- ※未完作品
- 2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:29:48.18 ID:RYbs7MGno
- 夢。
夢を見ている。
裂けた天井。炎と閃光が舞う中、少年が一人吼えている。
表情は見えない。何と戦っているのかもわからない。
けれど、これだけはわかる。
少年は、誰かの為に戦っていた。 - 3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:31:38.21 ID:RYbs7MGno
- 上条「んん……」
イン「――警告、第十五章第三節。上条当麻の起床を確認」
上条「いんでっくす……?」
イン「おはようございます、トウマ」
上条「はよ……ふぁぁ」
イン「未だ朝食の準備が完了していないので、今暫く待って頂けると幸いです」
上条「りょーかい……」
イン「ご協力感謝します」
上条「……」
上条「……は?」 - 4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:33:32.60 ID:RYbs7MGno
- 上条「えと、インデックス……だよな?」
イン「はい。私はイギリス清教内第零聖堂区『必要悪の教会』所属の魔導図書館、Index-Librorum-Prohibitorum。略称"禁書目録"です。お忘れですか?」
上条「え、何て?」
イン「第二三章第六節。寝起き特有の意識の混濁と推察されます。朝食の前に洗顔などされてはいかがでしょうか」
上条「はぁ、そっすね」 - 6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:35:10.85 ID:RYbs7MGno
- ……
上条「あー、目ぇ醒めた」
上条「……」
上条「さて上条当麻、今しがたお前を起こして朝飯作ってる最中のあれは一体誰だ?」
上条「A.我が家の居候インデックスさんです」
上条「……」
上条「どうしたんだあいつ」
上条「まさか、普段の暴飲暴食に罪悪感を感じてせめて家事くらいやろうと……」
上条「……」
上条「……ねーよ」 - 7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:37:43.45 ID:RYbs7MGno
- 上条「うまー!」
イン「お口に合ってなによりです」
上条「え、だって冷蔵庫の中ほぼ空だったじゃん!なんでこんな美味い物作れんだよおい!」ガツガツ
イン「書庫内の"世界の朝食大全"を参照しました」
上条「ふーん……ってちょっと待て!何で一〇三〇〇〇冊の魔導書の中にそんな世の奥様方必携な料理本があるんだよ!」
イン「トウマ、天草式の方々をお忘れですか?」
イン「一口に魔術といっても、その扱いは様々です。ステイルのようにルーンを用いた一般的な魔術もあれば」
イン「天草式のように普段の生活に魔術的意味を持たせるものもあります。今回は特定の食事によって発動する魔術が記載された魔導書を参照したのです」
イン「貴方にとってはただの美味しい朝食に過ぎませんが、自己治癒能力の促進等の効果が得られる魔術が組まれているのです。ご理解いただけましたか?」
上条「まーなんとなく」 - 8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:39:23.96 ID:RYbs7MGno
- 上条「ごちそうさん」
イン「お粗末さまでした。後で洗っておきますから食器を下げていただけますか?」
上条「お、おう」カチャカチャ
イン「――警告、並列処理中の本日の降水確率の算出が終了。降水確率7%と予測」
イン「トウマ、そちらが終わったら布団を干すのを手伝ってください」
上条「……」
イン「トウマ?」
上条「熱は……」ペタ
イン「私の健康状態でしたら概ね良好ですが」
上条「……インデックス」
イン「なんでしょうか」
上条「なにをやらかした」
イン「は?」 - 9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:41:14.15 ID:RYbs7MGno
- イン「質問の意図が理解しかねます」
上条「隠さなくていいんだインデックス。お前がいくら冷蔵庫の中を食い荒らそうが無い知恵絞った結果我が家の電化製品を駄目にしようが胡散臭い届け物に判子を押そうが、上条さんその程度の不幸なら慣れてるから」
上条「そーゆーの判った上で同居してるから。だから、そんな普段しないような家事全般こなして俺のご機嫌とろうとしなくて良いんだよ。素直に謝ってくれれば俺だって鬼じゃな」
イン「――警告、第五章第十一節。自身に対する誹謗中傷を確認」ジワ
上条「いから許……あれ?」
イン「深刻な精神的損傷を確認。自己修復開始。……失敗」ポロリ
上条「あの、い、インデックスさーん?」
イン「原院を検さく。対象をKI遣ったコウ動が裏めにDEたとSuい測されます」グス
上条「(泣いていらっしゃる!?)」
イン「今五のこウ道ShI針に修正wO」ポロポロ
上条「言い過ぎましたゴメンナサイでしたぁっ!!」 - 10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:43:58.34 ID:RYbs7MGno
- ……
上条「じゃあ行ってくるな」
イン「何時頃戻る予定ですか?」
上条「ん?今日は特に予定も無いしそんな遅くならないけど」
イン「夕食の買い物に出ようと思うので、手伝って頂けないでしょうか?」
上条「了解。力仕事は上条さんに任せなさい」
イン「ありがとうございます。では」
イン「――いってらっしゃい、トウマ」ニコ
上条「」ドキ
イン「……トウマ?」
上条「へ?い、いやいや何でもないのよな。いってきまっす!」
上条「……やばい。あまりに理想的な朝のひとときに、上条さんちょっとこのままでも良いかもとか思ってしまいましたよ」 - 11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:46:34.25 ID:RYbs7MGno
- 上条「(昨夜まではいつものインデックスだった)」
上条「(どう考えてもおかしいよなぁ)」
美琴「お、はよーす」
上条「(精神掌握(メンタルジャック)?……いや、科学サイドの奴がインデックスを狙う理由が無い)」
美琴「……お、おはよー」
上条「(じゃあ外部の魔術師?それにしては侵入者のニュースなんて無かったし……むむむ)」
美琴「……」プルプル
上条「うーむ、わからん」
美琴「わからないのはアンタの検索エンジンの精度じゃアホォ!!」ビリビリ
上条「ギャース!!?」 - 12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:48:13.71 ID:RYbs7MGno
- 上条「なんだビリビリか」
美琴「なんだじゃないでしょーが無視すんなやゴラァ!!」
上条「はいはい悪い悪い、ちょっと考え事してたんだよ」
美琴「誠意が篭ってない!!あとビリビリ言うな!」
上条「あーじゃあお詫びに今度御坂サマのお願い一個だけ聞いちゃいますよっと」
美琴「なっ!?」
美琴「(ちょ、ちょっといきなり何言い出すのよこいつは!)」
上条「じゃあそーゆー事で。……後で土御門にでも相談してみるか」テクテク
美琴「(で、でもこれってチャンスなんじゃ?)」
美琴「(……いやいやいやいや何よチャンスってそれじゃまるで私がこいつの事好きみたいじゃない!!)」
美琴「(ちちち違う断じて違う!ただ単にこないだ貰った映画のペアチケットが勿体無いからであって)」
美琴「(別にこいつと行きたいわけじゃあーもう!!)」
美琴「じゃ、じゃあさ、映画のペアチケット余ってるから付き合って……え?」
美琴「」ポツネン
美琴「……なんなのよアイツはぁぁぁぁっ!!!」 - 13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:50:17.90 ID:RYbs7MGno
- ~学校~
土御門「おーすカミやん。どうしたんだにゃーそんな難しい顔して」
上条「何か朝からインデックスの様子がおかしいんだよ」
土御門「禁書目録の?どうせカミやんが道端で見知らぬおにゃのこのフラグ立てて不機嫌になってるだけだろ?」
上条「そんなんじゃありません。つーか擬人化不幸こと上条さんがそんなB級ラブコメみたいな嬉し恥ずかしファーストコンタクトなんて起こす筈ねーっての」
土御門「……」
上条「なんだよ」
土御門「いんや、ちっとばかし人類の半分に同情しただけですたい。んで、何がおかしいって?」
上条「朝優しく起こしてくれた」
土御門「……それで?」
上条「朝飯作ってくれた」
土御門「……それから?」
上条「帰ったら晩飯の買い物に付き合ってくれっておぶっ!?」
土御門「おーけいカミやん一発殴らせろ」
上条「もう殴ってんじゃねーか暴力反対!」 - 14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:52:56.39 ID:RYbs7MGno
- 土御門「おいおいカミやん、それじゃあただの嫁自慢じゃねーか[ピーーー]ぞド素人」
上条「いやいやいや、お前はあの暴食シスターの普段の所業を知らねーからそんな事言えるんだよ!」
土御門「舞夏が朝俺を起こす時は下腹部ピンポイントで本気と書いてマジと読むドロップキックを見舞ってくれるんだぞこの野郎」
上条「でもそれが?」
土御門「たまらない」
上条「……」
土御門「……」 - 15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/24(木) 21:54:38.74 ID:RYbs7MGno
- 土御門「性格が豹変ねえ」
上条「ああ。学園都市の連中がそんな事するとは思えねーし、そんな感じの魔術とか無いのか?」
土御門「わからん」
上条「ハッキリ言うなおい」
土御門「いいかカミやん、精神操作とか中身を入れ替えるような人格を変える魔術なんて、この業界じゃあごまんとあるんだぜい」
土御門「それこそ御使堕しみたいな大魔術からおまじないレベルの初級魔術までな」
上条「どんな魔術か特定は難しいって事か」
土御門「そゆこと」
上条「つってもあのままにしとくのもなあ」
土御門「朝起こしてくれて家事も手伝ってくれる、か」
土御門「……別に困らなくね?」
上条「それに関しては全面的に同意したい。のだが」
土御門「冗談だにゃー。仮に魔術師の仕業だとしたら面倒な事になりかねん」
土御門「よし、それじゃあ"専門家"に聞くとしますか」
上条「専門家?」 - 35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/28(月) 22:18:52.70 ID:icaGov3Eo
- ステイル『やあ上条当麻。君の方からコンタクトをとってくれるなんて夢にも思わなかったよ。嬉しくて反吐が出る』
上条「こいつかよ」
土御門「いやいや、禁書目録関係でステイルの右に出る奴はそうそう居ないと思うぜい」
上条「こいつの場合”何とかしてくれる”じゃなくて”どんな手を使ってでも何とかしようとする”だと思うんだが」
土御門「どっちにしろ何とかなるんだったら良くね?」
上条「他に適任はいないんでせうか土御門さん」
土御門「そういわれてもにゃー。最大教主とかさすがの土御門さんでも無理ですよ?」
上条「誰?」
ステイル『用が無いなら切るよ。僕も色々忙しいんだ』
- 36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/28(月) 22:25:33.06 ID:icaGov3Eo
- 土御門「カミやんが禁書目録について相談があるって」
ステイル『チッ』
上条「舌打ちがリアルなんですが」
ステイル『あの子がどうしたんだい?事と次第によっては燃やす』
上条「あー、えっとだな」
ステイル『早くしろ』
上条「インデックスの様子がおかしいんです」
ステイル『よしそこを動くな今すぐ行って消し炭にしてやる』
上条「予想通りの反応ありがとうございます畜生!」 - 37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/28(月) 22:34:23.44 ID:icaGov3Eo
- ステイル『冗談は置いといて』
上条「(遠くで色々燃える音が聞こえるのは幻聴だと信じたい)」
ステイル『僕や土御門に訊くって事は、魔術がらみの事か?』
土御門「まだ憶測でしかないがな。”あれ”については俺はからっきし。なので、ステイル・マグヌス大先生の出番って訳ですたい」
ステイル『ふん、おだてた所で何も出やしないよ。それで上条当麻、具体的な症状を聞きたいんだが』
上条「朝起こしてくれたり朝飯作ってくれたり晩飯の買い物付き合ってくれって言ったりしてるんだよ」
ステイル『惚気なら他所でやれそして氏ね』ブツン
上条「」 - 38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/28(月) 22:47:48.43 ID:icaGov3Eo
- prrr…prrr…ガチャ
ステイル『まだ何か?』
上条「魔術がらみだって言ったじゃねーか物騒な言葉残して切るなよう!」
ステイル『だったらもっとましな情報を聞かせて欲しいものだね。今のは誰が聞いても惚気にしか聞こえないんだよ』
上条「他にって言われてもなぁ。後は変な喋り方してたくらいしか」
ステイル『口調?』
上条「ああ。それと自分の事を第零聖堂~とか何とか言ってたな」
ステイル『……まさかとは思うが、語頭に本の記述を引用するような単語を付けていなかったか?』
上条「本の引用?」
ステイル『ああ例えば、”第五六章第七節”とか』
上条「確かにそんなの付けてた気がする」
ステイル『自動書記<ヨハネのペン>……!』 - 39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/28(月) 22:55:20.84 ID:icaGov3Eo
