- 8 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/09(月) 23:53:15.71 ID:kHj9B0Syo
-
滝壺 「ここにみんなで住んでた家があったんだよね。なんか不思議な感じ」
結標 「そっか……思えばここから始まったのよね、私たちの関係も」ジャリ
エツァリ 「始まりの地が今やまっ平らなのは少々寂しくもありますが」
絹旗 「……そういえば、男女のペアで訪問してきたのってお二人だけですよ」
結標 「そうそう。"超夫婦ですか?"とか聞かれたような気がするわ」
番外個体 「え? そんなことあったの?」
絹旗 「言ったような言ってないような」ウーン
婚后 「お二人は、その当時は夫婦ではなかったのですよね?」
結標 「今だって違うわよ」
白井 「あの頃に、このお二人が結ばれるとは誰も思っていなかったでしょうね」
エツァリ 「自分自身、こうなるとは思っていませんでしたからね」
番外個体 「淡希も?」
結標 「……うん。住み込み始めた頃は、そこまで思ってなかった」
番外個体 「えーと、なんだっけ。そもそものきっかけは」
結標 「いっ、今はいいわよ、その話は!」
婚后 「風邪をこじらせたときの看病がきっかけだと思っておりましたが」
滝壺 「あれ? 水族館デートじゃないの?」
- 9 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/09(月) 23:54:22.80 ID:kHj9B0Syo
-
白井 「決まり手は年下だったからかと」
結標 「好き勝手言いすぎでしょ!」プンスコ
絹旗 「ともかく、私は超予言してたというワケですね」フンス
結標 「それでいいわよ、もう……」
番外個体 「んー」
エツァリ 「どうされました?」
番外個体 「道路がこうあって……ここらへんが玄関だったかな?」
滝壺 「うん、たぶんそこらへん」
婚后 「あのお化け屋敷のような音が鳴るドアの玄関ですわね」
滝壺 「そうそう、初めてきた時、きぬはたが怖がってた」
絹旗 「こ、こ、こ、怖がってなんかないです!」
エツァリ 「」チョコン
結標 「……何してるのよ、そんなところで」
エツァリ 「いえ、ミサワさんが立っておられる場所が玄関だとすると、この辺りが自分の個室だったかなと」
結標 「あ、じゃ隣が私の部屋ね」
番外個体 「あー、思い出した。お兄ちゃんだけ角部屋でずりーなーって思ってたんだ」
- 10 : ◆r462iqU2Ag [sage saga]:2012/04/09(月) 23:55:46.38 ID:kHj9B0Syo
-
絹旗 「超単純に来た順番で個室使ってもらいましたからね。必然的にお兄ちゃんは一番端っこですよ」
エツァリ 「ですが、家の各設備から一番遠い部屋でもあったんですよ」
滝壺 「階段から一番遠かったもんね」
白井 「その位置関係ですと、キッチンはこの辺でしょうか」トテトテ
婚后 「あら? そこはお手洗いでは?」
白井 「いえいえ、お手洗いはもう少し向こうだったかと」
婚后 「キッチンはもっと敷地の隅っこだったかと記憶しておりますが」
白井 「といいますと?」
婚后 「ええと、この辺かと」
番外個体 「……そこだともうギリギリ外じゃない?」
婚后 「いーえ、キッチンです」
滝壺 「際どいところ」
絹旗 「掘ってみたら分かるかもしれませんよ」
白井 「どうしてまた」
絹旗 「結標さんが超スクラップにした中華ナベが発掘されれば」
結標 「されないわよ、ちゃんと捨てたもの」
- 11 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/09(月) 23:57:09.79 ID:kHj9B0Syo
-
滝壺 「」ザリザリ
番外個体 「滝壺さんは棒切れでなにやってんの? なんかの儀式?」
エツァリ 「もしや、宇宙へのメッセージですか?」
滝壺 「ううん、当時の記憶を頼りに見取り図を書いてみてる」ザリザリ
白井 「……リビングのドアはもう少しこちらだったかと」ザリザリ
絹旗 「」ザリザリ
結標 「そこはなに?」
絹旗 「ユリコ第一発見地です」
番外個体 「あぁ、裏庭だっけ」
エツァリ 「ユリコさんも、なぜあんなところにいたのでしょうね」
絹旗 「きっと私を待っていたんですよ」
白井 「そのユリコもいまや母親ですの……絹旗さんが仔猫に手を焼きすぎるので、少々育児放棄気味ですが」
絹旗 「白井さんだって人のこと言えないじゃないですか」
婚后 「可愛いものにはついつい構ってしまうものです。わたくしも、エカテリーナちゃん相手には過保護気味で」
絹旗 「アレ可愛いですか?」
婚后 「可愛いではないですか!」
エツァリ 「一度お会いしたことがありますが、人懐こくて可愛いですよ」
- 12 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/09(月) 23:58:58.87 ID:kHj9B0Syo
-
婚后 「さすが、お兄さんは分かっておられますわね」
結標 「私は近づくことすらできなかったっていうのに……」
エツァリ 「いやぁ、何か可愛い爬虫類を飼いたいと思っているのですが」
結標 「絶対反対だからね!」
エツァリ 「と、この調子でして」
婚后 「あら。見た目は可愛いし、毛などのゴミはでないし、触り心地も最高ですし、
鳴き声もやかましくないしで、ペットとしても家族としてもパーフェクトですのに」
結標 「そうは言ってもね……」
滝壺 「ペットを飼うならなにかな」
番外個体 「淡希に似合いそうなのは……ミミズクとかどうよ」
結標 「そう思った理由を聞いておきましょうか」
番外個体 「肩に乗せて歩いたら様になりそう」
絹旗 「やっぱ猫ですよ。自分のことは自分でやってくれるんで、後は食事の準備だけで済みますし」
白井 「絹旗さん、ユリコを基準に考えてはダメですの。あの子は賢すぎます」
婚后 「いずれ自分から電話をかけてくるぐらいはしそうですわね」
絹旗 「やりそうですけどね。ま、かかってきても猫語は超分からないんですけど」
婚后 「げっ歯類限定のテレパスという能力があるのですから、猫限定のテレパスがあってもよさそうですけど」
絹旗 「見つけたら紹介してください。いくつか超問い質したいことがあるので」
番外個体 (ユリコたち、何やらかしたんだ)
- 13 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:00:12.38 ID:RWDf0Jv2o
-
:
:
:
滝壺 「♪」ザリザリ
絹旗 「で、階段が確か」ザリザリ
結標 「絹旗さん、階段長すぎ。これ4階ぐらいまであるんじゃない?」
絹旗 「えー、こんなもんでしたよ。17段ですよね?」
エツァリ 「よく覚えておいででしたね」
番外個体 「一番の幅がこれじゃ広いでしょ。それ以前に、致命的に一つ間違えてるワケだが」
白井 「間違い……あぁ、わかりましたの」
番外個体 「階段は壁沿い、途中で90度に曲がってたでしょ」ザリザリ
婚后 「あぁ、そうそう。ちょうどこんな感じでしたわね」
滝壺 「で、こっちのほうにこう伸びていって」ザリザリ
結標 「滝壺さん、待って待って」
滝壺 「?」
結標 「地面に書いてるんだから、2階部分まで書き込んだら訳分からなくなるわよ」
滝壺 「確かに」フム
- 14 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:01:42.04 ID:RWDf0Jv2o
-
絹旗 「せめて一階を超完成させたいですね」
エツァリ 「……」
番外個体 「どうした?」
エツァリ 「いえ、掃除機など置いていた、ちょっとした物置があったと記憶しているんですが」
婚后 「あぁ、そちらでしたら階段の下ですわね。ですから平面図だと書く場所がないのですよ」
エツァリ 「なるほど、そうでした」
滝壺 「脱衣所、お風呂……あれ? なんか違う?」ザリザリ
絹旗 「脱衣所狭すぎませんか? ここに洗濯機も置いてたんですよ?」
滝壺 「そっか、じゃこれぐらい必要かな」ザリザリ
番外個体 「ついでに洗面台はもうちょい大きくてもよかったよねー」ザリザリ
婚后 「洗面台といえば、キッチンの流し台も少々手狭でしたわね。これぐらいあってもよろしいのに」ザリザリ
白井 「」ザリザリ
エツァリ 「白井さんのそれは?」
白井 「キッチンに床下収納庫があればどれだけ便利だったかと思いまして」
結標 「床下に限らず、あの家は収納が少なすぎたのよね。こんな風に……」ザリザリ
絹旗 「なんですかこれ」
結標 「ウォークインクローゼットとか欲しかったなぁと思って」
- 15 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:03:35.28 ID:RWDf0Jv2o
-
番外個体 「リビングにウォークインクローゼット作ってどうすんの?」
滝壺 「大きいクローゼットなら玄関に欲しかった」ザリザリ
婚后 「あぁ、確かに。靴の数はとんでもないことになってましたものね」
結標 「結局各自の部屋に置いておいたしね。靴なのに」
エツァリ 「それは初耳ですね」
白井 「混ざったり失くしたりを防止するのにはよかったのでは? 勝手に人の靴を拝借する輩もおりましたし」チラッ
絹旗 「」テヘ
番外個体 (私のこと言われてるのかと思ったら、絹旗さんか)
結標 「貴女もよ」ベシッ
番外個体 「いてっ。え? なんで分かったの? エスパー?」
結標 「分かるわよ、それぐらい。被害者だもの」ハァ
エツァリ 「なんだかよく分かりませんが、みなさん靴の所有数は多かったということですね」
結標 「貴方だけよ、2~3足で済んでたのは」
絹旗 「後から加入した浜面に至っては一足でしたよ」
滝壺 「はまづらは今でもそうだよ。擦り減るぐらい履きなれた靴が一番だって」
婚后 「浜面さんらしいですわね」
白井 「では、玄関にこれぐらいは収納を」ザリザリ
- 16 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:05:22.84 ID:RWDf0Jv2o
-
番外個体 「やっぱウォークインクローゼットがリビングにあるのはおかしい」ザッザッ
結標 「あ、消すことないじゃない」
婚后 「リビングと言えば、庭に面した窓はもーーっと大きくてもよろしかったですわね」ザリザリ
絹旗 「あー、そうですね。庭に出れるぐらいは超欲しかったですね」
滝壺 「イメージとしては、いそのの家?」
白井 「さすがにあの家に縁側は不釣り合いかと……」
エツァリ 「でも庭に出やすければ、庭の用途も広がっていたかもしれませんね」
番外個体 「そうだねー、洗濯物とか布団とかパーッと干せてたかも」
結標 「布団とか服はともかく、下着まで庭に干すの? それは賛成しかねるわね」
絹旗 「この人数ですからね。パンツ一枚ぐらいなくなってても超気付かないかもしれないです」
婚后 「さすがに持ち主さんが気付くでしょう」
エツァリ 「では、庭には養鶏小屋でも。これで新鮮なタマゴが食べ放題ですよ」ザリザリ
番外個体 「じゃ隣にうさぎ小屋でも」ザリザリ
絹旗 「では更に隣に浜面小屋を」ザリザリ
滝壺 「せめて家の中に入れてあげて」
結標 「ちょっと絹旗さん、浜面小屋がリビングに食い込んでるじゃない」
白井 「少々ドリームな増築ですのね」
- 17 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:06:42.28 ID:RWDf0Jv2o
-
~しばらくして~
番外個体 「で、何か言うことは?」
絹旗 「私たちが住んでた家はこんなじゃないです!」プンスコ
滝壺 「もう原型を留めてないよね」
結標 「みんなして好き勝手書き足すからでしょ」
婚后 「そういう結標さんも十分楽しんでおられたかと」
白井 「もう、家が真ん中から割れて下から最新型戦闘機が出てきても驚きませんの」
エツァリ 「まるで都庁ですね」
番外個体 「都庁にそんな機能はないでしょ。変形してロボになるだけだよ」
結標 「変形だってしないわよ」
番外個体 「えっ……?」
絹旗 (あ、これは超信じてたってリアクションですね)
番外個体 (帰ったら一方通行泣かす……都庁と窓のないビルは変形ロボとか、騙しやがってぇ……)
滝壺 「ここまでくると、きぬはた荘再現図というにはちょっと苦しいね」
エツァリ 「なにか進化の証と分かるような名前にしてはどうでしょうか」
白井 「進化、ですか……」
- 18 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:08:26.90 ID:RWDf0Jv2o
-
滝壺 「きぬはたレジデンス?」
結標 「一気に高級感が増したわね」
絹旗 「なんか超かっこいいです」
番外個体 「きnewはた荘、これだな」
エツァリ 「まるで特戦隊のような響きですね」
白井 「婚后さんは何かアイデアはございます?」
婚后 「……きぬはた荘……ルネッサンス?」
滝壺 「あってるようなあってないような」
番外個体 「ルネッサーンスだと"再生"とかそういう意味合いでしょ。進化とかその後とか、とは違うような」
結標 「そっか、その後ね。もっと単純に、そういう単語ありそうじゃない?」
絹旗 「……アフターとかですか? 響きも超よさそうですよ」
エツァリ 「響きですか。確かに語感も大事にしたいですね」
絹旗 「きぬはた荘、あふたー!」
白井 「あふたー?」
絹旗 「ほらね?」
白井 「ほらね? と言われましても」
- 19 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:09:52.83 ID:RWDf0Jv2o
-
:
:
:
絹旗 「」チョコン
番外個体 「なんで私たちはリビング跡地に揃って座ってるんだろうね」
婚后 「こうして当時を偲ぶのもよいではないですか」
滝壺 「キッチンがあればお茶を淹れてくるところ」
エツァリ 「先ほどのケーキ、持ってくるべきだったかもしれませんね」
白井 「いえいえ、あれはお土産ですの。手をつけるべきじゃございません」
番外個体 「いや、私と滝壺さんとお兄ちゃんがそれぞれ買った分からちょっとずつ間引けば」
結標 「ここにいる人数分は確保できるってことね。ま、ないものを強請ってもしょうがないじゃない」
絹旗 「もしサイコメトラーがここにきたら、私たちの思い出を超再生してくれるんでしょうかね」
滝壺 「多分その人が倒れちゃう。それぐらい濃い一年だったから」
白井 「まったく賑やかで騒々しくて」
絹旗 「……今だから言えますけど」
エツァリ 「どうぞ語ってください」
絹旗 「こんな超がつくぐらいの奇人変人ばかりで、よくやってこれましたよね」
婚后 「奇人変人でも、根は悪くなかったということでしょう……え、わたくしも奇人変人ですか?」
- 20 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:11:13.49 ID:RWDf0Jv2o
-
滝壺 「いつの間にか、7人でいるのが当たり前になってたよね」
結標 「最初は"なんでこいつが!?"って思ったけどね」クスクス
白井 「あら、奇遇ですわね」クスクス
番外個体 「不思議なもんだよね。元をただせば烏合の衆だったのにさ」
エツァリ 「ここで出会ったのも何かの縁、ということでしょう」
婚后 「ならばその縁に感謝しませんと。今の関係もこの7人から広がっていったのですし」
滝壺 「7人か……何か面白い言い方ないかな」
白井 「そんなあれこれ悩まなくても」
絹旗 「……白井さん、私知ってるんですからね」
白井 「?」
絹旗 「学舎の園への入場申請を作らなきゃいけないから、割と超早めに予定きいてましたよね?」
結標 「そう言えば、連絡が来たのって10日ぐらい前ね」
婚后 「ある程度早めに出さなければいけませんから」
エツァリ 「絹旗さんにしては準備が早いな、と思ってましたが。そういう理由でしたか」
絹旗 「さりげなく超失礼です……で、メンバーが超確定して。申請書を書いてる白井さんはこう言ってましたよね?」
白井 「!」
滝壺 「なんて言ってたの?」
- 21 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:12:42.47 ID:RWDf0Jv2o
-
絹旗 「オリジナルセブンですの」キリッ
番外個体 「プギャー」
白井 「わっ、そ、そこまで笑わなくても!!」
婚后 「それほど的外れでもないのでは?」
結標 「いいんじゃない? それ」
エツァリ 「いい響きだと思いますよ」
絹旗 「集結ですの」キリッ
白井 「もういいですのぉぉ!」ワシャワシャワシャ
絹旗 「わ、ちょ、何すんですか!」
結標 「で。あふたーはいつできるの?」
絹旗 「え、作れっていうんですか?……でも」
エツァリ 「でも?」
絹旗 「今のみなさんには今の生活があるじゃないですか」
滝壺 「……たしかに」
番外個体 「こう言っちゃなんだけど、帰る場所がないのが集まったのがこのメンバーだったんだよね」
婚后 「言われてみれば、そうなのですよね」
- 22 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:14:02.22 ID:RWDf0Jv2o
-
絹旗 「でも今のみなさんには帰る場所があります。私にもあります。そこは超大事にしてほしいんです」
絹旗 「住む家があったとしても、今の生活を超捨ててまで集まってほしいとは思ってないですよ」
白井 「……」
絹旗 「だから、まあ、たまに思い出してください。あの一年間のこと」
他全員 「……」
絹旗 「……あ、あれ? 私、今超ちょっといいこと言ったと思うんですけど」
番外個体 「もー絹旗さん、超たまにいいこと言うんだからー」ワシャワシャワシャ
絹旗 「ちょ、ちょっと、せっかく髪直したのに!」
滝壺 「心配しなくても忘れないよ」
結標 「あれだけ密度の濃い一年だったもの。忘れられないわよ」
エツァリ 「皆さんの思い出の中では自分は違う顔でしょうが、そこはうまく置換してください」
婚后 「絹旗さんにもみなさんにも、これでも感謝しておりますのよ」
白井 「とのことですよ、絹旗さん」
絹旗 「さ、最初から心配なんかしてないですけどね」
番外個体 「あ、思いついた」
白井 「なんですか?」
番外個体 「折角来たんだから、ここにタイムカプセルでも」
- 23 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:15:52.91 ID:RWDf0Jv2o
-
結標 「やめときなさいよ。いつ工事が始まるか分かったもんじゃないんだから」
絹旗 「埋めるものを用意してないですよ」
婚后 「風紀委員の腕章など、記念になるのでは?」
白井 「始末書モノですの」
婚后 「書き慣れておりますでしょう」
白井 「怒りますわよ!?」
滝壺 「じゃ私は涙を飲んで、この愛用の帽子を」ヌギヌギ
エツァリ 「大丈夫ですよ、埋めませんから」
結標 「貴女はもちろんそのピアスよね?」
番外個体 「死んでも断る!」
絹旗 「代わりにお兄ちゃん埋めていきましょうか」
エツァリ 「あの、そんな砂浜に埋めるみたいなノリで言わないでください」
結標 「よしてよ、ショチトルに怒られるの私なんだから」
婚后 「やはり急ごしらえでは難しいですわね」
番外個体 「ムリかー」
結標 「だから貴女だけでもピアスを」
番外個体 「ヤダってば!」
- 24 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:17:55.88 ID:RWDf0Jv2o
-
~同日午後~
白井 「風が出てきましたわね」
婚后 「そろそろ参りましょうか」
滝壺 「きぬはた荘あふたーの見取り図どうしよう。消す?」
エツァリ 「残しておきませんか?」
結標 「そうね。別に誰も困らないでしょ」
番外個体 「見た人は何事かと思うだろうけどね」
絹旗 「超驚いてもらえるのもまた、私たちがここにいた証明になりますよね」
滝壺 「この後どうする?」ポンポン
結標 「お昼じゃない?」
