですね。伝えておきます」ペコッ・・・


五和は英国(此方)に滞在している際、日本人街の弁当屋さんで手伝いをしている事が多い。
腕は勿論、彼女の愛想の良さから看板娘になってるとか何とか。


浦上「お姉は魔術師辞めても余裕で生きていけるタイプですからネ」ハハハ

神裂「辞められては困りますけどね」ハァ・・・

浦上「そりゃそうですケド。若衆筆頭だし、女教皇様除いた天草式(ウチ)のホープでエースだし」フフッ

神裂「そういうの抜きにしても、持ち合わせた力は義務です。彼女のそれは強大ですからね……私が言うのも難ですけど」フム・・・

浦上「……へぇ」ジー・・・


私は自分を平和主義者・日和見型の人間だと主観判断しているが、この理屈だけは仕方が無いと割り切っている。
我が身を省みる事さる事ながら、持ち得た『力』を先頭に立ち使用しないのは逃げである、と考えている。

勿論、その戦闘に立って用いるべく『力』を『盾』とするか『矛』とするかで大分目的は変わってくるが。


フロリス「そんなのはケースバイケースだろ。違うかい? 聖人さん」テクテク・・・

神裂「それは、まぁ」フム・・・

フロリス「難しい顔し過ぎると小皺増えるぞ。ウチのリーダーとかもそうだけどさ」ハハハ

ベイロープ「喧しいわ。こちとら、まだ10代よ」フンッ


私も10代です。


フロリス「ギリギリ、な」フフフ・・・

ベイロープ「……考え方変えれば、もう大人(レディ)なのよ。年齢的にもね」ヤレヤレ・・・

フロリス「あらら。私らミドルティーンズはまだまだガキと……困ったねぇ、ウラっち。ルチアっち」フフッ

浦上「些細些細」クスクス・・・

ルチア「……私に振らないでくださいよ」モー・・・


若干、オルソラの雰囲気が怖いのでこの話題(年齢について)は止めましょう。


ルチア「やれやれ……では私は自室に戻ります。シスター・オルソラ、何かあったら呼んで下さい」テクテク・・・

オルソラ「はいはい」コクッ

浦上「あ、ルチア……って、さっさと行っちゃった。仕方ないなぁもぅ」ポリポリ・・・


サロンから急ぎ足で出て行く。何か大事な用事でもあったのだろうか?
845 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/17(火) 05:04:10.70 ID:g2HG5T/t0
よくよく考えてみると、ルチアの私生活を知らない。同じ寮に住んでいるのにオカシな話だ。
別に無理矢理知りたい訳ではないしズカズカ踏み込もうという気はないのだが、それでも多少は気になる。

同年代の浦上と五和、フロリスも彼女の仕事以外での姿は知らないという。唯一知ってそうなオルソラは只々苦笑するのみ。


浦上「好きにさせれば良いのでは」チラッ

フロリス「そうそう。寝たけりゃ寝る。喰いたけりゃ喰う。マス掻きたきゃ掻く。そんで欲求満たせる。万事解決だな」ハハハ

ベイロープ「アンタねぇ……でも、まぁ教会の保護下に居ればそれで済むってのが恐ろしいわね」タラー・・・


何ともシンプルで品の無い三代欲求の解決論。呆れてツッコむ気力も失せる。
とりあえず、私も一旦部屋に戻ろうか……と考えた刹那、聞き慣れた鳴き声がした。


もあい「んなぅ」トコトコ・・・

神裂「おや? もあい」チラッ

浦上「あらら。香焼は何してんだか」キョトン・・・

フロリス「いつもみたいに女誑かしてんじゃないの」ハンッ


実際不貞とは真逆に位置する硬派な男子なのに『カミやん病』の所為で、不名誉な謂れを受ける我が末弟くん。


浦上「あははは……でも、もあい一匹で此処来るのは珍しいですネ」ジー・・・

ベイロープ「ん……一匹じゃないみたいよ」クイッ・・・

フロリス「え? ああ、ホントだ。もう一匹居た」チラッ

アニェーゼ「匹じゃなく人でカウントしやがれってんですよ」テクテク・・・


お転婆娘の筆頭が一人で現れた。彼女がもあいを連れてきたのか。


アニェーゼ「コーヤギが糞神父に連れてかれましたから。この子が他の飼い主求めて散歩してたんで、私が付いてきたんですよ」フンッ

神裂「成程……ところで他の子達は?」チラッ

アニェーゼ「サーシャは今日英国に来てねぇですし、アンジェレネとレッサーは食堂で第二王女さんとポーカーしてます」サラッ

オルソラ「あらあら。またシルビアの怒号が飛びそうでございますね」ハハハ・・・


姫様達はカルテッ娘と仲良いからなぁ。あの第一王女様でさえ子ども達には朗らかだし。


アニェーゼ「……アンタらは何してるんですか?」チラッ

神裂「私は特には何も。今し方、仕事を中断した所です」コクッ

オルソラ「私は今日は丸々暇でございます」コクッ

ベイロープ「私はこれから街に出るとこ。あ、仕事っていうか第二王女様のお使い(私用)でね」ハァ・・・

フロリス「パシリに使われてるだけだろ。まぁ小遣い(バイト代)がデカいから良いけどな」ハハハ

オルソラ「それで? 仕事が終わったら同棲中の彼とニャンニャンするのでございまむがぁっ!」フガフガッ

ベイロープ「うっさい! 余計な事言うな!」カアアァ///

アニェーゼ「ふーん……お盛んなこって」ジトー・・・

フロリス「そうそう、ウチのリーダーは万年発情期だから。昨日も多分大学生の彼氏に弱点の太ももをクンカクンカされぇボガァッ!!」ガンッ!!

ベイロープ「黙れボケナス!!」ウガアアァ///

アニェーゼ「へぇ……レッサーの言ってた通りですね」ジー・・・

ベイロープ「ぐっ……あ、アニェーゼ。今聞いた事は忘れなさい。貴女はレッサーと違って口が堅いって信じてるから」ハァ・・・///


真っ赤になって二人の口を抑えるベイロープ。太ももが弱点なのか。クンカクンカってどんなプレイなんだろう?
846 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/17(火) 05:40:17.42 ID:g2HG5T/t0
ベイロープの彼氏の話は後で問い詰めるとして、浦上とフロリスは何をするのだろう。


フロリス「んー……明日休みだしなぁ。試験も終わったし……色々暇だわ」グデェ・・・

浦上「私もー。何しよっかなぁ」ゴロン・・・

フロリス「……あー」チラッ・・・コクッ

浦上「んー? ふむ……んー」チラッ・・・コクッ


何やら二人でアイコンタクトを送り合ってる。言葉にしろ、言葉に。


フロリス「……さってと。そんじゃ私もボチボチ、アパート帰ろうかなぁ」スッ・・・チラッ・・・コクッ

浦上「それじゃあ私もー」スッ・・・コクッ

神裂「……貴女達?」ジトー・・・

浦上「あー……女教皇様。建宮さんが探してましたヨ。忘れてません?」クイッ・・・


すっかり忘れてた。


神裂「じゃなくて、別に遊びに行くのを咎めたりしませんって。そんな悪い事するみたいにヒソヒソしないで下さい」ヤレヤレ・・・

浦上「あはははは……変な意味はありませんヨ」ポリポリ・・・


タダでさえ胡散臭いのに、輪を掛けて道化染みて見える。


ベイロープ「フロリス。遊びに行くのは良いけど、無駄遣いしちゃ駄目よ。レッサー程じゃないにしても金使い荒いんだから」チラッ・・・

フロリス「あいあいまむ。んじゃ、そゆ事でOK?」チラッ・・・

アニェーゼ「遊びねぇ」ジー・・・

もあい「にゃん」トコトコ・・・


『遊び』という単語を聞く度、この子達は若いなぁと感じる。いや、私が枯れてるのか?
しかし、最近では私も積極的に遊びに出る様になったぞ。主に麦野さんの御蔭(所為)で。


アニェーゼ「あー……ちょいと、お二人さん」ジー・・・

フロリス「ん? 何だい? 用事なら帰って来てから聞くよ」チラッ・・・

アニェーゼ「それじゃ遅いんで今お願いします」ジー・・・

浦上「ふむふむ? 何用ですカ?」キョトン・・・

アニェーゼ「簡単な事です。いや、簡単じゃないか……あー、ルチアを……引っ張り出してくれねぇですか」ポリポリ・・・


一同総ポカーン。何それ、如何いう意味?


アニェーゼ「言葉通りですよ。あの子の事、誘ってあげてくれねぇですか。街に行くんでしょう? 駄目ですか?」コクッ

浦上「え、ま、まぁそうだけど……え? ルチアを? 私らが?」ポカーン・・・

フロリス「駄目じゃないけど、ルチアの方がついて来ないだろ」タラー・・・

アニェーゼ「私があの子に外出る様命令します……お願いします。あの子、枯れてますから何とかしてやって下さい」ハァ・・・

浦上・フロリス「「…………、」」チラッ・・・タラー・・・

オルソラ「……浦上、フロリス。連れて行ってあげなさい。お友達でございましょう」フフッ・・・

アニェーゼ「アンタら流のやり方で構わねぇです。少しヤンチャなくらいで結構ですから、あの子を連れ回してやって下さい」ペコッ・・・


此処まで言われては引くに引けない。止むを得無しと、二人はルチアを待つ事に。何やら不穏な予感がするけど、気の所為だろう。
兎角、アニェーゼが二人を頼った以上は任せる他無い。私にとっての固法さんや麦野さんみたいになるかもしれないですしね……―――
847 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/01/17(火) 05:48:18.07 ID:g2HG5T/t0
はい、今回は此処まで。次回は安価取るかも。そんじゃおやすみ! ノシ”
848 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/17(火) 22:01:46.73 ID:YcvvQdduo
乙!
849 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/01/20(金) 21:45:28.13 ID:r/fYO3vT0
こんばんわ。ボチボチ投下します。
850 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/20(金) 22:16:22.51 ID:r/fYO3vT0
 ―――とある半休日、PM02:30、英国、ランベス宮・女子寮、とある個室(ルチアの部屋)・・・・・



   コンコンッ・・・・・


ルチア「ん? はい、どうぞ」チラッ・・・

アニェーゼ「うぃ。失礼します」ガチャッ・・・

ルチア「シスター・アニェーゼ。如何しました?」スッ・・・

アニェーゼ「あー、そんな堅苦しくしねぇで良いです。仕事じゃねぇんですから」テクテク・・・

ルチア「はぁ……では何用で?」キョトン・・・

アニェーゼ「ちょっと、ね……にしても相変わらず簡素な部屋だこと」ジー・・・

ルチア「必要最低限ですから。雑談ならサロンに移りましょう。此処ではお茶の一杯も出せない」スッ・・・

アニェーゼ「結構結構。それより、ルチア」テクテク・・・

ルチア「え? って、何故勝手にクローゼットへ?」チラッ・・・


  カチャッ・・・・・ 


アニェーゼ「……うわぁ」ジー・・・

ルチア「???」キョトン・・・

アニェーゼ「……私服無ぇです。全部修道着とか」タラー・・・

ルチア「私服? え? はい?」ポカーン・・・

アニェーゼ「えーっと……ルチア。私服何処ですか?」キョロキョロ・・・

ルチア「何故? というか、入ってくるなり随分失礼な真似ですね。隊長殿」ジトー・・・

アニェーゼ「あ、いや、すいません。だけどまぁ……困りましたね」ハァ・・・

ルチア「だから何が? いい加減ハッキリ言ってくれないと怒りますよ」ジトー・・・

アニェーゼ「うーん」ポリポリ・・・

ルチア「……アニェーゼ?」ポカーン・・・


  タタタタタッ・・・・・


浦上「おっ邪魔っしまー―――z___すっ!!」バンッ!!

ルチア「っ!?」ビクッ!!

フロリス「突撃っ! お宅の個室拝見!! って、うわぁ……予想通り過ぎる部屋どうも」ジー・・・

ルチア「浦上? フロリス? は? え?」ポカーン・・・

フロリス「あいよー。いやいやしかし、屋根裏のネズミ共の方がまだ活気ある部屋してるわ」キョロキョロ・・・

ルチア「無断侵入するなり無礼な物言いですね。何用ですか? 悪戯ならシスター・アンジェレネだけで間に合ってますよ」フンッ・・・

浦上「ううん。ルチアがあまりに遅いからコッチから来ちゃいましたヨ。そんでそんで? 準備出来たんですカ?」ジー・・・

ルチア「は?」ポカーン・・・

フロリス「あー……アニェーゼ?」チラッ・・・

アニェーゼ「まだ言ってねぇです。というか、この子私服持ってなくて」ポリポリ・・・

浦上・フロリス「「まぁじでぇ!?」」タラー・・・

ルチア「……誰か今何が起きてるのか説明してください。真面目に、ね」ジトー・・・

アニェーゼ「あのですね、ルチア……―――」アーダコーダ・・・

851 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/20(金) 22:51:52.34 ID:r/fYO3vT0

   にゃーん・・・・・



アニェーゼ「―――っつー訳です。オーライ?」チラッ・・・

ルチア「……何が『っつー訳』なのか、サッパリなんですが」ジトー・・・

浦上「要は、私達とお出掛けしましょって事ですヨ。OK?」ウンウンッ

ルチア「…………、」エー・・・

フロリス「うわっ! 明から様に嫌そうな顔!」タラー・・・

ルチア「だって嫌ですもん」サラッ

浦上「ハッキリ言った!? うわぁ……こりゃ軽くショックですネ」オヨヨ・・・

アニェーゼ「ルチア……アンタ、普段引き籠ってばっかなんですから。偶には外行ってきなさいよ」ハァ・・・

ルチア「普段、買い出しや仕事で外出るでしょう。休みくらい部屋に居たって良いでしょう?」ジトー・・・

アニェーゼ「詭弁です。私はプライベートの話をしてんですよ」ヤレヤレ・・・

ルチア「だから、休みの日くらい部屋でノンビリしたい。そう言ってるんです。オーライ?」ジトー・・・

アニェーゼ「ぐっ……あー言えば、こー言う」タラー・・・

フロリス「……ねぇ、アニェーゼ。これ無理なんじゃね?」グデェ・・・

アニェーゼ「そこを何とかお願いしますよ。私や部隊のメンバーじゃ無理なんですって」ハァ・・・

フロリス「つってもなぁ……当の本人がコレだよ」クイッ・・・

ルチア「ええ。余計なお世話です、シスター・アニェーゼ。フロリスの方がまだ物分かりが良いじゃないですか」フンッ・・・

アニェーゼ「こ、こんにゃろめ……んなババァみてぇな生活してねぇで、街中で遊んで来いっつってんですよ! この冷凍マグロ女!」グヌヌゥ・・・

フロリス「やーい、マグロ女ー! ルチアはマグローってぼわぁっ!!?」ゴンッ!!

ルチア「黙れ下衆女郎!! その口に[ピーーー]ブチ込むぞ、ボケがっ!」ウガアアァ///

浦上「あははは……えっと、ルチア。どうして外出たくないの?」ジー・・・

ルチア「え……別に、出る必要が無いからです。用事も無いのに、ましてや遊びに外へ行くなんて時間の無駄でしょう」サラッ

フロリス「痛てて……うっわぁ。こりゃ予想以上に枯れてるわ。まるでキリッキリでカラッカラの聖職者みたい」ジトー・・・

ルチア「悪かったですね。キリキリのカラカラで」フンッ・・・

浦上「んー……じゃあ隊長命令なら?」チラッ・・・

ルチア「は?」キョトン・・・

浦上「『遊びに行け』っていう隊長命令。あ、違うなぁ……『街の視察』っていう名目」コクッ

ルチア「意味が分からない。必要性を感じません」フンッ・・・

浦上「大衆の文化・風俗・娯楽を把握しておくのも聖職者、現代魔術師の基本ダヨ」アーダコーダ・・・

ルチア「…………、」ジトー・・・

アニェーゼ「そ、そういう事です。少しは『遊び』を覚えなさい。隊長命令!」ムンッ!

ルチア「……はぁ」ポリポリ・・・

フロリス(あははは……流石、口先上手。[ピーーー]の口テクだけじゃないんだなぁ、浦上っち!)クイクイッ!

浦上(フロリス。そういうゲスい発言止めようネ。私ってば『清楚系』なんダヨ)サラッ

ルチア「……しかし、今日の午後は休暇です。シフトに入ってない以上、動きたくありませんね」フンッ・・・

アニェーゼ「コ、イ、ツ……相っ変わらず根暗な事を」ギリギリ・・・

浦上「あー、怒らない怒らない……後日改めて休暇与えるってサ。だから今から『特別任務』で外行こ」コクッ

ルチア「…………、」フム・・・

852 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/20(金) 23:28:38.03 ID:r/fYO3vT0
ルチア「……別に、日を改めて休暇が欲しい等とは思いませんし」ジー・・・

アニェーゼ「アンタ、ねぇ」イライラ・・・

ルチア「何の思惑かは知りませんが、私のプライベートにまで漬け込む義理は無いでしょう。例え、アニェーゼでも」ジー・・・

アニェーゼ「……チッ」ギロッ・・・

浦上(やれやれ。全盛期の女教皇様並に堅ブツだ、コレ……仕方ない。押してダメなら引いてあげましょ)チラッ・・・

フロリス「(ったく、オマエも人が良いな)……ルチア、いつもそうなの?」サラッ

ルチア「いつも、の意味が分かりませんけど。悪いですか?」フンッ・・・

フロリス「別に。たださぁ……友達無くすわ、アンタ」テクテク・・・

ルチア「…………、」ジー・・・

フロリス「行こう、浦上。ソイツの言うとおり構うだけ時間の無駄だ」クイッ・・・テクテク・・・

浦上「はいはい。じゃーね、お二人さん」テクテク・・・

ルチア「……ぁ」ピクッ・・・

アニェーゼ「ちょ、アンタら! さっきと約束が違―――」


  ガチャッ・・・バタンッ・・・・・


アニェーゼ「―――う……ん、がああああぁっ!! 薄情モー―――ンっ!! つーかルチアも馬鹿アアアアァ!!」ガーガー!

ルチア「…………、」ムゥ・・・

アニェーゼ「アンタねぇ! ホンっトに友達無くしますよ! もっと行けば仲間の信用さえ無くなりますからね!」ガンガンッ!

ルチア「……だって」ボソッ・・・

アニェーゼ「あんっ!?」ギロッ・・・

ルチア「……私なんかと遊んでも、面白くないでしょう」モジモジ・・・

アニェーゼ「はあぁ!? 馬っ鹿じゃねぇですか!? んなモン気にしてたの? このアンポンタン女っ!!」ウガー!

ルチア「いや、その……実際、そうですし……私と話しても楽しくないでしょ」ジー・・・

アニェーゼ「黙れ[ピーーー]カス女!! アンタ、昔より根暗なってやがります!! 根性腐ってんじゃねぇですか?!」ドンドンッ!!

ルチア「……どうせ私は根暗堅ブツ鋼鉄処女ですよーだ」ボソボソ・・・

アニェーゼ「ンっキイイイイイイィ!! マジ粛清してやんぞゴラァ!!」ガシッ!!

ルチア「パワハラです、訴えますよ。人事部に」ジトー・・・

アニェーゼ「ダアアアアアアァ!! は・ら・た・つうううううううううぅ!!」ブッチンッ!!

ルチア「……貴女は良いですよ。私とは逆に日和りましたからね。毎日が楽しいでしょうよ」フンッ・・・

アニェーゼ「テメェ……人の所為にしやがったなぁ!? 私はテメェと違って主体的な人生送ってんだよボケがっ!!」ガー!!

ルチア「だったら私だって主体的ですよ。主観的に見れば、の話ですけど」ジー・・・

アニェーゼ「っ……ふー……じゃあ切り口変えます。アンタにゃ、さっきの二人が楽しそうに見えなかったんですか?」クールダウーン・・・

ルチア「……楽しそうなんじゃないんですか。客観的に見ても、そうなんでしょう」ジー・・・

アニェーゼ「アンタもああいう風に楽しく生きたいと思いませんか?」ジー・・・

ルチア「快楽主義に走りたいとは思いません。私は修道女ですよ」コクッ

アニェーゼ「こ、の……快楽主義とか何とかじゃなく、せめて人並みに楽しい生活送りたいかって聞いてんですよ! このタコ!」ギロッ・・・

ルチア「……無理ですよ」ボソッ・・・

アニェーゼ「んな自己否定聞いてんじゃねぇっつってんです。願望! アンタの気持ちは如何なんですか!?」バンッ・・・

ルチア「……そりゃ多少は……はい」モジモジ・・・

アニェーゼ「だったら鼻っからそう言え駄阿呆! その一言で十分ですっての」フンッ・・・
853 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/20(金) 23:59:51.77 ID:r/fYO3vT0
アニェーゼ「ったく……ほら、さっさと準備しなさい」クイッ・・・

ルチア「え、あ、いや。それとこれとは別ですよ……彼女達も行ってしまったみたいですし」ムゥ・・・

アニェーゼ「うっさい。さっさと準備しろ。私服は身長同じくらいの子から借りなさい。金は使ってないからありますね?」テクテク・・・

ルチア「だから……アニェーゼ。私を困らせないで」タラー・・・

アニェーゼ「グチグチ言ってんじゃねぇです。今ならまだ間に合いますから」フンッ・・・

ルチア「……ですが、さっきも言った通り……私なんかが一緒に居ては、彼女達が楽しめないでしょう」ジー・・・

アニェーゼ「だからさぁ……悲観的になんのは勝手ですけど、あの二人はアンタの事『ダチ』って思ってくれたから誘ったんでしょ?」ジトー・・・

ルチア「……その誘いを、無碍にしました。もう無理ですよ」シュン・・・

アニェーゼ「だからアンタの悲観オナニーが聞きてぇんじゃねぇっつの、ボケが。行きたいのか如何か!」ギロッ・・・

ルチア「…………、」モジモジ・・・

アニェーゼ「どっちなんです?!」グイッ・・・

ルチア「……彼女達が、良いと言ってくれるなら」ボソッ・・・

アニェーゼ「あんっ!? 聞こえねぇです! てかテメェの気持ち言えっつってんですよ」ジトー・・・

ルチア「……たい」ボソッ・・・

アニェーゼ「何!? ハッキリ言え!」フンッ・・・

ルチア「……一緒に、行きたい、です」モジモジ・・・

アニェーゼ「……やれやれ」チラッ・・・


  バンッ!!


ルチア「っ!!?」ビクッ!!

浦上「ヒャッハアアアアァ!! デレ・ルゥチアアアアアァ!!」ドンッ!

フロリス「さっすが、部隊長さん! 誘導尋問上手いねぇ!」バタバタッ!

ルチア「うぇ……なっ」キョトン・・・

アニェーゼ「誘導尋問じゃねぇです。人間、大抵の事は『Yes』か『No』で事足りますから、そういう風に質問しただけですよ」サラッ

浦上「いやいやぁ、御謙遜をー」ポンポンッ

フロリス「しっかし、鉄面皮のルチアっちもそういう顔出来るんだねぇ。2828」ツンツン・・・

ルチア「あ、な、た……達……っ」プルプル・・・///

フロリス「あっはっはっ! 真っ赤っかだねぇ、自称根暗堅ブツのアイアンメイデンさん」フヒヒッ!

ルチア「だ、だ……黙れええええええぇ!! というか忘れろおおおおおぉ!!」ウガアアァ///

フロリス「怒ったー! さっき『一緒に、イきたい』とか言ってたくせにー!」ヒャッハー!

ルチア「んな事言ってねぇ死ねええええええええええええぇ!!」カアアァ///


  ギャーギャー!!


アニェーゼ「やれやれ。とりあえずはOKですね……あ、悪ぃんですが服貸してやってください。途中で買って貰えれば良いんで」フゥ・・・

浦上「了解。それで……何処まで引っ張りまして良いのカナ? 私達、結構『色んなトコ』行くヨ」チラッ・・・

アニェーゼ「何処行って何やってもOKです。全面的に許可します」コクッ

浦上「へー……言ったネ? 後悔しないでヨ」フフフ・・・

アニェーゼ「へ?」キョトン・・・

浦上「うふふっ♪ 何かあったら香焼か、お姉辺りに連絡するから安心してネ」クスクス・・・

アニェーゼ「え、ええ……とりあえずお願いします」コクッ・・・
854 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/21(土) 00:48:27.78 ID:+H7RGT9B0
 ――一寸後、応接の間(サロン)にて・・・・・


    にゃーん・・・・・


ルチア「ぐるるるぅ」フシャー・・・

フロリス「んもー、そんなに怒んないでよ。茶化さないからさぁ」ポリポリ・・・

浦上「準備OKだネ? そんじゃ行こう」クイッ・・・

フロリス「あいあい……って、ルチアっちの服は? まさか修道服のまま?」チラッ・・・

ルチア「別にこれでも良いでしょう。シスターなら修道服のまま出歩いても不思議ではありません」サラッ

フロリス「あのさぁ……プライベートだっての」タラー・・・

ルチア「……しかし、私は私服を持ってません。昔着ていた服はもう入りませんから」コクッ

浦上「それって、いつ買った私服?」ポリポリ・・・

ルチア「10になる前に頂いたワンピースです。無論、貰い物ですよ」コクッ

フロリス「あー……やっぱ最初は服屋だな」タラー・・・

浦上「そだね。ルチア、貯金はいっぱいあるらしいから金に糸目付けず買っちゃおう」ウンウン・・・

ルチア「そんな贅沢な真似するくらいなら、その金を寄付します」ムッ・・・

フロリス「寄付ってのは娯楽し過ぎて金余ったプレイボーイが出すモンだって、神さんが言ってたよ。おーらい?」テクテク・・・

ルチア「なっ!?」ジトー・・・

浦上「まぁまぁ、怒らないの……とりあえず、お姉の服かっぱらって着たから今はコレ着てネ」スッ・・・

ルチア「五和の?」ジー・・・

浦上「レディースジーンズにセーター。こういうのなら抵抗無いでしょ」フフッ

ルチア「まぁ……そうですね。ただ、パンツは穿き慣れてませんが」ポリポリ・・・

フロリス「安心しろって。そのミニスカ修道服&ストッキングWithガーターベルトよりエッチくないから」ハハハ

ルチア「なっ!? こ、これは別に男性を欲情させようと着ている訳では無く、単に買い替えるのが勿体無いので数年間着てるだけで」ダラダラ・・・

浦上「成長期前に買ってそうなソレを今も着続けてるとか……まぁ追々話しましょう」アハハ・・・

フロリス「新ジャンルで『天然エロ』っての如何だ? あ、付け加えれば『クールドS天然エロ』か!」ニシシッ!

ルチア「こ、のぅ」グヌヌゥ・・・///

浦上「こらこら、フロリスもからかわないの。兎に角、それ着替えちゃって。早く出発ましょう」ウンウンッ


  にゃーん・・・・・


オルソラ「あらあら。楽しそうでございますね。やはり歳が近い娘同士気が合うのでございましょうか」フフフッ

神裂「うーん……不安です」タラー・・・

アニェーゼ「まぁ私も若干不安ですが……全権を任せた以上は、信じますよ。多少悪い方に転んで貰った方があの子の為ですから」ジー・・・

神裂「そうでしょうか。悪い方を通り越さなきゃ良いんですけど」タラー・・・

アニェーゼ「そこまで心配しますか? いや、でもほら。もしかしたら浦上とフロリスのプライベートも探って貰えるやもしれませんよ」ジー・・・

神裂「それは確かに知りたいんですけど……怖くて聞きたくない」ダラダラ・・・

オルソラ「ベイロープも『……知らない方が良いわ』と遠い目でボヤいましたから」フフフ・・・

神裂・アニェーゼ「「え"っ」」ダラダラ・・・

オルソラ「でも、まだ子どもでございますし多少のヤンチャは許されるのでございますよ。大目に見るべきでございましょう」ウンウンッ

神裂「は、ははは」タラー・・・

オルソラ「おや、出発するみたいでございますね。いってらしゃいませー。お土産宜しくー」ノシ”
855 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/21(土) 01:50:48.91 ID:+H7RGT9B0
 ―――とある半休日、PM03:30、英国、ロンドン市街、オックスフォード通り・・・・・



  ガヤガヤ・・・パタパタ・・・・・



ルチア「うっ」ジー・・・

浦上「どしたの?」チラッ・・・

ルチア「……人が、多い」タラー・・・

フロリス「はぁ? 何を今更。天下のオックスフォードっつたら、このくらい人居るに決まってるじゃない」ヤレヤレ・・・

浦上「比較的ランベスから近いし、普段買い出しとかでも来るでしょ?」ジー・・・

ルチア「確かに用事で来ますけど……何と言うか、仕事とプライベートだと、こうも感じが違うとは」ダラダラ・・・

フロリス「ははは。これだからワーカーホリックは」ツンツンッ

ルチア「うっさい」ギロッ・・・

浦上「喧嘩しなーいの。えっと服屋でー、学生多い店はーっと……フロリス。何処が良いと思う?」チラッ・・・

フロリス「んー。ベネットンでも行くか? ルチアっちの故郷発の店だし」クイッ・・・

ルチア「嫌です」キッパリ・・・

浦上・フロリス「「は?」」キョトン・・・

ルチア「……『Unhate(反・嫌悪)』問題」ジトー・・・

浦上「あー……そんなの気にしないでヨ。たかが買い物でしょ」ハァ・・・

ルチア「異教徒の畜生共だけならいざ知らず、教皇猊下までもあの様な糞溜めコラ写真に混ぜるなど……焼き打ちしてやろうかと思いました」フンッ

フロリス「相変わらずの狂信者で」タラー・・・

浦上「えっと、そんじゃ適当にデパート廻ろっか。そっちの方が目に着くと思うし」アハハ・・・

フロリス「つっても結構膨大……ま、いっか。考えるだけ無駄だ。ブラブラ歩こう」テクテク・・・

ルチア「お任せします」コクッ

浦上「はいはい―――」ポリポリ・・・


  ざわざわ・・・がやがや・・・・・


浦上「―――ちなみに、どんな服が良いとか要望ある?」チラッ・・・

ルチア「そうですね……出来るだけ大人しめの服が良いです。退廃的なモノや大胆破廉恥なのは嫌です」キッパリ・・・

フロリス「普段大胆破廉恥なのにか?」ニヤニヤ・・・

ルチア「だ、だからアレは!!」カアアァ///

浦上「分かってる分かってる。でもさぁ……せっかく良い『モン』持ってるんだし、少々大胆なのでも良いと思うヨ」ジー・・・

フロリス「そうだねぇ……その金髪とか、でっかい胸とか、綺麗な脚とか……後でクンクンしても良い?」マジマジ・・・

ルチア「へ、変態っ!! い、いいから普通の! 普通の服!!」ウギギッ・・・///

浦上「やれやれ。カオリ姉様といいルチアといい、普段あんな恰好してるクセにプライベートだと消極的だネー」ハァ・・・

ルチア「神裂のアレと一緒にされるのは心外です。私はあそこまで破廉恥ではない」ムゥ・・・

フロリス「神裂ェ……いや、でもさぁ。そんなんじゃもてないぞ? 宝の持ち腐れっていうヤツだ」チラッ・・・

ルチア「結構です。結婚願望はありませんから」フンッ・・・

浦上「うわぁ言い切った……勿体無いナー。ルチアっち、もててるのにさ」ニヤニヤ・・・

ルチア「興味ありません。良いから服屋を紹介してください。さっさと勝手さっさと帰りましょう」テクテク・・・

フロリス「つまんねぇ女……ま、私らが色々『調教』すりゃ良いだけの話か」ヒヒヒ・・・
856 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/21(土) 03:10:09.72 ID:+H7RGT9B0

 どよどよ・・・バタバタ・・・・・



フロリス「―――んで?」チラッ・・・

浦上「若い子向けで手軽なとこはー」キョロキョロ・・・

ルチア「何でも良いから早くしましょう」ハァ・・・

浦上「うわっ、ルチアがデート面倒臭くなった野郎と化してる。これは拙いネ」タラー・・・

フロリス「あー、じゃあアソコで良いんじゃない。値段もお手頃だし、大衆向けっしょ。結構人気もあるし」クイッ・・・

浦上「え……あー、何となくパス」フイッ・・・

ルチア「何故ですか? ウチの部隊の子達もよく服を買いに行ってると聞きますよ。人気なのでは?」ジー・・・

浦上「えっとネ……海外では『UNIQRE(ウニクレ)』人気かもしれないけど……うーん」ポリポリ・・・

フロリス「じゃあ良いじゃん。浦上んとこの国の店なんだろ? 駄目なの?」ジー・・・

浦上「駄目じゃない。駄目じゃないけど……こう、何と言うか……ウニクレかぁ……じゃあインナーとか買う?」ジー・・・

フロリス「何だよ。歯切れ悪いなぁ……ルチアっちは如何したい?」チラッ・・・

ルチア「何でも良いです」サラッ

フロリス「こっちはこっちで主体性無い……そんじゃ適当に中見よう。良いのあったら買えばいい」テクテク・・・

ルチア「はぁ」テクテク・・・

浦上「はいはい……そんじゃ今の内にー……麦野さんにお店聞こっと」カチカチ・・・


  にゃーん・・・・・


フロリス「―――いやぁ、此処来るとついつい色々買っちゃうのよね」ハハハ

ルチア「そうですね。手頃な値段で助かります……浦上は何も買わなかったのですか?」コクッ

浦上「それぞウニクレの魔法ですヨ……えっと、学園都市にも支店あるから今日は良いかなって」ボソッ・・・ハハハ・・・

フロリス「ふーん……次、如何すんの?」テクテク・・・

ルチア「私はもう十分ですけど」サラッ

フロリス「こら、まだインナーしか買ってないだろ。全身コーディネートするまで帰さない。ま、しても帰さないけど」ジトー・・・

ルチア「……えー」タラー・・・

浦上「オール覚悟してネ♪ それより、次のお店だけど私選んで良いカナ?」チラッ・・・

フロリス「お? オススメか?」ニヤッ・・・

浦上「オススメっていうか、都市の知り合いの紹介だヨ。懇意にしてる店の姉妹店あるんだって」コクッ

フロリス「懇意に? 知り合いの? 何者だそりゃ」ポカーン・・・

浦上「後でゆっくり教えるヨ。ルチアもそこで良い?」ジー・・・

ルチア「元より、勝手が分からないのでお任せするしか」コクッ

浦上「んじゃ決まりだネ。そこで買い物終わったら一旦お茶でもしよ」テクテク・・・

フロリス「あいよー。あ、でもこの先のキモ豚店員が居るカフェはパスだ。アソコの臭いは生理的に無理」ウヘェ・・・

浦上「そんな事言ったら、さっき通り過ぎた喫茶店も嫌だヨ。アソコの店員、イケメンしかいないけど大半ゲイだって」タラー・・・

フロリス「マジかよ……じゃあ少し先曲ったとこにあるオープンカフェは? 外観はまともじゃん」ジー・・・

浦上「アソコもねぇ……ナンパスポットってだけなら良いんだけど、鼻っから援交申し込んでくる輩多いから―――」ハハハ・・・

フロリス「そりゃスマートじゃないわ。でも、あのデパートの中の小レストランは超堂々とセクハラしてくる店員が―――」ハァ・・・

ルチア(……つ、ついていけない)タラー・・・・・・

857 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/01/21(土) 03:20:16.76 ID:+H7RGT9B0
今回は此処まで……思ったより進まなかった。あと、安価も出来なかった。全然駄目だ。

次回こそ安価したい。

あと、この三人に行って欲しい場所とかして欲しい事とかありますか?
実際使うか如何かは未定ですが、参考にしたいのでリクエスト頂けると助かります。


では例の如く質問意見感想罵倒指摘リクエストなどなど、よろしくお願いします。それじゃまた次回! ノシ”
858 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/21(土) 09:06:35.20 ID:wQ8p0MeIO
乙!

