2013年5月10日金曜日

固法「先輩、いってらっしゃい」 1

12010/06/19(土) 22:56:56.16 ID:vkguOuQ0
・アニメ版『とある科学の超電磁砲』と原作の混合です
・時系列が多少オカシイ所もありますが、仕様で
・時たま、アンケート有り
・因みに、前作『先輩、おかえりなさい』の続編です


では、宜しくです。 
 
22010/06/19(土) 23:09:10.60 ID:vkguOuQ0
 ―――とあるアパート



固法「えっと、スーツ良し。鞄良し。髪型良し!」

黒妻「……なぁ。美偉」オールバックスッ!

固法「ハンカチ持った? 携帯の充電は? はいこれお弁当!」

黒妻「美偉ちゃーん……」ボソリ・・・

固法「あ、髪型戻しちゃ駄目ですよ。先方さんにだらしない身形を……はい? 何か?」

黒妻「いつもの恰好じゃ駄目なの?」

固法「な!? 第一印象は大事ですよ! 前回は浜面くんの職場でラフな恰好ОKだったかもしれませんが」

黒妻「いや、オレがスーツとか……ねぇよ」

固法「相手は黄泉川先生でしょ。ちゃんとした格好じゃなきゃ駄目です!!」ビシッ!

黒妻「……うーん」ポリポリ
 
32010/06/19(土) 23:14:44.88 ID:vkguOuQ0
固法「……うん。完璧! 私は、今日学校終わった後いつも通り風紀委員のお仕事ですから、8時くらいに帰ります」

黒妻「あ、はいよ(なんか……ペース飲まれっぱなしだなぁ)」

固法「あ! もう出ないといけない時間ですよ!」

黒妻「お、おう。じゃあ、行ってきm」

固法「……先輩」

黒妻「……なに?」

固法「……」スタンバーイ・・・スタンバーイ・・・

黒妻「……はぁ」


 ちゅっ!
5 :2010/06/19(土) 23:19:41.25 ID:vkguOuQ0
固法「えへへ」

黒妻「やれやれ……とんだお姫様だな」

固法「いいの! じゃあ、気をつけてね」

黒妻「あいよ……行ってきます」ガチャッ

固法「はい―――先輩、いってらっしゃい」
7 :2010/06/19(土) 23:25:32.66 ID:vkguOuQ0
 ―――窓のないビル



土御門「……はぁ」

アレイスター「どうした。そんなに私の顔を見たくなかったかい?」

土御門「そいつは当たり前だが、何分、俺も学生でね……色々あるのよ」

アレイスター「ふむ。まぁ聞かないでおこう」

土御門「そうしろ……で? 他愛ない世間話をする為に態々呼びつけたわけではなかろうな」

アレイスター「それも面白そうだが……例の件だ」

土御門「キャパシティダウン、か……今回は何処のドイツだ? また中国? 米国? 露国?」

アレイスター「話が早くて助かる……これを」Pi!
8 :2010/06/19(土) 23:32:10.67 ID:vkguOuQ0
『こいつは超電磁砲を真似て作った―――』


土御門「これは?」

アレイスター「知ってるだろう? 例の『C・D』の製作者。木原の子供だ」

土御門「ふむ……で?」

アレイスター「見ろ」


『ズガガガッガアアアアァァァンッ!!』


土御門「……超電磁砲の、コピーか。本物には劣るようだが」

アレイスター「ああ。察しはついたね?」

土御門「……クソったれ。こんなもん流出したら、外部との戦局は歪んでしまうぞ!」

アレイスター「そうならないよう、君ら(暗部)がいる。頑張ってくれ」ニヤリ・・・

土御門「……けっ」
10 :2010/06/19(土) 23:41:13.90 ID:vkguOuQ0
土御門「……無論、今回も『対C・D下』の連中を使うと?」

アレイスター「別に君達……いや、能力者だけで頑張れるなら、使わなくてもいい」

土御門「……ふん」

アレイスター「ただたはり、あの浜面仕上はリストから外させてもらう……予定が狂うからね」

土御門「幻想殺しも、外せ」

アレイスター「だから、能力者だけで解決できるならそれでもいい、と言ってるだろう」ニヤリ・・・

土御門「……チッ。ところで、今回の相手は何処だ? また正体不明とでもいうのか?」

アレイスター「……心理定規。彼に資料を」
12 :2010/06/19(土) 23:49:08.08 ID:vkguOuQ0
心理定規「はぁい……これと、これと、あとこれもね」ヒョイヒョイヒョイ!

土御門「アレイスター……秘書でも雇ったのか」

アレイスター「さぁ? 君が知るところではない」

土御門「……まぁいい」

アレイスター「期待してるよ。『土御門』」

土御門「そんなに名前を強調するな。『土御門(本家)』が何をしようが、俺の知ったところじゃない」

アレイスター「ふふふ……精々、幻想殺しや第七位を上手く使ってくれ」フッ・・・

土御門「……何が、期待してるだ。試験管割るぞ」

心理定規「頑張ってねー」テェフリフリ
13 :2010/06/19(土) 23:59:47.45 ID:vkguOuQ0
 ―――一寸・・・


アレイスター「……ふむ。行ったか」

心理定規「ねぇ。そろそろ私も働いていい?」

アレイスター「……」

心理定規「つれないわね……そうだ! あの『クロツマ』だかっての、監視していい?」

アレイスター「好きにしろ……と言いたいところだが、仕事が出来たよ」

心理定規「え?」

アレイスター「第○○刑務所。そこにいって、『ある女』を連れてきてほしい」

心理定規「……こいつは」

アレイスター「曲がりなりにも、絶対能力(レベル6)の扉に手をかけようとした女だ」

心理定規「ふーん……猟犬部隊(残党)を連れてっていいの?」

アレイスター「ああ……ただし、絶対に逃がすな。アレは色々と危険だ」
14 :2010/06/20(日) 00:04:43.76 ID:gcqv2jA0
心理定規「危険? 今の奴は『ただの女』でしょ。体晶も取り除いたらしいし」

アレイスター「能力体結晶、だよ。体晶とは違う……そうじゃない。『アレ』の脅威は……」

心理定規「ん?」

アレイスター「『あの女』、オカルト(魔術)に手を出したらしい」

心理定規「はぁ? オカルトぉ? この科学の街で?」

アレイスター「君に言っても仕方がないだろう? 行くならさっさと行ってくれ」

心理定規「ふん……あーい。行ってきまーす」テクテク・・・
15 :2010/06/20(日) 00:15:54.26 ID:gcqv2jA0
アレイスター「……エイワス、余計な真似をしてくれた」

 フォン……

エイワス『……なんのことか。カザキリかい? 別段、今彼女は街中を散歩してると思うが』

アレイスター「惚けなくてもいい。書庫の『0808』事件のデータ……『あの女』にリークしたね?」

エイワス『……さぁ?』

アレイスター「ふざけたことを……アレが良い方に転がるとでも? あの女が『錬金術』を使えるとでも?」

エイワス『元来、錬金術とは最先端科学を指すものだった。別に言葉の綾ではあるまい』

アレイスター「魔術、という意味でだ。あの女が間違って『黄金錬成』なんて馬鹿げたものを使用したら……」

エイワス『私の手駒にはならないし、君の手駒にもならないだろうね』

アレイスター「……」

エイワス『つまりは、「イレギュラー」……君がもっとも嫌うものだ』

アレイスター「……エイワス」

エイワス『見てみようではないか……まぁ、暴走が過ぎるようなら私の責任。自身で止めるよ』フッ・・・

アレイスター「……消えたか。やれやれ、こんな時にローマが攻めてきたら如何しろというんだね……」ハァ・・・
16 :2010/06/20(日) 00:20:16.86 ID:gcqv2jA0
 ―――第七学区、とあるバス停・・・



黒妻「着いた着いた……やっぱ、バイク欲しいな。他人に乗っけられるのはヤんた」テクテク・・・


 ギャーチコクダァ!カミヤンガオウダンホドウデオバアサンタスケテルカラダニャー!シカモソノアトトキワダイノオンナノコニカラマレルシ!フコウダー!!


黒妻「……この学校であってるのかな?」


 キーンコーンカーンコーン・・・


黒妻「まぁ、行って聞いてみるか」テクテクテク・・・
17 :2010/06/20(日) 00:26:32.63 ID:gcqv2jA0
 ―――とある高校・・・



黒妻「えっと、仕上の話だと一発で分かるって言ってたが……『じゃんじゃん』警備員は何処にいるんだ? やっぱ職員室?」

姫神「……何してるの?」

黒妻「うをっ!? びっくりした!! ……あれ? アンタ、前に自販機の前であった嬢ちゃんじゃねぇか」

姫神「私。此処の生徒だから。何か用?」

黒妻「あ、ああ……えっと『ヨミカワ』って、女警備員知らないか?」

姫神「黄泉川先生の事?」

黒妻「うん。いつも『じゃんじゃん』言ってる」

姫神「知ってる。ついてきて」テクテク・・・

黒妻「ありがとう……(なんか、この女……不思議な感じがするなぁ)」テクテク・・・
19 :2010/06/20(日) 00:38:42.41 ID:gcqv2jA0
 ―――職員室


姫神「失礼します」

月詠「あ、あれ? 姫神ちゃん、まだHRには早いですよ?」アタフタ!

姫神「……今更。煙草吸ってるの。隠さなくていいから……お客さんです」

月詠「へ? わ、私に?」

姫神「違います。黄泉川先生いますか?」

月詠「黄泉川先生ならもう少しで帰ってくると思いますけど……」


(指導室)

黄泉川「てめぇ、上条! 今月で遅刻早退欠席何回目じゃん!」

??「うぎゃあああ! 好きで遅れたり早引きしたり休んだりしてるわけじゃありませーん!!」

黄泉川「てか、ウチのドラ息子が帰ってきてお前の話ばっかすんのが気に食わないじゃん!!」

??「とばっちり?! 八つ当たり?! んもおおぅ! 不幸だアアああっ!!」

黄泉川「何が『今週のそげぶ回数6回かァ……少ねェンじゃないか?』だっつの! 何が『男同士でプリクラ……そォいうのもあンのかァ』だ!!」

??「いやああああぁぁぁ!! 聞いてない!! 聞こえない!! 聞きたくない!!」
21 :2010/06/20(日) 00:44:51.76 ID:gcqv2jA0
黒妻「あ、えっと……もうちょっと掛かるようなら、電話してきてもいいかな?」

月詠「あ、はい。大丈夫ですよ」

黒妻「じゃあ、失礼します……」



(屋上)

黒妻「えっと……仕上の携帯番号はっと……あった」

 prrrrrrr・・・・・・
22 :2010/06/20(日) 00:51:47.58 ID:gcqv2jA0
 ―――とあるビジネスホテルの一室


 prrrrrrrr・・・・・・

麦野「はぁまづらにゃん……電話うっさい……」グデェ・・・

フレンダ「早く出ろぉ……」グデェ・・・

浜面「今手ぇ離せないっつーの!! なんで俺がムニエル作んなきゃなんねぇんだ!」

滝壷「はまづら、ファイト」グデェ・・・

浜面「んもぉ! だから、お嬢さん方! 服着て下さーい!!」

絹旗「超喧しいです……あれ、超兄貴さんから電話ですよ」カパッ!

浜面「だから人の携帯を見るなと何度言えば……え? 兄貴?!」

絹旗「私出ちゃいますね!」ワクワク!

 prrrrrrrr・・・・・・Pi!
25 :2010/06/20(日) 01:02:54.53 ID:gcqv2jA0
黒妻「おーす! 仕上、元気か?」

絹旗『もしもし! 兄貴さん! おはようございます!!』

黒妻「おお、旗絹ちゃんか。おはよう。仕上は?」

絹旗『旗き……(そうでした。仮名でしたね)、そうだ! 最愛ちゃんと超お呼びください!』

黒妻「もあい?」

絹旗『さ・い・あ・い!! 電話(通話)で言ってんだから間違えないでしょ!!?』

黒妻「あはは。悪い悪い……で? 仕上は?」

絹旗『あ、はい。浜面は今、鮭のムニエルと超格闘中です!』

黒妻「へぇ、遅い朝飯だなぁ……ま、いいや。時間出来たら電話するよう言ってくれ」

絹旗『超了解です』ビシッ!

黒妻「あ。あとムニエルに手ぇ抜いてサラダ油使うなよって言ってやって。バターが一番上手ぇからな」

絹旗『へー……浜面! バター使ってますか?!』

 ンナモンネェカラ、アブラデガマンシロー

絹旗『……兄貴さん。サンキューです。私は今からバカ面を制裁します! ではっ!』ピッ!

黒妻「ほどほどになー……さて、そろそろ戻るかな……」
27 :2010/06/20(日) 01:08:13.36 ID:gcqv2jA0
 ―――あいてむっ!


浜面「……で、なんで俺は殴られたんだ?」

絹旗「食への冒涜故です!」

浜面「意味わかんねぇよ!」

滝壷「うまうま」モグモグ

麦野「ふむふむ……」モグモグ

浜面「麦野。朝御飯中に携帯弄るのやめなさい。フレンダも」

フレンダ「……仕事の確認って訳ですが、何か文句でも?」モグモグ

浜面「……いえ」

滝壷「おかわりー」
28 :2010/06/20(日) 01:14:19.35 ID:gcqv2jA0
麦野「……ああ、そうだ。今日の仕事だけど、休みだから」

浜面「マジ?! てか、事前に言えよ!!」

麦野「アンタ以外みんな知ってるわよ」

浜面「……除け者かい。でもなんで?」

麦野「私は『病院』だし、フレンダは『私用』で休み……仕事になんないから休みよ」

絹旗「フレンダは何処へ?」

フレンダ「うーんと……『弟子』のところ、かな?」

浜面「は? 弟子?」



(某刑務所)

???「今日はお師匠さんが来る日かぁ……またサバ缶かな。嫌だなぁ」ハァ・・・
29 :2010/06/20(日) 01:18:07.43 ID:gcqv2jA0
 ―――とある学校・・・


黄泉川「おうおう、待たせたじゃん」

黒妻「いえ、仕事を紹介してもらう身ですし」

黄泉川「しっかし……今日は一段と恰好いいじゃん! スーツにオールバックねぇ」

黒妻「あ、あはは……(素直に似合ってないと言ってほしい!)」

黄泉川「良いねぇ。新婚さんは。このこのっ!」ニヤニヤ・・・

黒妻「ははは……(面倒臭ぇ……誰か助けてくれぇ!)」
30 :2010/06/20(日) 01:29:00.89 ID:gcqv2jA0
黄泉川「で、仕事だけど……稼げる方が良いじゃん?」

黒妻「あ、はい。本題本題……そうっスね。欲を言えば、はい」

黄泉川「固法と浜面の頼みだ。面倒見てやるじゃん。じゃあ……

     ①ウチのガキ共(一方通行・打ち止め)のベビーシッター
     ②学校の事務員
     ③警備員に新しく配備される車や駆動鎧のテストパイロット
    
    ……かな。もしくは『④その他』じゃんよ。どれがいい?」

黒妻「ええっと……」
31 :2010/06/20(日) 01:30:41.75 ID:gcqv2jA0
って事でアンケートですっ!

35くらいまでで。時間では2時くらい。
④の場合は詳細を宜しく!
32 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/20(日) 02:19:52.55 ID:zCpfV360
③のモビルスーツパイロット
33 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/20(日) 02:20:36.82 ID:7rGChoAO
お前らアンケートに答えてやれよwwwwwwww

2がいいなー1も捨てがたいが上条さんと兄貴の絡みが見たい
34 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/06/20(日) 02:31:15.59 ID:rRzhjQDO
2
35 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/20(日) 02:40:13.92 ID:V96PMADO
①でセロリさんとの絡みを!
38 :2010/06/20(日) 03:03:10.21 ID:gcqv2jA0
黒妻「んじゃあ、学校の事務でお願いします」

黄泉川「わかった……おーい、小萌せんせー」

月詠「はーい。なんですかー?」

黄泉川「今日から事務でコイツ入ってもらうから、よろしくじゃん」

月詠「え? 校長先生からは何も……」

黄泉川「いいのいいの……親船せんせー」

親船「え、あ、はい。なんでしょう?」

黄泉川「コイツ、今日から事務員じゃん。あとこの書類、理事に渡しといて」

親船「え、母さんに? なんで?」

黄泉川「渡せば分かるじゃん……な?」

親船「また職権乱用を……はぁ」

黄泉川「こまけぇことはいいじゃんよ! にゃはははは!」

黒妻「えっと……宜しくお願いします」ペコリ
39 :2010/06/20(日) 03:07:11.73 ID:gcqv2jA0
黄泉川「んじゃあ、その恰好じゃ仕事できないじゃんね」

黒妻「でも、オレこれ(スーツ)しか持ってきてないですよ」

黄泉川「うーん、ジャージか作業着ねぇ……待ってて。探してくるじゃん」

黒妻「あ、はい……あ、ついでに髪下ろそう」ワシャワシャ!


 prrrrrrrr・・・・・・


黒妻「ん、ああ。仕上から電話だ」Pi!「はいはい」

浜面『あ、もしもし。兄貴、おはよう』
40 :2010/06/20(日) 03:19:27.21 ID:gcqv2jA0
黒妻「おはよう」

浜面『うん。それで、何か用?』

黒妻「おう。今日、オレのバイク引き取りに行こうかと思ってたんだけど……半蔵の居場所分かるか?」

浜面『え、兄貴のバイクってアイツが持ってるんだっけ?』

黒妻「ああ。たまにエンジンかけるよう頼んでた」

浜面『ふーん……わかった、俺も一緒に行くよ。例の公園待ち合わせでいい?』

黒妻「あいよ。6時くらいでいいか?」

浜面『了解……兄貴、今日から黄泉川のとこだっけ?』

黒妻「ああ。さっき学校の事務させてもらうことになったよ。ったく美偉のやろう、スーツなんか着せやがって」

浜面『兄貴のスーツ……(ホストかっつーの! 垣根よりそれっぽいんじゃね?)』ワラワラww

黒妻「……なんか言ったか?」

浜面『いえ! 何も!!』
41 :2010/06/20(日) 03:28:42.85 ID:gcqv2jA0
黒妻「それじゃあ、6時な」

浜面『わかった。一応、半蔵には連絡しておきます』

黒妻「おう」

黄泉川「悪い。待たせたじゃん……誰と電話してんの?」

黒妻「仕上っす」

黄泉川「ほう……黒妻、貸すじゃん」ニヤニヤ

浜面『兄貴、免許はあるんでしょ? 無かったら準備しとくよ?』

黄泉川「……へぇ。お前は国交省のお役人レベルにでもなったじゃん? 浜面ぁ」

浜面『……ゲぇ!? 黄泉川?!』

黄泉川「詳しい話は署で聞くじゃん……今いる場所言えコラッ!!」

浜面『ひぃぃ!! 切りまーすっ!!』Pi!

黄泉川「チッ……逃げたじゃん。おい、黒妻」

黒妻「はい……」

黄泉川「免許、出すじゃん」ニコッ!

黒妻「ちゃんと持ってますよ……ネンショー(少年院)出る時に、渡されてますから」

黄泉川「……うん。モノホンだね。あんま悪いことして新妻泣かせんなじゃんよ」ニヤニヤ
42 :2010/06/20(日) 03:36:09.45 ID:gcqv2jA0
黒妻「で? 着替えは?」

黄泉川「ああ。このツナギを……」


 ガラッ!!


月詠「まったく! どうしてウチの子達は迷惑ばっかり!!」プンスカプンスカッ!


黄泉川「……やっぱやーめた」

黒妻「は?」

黄泉川「おーい。小萌先生!」

月詠「……はい。なんでしょう。私は今とっても腹立たしいんですけど!!」

黄泉川「まぁまぁ……授業の時、コイツ連れてっていいよ。サポーター」ニヤニヤ!

月詠「はぁ?」

黒妻「え?」

黄泉川「黒妻。初仕事は小萌先生んとこのガキ共、見張ってくるじゃん!」ニコッ!

黒妻「……へ?」

月詠「……な?」
43 :2010/06/20(日) 03:42:05.07 ID:gcqv2jA0
 (廊下)


月詠「まったくもって意味がわかりません。事務さんが何故サポーターで入るのでしょう……」ハァ・・・

黒妻「オレに言わんで下さい……それより、クラスで何か問題でも? 学級崩壊とか?」

月詠「まぁ……問題児が多いって言うかなんて言うか。基本、良い子のはずなんですが……」

黒妻「ふーん……」

月詠「あ、あの……黒妻さんは発火能力授業のサポートでいいんですよね?」

黒妻「ん? いや、じゃんじゃんさんから言われたのは……」


黄泉川『勉強じゃなくて、ガキ共の根性見てやるじゃん!!』


黒妻「……って言われましたけど?」

月詠「なんだそれ」アゼーン・・・
44 :2010/06/20(日) 03:51:39.41 ID:gcqv2jA0
 (教室)

 ガヤガヤ・・・・・・


青ピ「おーい!! ニュースや! ニュース!!」

上条「なんだよ。オレは朝から5回絞られて、もう元気無いぞ……」

青ピ「んな事(不幸)どうでもいいです! なんか新しい人がウチの学校に来たみたいや!」


 ざわざわ・・・・・・


吹寄「新しい人? 教師か? 転校生?」

青ピ「さぁ? ただ黄泉川センセに『楽しみにしてるじゃん!』言われましたよぉ!!」

土御門「にゃー……女の子? 野郎? どっちだぜぃ?」

青ピ「さぁ? まぁ後で見に行きましょう!!」

上条「はぁ……元気だな。おっと一時間目は小萌先生の授業だったか……宿題やってきてる。良しっ!」

姫神「……上条くん。それ。前々回の宿題」

上条「オウマイガッ!! 不幸だアアぁッ!!」



 ガラリッ・・・・・・
 
49 :2010/06/20(日) 13:36:48.89 ID:gcqv2jA0
月詠「こらぁ! さっさと席に着くですよ!!」


 がやがや・・・・・


青ピ「せんせーぃ!」

月詠「はい。なんです?」

青ピ「今日からウチの学校に新しい人来たてホントですかぁ?」

月詠「えーと……新しい人と言えば、人なんですけど……」

一同『……ん?』

月詠「……まぁいいです。今日からサポーターとして入ってもらうことになったお兄さんですよ」

女子『イエスッ!』

男子『……ハァ』

月詠「それじゃあ、挨拶お願いします……」


  ガラリ・・・
50 :2010/06/20(日) 13:54:57.88 ID:gcqv2jA0
月詠「あ、入って下さい」

黒妻「……ん」テクテク・・・


一同『……(ほ、ホスト? ヤクザさん?!)』ゴクリッ・・・

土御門「なっ?! (黒妻綿流だと?! アレイスターの差し金か?!)」ゴクリッ・・・

姫神「あ。あの人……」


月詠「えっと、サポーターで入ってもらうことになった……クロツマさんです」

黒妻「サポーターで、いいの? オレ仕事内容詳しく教えてもらってねぇぞ?」

月詠「黄泉川先生の独断なので、私はなんとも……兎に角、挨拶してもらえますか?」

黒妻「ん、ああ……」


一同『……』ゴクリッ・・・
51 :2010/06/20(日) 14:05:38.66 ID:gcqv2jA0
黒妻「えっと、今日からこの学校に配属になった黒妻綿流(クロヅマワタル)です。宜しく」ペコリ

月詠「はい、どうも……じゃあ、黒妻さんは机間巡回しててくださいね」

吹寄「ちょ、ちょっと待った!!」ガタッ!

月詠「はい? 吹寄ちゃん、なんですか?」

吹寄「彼は、その……教育実習生か何かか?」

月詠「え、うーん……どうなんですか?」

黒妻「違います」

青ピ「転校生? PTA? 外部指導者?」

黒妻「全部違う」

姫神「……何しに来たの?」

黒妻「さぁ」


一同『……』


上条「……えっと、黒妻さん」

黒妻「ん?」

上条「小萌先生の、サポーター(補助員)って事でいいの?」

黒妻「まったくもって分からない。とりあえず、このクラスに行けとじゃんじゃ……ヨミカワさんに言われたからな」


一同『……(黄泉川先生エエエエエェェっ!!)』
52 :2010/06/20(日) 14:14:27.73 ID:gcqv2jA0
月詠「と、兎に角授業をはじめますっ! 委員長、挨拶してください―――……


 (一寸)


黒妻(……ああ、眠ぃ。高校の授業なんて何年ぶりだよ)テクテク

女子生徒『……』ヒソヒソ

男子生徒『……』ザワザワ

黒妻(まぁ……物珍しいんだろうな。サポーターなんて入るクラスだし)テクテク


月詠「えっとじゃあ、この問題を……寝てる上条ちゃん!!」ビシッ!

上条「……」zzz

土御門「おーい、かみやーん……駄目だ」

青ピ「寝不足かいな? 補習確定や」ククク!


黒妻「……」テクテク

上条「むにゃ……頭はぁ、噛みついちゃいやぁ……ムニャムニャ」zzz

黒妻「……」ピタッ・・・ジー


一同『……(上条おぉぉ!! 起きろおぉ!! ヤクザが後ろで睨んでるううぅ!!)』ゴクリッ・・・
53 :2010/06/20(日) 14:21:22.43 ID:gcqv2jA0
月詠「上条ちゃん! また寝……て……黒妻、さん?」

黒妻「……起こしていいんすか?」

月詠「え、あ、はい。穏便に……」

一同『……(かみじょおおおおおおおぅっ!!)』


黒妻「穏便ねぇ……叩いたり、怪我させなきゃいいんでしょ? それじゃあ……」ガシッ!


一同『椅子と詰襟を掴んだ……』ゴクリッ・・・


黒妻「……ふんっ!」グイッ!


一同『なっ?!』


上条「……んにょあああああっ!! なんだっ?! なんで……オレ立ってんの?」ポカーン・・・

一同『え、あ、何が起きたの?!』ポカーン・・・
54 :2010/06/20(日) 14:28:01.81 ID:gcqv2jA0
土御門「……一瞬だ。椅子を引く動作と襟を引く動作を同時に行った」

青ピ「つっちー、何語ってんねん?」

土御門「一見、簡単そうに見えるが……タイミングを間違えると、首を絞めたり、足をぶつけたりする」

青ピ「おーい……駄目や。こっちもトランスしてる」ハァ・・・


上条「っ?! なんだ? 魔術師かっ?!」アタフタッ!

黒妻「訳わかんねぇ事言ってねぇで、ほら。前見ろ」

上条「え?」

月詠「か、上条ちゃん。こ、この問題を……」

上条「え、あ、えっと……わかりま」

黒妻「わかりません、無しな」

上条「……」タラリ・・・


一同『上条が目ぇつけられたぁ?!』ゴクリッ・・・
56 :2010/06/20(日) 14:50:41.80 ID:gcqv2jA0
黒妻「ちっ、しゃあねぇな……②だ」ボソリッ・・・

上条「あ、に、②番です!」

月詠「む、正解です……ちゃんと授業聞かなきゃ駄目ですよ。では、教科書の―――」


上条「あ、ありがとうございます」

黒妻「なぁに……先公に目ぇつけられんのは、可愛がってもらってる証拠さ。恵まれてるよ、オマエ」テクテク

上条「は、はぁ……」


一同『上条が助かった……』

姫神「みんな。過剰反応。し過ぎ……」

土御門「……」
58 :2010/06/20(日) 15:01:32.69 ID:gcqv2jA0
 キーンコーンカーンコーン・・・・・・


吹寄「きりーつ。ありがとうございましたー」

一同『ありがとーございましたー』ザワザワ


月詠「ふぅ……お疲れ様でした。なんだか黒妻さんのおかげでクラスの空気が締まってましたよ」

黒妻「気のせいっすよ。あ、オレ次何すればいいんすかね?」

月詠「うーん、貴方の管理は黄泉川先生のようですから……私にはなんとも」アハハ

黒妻「分かりました。自分で聞きます」テクテク


黄泉川「……おお、黒妻。どうだったじゃん?」

黒妻「みんな真面目でしたよ。少なくとも、オレの『学生時代』よりは」

黄泉川「あはははは! そりゃ比べちゃ悪いじゃんよ。それじゃあ6限目の学活、もう一度小萌先生のクラス行ってもらうじゃんよ」

黒妻「6限……それまでは?」

黄泉川「そうだなぁ……普段掃除できない場所をやってもらおうか。このツナギ着て事務室に来るじゃん」

黒妻「あ、はい。了解っす」テクテク


黄泉川「……黒妻綿流ねぇ。合格点なら、ウチのドラ息子の家庭教師に雇ってやるじゃんよ」クスクス・・・

月詠「また、悪巧みを……」ハァ・・・
59 :2010/06/20(日) 15:11:22.35 ID:gcqv2jA0
黄泉川「やぁやぁ……中々似合ってるじゃん」

黒妻「ツナギは単車弄る時着てましたから……で? 何をすれば?」

黄泉川「まずは第二図書館のホコリ落とし。次に校庭のライン引き。最後に……屋上の悪ガキ共の『更生』じゃん」ニヤリ・・・

黒妻「アンタ……鼻っからそれ目的だったっしょ?」

黄泉川「さあね……ま、期待してるじゃん! 頑張れよ、若人!」ハハハ!

黒妻「……はぁ。一服してから行こう。屋上で吸っていいのか?」テクテク
60 :2010/06/20(日) 15:29:58.74 ID:gcqv2jA0
 (屋上)


??「……はぁ」


 ガチャッ・・・


??「えっ!?」ビクッ!

黒妻「んだよ。最近の学校じゃ屋上一般開放してねぇんだな……あれ? 先客か?」テクテク…

??「あ、う……えっと……鍵締まってましたよね?」アタフタ

黒妻「ん? ああ、わたるんの秘密道具(キーピック)使ってな。オマエも授業ふけてきた口?」

??「あ、え、いえ……私は」

黒妻「まぁいいや。オレ先公じゃねぇし……煙草吸うけどいいか?」

??「あ、はい……どうぞ」
61 :2010/06/20(日) 15:37:41.61 ID:gcqv2jA0
黒妻「……ふぅ」ジジジ…

??「……」

黒妻「……なんだ? 吸うか?」

??「け、結構です!」

黒妻「なはは! 冗談だ、冗談……(なんか美偉に似てるなぁ)」

??「……あ、あの」

黒妻「ん?」

??「ツナギ着てるって事は、事務員さん……ですか?」

黒妻「ん、ああ。多分」

??「多分って……」

黒妻「まぁ、じゃんじゃん先生に雇われてるって感じかな。アンタは授業でなくていいの?」

??「いえ……出なくても、問題ありませんから……」

黒妻「……(保健室登校って奴かな?)」フゥ・・・

??「……」アタフタ

黒妻「そんなキョドんなよ。別に取って食うわけでもねぇし……嬢ちゃん、名前は?」

??「あ、えっと……風斬」ボソリ

黒妻「え?」


風斬「風斬氷華、です」

黒妻「ふーん。良い名前じゃん」
62 :2010/06/20(日) 15:44:36.48 ID:gcqv2jA0
黒妻「どこのクラスだ?」

風斬「えっと……ありません」

黒妻「は? だってそれ此処の学校の制服だろ?」

風斬「あ、ぅ……色々と……有るんです」

黒妻「……ダチがいるとか?」

風斬「ダチ……友達ですか。一応、いる……のかな」

黒妻「……んー」ポリポリ

風斬「で、でも……駄目、かな。会っちゃいけない……っていうのか……なんて言うか」アタフタ

黒妻「……」タバコケシケシ

風斬「わ、私は……彼らの近くに居れるだけで……いいから」ハハハ・・・

黒妻「……はぁ」
63 :2010/06/20(日) 15:50:24.08 ID:gcqv2jA0
黒妻「ダチに会っちゃいけない理由なんかあんのか?」

風斬「え?」

黒妻「誰かに会うなって言われてんのか? それともそのダチがテメェに会いたくねぇつってんのか?」

風斬「い、いえ! そういうわけじゃ……」

黒妻「オレはウジウジしてんのが大っ嫌いなんだよ……オマエのダチってのはどのクラスだ?」

風斬「え、ん……あ……」

黒妻「……」ガンッ!

風斬「ひっ! あ、え……○○組、です……」

黒妻「さっきのクラスだな……わかった。ついて来い」

風斬「な、え?!」

黒妻「逃げたら叩く。百辺叩く」

風斬「ひうっ! は、はい……」テクテク・・・
64 :2010/06/20(日) 15:56:34.64 ID:gcqv2jA0
 (上条クラス)


親船「えー、つまりは―――」


 ガラッ・・・


親船「え、は?! く、黒妻さん?!」

黒妻「授業中か。すいません……おい! このクラスでいいんだな?」

風斬「あ、う……でも……」


上条「黒妻さん?」

青ピ「なんや? 誰か連れてきたんか?」

一同(ざわざわ・・・・・)


黒妻「ちっ……ウジウジすんな! 入れ!」ドンッ!

風斬「ひゃう!」

親船「ちょ! だ、誰ですか、その子?!」


上条「か、風斬?!」

風斬「あ、ぅ……」マッカッカァ・・・

土御門「なっ?! (カザキリだと?! アレイスター、本気で何のつもりだ!!)」

黒妻「ん? 上条の知り合いか。んじゃあ、あとは任せた」テクテク・・・


親船「……もうやだ」ウエエエェェン!!
65 :2010/06/20(日) 15:59:56.41 ID:gcqv2jA0
 ―――窓のないビル



アレイスター「くしゅん!」

エイワス「……大概、君も可愛いクシャミをするね」

アレイスター「……ふん」

エイワス「ところで……カザキリの行方を知らないか?」

アレイスター「いや……大事が無い限り、泳がせているよ」

エイワス「ふーん……まぁいいだろう」
67 :2010/06/20(日) 16:13:19.77 ID:gcqv2jA0
 (第二図書館)


雲川「……で? 貴方が今回の『C・D』事件で関与できる事は何か、と?」

貝積『ああ。なんでも、原石が活躍するそうだからな。ほら、№7も前回活躍したというし』

雲川「ふーん……頭弄られてなきゃ、もっと活躍してたでしょうね」

貝積『それで、私は如何動く?』

雲川「動くな」

貝積『……なんだと?』

雲川「別に。今回の件はアンタが動いたってどうこうなる問題じゃない。下手に動いて潮岸みたいになりたい?」

貝積『……』

雲川「いいから黙ってなさい。何かある時は私の方から―――」


 ガラッ・・・・・


雲川「っ?! 人が来た。切るわ」

貝積『お、おい! くm』Pi!
68 :2010/06/20(日) 16:19:32.56 ID:gcqv2jA0
黒妻「ふふふ~ん♪ ……あれ? 汚いって聞いてたけど、案外綺麗じゃん」テクテク・・・

雲川「……(誰? 他の理事会の手先。暗部……ではなさそうね)」

黒妻「まぁ、バル○ンでも焚けばいいかな?」セットッ!!

雲川「じょ、冗談じゃない!! 図書館で煙り焚く気?!」

黒妻「ん? あれ? 人がいる。悪い悪い」ダハハ!

雲川「……見ない顔ね。新しい事務さん?」

黒妻「ん? まぁそんなとこかな。嬢ちゃんは、さっきの子みたく此処で黄昏てたの?」

雲川「は? さっきの子?」

黒妻「あ、いや何でもねぇさ」
69 :2010/06/20(日) 16:27:01.09 ID:gcqv2jA0
黒妻「嬢ちゃん、此処で何してんの?」

雲川「……人の事聞く前に、自分の都合話してくれます?」

黒妻「おお、悪い。じゃんじゃん先生から、此処のホコリ落とし任されたんだわ」

雲川「(黄泉川、余計な真似を)……そう。でもいいわ。今はまだ此処使ってるから、後回しにして」

黒妻「うーん……他の子いねぇじゃん」

雲川「わ・た・し・が、居るの? ドゥーユーアンダースタン?」

黒妻「……そーりー。まぁいいや。アンタ、なんつー名前だ?」

雲川「先生に聞く気? 多分ОK出すわよ?」

黒妻「違う違う。オレって、アウトローな奴好きだからさ……なーんか、嬢ちゃん他の子と『違う』感じがするんだよな」

雲川「……」ピクッ「人の名を聞く前に、自分の名を言ったら?」

黒妻「ん、そうだな……」
70 :2010/06/20(日) 16:42:32.93 ID:gcqv2jA0
黒妻「オレは黒妻っていうんだ。宜しく」

雲川「クロヅマ……(どっかで聞いたことある名前ね……)」

黒妻「おい、次は嬢ちゃんの番だぜ」

雲川「そ、そうね。私は雲川よ。『ただの』学生だけど」

黒妻「……ふーん。ま、いいや」

雲川「とりあえず、此処を掃除して欲しい時は呼ぶわ。他の仕事しておいて」

黒妻「わかった……敷地内にいると思うから、呼んでくれよ」

雲川「はいはい。じゃあね」バイバーイ!

