2014年3月27日木曜日

超・絹旗「どいてください!超邪魔です!」上条「な、なんだぁ?」

2VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/07/22(木) 11:44:44.93 ID:3OOgbow0
前スレ>>666より(C,V/八奈見○児)

京都に行き、学園都市に帰ってきた上条一行、しかし

待ち受けていたのはなんと、レベル5勢が死んだ事にされ、レベルが繰り上がるという

てんや、わんやの展開であったのである。

そして、上条宅で話し合うことになったのだが・・・・・・・
 
3VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/07/22(木) 11:59:12.13 ID:3OOgbow0
上条「で、どうするか」

一方「どォするもこォするも、垣根が帰ってこねェンじゃ、始まんねェだろ?」

麦野「確かに、一番決めるにあたって、色々めんどくさそうだものね・・・・」

絹旗「そうですね、とーま、超お菓子!!」

上条「煎餅しかねえぞ?」

絹旗「超問題ありません!」

イン「わたしのなんだよ!!返すんだよ!!」

絹旗「とーまの物は私の物です!!」

イン「ジャイアニズムでごまかそうったって、そうはいかないんだからぁ!!」

イ絹「んぎぎ・・・・!!」

浜面「どこでも変わんねえな、おまえ・・・」

滝壺「・・・・・・・・・・」

二人が大声で煎餅を取り合う中、眼に見えて元気のない滝壺に、当麻が優しく話しかける。

上条「滝壺・・・・さんだっけか?、」

滝壺「・・・・・・そうだよ」
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/07/22(木) 12:13:31.93 ID:3OOgbow0
上条「さっきの事だったら、問題ないぞ?、皆を思ってやったんだから、逆に胸張ってもいいぐらいだ」

滝壺「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

上条「垣根に関しては、あいつにはあいつで、理由があったんだよ、」

滝壺「・・・・・・・・・・理由?」

一方「アイツは、直接交渉権を5歳児のミニカーレベルに欲しがっててなァ、実験止められんのが嫌だったンだろ?」

上条「・・・・・・比喩がわかりずらいけど、まあそんな感じだ、」

滝壺「・・・・それじゃ、やっぱり・・・・」

ここで、浜面が耐えきれずに言った。

浜面「・・・・・・・・大丈夫だ、」

言葉の意味がわからず、少し戸惑う

滝壺「え・・・・・?」

浜面「たとえ、槍が降ろうが、核が降ろうが、第一位が降ろうが、俺は全力でオマエを守る!!そんでもって、一緒にいる!!・・・・だから」

浜面「だから、心配すんな、第2位がキれて、オマエを狙っても、全力で守る、お前が皆に謝るんだったら、俺も一緒に謝ってやる!、だから・・・・大丈夫、だ」

滝壺が涙をため、浜面に抱きつく。

滝壺「はま、づらっ・・・・」

浜面「泣くなって・・・」



一上「はいはい、お熱い事で」
5 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/07/22(木) 12:25:21.47 ID:3OOgbow0
上条「ふう、で、まあこの件はいいとして、」

センベエヨコスンダヨー

一方「あァ、一応、お前らは学校行ってみるってのはどうだァ?

イヤデスー

土御「確かに、それは必要だな、」

ワタシノナンダヨー

上条「俺らも、存在を消されて・・・・あれ?確か入る時、ID適用されたよな?」

ワタシニモチョウダイッテ、ミサカハミサカノセンテヒッショウ!!

一方「そういやァそうだなァ」

アッ、ダメナンダヨーヌケガk

美琴「じゃあ、死んだ事って言うのは・・・?」

バリバリ!!

一方「レベル5として・・・・ってことじゃねェか?」

アアー!ヤブケチャイマシタ・・・・・・

麦野「じゃあ、レベル4って事?」

タ、タイヘンナンダヨ!、ハヤクヒロッテタベルンダヨ!!

一方「わかんねェ、・・・・・・そゥいやァ奨学金はどうなってんだァ?」
6 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/07/22(木) 12:43:47.07 ID:3OOgbow0
上条「そうだな・・・・俺と土御門は関係ないけど、お前らは調べてきたらどうだ?」

麦野「そうね・・・・ちょっと調べてくる」

麦野が玄関に向かった瞬間、ドアが一人でに開いた。

垣根「その必要はないぜ!・・・・・・」

フレ「ないふぇ!・・・」モグモグ

フレンダを連れ戻してきたらしい、フレンダの手には、クレープ、ソフトクリーム、シュークリーム、ケーキの箱、

板チョコ、ミルクティー、トラウィスカルパンテクウトリなど、色々なものが、抱きかかえられていた。

得意の甘いモノ作戦だろう。

一方「やァーっと帰って来やがったかァ?」

垣根「おう、ワリィな、で、今の話だが、・・・・・」

垣根「今までの分は一応あった、まあ、これからはわからんが、」

上条「いや、そんだけ分かれば十分だ、ありがとな」

フレンダーナニカイッコクダサーイ

イイヨードレガイイ?♪

コレー!

ワタシコレーッテミサカハミサカハ(ry

コレモライマスー!

上条「とりあえず、腹減んねえ?・・・・買い物行こうぜ・・・」

一方「おォ、確かに腹ァ減ったなァ」

垣根「また行くのォ?」

フレ「カキネンは自業自得でしょぉ?」

垣根「・・・・・・ぅん」
 
8 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/22(木) 16:23:24.77 ID:3OOgbow0
>>7乙!!
____________________________
買い物、三手に分かれた、垣フ、麦一打、禁上絹、お留守番、ステ、神裂、土御(自宅)

フレ「カキネェン、これ買って欲しい訳よ?」

垣根「またか?太るぞ?」

フレ「ち~が~う、石鹸!!」

垣根「ああ、石鹸ね、石鹸か、・・・まあ、いいだろ」ひょい

フレ「やったぁ~あ!!」

垣根「ん?、”一日中、やけどになりません”?」

フレ「うん、よく爆発物作るから」

垣根「・・・・・・・・・・まあ、ほどほどに、な」

_____________________________

打ち「コレ買って!!ってミサカはミサカはコーヒーをもはや作業のように入れるあなたにおねだりしてみる!!」

一方「あァ?、入れとけェ、」ガコンガコガコン

麦野「よく入れるわねえ・・・・」

一方「・・・・・・あいつンちにゃァねェからなァ」p....

麦野「まあ・・・・・・・そんな手ェプルプルするまで入れなくてもいいんじゃない?」

一方「ハ、ハァ?ぜンっぜンしてねェし!!!!」カチッ

麦野「持とうか?」スッ

一方「嫌だ!!!!」バッ!!
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/22(木) 16:26:22.85 ID:3OOgbow0
__________________________
絹旗「とーまー、これ買って?」

上条「・・・・・歯磨き粉は家にあるぞ?」

絹旗「ムッ、このメーカーじゃなきゃ超イヤなんですぅ!」

上条「・・・・・・じゃ、いいよ」ひょい

絹旗「!!」パァァァ!

イン「とーま!!これ買ってほしいんだよ!!」

上条「オルゴール?・・・・・へえ、こんなのにも興味あんのか、ま、いれとけ」ひょい

イン「なんか、景気いいかも?」

上条「ふふん!、一方通行に駄目もとでお小遣要求したら、すんなり手に入っちゃったのさ!!」

イン「駄目人間」

絹旗「でもそんな所も超当麻らしいですね!」

イン「!!」

絹旗「・・・・」ニヤ
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/22(木) 17:56:43.52 ID:3OOgbow0
上条「そうか?、」

絹旗「はい♪」

イン「(こいつ・・・・できる・・・・!)」

絹旗「(ふふん♪・・・当麻はだれにも渡しませんよ・・・超だれにも!!!!!)」

上条「じゃ、卵買って帰るか」

絹イ「はーい」

____________________________
上条家

打ち「すきやきだーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

打ち「ってミサカはミサカは語尾を付け忘れるという致命的なミスをするほどに喜んでみたり!」

麦野「すき焼きかぁ・・・・・久しぶりね」

舞夏「ほんとに、お呼ばれされてもよかったのかー?」

土御「よかったんだにゃー♡」

ステ「気持ち悪いよ?・・その声色・・」

土御「ひっさしぶりに舞夏に会えたのに、テンション上がらずにはいられないにゃー!!!!!」

上条「オマエってヤツは・・・」

絹旗「超きついですよ・・・・」

イン「いっぱいたほうがいいって言うよ!」

ステ「ホラ神裂も何か言ってやれ」





神裂「・・・・・・・・・キモッ」(寝ぼけ)昼寝してたらしい

ピシィ(空気残る音)
11 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/22(木) 18:05:30.55 ID:3OOgbow0
_____________

土御「・・・・・・・・・」

上条「・・・・・・・・・・土御門―、元気出せって」

土御「かみやん、俺はな、、舞夏のためなら、なにされてもいいとおもってたんだにゃー・・・」

上条「うん」

土御「なのに!!ねーちんのあの冷たい眼光!!(寝ぼけ眼です)あの冷た―く言い放つ口!!!(声が寝起きで低かっただけ)なによりも・・・・・・・
「・・・・・・・キモッ」・・・・むおわーーー!!!!!」

舞夏「落ちつけって兄貴―」

土御「落ちついた、落ちついたにゃー♡」

上条「心配の無駄遣いしちまったな・・・」

垣根「おい!上条!!早く手伝えっての!!」

フレ「ってのー♪」

上条「へいへい」
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/22(木) 18:24:29.18 ID:3OOgbow0
垣根「野菜」

フレ「ほいっ☆」

垣根「肉」

上条「ホレ」

垣根「豆腐」

一方「ggyぎゅy」

垣根「!!??」

麦野「あー・・・さっきスーパーで、ムキになって、かご持ってる間ずーっと能力やってたから、切れちゃったみたいね」

一方「jgyhgちゅ7ggyt6つmん!!!!!」

麦野「え?なに?」
 
17 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/23(金) 06:22:46.01 ID:40hVHS20
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垣根「できたぞ!!スーパーカキネスキヤキだ!!」

ぐつぐつ

麦野「スーパーwwwwwwww」

上条「ネーミングwwwwwwww」

土御「でも、見た目はいいぞ?」

打ち「おいしそう!ってミサカはミサカは評価してみる!」

絹旗「ちょーうまそーです!!」

フレ「おいしそう!、早く食べよ?」

一方「jひjbj!? hvfjgjgtydkfy!!!」

麦野「なんて?」

打ち「あァ!?こいつが作ったにしちゃァうまそうじゃねェか!!だよってミサカはミサカは伝えてみたり」
18 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/07/23(金) 09:30:45.68 ID:NfUtDwAO
早朝に乙!

>>17
一通さんw まだ充電してなかったのかwww
19 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/23(金) 14:42:49.74 ID:40hVHS20
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上条「ふう、うまかった」

垣根「だろ?だろ!?」

絹旗「超ちょーしのんな!」

垣根「ああ?、テメーと違って友達いねえからこういう時しか調子乗れねえんだよ!!!!!!」

絹旗「・・・・・・ごめん」

垣根「やめて!、真剣に受け取らないで!!、傷つくから!!」

一方「gきふjbbhcfghljmkl?」

打ち「充電器?知らないよってミサカはミサカは衝撃の事実を告げてみる!!」

一方「hyv!?vgyycれr!!!!!!!!!」

打ち「明日、お医者さんの所行けばいいんじゃない?ってミサカはミサカは計算できないあなたに助言してみる」

一方「kdfkぎおhy・・・・・」

打ち「しょうがないよ、おぶって行ってもらえば?、誰かに?」

麦野「おぶろうか?」

一方「jぐcgjjkhびfjjdz!!!!!!!!!!!!!!!」

打ち「オマエにだけはぜってェヤダ!!だって、ってミサカはミサカはまた告げ口してみる」
 
22 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/23(金) 16:21:47.62 ID:40hVHS20
>>20,>>21,そういうことな訳よ!!
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麦野「で?寝るところはどうすんの?」

上条「なんか、そのままのノリで家にいたけど、家はスペースないぞ?」

絹旗「・・・・・・・・」

フレ「・・・・・・じゃあ、あの悪夢の計画を再実行する?」

絹旗「っ!!!!!」ビクゥ

神裂「・・・・!!////」

一方「kふglcふlgjg!!」ビクゥ

打ち「”テメエ、何考えてやがンだ!!”」

フレ「だってしょーがないじゃん」

一方「khhcfyxgjhfぅgjk!!」

打ち「”しょうがなくねェだろうが!!”」

麦野「・・・・・通訳?」
 
26 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/24(土) 03:42:12.73 ID:7lXoVo60
おはよっす

一方「jlひkyftydつlk、l?」

打ち「”布団だけ買って、思い思いの場所に寝るっつゥのはどうだァ?”」

フレ「おお!!、さすが第一位!!」

絹旗「てか打ち止めちゃん、第一位の真似うま!!」

打ち「でしょ?、伊達に一緒にいないんだよってミサカはミサカは自画自賛してみたり!」

上条「とりま、俺は風呂に寝っから、皆は適当に決めてくれ」

垣根「・・・・・ふろ?」
27 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/24(土) 04:29:00.81 ID:7lXoVo60
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場所

女リビングorベット 男リビングor浴場

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_____

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浴場

上条「Zzz・・・・・・・」

ごそごそ

上条「Zzz・・・・・」

ごそごそ

絹旗「・・・・んふふ♪侵入成功!」

絹旗「あの時はクソメルヘンに唇を奪われるという超完全完璧大失態を犯しましたが・・」

絹旗「今度こそ、今度こそは!(小声)」

絹旗「よし・・・・・あ、改まると恥ずかしいですね・・・/////」

絹旗「お、おじゃましまー・・・」

上条「さっきから何やってんだ?オマエ?」

絹旗「」
 
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/24(土) 23:37:37.52 ID:7lXoVo60
もーいーよ (´・ω・`)


試合負けチュ・・・・


3年生最後だからね


ちょっとかかった。


いまやるす
 
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/25(日) 00:00:03.55 ID:gbJot6w0
絹旗「OK、ちょっと落ちつきましょう」

上条「いや、お前が落ちつけ?」

絹旗「第一の質問ですが、あなたは寝ていたのではなかったのですか?」

上条「どこかの、天使と入れ替わった奴みたいになってんぞ?・・・・・・・・・まあ、あれだけ耳元で騒がれれば、な」

絹旗「当麻・・・・違いますよ・・・・超違います・・・・そこは寝たふりしといて、その状態からのフラグが熱いんじゃないですか!!」

上条「・・・・・・・で?・・・オマエは何をしようとしてたんだ?」

絹旗「え?・・・・・夜這いですけど?」

上条「夜這いって・・・・・・・・」

絹旗「知らないんですか?意中の男性の寝床に忍び込んで、あわよくば[ピー]や[ピー]とか、もしくは[ピー]とかを敢行する・・・」

上条「わーわーわー!!・・・・女の子がそんな事を口走っちゃいけません!!!」
36 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/07/25(日) 00:28:38.29 ID:gbJot6w0

上条「ほんとに・・・・・・・・」

絹旗「てゆーか、当麻のそこ、寝床じゃないですよね」

上条「まあな、でも、思い出の詰まった浴場です・・・・・・・・・・・」

絹旗「何を明言めいた事いってるんですか!」

上条「ぶっちゃけ、やろうと思えば布団敷けば寝れるんだけどね?」

絹旗「え?そーなんですか?」

上条「でもな・・・・・寝ようかなっていう日にかぎって、皆居たりするんだよな・・・・」

絹旗「すいませんね・・・・・・・・・・あ、じゃ一緒に寝ます?」

上条「軽っ・・・・・」
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/07/26(月) 07:19:45.65 ID:oofn/ss0
絹旗布団

絹旗「もうちょっと近づいてもいいですよ?」

上条「いや、これ以上は」

絹旗「私がいいって言うんだからいいんですよ!」

上条「ええ~・・・・・」

絹旗「とーまが近づかないなら、私から行っちゃいます~♪」

上条「わあ、ストップ!ちょ、どこ触ってん・・・・・」

絹旗「まあまあ、いいじゃないですかぁ~、なんなら触ってもいいですよ?当麻なら。」

上条「な、女の子がそういうこといっちゃいけません!!」

絹旗「ほーう、なら当麻のジャスティスと私のジャスティス、どっちが強いか勝負です!!」

上条「OK、ちょっと落ちつこうか」
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2時間後

絹旗「すう・・・・すう・・・」

上条「寝たか・・・・」げっそり
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/07/26(月) 07:57:09.38 ID:oofn/ss0
絹旗「すう・・・・すう・・」

上条「・・・・・・・・」

上条「初めて会った時は、”空飛ぶ女の子”」

上条「次会った時は、”ちょっと理不尽な女の子”」

上条「三回あったらもう彼女、ってか・・・・」

上条「訳わかんねえよな、俺も、お前も」

上条「・・・・・・」

上条「でも、お前のおかげで、毎日が楽しい、そう思えるようになった。」

絹旗「すう・・・・すう・・・ん・・・Zzz」

上条「オマエもそうなら、うれしいんだがな・・・」

上条「じゃ、オヤスミ、相棒」

上条「・・・・・・・・・・・Zzz・・」








絹旗「私もですよ、当麻・・・・・♪」
 
41 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/07/27(火) 22:30:08.15 ID:kN2rBYo0
___________________________



・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・


目覚まし「・・・・・紅だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

垣根「うっせえええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」

麦野「・・・ふわあああああ・・・・・・・」

フレ「あ・・・・さ・・・?・・・・・・・・Zzz・・・」

一方「ぎyひいyjんlm、l・。」

打ち「・・・・ん・・・おはよう」

滝壺「はまづら、あさ」

浜面「Zzz・・・・」

滝壺「、たすけて、第一位に犯される」

浜面「てっめえええええええええええええええええええ!!!!!!」ガバア

一方「????」ボグシャァ

浜面「・・・・・・・あれ?」

麦野「あっちゃあ・・・・」




上条「おはよう、めしできてんぞ」
42 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/07/27(火) 22:56:55.90 ID:kN2rBYo0
フレ「浜面詰んだ訳」モグモグ

垣根「じゃあな浜面」むしゃむしゃ

麦野「詰んだわね浜面」もくもく

絹旗「超忘れるまで忘れませんよ、浜面」

滝壺「はまづらが死んだら応援できないね」

イン「ちょ、元凶ww」

浜面「おまえら、見捨てんのか!?」

一方「ふvhbvcftxちゅkhj!!!!!!!!!!!」

打ち「”帰ってきたらグッチャグチャにしてやンよ!!!!!”」

上条「ふふん、イマジンブレイカ―がないのもいいな」

ステ「ああ、今日までだよ?」

上条「へ・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・ああ!!、忘れてたその設定!!」

ステ「設定とか・・・・・」
 
44 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 17:18:54.13 ID:FTH5QPY0
学校

土御「・・・・・・・・・・・・・・」

上条「・・・・・・・・・・・・・・」

土御「・・・・・・・・・・・・席が」

上条「・・・・・・・・・ナッシング」





上土「うえええええええええええええええええええええ!!??」
45 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/29(木) 17:30:39.35 ID:FTH5QPY0
上条「落ちつけ・・・・・、ストップイズストップイズ」

土御「オマエが落ちつけ!」

上条「まず今日、俺らは、早めに来た、そうだよな?」

土御「ああ」

上条「で?、来たら誰もいなくてラッキーなんて思ってたら・・・・・」

土御「この状況だな」

上条「・・・・・なるほど、訳わかんない」

土御「ふむ、確かに」

ガラ

上土「!!」

吹寄「・・・・・・・・へ・・・・?」

上条「・・・・・・・・・・・へ?」

吹寄「なん・・・・!・・・・へ?・・・へ?」

上条「・・・・・・どうし・・・た?」

吹寄「・・・・・・本物?」

上条「はあ?」

吹寄「っふ・・・・・・・・ふふふ」

上条「へ?・・・・・どうしt」

吹寄「このバカ者!!・・・余計な心配駆けさせて!!!!!!!!恥を・・・・・しれっ・・・」


上条「?・・・・・・?」
47 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 11:52:18.63 ID:DtLAdF.0
吹寄「バカ、バカバカバカバカバカっ・・・バカ・・・」グス

上条「・・・・・・・・・・・・・?」

土御「不沈艦は、もう落ちていた・・・・・というわけか・・・」

上条「・・・・・・・・?・・・・・?」

吹寄「でも、なんで?・・・・生きてたのか?」

上条「はい?」

_________________________

上条「核爆発死んだ事になってるだァ!?」

吹寄「え?・・・・違った?」

土御「アレイスター・・・・よくこんなんでごまかしたな・・」

吹寄「・・・・・??」

ガラ

上条「あ、まただれか来t」

女A「え!?上条君?生きてたのねー!!」抱き

上条「・・・・・!?」

女B「上条ク―ン!心配したんだから!!」抱き

上条「な、なんだ!?」

土御「・・・・・・・[ピーーー]よリア充」

上条「!?」
48 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/07/31(土) 12:16:19.10 ID:DtLAdF.0
上条「なんだ?なんで突然!?」

土御「幻想殺しがなくなったからだにゃー」

上条「どういう事だ?・・・・そして口調と顔が一致してないぞ?」

土御「まだ、固まったままだろい?、だから、空気に触れてないから、人並みに幸福なんだにゃー」

上条「人並みにって・・・・・」

土御「考えても見ろよ上やん、”幻想殺し”は、ほとんど上やんの”幸福”を打ち消してるようなもんなんだぜい?・・・なのに、人並みに毎日をおくれてるって事は」

上条「・・・・・・俺、実はめっちゃ運いいってことか?」

土御「まあ、そんなもんだにゃー
49 :敵3♀「VIPにかわりまして敵3がお送りします♪」 [sage]:2010/07/31(土) 13:58:26.04 ID:DtLAdF.0
土御「ま、それも含めて、今日、幻想殺しを捨てるか、それとも普通の少年に戻るか、・・・・しっかり決めてくれ?」

上条「うーん・・・・」

ガラ、

小萌「はーい、静かにしてくださー・・・・・・・・・」

フリーズ、この言葉が最もよく似合う現象だった。

少し間が空き、口が開く

小萌「・・・・・・上条、ちゃん?」

上条「おひさし、ぶりです」

小萌「・・・・・、ぶ、ぶじらったんれすねえ?」

その眼には、涙が光っていた。

上条「あの、その、」
50 :敵2♀「以上、解説、でした、」」 [saga]:2010/08/01(日) 20:40:07.51 ID:ejpxAFk0
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___

時同じくして、上条宅

絹旗「むっはー・・・・・ちょーひまなんすけどー・・・」

フレ「絹旗ー・・・・その辺のギャルみたくなってるわけよー?」

イン「まあ、じじつな訳なんだよー」

フレ「あ!禁書ちゃんパクッたな―?♪」こちょこちょ

イン「あはは!や、やめてほしいんだよ」

絹旗「麦野は一位さんについていっちゃうし、浜面達は、店だし」

垣根「そうだなー・・・・」

絹旗「・・・・・あなたはやることないんですか?」

垣根「ああん?・・・・オマエな、俺ほど友達いねえとな、一人で街歩くよりも、一人で家でごろごろしてた方がいいって気づくんだよ!」

絹旗「・・・・・・・ごめん」

垣根「ねえ!!やめて!!、せめて笑って!?」

絹旗「・・・・・ていうか、あなた友達いないいない言いますけど、フレンダとか、・・・っていうかココにいる人全員大体、もう友達とか

   通り越した感じじゃないですか?」
51 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [sage]:2010/08/01(日) 22:58:28.01 ID:ejpxAFk0
垣根「そう、か?」

絹旗「ま、あなたとシリアスな空気なんて御免なんで、最後の一言にしますけど、少なくとも私はそう思ってますから」

垣根「絹旗・・・・・」

絹旗「だぁーから!、当麻ならともかく、あなたとシリアスなんてごめんですー!!」

垣根「てめえ!!味方か敵かはっきりしやがれ!、・・・・・ちょっとときめいちまったじゃねえか!」

絹旗「ウエッ!!クソメルヘンにときめかれるなんて、来世にまで続く屈辱です!!」

垣根「テメエ!!だれがメルヘンだ!」

絹旗「じゃあクソ」

垣根「誰が、クソメルヘンからメルヘン抜けっつったよ!!??」

絹旗「もう!注文多いですよ!!」

垣根「せめて、クソロン毛とかにしろ!!」

絹旗「それでいいんですか!?」

フレ「クソカキネン!!」

イン「クソ駄目人間!!」

垣根「インデックス!!それはただの悪口だ!!、そしてフレンダ!!・・・・もっと言ってください!!」
52 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [sage]:2010/08/01(日) 23:32:16.34 ID:ejpxAFk0
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昼時

垣根「よし、浜面の店いこうぜ!!」

絹旗「おお!、メルへナーにしては超いい案じゃないですか!」

フレ「ナイス!クソカキネン!!」

イン「ナイスなんだよ!クズ人間!!」

垣根「インデックス、それ悪口ちゃう、言葉の暴力や・・」

ガチャ

一方「帰ったぜェ!!、」

麦野「ただいまー」

打ち「ただいまーって、ミサカはミサカは自分がここに存在してる事をアピールしてみる!」

垣根「おお、・・・・遅くもなければ、早くもない・・・・・・絶妙だな!!」

イン「あくせられーたのテンションが妙に高いんだよ」

絹旗「お帰りなさい!!」

フレ「どーだった?」

一方「おォ!!聞いて驚けェ!!、まず一ォつ!、能力持続時間の延長ォ!!45分!!」

フレ「おお!!」

一方「そンで、携帯充電器の取得!!単1電池対応ゥ!!」

イン「すごいんだよ!」

一方「そンで極めつけはァ!!・・・・・見ろォ!!」

イン「・・・・?」

フレ「・・・・・何?」

絹旗「あ!!!!、杖ついてない!!」

一方「はッはッはッはァ!!こンで元の俺に、一歩近づいたなァ!!」
53 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [saga]:2010/08/01(日) 23:42:03.59 ID:ejpxAFk0
__________

一方「でェ?、浜面ンとこ行くのかァ?」

絹旗「ええ、まあ」

フレ「麦野と第一位と打ち止めちゃんもいく?」

麦野「・・・・・・いいわよ、私は」

一方「いいぜェ、なンでも」

打ち「いいよ、行っても、」

イン「・・・・・・?・・・機嫌悪い?」

打ち「・・・・・そ、そんなことないよ!?ってミサカはミサカは、誤解を打ちはらってみる!!」

垣根「んじゃ、ま、行くか」
__________________
カランカラーン

浜面「いらっしゃいまー・・・・・」

一方「よォ、来てやったぜェ?」

浜面「・・・・・・・・短い人生だった・・・・・次も、滝壺と同じ所に・・・・」

一方「はっはァ!、今メッチャ気分いいからよォ!、見逃してやんよォ!」

浜面「・・・・・へ?」
54 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [saga]:2010/08/02(月) 14:40:29.74 ID:BuHDtu20
______________


浜面「ふーん、なるほど、だから機嫌いいのか」

垣根「でもま、これで、戦闘には困んねえんじゃねえか?」

一方「おォよ!、俺一人で十分よ!」

フレ「おお!頼もしい訳よ!!」

絹旗「でも・・・・改めて見るとすごいですよねー・・・・ピザおかわり」

浜面「はいよ、確かにな、レベル5三人、レベル4二人、魔術師3人?だっけか?」

絹旗「あと、言ったら協力しそうな第三位」もぐ

浜面「ああ、すげえな、たしかに」

イン「そこに、完全回復した当麻を入れたらもう無敵艦隊なんだよ!!」
55 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [sage]:2010/08/02(月) 20:37:33.80 ID:BuHDtu20
夕方、学校、

キーンコーンカーンコーン・・・・

上条「・・・・・・」

土御「よう!かみやーん!、」

上条「おお、土御門、朝ぶりだな・・・」

土御「そうだにゃー・・・で?・・・決まったか?」

上条「・・・・いや・・・・」

土御「そうか・・・・・・・まあ、上やんの人生だ、最後の最後まで考えるといいにゃ」

上条「土御門・・・・・」

土御「でも、上やん、これだけは言っとくぜ、」

土御「・・・・・・・今日、アレイスターの直属の非公認部隊が、動き出したという、情報をもらった・・・・・」

上条「!!・・・・・あいつら!!」

土御「多分、近日中に攻めてくるだろう・・・・・・・が、」

土御「俺達も、やられっぱなしってのも、しょうにあわん・・・・・」

上条「まさか・・・!」

土御「ああ、上やんの決定がすんだら、俺たちは、アレイスターの所に攻め入る」

上条「!!!、」
56 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [sage]:2010/08/02(月) 20:59:29.29 ID:BuHDtu20
上条「そんな・・・・」

土御「さっき、皆にも、連絡し、了解を得た。」

上条「・・・・・最愛も、か?」

土御「・・・残念だが、彼女の戦力を削ぐことはできない」

上条「そう、か、いや、悪い」

土御「いや、悪かったな、揺らぐような事言っちまって・・・」

上条「いいさ、俺は俺で考える」

土御「・・・・・・ああ」
_______________________


上条「ただいま」

絹旗「お帰りなさい!、当麻!!」

上条「・・・・・・・」

最愛は・・・・・・・どうなんだろう?