化粧品やアクセサリーを見に行くとかどうでしょう?
859 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/21(土) 17:41:18.66 ID:II/dXjWDO
乙。何だろう……ほのかに漂うビッチ臭にワクワクするww

クラブ的な場所はどうよ? とりあえず男と絡んでほしい!
860 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/01/21(土) 21:03:22.94 ID:MlrsulOi0
こんばんわ。今日もボチボチ書きます。
861 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/21(土) 21:44:29.34 ID:MlrsulOi0
 ―――とある半休日、PM04:30、英国、ロンドン市街、オックスフォード通り・・・・・



  ガヤガヤ・・・どよどよ・・・・・



フロリス「―――ねぇ浦上っちー。まだかーい?」テクテク・・・

浦上「もうちょい行ったとこに……あの店だネ」ジー・・・

ルチア「看板が……中国語? 漢字ですね? 漢字は読めませんが、ローマ字(ふりがな)は『UZUME』と」ジー・・・

浦上「『天鈿女命』っていう日本の神様から取ってるんだと思うヨ。踊り子っていうか巫女っていうか娼婦というか……そんな神様カナ」ジー・・・

ルチア「ああ、日本のシントー(神道)ですか……しかし神様が何柱も居るなんて考え、理解出来ませんよ」ジー・・・

フロリス「んな難しく考えんなって。十字教の使徒とか天使のアレだろ。宗教基盤が違うんだからしゃーないじゃん」サラッ

浦上「アニミズム思想は色んな場所であるんだけど……ま、そんな事はどーでも良いから中入りましょ」テクテク・・・

フロリス「うーい」テクテク・・・


  からんからんっ・・・・・


店員「いらっしゃいませ」チラッ・・・

フロリス「へぇ。アジアンテイストな内装で雰囲気良いな……客は少ないけど」ハハハ・・・

ルチア「しかし、これは日本というより東南アジアなイメージなのでは?」キョロキョロ・・・

浦上「あははは……まぁ西欧(こっち)の人間からしてみれば『東洋風』で一括りみたいなモンでしょ」ポリポリ・・・

フロリス「かもね。とりあえず、服があれば良いや。品揃えは良いみたいだしさ」テクテク・・・

ルチア「ふむ……素人目線からすればゴチャゴチャしていて目のやり場に困りますけどね」ハァ・・・

浦上「まぁまぁ。あ、そういえばルチアってキチンと体型の寸法測ってるの?」ジー・・・

ルチア「そんなモノ、目分量で十分です」キッパリ・・・

浦上・フロリス「「……うわぁ」」タラー・・・

ルチア「な、なんですか」ジトー・・・

浦上「何ですか、というか何というか……如何して私らの周りには『勿体無い美人さん』が多いのカナ」ジー・・・

フロリス「まったくだ……ルチアっち。そんなんだからブラきつくなって万年ホック痕が付くんだって」ハァ・・・

ルチア「な、何故それを!!?」カアアァ///

フロリス「カルテッ娘経由の情報。レッサーの口の軽さ舐めたら駄目だぞ」ハハハ

ルチア「ぐ、ぬぬぅ……元はアニェーゼとアンジェレネですね。帰ったらオシオキです……ついでに他のガキ共も〆る」ワナワナ・・・

フロリス「サーシャとかランシスもトバッチリだな。あ、多分野郎二人も知ってるのか」チラッ・・・

浦上「さ、さぁ。私は香焼からは何も聞いてないヨ。てか、あの子とマグヌスさんは口堅いから大丈夫だと思う」ハハハ・・・

ルチア「あの糞ガキやっぱ去勢! マグヌスもだ!」ウガアアァ///

フロリス「暴れんな馬鹿! 人少ないけど店内だっつの」ハァ・・・

浦上「落ち着け落ち着け。あー、二人はちょいとブラブラしてて。私店員さんのとこ行ってくるカラ」パタパタ・・・

フロリス「え、あ、うん。行ってらー」コクッ・・・

ルチア「グルルルルルゥ……マジ、この怒りを何処に向けてくれようか」ギリギリ・・・

フロリス「あーもう面倒臭ぇ……ほら、ルチアっち。買い物しようぜ、ショッピング。女の子らしくさぁ。な、アレとか如何よ?」グイグイッ・・・

ルチア「チィ……あんな胸元の開いた服、着れる訳無いでしょ」ジトー・・・

フロリス「だからその武器(胸)を有効活用させてだなぁ……あーはいはい、睨むな」ヤレヤレ・・・

ルチア「ハァ……何もしてないのに疲れる」ドヨーン・・・
862 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/21(土) 22:48:43.46 ID:MlrsulOi0

 カツカツ・・・カチャカチャ・・・・・



ルチア「―――……、」キョロキョロ・・・

フロリス「如何? なんか興味持てそうなの有る?」ジー・・・

ルチア「……別段。というか、何を如何見ていいのか分かりません」キッパリ・・・

フロリス「ハァ……そうでしたねぇ。アンタはママに私服買って貰ってるタイプだもんねぇ」ジトー・・・

ルチア「ママなど居ませんし、私服など持ってませんよ」フンッ

フロリス「此処来てマジレスすんなっての……あ、浦上戻ってきた」チラッ・・・

浦上「ゴメンゴメン。何か良い物あった?」チラッ・・・

ルチア「いえ。私にファッションの云々を聞かれても……商品を乏しめる訳ではありませんよ」コクッ

浦上「やっぱりか……ま、良いや。とりあえずコッチ来なさーい」グイッ・・・

ルチア「え、あ、ちょっと!?」パタパタ・・・

フロリス「んー? 何すんの?」キョトン・・・

浦上「キチンと3サイズとか身長とか測ってもらうのサ。ルチア、身体測定の結果まったく気にしないタイプだから此処で調べないと」フフフ・・・

ルチア「なっ!? よ、余計なお世話です!」アタフタ・・・

浦上「もう遅ーい。店員さーん、すいませーん」オーイ

店員「はい、準備出来てますよ」ニコニコッ

フロリス「ははーん。だから抜け出したのか」フフフ・・・

浦上「まぁね。あとは、一応知り合いの紹介だって一言行っておけば……色々『お得』でしょ」ニヤリ・・・

フロリス「ふっふっふっ……この女狐めー」クスクス・・・

店員「ふふっ。まさかロンドンにムギノちゃんの知り合いが居るとはねぇ。私も驚きよ。今後とも御贔屓に」フフッ

ルチア「あー……えっと」オドオド・・・

浦上「さぁさぁ。行っといでー」ニヤニヤ・・・

フロリス「ルチアっち。女なら覚悟決めろよー」ニヤニヤ・・・

ルチア「え、で、でも、その、いきなり!」アワワワ・・・

店員「さぁ此方へ」テクテク・・・

ルチア「い、あ……うぅ……―――」トボトボ・・・

フロリス「ハッハッハッ! 見ろよ、あの背中! 『Dana Dana, Dona Dona, Donna Donna, Donay Donay ~♪』って感じだ!」キヒヒッ!

浦上「ふふっ。まぁ赤の他人の好意は断り辛いですヨネー」フフフ・・・


  ボーン・・・ボーン・・・・・


浦上「―――んー……コレとか似合いそうだけどナ。背中開いてるの」スッ・・・

フロリス「―――えー? だったら断然コッチだろ。男は背中よりヘソ見えた方が良いって」スッ・・・

店員「ウラカミさん。終わりましたよ」シャー・・・

浦上「ん? あーはいはい」トコトコ・・・

ルチア「―――……、」ムググゥ・・・

フロリス「ほれほれー! 見っせろーい!」ニヤニヤ・・・

浦上「どれどれ……お、おぉ……これはこれは、お姉並のプロポーション……やべぇ」キラキラ・・・

ルチア「み、見るな変態!」ウガアアァ!!

863 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/21(土) 23:20:40.77 ID:MlrsulOi0

  にゃーん・・・・・ 


ルチア「―――うぅ……見られた」プルプル///

フロリス「良いじゃん、別にー。全っ然恥ずかしくない、っていうか寧ろ羨ましいし」ジトー・・・

浦上「流石、女子寮のダークホース……天然エロなだけはあるネ」ギラリ・・・

ルチア「だから天然エロ言うな!!」カアアァ///

店員「ふふふっ。折角だからお二人も計測しましょうか?」ニコニコッ

浦上「う"ぇっ!?」ギョッ・・・

フロリス「わ、私らはいいよ。自分でちゃんと把握してるし」ハハハハ・・・

ルチア「……こら」ガシッ!

浦上・フロリス「「い"っ!?」」タラー・・・

ルチア「……私だけに、恥を、掻かせるのですか? 酷い友人も居たモノですね」ギラギラ・・・

フロリス「うっ……だ、だってよぉ。私はルチアっちみたいにナイスバディなアレじゃないし」ダラダラ・・・

浦上「というか、此処のSSだと女性陣の3サイズ勝手に妄想されて晒されちゃうから」ダラダラ・・・

ルチア「何をメタい事を……というか、だったら尚更計測しろ! 私だけ晒しモノにする気か、貴様ら!」イヤアアァ///

店員「はいはい、皆さん仲良く計測しましょうねー」テクテク・・・

フロリス「ぐっ……マジ、勘弁してくれ」ドヨーン・・・

浦上「うわーん! カオリ姉様の二の舞になっちゃうヨー!」ビエーン!

ルチア「喧しい! さっさと測ってこい!」ウガー!


  カチャカチャ・・・パタパタ・・・・・


店員「―――はい、お疲れ様でした」ニコニコッ

浦上・フロリス「「」」チーン・・・

ルチア「…………、」ジー・・・

浦上「あー……香焼見習って私も早朝ランニングしようカナ……お尻回りがピンチですヨ」ハァ・・・

フロリス「私もだ……最近平和だったから腰回りが……って、勝手に見んな!」ウワアァ///

ルチア「貴女方も見たでしょう。私は別段何も言いませんよ」ジー・・・

浦上「くっそー……これが、お肉が胸に集まる人間の余裕なのかぁ」ギラリ・・・

ルチア「んな訳あるか。単に普段から健康的な生活をしてるだけです。胸は……ハッキリ言って邪魔です」フンッ

フロリス「キイイイイイィ!! 言いやがった! コイツ言いやがったあああぁ!!」グワシッ!! モミモミモミモミ・・・

ルチア「ちょっ!? 何処掴んでっ……ぁっ……や、め……んっ……っ……や、止めろ淫売女(ベイベロン)がああぁ!!」ゲシッ!!

フロリス「ぐわばっ!!」ドカーン!

ルチア「ハァハァ……っ……貴様が男なら即行殺してたわ、ド変態」ギロッ・・・

浦上「んー、容赦無い。流石アニェーゼの姉貴分ですネ。アレを上回るドSっぷり」ハハハ

フロリス「ウラっちぃ……そこは『店内で暴れんな、そこの人間枯葉剤』って叱るところだぜ」イテテ・・・

店員「ふふふっ。仲良しですね」クスクス・・・

フロリス「そう捉えられる店員さんの肝っ玉が凄ぇよ。如何考えても店内キャットファイト勃発寸前だったって」ハァ・・・

浦上「それだけは勘弁ネ。帰ったらオルソラさんに『粛清』されるヨ」アハハ・・・

ルチア「うっ……そ、そうですね。少々大人げ無かったかもしれません」タラー・・・

フロリス「ったく……まぁ兎にも角にも、これで服が選べるわ。さーて、探しましょー」テクテク・・・
864 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/21(土) 23:40:09.20 ID:MlrsulOi0

  カチャカチャ・・・とことこ・・・・・



浦上「―――それで……ザックリとでも良いから、こういうのが良いっていうの無いのカナ?」チラッ・・・

ルチア「と、言われても……正直困ります」フルフル・・・

フロリス「んじゃやっぱ着せ替え人形だな。私と浦上が何着か持ってくるからそれに着替えて頂戴よ」フフフ・・・

ルチア「ちょ……トンデモ無いヤツは着ませんからね」ジトー・・・

フロリス「ダイジョーブだいじょーぶ。さぁて……どーすっかなぁ!」ニシシッ!

浦上「まっかせっなさーい! じゃあ私も選ぼーっと!」ニャハハ!

ルチア「……不安だ」タラー・・・


  ――一寸後・・・・・


フロリス「持ってきた!」フフフフ・・・

ルチア「な、何故隠しているのですか」タラー・・・

フロリス「まぁまぁ。着替え直前までのお楽しみー」ニヤニヤ・・・

浦上「私も持ってきたヨー」ニコニコッ♪

ルチア「……なんか、怖い」ダラダラ・・・

フロリス「心配すんなって。私達しか見ないんだからさ。さて、と……どっちから?」チラッ・・・

浦上「フロリスからで良いヨ」コクッ

フロリス「あいよ。そんじゃコレだ! すぐ着てこい!」バッ!!



     ※安価・・・>>866    服装(+αもOK!)

865 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 01:30:25.09 ID:CMFlK1FIO
ksk
866 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 04:45:15.30 ID:JoRC4bA30
ドエロ社長秘書風……白のブラウスと黒のロングタイトスカート
867 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/01/22(日) 07:41:44.01 ID:k/Y/iiVAO
やるじゃん
868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 15:35:21.89 ID:LRrcK/gDO
安価GJ! >>1! 早く来てくれ!
あと三人のスリーサイズ書けー!
869 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/01/22(日) 15:39:15.57 ID:C5PRnP85o
>>866
まともな物考えてた俺、馬鹿みたいだGJ!
870 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/22(日) 19:44:37.36 ID:NlH3cPIA0
こんばんわ。いつのまにか寝てた・・・続き書くよー。
871 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/22(日) 20:13:37.45 ID:NlH3cPIA0
ルチア「―――そ、それは!?」ギョッ・・・

フロリス「ほらぁ。白のブラウスと黒のロングタイトスカートだって。別に変じゃないだろー」グイッ・・・

ルチア「……まぁ、確かに」ジー・・・

浦上(確かに、単品だけ見れば変じゃない。普通に大人っぽい衣装ですネ……でも)キラッ・・・

ルチア「とりあえず、これを着れば良いんですね」スッ・・・

フロリス「うんうん! じゃあ着て来い! 店員さーん、そこの試着室借りるよー」グイグイッ・・・

店員「はい、どうぞ」ニコニコッ

ルチア「え、あ、ちょ、何で一緒に来るんですか?」アタフタ・・・

フロリス「良いから良いから。ほら、髪とかのセットも必要だしさ」フフフ・・・

ルチア「セット? 何故? って、あわわわわぁ……、」テクテク・・・

浦上「……さぁて。フロリスのお手並み拝見といこうか」ニヒヒッ!


  モゾモゾ・・・ゴソゴソ・・・・・


フロリス『さぁまず脱げ!』ガバー!

ルチア『なっ!? じ、自分で脱ぐ! 出てけ変態!』キャー!

フロリス『よいしょっと……おぉ! 流石、天然エロ! 黒下着にガーターベルトとは……オジさん襲っちゃうぞー』グヘヘ・・・

ルチア『黙れ下衆女! これはあくまでお下がりで、私の趣味では……って、ちょ、何処に手ぇ入れてる!?』ギャー!

フロリス『暴れるなって……んじゃまずコレ着て』カチャッ・・・

ルチア『んもー……え? インナーは?』キョトン・・・

フロリス『は? 要らないよ。私、素肌っつー武器を大事にするタイプだし……あ、今はそのストッキングも要らない。素足でおk』ガシッ!

ルチア『うぇ!? な、か、勝手に脱がすな! おわぁ!!? 勝手に着せるなあああぁ!!』キャー!

フロリス『ヒャッハー! 最高の天然モノ(エロ)だぜー!』アーダコーダ!


浦上(フロリス楽しそうだネー……あ、写メの準備しとこ)スッ・・・


  にゃーん・・・・・


フロリス「―――完っ成!」シャー!

浦上「ふむふむ。どんな感じ?」チラッ・・・

フロリス「エロいよ。流石はエロの申し子。あ、ちなみに美脚を見せる為にストッキングとガーター取っ払った」テヘッ!b"

浦上「まぁそれは良いけど……ルチア、出て来ないヨ」ジー・・・

ルチア『……こ、こんな服装……人前に出られる訳が』ガタガタ・・・

フロリス「んだよぉ。折角髪まで結ってやったのに……あと眼鏡も掛けさせた」フフフ・・・

浦上「マニアックー……まぁまぁルチア。私達しか見てないからサ。出ておいで」ジー・・・

ルチア『無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理』ガタガタガタガタ・・・

フロリス「ったく……ふんっ!」ガバッ!

ルチア「んなぁっ!?」ギョッ・・・

浦上「……おぉ!」キラキラキラキラ・・・


<イメージ>
・上: http://lolicos.net/12637/

・下: http://item.rakuten.co.jp/coscity/10002321/

872 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/22(日) 20:33:29.33 ID:NlH3cPIA0
ルチア「」チーン・・・///

フロリス「な! イケてるだろ!」ニヤニヤ・・・

浦上「なるほど……こんな秘書か家庭教師を雇いたいネ。色んな御奉仕を……うん」ゴクリ・・・

フロリス「並の女じゃ似合わないぜ? これ、天然ドSのクールエロなルチアだからピッタシなんだ! 流っ石私のチョイス!」ビシッ!

ルチア「黙れ淫売女郎!!」ギャース///

フロリス「んー? 暴れるとブラウスが余計肌蹴るわよ? タダでさえ胸大きいんだから……まぁこぼれ落ちて貰った方が嬉しいけど」ニヤニヤ・・・

ルチア「っ!!」カアアアァ///

浦上(うふふふふ……可愛いヨ。この写真、アニェーゼや香焼に見せたら何て言うカナ?)ニヤニヤ・・・●REC

ルチア「こ、こんな服買えません! というか、これ普段着れる服じゃないでしょう! 変態、変態っ!! [ピーーー]!!」カアアァ///

フロリス「うをぉ……同性でもゾクゾクっとクるエロ秘書罵倒……GJ! それで男もイチコロだわ!」ビシッ!

ルチア「だから普段着じゃねぇっつってんだろ、ボケ!! 脳味噌沸き過ぎだガチビッチ女!!」ウガアアァ!!

フロリス「んー、そこはもっとこぅ、品性ある罵りをだなぁ……まぁ良いや。次、浦上の選んだ服ね」チラッ・・・

ルチア「うぇ!? ま、まだ!?」ギョッ・・・

フロリス「当ったり前じゃん。私ら二人に任せるっつったのはアンタよ」チラッ・・・

ルチア「ぐっ……た、確かに言いましたが……し、しかし、この様な服は」ダラダラ・・・///

浦上「大丈夫大丈夫。あくまで試着だから。何着か着て最終的に一番気に入ったの買えばいいだけだしネ」コクッ

ルチア「……なら、まずこの服は却下です。こんな破廉恥なの着れるかっ」キッパリ・・・

フロリス「あーあー。これなら枯れてるマグヌスの野郎でも、おっ勃てられんのにー」ブーブー

ルチア「やかましい!! というか、浦上! もし貴女もふざけた服を選んでたら、私帰りますからね!」ギロッ・・・

浦上「あー……多分、大丈夫?」ポリポリ・・・

ルチア「何故疑問形なの」ジトー・・・

フロリス「まぁとりあえず見てみましょ。ウラっちのどれだい?」チラッ・・・

浦上「私が選んだのはコレだヨ……―――



       ※安価・・・>>874    服装(+αもOK!)


873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 20:44:15.45 ID:0XB6pgGD0
スパッツ&さらし&法被
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 20:46:47.56 ID:LRrcK/gDO
誰か>>872衣装のルチアを描いてくれないかなぁ


ゴスロリ! 超ゴシックロリータでお願いします! 
 
876 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/22(日) 21:50:50.38 ID:NlH3cPIA0
浦上「―――これ」スッ・・・

ルチア「……は?」キョトン・・・

フロリス「うわぁ、こちゃまたマニアックな……凄ーく、ゴスいわね」ジー・・・

浦上「ルチアー。これ着て下さいなっ」コクッ

ルチア「馬鹿でしょ? 馬鹿ですね? うん、とても馬鹿」ジー・・・

浦上「うわっ、酷い」オヨヨ・・・

ルチア「こんなモノ、この服装以上に実用性無いでしょう? まるで意味が分からない」タラー・・・

浦上「えー……純粋に可愛いと思って」ムゥ・・・ショボン・・・

フロリス「ルチアっちー。これ別に露出少ないし、着るだけ着ろって」ウンウン・・・

ルチア「いや、だから意図が分からない……貴女、コレ私服で着れますか? ついでにこのブラウスも」チラッ・・・

浦上・フロリス「「着る訳無いじゃん」」ケラケラケラケラ!

ルチア「」ブチッ・・・

フロリス「お、怒るな怒るな。こういう風に普段着れない服を色々試してみるのも服屋での楽しみ方だってば」ポリポリ・・・

ルチア「絶対違う! というかもう帰るぞ!」ギロッ・・・

浦上「えっとー……とりあえず安価は絶対だから着替えようネー」ガシッ!

ルチア「ちょっ、何メタい事を!」グイッ・・・

浦上「そんじゃお着替えターイム♪」ワーイ!


 モゾモゾ・・・ゴソゴソ・・・・・


浦上『まずパパっと脱いじゃおうネー』シュバババッ!

ルチア『おまっ!? だから普通にヒン剥くな!! 変態! いやあああああぁ!!』ジタバタ・・・カアアァ///

浦上『えっとぉ……まずこのサイハイソックス穿いて貰ってー。次のコッチの黒の……あ、やっぱ白系の方が良い?』チラッ・・・

ルチア『どっちも嫌で……って、ちょ、勝手にソックス穿かせるなぁ!! ひぁっ!? ど、何処触って……んっ!!』ビクッ・・・

浦上『えへへぇ。気分的に黒メインかなぁ……うん、良い』ハァハァ・・・

ルチア『なんかハァハァ言ってる?! 怒り通り越して怖い!?』ダラダラ・・・

浦上『さぁさぁ、お着替え続けましょうネー』グヘヘェ・・・

ルチア『きゃあああああぁ!!』ジタバタ・・・


フロリス(あっちゃー、スイッチ入ったな)ハハハハ


  にゃーん・・・・・


浦上「―――ハァハァ……終わったヨ」ツヤツヤ・・・

フロリス「なんでツヤツヤしてんのよ……あー、ルチアっち。大丈夫かー?」タラー・・・

ルチア「……汚された」ウルウル・・・

フロリス「これだから両刀っぽい女は……開けるぞ」シャー!

ルチア「ちょ、まだ、待っ!」アタフタ・・・

フロリス「待ーたない……Oh~」マジマジ・・・

浦上「ふふっ。可愛いでしょ」ニコニコッ

フロリス「ああ……中々、エロいわ」ジー・・・ペロッ・・・

ルチア「エロ言うな!! 貴様らの脳味噌がそう変換してるだけだ、淫売共!!」カアアァ///
877 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/22(日) 22:38:37.30 ID:NlH3cPIA0
 <イメージ>
・上: http://gothic.shop-pro.jp/?pid=34129582

・下: http://www.amazon.co.jp/dp/B0010ARPCU


  にゃーん・・・・・


浦上「うんうん。黒ロングのウィッグも被らせようかと思ったけど、それは流石にアウトだよネ」キラキラ・・・

ルチア「意味が分からない……もう着替えて良いですか」グデェ・・・

フロリス「あーん、勿体無い! 可愛いのにぃ。てかその服、存外普通だって。外歩けるよ」マジマジ・・・

ルチア「私を可愛いだなんて言う輩は目が腐ってますよ……さっき歩けないって貴女自身が言ったじゃないですか」フンッ・・・

浦上「いやいや、自分を卑下し過ぎだヨ。誰が見ても惚れるってー」ジー・・・●REC

ルチア「……御世辞を言っても、何も出ません」ムゥ・・・///

フロリス「カアアアアァ!! 私が男だったら、今の赤面ルチアっち押し倒してパンスト破いて[ピーーー]してるわ!!」グッ!!

ルチア「だ、黙れゲス女郎!!」ウガアアアァ!!

浦上「あ、そん時は私も混ざるー」アハハ

フロリス「OK、ウェルカムだ! 三人で仲良く[らめぇぇっ!]しようぜ!」ヒャッハー!

ルチア「十字教徒にあるまじき思考回路?! 昔の私なら即行で処刑してるわっ! 神裂に言いつけますよ!」ギロッ・・・

浦上「あははは……冗談ですって。本気にしないでヨー」ピタッ・・・タラー・・・

フロリス「へーんだ。私は別に聖職者じゃないもーんだ」ヒヒヒッ!

ルチア「じゃあ……貴女はどうせ男になったとしても『ポークピッツ』でしょうね。そんなんじゃ私は濡れもしませんよ」ハンッ・・・

フロリス「ぐっはっ……言いやがった、この女(アマ)。ショックな様な、ゾクゾクする様な」タラー・・・///

浦上「流石アニェーゼの姉貴分だネ。吹っ切れた時の口の汚さはマジモンだヨ」ハハハ・・・

ルチア「うっさい! ったく……いけないいけない。私は修道女(シスター)だ」フルフル・・・

フロリス「新ジャンル:『ドSクールな天然エロのゴスロリ修道女』。これ如何よ?」ニヤリ・・・

浦上「いやいや、だったらさっきの『淫乱秘書系シスター』ってのもアリだと思うナ」ニヤリ・・・

ルチア「貴、様ら……そこに直れええぇ! 粛清してやるっ!!」ガオオオオォ!!

浦上・フロリス「「きゃー! 犯されるー!」」キャッキャッ!

ルチア「だ・ま・れえええええええええええええええぇ!!」ブチッ!!


  ギャーギャー・・・キャーキャー・・・・・


店員「ふふふっ。賑やかですね」クスクス・・・

他の客((いやいや、止めろよ))タラー・・・


  にゃーん・・・・・


ルチア「―――ぜぇ……ぜぇ……ふぅ……いい加減にしてくださいよ、ホント」ハァ・・・

浦上・フロリス「「さーせん」」ボロボロ・・・

ルチア「ったく……あ」ピタッ・・・

フロリス「ん? お、チョイ破れてる! こりゃ買うしかないな、ルチアっち!」ニヤリ・・・

浦上「あー、そっちのフロリス選んだヤツも大分汚しちゃったネ! 仕方ないなぁ、もう」フフフ・・・

フロリス「安心しろ。それ以外に『まともな私服』、私らが買ってやっから。プレゼントでな!」ハハハ

ルチア「く、そぅ……最悪だ」フコーダー・・・

878 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/22(日) 23:38:30.46 ID:NlH3cPIA0
 ―――とある半休日、PM06:00、英国、ロンドン市街、オックスフォード通り・・・・・



   がやがや・・・ざわざわ・・・・・



ルチア「―――ハァ……任務より疲れる」グデェ・・・

浦上「あははは。良い経験したっしょ」クスクス・・・

ルチア「……私の頭は貴女達みたいに何でも楽観的に捉えられるように出来てないんですよ」ジトー・・・

フロリス「そんな顔すんなって。折角のクールビューティが台無しよ」フフッ

ルチア「喧しい……こんな事なら部屋で大人しく読書してれば良かった」ハァ・・・

フロリス「聖書と十字教右翼広報誌だけ読んでんのは読書って言わないわよ。こっちの方が断然健全だって」ハハハ

浦上「それに……今の見た目だけ見れば、普通にガールズショッピングっぽいでしょ? 如何カナ?」フフッ

ルチア「ん……まぁ、見た目だけなら……大分『過程』を省いてますけど」ジトー・・・

フロリス「細かい事気にしないでよ。折角服買ってあげたんだからさぁ」ポンポンッ

ルチア「自腹で買った冗談衣装の方が高くつきましたっての」ハァ・・・



<イメージ>
・浦上: http://www.nissen.co.jp/sho_item/regular/1810/1810_50703.asp?ref=gshop + 白ニーハイ

・ルチア: http://store.shopping.yahoo.co.jp/jenniealice/srjy-04780.html

・フロリス: http://store.shopping.yahoo.co.jp/happy-pirates/um001.html



フロリス「んで? 次は如何する?」チラッ・・・

ルチア「は? もう寮の門限近いのですが」ジー・・・

浦上「そこは心配しなくて良いヨ。オルソラさんとアニェーゼに許可取ってるからネ」フフッ

ルチア「勝手な真似を……いや、そういう事関係無しに、私が帰らないと暴走する連中が」ムッ・・・

フロリス「だから大丈夫だって。オルソラと神裂も居るんだしさ。今日はオールしようって言ったじゃん♪」ニシシッ!

ルチア「私は言ってません!」キッパリ・・・

フロリス「あーだこーだ言うのは終わってからね。さ、ウラっち。如何する?」ニヤリ・・・

浦上「うーんっと。予定通り喫茶店入っても良いけど……それじゃ面白くないネ」フムフム・・・

フロリス「そうだなぁ……そんじゃ酒か?」ニヤリ・・・

ルチア「馬鹿な事言わないで下さい。修道女が飲酒で警察に補導されるなんて事件になったら、一生の恥になります」タラー・・・

浦上「あははは……まぁそういうのは公でやっちゃダメですヨ。兎に角、適当な喫茶店入りましょ」テクテク・・・

ルチア「ハァ……コーヒー一杯分だけですよ」ヤレヤレ・・・

フロリス「はいはい。んじゃガールズトークと洒落込みましょ」フフッ

浦上「えっと……じゃあ、あの喫茶店にしましょう……―――



  ※安価・・・>>881    ○○風カフェ・■■喫茶(喫茶店の特徴! 例:普通のカフェ、にゃんこ喫茶、中華飲茶店、など...)

   
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2012/01/23(月) 00:14:11.29 ID:Y6dSdWjLo
執事喫茶 
 
882 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/23(月) 01:53:03.97 ID:gNwl+Vfi0
浦上「―――ほら、あそこ」スッ・・・

フロリス「んー……ああ、最近出来た店だな。ちょいと気になってたから行ってみるか」コクッ

ルチア「お任せしますよ」ヤレヤレ・・・

浦上「んじゃ、れっつごー♪」テクテク・・・


  カランカラン・・・・・


受付執事「いらっしゃいませ」コクッ

ルチア「っ!?」ギョッ・・・

フロリス「へぇ。マジモンの執事風なんだな……服装は色々だけど」ジー・・・

受付執事「三名様で宜しいですか?」ジー・・・

浦上「はいはい」コクッ

受付執事「では御案内致します。此方へどうぞ―――」カツカツカツ・・・


フロリス「ふんふんふん……やっぱイケメン多いな! 噂通りだ」ニシシッ!

ルチア「こ、此処は、一体? 男性ウェイトレスしか居ませんが」タラー・・・

浦上「お嬢様喫茶(レディスカフェ)だヨ。多分、日本のサブカルチャーに影響されて作ったんだろうネ」テクテク・・・

フロリス「でもなぁウラっち。日本じゃ『執事喫茶(バトラーズカフェ)』っていうんじゃないのか?」チラッ・・・

浦上「だってそれじゃあ『執事が休憩する為の喫茶店』みたいじゃん。海外的にはコッチで良いんじゃないカナ」フフッ

ルチア「……やはり、日本人の考える事は意味不明です」タラー・・・


受付執事「―――此方のお席に。メニューは其方でございます。ごゆっくりどうぞ、お嬢様方」ペコッ・・・

フロリス「あいよー……うんうん! 中々いい気分だね」フフフッ

ルチア「女性客しか居ない。でも結構な数……なんでこの様な職業差別的飲食店に、これだけの人が」タラー・・・

フロリス「ルチアっちぃ。こういうのは雰囲気楽しむモンだから深く考えんなって。イメージプレイよ、イメプ」フンフンッ♪

ルチア「妄想は家の中だけにして下さいっての……燕尾服に、司祭服風(ストール)、それからただのコスプレ」ジトー・・・

浦上「あははは。日本発祥の奇行(サブカルチャー)に一々突っ込んでたらキリないヨ」ポリポリ・・・

フロリス「ま、コレだけのイケメン達に奉仕して貰えるんだ。文句ないって」ニコニコッ♪

ルチア「……はぁ」タラー・・・

浦上「とりあえず注文しよう。何が良い?」スッ・・・

フロリス「んー、カプチーノとチーズケーキかな。あ、この『DXビックバン執事パフェ』っての気になる!」ジー・・・

浦上「そういう変なのに手を出すのは止めようネ。後悔するヨ」タラー・・・

フロリス「良いじゃん良いじゃん! ルチアっち、頼んでみなよ」ニヤリ・・・

ルチア「自分で頼めば良いでしょうに……私はブラックで。甘味は要りません」キッパリ・・・

フロリス「ちぇっ。ツマんないわ……ねぇウラっち!」キラキラ・・・

浦上「私はアッサムミルクティとプレーンマフィンでOKだヨ」キッパリ・・・

フロリス「……つまんねぇ」ハァ・・・

浦上「だから自分で頼めと……それとも三人で食べる?」チラッ・・・

ルチア「は?」ジトー・・・

フロリス「OK、それだ! すいませーん! そこのイケメンさーん! 注ー文!」バッ!