黒妻「……あいよ」ガラッ・・・


雲川「……」

 prrrrrrrr・・・・・・

雲川「もしもし、私よ。今ウチの学校に来てる『クロヅマ』って男について調べなさい」
71 :2010/06/20(日) 17:02:16.16 ID:gcqv2jA0
 ―――とある留置所



フレンダ「……相変わらず、女捨ててますね」

テレスティーナ(以下、テレス)「よぉ、お師匠」

フレンダ「なんですか、その……禍々しいオカルトグッズは?」

テレス「いやぁ、暇で暇でねぇ……書庫に侵入したら面白いデータ有ったのよ」

フレンダ「書庫に? 刑期伸びますよ」ハァ・・・

テレス「ハハハ! どうせ死体になってからしか牢屋出れないのに? まぁいいや……『三沢塾』、知ってる?」

フレンダ「名前だけは。『0808』事件でしたっけ? 結局、ブラックボックスになった訳ですが」

テレス「まぁその程度だろうね……『錬金術』だってよ」

フレンダ「またバカな真似を……非科学的です」

テレス「ふふふ……まあ見てな」

フレンダ「え?」
72 :2010/06/20(日) 17:07:13.51 ID:gcqv2jA0
 ポワアァァン・・・・・


フレンダ「金色の……蝶?」

テレス「多分、何らかの形でAIMが纏まったんじゃねぇ? 兎に角、成功した」

フレンダ「……AIM? これが?」

テレス「コイツを使うと体調不良に陥るが……お師匠さんには特別見せてやるよ」フフフ・・・

フレンダ「何、を……」


テレス「―――さあさあ、思い出して御覧なさい。貴女がどんな姿なのか。どんな姿で『在る筈』なのか……」

フレンダ「……え」
73 :2010/06/20(日) 17:14:18.96 ID:gcqv2jA0
フレンダ「……これ、は」

テレス「……お師匠さん、やばかったら声出せよー」ククク・・・


 ―――hsだほdwwfんじゃslkだい……


??『ふーれんだーが、うーらぎったー……』

フレンダ「え、あ……むg」

??『どーしよっかなー。なーにが苦しいかなー……』

フレンダ「そん、な……や、め」

??『そーだ……フレ/ンダ、にしーちゃお!』

フレンダ「い、や……やだ。やだヤダヤダ!! 麦野、やめて!! ごめんなさ」

??『ダァメェ!! あひゃひゃひゃひゃぁ……[ピーーー]よ』


 ……dなjづはおwwffjなふあsぃあj―――


フレンダ「いやあああああああああああああぁぁああっ!!!」

テレス「あ、やべっ! やりすぎた! 悪い悪い」アハハ

フレンダ「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい! 麦野やめて!! イタイ痛いイタイ!!」
74 :2010/06/20(日) 17:21:01.75 ID:gcqv2jA0
テレス「ほい。解除」パチンッ

フレンダ「滝壷さん、許して! 浜面、助けて! いやあああぁぁ……はぁはぁ……」

テレス「大丈夫か?」

フレンダ「て、れす……貴女、何を」ハァハァ・・・

テレス「だから、『錬金術』だって……まぁ読心能力の応用みたいなもんじゃね?」

フレンダ「読心って……あなた」

テレス「だーかーら、私だってよくわかんねぇの! 見様見真似でやったら馴染んだだけ!」アハハ!

フレンダ「……(まさか、テレスティーナが……原石?)」

テレス「おいおい。悪かったって。そんな睨まないでくれよ……私はお師匠さん以外に友達いねぇんだからさ」ショボーン・・・

フレンダ「……はぁ。悪用しちゃ駄目ですよ。その力はあまりに危険すぎる」

テレス「あいよ! んで? 今日の土産はなんでーすか?」ワクワク!
75 :2010/06/20(日) 17:32:13.45 ID:gcqv2jA0
 (管制室)


職員A「ふぁああぁ……眠い」

職員B「おいおい。まだ面会者がいるんだから寝るなよ」

職員A「わーてるって。それより……噂聴いたか?」

職員B「噂?」

A「この留置所。出るらしいぜ……魔女が!」

B「阿呆臭。この学園都市に、んなオカルトねぇよ」

A「でもよぉ、見た職員や罪人共、沢山いるぜ?」

B「全員クスリでもやってんじゃねぇの? 信じられるかって」ハァ・・・

A「んだよ。夢がねぇな……ん?」

B「どうし……カメラが消えた?! おい! 機関室!!」



心理定規「ごめんなさいねー。少し、寝てて♪」


 パアアァン・・・・・
76 :2010/06/20(日) 17:35:54.22 ID:gcqv2jA0
心理定規「ふぅっと。こっちはクリアよ……囚人たちは寝かせた?」


猟犬1『クリアです。催眠ガスで眠らせました』

猟犬2『こちらも……全部隊クリアです』


心理定規「よしっ! んじゃあ、とっとと『お姫様』捕まえて面駆りましょ♪」


猟犬s『了解!!』ザッ・・・
77 :2010/06/20(日) 17:44:00.63 ID:gcqv2jA0
テレス「おお! 珍しい! まともな土産だ!!」マーブルチョコオオォッ!!

フレンダ「やれやれ……」

テレス「ふふふ……お師匠さん、何色が出ると思う?」

フレンダ「……黒」

テレス「んな色ねぇ……」ピクッ「と、言いたかったが……黒が来たな」

フレンダ「え?」

テレス「お師匠、死にたくなかったら……逃げな」

フレンダ「な?!」


 ドオオオオォォン・・・・・


フレンダ「こ、こいつら!?」

テレス「あーあ……お呼びじゃ無いってーの……」ハァ・・・


猟犬1「動くな。テレスティーナだな? 御同行願おう」

猟犬2「無駄な抵抗はするな。統括理事会の者だ……身柄は保障しよう」

テレス「んでもって、脳味噌割って調べるの? 嫌よ、そんなの……」ハァ・・・

1「この女がどうなってもいいのか?」カチャッ!

フレンダ「くっ……」


テレス「……ほぅ」ポワワワアアァァン・・・
78 :2010/06/20(日) 17:49:57.91 ID:gcqv2jA0
テレス「あんたら……猟犬部隊(ハウンドドッグ)ね?」

1「……だったら、どうした?」

テレス「50戦全勝……」

猟犬3「は?」



テレス「私と、数多の喧嘩戦績よっ!」ニヤリッ!!



猟犬s『っ!!?』ビクゥッ!!

テレス「私と……喧嘩する? 数多より、エグイわよー」ヒャハハッ!!

1「な、ひ、怯むな! 奴は素手だ!」

テレス「ふーん……なぁ、そこの女の子を離してくれたら素直について行ってやってもいいわよ」

2「くっ……ざけんな!」

3「わ、私達の方が有利っての分からないの?!」

フレンダ「てれす、ティーナ……」

テレス「……そう」
79 :2010/06/20(日) 17:59:14.48 ID:gcqv2jA0
1「い、何時までも『あの人』の影にビクビクしてると思ったら大間違いだ!!」

2「俺らの上司は、そんな枷を払ってくれる! 問題ねぇ!」

テレス「……さぁさぁ、思い出して御覧なさい。貴方達の『素晴らしき』上司が、どんな人だったかを」


 ポワワアアアァァァン・・・・・―――sんだじょうwwdhwwじゃdlwwdn……


??『……おい。オマエ今、敵の前でビビったろ?』

1「……へ?」

??『ケジメだぁ……目ん玉の3つでも置いてけよ。アン? 一つ多いだ? テメェの恋人の目玉寄越せ、ボケぇ!』

2「ひ、ひぃ!!」

??『ああ、女は安心しろ。高く売り飛ばしてやっから……そうだな。理事会の豚でいいか? 煮るなり焼くなり犯すなり好きにしろってな!』

3「い、いやあぁ!! き、木原さん! やめ、やだ!!」

??『テメェら、纏めてモルモットだなぁああっ!! ひゃあっはああああああ!!!』

猟犬s『う、うわあああああああああぁぁぁ!!!!』


 ……ばっづwwdfwwlbdぅぁwwいお92う2―――


猟犬s『』ピクピクッ・・・

フレンダ「な……」

テレス「はぁはぁ……疲れんなぁ。やべっ! またやり過ぎたか……加減わかんねぇなぁ」テヘッ!

フレンダ「……」
80 :2010/06/20(日) 18:04:26.94 ID:gcqv2jA0
テレス「……ありゃ? これ脱獄できんじゃねぇの?」

フレンダ「……ええ」

テレス「ん? していいの?」

フレンダ「このまま此処に居たら、結局、奴らが来るでしょう……逃げましょう。テレス」

テレス「ふーん……あいよ。逃げる算段は?」

フレンダ「兎に角! 私の仲間の元へ逃げます! 最悪、他国へ高跳びしてください!!」

テレス「……どうして、そこまでしてくれるの?」

フレンダ「っ……わかりません! でも、もう『二度と』友を売りたくはない!」

テレス「……私が見せたのは『IF』よ? 貴女は友を売ってなんかいないじゃない」

フレンダ「だ、黙って! 追手が来る、行きますよ!!」ダッ!!

テレス「……あいよ。地獄の底まで」ニヤリッ!
82 :2010/06/20(日) 18:26:55.46 ID:gcqv2jA0
 ―――とある学校


黒妻「さってと、ライン引きかぁ……中坊ん時以来だなぁ」

黄泉川「お! もう図書館の方終わったじゃん?」

黒妻「ん? ああ、いや……雲川って娘が『余所行け』って。追い出されちまった」ハハハ

黄泉川「……(一番の問題児、か)、まぁいいじゃん。此処終わったら飯にするじゃんよ」

黒妻「了解っす! さぁて……校庭がオレの魔方陣で最高な事に!」

黄泉川「バカなこと言ってないで、さっさと終わらせるじゃん」テクテク・・・

黒妻「……連れねぇなぁ」ハァ・・・「そういえば、風斬の嬢ちゃん。どうなったかな? 後で見に行こ」ラインカーガガガガガッ!!


 (上条クラス)


風斬「あ、え、そ、その……」アタフタ!

吹寄「だあああぁ!! 野郎共! 攻め込むな!! 女子も順を成せ!」

男衆『また上条かあああああぁ!!』

女衆『可愛いいいいぃぃ!!』

風斬「ひ、ひえぇええっ!!」


土御門「……チッ」
83 :2010/06/20(日) 18:50:33.05 ID:gcqv2jA0
 ―――一寸・・・・・


黒妻「ふんふんふーん♪ ……こんなもんでいいかな?」

雲川「……お疲れ様です」

黒妻「おお、雲川ちゃん。もう図書館掃除していいのか?」

雲川「……(『対C・D戦闘員予定』の一人、黒妻綿流。元第十学区のアンチスキルを束ねていたリーダーだけど)」

黒妻「おーい。嬢ちゃーん」

雲川「(……何をしに来たの? 意図が掴めない)……はい。麦茶で良かったかしら?」

黒妻「ん? 気が利くな。サンキュ」ゴクゴクッ・・・

雲川「……ビックスパイダー」ボソリッ

黒妻「……」ピクッ

雲川「なぁに、ファンの一人ですよ。先ほど、思い出しましたけど」

黒妻「ふーん……レディース出身? いや、違うな……暗部……でもない」

雲川「ふふふ……アナタも大概、グレーゾーンの人間ですね。仲良くしましょ」ニコッ!
84 :2010/06/20(日) 18:54:56.94 ID:gcqv2jA0
黒妻「……オレは誰かの手駒になる気はねぇよ」

雲川「別にそんな事を言ってるんじゃないけど。もし、利害の一致の時は宜しくね」

黒妻「不一致だったら、ボコっていいのか?」

雲川「女に手を挙げれる人間には見えないけどね」フフフ・・・

黒妻「チッ……苦手なタイプだな」

雲川「私は好きよ、貴方の事。ま、そろそろ昼休みだから……またね」タタタッ・・・

黒妻「あの女……後で、仕上に探ってもらうか」テクテク・・・
85 :2010/06/20(日) 19:01:22.95 ID:gcqv2jA0
 (昼休みっ!)


黒妻「ふぅ……何処で飯食えばいいんだ?」

黄泉川「お疲れじゃん! 中々良いセンスの校庭になったじゃん……ただ雑草取りは余計じゃんね」

黒妻「なんでです?」

黄泉川「火炎放射器(バーナー)使って、雑草駆除……ガキ共の居残り作業を減らして欲しくはなかったじゃんよ」

黒妻「ダハハッ! そりゃ悪い事しましたね! んで、オレは何処で飯食えばいいんすか?」

黄泉川「学食、奢ってやるじゃんよ!」

黒妻「ああ……すいません。弁当有るんですよ」エヘヘ・・・

黄泉川「ああ、新妻の愛妻弁当か。奥様は女子高生ってか! このこのっ!」ガシガシッ!

黒妻「あはは……」


教師s『……愛妻弁当、だと?!』ガダッ!!
86 :2010/06/20(日) 19:05:10.06 ID:gcqv2jA0
黄泉川「やばっ! 独身男連中が睨んでる! 逃げろ黒妻!」

黒妻「え?」

黄泉川「小萌先生のクラスに退避しろ! 此処は私が受け持つじゃん!」


男教師s『うあおおおおぉぁ!! 女子高生の愛妻弁当寄越せええぇぇえ!!』


黒妻「……」タラリッ・・・

黄泉川「早く行くじゃん!」

黒妻「お、おう……」タタタッ・・・
88 :2010/06/20(日) 19:13:13.64 ID:gcqv2jA0
 (上条クラス)


上条「はぁ……結局、コッペパン一つか……」

風斬「あ、あの……私のメロンパン、一つ……いいですよ」

上条「ん? ああ、いいよ。折角みんなから貰ったもんだろ? 貰っとけって」

風斬「でも……私、食事って、意味無いから……」ハハハ・・・

上条「ネガティブ過ぎるって……インデックスの前で同じこと言えるか?」

風斬「っ……そうですね。頂きます」

上条「うんうん。素直で宜しい」

青ピ「あー! またかみやんが風斬ちゃん独占しとる!! ずーるーいー!!」

吹寄「喧しい!! 風斬さん、こっちおいで。その馬鹿共に触れると、馬鹿が移るから」

風斬「あ、え、いえ……そんな……」アタフタ

青ピ「んな、委員長酷いわぁ! つっちーもなんか言ったれ!!」

土御門「……」ジー・・・

上条「土御門?」

青ピ「はっ! まさか、風斬ちゃんに惚れた?! シスコン軍曹のつっちーが?!」

土御門「……え? あ、いや何でもない……まったく、委員長! 俺らは紳士だぜぃ!」
89 :2010/06/20(日) 19:17:34.33 ID:gcqv2jA0
上条「……おい、土御門」ボソリ

土御門「……何だ」ボソリ

上条「言いたい事は分からなくもないが……頼む。今は風斬に学生生活を楽しませてやってくれ」

土御門「……それだけじゃないんだけどにゃぁ」

上条「まさか……魔術師か?」

土御門「……後で話す。今は、自然にしてく」


 ガラッ・・・・・


黒妻「オマエら!! 匿ってくれ!!」ダッ!!

一同『え?!』

風斬「く、黒妻さん?!」

土御門「また……厄介事が……」ハァ・・・
90 :2010/06/20(日) 19:31:26.50 ID:gcqv2jA0
独身男性教師s『黒妻あああああぁぁぁああっ!!』ダダダダダッ・・・・・


 しーん・・・・・


黒妻「ふぅ……助かった」

上条「黒妻さん、なんで逃げてたんすか?」

黒妻「いや、訳わかんねぇ……弁当もってきただけなのに」

青ピ「弁当?」

黒妻「ほらっ」カパッ・・・


一同『一目で分かる愛妻弁当?!』


黒妻「な、なんだよ。やらねぇぞ!」

青ピ「畜生! 人生勝ち組が此処にもいる!!」

上条「愛妻弁当かぁ……いいなぁ……」


一同『どの口が言うかっ!!!』


上条「え?! な、なんで?!」

姫神「……自業自得。普段の行い」

土御門「頼めば100以上の女性が弁当作ってくれる人間は違うぜよ」ハァ・・・
91 :2010/06/20(日) 19:39:40.08 ID:gcqv2jA0
黒妻「まぁ此処で飯食わせてもらうぜ? じゃんじゃん先生がそうしろって」

吹寄「またあの人は……まぁ自由にどうぞ」

黒妻「あいよ。いっただっきまーす!」

土御門「……(目的がわからん)」

黒妻「ん? そういや、風斬。クラスに馴染めたか?」モグモグ

風斬「え、あ、そう……ですね。皆さん、優しいですから……」エヘヘ

黒妻「そうか。良かったな!」モグモグ

土御門「……」


黒妻「……兄ちゃん。あんま、睨むなや。周りにばれんぞ?」ボソリ

土御門「っ?!」

黒妻「何か言いたい事あんなら後で聞いてやる……此処は学校だ。馬鹿な気は起こすなよ」モグモグ

土御門「……ああ」カパッ


上条「何話してんすか?」

黒妻「いやぁ、この兄ちゃんの弁当が上手そうでさ! ウチの弁当に負けないくらいに!」ダハハ!

土御門「何を言う。我が義妹君の料理は数時間経っても味が変わらんぜよ」ニャハハ!

上条「へ?」
92 :2010/06/20(日) 19:51:38.14 ID:gcqv2jA0
 (一寸)


黒妻「はぁ、食った食った……さて、と。午後の仕事おっ始めますかね」

上条「黒妻さん。午後の仕事って?」

黒妻「んー……良く分からないけど、オレ向きの『仕事』、任されちまったな」ハハハ!

吹寄「黒妻さん向きの?」

黒妻「まぁ、6限にまた来るからな。真面目に勉強しろよー」テクテク・・・

風斬「不思議な、人……」

上条「ああ……土御門。黒妻さんは魔術師か?」ボソリ

土御門「違う……アレは、ある意味……何より誰より脅威になる」

上条「……」

土御門「賽の転がり次第だがな……アレは異能者じゃない」

上条「は?」

土御門「詳しくは、そこの女(カザキリ)に聞け。俺より詳しいデータを持ってるはずだ」

上条「……」

風斬「え、あ……後で、お話します……」アタフタ
93 :2010/06/20(日) 20:05:52.18 ID:gcqv2jA0
 (職員室)



黒妻「……ただいまー」コッソリ

男衆『……』ギロッ!

黒妻「職場環境最悪だなぁ……あ、黄泉川さん」

黄泉川「ぜぃぜぃ……飢えた男ってのは、どうしてこう……」

黒妻「は?」

黄泉川「何でもないじゃんよ……ああ、午後の仕事ね。これを」ヒョイッ

黒妻「ん? 校舎マップと……顔写真?」

黄泉川「溜まり場と『可愛い』ガキ共の顔じゃんよ……上手にやれ」ニヤリッ・・・

黒妻「オレに、おあっつらい向きでさぁ……なぁ『何処まで』やっていい?」

黄泉川「外傷なければOK。あと、『良い子』になったら奉仕でプール掃除させてやって」

黒妻「あいよー」テクテク・・・



雲川「さてさて、見せてもらいましょうか……」フフフ・・・


土御門「悪ガキ相手に何処までやれるか……まぁ『犯華街』での、一件を見れば余裕だろうがな……」キラン・・・
94 :2010/06/20(日) 20:16:23.86 ID:gcqv2jA0
 (体育館裏)


不良Q「はぁ……たりぃ」

不良W「Qよぉ、おめぇ出席日数やべぇんじゃね?」

不良E「てめぇもだろ? 俺もだけどよぉ」

Q「なぁ、路地裏でも行って無能力者狩りしねぇか?」

W「お、いいねぇ! この前オレトップだったからな!」

E「ばーか。オレだっつーの……早いとこふけっぺ」


 コツコツコツ・・・・・


不良s『っ!?』

黒妻「ああ、悪い。煙草切らしちまってな……一本くれねぇか?」ニコッ!

Q「じ、事務員?」

W「脅かしやがって……」

E「まあ、あせんなよ。穏便に行こうぜ……ほら。おっさん!」

黒妻「おっさ……まぁ、『穏便』にだったな」ビキッ・・・
95 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/20(日) 20:17:45.66 ID:AxFFt.SO
>>93

おい俺の黄泉川たんに飢えた男たちは何をしたんだ

おい何をしたんだ
96 :2010/06/20(日) 20:26:42.41 ID:gcqv2jA0
黒妻「悪い。火もあるか?」

W「ああ……てか、未成年が煙草吸ってんの起こらなくていいのかよ?」

黒妻「へ?」ジジジ・・・「……ふぅ。なんで?」

Q「なんでって……常識じゃね?」

黒妻「別にオレ先公じゃねぇし……煙草って、何歳から吸っていいとかあんの?」

不良s『……』

黒妻「ふぅ……」チラッ「……第5学区のスキルアウト集団のステッカー(エンブレム)か。オマエらそれ何処で買ったよ?」

E「あ? これか……奪い取った!」ヘヘヘ・・・

Q「無能力者(雑魚)が、群れやがって……俺らこう見えてレベル3あんのよ!」

W「服燃やしてやったら女みてぇに逃げやがって! たんまんねぇぜ!」ハハハ!

黒妻「……」フゥ・・・
97 :2010/06/20(日) 20:32:40.18 ID:gcqv2jA0
黒妻「なぁ……」

Q「あ?」

黒妻「オマエらさ、駒場って奴と喧嘩したことあるか?」ジジジ・・・

W「こ、駒場?! 馬鹿じゃねぇの!! 駆動鎧に喧嘩売るような話じゃねぇか!」

黒妻「じゃあ、削板って奴は?」フゥ・・・

E「なっ! 超能力者じゃねぇか!? 喧嘩するわけねぇだろ!!」

黒妻「んじゃ、一方通行は?」

不良s『無理無茶無謀!!』

黒妻「……成程。基本、こういう奴らか……№7じゃねぇが、根性ねぇな」ハァ・・・
98 :2010/06/20(日) 20:37:14.33 ID:gcqv2jA0
>>95


黄泉川「どりゃあああ!! お・ち・ろ・じゃん!!」ギュウウゥ!!

男教師1「うぬうううぅぅ!! ヘッドロックとはっ……(胸が! 胸が!!)」

黄泉川「止まれぇええぇ!!」

男教師2「きゃめる・・・・・くらっ・・・・・・(臀部ぅ! 黄泉川さんの臀部ぅ!!)」


黄泉川「うりゃああああぁぁあ!!」


男教師s『ち、ちくしょおおおおぉお!! (幸せだアアあああァぁ!!)』
99 :2010/06/20(日) 20:46:39.88 ID:gcqv2jA0
Q「……まぁいいや。じゃあな、おっさん」

黒妻「おさ……まぁ待てよ」

W「あぁ? 何? 肉体言語? PTAに訴えんぞ?」

黒妻「違う違う……オマエら、んな下んねぇ事やってないでよぉ。もっと楽しい事しようぜ?」ニヤリッ・・・

E「はぁ?!」

黒妻「騙されたと思って、屋上行ってみろ……スリリング味合わせてやんよ」

不良s『……』

黒妻「どうせ、暇だろ? 時間貸せよ。なぁに、後悔させないさ……オレはあと数カ所回るから先行っててくれ!」タッタッタッ・・・


Q「……どうするよ」

W「どうするって……どうする?」

E「行くだけ行ってみて……何も無かったらふけんべ……」テクテク・・・
100 :2010/06/20(日) 20:54:35.61 ID:gcqv2jA0
 (屋上)


Q「来たぜ……なっ?!」

W「お、おい……四天王のAさんや、Bさん……風神雷神までいんぞ?!」

E「な、なぁ……事務のおっさんに頭下げてんの、バンチョーくんじゃね?」

Q「う、うそだろ……」


黒妻「ん? おお! オマエらで最後だ! よーし! 楽しい事すんぞ!!」ワクワクッ

番長「オッス!! 1、2年共ォ!! 黒妻さんの話聞けぇ!! 3年も今日だけはイザコザ無しだ!!」

不良s『なんだ……ありゃ……』
101 :2010/06/20(日) 21:00:57.86 ID:gcqv2jA0
黒妻「うーんと……30人、か。顔写真より多いけど良いのかな?」

Q「な、なぁ……これ皆アンタが集めたのか?」

黒妻「ん? いや、バンチョー……コイツ、オレのダチの弟でさ。手伝ってくれたよ」

番長「オマエら! 黒妻の兄貴にタメ口とは良い度胸だな……修正してやろうか?」

W「ひいいぃっ!!」

黒妻「おいおい、穏便にな」

番長「……すいません。てめぇら! 兄貴に感謝しろ!!」

不良s『ざわざわ・・・・・』


 (職員室)


職員「お、屋上で馬鹿共が集結してますうぅぅ!!」

黄泉川「お! 早速始めたか……どれどれ。私も見に行くじゃん!」ワクワク!
102 :2010/06/20(日) 21:07:49.39 ID:gcqv2jA0
黒妻「ふんふんふーん♪」ガシャガシャガシャ・・・

E「何やってんだ、アイツ……」

Q「屋上のフェンス解体……だな」

W「板持ちだして打ち付けてる? 何だありゃ……バンジーでもしろってか?」

黒妻「んー……もう少し固めるか。おーい、念動力能力者いるか?」

A「ん? 俺はそうだが」

E「A、さんが……」

黒妻「此処の強度を……大丈夫か?」

A「ああ。人の重さは余裕でしょう」

黒妻「良しっ! んじゃ、始めんぞ!!」
104 :2010/06/20(日) 21:13:39.35 ID:gcqv2jA0
黒妻「今から暇を持て余してた諸君らに、最っ高のスリリングを味わってもらう!」

Q「は、はぁ……」

黒妻「バンチョー! 学校保管チャリンコ準備できたか?」

番長「70は有りました。問題ありません」

黒妻「よーし……んじゃ、まず手本だ」ニヤリッ・・・

不良s『え?』



 (上条クラス)

青ピ「お、おい! なんや屋上でおもろい事やってるみたいやで!!」

上条「おもろい?」

青ピ「またあの黒妻さんや!!」

土御門「っ……何をする気だ?」ハァ・・・
105 :2010/06/20(日) 21:21:09.30 ID:gcqv2jA0
黒妻「うい! 6段ギアマウンテン! 最初オレこれもーらい!」チャリンチャリン!

風神「……何をするだ?」

黒妻「まぁ見てろ……行くぜっ!!!」シャコシャコシャコ・・・

雷神「先ほど解体したフェンスに向かってく?」

黒妻「アーイ……キャーン……」シャコシャコシャコッ!!

不良s『なっ?!』


黒妻「フラアアーアァァイ!! ヒャッホオーオオォォウゥッ!!」


不良s『と、飛んだ!!』

Q「ちゃ、チャリで着地?! ふざけんな!! 無理に決まってる!!」

W「うわああああ!! 公開自殺とかありえねぇえ!!」

E「」チーン・・・
106 :2010/06/20(日) 21:27:38.43 ID:gcqv2jA0
 ジャボオオオォォン・・・・・


上条「な、なんだ?! 魔術師?!」

土御門「かみやん……それもう病気クラスだぜぃ」

青ピ「プールから水柱が昂がっとる!? すごい高いでぇ……」

風斬「あ、え?! く、黒妻さん!?」


一同『はぁ?!』


 (別室)

雲川「……一体何を考えているの? 彼は」ハァ・・・


 (校庭)

黄泉川「あはははは! 最高じゃんよ! 教師じゃできないじゃん! んな馬鹿な真似!!」
109 :2010/06/20(日) 21:46:20.30 ID:gcqv2jA0
黒妻「うっひゃああ! 水着持って来るんだったー!」

Q「……馬鹿だ。馬鹿がいる」

W「屋上からプール目掛けてチャリンコバンジー……ありえねぇ」

E「……は!? 何が起きた!?」

黒妻「おーい! 次誰やんのー!?」

不良s『っ?!』


黒妻「あれぇ? まさかビビってできねぇってか? 最近の若いのはだらしねぇなぁ」ヤレヤレ


不良s『……』


 ガチャッ・・・・・


黄泉川「どれどれ? なるほど……この距離なら私でも行けそうじゃんね」

不良s『よ、黄泉川?!』
110 :2010/06/20(日) 21:51:28.14 ID:gcqv2jA0
黒妻「ん? おお、黄泉川さんもやりますかー?」

黄泉川「どのチャリ使ってもいいのー?」

黒妻「多分どーぞ」

黄泉川「よっし……A! そのママチャリ貸すじゃん!」

A「お、おう……」

黄泉川「よおぉし……最近、打ち止め乗せてママチャリ漕いでんのは伊達じゃねぇじゃんよおオオーオオォぉ!!」


 シャコシャコシャコシャコ・・・・・ヒュウウウーゥゥン・・・・・


黒妻「ナイスダイブ!」ニヤリッ!


 ジャッバアアアアァァァアアアァンッ!!!


黄泉川「……ぷっはぁ!! きんもちいいじゃんよ!!」


不良s『……』ポカーン・・・
114 :2010/06/20(日) 22:00:07.49 ID:gcqv2jA0
黄泉川「あ! 後先考えないとアウトだなぁ……下着アウトじゃん。べったりだぁ……」アッチャァー・・・


 バンッ!!


男性教師s『退けぇ! ガキ共!! 俺らが行く!!』

番長「な、い、行かせるか!! オマエら! 兄貴と黄泉川に続けぇ!!」シャコシャコッ!


 ワンヤワンヤドケドケジャマダジャマダオレモイクニャアー、ツッチーズルイデ、オレハイカナイヒッパルナフコウダアアー!!


黒妻「……ははは。馬鹿ばっかだぜ」

黄泉川「嫌いじゃないじゃんよ。オマエのやり方」フフフ!

黒妻「まぁ、道外れるくらいなら馬鹿やらせましょうや。ガキ共が欲求不満なら何時だって手ぇ貸します」

黄泉川「……聖職者みたいなこと言うじゃん」

黒妻「やめてくださいよ。オレは中卒みたいなもんっすから……お偉いさんには為れませんよ」

黄泉川「過小評価しすぎ」

黒妻「過大評価しすぎ、です」ハハハ・・・
115 :2010/06/20(日) 22:09:19.52 ID:gcqv2jA0
上条「いやあああ!! 土御門!! 青ピ!! 3尻は無理無理無理ぃ!!」

土御門「青ピ! かみやん離すなよ……デルタフォース、万歳!!」シャコシャコシャコ!!

青ピ「ひゃっほおおおう!!」ヒュウウウウウゥゥン・・・・・バッシャーン!!


>>113「黄泉川せんせぇい!! ジャージが引付いて大変な事に!!」

>>1「ドサクサに紛れろ!! 水中からジャージを奪え!!」

>>95「黄泉川たーん!!」


黄泉川「きゃああああ!! 離れろおおおぉぉ!!」
116 :2010/06/20(日) 22:16:03.42 ID:gcqv2jA0
 ―――とあるマンション


一方通行「……ン?」ピクッ!

芳川「どうしたの?」

一方通行「いや……黄泉川の悲鳴が聞こえた気がした」

芳川「なにそれ? 愛穂が悲鳴上げるなんてありえないって」ハハハ!

一方通行「ならいいけどよ……ところで、例の『耳栓』作ってくれたかァ?」

芳川「一応、でも完全じゃないわよ。どう頑張っても、聞こえる物は聞こえてしまうから」

一方通行「おう……まァ無ェよりマシだわな……あンがとよ」

芳川「はいはい。どういたしまして」フフフ・・・
117 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/20(日) 22:17:52.23 ID:PN8IkvE0
おいそこの>>1しれっと紛れんなwwwwww
118 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/20(日) 22:17:53.98 ID:AxFFt.SO
>>96>>113>>117

つまりはそういう事だ
119 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/20(日) 22:19:35.79 ID:AxFFt.SO
>>117じゃなくて>>118になった

黄泉川たんのおっぱいで窒息死したい……
120 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/20(日) 22:19:44.68 ID:UMx7V4w0
芳川が仕事してる!?
121 :2010/06/20(日) 22:31:42.45 ID:gcqv2jA0
 (なんやかんやで……)


校長「アンタ達は良い歳してなにやってんの!?」

黒妻・黄泉川「「すいませんでした」」

校長「はぁ……さっき親船理事から電話きました。感謝しなさいよ、彼女に」

黄泉川「はい……」

黒妻「あの……いい加減、着替えさせてもらいたいなぁって……」

校長「ああもう! 早く着替えて!! 校長室びしょびしょ!!」


 (男子更衣室)


黒妻「ああもう……ノーパンか。いや……絞って穿くか……」

黄泉川「私は体育教師だからジャージの中に水着着たじゃん!」ガチャッ!

黒妻「だあああ!! 入ってくんな!! 痴女教師!!」
122 :2010/06/20(日) 22:41:32.96 ID:gcqv2jA0
黄泉川「いいじゃんよぉ! どうせ減るもんでもないし! 毎晩固法に見せてんだろ」ニヤニヤッ・・・

黒妻「どうして、そういうことを……はぁ。そういえば、次の時間、何すればいいんですか?」

黄泉川「まぁ好きな事やっていいじゃん。任せるじゃんよ」

黒妻「任せるって……んじゃ、ガキ共に聞くか」

黄泉川「好きにするじゃん……あと」

黒妻「ん?」

黄泉川「早くその『超兄貴』仕舞ったら?」ニヤリッ

黒妻「……変態」

黄泉川「ウチの悪ガキの三倍ビッペじゃんね!」

黒妻「訴えんぞ! この牛乳教師!!」
123 :2010/06/20(日) 22:55:52.18 ID:gcqv2jA0
 (6限・上条クラス)


月詠「はぁ……次は、黒妻さんが授業してくれるそうです」

一同『ハァ?!』

上条「次って……学活だろ?」

青ピ「授業できんかいな」

吹寄「なんの授業をするんだ。あの人は……」


 ガラッ・・・・


一同『……』ゴクリッ・・・

黒妻「……ええっと、なんも考えてないので希望ある?」

月詠「適当!! この人超適当です!!」

姫神「……何しに来たの。ホント」

土御門「さぁ……」
124 :2010/06/20(日) 22:57:37.71 ID:gcqv2jA0
黒妻「んじゃ、アンケート! 何の授業して欲しい?」


一同『ざわざわ・・・・・』


黒妻「それじゃあ……>>128
 
128 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/06/20(日) 23:02:11.36 ID:6R2cpRE0
恋愛指導を
 
129 :2010/06/20(日) 23:05:46.69 ID:gcqv2jA0
青ピ「はいはーい!」

黒妻「はい、チャラ男」

青ピ「ひどっ!! ……黒妻センセの恋愛話聞かせてください!!」

黒妻「オレの?」

上条「そういえば、愛妻弁当作ってもらってましたよね」

姫神「まさか。同棲……」

黒妻「なんで? 同棲おかしい?」


一同『……』カランカラン・・・
131 :2010/06/20(日) 23:11:36.87 ID:gcqv2jA0
土御門「大人だにゃー……」

黒妻「いや、別にこの学園都市じゃ学生結婚なんて少なくないんじゃね? 実際この中にも数名いたりして」


数名『ドキリッ!!』


黒妻「……うん。多分いるよ」

青ピ「誰だあああ!! 抜け駆け組いいいいぃぃ!!」

吹寄「不純異性交遊は認めんぞっ!!」

上条「……(インデックスは、セーフだよな?)」ドキドキ・・・

土御門「……(舞夏は義妹だからセーフ!)」

風斬「あ、ぅ……(書庫見れば誰が誰と付き合ってるとか……分かっちゃうんだなぁ……ごめんなさい)」アタフタ


月詠「黄泉川先生……私、倒れそうです」アアア・・・
134 :2010/06/20(日) 23:16:44.26 ID:gcqv2jA0
黒妻「……よぉし、オマエらに恋愛指導してやる」

一同『恋愛指導?』

黒妻「んじゃ、上条!」

上条「あ、え、はい」

黒妻「オマエ、どんな女と付き合いたい?」

上条「なっ?!」

一同『……』キッ!!


土御門「おーう・・・・・」

姫神「いえーす・・・・・」

月詠「あーはーん・・・・」
135 :2010/06/20(日) 23:23:42.93 ID:gcqv2jA0
 (某お嬢様中学)

??「……む!!」ガタッ!

教師「み、御坂。どうした?」

??「早退します!」ダッ!!

教師「なっ?!」


 (某教会)

??s『むっ!!』

ステイル「な、なんだ?!」

??「ステイル……音速旅客機の準備を」

建宮「なんなのよ?!」

??「うっせぇです! 急げ!」

男衆『ひいぃぃ!!』


 (某男性寮)

??「むっ!!」

スフィンクス「にゃ~?」

??「また、出番が……」

スフィンクス「今回あるから黙って待ってろ」

??「っ?!」

スフィンクス「にゃあ?」
137 :2010/06/20(日) 23:27:39.87 ID:gcqv2jA0
 (その他各所)

漢女達『出遅れたっ!!』


 (某マンション)

??「ンっ?!」

??「どうしたのって……あわわ!! 各地のミサカ達が一斉蜂起ってミサカはミサカは慌てふためく!!」アワワ・・・

??「オイ! 黄泉川ン学校って何処だ!!」

芳川「第七学区の高校でしょ。どうしたの?」

??「ヒーローがピンチなンだよォおおおォォ!!」

芳川・??「「はぁ?」」
 
153 :2010/06/21(月) 17:25:40.99 ID:ExnNQHo0
上条「えっと、どんな女性とって……あはは。第一オレ、人選べるような男じゃないですし」

黒妻「へたれ」

上条「うっ!」ズキーンッ!!

