2013年2月8日金曜日

あまくさっ!? ~ただいま。~ 7

878第⑦話(18話)―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 20:05:47.77 ID:sYR9j9tK0
 ―――とある日、AM10:00、学園都市第7学区、とある病院・・・・・





先日のサーシャ来訪ドタバタ(前話)から数日後のとある日……自分はまだ入院していた。
どうも病院のベットの上ってのは好きになれないが、土御門御手製の『呪いたっぷり弾』を三カ所にブチ込まれ、死んでないだけマシとの事。

文句は言えないのだが……暇だ。


御坂青子「やれやれ。御若いのにワーカーホリックなのですね、とミサカ16582号は呆れてみます」

香焼「あはは……何とも」ポリポリ・・・


ミサカ妹(10032号)さんが確か『青子(ブルー)』と呼んでいる妹達(シスターズ)。僕の担当看護師っぽい。
※気になる方は<MNW ミサカ16582号>でググってみよう!


御坂青子「そういえば今日は休日なのに、まだお姉さん達が来ていませんね。とミサカは確認していみます」フム・・・

香焼「姉達も暇じゃないっすよ……あと別に来なくても良いし」ハァ・・・

御坂青子「そういう言い方、良くないですよ。兄弟姉妹は大事にすべきです、とミサカは説教垂れます」メッ!

香焼「…………、」ポリポリ・・・

御坂青子「はぁ……また来ます。おしっこしたい時は呼んで下さいね。尿瓶を持ってきます、ミサカはウヘヘ……、」ハァハァ・・・


一人でトイレ行けますから、涎拭いて下さい。
この妹達は周りの妹達と違って、ちょっと……アレです。まぁ暇な時相手になってくれるからスルーしつつ、対応するけど。


香焼「……もあい、大丈夫かなぁ」ボー・・・


家に残している子猫が心配だ。五和達が餌を与えて居れば良いが……月詠さんにお願いしとけば良かった。

879 :第⑦話(18話)―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 20:17:25.40 ID:sYR9j9tK0
さておき、あの後サーシャから手紙が届いた。任務は『血』の御蔭で大成功。
<バケモノ>共は一掃出来たらしい。改めて姫神さんと『僕』に礼をするとか何とか。別に自分に礼とか要らないのに……律義だなぁ。

それにしても、暇だ。散歩でもしようか。でも個室だから抜け出すとすぐばれるし、ミサカ妹さんに怒られるのヤダなぁ。

そんな馬鹿な事を考えている時だった。ドアをノックする音。


香焼「五和と浦上かな? ……はーい」チラッ・・・


ガラリと開くドア。現れたのは……―――


①最愛+α

②佐天・初春・春上

③上条・姫神+α


              >>881       ※『+α』は、内緒。

880 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/08(土) 20:21:54.09 ID:TE4jW713o
1
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/10/08(土) 20:23:41.20 ID:FW+3Uz7AO
883 :第⑦話(18話)―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 20:49:15.38 ID:sYR9j9tK0
―――……三人の男女、と一匹。


上条「よぅ! 暇そうだな」ガラッ・・・

香焼「か、上条さん!」パアァ!!

姫神「この反応……この子って。もしかして『ソッチ』の子?」タラー・・・

禁書「えー……とうまに対しては万年飽和状態だってのに……『男の娘』まで入り込んできたら余計カオスっちゃうんだよ」ハァ・・・

スフィンクス「なーぅ」コクコクッ・・・


前日の目撃者+その居候。


上条「あはは。いつも俺が運ばれる個室に、見舞い側で来るのは新鮮だな」ハハハ

香焼「か、上条さんと同じベット……なんだ」///

禁書「こら、衆道(BL)っ子。アニェーゼ達に言いつけちゃうんだよ!」ジトー・・・

姫神「やめなさいインデックス……これ。御土産ね」スッ・・・


何だか色々美味しそうなお菓子セット。ありがとうございます。
一応食事制限されているので、退院したら頂きますよ。


禁書「ふむふむ。それでー……どれが賞味期限危ない(食べて良い)ヤツかな?」キョロキョロ・・・

上条・姫神「「…………、」」ハァ・・・

香焼「あはは。冷蔵庫の中のシュークリームなら食べて良いっすよ。上条さんと姫神さんもどうぞ」コクッ


『ヒャッハー!』と勝手知ったる何とやらの勢いで冷蔵庫を漁り出す禁書目録。
賞味期限浅いヤツは食べないでくれよ。


上条「あーもう、喧しい。インデックス、少し外出てろ。これでジュースでも買って来い」チャリンッ

禁書「わっほーぅ! 4本買えるんだよ!」キラキラ・・・バッ!

上条「一本だ! お釣りは持って帰ってこ……もう居ないし」ハァ・・・

姫神「まったく。精神年齢が断トツで低いわよね。まぁ個性かしら」フフフッ


とりあえず適当に座って下さい。あ、今お茶入れます。


上条「ん。良いから寝てろ。勝手に淹れさせて貰うから……って、紅茶ポット? 急須じゃねぇのか」ジー・・・

姫神「私が淹れるわ。貴方も。紅茶くらい飲めるの?」チラッ・・・

香焼「はい。茶っぱの種類は何使っても良いっす」コクッ・・・


分かった、とダージリンに手を伸ばす姫神さん。お客様を働かせちゃって申し訳無いです。

884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/10/08(土) 20:55:56.61 ID:I7kjDiUd0
「か、上条さんと同じベット……なんだ」///

おいコーヤギー、サーシャが泣くぞwwwwww
「ベッド」だろうが
885 :第⑦話(18話)―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 21:02:37.91 ID:sYR9j9tK0
一寸後、熱めの紅茶を啜りながら、上条さんが口を開いた。


上条「香焼。神裂とステイルは来たのか?」チラッ・・・

香焼「え? 来てないっすけど、何で?」ポカーン・・・

上条「……そうか」フム・・・


何か気になる事でもあるのだろうか。


上条「いや、その内来るだろ。それより、あの後サーシャは?」

香焼「あ、手紙が届いたっす。えっと……はい」スッ・・・

上条「うん。読ませてもら……あー」タラー・・・

香焼「……上条さん」キョトン・・・

姫神「やれやれ。香焼くん。上条君が英語文章読める訳無いでしょ」ハァ


あー……なるほど。すいません。


姫神「私が読むわ。因みに。中身は私が読んでも大丈夫な内容なのね?」チラッ・・・

香焼「はい。その手紙は大丈夫っす」


小さく頷き、スラスラと日本語訳して上条さんに言い聞かせる姫神さん。


姫神「―――……だってさ」

上条「要するに、紛争食い止めたって事か」

香焼「それは政治家の仕事っすけど、和平交渉の『隔たり(オカルト)』は排除できたって事っす」

姫神「でも正直……『血』の悪用云々は。書状では分からないわね」ジー・・・

香焼「大丈夫っすよ。サーシャを信じて下さい」コクッ・・・

上条「ああ。俺も保証する」コクッ

姫神「……ええ。信じるわ」フフフ・・・


ロシアの他の人は知らないけど、サーシャは信じられる娘だ。


姫神「それにしても。この『ヴァロージャ』って人……もしかして」タラー・・・

香焼「え?」キョトン・・・

姫神「……あの子。将来大物なるわね」ポリポリ・・・


そういえば文章中に『ヴァロージャ小父さん』という単語が出てきたが、誰だろう。懇意にして貰ってる神父か司教様かな?

886 :第⑦話(18話)―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 21:21:16.70 ID:sYR9j9tK0
さておき、と上条さんが紅茶を置いて……馬鹿な事を聞いてきた。


上条「サーシャと……何処まで」ボソッ・・・

香焼「ヴぁっ!!?」ゴホッ!!

姫神「…………、」ジトー・・・


何聞いてんだ、この人。


香焼「ど、何処もauもSBも無いっすよ!」カアアァ///

上条「いや、隠さなくても良いぞ? ほらこの前、さ……キスしてたんじゃないの?」ニヤニヤ・・・

姫神「あらら。おませさん」フフフ・・・

香焼「し、してないっす! てか恋人でも無いのにそんな破廉恥な事!!」カアアァ///

上条「……あっそぅ。なーんだ」フーン・・・


何を期待してるんだ、この人は。


上条「いやさぁ。神裂とか五和が家来る時、必ず『ウチの香焼は~~~でぇ』って言って帰るから」ハハハ

香焼「……傷口が痛んできた」キリキリ・・・

姫神「そういえば。淡希教えてくれないんだけど……ホントにあの子に食べられてないの?」ニヤニヤ・・・

香焼「にゃ、にゃにを!?」ギョッ・・・

姫神「それは……女の子に言わせないでよ」フフフ・・・///


その前に、女の子がそんな破廉恥な事聞かないで下さい!


上条「え!? 結標さん、マジで、その……年下好きって噂は……一方通行とか土御門が言い触らしてたけど」ワァオ・・・

姫神「さぁ。でも。噂じゃお気に入りの子を集めた美少年SS(親衛隊)を作ろうとしてるとか何とか」フフフ・・・

香焼「いや……無いっしょ」タラー・・・

姫神「だから別に。君が処女……じゃないか。童貞じゃなくても驚かないわ」ジー・・・

上条「しょ、しょじ……ひ、姫神さんが凄く大人の貫録を見せた発言をしていますですはい」オオォ・・・

香焼「いや、そんな人を淫売みたいに……友達でしょう?」タラー・・・

姫神「あはは。友達だから軽口叩けるのよ。あ。あの子には内緒ね」フフフ・・・


多分、あの人は見た目恰好がアレですけど、存外純粋で一途だと思う。
それにもう貞操を粗末にするような事はしない筈ですよ。            ※『あまくさっ!』第4話参照。


887 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 21:33:57.05 ID:sYR9j9tK0
それから黒髪お兄さんお姉さんにからかわれ……そろそろお暇する、と2人は立ち上がった。


上条「また来るよ。間違っても筋トレとかすんなよ? 余計成長止まるぞ」ハハハ

姫神「もし。淡希が襲ってきたら連絡しなさい。小萌先生と助けに来てあげるから」フフフ


お2人とも、余計なお世話っす。


上条「それじゃあインデックス探すか。御大事に」コクッ

香焼「はい。ありがとうございました」ペコッ・・・

姫神「さてと……あ。忘れてた……もう一つ御見舞の品があったわ」チラッ・・・

香焼「え? 別に良いっすよ。禁書目録にでもあげて下さい」

姫神「残念ながら食べ物じゃないのよ……ほら。何時までそこ突っ立ってるの? さっさと入りなさい」

上条「てかお前、ずっとそこ立ってたのな。案外女々しいヤツ」ハハハ


2人と入れ替わりで入ってきたのは……あ。


土御門「うっせぇ……ったく」テクテク・・・


僕を撃った張本人さんだった。


土御門「あー、その……なんだ……うん」ポリポリ・・・

香焼「……おはよう。こんにちは、かな」コクッ

土御門「おう……うん。座って良いか?」チラッ・・・

香焼「どうぞ」


先程上条さんが座っていた椅子に座る土御門。いつの間にか、2人はドアから消えていた。


土御門「…………、」ジー・・・

香焼「今紅茶淹れるっす。少し待ってて」

土御門「別に良い。タンブラーあるからな」スッ・・・

香焼「妹さんが淹れてくれた?」フフフ・・・

土御門「……お前、ウチの義妹に手ぇ出したらもう一回ブっ殺すからな?」ギロッ・・・


そりゃ勘弁ですよ。というか残念ながら、妹さんとお話した事無いですって。

888 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 21:47:53.84 ID:sYR9j9tK0
いくらか和んだ所で、土御門は御土産の品を取り出し、勝手に冷蔵庫へしまった。
その後、少々言い淀んでから……はっきり告げる。


土御門「悪いが、謝れないぜ」コクッ

香焼「はい……分かってるっす」

土御門「そうか。何か言いたい事、聞きたい事は?」

香焼「何も」フルフル・・・


別に彼を苦しめるつもりはない。


土御門「……思ってたより大人だな。ステイルとかの話じゃガキだとばかり思ってた」

香焼「弁えてますよ。『鉄砲玉』って扱いでも仕方が無い」

土御門「ははは……必要悪の教会(ウチ)が日本極道(ヤクザ)なら昇進モンだったがな、生憎そうはいかん」クスクス・・・

香焼「そんな高望してないっす」

土御門「ああ。悪いな……安心しろ。今日は撃たない」


その心配はしてない。


土御門「だが今回の件、多少なりとも『身から出た錆』だと意識してるか?」ジー・・・

香焼「ええ。『多少』は」

土御門「納得いってるんだな?」


組織としても納得出来るし。個人としても満足している。これ以上望んだら罰当たりだ。


土御門「個人、か……前に『結標との件(※第4話)』で、忠告したよな」

香焼「『いつか命取りになるぞ』……でしたか」

土御門「ああ。もう一度言おう。恨んでくれて構わないぞ……次は死ぬ」ジー・・・

香焼「……覚悟します」

土御門「馬鹿野郎。甘ぇんだ。私情は捨てろ」フンッ

香焼「私情を捨てたら、教義が廃ります」

土御門「……ったく」ポリポリ・・・


自分は女教皇様の様に力がある訳じゃない。上条さんの様に勇気がある訳ではない。
でも……信念は曲げたくない。こればかりは、譲れないのだ。


889 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 22:01:28.83 ID:sYR9j9tK0
それから暫く無動無言……だが、根負けしたのは土御門。


土御門「ったく……ほらよ」ポンッ・・・

香焼「え?」キョトン・・・

土御門「特別手当だ。神裂達には内緒にしろよ」ポリポリ・・・


何の特別手当?


土御門「俺と海原、あと妹達からの見舞金だと思え……言っておくが、お前じゃなくとも払ってた慰謝料だからな」ヤレヤレ・・・

香焼「……ありがとう」フフフ・・・

土御門「喧しい。養生しろ……あと改心しろ」テクテク・・・

香焼「それは保障しかねるっす」クスクス・・・

土御門「ハァ……またな」ガラッ・・・


あくまで仕事モードという体裁で、見舞いに来てくれた道化師。何だかんだでツンデレだな。


香焼「……また暇なっちゃった」フム・・・


何しようかな……そうだ。昼前だし散歩しよう。この時間帯ならミサカ妹さんも忙しいだろうから目を盗める。
行き先は……―――


①売店。

②屋上。

③その他、適当にウロウロ。


                >>892
890 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/10/08(土) 22:02:43.49 ID:5J1FcIeAO
891 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/10/08(土) 22:03:49.64 ID:PgDCRJh2o
892 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/10/08(土) 22:07:02.62 ID:EKHKuzsf0
893 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 22:37:22.70 ID:sYR9j9tK0
―――……そうだ。雑誌でも買いに行こう。今週の『ジャガデー』買うの忘れてた。という事で、松葉杖を手に取り部屋を飛び出した。
相変わらず万年万床状態のこの病院。老若男女、色んな患者でゴッタ返ししている。
車椅子患者の事を考え、自分は階段で3階売店コーナーまで歩いた。結構疲れるもんだな。


香焼「……あ」チラッ・・・


売店に知り合い……と知らない少女。


絹旗「うーん……やっぱりジャガデーは既に買ってるんじゃないですか?」ジー・・・

黒夜「だからコッチのアダルティ~な本買ってってやれっての。色々溜まってんだろ?」ハハハ

絹旗「だからさぁ……脳味噌沸いてるんじゃないですか?」ハァ・・・

黒夜「頭ん中はお互い様だろぉがよぉ絹旗ちゃん」ジトー・・・


あー……話しかけて良いのだろうか。


絹旗「……やっぱジャガデー買いましょう。ダブったら浜面にでも押し付けます」

黒夜「けっ。つまんねぇのー。てかお前、御見舞に雑誌ってチョイスが馬鹿だろ」ヘッ

絹旗「超五月蠅いです。きっと香焼は暇してて、雑誌欲しいなぁとか考えてる筈なんです」コレクダサーイ

黒夜「へぇへぇ。相思相なんちゃらって事ね」ニヤニヤ・・・

絹旗「超うっさい!」ジトー・・・


……あ、こっち来た。


黒夜「てか絹旗ちゃんに友達なんて、マジ信じられねぇんだけどよー」テクテク・・・

絹旗「あーもう……何でついて来るんで……あ」ピタッ・・・

黒夜「あん?」チラッ・・・

香焼「えっと……こんにちわ」アハハ・・・

絹旗「香焼! 歩いても大丈夫なんですか!?」キョトン・・・

香焼「まぁ無理しない程度で動けるからね」

黒夜「……ふーん」ジー・・・


其方は?


絹旗「あー……知らない子です。超赤の他人」ダラダラ・・・

香焼「え?」

黒夜「……その子の姉妹分だ。どーぞ宜しく」ニヤニヤ・・・

絹旗「だ、誰が姉妹分ですか!!」ギャー!


何とも、似てない姉妹分だな。まるで対照的だぞ。

894 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 22:52:32.52 ID:sYR9j9tK0
とりあえず立ち話も何なんで、何処か座りませんか?


黒夜「えー。私はアンタの病室がこの病院でトップクラスの個室だって聞いたから覗きに来たのになぁ」

絹旗「黙ってて下さい! てか帰れ!」ムギギ・・・

香焼「あー……じゃあ部屋行こうか」アハハ・・・

黒夜「わーい。絹旗ちゃんと違って物分かりの良い坊主ねぇ」フフフ・・・

絹旗「こ、いつ……すいません、香焼」ハァ・・・

香焼「あはは……とりあえず此処離れよう」タラー・・・


注目されて、たまったもんじゃない。
まったく何しに来たのか分からない少女が、僕らお構い無しにエレベーターに乗り込み、元の階のボタンを押した。
ご機嫌な少女……他方、微妙に不機嫌な最愛。何だこれ?

さておき部屋に戻って、彼女達に座って貰おうと椅子を出した。


黒夜「ん―……別に普通の部屋じゃねぇの? まぁ窓から見える景色は良いな」オー・・・

香焼「えっと」ポリポリ・・・

絹旗「……すいません。勝手についてきちゃいました」ハァ・・・

香焼「勝手にって……というか彼女は?」タラー・・・

絹旗「残念ながら、姉妹分ですね……超残念ながら」ハァ・・・


心底溜息をつく最愛。如何いう事か、詳しく聞いて良いのだろうか。


絹旗「いえ、放っておいて下さい。あ、これ御見舞です」スッ・・・

香焼「ん……ありがとう。丁度買いに行こうとしてたんだよ」クスクス・・・

絹旗「ふふふ。私の予想が一歩早かったですね」クスクス・・・

黒夜「……へぇ」ニヤニヤ・・・


そうだ。適当にお茶やお菓子食べて貰って構わないよ。


黒夜「んじゃそうすっか……コーラとか無ぇの?」ガチャッ

絹旗「こ、こらっ!!」ジトー・・・

香焼「あはは。流石にコーラは置いてないなぁ……紅茶とか緑茶だよ」

黒夜「使えねー。あ! ブジ屋のエクレア有んじゃん! 頂きー!」フフフ・・・

絹旗「っ……いい加減にして下さい」ピリピリ・・・

黒夜「ふぁ?」モガモガ・・・


確かに……あまりに礼儀知らずかな。

895 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 23:09:36.73 ID:sYR9j9tK0
少々気拙く感じたのか、少女は僕と最愛の分のエクレアを取り出して、足で冷蔵庫を閉めた。
そして無言でパイプ椅子に座り、僕らをジロジロ眺めた。


黒夜「……ふーん」モガモガ・・・

香焼「あの……名前は?」ポリポリ・・・

黒夜「んー……ふぅ。人に名前聞く前に自分の名前から話せよ、非常識」ゴックン・・・

絹旗「相手の名前知らないのに見舞いに来る輩の方が超非常識ですよ」ジトー・・・


同意する。まぁでも、最愛の姉妹分(?)という事なら仕方あるまい。
遺伝レベルでコミュ障なのだろう……と自己解決。


香焼「香焼っす。最愛とは友達だよ」

黒夜「友達ねぇ……ふーん」ニヤニヤ・・・

絹旗「その超ゲスい目止めて下さい」ジトー・・・

黒夜「まぁ良いじゃん。黒夜海鳥だ」ムシャムシャ・・・

香焼「……宜しく」コクッ

絹旗「こんなヤツと宜しくしないで良いですから」ムスー・・・

黒夜「ははははは! 絹旗ちゃーん、ヤキモチ妬くなって! 奪ったりしなからぁ」ニヤニヤ・・・

絹旗「ヴぁっ!? くぁwせdrftgyふじこlp!!」アタフタ・・・///


まぁ……案外仲は良いみたいだな。麦野さんみたいなモンか。


黒夜「仲良いねぇ……一応殺し合いする程度に仲は良いかもな」ハハハ

香焼「……最愛?」チラッ・・・

絹旗「無視ってください。コイツ、頭超イカレてるんです」ハァ・・・

黒夜「酷いねぇ、絹旗ちゃん。頭ん中大体同じだろぉがよー」ハハハ


何というか、粗暴な感じの少女だ。アニェーゼともレッサーとも違う感じ。


黒夜「しかしなぁ……テメェに友達ねぇ。奇特なもんだ」ジー・・・

絹旗「だからうっさいです」ジトー・・・


失礼ながら、最愛、何で彼女つれてきたの?