浦上「ふ、フロリス。ベル有るから大声出さないの」アタフタ・・・///

ルチア「……は、恥ずかしい」カアアァ///
883 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/23(月) 02:11:48.61 ID:gNwl+Vfi0

 コトコト・・・パタパタ・・・・・


ルチア「―――で、結局注文したと」ハァ・・・

フロリス「おおぉ! こりゃ凄いわ」ジー・・・

浦上「アメリカンサイズのパフェ……食べられる気がしないヨ」タラー・・・

フロリス「まぁチョイチョイ抓んでけば良いじゃん」フフッ

ルチア「如何してそう、貴女は楽観的なのでしょう……人生楽しいでしょうね」ジトー・・・

フロリス「褒めても何も出ないよ。ルチアっちみたいにネガティブに生きるより、ポジティブにいた方が有意義だって」ニコニコッ

ルチア「褒めてない。あとネガティブでもないし、貴女のはポジティブではなく破天荒なだけです」ハァ・・・

浦上「レッサー程じゃないけどネ。とりあえず、注文揃ってるしグダグダしよう」フフッ

ルチア「……コーヒー飲み終わったら帰ります」ジー・・・

フロリス「まーだそんな陰険な事言ってんの? 女なら腹決めろよなぁ」ブーブー・・・

ルチア「貴女はフリーで、浦上はアパート暮らしだから良いでしょうけど、私は寮住みなんです」ヤレヤレ・・・

浦上「だからその辺の許可は取ってきてるってば。そんなツレない事言わないで、何か話しましょ」ウンウンッ

ルチア「……何か、とは?」ジー・・・

浦上「んー……ガールズトーク的な」ニヤリ・・・

フロリス「そうそう、色々ゲロってみろよー。ルチアっちぃ」ニヤニヤ・・・

ルチア「……そういうフランクなノリが出来る女に見えますか?」ジー・・・

フロリス「見えるか如何かじゃない。やるの。おーらい?」ビシッ

ルチア「…………、」ムゥ・・・

浦上「こういうのは何でも良いんだヨ。くだらない話でも、普段聞けない様な質問でも」フフッ

ルチア「……と言われても」ポリポリ・・・

フロリス「やれやれ。お固いねぇ……んじゃ私らから質問するか」ジー・・・

浦上「そうだね。じゃあ……――― >>885 」



①好きな男性のタイプは?

②必要悪の教会(ネセサリウス)に来てから、何か変わった?

③将来的に如何なりたい?

④その他(※聞きたい事を書いて下さい!)


884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/23(月) 02:42:54.21 ID:UFFAnkzDO
ガールズトークっつったら①だろjk
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/23(月) 03:31:20.39 ID:b549wc2IO
1
886 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/23(月) 04:21:15.72 ID:gNwl+Vfi0
浦上「―――……異性の話をしようか」ニヤリ・・・

ルチア「……は?」ポカーン・・・

フロリス「お! 良いねぇ! 流石ウラっちだ!」ニヤリ・・・

ルチア「……意味が、分からない」タラー・・・

浦上「単純な話だよ。男の子。好きなタイプとか」フフッ

ルチア「…………、」ジトー・・・

フロリス「ノリ悪いなぁ。ルチアっちの好きなタイプはー?」ツンツン・・・

ルチア「触るな……いきなりそんな馬鹿な質問されても困るでしょ」ハァ・・・

フロリス「馬鹿だけど単純だろ。ほれほれ、言っちまえ」ニヤニヤ・・・

ルチア「……さぁ。パッと浮かびませんね」フンッ

浦上「例えば、私達の周りの男性でいえば誰、とかサ」ニコニコッ

ルチア「居ませんね」キッパリ・・・

フロリス「うわぁバッサリ切りやがった……んじゃこの店内の執事らでいうと?」チラッ・・・

ルチア「…………、」ウーン・・・

浦上「そんな深く考えなくても……フロリスは?」ジー・・・

フロリス「私はー……あのメタリックなアクセサリーつけた爽やかイケメンフェイスくんかな。浦上は?」フフーン・・・

浦上「んー……あのちっちゃめの子。燕尾服に着られてる感が可愛いナー」フフッ

フロリス「えー……ああいうの、男として如何かと思うわ」ジトー・・・

浦上「そうかなぁ。まぁ可愛いって理由なだけなんだけどネ。付き合うって考えると……奥の髭の眼鏡ダンディさんかも」ジー・・・

フロリス「オマエ、両極端だなぁ……普通のイケメン選ばない辺りが浦上っぽいけどさ。んで、ルチアっちは決まった?」チラッ・・・

ルチア「……正直、居ませんね」サラッ・・・

フロリス「難しく考えるなよ。顔で良いんだって、顔で選べ」ビシッ

ルチア「だからですね……そういうの、苦手なんですよ。どれも同じ様な顔に見えます」ジー・・・

浦上「あははは……ルチアらしいっちゃらしいけどネ。顔で判断したくないんでしょ」フフッ

フロリス「ツマんなーい……てかさぁ。もしかしてルチアって……ビアンなの?」ヒソヒソ・・・

ルチア「……てゐっ!!」ビシッ!!

フロリス「あ痛ぁ!!」ガンッ!

ルチア「誰がそんな非生産的な性癖持ち合わせるモンですか。私はノーマルだ、ボケナス」フンッ・・・

フロリス「痛ぅ……だってさぁ、そんだけ枯れてたら疑いもするだろ? なぁ」チラッ・・・

浦上「あははは……まぁ多少は」ポリポリ・・・

ルチア「ふざけんなっつの……自分で言うのも難ですが、自他共に認める敬虔なクリスチャンです。同性愛なんて持っての他でしょ」ジトー・・・

フロリス「まぁそうだけど……でも、流石に恋愛感情はあるだろ?」ジー・・・

ルチア「当然です。慈愛(アガペー)の精神はクリスチャンとしては欠かせない心得ですから」ジー・・・

フロリス「私が聞いてんのは恋愛(ラブ)の方だ。エロスの方でも良い。ああ、好き(ライク)じゃないぞ」ジトー・・・

ルチア「ハァ……真面目に答えますが、未だそういう感情を抱いた事は無いですよ。理由は単純。周りが女だらけ。OK?」ヤレヤレ・・・

フロリス「ただ、その環境から抜け出す気も無いと……勿体無いねぇ。折角もてるのになー」ハァ・・・

ルチア「もてません。私の様な女性に恋愛感情を抱く方が異常なのです」キッパリ・・・

浦上「えー? でも騎士派と王族給仕の見習い男子達からよく声掛けられるんでしょ? 前ラブレター貰ったみたいだし」ニヤニヤ・・・

フロリス「でも、全部スルー。向き合いもしない……男性恐怖症? いや、恋愛恐怖症のレベルか」フーン・・・

ルチア「か、勝手な事を言うな! というか、何故恋文の件を知ってる!? って……またカルテッ娘かああぁ!!」ウガアアァ!!
887 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/23(月) 04:57:41.93 ID:gNwl+Vfi0
フロリス「……てかさぁ。ルチアって、結婚願望ある? それ以前に恋愛願望か」ジー・・・

ルチア「言わなくても分かるでしょ」ハァ・・・

浦上「はははは……じゃあ、家族とか子ども欲しいとは思わない?」チラッ・・・

ルチア「その前提を望まないのに、その後の事は想像も出来ませんね」フンッ

フロリス「こりゃ末期だな。枯れてるにも程がある……あー、なんかランシスがこうなりそうで怖い」タラー・・・

浦上「んー……じゃあもし……もしもだけど……アニェーゼに『告白』されたら如何する?」ニヤリ・・・

ルチア「……はい?」キョトン・・・

フロリス「おぉ! そうだな! オマエんとこの大事なアグヌスちゃんに『好きです、付き合え!』って言われたら!?」キラキラ・・・

浦上「『意味が分からない。過程の話でも性質が悪過ぎる』とか言って逃げるの無しだヨ」ビシッ

ルチア「意味が分からな……え」タラー・・・

フロリス「ほら! 答えな!」ニヤニヤ・・・

ルチア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こ、断るに決まっています」タラー・・・

浦上「超考えたネ」アハハ・・・

フロリス「やっぱオマエ、レズっ気有るわ」ハハハ!

ルチア「う、五月蠅い! 違う! 今のは単にいきなり過ぎる質問だったから、その……困らせないでください」ハァ・・・

浦上「ふふっ。ごめんごめん。じゃあ聞き方を変えよう……ルチアの恋愛観っての教えて」コクッ

ルチア「私の?」キョトン・・・

フロリス「なるほど。それがハッキリすりゃ男紹介出来るかもしれない」ニヤリ・・・

ルチア「……必要無い」ジトー・・・

浦上「まぁまぁ。それで?」ジー・・・

ルチア「……難しいですね。考えた事もない」ムゥ・・・

フロリス「じゃあ真面目に聞くけど……男ってのは『運命的』に現れると思う? それとも『出会いを求めて』現れるモンだと思う?」ジー・・・

ルチア「世間一般的に……後者なのではないでしょうか」ジー・・・

浦上「一般論じゃなくて、ルチアの考えは?」ジー・・・

ルチア「……もしもの話です。私に番(つがい)が出来るとしたら、それは運命以外の何物でも無いでしょう。いや、奇跡ですね」ジー・・・

フロリス「じゃあルチアっちはロマンチストだ。予想通りっちゃ予想通りだけど」フーン・・・

浦上「うん、しかも極度のネ。下手すりゃメルヘンチックだヨ」ハハハ

ルチア「……別に、人並みの恋をしようとは思ってません。何と言われようが構いませんよ」サラッ・・・

フロリス「こりゃ大分矯正が必要だわ……ぶっちゃけ、一生処女で良いやとか思ってるでしょ?」ジー・・・

ルチア「誰が処女だと」サラッ・・・

浦上・フロリス「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え」」ピタッ・・・

ルチア「ふふっ」ニヤリ・・・

フロリス「あは、はははは……冗談キツいわ。うそ、でしょ? 嘘だよな?」タラー・・・

ルチア「さぁ……実は息子娘の一人や二人居るかもしれませんよ」ニヤリ・・・

フロリス「そ、そういう心臓に悪いジョークは止めてくれよ……これだからセックスの前に殺しを覚えた女は困るわ」ハハハハ・・・

浦上「で、でも、アニェーゼの部隊の子達って色々過去持ちの孤児出身だから……ルチアも、虐待とか」ボソッ・・・

フロリス「え……ぁ」ダラダラ・・・

ルチア「ふふふっ……ええ、冗談ですよ。私は虐待もレイプもされてないのでご安心を」クスクス・・・

浦上「ほっ……良かったヨ。地雷踏んだかと思いました」タラー・・・

フロリス「こんにゃろー! マジ心臓止まるかと思ったわ!! 性質悪いジョーク吐くんじゃないわよ!!」ムキー!!
888 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/23(月) 05:54:26.34 ID:gNwl+Vfi0
ルチア「まぁでも若気の『過ち』はあるかも……例えばシスター見習い時代、私がトンデモない淫乱売女だったとしたら?」ニヤリ・・・

フロリス「だあああぁかああぁらあああぁ!! そういう怖い『If』を想像させんなっつの! マジ聞きたくない!」ウガー!

ルチア「ふふっ。とりあえず禁則事項で。色々とからかった罰です。精々悩みなさい」ニヤニヤ・・・

浦上「あー……えっと、とりあえずさっきの質問は如何なのカナ?」ハハハ・・・

ルチア「ん? ああ……別に一生処女でも良いですよ。ただ、私が処女じゃなかったらその前提は破綻しますよね」ジー・・・

フロリス「だからそういう恐ろしくも曖昧な返事しないでくれよ……なんか色々気になって今晩眠れなさそうだわ」ハァ・・・

ルチア「ざまぁみろ……えっと続きですが、まぁもし運命的な出会いがあれば別ですよね」フム・・・

浦上「要はルチアの諸々を打ち破って、恋愛にまで発展させられる男子が居るのか、って事カナ?」フムフム・・・

ルチア「そうなりますかね。自分で言うのも難ですが、私はそう簡単に落ちませんよ」クスクス・・・

フロリス「ハァ……コイツ、自分の恋愛に関してはカラっきしなくせに一般論はちゃんと把握してやがるから面倒だ」ジトー・・・

ルチア「仮にも一、部隊の参謀役ですからね。俗世のアレコレは勉強しますよ」ジー・・・

浦上「それを何でプライベートに活用しないかなぁ……そうすれば今頃オリアナ姐さん並のプレイガールなのに」ジー・・・

ルチア「そんなモノ、此方から願い下げです。アレの様になったら逆に恋愛も結婚も出来ないでしょう」フンッ

フロリス「いやいや、でも恰好良いじゃん。恋多き女性って感じでさぁ」ニヤッ・・・

ルチア「捉え方次第でしょう……フロリスはああいう恋愛をしたいのですか?」ジトー・・・

フロリス「うーん……如何だろう? ずっと続けられる自信は無いなぁ。せめて20代半ばくらいまでは良いかもしれないけど」フム・・・

ルチア「……不貞と分かり切っていても?」ジトー・・・

フロリス「いや、流石に姐御ほど露骨にアピールは出来ないよ。する度胸も無いし。単に20代半ばまでは遊んでもいいかなってだけさ」サラッ・・・

浦上「うん。あそこまで露骨にいくと世間体的にもネ……分岐点は結婚考えだしてからじゃないカナ」ピシッ

ルチア「俗っぽい考えです。まぁそれが正常なのでしょうけど」ハァ・・・

浦上「いやぁ。でもお姉とかカオリ姉様みたいに一途な女性もいますけどネ」ハハハ・・・

ルチア「ああ……しかし私には『あの男』の何処が良いのか分からない」ジトー・・・

フロリス「珍しく同感だ。ありゃ論外」ウヘェ・・・

ルチア「ああいう『無意識にチャラい』輩は腹が立つ。唯でさえ異教徒の猿だというのに……何故常に正義側なのかが分からない」グヌヌゥ・・・

フロリス「チャラいだの異教徒だのは無視したとしても、アレは駄目。生理的に無理。私と相性合わない」グデェ・・・

ルチア「ちなみに……同様に、貴女の弟分もですよ。何故アレにアニェーゼとアンジェレネが懐くのかが分からない」ムギギ・・・

フロリス「んー……私は別に、喰って良いなら喰うけど。何だかんだで美形だし。ただレッサーと喧嘩したくないからなぁ」ポリポリ・・・

浦上「そういえば二人は上条さん苦手だったネ……カミやん病ェ……あーでも、香焼もチョイとルチアに似たとこあるかも」フムフム・・・

ルチア「ハァ?」ジトー・・・

浦上「あの子、恋愛から逃げるタイプだから一定のライン越えた『人の好意』を怖がるの。だからいつもフラフラ~って」コクッ

ルチア「一緒にされたくはないですが……ある意味、助かります。その言葉が真実なら、アニェーゼとアンジェレネは無事ですね」フム・・・

フロリス「あの甘ちゃん坊やがねぇ。自分からはズカズカ踏み込んでくるクセに……結構自己中?」チラッ・・・

浦上「善意の押し付けっていう意味ではそうだネ……ま、あの子の話は如何でもいいヨ。我々の話を!」ニャー!

フロリス「はいはい。んじゃルチアっち。今度こそアンタからの質問をしてくれ。逃げるのは無しだ」ビシッ・・・

ルチア「はぁ……そうですね。では……――― >>892 」



①二人の日常近況は?

②そういう二人こそ、どんな恋愛してるんだ?

③姉分、妹分、弟分について如何思ってる?

④その他(※聞きたい事を書いて下さい!)
889 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/01/23(月) 06:26:22.65 ID:gNwl+Vfi0
はい、今回此処まで。次回で終わらせたいけど……どうなるかな?

あ、補足。


<(妄そ……予想!)3サイズ!>

・浦上―――身長162cm・体重49kg、スリーサイズは80・57・80。

・ルチア―――身長164cm・体重51kg、スリーサイズは85・60・85。

・フロリス―――身長163cm・体重48kg、スリーサイズは81・57・82。


ちなみに、過去に予想したヤツは・・・・・


・神裂―――身長170cm・体重57kg、スリーサイズは98・62・95。(おっぱい聖人)

・麦野―――身長164cm・体重53kg、スリーサイズは85・59・82。(身体改造後は体重upしたと思われる。その他も微変動してる可能性アリ)

・固法―――身長163cm・体重51kg、スリーサイズは88・60・84。(ムサシノ牛乳により、おっぱい日々成長中!)



ねーちんマジおっぱい。五和とか絹旗とかカルテッ娘とかもその内考えますw


では例の如く質問意見感想罵倒指摘リクエストなどなど、よろしくお願いします。

安価協力も宜しくね。ちょいと遠かったかな? 適当に加速させて貰っても構いません。それじゃまた次回! ノシ”

890 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/01/23(月) 09:34:40.02 ID:ELJUj+PNo
乙!
安価なら②で
891 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/23(月) 13:10:43.12 ID:r0fkbvouo
ksk
892 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/01/23(月) 15:44:18.27 ID:WzUaKetao
ここらではっきりさせんとな2で
893 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/23(月) 16:12:45.78 ID:UFFAnkzDO
ルチアっち、おっぱいたわわだなぁ……ファッション云々はよく分からないけど、こういう日常良いね

安価②かぁ ①もやって欲しかったぜぃ
894 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/01/23(月) 21:41:54.75 ID:gNwl+Vfi0
こんばんわ。短くなると思うけどボチボチ投下します!
895 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/23(月) 22:15:16.80 ID:gNwl+Vfi0
ルチア「―――そういう貴女達こそ、どんな男性がタイプなのですか?」ジー・・・

浦上「……へ?」キョトン・・・

ルチア「人に聞いといて、自分が言わないなんてズルい真似しないでしょう?」フム・・・

フロリス「いや……ルチアがそんな事聞くなんて意外だなって」アハハ・・・

ルチア「そうですか? まぁ聞く事が無いので聞き返しただけなんですが……こういうのがガールズトークなんでしょ」コクッ

浦上「まぁそうだけど……うーん、私達の?」ポリポリ・・・

フロリス「さっき言ったじゃん。私はあのイケメンがタイプ。浦上はあのダンディなのと初々しいのがタイプ」クイッ

ルチア「いや、顔じゃなくて……言い方を変えましょう。恋愛観で」ジー・・・

フロリス「はぁ……何て言うか、人並みだと思うけどねぇ」グデェ・・・

浦上「これもさっき言った通り、20代半ばくらいまでは遊んでも良いかなって感じだヨ。この答えじゃダメ?」フム・・・

ルチア「その『遊び』のイメージがよく分かりません。だって、恋愛の話をしてるんですよ」ジー・・・

フロリス「あー……そゆことね」チラッ・・・

浦上「うーん……要は中身が知りたいと」アハハ・・・

ルチア「言い辛いのであれば無理に言う必要はありませんが……安心して下さい。口は固いつもりです」キッパリ・・・

浦上「それは分かってるヨ。ただ……なんていうか」ポリポリ・・・

フロリス「……オマエさんに話すのはチョイと怖いな」タラー・・・

ルチア「何を気にしているのですか? もしかして、私が怒るとでも? 確かに度を過ぎた不貞なら呆れますが、怒ったりしませんよ」サラッ・・・

フロリス「……ウラっち」チラッ・・・

浦上「あははは……恋愛観、かぁ」ムゥ・・・

ルチア「結局人には聞いといて自分はハッキリしてない、という事ですか?」ジトー・・・

浦上「そういう訳じゃないんだけどネ。とりあえず『恋愛観』から離れて現状から話すと、今私はフリーだヨ。あ、フリーっていうのは」コクッ

ルチア「そのくらいわかります。流石にガキじゃないんですから」コクッ

フロリス「そりゃそうだな。私も今はフリーよ」フンフン・・・

ルチア「……気になるのは『今は』という単語です。そんなにコロコロ変えているのですか」ジー・・・

浦上「いや、長続きする人は長続きするし、しない人は……あーえっと」ポリポリ・・・

ルチア「しない人は?」ジー・・・

フロリス「……大きい声で言えない様な関係って事だよ。私も似た様なモンね」ボソッ・・・

ルチア「『一夜』だけ、と……なるほどねぇ」ヤレヤレ・・・

浦上「ん……あれ? 怒らないの?」キョトン・・・

ルチア「さっきも言ったでしょう。怒りません……呆れはしますが」ハァ・・・

フロリス「はははは。流石にそういう部分は大人だな」クスクス・・・

ルチア「……しかし、それを『恋愛』と言えるでしょうか?」ジトー・・・

フロリス「まぁ禁欲主義のルチアっちには考えられないんだろうね。60年一緒に暮らしても恋愛は恋愛だし、一夜でも恋愛さ」サラッ・・・

ルチア「その二つは大きく違うでしょう」ムッ・・・

フロリス「同じだって。寧ろ『一夜』の方が、その時限りの『愛』だから燃えたりする。短い蝋燭の方が激しく燃えるだろ?」ピッ・・・

ルチア「理屈は分かります……でもそれは恋愛じゃない。ただの『快楽欲求』です」ジトー・・・

浦上「うん、ルチアの言いたい事も分かる。多分そっちの方が倫理的に正しいヨ……ただ勘違いしないで欲しいのは」チラッ・・・

フロリス「私らは別に誰にでも『股』開く訳じゃない。それするくらいなら娼婦になって商売にするさ」ジー・・・

浦上「さっきも言ったけど『恋多き女』って事。日本風に言えば『恋せよ乙女』カナ」ウンウン・・・

ルチア「はぁ……やはり、共感は出来ませんね」グデェ・・・
896 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/23(月) 22:55:57.60 ID:gNwl+Vfi0
フロリス「あ、勘違いして貰っちゃ困るけど『恋愛観』と『セックス』は別だわ」ジー・・・

ルチア「……は?」ポカーン・・・

フロリス「私は例え恋人であっても、ヤりたくなきゃヤんない。逆に恋人じゃなくても、この人に抱かれたいって思えば抱かせる」クイッ・・・

ルチア「それこそ淫売なのでは?」ジトー・・・

フロリス「あー……これは理屈じゃないんだよなぁ。説明し辛い。男女限らず『吊り橋効果』みたいな感じでそういう雰囲気なるモノよ」コクッ

ルチア「ふむ……浦上もそうなのですか?」チラッ・・・

浦上「結局、それが『一夜』の恋愛なんじゃないカナ。雰囲気って大事だヨ」コクッ

ルチア「そういうところはロマンチストなのですね……しかし、そうそう起こらないでしょう?」ジトー・・・

浦上「出会いの機会が多いと存外あるヨ。有名処でいう『戦場で』とか『雪山の掘立小屋で』とかは勿論無いけどネ」アハハ

フロリス「簡単なモンさ。一緒に部屋で映画やドラマの濡れ場シーン長々見てたりしたら……なぁ」ポリポリ・・・

浦上「他にも二人きりのドライブとか買い物とか散歩とか……兎に角、二人きりで楽しかったり心地好かったり安心したりすると、ネ」コクッ

ルチア「いや……そんな軽々しい事を……まるで誰とでもデートするみたいな」タラー・・・

フロリス「デートくらいなら誰でもOKだろ。てか、会ってみないとどんな野郎か分からないし」サラッ・・・

浦上「言っとくけどセックス目的で会ってるんじゃないヨ。勿論『出会い』が先だから」ジー・・・

ルチア「その理屈も分かりますよ。ですが……その『出会い』を頻繁に求めるというのが、私には如何も共感出来ない」ムゥ・・・

フロリス「ソレだ」ビシッ

ルチア「え」ピタッ・・・

フロリス「その考えがアウト。サラっサラ恋愛する気が無い。というか現実から逃げてる。それこそ私には理解出来ない」ジトー・・・

ルチア「な、何を」ムッ・・・

浦上「えっとネ……大袈裟かもしれないけど恋愛に限らず、人間の繋がりって『出会い』から始まる訳じゃん。友情然り、敵対然り」ジー・・・

ルチア「……まぁ、そうですね」フム・・・

浦上「『出会い』が無い人間なんて、一生『孤独』だヨ。人間一人では生きてけないんだから」モグモグ・・・

フロリス「その出会いが恋愛に発展しなかったとしても友情……は変だけど、知人もしくは仲間としての繋がりは出来る。違うか?」チラッ・・・

ルチア「……よく、分かりません」ジー・・・

浦上「とりあえず……出会いを求めるって事は、社会に出てとかコネを作るっていうのにも繋がるんだヨ。それって大事じゃない?」ジー・・・

フロリス「少なくとも『新たなる光(ウチ)』みたいな小さな結社は、そんな感じでコネ作っていかにゃ生きていけないのさ。分かるだろ」コクッ

ルチア「ええ……出会いの重要性は分かりました。しかし……恋愛については、まだ納得できません」ムゥ・・・

フロリス「ハァ……ルチアっちは環境が悪過ぎなんだよなぁ。ある意味同情するよ。ギッチギチの女子校みたいな生活だもんな」ジー・・・

浦上「それが悪い訳じゃないけど、世の中ってのは女だけで構成されてる訳じゃないんだヨ。社会出た後に苦労すると思うネ」コクッ

ルチア「……社会出なければ良いだけの話では? 一生、シスターやってれば問題無いでしょう」ジー・・・

浦上・フロリス「「…………、」」ハァ・・・

ルチア「言いたい事は分かります。ですが……知っているでしょう。私は堅ブツなのです」フンッ

浦上「……でもネ、ルチア。少なくともアニェーゼは貴女にツマらない人生を送って欲しくないみたいだヨ。分かってるでしょう?」ジー・・・

フロリス「だから私らにアンタを引っ張り出してくれって頼み込んできたんだ」ジー・・・

ルチア「……余計なお世話です」ボソッ・・・

フロリス「そーかい……じゃあザックリ言わせてもらうが、アンタは私らに嫌々ついてきたのか?」ジトー・・・

ルチア「…………、」ムゥ・・・

浦上「少なくとも私は同僚として仲間として、友人としてルチアの事をみてる。だからこうして遊びに誘った」コクッ

フロリス「随分とクサい言い方だけど、私もそういうこった。オマエさんはそれを否定するか?」ジー・・・

ルチア「…………、」ジー・・・
897 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/23(月) 23:42:00.95 ID:gNwl+Vfi0

  ぼーん・・・ぼーん・・・ぼーん・・・・・


ルチア「……あまり」ボソッ・・・

浦上・フロリス「「ん?」」ジー・・・

ルチア「あまり……私を困らせないで下さい」シュン・・・

浦上「……はぁ」ポリポリ・・・

フロリス「なんというか……不器用ね、ルチアっち」ヤレヤレ・・・

浦上「ん……そうだネ。今のはフロリスの質問が悪いヨ」フフッ・・・

フロリス「なっ! オマエだって同じ気持ちだったろ?」ジトー・・・

浦上「私はそんなにザックリ聞かないもーん。人の嫌がる事はしないタイプですカラ」ニヤニヤ・・・

フロリス「キー! ズルい! やっぱ日本人は根暗だ」ケッ・・・

浦上「『奥床しい』と言ってくれたまえー」ハハハ

ルチア「……なんだか、ごめんなさい」ジー・・・

浦上「ううん。ま、徐々にだネ。兎に角助言として言える事は、やっぱ積極的に外出てみるべきだヨ」コクッ

フロリス「そうそう、世界が広がるわ。もし一人で出るのが気拙いってんなら一緒に出てやるから安心して」フフッ

ルチア「……ありがとうございます」フフッ・・・

浦上・フロリス「「いえいえ」」ニカッ!

ルチア「……ところで、話を戻しますが」サラッ・・・

フロリス「んあ? まだ何か聞きたいの? さっき色々話したけど」キョトン・・・

ルチア「いや、貴女達、さっき良い様に言って纏めただけじゃないですか。具体的に答えてませんよ」ジトー・・・

浦上「あはっ! ばれてーら」ニャハハ・・・

ルチア「ったく……とりあえず、出会いを求めた結果に恋愛が生まれるのは納得しました。しかし、では何故別れるのです?」ジトー・・・

フロリス「何故って、そりゃ……ウマが合わないから? 合わなくなったから、か」フム・・・

ルチア「そういうのを乗り越えてこその恋愛なのではないのでしょうか? 話を聞く限り、貴女達はコロコロと恋人を変え過ぎている」ジー・・・

フロリス「いや、だからさぁ……私は大体6人程度だよ。恋人か如何か微妙なライン入れたら、もうちょい増えっけど」ウーン・・・

浦上「私も似た様なものかなぁ。あ、でも私とフロリスの違いは二股掛けるか掛けないかだからネ。私そういうのしっかりするし」ビシッ

ルチア「……は?」ジトー・・・

フロリス「ご、誤解される様な言い方すんなよ! 私だってキチンとフってんだ。ただ相手がそう思ってないだけだし」ブーブー

浦上「だからそこがダメなの。少なくとも電話の一本入れて『バイバイ』って言わなきゃダメじゃん。期間被ったらゴダゴダなるって」ツンツン・・・

ルチア「……理解出来ない。二股? その歳で、浮気ですか?」ジトー・・・

フロリス「うっ……で、でもよぉ。そういう浦上だってその時付き合ってる彼氏より良い男見っけたら、すぐ乗り換えるじゃん」ジトー・・・

ルチア「……え?」ジトー・・・

浦上「だって、より素敵な男子と付き合った方が幸せに決まってるでしょ。それに私はちゃんと『バイバイ』言うもん」サラッ・・・

フロリス「いきなり何の前触れもなく『飽きた』って言われる男の方が可哀想だっつの! 第一オマエのフり方はエグいんだっ」ツンツン・・・

浦上「そんな事無いですよーだ。フロリスみたいに『え? まだ付き合ってんの私ら?』みたいに言われる方がキツいってばっ」グニグニ・・・

フロリス「そんな事言ってませーん。私は後からちゃんとオブラートに別れましょうって言うし。バッサリ切る方がエグい」チラッ・・・

浦上「いやいや、それでもキッパリとケジメはつけないと……でも二股の方が性質悪いですよネ?」チラッ・・・

フロリス「いーや、オマエにフラれて立ち直れなくなった男の事考えりゃ私の方がマシだ……ルチアっち、そうだろ?」チラッ・・・

ルチア「ハァ……どっちもどっちだ、大馬鹿淫売女共!」ジトー・・・

浦上・フロリス「「……Oh」」タラー・・・
898 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/24(火) 00:50:46.59 ID:8DRTrJQW0
ルチア「―――ハァ……ま、これ以上は聞きませんよ」ヤレヤレ・・・

フロリス「んな顔しないでよぉ……しゃーないじゃん。愛に生きる魔術師の宿命(?)ってヤツ?」ウンウン・・・

ルチア「その内絶対『歩く18禁』みたいな不名誉な肩書付きますよ」ジトー・・・

浦上「あははは。それは困るなぁ、世間体的に……あ、そうだ。この話はー」タラー・・・チラッ・・・

ルチア「分かってます。神裂にも五和にも、他の誰にも言いません。安心して下さい」ハァ・・・

フロリス「流石ルチアっち。愛してるわよー」ニヤニヤ・・・

ルチア「五月蠅い。他言無用とはいえ、貴女達に対する見る目は変わりましたからね」モグモグ・・・

浦上「ありゃりゃ……じゃあこれから一生ビッチって罵られるんですネ。悲しいなぁ」ツンツン・・・

フロリス「仕方ないわ、ウラっち。彼女は時代に取り残された人間だもの。理解されるには彼女も巻き込まないとね」ツンツン・・・

ルチア「うっさい! ったく……別に売女呼ばわりしませんから、その口を閉じろ」モグモグ・・・

浦上「でもきっと心の中では『神聖なる十字教徒のくせに、この非処女ビッチが! だからカトリック以外は!』云々……って」ツンツン・・・

フロリス「あーあ、世知辛いなぁ。ただ人よりちょっと恋愛経験が多いだけでコレだもんなぁ」ツンツン・・・

ルチア「面倒臭ぇ女共め……だから思いませんっての。それに……十字教徒だから処女であれ、とは言いませんよ」モグモグ・・・

浦上「ふぇ?」キョトン・・・

ルチア「大事なのは『膜』じゃなく『心』の方でしょう。その点は幼い頃から理解あるつもりです」モグモグ・・・

浦上「あー……なるほど」フム・・・

ルチア「私が言うのも難ですが『処女性』とでもいうのでしょうか……それを大事にしていけば宜しいのでは?」モグモグ・・・

フロリス「あん? どゆことよ?」ポカーン・・・

ルチア「…………、」モグモグ・・・

浦上「……さっきも言ったでしょ。アニェーゼ部隊の子達の諸々」チラッ・・・

フロリス「……あ」ピタッ・・・

ルチア「気にしなくとも、ウチの部隊の一同は皆強い心を持ってますよ。アニェーゼの御蔭ですがね。ただ……やはり、ね」モグモグ・・・

フロリス「……不条理?」ジー・・・

ルチア「残酷にも。虐待、人身売買によって『心』に傷を負う……心の殺人、とはよく言ったものです」モグモグ・・・

浦上「そうだネ。流石に、許容できるモノじゃないかな」ムゥ・・・

ルチア「代われるなら代わってあげたかった……そう考えてしまうのは、偽善でしょうか」モグモグ・・・

フロリス「いや、崇高だと思うわ。私だってそう思う。私より年下のガキをレイプするぐらいなら私犯せ、ってね」フムフム・・・

ルチア「もし……あの子達が『処女』でありたいと望むのであれば、彼女達自身がそう自負する限り、身体は関係無く『処女』ですよ」ジー・・・

浦上「それは……ルチアの宗教観?」ジー・・・

ルチア「いいえ、自己を納得させる為の偽善心です……ですが、こればかりは例え偽善でも譲らない」モグモグ・・・

フロリス「良いんじゃない? それは皆納得するわよ。女として誇るべき意見ね……和姦以外は処刑だ、処刑!」ニカッ!

浦上「同意するヨ。こればっかしはルチアが正しいネ……そっかぁ、処女性かぁ」フムフム・・・

ルチア「ええ。でも『いつまでも心は処女のまま』とか自分を偽って、男取っ変え引っ換え出来るかといえば違いますよ」ジトー・・・モグモグ・・・

浦上・フロリス「「ギクッ……あはは、はははは。ソンナコト、シナイヨ」」ダラダラ・・・

ルチア「やれやれ……兎に角、もう少し一途な恋愛を志してみては如何です? 説得力無いけど、私からはそう忠告しておきます」モグモグ・・・

浦上・フロリス「「……うぃ」」ポリポリ・・・

ルチア「怒ってる訳じゃないですって……私も、少しは参考になりましたから。お互い様です……あと、ごちそうさま」カランッ・・・

フロリス「ん……って、うぇええぇ?! コイツ、殆ど一人で全部喰い切りやがった!? あの『DXビックバン執事パフェ』を!?」ギョッ・・・

浦上「わぉ……やっぱ人は見掛けに依らないネ。ルチアの才能、採掘すればまだまだ露呈しそうだヨ」アハハハ・・・

ルチア「馬鹿な事言ってないで、さっさと出ましょう。もう良い時間です。帰りますよ―――」フフッ・・・
899 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/24(火) 01:22:34.12 ID:8DRTrJQW0
 ―――とある半休日、PM08:00、英国、ロンドン市街、オックスフォード通り・・・・・



  ガヤガヤ・・・ざわざわ・・・・・



浦上「おーぅ……すっかり暗いですネ」キョロキョロ・・・

ルチア「ええ。ではそろそろ帰りましょう。先のパフェは夕飯代わりになりましたし、アチラで賄い飯を頂く必要は無―――」

フロリス「んじゃ、次何処行こうか?」テクテク・・・

ルチア「―――……え」タラー・・・

浦上「んー、ルチア居るから流石に友達ん家は拙いっしょ? 何処が良いかなぁ」フムフム・・・

ルチア「ちょ……もう8時過ぎですよ? いい加減帰らないと」タラー・・・

フロリス「はぁ? まだ8時じゃない。帰って何すんの?」キョトン・・・

浦上「フロリス。私らとルチアの生活習慣は違うんだから……あーえっと、もう少しブラブラしても大丈夫だヨ」コクッ

ルチア「……正直、私はもう帰りたい」ハァ・・・

フロリス「だーめ。今日のルチアっちは私らが送り届けるまで帰っちゃいけないんだ。そうアニェーゼとも約束してる」ニヤリ・・・

ルチア「わ、私の意志は何処に?!」ダラダラ・・・

浦上「あははは。ま、何事も経験だって! 前向きに前向きに」クスクスッ

ルチア「ぐっ……し、しかし、この時間帯ではもう補導されてしまうのでは?」ジトー・・・

フロリス「心配すんな。警察もこのグレーゾーンの時間帯は余裕で見逃すって。それに、私らは魔術師。如何にでもなる」フフーン♪

ルチア「さ、最低だ」ジトー・・・

フロリス「最低で結構。楽しんだモン勝ちよ。さーて、どーすっかなぁ♪」テクテク・・・

浦上「個人的には、やっぱりルチアに色々経験して貰いたいんだよネ。世俗を知ってもらいたいっていうのカナ?」フフッ

ルチア「だから余計なお世話だと……というか、それ、タダの口実でしょう?」トボトボ・・・

浦上「あはー★ やっぱ分かる?」テヘッ♪

ルチア「……最悪、馬鹿な場所連れてったら独断で帰りますからね」ハァ・・・

フロリス「えっと……―――……よしっ、決めた! アソコ行こう!」ビシッ!