黒妻「オマエ、基本天然たらしだろ? もしくは……いや、今は言わないでおくか」

一同『??』

黒妻「それじゃあ、金髪グラサン。お前は?」

土御門「にゃー、メイドさん一筋ですたい!」

青ピ「プラス義妹やね」

一同『……』アイカワラズヒクワー・・・


土御門「な、てめ、余計な事を……」プルプル・・・

上条「ホントじゃん」

姫神「どう見ても末期。本当に(ry」

吹寄「貴様は百辺首を括るべきだ」

青ピ「あはは……」

月詠「土御門ちゃん、酸素欠ぼ(ry」


土御門「……だにゃあああああァァ!!」


黒妻「……」
154 :2010/06/21(月) 17:32:36.86 ID:ExnNQHo0
黒妻「おい、ツチミカド……であってるな?」

土御門「……なんですよ」

黒妻「オマエは、決まった人がいるようだな?」

土御門「……だったら、なんですたい」


黒妻「周りに流されるな!」


土御門「……っ」

一同『……』


黒妻「オマエは、胸を張ってその人を『好き』だと言えないのか? そんなに恥ずかしい事なのか?」

上条「恥ずかしいというか、後ろめたいんじゃね?」

黒妻「外者は黙ってろ! ……おい、土御門。どうなんだ」

土御門「……守る対象であっても、恋では、無い……にゃぁ」

黒妻「ふむ……成程。オマエも上条と一緒か」

上条・土御門「「え?」」

黒妻「知りたきゃ後で来い。個別授業だ……んじゃ、次委員長!」

吹寄「えっ?!」


男衆『来たアアああァ!!』
155 :2010/06/21(月) 17:40:08.35 ID:ExnNQHo0
黒妻「オマエの理想たる男性は?」

吹寄「わ、私は……誠実な男、です。嘘つかなくて、私を高めてくれるような」

黒妻「夢の見過ぎだ。バカたれ」

吹寄「な、んっ?!」

黒妻「だが、それがいいっちゃいいんだろうけどな……嘘つかない男、いや人間なんていないぞ」

吹寄「……アナタは理想と行ったでしょう」

黒妻「そりゃ幻想・妄想だ。オマエの身近な男性……父親でもいいや。母親に嘘ついた事はないか?」

吹寄「……」

黒妻「沈黙は肯定。まぁオマエの家庭事情を聞きたいわけではないからいいさ……恋に嘘は必要だ」

吹寄「……嘘をつく男は嫌いだ」

黒妻「優しい嘘でもか?」

吹寄「優しい、嘘……」
156 :2010/06/21(月) 17:49:37.15 ID:ExnNQHo0
吹寄(……日射病)チラッ

上条「……ん?」


黒妻「(……成程、ね)まぁ追及はしない。そういうのもある、覚えておくんだな」

吹寄「……はい」

黒妻「ただ、自分を高めてくれる相手ってのは、良い理想だ」

吹寄「そうなの、かな?」

黒妻「ああ。恋愛して『堕ちて』しまう人間なんて、わんさかいる。恋しても自分を磨かんと先へは進めないぜ」

一同『……おお!』

月詠「ふむふむ!!」

姫神「……小萌先生。必死だね」

黒妻「堕ちてしまったカップルに、未来(さき)はない。気を付けるんだな」

吹寄「はい。御教授、ありがとうございます」ペコリッ
158 :2010/06/21(月) 19:08:21.91 ID:ExnNQHo0
青ピ「……んでまぁ、黒妻センセの話を聞きたいんやけど」

黒妻「あ、そうだったな……よし。少し待ってろ……」テクテクテク・・・

上条「あれ? どっか行ったぞ?」


 (一寸)


黒妻「お待たせ。いやー、雲川の嬢ちゃんに探すのとコピー、手伝ってもらっちまった。一人だったら永遠に探してたよ」アハハ

月詠「雲川さん? いったい何処に行ってたんですか?」

黒妻「ん? 図書館だ。オレは学生時代図書館なんか使った事無かったから、勝手が分かんなくてよぉ……はい、これ後ろに回して」ハイフー

青ピ「……これは?」

黒妻「参考資料だ。授業っぽいだろ?」


 『イエスさまが生まれた日』


一同『絵本?』
159 :2010/06/21(月) 19:13:59.78 ID:ExnNQHo0
吹寄「先生、宗教学でも学んでるんですか? もしくはクリスチャン?」

黒妻「ばーろー、オレは先公と宣教師の違いが分からねえ人間だぜ?」

一同『……』

土御門「……しかし、これは聖書の一篇を子供用に分かりやすくアレンジしたものだった気が」

黒妻「まぁまず黙って聞け……おい。大和撫子」

一同『??』

黒妻「あ、えっと……ヒメガミ、つったか?」

姫神「わ。私!? 大和撫子?!」

黒妻「おう。オマエなんか、それっぽいから」

姫神「……」ジーン・・・

月詠「わぁ、姫神ちゃんがニックネーム貰って感銘受けてます!」

上条「先生、キツイ事言いますね……」
160 :2010/06/21(月) 19:37:41.41 ID:ExnNQHo0
黒妻「んで、まぁ姫神」

姫神「はい」

黒妻「女性の初産、大たいどの位の妊娠期間か分かるか」

姫神「……十月。十日でいいの?」

黒妻「正解だ。んじゃ、青髪」

青ピ「え、はい」

黒妻「バレンタインデーって何の日だ?」

青ピ「……勝ち組はテンヤワンヤのワッフルワッフル。負け組はPCの前で体育座りをする日です」

黒妻「……皮肉が過ぎるのもどうかなと。んじゃ、月詠さん」

月詠「え!? わ、私ですか?!」アタフタ!
161 :2010/06/21(月) 19:49:57.10 ID:ExnNQHo0
月詠「ええっと……たしか聖バレンティヌスさんが処刑された日で、日本にはお菓子業界の販売促進戦略で取り入れられたとか、なんとか……」

黒妻「えらくアバウトだが、大たい合ってます。まぁ今の日本じゃ、良くも悪くも『聖夜』となんら変わりなく見られてる節が多い」

上条「……インデックスが聞いたら、ブチ切れそうだな」ボソリッ

土御門「十字教徒全体が、ぜよ……まぁそれが『日本』で、更にはオカルトと宗教が同じに見える連中なら尚更だにゃぁ」ボソッ


黒妻「で、このプリントを見てもらいます! どーん!」

一同『??』
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/21(月) 20:15:37.73 ID:/xMdd6AO
クリスマスイブがイエスの誕生日なら確かにそういうことになるんだけど
非常に残念なことにイエスの誕生日は1がtおっと誰か来たようだ
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/21(月) 20:18:06.93 ID:luBlb2AO
さらに本当は紀元前四年くらいに誕アバババババババ
164 :2010/06/21(月) 20:23:58.68 ID:ExnNQHo0
  ・・・これは、いちばんはじめのクリスマスのお話です。

  イエスさまの誕生日は、クリスマスという世界のお祭りになったのです―――


 (中略)


  ―――あくる日、マリアさまの前に天使があらわれ、赤ちゃんをあげる、と告げられました。

  すると、どうでしょう!

  羊飼いが羊たちを放牧してたその夜、空からきれいな声、きれいな歌が聞こえました。

  喜んでくださいな。イエスさまが生まれました!


 (以下略)
165 :2010/06/21(月) 20:30:51.50 ID:ExnNQHo0
上条「……なぁ、土御門」

土御門「言いたい事は分かる。かみやんも色々と禁書目録から聞かされてるとは思うが……」

姫神「これは幼児向け。まともに捉えたら。駄目」

上条「……そういえば、姫神。一応、必要悪の教会所属になってるんだったな」

姫神「大和撫子魔法少女シスター巫女。姫神秋沙ちゃん」ブイッ!

土御門「ゴダゴダだにゃあ……」


黒妻「まあ、皆目を通したか?」

一同『はーい』

黒妻「よしっ! じゃあ、オレの授業を始めるぞぉ……忘れるな。『恋愛指導』だからな」ハハハ!

一同『え?』ポカーン・・・
166 :2010/06/21(月) 20:42:32.73 ID:ExnNQHo0
黒妻「んじゃ、まずこれ読み終えて疑問に思った事は? まず、委員長」

吹寄「うーん……天使だったり、処女懐妊だったりと非科学的な話かなって」

黒妻「うんうん。良い回答だ。他に……青髪」

青ピ「えっと、三賢者ってのも胡散臭いなぁて」

黒妻「うむ……成程な。次は……>>162。その後>>163な」

>>162「確か、キリストさんの誕生日って……違いますよね」

>>163「しかも、B.C.で言うと……うん」

黒妻「そういう云われもあるな……でも、悪いが着眼点はそこじゃねぇんだ。上条!」

上条「はい」

黒妻「ちょっと難しいかな……マリアさんの旦那さんって、知ってるか?」

大半『え?!』


土御門「……(まぁ、聖書を知らねぇ高校生なんてこんなもんだろうな。正確には『婚約者』だがな)」
168 :2010/06/21(月) 20:59:40.76 ID:ExnNQHo0
黒妻「ん、やっぱ知らねぇか?」

上条「わ、分かります! えっと、確か……」


 (回想なんだよ!)


禁書「とうま! 今日は聖母マリアの処女懐妊についてレクチャーするよ!」フンガー!

上条「いきなりどうしたんだよ……クリスマスはまだ先だぞ?」

禁書「出番なのっ! いいから黙って!」

上条「お、おう……」

禁書「まず、マリアとその婚約者に処女懐妊を告げた天使は……」

上条「ちょ、ま……マリア様の婚約者?」

禁書「……まさか、これだけ十字教の事件に関わってきて、分からないとか」ジトー・・・

上条「いやいやいや。普通知らないだろ」

禁書「……因みに、処女懐妊って言葉くらいは知ってたよね。ごめん、これ知らなきゃ話にならないよ」

上条「お、おう。東方の三賢者とか『神の子』って話だろ?」

禁書「……怪しいけど、まぁいいや」
171 :2010/06/21(月) 21:39:52.52 ID:ExnNQHo0
禁書「まず、天使の名前から。とうまは既にその『天使』を相手にしてるよ」

上条「え!? て、天使かぁ……御使堕し(エンゼルフォール)?」

禁書「正解。あの時の天使……まぁ仮に『神』でもいいかな。それの名前は?」

上条「うーん……」

禁書「ヒント。神の右席の後方」

上条「あ、アックアか? えっと聖人で、大剣持ってて、水使いで……」

禁書「うんうん、良い線。水は大きいよ。御使堕しでも『水』を使ってたでしょ。つまり、水を掌る天使だよ」

上条「水……『神の力』だっけ?」

禁書「ビンゴ! 正確には大天使『ガブリエル』だね」

上条「その、RPGに出てきそうな天使さんが、マリアさんと婚約者にキリストさんを持ってきたのか?」

禁書「持ってきたって言い方は宜しくないけど、まぁそんな感じ」

上条「んで? その婚約者って、誰?」

禁書「それはね―――
172 :2010/06/21(月) 21:45:48.56 ID:ExnNQHo0
 (回想戻るんだよ!)


上条「……エホバ!」

一同『……』

土御門「それは、唯一神。天使を遣いに出した神だ、馬鹿野郎」

上条「え、あ、じゃあザカリアさん!」

姫神「それはルカの福音……さっきからゴチャゴチャよ」

上条「ああもう! ゆ、ユダさん!」

月詠「私でも分かります。それは処刑した人でしょ?」

上条「だあああああァァ!! ごめんインデックス!! 忘れちまったぁ!!」


(上条アパート)


禁書「へくちっ!」

スフィンクス「にゃぁ?」

禁書「……とうまがまたバカやった気がするよ」


冷蔵庫「今更じゃね?」


禁書「うん……え?」
173 :2010/06/21(月) 21:56:19.37 ID:ExnNQHo0
黒妻「あはは。OKOK……まぁ頑張ったな。答えようとしただけマシってもんだ」アハハ

上条「ううぅ……黒妻さん、良い人だなぁ」ウルウル

黒妻「ま、正解分かる人は?」

土御門「……ヨセフ」ボソリ

黒妻「土御門、はっきり言えよ。正解なんだから」

土御門「チッ……適当に呟いただけですたい!」アハハ!

黒妻「……そっか、まあいいさ。婚約者はヨセフっていう人だな」

上条「あああ! 思い出した!! 確か本当はマリアさんを処刑できる筈だった人だ!」

黒妻「そうだな。さておき……この絵本はそれの簡略版みたいなものだ。んで、皆計算しろ」

一同『え?』


黒妻「バレンタインから十月十日足せ!!」ビシッ!


一同『は?』

月詠「2月14日足す、十か月と十日……」

上条「……え」
174 :2010/06/21(月) 22:02:30.05 ID:ExnNQHo0
土御門「……はぁ?! バカかアンタ!!」

上条「え、つ、土御門?!」

黒妻「お、気づいたか! バカかぁ……ま、オレはバカだぜ!」ハハハ!

上条「どうしたんだよ?」

姫神「上条君。単純計算」

上条「……12月、24日?」

黒妻「正解だ。まあ、オレの考えはこうだ」カキカキ・・・


上条「……おい、土御門。どうしたんだよ」ボソリ

土御門「悪いかみやん……アイツの考えが分かった」

上条「は?」

土御門「十字教信者が奴の話を聞いたら、背中から刺すなんてもんじゃ済まねぇぞ……」

上条「え?!」
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/21(月) 22:07:16.00 ID:msQg4Nk0
>>173
>黒妻「バレンタインから十月十日足せ!!」ビシッ!
>月詠「2月14日足す、十か月と十日……」




・・・今日まで全く気付かなかったorz
176 :2010/06/21(月) 22:11:44.44 ID:ExnNQHo0
黒妻「思い出せ。オレは恋愛の授業をしてるんだぞ。真面目にな」

吹寄「それが、今までの話と何が?」

黒妻「ガキが先か……想いが先か」

一同『は?』

黒妻「コイツとのガキが、女だったらこの人との子供が欲しいって思う。だから、セックスすんだろ?」

月詠「ちょ! 黒妻さん?!」マッカッカァ!!

黒妻「先生、黙っててくれ。こいつらも良い歳だ。そんぐらいの認識は持ってるぜ……なぁ?」

一同『……』コクン

黒妻「話を続ける。今のご時世、『やっちまった結婚』なんて珍しくねぇが、マリアさん達の時代はアウトだった」

土御門「今でも、アウトなとこはアウトだぜ?」

黒妻「まぁ宗教ってもんは難しいからオレには分からんが……ヨセフさんは、このバレンタインの日に『手』出しちまったんだろ」

一同『っ!?』

姫神「……あちゃー!」

土御門「……おーまいがっ!」

月詠「……さのばびっ!」
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/21(月) 22:13:10.44 ID:aI/d1Fg0
>>175
おちつけ、十月十日って10ヶ月と10日って意味じゃない。

超兄貴が勘違いしてるだけだ
178 :2010/06/21(月) 22:22:02.11 ID:ExnNQHo0
黒妻「だが、何が悪い!!」

一同『……え?』

黒妻「愛する二人が子供を欲したんだ。籍入れるとか、洗礼受けるとか……そういうの、いらねぇだろ」

青ピ「……でも、現実問題あったんやないの?」

黒妻「ああ、あっただろうな。宗教上の問題もさながら、経済的にもこの二人は厳しかったと聞くぜ」

吹寄「男が悪いな。こういう場合」

黒妻「それは同意しよう。でも、だ。ガキは二人の『愛』だし、ガキ自身には罪はねぇんだよ」

土御門「神の子を『ガキ』呼ばわり……恐れ知らずにも程があるにゃぁ」

黒妻「まぁ、一説にはマリアさんが娼婦だったって話もあるが……それは信じたくねぇな。オレはヨセフの『愛』を信じたい」

一同『……』

黒妻「政治的な理由か、宗教的な理由でキリストが『神の子』にされたかは知らないが……それとは別に、マリアとヨセフのガキ(愛)なんだ」


姫神「……敬虔なクリスチャンが居なくて。良かったわね」ボソリ

土御門「ああ。一発で異端審問だぜぃ」
179 :2010/06/21(月) 22:24:33.35 ID:ExnNQHo0
>>177
冷蔵庫「細かい事は気にするな! 要は暦の問題、多少誤差が有っても兄貴の気持ちは変わらん!」

兄貴がバカじゃないんです。書き手がバカなんです……許して!
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/21(月) 22:27:20.12 ID:PYP3QaIo
>>179
禁書世界では十月十日は10ヶ月と10日だ、ってことにすればいいんじゃないかな!
181 :2010/06/21(月) 22:32:23.90 ID:ExnNQHo0
黒妻「後は日本の神話だって同じさ」

上条「神話?」

土御門「……」ピクッ

黒妻「イザナギさんとイザナミさんが別れた後、イザナギさんから三貴柱が生まれたろ」

吹寄「記紀神話ですか?」

上条「さんきちゅー、って何?」

青ピ「太陽さんとお月さんと暴力男ですわな」

上条「は?」

姫神「天照大御神。須佐乃皇命。そして……」

月詠「……さぁ? 私は知りませんよ」ソッポォ

黒妻「因みに、月読神社って有りますけど、月詠先生。関係者?」

月詠「……さぁ?」ソッポォ


土御門「……(コイツ、神道まで踏み込むのか? そのうち殺されるぞ?)」
182 :177[sage]:2010/06/21(月) 22:34:35.99 ID:aI/d1Fg0
>>179
え、そこまで含めて兄貴の勘違いネタだと思ってたんですが
183 :2010/06/21(月) 22:43:30.42 ID:ExnNQHo0
黒妻「イザナギさんが禊(みそぎ)をして、三柱が産まれたらしいが……オレは違うと思う」

一同『え?』

黒妻「何らかの理由で、妻から三『人』を引き取った。そう考えるぜ」

一同『はあ……』ポカーン・・・


黒妻「ま、今日の話をまとめるぞ……」カキカキ・・・


 『子は鎹(かすがい)。そして愛結晶』


黒妻「本物の恋愛ってのは、この人との子供が欲しい……そう思える相手を見つける事だ」

青ピ「黒妻さんは……」

黒妻「おう! いる! あっちが卒業して、オレが定職着いたら結婚してガキを作る! 決定事項だ!」ドーンッ!!

一同『……おおぉ』

黒妻「科学的とか経済的とか宗教的とか生物学的とか……そんなんはいらねぇ。必要なのは『愛』だ!」


土御門「……(この世の第一元素を自力で見つけ出した男というわけか……やはり、侮れんな)黒妻、綿流」
185 :2010/06/21(月) 22:58:19.53 ID:ExnNQHo0
 ―――とある高校


固法「……おぅっ!?」ブルブルッ

柳迫「どうしたの?」

固法「今、なんかスンゴイ恥ずかしい事、公衆の面前で言われた気がする……」ブルリッ・・・

柳迫「はぁ……ま、良いけどさ。そういえば美偉」

固法「ん?」

柳迫「申し訳無いんだけどさ……黒妻さん、まだ居るのかな?」

固法「え?!」

柳迫「いや、そろそろ私も帰りたいなぁと……ホント、申し訳無いんだけどね」ゴメンッ!

固法「あ、うん……碧美の部屋でもあるんだもんね……」

柳迫「すぐって訳じゃないけど……できるだけ早いと嬉しいな」

固法「うん……そうだよね。ごめんね」

柳迫「ううん! いやいや……ホント愛の巣と化してるのに申し訳ないのは私の方です!」アタフタッ!

固法「……今日、先輩に話するね」ショボーン・・・
186 :2010/06/21(月) 23:06:32.68 ID:ExnNQHo0
 ―――上条クラス


黒妻「まあ、こんなところでオレの授業は御終いだ。なんかあったら声掛けてくれよ」

青ピ「いやー、黒妻さん。随分博識ですなぁ。良い学校出てるんと違いますか?」

吹寄「宗教史、いや哲学にも強いとなると第一学区の理事養成学校辺りでは?」

月詠「もしかして、博士号持って論文書いたり、バリバリ活躍中だったりします?」


黒妻「いや、オレ中卒みたいなもんだぞ」


一同『……』ポロッ・・・

土御門「……ある意味、原石だな。バカだけど。いや、第七位の事もある。ホントに原石かもしれない。バカだけど」
188 :2010/06/21(月) 23:26:27.84 ID:ExnNQHo0
 ―――放課後、職員室


黄泉川「いやぁ、御苦労さん。濃い一日だったじゃん?」

黒妻「ええ。中々貴重な体験でしたよ。まあ、でもオレに先公は合いませんね」

黄泉川「んな事ないじゃん。黒妻みたいな教師がいれば、バカやってる子たちも少しは変われるかもしれないじゃんよ」

黒妻「ですから、買いかぶり過ぎですって……そうだ。明日はどうすれば?」

黄泉川「今日と同じ時間に来てくれ。ただ……明日はちと特殊な仕事じゃんよ。給料は弾む」

黒妻「……美偉泣かせる仕事じゃなけりゃ、OKです」

黄泉川「それは保障するじゃん……さて! 帰りに奢ってやるじゃんよ! 小萌先生も行こー!」

黒妻「あ、すいません。用事があって」

黄泉川「……用事? あ、もしかして新妻が裸エプロンでお待ちかねじゃん?」グフフ・・・

黒妻「マジで訴えますよ……いえ、バイクを取りに行きます」

黄泉川「バイク? 持ってんの?」

黒妻「はい。半蔵に任せてました」

黄泉川「……ほぅ」ニヤリ・・・
189 :2010/06/21(月) 23:37:08.49 ID:ExnNQHo0
黒妻「やべっ! もう6時だ。急がないと!」アセアセ・・・

黄泉川「黒妻」ガシッ!

黒妻「……はい?」

黄泉川「送るじゃんよ」ニヤリ・・・

黒妻「へ?」

黄泉川「だーかーら、半蔵んとこまで、送るじゃん!」

黒妻「え、あ、いや、でも、仕上と待ち合わせしてますし……私事っすから」アタフタ!

黄泉川「浜面も拾うじゃん。さ、行くじゃんよー!」ガシッ!

黒妻「……はぁ(仕上! 悪ぃ!!)」ズルズルズル・・・


 (いつもの公園)


浜面「兄貴遅いなぁ……」

絹旗「超遅刻ですね」

浜面「……なんでオマエいるの? 滝壷まで?」

滝壷「私がはまづらを守る。つまりはSP!」ドーンッ・・・

絹旗「同じく、無能力者の二人を超ボディガードしちゃいます!」ドーンッ・・・

浜面「……はぁ」
190 :2010/06/21(月) 23:52:44.77 ID:ExnNQHo0
滝壷「そういえば、むぎのから連絡。三日間くらい検査のため入院だって」

浜面「アイツがぁ? マジかよ……」

絹旗「お休みが超伸びましたね。あれ? そういえば、フレンダは?」

浜・滝「「連絡無し」」

絹旗「むぅ……やれやれです」


 ブウウウウウゥゥゥゥン・・・・・


浜面「……随分、弄ったエンジン音が聞こえんなぁ。性質悪いぜ」

絹旗「まるで浜面の超(ド)低能みたいですね」

浜面「うっせぇっつの」

滝壷「……エンジン音が来る。9,8,7,6―――」

浜・絹「「え?!」」


 ・・・・・キキイイィィーッ!!


浜面「……なん、だと?! この車はっ!!」


黄泉川「よぉ、浜面ちゃん。女の子二人も侍らせて良い御身分じゃん……どっから拉致った?」ガチャッ!

黒妻「……悪い。捕まった」

浜面「」チーン・・・
191 :2010/06/22(火) 00:05:24.05 ID:XpmE1OI0
絹旗「おお! スポーツカーってヤツですね! 超恰好いいです!」

黄泉川「ん? お嬢ちゃん、浜面に拉致られたんじゃないの? 知り合い?」

絹旗「はんっ! 浜面風情に誘拐されるような最愛ちゃんではございません!!」

浜面「……てめぇら」

黄泉川「そっちのお姉ちゃんは?」

滝壷「始めまして。浜面仕上の第一夫人、リコ(源氏名)でございます」ペコリッ

黄泉川「……はまづらああぁぁ!! アレだけ水商だけは経営するなと言ったじゃんよオオオオォォ!!」

浜面「ざけんなぁ!! 誰がバニーズバーの雇われ店長だ、こらぁっ!!」

黒妻「そこまで言ってねぇだろ、バカか」

絹旗「滝つ……リコさんも、おふざけがすぎますよ」

滝壷「てへっ♪」
192 :2010/06/22(火) 00:18:48.95 ID:XpmE1OI0
 (一寸)


黒妻「んで、今から半蔵んとこ行く訳だけど……」

浜面「……」

黄泉川「……何? なんかやましい事でもあるじゃん?」

浜面「別にねぇよ……バイク取りに行くだけだし」


絹旗「ねぇ、兄貴さん」ボソリ

黒妻「ん?」

絹旗「あのおっぱいお化け、誰ですっけ? 見た事あるような、無いような……」

黒妻「ああ、あの人は学校の先生で、警備員だ。浜面とは旧知らしい」

滝壷「まさか、昔の女……」ガビーン・・・

黒妻「いや、浜面の事10回以上豚箱にブチ込んだ人だ」

絹旗「うわぁ……浜面ダサいです。豚面ですね」

滝壷「このぶたやろう。けつふってさそってんのか」ムギノノマネェー

黒妻「……そう言うなって。あの人、検挙率ナンバー1で表彰もされてる人なんだから。あの人がすごい」

絹・滝「「へー」」ビックリ
194 :2010/06/22(火) 00:47:52.78 ID:XpmE1OI0
浜面「オレはまっとうだ!! ……百歩譲って、オマエ警備員だろ。悪いが、ダチ売るような真似できねぇよ」

黄泉川「半蔵が、悪い事してんの?」

浜面「してねぇ、筈だけど……だあぁ! もう! 兎に角、俺も車(バン)で来たし邪魔だろ、オマエの車!」

黄泉川「別に問題無いじゃん……分かったよ。多少の事は目をつぶる。ただ知人として、半蔵に会いたいだけじゃんよ」

浜面「チッ……」

黄泉川「でも、もし半蔵達が悪い事してたら……度合によっちゃあ、じゃん」

浜面「分かってるよ。オマエが手ぇ出さなくても、俺が止めるっつの」

黄泉川「……ふっ、ガキが。一丁前言うようになりやがったじゃん」

浜面「るせぇ……それに、兄貴もいる。半蔵はバカできねぇよ」

黄泉川「……ああ。あの男は駒場並みに、もしくはそれ以上に強いじゃんね」



黒妻「まだ行かねぇの?」オットット・・・

絹旗「おお! これが肩車ってヤツですか!! 浜面はしてくれないので超感激です!!」タカイタカイ!

滝壷「……いいなぁ」
196 :2010/06/22(火) 01:23:21.43 ID:XpmE1OI0
浜面「兄貴!」

黒妻「おう、話は済んだか?」

浜面「ああ、結局黄泉川も付いて行くことになった……まぁ半蔵、バカやってないだろうから大丈夫だと思うけど」

黒妻「ああ。もしクスリや人身売買やってたら……オレが……」

浜面「……(おっかねぇよ)」


絹旗「浜面! 私、スポーツカー乗りたいです!!」

浜面「黄泉川」

黄泉川「いいじゃんよ。お嬢ちゃん、名前は?」

絹旗「絹……最愛ちゃんと呼んで下さい!」

黄泉川「ふふっ、可愛い名前じゃん。キチンとシートベルトつけるじゃんよ」

絹旗「はい!」ビシッ

浜面「迷惑かけんなよー。兄貴は俺のバンで、滝つ……り、リコも」

滝壷「名前で呼んでもいいよ」フフフ・・・


黒妻「あの娘も、年相応だな」

滝壷「……常に、そうしてあげたいです」

浜面「だな……おーい、黄泉川。逸(はぐ)れんなよー」
197 :2010/06/22(火) 01:50:12.71 ID:XpmE1OI0
 ―――第7学区、とあるビル街


浜面「着いた……此処だよ」

黒妻「意外とぼろくないビルだな。もっと殺伐とした場所かと思ったよ」

浜面「そんなの好むの蛇谷くらいでしょ……半蔵から言わせれば、逆に不自然で目ぇつけられるって」

黒妻「まぁ理に適ってるな。路地裏や廃ビルに屯するより、空きビルに世話なった方が良いぜ」

滝壷「……数は、40いるかな」

黒妻「壷滝ちゃん、分かるのか?」

浜面「こ、コイツの能力なんすよ……」(おい滝壷! むやみに能力使うな!)ゴニョゴニョ・・・

滝壷「うん……」


絹旗「やっぱりお金かけてる車は違いますね! シートが超座り心地良いです!」

黄泉川「ははは! ウチのおチビちゃんも初めてこの車乗った時は同じ事言ったじゃんよ」

絹旗「黄泉川は子持ちなんですか?」

黄泉川「うーん、未婚の二児の母……いや、『姉』じゃん!」

絹旗「へ? あ、浜面たちが降りましたよ」

黄泉川「ん……私達も行くじゃん(空きビルか……半蔵の奴、さすが左官なだけある。良い選択じゃんよ)」ガチャッ
 
201 :2010/06/22(火) 02:47:22.95 ID:XpmE1OI0
黒妻「それじゃあ行きま……ん?」

浜面「兄貴?」

黒妻「……仕上。半蔵は何階に居る?」

浜面「え? 分かんないけど、最上階じゃない?」

黒妻「……ふーん。歓迎パーティーでもしてくれるのかねぇ」

絹旗「兄貴さん?」

黒妻「……黄泉川さん。防護盾持ってきてるかい?」

黄泉川「一応……ヤバそうじゃん?」

黒妻「いや、分からねぇが保険だ。最悪オレ一人で行ってくる」

浜面「いやいや、んな物騒じゃないでしょ!? あらかじめ電話入れてるし」

黒妻「ならいいが……最愛ちゃん、壷滝ちゃん。此処で待っててくれ」

絹旗「……嫌です。私、浜面より強いですよ?」

滝壷「私ははまづらを守りますから」

黒妻「……強い女の子達だな、仕上」

浜面「あはは……」

黄泉川「何時の時代だって、女の方が強いじゃんよ」ニヤリッ
202 :2010/06/22(火) 02:57:33.84 ID:XpmE1OI0
黒妻「それじゃあ、先頭オレと仕上。間に君ら二人。殿に黄泉川さんでお願いします」

黄泉川「ひゅぅ。軍師じゃんね」

黒妻「最悪に備えてですよ。何も無けりゃその方がいい」

浜面「いや、無い筈だって……」


絹旗「……滝壷さん、私から離れないで。一定距離取られると能力(アーマー)が回りませんから」

滝壷「……うん」


黄泉川「んじゃ……よいしょ。行くじゃん」シャキーン・・・

浜面「出た。コミカル変換強暴盾……痛っ! 防具で叩くな!」


絹旗「……浜面。銃は?」コッソリ・・・

浜面「一応持ったよ。何も無ぇ筈だけどなぁ……兄貴、何か道具は?」

黒妻「わたるんの秘密道具(日用品)有れば、他にいらねぇよ。じゃあ、行こうか!」テクテクテク・・・
 
208 :2010/06/22(火) 15:08:39.94 ID:XpmE1OI0
 (ビル入り口)


黒妻「……電気がついてねぇな」

黄泉川「まぁ私がアッチ側ならそうするじゃんよ」

浜面「ちょっと待って……おーい、誰かいないかー」


 シーン・・・・・


絹旗「返答無しです」

黒妻「ま、いいか。先進もう」

滝壷「……待って」

一同『ん?』

滝壷「それ……」

絹旗「……ワイヤーですね。トラップですか?」

浜面「半蔵のヤツ、随分警戒してんな……」
209 :2010/06/22(火) 15:18:19.03 ID:XpmE1OI0
絹旗「まぁお決まりでこれは超ダミーですよね。本命は後ろに地雷か赤外線トラップか敷いてる筈です」

黄泉川「……詳しいじゃん」

絹旗「あ、え、いや、戦争マンガとかゲームとか超好きなんです。私」アハハ・・・

浜面「……ちょっと待て。今、アイツに電話するから」


 prrrrrrrrr・・・・・


 (一方、犯華街、『はまきや』)


半蔵「……なぁ、爺さん。預けてた鍵、まだ見つからねぇの?」

老店主「待てぃ。今見つける……あれ? 此処じゃなかったかいなぁ?」

半蔵「早くしてくれ。もう浜面来てるよ……ん? 携帯充電切れてやがる」

店主「えっと……いつもの煙草じゃったか?」

半蔵「バイクの鍵!! 黒妻の兄貴のぉ!!」

店主「ああ、そうじゃったな……うーん……」

半蔵「ったく、ボケやがって……アッチは郭に任せてるけど大丈夫かな……あれ? アイツ兄貴知ってたっけ?」
210 :2010/06/22(火) 15:27:56.61 ID:XpmE1OI0
 (空きビル)


浜面「……駄目だ。電源切ってやがる」

絹旗「超面倒臭いですね。こんなの私がちょちょいのチョイで……」

浜面「絹は……旗絹、能力使うな。分かってるな?」

絹旗「……ふん。超了ー解です」

黒妻「ふむ……」チラッ「……」チラッ「……成程な」

一同『??』

黒妻「黄泉川さん。その盾、どの位の強度?」

黄泉川「レベル4の肉体強化の正拳突き、風力使いの衝撃波を受け止められるじゃん」

黒妻「んじゃOKだな……最愛ちゃん。良いこと教えてやる」

絹旗「はい?」

黒妻「本物の軍師っていうのはな、ダミートラップを目に見える所には使わない」

絹旗「え?」

黒妻「つまり……こういう事だ!!」ブチンッ!

一同『あ!?』
211 :2010/06/22(火) 15:40:11.26 ID:XpmE1OI0
絹旗「ワイヤーを切った?!」


 シュンシュンッ・・・・・


黄泉川「っ!? 黒妻ァ!! 両サイドの壁からナイフだっ!!」

浜面「だああぁ!! 半蔵の野郎、バカな事しやがってぇ!!」

絹旗「っ……兄貴さん! 伏せて!!」ダッ!


黒妻「慌てんな、最愛ちゃん……ふんっ!!」ゴオオォッ!!


絹旗「なっ?!」

滝壷「革ジャンを、振り回して……防具に!?」

黄泉川「いや、目に入ったヤツは避けてるじゃんよ……やるじゃん。流石、レベル0筆頭候補」


 コロンコロンコロン・・・・・


黒妻「終わりか……ふぅ。疲れるぜ」

浜面「兄貴! 大丈夫?」

黒妻「おう。革ジャンはボロボロだが、これ作ったの半蔵だし」

黄泉川「じゃん?」

黒妻「鉄鎖入れてんすよ、このジャンバー。楔(くさび)って言うのかな? 半蔵に入れてもらってる」

絹旗「超戦国時代みたいです。流石、超兄貴!」

滝壷「どっちかって言うと、にんじゃーだね」
212 :2010/06/22(火) 16:04:03.70 ID:XpmE1OI0
黒妻「んでまぁ……この先は」カチッ「ふぅ……赤外線地帯な訳だ」

絹旗「煙草の煙で、赤外線が!」

滝壷「あにきは、蛇の遺伝子を汲んだクローンである!」

浜面「何言ってんだ、オマエら……」

黒妻「オマエら、戻ってもいいからな。オレ一人で行ってくるぞ」

黄泉川「此処まで来て戻れってか? そりゃ無いじゃんよ」テクテク・・・スゥ・・・

絹旗「おお、黄泉川が赤外線の網目を抜けていきます!」

滝壷「お乳が触れそうで危ないよー」

浜面「……滝壷」ハァ・・・
213 :2010/06/22(火) 16:29:32.14 ID:XpmE1OI0
 (その後……)


黒妻「そこのスイッチ、電気ショックだから気をつけろよ」

浜面「んぎゃああああぁぁああー!!」



絹旗「そこ、落とし穴です」

浜面「早く言ええええぇぇぇ・・・……...」


黄泉川「ロードローラーが落ちてくるじゃん」

浜面「此処ビルの中だろおおおおぉぉ!!」


滝壷「はまづら、前方11時、上方2時からてっこんきんくりーとが来る」

浜面「鉄筋コンクリートだろっ! あだああああぁぁぁ!!」



黒妻「最上階だー」

女衆『おー』


浜面「……帰りたい」
214 :2010/06/22(火) 16:57:26.32 ID:XpmE1OI0
黒妻「……あれ? 誰もいないぞ?」

黄泉川「浜面、本当に此処で……」

浜面「此処の筈だ。GPSでメールが来てる」

絹旗「……なんか、超嫌な予感がしますよ」


滝壷「……っ!? はまづら! このビルから人間の反応が無い!」


一同『なっ!?』


黒妻「……成程な。最初のトラップの時点で気付くべきだった」

絹旗「どういうことです?」

黒妻「空城の計。つまり―――」


 ガガガガガガガガッ・・・・・


?『そういうことです! そちらにも頭の切れる人間がいるようですが、もう遅い!』ハッハッハー!

浜面「その声はっ?!」
215 :2010/06/22(火) 17:04:30.58 ID:XpmE1OI0
浜面「郭!」

郭『お久しぶりですね、浜面氏』

浜面「どういうことだ! 半蔵はどうした!?」

郭『野暮用といって、どちらかに出かけました』


絹旗「兄貴さん。空城の計ってなんですか?」

黒妻「中国の兵法だ。根城を空け渡し、次の一手の布石を置く」

黄泉川「小賢しい。半蔵が好きそうな手じゃんよ」

滝壷「……隣のビルに、全部反応が移ってる。やられたね」アッチャー


郭『その通り! ヤバめの敵が来たらそうしろと、半蔵さまから教授されてますから!』ハッハッハー!
216 :2010/06/22(火) 17:10:51.81 ID:XpmE1OI0
浜面「おい、郭! 俺が居るのに敵とぁどういう事だ!!」

郭『黙りなさい! 裏切り者!!』

浜面「っ!? ……確かに俺は、スキルアウトを抜けて」

郭『そんなミミッちい事言ってんじゃありませーん。そこのジャージ女!』


黄泉川「え?」

黒妻「……成程。状況が掴めた」


郭『貴女、アンチスキルでしょう。浜面氏、私達を売りましたね?』

浜面「なっ!? ち、違うっつの! コイツは勝手について来ただけで」

郭『しゃらっぷです! お黙り! 巨乳は敵! 私以上に大きいのは敵! まして半蔵さまの携帯のフォルダに写メがあったから敵!!』バーン・・・


浜面「……それが本音か」ハァ

絹旗「超くだんね~です」
217 :2010/06/22(火) 17:17:15.42 ID:XpmE1OI0
黒妻「……なぁ、郭ちゃん」

郭『ん? 貴方は……誰だっけ?』

黒妻「やっぱ忘れてんのか……しゃあねぇか。ずっと雲隠れしてたしな」

浜面「お、おい郭! この人覚えてねぇのかよ! オマエも可愛がってもらったろ!」

郭『へーんだ。浜面氏の言葉は耳に入りませーん……全員、病院送りです!』Pi!