幻想殺しがなくても俺を俺と見てくれるだろうか?

でも、・・・・・

・・・・・・いい、考えると分からなくなる。

とりあえず、メシにしよう
57 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [sage]:2010/08/02(月) 21:35:52.02 ID:BuHDtu20
_________________

一方「ごっそさン、と」

上条「あいよ」

垣根「やっぱ料理うめえな、上条」

上条「んなこたあねえさ、垣根のもうまかったぜ?」

フレ「そうだよカキネン、まあ、上条君にはまけてるけど」

垣根「ささやかな裏切り・・・」

絹旗「これなら、私が料理でき無くても安心ですね!」

麦野「いや、覚えなよ」

ステ「ふふん、まずくはない、ね」

神裂「おいしいです、上条当麻」

イン「いつも通りなんだよ」

上条「・・・・へへ・・・さ、さあ、片すから、皿下げてくれ」
________________________
洗い物

上条「・・・・・・・・」カチャカチャ

いい奴らだ、心の底からそう思う。きっと、幻想殺しを失くすって言っても、何も変わらず接してくれるだろう。

でも、

俺は、それでいいのか?、親父の前で、言った、アレは何だったんだ?

俺は・・・・・・

絹旗「当麻っ!、手伝いますよ?」
58 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [sage]:2010/08/02(月) 21:49:17.21 ID:BuHDtu20
上条「おお・・・・最愛か・・・」

絹旗「・・・・?・・どうしました?、超顔色がわるいですよ?」

上条「いや、何でもない」

絹旗「・・・・・・・・」


絹旗「・・・・・・・・私は、変わりませんよ?」

上条「・・・・・え?」

絹旗「私は、肉片になろうが、脳みそだけになろうが、当麻に対する気持ちは変わりません」

上条「・・・・・・オマエ・・・」

絹旗「わかりますよ、あんなに超露骨に表情に出されれば、」

上条「・・・・・・そうか・・・」

絹旗「・・・・・・・当麻?」

上条「・・・・・なんだ?」

絹旗「私は・・・・・・」

パリィイン!!!!!!!!

甲高い音が、部屋を駆けまわる

フレ「うわ!何事!?」

垣根「窓が・・・・・!」

窓に、穴が空き、その向こう側に、人が4人立っているのが見える。

一方「・・・・・・・・・・お出まし、ってかァ?、ずいぶんと遅かったじゃねェか?」

内の一人がにやり、と笑い、歩み寄る。

敵1「よォ、・・・・・・・いきなりでワリィんだが・・・・・・・

   死んでもらう、ぜぇ?」
59 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [sage]:2010/08/02(月) 22:08:41.10 ID:BuHDtu20
バタン、玄関を開けた音がする。

土御「かみやん!!どうした!?」

先ほどの音を聞き、駆け付けたようだ。

土御「な・・・・!?早すぎる・・・!」

敵1「よお、こんで全員かァ?」

敵2「違う、後二人、」

敵1「二人?・・・・ああ、あの無能力者とわけわカんねえなヤツか」

敵3「無能力者ぁ?、そんなんでよく生きてたね?」

敵4「それ以外がすごく強いからですよ、きっと」

敵達が話している間、一方通行達が分析する。

一方「この前の二人・・・・・プラス、二人・・・か・・」

垣根「ヤベエな、この前の二人で手いっぱいだったのに、プラス2人か・・・・」

麦野「第一位がパワーアップしたから、劣る事はないと思うけど・・・・」

土御「いや、この前は、能力を知った状態でも手いっぱいだったからな・・・」

一方「チ、あいつら二人以外は全くわかンねェからな・・・」

ステ「うかつに攻めいれば、・・・」

神裂「・・・・・いえ、時には、攻めるのも・・・」


絹旗「じゃ、確かめてみましょう」

ここで、絹旗が、先陣を切る。

麦野「絹旗!、あんた!!・・・」

絹旗「確かめるだけですよ・・・・・っと!」
60 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [sage]:2010/08/02(月) 22:16:53.50 ID:BuHDtu20
絹旗「ほ・・・いっと」

絹旗が、上条宅の、フライパンを投げる

フライパンは敵4の所へ向かった。

敵4「うわ!!」

悲鳴を上げて、手で顔を覆う、が、フライパンは手のひらで、黒く、固まる。

敵4「び、びっくりした・・・・」

絹旗「そいや!!」

絹旗は、カセットコンロのガスを投げる。

今度は敵3の方だ。

だが、ガスコンロは、絹旗の方へ戻る。

絹旗「・・・・あぶなっ!!・・・・・・この能力は・・」

敵2がにやりと笑う。

敵1「やられてばっかじゃ、割に合わねえなァ!!」

敵1が絹旗の方へ向かう。

アーミーナイフに、手を卦ける

ナイフは日本刀ほどに、伸びていく
61 :敵2♀「敵3♀に、かわり、まして敵2♀、が、お送り、します、」 [sage]:2010/08/02(月) 22:27:30.88 ID:BuHDtu20
絹旗はナイフをよけ、腕を掴み、投げるが、すぐそこにぶつかり、ダメージは無いに、等しかった。

垣根「チ、場所が狭いんだ!!、外にふき飛ばせ!!」

麦野の手に黄金の、彗星のように、くるくると、光が灯る。

麦野「じゃ、私の出番かしらん♪」

ビュビュビュビュビュビュン!!

まるでマシンガンのように放たれたまばゆい光たちが、敵達を襲った。

敵達は、推測通り外に、降りた。

麦野「私たちは、エレベータで行くわ・・・・」

絹旗「私はこのままおります!!」

垣根「俺もだ、」

バサア、久方ぶりにみる、白く、うつくしい羽が、顕現する。

一方「オマエらが降りる頃にゃァ・・・・・・

   終わってっかもなァ!!」

そう言って、勢いよく降りて行った。

麦野「私たちも、早く行きましょう!」
63 :絹旗「>>503突っ込んだら負けです」 [sage]:2010/08/03(火) 17:45:04.82 ID:sk09FKA0
麦野「早く!、私たちも!!」

麦野達がエレベータに、かけ乗ろうとする所に、ステイルが止める。

ステ「待て!、僕が敵だったらだったら移動手段を削ぐために、そこに細工する!!」

直後

ガコオン!

ステイルの言葉を聞いたかのように、エレベータのワイヤーが切れ、落下する。

麦野は苦い顔をし、エレベータがあった所を見、呟く

麦野「・・・・・あっぶな・・・」

神裂「階段があります!!、急ぎましょう!!!」

土御「ああ!」

だだだだ、足早に、階段を下りる、

上条が、皆に問う。

上条「なぁ!!、降りた所で、どうするんだ?、戦うのか?、すごい騒ぎになるぞ?」

麦野「そんな事言ってる場合でもないでしょ?」

フレ「そうだよ!、まず自分の心配してよ!、ないんでしょ?幻想殺し?」

上条「・・・・・っち・・・確かに言う通りか・・」
64 :絹旗「なおし忘れました・・・・・」 [sage]:2010/08/03(火) 17:56:00.96 ID:sk09FKA0
上条「とりあえず、降りたら、俺の事は気にしなくていい、自分の身くらい自分で守る!!」だだだだ

麦野「・・・・・わかったわ、死ぬのだけは・・・なしよ?」

上条「おお、心配すんな!」

神裂「大丈夫です、上条当麻は、私についてきてください。」

ステ「おっと、過保護もいい加減にした方がいいんじゃないかな?」

神裂「仕方がありません、緊急時ですから」

フレ「もう少しで、下だよ!!」

だだだだだ

一階

フレ「・・・・・・・!!、誰か、いるよ?」

麦野「!!」


敵5「や、遅かったね」

敵6「俺の邪気眼が告げている・・・・・オマエは倒すべき敵だと・・・!」

上条「チ、ここにも敵が・・」
65 :絹旗「なおし忘れました・・・・・」 [sage]:2010/08/03(火) 18:18:24.87 ID:sk09FKA0
行数合わないから、♀、♂が、つけられん・・・ごめん

ここに、簡単に能力書いとく

敵1♂・・・・触ったものを、倍にしたり、下げたりできる、最高4倍、質量操作系、レベル4

敵2♀・・・・落下した物なら、自在に操れる、重力操作系、レベル4

敵3♀・・・・触った人、動物の、生体電気を演算して自分の脳波と同期させて操る事が出来る、最高30分、最高距離20m、電気系?レ4

敵4♂・・・・掌の周り、自分を除き1m30cmぐらいまで、黒いスーパーボール状にまとめれる。重力操作系、レベル3

敵5♀・・・・光を反射したりズラしたり別の映像に置き換えたり出来る、光系、僕っ子レべ3

敵6♂・・・・鉄を曲げたり、伸ばしたり、形作ったり・・・・レベル4、厨に病、

66 :絹旗「なおし忘れました・・・・・」 [sage]:2010/08/03(火) 18:32:48.09 ID:sk09FKA0
階段を下り、両者は向かい合う。

敵の方は、動く気がないかのように、その場でたたずんでいる。

こちらも、その場にたたずむが、

麦野が、先陣を切り、言い放つ。

麦野「邪魔よ!!、私たちはあっちに用があんのよ!!」

ビュウン!!、パイプ程の光線が、敵達を貫く



どうした事か・・・敵達は、徐々に消えていく

フレ「な・・・・・?何?」

刹那!

神裂の後ろから金属がぶつかり合う音がした。

神裂「・・・・・・」

それは

神裂の後ろから、金属の、パイプのようなものが伸びている。

それを、咄嗟に七天七刀で、防いでいる構図だ。

神裂「どうやら、先ほどのあなた方の姿は、囮だったようですね?」

敵6ははっとしたように言う

敵6「その分析能力の高さ・・・・!!、貴様!!ヤツらの一員か!?」

神裂「はい?」

神裂は、意味がわからない、といった感じで答える。
67 :絹旗「なおし忘れました・・・・・」 [sage]:2010/08/03(火) 18:46:10.89 ID:sk09FKA0
敵5が、どこからか答える。

敵5「ああ、気にしないでいいよ、その人は特別だから・・・・・ある意味」

神裂が、理解したのかしてないのかはわからないが、敵6に言う

神裂「・・・・・・、しかし、もう同じ攻撃は効きませんよ?」

敵6「ふん、」

敵5が、またどこからか言う

敵5「さ、ここは通さないよ?」

余裕の様子の敵5に、麦野が問う

麦野「あんた、どこに居んのよ!?」

敵5は、はあ?といった様子で

敵5「・・・・・・それで、教えてくれる親切な敵に出会えるといいね」

麦野「ああ!?」

喧嘩腰の麦野を、フレンダが、心配そうな面持ちで見ている、明らかに、頭に血が回っているからだ。

そんなの関係ないといった様子で、敵5はさらなる手を打つ。

敵5「じゃ、種も仕掛けもあるマジックをしよう・・・・・・さ?」

言うと同時に、あたりがぼやけてくるのがわかった。

敵5「どれが本物だ?」
68 :絹旗「なおし忘れました・・・・・」 [sage]:2010/08/03(火) 19:00:36.63 ID:sk09FKA0
何という事だろう、

あたり一面のぼやけが取れ、あたり一面に敵5の幻影が出た。

麦野は一瞬驚愕するが、すぐに、

麦野「な・・!・・・・で、でも・・コレ、全部幻影なんでしょ・・・?」

敵5の幻影が、一斉ににいっと笑う。

敵5「そうだよ?、幻影だよ?・・・・・・でも」

ガチャリ

敵5の幻影はまた一斉に、拳銃を向ける

敵5「・・・・この中に、一発だけ本物があったりしたら、・・・笑えないよね?」

麦野「っく・・・・」

絶体絶命か・・・・・誰もがそう思った中、

ステイルが大きくため息をつく。

ステ「・・・・・・・アホらしいね・・・・・こんな程度で縮こまるなんて・・・」

そう言い、煙草を右手でぽい、と捨てる。

ステ「・・・・・ルーンの刻印は、今日すべての階に張っておいた・・・・・だから、君程度始末するのは」

ステイルの両手に、炎剣が灯る。

ステ「訳ないのさ・・・!!」

ステイルは両手の炎剣を周り一帯に振り回す。

敵5の幻影一つ一つの、表情が曇る。

ステ「行きたまえ、一つ貸しだよ?」
69 :絹旗「なおし忘れました・・・・・」 [sage]:2010/08/03(火) 19:13:45.96 ID:sk09FKA0
上条「・・・・・・・死ぬなよ!!」

上条は、ステイルに、一言いい、その場を後にした。

麦野たちは、その言葉に、心の中でうなずきながら、

一方通行達の方へ向かった。
________________



麦野「・・・・な・・・?」

麦野は絶句する。

あり得ない

この一言で、すべてが説明できる光景だった。

絹旗が、学園都市第1位に、馬乗りになり、

顔を音が出るほど本気で殴り、

第2位が、必死で、1、2、4と戦っている光景だったのである。

上条「最愛!?」

上条が、突拍子のない声を上げる

絹旗は、ピクリ、とし

絹旗「当麻・・?」

と弱弱しい声をあげる。

絹旗「身体が、勝手に動いてるんちゃうんですよぉ・・・・!」

絹旗は涙交じりに言う。

土御「あの中に・・・身体操作系がいるのか・・・」

ここで、その近くにいた、敵3が、にやあ、と笑う。
70 :上、「動いちゃうんですよぉ・・・!」で [sage]:2010/08/03(火) 19:23:10.66 ID:sk09FKA0
敵3はここで、予想外の行動に出る。

敵3「はーい、私でーす」

土御門は、何を考えているかわからないといった感じだ、

土御「・・・・・・」

ここで、土御門が、ある事に気づき、問う

土御「・・・・・・・・一方通行は・・・・?、何故反射していないんだ?」

敵3は、そうだそうだ、といった様子で、手をたたき、ニヤつく

敵3「そうそう!、第1位ってやっさしいんだねー!、私驚いちゃった!」

土御「・・・・・?」

敵3は依然ニヤニヤしながら言う

敵3「そこの、女の子の腕が折れちゃうから、反射しないんだって、やっさしいよネエ・・・?」

土御「・・・・・!!」

そう、上条当麻に出会い、正され、最近、前面に出てきた

”優しさ”・・・・・
 
73 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/03(火) 21:04:19.41 ID:sk09FKA0

上条「・・・・・・一方・・・通行・・・」

上条は、倒れ伏す白い悪魔に、優しく語りかける

敵3はその様を、ニヤニヤしながら見ている。

絹旗は、指令が終わったようで、一方通行の上で、止まっている・・・・

当の一方通行は気を失っているようだ。

敵3「・・・・あ、いい事思いついちゃった!」

唐突に、依然ニヤニヤしながら、敵3が大きな声を上げる

敵3「ふんふふんふ~ん♪」

敵3は鼻歌交じりに、一方通行にちかづいて行く

そして、一方通行の目の前で立ち止まる。

上条「・・・・・・・?」

土御「・・・・・・・!!・・・・・・ま、待て!!」

敵3はニヤニヤァと口をゆがめ、

敵3「あらぁ?気づかれちゃったぁ?」

そう言い、

一方通行に、ピトッとさわる。

これが意味する物は、ひとつだった。
74 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/03(火) 21:18:41.61 ID:sk09FKA0
敵3「じゃ、試運転♪・・・・・”立て”」

ドクン、

一方通行は、

無気力に立ち上がり、

ギン!!と

紅い眼を煌めかせる。

上条「一方・・・通行?」

土御「く・・・・・!」

敵3はその様を見て、さらに口をゆがめる。

敵3「くふっ♪」

絹旗「第一位・・・・・さん?」

一方通行は答えず、

紅眼は虚空を向いている。

敵3はここで、

敵3「でもここで一つ、人の能力までは使えないんだ、私の能力」

土御門が少しの安堵をする。

が・・・・・・

敵3「てな訳で・・・・殺しあァい・・・・してもらおっかな?」

上条「・・・・・・!!」

敵3は曇っていく表情をたまらなそうに見ている。

敵3「くふっ!くふふふふふふふふふふふふふふふふ!!」

奇怪な笑いを浮かべ、非常なる命令が、空に響く。

敵3「”こ・ろ・し・あ・え”」
75 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/03(火) 21:34:19.95 ID:sk09FKA0
その言葉を聞き、一方通行は、絹旗の方へ、歩を進める。

絹旗「第一位さん・・・・?」

つかつかつかつか

絹旗「じょ、冗談ですよね・・・・?」

つかつかつか

敵3「くふふぅ♪」

ザン、絹旗の前で立ち止まる。

絹旗「っ・・・身体っ・・・が・・」

一方通行は絹旗の首をゆっくりと、締め上げていく。

絹旗「くっ・・・あ・・ああ・・・」

上条「や・・・やめろォ!!」

上条が叫ぶ。

敵3「無・理!」

敵3が、おちゃらけて言う

上条「頼む!!一方通行眼を覚ましてくれ!!」

土御門が悟す

土御「かみやん・・・・どっちにしろ無理だ・・・・一方通行を[ピーーー]か、絹旗が死ぬか・・・・どっちかしかない・・・・」

上条「く、くっそォォオオォォ!!!!!!」

絹旗「く、あ・・・あああ・・・・!!」

麦野「絹旗!!」

フレ「絹旗ぁ!!」

絹旗「くああ、ああああ・・・ッぐう・・」

その小さな命の灯が今にも消えようとしているのがわかる。
76 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/03(火) 21:46:06.05 ID:sk09FKA0
上条「最ァ愛!!」

・・・・なんでだ?


なんで最愛が死ななきゃなんねえんだ!?


頼む、頼む頼む頼む・・・・!!

神でも、悪魔でも、何でもいい・・・・

助けてくれよ・・・・・助けてくれよ・・・・!




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんだ?何を言ってんだ

俺は?

ちげェだろ・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・くそったれ・・・・・・・・!

オマエは!・・俺は!・・・・上条当麻は、何を逃げてんだ?

少し、自分が可愛くなったのが、そんなになのか・・・・・・?

眼を覚ませよ上条当麻!!、オマエは・・・

皆がわらって過ごせる!!最高のハッピーエンドを迎えさせてやる!!

それが!・・・・・オマエだろ!?

オマエの存在意識が幻想殺し・・・?

ハ、いいじゃねえか!!

俺が俺でいる必要はない・・・・・・!!

ただ・・・・・

皆が皆でいれれば・・・・・・・それで、・・・・・・それが!!

”俺である”全ての理由だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
77 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/03(火) 21:55:49.41 ID:sk09FKA0
瞬間!!____________


まばゆい光が、辺りを、すべてを包む。

敵3「!?」

土御「・・・・・かみ・・・やん!!・・・・幻想殺しを・・・!!」

上条は右手を静かに掲げる

まばゆく光る右手が、形を変え、

一つ、また一つと形をなす・・・・

最初は竜の形をなしたが、

すぐに形を変え、大きな、掌になる。

上条当麻は、一方通行の方に、駆けだす。

そして、上条の右手にある、

上条の、”存在意識”が、

静かに、しかし、なによりも疾く、

一方通行に襲いかかる。
78 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/03(火) 22:03:07.01 ID:sk09FKA0
一方通行は、一瞬もしないうちに、飲み込まれる。

絹旗の首が、ゆっくりと手から離れた。

絹旗「くは・・・・・はあああ!、はあ!、はあ」

一方「・・・・・・・

   ・・・・・・・

   ・・・・・・・
   
   あン?」

一方通行は正気を取り戻したようで、情けない声を上げた。

敵3は、状況が把握できない

そして、

辺りの光が、波が引くように、消えていき、

上条の右手も、普通の右手に戻った。

上条「・・・・ふう」


79 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/03(火) 22:11:29.68 ID:sk09FKA0
敵3「・・・・・何よ?・・・・・反則じゃない!!そんなの!!」

敵3が、何やら騒いでいるが、聞く耳など毛頭ない。

一方「俺ァ・・・?・・・・・・そォか、また、ヒーローに・・・」

さすが第一位といったところか、状況把握が早い

絹旗「と・・・ま?」

絹旗が弱弱しく、呟くようによぶ、

上条は絹旗へ、無言で、手を差し伸べる。

そしてそのまま、おぶり上げる。

絹旗「・・・・・・・」

上条「当分はこれで我慢してな?」

それとは真逆に、

先ほどまでの、

紅い眼光は、

敵3を捉えたまま、離そうとはしなかった。
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/03(火) 22:38:45.25 ID:sk09FKA0
カチリ・・・静けさ漂う夜の景色に、チョーカーの、スイッチの音が、したたかに響く

一方「俺をここまでコケにしといてよォ・・・・・覚悟ぐれェ・・・・・決めてんだよなァ?・・・・・モチロンよォ・・・・!!」

敵3「っく・・・・・だれか・・・・っ・・?」

敵3は、操るものがなければ、基本ただの人、なのだ、

もちろん

眼前に迫りくる白い悪魔への対処方も、持ち合わせてはいない。

敵3「くっそァ!!」

敵3は、足元にあった、自転車のサドルを投げる、

が、そんなもの、憤りを通り越した悪魔に効くはずもなく、

間もなく、戻ってくる

敵3「く・・・・!」

一方「・・・・・何のおフザケだァ?、そいつァよォ!!」

敵3の目の前に、一方通行が、顕れる、

敵3とは、もう1mも離れていない。

敵3「あ・・・あの・・・」

一方「あァ?・・・なンだァ?そのツラァよォ!?」

敵3が、怯えながら、涙を流し精一杯叫び言う

敵3「ご、ごめんなさい、ゆ、ゆ、許してください・・・な、なんでもします、なんでもする!!何してもいいですからぁ!!」

一方通行は、一瞬考える仕草をし、

ニヤァ、と、口をゆがめる

一方「なンでもってかァ・・・・?」

敵3「・・・・・!!・・な、なんでも、何でもします!!」
81 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/03(火) 22:52:00.89 ID:sk09FKA0
一方通行は、今にも吹きだしそうな顔をしていた。

一方「くき・・・おい、チッと耳かせ」

敵3「・・・・・」

一方通行は、なにやら耳打ちしている

それを聞いた直後、敵3は、戦慄した表情を浮かべる。

一方「できるよなァ?・・・・できなきゃァ、ここで頭がボン、・・・・さァ?、どォするゥ?」

ニヤニヤァ、と、一方通行は、これ以上にないほど、口が歪む、

まるで、悪戯を楽しむ子供のように・・・・

一方「どォすンだァ?」

敵3は、涙を浮かべ、ぼそりと呟いた。

敵3「・・・・・・・・・・・・やります・・」

この答えを聞いた瞬間、一方通行は、少し、眉をひそめ、

一方「マジかァ!?、はっはァ、テメエ、どうしようもねェクズだなァ!?」
 
84 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/04(水) 18:20:29.70 ID:O2bWibQ0
ここで上条が、絹旗を土御門に任せ、

麦野とともに、垣根の方に加勢しに行く。

上条「垣根!!、女の方は任せろ!!」

垣根「チ、頼んだ」

麦野も、

麦野「そこのヤサ男は私に任せて!」

と、

必然的に、一対一の状況が作られる。

敵1「しゃらくせェ!!」

ボオン!!

