2013年5月10日金曜日

固法「先輩、いってらっしゃい」 2

5662010/06/30(水) 23:37:02.15 ID:6J9woUQ0
フレンダ「……兎に角、御風呂くらい静かに入りましょ」

テレス「……チッ」

木山「……」


芳川「何が何なの……一体彼女は?」

御坂妹「彼女はテレスティーナ・木原・ライフライン。今は先生の『患者』ですとミサカはお答えします」

芳川「テレスティーナ……木原……そう。木原幻生の……」


麦野「……フレンダ。何があったの?」

フレンダ「御風呂上がってから話すわ……今はゆっくりさせて」ハァ・・・

麦野「え、ええ」


木山「……」

テレス「……チッ」イライラ・・・



垣根(っぽい何か)「」チーン・・・
567 :2010/06/30(水) 23:48:21.67 ID:6J9woUQ0
 ジャアー・・・・・



木山「……あの」

テレス「あん?」

木山「……何でもない」



麦野「……何この空気」

芳川「さ、さぁ……」

フレンダ「はぁ……テレス。折角休める場所に来たのだから、気を張らないの。余計疲れるわ」

テレス「……ふん」プイッ

フレンダ「もう……」

麦野「やれやれね……あら?」

芳川「どうしたの?」

麦野「芳川さん……着痩せするタイプ?」

芳川「え? ど、どうかしら?」アハハ・・・

麦野「勿体無い……ホントに服選んであげるわ。大胆な御洒落しましょうよ。それじゃあ、寄ってくる男(モノ)も寄って来ないわ」

芳川「あ、あはははは……いや、私も年齢ってのがあるから。貴女みたいな大胆なのは、厳しいわよ」

麦野「まったまたぁ、御謙遜を~」ツンツン

芳川「きゃっ!!? な、何するのよ!」

麦野「女だけ女だけぇ~♪」

フレンダ「はぁ……麦野のセクハラ始まった……」



垣根「……」ジー・・・
568 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/06/30(水) 23:58:01.15 ID:oLONpESO
●REC
5692010/07/01(木) 00:08:06.33 ID:8Q7xe1I0
麦野「ふふふ……あ、でももう少しお腹絞った方がいいわねー」ツンツン

芳川「うっ……やっぱりかぁ。基本デスクだから、構ってられないのよね……ウチのデリカシー無い子からは『牛になンぞォ』とか言われるし」ハァ

麦野「毎日15分だけでも御風呂上がりにストレッチすれば全然違うわ。プロポーションも保てるしね」

芳川「流石レベル5。タメになるわね」フフフ

麦野「ポイントは『コレは痛い』って感じるくらいギリギリの所でキープよ。早速あがったらシましょ♪」

フレンダ「……嫌ぁな予感しかしない訳で」ハァ

芳川「運動は苦手だわ……体育教師やってる愛穂の気が知れない」

木山「私も苦手だが……子供達と遊ぶとなれば、やはり必要だよ」

麦野「うふふ。やっぱり、少しは動けそうな身体してたもんねぇ。ココは重そうだ・け・ど♪」ツンツン

木山「ひぁっ!!? だ、だからそういうのはイケないぞ!!」

麦野「てへっ」ペロー!

フレンダ「結局、麦野は麦野って訳ね」ハァ



垣根「……やるな、第4位。因みに此の中でもテメェは第4位だ!」REC・・・
570 :2010/07/01(木) 00:40:52.67 ID:8Q7xe1I0
麦野「いやー、木山さん。しかしエロい身体だもんねぇ」プニプニ

木山「んなっ?! え、エロくなんかない!! そ、そういう君だって……その……」

麦野「あら? もしかしてエロ耐性無いのかしら? ダメダメよー。先生なるんなら思春期の子供たちだって相手にするんだからね」

芳川「そ、そうなのか?」

フレンダ「そんな生徒ブッ叩いてしまえ」ボソッ

御坂妹「みんながみんな20000みたいな子ばっかだったら……ミサカはゾッとします」

麦野「ましてや、貴女達。そんなイイ身体してるんだから……肉欲に飢えた男子生徒から『アレ』な目で見られる訳で……ぐふふ♪」

木山・芳川「「っ?!」」ビクッ!!

フレンダ「あー…… (前に処女だとばらされて、フリーズしてた女が言えるセリフじゃないわねぇ)」ハァ

御坂妹「…… (『蛇』からの情報だと、彼女はヴァージンの筈ですが)」フム・・・

木山「わ、私の生徒はそんな事言わない!」

芳川「ヤダ……愛穂も言われてるのかしら。聞いてみないと」

麦野「ふふふ。 (た~のしいぃ!!)」フフッ!



木原「処女が何言ってんだか……」ハァ・・・



一同『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

麦野「」



垣根「……うぇーい。麦野バージンっと……メールで廻すか?」ピコピコ・・・
571 :2010/07/01(木) 01:02:26.67 ID:8Q7xe1I0
麦野「」

フレンダ「……テレス。分かるの?」

テレス「んあ? いや、何と無く……Hな事、何でも知ってますよ的な女ってなぁ処女っぽい気がすんだよ」

芳川・木山「「……」」

御坂妹「……この女、できるッッ!!」

テレス「どうでもいいけどよ、んな節操無いガキ、学園都市にゃいねぇだろ。いたら学校辞めてスキルアウトにでもなってんじゃねーの?」

芳川「ふむ……」

木山「……成程」

フレンダ「言葉に重みがある。麦野じゃ適わない訳だね」フムフム

御坂妹「新スレ……女帝木原様、現る……っと」

テレス「まぁそこに転がってる坊やなんかは、新米教師にセクハラして停学とか喰らってそうだけどね」

一同『っ?!』バッ!!



垣根「あ、れぇ……あえ、笑顔! 折角、湯気避けフィルター付いてんだしいいいい痛い痛い痛っ! 見えるぞォいつぃ!!」ガシガシガシッ!!
572 :2010/07/01(木) 01:37:07.23 ID:8Q7xe1I0
 (一寸・・・・・)



麦野「もう……御嫁に行けない……」スンスン・・・

フレンダ「あーもう面倒臭いわ……早く身体拭きなさいって。湯冷めするわよ」

木山「あ、えっと、気にしてないから」

芳川「そ、そうよ。ストレッチ、手伝ってくれるんでしょ? 貴女がその体型保ててるのは嘘じゃないんだから」

麦野「……お姉さん達、優しいのね」グスッ・・・

御坂妹「それに処女の方が貰い手としても嬉しいのでは? とミサカは貞操観念の確認を取ります」

麦野「うわあああぁぁん!!」

フレンダ「メンドくせぇ……」ハァ

芳川「10032……時には黙る事も覚えましょ」

木山「そ、そうだな……まぁ確かに咋(あからさま)では無いかもしれないが、思春期特有の質問してくる男子生徒はいるかもしれないし」


木原「女子でもいるぞ? 『先生、Hした事ある?』とか『先生、処女?』とか……無論、ブン殴ればいい。んなガキは」(事実デス)


一同『……』

フレンダ「……詳しいわね」

テレス「……上が、言えって」



垣根(らしき何か)「」シュゥー・・・
574 :2010/07/01(木) 02:01:24.97 ID:8Q7xe1I0
テレス「……んで、風呂もあがった事だし。木山ぁ、面貸せよ」

木山「……」

フレンダ「だから! 止めなさいって言ってるでしょ!!」

テレス「なぁに、殺しゃしないさ……ただ、私の鬱憤を晴らさせてくれりゃそれで良い。生憎此処は病院。治療の準備もできてますってな!」

フレンダ「だからっ!! 此処で暴れて、奴らに気付かれたらどうするの!!?」

テレス「チッ……」

芳川「……木原さん」

テレス「おい、てめぇ……二度と『その名』で私を呼ぶな。クソが」キッ!

芳川「っ……ごめんなさい。兎に角、今の貴女では晴生とサシで話をさせられないわ……危険すぎるもの」

フレンダ「……そうね。少し、休みましょうよ。クローンさん。私達の部屋に案内お願いできる?」

御坂妹「はい……できればミサカと呼んで欲しいです。とミサカは注文します」

フレンダ「ええ、ごめんなさい……テレス。早く服を着なさい。まず部屋に行きましょう。話はそれから……麦野」

麦野「……ふぇ?」

フレンダ「いつまでヘタレてる訳?! 後で……話をするわ。OK?」

麦野「あ、うん……また後で」

テレス「……木山ぁ、逃げんなよ?」テクテク・・・




垣根「誰か……医者を呼んでくれ……」ガクッ・・・
576 :2010/07/01(木) 02:28:38.65 ID:8Q7xe1I0
御坂妹「此処ですとミサカはやっと案内役を終えます」

フレンダ「ありがとう……何かあったらナースコールでいいのよね?」

御坂妹「多用は勘弁願いますとミサカは一言と残しておきます。それでは」ペコリ・・・・・・テクテク・・・


 ガチャッ・・・


フレンダ「……はぁ。テレス」

テレス「……」

フレンダ「どうしたの? 貴女らしくないわよ。何時もの冷静沈着さは如何した訳?」

テレス「……ああ。そうだな……色々あった。有り過ぎた」

フレンダ「そうよ。テレス、貴女疲れてるのよ……休みましょう。頭を冷やして。彼女との因縁がどれ程かは知らないけど、今は駄目よ」

テレス「……」

フレンダ「テレス」

テレス「……あいよ。分かったわ」

フレンダ「宜しい。さ、施設じゃこんな良いベット無かったでしょ? 存分味わいなさい」

テレス「ったく、アンタにゃ適わないわね……フレンダ」

フレンダ「ん?」

テレス「……あんがと」

フレンダ「え?」

テレス「……何でもないわ。寝る」ゴロン・・・

フレンダ「……」ニヤリ「……テーレース! 一緒に寝よっか?」ガバァ!

テレス「んな?! 私にソノ気は無ぇ!!」ヤメロー!!

フレンダ「良いではないかぁ良いではないかぁ!」ギュウゥ・・・

テレス「きゃぁっ!!? 何処揉んでんだ!! 変態女ぁ!!」

フレンダ「へへへ! (私はね……結局、貴女は子供だと思う訳よ。子供のまま、成長しちゃっただけ)」モミモミ・・・

テレス「っ~~~!! 落ちろバカ!!」ガンッ!

フレンダ「あぅ!!」イタイー!!
577 :2010/07/01(木) 02:59:33.93 ID:8Q7xe1I0
 (麦野サイド)



芳川「ふぅ……御風呂なのに疲れた……」

麦野「はぁ……」ギュー

木山「い、痛たたたたたたたぁ!! 何故私にストレッチを掛ける?!」ギギギギ

麦野「あ、ごめんなさい。まぁどっちもヤるつもりだったから、最初木山さんで」グゥー

木山「う、ひぁっ!!」ググググ

麦野「固っ!? ……それにしても、なんなの? あの女」

木山「テレスティーナ……痛いっ!! 木原……あうっ!! ライフライン……ストップストップ!!」

麦野「因縁ってヤツ? 木山さんと?」パッ

木山「ま、まぁ、ふぅ~……そうなるかな。ある意味、私が彼女を豚箱送りにした……いや『私達』が、かな」

麦野「……ふーん」

芳川「テレスティーナ……木原、かぁ」

木山「芳川。知ってるのかい?」

芳川「うーん……ていうか、私達(科学者)の中で『木原』姓名は嫌でも知る名前じゃないかしら?」

木山「まぁ……ね」

麦野「私も、文献は読んだ事あるわ。木原……幻生だっけ?」

芳川「まぁ彼が一番有名ね」
579 :2010/07/01(木) 03:22:43.96 ID:8Q7xe1I0
麦野「まぁ私は狂人な男の印象が強いんだけど……科学者上がりの暗部リーダー」

芳川「数多、だっけ……確かに、彼は狂ってたわね。猟犬部隊でしたっけ?」

麦野「ええ……あ、木山さん。仰向けなって」グイッ!

木山「う、うん……その『数多』って男は知らないが……ふっ……幻生と、テレスティーナは……くっ! 嫌でも、知ってるっ!」ガシッ!

麦野「息吐いてぇ……その幻生って、AIM関係のスペシャリストだっけか?」

芳川「暴走能力の法則解析ってのが有名ね。噂では非人道的な実験も行っていたらしいけど」

木山「その……痛いっ……非倫理実験のメンバーの一人が、くっ……あぅっ! ……私だ」

麦野「……そう」パッ!

木山「彼の目的は……ハァハァ……『神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの(レベル6)』へ進化させる研究だった」

芳川「……まぁ、私も絶対能力進化(レベル6シフト)の実験をしていたけどね」

木山「ふぅ……兎角、テレスティーナもその遺志を継いでレベル6を目指した」

麦野「……バカね。絶対能力なんて無くても、人間はやっていけるのに……あ、次芳川さんの番ね」ガシッ

芳川「更なる高みを望んでしまうのが、研『究』者なのよ……愚かね。って、待って! 心の準備がああぁ!!」グッ!

木山「……思えば、彼女も被害者ではある。幻生の被験者なのだからな」

麦野「ふーん……同情はしないわよ。その程度で」

芳川「んんっ! ……被験者が研究者か、負の連鎖ね……って痛つっ!!」

麦野「マジ固いわ……マグロでいいの?」

木山「処女が言うセリフでは無いのでは?」

麦野「……木山サン? 容赦しません事ヨ?」ギロッ!
580 :2010/07/01(木) 03:58:41.66 ID:8Q7xe1I0
 (一寸・・・・・)


芳川・木山『』グデー・・・

麦野「……ホント、だらしないわねぇ。少しは鍛えなさいよ」

芳川「そうは言っても……若くは無いんだ」

木山「羨ましいよ……これが若さが」

麦野「私よりおっぱい有る人達に言われてもねぇ……んで、問題はテレスティーナが何故此処にいるか、でいいの?」

木山「そうだな……ヤツはアンチスキルに逮捕された筈だ」

麦野「へぇ……じゃあ、想像はつくわね」

芳川「想像?」

麦野「裏の人間が、表にしょっ引かれた。裏としては黙ってられないでしょ?」

木山「……暗部が関与してると?」

麦野「あくまで想像よ。ま、真相は一緒に居た私の仲間から聞けば分かるけどさ」

芳川「ふむ……流石、と言うべきかな。大したモノよ、貴女のカリスマ性」

麦野「評価し過ぎよ。ただ、あの女の利用価値が分からないわ。木山さん、何か知ってる?」

木山「……キャパシティダウンの発明と能力体結晶の知識を持ち合わせてるって事ぐらいかな」

芳川「キャパシティダウンのデータは既に広まっているわね……良い方でも、悪い方でも」

麦野「アレは両刃の剣だからね。警備員が使えば犯罪者の無力化に、犯罪者が使えばテロまがいにもなるわ」

木山「となると、能力体結晶か? しかし、アレの使い所は匆々無いぞ」

麦野「いや……『体晶』のマイナーチェンジにできる。考え様ね」

芳川「まぁ、ただ単に脱走というわけでは無いのでしょうね」

木山「……」

麦野「木山さん?」

木山「もしかして、まぁ可能性としてだが……」

麦野「うん?」

木山「復讐、かな」ボソッ
581 :2010/07/01(木) 04:22:48.11 ID:8Q7xe1I0
芳川「復讐? 貴女に?」

木山「私もだが……主として……超電磁砲」

芳川・麦野「「っ?!」」

木山「まぁ、それだけの為に脱獄は無いか」ハハハ・・・

麦野「超電磁砲(レベル5)に喧嘩売るとか……バカなの?」

芳川「まぁそういう子、学園都市じゃ多いけどね……」

木山「かく言う私も御坂美琴とは一戦交えているのだが……アレは、化け物だな」

芳川「……」

麦野「ふーん……ま、私は負ける気しないけどね。てか、負けてないし!」ビシッ!

木山「ま、まぁ可能性だよ……彼女がそこまで小物だとは思わない。でも、もし、仮に彼女と超電磁砲がハチ合わせる事があれば……」

芳川「有りえる、って訳ね。 (打ち止めに頼んで、御坂美琴の位置操作をしないと)」

麦野「あはは。私だって第3位、グチャグチャにしたいのに、皆我慢してるんだから抜け駆け無しよねー」ハハハ

木山・芳川「「……」」

麦野「……冗談よ。冗談だって」

芳川「とりあえず、今日は休みましょう。麦野さん、貴女も入院しに来てる訳なんだから」

木山「そうだな。君を暴走させては彼(冥途返し)から、雷を貰ってしまう」

麦野「もう……分かったわよ。じゃあ……ストレッチの続きする?」ニヤッ

芳川・木山・芳川「「勘弁!」」バッ!

麦野「あはは、まぁ下らない御喋りでもしましょ。お姉さん方!」フフフ!
 
585 :2010/07/01(木) 18:56:53.13 ID:8Q7xe1I0
 ―――とあるアパート



黒妻「おーい。起きろチビ共ぉ」トントン

打ち止め「うーん……此処は何処? ミサカはミサカ……」

絹旗「ふぁあぁ……寝てしまいました。何だか超気が緩みっぱなしです」

香焼「ふみゅ……ううぅん……あれ? 今何時ですか?」

黒妻「7時半だ」

3チビ『えっ!?』

黒妻「ああ、打ち止めちゃんと最愛ちゃんは保護者に連絡したから今日は御泊りだぞ」

打ち止め「へ?」

絹旗「どういう?」

黒妻「打ち止めちゃんは今日家に誰も帰って来ないから、ウチで預かり。最愛ちゃんは仕上に連絡したら好きなようにしてくれだって」

打ち止め「そっかぁ……では御世話になりますとミサカはミサカは頭を下げます」ペコリ

絹旗「……」

黒妻「……最愛ちゃん。悪い、今日は打ち止めちゃんと一緒に泊まってやってくれないか? オレの我儘でもある」ボソリ

絹旗「ええ……言われなくてもそうします。浜面は兎も角、折角滝つ……壷滝さんにゆっくりできる様、気を使ったんですから」

黒妻「……ははっ。流石、お姉ちゃんだな」ワシャワシャ

絹旗「わっ! ……もう!」

黒妻「あはは。悪い悪い」
586 :2010/07/01(木) 19:23:56.13 ID:8Q7xe1I0
黒妻「んで、あと香焼だけなんだが……誰に電話すりゃいいんだ?」

香焼「え!? じ、自分も泊ま……っていいすか?」

黒妻「何を水臭い」

香焼「(……確かに観察対象の身近に居られるのはありがたいけど) ……えっと、確認取っていいすか?」

黒妻「勿論だ」

香焼「じゃあ、電話してきます……」テクテク・・・


 Prrrrrrr・・・・・


香焼「あ、もしもし。教皇代理」

建宮『OK』

香焼「……自分、まだ何も言って無いっすよ?」

建宮『自分のいる場所を考えるのよね。向いは五和と対馬の居るアパートなのよ』

香焼「……ま、さ、か」ギギギギ・・・

建宮『まぁまぁ、女の子二人に抱きつかれて御昼寝とは……良いモノ見させてもらえたよな』ニヒヒヒ!

香焼「」

建宮『あ、そうだ。黒妻に変わって貰えるか?』

香焼「……あ、え、いいんすか?」

建宮『オマエの保護者って事で挨拶した方が自然だろうよ。チャッチャと変われ』ホレホレ

香焼「……もう」ハァ
587 :2010/07/01(木) 19:44:41.83 ID:8Q7xe1I0
香焼「あのー……黒妻さん。自分の保護者(?)が、挨拶したいと……」

黒妻「ん、あいよ……もしもし」

建宮『あー、もしもし。香焼の保護者代わりみたいなもんです』

黒妻「ああ、アナタが『ぷりえすてる』さんですか?」

建宮『いや、オレは……その代理みたいなもんなのよ。一度、自販機のある公園で会った事あるのよね』

黒妻「……ああ、イングランドカラーのシャツを着た」

建宮『そうそう。まぁ女皇帝様は忙しいから挨拶できません故、自分が代わりに挨拶したのよ。一晩ですが、香焼を宜しく』

黒妻「はい」

建宮『あ、そうだ。香焼少ーし貧弱だから、鍛えてあげてやってもいいのよな』アハハハ!

黒妻「はははは。分かりました……では、お預かりします」

建宮『お願いします。香焼に変わって貰えるかい?』

黒妻「はい……香焼ぃ、変われって」

香焼「あ、はい……もしもし」

建宮『おう。ま、「上手く」やれ。日和過ぎるなよな。あくまで、任務。忘れるな……以上』

香焼「……了解っす。それでは」Pi!


打ち止め「お兄ちゃんも泊まれるの? ってミサカはミサカは覗きこむ」

香焼「あ、うん。自分も泊まるよ」

打ち止め「やったー! ってミサカはミサカはお兄ちゃんにギュってする!」

絹旗「あああ! 香焼超ズルイです!!」

香焼「そ、そんな事言ったって……あはは」

打ち止め「大丈夫、お姉ちゃんにもギュってするよ! ミサカはミサカは二人にギュゥ!」



黒妻「……平和」

固法「ふふっ……いいですね」
588 :2010/07/01(木) 20:05:21.22 ID:8Q7xe1I0
固法「じゃあ、ご飯食べちゃいましょ」

3チビ『はーい』

黒妻「ふむ、カレーか……王道だな」

固法「甘辛と中辛二つ作ったけど、どっちが良いかしら?」

打ち止め「甘い方!」

絹旗「超中辛で!」

香焼「超中辛って何だよ……中辛でお願します」

黒妻「任せるよ」

固法「はいはい。じゃあ、私は甘辛でいいかしら」

打ち止め「ミィも私と一緒で甘いのが好きなの? ってミサカはミサカはお皿を受け取る」

固法「うーん、何でもいいかな? どっちでもいいし、どっちか余っちゃうし」

絹旗「何か、ママさんみたいですね。流石、超姉貴さん!」

固法「ははは……姉貴さんは止めて欲しいわね」

香焼「えっと、飲み物は100%ジュースでいいっすか?」

打ち止め「私はそれでいいよってミサカはミサカはコップを出す」

絹旗「私も、炭酸以外なら何でも」

黒妻・固法「「牛乳」」ドーン!

3チビ『……あはは』コポコポコポ・・・
589 :2010/07/01(木) 20:49:35.73 ID:8Q7xe1I0
 (一寸・・・・・)


一同『ごちそうさまでしたー』


黒妻「いやー、食った食った」プハァ・・・

打ち止め「ミィのカレーは美味しいね! って炊飯ジャーのカレーしか食べた事が無いミサカはミサカは言ってみる」

香焼「炊飯ジャーのカレーって、何すか?」

絹旗「私もレトルト以外のカレー超久しぶりに食べましたよ。お腹一杯です」フゥ・・・

黒妻「なんだ、仕上に碌な飯食わせて貰って無いのか?」

絹旗「いやー、お仕事の都合上手っ取り早く済ませちゃうので。でも壷滝さんのカレーは超美味しいですよ! 姉貴さん程じゃないですが」

固法「姉貴さ……まぁ美味しいって言って貰えるだけで、私は満足よ」フフフ

黒妻「ふぅ……風呂沸いてるっけ?」

固法「ええ」

黒妻「んじゃ入るか……3チビの後、オレと美偉でいい?」

絹旗・香焼「「え、えええぇっ?!」」

打ち止め「へ?」

固法「……てゐっ!!」ゴンッ!!

黒妻「あ痛っ!! 冗談だって、冗談……半分」

固法「……」ギロッ!



絹旗「ちょ……香焼。超変な目で私の事見ないで下さい!」

香焼「み、見て無いっすよ!! そんなペチャンコ見たって嬉しくないっす!!」

絹旗「なぁ?! こ、このチビぃ!!」

香焼「ち、チビはどっちだぁ!!」

打ち止め「お兄ちゃん、お姉ちゃん! 喧嘩は『メッ!』って何回言わせるの! ってミサカはミサカは怒ります!」プンプン!
591 :2010/07/01(木) 21:11:05.06 ID:8Q7xe1I0
固法「はぁ……先輩、いい加減にして下さい。最愛ちゃん、打ち止めちゃんおいで」

打ち止め「はーい! ってミサカはミサカはぬぎぬぎ……」

絹旗「ああ、打ち止めちゃん! 香焼が見てるんだから駄目です!」

打ち止め「ふぇ?」

黒妻「オレはいいのかよ」

絹旗「兄貴さんは、パパみたいなモノですから」

固法「パパ(笑)」

打ち止め「じゃあ、美偉はママだね! ってミサカはミサカは黒妻家の両親をあげてみる!」

黒妻「ママ(笑)」

香焼「い、いいから入ってきたらどうすか?」

女衆『はーい』


 キャッキャウフフムッキュンムッキュン・・・・・


黒妻「ふぅ……平和だなぁ」

香焼「そ、そうっすね……」

黒妻「……なぁ香焼。オマエ、イギリスから来たんだろ?」

香焼「あ、え、そうっすね。たまぁに、日本に帰ってきます。 (そういう『設定』だったっすね)」シラー・・・
592 :2010/07/01(木) 21:33:58.79 ID:8Q7xe1I0
黒妻「オマエって、普段何してるの? 学生?」

香焼「え、ま、まぁ留学してて……宗教史の方を」

黒妻「学園都市って、宗教関係御法度じゃ無いっけ?」

香焼「う、うーん……まぁ、理事運営で政治経済を学ぶ場合、宗教史は嫌がおうにも付き纏いますから」

黒妻「……成程、まったく分からん」

香焼「あはは…… (良かった。頭悪くて……適当並べただけっすから)」

黒妻「まぁ日本に居る内はオレの事頼れよ。もしオレがイギリス行く事あったら頼るからさ」

香焼「え、ええ。 (監視対象に守られてちゃ、立場ないっすねぇ)」ハハハ・・・


 ガララ・・・・・


固法『せんぱーい。ボディスポンジって何処ですかぁ?』

黒妻「ん? あれ、出さなかったっけ?」

固法『無いですよ。あ! 打ち止めちゃん! まだ泡落ちて無い!』

打ち止め『うっひゃあ! ミィの胸はヨミカワレヴェルだねってミサカはミサカは突っつく!』

固法「ひぅっ?! こ、こらぁ!!」

絹旗「駄目ですよ。打ち止めちゃん。姉貴さんの胸は兄貴さんのモノなんですから」

固法「さ、最愛ちゃん?!」


黒妻「楽しそうだなー」アハハ

香焼「」

黒妻「えっと……あった。ほれ、香焼。持ってってやれ」

香焼「」……ハ?
593 :2010/07/01(木) 22:02:58.69 ID:8Q7xe1I0
香焼「え、な……自分が?」

黒妻「うん」

香焼「く、黒妻さん持ってってくださいよ!」

黒妻「あー、ベランダで煙草吸って来るわ」テクテク・・・

香焼「ちょぉっ!?」

黒妻「あーうー、御月様が綺麗だなぁ」ニヤニヤ・・・


固法『せんぱーい、急いでく……ってひゃあっ!! 最愛ちゃんまで悪戯しないで!!』

絹旗『ふーむ……麦野より、少しばかし大きいですね。流石武蔵野牛乳……』

打ち止め『私も牛乳飲んでボインボインになるー! ってミサカはミサカは御姉さまの体型を思い出し、軽く絶望……』


香焼「……」ゴクリ・・・

黒妻「おー、早く行かないと女子共が風邪ひくぞー」スゥー・・・ハァー・・・ニヤニヤ

香焼「……っ」テクテク・・・

黒妻「お! 行った行った」ニヒヒ!
594 :2010/07/01(木) 22:27:08.05 ID:8Q7xe1I0
香焼「すー・・・・・はー・・・・・ここここ、こ、固法さん」

固法『え? 香焼くん?』

香焼「す、スポンジ、持ってきました!」

固法『あ、うん。ごめんなさいねー。先輩は?』

香焼「煙草を、吸ってます!」

固法『もう……そこに置いてて貰える?』

香焼「は、はい! (良かった……何事も無く終わ―――


 ガラッ!


打ち止め「お兄ちゃんも一緒に入ろう! ってミサカはミサカは湯船から誘っちゃう!」

固法「こ、こらっ!!」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?


絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!!?」

香焼「」

固法「打ち止めちゃん! 閉めなさい!」

打ち止め「何で? お兄ちゃんは入っちゃ駄目なの? ってミサカはミサカはいつもあの人と御風呂に入るノリで誘っちゃった」

固法「最愛お姉ちゃんが髪洗ってるでしょ!!」



絹旗「……こ、ここ、ここ、こぅやぎ……み、みみみ、みみみ、見た?」

香焼「」……ハッ!?

絹旗「な、にゃなななななななぁああ!! きゃああああああああああぁぁ!!」ガンッ!!

香焼「アウチッ!!」ゴチンッ!!

固法「こ、香焼くん!?」



黒妻「あひゃひゃひゃひゃひゃっ!! は、腹がぁ!!」フヒヒヒヒヒィ!!
 
597 :2010/07/01(木) 22:42:29.86 ID:8Q7xe1I0
 (それからどうした?!)



香焼「」チーン・・・

固法「もう……頭打ったみたいね。幸いタンコブ程度だけど」

打ち止め「お兄ちゃん、大丈夫かなぁ……ミサカはミサカは冷たいタオルを掛けてあげる」

絹旗「……すいません」

固法「いいのよ。元凶は取っちめたからね」

絹旗「……はい」

固法「じゃあ、少し香焼くん見てて。元凶さん、降ろして来るから」



黒妻「」アー・・・

固法「頭、冷えました?」ニコッ

黒妻「ベランダに吊るすのはどうかと思う。オレMじゃねえし」ブラーンブラーン・・・

固法「……まだ、反省足りませんか?」

黒妻「嘘嘘! 美偉様、ごめんなさい!」ジタバタ!

固法「はぁ……香焼くんが目覚ましたら、御風呂入って下さいね」スルルル・・・

黒妻「……うい」サーセン・・・


香焼「……ん、んん」

打ち止め「あ、お兄ちゃん気付いたよ! ってミサカはミサカはお姉ちゃんに確認する」

絹旗「はぁ……良かった」ホッ・・・
599 :2010/07/01(木) 23:11:12.49 ID:8Q7xe1I0
香焼「あ、う……最愛、その……」

絹旗「……いえ。私の方こそ……不可効力なのに」

香焼「う、ううん。そ、それでも、み……見ちゃ……///」シュー・・・

絹旗「あ、うぅ……///」シュー・・・

打ち止め「……お兄ちゃんと、お姉ちゃんが真っ赤っかだ! ミサカはミサカは冷たいタオルを更に準備する!」タイヘンダー!

絹旗「ぜ、全部……見え、た……の?」

香焼「い、いやいやいやいや!! ……ちょ、ちょっと、だけ……だよ」

絹旗「……ホントに?」

香焼「う、うん……」

絹旗「……姉貴さんと、どっちが大きかった?」

香焼「比べる時点で愚問でしょいったいいいいいぃ!!! タンコブ叩くなぁああああぁ!!」

絹旗「っ~~~~ッッッ!! バカバカバカぁーっ!!」ポコポコポコッ

打ち止め「ありゃりゃ……お姉ちゃんの真っ赤さが尋常じゃ無いかも、ってミサカはミサカはお姉ちゃんにタオルを乗っける」ヒョイッ!

絹旗「はっ……そ、そうですね。あ、ありがとう、打ち止めちゃん」

打ち止め「因みに私とお姉ちゃんどっちがおっぱい大きかった? ってミサカはミサカはお兄ちゃんに迫る!」

香焼「……えっと、うーん」

絹旗「悩むなぁ!!」

香焼「で、でも最愛の方が大人だったと思うから! って痛い痛い!!」

打ち止め「むむむむ……やはりまだまだ私はお子ちゃまなのかぁ……ミサカはミサカは将来に不安を覚えるよ」ハァ・・・
600 :2010/07/01(木) 23:20:18.43 ID:8Q7xe1I0
固法「目が覚めたみたいね」

香焼「あ、はい……ご迷惑をおかけしました」

固法「いいのいいの。悪いのは全部先輩の所為だから」

黒妻「ぶーぶー!」

打ち止め「ぶーぶー! ってミサカもミサカも真似してみる!」

固法「こらこら、変なの覚えないの。さぁ二人とも、御風呂入るっちゃって」

黒妻「うーい。さぁ行くぞ、香焼」

香焼「え、あ、はい」テクテク・・・



固法「まったく、もう……」

打ち止め「……」ジー・・・

固法「どうしたの?」

打ち止め「……ミィ、やっぱりおっぱい大きいね。ってミサカはミサカは憧れの眼を向けちゃう」

絹旗「うむぅ……超乳です」

固法「……もう。貴女達の周りのお姉さん達(黄泉川、麦野)だって大きいでしょ?」

打ち止め「ヨミカワのは近過ぎて分からなかったけど、ミィのは……ふにゅ!」ガシッ!

固法「こ、こら!!」

絹旗「……私は、絶望的にペッタンコ」ハァ・・・
601 :2010/07/01(木) 23:32:05.95 ID:8Q7xe1I0
固法「……そんな事無いわよ。今からきちんと大きくなるから、ね」ニコッ

絹旗「……姉貴さん」

固法「いっぱい食べて、いっぱい青春して、いっぱい恋すれば、自然に成長するものよ?」

絹旗「そう、かな」

固法「陰毛も徐々に生えてるみたいだし、もう初潮来たんでしょ? 大丈夫。第二成長期に入ってるから、不規則な生活しなければ自ずと育つわ」

絹旗「むぅ…… (規則的な生活かぁ……難しいなぁ)」

打ち止め「ねぇねぇ! 私は私は! ってミサカはミサカはミィに抱きついて聞いてみる! おうふっ!」モフンッ!

固法「あはは。打ち止めちゃんは、もちょっと大人にならないとねー」

打ち止め「むっ! これでも立派に恋する乙女なのですよ! ってミサカはミサカは無い胸を張る!」

固法「あらあら。羨ましい」フフフ



黒妻『ん? 香焼、オマエまだ全然生えてないなぁ!』アハハハハ!

香焼『生えてますっ!! しかも、そ、そういう事を大きな声で言わないで下さいよー!』ウギャー!


絹旗「……超最低」

固法「あがったら、お仕置きね」ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・

打ち止め「ミィがおっかない……ミサカはミサカはお姉ちゃんの後ろに隠れる」ガクブルッ!
602 :2010/07/01(木) 23:40:42.49 ID:8Q7xe1I0
 (それから?)



固法「だーかーらー! どうしてそうデリカシーが―――」ウンヌンカンヌン・・・

黒妻「……お願いだから、服着させて」


香焼「……何で最愛、睨むのさ」

絹旗「……別にぃ。生えてないゾウさん」ボソッ

香焼「なぁ!!?」

打ち止め「ねぇねぇ、『はえてないぞうさん』ってなぁに? ってミサカはミサカはお姉ちゃんに尋ねる」

絹旗「それはですねぇ」ニヤニヤ・・・

香焼「な、お、オマエだって生えて無かっただろ! あんまり!」

絹旗「んにゃぁに?! みっみっみっみいいい、見たのっ!!? ま、前全部見たんですか!!?」カアアアァァ!!

香焼「あ……・・・・・・ッ///」プシュー・・・

絹旗「むむ、む、無言で真っ赤になるなぁ!!」ウガアアァァ!!

打ち止め「なんか、壮絶な光景を目の当たりにしてるかも……ミサカはミサカはMNWに色々質問をしてみよう」



黒妻「……あっち、止めなくていいの?」

固法「元はと言えば、全部先輩が原因でしょ!!」ギャーギャー!!

黒妻「さーせん」フヒヒ・・・
 
613 :2010/07/04(日) 02:21:56.39 ID:51hDVaE0

 ピンポーン・・・・・



固法「あ、お客さん? 引っ越し荷物の運び忘れかも」

黒妻「……オレ出るから、服着ていい?」ヘックシ!

固法「……どうぞ」ハァ・・・


 (一寸・・・・・)


黒妻「あーい」ガチャッ

上条「あ、あのすいません。なんかお昼にウチの居候が御馳走になったって……あれ?」

黒妻「ん? おう! 上条じゃないか! どうしたよ!」

上条「え、あ、れ?! こ、此処黒妻さんの部屋なんですか?!」

黒妻「おう。今日越して来たばっかりだけどな!」

上条「あー……じゃあ、インデックスが御馳走になったっていうのは、もしかして?」

黒妻「ああ。オレだよ。そっか、居候……上が上条の部屋なのか! そっかそっか! 宜しくな!」ダハハハ!

上条「あはははは。よろしくです……えっと、お昼のお礼の品です。安物ですが、良かったらどうぞ」

黒妻「ん、いいのに……まぁまた飯食わせてやるって言っとけ。オマエにも食わせてやるからさ!」ワハハ!