- 上条「ステイル?」
ステイル『莫迦な!?アレと”首輪”の消滅はイギリス清教も認めていたはずだ!』
上条「あのー」
ステイル『あの女狐め、どこまで僕らを弄べば気が済むんだ……!』
上条「ステイルさーん」
ステイル『何だ!』
上条「ヨハネのペンって……何?」
ステイル『』 - 42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/29(火) 20:03:58.19 ID:FIjOobPmo
- ステイル『打ち消した張本人が何を言っているんだ何を!!』
土御門「おちつけってステイル、カミやんが魔術の素人なのは今に始まった事じゃないだろ」
ステイル『……自動書記<ヨハネのペン>。あの子に施されていた鎖の一つ。十万三千冊のセキュリティだ』
ステイル『科学(きみたち)の言葉を借りるなら、人工知能といったところか』
上条「AI……?じゃあ今のインデックスはそのAIが動かしてるってのか?」
ステイル『実際診ていない以上憶測でしかないが、まず間違いないだろうね』
- 43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/29(火) 20:06:36.26 ID:FIjOobPmo
- 上条「けどそのヨハネのペンって奴も俺の右手が打ち消したんだろ?それが何でまた今になって出てきてんだよ」
ステイル『そんな事は僕の方が訊きたいくらいさ。で、さっき言った以外に目立った変化は?』
上条「これといって無かったと思う」
ステイル『”魔術を使った”とかは』
上条「ちょっと待て、インデックスは魔術を使えないんじゃないのか?」
ステイル『今の彼女が僕の知る自動書記なら可能な筈だ。書庫への侵入者に対する迎撃としてね。それは君も身を以って体験した筈だろう』
上条「……」
- 44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/29(火) 20:22:14.91 ID:FIjOobPmo
- ステイル『とにかく。君の話と自動書記の機能を鑑みるに、今すぐに暴れだす心配は無さそうだ』
上条「?」
ステイル『自動書記の機能は飽くまで魔導図書館の保持なのさ』
ステイル『つまり、自動書記があの子を壊すなんて事は”絶対に有り得ない”』
ステイル『勿論今の自動書記が正常に機能している保障は無いし、いつ異常が表れるかも判らないけどね』
上条「そうか……」
ステイル『そういうわけだから、今の内にこちらで調べておくよ。問い詰めなければならない相手もいるしね』
上条「調べる?わざわざそんな事しなくても、魔術だってんなら右手で一発だろ」
ステイル『……君はコップの中の水に糸くずが入ったからといって、水を全部捨てるのか?』
上条「や、んな事しないけど」
ステイル『そういう事さ。君の右手はコップごと粉砕するような物なんだよ。理解したら君は自分の役目を果たせ』ブツン
上条「……あいあいさー」 - 45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/29(火) 20:26:08.50 ID:FIjOobPmo
- 放課後
上条「ヨハネのペン……ねぇ」テクテク
上条「(そんなもんまで打ち消したのかよ俺の右手は)」
上条「(どんな人生送ってたんだ?『上条当麻』って人間は)」
イン「トウマ」
上条「インデックス!?何やってんだこんなトコで」
イン「一通りの家事を終えたので、迎えに」
上条「そ、そうか」
上条「あ、晩飯の買い物だっけか?」
イン「はい。学業でお疲れかと思いますが、お願いできますか?」
上条「おーけいおーけい、問題ナッシングですよっと。さて、何にするかな」
イン「近頃涼しくなってきているので、暖かい物はいかがでしょう」
上条「ふむ。じゃあちっと早いかもだけど鍋でもするか」
イン「了解。第七三章第六節。買い物と並行して書庫内の"今日の料理"から夕食のレシピを構築します」 - 46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/29(火) 20:29:16.80 ID:FIjOobPmo
- 上条「……」テクテク
イン「……」テクテク
上条「(会話が無い……!)」
上条「(いつもはインデックスの方からべらべら喋り倒すと言うのになんだろうねこのやり辛さ)」
上条「(やっぱり機械的な応対しかできないのか?AIだけに)」チラリ
イン「……」
上条「(今のところ異常はない……か)」
上条「(いや、いつものインデックスと正反対と言う意味では十分異常ではあるのだが)」
イン「……」キュッ
上条「うおっ!?」バッ
イン「ご迷惑でしたか?」
上条「へ?い、いやいや別に手ぇ繋ぐくらい問題ないデスヨ?」
イン「ありがとうございます」キュッ
上条「(何なんでせうかこのむず痒い空気わ)」 - 47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/29(火) 20:32:20.03 ID:FIjOobPmo
- スーパーにて
上条「さて、何鍋が良いかな」
イン「第八章第五節。鶏肉メインの水炊きを提案します」
上条「そりゃ良い。まあ上条さん宅のお財布事情では牛なんて素敵食材に手が出せる筈も無いんですがね」
小萌「あれ、上条ちゃん?」
上条「小萌先生。晩飯の買い物ですか?」
小萌「そんな所ですよー。上条ちゃんの方こそ、シスターちゃんとお買い物なんて珍しいですねー」
上条「ま、まぁたまにはこの食っちゃ寝シスターにも手伝いくらいさせようかと」
イン「」ピク
小萌「良い心掛けです。働かざるもの食うべからず、シスターちゃんも食べてばかりじゃなくて……」
イン「トウマ、今朝の食事を誰が作ったのかお忘れですか?」
上条「う」
イン「それに食っちゃ寝呼ばわりには私も怒りを隠せないのですが」
上条「だっていつも手伝いもせずにごろごろしてばっかじゃんよお前」
イン「――警告、第七四章第一節。著しい精神的ダメージを確認。上条当麻を敵性と判断し、攻撃を開始します」ゴゴゴゴゴ
上条「ここで噛み付かれるのは明らかに理不尽な気がするんですがインデックスさん!?」
小萌「」 - 48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/29(火) 20:34:22.19 ID:FIjOobPmo
- 小萌「シスター……ちゃん?」
イン「はい、何ですかコモエ?」シュルシュル
小萌「シスターちゃん……ですよね?」
上条「あ」
イン「はい。私はイギリス清教内第零聖堂区『必要悪の教会』所属の魔導図書館、Index-Librorum-Prohibitorum。
略称"インデックス"ですが、どうかしましたか?」
小萌「へ?」
上条「小萌せんせぇぇぇっ!!」ガッシ
小萌「ひゃあ!?」
上条「インデックスの事なんですが今突発性多重人格症候群とゆーちょーっと厄介な病気にやられてまして」ヒソヒソ
上条「出来れば周りに広めないで貰いたいんです心配とかかけたくないのでっ」ヒソヒソ
小萌「……」 - 49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/29(火) 20:35:34.12 ID:FIjOobPmo
- 上条「……先生?」
小萌「上条ちゃん。心理学専門の私に対して多重人格って言い訳はどうかと思うのですよ」
上条「う」
小萌「また何かトラブルに巻き込まれてるんですか?」
上条「ま、まあそんなとこです」
小萌「大覇星祭の時もそうでしたね。ご両親は大丈夫だ、なんて言ってましたけど、きっと心配してたと思います」
上条「……すんません」
小萌「それは先生にじゃなくてご両親に言ってください」
上条「……」
小萌「……はぁ、判りました。また訳ありみたいですし、シスターちゃんの事は私の胸に留めておきます」
上条「先生……」
小萌「で・す・が」
小萌「くれぐれも無理はしちゃ駄目ですよ。困った事があったらちゃんと相談する事」
小萌「私は上条ちゃんの先生なんですから」
上条「……ありがとうございます」 - 50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/03/29(火) 20:37:27.69 ID:FIjOobPmo
- 小萌「さて、お説教も済んだ所で」
上条「?」
小萌「今日の晩御飯はお鍋だとか」
上条「そのつもりですけど。つか聞いてたんですか」
小萌「ふっふっふ。さぁ上条ちゃん、先生の買い物袋の中身を御覧なさい!」
上条「?……こ、これは!」
小萌「そう、すき焼き用牛肉(お値下げ品)!今晩は先生の家もお鍋なのですよ」
小萌「ですが姫神ちゃんも結標ちゃんも別の用事があるとかで、今日は先生一人で寂しく晩餐の予定だったのです。なので」
上条「……!」
小萌「上条ちゃん達も一緒にどうですか?」
上条「はい!是非ともご相伴に預かりたいとおもいまっす!!」
イン「お話は終わりましたか?」
上条「喜べインデックス!今宵のお肉は一味違うぞ!!」
イン「?」 - 66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:30:53.01 ID:AQtsBHZNo
小萌宅
上条「お邪魔しまーす」
小萌「どうぞーなのですよ」
上条「……」
小萌「どうかしたです?」
上条「今日は缶ビールが散乱してないんですね」
小萌「あ、あの時はリラックスタイムだったのに上条ちゃんが急に来るからです!」
小萌「いつもいつもあんなに散らかってるわけではないのですよ!」
イン「コモエ」
小萌「な、なんです?」
イン「来客の予定が無いからと言って、整理整頓を怠って良い理由にはならないと思うのですが」
小萌「はうっ」- 67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:34:03.77 ID:AQtsBHZNo
- 小萌「そ、そんな話は置いといて!サクサクすき焼きの準備をしちゃいましょう!」
上条「(露骨に話をそらした)」
小萌「働かざる者食うべからず。さー上条ちゃんとシスターちゃんも手伝ってくださいねー」
イン「了解しました。――第五六章第三節。最も魔術的効果の高い調理法の構築を開始します」
イン「コモエ、食器の準備をお願いします」
小萌「……上条ちゃん上条ちゃん」
上条「なんすか?」
小萌「今関わってるトラブルって、魔術とゆーやつなのですか?」
上条「!? 何で小萌先生が魔術の事を……あ」
上条「(大覇星祭の時か……)」 - 68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:35:24.47 ID:AQtsBHZNo
- 上条「つか、信じるんですか?魔術なんてモノを」
小萌「実際この目で見なければ、先生も信じられなかったと思います」
小萌「ですが、私は見ました。明らかに超能力、いいえ、科学とは別の概念で姫神ちゃんが助かる瞬間を」
小萌「これも一つの"自分だけの現実<パーソナルリアリティ>"と思えば理解できない事は無いのですよ」
小萌「納得は出来ないですけどね」
上条「そんなもんですか」
小萌「そんなもんです」ニコニコ
イン「第三八章第一節。調理法の構築が完了しました。二人とも、話していないで手伝ってください」
小萌「はいはーい、ちょっと待っててくださいねー」 - 69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:37:05.73 ID:AQtsBHZNo
小萌「お肉の具合は?」
上条「よし!」
小萌「卵の用意は?」
イン「万端です」キリッ
小萌「それでは皆様ご唱和ください」
「「「いただきます!」」」
上条「あむ……うまぁー!!」
上条「グラム80円のお徳用鶏ムネ以外のお肉を久しぶりに食べた……!!」モグモグ
小萌「お肉はまだまだありますからねー。じゃんじゃん食べちゃってくださいな」
小萌「シスターちゃんも遠慮しないでじゃんじゃん食べてくださいねー」
イン「ん」モグモグ
小萌「……」ジー- 70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:38:41.60 ID:AQtsBHZNo
- イン「んく。……どうかしましたか、コモエ」
小萌「いえいえ何でもないですよ」
イン「そうですか。……はむ」
小萌「……上条ちゃん」
上条「はい?」モグモグ
小萌「多重人格って本当だったです?」
上条「あー、まあ近いモノです」
小萌「もしかして他にも?」
上条「かくかくしかじかとゆーわけで」
小萌「……ちょっとこのままでも良いとか思ってませんか?」
上条「ソンナコトナイデスヨー」 - 71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:41:04.23 ID:AQtsBHZNo
- 上条「うまー」
イン「トウマ。肉と野菜の割合が偏り過ぎではないでしょうか」
上条「そうか?いやでも今日を逃したら今度はいつ牛を食えるか判らないから今の内にっ」
イン「そう言うと思い、トウマの分をあらかじめよそって置きました」
上条「おーさんきゅ……って豆腐と春菊ばっかじゃねーか!」
イン「トウマのこれまでに食べた肉の量から逆算した結果、これで均衡が取れると判断しました」
上条「……」
イン「何か?」
上条「お前の器の中の山盛り牛肉はなんだコノヤロ」
イン「……書庫を維持する為には多量のカロリーを消費すr」プイッ
上条「それ今思いついたろ!つか食欲はそのままかよてめえ!!」 - 72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:42:00.87 ID:AQtsBHZNo
- 上条「ったく……ん?」
イン「もきゅもきゅ」
上条「インデックス、ちょっとこっち向け」
イン「どうかしました……ん」
上条「顎んトコにタレついてんぞ」
イン「……どうも」 - 73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:43:32.13 ID:AQtsBHZNo