浦上「ん? 何処カナ?」チラッ・・・

フロリス「 >>901 」ニヤリ・・・



①スクールディスコに行こう!

②オルソラやベイロープら行きつけのクラブ(バー)に行こう!

③その他(※行きたい所、したい事を書いて下さい!)

900 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/24(火) 01:24:42.85 ID:pkyeboxIO
ksk
901 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/24(火) 02:03:54.23 ID:HbDjA25DO
902 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/24(火) 03:06:24.48 ID:8DRTrJQW0
フロリス「―――UCC(アンダー・クロック・クラブ)行きましょう!」ニヤリ・・・

ルチア「UCC? え? 時計、下?」キョトン・・・

フロリス「『時計塔(ビックベン)』の近くにあるからっつー単純な名前さ。まぁ名前のセンスは無いけど、そこそこ面白いわよ」フフッ

浦上「それに寮(ランベス)にも近いし、行き来するには便利っちゃ便利だネ」コクッ

ルチア「面白い、とは? というか……クラブ?」ポカーン・・・

フロリス「ディスコ、ともまたチョイと違うんだが、会員制の『色々』楽しめる場だ」フフフ・・・

ルチア「それは……イケナイ店なのでは?」タラー・・・

フロリス「関係無い関係無い。新たなる光(ウチ)のメンバーでよく会合したりするし、私はもうお得意様だよ」ニヤリ・・・

ルチア「それは仕事上止むを得なく行くのであって、プライベートでは普通未成年アウトでしょう?」ジトー・・・

フロリス「細かい事気にすんなよ。存外若い子居るし。まぁ結構なお偉いさんも来るけど……どっかの女王とか」フフフ・・・

浦上「あの女王様は『アンチェイン』だからね。あ、でも顔ばれヤバくないカナ?」フム・・・

フロリス「あー、私とルチアは大丈夫だけどウラっちは拙いか……神裂に知れると後々面倒そうだしなぁ」ポリポリ・・・

ルチア「何故私を貴女と一緒にするのですか?」ジトー・・・

フロリス「だってルチアっち、今日はオールの許可出てるじゃん」ニヤニヤ・・・

ルチア「……よくもまぁあの子(アニェーゼ)も勝手な約束をしてくれたモノです」ハァ・・・

浦上「うーん……まぁ私も色々誤魔化せるし大丈夫だヨ。実際カオリ姉様は危険な事さえしなければ大抵の事は目を瞑るってくれるし」ピッ・・・

フロリス「よっしゃ。OK、レッツゴーだ」テクテク・・・

浦上「あいよー。あ、ちなみにベイロープも行きつけなんでしょ。大丈夫? ばったり会うかもヨ」チラッ・・・

フロリス「全っ然問題無ーい。てかリーダー今頃アパートで彼氏と[ピーーー]してんじゃね?」ハハハ

浦上「なら良いけど。偶にオルソラさんとかも居るじゃん。その辺は?」テクテク・・・

ルチア「オルソ……シスター・オルソラ!? お、オリアナの間違いでは?!」ギョッ・・・

浦上「え? いや、普通にオルソラさんも行くヨ。勿論オリアナさんもしょっちゅう居るけど」テクテク・・・

ルチア「う、そ、でしょう?」タラー・・・

フロリス「だからさぁルチアっち。シスターだって友達と酒の一杯や二杯引っ掛けるんだってば。分かねぇかなぁ」ブーブー

ルチア「……だって、オルソラですよ? あのシスター・オルソラですよ?」ダラダラ・・・

浦上「オルソラさんって結構社交的じゃん。交友関係上、そういうお店居ても不思議じゃないって」ウンウン・・・

フロリス「シェリーも結構頻繁に出入りしてるみたいだよ。ま、知人で一番は新たなる光(私ら)かオリアナ姐御だけどね」ハハハ

ルチア「…………、」アゼーン・・・

浦上「あと『時計塔』の近くだけあって魔術師多いヨ……コネ作るには良いスポットだと思いません? 部隊参謀さん」ニヤリ・・・

ルチア「……え」ピクッ・・・

フロリス「うんうん。ウチの結社も結構著名な魔術師とコネ作って仕事貰ったりしてるし……部隊発展には持ってこいだ」ニヤリ・・・

ルチア「……そ、そうなんですか」ピクッ・・・

浦上・フロリス((興味示してる!))ニヤニヤ・・・

ルチア「で、では……行くだけ行ってみましょう」コホンッ・・・

フロリス「OKそのノリだ! 安心しろ、退屈しない筈だから。あぁ、顔ばれは気にすんな。視察名義で足運んだって事にすりゃ大丈夫」グッ!

ルチア「え、ええ。ちなみに、どの様な感じのお店なんですか? 先程からアバウトなイメージだけで話をしていますけど」チラッ・・・

浦上「その辺は……ふふっ。行ってからのお楽しみだヨ♪ あー、間違ってマスター・V来てないかなぁ」キラキラ・・・

ルチア「マスター・ベr……うぇ!? あ、あの伝説の魔術講師、プロフェッサー・カリスマも来る様な店なのですか!?」ギョッ・・・

フロリス「おうよ! マジであのグレートビッグベン☆ロンドンスター見かけたってベイロープが言ってた! 流石UCC!」ワクワク・・・

浦上「にゃははは。楽しみだネ♪ さぁて……誰が居るかなぁ―――」ニコニコッ
903 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな :2012/01/24(火) 03:13:19.74 ID:8DRTrJQW0
今回は此処まで。因みに『時計塔』のネタってもう有名だよね?
『プロフェッサー・カリスマ』のネタは分かる人だけ分かってくれれば良いww


さて……<クラブで誰を登場させるか>……リクエストください。


無ければまた安価にするか、適当に進めます。それではまた次回! ノシ”

906 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/24(火) 13:12:45.86 ID:HbDjA25DO
>>904がオルソラの事をいってると思ったでござる…まさかⅡ世が真ヒロインな訳ないよな…「戦車男」じゃあるまいにww
しかしコレ浦上にゃんにゃんフラグ? 香焼ついに義姉に手を出すルート解禁か!?

リクエストはオリアナ姐御!
907 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/24(火) 15:04:54.82 ID:u/FDNhavo
サローニャとサンドリヨン
908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/24(火) 17:09:16.40 ID:exM9OVNk0
あえての香ちゃん……とか?
909 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/25(水) 00:13:10.11 ID:RpCVpi+Uo
オルソラにばったりとかいいなぁ
910 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/25(水) 09:45:36.93 ID:fCAq+B1DO
大人男性陣に拉致られた香&ステイル
911 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/25(水) 12:49:41.02 ID:sBnUymoIO
お忍びのイギリス女王と最大主教
912 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/27(金) 00:54:01.86 ID:m5C9CKCk0
夜分遅くにこんばんわ。続き書くよ!


・流石にサローニャとサンドリオンは出せないかな……英国に居たとしても処刑(ロンドン)塔の方じゃないかと

・ステイルと香焼は別の理由で出せません! 彼らは彼らで色々と……うふふ


そんじゃボチボチ投下します!
913 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/27(金) 01:17:11.29 ID:m5C9CKCk0
 ―――とある半休日、PM08:30、英国、ロンドン市街、時計塔付近、『U・C・C(アンダー・クロック・クラブ)』・・・・・



   ガヤガヤ・・・・・



ルチア「―――……まだ着かないのですか?」テクテク・・・

フロリス「もうちょいもうちょい……ほら! 看板」スッ・・・

ルチア「ん……え? でも、ただのアパートにポスター? が張ってあるだけですよ」ジー・・・

浦上「見た目はネ。一応初見さんお断りみたいな処だから偽装効果も兼ねてああいう風に地味看板にしてるらしいヨ」コクッ

ルチア「……へぇ」キョトン・・・

フロリス「まぁまぁ。内装は比べ物にならないくらい綺麗だから、楽しみにしときな」フフッ

ルチア「ふむ……ところで、肝心の入り口は?」キョロキョロ・・・

フロリス「ああ、これもまた面白い仕組みでさぁ。とりあえずついてきて」テクテク・・・ガチャッ・・・

ルチア「え? 普通のアパートの玄関から?」ポカーン・・・

浦上「ふふっ。とりあえず先進もう」クスクス・・・


 カツカツカツ・・・・・


フロリス「……さぁてと。どっちにすっかなぁ」フムフム・・・

ルチア「二階の……普通の部屋の前?」キョトン・・・

フロリス「ルチアっち。普通の『ディスコクラブ』タイプと『VIP』タイプ、どっちが良い?」チラッ・・・

ルチア「はい?」ポカーン・・・

浦上「フロリス。ちゃんと説明しないと分からないヨ」コクッ

フロリス「えー? だって驚いて貰った方が面白いじゃん」フフフ・・・

ルチア「な、何が何やら」タラー・・・

浦上「えっと……あー、一応どっちも行けば良くない?」チラッ・・・

フロリス「まぁそうだな。じゃあ賑やかな方から行くか」スッ・・・

ルチア「……鍵? その部屋の、ですか?」ポカーン・・・

フロリス「おぅ。203号室の鍵。会員になれば貰える……行くわよ」ガチャッ・・・

ルチア「???」アタフタ・・・

浦上「さぁさぁ。私達も」グイグイッ・・・

ルチア「え、あ……はぁ」タラー・・・


  シーン・・・・・


ルチア「……何も無い部屋、ですよ。おまけに真っ暗ですが」キョロキョロ・・・

フロリス「まぁね。ウラっち、ちゃんとルチアの事引っ張って来てくれよ。壁にぶつかったりしたら笑ってやるからな」フフッ

浦上「はいはい。ルチアー、ドンドン先進もうネー」グイグイッ

ルチア「え!? な、何処へ!?」アタフタ・・・

フロリス「心配すんなって……ほら、こっちだ」クイッ・・・

ルチア「よ、よく見えませんが……バスルームですか?」タラー・・・

浦上「そうだヨ。さ、行きましょ」ニコニコッ

ルチア「……うぇ!?」ギョッ・・・
914 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/27(金) 01:44:26.81 ID:m5C9CKCk0
ルチア「ちょ、ちょっと待って!」アタフタ・・・

フロリス「んだよー。此処まで来て待ったは無しだって」ジトー・・・

ルチア「い、いやいやいや……流石に何の説明も無く無人の部屋のバスルームへ侵入なんて」タラー・・・

浦上「あー、怖いのカナ?」ニヤリ・・・

ルチア「そういう問題じゃありません! 兎に角、誰しも突然『アリス』になんかなりたくないでしょう!」ダラダラ・・・

フロリス「ははは。じゃあ宛ら私らは白兎……いや、『時計兎』ってところか」ニヤニヤ・・・

ルチア「誤魔化さないで下さい! 説明を頂けるまで、私は此処に―――」


 ガチャッ・・・・・


ルチア「―――の、こ……ッッ!!?」ビクッ!!

浦上「ルチア、ビビり過ぎ」ハハハ

フロリス「安心しなさい。帰りの『客』が『登ってくる』だけだから」クスクス・・・

ルチア「へ、へ!? か、帰りの、客???」ダラダラ・・・


 カツカツ・・・ぎいいぃ・・・・・


フロリス「……ん? あ」ピタッ・・・

ルチア「……ええぇ!?」ギョッ・・・

浦上「…………、」ウワァ・・・


建宮「―――いや、だからさぁ……そういうのは俺じゃなくて爺さん(諫早)に言って欲しいのよな……って、あ?」ピタッ・・・

牛深「―――ジジィに言ったら最後だろ! どれだけ説教されるか分かったもんじゃない……えぁ?」チラッ・・・

対馬「―――ったく……ノモ(野母崎)が来ないから少しは静かになるかと思ったのに、アンタら二人だけでも結局……って、あら」ジー・・・


ルチア「た、建宮!?」キョトン・・・

建宮「……あー……何だ、これ? 俺遂に幻覚見聞きする様になったのか?」ポリポリ・・・

フロリス「いよっす。天草の中堅衆」ノ”

牛深「いや……俺も見える。てか、フロリスと浦上居るって事ぁマジモンだぜ」タラー・・・

フロリス「いやはや何とも奇遇な。今帰り? てか一人足りなくない?」チラッ・・・

対馬「ええ。野母崎は今月金使い過ぎて女房に説教喰らったの。だから暫く飲み歩き禁止令出されたみたいよ」ハハハ・・・

浦上「なーんだ。給料日前恒例の野母崎さんハブですネ」ハハハ

建宮「それ本人に聞かせてやれ。その場でフリーズするのよね……丁度今のソイツみたいに」クイッ・・・

ルチア「」ポケー・・・

フロリス「あ、事態についていけなくなって遂に思考止めやがった」ジトー・・・

牛深「は? 説明して連れてきたんじゃないのか?」キョトン・・・

浦上「あはははは……驚かそうと思って。というか、多分御三人が出てきたのが輪に掛ってビックリしたのカモ」ニャハハ・・・

牛深「説明しとけよ。こんな辺鄙な場所に突然連れて来られたら誰でもこうなるっつの」ジトー・・・

フロリス「まぁまぁ。これも経験だって。おーい、ルチアっちー。起きろー」ツンツン・・・

ルチア「                                           え」ピクッ・・・

浦上「ルチア、とりあえず先に説明しちゃうけど……要はこの部屋のバスルームが『入口』なんだヨ」クイッ・・・

ルチア「……く、クラブの?」タラー・・・

フロリス「そうよ。あ、辺鄙な所だからって阿片窟って訳じゃないから安心しろ」フフッ・・・
915 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/27(金) 02:13:02.33 ID:m5C9CKCk0
建宮「……しかし、オマエらとルチアが一緒ってのは珍しいのよな。というか、ルチアが出歩いてるのが珍しい」ジー・・・

ルチア「うっ……そ、それは、訳あって」タラー・・・

浦上「コラコラ、建宮さん。女の子に変な探り入れちゃダメですヨ」メッ!

建宮「いや、だってなぁ……浦上とフロリスが一緒に居る時ってのは大抵プライベートよな?」ジトー・・・

フロリス「ああ。そこにルチアっちが加わっただけだ。何か問題でも?」ハハッ

牛深「いや……単に意外だなって」フーン・・・

浦上「ルチアも年頃の若者って事ですヨ。とりあえず、そろそろ私達は行きますネ」ペコッ

フロリス「だな。じゃあなー、おっさん達ー」クイッ・・・

建宮「おっさん言うなし。そう言われる年齢は対馬(コイツ)だけでぶぎょっ!!?」ゴツンッ!!

対馬「…………、」ギリギリ・・・

牛深「……余計な事を」タラー・・・

対馬「ハァ……如何でも良いけど……浦上、フロリス」チラッ・・・

浦上「…………、」ピタッ・・・

フロリス「あい?」チラッ・・・

対馬「あんまりルチアに悪い遊び覚えさせちゃ駄目よ。分かってるわね?」ジトー・・・

フロリス「はいはい、しょーちしてますよー」サラッ・・・

対馬「それから、アンタらも羽目外し過ぎちゃ駄目だからね。度が過ぎた場合、女教皇様(プリエステス)と爺さんに言い付けるから」ジー・・・

浦上「……分かってますヨ」フンッ

ルチア「…………、」オドオド・・・

建宮「対馬、それくらいに……あー兎に角諸君。補導されんなよ、とだけ忠告しとくのよね。そんじゃまた」テクテク・・・

対馬「建宮……甘いんだから」ハァ・・・

牛深「まぁまぁ。とりあえず俺らもどっかで呑み直そうぜ。この前言ったバーの―――」カツカツカツ・・・


  バタンッ・・・・・


フロリス「いやぁ、まさか鉢合わせるとは思わなんだ」ハハハ

浦上「うん。ちょっぴり驚いたヨ……あ、ルチア。この階段降りたらクラブはすぐだからネ。下は比べ物にならないくらい賑やかだヨ」フフッ

ルチア「はぁ……それより、浦上」チラッ・・・

浦上「ん?」キョトン・・・

ルチア「彼らは……何故、何も言わないのですか?」ジー・・・

フロリス「え、言ってたじゃん。補導されんなよーって」テクテク・・・

ルチア「そうじゃなくて……何故、注意止まりなのですか? 未成年の貴女が夜遊びしている現場を大人の彼らが見つけたのですよ?」ジトー・・・

浦上「……さぁ。何でだろうネ」テクテク・・・

ルチア「…………、」ジトー・・・

フロリス「あールチアっち。あんま詮索すんなよ。余所は余所、ウチはウチ。建宮達なりの教育方針があるんだって」チラッ・・・

ルチア「……しかし」ムゥ・・・

浦上「あの人達も、若い頃色々馬鹿やってたから私に強い事言えないんじゃないカナ。もしくは不良児の私に呆れてるか」テクテク・・・

ルチア「だとしても、今は聖職者でしょう。あの程度で済むなんて」ジー・・・

浦上「天草(ウチ)も、色々あるんだヨ。ルチアんとこ(アニェーゼ部隊)と同様に、ネ……そろそろ到着だヨ」クイッ・・・

フロリス「……おぅよ! パーっと行きましょう! パーっと!」フフフッ

ルチア「…………、」ムゥ・・・
916 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/27(金) 03:32:37.32 ID:m5C9CKCk0
フロリス「さーて……そんじゃ御開帳ー!」Pi!

ルチア「何故此処は無駄にデジタル?」ジー・・・

浦上「ルチア。そういうツッコミはしちゃいけないヨ」アハハ・・・


  ギイイィ・・・・・


ルチア「……っ!?」ギョッ・・・

フロリス「ははは。やっぱ驚いてる」ニヤニヤ・・・

ルチア「い、いやいや、だって……さっきのアパートから考えて、この空間オカシイでしょう?!」アタフタ・・・


  ガヤガヤ・・・ざわざわ・・・・・♪


浦上「100㎡に高さ15m。まぁそれだけでも凄いよネー。外見ただのオンボロアパートなのに」ウンウン・・・

フロリス「一階の数部屋分と、地下三階までほぼこのフロアで使ってるからな」コクッ

ルチア「な、なるほど……物好きな設計者ですね」タラー・・・

フロリス「奥の方にはVIPルームに繋がる階段も入ってる。自由に行き来可能だ」チラッ・・・

ルチア「え? いや、VIPはVIPでしょう? 態々此方の騒がしい方に来る必要無いのでは?」キョトン・・・

浦上「まぁVIPの中にも賑やかな雰囲気が好きな人っているからネ」アハハ

フロリス「ちなみに、私と浦上はVIP室入れる権利カード持ってるから何時でも行ける」ニヤリ・・・

ルチア「……魔術師特権?」ジトー・・・

フロリス「あははは。言わせんなよー」ニヤニヤ・・・

浦上「まぁ仕事的にも、ネ……ええっとー、知り合い居るカナー?」キョロキョロ・・・

フロリス「誰かしら居るんじゃね? ま、ルチアと共通の知り合いは居ないかもしれないが」ジー・・・

浦上「うーん……とりあえず、カウンター行ってみる? いきなり喧しい連中に絡まれるのは嫌っしょ?」チラッ・・・

フロリス「だな。よし! ついてこい、ルチアっち。はぐれんなよー、100人近く居る中探すの大変だから」テクテク・・・

ルチア「は、はぁ」タラー・・・


  ゴチャゴチャ・・・どよどよ・・・・・


フロリス「さーて……おーっす。今日の雇われバーテンはアンディとバグナーか」テクテク・・・

バーテンA「ん? おぅ、不良娘。今日は一人か? ベイロープ達は如何したよ」チラッ・・・

フロリス「一人じゃないし、仕事でも無い。プライベートでね、ツレと一緒」クイッ・・・

浦上「こんばんはー。お久しぶりです」ニコニコッ

ルチア「こ、こんばんは」オドオド・・・

バーテンB「お、久しぶりに日本娘も一緒か。そっちのお嬢さんは……初見だな」フム・・・

フロリス「友人さ。お固いヤツなんで羽目の外し方を教えてやって回ってるのさ」ハハハ

ルチア「ふ、フロリス。あまり馬鹿な事は言わないでください」アタフタ・・・

バーテンA「あははは。まぁ良いさ。それより、何か飲むんだろ? いつものカクテルならすぐ作れるぜ」コトッ・・・

フロリス「ええ。二人は?」チラッ・・・

浦上「それじゃあ同じのを」フフッ

ルチア「……水で結構です」ジトー・・・

バーテンB「あー……お嬢さん? 此処、アルコール席だよ」ポリポリ・・・

フロリス「ったく……アンディ。同じの3つ。あと今日はベイロープ居ないんだぞ。灰皿要らない」サラッ・・・
917 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/27(金) 03:58:59.59 ID:m5C9CKCk0

  にゃーん・・・・・


バーテンA「あいよ、オリジナルカクテル3つ」コトッ・・・

フロリス「どーも。んじゃ乾杯だ」スッ・・・

浦上「はーい。でも何に乾杯?」チラッ・・・

フロリス「そうだなぁ……って、ルチアっち」ジー・・・

ルチア「…………、」ジトー・・・

フロリス「おいおい、心配すんな。これ低アルコールの赤ワインと数種のフルーツジュースカクテルだ。問題無いだろ」ハァ・・・

ルチア「例え、赤ワインが『血』だとしても……そういう問題ではありません」ムスー・・・

フロリス「やれやれ……あのなぁ。少しはこういうノリも覚えろ。将来苦労するぞ?」ジー・・・

浦上「……そうだネ。仮にもアニェーゼの参謀続けて行くなら、気乗りしない飲みの誘いとかも来るかもヨ」チラッ・・・

ルチア「……むぅ」ジー・・・

フロリス「あーほら! グラス持てって」クイッ・・・

浦上「あ、そうだ。此処は私達の驕りにするヨ。ルチアの『プライベート』デビューって事でネ」フフッ

ルチア「…………、」ジー・・・

フロリス「いい加減、箍(たが)外せよ。あと、言いたい事あるならハッキリ言え」ジトー・・・

ルチア「……いえ。とりあえず」クイッ・・・

浦上「ふふふっ。そうこなくっちゃ」クイッ・・・

フロリス「そんじゃールチアっちの外出デビュー祝いって事で……乾杯」スッ・・・

浦上「かんぱーい」スッ・・・

ルチア「……やれやれ」フフフッ


  カツンッ・・・・・


浦上「……ふぁー。甘酸っぱーい」キュー

フロリス「殆ど柑橘系のジュースメインだからな。如何よ、ルチアっち」チラッ・・・

ルチア「なんとも、安っぽい酒です……ですが、おいしい」ジー・・・

フロリス「そりゃ良かった」ニカッ!

ルチア「しかし……やはり納得行きませんね」ムゥ・・・

フロリス「おいおい、早速酔ったのか? 愚痴なのか、ルチアっちぃ?」ヤレヤレ・・・

ルチア「違います……こういう遊びというか、快楽主義の場は……私達未成年が居るべき所じゃないと思います」ムゥ・・・

フロリス「まだそんな事言ってんの? あのさぁ」ポリポリ・・・

浦上「まぁまぁ……ねぇルチア。ちょいと聞きたいんだけど、良いカナ?」ジー・・・

ルチア「何か」コクッ

浦上「ルチアの立場はアニェーゼ部隊の参謀。そして、アニェーゼ部隊は魔術師の部隊。これは合ってる?」クイッ・・・

ルチア「立場は所詮周りの者が勝手に言っているだけですが、後者は正解です」コクン・・・

浦上「ふむふむ。じゃあルチアの考える魔術師って、カタギ? それとも?」コトッ・・・

ルチア「……カタギな訳が無いでしょう。我々は『殺し』すら行います。敢えていうなら『魔道』が正しいかと」ジー・・・

浦上「そうだネ。まぁ天草式(ウチ)は基本『殺し』はやらないけど……私もそう思う。フロリスもでしょ」チラッ・・・

フロリス「だろうなぁ。私らがカタギなら傭兵屋は聖職者集団になるだろうよ」ハハッ

ルチア「……で? それが何か」ジー・・・
918 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/27(金) 04:50:17.38 ID:m5C9CKCk0
浦上「うん……でもさぁ。ルチアって人間を考えてみると、その境遇ってジレンマが生じてるよネ」グデェ・・・

ルチア「…………、」ジー・・・

浦上「正直ネ。ルチアの性格はある意味、香焼より甘い。甘いというより潔癖過ぎるんですヨ。あ、別にそれが悪いってんじゃないですヨ」コクッ

ルチア「一緒にされるのは甚だ不快ですが……続きは?」ジー・・・

浦上「任務で殺奪を行うのは楽だと思うヨ。多分、『教義』や『部隊』の為に何も考えず実行してるんだろうからネ」ピッ・・・

フロリス「んなキラーマシーンみたいな言い方……合ってるか」ハハハ

ルチア「確かに……事実ですね。ですが、だから?」ジトー・・・

浦上「ルチアが、『魔術師(シノギ)』か『聖職者(シスター)』かのどっち色が強いかと言われたら……フロリス」チラッ・・・

フロリス「え? まぁ……シスターじゃないの? 実際敬虔なクリスチャンだし。あ、でも魔術師としても優秀だな」フム・・・

浦上「どっちか、だヨ」ニヤリ・・・

フロリス「んー……じゃあシスターね」コクッ

浦上「私もそう思う。多分、他の殆どの知人もそう言う筈。アニェーゼやアンジェレネでさえ、ネ」チラッ・・・

ルチア「…………、」ムッ・・・

浦上「此処に、矛盾(ジレンマ)。今ルチア悩んでるでしょう?」フフフ・・・

ルチア「…………、」ジー・・・

フロリス「え? どゆこと?」キョトン・・・

浦上「ふふふ……まぁ所詮私の解釈だけど、ルチアは今の言葉を素直に喜べないんですよネ。自分の理想と違うから」ニヤリ・・・

ルチア「……何故、そう思うのですか?」チラッ・・・

浦上「既に貴女は『駒』じゃないもん。アニェーゼの『頭脳』であり『右腕』でありたいと考えている」フンフン・・・

フロリス「まぁそれも殆どのヤツらが思ってる事だよな。多分アニェーゼもな。じゃあその解釈がマジなら願望通りじゃん」チラッ・・・

ルチア「……それも、貴女方の勝手な考えでしょうに」クイッ・・・

浦上「ならそれでもいいヨ。でも……仮に『そうあれ』と期待を寄せられているのであれば、それは裏切れない。でしょ?」ジー・・・

ルチア「……『彼女』がそう望むのであれば」コクッ・・・

浦上「でも、その望みは……綺麗事では勤まらない。参謀であるならば多少汚く生きなきゃいけない」ジー・・・

フロリス「そうね。ぶっちゃけ汚れ仕事とか色々責任負わなきゃならないからなぁ」フム・・・

浦上「加えて、これからアニェーゼに待ち受けているであろう『大人との汚い出資的交渉』をもルチアが背負うつもりでしょ」チラッ・・・

フロリス「あー……つまり、ベイロープがやってる事をルチアに置き換えれば良いのか?」フム・・・

浦上「そゆこと。それが分かり易いネ。英国の保護下(傘下)に居るのは安全だけど……所詮は天草式(ウチ)同様、外様部隊」ハァ・・・

ルチア「……そうですね。使い勝手の良い便利屋です。便所掃除から殺し、死体処理まで任されます」ジー・・・

浦上「そこから一、自由行動(方針)の権利を持った部隊になるには、それなりのバックアップがなければいけない」コクッ

フロリス「そのバックアップ集めは大変よ……ベイロープ見てれば分かるもの。彼氏居るのにホステスみたいな真似してまでさぁ」ハァ・・・

浦上「天草式は女教皇様が主教補佐次席という地位を獲得してるからまだしも……アニェーゼ部隊はそれが無い」ジー・・・

フロリス「あー大体掴めてきた。要は部隊を強くする為には汚い事しなきゃならない。でもルチアはその対に位置する女だ、と」チラッ・・・

ルチア「必要とあらば……私の身体くらい容易く売りますよ。それがあの子達(アニェーゼ部隊)の為になるのでしたら」ジー・・・

浦上「誰もそんな事して欲しいと望んで無いのにネ……本人の意志と周りから要求されてる『在り方』がこうも違う。まさしくジレンマ」ニヤリ・・・

フロリス「なるほどねぇ……なぁルチアっち。もし『そうありたい』なら、もう少し遊びを覚えるべきよ」ヤレヤレ・・・

浦上「機械女に交渉の余地は無いだろうって思われたらおしまい。それに『カタギ』から外れた人間……遊びを覚えないと痛い目見るヨ」ジー・・・

ルチア「理屈では分かってますよ。将来的に困るのでしょう? ですが……やはり、なんとも」グッ・・・

浦上「不器用だネ……『理屈の理解』と『本音心情』のギャップ。ホント、ウチの『誰かさん(甘ちゃん)』にそっくりな葛藤だヨ」フフフ・・・

フロリス「だが……それがいい、ってか。嫌いじゃないわ。そういう崇高な心ってヤツ」ポンポンッ・・・
919 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/28(土) 04:05:57.76 ID:uyrCzt/n0
続きはまだかい?
920 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [sage]:2012/01/28(土) 22:40:18.71 ID:uVPpiXUp0
こんばんわ。
先日はすいません、寝オチました……ではボチボチ投下!
921 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [sage]:2012/01/28(土) 23:10:24.64 ID:uVPpiXUp0
 ―――とある半休日、PM09:00、英国、ロンドン市街、時計塔付近、『U・C・C(アンダー・クロック・クラブ)』・・・・・



   ガヤガヤ・・・・・



浦上「―――ま、少し気分変えましょうヨ。折角のプライベートなのに暗いままじゃ難でしょ」フフッ

フロリス「だな。おい、ルチアっち。好きな酒頼めよ。今日は私らの奢りだ」クイッ・・・

ルチア「……と言われましても、ワインくらいしか」フム・・・

フロリス「あーそっか……此処(ショットバー)のワインは安物だから正直オススメ出来ないわ」ハハハ・・・

浦上「じゃあ……VIPルーム行く? アッチなら高い御酒あるヨ」ニヤリ・・・

ルチア「い、いえ。そういうつもりじゃありません。別に良い酒が飲みたいだなんて思ってませんから」ポリポリ・・・

フロリス「まぁまぁ。素直に奢られとけって……ところでウラっち。『例の件』は?」チラッ・・・

浦上「んー……私の方は2人カナ。フロリスは?」ジー・・・

フロリス「私は3人だ。ま、多過ぎず少な過ぎずってところだろ」フフッ

ルチア「ん? 何の話をしているのですか?」キョトン・・・

浦上「なーいしょ♪ 後でのお楽しみ」クスクス・・・

フロリス「それより、杯が空っぽよ。もう一杯頼む?」クイッ・・・

バーテンA「はいはい。また同じの3つで良いね」コトッ・・・

フロリス「お、気が聞くじゃんアンディ。さんきゅー」フフッ

ルチア「……フロリスは、いつも此処で会議をしていると言っていましたよね」キョロキョロ・・・

フロリス「え? ああ、そうだね。勿論、コッチの喧しいフロアじゃないわよ。VIPのプライベートルームの方だわ」チラッ・・・

ルチア「ふーん……浦上は、単に遊びで?」チラッ・・・

浦上「そだヨ。何が面白いって訳じゃないけど、人がいっぱい居るから雰囲気賑やかで盛り上がれるじゃん」フフッ

ルチア「……私には雑多にしか思えませんよ」ハァ・・・

フロリス「その雑多こそ人間らしささ。ローマの教皇挨拶の時みたいなモンだって。ポジティブに考えなよ」グイッ

ルチア「……楽観的過ぎますよ」ヤレヤレ・・・

フロリス「ルチアっちが悲観的過ぎんの。まぁ良いから飲め飲め」トントンッ

ルチア「…………、」ハァ・・・

浦上「何事も勉強だヨ。さっき言ったじゃん。遊びを覚えろって。『禁欲を抑える』苦行だと思いなヨ」ニヤリ・・・

フロリス「そうそう。社会経験、コレもまた勉強なりってね」ハハハ

ルチア「ハァ……しかし欲望のままに動く事を、こうも辛く感じるとは我ながら呆れますね」グデェ・・・

浦上「それってもう禁欲じゃなくて『意思が無い』レベルだヨ。良く言えば瀟洒だけど……いや、違うネ」フムフム・・・

フロリス「ルチアっち。改善したいと思ってる?」ジトー・・・

ルチア「何を如何改善すれば良いのか分かりません」ジー・・・

フロリス「やれやれ……とりあえずこういう時はサラダクラッカーとアルコール飲み込んで雑念捨てるんだ。OK?」ニヤッ

ルチア「……でも、それは」ムゥ・・・

浦上「……ルチア。これ以降、『でも』も『しかし』も禁止ネ。少し何も考えないで行動してみなさい」メッ

ルチア「…………、」ピタッ・・・

フロリス「ほれ、酒だ。あとコッチがツマミ。掻き込め」フフッ

ルチア「……ん」グビッ・・・

浦上「ふふっ。OKOK」クスクスッ
922 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/28(土) 23:11:37.26 ID:uVPpiXUp0
 ―――とある半休日、PM09:00、英国、ロンドン市街、時計塔付近、『U・C・C(アンダー・クロック・クラブ)』・・・・・