上条「……食費が吹っ飛んでしまいますので、しょっちゅうしょっちゅうは、遠慮させます」アハハ・・・
614 :2010/07/04(日) 02:42:05.11 ID:51hDVaE0
上条「それにしても……」

黒妻「ん?」

上条「靴、多いですね」

黒妻「ああ。5人家族だからな」アハハハハ

上条「え? 御兄弟か誰かですか?」

黒妻「いや、違う違う。妻と長男と二女三女の5人家族ってあ痛あっ!!」ガンッ!

固法「まったく、目を離すとすぐにこれなんだから……こんばんわ。上条くん」

上条「え、あ、ええ、こんばんは…… (パジャマにエプロンの固法さん……いいなぁ)」ペコリ

固法「先輩と御近所なのね。よろしくお願いします。私も毎日来れるってわけじゃないから」

上条「え? 同棲するんじゃ?」

黒妻「籍も置いて無いのに同棲するつもりは無い!」キッパリ!

固法「……まぁ変な所で堅気だから、先輩は」アハハ・・・

上条「そ、そうっすか…… (なんか色々絡まれて、また不幸指数が上がる気がするぞ)」ハァ・・・


 タッタッタッタッ・・・・・


打ち止め「ねぇねぇお客さん? ってミサカはミサカはひょっこり顔を出してみる!」

上条「ら、打ち止めぁ?!」

黒妻「へ? 知り合い?」

上条「え、ええ、まぁ……色々と」アハハ・・・
615 :2010/07/04(日) 03:01:17.04 ID:51hDVaE0
打ち止め「この人はミサカ達の恩人だよってミサカはミサカはぶっちゃけてみる」

黒妻「は? ミサカ達? 恩人?」

上条「わーわー!! ま、まぁこの子ちょっと家庭事情複雑で色々あった時に関わっただけですから!」

黒妻「……まぁ深くは聞かないさ」

上条「そうしてもらえると、助かります……って、家族ってのはもしかして、打ち止めの事?」

黒妻「おう!」

固法「だから嘘付かない。預かってるのよ。黄泉川先生に頼まれてね」

上条「あー……そっか。打ち止め、『アイツ』は?」

打ち止め「うーん……わかんないかなってミサカはミサカは苦笑して答えてみるよ」アハハ・・・

上条「……オレからも帰るよう言ってやるよ」

打ち止め「うん……お願いね。あの人、アナタにベタ惚れだから! ってミサカはミサカはぶっちゃけちゃう!」ニシシ!

上条「へ?」

黒妻・固法「「ん?」」



 ―――とある車の中



一方通行「しんっ!!」

結標「……今の、クシャミ?」

一方通行「あァ。悪ィかよ……クシャミ多いな。風邪かァ?」ムズムズ・・・

結標「第1位でも風邪ひくのね」クスッ

一方通行「最近、寝てる時は反射切ってる日もあっからなァ……」グズッ

結標「あらあら。夜這いでもかけようかしらね」

一方通行「キャーオレモショタニブンルイサレター」

結標「……上半身だけ、車のボンネットに突き刺さってみる?」ギロッ!
616 :2010/07/04(日) 03:43:08.17 ID:51hDVaE0
打ち止め「あ! 私ね、お兄ちゃんとお姉ちゃんができたんだよ! ってミサカはミサカは自慢してみる!」

上条「え? アイツ、とは別に?」

黒妻「ああ、さっき言った長男ともう一人の娘のこった」

打ち止め「おにーちゃーん! おねーちゃーん!」

絹旗「え、あ、はい」

香焼「何す……か、って……」

上条「あれ? オマエ、天草の香焼じゃないか? 一体どうし」

香焼「あーわーわー!!」

黒妻「……ん? また、知り合い?」

上条「え、ああ、うーんと……」

香焼「自分がイギリスに居る頃に下宿先で会った事があるんすよ! ね!!」チラッ!

上条「え、ああ。イギリスに知り合いが居るもんで、香焼達と会う機会が多いんですよ」アハハハハ・・・

黒妻「……ふーん」

絹旗「…… (アレは『幻想殺し』。資料で見た事がある……第1位を倒した男)」

上条「えっと、長居も悪いんで、そろそろ帰ります。居候の夕飯、待たせてますし」

黒妻「ん、そうか……わざわざありがとな」

上条「いえ、こちらこそ……あ、それアイスなんで冷凍庫に入れておいた方が良いです」

黒妻「おう」

冷蔵庫「任せろ」

上条「それじゃあ、これで。おやすみなさい」

黒妻家『おやすみなさーい』
617 :2010/07/04(日) 04:26:33.50 ID:51hDVaE0
黒妻「……上条、この上の部屋か。何かあったら、尋ねよっと」

固法「あんまり迷惑かけないで下さいよ……アイス、溶ける前に頂きませんか」

打ち止め「さんせーい! ってミサカはミサカは袋の中をゴソゴソ漁ってみる」ゴソゴソ

絹旗「……全部、ゴリゴリ君ですね。ハーゴンダッツが良かったです」

香焼「まぁ彼あんまりお金無いっすから……」アハハ

黒妻「ははは。最愛ちゃんはブルジョアだなぁ」

絹旗「むぎ……麦野(バクヤ)が200円以下のアイス許さないんですよ」ハァ

打ち止め「私のウチの冷蔵庫も高いアイスばっかだよ! ってミサカはミサカはあの人とヨミカワとヨシカワの金銭感覚の無さにガックリしてみる。私はゴリゴリ君の方が好きなのに……」ハァ

黒妻「ははは。良いセンスだ。まぁチビ共から好きなの選べ」

打ち止め「じゃあ私、『ハスカップ』味ー!」

香焼「……はすかっぷ?」

固法「北海道のベリー種……かな?」

絹旗「へぇ。じゃあ、私は『アケビ』味で」

打ち止め「……あけ、び?」

黒妻「味はバナナに似てるぜ」

香焼「……じゃあ『鬼灯』味で」

絹旗「……ホオズキって、食べれるんですか?」

黒妻「食べれるぞ。食べ方難しくて、ミニトマトの革を割らずに内側を絞り出す感じで……まぁ食べ過ぎると腹壊すけどな」

固法「というか、碌な種類が無いわね……上条くんには悪いけど」

黒妻「そう言うなって。『さとうきび』味と『砂糖大根』味どっちが良い?」

固法「糖分高そうね……サトウキビで」

黒妻「うっし。んじゃ頂こうか」

一同『いただきまーす』バリッ
618 :2010/07/04(日) 05:07:59.42 ID:51hDVaE0
絹旗「んぐ……超不思議な味です」

香焼「……だね」

打ち止め「うーん……お姉ちゃん、一口交換しようってミサカはミサカはお願いしてみる」

絹旗「どうぞ」

打ち止め「あむ……何とも言えない……お兄ちゃんも一口交換して欲しいなってミサカはミサカはおねだりします」

香焼「はい」

打ち止め「んむ……ちょっとMNWに感覚共有してみる……うわぁ、スゴイ評価だよってミサカはミサカは氷菓だけに評価って上手い事言ったかも!」ドヤッ!

黒妻「確かに、何とも言えねぇな……もっとフォーマルな味はなかったのか?」ンー・・・

固法「文句言わないって言ったのは先輩でしょ。確かに、そう思うけど……」ウー・・・

香焼「最愛の、一口ちょうだい」


絹旗「い、嫌です。絶対に」

香焼「え?」




黒妻「……ほぉ」ニヤニヤ・・・

冷蔵庫「あまずっぺぇ……」ニヤニヤ・・・
619 :2010/07/04(日) 05:18:32.63 ID:51hDVaE0
 (一寸・・・・・)


固法「さて、寝ましょうか……使い切りの歯ブラシ何処にあります?」

黒妻「あ、台所だ」

固法「はい。じゃあ、皆歯磨いちゃってね。先輩、布団敷くの手伝って下さい」

黒妻「あいよー……打ち分けオレが決めて良い?」ニヤニヤ・・・

固法「絶対ダメです」キッパリ!


打ち止め「うーん……甘い歯磨き粉がいいなぁってミサカはミサカは我儘言ってみるよ」

絹旗「我慢ですよ、打ち止めちゃん。慣れればミントも美味しいですから」

香焼「食べた事あるんすか?」

絹旗「その超小学生的返し方、止めて下さい」

香焼「……打ち止めちゃんと一緒に足台使って鏡見てる最愛には言われたくないっすね」フンッ

絹旗「んぎぎ……このちょっとばかし年上で身長高いからって超調子ノリやがってぇ」

打ち止め「お姉ちゃん! 寝る前に喧嘩しない! ってミサカはミサカは『メッ!』って怒ってみたり」メッ!

絹旗「むぅ……すいません」

香焼「怒られてやんの」ヘヘヘ

打ち止め「お兄ちゃんも!」メッ!

香焼「……ごめんなさい」

打ち止め「素直で宜しい! ってミサカはミサカは頷いてみる」ウンウン


固法「……ふふふ」ニコッ

黒妻「……ああ。いいな」フッ
620 :2010/07/04(日) 06:26:21.35 ID:51hDVaE0
 (それから?)


固法「打ち止めちゃんと最愛ちゃんがベットで、その下に香焼くん。枕の方に私で……先輩はお風呂に」

黒妻「おい!」

固法「冗談です。私の隣に寝て下さいね」

打ち止め「はーい。私、ベッドで良いのかな? ってミサカはミサカは申し訳無く家主を見てみる」

黒妻「気にすんな。自分の家だと思って寝ろ。狭ぇがな」ハハハ!

絹旗「……では、お言葉に甘えます」

打ち止め「へへへ。お泊り会だよ! パジャマパーティーしてみたかったの! ってミサカはミサカはベッドにダイブしてみる! おうふっ」モフンッ

固法「こらこら……もう11時だから寝なさい。皆疲れてるでしょ」

黒妻「そうだな。遊んだり引っ越ししたりでゴダゴダだったしなぁ……」

絹旗「じゃあ、打ち止めちゃん。お姉ちゃんと寝ましょうか! ……香焼。布団に入ってきたらベランダから落としますよ」ギロッ!

香焼「誰がするもんか。最愛こそ間違って落ちてくるなよ」

打ち止め「もう、まったく」ハァ

黒妻「香焼ー。潜るなら、下の方からこっそり潜れよーって叩くなぁ!!」ガンガン!

固法「いい加減に……ね」ニコッ・・・

香焼「しません! おチビに蹴られるのはまっぴらっすからね」

絹旗「おチ……どうせ、チビですよ! おやすみ!」

打ち止め「お兄ちゃん……分かって無いなぁ……ってミサカはミサカは呆れて溜息付いちゃうよ」ハァ

黒妻「ククク。まぁ電気消すぜ……お休み」

一同『おやすみなさーい』



 カチッ・・・・・
 
627 :2010/07/05(月) 00:01:32.05 ID:yVykUEY0
 ―――学園都市・北部ゲート


警備員P「ふぁあ~……眠ぅい」

警備員O「気を抜くな。最近はテロも増えてる。戦争なんてバカな事を考える連中もいるんだから」

P「わーかってるさ。でも……ねぇ」ハァ

O「俺だって眠いさ……交代まで後30分くらいだろ。頑張ろう」

P「あいよ……ん?」

O「どうした?」

P「……臭くない?」

O「オマエの体臭じゃないのか……ん? 確かに」

P「頭、痛くな……る……」

O「……清掃業者、の車か? 煙が……出て、る……」



 パスンッ・・・・・


P・O「「っ……」」バタッ・・・



兵士A「大佐……ゲートクリアです」

ボス『殺して無いだろうな。ばれると厄介だぞ、曹長』

A「ええ。声帯データも確保……2分間ゲート開けます」

ボス『宜しい……諸君、戦場だ。行くぞ』カツカツカツ・・・


 ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・
628 :2010/07/05(月) 00:30:24.31 ID:yVykUEY0
 (一寸、とある廃ビル)


ボス「そろったな?」

兵士A「はい。今此処に41名、更に別行動・監視班を含め計51です」

ボス「宜しい……観測班。例のブツの場所は分かっているのだな?」

兵士B「7ブロック、警備組織詰所に保管との事です」

ボス「ふむ。できるだけ[ピーーー]な、上が煩い。我々はあくまで『非正規扱い』だからねぇ……」

兵士C「しかし、例の『偽・超電磁砲』のデータは、テレスティーナ・K・L本人にしか弄れない模様です」

ボス「そちら用に手配した工作班は?」

兵士B「既に、何者かの手によってテレスティーナは連れ去られていました。所在は現在捜索中です」

ボス「……遅い、な」

兵士C「現場に残っていた学園都市側の部隊を拾い、吐かせた所、『猟犬部隊』との事。尚、『魔女』だのとフザケタ事を抜かしてます」

A「無論、『現実』に戻してやりました」

ボス「ふむ……まぁ最優先はテレスティーナ本人の捜索だ。次に駆動鎧。捜索、急がせろ」

兵士s『了解』ザッ!
629 :2010/07/05(月) 00:50:17.76 ID:yVykUEY0
ボス「……しかし。なぁ曹長、軍曹」

兵士A「はい」

兵士B「なんでしょう」

ボス「気に食わんな……上層部の命令とは言え、その裏までもが丸分かりとは」フンッ

A「ローマ、ですか」

ボス「ああ。言っておくが、私はロシア(旧ソ)の為に[ピーーー]るし、お前達を死なせる事が出来る愛国者のつもりだ……軍曹、火を」

B「存じております」カチッ・・・

ボス「ふぅ……だが、イケ好かない宗教家の為に犠牲にする駒は一つたりとも持っていないさ。それが敵であれ、ね」ジジジジ・・・

A「はい。我らもそのつもりです」

ボス「……旧ソの名も廃れた昨今だ。愛国者なんぞ、もはや地獄にしかいないだろう。世知辛いな」

A・B「「……」」

ボス「軍人が損をする時代だ。多頭の鷲(アンクル・サム)も人民解放軍(中国)も我々最大領取国(ロシア)も、過去の遺物ね……」フゥ・・・

A「……大佐」

ボス「御喋りが過ぎたな。老人と呼んでくれて構わないぞ、曹長」

A「いえ……」

ボス「……戦場でしか生きる事の出来ない人間の為の世界、創世したいものだな。そんな力は無いが、ね」フフッ・・・

B「いつか、しましょう」

ボス「その頃、私はもうヴァルハラにいるよ。いや、煉獄を彷徨うだけの怨霊と化すかもな」

A「御冗談を……そろそろ定期連絡に向かいます」

ボス「……急げよ。朝が来る前に終わらせる。無暗な戦闘も控えろ……対能力者兵器も使え。その為の補給物資だ」

A「了」テクテク・・・



ボス「……冗談では、ないさ。せめて教皇のバックを死旅の御供にするつもりではいるが、ね」フッ・・・
630 :2010/07/05(月) 01:11:27.42 ID:yVykUEY0
 ―――第7学区、警備員詰所



黄泉川「……帰りたいじゃーん」カタカタカタ

鉄装「仕方ないじゃないですか。先輩何だかんだ言って、立場上偉くなっちゃいましたし」

黄泉川「えー、ずっと現場が良いじゃんよー……」グデー・・・

鉄装「新しい能力者鎮圧用機器の許可申請とスペックアップの駆動鎧テストのレポート……他にも3点ですから」

黄泉川「ぶーぶー」

鉄装「……てか、なんで私が残ってるんでしょうね。とほほ」

黄泉川「お願いじゃんよー。飯奢るからさ!」

鉄装「……はぁ。まぁ残業手当弾んでもらえるならそれで―――



 バンッ・・・・・



黄泉川「……電気が、消えた?」

鉄装「ああああぁっ!! データセーブ途中でええぇっ!!」

黄泉川「何だとおおおおぉっ!! ええい!! ブレーカー見てくるじゃん!!」タッタッタッ!
631 :2010/07/05(月) 01:43:23.95 ID:yVykUEY0
 ―――動力管制室



黄泉川「ったく、電力局の奴らめ。苦情出してやるじゃん! ブレーカーは……ん?」


 バジバジッ・・・・・


黄泉川「切られてる? 予備電源も、だとっ?! まずい!! 鉄装に連絡を……チッ!! 通信妨害までも!!」


 ―――車両倉庫


兵士D「……どこに置いてあるのだ? 例の駆動鎧は」

兵士E「駆動鎧の管理室には無しです……この詰所では無いのでは?」

兵士D「いや。情報ではテレスティーナが起こした事件以降、この詰所で管理してる筈だが……」

兵士F「兵長! 職員が停電に気付きました!」

D「眠らせろ……[ピーーー]なよ。大佐のプライドに反すからな」

兵士F「了解です……」サッ・・・
632 :2010/07/05(月) 01:59:28.15 ID:yVykUEY0
黄泉川「鉄装!」ダッ!

鉄装「先輩! 様子がおかしいです!」

黄泉川「分かってるじゃん……オマエは外に出て、応援を呼んで来い。念の為、此処の車は使うな。爆発されても困るじゃん」

鉄装「おっかないなぁ、もう……御気を付けて」タッタッタッ・・・

黄泉川「……さぁて、鬼ごっこになるか。かくれんぼになるか。それとも、『事故』で終わるか……楽しみじゃん」ニヤッ



 カツカツカツ・・・・・



黄泉川「……っ」サッ・・・

兵士F「……」カツカツカツ・・・

黄泉川(軍服? いや、ただのコスプレ……じゃないか。最新のAkって事は、露公じゃんね)

F「……」ピタッ

黄泉川(赤外線スコープ……隠れても無駄か……だったら!)バッ!

F「っ!?」ガタッ!

黄泉川「おっと動くな……お縄に付けじゃん。ところで、日本語分かる?」ガチャッ

F「み、見えていたのか?」

黄泉川「レンズだけ、ね……とりあえずお話聞かせてもらいたいんだけど、援軍来そうだから先にスコープだけ貰うじゃん」スチャッ

F「クッ……」

黄泉川「目的は? 何かの資料か? それとも兵器?」

F「早く……殺れ」

黄泉川「……成程。生粋の軍人さんって訳じゃん。とりあえず……私を眠らせようとしたこの薬飲んで、寝ててチョウダイ」ガッ!

F「んぐっ!! ……く、そ……ふ」パタリッ

黄泉川「さてさて……狩りの時間じゃん」ニヤリッ
635 :2010/07/05(月) 02:14:47.16 ID:yVykUEY0
兵士E「遅いですね……」

兵士D「……しくったな」

兵士E「え? ま、まさか……此処の詰所、夜勤は女だけとの」

兵士D「だからだ……余裕を漕いで一人で行かせたのが失敗だったな」

E「……」

D「E。5人連れて行け。此処は三人で良い」

E「了解です。行くぞ」ザッ・・・

D「……腕利きの女戦士が居る様だな」

兵士G「はい……兵長、内部ネットワークにハッキングできました。例の機体は……え?」

D「どうした?」

兵士G「貨物? 扱いになってます」

D「運搬予定だったか……我ら以外の組織が同じモノ(テレスティーナ本人と駆動鎧)を狙っているわけだな」フンッ

G「急ぎます!」カタカタカタ・・・



 (通気口パイプ)



黄泉川(……ふーん。何か、物騒じゃんねぇ)ゴソゴソ・・・
636 :2010/07/05(月) 02:27:26.82 ID:yVykUEY0
黄泉川「三人か……狙撃するじゃん」ガチャッ・・・「距離は、50m。付近に爆発物、無し……」スタンバーイ・・・



兵士D「E。居たか?」Pi

兵士E『案の定、幸せそうにお眠してるFがいましたよ』gg!

D「……バカが。探せ」

E『ヤー』Pi



黄泉川「ヤツが頭か……狙うは、急所。貫通しないから、『とてつもなく痛い』だけじゃん。我慢しろよ」ニヤリッ!


 チュンッ


D「はあぅあdjbfwwfhwwjっ!!」キーン・・・

G「兵長?!」

D「く、来る……な。敵は、近くに……」

G「くっ!」


 チュンッ


D「なjふおこあいああおうふっ!!?」キーン・・・

G「へ、兵長!? こ、このおおっじょおうぶふぅおおぉっ!?」ゴンッ・・・

兵士H「何処から狙っmかsjだううっ!!」キーン・・・



黄泉川「撃たれた仲間に追撃。耐えられず餌(仲間)に近寄ったら最後。的じゃんよ……百人抜き(スナイプ)って方法じゃん」ビューティフォー・・・
638 :2010/07/05(月) 02:42:41.29 ID:yVykUEY0
 ガタッ・・・・・


黄泉川「さて、急がないとな。奴らの狙いは『貨物物』……ちょっと早いけど、お届けにあがるしかないじゃんよ!」ガチャッ!


 ブロロオオンッ!!


兵士s『っ!?』

黄泉川「退け! 強行突破じゃん! 轢かれても知らないじゃんよぉ!!」キキイイィ!

兵士E「兵長達がやられた!? チッ……大佐に連絡を。あのトラックを追え!」

兵士s『了解』ザッ!



黄泉川「さーて、電波は通じるな……出てくれよぉ」prrrrr・・・・・

冥途返し『……こんな時間に、何の用かな?』

黄泉川「色々聞きたいが、今は一つだけにするじゃん。アンタ、私に何を運ばせるつもりだった!?」

冥途返し『何って、駆動鎧だよ』

黄泉川「ああそうかい……じゃあ、なんで私は追われてるじゃんよぉ!!」キキイイィ!

冥途返し『……何? 何処の誰から?』

黄泉川「多分、Ak持ってたから、露公じゃん!! わっとっと! ……軍人か、軍人崩れの傭兵っぽいじゃんよ!」キィ!

冥途返し『……ロシア? (猟犬部隊じゃないのか?) 分かった。病院へ向かってくれ』

黄泉川「病院って……患者はどうするじゃん?! こ、のっ! 動けない人も」ガガガガッ!

冥途返し『最近物騒だからね……色々病院弄っちゃったよ。患者は絶対安全だから気にしないで』

黄泉川「くっ……信じるじゃん!」

冥途返し『ああ。誘導員は用意する……多分、足止めが入るけど気にしなくていいよ。こっちからも出すから』

黄泉川「は? こっちから?」

冥途返し『気にしないでくれ。じゃあ、運転に集中を』Pi!

黄泉川「おいっ! ……あんのカエル医者がぁ!!」キキイイィ!
639 :2010/07/05(月) 03:03:20.53 ID:yVykUEY0
冥途返し「さて……ミサカくん」

御坂妹「はい」

冥途返し「容量は覚えてるね? 僕は別用で情報操作に回るから、此処を頼むよ」

御坂妹「了解です……あのテレスティーナ達はどうしますか? とミサカは尋ねます」

冥途返し「……僕が直接向かう。そうだな、麦野くんと垣根くんに現状を伝えてくれ。自分の身は自分で守れってね」

御坂妹「遠回しに病院守れっていってますね、この腹黒ゲコ太は……いえ何でもありませんとミサカはしらばっくれます」ヒューヒュー・・・

冥途返し「まず、頼んだよ……さて、何処から電話かな……彼か」


 Prrrrrr・・・・・


土御門『……時間考えろ。カエル医者』ファアアァ・・・

冥途返し「暗部の君が夜活動しなくてどうするの?」

土御門『仮眠中だ、ったく……どうした?』

冥途返し「どうしたって、気付いてないの? ロシアから、お客さん来てるよ?」

土御門『っ!!? それを早く言え!!』ガバッ!

冥途返し「君は完璧超人かと思っていたが、案外普通な所もあるんだね」フフッ

土御門『御託はいい。どうなってる? 詳しく聞かせろ!』

冥途返し「長くなるから、アレイスターにでも聞いてくれ。それより頼みだ。黄泉川くんの援護に向かってくれ」

土御門『は、はぁ?!』

冥途返し「今、ある『荷物』を運ばせていてね。病院に向かってるんだ。奴らに追われてる」

土御門『この野郎……GPSメール寄越せ! オレら(グループ)も動かす!』Pi!

冥途返し「宜しくね……さて、次は『騒ぎの中心』とお話かぁ」テクテク・・・
640 :2010/07/05(月) 03:36:56.21 ID:yVykUEY0
 (テレスティーナサイド)



冥途返し「失礼するよ」ガラッ・・・

テレス「……狗が来たのか?」

冥途返し「予想外の客までね。態々ロシアから君を迎えに来たらしい」

テレス「ロシア?」

冥途返し「君と、君の機体を……ね」

テレス「へぇ。モノ好きも居たものね……」

冥途返し「どうする?」

テレス「戦うわ。逃げるのにも飽きてた所よ」イッキッキ!

冥途返し「ロシアと猟犬相手に?」

テレス「余裕。ただ、鎧だけ手に入らない?」

冥途返し「今急がせてるが……此処を戦場にはしたくないね」

テレス「……あっそ。まぁ届いたら出てくからいいわ」

冥途返し「彼女に何も言わず?」


フレンダ「すー・・・・・すー・・・・・」


テレス「ま、世話になったって言っといて」

冥途返し「……わかった。宛てはあるのかい?」

テレス「都市外部に逃げるわよ」

冥途返し「アレイスターは何処までも君を追うよ? 多分、ロシアもね」

テレス「鬼ごっこは得意よ……今は『この力』もあるし、逃げれるんじゃない?」ポワワアアァン・・・

冥途返し「魔術、か……皮肉なもんだね。科学に染められた君が魔術とは」

テレス「ふん。使えるモノなら何だって使うわ。それが自分の『祖父』と呼んだ人でもね」ククク・・・

冥途返し「……精神安定剤とモルヒネを渡す。上手く逃げなさい」

テレス「……いつか、借りは返すわ」
641 :2010/07/05(月) 03:48:05.30 ID:yVykUEY0
 (グループサイド)



土御門「一方通行! 結標!」

一方通行『あン?』

結標『何よ!』

土御門「ロシアが動いた! 今警備員の一人がトラックで病院に」

一方通行『遅ェよクソっ!!』

結標『もう動いてるわ! 学区内でトラックが暴走してるわ!』

土御門「なら話は早い。それを援護しろ! 運転手は黄泉川だ!」

一方通行『ハァ?!』

土御門「嘘じゃない。確認済みだ……因みに、『C・D』対策してるんだろうな?」

一方通行『ったり前だっつゥの! オイ! GPS寄越せ! 結標! 俺の事飛ばせェ!!』

結標『もう……身内が関わると性格変わるんだから……』ハァ

土御門「とんだマザコン……いやシスコンにしておこうか……メール、送ったぞ」

一方通行『テメェに言われたくねェぞ! 生粋のシスコンがァ!!』

結標『いいから! できるだけ近づいたらトラックの上に飛ばすわよ!」

一方通行『反射切るから、急げよ……』

土御門「頼むぞ……さて、後は海原だな」Pi!
643 :2010/07/05(月) 04:03:37.87 ID:yVykUEY0
海原『……はい』

土御門「何処に居た?」

海原『猟犬の中にいます』

土御門「は?」

海原『一人の皮膚を頂きました……彼らも、動きに気付いた様です』

土御門「随分、準備が良いな……いや、今回ばかしは俺が遅かったな。申し訳無い」

海原『おや、珍しい。さておき、猟犬もこの期に便乗して病院にしかけるようです』

土御門「チッ……分かった。追って連絡する。少し整理させろ」

海原『頑張って下さいね。軍師さん』フフフ・・・

土御門「黙れアホ……しくるなよ」

海原『了解。あ、因みに』

土御門「何だ?」

海原『このまま、我々(グループ)が猟犬と共に行動する可能性は?』

土御門「アレイスターとの利害の一致次第だが……待て。だからそれを今考えている!」

海原『分かりました。まぁ僕はあくまで』

土御門「超電磁砲に有利な方に働く、だろ。分かってる。黙れ。考えさせろ。今はそいつ等を欺け。以上!」Pi!




海原「やれやれ。大変ですね。多重スパイさんも……っ」チラッ

猟犬Z「おい。ケーン、行くぞ。車に乗れ」

海原「……了解だ」テクテク・・・
644 :2010/07/05(月) 04:21:52.05 ID:yVykUEY0
 (土御門脳内)



土御門「現状確認だ」


・テレスティーナ……病院にて駆動鎧待ち。現実力として魔術(偽・黄金錬成)持ち。
・ロシア……テレスティーナと駆動鎧の奪取予定。既に『C・D』持ちと考えるべき。バックはローマ。
・猟犬……テレスティーナ捕獲予定。バックはアレイスター。


土御門「テレスティーナ個人の為に動くは、無しだ。ロシアも猟犬にもメリットは無い。危険すぎる……となると……」


・どう転んでも、テレスティーナはアレイスター若しくはローマに捕まる。


土御門「……本当にそうか?」


・アレイスター、ローマと同等の力による保護。


土御門「今後……俺の駒として使えるにゃぁ」ニヤリッ!


・イギリスに渡す。


土御門「ファイナルアンサーだぜぃ! となると、まぁカミやんに銃撃戦は危険すぎるから……」


・ステイル、神裂、天草式を使う。なんとか『魔術師・テレスティーナ』を保護させる。


土御門「OKだ。グループの動きとしては……」


・一方通行は黄泉川の保護。結標は遠方からの支援。海原は猟犬の動きを把握させる。俺は情報統制。


土御門「……良し。この三竦み、貰ったぜぃ!」ニヤッ・・・
645 :2010/07/05(月) 04:34:31.22 ID:yVykUEY0
土御門「そうなったら、早速電話を……」prrrrrr・・・・・


 ・・・・・・・・・・・・


土御門「……ねーちんが、出ない。じゃあ、ステイルか」prrrrrr・・・・・


ステイル『……何だ?』Pi!

土御門「仕事だぜぃ。給料分働け、不良神父」

ステイル『やっとかい? 何をすればいい』

土御門「今、第7学区の病院に『魔術師・テレスティーナ』がいる。そいつの保護だ」

ステイル『ふむ。それだけか?』

土御門「いや。彼女を狙ってる連中は多い。彼女自身も上手く説得しなけりゃ『保護』に抵抗してくる筈だ」

ステイル『説得交渉は……僕の分野じゃないよ』

土御門「だから始めにおっぱい魔人に電話したの! なのに出ない! 何故なのぜ?」

ステイル『……今頃、彼の家で五和と神裂と彼女で痴話喧嘩でもしてるんじゃないかい?』

土御門「むきいいぃ!! カミやん張っ倒す!! じゃなくて、なんとか呼んでくれ! なるべくカミやんにはばれない様に!」

ステイル『分かった。詳細はメールをくれ。それを神裂にも見せる』

土御門「了解だぜぃ。天草の教皇代理さんには俺が電話しておくと、神裂に伝えろ」

ステイル『ああ。何かあったら連絡する』

土御門「あいよ。急げよ」Pi!



土御門「次は建宮か……忙しいねぇ、俺ってばにゃぁ……」prrrrrr・・・・・
646 :2010/07/05(月) 05:03:41.62 ID:yVykUEY0
建宮『はいはい。こんな時間に仕事なのよね?』

土御門「文句垂れるな。詳細はメールで廻すにゃー」

建宮『あいよぅ! ヤッコさんはドチラさんで?』

土御門「んー……ロシアの軍人っぽい方々と、学園都市の暗部の狗っころだぜぃ。武器の殆どは近代兵器。能力者、魔術師も多分いないぜぃ」

建宮『ふむ。逆に厄介よな、そういうの。純粋に戦闘のプロなのよね?』

土御門「ああ。特にロシアの方は旧ソ連から続いてる部隊っぽいにゃぁ。気を付けてな!」

建宮『うい! じゃあ、詳細メールくれよな!』Pi!



土御門「一段落か……絞めは最大主教(ローラ)ちゃんだねぇ……面倒臭そう」ハァ・・・



 (窓のないビル)



アレイスター『……土御門がバカな真似をしている様だ』

心理定規「で? 私の方は動いていいの? 病院には、いつでも仕掛けられるわよ?」

アレイスター『今の手駒では見す見す冥途返しにやられてしまうよ……補充しようか』

心理定規「え?」

アレイスター『最新の駆動鎧とフリーの暗部を貸そう……番外個体、はリタイア中だね。窒素装甲と能力追跡でいいかな』

心理定規「アイテムまるっと、借りれないのかしら?」

アレイスター『活動休止中らしい。動けるのが窒素装甲と能力追跡だけだ……あまり期待はできないが』

心理定規「そうね……あ、そうだ。『C・D』貸して」

アレイスター『能力者である君が使うのかい?』

心理定規「保険よ。ほーけーん。まぁ見てて頂戴な。稼いで来ますよ~と」テクテク・・・

アレイスター『……掴めん女だ』




アレイスター『さて、今回は君達と勝負みたいだね……土御門。フィアンマ……まったく、休ませてくれないね』フゥ・・・
 
651 :2010/07/05(月) 22:32:55.01 ID:yVykUEY0
 (???)


香焼「うーん……熱いっす」

??「……香焼」

香焼「ん? ……え、さ、最愛?」

??「……」スルル・・・

香焼「え、ちょ、ちょっと!? 何服脱いでるんすか?!」

??「静かに……お願い」ギュッ

香焼「え、ま、待ってよ……場所考えて!」ゴクッ・・・

??「私……初めてだから……」

香焼「お、オカシイよ……だ、ダメっす!!」

??「女の子に、恥かかせないで下さい……」ギュッ・・・サワサワ・・・

香焼「っ……最愛……」

??「香焼……」



 チュッ・・・・・
652 :2010/07/05(月) 22:40:03.22 ID:yVykUEY0
香焼「って、ダメえええぇぇ!! ……あ、れ?」ガバッ!


絹旗「すー・・・・・すー・・・・・」

打ち止め「むにゃむにゃ・・・・・・」

固法「・・・・・・・・・ん」

黒妻「・・・・・・・・・・・・」


香焼「ゆ、夢、か……最低だ……」チラッ・・・

絹旗「んん・・・・・すー・・・・・・」

香焼「……ごくりっ」ドキッ!「い、いけないいけない……ハァ……また可笑しな夢を見たっすよ」


 ピカッピカッ・・・・・


香焼「ん? あ。そういえば全然携帯見て無かったっすね……うわぁ、着信とメールが大量に……」Pi!「……え」



 『緊急任務。早く電話寄越せ。寝ぼすけが!   教皇代理』



香焼「……そっか。そうっすよね」チラッ・・・


 シーン・・・・・


香焼「消音術式敷いて……ベランダに……」テクテク・・・
653 :2010/07/05(月) 22:48:48.14 ID:yVykUEY0
香焼「……もしもし」Pi!

建宮『おはよう。良い夢見たか?』

香焼「……ええ」

建宮『良し。じゃあ、仕事だ。上の階行って、女教皇様と五和を引っ張ってくるのよね』

香焼「何処に向かえばいいっすか?」

建宮『メールに書いてるのよ……病院だ。オマエ達は屋上を伝って来い』

香焼「了解っす」

建宮『任務の関係上、幻想殺しは連れてくるな。上手くやるのよね。以上』Pi!

香焼「……仕事、か。書置きはしないとね」フゥ・・・・・



黒妻「・・・・・・・・・・・・・」

固法「・・・・・すぅ・・・・・すぅ」



香焼「お世話に……なりました」



絹旗「すぅ・・・・・」

打ち止め「ミサカは……むにゃむにゃ・・・・・」


香焼「お腹出して……もう……」ファサッ・・・・・「……じゃあね。打ち止めちゃん……最愛。楽しかったよ」テクテク・・・



 ガチャッ・・・・・
654 :2010/07/05(月) 23:00:53.10 ID:yVykUEY0
 (上条宅)



上条「……あの、お三方?」アワワ・・・・・


神裂「……」ゴゴゴゴゴゴ・・・・・

五和「……」ゴゴゴゴゴゴ・・・・・

禁書「……モグモグ」ゴゴゴゴゴゴ・・・・・


上条「何なんでせう、このシュチュは……あの、神裂サン。五和サン。携帯ガ鳴ッテオリマスヨ」アセアセ・・・


神裂「チッ……何で、付いて来たのですか? 五和?」

五和「女教皇様こそ、彼の警護であって『お世話』では無いでしょ?」

禁書「此処は私の家なんだよ……私が法、つまり! 二人はご飯を作ってくれたから、もう出て行くべきなんだよ!」モグモグ・・・


上条「……土御門さーん。盗み聴きしてたら助けてくれー」フコウダー!


 コンコン・・・・・


上条「ん? ベランダ?」テクテク・・・


 ガラリッ・・・・・


香焼「夜分遅く失礼っす……女教皇様と五和を呼びに来ました」

上条「これから君を天使くんと呼んであげよう!」ガシッ!

香焼「ふぇ?!」ワタタ!



神裂「こ、香焼を……選んだ、だと……」ガクッ!