 プシュゥー・・・・・


絹旗「っ!? ガス?! (ヤバい! 能力に支障が!)」

黄泉川「くっ……屋上まで走るじゃん!」ダダダ・・・


 (屋上手前扉)


絹旗「鍵がっ!!」

浜面「退け! 今開ける!」

黒妻「遅え! おらっ!!」ドーンッ!!
219 :2010/06/22(火) 17:31:23.03 ID:XpmE1OI0
 (屋上)


絹旗「はぁはぁ……超眠いです……」

黄泉川「催眠系のガスだったじゃんよ……チッ、ガキ共が。んな危険なモン取り扱いやがって」

浜面「お、おい……これからどうする? 半蔵帰ってくるまで、耐久戦か?」

滝壷「敵さんは待ってくれないっぽい……三時の方向、隣のビルに反応多数……」

黒妻「便利だな……壷滝ちゃんは、なんの能力なんだ?」

浜面「ね、熱源探知(サーモグラフ)のレベル3です! (お、おい!)」

滝壷「……ごめん」


黒妻「ん? ……どうやらお出ましのようだな」

一同『っ!』
220 :2010/06/22(火) 17:42:45.04 ID:XpmE1OI0
 (隣のビル、屋上)


郭「どうやら、上まで逃げてきたようですね……しかし予測済み!」

スキルアウツ『……』ガチャッ・・・


黄泉川「……おうおう。物騒なモノ(銃)持ってんじゃんよ。浜面クン? ドウイウ事?」

浜面「ぼ、防衛用だろ! スキルアウトなんだから、身を守るもんぐらい持ってんだろ!」

絹旗「ふんふむ……ざっと25位ですか。私一人で行けますよ」

浜面「待て、絹は……旗絹。奴らはオレの元同僚だ。オマエが出たら……」

絹旗「分かってます。手加減はしますよ」

黄泉川「私も行くじゃん……お仕置きタイムじゃんね。黒妻は此処で待ってるじゃん」ニヤリ・・・

黒妻「……」キョロキョロ・・・フム・・・


郭「……ん? 二人、か。しかも女とは……だらしない男達ですね」

絹旗「嘗めるな。私、浜面の超上司ですよ?」

黄泉川「まだまだガキ相手にやられる気はしないじゃんよ」スチャッ・・・

郭「凄腕警備員と……多分、能力者ですか。おい、『アレ』を準備して!」

スキルアウトM「あいよ!」
221 :2010/06/22(火) 17:52:15.03 ID:XpmE1OI0
絹旗「……」ジリッ・・・

黄泉川「お嬢ちゃん、無理しちゃ駄目じゃん。どんな能力持ってるか分からないけど、相手は銃持ちじゃんよ」

絹旗「超無問題です。私、弾丸くらいなら弾ける能力持ちなので……黄泉川こそ、シールドだけでいいんですか?」

黄泉川「これは私の相棒(得物)じゃんよ……柵越えたら、一斉射撃翌来るじゃん。気をつけて」テクテク・・・

絹旗「互いに」ジリジリ・・・


スキルアウトM「郭、準備できたぞ」

郭「良し。柵を越えたら、作動させる……狙いは小娘だけでいいわ」ニヤリ・・・


浜面「アイツら、大丈夫かな……」

黒妻「仕上、どっちの心配してる?」

浜面「え? 郭たちだけど……悪いが旗絹、強いよ。勿論、黄泉川も論外に」

黒妻「……ふん。ま、良い薬だな。最愛ちゃんには」カチッ「ふぅ……スキルアウトの恐ろしさ、体験するといいさ」

浜面「え?」
 
224 :2010/06/22(火) 18:22:50.80 ID:XpmE1OI0
絹旗「3、2、1……」

黄泉川「GOじゃん!!」ダッ!!


郭「来たっ! M、展開して! 各班長は距離を取りつつ二人を牽制! 非殺傷弾にしなさい!」

スキルアウトN「ああ、半蔵のリーダーがうるせえからな」

スキルアウトB「殺さず撃破ねぇ……逆にムズいっつの」

M「そういうなって……んじゃ、始めるぜ! そらっ!!」ブンッ!!


 ボンッ・・・・・キラキラキラ・・・・・


絹旗「なっ!? ヤバい!!」ガクン・・・

黄泉川「ん? ……攪乱の羽(チャフシールド)か?! お嬢ちゃん! 逃げろ!」

スキルアウツ『やらせねぇよ!!』ダダダダダダ!!

黄泉川「くっ!」

絹旗「……超、不覚です」グッ・・・


浜面「絹旗ァ!!」

黒妻「静観、静観っと」フゥ・・・

滝壷「……」
225 :2010/06/22(火) 18:55:34.60 ID:XpmE1OI0
 (一方、『はまきや』)



店主「あったあった……ほれ」

半蔵「遅いっつーの……ああ、兄貴に怒られちまう」

店主「単車本体は真上のビル、13倉庫の置いておるわい」

半蔵「まさか、そこのカギも無ぇとか言わねぇよな」

店主「遠隔鍵じゃ。ほれ……ポチっと」Pi!

半蔵「はぁ……んじゃ、後でお礼持ってくるからよ」

店主「くくく、急げー。怒られるぞー」

半蔵「誰の所為だと……くっ!」ダッ・・・



店主「……ふむ。黒妻の坊やか」


 ウォン・・・・・


アレイスター『……彼は、強いかな?』

店主「さぁ? ワシより弱い」

アレイスター『貴方とは基盤が違うよ』

店主「そんなこと言ったら、最強は『冥途返し』になるぞい」

アレイスター『あながち、間違いでも無いよ……さて、仕入を頼む』

店主「あいよ」
226 :2010/06/22(火) 19:04:52.23 ID:XpmE1OI0
 (ビル屋上)


郭「ははは! 能力に過信すると、そういう風になる!」

絹旗「くぅ……」

黄泉川「チッ……不利じゃんよ。お嬢ちゃん、シールドから出るなよ!」カカカカカカカ・・・・・

絹旗「防戦一方とは……すいません」シュン・・・



浜面「くそっ……攪乱の羽持ってる事ぐらい予見できた筈なのに!」ダッ!

黒妻「待てよ、仕上」

浜面「そんな、やられてるんだよ! こっちが!」

黒妻「だからって、今オマエが出れば格好の的だ……もう少し待てよ」

滝壷「考え、あるの?」

黒妻「ああ。今、郭ちゃん(親玉)は自分に酔ってるからな……余裕を見せた敵ってのは、逆に扱いやすい」

浜・滝「「……」」

黒妻「ま、見てろって……」ジジジジ・・・フゥ・・・
227 :2010/06/22(火) 19:16:08.31 ID:XpmE1OI0
郭「打ち方止め! ……ふふふ。思い知ったか、おっぱい魔人」

黄泉川「……お姉ちゃんも大概おっぱい魔人じゃんよ」チラッ

絹旗「っ……超すいません。離脱します」

郭「おっと動くな。銃の標準はさっきから小娘だよ」

絹旗「くっ……(私が、足手纏いなんて……)」



黒妻「ほれ見ろチャンスだ」

浜面「え?」

黒妻「仕上、行って来い。オレは静観続行」ドンッ!

浜面「うわっと……なんだよ?」テクテク・・・


滝壷「なんのつもり?」

黒妻「いやなぁに、仕上の力と交渉術を見せてもらおうと思ってな……成長してっかなぁ」

滝壷「……はまづらは強いよ。アナタが考えている以上に」キッ

黒妻「ふーん……お手並み拝見っと」タバコニホンメー
228 :2010/06/22(火) 19:37:45.14 ID:XpmE1OI0
浜面「ちょ……おい、郭!」

郭「おやおや、浜面氏。何用で?」

浜面「いい加減、悪ふざけが過ぎるぞ。半蔵から今日オレらが来る事聞かされてないのか?」

郭「勿論、聞かされてました。しかし、警備員を連れてくるなんて聞いてはいません」

浜面「……それはコッチの誤ちだ。素直に謝る」

黄泉川「おま、浜面!」

郭「しかし、攻撃しかけてきましたよ。そこの『能力者』の娘は」

浜面「んな、オマエらが先に手ぇ出したろ!」

郭「あーあー、聞こえないー」

浜面「……くそっ。話にならねぇ」


黒妻「おやおや、ギブアップかな?」

滝壷「はまづら……」
229 :2010/06/22(火) 20:05:34.09 ID:XpmE1OI0
郭「第一、浜面氏に何ができます?」

浜面「っ……」

郭「言っちゃ悪いですが、浜面氏私より弱いでしょう? 何ができるんですか?」

浜面「……」



黒妻「ふんふんふ~ん♪」

滝壷「……はまづら、は弱くない」ボソリ

黒妻「いいや、郭ちゃんよか弱い。それは確実だ……昔は、だけどな」

滝壷「でも……はまづらなら、何とかできる」

黒妻「随分と信用してんだな」

滝壷「信頼、です」

黒妻「ほぉ……仕上、良い女見つけたじゃねぇか」ニヤリッ

滝壷「因みに、アナタなら此処をどう乗り越えるの?」

黒妻「力」

滝壷「え?」

黒妻「まぁ後で教えてやるよ……ほれ、頑張れ仕上ぇ!!」
230 :2010/06/22(火) 20:42:54.01 ID:XpmE1OI0
浜面「……(何か、ないか)」チラッ

郭「降参ですか? だったら大人しくそこの二人連れて帰って下さい」

浜面「……まだだ(……アレを使う!)」スチャッ・・・

郭「銃ですか? こっちの人数見えません?」

浜面「……」スゥ・・・

絹旗「……え?」

黄泉川「は、浜面。何処狙ってるじゃん?」

郭「ただの壁に? 気を違えましたか、浜面氏」アチャー・・・

浜面「うるせぇ……オレの答えは……」



黒妻「ふーん……まぁまぁだな」

滝壷「はまづら、何する気?」

黒妻「銃口の先(壁)を見ろ。何がある?」

滝壷「……アッチのビルの扉。それからゴミ箱に換気口、貯水タンク」

黒妻「どれを使うつもりかねぇ……ふんふんふ~ん♪」
231 :2010/06/22(火) 21:09:21.41 ID:XpmE1OI0
浜面「こうだっ!」バンバンバンッ!

郭「な?」

一同『え??』


 ボスボスボス、ガガガガガ・・・・・ジジジジ・・・・・


浜面「もうちょい!!」バンバンバンッ!


 ジジジジジ・・・・・ドンッ! バアアァン!!


郭「な?! 排気口を壊したの?」

スキルアウトM「うわっ!! ゴミにも引火した! 抜いてないスプレーも破裂したのか?!」

スキルアウトN「火災狙い?!」

浜面「……」スゥ・・・

郭「……でも、だから何ですって話。意味が分かりませんね。この程度の火災じゃ微々たるモノですよ? すぐ消えます」

浜面「爆風」

郭「は?」

浜面「俺は弱いからな……別に他力本願でも構やしねぇんだよ」チラッ
233 :2010/06/22(火) 21:17:41.95 ID:XpmE1OI0
絹旗「っ!!」

郭「意味が……は!?」

浜面「そう。攪乱の羽が吹っ飛んだ……やっちまえ、絹旗!」


絹旗「まったく……浜面にしては超上出来です」

郭「くっ!! M! もう一発チャフを!」

黄泉川「やらせないじゃんよ!」ガッ!

M「うをわっ!!」ゴンッ!!「う、動けねぇ……(胸が! 胸がアアあァ!!)」ジタバタ

郭「何をやってるの! くっ……おっぱい魔人め!」


絹旗「私から言わせたらアナタも超おっぱい魔人ですけど……覚悟はできてますか?」

郭「チッ……散開! 私が能力者の相手をする! 他はMを救い出し、チャフを展開させろ!!」


黒妻「ふーん、それがオマエの答えか」

滝壷「無能力者のはまづらだから、アレで正解だと思うよ」

黒妻「及第点だ……さて今度は、最愛ちゃんがどれほどか見せてもらおうじゃないか」タバコサンボンメー
234 :2010/06/22(火) 21:32:51.85 ID:XpmE1OI0
黄泉川「……さて、チャフを出すじゃん」ギュウッ

M「誰がむぎゅうううううぅぅ!! (首が締まる! 胸が当たる!!)」

黄泉川「強情じゃんね。もっとかい坊や」ギュウウゥ

M「だ、すから……やめ……(逝っじまう)」ヘブンジョウタイー!


N「おい! Mから手を離せ! (M、後でフルボッコな)」

B「もう落ちてるよ……アイツ(うらやましー!)」

V「これだから男は……ちっ、遅かったみたいよ」


黄泉川「チャフ回収完了……さぁ、かかってくるじゃん。坊や、お嬢ちゃん」ニヤリッ
236 :2010/06/22(火) 21:42:47.93 ID:XpmE1OI0
 ンギャアアアアアアアァァ・・・・・


郭「チッ……時間稼ぎもできないんですか、彼らは」

絹旗「さぁて、コスプレ女。覚悟はできてますよね?」ジリッ・・・

郭「私を存所其処等のスキルアウトと思わない事。レベル3くらいなら一捻りよ」シャキンッ!

絹旗「ナイフですか……しかし私の装甲の前には無力です!」ブンッ!

郭「身体強化? いや、装甲……何かを纏う能力か?」

絹旗「そこまで教える超お人好しに見えますかっ!!」フォンッ! ドゴォッ!

郭「くっ……(当たったらヤバいか!)」ヒョイッ!


黒妻「ん? あのナイフ……」

滝壷「知ってるの?」

黒妻「噂程度にはな……仕上! 嬢ちゃん援護しろ! 不味い事になるぞ!」
238 :2010/06/22(火) 21:52:22.64 ID:XpmE1OI0
絹旗「超おらおらおらおら!!」ドドドド!!

郭「当たらなければどうという事はありませーん」ヒョイヒョイ!

絹旗「くっ! 小賢しい!」

郭「そろそろ、私も攻撃していいですか?」スチャッ・・・

絹旗「やれるもんなら!」ゴッ!

郭「……足」ザンッ


 ザシュッ・・・・・


絹旗「え!? あうっ!!」


浜面「なっ!? 絹旗アァ!!」

黒妻「……やはりか」

滝壷「きぬはた!!」

浜面「兄貴! なんだありゃ!! 郭が能力にでも目覚めたってのか?!」

黒妻「バカ野郎、ナイフを見ろ」

浜・滝「「っ?!」」
239 :2010/06/22(火) 22:03:58.42 ID:XpmE1OI0
ナイフ ≪ブウィイイイィィン・・・・・≫


浜面「なんだ、あれ?」

滝壷「ばいぶれーしょん機能?」

浜面「……」

黒妻「単分子カッター。最愛ちゃんがどんな能力か分からんが、『分子』級なら切られちまうぞ」

浜面「なっ!? (窒素も崩されるのか?!)」

滝壷「簡易な原子崩し(レベル5)……いや、分子分解(レベル4)ってところかも」

黒妻「ほれ、こんな事言ってる間に……仕上、援護してやれよ」

浜面「くっ! 兄貴も手伝ってくれよ!」

黒妻「やーだ。も少し静観させてもらいまーす」タバコヨンホンメー

滝壷「……えい」バシッ!

黒妻「なっ! 煙草が……壷滝ちゃん何すんの!!」

滝壷「……くろづまにせいさいです」プンスカ!
 
248 :2010/06/22(火) 22:36:47.35 ID:XpmE1OI0
郭「アナタ達能力者は自分の力に過信する。高めようとするのもレベルだけ……」スチャッ・・・

絹旗「ぐぅ……」

郭「まして、アナタのような小学生の女子。身体能力は並み以下でしょ!」ザンッ!

絹旗「きゃあっ! (両足を……)」

郭「大丈夫、傷はすぐ治る……ちょっと寝ててね。子供を虐めるのは好きじゃないの」

絹旗「私は……もう中学生です!」

郭「嘘でしょ。まぁいいや……さて、おっぱい魔人の相手しますか」テクテク・・・

絹旗「くっ……まだ動けます!」フォンッ!!

郭「……ふんっ」シュバッ

絹旗「な、んですかこれ!!」ネバネバァ・・・

郭「トリモチよ。アナタ達、能力者はとことん所見に弱い……いや、それは人間皆同じか」

絹旗「いやぁっ! 超気持ち悪いですぅ!!」ジタバタネヴァネヴァ・・・


浜面「チッ……絹旗がここまで翻弄されるとは!」ダッ・・・

黒妻「オマエんとこのスキルアウトは能力者対策が万全だ。駒場の方針だろ? 解りきってた結果だ」

滝壷「それを教えないくろづまはオカシイよ」

黒妻「……壷滝ちゃん。悪ぃがオレは聖人君子じゃ無ぇぞ? 勘違いすんなって」ソッポォ
249 :2010/06/22(火) 22:46:33.83 ID:XpmE1OI0
浜面「絹旗ぁ!!」

郭「……やれやれ。サシで私に勝てますか?」

浜面「るっせいっ!」スチャッ!

郭「……」シュンッ!

浜面「ぐっ! く、鎖?!」

郭「銃は撃たせませんよ。浜面氏も……てぇゐっ!!」ブンッ!

浜面「うをぁっ!!」グランッ!

絹旗「うわわぁっ!! 浜面こっち来ないでぇ!!」

郭「二人仲良く、ベトベトになってなさい……待ってろ! おっぱい魔人!」ダッ!

絹旗「いやっ! ちょ、浜面動かないで、ひんっ!!」ネヴァネヴァ・・・

浜面「俺は何も、ぶべぇ! け、蹴るなってパンツが目の前にいぃっ!!」ジタバタ・・・

絹旗「見るなぁ!!」ゲシゲシッ



黒妻「あーあ……」

滝壷「」ブチッ・・・・・
 
253 :2010/06/22(火) 23:09:16.07 ID:XpmE1OI0
スキルアウトN「くそぉ……なんだアイツ。囲んでも逃げ出しやがる」

スキルアウトB「しかも隙を見せれば倒しにかかってくる……うらやましじゃなくて、厄介だな……」

スキルアウトV「流石、半蔵さん達を10回以上捕まえただけあるわね」

スキルアウトC「げっ……化け物かよ……」


黄泉川「どうしたじゃん? もう終わりか?」

N「チッ……」

黄泉川「これなら、まだ打ち止めお風呂に入れる方が大変じゃんよ」

B「嘗めやがって……」

黄泉川「骨のある奴は……来たか」


郭「ふんっ!」シュシュシュッ

黄泉川「ダーツ……いや、クナイか? 珍しいモン使うじゃんよ」カカカッ

郭「ネット! トリモチ! フラッシュ! 全部使っていいわ!」

スキルアウツ『おうっ!』

黄泉川「……おーらい。お姉さんはネバネバ嫌だから降参じゃんよ。盾下ろせばいいの?」ガタッ・・・

郭「……トリモチ投げろ」

黄泉川「ちょ、おま! ぎゃあああああ!!」ネヴァネヴァ・・・・・

スキルアウツ(男)『おーう……』

スキルアウツ(女)『……でけぇ』

黄泉川「ビショビショだったり、ネヴァネヴァだったり……今日は厄日じゃんよぉ」トホホネバネバ・・・


黒妻「……まぁ、頑張った方だな。半蔵の指導力が一枚上手だったって事だ」

滝壷「どうするの?」

黒妻「行くさ。着いてきな……」テクテクテク・・・
 
256 :2010/06/22(火) 23:27:56.20 ID:XpmE1OI0
黒妻「よいしょっと……おーい。気は済んだかぁ?」タバコゴホンメー

郭「……全員人質にしましたけど、まだ何か?」

浜面「兄貴、悪い……」

絹旗「超お風呂入りたいです……」

黄泉川「高級入浴剤入れて、風呂の中で黒○ビス飲む……決めた……」

滝壷「……」ゴゴゴゴ・・・

浜面「た、滝つ……あれは不可抗力でして!」


郭「……で? 二人でどーしますか?」

スキルアウツ『……』ガチャッ・・・


黒妻「はぁ……郭ちゃん、ホントにオレの事覚えてない?」

郭「新手の誘い文句? 生憎、私は半蔵様一筋ですので」ビシッ!

黒妻「……しゃあねぇな」フゥ・・・

滝壷「何するの?」

黒妻「さっきの解答だ。『力』っての、見せてやる……」
258 :2010/06/22(火) 23:44:59.91 ID:XpmE1OI0
黒妻「……なぁオマエら」

郭「なんですか? 交渉のつもり?」

黒妻「一方通行って、知ってるか?」

黄泉川「……(マジで何のつもりじゃん?)」

N「この学園都市で知らねぇヤツいねぇだろ……」

黒妻「へぇ、じゃあ『ナンバー7』って知ってる?」

B「第七位の事だろ……二人ともスキルアウトの中じゃ有名人だ」

V「路地裏に現れる超能力者、でしょ……出逢ったら最後。絶対逃げろってヤツ」

黒妻「ふーん……じゃあ、『大猿』は?」

C「……駒場の元リーダーの渾名だろ。だからなんだよ」

郭「いい加減しつこいわね……」

黒妻「……今言った連中は化け物だよなぁ。対抗できる奴いるのか、オマエら(レベル0)で」

N「いねぇだろ、普通……」

黄泉川「私はできるじゃんよ」エッヘン!

浜面「黙ってろ、バカ警備員」ヤレヤレ・・・
259 :2010/06/22(火) 23:53:23.05 ID:XpmE1OI0
黒妻「それじゃあ……『大蜘蛛』ってのは?」

B「聞いた事は有る。第一位は論外だけど……駒場さんと№7に拮抗するって噂の」

V「なんでも、素手でチタンバットを折れるとか」

C「なんでも、経験値を上げるために異世界へ勇者として旅立ってたとか」

X「なんでも、人を食い過ぎて人間辞めたとか」

Z「なんでも、チン長40cmを超すエイリアンだとか」


絹旗「……兄貴さん。やっぱり超(スーパー)兄貴人だったんですね」

黄泉川「なにこれこわいじゃん……」

浜面「噂を広がりだすと限無ぇからなぁ……兄貴、武勇伝多いから余計広がるし」

黒妻「いや、流石にオレ化け物じゃねぇよ……40とか……」ハァ・・・
260 :2010/06/23(水) 00:09:56.89 ID:lyUZZEo0
郭「ざ、戯言に耳を貸すな!」

黒妻「強情だな……そっか、郭ちゃんはコッチの方が早いかな……えっと」prrrrr・・・・・

浜面「兄貴?」

黒妻「あ、もしもし美偉? え、今何してたかって? 半蔵んとこなんだけど問題でさぁ」

黄泉川「こんな時に固法に電話じゃん?」

黒妻「あ、うんそうそう。浜面たちと……ああ、今替わるよ……ほれ、郭ちゃん」ヒョイッ!

郭「うわっと……は?」パシッ

黒妻「出ろよ。そいつなら知ってる筈だぜ?」

郭「……もしもし」


固法『もしもし郭ちゃん? わぁ! お久しぶり! 元気だった?』

郭「え? えっと……」

固法『あれ? もしかして忘れちゃった? そっかぁ……大分会って無かったもんね』

郭「この声、もしかして……まさか!?」

固法『固法だよー』

郭「あ、姐さんっ?!」
261 :2010/06/23(水) 00:27:17.45 ID:lyUZZEo0
固法『ホント、お久しぶりねぇ。今度ゆっくり喫茶店ででもお話しましょ』

郭「え、あ、じゃ、じゃあ、あの人は」ギギギギ・・・

固法『え? 先輩が何か迷惑かけたの?』

郭「黒妻の、兄さん……ですか?」

固法『え、分からないで話してたの?』


黒妻「……思い出してくれた?」

郭「」パクパク・・・

固法『もしもーし。先輩今日何時に帰りますか? 私は風紀委員のお仕事もうちょっと掛かっちゃいますが』

郭「」パス

黒妻「ああ、オレももう少し掛かる。風呂焚いて待っててくれ」

固法『普通、飯作って、じゃないんですか?』

黒妻「まぁ些細な事よ。じゃあな」Pi!「……分かってくれた?」


郭「すいませんでしたああああぁぁ!!」ズサアアアァァ!
262 :2010/06/23(水) 00:33:51.15 ID:lyUZZEo0
N「お、おい郭?」

郭「オマエら! この人が『大蜘蛛』の黒妻綿流兄さんだ!」

スキルアウツ『ええぇっ?!』

B「お、俺らなんて事を……」ブルブルブル・・・

V「ひ、ひぃ……犯された後に喰われる……」ガクブル・・・

C「ご、ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさいいいぃぃ!!」


黒妻「……オレは悪魔かっての」

絹旗「いや、超兄貴人です!」

浜面「はぁ……なんとかなったな」

滝壷「……」

黒妻「壷滝ちゃん。ちっと大袈裟だが……これがオレの『力』だよ」

滝壷「くろづまは、何もしてない」

黒妻「ああ。しなくていい……例え風評であっても、そいつがオレのバックアップになるんだ」タバコロッポンメー
263 :2010/06/23(水) 00:40:42.63 ID:lyUZZEo0
滝壷「まるで、恐怖政治だよ」

黒妻「暴君と言いたいのか? 別に構わないぜ。暴君という風体だけで事を治められるんだからな」

黄泉川「まぁこいつや他の強い連中もだけど、真に強いヤツってむやみやたらに権力を振り回さないじゃんよ」

黒妻「ま、何れ仕上もこのぐらいの力は手に入るって。精進しろよ」ハハハ!

浜面「……はい」


郭「に、兄さん。他の者共には罪は有りません! 喰うなら私だけにしてください!」ガクブル・・・

黒妻「……だーかーらー、郭ちゃんに手ぇ出したらオレが美偉に殺されちまうっつの!」
265 :2010/06/23(水) 01:02:39.69 ID:lyUZZEo0
絹旗「浜面、兄貴さんって本当に強いんです?」

浜面「あ? オマエ、この前地下で見たろ?」

絹旗「そうじゃなくて……本当の武勇伝というか何というか……」

浜面「……同じレベル0なら負け知らず」

絹旗「え?」

浜面「冤罪で捕まった一人の仲間の為に道を外した警備員の溜まり場に特攻。『裏』の特殊部隊から仲間を逃がすため、一人殿(しんがり)」

黄泉川「聞いたことあるじゃん。学園都市の高速道、全ての学区の族率いて爆走。一時期、極道幹部候補として目を付けられてたじゃん」

絹旗「……『裏』も、知ってるの?」

浜面「スキルアウトに属してりゃ、嫌でも『見えちまう』ものは有るんだ……兄貴は全部蹴ってたけど」

滝壷「……暴君ってのは?」

浜面「ああ、制裁の事だ。道を外した仲間を『処刑』した」

一同『っ!?』

黒妻「おいおい、昔話なんてやめてくれよ……恥ずかしい」
266 :2010/06/23(水) 01:08:10.71 ID:lyUZZEo0
黄泉川「黒妻……処刑ってのは……ヤったの?」

黒妻「……女を犯したバカが居た。制裁してやったんだ」

絹旗「アナタも……人を……」

浜面「いや、ある意味死ぬより辛いぞ……男として……」

黒妻「去勢してやった。ま、この町には良い医者がいるからな……くっついたんじゃね?」

一同『っ!?』ゾクッ・・・


黒妻「ま、美偉と付き合いだして変わったけどさー」アハハハハ!

郭「流石姐さん……」

黄泉川「女は強し、じゃん」
267 :2010/06/23(水) 01:11:19.27 ID:lyUZZEo0
 (一方……)


半蔵「……ぎゃあああぁ!! オレの城(ビル)がああぁ!!」
 
269 :2010/06/23(水) 01:30:38.68 ID:lyUZZEo0
 (なんやかんやでー・・・・・)



半蔵「ほんっとうに! 申し訳ありませんでしたああァぁ!!」ドゲザァ!!

黒妻「あはは、いや良いって……良く訓練された連中だったぜ? 合格点だ」

半蔵「いや、マジですいません……てめっ、バカ女! 兄貴忘れてたのは兎も角、浜面いるのに攻撃するかぁ!?」

郭「だ、だってぇ……」チラッ

黄泉川「まぁまぁ、半蔵。反省してるんだし、許してやるじゃん」

半蔵「ゆ、許します……おい、郭! 黄泉川に感謝しろ!」デレェ・・・

郭「」ブチッ・・・

浜面「と、兎に角……まずはバイクだ。半蔵、兄貴のバイクを」

半蔵「そうだな……こっちです。来てください」テクテクテク・・・


黒妻「お! やっと相棒と御対面できるぜ!!」ワクワクキラキラ・・・


絹旗「兄貴が超ワクテカしてます……」

浜面「まぁ本当にバイク好きだからな、兄貴は」ヤレヤレ・・・
270 :2010/06/23(水) 01:43:39.31 ID:lyUZZEo0
 ガララララ・・・・・


半蔵「『はまきや』の爺ちゃんにメンテ任せてたよ。多分、エンジンもすぐ吹く」

黒妻「おうよ!」カチャ・・・・

浜面「相変わらず、ごっついバイクだなぁ……」

絹旗「超大きいですね……浜面はバイク持ってないんですか?」

浜面「いや、車だよ。オレは……昔持ってたけど、今乗る時間無いしさ」

滝壷「はまづらと二尻したいなー」ポッ・・・

浜面「お、おう。そうか……今度レンタルするよ……」デレェ・・・

絹旗「……ふん」テクテクテク・・・

黄泉川「(空気の詠める小学生じゃんねぇ)……最愛ちゃん。今度、ウチに来て子供と遊んでやってほしいじゃんよ」
271 :2010/06/23(水) 02:04:18.20 ID:lyUZZEo0
 ブオオオオオォォンッ!!


黒妻「くううううぅぅっ!! 最っ高だぜ!!」キラキラッ!!

黄泉川「ほぉ……Z1000、Mk-Ⅱか……イカツイじゃん」

郭「アメリカに渡ったZシリーズのマイナーチェンジですか。固法の姐さんはZⅡでしたよね?」

半蔵「どうです? 不具合ありそうですか?」

黒妻「いや、走ってみねぇとな……今夜走ってみるよ!」

黄泉川「制限速度は守るじゃんよー」

浜面「兄貴聞いちゃいねぇな……」

黒妻「おい! 半蔵! 今夜一時に集められるだけ集めろ! 少し流そうぜ!」

黄泉川「だーかーら、駄目じゃんって」バシッ!

黒妻「あ痛っ……冗談ですって。冗談」アハハハ・・・・チラッ

一同『絶対、走る気だ……』
272 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/23(水) 02:10:18.80 ID:/B70M/.0
最終話に固法さんが乗ってたバイクって黒妻さんのだよね?
273 :2010/06/23(水) 02:11:40.10 ID:lyUZZEo0
 (一寸)


黒妻「色々助かったぜ! きちんと借りは返すよ、半蔵」

半蔵「いえいえ、迷惑かけたのこっちですし……まあ、暇な時に稽古付けてください」

黒妻「そうだな。仕上と一緒に体術見てやるよ」

黄泉川「私も付き合ってやるじゃんよ」

半蔵「是非にっ!! 寝技を」

郭「……」ガンッ!

半蔵「痛っ!!」

浜面「んじゃ、半蔵。またな。あと携帯はちゃんと充電しろな」

半蔵「ああ気を付ける。また来いよ」

郭「兄さん! 姐さんに宜しくです!」

黒妻「うん。近いうち、アイツも連れてくるよ」

スキルアウト一同『お疲れ様でした!』ペコリッ
274 :2010/06/23(水) 02:13:28.32 ID:lyUZZEo0
>>272
冷蔵庫「設定違いは許してくれ……どうしてもZ1000を出したかった。反省はしてる」
275 :2010/06/23(水) 02:20:59.54 ID:lyUZZEo0
浜面「んで、どうします? 帰る?」

黄泉川「私は帰るじゃん。ガキ共(+半自由業)が腹空かしてるから」

黒妻「オレは美偉の事バイクで迎えに行くよ。177支部であってるよな?」

黄泉川「そうじゃん……飛ばすなよ」キッ

黒妻「……あはははは」タラー・・・・・

浜面「俺たちはどうする? 飯食いに行くか?」

絹旗「任せます。滝つ……リコさんはどうしたいですか?」

滝壷「お腹ぺこぺこ」

浜面「んじゃ、食いに行くか」

黒妻「美偉が良いって言ったらウチで食わせてやるよ。んじゃまず解散な」

絹旗「あ! 兄貴さん!」

黒妻「ん?」

絹旗「今度、私にも稽古付けてください! お願いします!」ペコリ・・・

黒妻「おいおい……分かったよ。また今度な」
276 :2010/06/23(水) 02:26:15.52 ID:lyUZZEo0
 ―――風紀委員第177支部



白井「久々の登場ですの……」

初春「ですね……超電磁砲組なのに、この待遇」ハァ

固法「何言ってるの? 貴女達」

白井「いえいえ、なんでもございませんのよ。レギュラー様」

固法「え? まぁいいわ……んー! もう9時過ぎね。帰りましょうか」

初春「……新妻お帰りでーす」ボソリ

白井「旦那様が待ってらっしますの」ボソリ

固法「アンタら……まだ引っ張るか?」プルプル・・・
277 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/23(水) 02:31:55.09 ID:/B70M/.0
>>274
そういうことならおk
278 :2010/06/23(水) 02:34:11.28 ID:lyUZZEo0
固法「はぁ……でも、どうしよう」

白井「どうなさいましたの? はっ!? まさか、DV被害を!?」

固法「貴女と御坂さんじゃないんだから、ありえないわ」

初春「白井さんにとっては御褒美ですけどねー」

白井「冗談はさておき、どうなさいましたの?」

固法「うん……碧美が帰ってきたいって」

初春「碧美? ああ、ルームメイトさんの柳迫さん」

固法「ええ……先輩に引っ越してもらわないと……」

白井「また単身赴任の旦那を待つ新妻に逆戻りですのってあ痛ぁっ!!」ゴチンッ!

初春「大変ですね……ところで知ってますか? 大ニュースです!」

固・白「「ん?」」

初春「このページを……はい!」



『テレスティーナ・木原・ライフライン、脱獄……―――』
279 :2010/06/23(水) 02:43:26.36 ID:lyUZZEo0
白井「なっ!?」

固法「大問題じゃない!?」

初春「ええ。警備員が血眼で捜索中のようです……最新情報ですので内密に。とくに御坂さんには」

白井「これを知れば、お姉さまは慌てて事件に首を突っ込みますわね……情報統制はしかれますの?」

初春「うーん……ニュースにはするみたいですよ。火野神作の時ほどではありませんが、賞金もかけられるようですし」

固法「どうして木山先生といい、テレスティーナといい……科学者は脱走したがるのかしらね?」

初春「まあ白井さんは御坂さんを押さえるので忙しくなりますね」ハハハ

白井「そういうのは勘弁ですのよ……」ハァ・・・

固法「……っていけない! もうこんな時間!」

白井「あわわわ! 風紀委員とはいえ、寮監が怒号を飛ばしますの!」

初春「それじゃあ、今日は帰りましょ……ん?」



 ブオオオオオオオオオオオオオオォォォォ・・・・・


初春「今時飛ばし屋?」

固法「……この音は、まさか!?」
280 :2010/06/23(水) 02:46:39.06 ID:lyUZZEo0
 キキイイイイイィィッ・・・・・


白井「……近くに止まりましたの」

固法「……っ!」ダッ!

初春「ちょ、先輩?!」

白井「ああもう、戸締り電気OKですわね?」

冷蔵庫「任せろ!」

初春「私達も行きましょう!」ダッ!


 (支部前)


白・初「「なっ!?」」
281 :2010/06/23(水) 02:54:40.05 ID:lyUZZEo0
黒妻「ん? よお! 美偉の後輩!」

白井「黒妻さん。御無沙汰しておりますの」

初春「そのバイクは?」

黒妻「イカすだろ! オレのバイクだぜ!」

初春「Z1000、微妙にカスタム……底上げですか」

固法「よく知ってるわね……で? こんな時間にどうしたんです?」

黒妻「オマエを攫いに来たぜ」ニヤリッ

白井「お~ぅ……」

初春「んっん~……」

固法「っ……///  バカっ!」

黒妻「ははは! 冗談冗談。迎えに来たってこった。ほれ、メット」

固法「はぁ……」チラッ

白井「……お構いなく」

初春「もう上がりですから」アハハ

固法「ごめんね……じゃあ、また明日」

黒妻「じゃあな!」ブロロロロロロ・・・・・


白井「……帰ろ」

初春「リア充、どっかーん!」
 
286 :2010/06/23(水) 15:57:56.51 ID:lyUZZEo0
こんちわー! 今日も書こう!