敵1が、轟音を立て、手榴弾を爆破させる。

が、垣根は、何事もなかったように、

その場に居る。

敵1が、ナイフを四倍に設定し、

垣根に襲いかかる。

だが、

敵1は、”見えない何か”により垣根に触れることすら叶わず、その場に

たたずむ。

敵1「くっそ・・・化けモンめェ・・・・・」

垣根はその言葉に、からからとあざけ笑い、こう言った。

垣根「俺と、俺の”未元物質”に、常識が通用すると思ってんのか?」
85 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/04(水) 18:38:00.59 ID:O2bWibQ0
垣根「・・・・・届きもしねえ攻撃どんなにしたトコで、勝てるわけはねえぞ?」

垣根の言葉に、敵1は反論できない。

敵1「クソ・・・・」

常識的に考えて、レベル4が、単体でレベル5に勝てるわけがない。

そう思った敵1は、辺りを見回す。

敵1は、ある人物を探しているのだ。

敵1「くは♪、いたいたァ!」

そう、ある人物とは・・・・・

敵1は、全力疾走で、”人物”に近寄る、

垣根「・・・・・!!・・・・・チィ!」

垣根も気づき、駆けだすが、敵1の走力は相当のモノで、追いつける気配がない。

そして、

「きゃぁ!!、ちょ、やめ・・・!!」

敵1は、人物を片手に抱え、ナイフを突き付ける。

敵1「おい、この金髪の女がどうなってもいいのかァ?・・・・・・いい訳ねえよなあ!?」

フレ「か、カキネェン・・・・!」

垣根は、歯噛みし、敵1を睨みつける。

敵1「ひゃは♪」
86 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/04(水) 18:56:50.34 ID:O2bWibQ0
垣根「チ、で?・・・なにしたらいいんだ?」

敵1は、にやっと、下卑た笑いを浮かべる

敵1「話が早くて助かるぜェ・・・・!、・・・・・・・・なあに、俺は敵3じゃねえ、変なこたァしねえよ」

敵1「ただ、動くな、これだけだ!」

敵1は、依然下卑た笑いをしている。

垣根は、睨みながらも、黙ってうなずく。

それを見たフレンダが、必死に訴える。

フレ「カキネン!!、駄目だよ!!、私はいいから、こんな奴、早くやっつけちゃってよ!!」

敵1「うっせェ!!」

ガツン、敵1は、ナイフの柄で、フレンダを殴る。

垣根「・・・・・・・・・・・・」

その瞬間、垣根の眼が、敵1を中心に置き、そのまま離そうとはしなかった。

その眼に怯えたのか、額に汗をかきながら敵1はフレンダを抱えながら、垣根による。

そして、垣根の目の前に立つ

両者は、しばらく睨みあっていた・・・・が、

ドゴン、垣根の右頬を、鈍い音と痛みが襲う。

敵1「・・・・・・・テメエ、状況わかってんのかァ?」

ゴン、もう一発、今度は逆の頬に、

垣根「・・・・・・・・・・・・」

敵1「おい!」

ゴン、また、追いうちをかける。
87 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/04(水) 19:07:50.05 ID:O2bWibQ0
ドゴ、敵1は依然、追いうちをかける。

敵1「こんで、倒しちまったら、俺が第2位かァ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ドゴ

敵1「テメエは絶体絶命なんだぜェ・・・・?」

ドゴ、

敵1「わかんだろ?」

フレ「・・・・・っ・・・やめてえ・・・やめてえ・・・・・!」

ボゴ

敵1「ならよォ、」

ドゴ

敵1「もっと苦痛に顔歪ませて、命乞いでもしてみろやァ!!」

ゴン

敵1「わかってn」

垣根が、攻撃を受け止めた。

そして、ゆっくりと顔を上げ、

敵1を見降ろす、

それはまるで、

路傍の小石を見るかのように_______

道端を横切る、蟻を踏み潰すかのように________

垣根は、ゆっくりと、口を開く。

垣根「ガキが・・・・・・・」
88 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/04(水) 19:23:14.10 ID:O2bWibQ0
それは、いつか聞いた、ドスがかかった、よく通る声だった。

垣根「多勢に無勢出かかってきて、・・・・・・・・少ぉし、・・・・・・・・・自分の都合が悪くなったから、人の女盾にして、ボカスカ

   ブン殴って、・・・・そんで、これで倒したら俺が第2位だァ?・・・・・・・・・フン・・・・幼稚すぎて涙出てくんぜ・・・」

敵1「なん・・・だとォ?」

敵1は、剣幕強く、叫ぶ。

敵1「調子乗ってんじゃねえぞ、クソやろォ!!!!!!!!!」


垣根「そりゃあテメエの方だろォがガキィ!!!!!!!!!!!」

フレ「・・・・・・ひっ!!」

敵1よりも、すごい剣幕で、怒鳴り声が上がる。

敵1「テメエ・・・・・!」

敵1が、フレンダに、手を掛ける。

が、

垣根が、近距離で、翼を顕現させる。
89 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/04(水) 22:44:21.61 ID:O2bWibQ0
敵1「て、てめえ!!」

敵1は急に取り乱す。

しかし、それもそうだろう、

だれでも、遠距離からの圧倒される攻撃が

近距離に近づいたうえで、しかも、

目の前で、出されれば、だれでも取り乱す。

敵1に残った、最後の手段は、右手に持つ、女だけだった。

敵1は、突然、発狂したように叫ぶ。

敵1「テメエ!!、攻撃してみろォ!?この女も八つ裂きだぞォォ?」

しかし、ここで、敵1は、ミスを起こす。

ナイフを、フレンダの白く、透き通った肌に、突き立ててしまったのだ。

フレ「ふわぁぁ・・・!」

フレンダはチクリ、とした痛みに、ピクリ、と挙動し、怯えた声を上げる。

白く透き通った肌から、ぽたた、と血が滴りおちた・・・・・

フレ「カキ、ネン・・・・!」

垣根は、もう限界だった。





垣根「・・・・・・・・もう、いいわ、・・・・・・・・・もう、情けとか、オマエに考えない。」
90 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/04(水) 23:05:06.75 ID:O2bWibQ0
垣根の白い翼は大きく広がり、ふわ、と敵1を、フレンダごと包みこんだ。

敵1は、その中で、錯乱したように叫ぶ。

敵1「おいてメェええ!!、まじでコロすぞォ!?この女ァアア!!!!!!」

垣根は、全く、意にも介さず、敵1に言う。

垣根「俺はよ、・・・ひとつだけ、やった事ねえことがあるんだ、」

垣根「てか、俺のわずかな人間性が、ストップをかけてたのかも知んねえ。」

敵1は、聞く耳を持たずに、騒いでいる

垣根「俺の、未元物質は、未元物質によって、物質を歪める・・・・」

垣根は、うつむき、そして、意を決したように言う。

垣根「それを、いまから、オマエ事態にかけて、歪める・・・・」

羽が、わずかに発光する、

その直後、敵1の声がぷつり、ときれた。

そして、バサア、と羽が消える。

フレンダが、羽とともに、宙に浮き、

そのままふわふわと、垣根の腕に飛び込む。

フレ「カキネン・・・・・!!」

フレンダの無事を確認すると、

垣根はギュウ、と抱きしめた。

フレ「カ、カキネン!?////」

垣根は、ぼそり、ぼそりと、フレンダの耳元で囁いた。

垣根「オマエを・・・・・

オマエの”居場所”は、俺が、すべてを掛けて、永遠に守ってやる・・・・

だから・・・・

”オマエ”は、俺の、

居場所で・・・・在り続けてくれ・・・」

フレンダは、その言葉を聞き、優しく微笑んだ。

96 :垣根「オッwwww、オッってなんだよwww」 [sage]:2010/08/06(金) 14:02:25.13 ID:ItPMRhc0
___________________
チャリ小屋前

パキイイィン

ドゴン

小気味のいい音と、落下する音が、交互に響く。

敵2「くっ、こいつ、なんだ、?、なんなんだ、?、」

上条は、少し、額に汗をかきながら、答える。

上条「ハ、完全復活した、無能力者だよ!」

敵2は、顔を歪めながら、言う。

敵2「無能力者が、そんなに、強い訳、無いだろう、!」

確かに、その通りだ、



その能力は、

本人でさえ、違和感を感じていた

なんだ?前とは違う・・・・・

この違和感は?
97 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/06(金) 16:08:35.27 ID:ItPMRhc0
・・・・っと、考える前にっと・・・

上条「は、ははは、そういうわけでもねえんだよ!」

上条は、敵を焦らせるために、問いの一つ一つにこたえる。

敵に、冷静な判断をさせない、

それが上条当麻が、これまでの実戦で得た、戦法の一つなのだ


が、次に、敵2が出したものを見て、上条は、喉の奥が干上がった。

敵2「おお、!、」

針だ。

しかも無数の。

上条は、焦る、

あんなモノを一斉に投げられたら、右手だけでは対処しきれない。

それに、ああいうヤツらが持っているものが、普通な訳がない。

なにか、細工してあるに決まっている。
98 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/06(金) 23:16:09.53 ID:ItPMRhc0
敵2は、焦ったような上条の顔を見て、キョトン、とした後に、

安堵したような、してやったり、というような表情をし、針を、天空に掲げる。その後に

敵2「お前でも、さばききれないものは、無理な、ようだな、?、」

という仮説を、上条に突き立てる。

上条は、顔に出ていた事に気づかなかったようで、

反射的にしまった、という表情をする。

それにより、敵2の仮説は、

完全な確信へと変わる。

敵2「やっぱり、」

にい、と普遍的な笑いを浮かべ、

天空に掲げた手を、振りかぶるように手を、方の後ろに回し、

安堵の顔から、上条への明確な殺意を表に現す。

上条は、可能な限り、打ち落とそうと掌を頭の前に、かざし、動きやすいように構える。

敵2は、その様を見るや否や、針の入った、大きなキーホルダのような針のホルダを、

天空に、捨てるように抛り投げる。

上条は、その針を眼で追う事をせず、逆に、敵2の方へ向かう。

敵2「な・・・・?」

敵2は、驚いた表情を浮かべ、

多少裏返ったような声をあげる。
99 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/06(金) 23:32:29.54 ID:ItPMRhc0
その僅かな隙を上条は見逃さなかった。

いや

狙っていたのだ、最初から、

針を出され、驚いた表情をしてしまった時から。





グン、上条は、敵2の一瞬の隙をつき、

敵2へ全力疾走で掛ける。

敵2「な・・・・え?」

敵2は、目の前に迫る少年への対処方を考える。

しかし、

そのような対処方を考えるほどに頭は冷えていない。

その間にも、上条と敵2との距離は、もう5mを切っている。

ダダダダ、少年がコンクリートを蹴る音だけが、自転車小屋に響く。

上条は、拳を音が出るほどに握ると、敵2の方へ

飛び上がる。

敵2はその様をただただ呆然と見ている。

上条「よう、俺がなんもできねえ間、仲間が世話になった見てえだな・・・?」

敵2は、今頃になり、針を振らせようと、演算しようとするが、

それよりも疾く、上条が飛び込む。

上条「こいつはそのお礼だ・・・・・・・・・・ありがたくとっとけェ!!!!!!!!!!!!!」



ゴガン、鈍く、低い音と、カシャンという、針のホルダが落ちる音だけが、夜闇に、響いた。
100 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/07(土) 00:37:52.51 ID:JhUsxZE0
ドシャリ、ボロ雑巾が地面に落ちるような音で、敵2が、コンクリートに崩れ落ちる。

当の上条はその様を見て、安堵の方のため息をつく。

もう一度、敵2の方を見て、安心した後、記憶の奥底から、

垣根と麦野の事をひり出した。

上条「大、丈夫、だよな、・・・・あの二人なら・・・・・・」

二人に、無責任な信頼と、不確定な期待を押しつけ、

絹旗の事を気にし、最初の敵3と戦った所に戻って行った。
__________________________
路上

垣根「ほんとにどこも何されてないか?フレンダ?」

フレ「だいじょぶだってぇ、・・・・・カキネンがすぐ助けてくれたもん♪」

垣根「・・そ、そうか・・」



いちゃいちゃ、今にも擬音が出そうである

この二人は、敵1を倒し、先ほど上条が、向かった・・・・・・・・・実質、集合場所になりつつある場所まで、

いちゃいちゃする予定だそうだ。

だが、垣根の頭の中は、この空気とは、大きく異なっていた。

これから、・・・・というか、今からの事を考えている。


先に攻めるつもりが、先に攻められてしまった。


これでは、ひそかに立てていた、作戦が、台無しである。


・・・・・・アレイスターに、作戦なんて言う概念が通用するかも謎だが・・・・
 
102 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/07(土) 00:49:01.65 ID:JhUsxZE0
浜面とは・・・・・?

どう合流するか・・・・・

その前に、

あの、”窓のないビルの案内人”・・・・・・結標・・・・って言ったけか?・・

協力してくれるかどうか・・・・・・

そして、なによりも

アレイスター・・・・・・アイツは、情報という情報がねえし、全くさっぱりわかんねえ。

話し合いで済めばいいが・・・・・・・・・・・・・・

って、こっちの面子がそうはいかねえか。

ふひ、と垣根は吹きだすと、フレンダの方へ、視点をもどす。

、あれ?、なんか怒ってね?

フレンダは、頬をぷくーっと膨らまし、そっぽを向いている。

どうやら、考え事に夢中で、ずっと無視してしまっていたらしい。

垣根「お、おい、・・・・・・フレンダ・・・?」

フレ「いいもん、そうやってずうっと、えっちな妄想でもしてたらいいわけよ」

垣根「・・・・・ちょ、そんなんしてねえって・・・」
103 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/07(土) 01:07:17.24 ID:JhUsxZE0
垣根は、事実を、言い訳っぽく語る。

垣根「これからの事を考えてたんだって・・・・」

フレ「ふん、どうせこの前の買い物の時に、熱心に見てた、いかがわしげな本の事でもおもいだしてた訳なんでしょ?」

垣根「ちょ、おま・・・・見てたのか?」

垣根は、全力で誤解を解こうと、歩みを止め、フレンダ方に、身体をまっすぐに向け、説明しようとした。

その時、呆れたような、バカにしたような、そんな声が、垣根のいい訳をさえぎった。


「そこのバカップル、通行の邪魔なんだけど?」


フレンダと垣根が、声の方へ視点を向ける。

麦野「・・・・・・その様子じゃ、終わったみたいね?」

垣根が、その人物が敵でない事を確認すると、フレンダへのいい訳をいったん取りやめた。

垣根「おお、第四位か、」

その、第4位事、麦野の姿は、全身に返り血を浴び、義眼が月明かりに、きらきらと煌めき、右手に、肉だか、死体だかわからないモノをぶら下げている・・・

ホラー映画にノーメイクでそのまま出しても、まったく

何一つ申し分ない姿だった。

麦野「・・・・・・・・なによ?」
104 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/07(土) 01:23:26.70 ID:JhUsxZE0
ポカーンと口をあけていた、フレンダのリアクションに、麦野が不満そうに聞く。

フレ「・・・・・あ・・?。い、いや、・・・」

その、右手にぶら下げているモノに、身の危険を感じたのか、

少し、焦った様子で、答えにつまる。

フレ「、少ーし、刺激的な格好だなー・・・・・なんて」

その答えに、自分の姿を一回り見回し、右手の肉片から手を離し、また不機嫌そうに、

麦野「ふん、したくてこんなんなった訳じゃないわよ」

と答えた。

垣根は、恰好よりも、肉片が気になったようで、全く躊躇の欠片も見せずに、麦野に問う。

垣根「・・・・・・それは?」

麦野「・・・・・ん?・・・・ああ、コレ?」
 
110 :なんか、書けそうだから書く [saga]:2010/08/07(土) 23:35:25.80 ID:JhUsxZE0
麦野も別に気にした様子もなく、淡々と答える

麦野「・・・・・・敵4・・・・だっけ?・・・・・・まあそれの、しんぞーう、と、その周りの肉。」

垣根「・・・・・」

垣根は予想すらしていたものの、ばつの悪い・・・・・というか、気持ち悪い、という顔をする。

フレンダに関しては、あと、もう少し詳しく言われれば、吐く寸前である

麦野「・・・・な、なによ、私がおかしいみたいじゃない?」

垣根は、十分おかしいだろ、という率直な感想を、胸の奥底のダイヤル式の金庫にしまい込み、

オブラート10袋分に包んだ言葉で、聞き返した。

垣根「・・・・で?・・・・なんで持ってきたんだ?、ここまで?」

麦野は、?、という記号をそのまま表情にしたような顔をし、また淡々と言い放つ。

麦野「・・・・・・駄目?」

垣根は思った。・・・・・心の底から思った。

こいつ、もう駄目だ、と・・・・・
111 :なんか、書けそうだから書く [saga]:2010/08/07(土) 23:57:37.58 ID:JhUsxZE0
麦野「・・・・・・・え?、駄目?・・・・・駄目だった?」

麦野は、オモチャを間違えて持ってきてしまった子供のような口調で聞き直す。

垣根は、ああ、こいつとは、極力近づくのはよしておこう、と、本気で、心の底から思った。

麦野は、その垣根の様子を見て、肉塊を、もう一度開いて見せた。

やめろ、ってか、やめてください、ほんとに、

垣根は、麦野から、フレンダへ目線をオートマティックにスライドさせた。

その時だった。・・・・・・・・フレンダが限界っぽかったのは・・・・

この時に、どうにかしてやるべきだったのかもしれない。

・・・・・・・・・それは、唐突だった。

黄色・・・・違うな、金色っぽい、そう、そんな色・・・・・

そんな、液体が、垣根の、上半身一帯に、降り注いだのは。

フレンダは、口から出たその液体を見ずに、白目をむいている。

その、液体がかかった後、フレンダの口が、僅かに動いた、

垣根のわずかに開く眼は、それを見逃さなかった。

直訳すると、こうだ。

は・い・ちゃ・い・そ・う

・・・・・・・・でちゃってんぞ・・・・?・・・・・フレンダ・・・
112 :なんか、書けそうだから書く [saga]:2010/08/08(日) 00:51:42.27 ID:dkIgd0k0
___________________
一方其の頃

上条のマンションから、少しいった所にある、人気が極端に少ない、大きな廃工場、元、発電所だったらしい、

じめじめしていて、暗く、社会から隔絶されたような、そんな空間。

一方通行と、敵3はここにいた。

一方「・・・・・・じゃ、任したぜェ?」

パタン、一方通行は、誰かと通話していたらしく、何かを誰かに無理やり押しつけたところで、電話を閉じた。

一方通行は、縮こまる敵3を見、一笑し、

一方「じゃァ、早速、準備始め・・・・ってかァ?」

敵3は、黙って、頷く。

その後、敵3は、何やら、電線のようなものを取り出す。

一方通行が、何をやらせているかは、傍目からでは、理解することは、まずできないだろう。

今、一方通行が、何をしようというのかというと・・・・・

一方通行は、アレイスターと話す時、一回、聞いた事がある。

「テメエの、そのビーカーにゃ、何がつまってンだァ?」

「何の事はない、唯の、培養液さ」

「・・・・・そンなンに毎日浸ってて、汚くねェのか?」

「心配は無用だ、これは、常に循環しているからね」

「・・・・・すっげェ、金かかってンな、ソレ」

「・・・・・こんなものでも、今まで循環し、溜まった汚れなどが、一挙に出てきたら、呼吸もできない事態だからね」

「・・・・・・へェ」
113 :なんか、書けそうだから書く [saga]:2010/08/08(日) 01:10:26.06 ID:dkIgd0k0
「・・・・・死ぬほど・・・・か?」

「ふ、こんなもので死んでしまったら、私は世界で一番のうつけ者だな、喜劇王と呼ばれるかもしれない」

「ハ、死ぬのか、そンなンで、」

「わからないな、やってみないと・・・・・」

・・・・・・・・

一方通行は、この話を、先ほど、敵3とのやり取りの時に、思い出し、

試そうと思ったのである。

無性に、試してみたくなった・・・・・と、言うよりは、

戦線布告に使おうと思った、の方が、簡潔であるが・・・

________________
10分後

敵3が、てきぱきと準備を進める中、

一方通行は、その様をしゃがみながら、ながめる。

敵3「なん、ですか?」

敵3が視線に耐えきれずに、聞く。

一方「・・・・・いや、・・・・・オマエも似てンなァ、と、思ってよ、」

一方通行は、頭を、ボリボリと掻きながら言う。

敵3「誰に・・・・・です?」

普通の人間なら、当然着眼が行くところを、聞く。

一方「・・・・・・昔の俺に、だ」

一方が、答えて、また何か言おうとした、



キキィ、という、車のブレーキ音に、一方通行の意識は、自然とそっちに向かった。
114 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/08(日) 21:08:20.15 ID:dkIgd0k0
にい、と、一方通行は音が出るような笑みを浮かべる。

一方「・・・・・来たかァ」

バタバタドタン、

転んだような、焦ったような音で、

急に、工場独特の、横開きのドアが開く。

女性が立っている。

ドアを開けた女性は、100mを全力疾走したかのように、息が切れていた。

その女性は、一方通行を見るや否や、口を、まるで安堵したかように、歪めた。

芳川「・・・・・無事・・・っ・・・・・だったのね・・・」

女性の名は、芳川だった。

一方「ハ、俺が本当に死ぬと思ってたのかァ?」

一方通行は、当たり前のように聞く。

芳川「ふふ、・・・・・思うわけないでしょう?、お約束、って奴よ。」

まるで、聞いてほしかったんでしょ?、とでも言うがごとく、芳川は、一方通行へ、表情を作る。

一方「・・・・・・・でェ?、持ってきたのかァ?」

一方通行は、戯れを終わらせ、目的を催促する。

対する芳川も、胸のポケットから、データディスクを取りだし、にい、と笑う。

芳川「もちろん、・・・・協力させてもらうわ」
115 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/08(日) 21:49:30.13 ID:dkIgd0k0
一方「んじゃ、始めっかァ、」

一方通行が、今まさに、始めようとした、・・・・・・

その時だった。

バチン、唐突に、工場の、電源が、よみがえる。

つか、つか、つか、

誰かが、近づいてくる。

一方通行は、イレギュラーな事態に、顔を曇らせる。

一方「チ、また敵か・・・・」

一方通行が、腰のバックルから、拳銃を取り出す。

つか・・・・・

その人物が、とうとう、姿を現す。

一方「・・・・・・・・」

その姿を見て、

一方通行は、ぎょっとしたような、ハァ?、としたような顔をする。


一方「超電磁砲・・・・・?」



美琴「・・・・・・」
116 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/08(日) 23:58:41.27 ID:dkIgd0k0
一方「・・・・・・・どォして、ここにいンだ?」

一方通行は、静かに、拳銃を下し、美琴に近づく。

美琴は、いつもと何ら変わらず答える。

美琴「別に?、そこを通ったから、何してんのかな~、と思っただけよ。」

芳川「・・・・・・・・・・?」

芳川は、何かに気づいたようだ。

美琴は、一方通行が、近づくにつれ、制服の、胸ポケットに、手を伸ばす。

そこから、のぞかせたものは・・・・

芳川「・・・・・・・!!、一方通行!、離れなさい!!」

突然、芳川が、大きな声を上げる。

一方通行は、芳川の方を見て、ハァ?といった表情を見せる。

バギュウウウウゥウウウウゥン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

その、すぐ後だった。




一方通行の右腕が、跡形もなく飛んでいったのは。



一方「く・・・?・・・・・・な・・・・ン・・・・?」

美琴は、一方通行のうろ耐える様を見て、静かに、にやり、と笑った。
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 00:18:00.24 ID:b97l0m.0
そう、”超電磁砲”・・・・・・

美琴は、ひょうひょうと問う。

美琴「バカねえ・・・・・反射、働かせてなかったの?」

一方通行は、まだ、訳がわからない、という表情をする。

一方「く・・・・テメエ・・・・・ッ・・・・なン・・・・」

美琴は、ニヤニヤと、一方通行に近づく。

美琴「・・・・・・知りたい・・?」

一方「チ・・・・ッ」

次の瞬間、

豹変、その言葉が一番似合う様子で、美琴は、一方通行に掴みかかった。

美琴「あんたたちが、・・・・・・・・・・・・・・そんなだからよォ!!!!!!!!!」

バチバチバチバチ、一方通行に、電撃が走る。

一方「グ・・・・ォオおオオァアアああアアアああアアああ!!!!!!!!!!!!!!!!」

一方通行は、常人なら感電死レベルの電撃を受けながらも、どうにか、反射は無理でも、電気のベクトルを演算し、死を免れている。

が、

ここで、

一方通行を、完全に、追いつめる出来事が起こる。

美琴も、ここまで、計算していた訳ではないだろう。


パキン、

薄いガラスを割ったような、甲高い音を立て、

一方通行の、チョーカーが、

地面に、落ちた。
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 00:38:13.30 ID:b97l0m.0
それが何か、わかった上で、美琴は、一方通行から手を離し

チョーカー型スイッチに、手を掛ける。

一方「ゥ・・・・・・ァ・・・」

美琴「あら~・・・・?・・・・・・コレ、何かしらね・・・・・・?」

美琴は、一方通行の前に、亀裂の入ったチョーカーをぶら下げる。

一方「・・・・・・て・・・め・・・・ッ・・」

美琴は、勝ち誇った顔で、一方通行の顔に、蹴りを入れる。

美琴「・・・・・・・ふは♪」

一方「ぐ、・・・・は・・・ァ」

美琴「あんたさあ・・・・・・・、昔とは比べ物にならないくらい人間らしくなったわよね?」

ボグッ!、もう、二つの意味で、手がなくなった一方通行へ、容赦ない蹴りを加える。

一方「・・・・ッハ・・・・!・」

美琴「ま、そのおかげで、・・・」

ゴン、

美琴「こんなに楽に、アンタを殺せるんだけどね?」

バチィ、美琴の掌に、電撃が溜まっていく。

一方通行に、もう、防ぐ術は、ない。

美琴「じゃ、・・・・・・・・」

美琴「死になァ!!」

芳川「・・・・・やめなさい!!」

美琴は、必死に、睨みつける、芳川を横目に、腕を、一方通行に伸ばす。
 
122 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 21:10:24.02 ID:b97l0m.0
もう、一方通行と、手の距離は、30cmもなかった。

今、一方通行の髪先に触れた・・・・・・・






その、刹那、!




ガゴォォオオォォォオオォォン!!!!!!!!!!!!!!!



まるで、爆発音のような轟音と共に、コンクリートでできた、厚手の壁が、

ガラガラと、崩れ落ちた。

美琴が、不意の出来事に、意識が機械的に、そっちに行く。


崩れた壁から、大きな、工事用ブルトーザーが顔を覗かせた。


工場の左側にあった、路面工事現場のから取ってきたのだろうか?