五和「上条さん、男食の気が…… (上条×香焼?! ど、どういうことなの!?)」

禁書「いいからさっさと出てけ!!」モグモグ・・・・
655 :2010/07/05(月) 23:13:20.88 ID:yVykUEY0
 (一寸・・・・・)


香焼「あ、あの……とりあえず、お二人。携帯の方を見て欲しいっすよ……」ハァ・・・

神裂「え、ええ……っ!!」

五和「……あちゃー」

香焼「教皇代理、大分お冠のご様子っすね。現地に向かって無いの自分らだけっすから」ハハハ・・・・

神裂「くっ……行きますよ」タッ・・・・

五和「え、えっと、ではまた来ます! さよなら!」ダッ・・・

香焼「二人が迷惑かけたっす。スイマセン。後日お礼を持って来るので」バッ・・・


上条「お、おい! 何か事件なのか? もしかして魔術師か?」

禁書「……」ピタッ


神裂「……いえ。今回ばかしはアナタは完璧完全に無関係です」

五和「は、はい。魔術師も、能力者もいないらしい(嘘)ですから、お気遣いなく」

上条「なら、対等じゃないか! 俺も」ガタッ!

神裂「……アナタは駆動鎧に勝てますか?」

上条「え、は?」

香焼「今回の相手は、軍隊みたいなものっす。その右手が近代兵器と戦えるなら付いてきてもいいっすよ。 (これで、いいかな?)」

上条「……」


禁書「……とうま。悪いけど、身の程を知りなさい」


上条「っ……」グッ

禁書「かおり。いつわ。行っていいよ……とうまには少しお説教するから」


神裂「……すいません」タッタッタッ・・・

五和「では、また……」バッ・・・
656 :2010/07/05(月) 23:33:34.52 ID:yVykUEY0
 (???)



絹旗「……ふぇ? 此処は?」

??「あ、おはよう。最愛」

絹旗「え、あ、こ、香焼?」

??「え、うん。名字で呼ぶなんて何年ぶりっすか?」ハハハ

絹旗「え、は、ん? こ、香焼の、名前? ですか? はぁ?! って、香焼裸です!? へ、変態ぃ!!」

??「……寝ぼけてるの?」

絹旗「え……え?! わ、私も、超裸です?!」

??「だから、早く服着ちゃいなって。風邪引くよ」

絹旗「ちょ、え?! な、何があったのですかぁ?!」

??「……それを言わせるっすか? 最愛の変態」

絹旗「ぎょえええええぇぇ!!? な、なんという超破廉恥な事態ぃ!!」

??「ホント、大丈夫?」テクテク・・・

絹旗「だ、大丈夫!! 超大丈夫ですから! (あ、きっと夢だ……超夢なんだ)」

??「なら、いいっすけど……」

絹旗「(そっか、夢ですか……じゃあ、少しくらい) えいっ!」ガバ

??「わっ!? ちょ、最愛!? 起きたばっかっすよ」

絹旗「ふふふ……寝起きをバカにした超罰です……ん……」



 チュッ・・・・・
657 :2010/07/05(月) 23:43:30.17 ID:yVykUEY0
絹旗「って、うヴぁああああぁ!!?」ガバッ!


打ち止め「うみゅ・・・・・」

固法「すぅ・・・・・」

黒妻「・・・・・」


絹旗「な、なんつー夢を……超最悪です……って、香焼が、いない?」


 ピカッピカッ・・・・・


絹旗「って、携帯……」カパッ



『任務。直ちに病院に向かい猟犬部隊の援護を。尚、アイテムとしてではなく窒素装甲としてでの任務である』



絹旗「っ……そう、ですね」


打ち止め「うーん・・・・・」


絹旗「……ごめんなさい。ダメなお姉ちゃんです。今からきっと、人を殺してきます」ファサッ・・・


固法「……」

黒妻「……」


絹旗「書置きがある……香焼も行っちゃったんですか……まぁ、楽しかったですよ。兄貴さん、姉貴さんもお世話になりました」


 ガチャッ・・・・・


絹旗「また、いつか……」スゥ・・・・・
 
666 :2010/07/06(火) 09:53:21.64 ID:iEBI7bo0
 (一寸・・・・・)


 スッ・・・


黒妻「……起きてねぇと思ったか? あのくそガキ共が」バサッ

固法「先輩……あの子達は……」

黒妻「心配すんな。あの馬鹿息子達を引き戻してくる」

固法「っ……私も!」

黒妻「お前は」スゥ・・・

固法「え……」


打ち止め「むにゃ・・・・・お兄ちゃん・・・・・お姉ちゃん・・・・・えへへ・・・・・」


固法「……」

黒妻「残れ。アイツらの帰る場所を守れ……いいな」

固法「……はい。何かあったら、連絡を」

黒妻「おうよ……病院の場所は―――であってるか?」

固法「はい。一応、GPSメールはオンにしておいてください。サポートできるようにしておきます」

黒妻「ああ……行ってくる」ガチャッ

固法「……先輩」

黒妻「……」

固法「いってらっしゃい。あの子達を」ギュウッ・・・

黒妻「おう。行ってくる……任せろ」スタスタスタ・・・
667 :2010/07/06(火) 10:17:31.38 ID:iEBI7bo0
 (上条宅)



禁書「―――……って事だよ。その右手は『異能(幻想)』を打ち消しても、『現実』は壊せない。わかった?」

上条「……」

禁書「……とうま」

上条「俺は……」グッ・・・

禁書「……ハァ」

上条「……」

禁書「……どうせ、止めても行くんでしょ?」

上条「インデックス、俺は……え?」

禁書「とうまがどういう人か、一番解かってるつもりだよ。私は」

上条「あ、え……う、ん」

禁書「どれだけ言っても、どれだけ引き留めても、言っちゃう人なんでしょ……約束して。無事に帰ってくること。いい?」

上条「……おう」

禁書「迷える子羊に救いを……主のご加護があらんことを祈ります……とうまはそれさえ打ち消すけどね」クスッ

上条「ははっ。笑えないよ……行ってくる」

禁書「気をつけて。相棒(とうま)」

上条「ああ、相棒(インデックス)」


 ガチャッ・・・・・
 
672 :2010/07/06(火) 15:26:05.99 ID:THfIVP60
 (一寸・・・・・)


 ドルルウウウウウゥゥンッ!!


上条「ん? ……バイクのエンジン音。こんな夜中に? その前に、この団地でこんな重低音の単車乗ってる人居たっけか?」タッタッタッ・・・


黒妻「……ん?」ガチッ


上条「え。く、黒妻さん?」ピタッ

黒妻「……上条か。こんな夜更けに、オマエも大概不良だな」

上条「いえ、ちょっと…… (速そう、だな)」

黒妻「ああ、悪い。急ぐから、また明日な」ガチャンッ

上条「あ、あの!!」グッ!

黒妻「……何だ」

上条「お願いがあります……俺も急いでて……途中までで結構です! 乗せて行って下さい!」キリッ!

黒妻「もしかして……この、区内中から聴こえる『騒ぎ』に、関係あんのか?」

上条「……はい」

黒妻「素人は巣っ込んでろ……って言いたいが、どうせ置いて行っても追い駆けてくんだろ? 走って」

上条「ええ」

黒妻「ハァ……乗れ。ヘルメは無ぇぞ」

上条「あ、ありがとうございます!」

黒妻「目的地は?」

上条「病院です!」

黒妻「よし、同じか。ナビしろ! ……跳ばすぜ。しっかり掴まれよ!」ブロォン!

上条「え、あ、は――――


 ブロロロオオオォォオン! ボロロロロロロロロオオオォォッーーー!!


  ――――いいぃってうぎゃあああぁぁ・・・……...」
673 :2010/07/06(火) 15:39:41.58 ID:THfIVP60
 (窓のないビル)



アレイスター「……」

エイワス「……君にしては、詰めが甘い気がする」

アレイスター「何。奥の手は隠してあるさ……学園内の個人メール着信でも漁ってみるといい」

エイワス「随分余裕を……ん? ほぉ……成程」

アレイスター「所詮、『木原』は学園都市という名の檻からは出られない」

エイワス「ふむ。その為の『餌』か……食いつくかい? テレスティーナは」

アレイスター「そっちは絶対。問題は『餌』だよ……彼女(餌)がどういう行動に出るか」

エイワス「……どうでもいいな」

アレイスター「今回君は、邪魔をする気は無いみたいだね」

エイワス「テレスティーナが籠から出ようが出まいがどうでもいい。それに……」

アレイスター「キャパシティダウンが怖いかい? 確かに、魔術師には『カザキリ』、能力者やAIMの塊には『C・D』を……恐ろしいね」

エイワス「……彼女(餌)の動きが見モノだ」

アレイスター「ああ。ただ……南方から来ている『聖人』は、足止めしないとね……」スゥ・・・

エイワス「……君自身が行くのか? 止めておけ。アレは我々(科学)では証明できない何か(根性)も、混ざってる」



風斬「……」

エイワス「まぁ。私達は観戦だよ。不快な音波で吹き飛びたくは無かろう」

風斬「……っ」テクテク・・・

エイワス「生半可に感情を持つと、大変だな……」スゥ・・・
674 :2010/07/06(火) 15:54:11.35 ID:THfIVP60
 (猟犬サイド)



心理定規「アイテムのおチビちゃんが援軍かぁ……追跡女は電話に出ないって?」

猟犬①「はい。病院の見取り図です」

心理定規「これ、宛てになんなーい」

猟犬①「え、は?」

心理定規「あのカエル顔を嘗めないの。悪いけど、あの病院はもうアイツの『要塞』よ……妹達も数名いる」

猟犬②「しかし、患者を人質に取れば」

心理定規「遅いわよ。どうせ既に手は打たれちゃってるわ……逃がすなり、隠すなり、ね」

猟犬③「で、では……」

心理定規「スマートにテレスティーナに強攻しましょ」ニコッ

猟犬s『っ!!?』

心理定規「だいじょーぶよ。今回は私も出てあ・げ・る♪」

猟犬①「え」

心理定規「原理は分からないけど、多分、PTSDを起こさせる力を持ってるんでしょ?

     そんなもの、精神操作系の大能力者である私からすればいくらでも処方は有るわよん」クスッ

猟犬②「お、おお! さ、流石隊長です!」

心理定規「もっと褒めて良いのよ♪ 折角、猟犬部隊チックに衣装もつ作ったんだから」クルッ



猟犬(エツァリ)「……ギャグで言ってるのか?」ボソリ・・・
675 :2010/07/06(火) 16:20:58.13 ID:THfIVP60
心理定規「さて、動くわよ。ロシアのお客さんとハチ合わせる前に、終わらせちゃいましょう。アローとブルース班は派手に騒いで。

      チャーリー班は地下、デミィ班は屋上。エイガー班は私を護衛しつつ裏口ね。フラン班は陣営待機。OK?」

猟犬s『了解』ザッ!

猟犬(エツァリ)「…… (僕は、フランか。丁度良い)」


心理定規「……クスッ。ネズミは泳がせましょ♪」ボソリ・・・



 (病院付近とある自動車道)


黄泉川「こ、のっ!! さっきから、タイヤを狙ってやがるじゃん! そう簡単には割れないよっ!」キキイイィ!!

兵士E『……運転席を狙え』パアアァンッ!!

黄泉川「くっ……学園都市製防弾ガラス嘗めんな!!」ガンッ!

兵士E『チッ……ショットガンを。弾は……』ガチャンッ

黄泉川「……銃撃が、止ん―――


 ガゴンッ!! ギギイイィィイッ!!


   ―――っ?! す、スラッグ弾だとぉ!! ヤバい!! ホイールを持ってっかれたじゃん!!」キキイイィッ!!


 ドンッ!!


黄泉川「あ、うっ! ……痛、い、じゃん」グッ・・・

兵士E『目標、停止。囲め』ザッ!
676 :2010/07/06(火) 16:33:22.97 ID:THfIVP60
兵士s『……』ガチャッ!

黄泉川「オーライオーライ……痛て……」

兵士I「E。バーナーカッターじゃ、ケースに傷一つ付かない」

兵士E「ふむ。カーゴを開けろ」

黄泉川「知らないじゃんよぉ……私はただ運ぶように言われただけじゃん」

兵士E「……自白剤を準備しろ」

黄泉川「ホントに知らないじゃん。病院の人間が開閉スイッチ持ってるんだからさ」ガンッ!「ギ、ィッ!!」

兵士E「吐け」

黄泉川「だ、から、ホントに……」

兵士E「指を折る」

黄泉川「っ!!? し、知らないじゃんよぉ…… (指一本かぁ……此処を通せば奴らは、諦める)」グッ!

兵士E「……フンッ」


 ばきっ・・・・・


黄泉川「い、あああああぁぁっ!! 痛い痛い痛い!! (ぐっ……此処までオーバーにやれば、大丈夫、かな?)」ハァハァ・・・

兵士J「う、嘘では無いようですが」

兵士E「……」ジー・・・
677 :2010/07/06(火) 16:45:58.16 ID:THfIVP60
兵士E「……J。オマエ、何年目だ?」

兵士J「え? 3年と4ヶ月ですが」

兵士E「じゃあ、まだ分からんか……I。自白剤は要らない。コイツは吐かない。いや……吐けない」

黄泉川「っ!?」

E「そう身体が『為って』しまっている。無理にやれば、舌を噛むだろう……」

兵士I「了解……E。D達が追い着いた」

E「流石回復早いな。『股ぐら』を、いびられたというに。娼館を10件巡って『息子』を萎れさせなかった噂はホントみたいだな」ハハッ

J「Dさん、スゴイですね……」

E「冗談だ……おい。J、コイツに目隠しと猿轡しろ」

黄泉川「……っ?!」キッ!

E「大佐に習った『拷問』を試そう。なぁに……直ぐ『吐きたくなる』さ」ニヤリッ・・・

I「……良い趣味してるよ。オマエ」

J「えっと……終わりました」

黄泉川「…… (暗視拷問の類、か? この程度じゃ―――


E「オマエら。コイツのこと『剥け』。早く」


黄泉川「っ!? (……そう、きたか)」グッ・・・
678 :2010/07/06(火) 17:06:51.84 ID:THfIVP60
D「くっそぉ野郎はぁ……何処だぁゴラァ!!」

E「兵長。落ち付けよ……GとHは?」

D「Fと一緒にお寝んねだ……おい。ソイツぁ、何の真似だぁ?」

黄泉川「っ!!」ビクッ!

E「コイツが、オマエの息子をぶち抜いてくれた女豹さんだよ」フッ・・・

D「はぁ? 嘗められたモンだな……んで? この格好は?」

E「輪す」

黄泉川「っ……」

D「……そんな趣味は無ぇんだがなぁ」

I「俺も無いぞ?」

J[じ、自分も……ちょっと……]

E「大佐の命令でも?」

兵士s『……』

E「早く犯れ。一回二回じゃ吐いてくれない女だろう。おい、D。得意だろ? 頭ん中真っ白にしてやるまで貪れ」

D「……はぁ。こういう拷問好きじゃ無ぇけど、大佐怖いし……しゃあねぇか。悪いな、女。先に謝っておくぞ」

I「陰でやれ。見たくない……」

E「どうせ職業柄パイプ(卵管)カットしてるだろ。派手にやるくらいが、丁度良い筈だ」

黄泉川「…… (仮死薬。持ってきて置くんだったなぁ……)」グッ・・・

D「はぁ……ま、仕事だ。やるからにはきっちり吐かせるさ……E。後味悪いんだから、帰ったら隠してる白ワイン寄越せよ」

E「はいはい……車の中使え。あと、下着の中の武器なんかに刺されるなよ。オマエが死んだら、その女を『始末』しなきゃいけなくなるからな」

D「あいよ」ガシッ、テクテク・・・

黄泉川「…… (舌は、噛めない、じゃんね……はぁ……酷な仕事じゃんよ)」グッタリ・・・

E「さて、引き続きカーゴを開く作業に入れ。電子操作班を呼んでも構わん。俺は大佐に連絡をしておく」

I「了解だ」

J「よく、割りきって女を犯せますね。自分は無理です……」

E「プロだからな。俺らも、あの女も……さぁ、早く作業に移れ」
 
691 :2010/07/06(火) 20:37:44.04 ID:THfIVP60
D「……悪いな。任務だ」

黄泉川「…… (プロ、かぁ。甘くないじゃんよ……都合良く誰か来てくれないかな)」グッ・・・

D「口枷(舌噛ませない道具)は、と……ゴム製しか無いのかよ。不味いんだよなぁ、コレ」

黄泉川「っ……ん、ぃがっ…… (嫌、だなぁ……やっぱり……)」ガチャンッ・・・

D「話すんなら、今のうちだ。オレもこんな事したか無いんでね」

黄泉川「…… (そうは言っても、話せない『脳味噌』になっちゃってるじゃんよ……)」フルフル・・・

D「そうか……ま、なるべくイチモツは使わないでおいてやる。ナイフの柄や、ベビー用のスプーンでさえ『遣り様』はあるからな」スゥ・・・

黄泉川「……っ!」



 ―――……オイィ・・・・・・・全鏖しだなァ、てめェらアアアアァァ!!



黄泉川「……ぃ、ゃ……ぃ、た……ぃ……ッッ!! (……なんで、アイツのが、出て……くる、じゃん、よ)」グググッ・・・

D「……男がいるのか? だったら、尚の事、吐いちまえ」ピタッ・・・

黄泉川「…… (出来たら、してるのかなぁ……身体が勝手に、拒否しちゃうじゃん、よ。そういう質問は……)」フルフル・・・

D「そうか……容赦はしないぞ」ググジュ・・・


 グチャッ・・・・・


黄泉川「ぅ、ぐぁァ……---~ッッッ!! (痛い、のは、ヤダよ……助け……) ぁ、せ……ぇァ……ェぃ……た、ァァ……」ギュッ・・・


 ゴオオオンッ・・・・・
692 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/07/06(火) 20:42:29.85 ID:OvlciqAo
あの黄泉川先生が泣目になってる・・・









ふぅ・・・
693 :2010/07/06(火) 20:50:32.55 ID:THfIVP60
 (一寸・・・・・)



E「うむ……単分子カッターでも開かないか。カーボンパイルバンカーでも凹みだけとは……固いな」

D「……」テクテク・・・

E「……どうした?」

D「吐かないぜ。アイツ」

E「ふむ……」

D「面倒だから3、4人で輪したが……ダメだ。調教具でも吐かねぇ。×××にナイフ突きつけてやったっていうのによ」

E「知らない筈は無いが……脳にチップでも埋め込んでるのか? 恐ろしい、学園都市は……

  しかしこれ以上は無意味だな、レッカーを呼べ。積荷をHQに運ぶ……監視班! 辺りに影は?」

兵士K「乗用車が二台と、単車が一台このルートに向かっています。五分後には此処を通りますね。目視される可能性もありますよ」

I「一般人だろう。念の為、工事偽装はする。監視班、任務を続けろ」

J「は、はい」

D「E。女は?」

E「無闇な殺しは必要無い。何か掛けてやれ。丁重にな……気休めだが、睡眠成分入りの精神安定剤を飲ませてやろう。

  スキルアウトに犯されないように、一般人が保護してくれそうな場所に寝かせておけ。仮にも、我々と対等に戦った女だ」

I「……了解」

J「兵長。レッカー呼びました。十分足らずで到着です」

D「良し。監視班だけ置き、後は回収班に任せる。俺らは病院へ向うぞ。急いで車に乗れ」ザッ・・・

兵士s『了解』ダッ・・・





黄泉川「た、ぃ……ょぉ……ぅ、っ……ぁ、グズッ……ぃ、ヒック……じ……ゃん……っうぅ……」グッタリ・・・
695 :2010/07/06(火) 21:10:23.26 ID:THfIVP60
黄泉川「……行った、の? ……急が、ないと」Pi!


 ―――ID・指紋・網膜・声帯スキャン・・・・・……...認証。


 プシュウゥゥ・・・・・


黄泉川「はぁ……ハァ……」グッタリ・・・「輪姦……初めてじゃ、ないけど……嫌だ、ょね……う、ううぅ……ぁ、ぅぇぇッ……」ポロポロ・・・


 ゴオンッ・・・・・


黄泉川「ヒック……ウッグ……今、は……泣いてる暇、無い……コレを……運ばなきゃ……鉄、装が増援を、呼んで、くれてれば……」ギュッ


 ジィー・・・・・


監視K「ッ?! 積荷が開いた!!? やはりヤツがカギを持っていたのか?! 連絡せねば―――


 ジャキンッ・・・・・


神裂「……動くな。刎ねるぞ」シャキンッ!

K「―――はっ?!」

神裂「屋上に監視は居ると踏みましたが、やはり……五和。縛りなさい。色々聞き出して追って連絡を」

五和「分かりました」スチャッ!

神裂「香焼は、私と先を急ぎます」バッ!

香焼「了解っす」ダッ!

K「……っ (不味い……兵長達に、積荷の件を伝えられない!!)」グッ・・・

五和「動くな……拷問は得意じゃありません。手違えたら、すいません」ニコッ・・・

K「チッ…… (くそっ!! レッカーが、来てしまう!!)」アセアセ・・・
696 :2010/07/06(火) 21:57:00.48 ID:THfIVP60
一方通行「……まだかよっ!」イライラ・・・

結標「トラックが停止したポイントは……もう見える!!」


 キキイイイィィッ!!


一方通行「……オイ、蛻の殻だぞ」キョロキョロ・・・

結標「積荷は置いてある。どういう事かしら……」

一方通行「諦めて逃、げ・・・・・……...   ハ?」ピタッ

結標「何かあった、の……え?」



黄泉川「ぁ、ぅ……ヒック……うぅぅ……ウック……ぅぇぇっ……グズッ……」グッタリ・・・



結標「う、そ……アレって……」

一方通行「あ、ああ……~~~ッッ!! 黄、泉……ヨミカワアあアアァァぁッ!!!」バッ!!


黄泉川「ぅ、ぁ……ぃゃ……ぁ、せぁ・・・・・ぇた……うぅぅ……」ポロポロ・・・


結標「う、そよ……よみ、かわさん……そん、な……」

一方通行「お、い……喋ンなアアァ!! 退けええェェ!! そ、な何で……クッソオオオおォッ!!」ガシッ!

結標「ちょ、一方通行……止めなさ……」

黄泉川「い、ゃ……み……ぃで……うぅぅ……」グデェ・・・

結標「っ! ……一方通行。退きなさい」

一方通行「クソオオオオッたれがアアァっ!!! ざけンじゃねェエエエエェ!!!」

結標「こ、の……退けと、言ってるんだ!! 冷静になれ!! 一方通行ぉ!!」

一方通行「るっせェ!!」

結標「彼女の気持ちを考えろ!! 『疵付け』られたかもしれないんだ!! 今は男が近寄るなっ!!」キッ!

一方通行「ッ!!」
 
699 :2010/07/06(火) 22:15:09.53 ID:THfIVP60
結標「……退いて、『調べる』わ。一方通行見ないで、あげなさい……黄泉川さん……触診になるけど、我慢してね……」スウッ・・・

黄泉川「ぅ……いぁ、ぃ……―――ッッッ!! あ、っアアアアアアァァ!! いた、ぃ……ッ!!」ギュッ!

一方通行「っ~~~黄泉川ァっ!!」バッ!!

結標「見るなと言ってる!! 彼女の気持ちを考えろ!! バカ息子!! それが出来ないんだったら、さっさと先に行け!!」キッ!!

一方通行「っ……クッソおオオオオォォっ!!」ガンッ!


(一寸・・・・・)


結標「……吐き気がするわね」

一方通行「オイっ!!」

結標「掻き出せる分の『種』は出した。でも内部が疵だらけ。酷い事になってたわ……急いでクリニックに連れて行った方が良い」

一方通行「っ……クソがァ……鏖にしてやンぞォ……」グルルル・・・

結標「……冷静に。こんな時に第一位が暴走能力者になられても、困るわよ」

一方通行「……っ」フシュウゥゥ・・・


黄泉川「あ、せられた……ころす、は……だめ、じゃん……ね」ヒュー、ヒュー・・・


一通・結標「「っ!!?」」


黄泉川「つみ、に……びょ、ぃん……へ」ボソッ・・・

一方通行「オイ! 口開くな!!」

黄泉川「久しぶり……まわ、れた……痛かった、じゃん……よ」ニヘラッ・・・

一方通行「っ~~~ッッッ!! しゃ、べンな……寝とけ……」

黄泉川「ころし……だめ……ん、よ?」

一方通行「わかった……分かったから、喋ンなァ!!」ダキッ!

結標「っ~~~ッッッ」ポロポロ・・・
700 :2010/07/06(火) 22:36:16.15 ID:THfIVP60
黄泉川「約束じゃ、ん……人、ころ……ない、で」

一方通行「ああ……」

黄泉川「え、へ……ッ……、……う、ぁ……・・・・うあああぁぁッ! 痛かった、あぁ、怖かったああぁっ、うぇええぇっ!!」ボロボロ・・・

一方通行「ッ……もう、大丈夫、だ……寝ろ……ッッ」ギリッ!!

結標「ひ、どい……エック……あんまり、だよ……」ポロポロ・・・


(一寸・・・・・)


一方通行「……結標ェ」

結標「……え?」ヒック・・・

一方通行「オマエ、最大でどれくらい飛ばせンだ……」

結標「大凡、800mくらい……よ」

一方通行「病院までの距離は1km切ってンのか?」

結標「……ええ。直線距離では」

一方通行「アレ(駆動鎧)とオレを、病院まで飛ばせ」

結標「っ……でも……危険で―――

一方通行「イイからヤレっつってンだァ!! 此処まで来て役立たずかよクソアマァ!!」ギロッ!!

結標「―――ッ……ええ、できるわよ。やってやる!」キッ!

一方通行「おう……任せたぜ。相棒さン」ギッ!

結標「任された。相棒くん」カチッ!
701 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/07/06(火) 22:54:06.18 ID:l8dnWMAO
さすがに無いわ…
702 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/07/06(火) 22:54:32.95 ID:xakcGgDO
あ、えっと‥‥怖いもの見たさで‥‥



ごめんなさい‥‥
703 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/07/06(火) 22:56:51.53 ID:EX6DjWg0
まあ終わった事をいつまでもクヨクヨいってもしょうがないじゃないか
ここからの一通さんの活躍に期待しようぜ!(テカテカ
704 :2010/07/06(火) 23:03:34.96 ID:THfIVP60
 (病院サイド)



麦野「……なんか、外が騒がしいわね」

芳川「野暮用かしら?」

木山「嫌な予感しかしないね……彼(冥途返し)に、内線を―――


 ピシャッ!!


  ―――な、停電? どういう事だ……内線も繋がらないな」

麦野「携帯は?」

芳川「待って……大丈夫みたい」prrrrr・・・「あ、先生。何か起きたの? もしかして外の騒ぎと関係が?」

冥途返し『まあね……君達。悪いが自分の身は自分で守ってくれ。僕はパニックルームの監視で忙しい』

芳川「は?」

冥途返し『その部屋はVIPだから、銃器は隠してある。使ってくれ』

芳川「ちょっと待って……何が起きてるの?」

冥途返し『……ロシア。猟犬部隊。テレスティーナ。察してくれ』

芳川「な! ……はぁ。了解です。さっさと終わらせて下さいね」

冥途返し『それは彼らに行ってくれ……では切るよ』Pi!
705 :2010/07/06(火) 23:19:26.36 ID:THfIVP60
麦野「何だって?」

芳川「……此処、戦場になるそうよ」ハァ

麦野・木山「「はぁ?」」

芳川「武器は……あ、メール来てた。ベットの間って……おお! なんかゴッツいのいっぱいあるわね」

木山「……ふざけてる」

麦野「もう……敵さんが来なけりゃ戦わないわよ……面倒臭い」

芳川「因みに、敵の目的はテレスティーナらしいわね」

木山「……誘拐か? それとも殺害目的で?」

芳川「わからない。ただ猟犬と、態々ロシアからお客さんが来ているらしいわ」

木山「前者の目的は不明だが……ロシアの方は技術力欲しさだろうな。テレスティーナは有る意味、対能力者のスペシャリストだ」

芳川「ふむ……さすが『木原』といった所かしらね」

麦野「うーん……良く分かんないけど、フレンダが心配ね。あの子、テレスティーナに熱心だったから……」

木山「で? どうする?」

芳川「……私らは、戦力外よ」ハハハ・・・

麦野「んー……ちょっとフレンダの所に行って来ます」

木山「君ほどなら心配ないが……気を付けて」

麦野「あいよー」テクテク・・・
707 :2010/07/06(火) 23:43:49.71 ID:THfIVP60
麦野「フレンダにゃーん。起きてるー?」ガラッ

フレンダ「……」

麦野「どったの? ボーっとして」

フレンダ「……テレスが、いない」

麦野「え? あ、そ、いや居ないわねぇ……トイレかしら? (この子、気付いてるの? 気付いてないの?)」

フレンダ「……探してきます」ダッ!

麦野「あ、おおっと……ちょっと待った」パシッ!

フレンダ「……何」

麦野「えっと……そういえばアンタ達、なんで病院来たんだっけか?」

フレンダ「……聞いてどうする訳?」

麦野「ツンケンしないの。ほらさぁ、力になれるかもしれないじゃん?」

フレンダ「……カクカクシカジカ」

麦野「ウマウマテカテカ……って、成程。でも、何で逃げるの?」

フレンダ「……」

麦野「猟犬部隊ったら、残酷だけど理事長の直属でしょ? もしかしたら、特別待遇とかじゃないかな」

フレンダ「さぁ……兎も角、あの子は嫌がりました。だから、逃がします」キッ

麦野「…… (ありゃりゃ。こりゃ、変にお熱だな……保護者気取りかぁ?)」ハァ・・・
708 :2010/07/07(水) 00:03:58.38 ID:r494k8Y0
麦野「ねぇ……一体どう逃がすつもり? そう簡単にこの町からは抜け出せないわよ?」

フレンダ「簡単には、です。しかし抜けられる」

麦野「じゃあ、外に逃がしてどうするの? どの道捕まるわ」

フレンダ「……逃がすよ。どこまでも」

麦野「アンタ、死んじゃうわよ?」

フレンダ「……私を、殺しますか?」

麦野「そんな訳ないじゃない。バカな事言わないでよ」

フレンダ「……」

麦野「ちょ、ちょっと、フレンダ?」



 ―――……ふーれんだーが、うーらぎったー……どーしよっかなー。なーにが苦しいかなー……

    そーだ……フレ/ンダ、にしーちゃお! 謝ってもダァメェ!! あひゃひゃひゃひゃぁ……[ピーーー]よォ!!―――



フレンダ「ひっ……」

麦野「だ、大丈夫?」

フレンダ「い、やぁ……来ない、で……」ガクガク・・・

麦野「……なんだってのよ」ハテナァ?
709 :2010/07/07(水) 00:26:23.35 ID:r494k8Y0
 ガラッ・・・・・


麦野「っ!?」


テレス「……術式に反応があると思ったら、まさかアンタらとはねぇ」


麦野「テレスティーナ……」

フレンダ「て、れす?」

テレス「ああ。私よ、フレンダ……少し、横になりなさい」ポワワアアァァ・・・

フレンダ「ふぇ、あ・・・・・……すぅ……すぅ……」

麦野「っ……アンタ、フレンダに何した!?」ギロッ!

テレス「それは私が聞きたいねぇ……私は幻想(If)とかトラウマ弄くる程度の力しかないのに、どうしてフレンダが此処まで怯える?」

麦野「知らないわよ……そんなの」

テレス「……ふん。どうでもいいわ。アンタも早く逃げなさい。奴らが来るわよ」

麦野「……フレンダ、置いては行けないね」

テレス「勝手にしろ……私は屋上へ行く。やっぱ、逃げるのは性に合わないわね……」テクテク・・・

麦野「……」

フレンダ「すぅ・・・・・」
710 :2010/07/07(水) 00:46:39.21 ID:r494k8Y0
 (必要悪の教会サイド)



神裂「遅くなりました。スイマセン」バッ!!

建宮「……いえ。では作戦を」

土御門「おうよ。まず、テレスティーナを見つけろ。話はそれからだにゃ」

神裂「……ステイルは?」

土御門「禁書目録と特別対象(打ち止め)の護衛だぜぃ。カミやんのアパートを張って貰ってる」

建宮「既にロシアの兵隊さんと学園都市側の特殊部隊は病院内に侵入済みなのよね。急ぎましょう」

神裂「魔翌力探知には引っ掛らないのですか? 例の女は」

土御門「どうも病院内にダミーの符を敷き蒔いてるみたいだにゃぁ……目視次第交渉。多少手荒でも構わない」

建宮「病院の先生さんとやらは、宛てになんないの?」

土御門「冥途返しはテレスティーナ『個人』を尊重させるらしい。期待はできないぜよ。つまり、病院内自分以外皆敵状態だにゃー」ハハハ・・・

神裂「……さっさと終わらせましょう。無駄な血が流れる」

土御門「そうだ。交渉材料はメモにして今配った。ねーちんにも渡すぜぃ」

神裂「……黄金錬成は、我が英国清教会の魔術故、我が陣門へ下れ。ですか」

建宮「まぁ、学園都市から逃げたい。そして錬金術を極めてみたいならウチに来いってわけですよ」

土御門「これでダメなら、強硬手段だんにゃぁ……」

神裂「……」

土御門「今は不満を垂れるな。アレは神にすら見捨てられかけてる女だ。捨てるのか? 神裂」

神裂「……いえ。行きましょう」

土御門「よっし! それでこそねーちんだにゃー……行くぞ野郎共。こんな下らない戦で誰一人死なせてやるな!」

天草式『応!』ザッ!
711 :2010/07/07(水) 01:04:45.64 ID:r494k8Y0
 (ロシアサイド)



ボス「現状は?」

兵士A「駆動鎧担当は連絡が途絶えました。テレスティーナ捜索班は、病院での乱戦。『猟犬』以外にも何者らかが混ざっています」

ボス「ふむ……テレスティーナを捕まえれればそれでいい。無駄な死など、教会連中が儲けるだけだ」

兵士B「……追記です。『火消し屋』までもが、病院に向かっているそうです」

ボス「ん? ……ローマの差し金か? それともヤツ個人の動きか?」

兵士A「分かりかねます……我々(HQ)はどうしますか?」

ボス「……引き上げる準備をしろ」

兵士B「了解……」

ボス「なぁに……引くと同時に、釣ってやるわ。準備を急がせろ。『C・D』も使っていい」

A「駆動鎧の方は?」

ボス「また作らせればいい。テレスティーナ本人は一人しかいないぞ、曹長……逃すなよ、諸君」

兵士s『了解!』ザッ!




ボス「悪いが、能力者だの魔術師だの聖人だの……そんな幻想連中と我々は喧嘩はしないぞ。

   いや、してやらない。してやるものかよ……アレイスター、フィアンマ……我々は軍人(人間)だ。御伽噺(化物)じゃないよ」フンッ…
712 :2010/07/07(水) 01:29:24.17 ID:r494k8Y0
 (冥途返しサイド)



冥途返し「……ふむ」

御坂妹『先生。各ブロックで戦闘が始まりましたとミサカはお伝えします』

冥途返し「ああ……君(妹)達はなるべく手を出さないように。怪我人を地下室へ運んでくれ」

御坂妹『了解です……死人はどうしますか? とミサカは物騒な事を聞きます』

冥途返し「……多分、出ないよ」

御坂妹『はい? この乱戦で、ですか? とミサカは疑問に尋ねます』

冥途返し「この戦い、誰一人と死傷を望んでいない。止むを得ず、怪我人くらいだろう……所謂、茶番かな」

御坂妹『はぁ……』ハテ?

冥途返し「ただ、猟犬だけはちょっとばかし違うかもしれない……ま、そっちは手を打ってるから安心してナースさんやっておくれ」

御坂妹『わかりましたとミサカは通信を切ります。おーばー』


冥途返し「こっちはOKっと……さて。ネットワークの調子はどうだね?」


垣根「ん? 良好だけど」


冥途返し「この病院内なら自由に動いていいからね……まぁ、治療費として今回は働いてもらうけど」

垣根「ちぇっ……昏倒させるだけぇ? ぶっ殺しちゃダメなのー?」ブーブー・・・

冥途返し「……君は今の会話を聞いてた?」

垣根「はいはい……まぁ、獲物がかかったら食べちまうぜー」クッシッシッ!

