2013年5月10日金曜日

固法「先輩、おはようございます」 1

22010/08/23(月) 20:03:18.56 ID:1mrUbZk0
 ―――とある月曜、とあるアパートの一室、朝・・・




 PiPiPi…PiPiPi…PiPiPi…


固法「ん……あ……」ノソッ・・・


 《AM06:30》


固法「……月曜かぁ……たるい……眠い」ファアァ・・・


 PiPiPi…PiPiPi…PiPiPi…


固法「……お弁当、作らなきゃ」テクテクテク・・・「あ、先輩は……」




黒妻「……んぁ……スゥ……スゥ」zzz・・・




固法「ふふっ……まだ、起こさなくていいか」クスッ
 
32010/08/23(月) 20:14:44.68 ID:1mrUbZk0
固法「冷凍食品、あと少ししか無い。買っとかないと……牛乳も、ね」

黒妻「む……あ……」

固法「そろそろ、起こしますか……先輩」ユサユサ

黒妻「ん……朝か」

固法「ええ」

黒妻「……牛乳」

固法「はい」スッ

黒妻「ん……」ゴクゴク「……ぷふぁ」

固法「顔洗ってきたら? あと髪も凄い事なってますよ」フフッ

黒妻「ん」コクッ

固法「ほら、シャキッとする! テキパキしなさい!」

黒妻「んー」コクコクッ

固法「もぅ……すぐ朝御飯できますからね」

黒妻「おう……美偉」テクテク・・・ポリポリ・・・

固法「はい」

黒妻「おはよ」テクテク・・・

固法「ええ。先輩、おはようございます」ニコッ!
5 :2010/08/23(月) 20:28:46.19 ID:1mrUbZk0
 ―――AM07:15・・・



固法「先輩、今日お仕事は?」

黒妻「んー……わかんね」モグモグ

固法「……え」

黒妻「仕上(浜面)んとこの仕事は不定期だし、じゃんじゃん(黄泉川)さんは連絡取れないから」

固法「……」

黒妻「美偉は?」

固法「……今日は普通に学校。その後、風紀委員の仕事です」

黒妻「遅くなんの?」

固法「いつも通りです。九時前に先輩の家(此処)に寄ります」

黒妻「ん」コクッ

固法「それより、先輩。その……やっぱり……」

黒妻「その前に、いいか?」

固法「え、あ、はい」


黒妻「何時まで、下着エプロンなの?」シレッ・・・


固法「……変態」スタッ

黒妻「どっちがだ」

固法「シャワー借ります!」ンモー!


黒妻「変なとこ、抜けてんな……朝っぱらから誘ってんのか?」モグモグ・・・
6 :2010/08/23(月) 20:41:23.84 ID:1mrUbZk0
 ―――AM07:45・・・



固法「それじゃあ、先輩。行ってきます」

黒妻「バイクで送るか?」

固法「……遠慮しときます。お昼ご飯は冷蔵庫にありますから」

黒妻「ん」

固法「洗濯物干しといて下さいね。できれば、シーツも」

黒妻「ん」カチッ・・・

固法「煙草吸い過ぎないこと」

黒妻「んー」フゥ・・・

固法「お金ありますか?」

黒妻「あー……んー……」ポリポリ・・・

固法「ハァ、もう……二千円(札)置いてきますから」

黒妻「あんがとよ(……スロットで、5倍だな)」

固法「パチンコ行ったら『干します』からね♪」

黒妻「……ん」スロットダモン・・・

固法「何かあったら、連絡を。非常時は支部の方に……それから」

黒妻「美偉」

固法「え」

黒妻「時間」

固法「あ、れ、ハァ……まったく……」

黒妻「心配すんなって、な」ニカッ

固法「もう……行ってきます―――」

黒妻「おう―――」



 ―――チュッ・・・・・・
8 :2010/08/23(月) 20:53:48.90 ID:1mrUbZk0
 ―――AM08:30・・・



黒妻「……二度寝しようかな」ボリボリ・・・「あ、洗濯物干すか」


 ガララララ・・・・・


黒妻「んーっ! 絶好の流し(バイク)日和だな。どっか行くのも……ん?」

スフィンクス「にゃー」

黒妻「おはよう」

スフィンクス「なー」スリスリ・・・

黒妻「また乞食か? 上の主(上条さん家)は何やってんの」

禁書「ごはんー」スリスリ・・・

黒妻「……」

スフィンクス「なー」

禁書「はんぐりー」

黒妻「……上条帰ってきたら、説教だな」ハァ・・・

禁書「ご飯くれるの?」

黒妻「お隣のメイドさんは?」

禁書「声がしないからいないと思うんだよ」

スフィンクス「にゃー」

黒妻「今月13回目の」

禁書「15。昼夜合わせると、28回目なんだよ。とうまの随伴で更にプラス6!」エッヘン!

黒妻「……偉かねぇよ」ッタク・・・
10 :2010/08/23(月) 21:13:27.90 ID:1mrUbZk0
 ―――AM09:10・・・



禁書「おかわり!」

黒妻「無ぇっつの。オレの昼飯平らげやがって」

禁書「えー……」

スフィンクス「にゃー」ヘコッ

黒妻「ほら。少しは頭下げる猫を見習え」

禁書「ぶー……」

黒妻「ハァ、ったく」カチッ・・・

禁書「……煙草」ジー・・・

黒妻「ん」フゥ・・・

禁書「吸い過ぎると、みぃが怒るよ」

黒妻「そうかい。同じくらい牛乳飲んでるからいいんだよ。ほれ」ヒョイッ

禁書「何それ? あ、どーも……科学で立証されてるの?」ゴクゴクッ

黒妻「オレルール、だ。ほら、洗濯物干すからにゃんこ連れて帰りなさい」

禁書「もー、誤魔化して。また来るからね!」ビシッ!

黒妻「せめて菓子折り持って来い。シスター・暴食(ベルゼーブ)」シッシッ!

禁書「べー! 行くよ。スフィンクス!」

スフィンクス「にゃー」テクテク・・・


黒妻「まったく……やれやれだ」ハァ・・・「さっさと終わらせて、打ち行こう」
11 :2010/08/23(月) 21:30:40.56 ID:1mrUbZk0
 ―――AM10:00・・・



黒妻「さて、と。仕上でも誘うかな」PiPiPi・・・Prrrr・・・・


『お掛けになった電話番号は、現在電波の入らない場所にあ―――』


黒妻「出ない、な。半蔵は……」PiPiPi・・・Prrrr・・・・


『こちら、留守番電話サービスセンターで―――』


黒妻「まぁ、平日の昼間だしな。忙しいか。メールだけ入れとこ」Pi!


舞夏「それじゃぁ、忙しくない黒妻兄さんはなんなんだー?」ヒョコッ!


黒妻「……ひょっこり現れんな。暇ならシスターちゃんの相手してやれよ」

舞夏「暇じゃないんだよねー、これが。今から兄貴のオットコ臭い部屋を掃除せねばならんのだよー」ウンウン・・・

黒妻「かわいそうな兄貴」フンッ

舞夏「『かわいそう』な固法さん」ニヤッ

黒妻「……」カチン・・・

舞夏「おっと……蹴られる前に退散するよー。じゃーねー」スィー

黒妻「……あんま、部屋荒してやるなよ」テクテク・・・

舞夏「机にエロ本とスケベDVD、積んであげるだけなのだー」ワハハー

黒妻「……同情するよ。土御門」ハァ
12 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/23(月) 21:58:37.87 ID:tm3eKG2o
支援するぜい
13 :2010/08/23(月) 22:03:03.02 ID:1mrUbZk0
 ―――第7学区地下街、とあるパチンコ店・・・



黒妻「駐車(大型二輪)料金も上がってんなぁ……ったく、何時だ?」


 《 AM10:45 》


黒妻(学園都市の賭博店なんざ『基本』、人はいないはずだ。台は空いてる)ウィーン・・・

店員「……しゃーせ」

黒妻「ん」スッ・・・

店員「ID、OKっす。どーぞ」

黒妻(相変わらず面倒臭ぇ……未成年主体の街だからしゃあ無い)チラッ・・・


ホスト風「……」

893風「……」

首サラ風「……」

大学生風「……」

暇昼妻風「……」

スキルアウト数名「「「wwwwwwwwww」」」


黒妻(しかし、現状はこんな時間でも人がいる。数えられる程度だが。シノギや女衒、大学生に専業主婦。『根気の無い』人間も、な)

店員「……」グデー・・・

黒妻(御高説垂れるこの街の理事の連中に見せたい光景だ。札束を投げつけられそうだが)テクテク・・・
14 :2010/08/23(月) 22:23:00.93 ID:1mrUbZk0
 ―――AM11:50・・・




店員「あざーした」

黒妻(1,2,3,4……9千と3百円か」ウィーン・・・「昼飯は……喰われたんだ。どうすっかなぁ……ん?」Prrrr・・・


 メレンゲッテナーニ? メレンゲッテナンダ~♪


黒妻「仕上だ」Pi!「はい、オレ」

浜面『あ、もしもし。兄貴、どうしたの?』

黒妻「いや暇だったからスロット誘おうと思って。仕事だったのか?」

浜面『まぁ、夜勤明けで……兄貴、仕事は?』

黒妻「仕上のとこから連絡無いし、じゃんじゃんさんも今『アレ』だからよ」

浜面『そ、そっか……麦野に仕事あるか聞いとくよ』

黒妻「頼む。んで、オマエ今家?」

浜面『うん。あ、よかったら絹旗達の方行ってくれないかな。どうせ、部屋でゴロゴロしてるから掃除させてやって』

黒妻「仕上の仕事じゃないのか?」ニヤッ

浜面『……お願いします。休ませて』グダー・・・

黒妻「あはは。あいよ……今、何処の部屋かメールして」

浜面『すいません』

黒妻「いいよ、お互い様だ。しっかり休めよ。(随伴すれば、食費も浮くしな)」Pi!
15 :2010/08/23(月) 22:50:39.19 ID:1mrUbZk0
 ―――とある高級マンションの一室・・・



麦野「……だるー」グデェ・・・

絹旗「麦野、超はしたないです。下着姿でソファー独占しないでください」ハァ・・・

麦野「もー、嫌。この暑さは、アレね。どっかの異星人からの熱射線攻撃よ、きっと」

絹旗「……それで映画作ってください。三度は見に行きますから」カコカコカコ・・・

麦野「そっけないわねぇ……何? メールしてんの?」ベター・・・

絹旗「ひっつかないでください! 超暑苦しい! あ! 見るな!!」ギャー!


【DATE】XX/XX 12:25 
【FROM】こーやぎ
【sub】RE5:
------------------------
東京は暑いんすね……(汗

今、用事でジブラルタルの
方にいるすけど…こっちも
暑いよー(苦笑


麦野「……へー」ニヤッ

絹旗「かーえーせー!! 頭に胸乗せるなー!! 超暑い!!」ジタバタ!

麦野「なーに? 彼氏? ●学生の癖に生意気ねぇ。写真無いの? 何処まで『イ』った?」ニヤニヤッ

絹旗「むぎゃー!! 超五月蠅いです!! かーえーせー!!」
16 :2010/08/23(月) 23:36:04.15 ID:Da7OY120
 ピンポーン・・・・・



麦野「んー? 浜面か滝壺かな? あ!」

絹旗「返せ!! もう……」パシッ!

麦野「つまんないのー。スペインに単身赴任してる絹旗の彼、見たかったなぁ」ニヤニヤッ

絹旗「ち・が・う!! まったく……ほら! 一般人だったら超不味いから、服着て下さいよ」

麦野「無い無い。パンピーだったらぁ……絹旗ちゃんのぉ、彼に送った『オカズ写メ』、探すのやめたげる」ウフフ・・・

絹旗「っ!! 変態!! 超変態!!」カァァ!!

麦野「くふふ。愛いヤツよのぉ」ヒヒヒ!


黒妻「……んで? オレってば一般扱いですか? 社長さん」ハロー


麦野「」

絹旗「……言わんこっちゃありません」

黒妻「うい。ハーゲンの差し入れだ」

絹旗「おお! 超太っ腹!! でも……そんな金何処から?」

黒妻「……」タラー・・・

絹旗「……姉貴さんに報告っと」Pi!

黒妻「えぇい! 今日のファミレスは奢ってやるから黙ってろ!」

絹旗「わぁい! 新作あんみつだぁ!!」ヤッホゥイ!!


麦野「」アセアセ、セカセカ!!
17 :2010/08/23(月) 23:45:54.22 ID:Da7OY120
 ―――PM00:45・・・



麦野「もう……電話の一本でも入れて欲しいわよ」

黒妻「仕上には見せても大丈夫なんだろ」

麦野「アレは奴隷。黒妻くんはお客よ」

絹旗「超危なく聞こえますね。三十路過ぎのホステスみたいです」

麦野「……後で携帯弄ってやる」

絹旗「ぎゃー!!」

黒妻「へいへい。で? 昼食べたんすか?」

麦野「まだー」

絹旗「あんみつー」

黒妻「……出前でいいか」

絹旗「ファミレスは!?」

黒妻「麦野さん次第」

麦野「うごきたくなーい」

黒妻「……だそうだ」

絹旗「ぶー……」チラッ

黒妻「今度、奢るから。な」ヘコッ

絹旗「仕方ないですね」ハァ

麦野「焼き鮭定食ー」

絹旗「ザル蕎麦で」

黒妻「へいへい」Pi!
 
31 :2010/08/24(火) 20:37:27.70 ID:9aZh1uk0
 ―――PM01:20・・・




一同『いただきまーす』

絹旗「んぐ……むぅ。兄貴さん、今日これからの予定は?」チュルチュル

黒妻「無い」

麦野「あら、ぷーさん?」モグモグ

黒妻「んじゃ、仕事下さいよ」

麦野「んー……『グレーゾーン』は有り? 無し?」

黒妻「内容による。美偉泣かせるのは無しで」

麦野「むぅ……探しておくわ」

絹旗「じゃあ、超暇人ですね」

黒妻「超をつけるな、ったく……そういえばフレンダちゃんとリコ(滝壺)ちゃんは?」

麦野「二人とも病院よ。フレンダは『相変わらず』ので、滝壺は検査。あの子、すぐガタ来るから」ハァ・・・

絹旗「麦野は人使いが超荒いですからねぇ」

麦野「……」

黒妻「……そ。まぁ、適当にマンガでも読ませてもらうわ。あ、牛乳あります? 武蔵野の」



冷蔵庫「残念。ウチは小岩井だ!」



一同『……』
 
35 :2010/08/24(火) 21:25:20.59 ID:9aZh1uk0
 ―――PM01:30・・・



冷蔵庫「」ビジバジ・・・



麦野「ふぅ」パンパン・・・

絹旗「やっと黙りましたね」ヤレヤレ・・・

黒妻「何も、見てないよ」

麦野「……なんか疲れた。やることやって寝よ」

黒妻「え。麦野さん、今から仕事?」

麦野「カタギの方よ。大学や研究施設への報告書ってヤツ。罷り成りにも『超能力者』だからねー」

黒妻「……そういや、麦野さんって強いの?」

絹旗「超化け物(レベル5)です。言って無かったですっけ?」

黒妻「ん、聞いたような……聞いてないような……どっちにしろ、見た事無いよ」

麦野「あら? 私に興味持った? ウフフ、イケないわねぇ。奥さんいるのに」クスクス・・・


冷蔵庫「また処女がなんか言ってるぞー。妄想処女☆むぎのん! 御年齢じゅうべらぁあああ!!」チュドーン!


麦野「……説明面倒だから、絹旗に聞いて」テクテク・・・

黒妻「自分の能力、そんなにベラベラ話して良いモノなのか?」

麦野「さーねー」ガチャ・・・

絹旗「……まぁ、麦野は超自信家ですから。あと兄貴さんのこと、それなりに信用してるみたいですよ」

黒妻「……そ」フーン・・・
37 :2010/08/24(火) 21:46:37.38 ID:9aZh1uk0
 ―――PM01:30・・・



絹旗「……何読んでるんですか?」

黒妻「CDA」

絹旗「え? ……ガ○ダムですか?」

黒妻「ん。勝手に読んでたけど、誰の?」

絹旗「○ンダム系は麦野と浜面です。麦野は自己現実の参考にしてます」

黒妻「……ビーム?」

絹旗「ビームですね。おかげで私もちょっと詳しくなりましたよ。ガン○ム」

黒妻「……金色の機体と言ったら?」

絹旗「え? えっと……ア○ツキでしたっけ?」

黒妻「……もう最愛ちゃんとガンダ○の話ししない」

絹旗「え?! な……」


冷蔵庫「そこはTHE・○だろjk!」ビシッ!


黒妻「……それも、違う気がする」

絹旗「むぅ……そういえば、こ、こう……」モジモジ・・・

黒妻「やぎ?」

絹旗「……来週、日本に来るそうですね」

黒妻「そいやぁ、そんな事言ってたな」

絹旗「……はい」

黒妻「ふーん……ところで」

絹旗「え?」

黒妻「腹の上でハーゲン食べるの止めてくれ」

絹旗「……失礼」
38 :2010/08/24(火) 22:25:04.20 ID:9aZh1uk0
黒妻「最愛ちゃんはどんなマンガ読むの?」

絹旗「右下の棚です」

黒妻「……生物災害もの。宇宙人襲来もの。地底人来襲もの……なぁにこれ……」ゲンナリ・・・

絹旗「オススメは石川○のマンガですね! 総じて、程よいグロさ! あと滝壺さんと一緒に買ったキ○ラです!」

黒妻(……リコちゃんは何で買ったんだろう?)

絹旗「ちなみに、フレンダは専らゲームばかりです。未だにPSの影牢ばかりやってます。あ、最近はなく頃にシリーズ読んでるっけ」

黒妻(トラップマニアかい……女の子らしいマンガは読まないのかよ)

絹旗「兄貴さんは?」

黒妻「オレは何でも読むよ」

絹旗「チャン○オンとかヤンキーもの好きそうですもんね。『R-16』とか超好きそう!」ZⅡ!

黒妻「んー……アメコミの方が好きだ」

絹旗「え? 渾名通り『蜘蛛男』とか?」マッ!!

黒妻「どっちかっていうと『Wa○chmen』の方が好き。シャッハさん」

絹旗(……精神的超人?)

黒妻「今思ったけど、『X-○EN』って学園都市と似……」


冷蔵庫「それ以上はイケナイ!」ビシッ!