(前回のあらすじ)


固法「……極道嘗めたらあきまへんよ」ニコッ

郭「あ、姐さん! 堪忍して下さい……間違いだったんです!」ガクブル・・・

滝壷「けじめ、必要だよね……」キュイイイイイイィィン・・・

郭「ひ、ひいいいぃぃ!!」



冷蔵庫「嘘だよ」
287 :2010/06/23(水) 16:03:17.40 ID:lyUZZEo0
 (固法アパート)


黒妻「ただいまー」ガチャッ

固法「あ、ご飯準備してなかった……」

黒妻「いいよ。出前取ろうぜ」

固法「この時間デリバリーやってないかも……食べに行く?」

黒妻「んー……いいよ。オレが飯作る」

固法「……先輩の料理、雑だから嫌です」

黒妻「でも、上手いだろ?」

固法「男の料理とか言って、適当に炒めるだけじゃないですか……」

黒妻「うーん……ファミレス?」

固法「はぁ……この時間、スーパー値引きしてますから行きましょう」

黒妻「カップ麺でも良いんだけどなぁ」

固法「駄目です」
288 :2010/06/23(水) 16:08:57.30 ID:lyUZZEo0
 (スーパー)


固法「ええっと、お惣菜でいいかな……もう十時だし、半額ですね」

黒妻「美偉、これ買おう」

固法「カゴにお菓子入れないでください! 子供ですか!」

黒妻「ちぇっ……あれ?」

固法「どうしました?」

黒妻「知り合いってか……今日学校で知り合ったガキがいる」ユビサシー

固法「……あのツンツン頭は」



上条「うーん……賞味期限ギリギリでも、明後日まで行ける筈」

禁書「とうま! お寿司半額だよ!」

上条「半額でも300円オーバーです! 駄目!」

禁書「ぶー! とうまのケチ!」


黒妻「上条じゃん」

固法「御坂さんの……」
289 :2010/06/23(水) 16:16:46.43 ID:lyUZZEo0
黒妻「おーい、上条ー」

上条「ん? あれ? 黒妻さん。夕飯ですか?」

黒妻「ああ……そっちの嬢ちゃんは?」

上条「えっと、居候(?)です」

禁書「とうま、この人は?」

上条「黒妻さんっていって、えっと……事務員さん?」

黒妻「あはは! そうだな、流離いの事務員さんだ」

禁書「へぇ……私は禁書目録(インデックス)っていいます。どうぞ宜しく」ペコリッ

黒妻「目次(インデックス)? あ、ああ宜しくな…… (偽名だよな?)」

固法「挨拶は済んだかしら?」

上条「あ、れ? 確か白井の先輩の……固法さんでしたっけ? 風紀委員の」

固法「ええ。覚えていてくれてうれしいわ」ニコッ

黒妻「なんだ? 知り合いか?」

固法「御坂さんの『コレ』、かな?」フフフ・・・

禁書「……とうま?」ギロッ!

上条「ち、違います! 適当な事言わないで!!」

黒妻「あはははは! 成程、女難の相有りってわけか!」ダハハハハ!
290 :2010/06/23(水) 16:23:27.66 ID:lyUZZEo0
黒妻「上条も夕飯か?」

上条「はい……ふふふ、この時間帯は学生の為の時間帯ですよ」

黒妻「あっそ……ま、女の子には良いモノ食わせてやれよ。『色々』と育たないぞ」ニヤリッ

固法「……」ゲシッ!

黒妻「あ痛ぁ!」

禁書「とうま! そうだよ! 私が色々と育たなくてもいいの!?」

上条「……別にぃ」

禁書「……がああああ!」ガブリッ!

上条「んぎゃあああぁぁ!! 店の中で噛むなぁっ!!」フコウダアァー!!


黒妻「あはは。面白いヤツだな」

固法「もう、悪ふざけが過ぎます……さっさと買い物済ませましょ」

黒妻「おうよ」ヒョイッポイッ!



禁書「とうま! 事務員さんがお寿司買ったよ!?」

黒妻「……社会人と学生一緒にしないでください!」
291 :2010/06/23(水) 16:28:33.92 ID:lyUZZEo0
黒妻「……あと肉買おうぜ」

固法「お肉ですか? もう大分買いましたけど」

黒妻「肉! 食いたい!」

固法「子供ですか…… (まぁもしかしたら、ウチでの最後のご飯かもしれないからいいか)」

黒妻「よおっしゃぁ! 牛タン!」

固法「駄目です! 豚で!」

黒妻「つれないなぁ……あ」

固法「また、知り合いですか?」

黒妻「ああ……ビールコーナーに不釣り合いな大人がいる……」



月詠「うーんと、バドワイザーなら飲めるんじゃないですか?」

結標「だから未成年に酒勧める教師ってどうなのよ……」
292 :2010/06/23(水) 16:40:00.89 ID:lyUZZEo0
黒妻「月詠さーん」

月詠「え? あ、黒妻さん。固法さんも」

結標「っ!? (……コイツ、確か!)」

黒妻「月詠さんも夕飯ですか?」

月詠「はい。焼き肉セットです!」

固法「……貴女、結標さんでしたっけ?」

結標「え、あ、はい……どうして、私を?」

固法「えっと、私風紀委員やっていて、白井さんの先輩なの」

結標「……そうですか」

黒妻「ん? そっちの姉ちゃんは、月詠さんのお姉さんとか?」

月詠「……それは酷いです。結標淡希ちゃん。家出少女で居候ちゃんです」

結標「小萌。一言余計よ……色々あるのよ」

黒妻「ふーん……ま、若い内にしかできない事沢山あるからな。いいんじゃね?」

固法「先輩はやり過ぎな気もしますけどね」
293 :2010/06/23(水) 16:53:46.65 ID:lyUZZEo0
黒妻「なぁ美偉」

固法「お酒は買いません」キッパリ!

黒妻「まだ何も言ってねぇよ……けち」ボソリッ

結標「……」ジー・・・


黒妻「(あの姉ちゃんの目……)なぁ姉ちゃん。もしかして、スキルアウト出身か?」

結標「え?! いや、私は大能力者ですけど……」

黒妻「いや、能力は関係ねぇよ。コイツ(固法)だって、元スキルアウトだし」

固法「そういうの、ベラベラ言ってほしくないんですが……」

結標「……仮に何故そう思ったんです? それにだったら何です?」

月詠「む、結標ちゃん?」

黒妻「……まぁ雰囲気と目だな。あと、別にどうってことは無ぇよ」

結標「……そう」

固法「もう、先輩……ごめんなさいね。結標さん」

結標「いえ……別に」

月詠「やれやれです……それじゃあ、また」ペコリッ

固法「はい。さようなら」テクテク・・・

結標「……」テクテク・・・



黒妻「オマエはまだ戻れる目をしてるぜ。早いとこ面倒事片づけて、日の下歩いちまえ」ボソリッ・・・



結標「っ?!」バッ!

黒妻「ふんふんふ~ん♪」バイバーイ

結標「……黒妻、綿流か。要注意ね」テクテク・・・
 
297 :2010/06/23(水) 17:23:16.36 ID:lyUZZEo0
 (固法アパート)


 チンッ!


固法「半額お惣菜ってなんか味気ないですよね」

黒妻「そうか? オレはリアルに家庭的で好きだぞ……あ、寿司の卵食ってくれ」モキュモキュ

固法「卵美味しいじゃないですか」

黒妻「甘いし……アナゴも食って」

固法「変なところで子供ですね……いや逆か」イタダキマース

黒妻「おからチャーハン……ダイエット?」

固法「別に何でもいいでしょう……あ、牛乳忘れた」

黒妻「おま、致命的だぞ……ストック何本だ?」

固法「4本です」

黒妻「足んねぇよ……ま、しゃあねぇか。豚丼温めて」

固法「もう、レンジの中ですよ」

黒妻「お、サンキュ!」メシウマー

固法「(今、言おうかな)……先輩」モキュモキュ

黒妻「ん?」
298 :2010/06/23(水) 17:34:12.88 ID:lyUZZEo0
固法「えっと……あのですね……」

黒妻「どうした? 生理中?」

固法「違います! ……碧美が」

黒妻「……帰ってきたいと?」

固法「……ええ」

黒妻「そっか。まぁ仕方ないよな……オレの家じゃないし」

固法「すいません……どうしましょう」

黒妻「うーん……一応、ネンショー(更生施設)出る時にアパートのカギ貰ってるけどさ」

固法「場所は?」

黒妻「第七学区の男性寮だって。書類に詳しく書いてんぞ」ゴソゴソ・・・ヒョイ

固法「……まぁ近いっちゃ近いですね」モキュモキュ

黒妻「ああ。明日明後日にでも動くかな」

固法「そう、ですか……すいません」シュン・・・

黒妻「おいおい、誰も悪かねぇよ。それに会えなくなるわけじゃねぇしさ」

固法「……はい」

黒妻「うっし! んじゃ風呂沸かして来るわ」テクテク・・・

固法「……はぁ」
 
310 :2010/06/23(水) 20:17:52.52 ID:xH9HrfU0
 ―――とある路地裏



フレンダ「はぁはぁ……まだ来てる訳?」

テレス「おいおい、無理すんなよ。別に私は一人でも」

フレンダ「……いいから、私に任せなさい」

テレス「とりあえず、病院行くことを勧めるわ。さっきから私の事庇ってボロボロよ」

フレンダ「……そうね。止血だけでもしたいわ」グッ・・・



心理定規「はぁ……まだ捕まらないの?」

猟犬A「すいません。奴らのトラップは中々厄介でして……」

心理定規「ふーん……あの女が怖いって訳じゃないんだ」フフフ

猟犬s『……』

心理定規「まぁいいわ……上が援軍寄越すって言ってたし。誰が来るのかしらね」
311 :2010/06/23(水) 20:27:17.94 ID:xH9HrfU0
テレス「近場の病院に」

フレンダ「いや、第七学区の病院へ行きましょう……あそこの方が勝手が良い」

テレス「冥途返し、か……ま、ベターね」

フレンダ「何処かで車を奪えれば……」


??「見ーつけた……アンタらがターゲットね?」


フレ・テレス「「っ!?」」


番外個体「もー、上も人使い粗いよね。女二人の為にメンテ中のミサカを引っ張り出すなんてさ」テクテク・・・


フレンダ「な、ナンバーズ……不味い! 逃げるわ、テレス!」ガッ!

テレス「……ははは」

フレンダ「……テレスティーナ? どうし―――」


テレス「あははっははははっひゃひゃっひゃぁ!! 会いたかったわあぁよおぉ!! 超電磁砲んんっ!!」ダッ!!


フレンダ「ちょ、テレス!?」

番外個体「……オリジナルとミサカを一緒にして欲しくないな」
312 :2010/06/23(水) 20:36:36.15 ID:xH9HrfU0
テレス「ふんっ!!」ブンッ!

番外個体「……大振り。簡単に避けれるわ」ヒョイッ!

テレス「待てよ待てよ待てよぉ! 会いに来てくれたんでしょ、超電磁砲……もっと遊びましょうよ!!」

フレンダ「テレス! ……駄目だわ、自分の世界に入ってる」

テレス「あははははははは!!」シュッ!

番外個体「動きは悪くないんだけどね、ミサカにとっては役不足かな?」ヒョイッ



心理定規「……第三次製造計画のシスターズかぁ。使えるのかしらね?」

猟犬B「我々はどうしましょう」

心理定規「待機よ。ま、漁夫の利っちゃってもいいかな」ウフフ
313 :2010/06/23(水) 20:46:39.26 ID:xH9HrfU0
テレス「くっ……」

番外個体「大人しくミサカに捕まってよ……てか、こんな雑魚猟犬部隊は捕まえられなかったの?」

フレンダ「テレス、引きなさい! 今のままじゃ、勝てっこないわ!」ダダダダダ・・・

番外個体「チッ……猟犬達から奪った銃かぁ。ホント、使えないわねアイツら」ヒョイッヒョイッ

フレンダ「戦うのは後! 今は撤退よ!」

テレス「目の前にヤツがいるってーのに逃げれる訳ねぇっつの!!」

フレンダ「それは超電磁砲じゃない! クローンよ! 冷静になりなさい!」

テレス「クローン……」

番外個体「今更? ま、ミサカにはどうでもいい事だけどね……そろそろミサカも攻めるよ」ニヤッ

テレス「……興が冷めたわ」ポワワアアアァァン・・・・・

フレンダ「テレス! やめなさい!!」

番外個体「なっ!? これは?!」



心理定規「……皆、アレにやられた訳か」ジー・・・
314 :2010/06/23(水) 20:54:51.82 ID:xH9HrfU0
 (一寸・・・・・)



番外個体「い、やぁ……黒、い翼、こわ、い……」ガクブル・・・


テレス「ふぅ……面倒、臭いわ」クラッ・・・

フレンダ「テレス!」バッ!

テレス「なぁ、お師匠……いや、フレンダ。私の駆動鎧……見つけらんねぇか?」ハァハァ・・・

フレンダ「貴女の?」

テレス「……今のままじゃ、能力者と戦えねぇわ。探すの手伝ってくれよ」グッタリ・・・

フレンダ「くっ……まずは病院よ。急ぐわ!」バッ

テレス「ええ、そうね」テクテク・・・


心理定規「……精神操作系の能力かしら。相性微妙ね……一度、アレイスターの所に戻りましょうか」スゥ・・・
315 :2010/06/23(水) 20:59:46.50 ID:xH9HrfU0
 ―――固法アパート


 チュンチュン・・・・・


黒妻「ふぁあああぁ……朝か」

固法「先輩、おはようございます」トントントン・・・

黒妻「ん、おはよ……シャワー浴びて良い?」

固法「どうぞ。それまでに朝御飯支度できますから」ジャー

黒妻「あいよ……あれ? パンツは?」

固法「もう洗濯してますよ」

黒妻「……おうよ」ポリポリ・・・
317 :2010/06/23(水) 21:09:15.40 ID:xH9HrfU0
 (一寸・・・・・)



黒妻「今日の予定は?」

固法「私はいつも通り学校です。その後は風紀委員」

黒妻「ん。オレは仕事だな……じゃんじゃんさんが、事務以外の事させるって言ってたけど、なんだろ?」

固法「事務以外?」

黒妻「ああ。まぁいいか……あと、今日アパート見に行くよ。すぐ見終わる筈だからさ」

固法「うん……ねぇ」

黒妻「駄目」キッパリ

固法「……何も言ってないですけど」

黒妻「私もそっちに移りたい、だろ? 駄目。どうしてもってんなら、此処から通え」

固法「……うぅ」ブー

黒妻「オレだって一緒に居たいけど、互いの立場ってのがある。『堕ちた』カップルになりたくないだろ?」

固法「……はい」

黒妻「丁度良いケジメだよ……会えなくなる訳じゃないんだ。落ち込むなって。な?」

固法「うん……分かりました。我がまま言ってごめんなさい」コクンッ

黒妻「素直で宜しい」ナデナデ
318 :2010/06/23(水) 21:16:57.82 ID:xH9HrfU0
黒妻「それじゃあ、仕事行くか」

固法「……私服で?」

黒妻「いや、ツナギあっちで支給されるし良いの」

固法「常識的に考えたらスーツですよ?」

黒妻「いや、常識で飯が食えるか?」

冷蔵庫「良い事言ったなオマエ」

固法「はぁ……言っても聞かないから、もういいや。黄泉川先生に後で謝ろ」

黒妻「さり気無く失礼だな、美偉……んじゃ行くか」

固法「はい。先輩、いって―――」

黒妻「何言ってんだ? オマエも行くんだろ?」

固法「―――ら、へ?」アゼーン・・・


黒妻「エンジン温めてるんだけど」

固法「……送る、と?」

黒妻「うん。なんで?」

固法「」



冷蔵庫「バイク登校……非常識だな」
319 :2010/06/23(水) 21:26:03.49 ID:xH9HrfU0
 ―――とある高校


 ブオオオオオオオォォー・・・・・


学生P「な、なんだ?」

学生O「すごっ。大きいバイク……後ろ乗ってるのウチの生徒じゃ?」

碧美「……まさか、ね」


 キキイイイイィィ・・・・・


黒妻「ん? よお! 碧美ちゃん! 久しぶりだなっ!」

碧美「」

固法(ああ、[ピーーー]る。今、私[ピーーー]るわ……)ハズカシー!

黒妻「いやぁ、迷惑かけたな。近い内に出てくさ。申し訳無い」

碧美「……あ、え、うん、いや、わ、私の方こそ、図々しくすいません」

黒妻「いやいや……ほれ、美偉。降りろ」

固法「……もうや」スタスタスタ・・・

碧美「ちょ、美偉! 待ってぇ!」タッタッタッ・・・

黒妻「いってらっしゃー」ブンブン・・・


学生達『……校門前に、オッカナイ人がいる』ヒソヒソ・・・
320 :2010/06/23(水) 21:39:22.91 ID:xH9HrfU0
 ―――上条の学校



上条「はぁ……」

青ピ「かみやん、どうしました? 何時にも増して不幸そうな顔して」

上条「お寿司が食いたいと……居候にせがまれまして……」

青ピ「そりゃ贅沢ですなぁ……食べたの?」

上条「いや、でも約束してしまった……」

青ピ「下手な口約束は自分の首を絞めますわな」ハッハッハッ

上条「……あれ? 土御門は?」

青ピ「かみやん知らんのに、僕が知る訳ないですよ」

上条「そっか……ん?」


 ブオオオオオオオォォー・・・・・


上条「なんか……すごい音がする?」

青ピ「エンジン音? 黄泉川センセのとは、違いますよ」


 ・・・・・オオオオオオオオオオオン・・・フォオンッ!


上条「」アゼーン・・・

青ピ「今の黒妻さんじゃ……しかも校門突っ切ってったわぁ」ヒャー!
321 :2010/06/23(水) 21:57:04.67 ID:xH9HrfU0
 (校長室)


校長「……うん、もうね。君、正規職員だったら一発で退職だよ」

黒妻「さーせん」

校長「いや、反省してるの? 親船理事から手紙貰って無かったら追い出したいとこだからね」

黄泉川「まぁまぁ校長、そのくらいで」

校長「いや、黄泉川くん。君もいい加減マフラー取っ換えてよ? 地域住民煩いからね?」

黄泉川「……さーせんじゃん」

校長「はぁ……きちんと監督してよ、もぉう」



 (職員室)


黒妻「後でアイツお礼参りしていいっすか?」

黄泉川「私もしたいけど、止めとくじゃん……」
322 :2010/06/23(水) 22:03:01.25 ID:xH9HrfU0
黒妻「んで、今日の仕事ってのは?」

黄泉川「ああ、そうそう。はいこれ」ヒョイ

黒妻「ん? 地図ですか」

黄泉川「此処に行って、子供の面倒見てほしいじゃんよ」

黒妻「子供……不登校児か何かで?」

黄泉川「いや、ウチの子じゃん」

黒妻「……未婚の母?」

黄泉川「保護者なだけで、『姉』代わりじゃんよ! 私はまだ母乳も出ないじゃん!」

黒妻「そうっすか……学校の事務は?」

黄泉川「いや、今日はいいよ。明日以降はまた考えるじゃん」

黒妻「……兎に角、此処(マンション)に向かえばいいんですね?」

黄泉川「そういうことじゃん。あ、これ駄賃じゃんよ。さあ、急げー」

黒妻「はぁ……行ってきます」テクテク・・・
323 :2010/06/23(水) 22:11:41.49 ID:xH9HrfU0
 ―――ファミリーサイド



黒妻「此処か……二号館の十三階だな」テクテク・・・


 エレベーター、ウィーン・・・・・


黒妻「ふむ、この部屋。その子供は居るんだろうな」


 ピンポーン・・・・・


??『……はい』

黒妻「あ、あれ? 大人の女?」

??『……新聞は要らないわ。ネットで全部収集してるから』

黒妻「あ、えっと、黄泉川さんに行けと言われて来ました」

??『愛穂に?』

??『ねぇねぇ、新聞勧誘なの? じゃあ私が追っ払ってみたいってミサカはミサカはしゃしゃり出る!』

黒妻「ん? 子供もいるのか」

??『とりあえず、上がって頂戴……今開くから』


 ピー、ガチャッ


黒妻「すげぇ、立派な所住んでるなぁ……御邪魔しまーす」テクテク・・・
324 :2010/06/23(水) 22:19:32.11 ID:xH9HrfU0
黒妻「……中も立派だ。何LDK有んだ?」

打ち止め「いらっしゃーい! ってミサカはミサカはあの人以外の男の人がこの家に来た事にビックリ!」

芳川「どうぞ。何も無いウチですが」

黒妻「あ、はい……」

打ち止め「ねぇねぇアナタは誰? ってミサカはミサカは率直な質問をします」ビシッ!

黒妻「ああ、えっと、黄泉川さんに頼まれて来たんだよ……お嬢ちゃんは?」

打ち止め「ミサカは打ち止め(ラストオーダー)だよ、ってミサカはミむぐぅっ!?」ガシッ!

芳川「ごめんなさいね。色々あって……リビングで待ってて。打ち止め、ちょっとおいで」

打ち止め「んぐむぐ」コクコク

黒妻「……(じゃんじゃんさんから何も聞かされてねぇのかな?)」テクテク・・・
325 :2010/06/23(水) 22:33:31.96 ID:xH9HrfU0
 (一寸・・・・・)



芳川「お待たせ……愛穂に連絡を取ったわ。ベビーシッターですってね」クスリッ

黒妻「ええ、まぁ……黒妻っていいます(やっぱ疑ってたのか。ま、しゃあねぇか)」

芳川「ごめんなさいね……女だけの暮らしだから、疑っちゃって」

黒妻「いえいえ……女だけ?」

打ち止め「うーん、偶に『あの人』も帰って来るんだけど……ミサカはミサカはちょっとメランコリック」

黒妻「黄泉川さんが言ってた『ドラ息子』ですか?」

芳川「ドラむ……ええ、確かに問題児ね。手が付けられないかな」フフフ

黒妻「ほぉ。不良?」

打ち止め「自称悪党でダークヒーローかな? ってミサカはミサカは訂正するよ!」

黒妻「自称悪党ねぇ……そういえば貴女は?」

芳川「私は芳川。まぁこの子の保護者2ってところかしらね」

打ち止め「ニートなのってミサカはミサカはぶっちゃけあ痛ぁっ!!」ゴチンッ!

芳川「定期的に仕事を貰ってるわよ……定職無いだけ」

黒妻「あはは、オレもっすよ」

打ち止め「黒妻もニートなの? ってミサカはミ痛いってばもうっ!! 叩くな!」ヒリヒリ・・・

芳川「失礼にも程があるわ」
327 :2010/06/23(水) 22:46:16.05 ID:xH9HrfU0
芳川「まぁ丁度良かったわ。私も今から仕事だったから」

打ち止め「なん……だと……ってミサカはミサカは芳川が働いている事に驚愕を隠せない!」

芳川「また叩かれたい?」ニコッ

打ち止め「いやあぁ! 助けて! ってミサカはミサカは黒妻の後ろに隠れる!」ダバダバダー

黒妻「おいおい……失礼ですが芳川さん、仕事は何を?」

芳川「システムプログラミングだったりエンジニアだったり……まぁデスクワークよ」

黒妻「オレには絶対無理な類ですね」アハハハハ

打ち止め「ところで、黒妻は何をしに来たの? ってミサカはミサカは疑問に思うよ」

黒妻「ん? ああ、えっと……芳川さんに指示を仰げばいいのかな?」

芳川「……そうね。この子と遊んであげて。良かったわね、打ち止め。お兄さんが遊んでくれるって」

打ち止め「うーん、具体的には?」

黒妻「何でもいいよ」

打ち止め「じゃあ第六学区の遊園地!」

芳川「調子に乗るな」ビシッ!
328 :2010/06/23(水) 22:54:18.57 ID:xH9HrfU0
黒妻「オレは別に良いっすけどね」アハハ

打ち止め「ほら! ってミサカはミサカはどや顔!」

芳川「ダーメ。黒妻くん、甘やかさないであげて」ハァ

黒妻「わかりました。まぁ、外に買い物くらいなら良いでしょう」

芳川「……まぁ遠くまで行き過ぎないならいいわ」

打ち止め「やったぁ! ってミサカはミサカはお外にヒアウィーゴーぉの準備!!」バタバタッ

黒妻「ははは、元気良いですね」

芳川「まぁ年相応だから……黒妻くん」

黒妻「はい」

芳川「愛穂が寄越したって事は、それなりに認められてって事だろうけど……何か聞いてる?」

黒妻「……いえ」

芳川「そう……じゃあ、告げておく。あの子はちょっと他の女の子とは違うの」

黒妻「……訳在り、ですか」

芳川「ええ。何も無ければいいけど、気を付けてね」

黒妻「……深くは聞きませんが、了解です」
330 :2010/06/23(水) 23:04:25.61 ID:xH9HrfU0
打ち止め「じゃーん! ってミサカはミサカはあの人に買って貰ったおニューのワンピースを着ちゃいます!」

黒妻「おお、可愛いな。 (高そうなキッズ服だなぁ……大分、甘やかしてんのかな)」

芳川「気を付けるのよ……黒妻くん、これを」

黒妻「いやいやいや、黄泉川さんからも貰ってますから頂けないっす」

芳川「いいから、駄賃がてらよ……その代わり、絶対守る事。良いかしら?」

黒妻「了解です。お姫様の遊び相手と護衛任務も兼ねてるって訳か」

芳川「宜しくね」

打ち止め「黒妻、はーやーくー! ってミサカはミサカは靴を履いてスタンバーイOK!」

黒妻「あはは、今行くよ……行ってきます」

芳川「あ、これ私と愛穂とあの子の携帯番号。何かあったらかけて頂戴」

黒妻「はい」

打ち止め「はーやーくーしーてー!」ジタバタ
331 :2010/06/23(水) 23:14:34.99 ID:xH9HrfU0
打ち止め「わーい! お出かけだー! ってミサカはミサカはハイテンション!」ムッハー!

黒妻「おいおい、転ぶなよ……バイクは危ねぇかな。歩くか」

打ち止め「何しよっかなー。何買おっかなー。ってミサカはミサカは頭を悩ませちゃうよ」

黒妻「……なぁ。さっきから『ミサカ』って言ってるけど、嬢ちゃんの名字か?」

打ち止め「うーん……やんごとなき事情があるのってミサカはミサカは口を濁らす」

黒妻「そっか……変な日本語だな、今の」

打ち止め「そう? 正しい日本語だよってミサカはミサカは訴える」

黒妻「そっか」

打ち止め「さぁ行くぞ。黒妻隊員! ってミサカはミサカはレッツらゴーで駆けだすよ!」ダッ!

黒妻「……やっぱ、ガキ欲しいなぁ」テクテク・・・
332 :2010/06/23(水) 23:19:01.57 ID:xH9HrfU0
 ―――とある高級ホテル


浜面「はぁ……休みって言われてもな」

滝壷「二日もおやすみだよ。やったね」

絹旗「うーん……フレンダ、音信不通ですよ。大丈夫かなぁ」

浜面「麦野は入院か。後でお見舞い行ってやろう」

滝壷「うん。サケ弁持ってね」

絹旗「……それで、今日の予定は?」

浜面「特には」

滝壷「私も」

絹旗「ふむ……」
333 :2010/06/23(水) 23:24:26.25 ID:xH9HrfU0
浜面「まぁ、たまにグダグダ過ごすのも良いんじゃねぇか」

滝壷「ぐだぐだ~」フニャン

絹旗「アンタら……はぁ」スゥ・・・

浜・滝「「ん?」」

絹旗「此処に映画のチケットがあります」

浜面「……またクソ映画か?」

絹旗「失礼な! ……まぁ今回は確かに超クソ映画です」ヒョイ

滝壷「……これ、大人気映画だよ」

浜面「なっ!? 絹旗が、A級映画のチケットだと!? 天変地異の前触れか!?」

絹旗「……」ゴスッ!

浜面「いでぇ!」

滝壷「はまづら、失礼だよ」
334 :2010/06/23(水) 23:30:52.48 ID:xH9HrfU0
絹旗「まぁ生憎、チケットは二枚です……私はそんな超ありきたりなラブロマンスなんて見ないので、二人で行ってきてください」

浜面「な、はぁ?!」

絹旗「私は、こっちの超超チョーC級ホラー映画を独り占めしに行くので! 二人でそのチケット使っちゃってくださいな」

滝壷「きぬはた、待って」

絹旗「では! あ、今日は友達の家に泊まるので夕飯は要りませんよ~! 行ってきまーす!」ガチャッ!

浜面「おい。アイツ、友達なんていねぇだろ」ハァ

滝壷「……(無理に気を使っちゃって)」チラッ

浜面「……えっと」

滝壷「折角だし、行こ。はまづら。後できぬはた、捕まえよう」

浜面「お、おう…… (ありがとう、なのか……ませガキだなぁ、アイツも)」
335 :2010/06/23(水) 23:44:41.02 ID:xH9HrfU0
 ―――数日前、イギリス



建宮「今回は天草全体で行動なのよね」

対馬「女皇帝は?」

建宮「別口でステイルと行動なのよ。まぁ今回は監視任務だから、何も無ければすぐ帰れるわな」

五和「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・チッ」

建宮「……五和。仕事に支障が出るから別任務」

五和「……なんです」

建宮「あの少年のアパートの近くに対馬と待機で」

五和「いやっほおおおぉぉうっ!!」キラキラ!

建宮「……対馬、暴走しないように見張ってよな」

対馬「了解」

建宮「それじゃあ、準備しろ!」

天草『了解!』ザッザッザッ・・・・・


建宮「あ、香焼。ちょっと」

香焼「……え?」
336 :2010/06/23(水) 23:49:00.93 ID:xH9HrfU0
建宮「オマエ、別任務なのよ。はいこれ、指令書」

香焼「ええ!? また別口っすか?」

建宮「文句言うな……オマエが先の事件で遭遇した男、いたよな」

香焼「え、ええ」

建宮「アイツの監視」

香焼「」

建宮「ま、頑張れよー」ポンポン

香焼「」ポカーン・・・
 
339 :2010/06/23(水) 23:59:25.14 ID:xH9HrfU0
 ―――時間は戻って、打ち止めの下へ・・・



黒妻「さて、何処行きたい?」

打ち止め「うーん、公園行こ! ってミサカはミサカはポピュラー所を選択する」テクテク・・・

黒妻「ははは、お散歩だな」

打ち止め「近くの公園だよ……ほら見えた! ってミサカはミサカは指さしダッシュ!」ダッ!

黒妻「元気良いなぁ。やっぱ男じゃなくて、女の子もいいかな? 両方作ればいいか」テクテク・・・
340 :2010/06/24(木) 00:22:17.98 ID:JkkIg3w0
 ―――とある仮眠室


土御門「集まったか」

海原「仮にも、僕は学校があるのですが……緊急はやめて欲しいですね」

結標「アンタ、学校行ってるんだ」

海原「常盤台の理事長の孫ですからね。『表』向きには」

一方通行「けっ。ボンボン演じるのも大変だな」

土御門「御喋りはそれくらいに……資料だ。目を通せ」

一同『……』

土御門「今回の敵はロシア人だ」

海原「……オカルト(ロシア成教)?」

土御門「いや、軍だ……それとも少し違う」

結標「傭兵ってとこ?」

土御門「近いが、奴らは国の為なら何でもする輩だ……まぁ未だにソ連が続いてると思ってるバカ共だな」

一方通行「KGB(チェーカー)か? 連邦捜査局の社会主義連中か?」

土御門「さあな。情報は少ないが……厄介な事に目的が前回と同じ、更には『超電磁砲』ときてるぞ」

一同『はぁ?!』
341 :2010/06/24(木) 00:32:47.48 ID:JkkIg3w0
海原「まさか、御坂さんを?!」

土御門「いや……資料の三枚目を見ろ」

結標「……これは?」

土御門「キャパシティダウンの製作者、テレスティーナが作った『疑似超電磁砲』だ」

一方通行「はンッ。別に怖かァねェぞ?」

土御門「皆が皆、オマエみたいに化け物じゃないんだ……これが世に出回ってみろ」

海原「各地の戦場・紛争地帯で超電磁砲が飛び交う……ゾッとしますね」

結標「オマケに『C・D』も取引って訳よね?」

土御門「そういうことだ。なんとか防ぐぞ」

一方通行「……未然に防ぐってなァ、無理なのか?」

土御門「ブローカーが不明だから、俺達が動くんだ。分かってたら、下請けや警備員が乗り込んで押さえてる」

一方通行「使えねェ連中だ」フンッ
342 :2010/06/24(木) 00:40:39.76 ID:JkkIg3w0
土御門「作戦は前回と同じ……ただ、一方通行。結標。『C・D』対策はできてるか?」

一方通行「まァ、それなりにな……試さねェと分かンねェんだよ」

結標「私は……大丈夫よ」グッ

海原「……」チラッ

一方通行「てかよォ、オレらは『C・D』持ってねェのか? 試したい事もあるンだがよ……」

土御門「そうか。そうだな……上に聞いておこう。もしかしたら、一台位回してくれるかもしれない」

結標「そうね。そうして欲しいわ」

海原「やれやれ、熱血トレーニングですか」

一方通行「……まァ、摩訶不思議パワーの海原クンには分からねェ努力ですよォ」

土御門「そう言うな……そういえば、№7はどうなったんだ?」

結標「ああ、アイツならとっくに退院してるわ……今は虫歯と格闘中だって」

海原「……ださっ」
343 :2010/06/24(木) 00:47:54.51 ID:JkkIg3w0
土御門「では各自行動開始。連絡があれば追って電話する。何時でも携帯には出れるようにしておけ」

一同『了解』コクン

一方通行「芳川特製耳栓が何処まで通用しますかねェ……」テクテク・・・

結標「……ま、なるようになるか」テクテク・・・



海原「……それで? 今回、僕は?」

土御門「ああ、前回と同じだが……ミスるなよ」

海原「同じミスはしませんよ…… (最悪、原典を使ってでも)」

土御門「ああ、あと今回『大蜘蛛』は追わなくていい」

海原「え?」

土御門「俺の『コネ』で補った。オマエは何時でも動けるようにしておけ」

海原「……分かりました。一応、スネークは追けましたが」

土御門「勝手にしろ」
344 :2010/06/24(木) 00:56:48.34 ID:JkkIg3w0
海原「因みに……バックはローマですか?」

土御門「だろうが、それはロシアの上層部だけだ」

海原「というと?」

土御門「今回の敵はその上層部からの指示……つまりは『愛国心』だけで動いている輩だ。宗教心なんてこれっぽちも無い」

海原「ただの『主義者』ですか」

土御門「訓練された『主義者』だ。並大抵の軍隊じゃないぞ……気をつけろ」

海原「了解です……時に、貴方は今回何を?」

土御門「俺は『木原』を追う。資料に目を通しておけ……脱走したそうだ」

海原「っ……彼女は御坂さんを狙うのでは?」

土御門「無きにしも非ず。ただ、アイテムの一人が付いている。どう動くか分からんな」

海原「……」

土御門「バカな事は考えるなよ。これは俺の仕事であり、アレイスターを『欺く』為の作戦だ」

海原「僕が行っては崩れると?」

土御門「ああ、そうだ……オマエはいつも通り学校に行け。いいな」テクテク・・・

海原「……ふん」テクテク・・・
345 :2010/06/24(木) 01:12:22.22 ID:JkkIg3w0
 ―――いつもの公園



香焼「はぁ。せめて、彼の場所を教えて欲しかったすよ……ん?」テクテク・・・ピタッ


絹旗「はぁ……超損する性格ですよね、私って。超C級映画なんて、嘘ですよーだ……」トボトボ・・・


香焼「……同じ不幸オーラが出てる女の子が自販機の前に立ってるっすよ」


絹旗「炭酸抜きCCレモンを……え゛っ!? 札が飲まれました!!」ガビーン・・・


香焼「……また、あの自販機すか。しょうがないすね」テクテク・・・


絹旗「ああ、もう超頭きました! 返せ返せ返せぇ!!」ガンガンガンッ!

香焼「わわわ! き、君! 自販機蹴ったぐっちゃ駄目っすよ!!」アタフタ!

絹旗「うるさいうるさいうるさーい!!」ガシガシガシッ!

香焼「自分が小銭入れますから」チャリンッ・・・「……あれ? 普通五百円なのに、飲まれた」ガビーン・・・

絹旗「あーあ……超使えないです。浜面並みですね」フンッ!

香焼「な、なんだよ! 人が親切してやったのに! 可愛くない小学生っすね!」

絹旗「小が、私は中学生ですよ!!」プンプン!
346 :2010/06/24(木) 01:19:46.19 ID:JkkIg3w0
 ギャーギャーギャー!!



打ち止め「とーちゃく! ってミサカはミサカは一番乗りー! ……じゃないいっぽい」

黒妻「急ぐなよ……ん? またあの自販機か……あれ?」

打ち止め「どうしたの? あの自販機曰く付き? ってミサカはミサカは都市伝説に喰いつく!」

黒妻「いや、あの二人……男の子と女の子、オレの知り合いだ」

打ち止め「喧嘩してるかも……ってミサカはミサカはちょっと心配する」アタフタ

黒妻「……よし、待ってろ」テクテク・・・



絹旗「だから蹴ればお金が戻ってきますって!」ギャーギャー!

香焼「警備用ロボ来たら、どうするすか!」ギャーギャー!

黒妻「おいおい、オマエら。何やってんのさ?」

絹旗「え……あ、兄貴さん?!」

香焼「あ、貴方は……えっとクロヅマさんでしたっけ? (出たあああぁぁ!!)」ビックリ!