上条「やー今日はありがとうございました小萌先生」
イン「ごちそうさまでした」
小萌「いえいえ、こちらこそ晩御飯付き合ってくれてありがとうでしたー」
イン「ではこれで」ペコリ
上条「んじゃ先生、また明日」
小萌「上条ちゃん」
上条「?」
小萌「シスターちゃん、早く元に戻してあげてくださいね」
上条「わかってますって」- 74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:50:05.17 ID:AQtsBHZNo
- PM11:30
上条「ありゃ、もうこんな時間か」
上条「そろそろ寝るぞー」
イン「はい」キュッ
上条「……」
イン「……」
上条「……インデックスさん」
イン「なんでしょう」
上条「俺の袖口を掴んでいるその手を離して欲しいんですが」
イン「……」 - 75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:55:37.47 ID:AQtsBHZNo
- イン「常々思っていたのですが」
上条「何でせう」
イン「何故浴槽で睡眠を摂るのでしょうか」
イン「このベッドなら二人で寝るには十分な広さだと思うのですが」
上条「そりゃお前、年頃の娘さんと枕を並べるなんて」
イン「間違いが起こる、と」
イン「貴方は私に対して青少年特有の劣情を抱くのですか?」
上条「ば、馬鹿言っちゃあいけませんよインデックスさん。私めの好みは寮母系お姉さんなのであって
ロリシスターに欲情なんてしませんの」
イン「――第四六章第五節。術式解凍、特定魔術『愛故に貴方を縛る』完全発動」
上条「ことよぉぉぉ!?」 - 76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 20:59:21.86 ID:AQtsBHZNo
- イン「トウマの性癖などはどうでも良く」
上条「いだだだっ!上手い事右手が使えないように縛りやがってっ」
――今の彼女が僕の知る自動書記なら可能な筈だ。書庫への侵入者に対する迎撃としてね
上条「(本当に魔術を使いやがった)」
イン「これからの時期、そんな所で寝ては風邪をひいてしまいます。なので」
上条「なので?」
イン「貴方を、強制です」
上条「」 - 77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/06(水) 21:04:01.23 ID:AQtsBHZNo
……
上条「……」
イン「zzz……」
上条「…よっ」ズリズリ
イン「ん……」キュッ
上条「ほっ」グイ
イン「んん……」ギュ
上条「抜け出せない……」
イン「……トウ…マ……」
イン「……zzz」
上条「……」
上条「……」ナデナデ
イン「zzz」- 92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 19:56:11.37 ID:aB7iNRFmo
朝。
上条「zzz……」
上条「……んん…?」
上条「うあ……朝、か」
上条「……寒。あと五分……」モゾモゾ
イン「zzz……ん…」
上条「ぬくい……」ギュー
イン「んん……」ピク
上条「……?」
イン「トウマ……zzz」
上条「」- 93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 19:58:38.87 ID:aB7iNRFmo
- 上条「オーケイ落ち着け上条当麻。冷静に現状を分析しよう」
上条「今俺が寝ているのは、ベッド。俺のベッドだ、うん」
上条「んで、俺の腕の中でスヤリスヤリと寝息を立てていらっしゃるのは、インデックス」
上条「……」
上条「どうしてこうなった」 - 94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 20:02:23.32 ID:aB7iNRFmo
上条「………」
上条「……」
上条「…」
上条「そうだ、インデックスに魔術で……」
イン「zzz」
上条「……とりあえず起きるか」- 95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 20:04:33.03 ID:aB7iNRFmo
上条「しっかしなあ」ツンツン
イン「んん……」
上条「ホントにAIなのか?」
イン「zzz……」
上条「……ヨハネのペン、か」
上条「まあ不用意に右手を使えない以上、上条さんにはお手上げなわけで」
上条「……」
上条「さっさと戻って来いよ、インデックス」ポン- 96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 20:10:01.53 ID:aB7iNRFmo
- イン「ん……トウマ?」
上条「悪い、起こしちまったか」
イン「おはよう…ございます」ウトウト
上条「まだ寝てて良いぞ、飯は俺が作っとく」
イン「いえ、それなら私が」
上条「良いから寝てろって」
イン「ですが……」
上条「何だ、上条さんの手料理じゃ不服ですか?」
イン「そんな事は」
上条「冗談デス。晩飯は期待してるから、朝は任せろって」
イン「……了解しました」 - 97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 20:15:40.46 ID:aB7iNRFmo
- 上条「そういやさ」モグモグ
イン「何でしょうか」モグモグ
上条「俺が学校行ってる間、お前一人なわけじゃん」
イン「スフィンクスもいますが」ニャー
上条「その間何やってんだ?」
イン「必要があれば部屋の掃除もしますが、主にTV鑑賞ですね」
上条「(普段のこいつじゃ前者は100%ありえないんだよなあ)」
上条「誰かと出かけたりしないのか?」
イン「たまにアイサと買い物に行くくらいでしょうか」
上条「ふーん」 - 98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 20:17:57.41 ID:aB7iNRFmo
- 上条「よし」
イン「トウマ?」
上条「今日は土曜で授業半ドンだし、昼飯食ったらどっか遊びに行くか」
イン「!」
上条「(ステイル達に任せっきりってのもなんだしな)」
上条「(インデックスの知ってる場所を回れば、何か反応があるかもしれない)」
イン「……」
上条「嫌だったか?」
イン「そうではないのですが」
上条「?」
イン「デート、なのでしょうか?」
上条「」 - 99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 20:20:21.96 ID:aB7iNRFmo
- 上条「い、いやいや別にそんな畏まったもんじゃないぞ」
上条「ただちょーっと二人で遊びに行くだけだしな、うん」
イン「違うのですか?」
上条「そもそも男女でお出かけ=デートなんて地に足ついてない浮ついたバカップルの発想だろ」
イン「……そうですか」
上条「(何でせうかこの罪悪感わ)」グサグサ - 100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 20:24:33.48 ID:aB7iNRFmo
- ……
上条「うし、んじゃ行ってくる」
イン「昼食はどうしますか?」
上条「たまには外食も良いだろうし、昼の支度はしなくていいぞ」
イン「了解しました。いってらっしゃい、トウマ」
上条「いってきま」バタン
イン「……」 - 101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/04/26(火) 20:33:46.27 ID:aB7iNRFmo
- イン「――第四章第十三節。”書庫”起動。検索を開始します」
イン「検索キーワード選択。”恋人”、”デート”、”内容”」
イン「検索開始」
イン「………」
イン「……」
イン「…」
イン「……///」 - 116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:06:19.69 ID:VwFCtRovo
- すったもんだで午後
上条「さて、まずは腹拵えか」グー
イン「ですね」グーギュルル
上条「なんか食べたいもんとかあるか?」
イン「特には。トウマにお任せします」
上条「つっても俺もこれといって食いたいもん無いしなあ」
イン「でしたらアレはどうでしょうか」
上条「?」 - 117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:06:56.84 ID:VwFCtRovo
- すったもんだで午後
上条「さて、まずは腹拵えか」グー
イン「ですね」グーギュルル
上条「なんか食べたいもんとかあるか?」
イン「特には。トウマにお任せします」
上条「つっても俺もこれといって食いたいもん無いしなあ」
イン「でしたらアレはどうでしょうか」
上条「?」 - 118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:07:23.86 ID:VwFCtRovo
- すったもんだで午後
上条「さて、まずは腹拵えか」グー
イン「ですね」グーギュルル
上条「なんか食べたいもんとかあるか?」
イン「特には。トウマにお任せします」
上条「つっても俺もこれといって食いたいもん無いしなあ」
イン「でしたらアレはどうでしょうか」
上条「?」
- 119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:08:59.66 ID:VwFCtRovo
- 多重投稿スマヌ
ウエイトレス「イラッシャイマセー」
上条「ファミレスかよ」
イン「ご不満ですか?」
上条「まあいいけどよ」
イン「そういえば」
上条「?」
イン「オウマはどうしてるのでしょうか」
上条「おうま……ああ、闇咲か。そういやここで襲われたんだっけか」
イン「同様にトウマが私の胸を揉みしだいた場所でもありますね」
上条「純100%不可抗力だったんですががが」
上条「まあ、あの人とよろしくやってんじゃねーの?」
イン「そうだと良いのですが」
上条「呪いは俺が打ち消したし、闇咲ももうあんな間違いはしない。心配ないだろ」
イン「……はい」 - 120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:10:09.00 ID:VwFCtRovo
- 上条「しっかしなあ」
イン「なんですか?」
上条「良く覚えてたな。アニメ一期じゃエピソード丸ごと無かった事にゲフンゲフン」
イン「"禁書目録"にその質問はナンセンスです。それになにより」
イン「トウマが私を縛り上げて放置して、一人で魔術サイドの問題に関わりに行った日ですから」ゴゴゴ
上条「アノ、いんでっくすサン?」
イン「ええ。ええ。思い出したら怒りがふつふつと蘇ってきました。それでなくてもトウマはいつもいつも自分の安全を省みず……」ブツブツ
上条「や、この件はもう終わった話なので心のアルバムにそっとしまって……」
イン「いいえ。良い機会ですから言わせて戴きます。そもそもトウマは魔術に関しては素人同然。だというのに頼まれもせずに魔術関係の事件に関わってばかり。少しは私の気持ちも考えて……」
ウエイトレス「お待たせ致しました。イタリアンハンバーグセットになりまーす」
上条「ほ、ほら、まずは飯食おうぜ!な!腹減ってるだろ?」
イン「……」グーギュルギュルグー
イン「……この話はまたいずれします」パク
上条「(た、助かった……)」 - 121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:11:46.36 ID:VwFCtRovo
- イン「もっきゅもっきゅ」
上条「(闇咲の事を覚えてるって事は、記憶はインデックスのまま……?)」
上条「(いや、別の誰かと入れ替わったわけじゃない。記憶に影響が出る可能性は薄いか?)」
イン「……なにか?」
上条「ん?あーいや、何でもない」
イン「そうですか」モキュモキュ
イン「ごちそうさまでした」ゲフー
上条「……」
イン「……」
上条「……」ピンポーン
ウエイトレス「いかがなさいましたか?」
上条「ペペロンチーノ頼んだんですけど、まだですか?」
ウエイトレス「少々お待ちくださーい」スタコラ
上条「……」
イン「……」
ウエイトレス「申し訳ありません!今すぐお作りします!!」
上条「……不幸だ」グーギュルル - 122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:14:08.57 ID:VwFCtRovo
- 上条「腹ごしらえも済んだ所で」ゲフー
イン「次はどちらへ?」ゲフー
上条「(インデックスが行った事のある場所……か)」
イン「……!」ピク
上条「(意味記憶は言わずもがな。闇咲の事を覚えてるって事は俺みたいにエピソード記憶が駄目になってるって線も無し)」
上条「(こりゃ記憶関係は問題無さそうだな)」
イン「……」ジー
上条「どうすっか……ん、インデックス?」
イン「……」ジー
上条「(一心不乱に服屋を見ていらっしゃる)」
上条「(そういや普段から修道服オンリーだもんなあ)」
上条「覗いてみるか?」
イン「!?」
イン「い、いえ。トウマの経済力を考慮するとこの店で購入できる商品は殆ど無いと……」
上条「無理すんなって。それに女って試着するだけでも楽しめるんじゃないのか?知らんけど」
イン「ですが……」
上条「はーい一名様ごあんなーい!」ガッシ
イン「と、トウマ」 - 123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:16:21.57 ID:VwFCtRovo
- 店員「ゴユックリドウゾー」
イン「……!」キラキラ
上条「(勢いで入ったはいいけども……)」チラリ
上条「(ゼロが一つ多い……!!)」
店員「何かお探しですか?」
上条「へ!?あ、はい。コイツの服なんですけど」