番外個体 「程よくお腹も空いてきたし」
婚后 「では移動するといたしましょう」
絹旗 「……」
白井 「絹旗さん、参りましょう」
絹旗 「」ピッ カシャ
絹旗 「はいはい、今行きまーす」トテテテ
- 25 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/10(火) 00:19:25.63 ID:RWDf0Jv2o
-
といったところで、今回はここまでです。
余談ですが、>>18で挙げられているのは
かつてスレタイ候補でボツになったものです。今見ても酷いな。
次回からはまたのんびりと遊び歩く話に戻ります。
次回投下は数日以内の予定です。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
- 26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(田舎おでん) [sage]:2012/04/10(火) 00:22:21.59 ID:h773ENWf0
- 乙
スレタイ回収したんだな。
- 27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2012/04/10(火) 00:23:06.70 ID:EUpEyaud0
- 乙
こういう話はちょっと泣きたくなる - 30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/04/10(火) 01:16:44.18 ID:+M1woc+vo
- この最終回に向かう柔らかい空気はなんか切ないな…
- 31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/10(火) 01:22:36.71 ID:VHLFVfFMo
- 集結ですの(キリッ
可愛い - 67 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:20:06.80 ID:8Jrfvo/Vo
-
~同日 第7学区 とある路地~
滝壺 「何食べたい気分?」
番外個体 「肉食べたい気分」
結標 「却下」
エツァリ 「では魚料理の美味しい店があるのですが」
結標 「貴方、私を外食に誘うといつもそれじゃない!」
エツァリ 「様式美とでもいいますか」
結標 「意味わかんない……」
滝壺 「誘ってもらえる内が華」ポンポン
番外個体 「そうそう。私なんて外食に誘ってもらったことなんて数えるほどしかない」ナデナデ
結標 「……なんかゴメン」
絹旗 「はいはいはい。で、これからどうするんですか」
婚后 「ええと、確か昼食でしたわね」
白井 「少々遅めの昼食となってしまいましたが」
滝壺 「何食べに行こうか」
結標 「歩きながら考えればいいんじゃない? 目に付いたお店に入るのでもいいし」
- 68 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:22:13.17 ID:8Jrfvo/Vo
-
絹旗 「といっても、この辺だと入ったことのないお店の方が超少ないですからね」トテトテ
滝壺 「ね、あそこは? 今なら全品100円キャンペーンだって」
白井 「あれは……いわゆる廻るお寿司のお店ですか」
番外個体 「いいね、勝負してみる?」
結標 「イヤよ。勝ち目はないし、そもそもそんなに食べたくないもの」
婚后 「あちらにも全品100円キャンペーンと張り出されておりますが」
エツァリ 「どうやら全品100円キャンペーンが局地的大流行なようですね」
絹旗 「あそこってドーナツ屋じゃないですか」
白井 「さすがに食事向きではないかと。お腹にはたまるでしょうが」
滝壺 「私が好きなオールドファッションも100円なのかな」
番外個体 「それって普段より高いじゃん」
滝壺 「たまに買いに行くときはオールドファッションばっかり何個も買っちゃう。で、フレメアに怒られる」
婚后 「怒られる?」
滝壺 「"エンゼルショコラがない!!"って」
エツァリ 「オールドファッションこそが至高、分かりますよ」ウンウン
結標 「おいしいけど、あれって油で揚げてるのよね……」
白井 「いくつも食べると後が怖いですわね」クスクス
- 69 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:23:29.53 ID:8Jrfvo/Vo
-
絹旗 「あれ? あそこにもALL 100yenって看板ありますよ?」トテテテ
婚后 「あ、絹旗さん。そちらのお店は」
番外個体 「絹旗さんはキャンドゥでご飯食べるのかい?」
絹旗 「キャ……キャンドゥだっておいしいもんいっぱいあるじゃないですか!」
白井 「分かりましたからムキにならないでください」
エツァリ 「なかなか決まらないものですね」
滝壺 「?」フラフラ
婚后 「時間が定まってさえいれば、わたくしのお勧めのお店を予約しておきましたのに」
絹旗 「婚后さんお勧めのお店だと、いろんな意味でゆっくりできなさそうです」
婚后 「そんなことはないと思うのですが」
番外個体 「ちなみにお勧めって?」
婚后 「以前、絹旗さんと黒夜さんをご招待した創作和食のお店です」
絹旗 「あぁ、美食倶楽部ですか」
婚后 「え、え? そういう名前ではございませんわ」
絹旗 「いや、なんというか雰囲気がですね」
白井 「大体想像がつきましたわ」
結標 「高そうなお店ってことね」
- 70 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:24:56.68 ID:8Jrfvo/Vo
-
婚后 「とんでもない、とってもリーズナブルですわよ」
エツァリ 「とはいえ、先程のお話ですと予約が必要だそうですが」
婚后 「ええ、そこは悔やまれますわね……」
番外個体 「ま、そこはまたの機会に……あれ? 滝壺さんは?」
結標 「……どこいった?」
絹旗 「え、またですか」
婚后 「本日2回目ですわね」
エツァリ 「滝壺さんに何かあったら大変ですね。浜面さんでも助走つけて殴るレベルです」
絹旗 「それなら別に超怖くないですね」
白井 「浜面さんはともかく、探しませんと」
滝壺 「そうだね、探さないと」
番外個体 「最悪見つからなかったら電話すれば……ありゃ?」
滝壺 「で、何を探すの?」
絹旗 「……滝壺さんです」
滝壺 「私?」
婚后 「姿が見えませんでしたので。どこかに行ってしまったのかと」
滝壺 「そっか、ごめん。これもらってきてた」ガサッ
- 71 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:26:20.98 ID:8Jrfvo/Vo
-
エツァリ 「チラシ、ですか?」
結標 「これどうしたの?」ガサガサ
滝壺 「向こうで民族衣装コスプレの人が配ってたよ」
番外個体 「民族衣装って、どこの?」
滝壺 「あれはどこだろう。北欧っぽかったけど」
絹旗 「今大事なのはそのチラシに何が書いてあるかですよ」
白井 「なんと書かれておりますの?」
結標 「ちょっと待って……屋台グルメフェス?」
滝壺 「これ行ってみない?」
婚后 「あら、興味深いですわね」
番外個体 「第4学区か……あそこなら、それこそ食べ物に関してはないものはないだろうね」
エツァリ 「面白そうですね。みなさんはどうですか?」
絹旗 「超問題なしです」
白井 「今のわたくしたちには丁度良いかもしれませんの」
滝壺 「じゃ、行ってみよう」wktk
結標 「第4学区となると、歩きじゃキツイわね」
婚后 「バスが手軽でしょう」
番外個体 「じゃとりあえずバス乗っちゃおうか」
- 72 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:27:58.18 ID:8Jrfvo/Vo
-
~同日 バス車内~
ブロロロロ....
絹旗 「バス乗るときにいつも思うんですよ」ポスン
番外個体 「何を?」
絹旗 「この一番後ろの真ん中に座ると、超ちょっと偉くなった気分になれますよね」
白井 「なんといいますか、宇宙戦艦の艦長席のような」
婚后 「艦長席とは、言いえて妙な表現ですわね」
滝壺 「でもそこって危ないよ」
結標 「危ない? どうして?」
滝壺 「さえぎる物が何も無いから」
ギキーーーーッ
結標 「キャッ!?」
エツァリ 「危ない!」ガシッ
ゴツンゴツン
- 73 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:29:54.63 ID:8Jrfvo/Vo
-
婚后 「つぅぅ……」ヒリヒリ
番外個体 「婚后さん、おでこ赤いよ」ヒリヒリ
婚后 「ミサワさんも……前の座席の縁にしたたかに打ち付けてしまいましたわね」サスサス
白井 「かなりの急ブレーキでしたが、いったい何が……」
エツァリ 「……どうやら、人が飛び出してきたようですね。そちらは無事なようです」
結標 「それならよしとしておきましょうか。驚いちゃったけど」
番外個体 「あれ? 絹旗さんは?」
滝壺 「あそこ」
婚后 「……なぜ一番前で、あんな姿勢に」
滝壺 「さっきの急ブレーキで転がっていっちゃった」
白井 「先ほど滝壺さんが危ないと仰っていたのはこのことでしたのね」
番外個体 「あ、戻ってきた」
絹旗 「あいたたた……」
エツァリ 「一人地獄車でしたね」
絹旗 「超恥ずかしかったです……」
婚后 「車内にいるのがわたくしたちだけというのが、せめてもの救いでしたわね」
絹旗 「決めました。私今日から運転席の後ろに座ります」トテトテ
白井 「いつも空いてるとは限りませんのに」
- 74 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:31:23.05 ID:8Jrfvo/Vo
-
結標 「ところで、さっき滝壺さんがもらってきたチラシなんだけどさ」ガサッ
エツァリ 「何か不備でも?」
結標 「そうじゃないけど。なにかイベントとかもやってるみたいね、大食い大会とか」
番外個体 「へー、出るの?」
結標 「出ないわよ」
白井 「他には……路上演奏に、パフォーマンスに」
婚后 「色々と楽しませてもらえそうですわね」
滝壺 「……」ジー...
エツァリ 「おや、何か気になりますか?」
滝壺 「うん、面白そうなのがあった」
結標 「時間があれば寄ってみるのもいいかもね」
番外個体 「で、滝壺さんが気になったっていうのは……あ、絹旗さん戻ってきた」
白井 「何か忘れ物でも?」
絹旗 「いや、なんか……疎外感が超すごくて……」
白井 「素直に超寂しいですと仰いなさいな」
絹旗 「そうじゃないです!」
白井 「はいはい、立ったままは危ないですから座ってくださいまし」
絹旗 「むー」ポスン
- 75 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:33:12.22 ID:8Jrfvo/Vo
-
~同日 第4学区 とある大通り~
<ヤキタテダヨー
<ラッシャイ
エツァリ 「おやおや、賑わってますね」
婚后 「はぐれてしまいそうなのが、不安ですわね……」
結標 「電話すれば居場所はわかりそうだけど、この人混みじゃ見つけづらいわね」
白井 「はぐれた場合の合流場所等決めておけばよろしいのでは。何か目立つものでも」
番外個体 「じゃ、あそこにある絹旗さんの像とかどうよ」
絹旗 「はぇ? 私の像ですか?」クルッ
滝壺 「あれって、イースター島から持ってきたのかな」
絹旗 「……」
結標 「まさか。レプリカでしょ」
婚后 「どちらにせよ、あれなら待ち合わせには使えそうですわね」
絹旗 「ミサワさーん!?」ガオー
番外個体 「ん? 間違ったかな?」
- 76 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:35:39.77 ID:8Jrfvo/Vo
-
<今日という今日は超許さんですー!
<いたたたた!やめろ、放せー!!
結標 「ほら、置いてくわよー」
滝壺 「すごい、そこかしこからいい匂いがする」
エツァリ 「食欲を刺激されてしまいますね。空腹だから尚更です」
白井 「体重計が怖くなりそうですの」ズーン
婚后 「まあまあ、こういう場でそれを気にしても仕方ないでしょう」
滝壺 「むしろしらいは少しぐらい太ってもいいと思う」
白井 「そんなことございませんの! 痩せてみえるなんて幻想ですの! 脱いだらすごいんですのよ!?」
番外個体 「じゃ一つ脱いでみよっか」
白井 「こっ、このような往来で……ですが、大きいお姉様がどうしてもと仰るなら……」ブンブン
絹旗 「頭振らないでください、ツインテールが当たって超痛いんですよ」
結標 「いつまでバカやってるのよ」ハァ
滝壺 「早く行こうよ」
絹旗 「あ、超すいません。今行きます」
白井 「あぁ、ですがわたくしは風紀委員……」
絹旗 「いつまでやってんですか、もー」
- 78 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:37:16.06 ID:8Jrfvo/Vo
-
:
:
:
滝壺 「何か美味しそうなのないかな」グー
エツァリ 「こういう場では何もかも美味しそうにみえてしまうものですよ」
番外個体 「……ちょっと買ってくる」
滝壺 「あ、私も」
結標 「早速何か見つけたみたいね」
婚后 「結標さんはよろしいのですか?」
結標 「何かさっぱりしたのが食べたいんだけど、見える範囲にはないのよね」
絹旗 「」ポリポリ
白井 「絹旗さん、ここに来てポップコーンですか」
絹旗 「インドカリー味だそうですよ。つい手が超出ちゃいました」ポリポリ
番外個体 「たっだいまー」
結標 「……ワイルドね」
エツァリ 「ギャートルズにでも出てきそうな肉ですね」
番外個体 「一回こういうの食べてみたかったんだよね。味見してみる?」
結標 「いや、いいわ。見てるだけで胸焼けしそうだもの」
- 79 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:39:50.17 ID:8Jrfvo/Vo
-
絹旗 「」ガブリ
番外個体 「あ、こら!」
絹旗 「超脂っこくて超スパイシーです。一口で十分ですね」ペロ
白井 「絹旗さん、行儀の悪い……」
番外個体 「食べ歩きに行儀もなんもないっしょ。……くそ、最初の一口かっさらうとかありえないし」パク
<ウルトラジョウズニ ヤケマシター
婚后 「今の声は?」
番外個体 「あ、これ売ってた店員さんだよ」
滝壺 「買ってきた。大きいから、誰か半分食べない?」ホクホク
白井 「これはまた随分と大きな中華まんですの」
滝壺 「豚まんだって」
結標 「半分はいいけど、少し味見していい?」
滝壺 「うん、熱いから気をつけて」ハイ
結標 「だから半分はいいって……」
エツァリ 「では、そのまた半分を頂いてよろしいですか?」
結標 「じゃ、あーん」
- 80 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:41:31.62 ID:8Jrfvo/Vo
-
エツァリ 「」アーン
白井 「お兄様、あーんして頂いたお味はいかがですか?」
エツァリ 「~~~~」パタパタ
白井 「?」
結標 「熱くて喋れないって」ハフハフ
番外個体 「そりゃ熱いよね、あーんだもんね」ニヨニヨ
結標 「ジンオウガは黙って骨付き肉かじってなさいよ」
婚后 「」ポリポリ
滝壺 「あ、なんか買ってきたの?」
婚后 「フィッシュ&チップスです。あまりに美味しくなさそうなので、つい買ってしまいました」ポリポリ
滝壺 「美味しくなさそうだったから?」
婚后 「ええ、でも美味しいですわね」
滝壺 「?」
婚后 「思い出補正でしょうか」クスクス
白井 「味見してもよろしいですか?」
婚后 「ええ、どうぞ」
白井 「……なんというか、もう一歩ほしい味ですのね」ポリポリ
- 81 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:42:57.25 ID:8Jrfvo/Vo
-
番外個体 「これ、食べ終わった骨はどうすればいいんだろ」
絹旗 「超削ってナイフにでもするんじゃないですか?」
番外個体 「だったらこのままポカリと殴ってもよさそうだけどね」
婚后 「ミサワさん、とりあえずお口周りを拭いたほうが」
エツァリ 「ウェットティッシュならありますよ」
番外個体 「こりゃ失礼」フキフキ
滝壺 「ごめん、私もいい?」
エツァリ 「ええ、どうぞ」
滝壺 「やっと食べ終わった」フキフキ
結標 「なんか変わってるのあったから買ってきちゃった」
番外個体 「……なにそれ。青竹?」
結標 「さとうきび。このままかじるらしいわよ」
婚后 「これはヘルシーなおやつですわね」
絹旗 「白井さんも何か買ってきたんですね。カレーパンですか?」
白井 「ピロシキですの。大きいお姉様は懐かしいのでは?」
滝壺 「そういえばロシアから来たんだったよね」
番外個体 「……いや、本場モンは見たことないんだよね」
- 82 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:44:44.73 ID:8Jrfvo/Vo
-
結標 「聞いてみたかったんだけど、ロシアからの帰国子女っていうのは設定なの?」
番外個体 「ロシアから来たのは本当。体調の関係で向こうに数ヶ月いたから」
絹旗 「……それ、カレーパンとどう違うんですか?」
白井 「具が違いますの」マグマグ
結標 「」カプ
エツァリ 「そちら、お味はいかがですか?」
結標 「甘いわね」
滝壺 「さとうきびって言うぐらいだしね」
結標 「ていうかコレ、噛み切れないんだけど」グニグニ
婚后 「吸うだけのものなのかもしれません」
結標 「あ、そうなの?」
婚后 「いえ、存じませんが」
絹旗 「なんか、見た目は草そのものを齧ってる結標さんってのも超レアな光景ですね」
エツァリ 「そうでもないですよ。彼女は菜食主義ですから。家でも」
結標 「余計なこと教えなくていいからね」カジカジ
白井 「野性味溢れるお姿ですの」
番外個体 「ワイルドだよねぇ」ウンウン
- 83 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:46:28.77 ID:8Jrfvo/Vo
-
:
:
:
絹旗 「あの、ポップコーン誰か食べませんか? 超ちょっと飽きてきたんですけど」
番外個体 「んじゃ一口」ポリポリ
白井 「そんな大きいサイズを買うから」
絹旗 「コレが一番小さいサイズだったんですよ!」
婚后 「インドカリー味なのに、アメリカンなサイズですわね」ポリポリ
滝壺 「……これは喉が渇くね」ポリポリ
番外個体 「そういえばさっきから飲み物がないねぇ」
エツァリ 「おや、何かお求めですか?」
結標 「」クピ
絹旗 「……何飲んでるんですか?」
結標 「お茶だけど?」
滝壺 「あ、飲み物売ってる?」
エツァリ 「この手のお茶でしたら、そこで扱ってましたよ」
婚后 「いいタイミングですわね。わたくしたちも買いましょうか」
絹旗 「買いましょう。喉が超渇きました」
- 84 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:49:54.89 ID:8Jrfvo/Vo
-
白井 「こちらのお店ですか? 看板に"茶芸"とありますが」
滝壺 「お茶の匂いするね」
番外個体 「……お茶屋さんだよね? なんか如雨露で演舞してる人がいるけど」
結標 「ああやってお茶を淹れるのよ」
婚后 「あら、ホントに。ちゃんと器に注がれておりますわね」
エツァリ 「いやぁ、何度見ても見事です」
絹旗 「おお、超すごいです」
白井 「あの領域に達するには、何年という修行が必要だったのでしょうね……」
滝壺 「あ、ねえ。こっち見てどうぞってジェスチャーやってるよ」
婚后 「頂いてもよろしいのでしょうか」
番外個体 「いいみたいだね」
絹旗 「超頂きます」ペコリ
店員 「」ペコリ
白井 「あら、味も一流ですの」ズズ...