黒妻「おう! どうしたよ?」
 
355 :2010/06/24(木) 20:37:03.09 ID:JkkIg3w0
絹旗「自販機に御札が飲みこまれてしまいました」ゲシゲシッ!

香焼「あわわ、だから蹴るのは止めるっすよぉ」アタフタ!

黒妻「ふむ……またか。どれ、今日こそは負けねぇぜ!」

香焼「ま、まさかまた蹴るんすか!?」

黒妻「いや、それじゃオレの負けだ……わたるんの秘密道具!!」

絹・香「「え?」」

黒妻「チェーンカッター!」シャキーン!

絹旗「何処からそんなものを……」

香焼「というか、前回の偽造こんぐぅ?!」ガシッ!

黒妻「おい坊主……忘れろ。な?」ギロッ

香焼「……っん! (怖いすよおぉ!!)」コクコク

黒妻「これで、鍵開けてやるよ」

絹旗「いや、超完全に犯罪なんですけど……」

香焼「ばれたら厄介すね……」

黒妻「行くぜ!」トウッ!
356 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/24(木) 20:38:37.09 ID:yuY7Xgwo
黒妻が暗部をどこまで知ってるかによる。
っていうか、暗部ってかなり広い意味を含んでるから知ってる奴自体はいくらでもいるはず。
重要なのは深さだ。
グループやらアイテムみたくアレイスター直通情報網の滞空回線に納められてるような情報は機密レベル相当高い。
しがないチンピラの浜面が接触できてるくらいだから原作でも機密保持がちゃんと出来てるのかはわからないけど。
まあでも機密レベルが高いってことは原作でも言われてるから、迂闊に周りに情報を漏らすと
何らかの制裁が加わる可能性は高いな。
357 :2010/06/24(木) 20:43:58.04 ID:JkkIg3w0
黒妻「直ぐに金と一緒にジュースまで手に入るぞ。せーの……ふんっ!!」ジャキンッ


 ガッキイィーンッ・・・・・ポロッ


絹旗「……刃が、折れましたね」

香焼「この自販機ナニモノすか?! てか前回と同じ展開!」アタフタ!

黒妻「」


絹旗「わたるんの秘密道具~(超笑)」

香焼「直ぐに金と一緒に……はっ!」チラッ!

黒妻「」プルプル......


香焼「わあああぁぁ!! またこの不良さんやらかす気っすよ!!?」ガタブル...
358 :2010/06/24(木) 20:53:31.13 ID:JkkIg3w0
プッチン・・・


黒妻「……わたるんの秘密道具、番外編」

絹旗「はい?」

香焼「うわああぁ! やっぱりいいぃぃ!!」


黒妻「最初は『右脚』です……」グッ…


絹旗「兄貴さん……何を?」

香焼「く、黒妻さん! 二度目はヤバいっすよぉ!」

黒妻「リラックスしてぇ、軽く跳ねる……斜め30度からのぉ……」トントンッ・・・

香焼「もう駄目っすぅ!!」



打ち止め「どうしたの? ってミサカはミサカはさっきから空気だったのでしゃしゃり出る」

絹旗「(……超電磁砲?) え、あ、あの私のお金がこの超ポンコツ自販機に飲まれちゃったんですよ」

打ち止め「なーんだ。ほいっ! ってミサカはミサカは自販機にビリビリしてあげる」ビリリリリ・・・


 ウウィイイィィン・・・・・チャリンッ! ゴトンゴトンッ!


絹旗「わぁ! やった! ありがとうです、おチビちゃん!」

打ち止め「えっへん! ミサカは出来る子なの! ってミサカはミサカは胸を張る!」エッヘン!

香焼「あ、れ?」



黒妻「」
360 :2010/06/24(木) 21:09:32.97 ID:JkkIg3w0
黒妻「……」テクテク・・・

香焼「あ、ベンチに向かったすね…… (ショックが丸見えっすよ)」

絹旗「あ、はい。おチビちゃん。このジュースはアナタのです」

打ち止め「うん……おチビは止めて欲しいな。ミサカには『打ち止め』って名前があるのって、ミサカはミサカは自己主張!」

絹旗「うふふ。そうですか、はいどうぞ。打ち止めちゃん」

打ち止め「ありがとう。お姉ちゃん! お姉ちゃんにもジュース分けてあげるねって、ミサカはミサカは冷やし味噌汁をパスする」


絹旗「お、お姉ちゃん……だと……」ドキッ!


打ち止め「……あれ?」

香焼「固まったっす……」

打ち止め「あ、お兄ちゃんにもジュースあげる! ってミサカはミサカは飲む100%ヨーグルト(缶)を渡しちゃう」


香焼「お、お兄ちゃん……だと……」ドキッ!



黒妻「……ああ、空が青いぜ」タバコスッテイイカイ・・・?
362 :2010/06/24(木) 21:20:30.73 ID:JkkIg3w0
絹旗「今まで……今までアイテム内、いや世間からは『チビ』だの『超小学生』と見下されてきた日々……」プルプル・・・

香焼「仲間から『弟』とか『ガキんちょ』って、尊厳無しにバカにされてきた……」プルプル・・・


打ち止め「……どうしたの? 二人ともお腹痛いのってミサカはミサカは顔を覗いてみる」


絹旗「ああ、『お姉ちゃん』! 姉! 年上に扱われた事があっただろうか! いや、無い!」ガタッ!

香焼「『お兄ちゃん』! なんて素敵な言葉なんすか! みんな(天草式の皆さんです)! 自分は今! 大人になったっすよおぉ!!」ウルウル・・・


打ち止め「え、何がおきてるの? マジュツシの仕業ってヤツ? とミサカはミサカはMNWで使われるスラングを使ってみる」


絹旗「アナタも分かりますか!?」

香焼「ああ、分かるっす! 自分らは、今、『年下』じゃない!」

絹・香「「ひゃっほおおおおおぉぉ!!」」

打ち止め「へ……あ、近くにミサカがいる気がするって、ミサカはミサカは目の前の二人から現実逃避」



黒妻「……平和だな」オモイニーモツオヲー♪「あれ? 電話だ」
364 :2010/06/24(木) 21:28:37.76 ID:JkkIg3w0
絹旗「打ち止めちゃん! 私はアナタの超お姉ちゃんになってあげます!」

香焼「自分も超お兄ちゃんっす!」

絹・香「「頼って下さい!!」」ビシッ!

打ち止め「う、うん…… (ちょっと怖いなぁ……でも優しそうだからいいやって、ミサカはミサカは甘えちゃう)」


絹旗「私は最愛『お姉ちゃん』です! 何か超したい事は!?」

打ち止め「え、えっと……一緒に遊んでくれたら嬉しいなって、ミサカはミサカは平凡な願いを訴えます」

香焼「分かったっす! さあ行こう! 打ち止めちゃん!」アハハー

絹旗「おいで! 打ち止めちゃん!」ウフフー

打ち止め「うーん……ま、いっか! ってミサカはミサカは一緒に駆けだしちゃう!」ワァイ!



黒妻「もしもーし」

固法『あ、先輩。お仕事お疲れ様です。休憩時間ですか?』

黒妻「いや、公園」

固法『』
365 :2010/06/24(木) 21:52:47.41 ID:JkkIg3w0
黒妻「……あれ? 美偉?」

固法『先輩……お仕事は?』

黒妻「だから、公園だって」

固法『』

黒妻「……みぃちゃん?」

固法『まさか、首に? ……いや、仕事蜂起したの? 二日も仕事持たないなんて……』

黒妻「いや、勘違いすんなよ阿呆。じゃんじゃんさんから別件で子守任されてんだっつーの!」

固法『……ホントに?』

黒妻「だー! もう! 写真でも送れば信じるのか!?」

固法『……誘拐』ハッ!

黒妻「……一度、真剣に話あわねぇと駄目みたいだな。今夜、覚えてろよ」

固法『まぁ誘拐は流石に嘘ですよ。信じてますから……でも仕事は、ホントに?』

黒妻「ああ、子守だよ。今写真送ってやるから、待ってろ」Pi!

固法『あ、ちょっと待』プツン・・・



黒妻「おーい、ガキ共ー。ちょっとこっち来い」

絹旗「いや、今の私は超お姉ちゃんですよ! 兄貴さん!」ヌッフンッ!

香焼「同じく、超お兄ちゃんっす!」エッヘンッ!

打ち止め「じゃ、じゃあミサカは超ミサカだよ! ってミサカはミサカは一緒に仁王立ちする!」ドオォォンッ!


黒妻「良いから来い。お子ちゃま三匹」

三匹「「「な!? んにゃああああぁっ!!」」」ガブリッ!

黒妻「ちょ!? か、噛むな阿呆!!」ブンブンッ!
366 :2010/06/24(木) 22:20:47.15 ID:JkkIg3w0
黒妻「……いいから、オマエらそこ並べ」イテテ・・・

絹旗「何でです?」

黒妻「写真撮るんだよ……オレの後輩が信じないからさ」

香焼「後輩?」

黒妻「……この前、オマエが『デート』してた眼鏡サンダヨ」ギロッ!

香焼「ひいいぃぃ!! やっぱ怒ってるっ!!」ガタブルッ!

打ち止め「こら、黒妻! お兄ちゃんを虐めちゃ駄目だよ! ってミサカはミサカは『めっ!』てする!」メッ!

絹旗「ら、打ち止めちゃん! 超ずるいです! お姉ちゃんの為にも、超『めっ!』してください!」

黒妻「意味分かんねぇぞ……坊主。もう怒ってないから、ほら写真撮るぞ」

香焼「は、はい……」

絹旗「仕方ないですね……打ち止めちゃん。おいで!」

香焼「あ! 自分だけずるいっすよ!」

打ち止め「あわわ! ミサカ引っ張りダコ! ってミサカはミサカは目を回す」アレー

黒妻「打ち止めちゃん、真ん中入れればいいだろ……ほれ。撮るぞ」

絹旗「待ってください……はい! いいですよ!」

黒妻「はい、ちーず」


おチビ三匹『ピース!』ニコッ


  カシャッ!
367 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/24(木) 22:22:06.23 ID:Q.j.mIDO
おい、その写真いくらだ!?
368 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/24(木) 22:52:10.13 ID:QDpVmIAO
言い値で買おう
pixiv行けばあるのか!?
369 :2010/06/24(木) 22:53:02.46 ID:JkkIg3w0
 ―――とある高校


 ワータシーモシタイヨ!ココロハショウジキ、Pi!


固法「先輩からメール……子供が三人だ。え!? 香焼くんもいるじゃない!?」




 ―――いつもの公園


黒妻「信じたかな?」

打ち止め「ねぇねぇ黒妻も遊ぼうよ! ってミサカはミサカは手を引っ張……う・ご・か・な・い!」ンー!

黒妻「ははは、非力だなぁ」

絹旗「むっ! 妹がピンチ! とうっ!」グイッ!

黒妻「うをっ!? 能力使うな!?」

絹旗「えっへん!」

香焼「最愛ちゃんはヤンチャっすねぇ」

絹旗「黙りなさい! 弟!」

香焼「な!? 完璧自分の方が年上っすよ!」
370 :2010/06/24(木) 22:59:01.14 ID:JkkIg3w0
絹旗「はんっ! 私より弱っちそうだから、超年下ですよ。コーヤギは!」

香焼「むっ……何歳っすか?」ムスッ

絹旗「え″?!」

香焼「自分は、[ピーーー]歳っすよ」

絹旗「むぐっ…………歳」ボソッ

香焼「え? 聞こえないすね」

絹旗「死ぬ歳……です……てか、乙女に年齢を聞くなぁ!!」

香焼「ははは! 自分の方が、お兄ちゃんっすよ!」

絹旗「むぐぐっ!!」

打ち止め「お兄ちゃん、お姉ちゃん、喧嘩しないでって……ミサカはミサカはオドオドしちゃうよ」アタフタ!

絹・香「「はーい!」」ガシッ



黒妻「打ち止めちゃんが長女でいいんじゃね?」
371 :2010/06/24(木) 23:00:06.34 ID:JkkIg3w0
訂正!


絹旗「[ピーーー]歳……です……てか、乙女に年齢を聞くなぁ!!」
372 :2010/06/24(木) 23:08:10.77 ID:JkkIg3w0
黒妻「んで? 何して遊ぶんだ?」

香焼「公園でできればОKっすね」

絹旗「打ち止めちゃんにも無理がなければ超何でもいいです」

打ち止め「うーん……>>375ってミサカはミサカは声高らかに告げます!」
 
375 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/24(木) 23:17:53.14 ID:kPHq3QAO
死ぬ歳って小萌先生より食ってるんだろうか
376 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/24(木) 23:18:42.63 ID:Q.j.mIDO
>>374
どんな遊びだよwww



無難に鬼ごっことか。
377 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/24(木) 23:21:10.02 ID:vCLxSbU0
リアルおままごと
378 :2010/06/24(木) 23:21:19.07 ID:JkkIg3w0
黒妻「……おーうぅ」

絹旗「……あぅちっ」

香焼「……いぇあぁ」


打ち止め「えっと……>>380で!」
379 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/24(木) 23:22:34.27 ID:Q.j.mIDO
>>377、同意!
380 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/24(木) 23:24:11.60 ID:nnKkUcQo
おままごと
382 :2010/06/24(木) 23:33:31.17 ID:JkkIg3w0
打ち止め「それじゃあ、オママゴトがしたいなって、ミサカはミサカはウキウキする!」

黒妻「おいおい、あまりに子供っぽくないか?」

打ち止め「……私は、オママゴト、した事無いから」ションボリ

絹旗「オーマーマーゴートー超決定です!!」

香焼「張り切っちゃうっすよオオォ!!」

黒妻「お、おう……そうか。じゃあ、配役は?」



打ち止め「じゃあ、>>385で!」
385 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/24(木) 23:43:00.19 ID:vCLxSbU0
夫→香焼
妻→打ち止め
愛人→絹旗
絹旗の旦那(893)→兄貴
ドロッドロの所に遭遇するこのりん→刑事
 
391 :2010/06/24(木) 23:52:04.84 ID:JkkIg3w0
打ち止め「カクカクシカジカ・・・な設定で行くよって、ミサカはミサカはMNW安価で決定!」

一同『え?!』

打ち止め「因みに、黒妻とお兄ちゃんが夫婦っていう案もあった! ってミサカはミサカは大暴露しちゃう」



 (公園の繁み)


御坂蛇「……10801と14444と20000に当たらなくて良かったと、ミサカはホッとします」ホッ
392 :2010/06/24(木) 23:57:35.55 ID:JkkIg3w0
 (一寸・・・・・)


香焼「ほ、ホントにやるっすか?」

絹旗「仕方ないでしょう。打ち止めちゃんの顔見て下さい」


打ち止め「頑張るよーってミサカはミサカは頭の中で情報収集! ……20000、それOKなの?」

香焼「まぁ……オママゴトだもんな。仕方ねぇぞ、坊主……ククク!」


香焼「」

絹旗「ま、麦野に付き合わされて1時半からのドラマ見てきた私には超余裕ですが」チョーオトナノオンナーデスカラ

香焼「……助けて女皇帝!」イヤー!
393 :2010/06/25(金) 00:00:07.57 ID:ENIGU4s0
 ―――遠くのビル



建宮「おい! 香焼が面白そうな事始めるのよね!」ボウエンキョー!

対馬「あまり茶化しちゃ駄目よ」

牛深「昼ドラごっこぉ?」

五和「……そーっと」

野母崎「REC準備OK!」
394 :2010/06/25(金) 00:06:25.49 ID:ENIGU4s0
 ―――いつもの公園



冷蔵庫「スタートだ!」



香焼「……た、ただいまー」

打ち止め「……」

香焼「ど、どうしたんだ? ら、打ち止め。ごはんのじゅんびがまだじゃないか」ボウヨミー・・・

打ち止め「……アナタ」

香焼「え、え?」

打ち止め「私に、黙ってる事、無いかしら? ってミサカはミサカは淡々と告げる」ジトー・・・

香焼「え、と、特に、何も無いすよ」

打ち止め「嘘だッ!! ってミサカはミサカは10093から教えてもらったセリフを借ります!!」

香焼「え、え~!!」



黒妻「いいねいいねぇ」ククク!

絹旗「……私はどのタイミングで入って行けばいいんでしょうか?」ハァ・・・
395 :2010/06/25(金) 00:13:55.59 ID:ENIGU4s0
打ち止め「……この髪の毛、アナタのYシャツについてたの」

香焼「そ、それただの糸屑じゃあ」

打ち止め「まだ白を切るの?! じゃあ、アナタの携帯灰皿の中にあったレディース煙草、誰のよ! ってミサカはミサカはこんな時ばっか役立つ20000に感謝!」

香焼「それ、黒妻さんの携帯灰皿じゃ」

打ち止め「ちょっと携帯電話見せなさいよ! ってミサカはミサカは芳川が見てた御昼のドラマの真似をする!」バッ!

香焼「わぁ!? ちょっと! 本当に携帯取らないでぇ!!」



黒妻「将来有望だな。打ち止めちゃん」

絹旗「旦那は超苦労しますね……」



 (某所)


一方通行「くちゅンっ!」

結標「……あらあら、可愛いクシャミね」フフッ

一方通行「うっせェ……黄泉川辺りが噂でもしてンのかァ?」
396 :2010/06/25(金) 00:20:07.81 ID:ENIGU4s0
打ち止め「……ぷりえすてる、ムービー1?」

香焼「ぎゃああああぁぁ!! それは教皇代理からのヤツでぇ!」

打ち止め「いつわ、お風呂?」

香焼「やめてええぇぇ!!」



絹旗「……超変態」

黒妻「まぁ坊主も男ってこったな。しかも思春期真っ盛り」アハハハハ



 (遠くのビル)


五和「……教皇代理。携帯を貸して下さい」ゴゴゴゴゴゴ・・・・

建宮「いや! アレはアイツがって、対馬サン! 離せぇ!!」ジタバタ!

対馬「五和、勝手に取っていいわよ」ガシッ!「他の男共も逃げるな!!」

男衆『ひいいぃ!!』ガクブルッ!
399 :2010/06/25(金) 00:28:41.31 ID:ENIGU4s0
打ち止め「ん? ……あ、ちょっとタンマ! お姉ちゃん!」

絹旗「はい?」

打ち止め「携帯の番号教えてって、ミサカはミサカは修羅場の準備をする!」ワクワク!

絹旗「あ、はい……ピピッと」セキガイセーン

打ち止め「よっし! じゃあ続きね! ってミサカはミサカは勝手に仕切る!」

香焼「」チーン・・・



黒妻「ふむ……キューピットの才能もあるのか、打ち止めちゃんは」ウンウン・・・



 (とある学校)



固法「……やっぱ、心配ね。昼休みだし、ちょっと見に行こうかしら」

碧美「美偉、どっか行くの?」

固法「ちょっとね……五限間に合わなかったら、保健室って言っといて!」

碧美「りょーかーい」
401 :2010/06/25(金) 00:38:34.32 ID:ENIGU4s0
打ち止め「誰よ、この『モアイ』って女! ってミサカはミサカは最愛って何て読むか分からない」

香焼「もあい(笑)」

絹旗「……さいあい、ですよ。打ち止めちゃん。さっきから名前で呼んでるのに何故間違えますか? そしてコウヤギ喰らえっ!」ガンッ!

香焼「ぎゃあああぁ! ゴミ箱が超スピードで飛んで来たあああぁぁ!」


打ち止め「続けるよ! ……で、誰よこの女?! ってミサカはミサカは詰め寄っちゃう」

香焼「い、いや……仕事の関係で」

打ち止め「へぇ……じゃあ何でハートマーク付いてるの? ってミサカはミサカはお兄ちゃんの携帯にお姉ちゃんの番号を勝手に登録」

香焼「あ、え、いや……なんでかなぁ」アハハ・・・

打ち止め「本当にお仕事関係ならかけても平気よね? ってミサカはミサカはコールボタンにスタンバーイ……」

香焼「う、うん…… (生生しいよおおぉぉ!!)」ウエーン!



黒妻「名演技だな」

絹旗「流石私の超妹です……あ、電話かかってきた」

黒妻「頑張れよー、最愛ちゃん」

絹旗「はい!」Pi!
403 :2010/06/25(金) 00:50:19.17 ID:ENIGU4s0
絹旗「もしもし、コーヤギ? さっき会ったばっかりじゃない……まだ足りないんだー?」ムギノノマネー

打ち止め「ちょっと! アナタ、これどういう事なの! ってミサカはミサカは盛りあがってきたぁ!!」

香焼「え、ええっと……」

絹旗「あら? もしかして奥様ですかぁ? 何だかんだ言って結局コーヤギ、ばれちゃった訳だー」フレンダノマネー

打ち止め「もしもし! アナタ、ウチの旦那とどういう関係なの! ってミサカはミサカは問い詰める!」

絹旗「どういうって超予想通りの、か・ん・け・い・よ♪」

打ち止め「な、な、なんて事を……しくしく……ってミサカはミサカは迫真の演技で落ち込む」

絹旗「ちょっと、彼に代って貰えるかしら」

打ち止め「……アナタ、愛人さんからよ……ってミサカはミサカは携帯を放る!」

香焼「わっわっ! もう……えっと、もしもし」

絹旗「ちょっとぉ……超面倒臭い事なっちゃったじゃない。どうするのー?」

香焼「ど、どうするって……別れるっすか?」

絹旗「へぇ……奥さん取るんですかぁ……いいのかなぁ?」

香焼「へ?!」



黒妻「いいねいいねぇ! 最愛ちゃん中々やるじゃねぇか! 下手なドラマ見るより面白いぜ!」キラキラ・・・
405 :2010/06/25(金) 00:59:33.06 ID:ENIGU4s0
絹旗「あんなに愛し合ったのに……超酷い男だわ」

香焼「え、えええ!?」ドキッ!

絹旗「(ふふふ、超初い奴です)……あんなに鎖を巻かれて喜んでたでしょ?」

香焼「な、な、何を言ってるすかぁ!?」マッカァ!

絹旗「目隠し蝋燭されて超興奮してたくせにぃ」ニヤリッ

香焼「こ、この……男をバカにしてぇ……」

打ち止め「おおおお!! 修羅場だよって、ミサカはミサカはMNWと共に盛り上がる!!」ムッハァ!



黒妻「は、腹痛ぇ!!」ギャハハハハwww!



 (遠くビル)



五和「携帯全部折りました……おや? どうなってます?」

対馬「ふふふ。香焼も、まだまだ坊やね」

五和「え? ……えええ!?」カアアアァァ!!


男衆『香焼、負けるなぁ!!』オトコヲミセロー!


対馬「ボコボコなのに良く吠えるわね……」ハァ
 
410 :2010/06/25(金) 01:10:21.69 ID:ENIGU4s0
香焼「お、オマエだって…… (見てろぉ!)」

絹旗「え?」

香焼「べ、ベットの上でヒィヒィ言ってたじゃないっすか!」

絹旗「な、なああぁぁ!!」マッカッカァ!

香焼「小さいお尻振って、盛りの付いた猫みたいにオネダリしちゃってさぁ!!」

絹旗「な、は、ふ、ふざけないでよ! 誰がそんな超下品な事を!?」

香焼「ふんっ……サイアイから言い始めた事っすからね……」

絹旗「ぐ、ぬぬぬぬぬぅ!」


打ち止め「すげぇ……ミサカはミサカは唖然」ポカーン・・・



黒妻「」ピクピク・・・ハラガ・・・



 (遠くのビル)



対馬「誰だあぁ! 香焼にあんなハシタナイ事教えたのおおぉ!!」

男衆『ふんふんふ~ん♪』

五和「女皇帝に報告ですね……」
411 :2010/06/25(金) 01:24:05.18 ID:ENIGU4s0
絹旗「……ふふふ」

香焼「どうしたっすか? 降参? それなら自分とはもう二度と」

絹旗「言い忘れてました。実は私、超人妻なんですよ?」

香焼「(あ、そういう設定だった) ……な、なんだってー」ボウヨミー

絹旗「しかも、此処ら辺じゃ一番大きいヤクザ……道具屋(アイテム)会の若頭なんです!」

香焼「へ、へー。それはヤバい。 (なんだよ、アイテム会って?)」

絹旗「もし、私が旦那以外の男に傷モノにされたと知ったら……ふふふ……」

香焼「え、ちょ、オママゴトっすよね? これ!?」

絹旗「組長の沈利オジキや、殺し屋のリコーまでコウヤギのタマ取りに行くわ」フフフ・・・

香焼「ちょ、誰だよ!? 組長?! 殺し屋?!」



打ち止め「ほらっ! 腹を抱えて悶絶してる黒妻に、ミサカはミサカは出番を伝える」トントン・・・

黒妻「うひひ……はぁはぁ……お、おう。オレも頑張らねぇとな」スタンバーイ!

打ち止め「たまっとったれー! ってミサカはミサカは黄泉川の漫画のセリフを引用!」



 (近くの小道)


固法「いつもの公園って……あの変な自販機の所でいいのよね?」テクテク・・・
413 :2010/06/25(金) 01:40:16.61 ID:ENIGU4s0
絹旗「……実は既にウチの超旦那をアナタの家に向かわせているのです」フフフ・・・

香焼「え、わっ、ちょ! オママゴトだよね?!」

絹旗「今更謝ってもおそーい! 奥さんと別れてアナタのマンションを私との新居にするなら、許してもらいますわ!」オッホッホォ!

香焼「か、完璧入り込んでる……ま、待て! 今、女房と話し合うから!」

絹旗「はりーあっぷ!」

香焼「な、なぁ打ち止め。事を穏便に済ませる為にも、今は離れて暮らそう……」

打ち止め「ううぅ……そう……それなら私にも考えがあるよ……ってミサカはミサカは電話の準備」

香焼「え?」

打ち止め「私のお父さんが組織屋(グループ)会の帝王だって事、忘れたの? ミサカはミサカは勝手にあの人を使う」

香焼「なんだそれ!? どんな後付けっすか?! しかも組織屋会って、組織なの? 会なの?」

打ち止め「さぁ! どっちを選ぶの、アナタ! ミサカはミサカは詰問!」

香焼「わ、ええっと……じゃあ、打ち止めを」

打ち止め「わーい! やったー! ギュってアナタにミサカはミサカは抱きつく!」

絹旗「あああ! コウヤギ羨ま……じゃなかった。そう……それなら、私の超旦那さまに超ケチョンケチョンにされちゃいなさい!」Pi!

香焼「……大丈夫っすよね。これオママゴトだもんね」ガタガタ・・・



黒妻「オレの出番か……ふんふんふ~♪」テクテク・・・
414 :2010/06/25(金) 01:51:14.27 ID:ENIGU4s0
黒妻「ピンポーン。宅急便でーす!」

香焼「あわわぁ! 来たぁ……」

打ち止め「はーい! ってミサカはミサカは雰囲気無視して玄関を開ける演技!」ガチャリ!

黒妻「奥さーん……ちょっと失礼しますね。今、コウヤギの旦那さん居ますか?」

打ち止め「うん!」

香焼「売った!? あっさり売っちゃったよ、この子!!?」

黒妻「本当は、奥さんも『お水』に沈めたい所ですが……アンタにゃ罪は無ぇ。大人しく野郎を寄越して下せぇ」

打ち止め「はーい!」

香焼「少しは戸惑おうよ打ち止めちゃん!!」

打ち止め「浮気をしていたアナタにかける同情なんてミサカはミサカはこれっぽっちも持って無いわ!」

香焼「いやああぁぁ!! 殺されるうううぅぅ!!」ジタバタッ!

黒妻「うっせぇなぁ……娼年館に売るぞ、ゴラァ!!」ガッ!

香焼「ひいいいいぃぃ!!」ビクッ!



絹旗「あ、アレが超兄貴伝説の一つ。『娼年館』送り!!」

打ち止め「知っているのか、お姉ちゃん!? とミサカはミサカはお決まり文句」



 (公園入り口)



固法「うーんと……あ! 居た居た。おーいって……何やってんのかしら?」
415 :2010/06/25(金) 02:01:10.39 ID:ENIGU4s0
黒妻「それとも、市中引き吊り回しの刑かぁ?」

香焼「や、こ、この人目が本気っすよぉ!!」

打ち止め「や、止めてあげて! せめて『ハイパーボッ!』くらいにしてあげて! ってミサカはミサカは15555(ファイズ)の安価を採用」

香焼「何言ってんすか!!?」

黒妻「仕方ない……ランチャーの刑だな」

打ち止め「らんちゃー?」

黒妻「ああ。詳しくは>>406だ」

香焼「いや! 危険っすから!!」

黒妻「ゴダゴダ言うな。加減はしてやる……行くぞ……」グググググ・・・

打ち止め「きゃー!」ワクワク・・・

香焼「うわわわああぁぁ! 胴体ホールドされったっすよおおぉぉ!!」

黒妻「3……」

打ち止め「2……」




固法「何を……え?」
416 :2010/06/25(金) 02:09:13.31 ID:ENIGU4s0
香焼「1って、いやあああぁぁ!!」

黒妻「0……ボラーレヴィーアぁっ!!」ブオンッ!

一同『おおおお・・・・・』ポカーン・・・

黒妻「やべっ。新記録出たかも」

打ち止め「あ、イヌにぶつかるよ」

黒妻「猫じゃね?」

打ち止め「ううん。10032が名前付けてた子だよってミサカはミサカは説明します」

黒妻「1003……なんだって?」

絹旗「なんでそんなにのんびりしてるんですか!? あぶな……くっ!!」

打ち止め「あ、お姉ちゃん……じゃなくて浮気相手がコウヤギを助けにダッシュしたよってミサカはミサカは何もできないから棒立ち」チョコーン・・・

黒妻「おう……さーせん」



固法「……先輩?」ニコッ、ゴゴゴゴゴゴ・・・・・



打ち止め「え? アナタはだーれ? ってミサカはミサカは新キャラに質問するよ」

黒妻「」……エ?
417 :2010/06/25(金) 02:17:42.07 ID:ENIGU4s0
固法「何、してるのかしら?」ニコッ

黒妻「え、えっと……オママゴト、デス」

打ち止め「>>385って設定なの! ってミサカはミサカは説明します!」

黒妻「ちょ、打ち止めちゃん!?」

固法「そう……先輩、こっち来なさい」ゴゴゴゴゴ・・・・・

黒妻「」テクテク・・・

打ち止め「うん?」ハテ?



香焼「落ち……っ! (対衝撃術式が間に合わない!!)」ヴュウウウウゥン・・・


 バッ!


絹旗「こ、の……間に合った!」ガッチシ!

香焼「ぶつかっ……え、あ……さい、あい?」

絹旗「……迷惑かけるな。超バカお兄ちゃん」ハァ

香焼「……あ、ありがとうっす。でも……お姫様抱っこは、止めて欲しいっすよ」タスカッタァ・・・
418 :2010/06/25(金) 02:25:25.38 ID:ENIGU4s0
 (一寸・・・・・)



黒妻「ずいばぜんでじだ」チーン・・・

固法「まったく……みんな、ごめんなさいね? 刑事さんがヤクザ屋さんを取っちめたから」

おチビ『(お、おっかねぇ!!)……はい』

固法「ホントにもう、子供なんだから……」ハァ

黒妻「痛て……ったく。あれ? オマエ、学校は?」

固法「様子を見に来ただけなのでもう帰ります」

黒妻「うん」

固法「……の、つもりでしたが。あまりに心配なので、どうしようか悩んでます」ハァ

黒妻「心配ねぇよ……まぁ、遊びは一段落にして飯食べに行くところだ」

チビ『そうなの?』

固法「……はぁ。ホント心配です……親御さんに迷惑かけないよう、しっかり面倒見てあげて下さいよ?」

黒妻「はーい」

固法「もう……」
419 :2010/06/25(金) 02:28:54.08 ID:ENIGU4s0
固法「あ、そうそう。大事な事伝えるの忘れてました」

黒妻「ん?」

固法「引っ越し屋さんから連絡が来て、もう寮の方へは移れるとの事です」

黒妻「お! そうか……よしっ! 飯食い行く場所が決まった!」

一同『え?』

黒妻「アパートでオレが飯作ってやる!」

一同『ええぇっ!?』
 
429 :2010/06/25(金) 19:40:36.50 ID:ENIGU4s0
黒妻「ん? オレの料理じゃ嫌か?」

絹旗「いや……兄貴さん、お料理できるんですか?」

黒妻「おう! 近所の犬猫には人気だぞ!」

香焼「それって人間用じゃ無いんじゃ……」

固法「ちょ、ちょっと先輩。この子達の親御さんの許可も無しにそれは」

絹旗「ウチは超問題ありませんよ」

香焼「あ、え、えっと……自分も大丈夫っすけどね……」

打ち止め「私はハナっから黒妻に預けられているのでモウマンタイだよ、ってミサカはミサカはミーに告げる」

黒妻「よしっ! 決定ぃ!」ブイッ!

固法「……はぁ」

黒妻「美偉も学校終わったらオレんとこ来いよー。夕飯作っておくから!」ニコリ!

固法「…… (心配だわ)」



黒妻「んじゃ行くぞ! まずスーパーだな。食材買わないと」

打ち止め「レッツゴー! ダッシュ! ……ってミサカはミサカは黒妻のお家を知らなかった」

香・絹「「……心配だ」」
430 :2010/06/25(金) 19:43:37.76 ID:ENIGU4s0
黒妻「んで、オマエら何食いたい? オレのレパートリーは108式まで有るぞ!」

絹旗「……打ち止めちゃんの好きなモノで良いですよ」

香焼「じ、自分も。はい」

打ち止め「うーん……それじゃぁ、>>434が良い!」
434 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/25(金) 19:47:45.92 ID:IEq29.DO
カルフォルニアロール
436 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/25(金) 19:53:22.81 ID:1wr6eTIo
カリフォルニアロール (California Roll) は、アメリカの巻き寿司の一種。カリフォルニア巻き・加州巻き(かしゅうまき)ともいう。

カニ風味かまぼこ(もしくは茹でたカニの脚身)、アボカド、マヨネーズ、白ゴマなどを、手巻き、または裏巻き(外側から酢飯、海苔、具の順になるように巻く)にしたもの。
437 :2010/06/25(金) 20:06:09.79 ID:ENIGU4s0
絹旗「か、かりふぉるにあ巻きですか?」

香焼「なんてコアなモノを……」

黒妻「ふむ、分かった」

絹・香「「え?!」」

打ち止め「無茶ぶりしといて何だけど、黒妻作れるの? ってミサカはミサカは超心配する」

黒妻「まぁな。アレの本質は『生』の魚介類を使わないってとこだ。考えようによっちゃ手軽で安い、簡単だぞ」

香焼「す、スゴイ……のかな?」

絹旗「まぁ食べてみない事には分かりませんね……」

黒妻「よーし。スーパー行くぞー」

打ち止め「おー!」



 (とある小道)



一方通行「手掛かり無ェなァ・・・・・・まァ無茶ぶりみてェなモンだがよォ」

結標「そうね……もうお昼だ。一方通行、ご飯買ってきて」

一方通行「オレをパシらせるたァ良い度胸してんじゃねェかよ」

結標「そう言いつつ、いっつも買って来てくれるのよね。しかも『金? いらねっつの、面倒臭ェ』って言って!」

一方通行「……本気でヤダ。オマエ、買ってきたモンに文句付けっから」

結標「ちぇっ……じゃあ一緒に行きましょ。いっくん!」ニコッ

一方通行「おェ……オマエが調子良い時は、オレの事、どォせ財布に使う時だもンなァ」
438 :2010/06/25(金) 20:28:25.49 ID:ENIGU4s0
 (スーパー)



打ち止め「わーい! お買い物だぁ! ってミサカはミサカはお菓子売り場に走り出す!」ダッ!

絹旗「ちょ、打ち止めちゃん!」

黒妻「ははは。無邪気だなぁ……最愛ちゃん、コウヤギ。追いかけてやってくれ」

香焼「はい。待ってよ、打ち止めちゃーん」

絹旗「ふふふ。妹ができるって良いですね……あ、コーヤギ! 抜け駆けは超卑怯ですよ!」


黒妻「……三児のパパ。何ちゃって」



 (一方座標)



結標「あ。あのスーパーでいいんじゃない?」

一方通行「コーヒー買えりゃ何処でもいい」

結標「そんなのばっかりだからヒョロヒョロなのよ」

一方通行「あーうるせェうるせェ。オマエはオレのカァちゃンかっての」

結標「……せめてお姉ちゃんにしてよ」

一方通行「間に受けンな、アホ」
440 :2010/06/25(金) 21:02:55.19 ID:ENIGU4s0
一方通行「こンぐれェでいいか」

結標「……六缶入り。何か通ね。てか、食い物買いなさいよ」ハァ

一方通行「じゃー、コレ」ヒョイ

結標「レジ横のガムはお昼ご飯になりません! もう……アンタの分も買って来るから並んでて」テクテク・・・

一方通行「脂っこいの嫌だぞ……ん?」


黒妻「えっと、あとはツナ缶とマヨネーズ……あ! 練り物コーナーにも行かないと」


一方通行「アレは……確か、クロヅマとかいうチンピラじゃねェか」

結標「どうし……クロヅマ、ワタル」

一方通行「ああ。買い物かァ?」


黒妻「巻き寿司だからな……マヨネーズはっと」

香焼「黒妻さん。カニカマあったっすよ」

黒妻「おう。ありがとな」ワシワシッ

打ち止め「黒妻! これ買っても良い? 答えは聞いてないけどミサカはミサカはカゴにブチ込む!」ドサー!