店員「ええと……修道女様か何かなのでしょうか?」
上条「あー、そんなトコです。で、あまり値の張らない物は……」
店員「それでしたらこちらに。比較的お安くご用意させていただいておりますので、よろしければどうぞ」
上条「ど、どうも」 - 124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:17:24.48 ID:VwFCtRovo
- 上条「インデックス、こっちのなら……」
イン「……」キラキラ
上条「(聞こえてないか……)」
イン「トウマっ」
上条「ん?」
イン「これ、着てみても良いでしょうか?」
上条「おう。試着室あっちだから行って来い」
イン「はいっ」キラキラ
上条「(何か嬉しそうだ)」
―科学(きみたち)の言葉を借りるなら、人工知能といったところか―
上条「(ステイルはああ言ってたけど)」
上条「(ほとんど人間と変わんねえじゃねーか)」 - 125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:18:38.73 ID:VwFCtRovo
- イン「どうでしょうか?」
上条「」
イン「トウマ?」
上条「ああ悪い、修道服で見慣れてたから何か新鮮で」
イン「どうでしょうか」
上条「あー、馬子にも衣」
イン「――警告」
上条「装とゆー言葉を粉微塵にする勢いで似合っておいでです、ハイ」
イン「……」
上条「(何かご満足戴けてないご様子……っ)」
上条「よしインデックス、こっちのファッション用オサレ眼鏡なんていかがでせうかっ」ズイッ
イン「?」
上条「十万三千冊も魔導書を記憶してるインテリジェンス全開な貴方様にお似合いかと思いまするっ」
イン「……」
上条「……?」チラリ
イン「……トウマ」
上条「なんでせう?」
イン「本当に、似合ってますか?」
上条「あ、ああ」
イン「そうですか……」 - 126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:19:20.14 ID:VwFCtRovo
- 上条「なあ、インデックス」
イン「何ですか、トウマ」
上条「眼鏡だけで良かったのか?無理すりゃ上下ワンセット位ならなんとかいけたぞ?」
イン「いいえ。ここで無理をして、今後の食卓レベルを下げてしまうのは避けるべきかと。それに」
上条「それに?」
イン「トウマに選んで戴いて、トウマに買って戴いた事。それが重要ですから」
上条「インデックス……」
上条「んじゃ、近い内お財布に優しいとこでそれに合う服探さないとな」ポン
イン「はい」
- 127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:20:12.30 ID:VwFCtRovo
- おまけ
―イギリス―
ローラ「……」
ローラ「……ふっふっふ」
ローラ「ふふふのふー!」
ローラ「学園都市から取り寄せたる最新鋭マッサージチェアの数々……見てるだけでウズウズしてしまうのよ」
ローラ「前はステイルによる妨害で残念な結果に終わってしまったけれど、此度は誰にも邪魔させるつもりは無しにつきなのよ」
ローラ「さあ、いざ……!」
ステイル「最大教主っ!!」
ローラ「ひいぃっ!?す、すている!?」
ステイル「どういう事か説明して貰おうかこの女狐が!!」
ローラ「だ、駄目なのよあちらを向きてステイル!私の淫靡なネグリジェ姿は何人たりとも見てはならぬもの……」
ステイル<Fortis931>!!」
イノケン「ォォォォ……」
ローラ「マッサージ機達の前に私が消し炭になっちゃう!?」
- 128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 20:26:17.99 ID:VwFCtRovo
- ペンデックス+眼鏡=可愛い
これがやりたかっただけ
あと、こんなん見たいーとかネタ提供してくれると助かるかも - 129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)[sage]:2011/06/01(水) 22:38:55.03 ID:vu+4fFy1o
- 乙!
ペンデックスの裏表のない正直さを前面に押して、上条さんの日頃の苦労を労ったりするような、エロとかがないほっこりする感じのが読みたいなぁ。
インデックスが労ったりするSSはツンデレ気味とかデレデレ気味とかが多いし。 - 130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/01(水) 23:47:35.86 ID:+GDwZCb8o
- ほっこりしようぜ
- 143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/22(水) 18:57:46.21 ID:gV4p63IVo
上条「……」カリカリ
イン「……」
上条「……」カリカリ
イン「……」パラ
上条「……む」ピタ
イン「……」パタン
上条「……むむ」
イン「……」スタスタ
上条「むむむ……」
イン「……」コポコポ- 144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/22(水) 18:58:32.44 ID:gV4p63IVo
- 上条「ぬぐぐ……」フルフル
イン「……」スタスタ
上条「だーもーわからん!」グワー
イン「お茶が入りましたよ、トウマ」コト
上条「あんがと」
上条「ずず……ふへぇ」
イン「どうですか、課題の方は」チラ
上条「……」フイッ
イン「……芳しく無いようですね」
上条「ぐ」 - 145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/22(水) 19:00:04.46 ID:gV4p63IVo
イン「私は一般的な学生の勉学に関して精通しているわけではありませんが」
イン「一度得た知識の再確認である宿題に苦戦するというのは少し……」
上条「何度教えてもタッチパネル一つ満足に扱えないインデックスさんに言われたくありませんのことよ!」
イン「」ピク
上条「そこまで言うなら解いて御覧なさいなこの問題をっ」
イン「……bですね」
上条「それ見ろ、魔術バカなインデックスさんじゃあ科学の粋たる学園都市製の……ハイ?」
イン「ですから、大問2の問3の回答はbです」
上条「なん……だと……!?」
上条「……っ」パラパラ
上条「合ってる……」
イン「その他の問いは……」サラサラ- 146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/22(水) 19:01:10.36 ID:gV4p63IVo
- ……
イン「いかがでしょうか」
上条「全問……正解……orz」
イン「法の書の解読にも携わった私の読解力を舐めないで戴きたい」
イン「この程度の文章の読解程度、障害になどなり得ません」キリッ
上条「(まてよ……つー事は今後課題はインデックスに任せれば)」
イン「だからと言ってゴーストライターにはなりませんよ」
イン「トウマの為になりませんから」
上条「」 - 147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/22(水) 19:02:18.44 ID:gV4p63IVo
イン「……トウマ、こちらのプリントは?」
上条「んー?ああ、そっちは理数系のだな」
イン「……」ジー
上条「インデックス?」
イン「……」ジー
上条「……」
イン「……」ブスブス
上条「(煙噴いてる!?)」
イン「」ボンッ
上条「い、インデックスぅぅっ!!」- 148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/22(水) 19:03:23.08 ID:gV4p63IVo
- ……
イン「……こ、ここは」
上条「俺の部屋だよ」
イン「記憶の欠落を確認。前後のデータからの修復開始……完了」
イン「そうでした、トウマの課題を見て、それで……」
上条「まあ、あれだな」
イン「?」
上条「人間向き不向きがあるっつー事で」
イン「はい(´・ω・`)」 - 149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/06/22(水) 19:07:06.10 ID:gV4p63IVo
- 以上、小ネタ程度にとある日曜のワンシーンをお届け
週一ペースで投下したいなあ - 150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]:2011/06/22(水) 19:12:06.87 ID:XqHoo7TAO
- 乙乙
- 151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]:2011/06/22(水) 19:46:47.22 ID:qYs5ZtwAO
- 乙
ペンさん可愛いのぅ…… - 179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 19:04:08.03 ID:gPvw06sQo
- イン「トウマは学校」
イン「スフィンクスはいつの間にかお出かけ」
イン「部屋の片付けも滞りなく終了」
イン「……」
イン「……」
イン「暇、ですね」 - 180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 19:10:09.96 ID:gPvw06sQo
- イン「テレビは……」ポチ
<おひるやーすみは……>
イン「普段通り、と」ポチ
イン「ふぅ……」コロン
イン「……」
イン「トウマの……枕」ギュウ
イン「……」
イン「――警告。第七章第十五節。頭部における体温上昇を確認」
- 181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 19:18:28.24 ID:gPvw06sQo
- イン「……」ギュウ
イン「――警告。第十章第七節。著しい心拍数の加速を確認」
イン「同時に思考能力の低下を確認。現状を維持した場合、生命活動に支障が生じる可能性があります」
イン「……」パッ
イン「……」
イン「……///」 - 182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 19:24:54.10 ID:gPvw06sQo
- ガタ
イン「」ビクッ
スフィンクス「にゃあ」
イン「す、スフィンクスでしたか」
イン「お出かけはもう良いのですか?」ナデナデ
スフィンクス「にゃあ」ゴロゴロ
イン「……」クス
イン「……」
イン「……そういえば」 - 183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 19:28:58.44 ID:gPvw06sQo
- イン「やはり空……でしたか」
スフィンクス「にゃー」
イン「すみませんスフィンクス、貴方のご飯を切らしてしまったようです」
イン「お留守番、お願いできますか?」
スフィンクス「にゃうー」 - 184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 19:38:43.23 ID:gPvw06sQo
- ……
イン「――第二十三章第十五節。購入予定リストとの照合を開始。……終了」
イン「買い漏らしは無し、と」
イン「……?」ピク
イン「――警告。第七章第二十七節。微弱な力の波を確認」
イン「解析開始。……終了。属性は雷。力の総量から、学園都市における異能力者<レベル2の物と推測>」
御坂妹「おや、貴女は。と、ミサカは意外な相手との邂逅に少しばかり驚きを露にします」 - 185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 19:51:19.08 ID:gPvw06sQo
- 御坂妹「お買い物ですか?と、ミサカは当たり障りの無い日常会話を切り出します」
イン「はい。スフィンクスのご飯を切らしてしまったので」
御坂妹「……?」
イン「……」
イン「あの……?」
御坂妹「……一つ伺っても良いでしょうか?と、ミサカは自身の記憶を再確認します」 - 186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 20:03:50.50 ID:gPvw06sQo
- 御坂妹「話し方を変えたのですか?と、ミサカは確認をとります」
イン「いえ、変えていませんが……」
御坂妹「……」
イン「……?」
御坂妹「妖怪キャラかぶり……と、ミサカは自身のアイデンティティの崩壊に驚愕します」
- 187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 20:22:25.19 ID:gPvw06sQo
- 19090号「それは聞き捨てなりません。と、ミサカはどこからともなくジャジャジャジャーンします」
13577号「その言い方だと、この話し方がミサカ10032号だけのオリジナルに聞こえます。とミサカは異議を唱えます」
御坂妹「そ、そんな事は……と、ミサカはごにょごにょと言いよどみます……」
10777号「徐々に個性が現れているとはいえ、同じお姉様<オリジナル>を持つ以上、この口調はミサカ達全員のオリジナリティです。と、ミサカは釘を刺します」
10039号「そもそも10032号はあの人に貰ったペンダントがあるではないですか。と、ミサカは羨望全開の視線を一点に注ぎます」
イン「あの……?」 - 188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 20:51:41.88 ID:gPvw06sQo
- 妹達「やいのやいの」
イン「……」ポツネン
上条「だからいまーいちびょうーごとにー♪」テクテク
イン「……トウマ!」タタタッ
上条「せかいーせんを……って、よおインデックス」