滝壺 「独特の香りがするね。おいしい」
婚后 「中国茶ですもの」
エツァリ 「飲めば痩せるかもしれませんね」
結標 「お茶飲んだだけで痩せるなら苦労なんてしないわよ」クピクピ
番外個体 「って言う淡希だけ2杯目だね」
- 85 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/14(土) 23:50:24.36 ID:8Jrfvo/Vo
-
といったところで、今回はここまでです。
ギャートルズのお肉って今の若い人に言っても通じないのかな。
次回投下は数日以内の予定です。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
- 88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/15(日) 00:02:02.72 ID:i9OyyLsRo
- ○○のお肉って書き方はだいたいマンガ肉ってわかるからおk
- 89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/15(日) 00:03:31.64 ID:PAyk1S+7o
- 乙!
はじめ人間ゴンって、リメイクアニメを見ていたよ。 - 190 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:42:43.75 ID:6p5AlDA0o
-
絹旗 「味が超濃いものばかり食べてたんで、このタイミングのお茶が超おいしいです」クピクピ
白井 「口の中がほどよくリセットされますわね」
結標 「そろそろこう、さっぱりしたものが恋しいわね」
番外個体 「カキ氷とか?」
結標 「さっぱり最強でしょうけど、季節を考えなさいよ」
婚后 「おでんなどいかがでしょう」
白井 「おでんはさっぱり……どちらかといえばさっぱりなのでしょうか」
エツァリ 「おでんならつい先程ありましたね」
滝壺 「じゃ、少し戻ろっか」
番外個体 「おでんかー……みんなさ、おでんの具ナンバーワンってなに?」
絹旗 「もち巾着一択でしょう」
結標 「大根ね」
白井 「大根ですの」
婚后 「迷いますが、大根ですわね」
滝壺 「大根だね」
絹旗 「え? あれ?」
番外個体 「大根人気だね、やっぱ」
- 191 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:44:20.26 ID:6p5AlDA0o
-
滝壺 「おでんの大根おいしいよね。前に、大根だけでおでん作ったことあるよ」
絹旗 「それもうおでんじゃないですよね」
結標 「でもそれはそれで食べたいかも。作ってみようかしら」
番外個体 「ムリ言うもんじゃないよ。淡希のチャレンジ料理でお兄ちゃんがどれだけ苦しむか」
結標 「でっ、できるわよそれぐらい!」
婚后 「そういうミサワさんのナンバーワンは?」
番外個体 「初めて食べた時にいたく感動したちくわぶ」
白井 「お兄様は挙げておられないようですが」
エツァリ 「迷いますね……敢えていうならはんぺんですね」
滝壺 「フレメアと同じだ」
婚后 「あ、見えてきましたわね。そこでしょうか」
結標 (小萌が呑んだくれてそうな屋台ね)
絹旗 「すいませーん、なんかください」
白井 「頼み方がアバウト過ぎですの」
絹旗 「じゃあ、なんか超オススメを」
親父 「はいよ」つ―□●[>-
滝壺 「あ、すごい。串に刺さってる」
- 192 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:46:30.28 ID:6p5AlDA0o
-
番外個体 「へー、こういうおでんマンみたいなおでんって初めて見た」
親父 「うちは全部それだよ」
滝壺 「私もください」
親父 「一人一本でいいかい?」
婚后 「みなさん、よろしいですか?」
エツァリ 「問題ないでしょう」
親父 「はいよ、あと6本ね」
白井 「あら? こちら具材は統一されておりませんの?」つ―田◎□-
滝壺 「たしかに、形状がそれぞれ違うね」つ―□●◇-
婚后 「全てがおでんマンという訳でもありませんのね」
番外個体 「ねえおさっやん、私の全部こんにゃくなんだけど」つ―●●●-
結標 「いいじゃない、ヘルシーで」
白井 「おでんはどれを選んでも割とヘルシーな気がしますの」ハフハフ
婚后 「特別くどいものはありませんわね」
絹旗 「一個もらってあげましょうか」アーン
番外個体 「誰がやるか」デコピンッ
絹旗 「いたっ。ちぇー、超ケチです」
- 193 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:47:41.06 ID:6p5AlDA0o
-
:
:
:
滝壺 「……あそこ人多いけど、何かやってるのかな」
結標 「ここからじゃちょっと見えないわね」
婚后 「なんでしょうね、刀を振りかざしてる人がちらりと見えましたが」
エツァリ 「刀、となると殺陣パフォーマンスでしょうか」
番外個体 「それをこの場でやるかなぁ」
絹旗 「行ってみましょうよ」トテテテ
滝壺 「そうだね、近くに行けば分かるかも」
白井 「行ってみましょうか、気になりますし」
エツァリ 「では自分たちも追いましょうか」
結標 「そうね、はぐれる前に行きましょ」
婚后 「……あら? 既にお二人ともお皿をお持ちですが」
白井 「絹旗さん、そちらは?」
絹旗 「超もらえました。なんだと思います?」
番外個体 「霜降り肉?」 - 194 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:49:09.93 ID:6p5AlDA0o
-
滝壺 「はずれ。正解はまぐろのお刺身」
番外個体 「え? 鮪ってもっと赤いんじゃないの?」
婚后 「部位によりますわね。こちらはおそらく大トロなのでは」
番外個体 「へー、これが。初めて見た」
結標 「これってもしかして」
滝壺 「うん、今まさに捌いたヤツ」
絹旗 「鮪一匹をその場で超捌いてたみたいですよ」
エツァリ 「一足遅かったようですね。リアルタイムで見たかったものです」
白井 「では婚后さんが見た刀というのは」
婚后 「鮪包丁でしたのね」
結標 「まだ間に合うかしら」
滝壺 「大丈夫だと思うよ」
エツァリ 「と話してる間にみなさん頂きに行ったようですが」
結標 「え? あ。置いてくことないじゃない」タタタ
絹旗 「超まるまる一匹ですから、焦ることもないと思いますけど」
エツァリ 「仰る通りですね。では自分も行ってきます」
滝壺 「」ウマウマ
- 195 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:51:06.88 ID:6p5AlDA0o
-
婚后 「戻りました。まだたくさん残ってましたわね」
白井 「人気のある部位は残り少ないようでしたが」
番外個体 「……口にいれた瞬間溶けて消えて失せた……これが大トロか……」
絹旗 「あれ? 結標さんはあえての超赤身ですか」
結標 「ええ、こっちの方が好きだから」
滝壺 「好みがはっきり分かれるよね、まぐろのお刺身って」
番外個体 「んー、たしかに。大トロ美味しいけど、お腹いっぱい欲しいかって言われるとそうでもないような」
婚后 「ミサワさんが霜降り肉と間違えた通りで、脂が多いですもの」
白井 「極上のを少し頂くのが一番おいしい頂き方なのかもしれせんの」
エツァリ 「結標さん、こちらもいかがですか?」ズイ
結標 「……へっ? いやぁぁぁぁ!? なにこれ!? なにそれ!?」ヒシッ
白井 「そこでわたくしに抱き着かれましても」
絹旗 「いや、あの……超エグイですが、これなんですか?」
滝壺 「目玉のおやじさん?」
エツァリ 「惜しいですね。鮪の目玉だそうですよ」
婚后 「あぁ、言われてみれば。一匹から二つしかとれない激レア素材ですわよ」
- 196 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:52:36.45 ID:6p5AlDA0o
-
白井 「目玉だからそうなのでしょうけども……」
滝壺 「プルプルだね」ツンツン
エツァリ 「店主曰く、体にすごくいいそうですが」
白井 「それにしても、こう取り出してみると存外に大きいんですのね」マジマジ
番外個体 「プルプルってことはアレかな。コラーゲンの塊とかなのかな」
結標 「……」
絹旗 「で、誰か食べます? 私は超ちょっと遠慮しときます」
婚后 「誰も頂かないのなら、わたくしが挑戦してもよろしいですか?」
白井 「わたくしも効能がちょっと気になるところですの」
結標 「……わっ、私食べるっ」
婚后白井 「「どうぞどうぞ」」
結標 「えっ」
エツァリ 「さ、一気にいってください」ズイ
番外個体 「わー、うらやましーなー、一匹から2つしかとれない激レア素材だもんなー」
滝壺 「これ食べたら目が良くなりそうだよね、なんとなくだけど」
絹旗 「悪くなるってことはないんじゃないんですか? 超なんとなくですけど」
結標 「……は、早く寄越しなさい」
- 197 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:54:08.21 ID:6p5AlDA0o
-
エツァリ 「はいはい」
婚后 「あーんしてもらうのに目をガッチリつぶるのは珍しいのでしょうね」
白井 (結標さんのこんな表情はなかなか見れませんの)
結標 「」モニュモニュ
滝壺 「おいしい?」
結標 「」モニュモニュ
番外個体 「今の淡希見てるとさ、"ウソ私の年収低すぎ!?"を思い出しちゃうね」
絹旗 「……あの、大丈夫ですか?」
結標 「う、うん、思ってたよりは、悪くないかな」
絹旗 「そんな超涙目で言われても」
番外個体 「罰ゲームで嫌いなモン食べさせられてるアイドルってこんな顔だよね」ケラケラ
エツァリ 「もう一個もらってきましょうか。まだあるとよいのですが」
結標 「も、もういいわよ。貴重なんでしょ?」
白井 「ええ、一匹から二つだけですの」
婚后 「もし二つとも頂いてしまえば、お一人で鮪一匹分を食べたことになりますわね」
滝壺 「なんかその言い方だと超大食らいに聞こえるね」
結標 「なんで私がここまで言われるのよ……頑張って食べたのに」ムスー
- 198 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:55:31.46 ID:6p5AlDA0o
-
~しばらくして~
エツァリ 「いやぁ、すごかったですね。大食い大会」
番外個体 「食材はエビフライだったよね。絹旗さんも出たかったんじゃないの?」
絹旗 「え?」
番外個体 「? エビフライ、好物じゃなかったっけ」
絹旗 「ええ、まあ」
滝壺 「何より優勝した人にびっくりした」
結標 「屈強な男どもに混じった小柄な女の子が優勝なんて、フィクションじみてるわね」
婚后 「痩せの大食いという言葉もあるではないですか。……あの身体のどこに吸い込まれてるかは甚だ不思議ですが」
エツァリ 「数十本のエビフライはどこに消えてしまったのかと思ってしまいますね」
番外個体 「優勝コメントにも仰天したよ」
滝壺 「"デザートはまだなのかな!"って。まだ食べれるってことだよね」
結標 「普段からあれだけ食べててあの体型だとしたら、羨ましすぎるわね」ハァ
婚后 「ですが、あの食べっぷりは最早見ていて気持ちのいい域でしたわね」
番外個体 「日々の食費を出す方は大変だろうけどねー」
絹旗 「あの、白井さん」
- 199 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:57:07.78 ID:6p5AlDA0o
-
白井 「はい?」
絹旗 「私服でしたけど、優勝者って」
白井 「ええ。いつぞやのシスターさんですわね」
絹旗 「インデックス・リブ……なんでしたっけ」
白井 「…………インデックスさんでよいのでは?」
絹旗 「まさか副業でフードファイターでもやってるんでしょうか」
白井 「いえ、たくさん食べたいから出場しただけかもしれませんの」
<~♪
絹旗 「おや?」
白井 「適当に歩いてたら、なにやら雰囲気が違う通りに出ましたわね」
チョンチョン
絹旗 「?」クルッ
ピエロ 「」バァ
絹旗 「っひゃぁぁ!?」
白井 「絹旗さん、驚きすぎです。お相手に失礼ですの」
絹旗 「肩つつかれて振り向いたらピエロなんて、誰だって超驚きますよ!」
- 200 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 22:59:09.30 ID:6p5AlDA0o
-
番外個体 「どうした? 大きい声が聞こえたけど」
滝壺 「あ、ピエロさん」
ピエロ 「」キリッ
結標 「どうしてピエロが?」
エツァリ 「どうやらこの界隈では路上パフォーマンスが行われてるらしいので、そのためにおられるのでしょう」
ピエロ 「」スッ
絹旗 「……あ、あの、くれるんですか?」
ピエロ 「」コクコク
絹旗 「は、はあ、どうも」
婚后 「親切なピエロさんですわね」
ピエロ 「」ノシ
滝壺 「きぬはた、風船もらえてよかったね」
婚后 「驚かせてしまったお詫びでしょうか」
白井 「尻もちをつくぐらい驚いてましたもの」
エツァリ 「子どもだと思ったのでは」
絹旗 「」ゲシッ
エツァリ 「いたっ」
- 201 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 23:01:29.54 ID:6p5AlDA0o
-
番外個体 「それ、絹旗さんの腰のところに結んだら空飛べるかな」
結標 「もし飛べるとしたら、既に飛んでってるでしょ」
絹旗 「はあ……で、この風船はどうすれば」
婚后 「お持ちになりなさいな。折角頂いたのですから」
滝壺 「手離さないようにね。どっかに飛んでっちゃう」
番外個体 「やっぱ腰のところにヒモ留めてあげよっか? そしたら両手空くし」
絹旗 「いっ、いいですよ!」
白井 「では参りましょう。ここで留まっていても他の方の邪魔ですから」
滝壺 「路上パフォーマンスだっけ? さっきとは違う意味で賑やかだね」
<~♪
結標 「さっきから聞こえてくる、このノスタルジーなメロディーはあの人たちかしら」
絹旗 「なんかアンデスな服装してる人たちがいますね」
エツァリ 「……いいものですねぇ」シミジミ
番外個体 「なんか言い方あるの? ジャンルっていうか」
婚后 「フォルクローレでしょうか」
エツァリ 「ええ、南米の民族音楽とでも言いますか」
- 202 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 23:02:43.66 ID:6p5AlDA0o
-
白井 「ということは、お兄様の故郷にも程近いのでは?」
エツァリ 「近いといえば近いですね」
滝壺 「聴いたら帰りたくなったりする?」
エツァリ 「懐かしくはなりますが、こちらでの生活も気に入っていますので」
番外個体 「だってさ。よかったね」
結標 「当然じゃない。こっちがどれだけ尽くしてると思ってるのよ」
白井 「あら、尽くすタイプだなんて意外ですの」
絹旗 「ミサワさんも超尽くすタイプだって聞いてますよ」
番外個体 「……それ、誰情報?」
絹旗 「……」
番外個体 「取材元の安全は保証する必要があるってこと? じゃクロちゃんにやるみたいに身体に聞いてあげよう」ガシッ
絹旗 「ショチトルです」
婚后 「まあまあ。惚れた弱みと申しますか、男女問わず大切な人には尽くしてしまうものでは?」
滝壺 「うん、誰でもそうだと思うよ」
白井 「では滝壺さんも?」
滝壺 「当然」フンス
絹旗 「浜面には超もったいないです」
- 203 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 23:04:11.22 ID:6p5AlDA0o
-
<ヨルレイヨルレイヨルレイヨルレイ
エツァリ 「おや、あちらは」
白井 「ヨーデルですの」
滝壺 「すごい。どこから声出したらああなるんだろう」
婚后 「唄うだけでも相当の体力を使いそうですわね」
絹旗 「カラオケで超消費カロリーでるヤツあるじゃないですか。あの人連れて行ったらどうなるんでしょうね」
番外個体 「あー、いつだったかなー。淡希が表示される数字に一喜一憂してたよね」
滝壺 「あったね、そんなことが」
結標 「違うわよ! 私が一喜一憂してたのはスコアの方!」
婚后 「カラオケは、消費カロリーやスコアも出してくれるのですか」
絹旗 「……婚后さん、行ったことないんですか?」
婚后 「ないですわね。機会がございませんでしたので」
白井 「ではこの後に行ってみます? このメンバーで行ったことはなかったかと思いますし」
絹旗 「超賛成です」
滝壺 「うん、普通にいいと思う」
- 204 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 23:05:52.10 ID:6p5AlDA0o
-
結標 「いいわよね?」
エツァリ 「ええ、皆さんを楽しませることができるかどうかは分かりませんが」
番外個体 「なんとかなるでしょ」ニャハハ
婚后 「あの……お恥ずかしいお話ですが、作法等分かりませんので、教えて頂ければ」
結標 「ないでしょ、そんなの」
白井 「敢えて言うなら、場を白けさせるような行動や発言は控えるぐらいでしょう」
絹旗 「さすが超ヒトカラマスターですね」
白井 「ですからマスターじゃございませんの!」
番外個体 「滝壺さんのデスボイスを聞いたら、みんなひっくり返ると思うよ」
絹旗 「それは色んな意味で超ひっくり返りそうです」
滝壺 「デスな曲は歌えないから大丈夫」
エツァリ 「では移動します?」
結標 「あ、待って。その前に」
婚后 「滝壺さん、何か気になる場所があるのでは?」
白井 「バスの中でお話しておりましたわね」
滝壺 「寄ってみていいの?」
番外個体 「いいでしょ。行ってみようよ」
- 205 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 23:08:17.91 ID:6p5AlDA0o
-
絹旗 (私がいない間にそんなやり取りがあったなんて……)
滝壺 「じゃ行ってみよう。確かこの近くのはず」
エツァリ 「さてさて、何が出てくるのでしょうね」
:
:
:
滝壺 「あ、あそこかな? イベントホール」
絹旗 「何やってるんですか?」
番外個体 「"世界中の衣装販売会場・試着もレンタルもできます"だって」
白井 「その土地に伝わる伝統衣装や装束を扱っておられるようですの」
結標 「さっきからコスプレじみた人をたまに見かけるのはこれだったのね」
婚后 「そう言えば、剣闘士や忍者や宇宙飛行士の方ともすれちがいましたわね」
エツァリ 「西洋甲冑で顔が見えない人もいましたね」
番外個体 「でも滝壺さんらしくないっていうか。普段は着心地重視だよね」
滝壺 「普段がそうだからこそ、たまにこういうのが気になる」
絹旗 「どんなのがあるんでしょうね」
婚后 「南国の衣装となると、いくらか開放的かもしれませんわ」クスクス
滝壺 「暑いもんね」
- 207 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 23:11:08.61 ID:6p5AlDA0o
-
絹旗 「胸は布を巻いただけ、下は腰蓑とかですか」
白井 「それは普段の結標さんでは」
結標 「腰蓑はないわよ!」
エツァリ 「自分はここで待っていればいいですか」
番外個体 「え、何言ってんの?」
婚后 「ここまできてご一緒なさらないのはずるいですわ」
絹旗 「結標さんが超変身した姿とか見たくないですか?」
エツァリ 「ええ、まあ」
結標 「別に気後れすることもないでしょ。ほら、行きましょ」グイ
番外個体 「にしても、販売がメインなんだよね」
滝壺 「衝動買いしないように気をつけよう」
絹旗 「白井さん、超常識的な範囲内でお願いしますよ」
白井 「常識的な範囲って」
絹旗 「正直、白井さんの衣装が葉っぱだけでも驚かないです」
白井 「わたくしをなんだと思っているのですか!」プンスコ
- 208 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/18(水) 23:11:41.30 ID:6p5AlDA0o
-
といったところで、今回はここまでです。
おでんマンみたいなおでんは、何年か前に>>1の家の近くのコンビニでも売ってたもんです。
余談ですがおでんマンの□は大根だそうですね。
次回投下は数日以内の予定です。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
- 209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/04/18(水) 23:13:53.34 ID:T/RPr7AAO
- >絹旗「」ゲシッ
我々の業界ではご褒美です!