バッ、!、唐突に、空を裂く音が、隣から聞こえた。

美琴が、その音に反応して振り向くと・・・・・・・・

目と鼻の先だったはずだった、[ピーーー]はずの対象は、芳川に抱えられ、

4、5mは離れていた。

美琴「チ、めんどくさ・・・」
123 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/09(月) 21:45:41.02 ID:b97l0m.0
美琴は、酷く、めんどくさそうに顔を歪めると、

もう一度、壁を破壊した後に、停止した様子の、ブルトーザーに目を移した。

すると、ブルトーザーに乗っていた運転手が、飛び出す、中にもう一人乗っているようだ。

出てきた、息を切らした運転手が、開口一番、大声で叫ぶように、一方通行に問う。


浜面「無事か!?、第一位!!」


それを見た一方通行は、目を、大きく丸くした。

一方「浜・・・・・面・・・・・?」


浜面は、一方通行を遠目から見渡し、すぐ、肩から下の右腕が、無くなっている事に気づく。

右腕を失った”仲間”を見て、一瞬、驚愕した表情を浮かべ、またすぐその後、酷く、落胆した表情を浮かべた。

浜面「お前・・・・・・腕を・・・・!」

一方通行は、浜面のその表情を見て、なぜか、腕の痛みが和らいだような気がした。
 
125 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/10(火) 15:05:19.90 ID:UIJlRkQ0
_________________
自転車小屋

ザリッ、ザカ、ザカ、

先ほどまで、上条と、敵2が戦っていた付近に、砂を踏み潰すような、足音が、マンション群に反響した。

この時間帯では、この辺りを出歩いている人種など、コーヒーを買いに行く途中の、白髪の男程度などだが、

今、その男は出払っているのであり得ない。

その足跡の主は、白髪に、脛の先まで丈のある白衣、まるで、日曜朝に放送している、子供向けの特撮や、

ドラマなどに出てきそうな、”科学者”な格好をした、老人だった。

そして、上条が戦った地点で立ち止まり、小さくため息をついた後、ゆっくり口を開いた。

「ふむ、やはり、・・・・・・レベル4ではこんなものか」

老人は、コンクリートに倒れ伏す、敵2を見ながら、一笑もせず、予想通りだな、といった表情をした。

そして、その声に起こされたのか、敵2が、ピクリ、と挙動し、そのままゆっくりと、顔を上げた。

敵2「う・・・・く・・・博、士?」

老人は、博士、という名で呼ばれた。

敵2は、どうにか、立ち上がろうとするが、頭をコンクリートに打ちつけているため、

少し、身体が麻痺しているらしく、立ち上がれない。
126 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/10(火) 15:40:11.00 ID:UIJlRkQ0
博士は、敵2が起き上がろる手段を、模索するのを見て、穏やかに言った。

博士「ああ、いい、いい、無理立たずともいいから、そのまま聞きたまえ。」

その言葉を聞き、敵2は立ち上がるのをやめ、耳を傾ける。

博士「・・・・・ところで君は、野菜の出荷方法を知っているかね?」

博士は、依然穏やかな口ぶりで、問う。

敵2「・・・・?」

敵2は、何を話してるんだ?、という様子が、露骨に顔に出る。

博士はそれを眺めながら続ける。

博士「大手のスーパーなどに並んでいるのは、ごく僅かなもので、後は大体、型崩れや、病気などによって、廃棄されている・・

   ・・・・、君の世界も、そのようなものだったろう?」

口調は穏やかなままで、博士が、ゆっくりと、懐に手を伸ばす。

そして、懐から出てきたのは、リモコンのような、近未来的な、小型端末だった。

が、それを見た敵2は、戦慄の表情を浮かべた、・・・・それが、なんであるかをよく知っていたから。

博士「キミは、その中の、”選定途中”だったのだがね、残念だ。」
127 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/10(火) 15:59:38.37 ID:UIJlRkQ0
敵2「ぅ、・・・・・・あぁ!!!!・・・・・・・あ・・・・あ」

敵2は、唐突に声を上げると、全身の皮膚が、剥がれて消えた。

その後に、どんどん、身体の中身が軽量化されていき、最後は、骨だけになり、

カラン、と地面に乾いた音を響かせた。

博士「本当に、残念だ。」

敵2が、唯の白骨になったのを確認すると、

そういいながら、敵2の方を見向きもせずに、

未来型端末を片手に、廃工場の方へ足を向けた。

博士「さ、あっちはどうなっているのかな、・・・・・・・・・・・・・」

そういうと、憐れんだような、表情で、一笑した。

博士「現在唯一人、アレイスターに協力する、上位3位の一人は」
 
130 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/10(火) 17:11:40.61 ID:UIJlRkQ0
_______________________
廃工場

今、浜面達の状況は、あまりいいものではない、というか、圧倒的不利だ。

一方通行は、右手が飛んでいき、チョーカーも壊れ、意識がもうろうとしてる様子で、頼りなる、なんてお世辞にも言えない状態もなってしま

っている。

そして、当の浜面も、助けに来たはいいが、ブルトーザーに壁を砕く、なんて大仕事をさせたので、ブルトーザーの半分は、倒壊した壁に埋も

れている。

実質、戦力と呼べるのは、滝壺ぐらいだが、そんな事を、浜面が許すとは、到底思えない。

浜面「一方通行、こっちこれるか?」

浜面は、どうにか、合流しようと、画策する、

が、

その危険性について、一方通行が、息も絶え絶えにこたえる。

一方「バカ・・・か、テメエ・・・は・・・・ッ・・・・、


   今、固まったら、・・・・一網・・・・打尽、だろォ、が」


浜面は、はっとしたように、顔を歪めた。

浜面「チィ・・・・・!!」

すると、

美琴「ふふ、ふふふ、ふわっはっはっはっはっは!!!」

唐突に、美琴が噴き出す。

美琴「アレイスターの言ったとおりねー、揃いも揃って馬鹿ばっかってのはこの事ね。」
 
133 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/10(火) 21:17:40.49 ID:UIJlRkQ0
その言葉を聞いた一方通行の瞳が、小さな点になった。

一方「・・・・・・!・・・・テメエ・・・・・今・・・・・・アレイスター・・・つったか・・・・?」

美琴は、真顔と、不思議そうな顔の混じったような顔で聞き返す。

美琴「言ったわよ?、それが?」

一方通行は、その、普通でない様子を感じ取り、美琴に問う。

一方「テメエ、!!・・・・アレイスターに言いくるめられてやがンのか!?」

対する美琴は、その言葉に、恍惚とした表情を浮かべ、質問に答える。

美琴「言いくるめられてるう?、・・・・それはあんたたちの方じゃない?」

浜面、一方通行、芳川は、こぞって、脳髄に疑問符が浮かび上がる。

美琴「あの、絹旗って言うちっちゃい子にさァ!!」

浜面が、疑問符を溜めかね、切り出した。

浜面「ちょ、待て!!お前はなに言ってやがんだ!?」

浜面は、誰にでも聞こえる声で、まるで、叫ぶように言った。



美琴「それに、アレイスターがそんな事するはずないじゃない!!、」


一方「あァ・・・・・・・・・・?」

一方通行が、目を、米粒大にして、疑問の声を上げる。

美琴「私の周りから皆が消えたときだって!!、私の望むものすべて与えてくれたわ!!、友達も!力も!!、第一位という権力もよ!!」

明らかに、普通でない、常軌を逸してる、・・・・・・・ここにいる全員がそう確信した。
134 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/10(火) 21:48:06.91 ID:UIJlRkQ0
一方「待て!、テメエは何を言って・・・・、」

美琴「そうよ!!アレイスターがまちがってるはずがないわ!!間違ってるはずない!!まちがってるはずないマチガッテルハズナイmatigatteruhazunai・・・・・」

一方「聞こえて、ねェのか・・・・・?」

美 琴「マチガッテルハズナイマチガッテルハズナイマチガッテルハズナイマチガッテルハズナイマチガッテルハズナイマチガッテルハズナイマチガッテルハズナイ マチガッテルハズナイマチガッテルハズナイまちがってるはずないまちがってるはずないまちがってるはずないまちがってるはずないまちがってるはずないまち がってるはずないまちがってるはずないまちがってるはずないまちがってるはずないまちがってるはずない」

その場に居合わせた者たちは、ゾクッ!!、と背筋が凍るような思いになったという。



芳川「”精神汚染”(マインドコントロール)、・・・・・ね。」

芳川が静かに言った。

浜面「マインド、コントロール?」

浜面が、訳がわからない、といった様子で聞く。

芳川「一種の洗脳、ね」

滝壺「せん、のう?」

一方「チ、解く方法とか、・・・ねェのか?」

一方通行は、今にも失いそうな意識を、必死に保ちながら言った。

芳川「今の所は、どの方法でやったかがわからないと、ね」
135 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/10(火) 22:36:14.52 ID:UIJlRkQ0
美琴は、張ってあった理性の線が、ぷつりと切れたように騒いでいる。

一方「浜、面ァ・・・・、今のうち、携帯で、誰か呼ンどけ、」

浜面「そ、そうか、だ、誰を・・・?」

キョドッた浜面に、冷静に、そして、息も絶え絶えにこたえる。

一方「まず、ヒーローと絹旗は駄目だ、あいつにゃヒーローと面識がある見てェだからな、

   絹旗も、きっと超電磁砲の攻撃力を上げるだけだ、」

浜面「あ、ああ、じゃあ、第2位に・・・!」

カチカチ、と携帯のキーをこなれた様子で弾きながら、浜面は、思った。




___________________もう、第1位は、限界だ。




それは、第1位の足元を見れば、誰でも結論に至る事でもあった。

もう、出血量は、相当なものだろう。

早く、病院につれていかねえと・・・・!

ピ・ピ・ピ・ピ

プルルルルプルルルル、

早く、早く出ろ・・・・!

プルルルル

ガチャ
136 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/10(火) 22:49:18.03 ID:UIJlRkQ0
電話「は~い?」

陽気で、軽い声だった。

浜面「・・・・・麦野!?」

浜面は、声の主を特定する。

電話「・・・・ああ、浜面?、何?、何か用?」

浜面「ちょ、なんで、第2位の携帯に・・・・、」

「いや、ちょうど偶然たまたまさ、第2位の携帯預かってたもんだからさあ」

浜面「くっ、この際あんたでもいい、!」

電話「はい?」

浜面「大変なんだ!、第1位が・・・今、廃工場に!」

電話「廃工場・・・・?・・ああ~、それって・・・」

                 それって



声が、重なった。

麦野「この、私の隣にあるヤツ?」

電話「この、私の隣のあるヤツ?」
137 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/10(火) 23:03:36.81 ID:UIJlRkQ0
ボォオオォォン!!

声が、重なった瞬間、

浜面のあけた、ブルトーザーの詰まった穴から、

まるで、葡萄の実が、皮から飛び出すように、

白い光と共に、ブルトーザーが飛んで行った。

ブルトーザーは、轟音を上げながら、騒いでいる美琴に向かい、頭からダイブした。

浜面「へ・・・・・・?」

浜面の、丁度右後ろから、金属塊が、飛んで行くのを見送り、すぐに、後ろに、視線を戻した。

麦野「・・・・・よ!、浜面!」

それをやった張本人が、ひょっこりと、顔を出し、義手の左手を浜面に向かって上げていた。

浜面「・・・えぇえええええええええええええええええええ~~~~~~~~~~~~!!!???」

浜面は、嬉しいような、怖いような、決着ついちゃったんじゃね?、のようないろんな気持ちが爆発したような声を上げた。
138 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/11(水) 16:31:54.02 ID:Md2TUDk0

浜面「よ!、じゃねえし!、ちょ、なんでここが!?、そんで、なんで近くにいたんだ!?」

浜面は、今うかんできた疑問を一挙にぶつける。

それをなだめるように麦野が答える。

麦野「・・・・・・まあ、全部答えてやってもいいけど、なんか、急ぎの用だったんじゃないの?」

ちらり、浜面が、はっとして一方通行に目を移す。

麦野「・・・・・?」

麦野も、つられて、視線を移した。すると、急に、声色を変えた。、

麦野「ちょっと、血やばくない!?・・・・・・早く病院連れてかないと・・・・」

浜面も、やるべき事を模索する。

浜面「あ、ああ」

麦野は率先して、指示を与える。

麦野「浜面は、第1位背負って!、えっと、・・・・・そこの女の人!!、この携帯で、上条ってヤツに連絡して!!」

麦野は、芳川に、垣根の、少し小さめな、近未来型の携帯を渡す。

芳川「・・・・わかったわ、でも・・・なんて?」

麦野は、即答で、

麦野「”病院で落ちあいましょう”って!、病院、って言えば、わかると思うわ!!」

そう言って、滝壺も引き連れ、工場を出た。


バチバチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチチ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


だが、美琴の上にそびえたつ、ブルトーザーが、白い稲妻と共に爆発したのを見て、

麦野たちは、足を止めざるををえなくなる。
139 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/11(水) 16:56:02.68 ID:Md2TUDk0
麦野「な・・・・!?」


美琴「あ___________らぁ__________?」

バチバチバチ、

白い稲光と共に、

見覚えのある顔が、ゆっくりと顕れる。

美琴「・・・・・・・第__________4位じゃな_________い?」

が、

その姿は、以前の美琴とは、恐ろしくかけ離れていた。

身体に雷電を纏い、髪は、白と黄色の混ざったような色に変わり、

声は、まるで、エコーで拡張したような機械的な音声

体中が、稲光のように、発光している。

浜面「・・・・・・・・なんだよ・・・・!?・・・・・あれ?」

浜面が、唸るように言う。

その浜面を横目に、芳川が、冷静に推測した。

芳川「アレイスターに、何らかの調整を受けたのかしらね・・・、”帯電人間”とでも、呼ぶべきかしら?」

それを聞き、美琴は、にやり、と笑ったように見えた。

美琴「ど_____う____?こ______れが、_____アレイス____ターに、もらっ___たチカラ__」

バチバチィ!!、手を少し振り上げる、たったこれだけの動作で、工場の全システムをショートさせ、暗転させた。

一同は、こぞって顔を曇らせた。

敗色濃厚なのは、誰の眼にも明らかだった。


すると・・・



ザ!、と麦野が、美琴の方へ、歩み出た。

浜面「おい・・・!・・・・冗談はよせよ・・・・?」

浜面は、弱弱しい声で、問いかける。
140 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 17:11:50.28 ID:Md2TUDk0
麦野は、鋭い眼光で、美琴を瞳の中央に捉える。

麦野「行って・・っ!、第3位は、私が止めるから!!」

浜面「でも・・・っ・・・」

ガシ、決断を迷う浜面の肩を、滝壺が掴む。

滝壺「・・・・・女が、命張ってまで、護ろうとするものを、はまづらは無駄にするの?」

滝壺は、目をそむけたくなるほど、まっすぐな眼光で、浜面の眼を見る。

滝壺「無駄にするの?」

浜面は、悔しそうに、くっ、と唸ると、振り返り、麦野へ叫んだ。

浜面「絶対、死ぬなよ・・・?」

麦野はその言葉に、一笑し、

麦野「ふ、アンタも、底なしのお人よしね、・・・・・・・・


   わかったわ、生きて、戻る」


その言葉に、大きくうなずくと、浜面は、素早く反転し、そこから一度たりとも振り向かず、

工場を後にした。

美琴「いいの________?___行っちゃったわよ?________”お友達”______?」

麦野は、ふふん、と鼻を鳴らす。

麦野「ええ、行ったわね、・・・・・・”仲間たち”が」

バッ!、と、麦野が、右手を前に突き出し、構える、その眼に、迷いという概念は、もう、ない。

麦野「覚悟しな!!、原子レベルに、バラッバラしてやるよォ!!」
141 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 17:50:20.31 ID:Md2TUDk0
____________________
マンション庭、公共水道

垣根「・・・・・・・」

ジャアァアア・・・・・

フレンダが、洗い終わった垣根に、はい、と乾いたタオルを渡す。

フレ「ごめんねえ、カキネン」

小さく、低姿勢で謝るフレンダへ、垣根は、必要最低限の罰として、

白く露呈したおでこへ、ピン、と中指の反発を与えると、

にやっとして答えた。

垣根「いや、あれは、第4位が悪いだろ。・・・・、まあ、俺ももう少しで吐くとこだった、気にすんな」

フレンダは、予想以上におでこへのダメージが大きかったようで、涙交じりに笑っていた。

垣根は、タオルで体を拭い、ふうっ、と、さわやかに、そして勢いよく顔を上げると、

垣根「さ、第4位探し行くか、ま、あらかた、爆発音のした方に行ったんだろうが・・・」

フレ「うん、・・・・・あの工場らへんでしょ?」


垣根が、フレンダを連れ、歩み出す。








「「やあ、君の相手は、どうやら私のようだね?」」
142 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/11(水) 18:20:57.55 ID:Md2TUDk0
垣根「ああン?」

ぐるりと辺りを見回すが、誰かがいるわけではない。

誰だ・・・?

「「直に話しかけてもらっても構わないよ、空気中であれば、私には聞こえているからな」」

垣根「・・・・・・」

空気・・・・?

・・・・・・・・粒子的なヤツか?

確か・・・・そんな奴を、最近聞いたような・・・

・・・・・!!

バサア!!

垣根の翼が、突然顕現し、フレンダと、自分を包んだ。

フレ「・・・・カキネン!?」

垣根は、聞かずに答える。

垣根「テメエ、博士、とか言うヤツか?」

「「フ、」」

どこからか、笑い声が聞こえた

「「ご名答だ、さすがは”元”学園都市第2位だ」」
143 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 00:35:23.48 ID:0UocQ0U0
垣根「ハ、・・・・今聞くと、実にくだらねえ肩書だな・・」

垣根は、適当に相手をしながら、考える。

この状況を”俺だけで”乗り切るのは、至極簡単な事だ、

その物質がどんな有害であれ、自分を中心に爆風を纏ってしまえば、

”粒子的な何か”は、空気と共に遥か遠くへ飛んでいく。

だが・・・・

フレ「何!?、どうしたの!?、カキネン?」

そう、

問題は、俺の傍らにぴったりとくっつくこいつだ・・・・・。

この際だ、

正直に言おう。


自分以外が、俺の周りにいて、生きていれるかなんて、試すどころか、疑問に思った事もない。


だから、自分以外に演算を掛ける・・・なんてのは、初めての試みだったりする。


垣根は、ぐしゃぐしゃと頭をかきむしった。

垣根「チ、どうするかなぁ・・・・」


第2位になって以来の、久しぶりの恐怖、しかも、


自分には生涯無縁だと思っていた、”殺してしまうかもしれない”、恐怖。
144 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 02:36:50.74 ID:0UocQ0U0
フレ「かきねん・・・?」

フレンダは、垣根の普通でない様子を、察し、

弱弱しげに、小さく声を上げる。

垣根は、すぐに、冷静を装う。

垣根「大丈夫、大丈夫だ、手はある。」

ニコ、と垣根は微笑みながら、フレンダを安心させようと、語りかける。

が、フレンダは、しぶい顔で、垣根を見据える。

垣根「・・・・?」

フレ「ウソツキ。」

垣根は、今まで、抑えていた、焦りが、すべて顔に出た、

そんな気がした。

垣根「どういう意味だ・・・・・?」

フレ「カキネン、顔がいっぱいいっぱいだよ?」

垣根は、驚愕する。

隠しきれなかったか・・!

垣根は、今度は、全面に表情を顔に出した。



フレ「・・・・・・・っていう、カマかけてみたんだけど、やっぱり当ってたね?」
145 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 03:08:01.17 ID:0UocQ0U0
   ”?”、垣根は、前面に、完全に表情が出た。

フレンダは、ひょうひょうとした口調で言った。

フレ「結局さ、カキネンはそういうところがあるから駄目な訳よ!!、もう少し、私ってモノを頼ってくれても構わないんだよ?」

久しぶりに聞いた気がする、フレンダの余裕な声色。

垣根「・・・・・・へ?」

まだ、よく状況がつかめていない。

もっとも、今まで、震えてるだけだった、”護るべき対象”に、怒られている・・・・という、中々、掴みづらい状況ではあったが。

フレ「カキネンはさ、私がよければそれでいいと思ってるでしょ・・・・・?」

フレンダは、少し、声色を下げ、怒るように言った。

フレ「嬉しい、確かに、嬉しいよ?、女として、これ以上の喜びはないってぐらい・・・・でもね、私だって同じなんだよ?」

フレンダは、垣根を見上げながら、垣根の、迷った眼を、真っ直ぐな眼で、見据える。

フレ「私だって、カキネンが喜ぶなら、何でもしたい!!、できる限りなら、何でもしたい!!・・でも、やれることが限られてるのは、自分でもわかってる!

   それでも・・・・・・・それだって!!、・・・・私が何かしたいのは変わりない!!」

フレンダは、少し涙交じりに言う。

フレ「だから・・・・・・・・・・・・、”護る”、なんて、大袈裟じゃなくてもいい、”救う”なんて、大それてなくてもいい、

  だから・・・・・・・だから私を・・・・・・・




  ”世界で一番信用する”対象にして・・?」
146 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/08/12(木) 03:54:04.90 ID:0UocQ0U0
垣根「・・・・・・・・・・ふ、ふふ、く」

何故か、笑いがこみ上げる。

こんなにも、フレンダの事をわかってやれなかった事が悔しいのにもかかわらず。

垣根「く、ふふふふ、はは」

フレンダが不満げに、一瞬顔をしかめたが、すぐに、フレンダも、何故かバカらしくなり、

吹きだす。

博士「・・・・?、気でも触れたかね?」

博士は、二人の行動が、理解できない。といった様子で、二人に問う。

垣根「・・・・ったく、普通居るか?、戦闘中にカマ掛ける奴?」

フレンダも負けずに答える。

フレ「それに引っかかるヤツもどうかと思う訳よ?」

垣根「ふん、悪かったな」

フレ「まったくな訳よ!」

垣根「・・・・・・・・フレンダ」

急に口調がなだめるような声に変わる。

フレ「ん・・・?」

フレンダも、少し、表情がこわばる。

垣根「オマエの、命」

垣根は、眼前に広がってるであろう、

粒子の塊達を見据え、

こう言った。

垣根「ちょっと、俺に渡しとけ・・・・。」

フレンダは、待ってました!、と言わんばかりに、右の指で、大きくブイサインを掲げ、

超笑顔で、垣根に抱きついた。

垣根「絶対、死なせねえ」
147 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 04:04:07.81 ID:0UocQ0U0




                バォ!!!!!!!!!!!




               轟音が、マンション群に木霊する。



                 白い羽を広げた、天使に似た人間に、


              
           金色の髪を持つ、蒼眼の少女が、抱えられている。


         それはそれは、美しい光景だったという。        


            慌てて、窓を開けた、マンションの住人が、



               「いい夢を見た」と、錯覚するほどに。



             
148 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 04:13:51.57 ID:0UocQ0U0
垣根「よう、大丈夫か?」




フレ「うん・・・・なんか、逆に、気持ち良くなってくる訳よー・・・」




垣根「そりゃあな、”未元物質”で、ここら一体の、体に害のあるもん片っぱし歪めたからな。


  今、ここは、塀のない、無菌室・・・・・いや、未元物質室、か」




フレ「何それ気持ち悪っ」





垣根「ふふん、お前はその気持ち悪いモノで気持ち良くなってる事を忘れんな?」




フレ「そーだったー・・・・。」




フレ「なんか眠くなってきた訳y・・・・・・・Zzz」





垣根「おいおい、マジ寝か?」





フレ「麦野んトコ着いたら起こしてね・・・・・Zzz」
149 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 04:37:19.50 ID:0UocQ0U0
フレ「Zzz・・・」
  すうすう

垣根「フ、」

垣根は、抱えたフレンダを、マンションの庭にあるの芝にねかせると、

フレンダを眺め、はにかんだ。

垣根「ちっと、待っててな、すぐ、戻ってくっから。」

そう言うと、垣根は、すくっと、立ち上がり、

一言。










垣根「いんだろ?、出て来いよ、ワリィが、逃がす気はねぇぞ?」


博士「ふん、やはり気づいていたか。」
150 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 04:54:16.92 ID:0UocQ0U0
垣根「気付かねぇ訳ねぇだろ?、こちとら、必要最低限の力でやってやったんだからよ。」

博士「おお、アレで最低限とは、・・・・・これだからレベル5は、底が見えてこんな。」


博士は、とくに焦った様子もなく、淡々と答える。

何か、手があるのだろうか・・・・?

すると、

博士「・・・・・今、何か手があるか?、と考えたのかな?」

博士の一言に、垣根は、そう驚きもせず。

垣根「よくわかったな、・・・・・ま、こんな状況で、考えてるような事ってのは、一つか二つか・・・・・」

ったく、何考えてっかわかんねえ、クソ気持ちワリィ爺だぜ・・・・

博士「悪かったな、何を考えてるか分からなくて」

垣根は、とうとう、驚愕した。

垣根「・・・・・なっ・・!?」

それを見て、博士は、得意げに鼻を鳴らす。

博士「ふふん、驚いたかね?、」

垣根「な、テメエ・・・!、」

博士は、またしても満足そうに、鼻を鳴らすと、説明を続けた。

博士「そうさ、”私には、君の考えてる事がわかる。”」
151 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 05:05:23.96 ID:0UocQ0U0
垣根「ど、どういう」

博士「バウリンガル・・・・・という、玩具を覚えているかね?」

歯噛みする垣根に、さも得意げに問いかける。

垣根「・・・・確か・・・・犬の気持ちがわかるとかいう・・・・」

博士は、白衣のポケットから、大きめな、ビデオカメラのようなものを取り出す。

博士「そう、そして、これが私がそれをヒントに作りだした、”人の気持ち”・・・・、を、脳波を通じて読み取り、文字化する・・・というものだ。」

垣根は、驚きの色が隠せない、が、

垣根「・・・・まあ、でも、俺の考えてる事がわかったとして、お前一人に何ができんだよ?」

という、結論に至る。

だが、博士の口が、大きく歪む。

博士「ああ、私一人じゃ何もできんさ、だが」

パチン、と、唐突に指を鳴らした。

そして、

それを、待ってたかのように、

武装した、人々が、垣根を囲う。

頭部分には、あのビデオカメラのようなものが搭載されている。

垣根「チ、めんどくせェな・・・」
152 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 05:41:34.13 ID:0UocQ0U0
垣根「ま、そんでも、」

バサア、大らかに、本日4回目の、白翼を顕現させる。

垣根「相手が俺だったら、そんなん関係ねえがな。」

グシャァ!!

垣根を囲っていた一人が、唐突に、破裂する。

垣根「ほい、一人、と・・・・・・・・・、どんなに、わかってても、防ぎようがねえんじゃ、どうしようもねえよな。」

垣根が、歪んだように笑う。

武装をした人々、ざっと数えて、10人程度だろうか、

その人々が、なにやら、頷き合い、連絡を始めた。

垣根「ああ?、何こそこそやってやがんだよ!?」

 バッ!!、垣根が、目の前にいた二人を紅く染め上げ、

連絡している構成員に向かう。



だが、一歩遅かった。


キィイイイイイイィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!!!!!!!!!!!!!!


垣根「ぐ・・・・・・お・・・・!?」

垣根の羽根が、みるみる消える。

垣根「AIMジャマー!?、違う、この感じは・・・・!?」
153 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 05:57:34.11 ID:0UocQ0U0
博士の、乾いた笑いが、マンション群に響いた。

博士「そいつは、キャパシティダウン、といってね、演算を阻害する音響兵器、といったところかな?

   まあ、私でない者が作ったモノなど、使いたくはなかったのだが・・・」

にやり、と、笑うと、手で、構成員達に、やれ、とでも言うように、耳をふさぐ垣根を指さした。

__________
_______
___

ゴッ、ドゴッ・・・・・

鈍く、痛々しい音がマンション群に響く。

垣根「チ、・・・・・テ、メェ・・・ら・・」

博士「フン、やはり、な、キミの未元物質には、莫大な演算がかかる。

   ・・・それはそうだろうな、”この世に存在しない物質”を創りだしているのだから、生半可では無いだろう」

垣根は、警棒で、押さえつけられながら、博士の前に出される。


垣根「・・・・・・・・」

博士は。歪に、ニヤ、と笑う。

博士「そう、怖い顔をしないでくれ、私は、君に、取引をしようと思っていたんだ。」
154 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 06:10:38.61 ID:0UocQ0U0
垣根「取引、だぁ?」

博士は、にやり、と笑う。

博士「ああ、君を、ここで、見逃そう」

垣根は、何を考えてるか分からない、といった、表情をする。

博士「その代り、あの娘を、僕にくれないか?」

すっと、指さした、その先には・・・・・

垣根「フレ、ンダを、だと・・・っ!?」

博士は、にやり、と笑う。

博士「最近、実験をし過ぎてしまってね、被検体がなくなってしまったんだよ」

垣根「ふっざけんな!!、俺を殺せ!!、フレンダを巻き込むんじゃねえ!!」

博士はまたしても、にやりと笑う。

博士「そうかい、なら」


博士「君を殺した後、持って帰るよ。」



垣根「テッメェエエエエええええ!!!!!、取引になってねぇじゃねえか!!」


博士は、垣根から離れ、フレンダの方へ行く。

そして、思い出したように振り向くと、薬の包みのようなものを投げた。

博士「そいつに、コレを飲ませておけ。」

構成「これは・・・・?」

博士は、くっ、と笑うと、

博士「それは、私の少しの反抗心、だ
155 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 06:22:46.07 ID:0UocQ0U0
垣根「テメエ!!、こっち来いよ!!!、ぶっ殺してやる!!」

構成「チ、いいからのめ!!」

薬のようなものが、口の中に、強引に、放り込まれた。

だが、口の中で、消えるように解けた後、身体に、異常は見られない。

速攻性ではないのだろうか・・・?



そうしてる間に、博士が、フレンダのもとに、到達する。

博士「ふむ、やはり、被検体は、女性に限るな・・・」

歪で、下卑た笑いを浮かべている。

垣根「ゲッホ、・・・・テメエ!、フレンダに、・・・触んな!!」

博士は、それを聞き、

わざとらしく、顔周辺をなでるように、手を伸ばした。

垣根「テメ・・・」

ボゴン!!

垣根の顔面に、警棒が炸裂する。

垣根「く・・・・そ・」

垣根は、死んだように、動かなくなった。

博士「ふん、・・・・おい、この女を連れてけ」

構成「ハッ!」
156 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 06:32:09.59 ID:0UocQ0U0
く・・・・意識が・・・・遠のく・・・・


フレンダ・・・・・・・・


クソ・・・・・・・クソ・・・・・・・・・



                         ”世界で一番信用する存在”にして?


くそ!・・・・・・クソクソクソクソ!!





くhそ





お前yfxをfy信yx用fzxしなきゃgfなんねえ・・・fzでも、お前がgjl死んだら、zx信xf用できねえじゃkxvねえか!!