イン「学校は終わったのですか?」
上条「ああ。しかも今日は補修はナッシング!頑張って課題終わらせた甲斐がありましたよ」」ホロリ
上条「そういうインデックスは買い物か?」
イン「はい。スフィンクスのご飯を買いに」
- 189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 21:06:54.55 ID:gPvw06sQo
- 上条「あ、そういや切らしてたっけか。手間かけさせちまって悪い」テクテク
イン「いえ、気にしないでください」テクテク
妹達「やいのやいの」 - 190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/07/28(木) 21:09:51.22 ID:gPvw06sQo
- 書き溜めしないで書いてみたの巻
- 191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/07/29(金) 00:02:40.77 ID:Zs/3LryU0
- おい
- 192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽)[sage]:2011/07/29(金) 00:12:04.93 ID:MoW4OGIAO
- おい……
だがペンデックスさん可愛すぎるぜ - 199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:18:00.05 ID:BUYNjn0Fo
- 土御門「おいすーカミやん」
上条「おいすー」
イン「……」ペコリ
土御門「悪いにゃー晩飯食わせて貰って。舞夏が作り置き忘れてて困ってたとこだったんですたい」
上条「前に二人で舞夏特製シチュー食いつくしちまったからな。そのお詫びも兼ねてって事で」
土御門「助かるにゃー」
イン「今日の夕食は賑やかになりそうですね」
上条「大人数で食べた方が美味いだろ」
イン「ですね」
イン「ですが、量は足りるでしょうか?」
上条「すき焼きだし、足りなくなったら買い足せば良いだろ」
イン「費用は?」
上条「追加分は土御門持ち」キリッ
イン「賢明な判断です」キリッ
土御門「……」
- 200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:19:34.02 ID:BUYNjn0Fo
上条「……なんだよ」
土御門「随分と仲のよろしい事で」ニヨニヨ
上条「それはどういった意味合いなのでせうかツチミカドさん」
土御門「さーてどういう意味かにゃー」ニヨニヨ
上条「帰れ」
土御門「冗談だから怒るなよー」
上条「……ヨハネのペンの事か」コソ
土御門「他に何があるのかにゃー」
上条「マジに締め出すぞゴラ」
土御門「おんやあ、その様子だと心当たりがあるのかにゃー?」
上条「」
- 201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:21:15.58 ID:BUYNjn0Fo
土御門「まーカミやんいじりはこの辺にして、と」
土御門「どうなんだ、禁書目録は」
上条「どうって言われてもなあ、見ての通りで」
上条「暴走とかそんな感じの素振りはねーよ。つかほんとにAI的なモノなのか?」
土御門「ステイルの言葉を借りるなら、な」
上条「にしては人間じみてるんだけどなあ」チラ
イン「?」
- 202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:22:59.12 ID:BUYNjn0Fo
土御門「ま、禁書目録については専門外だからにゃー」
土御門「俺に出来る事と言ったら、カミやんと禁書目録のイチャコラを生暖かい目で見守る事くrおぶぅっ」
上条「言いたい事はそれだけかな土御門クゥゥゥゥゥン」パキパキ
土御門「ペッ。だから軽いジョークだって何度言えば判るのかにゃーヒーロー気取りのすけこまし野郎ォ」ゴキゴキ
上条「……」
土御門「……」
上条「表に出ろこのドシスコン!!」ガタッ
土御門「やらいでかこの万年フラグ体質!!」ガタッ
イン「術式解凍、天罰術式(弱)発動」
上&土「「がふっ」」バタリ
イン「食事時ですのでお静かにお願いします」
上&土「「」」
- 203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:27:13.41 ID:BUYNjn0Fo
……
グツグツ
イン「そろそろ良い頃合いでしょうか」
上条「徳用とはいえこうして見ると美味そうだなー(肉はやらんがな)」
土御門「腹が満たされれば文句は言わないにゃー(肉はやらんがな)」
イン「そろそろ戴きましょうか」
上条「だな。それでは皆さん、お手を拝借」
「「「いただきます!」」」
上条「……疾ッ」シュッ
土御門「っと」ガッ
上条「!?」
- 204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:29:11.21 ID:BUYNjn0Fo
土御門「(いきなり大本命(にく)とは、ちっとばかし気が早いんじゃないかにゃー)」ギリギリ
上条「(ぐぬぬ)」
上条「(くっ、このっ)」
土御門「(甘い甘い。カミやんの箸が肉に届く事は無いのだぜい)」
上条「(……ここだ!)」シャッ
土御門「(バレルロール!?)」
上条「(取ったぜ、お前の背後!)」シュッ
バチンッ
上条「なっ!?」
上条「(何も無い所で箸が弾かれた!?)」
土御門「(ふ、競り合いでカミやんがここまでやるとは……がふっ)」
- 205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:30:45.00 ID:BUYNjn0Fo
上条「(結界!?けどお前、魔術は……)」
土御門「(すき焼きに於いての肉の重要性、カミやんなら理解できるだろう?)」ニヤリ
上条「(本気……なんだな)」
土御門「(愚問だにゃー)」
上条「(わかった。飽くまで肉を狙うってなら、そのふざけた結界をブチ[ピーーー]!)」バキン
土御門「(幻想殺し……!)」
上条「(こんな結界、俺には無意味……っ!?)」ガクン
上条「(視界が……揺れ……)」フラッ
土御門「(幻想殺しへの対策……俺が怠るとでも?)」
上条「(後頭部攻撃<ブレインシェイカー>……!)」
- 206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:32:34.52 ID:BUYNjn0Fo
土御門「(さぁて、それではいただきますかにゃー)」イソイソ
上条「(……)」
土御門「……?」
土御門「(無い?あれだけの存在感を発していた肉が無いだと!?)」
上条「(……)」ニヤリ
土御門「(まさか……!)」
上条「(ただ無駄に競り合ってたんじゃねえ、鍋の底に沈めてたんだよ!)」
土御門「(なん……だと……!?)」
上条「(残念だったな土御門!肉は戴い
イン「ごちそうさまでした」ゲフ
上&土「「!!?」」
- 207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:34:16.36 ID:BUYNjn0Fo
イン「どうかなさいましたか?」
土御門「無い!底どころか、鍋から肉が消えている!」
上条「インデックス!てめぇ!」ガタッ
イン「言ったはずですよ、食事時はお静かにと」
イン「その上指し箸、せせり箸、探り箸、その他諸々。無粋な事この上ない」
イン「マナー一つ護れないような方々に差し上げるお肉は欠片もありません」
イン「お二人はどうぞ、そちらのお野菜で空腹を満たしてくださいね」ニコ
上&土「「」」
- 208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/08/30(火) 19:39:11.22 ID:BUYNjn0Fo
……
土御門「ちぇー、育ち盛りにゃ野菜じゃ役不足だっつーのににゃー」テクテク
prrr...prrr...
土御門「はいこちら、土御門さんのケータイですたい」ピッ
ステイル『僕だ』
土御門「おいすーステイル。こんな時間にどうした?」
ステイル『上条当麻とあの子はどうしてる?』
土御門「相変わらずだぜい。AIらしからぬ人間らしさだと」
ステイル『そうか……』
土御門「で、話があるんだろう?今は一人だから問題ない」
ステイル『ああ……』
ステイル『……自動書記<ヨハネのペン>の対処法だ』
- 231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/10/31(月) 20:41:23.86 ID:notIYLJCo
- 夢。
夢を見ている。
じりじりと照る青い空。布団を干そうとした少年の前に女の子がいる。
屈託の無い、無邪気な笑顔。自分には縁遠い、正反対の笑顔。
ブロンドの髪。白い装束。透き通る眼。
これは――
「――私?」 - 232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/10/31(月) 20:43:58.57 ID:notIYLJCo
上条「……んぁ」
上条「あー、朝か」
イン「zzz...」
上条「腕枕……。どうりでなんか痺れると思ったら」
イン「んん……」ギュ
イン「……とうまぁ……zzz」
上条「……」クス
上条「……ん?」
イン「んん……トウ、マ?」モゾ- 233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/10/31(月) 20:45:34.33 ID:notIYLJCo
上条「あ、ああ悪い、起こしちまったか?」
イン「いえ……ふぁ」
イン「あ……すみません、腕を……」
上条「あー、ちょっと痺れるだけだから気にすんな、すぐ治る」
イン「……はい、すみませんでした」
上条「(今のは……?)」
イン「トウマ?」
上条「いや、なんでもない。朝飯は俺がやっとくから、顔でも洗って来い」
イン「はい……」フラフラ
上条「……」- 234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/10/31(月) 20:47:06.29 ID:notIYLJCo
……
ステイル『寝言が、ね』
上条「ああ。いつものインデックスに近かった気がする」
ステイル『ふむ。睡眠時の意識の途切れからはみ出した、とでも言うべきか……』
ステイル『ともかく。それが本当なら、少なくともあの子の意識が消えているわけじゃ無さそうだ』
上条「なんとかなりそうか?」
ステイル『何も進展が無いよりは希望が見えるといった所かな。限定的にでもあの子の意識が表層に現われているなら対策の立てようがある』
上条「悪いな」
ステイル『気持ち悪い真似はやめろ。僕はあの子を助けたい、それだけだ』
上条「……ああ」- 235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/10/31(月) 20:49:34.10 ID:notIYLJCo
ステイル『話は終わりかい?ならこっちも作業に取り掛かりたいんだけど』
上条「一つ、いいか?」
上条「仮にインデックスを助けられたとして」
ステイル『仮に、じゃない。助けるんだ』
上条「今表に出てる"あいつ"は、どうなるんだ?」
ステイル『……』
上条「ステイル?」
ステイル『最悪、術式ごと破壊する事になるだろうね』
上条「そう……か」- 236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2011/10/31(月) 20:51:12.84 ID:notIYLJCo
ステイル『それだけかい?』
上条「……ああ。悪かったな、時間取らせて」
ステイル『ふん』プツン
土御門「どうだった、カミやん」
上条「ああ、希望が見えたってよ」
土御門「そうか。まー魔術の事はこっちに任せとけ」
上条「ああ……」
土御門「……」
ピポパ prrr...prrr...ガチャ
土御門「良かったのか?」- 237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/10/31(月) 20:53:28.71 ID:notIYLJCo
- ステイル『良かったも何も、嘘は言ってないだろう』
土御門「それはそうだけどにゃー」
ステイル『書庫保持の為の擬似人格相手に感情移入するような人間に話すような事は何も無いさ』
土御門「カミやんが傷付かないよう配慮するステイル△」
ステイル『Fortis9』
土御門「バイナラ!」プツン
ステイル「まったく……」
――今表に出てる"あいつ"は、どうなるんだ?――
ステイル「ふん、馬鹿馬鹿しい」 - 238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/10/31(月) 20:56:39.27 ID:notIYLJCo
- 上条「……」
――最悪、術式ごと破壊する事になるだろうね――
上条「破壊……か」
イン「トウマ?」
上条「っと、インデックスか」
イン「今お帰りですか?」
上条「ああ、そっちは……買い出しか」
イン「はい。お付き合いお願いできますか?」
上条「りょーかい」
- 248 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 19:53:04.53 ID:IpUh0h37o
- 上条「大晦日だな」
青ピ「せやな」
土御門「だにゃー」
上条「だというのにだ」
青ピ「なんやのカミやん、そんな眉間に皺寄せて」
土御門「皺寄せる度に幸せが逃げるんだぜい。あれ、溜息だっけ」
上条「何が悲しくて野郎三人でそばをすすらにゃならんのか!」ダンッ
土御門「そう言われてもにゃー」
青ピ「恒例やし」 - 249 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 19:55:06.80 ID:IpUh0h37o
- 上条「向上心が足りないぞお前ら!おにゃのことそばを食べて、零時過ぎた瞬間に姫始めとゆー黄金コンボを