乙
静岡おでんなら大根づくめだよ
いいか悪いかは別として - 210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/18(水) 23:16:22.59 ID:xE/4UqeRo
- 白井さんがヒモ2本だけでも驚かないですの
- 215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/18(水) 23:44:23.89 ID:bmcxAjQro
- 乙。楽しみに待ってる
- 255 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 00:50:19.69 ID:lS1n+BE9o
-
~同日 第4学区 イベントホール~
絹旗 「おお、結構な数が超揃ってますね」
婚后 「想像していたよりも本格的ですわね」
滝壺 「あ、日本の鎧とかもあるんだ。頭にナイキがついてるやつ」
結標 「……滝壺さん、それナイキじゃないから」
番外個体 「あれ? この鎧、レンタルのみだって」
白井 「さすがに買う方もおられないのでしょう」
エツァリ 「確か日本では5月の頭に鎧を飾るイベントがありませんでしたか? それに使えるのでは」
番外個体 「へー、そんなんあるんだ」
結標 「あるにはあるけど、ここまで本格的なのは飾らないわよ……多分」
絹旗 「兜だけでもかぶってみましょうかって重っ!?」ズシッ
白井 「絹旗さん、落とさないでくださいまし」
滝壺 「……これきっと、素材もちゃんと選んで作ってるんだね」コンコン
エツァリ 「頭を護る防具ですからね。頑丈ではないと困るでしょう」
婚后 「絹旗さんなら問題ございませんでしょう。ユリコで首は鍛えられておられるのですから」クスクス
絹旗 「重いもんは重いですよ」
- 256 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 00:51:37.39 ID:lS1n+BE9o
-
番外個体 「どう? 被ってみた感じ」
絹旗 「なんだか無性に"超馬鹿めが!"って言いたくなりますね」
結標 「なんで?」
絹旗 「なんででしょう」
エツァリ 「もしや英霊でしょうか」
婚后 「とすると、この兜はまさか本物の」
白井 「絹旗さんの身体を借りて、現世に顕現なさっておられるのですね」
絹旗 「いやいや、やめてくださいってば……あ、あれ?」
結標 「どうしたの?」
絹旗 「いや、あの……超脱げないんですけど」
エツァリ 「これは呪いの装備である証拠ですよ」
婚后 「なんと、数百年のときを経て今尚……」
絹旗 「ほっ、ほんと脱げないですよ!? シャレにならないですってば!」
白井 「……あの、大きいお姉様。そろそろ上から抑えてる手を離してあげてください」
結標 「十分楽しんだでしょ?」
番外個体 「ちょっと、ネタばれ早すぎ」ケラケラ
絹旗 「」
- 257 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 00:53:02.78 ID:lS1n+BE9o
-
婚后 「ミサワさんも、意地が悪いですわね」
絹旗 「何やってんですかぁ!?」
エツァリ 「とりあえず、その兜を着用すると視界がひどく悪くなるということが分かりましたね」
番外個体 「これには絹旗さんも苦笑い、ってね」
絹旗 「誰が超苦笑いですか!」ポカポカ
番外個体 「痛い痛い、ごめんってば」
結標 「……あれ? 滝壺さんは?」
婚后 「え? あら?」
エツァリ 「先ほどまでこちらにいらしたはずですが」
白井 「おそらく、何か気になるものでも見つけたのでは」
絹旗 「なんか今日の滝壺さんは超フリーダムですね」
番外個体 「あれでしょ? なんか着てみたい服見つかったんじゃないの?」
結標 「きっとそうね。場所が場所なんだし」
婚后 「ではわたくしたちも見てまわるといたしましょうか」
絹旗 「あ、待ってくださいよ。今これ戻しますから」
白井 「……見ててヒヤヒヤしますの」
絹旗 「超大丈夫ですよ……」プルプル
- 258 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 00:54:20.12 ID:lS1n+BE9o
-
:
:
:
結標 「これって十二単っていうんだっけ?」
エツァリ 「実に華美ですが……重そうですね」
婚后 「重いですわよ……着ているだけで鍛えられるのではと思うほどです」
番外個体 「白井さんはこれぐらいいっとくでしょ」ピラーン
白井 「あの……これは?」
番外個体 「サンバカーニバルの衣装だって」
絹旗 (三馬鹿ーニバル……)
白井 「これは……少々恥ずかしいのですが」
絹旗 「白井さんに羞恥心なんてあったんですか!?」
白井 「いくら絹旗さんとはいえ、失礼にも程がありますの!」
絹旗 「だって海に行ったときの水着はこんなもんじゃなかったじゃないですか」
番外個体 「水着っていうかヒモだよね。あれに比べれば随分と大人しいと思うけど」
白井 「布の面積の問題ではなく、これを街中で着るのが恥ずかしいと言っておりますの」
結標 「何もこれ着て外に繰り出そうなんて話してないと思うけど」
エツァリ 「それを抜きに考えても、見ているほうが恥ずかしいですね、これは」
- 260 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 00:56:27.36 ID:lS1n+BE9o
-
白井 「大きいお姉様も一緒に着てくださるなら、わたくしも前向きに、いやむしろお願いしてでも」
番外個体 「さー、これはしまっちゃおうねー」
滝壺 「みんなも選んでるの?」
絹旗 「あ、滝壺さんどこ行ってたんですか」
滝壺 「ごめんね、ちょっと気になるのがあったからつい」
婚后 「何か見つけられました?」
滝壺 「うん。試着はしてもいいんだよね?」
エツァリ 「ええ、入ってくるときにそう書いてありましたね」
滝壺 「分かった、ありがと」
白井 「滝壺さん、真っ赤な布を持っておられましたが」
婚后 「どんな服で出てくるのでしょうね」
結標 「ね、これ着てみない?」
番外個体 「何これ。チャイナ服? 淡希チョイスにしちゃ布の面積が多いけど」
結標 「なんで私と服の話するときは面積から入るのよ……で、なんでこれがチャイナ服に見えるの」
番外個体 「違うの?」
結標 「惜しいのかもしれないけどね。これはベトナムの服」
番外個体 「へー……え?」
- 261 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 00:58:07.04 ID:lS1n+BE9o
-
結標 「どうしたのよ」
番外個体 「これ、近くで見たら透け透けだけど」
結標 「それはそうでしょ。そういうものだもの」
番外個体 「……やっぱ淡希チョイスだった」
結標 「いつまで言ってるのよ。ほら決まりね、着てみましょ」グイグイ
番外個体 「ちょ、押さないでってば!」
絹旗 「みんな超即決超即断ですね」
白井 「絹旗さんはどうされますの」
絹旗 「いやー、こんだけあると超目移りしちゃうといいますか」
エツァリ 「イベントホールを使うだけありますね」
婚后 「」カチャカチャ
絹旗 「あれ? 婚后さんも決まったんですか」
婚后 「ええ、こちらにしてみようかと」
エツァリ 「これは……牛皮ですか?」
婚后 「着てみてのお楽しみですわね。では、後ほど」
白井 「ところで、お兄様はどうされますの?」
エツァリ 「見てるだけじゃダメですか?」
- 262 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 00:59:58.14 ID:lS1n+BE9o
-
絹旗 「それは超ずるいです」
エツァリ 「見逃してはもらえませんか」
白井 「ダメですの。こちらなどいかがでしょう」
絹旗 「……なんか映画に出てくる悪役ですよね」
エツァリ 「まあまあ、折角選んで頂いたのですし。着てみるとみましょう」
白井 「あと決まってないのはわたくしたちだけですのね」
絹旗 「白井さんは葉っぱじゃないんですか?」
白井 「ですから葉っぱは着ませんの!」
絹旗 「まあ、最低三枚は超必要ですもんね」
白井 「そういう問題では……」ハァ
絹旗 「……あ、この青いの、なんかよさげじゃないですか?」
白井 「これは、国で言えば英国でしょうか」
絹旗 「超決めました、これ着てみます」
白井 「良いと思いますの。それにしても、みなさん試着に乗り気ですのね」
絹旗 「まあ、折角試着できるっていうなら超ワールドワイドなコスプレしてみるのもいいんじゃないんですか?」
白井 「こういった機会もそうそうござませんしね。……あ、ではわたくしはこちらなど」
絹旗 「え……大丈夫ですか、それ」
- 263 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:01:50.01 ID:lS1n+BE9o
-
白井 「と、申されますと?」
絹旗 「これ、お腹超ガッツリ晒しますよ」
白井 「…………さ、最近は食べる量を超控えておりますので、まったく問題ございませんの!」
絹旗 「……そうですね。今日食べた分がフィードバックされる前に着ちゃった方がいいかもしれませんね」
白井 「」ズーン
絹旗 「はいはい、超凹んでないで私たちもいきますよ」グイ
白井 「」ズルズル
:
:
:
エツァリ 「さて、みなさん存外時間かかっておられますね」
エツァリ 「」ポケー
滝壺 「お待たせ。着てみた」テッテレー
エツァリ 「おや……チャイナですか?」
滝壺 「一度着てみたかったの。それってチャイナスーツ? 中国つながりだね」
エツァリ 「おかしくないですかね」
滝壺 「大丈夫だよ。アクション映画の悪役みたい」b グッ
エツァリ 「はは、それはどうも」
- 264 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:03:18.35 ID:lS1n+BE9o
-
<お待たせー
番外個体 「わ、滝壺さんたら大胆」
結標 「色もすごければ脚の出し方もすごいわね」
エツァリ 「お二人もまたアジアンテイストですね」
番外個体 「ええと、あお、なんだっけ」
結標 「アオザイね。結構動きやすくて気に入っちゃった」ヒラヒラ
滝壺 「それもよかったかも」
エツァリ 「それにしても、ミサワさんが白で結標さんが黒ですか。色は対極にしたのですね」
番外個体 「"貴女、今日は黒ずくめなんだから白にしときなさい"って渡されたんだよ」
結標 「いいじゃない、白って好きでしょ?」クスクス
滝壺 「似合ってるよ」ウン
番外個体 「うん、ありがとね。でもこれ、この時期着るにはちと寒いかな」
エツァリ 「生地が薄いですからね、若干透けてますし」
番外個体 「淡希、お兄ちゃんがいやらしい目を向けてくるよー」ササッ
結標 「」ジトー
エツァリ 「いや、あの、そんなつもりはなかったのですが」
- 265 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:04:43.62 ID:lS1n+BE9o
-
婚后 「あら、お待たせしてしまいましたか?」
滝壺 「あ、今度はアメリカンだ」
婚后 「みなさんだけですと、かなりオリエンタルな雰囲気でしたわね。お邪魔でしたかしら」クスクス
エツァリ 「いやいや、婚后さんもお似合いですよ」
婚后 「正直、この帽子を被ってみたかったからこのセットにしたのですが」クイ
番外個体 「これはなんて言えばいいの? ウエスタン?」
結標 「カウガールでしょ?」
エツァリ 「リボルバー銃はお持ちではないようですしね」
滝壺 「あ、すごい。素材も本格的だ」サワサワ
番外個体 「ね、何でブーツの踵に裁縫用具つけてんの?」
エツァリ 「違いますよ。これは拍車です」
婚后 「お馬さんのお腹を蹴るときに使うのですよ」
番外個体 「これで蹴られるほうはたまったもんじゃないだろうなぁ」
<超お待たせしましたー
番外個体 「あれ? 絹旗さんのブーツにも同じようなのついてるね」
婚后 「絹旗さん、乗馬服ですか」
- 266 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:06:09.28 ID:lS1n+BE9o
-
絹旗 「イギリスの貴族みたいでしょう」フンス
滝壺 「襟元についてるヒラヒラって、ティッシュ?」
絹旗 「ち、違いますよ! 触れば超わかりますよ!」
結標 「一度言われちゃうとティッシュにしか見えないから不思議ね」
番外個体 「乗馬服なんだよね? なんか軍服っぽくもあるけど」
婚后 「ルーツは同じなのかもしれませんわね」
絹旗 「にしても、みなさん超自然に着こなしてますね」
結標 「そう見える?」
番外個体 「ま、着易いし動きやすいからね、コレ」
滝壺 「私は動きにくい」
婚后 「滝壺さんは、気を使うのをやめてしまえば逆に動きやすい服装かと思いますが」
エツァリ 「絹旗さんもお似合いですよ」
絹旗 「ですよね」
滝壺 「後はしらいだね」
絹旗 「あー、なんか着るのに時間かかりそうだって言ってましたよ」
番外個体 「時間? 宇宙服でも着てるの?」
エツァリ 「先ほどの……なんでしたっけ」
- 267 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:07:42.96 ID:lS1n+BE9o
-
婚后 「十二単ですか? 確かにあれは着るまで時間がかかりますわね」
結標 「一人じゃ着れないわよね、あれって」
絹旗 「なんか装飾品が多いとか……」
滝壺 「装飾品……なんだろ」
番外個体 「見てのお楽しみでしょ」
<あら?わたくしが最後でしたか
滝壺 「……おぉ」
白井 「お待たせして申し訳ございません」シャラシャラ
結標 「……なんだっけ、なんか見たことあるわね」
エツァリ 「ベリーダンスでしょう」
白井 「お兄様、正解ですの」クネッ
絹旗 「要は踊り娘の服です」
白井 「それでも間違いではございませんが」
番外個体 「そういう意味ではさっきのサンバと同じじゃん」
絹旗 「あっちと違ってこっちはロングスカートですけどね」
滝壺 「なるほど、装飾品多いね」
- 268 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:09:15.34 ID:lS1n+BE9o
-
婚后 「首やら手首やら足首にジャラジャラつけているのもセットですか」
白井 「ええ」
結標 「二の腕にもつけてるわね。意外と防御力高いんじゃない?」
エツァリ 「要所は防御していますしね」
滝壺 「それでみんなどうしよう。着ていく?」
結標 「てことはお買い上げになるわね」
婚后 「わたくしは構いませんが」
絹旗 「私も別にいいですよ」
番外個体 「みんなこのまま外に出るとなると、白井さんがいろんな意味で厳しそうだね」
白井 「さすがにこれは街中を出歩く格好ではございませんもの」
滝壺 「もう夕方だし、これから寒くなるしね」
エツァリ 「ひとまず着替えましょうか」
結標 「そうね。買うかどうかまではそれぞれ決めればいいでしょう」
番外個体 「色々見てて気付いたけど、やたらとリーズナブルなんだよね。買うのもいいかもしれないけど」
婚后 「迷い所ですわね」
滝壺 「すいません、今着てるのください」
絹旗 「決断早っ!」
- 269 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:10:26.29 ID:lS1n+BE9o
-
~しばらくして~
結標 「結局みんな買ったの?」
婚后 「この期を逃すと、ここまでまとめて買う機会も中々ございませんし」
白井 「すごい出費でしたの……」
絹旗 「白井さんが一番布の量少なかったんですけどね」
番外個体 「金属の量は一番多かったからね」
白井 「ええ、お陰で不自然に重いですの」ズッシリ
滝壺 「重いんだ。それ着て踊らなきゃいけないのに」
絹旗 「え? 始めるつもりだったんですか?」
白井 「シェイプアップに繋がるならやぶさかでもございませんが」
結標 (……私もやってみようかしら。ダンサーってみんな引き締まってるもんね)
エツァリ (しかし、自分は買っていないと非常に言い出しづらいです)
番外個体 「で、この後どうしよう。ディナーかな?」
婚后 「ディナーを入れる余裕がお腹にございませんわね……」
滝壺 「歩きながらだけど、結構食べたしね」
絹旗 「んー、今何時ですか?」
- 270 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:11:50.21 ID:lS1n+BE9o
-
白井 「16時をまわったところですの」
絹旗 「帰るには超ちょっと早いような……じゃ、行きますか」
滝壺 「どこ?」
結標 「カラオケでしょ? さっき話してたじゃない」
番外個体 「うん、いいんじゃないかな」
婚后 「帰りのことを考えると、第7学区でお店を探したほうがいいかもしれませんわね」
エツァリ 「仰るとおりですね。まず第7学区まで戻りましょうか」
白井 「またバスでしょうか」
滝壺 「きぬはた、転がらないようにしてね」
絹旗 「同じ失敗を超何度もする私じゃないです」
番外個体 「あれもう一回見たいんだけどな」
絹旗 「超お断りします!」
結標 「気を付けてよ。来たときに比べて混んでるだろうから」
エツァリ 「あのようにゆったりとは座れないでしょうね」
婚后 「まず移動しましょうか。これから帰る人も増えてくるでしょうし」
滝壺 「混雑がピークになる前に移動したいね」
白井 「では参りますの」
- 271 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:13:35.05 ID:lS1n+BE9o
-
~同日 第7学区 とある大通り~
番外個体 「まさか座れないとはねぇ」
結標 「ラッシュってほどでもなかったけど、席は埋まってたわね」
婚后 「こればかりは仕方ございませんわ」
滝壺 「座りたい」
絹旗 「超同感です。さっさと移動しましょう」
白井 「お店のあてはございますの?」
絹旗 「まあ、いくつか。そうでなくとも、誰か知ってるかと超期待したんですが」
結標 「知らなくはないけどね」
番外個体 「行ったことないワケでもないし」
滝壺 「同じく」
エツァリ 「順番に行ってみればよいのでは?」
白井 「最初のお店ですんなり入れるとも限りませんしね」
結標 「それもそうね。じゃ、とりあえず絹旗さんが考えてたところから行ってみる?」
婚后 (あぁ、緊張してきましたわ……)
- 272 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/23(月) 01:14:55.24 ID:lS1n+BE9o
-
といったところで、今回はここまでです。
俺の嫁はやっぱりアオザイでした。
余談ですが、アオザイってオーダーメイドが基本らしいですね。
なので意外と入手しづらいのだとか。
次回投下は数日以内の予定です。
お付き合い頂き、ありがとうございました。 - 273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/23(月) 01:30:48.86 ID:PQ8W4j9IO
- 誰か絵に起こしてくれ~
- 274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/23(月) 01:37:20.03 ID:Atl+rNKvo
- オーダーメイドだと?採寸は任せてくれ
- 291 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 21:50:05.92 ID:eeRoCVYRo
-
~同日 第7学区 大手カラオケボックス~
番外個体 「さーて。待たずに入れるかね」
婚后 「待たされることもあるのですか?」
結標 「混み具合によりけりね」
滝壺 「あまり長く待ちそうだったらどうしよう」
白井 「それはそのときに考えましょう」
絹旗 「あの、7人が大丈夫な部屋ってありますか」
店員 「少々お待ち下さいー」ポチポチ
エツァリ 「料金は一人おいくらなのですか?」
結標 「ええと、ここだとどれぐらい?」
番外個体 「この時間だと昼料金? 夜料金?」
滝壺 「どっちだろう」
店員 「お待たせいたしました。すぐにご案内できますが」
絹旗 「超お願いします」
店員 「お時間はいかがいたしましょう」
絹旗 「……いかがいたしましょう」
- 292 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 21:51:04.65 ID:eeRoCVYRo
-
白井 「今からですと……まあ、2時間でしょうか」
結標 「7人で2時間か。ちょっとボリューム不足な感じするけど」
番外個体 「まあ、いいんじゃない? 今日は婚后さんのデビューライブなんだし」
婚后 「え? ええ?」
エツァリ 「では、とりあえず2時間で」
絹旗 「2時間で」
店員 「2時間でおとりしました。当店のポイントカードはお持ちですか?」
絹旗 「ここのは……ないでs」
白井 「はい」スッ
絹旗 「」
店員 「ではスタンプを押させていただきますね」ペタシ
滝壺 「結構溜まってるね」
白井 「え、ええ、まあ」ササッ
店員 「お部屋は203号のルームになります。ごゆっくりどうぞ」
結標 「ほら、203だって」
番外個体 「203ってどっち?」
婚后 「案内表示によれば、こちらですわね」
- 293 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 21:52:36.38 ID:eeRoCVYRo
-
絹旗 「今日はなんですかね。お兄ちゃんの故郷の曲とか超期待していいんですか」
エツァリ 「いやー、過度に期待しない方がよろしいかと」
婚后 「どういった曲ならお楽しみ頂けるのでしょう」ウーン
結標 「まず自分が楽しむことを考えてれば大丈夫」ポンポン
番外個体 「その結果、知名度が低い曲を選んで後悔するワケだけど」
結標 「何? 自己紹介?」
番外個体 「怒るぞ」
白井 「大きいお姉様のお声なら、どのような曲でも黒子は絶頂に達する自信がありますの」フンス
番外個体 「いや、達さなくていいから」
店員 「……」
店員 (色んなタイプの女の子が6人に男が一人って、そんな組み合わせがこの世にあるのかよ)
<いやぁ、なんだか緊張しますね
<このメンバーで気を使うこともないかと
<ねえ、今日はマイク壊さないでよ
<多分大丈夫
<あら?滝壺さんは?