冥途返し「頼りにしているよ、未元物質(仮)くん」

垣根「あいよー」テクテク・・・



冥途返し「さて。誰がチェックメイトを刺すのかな? 魔女か。神か。それとも、人か……」フゥ・・・
713 :2010/07/07(水) 01:51:00.34 ID:r494k8Y0
 (猟犬サイド)



猟犬①「た、隊長! テレスティーナを見つけるどころの話ではありません!」

猟犬②「最早誰が味方で誰が敵か、分からない状態です!!」

心理定規「うーん……参ったわねぇ」チラッ「ねぇ、アナタ」

猟犬(エツァリ)「え、あ、はい!」ドキッ!

心理定規「何かいい案無いかしらぁ?」ニヤリッ

猟犬(エツァリ)「……い、一度引いてはどうでしょう。体勢を立て直してからでもいいのでは? (……ばれた、か?)」

心理定規「ふーん……ねぇ、アナタ……名前は?」

猟犬(エツァリ)「え、は?! け、ケーンです」

心理定規「ちーがーう。本名よ。それコードネームでしょ?」ニヤリッ

猟犬(エツァリ)「っ!! じ、自分の名は…… (此処が切り札の使い時かっ!!)」グッ!



猟犬③「隊長! 窒素装甲が到着しました!」



心理定規「……あらあらぁ! 天は我に味方す、ってねぇ♪ (……命拾いしたわねん)」


絹旗「げぇ……上司が心理定規とか超最悪ですよ……」

心理定規「邪険にし・な・い・のっ」

猟犬(エツァリ)「…… (助かったのか……アレは、アイテムの……)」スゥ・・・

心理定規「じゃあ、おチビちゃん。早速、病院内切り開いて頂戴な。猟犬達は彼女の後ろに付きなさい。形勢逆転するわよぉ!」フフフッ・・・

猟犬s『了解!』ザッ!
714 :2010/07/07(水) 02:03:19.27 ID:r494k8Y0
 (テレスティーナ)



テレス「呆気無いわ……今の所、屋上には強いヤツ来ないのね……」フゥ・・・


猟犬s『』チーン・・・

露兵s『』チーン・・・


テレス「しっかし、疲れたわ……早く鎧来ないかしら。やっぱ、魔術なんかより科学の方が性に合ってるかなぁ」カラカラ・・・




 (一通座標)



結標「……行くわよ」

一方通行「ああ……チョーカーは切る。OKだ……っ」カチッ!

結標「距離875m。重量約0,5t……っ!」クルッ・・・カチッ!


 シュンッ・・・・・


結標「……上手く行ってますように」フゥ・・・
715 :2010/07/07(水) 02:18:03.12 ID:r494k8Y0
 (病院屋上)


一方通行「っ……」カチッ!「……上等だァ結標。少し高いが、反射してやるっ!!」


 ズウウゥゥン・・・・・


テレス「……ん?」

一方通行「……よォ。オマエがコイツの受け取り人かァ?」

テレス「……」



 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴオォ・・・・・
 
731 :2010/07/10(土) 22:41:48.35 ID:Kn8.sMI0
 (あらすじ)




垣根「>>719……死にーゆく男たちはっ、護るべきー女たちに! 死にーゆく女たちはっ、愛ーすーる男たーちへっ!」♪

冥途返し「……ちゃんと働いてる?」

垣根「何をかけるのかー……働いてるっつーの! 折角気持良く歌ってんのに、邪魔すんなよ。ジジイ」ハァ・・・

冥途返し「あっそ」

垣根「三竦み、均衡状態だ。どの部隊であれ、一人になった所を未元物質で、こう……ガバァッ! って襲ってるよ」

冥途返し「……殺して無いだろうね?」

垣根「だいじょーぶ博士。ただ、KNWから連絡だ……駆動鎧運搬中、警備員が犯されたってさ」

冥途返し「……」

垣根「ま、気にすんなって。覚悟があっての警備員だろ? 死んでねぇし」

冥途返し「……全て、責任を取るつもりではいるよ。残酷だがね」

垣根「へぇ……」

冥途返し「じきに朝が来る……早く、終わらせたいよ」

垣根「同感。仮にも人の家で暴れて欲しくないんですけど」ハァ・・・

冥途返し「病院は、君の家じゃ無いよ」マッタク・・・
733 :2010/07/10(土) 23:03:42.87 ID:Kn8.sMI0
(天草)


建宮「くっそぉ……まったく動けないのよね……」

神裂「……私が」

土御門「ねーちんが暴れたら、病院ごと決壊しちまうぜよ」

神裂「しかし、均衡が破れません……」

建宮「隠密で動いている分隊が帰って来ないのは、少し気がかりよな」

神裂「どうも……おっと……何時になっても、銃というものは好きませんね……」

土御門「チッ…… (冥途返しめ、何を企んでやがるよ……)」



(ロシア)


兵士X「……下手に動けんな」

兵士Y「目の前の民間兵みたいな奴らに気を釣られると、猟犬に噛みつかれますからね」

兵士X「このまま朝が来たら……厄介だな」

兵士Z「リーダー、通信です……HQが大型ヘリと共に病院へ向かうとの事」

X「引き上げか……早めに屋上を詰めるぞ……」

兵士s『了解』ザッ!
734 :2010/07/10(土) 23:34:05.94 ID:Kn8.sMI0
(猟犬)



心理定規「さ・て! 巻き返しよぉ~♪ 精々盾になってね! おチビちゃん♪」

絹旗「……シールド隊が前歩けばいいんじゃないですか?」ブスー・・・

心理定規「敵さん、近接戦闘とか罠とか仕掛けてくるのよぉ……アナタ(窒素装甲)なら、何があっても『平気』でしょ?」ニコッ

絹旗「……はいはい。 (人を道具扱い……しかも心理系の能力者。コイツ、超嫌いです)」ハァ・・・

猟犬①「隊長。電撃戦、準備出来ました! 屋上まで突っ切れます」

心理定規「うふふ♪ OK~、行くわよ……給料分働きなさい。お・チ・ビ・ちゃん♪」

絹旗「病院ですよ?」

心理定規「病院、だ・か・ら。[ピーーー]つもりでいいわよん♪ 冥途返しもいるんだし」

絹旗「ふん……言われなくとも、やりますよ……」テクテク・・・

心理定規「ふふふ。暗部の鑑ね! 立派な殺し屋さんだわ♪ 若いんだし、ゆくゆくは裏の女王様になれるんじゃなぁい?」

絹旗「っ……」テクテク・・・

心理定規「ふふっ…… (可愛い♪ 光を見ちゃってるわねぇ、あの子。ぐちゃぐちゃにしたいかなっ!)」ニコッ!




猟犬(エツァリ)「…… (ショチトルは無事でしょうか……土御門が手を回していてくれればいいのですが……)」
735 :2010/07/11(日) 00:06:59.98 ID:XN.xa7c0
 ―――ドオオォォオオーオォンッ!!


(天草)

土御門「何だ?!」

建宮「均衡が破られた! 猟犬がエース級持ってきたのよな!!」

神裂「くっ……私が出ます!」

土御門「待て! 早まるな! ……様子を見る。アレイスターが誰を出して来たかで、動きを変えるぜぃ」



(ロシア)

兵士X「ええぇい!! あと少しで撤退って時に!」

Y「敵は能力者の少女! 銃弾は利きません。トラップも無意味です! 周りを破壊しながら進んでいます!」

X「チィ! 我々が今まで控えてきた手段を……」

Z「どうしましょう! 屋上へ先行した部隊からは、『危険』とのことです!」

X「不利か……仕方ないな、『C・D』の準備をしろ。少女には寝てもらう……」



(猟犬)

絹旗「……超他愛ないです」ゴガンッ! ガギンッ!


猟犬①「……すごい」

②「既にレベル5あるのではないか?」

心理定規「あったら良いわねぇ……でも甘くないのよん」

③「え?」

心理定規「私と……イケ好かない高飛車糞女(心理掌握)との間に差があるように……あの子と第一位(コピー元)には差があるの」

猟犬s『……』

心理定規「ま、相手がレベル5じゃ無い限り、おチビちゃんは負けないわね。大気操作系のレベル3以上も怖いかなぁ?」


猟犬(エツァリ)「…… (不味い。土御門に、連絡を取らねば)」カチカチカチ・・・
736 :2010/07/11(日) 00:45:56.29 ID:XN.xa7c0
(結標サイド)



結標「上手く行った……かな? まさか一方通行だけ、反射のタイミング謝って不明方向に飛んでいって無いわよね」

黄泉川「……」ハァハァ・・・

結標「まずは、病院に行きたいけど……態々戦場に運ぶ訳にもいかないか……ん?」チラッ・・・


 ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ドド・・・・・


結標「輸送用ヘリと、レッカー車!!? ……此処で、止まるの?!」


 キキイイィィッ・・・・・


ボス「……曹長、本当に此処であってるのか?」

兵士A「はい。連絡では」

ボス「蛻の殻だよ……そこにいるお嬢さん達に尋ねれば分かるかな?」ギロッ!

兵士s『……』ガチャンッ・・・



結標「……っ」ゴクリッ・・・
737 :2010/07/11(日) 01:24:48.25 ID:XN.xa7c0
ボス「さて……答えてくれれば、何もしない。二択だ、簡単だろう」

結標「……何よ」

ボス「駆動鎧は病院に持ってたのか?」

結標「……」

ボス「おいおい。答えてくれよ……どうせ此処は通り過ぎるつもりだったし、人質にしようとかは考えていないさ」

結標「……ええ。そうよ。既に病院へ、移動させたわ」

ボス「ふむ……軍曹、曹長。病院隊の方から駆動鎧の情報は?」

兵士A「来てませんが」

ボス「うむ……まぁいい。どうせ、もうこの任務には興味が無い。帰ろう。あわよくば、テレスティーナと駆動鎧、どちらも拾えば良い」

兵士B「了解です……レッカーは返しますよ」

ボス「ああ。ヘリ用の重荷ワイヤー、準備しておけ。では行くぞ」テクテク・・・



結標「ちょっと……待て」



兵士s『……』ピタッ・・・

ボス「見逃す、というのが理解できなかったか? 小娘」ギロッ・・・

結標「アンタらが、この人に何をしたか……知らないじゃ済ませないわよ!」ギロリッ!
738 :2010/07/11(日) 02:32:39.03 ID:XN.xa7c0
ボス「……は?」

結標「連絡が行って無いみたいね……アナタのお仲間が、この人に何をしたのか……」カチッ・・・

ボス「……曹長」

兵士A「兵長から連絡のあった『拷問』では?」

ボス「ふむ」


黄泉川「……」ハァ・・・ハァ・・・


ボス「それは、悪かったな……これでいいか?」ペコリッ

結標「っ!!」ヒュンッ!


 シュッ!


ボス「っ……頬を切ったなぁ。学園都市(この町)特有の能力者(バケモノ)か?」

兵士s『っ?!』ガチャッ!

ボス「待て……何の真似かな? 小娘」

結標「何の真似ですって? ……女一人犯しておいて、それで済むと思ってるの?!」ギロッ・・・

ボス「そう。納得行かないの? 軍曹。トランク持ってこい」

兵士B「……これで?」スッ

ボス「ああ、それ……あら? 円通貨が無いわね。しょうがないから金(インゴット)でいいかしら」ヒョイッ

結標「ふ……ふざけるなぁ!! レイプしたから、お金で謝りますだぁ?! 何様だ、貴様ら!!」ヒュンッ!

ボス「っ……」タラー・・・

兵士s『大佐!!』ガチャリッ!

ボス「……気にするな。軍曹、火をくれ。煙草が吸いたい」

兵士B「……」カチッ・・・
739 :2010/07/11(日) 02:43:39.13 ID:XN.xa7c0
ボス「ふぅ……なぁ、小娘」

結標「……」

ボス「私は、お前とは戦わない」

結標「知らない。私はアナタと戦える」スチャッ・・・

ボス「言い方が悪かったな……私は『人間』としか、戦わないんだ」

結標「意味が……分からない」

ボス「なぁに、簡単な話だ……オマエを、人間と認めていないだけの話だよ」フゥ・・・

結標「っ!?」

ボス「能力者ぁ? 魔術師ぃ? ……ふざけるな。我々は戦場で生きてきた人間だ。この町で暮らす奴らを私は『人』とは認めんよ」

結標「っ……だから、何よ。どうでもいいわ。この人にした事は変わらないのよ!」

ボス「はぁ……我々は、彼女を『敵(人間)』と認めた。だから戦った。レイプだって、戦術の一つだよ」

結標「ッッッ!!」シュンッ!

ボス「ッ……ふぅ。貴様の価値観を押し付けるな。我々だって押しつけている訳ではない。貴様を犯してやった訳では無いのだぞ?」

結標「[ピーーー]!」

兵士A「……大佐っ」

ボス「……仕方ない。教育してやろう」テクテク・・・

結標「[ピーーー]!」カチッ!

ボス「ッ……肩に、何か刺したのか。コルク抜きか? 風情もへったくれもない」スチャッ・・・バンッ・・・


 ズドンッ!
740 :2010/07/11(日) 02:50:04.14 ID:XN.xa7c0
結標「……っ」

ボス「憂さ晴らしはさせてやった。これ以上ヤるなら……敵と看做す『条件付き』にさせてやる」

結標「……」カチッ・・・


 ズウウゥンッ!


兵士B「っ!! レッカー車が上空に?!」

兵士A「散開っ!!」


 ゴオオォォンッ!


ボス「……っ、子供に手は上げたくなかったが。軍曹、無事なら『C・D』使え」

兵士B「無事です……了解」Pi!



 キュイイイイイィィンッ!



結標「あぅっ!! く、薬、を……」ガクンッ・・・

ボス「良かったな。貴様が望んだとおり、これで晴れて敵(人間)扱いだよ。オマエ」スチャッ・・・

結標「っ……」グッ・・・
741 :2010/07/11(日) 03:31:30.72 ID:XN.xa7c0
ボス「何の能力か知らんが、これ(C・D)で貴様も一般人だ」

結標「……っ」

ボス「ふん……うざったい。寝てろ」


 ズドンッ!


結標「あ、ひぁっ!」ダラー・・・

ボス「何時の時代になっても、イーグルの威力は変わらんさ……出血が酷くなる前に治療するんだな」テクテク・・・

兵士A「大佐。牽引ワイヤー準備出来ました」

ボス「ああ。今行くよ……小娘。金塊はくれてやる。換金して治療費と慰謝料にでも当てろ」

結標「ざ、けんじゃ……ないわよ」カチャッ・・・

ボス「銃を、向けるか? 今度こそ、手加減はしないぞ?」

結標「……女の誇りの方が、死よりも、大事よ」

ボス「女の誇り……か。下らんな」

結標「っ……」バンッ!

ボス「銃に関しては素人同然か。力んで下撃ちになってる……」シュッガシッ!

結標「アウッ!」ガンッ!

ボス「白兵戦も素人……嘗められたモノだよ」ガチャッ・・・
742 :2010/07/11(日) 03:47:52.29 ID:XN.xa7c0
ボス「……なぁ。因みに私が女だと気付いたか?」

結標「っ!?」

ボス「戦場に女がいないとでも? 貴様も女だろう」

結標「……だから、何よ」

ボス「何処の国の教本だって習うぞ? 女の身体は戦場では犯される。それと同時に武器でもある、とな」

結標「……知らない」

ボス「私も犯された事は有る。その女だって犯された。聞くところによると、それでも駆動鎧を渡さなかったようだな」

結標「……っ」

ボス「学園都市(この町)だって、そういう風にしてるんだ。分からないか? 情報漏洩防止の為に頭にチップを埋め込んでいる」

結標「……この人は、表の人間よ」

ボス「表とか裏とか、そんな事情知ったこった無いさ。用は駒だろ? 貴様も、その女も」

結標「っ……例え、駒でも……」グッ・・

ボス「私は私? 知らないよ。そんなの。戦場では皆等しく、戦士。女でも戦士だ。ただ、性別は違うし、慰み者にだってなる」

結標「……」

ボス「認められないか? なら、私直々犯してやってもいいぞ? 銃のグリップだって貴様の×××を抉るには十分だからな」

結標「なっ!!?」バッ!

ボス「……ふんっ。あからさま、処女と分かる奴を犯すのも目覚めが悪くなる。いいから寝てろ」ガンッ!

結標「アウッ!!」ドンッ!
743 :2010/07/11(日) 04:14:22.54 ID:XN.xa7c0
兵士A「……大佐、時間が」

ボス「ふんっ……覚えておけ。女が戦場に立つという事は、純潔なんてものは皆無だ。戦争処女」

結標「畜……生……」

ボス「誰か、こいつ等を寝かせといてやれ。ウザったい」

兵士A「はい。おい、誰かコイツらを―――


兵士B「大佐、曹長! 監視部隊からです! 南方より……奴が来ました! あと十秒で着きます!」


兵士A「―――しまった。大佐、如何しましょう」

ボス「チィ……手間取り過ぎたか。逃げても無駄だな。皆消して攻撃の意を見せるな。いいな?」

兵士s『了解』スゥ・・・


結標「……っ? (一体、なんなの?)」
744 :2010/07/11(日) 04:21:25.08 ID:XN.xa7c0
兵士B「5,4,3……来ます!」


 ―――スタッ・・・・・


アックア「……ふむ。そこまで、暴れていない様であるな」


ボス「やぁ……火消し屋」

アックア「……久しい顔である。まさかまだ現役であったか。旧ソの女豹よ」

ボス「ふんっ……気遣ってくれるのかい? お優しい事で」

アックア「冗談はこれまで、争いを止めろと言いに来た」

ボス「チッ……」


削板「おいおい。青髪さん。こいつは何の惨状だ?」


アックア「まだ、ついてきていたのであるか?」ハァ・・・

結標「№7、まで? どういう、ことなの?」

削板「俺があのマッチョ青髪を見つけて町を案内していたんだ。アイツ強いぞ。すんごく」

結標「……あっそ。アンタは相変わらずで良かったわ」ハァ・・・
745 :2010/07/11(日) 04:50:40.59 ID:XN.xa7c0
ボス「我々は今から撤退作業に入るところだった。邪魔をするか? 火消し屋よ? 右方が監視がてらに貴様を寄越したのかい?」

アックア「フィアンマの考えなど知らないのである……貴様の上司に連絡してみるのだ。これ以上、バカな気を起こすまい」

ボス「ハァ? ……曹長、本国へ連絡を」

兵士A「はい……繋がりました」

ボス「……此方、サンリク。キャンプ(指令)、聞こえるか?」


??『大佐、作戦―――中止だ! 直ぐ……、――に引け!』


ボス「……何故?」

??『ま、魔人……だ! ヤツが、襲って―――きた! 警告……され、ている! ……この、ままでは!』

ボス「くっ……おい、聖人(バケモノ)! ロシア(本国)に何を送った!!」ギロッ!


アックア「言い回しが相変わらずであるな。人知を超えた能力を人とは認めぬ、その考え。小さいぞ」

ボス「いいから、答えろよ。バケモノ!」スチャッ・・・

アックア「ふっ……利害の一致に過ぎぬが、同じく『火消し屋』が動いてくれたのである」

ボス「……チッ。『魔人』か……どいつもこいつも、人外ばかり……話にならん」


??『大佐、……早く、戻ってこ、い。作戦を―――立てね、ば……イタリア、との、付き合い―――も考え、るぞ! 以上!』Pi!


ボス「……バケモノ、共がぁ!! 邪魔をしてからにっ!!」チッ!
746 :2010/07/11(日) 05:05:50.86 ID:XN.xa7c0
(ロシア)


??「……我々は、もう学園都市に関与はせんぞ! 魔人(バケモノ)! 攻撃を止めろぉ!」


オッレルス「ふむ……コッチは終わりだね。後は宜しく。傭兵さん」テクテク・・・



(結標サイド)


結標「……なんだっていうの? 彼は?」

削板「アイツ強いぞ、かなり。あの大刀も格好良いよなぁ!」キラキラ・・・

結標「……」ハァ


ボス「……総員。引くぞ。奴には構うな」

兵士s『了解』ザッ・・・

アックア「……ふむ」

ボス「なぁバケモノ。貴様のようなのがいるから、戦争は終わらないんだよ。気付け、火消し屋。その矛盾に」

アックア「……勝手にほざいていればよかろう」

ボス「超能力だ、魔術だ、聖人だ、魔人だ……フザケタ世界だよ」

アックア「同感である。しかし、そうあるのだから……仕方なかろう」

ボス「ふん……私は生まれる世界を間違えたのかもな」

アックア「知らぬ。早く帰るのである。二度と日本に来るな」

ボス「招待状を送られたって来てやるものかよ……じゃあな。右方に宜しく言っておけ。ウチ(ロシア)を乱すな、と」

アックア「……アレが何を考えているかなど、知らないのである」

ボス「だろうな……じゃあな。私の前に、二度と顔を見せるな。ウィリアム(バケモノ)よ」テクテク・・・


 ゴオオオォォ・・・・・


結標「やっと……行ったのね……」グッタリ・・・

削板「あるぇ~? 出番無いの~?」ポカーン・・・
 
752 :2010/07/11(日) 19:22:47.42 ID:XN.xa7c0
 (黒妻宅)


固法「もう……こんな時間」

打ち止め「ううぅん……んみゃ? みぃ?」

固法「打ち止めちゃん……起きちゃったの」ナデナデ・・・

打ち止め「……お兄ちゃんと、お姉ちゃんは? ってミサカはミサカは目を擦りながら尋ねてみる」ファアァァ・・・

固法「っ……ちょっと、お散歩行ったみたいね……ホットミルク飲む?」

打ち止め「……出て行っちゃったの? クロヅマも……ってミサカはミサカはキョロキョロしてみるよ」

固法「先輩は……二人を、追って行ったわ。大丈夫、ちゃんと二人を連れて帰って来るから」ニコッ

打ち止め「うん……バラバラは……嫌だよって、ミサカはミサカは……」ギュッ・・・

固法「……うん」ギュウッ・・・



 (上条宅)


禁書「……無理しかしないもんね。とうまは」

スフィンクス「なー」

禁書「はぁ……『理由が無くちゃ、戦っちゃいけないのかよ!』だって……何も言えないよ。そんな事言われたら」

スフィンクス「……にゃ」

禁書「とうま。それは神様の特権なんだよ……理由無しに動くのは、ね」ハァ・・・
753 :2010/07/11(日) 20:28:58.91 ID:XN.xa7c0
 (病院・フレンダ個室)


 ガチャッ!


芳川「麦野さん!」

麦野「……あら。部屋でジッとしてなくていいの? 危険よ?」

木山「それどころでは無いよ……本当に病院が戦場と化している」

麦野「それは……穏やかじゃないわね」チラッ・・・


フレンダ「……」スゥスゥ・・・


芳川「……彼女は」

麦野「テレスティーナに、眠らされた……かな? よく分かんない」

木山「そうか……どうにかして、先生(冥途返し)に連絡を取りたい。正直何が起きているのか、把握できないんだよ」

芳川「猟犬部隊とロシア人。あと正体不明の私服兵が陣取っているみたいね……」

麦野「戦況は?」

木山「ロシア人の多くが屋上へ向っている。猟犬は満遍なく病院内に展開。私服兵はベランダだったり天井だったり、まるでゲリラ戦法だ」

芳川「しかもどの部隊も一人になった兵は……何か『白い羽』のようなモノに呑み込まれて消えるという情報もあるわ」

麦野「深夜の病院で人が消える。まるでホラーね……ん? 白い羽?」



冷蔵庫「ああ、それオレだぜ」



一同『……』
754 :2010/07/11(日) 21:20:02.59 ID:XN.xa7c0
フレンダ「ん……」パチッ

麦野「フレンダ!」

フレンダ「っ……麦、野」ビクッ

麦野「あ……うん。ごめん」シュン・・・

フレンダ「い、いや……私の方こそ……幻覚なのに……」


芳川「どういう事?」

麦野「テレスティーナの力(?)みたい……私には良く分からないわ。心理操作系の能力者かしら」

木山「それはオカシイ……彼女自身、能力開発を受けていた身とはいえ、パーソナル・リアリティを確固としていなかった筈だ」

フレンダ「彼女は……オカルトに手を出したと言っていたわ」

麦・芳・木『オカルト?』

フレンダ「三沢塾……『0808』事件のブラックボックスから、何かを見つけた訳よ。結局、詳しくは教えてくれなかったけど」

一同『……』


冷蔵庫「お話し中申し訳無いんだけど、テレスティーナちゃん。屋上にいるよ」


麦野「垣根ェ……アンタ、冷蔵庫介して話すのやめてよ。マジ不気味だわ」


冷蔵庫「るっせーなぁ……折角情報流してやろうと思ったのによ。俺泣いちゃうよ? いいの?」アァン?


麦野「キモッ!!」
755 :2010/07/11(日) 22:01:31.65 ID:XN.xa7c0
冷ぞ…垣根「冗談はこんくらいで……猟犬にお前らの同僚が混ざってるぜ?』

麦野「は?」

垣根『窒素装甲。絹旗来てるぞ。破壊の限りを尽くしてくれてるよ。病院だって言うのによぉ』ハァ・・・

フレンダ「絹旗、が……何で……」

麦野「……『上』が、アイテムとは別箇に、絹旗を動かしたんでしょう」

垣根『ロシア野郎共が逃げ腰の今、アイツが暴れまくってる感じだぜ。屋上のテレスティーナ掴まんじゃねぇの?』

フレンダ「っ!!」バッ!

麦野「フレンダ! 待ちなさい!」ガシッ!

フレンダ「……やっぱり、私を[ピーーー]んですか?」ボソッ・・・

麦野「ッッ……」スゥ・・・

フレンダ「……ごめんなさい。でも、私しかあの子を助けてあげられないの……じゃあね、リーダー」タッタッタッ・・・

麦野「……」


芳川・木山「「……」」

垣n…冷蔵庫『それで? ……お姉さん方はどーすんの?」
756 :2010/07/11(日) 22:17:59.70 ID:XN.xa7c0
(屋上)



テレス「御苦労さん。あと帰っていいわよ」テクテク・・・

一方通行「……オイ。待てよ」

テレス「なに? 報酬とか? 知らないわよ、全部冥途返しに聞いて頂戴」

一方通行「テメェ、何モンだ? こン街が騒がしいのは……テメェの仕業なのかよ?」ギロッ・・・

テレス「……あのさぁ、一々下っ端運び屋が依頼主の事探んないでもらえる? あんのカエルもうっぜぇの寄越したモンだなぁ……」チッ

一方通行「ッ……オレは代理だァ。運び屋の、な」

テレス「は?」

一方通行「運び屋は……クソッ垂れのイワン野郎に、犯された……『駆動鎧(コイツ)』を守る為になァ!」

テレス「そ……ご愁傷様」

一方通行「ッッッ!! ザっ……けンなアアアアアアァァアアッ!!!」ゴオオォォ!!

テレス「っ!? ……アンタ、何者?」

一方通行「強姦被害者の家族だァ……鬱憤の矛先はテメェで良いンだよなァ!! クソアマァ!!」

テレス「……面倒な」チッ・・・



(冥途返しサイド)


垣根『おーい。屋上にロリコン大使がいるぞー。殺っちゃっていいの?』ニヤッ・・・

冥途返し「……不味い、ね」タラー・・・
757 :2010/07/11(日) 23:07:42.50 ID:XN.xa7c0
(上条・黒妻サイド)


 ブロロロロオオオオオォォォ・・・・・


上条「く、うくくく、黒妻さああぁん!! そこそそそこぉ!! 左いぃ!!」アバババババ・・・・

黒妻「何言ってっか聴こえないが……あの煙出てる方で良いよな!!」フンッ!

上条「にぎゃああああああぁぁ!!」



(???)


 シュン・・・・・シュンッ!!


??「急ぎなさい!! 病院から煙が出てるわ!!」

??「ちょ、お姉さま……そのメール、確かなんですの? 宛先不明って……」

??「現にヤバそうな雰囲気でしょうが! テレスティーナはいる……行くわよ!」

??「ハァ……何だかんだ言って、私は風紀委員ですからね。パトロールという事にしますの」

??「さんきゅ!」
758 :2010/07/11(日) 23:57:29.71 ID:XN.xa7c0
(病院屋上)


一方通行「[ピーーー]!」ガンッ!

テレス「くっ!? 念動力系の能力者か?」スタッ!

一方通行「ンなチャチなモンと一緒にすンじゃねェよ……テメェは黄泉川と同じ目にあってもらわねェと気が済まねェンだ!」ギロッ!

テレス「厄介な……目の前に駆動鎧はあるというのに」

一方通行「隠れンなって。全身の穴という穴から液体吹かせてやンよ……」

テレス「チッ……あと何回、錬金が使えるかなぁ」ポワワアアァァ・・・・


 ドゴオオオォォンッ!!


一方・木原「「っ?!」」バッ!


兵士Y「屋上を奪取! ……『魔女』と『鎧』も発見!」

兵士X「チッ……撤退命令は出ているが、貰えるモノは貰うべきか……」

兵士Z「隊長! 猟犬部隊も我々を追跡中! 此処で陣取るしかないかと!!」


テレス「……纏めて、やれるかなぁ?」チッ・・・

一方通行「アイツら(ロシア兵)が……黄泉川を、犯ったンだよなァ……」ギロッ!
 
762 :2010/07/12(月) 00:56:40.75 ID:./P8Tsg0
一方通行「ご……ラアアアアァァッ!!」ガギンッ!


兵士X「な、何だ?! 爆風?!」

兵士Y「前方から攻撃! テレスティーナではありません!! 猟犬でも無い……能力者かと!」

兵士Z「畜生ぉ!! ヘリ(迎え)はまだ来ないのかよ!!」

X「落ち付け!! 籠城戦なら我々に分がある! 20分、いや10分堪えろ!!」

兵士s『了解!』


一方通行「隠れんなァ!! 旧ソ兵(オールドタイプ)共がッ!!」ゴゴゴゴゴゴゴッ!!


Y「……屋上に倒れている仲間を、助けねば」グッ!

X「残念だが……今は此処にいる人間だけ、無事帰還できる事を考えろ……」

Z「隊長!?」バッ!

X「奴らに、情ってモンがあれば……捕虜くらいには為る。オレはそういうのを信じる性質でね……」

Y「……病院内で、消えた仲間もか?」

X「生きてはいる。誰も彼も……この戦いで、人の死は望んでいない。命さえあれば、また会える。上層部の交渉力に賭けるしかないさ」

兵士s『……』


一方通行「3,4……12人くらい隠れてンのか。どうやって殺しますかねェ」


テレス「……チャンス、だな。今のうちに」ダッ!
763 :2010/07/12(月) 01:18:20.26 ID:./P8Tsg0
テレス「……」カタカタカタカタ・・・「ID――、PASS.――、声帯・網膜・指紋スキャン――、……OK。完了っと」Pi!


 プシュフウウウウウゥゥ・・・・・


一方通行「……あン?」


兵士X「っ?! 『魔女』が、『鎧』を動かす気かっ!?」

兵士Y「隊長!!」

兵士X「……耐えろ。後少しだ」ゴクリッ・・・

兵士s『……』コクリッ


テレス「よいしょっと……やっぱ、こっちの方が馴染むねぇ!!』ニヤリッ!


一方通行「……駆動鎧か? ロシアで見たヤツ……よりシャープだな」


(猟犬サイド)


猟犬①「隊長! テレスティーナのもとに、駆動鎧が運ばれてきたと報告が!」

心理定規「あら。不味い……おチビちゃーん! ペースあげてー!」

絹旗「超気楽な事言ってくれますね……何処の誰だか分りませんが、近接戦が得意な奴らの様です」

心理定規「突っ込めないのぉ?」

絹旗「落とし穴タイプのトラップです。超古いタイプですが、大胆に行くと先に進めなくなっちゃいます」

心理定規「ふむ……ねぇ、アンタ」

猟犬(エツァリ)「え、あ、はい? (……何だ)」ゴクリ・・・
764 :2010/07/12(月) 01:49:16.11 ID:./P8Tsg0
心理定規「……先行、して♪」

猟犬(エツァリ)「なっ!?」

猟犬s『っ!?』

猟犬②「た、隊長! レベル4に無理な通路を、我々が突破するのは不可能です!」

心理定規「アナタには聞いて無いわよん? ……行って★」

猟犬(エツァリ)「隊長。自分に、犠牲になれというのでしょうか?」

心理定規「……」

猟犬③「け、ケーンはレベル0ですよ!?」

心理定規「……」スチャッ!

猟犬s『っ?!』

心理定規「行け♪ 敵前逃亡はその場で、見せしめよん?」ニコッ!

猟犬(エツァリ)「っ…… (ばれてますね……さて、どうすべきか……)」ゴクリッ・・・


絹旗「……結構ですよ。超足手纏いです。私一人で行きますから。ハシゴ隊だけ、準備をお願いします」テクテク・・・


猟犬s『……』ホッ・・・


心理定規「ふーん。へぇ……」ニヤッ・・・
766 :2010/07/12(月) 02:56:16.96 ID:./P8Tsg0
(天草サイド)


 ゴガガガガアアァァン・・・・・


建宮「っ?! 突破された?!」

土御門「チッ! 海原は何をしている……一方通行達もどうなったんだ」

五和「……遅くなりました!」シュンッ!

神裂「五和……何か分かった事は?」

五和「えっと、敵か味方かわかりませんが……――(少女説明中)――……です」

土御門「既に駆動鎧が届いただと?! 白い少年が飛ばされたんだな?!」

神裂「しかも、アックアとは……右席(ローマ)が動いているのでしょうか……」

建宮「何にせよ、事態は動いたのよね。土御門、女皇帝様。御指示を!」

土御門「……ねーちん。アンタは屋上へ行ってくれ」

神裂「何故?」

土御門「多分、今この病院の屋上でまともに戦えるのは、アンタだけだよ……あと数名、護衛として連れて行け」

神裂「……」

建宮「女皇帝様。今は悩んでいる暇はありません。急いで!」

神裂「……五和、対馬。共に来なさい。建宮、土御門。此処は任せました」

一同『了解です』ザッ!



土御門(さぁて、あとは……海原くんだけだぜよぉ……)フゥ・・・
768 :2010/07/12(月) 03:23:07.61 ID:./P8Tsg0
土御門「……建宮。此方も動くぞ」

建宮「何か策が?」

土御門「悪いが、神裂の邪魔はさせない……猟犬は此処で叩く」

建宮「……真正面から、叩くか?」

土御門「窓、天井、床下から奇襲をかけろ。俺が囮を引きうける」

建宮「成程。オマエ……魔術を使う気よな?」

土御門「ああ……式で数を誤魔化すぜぃ」ニヤリッ・・・

建宮「女教皇様がいたら、即反対するプランなのよね……それも計算のうちか」ハハハ

土御門「モノ分かりが良くて助かるにゃー……頼んだぞ」

建宮「了解。行くぞ」スゥ・・・



香焼「……何の為に戦うのか、分からないっす」

野母崎「今は考えるな。迷えば、死ぬ」

牛深「救われない者が誰なのか、見つけ出すのも我々だよ」

香焼「……はい」



(猟犬サイド)


心理定規「じゃあ、突撃~★」


 ザッ!


絹旗「……早く、帰りたいです。下らない」ゴオォッ!
769 :2010/07/12(月) 03:43:49.88 ID:./P8Tsg0
猟犬①「っ……」ガチャッ!

猟犬②「……罠が、無い?」

猟犬③「敵も、いない様です」

心理定規「……索敵開始。3マンセル以下にならない事……アナタは、私の護衛を。いいわね?」ニコッ

猟犬(エツァリ)「……はい。 (何か、してくる気か?)」


猟犬④「っ!? 隊長ぉ!! 敵です!! 数が……多すぎる!!」

絹旗「やっと……お出ましですか」フンッ・・・




土御門「黒キ色ハ水ノ象徴。其ノ数ヲ用イテ此ノ場ノ死守ヲ!! ―――さあおきろクソッタレども。ボウダちカカシとしてマトにナれ!!

    続キテ……青キ木ノ札ヲ用イ我ガ身ヲ守レ!! ―――グズグズするな、デクのボウども。せめてタテとしてヤクにタて!!」ゴオオォ!



猟犬①「数……35ぉ?!」

心理定規「はぁ? ……センサー壊れてんじゃないの?」

猟犬②「い、いえ! 自分のセンサーも40近くの数がいます!」

猟犬(エツァリ)「…… (土御門が動きましたね)」グッ・・・


絹旗「……超面倒です。どうせ雑兵でしょう。潰します」ダッ!

心理定規「ふふふ。流石ぁ~♪」ニコッ!

猟犬(エツァリ)「っ!! (不味い! 今の土御門は!!)」バッ!
770 :2010/07/12(月) 03:53:40.46 ID:./P8Tsg0
建宮「GO!!」

天草一同『応っ!』ガッ!