黒妻「……」

絹旗「……ま、まぁ私だって普通に少女モノも読みますよ。此処(アイテム)入ってからレディコミの方が増えましたけど」

黒妻「……エロ本じゃん。レディコミ」エー・・・

絹旗「酷い偏見を見ました……超親父ですよ。その考え」ゲンナリ・・・
40 :2010/08/24(火) 22:44:36.75 ID:9aZh1uk0
 ―――PM02:30・・・



黒妻「……ん。もうこんな時間か」

絹旗「こんな時間って、何か用事でも?」

黒妻「いや、無いけど。長いしたかなって」

絹旗「別にいいですよ。パチンコ行かれるより私の監視下にいた方が、マシですから」

黒妻「くっ……美偉に毒されやがって」

絹旗「超褒め言葉として受け取っておきましょう」

黒妻「ったく……知り合いの見舞いに行くよ」

絹旗「知り合い?」

黒妻「ああ。また来るよ。お土産持ってな」

絹旗「はい」

黒妻「麦野さーん、そろそろお暇しまーす」

麦野『あいよー。仕事見つけとくからー』

黒妻「お願いします……んじゃ、また」

絹旗「さよならー。姉貴さんに宜しくー」バイバーイ

黒妻「おう。たまに遊びに来いよー」ガチャッ
41 :2010/08/24(火) 23:03:34.58 ID:9aZh1uk0
 ―――PM03:10・・・病院・・・




黒妻「さて……エレベーター使うか」

御坂妹「あら、こんにちわ。とミサカは挨拶します」

黒妻「ん? ……ああ、ミサカちゃんか」

御坂妹「お見舞いですか? とミサカはハーゲンのクリスピーを凝視します」ジー・・・

黒妻「……先生におねだりしな。やらねーよ」

御坂妹「あら残念……とミサカは内心吐露します」トホホ・・・

黒妻「そのうちな。面会ОKだろ?」

御坂妹「はい」

黒妻「んじゃ、またな。先生に宜しく」テクテク・・・

御坂妹「はい……あ、院内禁煙ですよー! ってミサカはブラックリストに警告しておきます!」ビシッ!

黒妻「……」ヒョイッ

御坂妹「……抹茶味じゃチップが足りません」

黒妻「ん」スゥ・・・

御坂妹「っ!? ……彼の、スウェット姿の、写真だと……ごゆるりと! ってミサカはヒャッホーイ!!」ジュルリ!

黒妻「ったく……病院内は騒ぐなよ」ハァ・・・
44 :2010/08/24(火) 23:52:40.94 ID:9aZh1uk0
 ―――とある特別(Vip)病室・・・



黒妻「失礼します」ガララ

打ち止め「あ、クロヅマ! らっしゃい! ってミサカはミサカはダイブする!」テリャー!

黒妻「おう。落ち着け落ち着け……こんにちわ」


黄泉川「おう、元気そうじゃんよ。一々見舞に来なくてもいいのに」アハハ・・・


黒妻「いえ……差し入れです。冷凍庫あります?」

黄泉川「Vip扱いだからねぇ。何でもあるじゃんよ。この部屋」

打ち止め「私も住んじゃいたいよ。ってミサカはミサカはソファーでくつろぐ」

黒妻「迷惑だろ、黄泉川さんに」

打ち止め「いーもんねー」

黄泉川「ははは、そうだね。別にいいじゃんよ。先生が許せば」

打ち止め「それじゃあ、無理だよぉ……ってミサカはミサカはリアルゲコ太の石頭に悩んじゃう。医師だけに、ね!」ドヤッ!

黒妻「……ははっ」

打ち止め「うむぅ。外したか……ちょっとお手洗い行ってくるよ。ってミサカはミサカは御淑やかに外室します」ペコリ・・・

黒妻「……気の利く子供だよ」

黄泉川「まぁ、ね」ハハハ・・・
45 :2010/08/25(水) 00:18:54.12 ID:WxOXXS20
 ―――PM03:25・・・




黄泉川「もう動けるし、仕事もできる。此処にいても退屈なだけじゃんよ」ハァ・・・

黒妻「休める時、休んでおきましょうよ。休暇だと思って、ね」

黄泉川「ははは、そうじゃんね。そう考えないとやってけないじゃん」

黒妻「ええ」

黄泉川「……さっき、ね。打ち止めが来る前じゃん。あの子が来た」

黒妻「ん」

黄泉川「見舞品置いて、何するわけでもなく、ただそこに座って、本読んで……だんまり」

黒妻「……」

黄泉川「誰も、悪くないのに、ね」

黒妻「……」

黄泉川「この部屋も、あの子が無理やり貸し出して貰えるよう先生に『頼んだ』んだって。呆れてたじゃん」アハハ・・・

黒妻「……黄泉川さん」

黄泉川「ああ、悪い悪い……歳かなぁ。御喋りが過ぎるじゃんね」

黒妻「……いえ」

黄泉川「オマエさんには仕事探してやるって言ってたのになぁ。ホント、申し訳ないじゃんよ」

黒妻「大丈夫です。何とか、やっていけてますから」ニコ・・・
48 :2010/08/25(水) 00:48:12.24 ID:WxOXXS20
黄泉川「まぁこんな仕事してると……ね。有るんだよ、色々ヤバい事も、さ」

黒妻「でも、辞めないんでしょう」

黄泉川「分かってんじゃん。教師も、警備員も辞めないさ」

黒妻「そう……彼は、毎日?」

黄泉川「うん、ほぼ毎日。何する訳でもないけど、時間見つけて……そこに座ってる。暇なのかな?」クスッ

黒妻「良い子じゃないですか……打ち止めちゃんといい、彼といい」

黄泉川「自慢の息子娘じゃんね」

黒妻「ふふっ……羨ましいですよ」

黄泉川「私は、さ……子供作れるような女じゃないから。甘んじたいんだよ。あの子達にね」

黒妻「それは、早計ですよ。いるかもしれません……黄泉川さんの考え、変えてくれる男性(ヒト)」

黄泉川「ははは、どうだろう。いたらいたで、困るんだろうじゃん、ね」タハハ・・・

黒妻(……それが、息子と思ってる男性だったりしてな)フッ・・・

黄泉川「わ、私の事はいいの! それより、固法が卒業したら……作るつもりじゃんよ?」

黒妻「まぁ、その時オレがそれに値する男であれば、ですけどね」

黄泉川「今でも十分じゃんよ……オマエは強いからね。あ、煙草ある?」

黒妻「はい、どうぞ……さぁ」カチッ・・・

黄泉川「ふぅ……オマエの立ち位置は、難しいからねぇ」

黒妻「どうだか、ね」

黄泉川「固法という楔が無かったら、黒い道、平然と闊歩してるじゃんよ。多分ね」ジジジ・・・

黒妻「……」カチッ・・・フゥ・・・
49 :2010/08/25(水) 01:18:05.45 ID:WxOXXS20
黄泉川「灰色」

黒妻「わかってます」

黄泉川「いっそ、自分の組でも作るか? 固法が泣くだろうけどね。あ、そこの空き缶灰皿にして」

黒妻「勘弁っすね」

黄泉川「……でも、警備員にはなるつもり無いんだろ?」

黒妻「……」

黄泉川「……言いたい事は分かる」

黒妻「事後処理係に回るつもりは無いです。黄泉川さんには悪いが、警備員は自我が、無い。最悪、間に合わないし、助けられない」

黄泉川「ああ。でも、それを承知でやってるじゃん……でもね、フリー警備員じゃやってけないよ」

黒妻「ええ。そいつぁ『暗部』扱いですよ」

黄泉川「うん……いっそ英雄にでもなっちまえばいいじゃん。仮面つけて、バイク乗ってさ」ハハハ!

黒妻「そりゃ素敵だ」アハハ!

黄泉川「まぁ、オマエは自分の好きな通り生きてみろ。ケツ持ちはしてやる。オマエの筋は嫌いじゃないじゃん」

黒妻「買い被り過ぎですが、そうさせてもらいます。アナタも……」

黄泉川「え?」

黒妻「……いや、何でも無い」

黄泉川「気になるじゃんよー」ブー

黒妻「教えません」

黄泉川「むぅ……いいもんだ」


 コンコン・・・・・


黄泉川「ん、打ち止めの御帰りかしらねー」タバコケシケシ・・・
50 :2010/08/25(水) 01:48:38.21 ID:WxOXXS20
芳川「長い御喋りね。二人とも老人みたい」ガラッ

黄泉川「あらら。桔梗」

黒妻「どうもっす。打ち止めちゃんは?」

芳川「長くなりそうだから、先帰るだって。春生(木山)と下降りてったわ」

黒妻「む、悪い事したなぁ……」

芳川「気にしなくていいわ。あの子、意外と図太いから。一方通行と違って」

黄泉川「違いないじゃん」フフッ

黒妻「オレも、そろそろ帰ります。病室に長居するのも何なんでね」

黄泉川「そっか。まぁ、すぐ退院する。待ってろ、仕事探してやるじゃん」

黒妻「ええ、期待してます」

芳川「なんなら、私の新チームの投薬実験や駆動鎧の試験のバイトとかもあるわ。紹介する?」

黒妻「考えておきます。では、また」ペコッ・・・


 ガララ・・・


黄泉川「……勿体無い男じゃん」

芳川「使い方が難しいわ。下手に暴れさせたら、ダークヒーローにしかならないわよ。彼『も』ね」

黄泉川「でも、アイツが活躍すれば無能力者やスキルアウトの光になると思うじゃん。月詠先生のとこのツンツンもそうだが」

芳川「ツンツン? ああ、一方通行がよく言う『三下』兼『英雄』さんね」フフッ

黄泉川「だけど上条にはカリスマはあっても、リーダー性が無い。黒妻には、人を引っ張れる力があるじゃん」

芳川「それは、怖いわね」

黄泉川「ん? 怖い?」

芳川「ええ。だってそうでしょ? 例えば、彼が間違って能力者達に魁たら、都市の7割方の子供達が革命を起こすじゃない」

黄泉川「恐ろしい事考えるじゃんよ……」

芳川「やだ、冗談・誇張よ」

黄泉川「……無きゃ、いいが」

芳川「……誇張だって。真面目に考えるな。馬鹿」
 
62 :2010/08/25(水) 22:58:56.28 ID:ruxNnYo0
 ―――PM03:45・・・




黒妻(元気そうだが……レイプ、か……)テクテクテク・・・

冥土返し「おや? マナー違反常習者くんじゃないか」

黒妻「ん? ……先生」

冥土返し「御見舞かい?」

黒妻「はい。黄泉川さんの」

冥土返し「そうか……」

黒妻「退院は近いんすか?」

冥土返し「身体の面は、ね。問題は……」

黒妻「精神、ですか」

冥土返し「……こんな事を言うと、ジェンダー委員会から怒られるが、レイプにもランクと種類がある」

黒妻「平等主義者は平等を謳う時点で、それを侮辱してますよ」

冥土返し「ははは、中々言うね。まぁ黄泉川くんのは……重いよ。それに拷問だった。心の傷は深いはずだよ」

黒妻「……」

冥土返し「患者に必要なモノは揃える主義だが……僕じゃ、どうしようもない」

黒妻「……案外、『必要なモノ』の方からひょっこり歩いてくるもんですよ」

冥土返し「ふふっ。かもね……まぁ最善は尽くすよ。君もバイク事故なんかで運ばれて来ないようにね」テクテク・・・

黒妻「『ハジ』掻きませんよ。オレぁね」ペコリ・・・


黒妻(もし……美偉が犯されたら、オレは……どうなっちまうかな)フゥ・・・
64 :2010/08/26(木) 00:34:42.07 ID:00dgp0.0
 ―――PM03:35・・・




黒妻「馬鹿な事だ……久しぶりに、酒でも買って帰るかな」テクテク・・・


 ―――ドンガラガッシャーンッ!!


黒妻「ん?」


ショチトル「こんなモノで釣ろうなんてふざけるな!!」ブンッ!

海原「だから悪いと謝っているだろう……」

ショチトル「くっ……どうせまた女の尻でも追い駆けていたのだろう!」プンッ!

海原「ちょ……もう」ハァ・・・


黒妻「ドア全開でケンカかよ……アイツ、どっかで見たな」


海原「仕事が立て込んで……」

ショチトル「知るか! 日に日に会いに来てくれなくなる! どうでもいいんだろ、私の事なんか……」シュン・・・

海原「ショチトル……そんな事、無いから……機嫌直してくれ。ね?」

ショチトル「五月蠅い!」シュッ!

海原「わっ! 危ない……どうしたら良い子になるんだ、君は」モー・・・

ショチトル「ふんっ!」


黒妻(……痴話ゲンカ、とも違うかな?)マジマジ・・・
65 :2010/08/26(木) 00:45:33.08 ID:00dgp0.0
海原「忙しいんだよ。本当だって」

ショチトル「嘘付け。もういい! どっか行け!!」

海原「……はぁ」テクテク「また、来るよ」スタスタ・・・


黒妻「……」


海原「……ん?」チラッ「これは……どうも」ペコッ

黒妻「ん」

海原「黒妻、綿流さんですよね。お久しぶりです」

黒妻「オレはオマエを顔しか知らない」

海原「……失礼。好きに呼んでください。美化して自己紹介できる気分じゃ無いので」ヘコッ

黒妻「……随分、言われたな」クスッ

海原「恥ずかしい限りです。まぁ僕がいけないのですが……っと。ダメだダメだ。兎角、失礼します。いずれ」ペコリ

黒妻「おう」

海原「はぁ……女ってのは、もう……」ブツブツ…

黒妻(……優男に見えるが、意外と『男性』なんだな。考えが)


ショチトル「ばか……うぅ……私の、ばか……お兄ちゃんの、ばか……」グスッ・・・


黒妻「……」
66 :2010/08/26(木) 00:59:58.51 ID:00dgp0.0
黒妻「……」コンコン・・・

ショチトル「っ!?」ビクッ!

黒妻「……大丈夫か? って、言葉通じてるか?」

ショチトル「誰だ、オマエ……」キッ・・・

黒妻「通りすがりの御節介さんだ」

ショチトル「……何?」

黒妻「いや、なぁに……大声が聞こえたんでね。嫌がおうにも、罵倒が耳に入ったんだ。悪いな」

ショチトル「……ふんっ」プイッ

黒妻「どったの? ただの痴話ゲンカってヤツかい?」

ショチトル「痴話ゲ……違う。ただの癇癪だ……私の」

黒妻「ふーん……」

ショチトル「……何時までそこにいる気だ。変態の類か、オマエ」

黒妻「可愛くないガキだな……まぁそのくらいの歳なら、妥当か」

ショチトル「……どうせ、可愛くないもん」

黒妻「お。今度は可愛いぞ」

ショチトル「やはり変態か」

黒妻「好きにしろ。泣いてる子供がいると放っておけない性分でね」

ショチトル「泣いてない」

黒妻「へぇ。じゃあ『お兄ちゃんのばか』ってんも、聞き間違いか?」

ショチトル「っ?! う、五月蠅い! 出てけ!」

黒妻「おっかないねぇ」フッ・・・
67 :2010/08/26(木) 01:23:06.37 ID:00dgp0.0
ショチトル「ナースコール押すぞ」

黒妻「ひゅ~。困ったな」

ショチトル「……変な奴」

黒妻「たまに言われるよ。で、どうすんの?」

ショチトル「何がだ」

黒妻「謝んないの?」

ショチトル「……知らない」

黒妻「こういう時、女が折れとくと後々良い事あるぜ?」

ショチトル「知らん!」

黒妻「ふむ……」ポリポリ「後悔の色しか見えないけど」

ショチトル「……」

黒妻「ま、嬢ちゃんの勝手さ。好きにしな」

ショチトル「……嫌われたかな」

黒妻「その程度の男なら、そうなんじゃないか」

ショチトル「アイツは……違う」

黒妻「やれやれ……人と話すと、気休め程度にはなるだろ?」

ショチトル「え」

黒妻「嬢ちゃんの中で、初めっから答えは出てただろ? オレはただのピエロ」ニコッ

ショチトル「……」

黒妻「『ごめんなさい』の後に、『ありがとう』って言えよ。大抵の男はキュンとくるからな」ハハハ!

ショチトル「変なの」クスッ

黒妻「承知の上。んじゃな」テクテク・・・

ショチトル「ありがと……名前は?」

黒妻「そのうち、教えてやるよ。バイナラ」

ショチトル「そのうちって、また来るのかアイツ……」チラッ「……メールしとこ」ゴメンネ・・・アリガト。
68 :2010/08/26(木) 01:46:53.78 ID:00dgp0.0
 ―――PM04:00・・・




黒妻「さて、帰るか……なんか買うもんあったかな」


 Prrrrr・・・・・


黒妻「ん? 美偉だ……はいはい」Pi!

固法『もしもし、先輩』

黒妻「んー?」

固法『今晩何が食べたいですか?』

黒妻「任せる」

固法『女の敵』

黒妻「は?」

固法『一番困ります! 何がいいですか?』

黒妻「んーと……じゃあ酒に合うの」

固法『アバウトな……了解です。なんとかします』

黒妻「何時に風紀委員終わる? 迎え行くぞ?」

固法『大丈夫です。今日は7時前には上がらせてもらいますから。洗濯物畳んで待ってて下さいね』

黒妻「了解。気をつけて」

固法『ええ。それじゃあ』Pi!


黒妻「……酒と牛乳買えばいいか」テクテク・・・
 
76 :2010/08/26(木) 20:56:51.74 ID:Sza6IL.0
 ―――時は遡り、PM03:30、同階レストホール・・・



打ち止め「……むぅ」

芳川「あら、打ち止め。どうしたの?」

打ち止め「ヨシカワ」

木山「ん? 黄泉川さんの所にいたのでは?」

打ち止め「うーん……御客さんが来たの。ってミサカはミサカは答えてみる」

芳川「御客さん? 鉄装さん?」

打ち止め「違う。クロヅマだよってミサカはミサカは教える」

芳川「ああ、黒妻くん……打ち止め、別に一緒にいてもよかったじゃない」

打ち止め「ううん、ダメ……多分ね。ってミサカはミサカは首を振る」

木山「どうしてだい?」

打ち止め「難しい話。私(子供)がいちゃできない話をしてると思う……エチーな意味じゃ無いよ! ってミサカのミサカの耳年増さん」キャー!

芳川「……」

打ち止め「……そりゃ、『知識』としてヨミカワが『された事』は分かるよ。でも、私は、知っちゃダメなんだと思う」

木山「……賢いね。打ち止めちゃん」

打ち止め「背伸びしたいお年頃なの。子どもなりのね……ってミサカはミサカは偉そうに論じてみる」

芳川「ホント、できた娘ね。アナタは……」ナデナデ

打ち止め「えっへん」ニコッ
78 :2010/08/26(木) 22:53:35.85 ID:Sza6IL.0
芳川「あ、そうだ。打ち止め、今日私帰り遅くなるけどどうする?」

打ち止め「んー……あの人は?」

芳川「連絡無しよ……まったく、ドラ息子が」ハァ・・・

打ち止め「そう……大丈夫だよ。あの人はちゃんと、寂しくなったら帰ってくる兎さんだからね。ってミサカはミサカは苦笑しちゃう」

芳川「ふふっ……そうね」

打ち止め「先帰るよ。ヨミカワにまた明日って言っといてね。ミサカはミサカは踵を返す」クルリ・・・

木山「打ち止めちゃん、下まで送るよ……芳川、また後程、先生の所でな」

芳川「ええ……それじゃあ、打ち止め。タクシー代ある?」

打ち止め「もーまんたい。私は良い子だから御菓子以外にお金は使わないのです! とミサカはミサカは胸を張る!」エヘン!