フfzxレyvンダ










垣根「フッっッっッっッっッレンンッ・・・・・・・・・・ダァアアああアアアあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
157 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 06:47:11.09 ID:0UocQ0U0
構成「な、なんだあ!?」


博士「む・・・・・」

まばゆく、眼を開けていられない、



いつかの、光とは違う、



白い闇が、一帯を包んだ。


そして_______________



垣根「くはhyひゃははnはははtyはははははqはyhはははyはァ!!!!!!」

背中から顕現する、白い闇を背景に、

らんらんと、青白く光る瞳が、

”事態の異常さ”を、明確にあらわしていた。


垣根「フqsレmxzンダ・・・・・」
158 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/12(木) 07:03:13.21 ID:0UocQ0U0
構成「グァアア!!、」


構成「な、なん・・・・!・・・・!!・・・」



構成員は、足元から消えていく。



そして、そこだけ空間が違うかのような、真昼のような明るさだった。



博士「・・・・・・・・・・」


垣根「・・・・・・・・・・」


垣根が、博士の前に、歩み寄る。

だが、博士は、目前に迫る死に、恐怖も覚えず、垣根に語りかけた。

博士「私はね、ここ最近、絶望した事があるんだ、・・・・・・アレイスターに、ある発明を任されていたのだがね、それを発明した途端に、

   私には、何も、しなくていいと言われた・・・・・私の生きがいも、ね」

博士「酷いと、おもわんかね?」







垣根「qもwう一度rtv絶望しwubろコgwaラqg」
 
163 :おはよう、ございます [saga]:2010/08/12(木) 23:03:54.33 ID:0UocQ0U0
垣根「死qxd」


ブオン!!


グリグジュウゥ!!


垣根が振り下ろした手に沿って、


博士の体が真一文字に二つに分かれた。


しかし、


何故か紅き体液は、どこにも飛ばず、


半分になった断面からは、固まったように、血が溜まる・・・・まるで、冷凍保存でもされているかのような、


時間でも止まっているかのような、そんなふうに見えた。



垣根「消えqwnbテqw nmろ」


もう一度、垣根が手を振りおろす。


今度は、ふわ、っと、塵が、風に飛ばされていくような、薄羽根が、空に揺らめくように、


博士の体は、消えて、無くなった。
164 :おはよう、ございます [saga]:2010/08/12(木) 23:16:39.63 ID:0UocQ0U0
博士の”塵”が、風に吹き飛ぶ______________________________________





__________________________________垣根の背から、大きな光の塊が消える。





それを基軸に、光が消えていく______________________________________




___________________________________波が寄せて、返すように______




_______地平線から、夕日が沈んでいくように____________________________




________________________________光が消え、世界が暗闇に変わる。_____




_________垣根が、フレンダの頭を優しくなでる。_________________________





________________垣根が、安心したように、涙交じりの笑顔を浮かべた。___________
165 :おはよう、ございます [saga]:2010/08/12(木) 23:28:20.70 ID:0UocQ0U0
フレ「んぅ・・・・?・・・・カキネ、ン?」

フレンダが、垣根の手に、気付き、寝ぼけ眼で垣根の存在を確認する。

垣根は、安心させるように、おう、と声を掛ける。


フレ「着いたのぉ・・・・?」

垣根「いや、まだ、出発すらしてねえよ。」

フレ「えぇ~・・・・?、・・・歩けって言うの・・・・?」

垣根「そうかもな、それもいいかも知んねえ。」

フレ「・・・・・・カキネン?」

垣根「ん?」

フレ「どうしたの?」

垣根「何がだ?」

フレ「・・・・・・なんていうか、

   いつもと違う。」


垣根「そうか、・・・・・・かも・・・・・・な・・・・」


ドシャ。
166 :おはよう、ございます [saga]:2010/08/12(木) 23:38:23.54 ID:0UocQ0U0
___________________________

浜面「・・・・・・・病院ってどっちだ!?」

浜面が、速足で、マンション群を、駆けまわる。

麦野が、足止めする間に、一方通行を病院に連れていかなければならない。

芳川、滝壺、一方、浜面、・・・・・・そして、何故か、敵3。

芳川「あっちよ、ついてきて。」

滝壺「・・・・・・・待って。」

滝壺が、皆の足を止める。

浜面「どうした?滝壺?」

すると、唐突に、

滝壺が、マンション中庭方面に向かい、走り出す。

浜面「お、おい!?・・・・・・くっ」

必然的に、浜面達も、後を追う形になる。

_____
__
_

たったった・・・・・

フレ「カキネン!?、カキネン!!」


浜面「フレンダ?、・・・・!、第2位!?」
167 :おはよう、ございます [saga]:2010/08/12(木) 23:56:22.11 ID:0UocQ0U0
フレンダ「あっ!!、浜面!!・・・・・ど、どうしよう、か、カキネンが・・・・」

フレンダは、相当いっぱいいっぱいの顔をしながら、涙交じりに、現状を浜面へ、ぶつけようとする。

浜面「ちょ、ちょっと落ちつけ!!、何があったんだ!?」

受け取る浜面は、まだ不明な点も多いらしく、フレンダをなだめる。

フレ「わ、わたしにもわかんないもんっ、寝て、起きて、少し喋ったら、こうなっちゃったんだもぉん!!」

浜面「ハァ!?」

芳川「わかった、わかったから、早く行きましょう、どちらにしろ、病院で診てもらうのが手っ取り早いわ!」

もう、フレンダにこれ以上聞くのは、無理と判断した、芳川が、一緒に連れていくことを示唆する。

芳川「浜面君、一方通行は、私が持つわ、・・・だから、そこの第2位を持って!」

浜面「了解・・・・っと、やっぱ重っ!!」

滝壺「いそごう、だいいちいが、そろそろ限界」

浜面「ああ!!」




敵3「・・・・・・・」
168 :おはよう、ございます [saga]:2010/08/13(金) 00:08:07.86 ID:7YMMOvk0
__________________________
病院

上条「浜面ァ!!、大丈夫か!?」

上条たちは、もう着いていたようで、着いた浜面達を、見て、駆け寄ってきてくれた。

浜面「俺はいい!!、第1位と第2位が・・・・」

上条「!!・・・・・・早く、中へ!!」

浜面「・・・・・ああ!!」
____________________
________
____

待合室

浜面「はぁー、・・・・・・・」

芳川「ふう・・・・・・・・・」

浜面と芳川が、嘆息をつく

工場から、休憩なしで走ってきたのだ。

当たり前であろう。

そこへ、

滝壺「おつかれ、二人とも」

滝壺が、缶ジュースを両手で持ってきてくれた。

浜面「おおー・・・・・サンキュー」

芳川「悪いわね」

滝壺「いい、疲れてるだろうから」
169 :おはよう、ございます [saga]:2010/08/13(金) 00:57:49.91 ID:7YMMOvk0
上条「お疲れさん、浜面!」

浜面「おう・・・・・・」

浜面「絹旗達は?」

上条「ああ、最愛はもうピンピンしてるし、神裂達はほぼ無傷だとさ」

浜面「そうか、さすがだな」

上条「まったくだな!」


浜面「あのな、上条・・・・・」

浜面が、美琴の事を告げようとした、



医者「少し、集まってくれるかね?」

上条「一方通行達は?」

フレ「カキネンは!?」

医者「ふむ、・・・・・まちたまえね」

医者「先に。一方通行君からだね、・・・彼に関しては、もう意識もあるし、命に別条はないよ、」

上条「そ、っそうか・・・」

医者「・・・・でも、見ての通り、右腕に関しては、義手になるね、まあ、仕方ないね、」

芳川「・・・・・・・・・・・」

医者「次に、垣根君だね」

フレ「・・・・・!」
 
172 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 01:46:31.88 ID:7YMMOvk0
医者「・・・・・・はっきり言おう、


   ・・・・・まっったくわからない。」

フレ「へ・・・・・?」

フレンダの、裏返った声が院内に響く。

医者「いや、勘違いはしないでおくれ?、私がわからないのは、生死の問題でなく、どういった症状なのかがわからないんだね?」

フレ「どういう・・・?」

医者「そうだね、彼は”いたって健康”なんだね?、普通だったら、意識が無いなんて、思えないほどにね?」

フレ「じゃあ、死ぬ、なんてことは・・・・?」

医者は凛として答える。

医者「ないね、絶対にね?」

フレ「はわぁ・・・・・」

フレンダは気が抜けたように、そこに崩れた。
173 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 03:03:46.87 ID:7YMMOvk0
ちょっと寝て、書いて、少し野暮用で出かけて、見たいな感じな一日だと思う

じゃ、ちょいと落ちます

ばははい
174 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 11:59:27.22 ID:7YMMOvk0
________________
一方通行の病室

上条「よお、大丈夫か?」

上条達が、病室に来たのに気づいた一方通行は、点滴を打つ機械などをどかし、ここへ来いとでも言わんばかりのスペースを確立する。

一方「よォ、まるで、さっきまでが嘘見てェだ。」

その言葉に、何故か、浜面がいちばん安堵した表情を見せる。

浜面「よかった・・・」

一方「・・・・・・浜面、」

その表情を見た、一方通行が、名残惜しそうな様子で、浜面を呼んだ

浜面「ん?」

そして、

一方「・・・・・・・・サンキュ、」

浜面は、一瞬、完全な呆気にとられた表情になったが、すぐに、どうしようもないような、嬉しい気持ちが、あふれ出してきた。

当の本人は、恥ずかしそうに、左頬を掻いていた

浜面「・・・・・・・・へへっ・・!」

そして、上条が、思い出した、というような仕草をし、一方通行に問う。

上条「そういや、チョーカー、壊れたんだって?」

一方通行は、少し、声のトーンを落とし、

一方「あァ、今、俺の変わりに、カエル面が直してっけど、今日中は無理見てェだ。」

上条「・・・・・・そっか」
175 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 12:18:36.66 ID:7YMMOvk0
すると、一方通行が、思い出したように、辺りを見回す。

一方「そういやァ、第4位は?」

上条が、そういえば、という表情になると同時に、

浜面が、一瞬、ばつの悪そうな、表情を見せ、その後、

意を決したように、二人を見る。

浜面「・・・・・・・・・その事で、話があるんだ。」

一方「あァ、?」

上条「?」

浜面「・・・・・・実は・・・」

___________
___
_

上条「ビリビリが!?」

一方通行と、浜面の顔が曇る。

一方「あァ、チョーカーも、右腕も、全部、アイツにやられた。」

上条「麦野それで、今、麦野が戦ってるのか?」

浜面「ああ、だから、一刻も早く戦力を揃えて行きたいんだが、相手が相手だし、こっちもこっちだし・・・」

一方通行が、落ちつきはらいながら答える。

一方「確かに、アッチは、浜面の話だと、アレイスターに調整を受けたレベル5、コッチのレベル5勢は、この有様だしなァ・・・・」

浜面「クソ・・・・!」
176 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 12:52:54.55 ID:7YMMOvk0
二人の眼が、迷いと困惑の色に染まった。


だが、一人、全く迷いのない眼をした奴がいた。

上条「何言ってんだ!!、お前らは・・・・麦野の仲間だろ!?」

その眼の迷いのなさは、

上条「いいじゃねえか!、勝算がなくても!!、いいじゃねえか!少ししか力になれなくても!!」

上条「助けに行かねえで、見殺しにするよりは、助けに行って、一緒に死んだ方が、心が晴れるだろうが!!」



”上条当麻”の、完全復活を明確に表していた。


そして、二人の眼に、小さく、少しずつ、光が灯った。

浜面「・・・・・・・・!・・・・・そう、だよな、」

続けて一方通行も言う。

一方「フン、・・・・・ったくよォ、」

一方「バカは、いつまでもバカっつゥのはあながち違っちゃいねェかもなァ・・・。」

バカにしたように笑う一方通行に、上条も、にやり、と笑う。

上条「オマエも行けば、お前もバカの仲間入りだぞ?」

一方「ハ、望むところだっての」
177 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 13:03:28.66 ID:7YMMOvk0
浜面「・・・・・でも、もしかしたら、を、考えようぜ。」

浜面「考えたくはねえが・・・・・」

一方通行が、小さく頷き、言う。

一方「確かになァ、ドライな考えになるかも知んねェが、死ンじまってた、なンて事になったら、ベースとなる戦力がねェ訳だからなァ」

上条「・・・・・」

三人が、とうとう頭を抱えた。

すると、

滝壺「私が、調べるよ?」

まさに、援軍登場だった。

一方「おォ、そォか、その手があったなァ」

上条「おお!」

滝壺「うん、まかせて」

浜面も、ここはうなずくしかない。

浜面「・・・・・・・・無理とか、すんなよ?」

滝壺「・・・・・・おーけー、はまづら」


そう言って、体晶を、静かに、服用する。


滝壺「んむ・・・・・・む!!」
179 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 13:22:53.88 ID:7YMMOvk0
滝壺「・・・・・・・・え?」

滝壺が、突拍子もない声を上げる。

浜面「ど、どうした?、

   ま、まさか・・・・・?」

最悪のシチュエーションが、皆の脳髄によぎる。

滝壺「ちがう、あった、あったよ?」

ふう、と

皆が、小さく、胸をなでおろす。

滝壺「でも、工場じゃない・・・・」

上条「え・・・?」

滝壺「原子力・・・・・・発電所?」

一方「ハァ!?」

学園都市の原子力発電所・・・・・・それは、廃工場から、7~8km離れたところにある。

もし、原子爆発が起きてもいいように、放射能物質に、何らかの仕掛けがしてある・・・・という、噂もある。

上条「どんだけ動いて戦ってんだよ!」
180 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 13:43:24.13 ID:7YMMOvk0
一方「でも、どォすンだ?、俺の能力は使えねェし、走っても、軽く1時間はかかンぞ?」

またしても、空気が曇る。

浜面「でも、空間移動系がいるわけでもねえだろ?」

上条「いても、俺はいけねえしな」

滝壺「むう、」

・・・・・・・・

そこへ

土御「話は大筋聞いたぜい?、かみやん。」

部屋の入口に眼を移すと、土御門・・・・・・と、女性が立っている。

上条「土御門?・・・・・・・と誰?」

一方「おォ!!、結標!!」

一方通行が、歓喜の声を上げる。

浜面「・・・・・?」

結標「私も、話は大筋聞いてるし、私は協力する所存よ」

一方「そりゃ、ありがてェな」
181 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 14:11:58.24 ID:7YMMOvk0
浜面「はあ・・・・・なるほど、座標移動・・・ね」

上条「俺はお留守番、・・・・てわけな」

結標「よろしくね」ニコ

軽い自己紹介がすんだところで、一方通行が、土御門が待合室から取ってきた地図を渡す。

一方「早速でワリィが、こっから、地図上じゃ、10kmぐれェのとこだ」

そう言い、地図を広げて見せる一方通行に、結標が、不意に呆気にとられた顔をする。

一方「・・・・・あンだよ?」

結標「いや、・・・・・・・・・・・・ヤケに乗り気じゃない?、と思って」

一方「ほっとけ」

結標「あっそ」

そっけなく答えると、結標も同じく答え、地図に目を移す。

結標「3回に分けて飛べば、ちょうど、かしらね」

静かにそういうと、皆の方に、眼を移した。

結標「で?、何人行くの?」
182 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 14:28:07.20 ID:7YMMOvk0
浜面「まず、俺」

一方「俺も行く」

上条「俺は無理」

土御「俺も遠慮しとくにゃー」

ここで、上条が、容赦なく、事実をぶつける。

上条「あんま、戦力がないな。」

一方「確かに、戦力っつゥ戦力はねェ、が、結標がいるし、大丈夫だろ?」

上条「ああ、任したぞ?」

結標「ええ、さ、早くしましょう?」

一方「おォ」

皆が、結標の周りに集まる。


結標「じゃ、・・・・・・行くわよ・・・・?」
183 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 14:52:10.92 ID:7YMMOvk0
ヒュン、

浜面「うぉあ!!」


景色が、____________後転する。




1回目、最初の工場付近、





2回目、高校の前・・・・・・上条んとこか?





3回目______



結標「着いたわ。」

浜面「っと・・・・・」

浜面が、地面の感触を確認する。

そして・・・・・・・

一方「・・・・・・・・おい、前、見ろ」
184 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 15:09:34.57 ID:7YMMOvk0
原子力発電所の上が、以上に発光している。・・・・・・・・・



それが、人だと認識できるまでに、数秒かかった。




「あら__________?_________来ちゃったの_____?」





にやり、美琴が、歪に笑ったように見える。


「あんたの友達__________、来ちゃったわよ________?」


美琴が右腕にぶら下げている、大きいボロ布のようなモノに問いかける。


ボロ布が、ピクリ、と、動く。


一方通行は、それを見て、眼を丸くする。


麦野「だ・・・い・・・・ち・・い・、?」

一方「第・・・・・4位・・・・・?」
185 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 15:41:39.06 ID:7YMMOvk0
一方「大丈夫なの、か!?」

一方通行に、ぐったりとした様子で、

麦野「な・・・・・・・で?・・・・・・・きちゃ・・・・・・たの?」

一方「は・・・・?」

助けに来た事を、全否定する発言に、一方通行は、一瞬、呆気にとられた。

すると突然、美琴は、エコーの混じった声で、盛大に吹きだした。

美琴「あ_は___は_は______は_は__は!!!!________アンタバカ___でしょ?、実はバカな____んでしょ?」

美琴「あんた、__________これじゃ無駄_死にね?」

一方「なにを・・・・」

美琴は、眼を大きく見開き、答えた。

美琴「まァだわかんな__いのォ?_______こいつはァ、あんたらの変__わりに死んでやろォ___っていう魂胆だったのよォ?」

一方「・・・・・・・・っ!!」

美琴「チョーカー__も直ってないのに御苦労さ___ま!、じゃ、仲良く死ねば?_____お望み通りサア!!_____」


浜面「て・・・・・・・・・っめェ!!」

浜面の怒声が響く、・・・・・・・

それを、小さな声がさえぎった。



麦野「・・・・・・・なせない。」
186 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 15:52:45.07 ID:7YMMOvk0
美琴「ああ__ん?」

美琴が、不機嫌そうに麦野を見る

美琴「・・・・・・・なんか、言っ___た?」

麦野「・・・・・・・っ死なせないっ・・・て!、言ったのよ!!」

ガバ!、麦野が、美琴にしがみついた。

美琴「ちょ、___何__を?・・・・・・」

美琴が、はっとした表情になる。

麦野の右手に、くるくると、光星が廻る。

肝心なのは、そこではない、・・・・その

向きだ

麦野の腕は、下方向、原子炉の方に向いている。

美琴「あ、___あんた!?」

麦野が、持てる力でニタリ、と笑う。

麦野「心配しなくて、いいわ・・・・ここには、原子炉が、一定の熱量を持ったら、放射能物質を抑える粒子ウイルスがいるから・・、

   事故的には、最小レベルで済む・・・・!」

一方「・・・・・・!!」

美琴「くっそ_______ざっけんなああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」

美琴が、帯電している電気を、すべて麦野にぶつけた。

麦野「ぐ、ゥ、ああああああああああああああ、あ、ああああああああああああああ」
187 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 16:05:10.12 ID:7YMMOvk0
常人なら、即死レベルだが、麦野は、なお強く、美琴にしがみつく。

美琴「な・・・・・_______!?」

麦野「はなざ・・・・・・・ないィ・・・・・・・絶対離ざなァァアアああアアアアああアアアアアああいいいいいい!!!!!!!!」

一方通行が、渾身で叫ぶ。

一方「もォやめろォ!!!!!、ここで勝負をつける必要はねェ!!、コッチに来い!!!!!!」

美琴「ほら・・・・友達_____もあぁ言ってるわよ?」

美琴が、すがるように、聞く。

麦野「・・・・・・・ありが、とう、でも、駄目だよ。」

ブシブシィ!、麦野の、右腕が、光星に耐えられず裂けていく。

麦野「・・・・・ありがとう、人と関わらせてくれて、ありがとう、一緒に寝てくれて・・・・あったか、かった」

一方「やめろ!!!、第4位!!」

キィイイイイ、右腕の光星が、大きく煌めく。

麦野「最後くらい、名前で呼んでよ・・・・・?」

美琴「チッきショォォオオォォォオオォォおオオ______________おォォオオォォ!!!!!!!!」

結標「一方通行!!もう限界よ!!、行きましょう!!」




麦野「ありがとう、・・・・・・”私”を、”私”と見てくれて___________」

ギュウウゥゥゥゥゥウゥゥゥゥゥン、

麦野「じゃあ、ね・・・・?」

ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオォォォオオォォン!!!!!!!!!!!!!!!!!
188 :おはよう、ございます [sage saga]:2010/08/13(金) 16:11:21.43 ID:7YMMOvk0
一方「・・・っ沈利ィィィィィィィィィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイ   
   ィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイイィイイイ      
   イィイイイイィイイイイィイイイイィイイイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

   !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!クッソォォオオォォおオオああアアああアアああアアああアアああアアああアアあ

    あアアああアアああアアああアアああアアああアア!!!!!!!!!!!」






爆音を立て、悲しみの咆哮と共に









麦野の墓標は、天高く上がり、






黒い、雲になった。
 
190 :ラスト [saga]:2010/08/13(金) 16:23:28.82 ID:7YMMOvk0
__________________________
座標移動、学校前



一方「く・・・・・あ・・・・・・・っく・・・そ」




一方「く、そ、く・・・・・・・・っそ・・・・・・・く・・・・っそ・・・・・・」





一方「く・・・・・そ・・・・・・・く・・・・あ・・・・・・ああ・・・あ」






一方通行の紅い瞳から、大きくて、悲しい雫が流れ落ちた。






叫び過ぎで、枯れてしまった喉から、ひり出すように、それはそれは悲痛な、鳴き声を漏らした。
 
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/13(金) 21:52:29.29 ID:7YMMOvk0
一方「・・・・・・・・」

浜面「・・・・・・・・」

虚空を見つめ、生気の消えた紅い眼。

浜面仕上は、考える。

俺は、どんな言葉を掛けるべきだ・・・・・・・?

この場に佇む、やっとわかりあえた、友に、何を。

一方「・・・・・・・・・・・・・・・」

涙も枯れて、声も出ない、そんな彼に、浜面が、掛けるべき言葉を模索する。


浜面「・・・・・・・おい?、第一・・」


そっと、浜面の肩を結標が掴む。



結標「・・・・・今は、さ、ね?」

浜面「え・・・・・?あ・・・・・・」

一方「・・・・・・」

浜面「ああ・・・・・」
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/13(金) 22:41:39.23 ID:7YMMOvk0
浜面「・・・・・・・・・・・」

結標「・・・・さ、行こう?」

結標に、抱えられ、静かに立ち上がる、一方通行をじっと見つめる。いや、見つめることしかできない。

俺にゃ、見る、これぐらいしかできねえ。

ほんとに、・・・・・・・・なっさけねえ。

自分が自分を自分で、今すぐぶっ殺してえよ、

誰か、ナイフ持ってこい、今なら死ねる。

麦野が死んでも、涙一つ、落ちてこない。

第一位がどうしようもならなそうでも、見る事ぐれえしかできねえ。

まったく、なんだ、なんだよ、なんですか?、・・・・・ってか?
197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/13(金) 22:55:05.80 ID:7YMMOvk0
一方「・・・・・・・・・・」

結標「ほら、一回、病院にもどりましょ?」

浜面「おお、・・・・・・そうだな」

俺が、第1位だったら?

どうなんだろうな?


なんて言われたい?


気にするな?


気にしろ?


お前が殺したんだ?


ふざけるな?


違うな。


違うよ・・・・・



俺は・・・・・・・・・・・?、



俺だったら・・・・・・・・・・・・・?
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/13(金) 23:03:27.44 ID:7YMMOvk0
言おうか。

言わねえよか、マシだ。

浜面「第・・・・・、一方、通行。」


浜面が、静かに、充血しすぎで、どこからが瞳か、わからない眼を浜面に向ける。


一方「・・・・・・・・」


浜面「許せねえ、よな、」


一方「・・・・・・・」


浜面「絶対、許せない、よな、」


一方「・・・・・・・」


浜面「討とう、仇を、」


一方「・・・・・・?」


浜面「仇は、討っても仕方ないってのは、平和思想の、政治家が決めた事だ。」


浜面「俺らにゃァ、関係ねぇ、そうだろ?」


浜面「確かに、戻ってこねえよ?、麦野は、」
 
200 :正確には、浜面が、静かに、のとこね。 [saga]:2010/08/13(金) 23:15:09.93 ID:7YMMOvk0
浜面「辛いよな?、苦しいよな?、ぶつけてえよな?」


浜面「でも、どこかで、ぶつける事がバカらしいんだよな?」


浜面「ぶつけるとこも、ねえんだよな?」


一方「・・・・・・・・・・」


浜面「じゃあ、討とうぜ、仇、」


一方「・・・・・・・・・・・」


一方通行が、浜面を、じい、と見つめる。


浜面「ぶっ飛ばして、動かなくなるまで蹴っ飛ばして、拷問にでも掛けてやれ。」


一方通行の、じい、と見つめる目が、かすかにうるむ。



浜面「さあ、考えようぜ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・報復の方法。」


一方通行「・・・・・・・・・・」


一方通行の眼から、枯れ果てた涙がよみがえった。
 
202 :正確には、浜面が、静かに、のとこね。 [sage saga]:2010/08/13(金) 23:28:02.05 ID:7YMMOvk0
ザリ、ザリ


一方通行が、浜面に近付いて行く。

浜面「・・・・・・・・・・・」

そして、浜面の、1m前付近に立ち止まる。

その後、ゆっくりと、口を開いた。

一方「浜面ァ」

その口から出た声は、聞きとれるかわからないほどの、低く、つぶれた声だったが、浜面には、聞きとれた。

浜面「・・・・・なんだ?」

一方「・・・・・・・・・・・・・ン」

一方通行が、拳を浜面の胸に突き立てる。

浜面「・・・・・・・・・」

一方「復讐、手伝うンなら、合わせろ。」

ゴッ、鈍い音で、拳と拳が、合わさった。

浜面「・・・・・・・俺がいい出したんだ、やらねえ訳がねえだろ?」

一方「・・・・・・・・・・」

一方通行は、涙交じりに、にやり、とはにかむ。

一方「おォ、」

浜面も、にやり、と笑う。

浜面「・・ってか、よく”こんな事をして喜ぶと思ってんのかー”って言うけど、あいつなら、喜ぶよな?」

一方「ハハァ、ちげェ、ねェ」
 
205 :2回やっちッた。 [sage saga]:2010/08/13(金) 23:34:16.71 ID:7YMMOvk0
結標「・・・・・・・えっと、いいの?」

浜面「おお、うし、帰るか」

一方「あァ、・・・・・・・ゼッテェ、殺す。」

結標「・・・・・・・・・・・・」

男って、よくわかんない。






ヒュン





ま、そこがいいのかもね
206 :2回やっちッた。 [sage saga]:2010/08/13(金) 23:42:08.14 ID:7YMMOvk0
____________________________
病院

上条「・・・・・・・・・」

ヒュン

浜面「・・・・・上条」

当麻は、静かに、頷く。

上条「滝壺が、教えてくれた。、・・・・・・・・ビリビリと、・・・・・一緒に・・・・・・」

浜面「ああ、」

浜面「・・・・・・・・・、そっちじゃ、なんか変わったか?」

上条「・・・・・・垣根が、起きた。」

浜面「そ、そうか」

上条「・・・・・・・・・・なんも、覚えてないんだそうだ。」

浜面「・・・・・・・・え・・・・・?」

上条「何も、自分の、名前ですら。」

浜面「嘘、だろ?」
207 :2回やっちッた。 [sage saga]:2010/08/13(金) 23:52:21.62 ID:7YMMOvk0
_______________________
待合室ベンチ

フレ「ふ、ふう、うえ、ヒック」


上条「・・・・・・・・」


浜面「・・・・・・・・」


滝壺「・・・・・・・・」


一方「・・・・・・・・」


一言で、この状況を、表すと、”最悪”だ。

麦野が死に、戦力、精神力が、大幅に削がれた。

垣根が、記憶が消える、言語と、能力は覚えているらしい。

一方通行の、チョーカーは、朝には治るらしい、だが、一方通行こそが一番、心の傷を治さなければならない。

他は、基本無事だが、実質、レベル5抜きでは、相当、きつい。
 
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 21:57:44.38 ID:MXS/CFQ0
唐突に、上条が口を開く、

暗い病室に、上条の声が響く。


上条「垣根の状態、・・・・・・・見とくか?」

浜面は、考え事でもしていたのか、一瞬、呆気にとられた顔をしたが、

浜面「あ?、・・・・ああ、そう、だな」

一方「そうだなァ、ゥ゛ゴッホ、グハ、ウウン、」

__
___
_________________
垣根の病室

垣根「ああ?・・・・・誰だよ?、テメエら」

上条「・・・・・・・・」


フレ「だからあ・・・フレンダだよ?」


垣根「またテメエか・・・・だからよォ、さっきっから知らねえつってんだろ!?、いい加減にしねえとマジ[ピーーー]ぞ!?」

垣根が、手元にあった花瓶を掴み、投げた、

フレ「きゃあ!!」


浜面「垣根ェ!!」


垣根「ああ?、テメエ誰だよ!!」

一方「ゴッホ、ア゛ア゛ ウウン、アー、」
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 22:10:47.31 ID:MXS/CFQ0
浜面「テメエ!!、あんなにフレンダは大切にしてたじゃねえか!!」

浜面が耐えきれず、垣根の胸ぐらを、掴みあげる。

垣根「知らねえよ、誰だよそいつはァ!!」

浜面「自分がどんなに傷ついても守ってたじゃねえか!!」

垣根「知らねえよ、何なんだっつんだよ!!」

浜面「この・・・・・・」

ガシィ!!