絹旗「病院内で見つかったんです。そんでベッタリ付き纏われました」ハァ・・・

黒夜「あはは。何か珍しいモン見れそうだったからなぁ。悪いか?」ジトー・・・

絹旗「ええ。超迷惑です」ジロッ・・・

黒夜「ああ。分かってやってるから」ジトー・・・


何やら火花が散ってる……殺し合いとか本当じゃないよな?

896 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 23:20:32.55 ID:sYR9j9tK0
とりあえず……喧嘩しないでくれ。カップゼリーあげるから。


絹旗「……すいません」ペコッ・・・

黒夜「ふんっ……私、みかん」

香焼「はいはい。最愛は?」

絹旗「オレンジ味で」


それ、同じだろ……1個しか有りませんけど。


絹旗・黒夜「「…………、」」ジトー・・・

香焼「あ、えっと……自分買ってくるから!」アタフタ・・・

絹旗「そ、そんな事しなくて良いですから! もぅ……あなたにあげます」ハァ・・・

黒夜「ふんっ……やっぱ桃味が良い。勝手に取るぞ」スッ・・・

香焼「…………、」ジー・・・

黒夜「ったく……あ? 何だよ?」ギロッ・・・


いや……意外と優しいなって。


黒夜「う、うっせぇ! バーカバーカ! ピーチが喰いたくなったんだよ、ボケぇ!!」ンギギ・・・///

香焼「あーそうだねー……最愛、オレンジ少し分けてあげなよ?」フフッ

絹旗「……超少しだけですよ」フンッ

黒夜「ぐ、ぬぬぅ……苦手なタイプだ」ジトー・・・


最愛と同じで、一皮剥ければ優しい子なのかな。


絹旗「……むぅ」ジー・・・

香焼「ん?」キョトン・・・

絹旗「……何でも無いです」ムンッ・・・


何故か不機嫌そうな最愛。やれやれ……とりあえず最近の状況でも聞こうか。


897 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/08(土) 23:49:33.91 ID:sYR9j9tK0
それから最愛が近況報告を始めた。尤も、殆どが『浜面が』か『滝壺さんが』か『猫達が』のどれか。
麦野さんとフレンダさんは如何したよ……まぁ引き籠ってない様だから良いとするか。

一方、黒夜さんはパイプ椅子を窓際に持っていき、そとを眺めながら黄昏ている御様子。


絹旗「―――……とりあえず、そんな所です」コクッ

香焼「そっか……あ、そうだ。時間出来たらウチ行ってもあいの様子見てきてちょうだい」

絹旗「分かりました。今晩でもお邪魔します」フフッ


多分、もあいも最愛に逢いたがってる。


黒夜「けっ……マジかよ。超信じらんねぇ」フンッ

香焼「……何がかな。黒夜さん」チラッ・・・

絹旗「香焼、無視っていいですから」フルフル・・・

黒夜「さん付けすんなキメぇ……随分日和ったなぁ、絹旗ちゃんよぉ」チラッ・・・

絹旗「っ……それ以上言ったら、本気で退場させますよ」ギロッ・・・

黒夜「はんっ! 出来るもんならどーぞ……ソイツん前で出来るんならねぇ」ニヤニヤ・・・

絹旗「……っ」ギリリ・・・


はぁ……仕方ない。リハビリがてら魔術使おう。
鋼糸(ワイヤー)と折り紙と鉛筆と―――良し。あとはコレをこっそり飛ばして……。


香焼「……喧嘩しないの」メッ!

絹旗・黒夜「「をわっ!!?」」ギュッ!!


鋼糸を2人に巻きつける。
尤も、最愛には『自動防御(能力)』の所為で身体にピッタリとは巻き付かなかった。


黒夜「な、何だコイツ!? 能力者かだったのかぁ!?」ギョッ・・・

香焼「自分は無能力者っすよ……最愛も黒夜も、喧嘩するなら出てって」ジトー・・・

絹旗「わ、私は悪くないでしょう!」ムッ!

香焼「最愛」ジー・・・

絹旗「うっ……ごめんなさい」コクン・・・


やれやれ……最愛の鋼糸は外してあげよう。残りは此方の問題児さんだ。

898 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 00:08:05.23 ID:oiuxRiMq0
ジタバタ暴れる黒夜。何故か最愛が僕の前に盾になる様入ってきた。


絹旗「……香焼。そろそろ離してやってください。コイツ、本気で暴れると超厄介ですから」チラッ・・・

香焼「え?」チラッ・・・

黒夜「はーーーーぁなーーーぁせーーーーぇよーーーぉ!!」グルルルゥ・・・

絹旗「……コイツ、私と同じ大能力者(レベル4)です」ボソッ・・・

香焼「え、あ……そっか」スルル・・・

黒夜「ふーふー……この糞野郎ぉ」ギロッ・・・


お願いですから病人相手に暴れないで下さい。


絹旗「黒夜……その……落ち着いて下さい。私も大人げなかったです。お願いですから此処で暴れるのは」ジー・・・

黒夜「糞ったれ! 良い子ちゃんブリやがってよぉ……あん?」グイッ・・・

絹旗「…………、」グッ・・・

香焼「……黒夜。あんまり騒ぐと看護師さん来るよ」

黒夜「けっ……マジ意味分かんねぇ。チョー不愉快だし」ドサッ・・・


何が腹立たしいのか知らないけど……さ。


香焼「……自分は、最愛が『してる』事、知ってるよ」ボソッ・・・

絹旗「…………、」ジー・・・

黒夜「はぁ!? 何々々々ぃ!? マジで!? マァジで言ってんの!?」グイッ・・・

香焼「ち、近い……本当だよ」

黒夜「は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?」ポカーン・・・


これで気が済んだか?


黒夜「いや……余計意味分かんねぇ……じゃあ何でこんな娼婦以下の女とダチやってんの?」キョトン・・・

香焼「……理由、いる?」

黒夜「は? あぁ……そっか。『そういう』友達ねぇ……絹旗ちゃん、罪悪感で寂しい夜は彼に慰めて貰ってるのーん?」ニヤニヤ・・・

絹旗「……それ以上は……殺しますよ」ギロッ・・・

黒夜「へぇー? 馬鹿にされたくないんだぁ? 彼のテクニックはそんなに良いのかしらーん? 一晩借りて良い?」ハハハ

絹旗「…………、」ブチッ・・・

黒夜「私、義体の『シモ』って使った事無いからさぁ……彼のアソコで試して……あら? 完璧怒ったのん?」ニヤリ・・・

絹旗「……屋上」グイッ・・・

黒夜「……上等」ニヤッ・・・

香焼「っ!! 最愛、駄目だ!!」バッ!!


ベットから彼女に手を伸ば―――あ。

899 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 00:26:17.00 ID:oiuxRiMq0
ガシャン……と、床に落ちてしまった。


絹旗「あ……香焼!」バッ!!

香焼「痛つぅ……ご、ごめん」イテテ・・・

絹旗「い、いえ……すいません。頭に血が昇ってしまいました」スッ・・・

黒夜「チッ」ドサッ・・・


最愛の介助でベットに戻る。黒夜は不貞腐れながら椅子に座った。


絹旗「黒夜……お願いですから……帰って下さい」ペコッ・・・

黒夜「……ふんっ」テクテク・・・

香焼「待って」

絹旗・黒夜「え」「あ」ピタッ・・・

香焼「……またおいで」コクン・・・

絹旗・黒夜「「……は?」」キョトン・・・


この子も多分、最愛と同じなのだろう……『姉妹分』の意味が分かった。


黒夜「憐れみか……娼婦扱いすんなっつの。私はソイツみてぇに簡単に股開かねぇぞ?」

香焼「残念ながら自分は敬虔なクリスチャンでね。そういう淫行は罪悪とする所だ」

黒夜「はっ。どうだか……私が出てったらナースプレイでもするんじゃねぇのか?」ハハハ

香焼「ねぇ、黒夜。そういう言葉でしか話せないの?」ジー・・・

黒夜「は?」キョトン・・・

絹旗「……香焼」フルフル・・・


いや……此処で見捨てたら、教義を捨てる事になる。


香焼「何でそんなに不良ぶってるか知らないけど……『似合わない』よ」フフッ

黒夜「っ!!?」ギョッ・・・ゾクッ・・・

絹旗「……はぁ」ヤレヤレ・・・フフフ・・・


何とも言えない表情をする黒夜。呆気に取られて苦笑する最愛。真顔の僕……変な空間だった。


900 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 00:41:34.98 ID:oiuxRiMq0
ふと、何やら角が取れた様に……最愛が黒夜の方へ向かった。
そして再度座れ、と半ば力づくで椅子の方に引っ張って来る。


絹旗「やれやれ……こういう男なんですよ、香焼って。甘ちゃんで、命知らずで」ハハハ

黒夜「……ぶっちゃけ、寒ぃぞ」ゾオォ・・・

絹旗「香焼。今回、何で入院したかこの子に教えて下さい」チラッ・・・

香焼「……うん」アハハ・・・


最愛に教えた様に、一部を隠して……今回の話を伝える。


香焼「―――……てな感じで、撃たれちゃって」アハハ・・・

黒夜「……んだよ」ボソッ・・・

香焼「え?」

黒夜「同類かよ……私らが娼婦(ホステス)だとすれば、てめぇは女衒(ホスト)じゃねぇか」ケッ・・・

香焼「ううん。自分は自分がやってる事に誇りを持ってるよ」

最愛・黒夜「「…………、」」


だが、君らは自分の『仕事』を誇れていないだろう?


黒夜「うわぁ……キメぇ。何お前……善人ぶってんの?」タラー・・・

香焼「そうかもね。でも、似たような境遇でも『誇り』の有無で大きく変わるよ」

絹旗「うん……そうですね」コクン・・・

黒夜「チッ……理解できねぇ」


大丈夫。最愛だって徐々に覚えてきた。君だって少しずつ変われる筈だ。


黒夜「……一緒にすんな」ガタッ・・・テクテク・・・

絹旗「黒海……、」ジー・・・

黒夜「不快だ……帰る」テクテク・・・

香焼「またね。今度は公園に最愛と一緒においで」ノシ

黒夜「……けっ!」バンッ!!


大そうご立腹の様子で、部屋を出て行った……馴れ馴れし過ぎたかな?

901 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 01:10:14.51 ID:oiuxRiMq0
刹那……ゲンコツされた。


香焼「ふぁえ!?」アイタ・・・

絹旗「……馬鹿です。超馬鹿です」ハァ・・・

香焼「い、いや、だってさぁ」ムゥ・・・

絹旗「分かってますよ。今更香焼の甘ちゃんについて説教垂れる気はありませんから」ヤレヤレ・・・


ベットに両肘をつき、目だけでコッチを見る最愛。


絹旗「でも、ほんと、一歩間違えればあの子に刺されてましたよ」ハァ・・・

香焼「大丈夫だよ。最愛の姉妹分でしょ?」ハハハ

絹旗「だからぁ……もう良いです。諦めます」ヤレヤレ・・・


そうしてくれ。


香焼「まぁでも……初めて会った時の最愛よりは、人間味があったよ」

絹旗「はい?」キョトン・・・


怒らないで欲しいんだが、初めて会った時の最愛は『無感情』の塊だった。
その点、黒夜は過剰な程『感情』を剥き出しにする。此方の方が崩していきやすい。


絹旗「…………、」プクウゥ・・・

香焼「ああ、もう怒らないの……ほら、今の最愛は違うでしょ」ポンッ・・・

絹旗「……そうでしょうか」ムゥ・・・///

香焼「うん。とっても人間。超人間」ナデナデ・・・

絹旗「私……人間ですか……そういう風に言われたのは初めてです」エヘヘ///


人間はエロス的(人間性)な感情と触れ合い、そこで初めて『社会性(こころ)』が生まれる。
あの子も、もっと周りの愛情(アガペ的な)を知れば、社会性が生まれてくる筈だ。


香焼「だから、最愛……彼女を見捨てちゃダメだよ」ポンッ・・・

絹旗「……努力はします」


『救いの手』は、誰でも平等に、差し伸べられなければならないのだから。

902 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 01:36:51.94 ID:oiuxRiMq0
それから暫くくだらないお喋りをして、最愛は部屋を後にした。
もあいの事を頼んだので、今晩辺りウチに行ってくれるだろう。ついでに……馬鹿姉共が荒して無いか確認して来てくれ。


香焼「そろそろお昼か……病院食ヤダなぁ」ハァ・・・


病院のメニューだと魔術的な鍛錬をしにくいし、何より美味しくない。


香焼「でもあと1週間くらいは我慢かなぁ」ハハハ・・・


食事が運ばれて来るまで暇なので、PCと携帯のメールでもチェックしよう。


香焼「……ん? 電話だ」キョトン・・・


着信があった様だ。相手は……―――


①レッサー

②女子寮

③姫様(リメエア)


    >>905

903 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 01:37:56.22 ID:oiuxRiMq0
それから暫くくだらないお喋りをして、最愛は部屋を後にした。
もあいの事を頼んだので、今晩辺りウチに行ってくれるだろう。ついでに……馬鹿姉共が荒して無いか確認して来てくれ。


香焼「そろそろお昼か……病院食ヤダなぁ」ハァ・・・


病院のメニューだと魔術的な鍛錬をしにくいし、何より美味しくない。


香焼「でもあと1週間くらいは我慢かなぁ」ハハハ・・・


食事が運ばれて来るまで暇なので、PCと携帯のメールでもチェックしよう。


香焼「……ん? 電話だ」キョトン・・・


着信があった様だ。相手は……―――


①レッサー

②女子寮

③姫様(リメエア)


    >>905

904 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/10/09(日) 01:50:22.80 ID:i90d9iKbo
905 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 01:51:50.24 ID:hLlU/njDO
906 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 02:11:40.32 ID:oiuxRiMq0
―――女子寮? 英国はまだ深夜3時くらいの筈だが……まぁ良いや。掛け直してみよう。


香焼「……あ、もしもし」

オルソラ『はい……こんばんわでございます。どちらの非常識さんでございましょう』ムスー・・・

香焼「あ、オルソラさん」

オルソラ『……これはこれは、大怪我人さま』ハァ・・・


いや、気持ちは分かるけどね……そっちから掛って来たんですよ。


オルソラ『あの2人……今電話持っていくのでございます』ヤレヤレ・・・

香焼「え? 持ってく?」タラー・・・

オルソラ『応接室(サロン)で電話されたら他の子達の迷惑でございましょう。あの子達の部屋に電話ブチ込ませてもらいましょう』ハァ・・・


何か……ごめんなさい。数分後……声の主が変わった。


アニェーゼ『うっわぁ。マジ怖ぇです……寝起きのオルソラは一層ヤバいですね』タラー・・・

香焼「……こんばんわ」タラー・・・

アニェーゼ『んあ。よう駄犬ちゃん』

香焼「……はぁ」ポリポリ・・・


こんな時間に何で電話してんだ。


アニェーゼ『随分な言い様ですね。そっちの時間に合わせて電話してやったんですよ』

香焼「あ、うん……そろそろ携帯買ったら?」

アニェーゼ『コーヤギがルチア説得してくれんなら是非買いましょう』

香焼「いや……あ、でも仕事で必要じゃない? 一応部隊長クラスだし」

アニェーゼ『その手があったか……ナイスです! 明日是非に試しましょう!』ニヤリ・・・


あー……今度ルチアさんに説教されるな。
んな事ぁ如何でもいいとして、何用だ?


アニェーゼ『ああ……いや、暇かなぁって』

香焼「うん。暇だった」

アニェーゼ『やっぱねぇ……先日、サーシャ来ましたよ』

香焼「……そう」

アニェーゼ『あの馬鹿、私達に「ごめんなさい」ですって……ゲンコツ入れてやりましたよ』ケッ


だから言ったのに……ホント、律義な娘だ。


907 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 02:25:03.00 ID:oiuxRiMq0
アニェーゼ『今回の件、悪ぃのは協力的じゃなかったアレイスターの所為です。恨むならアイツだっつの』フンッ

香焼「……統括理事長かぁ。何ともね」アハハ・・・

アニェーゼ『因みに……ステイルは、この子がブン殴りましたから』ハハハ

香焼「え?」

アニェーゼ『ほれ、チェンジです』スッ・・・

アンジェレネ『こんばん……あ、こんにちわ。コォヤギくん』

香焼「アン……叩いたの?」

アンジェレネ『うん……ごめんなさい』


アンジェレネに叩かれるステイル……シュールだなぁ。


香焼「……まぁでも、アイツも立場があったから」

アンジェレネ『分かってるけど……冗談でも「良い薬だ」って言うから、つい』ウーン・・・

香焼「……それ多分、本心だね」ハハハ

アンジェレネ『……サーシャちゃんも元気なかったし……はやく、皆で遊ぼう』


この一言が、全ての代弁だ。


香焼「うん。すぐ元気になるよ」

アンジェレネ『約束だよ……それじゃあ戻すね』

アニェーゼ『うぃ。とりあえず……サーシャをアンタの家に行く様、唆したのは私です』

香焼「知ってる」

アニェーゼ『じゃあ話が早い。今回の件、微塵たりとも責任は感じねぇでください。「私(主犯)」ですら、後悔してねぇですから』


君らしい。素敵なカリスマだ。


アニェーゼ『だけど、多少反省はしましょう。今度はもっと上手く「悪戯」してやります』フフフ・・・

香焼「相変わらず悪知恵には頭が回るね」ハハハ

アニェーゼ『ふんっ。そこらの脳筋馬鹿連中と一緒にしないで下さい。こう見えて私、結構クールなんですよ?』ニヤニヤ・・・

香焼「あんまり、似合わないよ」クスクス・・・

アニェーゼ『うっせ……まぁそんだけです。早く帰ってきなさい。存分に可愛がってやりますよ』フフフ・・・


帰って来い、か……僕には帰る場所が沢山ある。とても嬉しい事だ。

908 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 02:38:46.35 ID:oiuxRiMq0
それから暫く他愛無い話をしていたのだが、電話越しにルチアさんの怒鳴り声が聞こえた。


アニェーゼ『うわっ、ヤベっ! そんじゃまた!』

アンジェレネ『あー、次来る時は御土産無理して買って来なくて良いからね!』ガチャンッ・・・

香焼「あはは……おやすみ」タラー・・・


彼女達はブレないなぁ。声聞くだけで安心できる。
電話を切り、病室に戻る……そこにはミサカ妹さんが仁王立ちして待っていた。


御坂青子「残念。私は16582号です、とミサカは何度目になるか分からない自己紹介を(ry」

香焼「あーえっと……青子さん、ね」ポリポリ・・・

御坂青子「はい。そう呼んで貰えると見分けやすいかと……ところで病院で電話ですか? とミサカは貴方を睨みます」ジトー・・・

香焼「あはは・・・・・すいません」タラー・・・

御坂青子「些か非常識ですが、仕方ないでしょう。時代が時代です……さておき、昼食です、とミサカは報告します」


そんな時間か。


御坂青子「A.私が食べさせる。B.一緒に食べる。C.手取り足とり食べさせる……どれが宜しいですか、とミサカは質問します」ニヤリ・・・

香焼「D.一人で頂きます……なかなか面白い冗談っすよ」ハハハ

御坂青子「冗談……はぁ……まぁ、そうですよねー。ミサカは苦笑してみます」ハハハ・・・


乾いた笑みを溢しながら、青子さんは如何にも病院食的な水っぽい料理を準備して去っていった。
口にするが……やはり味気無い。早く五和の料理が食べたい……ん?