黒妻「ははは。いいよ。好きなモノ入れろ! (金は貰ってるしな)」ワシワシ!

絹旗「わ、私もワシワシ!」

黒妻「あはは。お姉ちゃんなのに甘えんぼだなぁ」ワシワシ!




一方通行「」

結標「」
442 :2010/06/25(金) 21:38:45.80 ID:ENIGU4s0
 アリガトーゴザイヤシター…



黒妻「結構買ったな」

打ち止め「あ、私も持つよってミサカはミサカは何かお手伝いしたい気分!」

黒妻「そっか。じゃあこのお菓子の袋を頼むぜ」

打ち止め「はーい」ウンショコラショ

香焼「自分も持つっすよ」

絹旗「私も」

黒妻「ありがとう。あ! ……悪い、煙草買って来るからちょっと先の公園まで歩いててくれねぇか」

香焼「あ、はい。了解っす」

打ち止め「行くよー、お兄ちゃんってミサカはミサカは空いた手で手を引く!」

香焼「あわわ! 引っ張らないで!」

絹旗「あ! また抜け駆け! コーヤギ、マジ超ずるいです!」



黒妻「……ふぅ。楽しいが、ちと疲れるなぁ」チャリン




一方通行「……オイ」

結標「ええ……行くわよ」スタスタ・・・
444 :2010/06/25(金) 22:41:14.10 ID:ENIGU4s0
黒妻「まぁ自販機だから種類は無ぇか。キャスター7で……って小銭足んねぇ!? えっと札は……」


 チャリンチャリンチャリン・・・・・


黒妻「……あ?」

結標「10円は取っといて……クロヅマさん」

黒妻「あれ? お嬢ちゃん、昨日の……まぁサンキュ!」Pi!

結標「……」

黒妻「ん? 喫うか?」ヒョイッ

結標「いらない。ちょっと……ついてきてもらえるかしら」

黒妻「は? えっと……人待たせてるんだけど」

結標「大丈夫。『すぐ』終わるから……」テクテク・・・

黒妻「美人さんからの御誘いは嬉しいが……何やら、嫌な雰囲気だねぇ……」テクテク・・・



打ち止め「うーん……黒妻遅いねってミサカはミサカは地面に三角座りしちゃう」ペタリ

香焼「どうしたんだろう?」

絹旗「超気になりますね……見てきましょうか?」

打ち止め「あ、待って……わっ! 黒妻からメールだよってミサカはミサカは報告。GPSの地図付きだってミサカはミサカは二人に見せる」

香焼「えっと……『先に行っててくれ。鍵はポストの中』だって」

絹旗「部屋番も書いてます……どうします?」

香焼「……もう少し待とう。日の当らない所に移るっすよ。 (……一応、任務だから探したいけどね)」チラッ

打ち止め「ふぅ……ミサカはミサカはちょっと疲れっちゃったかな」アハハ・・・
445 :2010/06/25(金) 23:09:10.86 ID:ENIGU4s0
 (ちょいと路地裏)



黒妻「……で? 用は?」

結標「……」

黒妻「おいおい、黙ってちゃわかんねぇよ。デートのお誘いならまた今度な」クルッ

結標「……さっきの子供達は?」

黒妻「は? 何だ、見てたのか。別に、ただの預かり者だよ」

結標「預かり……ふーん。本当かしらね」

黒妻「不満か? じゃあ、オレの恐るべき子供達とでも言えば満足かな? お嬢ちゃん」

結標「……」

黒妻「……ったく。言いたい事が有るならはっきり言えよ。人待たせてるって言ってんだろ?」ギロッ



一方通行「ンじゃァ、オレから言わせてもらえっか?」



黒妻「あん? ……なんだ。美人局のつもりだったか? ならもう少し上手にやれよ」

結標「尻軽扱いするな。自分の状況を理解してくれる?」

黒妻「知らないな。興味無い。オレは帰らせてもらいまーす」テクテク・・・


 ヒュンッ


黒妻「……あ? もとの位置に戻った?」

結標「動くな」

黒妻「……能力の悪用は宜しくないぜ」ハァ・・・カチッ・・・「ふぅ……煙草一本までな」
446 :2010/06/25(金) 23:22:22.04 ID:ENIGU4s0
一方通行「オマエ、何であのガキと一緒にいンだよ」

黒妻「だからさっき言ったろ。預かってるって。杖ついてんだから無理すんな、お前」フゥ・・・

結標「3人とも、預かってるの?」

黒妻「……何が言いたい。オマエらはアイツらの何だってーの? (これが芳川さんが言ってた『特別』ってヤツか?)」

一方通行「うるせェ。聞いてンのはコッチだ。答えろよチンピラ」

黒妻「……答える義務が無いね。オマエが何者か分からねぇ。仮初だが、今はオレがガキ共のナイトだかんよぉ」フゥ…

一方通行「……指の一本でも折らなきゃ分かンねェらしい」カチッ・・・

結標「……穏便に済ませたいのだけど」スッ

黒妻「ハァ……お嬢ちゃん。付き合う相手は考えた方が良いぜ?」

結標「別に、好きでコイツと組んでる訳じゃないの。利害の一致……それより、自分の心配したら?」

黒妻「は?」



 ヒュンッ



黒妻「が、はぁっ!!!? (背中から、落ちた、だと……)」ポロッ
447 :2010/06/25(金) 23:39:07.97 ID:ENIGU4s0
結標「……答えなさい」

黒妻「今、のは……お嬢ちゃんの能力かい?」

結標「……」

黒妻「沈黙は、肯定だ。いい加減、月詠さんが泣くぜ?」

結標「……っ」シュッ!

黒妻「ケッ……二度もくらわねぇって! (何の能力だ!? 念動力か?)」ダッ!

一方通行「オイオイ、一人だと思わないでくれませンか?」ブンッ!

黒妻「グッ、ギぁ………はぁはぁ。風、使いも、かよっ!!」ビダンッ!

一方通行「ンなチンケなモンと一緒にすンな、カス」

結標「一方通行。やり過ぎないでよ」

一方通行「分かってるっつの。聞きたい事、聞かせてもらって無ェからな」

黒妻「くっ!? アクセラレータ、だと……第一位様か? オマエ?」

一方通行「チッ……くそアマ、不用意に名前呼ぶンじゃねェよ」

結標「……ふん。いいから答えなさい。あの子達に何をするつもり?」

黒妻「だ、から……答える義務は無ぇっつの!」ガッ!

結標「な!? は、早い!?」

一方通行「ホント、足手纏いだなァ。てめェは……よォっ!!」バッ・・・キュイイィン!!

黒妻「はん、しゃ?!」バジンッ!「……痛ぅ。マジモンかよ、おい」ハァ

結標「分かったでしょ。コイツ、第一位よ。死にたくなかったら、答えて!」

黒妻「……」
449 :2010/06/25(金) 23:59:45.08 ID:ENIGU4s0
黒妻「……お嬢ちゃん」

結標「何よ」

黒妻「オレは、どんな理由であれ……女でも本気で引っ叩くぞ?」ギロッ

結標「……あっそ」

一方通行「オイオイ、だから指一本折ればペラペラ話し出すだろォが」

黒妻「オマエ」

一方通行「あン?」

黒妻「まず何者か答えろ。正当な理由なら、穏便に教えてやる……それもできねぇのか?」

一方通行「だーかーらー、この学園都市の頂点様って言っただろォ。耳腐ってンのか?」

黒妻「答えになって無ぇ。オマエは『あの子達』の何なのか……答えろおぉォ!!」ゴッ!

結標「っ…… (スゴイでかい声……)」ビリビリ・・・

一方通行「っ……影から見守る『悪党』デスとでも、答えりゃ満足か? チンピラさン?」

黒妻「……『悪党』?」ピクッ…

結標「……で、アナタの目的は? 答えてあげたのよ。答えなさい」

黒妻「…… (待てよ。悪党……何処かで……) 煙草、もう一本喫わせろ」カチッ

一方通行「随分余裕ブっ扱いてくれンじゃねェか……火が欲しいなら、くれてやンよォ!!」ゴオオォ!!

結標「熱量操作!? ちょ! 私まで巻き込む気?!」

黒妻「……意味分かんねぇって。バケモンかよ」ポロッ・・・
450 :2010/06/26(土) 00:18:21.98 ID:aA8OGic0
黒妻「くっ! (思い出せ。確か、確かに聞いたぞ……『悪党』という言葉!!)」ダッ!

一方通行「逃げンなよ。オラァっ!!」ゴオオォォ!!

黒妻「んぎ、があああああぁぁ!!」ゴンッ!

結標「一方通行!! 冷静に!! ……やり過ぎよ」

一方通行「……ふン」シュゥ・・・

結標「……ねぇ、黒妻さん。今のは私達がやり過ぎたわ。謝る……治療費も出すから、お話聞かせて?」

黒妻「はぁはぁ……ざけんな、ボケぇ。てめぇら……誰に喧嘩売ったか……」グググッ

一方標識「「っ?!」」


黒妻「教えてやんよおおおおぉぉ!!」ブチッ!!


一方通行「……無能力者がァ、いきがンなっ!」ガンッ!

結標「ブロックベイを蹴ったの!? 死んじゃうって!!」


 フォンッ!


黒妻「嘗めんな小悪党がああぁぁっ!!」ブンッ!


 ガギンッ!!


結標「こ、拳で割ったぁ?! てか今の超スピード目視したっていうの?!」アゼーン・・・

一方通行「……オイオイ、アイアンハンドってかァ? 歯応えあンな!!」アヒャヒャ!!
451 :2010/06/26(土) 00:36:07.00 ID:aA8OGic0
結標「(何で香焼くん助ける筈が、こんな大事なるのよぉ)……もう! 一方通行、死なすのは無しよ!」

一方通行「けっ……分かってらァ……ふンっ!」ブオッ!

黒妻「ま、た風かよっ!!」グググ・・・

結標「もう品が無い! 私がやるわ!」カチャリ!

一方通行「てめェのソレ(コルク抜き)も品無しだっつの」チッ


 グサリッ・・・


黒妻「ッッッ!!!? がぁッ?! (脇腹に、何か刺さった、だと?)」ジワッ・・・

結標「……もういいわ。黒妻さん、アナタ此処で寝てて。私達があの子達を迎えに行くから」

黒妻「だ、から……てめぇらのしたい事が、わかんねぇ……よおぉっ!!」ブジュリッ!!

一方標識「「はっ?!」」

黒妻「はぁはぁ……思い出したぜ……第一位さんよぉ……」ジワッ・・・

結標「ぬ、抜いたの? コルク抜きを……躊躇無しに?!」

一方通行「何処ぞの英雄様じゃねェんだぞ……ざけンなよ!」

黒妻「痛か、ねぇさ……それよか……悪党さん。思い出したんだよぉ……」テク・・・テク・・・

一方通行「……ンだよ?」
452 :2010/06/26(土) 00:59:20.71 ID:aA8OGic0


 ―――自称悪党でダークヒーローかな? ってミサカはミサカは訂正するよ!



黒妻「……オマエ、打ち止めちゃんのヒーローだろ?」テク・・・テクテク・・・

一方通行「なっ?!」

結標「……あらあら」

黒妻「じゃんじゃんさんが言ってたドラ息子ってのも、アンタって訳か……確かに、ドラ息子だなぁ」ハハハ・・・

一方通行「っ!! [ピーーー]よオマエ!!」フォンッ!

黒妻「ふん」ヒョイッ「……打ち止めちゃんが心配でこんなバカな真似をしたんだろうが、気にくわねぇ。どうして堂々と来ない?」

一方通行「黙れよチンピラ!」ガッ!


 シュンッ!


黒妻「(躍起になると、能力を忘れて殴りかかるタイプか。能力自体は看破不可能だが……コイツの扱い自体は楽だな) ……はんっ」

一方通行「避けンなっ! 内側から爆発しちまえよっ!!」ブンッ!

黒妻「……っ」ゴオッ!

結標「当たった……いや、態と後ろに跳んだわね」

黒妻「痛いもんだな……あと、アンタもだぞ。お嬢ちゃん」キッ

結標「え、え?」
454 :2010/06/26(土) 01:10:03.68 ID:aA8OGic0
黒妻「何故、こんなガキの我儘に加担した? アンタも打ち止めちゃんが心配で、なのか?」

結標「あ、え……もうそれでいいや」

一方通行「クソアマ……嘘付けこのショタコン」シレッ・・・

結標「あわわ! 何でも無いの! ……黙りなさいロリコン!」ボソリ・・・

黒妻「……あと、お嬢ちゃんの能力だが……空間移動系だな? 念動力系のスピードなら、オレの動体視力で追える」

一方標識「「っ!?」」

黒妻「ああ、そう……ま、アンタらの目的は割れたし……オレの目的も教えてやるが」

結標「え、ええ……そうしてもらえるなら、私達も穏便に話を」

一方通行「ざけンなよ。てめェは潰すって決めたかンなァ」ギロッ!


黒妻「ああ、いいぜ。オレもお前らには仕置きが必要だと思ってた所だ……ダウンさせて、先公に差し出してやんぞ!!」キッ!
 
460 :2010/06/26(土) 01:33:32.14 ID:aA8OGic0
一方通行「先公怖くて……悪党できっかよォ!!」ブオオォォ!!

結標「ああもう! 小萌にばらされんのは勘弁!! 力尽くで黙らせる!!」カツッ


黒妻「……衝撃波と空間移動。衝撃波に気を付け、座標演算を定めさせない為に止まらなきゃいい!」シュッ!ダッ!


一方通行「くっ! ハエみたいなヤツだなっ……結標ェ! 頭から押さえつけろォ!!」

結標「路地裏じゃそんな大きいモノ無いわよ!」

一方通行「使えねェ! てめェが上から圧し掛かれ!!」

結標「ば、バカ言うな!!」

黒妻「おやおや仲間割れかい? んじゃ、わたるんの秘密道具使わせてもらうぜ?」ニヤリッ

結標「え?!」

黒妻「パチンコ玉ぁ! ジャラジャラー」ジャジャーン!

結標「は、はあ?」

一方通行「はン! 投げつけンのかァ? それとも地面に転がしまくンですかァ?」

黒妻「……オマエにゃくれてやんねぇよ」

一方通行「何ィ?」ピクッ!

黒妻「オレの狙いはなぁ……アンタだ! 嬢ちゃん!」フリカブッテェ・・・


 ブオオーオォォンッ!!


結標「な!? お、多すぎるし小さすぎる!? 演算間に合わな―――」


 ダダダダダダダッ!


結標「―――いだだだだだっ!! いやぁ! これ地味に痛いぃ!!」
463 :2010/06/26(土) 01:44:16.85 ID:aA8OGic0
一方通行「結標ェ!! チィっ!」シュッ!

結標「いだだ……え?」

一方通行「しゃがンでろォ!! 使えねェ!!」キュイイイィィン!!


 ダダダダダダダッ!


黒妻「げっ!! 跳ね返っていだだだだだぁっ!!」


結標「……ごめん」

一方通行「チッ……飛ぶ(テレポートする)勇気無ェンだったら、隠れてろアホ」

結標「……っ」グッ・・・


黒妻「痛ぇ……しっかし、良いモン見せてもらったぜ……次で終わりだ」ニヤリッ

一方通行「ハァ?! 頭沸いてンですか? 何勝者気取っちゃってンだよチンピラが」ブオォン!


黒妻「今から出す技は『二極』みてぇなもんだ……」ヒョイッ「当たるか当たらねぇかはオマエ次第だぜ? 小悪党」ニヤリッ
464 :2010/06/26(土) 01:54:19.30 ID:aA8OGic0
黒妻「行くぞ……」ダァッ!

一方通行「ふン……考え過ぎたなァ。てめェの攻撃待ってりゃ、てめェで自爆してくれンだからな」ドーン・・・

黒妻「歯ぁ食い縛れ……」グググッ・・・

一方通行「来いよ」ニヤリッ

黒妻「おおおおおおおおおぉぉっ!!」ダンッ!

一方通行「はン!」



 スルー・・・・・



一方通行「壁蹴って飛び越えやが……は? って結標かァ?!」バッ!

結標「え、う、嘘嘘!? ちょ、待ってぇ!?」ジュンビシテナーイ!

黒妻「油断大敵ってな……安心しろ。相棒さんを信じるんだな」ニヤリッ

結標「は、え?!」


 ガシッ!


一方通行「結標ええェ!!」ビュンッ!

結標「あ、うっ! た、盾に?!」

黒妻「……」
465 :2010/06/26(土) 02:04:53.43 ID:aA8OGic0
結標「私を盾にしたつもりなら……残念。アイツはそれでも攻撃するわよ?」

黒妻「……やっぱりテレポートしねぇんだな」

一方通行「……おい、結標。絶対動くンじゃねぇぞ」

結標「しかし、アレね。アンタも普通に女を盾にできるような下種だったってわけね」

黒妻「……」

一方通行「やっぱ、此処でリタイアしてもらわねェといけねェみたいだなァ・・・・・・」キイイィィン!

結標「ん……」


黒妻「勘違いするなよ? 嬢ちゃんは『盾』じゃねぇ……『武器』だよ」ニヤリッ


一方標識「「は?」」


黒妻「いいか、一方通行―――反射『するな』よ」グググググ・・・・・

結標「ちょ、え?!」グググググ・・・・・



 ブンッ!



一方通行「な、投げつけてきたァ?!」
 
476 :2010/06/27(日) 16:39:39.40 ID:P03261Y0
結標「に、ぐがっ……」ビューン・・・

一方通行「な……クソアマなンぞ、プレゼントされても嬉しくねェっつ……ッ?!」

黒妻「……反射、するなよ」タタタタ・・・

一方通行「くっ!!」カチッ(off)「退けェ!! 結標ェ!!」キャッチ!

結標「……え、な、に?」グデー・・・

黒妻「遅い……ふんっ!」

一方通行「ちィ!!」ポイッ

結標「え……きゃっ!!」ゴロンッ



 ドゴンッ!!



一方通行「か、はァっ……」

結標「……え」

黒妻「ほぉ……中々根性あるな、第一位。男だぜ」ニヤリッ

一方通行「うっせェ……」ドサッ

結標「一方、通行……っ?!」
478 :2010/06/27(日) 17:18:41.12 ID:P03261Y0
一方通行「ハァハァ……」グデー・・・

結標「一方通行っ!! なんで!? ど、どういう事なの?!」

一方通行「ぐっ……うっせェ。オレが……ヘマった、だけだっつの……」

結標「……黒妻さん。アナタ、何をしたの」キッ

黒妻「何をしたって、蹴っただけだっつの。わたるんの切り揉みキック」

結標「ふざけないで! そんなの、コイツに反射されるに決まってるでしょ!」

黒妻「……オレはまず、オマエを第一位に投げつけたよな」

結標「……は?」

黒妻「その時、オマエは反射されたか? 反射して、オレにぶつかったか?」

結標「え? い、いや……一方通行に、キャッチされた……」

黒妻「オマエにゃ見えなかったかもしれないが、オレはオマエを放った時に、既に次の攻撃態勢へ移っていた」

結標「……飛び蹴りの?」

黒妻「切り揉みキックだ!! ……もし、オマエがあの時反射されてたら、反射の勢いとオレの切り揉みキックで…………ベシャリ」ニヤリッ

結標「……っ」ゾッ・・・
479 :2010/06/27(日) 17:41:03.49 ID:P03261Y0
結標「で、でも、私をベクトル操作で反射以外に飛ばすことだってできたじゃない!」

黒妻「ああ、できたな。ただこの狭い路地裏で横や下に弾いてみろ。すんげぇ勢いでぶつかるぞ」

結標「……」

黒妻「まぁそれをしなかった理由はオレには分からねぇ……そこの自称悪党様に聞くんだな」

一方通行「……けっ。珍しく、演算ミスっちまっただけですよォ……勘違いすンな」プイッ

結標「……一方通行」

黒妻「ま、そんだけ根性据わってりゃあ悪党には向かねぇよ」

一方通行「何なンですかァ? 革ジャンヤンキーも昭和野郎だってーのかよ……」ヨッコラショ・・・

結標「一方通行! 無理しないで!」

一方通行「黙れ足手纏いが。遣られっ放しは性に合わねェンだよ……」カチッ


黒妻「……やれやれ。男の子だねぇ」ピッピッピ・・・prrrrrrr・・・・・

一方通行「何呑気に電話してンだァてめェ……」ゴゴゴゴ・・・・
480 :2010/06/27(日) 18:29:18.41 ID:P03261Y0
黒妻「あ、もしもし。お疲れ様です……ええ、大丈夫ですよ。今昼休みですよね……はい……」

一方通行「オイっ!!」

黒妻「ええ、ちょっと問題でして。お宅のお坊っちゃまが……ええ。今変わりますね……ほれ」ヒョイッ

一方通行「……はァ?」キャッチ

黒妻「いいから、出ろ」タバコースウゼー

一方通行「……誰だ」



黄泉川『おいおい、早々誰だってか? そりゃ無いじゃんよぉ』



一方通行「っ?!」

黄泉川『一方通行、今何してるじゃん? 私は黒妻にアンタのベビーシッターまで頼んだつもりは無いじゃんよ』

一方通行「……ホントに、面倒見てただけかよ」ハァ・・・

黄泉川『意味分かんないじゃん。私は打ち止めの遊び相手お願いしたの。もし、一方通行が暇なら代ってやってもいいじゃんね』ニヤリッ

一方通行「……けっ。忙しいっつゥの」

黄泉川『そ。残念じゃん……所で』

一方通行「あン?」
481 :2010/06/27(日) 19:02:28.27 ID:P03261Y0
黄泉川『なんでアンタ、黒妻と一緒にいるじゃん?』

一方通行「」

黄泉川『……まさか、問題起こして面倒かけてるんじゃ』

一方通行「あ、え、いや違くてよォ……」チラッ

黒妻「……あー、もしもし。電話変わりました。いや、オレが打ち止めちゃんと歩いてるのを見て、彼が不審者だと思っちゃったんすよ」

黄泉川『あはははは! まぁ黒妻、見た目不良(チンピラ)だからねぇ……でも喧嘩売ってきたりしなかったじゃん? その子、短気だし』

一方通行「っ!?」ドキッ

黒妻「いやいや、落ち着いて『じゃあ、黄泉川さんに確認を取らせて下さい』って言ってきましたよ。冷静な良い子ですねぇ」チラッニヤニヤ・・・

黄泉川『一方通行がぁ? マジでぇ?』

黒妻「ホントホント。だはははは!」

一方通行「っ~~~ッッ!! 勝手にしろボケェ!!」ステステステ・・・

結標「あ、ちょ、ちょっと一方通行ぁ!!」


黒妻「……あ、そうだ。近くに月詠さんいますか?」ニヤリッ


結標「げっ!? 一方通行ぁ、置いてかないでってば!」タッタッタッ・・・・・
482 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/27(日) 19:24:55.45 ID:P03261Y0
黄泉川『え? 今はいないじゃんよ』

黒妻「そうっすか。ま、いいです……んじゃ、これで」

黄泉川『……黒妻』

黒妻「はい?」

黄泉川『……良かったら、あの子の面倒も見てあげて』

黒妻「……」

黄泉川『あの自称悪党クンは何処か臆病者だからね。アンタみたいな兄貴分も、必要なのかもしれない』

黒妻「ははは。十分強そうだけどなぁ」

黄泉川『父兄が欲しいじゃんよ。周りが女だけだからさ……』

黒妻「……まぁ、期待はしないでください」

黄泉川『させてもらうじゃん。じゃあ、引き続きベビーシッター宜しくねー』Pi!

黒妻「やれやれ……」



一方通行「……」カツカツカツ・・・

結標「ちょっと待ってよ……」

一方通行「……ふン」

結標「……ごめん」ションボリーノ

一方通行「……知らン」
483 :2010/06/27(日) 19:36:06.96 ID:P03261Y0
黒妻「おーい。待てよー」タッタッタッ

一方通行「……あン?」

黒妻「ほれ。携帯出せ」

一方通行「……意味分かンねェ」プイッ

黒妻「特に深い意味は無いさ。打ち止めちゃん関係で聞きたい事あったら電話するから」

一方通行「……」

黒妻「ま、オマエが相談ある時も乗ってやるぜ? 人生相談に恋愛相談、結婚相談までドーンと来いだ!」

一方通行「……必要無ェっつの」

黒妻「因みに、オレが付き合わせたカップル数は3ケタ行くぜ。殆どが、ヤっちまった結婚の相談だがな」ハッハッハー

一方通行「聞いてねェよ! ……勝手に黄泉川から聞け」テクテク・・・

結標「ああもう! ……あの、色々すいませんでした」

黒妻「ん? いいよ。不条理に絡まれるのは慣れっこだ……そうだ。お嬢ちゃんも連絡先交換すっぺ」

結標「え?」

黒妻「何でも良い。相談乗るからさ……あと、アイツの事支えてやれよ」

結標「わ、私はそんなんじゃ!!」

黒妻「ふーん……まぁいいや。ほれ、これオレの連絡先。じゃあ、人待たせてるから。またなー! あんま、月詠さん泣かせんなよー」タッタッタッ


結標「変な人……って、だから一方通行ぁ待ってよ!!」ダッ!
485 :2010/06/27(日) 19:54:54.72 ID:P03261Y0
 (一寸)



絹旗「遅い……」

香焼「…… (まさか、攻撃を?)」

打ち止め「うーん……まだかなぁってミサカはミサカはさっき買ったアイスが心配」



黒妻「おーい。待たせたなぁ」テクテク・・・


打ち止め「遅いよ黒妻! ってミサカはミサカは軽く怒る!」

黒妻「いや、いつもの煙草が売って無くてな。ちょっと遠くまで行ってしまった! すまねぇ!」ダハハ!

香焼「……って、黒妻さん! 怪我してるっすよ!?」

黒妻「あはは。悪の秘密結社の怪人達と少しばかり喧嘩してしまってな! なぁに、問題は無い!」ドーン・・・

絹旗「……はぁ。兎に角、帰ったらイの一番に治療ですね」

黒妻「あはははは……」

打ち止め「早くご飯が食べたいなってミサカはミサカは腹ペコお腹を押さえます」キュー

香焼「そういえば、お昼ご飯(って設定)だったね。」メター

絹旗「あまりの遅さに超忘れてました」メター

黒妻「オマエらは何を言ってるんだ?」
486 :2010/06/27(日) 20:04:08.73 ID:P03261Y0
 ―――とあるアパート




打ち止め「着いたー! ってミサカはミサカは黒妻の肩の上で叫んでみる!」ウガー!

黒妻「ははは。えっと……こっちの号車だな」テクテク・・・

絹旗「結構、安っぽいアパートですね……ウンショウンショ」

香焼「最愛、自分が荷物持つっすよ…… (あれ? このアパート、五和と対馬が待機してるアパートの向いじゃ)」

絹旗「結構です。あ、でも……やっぱり一個だけ持って下さい」

香焼「うん。ってコレ重っ?!」ズッシリ!

絹旗「ジュース類ですからね」アハハ

香焼「もう……ふんっ!」ヨッコイショ!

絹旗「……重くないの?」

香焼「一応、男だからね」テクテク・・・

絹旗「……へぇ」テクテク・・・



黒妻「……ひゅぅ」

打ち止め「どうしたの?」

黒妻「いや、何でもねぇよ」ニヤニヤ・・・
487 :2010/06/27(日) 20:32:24.12 ID:P03261Y0
 (一寸・・・・・)



黒妻「この階だな」

打ち止め「わーい! やっとゴールだぁ! ってミサカはミサカは家主より先にダッシュ!」ダッ

絹旗「打ち止めちゃん、転ばないで下さいよ」


 ガチャッ


打ち止め「うわっと!」ドンッ!

香焼「わっ! 打ち止めちゃんが部屋から出てきた人にぶつかったっすよ」

絹旗「あーもう、言わんこっちゃないです……大丈夫ですか?」

打ち止め「痛て……ごめんなさい」

舞夏「いやー、こっちこそゴメンよー。大丈夫かなー?」

香焼「清掃用ロボの上に乗ってるっす……」

絹旗「超器用ですね……」
489 :2010/06/27(日) 20:56:11.97 ID:P03261Y0
舞夏「ん? 此処らじゃ見ない顔だなー」

打ち止め「今日引っ越してきたのってミサカはミサカは手を借りて立ち上がる」ヨイショ

舞夏「ああ、新入りさんなんだー (……ミサカ?)」

黒妻「此処の階の人か。宜しくな……***号室に引っ越してきた黒妻って者だ」ペコッ

舞夏「うん……あれー? ***って、此処の下の階だぞー?」

絹・香「「……」」

打ち止め「ありゃりゃ。早々間違えたねってミサカはミサカは顔引き攣ってる黒妻に突っ込む」ビシッ!

黒妻「あは、ははは……こりゃ失礼」

舞夏「私が出てきた部屋の斜め下の部屋だなー。ま、引っ越し作業頑張れよー」スイー・・・

絹旗「……変なメイドさんですね」

香焼「あ、えっと、黒妻さん。戻りましょうか」アハハ・・・

打ち止め「い、行こう!」アハハ・・・

絹旗「そ、そうですね」アハハ・・・



黒妻「幸先悪いなぁ……(´・ω・`) 」ショボーン・・・
490 :2010/06/27(日) 21:08:38.59 ID:P03261Y0
 (一寸・・・・・)


 ガチャッ!


チビ3『おじゃましまーす!』

黒妻「おうよ……見事に何も無ぇな」

絹旗「まぁ引っ越したばかりの家なんてそうでしょう」

香焼「あれ? でも今まで何処に住んでたんすか?」

黒妻「ん? いやオレずっとネンショー(更生施設)いたし、繋ぎの期間は美偉の家居たからさ」

香焼「ねんしょー?」

黒妻「少年院」

絹旗「……」ゲシッ!

香焼「あ、う……すいません」ペコッ

黒妻「ははは! 気にすんな! それだけ悪い事してきたんだ、オレは。どうだ? オッカナイか?」ククク

打ち止め「そんなこと無いよ。黒妻は黒妻だもんってミサカはミサカは優しい黒妻にタックル!」

絹旗「そ、そうですよ! 兄貴さんは昔なんて関係無いくらい優しいですから!」

黒妻「あはは。あんがとよ……さて、飯作るか」ドッコイショ

打ち止め「私も手伝うー!」

香焼「じ、自分も手伝うっすよ!」

黒妻「おう、そうか。でもまず、ガスとか水道とか設定しないとな……やべっ。オレ家電の説明書読むの苦手だ」

香焼「今まで如何してきたんすか?」

黒妻「勘」

チビ3『……』
 
496 :2010/06/27(日) 23:54:35.07 ID:P03261Y0
黒妻「えっと……ガスはОKだな」

絹旗「水道も終了です」

香焼「トイレ、お風呂も問題無しっすね」

打ち止め「テレビもチャンネル設定終わったよってミサカはミサカは胸を張る!」

黒妻「よしっ! んじゃ飯だな。さて冷蔵庫を……ん?」

絹旗「どうしました?」

黒妻「いや……不味いな。冷蔵庫の調子が悪い」

香焼「え!? 冷えて無いんすか?」

黒妻「冷凍庫だけな……業者に電話しないと」prrrrr・・・・

打ち止め「まだお昼食べれないのー……ミサカはミサカはがっくり……」キュー・・・

黒妻「先にお菓子摘んでてくれ……あ、もしもし。冷蔵庫の調子が……ええ。はい……お願いします」Pi!

絹旗「じゃあ、食べ過ぎない程度にお菓子開けましょうか」

打ち止め「わぁい! ってミサカはミサカはトッポを開けちゃう!」

香焼「じゃあ自分はじゃがりこを」

絹旗「あ、私が超狙ってたヤツを! コウヤギ、寄越せ!」オラァッ!

香焼「わっ! 早いモノ勝ちっすよ!」キャーッ!

打ち止め「こら! お兄ちゃんお姉ちゃん! 仲良く分けなきゃ『めっ!』でしょ! ってミサカはミサカは喧嘩仲裁!」プンプン!

絹・香「「はーい」」



黒妻「ははは。見てて飽きないな、コイツら」オレハタバコヲプカプカ・・・
497 :2010/06/28(月) 00:02:20.30 ID:32HBU1o0
 (一寸・・・・・)


 ピンポーン・・・・・


黒妻「ん? 業者か早いな」

香焼「あ! こら最愛! ポテチ食べた手、自分で拭くな!」

絹旗「まったく、超小さい男は超嫌われますよ」フキフキ

打ち止め「喧嘩しないの! はい、お姉ちゃん。ティッシュを上げるからってミサカはミサカは常備の濡れティッシュを渡します」

絹旗「もう打ち止めちゃんは超可愛いですねぇ……どこぞの超チビ男と違って」ジロー

香焼「なっ!? お、お前だってチビだろ! この暴力チビ女!」

絹旗「むきー!!」

打ち止め「めっ!」アプー!

絹・香「「……ごめんなさい」」


黒妻「……あ、今開けまーす」

??「こんちわーっす。『業者』の者です」ペコリ
498 :2010/06/28(月) 00:47:47.70 ID:32HBU1o0
黒妻「いやー、すいません。どうも冷蔵庫の調子が悪くて」

??「あ、うん。だろうね」

黒妻「は? だろうね?」

??「いえいえ、こっちの話……では見せてもらいまーす」テクテク・・・

黒妻「……変な人」


打ち止め「あれ、もう来たの? 業者さ……ん?」

絹旗「超早いです……ね?」

香焼「どうしたっすか?」


??「やっぱ冷凍庫だな……KNWチップを……」


絹・打「「垣根てぃんぐぅっ?!」」ギャーギャー!


??「うっせぇ! てめぇら黙ってろ!!」ガシッ!


黒妻「……おい。何やってんだ」

??「あ、いや。この子達知り合いのガキでして……な!!」クロイエミィ・・・

絹・打「「・・・・・・う、うん」」コクコク

香焼「脅されてるようにしか見えないっす……」
499 :2010/06/28(月) 00:57:33.57 ID:32HBU1o0
??「ふんふんふ~ん♪」


絹旗「あれ、どう見ても第二位ですよね……」ボソリ

打ち止め「うん……でも、あの人がフルボッコにしたって言ってたし……ってミサカはミサカはコソコソ話す」ボソリ


黒妻「……よく分からねぇが、冷蔵庫大丈夫なんすか?」

??「ああ、平気だよ……良し! 完璧! おい、てめぇのシリアル番号は?」ガンッ!

香焼「冷蔵庫蹴ったっす……」


冷蔵庫「チーッス!! シリアル番号、07-893です。運営様!!」


??「OK!!」

香焼「ぎゃあああ!! 冷蔵庫が喋ったっすよ!!?」

絹旗「……」

打ち止め「……」

黒妻「……」

香焼「……って、あれ? 皆さん?」

??「は? 何言ってんだオマエ。冷蔵庫が喋る訳ねぇだろ。常識的に考えて」

黒妻「……うん」

絹旗「コウヤギ、頭が……」

打ち止め「お兄ちゃん……ってミサカはミサカは心配の眼を向ける……」

香焼「え、えええええええぇ?!」
500 :2010/06/28(月) 01:03:48.77 ID:32HBU1o0
??「んじゃあ、また何かあったら『Dr.K』に電話くださーい……おい、ガキ共」ギロッ

絹・打「「っ?!」」

??「……またなー」ニコッ

黒妻「ありがとさんでした」


 ガチャッ・・・・・


香焼「……変な人」

絹旗「超頭オカシイ人です。いや、人じゃないかも……」

打ち止め「……忘れよっと、ミサカはミサカは現実逃避!」

黒妻「ま、細かい事はいいんだよ。飯作るぞー」

3チビ『お、おー!』

冷蔵庫「今度はちゃんと冷えてるよ!」

香焼「やっぱ喋ったあああぁぁ!!」

黒妻「……香焼。少し休んでろ」

絹旗「ごめんなさい。私が叩き過ぎたばっかりに……」

打ち止め「お兄ちゃん……酸素欠乏(ry」


香焼「……もういーや」ハァ
501 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/28(月) 01:06:00.40 ID:0QDq9.DO
Dr.K、一体誰なんだー?(棒読み)
502 :2010/06/28(月) 01:31:43.48 ID:32HBU1o0
黒妻「さて、カリフォルニアロール作るぞ」

絹旗「私食べた事無いですね」

香焼「自分も」

打ち止め「私もー!」

絹旗「打ち止めちゃん、食べた事無いのに頼んだんですか?」

打ち止め「……ごめんなさい」ショボーン・・・

絹旗「い、いえ!! 超食べてみたかったんですよね!! 打ち止めちゃん、超GJですよ!!」

黒妻「大人しく待ってろって……まぁでも、皆マイナーチェンジなら食ったことある筈だぜ?」

3チビ『マイナーチェンジ?』

黒妻「回転寿司で回ってくるあの―――」


打ち止め「回転寿司って何? ってミサカはミサカは首をかしげる」ハテ?