振り上がった浜面の拳を、一方通行が掴む。

浜面「一方通行・・・?」

一方「ウウン、やめとけェ、今のそいつに、殴る価値なンぞ、ありゃしねェよ」

浜面が、掴んでいた腕を離す。



垣根「ああ?、テメエ、今なんつったよ?」

今度は、垣根が、一方通行を掴む。

フレ「やめて、やめて、かきねん!!」

垣根「うっせェ、はなせよ気色ワリィ!!」

フレ「キャ、!!」

フレンダの小さな体が、壁に叩きつけられる。

フレ「ぅ・・・・」

一方「・・・・・・・」
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 22:21:31.78 ID:MXS/CFQ0
垣根「ったくよォ・・・」

一方「やっぱテメエに殴る価値なんぞ、ありゃしねェな」

垣根が、一方通行に眼を移し、静かに睨みつける。

垣根「ああ・・・・?、テメエ、なんつった?」

一方「ハ、何度でも言ってやらァ、テメエに殴る価値なんぞねェっつの。」

ボグッ!!

垣根が、一方通行の右頬を音が出るほど殴る。

一方「・・・・・・」

垣根「アン?、やり返さねえのかよ?」


一方「やり返す?、・・・・・・・・フフ、ハハ」

垣根の眉が、ピクリと上がる。

垣根「何笑ってんだよ、テメエは?」


一方「ちィっせェな、」

垣根「あ?」

一方「小せェって聞いてんだよ、チンピラァ、いっちいち、殴るごとにやり返すのか?、テメエはよ?」
213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 22:41:22.94 ID:MXS/CFQ0
垣根「あンだと・・・?」

一方「俺にゃァ、テメエみてェに、一々小せえ事にこだわってる暇ァねェンだよ」

一方通行は、垣根を穏やかな表情を見ながら、言う。

一方「俺の目の前にあンのは、アレイスター、そンだけだ。ワリィが、テメエなンか、顕微鏡の端にも入ンねェよ」

垣根「ッチィ・・・・・」

少しひるんだのか、垣根が、一方通行から、手を離す。

すると、上条が、口を開いた。

上条「おい」

垣根「アン?」

上条「オマエ、どっから記憶ねえんだ?」

垣根「さあな、起きたらなかったっつうの」

上条「そうか、起きたら、ね」

にやり、上条が、嫌な笑いを浮かべる。

上条「なあ、悪いんだけど、ちょっと、舌出して顔こっち向けてくれるか?」

垣根「はあ?」

上条「いいから、いいから一回だけ?、な?、な?」

垣根「・・・・・こうか?」

上条が、ギュウと、拳を握る。

上条「・・・・・・こいつはァ、フレンダの分だァ!!」

ゴッ!!
214 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 22:47:49.28 ID:VgSEsQ20
記憶ないヤツに酷過ぎwwww
215 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 23:07:26.10 ID:MXS/CFQ0
垣根「ぐっは・・・・・・・・ァ?」

上条「最初に関係ありそうな事話しておいて、警戒心を解く、喧嘩の戦略の一つだぜ?」

そして、快音を立て、上条の脳天ギロチンアッパーが決まった。

上条「ったく、さっきっから見てらんないっての。

   さすがの上条さんでも切れますよ?」

フレ「カキネン!!」

フレンダが、壁に叩きつけられたにもかかわらず、垣根に駆け寄る。

フレ「ひどい、ひどいよ、上条君!!」

上条「へ・・・?・・・イヤ・・・その」

上条は、なんて返していいかわからない。

フレ「大丈夫?立てる?」

その時、

奇跡が起こる。

いや、起きていた、というべきか。

垣根の記憶喪失は、自分の使った”神の残光”の、副作用と呼ぶべき産物である。

しかし、”神の残光”の副作用、という事は、

”神の残光”の延長線上にある、という事になる。

したがって、

垣根「フレンダ・・・・、か?」

フレ「・・・・・・え?」

異能の力、とカウントされるのである
216 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 23:24:13.86 ID:MXS/CFQ0
フレ「え・・・・?・・・・え・・・・・・?」


垣根「ん?・・・・・・・何してたんだっけ?、俺?」


浜面「記憶、戻ったのか・・・・?」


上条「え?・・・・やっぱ、記憶喪失って、衝撃翌与えれば直るのか?」


垣根「ん?、どうした?、皆して?、ってか、何故に病院?」


フレ「かァァきねェェん!!!!!」


垣根「おうふ!!」ガシイ


フレ「カキネンカキネンカキネンカキネン!!!!」


垣根「ウエスト!!まて、落ちつけ!!」


一方「ウエストは腰だバカ、ウェイトだろ?」


垣根「アレ?」


フレ「その抜けた感じ・・・・!、これでこそカキネンな訳よ!!
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/14(土) 23:54:22.44 ID:MXS/CFQ0
垣根「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっとマジで待って、フレンダ、何?何なの?、そしてベロが無駄に痛いのはなぜ?」

上条「ああ、今話す、フレンダちょっと離れてくれるか?」

フレ「お構いなく」

上条「ああ、そう」

垣根「いや、離れようぜ?」

_________________
_______
___
_



垣根「・・・・・!!、第4位と、第3位が・・・・・?」

上条「ああ、」

垣根「チ、・・・アレイスター・・・・・・!」

上条「まあ、お前の記憶が戻ってくれたのが唯一の救いだ。」

垣根「で?、このベロが痛いのは?」

上条「イヤ、それは、その」

垣根「?」

上条「・・・・・・・・」



フレ「上条君がぶん殴ったんだよ」

上条「・・・・・!!」
 
219 :>>218大丈夫、俺も御坂嫌いじゃないから、出番考えてる。 [sage]:2010/08/15(日) 00:29:39.81 ID:5m4cAf60
垣根「で、どうする?」

急に、垣根の口調が、冷たくなる。

一方「あァ、わかってらァ」

フレ「うん、これで、攻めれるね」

浜面「今すぐ攻めるか?」

滝壺「戦略をたてた方のが」

すると皆が一様に、意見を出し合う。

そこで、土御門が、言う。

土御「駄目駄目駄目・・・・・・・バラバラに出し合ってちゃ、収集がつかない」

土御「間を取って・・・・・・かみやん、どう思う?」

皆の視線が、上条に向く。

上条「俺?」

一方「そォだよ、さっさと言えェ」

上条は、ふう、とため息をつき、答えた。

上条「いや、・・・・・寝ようぜ?」

一同は、脳内クエスチョンマークが、抑えられなかったという
220 :>>218大丈夫、俺も御坂嫌いじゃないから、出番考えてる。 [sage]:2010/08/15(日) 00:39:42.48 ID:5m4cAf60
上条「てかさ、皆頭に血昇りすぎだし、疲れだって取れてねえだろ?」

土御門は、ふむ、と唸る。

土御「案外、言う通りかもな」

フレ「ええ?」

垣根「まあ、な」

上条は、そういうと、ちらり、と病室の扉の方を見る。

上条「それに、それより先に、はっきりさせなきゃなんねえ事もあるだろ?」

一方「あァ、そうかもな」

二人の視線は、

扉の前でうずくまる、敵3に移った。

上条は、敵3に声をかける。

上条「まず、ひとつ、」

敵3は、少し顔を上げた。

上条「なんで、ついてこようと思った?」

敵3「・・・・・・・・・・・・・・・・・・

   別に・・・・・流れで」

上条「殺されるとかは?、考えなかったのか?」

敵3は、ぼそりと答える。

敵3「帰っても、殺されるし」
221 :>>218大丈夫、俺も御坂嫌いじゃないから、出番考えてる。 [sage]:2010/08/15(日) 00:55:56.77 ID:5m4cAf60
上条「・・・・・・・・・・そうか」

敵3「・・・・・・・・帰っても、殺されるんなら、学園都市中、どこにいたって変わんないよ」

上条が、少し、考察し、口を噛んで答えた。

上条「・・・・・・・・・・お前がいいなら、いるだけ居てもいいぞ?」

敵3「!?」

上条「別に、協力しなくてもいいから、・・・・・・・・・、もう、誰かが死ぬなんて、見たくない、絶対に。」

一方「・・・・・・・・・・・」

敵3は、驚いた表情をして、その後、もしかして、という表情に変わった。

敵3「・・・・・・・・・・もしかして、あなたが、上条当麻?」

上条「ああ、そうだよ?・・・・・・なんで?」

敵3が、なっとく、という表情をし、答えた。

敵3「洗脳される前、美琴様がずうっと、言ってた。ちっとも、魅力を感じない、普通な人」

上条「・・・・・・・・・」

敵3「でも、敵味方関係なく、能力、身分に関係なく、その人の本質を見てくれる、他とは違う、優しいヤツ、」

上条「・・・・・・ビリ、ビリ・・・・・」

敵3は、少し、溜めたように言う。

敵3「・・・・・・そんで、そこに、たまらなく、惹かれるんだってさ。」

上条「・・・・・・・・・・・っ!!」

敵3「洗脳される、直前まで言ってたよ・・・・・・?」

223 :>>218大丈夫、俺も御坂嫌いじゃないから、出番考えてる。 [sage]:2010/08/15(日) 01:10:44.60 ID:5m4cAf60
_______________
扉の前
絹旗「もう、当麻、すぐ超置いてきぼりにするんですから・・・・・・・ん?」
_______________________________

敵3「来てから、すぐはさ、ちょっとおちょくると、すぐに真っ赤になって、”あんな奴どうとも思ってないわよ!”なんて言ってたんだけ    

   ど、・・・その後、洗脳が迫ってるのを感じ取ったのかわかんないけどさ、包み隠さず、話すようになってね?」


敵3「私もそんな話、他の奴とはできなかったからさ、少し、嬉しくて、聞いてた。でも、ずっとあなたの話題だけだったよ?」


上条「・・・・・・・・そう、かビリビリが、そんなふうに・・・・」


敵3「洗脳中も、あなたへの思いが強すぎて、失敗しかけたんだって、・・・・・”アレイスターを崇拝させる”やり方だったからだろうけ    

   ど・・・・・・だから、洗脳途中で、あなたに関する記憶を全部消し飛ばしたんだって、」


上条「・・・・・・・・・・っ・・・・・」


敵3「・・・・それで」

上条「悪い、もう、いい・・・・・・・もう聞くのがつらい」

上条の眼から、大粒の涙がこぼれた。

上条「ごめん、ビリビリ、ごめん、そんなふうに思われてるとは知らなくて、俺・・・・・・・

   最低だ・・・・」

________________
扉の前
絹旗「・・・・・・・」
225 :>>218大丈夫、俺も御坂嫌いじゃないから、出番考えてる。 [sage]:2010/08/15(日) 01:16:22.15 ID:5m4cAf60
____________

敵3「・・・・・・・・・」


上条「悪い、ビリビリ・・・・・・」

_______________

絹旗「当麻・・・・・・・」

_____________

上条「言ってくれれば・・・・・よかったのに・・・」

____________

絹旗「・・・・・・・・・!!」

____________

上条「俺も・・・・・・・お前を・・・・・・」

__________________


絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!」


絹旗「か、かえりましょ、びょ、病室」


絹旗「もう、聞く勇気、ないですし・・・・・」


絹旗「当・・・麻・・・・」
226 :>>224ソーリー、なんか、追いつめられてる時ほど、あだ名のがでる・・・ような気がしてた・・・ [sage]:2010/08/15(日) 01:26:46.33 ID:5m4cAf60
上条「・・・・・・・・・・・・」

上条は、うなだれたように、立ちつくしている。

それはそうだろう、

少し、惹かれていたのだ。


がさつで、おおさっぱで、お嬢様気質など、見当たらない、そんな美琴に


上条も、また。


上条が、これまで、口に出さなかったのは、


無意識的に、認めたくなかったのかもしれない。


操られたという、事実を、死んだという、現実を。


同時に、気づいたのかもしれない


惹かれて”いた”という、真実に。
227 :>>224ソーリー、なんか、追いつめられてる時ほど、あだ名のがでる・・・ような気がしてた・・・ [sage]:2010/08/15(日) 01:35:15.10 ID:5m4cAf60
そう、”いた”だ、・・・・・・・・・・・もう、美琴が、戻る事はない。


なのに、気持ちに気づきながらも、話題にすら、だそうせず、涙の一つもこぼさない。


そんな自分が、”最低”だと、自分に、言い聞かせたのだろう。


そして、美琴に、思われて”いた”、洗脳を妨げるほど、思われて”いた”・・・・・・





でも、




自分の中では”絹旗最愛”が、一番、なのだ。


どんなに、強く強く、思われていても、


自分も、強く、惹かれていた。


でも、


”絹旗最愛”が、一番に来てしまう。


それが、たまらなく、”最低”な気がした。
228 :>>224ソーリー、なんか、追いつめられてる時ほど、あだ名のがでる・・・ような気がしてた・・・ [sage]:2010/08/15(日) 01:46:21.31 ID:5m4cAf60
上条「・・・・・・・・悪い、先、寝るわ」

土御「・・・・・・・・・」

土御門は、たしなめるように、言った。

土御「かみやん、”人の価値は、死んでから、理解できる”だぜい?」

上条「・・・・・・・・・・・ああ、」

上条は、無気力に、病室を出た。

___________________
自販機

自販機前のベンチを、ちらり、と仰ぎ見る。

誰かが座ってるのが見え、思わず二度見した。

上条「・・・・・・・・・・!」

上条「最愛?」

絹旗「・・・!!」

ビクリ!、

絹旗の体が、小さく挙動する。

絹旗「当・・・・・麻?」

上条が、ベンチに寄る。

上条「大丈夫なのか?もう?」

絹旗「な、なんとか」

それを聞き、そうか、とにこやかに答え、絹旗の隣に、座った。

その瞬間、

絹旗が、少し、距離を取ったが、上条が気付かなかった。
 
230 :>>224ソーリー、なんか、追いつめられてる時ほど、あだ名のがでる・・・ような気がしてた・・・ [sage]:2010/08/15(日) 17:14:16.90 ID:5m4cAf60


二人は、それから、缶ジュースを片手に、他愛のない話をした。

それは、悲しみを紛らわすためか、ただ単に、恋人との話を満喫したかったのかは、誰も存ずるところではないが。

上条「・・・・でさー・・・・」

絹旗「は、ははは・・・・・・・」

そして同時に上条は、気づきかけていた。

物理的ではない、

言葉で言い表せない、二人の”距離感”に。

上条「・・・・・・最愛?」

上条が、違和感に、耐えきれず、絹旗に、語りかける。

絹旗「・・・・・はい?」

上条「なんか・・・・・・・・、俺の事避けてないか?」

絹旗「ちょ、超そんな事超ないですよ、」

上条「そうか・・・・?」
231 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/16(月) 23:47:05.43 ID:TrfNM.60
上条「・・・・・・・」

絹旗「・・・・・・・」

二人の間に、話し声が徐々に消えていった。

話題がなくなった。

ただ、それだけのことなのに、



今の絹旗には、どうしようもない苦痛であった。


絹旗「ね、ねえ当麻?、・・・・・・・当麻の嫌いなたべもn・・・・」


上条「その話題・・・・・・・・・3回目・・・・・だぞ?、最愛。」


絹旗「あ、あはは!、そ、そうでしたね!・・・・私、おっちょこちょいなんで・・・・・」


上条「・・・・・・・・・・・」


絹旗「あはは、は・・・・・・・・」


上条「・・・・・・・・・・・」


絹旗「と、当麻?」
232 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 00:00:49.24 ID:bkkbkPw0
上条が、意を決したように、絹旗を見つめる。

絹旗「な、なんです?、私の顔にゴキブリでもついてるんですか・・・・?」

そして、ゆっくり、口を開く。

上条「お前、やっぱり、俺と距離とってるだろ?」

絹旗は、かしこまって言われたせいもあってか、言葉の重みに、くっ、と唸る。

絹旗「え、えぇ~・・・?そ、そんなこと・・・・・」


上条「目線がおかしい、口調がおかしい、いつもより俺との距離が、極端に広い、話題がでない、いやに媚を売る。」


絹旗「な、何を言って・・・」


上条は、絹旗の眼を見て、言い放つ。


上条「少しならず引くかもしれないが、これが、いつも俺といるときを観察したのとの比較だ。」


絹旗「ぅ・・・・・・」


絹旗が、言い訳のレパートリーすらなくなったのか、低く唸る。


上条「・・・・・・・、さしずめ、垣根の部屋の前にでもいたんだろ?」


絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


絹旗は、ハァ、と、諦めたようにため息をつき、小さくうなずく。
233 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 00:19:31.19 ID:bkkbkPw0
上条「・・・・・・やっぱりか。」

上条も、ハァ、と呆れたようにため息をついた。

上条「聞いたのか?」

上条が、絹旗から眼を離し、目の前にある、自動販売機上段へと、眼を泳がせながら言う。

絹旗も、上条の方は見ず、ひざを見つめ、答えた。

絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・はい」

上条は、無表情を崩さず、目線は変えずに言った。

上条「・・・・・・どう思った?」

絹旗「・・・・・・は、い?」

あまりに唐突な質問に、口先から乾いた声が出る。

絹旗は、まとまらない考えに終止符を打ち、


どう思った?・・・・・・・・・・


混乱?、嫉妬?、憎悪?、困惑?、悲壮?、憤怒?、嬉々?、喜?、怒?、哀?、楽?・・・・・・・・


・・・・・・・・・全部、あったかもしれない・・・・・・・・・・全部・・なかったかもしれない?・・・・・・・わかんないです・・・・

あまりにも、まとまらない考えに、早々に終止符を打ち、

逆に、質問を返す。

絹旗「と、当麻はどう思いました・・・・?・・・その、美琴さん?、が亡くなって・・」

質問を受け、上条は、質問に対し、少し、考察する仕草をする。


上条「俺・・・・・・・・・・・は、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、そうだな、最初は、


   なんとも思わなかった。」
234 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 00:31:32.93 ID:bkkbkPw0
絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」


絹旗の思考が、本人も気づかないほど、一瞬停止した。


上条「最初は、だ」


絹旗「最初って・・・・・」


上条は、ベンチの腰掛けに寄りかかりながら、また話す。


上条「早い話が、・・・・現実を理解できなかったんだよ、あの時。」


絹旗「・・・・・・・・・・どう、いう?」


絹旗は、意味がわからない、といった様子で、聞く。


上条「死んだ・・・・・・って聞いたときは、実感が全然わいてなかった。」


上条「何度か、あれ?麦野は?、って考えちまうほどに。」


絹旗「・・・・・・・・・・」


上条は、缶ジュースのプルタブをいじりながら、話す。


上条「・・・・・・・・・・今思えば、俺も俺で、色々ありすぎて訳わかんなかったんだと思う。」
235 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 00:41:04.81 ID:bkkbkPw0
上条は、プルタブを切り離し、空になった、空き缶へ放り込む。

カラァン、という、高い音が、夜の病院に響き渡った。

上条「・・・・・・・・・・・・そんな時、敵3が、美琴の事を俺に話した。、一つ一つの言葉を頭の中でひも解いてくうちに、気付いたん

   だ。



   ______”ああ____これは現実なんだ”___、って」


絹旗が、悲痛な面持ちで、話を聞く。


上条「そして、俺は同時に、


   御坂美琴に、惹かれてた事にも気付いた。」


上条「惚れていた・・・・・・のかも、って、考えるくらいに。」


絹旗「・・・・・・・・・・!」


やっぱり、!


聞き間違いじゃ、なかったんだ。



当麻は、美琴さんを・・・・・・
236 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 00:51:28.55 ID:bkkbkPw0
でも、当たり前なのかもしれない


だって、


当麻は、

”私の告白”を、”受け取った”身である訳ですから、


”私”への、”恋心”は、後付けで、くっつけられたような、人工的なようなモノ、になる訳です。



その心の中に、・・・・・・・・・・・・・・・、



”天然の恋心”が、ある可能性も・・・・・・・いや、


絶対、あるはずなんですよ、




私が当麻に恋をしたように。



それに、人工的なようなモノが、敵うはずは、ありません。



それによって・・・・・・・・・当麻は・・・・・・・・・・・・





上条「”でも”」
237 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 01:04:12.22 ID:bkkbkPw0
上条「でも、どんなに美琴を想っても、最愛が、一番なんだ・・・・・・・・・・・俺の、心の中で、」






絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」




また、思考が停止する。



上条「最低なのは、自覚してる。



   でも、”言ってくれたら”なんて言ったけど、気持ちを伝えてくれても、最愛と会った後だったら、きっと、最愛を選んじまう。



   それが、たまらなく最低な気がするんだ。」



そう言って、絹旗へ、やっと目線を移す。


絹旗「・・・・・当・・・・m」


上条「だから・・・・―――――――――――


   こう考える事にした。」



そういうと、

ぐっ、と、絹旗の肩を寄せた。
238 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 01:12:17.31 ID:bkkbkPw0
絹旗「と、当麻!?、ち、ちち、近・・・・////」

上条は、うろたえる絹旗を、見ながら、言った。

上条「”美琴は、死んでしまった。、もう、戻る事はない。

   
   だから、その分、生きてる最愛を、美琴の分も、プラスして愛す。”」


絹旗「当麻・・・・・・」


上条は、絹旗を見つめながら、優しく言う。


上条「だから、お前に、言わなきゃならない事がある。」


絹旗も、眼をそらさず、言う。

絹旗「・・・・・・・・・・・・・はい、私もです。」


上条「もしかして、俺と同じか?」

絹旗「もしかしなくても、そうです。」

二人は、頬を赤らめ、

はにかみあった。


上条「なんか、恥ずかしいな・・」


絹旗「ふふ、そうですね・・。」
239 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 01:19:44.13 ID:bkkbkPw0
上条「じゃあ、一緒に言うか。」___________________________________美琴、


絹旗「はい!」


上条「じゃあ、せーので、な?」_______________________悪い、知らなかった、じゃ、済まないのは、わかってる。


絹旗「・・・・せー・・・・」


上条「の・・・・・・・・・」_________________________________でも、これは、お前にも、伝えたい。

                    

                    だから、聞いてくれ。




上条「俺は                                                      私は」絹旗




上条「お前が                                                   あなたが」絹旗  











                        「ずっと、好きです」
240 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 01:31:49.43 ID:bkkbkPw0
上条「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


二人は、余韻に浸っているのか、


見つめあったまま、動かない。

そんな中、上条は思う。

確かに、今の、俺は、最低なのかもしれない。

死者である、初恋の人と、生者である、彼女に、同時に愛してる、なんて、いうのは・・・・・・・・

でも、今の俺には、こうすることしかできない。




わかってくれなんて、言わない。

でも、これだけしかできないって事だけは、伝えたかった。




絹旗「・・・・・・・・・そろそろ、寝ましょうか・・・・・?」



上条「そうだな・・・・・・・・もう、ここでいいか。」



絹旗「そうです、ね・・」
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 01:38:22.50 ID:bkkbkPw0
二人は、ベンチに、寄り添う形で、眠りに着いた。

絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・・」


上条「・・・・・・・・・・・・・・・・」


上条は、瞼をとじながら考える。


アレイ、スター・・・・・・か、・・・・・・・・・・・・・・・・・・・勝てるのか?


どんな、能力を持ってるんだ・・・・・・・・・・・・?、見当もつかない・・・・


ほんとに・・・・・俺たちだけで・・・・・・









考えてても、しょうがない、か




見当もつかない敵なんぞ、考えるだけ無駄、か・・・・・・・・


それよりも今は、


最愛の最愛といれる、喜びをかみしめて・・・・・・・・・・・



245 :>>244、さ?、どうかな? [sage saga]:2010/08/17(火) 13:00:24.45 ID:bkkbkPw0




上条「ふあ~あ・・・・・・」



まだ、朝日も覗く気配を見せない、朝、


上条は、なかなか寝付けず、眼を覚ました。


思わず、きょろきょろと、周りを見回す。


そして、自分の状態を確認し、


上条「そっか・・・・・・・、ベンチで寝たんだ・・・・・・・」


と、静かにに呟く。


そして、隣で、子犬のような寝息を立てる絹旗を一笑し、


もう一度、大きく欠伸をした。


すると、唐突に、


「ワリィな、起こしちまったかァ」


自販機の方から、聞き覚えのある声がした。
246 :>>244、さ?、どうかな? [sage saga]:2010/08/17(火) 13:27:41.60 ID:bkkbkPw0
上条「・・・・・・一方通行?」


一方「おォ・・・・・・・・・」


自販機の隣にしゃがみ、ブラックコーヒーを啜っていた。


上条「・・・・・・・お前も、寝れないクチか?」


一方「いンや、」


一方通行は、コーヒー缶から、口を離し、床を眺めて、言う。


一方「俺はオマエらと違って、寝る奴がいねェンだよ。」


上条は、はっ、とする。


上条「悪い・・・・・・・」


一方通行は、床から、上条へと、目線を移し、


静かに言う。


一方「ハ、・・・・でも・・・・まァ、悪党である俺が、人恋しい、なんて思うのは、筋が違ェのかも知んねェけどな」


そういうと、静かに、まるで、自分をあざけ笑うかのように、フフ、と笑った。


上条は、それを聞き、静かに立ち上がった。
 
248 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 15:25:58.59 ID:bkkbkPw0
そして、そのまま、流れるように、


一方通行の隣に、腰掛けた。


上条「覚えてるか?、始めて戦った時の事を・・・」


一方「?」


一方通行の頭に、クエスチョンマークが浮かぶ。


上条「・・・・・・・思いもしなかったな、あの時は・・・・・」 


上条が、はにかみながら、一方通行を、見た。


上条「オマエの隣に座れる日が来るとは・・・・・な」


一方「・・・・・・・・ヒーロー・・・・」


上条「いつかも言ったけどさ・・・・・・・・・ほんと、変わったよ、お前・・・・」


一方「そう・・・・かァ?」


上条は、笑顔のまま、無言で頷く。
249 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/17(火) 15:49:11.07 ID:bkkbkPw0
すると、一方通行が、何か言いたげに、上条を見る


上条「どうした・・?」


その問いに、一方通行は、一瞬目を背ける・・・・・・・、


が、


意を決したように、もう一度、顔を上げた。



一方「ヒーロー、お前は・・・・・・・」

_______________

____

_




チュン、チュン


小鳥のさえずりが、


決戦の日には似合わない、


さわやかな朝の訪れを伝えてくれる。


垣根「うん?・・・・・・・・、朝・・・・か・・?」
 
252 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/19(木) 14:57:45.25 ID:OffLKbY0
垣根は、ふと、足元に目を移す。


フレ「ぐー・・・・・ぐー・・・・・」


椅子に座り、垣根の足にもたれかかるように、フレンダが、気持ち良さそうに寝息を立てていた。


垣根「・・・・・・ククッ・・・・・・寝違えたりとか・・・・・・すんなよ?・・・まったく・・・」


垣根は、起こさないように、ゆっくりと、ベットから立ち上がり、静かにドアを開け、部屋から出ていった。

______________
玄関付近

垣根「・・・・・・・・ん?・・・・・・なんだこりゃ?」

垣根が発見したのは、ガラス張りの入口に張ってある、”本日の回診は終了しました”の、横に立ててある、漆塗りの木製の看板。

垣根「・・・・・・・”本日は、誠に申し訳ありませんが、お休みです”?・・・・・・」

なにやら、小学生でもかけそうな、カエルのキャラクターが、文末でお辞儀をしている。



・・・・・・・・いや、おかしいだろ?