<え?またですか!?
店員 (ここの店員やってて、俺も混ぜてくれーと思ったのは初めてだ……)
- 294 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 21:53:33.25 ID:eeRoCVYRo
-
~203号ルーム~
婚后 「まあ、入り口から壁から、完璧なまでに防音設備が整っておりますのね」コンコン
番外個体 「そりゃそうでしょ」
白井 「つまり、ここならどんな大きな声も出せるということですの」
婚后 「……白井さん、やめてください。このようなところで」
白井 「何を想像しておられますの!?」
絹旗 「にしても、カラオケとか超久々ですね」
番外個体 「私なんて数えるほどしかきたことないよ」
結標 「大抵、私と滝壺さんと3人よね」
婚后 「わたくしは、その、初めて同然なので勝手がまだ分かりませんが」
滝壺 「大丈夫だよ、テンションをあげればどうとでもなるから」
結標 「こう言ったらなんだけど、滝壺さんらしくないセリフよね」
エツァリ 「さて、一番槍は誰が飾りますか」
絹旗 「はい! 私が!」
滝壺 「どうぞどうぞ」
- 295 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 21:55:05.12 ID:eeRoCVYRo
-
絹旗 「一番、"王蟲之歌"」
結標 「ちょっと待って。それっていきなり歌う曲なの?」
番外個体 「しかも曲入れてないよね。アカペラだよ」
婚后 「この分厚い本の中から、曲を選べばいいのですね」ペラペラ
滝壺 「それでもいいけど、こっちを使ったほうが早いよ」ハイ
エツァリ 「ゲームギアですか」
白井 「違いますの。一通りの操作はここからできるようになってます。例えば」ピッ
婚后 「」ジー...
白井 「ここから曲名検索や歌手検索、歌詞検索などを……」ピッピッ
滝壺 「キー調整とかもできるから便利だよね」
エツァリ 「……停止ボタンもあるようですが」
白井 「ええ、途中終了も可能です」
<ラン♪ラン ララ ラララン♪
白井 「……アカペラは止められませんが」
婚后 「なるほど、確かに便利です」
滝壺 「で、どうする?」
- 296 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 21:56:32.38 ID:eeRoCVYRo
-
婚后 「わたくしは後ほど……みなさんのお手本を見てからで」
エツァリ 「手本になるかどうか」
<キュゥイーーーーン
<にょわっ
<マイク持つときは気をつけろっていつも言ってるでしょ!
滝壺 「誰も歌ってないのに盛り上がってる」ウン
婚后 「……そうですわ、白井さんが」
白井 「?」
婚后 「昨年末、常盤台の寮内で行われたカラオケ大会で準優勝した曲目があるとか」
滝壺 「おお、すごい」
白井 「なぜそれを?」
婚后 「絹旗さんからうかがいました」
エツァリ 「これは気になりますね」
滝壺 「聴かせてほしい」wktk
白井 「は、はあ。では僭越ながら……あ、それには絹旗さんが必要ですの」
滝壺 「きぬはたが?」
白井 「デュオとしての参加でしたので」
- 297 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 21:57:50.47 ID:eeRoCVYRo
-
婚后 「では是非絹旗さんもご一緒に」
エツァリ 「絹旗さん、ちょっとよろしいですか?」
絹旗 「はい、カルピスソーダを7つと」
番外個体 「ねー、フライドポテトも」
結標 「まだ食べるの?」
番外個体 「今日野菜食べてないなーと思って」
結標 「なんでそこでフライドポテトに繋がるのよ」ハァ
絹旗 「はい、お願いしまーす」カチャ
白井 「絹旗さん、出番ですの」
番外個体 「あ、一番手いくの?」
結標 「あら? デュエット?」
白井 「ええ、わたくしと絹旗さんで」
絹旗 「……もしかしてあの時の曲ですか? 大丈夫でしょうか」
滝壺 「何か不安?」
絹旗 「いきなり超うまい歌を披露しちゃうと、後が続きにくいんじゃ」
結標 「大丈夫でしょ、別に」
エツァリ 「こちら使いますよね」
- 298 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 21:58:59.07 ID:eeRoCVYRo
-
絹旗 「あ、どうもです。じゃ曲名検索で…………あれ?」
婚后 「どうかされました?」
絹旗 「同じ曲の歌手違いがいっぱい出てきたんですけど」
結標 「あぁ、カバーバージョンとかあるのね」
滝壺 「それだけ有名ってことなのかな」
絹旗 「どれでしたっけ」
白井 「ええと……この一番下の方ですの」ピッ
絹旗 「じゃ超送信!」ピピッ
<~♪
番外個体 「お、始まった始まった」
絹旗 「ちょ、マイク! マイクどこですか!」
結標 「仕方ないわね、ほら」フッ
白井 「お手数お掛けしますの」パシッ
滝壺 「曲の紹介が終わるのとイントロが終わるのが同時だとかっこいいよね」
エツァリ 「ラジオDJの高等技術ですね」
- 299 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:00:16.25 ID:eeRoCVYRo
-
絹旗 「白井さん、ズレないでくださいよ」
白井 「それはお互い様ですの」
【The Other Side of Love/SweetLicious】
絹旗白井 「「in my heart, I know I must be right」」♪
絹旗白井 「「darkest shadows will somebody come to right」」♪
滝壺 「息ぴったり」ホワー
番外個体 「うそん、普通に上手じゃん」
エツァリ 「このコンビネーションはこのお二人ならではでしょう」
絹旗 「looking for fun was just a game to me」♪
結標 「あ、ソロパート」
婚后 「なるほど、英語の歌詞のときはこう発音すれば……」
- 300 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:01:41.63 ID:eeRoCVYRo
-
白井 「I've got to find a love that's here to stay」♪
絹旗白井 「「in my heart, I know the day will come」」♪
番外個体 「何がびっくりって、白井さんもこんな声出せるのがびっくりだよね」
結標 「貴女、いくらなんでもそれはあんまりよ」
滝壺 「頑張れば色んな声出せる、と思う」
:
:
:
絹旗白井 「「in my heart, I know I must be right」」♪
絹旗白井 「「I keep serching for the other side of love」」♪
婚后 「……あ、あら? 終わってしまいました」
結標 「サビ部分のハモり具合はさすがよね」パチパチ
白井 「ご清聴ありがとうございましたの」ペコリ
滝壺 「準優勝するだけあるね」
- 301 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:03:00.77 ID:eeRoCVYRo
-
番外個体 「そういえばここにも得点表示あるんだよね」
結標「さ、どうでるかしらね」
92点 <ドンッ
絹旗 「まあ、いきなり100点でも次の人が超ツライですよね」
白井 「ウォーミングアップなしですもの。上々ですの」
エツァリ 「おっと、いきなり好成績ですよ」
絹旗 「超当然ですね。さあさあ、次はだr……あれ?」
番外個体 「どした?」
絹旗 「なんで誰も入力してないんですか?」
滝壺 「真剣に聴いてた」
エツァリ 「拝聴しておりました」
白井 「どんどん続いて頂きませんと」
結標 「ただ聴いてて、曲を考えるのを忘れちゃってたのよね」
絹旗 「まあ、私たちの後じゃ超やりづらいのも分からなくはないですけど♪」
番外個体 「そこまで言うか? じゃここは私が」ピッピッ
- 302 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:04:03.07 ID:eeRoCVYRo
-
白井 「大きいお姉様の出番とあらば、今の内に準備を」
婚后 「何の準備ですか」
【雷鳴~out of kontrol~/m.o.v.e.】
結標 「……あれ? 待って、この曲って」
番外個体 「ちょっと待ったー! 今のナシ! キャンセル!」ピッ
絹旗 「なんですか、もー」
番外個体 「……ゴメン、この曲半分近くが男性パートなの忘れてた……」
結標 「貸してあげようか?」
エツァリ 「申し訳ないですが、分からない曲は歌えませんよ」
番外個体 「ちくしょぉ……一方通行がいればなぁ……」
滝壺 「じゃ私いい?」ハイ
白井 「どうぞどうぞ」
絹旗 「ミサワさん、超ちょっとカッコ悪いです」
番外個体 「うるさい」ペラ...ペラ...
滝壺 「入力」ピッ
- 303 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:05:49.26 ID:eeRoCVYRo
-
<~♪
婚后 「こちらは聞き覚えが……」
結標 「滝壺さん、前にも歌ってたわね」
滝壺 「いきます」カッ
絹旗 (あ、本気モード)
【月のしずく/RUI】
滝壺 「言ノ葉ーは 月のしずくのしらーべー」♪
滝壺 「悲しみーは うたーかーたのむーげん」♪
番外個体 「滝壺さんのいつものがキター」
絹旗 「いつもの、なんですか?」
結標 「ええ、この曲歌ってるのは2~3回見たことあるわよ」
婚后 「言われてみれば、慣れた感じがしますわね」
- 304 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:07:11.59 ID:eeRoCVYRo
-
滝壺 「過ぎーし儚きー 思い出を 照らしてゆく……」♪
滝壺 「逢いたーいと 思う気持ちは そっとー今 願いにーなるー」♪
エツァリ 「……なぜでしょう。曲調はさして激しくないのに、この迫力は」
白井 「なんと言いますか、その……滝壺さんが普段内面に秘めているものを放出しているような」
結標 (そう捉えると、この曲の歌詞はちょっと悲しすぎるわよ)
番外個体 「」ペラ...ペラ...
:
:
:
滝壺 「恋しいーと 詠む言ノ葉は」♪
滝壺 「そっとー 今 天つ彼方ー」♪
婚后 「先ほどから聞いていて、なんと綺麗な詞ですこと」ハゥ
絹旗 「横文字が一切ないってのも珍しいかもしれませんね」
- 305 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:08:40.70 ID:eeRoCVYRo
-
滝壺 「下弦の月が 謡う」♪
滝壺 「永遠に 続ーく愛をー……」♪
滝壺 「ふう」
エツァリ 「お見事でした」パチパチ
89点 <ドンッ
滝壺 「負けた……やっぱ適わないや」
白井 「いえいえ、とんでもない」
婚后 「ある種の迫力を感じました」
結標 「あら、入力済み? 次誰かいくみたいね」
絹旗 「お」
<~♪
番外個体 「私。さっきの汚名挽回」
白井 「汚名は挽回してはいけませんの」
【暗黒サイケデリック/ALI PROJECT】
- 306 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:10:02.67 ID:eeRoCVYRo
-
番外個体 「ひとつふたつと夢を 数えていーくもんじゃない」♪
番外個体 「もっとずっと固く大きくしていかなくちゃー……エホン」♪
結標 「1曲目にするには疲れそうな曲ね……」
絹旗 「ここまでとは違う雰囲気で仕掛けてきましたね」
滝壺 (いきなり飛ばしすぎて喉かわいちゃった)
番外個体 「他人と同じことなんか したーくない興味ない」♪
番外個体 「とーくべつが ほーしいから ワタシのところに来たんでしょ?」♪
番外個体 「学びなさい 毒しなさい 淫しなさい サイケデリック」♪
エツァリ 「思うのですが、みなさん普通にお上手ですよね?」
婚后 「困りましたわ……後になればなるほどプレッシャーが……」
絹旗 「大丈夫ですよ。むしろ超萎縮すると、かえって声が出なくなると思いますよ」
白井 「普段の婚后さんらしく、ふてぶてしく声を張り上げていればよろしいですの」
婚后 「は、はあ……え、ふてぶてしい?」
- 307 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:11:32.01 ID:eeRoCVYRo
-
:
:
:
番外個体 「めくるめって のたーうてば この先なんでもその手の中に」♪
番外個体 「ひとつふたつと夢を 数えていーくもんじゃない」♪
番外個体 「もっとずっと固く大きくしていかなくちゃー」♪
滝壺 「おー」パチパチ
白井 「シビレマシタノ」ハフゥ
84点 <ドンッ
番外個体 「なん……だと……」
結標 「最初の"エホン"で減点されたのかもね」
絹旗 「ふむ、私の暫定一位はまだ超キープですね」
白井 「わたくしたち、ですの」
<コンコン ガチャ
店員 「お待たせいたしました」
白井 「?」
- 308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/28(土) 22:12:36.89 ID:zxJC2In90
- リアル遭遇キタ━(゚∀゚)━!
- 309 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:13:04.49 ID:eeRoCVYRo
-
絹旗 「あ、さっき私が頼んでたヤツです」
店員 「こちら失礼いたします」カチャカチャ
滝壺 「人数分頼んでたんだね」
婚后 「絹旗さんにしては気が利いておられますわね」
絹旗 「私はいつだってどこだって誰だって気が超利いてますよ!」
エツァリ 「はい、どうぞ」
番外個体 「あ、ゴメン。ありがと」
結標 「ねー、私には?」ツンツン
エツァリ 「はいはい、ただいま」
店員 (受付君が言ってたのはこの人たちか……なるほど、確かにもげろだな)
白井 「それにしても、なぜカルピスソーダに?」
絹旗 「私が飲みたかったからです」チュー
店員 「失礼致しました。ごゆっくりもg……あ、どうぞ」
<バタン
滝壺 「? 今の店員さん、何か言おうとしてなかった?」
番外個体 「ん? 気付かなかったけどなぁ」モグモグ
- 310 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:14:56.03 ID:eeRoCVYRo
-
婚后 「何かしでかしてしまったでしょうか」
絹旗 「大丈夫だと思いますよ。時間もまだまだですし」
白井 「伝えるべき用事ならきちんと言ってますの。問題ないでしょう」
エツァリ 「」ピッ
結標 「あ、何かいれるの?」
エツァリ 「ええ、飲み物も来たことですし。残り人数的にも頃合かなと」
婚后 (こ、このままではわたくしが大トリに……)
【天体観測/BUMP OF CHIKIN】
絹旗 「お兄ちゃん、超定番過ぎです」BooBoo
白井 「絹旗さん、人様の選曲にケチをつけるなんて無粋ですの」
<~♪
番外個体 「ショチトルって星の位置とかやたら詳しいんだけど、お兄ちゃんもそうなの?」
結標 「うん、変に詳しいわね」
滝壺 「今度解説してもらおうかな」
- 311 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/04/28(土) 22:15:27.20 ID:eeRoCVYRo
-
といったところで今回はここまでです。
次回カラオケ後半戦に入ります。
次回投下はあまり遅くならんようにします。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
- 312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/28(土) 22:17:13.53 ID:77N9KqvIO
- ごゆっくりもげ爆ぜろ!