堪能したいとは思わないのかっ」
土御門「……」ジー
青ピ「……」ジー
上条「な、何だよ」
イン「おそばできましたよ」コト
青ピ「てめえにだけは」クロス
土御門「言われたくねーんだよ」ボンバー
上条「げふっ」
青ピ「銀髪ロリっ子シスターちゃんと同棲してる時点で勝ち組だって事を自覚すべきやで」
土御門「舞夏はメイド友達と年越しパーティに行っててロンリーお兄様なんだよこっちは」
青ピ「それにカミやん、常盤台のお嬢様と仲良いらしいやん[ピーーー]」
土御門「妹達にねーちんに五和にその他諸々フラグ立ってるだろ[ピーーー]」
上条「(いかん、何か一気にアウェー感ががが)」 - 250 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 19:57:14.54 ID:IpUh0h37o
- 上条「そ、そうだ!一方通行とかも呼ぼう!あいつ学園都市最強だからきっと友達いなくてぼっちしてるって!」ピポパ
一方『あァ?なンの用だ三下ァ』
上条「お前暇してるだろ?これからうちでp」
打ち止め『なに話してるのーってミサカはミサカは愛するあなたの浮気事情を暴いてみたり!』
一方『鬱陶しいからじゃれンなガキ!』シッシッ
打ち止め『え、まさかホントに?ってミサカはミサカはうろたえてみる……』
番外個体『ちょ、打ち止めに嫉妬させんなマジで』ウズウズ
一方『俺は関係ねェだろォが、このガキに言え』 - 251 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 19:59:09.33 ID:IpUh0h37o
- 打ち止め『……』プルプル
番外個体『あ、モウダメ限界』
打ち止め『アk』
番外個体『一方通行はミサカのお婿さんなのぉぉぉぉ!!!』ガバッ
愛穂『おやおやーん、モテモテじゃんよー一方通行』
芳川『騒ぐのも程々にね』
一方『見てねェでこいつ等止めr』ブツン
上条「(……アクセロリータ[ピーーー])」
土御門「(アクセロリータ[ピーーー])」
青ピ「(え?一方通行?え?)」 - 252 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 20:01:50.85 ID:IpUh0h37o
- 上条「ごちそうさん」
イン「器下げてきますね」スタスタ
青ピ「さてとそれでは」
土御門「ここからが本番だにゃー」ゴトッ
上条「酒か…ってオイ」
土御門「まーまー今日くらい。小萌先生もいないしにゃー」
上条「まあいいけど」
青ピ「僕としてはお酒で良い感じにぽやんぽやんな小萌センセーも見てみたいんやけどなー」
上条「でもな青髪よ」
青ピ「?」
上条「小萌先生って結構ザルだぞ」 - 253 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 20:03:11.90 ID:IpUh0h37o
- 青ピ「ちょいとカミやん、冗談ならもっと上手い事言わんとあかんよ」
青ピ「あの学園都市が誇る合法ロリこと小萌先生がお酒に強いわけが……」
上条「前に小萌先生の部屋行ったんだけど、ビールの空き缶が散乱してた」
青ピ「」
上条「あと灰皿に山盛りの吸殻が」
青ピ「……そや」
上条「青髪?」
青ピ「小萌センセーがアル中のヘビースモーカーやなんてうそやぁぁぁぁぁ!」ガチャバタン
イン「? もうお帰りですか、彼?」
土御門「いや、その内戻ってくるだろ」
イン「はあ……?」 - 254 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 20:05:29.52 ID:IpUh0h37o
- 土御門「さってと、早速一杯やりますか」
上条「だな」
イン「む、トウマ」
上条「インデックスも飲むか?」
イン「そうではなく。未成年の飲酒を見過ごす訳には行きません」
上条「まあまあ、今日くらい」
イン「いえ、そういう一時の油断がですね」
土御門「そこまで言うならやめとくかにゃー」
上条「え?」
上条「(良いのか?)」
土御門「(ここは土御門さんに任せなさい)」 - 255 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 20:07:29.73 ID:IpUh0h37o
- 土御門「悪乗りが過ぎて色々やらかすのもまずいしにゃー」
イン「はい、それがいいです」
土御門「っと。のど乾いて無いかにゃー? ほい水」
イン「あ、有難うございます」ゴク
イン「」ボフン
上条「い、インデックスぅぅっ!?」
土御門「必殺☆酔い潰してやりたい放題」キリッ
上条「何が必殺☆だベッタベタじゃねーか!」
イン「……」フラフラ
土御門「別に死ぬわけじゃなし、寝かせてからゆっくり飲もうぜい」
上条「後で言い訳するのは俺だけどな」
土御門「聞こえないにゃー」 - 256 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 20:09:30.11 ID:IpUh0h37o
- 上条「ったく……ん?」
イン「トウマ……」ポー
上条「?」
イン「……トウマ」キュ
イン「……ん」チュウ
上条「!?」
上条「い、いいいインデックスさん!?」
イン「トウマ……トウマぁ」ポヤンポヤン
上条「(完全に酔っていらっしゃる!)」
上条「ちょ、しっかりしろインデックス!」
イン「にげないでくださいトウマ……」チュー
上条「オイ土御門!お前のせいでn」
土御門「によによ」
上条「生暖かい目で眺めてないで助けろください!」 - 257 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 20:11:57.53 ID:IpUh0h37o
- イン「ろーかるうぇぽんきどう……」
イン「『あいゅえにあなたおしばるぅ』」ヴン
上条「ぐっ」ガキン
イン「おとなしくしていてください、トウマ」ポヤンポヤン
上条「(やばいやばい目がすわってるやばいっ)」
イン「んん」チュウ
上条「んむっ!?」 - 258 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 20:15:47.37 ID:IpUh0h37o
- イン「ん…ちゅ」
イン「ちゅく、ちゅる…ぢゅうっ」
イン「ふは、ん、れろ…んく」
イン「ちゅ、ちゅう、ちゅるるっ」
イン「んぐ、んんっ、ちゅうう」
土御門「oh…」 - 259 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)[sage]:2011/12/31(土) 20:22:53.90 ID:IpUh0h37o
- イン「んん……ちゅ、ぷは」
イン「ふふ、ごちそうさまでした、トウマ」フラフラ
イン「」バタン
イン「zzz」
土御門「いやー、いいもの見せてもらいましたにゃーカミや……ん?」
上条「」ビクンビクン
土御門「oh……」
ゴーン ゴーン
土御門「あ、年明けた」 - 269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/22(水) 19:20:36.44 ID:QNvWzj4po
- 御坂「……」テクテク
御坂「……」テクテク
御坂「……!」
上条「~♪」テクテク
御坂「いたわいたわねいやがったわねこんちくしょー!」バチィッ
上条「のわぁっ!?」バキン
御坂「ふっふっふ、ようやく捕まえたわよアンタ!」
上条「え!?何!?なに!?」ビクビク
御坂「この間は人の話聞かずにスタコラ去ってくれちゃって」
上条「くそ、魔術師の攻撃か!こんな人の往来で……っ」
御坂「今日は絶対逃がさない…わ……?」
上条「目的は何なんだ!とりあえず土御門に連らk」
御坂「人の話を聞けやこの万年フラグ体質野郎!」
上条「……」
上条「……なんだビリビリか」 - 270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/22(水) 19:22:22.56 ID:QNvWzj4po
- 御坂「……もう呆れがオーバーフロー起こしてまた呆れに戻ってくるわ」
上条「んで、何の用でございますかー御坂様」
御坂「これからちょろっと付き合って」
上条「……」
御坂「何愉快な顔してんのよ」
上条「フコウダー」
御坂「ほほう、私の用に付き合う事が不幸だ、と。ほほう」
上条「だってお前の用に付き合ってろくな事があった試しがなっち!?」バキン
御坂「ま、アンタがどう言おうが私には逆らえないんだけどねー」ニヤニヤ
上条「?」 - 271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/22(水) 19:25:33.63 ID:QNvWzj4po
- 御坂「ほいポチっとな」
『あーじゃあお詫びに今度御坂サマのお願い一個だけ聞いちゃいますよっと』
上条「……俺の声、だな」
御坂「証拠はこうしてあるんだから、潔く従ってもらうわよん」
上条「なあ御坂」
御坂「あによ」
上条「人の肉声こっそり録音するとかお前、ストーk」
御坂「偶然他所の録音機材に入ってたのよ、おわかり?」バチバチ
上条「アイアイマム!」
御坂「まー私もご都合主義だなーとが都合よすぎだなーとか思うけど、そんな事はどーでも良し」
上条「で、ですが御坂サン、私めはこれから帰って晩飯を作らなければならないのですが」
御坂「……あのシスターに?」
上条「う」
上条「(いや、今のインデックスはインデックスじゃないから間違ってるわけで)」
上条「(でもどの道今日の当番は俺だから間違ってないわけで)」
御坂「(図星……ね。ふふふ)」 - 272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/22(水) 19:27:07.83 ID:QNvWzj4po
- 御坂「あらーん、男が一度言った言葉を取り消しちゃうわけ?」
上条「」ピク
御坂「武士に二言は無いとはよく言ったものよねー。ここで断っちゃうなんて男として無いわよねー」
御坂「まあ?泣いて懇願するなら私も鬼じゃ」
上条「……よかろう」
上条「9月のアレだけじゃ物足りなかったようだな御坂」ユラリ
御坂「な、なにを」
上条「この愛玩奴隷上条当麻の真の力をごらんに入れませう最大教主!」ガバッ
御坂「ひゃっ!?」
上条「今日は一段と冷え込みますのでまずは快適な環境を御提供いたしますっ」スリスリハー
御坂「ちょ、な、何すんのよ人の手取って吐息かけんなすりすりすんなぁ///」 - 273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/22(水) 19:29:03.93 ID:QNvWzj4po
- 上条「で、何すりゃいいんだ?」
御坂「そういえば言ってなかったわね。はいこれ」
上条「映画の……ペアチケット?」
御坂「そ。たまたま手に入ったんだけど、男女ペアじゃないと駄目みたいだから学校の子は誘えなくて」
上条「んで俺に白羽の矢、と」
御坂「そゆこと。捨てちゃうのも勿体無いでしょ」
上条「常盤台のお嬢様は随分と守銭奴なことで」
御坂「うっさいわね」
上条「でも今から見ると結構遅い時間になるんじゃないか?」
御坂「門限は黒子に代弁させるから問題なし。晩御飯もどっかで適当に食べましょ」
上条「はぁ、またいらん出費が」
御坂「奢ったげるから安心しなさい」
上条「いや、女の子に奢らせるわけにはだな」
御坂「変なところで意地張るわねアンタ」
御坂「じゃあ付き合ってもらう代金って事ならどう?」
上条「まあ……それなら」 - 274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/22(水) 19:31:15.37 ID:QNvWzj4po
- 御坂「はい決まり。それじゃ行くわよ」
上条「チョイ待ち。家に連絡入れるからちょっと待っててくれ」ピポパ
上条「……インデックス?」
上条「ちょっと用事が出来たから……ああ、晩飯は食って帰る」
上条「……あー、悪い。……じゃ」ピッ
上条「悪い、待たせた」
御坂「……」
上条「御坂?」
御坂「ホント、アンタとあのシスターってどーゆー関係なのかしらね」
上条「よし御坂サクサク行くぞサクサク!」ガシッ
御坂「ちょ、ちょっと!ひっぱんないでよ!」
御坂「(手……///)」 - 275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/02/22(水) 19:33:03.14 ID:QNvWzj4po
- イン「ふう」ピッ
イン「今日の夕食は一人ですか」
スフィンクス「にゃー」
イン「二人でしたね、すみません」ナデナデ
スフィンクス「にゃー」
イン「……」
イン「……」
イン「記憶領域、検索開始」
イン「蓄積経験参照、現状最も脅威となる恋敵を算出――完了」
イン「パーソナルネーム:御坂美琴」
イン「――索敵開始」
- 286 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/01(日) 16:49:26.77 ID:tvPSAMO/o
- 上条「アノー、ミッサカサーン」
御坂「何?」
上条「上条さん、映画と聞いてたのですが」
御坂「そうね」
上条「何でこんなB級ホラー臭ぷんぷんな廃劇場に連れて来られてるんでせうか」
御坂「それはほら、あれよ」
御坂「期待しないで見た映画が意外と当たりだと嬉しいでしょ?そんな感じよ」
上条「それ以前に営業してるかも怪しいだろ……」
御坂「文句言ってないで入った入った」
上条「……?」 - 287 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/01(日) 16:52:02.35 ID:tvPSAMO/o
- 上条「中は中でまたボロボロだなオイ」
上条「おい御坂、マジで場所間違えたんじゃねーのか?」
上条「別にこれくらいのミスじゃ上条さん怒りませんのことy」ボト
上条「……え?」
落ちた?