芳川「偉くないわ。兎角、気をつけて。何かあったら連絡するのよ。ОK?」

打ち止め「OK! じゃあキヤマせんせー、行こう。ってミサカはミサカは手を引っ張る」ウニャァ!

木山「ま、待ってくれ」オットット

打ち止め「いっそげー!」

木山「も、もう!」



芳川「……愛穂のとこ、行きましょ」テクテク
80 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/27(金) 21:33:04.06 ID:fRtbMfYo
構わないほうが…
81 :2010/08/27(金) 21:43:03.58 ID:vfdzrj20
―――PM03:45、一階受付ホール・・・





打ち止め「キヤマせんせーは、今日ヨシカワと一緒で遅くまで病院? ってミサカはミサカは興味本位で聞いてみる」

木山「ん? ああ、スクーリングの資料の纏めをね……打ち止めちゃん。私は『先生』じゃないのだが」

打ち止め「キヤマせんせーはキヤマせんせーなの。ってミサカはミサカはお姉さま(オリジナル)からの情報を引っ張るよ」

木山「御坂くん、がか……ははは。参ったね」

打ち止め「キヤマせんせーが教職取ったら、私を生徒にしてね! ってミサカはミサカは贅沢願望してみる!」ムフン!

木山「ふふ、頑張らないとな……」


 ―――ドンガラガッシャーンッ!!


木山「ん? ……いつもの、か?」

打ち止め「いつものだね、ってミサカはミサカは流石に呆れてみる。あの『二人』はこの病院の名物だね。ってミサカはミサカは苦笑してみる」

木山「まるでカートゥーンだな。前世紀の」ハァ・・・



垣根「だあああぁ!! んだよ! 模擬超電磁砲ぶっ放しただけじゃねぇか!!」ギャー!

テレスティーナ「るっせぇ馬鹿キネ!! 待てっつってんだよぉ!! クソガキャア!!」ダダダダ!!

垣根「止まったら死ぬっつの!! 阿婆擦れ基地外女が!! 風呂盗撮のビデオ、動画にアップすっぞ!!」ベー!!

テレス「[ピーーー]!!」キュイイイイィン!!



木山・打ち止め「「……」」ポカーン・・・
82 :2010/08/27(金) 21:58:52.13 ID:vfdzrj20
木山「……ホールが大変な事になる」

打ち止め「妹達が手慣れた様子で待合客を避難誘導してるね……ミサカはミサカは呆れてみるよ」ハァ・・・

冥土返し「ホントにね……」ハアァァ・・・

木山「先生」

冥土返し「問題児二人を預かるんじゃなかったよ……垣根くん一人でも大問題だったのに」

打ち止め「いや、問題はカキネだけなんじゃないの? ってミサカはミサカはぶっちゃけちゃう」

冥土返し「うん、まぁそうなんだけどね……テレスティーナも大人げないから」

木山「確かに……病院地下で匿ってて、何か問題は?」

冥土返し「垣根くんがチョッカイかけるだけ。普段は大人しく何か分からない『勉強』をしてるよ、彼女は」


垣根「お! おっぱいレベル5の木山てんてー御機嫌よう。そしてレベル0の打ち止め。第一位はもう帰ったの?」

木山「う、こっち来た」ウワァ・・・

打ち止め「私は将来有望なの! ってミサカはミサカは憤る! あの人はとっくに帰ったよ、ってミサカはミサカは律義に説明してあげる」

垣根「おう、ビビって逃げたのね……ってうげぇえ!!」ガシッ!

テレス「つぅかまぁえた……ん?」

木山「……」

テレス「……ふん」クルッ! スタスタスタ・・・

垣根「ひぎずんなぁ!!」ズルズルズル・・・


冥土返し「……気にしないで良いよ。彼女の方が、子供なだけだ」

木山「いえ、別に……」

打ち止め「なんか、あの人に似てるね……ミサカはミサカは生温かい目で見送ってみる」ハハハ
84 :2010/08/27(金) 22:40:42.94 ID:vfdzrj20
木山「そういえば垣根くんは何故反撃しないんです?」

冥土返し「KNW(垣根ネットワーク)は僕が掌握してるからね……馬鹿しすぎたら、オフにする」

打ち止め「MNWの応用? オフって、NWが切れるとどうなるの? ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」

冥土返し「バラバラ死体の出来上がり」

打ち止め「うわぁ……」

冥土返し「ある程度の自由は許してるけどね。約束は、『基本』病院から出ない事。僕の『指示』が無い限り人を傷つけ無い事。簡単だろ?」

木山「そうなのか?」

打ち止め「うーん……分かんない」

冥土返し「テレスティーナにも同じ条件を付けてるよ」

木山「彼女が律義に? 信じられないな……何か拘束を?」

冥土返し「いや、無いさ。単に彼女がすでに野心家じゃないだけだよ。普段は枯れたように大人しくしてるさ」

打ち止め「カキネに攻撃するのはOKなの? ってミサカはミサカは頭をかしげてみる?」ハテ?

冥土返し「自業自得でしょ。まぁそれに、基本引き籠り傾向だからね。良い遊び相手になってるよ。彼女にとってはね」

木山「……フレンダくんは?」

冥土返し「そうだね。彼女もよくしてくれているよ……しかし彼女であっても、完全に心を開いたりはしないね」

木山「……」

冥土返し「……誰も悪くないよ。誰もね」

打ち止め「うーん……あの人も魔女さんも、兎さんなのね。ってミサカはミサカはしみじみしてみる」ウムゥ・・・

冥土返し「まぁ気が向いたらだが、遊んであげてくれ。勿論、垣根くんじゃないよ」ハハハ

木山「……気が向いたらね」

打ち止め「カキネは嫌でもアッチから絡んでくるもんねーってミサカはミサカは心底溜息ついてみる」フアァァ・・・

木山「同感だ。彼は苦手だよ」ハハハ・・・

打ち止め「……それじゃあ、私は帰るね。かえる先生、ヨミカワを宜しくお願いします。ってミサカはミサカは頭を下げます」

冥土返し「はい、任されました。気をつけて帰るんだよ。寄り道しない事。いいね?」

打ち止め「はーい。キヤマせんせーも、またね! ってミサカはミサカはタクシー乗り場に向かってゆく!」バイバーイ
86 :2010/08/27(金) 23:27:26.40 ID:vfdzrj20
 ―――PM03:55・・・



打ち止め「へい! タクシー! ってミサカはミサカはなんだかウエスタンちっくに呼びとめてみる」

運ちゃん「はいはい。どちらまで」

打ち止め「遊えn……怒られるのが目に見えるから、止めておこう。って今日のミサカはミサカは大人なの」エヘン!

運ちゃん「はい?」

打ち止め「(……でも、ちょっと御菓子買ってくくらいならいいよねー)第7学区の×××スーパーまで!」

運ちゃん「はいよ。シートベルト付けてねー」ブロロロローン



 ―――PM04:00・・・


運ちゃん「まいどー」ブロローン・・・

打ち止め「さぁて、買い物買い物! あ、コーヒーも買ってあげましょ! ミサカはミサカはなんて良妻なのでしょう! きゃ」ポッ


初春「あれ? アホ毛ちゃん?」

佐天「アホ毛ちゃんって……確かに逞しいアホ毛だけどさぁ。名前で呼ぼうよ」

初春「はいはい。おーい、打ち止めちゃーん」


打ち止め「うにゃ?」クルッ
87 :2010/08/28(土) 00:44:19.75 ID:6cjbiKg0
打ち止め「お花のお姉ちゃん、サテンさん。こんにちわ! ってミサカはミサカは挨拶してみる」

初春「こんにちわ。何してるの? お使い?」

打ち止め「だいたい、あってる……ミサカはミサカは誤魔化しちゃうぜ……」ヒューピー・・・

佐天「え?」

打ち止め「なんでもないよー。お花さん達もお買い物?」

初春「はい。支部の備品等々の買い出し。まぁ体の良いパシリですよ」

佐天「そういう事言わないの……私は付添ね。初春の監視役とも言う」エヘン

初春「……一一一の新曲、DL焼いてあげませんから」

佐天「ありゃりゃ! ごめんごめん、初春さま~!」

打ち止め「……風紀委員が不正DLって、世も末だね……ミサカはミサカはこの国の風紀を憂うよ」ハァ・・・

初春「まぁまぁ、お菓子買ってあげるから内緒で。ね?」ニコッ!

打ち止め「わぁい!」

佐天「……いいのかなぁ」




 ―――PM04:20・・・




打ち止め「お花のお姉ちゃん、サテンさん、ありがと! ってミサカはミサカは沢山のお菓子を抱きしめてみる!」ウキャパー!

佐天「何で私まで……」

初春「あはは……打ち止めちゃん。そのまま帰るの?」

打ち止め「うん。ちょっと重いけど。ってミサカはミサカは両手いっぱいにお菓子を抱えて見せる」ウヌヌ・・・

初春「んー……支部でリュックを貸してあげましょう。此処から近いからついてきて下さいな」テクテク

打ち止め「あいまむ!」

佐天「……お菓子&拉致とは……初春、典型的な誘拐の手口だよ」ナントモカントモ・・・
 
89 :12010/08/28(土) 11:25:40.77 ID:NxCTDx60
 ―――PM04:30、風紀委員第一七七支部・・・




初春「お疲れ様です。頼まれてたモノ買ってきましたよ」ガサッ

佐天「おっじゃましまーす! こんにちはー!」

固法「いらっしゃい。初春さん、お使いありがとね」

白井「そして当然のように佐天さんは……もう何も言いませんわ」ハァ・・・

佐天「あはは。あれ? 今日は御坂さん、来てないの?」

白井「だから溜り場じゃないですの。此処は」

初春「まぁまぁ。多分、『誰か』さんの所に絡みに行ったんですよね」クスッ

白井「……あああんんのぉ、地底人ヤプーがぁあああっ!!」ガタッ!

固法「白井さん、うるさい……ん?」チラッ



打ち止め「ミ~イ~!」ダッ!



固法「あら? 打ち止めちゃん、いらっしゃい。どうしたの?」モフンッ

打ち止め「はぁう……相変わらず良いクッションなの……ハッ! 危ない危ない……ミサカはミサカはミィの凶(胸)器に驚いてみる……」

固法「こら。馬鹿な事言わないの」

打ち止め「えっとね、お花のお姉ちゃんに誘われたの。ってミサカはミサカは素直に答えてみる」

佐天「初春がスーパーで見つけて、拉致ってきました」シレット

初春「ちょ!」

固法「……初春さん。白井さんの病気(ミサコン)が、伝染って……」

初春「それはない」
90 :12010/08/28(土) 13:29:36.37 ID:NxCTDx60
固法「そこら辺に座ってて。ジュースでいい?」

打ち止め「おかまいなく。でも、できれば果実100%系がいいなーってミサカはミサカは謙遜豪語してみる」

固法「ふふっ、はいはい」

初春「あ、先輩。領収書を……」テクテク

固法「えっと、左奥の引き出しにあるファイルに……」テクテク


打ち止め「……ん?」チラッ


白井「《●》,,《●》」ジー・・・


打ち止め「ひぃっ!!?」


白井「……ごきげん麗しゅう。小(ちい)姉さま」ジー・・・

打ち止め「ご、ごきげんよう。シライさん……ミサカはミサカは、その、うん…… (うわぁ。超見てるよ……)」タジタジ

白井「く・ろ・こ、とお呼びになっても構いませんのよ? さぁ! 愛を込めて!」グイッ!

打ち止め「い、いや、遠慮しとくよ……ミサカはミサカは大人しくジュースを待ってみる…… (サテンさん! 助けてぇ!)」アワワワ・・・

佐天「(打ち止めちゃん、困ってるなぁ……)え、えっと、し、白井さーん。打ち止めちゃんが怖がって……」

打ち止め(ナイス!!)


白井「≪◎≫””≪◎≫」ギロッ


佐天「あ、あははは、はは……初春ちゃーん、お仕事手伝うよー」ゴメンネー・・・

打ち止め「うわぁぁあん! サテンさんの裏切り者ぉ!! ミサカはミサカは、ってヒィ!!」

白井「さぁ小姉さま。こっちで黒子と遊びましょ♪ じゅるり・・・・・・」グヘヘヘ・・・

打ち止め「あわわわわぁ……」ガクブル・・・
91 :12010/08/28(土) 13:55:49.21 ID:NxCTDx60
固法「いい加減にしなさい!」スパン!

白井「危なっ!! じょ、冗談ですの!! せ、先輩、バールのようなモノをしまってくださいませ!!」デスノー!!

打ち止め「わぁん! ミィ!!」ダキッ!

固法「よしよし……まったく、色んな人達に殺されるわよ? 割と本気で」モウ・・・

白井「分かってますわ。冗談ですの……半分くらい」ジリジリ・・・

打ち止め「来るなぁ!」ギュッ!

固法「こらっ。御坂さんに連絡するわよ!」

白井「姉妹丼……妹さんも入れて、ミサカアソート……ぐへへ……」

初春「駄目だ。コイツ……はやく(ry」

佐天「ははははは……はい。打ち止めちゃん、ジュースどうぞ」

打ち止め「むぅ。サテンさん、さっき逃げたね……ミサカはミサカはジト目で睨んでみるよ」プクゥ!

佐天「ごめんごめん。それにしても、固法先輩と打ち止めちゃんは仲良いですね」

白井「まったく、羨ましいですの。どうやったら私にも、そうギューって抱きついてくれますの? ハッ! やはり、胸……なのか……」

初春「まず、『白井黒子』じゃなきゃ抱きついてくれますよ。うん」

白井「……どの口が悪い子ですの? この口ね? それともその花畑?」ギリギリ!

初春「痛たたぁ!! ごめ、ごめんなさい!!」ギリギリ・・・・

打ち止め「ははは。えっとね、ミィは私のママなのってミサカはミサカは甘えてみる!」ギュッ!

固法「ら、打ち止めちゃん/ / /」カァアアァ・・・



佐天「アァハ~ン……ママは高校○年生」ボソッ

初春「オゥイェ~……奥様は女子高生」ボソッ

白井「ンッン~……パパはヒモ」ボソッ
92 :12010/08/28(土) 16:05:41.63 ID:NxCTDx60
 ―――PM05:10・・・





打ち止め「あのね、先週お姉ちゃんが迎えに来てくれて一緒に―――」

固法「ふふっ。そうなんだ。あ、そういえば今度香焼くんが―――」



白井「……そういえば、小姉さま」

打ち止め「っ!!!」ビクッ!

白井「そんなに邪険にしないで下さいませ……もう五時過ぎですけど、お家の方は心配しませんの?」

打ち止め「今日ヨシカワ、帰り遅いから大丈夫だよって、ミサカはミサカは説明してみる」

固法「え。一人でお留守番なの?」

打ち止め「うん。でもあの人が帰ってくるかも……ってミサカはミサカは少々期待に胸を膨らませてるの!」

固法「んー……そう。ホントに大丈夫?」

打ち止め「だいじょーぶだよ!」

白井「よろしければ私のお部屋『で』預かりますの。お姉さまもいますし!」グヘヘ・・・

初春「白井さん……死相が見えます」

固法「ご飯は?」

打ち止め「電子レンジでチン! ミサカはミサカは冷凍食品調理のプロだよ!」

佐天「それ、きっと私も負けない……」アハハ・・・

固法「……打ち止めちゃん、7時くらいまで待っててもらえる?」

打ち止め「え?」

固法「ご飯、作ってあげるから。適当にお菓子で繋いどいてもらえるかな」

打ち止め「いいの? うれしいけど……って、ミサカはミサカはあの人の事を」

固法「彼の分も作ってあげるから、持ち帰って二人で食べなさい」

打ち止め「え! ミィ、ありがと! って、ミサカはミサカは大好きなミィにドル~ンしちゃう!」ギュゥッ!

固法「こ、こら」モー
 
101 :2010/08/29(日) 17:19:03.72 ID:1r/07fI0
 ―――時は遡りPM04:30、第七学区、とある廃ビル・・・



 ブロロロロロォン・・・・・キキィッ・・・


黒妻「さてと。半蔵いるかな?」カツカツカツ・・・


スキルアウト①「―――でさぁ、あの店の女がよぉ」

スキルアウト②「―――マジかよ。半蔵さん、上納金関係五月蠅ぇだろ?」

スキルアウト③「―――やめときなさいよ。郭さんが聞いてるかも……ん?」


黒妻「どーも」

①「……あ?」

黒妻「半蔵、いる?」

②「は? ……コイツ、誰だ」

③「分かんない。悪いけど、アポイントは?」

黒妻「いや、アポはとって無い。頼んでたものを取りに来ただけだ。郭ちゃんでもいい……『クロヅマ』が来た、って言ってくれ」

①「ちょっと待ってろ……お前ら、来い」テクテク

②「おう……」テクテク

③「ま、待ってよ!」テクテク


黒妻(……まぁ、警戒するのも分かるけどな。いきなり揉め事起こさないだけ、教育は行き届いてるみてぇだ)カチッ・・・フゥ・・・


①「……どうする?」

②「どうするって……半蔵さんに伝えた方がいいべ?」

③「何かあったら不味いし……まず先輩達と郭さんに通しましょ。新人の私達じゃ判断しかねるわ」

①「半蔵さん狙ってる馬鹿が増えてるし、そうするか……お前ら、あの男見張っててくれ」

②「あいよ」

③「了解」
102 :2010/08/29(日) 17:30:23.78 ID:1r/07fI0
①「郭さーん!」

郭「……ん?」

①「表に半蔵さんに会いに来たっつってる男がいるんすけど」

郭「半蔵さまに?」

スキルアウトA「どんなヤツだ?」

①「黒っぽい服装したテンパ野郎です……確か『クロヅマ』って言ってましたね」


一同『っ!!?』ビクッ!


スキルアウトB「てめ、馬鹿野郎!! すぐお通ししろ!!」

①「な、は、はい!!」

A「はぁ……そう怒るな。コイツ、新人だったろ。仕方ない。おい、ケンカ吹っ掛けてたりしないよな」

①「え、ええ……」

郭「兄貴さんはその程度で怒る人じゃないから良いけど……私が行くから、誰か半蔵さまに連絡しといて」

A「了解」

①「あ、あの……あの人、要人だったんですか?」

B「まぁ、何れわかるが……駒場さん……半蔵さんの兄貴分とタメ張ってた方だよ」

①「な!?」

郭「ケンカしなくて良かったわね……一緒に来なさい。案内するわよ」テクテク

①「は、はいぃ!!」テクテク!
103 :2010/08/29(日) 17:45:35.62 ID:1r/07fI0
郭「兄貴さん!」

黒妻「ん。おう、郭ちゃん」フゥ・・・

郭「連絡いただければ車を出したのに。案内します」

黒妻「あいよ」タバコケシケシ・・・

郭「アンタ達は見張りしっかりやっときなさいよ。交換時間までもう少しなんだから」

①「は、はい!」

②③「「了解です」」

黒妻「……」テクテク


郭「今日は何用で?」

黒妻「ん? いや、頼みの品をちょっとな……しかし」

郭「はい?」

黒妻「しっかり教育してるもんだな。不良集団(スキルアウト)というより、軍隊だ」

郭「ふふふ。そん所そこ等のスキルアウトと一緒にしないでください。彼らは半蔵さまの私兵……所謂『影』の軍ですから!」エッヘン!