香焼「はっ!!?」ギョッ・・・


今、トンデモない事を考えてしまった気がする……やべぇ……自分は死ぬかもしれない。今の内に遺書でも書いておこうか。


909 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 02:53:23.32 ID:oiuxRiMq0
 ―――とある日、PM06:00、学園都市第7学区、とある病院・・・・・



兎に角暇なので、時間が長く感じる。
雑誌を読んだりネットを巡回したりするが、それでも時間は潰せない。故に……昼寝の時間が増える。
『寝る子は育つ』なんて諺(?)があるが、それが真ならこの入院期間に身長を10cm伸ばして下さい。割と本気な願い。

さて、3時くらいに寝て、目が覚めたのが約6時。窓の外も日が落ちて暗くなってきた。
そろそろカーテンを閉めて、電気を点けよう……そう考え、立ち上がった時だった。


香焼「ん?」ピタッ・・・


ノックが2回。


五和「コウちゃーん。来たよー」コンコンッ

香焼「……寝てまーす」ウワァ・・・

五和「あらら。それじゃあまた明日……ってそぉい!!」ガラッ!

香焼「……五月蠅ぇ」ハァ・・・

五和「はろー。何してた?」ヤッホー!


うっさいのが来た。僕のマンションじゃ飽き足らず、態々この時間帯に押し掛けてくるのは何故だ。


五和「そりゃまぁ大事な大事な義弟が心配なのよ」ウンウン・・・

香焼「気持ち悪い」ジトー・・・

五和「照れるな照れるな」エヘヘ


いや、割とマジで……まぁ良いや。今更何言っても馬耳東風だし。


香焼「それより、浦上は最近来ないね」

五和「ん……まぁちょっとね」

香焼「何かあったの?」

五和「ん、いやいや……仕事みたいなものよ」スッ・・・


なら良いが……これ以上、カオリ姉さんや天草式の年輩衆に迷惑掛ける様な事態は避けよう。
主に建宮さんの胃に穴が開きかねないからな。

910 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 03:13:42.95 ID:oiuxRiMq0
とりあえず、コイツは何する訳でもないが此処に来る。
する事といえば、適当に見舞い品を食い荒らし、雑誌を読んで帰るだけ……何だコレ?


香焼「いや、オマエする事あるだろ?」

五和「んー?」ボリボリ・・・

香焼「仕事は如何した?」

五和「ま、チョチョいっと。私が本気出せば書類なんて即行終わるし」モグモグ・・・

香焼「……はぁ」ヤレヤレ・・・


強ち否定できない。実際コイツは天才だからなぁ。


五和「でもまぁ……今日はこれくらいでお暇するよ」Pi!

香焼「は?」

五和「あら? 寂しい?」ニヤリ・・・


んな訳有るか。さっさと帰れ。


五和「やれやれ。ツンデレなんだからぁ」ンモー

香焼「うっせ……それより、今晩最愛がウチ来るかもしれないからご飯でも食べさせてあげて」

五和「あいよー……あ」ピタッ・・・

香焼「何さ」

五和「……んーと、此処にもお客さん来るかもだから」ボソッ・・・

香焼「え?」

五和「深夜面会。ちょっと前に23学区着いたと思う……今コッチ向かってるってメール着た」


何それ?


五和「……多くは語らないよ、ってね」フムフム・・・


そんじゃ、とあっさり帰っていく馬鹿一号。何だかなぁ。


911 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 03:24:57.18 ID:oiuxRiMq0
 ―――とある日、PM09:00、学園都市第7学区、とある病院・・・・・



夕飯も終え、最近使用許可が出たシャワーも浴び、後は寝るだけ。
布団に潜って電気を消そうとした時……ノック4回。看護師さんか、と思いきや……全然違った。


神裂「……失礼しますよ」ガラッ・・・

香焼「あ……女教皇様」シャンッ!

神裂「……良いです。そのままで」カツカツ・・・


成程。五和が言ってたのはこの事か。


神裂「顔を出すのが遅れました。事後処理云々で……すいません」ペコッ・・・

香焼「い、いえ……態々すいません……あ、紅茶淹れますね」

神裂「そのままで結構です……寝ていて下さい」


と言われても、条件的に改まってしまうのが教徒の性(さが)。


神裂「ではいつもの様に、一、姉として……、」ジー・・・

香焼「……なら、はい」コクン・・・


しかし……今日の貴女は、『女教皇』として訪れた筈だが。


神裂「……両方ですよ」

香焼「そうっすか……とりあえず、座って下さい」

神裂「はい……ミルクティーを淹れますね」


アッサムの茶葉を取り出し、お湯とホットミルクを作る女教皇……カオリ姉さん。
その姿は……聖母の様な、普通の姉の様な……複雑な姿に見えた。


912 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 03:37:55.62 ID:oiuxRiMq0
お茶が入った後、暫時無言が続いた。互いに何を言いだして良いか分からない状況だった。


香焼「……暫くは」ボソッ・・・

神裂「え?」

香焼「都市に居るんすか?」チラッ・・・

神裂「……はい。禁書目録(あの子)の所にも顔を出して無かったので」コクン・・・


上条さんの顔、とは言わない。多分、今の姉さんは彼に逢える様な気分では無かろう。
ふと……辺りを見回す。


神裂「御見舞……沢山来たのですね」チラッ・・・

香焼「ええ。まぁ」

神裂「この街でも友達が増えていたのですか」

香焼「知らず知らずに、はい」ハハハ・・・

神裂「人徳ですね」フフフ・・・


そんな高尚なモノではない。ただ『みんな仲良く』なんていう幼稚園染みた思考の所為だ。


神裂「いえ。それこそ人間関係の起源にして頂天でしょう」

香焼「あはは……そんなモンすかねぇ」ポリポリ・・・

神裂「…………、」ジー・・・

香焼「……えっと」ウーン・・・


心中お察しします……なんて言葉は失礼だろう。だが、今の姉さんの表情は誰にでも読み取れてしまう。


香焼「その……そんな顔、しないでください」コクン・・・

神裂「……悪魔の様な顔をしていますか?」フフッ・・・

香焼「い、いえ! まさか!」アタフタ・・・

神裂「ふふふ……でも実際……悪魔みたいなモノです」

香焼「え」ピタッ・・・


物憂げな表情を見せ……再度微笑む姉さん。この人は相変わらず……色々背負い過ぎだ。

913 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 04:01:54.75 ID:oiuxRiMq0
仕方ない。恐れ多いが……言うべきだ。


香焼「女教皇様」ジー・・・

神裂「……はい」

香焼「生温い、ってステイル辺りに言われませんでしたか?」

神裂「あ、な……は?」ドキッ・・・

香焼「……言われたんすね?」

神裂「い、いや、まぁその……言われましたが、えっと」タラー・・・


じゃあ反省すれば良いじゃないですか。


神裂「で、ですが……やはり、私は……誰かの犠牲の上に立つ正義を、肯定するのは」ムゥ・・・

香焼「無論、自分も同感っすよ。でも、それでも……そう『あらねば』ならないのでしょう」

神裂「はぁ……建宮の様な事を言う様になりましたね」ヤレヤレ・・・

香焼「じゃあ教徒一同、その考えなんす」

神裂「……馬鹿者共」フフフ・・・

香焼「ええ。教皇が馬鹿っすから」ハハハ


2人きりだから言える事。


香焼「兎に角、割り切れ……とは言いません。姉さんの性格上不可能でしょうから」

神裂「ええ」

香焼「でも、耐えて下さい……だけど、辛い時は誰かに愚痴って言いと思います」

神裂「……愚痴る、ですか」

香焼「『友達』って、そういう時に便利っすよ……あとはまぁ……『家族』とか」フフフ・・・


それと『恋人』とかね。


神裂「……生意気」コツンッ

香焼「あ痛っ」ハハハ


都市だったら固法さんや麦野さん達。英国だったらオルソラさんやベイロープさん達がいる。
そして……僕や五和や浦上が居るんだ。幾らか『柵』は払えよう。

914 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 04:25:56.48 ID:oiuxRiMq0
兎に角、天草式(僕ら)は『必要悪』の理念ではなく、『貴女(教義)』で動いている。
その事を忘れないで欲しい。『貴女』は『必要悪』とは違い、誇り高く、それでいて何よりも求められているモノなのだ。


神裂「私が言うのもなんですが……狂信者、ですね」

香焼「そうっすね」ハハハ


救われない者に、救いの手を。


神裂「此度の件……組織としては謝りません」

香焼「ええ。分かってます」

神裂「個人的であっても、教皇の立場上謝れないのでしょう」

香焼「無論です」

神裂「しかし……それでは、もう……私が私を許せない」グッ・・・


そんな貴女だから、僕達は惚れ込んだ。


神裂「これでは、あの子(禁書目録)の二の舞になりかねない」

香焼「……姉さん」


一寸、顔を伏せ……そして。


神裂「私は貴方を、守れなかった……ごめんなさい。香焼」グッ・・・


その言葉だけで、自分は救われる。


香焼「ありがとうございます……その御蔭で、サーシャが助かった」フフッ

神裂「……まったく」ポンッ・・・

香焼「え!?」ドキッ・・・///

神裂「少しは……身を労わりなさい」ナデナデ・・・

香焼「あ、ぅ」カアアァ///


これは、何とも。


神裂「このままでは、貴方自身が『救われない者』になってしまいますよ」ジー・・・

香焼「……それで誰かが救われるのなら、本望っすよ」フフッ

神裂「お馬鹿」コンッ


誰に似たんでしょうね。

915 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 04:38:32.74 ID:oiuxRiMq0
それから他愛無い話をチラホラして、凡そ10時くらい。
そろそろ帰ります、と姉さんは立ち上がった。


神裂「あ、そうでした……ステイルから伝言です」ピタッ・・・

香焼「え」キョトン・・・

神裂「『早く例の煙草、1カートン買って来い』だそうです……あの不良神父め」ヤレヤレ・・・

香焼「……あはは」クスクス・・・


うん……アイツらしい。


香焼「アイツはそれで良いんすよ」フフッ

神裂「まったく……しかし、こればっかりは感謝しますよ」

香焼「煙草?」

神裂「ステイルです……あの子を嫌いにならないであげて下さい」


そりゃ勿論。友達だもの。


神裂「……今回の件、一番苦しんだのは彼です」

香焼「アンに殴られたんすけ?」

神裂「ええ……しかし、裏ではアニェーゼ達の罪を軽くする為動いてました」

香焼「……何となく、想像できます」

神裂「あの子を……支えてあげて下さいね。きっと突き放すでしょうけど、それでもお願いします」


分かっている。貴女同様、彼も愛すべき隣人だ。


神裂「貴方が大人で助かりました」フフッ

香焼「いえ。子供っすよ……子供だから、信頼してる」

神裂「……そうですね」クスクス・・・

香焼「姉さんだって、同じでしょう……そんなに弱気じゃ、麦野さんを『救え』ませんよ」フフフ・・・


自分の一番の壁……『最愛の救済』同様、姉さんも困難な試練……『麦野さんの改心』がある。
互いに乗り越えねばならない難関だ。共に折れる気はない以上、強くあらねばなるまい。

916 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 04:52:21.50 ID:oiuxRiMq0
そうですね、と姉さんは苦笑した。


神裂「貴方は前向きで強い子です。必ず壁は越えれるでしょう」

香焼「ははは……非力っすけどね」

神裂「その『狂信』っぷりと、『人望』があれば……叶う望みですよ」ナデナデ・・・

香焼「……努力します」フフフ・・・///


誰もが自分らしく、有る為に。


神裂「私も頑張ります……互いに手を取り、頑張りましょう」

香焼「はい」

神裂「それでは……失礼します。此方に居る内に、また来ますね」ペコッ・・・


扉を開け、一礼。


神裂「……香焼」チラッ・・・

香焼「え?」

神裂「……貴方こそ、辛い時は弱音を吐いても良いんですからね」ジー・・・

香焼「……大丈夫っすよ」


そりゃ不幸だと思う事は偶にあるけど……でも。


香焼「自分は案外……幸せっすよ」 コクン・・・


世界は、意外と、僕には優しい気がします。


神裂「そう……うん。やはり貴方は、此方(手を差し伸べる)側の人間です……もしかしたら、私よりもね」フフフ・・・

香焼「え?」

神裂「そうあれかし……おやすみ、香焼」テクテク・・・

香焼「……おやすみなさい」ペコッ・・・


かくあれかし、姉さん……―――


917 :第⑦話―――香焼「自分は案外……幸せっすよ」 [saga]:2011/10/09(日) 05:19:56.35 ID:oiuxRiMq0
 <おまけっ!>



浦上「……あ"ぁ……疲れたぁ」グデェ・・・

五和「さんきゅ、ウラ」ポンポンッ・・・

浦上「お姉、書類仕事マジ溜め過ぎ……普段からコツコツ終わらせようヨ」ハァ・・・

五和「あはは……さーせん」ポリポリ・・・

もあい「なぅ」ゴロゴロ・・・


削板「もぐもぐ……そういえば最近、香焼居ねぇな。何処行ったんだ?」ムシャムシャ・・・

絹旗「は? 相変わらずアンタは超非常識ですね……ゴックン……香焼は入院してますよ。知らなかったんですか?」モキュモキュ・・・

削板「え!? マジで!? 何で!?」キョトン・・・

絹旗「ばーか。教えませんよーだ!」ベー!

削板「ぐっ……こんにゃろぅ」ジトー・・・

黒夜「……てか、絹旗ちゃんよぉ。いつのまに第7位(根性野郎)ともお友達なってん?」モグモグ・・・

絹旗・削板「「友達なんかじゃありません!」ねぇ!!」ガッ!!

黒夜「あー、はいはい。ステレオは勘弁してねー……さーせん。豆腐ステーキお替わりー」スッ・・・

削板「新参女が出娑婆りやがって……あ、お姉さん。お味噌汁もう一杯」スッ・・・

絹旗「アンタ達! 此処他人の家ですよ! んもー……私そろそろデザートください」ムンッ

もあい「にゃー」ペシペシッ・・・


五和「はいはーい。沢山作ってあるからドンドン食べてねー」フフフ

浦上「都市での『カルテッ娘』的なものが出来上がってきたネ……香焼、これみたら何て言うカナ」ハハハ


絹旗・削板・黒夜「「「ギャーギャーギャー!」」」ドタバタ・・・


五和「うーん……やっぱ『不幸だー』じゃない?」ハハハ

浦上「そうですネ」ハハハ

もあい「みー」フシフシ・・・





冷蔵庫『久しぶりの登場! でも終わる!!』ビシッ!!


918 :>>1 [saga]:2011/10/09(日) 05:29:18.59 ID:oiuxRiMq0
はい。とりあえず本編は此処までね。残り80くらいは安価取ったりして『特別編』やるよ。


まずはアンケート! 特別編(ちょぴっと並行未来)について!



①よくある学園物! (香焼やステイル達の年代が高校生に……といった感じの話)

②ブラック&ダーティーな世界!  (ブラクラとかパンストのノリで……まぁ女性キャラがビッチ化してたりw)

③その他!  (要望を書いてね!)



それから相談。今後についてです。
3期入るべきか、親戚の方に戻るべきか。如何しよっかなぁ……意見下さい!


とりあえずアンケご協力お願いします! あと意見もね! 他にも質問罵倒リクなども宜しく。そんじゃまた次回!ノシ”
919 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/09(日) 07:33:00.08 ID:omR+RVeAO
1じゃないすかねぇ
920 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 08:41:45.08 ID:hLlU/njDO
②レヴィ的な絹旗とかエダ的なアニェーゼ、パンティ的なレッサー、ストッキング的なサーシャ……カモーーーーン!!

方針だけどとりあえずアニー、アン、あわきん、春上編がまだなんで、三期欲しいです!
921 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 09:48:11.47 ID:7a8vRGqDO
>>1

んでアンケも1


英国組が短期留学でこちらに来るんですね。わかります。期待してるわけじゃないんだからね!


3期か親戚かは……
読めるならばどちらでも……


922 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/09(日) 11:15:56.17 ID:yrZIT1sM0
>>1
ほっこりしたわなんか。香焼くんハァハァ

アンケは1で
三期でも本編でもバッチこい!!!
923 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/09(日) 13:54:37.60 ID:56w+XYqXo
アンケは③の「みんなの性格反転」で
924 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/10/09(日) 13:55:19.91 ID:bMvwWpHAO

あわきんアフター
925 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/09(日) 14:20:30.90 ID:CXoDH4rdo
乙でした。

アンケは①で

親戚も好きですが
こちらも是非3期をやってほしいところ…
926 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/10/09(日) 19:05:48.50 ID:n8+SM8iAO
①で
927 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 22:33:27.69 ID:7a8vRGqDO
>>923
性格反転が性反転に見えて……

小悪魔こーやぎ……
928 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 23:44:46.92 ID:4LsWtNnn0
また黒夜を是非

でもアンケは1で
929 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/10/10(月) 00:18:31.31 ID:90+/nq5k0

正確反転が面白そうだったので
ワシリーサ大好きなサーシャから逃げ惑う変態上司とか……
930 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/10(月) 01:19:21.95 ID:VismAI2Ro
>>923
しおらしいアニー&レッサー。
ガツガツといくアン&サーシャ。
香焼限定で凄く消極化する絹旗。
そして、涼しい顔で全員を侍らす香焼……

うちゅうの ほうそくが みだれる
931 :>>1 [saga]:2011/10/10(月) 20:50:36.60 ID:BrJDoUhW0
こんばんわ。ボチボチと。

アンケは①ですね。機会があれば②も書きます。
因みに③の性格反転が意外と人気でびっくりだw 時間が余ったらそっちもやろう!


さて、では学園物ですが……>>921さんが当たらずとも遠からずって感じな内容です。
本格的な構想も練ってはいるのですが、親戚の方が終わらないと書き出せないので、今日はちょい出しで書きます。


じゃあスタート地点について、登校初日の朝にします。まずは……誰視点?―――


①香焼

②絹旗

③アニェーゼ

④ステイル

⑤その他(上条達の丁度3,4歳下くらいのキャラで)


                 >>934

932 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 21:01:22.67 ID:GRkwO99DO
933 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/10/10(月) 21:01:53.30 ID:47md9SHfo
934 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 21:03:33.88 ID:41VgPt/bo
きぬはた
935 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 :2011/10/10(月) 21:26:07.34 ID:BrJDoUhW0
※登場人物は全員1◆歳以上です(笑)


 ―――3,4年後の未来、とある日、PM07:00、学園都市第7学区、とある高級マンション・・・・・





 PPPPPPPPPi!!