   ガヤガヤ・・・・・



浦上「―――ま、少し気分変えましょうヨ。折角のプライベートなのに暗いままじゃ難でしょ」フフッ

フロリス「だな。おい、ルチアっち。好きな酒頼めよ。今日は私らの奢りだ」クイッ・・・

ルチア「……と言われましても、ワインくらいしか」フム・・・

フロリス「あーそっか……此処(ショットバー)のワインは安物だから正直オススメ出来ないわ」ハハハ・・・

浦上「じゃあ……VIPルーム行く? アッチなら高い御酒あるヨ」ニヤリ・・・

ルチア「い、いえ。そういうつもりじゃありません。別に良い酒が飲みたいだなんて思ってませんから」ポリポリ・・・

フロリス「まぁまぁ。素直に奢られとけって……ところでウラっち。『例の件』は?」チラッ・・・

浦上「んー……私の方は2人カナ。フロリスは?」ジー・・・

フロリス「私は3人だ。ま、多過ぎず少な過ぎずってところだろ」フフッ

ルチア「ん? 何の話をしているのですか?」キョトン・・・

浦上「なーいしょ♪ 後でのお楽しみ」クスクス・・・

フロリス「それより、杯が空っぽよ。もう一杯頼む?」クイッ・・・

バーテンA「はいはい。また同じの3つで良いね」コトッ・・・

フロリス「お、気が聞くじゃんアンディ。さんきゅー」フフッ

ルチア「……フロリスは、いつも此処で会議をしていると言っていましたよね」キョロキョロ・・・

フロリス「え? ああ、そうだね。勿論、コッチの喧しいフロアじゃないわよ。VIPのプライベートルームの方だわ」チラッ・・・

ルチア「ふーん……浦上は、単に遊びで?」チラッ・・・

浦上「そだヨ。何が面白いって訳じゃないけど、人がいっぱい居るから雰囲気賑やかで盛り上がれるじゃん」フフッ

ルチア「……私には雑多にしか思えませんよ」ハァ・・・

フロリス「その雑多こそ人間らしささ。ローマの教皇挨拶の時みたいなモンだって。ポジティブに考えなよ」グイッ

ルチア「……楽観的過ぎますよ」ヤレヤレ・・・

フロリス「ルチアっちが悲観的過ぎんの。まぁ良いから飲め飲め」トントンッ

ルチア「…………、」ハァ・・・

浦上「何事も勉強だヨ。さっき言ったじゃん。遊びを覚えろって。『禁欲を抑える』苦行だと思いなヨ」ニヤリ・・・

フロリス「そうそう。社会経験、コレもまた勉強なりってね」ハハハ

ルチア「ハァ……しかし欲望のままに動く事を、こうも辛く感じるとは我ながら呆れますね」グデェ・・・

浦上「それってもう禁欲じゃなくて『意思が無い』レベルだヨ。良く言えば瀟洒だけど……いや、違うネ」フムフム・・・

フロリス「ルチアっち。改善したいと思ってる?」ジトー・・・

ルチア「何を如何改善すれば良いのか分かりません」ジー・・・

フロリス「やれやれ……とりあえずこういう時はサラダクラッカーとアルコール飲み込んで雑念捨てるんだ。OK?」ニヤッ

ルチア「……でも、それは」ムゥ・・・

浦上「……ルチア。これ以降、『でも』も『しかし』も禁止ネ。少し何も考えないで行動してみなさい」メッ

ルチア「…………、」ピタッ・・・

フロリス「ほれ、酒だ。あとコッチがツマミ。掻き込め」フフッ

ルチア「……ん」グビッ・・・

浦上「ふふっ。OKOK」クスクスッ
923 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/28(土) 23:21:55.55 ID:uVPpiXUp0
フロリス「んじゃーそろそろ場所変えるか。さて、どうする?」チラッ・・・

浦上「テーブル席とダンスホールとVIPだけど……ルチア、どんな感じの場所行きたい?」ジー・・・

ルチア「……勝手が分かりません。お任せします」キョロキョロ・・・

浦上「ええっとじゃあ……座ってダンスとステージ見たいか、踊りたいか、全体見渡したいか」クイッ・・・

ルチア「踊りたいとは思いませんよ」タラー・・・

フロリス「いや、踊らなくても良いさ。間近でステージイベント見たり、あの中混じって雰囲気だけ味わうってのもアリよ」フフッ

ルチア「あの、中に?」チラッ・・・


  ガヤガヤ・・・ざわざわ・・・キャーキャーワーワー・・・・・


ルチア「…………、」ウーン・・・

浦上「一応コレも経験だネ。あ、ちなみにVIPの方は知り合い居るかもしれないヨ」ジー・・・

フロリス「でもまぁ此処よか静かに飲めるし話せるわ。さ、如何する?」チラッ・・・

ルチア「……では―――」



①テーブル席でホールやステージ見ながら雑談。

②ダンスホールに混じってみる。

③VIPルームで静か呑みながらに談話。



         ↓+2


924 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/28(土) 23:26:34.59 ID:MEUVtLHXo
ksk
925 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/28(土) 23:27:49.85 ID:w+4VSvhNo
3
926 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 :2012/01/29(日) 01:06:33.91 ID:TmrwysLx0
ルチア「―――とりあえず、一度落ち着きたい。静かな場所へ行けますか?」コクッ

フロリス「オーライ。そんじゃVIP室(上)行くか」ガタッ・・・

バーテンA「おい、フロリス。金は?」ジトー・・・

フロリス「また戻ってくる。まぁ来なかったらベイロープにツケとけ」テクテク・・・

浦上「うわぁゲスい」タラー・・・

バーテンB「いつもの事だよ。ま、フロリスはまだマシさ。レッサーは全部タダ喰いだぞ」ハハハ

ルチア「……帰ったら説教ですね」ヤレヤレ・・・

フロリス「おーい、早く来いよー」クイッ・・・

浦上「はいはい。ルチア、急いで。私達と一緒じゃないと入れないから」テクテク・・・

ルチア「ええ」テクテク・・・


   ざわざわ・・・ドタドタ・・・ワイワイガヤガヤ・・・・・


ルチア「―――一転して、静かですね」キョロキョロ・・・

浦上「まぁそういう場所だからネ。建物でいうと地下一階まで上がったんだヨ」コクッ

ルチア「先程の場所も地下一階から三階まで使用していたのでは?」フム・・・

フロリス「そこは器用に括り抜いて設計してあんのさ……んじゃ入るぞ」ポチッ・・・

係員『はい……君か。いつもの3人は?』Pi!

フロリス「私だけよ。仕事じゃなくプライベート」ジー・・・

係員『なるほど……入るのは構わないが、結構お偉いさんが居るぞ? 良いのか?』Pi!

フロリス「別にー。因みに、オルソラかオリアナ姐御来てる?」ジー・・・

係員『オリアナは下に居たんだが、会ってないか? まぁとりあえず入れ』ガシャッ・・・

フロリス「あいよ。行きましょ」クイッ・・・

ルチア「VIPルームの人間と何で此処まで仲良くなれるのか分からない」タラー・・・

浦上「アレ、フロリスの元彼らしいヨ」サラッ・・・

ルチア「うぇ!?」ギョッ・・・

浦上「しかも珍しく彼の方から別れ告げたケースの一人だて痛ぁっ」ポカッ!

フロリス「余計な事言うな馬鹿。行くぞ」フンッ・・・

浦上「っててぇ……にゃはは。ショックだったんだろうネー」ニヤニヤ・・・

ルチア「…………、」タラー・・・


  ガチャッ・・・・・


フロリス「よっ」テクテク・・・

係員「ハァ……プライベートで来れる程容易い場所じゃないんだぞ?」ジトー・・・

フロリス「わーってる。ま、今日は特別なのよ。珍しいツレが居るからね」クイッ・・・

ルチア「え……こんばんは」ペコッ・・・

係員「ふーん……まぁ良い。好きな所に座れ」クルッ・・・テクテクテク・・・

ルチア「……まるで貴女と真逆の男性ですね」ヘェ・・・

フロリス「うっさい。とりあえず要望通り静かな場所に連れてきたんだ。余計な事言うな」ムスー・・・

浦上「にゃははは、おっとめ~」ニヤニヤ・・・

フロリス「ぐっ……オマエのアレコレもばらしてやるからな。覚悟しておけ」ジトー・・・テクテク・・・
927 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/29(日) 01:28:54.74 ID:TmrwysLx0

  ♪~

ルチア「……良い雰囲気の場所ですね」ホッ・・・

浦上「気に入った?」フフッ

ルチア「そうですね。こういう場所なら、大丈夫です」コクッ

フロリス「まぁ飲み屋(ガーデン)タイプよりも個店(バー)タイプの方が楽っちゃ楽だからな。でも、一応色んなタイプ慣れとくべきだ」コクッ

ルチア「助言として受け取っておきましょう。ところで」チラッ・・・

浦上「ん……気になる人でも居た?」ジー・・・

ルチア「いえ、気になるというか……其処らから、魔力を感じます」フム・・・

フロリス「そりゃそうさ。さっきも言ったろ? 魔術師御用達場だって。それより酒は? ワインで良いのかしら」ジー・・・

ルチア「ええ。お任せを」コクッ

フロリス「そんじゃ待ってろ。ボトルで注文してくる」スッ・・・テクテク・・・

ルチア「何も態々立たなくても」ジー・・・

浦上「ルチアルチア。察してあげなヨ……ほらっ―――」クイッ・・・


フロリス「―――」スッ・・・

係員「―――」ハァ・・・

フロリス「―――」ニコッ・・・

係員「―――」フフッ・・・


浦上「―――ネ?」ニヤリ・・・

ルチア「……おかしな話です。恋愛に未練など残さないタイプに思えましたけどね」フーン・・・

浦上「本意で別れた訳じゃなかった人も居るんだヨ……アレが典型的なタイプじゃないカナ」ニヤニヤ・・・

ルチア「相手からフラれたパターンが? まぁ理屈は分かりますけど」ジー・・・

浦上「その後ちゃんと割り切ったって思っていても、後悔は残るモンですヨ。二度と付き合えないけど……憧れっていう形で残るのかも」フフッ

ルチア「ほぉ……ちなみに、彼、何歳くらいですか? 見るからに上っぽいですけど」ジー・・・

浦上「上って程上じゃないかも。20代半ばくらいじゃないカナ」フムフム・・・

ルチア「それって……10歳近くも離れてますよ」エ・・・

浦上「そういうのは理屈じゃないんですヨ。ルチアも出会いがあれば分かるって」ニヤリ・・・

ルチア「…………、」フム・・・


フロリス「―――お待たせ。アイスヴァインかっぱらってきた……って、何だ2人とも?」キョトン・・・

浦上「いえいえ、別にー」フフッ

ルチア「貴女も、以外に純粋なんだなぁって」クスクスッ

フロリス「なっ……浦上ぃ」ギリギリ・・・///

浦上「ひゃー、ワインより真っ赤っか」プフー

フロリス「あーもうこれだから日本人は! 陰口ばっか叩きやがってぇ……容赦しないぞ」ジトー・・・

浦上「何を容赦しないのカナ? 此処は喧嘩御法度ですヨー」フフフ・・・

フロリス「……ルチア。コイツ、最大5股掛けてやがったんだぞ。故郷に英国2人、学園都市2人……あ、出張先のスペインでもだっけ」フンッ

浦上「わっ、ちょ!?」ギョッ・・・

ルチア「……やはり、貴女は娼婦に転職すべきでは? きっと年収10million$くらいは稼げますよ」ジトー・・・

浦上「くっ……ま、まぁ此処は私が大人になりましょう。兎に角、乾杯し直しで」ハァ・・・
928 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/01/29(日) 01:48:34.97 ID:TmrwysLx0

  カンッ・・・・・


浦上「―――んー、おいしー!」キラキラ・・・

フロリス「デザートワインだからな。アルコールも3,4度くらいだし」スッ・・・

ルチア「こういうワインもあるのですね……意外です」キョトン・・・

浦上「ふふふっ。こうやってドンドン酒の味を覚えて、終いにはアル中になるルチアなのであった」ニヤリ・・・

ルチア「なりません。ところで……フロリス」キョロキョロ・・・

フロリス「あ?」コトッ・・・

ルチア「私達、場違いなのでは? 多分、その……見られてますよ」タラー・・・

フロリス「気にすんな。何か聞かれたら部隊名応えとけ。それで通せる」フンッ

ルチア「いや、ウチの部隊の名を騙る訳には……プライベートですし」ポリポリ・・・

浦上「じゃあ必要悪の教会(ネセサリウス)って言えば良いんだヨ。一応、所属傘下でしょ。問題ナッシング」フフッ

ルチア「……詭弁もまた使い様ですか」ヤレヤレ・・・

フロリス「詭弁でも方便でも良いよ。それより……そろそろボチボチ腹割って話しましょ」コクッ

ルチア「え?」キョトン・・・

浦上「此処ならもう斜に構えなくて大丈夫だヨ。言いたい事言い合いましょう」フフッ

ルチア「…………、」ポリポリ・・・

フロリス「まぁザックリ過ぎて何話して良いか分からないか。とりあえず、私らが話降るから、包み隠さず話せ。私らも話す」ニヤリ・・・

浦上「さっきのガールズトークともまたちょっと違った、個人としての話ってヤツかな。別にガールズトークの続きでも良いけど」フフッ

ルチア「……ふむ」コクッ

フロリス「勿論、私らだけの話だぞ。そんじゃあそうだなぁ……ウラっち、なんかある?」チラッ・・・

浦上「何も考えてなかったの?」エー・・・

フロリス「いや、聞いてみただけだっつの。んな可哀想な子見る目すんな……それじゃあ―――」




①部隊(チーム)について。

②各々『個人』の将来について。

③その他(※話したい事を書いて下さい! 下らない雑談、ガールズトークの続きでも可)



           ↓+3


929 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/01/29(日) 01:56:10.45 ID:GHtGGKiXo
kskのついでに>>1に質問
>>1の中で「ビッチ」と「恋多き乙女」の差はなんなのよ
ちなみに俺の勝手な意見だが五股に限らず複数人の異性と関係持つのは完全にOUTだと思ふ
930 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/29(日) 02:58:34.65 ID:jyvd79LDO
>>929
いや待て性的に五股とは書いてないぞ まぁでも女狐には変わりないか……
確かに>>1の恋愛観というかビッチ論には興味あるな
931 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/29(日) 09:58:21.32 ID:WtrhWCHIO
932 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/01/31(火) 23:47:21.20 ID:JYxF4+rg0
こんばんわ。ボチボチ書きます。


>>929-930
ビッチというか……恋多き乙女、恋愛依存症、SEX依存症、援助交際、娼婦業等など、不貞にも種類はあると思います。
依存症レベルの人は持病みたいなモノだと思うので『ビッチ』と吐き捨ててレッテル張るのは私の中では無しですし、
援交や娼婦業もやりがい持ってやってる人もいれば、借金返済など仕方なしに身を埋めてらっしゃる人もいます。

二股(それ以上の股掛け)も器用にこなして、ばれさえしなければ皆幸せのままです。そんな器用な人間はそうそう居ませんけどね。
あとは肉体関係にあったか云々という話も出てくるでしょうが、貞操観念の希薄な人間からしてみれば、
SEXを恋愛行為の『延長線上(ゴール)』ではなく『一部(コミュニケーションツール)』くらいにしか考えない人も居ます。

ぶっちゃけ一概に如何と定義付けは出来ません。その人の『背景』を考えみないと如何いった不貞か判断出来ないでしょう。


まぁでも、この2人は『器用』に恋愛してるんで周りからは『ちょっと胡散臭いけど並の女の子っぽい魔術師』くらいにしか思われてませんよ。
という、勝手なSS設定。関係者各位、申し訳ありません!


んじゃマターリ投下!


933 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/01(水) 00:45:29.37 ID:5ghFwDjI0
フロリス「―――アンタら、将来如何すんの?」コクッ

ルチア「はい?」キョトン・・・

浦上「えっと……随分ザックリとした質問過ぎて返答に困るんですケド」ポリポリ・・・

フロリス「何でも良いさ。将来の事。夢でも良いし、目標でも良い。私らまだミドルティーンズなんだし、お先長いじゃん」ニカッ!

浦上「ふむふむ。なるほど……んじゃ言い出しっぺのフロリスさんどーぞ」クイッ・・・

フロリス「え!? い、いや、こういうのは質問者最後だろうよ」タラー・・・

ルチア「適当な人……しかし、そう言われましてもね……将来ですか」ムー・・・

フロリス「例えばさぁ。将来というより、今の願望っぽいけどルチアっちだったら『学校行ってみたい』とか思わないわけ?」チラッ・・・

ルチア「いえ、まったく。基礎学業は既に納めています。でなければ15前後で魔術師なんかになれませんよ」コクッ

フロリス「あのさぁ、そういう事じゃなくって……学校でワイワイやりたいとか、並のスクールライフを期待したりとか」アーダコーダ・・・

ルチア「私が『並』を望む様なタイプに見えます?」ジー・・・

浦上「……フロリス。質問の仕方が悪いですネ」タラー・・・

フロリス「おぅ……あー何ていうのかなぁ……オマエは一生このままで良いのか?」ピッ・・・

ルチア「『このまま』が何を意味するか把握しきれませんが、そうですね……現状それなりに満足してますから」コクッ

浦上「うーん、ルチア。今の部隊の今のポジションに居続けたいっていうのは分かったヨ。でもそういう事じゃない」ジー・・・

ルチア「ん?」ポカーン・・・

浦上「シスターや魔術師ってのは『職業』みたいなモノでしょう。聞きたいのは、貴女個人の将来だヨ」ピッ・・・

ルチア「……え」ポカーン・・・

フロリス「そう! そういう事よ! 私はそれが聞きたかったの! ナイスだ、ウラっち!」ウンウン・・・

浦上「フロリスはもう少し話纏めてから発言しようネ。レッサーみたいになってるヨ」アハハ・・・

ルチア「……将来」ウーン・・・

フロリス「おうよ。何でも良いから願望言ってみ」ジー・・・

ルチア「……では、部隊の更なる発展でしょうか。もう少し部隊の意見が上に反映されれば仕事をし易くなります」コクッ

フロリス「だからそれ、ルチアっちの願望じゃなくて部隊の願望だろうが!」ビシッ

ルチア「さっき何でもと言ったではありませんか。それに、これも真面目な個人願望です」キッパリ

浦上「……じゃあそれ以外に」ハァ・・・

ルチア「それ以外、ですか……特に何も」ポリポリ・・・

フロリス「ルチア……何の望みも無い人生なんて、そりゃ機械や畜生と同じだわ」ジトー・・・

ルチア「別に良いですよ。修道女の一生に欲望を持ち込む方が間違っています」ムゥ・・・

浦上「それ、綺麗事だヨ。それも古いタイプの悪習な綺麗事」ジー・・・

ルチア「構いません。古い人間ですから」ジー・・・

フロリス「んじゃ女としての望みは? 結婚願望とか家庭願望とか!」ムンッ

ルチア「それは運命的なモノだと考えてます……無論、貴女が言いたい事も分かってるつもりですが、さっき喫茶店で言ったでしょう」ジトー・・・

浦上「要は事流れ主義というか、保守受動的な人生で良いって事?」ポリポリ・・・

ルチア「……そうですね。高望みはしませんよ」ジー・・・

フロリス「ハァ……クッッッッッッソつまんねぇ女だわ。ルチアの言ってる事は結局、受け身の怠惰人生よ」ジトー・・・

ルチア「…………、」ピタッ・・・

フロリス「だってそうでしょ? 自分の意志持たず、ずっとアニェーゼの尻に付いて回る。見方によっては楽してるだけじゃん」ハンッ・・・

浦上「ちょ、フロリス」タラー・・・

ルチア「……そうですね。私は卑怯な女です。でも、それでも良い。それでも『あの子達の為』に生きたいんです」ジー・・・
 
 
935 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/01(水) 01:32:44.28 ID:5ghFwDjI0
浦上・フロリス「「…………、」」ジー・・・

ルチア「……私に、この手の話を振ったのが間違いです……謝りませんよ」ジー・・・


   ♪~


ローラ「なんと、つまらない女」ヤレヤレ・・・

浦上・フロリス「「……え」」ピタッ・・・

ルチア「は」ピタッ・・・

ローラ「考える事を止めてしまったら、それはもう人間ではなく畜生以下になりけるのではなくて?」ゴクゴク・・・プハー

ルチア「……え?」キョトン・・・

フロリス「な……うぇええええぇぃっ!!?」ガタッ!!

ローラ「こらこら。いきなり騒いだら他の客の迷惑になりけるのよ。はしゃぎたいなら下に行けるべきね」フンッ

浦上「しゅ、主教様……な、何故此方に?」ダラダラ・・・

ローラ「何故ってプライベートにありけるのよ。といってもボッチじゃないのよ」クイッ・・・

フロリス「いや、いやいやいやいや! そ、そういう問題じゃなくて……うぇ!?」ギョッ・・・

ローラ「なーに? 私に聞かれたもうては拙い話にけるの? これでも貴女達の最高上司における立場なのだけど」ニヤニヤ・・・

浦上「あーえっと……それはさておき、私達に構っちゃっても良いんですか? 下っ端に気軽に接しちゃ駄目なんじゃ」ポリポリ・・・

ローラ「良いの良いの。プライベートにありけるし。それに……連れがアレであーなって、私ハブられたりて……暇なりけるのよ」ハァ・・・

フロリス「つ、ツレ? 最大主教さんを放って置く程の人なの……ですか?」タラー・・・

ローラ「敬語じゃなくて結構。えっとぉ……奥の席に座ってる2人にありけるわ」チラッ・・・

浦上・フロリス・ルチア「「「え」」」チラッ・・・


エリザード「―――」フフッ・・・

????「―――」コクッ・・・


フロリス「じょ、女王の婆さん……今日はなんか普通の貴婦人みたいだ」タラー・・・

浦上「というか、普通に男性とお喋りしてますけど……え? あれ、誰ですか?」タラー・・・

ローラ「誰ですかって、仮にも英国に務めける魔術師なら把握しておかなければ」ジトー・・・

ルチア「……フィリス陛下殿」ジー・・・

浦上「え?」キョトン・・・

ルチア「エディンバラ公。英国海陸空軍元帥。ロイヤル・ハイネス……女王の旦那ですよ」ジー・・・

浦上「……うぇ!!?」ギョッ・・・

ローラ「これだから日本人は……まぁあまりメディアに出たがらないヤツだから仕方なし、かな」フムフム・・・

フロリス「あー……要は、お忍びデート中?」ボソッ・・・

ローラ「そゆことになりけるわね。んで、久しぶりに2人きりだと気拙いから私にも付いてきて欲しいと女王が……やれやれ」ハァ・・・

浦上「何その無駄に乙女な感じ……普段からは想像できないですヨ」タラー・・・

ローラ「アレもまた『女』って事になりけるのね。ま、今は会話が捗ってきたから私は用済みー。暇にありけるのー」グデェ・・・

フロリス「あはははは……えー」タラー・・・

ローラ「むー? 何だその目はー? 主教にありけるのよー。偉いんだぞっ」ムンッ

浦上(色々面倒臭い……下っ端に絡む最大主教って如何なんでしょうかネ。私達が気拙いって事くらい察して欲しいです)アハハ・・・

フロリス(しゃーねぇわ。だって『必要悪の教会(キ○ガイ集団)』のボスだ……相当アレだもん)ダラダラ・・・

ルチア「…………、」ハァ・・・
936 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/01(水) 02:53:45.40 ID:5ghFwDjI0
ローラ「ハァ……ところで、さっきの話の続きにありけるけど」チラッ・・・

フロリス「え」ピタッ・・・

ローラ「貴女は……ええっと、アニェーゼ部隊の」ジー・・・

ルチア「ルチアです」コクッ・・・

ローラ「あーうんうん。アニェーゼ=サンクティスの部隊の……部隊業績は見せて貰っているわ。中々頑張ってるみたいにありけるわね」フフッ

ルチア「ありがとうございます」ペコッ

ローラ「不平不満はあるだろうけど、それは私じゃなくステイル坊やや神裂にぶつけてちょーだい」クスクスッ・・・

浦上(うわぁ、姉様とばっちり)タラー・・・

ローラ「さておき、今は……個人の話をしたもうてたのよね?」ジー・・・

フロリス「ええ、将来について色々と」コクッ

ローラ「ふむふむ……それで、そこのルチアちゃんは将来的な夢や希望は無いと宣(のたもう)た……あ、ワイン一杯貰いけるわよ」コトッ・・・

ルチア「……お注ぎします」スッ・・・

ローラ「どもども……で、貴女の考えだけど上の立場の人間からしてみれば大歓迎なりけりよ」フフッ・・・

ルチア「如何いう意味で」ジー・・・

ローラ「駒、として使い易い。俗っぽくいえばワーカーホリック。『社畜の鑑』にありけるわ」ゴクゴクッ・・・プハー

ルチア「…………、」ジー・・・

フロリス「……あのさぁ主教さん。言い方ってモンがあるでしょう。仮にもプライベートなら特にさ」ジトー・・・

ローラ「あら。それじゃあその子の為になりにけるのよ。それに……ある意味褒めてるのだから」ニヤリ・・・

ルチア「……駒、ですか」ジー・・・

ローラ「ええ。バッサリ言わせてもらいけるけど、結局のところ……今の考えのままじゃローマに居た頃と同じって事にありけるわね」ジー・・・

浦上「……それは、貴女の采配次第なのでは?」チラッ・・・

ローラ「適材適所。従順で、しかも優秀、更に外様となれば……対応は分かりけるわよね? 日本人(天草式)の娘」フフフ・・・

浦上「…………、」ムッ・・・

ローラ「話を聞く限り、そこなルチアちゃんは部隊の参謀(?)ポジションみたいにありける。参謀がこれでは……高が知れる」ハハッ

ルチア「……私の侮辱は結構。ですが、主教殿といえ部隊の侮辱は聞き逃せません」ジトー・・・

ローラ「だったら貴女が参謀役から離れるべきね。さすれば、部隊は良い方へ導かれりてよ」ニヤリ・・・

フロリス「おいおい、主教さん。確かにルチアっちは無愛想だが、参謀としては敏腕だ。その判断はおかしい」クイッ・・・

ローラ「個人的野心や夢も無い人間に部下が惹かれると思いけるの? 『人間』としての方針が無い輩に人は従わざりてよ」ジー・・・

ルチア「ですが、個人(プライベート)と仕事は別物でしょう。仕事は仕事で頭を切り替えます」グッ・・・

ローラ「では貴女自身に問いけるの。貴女は、貴女の様な上司に従いたくて?」ゴクゴクッ・・・

ルチア「そ、そんな事……分かる訳がない。考えた事もありません」タラー・・・

ローラ「その時点でアウト。つまり、己と他を省みない姿勢……貴女って多分、周り見えなくなるタイプにありけるでしょう?」チラッ・・・

ルチア「……否定はしません。ですが、私は別に参謀だの上司だのの立場に拘ったりしない。一、部隊員として彼女らと共に」ムッ・・・

ローラ「だからねぇルチアちゃん……野心の無い人間に、人は付いていかざりけるのよ」ヤレヤレ・・・

ルチア「っ……し、しかし、野心という欲求を持ち合わせるのは人間として醜いのではないでしょうか」グッ・・・

ローラ「狭い見方にありけるのね……まぁ貴女という人間が良く分かったわ」ハァ・・・

浦上「しゅ、主教様」タラー・・・

フロリス「……言うだけ言って終わりかい」ジトー・・・

ローラ「頑張れ、と在り来たりな言葉を望みけるの? それとも助言が欲しい?」フフフ・・・

ルチア「……いえ、結構です」ジトー・・・
937 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/01(水) 03:30:30.24 ID:5ghFwDjI0

  ♪~


フロリス「……アンタだって、人の事言えないんじゃないの」チラッ・・・

浦上「っ!? ふ、フロリス」タラー・・・

ローラ「……そうね」ニヤリ・・・

フロリス「だってそうでしょ。アンタに人間味があるとは思えない」ジー・・・

ローラ「ええ、よく言われる。でも私は野心を持ち理解た上で、こういう性格を心掛けてるつもりにありけるわ」フフフ・・・

フロリス「詭弁だ」チッ・・・

ローラ「何とでも。こうやって誤魔化せるのが大人の特権」ニヤニヤ・・・

ルチア「……狡いです」グッ・・・

ローラ「ほぉ……そう思える感情を持ち合わせてるのね。だったらまだ救いはありけるわ」クスクス・・・

浦上「……主教様。もうこれ以上何も言わないで頂きたい。正直、我々も困ります」コクッ

フロリス「だな……折角プライベートで来てるのに、お通夜みたいな雰囲気にしたくないですね」フンッ

ローラ「そう。それは失礼……では貴女達だけで話を続けて。私はこのワインに舌を傾けり……人の苦悩を肴に、ね」クスクス・・・

フロリス「けっ。性格悪ぃ……ルチアっち。あんまり気にすんなよ」ボソッ・・・

浦上「これから色々勉強していけば良いからネ。まだ若いんだし大丈夫だって」コクッ

ルチア「……はい」コクッ

フロリス「んじゃ……次ウラっちの将来像は?」チラッ・・・

浦上「私? そうだネ……私は魔術師とか教義とかに縛られないで生きていきたいカナ。変でしょ」ハハハ

フロリス「え、いや……え? よく分からない」キョトン・・・

ルチア「教義に縛られないとは、つまり……神裂の教えに背くと?」ジー・・・

浦上「いやいや、そういう事じゃないヨ。女教皇様の教えは素晴らしいモノだと思うし、それを心掛けていくのは変わりない」コクッ

フロリス「意味分からん」ポカーン・・・

浦上「何て言うのかなぁ……昇進望まない訳じゃないけど、それって結果でしょ。その点はルチアと一緒かも」ポリポリ・・・

ルチア「何が違うと?」フム・・・

浦上「私は……幸せな家庭が欲しいし、人並みの人生横臥して、天寿を全うしたい……ってな感じだヨ」ニャハハ

フロリス「いやいや、それはそれでツマらないだろ。それとも専業主婦願望って事か?」ジトー・・・

浦上「それもアリだネ。キャリアウーマン願望無いし……対馬さんみたいにやってく勇気も無いヨ。彼女には悪いけどネ」アハハ・・・

ルチア「……言葉が悪いかもしれませんが、その、随分適当な将来像ですね」ムゥ・・・

浦上「ううん、人並み。ルチアも真似して良いヨ」ニヤニヤ・・・

ルチア「あー……考えておきます」ハハハ

フロリス「……で、それだけ?」キョトン・・・

浦上「そうだネ。基本『今』を楽しく生きたいから。将来の事なんてザックリ考えとけば良いんだヨ。でも、やっぱ幸せを望みたいカナ」ジー・・・

フロリス「うーん、哲学的な事言って誤魔化されてる気がする」ポリポリ・・・

浦上「だって職業魔術師やってる以上、そうそうカタギなんかに戻れないでしょ。自分の『幸せ像』を考えるべきじゃない」フフッ

ルチア「ポジティブですね……良いと思いますよ」フフフ・・・

浦上「えへへ。ありがとー」ニパー!