黒妻(また、この娘は変な方向に力を入れてるなぁ……結果、良い方に統率できてるが)フーン・・・

郭「まぁ暗部に屈しない力を得る為には、警備員以上の組織が必要ですからね・・・・・つきました。半蔵さま、兄貴さんをお連れしました」


『ああ。ちょっと手が離せないから、勝手に入ってくれ』カチャカチャ・・・


黒妻「おう。失礼するぜ」ガチャッ・・・

郭「半蔵さま……客人が見えた時くらい、作業止めましょうよ」ハァ・・・
105 :2010/08/29(日) 18:19:41.14 ID:1r/07fI0
黒妻「おう。御無沙汰」

半蔵「どうもです。適当に座って下さい……郭!」カチャカチャ・・・

郭「はいはい。兄貴さん、コーヒーとお茶、どちらで?」

黒妻「コーヒー。砂糖無し、ミルクのみ」

郭「了解です」テクテク・・・

半蔵「作りモノすると時間の感覚がどうもねぇ。もう五時前か……どうです? バイクの調子」

黒妻「殆ど問題無い。ガソリン代だけがネックだな」

半蔵「ははっ、違いない……しかし、髪は切らないので? 大分伸びたみたいですけど」

黒妻「んー……前、通ってた床屋が無くなっててよ。第十学区、区画再整備しただろ? アレのせいかな」

半蔵「成程ね。固法さんに切ってもらえばいいじゃないですか」ハハハ

黒妻「止めろよ。おっかねぇ」

郭「そんな事言って、ちょぉっと良いかなとか考えたでしょう? ふふふ、はい。コーヒーです」

黒妻「ん……熱っ……いや、まぁ、日頃の恨み募りでザックリ坊主にでもされそうだからな。割とマジで」ハハハハ・・・

半蔵「あらら、そりゃ見物だ。やったらスキルアウトの連合に写真流しましょう。大蜘蛛伝説再びとかなりますよ」

黒妻「ざけんな、ばーろー」スゥ・・・

郭「はい。灰皿です」

黒妻「ん、サンキュ……ふぅ……そういやぁ、郭ちゃんは煙草怒らないの?」

郭「別に。仲間の大半は吸いますし、半蔵さまもね。ただ本数を減らしていただけると嬉しいですが」ギロッ

半蔵「うっ……」

郭「それに……硝煙の臭いよりはマシですからね」

黒妻「違いねぇが、物騒だなオイ……」ジジジジ・・・

半蔵「固法さんは怒らないんですか?」

黒妻「怒る。制服に臭いがついてダチに聞かれたとか騒いでた。それオレの所為なの? 違くね?」

半蔵・郭「「兄貴(さん)の所為だ(です)ね」」キッパリ

黒妻「……泣けるぜ」
106 :2010/08/29(日) 21:18:39.26 ID:1r/07fI0
黒妻「……ところで」チラッ

半蔵「はいはい。できましたよっと……コレと、ソレとアレね」フンフン・・・

黒妻「おう。サンキュ」

郭「何作ってたんですか?」

黒妻「んー……わたるんの秘密道具を、いくつかね」

半蔵「相変わらずネーミングセンス無いですね。無いっていうか、名前つける気無いのか」

黒妻「うっせぇ」

郭「ワイヤーガンに、チャフ。多目的グラススコープ。煙玉と……クナイ、ですか? いや、先端が刺さらないようになってる」

半蔵「……今更、なんで?」

黒妻「まぁ、オレなりの治安維持だよ。自己満足だけどな。色々、あり過ぎた……現在進行形か。あり過ぎる」

半蔵・郭「「……」」

黒妻「所詮、オレはただのチンピラ(レベル0)だからな」ハハハ

半蔵「兄貴……銃を、持って下さい」

黒妻「ヤダ」

半蔵「じゃあスタンガンでもいい」

黒妻「んなモン、電化製品弄れば応用できんだろ」

半蔵「……目的が分からない。ヒーローごっこをしたければ第七位のように動けばいい」

黒妻「そんな大それた事じゃねぇって……あんま詮索すんな」

郭「……兎角、姐さんを泣かせるような真似は、しないでください。兄貴さんが傷つく事も、それに入るんですからね」

黒妻「あいよ……さて、立つかな。コーヒーごっつぉさん」スタッ・・・

半蔵「下まで、行きましょう」テクテク・・・
107 :2010/08/29(日) 22:05:15.88 ID:1r/07fI0
 ―――PM05:30・・・



黒妻「はい。これ」スッ

半蔵「はい?」

黒妻「ん」

半蔵「……別に、いらないですよ」

黒妻「いいから貰え。道具だって金掛っただろ?」

郭「何ですか? ……ゲッ?!」

A「どうしたんすかって何だと!!」

B「はい? ……マジかよ」

半蔵「兄貴……金有んなら、固法さん安心させて下さいよ」

黒妻「金じゃ無いし。宝石貴金属の類だし」シレット

郭「……まさか」ギロッ

黒妻「別に悪い事した訳じゃ無いっつの。あとコレ、美偉に内緒な」

A「どうしてこんな持ってんすか……」

黒妻「まぁ『パトロン』ってヤツだよ……詮索禁止だぜ」ニヤッ

半蔵「調べませんよ」

黒妻「さぁな。オマエ何でも知ってそうだからなぁ……ね?」ニヤニヤ

半蔵「うっ……」タラー・・・

黒妻「じゃあ、帰るよ。また来る。何かあったら連絡しろよ。手伝える範疇で助けるからよ」

郭「助かります」

半蔵「あ、そうだ……兄貴。近々仕事頼みたいんだけど」

黒妻「美偉泣かせない仕事ならOKだが」

半蔵「……何れ、挨拶に行きます」

黒妻「ん……じゃぁな」ブロロロロォーン・・・・・

一同『さよーならー』バイバーイ
108 :2010/08/29(日) 22:28:29.81 ID:1r/07fI0
郭「……半蔵さま」

半蔵「……あの人にゃあ、活躍してもらわんとならねぇよ。この街と多くの人々(レベル0)の為にも、な」フゥ・・・


①「あのぉ……」

半蔵「ん?」

①「あの人、そんなに凄いんすか?」

A「そうだなぁ……最近の連中はビックスパイダー知らないか」

②「んー……名前だけしか。第十学区のっすよね」

郭「そうね。廃れた学区よ」

半蔵「ビックスパイダー自体そこまで大きかないが、あの人は別格だな」

③「別格、ですか?」

B「見た目は確かに、武装○線の初代頭みたいなんだがな……あ、武装戦線知ってる?」

①「○ローズ? ってか、まんまならかなり強いんじゃ……」

郭「○装戦線? クロー○?」

半蔵「昔のマンガだよ。鈴木○三……知らねぇか」

②「あ、確かに似てますね……そう考えるとおっかねぇ」

半蔵「でもなぁ……違うんだよ。決定的に。仮にも能力者(バケモン)が当たり前のこの街で、生き残ってきたんだ」

③「そしたら、半蔵さんだって」

半蔵「俺はセコいからな。世渡り上手と褒めてくれても構わねぇぞ? ……まぁ俺は大能力者クラスにあったら、まず逃げるからな」

郭「……勝てるくせに」ボソッ

半蔵「うっせぇぞ……あの人とか駒場の兄貴は、能力者相手に対等だ」

①「で、でも駒場さんって、噂だと人間駆動鎧だって先輩方から聞いた覚えが。クロヅマさんはタダの人間じゃ」

半蔵「じゃああの人は蜘蛛男……は能力者だから、蝙蝠男の類だ。超人じゃないが、仮面騎乗者かもね」

新人『……』

半蔵「どっちにしろ、負け無しだよ。兄貴に勝てるのは、固法さんくらいかもな」フッ・・・
 
111 :2010/08/29(日) 23:09:16.43 ID:1r/07fI0
 ―――PM06:00・・・



 ブロロロロロオオォーン・・・・・キキィッ・・・



黒妻「さて、と……美偉帰ってくる前に色々隠さないとな」


土御門「いぃよっ! 黒妻センセ! お元気かにゃぁ?」

黒妻「……土御門か。学校帰りか?」

土御門「そうだぜぃ。俺ってば健全な学生さんだからさぁ!」

黒妻「あっそ」ヨイショ

土御門「釣れないねぇ……何か重そうだにゃ。手伝う?」

黒妻「いらね。早く帰れ。今朝、妹来てたぞ」

土御門「妹じゃなくて『義妹』だ。間違えるな」キリッ

黒妻「変な所こだわんなよ……一人か? 上条は?」

土御門「常盤台の超電磁砲に追いかけられてどっか消えたぜよ。その内、ひょっこりと……ほら」アッチアッチ

黒妻「ん?」


上条「」フコウダー・・・・・


土御門「ね」

黒妻「……ああ」

土御門「旗を建て過ぎるとこうなるんだにゃー。もっとも、カミやんはアレがデフォだけど」

黒妻「へぇ。インデックスちゃんは恋人って訳じゃないんだ」

土御門「居候、らしいぜぃ……まぁ関係を知りたきゃ本人に聞いてくれよぅ」フンフン♪
112 :2010/08/29(日) 23:26:03.57 ID:1r/07fI0
黒妻「やっぱ重いな……せぇの、ふんっ!!」ドッセイ!

土御門「おうおう、力持ち! 惚れそうだぜぃ」

黒妻「うっせぇなぁ……そんなに持ちたきゃ持たせてやるぞ。一番重いヤツ」

土御門「のーせんきゅ、だにゃぁ。俺、非力ちゃんだし。ほらヒョロヒョロ~」ダハハ!

黒妻「……プロボクサーみたいな身体の搾り方なのにか?」

土御門「……」ピクッ

黒妻「ふんっ……道化が」

土御門「にゃー……邪険にしないで欲しいぜよ」

黒妻「してないしてない」

土御門「むー……それより、黒妻センセ。仕事見つかった? 勿論定職ね」

黒妻「……うっせぇ」

土御門「紹介するぜぃ? 俺、こう見えても『知り合い』多いんだにゃー。タンマリ稼げるぜよ」\\\!

黒妻「そのうちな」


土御門「……麦野沈利(アイテム)の仕事は受けて、俺の仕事は受けないってか?」


黒妻「……」ピタッ・・・ギロッ!

土御門「おっと待て待て待て待て! ケンカしたいんじゃ無いんだにゃぁ。ただねぇ、公平に行きましょ。フェアーに、ね」

黒妻「……ホント、テメェは掴めないな」ハァ・・・

土御門「損はしないぜよ。仲良くしよう、仲良くね」ニコッ

黒妻「はいはい、土御門くん」


上条「不幸だよぅ不幸だなぁ不幸だろぅ……あ、黒妻さん。こんちは」

黒妻「おう。相変わらず幸薄そうだな」

上条「ホントにね」ハァ・・・

土御門「フラグメイカーが、良く言うぜよ」ハンッ
113 :2010/08/29(日) 23:59:25.40 ID:1r/07fI0
上条「すごい荷物ですね。手伝いますか?」テクテク・・・

黒妻「いいよ。危ねぇし」セッセセッセ

上条「いや、いつも(主に食糧的な意味で)お世話になってますから。インデックスとか禁書目録とかシスターとかの」フフフフ・・・

土御門「全部じゃねぇか」

黒妻「気にすんな……それより、今晩は飯大丈夫なんだろうな?」キッ

上条「え、ええ。多分。最悪、コイツ(土御門)ん家に厄介になると思います」チラッ

土御門「兵糧攻めだとっ?! カミやん、謀ったな!!」

上条「いや、日頃の鬱憤を晴らしてやろうかと……飛行機とか協会とか教会とか海とか」

黒妻「……上条も土御門の被害受けてるのか」

上条「え? 『も』? 黒妻さん……まさか!?」

土御門「落ち着け単純頭。この人は一般人だぜよ……ね?」ニヤッ

黒妻「(コイツは……) ああ、上条が何されたか知らないが……オレはタダの無能力者の元チンピラだ」

上条「え、あ、はぁ……いや、オレだって無能力者ですよ。しかもキングオブ底辺です」トホホ・・・

黒妻「中卒ですが」シレット

上条「あ……すいません」

黒妻「だから気にすんな。今のはオレが悪かったって。今度知り合いの店連れてってやっから」

上条「店?」

黒妻「デリは不味いか……キャバとクラブ、どっち行ってみたい?」

上条「な、な、なぁっ!!」

土御門「何ィ!!? 黒妻さん! いや黒妻さま!! 是非に私目も!!」

黒妻「お前ら、そういうとこだけ普通の高校生なのな……」アハハ

上条「つ、土御門! キャバクラって、アレだよな! 女の子に囲まれて、キャッキャウフフっていう伝説の!」

土御門「オマエが言うなと突っ込みたいが、多分ソレだぜぃ!!」

黒妻「だはは! 面白そうだから今度ホントに連れてこ。金要らない。後輩の雇われ店だから、オレがなんとかする」

上条・土御門「「ヒャッホォゥイ!!」」

黒妻(……女共にバレたら殺されるな)アハハハハ・・・
114 :2010/08/30(月) 00:41:25.94 ID:/J5b2gc0
 ―――PM06:20・・・



黒妻「んじゃ、またな」

上条「はい。また明日」

土御門「ああ、そうそう。黒妻センセ、メアド教えてもらえないかにゃぁ?」

黒妻「あれ? 知らないっけ?」

上条「そういえば……」

黒妻「んじゃ……ほれ」PPi!

上条「どうもっす」

土御門「それじゃあ、メールするぜよ! ……色々とお話したい事、有るんで」ニヤッ

黒妻「……」

上条「オレら上なんで、此処で」

黒妻「ああ。あんまり騒ぐなよ。主に上条」

上条「アイツ(インデックス)に言って下さい」トホホ・・・

土御門「個人的には黒妻センセの方が、夜うるさ―――」


黒妻「……」ギッ・・・


土御門「―――なんでも無いにゃー」アハハハハ・・・

黒妻「……ったく。またな」スタスタスタ・・・


上条「……変わった人だよな」

土御門「カミやんが言うか?」

上条「そういう(特殊な)意味じゃなくて、何て言うか……今までにいないタイプっていうの?」

土御門「同じ兄貴分でも、建宮や騎士団長とも違うにゃー」

上条「んー……アックアかな。それとも違う……なんだろね」

土御門「さぁなぁ。とりあえず、普通、じゃないと思うぜぃ……良い意味で」
115 :2010/08/30(月) 01:02:17.05 ID:/J5b2gc0
黒妻「ただいまー……って、誰もいないけどな。さて、コレ隠さないと……ん?」


 コトリノコエガヒービィター♪ チョットハヤメノアーサーニハー♪


黒妻「美偉か……はい」Pi!

固法『もしもし』

黒妻「どうした?」

固法『今風紀委員上がらせてもらったので、買い物して帰ります』

黒妻「あいよ」

固法『あ、あと―――』

打ち止め『クロヅマー!! 私もお邪魔するよー! ってミサカはミサカは電話越しに叫んでみちゃう!』

固法『―――って事です』

黒妻「ん、いいけど。芳川さんは?」

固法『遅くなるらしいです。だから夕飯を』

黒妻「了解。気をつけてな」

固法『はい。それじゃあ、また後で』Pi!



黒妻「……さっさと片付けるか」ガサゴソ・・・
116 :2010/08/30(月) 01:23:05.01 ID:/J5b2gc0
 ―――PM06:50・・・



黒妻「よっと……こんなところか」


 ピンポーン・・・


黒妻「お。開いてるぜー」

打ち止め「やっほー! おっ邪魔しまーす!! ってミサカはミサカは勝手知ったる何とやらでクロヅマにどる~んしてみる!」マッタァー?

黒妻「げふっ……らっしゃい」

固法「こらこら。打ち止めちゃん、まず手洗ってきなさい」

打ち止め「はーい」テクテクテク・・・

黒妻「早かったな」

固法「ええ。打ち止めちゃんがいたので、白井さんと初春さんが先にどうぞと」

黒妻「そっか」

固法「ちょっと待ってて下さい。ご飯作っちゃいますから」

黒妻「間違って下着エプロンすんなよって痛っ!」ガンッ!

固法「///~~っ!! 何時までも引っ張るな!!」

黒妻「メンゴメンゴ……で、酒に合うのは?」

固法「まったく、もう……すぐそれですか。打ち止めちゃん帰った後に、ツマミは作りますから」

黒妻「うぃ」

打ち止め「洗ってきたよー! ってミサカはミサカはベットにダイブ!!」ウリャア!