絹旗「―――……全っ然……寝れませんでした」ドヨーン・・・

絹旗「今日から、<超>校生……学校……ですか」ウー・・・

絹旗「……休みたい」ハァ・・・


 PPPPPPPPPPPPPPPPPP……バンッ!!


絹旗「…………、」タラー・・・

麦野「うっっっせぇボケぇ!! まだ7時じゃねぇか!! 安眠妨害すんじゃねぇよ駄阿呆!!」ガンッ!!

絹旗「……暗部じゃなくなったのに、まだ麦野と2人暮らしだなんて」フコウダー・・・

麦野「喧しい! テメェが一人暮らし無理だっつーから一緒に住んでんじゃねぇか!!」ギロッ・・・

絹旗「だってぇ」ウー・・・

麦野「いつ出てっても良いのよ。アパート探しくらいは手伝ってやるわ」フンッ

絹旗「いや、何て言うか……一人暮らしが超無理なんですよ……知ってるくせに」ジトー・・・

麦野「ケッ。ったく、馬鹿研究者共も小学校くらい通わせろっつの……私が嫌なら浜面滝壺んとこに世話なれば良いでしょうが!」

絹旗「だって……超色々、超お邪魔でしょ?」

麦野「セックスん時だけ空気読んで外出かけりゃ良いだろ。てか、アレだ。あの甘ちゃん坊やんとこに住め。んでお前も交わって来い」

絹旗「せっく……超ぉおおぉ変態っ! 麦野は相変わらずネジが飛んでますっ!」ハァ・・・

麦野「黙れボケ。良いから早く携帯アラーム止めろ」ケッ!

絹旗「アラームじゃなく……電話でした」カパッ・・・

麦野「モーニングコールたぁ良い身分だこと。とりあえず私はまだ寝んだから起こすなよ」テクテク・・・

絹旗「……うげぇ。海鳥です」タラー・・・


 Pi!

936 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/10(月) 21:39:38.66 ID:BrJDoUhW0
絹旗「……何ですか、こんな超朝っぱらから」モシモシ

黒夜『おう……いや、ちょっと』モシモシ

絹旗「超歯切れ悪いですね。何の用ですか?」

黒夜『テメェだって元気無ぇだろ……あのよぉ』ボソボソ・・・

絹旗「……何」

黒夜『……昨日、寝れた?』

絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・寝れない」ハァ・・・

黒夜『だよなぁ』ハハハ・・・

絹旗「あー……ねぇ海鳥。多分、私達超同じ事考えてましたよね?」

黒夜『多分な』

絹旗・黒夜「『……学校、休もう」』コクン・・・



 バッガアアーーーーーーアアァンッ!!



絹旗「っ!!?」ビクッ!

黒夜『な、何事だ!?』ギョッ!

麦野「きいぃぬはぁたー……テメェ、休んだら殺すかんな」ゴゴゴゴゴ・・・・

絹旗「ひ、ひぃ」ガタブル・・・

麦野「アンタ休んだら私が美偉と火織に説教喰らうのよ……絶対ぇ行けよ。ついでに電話相手の馬鹿妹も連れてけよ」ギロッ・・・

絹旗「……は、はい」ガタガタ・・・

黒夜『……お、おぅ』ガタガタ・・・

麦野「ったく……次起こす様な事あったら、第5学区のピンサロに売り飛ばすかんな」チッ・・・



 バンッ!!



絹旗「……はぁ」タラー・・・

黒夜『な、何か、仕事やってた頃より怖くね?』タラー・・・

絹旗「超色々あるんですよ……とりあえず、どっかで待ち合わせましょう。▲▽▲通りのヨンクスに50分で」

黒夜『あいよ……制服ヤダなぁ』Pi!


絹旗「……どうしよう」ハァ・・・


937 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/10(月) 21:54:44.15 ID:BrJDoUhW0
 ―――3,4年後の未来、とある日、PM07:50、学園都市第7学区、とある通り・・・・・


 ツギハー、▲▽▲通リー。ツギハー、▲▽▲通リー。オオリノオキャクサマハー・・・・・


絹旗「……はぁ」テクテク・・・

黒夜「おう」チラッ・・・

絹旗「うわっ! 制服超似合わなっ!?」ジー・・・

黒夜「っせぇな! テメェだって完璧着られてんじゃねぇかよ!」ケッ!

絹旗「そ、それはまだサイズが……そんな事超どうでもいいでしょう! さっさと行きましょう」フンッ!

黒夜「ったく、はいはい」チッ・・・


 ガヤガヤ・・・・・


絹旗「ううぅ……人が超沢山です」オドオド・・・

黒夜「お前相変わらずチキンだなぁ。虫だと思っとけ、虫々……にしてもよぉ、今更学校とかないってば」ハァ・・・

絹旗「し、仕方ないでしょう。もう決まった事なんですから」ジトー・・・

黒夜「何だっけ? 雲川とかいう新理事? アイツ、未成年の暗部を全員クビにしやがった。しかも必ず学校行けだとよ」チッ・・・

絹旗「『新入生』組は残念でしたね。でも……私としては、その……うーん」ムゥ・・・

黒夜「まぁお前の場合マジでニートだったからなぁ。暗部ん時の貯金、もう切れたんじゃね?」ハハハ

絹旗「まだ超ありますよ。でも……はぁ……行かないと超色んな人から怒られますし」トボトボ・・・

黒夜「主に某『甘ちゃん』くんとかな!」ハハハ

絹旗「それよりも、滝壺さんが悲しみますから」ウーン・・・

黒夜「複雑なのな……あー、マジだりぃわ。学校行って何しろってんだよ」ヤレヤレ・・・

絹旗「……と、友達、作り、とか」ボソッ・・・

黒夜「ぷっ……だぁっはっはっはっはっ!! い、今何て言った? 友達!?」ケラケラ!

絹旗「超失礼なヤツですね。一応……楽しみではあるんですよ」ジトー・・・ポリポリ・・・

黒夜「あーはいはい。ま、頑張れ」ケラケラ!

絹旗「……ちぇっ」テクテク・・・


938 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/10(月) 22:16:26.22 ID:BrJDoUhW0
黒夜「あ、そういえばお前何組なの?」チラッ

絹旗「7組です。確か香焼も一緒でした」コクッ

黒夜「うげっ……マジかよ」タラー・・・

絹旗「えー……まさか、あなたも?」タラー・・・

黒夜「信じらんねぇ……お前はまだしも、あのガキと一緒とか」ハァ・・・


 ガヤガヤ・・・オハヨーオハヨー・・・ミルキィジャナイヨー・・・・・


絹旗「それにしても7組まであるって……超人多いんですね。超ヤダなぁ」ハァ・・・

黒夜「我慢するっきゃねぇな。上手い事出席日数だけ稼いで卒業しちまおうぜ」グデェ・・・

絹旗「むぅ……あ」ピタッ・・・


春上「あ! 最愛ちゃんなの!」パタパタ!

絹旗「はい……おはようございます、えりぃちゃん」ペコッ

春上「うん。おはよう」ニパー

初春「おはようございます、絹旗さん」コクッ

黒夜「…………、」ジー・・・

春上「あれ? お友達も一緒なの?」ウーン

絹旗「友達……うん、まぁ友達です」チラッ

黒夜「へ……はぁ!?」ドキッ・・・

春上「じゃあ私達ともお友達なの! 私は春上衿衣。よろしく」ペコッ

初春「私は初春飾利です。あなたのお名前は?」

黒夜「…………、」ムゥ・・・

絹旗「……海鳥」メッ

黒夜「チッ……黒夜海鳥」ボソッ・・・

春上「くろよる、うみどり……うん! 海鳥ちゃん! 可愛いお名前なの。それに、名字はとても恰好良いの」ニパー!

初春「よろしくお願いしますね。黒夜さん。一応、私は風紀委員(ジャッジメント)ですから、困った事があれば頼って下さい」ムンッ!

黒夜「アンタが風紀委員? 何ていうか……頼りなさそうだな」ジー・・・

絹旗・春上「「ぷっ!」」プルプル・・・

初春「こ、これでも4年目なんですからね! 2人も笑わないで下さい!」ンモー!

絹旗「そ、そうですよ海鳥。超、失礼です……ぷふー」クスクス・・・

春上「さ、最愛ちゃんも、失礼なの……ぷふー」クスクス・・・

初春「むぎぎぃ……こ、今年中には身長が170を越えて威圧感マックスの風紀委員になる予定なんですからね!」ムキー!

黒夜「そ、それはそれで嫌だな……そろそろ学校着くぞ」ヤレヤレ・・・


939 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/10(月) 22:40:12.20 ID:BrJDoUhW0
    <校門>


初春「おぉ……やっぱり校門が●校って感じですね!」キラキラ・・・

春上「あ、さっそく挨拶指導してるの」チラッ

絹旗「うっ……きゅ、急にお腹が痛く」タラー・・・

黒夜「わ、私も」タラー・・・

春上「2人ともー。レッツゴーなの♪」ガシッ!

絹旗・黒夜「「イヤ嫌いやぁー!」」ズルズル・・・

初春「春上さん……強くなりましたね」アハハ・・・


黄泉川「おーっす。おはようじゃん――うん、おはよー――おい、そこのパツキンピアス。卒業までその恰好通せよ―――」オハヨー

初春「黄泉川さん、おはようございます」ペコッ

黄泉川「―――ん? おお、初春。おはようじゃん。今日も花飾り(ビオランテ)は元気だな」ハハハ

春上「初春さん。今日からは黄泉川『先生』なの」フフッ

初春「あ、そうでした。すいません」

黄泉川「別に良いじゃん。フレンドリーに『愛穂ちゃん』でも……って、あら。そっちの2人は」チラッ

絹旗「お、おお、おお、おはようございましゅ!」ペコッ!!

黒夜「噛んでんじゃねぇよ」ッタク・・・

黄泉川「うん、おはようじゃん……そっか。オマエ達も入学だったな」フフフッ

黒夜「……悪ぃかよ」ジトー・・・

黄泉川「ううん。歓迎するじゃん。特にオマエら2人は色んなヤツらから『お願いします』って頼まれてるからな」ポンポンッ

絹旗・黒夜「「……はぁ」」タラー・・・

黄泉川「ま、『初めて』の学生生活楽しむじゃん! 私ら教師が全力でサポートしてやるからさ」ハハハ

春上「勿論、私達もなの」ニパー

初春「はい。何でも相談して下さいね」フフッ

絹旗・黒夜「「…………、」」ジー・・・

黄泉川「徐々に慣れていこうじゃん。おっと……またまた期待のルーキー登校のようじゃん」チラッ

絹旗「え?」チラッ


 ウー・・・・・・・・イイィ・・・・・ハアアアァ―――


佐天「―――あああぁ……るううううぅっ!!」ガバッ!!

絹旗・黒夜「「っ!!?」」ギョッ!


 ひらひら~・・・・・


男子生徒『お、おおおぉ!!?』ギョッ!

初春「へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、ひゃあああぁっ!!」ガシッ///

佐天「入学初日はっと……水色の可愛らしいリボン&レース付きかぁ。85点!」フムフム・・・

初春「ッッ~~~~~~~っ!! 佐天さあああぁんっ!!」ポカポカ!

佐天「あはははは。初春の●校でデビューだね!」ケラケラ!

黄泉川「あはははは。初日から中々やってくれるじゃん!」ハハハ

春上「先生。止めるべきなの……でも、これからも、いつも通りって事なの」フフッ

絹旗・黒夜「「……あはは」」タラー・・・
940 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/10(月) 22:54:12.60 ID:BrJDoUhW0
次! 入学式後の自己紹介タイム! 誰視点?―――


①アニェーゼ

②佐天

③レッサー

④担任(まだ内緒)


            >>942

941 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/10/10(月) 22:55:28.63 ID:47md9SHfo
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 22:58:46.98 ID:NMTk5ucIO
2
943 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 23:05:13.12 ID:5YIUnA0SO
>>937
時間おかしくねぇか?
944 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/10(月) 23:22:24.97 ID:BrJDoUhW0
※ごめん! 入学式『前』の自己紹介に変更ね!


 ―――3,4年後の未来、とある日、AM11:00、学園都市第7学区、とある高校、1年7組・・・・・


佐天「7組かぁ……って、知り合いばっかじゃん!」オー!

初春「何故か外国の方の名前も多いですね」フム・・・

春上「んー……担任の先生の名前は分からないみたいなの。挨拶の時まで内緒って事かな?」

佐天「とりあえず行こ! 最愛ちゃんと海鳥ちゃんも行くよ!」グイッ!

絹旗・黒夜「「うぅ」」ダラダラ・・・


 ガヤガヤ・・・・・


佐天「おっはよーございます!」ガララ!

枝先「佐天さん! 初春さん! あ……衿衣ちゃん!!」パアアァ!!

春上「絆理ちゃん!」パアアァ!!

初春「わぁ! 春上さんの昔馴染みが全員です!」オオォ!


 ワヤワヤ・・・・・


絹旗「……うー」オドオド・・・

黒夜「これが……学校」タラー・・・

佐天「ん……ほら2人とも! もう少し元気出そうよ!」ポンポンッ

絹旗「は、はい。そうですね」タラー・・・

黒夜「ケッ。面倒臭ぇ……私の席はあそこか」テクテク・・・

佐天「あ、ちょ……もう」ムンッ

絹旗「佐天、その……あの子も、色々宜しくおねがいします」ペコッ

佐天「え? ……うん、勿論だよ」フフッ

絹旗「えっと、私もとりあえず自分の席に行きます」テクテク・・・

佐天「やれやれ……毎日が楽しくなりそうだね」フフフ・・・

945 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/10(月) 23:35:57.31 ID:BrJDoUhW0
※ごめん! PMじゃなくて『AM』だった!

 ******************************************


佐天「さーて、そんじゃあ私もー」テクテク・・・


 ガララッ・・・・・


佐天「ん?」チラッ

アニェーゼ「…………、」バンッ・・・

アンジェレネ「あ、ええっと……お、おひゃひょうございます」オドオド・・・

レッサー「アンジェっち。堅くなり過ぎですよ」アハハ

サーシャ「それからアニェーゼ。第1の注意ですが、ぶっきら棒過ぎですよ」チラッ

アニェーゼ「そ、そうですか……こほんっ」テクテク・・・


 ざわざわ・・・・・


男子A「が、外人さんだ」オー・・・

男子B「ま、マジだったのか?」ジー・・・

枝先「こらこら、男子共! そういう変な目で見ちゃダメだっつの!」メッ!


アニェーゼ「また『ガイジン』ですか。せめて『外国人』って言って欲しいもんですね」フンッ

佐天「よっ! アニェーゼちゃん!」ニカッ!

アニェーゼ「え……あ、サテン!!」オオォ!

アンジェレネ「さ、サテンさん!」ワー!

サーシャ「おや、知り合いで?」チラッ

アニェーゼ「ええ。昔、新オルソラ教会建てた時にちょこっと」フフッ

レッサー「あー。あの興行収入トップクラスの化け物教会……え!? アニェーゼっち、あそこの建設関わったんですか!?」ギョッ!

佐天「あはは。クラス編成見た時驚いたよ! 今日から同じクラスだね!」ニコニコッ

アニェーゼ「まったくです。私達は『学校』っての『初めて』ですから、宜しく頼みますよ」フフッ

佐天「勿論! 任せてくださいな!」フフフッ

946 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/10(月) 23:55:48.66 ID:BrJDoUhW0
初春「あららら! アニェーゼさん! アンジェレネさん!」テクテク・・・

アンジェレネ「ウィハルさん! よろしくね!」パアアァ!!

佐天「とりあえず、何とか馴染めそうだね! 私達がお手伝いするよ」フフッ

アニェーゼ「ええ、頼りにしてます。あ、こっちの赤い帽子被ったのがサーシャ。んでこっちのビッチがレッサーです」チラッ

サーシャ「サーシャ=クロイツェフ。よろしく」コクッ

レッサー「私がビッチならアニェーゼも大概ビッチでしょう……レッサーです。こん中では一番常識人ですので、そこんとこよろしこ」ハハハ

佐天「ユニークな人だね……佐天涙子です。こっちが初春飾利」

初春「宜しくお願いしますね」コクッ

佐天「他にも紹介しようか―――」


 キーンコーンカーンコーン・・・・・


佐天「―――っと……チャイム鳴っちゃったね。そんじゃ後で他の子も紹介するよ」

アニェーゼ「ええ。宜しく」コクッ

初春「とりあえず、入学式の前に担任挨拶と自己紹介ですね。席に着きましょう」


 ざわざわ・・・ガララ・・・・・


手塩「皆。席に、着け……鉄網、貴女も、自分の席に行きなさい」チラッ

鉄網「う、うん……じゃなくて、はい」オドオド・・・

手塩「一番初めの、HRだ。きちんとしよう」パンパンッ


佐天「おぅ……何か如何にも体育教師って感じの先生だね」コソコソ・・・

初春「ええ。あれ? あの人って確か、警備員本部の」ジー・・・

絹旗・黒夜・ショチトル「「「…………、」」」ジー・・・


手塩「さて、全員席に着いたかな。幾らか、空席が見えるけど……時間だ。始めよう」コクッ

佐天(あれ? 香焼くん来てない)キョロキョロ・・・

絹旗(……根性馬鹿もいない)キョロキョロ・・・

アンジェレネ(ステイルくんも……初っ端から遅刻?)タラー・・・

手塩「まず、始めに……私が『副担任』の、手塩恵未だ。担当は保健体育と、倫理。部活は、まだ持ってないよ」

春上「副担?」キョトン・・・

手塩「ああ。私は出戻りの、教師だからね。謂わば、君達と同じく、新人みたいなものだ……まぁ、担任も今年、新採用だけどね」フフッ


947 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 00:15:40.63 ID:FsSNzwqs0
手塩「さて……では、担任。どうぞ」チラッ・・・


 ガララッ・・・・・


クラス大半『あっ!!?』パアァ!

レッサー「な、何々?」ポカーン・・・


木山「あーえっと……その……うん……こほんっ」モジモジ・・・///

手塩「春生。シャキっとなさい」チラッ

木山「わ、分かっているよ」コクッ

クラス大半『木山先生っ!!』ワアアァッ!!

木山「こ、こら……あー、すまない。君達の担任になる木山春生だ。担当教科は理科全般、それから能力開発系アドバイス等だ」コクッ

黒夜「木山春生……ふーん。例の」ジー・・・

木山「君達同様、私も新入生だ。よろしく頼むよ」ポリポリ・・・

クラス大半『わーい!』ガヤガヤ・・・

佐天「春上さん達。また木山先生のクラスになるんだ」フフフ

手塩「こらこら、静かに。春生……木山先生も、ドンドン進めて」チラッ

木山「はい……ええ、まず出席を取りつつ、簡単な自己紹介を……って、4つも席空いてるけど」チラッ

手塩「構わない。進めてくれ」

木山「分かりました。では―――」


絹旗(超馬鹿香焼! 超ボケ削板!)タラー・・・

佐天(うーん……香焼くん、どうしたのかな?)タラー・・・

春上(木山せんせー。ちょっと待ってあげて欲しいの!)タラー・・・

アニェーゼ(阿呆コーヤギ! 糞っタレ不良神父!)タラー・・・

アンジェレネ(ああ、どうしよう)タラー・・・

サーシャ(第1の意見ですが、マグヌスはまだしも……コーヤギーが遅刻するとは思えませんが)タラー・・・

レッサー(やれやれ……はっ! コレを期に『幼馴染が家に起こしに来るイベント』的なモノが可能ですね!!)グッ!