フロリス「そうだなぁ。そう言われちゃうと、私もそういう将来望みたくなるよ」フムフム・・・

浦上「うんうん。皆で幸せになろうヨ。それが一番だって」ゴクゴク・・・

ローラ「…………、」フーン・・・
938 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/01(水) 04:04:45.39 ID:5ghFwDjI0
ローラ「浦上、といったかしら。神裂のとこ(天草式)の」ジー・・・

浦上「ええ。まぁ偽名(コードネーム)ですけどネ」コクッ

ローラ「……そう」ジー・・・

フロリス「何ですかー? またイチャモンつける気?」ジトー・・・

浦上「フロリス、喧嘩腰にならないの」タラー・・・

ローラ「いや……幸せになれると良いわね、と思っただけ」ジー・・・

ルチア「え?」キョトン・・・

浦上「……主教様」ジー・・・

ローラ「分かってる。教皇(神裂)にすら秘密にしてる事にありけるものね」ゴクゴク・・・

ルチア・フロリス「「は?」」ポカーン・・・

浦上「……このプライベートの事だヨ」ニコニコッ

フロリス「あー、そゆこと」フムフム・・・

浦上「それより、フロリスは? 言い出しっぺが最後なんだから言い締め方して頂戴ヨ」ニヤリ・・・

フロリス「そ、そんな期待されてもなぁ」ポリポリ・・・

ルチア「少なくとも、私よりつまらない将来像じゃないでしょう」フフッ

フロリス「んな卑屈んなよ……まぁその、将来的に『魔術師』として励みたいなーって思ってるんだ」ポリポリ・・・

ルチア「魔術師として?」ポカーン・・・

フロリス「ああ。浦上には色々話してるけど……別に『魔人』やら『根源』目指すって訳じゃないが、自分なりに魔術を極めたい」コクッ

浦上「だからフロリス、こう見えて普段から文武両道真面目に勉強してますもんネー」フフッ

フロリス「こう見えてってのは余計だ……今の目標としては、せめてベイロープよりは強くなりたいって思ってるだけ」ジー・・・

ルチア「成程。殊勝な心掛けだと思いますよ。私が言うのも難ですが、目標があるのは指針が定め易い」コクッ

フロリス「うん、まぁそれだけなんだけど」アハハ・・・

浦上「あるぇ? ちゃんと最後まで話したらー? 折角、腹割って話そうって言ってるんだしルチアにも教えてあげなヨ」ニヤニヤ・・・

ルチア「え?」キョトン・・・

フロリス「おい、馬鹿……だって、さ」チラッ・・・

ローラ「んー? 私は気にしないでー」グデェ・・・

フロリス「……いや、気になりますって」ハァ・・・

浦上「フロリス、大丈夫だヨ。主教様に聞かれても多分デメリットは無いから」フフッ

フロリス「う、うーん……えっと、ね……他言無用だぞ? 絶対アニェーゼとかにも言うなよ」ポリポリ・・・

ルチア「先程も言いましたが、口は固い方です。安心して下さい」コクッ

フロリス「ん……一応、進学考えててさ……時計塔(魔術協会)に。勿論、結社の所属はしたままでね」ポリポリ・・・

ルチア「へぇ。それは何とも……しかしアソコは後見人が必要なのでは? それに未だ貴族階級の様な仕組みを取っているらしいですよ」ジー・・・

フロリス「うん。だから願望なんだけどね……私の家、別に魔術の名門家系じゃないから夢のまた夢よ。でも、勉強出来たら良いなって」ハハハ・・・

浦上「いやいや、結社の業績履歴送ってやればきっと実力認められるって。行けるんじゃない?」キラキラ・・・

フロリス「あはは。だと良いんだけど……とりあえず今は模索中。バイトして金溜めつつ、独力で魔術の勉強もしてるよ」ポリポリ・・・

ルチア「……見直しました。貴女がそこまで勤勉な人だったとは」ヘー・・・

フロリス「私は基本真面目ちゃんだって。遊びは遊び、仕事は仕事、夢は夢でしっかり区切れるの。出来る女でしょ」フフッ

浦上「自分で言うなー」ツンツンッ

フロリス「はっはっは。ま、リーダーには色々迷惑掛けてるからさ……そういう方面からバックアップしてあげたい訳よ」コクッ

浦上「フロリスの将来の為にもなるし、結社の骨組みも協会とパイプが出来て強くなる。理想的な将来像だネ」フフフッ
939 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/01(水) 05:12:11.13 ID:5ghFwDjI0
ローラ「へぇ……協会ねぇ」フーン・・・

フロリス「……何か文句あります? 英国教会と魔術協会の仲は良好でしょう」チラッ・・・

ローラ「いやいや、そういう問題じゃなくて……必要悪の教会(ウチ)で実戦経験積んで勉強した方が効率的にありけるでしょ」ジー・・・

フロリス「実戦は、ね。でも本格的な学術面やパイプを作るには協会がもってこいでしょう」コクッ

ローラ「ふふふ……『牛に乗って牛を探す(灯台下暗し)』とはまさにこの事になりけるのね」クスクス・・・

浦上「え?」キョトン・・・

ローラ「私、時計塔の特別講師で特別顧問にありけるの。アソコの内情は並の魔術師よりは詳しいわ」フフフ・・・

ルチア「……では、主教殿が推薦してあげては如何です。彼女の結社は嘱託とはいえ尽力してくれているでしょう」ジー・・・

ローラ「あんなところに行って、つまらない魔術師になりたもうくらいなら逆に落としてくれと頼みけるわよ」フーン・・・

フロリス「んなっ!?」ギョッ・・・

ローラ「それに、折角結社予備軍という身軽な立場なのに、態々それにウェイトを掛ける様な真似をしけるの?」ジー・・・

フロリス「……バックアップの無い組織は大変なんですよ」チッ・・・

ローラ「あら? 教会(ウチ)やキャーリサが居るじゃない」フフフ・・・

フロリス「アンタらの嘱託や第二王女の我儘聞くだけのバイトしてるだけじゃいつまでも三下結社予備軍止まりなんですよーだ」フンッ

ローラ「変な矛盾。行動理念が『英国の為』とありけるのに、英国の教会や王女の下には居たくないと宣う」ニヤニヤ・・・

フロリス「居たくない訳じゃない。ただ、結社として在り続ける以上は金と後ろ盾が必要なんだ」フンッ・・・

浦上「新たなる光(フロリスんとこ)は『愛国者』の集まりだけど、教会や王女の飼い犬って訳じゃないですから」コクッ

フロリス「嘱託扱いだけど、それが英国の為にならないって私らが判断したら、絶対手伝いませんよ」フンッ

ローラ「やれやれ。理念を持った傭兵程扱いが面倒な輩はあらざりけるものよ……何故飼い犬に甘んじないのか」ハァ・・・

フロリス「悪いけど、私は傘下論争をする気は無いですよ。方針を変える気はありませんから」サラッ・・・

ローラ「まったく……可愛くないわんこ。そっちの2人は?」グデェ・・・

ルチア「ウチの部隊は基本、隊長の方針次第なので。今は貴女達に借りがありますから境遇に甘んじてます。ただそれだけです」コクッ

浦上「然りですヨ。まぁまず有り得ませんが、女教皇様が主教補佐次席を離れるというのであれば私らも離れますけどネ」ニャハハ

ローラ「ふふふ……可愛くないけど、素直で宜しい。へこへこ媚び諂ってくる政治屋共よりは素敵にありけるの」クスクス・・・

フロリス「兎に角、実戦じゃなくもっと論理的に魔術を勉強したいんです。この望みを他人にとやかく言われたくない」キッパリ

ローラ「OKOK。応援はしないけど、頑張ってみなさい」フフフ・・・

フロリス「ったく、含みのある言い方しやがって」フンッ

浦上「あははは……えっと、とりあえずルチア。私らの話、アバウトだったけど参考なったカナ?」ジー・・・

ルチア「ええ……主教殿の話も、参考にさせてもらいますよ」コクッ

ローラ「殊勝な心掛けにあられるのよ。精進なさい、人形少女。何も修道女や魔術師だけが人生にあらざりけるわ」クスクス・・・

フロリス「まぁ……カタギに戻れって言われても難しいが、一理あるよ。もしこれから先やりたい事見っけたら乗り換えたって良いさ」コクッ

ルチア「生憎、私は修道女と魔術師以外の生き方を知らないので……ね」ジー・・・

浦上「ルチア……それも勉強していこうヨ。端っから諦めちゃ駄目だって、ネ」ポンッ・・・

ルチア「…………、」コクッ

ローラ「ふむふむ……やはり若者の『生きる力』を育てていくべきか……そうなると教育機関を……うんうん」ゴニョゴニョ・・・

フロリス「なーんかまた訳分かんない事考えだしたみたいだ」ジトー・・・

浦上「あははは……基本、面白半分で行動起すイメージあるから放っておこう。下手に関わると火傷しますヨ」ポリポリ・・・

フロリス「ああ。とりあえず何か呑もう。グラス空いちまったわ……またワインで良いか?」スッ・・・

ローラ「あ、白が呑みとうてよ。よろしくねー」ノ”

浦上・ルチア・フロリス(((まだ居座る気か……面倒臭い)))タラー・・・
940 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/02/01(水) 05:29:55.14 ID:5ghFwDjI0
はい、短いけど今日は此処まで。相変わらずローラの口調がめんどい・・・・・


次回のアンケート・・・・・主教から逃げる為の行動!


①下のホールの方へ逃げて、男と合流。

②ホール裏に居るオリアナに合流。

③フロリスの家(アパート)でお泊まり会。

④その他(したい事、行きたい場所を書いて下さい。 ※一応全年齢指定!)



それでは質問意見感想罵倒アンケート協力等など、宜しくお願いします。また次回! ノシ”

941 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/02/01(水) 08:49:10.40 ID:j4gcq2Zuo
disるわけじゃないけどなんか>>1は肉体関係云々とか関係なしに人を不幸にしそうな恋愛をしてそうで怖い

アンケは④→③で
④は女子寮の夜
女子寮のみんなはどんなふうに夜を過ごしているのか気になる
そのあとお泊まり会

無理ならお泊まり会だけでも
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/01(水) 14:14:51.07 ID:1FKcByXDO
乙! ①でのルチアの反応も見てみたいけど……
やっぱ③、女三人姦しくにゃんにゃんウフフわっふるわっふるお風呂とかベッドとか!
943 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/01(水) 17:52:03.91 ID:mCPCVfo10


③で 
 
946 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/02/10(金) 21:55:03.06 ID:+Y+SyD6Vo
生存報告ないから怖い
早く来てくれんかな―
947 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/02/11(土) 00:00:01.20 ID:Jl+Pe32H0
こんばんわ。お久しぶりです。色々立て込んでいて中々投下出来ませんでした、すいません。

今日はゆっくりですがボチボチ書きます。ちなみに、アンケは③でいきます!


>>944・・・命懸けの仕事というか『一点』で考えるなら確かに、敬謙で従順な修道女の方が良いでしょう。その点は主教も褒めています。
     ですがこれからの部隊の方向性、あくまで『長い目』で見た日常を含めた『在り方』を考える上では、人間味・俗っぽさも必要かと。


理屈っぽいSS書いといて今更ですが、少年少女達の『戦闘色の無い日々』を追い求める姿勢を大事にしていきたいと考えています。
だったらこんな屁理屈説明すんなし、というツッコミは勘弁してね♪


しかしまぁグダグダ長引くなぁ・・・・・でもとりあえず、ダラダラ投下しまーす!

948 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/02/11(土) 00:01:36.41 ID:jmlrFIMeo
久しぶりの投下ktkr!
949 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/11(土) 00:28:43.53 ID:Jl+Pe32H0
 ―――とある半休日、PM10:00、英国、ロンドン市街、時計塔付近、『U・C・C(アンダー・クロック・クラブ)』・・・・・



   ・・・♪~



ローラ「―――……だぁかぁらぁさぁ~……あん時にステイルが余計な事宣わなきゃ~……ぜーんぶ上手くいったと思いけるのぉ」グデェ・・・

フロリス「あーはいはい、そーですねー(面倒臭ぇ……泣き上戸の第二王女並に面倒臭ぇ)」ハァ・・・

ルチア「あははは……(正直、関わりたくない……もー帰りたいです)」タラー・・・

ローラ「ってぇ……むむむぅっ!!? 貴女達、ちゃんと聞きたもうておるの?」ジトー・・・

浦上「はいはい、聞いてますヨー……あ、フロリス! そろそろ時間じゃないカナ?」チラッ・・・コクッ

フロリス「え……あー! そうだね! そろそろ行かないと!」コクッ・・・

ローラ「むっ? 何処に?」グデェ・・・

浦上「すいません、主教様。私達、これから待ち合わせをしてるんですヨ」ポリポリ・・・

ローラ「待ち合わせぇ……男か!? 男を待たせたもうとるの!? カアアアァ!! これだから最近の若者は!!」ムキーッ!!

フロリス「違いますー! そんな合コン染みた事しませんよ。ルチアも一緒なんですから……この子にはまだ早いっての」ハァ・・・

ルチア「……まだも何も、今後も絶っっっ対に行きませんよ」ジトー・・・

浦上「まぁまぁ。その件についてはさておきで」アハハ・・・

ローラ「うー……不純異性交遊は宗教裁判になりけりよー。神裂にも言い付けてやるんだから」グダァ・・・

浦上「だからしませんって……兎に角、また機会があればお付き合いしますから。今日はこの辺で、ネ」ペコッ・・・

ローラ「はぁ……はいはい。絡み症のウザいオバさんに思われたくないから、私は寛容に見逃しけるのよ」フンッ・・・

浦上・ルチア・フロリス(((もう思ってますから)))アハハハ・・・

ローラ「とーりあえず、遅くなり過ぎない事。間違っても市警の連中に補導されたもうては駄目なりけるのよ」ビシッ

フロリス「分かってますって……それじゃ行こうか」クイッ・・・

ルチア「はい。では、お先に失礼します」スッ・・・

浦上「主教様。御機嫌よう」ペコッ

ローラ「……待った」ジー・・・

フロリス「まだ何か?」タラー・・・

ローラ「ん……ほぃ」ゴソゴソ・・・スッ・・・

浦上「え!? い、いや、一応プライベートで来てますから……お金は」タラー・・・

ルチア「自分達で払えます。そういう恵みは要りません」キッパリ・・・

ローラ「場を汚した謝金と、大人に付き合った権利になりけるの。少女共、受け取っておきなさい」フフッ・・・

フロリス「で、でも」ムゥ・・・

ローラ「でももテロも無い。同じビンの酒を呑んだら、上の者が支払う。これ、社会のルールにありけるわ」ニヤリ・・・

ルチア「主教ともあろう御方が、俗っぽい考えですね」フーン・・・

ローラ「何とでも。将来、貴女達が下の子のケツ持ちしてやりたもうて。主教様との、や・く・そ・く♪」ニコニコッ

フロリス「……では、ありがたく頂戴します」ペコッ

ローラ「善哉善哉☆」ノシ

ルチア「……ありがとうございます」ペコッ

浦上「あ、因みに……一応今日の事は女教皇様達には内緒で」アハハ・・・

ローラ「分かってる分かってる。気を付けて帰りたもうてね~」フフフッ

浦上「……おやすみなさい」テクテク・・・
950 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/11(土) 01:37:22.95 ID:Jl+Pe32H0
フロリス「んじゃ、とりあえず下のカウンターの分も払って行くか」テクテク・・・

ルチア「……ちゃんと支払うのですね。そのままツケにするのかと思ってました」フム・・・

フロリス「あのなぁ……私はレッサーみたいにガサツでセコいな女じゃねぇっての」ハァ・・・

浦上「ふふっ。まぁとりあえず下降りようネ―――」カツカツカツ・・・



エリザード「―――うぃ、待たせた……若い子相手にしてたみたいだけど、アレはアンタの部下かい? 如何みても未成年だったけど」チラッ・・・

ローラ「んー。そういう事にツッコむのは野暮ってモノなりけるのよ」クスクス・・・

エリザード「まぁそうだわな。魔術師に年齢なんて関係無いし」ハハハ

元帥閣下「…………、」ジトー・・・

ローラ「フィリス、そんな渋い顔しないで頂戴。魔術に興味が無い貴方でも、非常識なモノという事くらいは分かりけるでしょ?」チラッ・・・

元帥閣下「……子どもは子どもだ。唯でさえ我が国の未成年飲酒喫煙率は高いというのに、聖職者たる貴様がそれを見逃すとは」ハァ・・・

エリザード「世も末? 今に始まった事じゃないでしょ」クスクス・・・

元帥閣下「一国の女王もコレだ……困ったものだよ」ヤレヤレ・・・

ローラ「相っ変わらず細かい男。よくこの男の種からあの三人娘が産まれたもうたわね」ニヤニヤ・・・

エリザード「それはほら、私の卵の方が色々強かっただけの話で……あ、ごめんなさい、睨まないで」タラー・・・

元帥閣下「オマエらはオマエらで、相変わらず下品極まりない……騎士団長の苦悩が手に取るように分かる」ハァ・・・

エリザード「あははは……そ、そんな事より、さっきの子達の何が面白かったの?」チラッ・・・

ローラ「何って、別に。若い子と話をすればするほど自分が老いてないなぁって確認出来たもうてよ」ニヤリ・・・

エリザード「それだけだったらいつもステイル坊やと話してるじゃない。何か『色』があったんじゃないの?」ジー・・・

ローラ「色、ねぇ……まぁ魔術師にしては珍しく俗っぽく型に嵌まらない2人と、ガッチガチに敬虔なクリスチャン1人だったかな」コクッ

エリザード「その組み合わせってのも不思議だけど……それだけ?」フム・・・

ローラ「……一人はローマが作り出した狂信者。箍の外し方を知らない。外そうともしてない……でも徐々に自我を持ち始めてる」フンフン・・・

元帥閣下「……オマエも、物好きな女だ。態々敵の部隊を丸々捕虜後保護しているのだったか」ジー・・・

ローラ「実力主義にありけるの。そういう意味で、もう一人……協会(時計塔)と教会、両方に所属しようと考えてる嘱託魔術師の娘」クイッ

エリザード「は? オマエの下に居るのに態々協会の方にも顔を伸ばす意味は? 魔術師として大成したいのか?」キョトン・・・

ローラ「さぁ。でもある種の『学歴社会』と勘違いしてる節がありけるの……化けたら化けたで、いとおかしけるわ」ニヤニヤ・・・

エリザード「時計塔(あそこ)は指導者次第だからなぁ。間違って貴族派の教授講師に当たったらアウトじゃないか」フム・・・

元帥閣下「私からしてみれば、あの胡散臭い機関を一刻も早く英国外に追放したいのだがな……で、もう一人は?」ジー・・・

ローラ「あら? 意外とノリノリ……えっと、もう一人は……危険で、悲しい娘。幸せを望んでる憐れな咎子」コロコロ・・・

エリザード・元帥閣下「「は?」」キョトン・・・

ローラ「……天草式十字凄教。知りたもうて?」チラッ・・・

エリザード「あー、おっぱい聖人神裂の宗派だろ? 日本カトリックの総本山……えっと、アマクサって何処だっけ?」チラッ・・・

元帥閣下「ナガサキだ。日本西部、爆心地(グラウンド・ゼロ)の一つ……一番大きな教会は大浦天主堂、だったか?」ジー・・・

ローラ「ええ。あの子の出身、コードネームは『浦上』。神裂が大浦・長崎・日本の神子(みこ)なら、あの子は……浦上天主堂の巫女」ボソッ

エリザード・元帥閣下「「???」」ポカーン・・・

ローラ「『被爆のマリア像』と『天主堂(アンジェラス)の鐘楼』……14万と9000人の御霊……それだけなら、まだ良かった」ジー・・・

元帥閣下「私に魔術礼装云々の詳細は分からないが……まだ良かった? 素人目から聞いても、大分悲惨だがまだ何か?」フム・・・

ローラ「魔術師の中に、目の当たりにした現象を留め様とする輩が居たまうの……伝承保菌者(ゴッズホルダー)、知りたもうて?」ボー・・・

エリザード「宝具の伝承者だろ。いや、でも日本のクリスチャンに? 神道(シントー)じゃなく? というかあの子が?」ポカーン・・・

ローラ「アレを宝具と呼びたもうて良いのか分からない。伝統・宗教的なモノでも無いわ。でも、あの子に内包された『アレ』は―――――」
951 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/11(土) 02:16:07.12 ID:Jl+Pe32H0

  ・・・♪~


浦上「―――へっくちんっ!!」ブルッ・・・

ルチア「風邪ですか?」チラッ・・・

浦上「いや、うーん……誰か噂してる?」ムゥ・・・

フロリス「ははは、予想付くわ。きっと、アンタの弟くんよ」フフッ

浦上「うーん、想像付くネ。陰口とかじゃないけど、常にグチグチ言ってるから」アハハ

ルチア「……ああいう男のくせに理屈っぽい野郎は、嫌いです」フンッ

フロリス「ありゃりゃ。ざっくり言うねぇ……やっぱアニェーゼとアンジェレネを取られた妬みかい?」ニヤニヤ・・・

ルチア「と、取られてません! それに妬みでも無い! からかわないで下さいよ」ジトー・・・

フロリス「はいはい、そーですねー。あ、でもさぁ。実際真面目に話してみれば馬合うんじゃない? ルチアも知的派だし」ニヤニヤ・・・

ルチア「…………、」ウワァ・・・

フロリス「何その咋(あからさま)に嫌そうな顔……ありゃりゃ、もう完璧生理的に無理なんだな」アハハ・・・

浦上「まぁまぁ。とりあえず、次如何する?」チラッ・・・

フロリス「ん? 折角だから男呼んでみようかと思ってたけど」チラッ・・・

ルチア「なっ!? さっきと言ってる事が違いますよ!」キッ・・・

フロリス「いや、あれは主教の前だから適当に言い訳しただけで……実際はこういう経験もさせておこうかなぁって思ってたわ」ポリポリ・・・

ルチア「嫌です」キッパリ・・・

フロリス「うぇえ……ツマンネ」ジトー・・・

浦上「フロリス。確かにいきなり過ぎるヨ……この件についてはまた日を改めて、ネ」コクッ

ルチア「日を改めたって合コンなんてしません」ムンッ

浦上「ルチアも、そんなにツンケンしないの。兎に角今日は帰りましょ」チラッ・・・

フロリス「はいはい……じゃあ店出っか」テクテク・・・

ルチア「……はぁ」テクテク・・・


  ガヤガヤ・・・ざわざわ・・・・・


ルチア「―――しかし、この階段の先があのアパートのバスルームに繋がってると考えると……難ですね」ジー・・・

浦上「ルチア。そういうのツッコんじゃ駄目だヨ」アハハ・・・

フロリス「まぁ建築家は薬キめながら此処の設計図描いてたとは思うけどな……って、上から誰か来るぞ」ジー・・・

ルチア「客ですか……一人二人で見れば気になりませんが、この狭い階段を行き来して、あの弩デカいフロアに人がギュウギュウとは」ムゥ・・・

浦上「確かに広い通路か階段作って欲しいけど……って、だからそれは言わない約束だってば」タラー・・・

フロリス「……ん? あれって?」ジー・・・

浦上・ルチア「「ん」」チラッ・・・


  カツカツカツ・・・・・


オルソラ「―――……あら」ピタッ・・・

浦上・フロリス「「あ」」ピタッ・・・

ルチア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え」ギョッ・・・

オリアナ「んー?」ジー・・・

一同『…………、』ピタッ・・・
952 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/11(土) 03:06:43.35 ID:Jl+Pe32H0
ルチア「し、シスター・オルソラ……こ、これは、その」アタフタ・・・

オルソラ「……今お帰りでございますか?」チラッ・・・

フロリス「ああ、今日は早めに上がる。ルチアも居るしね」クイッ

オルソラ「あらら、残念。折角一緒に呑めるのかと期待したのに」フフッ

ルチア「え」タラー・・・

浦上「あれ? オリアナさん、下に居たんじゃないんですか?」ポカーン・・・

オリアナ「さっきまで居たわよ。オルソラがこっち来るっていうから、態々お姉さんが抜けて迎えに来たのよ」チラッ・・・

オルソラ「何とも律義にありがたい事でございますけど、私も大人。一人で来れるのに」ムゥ・・・

オリアナ「アンタ一人でこの店訪問させると毎回騒ぎ起すでしょ? 少しは自重しないさいっての」ハァ・・・

ルチア「さ、騒ぎ!? オルソラが?!」ギョッ・・・

オリアナ「そうなのよ。オルソラが何か仕出かす訳じゃないんだけど、知らない内に何人もの男達にナンパされてて喧嘩の原因に」ジトー・・・

フロリス「あははは。オルソラは断らないからなぁ」クスクスッ

オルソラ「だって、殿方の御誘いでございますもの。女性としてはお酌くらい一緒にするのが礼儀でございますよ」フフッ

ルチア「」タラー・・・

浦上「あ、ちなみにオリアナさん。今日は踊らないんですか? オリアナさん踊るんだったらもうちょっと見て行こうカナ」フフッ

オリアナ「今日はお姉さんの『箱番日』じゃないわよ。あ、でも教え子達がポール(ダンス)するわ。見てく?」ニヤリ・・・

フロリス「うーん……ルチアっち。もうちょい見てっても大丈夫か?」チラッ・・・

ルチア「」チーン・・・

浦上「……あれ? 固まってるヨ。おーい、ルチアー」ツンツン・・・

ルチア「                          あ                え、あ、はい?」フルフル・・・

オリアナ「……大丈夫? というか、珍しい顔が居るとは思ったけど……言葉通り場違いの気に当てられたんじゃないの?」ジー・・・

フロリス「そう言わないでくださいよ、姐御。私らはルチアっちの社会勉強させてたのさ」ハハハ

オルソラ「ふふふ。ああ、素晴らしき友情青春かな、でございますね」ニコニコッ

ルチア「い、いやいやいやいや……色々オカシイデス」アタフタ・・・

浦上「あールチア。一応、さっき言ったじゃん。オルソラさんも偶に此処来るって」ポリポリ・・・

オルソラ「ええ。私はこう見えてお酒やらお喋りやら、賑やかな雰囲気は大好きなのでございますよ。シスター・ルチア」クスクスッ

ルチア「そ、そこじゃない! そこじゃなくて……何故、怒らないのですか」ジー・・・

オルソラ・オリアナ「「……は?」」キョトン・・・

フロリス「ちょ、る、ルチア?!」タラー・・・

ルチア「私はシスターで、未成年なのに夜遊びをしていたのですよ。寮の門限もとっくに過ぎてる」ジー・・・

浦上「ルチア……えっと、二人ともすいません。今夜はこのくらいで」タラー・・・

ルチア「というか、同じシスターたる貴女まで……プライベートでこの様な場所に!」ムッ・・・

フロリス「ルチア、止めろよ……良いから行くぞ」アタフタ・・・

オルソラ「んー……何となく、仰りたい事は分かるのでございます……要は怒って欲しいと? ルチアってば、まぞひずむ?」ジー・・・

ルチア「ふざけないでください……見えない範囲を黙認するならまだしも、実際発見しておいてそれを咎めない大人って如何なんですか」キッ・・・

オリアナ「やれやれ。小難しい事を一々グダグダと……まぁルチア嬢の性格からするとそうなるのかもねぇ」ハァ・・・

オルソラ「ふぅ……シスター……いえ、ルチア。こういうのを、理屈で考えてはいけないのでございますよ。疲れるだけです」ジー・・・

ルチア「っ」ギリッ・・・

浦上「る、ルチア、行くヨ」クイッ・・・

フロリス「ったく……何でこうなるかなぁもぅ」グデェ・・・
953 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/11(土) 03:59:45.12 ID:Jl+Pe32H0
オリアナ「お固いヤツだとは思ってたけど……いや、融通が聞かないのかしら」ヤレヤレ・・・

フロリス「ぶっちゃけ姐御とは真逆の人間ですからね」ボソッ

ルチア「……何とでも言えばいい。だけど、私は納得いかない。子どもを叱るのは大人の義務でしょう」ジー・・・

オリアナ「アンタねぇ……これだから灰色の青春送ってきたガキは面倒臭い」ジトー・・・

オルソラ「オリアナ、少々静かに。ではルチア……一つお説教を。今、貴女はプライベートで此処に居るのでございましょう」ジー・・・

ルチア「……はい」コクッ

ルチア「ええ……ですが、門限を破り、あまつさえ未成年の分際で夜遊びをしていました」コクッ

オルソラ「今此処で懺悔は聞きたく無いのでございます。それより、私に対しても個人(プライベート)として向き合って下さい」メッ

ルチア「……はぁ」ジー・・・

オルソラ「ルチア……賢しいフリをしないで欲しいのでございますよ」ジー・・・

ルチア「は?」キョトン・・・

オルソラ「何を偉そうに、規則を破ったから自分を叱れなどと。子どもの言う事ではございません」ハァ・・・

ルチア「っ」ピクッ・・・

オルソラ「そのくせ、こう言われれば青筋を立てる。子供扱いして、と腹立っているのでございましょう? なんて、矛盾」ジトー・・・

浦上「お、オルソラさん」タラー・・・

オルソラ「大人の条件の一つとして『寛容さ』というモノがあると、私は考えるのでございます……貴女にはそれがない」チラッ・・・

ルチア「…………、」グッ・・・

オルソラ「聖職者だから? 魔術師だから? 申し訳無いのでございますが、神の下では皆人間風情(平等)でございますよ」スッ・・・

オリアナ「要は、人間だったら俗っぽくてOKって事。それともお嬢さんは神様か天使様にでもなりたい訳かしら」ジー・・・

ルチア「そ、そんなおこがましい事、考える訳が無い」フルフル・・・

オルソラ「だったら、人でありなさい。貴女はもう駒じゃない。自分の考えを持って生きるべきでございましょう」コクッ

ルチア「…………、」グッ・・・

オルソラ「少なくとも、貴女の隊長さん……いえ、妹分達は自分の『人生』を探そうとしているのでございますよ。貴女と違って、ね」ヤレヤレ・・・

オルソラ「駒で居る方が楽なのは分かる。だから強制は出来ないけど……今は規則や聖書よりも大事にすべき事があるんじゃなくて?」チラッ・・・

浦上・フロリス「「…………、」」ジー・・・

ルチア「…………、」ムゥ・・・

オルソラ「まずは親しい者から人間らしさ……いえ、人間臭さを学ぶべきでございます。それがルチアの為となるでしょう」フフッ

ルチア「…………、」ジー・・・

オリアナ「やれやれ。理解はしても納得はしたくない、と。態々自分を苦しめる子ねぇ。この先辛いわよ」ハァ・・・

ルチア「……もう、何が正しいのか分かりません。悪い事が正しい? 規律が悪い事?」ジー・・・

浦上「ルチア……深く考え過ぎだヨ。もう帰って休もう」スッ・・・

ルチア「……はい」ショボン・・・

オルソラ「あらら……少々苛め過ぎたのでございます。申し訳ございません、ルチア……でも間違った事は言ってませんからね」ペコッ

ルチア「…………、」ジー・・・

オルソラ「あ、そうだ。言い忘れていたのでございますけど……朝帰りだと思ってましたので、寮の鍵は閉めたのでございますよ」サラッ・・・

ルチア「……へ」ピタッ・・・

オルソラ「明日の朝5時までは飽きませんよ。という訳で、後は宜しくお願いするのでございます。浦上、フロリス」ニヤリ・・・

ルチア「」ボーン・・・

浦上・フロリス「「あ、あはははは……、」」タラー・・・

オリアナ「……アンタもやる事エゲツないわね」タラー・・・
954 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/11(土) 05:39:00.53 ID:Jl+Pe32H0
ルチア「はぁ……何かもう……如何にでもなれ」ドヨーン・・・

浦上「あ、ルチアが壊れた」ジー・・・

フロリス「よしっ! そんじゃもう一軒、お店変えて呑み直しか! 誰呼ぼっかなぁ」ニヤリ・・・

ルチア「も、もう勘弁して下さい……あぁでも帰る場所が無い……久しぶりに野宿か」トボトボ・・・

浦上「ダイジョブダイジョブ。そうだ! 今日はフロリスん家でお泊まり会って事で! 呑むなら宅呑みネ」ニヤリ・・・

フロリス「そうそう大丈b……うぇ!? う、ウチ!?」ギョッ・・・

浦上「うん。駄目?」ジー・・・

フロリス「い、いやいやいや……何でウラっちの家じゃないの? おかしいっしょ!」アタフタ・・・

浦上「私、天草の同僚とルームシェアしてるし。ドタドタ帰ったら迷惑だもん。同じアパート内に居る同僚にも気付かれるしネ」キッパリ・・・

フロリス「い、で、でもさぁ……マジで?」タラー・・・

浦上「フロリス、アパートで一人暮らしでしょ。しかも周りの住人の顔知らないって言ってたじゃん」ニヤニヤ・・・

フロリス「ぐっ……う、ぃ……る、ルチアっちは、遠慮しちゃうよなぁ」チラッ・・・

ルチア「寝れるなら狭かろうが汚かろうが構いません。どうせ宛てないですし飲み屋でオールするくらいなら貴女の家の方が安心ですね」サラッ・・・

浦上「という訳で、目的地決定! ささっ、行きましょ」フフーン♪

フロリス「い”っ……へ、部屋入る前に、ちょっとだけ、待っててくれよ」ハラハラ・・・

ルチア「そんなに汚いのですか?」ジー・・・

浦上「違うヨ、ルチア……見られちゃ拙いモノとかあるんじゃないカナ? というか今現在、男上がり込んでるとか」フフフ・・・

ルチア「…………、」ジトー・・・

フロリス「な、無ぇよ! 私は自分家に男泊めないっつの! ただ、ちょっと……あーもう! 兎に角、泊める条件だ! 良いな!?」ムググ・・・

浦上「はーい」ニヤニヤ・・・

ルチア「……我儘は言いませんよ。しかしそこまで隠されると、奈何せん興味が沸いてしまいますね」フフッ・・・

フロリス「はぁ……あんまりだわ―――」トボトボ・・・


 カツカツカツ・・・・・


オリアナ「―――……随分と、辛く当たるじゃない。珍しいわね」チラッ・・・テクテク・・・

オルソラ「ルチア(あの子)に対して怒ろうとする人間が居ませんから……誰かが叱らないと」コクッ・・・

オリアナ「悪い事してないのに叱られる、ねぇ……ルチア嬢、相当参ってるんじゃないかしら?」フフッ

オルソラ「そうでなくては困るのでございますよ。あのままでは、駒である事を『選択』する人生を歩んでしまうのでございます」ジー・・・

オリアナ「選択? 駒を? 何それ」テクテク・・・

オルソラ「あの子は俗っぽい生き方も理解出来ています。ただその生き方を侮蔑している。堕落だ、快楽主義だ、退廃だと吐き捨ててね」コクッ

オリアナ「まぁそれがいつものルチアちゃんね……でも、理解してる? お姉さんにはそう見えないけど」フム・・・

オルソラ「あの子は賢いから、体験しなくても書物などの情報だけで娯楽や風俗を理解してしまうのでございます」ハァ・・・

オリアナ「んー、でもそれって所詮理解した『つもり』じゃないのかしら? さっきの見る限り、分かってなかった様に思えるけど」チラッ・・・

オルソラ「分かった上で、納得していないのでございます。意固地にも、幼少時より植え付けられた強迫観念……禁欲主義によって」ムゥ・・・

オリアナ「植え付けられたっていうより、変な解釈したんじゃないの? 流石のローマも禁欲主義なんて強制しないでしょうに」タラー・・・

オルソラ「何にせよ、自分を律する事が美徳であり、それが全てと解釈している時点で個人的幸福に制限を掛けているでのございます」ハァ・・・

オリアナ「そんなの、見過ごしちゃえば……冗談よ。睨まないで頂戴。オルソラの考え方は理解してるつもり」ポリポリ・・・

オルソラ「例えルチアであっても、せめて未成年の内は『子ども』として生活して貰いたいのでございます。甚だお節介でしょうけど、ね」ジー・・・

オリアナ「折角自由になったのだから機会を捨てるな、って事ね……良いんじゃないかしら? 機会の『平等』を教える事は大事よ」フフフ・・・

オルソラ「ええ、歳相応人並みの自由を。シスターだって人間でございますもの。願わくば、あの子にも少女らしい青春時代を……ね――――」
955 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/11(土) 05:45:27.85 ID:Jl+Pe32H0
短いけど、一旦切ります。多分、今夜また続き書くつもりです……次回で終わるかな。

<今後の方針について!>
・リアルが忙しいので、次スレについては未定です。需要があればトローリトロリ書くかもしれませんが……とりあえず未定です。

・余談ですが親戚が、単発で久しぶりに『アフター』モノ書くかもって言ってました。もしかして最後にアンケ協力お願いするかも。

以上、ではまた次回! ノシ”
956 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/11(土) 09:35:54.71 ID:pnTNUVKz0
957 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/12(日) 23:08:25.05 ID:R6aQdqHu0
乙です
958 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/02/17(金) 23:07:58.16 ID:rk2d16fh0
こんばんわ。久しぶりにボチボチ書きます。

959 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/17(金) 23:12:07.96 ID:bWg6jPuZo
まだかなと書き込もうとしたら来てたww
960 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/18(土) 00:05:36.95 ID:rg0oU/F/0
 ―――とある半休日、PM10:30、英国、ロンドン市街、ランベス周辺・・・・・



   パタパタ・・・しーん・・・・・



ルチア「―――……はぁ」テクテク・・・

浦上「んー? どしたの?」チラッ・・・

フロリス「まーださっきの事気にしてんのかしら? この頭でっかちん」テクテク・・・

ルチア「……別に」ムスー・・・

浦上「にゃははは。ま、ルチアの事を子供扱いする人ってのも珍しいからネ」フフッ

ルチア「子供扱いというか、何というか……しかし、修道女にあるまじき考えだと思いますよ」ムンッ

フロリス「はいはい、シスターシスター。でもさぁ、ぶっちゃけ禁欲が過ぎる人間ってのも胡散臭いと思うわよ?」チラッ

ルチア「如何思われようが構いませんよ。『私の中』にある主の教えが全てです」キッパリ・・・

フロリス「ったく……大概、自己中かもしれないわね」ヤレヤレ・・・

浦上「ある種の精神的超人かもネ。厄介であると同時に、美徳だヨ」フフッ

ルチア「……それより、フロリス。貴女の家は何処なのですか? もう橋を渡ってランベスの方まで来ましたよ」ジー・・・

フロリス「口頭説明どうも。私ん家はグリーンランドドッグの方さ。もうちょい歩くよ」クイッ

ルチア「また中途半端な所に家を置いてますね……因みに、一人暮らしを?」フム・・・

フロリス「ええ。再開発地区の辺りだから外装も新しくなった綺麗なアパートよ。そこまで広くは無いけど、何とか三人は寝れる」ニヤリッ

ルチア「ふむ……別に、広い狭いは気にしませんよ」コクッ

浦上「そんじゃー宿泊費は?」フフッ

フロリス「宿泊費? 45£(約5,500円)のところ、40£にまけてやるよ」ヒヒッ

ルチア「……がめつい」ジトー・・・

フロリス「ははは。冗談だって。とりあえず部屋入る前に片付けだけさせてくれ。それが条件だ」クイッ

浦上「むむむっ。ルチア警部。ホシは家宅捜索が入る前にブツを隠す気ですヨ」ヒソヒソッ

ルチア「…………、」ジトー・・・

フロリス「べ、別に見られちゃ拙いモノってのは無いんだけど! ただほら! 淑女の嗜みっつーの!? それだよ、それ!!」アタフタ・・・

ルチア「フロリスの口から『淑女(レディ)』などという言葉が出るとは……やはり何かあるんでしょうね」タラー・・・

フロリス「無ぇよ! 変な勘繰りすんな!」ムガー!