黒妻「ケガすんなよー」アハハ
117 :2010/08/30(月) 01:51:55.08 ID:/J5b2gc0
 ―――PM07:30・・・




固法「ご飯できたわよー」

打ち止め「はーい。今日はなぁに? ってミサカはミサカは今晩の献立を尋ねてみる」

固法「豚の味噌生姜焼きとオカラのサラダ、カブのお味噌汁よ」

黒妻「カブか。珍しい」

打ち止め「炊飯器で生姜焼き作れるかなぁ……ミサカはミサカはヨミカワ宅の調理事情に頭を悩ませてみる」ウーン・・・

黒妻「なんだそりゃ」

固法「ははは。まぁ、しかし最近のプラントは凄いですよね。何でも手に入りますから」

打ち止め「早く食べよー! ってミサカはミサカは急かしてみる!」

固法「はいはい。それじゃあ……」

三人『いただきます』

打ち止め「もきゅもきゅ……お肉柔らかいね。ってミサカはミサカは率直な感想を述べてみる」

固法「ふふっ。出来立てだからね」

黒妻「上のシスターが見たらガラス割って飛び込んできそうだな」


 ~~~~~~~~~~~~~~


禁書「くしゅん!」

上条「どうした? 風邪?」

禁書「いや……悪意を感じたんだよ。まぁいいや。おかわり!」

上条「今早炊き三回目突入だから、待ってろ」ハァ・・・

禁書「鮭フレークでご飯八杯余裕なんだよ!」
118 :2010/08/30(月) 02:32:38.99 ID:/J5b2gc0
 ―――PM07:55・・・




黒妻・打ち止め「「ごちそうさまでした」」

固法「はい、お粗末さまです。先輩、コーヒーでいいですね。打ち止めちゃんは? ジュース?」

打ち止め「ホットミルクをチョイスします! ってミサカはミサカはクロヅマさん家の仕来たりに従ってみる!」

黒妻「何だそりゃ? ……そいやぁ、今晩泊っていくのか?」

打ち止め「ううん。帰るよ……あの人が帰って来るかもしれないから」

黒妻「そっか」

固法「あ、そうだった。待ってて。今タッパーにご飯詰めるわね」

打ち止め「ありがとう! ミサカはミサカはチンするだけの能力しかないから助かるよ!」

固法「お肉は少しフライパンで温めなおしてあげた方がいいわね」

打ち止め「それって炊飯器でもOK?」

黒妻・固法「「は?」」

打ち止め「……いや、何でもない。ってミサカはミサカはやっぱりヨミカワの異端っぷりを再認識してみる」ハァ・・・

黒妻「よく分かんねぇが……送った方がいいな?」

固法「そうですね。ただ打ち止めちゃん、バイクの後ろは危ないかな……」

打ち止め「全然大丈夫だよ! ってミサカはミサカは寧ろ乗ってみたい衝動に駆られてみる!」ワクワク!

固法「……先輩、安全運転でね」

黒妻「あいよ……打ち止めちゃん、準備できたら行くぞ」

打ち止め「はーい」

固法「お風呂沸かしておきますね」

黒妻「晩酌の準備も宜しく」

固法「はいはい。気をつけて」
119 :2010/08/30(月) 03:11:10.96 ID:/J5b2gc0
打ち止め「ふぁおおぉ!! バイクだぁ!! ってミサカはミサカは間近で見る大型二輪に大興奮!」スゲェ!

黒妻「危ないからしっかり掴まっててくれよ」ブロロロロオォ・・・・

打ち止め「了解!」

固法「本当に大丈夫かしら……」ハラハラ・・・

打ち止め「ミィは心配性だね。こう見えても私は幾多の危険を乗り越えて来た女なの! ってミサカはミサカは出来る女をアピール!」イヤン!

固法「はぁ……リュックしっかり閉めた? ヘルメットぶかぶかじゃない? あとは……」

打ち止め「だいじょーぶだって! 運ちゃん、超特急で! ってミサカはミサカはGTAばりの超スタントを所望してみる!」エヘン!

黒妻「超超って最愛ちゃんみたいだな……まぁ何とかなる。留守頼んだぞ」

固法「……はい」

打ち止め「レッツゴー!! ってミサカはミサカは―――」

黒妻「舌噛むなよ」ブロンッ!

打ち止め「―――うきゃぱあああぁっ!!」

固法「あ! もう……頼みますよ、ホント」ハァ・・・



 ―――PM08:10、第七学区、とあるコンビニ・・・



一方通行「……最近ボトルコーヒー増えて来たな」アリガトザシター・・・

結標「アンタ、こだわるもんね。全部同じでしょ」

一方通行「ハァ? 全然違ェし。語らせたら長ェぞ?」

結標「はいはい。じゃあ、此処ら辺で」

一方通行「明日遅刻すンなよ。ルーズ過ぎンだ、オメェは」テクテクテク・・・

結標「……仕方ないじゃない。朝弱いのよ」テクテクテク・・・

一方通行「11時は朝じゃありませン。次遅れたらひン剥くからな」ピタッ

結標「きゃー(棒読み)」

一方通行「……糞アマが」フンッ
120 :2010/08/30(月) 03:56:11.40 ID:/J5b2gc0
 ―――PM08:30、マンション『ファミリーサイド』・・・



 キキイイィッ・・・・・


黒妻「到着っと」

打ち止め「ふにゃにゃにゃ……」

黒妻「大丈夫か?」

打ち止め「だ、大丈夫だよ……ってミサカはミサカは予想以上のハイスピードに目を回してるの」アーレー・・・

黒妻「仕方ねぇな……ほれ。背中乗れ」

打ち止め「ありがと。13階までお願いします……とミサカはミサカはうわっとっと!」ドッセイ!

黒妻「ったく……鍵は?」

打ち止め「ポシェットの中だよ……ってミサカはミサカは教えるけど、あんまり中を探索してほしく無いなーって思ってみたり」

黒妻「はいはい……これか」

打ち止め「うん」コクッ

黒妻「やれやれ……世話の掛かる娘だ」テクテクテク・・・

打ち止め「可愛いでしょ?」

黒妻「生意気」ウィーン・・・

打ち止め「ちぇっ」

黒妻「ククク……エレベーター13階っと」ウエニマイリマス・・・


 ゴオオオォーン・・・・・


打ち止め「……あの人、帰ってるかな? ってミサカはミサカはちょぴっと期待してみる」

黒妻「メールは?」

打ち止め「仕事中はメールも電話も返ってこないのってミサカはミサカは説明してあげる」

黒妻「……そうか。帰ってるといいな」チンッ・・・

打ち止め「……うん」ペタン・・・
121 :2010/08/30(月) 04:04:47.24 ID:/J5b2gc0
黒妻「この部屋だったな……ん?」

打ち止め「どうしたの?」

黒妻「開いてるぜ」

打ち止め「え」


 ピンポーン・・・・・


打ち止め「勝手に入って良いのに、ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」

黒妻「オレは他人だっつの」


 ガチャッ・・・・・


一方通行「……あン?」

黒妻「よう」

打ち止め「よっ! ってミサカはミサカは真似してみ―――」


 ガチャッ・・・・・


打ち止め「酷っ!!」

一方通行「冗談だ……何でチンピラに背負われてンだ?」ギロッ

打ち止め「チンピラじゃなくてクロヅマだよ、ってミサカはミサカは教えてみる」

一方通行「ンな事ァどうでもいい」

打ち止め「ご飯、ごちそうになったの。それから送ってもらいました、ってミサカはミサカはさっきから説明ばかり」ハァ・・・

一方通行「……上がれよ」カツカツカツ・・・

黒妻「ん……お邪魔する」

打ち止め「どうぞどうぞ。ミサカもミサカもアイムホーム!」
122 :2010/08/30(月) 04:25:08.20 ID:/J5b2gc0
 ―――PM08:45・・・



打ち止め「うぃ~、やっぱり座り慣れたソファーは良いねぇ。ってミサカはミサカは親父っぽく言ってみる」ドッコイショ!

一方通行「五月蠅ェぞ……缶コーヒーでいいか」

黒妻「え……」ポカーン・・・

一方通行「……ンだよ。缶コーヒー飲ンだ事ありませンなんて、西方族の出身オチとかじゃ無ェよな」

黒妻「いや……まさか第一位さまからコーヒー出されるとは……意外だな」

一方通行「遠回しに俺が非常識って言いてェンだな?」

黒妻「いや、まぁそうなんだけど……悪い悪い」

一方通行「……茶漬けの方が良かったか」

打ち止め「こらっ! 折角見直したのにどうして直ぐケンカ腰になるの! ってミサカはミサカはアナタを叱る!」メッ!

一方通行「チッ……どーぞ」ガンッ

黒妻「おう。ありがとな」

打ち止め「……ふふふ」

一方通行「あ?」

打ち止め「何でもないよ、ってミサカはミサカは誰かとアナタが仲良くしてるのを微笑ましく思ってみたり」ニコッ

一方通行「うっせェ。ブっ飛ばすぞ」

打ち止め「こら!」

一方通行「ったくよォ……さっさと寝ちまえ」チッ!

打ち止め「もぅ……あ、そうだ。夕飯食べた? ってミサカはミサカは良妻っぷりをアピールしてみる」テクテクテク・・・

一方通行「いらね」シレット

打ち止め「……」ウルウルウル・・・

一方通行「うっ……あ、ああ。小腹空いた」

打ち止め「そう! やっぱり! 今私が準備してあげる! ってミサカはミサカはレンジへ向かう!」ヨッシャー!

一方通行「……ママゴトかっての」ハァ・・・
123 :2010/08/30(月) 04:35:14.72 ID:/J5b2gc0
一方通行「……迷惑掛けたみたいで、どーも」

黒妻「別に」スゥ・・・

一方通行「そ……つか、テメェさりげなく煙草吸おうとすンの止めろっつの」

黒妻「ん、ああ。悪い……目の前に灰皿があったからな」ピタッ

一方通行「……黄泉川しか吸わねェ。今やっと禁煙室になったンだ」

黒妻「……そっか」

一方通行「……」

黒妻「……」

一方通行「なァ」

黒妻「ん?」

一方通行「駒場、ってチンピラ。知ってるか?」

黒妻「ああ。ダチだった」

一方通行「……そォか」

黒妻「……何言いたいか知らないが。何を言われても怒らんぞ、オレは」

一方通行「……」

黒妻「……そろそろお暇させてもらうよ。コーヒー、ありがとな」

一方通行「ン」

黒妻「飯、食えよ」

一方通行「……多分な」

黒妻「それじゃあ―――」

一方通行「オイ、玄関で待ってろ……すぐ終わる」カツカツカツ・・・

黒妻「―――……おう」スタッ・・・
124 :2010/08/30(月) 04:44:26.41 ID:/J5b2gc0
黒妻(良い予感はしないが……何だ?)

一方通行「おぅ。コレ」スッ

黒妻「……封筒?」

一方通行「家帰ってから開けろ。あと、あンまソレ人に見せンな」

黒妻「ああ……じゃあな」ガチャッ

一方通行「またガキの事頼む」

黒妻「おう」テクテクテク・・・



一方通行「……何だかなァ」ハァ・・・

打ち止め「あれ? クロヅマ帰ったの? ってミサカはミサカはキッチンで格闘しながら尋ねてみる」

一方通行「今、な」

打ち止め「あらら……まぁ仕方ないか。ほら! そこ座って、ってミサカはミサカは料理を並べてあげる!」ジャーン!

一方通行「……テメェが作ったのか?」

打ち止め「そう! ……って言いたいけど、温めただけ。ってミサカはミサカは素直に答えてみる」

一方通行「ン……頂く」

打ち止め「どーぞ!」

一方通行「……」モグモグ・・・

打ち止め「ふふふ」ニコニコ

一方通行「ンだよ」

打ち止め「美味しい?」

一方通行「……まぁまぁ」

打ち止め「そ。良かった、ってミサカはミサカは微笑んであげる」ニコッ

一方通行「……バーカ」モキュモキュ

打ち止め「いいもーん。えへへ」
 
132 :12010/08/30(月) 16:15:42.30 ID:aW5Dqh.0
 ―――日本から離れ、PM01:40、スペイン・ジブラルタル英国領港基地・・・




神裂「……建宮。そろそろ」

建宮「はい。オイ! 終わりだー! 引くのよな!」

天草s『了解です』ザッ・・・



 ざわざわざわ・・・・・



五和「はぁ……疲れたぁ」

対馬「焼けちゃったわね。まったく……どうして天草(私達)がこんなとこ来なくちゃいけないのよ」ハァ・・・

建宮「仕方ないな。平和ボケされても困るのよ。だーかーらー、訓練を兼ねて海峡の海賊退治」

五和「敵さん必死に銃撃ってきましたけど」ハァ・・・

建宮「でも、怪我人いないぜ。感心感心」アハハ

牛深「まったく、誰の提案? この訓練」

野母崎「教皇代理か?」


神裂「……すいません。私、です」ゴメン・・・・(';ω;`)


牛深「あ」

野母崎「う」

対馬「手前らぁ!! そこ土下座ぁ!!」

五和「はい、言う事は?」

牛深・野母崎「「さーせんっしたぁっ!!」」ザザァー!

建宮「……あはは」
133 :12010/08/30(月) 16:37:23.15 ID:aW5Dqh.0
建宮「まぁ女教皇様は悪くないのよね。悪いのは騎士団長さまさま」

五和「へ?」

神裂「頼まれたんです。王立海軍(ロイヤルネイビー)が弛んでるから、手本になって欲しいと」

建宮「んで、『名誉』な事に天草(我々)が選ばれたわけなのよ。アンダスタン?」

牛深「は、はぁ……」

野母崎「名誉、ねぇ」ハァ・・・

建宮「本音は、騎士団長殿の猛烈なお願いにノーと言えなかったんですよねー」チラッ

神裂「うっ……あまりに、真剣(シツコイ)説得だったので、首を縦に振ってしまいました。スイマセン」グスッ

対馬「あ、え、もう! 女教皇様は悪くないですから!」

諫早「しつこい男は嫌われるのにねぇ……誰だかさんみたいに堂々としてればいいのにのぉ」

男共『ねー』チラッ

神裂「ぐっ!!」

五和「……」ジトー・・・

対馬「ああもう! いい加減にしなさい! 女教皇様、五和! 真に受けないの!」ウガー!

浦上「ははは……まぁ忙しいの私達だけじゃないですしね。アニューゼ部隊(ちゃん達)も陸軍特殊部隊(SAS)と合同訓練だってね」

神裂「ううーん……最大主教に休みをもらえるよう進言してみます。兎角、今日は休んでください」

天草s『はい』

建宮「解散。明日も早いから寝坊するなよ!」

天草s『了解です』ザッ・・・



香焼「……ふぅ。疲れた」カパッ「やばっ。やっぱりメール来てるよ……」

牛深「お? 香焼、彼女か?」ニヤリ

香焼「うわっ!?」
134 :12010/08/30(月) 17:33:04.44 ID:aW5Dqh.0
野母崎「おう。あの箆棒(べらぼう)に強い娘?」ニヤニヤ

香焼「……別に」

牛深「なぁんだよ。良いじゃん。そんなにいやらしい関係なのかよ?」

香焼「違うっすよ。もー……」ハァ・・・

建宮「ん? なになに?」

五和「どうしたんです?」

野母崎「ああ。香焼がね」ニヤニヤ

香焼「だああぁ!! 何すか一体!! アンタら良い歳した大人でしょ!」

建宮「だってぇ……他人の恋慕ほど面白いモノないのよなー」

五和「良い歳……なの。私って……」ガーン・・・

牛深「なぁ、写真無いの?」

対馬「あ、見たい」

野母崎「前見た時はオッカナカったけどな」

香焼「……別に、怖くないっすよ」

建宮「しゃーしーんー!」

牛深「見ーたーいー!」

香焼「うざっ! ああ、もう! 女教皇様ぁ、助けてくださいよ!」

神裂「あ、うん……そうだな。他人のプライバシー云々を覗くのは好ましいとは言えないですよ」

建宮「……女教皇様」キリッ

神裂「な、何です」

建宮「香焼は我々の中でも年少。言わば、天草全体にとって息子も同然です」

神裂「え、あ、まぁ……言われてみれば」

香焼「ちょぉ、女教皇様ぅ!?」

建宮「女教皇様は言わば香焼の姉であり、母親……家族の成長を見たくはないですか?」

神裂「ん、ん~……」

香焼「何でそんなに大事なってんすか!?」
135 :12010/08/30(月) 18:01:44.83 ID:aW5Dqh.0
五和「まぁ虐めるのもそこら辺にしておきましょうよ。ね?」アハハ・・・

建宮「るっせぇ、リア充!! テメェ、こっそり香焼の携帯覗いてたの知ってんだぞ! 抜け駆けしやがって!」

香焼「何やってんのぉ! 出刃亀大妖精がぁ!!」

五和「うげっ! あはははは……香焼。諦めよぅ」ニコッ

香焼「うぎゃああぁ!!」

神裂「可哀想なのでそろそろ止めましょ―――」


建宮「ああ、もしもし。土御門? 香焼の女の写メを送って欲しいのよな」


香焼「性質悪っ!!」

対馬「香焼。メタクソやられる前に写真見せた方がいいよ」

牛深「しゃ・し・ん! シャ・シ・ン!」

香焼「はぁ」カチャカチャ・・・「……ん」パッ


一同『……おおぉ!!』ドッ!


野母崎「可愛いじゃん」

五和「コレ、あれでしょ? プリクラ携帯に送るヤツ……いいなぁ」

建宮「あ、女教皇様。この前撮ろうとしてましたよね。彼と」ボソッ

神裂「おま、建宮あぁっ!!」

五和「……抜け駆け、1ですね。一回休みですよ。女教皇(堕天使)様」キッ・・・

神裂「くぅ……建宮ぁ……」ギリッ!

建宮「あはははは……んで、オマエにひっ付いてるもう一人の女の子は何者なの?」

香焼「何者って……最愛も打ち止めちゃんも、妹みたいなもんですよ。ったく……」ハァ・・・

一同『……』

建宮「不味いぞ。これは非常に……不味い」

牛深「Dr.ツッチー論証。KAMIYAN病レベル3。旗折(フラグブレイカー)の症状だ」

対馬「何、それ……こわい……」
136 :12010/08/30(月) 18:23:36.52 ID:aW5Dqh.0
香焼「もういいでしょ。いい加減返して欲しいっすよ」ハァ・・・

建宮「牛深。電話だ」

牛深「ラジャ」Pi!

香焼「ちょ! 待!」

建宮「心配するな。通話料は女教皇様持ちなのよ」

神裂「え?!」

香焼「マジで、止めて……下さい……」ガクッ・・・

対馬「なんか体育会系の悪乗りに見えてきたわ」

五和「まんまですよね」

建宮「牛深。携帯、女教皇様に渡すのね」

牛深「ほい!」

神裂「ええっ!!?」

香焼「何考えてんだアンタらあぁぁ!!」ウワアアァ!!

野母崎「想い人の携帯からかかってくる女の声……教皇代理、流石のシュチュです」

建宮「フヒヒ!」

香焼「対馬ぁ、五和ぁ、浦上ぃ!!」

女性陣『……あはは』

香焼「畜生!!」


神裂「あ、出た!」


絹旗『あ、え、こ、香焼!? お、お仕事、ちょ、超お疲れ様で、す!!』


神裂「~~~ッッッ!! (ムリムリムリムリ!!)」ンンンー!


香焼「……神は死んだ」チーン・・・
138 :12010/08/30(月) 18:52:46.96 ID:aW5Dqh.0
 ―――場所は変わり、PM09:05、学園都市第七学区、とあるマンション・・・




絹旗(……香焼、忙しいのかな。でもスペイン昼だし)ソワソワ・・・

浜面「おい、絹旗。早く飯食ってくれ。片づけられないぞ」

絹旗「え、あ、はい……」