猟犬①「奇襲っ?!」

猟犬②「不味い!! 窒素装甲が飛び出したタイミングで!!」

心理定規「あらら……ま、いっか。アンタら頑張りなさいよ♪」スゥ・・・

猟犬s『っ!!』

猟犬③「た、隊長……まさか……」プルプル・・・

猟犬④「俺達の、心を……っ」ガクガク・・・

心理定規「ふふっ……ええ。私兵さん達が、親の敵に思えてるんじゃないかしら?」

猟犬s『っ……』ガチャリッ!


猟犬(エツァリ)「なっ……に? (『心理定規』か……僕には、掛かってないだと?!)」バッ!


 スチャッ・・・・・


猟犬(エツァリ)「っ?!」ピタッ・・・

心理定規「ふふふ。さぁ、おいでなすって……スパイさん♪」ガチャッ!

猟犬(エツァリ)「何の事で―――」チュンッ・・・「―――……無駄ですか。僕を、どうする気だ?」

心理定規「別に。ただ、お話したくて……ね☆」ニコッ!
771 :2010/07/12(月) 04:17:53.09 ID:./P8Tsg0
建宮「結局、総当たり戦なのよな……」ブンッ!

猟犬①「敵は白兵戦武器だけだ! 距離を取れ!」

牛深「やらせんよ!」フォンッ!

猟犬②「このぉっ!!」ガガガガッ!

野母崎「くっ……土御門の『盾』を上手く使わないとねぇ!!」

猟犬③「数だけだ!! 窒素装甲が掃討してくれる!!」

諫早「銃器は相手はなれないもんだ……教皇代理!! 上の様子は分かるのかい?」

建宮「土御門にまかせっきりだ! 頑張れ!!」ガギンッ!



香焼「……ふんっ!」シュッ!

猟犬④「くっ……ガキが!!」

牛深「香焼!! 出過ぎだ!!」

建宮「チッ……アイツ、監視任務で腑抜けてきやがったのね」チッ・・・


絹旗「ハァ……身内の方が、劣勢の様ですね。仕方ない」ガシッ!!「……猟犬さーん。避けて下さいよー……ふんっ!!」ボオォンッ!!


一同『なっ!!』

建宮「ベッドが飛んで来たぁ?! 能力者かっ!!?」バッ!
772 :2010/07/12(月) 04:33:23.56 ID:./P8Tsg0
建宮「くっ……あのバケモンは俺が引き受ける!! オマエらは気にせず進め!!」

天草s『了解!!』スチャッ!

猟犬①「やらせるものかよ!」

猟犬s『……』ガチャンッ!!


土御門「ぐっ……神裂達は、もう少しで……屋上に着くな。建宮達は……ヤバい、みたいだにゃぁ」ダラー・・・「アレは、アイテムの……」


絹旗「……この程度なら、私は屋上へ向った方がいいですかね」フンッ・・・


建宮「おっと、お嬢ちゃん……もうちょっと遊んでいくのよな」スチャッ・・・

絹旗「私に、刃物は通りませんよ?」

建宮「別に、いくらでも戦り様はあるのよね……」

絹旗「……超クドイ男です。嫌われますよ?」

建宮「結構だ……行くぞ」シュッ!

絹旗「(中々早いし、力もあります……) でも、それだけです……ふっ!!」ガンッ!

建宮「ぐっ……チビのくせに、重いのよな」グッ・・・

絹旗「超うるせぇです。おっさんが」フンッ・・・

建宮「お、おっさ……」ガーン・・・
776 :2010/07/12(月) 16:05:20.95 ID:./P8Tsg0
建宮「チッ……(対衝撃術式も、面で押してきやがる。攻撃当てようにもチョコマカと……)」ヒュッ!

絹旗「どうしました? 逃げるだけなんですか?」ブンッ!

建宮「まったく……このままじゃ、決着つかないのよね」

絹旗「ホント、超面倒臭いですよ……最高の一日だったのが、超パーです。責任とってもらいますよ!」ゴガンッ!

建宮「ケッ! 何故、そうまでしてテレスティーナを欲しがる? 科学サイド(オマエら)に『あの力』は過ぎるモノだ!」

絹旗「知りませんよ。私は猟犬部隊を『手伝え』と言われただけですから……仕事内容まで首は突っ込みませんし」

建宮「こ……の! 逆に性質が悪いのよね!」ンギギ・・・

絹旗「……私みたいな子供は、戦う事しかできないんです。それしか知らない」ググググ・・・・・


 ゴオオオォォンッ!!


建宮「なん、だとっ!! 天井打ち抜きやがった!!?」

絹旗「相手してられませんね。私は屋上に行かせてもらいます」シュンッ!

建宮「待つのよなっ!! ふざけんな!!」



土御門「建宮っ! ……ちと、不味いぜぃ。来てくれ……直ぐ終わる」ダラー・・・


建宮「チィ! ……誰か、手空いてるのは……香焼ぃ!」

香焼「はいっ!」

建宮「この穴を追って、バケモンを捕えろ! 攻撃する必要は無い! 位置だけ特定しておけ!!」

香焼「了解っす!!」バッ!
777 :2010/07/12(月) 16:31:57.38 ID:./P8Tsg0
 (屋上)



テレス「さて、と……私は『これ』が手に入ったし、此処(病院)はおさらばしたいんだが」

一方通行「ハァ? 何言ってンですか?」ギロッ!

テレス「私は別に病院を戦場にしたい訳じゃないのよ? 街の外に逃げれればそれでいいの」

一方通行「……」

テレス「争いの根源である私がいなくなれば、戦いは終わるでしょ? ダメかしら」


神裂「……それも、一理ですね」テクテク・・・


一方・木原「「っ?!」」バッ!


神裂「しかし、学園都市は地の果てまでも追い駆けて来るでしょう。違いますか?」

テレス「……誰だ? アンタ」

神裂「貴女の持つ力……『黄金錬金』と言った方が良いですか。その基礎を作った人間の同僚です」

テレス「は?」

一方通行「オイオイ、破廉恥女さンよォ……横から入ってきて何意味不明な事言っちゃってンですかァ?」

神裂「……邪魔をしないで頂きたい」

一方通行「……は?」
778 :2010/07/12(月) 16:39:01.49 ID:./P8Tsg0
神裂「詳しい話をする前に……少し待って貰いたいのですが」

テレス「的を得ない女だなぁ……何だよ」

神裂「アレを……」ビシッ!


 バババババババババババ・・・・・


一方通行「……ヘリ、だ?」

テレス「何だよ、ありゃ?」

神裂「彼ら(ロシア兵)の、機体です……勘違いしないで下さい。アレは撤退の為のヘリです」


 ブオオオォォン・・・・・


ボス「……ふん。地獄だな、まるで」スタッ

兵士A「大佐。収容作業に入ります……目の前にテレスティーナがいますが、如何しましょう」

ボス「いらない。怪我が酷い同志から先に乗せろ……私はくっちゃべってくる」テクテク・・・

兵士B「大佐!」

ボス「護衛はいらないよ、軍曹……無抵抗の人間に、バケモノは食指も動かんからな……」テクテク・・・
779 :2010/07/12(月) 16:51:35.28 ID:./P8Tsg0
ボス「やぁ、テレスティーナ・木原・ライフライン。追い駆けっこ(茶番)に付き合って貰って済まなかったね」

テレス「……ふんっ」

ボス「仲間を収容したい。我々はこの一件から、完全に手を引く……勝手かもしれないが終わるまで戦闘は控えて貰いたい」

テレス「……どうでもいい。私は此処から出て行くつもりだった」

一方通行「オイオイオイオイ……勝手に話進めないで貰いたいンですけどねェ。オレはテメェらの事、ミンチにしなきゃ気が済まねェンだが」

ボス「……収容を急げ。病院内で捕えられた同志は、後日助け出す。今は目先の事だけ考えろ」

一方通行「無視すンなゴラァッ!!」ガシッ!


一同『っ?!』


ボス「待て! つっ……貴様もバケモノか。好きにしろ、私は抵抗しないぞ?」

一方通行「な?」

ボス「人間が兵器に銃は向けないだろ? それと同じだよ……私はオマエを人とは認めない」

一方通行「ッ!!」グイッ!

神裂「待ちなさい! ……無闇な殺生は要りません。貴女も、それ以上挑発はしないで下さい」

ボス「……ふむ。こっちのバケモノは少しは話せるのか」

神裂「どうぞ、お好きに」

ボス「……やはり、イケ好かないな」フンッ・・・
780 :2010/07/12(月) 17:09:15.77 ID:./P8Tsg0
ボス「曹長、終わったか?」

兵士A「7割は回収。残りは院内です……」

ボス「そうか……手間を取らせた。後日、此処の院長に話を付ける。帰ったら上物を一杯奢ろう」

兵士s『了解』ザッ!


ボス「……では、二度と会いたくは無いがね。精々頑張ってくれ、バケモノ共。人間は此処でドロップアウトだ」


 ババババババババババ・・・・・


テレス「……ふんっ」ガシュンッ

神裂「貴女は、どうしたいのですか?」

テレス「さぁね。兎角、逃げるよ」

神裂「話を、聞いて貰いたい。実力行使は好きでは無いので」カチャッ

テレス「それは、実力行使しますよっつってるようなもんじゃねぇの?」

神裂「……失礼。御無礼を」スチャッ

テレス「ふんっ……」

一方通行「……オイ、テメェら―――」


テレス「オマエ、いい加減バカじゃねぇの? 家族の傍居なくていいのかよ?」


一方通行「―――……っ」

テレス「私の所為か如何か知らないけどさぁ、慰めてやらなくていいのか?」

一方通行「……」

テレス「私やイワン野郎に『構ってる暇あったのか』って、聞いてんだよ……バカみてぇ」フンッ・・・

神裂「……」フッ・・・

一方通行「……テメェの事は忘れ無ェぞ。テレスティーナ……木原ァ」ギロッ!

テレス「はいはい、早く行け。お礼参りは受け付けておりませんので」プイッ!
781 :2010/07/12(月) 17:28:40.62 ID:./P8Tsg0
一方通行「ケッ……また来っか―――」



心理定規「はいはい、みなさん……『動くな』♪」



一方・木原・神裂『―――っ!!?』

心理定規「はぁい。こんばんは。ご機嫌如何?」ニコッ

テレス「……誰だ。オマエ」ギロッ!

心理定規「睨まないの☆ 素敵なお顔が台無しよん? ……猟犬の飼い主、って言えば分かるかしら?」

一方通行「あン? ……木原ン後任か?」

心理定規「あらあら、コレはコレは第一位様。良い夜ですね♪ 何用で?」

一方通行「……クソが」

心理定規「ふふふ。心理操作系の能力者はベクトル演算出来ないものねぇ? 私達(心理操作系)特有の演算だし」ニコッ

神裂「……何だ。この感情は?」

心理定規「私の力よん♪ 与太者には理解できないでしょうね」クスッ・・・「さて、アナタもそっち側で寝てなさい」ヒョイッ


猟犬(エツァリ)「くっ……一方、通行」

一方通行「……海原か。しくったらしいなァ、互いによォ」チッ・・・
782 :2010/07/12(月) 18:18:25.27 ID:./P8Tsg0
(病院入口)


 キキイイイィィッ・・・・・


黒妻「やっと着いたな……」

上条「」チーン・・・・・

黒妻「おい、上条。オマエはどうする?」

上条「         え。あ、はい……戦いを、止めます。全部!」グッ・・・

黒妻「……そうか」

上条「黒妻さんは?」

黒妻「ん? オレはただ『家族』を連れ戻しに来ただけだ。お前みたいに大それた事しに来た訳じゃねぇよ」


 ババババババババババ・・・・・


上条「っ!? 屋上からヘリが?!」

黒妻「貨物運搬用? ……物騒だな。始まったのかもしれない」

上条「っ……行きます」

黒妻「悪いが面倒見れないぜ。オレはオレのルートで行く……無茶するなよ」スタスタ・・・

上条「はい……御気を付けて」テクテク・・・
783 :2010/07/12(月) 19:01:23.31 ID:./P8Tsg0
上条「……大抵、問題の種は高い場所か地下かに居るんだよな」

黒妻「……」テクテク・・・

上条「黒妻さん、正面突破って……オレは非常階段から上に行こう」タッ!



(香焼サイド)


香焼「……敵は、大能力者に見えた。自分じゃ、適わないっすね」シュンッ!


 prrrrrr・・・・・


香焼「っ!? 教皇代理……はい」

建宮『無事か』

香焼「え、ええ」

建宮『奴ら、撤退を始めた……理由は分からんが、そっちの動向はどうだ?』

香焼「いえ、まだ見つけてないっす」

建宮『……分かった。そっちは良い。テレスティーナを女教皇様と土御門に任せて此処は―――、引……なん……―――』

香焼「教皇代理?! ジャミングかっ!?」


 カツカツカツ・・・・・


絹旗「追うモノは、逆に追われる事も頭に入れろ……兵法の超基礎ですよ。ゲリラさん」

香焼「っ!? ば、ばれてた……のか?」

絹旗「……」ゴンッ!

香焼「不味い……離脱しなくちゃ」タッ!
784 :2010/07/12(月) 19:10:20.62 ID:./P8Tsg0
 (猟犬・天草サイド)


猟犬①「撤退準備!! 隊長が『魔女』を捕まえた!!」

猟犬s『了解!』

建宮「くっ! 土御門ォ!!」

土御門「くっそ……殿(しんがり)の威嚇射撃に注意しつつ、此方も撤退準備をっ! 俺は神裂を追う!」

建宮「了解だ……皆、引くぞ。退路を確保しておけ!」

土御門「チッ……とんだ疫病神だぜ。テレスティーナさんよぉ……」タッタッタッ・・・

牛深「教皇代理! 香焼は?!」

建宮「くっ……牛深! 野母崎! 行ってくれ!! オレは指揮で外せないのよな!」



 (麦野サイド)


麦野「もぉ……誰から追えばいいのよ……」

冷蔵庫「オレが絹旗任されてやろうか?」

麦野「……殺しちゃ駄目よ。もしやったら、アンタを[ピーーー]から」

冷蔵庫「へいへい……KNW。運営様へ……アイテム03の保護を―――」

麦野「私はフレンダを……」

木山「私も行こう。テレスティーナがいるならば、尚な……」

芳川「……私は先生(冥途返し)を見つける。互いに無事で会いましょう」テクテク・・・
785 :2010/07/12(月) 19:21:10.31 ID:./P8Tsg0
(屋上)



心理定規「さぁて……どうしましょ。とりあえず車の手配だけど、もうちょっと掛かるみたいね」

テレス「……私を、どうする気だ?」

心理定規「別に? 今まで通り学園都市の為に働いてくれればいいんじゃないかしら?」

テレス「嫌だ、と言ったら?」

心理定規「さぁ、私が決める事じゃないわよ。アレイスターにでも聞いて♪」

一方通行「っ……オイオイ、何がどうなってンだ? 結局、何が正解で何が間違えなンですかァ? 訳分かんねェよ」ギリッ・・・

神裂「……テレスティーナ。貴女はどうしたいのですか? このまま学園都市に居たいのか、逃げ出したいのか」

テレス「……逃げたいに決まってんだろ。はっきり言って、この街に居場所は無いわ」

神裂「その言葉だけで、十分です……逃がしましょう。貴女を」

テレス「は?」



 ドオオオォォンッ!!



心理定規「なっ?!」


フレンダ「テレス!!」バッ!


テレス「は?! ふ、フレンダ?!」
786 :2010/07/12(月) 19:30:50.05 ID:./P8Tsg0
テレス「来るな、バカ!!」

フレンダ「……心理定規(ソイツ)の力は、ある一定の物理的距離を取れば利かない訳よ」

心理定規「……でぇも、その程度ならすぐ射程に入るわよ?」

フレンダ「テレス!! 駆動鎧を自動操縦(オート)にしないさい!」

テレス「っ!」

心理定規「くっ……心無しの機械って事かしら」

フレンダ「能力は利かないわね……」


心理定規「でも、無意味」カチャッ!


フレンダ「え? ひゃああぁ!!」バンッ!

テレス「フレンダァ!!」

心理定規「銃くらい持つわよ♪ それに、指一本動かせない状態で機械は動かせないわよん?」ニコッ

テレス「こ、のぉ……」ギロッ!


一方通行「……超遠距離からの射撃くらいしか利かないってかァ。どうしろってンだ」

神裂(……五和、対馬。上手くやって下さい)グッ・・・
788 :2010/07/12(月) 20:07:24.66 ID:./P8Tsg0
 タッ・・・・・



上条「……えっと、やっぱり屋上カオスってますね。予想以上かな」ハハハ・・・


一同『……』


神裂「・・・・・・・・・・・・・        何で来たァアアッ!! このド素人オオォォ!!」ガアアアァァ!!



上条「え、あ、いや……だって非常階段誰もいなかったし……撤退とかなんとか声は聴こえたけど」

神裂「……もういいや」

心理定規「……あれ? アイツ、読めない」

上条「で? ……神裂。オレは何を壊せばいい?」キリッ・・・

神裂「はぁ……とりあえず、その女を引かせて貰えると」

心理定規「……銃も利かないの?」カチャッ・・・


一同『……』


上条「あ、いや~……それは勘弁かな」ハハハ・・・


一方通行「英雄(三下)ァ……何しに来たンだよ」ハァ・・・
 
792 :2010/07/12(月) 22:33:56.74 ID:./P8Tsg0
(香焼サイド)



絹旗「……出てきませんね。時間の無駄かぁ。さっさとテレスティーナ捕まえちゃいましょう」テクテク・・・

香焼「っ!! 不味い……ヤツを屋上に行かせる訳にはいかない!」

絹旗「心理定規のヤツも超面倒事押しつけて、今何処居るんでしょ……ん? スモーク?」

香焼「ワイヤーで…… (足を止めるっ!)」シュッ!


 バシュッ!!


絹旗「ありゃりゃ……捕まってしまいましたねぇ」グルグルグル・・・

香焼「良し! このまま固定す―――」



絹旗「なーんつって!」ブチブチブチ!!



香焼「―――っ!!? やっば!!」

絹旗「逃がしませんよ」ブンッ!

香焼「あ、うっ……肩を、やられた……ナイフで何処までやれるか分からないけ―――」

絹旗「さてさて。首の骨の一本でも―――」





香焼「        ……嘘、だろ」スチャッ・・・


絹旗「何、で……         」グイッ・・・
 
797 :2010/07/12(月) 23:13:45.01 ID:./P8Tsg0
絹旗「……香焼、ですね」

香焼「最愛、なの?」

絹旗「どうして……アナタも、暗部なんですか? 何故此処に居る……何故家に居ない?!」ガンッ!

香焼「ぐっ! 意味が、分からない……手を、離して欲しいっすね。苦しい、よ」グッ・・・

絹旗「答えろ!」ゴンッ!

香焼「ガ、ァッ……自分はただ、任務で……此処に居るっすよ」

絹旗「っ……何処だ。何処の部隊だ!? 何故、兄貴さんに近づいた?! 私に近づいた!? 全て任務か?!」ゴンッ!

香焼「カ、ハッ……違、う……す」

絹旗「っ……」

香焼「最愛、こそ……なんで、こんな事を……」

絹旗「何で……っ! チッ……」スタッ・・・

香焼「最、愛?」

絹旗「……二度と、私の前に現れるな。二度とだ!! 次は殺します!!」ギロッ!

香焼「……待っ―――」

絹旗「黙れ! 私に近づくな!! 喋るな……顔も見たくない!!」バッ!

香焼「っ……最愛……」


 (一寸・・・・・)


牛深「香焼ぃ!!」

野母崎「大丈夫か? ……香焼?」

香焼「……平気っす」

野母崎「良かった。撤退するぞ! 教皇代理が道を開いてくれている」

香焼「……」

牛深「……香焼?」

香焼「自分は……」グッ・・・
798 :2010/07/12(月) 23:28:54.77 ID:./P8Tsg0
 (冥途返しサイド)


冥途返し「……垣根くん」

垣根『うん?』

冥途返し「屋上、収集つけられる?」

垣根『うーん……無差別攻撃でいいならな』

冥途返し「ダメ。うーん……ん? 電話?」


 prrrrrr・・・・・


冥途返し「はい?」

アレイスター『やぁ。元気そうだね』

冥途返し「……お陰様で」

アレイスター『テレスティーナが欲しいんだが、渡してくれないかい?』

冥途返し「勘違いしないでもらいたいんだけど、彼女は僕のモノじゃないよ? 彼女の決定権に委ねる。それが僕の答えだ」

アレイスター『成程ね……じゃあ、仕方ない。此方で収集を付けさせて貰うよ』

冥途返し「ん? 心理定規が何かするのかい?」

アレイスター『アレは思うより私の言う事を聞かない……だから始めっから聞かないイレギュラーを送った』

冥途返し「ふむ?」

アレイスター『まぁ見ておけ……じゃあね』Pi!
799 :2010/07/12(月) 23:47:31.70 ID:./P8Tsg0
(屋上)


心理定規「さぁテレスティーナ。此方へ。もうじき迎えのヘリが来るわ♪」

テレス「……私はアンタに攻撃できないが、自由を奪われた訳じゃないのよ?」ギロッ!

心理定規「……そ。じゃあ」スチャッ!

フレンダ「え……あ」


 パーン・・・・・


フレンダ「あ……ぅ」

テレス「フレンダァ!!」

上条「テメェ!! 何してんだ!!」

心理定規「ふふふ。次は、急所よ☆」ニコッ

テレス「ぐっ……」

上条「ふざけんなよ!!」バッ!

神裂「上条当麻!! 今は動くな!! ……アナタがやられたら、元も子もない」

上条「……くそっ!」

一方通行「…… (無差別攻撃ならあのアマをぶっ飛ばせるが……人が多過ぎンぞ) チッ……オレも甘ちゃンになったなァオイ……」
800 :2010/07/12(月) 23:53:21.91 ID:./P8Tsg0
 ババババババババ・・・・・


心理定規「ふふっ……迎えが来たわ。行きましょ♪」

テレス「……っ」キュイイィィ・・・

フレンダ「テレ、ス……だめ」

テレス「……オマエは自分の居るべき場所へ帰れ。フレンダ。どうせ私には自由なんてモンは無かったのよ」

フレンダ「い、や……」

テレス「……あんがとよ」ボソッ・・・

心理定規「人情劇ありがと。さ、ヘリに乗って♪」

上条「なんとか……なんねぇのか……」グッ・・・

一方通行「三下……オレに触れ。ゆっくり……右手でだ……」ボソッ・・・

上条「っ?!」

一方通行「早くしろ……」

上条「……ああ」


心理定規「勝手な事しないで、ね?」カチャッ!


上条・一方「「っ……」」
801 :2010/07/12(月) 23:58:56.19 ID:./P8Tsg0
心理定規「それじゃあ行きま―――」



 ズッゴゴゴゴオオオォォンッ!!



一同『っ!?』

心理定規「くっ……なんだ?! どっから攻撃だ!? レーザーなんて聞いて無いわよ!!」



白井「ちょ!? お姉さま、やり過ぎですの!!」アタフタ!

御坂「あらあら、なんか楽しそうな事してるじゃない? ……私も混ぜてよ!」ニコッ

上条「御坂!?」

一方通行「超電磁砲、だと?!」



心理定規「……え? (テレスティーナの心を……弄れない?!)」バッ!



テレス「……会いたかったぜえぇぇ!! 超電磁砲オオオォォ!!」バッ!

心理定規「ちょ!! 何処行くの!!?」

御坂「こっちよ! 来なさい! テレスティーナ!!」バッ!

テレス「逃げんなよおオオ!! 何処まででも追い掛けてやるぜええエエェ!!」ゴオォッ!
 
807 :2010/07/13(火) 09:41:55.25 ID:t1Kc/KA0
 (屋上)


 ヒュウウゥゥ~・・・・・


一同『……』

上条「な……し、白井! 何だってんだ?!」

白井「さぁ……お姉さまの携帯に登録外メールが来ましたの。『テレスティーナ、病院ニ有リ』ってね」ハァ・・・

一方通行「何ィ?」ギロッ・・・

白井「それよりも……この状況。誰か説明して下さいませ? 軍用ヘリにテレスティーナ。更にはアナタ(上条当麻)まで……」ハァ・・・

上条「あ、えっと……あ! そうだ!」バッ!

心理定規「チッ。撤退ね……別動隊はテレスティーナを追い掛けて! 私は『ビル』へ向かう! ……殿は『あの子』に任せましょ」ダッ!

一方通行「ッ!? 逃がすかよォ糞アマァ!!」ゴンッ!!

心理定規「くっ……一方通行! 私に『攻撃するな』!!」

一方通行「なァッ……こ、の……」ギギギ・・・

心理定規「急いで!」

猟犬①「りょ、了解です!」


 ババババババババ・・・・・


一方通行「く、こンのォ糞アマァ!! テメェ絶対ェ死なすかンなァ!!」ギロッ!

心理定規「……雑魚のセリフね。第一位さん。じゃあね♪」バイバイ
808 :2010/07/13(火) 09:56:24.49 ID:t1Kc/KA0
 (心理定規サイド)



心理定規「……完璧、出し抜かれたわ」

猟犬①「え?」

心理定規「飼い主(アレイスター)さんによ……テレスティーナにも、か……」

猟犬②「え、あ……隊長。コールです! 『ビル』から!」

心理定規「はいはい……もしもし。ボスかしら?」


アレイスター『ふふっ。まさか、といった所かい? 心理定規』


心理定規「……どうせ、シナリオ通りなんでしょ?」

アレイスター『いや、君が早々に彼女を捕まえてくれれば超電磁砲は出さなかったよ。もっとも、今回は敵が多過ぎたみたいだね』

心理定規「……給料出れば問題ないわ。で? この後はどうすればいいの? 帰って宜しい訳?」

アレイスター『給料分には遠いよ……テレスティーナの回収。それが終わるまでご褒美はお預けだ。猟犬部隊隊長さん』フフフ・・・

心理定規「喰えない人」

アレイスター『しかし、まさかテレスティーナが君の能力を振り切るとは思わなんだろう?』

心理定規「私の能力はそこまで完璧じゃないわよん……一応私なりの心理方式みたいなモノあるんだから。例外が出たら狂うわ」ハァ

アレイスター『激情、かい?』

心理定規「その程度なら掌握可能。気違いレベルに為られると、流石に計算できないわ……

     何アレ? テレスティーナ、超電磁砲に『ベタ惚れ』じゃないのぉ。アンナの無理よ。私が暴走しちゃうかも」

アレイスター『嘘をつくな。手を抜いただろうに』

心理定規「……」ピタッ・・・

アレイスター『まぁいいさ。仕事はこなしてくれ。以上』

心理定規「……少しだけ、垣根の気持ちが分かったわよん★ 腹立つ野郎ね、アレイスターさん」ギュッ・・・
811 :2010/07/15(木) 01:34:35.46 ID:dvlFavc0
(屋上)



上条「……どうすればいいんだ?」

白井「はぁ……とりあえず、風紀委員ですの! 全員大人しく事情聴取に応じて貰いますわ」

一同『っ!!?』

神裂「くっ…… (都市側の治安部隊ですか。厄介になるのは不味い) 上条当麻! 捕まって!」タッタッタッ!

上条「お、ぶっ!? く、首掴んで走らないでぇ!!」フコウダー!!

白井「あ! ちょ!」

一方通行「ケッ! 海原っ! 引くぞォ!」バッ!

猟犬(エツァリ)「了解です!」ダッ!

白井「なっ!? 無視すんなやゴラアアアァァぁ!! 待てエエエェェいっ!!」デスノー!!



フレンダ「……てれ、す」ポツーン・・・
814 :2010/07/15(木) 02:06:24.63 ID:dvlFavc0
 ガチャッ!



麦野「フレンダ!!」

フレンダ「……」ボー…

麦野「フレンダ! フレンダ、しっかりしなさい!」

木山「くっ……テレスティーナが、御坂君を追って行ったのか」

フレンダ「……あの子は」

麦野・木山「「え?」」

フレンダ「あの子の……幸せってなんですか」

木山「……残念だが、私達には答えられないよ」

麦野「っ……フレンダ。落ち着いて聞いて。風紀委員が此処の惨状を警備員に連絡してしまったわ。逃げるわよ」

フレンダ「テレス……」

木山「フレンダ君。気を確かに!」

麦野「しっかりなさい! 此処で警備員に拘束されたら元も子も無いわよ!」

フレンダ「……」ホウシンジョウターイ・・・

麦野「くっ……」ヨッコイセィ!「……脱力した人間って重いわね」

木山「仕方ないさ……一度VIPルームへ引こう。あそこなら操作の目も回らない」

麦野「多分、先生(冥途返し)が情報統制してくれてると思うけど……ってほら、フレンダ!」

フレンダ「……」


 カツカツカツ・・・


一同『っ!?』
815 :2010/07/15(木) 02:29:33.94 ID:dvlFavc0
 (時間は少し戻り、香焼サイド)



牛深「行くぞ? どうした?」

香焼「……」

野母崎「教皇代理達を待たせてるんだ。女教皇様も撤退ルートとして使うかもしれないんだ。早くしろ」

香焼「牛深……野母崎……」

牛深・野母崎「「え?」」

香焼「すいません。自分は、この先に行くっす!」バッ!

牛深「なっ!? 香焼!!」

香焼「ごめんなさい! 後でお叱りは受けるっす!! 先に行って下さい!! どうしても、やらなきゃいけない事が!!」ダッ!

野母崎「チッ……ガキが、我儘を……」

牛深「どうする?」

野母崎「……仕方ない。オレが追う。オマエは先に引いてくれるよう言ってくれ。携帯は何時でも出れる様にな」

牛深「了解。任せたぞ」ダッ!

野母崎「ああ……さて、香焼坊やはこの非常事態に何を思ったのかねぇ……」タッ!


(黒妻サイド)


黒妻「……人が、いない? 何が起きてるんだ……やっぱ屋上なのかな」テクテクテク・・・
816 :2010/07/15(木) 03:03:13.47 ID:dvlFavc0
 (再び、屋上)


 ガチャッ・・・・・


一同『……』


絹旗「……麦野、フレンダ」

麦野「絹、旗? どうして此処(病院)に?」

絹旗「まぁ、色々と…… (屋上での闘跡。既にテレスティーナを捕まえた? いや、それより心理定規は?)」

麦野「絹旗。どうしたのよ。変よ?」

絹旗「屋上で、何があったんですか? 戦闘?」

麦野「今来たところだから……フレンダしか分からないわ」

絹旗「……フレンダ」

麦野「今は……無理よ。何も話してくれないわ」

フレンダ「……て、れす」

絹旗「っ…… (やはり、テレスティーナは病院から去った様ですね。何処が捕まえたの? ロシアは引いたみたいですし……)」


 テクテクテク・・・・・


麦野「今度は……アンタかい」

垣根「そりゃ随分だなぁ。折角、無事絹旗連れてきてやったのによぉ」

絹旗「っ?! か、垣根(第二位)!?」

垣根「オマエ、ずっと気付かなかったの? オレ後ろにいたじゃん」ハハハ!

絹旗「ど、どういう事ですか!?」
817 :2010/07/15(木) 03:34:11.51 ID:dvlFavc0
垣根「どういう事って、何だ? オレが此処に居る事か? それとも、此の場からテレスティーナが居なくなってる事か?」

絹旗「っ!?」バッ!

垣根「オイオイ、構えんなって。別に喧嘩したかったわけじゃねぇしよ……むぎのんにお願いされたから、オマエの護衛してたんだよ」

絹旗「麦野、に?」

麦野「……」

垣根「で? オレはこの後、どうすればいいの? 冷凍庫(自分の部屋)に帰っていいのか?」

麦野「……ええ。何かあったら、連絡するわ。ありがとう」

垣根「おう。今度その無駄乳揉ませろよ」ハッハッハッ!「……そうだ、絹旗。ロシア野郎は帰ったぞ」

絹旗「っ……」ギリッ・・・

垣根「んで、テレスティーナってパツキン眼鏡ボインは超電磁砲追っかけて消えたぜ」

一同『っ!?』

絹旗「超電磁砲が……何で」

垣根「知らん」

絹旗「どっちに行きましたか?!」バッ!

垣根「うーん……」チラッ「……言って、いいの? 麦野ちゃん?」

麦野「……」

絹旗「っ!!」
818 :2010/07/15(木) 03:56:39.26 ID:dvlFavc0
麦野「……絹旗。仕事なのは分かるの」

絹旗「麦野……やっぱり知ってたんですか。いや、この病院に入院してたって事を考えると知らない方がおかしいですかね」

麦野「でもね……」チラッ・・・

フレンダ「……」グダー・・・

麦野「アナタ、テレスティーナをどうする気?」

絹旗「そんなの、私の知った所じゃありません。私『達』は、駒でしょう? 考えるだけ、無駄です」

フレンダ「……っ……テレス、は」

麦野「フレンダ!?」

フレンダ「あの子は……自由に、なれないの?」

木山「……フレンダ君」

絹旗「……フレンダとテレスティーナの間に、何があったか知りませんが、仕事です。私はただただ、こなすだけ」

麦野「そう……」

垣根「んじゃ、教えていい?」

フレンダ「絹旗……あの子を、自由に……」

絹旗「……残念ですが、私の仕事では無いです。超荷が重すぎますね」

麦野「私からは何も言えないわ。垣根に任せる……フレンダ、木山さん。行きましょう」

フレンダ「うぅぅ……テレス……っ」ポロポロ・・・



木山「ああ…… (光の当たらない子供達。これが、『暗部』か……苦しいな)」クッ・・・
819 :2010/07/15(木) 04:23:06.97 ID:dvlFavc0
 バンッ!!


一同『っ!』

麦野「次から次へと……って、今度はまるっきり知らない子ね」

絹旗「」


香焼「はぁはぁ……見つけた」


絹旗「……な、と」

垣根「ん?」

絹旗「来るな、と……顔を見せるなと、言っただろうがアアァァ!!」ギロッ!!

香焼「っ……最、愛」

絹旗「私の名前を、気安く呼ぶな!! 私を騙していた癖に!!」

香焼「ち、違うっ!! 本当に違うんだ!!」

絹旗「どうせ、私が裏の人間だと知っていて近づいたんでしょ! 兄貴さん達を利用し、私か私達(アイテム)の事情を探る為に!!」

麦野「ちょ、ちょっと絹旗。どうしたのよ?」

香焼「最愛!! 話を聞いてくれ!!」


絹旗「うるさい五月蠅い煩いウルサイうっさい……ウルサアアアアアアアアァァイィィ!!」ガアァッ!


 ゴオオオオォォンッ・・・・・
 
833 :2010/07/18(日) 19:06:12.09 ID:ppx1MrI0
 (あらすじ兼土御門サイド)



土御門「おいおいおいおい……どうなってやがる! 神裂と海原の両方から連絡は来るし、なんだってんだ!」


・テレスティーナ……御坂美琴を追い掛けて、街中を跳躍中。

・天草……地下からテレスティーナを追う。因みに上条当麻合流。

・グループ……一方通行・海原は車でテレスティーナを追跡。結標は音信不通。

・ロシア……完全撤退。

・猟犬部隊……ヘリで追跡(?)。窒素装甲は未だに病院に居る模様。


土御門「一番あり得ないのは、御坂美琴の登場だ……誰が、一体……」チッ!



 (垣根サイド)


垣根「絹旗が吹っ切れた……」ポカーン・・・

麦野「ざけんな、ヴォケ!」ガンッ!



絹旗「私の目の前から消えろオオォ!!」

香焼「さ、最愛!! 話を聞いて!!」

絹旗「黙れエエェェ!!」ブオォンッ!!
834 :2010/07/18(日) 19:41:10.98 ID:ppx1MrI0
(屋上)



絹旗「[ピーーー][ピーーー]死んでしまえぇ!!」ゴオォン!!

香焼「ぐ、があああぁぁっ!! さい、あ……」ボゴッ!

絹旗「私の名を呼ぶなアアァ!!」


 ズゴオオオォォン・・・・・


木山「麦野くん……アレは、不味くないかい? あの少年、死んでしまうぞ」

麦野「絹旗(あの子)の仕事だから、私は口出ししない」

木山「……垣根くんは、いいのかい? 彼らを放っておいて」

垣根「うーん……別に。ただ、病院に被害が出るようなら黙らせるさ。冥途返し(ジジイ)がうっせぇし」

木山「……」

麦野「木山さん、悪いけどコレが『私達』なの。容認しろとは言わない。でも、もう道が見えないのよ」

垣根「特に絹旗なんかはそうだよなぁ。殺しの世界しか知らないか? そういう『教育』、受けてきたんだろ? おっかねぇ小学校だな」ハハハ!