ナニガ?
うで?
イタイ
痛い
でも二度目カ
右テ
イタイ
血だ
止まんね
イタイ
幻想殺し
イタイ
何で
痛い
いたい
イタイいたいイタイ痛いイタイitaiIタい痛IいたいいたいイタイいたイイたいいたいイタイiTaiIた痛痛いタitai
上条「――っがぁぁぁぁっ!?」 - 289 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/01(日) 16:54:30.73 ID:tvPSAMO/o
- 御坂「……」
上条「御……さか……?」
御坂「……痛い?」
御坂「痛いわよね。手、切り落とされちゃったんだもん」
御坂「でも私の方が痛かった」
御坂「血がいっぱい。苦しい?つらい?」
御坂「でも私の方が苦しかった。つらかった」
御坂「私がどんなに想っても、あんたは振り向かない」
御坂「私がどんなに頑張っても、あんたはいつも他の子のことばっか」
御坂「わかる?」グリッ
上条「がぁぁぁっ!?」 - 290 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/01(日) 16:55:45.68 ID:tvPSAMO/o
- 御坂「私の心も痛かったの。こうやって、傷口を踏まれるよりもっと」グリグリ
上条「ぐ、ぁぁぁっ」
御坂「ねえ、わかる?わからない?わかんないわよねぇアンタなんかに!」ガッ
上条「……っ」
御坂「それでね、思ったの。普通のやり方じゃ駄目だって」
御坂「あんたの心が私のものにならないなら」
御坂「あんたの体を私のものにすれば良いんだって」
御坂「大丈夫。学園都市の技術は凄いから」
御坂「きっと五体バラバラになっても生きられる方法、あるから」
御坂「脳を輪切りにしても死なずにとどめる方法もあるって噂だし」
御坂「これくらい楽勝よ」
上条「み……さ……」 - 291 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/01(日) 16:57:08.14 ID:tvPSAMO/o
- 御坂「解体したら、パーツ全部私の部屋に飾るんだ」
御坂「手も、足も、腿も、肘も、膝も、目も耳も口も胃も腸も全部」
御坂「ああ、でも安心して」
御坂「右手だけは飾らずに、肌身離さず持ってるから」
御坂「私とあんたが出会ったきっかけだもんね」
御坂「ねえ、きいてる?ねえ」
上条「……」
御坂「痛すぎて気絶しちゃった?それとも……死んじゃったのかな」
御坂「でも安心して、蘇生だってきっと出来る。だから……」
御坂「これからは、ずっと一緒だよ、当麻」
BAD END - 292 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/01(日) 16:59:32.31 ID:tvPSAMO/o
- 長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいま した!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです (正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、 これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じていま す。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸 れたのか、それは人それぞれだと思います。 少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちに なってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にあり がとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお 願いします! ではこれにて。 - 293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/04/01(日) 16:59:33.04 ID:G+iIYaKV0
- よし今すぐ書きに行け
- 294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2012/04/01(日) 17:35:45.49 ID:rDqmD1GDO
- おい、待たせたあげくにこのエンディングだと?ふざけんな
もう一つのエンディングも書けよこの野郎 - 295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/04/01(日) 17:43:41.99 ID:tthL5FLDO
- えっ
なにこれこわい
どうか、もうひとつのエンディングもお願いします - 296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/04/01(日) 17:45:04.46 ID:5Q2CUBSF0
- わかってるよ
エイプリルフールだろ? - 306 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 19:45:42.04 ID:cy7FaIFno
- 上条「……アノー、ミッサカサーン」
御坂「な、なによ」
上条「コッテコテの恋愛映画ナノデスガ」
御坂「それがどうかしたの?」
上条「こんなんJCと見せられるとか何この罰ゲーム」
御坂「私とじゃ不満だって言うの!?」
上条「え?」
御坂「! そ、そうじゃなくてっ、えっと、そのっ」
上条「それにお前だって、こんなトコ知り合いに見られたらマズイんじゃないんですかー?」
御坂「それを見越していつも行かない劇場に来てるんだから大丈b……」
――O☆NE☆E☆SA☆MAAAAAAA――
御坂「……とは言い切れないのが怖い」
上条「だろー?というわけでお兄さんはこれでバイナラ」
御坂「ヘイ逃げんじゃないわよ固羅」ガッシ
上条「やだー!こんな羞恥プレイ強要されるなら上条さん帰るー!」
御坂「つべこべ言わずに来なさい!」
上条「ちょ、お前ムキになってるだろ!」
御坂「なってない!」
白井「……あンの類人猿がァァ」コソ - 307 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 19:47:13.24 ID:cy7FaIFno
- 白井「急に代弁だなんて何かと思って追ってみればこの展開……何なんですのあの素直になれないピュアな乙女の行動はっ」
白井「あああ羨ましい妬ましいうらやまねたましいですのぉぉぉっ」ガンガン
白井「ふ、ふふふ、こうなったら今日こそあの類人猿を亡き者に……あら?」
イン「……」コソコソ
白井「あのシスターさんは……類人猿の?」
イン「……?」クル
イン「白井黒子……でしたか?」
白井「そうですわ。覚えてくださっていましたのね」
イン「ええ、一度聞いた名前は忘れません」
白井「……」
イン「クロコ?」 - 308 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 19:49:08.88 ID:cy7FaIFno
- 白井「貴女……上条さんのところのシスターさん……でしたわよね?」
イン「そうですが、何か?」
白井「いえ、その……最初にお会いした時と雰囲気が違っていたので」
イン「そう、ですか?」
白井「ああ、すみません失礼な事を」ペコ
イン「いえ、気にしていませ……トウマ!」
白井「あら、貴女もあの二人を?」
イン「はい。最も留意すべき相手ですから」
白井「(恐らく彼女の想い人はあの類人猿……つまり彼女にとってお姉様は邪魔者ですわね)」
白井「(もしやこれはチャンスでは)」キュピーン - 309 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 19:51:43.95 ID:cy7FaIFno
- 白井「貴女、少しよろしいでしょうか?」
イン「インデックス。そう呼んでください」
白井「ではインデックスさん。実は私もあの二人を追っていますの」
イン「……まさか貴女も」ジロリ
白井「心配しなくてもいいですの。私の目的は御坂美琴お姉様ですから」
イン「……つまり」
白井「ええ。貴女に協力できるかと思いまして」
イン「……」
白井「……」
イン「よろしくお願いします、朋友」ガッシ
白井「お互いの想い人の為に」ガッシ - 310 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 19:53:51.99 ID:cy7FaIFno
- 上条「上条さん男だけど、映画でポップコーン食べる女の人って無いと思う」
御坂「そう?でも美味しいわよ、ここの」
上条「……あとで一口くれ」スタスタ
御坂「おっけー」スタスタ
イン「劇場内に入るようですね、行きましょう」コソコソ
白井「了解ですの」コソコソ
上映中
白井「見事にカップルばかりですのね……」
白井「こんな空気の中でお姉様と類人猿が……っ」ホワンホワン - 311 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 19:55:16.45 ID:cy7FaIFno
御坂『い、いやー意外と面白かったわねー』
上条『耳まで真っ赤ですよ御坂さーん』
御坂『う、うるさいわね!あんなに濃いなんて知らなかったのよ!』
上条『キスシーンなんて俯いてるし。常盤台のお嬢様はウブなネンネと見える』ニヤニヤ
御坂『そ、そんなんじゃないわよ!』ガー
上条『ほほう。だったら……』
上条『してみるか?キス』ズイ
御坂『ふぇ!?』
御坂『な、ななななに言ってんのよあんた!』
上条『上条さんいたって真面目』
上条『大体女の子が男の子映画に誘うとか、そういう意味に決まってんだろ』
御坂『うぅぅ……///』
上条『で、どうするよ』
御坂『……き?』
上条『ん?』
御坂『ほんとに……私の事、好き?』
上条『言うまでもないだろ』グイ
御坂『……ん』
ホワンホワン
白井「(そんな嬉し恥ずかしラブコメ展開認めませんのォォォォッ)」ブンブン- 312 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 19:57:54.63 ID:cy7FaIFno
- 白井「(ぜっっったいに阻止しますわよインデックスさん!)」
イン「……」
白井「(あの、インデックスさん?)」
イン「……愛し合う二人が、こんな形で別れるなんて」
イン「そんな酷な事は無いでしょう」ホロリ
白井「(見入っていらっしゃる!?)」
白井「まったく……ん?」
上条「くかー」
御坂「……」ソー
白井「(お姉様が類人猿の手を握ろうとしているっ!?)」
白井「(何ですのその恋する乙女な表情はオネエサマァァ!)」
白井「(その立場は本来私だけの物だ!)」
白井「(で、でもここで行動に移せば他の客に迷惑が……どうすればっ)」 - 313 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 19:59:16.13 ID:cy7FaIFno
- イン「(問題ありません)」
白井「(インデックスさん)」
イン「(第七章第五節。特定魔術構築完了)」
イン「("恋するその手は空を切る宿命"。術式解凍)」ヴン
白井「(何をして……?)」
上条「むにゃ」ゴロ
御坂「くっ」スカ
上条「すかー」ゴロ
御坂「このっ」スカ
上条「ぐう」ゴロ
御坂「そぉいっ」スカ
白井「(絶妙なタイミングの寝返りでお姉様の手をかわしている!)」
イン「(小規模な因果の逆転を行いました)」
イン「(御坂美琴の手は今、「トウマの手を握れない」という結果が確定してから伸ばされています)」
イン「(いくら握ろうとしても無意味です)」
白井「(因果の逆転?貴女、何の能力が……)」
イン「(トウマの手を取るのは私だけで充分です)」ゴゴゴ
白井「(……なんだか他人の気がしませんの)」 - 314 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 20:01:13.48 ID:cy7FaIFno
- 上条「むにゃー」ゴロン
御坂「!」
イン「(トウマが寝返りで……)」
白井「(お姉様の肩に寄りかかった……だと!?)」
御坂「ちょ、ちょっと、起きなさいよっ」
上条「ぐー」
御坂「……」
御坂「……///」
白井「(あの満更でもない表情が欲しい……っ!)」
白井「(インデックスさん!貴女の能力で何とかなりませんの!?)」
イン「(こ、ここまで接近してしまっては、偶然を装うのは……)」
白井「(くっ、こうなったら実力行使ですのっ)」ジャキッ
イン「(他の方に迷惑をかけるのはまずいです、クロコ)」
白井「(……くぅっ)」
上条「すぴー」
御坂「///」
白井「……」ギリギリ
イン「……」ゴゴゴ - 315 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 20:03:08.82 ID:cy7FaIFno
- ……
御坂「結局殆ど寝てたわねあんた」
上条「あんなこっぱずかしいもん見られるような乙女回路なんて持ってないっつの」
上条「で、そういう御坂はちゃんと見たのか?」
御坂「へ?そ、それは……」
上条「おいおい、人の事言えないじゃないデスカ御坂さーん」
御坂「(それどころじゃ無かったのよっ///)」
上条「まーいいや。これから飯か?」
御坂「まあそうなるわね」
上条「俺こっちの方には来ないから、道案内たのむわ」ポン
御坂「っ///」
上条「……なに赤くなってるんでせう?」
御坂「な、なってないわよ!」ブンブン
上条「?」 - 316 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 20:05:15.51 ID:cy7FaIFno
…ェーサマァー
御坂「?」
白井「おねぇぇぇさまぁぁぁっ!!」キュン
御坂「く、黒子!?」
白井「まあまあお姉様!こんな時間に外出だなんて感心しませんわぁっ」
白井「さあさあ早急に寮に戻りますわよ!」
御坂「ちょ、待ちなs」キュン
上条「……えーと」
上条「これは帰っていいって事、だよな?」
イン「いいえ」
上条「インデックス!?何でここに……」- 317 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 20:07:52.76 ID:cy7FaIFno
- イン「私には一人で食事をさせておいて、トウマはデートですか。ふふふ」
上条「あの、インデックスさーん?」
上条「何故それを?つかそのどどめ色のオーラは……」
イン「安心してくださいトウマ。別に怒っているわけではありませんよ」ズゴゴゴゴ
上条「(とてもそうは見えないんですががががが)」ガクブル
イン「ですが、トウマは少々節操が無さすぎかと思うのです。なので」
イン「おしおきです」ヴン
イン「第二十三章第十二節。第六六六拘束機関解放」
イン「次元干渉虚数方陣展開」
イン「イデア機関、接続」
上条「ま、待てインデックス!こんな人の往来で魔術なんて使ったら……ってもう人払いされてる!!?」
イン「大丈夫です。手加減しますから」ニッコリ
イン「――"蒼の魔導書"、起動」ゴォッ
上条「ふ、不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」 - 318 : ◆hQhsBUhOuc2012/04/02(月) 20:19:23.15 ID:Sc9Hdd1IO
- 紛らわしい事したお詫びもかねて、できたてホヤホヤを投下
誰か、赤縁アンダーリム眼鏡装備の寮母系お姉さん的優しい笑顔を浮かべたペンデックスたんの素敵なイラストとか描いてくれないかなぁ(チラッチラッ - 319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/04/02(月) 20:37:58.98 ID:LoxlQlal0
- 待ってたぜヒャッハーーーーー!ペンデックス最高!