黒夜(あー……何か、一部の人間の思考がヤバい気がすっぞ)タラー・・・

948 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 00:43:19.39 ID:FsSNzwqs0
木山「―――……ふむ。やはり4人、居ないな」ムゥ・・・

手塩「愛穂に、電話させるよ。喝を入れて貰わないと、な」コクッ・・・

初春「あちゃー。初日から黄泉川先生のお説教ですか」アハハ・・・

佐天「拙いなぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あっ!」バッ!!

一同『っ!?』ギョッ!

木山「どうした、佐天くん」ン?

佐天「き、来ました! 外! 外!」バッ!

一同『え―――』チラッ・・・



削板「根性ラストスパアアーーーアァトっ!!」ダダダダダッ!!

ステイル「喧しい!! 貴様が近道と称して変な寄り道するからだろう!!」ヘトヘト・・・

削板「うっせぇ! お前が一服させろとか言ったのも原因だろう! てかブレザー着て煙草喫うんじゃねぇ!」ダダダダッ!!

ステイル「ふんっ! 僕は医者から正式に『ニコチン中毒』の処方箋を貰ってる! これで堂々と煙草を摂取できるんだ!」ゼェゼェ・・・

香焼「だあああぁっ!! 喧嘩すんな!! 巻き込まれてる自分の身にもなれ!!」ウワーン!!

削板・ステイル「「さーせん」」タラー・・・

香焼「あーもう! それより……いつまでパン咥えてんのさ! てかそれ何枚目すか!?」



禁書目録(インデックス)「ふうふぉふぁいふぇー! (十五枚目ー!)」モグモグ・・・

スフィンクス・もあい「「にゃー」」ブラブラ・・・



一同『―――……、』タラー・・・

絹旗「あ。香焼……とその他です」タラー・・・

アニェーゼ「い、禁書目録も!?」ガタッ!!

木山「あー……もしかして、アレってウチのクラスの生徒?」タラー・・・

関係者『はい』コクッ・・・

木山「……あはは」タラー・・・

手塩「要注意生徒っと……愛穂にも、報告ね」フフフ・・・


949 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 00:51:40.60 ID:FsSNzwqs0
 <一方、校門付近>


香焼「喰い過ぎ! って、ほら! 皆に見られちゃってるじゃん! もう……ステイル! 禁書目録担いで走れ!」

ステイル「ばっ!!? な、ちょ、おま、何言ってんだ!?」カアアァ///

香焼「まだ間に合うから! 禁書目録! 早く喰い終わって!」アーモウ!

禁書「モグモグごっくん……ふぅ! え? 遅刻? わーわー! 関係者各所に怒られちゃうんだよ!!」アタフタ・・・

削板「ステイル! テメェ、ゴダゴダ言ってんな! 俺が香焼担ぐからテメェはシスター担げ!」ガシッ!!

香焼「はっ!?」ギョッ!

ステイル「ま、待て! 僕が香焼を担ぐ! 貴様は彼女を担いでくれ! 絶対落とすなよ!」ガシッ!

香焼「ちょっ!?」ダラダラ・・・


禁書「すふぃんくすー! もあいー! 急ぐんだよ!」パタパタパタパタ・・・・

スフィンクス・もあい「「みゃー」」トコトコトコトコ・・・


香焼「あ……自分らより先、行っちゃったじゃん」タラー・・・

ステイル・削板「「…………、」」タラー・・・

香焼「ほら自分達も急ぐよ―――って、うぇ!?」グイッ!!

削板「……ふんっ! お先に失礼するぜ! 不良くん―――って、な?!」ダダダダ・・・ガシッ!!

ステイル「貴様に先を越されるのは癪だ。それと、香焼を寄越せ。僕が運ぶ―――って、うわっ!?」バシッ・・・・ギョッ!

削板「待てよ……先に行くのは構わねぇが、香焼は渡さねぇ」ガシッ・・・ギロッ・・・

ステイル「……ふんっ。やるか?」ガシッ・・・ギロッ・・・

香焼「ちょ、な、何で訳分かんない事で喧嘩してんのさ!? 自分、一人で走れるよ!」アタフタ・・・

ステイル・削板「「黙ってろ!」」ググググ・・・

香焼「う、うわーん! 不幸だー!」ビエーン!




一同『―――……あはは』タラー・・・

禁書「お、おはようございます! ぎ、ギリギリセーフなんだよ!」ガララッ!!

手塩「完璧、アウトだ。馬鹿者」バシッ

禁書「あ痛っ」アハハ・・・


春上「……あ、2人で香焼くんの取り合いをしてるの」タラー・・・

黒夜「何だ、ありゃ……男同士で気持ち悪ぃ」タラー・・・

初春「むむむっ……薔薇臭がしますね。薄い本の準備っ!! 香焼さんはドチラに奪われるんでしょうか?」キラキラ・・・

佐天「こ、こら! そういう事言うと!!」タラー・・・


絹旗・アニー・サーシャ・レッサー「「「「…………、」」」」ガタッ・・・ガララララ・・・


佐天「……あちゃー」タラー・・・


950 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 01:09:58.97 ID:FsSNzwqs0

 ガララララッ・・・・・


枝先「ま、窓開けて何する気?」タラー・・・

佐天「さ、最愛ちゃん! 落ち着いて! 皆も!」アタフタ・・・

アンジェレネ「あー……目がマジですね」アハハ・・・


絹旗・アニー・サーシャ・レッサー「「「「てえええええぇゐっ!!」」」」バッ!!


一同『なっ!!?』ビクッ!

鉄網「ま、窓から飛び出した」ギョッ!

手塩「こらっ! お前ら!!」バッ!!

アンジェレネ「えっと……皆を止めて来ますね」ピョンッ!

禁書「あ! じゃあ私もー!」ニャー!

佐天「せ、先生! 私も止めて来ます!」タタタタタッ! バッ!!

黒夜「喧嘩か? そんじゃ私も行くぞ」ニヒヒ・・・ヨット!

木山「……こ、これほどとは」タラー・・・

手塩「もしもし、愛穂。校庭を見ろ……ああ、ウチの『問題児クラス』の子だ。止めるのを、手伝ってくれ」Pi!


 <校庭>


削板「いい加減放せよ……香焼が嫌がってんだろ」ググググ・・・

ステイル「ああ、君の所為でな……彼は僕に任せろ。そして貴様は遅刻しろ」ググググ・・・


香焼「」    ← ≪レイプ目でWお姫様抱っこ状態≫


削板「最下位はテメェだって……ん?」チラッ・・・

ステイル「余所見する余裕が……え?」チラッ・・・


絹旗「根性馬鹿あああァ!! 香焼を……放せえええええェ!!」ゴガンッ!!

アニェーゼ「死に晒せえええぇ!! 不良神父があああぁ!!」バコンッ!!

サーシャ「第1の警告です……興味の無い男性(ノンケ)を無理矢理衆道(ゲイ)の道に走らせようとするのは、大罪ですよ!!」ガチャンッ!!


ステイル・削板「ぎゃあああぁっ!!」チュドーン!

951 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 :2011/10/11(火) 01:40:43.20 ID:FsSNzwqs0
 ドッカーン・・・・・バッカーン・・・・・


香焼「う、うーん……、」グデェ・・・

レッサー「わー……じゃあこの隙に、コウヤギと体育館倉庫行ってきますねー」ニシシッ! ヒョイッ!

アンジェレネ「レッサーちゃん……そういうの、狡いよね?」ゴゴゴゴ・・・

レッサー「じょ、冗談ですってば……ねぇ」アハハ・・・

佐天「そんな事より保健室! 保健室に香焼くん連れてかないと!」アタフタ・・・

レッサー「ほぉ……ルイコはそういうセッティングの方が萌えるんですね? でも実際保健医にばれるもんですよ」フフフ・・・

佐天「そ、そういう意味じゃないよ!」カアアァ///

レッサー「いやいや、良いんですよ。私は別にオンリーワンじゃなくてもOKですし……って、おわぁ! こっち攻撃すんなし!」ギロッ!!

アニェーゼ「レッサー……次はテメェが粛清所望ですか? この[ピーーー][禁則事項です][ピーーー]女ぁっ!!」ギロッ・・・

レッサー「あらら……この距離で私とタイマン張って勝てます? 接近戦じゃ私の圧勝でしょう?」ニヤリ・・・

サーシャ「第1の提案ですが、私はアニェーゼに加担しますよ……その手を放しなさい、レッサー」ギロッ・・・

レッサー「おーぅ。マジぴーんち」タラー・・・

佐天「だからほら! 香焼くんの事保健室連れていくよ!」ンモー!

絹旗「そうですね……はい。私も一緒に行きます」テクテク・・・

アンジェレネ「(サイアイちゃん、あざといね)うん。私も」テクテク・・・

レッサー「ちぇっ―――」ハァ・・・


黒夜「なーんだ。もう喧嘩終わり? 私加担しちゃダメなのか?」テクテク・・・


レッサー「―――っ!! こっち! 私の方に入ってくださーい! 報酬は香焼の[らめぇぇっ!]で! あ、私の次ですよ」ニヤリ・・・

一同『ちょっ!!?』ギョッ!

黒夜「ふーん……ま、喧嘩出来りゃ何でもOK! ついでに坊やの[ピーーー]で私の新義体[ピーーー]の感度もチェックしてやる!」ニヤリ・・・

絹旗「チッ。入学早々面倒な……アニェーゼ。手伝います」コクッ・・・

アニー・サーシャ「「…………、」」コクッ・・・

佐天「あ、あわわわわぁ」ダラダラ・・・

禁書「あはは。学校って楽しいんだね!」ケラケラッ

アンジェレネ「禁書目録は呑気ですねー……あ、バランス悪いからレッサーちゃん達の方混ざって来ます。あ、条件は一緒でー」トコトコ・・・

佐天「アンジェレネちゃんも!?」アタフタ・・・


絹旗・アニー・サーシャ「「「……ふんっ」」」ジトー・・・

香焼「」 ← ≪相変わらず、レイプ目放置≫

アン・レッサー・黒夜「「ふふふっ」」ニヤニヤ・・・


削板「だああああぁっ!! 完全復活っ!! 香焼の貞操は俺が守る!!」ガバッ!!

ステイル「喧しい! 兎にも角にも、全員折檻してやる!!」バッ!!


セクステッ娘(※)『野郎は黙ってろ!!』ガッ!!                 ※『カルテッ娘 + 絹旗・黒夜』=暴力娘達!


 ギャーギャーギャー!!


禁書「あははははは! 見て見て、るいこ! 三つ巴なんだよ! 魔術と科学が交差しまくり!」キラキラ・・・

佐天「……誰か大人の人呼んでー」ハァ・・・

952 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 02:03:08.39 ID:FsSNzwqs0

 ドカーン・・・・・バゴーン・・・・・バリバリバリィ・・・・・


佐天「あわわわわ……グランドが大変な事に」ダラダラ・・・

禁書「あはは。アレ直すの私達かなぁ」ポリポリ・・・

佐天「えー……って、あ! 先生出てきた」チラッ・・・

禁書「ふぇ? あ、小萌なんだよ!」オーイ!

月詠「あらら、シスターちゃん……じゃないですね。インデックスちゃん。『小萌』じゃなくて『小萌先生』なのですよ」メッ!

禁書「はーい!」ビシッ!

佐天「そ、そんな事より皆を止めないと!」アタフタ・・・

月詠「ええ……今、警備員の『エース&エース』と『試作・多才能力者(プロト・マルチスキル)』が出張りましたから」フフフ・・・

佐天「え?」チラッ・・・


黄泉川「えっと何々……絹旗と削板は多少本気で『黙らせても』死なない? 黒夜って娘は?」テクテク・・・

手塩「アレは一応、木原印の義体とはいえ、頑丈って訳ではない。有る程度の手加減は、必要だ」グッ・・・

黄泉川「あいよ……それより、こんな早めに春生の『能力』を実戦する羽目になるとはな」ハハハ

木山「まぁ覚悟はしてたさ。とりあえず『魔術師』組とやらは私が『一網』すれば良いんだね?」ジー・・・

手塩「ああ。だが、彼女達はまだ『対能力者』の経験が、浅いらしい。『隆起捕縛(サンドバインド)』くらいに、しておけよ」コクッ・・・

木山「分かった……サポート宜しく頼むよ」キュイイイイィン・・・


佐天「なっ!!? 木山先生のアレって!?」ギョッ・・・

禁書「わぁ……『疑似天使』なんだよ」ポカーン・・・

月詠「あの人が、貴女達のクラスに配属されたのは……『アレ』の御蔭なのですよ。貴女達を守る『能力(チカラ)』なのです」ジー・・・

佐天「で、でも、『幻想御手(レベルアッパー)』は全部破棄されたんじゃ!?」タラー・・・

月詠「『アレ』を使えるのには理由があるのです……知る必要はないのですよ。訳有りですから」ジー・・・

佐天「……むぅ」ジー・・・

禁書「あ。2人がドンパチの中に突っ込んだ!」オー!

月詠「始まりますね……多分、良い意味で『見せしめ』になるでしょう」コクッ・・・

佐天「はぁ」ポリポリ・・・


953 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 02:27:23.14 ID:FsSNzwqs0

 ドッカン! ズゴーン! バッカーン!


絹旗「っ……せェいっ!!」グガンッ!!

レッサー「おーこわいこわい。ニヒヒっ!」ヒョイッ!

削板「まだまだぁっ! おりゃあっ!!」スゴパ!!


手塩「喧しい。黙れ、貴様ら」ガシッ・・・


レッサー「うをっ!!?」ギョッ!

絹旗・削板「「おわっ!!?」」グググ・・・ポイッ!

黄泉川「ナイスパース……ふんっ!!」コキャッ・・・

レッサー「ひ、ひぃ」タラー・・・

絹旗・削板「「あがっ……              」」チーン・・・

黄泉川「まず2人っと」パンパンッ


黒夜「オラオラオラオラァっ!! 全っ然足らねェぞっ! そンな『正常位』じゃイケねェなァ!!」ズガガガガァッ!!

ステイル「黙れ淫売っ!! 消し炭にしてやる!!」ボオオオォッ!!

サーシャ「チッ。能力者ですか……厄介ですね」ガシャンッ!!

アニェーゼ「私がサポートします。サーシャは突っ込んでくださいっ!!」スッ・・・

アンジェレネ「させませんよー……えいっ!!」ビュンッ!!

アニェーゼ「うわっ!? ちょ、アン!!」ギロッ・・・

サーシャ「『金袋(使徒)』の数が30以上とは……成長しましたね、アンジェレネ」タラー・・・

アンジェレネ「えへへ。一人だけ遅れる訳にはいきませんからねっ」ブンッ!

黒夜「ナイスだ、猫背! ドラドラドラドラァっ!!」ズガガガガッ!!


黄泉川「どっせいっ!!」グンッ!!


黒夜「ふぇっ!?」ギョッ!

黄泉川「はいよっと!」グルンッ!!

手塩「こっちも、ね」ブンッ!!

アンジェレネ「あわわぁっ!!」グルンッ!!

アニェーゼ「あ、アンジェレネ!?」ギョッ!


 ゴチンっ!!


アン・黒夜「「むきゅう……           」」チーン・・・

手塩「こっちも、2人。残りは、4人だな」チラッ・・・

ステイル・アニー・サーシャ・レッサー『うっ』タラー・・・


954 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 02:47:20.62 ID:FsSNzwqs0
木山「―――準備出来たよ。『水』と『土』を使う」オーイ!

黄泉川「ん? じゃあ任せた」ニゲロー

手塩「おい、愛穂。気絶してる子、連れて行きなさい」ガシッ


佐天「な、何する気?」タラー・・・

月詠「見てれば分かりますよ。それより佐天ちゃんとインデックスちゃんは気絶してる子の介抱お願いしますね」フフッ

禁書「はーい」コクッ


レッサー「な、何か凄くヤバい気がするんですけど」ダラダラ・・・

アニェーゼ「って、暴力教師共逃げてますしっ!?」ゲッ!?

サーシャ「っ!! だ、第2の警告です! 2人とも、マグヌスの後ろに隠れて!!」アタフタ・・・

アニー・レッサー「「あいよっ!」」ガシッ!

ステイル「な、お、お前ら!!?」ギョッ!

アニェーゼ「テメェ男でしょ! 守りなさい!!」ベー!


木山「―――――えいっ」ゴゴゴゴゴ・・・・ドガンッ!!


ステイル「み、水!?」ゲェ!!?

アニェーゼ「ちょ、じ、地面が隆起してきやがりました!?」ウワァ!?


 ギャアアアアアァ・・・・・


木山「……ふぅ。終わり」ヤレヤレ・・・

ステイル・アニー・サーシャ・レッサー『』チーン・・・

黄泉川「お疲れさーん」ポンッ

手塩「相変わらず、壮大な能力(スキル)ね」フフッ

木山「うん。頭がとても疲れるんだ……それに身体もダルくなる……あと、暑い」ヌギヌギ・・・

手塩「脱ぐな、馬鹿モノ」コツンッ


佐天「『大気水圧(ウォータープレス)』と『隆起捕縛』……ほ、ホントに多才能力だ」タラー・・・

月詠「あと10種類は別の能力を使える筈です。アレくらい出来ないと貴女達のクラスは受け持てないって事なのですよ」フフッ

禁書「あ、五大元素使い(アベレージ・ワン)……魔人クラスの魔術師なんだよ」タラー・・・

月詠「インデックスちゃん、能力者なのですよ」ハハハ・・・

佐天「……あ、香焼くん起きた」チラッ・・・

香焼「ううーん……あれ」ボー・・・


 ドンガラガッシャーン・・・・・


香焼「へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぎゃああああぁっ!! 地獄絵図だあああぁっ!!」ウワー!?

黄泉川「ところで、責任者はコイツか?」グイッ

禁書「そうなんだよ。二代目とうまだから! でもとうまよりは25倍くらい頭良い筈なんだよ」ハハハ

月詠「あらあら。それは何とも……香焼ちゃん。色々頑張りましょうねー」ニヤニヤ・・・

佐天「あはは……ドンマイ」ポンッ・・・

香焼「ええぇ……不幸だ」ガーン・・・


962 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 22:51:57.28 ID:FsSNzwqs0
  <入学式終了後>


 ―――3,4年後の未来、とある日、PM01:20、学園都市第7学区、とある高校、1年7組・・・・・



 キーンコーンカーンコーン・・・・・



レッサー「ふぁああぁ……話長過ぎですよ。ルチアの説教より長いんじゃないですか?」チラッ・・・

アンジェレネ「あはは。どうだろうね」ポリポリ・・・

アニェーゼ「それにしてもステイル。アンタやっぱりデカいから目立ってましたね」ニヒヒ!

ステイル「僕よりこっちの根性馬鹿の方が目立ってただろう。何故コイツだけ白ランなんだ? 此処は前年度からブレザーだろう?」フンッ

削板「良いだろ! オーダーメイドだ!」ニパー!

黒夜「誰も羨ましがってねぇよ、バーカ」ジトー・・・

佐天「喧嘩しないの……ってもうLHR始まっちゃうよ。お昼ご飯食べて無いのに」ハァ・・・

禁書「ご、ごはん……お昼御飯……もう! 一体誰の所為なんだよ!」プンスカッ!!

初春「あははは……ドンマイです」タラー・・・

サーシャ「第1の疑問ですが、次のHRは何をするんでしょうか。ガイダンス的なモノ?」フム?