木山「これが、裏なのか。私には……引き摺り上げてやることはできないのかな……」


フレンダ「てれす……」
835 :2010/07/18(日) 20:35:46.99 ID:ppx1MrI0
香焼「が、ぁ……なんで、テレスティーナを……追うんすか」グッ・・・

絹旗「ウルサイ! 口を開くな!!」

香焼「最愛にとって、何か……益のある事、なんすか? もし、目的が……同じなら……」

絹旗「黙れ黙れ黙れ!! 何が利益だ目的だ!! そんなもの、私の知った事じゃない!!」ガシッ!

香焼「あ、ぁ……なら、なん、で……」ブラーン・・・

絹旗「仕事だ! 私はアイツを捕まえる! 上はそれで超満足! 私も仕事をこなして達成感に満たされる! それ以外何も無い!」

香焼「そんなの……間違ってるっす、よ……ぐっ!」

絹旗「煩い! 偽善気取りが! オマエに私の何が分かる!!」ガンッ!

香焼「ッッッギ……分からない、から……聞いてるんすよ!!」ギロッ!

絹旗「っ!? 超……弱いくせに……私を睨むなァ!! 私の前に立つなァ!!」ゴンッ!

香焼「ご、フッ……大義は……無いんすか……そんなの、筋が……通らないっす……く、ぁあっ……」ギュウゥ・・・

絹旗「何を兄貴さんみたいな事を……言いたい事はそれだけか?! 邪魔だァ!!」ゴンゴンゴンッ!!

香焼「ぎ、ぅ……はぁ……はぁ……自分は、今の最愛に……最愛なんかに……負けない!」

絹旗「ッ……ははっ! 何を言うかと思えば。そんなにボロボロで! 年下の、女の私にズタボロにされてるオマエが吐くセリフですか?!」

香焼「あぁ……自分は、最愛には勝てない。でも……負けない」

絹旗「ッッッ!!」ググググ・・・・


 ズドンッ!!


絹旗「うるさい……って、言ってるんだよォ!! 喋るな! 三下ァ!!」ガンガンガンガンッ!

香焼「が、アアアアアアアアァァッ・・・・・・・・・・・・さい、あ……っ」ジトー・・・

絹旗「弱いくせに……その目を止めろォ!! 憐みのつもりですか!! それは強者がするモノです!!」

香焼「さいあ、い……弱い、よ……」


 ゴンッ!!


垣根「……あのガキ。死ぬぜ?」

麦野「……」
837 :2010/07/18(日) 20:54:13.28 ID:ppx1MrI0
 (一寸・・・・・)



絹旗「はぁ、はぁ……っ」ギロッ!

香焼「……」グダー・・・

絹旗「っ……ふんっ! 弱いくせに……」

垣根「おい、絹旗。そんぐらいにしとけよ。死ぬぜ?」

絹旗「……」

垣根「それより、追わなくていいのか?」

絹旗「……言われなくても。と、言いたいところですが」チラッ

垣根「場所か? 心理定規にでも聞けばいいじゃん」

絹旗「……助言超感謝しますよ」

麦野「絹旗」

絹旗「なんです? お説教ならまた今度聞きますが」prrrrr・・・

麦野「無茶、しないのよ」

絹旗「……」Pi!「……もしもし。テレスティーナは何処ですか? ええ……わかりました。向います」

フレンダ「絹旗……止めて……」

絹旗「さっきも言ったでしょうに……では、また『明後日』辺り。アイテムの仕事は仕事でチャンとこなしますから、お気遣いなく」テクテク・・・


 ガシッ・・・


絹旗「……こうや……っ!!」

香焼「行く、な……最愛……」

絹旗「っ!! 家族気取りもいい加減にしろ!! 温室育ちがっ!!」グシャッ!

香焼「ッッ……ダメ、す……よ……」グデー・・・

絹旗「チィっ!!」ゴゴゴゴ・・・・
838 :2010/07/18(日) 21:18:03.89 ID:ppx1MrI0
絹旗「これ以上……私の中に入ってくるなアアアアァァ!!」ブンッ!


 シュッ・・・


一同『っ!?』


野母崎「……バカ野郎。ガキが無茶しやがって」

香焼「の、もざ……さん……」

野母崎「喋らんでいい。まったく……」

絹旗「仲間、ですか。香焼、やっとベットの上で寝れますよ」フンッ・・・

香焼「……さいあ、い」

絹旗「レベル0の癖に。麦野の持論を借りれば指一つ動かさなくたってアンタの事は百回殺せましたよ? 超良かったですね」テクテク・・・

香焼「じゃあ、何で……殺さなかった、すか」

絹旗「っ……いつでも、殺せるからです。では」シュッ・・・


麦野「絹旗……」

垣根「はぁ……疲れた。おーい、おっさん。そのガキ応急室運ぶから連れて来てくれ」

野母崎「……君達は、彼女の一味では無いのか?」

垣根「オレは何処にも属さねぇよ。こいつ等は同僚であって、仲間じゃない。今は、な」

麦野「今は、ね。こっちのお姉さんはハナっから部外者よ」

野母崎「……分かった。悪いが世話になろう」

香焼「……っ」
841 :2010/07/18(日) 23:06:35.46 ID:ppx1MrI0
(街中摩天楼・テレスティーナサイド)



テレス「待てよオオオォ!! 超電磁砲ンンン!!」ガガガガガ!

御坂「…… (此処ら辺なら、被害は出ないわね) テレスティーナ! 何で脱走なんてバカな真似を!?」ヒュンッ!

テレス「んな小さい事ぁどうでもイイじゃねぇか!! 私に会いに来てくれたんだろう。私も待ってたぜぇ!!」ヒヒヒヒ!!

御坂「そういう気持ち悪いのは黒子だけで十分よ……私に復讐する為だけに、逃げてきたの?」スタッ・・・

テレス「はんっ……オマエ、何も知らないで来たのかよぉ。呑気なモンだなぁ」シュゥ・・・

御坂「アンタが逃げた。理由なんてそれだけで十分よ」

テレス「嬉しいわぁ……相思相愛ってヤツね」ヒャッヒャッヒャッ!

御坂「っ……アンタを倒す!」ゾッ・・・

テレス「倒して……どうする? 肉奴隷にでもしてくれんのかぁ? 生憎私は弩の付くSだぜぇ」キヒヒ!

御坂「調教する気も無いわよ。私にソノ気は無い! ……また、前と同じように警備員に引き渡す!」グッ・・・

テレス「ん……超電磁砲。オマエ、ホントに何も知らないで来たんだな」

御坂「……え?」

テレス「まぁ……いいさ。オマエをブチノメセルんなら何だっていい! 結果はどうとでもなれだぁ!!」ニカッ!

御坂「よく、分からないけど……理由があるの? なら、話を」

テレス「うっせぇ温室お嬢様が。オマエは私と『勝負』する。それだけでいいんだよぉ……黙って手ぇ動かせ!!」シュンッ!

御坂「くっ……行くわよ!」

テレス「ああ、私を感じさせろよぉ……超電磁砲ンン!!」アッヒャッヒャァ!!



 ゴガアアアァァン・・・・・
842 :2010/07/18(日) 23:30:46.36 ID:ppx1MrI0
 (街中・グループサイド)



一方通行「クソっ!! 何がどうなってやがる!!」

海原「まさか、御坂さんが来るとは……」

一方通行「勝手にしやがれ……結標はどうなった! 連絡がつかねェぞ!」

海原「一応……土御門に指示を仰ぎましょう。彼が裏で動いているのは今に始まった事では無いですから」

一方通行「ケッ! ……オマエは、超電磁砲を追うンだろ。何言われようが」

海原「ええ、僕は追います。土御門が何を言おうが……ただ現状だけは把握しないと」

一方通行「ふンっ……アイツまで電話繋がンねェとか無いだろォなァ」prrrrr・・・


土御門『っ!? 一方通行……海原と結標もいるのか?』Pi!


一方通行「結標はいねェ……オイ。どうすンだ、これからよォ」

土御門『……待機だ。そこから動くな』

一方通行「つってもよォ、此処に一名愛しの超電磁砲が心配で心配で堪らないアステカ野郎がいンぞ?」

土御門『だろうな……好きにさせろ。一方通行、オマエも言う事聞く気無いんだろ?』

一方通行「分かってンじゃねェか」

土御門『じゃあ、勝手にしろ。ただ結標は黄泉川センs……彼女と居る筈だ。とだけ、言っておく』

一方通行「っ……あいよ」

土御門『オマエは心配いらないが、海原にバカはするなと伝えろ。以上だ』Pi!

一方通行「テメェはどうすンだ、って……切りやがった、ンのロリコン軍曹が」チッ・・・

海原「では、僕は行きます。グッドラック、一方通行」ダッ!

一方通行「ふンっ……ったく、リーダーがいねェチームってのはこれだからダメなンだよ……」テクテク・・・
843 :2010/07/18(日) 23:58:09.61 ID:ppx1MrI0
(病院地下・土御門サイド)



土御門「まったく……あの魔女には、話を聞かせるのも困難だぜぃ……」ハァ・・・

神裂「土御門。私なら追いつけますが」

土御門「無理だにゃ。今のテレスティーナの目には御坂美琴しか映らない。此方の話なんて聞いて貰えはしないぜぃ」

建宮「無理矢理でも」

土御門「オレはいいが……ねーちんがそんな真似、できるのか? 魔女に対抗できるのは悪いがねーちんだけだぜよ」

神裂「……」チラッ


上条「くそっ! 何を助けてやればいいんだ!!」グッ・・・


神裂「…… (禁書目録の時と似ている、か) 相手の意思は尊重しましょう」

土御門「お優しいこって」ハハハ・・・

建宮「ところで、牛深。野母崎から連絡はまだなのよ?」

牛深「先ほど……香焼は猟犬の発破兵に、メッタクソやられたそうです。今は病院の人間らしき人物に応急処置を施されているとのこと」

土御門「……まぁ、流石にレベル4相手じゃ並みの魔術師ではシンドイぜよ」

建宮「ふむ。分かった。牛深、対馬は野母崎の所に向かってくれ……香焼へのお説教はまた今度なのよな」

土御門「応急、処置……っ!! 牛深、対馬、待て! 俺と神裂で行く!」

建宮「は?」

神裂「……何故です?」

土御門「多分だが、冥途返しに会える。交渉だぜよ」ニヤッ・・・
844 :2010/07/19(月) 00:13:23.50 ID:j8HfBK20
 (屋上・兄貴)



黒妻「んー……だぁれも、居ないなぁ。て、ことは地下なのか? ……ん?」


 コツコツコツ・・・・・


黒妻「何だ?」

芳川「っ!? ……黒妻、くん?」

黒妻「芳川さん?! どうして……」

芳川「それは此方のセリフでもあるけど……そうね。お互いの状況を話しましょう。嘘偽りなく」

黒妻「……了解です」


 カクカクシカジカ・・・・・


芳川「そう……打ち止めは無事なのね」ホッ・・・

黒妻「芳川さんは仕事でしたか……任されていたのに、放りだすような事になってすいません」

芳川「今はそれどころじゃないんでしょ、分かってる。一緒に来て」テクテク・・・

黒妻「……何処へ?」

芳川「先生の所よ……病院内見たでしょ? 戦場になったの。負傷者を見てるわ」

黒妻「オレはガキ共探してるんですが」

芳川「その子供たちが、患者になってたらどうする?」

黒妻「っ……案内、お願いします」テクテク・・・
845 :2010/07/19(月) 00:28:23.95 ID:j8HfBK20
(地下・上条サイド)



上条「なぁ、建宮。オレはどうすればいい?」

建宮「悪いが、知らんのよ。本来、今回アンタは『盤上』に載って無いのよな」

上条「っ……くそっ! 此処まで来て……」

建宮「……帰れ。偶には人に運命を委ねてみるのもいいもんよ」

上条「……」

建宮「はぁ……諫早。上まで送ってやれ」

諫早「はいはい。さぁ幻想殺し。行きましょう」

上条「くっ……」

建宮「此処に居て膝を抱えて蹲ってるか? だったらマンションに戻ってステイルの禁書護衛を手伝った方が有意義なのよ」

諫早「誰も貴方を責めたりなんかしない。さぁ、此方です」テクテク・・・

上条「……」テクテク・・・



建宮「……英雄つっても、まだガキだな。苦手なのよ、そういうの……香焼。オマエの若さもだぜ?」ハァ・・・
847 :2010/07/19(月) 00:45:26.72 ID:j8HfBK20
 (地下・大病棟)



冥途返し「ベットが足りないね……」

御坂妹「傷の浅い者は椅子で我慢して貰っていますと、ミサカは報告します」

冥途返し「ふむ、病院(此処)で暴れたんだ。自業自得……と言いたいが、それでも僕は医師なんだよ。救える者は救うさ」

御坂妹「先ほど運ばれてきた少年が、まだ戦いに戻ろうと暴れるのですが……ミサカは鎮静剤の投与を進言します」

冥途返し「……戦い、か。テレスティーナはどうなったかな」


 カツカツカツ・・・・・


土御門「いっようぉ! 大先生」

冥途返し「……何だい、自殺拳銃」

土御門「随分な言い様だぜぃ……交渉だ」

冥途返し「意味が分からないよ」

土御門「惚けるな。テレスティーナを必要悪の教会(ウチ)に渡す手伝いをしろ」

冥途返し「メリットは?」

土御門「このどんちゃん騒ぎが全部終わる」

神裂「私からも、お願いしたい」ペコリ・・・

冥途返し「ふむ……」
848 :2010/07/19(月) 00:55:50.42 ID:j8HfBK20
冥途返し「前に言ったかもしれないが、それは彼女本人が決める事だ」

土御門「もうそんな悠長な事言ってられる時間は無いんじゃないのかい? 朝が来たら、街中大騒ぎになるぜぃ」

神裂「我々は極力、彼女の自由を尊重するつもりです」

冥途返し「……同じ事を、ロシアもアレイスターも言っていたとしたら。僕は……彼女はどうすればいいんだい?」

神裂「っ……それは、彼女に任せるしか……」

土御門「甘い」

神裂「っ!?」

土御門「俺が『全責任』を負う。それじゃダメかにゃぁ?」

神裂「土御門!!」

冥途返し「はぁ……だから僕は君の事を『自殺拳銃』なんて呼ぶんだよ? 悪いが、君も僕の患者リストに含まれてる。ОKは出せない」

土御門「じゃあ、良い案があるなら教えて欲しいぜぃ?」

冥途返し「……」


 カツカツカツ・・・・・


垣根「ジジイ。病院内の掃討は終了だ。オレは寝るぞ? ……って、土御門じゃん。どったの?」

土御門「……おいおいおい。冥途返し。こんなバケモノ(切り札)、お前の所有物になってるのか?」

冥途返し「彼とはギブアンドテイクの関係だよ。追い出せるものなら追い出したい」

垣根「……随分だな。オイ」
849 :2010/07/19(月) 01:02:37.66 ID:j8HfBK20
垣根「まぁいいさ……ジジイ。客だ」

冥途返し「客? 患者では無くかい?」

芳川「患者でも客でも無いですよ……先生。状況は?」

冥途返し「芳川くん……中々、悪い方向だよ。君も処置を手伝って貰いたい……もう少しで、黄泉川くんが運ばれて来る」

芳川「っ!? 愛穂が? どうして……」

冥途返し「撤退したロシアの兵に……」

芳川「っ!? 大丈夫なの?!」ガシッ!

冥途返し「落ち着きなさい。命に別条は無いよ。ただ……男たちに……」

芳川「ッッッ!!? ……分かりました。看護に回ります」

冥途返し「すまない。木山くんを手伝ってくれ」

芳川「……っ」テクテク・・・


土御門「……このまま、誰も救われなくていいのか?」

冥途返し「……」

土御門「俺一人、犠牲になれば……事は終わるぞ?」

冥途返し「詳しく、聞かせてくれ。それからだ」
850 :2010/07/19(月) 01:12:02.34 ID:j8HfBK20
 (とあるベッド)



フレンダ「てれ……す……」

麦野「……最悪ね。何もかも打っ壊したい気分だわ」

野母崎「アンタらは、コイツを倒した少女の……仲間じゃないのか?」

麦野「……さぁ。私達はそんな『柔』な関係じゃないわよ。分かるでしょ? アンタくらいの歳なら」

野母崎「……分からんよ。分かりたくないさ」

麦野「平和なのね」

香焼「ぐっ……行かな、きゃ……」

野母崎「香焼。無理だ、寝ておけ」

麦野「その子も難儀ね。まるで雌狐(暗部)に恋した王子様(聖職者)みたい……結末は破滅よ」

香焼「最愛は……雌狐なんかじゃ、無いっす。本当に……優しい娘なんす、よ」グググ・・・

麦野「百人殺してても?」

香焼「っ……自分は、そんなの……見て無い。見たのは……打ち止めに見せる、優しい……笑顔なんすよ!」ギュッ!

麦野「それは、仮面(幻想)よ……血塗られた子なの。あの子も、私達も……」



 カツカツカツ・・・・・



一同『っ!』
851 :2010/07/19(月) 01:20:05.43 ID:j8HfBK20
黒妻「……」

麦野「く、黒妻くん?!」

香焼「黒妻、さん……」

野母崎「…… (香焼の監視対象か)」

黒妻「……まず、麦野(バクヤ)さん。包み隠さず、本当の事を教えてくれ。次は香焼だ。アンタらが、何者か。何をしているのかを、だ」

麦野・香焼「「……」」

黒妻「……答えられないってか」

麦野「アナタを、此方側に巻き込む訳にはいかない。 (浜面に申し訳が立たないわ)」

香焼「……同じくっす」

黒妻「……」テクテク・・・

一同『え?』


 ガンッ!!!


周辺全員『っ!?』

土御門「アレは……黒妻綿流?! 何故?!」

冥途返し「……鉄製のテーブル叩き割って、何のつもりだ彼は」ハァ・・・
852 :2010/07/19(月) 01:27:33.60 ID:j8HfBK20
黒妻「もういい……これだけ教えろ。最愛ちゃんは何処へ行った?」

香焼・麦野「「っ!!」」

黒妻「香焼、オマエの『無事』はこの目で確認した。あとは最愛ちゃんだけだ」

麦野「……それを、教えられないと言ってるの。分かってくれないかしら」

黒妻「暗部だから、か?」

麦野「っ!? な、んで……知ってたの?」

黒妻「仮にも元スキルアウトのリーダーやってたんだ。存在くらいは知ってる……仕上が昔、暗部の下請けやってたの知ってるだろ」

麦野「……」

黒妻「香焼。最愛ちゃんはどうした」

香焼「……」

黒妻「……いい加減にしろよっ」ガシッ!

香焼「うっ」グググ・・・

野母崎「オイ、アンタ。そいつは怪我してんだ!」

黒妻「るっせぇ!! 外者は黙ってろ!! ……まさか、見捨てたなんて言わねぇだろうな?」

香焼「……っ……自分じゃ……ダメ、だったっす……ぅっ」

黒妻「……あ?」
853 :2010/07/19(月) 01:37:06.22 ID:j8HfBK20
香焼「自分じゃ……うぅ……最愛を、止められなかった……っ……助けられなかった、す……」ウウウ・・・

黒妻「……オマエ」

麦野「その子は、絹旗を……止めたようとしたのよ」

黒妻「絹旗ってのは『旗絹』ってのの、本名でいいんだな?」

麦野「……ええ」

香焼「自分じゃ、最愛に……っ……勝てなかった……す……」グスッ・・・・・

野母崎「お、おい! いい加減降ろしてやれ……何があったかは知らんが、香焼は一人であの強者と戦ったんだ」

黒妻「……」スゥ・・・・・


フレンダ「テレス……逃げ、て……」


麦野「フレンダ……ああ、もう!」

黒妻「……最愛ちゃんは、テレスティーナとかいう女を追ってるのか?」

一同『……』

黒妻「黙秘は肯定だぜ……分かった」テクテク・・・

香焼「うぅ……っ……っく……最、愛……ごめ……打ち止め、ちゃん……」ウウウ・・・


 カツカツカツ・・・・・


神裂「香焼。大丈夫ですか!? ……とんだ無茶を」クッ・・・

黒妻「……アンタが、香焼の保護者か?」ピタッ・・・
854 :2010/07/19(月) 01:52:02.23 ID:j8HfBK20
神裂「……ええ。そうです」

黒妻「そうか……ウチで預かったのに、怪我させちまってすまねぇな」

神裂「いえ。私共の方こそ、巻き込んでしまってすいません」

黒妻「巻き込まれちゃいねぇよ……今から、輪っかに入り込んでやるんだ……っ!!」ギリッ!

神裂「…… (この人も、上条当麻と同じ無謀人ですか)」


香焼「すいま、せん……女教皇、様……勝手な、行動を……」


神裂「良いのです。アナタはアナタの戦いをしたのでしょ? 弱き者……救われない者の為に」

香焼「それ、でも……っ……自分は、最愛を……うぅ……救え、ませんでじだ……ぅっ……」

神裂「……」

香焼「『教皇』……っぅ……弱者が、強者を救っては……ぅう……いけない、んすか……救えない……ぅぁ……んす、か?」グッ・・・

神裂「っ!? ……それ、は」

土御門「まるで、天草の教徒がねーちんにかける想いと一緒だにゃぁ」

神裂「……いえ。私は、弱い者です」

香焼「偽善じゃぁ……弱くちゃ……強い人を、護れないんすか……っ……守っちゃ、いけないんずがぁ……ううぅぅ」ポロポロ・・・

   「自分は、弱いから……ぅぅぅ……最愛、を……助けられ、なかった……っ……ずよぉ!!」ウウウウ・・・・

一同『……』



 ブチッ・・・・・
855 :2010/07/19(月) 02:02:40.29 ID:j8HfBK20
黒妻「ざけんなよ」  ボソッ  「……コオオオオオヤァギイイイイイイィ!!」ダッ!

一同『っ!?』

黒妻「歯アアァ食い縛れエエエエェェッ!!」ブンッ!!

香焼「え……            ぶふぅっ!!」ボンッ!!



 ドンガラガッシャーン・・・・・



周辺一同『』ポカーン・・・

神裂「こ、香焼!!」


香焼「え、あ……黒妻、さん?」


黒妻「目ぇ、覚めたかよ」


香焼「え」


黒妻「何勝手に救えないなんて決めつけてやがる! まだ終わってないんだろ!! 諦めんなよ!」


香焼「……」


黒妻「自分が弱ぇだぁ? 決めつけんな!! 足掻いて足掻いて足掻いて足掻いて……そして、周りが評価を付けんだよ!!」


香焼「黒妻……兄貴、さん」


黒妻「『さん』は、いらねぇ!! 最愛の真似すんな!! 今から尻叩きに行くんだろ! 早く立て!! 難しい事はいらねぇんだ!」



             「助けたいんだろ! 助けるぞ!! オレと、オマエで!!」



香焼「っ・・・・・・……...はいっ!」
856 :2010/07/19(月) 02:14:47.59 ID:j8HfBK20
黒妻「行くぞ!」

香焼「はいっ……女教皇様、野母崎……すいません。勝手な行動、御咎めは受けます!!」バッ!

神裂「……行ってらっしゃい。香焼、アナタは弱くないです。思う存分、救ってきなさい」

香焼「はい!」

黒妻「トロトロすんな!! 黒妻家は家族全員で朝食頂きますする決まりなんだ!! さっさと最愛ちゃん、取っ捕まえるぞ!!」


 タッタッタッ・・・・・


土御門「……オイオイ。ねーちん。完璧私情じゃないかにゃぁ?」

神裂「はぁ……仕方ないでしょう。香焼の目、『彼』に似てました」

土御門「ひゅ~……逆光源氏だぜぃ。おっかな~い!」ニヤニヤ・・・

神裂「くっ……はぁ。いいですね、男って。ああいうノリで生きていけて」ボソリッ・・・

野母崎「あんなの、一部のバカだけですよ」ハァ・・・


冥途返し「……彼、完璧ドクターストップレベルなんだけどね」

麦野「男の子ね。黒妻くんは……はぁ、ああいう男欲しいなぁ。どっかに転がって無いかしらね。いっそ寝捕っちゃおうかしら」フフッ


垣根「ごろにゃ~ん♪ ……って、いや痛っ!! 踏まないで!! 冗談だってぇの!! この妄想処女がっ!!」ガシッガシッ!!
 
878 :2010/07/22(木) 02:08:14.35 ID:IlbhYSY0
 (テレス、御坂サイド)


 ドオオオォォン・・・・・


御坂「くっ……このビルももう崩れる!」シュンッ!

テレス「おいおいおいおい、なぁんで逃げながら戦ってんだよぉ……『周りに被害は出したくない!』ってかぁ?!」ヒャヒャヒャ!

御坂「当たり前でしょ! えっと……次の廃ビルは……」

テレス「ふんっ……嘗めやがって!」チュババババ!

御坂「っ!? チッ!!」ビリビリビリ

テレス「ひゅ~……よくもまぁチョコマカと。駆動鎧の足から逃げられるねぇ」ヒヒヒ!

御坂「嘗めんな! そんなモノ、キャパシティ・ダウンが無きゃ如何とでもなるわよ」

テレス「……たぁしかに、アンタにゃ銃弾利かないしねぇ」

御坂「覚悟しなさい。スグにK.O.してあげるわ!」スゥ・・・

テレス「お得意の超電磁砲かい? やらせねぇよ!!」キュイイイィィン!!

御坂「げっ!? 腕が伸びた!!」

テレス「つぅかまぇたっ! 絶縁体ワイヤー。ビィリビリできねぇだろぉ!!」ヒッヒッヒッ!

御坂「……ふんっ!!」ビジバジッ!

テレス「なっ!? 不味い!!」パシッ!

御坂「流石にバカじゃない様ね」

テレス「砂鉄刃に切られたかぁ無いからなぁ」

御坂「それじゃあ、こっちの番よ!」ゴオオォォ!!

テレス「砂鉄の鞭か……いいねいいねぇ!! もっと楽しませてくれよぉ!! 超電磁砲ンンンン!!」イッキッキッヒャッヒャッヒャッ!!



 ズドオオォーンッ・・・・・
879 :2010/07/22(木) 02:34:46.84 ID:IlbhYSY0
 (病院、玄関)



黒妻「勢いで出たのはいいが……最愛ちゃんは何処に行ったんだ?」

香焼「え……う、うぅん……」

黒妻「……考えるだけ時間の無駄か。バイクで追いかけながら探すぞ!」

香焼「で、でもそれじゃあ間に合わないかも」

黒妻「……チッ。考えんのは性に合わねぇ。誰か追跡できるヤツいねぇのかよ!」


 プップーッ!!


黒妻「……ん? ゲートに止まってるバンか?」


浜面「兄貴!! 此処だ!」ガチャッ!


黒妻「仕上?! どうして……」

浜面「今はそれどころじゃないんでしょ! 手伝います!」

黒妻「おう……仕上、最愛ちゃんの居場所。特定できないか?」

浜面「絹は……旗絹の?」

黒妻「ああ。説教してやらにゃいけない」グッ・・・
880 :2010/07/22(木) 02:47:57.16 ID:IlbhYSY0
浜面「……どうして?」

黒妻「それを聞くのか? オマエがオレに隠して来た『仕事』なんだろ?」

浜面「そ……ああ。そう、だよ。絹旗……最愛や麦野、滝壷、フレンダ、オレは『そういう事』をやっている」

黒妻「今は詳しく聞かない。兎に角、最愛ちゃんを捕まえる。どうしたらいい?」

浜面「……滝壷」

滝壷「……」

浜面「……いや、いい。無理をするな。別の手を」

滝壷「はまづら」

浜面「ダメだ。止めろ、滝壷……手はある」

滝壷「はまづら。大丈夫だよ。きぬはたの為なら、私は頑張れるから」ニコッ

黒妻「……良く分からんが、手段があるのか?」

浜面「いや、ダメだ! ……二手に分かれて探そう。そっちの方が早い」

滝壷「……はまづら」

浜面「半蔵達にも捜索の手伝いを―――」


滝壷「浜面!」


浜面「っ!!?」

滝壷「……私の能力は、人を[ピーーー]為に使うんじゃない。そうでしょ?」ニコッ!

浜面「……ああ」

滝壷「いいの……それに」フフフ・・・

一同『??』


滝壷「能力だけが、『追跡』じゃないんだよ? プロの『追跡者』は……能力なんて、使わないの」ニコッ!

浜面「……滝、壷さん?」アルェ?
881 :2010/07/22(木) 03:02:55.90 ID:IlbhYSY0
黒妻「……どうするんだ?」

滝壷「街を、見て」

一同『??』

滝壷「風車の回転が変わっているのがある。分かるかな?」

浜面「う、うん。靄が掛かってて分かりづらいが」

滝壷「それを追うの」

香焼「な、なんでっすか?」

滝壷「きぬはたはテレスティーナを追ってるんでしょ? テレスティーナは超電磁砲を追っている。分かった?」

一同『??』ポカーン・・・

滝壷「……まぁ、追いながら説明するよ。兎角、回転の可笑しな風車に向かって走って」ハァ・・・

浜面「お、おう。ナビゲート頼む」

黒妻「良く分からんが、後ろに付けばいいんだな? よしっ! 香焼、(バイクの)ケツに乗れ。急ぐぞ!」

香焼「は、はい!」


 ―――同じく玄関付近。


諫早「市街地で戦闘は無いと思いますが、御気を付けて」

上条「……」

諫早「若いですな。その葛藤。老いぼれから言わせれば羨ましい限り」

上条「納得、いかねぇよ……っ!!」グッ!!
882 :2010/07/22(木) 03:18:53.03 ID:IlbhYSY0
  ブロロロロロロオオォォンッ!!


上条「……ん? アレは……黒妻さんのバイク?!」



浜面「兄貴! 行くよ!」

黒妻「香焼、しっかり掴まれ……跳ばす!!」ギュッ!

香焼「はい!」グッ!



上条「黒妻さーん!!」ダッ!!

黒妻「……上条」

上条「黒妻さん……と、香焼か。何処へ」

黒妻「悪い。急ぐんだ。また後で―――」


上条「待って……御坂達を!!」


黒妻「―――……あ?」

上条「御坂と、テレスティーナを追うんですか?」

黒妻「……だったら?」

上条「オレも、連れて行って下さい!」

黒妻「……仕上」

浜面「え、あ、はい!」

黒妻「後ろに、コイツ乗せれるか?」

浜面「コイツって……上条(英雄)じゃねぇか!!? なんで?!」

上条「乗せてくれ!! 頼む!!」ペコッ!

浜面「おいおい……」アタフタ!

黒妻「時間が無ぇ! ……乗るなら早くしろ」ブンブーン・・・
883 :2010/07/22(木) 03:45:12.17 ID:IlbhYSY0
 (兄貴ら、移動中...)


 ブウウゥン・・・・・


浜面「……ったく、何だってんだよ」

滝壷「無駄口叩かないで……まず、あの風車だよ」

浜面「ああ……にしても、何で風車なんか……」

上条「なぁ、何処に向かってるんだ? この先に御坂達がいるのか?!」

浜面「知らねぇよ! 滝壷に聞いてくれ!!」

滝壷「回転の可笑しな風車を追ってるの……アナタなら分かるんじゃない?」

上条「そっか、成程」

浜面「何だ何だ? 英雄さんには分かったっていうのかよ……」ブー・・・

上条「その呼び方止めてくれ……ビリビリ追い掛けてんだろ? だったら、簡単だ」

浜面「は?」

上条「電磁波を当てると(以下略)……ってわけだ」

浜面「……へぇ」

滝壷「はまづら。お勉強嫌いだもんね」

浜面「悪うござんした……まぁいいさ。急ぐぞ!」


黒妻「……香焼。落ちるなよ」

香焼「~~ッッッ!! ふ、風圧ががががぁっ!!」アババババ!
884 :2010/07/22(木) 05:01:22.05 ID:IlbhYSY0
 (御坂・テレスサイド)


 ズゴオオオォォン・・・・・


御坂「はぁはぁ……くっ!」

テレス「何時まで移動すんだよぉ……打っ壊したビルも8塔目だ。それに、もう朝が来るぜぇ?」

御坂「……何時まででも続けてあげるわよ。それに、もう逃げるのは終わり。周りを見なさい」

テレス「此処は……ゴミ処理施設?」

御坂「ええ。『誰かさん』が暴れた所為で今は絶賛機能停止中らしいけど……気付かなかった? 第5学区まで来てたのよ?」

テレス「第5学区……はんっ! そんなに私をジャァンクにしたいかぁ?」ヒヒヒヒ!

御坂「気兼ねなく戦えるって事よ! ……アンタを全力全開で倒して上げるには中々いい場所が無くてね。手間取ったわ」フゥ・・・

テレス「くくく! 嬉しいねぇ……なぁ、超電磁砲ン……」

御坂「……真面目に、何よ」

テレス「私も全っ力で、戦うからよぉ……なぁ……御坂美琴ぉ……」

御坂「は? 何なの―――」



テレス「私を……殺してくれねぇか?」



御坂「――――――よ・・・・・・……      え?」
885 :2010/07/22(木) 05:34:46.94 ID:IlbhYSY0
御坂「何、言ってんのよ……アンタは、前みたいにブッ飛ばして! それで!」

テレス「そうなりゃぁ、いいよなぁ……でもよぉ無理なんだよ。超電磁砲」

御坂「アンタ、さっきから訳分かんないわよ……もしかして、捕まったら死刑? アンタ、人殺しはしてないでしょ。大人しく懲役を」

テレス「だから平和ってんだろ、オマエはよぉ。脱走? なんでぇ? 私がぁ? する訳無ぇじゃん!」

御坂「え、は?」

テレス「オマエ、病院の屋上で私見て、何かオカシイと思わなかったのかぁ? それ以前に、警備員が私を捜索して無ぇ時点で可笑しいだろ」

御坂「……どういう、こと」

テレス「追・わ・れ・て・ん・の。私がぁ……気付っつの、小娘が」ケッ・・・

御坂「は、はぁ?! 何でよ!」

テレス「知るか。モノ好きがいんじゃねぇの? ……どっちにしろ、私に自由は無いさ」

御坂「そんな、の……」

テレス「オイオイ、ふざけんな。同情しろ、なんて言ってねぇぞ? 元より、私から自由を奪ったのはテメェじゃねぇかよ」ハンッ!

御坂「っ! ……そうね。でも、ソレとコレとは違うわ。アナタを拘束して、警備員に引き渡せばソレで!」

テレス「そっから、私はどうなると思う?」

御坂「え……」

テレス「『猟犬』にまた追い掛けられる。いや、今度は別の部隊かもなぁ。兎に角、学園都市の為に利用されるだろぉよ」

御坂「はうんどどっぐ? な、に言ってんの? 別の部隊って?」

テレス「……兎に角よぉ、私の事、道具として使う気なんだよ。学園都市はさぁ。まぁ、都市の住人全てが理事会の駒なんだろうけどよぉ」

御坂「……何が、言いたいのか分からないわ。アナタ、何に巻き込まれているのよ?!」バッ!
886 :2010/07/22(木) 06:13:39.72 ID:IlbhYSY0
テレス「簡単な話よ……キャパシティ・ダウン。この自家製駆動鎧。そして、コイツ……」ガチャンッ・・・

御坂「っ!? それ……疑似超電磁砲……」

テレス「遠く及ばないがな。撃ち合ったんだから知ってるだろぉ? そうだな……欠陥電気とでも名付けるかぁ」ニヤッ

御坂「っ!? あ、アンタ……」

テレス「服役期間は暇でよぉ。書庫漁りくらいしたくなるってぇの。それにしても、レベル6へのシフト計画ねぇ。オマエも因果なアレだ」

御坂「くっ……」

テレス「撃たねぇよ……ただ、こんな物でも欲しがる連中は云万といるらしい。大した技術でも無ぇのにな」ハンッ

御坂「……それを欲しがる連中から逃げてた?」

テレス「ああ。学園都市の『裏側』を垣間見たオマエなら、逃げられない事くらい分かんだろ?」

御坂「……」

テレス「なぁ、私を倒してくれるんだろぉ? 御坂美琴……だったら、殺せよ殺してくれよぉ……」

御坂「……っ」

テレス「何処に行っても私はこの先モルモットだ。だったら、殺してくれよ。どうせ使うだけ使われてボロボロに犯されて、死ぬんだよ」

御坂「あ、んた……」




テレス「お願い。私を……殺して……」ボソッ・・・

887 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/07/22(木) 06:15:16.00 ID:I3X1oUDO
>>886

このテレスティーナ、ベアトだろ‥‥
888 :2010/07/22(木) 07:17:44.95 ID:IlbhYSY0
テレス「それが、唯一、私が自由になる方法」

御坂「……そんなの」

テレス「じゃあ、他に手がある?」

御坂「……」

テレス「そう。無い……なぁ、私を、殺せよ」

御坂「……ダメよ」

テレス「じゃあ……退け」

御坂「……それも、ダメ」

テレス「私を唯単に無力化した所で、どうなる? ……はっ! そうか、私が襤褸雑巾に成る姿が見たいって訳か」

御坂「違う! 違うわ……そんなの……」

テレス「ふんっ、お優しいこって……でもなぁ、どうにもならねぇんだよ……御坂美琴ぉ」

御坂「……」



テレス「チッ……[ピーーー]気があるなら銃弾(コイン)を込めろ! その気が無いなら立ち塞がるな!