浦上「はいはい、生温かい目で見守る準備しときますネー」ニヤニヤ・・・

フロリス「ぐっ……この女郎」ムギギッ・・・

ルチア「ふふっ……ところで、フロリス。少々尋ねてもよろしいですか」ジー・・・

フロリス「あ? PCは使わせないぞ。履歴とか調べられんのは流石に嫌だからな」ジトー・・・

ルチア「んな真似しないっつのボケ……ではなく、アパートの家賃は自分で?」チラッ

フロリス「当たり前じゃん。何でそんな事聞くのよ?」フムッ?

ルチア「いえ、その……もしかして親が出してるのかなぁと」ポリポリ・・・

フロリス「んな訳あるかっつの。親の反対押し切って一人暮らししてる以上は自分で生活費やりくりしてますよーだ」ヘーンッ

ルチア「……ほぉ」キョトン・・・

浦上「ふふっ。案外、フロリスはそゆとこ真面目だヨ。家出少女っぽいのは否定しないけどサ」クスクス・・・

フロリス「家出じゃないし、勘当でもねぇよ。一人暮らし社会勉強だろっつって親黙らせたんだ。それに……仕事もし易いしね」フンッ

ルチア「…………、」フーン・・・
961 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/18(土) 00:47:07.23 ID:rg0oU/F/0

  数十分後・・・・・


フロリス「―――あいよ。到着」クイッ

ルチア「……此処が、立派?」タラー・・・

フロリス「学生の一人暮らしって考えれば立派なモンだろ。ルチアっち、高望みはらしくないわ。贅沢病?」ジトー・・・

ルチア「いえ、ただその……普通ですね」ジー・・・

フロリス「オマエんとこ(ランベス女子寮)が立派なんだっつの。てか公務員(魔術師)の社宅と比べんなし」フンッ

浦上「まぁまぁ。乏してる訳じゃないんだから。フロリスが大豪邸かの如く期待させる様な言い方したのが悪い」アハハ・・・

フロリス「むぅ……ま、良いや。こっちだ」テクテク・・・


  わおーん・・・・・


フロリス「……さて、ちょいと待ってろよ。5分で片付ける」ガチャッ・・・バタンッ

浦上「そんなに焦らなくても良いのに……マジで見られるとヤバい物とか置いてたのカナ」ニャハハ・・・

ルチア「…………、」ハァ・・・

浦上「それにしても、酔い覚めちゃったネ。ルチアは?」チラッ

ルチア「元々酔ってませんから」サラッ

浦上「あははは。お酒強いんだネー。ところで、誰かん家にお泊まりするのは初めてなんでしょ?」ジー・・・

ルチア「ええ。アパートに泊まるのも初めてですね。任務を除けば、今まで寮やら宿舎が殆どでしたから」コクッ

浦上「ローマに居た頃も?」キョトン・・・

ルチア「何度か引っ越しはしましたけど、基本全寮制です」ジー・・・

浦上「引っ越し? 寮なのに?」ポカーン・・・

ルチア「……色々あったんです」ボソッ

浦上「んー、そこまで言っといて言わないのは卑怯だなー」ツンツン・・・

ルチア「……詮索屋は嫌われますよ」フンッ

浦上「隠し事ばっかする子も嫌われるヨ」フフッ

ルチア「…………、」ハァ・・・

浦上「じゃあ当ててみようか……純粋に、子ども用ベットとかじゃ寝られなくなったとか」ピンッ

ルチア「それは、当たりです。流石に10にも満たない歳の頃とは体格も変わりますからね」コクッ

浦上「あとは……男の子と別部屋にされた」ニヤッ

ルチア「それについては、初めから別個でしたよ。孤児として拾われてくる子どもは男女共に居ましたが、別々に育てられましたから」コクッ

浦上「へぇ……あとは……分かったけど、言わないでおこう」ジー・・・

ルチア「え」キョトン・・・

浦上「アニェーゼが言ってた事、思いだしたんだヨ……虐待とかあったんでしょ?」チラッ

ルチア「あの子も余計な事をベラベラと……まぁ、馬鹿な司教やら聖職者は居ますからね」ジー・・・

浦上「ローマ内部の虐待事情は酷いって聞くからネ」フム・・・

ルチア「聞いているなら知っているでしょうけど、部隊の子の数名も被害者です……その度、私がその子と部屋を変えたり変わったり」ハァ・・・

浦上「え!? わ、態々ルチアが?!」ギョッ・・・

ルチア「私は年長者ですから……無論、虐待の証拠を取る為に部屋の入れ換わりをしたまでです。私が司教に犯された事はありませんよ」フフッ

浦上「……怖くなかったの?」ジー・・・

ルチア「怖いに決まってるでしょう。だけど、年下の妹達が泣いているのを黙って見過ごせませんから」キッパリ・・・
962 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/18(土) 01:09:42.06 ID:rg0oU/F/0
浦上「おー……っべー。惚れたヨ」キラキラ・・・

ルチア「馬鹿な事言わないでください。年長者として当然の事をしたまでです」ハァ・・・

浦上「いやいや、ルチアは強い娘だネ。私感動しちゃったヨ」グッ・・・

ルチア「ったく……『拠り所』を壊されたくなかっただけですから。ただそれだけの事」ポリポリ・・・

浦上「ふむふむ。部隊が『拠り所』かぁ……いや、大事な家族カナ」フフッ

ルチア「ええ……私には、そこしかありませんから」ジー・・・

浦上「……ありゃりゃ」フゥ・・・

ルチア「それにしても、フロリス」チラッ・・・

浦上「あ、うん。ちょっと遅いかも。インターホン鳴らしてみる」ピンポーン・・・


フロリス『―――……て! ちょい、まだだ! あとちょっとだけ!』バタバタ・・・

浦上「あー、手伝うヨ。見られても気にしないならネ」ハァ・・・

フロリス『気にする! 超気にするから待ってくれ! あと3分、いや1分半で良い!』アタフタ・・・


浦上「……だってさ」ヤレヤレ・・・

ルチア「仕方ありませんね」フフッ


 わんわんおーん・・・・・


フロリス「―――……お待たせ」ガチャッ・・・

浦上「ホントに大丈夫? 使用済みのコンドームとか転がってたらルチアに殺されるヨ。あと『玩具』とかも」チラッ

フロリス「だーから、この家に男は上げないって言ってんだろ! あとマス掻くのに玩具なんぞ使わんわ!」ムガー!

ルチア「大声でそういう事ベラベラ喋んなこの淫売娘共! 見つからなくても殺してやろうか?」ギロッ・・・

浦上「にゃはは。そうカッカしないの。さ、お邪魔しよー」テクテク・・・

フロリス「はいはい、狭い処だがどーぞ」クイッ

ルチア「……ハァ」ヤレヤレ・・・


 しーん・・・・・


浦上「……え? 特に何も無いじゃん」キョトン・・・

フロリス「ま、まぁな」アハハ・・・

ルチア「……クローゼットがパンパンなのは何故でしょうか? とは、ツッコみませんよ」チラッ

フロリス「い、言うなよ! と、兎に角ベッドに2人。ソファに1人寝れる。OKだろ」ムンッ

浦上「はいはい、OKでーす……ところでベッドの下がゴチャゴチャしてるのは何で?」ジー・・・

フロリス「み、見るな! 別に変なモンは無いけど、とりあえず汚いから見るな!」アタフタ・・・

浦上「うふふふっ……フロリスがシャワー浴びてる最中がチャンスだネ」ニヤニヤ・・・

フロリス「ぐっ……泥棒みたいな真似を」タラー・・・

浦上「あはっ。冗談だヨ。さて……如何する? 呑み直す?」チラッ

ルチア「……まだ呑む気ですか?」ジトー・・・

浦上「あらら。ルチアがその気じゃないみたい」フゥ・・・

フロリス「まぁ買い置きも少ないし、ジュースと菓子で良いんじゃね。その前にシャワーか?」チラッ

浦上「そだネ。あ、その前に寝巻貸して貰える?」ポリポリ・・・

フロリス「はいはい、2人分な……あ! 折角だし、ルチアっちに……ふふふっ」ニヤニヤ・・・
963 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/18(土) 01:30:37.31 ID:rg0oU/F/0

 にゃーん・・・・・


フロリス「―――……っと、これとこれで良いか」ドサッ

ルチア「……寝巻やらジュースやらお菓子やら……一気にアンジェレネの部屋の様になりました」ハァ・・・

フロリス「も、文句言うなよ。普段は誰も見ない部屋なんだしさ」ムゥ・・・

浦上「分かる分かる。人に見られない生活してると雑になっちゃうよネ」ニャハハ・・・

ルチア「まったく、生活習慣病になりますよ」ヤレヤレ・・・

フロリス「大丈夫大丈夫。食生活と運動には気ぃ使ってるからな」ムンッ

ルチア「はいはい……ところで、この音は?」チラッ

フロリス「え? 風呂場からだな……あれ?」キョトン・・・

浦上「ああ、ごめんごめん。おトイレ行ってきたついでにお風呂沸かしてきた」フフッ

フロリス「おま、人ん家で勝手な真似を」タラー・・・

浦上「まぁまぁ。今度何か驕るから」ニヤニヤ・・・

フロリス(……何か考えアリ、と)フム・・・

ルチア「ふむ。神裂といい貴女といい、日本人は湯船(バス)に入るのが好きですね。流石温泉(スパ)郷出身者」ジー・・・

浦上「スパじゃないけど、お風呂が嫌いな日本人は居ませんヨ。さて……それより」チラッ

ルチア・フロリス「「ん?」」キョトン・・・

浦上「順番、如何する?」クイッ

ルチア「……私は最後で構いませんよ。泊めてもらってる身分ですし」ポリポリ・・・

フロリス「いやいや、私こそホストなのに客人より先に入る訳にゃいかんて。つーか風呂沸かしてんなら普通ウラっち最初じゃね?」ジー・・・

浦上「……日本人ダカラ謙遜シトキマス」フフッ

フロリス「何だそりゃ……まぁしゃーない。ジャンケンだ」スッ・・・

浦上・ルチア「「ん」」コクッ・・・

フロリス「せーのっ……―――」


①別個にお風呂!

②三人でシャワー!

③三人でバスタブ!

      >>965

964 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/18(土) 03:46:49.39 ID:QUiUZHWio
1?
965 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/02/18(土) 04:24:25.64 ID:gwngATOAO
1 
 
969 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 16:42:03.06 ID:eX1hS7A90
フロリス「―――ほいっ」パー

ルチア「んっ」パー

浦上「よっと……あらら。ねぇ、こういうのって勝った人の順から入るもんなんじゃ」グー・・・ポリポリ・・・

フロリス「言い訳がましいわよ。ウラっち一番な。てか風呂(バス)沸かしてたんだし、普通に考えりゃオマエからだろ」ビシッ

浦上「うーん、仕方ないネ……次は?」チラッ

フロリス「……ジャンケンっ」バッ

ルチア「はいっ」チョキッ

フロリス「うぃっ……うわっ。まぁしゃーないか」パー

ルチア「お気になさらず。私は最後で結構ですから」コクッ

浦上「何かゴメンネ。あ、フロリス。寝巻きは? あとタオルとか」チラッ

フロリス「タオルは洗濯機の上の棚にあるヤツ適当に使って。使い捨てのハブラシもそこにあるよ。寝巻きは準備しとくから」コクッ

浦上「はいはい。それじゃあ行ってきまーす」テクテク・・・

ルチア「あ……そういえば、換えの下着が」ピタッ・・・

フロリス「一晩くらい我慢なさいよ」サラッ

ルチア「……はぁ」ポリポリ・・・


 にゃーん・・・・・


ルチア「―――ふむ」ソワソワ・・・

フロリス「ん? どったの?」チラッ

ルチア「え、あ、いや……その」モジモジ・・・

フロリス「へ?」キョトン・・・

ルチア「…………、」ポリポリ・・・

フロリス「何だよ。ハッキリ言えって」ムゥ・・・

ルチア「……いえ、単に落ち着かないというか、何といいますか」タラー・・・

フロリス「あー、なるほど。ルチアっちって外泊で緊張するタイプっしょ」ハハハ

ルチア「いや、任務の時はそんな事無いのですが……どうも」モジモジ・・・

フロリス「ふむふむ……まぁある意味『初夜(お泊まり会初体験)』だもんねぇ」ニヤニヤ・・・

ルチア「そ、そういう言い方しないでください!」カアアァ///

フロリス「はっはっはっ! まぁでもそりゃ仕方ないさ。誰だってそういうのは緊張するって」フフッ

ルチア「……何とも」ペコッ

フロリス「でも、トイレ行きたいとかそんなんじゃなくて良かった。ま、それならそれでも良いけどね」ニヤリ・・・

ルチア「その程度なら浦上がシャワー終えるまで我慢出来ますよ。子どもじゃあるまいに」ムゥ・・・

フロリス「はいはい。しかし、ねぇ……ふむ」ジー・・・

ルチア「……何ですか」キョトン・・・

フロリス「いやぁ……ルチアっち、やっぱ純粋に眺める分には可愛いよなぁ」ハハハ

ルチア「んなぁ!?」ギョッ・・・///

フロリス「人形みたいにチョコンと座って。あといつもは凛々しいけど、今は普段と違ってモジモジしてる」ニヤニヤ・・・

ルチア「ヴぁ、馬鹿な事言わないで下さい!」ムググ・・・

フロリス「褒めてんのよ。素直に受け取りなさい」クスクス・・・

ルチア「……ったく」ムゥ・・・///
970 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 17:08:44.26 ID:eX1hS7A90

 わおーん・・・・・


浦上「―――ふぅ。お先しましたー。次どーぞ」テクテク・・・

フロリス「ん? そんじゃ先失礼するよ」スタッ・・・テクテク・・・

ルチア「ええ、遠慮なさらずに」コクッ

フロリス「あ、ウラっち。好きに冷蔵庫開けて良いからな。ルチアっちも遠慮すんなよ」クイッ

浦上「あいあいまむ」b"

ルチア「ありがとう」ペコッ

浦上「そんじゃー……オレンジで良いや。ルチアは?」チラッ・・・ガチャッ・・・

ルチア「同じのを……それより、浦上」ジー・・・

浦上「んー? 何々?」バタンッ

ルチア「……何故、下着姿のままなのですか?」ジトー・・・

浦上「え? うーん……へ?」ポカーン・・・

ルチア「いや、『何言ってんの?』みたいな顔されても。こっちがしたいくらいですって」タラー・・・

浦上「だって男相手じゃないし、知らない仲でも無いし……気になるの? あ、はい、コップ」コトッ

ルチア「どうも……気になる、というより女性として如何なものかと」フム・・・

浦上「別に男性の前って訳じゃないんだからサ。それとも、何かい? ルチア、やっぱ『そっちの気』あるとかぁ?」ニヤニヤ・・・

ルチア「ぐっ……貴女達は如何してそう、捻くれた応えを」グヌヌゥ・・・

浦上「あははは、ジョーダンだヨ。ま、友達に見られても減るもんじゃないしネ。それに……、」チラッ

ルチア「はい?」キョトン・・・

浦上「……フロリス、寝巻きの準備するの忘れてシャワー浴びに行っちゃったヨ」ハァ・・・

ルチア「……なるほど」ハハハ・・・

浦上「仕方ない、勝手に探そっか」スッ・・・

ルチア「うぇ!?」ギョッ・・・

浦上「良いの良いの。私、何見ても気にしないし」ニャハハ

ルチア「い、いや、その……拙いのでは? 色々仕事のモノとかプライベートのモノとかがしまってあるのでは」タラー・・・

浦上「仕事のモノは素人目に付く様な場所に置かないでしょ。プライベートのモノは……ダイジョブだって」ニヤリ・・・

ルチア「いやいやいやいや。駄目でしょ」ダラダラ・・・

浦上「良ーの。だって前フロリスが私ん家泊まりに来た時、色々覗いて帰りやがったしぃ……仕返し的なアレですって」フフフ・・・

ルチア「…………、」ハラハラ・・・

浦上「とりあえず、一声掛けとけばおk。おーい、フロリスー。勝手に寝巻き探すヨー」テクテク・・・

フロリス『え? 何、聞こえなーい』ジャアアアアァ・・・

浦上「寝巻きー! クローゼット開けるネー!」スッ・・・

フロリス『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・聞こえなーい! とりあえず勝手にしてー』ジャアアアァ・・・

浦上「はーい」ニヤリ・・・

ルチア「……い、良いのでしょうか」タラー・・・

浦上「おkおk。そんじゃー御開帳ー……さぁて、何か面白いモノないかなぁ」ガチャッ・・・ニヤニヤ・・・

ルチア「…………、」タラー・・・

浦上「ふむふむ、真面目な勉強道具……あ、この香水良いなぁ……うひょー大胆! 見てルチア! スケスケアミアミの穴あき!」キャッキャ!

ルチア「あ、あはははは……(まったく……この2人は)」タラー・・・
971 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 17:48:07.64 ID:eX1hS7A90

 ホー・・・ホー・・・・・


浦上「―――うーん、でもこのショーツ、引く人引くよネ……如何思う?」マジマジ・・・

ルチア「さ、さぁ。穿こうと思わないので」タラー・・・

浦上「んー……じゃあチョコッと穿いてみ」ニヤリ・・・

ルチア「い、嫌ですよ! そんな破廉恥なの」カアアァ・・・///

浦上「えー。似合うと思うのにぃ」ブーブー

ルチア「似合う似合わないの問題じゃないでしょう。というかそろそろしまわないと……フロリスが上がってきますよ」ハァ・・・

浦上「あ、そだネ。さっさと寝巻き探さないと―――」


 ガチャッ・・・・・


フロリス「ふー……風呂上りに野菜ジュースっと……って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え」ピタッ・・・

ルチア「あ」ピタッ・・・

浦上「―――……あちゃ」タラー・・・

フロリス「……浦上くん。何、してんのかな?」ジー・・・

浦上「ええっと……寝巻き探し?」アハハ・・・

フロリス「その、手に持ってるのは?」ギギギギ・・・

浦上「あー……くぱぁ」アナーキー・・・

フロリス「」プツッ・・・///

浦上「あ、あわわわぁ……る、ルチアがフラグ建てるからぁ!」アタフタ・・・

ルチア「私の所為!?」ギョッ・・・

フロリス「浦上テメェ!! 人のクローゼット勝手に開けてんじゃねぇよ! しかも、それ……そ、それぇ!!」ウガアアァ///

浦上「えっと……ごめんなさい」クパァ♪

フロリス「止めろ変態女ぁ! 大人しく死ねええええぇ!!」カアアアァ///

浦上「こんなの持ってる方が変態だヨ! って、ぎゃー! せめて髪乾かして下着穿いてから襲いかかれー! この痴女ー!」キャー!

フロリス「うっさい! アンタのラバーボンテージに比べりゃマシだああぁ!!」ギャーギャー!

ルチア「ら、ラバー……何に使うんですか」ハラハラ・・・

フロリス「何ってナニだろ、って言わせんな馬鹿恥ずかしい!」ウギャー!

浦上「やーい、自爆してやんのー。って、髪乾かしてからチョーク掛けろー! ベタベタするー!」ベタッ・・・

フロリス「喧しい! こんのぉ! どうしてアンタは毎度毎度そうやって私の家の中を探索しようとするかなぁ!」グギギィ・・・

浦上「ぐへぇ……だ、だって、来る度、エッチぃ下着が増えてるから……友人として、チェックを……うきゃぱっ!」バシッ!

フロリス「んな事求めてねぇわ! レッサーみたいな事すんじゃない!」ギリギリ・・・

ルチア「あ、え、と……シャワー、お借りしますね」イソイソ・・・

浦上「ぎゃー! 助けろー!」ジタバタ・・・

ルチア「自業自得でしょう……頑張れ」トコトコ・・・

浦上「薄情者ー! っとわぁ! 耳引っ張るなぁ!!」イデデデェ!

フロリス「反省しろー! あと、いい加減そのショーツから手を離せ馬鹿女郎っ!」グリグリ・・・

浦上「フロリスが先に手ぇ離してー! ぐるじぃ!」クパァ・・・

フロリス「だからドサクサ紛れて穴の部分広げてんじゃねぇボケナス!!」ウガアアアァ///

ルチア「……ははは」トコトコ・・・
972 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 18:22:39.23 ID:eX1hS7A90

 ぬぉ~・・・・・


フロリス「―――ぜぇぜぇ……次、勝手に覗いたら、アンタの家にあるショーツ、全部穴開けるからね」グデェ・・・

浦上「―――はぁはぁ……そんな事したら、フロリスの下着を、全部お子様プリントかドロワーズに変えといてやるヨ」グデェ・・・

フロリス「チッ。抜かしおる……あ、そういえば寝巻きだったわね……ジャージで良い?」ヨイショッ・・・

浦上「何でも良いヨ……ルチアのは如何する?」ピクッ・・・

フロリス「え? 何か適当に……ん!」ピクッ・・・

浦上「フロリス……ねぇ」ニヤリ・・・

フロリス「おぅ……そうねぇ」ニヤニヤ・・・


 ガチャッ・・・・・


ルチア「……あの、すいません。寝巻きを此方まで持ってきて貰えませんか」イソイソ・・・

フロリス「―――あ、ちょい待った……コレじゃなくコッチにしようよ!」バッ・・・

浦上「―――いやいや、コレの方が……大丈夫だって! ルチア、普段から結構大胆な下着とか着てるし!」グイッ・・・

ルチア「え? あの……もしもし?」キョトン・・・

フロリス「はいはい今行く。てか女同士なんだから下着のまま出てきても良いよ。気にされると私達まで気にするんだぞ……ほれ」テクテク・・・スッ・・・

ルチア「すいません、こういう泊まりに慣れていないので。ありがとうございます―――」コクッ・・・

浦上・フロリス「「ふふふふ……、」」ニヤニヤ・・・


 ブーン・・・・・


ルチア「―――ってぇ! 何じゃこりゃあああぁ!!」ガチャッ・・・

浦上「あ、下着のまま飛び出て来た」チラッ

ルチア「こ、こここ、これ! ね、寝巻きじゃないでしょ?! てか下着です!」バッ!!


※参考 ・・・・・ http://item.rakuten.co.jp/sexyqueen/sq1110301010/


フロリス「いやいや、一応ベビードールだから寝巻きだって」ニヤニヤ・・・

ルチア「肌が隠れません! 下まで隠れません!」ウガアアァ!!

フロリス「そりゃルチアっちの方が私よりお胸が大きいから仕方ないよ……言ってて虚しくなってきた」ハァ・・・

浦上「ていうか、ルチアのその下着姿に比べたら幾分かマシだと思うけどネ。そのガーターベルトって下着にくっ付いてるタイプなんだぁ」ヘー

ルチア「わ、私の下着云々は如何でも良いのです! 兎に角丈が足りない! てか、貴女達パジャマ着てるのに何で私だけコレ!?」ギロッ・・・

フロリス「いやぁパジャマが2人分しか無くてさぁ」ニヤニヤ・・・

ルチア「だったら譲って下さい! フロリスがコレ着れば良いでしょう? 貴女のなんだから!」ギリリ・・・

フロリス「えー、だって寒いしぃ」ブーブー

ルチア「私だって寒いです! お願いですから普通の寝巻きを下さいよぉ」ジー・・・

フロリス「うーん……(まぁ恥ずかしがるルチア見れたから良いか?)」チラッ

浦上「(そだネ。満足ですヨ)……仕方ないネ。フロリス、いつものレギンス一枚出して穿いちゃいなヨ」ニャハハ・・・

フロリス「やれやれ。じゃあ私のコレ着なよ」ヌギヌギ・・・

ルチア「ありがとうございます……はぁ」ホッ・・・

浦上「ふふふふ……困ってる時のルチアは可愛いなぁ。でもソレ着たルチアはもっと可愛かっただろうなぁ」ニヨニヨ・・・

ルチア「ちゃ、茶化さないで下さい」ンモー・・・///  
 
974 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 19:22:47.43 ID:eX1hS7A90
 ―――とある休日、AM00:10、英国、ロンドン市街、グリーンランドドッグ周辺、フロリス宅・・・・・



  やんややんや・・・・・



ルチア「―――……はぁ」ホッ・・・

フロリス「ルチアっちぃ。その溜息は何の溜息だね?」チラッ

ルチア「え、いや、特に意味は……とりあえず落ち着いたかなぁと」コクッ

フロリス「ふむふむ……ま、今日はずっと気ぃ張ってたから仕方ないか」ニヤリ・・・

ルチア「すいません」ポリポリ・・・

浦上「いやいや。連れ回したのは私らだしネ。んで、こういう日常は如何ヨ」ゴローン・・・チラッ

ルチア「……如何なんでしょう」フム・・・

フロリス「まぁ疲れただろうけど、その他には?」ジー・・・

ルチア「……新鮮でしたね。まるで別の世界で暮らしている様でしたよ」ハハハ

浦上「ふふっ。ルチアは、ある意味風韻としてるからネ……でも、偶には俗っぽくなっても良いと思うヨ」ニカッ

ルチア「…………、」フム・・・

フロリス「んー、その表情から察するに、まだ抵抗あると?」ジー・・・

ルチア「抵抗、という訳ではないのですが……私には向かない、と考えてしまいます。日中一緒に過ごして、貴女達も感じたでしょう」ジー・・・

浦上「いやいや、向き不向きじゃないっしょ。こういうのに理屈持ち込んじゃ駄目だヨ」ビシッ

フロリス「勿論、私ら程俗っぽくなれって言ってる訳じゃないんだからさ。何つーのかねぇ……自分なりの羽目の外し方っての?」コクッ

ルチア「……如何なのでしょう」ムゥ・・・

フロリス「今までみたいに、休日は部屋の中で引き籠って聖書と右派新聞読んでるだけの生活よか清々しいと思うわよ」クイッ

浦上「じゃあ敢えて助言というか忠告しとくと……日常・プライベートに理屈捏ね出すと、香焼みたいになるカナ」フフッ・・・

ルチア「うっ……そ、それは、嫌ですね」タラー・・・

浦上「でしょ。だったらもう少し『人並み』ってのを経験しなきゃ……今までして来なかった分、ネ」ツンツン・・・

ルチア「……努力します」ペコッ

フロリス「いつでも誘って頂戴。極力都合合わせるから。自分から言うのが難だったら、私達から誘うしね」クスクスッ

ルチア「ええ、ありがとう」フフッ

浦上「……さーて、そんじゃーこれから如何します?」ニヤリ・・・

ルチア「そんじゃーって、もう深夜回ってますよ……また何処か行く気ですか?」タラー・・・

浦上「いやいや、そうじゃなくて此処で何しよっかって話。部屋の中でーって事だヨ」フフッ

フロリス「んー、とりあえず寝るスペースは準備したから……ゴロゴロ酒飲むか?」スッ・・・

ルチア「ま、まだ飲むの?」エ・・・

フロリス「もう酔い覚めただろ? ルチアっち、まだキツいの?」チラッ

ルチア「そういう問題ではなく、今飲んだら明日に残りますよ。酒気帯びたまま寮に帰るのはちょっと」ポリポリ・・・

浦上「気にすんなーって。明日、というかもう今日だけど、休みでしょ。グダグダして明日の昼頃帰れば大丈夫!」ニヤリ・・・

ルチア「そんな不健康で不健全な生活スタイルは出来ませんよ」ジトー・・・

フロリス「だからさぁ、たかが一休日くらいゴロゴロしてたって誰も咎めやしないって。それ否定したら休日のリーマン如何なんのよ」フンッ

ルチア「し、しかしですね……私が居ないとダラしない生活を送ろうとする修道女達も居ますから」ムゥ・・・

浦上「それも気にし過ぎ。というか、ルチアがいつまでも面倒見てあげられる訳じゃないんだから、少しは自立させないと」メッ

ルチア「…………、」ピクッ・・・
975 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 20:05:11.79 ID:eX1hS7A90
フロリス「あー、それだ。チョイと気になってた点よ。他の子の自立の話」ジー・・・

ルチア「自立、ですか」ムッ・・・

浦上「そうだネ……というか、ルチアの心境は如何なの?」チラッ

ルチア「……あの子(部隊の子)達の自立について、ですか」ジー・・・

フロリス「それもだし、ルチア自身それを許すのかって事よ」コクッ

ルチア「それは勿論、部隊を離れて個人の生活を送りたいという子が居るのであれば留めませんよ。昔(ローマ時代)は別ですけどね」コクッ

浦上「それはアニェーゼの言葉? あ、フロリス、飲み物プリーズ」フム・・・

フロリス「はいはい……昔ってかローマの頃は、逃亡罪っていうか背徳罪扱いされたから駄目ってんだろ?」テクテク・・・

ルチア「ええ。ですが、今の方針は個人を優先させています。無論、隊長の言葉であり、私も賛同してますから」コクッ

浦上「でも離れる子は居ない。良く言えば結束力が強いんだろうけど、悪くいえば今も心の何処かで旧体制に縛られてるって事じゃない?」フム・・・

ルチア「それは、分かりません。個々人に聞いて回ったりはしていませんので」コクッ

フロリス「だから今更自立出来ないんだろ。今まで色々監視下に居た訳だし、今だって似た様なモンだ……ほれ」コトッ・・・

浦上「さんきゅ。今は監視っていうより保護下だろうけどネ」プシュッ・・・ゴクゴク・・・

ルチア「……あの子達なら、自分一人の力で生きていけるとは思ってますよ」ジー・・・

フロリス「そうか? 確かに年長組やアニェーゼみたいにしっかりしてる連中らは大丈夫だろうけど、全員が全員そうじゃないだろ」ゴクゴク・・・

ルチア「ですが、仮にも一同魔術師です。生きていく術は幾らでも」コクッ

浦上「『どんな手を使ってでも』っていうなら可能だろうネ。でもそれじゃ『人並み』の生活は望めない」ピッ!

フロリス「勿論私みたいに、二十歳前に独立して生活しろって言ってんじゃないけど……そういう勉強はしといた方が良いんじゃない?」コクッ

ルチア「それは私の決める所ではありません。アニェーゼやマグヌスが方針を定めてくれれば良いだけの事です」ジー・・・

浦上「……あー、なるほど」ジトー・・・

ルチア「……何か」チラッ

浦上「主教様の言ってた事が少しだけ分かったヨ」ジー・・・

フロリス「は?」キョトン・・・

ルチア「如何いう意味です?」ジー・・・

浦上「確かに、ルチアは戦闘や規律に関しては敏腕の補佐官。でも、事生活や教育方針に関してはまったくと言って良い程……駄目駄目だ」コクッ

ルチア「……だって、それは私が決める事ではないでしょうに」ムゥ・・・

浦上「いんや。決めなきゃ駄目だと思う。少なくとも、アニェーゼやステイルさんに任せちゃ駄目」ジー・・・

ルチア「しかし、彼らは上官です」ジー・・・

浦上「だけど、ルチアの方が年上だヨ。そして部隊の事を誰よりも……は、言い過ぎか。でも2,3本指には入る程知ってるし考えてる筈」コクッ

フロリス「そりゃそうだな。確かにそういう部分で率先しないのは、狡い気がする」フム・・・

ルチア「しかし適材適所でしょう。私は見た目通りお固い敬虔な人間(クリスチャン)ですから、自立とかそういう事には向きませんよ」ジー・・・

浦上「それが逃げ腰だって言ってるの。まぁルチア自身が『自立』に興味が無いってのは分かったけど、他の子は別なんでしょ?」クイッ

ルチア「ええ。自立した生活を送りたい子はそうして貰って構わない……だからこそ、私が関与しては駄目でしょう」ジー・・・

浦上「ルチア……悪いけど、友人としてザックリ言わせて貰うヨ。別に怒っても良いからネ」コトッ・・・

ルチア「……はい」コクッ

浦上「他の子達、自立しないと思う。というか現状じゃ出来ないヨ」ジトー・・・

ルチア「如何いう意味です」ムッ・・・

浦上「……ルチアが『旧体制そのもの』だから」キッパリ・・・

ルチア「っ」ゴクッ・・・

フロリス「ちょ、う、浦上」タラー・・・
976 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 20:36:34.19 ID:eX1hS7A90
浦上「……私の言ってる意味、分かる?」ジー・・・

ルチア「…………、」グッ・・・

フロリス「い、いや、浦上さんよぉ。確かにルチアっちは今も変わらず狂信的なカトリック信者だけど、旧体制じゃないだろ」タラー・・・

浦上「ううん。ルチアは部隊のお母さん役。だから皆を律するし、皆が手本にしてる。実際、そうなってるでしょ」チラッ

フロリス「まぁ、そうだけど……でもそれは教義の上で」ポリポリ・・・

浦上「日常生活は? ルチアは皆に対して、オルソラさんや女教皇様みたいに個人主義に接してる?」ジー・・・

フロリス「……してないけど、さ」ムゥ・・・

浦上「つまり幾ら方針や指針が何であれ、部隊の手本たるルチアが昔変わらずのままで、厳粛な生活を強いてるのなら……変わらない」チラッ

ルチア「…………、」ジー・・・

フロリス「……あー、えっと……その……だーもぅ! 訳分かんない!」ウガー!

浦上「いや……簡単でしょ」ジー・・・

ルチア「……要は、私に丸くなれと」ジトー・・・

浦上「ザックリ言えばネ。じゃないと、永遠に他の子達へその風韻を強いる事になるヨ」ゴクゴク・・・

ルチア「しかし……でも……むぅ」シュン・・・

フロリス「い、いや……そんな難しく考えるなって。ウラっちもルチアの事困らせんなよ」タラー・・・

浦上「ごめんネ。でも、誰かが言ってあげないとルチアは変わらないヨ……オルソラさんも言ってたでしょ」コクッ

フロリス「う、うーん」チラッ

ルチア「…………、」ドヨーン・・・

フロリス「……はぁ」ポリポリ・・・

浦上「かといって私がルチアに垢抜けした生活を強いる事もしないし、出来ない……自身と部隊の今後決めるのは、自分だヨ」コクッ

ルチア「…………、」ジー・・・

フロリス「……意地の悪いヤツ」ハァ・・・

浦上「性悪で結構。ルチアの為になるならネ」チラッ

フロリス「……ったく、何も言えんわ」ヤレヤレ・・・

ルチア「……私は」ボソッ・・・

フロリス「え」ピクッ・・・

ルチア「では……私は如何すればいいのですか? 丸くなって手本となる? それとも今のままで、あの子達の面倒を見る事を止める?」シュン・・・

浦上「…………、」ジー・・・

ルチア「いっそ、私が部隊を辞めてしまえばあの子達の気が楽になる? それは不安で……あの子達だけでは、とても一人にはできない」ジー・・・

フロリス「……ルチア」タラー・・・

ルチア「私は……如何すれば……私の拠り所なのに……私が、邪魔をして……私が」シュン・・・

浦上「……どーーーーーん!」ガシッ!