- 334 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:04:33.59 ID:wOfHr7Sio
夢。
夢を見ている。
私に似た、けれど私に似ていない、少女の夢。
夢の中の彼女(わたし)は、少年の言葉ひとつひとつに、ころころと表情を変える。
それはとても楽しそうで、そんな少女の姿を見て、少年も微笑んでいる。
羨ましい。そう、思った。
あの少女が私だったら、どうだろうか。彼のあんな笑顔を見ることが出来るだろうか。
わからない。私では……届かない?
なら、私は――
修復率:94%- 335 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:08:09.13 ID:wOfHr7Sio
イン「……」ムクリ
イン「……わたしは」
イン「私はイギリス清教内第零聖堂区『必要悪の教会』所属の魔導図書館」
イン「Index-Librorum-Prohibitorum。略称"禁書目録"」
イン「……ですよね?」- 336 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:08:55.59 ID:wOfHr7Sio
学園都市内某所
ステイル「さて、と」
ステイル「時間は……そんなに長くは無い、か」
prrr...prrr...
ステイル「土御門か」ピッ
土御門「はろーステイル。もう着いたかにゃー?」
ステイル「ああ、今しがた」
土御門「わざわざ来てもらって悪いにゃー、こっちも色々忙しくて」
ステイル「いいさ、どの道来るつもりだった」
土御門「禁書目録に関しちゃ盲目ですからにゃーステイル君は」
ステイル「ふん」
土御門「んじゃ後はヨロシク。カミやんに邪魔されんなよ」ピッ
ステイル「……言われるまでも無いさ」- 337 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:10:13.54 ID:wOfHr7Sio
- ……
上条「んじゃ、行ってくるな」
イン「はい」
上条「……」
イン「トウマ?」
上条「……何かあったか?」
イン「……どうしてですか?」
上条「いや、何か元気ないように見えたんで」
イン「体調は良好です。問題ありませんよ」
上条「そう……か?」
イン「はい」
上条「んー、ならいいや。いってくる」ガチャ
イン「……トウマ」
上条「やっぱり何かあったn」
イン「今日の夕食はすき焼きにしようと思います。なので」
上条「……りょーかい、帰りに材料買ってきまふ」 - 338 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:13:11.27 ID:wOfHr7Sio
イン「では。――いってらっしゃい、トウマ」
上条「ああ。いってきます」バタン
- 339 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:16:29.91 ID:wOfHr7Sio
イン「……」
イン「変なところで鋭いのですね、トウマは」
スフィンクス「にゃー」
イン「平気ですよ、スフィンクス」ナデナデ
スフィンクス「みゃー」ゴロゴロ
イン「……」- 340 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:18:54.51 ID:wOfHr7Sio
- ピンポーン
イン「トウマ?忘れ物ですk……」ガチャ
ステイル「……」
イン「――!」
イン「ステイル・マグヌス……」
ステイル「やぁ、仮初の生活はどうだい、<自動書記>?」
イン「……私はイギリス清教」
ステイル「その様子だと、"まだ"のようだね」
ステイル「まあ、でも――」
イン「何を……っ!?」
ステイル「――時間切れだ」
イン「<第七章第十節、修復率95%をオーバー>」
イン「私は……<システム【自動書記<ヨハネのペン>】休眠準備を開始>……まだっ」
ステイル「ほう、自覚はあったのか」
ステイル「そうだ、その身体はあの子の物だ。分かったらさっさと眠れ、忌々しい"首輪"が」
イン「嫌……トウマ……っ」 - 341 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:19:37.84 ID:wOfHr7Sio
上条「……?」
青ピ「どしたん、カミやん?」
上条「いや、何か呼ばれたような気が」
青ピ「はっ!ま、まさかカミやんテレバス能力者のおにゃのこともお近づきに!?」
青ピ「そんなカミやんがうらやましね!」ガッシ
上条「ぐえっ!?ちょ、青髪やめろ!」
青ピ「いっつもいっつもカミやんばっか出会いがあるなんて!神様は平等であるべきなんやでー!」
上条「まじ……やめ……」ガクガク
青ピ「ボクだって美少女ちゃんとネンゴロになりたいんやー!」
上条「いい加減……にしろてめぇはぁ!!」
小萌「はいはーい、楽しい楽しいバケガクの時間ですよーって教室がルール無用のバトロワ空間になってますー!?」- 342 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:24:09.73 ID:wOfHr7Sio
- ……
上条「さってと、これで買うもんは全部だな」テクテク
上条「……」
上条「ヨハネのペン……か」
上条「何とか消さずに済む方法、無いもんかな」
上条「アイツだって、心があるんだ」
上条「消して良いわけねえよ」
上条「……ステイル説得するのは骨が折れるだろうなあ」
御坂「はろー」
上条「よお御坂」
御坂「何、随分大荷物じゃない。買い物?」
上条「晩飯のな。今日はすき焼きでござい」
御坂「ふーん……」
上条「何だ、常盤台のお嬢様もご相伴に預かりたいんですかー?」
御坂「違うわよ。……どう見ても二人分以上よねー、と」
上条「どき」
御坂「……ま、問いただしても口割らないでしょうし、今は聞かないであげる」
上条「(ほ……)」 - 343 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:25:20.61 ID:wOfHr7Sio
御坂「シスターといえば、さっき見かけたわよ」
上条「そうなのか?」
御坂「うん、何か赤い髪の男と二人連れだったわよ」
上条「……え?」
御坂「随分背の高い人だったけど、アンタの知り合い?」
上条「どこで見た!!」ガシ
御坂「ひゃっ!?」ビクッ
上条「インデックスとその赤い髪の奴!どっちに行ったんだ!?」
御坂「あ、あっちだけど」
上条「さんきゅー!!」ダッ
御坂「ちょ、ちょっと!荷物!おーい!」- 344 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:26:06.06 ID:wOfHr7Sio
- 上条「はっ…はっ…はっ」
上条「(ステイルの奴が来てるって事は十中八九インデックス関連……)」
上条「(早く行かないと……っ)」
――術式ごと破壊する事になるだろうね
上条「……くそっ」
上条「(御坂の話じゃこっちの方って……いた!)」
上条「インデックス!!」
イン「……!」
ステイル「ちっ」
上条「はぁっ……ぜっ……」
ステイル「……何の用だい、上条当麻」
上条「おま…え、はぁ、何を……っ」
ステイル「何って、彼女を助けるんだけど」
上条「そいつを破壊してか!」
ステイル「……」 - 345 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:28:56.30 ID:wOfHr7Sio
- 上条「少しの間だけど一緒に生活して分かったんだ」
上条「そいつは只の防衛術式なんかじゃねえ、心があるんだよ」
上条「だから、破壊するのはやめてくれ」
ステイル「……」
上条「きっと方法はある!だから……」
ステイル「却下だ」
上条「…っ」
ステイル「何を言い出すかと思えば……前にも言っただろう、自動書記とは103000冊を守る為の防衛術式だ」
ステイル「そこに変な幻想を抱くな素人が」
イン「ステイルの言うとおりです」
上条「インデックス……!」 - 346 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:30:14.08 ID:wOfHr7Sio
イン「全て思い出しました。いえ、元に戻ったと言った方がいいでしょうね」
イン「私はヨハネのペン。魔導図書館保持の為の魔術に過ぎません」
イン「恐らく、修復中の誤作動で彼女と【混線】したのだと思います」
イン「自動書記に関するデータを復元する筈が、インデックスの記憶をロードしてしまった」
イン「結果、彼女の記憶を"私"のデータだと誤認してしまった、と言ったところでしょうか」
イン「"インデックス"という気ぐるみを着ているようなものです」
イン「借り物の記憶、借り物の身体、借り物の想い」
イン「本物など、何一つありません」
上条「……けんな」
イン「ですから、私の破壊に貴方が悲しむ事など」
上条「ふざけんな!!」- 347 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:31:42.31 ID:wOfHr7Sio
- 上条「確かに借り物の記憶かもしれない。借り物の身体かもしれない」
上条「けどな、お前と過ごした時間は本物だろうが!」
上条「俺は!お前と過ごして楽しかったんだよ!」
イン「……」
上条「お前はどうなんだよ、インデックス!」
上条「お前は楽しく無かったのかよ!なあ、インデックス!」
イン「……警告、第十二章第五節」
イン「対象、上条当麻を敵性と判断。迎撃を開始します」
上条「インデックス!」
イン「……心遣い、感謝します」
イン「ですが、それは彼女に向けるべきもの」
イン「私に向けるべきものではありません」
イン「私は……貴方といるべき存在ではありません」
上条「……そうかよ」
上条「あくまでそう言うってんなら……」
上条「まずは、そのふざけた幻想(かんちがい)をぶち[ピーーー]!!」 - 348 : ◆hQhsBUhOuc2012/05/11(金) 21:33:06.64 ID:wOfHr7Sio
- 次回、完結
とりあえずトゥルーEDでいくよ - 349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]:2012/05/11(金) 21:37:52.88 ID:QPWhT5BAO
- 乙
ついに完結か感慨深いものがあるわ - 350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage]:2012/05/11(金) 21:48:15.41 ID:PuM5YJ4qo
- 乙乙
- 351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]:2012/05/11(金) 23:08:01.08 ID:vVr9ldiYo
- 乙~
大団円で頼むぜ - 352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]:2012/05/12(土) 02:10:04.69 ID:J0nV8T4/0
- 乙~
待ってる。とうとうエンディングかと思うと、嬉しいような寂しいような - 377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国)[sage]:2012/09/27(木) 00:03:40.50 ID:je2PulJU0
- まだー?
- 378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]:2012/10/14(日) 01:06:13.79 ID:RxFLce1h0
- 帰ってくると信じてるぜ
2013年8月25日日曜日
とある魔術の自動書記
ラベル:
インデックス,
とある魔術の禁書目録,
上条,
未完結
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