            ハンパな覚悟で人の自由を踏みにじんじゃ無ぇよ!! このヘタレがぁっ!!」ドッ!!



御坂「……っ!!」
889 :2010/07/22(木) 07:48:49.10 ID:IlbhYSY0
 (猟犬サイド、貨物ヘリ内部)




心理定規「さぁて……締めよん♪ 皆、がんばりましょ☆」ニコッ!

猟犬s『……』

心理定規「……あらら? どうしたのかしら? ヤル気ないの?」

猟犬①「……いえ」

猟犬②「ただ、その……」

心理定規「ト・ラ・ウ・マ、かしらん? この『ゴミ処理場』は★」

猟犬s『っ!?』ビクッ!

心理定規「ふふふ……えいっ♪」

猟犬s『……っ』ドクンッ・・・

猟犬③「た、隊長。まさか……」

心理定規「まだ、怖いかしら? ちょちぃっと、心、弄っただけなんだけどねぇ」ニコッ!

猟犬④「い、いえ。然程、恐怖は」

心理定規「OKね♪ それじゃあ、先行隊がんばってねん。後から窒素装甲ちゃんも追いつく筈だから☆」

猟犬①「超電磁砲は、如何します」

心理定規「『C・D』使いなさいよ。駆動鎧も準備してるんでしょ? 大丈夫、負けないわ~♪」

猟犬s『了解』ザッ!



心理定規「ふふふふ……おチビちゃんが到着し次第、超電磁砲は任せるわ。頑張んなさいな、駄犬共★」ニコッ!
890 :2010/07/22(木) 08:21:57.03 ID:IlbhYSY0
 (グループサイド)



一方通行「オイ、海原。ホントに其処で合ってンだろうなァ……」

海原「ええ。この先のゴミ処理施設です」

一方通行「ソースは?」

海原「スネークとミs……おっと、企業秘密です。まぁ主にMNWからの情報だと思って貰えればいいでしょう」

一方通行「……まぁ今は信じるしかねェな」

海原「ところで、その後土御門からは?」

一方通行「何も無ェよ。結標も音沙汰無しだ」

海原「無事だといいですが……彼女一人ならまだしも、手負いの黄泉川さんが一緒ですからね」

一方通行「……口閉じろカスが」

海原「失礼……兎に角、猟犬相手です。奴らは『C・D』を使って来ると考えて間違いありません」

一方通行「どうとでもやり様はあンぞ……テメェこそ、また武器が使えませン、なンて情けねェ真似止めろよォ?」

海原「失敬な。それより、作戦ですが」

一方通行「知らね。勝手に暴れさせて貰う」

海原「そうしたいし、させたい所ですが厄介な事に心理定規がいます」

一方通行「ケッ……」

海原「彼女の相手をどちらがするか決めましょう。僕的にはどちらでも可能だと踏んでいます」

一方通行「……オレなら『負け』は無ェし、テメェなら『オカルト』とやらがあっからか?」

海原「はい。どうします?」

一方通行「……まぁ現場に着いてからだ。急ぐぞ」ダッ!

海原「ヤレヤレです」フゥ・・・
 
910 :2010/07/27(火) 17:23:53.42 ID:5V6KKkDO
(兄貴サイド)



滝壺「‥‥はまづら。あの工業団地で風車の変回終ってる」

浜面「此処か?!」キィッ!

上条「ああ‥‥屋根の上だ。ビリビリ鳴ってやがる」ガチャ

浜面「猟犬どもはまだ来てないみたいだな‥‥絹旗は?」

滝壺「まだだよ。分かる‥‥後5分15秒で着く」ボー・・・

黒妻「‥‥待つさ」ガチャ

香焼「」グデェ‥‥

浜面「‥‥アイツ(絹旗)は強いよ、兄貴」

黒妻「‥‥」

上条「じゃあオレが!」

黒妻「オマエは屋上行くんだろ。さっさと行け」

上条「え、あ、はい」テクテク‥‥

滝壺「大丈夫‥‥最悪、私がきぬはたを止めるよ」グッ

浜面「バカ言うなよ‥‥」

黒妻「結構だ。そいつぁ‥‥オレとコイツの仕事だかんな」

香焼「 ‥‥え、あ‥‥うん」グッ!

黒妻「仕上達は『狗』から隠れてろ。なんとかすっから」

浜面「なっ?! 絹旗は俺らの身内だ! 隠れてらんないぜ!」

滝壺「ふんが」ムンッ!

黒妻「‥‥じゃあ、せいぜい猟犬狩りのヒーローでも呼んでくれよ」フッ‥
911 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[①]:2010/07/27(火) 18:33:00.98 ID:5V6KKkDO
(テレスティーナサイド)


御坂「そう‥‥」ザッ

テレス「‥‥殺して、くれるか?」フッ

御坂「アンタも‥‥同じなんだ」

テレス「‥‥は?」

御坂「きっとアイツなら、口八丁で収めるんでしょうけど‥‥私は、そんなに強くないな‥‥」

テレス「何言ってんのよ」

御坂「それでもアンタは私に救いを求めてくれた。仇敵である、私に」スチャ‥‥

テレス「仇敵‥‥そうね。殺したいほど、愛してるわ」フフッ

御坂「だけど、私は力でしか解決する術を持たない‥‥力でしか、アンタを助けて上げられないよ」

テレス「あぁ。そうだ‥‥殺してよ。超電磁砲」



御坂「でも、それでも‥‥殺してたまるか!」キッ!


御坂「難しい事は知らないわよ。でもね、死んでハッピーエンドなんてクソ食らえよ!」



テレス「‥‥てめぇ」

御坂「生きることから逃げるな! 足掻いて足掻いて‥‥自由を掴め!」

テレス「とんだ‥‥独善だなぁ、いや、拷問家か‥‥」

御坂「何とでも言いなさい。私はアンタを倒す! でも、殺してやんない。絶対に!」

テレス「‥‥そっかぁ。じゃあ――」

御坂「そんでもって、アンタを『護る』わ。アンタから自由を奪おうとする連中からね!」ニッ!

テレス「――‥‥は、え?」

御坂「いつまでだって守ってやるわよ‥‥答えが出るまでね」フフッ

テレス「‥‥バカか、てめぇは」

御坂「莫迦で結構よ! さぁ、征くわよ‥‥テレスティーナ!」グッ!
 
915 :12010/07/30(金) 20:29:12.90 ID:7IUeZ4I0
(猟犬サイド)



猟犬①「隊長。歩兵隊、駆動鎧部隊、武装ヘリ隊準備できました!」

猟犬②「先行隊からの情報です。目標は屋上。又、共に超電磁砲がいる模様です!」

心理定規「んふっ♪ ОKよん……あとは、魁(おチビ)ちゃん次第なのだけど……」

猟犬③「別動隊が、大通りにて拾った模様。5分程度で到着です」

心理定規「りょーかい。さぁて……的(敵)さんが、これで終わりとは思えないわねぇ」

猟犬①「と、いうと?」

心理定規「……屋上でロストした一方通行とコスプレ女(※神裂)は? 見つからないかしら?」

猟犬③「え、えぇ……ロストのままです」

猟犬②「隊長。超電磁砲はどうしましょう?」

心理定規「あんなの、まともに相手しちゃダメよん? 『C・D』使って無力化を―――」


 ―――チュドオオオォォオンッ!!


猟犬s『っ?!』

猟犬①「な、なんだ!?」

猟犬②「も、目標と超電磁砲が……その……」

心理定規「……まさか?」

猟犬②「撃ち合いを……電磁砲の撃ち合いを、始めましたっ!!」
919 :12010/07/30(金) 21:17:45.85 ID:7IUeZ4I0
(グループ)


一方通行「オイ……あの方向……」

海原「雷撃の槍(レールガン)と……疑似電磁砲の、嵐ですね……」

一方通行「何処のジェ○イの暗黒面バトルだっつゥの……急ぐぞォ!!」



(猟犬別動隊)


猟犬Ⅰ「本体より連絡! 無人ヘリを先行攻撃させる模様!」

猟犬Ⅱ「更に、『魔女』と超電磁砲の戦闘が開始! 大規模にて、近づけません!」

絹旗「……超急いで下さい。役立たず共……心理定規。私が盾になれば、満足なのでしょう? 行ってやる……っ!!」グッ!!



(黒妻サイド)


浜面「おいおいおいおい……なんの特撮だ、ありゃ……」

滝壺「アレが、レベル5……第三位。やっぱり、むぎのより派手なんだね」

黒妻「始まった……」

香焼「どうするすか……」

黒妻「オレの目的は、あそこじゃない。あくまで最愛ちゃんだ……けど、『オマエ』は違うだろ?」


上条「ビリビリ……」


黒妻「仕上、銃を一丁貸してやれ……早く行って止めて来い」


上条「……はい」ギュッ!
920 :12010/07/30(金) 21:50:07.24 ID:7IUeZ4I0
(テレスティーナサイド)


 ズガガガガガガアァッ!!


テレス「あひゃっひゃっひゃっひゃぁ!! 楽しいなぁ!! 超電磁砲んん!!」

御坂「ふんっ!! ペース落ちてんじゃないの? また、雷のぶつけ合いでもする?」ニヤッ

テレス「抜かせ阿呆が……歩が無いのは分かってんだよ。しっかし、機動性なら鎧の方が上だよなぁ?」ニンマリ・・・

御坂「御喋りが多いわよ。年増(オバ)さん」ピンッ!

テレス「ザケんな、糞処女(ガキ)。ほら……よっ!!」ガガガガッ!


 ドゴオオオオォォン・・・・


御坂(ちょこまかと動き回る……ローラーを壊さないと、拮抗続きね)

テレス(迂闊に近寄れねぇな。砂鉄剣は不味い……かといって、通常銃弾は弾き落とされる)ガチャンッ・・・

御坂「……どうしたの? 来ないなら、こっちから征くわよ? (つっても、逃げるんでしょうね)」

テレス「ピーピーるっせぇなぁ。今考えてんだよ…… (触られて、回線ショートされてもヤバいし)」

御坂「まぁ、こんだけ暴れれば警備員来るんじゃない? そしたら晴れて、公に、刑務所戻り出来るわよ」

テレス「バァカかテメェは。どうせ警備員や風紀委員には、テロ警戒とか特殊部隊出動とかで誤魔化されて来ねぇっつの」

御坂「……じゃあ、『アレ』が、『特殊部隊』ってことかしら?」クイッ

テレス「は? て……おいおい、六枚羽とぁ、豪勢だわねぇ」チラッ


 ババババババババババ・・・・・×12
921 :12010/07/30(金) 22:09:27.13 ID:7IUeZ4I0
テレス「……おい、超電磁砲」

御坂「何かしら?」

テレス「アレ片づけるまで、休戦な」ガチャン・・・

御坂「いいわね。どっちが多く墜とせるか勝負する?」ニヤッ

テレス「はんっ! んなこと言ってる余裕あんのかぁ? 多分、下からも来るぜぇ。無人機以外がよぉ……」

御坂「OK。トータル計算しておきなさい」

テレス「……面倒臭ぇ。それより、『C・D』出してくるぞ? アイツらは」

御坂「……げぇ」

テレス「大人しく隠れててもいいぜ? ひゃっひゃっひゃ!」ガチャン!

御坂「誰が! それに……事前情報さえあれば、何とか……うん。多分……」

テレス「……ハァ。おい、イメージしろ。自我現実の応用だ。体中を電磁波で覆え」

御坂「え?」

テレス「どうせ研究所のヤツと違って、コンパクトサイズだろ。それで、幾らかは防げっから」

御坂「…… (デレた)」ニヤニヤ・・・

テレス「勘違いすんな―――」

御坂「『私以外に(ry』とか、お決まりのセリフでしょ? はいはい。優しいわね、テレスティーナさんってば」ニヤッ

テレス「……絶対ぇ[ピーーー]からな。10ペン[ピーーー]」ガチャン!!

御坂「はいはい。殺し愛、殺し愛……来るわよ」グッ・・・

テレス「ホンット、生意気な中坊だわ……まぁいいわ。お楽しみを邪魔してくれたんだもの、それ相応の相手よね」ニヤリ・・・


木原・御坂「「レッツ・パァリイイィィッ!!」」


 ―――ゴガアアアァァアアァンッ!!
923 :12010/07/30(金) 22:46:44.20 ID:7IUeZ4I0
(猟犬サイド)




猟犬①「駆動鎧隊、屋上突入可能です! 攻撃を開始します!」

猟犬②「AI(ヘリ)4号機、撃墜されました! 7号機、11号機も中破! 『魔女』、超電磁砲両名から攻撃を受けています!」

猟犬③「別動隊、到着です。窒素装甲、出れます!」

心理定規「……遅いわよん★ まぁ、いいわ。此処に」

絹旗「もういます」テクテク・・・

心理定規「あらぁん。重役出勤かしら? ホワイトカラーなんて、柄じゃないんじゃないかしら?」ニコッ

絹旗「チッ……すぐ行きますよ」

心理定規「ヘリで運搬してあげるわ♪」

絹旗「超余計です。自分の足で行けますから」テクテクテク・・・

心理定規「ホント、可愛くない娘。数名付けてあげて」ハァ・・・

猟犬①「はい!」

猟犬②「隊長! 『C・D』を使います!」

心理定規「あ、タンマよ。おチビちゃん出るから☆」フフフ・・・



絹旗「……超最悪の一日に、蹴りをつけますよ。鬱憤晴らしの相手は、置き去り実験の科学者ですか。超おあっつらい向きです」グッ・・・
924 :12010/07/30(金) 23:13:45.58 ID:7IUeZ4I0
(グループ)



一方通行「……まァた、このゴミ処理場かよ」

海原「色々と、大規模な攻勢になってますね……ヘリが出てる、鎧もか。人海戦は女子には辛いでしょう」

一方通行「女扱いできる連中かよ……あー、はいはい。睨むなっつの」

海原「……兎角、僕は『C・D』を壊しにかかります」

一方通行「勝手にしろ……因みに、あァいう手合い(特殊部隊)の連中[ピーーー]と借金できンぞ」ニヤリ

海原「知ったこっちゃないです。そう言う貴方は良いんですか?」

一方通行「恥の上塗りは慣れてンだよ……さっさとヤンぞ。早く『ウゼェ耳触り』、壊せ」

海原「はいはい……行ってきますよ。室内戦は好きではないんですけどね」

一方通行「銃か?」

海原「いえ……たまには『体(魔)術』も使いますよ」テクテクテク・・・

一方通行「キナ臭ェ……」prrrr・・・「あ? ……結標だァ? 今更かよ」Pi!


結標『もしもし……』


一方通行「あンだ?」

結標『黄泉川さんは、病院に送った』

一方通行「っ……そォか」グッ・・・
925 :2010/07/30(金) 23:35:04.99 ID:7IUeZ4I0
結標『今から向かうわ』

一方通行「足手纏いだっつの……来ンな」

結標『……勝手に行くわ』

一方通行「ふン……○○ビルの屋上行け」

結標『え?』

一方通行「此処(ゴミ処理場)が一望できる。遠距離支援しろ」

結標『何、を?』

一方通行「海原が『C・D』止めるまでだ、武器送れ。音反射だけに演算使うからよォ」

結標『っ……わ、私も!』

一方通行「後方支援も重要な……って、どっかの軍人さンみてェな事、言わせンなよ?」

結標『……分かった』

一方通行「まぁ『座標』はメールで抑えてやる……場合によって、グレネード『放れ』。頼ンだ」

結標『分かったわよ…… (役立たず、か)』ハァ・・・

一方通行「あと、よォ……」

結標『え』

一方通行「……さっきは、あンがとよ。黄泉川の事も、な」ボソリ・・・

結標『……ふふ。聞かなかったことにする。面と向かって言って下さいな』

一方通行「るっせェ。さっさと準備しろ……行くぞ……」カツカツカツ・・・


結標(変なとこで、律義ね。一方通行……優しさなのかしら?)フフフ
926 :2010/07/30(金) 23:54:13.69 ID:7IUeZ4I0
(絹旗サイド)



絹旗「……ヘリが墜されていきますね。一機あたり、幾ら位なんでしょう」

猟犬Ⅰ「250億ほどです」

絹旗「げ……勿体無い」

猟犬Ⅱ「隊長より連絡。『早く、奴等を止めろ』だそうです!」

絹旗「でしょうね。超ざまぁですけど……駆動鎧部隊は、上空から投下ですか?」

猟犬Ⅰ「はい。窒素装甲が屋上に上がり次第、投下開始予定」

絹旗「ふん。私も貴方達も消耗品ってわけですか」ボソリ・・・

猟犬Ⅱ「はい?」

絹旗「何でもないです。早くゲートに……ん?」

猟犬Ⅲ「前方に、人影4。私たちの舞台じゃない……民間人?」

猟犬Ⅰ「ありえない……味方コードも出ていません。射殺しますか?」ガチャッ・・・

絹旗「待って……スコープを貸して下さい」スゥ・・・「……っ?!」

猟犬Ⅱ「どうしました?」

絹旗「……アナタ達は、至急HQに戻りなさい」

猟犬Ⅲ「は? し、しかし……」

絹旗「戻れ。超足手纏いだ……降下部隊の後を追って、鎧隊の援護に回りなさい。心理定規には私が追い払ったと言えばいい」

猟犬s『……』

絹旗「行けっ!! 邪魔するな!!」

猟犬Ⅰ「っ……了解、引くぞ……何かあれば、連絡を」

絹旗「ええ、ありがとう……」テクテクテク・・・



 ギイイィィ・・・・・
927 :2010/07/31(土) 00:14:31.12 ID:saANaRU0
絹旗「・・・・・・・・・・・・」テクテクテク・・・ピタッ


香焼「……最愛」


絹旗「何で、来るの」

香焼「……理由なんて、無い」

絹旗「しつこい男は超嫌われます」

香焼「別にいいよ」

絹旗「いい加減、死ぬよ?」

香焼「死なない。死んでやらない」

絹旗「なんて……傲慢なヤツ」

香焼「最愛ほどじゃないよ」

絹旗「っ……後ろの三人は、何用で?」

浜面「……絹旗、帰るぞ」

滝壺「帰ろ、きぬはた。こんなしょうも無い仕事、無駄だよ」

絹旗「しょうもない? 『いつも』と何が違うんですか? 殺して、殺されて……何も変わらない」

滝壺「……怒るよ?」

絹旗「非戦闘員の貴方に凄まれても、怖くも何ともありません。浜面も然り」

浜面・滝壺「「……」」


黒妻「ま、説得力は無ぇよな。同じ穴の貉だよ……最愛ちゃんにとってはな」


一同『……』
928 :2010/07/31(土) 00:29:04.72 ID:saANaRU0
絹旗「何を、偉そうに……小山(スキルアウト)の元大将風情が」

浜面「絹旗っ!!」

黒妻「かっかすんなよ、仕上……最愛ちゃん。どうしても、行くか?」

絹旗「言わずも」

黒妻「殺人嗜好(シリアスキラー)か? それとも、金か?」

絹旗「超どうでもいいです。『仕事』だからじゃ、ダメですか? ……ええ、どうせダメと言うんでしょうね」

黒妻「別に。ただ、確かめたいんだよ。オレはさ」

絹旗「確かめる? 何を?」


黒妻「最愛ちゃんが打ち止めちゃんに向けた顔は本当か、否か……簡単だろ?」


絹旗「っ!!? れ、無能力者が……この期に及んで身内気取りかっ!!」

香焼「……最愛」

滝壺「きぬはたは、独りがいいの? 私は、嫌だよ?」

浜面「……」

絹旗「っ……ふぅ。下らない事で怒ってられません。先に行かせてもらいます」テクテクテク・・・


香焼「最愛っ!!」バッ!!

絹旗「……だから、私に……私の中に入ってくるなと言ってるんだよオオオオォ!!」グンッ!!
930 :2010/07/31(土) 00:48:40.70 ID:saANaRU0
 ―――ゴガンッ!!


香焼「が、ぁ……」

浜面「き、絹旗ぁ! 止めろぉ!!」ガチャッ!

絹旗「……私を撃ちますか、浜面ぁ? 無意味ですよ?」ギロッ!

浜面「撃てるさ……」

絹旗「私は『誰かさん』みたいに、驕りませんよ」

浜面「……っ」

滝壺「きぬはた……ダメだよ」テクテク・・・

絹旗「……近寄ったところで、何になります? 容赦はしませんけど」

滝壺「……」テクテク・・・ピタッ「帰ろう」スッ・・・

絹旗「何ですか、その手は……母親ぶってんですか? 姉気取りですか? 超温いですね」パシッ!

滝壺「っ……きぬはた、何を意固地になってるの? 私には、何かから必死に逃げようとしてるようにしか思えない」

絹旗「な、適当な事を……言うな! 男の影でこそこそしてる事を選んだ女がっ!!」ガシッ!

滝壺「あ、ぅ……」

浜面「滝壺ぉ!!」

絹旗「……ふんっ。まぁ、『同僚』ですから殺しはしません。任務さえこなせれば、慣れ合いを続けてたっていいんですからね」ポイッ


香焼「嘘、言うなよ……最愛」


絹旗「な、に?」

香焼「最愛は、嘘吐きすよ。さっきから……何一つ、本当の事を言ってない!」バッ!

絹旗「……」プツンッ・・・
931 :2010/07/31(土) 01:04:25.64 ID:saANaRU0
絹旗「さっきから、ゴチャゴチャと……」プルプル・・・

香焼「嘘吐きだよ! だって……」

絹旗「黙れよぉ!! 何様だよ、オマエはぁ!!」

香焼「打ち止めちゃんの前で、同じ事、言えないだろ!!」ギリッ!

絹旗「ぁ―――っッっ!!」グッ・・・

黒妻「……」カチッ・・・フゥ・・・

香焼「その顔が証拠だよ……ホントはこんな事したくないんだろ!!」ポロポロ・・・

絹旗「あ、ぁ・・・・・・だ、ま・・・ってよ・・・・・・」フルフル・・・

香焼「そうやって……っ……自分を騙してしか、ぅぅ……生きられないのか?! そんな訳……有るものかよ!!」グッ!

絹旗「や、め・・・・うるさ……いや、だ・・・・」ガクガク・・・

浜面・滝壺「「……絹、旗(きぬ、はた)」」


香焼「自分に嘘付くなよ……助けてって、何で言えないんすか!! 馬鹿最愛!!」ハァ……ハァ・・・


絹旗「・・・・・・……...           あ、あぁ」ペタン・・・


黒妻「……合格だよ。二人とも、な」フウゥ・・・
 
937 :2010/08/05(木) 10:21:35.02 ID:1hYjV/60
 (御坂サイド)


 ズガガガガガアアアァァンッ!!


御坂「ふんっ!! 次から次へと虫みたいに……キリが無いわね!」

テレス「はんっ! 引いてもいいぜぇ、お嬢様ぁ!! ドブ掃除は妾女風情の私目にお任せを、ってね!」ククク!

御坂「だぁれが逃げるモノかっての。しかし、歩兵は来ないのかしら。馬鹿脳みそAI(六枚羽)じゃ相手にならないわよ?」

テレス「駆動鎧が来ても可笑しく無ぇが……分からないわ。おっと! 弾が勿体ねぇ。タダじゃねぇんだぞ、コレも」シュッ!

御坂「いっそのこと、一斉に来て欲しいわね。雷撃の槍で一掃するのに」ビジバジ・・・

テレス「……まぁ、あとヤツが出てこないのも分からねぇ」

御坂「ヤツ?」

テレス「いけすかねぇ精神操作系の女だ。この部隊のリーダーやってたわ」

御坂「げっ……厄介なのがいるのね。苦手なのよね、精神操作系って。女王気取りとか、カリスマ気取りとか」

テレス「ふふっ……天下の超電磁砲様にも苦手の一つや二つあるのねぇ」ククク・・・

御坂「るっさいわねぇ! さっさと片付けるわよ!」

テレス「キヒヒ! ……ん?」ピキリーンッ!

御坂「今度は何よ?」

テレス「嫌な、重圧(プレッシャー)が……AIMの……暴走か……?」

御坂「は? 何? 惑星レン・ヴァー辺りから電波でもキャッチしたの?」

テレス「意味わかんねぇよ……まあいい。気にすんな」
938 :2010/08/05(木) 15:45:34.00 ID:1hYjV/60
(猟犬HQ)



心理定規「……はぁ」

猟犬①「AI‐1、3、6、8、9号機行動不能! 駆動鎧部隊も『何者か』の妨害を受けていて、目標に近づけません!」

心理定規「誰がヘリの修理費持つのよ……う~ん、おチビちゃん何してんのかしら?」

猟犬②「それが……隊長」

心理定規「ん?」

猟犬②「……窒素装甲が、自ら足を止めたとの連絡が」

心理定規「・・・・・・・・・・・……...    ハァ?」

猟犬①「隊長! もうヘリ部隊が持ちません!!」

心理定規「もう……いいわ。『C・D』使っちゃいなさいよ」ハァ・・・

猟犬③「し、しかし!」

心理定規「お仲間が心配? べぇつに死にはしないわよん……無能力者中心に新しく隊列を組んで! 人材は任せるわ」

猟犬s『……』

心理定規「魔女が怖いの? 大丈夫よ。超電磁砲を狙いなさい。いくらか『盾』代わりになるはずだから★」ニコッ!

猟犬s『……了解』ザッ


心理定規「……ホント、嫌な仕事」ボソッ・・・
939 :2010/08/05(木) 16:18:01.80 ID:1hYjV/60
(その頃、上条さん)



上条「……いや、いい加減俺のスニーキングレベル50は行ってるでしょ。毎度毎度、潜入っぽいことさせられてるし」テクテク・・・

   「屋上、つってもあんな特撮の現場みたいなところに俺が行ったら、5秒も経たずに蒸発しちまいそうな気がする」ハァ・・・


猟犬Ⅰ「っ!!? HQ! 工場内で不審者発見!」


上条「……潜入(笑)」アハハ・・・

猟犬Ⅰ「‐‐‐了解! ……おい、捕まえろ! アレはサンプルにする」ガチャッ

猟犬s『了解』ザッ!

上条「んぎゃあああぁ!! 不幸だあぁ!!」ダッ!!


(グループサイド)


海原「彼を追い駆け出したら、後ろから二番目を。僕が最後尾をやります……」ガチャッ・・・

一方通行『……タイミングは?』

海原「スタンバイ……5、4……ゴッ!」パシュンッ!!

一方通行『っ!』パシュンッ!!


猟犬Ⅶ「ぐっ!?」バンッ!

猟犬Ⅷ「がっ?!」ドタッ!


海原「ビューティフォー……続いて行きましょう」ガチャンッ!
940 :2010/08/05(木) 16:30:39.55 ID:1hYjV/60
(黒妻サイド)



絹旗「・・・・・・・・・・あ、ぅ」

香焼「最愛……」

浜面・滝壺「「……」」

香焼「帰ろう、最愛。最愛が誰なのか、何なのかなんて、関係無いんだ……自分も、ね」ニコッ

黒妻「……ん」

浜面「兄貴、すまねぇ……俺らがのうのうしているうちに、迷惑掛けたみたいだな」ペコリ

滝壺「貴方も……そして、私達もきぬはたの『家族』だよ……ね?」ニコッ

黒妻「おう……そうだな」


 カタカタカタカタ・・・・・


黒妻「……ん? なんだ?」

浜面「地面が、揺れてる……いや、違うな?」

滝壺「空気が……っ?! 不味い!!」バッ!


絹旗「あ・・・・・ぇ……や...…」ブルッ・・・

香焼「最……愛?」
941 :2010/08/05(木) 17:02:11.12 ID:1hYjV/60
 ―――・・・…ビキッ!


テレス「むっ!?」ピキリーンッ!


一方通行「な、にっ?!」ピキリーンッ!


滝壺「これは!?」ピキリーンッ!!

浜面「な、なんだ?」

滝壺「いけない! きぬはたっ!! 落ち着いて!!」

香焼「え……っ!!? い、き……が……」

黒妻「何が……起きたんだ? うわっちぃ!!」ボッ!!

浜面「煙草が一機に燃え尽きた?!」

滝壺「息を止めて! 『空気』を吸っちゃダメ!!」

浜面「何が起きてる! 滝壺!!」


絹旗「あ……---ェ・・・――や、だ―――……ィヤ・・・・・」ビキビキビキ・・・


滝壺「能力の……暴走」

一同『っ?!』
942 :2010/08/05(木) 17:29:35.46 ID:1hYjV/60
黒妻「具体的には?!」

滝壺「多分、大気中の『窒素』をどうにかしているんだと思う。その筋専攻してないから分からないけど」

香焼「ど、どうすれば?!」

滝壺「分からない……自然に止まるとは思うけど……乱雑開放(ポルターガイスト)が始まったら、不味い」

浜面「くっ! おい! 絹旗!! しっかりしろ!」


絹旗「あ、や―――だ……嗚呼アアああァァ!!!」ビキビキビキ!


香焼「最愛!!」バッ!

滝壺「近づいちゃダメ! 今近づいたら、何が起きるか分からないよ……」

浜面「何だよ……暴走って……」グッ!

滝壺「能力者なら誰でも生り得るんだよ……心が弱ければ、尚ね。私だって……だよ」

香焼「そんな……さい、あい……」


絹旗「嫌嗚呼アアあああああぁぁっ!!」ダッ!!


浜面「絹旗ぁ!! くそっ! 何処行く気だ!?」

滝壺「っ!? 屋上!!」


黒妻「……いい加減、終わらせようぜ。神様よぉ」ピキッ・・・
943 :2010/08/05(木) 18:21:38.93 ID:1hYjV/60
(グループサイド)



一方通行「オイ! 海原!!」

海原『何か?』

一方通行「気をつけろ……ヤバいのが通るぞ」

海原『はい?』

一方通行「結標! 酸素マスク寄越せるか!?」

結標『ちょ、無茶言わないでよ。そんな物、手元にあるわけ無いじゃない』

一方通行「チッ……海原。息止めとけ。呼吸困難なるぜ」

海原『え? ……な?!』


猟犬Ⅰ「な……がっ……ぁ……」バタッ

猟犬Ⅱ「や、め……くぉ……」ドタッ


海原『……アレは?』

一方通行「どっかの馬鹿が周辺の大気弄りやがったみてェだ……」

海原『無差別攻撃ですか?!』

一方通行「知らン。オレは屋上行く……オマエは安全な所にでも隠れてろ……」タッ!
944 :2010/08/05(木) 18:26:30.73 ID:1hYjV/60
(御坂サイド)



テレス「っ……嫌な、感じがする……」

御坂「ふぅ。粗方、ハエは片付けたわね……って、どうしたの?」

テレス「面倒なのが来るわ……奴らの秘密兵器ってとこかしらね」

御坂「は? 秘密?」

テレス「……来る!」


 ドガアアアァ・・・・・


絹旗「あ……あぁ……―――嗚呼ぁ・・・」ユラッ・・・


御坂「え? 女の子?」

テレス「……コイツか?」


絹旗「                  くかっ」ビクッ!


御坂・テレス「「っ!!?」」
945 :2010/08/05(木) 18:36:54.88 ID:1hYjV/60
絹旗「クカキキココキクカカカケケキコクカカ――――」ゴオオオオ・・・


テレス「オイオイ……此処に来て、ターミネーター登場ってか?」

御坂「……アレ、一方通行の……大気操作に、似てる」

テレス「大気、操作?」


絹旗「―――あ、や……だ……い、ゃ……に、げぇ……―――がっ……」ブルブル・・・


御坂「……よく分かんないけど、吹っ飛ばしていいのかしら?」

テレス「さぁな……ただ……」

御坂「ん?」

テレス「専門家から言わせてもらうと……アイツぁ、暴走能力者だぜ?」

御坂「は?!」

テレス「言動。挙動。目付き。口元……何の能力者か分からないけど、微妙に周囲が乱雑開放起こしてるだろ」

御坂「なっ! な、何で?!」

テレス「知らねぇって。ヤッコも生物兵器(暴走能力者)投入してくるくらい必死なんじゃないの?」

御坂「んな馬鹿な事! 止めれないの?! あの子!」

テレス「時間経てば止まるわよ。でもアッチから仕掛けてくるでしょうね……手っ取り早く、気絶させたら?」

御坂「アンタ、何で他人事みたいに話してんのよ! もう!」バッ!
947 :2010/08/05(木) 18:54:55.72 ID:1hYjV/60
(一方通行)



一方通行「ったく……何処の能力者だァ? こンな解り易く能力ブチ撒けてンのは……」ダッ!


心理定規「……ホント、嫌よねぇ。スマートじゃないわ」スゥッ・・・


一方通行「っ!? 糞アマ……よォ。逢いたくなかったぜェ?」

心理定規「口説き文句のマイナス点、叩き出せるわよ。第一位さん」

一方通行「オマエが直々お出ましたァ如何いう気紛れだ? この先に見せたくねェもンでもあンのかよ?」

心理定規「そうねぇ……アンタ『ら』に私の駒を蹴散らされたせいで、残りのカードが少ないのよ」

一方通行「壊れた玩具でも、かァ?」

心理定規「寧ろ好都合かな♪ あの娘が自爆してくれる頃には丁度良く回収できそうだし……襤褸雑巾を、ね」

一方通行「……オレが怖いかよ」

心理定規「ええ、一番オッカナイ。だから私が直々に相手。普通なら御指名料発生するわよん?」

一方通行「売女風情が……自分の能力過信すンじゃ無ェぞ?」

心理定規「……」

一方通行「ヤってやンよ……テメェの読心ジャックの逆算ってヤツをなァ!!」ニカッ!

心理定規「お口の方も、第一位って訳ね★」スチャッ!
948 :2010/08/05(木) 19:09:27.54 ID:1hYjV/60
御坂「とりあえず……気絶させれば問題無しね?」ビリビリ・・・

テレス「上手くいけばな……」

御坂「……ふんっ!」ビジバジズビッ!!


 ゴシュウウウウゥゥ・・・・・


絹旗「ああああ、ぁぁあ……―――ケヒッ……あ、ぁぅ……」シュウウ・・・・・


御坂「嘘!? 電撃が消された?」

テレス「独自の自動防護壁みたいなのが有るっぽいわね。何とかしなきゃ通らないわよ」

御坂「ならっ!」キュイイイィ!

テレス「砂鉄剣なら、確かにだけど……あの娘の周りに近づける?」

御坂「……」

テレス「乱雑開放を避け、尚且つ大気操作の影響を受けなければOKよ?」

御坂「……じゃあ、超電磁砲を」スチャッ!