滝壺「きぬはた、食事中に携帯弄るのよくないよ」

絹旗「すいません……ごちそうさまです」

麦野「……」ニヤニヤ・・・

フレンダ「麦野?」

麦野「いいねぇ。甘酸っぺぇ」

浜面「台詞が親父臭ぇよ……そういや、あの書類片付いたか。今朝騒いでたろ」

麦野「……あ」

フレンダ「知ーらない。自己責任って訳よね」

滝壺「むぎの、ファイト」

麦野「この薄情者共がぁ!!」ウガー!



絹旗(……もう寝ようかな。明日メール入ってればそれでいいや)ハァ・・・



麦野「……恋する最愛ちゃんは彼の事を想うと胸が超一杯になっちゃうのー(裏声)」ニヤニヤ

絹旗「なっ?!」ドキッ

フレンダ「麦野、やめなよ……裏声は」ニヤニヤ

滝壺「きぬはた、ガンバだよ」ムッフン!

浜面「……女って怖ぇな」

絹旗「だ、だ、誰があんな超チンチクリンを思ったりするものですか! し、新作の映画の券が手に入らないから!」

麦野「じゃあ私が電話するー。チンチクリンって言ってたって伝えるー」ニヤニヤニヤー
139 :12010/08/30(月) 19:03:24.28 ID:aW5Dqh.0
絹旗「麦野。ちょ、待―――」



 セーナカーニミーミヲピットツケテー♪ ダキシメター♪ キョーカイセンミタイナカラダガ―――



絹旗「っ!!? (う、嘘おおおぉ!!)」ドキッ!「し、しつれい!!」ダッ!


麦野「フレンダ、録音準備。滝壺、逆探知、スペインかどうかだけでいいわ」キリッ!

フレンダ・滝壺「「ヤー!」」ビシッ!

浜面「……可哀想」ハァ・・・


絹旗「(ど、どうしよう……姉貴さんに相談したいよぉ!) き、切れちゃうかな……」



 アッタカーイーリズームー♪ ニコノシンゾガクウゥツイーテー、ギュッ♪



絹旗「切れない……よ、よし!」Pi!「あ、え、こ、香焼!? お、お仕事、ちょ、超お疲れ様で、す!!」アタフタ・・・


??『……』ンンンー!


絹旗「こ、香焼?」

??『あ、え、えっと、こんにちは! い、や、日本は夜でしょうね……ごめんなさい』

絹旗「え……だ、誰、ですか……」

??『あ、う、そ、その……スイマセン! 変わります!』

絹旗「え、ちょ……え……」


香焼『も、もしもし! 最愛! ごめん、掛け直すから!!』Pi!


絹旗「……え」アゼーン・・・
143 :12010/08/30(月) 19:20:32.48 ID:aW5Dqh.0
 ―――PM02:00、スペイン・ジブラルタル英国領港基地・・・




香焼「……」ポツーン・・・


神裂「あ、あの……香焼……ごめんなさい」

建宮「女教皇様……素晴らしい! アンタ、天才です!」グッ!

諫早「あのタイミングで香焼にパスするとは……流石、聖人は伊達じゃないといったところでしょう」フムフム・・・

対馬「神裂火織……恐ろしい娘……」

神裂「……」ゴメン・・・・(';ω;`)


香焼「……女教皇様」


神裂「はいぃっ!!」ビクッ!

香焼「……後で、彼女に説明してくださいね」

神裂「は、はい……」

香焼「女性陣。男性陣を黙らせておいてください」

対馬「まぁ可哀想だから、そうしてあげる」チャキッ

五和「そうだね……ごめん」チャキッ

浦上「がんばれ、若造!」チャキッ

牛深「ちょ、武器は無い!」

野母崎「うぎゃああ!!」

建宮「くそぉ……悔しいのぅ、悔しいのぅ……」グッ・・・
144 :12010/08/30(月) 19:34:01.99 ID:aW5Dqh.0
 ―――PM09:15、学園都市第七学区、とあるマンション・・・





絹旗「……」ボー・・・



滝壺「きぬはたが、オカシイ」

麦野「SHU・RA・BA、なの!?」

フレンダ「んー……そういえばあの子の相手、どんな男なの?」

麦野「ほれ」スッ・・・

フレンダ「……可愛いじゃん」

滝壺「私、生で見たよ」ニィ

麦野「フレンダにショタコンの気が有るとは……」ゾッ・・・

フレンダ「派手に爆発していただきたい」

麦野「あはは。てか、私達も見たじゃん……まぁあん時は忙しかったけど」

フレンダ「……」

滝壺「あ、動く」

麦野・フレンダ「「っ!!」」バッ!



絹旗「……」コテンッ



三人『転がった?!』

浜面「……お前ら、いい加減放っておけよ」マッタクモー・・・
145 :12010/08/30(月) 19:51:17.81 ID:aW5Dqh.0
絹旗「……」ジー・・・



フレンダ「携帯超凝視してる訳でして……怖ぇ!」

滝壺「あ、電話来たみたい」



  セーナカーニミーミヲピットツ―――Pi!



麦野「早っ!!」



絹旗「……もしもし」

香焼『さ、最愛……その……』

絹旗「誰?」

香焼『上司ってか、何ていうか……その類っす』

絹旗「そう……うん……」

香焼『あ、あの……怒ってる?』

絹旗「別に」

香焼『うっ……ごめん』

絹旗「何で謝るの」

香焼『あ、うん……ごめん……』

絹旗「……」

香焼『……え、えっと』アタフタ・・・



浜面「……こういう時こそ助けろよ、お前ら」

三人『うん。無理』キッパリ
 
150 :2010/08/30(月) 22:18:24.21 ID:phvH2RE0
 ―――PM02:20、スペイン・ジブラルタル英国領港基地・・・




香焼「……」



建宮「うっひょー! 修羅場なのよね!」

五和「黙ってて下さい……主にアナタの所為でしょうに」グイッ

浦上「んー……ちょぉっと、可哀そうかな」

野母崎「ああ、初々しい! 羨ましい!!」クゥ!

対馬「後で奥さんにメール入れとくわね」カチカチ・・・

野母崎「ちょ、オマ!!」

諫早「……少し、黙って聞こう」



香焼「……げ、元気?」

絹旗『微妙』

香焼「うっ……や、やっぱそっちは夜でも暑いっすよね」

絹旗『別に』

香焼「……そう」シュン・・・



牛深「あちゃー……ありゃ駄目だな」

五和「だからお前らの所為だと(ry」シャキッ

神裂「……」スタスタスタ・・・

対馬「女教皇様?」
151 :2010/08/30(月) 22:51:14.10 ID:phvH2RE0
神裂「……香焼、貸しなさい」

香焼「え、あ……はい」スゥ・・・


神裂「……もしもし。お電話変わりました。先程は、すいません」

絹旗『……え』

神裂「私は神裂、といいます。貴女は……何とお呼びすれば? お名前を教えて頂きたいのですが」

絹旗『あ、えっと……絹旗、です。絹旗、最愛』

神裂「さい、あい……漢字でどう書くのですか?」

絹旗『も、最も、愛するで……最愛、です』

神裂「成程。美しい名前ですね」

絹旗『い、いえ……』


建宮「……相変わらず、冷静な女教皇様はすげぇのよな」

牛深「カリスマだねぇ」

対馬「まぁ普段はアレよ。彼が絡んだりすると、プツンだけどね……この娘も」

五和「うっ……」


神裂「多分、一度お会いしているらしいのですが……如何せん場所が場所だったので、覚えていないのです。すいません」

絹旗『いえ……もしかして、病院で……ですか』

神裂「はい……貴女も色々あるのでしょう。詮索はしません」

絹旗『助かります……』


香焼(良かった……最愛、機嫌戻ってきたみたい)ホッ・・・
152 :2010/08/30(月) 23:26:03.24 ID:phvH2RE0
絹旗『あ、あの!』

神裂「何でしょう」

絹旗『か、神裂さんは……その、香焼の……何なんですか?』

香焼「えっ!?」


男一同『っ!!』ガタッ!

アッチの女一同『っ!!』ガタッ!


アッチの唯一男性(ダメだ、こいつら……早く何とかしないと)ハァ・・・


神裂「私は、香焼の……母であり、姉の様な者ですよ」クスッ

絹旗『そうですか…… (良かった)』ホッ

神裂「ふふふ。貴女の考えているような女性では無いです。安心して下さい」

絹旗『い、やぁ、べ、別に!! 何とも思ってないですって!』アタフタ!

香焼(良かった……)


建宮「……オイ、牛深」

牛深「ええ。あのショタエロゲ主人公みたいなの、後で干しましょうか?」

五和「お黙る」

野母崎「そういえばアイツ、アニューゼ隊の若い娘達にも、最近……アニューゼとかアンジェレネとか……」

建宮「なん……だと……」

牛深「本格的にKAMIYAN病が! Dr.ツッチーに指示を仰がねば!」

対馬「マジで寝てろ」ガンッ!

浦上「ふぅむ……私も狙ってみようかな。顔は、良いし」ボソッ

一同『えっ!?』
153 :2010/08/30(月) 23:45:15.96 ID:phvH2RE0
神裂「貴女は香焼と歳が近いようですし、仲良くしてあげて下さい。宜しくお願いします」

絹旗『は、はい! こちらこそ!』

神裂「ふふっ……では香焼に戻しますね」チラッ


香焼「あ、はい……もしもし」

絹旗『あ、うん……えっと、ごめんね』

香焼「いや、いいっすよ。こっちこそ、大人げ無い同僚が悪戯がてらに電話かけちゃって、ごめん」

絹旗『ううん。いいの』

香焼「うん。良かった……」

絹旗『優しそうな女性(ヒト)だね。今度、見せてね』

香焼「機会があったらね。最近、そっちは―――」

絹旗『うん。兄貴さんとあって―――』



神裂「……」フゥ・・・

五和「流石です。女教皇様」

神裂「……騎士団長やリメエラ様の相手より、疲れた」

五和「あはは……」

浦上「まぁ英雄さん相手にも、アレくらい落ち着けたら、ねぇ……」ニヤニヤ

神裂「ぬっ……」



牛深「なな、何ぃ?! 王室の給仕(メイド)の娘や騎士団の看護部隊の娘も、だと!?」

野母崎「噂じゃオリアナさんまで狙ってるとか! あと、新たなる光のメンバーにまで!」

建宮「学園都市じゃ、既に伝説のショタコンに『喰われてる』って土御門からメールが!!」

対馬「アンタら……どんだけ誇張すんのよ」ハァ・・・
154 :2010/08/30(月) 23:59:26.12 ID:phvH2RE0
 ―――PM09:30、学園都市第七学区、とあるマンション・・・




絹旗「うん……うん。そう、来週日本に戻って来るんだ」

香焼『詳しくは聞かされてないけど、東京付近に行くらしいっすね』

絹旗「……こっち(学園都市)には、寄る?」

香焼『んー……時間が出来たら挨拶に行くよ』

絹旗「そっか。無論、お土産忘れたら超怒りますよ! 超あまーい物、私と打ち止めちゃんに買ってきてください!」

香焼『ははは。地元(長崎)のお菓子の方がいいかな? 何かしら持っていく』

絹旗「ふふっ」



滝壺「きぬはた、嬉しそうだね」

フレンダ「まぁ……万事解決って訳よ」

麦野「……」

浜面「……何だよ。その悪そうな顔」

麦野「良い(悪い)事、考えてたからに決まってるじゃない」ニシシ!

滝壺「むぎの……馬に蹴られて何とやらだよ」

麦野「まぁ見てなさい……」テクテクテク・・・

浜面「……知ーらね」



絹旗「うん。それじゃあ……あ」ビクッ

麦野「きぃぬーはぁたーチャン。おいでおいで」ニコニコ・・・

絹旗「……」ゴクリ・・・

香焼『最愛? どうしたの?』
155 :2010/08/31(火) 00:14:19.25 ID:OQjXjZU0
絹旗「……香焼。またメールします」

香焼『え?』

絹旗「兎に角、今は切りま―――」


麦野「やらせはしない!」パシッ!


絹旗「―――ああっ!」

香焼『え、何?!』


浜面「……大人げ無ぇ」

滝壺「まさに……外道(むぎの)」

フレンダ「コレは酷い……」


麦野「もしもし? 聞こえる? 英語の方がいい?」

香焼『え、あ……ドチラさまですか』

麦野「いやぁねぇ。逢った事あるじゃない。二回くらいかしら? 絹旗と一緒にいたお姉さんよん」

香焼『え……黒ドレスの?』

麦野「あんな心理定規(糞アマ)と一緒にしないでもらえる? むぎのんお姉さんって呼んでね」

絹旗「だあああぁ!! 返して! 返して下さいよぉ!!」ピョンピョン!


三名『……』ヒクワァ・・・
 
157 :2010/08/31(火) 00:35:13.15 ID:OQjXjZU0
麦野「で、君、あれ? 絹旗と何処まで『い』ったの?」

香焼『なっ?!』

絹旗「~~~ッッッ!!」ブンッ!


浜面「うわっ! 絹旗マジで弁慶蹴った!?」イタソー・・・

フレンダ「いや……まだよ」


麦野「ダメよ? 早く手ぇ付けないと、適当な男に喰われちゃうわ」シレット

香焼『な、べ、別に、最愛は妹みたいなもので……く、喰うなんて……』

麦野「あら? シャイボーイなのね? 妹喰うのもばれなきゃOKよ。それとも……年上好き?」

絹旗「っ!!?」ブオンッ!!

麦野「何なら、お姉さんがレクチャーしてあげてもいいわよん」クスッ

香焼『っ!!?』ドキッ

絹旗「超(マジ)ざけんなぁああ!!」ブンブン!


浜面「な?! 当たって無い?! 擦り抜けてる?」

滝壺「アレは、『滅流斗堕雲』……」

フレンダ「知っているのか、滝壺!」

滝壺「自分を粒子状にし、全ての攻撃を受け流す技。しかし本当に自我崩壊するかもしれない奥義!」ミンメイショボー!

浜面「は?」

滝壺「己が炉心崩壊する時間は約3分……奴め、本気だな……」キリッ!

フレンダ「恐ろしい奴よ……対超電磁砲の奥義を此処で出すとは……」ゴクリ・・・

浜面「オマエら、誰だよ……」ハァ・・・
 
159 :2010/08/31(火) 00:45:41.19 ID:OQjXjZU0
麦野「まぁそうね……マジな話、この子と仲良くしてやってね」

香焼『え、あ』

絹旗「このっ……え」

麦野「絹旗、同年代の友達少ないから。男女問わず、仲良くなってくれる人は大歓迎よ」フフッ

香焼『は、はい』

麦野「お節介な老婆心だと思ってもらって結構よ……ふふふ、そのうち遊びにいらっしゃいな。持て成すわ」

香焼『……ありがとうございます』

絹旗「麦野……」

麦野「はいはい。どーぞ」テクテク・・・



浜面「きれいな、麦野……だと……」

滝壺「いや、違う……」

浜面「え?」

フレンダ「ジャスト3分!」

浜面「は?!」



麦野「ぐ、はぁ……」



浜面「ちょ、な、オマエ、何やってんのおおぉ!?」

滝壺「引き際を間違えたら即死だった……流石、むぎのね」

フレンダ「時間ギリギリで良いお姉さんっぷりを発揮とは……何て役者なの……」

麦野「よせやい。褒めても何も出ないわよ」グフゥ・・・

浜面「な、ま、ちょ、救急車ぁ!!」ダアアァ!!
 
161 :2010/08/31(火) 00:58:43.69 ID:OQjXjZU0
 ―――PM02:40、スペイン・ジブラルタル英国領港基地・・・




絹旗『と、とりあえず……またね』

香焼「うん。また」

絹旗『お土産、忘れないでね』

香焼「うん……打ち止めちゃんの様子、見てあげてね」

絹旗『勿論。お仕事、頑張って下さい』

香焼「ああ……最愛も、無理しないでよ」

絹旗『分かってます……それでは』

香焼「うん。御休み、最愛」

絹旗『っ! あ、ありがと……じゃあね』Pi!


香焼「……ほっ」

一同『……』ニヤニヤ・・・

香焼「……いっそ殺せ」





 ―――PM09:50、学園都市第七学区、とあるマンション・・・



絹旗「……」Pi!


浜面「ムギノォ!!」

滝壺「流石我らがリーダーよ」

フレンダ「漢女よのぉ」

麦野「まだだ……まだ終わらんよ!」グバァッ!


絹旗「……なぁにこれ」
162 :2010/08/31(火) 01:18:30.91 ID:OQjXjZU0
 ―――時は戻り、PM09:30、黒妻宅・・・




黒妻「ただいまー」ガチャッ

固法「おかえりなさい」

黒妻「外暑い……熱帯夜だ」

固法「はいはい。シャワーの方が良かったですか?」

黒妻「風呂入れてくれたんだろ? 風呂で良いさ」

固法「ふふ、どうぞ」

黒妻「……」

固法「……何?」

黒妻「入る?」

固法「……」モジモジ・・・

黒妻「ん?」

固法「明日、学校です」

黒妻「……だから?」ニヤニヤ・・・

固法「っ……皆まで言わせないで下さい! 変態!」ドッ!

黒妻「何も言ってない、ってはいはい。睨むなっつの」テクテクテク・・・

固法「……ばか」


 ちゃぷん・・・・


黒妻「別に風呂くらい良いだろうが……分からん奴だ」



固法(……したく、なるもん)ボソッ・・・・
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/31(火) 01:20:13.17 ID:ZcgSh6DO
ナニが、始まるんです(^ω^)?
164 :2010/08/31(火) 01:46:08.64 ID:OQjXjZU0
黒妻「ふぅ、汗掻いた」

固法「はい。牛乳」

黒妻「さんきゅ……」ゴクゴク・・・

固法「……服着て下さい」

黒妻「ん? おう……アレ? ツマミは」

固法「冷蔵庫です。冷奴がいいかと」

黒妻「おう、いいな。暑いし」

固法「お酒はビールでいいですね」

黒妻「パーフェクトだ、ウォ○ター」

固法「はいはい、感謝の極み。どうぞ」

黒妻「うぃ……美偉も呑む?」

固法「だから明日学校ですって。ってか未成年で風紀委員です」

黒妻「……説得力無いぞ」

固法「五月蠅いです……そういえばさっき最愛ちゃんからメール来てました。香焼くんと電話したって」

黒妻「ふーん」ニヤニヤ「ん。オレにも来てる……香焼からもか。御土産何がいいか、だって」

固法「スペインにいるんでしょ? 何でしょうね……」

黒妻「あ、わ、も、り……っと。送信」

固法「……ばか」

黒妻「いや、長崎の土産の方が良さそうだろ。洋酒より濃い酒の方がいい」

固法「何でお酒なんですか……もう、私が別に送っておきます」ハァ・・・

黒妻「つれないなぁ」

固法「香焼くん自体も未成年ですって」

黒妻「けち」

固法「結構です」
166 :2010/08/31(火) 01:59:19.91 ID:OQjXjZU0
 ―――PM10:10・・・




黒妻「……もう十時か」

固法「あ、いけない。そろそろ帰らなきゃ」

黒妻「泊っていかないの?」

固法「……」

黒妻「……あのなぁ、別にセックスする訳じゃ無ぇんだぞ」

固法「ダメです」

黒妻「いや、ケジメ付ける約束はした。でも、もう夜も遅い。オレも酒入っちまったからバイクで送れない」

固法「だから……違くて、私の問題です」

黒妻「生理か?」

固法「違います」

黒妻「はぁ……分からねぇな。碧美と約束でもあるのか?」