春上「ううん。午前中に自己紹介が出来なかったから、午後の始めにそれをするって先生が言ってたの」コクッ

絹旗「じ、自己紹介ですか……聞いてませんよ」ダラダラ・・・

香焼「最愛、大丈夫だから。一人頭10秒20秒で終わりだよ。安心して」チラッ・・・

絹旗「…………、」ウーン・・・



 ガララッ・・・・・



木山「皆。席についてくれ」テクテク・・・

手塩「予告通り、一人ひとり、挨拶をしてもらうよ。とりあえず、出席番号順だから……最初は席順だな」チラッ・・・

クラス『はーい』


アニェーゼ(うわっ。私最初の方じゃねぇですか……まぁトップじゃなかっただけマシとしましょう)ハァ・・・

アンジェレネ(私はアニェーゼちゃんの次かぁ……どうしよう)ハラハラ・・・

ステイル・黒夜((……ふんっ))グデェ・・・

絹旗(どどどどど、ど、ど、どどど、どぅ、どど、どうしましょう!!?)ダラダラ・・・

香焼・佐天・春上(((……皆、大丈夫かなぁ)))ハァ・・・

963 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 23:43:25.42 ID:FsSNzwqs0
木山「それでは始めよう。最初は……相上(あいうえ)くん」チラッ・・・

相上「はい……出席番号1番! 相上です。サガミじゃありませんので、よろしくー」コクッ・・・

 888888・・・・・

木山「よろしくね。では次、阿部くん。あ、その後もどんどん続けてくれ―――」

 ヨロシクー! ワー!

アニェーゼ「(次私か)3番……イタリア出身。アニェーゼです。日本に来て日は浅ぇですが、他の留学生諸共、よろしくお願いします」ペコッ

香焼(流石、リーダー分だね)ホッ・・・

レッサー「ぷふふっ。良い子ちゃんぶってやんのー」クスクス・・・

 ワー! イタリアダッテヨー! スゲー!

アンジェレネ「(わ、私だね)お、同じくイタリアから来ましたアンジェレネです。え、えっと……甘いものが好きです! よろしく!」ペコッ!

絹旗(あ、あんな感じで良いんだ……よし)ゴクッ・・・

 ワー! コノコモカー! パツキンオオイナー!

禁書「え? 次私? えっと、英国から来ました? あれ? 私ずっと日本に居たような?」ウーン・・・

アンジェレネ「い、インデックス。学校来る前に資料貰ったでしょ」ボソボソ・・・

禁書「あーそうそう! 5番! 英国出身、インデックス=スチュワートなんだよ! そんでこの子がスフィンクス!」バッ!

スフィンクス「にゃー」ヒョコッ・・・

 ・・・・・エ?

ステイル「っ~~~~~~まったく……何で、君はそういう事を」ダラダラ・・・

手塩「あー……インデックス。教室に猫を連れ込むのは、いけない事だぞ」コホンッ・・・

禁書「へ? そうなの? それじゃあもあいと遊んでおいでー」ノシ

スフィンクス・もあい「「にゃー」」トコトコ・・・

 ワハハハハ!

木山(……って、猫居たの気付かなかった)タラー・・・

絹旗(わ、私ももあいと一緒に話せば良かった)タラー・・・

初春「あはは……あ、私ですね。えっと6番、初春飾利です! ちなみに私も留学生で、ハワイ出身日系4世です!」ビシッ!

春上「う、初春さん!? その噂本当だったの!?」タラー・・・

初春「え、あ、嘘なんですけど、噂って何?! あー……ええっと、あと、こう見えて風紀委員です! よろしくおねがいします!」ペコッ

 ジャッジメントダー! スゲー!

枝先「ふふっ……―――……あ、私ね! 8番! 枝先絆理! 元気が取り得です! よろしくね!」ペコッ!

 ワー! バンリチャーン! ワタシタチ・オレラノリーダー!


964 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/11(火) 23:57:23.71 ID:FsSNzwqs0

 ざわざわ・・・・・


絹旗(つ、次……わ、私だ……どうしよう)アタフタ・・・

黒夜(うわぁ。アイツ、マジガチガチじゃん……流石、超高機能アスペルガー絹旗ちゃん)クスクス・・・

香焼(最愛……大丈夫かなぁ)ジー・・・

木山「―――よろしく。では、次だね」チラッ・・・

絹旗「っ!!?」ビクッ!!

木山「出席番号10番、絹旗くん」コクッ

絹旗「ぁ……ぅ……、」オドオド・・・ガタッ・・・

 ジー・・・・・

絹旗「っ!!」ビクッ・・・

手塩「……絹旗。大丈夫か?」ジー・・・

絹旗「っ……、」ダラダラ・・・

春上(……最愛ちゃん、頑張って)グッ・・・

 ジー・・・・・

絹旗「っ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!!」バッ! タタタタタッ!!

一同『えっ!?』ギョッ!

手塩「絹旗! 何処、行く気だ!?」ギョッ!


 ガララッ・・・・・ピシャッ!


香焼「さ、最愛!」バッ!!

削板「あの馬鹿……っ」チッ・・・

黒夜「あははははっ!! さっすが絹旗ちゃーん! やってくれるねぇ!!」ケラケラケラッ!!

香焼「っ……先生すいません! 行ってきます!」バッ!

木山「え、あ、待っ!」ギョッ!

佐天「私も行くよ……木山先生、先進めてて下さい! 私達で最愛ちゃんの事連れ帰りますから!」バッ!

春上「香焼くん、佐天さん……よろしくなの」コクッ

佐天「あいよ! 任せといて!」タタタタッ!

木山「ま、待て! 勝手に!」タラー・・・

アニェーゼ「先生さん。あの馬鹿は止めても聞かねぇタイプです。任せましょうよ」チラッ・・・

木山「え……えっと」ポリポリ・・・

手塩「……分かった。先に進めよう。皆、後で各々、あの3人に自己紹介する様に」コクッ

一同『はーい!』コクッ



絹旗「ううぅ……、」タタタタッ・・・ポロポロ・・・


965 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 00:31:09.65 ID:tGtcES/+0
 <教室side>


木山「―――こほんっ……では11番。華素くん、すまんが続けてくれ」チラッ・・・

華素「あ、はい……えっと、華素(かしら)です。間違っても『カス』と読まない様に」ビシッ!

 アハハハ! アダナケッテー!

木山「そうだな。人の名字で遊ぶような真似はしてはいけないよ。では次」チラッ・・・

黒夜「はいはい……12番。黒夜。大能力者(レベル4)」グデェ・・・

手塩「立って話せ、黒夜。それから、もう少し、ショキっとしろ。非常識だぞ……此処(学校)は、常識の場だ」ジー・・・・・

黒夜「チッ……はいはい。黒夜海鳥でーす。よろしくー……これで良いだろ」フンッ

手塩(やれやれ……一般倫理・常識から、教えないとな)ハァ・・・

木山(そうだね)ハハハ・・・

 スゲー! レベル4ダッテー! ナニケイナノー?

木山「静かに。とりあえず質問などは後にしよう。まずは全員回ってからね。では11番の朽木くん―――」

 ヨロシクー! ワーワー!

木山「―――(香焼くんは飛ばして)……―――……では次、16番」チラッ・・・

サーシャ「はい。ロシア連邦出身、サーシャ=クロイツェフです。あ……そういえば」チラッ・・・

ステイル「ん? ああ……言っておけ」コクッ・・・

サーシャ「了解……第1の補足です。一応、就学ビザの関係上、皆さんより1つ年上です。しかし、気軽に話しかけて下さい」ペコッ!

 オー! ロシアダッテー! テカ、プロポーションヤベー!

サーシャ「だ、第1の注意ですが! そ、そういう目で見るのは止めて下さい!」カアアァ///

レッサー「流石ロシア人女性……だが中年になったら一気にキますからねぇ」フフフ・・・

木山「こらこら。人の嫌がる様な事はするなよ。では次―――」

 ヨロシクー! オー!

木山「―――(佐天くんは後で、と)―――うん。じゃあ次、22番」チラッ・・・

ショチトル「……ショチトル。出身はメキシコ。長期入院をしていた所為で、私も皆より年上だ。よろしく頼む」ペコッ

ステイル(あれが土御門が言ってたアステカの魔術師か……今は魔術が使えないとはいえ、一応注意しないとな)チラッ・・・

 メキシコダッテヨ! コノクラスヤベーナ!

木山「こらこら、落ち着きなさい。それじゃあ次―――」

 ヨロシクー! ワーワー!

ステイル「―――(次か)……25番、ステイル=マグヌス。英国出身だ」コクッ・・・

削板「せんせー! ステイルくんがデカ過ぎて黒板見えねぇぞー!」オーイ!

ステイル「喧しい! ったく……サーシャと同じくビザの関係上一つ上だ。因みに、スチュワートさんもだ……兎角、よろしく」チラッ・・・コクッ

禁書「あ、そうだった。実はお姉さんなんだよ! えへんっ!」ムンッ!

アンジェレネ「……全っ然、見えませんね。完璧馴染んでますよ」アハハ

アニェーゼ「そういえばアンタ私の一つ上でしたね。すっかり忘れてました」アハハ

禁書「ぐぬぬぅ……覚えてろぉ」ギリリ・・・

967 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 00:59:03.20 ID:tGtcES/+0
木山「はいはい、静かに。それじゃあ次」チラッ・・・

削板「待ってましたぁ!! 出席番号26番! 年齢不詳! 住所不定! 超能力者万年7位! 削板軍覇さまだ!」バーンッ!!

一同『な、何か爆発起きた!?』ギョッ!

黒夜「あー五月蠅ぇ」ジトー・・・

ステイル「後ろで騒ぐなボケナス」ジトー・・・

削板「あ、ぶっちゃけ友達少ないので友達なってくれ! 結構切実な願いだ!」ムンッ!

初春「自分で言う事じゃないですよね」タラー・・・

 スゲー! レベル5ダゾ! ハジメテミター!!

手塩「削板、落ち着け。君が、あんまり暴れる様だと、『所長さん』に報告しなければならないんだ」ジー・・・

削板「うっ……よ、よろしく」コクン・・・

木山「ど、どうも……では次―――」


 ヨロシクー! ワーワー!


木山「―――うん。じゃあ次、29番」チラッ・・・

鉄網「は、はい……鉄網、です……えっと……私も長期入院で学業から離れていたので、みんなより年上」コクッ・・・

黒夜(……あの右手)ジー・・・

鉄網「手塩……先生の紹介でこの学校に再入学、しました。色々分からない事あるけど……よろしく」ペコッ・・・

春上「先生と一緒って、何だか私達と同じみたいなの」フフッ

枝先「だね!」クスクス・・・

手塩「(それで良い。徐々に、な)……次、行こう」コクッ・・・

トチトリ「はいはい。30番、トチトリ。殆どショチトルと同じ経緯だ。ま、初めての学校というものを楽しみたい」ハーイ

ステイル(アレもアステカの、か。何の為に潜入してるのか……まさか我々同様、上司の気まぐれではあるまい)ジー・・・

トチトリ「あ、そうだ。えっと一応まだ、身体が不自由なんだ。色々迷惑掛けると思うが、ショチトル共によろしく頼むよ」フフッ

ショチトル「余計な御世話だ……お前は如何して毎度毎度一言多いのだ?」ハァ・・・

 ヨロシクー! ナンカカッコウイイオンナノコダナー! キマシタワー!

木山「うん。皆でカバーしながら学校生活を送ろう。それでは次の―――」


968 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 01:58:36.19 ID:tGtcES/+0

 ガヤガヤ・・・・・


木山「―――うん、では次……春上」コクッ・・・

春上「はい! 33番、春上衿衣なの。また皆と同じクラスになれてとっても嬉しいの! 留学生の皆さんも、どうぞよろしく」ニパー!

 ワー! エリーチャーン! マジテンシー!

木山「そうだな。私も君達の担任になれて嬉しいよ……では、次だ―――」


 ヨロシクー! ワーワー!


木山「―――よろしくね。では、次。39番」チラッ・・・

レッサー「はーい。英国出身、レッサーちゃんでーす! 私もビザの関係上一個上なんですよー」フフフ!

アニー・アン・サーシャ「「「嘘っ!!?」」」ギョッ!

レッサー「えええぇ!? アンタらあんだけ私と一緒に居たでしょうが!!」ハァ!?

アニェーゼ「い、いや、サーシャが一つ上だってのは知ってたけど……、」タラー・・・

アンジェレネ「レッサーちゃんも、上だったんだね」タラー・・・

サーシャ「マグヌス。第1の質問ですが、知ってましたか?」チラッ・・・

ステイル「いや……僕とサーシャと同い年とは」タラー・・・

禁書「私もなんだよ! ねぇ、私も!」グイグイッ!

レッサー「くっ……と、とりあえず、皆さんよりお姉さんと言う事でぇ……『色々』教えちゃうゾっ♪」フフッ・・・

 オオオォ! ヤベー! アノコマジコアクマー! ネエサーン!

レッサー(ふふふ、掴みOK! 学校逆ハーレム化計画のスタートとしては完璧です!)グッ!

アニェーゼ「やーい。ビッチー」オーイ

レッサー「って、オイっ!! 変な印象付けないで下さい! 私がビッチならアニェーゼだってビッチでしょ!」グヌヌ・・・

黒夜「何だ。さっき随分と淫乱な事言ってたからビッチで合ってると思ってた」ヘー

レッサー「このぅ……黒夜(アンタ)もビッチ発言してたでしょう! 私は例えビッチでも高貴なビッチです!」フンッ!

黒夜・アニー「「人をビッチ扱いすんじゃねぇ!」です!」ギロッ・・・

削板「お前ら三人で『ビッチーズ』だな」アハハ

ステイル「削板、貴様にしては良いネーミングセンスだ」ハハハ

アニー・レッサー・黒夜「「「はぁ!?」」」ギロッ・・・

アンジェレネ「け、喧嘩は駄目ですってば!」アタフタ・・・

手塩「お前らなぁ」ハァ・・・

木山「こ、こほんっ……その、何だ。そういう言葉を連呼するものではないよ。品格が疑われてしまう」

サーシャ(コイツらにそんなモノありませんよ)ハハハ

木山「ん……それでは最後、40番」チラッ・・・

割樹「はい。割樹です―――よろしくおねがいしますね」ペコッ

 ヨロシクー! ワーワー!

木山「ふむ。一通り終わったな……あとは、アチラを待つだけだ」チラッ・・・

アニェーゼ「……コーヤギ」ムゥ・・・


969 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 02:04:13.65 ID:tGtcES/+0
 <絹旗捜索side>

 タッタッタッタッ・・・・・

香焼「―――っ……最愛、何処行ったんだ」タラー・・・

佐天「香焼くん! 最愛ちゃん、居た?」ハァハァ・・・

香焼「ううん……女子トイレとかは?」チラッ・・・

佐天「一通り見たけど居なかった……まさか帰ってないよね」ウーン・・・

香焼「多分……そうだ! 携帯に!」ピンッ!

佐天「成程。でも、ポケット入れてるかなぁ」ムゥ・・・

香焼「何でも良いから試してみないと」Pi!


 Prrrrr・・・・・


香焼「……っ! 最愛!」ガチャッ!

絹旗『―――……っ……うぅ……こ、やぎ』ポロポロ・・・

香焼「最愛、今何処居たの!?」ホッ・・・

絹旗『ぇぅ……っ……やっぱり……帰ります』ナーゥ・・・

香焼「なっ……馬鹿!」ガッ!

絹旗『っ……だって……無理ですよ……やっぱり、無理なんです……うぅ』ヒック・・・ポロポロ・・・

香焼「無理じゃない! 折角、普通の生活手に入れたんだよ! 諦めるなよ!」グッ・・・

絹旗『で、も……でも……ううぅ……っ……ぇぅ』ミー・・・

香焼「皆頑張れって言ってくれたろ。滝壺さんも浜面さん、黒妻さんも固法さんも打ち止めちゃんも那由他もフレメアちゃん、麦野さんも!」

絹旗『ぇぅ……ごめん、なさい……っ』ニャゥ・・・

香焼「最愛!」ギリッ・・・

佐天「こ、香焼くん……怒鳴り過ぎだよ」タラー・・・

絹旗『ううぅ……ええぇん……ごめ、なさ……っ……―――』Pi!

香焼「ちょ、最愛! くっ……そっ!」グッ・・・

佐天「強く言い過ぎだって……はぁ……最愛ちゃん」ムゥ・・・

香焼「何処行ったんだ……最愛」ギリリ・・・


970 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 02:23:28.61 ID:tGtcES/+0
佐天「香焼くん、気持ちは分かるけど落ち着いて……今は怒るより連れ戻す事考えないと」トンッ・・・

香焼「……うん」グッ・・・

佐天「とりあえずまだ学校にいるなら、探してみないと。もしチャイム鳴って人がゾロゾロ出てきたら、それこそ余計にパニック起しちゃうよ」

香焼「それは拙いよ……くそぅ。何処に」ジー・・・・・

佐天「電話越しに何か物音聞こえなかった? 学校出てれば車の音聞こえる筈だし、人の声聞こえれば多分学校内だし」

香焼「うーん……あ」ピタッ

佐天「何か聞こえた!?」チラッ・・・

香焼「……猫だ」

佐天「え?」

香焼「猫の声! 多分スフィンクスともあいだ!」コクッ!

佐天「えっと、インデックスさんの……って何処行ったか分かるの?」ポカーン・・・

香焼「スフィンクスは分からないけど、もあいが行きそうな場所なら検討つくっす!」

佐天「OK! それじゃあ行こう!」コクッ!


 ざわざわ・・・・・


佐天「―――ハァハァ……校舎裏?」タラー・・・

香焼「多分、猫達が集まりそうな場所だよ。もあいは一匹歩きさせてるから、勝手に猫の集会に行く」タッタッタッ・・・

佐天「うーん……そしたらもしかして、いつもの公園かもよ」ジー・・・・・

香焼「そん時はそん時! 兎に角、敷地内で猫が堪りそうな場所に行こう!」チラッ・・・


 がやがや・・・・・ニャーン・・・・・ドワァオドワァオ・・・・・ミャー・・・・・ナーゥ・・・・・


佐天「―――うーん、やっぱ公園かなぁ……あ! 香焼くん、アッチの方! 猫の鳴き声!」チラッ・・・

香焼「っ! 行ってみよう!」コクッ・・・


もあい「なーぅ」トコトコ・・・

猫s『にゃん』ゴロゴロ・・・

スフィンクス「みー」フシフシ・・・

絹旗「ひっく……ううぅ……っ……ぇぅ」グスン・・・

黄泉川「まったく……よしよし。泣くな泣くな」ポンッポンッ・・・

佐天「い、居た! あ……よ、黄泉川先生」ジー・・・・・

黄泉川「ん? おお、佐天と……黒妻んとこの長男坊」チラッ・・・

香焼「違……まぁ良いや……最愛」テクテク・・・

絹旗「うっぅ……こ、やぎ……さてん」ポロポロ・・・

香焼・佐天「「……はぁ」」ホッ・・・


971 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 02:41:33.28 ID:tGtcES/+0
黄泉川「やれやれ。一服がてら猫共に残飯分けに来たんだけど……ボス猫が増えてたじゃんよ」ハハハ

香焼「……最愛」テクテク・・・

絹旗「うぅ……ごめ、なさい……っ」グズグズ・・・

佐天「最愛ちゃん、大丈夫だよ……誰も虐めたりしないから、ね」ポンッ・・・

絹旗「っ……違う、です……私……私……っ」ポロポロ・・・

香焼「……一緒に行こう。誰も笑わない。馬鹿にしないよ」コクッ・・・

絹旗「ぇっぅ……で、も」ポロポロ・・・

黄泉川「……ったく。シャキっとするじゃんよ。そんなんじゃ打ち止めに笑われるじゃん」カチッ・・・フゥ・・・

絹旗「うぅ……っ……え?」ポロポロ・・・チラッ・・・

黄泉川「伝言じゃん……『お姉ちゃん! 私と友達作りの競争だよ! ってミサカはミサカは応援してみる!』……だとさ。今朝言われた」フフッ

香焼「……打ち止めちゃん」ジー・・・・・

黄泉川「頑張れ、お姉ちゃん。妹分は中学校で『0』から頑張ってるじゃんよ」フフッ・・・ワシワシ・・・

絹旗「っ……、」グズッ・・・

香焼「……最愛。頑張ろう。僕達がついてる」スッ・・・

佐天「絶っ対、助けてあげるから、ね」トンッ・・・

絹旗「う、ぅ……っ……はぃ」パシッ・・・

香焼「うん! 行こう、最愛!」グイッ!