- 313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage saga]:2012/04/28(土) 23:00:13.91 ID:NCeUrkIR0
- そらエッツぁんは星の位置把握してないとトラ(ryが使えないからな
イケメンが美人6人も侍らせやがってもげろ - 314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/04/28(土) 23:11:03.91 ID:jay4Lzvko
- エツァリがお姉ちゃんになってしまえばいいんだ!もげて刻まれてはじけて混ざれ!!
- 315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/28(土) 23:12:57.11 ID:FV1l0Vs0o
- ゆっくりもげるのはやだなぁ
地味な痛みが続きそう - 365 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:22:42.84 ID:TnDhvBdCo
-
エツァリ 「CDTVをご覧の皆さん、こんばんは」
結標 「いつの間にデビューしたのよ」
番外個体 (あれま、お兄ちゃんがボケるなんて珍しい)
エツァリ 「ごぜーん2時 踏み切りにー 望遠鏡を担いでったー」♪
エツァリ 「ベルトに結んだラジオ 雨は降らないらしい」♪
絹旗 「この曲、超好きなのに歌えないのが悔しいです」
白井 「別に男性ボーカルというだけで歌えないと決め付けることもないでしょう」
滝壺 「気にしなかったほうの勝ちだよね」
エツァリ 「ふーかい 闇に呑まれないように 精一杯だった」♪
エツァリ 「きーみの 震える手を 握ろうとしたあの日は」
エツァリ 「見えないものを見ようとして 望遠鏡を覗き込んだ」♪
婚后 (……あ、いけませんわ。聞き入ってる場合じゃなく、順番が差し迫っているのですから)
婚后 (あら? コンソール……)
- 366 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:24:32.77 ID:TnDhvBdCo
-
結標 「」ポチポチ
婚后 (あぁぁぁぁ、先を越されてしまいましたぁぁぁぁ!)ガボーン
番外個体 「? どうかした?」
婚后 「い、いえ……」
:
:
:
エツァリ 「前と同じ 午前2時 踏み切ーりまで駆けてくよ」♪
エツァリ 「始めようか天体観測 2分後に君が来なくとーも」♪
エツァリ 「今という ほうき星 君ーと二人 追いかけてーる」♪
番外個体 「お見事ー」
滝壺 「こういうところで男性曲ってなんか新鮮」
結標 「私たちの交友関係でまともな男って、あとは浜面くんぐらいだしね」
番外個体 「なんでそこでうちの人ディスってんだおい」
94点 <ドンッ
- 367 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:25:39.71 ID:TnDhvBdCo
-
婚后 「あらすごい」
絹旗 「なー!」ガタッ
白井 「とうとう越されてしまいましたか」
エツァリ 「僭越ながら、暫定一位のようですね」
絹旗 「ぐぬぬ……ま、負けてられないです! ここは一つ」
白井 「絹旗さんはまだ一回休みですの。出番が来てない人がおられるのですから」
結標 「そういうことだから、マイク没収ね」パシッ
絹旗 「あっ……超しょうがないですね」ムー
番外個体 「まあまあ、一人一回で一周はさせないとね」
滝壺 「あれ? 次予約済み?」
結標 「あ、私。イントロないからすぐ始まるわよ」
【焼け野が原/Cocco】
結標 「ねえ言って ちゃんと言って」♪
結標 「私に聞ーこえるように 大きな声で」♪
- 368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/05/03(木) 10:25:47.13 ID:eaBygU6n0
- リアル遭遇キター!
- 369 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:26:41.43 ID:TnDhvBdCo
-
番外個体 「あー、なんかいかにも」
婚后 「以前にもこの曲を?」
番外個体 「いや、いかにも淡希が歌いそうだなぁって出だしだったから」
滝壺 「たしかにそんな感じする」ウン
結標 「だから抱いて ちゃんと抱いて」♪
結標 「この体に残るように 強い力で」♪
結標 「もう泣かないでいいようにー」
白井 「ちゃんと抱いて欲しいそうですよ、お兄様?」
エツァリ 「まだ足りないと言いますか」
番外個体 「いやほら、淡希はね、普段ああ振舞ってるけど寂しがり屋さんだから」ニヨニヨ
滝壺 「だから離さないであげてね」
エツァリ 「しかと承りました」
絹旗 「一緒に天体観測に行ってくればいいと思いますよ」
:
:
:
- 370 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:27:51.80 ID:TnDhvBdCo
-
結標 「どーこまでも 行けーるような気がしてた」♪
結標 「でも寒くて とても寒くて 歩けなーい」♪
結標 「もう 歩けないよー……」♪
絹旗 (なんかバッドエンドっぽいです)
番外個体 「いやいや、全力だったねぇ」
結標 「ついつい気分が乗っちゃってね」チュー
89点 <ドンッ
エツァリ 「さすがですね。痺れただけあります」
白井 「……婚后さん、まさかのデビュー戦で大トリですのね」
婚后 「……」ダラダラ
滝壺 「緊張させるようなこと言っちゃだめ」
白井 「失礼しました。失言でしたの」
エツァリ 「そう気負うこともないですよ。キツイ冗談も遠慮なく言い合える仲じゃないですか」
婚后 「それは重々承知しているのですが」
絹旗 「まあまあ、どうぞ。これでポンポン入力しちゃってください」ハイ
- 371 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:29:13.96 ID:TnDhvBdCo
-
婚后 「みなさんの曲に聞き入るばかりで、自分の曲を決めてないのですよね」ハァ
番外個体 「よくあるよくある」
結標 「そこまで悩まなくても。知ってるのでも好きなのでもいいのに」
婚后 「古い曲でもいいのでしょうか」
滝壺 「むしろここまで最新のヒットチャートとか歌った人はいないよ」
絹旗 「決まらないときはアレですよ。誰かの着メロとか」
婚后 「……あっ」
エツァリ 「ご自分の着メロでも?」
白井 「婚后さんの着メロはヴィヴァルディなので歌詞はないですの」
婚后 「いえ、絹旗さんのをお借りしますわね」ピッ
絹旗 「お、私の案を超お借りしますか」
婚后 「案だけではないですわ」
【浪漫飛行/HALCALI】
絹旗 「あ、それ次私が入れようとモガッ」
白井 「黙って聴きましょう」
婚后 (リラックスリラックス)ハフー
- 372 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:30:16.33 ID:TnDhvBdCo
-
婚后 「逢いたいとー思うことが 何よりも大切だよ」♪
婚后 「苦しさの裏側にあーる ことに目を向けて」♪
番外個体 「これ確か、フルハイビジョンおばあちゃんの曲だよね」
絹旗 「私が歌っていたら超フルハイビジョン絹旗でした」
滝壺 「?」
白井 「ええと、絹旗さんのことは気になさらないでください」
婚后 「君と出ー逢ってから いーくつもの 夜を語ーり明かした」♪
婚后 「はちきれるほど MyDream」♪
婚后 「トランクひーとつだけで 浪漫飛行へ InTheSky」♪
結標 「婚后さんっぽくないかな? と思ったけど、全然そんなことないわね」
エツァリ 「そうなのですか?」
結標 「婚后さんの実家ってさ、空に縁があるから」
滝壺 「でも、ガチガチに緊張してた割には普通に歌えてるね」
白井 「エンジンが掛かってしまえば、後は飛ぶだけですもの」
- 373 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:31:42.03 ID:TnDhvBdCo
-
:
:
:
婚后 「時がなーがーれて だーれもが行き過ぎても You're just a Friend この胸に」♪
婚后 「トーランクひとーつだけで 浪漫飛行へ InTheSky」♪
婚后 「飛びまわれー この MyHeart」♪
白井 「よいお声でしたの」パチパチ
絹旗 「普通に上手ですよ」パチパチ
婚后 「緊張で……胸が……」
87点 <ドンッ
滝壺 「初めてでこの得点ってすごくない?」
エツァリ 「大したものですよ」
結標 「ねえ、暫定最下位って誰かしら」
番外個体 「いーでしょ別に! 暫定一位だけ発表してればさぁ!」
絹旗 「まあまあ、別に最下位ペナルティがあるワケじゃないですから」
白井 「とりあえずは一周しましたのね」
- 374 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:32:53.88 ID:TnDhvBdCo
-
滝壺 「休憩しよう。特にこんごう」
婚后 「喉がカラッカラになりました。ですが……」
番外個体 「ですが?」
婚后 「これはストレス解消になりますわね」
絹旗 「ですよね、超分かります」
婚后 「白井さんが普段から一人でいらしているというのも、今なら分かりますわ」
白井 「ふ、ふ、普段からは来てませんの!」
エツァリ 「飲み物がないですね、何か頼みますか?」
滝壺 「任せるよ。何かお願い」
絹旗 「注文はそこのデンワモドキで出来ますよ」
エツァリ 「はいはい」
<あ、もしもし?自分です。烏龍茶を7つお願いできますか。
結標 「ふと思ったんだけど、大人数で歌ってもいい曲を選んでもいいかもね」
白井 「大人数……確かに、これだけ頭数が揃っているなら、それも良いかもしれませんわね」
滝壺 「というと、何かあるかな」
番外個体 「んー、なんか探してみよっか」ポチポチ
婚后 (大人数……それはそれで楽しそうですわ)
- 375 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:34:08.52 ID:TnDhvBdCo
-
~しばらくして~
絹旗 「僕のこと 嫌いですか?」♪
結標 「声は届きませんか?」♪
滝壺 「でもこの愛を」♪
番外個体 「君に捧げよう」♪
白井 「フォー」♪
婚后 「5人合唱ではなく、それぞれにパートがあるのですね」
エツァリ 「サビで重なるのが良いですねぇ」
婚后 「マイクが5本ないのが悔やまれますわ」
エツァリ 「婚后さんはよろしいので?」
婚后 「宇宙交響曲、でしたか。この曲はちょっと存じませんので足を引っ張るかなと……」
絹旗 「赤く赤くひかーる アーンタレースと共に」♪
<ジョウネツヲイツマデモ
- 376 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:35:14.33 ID:TnDhvBdCo
-
:
:
:
絹旗 「次は婚后さんも加わってくださいよ」
婚后 「え、ええ」
絹旗 「超大丈夫ですよ、ノリと勢いでどうとでもなりゃしますから!」ピャー
婚后 「絹旗さん、酔ってます?」
結標 「テンション高いだけよ。絹旗さんが酔ったらこんなもんじゃないもの」
白井 「次入力されたのは?」
滝壺 「私」
番外個体 「さーて、もひとついっとこうか」
エツァリ (幸か不幸か、自分の出番があまりないですね)
【Parallel Hearts/FictionJunction】
6人 「僕ーらはー みらーいを変える力を」♪
6人 「ゆーめに みーてーたーー」♪
エツァリ (まあ、みなさん楽しそうですし、それで何よりですね)
- 377 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:36:32.38 ID:TnDhvBdCo
-
6人 「君の行く道はー 君にしか分からない」♪
6人 「違う空 追いかけて」♪
6人 「僕ーらはー みらーいへ向かう勇気を」♪
エツァリ (機会があれば、ここにいない皆さんも一緒に来たいですね)
エツァリ (特に浜面さんは、持ち歌のみかんのうたや蝋人形の館で盛り上げてくれるでしょう)
~そんなこんなで~
<Prrrr Prrrrr
番外個体 「あっ」
絹旗 「あ、お兄ちゃん、それちょっと取ってください」
エツァリ 「はい、もしもし。……どうもお世話になっております。はい」
滝壺 「時間?」
婚后 「え? もうですか?」
結標 「終わってみればあっという間でしょ?」
- 378 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:37:48.39 ID:TnDhvBdCo
-
エツァリ 「あの、延長がどうとか仰ってるんですが」
番外個体 「どうするよ」
白井 「延長したい気持ちはございますが」
絹旗 「そろそろ門限を気にし始める時間です……」
滝壺 「しょうがないよ、また来よう」
婚后 「ええ、ぜひまたご一緒したいですわね」
結標 「じゃ終わりって言っといて」
エツァリ 「はいはい。……あ、もしもし? お待たせ致しました。延長はなしでお願いします」
番外個体 「やー、疲れた」チュー
結標 「ほら、くつろいでないで。片付けと帰り支度なさい」
絹旗 「今日は結構歌った気がしますね」
白井 「後半はほとんど多人数曲の合唱でしたもの。そう考えると、ほぼ歌いっぱなしでしたの」
滝壺 「疲れるわけだ」ウン
番外個体 「でもこれは新たな活用法になるかもね。大人数で時間が短めな場合の」
結標 「知らない曲であったとしても、周りに合わせてればなんとかなっちゃうしね」
- 379 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:39:06.75 ID:TnDhvBdCo
-
絹旗 「婚后さん、どうでした? 楽しめました」
婚后 「ええ、最初はどうなるかと思いましたが……気が付けば、完全にのまれてましたわね」
絹旗 「ですよねですよね。じゃあ、今度ぜひ」
婚后 「ぜひ」
絹旗 「超ひっそりヒトカラに行く白井さんに、私たちで付き合ってあげて」
白井 「でーすーかーらー!」グリグリ
絹旗 「いたたたた! だってポイントカードたんまり溜まってたじゃなないですかー!」
婚后 「機会があれば、ぜひ誘ってくださいな」
エツァリ 「お三方、準備は大丈夫ですか」
白井 「はい、お待たせしてしまいました」
絹旗 「あいたた……あれ? そっちの3人は?」
エツァリ 「お手洗いに寄っていくので先に向かっていて、とのことです」
婚后 「では受付でお待ちしましょうか」
白井 「それがよさそうですわね。忘れ物はございませんか?」
絹旗 「んー、部屋の中を見る限りは超大丈夫そうですね」
エツァリ 「行くとしましょうか。さっき受付で渡されたセットを持っていけばいいのですよね」
- 380 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:40:13.84 ID:TnDhvBdCo
-
~同日 第7学区 とある大通り~
番外個体 「うぁー」ノビー
婚后 「すっかり暗くなりましたわね」
結標 「ああいう密室にいてさ、外に出たときに暗いとタイムスリップしたような気になるわよね」
絹旗 「それ超分かります。映画館から出たときはいつもそんな感じです」
滝壺 「門限大丈夫?」
白井 「ええ、今から帰れば余裕を持って寮に着くかと」
エツァリ 「それを聞いて安心しました」
絹旗 「そんなワケなので、じゃあ晩ご飯はなしですね」
番外個体 「それぞれで食えってことだね」
結標 「ていうか、いいでしょ。昼からあれだけ食べ続けたんだから」
婚后 「カラオケでも結局ピザやらたこ焼きやら頼んでましたものね」
白井 「どなたですか、気が付いたらテーブルにあったのですが」
結標 「そこの二人」
絹旗個体 「「」」テヘ
滝壺 「でもなんもなかったらお腹空いてたよ」
- 381 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:41:36.54 ID:TnDhvBdCo
-
エツァリ 「さっと食べれるもので丁度よかったのでは」
結標 「だったらさぁ、野菜スティックとかあるじゃない」
番外個体 「あったじゃん。野菜のスティック」
結標 「フライドポテトのことを言ってるんだったら、勘違いも甚だしいわよ」
白井 「と話してる間にバスターミナルが見えてきましたわね」
婚后 「この辺りで解散でしょうか」
滝壺 「うん、歩いて帰る人もバスで帰る人もいるだろうし」
絹旗 「じゃー、今日はこの辺で」
番外個体 「絹旗さんに感謝」
絹旗 「?」
結標 「そもそもの発端は、絹旗さんと白井さんが学舎の園に呼んでくれたことじゃない」
滝壺 「うん、今日はありがとね」
婚后 「久しぶりに入りましたが、変わっておりませんでしたわね」
白井 「あそこはそうそう変わりませんもの」
エツァリ 「こんな機会がなければ、自分は一生縁がない場所でしたね」
白井 「お兄様はそうでしょうね」クスクス
絹旗 「私も今日は超楽しかったですから、イーブンですよ」
- 382 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:43:42.96 ID:TnDhvBdCo
-
番外個体 「……あれ? 婚后さん、あのバス」
婚后 「あ! あれに乗りませんと」
滝壺 「ほらほら、行かないと」
婚后 「慌ただしくてしてすみませんが、これで失礼します」ペコリ
結標 「帰り道、気を付けてね」
婚后 「ええ、みなさんも。ではまたその内に」トタタタ
エツァリ 「では自分たちもこの辺で」
絹旗 「超了解です。私たちも寮に戻ります」
番外個体 「こっちは途中まで道同じだよね」
滝壺 「うん、一緒に行こう」
結標 「一緒にね。滝壺さんに何かあったら、浜面くんに怒られちゃうから」
白井 「では皆さんもお帰りは気を付けて」
番外個体 「そっちもね。絹旗さんと白井さんなら大丈夫だろうけど」
エツァリ 「家に帰るまでがなんとやらですよ」
絹旗 「そうですよ。じゃ私たちも行きますね」ノシ
滝壺 「うん、なんかあったら連絡するね」
白井 「次はみなさんのどなたかが何か考えてくださるのを期待しますの」
- 383 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/03(木) 10:44:24.51 ID:TnDhvBdCo
-
といったところで、今回はここまでです。
余談ですが今回のタイトル、きぬ散歩とブラもあいときぬシオで
どれにするか結構迷いました。
ところで彼女ら、何か忘れてますよね。
次回投下は数日以内の予定です。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
- 384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/03(木) 10:48:25.27 ID:z1cX9p9IO
- おつ!