固法「……兎に角、明日も早いので帰ります。朝、電話しますから、何時に起こせばいいですか?」

黒妻「……美偉が学校行く時でいいよ」

固法「分かりました。朝食はシリアルと食パンありますから。ボトルコーヒーも牛乳も、です」スタッ

黒妻「うん」

固法「じゃあ、大丈夫ですね」テクテクテク・・・

黒妻「ああ……下まで送る」スタッ

固法「……じゃあ、お願いします」ガチャッ
167 :2010/08/31(火) 02:06:51.94 ID:OQjXjZU0
黒妻「……暑いな、やっぱり」

固法「ええ」

黒妻「……なぁ」

固法「はい?」

黒妻「今度、休み合ったら、何処か行くか」

固法「ふふっ、ええ。良いですね。どちらに?」

黒妻「考えとく。美偉も考えとけ」

固法「はい……此処まででいいです」

黒妻「ああ。お休み」

固法「……お休みなさい」

黒妻「気をつけてな」ギュウッ

固法「っ……ええ///」ギュッ


 テクテクテク・・・・・


黒妻「……何か様子おかしかったなぁ」ウーン・・・


 テクテクテク・・・・・


固法「っ」ドキドキドキ!
168 :2010/08/31(火) 02:15:01.46 ID:OQjXjZU0
 ―――PM10:45、固法・柳迫宅・・・




固法「……ただいま」ガチャッ・・・

柳迫「ありゃ? 帰って来たの?」

固法「私の家でしょ。当然じゃない」

柳迫「当然、ねぇ……まぁいいわ」

固法「何よ」

柳迫「別にぃ」

固法「……もう。シャワー浴びる」

柳迫「はいはい、どーぞ」


 ジャー・・・・・


固法「ん…… (ヤバいのかなぁ……ダメだなぁ、私)」ハァ・・・


 ガチャッ・・・・・


柳迫「……課題やったの?」

固法「学校で終わるわよ」

柳迫「これだから優等生は」

固法「碧美だって、頭良いじゃない」

柳迫「頭良い=要領が良いじゃないのよ」

固法「つまり怠惰ね」

柳迫「うるへーですよ」カキカキ・・・
169 :2010/08/31(火) 02:23:35.64 ID:OQjXjZU0
柳迫「……で?」

固法「で、って?」

柳迫「碧美お姉さんに隠し事が出来るとでも?」

固法「……」

柳迫「黒妻さんを出し抜けても私は無理よん? どうしたの?」

固法「別に」ゴロン・・・

柳迫「ふーん……ケンカじゃないようね。何かしら?」フムフム・・・

固法「何でも無い。寝るわ」

柳迫「……てゐっ!!」ドサッ!

固法「うわっ!」

柳迫「吐けぇ!」コチョコチョ

固法「ちょ、止め! 碧美!」

柳迫「吐く気になったかしら?」ニヤッ

固法「……はぁ」

柳迫「他言しないわよ。持ちつ持たれつでしょ? ルームメイトを信用しなさい」エヘン

固法「もう……言わないでよ」

柳迫「うんうん。で?」

固法「……なるの」ボソッ

柳迫「え?」


固法「だから……H……したくなるの」


柳迫「」ポカーン・・・(・Д・)
170 :2010/08/31(火) 02:36:17.31 ID:OQjXjZU0
柳迫「……つまり」

固法「うん」

柳迫「……リア充病だと?」

固法「……」

柳迫「ビッチ病だと!?」

固法「……言い方、あるでしょ?」ギュウ・・・

柳迫「痛たっ! ご、ごめんごめん!」

固法「もう……まぁ、そうなんだけどさ」

柳迫「ふむ。アレかしら。黒妻さんに、そういう風に思われたくないと」

固法「……」コクコク・・・

柳迫「へぇ、以外」

固法「何よ」

柳迫「遠慮してるから」

固法「……私だって乙女です」

柳迫「乙女って何さ」

固法「知らない」

柳迫「まぁいいわ……でも黒妻さん、きちんとそういうの言えば考えてくれる人でしょ?」

固法「……自分から淫乱宣告できる彼女がいますか」

柳迫「淫乱って……別に他の男性に身体許してる訳じゃないんだから、純愛よ。それ」

固法「でも……」

柳迫「成程、重症か」ハァ・・・
172 :2010/08/31(火) 02:55:12.34 ID:OQjXjZU0
固法「同棲しないって決めたし、学生結婚しないって決めた」

柳迫「でも結婚前提に付き合ってるなんて、今時、レア中のレアよ」

固法「そうかなぁ」

柳迫「あのね、考え過ぎ。セックスだって学園都市の技術なら避妊率99,9%以上でしょう」

固法「……まぁ」

柳迫「美偉が家庭願望あるのは分かるけど……その為にケジメつけて、離れて暮らしてんでしょ?」

固法「うん」

柳迫「それとも、私に遠慮してるの? 止めてよ、そういうの」

固法「違う、わよ」

柳迫「はぁ……あのね、世の中にはセックスレスのカップルだっているの。貴女は健全よ」

固法「かなぁ」

柳迫「うえだ……じゃなくて、体裁とか気にしてるつもりなら大丈夫」

固法「……はい」

柳迫「宜しい。もし黒妻さんが何か言ってきたら私がぶん殴ってあげます! まぁ無いと思うけど」

固法「ありがと」

柳迫「よし。次からは素直にしたいならしたいと黒妻さんに言う事! OK?」

固法「うん……でも、まぁ我慢はする」

柳迫「そうね。慾を我慢できるのが、犬畜生じゃない証拠よ。頑張れ美偉ちゃん」ファイト!

固法「ふふふ。変なの」クスッ

柳迫「んでまぁ……マス掻いて寝たいなら、碧美お姉さんはお外お散歩してきまぷふぁあっ!!」ボフッ!

固法「変態! 寝ろ!」ブンッ!

柳迫「やれやれ……冗談よ。お休み」ゴロンッ

固法「もう……お休み」ペタン・・・
175 :2010/08/31(火) 03:21:06.80 ID:OQjXjZU0
 ―――PM11:30、黒妻宅・・・





黒妻「ただいまー……って誰もいないか……あれ? いくつか仕事のメール来てる」カパッ



『①運びの仕事。場所は……精神病院という名目の刑務所。殺しや足がつく仕事じゃないわ。白に近い灰色よ』……(麦野)

『②建設関係だにゃー。ただ場所が学園都市近隣外部、とある教会の再築。真っ白だぜぃ』……(土御門)

『③スキルアウト集会の立会人の依頼です。何をする必要も無いので、兄貴の力(名声)を借りたいです』……(半蔵)

『④警備員のテロ鎮圧テストを手伝って欲しいじゃん。オマエなら簡単な仕事だよ』……(黄泉川)



黒妻「ふむ……まぁ全部急ぎじゃ無いし、明日考えよう。他の仕事探すのもいいだろうな(⑤)」ゴロンッ


 カサッ・・・・・


黒妻「ん? ……封筒、忘れてた」スゥ・・・「……コレは」ジー・・・




 『無能力者襲撃・要注意人物リスト』   『異常スキルアウト・犯罪者リスト』




黒妻「……手紙付きか」パラッ・・・




 ―――一枚目は駒場利徳の制作リスト。二枚目は警備員の書庫からパクった。勝手に使え……一方通行―――




黒妻「……アイツ」グッ・・・
177 :2010/08/31(火) 03:39:40.12 ID:OQjXjZU0
 ―――???、??:??・・・




テレス「……ふぅん」

垣根「何してんの?」

テレス「またオマエは人の部屋に勝手に……」

垣根「あー、怒んない怒んない。マーブルチョコあげるから」

テレス「ふんっ……私もオマエも暇人ね」

垣根「しゃーねーじゃん。殆ど囚人扱いだし」

テレス「囚人、か……籠の中の蝶ね」フフッ・・・

垣根「じゃあオレ、ドラゴン。ギャース!」

テレス「はいはい」

垣根「……つれないぜ」

テレス「そうね……じゃあ、遊ぶ?」

垣根「セックスなら大歓迎」

テレス「あと千回くらいバラバラになれ……で、アナタなら何を選ぶかしら?」


垣根「んー……オレは……―――」


テレス「成程。いいわ、同じ籠の好(よしみ)……その願い、叶えましょう」

垣根「対価は? あと、できればオレも参加してぇな」

テレス「対価は出番。OK?」

垣根「……とほほ」
178 :2010/08/31(火) 03:56:10.47 ID:OQjXjZU0
―――というわけで、初日終了です。


二日目以降は仕事と暇な日を交互させます。今回は>>175の番号選択、ご協力お願いします。
⑤の場合は具体的な仕事を書いて下さい。


・あと『1/2』分かった人GJ! 因みに着信音色々工夫してたの気付いたかな?

・鈴木恵○、知ってる人いて良かった。あと今回からアメコミネタとか入れていきました。ただし、Dr.○ンハッタンはダメだ!

・美偉ちゃんファンの人、本当にスイマセン。このSSは二次創作です……二次創作なのです!

・……てぇゐっ!!


以上。ご意見ご感想ご質問ご罵倒アンケートのご協力、例の如く宜しくお願いします。では!  ノシ
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/31(火) 06:30:47.26 ID:WQ.8mADO
別に誰とでもとかじゃなくて兄貴への愛故の欲求ならそんなエッチなこのりんでも俺は……

仕事は4で
このりんの為にもまっとうな道を歩んでもらいたい……
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/31(火) 07:11:48.45 ID:Ajisy6SO
2ー!
アニェーゼ部隊カモン!
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/31(火) 07:14:25.14 ID:6RK002Y0
乙ー!
仕事は2で!
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/31(火) 07:26:08.68 ID:3c0cu560
>>152

という訳で2だな。
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/08/31(火) 10:44:53.05 ID:ZcgSh6DO
>>175
①‥‥それなんてアーカムwww?
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/31(火) 11:53:33.00 ID:Y3v446Ao
フィアンマさんが協会ぶっ壊してくれたから修理が必要だ
ということで②
185 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/08/31(火) 17:17:30.06 ID:VNUWv6.o
あぁぁ!
1か2がいいか決められねェ。

だが俺の最愛に会いたいから1で
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/01(水) 01:47:18.70 ID:skNudUg0
5!!
また子守しよう!日本に帰ってくる香焼+絹旗も一緒に!
そして、打ち止めにお兄ちゃんと呼ばれる香焼にイヤガラセをする一方通行さんを!!!
187 :2010/09/01(水) 21:05:04.47 ID:stwAT7M0
こんばんはー……知り合いに色々ばれて、『何故エロを書かなかったッ!!?』とどやされました、私です。
いい加減HP作れと叩かれたりするンすけど、作り方分かんないっすよねぇ。


さて、アンケート結果、②かなぁという事で今回は土御門の依頼を受けるという事にします。

他のは次回以降にやるよ。では、開始―――
188 :2010/09/01(水) 21:19:58.19 ID:stwAT7M0
 ―――とある金曜、AM07:30、黒妻宅・・・




 ちゅんちゅん・・・・・



固法「……建築、ですか? 教会の?」

黒妻「ん」モグモグ

固法「学園都市に宗教関係の建物は既存のモノしか許されないんじゃ無かったですっけ?」

黒妻「だから、外」ズズズズ・・・

固法「ふーん……遅くなるんですか?」モキュモキュ

黒妻「分かんね。土御門の紹介だからなぁ……胡散臭いっちゃ胡散臭いんだけど。約束しちまったからな」

固法「そうですか。兎に角、連絡下さいね」

黒妻「そーだな……そういやぁ、一昨日くらいから香焼、日本に来てるんだっけ?」ゴッツォサマー

固法「らしいです。昨日まで長崎の方に、今日から関東入りするって言ってましたよ」オソマツサマデス

黒妻「へー……何してっか分かんねぇけど、ワールドワイドな奴だなぁ」カチッ・・・フゥ・・・

固法「グローバルな仕事って恰好良いですね。英語とかペラペラなんでしょうか」

黒妻「……所詮、中卒ですよー」

固法「そういう事、言ってるんじゃないです。もう……食器、片付けますよ」

黒妻「おう……因みに、バイクで現地入りしていいらしいから途中まで乗せてくぞ?」

固法「……嫌です。絶対に」キッパリ!

黒妻「……」・・・・('・ω・`)
189 :2010/09/01(水) 21:32:05.06 ID:stwAT7M0
 ―――AM07:50・・・




黒妻「んじゃ、行ってくる」

固法「お弁当持った? 携帯は? お金は足りますか? あと、都市出る為のIDパスは? 他に……」

黒妻「……大丈夫だっつの。美偉の予定は?」ハァ・・・

固法「いつも通りです。打ち止めちゃんが来るかもってだけですね」

黒妻「そっか。適当に部屋上げてくれ」

固法「はい。そのつもりです……何かあったら、連絡下さいね」

黒妻「まぁ何もない事を祈ってくれ」

固法「はい……」

黒妻「行ってきまーす」ガチャッ・・・

固法「あ、待った?」タッ・・・

黒妻「ん? ―――   チュッ・・・   ―――っ……ん。一言、掛けてからにしてくれ」ッタク・・・







固法「えへへ……―――先輩、お気をつけて」








冷蔵庫「二日目、はっじまっるよー!」
190 :2010/09/01(水) 22:15:12.77 ID:stwAT7M0
 ―――とある日、PM09:30、イギリス清教第零聖堂区・必要悪の教会・最大主教執務室(というなの私室)・・・




ローラ「金が無ぇ」ドーン!

女王「知るかボケナス」

ローラ「金回せ」

女王「嫌だ。自分達でなんとかしろ」

ローラ「うー……ケチ。尻の穴が小さい女なりけるな」

女王「生憎尻の穴を拡張させるプレイには興味が無かったのでな。私は清純だ。ピュアオブクイーン!」アッハッハッハ!

ローラ「……だそうだ。騎士団長殿から一言申して?」

団長「汚い話をする為に私を呼んだのならさっさと帰してくれ」ハァ・・・

ローラ「だって」

女王「おま……汚くねぇし! ちゃんと毎回ウォシュレット使って、その後拭いて、またウォシュレットしてる!」

団長「黙って下さい! アンタの下の話なんぞ聞きたくないわ!! 本題入れ!」

女王「いつにも増して、口が悪いなぁ……カンサキィ。こういう小せぇ男とくっついちゃダメだぞ」

神裂「え! あ、え、あはははは……」タラー・・・

団長「……」バシッ!

女王「あ痛っ!! ったく……」ブツブツ・・・

ローラ「くっくっく! 何時見ても、そなた達の漫才は可笑しきものだ」

ステイル「アンタもいい加減にしろ。本題入れ」バシッ!

ローラ「な痛っ!」
191 :2010/09/01(水) 22:40:16.99 ID:stwAT7M0
騎士団長「……で、真面目な話。国内予算で公平に分配してるはずだが?」

ローラ「だーかーらーっ! ステイル! 説明!!」ビシッ!

ステイル「主にこの人(最大教主)の無駄遣いだ」

女王「うはっ。ざまぁっ!」

ローラ「んぎぎ……無駄遣いとな…私はオマエらの事を思って……」

女王「……高度人工AI。新世代型形状記憶樹脂。学園都市製学習装置。単体ホバー&ジェットパック。何これ?」

ローラ「人工知能付き魔法の杖(インテリジェンス・デバイス)を作ろうと思って」シレット

一同『……』

騎士団長「……アニメ漫画に感化され過ぎだ。阿呆」

神裂「……流石に呆れます」

女王「まぁ予算オーバーしてまでやる事じゃないな、うん。でもそういうのは、オマエのポケットマネーでできただろう?」

ローラ「うん」

ステイル「……魔女狩りの王」グイッ!

神裂「……騎士団長殿。止めないで下さい」チャキッ・・・

ローラ「ぎゃあああ! 助けてぇ!!」

騎士団長「自業自得だ」ハァ・・・

女王「まったく……まぁ使ってしまったものは仕方ない。要はこれからどうするか、考えを提示する為に、態々女王(私)を呼んだのだろう?」

ローラ「そ、そういう事になりけるかしらね……ちょ、カンザキ! チクってした!! ストップ、ストオオオォップッ!」ウギャア!
192 :2010/09/01(水) 23:12:49.38 ID:stwAT7M0
 ―――とある日、PM09:50、第零聖堂区・視聴覚室・・・




ローラ「観光経済になりぬるのよ」

女王「……観光?」

ローラ「カンザキ。説明」

神裂「我々(イギリス清教)の聖堂等々を一般公開、無論可能な限りですが、それで稼ごうという目論見……らしいです」ハァ・・・

騎士団長「……考えが腐ってるなオイ」

ステイル「信仰は金で買えるよ。現実だ」

女王「宗教家のマネーゲームか……その出資金は?」

ローラ「私のポケットマネー!」エヘン!

神裂「偉くないから。自業自得だから」チャキッ

騎士団長「うーん……ローマや米国新教ならまだしも、英国清教じゃ対して儲からんだろ。処刑塔でも解放するか?」

ローラ「ばーろー。そこんとこは百も承知。ピンポイントに絞る事はできとろう」

女王「ん?」

ローラ「日本、だよ」パチッ


 ウィーン・・・・・


騎士団長「……これは、廃教会?」

ステイル「正確には、完成前に放棄された教会だ。落成すれば日本最大級の教会になる」

女王「……名前は?」


ローラ「ふふふ……オルソラ教会」ニィ・・・
193 :2010/09/01(水) 23:42:02.02 ID:stwAT7M0
女王「しかし、英国(ウチ)の十字架じゃないみたいだが」

ローラ「十字架(そんなもの)? 後で取っ換えれば良かろうなぁ」ハハハ!

騎士団長「……具体的にコレ(教会)をどうしたいんだ?」

神裂「再築。宣伝。観光経済……収入分配……だそうです」

ステイル「慶弔経済は稼げるからな。賛成多数だ。因みに、彼女(神裂)は反対派」

ローラ「お堅いなーって」

神裂「ぐぬぬ……信仰をお金の道具にしたくは……無いのですよ」

女王「偉い。流石聖人だ……堅いけど」

騎士団長「容赦無いな……ミス・カンザキ。気にしないで良い。お金の事は汚い人間に任せればいいのだから」ニコッ

神裂「は、はい……」

ローラ「あ、騎士団長が点数稼ぎしてるー」

女王「ずりー」

騎士団長「こ、の……アンタら、本当に喧しいわ!」