黄泉川「ふふっ……頑張れ、ちっちゃいお兄ちゃん」クスクス・・・

猫s『にゃー』クシクシッ

香焼「黄泉川先生、ありがとうございました」ペコッ

黄泉川「いんや。色んな人達から期待されてるからな。お前らんとこのクラスは……頑張れよ……特に」チラッ・・・

佐天「え? あ、あはは」ポリポリ・・・

香焼「……それじゃ戻ろう」ギュッ・・・

絹旗「……はい」グッ・・・

佐天「あ、ちょっと……最愛ちゃん、一回トイレで顔洗ってから行こうね」ヤレヤレ・・・

香焼「あ、そっか……それじゃあ先戻ってるよ」

佐天「駄目です。ちゃんと私達と一緒に教室戻りなさい……ね。最愛ちゃん」メッ!

絹旗「…………、」コクン・・・

香焼「あはは……了解っす」コクッ・・・


黄泉川(まったく……成長したじゃん、佐天。そんじょ其処らの『能力』馬鹿共よりも、ずっと恰好良いじゃんよ)フフッ・・・

猫s『なー』コクコクッ


972 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 02:59:09.20 ID:tGtcES/+0
 <――再び教室……>


 がやがや・・・・・


木山「―――さて……どうしたものか」ボソッ・・・

手塩「うん……ん? ちょっと、待って……―――……愛穂が、見つけたって。今こっち、向かってるそうだ」チラッ・・・

木山「そうか……彼女には助けられっぱなしだな」ポリポリ・・・


 ガララッ・・・・・


削板「……お?」チラッ・・・

香焼「ただいま」コクッ・・・

春上「良かった……見つかったみたいなの」ホッ・・・

木山「…………、」チラッ・・・

香焼「……大丈夫っす」コクッ・・・

手塩「そうか……皆、分かってると思うが、普通に、接してあげるんだぞ」コクッ・・・

黒夜「ふんっ。アスペルガーのガキ相手に『普通』ねぇ」クスクス・・・

香焼・手塩「「っ」」ギロッ・・・

黒夜「うっ……何でもねぇよーっと」ヒュー・・・

木山「……とりあえず香焼くん。中に」チラッ・・・

香焼「はい……最愛、頑張ろう」チラッ・・・

絹旗「…………、」コクッ・・・

佐天「行こう」スッ・・・

春上「最愛ちゃん、頑張って」コクッ・・・

絹旗「えりぃちゃん……、」チラッ・・・

アニェーゼ「サイアイ。自然にやりゃぁ良いんですよ。自然にね」フフッ

アンジェレネ「応援してますよー。頑張れー」ニパー!

絹旗「あにぇーぜ……あんじぇれね……、」チラッ・・・

禁書「もあい! ファイトなんだよ!」グッ!

絹旗「……暴食シスター」チラッ・・・

削板「絹旗っ! 根性だ、根性っ!」ビシッ!

絹旗「⑦(根性バカ:または、軍覇)……、」チラッ・・・


 ガンバレー! デキルヨー! アキラメルナー!


絹旗「……みんな」チラッ・・・

香焼「最愛……できるよ。頑張ろう!」コクッ

佐天「まずは席に、ね」ニカッ!

絹旗「……はい」コクン・・・


手塩(春生……お前の教え子達は、皆、優しいな)フフッ

木山(ええ……貴女の教え子も、ね)フフッ


973 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 03:20:31.77 ID:tGtcES/+0

 ワーワー! ガンバレー!


木山「―――(静める必要は無いな。この子は此の方がやり易かろう)……さて、では出席番号10番。絹旗くん」コクッ・・・

絹旗「は、はい……っ」グッ・・・

黒夜「チッ……名前、出身中、趣味、能力、言っとけ」ボソッ・・・

絹旗「う、うん……き、絹旗最愛です。絹地の『絹』。国旗の『旗』。『最も愛する』で『最愛』です。『モアイ』じゃないです」オドオド・・・

禁書「もあぃんが!? ふがふがっ!!?」モゴモゴッ!

初春「インデックスさん。ちょっと黙ってましょうね」ウネウネ・・・

絹旗「それから……出身は『置き去り(チャイルドエラー)』……じゃなかった。霧ヶ丘です」アタフタ・・・

黒夜「ばっ……余計な事言うなアホ」ボソッ・・・

枝先「そっか……同じなんだ」ジー・・・

絹旗「ええっと……趣味は映画観賞で、能力は……えっと……えっと」チラッ・・・チラッ・・・

香焼「大丈夫。もう隠さなくても大丈夫だよ」コクッ

黒夜「……強度(レベル)だけ言っとけ」フンッ

削板「俺は普通に能力言ったぞー」ムンッ!

絹旗「ん……大能力の、窒素装甲(オフェンスアーマー)です……その、えっと……ちょ、超よろしくお願いします!!」ペコッ!


 ワーワー! スゲー! マタレベル4ダ! キリガオカダッテヨー! コノクラススゲーナ! 888888888!


絹旗「……は、ぅ」ホッ・・・

香焼「OKっすよ」グッ!

佐天「頑張ったね! 最愛ちゃん!」ニカッ!

木山「うん。絹旗くん、初めての自己紹介だったんだろう? 十分だよ」コクッ

絹旗「あ、ありがとうございます」ペコッ

手塩「黒夜も、良い手伝いだったぞ」フフッ

黒夜「けっ。チンタラ遅ぇから手伝っただけだよ」フンッ

レッサー「うわー。アニェーゼ並のツンデレですね」ニヒヒ!

アニー・黒夜「「誰がツンデレだっ!!」」ギロッ・・・

削板「うっせーぞー。ビッチーズ」ハハハ

アニー・レッサー・黒夜「「「後で殺す!」」」ギロッ・・・

手塩「だから、喧嘩するなと」ハァ・・・

木山「ふふっ……それでは後2人だね」チラッ・・・

香焼「え?」ピタッ・・・

佐天「……あ」ヤベッ・・・


974 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 03:40:58.79 ID:tGtcES/+0
木山「それでは香焼くんからお願いしようか」チラッ・・・

香焼「はい……14番、香焼っす。特に自慢できるような事はありませんが、クラスに馴染める様頑張りたいと思います」ペコッ

アニェーゼ「すげぇ地味ですね……もっと何か言いなさいよ」ジトー・・・

香焼「ええぇ」タラー・・・

初春「香焼さん、出身中学を」ニヤリ・・・

香焼「え? あ、いや、それは……えっと」チラッ・・・

木山「君の好きにするといい。誰も馬鹿にしないよ」コクッ

香焼「……理事会付属、『▲▲▲』学院中等部っす」

一同『えええぇっ!!?』ギョッ!

枝先「マジで?! 超エリートじゃん……何でこんな学校来たの?」タラー・・・

香焼「この学校には望んで来ました。別に落ち毀れだと思ってくれても構いません」

サーシャ「また貴方は、自分を卑下する様な事を」ハァ・・・

香焼「兎に角、3年間よろしくお願いします」ペコッ!

 ワーワー! ヤベー! チョーテンサイジャン! シンチョーヒクーイ! カワイー! エ、オトコダッタノ?

木山「静かに。では最後……佐天くん」コクッ

佐天「はい。あー、あんまり考えて無かったなぁ……えっと、18番。佐天涙子です。柵川中出身です」

春上「趣味はー?」ニヤリ・・・

佐天「初春のスカート捲りです。あ、でも今年は皆のスカート捲っていこうかと思ってますよ」ニヤニヤ・・・

初春「ちょ、佐天さん! 今年は本気で逮捕しますよ!」ンモー!

レッサー「おー! じゃあ私も捲るの手伝いますよー!」アハハ!

アンジェレネ「じゃあ私もしよっかなー」フフフ・・・

アニェーゼ「ルイコとアンは健全だけど、レッサーはただの変態ですね」ギロッ・・・

佐天「あはは。ま、楽しくなるんじゃないかなぁって思います。よろしくね!」ペコッ


 ヨロシクー! サテンサーン! ルイコスタッ! スタイルイイナー!


木山「うん。ありがとう。それでは―――」

枝先「せんせー! まだ先生達の自己紹介聞いてませーん!」ハーイ!

木山「―――え? さっきしただろう」ムゥ・・・

春上「もう一回なの」フフッ


 モウ1ッカーイ! アンコールッ! ワンモアセッ!


木山「あはは、困ったね」ポリポリ・・・

手塩「まったくだ……どっちから?」チラッ・・・

木山「じゃあ私から」コクッ


975 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 :2011/10/12(水) 04:01:35.69 ID:tGtcES/+0
木山「うん……では改めて、木山春生[ピーーー]歳。君達と同じく、新採用の新入生だ。担当はさっき言った通りだよ」コクッ

レッサー「[ピーーー]歳!? マジですか!?」ギョッ・・・

サーシャ「第1の感想ですが……全然見えません。オルソラ並に年齢不詳でしょうか」タラー・・・

ショチトル「何か科学的な遺伝子操作でもしてるのか?」タラー・・・

佐天「好き嫌いはー?」

木山「んー。好き嫌いは特にないよ。まぁ見た目通りの女だ」ハハハ

アンジェレネ「見た目が謎ですよ」タラー・・・

初春「でもショートカットだと前より健康そうですよね」コクコクッ

削板「んじゃ彼氏はー?」ニヤリ・・・

野郎共『っ!!?』ガタッ!

木山「わ、私の様な女を好きになる男なんて居る訳無いだろう」ムゥ・・・///

枝先「あちゃー……相変わらず勿体無いわ」アハハ・・・

トチトリ「残念美人なんだな」ハハハ

レッサー「そんじゃ先生の好きなタイプ!」ニヤリ・・・

野郎共『っっ!!?』ガタギリバッ!

木山「好きなタイプ? ふむ……ランボルギーニのガヤルド。最近LP-590を買ったんだ。でも新任だと車で通勤不可なんだよ」ハァ・・・

野郎共『』チーン・・・

アニェーゼ「ランボルギーニとか……意外とはっちゃけてんですね、この先生」アハハ

木山「とりあえず、私もまだまだ勉強途中だ。一緒に頑張ろう」ペコッ


 ワーワー! センセーカワイー! ケッコンシテクレー! ザケンナ、ワタシノヨメヨ! ミジカイホウガカワイーヨ! ハルルーン!


木山「あはは……では恵未……じゃなくて、手塩先生。お願いします」コクッ

手塩「うん……木山先生。では先に、言ってしまうよ?」チラッ・・・

木山「此処でですか……そうですね。お願いします」コクッ

香焼(……発表か)ジー・・・


976 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 :2011/10/12(水) 04:24:28.62 ID:tGtcES/+0
手塩「では……副担任の、手塩恵未だ。年齢は教えられんが、木山先生よりは、上、かな」ポリポリ・・・

サーシャ「いや、第1の意見ですが……体型が筋肉質過ぎて、年齢如何こう分かりませんって」タラー・・・

手塩「先程、言った通り、一度、教職から離れていたんだ。警備員の、本部勤めだったよ」コクッ

春上「凄い……恰好良いの」キラキラ・・・

絹旗「…………、」ジー・・・

黒夜「警備員、ねぇ」フーン・・・

手塩「因みに、愛穂……黄泉川先生と、私は、大学時代の同期だ。私らの先輩は、常盤台中学女子寮の、寮監さん。知ってるかな?」

クラス大半『マジっ!!?』ギョッ

手塩「ついでに、その時のゼミ……担任みたいな先生は、削板くんの住んでる研究所の、所長さんだ」

削板「嘘だろ!? ジジイが勉強教えてたのかよ!?」ギョッ

手塩「まぁ、狭い世界という訳だ……さて、私に質問しても、別に面白い事は、無いだろう」コクッ

レッサー「はーい。先生彼氏はー?」ニヤリ・・・

手塩「ノーコメント」サラッ・・・

鉄網「え! い、居るの? 私、知らない。聞いてないよ」タラー・・・

手塩「だから、ノーコメントと言っている」ヤレヤレ・・・

佐天「趣味は何ですかー?」

手塩「色々、ある。一番は……子どもと、遊ぶ事かな」コクッ

アニェーゼ「これまた意外ですね。人は見た目に寄らないってヤツですか」フーン・・・

手塩「とりあえず、こんなところで良いだろう。あとは、追々、知っていくものだ。君らと、同じでね」コクッ

一同『…………、』ジー・・・

手塩「さて……では、次にクラス役員決めを、する筈だったのだが……その前に」チラッ・・・

木山「……はい」テクテク・・・


 ざわざわ・・・・・


手塩「先に、君達に、言っておかねばならない事が、ある」ジー・・・

香焼「…………、」コクッ

手塩「一部の者は、気付いていると、思う。このクラスの、異常を」キョロキョロ・・・

一同『…………、』タラー・・・


977 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 :2011/10/12(水) 04:52:52.05 ID:tGtcES/+0
手塩「こういう言い方は、良くないのだろうが……問題児の、クラスだ」ジー・・・

アニェーゼ「……ふーん」ジトー・・・

木山「別に、勉強が出来ないとかスポーツが出来ないとかトンデモない不良児だとか、そういうのではないよ」フルフル・・・

手塩「寧ろ、勉強や能力値でいえば、長点上機(ながてんじょうき)や霧ヶ丘の生徒より、上かもしれない」コクッ

絹旗「そう、ですね」キョロキョロ・・・

手塩「だけど、君達は知っている筈だ……いや、中には普通の子も、いるかもしれない。だが彼らも、察している」チラッ・・・チラッ・・・

佐天・初春「「…………、」」コクッ

木山「例を言うようで悪いが……●校生だというのに、『学校』というものが初めての子。今までずっと、働いてきた子」

セクステッ娘+その他数名『…………、』

手塩「訳あって、身体が、不自由な子」

鉄網・ショチトル・トチトリ・黒夜「「「「…………、」」」」

木山「……置き去り出身者」

元教え子ら+暗闇五月姉妹+その他『…………、』

手塩「過去に、過失を犯した者」

佐天・他幻想御手(レベルアッパー)仕様者+前科者『…………、』

木山「そして……子どもとして、扱ってもらえなかった子」

クラス大半『…………、』

手塩「入学早々、暗くなる様な話題をして、すまない……だが、分かって欲しい」

木山「君達は、今日から『学生』なんだ。『子供』なんだ」

一同『…………、』

手塩「決して、焦るな。大人に騙されて、早く大人になろうとするな。子供扱いするなと、言うな。子供である権利を、学びなさい」

木山「もし、それを脅かす者が現れるのであれば、私達が全力で対応する。必ず君らを守る。約束しよう……絶対だ」

佐天「……先生」

木山「勉強をしろとか強度(レベル)を上げろとは言わない……友を作れ。遊びを知れ。自分(子供としての意識)を持て。夢を見ろ」

手塩「大人の道具に、なってはいけない。君達は、一、個人なんだ。急いで、成長するな」

木山「この3年間……楽しもう。私も、手塩先生も楽しむつもりだ。笑って卒業しよう」

一同『……はい』コクッ

香焼(やっぱり……胸が痛いな)グッ・・・

ステイル・黒夜「「……ふんっ」」チッ・・・


978 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 :2011/10/12(水) 05:21:08.79 ID:tGtcES/+0
木山「ん……こほんっ。まぁその、何だ……良い意味で馬鹿になってくれ。あ、だけどテストで赤点とかは取らない様にな」

手塩「3年の月詠先生が、怒鳴りに来る様な事も、禁止だぞ。彼女は……色々大変なんだ」ハァ・・・

禁書「『んもー! シスターちゃんのクラスはまるで昔の上条ちゃんのクラスの様なのですよ!』ってな感じだね」ハハハ

香焼「ぷっ……似てるね」クスクス・・・

禁書「伊達に三年以上小萌と付き合ってないんだよ!」ムーン!

 アハハハハ! モットマネシテー! インデックスチャンカワイー!

ステイル「うっ……彼女は此処の教師だったか。忘れてた」タラー・・・

削板「へへーん。煙草喫えねぇな」フフフ・・・

サーシャ「マグヌス。良かったじゃないですか。禁煙のチャンスですよ」フフフ・・・

ステイル「……隠れ家探さないとな」チッ

木山「それじゃ話を戻そう。クラス役員決めだ。役職を書くぞ―――さてまず風紀委員だが、これは決定してるから良いね」カキカキ・・・チラッ・・・

初春「あ、はい! 任せて下さい! 多分、この学校の1学年では私だけだと思うので、どんどん頼って下さいね」ペコッ

一同『はーい』

木山「それでは学級委員長だ。最初に決めて司会進行をしてもらおう。一応2人かな。立候補居る?」チラッ・・・

 しーん・・・・・

アンジェレネ「アニェーゼちゃん、やらない?」ボソッ・・・

アニェーゼ「勝手知らねぇ私達がクラス代表なんて出来ねぇでしょう」チラッ・・・

サーシャ「コーヤギー。どうですか?」ボソッ・・・

香焼「え? あ、いや、ちょっと……(訳アリで、そういうのは無理なんだよ)」タラー・・・

ステイル「意外だな。貴様だったら手を上げるかと思ったのだが」ボソッ・・・

削板「やんねぇよ。俺より相応しいヤツが居そうだからな」フンッ


木山「ふむ……では他薦は?」

クラス大半『はいっ!』バッ!

手塩「ず、随分、多いな……じゃあ、アニェーゼ」タラー・・・

アニェーゼ「はい。私はルイコを推します」コクッ

クラス4分の1『さんせー』

佐天「わ、私!?」アタフタ・・・

木山「ふむ……じゃあ春上」チラッ・・・

春上「はい。佐天さんと絆理ちゃんを推薦するの」コクッ

クラス大半『さんせー!』

枝先「私も!?」アワワ・・・

木山「(やはり人望だな)……枝先、佐天くん。頼めるか?」チラッ・・・

佐天「え、えっと……あはは……及ばず乍ら、頑張らせて貰います」ポリポリ・・・///

枝先「選ばれたからには皆が後見人なんだからね! ちゃんと協力してよ!」ビシッ///

一同『はーい』

木山「ふむ。それでは司会進行頼んだよ」コクッ

佐天「はい」テクテク・・・

枝先「えーあーこほんっ……では、続きましてー……―――」

981 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [sage]:2011/10/12(水) 17:20:10.50 ID:tGtcES/+0
        <放課後>


 ―――3,4年後の未来、とある日、PM03:30、学園都市第7学区、とある高校、1年7組・・・・・


   キーンコーンカーンコーン・・・・・  がやがや・・・・・  ジャーネー! サヨナラー! バイバーイ!


アニェーゼ「はぁ……一日が長かったですね」グデェ・・・

アンジェレネ「ふふっ。でもこらからとっても楽しそうですよ」ニパー!

削板「くぅ……すぅ」ムニャムニャ・・・

ステイル「おい根性馬鹿。SHR終わったぞ」ガンッ

レッサー「やれやれ、そんじゃ帰りましょうか。でも寮まで歩くの面倒ですねー」ウッヘェ・・・

サーシャ「第1の同意です……が、これも学生の醍醐味として楽しみましょう」フフッ

初春「あれ? 皆さんは同じ寮なんですか?」チラッ・・・

アンジェレネ「はい。トキワダイ女学院の近くなんですよ」コクッ

春上「じゃあ御坂さんと白井さんの御近所さんなの」フフッ

アニェーゼ「ミコト達ですか。後で挨拶行きましょう……ウニ頭と何処まで発展したのか聞きたいですねぇ」ニヤリ・・・

禁書「むきー! とうまに色恋沙汰の話なんて皆無なんだよ! というか私が同居してるもん!」ガアアァ!