- 385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage saga]:2012/05/03(木) 10:48:57.85 ID:tKXooHOT0
- 乙
えっつぁんマジお兄ちゃん
絹旗 「赤く赤くひかーる アーンタレースと共に」♪ ←ここヤケクソ
モーパイはタイトル詐欺でおもしろいと思う - 386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/05/03(木) 12:30:48.09 ID:eq8/Lk5so
- 乙ァリ
浪漫飛行は米米の方が出るのは古いんかな
忘れてる・・・ユリコならみかん絵日記よろしく自分でエサくらい用意するだろうし
服かな?あ、ケーキ? - 387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/05/03(木) 12:47:13.93 ID:+ppMzcWZo
- 冷蔵コインロッカーのケーキか
- 407 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:15:05.87 ID:Q2DQ7K1io
-
~同日 第7学区 浜滝邸~
<ガチャ
滝壺 「ただいまー」
フレメア 「おかえりー」トテテテ
滝壺 「ちゃんと帰ってこれた?」
フレメア 「シロが送ってきてくれたよ。3人でここまできた、にゃあ」
滝壺 「2人は帰っちゃった?」
フレメア 「うん、その……浜面が」
滝壺 「?」
フレメア 「浜面を見て、お邪魔するのも大体悪いって帰っちゃった」
滝壺 「はまづら、どうかしたの?」
フレメア 「見て見て」クイクイ
滝壺 「引っ張らなくても大丈夫だよ」
フレメア 「浜面ー、お姉ちゃん帰ってきたよー」
- 408 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:16:15.90 ID:Q2DQ7K1io
-
浜面 「おう、おけいり……」ゲッソリ
滝壺 「……どうしたの? 朝見たときより痩せてる」
浜面 「はは、今日は猛勉強しちゃってな……ちと、脳細胞がカロリー使いまくったんだろ……」b グッ
滝壺 「頑張ったんだね。さすがはまづら」ナデナデ
浜面 「おおう、生き返る……」
フレメア 「すごい、顔色がどんどんよくなってく」
滝壺 「ご飯は?」
浜面 「昼はあるもんで済ませて、夜はまだだな」
滝壺 「食べるよね。ちょっと待ってて」
フレメア 「ねえねえ、大体お土産とかないの?」
滝壺 「あるよ。学舎の園の」
滝壺 「」
浜メア 「「?」」
滝壺 「ごめん、もう一回出かけてくる」
浜面 「なんか買い物か? だったら俺が使いっぱしりひとっぱしり」
滝壺 「ううん、そうじゃなくて。すぐに戻るから」
- 409 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:17:29.18 ID:Q2DQ7K1io
-
<バタン
浜面 「行っちまった……滝壺があんなに焦るなんて珍しいな」
フレメア 「」ガサガサ
浜面 「あ、おいフレメア。勝手に開けちゃダメだぞ」
フレメア 「大体すごいキレイ。これなんだろ」ピラッ
浜面 「」
浜面 (チャ、チャイナドレスぅ!? なんで!?)
浜面 (待て待て。落ち着け。今日の俺は知性的だ。落ち着いて考えよう)
浜面 (可能性その1、俺が着せられる。……それはないな、ないと思いたい)
浜面 (可能性その2、フレメアが着る。これは)
フレメア 「……私が着るには大体おっきい」ムー
浜面 (ないか。つうことは残る可能性その3、滝壺が自分で着る)
浜面 (滝壺が? 着るのか? これを? このざっくりスリットが入った真っ赤な服を?)
浜面 「」ポタッ
- 410 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:18:38.26 ID:Q2DQ7K1io
-
フレメア 「? 浜面? 鼻血出てるよ」
浜面 「心配すんな。誰かが俺の噂をしてんだ」フキフキ
フレメア 「それしゃっくりじゃないの?」
浜面 「ともかく、汚したら怒られるから。バレないように畳んでしまっとけ」
フレメア 「はーい」イソイソ
~しばらくして 第7学区 とある駅前~
滝壺 「着いた」フー
滝壺 「ケーキ、うっかり忘れちゃってた」
滝壺 「お兄ちゃんとみさわも忘れてるよね。途中まで一緒だったし」
滝壺 「教えてあげないと。……ええと、ロッカーは」
エツァリ 「あっ」
滝壺 「あっ」
エツァリ 「滝壺さんではないですか。こんなところでお一人で、どうされたんですか?」
滝壺 「忘れ物」
エツァリ 「奇遇ですね。自分もです」
- 411 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:19:51.01 ID:Q2DQ7K1io
-
滝壺 「みんなして忘れちゃってたんだね」
エツァリ 「誰も何も言及なさらなかったということはそうなのでしょう」
滝壺 「でも、むすじめは手伝ってくれなかったの? ここに来るまで」
エツァリ 「"用意したのは貴方なんだから、自分で始末つけなさい"と追い出されてしまいました」
滝壺 「手厳しいね」
エツァリ 「手厳しいです」
滝壺 「みさわも忘れてるよね。連絡したほうがいいかな」
エツァリ 「そうですね。一報を入れて」
<キキー ガチャ バタン
滝壺 「あっ」
番外個体 「あれ?……もしかして二人も?」
エツァリ 「お車で登場でしたか」
番外個体 「いやもう、メンドくさくなっちゃって」
滝壺 「大丈夫なの? 左手首」
- 412 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:21:35.76 ID:Q2DQ7K1io
-
番外個体 「この時間なら人も車も少なめだしいいだろと思ったんだけど、結構大丈夫だったよ」フンス
エツァリ 「リハビリの一環ですよね」
番外個体 「そうそう。ほら、世の中には失明した目のリハビリに運転するマスターもいるんだから」
滝壺 「それはさすがに危ない」
エツァリ 「さて、人も揃ったところでブツを回収しましょうか」
番外個体 「そだね。まさかなくなったりしてないよね?」
滝壺 「ロッカーが食べちゃった?」
エツァリ 「コインロッカー・ケーキといったところですか。残ってることを期待しましょう」
:
:
:
番外個体 「変なフラグ立てちゃったけど、無事ケーキ回収」
滝壺 「悪くなってないかな」クンクン
エツァリ 「大丈夫でしょう。ひんやりしておられますし」
番外個体 「ねえ、二人乗ってく? 必要とあらば家の近くまで行くけど」
滝壺 「いいの?」
エツァリ 「ですが、自分らの家も行くとなると少々回り道になりませんか」
- 413 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:23:40.21 ID:Q2DQ7K1io
-
番外個体 「いいのいいの。リハビリの一環だよ」
滝壺 「いいって」
エツァリ 「では、まあ……お世話になります」
番外個体 「ところで、二人は生命保険入ってる?」
エツァリ 「不吉なこと聞かないでくださいよ」
滝壺 「じゃ、お邪魔します」ガチャ
番外個体 「あ、エンジンかけっぱだった」
エツァリ 「乗り逃げされなくてよかったですね」
カッチカッチカッチカッチ
滝壺 「浜面が言ってたけど、車のウィンカーのリズムって人間の心拍数に近いらしいよ」
番外個体 「そうなの? だったらこれちょっと緊張してない?」
滝壺 「だから、ウィンカーの音だけ聞いてたら誰しもが落ち着くんだって」
エツァリ 「それは浜面さんだけですよ」
番外個体 「ま、浜面さんなら排気ガスの匂いでも落ち着けるかもね。あ、次右だっけ?」
滝壺 「右だよね?」
エツァリ 「えっ?」
- 414 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:25:01.18 ID:Q2DQ7K1io
-
番外個体 「右じゃないの?」
エツァリ 「いや、自分に聞かれましても。まずどこに向かってるんですか」
滝壺 「私たちの家だよね」
エツァリ 「せめてどっちの家かをはっきりしませんと」
番外個体 「あ、それ決めるのもしかして私?」
滝壺 「ハンドル持ってるから」
番外個体 「いやいやいや、案内されるままに動かすつもりだったし」
エツァリ 「では決めてください」
番外個体 「じゃあお兄ちゃん」
滝壺 「そうだね、私が先にいなくなっちゃうと車内に二人っきりになっちゃう」
番外個体 「私に何かしてみろー。淡希と一方通行に涙ながらに訴えてやる」
エツァリ 「これほど効果のある脅しもないですね」
滝壺 「で、お兄ちゃんの家だとこっちであってる?」
エツァリ 「真逆ですよ」
番外個体 「……もうさ、このまま夜のドライブとかいっちゃう?」
滝壺 「ケーキがなければ」
- 415 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:26:23.59 ID:Q2DQ7K1io
-
番外個体 「家に帰るの怖いんだよなー」
エツァリ 「なんとなく察しがつきました。ご立腹だったのですね」
番外個体 「"お土産は?"って聞かれて、ケーキがあるよって言いながらケーキなんかどこにもないんだもん」
滝壺 「お兄ちゃんもそんな感じ?」
エツァリ 「ちょっと違いますね。自分は結標さんにケーキを出すよう促されて、
そこで持っていないことに気付きまして」
滝壺 「それで怒られたと」
番外個体 「滝壺さんも?」
滝壺 「私はケーキって言う前に出てきたからセーフ」
エツァリ 「まあ、どちらにせよ。帰るのは早ければ早いほど良いでしょう」
番外個体 「私、これから左折だけで目的地に行けるか挑戦しようか」
滝壺 「もう観念しよう」
:
:
:
番外個体 「ふと思ったんだけどさ、これ映像にしても私たちなんて映ってないだろうね」
エツァリ 「では何が映ってるんです?」
滝壺 「流れる風景をえんえん映して声だけ乗っかってる感じ?」
エツァリ 「なるほど。それで要所要所で字幕がドンと」
- 416 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:27:29.86 ID:Q2DQ7K1io
-
滝壺 「じゃきっときぬはたとしらいのやり取りも、二人は映らないね」
番外個体 「今頃二人と4匹で今日の振り返りしてるんだろうけど」
エツァリ 「あの小奇麗な寮の外観だけが流れてる訳ですね」
番外個体 「で、BGMは二人の会話だね。"今日も超上出来でした"とか」
滝壺 「なんかシュール」
~その頃 第7学区 常盤台新寮~
絹旗 「仔猫が3匹いるじゃないですか」
白井 「ええ」
絹旗 「性格は超バラバラですけど、やっぱ兄弟姉妹なんだなぁって思う時があります」
白井 「奇遇ですわね、わたくしもそう感じてましたの」
絹旗 「だって帰ってきたらこれですもん」
白井 「驚きましたわね」
ユリコ 「(・ω・)」
絹旗 「ちょっと写真撮っておきましょうよ」カシャ
白井 「しかしまあ、よくここまで」
- 417 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:28:42.61 ID:Q2DQ7K1io
-
,,,,,,_ ,,,,,,_ ,,,,,,_
/,' 3 `っ /,' 3 `っ /,' 3 `っ
!,,,,c,,,.っ !,,,,c,,,.っ !,,,,c,,,.っ
白井 「まったく同じ寝相になったものですの」
絹旗 「超可愛いからいいですけど、この寝姿からは野性味の欠片も感じませんね」
白井 「お腹は急所ですものね」
絹旗 「ほらほら、起きないとお腹に顔埋めちゃいますよー」
白井 「ふかふかですの」
絹旗 「もうやったんですか」
白井 「ええ」
絹旗 「じゃ私も」モフン
テスラ 「スピー」ガシッ
絹旗 「えっ、ちょっ」
白井 「絹旗さんの香りに反応しましたのね。まるでベアトラップですの」
絹旗 「し、白井さん、剥がしてください。前が超見えないですって」
アスカ 「……ニャゴ」
白井 「あら、アスカ。起きましたの?」
- 418 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:29:54.44 ID:Q2DQ7K1io
-
絹旗 「テスラ離れなさいってば、こら!」
アスカ 「」ポテポテ
白井 「はいはい、今日は留守にしてしまって寂しかったでしょう」
アスカ 「♪」スリスリ
白井 「ユリコは……今日もリックがべったりですわね」
ユリコ 「( ・ω・)=3」
白井 「2匹とも真っ白ですから、まるで鏡餅ですの」クスクス
絹旗 「テースーラー、超いい加減にっていたたた! 爪! 爪!」
テスラ 「」ガッチリ
:
:
:
絹旗 「うー、痕がついちゃったじゃないですか!」
テスラ 「」シレッ
白井 「今日一日ほったらかしてた報復でしょう」ナデナデ
アスカ 「ゴロゴロ」
絹旗 「なんで私だけ……」
- 419 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:31:06.08 ID:Q2DQ7K1io
-
白井 「でも確かに痕になってますわね……クリームでも塗っては?」
絹旗 「お風呂入った後にしようと思ってたんですけどねー。たしかフェイスケアのが……ありゃ?」ゴソゴソ
白井 「バッグでしょう。今朝使った後に入れていたではないですか」
絹旗 「お、そうでした。確かにバッグの中に」ガサッ
絹旗 「あー!」
白井 「?」
絹旗 「これ超忘れてました……」
白井 「これは?」
絹旗 「引っ越しに向けて荷物の整理してるじゃないですか。そのときに発掘されたんですよ」ハイ
白井 「……写真ですか。あの家で住んでいた頃の」
絹旗 「みんなに見せたら超懐かしがるかなーと思って、持っていったんですよ」
白井 「まあ……ユリコはこんなに小さかったのですね」
絹旗 「あの頃は頭上に乗せるのもそれほど苦じゃなかったです」
白井 「しかしこう見ると、時の流れを感じますの」
絹旗 「お兄ちゃんに至ってはもはや超違う人ですよ」
白井 「あの当時のお兄様は、この写真にのみ残っているのですね」
- 420 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:32:38.43 ID:Q2DQ7K1io
-
絹旗 「これ、誰だかわかります?」
白井 「間違える筈がないでしょう。大きいお姉様ですの」
絹旗 「私、一瞬わかりませんでしたよ」
白井 「まあ……髪の長さが今の半分程度ですものね。印象は違いますの」
絹旗 「婚后さんも、この頃はオールウェイズ制服でしたよね」
白井 「常盤台を卒業してからは、私生活は私服で過ごされてますわね」
絹旗 「滝壺さんも、最近ピンジャー率減ってますし」
白井 「聞いた話ですが、結標さんと大きいお姉様が着せ替えて楽しんでおられるとか」
絹旗 「少しずつ変わってるんですね。写真と見比べると余計実感しちゃいます」
白井 「絹旗さんだけは変わらず当時のお姿を残しておられて」
絹旗 「白井さんもですからね」
白井 「……絹旗さんも十二分にお分かりでしょう」
絹旗 「……」
白井 「絹旗さんの身長と同じで、どれだけ時間が経っても変わらないものもございますの」
絹旗 「さっきから一言超余計なんですよ!」ガオー
白井 「ともかく、絹旗さんも今日実感したでしょう」
- 421 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:33:53.54 ID:Q2DQ7K1io
-
絹旗 「……身長のことだったら実感なんかしてませんよ」
白井 「そうではなく」
絹旗 「白井さんの言わんとしてることは超分かりますよ」
白井 「あの7人で過ごせば分かりますもの。本質は当時のままだって」
絹旗 「だからこそのオリジナルセブンですもんね」
白井 「」ジロリ
絹旗 「」シレッ
白井 「きっと何年経っても変わらないのでしょうね」
絹旗 「多分、10年後も20年後も同じノリなんじゃないかと思ってます」
白井 「わたくしはそれでも構いませんが」クスクス
絹旗 「超望むところですよ」
白井 「ふふ、そうでなくては。……さて、こうしてる間に消灯時間が迫ってますわね」
絹旗 「え、あ、やべ」
白井 「?」
絹旗 「私のベッドを超占拠するニャロリストをどかさないと私寝れないんですよ」
白井 「あら、もう一仕事ですわね」
- 422 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:36:13.52 ID:Q2DQ7K1io
-
絹旗 「どうしてもダメだったら白井さんとこで寝ていいですか」
白井 「……それなら事前に仰ってください。朝起きて隣に絹旗さんがいると心底驚きますので」
絹旗 「朝起きたら隣に私がいるなんて、超最高のシチュエーションですよ」
白井 「それなら浜面さんの寝床にでも忍び込みなさいな。きっと喜びますの」
絹旗 「滝壺さんが超怖いです」
白井 「……たしかに」
アスカ 「」チョンチョン
白井 「はいはい、貴女はこちらで寝ましょうね」
絹旗 「ほらー、どけとは言いませんがもっとはじによってください」
ユリコ 「(・ω・ ) ) ) )」
絹旗 「今日はあちこち歩きまわったり歌い続けたりで、超お疲れなんですからね」ポフン
白井 「それはどちらかと言えば、心地よい疲労なのでは?」
絹旗 「あ、わかります?」
白井 「分かりますもの。同じ疲労でも、風紀委員の書類仕事で大残業したときの疲労とは違いますの」
絹旗 「こういうときはですね、超いい睡眠が取れるんですよ」
白井 「仰る通りで」
絹旗 「じゃ寝る準備しましょうか。何事もなく終わって、今日も超上出来でした」
- 423 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/08(火) 22:37:33.16 ID:Q2DQ7K1io
-
といったところで、今回はここまでです。
今回で #10 は終了となります。
次回は幕間をお送りする予定、でした。
いや、トチトリの出番思いついたんで、幕間でもと思ってたんですが、
ここまででリクも折角だしいくつか混ぜてみようかと思います。
そうすると幕間というには少々長くなりそうです。
細かいところをどうするかは書きながら考えてみるとします。
次回投下は数日以内の予定です。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
- 424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) :2012/05/08(火) 22:52:59.88 ID:tHk5TOIN0
- おつでした!なんか最終回が近い雰囲気・・・
そんな幻想はぶch・・・ - 426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/05/09(水) 02:20:57.54 ID:JLiLmK+AO
- それ猫ちゃう荒巻や
今までにステイルさんじゅうごさい出たっけ? - 427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/09(水) 04:20:00.80 ID:EoTahzGSO
- じゅうろくさいじゃね?