ルチア・フロリス「「っ!!?」」ギョッ・・・

浦上「このお馬鹿さんめ! そういうとこは不器用なんだからー」ンモー・・・ムニムニッ

ルチア「ちょ、え、何を、は……うぇ」アタフタ・・・

浦上「ホンっト不器用だネ……そういう時は大人を頼るんだヨ」ギュウウゥ・・・

ルチア「……え」キョトン・・・

浦上「えーい♪ このまま同衾じゃー!」モゾモゾ・・・ムニュッ!

ルチア「え、な、ちょっと……きゃー!!」ジタバタ・・・

フロリス「い、いきなり何してんのよ」ハァ・・・
977 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 21:23:03.52 ID:eX1hS7A90
ルチア「う、浦上! 物事が唐突過ぎて、何が何だか……って、おま、胸掴むな!!」ギョッ・・・

浦上「良いから良いから……おー、お姉とまではいかないが……流石のパイパイだ」ムニムニ・・・

ルチア「じょ、冗談やってないでさっさと離れなさい! 怒りますよ!」ジタバタ・・・///

浦上「ふむふむ……それで良いんだヨ」フフッ

ルチア「……え」ピタッ・・・

フロリス「…………、」フム・・・

浦上「結局のところ、教義やら職務から離れればルチアも歳相応の子ども。私達と同じティーンガールズでしょ」フフッ

ルチア「そ、それが……何が」タラー・・・

浦上「私が今話してた悩みって、こういう事だヨ。子どもが背負う必要無い部分なんです」ギュッ・・・

ルチア「……え、と」モジモジ・・・

浦上「第一、ルチアが自立してないのは当然。ルチアだって『自立』の何たるかを理解してないもん」クスクス・・・

ルチア「…………、」チラッ

フロリス「……そうだな。根本からして間違いだ。ルチアもまだ教育対象よね」フッ・・・

ルチア「……そう、なんですか」ジー・・・

浦上「そうなの。だから大人ぶっちゃ駄目だヨ……全てにおいて、ネ」ポンポン・・・

フロリス「まぁ部隊の姉貴分止めろとか方針考えるの止めろって訳じゃないけど、何事にも『分』はあるだろ。そういうこった」フフッ

ルチア「分、と?」フム・・・

フロリス「ルチアっちが関与する範囲。大人に任せる範囲。アニェーゼ達他の部隊の事も話し合って決める範囲。要領良くね」コクッ

浦上「全部を全部背負う必要は無いんだし、かといって、此処は不得手分野だからまったく関与しないってのは無しにするの」ツンツン・・・

フロリス「そういう部分で賢くなっていけば、より頼れるシスターになるんじゃないかな」テクテク・・・

ルチア「……難しいですね」ムゥ・・・

浦上「勿論、そういう相談にも乗るヨ。私達が歳相応の回答を上げる」ニヤリ・・・

ルチア「まったく……頼もしいのやら、恐ろしいのやら」フフッ・・・

浦上「時に厳しく時に優しく、だヨ。人間って飴と鞭が無ければ生きてけないもんネ」フフッ・・・

フロリス「そうだな……って事で、飲むわよ! アンタら暗い話ばっかしやがって! 此処は私ん家なのに辛気臭くなっちまうわよ!」フンッ!

浦上「にゃははは! さーせん。あ、ルチアも拒否権無しだヨー」ニヤリ・・・

ルチア「やれやれ……では、すいません。寮に一報入れておきたいので電話を借して貰えますか」フフッ・・・

浦上「アニェーゼに?」フム・・・

ルチア「いえ、あの子達は多分既に寝てると思うのでシェリーか神裂辺りに一報を」コクッ

浦上「……いや、多分寝てないヨ」ポリポリ・・・

ルチア「え」キョトン・・・

フロリス「ああ、寝てないだろうな。レッサーか弟君、もしくはマグヌスの携帯に電話してみりゃ分かる」ハハハ・・・

ルチア「……ぁ」ピタッ・・・

浦上「……如何する?」アハハ・・・

ルチア「……ドチラでも構いません。電話をお願いします」ハァ・・・

フロリス「はいはい、りょーかい。ウラっち、多分レッサー暴走してるから弟君に電話して」ヤレヤレ・・・

浦上「あいまむ。んじゃちょっと待っててネー」テクテク・・・

ルチア「……出来れば、貴女達の予想は当たって欲しくないんですけどね」ハァ・・・

フロリス「でもぶっちゃけアイツらの方がルチアっちより歳相応だよ。頑張って『人並み』を経験しようとしてる。悪く言ってやんなって」フフッ

ルチア「ったく……しかし、貴女方に免じて目を瞑ってあげましょう。彼女達の大事な『友情』と『日常』ですものね」フッ・・・
978 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 22:09:16.53 ID:eX1hS7A90
 ――一方その頃、ステイルの部屋(兼執務室)・・・・・


  ギャーギャー! ワーワー!


アニェーゼ「―――だーかーらー! その女はテメェをペットにする気ですって!」ガー!

サーシャ「第3の補足ですが、その前のパツキン巨乳の超能力者ってのも危ないですね。同じ彼女と匂いがします」コクッ

レッサー「むきー! コウヤギは私のペットなんだからそんな年増共にくれてやる気はありませんよ!」ウガー!

アンジェレネ「でも実際、多分だけど、レッサーちゃんはペットになる側だと思うけどね」フフフ・・・

ランシス「同感。レッサーはこう見えてヘタれ」ハッ

レッサー「な、何をぅ……私程女王様ファッションが似合う女も居ないでしょう! ほれ見ろ!」シュバッ!

ランシス「……黙れ痴女。てかその早着替え、無駄な技術だよね。魔術師辞めて奇術師(マジシャン)にでもなったら?」ハァ・・・

アンジェレネ「それに、その衣装が一番似合うのはサーシャちゃんだと思うよ」フフッ

サーシャ「なっ!? だ、第一の注意ですが、私のコレは趣味とか性格とか関係無しに上司からの命令で仕方なくですね!」アタフタ・・・

アニェーゼ「お黙る! 兎に角、コーヤギは私(ら)のわんこなんですからホイホイ尻尾振って歩き回るのは止めなさい!」ビシッ・・・


 ガヤガヤ・・・ざわざわ・・・・・


香焼「―――……寝たい。自分、明日仕事なのに」ハァ・・・

ステイル「喧しい。何で毎度毎度僕の部屋なんだ……貴様の家で騒げば良いだろうに」ギリリ・・・

香焼「仕方ないだろ、広くて空調とかも充実してるんだから」ハァ・・・

ステイル「知ったこっちゃない。第一、アイツらが居ると落ち着いて煙草も喫えん……いい加減さっさと出てってくれよ」グデェ・・・

香焼「ステイル! 見捨てる気っすか!? あの猛獣の檻に自分だけ放りこむの!?」ウルウル・・・

ステイル「うっ……そ、そんな目されても、僕は」タラー・・・

香焼「……すているぅ」クーン・・・

ステイル「ぐっ……か、勝手にしろ。だが執務の迷惑になるなよ……へ、部屋に居る事だけは許可してやるから」コホンッ・・・

香焼「ありがと!」ニパー!

ステイル「お、おぅ」ヘヘッ

アニェーゼ「―――なんです! って……何ホモホモしい空間作ってやがるんですか! わんこーやぎ! 私の話聞いてます!?」ギロッ・・・

香焼「あ、はいはい……うん、はい、ごめんなさい」タラー・・・

アニェーゼ「ったく……五和の言う事は本当ですね。アッチはアッチでサイアイやらルイコの溜息姿が目に浮かびますよ」ハァ・・・

香焼「え? 最愛? 佐天さん? 何で?」キョトン・・・

アニェーゼ「……うっせぇです」ヤレヤレ・・・

ステイル「……というか、貴様ら。今そのテーブル上のワイン類は僕の貯蔵庫からかっぱらったモノでは無かろうな?」ジトー・・・

レッサー「は? 何で?」ポカーン・・・

ステイル「いや、何でって……まぁ違うなら良いが」ハァ・・・

サーシャ「第一の回答ですが、未成年である私達が易々と酒を購入できる訳無いでしょう。コレらは勿論、貴方の酒です」キッパリ・・・

ステイル「んなっ!? ま、真顔で言い切りやがった……いい加減金払えよ!」バンッ!

レッサー「ケツの穴小さい発言ですねぇ、ホモのクセに」ジトー・・・

ステイル「黙れ淫売娘! 誰がホモだ、誰が! くっそぅ……調子狂う」グヌヌゥ・・・

アンジェレネ「まぁまぁ。ステイルくん一人じゃ辛気臭くなっちゃうでしょ。私達が居れば明るくなるし、オールオーケーですよ」フフッ

ステイル「誰が辛気臭いだ……あとステイルくん言うな」グデェ・・・

香焼「あははは……って、こんな時間に電話……あ、浦上?」キョトン・・・
979 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 22:33:59.22 ID:eX1hS7A90
香焼「……はい、もしもし」Pi!

浦上『やぁやぁ。いつもの様に賑やかしてそうだネ』ハハハ

香焼「まぁね。そっちは?」コクッ

浦上『こっちはこっちで楽しんだヨ。ところで、アニェーゼまだ潰れてない?』ジー・・・

香焼「うん。若干ハイテンションだけど、大丈夫だよ……ところで、ルチアさん一緒なのに馬鹿な事してないだろうな?」タラー・・・

浦上『言ってる意味がワカラナイヨ。兎に角、アニェーゼお願ーい』フフッ

香焼「ったく……アニェーゼ」チラッ

アニェーゼ「んー?」キョトン・・・

香焼「電話。多分、ルチアさん」コクッ

アニェーゼ「は? え、ああ、泊まりの件ですか。直接電話とは律義ですね……ほいっ」スッ・・・

レッサー「むむむっ? 何故フロリスが私に掛けてこないんです!?」ジトー・・・

ランシス「信憑性」キッパリ・・・

サーシャ「……第5の感想ですが、ランシスはかなりザックリ言いますね」ハハハ・・・

アニェーゼ「あー、ちょい静かに……もしもし、私です」コクッ

浦上『もっしー、そっちはそっちで楽しんでるみたいだネ』フフッ

アニェーゼ「ええ……そっちは如何でした?」テクテク・・・

浦上『まぁ一応、矯正の種くらいは埋め込んだヨ……変わるか如何かは今後次第かな』コクッ

アニェーゼ「結構です。少しでも人間味が増してくれりゃ感謝モンですよ。ところで、あの子は?」フム・・・

浦上『あ、うん、今代わるね……ほいっ』スッ・・・

ルチア『……もしもし』Pi!

アニェーゼ「うぃ。中々貴重な経験出来た様で」フフッ

ルチア『ええ。幾分疲れましたが、今日半日だけで大分視野が広がった気がします』ハハハ・・・

アニェーゼ「そりゃ良かったです。んで?」ジー・・・

ルチア『えっと……多分、大分遅れて帰ります』ペコッ

アニェーゼ「OK。構わねぇです。明後日までに戻ってくりゃ良いですよ」フフッ

ルチア『すいません。色々頼みます……それから』キリッ・・・

アニェーゼ「ん?」キョトン・・・

ルチア『……夜更かし厳禁ですよ。節度を守って遊びなさい。以上』コクッ

アニェーゼ「ふーん……あいよ。そんじゃ土産話は帰った時に聞かせて下さいね」フフッ

ルチア『え? あ、はい。それではおやすみなさい』Pi!

アニェーゼ「おやすみ……ほぅほぅ」クスクスッ

香焼「終わった?」テクテク・・・

アンジェレネ「……ルチアから?」タラー・・・

アニェーゼ「はい。いやはや……面白いですね」フフフ・・・

レッサー「何ニヤけてるんですか? 不気味ですよ」タラー・・・

アニェーゼ「少々嬉しい事があったんですよ……今回だけの一過性じゃない事を願いますけどね」コクッ

サーシャ「と、いうと?」フム・・・

アニェーゼ「『寝なさい』ではなく、『節度を持って遊べ』かぁ……ふふふ」ニヤリ・・・

一同『へ?』ポカーン・・・

アニェーゼ「駒から人間へ……境遇だけではなくあの子自身の心持ちも、このままそうなって貰いたいですね―――」
980 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 23:02:44.80 ID:eX1hS7A90
 ―――再度、フロリス宅・・・・・



ルチア「―――……どうも」スッ・・・

浦上「うん、何だって?」チラッ

ルチア「明後日までに戻れば構わない、だそうです……些か心配ですが、お言葉に甘えます」コクッ

フロリス「ふーん……良いのかい?」チラッ

ルチア「良くはありません……ですが『親離れ』も必要でしょう。先程、考えさせられましたから」フフッ・・・

浦上「親離れもだけど、ルチアの『子離れ』も大事だヨ」ニャハハ

ルチア「言ってくれます」フッ・・・

フロリス「でも、御尤もかもな。部隊から離れろって訳じゃないよ。ただ、切るとこ切らなきゃ駄目って事さ」コクッ

浦上「器用に生きるのも人間だヨ。大人になってから遊びたいって言っても間に合わないんだから今の内に、ネ」フフッ

ルチア「……やれやれ」ポリポリ・・・

フロリス「いーよっし! じゃあゴロゴロしながら朝までトークといこうぜ」ハハハ

ルチア「そこまで話題が持ちますか?」フフッ

フロリス「持たせるのー。とりあえずルチアっちも座りなさい」クイッ

ルチア「はいはい」スッ・・・

浦上「にゃはは。そんじゃー……ルチアを抱き枕にベッドイーンっ♪」ギュウゥ・・・

ルチア「うわっ!? ちょ、う、浦上!?」アタフタ・・・

浦上「ムフフー! ムニムニプニプニー」グニグニ・・・

ルチア「い、意味が分からない……って、離れろー!」ムギャー!

フロリス「ははは。そんじゃ私もベットにお邪魔しよーっと。ルチアのおっぱい枕もーらいっ」ニシシッ!

ルチア「ば、馬鹿じゃないの!? え、う、待、顔押し付けるなー!」ウギャー!

浦上「フロリスー。ルチアにさっきの穴あきパンティ穿かせようヨー」ニヤリ・・・

フロリス「いやいや、ルチアっちには奥に隠してた穴々ストッキングの方が合うってぇ」ニヤリ・・・

ルチア「どっちの嫌です! って、だからドサクサ紛れて服の中に手ぇ突っ込むなー!」ウギャアアァ///

フロリス「良いじゃん減るモンじゃないしー。寧ろ揉めば揉むだけデカくなるって」ムフフ・・・

ルチア「んな迷信信じるか! てか、タダでさえデカくて邪魔なのにこれ以上膨らんで貰ったら困りますよ!」ジタバタ・・・///

フロリス「かあああぁ! 先天的にデカい女は皆こう言う! 御仕置きだ! スタイリッシュ体型なめんなよ!」ムギュウウゥ!!

浦上「フロリスばっかおぱーい占領しててずるーい! じゃあ私は御美足をー」スリスリ・・・

ルチア「ん、なっ……ひぅっ! こ、この……ひゃっ!?」ビクンッ・・・

浦上「うふふっ♪ 脚スベスベー。しかも敏感だヨー」ツンツン・・・

フロリス「碌にケアしてないクセに綺麗な身体してるもんなぁ……羨ましい! こん畜生め!」ツンツン・・・

ルチア「だから、そこ……ひんっ! さ、触るな! せ、狭いから離れろー!」ンギギィ・・・///

フロリス「こんにゃろぅ! 無駄に可愛い反応しやがってぇ……私が男なら犯してるぞ!」ギュウウゥ・・・

浦上「ずるーい! 私が先だヨー! 渡さないもーんだ」グイッ・・・

フロリス「いーや、私が先だー。というか、私こそ渡さんわ」グイッ・・・

ルチア「馬鹿な事言ってないで……さっさと離れろー!」ウガアアアァ///

浦上・フロリス「「きゃー!」」キャッキャッ♪



 ギシギシ・・・ガヤガヤ・・・・・―――――
981 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/24(金) 23:30:52.64 ID:eX1hS7A90
 ―――とある休日、PM01:30、英国、ランベス宮・女子寮、応接の間(サロン)・・・(神裂side)・・・







とある普通の休日の昼下がり。
普段は寮から出歩いたりしない、頭にクソが付く程規律正しく厳粛な彼女が帰って来た。

別段、何を言う訳でも無く『ただいま帰りました』と一言告げ、部屋に上がっていく。
そんな普通の動作に違和感を感じてしまった。周りに座る女性陣も私と同じ感想の様で、皆顔に現れている。

唯一、彼女の上司たる部隊長と寮長役(?)だけは何かを察している様で、ただただ微笑むだけだった。


シェリー「何つーか……妙だ」ジー・・・

神裂「ええ……奇妙です」フム・・・

オルソラ「あらあら、そうでございましょうか。私は『らしい』と思いますけど」フフッ


一同、寮長役の不可解な発言に首を傾げる。


オルソラ「だってあの子も『御年頃』ですもの。ねぇ、アニェーゼ」フフッ

アニェーゼ「まぁ年頃か如何かは別として、私はアレで良いと思いますよ。てかアレが良い」ハハハ

シェリー「いや、でもよぉ……なぁ神裂」チラッ

神裂「え、ええ」ポリポリ・・・


普段の彼女であれば『この度は門限を破って申し訳ございません。後で反省文を提出するので、然る後、罰を与えて下さい』とか言い出す筈。
しかし、今回は……やけに垢抜けした様に見える。良い事といえば良い事なのかもしれないが、些か急過ぎて難とも言えない。


ベイロープ「……フロリスと」チラッ

五和「ウラ、ですね」タラー・・・

シェリー「いや、だとしても……もしかして『男』でも覚えたか?」ムゥ・・・


その発言にオルソラとベイロープを除く一同立ち上がった
まさかとは思うが……浦上(ウチの子)に限って、友達を非行に誘うなどと……考えられない。


シェリー「過保護な親は皆言うよな。『ウチの子に限ってそれはありません!』って……神裂」チラッ

神裂「ぐっ……だ、大丈夫、だと……ベイロープ」チラッ

ベイロープ「うーん、フロリスなら合コンくらいやりかねないから分かんないわ。そのまま断れずお持ち帰りされたとか?」フム・・・

五和「アニェエエエエェゼエエエェ!! ウチの愚妹がトンだ粗相をおおおおおぉ!!」ドゲザァ!!

アニェーゼ「い、いや、まだ分かんねぇですし……というか、あの子に限って軽々しく不貞を働く様な真似は……ハッ!?」バッ・・・

シェリー「……さぁ」フンッ


以後『あの子に限って~~』は禁止。
それから彼是思案する事数分……ひょっこりと、問題児(?)2人がサロンを訪れた。
彼女らの顔を見るや否や、我が家の姉分が態々縮地を使ってまで妹君に詰め寄った。


五和「う、うううう、うら、ウラあああぁ! アンタって子はああぁ!!」ブンブンッ!

浦上「あbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbなmmmmmmmmmmmmmmmmmmmm」ガクガクッ!

フロリス「あー……どったの?」チラッ


とりあえず、五和を止めてから話しをしよう。このままでは浦上の脳味噌が液状化しかねない。

982 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/25(土) 00:00:53.58 ID:eoFMGbTf0
グダってる浦上を後目に、もう一方の姉妹分達がザックリ話を始めた。


ベイロープ「アンタら、昨日男と会った?」ジー・・・

フロリス「え? 会ってないけど、何で?」キョトン・・・

ベイロープ「……ホントに?」ジー・・・

フロリス「マジだって。何なら魔術で記憶覗いても良いわ」フンッ


そこまで言われて信用しない訳にはいかない。


フロリス「てか何でそんな事聞くの? ルチアが何か言った?」ポカーン・・・

シェリー「いや、何つーか……アイツの雰囲気が変だったからな。もしかして何かあったのかもって思ってね」コクッ

フロリス「あー成程……ははは! そんな気にしなくて良いよ。ちょいと話しただけだから」クスクスッ

五和「話って?」フム・・・

浦上「痛ててぇ……なーいしょっ。私達だけのガールズトークですからネ」フフッ♪

オルソラ「あらあら、ガールズトークでございますか? 素敵な響きでございますね」クスクスッ


『ガールズトーク』とやらは人間の雰囲気まで変えてしまうらしい。ある意味魔術より凄い。
と、最近学園都市で友人らとペチャクチャお喋りに興じるのが日課の私が考えてみる。


浦上「ま、とりあえず……アニェーゼ。こんな感じでおk?」チラッ

アニェーゼ「ええ、上等です。これからもチョイチョイ頼みますね」グッ・・・

フロリス「あいよー。任された」フフッ


つまり、プライベートとか何とか在るものの……一番は『友人』か。


アニェーゼ「さて、と……そんじゃあの子と話してきますかねぇ」テクテク・・・

オルソラ「お一人で?」チラッ

アニェーゼ「まずはね。オルソラも後でお願いします」コクッ


何やら彼女ら2人はルチアが如何変わったのか目星がついてるらしい。気にはなるが、口に出して聞くのは野暮か。
さておき小さな隊長殿が個室棟の方へ向かった。


シェリー「……まぁ何だ。少しは丸くなったのか?」ジー・・・

フロリス「さぁねぇ。相変わらずトゲっちぃとは思うけど」フフッ

浦上「とりあえず、自分なりに模索し始めたんだと思いますヨ」クスクスッ

ベイロープ「……ま、偶にはアンタのやり方でも役に立つのね」フッ・・・

フロリス「まぁね」グッ・・・


どんな『やり方』なのか、浦上に小一時間問質したい処だが……正直聞くのが怖いので後でベイロープ辺りに聞いてみよう。
あ、聞くのが怖いというのは浦上自身が怖いのではなく、彼女から帰ってくる回答が怖いという意味で―――


五和「ウラ! ルチアにどんな事したのよ!」バッ

浦上「……聞きたいの?」ニヤリ・・・

五和「え」ピタッ・・・

浦上「……聞いて、後悔しない?」ニヤニヤ・・・


―――こういうのが、怖い。
変な笑みを浮かべたままフリーズする五和の肩を叩き、私達、弱気な姉貴分2人は静かに緑茶を啜る事にした……―――
983 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/25(土) 00:34:21.66 ID:eoFMGbTf0
 ――一方、ルチアの個室・・・・・


   コンコンッ・・・・・


アニェーゼ「―――……ルチア、私です」ジー・・・

ルチア「隊長? 少々お待ちを……どうぞ」ガチャッ・・・

アニェーゼ「失礼しますよ……座っても?」クイッ

ルチア「ええ、どうぞ」コクッ

アニェーゼ「ん……それで、如何でした?」チラッ

ルチア「色々と大変でした。変な喫茶店に行ったり、買い物に出たり、クラブに行ったり……疲れましたよ」ハハハ・・・

アニェーゼ「ふーん……それ。服、買ったんですか?」ジー・・・

ルチア「あ、ええ。一応……正直彼女らがふざけて選んだので着れたものでは無いのですけどね」ポリポリ・・・

アニェーゼ「そりゃ気になりますね。今度着て見せて下さいよ」フフッ

ルチア「冗談キツいですって」タラー・・・

アニェーゼ「ふふっ。まぁさておき……他には?」ジー・・・

ルチア「と、言いますと」ジー・・・

アニェーゼ「楽しかった事は?」クイッ

ルチア「楽しかった、こと……うーん、よく分からない」ムゥ・・・

アニェーゼ「…………、」フム・・・

ルチア「ですが……何といいますか、少し、気持ちが楽になった……気がします。すいません、あやふやな応えで」ハハハ・・・

アニェーゼ「いや、それで良いと思いますよ。変に理屈捏ねるよか、そういう風に感じる気持ちが大事でしょう」クスクスッ

ルチア「そうなのでしょうか。よく分かりません」フフッ

アニェーゼ「分からなくて良いんです。大事なのはその感受性ですよ……他に、何か得たモノは?」フフッ

ルチア「得た、といいますか……考え方を少々。『分』やら何やら……あと『自立』についてなど」コクッ

アニェーゼ「ほぉ」コクッ

ルチア「部隊の事を考える前に、自分の事も考えなければならないのかも……そう思わされました」ジー・・・

アニェーゼ「確かに、ね……個人あっての部隊であって、部隊の為の個人じゃねぇですから」コクッ

ルチア「そう、ですね。確かに、私は部隊を大義にして甘楽していたのかもしれません」フム・・・

アニェーゼ「いや、それは甘えとか楽じゃなく現実逃避。自分の未来から逃げてるだけですよ……でしたよ、かな?」フフッ

ルチア「未来から逃げる、ですか……似た様な事を言われました。私は『旧体制』だと」ジー・・・

アニェーゼ「ほー。言い得て妙ですね……確かに言っちゃ悪いですけど、その厳格さはローマのジジィ共に近いですからね」ハハッ

ルチア「……はぁ」ポリポリ・・・

アニェーゼ「まぁでも……ルチア」スッ・・・

ルチア「はい」ジー・・・

アニェーゼ「過去を振り返るな、とは言いません。でも、今と未来を見なさい。私達は折角個々の道を歩めるようになったんです」コクッ

ルチア「……個々とは、自由なのでしょうか。一緒に居る事が旧体制なのですか?」ムゥ・・・

アニェーゼ「ルチアの言いたい事は分かります。仲間が大事だから『みんな』で居たいんでしょ? 勿論、その選択だって個人の自由です」ニカッ

ルチア「……私は、我儘?」シュン・・・

アニェーゼ「いんや、私は嬉しい限りです。皆を愛してくれている……皆だって、私達を、部隊を愛している。分かってるでしょ?」フフッ

ルチア「ええ、ですが……その、何といいますか……言葉が出ないのですが、えっと」ジー・・・ポリポリ・・・

アニェーゼ「……ふふっ」クスクスッ
984 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/25(土) 01:12:53.30 ID:eoFMGbTf0
アニェーゼ「まったく……ルチア」トコトコ・・・スッ・・・

ルチア「え、あ」ピタッ・・・

アニェーゼ「よしよし」ナデナデ・・・

ルチア「い、ちょ、うぇ!?」アタフタ・・・///

アニェーゼ「簡単な事です。アンタは単に『マンモーニ』なだけ」フフッ

ルチア「なっ……そ、そんな事は」カアアァ///

アニェーゼ「部隊が『母親』。ルチアが『子ども』……そういう意味じゃ、親離れ出来てねぇのはアンタなんです」クスクスッ

ルチア「むぅ」ポリポリ・・・///

アニェーゼ「ルチア、勘違いしないでくださいよ。別にこの部隊から自立するといっても、家族は家族のままなんです。分かりますか?」ポンッ

ルチア「……何となくは」コクッ

アニェーゼ「子どもが親から独立しても、家族という事実は変わらねぇんです。ウチの部隊だってそういうモンですって」ジー・・・

ルチア「帰る場所、ですか」フム・・・

アニェーゼ「ええ。部隊から自立していく子達を『巣立った』んだと考える事にするつもりでしたよ。今はまだ誰も巣立ててませんけどね」コクッ

ルチア「巣立ち、と」キョトン・・・

アニェーゼ「ルチア。この部隊から出て行きたいという子が居ても、それはローマの頃の背徳行為・敵前逃亡扱いとは違うんです」コクッ

ルチア「それは分かっています。分かってるつもりです」コクッ

アニェーゼ「でも許容出来ない心があるんでしょ……それじゃ駄目です。寛容さを持ち合わせなさい。それと、祝福の心もね」ピンッ

ルチア「……はい。変わっていきます」ペコッ

アニェーゼ「うん……とりあえず、話は以上です。他に何か言いたい事は?」ジー・・・

ルチア「特には……あ」ピタッ・・・

アニェーゼ「ん?」キョトン・・・

ルチア「その、大変申し訳無いお願いなのですが」ポリポリ・・・

アニェーゼ「何ですか? 遠慮しないで言いやがって下さい」チラッ

ルチア「えっと……また、その……偶にで良いので」ポリポリ・・・

アニェーゼ「うん」コクッ

ルチア「外出しても、宜しいですか?」チラッ・・・

アニェーゼ「…………、」キョトン・・・

ルチア「え、と……駄目ですか?」ジー・・・

アニェーゼ「ぷっ……あはははははっ!」ケラケラケラケラッ!

ルチア「た、隊長!?」アタフタ・・・

アニェーゼ「はー、ひー……ええ、良いですよ。構いません……ってか態々許可取んねぇでも良いですっての」フフフッ

ルチア「しかし、ルールはルールですから。外出時はちゃんと報告しますよ」ペコッ

アニェーゼ「やれやれ。そんなんじゃ彼氏が出来ても逢引出来ねぇですよ」テクテク・・・

ルチア「なっ!? つ、作りませんってば!」アタフタ・・・

アニェーゼ「あー、年齢的に言えば一番最初に結婚するのはルチアなのになぁ。ルチアの子どもの顔みたいなぁ」ニヤニヤ・・・

ルチア「ぶふっ!? と、突然何を!!?」ギョッ・・・///

アニェーゼ「なぁに、無駄な老婆心ですよ。私の方が年下ですけどね……んじゃまた後ほど」フフッ

ルチア「んもぅ……余計なお世話です」ハァ・・・///

アニェーゼ「ふふっ、兎角今日は休みなさい。本気で遊ぶのって疲れるでしょ? しっかり休むこと……じゃあね」クスクスッ・・・ガチャッ・・・

ルチア「はい……ありがとうアニェーゼ(シスター)……また、ね―――」
985 :第五話―――神裂「正直、あの子の考えてる事は分かりません」 香焼・五和「「うんうん」」 [saga]:2012/02/25(土) 01:55:04.06 ID:eoFMGbTf0
  <おまけっ!>


レッサー「ぐぬぬぅ……結局、フロリスのあーだこーだを暴けませんでした」ジトー・・・

ランシス「いや、だから無理矢理探る必要無いって。まぁ多少は気になるけど……話すとなればその内、アッチから話してくれるよ」ハァ・・・

レッサー「んな呑気な事を……って、ほら、噂をすればアッチから来ました! 今日こそ問いただしてやります!」ムンッ!

ベイロープ「―――だから、来週はなるべく空けといて頂戴」チラッ

フロリス「りょーかい……って、ん?」コクッ

レッサー「うきゃぱー!!」バッ!

フロリス「……そぉい!」ガンッ!

レッサー「うぎゃー!」メリコミィ!!

ベイロープ「うわぁ、拳がメり込んだ。漫画みたいね」ハハハ

フロリス「いきなり何? 相変わらず突飛押しも無いわね。気持ち悪いったらありゃしない」ハァ・・・

レッサー「前が視えません……じゃなくて! フロリス! 今日こそ白状して貰いますよ! 普段のアレやコレを!」ビシッ

フロリス「……意味が分からない。代名詞多過ぎ。馬鹿な証拠だ」ヤレヤレ・・・

レッサー「くっそぅ! 馬鹿にしやがってぇ……こうなったら今度フロリスんアパート乗り込んで荒してやりますからね!」ビシッ

フロリス「……やったら、警察呼ぶから。あとアンタの家族と学校にも通報してやる」ジー・・・

レッサー「じょ、冗談ですよぉ! そんな事する訳無いじゃないですかぁ……肩でも揉みましょうか? ジュース飲む?」エヘヘェ・・・

ランシス「うわぁ……恰好悪い」タラー・・・

ベイロープ「この子、実家と先公だけには弱いからね」ハハハ・・・

フロリス「ったく……私らはこのくらいの関係が丁度良いのよ。特に私とアンタ(レッサー)は、ね」フフフ・・・



  <おまけっ!!>


浦上「…………、」タラー・・・

神裂・五和「「じー……じー……じー……、」」ジロジロ・・・

浦上「んー……えっと」ハァ・・・

香焼「……浦上、何したの?」チラッ

浦上「何もしてないヨ。寧ろ私が聞きたい。私、何かしたカナ?」タラー・・・

香焼「普段が普段だから、難とも言えないっす」ハハハ・・・

浦上「うーん……あのー、お二人さん?」チラッ

神裂・五和「「ぇ……っ!?」」ビクッ・・・

香焼「何でビビってるの?」タラー・・・

神裂「い、いえ、その……あはははは……う、浦上。私に相談事とかありませんか?」オドオド・・・

五和「ね、姉さんに言い辛いなら、私に気軽に話してくれても良いんだよ」オドオド・・・

浦上「は? えー……ふーん……じゃあ、そうですネ……先週、都市の簡易サロンで2人っきりになった時なんですけどぉ」チラッ

神裂「か、簡易サロン!? 2人っきり!? そ、そういう話ですか!!?」ガタッ・・・

五和「ちょ、待、心の準備が! え、あ、ね、姉ちゃん真面目に聞いてあげる! ウラが例えどんな娘でも姉ちゃんは味方だよ!」ゴクッ・・・

浦上「……任務の話ですヨ?」キョトン・・・

神裂・五和「「な、なぁんだ……(よ、良かったぁ)」」ホッ・・・

香焼「姉さん達。こういう部分、チキンっすね」ハァ・・・

もあい「にゃー」オワリッ!
986 :VIPにかわりまして建宮がお送りするのよな [saga]:2012/02/25(土) 02:14:16.37 ID:eoFMGbTf0
はい、長々お付き合い頂きありがとうございました。これにて・・・・・『あまくさっ』第三部完ッ!!です。
後半思ってた以上に時間が掛ってしまいました。申し訳ございません。

今後の予定ですが、リアルにハードスケジュールなので続きは未定です。だけど、続けられるなら続けたいと思います。
ただし、次もまた『あまくさっ』の続編やるか如何かは分かりません。需要あれば第四部のスレ立てます。
仮に書くとしたら極力、戦闘色省いたSSにしたいね。自分、下手なくせに書こうとするので(苦笑)

あと、因みに親戚が単発で『香焼アフター(R-18)』書くかも言ってました。
対象キャラは未定です。多分、アンケ取るらしいけど……とりあえずスレ立てたらアンケ協力等宜しくです。


それではこれにて第三部終了です! 感想質問意見罵倒、一応今後のリクエスト等々よろしくお願いします。ではまたの機会に! ノシ” 
 
987VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/02/25(土) 03:35:31.08 ID:2Dnoqqp9o
乙!

988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/25(土) 04:04:12.22 ID:KZ0Cpu0AO
是非よんどめを!!続きをお願いします………

ともかく>>1ありがとうお疲れさん
リアルでも無理せんようにな~
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/25(土) 10:09:34.63 ID:5D+HWFxDO
乙! 今回も色々楽しかった!
次スレも望みたいけどリアル落ち着いたらで良いからねー

ちなみに親戚さんの『アフター』ものはいつからアンケート開始?ww

とにかく次回も期待してるぜぃ! 可能なら遅くなっても良いからまた頼むよー
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/02/25(土) 15:31:10.47 ID:yeCI4QL9o
乙!
次スレも楽しみにまってる! 
 
 

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