あの医者が気を遣ったのか?


いや、遣ったにしても、一日休みはおかしいだろ・・・?


定休日・・・・・・な訳はねえよな?
253 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/19(木) 15:57:36.59 ID:OffLKbY0
「おや、見つかってしまったかね?」


声がした方に振りむくと、そこには、白衣でない、普段着のカエルがいた。


垣根「・・・・・・・・、なんだあ?・・・・・そのカッコは・・・・・?」


その、昭和を思わせる、スーツ・・・・または正装・・というファッションに、垣根が呆れたように、聞いた。


医者は、フフ、と鼻を鳴らすと


医者「どうかね?、久しぶりに、出してみたのだがね・・・・・?」


医者が、さも、褒めてほしそうな眼をしていたが、垣根は、諦めたようにため息をつき、


垣根「・・・・・・そうかい・・・・」


とだけ答えた。


垣根「つか、んなこたァどうでもいい、・・・・・・・で?、これはなんだ?」


一息つき、垣根が、医者に、看板を指さした。


医者「・・・・・・・君たちは、決戦をしに行くんだろう?」


医者が、思わせぶりな表情と言動で、垣根に問うた。


垣根「・・・・・・・・・まさかとは思うが・・・・・・・・・ついてくんの?」
254 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/19(木) 16:30:18.23 ID:OffLKbY0
医者「駄目?」キラリーン


垣根「やめろ。それをやっていいのは打ち止めとか、フレンダとか、そういう人種だけだ、・・・・野郎がやると、殺意がわくだけだぞ?」


医者「いやあ、そこまでひかれるとは思わなかったからね?」


垣根「・・・てか、ついてきて何するつもりなんだ?」


医者「そうだねぇ・・・・・主に応急処置・・・・なんかが妥当じゃないかね?」


垣根「そんなん、使い方さえ教えりゃだれだって・・・・」


医者「僕がやれば、3秒で痛みを感じなくなるよ?」


垣根「医者っつうのは魔法使いなのか?」


医者「イヤ、まあ、3秒はさすがに無理だけどね?、・・・・素人がやるよりかは、格段に違うと思うのだがね?」


垣根「・・・・・・・・・、まあ、そこまでついて行きてえってんなら、なんか、そう言った理由があんだろ?・・・・・」


医者「フフン、それはどうかね?」


垣根「そのスタンスだと、お前マジで行く理由なくなるけどいいのか?」


医者「なに、あまり人に話すようなものではないのでね?」


垣根「あっそう」
255 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/19(木) 16:53:25.20 ID:OffLKbY0
______________________
垣根部屋

フレ「Zzz・・・・・・・・・・・・・・っウワァ!!」


フレ「ゆ、夢か・・・・・・!」


フレ「・・・・・・刀で腕切られる夢とかどんだけ・・・・・てか、カキネンいねーし。」


フレ「どこ行ったのかな・・・・・?、まあその辺フラフラしてる訳なんだろうけど。」


フレ「・・・・探してくるかな・・・・暇だし」ふわ~あ


フレ「まあ、どうせ自販機辺りに・・・・・」


ガラ




神裂「おっと・・・・ちょうどいい所に居ましたね、ところで、上条当麻を見ませn・・・」


フレ「にぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」


神裂「は、はい?・・・・・どうかしたんですか?」


フレ「ごめんなさい!もうしません!、もうしませんから!!」


神裂「ちょ・・・・何言ってるんです?、大丈夫ですか!?」スッ(手差し出し)


フレ「むっきゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
256 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/19(木) 17:06:10.19 ID:OffLKbY0
_______________
_____
_

フレ「はあ、はあ、」


神裂「落ちつきましたか?」


フレ「うん・・・・・結構・・・」


神裂「で?」


フレ「・・・・・・・・・・・・・・はい?」


神裂「なぜ私の事を怖がってたんです?」


フレ「へ?・・・・・あ、いや・・・その・・・」


神裂「言ってくださいよ、怒ったりしないんで・・・・・」


フレ「・・・・・・・えっとー・・・・・じゃあ・・・・」


フレ「絶対怒んないでくださいね?」


神裂「はい。」

_____________
_______
257 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/19(木) 17:14:30.18 ID:OffLKbY0
ぅ安価、で・・・・

_____

_

フレ「ってことな訳なんです」


神裂「・・・・・・・・・・・・」プルプル


フレ「・・・・・(怒ったかなあ?)」


神裂「・・・・・・・・っプッ」


フレ「!?」


神裂「ステイル・・・・・っ・・・・この子の中でどんだけ過小評価なんですか・・・」プルプル


神裂「プ・・フフ、フ・・・・・フ・・・・・ック、クク・・・・」


神裂「チンピラ以下・・・・フフ、フ・・・・・」


フレ「・・・・・(これは・・・・・?)」


フレ「・・・・・・・(ややうけ?)」
258 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/19(木) 17:42:50.25 ID:OffLKbY0
_______________________
待合室

敵3「Zzz・・・・・・・・・・・」


敵3「・・・・・・・・・んん?」


敵3「あれ・・・・・・・・・ここどこだっけ・・・・・・・?」


敵3「んと・・・・・・・・・・」


一方「病院の待合室・・・・・・だ」


敵3「え?」


一方「・・・よォ」


敵3「・・・・・・・・・なんで・・・・ここに・・・?」


一方「・・・・・ったくよォ、さっきまでは、猫グラサンが見張ってたンだが、急に代われとか言いだしやがってよォ・・・・



   人が話してっとこに入ってくンじゃねェっつの・・・・・あのキンパ猫グラサン・・・!」


敵3「・・・・・・・・・・・」

261 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/21(土) 01:25:23.92 ID:8.1HWFg0
一方「・・・・・・・あァー、片腕ねェと缶開けづれェーなァー・・・・・・」


敵3「・・・・・・・・・・・・」


一方「あァー、・・・・・不眠だと、寝みィなァ・・・・・・・・・マジで・・・・」


敵3「・・・・・・・・・・・・」


一方「・・・・・・・・・なァ、コーヒー買ってくきてくンねェ?」


敵3「・・・・・・・・・・・・ヤです」


一方「腕ねェンだからしゃァねェだろ?・・・・・・・・」


敵3「・・・・・・勝手に連れていって、勝手にふっ飛んでったんじゃないですか・・・・?」


一方「・・・・・・・・・・・・・オマエ、急に態度デケェな・・・・・・・・反抗期か?」


敵3「・・・・・・・・・態度ぐらい・・・・・・・自由にさせてください。」


一方「でも、敬語は取ンねェのな?」


敵3「・・・・・・・一応、敵地ですから。」


一方「まァ、賢明な判断ではある・・・・・・なァ」
 
264 :ごめんwwww消し忘れてたwwwww [saga]:2010/08/23(月) 02:19:05.11 ID:2//hsgw0
一方「よっこいショォ」


一方「・・・・・・・・・じゃ、めンどくせェけど、コーヒー買ってくっかァ・・・・・・」


敵3「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ガシ


一方「・・・・・・・・・・・・・あンだよ?」


敵3「・・・・・・・やっぱ、私も行く」


一方「じゃ、お前イケよ」


敵3「それは嫌です」


一方「あァ?」
________
___
_
自販機


上条「おう!一方通行!、またか?」


一方「まァだ、いたのかよ・・・・・・お前もココ好きだなァ・・・」
265 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 17:35:14.60 ID:vonCsvw0
上条「コーヒーか?」


一方「ほっとけェ」


一方「・・・・・・・・・・・・・・・・」


上条「・・・・・・・・・?」


一方「・・・・・・・・・・・・・・・コーヒー、売り切れてる・・・・・・・・・」


上条「そりゃあオマエ、いっぺんに二個も三個も買ってけばなくなるだろ?」


一方「・・・・・・・・・・・、コンビニ、・・・・・・・・」


上条「遠い。それに、片手ないのに、そのまま行くのか?」


一方「・・・・・・・・・他の自販機・・・・・・・」


上条「ここにしかコーヒーはねえよ。この病院に通ってるランク第一位の俺が言うんだから間違いない。」


一方「マジ・・・・・・・・・かァ・・・・・・」


上条「諦めとけ。・・・・・義手ができるまで。」


一方「・・・・・・・・・チッ」
266 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/24(火) 17:42:50.57 ID:vonCsvw0
____________________
出入り口。


フレ「カキネンどこかな・・・・・・・・?」


神裂「いませんね・・・・・・」


フレ「・・・・・・・むう・・・・・・・あ!!」


神裂「・・・・・・あれは、・・・・・・・・・・・・・・垣根帝督ですね。・・・・・・って、行ってしまいましたか。」


フレ「カキネーン!」






医者「ナースは白衣に限るね?」


垣根「いや、俺的にはピンクもありなんだが・・・・・・」


医者「ふむ・・・・・・・なかなか鋭いところをつくね?」



フレ「!?」
267 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/24(火) 17:55:04.28 ID:vonCsvw0
垣根「・・・・・・まあ、でも、ナースはボディラインだよな?・・・・・・フレンダじゃ無理なんて、口が裂けても言えねえが・・」


医者「そうだね、少し強調された胸部、少し覗かせる、足・・・・・・もうたまらn・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


垣根「ほんと、たまらねえn・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






フレ「・・・・・・・・・カキネン?」ニコ



垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい」


フレ「何がたまんないって?・・・・・・・・・・・・・・なにが、私じゃ無理だって?」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


フレ「え?、なに?・・・・・・・・・・その口はお飾りなの?・・・・・・じゃ切っちゃおうか?」


垣根「え・・・・・・いや・・・・・・すいません、でした」


フレ「答えになってねえんだけど?」


垣根「・・・・・・・・・・・・・」
268 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/08/24(火) 18:02:03.94 ID:vonCsvw0
垣根「その・・・・・・・・フレンダ・・・・さんにはまた違った魅力が・・・・・・・・・」


フレ「だから答えになってねえって。」


垣根「その・・・・・・ナースは・・・・・・・・えっと・・・・・・」


フレ「私には無理なんだよねえ?・・・・・・それで?」


垣根「あ、いや、でも、フレンダなら足が・・・・・・・・」


フレ「ふうん、じゃあカキネンは私の足しか見てないのかな?」


垣根「いや、決してそういうわけじゃ・・・・・・・」


フレ「じゃ、どういう訳?」


垣根「いや・・・・・・フレンダさんは性格もよくて・・・・・」


フレ「ほうほう」


垣根「足もきれいで・・・・・・・」


フレ「うんうん」


垣根「かわいいなー・・・・・・と」


フレ「・・・・・・・フウ~ン?」


垣根「・・・・・・・・・・・」
269 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/25(水) 23:45:54.33 ID:aJxxWkI0
フレ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


フレ「ほんとは?」


垣根「・・・・・・・え?」


フレ「目線が左にずれた、嘘をついてる。」


垣根「そんな事・・・・・・」


フレ「またずれた。」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


フレ「じゃあ、ひとつ質問させて?、」


垣根「・・・・・・・・・ああ」


フレ「貴方が落としたのは、巨乳のフレンダですか?幼児体型のフレンダですか?・・・・・・・それともこの世界標準のフレンダですか?」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・」
270 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/25(水) 23:55:26.62 ID:aJxxWkI0
垣根「・・・・・・・・・・・・答える前に、その質問方法にツッコんでもいいか?」


フレ「拒否」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・」


フレ「さあ!、どれ?・・・・・・・どれな訳?」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


フレ「じゃあ、言ってくから、かきねんは自然体でいてね。(目を左にそらしたら、拒否っていう心理テストだけど)」


フレ「・・・・・・・巨乳。」


垣根「・・・・・・・・・・・・」


フレ「幼児体型。(・・・・・・左に逸らしやがら無い訳)」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・」


フレ「・・・・・・・・・(また逸らさない・・・・・・・てことは・・・・・?)」


フレ「・・・・・・・・・標準」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・」


フレ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
 
273 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/26(木) 12:59:32.60 ID:pEbVo060
フレ「・・・・・・・・・・・・・逸らさない・・・・?」


垣根「・・・・・・・・・・・・・?・・・・・・なにが?」


フレ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・神裂さんの幼児体型!!」


神裂「何故に私!?」


垣根「・・・・・・・・・・・・」フイ


フレ「・・・・・・・・・・・・逸らしやがった訳・・・・!」


フレ「・・・・・・・・・(てことは・・・・?・・・・神裂+幼児体型×・・・・・フレ+幼児体型○だから・・・・・)」


フレ「・・・・・・・!!(要は、わたしなら何でもいいって訳!?)」


フレ「それはそれで、なんかなー・・・・・・」


垣根「だから何が!?」


フレ「まあ、いいか・・・・・・・・・・・・・・いいよ、許す。」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・ああ、どうも。」


フレ「じゃあ、その代り、私に似合うコスプレあとで教えてね。」


垣根「・・・・・・・・・・・・・・・・・(なんか、聞いてきたけど黙ってたら、いきなり許された・・・・・)」
274 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/26(木) 18:08:07.21 ID:pEbVo060
________________

_______

_
自販機前


絹旗「一位さーん!!、義手できたそーですー!!」


一方「マジかァ!?」


上条「よかったな!」


医者「ああ、コレなんだがね?・・・・・・・・」


一方「おォ・・・・・・・・・・・ンで?・・・・・・頼ンどいた、アレは?」


医者「もちろんつけたさ・・・・・しかし・・・・・・」


上条「・・・・・・・・・・・?・・・・・何の話だ?」


医者「ふむ、実は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、君には関係ない話しだね?」


上条「なんだそりゃ?・・・・・・・まあいいけど」


一方「ま、こンで・・・・・・・」


上条「・・・・・・・・・・・ああ、攻めれる・・・・・!」


絹旗「皆に、超伝えてきますね!」
275 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/26(木) 18:16:50.25 ID:pEbVo060
たたた、

軽い歩調で、皆の方へ、絹旗の足が進む。



その時だった________


敵3「ちょっと、待って。」


・・・・・・・・静かながら、それでも通る声で、敵3が、引きとめた。


絹旗「・・・・・なんですか?」


絹旗が、少し不服そうに振り返る。

まだ、操られた時の事を、許してないのだろう。

敵3は、その表情を見て、尚も言った。


敵3「・・・・・・・・・・・・・・ほんとに、・・・・・アレイスター様に、挑むつもりなの・・・・・?」


それを聞き、上条は、呆けた。


上条「・・・・・・・・・・・なんでだ・・・?、今更?・・・・・それに、お前について来いって、言ってないぞ?」


敵3「そういう意味な事じゃ、ないよ。」


上条と、絹旗は、疑問符をそのまま顔に出したような表情をした。
276 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/26(木) 18:37:10.99 ID:pEbVo060
少しの沈黙の後、


敵3は、静かに、口を開いた。


敵3「あなた達は、アレイスター様の、恐ろしさを知らない。・・・・・、きっと、あなた達の前じゃ、一欠片も見せてない。」


すると、話を聞いていた一方通行が、不機嫌そうに、ゆっくり口を開く。


一方「じゃァ、テメエは知ってンのかよ?、知らねェで、ンな事言ってやがンなら、軽くぶち抜くぞォ?」


敵3は、小さくうなずいた。   そしてまた、口を開いた。


敵3「・・・・・・・・・・私たちが・・・・・まあ、”敵”だね、・・・・・なんでアレイスター様に逆らえないか知ってる?」


上条が首を傾げる。


上条「・・・・・・・・?・・・・・・弱み・・・とかか?」


敵3はその返答に一笑し、とんとん、と、自分のこめかみ部分を指でつついた。


敵3「まあ、そうっちゃ、そう・・・・ヒントはココ。」


絹旗「・・・・・・・・・・?」
277 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/26(木) 19:11:35.72 ID:pEbVo060
一方「・・・・・・・・、精神支配・・・とかか?」


敵3は、首を横に振る。


上条「・・・・・・養ってもらってるからとか?」


敵3「そんなの、私たちはレベル4が主体なんだから、学校行けばいいじゃん。」


上条は、むう、と唸る。


絹旗「・・・・・・・・・・・・・なんかこう・・・・超えっちな事されるとか?」


上条「こらこら」


敵3は、少し、溜め、そして言った。


敵3「・・・・・・・・・・、じゃあ、答え言うね?」

上条たちが、息を呑む。

敵3が、また、とんとん、とこめかみの部分をつついた。









敵3「頭ん中に、超小型爆薬が入ったカプセルが入ってるんだよ。」
278 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/26(木) 19:32:25.15 ID:pEbVo060
上条「・・・・・・・何・・・・・!?」


敵3「ああ・・・・君らが想像してんのより、遥かに地味だよ?」


一方「・・・・・・・・・」


敵3「爆発したとしても、脳を少し削るぐらいだけど・・・・・、まあ、それで致命傷なことぐらいは誰でも知ってるよね?」


絹旗「・・・・・・・ひっど・・・・・」


絹旗が低く呻く。


一方「・・・・・・爆破の発動条件は?」


敵3「・・・・・・・・・・・・・」


敵3「”アレイスターに触る。”」


一方「・・・・・ハ、なンとも、臆病なこったなァ。」


敵3は、一方通行に、こう続ける。


敵3「でも、そこじゃない、・・・・・・・ほんとに怖いのは、もっと違うとこにある。」
279 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/26(木) 19:55:13.63 ID:pEbVo060
敵3は、また少し溜め、こう言う。


敵3「私、コレがつけられたの、いつだかわかんないんだ・・・・」


一方「あァ?」


一方通行が、聞き返す。


敵3「ある日、”君の頭に爆弾ついてるから”・・・・・だよ?、・・・・逆らう気も、失せるって。」


上条「・・・・・・・・・・」



敵3は、今から戦うムードを、うまく壊した。

これで、アレイスターのもとへは、行かないだろう。






と、思っていた。


敵3は、上条当麻が、どういう人間かを、まだ、理解しきれてなかったのだ。



上条「許せねえ・・・・っ・・・・アレイスタァ!!!!」


敵3「え・・・・・?」

敵3が、驚いた表情をし、一方通行と絹旗は、やっぱりな、といった表情で、呆れ笑った。
280 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/26(木) 20:17:34.49 ID:pEbVo060
上条「行くぞ・・・・・・・・、アレイスター・・・・・どんな理由があろうが・・・・・・、


   俺がオマエのアイツへの恐怖(げんそう)をぶち殺す!!」


敵3「・・・・・・・・な・・・・・・・」


ぽん、と、絹旗が、敵3の肩をたたく。


絹旗「当麻に、痛み、恐怖、は通じませんよ。」


にい、と、絹旗が笑う。


絹旗「あなたもあなたですよ、アレイスターは、実はいい奴でしたー、みたいなことを言ってれば、当麻も行かなかったかもしれないのに。」


敵3「・・・・・・・え?」


敵3は、訳がわからない、といった、声を上げる。


絹旗「当麻はですね、他人の事になったら、自分、とか、身体の事、とかは、全く省みません。・・・・それどころか、死んでもいいぐらいな

   覚悟で挑みます。・・・・・・あなたのアレは、はっきり言って、逆効果です。」


敵3「・・・・・・・・・・・・おかしい・・・・・って・・」


絹旗「ええ、おかしいです。どうしようもない超バカです。、バカじゃ済まないくらいバカです。」


絹旗は、皆を呼びに行く上条の背中をを眺めながら言う。


絹旗「でも、そんなところに、超惹かれませんか?」
281 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/27(金) 21:52:59.68 ID:.bmoqTw0
絹旗「貴女がなぜ止めるかは知りませんが、当麻は・・・・・・いえ、私たちは止まりませんよ?」


そう言って、立ち上がり、


2,3歩、歩いたところで


くるり、と振り向いた。


絹旗「私達は、当麻の生きざまに憧れて集まってるんです!・・・・・・ですから止まる気はありませんよ。」


そして、また前を向き、歩いて行ってしまった。


敵3「・・・・・・・・・・」


敵3は、呆けた。・・・・・そして、


一方「まァ、そォいゥこった。」


一方通行が、左手で、敵3の頭をぐしぐし、とかき回す。


一方「・・・・・アイツに言ったら、”お前にはお前のいいところがあるだろうが!”なんて、ほざくだろうがァ・・・・・・・・・」


言いながら、右手型の義手のストッパーを、ガチリ、とはめる。


一方「・・・・・生きざまを真似る、・・・・・っつゥのも、生きるためにゃァ、必要な事もあるってこった。」
282 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/27(金) 22:34:11.51 ID:.bmoqTw0
そう言い、チョーカーのスイッチをつけ、義手を、握って、開いた、・・・・・

試運転といった所だろうか。

そして、すぐ、チョーカーのスイッチを切った。

一方「まァ、テメエがどォするかは、テメエが今から決める事だが・・・・」


そう言いながら、そっと、敵3から離れる。


一方「あンまり、人の事ばっか、考えンのもどォかと思うぞォ?」


ニヤリ、と、何かを匂わせる笑いをしながら、手をひらひらと振って、


行ってしまった。



敵3「・・・・・・・・・・・・」

_________________
病院前。


上条「・・・・・・・・・皆、」


上条が、集結した、一同に語りかける。


上条「・・・・・・・皆それぞれ、色々思う事はあると思う。」


上条「それも込みで聞いてくれ。」
283 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/27(金) 23:00:48.68 ID:.bmoqTw0

上条が、虚空に、人差し指を掲げる。


上条「一つだけ、一つだけ聞かせてくれ。」


垣根「なんだ?」


上条が、頷き、言う。


上条「・・・・・・・・・、もしも、お前の目の前で、仲間が死んだらどうする?」


垣根が、少し、眉をひそめた。


一方「・・・・・・・・・・・」


打ち「・・・・・・・・・・・、」



上条「ここからは、何があっても、なんにもおかしくはない、そういう所に行くんだ。」



上条「・・・・・・・・・・・・・・・意見を、聞かせてほしい。」
 
287 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/08/28(土) 22:23:46.82 ID:K2x9tu.0
浜面「・・・・・・・・・・・・」


ステ「・・・・・・・・・・・・」


土御「・・・・・・・・・・・・」


滝壺「・・・・・・なかなか、むずかしい・・・・」


フレ「そーだね・・・・・」


神裂「・・・・・・・・・・・・・、まあ、きれいごとばかりも言ってられませんが、確かに、考えねばなりませんね・・・・」


一方「・・・・・・そォ・・・・・・・・・・・・だなァ・・・・・・。」


打ち「・・・・・・・・確かに、今考えなきゃいけないし、すぐには答えが出ない・・・・ナンギな質問だね、ってミサカはミサカは首を傾げ


   てみる・・・・・・」



皆、それぞれ一様に、頭を悩ませる表情をする。


聞かれてすぐ、即答!・・・・・とはいかない質問だろう。


が、すると__________





垣根「・・・・・・・・・・・・ククッ・・・・・・・」


皆が一様に考える仕草をする中、突然垣根が吹きだした。
288 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/28(土) 22:43:39.34 ID:K2x9tu.0
一方通行が、怪訝な表情で、口を開く。


一方「・・・・・・・・あンだァ?、クソメルヘンさんよォ、考えすぎで頭イっちまったかァ・・・?」


他の皆も何を考えてるんだ?、といった表情で、垣根を、睨みつける。


今の今まで、真剣に考えていた問題を、鼻で一笑に伏されたのだ、当たり前の前の反応だろう。


だが、垣根は、表情を変えずに、こう続けた。


垣根「イヤ、・・・・・・お前らの、”想い”なんてえのは、こんなもんだったのか・・・・と、思ってよ。」


皆は、呆気にとられた、なんだと・・・!、といった表情をする。


上条は、表情を先ほどから全く変えず、それどころか、笑みまで浮かべ、


垣根に問う。


上条「・・・・・・じゃあ、お前の、”考え”を聞かせてくれ。」



垣根は、ああ、と、低く唸り、


答えた。


垣根「なんで、今更、そんな事で考えんだ?・・・・・・簡単じゃねえか、因果応報、こんだけだ。



   それ以外に理由はいらねぇよ。」
289 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/28(土) 23:01:54.53 ID:K2x9tu.0
垣根「・・・・・・・・・俺らは、そういう世界で生きてんだろ?」


すると、浜面が激昂し、垣根に怒鳴りつけた。


浜面「・・・・・・テメエは、なんにも変わっちゃいねえなァ!!、もうそんな世界から、おサラバすっために今からアレイスターんとこ行く   

   ンだろが!!、今更そんな世界観を押しつけてくんじゃねえよ!!、大体よォ!!」


すると、垣根が、さえぎるように、静かに言い放った。・・・・



垣根「そんなら・・・・・・・・・死なすんじゃねえよ、そんで、全部済むだろうが、俺だって、死なすつもりで言ってねえっつの。


   どうせ死なせねえしな。」


浜面の一言は、この言葉のための前座だったとでも言うように、浜面に、フフン、と鼻で笑いかける。


浜面は、何やら唸っている。


そう言って、くるりと反転し、上条の方を見た。



それを見て、上条は、何も言わず、静かに頷いた。



垣根は、さあ、うまくまとめてくれ、・・・・そんな意味で見たんだろう。


上条「どうだ、ほかはあるか?」
290 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/28(土) 23:31:13.04 ID:K2x9tu.0
垣根の、一言で、皆が、少し疑問を持ちながらも、それで落ちついた。


だが、一方通行は違ったようだ。


上条の問いに、一方通行が、何かを思い立ったように、言った。



一方「・・・・・・・・・・・・・・・・・まァ、どうすればいい、ッつゥ、案はねェよ、・・・・・・・・ねェけどよ。」


一方通行は、続けて言う。


一方「、仲間が、ッつゥか・・・・・、目の前で、”大切な奴”ってのが死ンだら、・・・・・・・・・・・きっと、・・・・・・正気じゃい


   られねェよ、ソイツは・・・・・、それだけは、俺が身をもって知った・・・・・」


麦野の最期が、フラッシュバックする、・・・・・・・・・・・・必然的に、下に顔が沈む。


それを皆が、悲痛な面持ちで見る。


一方通行は、踏み切ったように、顔を上げ、こう続けた。


一方「・・・・・・・でも、それでいいンじゃねェかな?・・・・・・・・・・・、人が死んで、正気でいられたら、ソイツは人間じゃねェ気


   がすンのは、俺だけなのか?」
291 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/28(土) 23:48:08.58 ID:K2x9tu.0
一方「人が死ンで、目の前で死ンで・・・・・・・、そンで、なンにも気にしねェで前に進ンじまうよりもよォ・・・・・・・・・」



一方通行の言葉に、皆が聞き入る。



一方「一回一回、死んだら泣いてやった方のが・・・・・素晴らしく人間的だとは思わねェか?」



一方通行は、少し間をあけ、こう続けた。



一方「何人も殺して、虐殺して、こンな事、言えた義理じゃねェのは自分が一番わかってンだよ、・・・・・・・でも、・・・・・・・・、」




一方「救いようがねェ願いでも、叶うはずのねェ願望だってもよォ、・・・・・・・、それでも、それだってよォ・・・・!」




一方通行は、その紅い眼に涙を溜めて、言い放った。



麦野の死、それによって得た、彼なりの答え_______________



一方「俺はまだ、人間で居てェンだよ・・・・・。」
292 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 00:04:43.48 ID:zBG9qso0
浜面「・・・・・・・・・・一方、通行・・・・」



皆が、一方通行の突然の涙に驚きや、悲痛の表情をする。



一方通行の言っている事は、真っ当で、誰よりも人間らしくて、綺麗事ではあるが、これ以上の考えは、ないと思った。


皆が、自分がそうだったら、どうだっただろう、と、考察をした。


・・・・・・場は、静まり返った。


すると、静まり返った雰囲気に、


垣根が、頭を掻きながら、甲高い声を上げる。



垣根「あーーーーあ、・・・・・・・・・・・・・、さすが、一位の考える事は違うな。」



そこへ、絹旗が続く。


絹旗「そうですね、・・・・・・確かに、人間としての生活をとりもどすための戦いに行く前に、私たちが人間じゃなかったら、

   

   超全く完全完璧に、意味がないですもんね。」

293 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 00:53:30.89 ID:zBG9qso0
上条は、フフ、と笑う。


上条も、垣根の案より、一方通行案の頬うがいいと思っていたのであろう。


上条「皆が考えてる事はよくわかったし、意見もサンキュー。じゃあ、そろそろ・・・・・・・・・」


絹旗「行きますか!!」


いざ、決戦の場へ。



_______________________________________




Now to the place of the decisive battle


Light of judgment that corrects everything

Right hand that destroys all fantasies

Black wing that destroys, and defends


Let's start now and end it.