サーシャ「第1の意見ですが、未だにペット同然の居候でしょう?」フフフ・・・

レッサー「女として見られてないんでしょうねぇ……そうだ! それじゃあ私が彼の家に夜這いをしい痛たたたたぁ! 噛むなぁ!!」ギャー!

禁書「うがあああぁっ!! ふがふがぁっ!!」ガブッ!

黒夜「マジうっせぇ……こんなんと3年間一緒かよ」ハァ・・・


 ワーワー! マタネー! マタアシター!


佐天「最愛ちゃん。お疲れ様ー」トンッ

絹旗「超疲れました。仕事より疲れます……今日は帰って超爆睡ですね」グデェ・・・

春上「あはは。でも、楽しかったでしょう?」フフッ

絹旗「……まぁ、はい」ハハハ・・・

香焼「明日も頑張ろう。サポートするからさ」コクッ

黒夜「……おい、帰っぞ」チラッ・・・

絹旗「あ、はい」コクッ・・・ガタッ

初春「もしかして2人はルームメイトとかですか?」チラッ・・・

黒夜「違ぇよ。家近ぇんだ。私は新しくできた先進教育局の迎賓館。コイツは『Alexander』ホテルだ」クイッ

佐天「あ、アレキサンダー!? 理事立の著名人御用達高級ホテル!?」ギョッ!

絹旗「はい。麦野と暮らしてるので」コクッ・・・

初春「せ、せりびあ~んです」キラキラ・・・


982 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [sage]:2011/10/12(水) 17:40:49.03 ID:tGtcES/+0
アニェーゼ「さーってと。其処らに溜まってる連中ー。途中まで一緒に帰りましょう」チラッ・・・

佐天「あ、はーい。じゃあ行こうか」ポンッ

絹旗「はい。あ……暴食シスター。もあいとスフィンクは何処ですかー?」チラッ・・・

禁書「え? そろそろひょっこり現れるんじゃないかな?」キョロキョロ・・・

サーシャ「猫さんの方から?」エ・・・

香焼「あはは。まぁ道覚えてるから、飽きれば勝手に家まで帰って来るけどね」ポリポリ・・・


 にゃーん・・・・・


禁書「ほら来た!」フフフッ

絹旗「もあい。おいで」ニャー

スフィンクス・もあい「「みー」」トコトコ・・・

アンジェレネ「わぁ。本当に来ました」オー・・・

レッサー「そんじゃゴーホームですね。あ! 帰りにスイーツ的なもの食べて帰りましょう! 日本のJKは皆そうするんでしょ!」ニコニコッ!

初春「JKって……日本に限らず、女の子は甘いものが好きでしょう」ハハハ・・・

春上「うふふ。それじゃあクレープ屋さんでも寄って帰るの。勿論、黒夜さんもね」ガシッ!

黒夜「うげっ!?」ダラダラ・・・

佐天「黒夜さーん。こういう時は一緒に帰るもんだよ。こっそり一人でとか……デートの予定でも入ってるのかい?」ニヤニヤ・・・

黒夜「ばっ!!? ね、無ぇよ! バーロー!」カアアァ///


 ハハハハ!


絹旗「香焼も一緒にクレープ行きますよね?」チラッ・・・

香焼「……え? あ、ごめん。ちょっと職員室に用事があるんだ。先帰ってて」ペコッ

ステイル「ちょ、貴様一人だけ……で、では僕も別用があるから」チラッ・・・

アンジェレネ「ステイルくんも一緒に帰るんですよ。ね? インデックス」チラッ・・・

禁書「うん。皆一緒に帰るんだよ!」ニパー!

ステイル「うっ……あ、アンジェレネぇ」ダラダラ・・・

香焼「ふふっ……兎に角、ごめんね」ガタッ・・・

削板「おま、今日の俺の晩飯如何すんだよ! 五和の姉ちゃんと浦上の姉ちゃん居なかったらお前が俺の晩飯係だろ!」ギョッ!

香焼「な、何そのキャラ付け!?」ハァ・・・

女共『は?』ギロッ・・・

削板「オマエは俺の女房役って前世から……って怖っ!!?」ダラダラ・・・

ステイル「……お前、やっぱり馬鹿だな」ハァ・・・


983 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [sage]:2011/10/12(水) 18:29:40.55 ID:tGtcES/+0
香焼「あはは……えっと、じゃあごめん」テクテク・・・

一同『…………、』ジー・・・・・



 ―――<職員室>―――



香焼「失礼します」ガララッ・・・

月詠「あら、香焼ちゃん。木山先生ですか?」コクッ・・・

香焼「はい。あと手塩先生にも」

月詠「そうですか。でも、今2人は校長室に行っているのです。少し待ってて下さいね」

香焼「了解っす」

月詠「ところで香焼ちゃん。最近結標ちゃんと会いましたか?」フフッ

香焼「淡希さん? うーん……二ヶ月前くらいっすね。やっぱり医大は忙しいみたいで」

月詠「そうですか……それにしてもあの結標ちゃんが『メスを使わない手術プラン』を論文化して学会を騒がせてるってのは驚きなのです」

香焼「あはは……まぁ能力的に、ね。(あの論文、一方通行さんが気まぐれで書いたんだよなぁ)」タラー・・・

月詠「でも、きっと疲れている筈です……偶に会って、彼女に元気を分けてあげてくださいね」フフッ

香焼「はい。お約束します」コクッ

月詠「ふふっ。ま、上条ちゃん以上に色々大変そうですけど、頑張ってください。それではー」テクテク・・・

香焼「え? 上条さん?」ポカーン・・・


黄泉川「ふぁあぁ。終わった終わった……って、おろ? 長男坊じゃん。春生と恵未に用事か?」ガララッ・・・

香焼「黄泉川先生。お疲れ様っす……あと長男坊じゃないっすよ」ハァ・・・

黄泉川「悪い悪い。まぁ『義妹』とうふふ関係なった時大変だからな……あ、打ち止めと那由他とフレメアに手出すのは犯罪じゃん」ニヤニヤ・・・

香焼「馬鹿な事を……てか一方通行さんとテレスティーナと浜面さんに殺されるっすよ」タラー・・・

黄泉川「あはは。そうだな。まぁそれに……固法、『そろそろ』だっけか?」ボソッ・・・

香焼「はい……だから、自分が『長男坊』じゃ拙いんすよ」ポリポリ・・・

黄泉川「え!? 男の子って分かったじゃん? あんにゃろー、連絡寄越せって言ったのにー!」ムギャー!

香焼「黄泉川さん、騒ぎ立てるでしょう……固法さん、書類上は一応『闘病の為、大学停学』扱いなんすから」タラー・・・

黄泉川「そうだったなぁ……それにしても、私達関係者の中で一番最初に幸せになるとは……爆発じゃん! 黒妻爆発しろ!」ウギャー!

香焼「よ、黄泉川さん。声大きいっす」タラー・・・

黄泉川「あ、ごめん……でも固法が卒業するまで待てなかったのか……確か結標と同じ医大だったじゃん?」

香焼「いえ。固法さんは別の放射線(レントゲン)科専攻っす。結標さんは霧ヶ丘大付属医大の外科専攻っすよ」

黄泉川「互いに、能力に合った進学かぁ。上手い事自分の長所活かしたじゃんね……ウチのボンクラ(一方通行)ときたら」ウンウン・・・ハァ・・・

香焼「あはは……でも一方通行さんは高校卒業と同時に、何故か飛び級で博士号取得でしたよね?」

黄泉川「確か麦野もそうじゃんよ。でもそんなん貰った所で、今何したいのか迷ってる……他の超能力者も将来が心配じゃんよ」ハァ・・・

香焼「御坂さんは大丈夫だと思います。食蜂さん第6位さんは分からないけど、軍覇は……最愛同様、自分達が何とかします」コクッ・・・

黄泉川「そうだな。その為のクラスじゃん。とりあえず頑張れよ……『理事校生』」ボソッ・・・

香焼「…………、」ポリポリ・・・


984 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [sage]:2011/10/12(水) 19:01:14.17 ID:tGtcES/+0
 ―――一寸後・・・・・


木山「―――やれやれ。頭は堅いが話が分かる主任で助かったよ」ガララッ・・・

手塩「あの若さで、主事をしているんだ。一応、キレ者なのだろう、親船教務主任は……おや」ピタッ・・・

香焼「あ、先生」チラッ・・・

木山「ああ、香焼くん。待たせてしまったね。すぐ移動しよう。今は第二相談室が空いてたね」チラッ・・・

手塩「ええ。別に第一でも、大丈夫だよ……とりあえず、資料を持ってくるから、待っていてくれ―――」テクテク・・・


 ―――<相談室>―――


手塩「―――さて……おっと、忘れていた。ちょっと、待っててくれ」ガチャッ

香焼「…………、」コクッ・・・

手塩「鉄網。すまんが、此処では無く、教室か、保健室で待っていてくれ」

木山「ん? 鉄網くん?」チラッ・・・

鉄網「……了解」コクッ・・・チラッ・・・

香焼「こんにちは。鉄網さん」コクッ・・・

鉄網「えっと……こんにちわ……、」チラッ・・・ポリポリ・・・

香焼「香焼っす。改めてよろしくね」コクッ・・・フフッ

鉄網「……はい」ポリポリ・・・

手塩「うん……香焼。この子とも、仲良くしてやってくれ。鉄網も、殆ど絹旗・黒夜と、同じ様な経歴だ」チラッ・・・

鉄網「……え」ピタッ・・・

香焼「っ……大丈夫っすよ。三年間有意義に過ごそう」グッ

鉄網「あ、え、は、はい……し、失礼する」モジモジ・・・トコトコ・・・

木山「絹旗くん程ではないが、シャイだね。確か恵未と一緒に暮らしてるんだよね」フフッ

手塩「ああ。あの子は、義手なんだ。3年経っても、まだ不慣れでね……最近では、左手を使う様に、なってしまったよ」ムゥ・・・

香焼「義手は(木原)那由他と同じ『AIM拡散力場制御義体(タイプ)』っすか?」

手塩「いや。普通の義手だ……能力恐怖症だからね……まぁ、その辺の詳しい話も、中でしよう」コクッ・・・

木山「そうだね……よろしく頼むよ。『二代目頭脳(ブレイン)』くん」チラッ・・・

香焼「…………、」ポリポリ・・・

手塩「ウチと、理事校の、二重学籍。今後の『魔術』とやらとの、付き合いを考える為の、試験クラス」スッ・・・

木山「無名で当選してしまった、××理事の『ブレイン』として……監視者として」

香焼「ええ……頑張ります。先生達も協力お願いします……―――」


985 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 19:20:16.14 ID:tGtcES/+0
 ―――3,4年後の未来、とある日、PM06:00、学園都市第7学区、とある高校、相談室・・・・・



木山「―――とりあえず、前期のプランとしては以上かな」トンッ・・・

手塩「あくまで、大まかな計画だ。必ず、問題が生じる。それを抜きにしての、プランだよ」チラッ・・・

香焼「はい。十分だと思います」コクッ・・・

木山「うん……しかし、見事に今日起こる事の予想が当たったね。正直、疑ってたよ」

手塩「原因は何にしろ、喧嘩は起きた。絹旗も、逃げ出した。佐天が学級委員に、決定した……流石だな」

香焼「あはは……半分勘でしたけどね」ポリポリ・・・

手塩「いやいや、兎に角、今後も頼むよ。ブレインだったり、報告書だったり、クラスの事だったり、大変だと思うけどね」コクッ・・・

香焼「分かってます。やっぱり計画云々よりも、皆に歳相応自由に生きるって事を知って貰いたいっすからね」

手塩「ああ……その通りだ。流石、黒妻の秘蔵っ子なだけはある」フフッ

香焼「だから……はぁ。もうそれで良いや」ヤレヤレ・・・

木山「それでは終わりにしよう。遅くまで残って貰って済まなかった。家は第1学区だったね。送ろうか?」

手塩「春生。車、無いでしょ」ヤレヤレ・・・

木山「あ……私もピンチだ」タラー・・・

手塩「まったく、私が送るよ」

香焼「あ、自分は大丈夫っす。いざとなれば姉がバイクで迎えに来るので」

手塩「む……妊婦を呼び出すとは、意外と、外道だな」フム・・・

香焼「固法さんじゃないっすよ! 別の姉貴分っす! そんな真似したら黒妻さんにコンクリ抱えさせられて貯水ダムに沈められます」タラー・・・

木山「あー……え? 固法くんは知っているが、黒妻って誰だい? あと妊婦って?」キョトン・・・

手塩「ええっと、その……何でも無い。何れ教えるから、忘れてくれ」コホンッ・・・

木山「へ?」ポカーン・・・

香焼「あははは……それじゃあお先します。また明日」ペコッ

木山「ええ」コクッ・・・

手塩「さようなら」コクッ・・・


986 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 20:28:36.47 ID:tGtcES/+0

 カァカァ・・・・・


香焼「……結局、帰るの一人になっちゃったなぁ」テクテク・・・

香焼「これじゃあ中学の時と同じだ……まぁ馴れたけど」ハァ・・・

香焼「……やっぱ五和呼ぼう。今日アイツ午前中しか講義入れてない筈だった」カチカチ・・・




香焼「…………、」テクテク・・・





削板「なぁに一人でショボショボ歩いてんだ! この馬鹿!」バンッ!


香焼「うわっ!? ぐ、軍覇!?」ビクッ!

ステイル「ったく。貴様に馬鹿と言われたらお終いだな……というか香焼。女共を僕らだけに押し付けるな」グワシッ! クイッ・・・


香焼「ステイル!?」キョトン・・・


佐天「まったく待ち草臥れたー。もう6時だよ? 初春と春上さん、用事あるから帰っちゃったじゃない」ヤレヤレ・・・

アニェーゼ「この街は最終下校時刻っての有んでしょ? あーあ。これじゃあ甘味屋寄れねぇですね」フフッ

アンジェレネ「それじゃあ次の機会に奢って貰うって事にしようよ」ニヤリ・・・

サーシャ「賛成です。しかし第1の計算ですが……十人は越えますね」ハハハ

レッサー「あははー! コウヤギ、大破産決定ですねー!」ダハハ!

黒夜「私は貴峰堂のエンジェルプリンな。絶対ぇ並んで買えよー、甘ちゃん」フンッ

禁書「あー狡い! 私もそれが良い! エンジェルプリン! 30個くらい所望するんだよ!」ダー!

スフィンクス・もあい「「にゃー(モンペチー)」」フシフシ・・・


香焼「……みんな」


絹旗「うん……帰りましょう。香焼」コクッ・・・

香焼「……ありがとう―――」


987 :第◎話―――浦上「香焼っ!!」 五和「爆発しろっ!!」 [saga]:2011/10/12(水) 20:57:14.37 ID:tGtcES/+0
  <おまけっ!>


 ―――3,4年後の未来、とある日、PM07:30、学園都市第1学区、ニューディレクターズマンション・・・・・



削板「それじゃー!」パンッ!

一同『いただきまーす!』パンッ!


 わいわい・・・・・がやがや・・・・・


五和「コウちゃんマジふざけないでよ! 一人二人ならまだしも……入学初日から友達何人連れ込む気よ!」ッベーワ・・・

浦上「というか、上司(ステイル)や監察対象(禁書目録)までいるし……テラカオス」ニャハハ・・・

香焼「どうして……こうなった」ハァ・・・


黒夜「んぐんぐ……う、美味ぇ」オオォ・・・

アニェーゼ「流石神裂に並ぶシェフですね……しっかし、わんこ。マジで立派な家住んでやがります」モグモグ・・・

アンジェレネ「私達の寮部屋の3,4倍くらい大きいですよ」モキュモキュ・・・

サーシャ「……私は一回泊まった事ありますもーん」ニヤリ・・・

レッサー「ふふふ……これで溜まり場確保ですねぇ。少し遠いけど、まぁ良しとしましょう」ニヤリ・・・

ステイル「ったく……喧しい。もう少し静かに食事できないのか?」ハァ・・・

禁書「はふはふはふっ! ごっくんっ! いつわー! おかわりー!」バッ!

削板「がぶがぶがぶっ! げっふーっ! 姉ちゃん! こっちもー!」バッ!

五和「あ、はいはい! 今急いで作りますねー!」アタフタ・・・

佐天「あー……五和さん、やっぱり手伝いましょうか」スッ・・・

浦上「良いの良いの。料理はお姉の修行だからネ」アハハ

絹旗「あれ? 香焼。食べないんですか? もあいとスフィンクスにあげちゃいますよ」モキュモキュ・・・

スフィンクス・もあい「「にゃー」」カリカリ・・・


 わいわいざわざわ・・・・・


香焼(不幸……じゃないよ。多分、十分幸せっす)フフッ
988>>1 [saga]:2011/10/12(水) 21:09:36.50 ID:tGtcES/+0
はい、お疲れっしたー。
書き終わって気付いたんだけど・・・・・同級生に、バードウェイ姉妹を出すのを忘れてしまった……失敬。

性格反転やビッチまみれの並行世界は、そのうちねw


兎角これにて2期終了。次スレは色々落ち着いてから建てます。
それではアンケート&リクエスト募集!


・次スレ(あまくさっ!3rd)のタイトル

・三期でやって欲しい事のリクエスト

・私の名前(笑)


はい。では感想質問意見罵倒等々もよろしくお願いします。ではまたの機会に! ノシ”
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/10/12(水) 22:24:12.85 ID:VMOKcU1Y0
乙!
基本的には>>1に任せるけど作風あんま変えすぎると色々とめんどくさいと思う
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/12(水) 23:32:13.61 ID:p29FvpPZo
大変乙でした~

個人的には今のまんまでお願いしたいです
基本ほのぼの、時々シリアス位が丁度いい
991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/13(木) 00:45:16.33 ID:whdfJK4DO
いつの間にか終わってた!? >>1乙!

香焼ステイル削板のトライアングル……アリです。あとステイルとインデックスの仲がほぐれててほっこりした!
もしかして、このりんの結婚妊娠の関係上、親戚の方が終わらないと『高校編』できないのかな?


とにかく三期も楽しみにしてる! 要望だけど、一つの話をもう少し短くしてもらえると読みやすいかな



ちなみに……ちょこっとスレ建てて、あわきん・サーシャ・レッサーアフター書いても良いのよ? 親戚さん(チラチラッ…
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/13(木) 06:25:42.22 ID:6NdtMD/Go
ほのぼの希望
小難しいのは疲れるな…

あと全体的に口調をどうにかしてほしい。姫神とか吹寄とかローラとか違和感ありすぎ
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/13(木) 08:18:20.06 ID:2R7CP12Ko
次スレ(あまくさっ!3rd)のタイトル三期でやって欲しい事のリクエスト私の名前(笑)
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/10/13(木) 08:19:44.48 ID:2R7CP12Ko
次スレ(あまくさっ!3rd)のタイトル三期でやって欲しい事のリクエスト私の名前(笑)
995 :なんかミスった上に連続でしてしまった吊ってくる [sage]:2011/10/13(木) 08:22:44.21 ID:2R7CP12Ko
>三期でやって欲しい事のリクエスト
性格反転で
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/13(木) 08:37:42.94 ID:yFKlbdHDO
>>1


タイトル等は思いうかばなんだ……

コテハンは 先輩シリーズで黒妻父(生みの親って事で)
んで親戚のあまくさは黒妻叔父
とか?


あと>>1000だったら
次スレでこのりん第一子出産 
 
 

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