テレス「通った場合、あの娘じゃ吹っ飛ぶかもね。いや、最悪ミンチかぁ……まあ、私は上っ腹抉られただけで済んだけど」

御坂「……冷静に、ぶり返さないでよ」

テレス「はんっ! 撃っといてソレかよ……撃たれる覚悟の無ぇヤツぁこれだから……」ハァ・・・

御坂「うっさい! 考えなさいよ! アンタ、あの娘に捕まったらヤバいのよ!」

テレス「……ふんっ」
949 :2010/08/05(木) 19:36:49.76 ID:1hYjV/60
黒妻「……」スタスタスタ・・・

浜面「兄貴!!」

黒妻「お前らは待ってろ。仕上、車の準備を頼む」カチッ・・・

香焼「じ、自分も!」

黒妻「香焼。十分だよ……お前はよくやった」フゥ・・・

香焼「で、でも!」

黒妻「その体じゃ、もう無理だ。待ってな」テクテク・・・

浜面「兄貴……せめて、銃を」

黒妻「銃は、持たない……行ってくるよ」

滝壺「……きぬはたを」

黒妻「……ああ。任された。能力についてはさっきのでいいんだな?」

滝壺「うん。私の知ってる限り、それがあの子(窒素装甲)だよ」

黒妻「あいよ……行ってきます。三十分で帰るな」フフッ・・・


一同『……』
950 :2010/08/05(木) 19:59:58.40 ID:1hYjV/60
 ズゴゴゴオオォ・・・・・



御坂「こ、の……防戦一方じゃない!」

テレス「べぇつにぃ。御自慢の『槍』でブチ抜いてやりゃぁいいじゃん」

御坂「アンタねぇ……くっ!」

テレス「私にゃぁ手段が無い。奥の手(錬金術)も、心がぶっ壊れてる人間にゃぁ無意味さ」

御坂「は? ……じゃあ、どうすればいいのよ!」

テレス「ふんっ……神様にお祈りでもすれば? 若しくは玉砕覚悟で自身スタンガンでもやらかすか」

御坂「……」

テレス「睨むなよ……もうねぇ、敵も、私達も、関係者全員疲弊してんのよ。ま、敵の親玉はそれ狙いかもね」

御坂「……漁夫の利ってわけ?」

テレス「さぁ。最初っから計画済みかもね……ほら、来るわよ!」


絹旗「           に       げ      て        」ガクガク・・・


御坂「……っ」

テレス「さながら、人形だねぇ……暗部の駒。それっぽいじゃないの」

御坂「……ふざけてる」

テレス「ああ。でも、それが世の常よ……必然ね。私も、アナタも、あの子も……そして……この先、起きる事も」

御坂「え」


 バッ・・・・・
951 :2010/08/05(木) 20:21:44.17 ID:1hYjV/60
上条「おいおい。追手がみんなぶっ倒れたと思ったら、お前らが原因なのか?」パシュンッ!!


御坂「な……」

テレス「……」


上条「御坂……どうなってる?」

御坂「え、あ、いや……アンタこそ、何で!? ……いいや、聞くだけ無駄か」ハァ・・・

上条「そういうこった。で? ……俺は何をすればいい?」キッ!

御坂「……」

テレス「とりあえず、そこのキマっちゃってるお嬢さんを助けてもらえる? 英雄(仮)さん」

上条「アンタは……この騒ぎの元凶で、あってるんだよな?」

テレス「ふふっ。ええ、多分ね」ニコッ

御坂「ちょ……はぁ。まぁ、今は目の前のその子ね。暴走能力者なんだけど……アンタにゃ関係無いか」

上条「暴走?」チラッ・・・


絹旗「        や           だ        」ブルブル・・・


上条「……初めて見たな。何がどうなってるのかよく分からないけど」

御坂「アンタなら……止めれるわ」

上条「おう。その為に」グッ・・・「来たからな!」キリッ!
952 :2010/08/05(木) 20:32:03.69 ID:1hYjV/60
御坂「乱雑開放にだけ、気をつけて! それ以外は、右手で防げる!」

上条「ああ……さっさと終わらせよう。明日は折角の休みだ。インデックスも待っててくれてる」

御坂「いいから、行け」キッ!

上条「はいはい……悪いな。嬢ちゃん。アンタを殴るぞ!」

テレス「ふんっ…… (コイツ、何者だ?)」


絹旗「   た       す   け         て       」ガガガガ・・・


上条「まるで、おっと……操り人形みたいな娘だな……同情する」グッ・・・

御坂「こ、の……乱雑開放は、私が撃ち落とす! 走れ!! 上条当麻!!」ビジジ!


絹旗「   か     え  りた            い      」ゴゴゴゴ・・・


テレス「夢の、終わりね……最後の一撃は……」


上条「虚しいし、切ない……ってか? ふざけんな。そんな誰がプレイヤーかも分からない盤上(幻想)……」ググググ・・・


絹旗「      あり            が    と       」ガンッ!


上条「ぶち壊してやる!! これで、終いだ!! クソッたれ!!」ブンッ!


 バギイイィィンッ!!
953 :2010/08/05(木) 20:43:02.27 ID:1hYjV/60
(一方通行)



一方通行「……」

心理定規「っ……本気で、私の演算をジャックするつもりみたいね」

一方通行「テメェが原石じゃねェ能力者だってンなら、必ず演算が存在する……精神だろうとなァ」

心理定規「ホント、ふざけてるわ。ベクトル操作? 違うわね……人の心を好き勝手にできる。それこそ神の力じゃない?」

一方通行「何とでも言え」

心理定規「心理操作系の能力者だって、万能じゃないのよ? それこそ、イケ好かないアノ女(心理掌握)だってね」

一方通行「会ったこたァ無ェが……ソイツだって、演算式持ってンだろォが。逆算してやらァ」カカカ!

心理定規「くっ……そうね。思えば、未元物質への対抗策を思いついてる時点で……私なんか、足元にも及ばないか」

一方通行「ぎゃはっ! 何々何ですか? 引いてくれるなら、それでも結構ですよォ?」

心理定規「……でもね、使えないわよ。アナタには」

一方通行「は? 何言ってン―――」


 キュイイイイイィィン・・・・・


一方通行「―――がっ……」ガクゥ・・・

心理定規「ぐっ……私も、だけどね」ガタッ!

一方通行「自滅、覚悟で……『C・D』、だと……」グッタリッ
954 :2010/08/05(木) 20:53:24.21 ID:1hYjV/60
一方通行「ざ、けンな……よ……」

心理定規「じきに……私の部下が来るわ……それとも、アナタの……お仲間かしら……」

一方通行「テメェ……」

心理定規「どっちが早いかしらね? ……それとも、御自慢の『翼』でも、出してみる?」

一方通行「っ……」

心理定規「無理よね……前回、『C・D』使われた時に……使えなかった、ものね♪」ニコッ・・・

一方通行「ケッ……だ、が……銃の一発くれェ、撃てンぞ?」ガチャッ!

心理定規「……それは、私もよ?」スチャッ・・・

一方通行(……はン! ギャンブル、か? いや、どっちもオジャンだなァ……頼むぜェ、海原くンよォ)グッ・・・

心理定規(アレイスターが何処まで掌握済みなのか知らないけど……早く引きたいわね。任務ももう終了よ、続行、不☆可!)グッ・・・



 バンッ!



(黒妻アパート)


打ち止め「っ……何か、嫌な予感がしたの……ってミサカはミサカは……」ギュッ・・・

固法「……大丈夫。大丈夫だから」ギュッ・・・

打ち止め「うん……」

固法(……先輩)
957 :2010/08/06(金) 00:37:15.86 ID:P2jzXoDO
一方通行「‥‥相打ち、ってかァ」ガクッ

心理定規「っ‥‥」ダラー‥‥

一方通行「肩、逝ったみてェ‥‥だな」グデェ‥

心理定規「‥‥」ヒュー‥ヒュー‥

一方通行「テメェは‥‥肺、掠ったか‥‥カカッ! ざまァ無ェな」

心理定規「あ‥‥ぅ‥‥」キッ

一方通行「病院行かねェと、ヤバいンじゃァねェか‥‥まァ、そこで野垂れ死ンだ方が世の為だな」クククッ‥

心理定規「ぃ‥‥ゃ、よ‥‥」ヒュー‥ヒュー‥

一方通行「けっ‥‥ン?」ピクッ


カツカツカツ・・・・・


一方通行「人が来たぜェ。ストーカー(海原)なら、オレの勝ち。狗っころなら、テメェの勝ちだ‥‥」

心理定規「‥‥っ」グッ



黒妻「‥‥今度は、二人か」ピタッ



一通・心理「「‥‥は?」」
958 :2010/08/06(金) 01:12:35.71 ID:P2jzXoDO
御坂「終わったの、ね」

上条「ああ。この子は‥‥黒妻さんに‥‥」

絹旗「‥‥」グダァ‥

御坂「アンタに任せるわ‥‥さて」クルッ

テレス「‥‥続き、しましょ?」スチャ‥

御坂「‥‥」

上条「おい。もう終わったんだろ‥‥馬鹿な真似は」

テレス「『これから』だ、英雄風情。私は超電磁砲に殺して貰わなきゃなんねぇ。それで‥‥そこで、初めて、ハッピーエンドよ」

上条「なっ?! ざけんなよ! そんな結末」

テレス「何なら、オマエが殺してくれるのか?」

上条「だから!! オイ、御坂も何とか言ってやれよ!」

御坂「‥‥」

上条「っ!!?」

御坂「私じゃあ、ソイツの‥‥ハッピーエンドは見付けられない」

上条「な‥‥にを」

テレス「生きてる限り、私はこの学園都市の傀儡よ‥‥それは、永遠の地獄螺旋」

上条「なら、教会を頼ればいい! アイツらなら、きっと」

テレス「結局、私を利用したいんだろ? ロシアと、理事会と何が違う? ‥‥もう、いい」

上条「‥‥っ」

御坂「テレスティーナ‥‥さっきも言ったけど、死んじゃダメ。それは、ズルよ」

テレス「卑怯者で、いいわ。それに‥‥私が消えても、悲しむ人は‥‥」

上条「‥‥ふざけるな」

テレス「駒の私に、説教? 無意味よ。気持ちは変わらない」

上条「‥‥」グッ‥‥

テレス「殴るなら、死に至るくらい強くね‥‥」ニコッ

上条「‥‥っ」
960 :2010/08/06(金) 11:12:36.75 ID:P2jzXoDO
カツカツカツ‥‥‥


一同『っ!!』バッ!



黒妻「終着駅は‥‥此処で合ってるみたいだな」フゥ

上条「黒妻‥‥さん」

御坂「なっ!? 固法先輩の!?」

テレス「‥‥」

御坂「なんで、アンタが?! それに‥‥背中の‥‥」

黒妻「倒れてた。流石に二人担いで来るのは疲れたな」ヨッコイセ


一方通行「‥‥頼ンじゃ無ェっつの」ドサッ

心理定規「‥‥」グデェ


テレス「敵の親玉運んでくるたぁ‥‥気が知れないわよ」ハァ‥

黒妻「‥‥ん? 上条が‥‥最愛ちゃん、止めてくれたのか?」

上条「え、あ、この子‥‥」

黒妻「ああ。ありがとな」

上条「いえ‥‥後は、お任せします」

黒妻「任された。ああ、コイツらはどうすればいい? 置いていっていいのか?」


一同『‥‥』チラッ

テレス「‥‥ふんっ」プィ
961 :2010/08/06(金) 16:40:04.12 ID:P2jzXoDO
黒妻「‥‥最愛ちゃん。オレが分かるか?」

絹旗「 あに き さん 」ボソ‥

黒妻「ああ、黒妻だよ‥‥帰ろう。美偉と打ち止めちゃんが待ってる」ニコッ

一方通行「‥‥」

絹旗「で、も‥‥ こ ぉゃ ぎに‥‥」

黒妻「アイツはそんな器の小さい男じゃ無ぇよ。気にすんな」

絹旗「人 殺 し、ま した っ 」グッ

黒妻「‥‥今、こうして懺悔してるんだろ?」

絹旗「‥‥」

黒妻「オレは最愛ちゃんに『どうこう』言えるような、善人じゃない‥‥美偉や打ち止めちゃんには内緒にしよう」

絹旗「 っ うぅぅ‥‥」ポロポロ‥

黒妻「‥‥行こう」ニカッ

絹旗「っ‥‥ゴメン、なさい‥‥」ポロポロ‥

黒妻「もういいさ、全部終わったよ。家に着いたら、起こしてやるから」

絹旗「‥‥っ」コクコク‥

黒妻「‥‥てことだ。上条」クルッ

上条「は、はい!」

黒妻「オレ『ら』は、帰るぞ。いいか?」

上条「え‥‥はい」





黒妻「‥‥何してんの?」
上条「 は?」

黒妻「手前も帰んだよ。足あんのか?」

一同『‥‥』アゼーン‥
963 :2010/08/07(土) 22:33:27.09 ID:PGuWtMg0
上条「あ、の……此方の問題が解決してないのですが……」

黒妻「そーなの? 何? 喧嘩?」

上条「……えっと」チラッ

御坂「え?! その、何て言うか……彼女の処遇よ」

黒妻「は? 彼女って……アンタか? MSコスプレ女」

テレス「モビ……だったら?」

黒妻「だったらもチータラも無ぇっつの。質問してんだ。答えろよ」キッ

テレス「……そうね」

黒妻「何が、どう、処遇に困ってんだ?」

御坂「……今回の騒動の元凶は、ソイツよ」

上条「ただ……どうも『曰付(イワクツキ)』みたいで、警備員には引き渡せないみたいで……」

黒妻「亡命でもしたら? それか、ダチに匿ってもらうとか」シレット

上条・御坂「「……」」

テレス「亡命の宛ては無いし、私に『お友達』なんて存在しない」

黒妻「……は?」

テレス「この先、何処へ行っても、何処まで行ってもモルモットだ……死ぬしか無いんだよ、私は」

黒妻「……だから、二人に、頼んでたのか?」

上条・御坂「「……」」

テレス「そう、さ。もっとも、超電磁砲だけだけどね……それとも……アナタが、殺してくれる?」フフフ・・・

黒妻「……」イラッ・・・
964 :2010/08/07(土) 23:37:59.41 ID:PGuWtMg0
テレス「冗談よ……でもまぁ、『うっかり』でも殺してくれるなら大歓迎よ?」

黒妻「……テメェ」


一方通行「ざけンな糞アマ。そンなに死にたきゃオレが殺してやンよ」スタッ・・・


一同『っ!?』

テレス「さっきの……ええ、助かるわ。ありがとう」ニコッ

一方通行「最っ高にイイ笑顔見せやがってよォ……気でも狂ってンじゃねェの?」スチャッ

上条「一方通行!!」

御坂「止めなさい!!」

一方通行「るっせェ。ンな甘ったれたヤツァ、殺してやった方が『為』だっつの。世の為にも、ソイツの為にもなァ」

上条「ふざけるな! そんなに命は軽く無い! どんな命であっても!」

一方通行「ああ結構、その通りだ、『英雄』さンよォ……でもなァ、オレァ悪者なンだよ。だから、殺せる」

上条「だから……悪者『気取り』は止めろ!! それがオマエの歪んだ『善意(決意)』なのは分かる! でも、ダメだ!!」バッ!

一方通行「退けよ三下。所詮、気取りかどうか試せるぜ? 御自慢の右手も、鉛玉は弾けねェだろ?」カチャッ

御坂「……させない」

一方通行「超電磁砲……邪魔すンな」

御坂「テレスティーナは、殺させないし……アンタにも、『これ以上』殺しはさせない」

一方通行「……何だよ。じゃあ、オレをボッコボコにして止めるかァ? ズタ襤褸の今なら容易いぜ?」

御坂「テレスティーナには、逃げて欲しく無いの。現実から……アンタには、アンタの為に、人殺しをして欲しく無いのよ」

一方通行「っ……はン! 訳わかんねェっつの!」
967 :①(携帯から!)2010/08/09(月) 04:37:19.53 ID:FYspv6DO
御坂「私達の因縁どうこうじゃない! アンタと‥‥あの子の為に、言ってるの」

一方通行「‥‥」

御坂「殺しじゃない形で救いを‥‥きっと、アンタの試練よ」

上条「‥‥御坂」

黒妻「ふっ‥‥」ニヤッ

一方通行「‥‥クソったれが」チッ‥

上条「やっぱ‥‥人は変われるよ。一方通行」

一方通行「ケッ‥‥御高説どォも。三下英雄さン方」スゥ‥

御坂「宜しい」ニコッ

黒妻(これが、若さか‥‥オレも老けたなぁ)ククク‥




テレス「‥‥んで、誰が私を殺してくれるの?」


一同『‥‥』ハ?
968 :2010/08/09(月) 06:40:36.35 ID:FYspv6DO
テレス「‥‥いねぇか」ハハハ‥

黒妻「‥‥なぁ」

テレス「ん」


黒妻「手前で、首括る気ぁ無ぇのか?」

一同『っ!!?』

テレス「‥‥」

御坂「ちょ、アンタ!!」
黒妻「なぁ、姉ちゃんよ‥‥どうなんだ?」

テレス「‥‥っ」

黒妻「ふんっ‥‥手前が『構ってちゃん』なのは分かった。だがよぉ、楽にしてもらうのと、助けてもらうのは違うんじゃ無ぇの?」

テレス「オマエに‥‥何が‥‥」

黒妻「バカか。分かんねぇえから聞いてんだっつのタコ」

テレス「タ、こ?! ‥‥黙って聞いてりゃ、コイツ‥‥っ!」

上条(‥‥言うなぁ、黒妻さん)タラー‥

黒妻「んじゃよぉ、姉ちゃん。アンタに生きてほしいって、思ってる奴ぁいるか?」

テレス「それは‥‥―――


『テレス‥‥逃げて‥‥』


―――‥‥っ」グッ

黒妻「‥‥一人じゃあ、無ぇんだろ? ソイツの為でいい。みっともなくても‥‥生きろ!」キッ

テレス「‥‥」

御坂「まぁ私も‥‥喧嘩相手が増えるのは、歓迎よ」

テレス「‥‥超電磁砲」

上条・一通((歪みツンデレ‥‥))
969 :2010/08/10(火) 04:48:18.13 ID:L2NgkYDO
テレス「‥‥籠の蝶に、自由は在るかしら?」

黒妻「さぁな。あいにく、自分で自分括ってる『蜘蛛』にゃぁ分からねぇよ」

テレス「勝手ね」

黒妻「知ってらぁ‥‥ま、後はアンタ次第だぜ」

御坂「テレスティーナ‥‥」

テレス「ははっ‥‥難しいわ」

上条「難しいことはわかんないけど‥‥アンタが手を伸ばせば、助けてくれる人達はいるんだよ」キリッ

御坂「そうね。アンタなんか人助けしたくてウズウズしてるもんね」クスッ

上条「む」

一方通行「ケッ‥‥頼まなくても現れる英雄さンだかンなァ」クククッ

黒妻「‥‥てことだ」ニッ

テレス「‥‥」



パチパチパチパチ‥‥



一同『っ?!』
970 :2010/08/10(火) 11:28:49.61 ID:L2NgkYDO
土御門「いやいや、良い話だにゃー」カツカツ‥

上条「土御門?!」

一方通行「テメェ‥‥何時から居やがった?」

土御門「今さっきだ。一方通行、海原と結標は『回収』した。引け」

一方通行「ハァ?」

上条「土御門、何しに来たんだ?」

土御門「んー‥‥ま、色々だぜぃ」

テレス「今度は何だ? オマエらのお仲間かぁ?」

黒妻「‥‥」

土御門「お初にお目に掛かるぜ、化学魔女。私、天邪鬼でございます」

テレス「は?」

土御門「さて、簡潔に言うぜぃ」

御坂「ちょ、アンタ何を?」

土御門「病院に戻れ」

一同『っ?!』

テレス「‥‥アソコから逃げてきたのに?」

土御門「ああ、そうだ」

上条「何か考えがあるのか?」

土御門「まぁにゃー」ニヤリ
971 :2010/08/10(火) 11:53:45.01 ID:L2NgkYDO
土御門「なぁ、テレスティーナ・木原・ライフライン。病院は厭か?」

テレス「‥‥刑務所と変わらないだろ」

土御門「そこは冥土返しが保障するだろう。まぁ、好き勝手歩き回れないだろうがな」

御坂「歩き回られてもね。アンタ元々服役中だし、そこは仕方ないんじゃないの?」

テレス「む‥‥だけど、彼は‥‥」

土御門「そんなに冥土返しが苦手か? 稀にスケベだが、基本は善人だぜぃ?」

テレス「‥‥」

土御門「‥‥それとも、『木原』だからかにゃぁ?」

テレス「っ?!」


一方通行「‥‥」

土御門「あの爺さんはそんな小さな事にウジウジする男じゃ無いぜよ」

テレス「‥‥でも」

土御門「‥‥んじゃ、あの爺さんの下より安全な場所、学園都市内にあるかよ? それ以外は逃亡生活だぜぃ?」

テレス「しかし‥‥」

土御門「‥‥ま、交渉したってイチャモン付けられるのは予想できてたにゃ~」ハァ‥

黒妻「‥‥姉ちゃんよぉ。いい加減、腹括れよ」

テレス「っ‥‥」
 
975 :2010/08/11(水) 03:55:11.86 ID:.7ltC.DO
上条「土御門‥‥今のオマエは『何処』なんだ?」

土御門「‥‥俺は『俺』だぜぃ。カミやん」シレット

一方通行「‥‥ふン」

テレス「‥‥」

土御門「ま、そこに転がってる女の仲間が来ると厄介だ‥‥勝手だが早めに済ますぞ?」

御坂「アンタ、何を?」

土御門「出番だ」



カツカツカツ‥‥



一同『っ!』


風斬「‥‥」ピタッ

上条「風斬!?」

黒妻「屋上の‥‥」

土御門「利害の一致だにゃぁ‥‥頼むぜ?」

風斬「‥‥はい」スゥ‥

上条「何を‥‥っ?!」



テレス「が、ぁ‥‥ぐ‥‥っ」ガクッ



御坂「テレスティーナっ!!」バッ
976 :2010/08/11(水) 04:29:57.76 ID:.7ltC.DO
上条「か、風斬! 何したんだ!?」

土御門「ちょっとした『荒療治』だにゃぁ。こっち(魔術)側の」

テレス「う、ご‥‥けな‥‥っ」バタンッ

御坂「っ、何をした?!」ビジバジ

土御門「荒立つなよ、超電磁砲‥‥ソイツにハジキは効かないからなぁ。科学(手前ら)じゃ理解できない方法を取らせてもらった」

上条「テレスティーナが‥‥魔術寄り、だと?」

土御門「ま、知らなくてもいいことだぜぃ」タラー‥

風斬「土御門くん‥‥貴方もそろそろ、まずいんじゃ‥‥」

一方通行「‥‥血ィ出てンぞ、オメェ」

上条「風斬の能力か!?」

風斬「え、あ‥‥はい‥‥」オドオド‥

御坂「ああ! よくわかんないけど、止めなきゃ撃つわ!」ビリバリ‥

土御門「勘弁だにゃ‥‥」prrrr‥‥「結標。テレスティーナを運べ」

テレス「っ?! 何、を―――」シュンッ

御坂「テレスティーナ!!」

土御門「安心しろ。また会える‥‥結標、次は一方通行だ。んで最後俺」

一方通行「なっ―――」シュンッ

黒妻「‥‥空間移動ってやつか」

土御門「そゆこと」ニッ
977 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/11(水) 06:40:50.55 ID:.7ltC.DO
土御門「悪いがカミやん達は自力で帰ってくれ」

上条「‥‥後で、説明しろよ」

土御門「あいよ。ああ、ヒューズ‥‥じゃなく、風斬氷華。ありがとーな」

風斬「あ、いえ‥‥私も、自分で帰りますので」

土御門「そうしてもらえると助かるぜよ。んじゃ‥」

黒妻「‥‥」ジー‥

土御門「(‥‥イレギュラーねぇ)‥ばいなら―――」シュンッ

上条「‥‥終わった、か。まあ、心配しないのは無理だけど、また会えるさ。アイツは怪しいけど悪者じゃないから」

御坂「‥‥そぅ」

上条「風斬‥‥何か大変そうだったけど、ありがとな」

風斬「い、いえ! 掻き回しちゃってスイマセン‥‥そういえば‥‥市街で、大剣を持った外人男性に会いました。多分、魔術師の」

上条「大剣‥‥ゴツい茶髪のか?」

風斬「うん‥‥『いずれ、また』って‥‥上条くんに」

上条「そうか。ありがと」

風斬「ううん‥‥あ、と‥‥ひっ」ビクッ!

上条「え?」


御坂「‥‥」イライラビリビリ‥


上条「ん?」ハテ?

黒妻「‥‥ほぅ」ククク‥

風斬「な、何でもない!そ、それじゃあ、また‥‥インデックスによろしくね」フワッ

上条「おう、また学校でな。あと、たまにはウチ来いよ(深い意味はない)。オマエなら大歓迎だ(インデックス的な意味で)」キリッ


御坂「‥‥‥‥」バリバリゴロゴロ‥


風斬「あは、ははは‥‥さ、さようなら。黒妻さんも‥‥また」ペコッ‥フワリ‥

黒妻「ん。またな」バイバーイ
 
984 :2010/08/12(木) 13:38:32.45 ID:98bDplY0
御坂「相変わらず……友達が、多いのね」プイッ

上条「え?」

御坂「ふんっ、いいわよ……兎に角、何か分かったら私にも教えなさいよ」

上条「あ、うん。分かった。御坂、帰りはどうするんだ?」

御坂「黒子呼ぶわ」Pi!「アンタは? 黒子に送らせる?」

上条「いや、車で。第一、白井の能力、俺の体に何起こるか分からないからな。まぁ気をつけろよ。そろそろ警備員が来るかもしれない」

御坂「はいはい、来たらね」

黒妻「……もういいのか?」

上条「はい。お待たせしました」

黒妻「そこの女(心理定規)は?」

御坂「放っておいていいんじゃない? お仲間が来るとか言ってたし」

黒妻「そっか……んじゃ、帰ろう。超電磁砲のお嬢ちゃん、またな」

上条「じゃあな、御坂。連絡する」

御坂「ええ。またね」



黒妻「ふぅ……上条、オレの上着から煙草と火ぃ取ってくれ。最愛ちゃん背負ってって取れない」

上条「あ、はい……コレですね」

黒妻「おう……火、点けて」カチッ・・・「フゥ……やれやれ、だ」モクモク・・・
985 :2010/08/12(木) 16:45:44.32 ID:98bDplY0
黒妻「上条、オマエ……」カツカツ・・・

上条「はい?」テクテク・・・

黒妻「いっつもこんな危ない橋渡ってんの?」

上条「え、いや……うーん……どうだろう。もしかしたら……多分……」アハハ・・・

黒妻「……」ジジジ・・・

上条「まぁ俺が出張ったところで特に何がどうなるって訳じゃないんですけどね」

黒妻「……でも、第一位や超電磁砲の嬢ちゃんとタメ張ってんじゃねぇのか?」

上条「いやいや、アイツらみたいに凄い事できる訳じゃないですよ。所詮、無能力者ですし」

黒妻「それでも、か?」フゥ・・・

上条「ええ、まぁ。俺の右手が通用する限りは」コクリ

黒妻「通用しなくても、だろ」フッ

上条「あはは……黒妻さんだって、出張ってるじゃないですか」

黒妻「……オレは、オレの為にしか動かねぇよ。所詮、不良(チンピラ)だ。できる事なんぞ限られてらぁ」

上条「そんなこと、ないですよ」

黒妻「ただ、無能力者(レベル0)は『無能』じゃない。誰かがそれを体現しなけりゃ、希望にならんのよな」

上条「……」

黒妻「……オレには家族を守る事くらいしかできない。それだけだよ。希望になるのはオマエみたいな英雄さ」

上条「買い被り過ぎです」

黒妻「謙遜しすぎだ……御喋りはコレくらいで。車が見えた。早く帰ろう。もう日が昇る」ジジジ・・・「帰りを、待ってる人がいるんだろ?」

上条「……はい」
986 :2010/08/12(木) 16:57:12.55 ID:98bDplY0
 (一寸・・・・・)


 ブウウウン・・・・・


黒妻「送ってくれてありがとな」

浜面「いえ……あの、絹旗は」

黒妻「一応、明日まで預かるよ……オマエは病院の方に行ってくれないか。麦野さん達が困ってると思う。手伝ってやれ」

浜面「あ、はい」

滝壺「きぬはたを。宜しくお願いします」ペコリ

黒妻「ん」

上条「送りありがとうな、浜面。今度遊ぼうぜ。一方通行も誘うよ」

浜面「げっ。遠慮しとく……んじゃ、またな」

香焼「ありがとうございました」ペコリ…

滝壺「こうやぎくん……きぬはたを、お願いね」ニコッ

香焼「え、あ……はい」


 ブロロロロロ・・・・・


黒妻「……バイク、しまってくる。香焼。最愛ちゃんおぶって先行ってろ」

香焼「え!?」

上条「んじゃ、俺は此処で。黒妻さん、また近いうちに。香焼も神裂達に連絡しろよ」テクテク・・・

香焼「あ、はい……」チラッ


絹旗「……」スゥー・・・スゥ・・・
987 :2010/08/12(木) 18:25:06.15 ID:98bDplY0
香焼「まだ寝てる、か……よいしょっと。なんだ、最愛軽いな」テクテク・・・

絹旗「……」スゥ・・・

香焼「こんなに小さいのに……強いもんなぁ。いや、自分が弱いのか」アハハ・・・

絹旗「…」

香焼「実は……自分は、この街の人間じゃないんすよ? だから、多分……明日でお別れっす」カツカツ・・・

絹旗「……」

香焼「騙すつもりじゃなかったすけど、そうっすね……自分は皆に嘘付いてたかな?」

絹旗「・・・」

香焼「ごめんね。でも……楽しかったっすよ。コレは嘘じゃない。最愛は……あはは。散々だったかな? 自分みたいなのに付き纏われて」

絹旗「・・・・・・」

香焼「……あのね。表とか、裏とか関係ないよ。どんな世界だって救いはある。裏だの闇だの『逃げる』から、救いが見えなくなる」

絹旗「………」

香焼「ちょっとだけ世界が優しかったら……君は普通に学生で、自分も天草の町でのほほんと暮らしてたかもしれない」

絹旗「……」

香焼「でもそしたら、僕らは出会わなかった……こっちを望んじゃう僕は、悪人なのかもね」フフッ


絹旗「・・・・・・・・・ぷっ」プルプル・・・


香焼「ん、なぁ?! お、起きて、た……いつ、から……っ?」バッ!
988 :2010/08/12(木) 18:41:18.11 ID:98bDplY0
絹旗「ちょっと前からです……ぷっ! ぼ、僕、だって……あはは!」プルプル・・・

香焼「・・・~~~///」カァアアア!!

絹旗「しかも、超臭ぇセリフを……ひひひ!!」バタバタ!

香焼「・・・・・・……自分で歩け」ドサッ

絹旗「きゃんっ!!」

香焼「……」スタスタ・・・

絹旗「……あ~る~け~な~い」タイイクスワリィイ!!

香焼「……」ハァ・・・

絹旗「だっこぉ!!」ジタバタ!

香焼「……最愛、恥ずかしくないの?」ジトー・・・

絹旗「……そういう事言われると超恥ずかしくなります……もぉ! 男だったら黙って背負いなさい!!」ウガァ!

香焼「はいはい……よいしょ。ああ、おもいなぁ」

絹旗「……『なんだ、最愛軽いな』」ボソッ・・・

香焼「また、落すよ?」

絹旗「ごめんごめん。お願い、ね……お・に・い・ちゃ・ん!」ニコッ

香焼「……最愛に言われても嬉しくない」

絹旗「……ふん」ガンッ!

香焼「あ痛っ!」
989 :2010/08/12(木) 19:17:50.51 ID:98bDplY0
絹旗「ねぇ……香焼は、何者なんですか?」

香焼「じゃあ、最愛は何者? って聞かれたら、嫌でしょ?」

絹旗「……ごめん」

香焼「自分や最愛が何者なのか……家(あそこ)へ帰ったら関係無い。違うかい?」

絹旗「……うん」

香焼「まぁさっき言ったけど……自分はこの街の人間じゃない。早ければ、明日にでも……帰るっすよ」

絹旗「そ、う……なんだ」

香焼「……」

絹旗「……香焼」

香焼「ん?」

絹旗「また、会える?」

香焼「君が命を粗末にしない限り、絶対に」

絹旗「……」

香焼「約束、できない?」

絹旗「……努力します」

香焼「はぁ……ダメっすよ。命を大切にしなきゃ」

絹旗「……香焼は、ホント超女みたいな野郎ですね。言う事が超女々しいです」

香焼「また落すぞ?」ンモー・・・
990 :2010/08/12(木) 19:28:21.05 ID:98bDplY0
絹旗「……最後に、聞いていい?」

香焼「最後なの?」

絹旗「一々五月蠅いです! ……あの、ね。香焼」

香焼「うん」

絹旗「……名前を」

香焼「え?」

絹旗「だから、苗字じゃなくて……名前を―――」


黒妻「お前ら、部屋の前でさっきから何くっちゃべってんの? 早く入れや」


絹旗「―――……何でもないです!」

香焼「へ?」

黒妻「ああ……御邪魔した?」

絹旗「べぇつにぃ! 超何でもありませんし!」

黒妻・香焼「「え??」」

絹旗「もう! いいから早く兄貴さん入って下さい! 私達だけでどの面下げて姉貴さんに会えばいいんですか!?」

黒妻「あ、ああ。そういう事……分かったよ。でもお前ら、ちゃんと美偉に説明(言い訳)しろよ?」


 ガチャッ・・・・・


黒妻「あいむほ~む! 綿流さまの朝帰りだぜー」タダイマー
991 :2010/08/12(木) 19:46:32.53 ID:98bDplY0

 ドタドタドタドタ・・・・・


打ち止め「お~か~え~りっ!! ってミサカはミサカはクロヅマの腰にタッコオォ!!」ゴルゥアアッ!!

黒妻「ぐふっ!! な、ナイス、タックル……」

打ち止め「いえいえ、それほどでもないよ……って、つ~ぎ~は~」ギロッ!

絹旗・香焼「「っ!?」」

打ち止め「……御帰りなさい」

絹旗・香焼「「え」」

打ち止め「Home comingって、言ったんだよ? ってミサカはミサカは英語で言ってみる」

絹旗「あ、うん……ただいま」

香焼「ただいま」

打ち止め「よろしい! ……それじゃあ上がりなさい、ってミサカはミサカは他人様の家で偉ぶってみる」エヘン!

黒妻「オレん家だっつの……てか、打ち止めちゃん朝早いな」

打ち止め「上の部屋が喧しいから嫌がおうにも目が覚めたの、ってミサカはミサカは眠い目を擦ってみる」

黒妻「上条……そりゃ災難だったな。苦情言っとくよ」

打ち止め「結構です! それより、二人とも……居間に来なさい。ってミサカはミサカは淡々と告げる」

絹旗・香焼「「……はい」」

黒妻「……おっかねぇなぁ、オイ」ハハハ・・・
992 :2010/08/12(木) 20:47:59.72 ID:98bDplY0
固法「……」

絹旗・香焼「「あ……」」

固法「おかえりなさい」

絹旗・香焼「「……ただいま」」

固法「……」スタッ・・・

絹旗「あ、あの……」

固法「聞きません。仮にも私は風紀委員ですので……聞いたら相応の始末が必要でしょう? アナタ達は今、私と一緒に起きた。違う?」

香焼「あ、う……すいません」

固法「朝ごはん、作っておくからシャワー浴びてきなさい。最愛ちゃん、どこか痛むなら手伝うわ」

絹旗「い、いえ、大丈夫です……あの!」

固法「……」

絹旗「御迷惑、おかけしました」ペコッ・・・

固法「……自分を大切にしなきゃダメよ? 二人とも」

絹旗・香焼「「はい」」

固法「説教は先輩がしてきたんでしょうから、私からはこれまで。さっさとお風呂行ってきなさい」

打ち止め「私の説教はまだ終わって無いよ! ってミサカはミサカはんぐぅ?!」ジタバタッ!

黒妻「ああ、悪い悪い。オレが代わりに説教聞いてやるから。な?」

打ち止め「むぐぅ……もう!」プンスカッ!

黒妻「あはは……はは……」チラッ

固法「……」ハァ・・・
993 :2010/08/12(木) 21:18:32.09 ID:98bDplY0
黒妻「……ただいま、美偉」

固法「先輩……お帰りなさい」

黒妻「ずっと起きてたのか?」

固法「ええ、まぁ……無事を祈って、待つくらいの事しかできませんから」フフ・・・

黒妻「……ん」

打ち止め「……待つ者の苦しみを、先立つ者は知らない」ボソッ・・・

黒妻・固法「「え?」」

打ち止め「お兄ちゃんもお姉ちゃんも、クロヅマも……あの人も。待つ側の気持ちをもっと考えて欲しいよ。ってミサカはミサカは……」ショボン

固法「打ち止めちゃん……」

黒妻「……ああ、そうだな。すまない」

打ち止め「うん……ふあああぁぁ……眠い……」ゴシゴシ・・・

固法「私と一緒に起きてたものね。朝ごはん食べたら、一眠りしよっか?」

打ち止め「うん、そうする。ってミサカはミサカは朝ごはんをテーブルで待つことにする」テクテク・・・

黒妻「オレもそうするか」

固法「どうぞ。先輩、お米ですよね」

黒妻「おう。あと、牛乳忘れんなよ」

固法「はいはい」
994 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [43urc]:2010/08/12(木) 23:14:26.36 ID:HcdtX1U0
そろそろ1000なので、>1000ならこのスレは打ち切り。
 
 

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