絹旗「回るお寿司ですよ。私も出前のお寿司しか食べた事ないですけど」

香焼「自分は、周り(天草式メンバー)がお寿司握ってくれるっすからねぇ」


黒妻「―――……そうか。このブルジョアガキ共」ハァ・・・
503 :2010/06/28(月) 01:47:37.35 ID:32HBU1o0
黒妻「まぁ簡単に言うと>>436だ」

絹旗「へぇ……サラダをお米で巻いたって感じですね」

打ち止め「なんかベタベタしそうだよってミサカはミサカはウェットティッシュを準備する」

香焼「それって、お寿司なんすかねぇ?」

黒妻「細かい事はいいんだよ。具材は結構買って来てるけど、オマエら食えないモノあるか?」

打ち止め「ニンジン、ピーマン!」

黒妻「それは苦手なモノだから却下な。最愛ちゃんと香焼は?」

絹・香「「無いです」」

黒妻「よしっ。じゃあ、作るぞー」

3チビ『はーい』


材料(4個分)
ご飯2合 すし酢大さじ4 海苔4枚 アボカド1個(お好み) カニかまぼこ適量 たまご数個 野菜スティック(市販の物でOK)
タルタルソース(お好み) マヨネーズ適量 レモン少々 わさび適量(さび抜きOK) 白ごま適量 ※その他、色々結構合うよ!

506 :2010/06/28(月) 02:14:06.04 ID:32HBU1o0
黒妻「まぁ詳しい作り方は各自ググってくれ」

3チビ『え?』

黒妻「今から教える事は、巻き寿司全般に使える裏技だぞ」

香焼「は、はぁ……」

黒妻「準備するのは殺菌済みのオシボリだ。できるだけ大きいのが良い」

絹旗「何故か準備できてますね……」

香焼「五和みたいっす……」

黒妻「巻き簾の上にラップ、それが普通だが……この間にオシボリを挟む」

打ち止め「それでどうなるの?」

黒妻「米が崩れにくくなるんだ。加え、女の子でも巻く際に力を入れなくても楽に巻ける」

絹旗「わっ! ホントだ。あと、熱くないですね」

黒妻「オシボリは以外に万能だからな。温めても良し、冷やしても良し。雑巾代わりにもなる」

香焼「此処にもオシボリストがいたっすね」

黒妻「カリフォルニア巻きの話に戻るが、どうしてもアボガドが駄目って時には無理して加えなくていい」

絹旗「超独特ですからね」

黒妻「ま、後でアボガドとレモンとクリームチーズでソースを作ってやる。試しにそれを乗っけてみな」

3チビ『はーい』
507 :2010/06/28(月) 02:26:38.19 ID:32HBU1o0
 (一寸・・・・・)


一同『かんせーい!』

黒妻「さぁ、食べてみろ」

打ち止め「みんなで頂きますしないと駄目なんだよ! ってミサカはミサカは手を合わせる!」

一同『いただきまーす!』

絹旗「んむ……意外とさっぱりしてますね!」

香焼「カニかまと卵焼きでお寿司っていうと、混ぜ寿司みたいなイメージっすけど……これはこれで」

打ち止め「うん、洋風だね! でも、手にくっつくのはアレかなってミサカはミサカはウェットティッシュ常備!」

黒妻「ま、別にノリ巻いても問題無いんだけどな」

絹旗「あ! 一人だけノリ巻いてます! 超ずるい!」

黒妻「ほら、やるから落ち着けって……因みに、オレ以外皆サビ抜きだな」アハハハハ

絹旗「……別に、サビ抜きじゃなくても超余裕ですけど」

香焼「……自分だって余裕っす」

打ち止め「私は無理ーってミサカはミサカは素直に食べ続ける!」モキュモキュ!

黒妻「それじゃあ、お兄ちゃんとお姉ちゃんにはサビ入りを分けてあげよう」ニヤニヤ

絹・香「「えっ!?」」

黒妻「ほらほら、どうした?」クククク!

絹・香「「……」」

打ち止め「もう、黒妻! 虐めないの! お兄ちゃんとお姉ちゃんも意地張らない! ってミサカはミサカは一人大人な対応をする!」ジトー・・・
508 :2010/06/28(月) 02:38:14.61 ID:32HBU1o0
黒妻「ははは! 打ち止めちゃんが一番大人か。こりゃ反省だな」

打ち止め「えっへん!」

絹旗「ほっぺに米粒付いてなきゃ大人なんですけどね」フフフ

香焼「ははは……で、さっきから気になってたんすけど……」

黒妻「ん?」

香焼「何故、ゴーヤーの炒め物があるんすか?」


冷蔵庫「オレからのプレゼントだ」


香焼「……もう突っ込まないっす」

絹旗「うへぇ……ゴーヤって超苦いんですよね」

黒妻「そうか? オレは好きだぞ……まぁまだお子ちゃま舌って事だな!」

絹旗「あーカチンときましたよコレ。頂きます!」

打ち止め「お姉ちゃん、私にも取ってちょうだい! ってミサカはミサカは始めて見る不思議な形の食べ物に興味津津!」

香焼「沖縄豆腐まで使ってるのか。本格的だなぁ」モキュモキュ

黒妻「詳しいな。ああ、香焼って名前の通り九州出身か」

香焼「長崎っすよ……ああ! 最愛、取り過ぎっす!」

絹旗「へへーん! 早いモノ勝ちです! って、苦ぁい!!」ウヘェ・・・

香焼「無理するからっすよ……はい、白湯(さゆ)っす」

絹旗「お水がいいですよー」

香焼「苦いモノっすから、白湯の方が良いっすよ」



黒妻「……子供店長ならぬ、子供夫婦」ニヤッ

打ち止め「なんか、黒妻がニヤニヤしてるよってミサカはミサカはカニかまオンリーで放張る」モグモグウマウマ
509 :2010/06/28(月) 02:53:56.19 ID:32HBU1o0
打ち止め「うーん……やっぱりにがーいってミサカはミサカは緑のブツブツを避けて食べる」

絹旗「うん。他のだけでも美味しいですからね」

黒妻「見事にゴーヤだけ余ったな」

香焼「『ゴーヤー』っす。ゴーヤ、じゃないっすよ」

絹旗「超どっちでもいいです」

香焼「むっ!」

打ち止め「こらこら!」

絹・香「「……すいません」」

黒妻「ホント、どっちが年上かわかんねぇな。まぁ苦瓜で面倒臭いからいいだろ」


 (一寸・・・・・)


打ち止め「ふぅ。食べた食べたってミサカはミサカはお腹をさする」ファァ・・・

黒妻「それじゃあ、このわたるん特製アボガドソースは要らないか?」

絹旗「それ単体で食べるんですか?」

黒妻「いや、違う違う。さっき買ってきたお菓子の中にクラッカーあったろ。それを付けるんだ」

香焼「今、開けるっすね」カパッ
510 :2010/06/28(月) 03:00:53.03 ID:32HBU1o0
※アボガド:レモン:クリームチーズ……6:2:2



黒妻「まぁ、オヤツにもなるし酒のつまみにもなる。食べきれなかったら冷蔵庫に入れとくから好きなだけ食え」

3チビ『はーい!』

絹旗「意外と、レモンの味が良い感じですね」

香焼「うん。さっぱりする」

打ち止め「アボガド臭くないんだねってミサカはミサカはクラッカーでサンドイッチを作る!」ハムハム・・・


黒妻「……オレはベランダで一服してきますか。食器は流しに置いといてくれ」

3チビ『はーい』ムシャムシャ

黒妻「ははは……ふぅ。ガキの世話も楽しいが、疲れるな……」テクテク・・・



 ガララララ・・・・・



黒妻「」

禁書「じゅるり」ブラーン・・・



 ピシャッ!
511 :2010/06/28(月) 03:06:15.49 ID:32HBU1o0
黒妻「……ベランダに、何か居た」

絹旗「兄貴さん、どうしました?」

黒妻「いや……オレの気のせいだ。上の階から女の子が宙ぶらりんになってる訳ねぇ」

香焼「へ?」

黒妻「気にすんな……」テクテク・・・


 ガララララ・・・・・


禁書「お腹空い―――」


 ピシャッ!


黒妻「……」

打ち止め「一体全体どうしたの? ってミサカはミサカはクラッカー片手に尋ねる」

黒妻「……なぁ。誰かベランダに出てみてくれ」

絹旗「は?」

香焼「別にいいっすけど……」


 ガララララ・・・・・


禁書「美味しそうな匂いがす―――」


 ピシャッ!


香焼「……妖怪釣瓶落としがいるっすよおおおおおぉぉ!!」ギャアアアァァ!!
512 :2010/06/28(月) 03:25:18.17 ID:32HBU1o0
絹旗「妖怪なんてそんなオカルト……やっぱりコウヤギ超頭イカレてますよ」ハァ

香焼「それじゃあ、見て見ろよ!!」

絹旗「まったく……」


 ガララララ・・・・・


禁書「無視は酷いんじゃ―――」


 ピシャッ!


絹旗「エイリアンです! 超地球外生命体がベランダにぶら下がってるんです!!」

香焼「な! 言ったろ!?」

打ち止め「何か面白いモノでもあったの? ってミサカはミサカはベランダへ向かう」テクテク・・・

一同『やめろおお!!』


 ガララララ・・・・・


禁書「ううぅ……あんまりなんだよ……」

打ち止め「……どうしたの?」

禁書「お腹空いた」グワラグワガギュウウゥゥー・・・

打ち止め「……待ってて」


黒妻「お、おい……」

打ち止め「この子にクラッカーを食べさせたいんですが構いませんね! ってミサカはミサカはベランダ系少女を引っ張ってくる!」

一同『お、おう……』
513 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/28(月) 03:27:05.67 ID:0QDq9.DO
3チビが可愛い過ぎるwww

あと、インデックスさんwww
514 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/28(月) 03:27:32.90 ID:WAd6juwo
さすがベランダ系アイドルだな
515 :2010/06/28(月) 03:35:32.44 ID:32HBU1o0
 (一寸・・・・・)



禁書「うおおおおおおぉぉ!! 苦瓜上手いんだよぉ!! アボガド美味しいんだよおおおぉぉ!!」バクバクムシャムシャ!


一同『……』


黒妻「よくよく見たら、インデックスちゃんだった……」

香焼「まさか禁書目録とは……ってこの上、彼の部屋って事すか?!」

絹旗「良く分からないけど、超変な人ですね……」

打ち止め「美味しそうに食べるね……ミサカはミサカは唖然です」ポカーン・・・


禁書「おかわり!」


黒妻「無いよ、もう……」

禁書「うーん……ま、少しでも食べれたからいいんだよ」フゥ・・・

絹旗「超図々しいですね」

香焼「流石必要悪の教会の穀潰しっす」

打ち止め「あはははは……ミサカはミサカは笑うしかない」

黒妻「まぁ、お茶でも出すから全員座ってろ」

4チビ『はーい』
516 :2010/06/28(月) 03:49:41.08 ID:32HBU1o0
 (一寸・・・・・)



打ち止め「それでねそれでね! お姉さまったら照れ隠しに―――」

禁書「とうま、今日は早く帰るって言ってたのに―――」

絹旗「ははは。ウチの超バカ面みたいです―――」

香焼「それは酷いっすよぉ―――」



黒妻「……平和だなぁ。子供がいるっていいな、やっぱり」フゥ・・・「ん? メールだ」Pi!


固法『学校終わりました。風紀委員、お休み貰ったので向います』


黒妻「そっか……のんびり待とう」

絹旗「……何一人で黄昏ちゃってるんですか?」テクテク・・・

黒妻「ん? おう……平和だからな」フゥ・・・

絹旗「そうですね……超平和です」

黒妻「……そういえば、最愛ちゃん。学校とかはどうしてるんだ?」

絹旗「……まぁ、私優等生ですから。いいんです」

黒妻「(……嘘付け) そうか、いいなぁ。オレはバカだったからよ」

絹旗「そうです。私は超天才なんですよ」ニコッ
5172010/06/28(月) 03:55:36.30 ID:32HBU1o0
黒妻「今日は、仕上と壷滝ちゃんは一緒じゃないのか?」

絹旗「……まぁデートじゃないんですか?」シレッ・・・

黒妻「……」

絹旗「二人とも超奥手ですからね。私に気を使ってるんだかなんだか知りませんけど」

黒妻「(気ぃ使ってんのはどっちだかな) ……そっか。大人だな、最愛ちゃんは」

絹旗「えっへん!」

黒妻「まぁ、打ち止めちゃんのお姉ちゃんだし、頑張ってくれよ」ナデナデ

絹旗「……えへへ」


打ち止め「お姉ちゃーん、黒妻ー! コッチ来てー! ミサカはミサカはベランダの二人をトランプに誘う!」


黒妻「あいよー」タバコケシケシ

絹旗「今行きまーす!」テクテク・・・
 
522 :2010/06/28(月) 16:20:54.86 ID:32HBU1o0
黒妻「……なんで、勝てないんだ」ショボーン・・・


禁書「神経衰弱一位なんだよ!」

絹旗「大富豪超一位です!」

打ち止め「ポーカー第一位ってミサカはミサカはMNW演算フル稼働して勝利!」

香焼「あはははは……」←7並べ一位


黒妻「駄目だ……頭使うゲームは勝てねぇ」

打ち止め「えっへん! ってミサカはミサカは敗者黒妻のお腹に乗っかっちゃう!」

黒妻「ぐでぇ……」

禁書「ふふふ……あ、もうこんな時間! とうまが帰って来るんだよ」スタッ!

黒妻「ん? 帰るのか? (……とうま?)」

禁書「うん。今日は御馳走様! とうまにお礼持ってこさせるんだよ」ペコリッ

黒妻「いや、気ぃ使うなって。困った時は何とやらだ」

禁書「ううん。ダメなんだよ。兎に角、またね!」バイバーイ!

3チビ『ばいばーい』


 ガチャ・・・・・


黒妻「……ふぅ。そっか、そろそろ学校終わる時間か」チラッ

打ち止め「楽しい時間が過ぎるのはあっと言う間だね……ミサカはミサカは少しメランコリック」

絹旗「まぁまだ、日は暮れてませんからもう少し遊びましょう。打ち止めちゃん」

香焼「そうっすね」

打ち止め「……うん!」


黒妻「……平和過ぎる」タバコ2ハコメー
 
526 :2010/06/28(月) 16:36:17.64 ID:32HBU1o0
 (一寸・・・・・)


 ガチャッ・・・・・


固法「御邪魔しまーす」

黒妻「おう。おかえり」

固法「御帰りって、可笑しくないですか?」

黒妻「別に只今でもいいんだぜ?」

固法「もう……適当に夕飯の食材買ってきましたよ」

黒妻「さんきゅー」

固法「あれ? 子供達は?」

黒妻「……ん」ホレッ

固法「え? あ……」



3チビ『すぅ・・・・・すぅ・・・・・』zzz・・・



固法「……疲れて寝ちゃったんだ」

黒妻「ま、起こしてやるな」

固法「……はい」フフッ
 
531 :2010/06/28(月) 17:12:55.87 ID:32HBU1o0
 ジャー・・・・・トントントントン・・・・・



黒妻「……平和」

固法「え?」ピタッ

黒妻「当たり前なんだろうけどさ、いいよな」

固法「ふふふ、どうしたんです?」トントントントン・・・

黒妻「8畳一間のアパートにお前とガキとで暮らして……か」

固法「理想、ですかね」ジャー・・・

黒妻「ああ。バカみたいにバイクで走り回って、アホみたいに喧嘩に明け暮れるのも悪くないが……こっちの方が『理想』かな」

固法「……ふふ。いつまでも子供じゃいられないんですよ」

黒妻「そっか……」フゥ・・・


 prrrrrrr・・・・・


黒妻「ん? 電話……じゃんじゃんさんだ」

固法「いい加減、名前で呼んだら?」フフフ
532 :2010/06/28(月) 17:21:16.33 ID:32HBU1o0
黒妻「はい。もしもし」

黄泉川『よう。今日はお疲れさんじゃん』

黒妻「いえ、楽しかったですよ」

黄泉川『そりゃ良かったじゃん……だが、追加注文したい』

黒妻「え?」

黄泉川『今日私、警備員の集会あったじゃんよー。桔梗も何か仕事入っただかって、帰れないそうなんだ』

黒妻「あ、え? 息子さんは?」

黄泉川『あの子は帰って来る日もあれば帰って来ない日もある。正直当てにならないじゃんよ』

黒妻「……はぁ」

黄泉川『悪いが、今日は預かって欲しいじゃん。ダメかな?』

黒妻「ちょっと待って下さい……」ホリュー「美偉、今日打ち止めちゃん預かっていいの?」

固法「どうして、私に聞くんですか……まぁ大丈夫じゃないですか?」

黒妻「でも女の子だし」

固法「はぁ、変なとこで堅気ですね……私も泊まりますからいいです」

黒妻「ん、ОKな……」ホリューオフ「あ、大丈夫です。美偉も泊まってくれるそうなので」

黄泉川『おう。助かるじゃん……あ、今晩は控えるじゃんよ。打ち止め居るんだから』ククククク!

黒妻「……マジで訴えますよ。ホント」ハァ・・・
533 :2010/06/28(月) 17:41:50.54 ID:32HBU1o0
黒妻「ったく……マジであの人は苦手だ」ハァ

固法「良い人なんですけどね」アハハ・・・

黒妻「んー……どうせだ。仕上にも電話しよう」prrrr・・・

固法「浜面くんに?」

黒妻「『お姉ちゃん』も一緒の方が打ち止めちゃんもいいだろう……あ、もしもし。仕上」


浜面『あ、はい。どうしたんすか?』

黒妻「デートどうだった?」

浜面『ブフウウウゥゥ!!? ……何故、それを』

黒妻「最愛ちゃんから聞いた」

浜面『え?!』

黒妻「ホントできた娘だよなぁ。あの子……あ、今ウチに居るんだよ。『妹』と『お兄ちゃん』とな」アハハ

浜面『へ?』

黒妻「まぁ今日は御泊りさせるさ。美偉もいるし」

浜面『あ、え、いや……なんかスイマセン。迷惑かけたみたいで』

黒妻「いやいや、オレの方が楽しませてもらったし……オマエはオマエでゆっくりしろ」

浜面『あ、ええ……きちんとお礼はします』

黒妻「いやいや、困った時は、だろ? 気にすんな」

浜面『……ありがとうございます』



黒妻「あ、キチンと避妊しろよー」

浜面『~~~ッッ?! ま、まだ早い!! 俺達はまだ健全な関係ですから!!』

黒妻「そっか。あははははー」


固法「……人の事言えないですよ? 訴えられますって、それ」ハァ
534 :2010/06/28(月) 18:06:52.24 ID:32HBU1o0
黒妻「よしっと。あとは香焼だけだが……あれ? 香焼って、誰に連絡すればいいの?」

固法「無理に泊めなくても」

黒妻「まぁこの際だ……美偉、香焼の保護者知ってる?」

固法「うーん……前(前作)に聞いた時は、それらしい人がいるって言ってたけど……連絡先は知らないですね」

黒妻「そっか。起きたら聞こう……お、もう飯できたか」

固法「はい。3人、起こしてもらえますか?」

黒妻「あいよ……ついでに、風呂入れといて

固法「はーい」

黒妻「よしっ! ほらチビ共! 起きろ! 夕飯の時間だぞー……―――



 (同時刻、第7学区、病院にて)


麦野「はぁ……暇で暇で仕方がない……」ウィーン・・・

冥途返し「そういわないでくれ。今の君の体は繊細なんだ。定期健診を怠れば、自ずと原子崩壊(メルトダウン)する恐れもあるよ」

麦野「……せめて、雑誌持ってきてよ。新作の夏服チェックし終えてないのよ」ハァ

冥途返し「裸でカプセルの中入れられていて、よくそんな事が言えるもんだよ」

麦野「へんたいだー」キャー

冥途返し「……はぁ。後30分くらいだから、もう少し我慢しなさい」テクテク・・・
535 :2010/06/28(月) 18:25:56.71 ID:32HBU1o0
麦野「……原子崩しが、自己崩壊か。笑えない冗談ね」ハァ・・・


 カツカツカツ・・・・・


麦野「……今度は女性のお医者様? それとも?」

芳川「残念だけど、研究者よ。でも彼(冥途返し)からの依頼なの。『男の僕より、君達の方が良いだろ』ってね」

麦野「へぇ……変な所で律義ね。別に治療なんだから気にしないのに……『君達』?」

芳川「ええ。まぁ女性同士でしかできない話も有るでしょうって事……カウンセリングも兼ねてるのかしらね」

麦野「カウンセリング、ねぇ……で? 君達ってのは?」

芳川「今来るわ」


 カツカツカツ・・・・・


木山「まったく、私はカプセル状の医療器具が好きでは無いのにね」ハァ

麦野「あら。こっちもお姉さんなのね。貴女も研究者?」

木山「まぁそんなとこかな……木山春生だ。宜しく、原子崩し(第4位)」

麦野「折角なんだから、名前で呼んで欲しいわね」

木山「そうか。すまない」

芳川「ふふふ。私は芳川桔梗よ。宜しく、麦野沈利さん」
537 :2010/06/28(月) 18:49:32.89 ID:32HBU1o0
麦野「……で? 貴女達の目的(本音)はデータ集めかしら?」

芳川「違うわよ。ホントに御喋りに来たの。まぁカウンセリングって名目だけどね」

木山「研究やら実験やら……大概我々はその類で痛い目見るからね。無暗に干渉しないさ」

麦野「へぇ。変わった研究者ね……興味あるわ。どんな『悪い事』してきたの? 私より、悪い事?」ククク・・・

芳川「絶対能力進化(レベル6シフト)。1万人以上殺したわ」

木山「AIM拡散力場制御実験で子供たちを昏睡状態にさせたかな」

麦野「……ごめんなさい」

芳川「いいのよ。それ相応の罰は受けてるから」

木山「私もだよ。まぁ君もデータを見る限りでは悪行を尽くしているみたいだが、止むを得ない理由があるのだろう」

麦野「……」

木山「責めてるんじゃない。ただ、戻れるさ。私だってまだ白とは言えないけど、灰色くらいにはなったのだからね」

麦野「……芳川さんも?」

芳川「そうね……でも、光は見えたかしら」

麦野「……そう」フフフ
538 :2010/06/28(月) 18:57:06.45 ID:32HBU1o0
麦野「今は二人とも、日雇いの仕事なの?」

木山「まぁ彼(冥途返し)が後見人になってくれているから、仕事は紹介してもらえる」

芳川「でも、ボランティアみたいなものだけどね」

麦野「ふーん。二人とも綺麗なんだからモデルでもすればいいじゃない」フフフ

木山「あー……駄目だ」

芳川「白衣以外着たくないわ。面倒だもの」

木山「右に同じだ」

麦野「……今度、時間が合えば一緒に買い物行きましょ。コーディネイトしてあげるわ。勿体ない」

木山・芳川「「いやだ」」

麦野「……女として、どうなのよ。それ」

木山「まぁいいじゃないか。私は君みたいに器用じゃないんだよ」

麦野「うーん……そういう問題かなぁ? じゃあ、何か趣味は無いの?」

木山「趣味、ね……子供と遊ぶ事かな」

麦野「へぇ。まぁ研究者より健全かもね」

芳川「私もそうなりたいものね……難しいけど」ハァ
539 :2010/06/28(月) 19:05:10.67 ID:32HBU1o0
麦野「因みに、何処かの大学で部屋(研究室)持ってる訳じゃないの?」

木山「そんなもの、当の昔に消えたよ……今は一介の学生、なのかな?」

麦野「へ?」

芳川「私達、通信で教職取ってるのよ。同級生って事になるわね」

麦野「生涯学習ってヤツ? いいわね」

木山「私は昔持ってたんだが……まぁ事件やら何やらで免停されてね。取り直しさ」

麦野「教師かぁ……私には無理だね」アハハ

芳川「そんな事無いわよ。ましてや、レベル5の頭脳。経験さえ積めば簡単になれるんじゃない? 麦野先生に」フフッ

麦野「止めてよ。ムズ痒いわ……まぁ日向を歩けるようになったら、考えるわね」

木山「大概、ネガティブだね。同じレベル5を知ってるが、やはりそれぞれなのかな」

芳川「私が知ってるレベル5はネガティブ通り越して万年中二病よ……治せないかしら」

麦野「なにそれ。ふふふ」
540 :2010/06/28(月) 19:14:58.88 ID:32HBU1o0
 (某女子寮)


御坂「ぶえっくしょん!!」

白井「お姉さま……もっと可愛らしいクシャミはできませんの?」

御坂「んー……無理。それより。黒子、ニュース見た? テレスティーナが脱走だって」

白井「(やはり、耳に入りましたか……) 変な気は起こさないで下さいませ。お嬢様は云々……」

御坂「あーはいはい」



 (とある路地裏)


一方通行「へくちっ!」

結標「やっぱ、アナタのクシャミ可愛いわね」

一方通行「……うっせェ」

結標「それより、情報よ。学園都市外部北から軍用ヘリ数機が降りたったって」

一方通行「あァ……やっと、パーティーの時間ですかァ」ククク!



 (とある屋上)


削板「……南から、根性デカイのが一人来てる。誰だ?」



 (病院別室)


垣根「ねぇ。なんで俺のとこにはお姉さん来ないの?」

冥途返し「バカ言わない。というか、君……また勝手に病院抜け出したね?」キッ

垣根「な、何の事かなぁ~♪」ヒューヒュー・・・

冥途返し「身体、バラバラになっても知らないよ」ハァ
541 :2010/06/28(月) 19:39:20.42 ID:32HBU1o0
 (一寸・・・・・)


麦野「あはは! 何それ! ありえないって!」

木山「むぅ……ホントに多才能力(マルチスキル)を使った事があるんだが」

芳川「だとしたら、春生もレベル5の扉に手を伸ばした事になるわね」

木山「本当なのに……」ショボーン・・・

麦野「まぁ私の能力は有る意味、一人で多重だからね。羨ましくはないかな」

芳川「原子崩しかぁ……使い様ね。原子『融合』だったらまた別の用途かもしれないけど」

木山「その気になれば学園都市を飲み込めるね」

麦野「まぁ私もバラバラになるけど」


 PPPPPP・・・・・


冥途返し『楽しい御喋りの最中、申し訳無いが時間だよ。カプセルから出てもらえるかい?』

麦野「あら、無粋ね。もしかして監視カメラで見てた?」

冥途返し『そんな真似はしないよ……彼は別だけど』

一同『え?』

垣根『うおっ!? すげぇ!! 第4位のマッパかぁ……高く売れるかな?』

一同『……』

垣根『ん? ……おい爺ぃ!! 何マイク向けちゃってんのぉ?!』


麦野「……ブ・チ・コ・ロ・シ・確定ね」ブチッ・・・

木山「手伝おう。女の敵だ」

芳川「もしもし、愛穂。至急警備員を」


垣根『……おーぅまいがっ!』

冥途返し『言わんこっちゃない。まぁまず着替えて、上にあがってきてくれ。部屋に案内するよ』Pi!
547 :2010/06/28(月) 21:55:27.92 ID:32HBU1o0
 (診察室)


冥途返し「うん……まぁ可も無く不可も無く、だね。一応今日は入院だよ」

麦野「病院食不味いから嫌なんだけど……鮭弁欲しい」

冥途返し「文句言わない」

麦野「ちぇっ……で? 何処の部屋?」

冥途返し「彼女たちに案内してもらってくれ。今日だけは君専属の従者さんだ」

芳川「……だって」

木山「宜しく」

麦野「あらあら、私も偉くなったもんね。宜しく、お姉さん方」


垣根「」チーン・・・・・


冥途返し「……君は部屋に戻りなさい」

垣根「……治療して」ズタボロー

冥途返し「だから機械の中に戻れって言ってるの」ハァ
548 :2010/06/28(月) 22:03:54.61 ID:32HBU1o0
 (病院裏)


フレンダ「はぁはぁ……なんとか入れたわね」

テレス「危ない女みたいね。ところで、これからどうするの?」

フレンダ「なんとか、冥途返しとコンタクトを……ッ?!」

テレス「……誰か来た」ポワワワワアァ・・・・・

フレンダ「止めなさい! 患者だったらどうするの?!」

テレス「……チッ」



 コツコツコツコツ・・・・・



フレ・木原「「……っ」」


御坂妹「誰かいるのでしょうか? とミサカは懐中電灯の明かりを向けます」

フレンダ「くっ! また量産型第3位!?」

テレス「面倒臭いなぁ、もう!?」ガッ!!

御坂妹「きゃっ!?」バタンッ!

テレス「おい……声出すな。喉笛に風穴開けられたく無いだろ?」ガチャッ・・・

御坂妹「……」コクコク・・・

フレンダ「ちょ、テレス?!」

テレス「黙ってろ……いいな?」

御坂妹「……ミサカは」

フレ・木原「「え?」」
549 :2010/06/28(月) 22:11:46.24 ID:32HBU1o0
御坂妹「此処のナースですとミサカは無抵抗を示します」

フレンダ「ナース? クローンが?」

御坂妹「はい」

テレス「信じらんねぇな」ガチャッ!

御坂妹「……これでも?」スゥ・・・

フレンダ「……職員用のネームね」

テレス「……」

御坂妹「見たところ、貴女方は怪我をしている様です。医者の下まで案内しますとミサカは最善案を提示します」

テレス「……ふん!」ガチャッ!

フレンダ「テレス!! 止めなさい!! ……今はその子を信じましょう」

テレス「……嘘だったら、ハチの巣だぞ」スチャッ・・・

御坂妹「仕事柄、どんな患者であっても助けろ……上司の銘です。此方へとミサカは案内します」テクテク・・・

フレンダ「……テレス。此処は穏便に」

テレス「チッ……私は、どうも『あの顔』が大っ嫌いなんだ。許せ、フレンダ」テクテク・・・

フレンダ「……結局、更生施設なんてもんは御飾って訳ね。遺恨なんてそう簡単に消える訳無いか」ハァ・・・
550 :2010/06/28(月) 22:21:19.94 ID:32HBU1o0
 (医師控室)


 コンコン・・・


冥途返し「ん? 開いてるよ」

御坂妹「失礼します。先生、急患ですとミサカは冷静に告げます」

冥途返し「……連絡は来て無いが」


 ガララララ・・・・・


冥途返し「……成程。緊急連絡なんて、出ない訳か」

テレス「久しいわね。冥途返し」

冥途返し「やぁ……テレスティーナ。脱走は本当だったみたいだね」

テレス「御託は結構。治療しろ……あと精神安定剤を寄越せ」ガチャッ!

冥途返し「それを決めるのは医者の仕事だよ……まず、診察室へ来なさい」

テレス「……いいのかしら? 脅しかもしれないわよ?」

冥途返し「どうあれ、今君は僕の患者だ。途中で投げ出したりはしないよ」

テレス「……ふん。相変わらず、イケ好かないヤツね」スチャッ・・・

冥途返し「好きに言うといい……君、手伝ってくれ」スタスタ・・・

御坂妹「了解ですとミサカは二人を案内します。さぁ」

フレ・木原「「……」」テクテク・・・
551 :2010/06/28(月) 22:31:58.08 ID:32HBU1o0
 (診察室)



冥途返し「……酷い傷だよ。何があったか、話してもらいたいところだね」

フレンダ「痛たぁ……スイマセン」

テレス「数多の猟犬(ペット)の生き残りに、噛みつかれたわ」

冥途返し「数多……そうか。木原くんか……」

テレス「別に家族なんて気は無いわ……痛っ……あんなカス」

御坂妹「動かないで下さい。傷がまだ」

テレス「黙れ、超電磁砲のクローン……オマエの声は聞きたくない」

フレンダ「テレス……少し落ち着きなさい」

冥途返し「……やれやれ。兎に角、今日は部屋を貸すから大人しくしていなさい。御金は要らないから」

テレス「……はぁ?」

冥途返し「猟犬部隊は最高翌理事長の管轄だ。彼に後々請求するよ」

フレンダ「ちょ!?」

冥途返し「安心しなさい。今はまだ請求しない……いいから、相当疲れてるだろう。お風呂も貸す。早く寝なさい」

御坂妹「案内しますってさっきからミサカは案内役だけですね……『蛇』との扱いの差に絶望した」ショボーン・・・

フレンダ「……今は御言葉に甘えましょ」

テレス「……」
552 :2010/06/28(月) 22:41:30.23 ID:32HBU1o0
テレス「おい」

冥途返し「……何だね」

テレス「私の機体(駆動鎧)が、何処にあるか知ってる?」

フレンダ「テレス?」

冥途返し「……どうしてだい?」

テレス「このままじゃ戦えない。奴らはまた来る」

冥途返し「……此処に居る限り安全だよ」

御坂妹「といいつつ、以前未曾有の戦場になりかけましたけどねってミサカは大暴露」

一同『……』

テレス「……いいから教えろ。取りに行く。あと、精神安定剤と痛覚緩和剤を寄越せ」

冥途返し「何故、君が戦う? 警備員に任せればいい」

テレス「暗部に干渉できるのは闇だけ。分かるでしょ? ……借りは返すから」

冥途返し「……いいから。まずは休みなさい。我が儘言うなら薬で眠らせる」

フレンダ「テレス。貴女疲れてるのよ……今は彼の言うとおりにしましょう。ね?」

テレス「……チッ。風呂だ。案内しろ、超電磁砲モドキ」

御坂妹「せめて10032と……あ、いや、睨まないで下さいとミサカは今だけ御姉さまを恨みます」コエー!



冥途返し「……彼女の駆動鎧、か。骨が折れそうだな」ハァ・・・
553 :2010/06/28(月) 23:02:10.87 ID:32HBU1o0
冥途返し「誰に頼むか……彼女かな?」PPP!


 prrrrrr・・・・・


冥途返し「もしもし。久しぶりだね」

黄泉川『いきなり電話かけてくるなんてビックリじゃんよ。何の用じゃん、先生?』

冥途返し「君の所、駆動鎧のテストやってたよね? 新型の」

黄泉川『私の所じゃなくて、知り合いじゃんよ……どうした?』

冥途返し「今、一番機能が高いのはどんなのだい?」

黄泉川『うーん……ロシアで投入されてるヤツの筈じゃん。何で? 欲しいの?』

冥途返し「……それが、一番かい?」

黄泉川『……どういう事じゃん?』

冥途返し「『木原』製とどっちが上だい?」

黄泉川『はぁ?! あのトンデモ鎧と比べるないで欲しいじゃん! 第一、アレはテレスティーナ本人じゃないと使えないじゃんよ』

冥途返し「ふむ……此方(病院)へ廻してもらえないかな? 興味がある」

黄泉川『先生も、大概変人じゃんね……まぁどうせ投入できない機体だし。多分、ОKじゃん。先生なら信頼できる』

冥途返し「変人ねぇ……まぁ頼むよ。芳川くんの給金昇げるからさ」

黄泉川『私には見返り来ないじゃんよ。トホホ』

冥途返し「芳川くんに菓子折り持って渡すから」

黄泉川『絶対じゃんよ……んじゃ、明日には廻すじゃん』

冥途返し「ああ。宜しく……」Pi!「……すまないね。黄泉川くん」




冥途返し「患者に必要なモノなら、信頼に嘘を付いてでも応えよう……なぁ。アレイスター」フゥ・・・
554 :2010/06/28(月) 23:15:07.10 ID:32HBU1o0
 (病院大浴場更衣室)



御坂妹「此処が御風呂です」

フレンダ「結構、立派な設備ね……スパみたい」

御坂妹「ミサカ達の日常的に使う御風呂も兼ねてますから……ってあら?」


 ザアアアアァァ・・・・・


御坂妹「先客がいる様ですとミサカは伝えます」

テレス「……おい。後でいい」

御坂妹「と言っても、消灯前に入らないと不味いのですがとミサカは忠告」ヌギヌギ

フレンダ「……貴女も入る訳?」

御坂妹「いつ急患が入るか分かりませんのでとミサカは無理やり貴女達と御一緒します」

テレス「……ふん」ヌギヌギ

フレンダ「もう……」ヌギヌギ

御坂妹「十人は入れるスペースなので他のミサカ達が2,3人入ってても大丈夫ですよ。とミサカは告げます」テクテク・・・



 ガララララ・・・・・
556 :2010/06/28(月) 23:23:14.14 ID:32HBU1o0
麦野「え?」

芳川「あら?」

木山「ん?」


御坂妹「あれ?」

フレンダ「へ?」

テレス「は?」


一同『……』


垣根「ちわーっす……おーぅ……まぃ……がぁっ……」バタリッ・・・
557 :2010/06/28(月) 23:35:04.99 ID:32HBU1o0
麦野「フレンダ?!」

フレンダ「麦野?! ……あ、そうか。入院してた訳ね」


テレス「……木山、春生ぃっ!!」

木山「……え? 誰かな?」

芳川「知り合い?」

テレス「おいおい……髪縛って眼鏡してねぇと分からねぇってかぁ?!」ガッ!!

木山「髪下ろした○アトリーチェ……じゃない!! まさか、その声?!」

フレンダ「っ!!? テレス!! 止めなさい!!」ガシッ!

テレス「止めんなフレンダ!!」グググ・・・

フレンダ「今、喧嘩してる場合じゃないでしょ!! 第一、貴女怪我してるのよ!!」

木山「……テレスティーナ・木原・ライフライン」

テレス「よおぉ……地獄から戻ってきたぜぇ。木山ぁ・セ・ン・セェ……」ギロッ!


御坂妹「……えっと、何これ?」

芳川「さ、さぁ?」



垣根「すげぇ……ボイン姉ちゃんのキャットファイトが始まろうとしてるうううゥ痛いたいたたた!!」ガンガンッ!

麦野「さらっと交んな。屑がっ!!」ゲシゲシッ!
5582010/06/28(月) 23:37:10.10 ID:32HBU1o0
って感じで、今日は御終い。
次回は『ビックリ!! ボインばかり(控え目二人)の御風呂だよ!』編から!


ではバイト行ってきまーす! またね! ノシ
559VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/28(月) 23:44:14.22 ID:WAd6juwo
アニメでもこのスレでも小さい女だなテレス
 
 

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