ステイル誕生日わかってたっけ? - 435 : ◆8GNB4AEvC. [saga]:2012/05/13(日) 12:53:33.37 ID:7/8fagvUo
-
>>424
白状するとですね、ナンバリングでいうとあと2つか3つです。
さて、今回からは幕間を数回ほどお送りいたします。
前回があの7人メインでしたので、逆に"あの人は今"的な感じで。
流石に、チョイ役も含めてこれまで登場した全員は厳しいですが、
思いつくままやってみようと思います。
それでは、始めさせて頂きます。
- 436 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 12:54:03.60 ID:7/8fagvUo
-
――幕間 もうすぐ春ですね
- 437 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 12:54:55.93 ID:7/8fagvUo
-
~2月下旬 第7学区 隠れ家的喫茶店(休業中)~
ショチトル 「」ゴシゴシ
ショチトル 「こんなものか」フー
ショチトル 「……休憩しよう」
ショチトル (それにしても、この状況ってマスターにバレたらマズイかな)
ショチトル (休業中なのをいいことに)
ショチトル (気がつけば、自分の秘密基地のようにここを使っちゃってた)
ショチトル (……だって居心地いいんだもん。静かだし、本を読むには実は丁度いい)
ショチトル (そ、それに、ごくごくたまに電話もかかってくるから電話番もしなきゃいけないし)
ショチトル (あ、電話と言えば)
*** 回想 自室にて ***
ショチトル 「では、3/1から再開なのか?」
番外個体 『うん。ホント言うと、もうちょい早い段階でもよかったんだけどね』
ショチトル 「遅らせたということか? 何か不都合でも?」
- 438 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 12:56:08.73 ID:7/8fagvUo
-
番外個体 『キリがいいじゃん。3月初日からですよ、って言ったほうがさ』
ショチトル 「……分からなくはないが」
番外個体 『そういうワケなんで、心の準備だけしといてね』
ショチトル 「心だけでいいのか? 他に準備しておくことは?」
番外個体 『んー、ないかなー。食べもんとかは当日の朝に全部届くようにしてもらったし。それに』
ショチトル 「それに?」
番外個体 『週イチペースでわざわざ掃除してくれてるんでしょ? だから平気かなーって』
ショチトル (週イチどころかほぼ毎日行っちゃってるけど)
番外個体 『あ、そうそう。一つあった』
ショチトル 「なんだ?」
番外個体 『バイトが一人増えるよ』
ショチトル 「は?」
番外個体 『私も動けるようになったっつっても、完全元通りとはいかないし。
よかったらサポートにでも雇ってやってくれませんか? って紹介された人がいたから』
ショチトル 「その人を雇った、と」
番外個体 『そゆこと。だから、貴女を3/1付でフロアチーフに』
ショチトル 「時給は上がるのか?」
- 439 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 12:57:09.07 ID:7/8fagvUo
-
番外個体 『ううん』
ショチトル 「だったらいい」
番外個体 『相変わらずクールだなぁ』
ソチトル 「で、どんな人なんだ?」
番外個体 『ひとまず前日の2/29に来てもらえるから。そのときに私も行くよ』
ショチトル 「分かった。待ってる」
番外個体 『はーい、じゃーねー』
*** 回想 ここまで ***
ショチトル 「増える、のか」
ショチトル (ということは、私が先輩?)
ショチトル (あれこれ教えたりとか、面倒みたりとかしなきゃいけないのか?)
ショチトル (……"よろしくお願いします、先輩"とか言われたら)
ショチトル (想像しただけで緊張してきた)
[[電話]]<ジリリリリン
- 440 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 12:58:27.15 ID:7/8fagvUo
-
ショチトル 「……珍しいな」カチャ
ショチトル 「はい、もしもし」
?? 『む……そちらはカフェであっているか?』
ショチトル (なんだいきなり?)
ショチトル 「今は休業中だが、カフェと言えばカフェだ」
?? 『休業?』
ショチトル 「店主が怪我をして、作業できる状態ではないので」
?? 『怪我だと? 程度は?』
ショチトル 「左手首と肋骨の骨折を、って」
ショチトル (いけない、誰かも分からない相手に喋りすぎた!)
ショチトル 「……失礼だが、貴方は?」
?? 『これは失礼した。そちらの店主の古い知り合いである』
ショチトル 「そうか。マスターに用事があるならば、2/29にかけてくれるといい。その日はいる筈だ」
?? 『了解した。時に、貴殿は従業員であるか』
ショチトル 「あ、ああ」
?? 『ふむ。丁寧な対応、感謝する。それでは』
- 441 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 12:59:38.49 ID:7/8fagvUo
-
ショチトル 「……切れちゃった。誰だったんだ?」
ショチトル 「マスターには伝えておくか」
~翌日 第7学区 隠れ家的喫茶店(休業中)~
番外個体 「電話が?」
ショチトル 「ああ」
番外個体 「誰から?」
ショチトル 「……そういえば、名前を聞いていなかった」
番外個体 「まー、いいよ。用事があるなら向こうからかけてくるでしょ」
ショチトル 「だといいのだが……それで今日は」
番外個体 「うん、来てくれるよ。これでまた私が楽できるようになるね」
ショチトル 「今からこんなことを言うのもおかしいが、その人は大丈夫なのか?」
番外個体 「大丈夫じゃない? ファミレスでバイトしたこともあるって言ってたし」
ショチトル 「そうか」
番外個体 「あ、でね。その人もしかしたらあなたの」
- 442 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:00:53.30 ID:7/8fagvUo
-
<カランカラン♪
トチトリ 「おはようございます」
番外個体 「知ってる人かも、って来たか」
ショチトル 「」ズコー
トチトリ 「久しぶりだな、小娘」
ショチトル 「なっ、ななななな、なー」
番外個体 「あ、やっぱり知り合いだったんだ」
ショチトル 「マ、マスター!? 紹介されたと言っていたな!? まさか、紹介したのって」
トチ個体 「「お兄ちゃんだよ」」
ショチトル 「」
番外個体 「とりあえず、明日からはよろしくねん」
トチトリ 「ああ、急なお願いにも関わらず受け入れてもらえて感謝しているよ」
番外個体 「そりゃお兄ちゃんから頼まれたことだし。無碍にゃできないよ」
トチトリ 「よかったな、ショチトル。お前のお兄ちゃんの評判は中々だぞ」
ショチトル 「……今までいったい何をしていたんだ? 私よりもかなり先に退院していた筈だが」
- 443 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:02:30.46 ID:7/8fagvUo
-
トチトリ 「お前と同じだよ。先生の粋な計らいで学園都市に留まっている。検査や経過観察もあるからな」
ショチトル 「おに……あの男は何も言っていなかったぞ?」
トチトル 「こちらはこちらでどうにかすると言っておいたからさ。あまり"お兄ちゃん♪"に頼りすぎると
どこぞの小娘が嫉妬の炎で焼け死んでしまうからな」ニヨニヨ
ショチトル 「」プルプル
番外個体 「ショチトルはお兄ちゃんっ子だから」
トチトル 「ブラコンと言うのだろう?」
トチ個体 「「こやつめ、ハハハ」」
ショチトル (私、やっていけるの……?)
:
:
:
番外個体 「仕事の説明は以上」
トチトリ 「すごいな。5分で終わってしまうなんて」
ショチトル 「事実、それほど複雑なことはない」
番外個体 「というかね、実際やって覚えた方が早いんだよ、こういうのは」
ショチトル 「それはあるな」ウン
トチトリ 「身体で覚えろ、ということだな。話が早くて助かるね」
- 444 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:03:44.43 ID:7/8fagvUo
-
~その頃 第18学区 長点上機学園~
美琴 「ぷっはー!」
婚后 「」クピクピ
美琴 「この天気のいい昼休みに一気飲みするやしの実サイダーの美味しさってないわね」
婚后 (この方はきっと数年後には酒豪になってますわ)
美琴 「……はー」コキッ
婚后 「いい音が鳴りましたわね」
美琴 「最近ちょっと肩こりがね」
婚后 「……それほど育っておられるようには見えませんが」
美琴 「違うわよ! 婚后さんが年中悩まされてる肩こりとは原因が違うの! 悪かったわね!」
婚后 「いえ、あの、謝らなくても」
美琴 「大体さー、私の年齢だってあの子が生まれた頃に追いついたのに、なんでここはこのままなのよ」ペタシ
婚后 「……」
美琴 「絶対なんかズルしてるわ。そうに違いない。今度問い詰めてやるんだから」
婚后 「あ、あの、それで肩こりの原因に心当たりは」
- 445 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:05:15.78 ID:7/8fagvUo
-
美琴 「あー……今年、というか去年末ぐらいからかなりの時間勉強してたから」
婚后 「御坂さんが? 勉強?」
美琴 「その言い方だと私が勉強嫌いみたいじゃない。……好きってわけでもないけど」
婚后 「それにしても、どうして」
美琴 「私じゃなくて。今年受験するヤツのね、家庭教師」
婚后 「あぁ、それなら合点がいきますわね」
美琴 「ホント、本人のやる気の割に頭の出来が悪くて。大変だったわ」
婚后 「ご苦労ですこと」
美琴 「でも結果は出せたからね。ちゃんと卒業も大学も決まって」
婚后 「大学ぅ!?」
美琴 「……ど、どうしたの?」
婚后 「も、申し訳ございません。受験と聞いて、勝手に高校受験と脳内補完を……」
美琴 「ゴメン、言葉不足だったわ。大学よ、大学」
婚后 (確かに御坂さんなら、そこらの大学を今からでも受けれる学力をお持ちですが……)
美琴 「私ともう一人、文系分野にすっごい強い子と二人体制でみっちり教え込んでね」
婚后 「それは大変でしたわね」
- 446 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:06:30.78 ID:7/8fagvUo
-
美琴 「大変だったわよ。一時期、受験どころか卒業すら危ぶまれたんだから」
婚后 「そこまで? どのようなお人なのですか」
美琴 「そうね……とにかく危険なことでも迷わず頭を突っ込むし、自分がケガするのも顧みないし」
婚后 「……」
美琴 「困ってる人がいたら、それが悪人だろうと放っておけない性格で」
婚后 「……」
美琴 「でも基本バカで、すぐに女の子と仲良くなるし、バカだし、ツンツンだし」
婚后 「まあ、いい人だということは伝わりました」
美琴 「い、いい人って……こっ、こ、婚后さんも気を付けて! アイツ女の子だろうと迷わず顔面殴るから!」
婚后 「御坂さんも殴られたのですか?」
美琴 「私は、まだ……」
婚后 (まだ?)
美琴 「も、もう、そんなところよ」
婚后 「では、この話はこれぐらいで……ところで、どちらの大学に」
美琴 「なんて言ったかしら……そこは私、口出してないのよね」
婚后 「あら、そうなのですか」
- 447 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:07:44.58 ID:7/8fagvUo
-
美琴 「ゴールを決めるのは向こうよ。私はそこに向かうサポートをしただけだし」
婚后 「それもそうですわね」
美琴 「確か、担任の先生と相当話して決めたって言ってたわね」
婚后 「進路相談ということですわね」
美琴 「うん。色々悩んで、結局教育者を目指すことにしたとか」
婚后 「先生とかですか?」
美琴 「あ、思い出した! それで教育関係者の育成に強い大学に行くことにしたんだった」
婚后 (? どこかで聞いたような)
美琴 「"落第防止"とか向いてるかもしれませんねー、って担任の先生に言われたらしいわよ」
婚后 「"落第防止"? となると、難しい役目ですわね。勉強と心のケアを両立させなければいけませんから」
美琴 「うーん、でもね、向いてるんじゃないかってのは私も思うのよね」
婚后 「教えるのが得意なのですか?」
美琴 「そうじゃないけど……ひねた子とか相手にするの得意そうだからさ」
婚后 「まっすぐなお人なのですね」
美琴 「頭にバカがつくぐらいね」ケラケラ
- 448 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:08:40.07 ID:7/8fagvUo
-
婚后 「では今は充電期間といったところですわね」
美琴 「そうね。あ、でも今日は」
婚后 「?」
美琴 「入学前説明会かなんかで、キャンパスに行ってるハズ」
婚后 「となりますと、一足早いデビューになりますわね」
美琴 「ちゃんと辿り着けてるといいんだけど……」
婚后 「小さい子供ではないのですから」
美琴 「ちょこっと不幸体質だからねー……乗ったバスのタイヤが4つパンクするとか」
婚后 「え……」
美琴 「交通事故で大規模渋滞とか、電気トラブルで地下鉄停止とか出くわすかもしれないから」
婚后 「そこまでいくと、周囲を巻き込むのでは……」
美琴 「ま、まあ、ほら、そこまでは滅多にないから」
婚后 「滅多にない、ということはイコールたまにはあるということですわよ」
美琴 「ははは、大丈夫……だと思う」
婚后 「だと良いのですが」
- 449 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:09:42.32 ID:7/8fagvUo
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~その頃 第5学区 教育関係者の育成に強い大学~
ヒュンッ
滝壺 「到着っ」スタッ
結標 「……」
滝壺 「お疲れ様。むすじめがいて助かったよ」ポンポン
結標 「ここまで連続で転移したのは久しぶりよ……」フー
滝壺 「びっくりしたよね。なんで今日に限って」
結標 「交通機関がどこもかしこもトラブってるってどういうことよ」
滝壺 「おかげでタクシーも大儲け」
結標 「タクシー乗り場に、金曜日の夜中なみの列ができてたものね」
滝壺 「でも道路も渋滞してたね」
結標 「あれじゃタクシーも怪しいわ……」
滝壺 「こういうときのむすじめだよね」
結標 「褒められてるんだかなんだか」
滝壺 「さてと、説明会の会場ってどっちかな」
- 450 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:10:50.99 ID:7/8fagvUo
-
<ドドドドドド
滝壺 「?」
結標 「なに?」
滝壺 「誰かすごい勢いで走ってきてる」
結標 「誰かって」
<うおおおおお!!
結標 (なんかどっかで見たような……)
滝壺 (あ、あの人ってもしかして)
削板 「着いたーー! 交通機関のトラブルなんぞで俺を止められてたまるかぁ!」ドン
結標 (うるさい……)
滝壺 「ねえ」
削板 「つかぬことを伺うが、説明会の会場はどちらだ!」
滝壺 「もしかして、第7位さん?」
削板 「急いでいたもので、案内書を忘れてしまってな!」
滝壺 「きぬはたから聞いてた通りの人だ」
- 451 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:12:13.03 ID:7/8fagvUo
-
結標 「第7位って、超能力者の?」
滝壺 「うん、前にきぬはたとしらいが闘って負けたんだって」
結標 「あの子たち二人がかりでも適わなかったの? こいつに?」
削板 「おい、何の話をしてるんだ」
滝壺 「前に小学生みたいな小さい女の子二人と模擬戦やらなかった?」
削板 「……」
結標 「片方はショートヘアで、片方はツインテールなんだけど」
削板 「…………」
滝壺 「片方は体表面がなんだか固くなる能力で、片方はテレポ屋さん」
削板 「あぁ、あの二人か! よーく覚えてるぞ!」
結標 「どこがよ」
滝壺 「私たちはね、その二人の友達」
削板 「そうなのか! いや、あの二人は根性溢れる二人だったな!」
結標 「あの子たちを下したぐらいだし、そうは見えないけど超能力者なのね……」
滝壺 「私はたきつぼ」
結標 「一応名乗っておくけど、結標よ」
削板 「これはご丁寧に。俺は超能力者第7位、削板軍覇ことナンバーセブンだ!」ドパーン
- 452 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:13:13.53 ID:7/8fagvUo
-
結標 「ちょっと、何よこの煙」ケホッ
滝壺 「おお、すごい」
結標 「で、貴方の名前はナンバーセブンさんでいいのね?」
削板 「……すまん、根性が足りなかった。削板軍覇だ」
滝壺 「ねえ、さっき説明会って言ってたけど」
削板 「おお、そうだった! 俺は説明会に来たんだった!」
結標 「ということは、貴方もこの大学に」
削板 「うむ! 俺は体育教師兼警備員となり、根性を伝道することを目標としている!」ドン
滝壺 「体育教師」
結標 「体力だけはありそうよね」
削板 「そして! ゆくゆくはこの学園都市を根性で満たし、根性都市にレベルアップを」
結標 「どう思う?」
滝壺 「目標があるのはいいことだよ」
結標 「高すぎる目標だけどね……あ、いけない!」
滝壺 「?」
結標 「時間! もうギリギリよ!」
- 453 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:15:02.38 ID:7/8fagvUo
-
滝壺 「あ、ホントだ」
削板 「なんだ? 予定でもあるのか?」
結標 「説明会よ。貴方だってそのために来たんでしょ」
滝壺 「でもこれ見ると"任意参加"って書いてあるし」ガサッ
削板 「例え出れなかったとしても、ペナルティはなしか。根性がないな」
結標 「ここまで来て不参加だなんて、私が何のために頑張ったか分からないじゃない」
削板 「それもそうだな! よし、向かうぞ!」
結標 「貴方、場所分かってないでしょ」
削板 「」
滝壺 「第5校舎だって。行こう」
削板 「よし乗れ! 二人いっぺんに運んでやる!」
滝壺 「……それはちょっと」
結標 「結構よ。普通に急ぎなさい」
削板 「なんだ……俺の根性が足りなくて不満か?」
結標 「そうじゃないから!」
滝壺 「二人とも、早く行こうよ」
- 454 : ◆8GNB4AEvC. [sage saga]:2012/05/13(日) 13:16:43.27 ID:7/8fagvUo
-
といったところで今回はここまでです。
この期に及んでのトチトリ参戦でした。
キャラが大まかにでも分かれば、もっと早くに出てもらえてたんですが。
余談ですが、新約4巻を読んだときに
上条 「俺が"落第防止"?」
っていうSSを誰か書くかなと思ってたんですけど、見かけませんね。
未来設定で上条さんが教師になってるのは何回か見たことあるのですけど。
次回投下は数日以内の予定です。
お付き合い頂き、ありがとうございました。
- 455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/05/13(日) 13:18:59.20 ID:XLK/NxBY0
- 乙!
- 456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/13(日) 13:38:10.33 ID:ZmXNv4Yc0
- 乙!!
自分もSS書いてるのですが、なにかヒントとかありますか? - 457 : ◆8GNB4AEvC. [sage]:2012/05/13(日) 13:42:57.38 ID:uvGhjqHn0
- 携帯からごめんなさい、>>1です。
ちょいとシャレにならないミスに気付きました。
この書き方じゃどうみてもソギーは今年入学するかのように
なっちゃってますが違うんです。ここは次回で吸収させて頂きます。
大変失礼致しました。 - 458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/05/13(日) 14:02:39.84 ID:dsjwB6rHo
- 乙
あれだ、ソギーは説明される側じゃなく説明する側と言うか宣伝役と言うか、そんなポジなんでしょ
まともに説明は出来ないだろうから自信満々に高笑いしてろくらいな気が
そんなことより上条ちゃんやってくれましたのね とりあえず遅刻は確定か - 459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/13(日) 14:05:20.99 ID:YjI2PPR2o
- 上条ェ……
2013年5月7日火曜日
絹旗「きぬはた荘、あふたー!」白井「あふたー?」~その6 1
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白井黒子
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