294 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 01:01:50.43 ID:zBG9qso0
第2部





終わり。





始まり。





その後。







そして、_______________________物語は終結へ。
 
 
296 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 01:14:03.94 ID:zBG9qso0
_________________________________________________
窓ないビル前






絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・・来ましたね、ついに。」

地面をしっかり踏みしめ、絹旗が、緊張した声を上げる。

それは、確認のようであって、意気込みのようであって、それでいて、自分や、皆に、言い聞かせているようでもあった。

そして上条達は、その言葉に、頷く。

ある者は、日常のため、ある者は復讐のため。

それぞれの思惑とともに、

決戦の幕は上がる。

そして、上条が

上条「・・・・・・・・・・・・、行くか・・・・・・一方通行。」

一方通行は、カチリ、と小気味のいい音を、響かせる。

直後_____


ドゴオオォン!!!!


工事用鉄骨が、窓のないビルに風穴を開ける。

さあ_________________






ゴングは鳴った。
297 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/08/29(日) 01:26:33.96 ID:zBG9qso0
結標「・・・・・・これじゃ、私いる意味なくない?」

結標は、ビルに突き刺さる鉄骨を見ながら、呆れたように呟いた。

一方「ハ、どっちにしろ、ヒーローが、いるから、いる意味なんざねェよ。」

一方通行は皆に、掌でストップをかけ、先陣を切った。

一方通行は、鉄骨の刺さった場所から、鉄骨を引き抜き、侵入する。

そして、中を眺めて、

ニヤァ、と、歪な笑いを浮かべた。

一方「・・・・・・・・準備は、万端・・・・ってかァ?・・・・いいねいいねェ!!、こうでなくっちゃァ!!」

ドダダダダダダダダダ!!!!

中で突如銃声が響いた。

きっと、正面から来る事見こして、待ち構えていたのだろう。

だが、

「ぐああ!!」「うぐああ!!」

同時に、悲鳴も、中で響いた。


相手が悪すぎたのだ。


一方「チ、」


勝手に積みあがっていく死体の中で、一方通行は、ある物を見つけた。
 
303 :一日、最低一レス。でも、前みたいにどんどんやると、gdgdになるから、ちょっとずつ。 [sage]:2010/08/30(月) 05:32:53.29 ID:BaCLAFA0
武装兵で見えなかったが、今ならよく見える。





眼前に広がる、きざい、キザイ、機材。

その直後、視覚情報からこの結論に至る

一方「AIM・・・・ジャマーかァ・・・・・」


そう呟いた刹那、にい、と、歪な笑いを浮かべる。

一方「まァ、起動させる人間がいねェンじゃ、唯のデッケェ鉄の塊だがなァ。」

ダンダンダン!!!!

大がかりな精密機器達に、無機質な工事用の鉄骨が突き刺さる。

突如、けたたましくピー、ピーと、エラー音が鳴り始めた。

もう、起動する事はなさそうだ。

そう確信した一方通行は、

外の上条たちへ、無言で手招きした。


一方「ま、当然の滑り出しだなァ。」
304 :よおし!!宿題終わったァ!!、書くぜ!! [sage]:2010/08/31(火) 01:15:21.60 ID:Pc/rOXc0
_______________
_____
__
カツン、カツン。

暗く、冷たいコンクリートに囲まれた、ビルの通路に、乾いた歩音が響く。

結標「・・・・・・・へえ、この中こんなんなってたのね。」

結標が、突拍子もない疑問符をぶつける。

一方「あァ?、お前。案内人とか言われてンのに、入った事ねェのかァ?」

結標「だって、私が入ったのは違う入り口だったし、そこからは、ずっと座標移動だし?」

一方「ハ、そォかいそォかい、ずいぶンと横着なこって。」

結標の話からすると、窓のないビルには、様々な場所に入口があるらしい。

通常、様々な入口があれば、何名かには特定されそうなものだが、

そこがアレイスター、もとい学園都市の畏怖すべきところなのであろう。

____________________

どれくらい歩いただろうか、暗く、冷たいコンクリートは、温和な、照明の付いたコンクリートに変わっている。

だが、少し行った所では、また暗いコンクリートになっている。

上条「・・・・・・・ここか。」

暗いコンクリートを超え、

上条の眼前に現れたのは、扉、


それも、えらく現代的な、何重にも、扉が折り重なったような扉。
305 :よおし!!宿題終わったァ!!、書くぜ!! [sage saga]:2010/08/31(火) 14:54:08.29 ID:Pc/rOXc0
結標「そーね、位置的に、ここで間違いなさそうね。」

結標が、上条の憶測を、確実なものに変える。

色々な感情が、交差する中、決戦の産声が、黙々と迫っている事を、皆が肌で感じ取っていた。

絹旗「、・・・・・・いよいよ、ですね。」

絹旗が、緊迫させる声を上げる。

その声は、聞いた者全てを、自然と臨戦態勢へと、

心と身体を形作らせた。


そしてついに、一方通行が、扉に、ヒタリと、静かに掌を触れる。

一方「・・・・・・・・・・、準備は、いいかァ?」

聞かれた者達は、順に頷き合い、それぞれの、心構えを、雰囲気と、気迫で明確に表していった。

垣根「ハ、何を今更・・・ココに来ちまった時からヤツをぶち殺す準備は、とっくの昔にできちまってんだよ。てか、早くあけろっつの。」

垣根の、久方ぶりの冷たく、フザケのない声に、

一方通行が、くっ、と小さく笑う。

一方「ンじゃ、・・・・・」








一方「始めっぞォ?」


306 :よおし!!宿題終わったァ!!、書くぜ!! [sage saga]:2010/08/31(火) 15:15:01.12 ID:Pc/rOXc0


べゴベキべギン!!、鈍き轟音を立て、

扉は、入口から遥か遠くに吹き飛んだ。









だが









上条「・・・・・・・・・・は?・・・・」





唐突に、上条が呆けた声を上げた。

皆も、同じ気持ちであろう。




それもそうであろう。


なぜなら、部屋の中には、




上条「なんにも・・・・・・・ない?・・・・・・」

310 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/01(水) 16:10:14.18 ID:6b6J7L20
そう、


扉の中は、まるで、廃墟の一室。



あれほど在った、配線コードは一本も見当たらず、



冷たく、暗く、人気のない、コンクリートの部屋の中央には、



黒いビーカーの跡が、こびりついている。




一方「・・・・・・・あンにゃろォ・・・・・・・まさか、逃げやがったのかァ?」


一方通行が、吐き捨てるように唸る。


垣根「・・・・・それにしては、準備よすぎやしねえか?、逃げるんだったら、施設なんぞ、丸ごとほっぽちまえばいい話だろうに。」


垣根が、若干の違和感を指摘する。


絹旗「・・・・・・・・・でも、ビーカーごと無いってことは、超大きめの移動手段で、逃げたって事なんじゃ・・・・・」


絹旗がそう言いかけた、その時だった__________



カツン、コツ、コツ


浜面「・・・・・・・!!」


乾いた靴音が、コンクリートに反響した。
311 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/01(水) 16:19:18.14 ID:6b6J7L20
コツ・・・・・コツ・・・・・


靴音は、背後から、どんどん近づいてくるのがわかる。

一方「・・・・・アレイスター・・・・?」


コツ・・コツ・・・コツ・・・・・・コツ


垣根「・・・・・・だとしたら、逃げ道は塞がれたってな訳か?」

垣根が、冷静に状況を確認し、皆に説明でもするかのように、呟いた。


コツ・・コツ・・コツ・・コツ


絹旗「来て・・・ますね」


コツ・コツ・コツ


浜面「もう・・・・・来るぞ・・!!」


コツコツ・・・・カタン。


浜面の一言と共に、靴音の主は、姿を現す。

と、同時に、一方通行、上条、絹旗は、またしても、呆気にとられた表情をした。






敵3「・・・・・・・・・・・・・」

一方「お前・・・・・・・かよ。」

一方通行は、安心したような、がっかりしたようなため息をついた。
312 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/01(水) 16:38:21.75 ID:6b6J7L20
敵3「・・・・・・・・・・・・・・・、」

そこには、病院で、待っていたはずの敵3が、無言で、どこか控え目に立っていた。

無言の、その表情は、なにか意味深な表情・・・・・とも捉えられるが。


一方「・・ったく・・・・・・・・・なンで、来たンだァ?・・・・・・、まさかとは思うが、お手軽、お鞍替えでもしようって魂胆かァ?」

一方通行が、若干不機嫌交じりの表情と、声で問う。

敵3「・・・・・・・・・・・・・・・」

一方通行の、わかりにくい冗談に、敵3は、惑ったような、・・・・困ったような表情をしている。

何かを、成しに来た・・・・・・・・、というのは、雰囲気と、表情から、なんとなしにわかる。

一方「・・・・・・・、どォ、したンだ?、・・・・・・・”一緒に倒そう!”、っつう、雰囲気でもねェ・・・・よなァ?」

敵3は、一方通行の問いに、しばらく戸惑ったような表情をしていたが、

意を決したように、小さく呟いた。




















敵3「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・”殴れ”」


313 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/01(水) 16:52:01.56 ID:6b6J7L20
キィィイン!!


ゴグシャァ!!、


上条「・・・・・・・が・・・っ・・あ?」


鈍い音が、コンクリートで反響し、上条が、床に無様に転がる。


一方「あァ・・・・・・・?」


一方通行が、自分の能力が何かを反射した音に、疑問符が浮かび上がる。


絹旗「・・・・・・へ?」


相反し、絹旗は、上条を殴った、自分の右手を、茫然自失したような表情で凝視した。










敵3「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、そりゃ反射、するよね、・・・・常識的に考えて。」


少し前で、敵3が、ぼそりと独り言のよう呟いた。
 
319 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/07(火) 19:44:11.12 ID:voK7CxM0

一方「チ・・・大丈夫かァ!?ヒーロー?」


地面に転がる上条に、静かに安堵の声をかける。

たいして上条は、無言で、親指を、上へ突き立てた。

一方「ヒーロー、・・・・大丈夫そォなら絹旗の頭触っとけェ、そンで解けンだろ。」


一方通行は、いやに冷静に、現状の対処案を上条たちへ施行する。


そしてそれを静観していた敵3が、静かに問う。

敵3「・・・・・・・ヤケに冷静だね?・・・・・、第一位。」

一方通行は、上条たちを横目に、小さくフン、と唸ると、


一方「逆によォ、どこに焦る理由があンだ?・・・・・・・それによォ、そンなンで俺の眼がごまかせると思ったンなら、一旦眼科行けよ、

   ”どこかの誰かさン?”」

絹旗が、疑問符をそのまま表情にした顔をすると同時に、敵3は、なでまわすように、周りをぐるりと、見まわした。


敵3「・・・・・・・ま、そうか・・・・ここまでは、ね。」


さも確認するような、言い聞かすような口ぶりで、

一人呟いた。

そして、








敵3「ま、_______だイじょウぶダろウ____________ねエ?・・・・・一jvg方yg通行khl君lj
321 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/10(金) 19:11:33.03 ID:KijcaBw0

彼女が、いつもとは違う口調に変わった瞬間、その場の空気が歪んでいくのが、誰の肌にも感じ取れた。




敵3「まkサbbjかねエ・・・・・・、こんナに早jhクbv気付かれhvてしまウとは・・・・・、やはリさvjvすがだなア、一方通gvbh行君?」




ゴキゴキゴキゴキ、関節の外れるような、鉄が折れ曲がるような音が、冷たく、暗いコンクリートに響くと同時に、




敵3、いや、”敵3だったモノ”が、形を、体格を、姿を変えていく。




敵3「ヤああ嗚v、皆ァ、wedfghnm,久しぶり・・・・・かなfkjl;:?」




ゴキンゴキベキィ!!、形作られた身体が、見覚えのある・・・・・・、いや・・・・




異形な姿に変わる。




アレ「・・・・・やアv、久しぶりかなア?・・僕、アl;kjhgレイスター・ク;kjvロウリ―ghknjだよォ?」
322 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/10(金) 22:48:07.57 ID:KijcaBw0



異形、滑稽、化物、・・・・・・・・その姿を見た者は、色々の言葉が浮かんできたが、








とりあえずは、・・・・・・”常軌を逸している”、これだけはわかった。







らんらんと光る目玉からは、邪気のない眼光が、見据え、




霊体のようにふわふわとした体が、どこからか吹いた風にくゆる。




足からは、手とも足とも指ともわからない、そんな物体が生えている。




アレイスターと名乗る物体は、こちらを見て、らんらんと光る眼光打ちつける。




歪んだ口から、長い舌を突き出しながら
324 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/09/14(火) 06:04:55.09 ID:idWtM1U0

絹旗「・・・・・・・・・っ」



皆、一様の感想を抱きながら、

沈黙が続く、


それはそうであるが、あんなモノがいきなり姿を現わせば、誰でも、何人でもこの状況に陥るだろう。

だがここで、




一方「カッ、ソイツがテメエの”計画”のナレの果てかよ?」




一方通行が、沈黙に終止符を打つ。


アレ「・・・・マア、そgj;ういkjえばそhjうかなあ・・・・能kjh力:g使よウ時は、幼児退h:行してしマigfgうからねエェ」


ニヤニヤァ、と、アレイスターの歪んだ口が、裂けるように更に歪む

一方垣根は、その言葉の中に、一つ、気にかかるワードがまじっている事に気づく。


垣根「・・・・・・・能力・・・・?」


裂けるように笑った口が、更に裂ける。


アレ「ぁはfあ、気k付いちllbkvゃったかぁb・・・!!」
328 :一方、垣根は、ね :2010/09/24(金) 19:26:17.99 ID:H5.Fiy60
そしてその刹那、ぐりん!と、音を立てそうな勢いで、アレイスターの目玉が神裂に向いた。

それとに気づいたと同時に、神裂きが唯ならない雰囲気に身体を身構え、

魔法名を今にも叫ぼうとした・・・・・


その時だった。


ガシィ!!

アレ「ァハア!!」

神裂「っ・・・・・・っな・・・・・?」

何が起きたのだろうか、・・・・・・そう思わずにはいられなかった。

先ほどまで、20mは離れていたであろうアレイスターが、

音もたてず神裂きの首筋を掴み、持ち上げている。

その細身の体からは、信じられない力が神裂を持ち上げている。

上条「神裂ィ!!」

皆の混乱と沈黙を破り、上条が、神裂に向かい走る。

それを見て、絹旗らも、正気も取り戻し、

各々の役割の能力を発動しようと、演算を開始した、


が、


アレ「”飛んでけ”ぇ!!」


この一言の後神裂は、信じられない光景を目にした。


壁が崩れ、皆、一人残らず街の方へ飛んでいくという光景を
329 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2010/10/01(金) 04:37:18.58 ID:xpn9qjg0
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第8学区付近


上条「のああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」


現状は、もはや、説明するまでもないだろう。


空から落ちている、それだけだ。



一方「落ちつけェ、落ちてるだけだろォが。」


上条「オマエは平気かも知れねえけど!、俺は平気じゃねえんだよおおおお!!!!!・・・・・ヤベエ!、地面が近」


一方「チ、ホラよ」ガシ


上条「ぅお!?」


スタッ
 

ベシッ


上条「てて・・・・・」


一方「痛ェ訳ゃねェだろォが?、しっかりオマエの分も演算しましたよォ?」


上条「わぁってるって、癖だよ、癖・・・・・・・・ってか、一体どこまで飛ばされたんだ?」


上条はそう言って、周りを見渡した。


一方「・・・・・・・・・あの職員寮・・・・・、見覚えがあンな、・・・・第8学区っつったトコか?」


一方通行も、辺りを見渡した。


上条「・・・・・・皆ともはぐれちまったし・・・・・、どうすっかなぁ・・・」
330 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/10/01(金) 04:58:29.95 ID:xpn9qjg0
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第8学区付近


絹旗「ちょ、超落ちてますって!!!!、超ヤバイですって!!!!」


土御「ちょ、落下は無理だって、こんなところで死ぬのかにゃァ!?」



垣根「落ちつけよ、てか、お前に関しては、”窒素装甲”あるから心配ねえだろ?」



絹旗「超違いますよ!!、許容量を超えたダメージは無理なんですって!!」



土御「それより俺を助けてほしいにゃー!!!!!」



垣根「あーもう、めんどくせえなー・・・・・」



フワッ


絹旗「ほ?」


土御「ふう・・・」


垣根「ホレ、助けてやったぞ。」


垣根が、二人を抱える状態で着地する。


因みに、同じ第8学区でも、上条たちとは違う方に落っこちたらしい。


絹旗「・・・・・・、めっちゃ離れちゃいましたね、ビル。」


垣根「まあ、な」
 
332 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/10/01(金) 05:21:10.03 ID:xpn9qjg0
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第8学区付近


イン「きゃあああああああああああ!!!!」


浜面「ほわあああああああああああああああああああ!!!!!!」


滝壺「・・・・・・・・・・・・・・・・きゃー」


フレ「ひいいやああああああああああああああああ!!!!!」


打ち「きゃああああああああああ、ってミサカはミサカはああああああああああああああああ!!!!!!!」


ステ「落ちつきたまえよ、うるさくてたまったもんじゃない。」


浜面「どこに落ち着く要素があんだよ!?」


ステ「まあ、君にはないかもしれないが、僕には助かる方法の一つや二つ、もってないわけはないからね。」


浜面「ほんとか!?」


ステ「でも残念、定員は5名までなんだ。」にやあ


浜面「な・・・・・・・・・?」


ステ「ま、頑張って」キュウン


浜面「不幸だあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

スタ、スタ、スタ、スタ、スタ


ガコ、ベキ、ドスゥン

5人が、余裕で着地する中、

浜面は、某中国スターのようなアクロバティックさで着地した。・・・・いや、落下した。
 
338 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage saga]:2010/10/09(土) 06:04:32.95 ID:OvZNg.k0
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第8学区、一上


ギュウン!

風を切る音が、学園都市のビル群に響き渡る。


上条「待てって!!、ちょ、速・・・」


一方「あァ、止せ!!右手でつかまろうとすンじゃねェ!!」


二人は、当初の位置から約3kmの所に進んでいた。

初めは、仲間と合流してから向かうと考えていたが、

神裂の事を考えれば、一刻も早く窓のないビルに向かわねばならないと思い、

第7学区を目指し、歩を進めたのである。


上条「空はヤバイ!!、空は危険だろ!!」


一方「急ぎてェンなら、うじうじ言ゥンじゃねェよ!!」


上条「俺の手が滑って二人ともおっこちたら、一大事だぞ!?」


一方「テメエが滑らせなけりゃいい話だろォがァ!!」

第8学区と第7学区の間、上空で、能力を行使した一方通行と上条が

二人で、言い合っていた_______________

その刹那だった。

ズダダダダダダダダダダダダ!!!!!


一方上条「「!!!!!」」


真下、ビルの間から、おびただしい量の鉄の塊が飛んできたのは。

341 :というわけで今日分をドン! [sage]:2010/10/13(水) 05:24:36.65 ID:mh3BkYs0
!?


上条の脳内に大きな疑問符が浮かび上がる・・・・・


そして、一方通行の脳は壮絶な速さで、演算を始める。


初発の鉛玉が、一方通行に触れる。


キィィン!と、甲高い音を立て、一発目が跳ね還る。


そして、それが跳ね返るのと同時に一方通行は、上条に前から覆いかぶさる形になり、


鉛玉は、自分らの役目を、全く果たせずに、次々と還っていく。


キンキンキンキンキンキンキンキンキンキン!!


上条「ぅわあ!!、何だぁ!!??」


ここで上条の脳がやっと、一方通行に追いつく。


一方「銃撃だァ!、一旦降りンぞ!!」


そう言いながら、二人に身体は地面に向け、急降下していく。













上条「あ、やべ・・・・・・触っちった・・・・・・・」


一方「はァ!?」
342 :というわけで今日分をドン! [sage]:2010/10/13(水) 05:46:08.91 ID:mh3BkYs0
ギュウウゥゥゥゥゥウゥゥゥゥゥウウン

上条「うおおおおおおおおおおおおおお!?」


ちらり、一方通行が目をやると、右肩にがっしり捕まった上条の右手が・・・・


一方「テメエ!!早く離せェ!!、そうすらァ、演算でどうにかならァ!!」


上条「密着してっから無理だって!!」


一方「右手離しゃあいいンだよ!!右手ェ!」


上条「あ、そうか」


ひょい


一方「クッソ・・・・・やべ、まにあわ」











ドスウゥウウン!!









343 :というわけで今日分をドン! [sage]:2010/10/13(水) 06:55:43.93 ID:mh3BkYs0
パラパラ



ムクリ。


轟音の中、起き上がる影が、二つ。


一つ目の影はゆっくりと、


口を開く。



一方「・・・・・・・・、大丈夫かァ?・・・・・・・ヒーロー・・・・・?」



もう片方も答える。



上条「なんとか・・・・・・な。」



きっと、一方通行が咄嗟に演算したのであろう。


二人とも無傷に近かった。


一方「チ、・・・・・・・、あの銃撃・・・・・どっから来やがったンだァ?」


一方通行が、答え手のいない質問を虚空に投げかける。


だが、


必要ないはずの、質問の答えは、還ってきた





「ココからだよ、一方通行、いつの間にか偽善まで身につけたのか?」
344 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/31(日) 10:31:49.03 ID:xp5Bdmw0
一方「アン?」

一方通行はその声の方向に目を向ける。

すると、ビルの窓に人が立っているのが見えた。

一方通行は目を凝らす。

ビルの逆光で、常人にはみえるはずもなく、この状況下で見えるのは、

サングラスをかけた土御門か、神裂くらいなものだろう。

だが、一方通行はその人物が、にやりと口を歪めたのが、はっきり見えた。

・・・・・・・・・・・何故?

一方「ケッ・・・・・・・!」

疑問符が出る前に一方通行の体は動いていた。

ギュン!

超高速で、一方通行は、窓の人物へ向かった。

敵の攻撃は、見た所銃火器での銃撃が主。

一方通行の能力、”一方通行”さえ張っておけば、敵は唯の赤子同然。

誰が見ても、そう考えただろう。

いや、考えざるを得なかっただろう。


グァ!!

一方通行の腕が、窓の人物へ伸びる。

あと・・・2、3センチ

ここでどんな攻撃が来ても、一方通行は、コイツを確実に肉塊に変えるだろう。

移動速度の速さに、焦点が合わず、敵の姿は見えなかったが、

一方通行は勝利を確信した。

・・・・・・・・・・・・

キイン!!


だが、次の瞬間、一方通行の体は、空へと投げ出された。
345 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/10/31(日) 10:43:03.23 ID:xp5Bdmw0

”?”







当然の疑問符抱いた時には、一方通行は空を舞っていた。


演算より、慌てるより、怒るより疾く、


吹き飛ばされる寸前のイメージを思い出していた。



・・・・・・今、アイツは何をした・・・・?


拳を俺に向け、・・・・・・殴った?・・・・・


そして・・・・引いた?・・・・・・・・!?



バッ!!、一方通行は、窓の人物を睨むように見据えた。


そして、先ほど、何故逆光の中、ヤツが笑ったのが見えたかわかった。


その、見慣れすぎて反吐が出るツラに、身の保身も忘れて歪な笑顔でこう叫んだ。


一方「相変わらずな、ヒデェツラだなァ!!!!!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・木原クンよォ!!!!!!!!!!!!!!!」
347 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/14(火) 13:52:11.77 ID:rOJMBZA0
影は答える。

木原「ハ、テメエがそれを言うかよ一方ちゃん。」

ドダダダダダダダダダダダダダダダ!!!!!!!

その返答が合図だったかのように、小さな金属の応酬が始まる。

上条「どわあああああ!!」

一方「はっはァ!!!」

同時に一方通行の周りの空気が震えた。

空気塊を作っているのだ。

そして、金属たちも同時に振動を始め、

一方通行の作った空気塊に押し戻される。

猟犬部隊達は、驚愕の声を上げた。

木原はこちらを見て、ニイ、と笑った。

木原「相も変わらず反則的な能力だな、ええ?一方ちゃん、ああそうか、俺が開発したんだっけか。」

ふざけた口調で余裕の表情を浮かべている。

一方「だからって、テメエが強ェ訳じゃァねェだろ?・・・・・・木原クンよォ?」

木原「君付けとかよせよ、照れるだろうが。」

一方「ハ、何を今更。クソ気持ちワリィ」

上條「知り合い、なのか?」

上条がやっと持ち直し、一方通行に問いかける。

一方「・・・・・・・・唯のクソだよ」

一方通行は適当に答える。

348 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/14(火) 22:30:25.21 ID:crfptgA0
見てるぞぞぞぞぞぞぞぞおおおおおおおおおおおおおおおRrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

続きもヨロおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
349 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2011/01/11(火) 04:17:10.74 ID:L6YhZkrj0
いきてまあす!!

ちょっと、頼むちょっとまって!!
 

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