ステイル「はぁ……本題に戻ろう。何か質問は?」

女王「二つ。一つ目……ローマさんは何も言ってこないのか? 元々奴さんのだろう」

ローラ「教皇をねじ伏せたのよ。後ろ盾はお金については興味無い御様子ならんね」

騎士団長(ウィリアム……この馬鹿女を止めて欲しかったよ……)ハァ・・・

女王「ならいい。後で礼状を書いといてやる……二つ目だ。場所が場所だ。学園都市は何も言ってこないのか?」

ローラ「……えっと、まぁ、それが……本題」ボソッ

騎士団長「本題、というと?」

ステイル「簡単な話だよ。アレイスターはオルソラ教会を都市侵攻の英国拠点と見做している……建前だがな」

女王「まぁ普通はそう思うわな。いや、ソレがオマエ(ローラ)の本音かもしれないし……って、建前?」

ステイル「『本当は興味無いけど、御前等の困る顔がみたいからイチャモンつけてやる』って事だね」カチッ・・・

ローラ「ホント、性格の悪い奴たり」モー・・・
194 :2010/09/02(木) 00:19:32.77 ID:.SHHqJ60
騎士団長「で? イチャモンってのは?」

ステイル「なぁに、簡単だ。一枚噛ませろって事と、人質を寄越せという事」フゥ・・・

神裂「前者は学園都市の建設会社を使ってくれ。後者は……」アタフタ・・・

女王「成程。いつも私達に話を持ってこないオマエが相談とは……そういう事か」ハァ・・・

騎士団長「……え」

ステイル「英国要人を訪問させろ。成るべく、王(キング)に近い人間がいいそうだ。娘だろう、言いたいのは」ジジジジ・・・

騎士団長「」ポカーン・・・

女王「その意図は?」

ローラ「まんま人質。もし我々が不要な動きを見せたら……ちゅどーん!」

神裂「すいません……ちょっと黙ってろ!」バシンッ!

騎士団長「娘って……王女、か……悪いが彼女達を危険に晒すメリットが無いな。キャーリサ様は大丈夫だろうが……」

女王「ああズルイ。私も日本行きたいのに……なんで御指名かかんないんだ! やっぱ若い娘がいいのかオイ!!」

騎士団長「手前も黙ってろ!」バシン!

ステイル「はぁ……兎角、許可が欲しい。第三王女辺りがいいだろう。アチラも敵意が無いと信じてくれる」

女王「んー……ヴィリアンねぇ。キャーリサじゃダメなのかい?」

神裂「キャーリサ様は……その……」

騎士団長「ああ、ミス。言わなくてもいいです。人使いが荒いという面でこの人の血を最も濃く引いたお方だ」

女王「言ってやろう、言ってやろう」ブーブー!

ローラ「それだけにあらざるのよ。あの変態(アレイスター)、キャーリサ、兵器扱いしらしむるのね」

女王「違いない……だが面白くない。やっぱこの話は蹴るか……」

ローラ「そこで最大のメリットだ。エリザード、耳を貸したれ……ゴニョゴニョ……」

女王「ふむ……それは、うんうん……成程。確かに……」

三名『??』

女王「……よし、良いだろう。娘を貸す」

騎士団長「女王!?」

ローラ「悪いようにはせんのよ……悪いようには、ね」ウシシシ!
195 :2010/09/02(木) 00:39:52.87 ID:.SHHqJ60
 ―――PM10:20、バッキンガム宮殿・王族広間・・・





キャーリサ「なーに、こんな時間に。久しぶりの暇なんだから呼び出しとかマジ無いし」

ヴィリアン「……姉さま。ご予定が? 殿方とか?」

キャーリサ「……」ググググ!

ヴィリアン「痛だだだっ! ごめ、ごめんなさい! ほっぺは止めて!!」

キャーリサ「誰が『乗り遅れ』よ! 姉上の方がよっぽどってあ痛っ!!」バシンッ!

リメリア「……余計なお世話よ。茶番はいいから、早く御母様連れてきなさい」

キャーリサ「んな事言われても、私達呼び出されただけでしょーが」ハァ・・・

ヴィリアン「身内だけって……お母様の再婚の話とか?」シレット

リメリア「案外黒い妄想してるのね、ヴィリアン……冗談でも止めなさい。パパラッチに聞かれると面倒よ」

キャーリサ「さっさと帰りたい……母上、早くしろよー」モー・・・


 バンッ・・・・


3娘『!』

女王「よ! お待たせ」テクテク・・・

キャーリサ「遅ぇ……」

ヴィリアン「しかも自分だけ寝巻……」

リメリア「ハァ……帰る」ボソッ・・・
197 :2010/09/02(木) 01:05:36.99 ID:.SHHqJ60
女王「えっと、簡潔に。日本に行ってもらう」ビシッ

キャーリサ「……は?」

女王「日本。ジャパン。ハポン。OK?」

ヴィリアン「え、えっと……なんで?」

女王「外交だと思ってくれていいよ」

3娘『……』ポカーン・・・

女王「……あれ?」

キャーリサ「いきなり、意味分かんない」

リメリア「ええ」

女王「んー……ローラー、どうすんのー?」

ローラ『はっきり言えっての……御機嫌よう。プリンセス方々。王室なので電話から失礼なりけるよ』

キャーリサ「うわー。魔女絡みかよ……」

女王「任せた」

ローラ『はいはい。んでは、プリンセス。率直に尋ねるに……東京行ってみたくない?』

騎士団長『オマエは何を言ってるんだ? んな馬鹿な聞き方あ―――』

キャーリサ「行きたい!」

ヴィリアン「うん……ちょっと」

リメリア「興味、あるわね」

騎士団長『……』

女王「私だって行きたいのにー」

ローラ『ね?』

騎士団長『……蛙の子は蛙か』ハァ・・・
198 :2010/09/02(木) 01:17:55.07 ID:.SHHqJ60
キャーリサ「でも、外交って事は……やっぱこの子?」

ヴィリアン「……」

女王「でもいいんだけど、不平等かなぁって。平等にクジでいこう」スゥ・・・

騎士団長『……ねぇ。なんでこの人達こんな軽いの? ねぇ?』

ローラ『王室って言っても人間だもの。ねー』

女王「そうそう。ほれ、引け」



 ・・・・・・



ヴィリアン「……あれ? 私じゃない」

キャーリサ「……ちっ」

ローラ『ってぇ事は?』


リメリア「……まぁじで?」キョトン・・・


女王「マジだ。じゃ、頼んだ」

リメリア「待った……興味は有るけど……無理」キッパリ

キャーリサ「そーだよ。母上、引き籠り世界ランカー上位の姉上に外交は不可能だし」

ヴィリアン「姉さま……言い過ぎ」

女王「まぁ言いたい事は分かる……でも、決定だ。なんなら外交だと思わんでもいいよ。SPはオマエの好きな人間連れてけ」

騎士団長『ちょ! アンタ何言ってんの!!?』

キャーリサ「何それ? お忍び会談って事だったの? ずるーい」ブーブー!

リメリア「……いいの?」

女王「いいよ、別に。な!」

ローラ『まぁ、ご自由に』

リメリア「……」ウーン・・・
199 :2010/09/02(木) 01:43:13.02 ID:.SHHqJ60
ヴィリアン「姉さま、真剣に悩んでる……」

キャーリサ「姉上、意外と旅行してそうだからなぁ。私達の知らないところで」

女王「アレだ。英雄さんにSPオファーしてもいいよ」

リメリア「それは、面白いわね……」クスッ・・・

騎士団長『……胃薬が、欲しい』キュウ・・・

ローラ『人間不信なのは分かるが、アナタなら現地で、如何とでもできるのではなけれ? 日本(あの国)の人間は畏敬など無きに等しかれば』

リメリア「そう、ね……」コクッ・・・

女王「決まりだな。 (ローラめ。オマエの目論見通りだな)」ニヤリ・・・

ローラ(リメリアが来る。アレイスターからすればイレギュラー中のイレギュラーだ。最高の嫌がらせにもなろうに)ニヤリ・・・

騎士団長『はぁ…… (コイツら……)』

女王(加え、リメリアの『試験』も兼ねる。ちぃとばかし、ズルイが……成果を残して貰いたいな。長女殿には……)ジー・・・

女王「これくらいでいいだろう。さて……本題だ」キリッ・・・

一同『っ!? (雰囲気が、変わった?!)』ドキッ・・・

女王「最重要だ。回線を切るぞ、ローラ。騎士団長」Pi!

騎士団長『なっ!? ちょ―――』プツン!

ローラ『……ごゆるりと―――』プツン!


キャーリサ「……確かに身内以外には聞かせられない話だしね」

女王「リメリア……分かってるだろうな」

リメリア「今夜は……徹夜ということね」ゴクリ・・・

ヴィリアン「うんうん……私はもうできた。はい、御姉様」パッ!

女王「こういう時ばかり頭が回るな。ヴィリアンは」

ヴィリアン「えへへ。褒め言葉として受け取っておきますわ」

キャーリサ「さて、姉上。覚悟は、いーな?」

リメリア「……」コクッ・・・


女王「―――第193回、王室土産会議。スタートだ!」ズビシッ!
200 :2010/09/02(木) 02:18:16.65 ID:.SHHqJ60
 ―――時は進み、とある金曜、AM07:50、とある都市境界(ゲート)・・・




黒妻(さて、出街だが……相変わらず、お堅い事で……)

警備員「はい、次の方、ID見せて。終わったらそっちの部屋でナノマシン注入終わらせて。あ、この書類も書いてね」テキパキ・・・

黒妻「はいはい。(単日就労ビザでもこれだ……そこまでして内部情報を漏らしたくないのかねぇ)」ハァ・・・



 ・・・・・数分後。



警備員「……ちょっと、黒妻さん。いいかな」

黒妻「はい?」

警備員「IDなんだけど……君、一回破棄・紛失してる?」

黒妻「あー……そうっすね。(書類上、一回死んでますって言えないよなぁ)」アハハ・・・

警備員「んー、困ったなぁ……規則だと『外』出れないんだよ」

黒妻「そうなんすか? ……どうしましょう」

警備員「どうしましょうって……どうしようね。一応、上に聞いてみるけど君も仕事先に連絡しておいた方がいいよ。長くなる」

黒妻「態々すいません……参ったな」テクテク・・・


黒妻(とりあえず、土御門に電話だなぁ……)Pi!
201 :2010/09/02(木) 02:28:07.12 ID:.SHHqJ60
※スイマセン。さっきの時間間違えました。AM08:25で!



 ―――AM08:30、上条の高校、一年七組・・・



 ブルブルブル・・・・・



土御門「ん? 電話…… (黒妻綿流、か)」

上条「土御門、どうした?」

青ピ「義妹からのラブコールかい?」

土御門「にゃー。残念ながら野郎からのコールだぜぃ……ちょっと出てくる。小萌センセ、誤魔化しといて!」スタッ・・・

上条「ちょ、おい……」

吹寄「オイ、土御門! HR始まるぞ!」

土御門「すぐ戻るにゃー!」

吹寄「まったく……上条! 青髪! さっさと連れて来い!」

上条「えー……」

青ピ「面倒臭いですねー……」

吹寄「早く行け!」

上条「あー、はいはい。行くぞ」

青ピ「まったく、委員長。言い訳宜しく!」テクテク・・・

吹寄「ったく……」
202 :2010/09/02(木) 02:36:20.33 ID:.SHHqJ60
 ―――AM08:30、上条の高校、屋上・・・





土御門「やれやれ、どうしたのやら……はい。もしもし」Pi!

黒妻『おう、おはよう。悪いな、学校だったろ?』

土御門「そう思うなら手短に済ませて欲しいにゃぁ……」ハァ・・・

黒妻『ああ。今、教会に向かってるんだが……ゲートの所で止まっちまった』

土御門「……は?」

黒妻『なんでもIDがダメらしい。ほら、オレ一回死亡診断出てるからか』

土御門「マジか……うーん、そうだなぁ」

黒妻『どうしたらいい? 仕事キャンセルなら、そう連絡入れるが』

土御門「……ちょっと、待ってて貰えるかにゃ。直ぐにパス持って行かせる」

黒妻『は?』

土御門「五分で済む。メールで現在地送ってくれにゃー……じゃあ一回切るぜぃ!」

黒妻『ちょ―――』Pi!



土御門「やれやれ、だ……結標パシらせようっと」Pi!「ああ、もしもし。大至急××ゲートまで、黒いカード持ってって」モンクイウナヨー
203 :2010/09/02(木) 02:43:19.89 ID:.SHHqJ60
土御門「さて、と……」Prrrr・・・・・

黒妻『おう』Pi!

土御門「今そっちに使いが行ったぜぃ。黒いIDカード貰ってくれにゃー」

黒妻『……なんだ、それ』

土御門「今は聞かないで欲しいぜよ。兎に角、現地に着いたらまた連絡ちょーだい」

黒妻『……ああ、分かった』

土御門「それじゃあ……」



上条「おーい、土御門ぉー」

青ピ「委員長、オカンムリですよー」



土御門「……おっと、オーバータイムだぜぃ」

黒妻『あいよ。またな』

土御門「がんばってくれにゃー」Pi!「……ホントにねぇ」ククク・・・




 ―――AM08:45、とある都市境界(ゲート)・・・




黒妻「……相変わらず、胡散臭い奴だなぁ」マッタク・・・
204 :2010/09/02(木) 03:37:02.17 ID:.SHHqJ60
黒妻「……煙草でも吸って待つか」スゥ・・・

警備員「あ、君。此処禁煙だよ」

黒妻「……」ハァ・・・「……ん?」



結標「―――……なんで、私が朝っぱらから、もう!」ブツクサ・・・



黒妻「……まさか、な」

結標「あ、居た……おはよう」テクテク・・・

黒妻「小萌先生んとこの、お嬢ちゃん」

結標「結標、よ。はい、これ」スゥ・・・

黒妻「ああ、ありがとう。大変だな、土御門にパシラれて」ハハハ・・・

結標「まったくよ! まだ爆睡時間だってのに! 3分で支度しろってどういうことなの!?」プンスカ!

黒妻「ははは……まぁ何かしらお礼はするよ。それで、この黒いカードは何なんだ?」

結標「……アイツから直接聞いて。説明面倒だから」

黒妻「ん」コクッ

結標「まぁ言えた事じゃないけど、あんまり一般人が土御門信用しちゃダメよ? 後悔するわ」

黒妻「忠告あんがとよ」

結標「お礼は香焼くんのメアドでいいわ」シレット

黒妻「そんなんでいいなら、直接会わせてやるっての」

結標「……約束よ」ニコッ!

黒妻「ああ。近い内、家に来るからそん時にでもな」

結標「ヒャッホォウィ!!」ハヤオキシタカイアッター!
 
213 :2010/09/02(木) 15:39:50.38 ID:.SHHqJ60
 ―――AM09:00、とある都市境界(ゲート)、外・・・




 ブロロロロロロォ・・・・・


黒妻(土御門の話だと、短期間高収入『真っ白』な建設バイトらしいが……何処まで本当だかな)


 キキィ・・・・・


黒妻(しっかし、都市の外は見事に廃れてるな……コンビニもありゃしない。教会の位置はGPSで分かるらしいが……)ン?



メッセージ:『目的地に到着しました・・・』



黒妻「……何も無いけど?」ポチッ「……は? この敷地全部、教会だってーのか……馬鹿でけぇ」スゲェ・・・

   (工事の音が聞こえない……どういうことだ。とりあえず、何処に行けばいいんだ? 教会の本堂探せばいいのかな……)ポリポリ・・・

   「人に聞くか……すいませーん―――」ブロロロ・・・




 ―――AM09:05、新オルソラ教会(予定地)・・・




アニューゼ「……面倒臭ぇです」ハァ・・・

アンジェレネ「日本、暑いよぉ~……」グッタリ・・・

ルチア「こらっ。シャキッとしなさい。隊長(アニューゼ)も服肌蹴させない! トランプ止める!」

アニューゼ「チッ……う~い」

ルチア「もう……こら! シスター・アンジェレネ! 隊長の真似しないの!」ンモー!!

アンジェレネ「ごめんなさぁい」グデェ・・・
214 :2010/09/02(木) 16:09:28.49 ID:.SHHqJ60
アニューゼ「しっかしねぇ……どうして私達がまたこの地に足を運ばなきゃならねぇんですか?」

ルチア「……上の指令です。文句を言ってもしょうがないでしょう」

アニューゼ「上のって……アニューゼ部隊(私ら)は、必要悪の教会(アイツら)の飼い狗じゃないしー」

アンジェレネ「んー……でも、やっぱり『恩』ってあるから」

アニューゼ「甘ちゃんが……」フンッ・・・

ルチア「そう言わないの。確かに壊した人が直す。これも道理でしょうに」

アニューゼ「けっ……ん?」ブスー・・・


オルソラ「ごめんなさい。確かに面倒でございましょう」テクテク・・・


アニューゼ「……別に、アンタの所為じゃ無ぇですよ」

アンジェレネ「まぁ……誰の所為でも無いって事にしないと、やってられないですね」アハハ・・・

オルソラ「ありがとう」フッ

アニューゼ「……んで? 工事が進まない原因の設計技師様は何してんの?」

オルソラ「それが……―――」


シェリー『だぁかぁらっ! 専門の宮大工を呼べって言ってんの!! 学園都市の建築会社にやらせたら如何なることかっ―――』


オルソラ「―――……だそうですわ」ハァ・・・

アニューゼ「それで、停滞っと……やってらんねー」ブーブー!

ルチア「確かに、茶番ね」ハァ・・・

アンジェレネ「目の前には学園都市っていう世界屈指の観光スポットがあるのになー」イイナァ・・・
215 :2010/09/02(木) 16:24:36.26 ID:.SHHqJ60
アニューゼ「……私らは教会側の建築監督になってますけど、他の隊は?」

オルソラ「天草の皆さま方は備品監督をしてらっしゃいますわ。シェリーは現場で騒いでて……」アハハ・・・

ルチア「壊したのは私達と天草ですからね。仕方ないとして……あのゴッツイ部隊はドチラの?」

アンジェレネ「とっても、怪しいです……軍服に英国紋章入ってるね」

オルソラ「ええっと……S.A.S(英国陸軍特殊部隊)の更に最先端部隊(?)らしいです」

アニューゼ「かぁあっ?! 意味分かんねぇ! 何でそんな物騒な部隊が来てやがるんですか!?」

オルソラ「何でも、『要人』の警護だそうで……私も聞かされていませんわ」

ルチア「……まぁ邪魔だけしてくれなきゃ何でもいいですよ」

アニューゼ「まったくです……だぁ! もう、ジュース切れた!! 持ってきて!」

アンジェレネ「私もぉ」グデェ・・・

ルチア「こらっ! ホンット、どうしてこういう時ばかり子供なんですか……」ハァ・・・

オルソラ「ふふふ。良いじゃないですか、今持ってまいりますわ」

アニューゼ「サンキュ」

ルチア「あ、もう……すいません。シスター・オルソラ。総監督なのに雑用させてしまって」

オルソラ「構いませんよ。名ばかりの総監でございますから。何がよろしいでしょう」

アニューゼ「四ツ矢サイダー!」

アンジェレネ「コルピス・レモンでお願いします」

オルソラ「はいはい。ルチアさんは?」

ルチア「すいません……では、麦茶で」

アニューゼ・アンジェレネ「「ババァ臭い」」

ルチア「……」ボカッ! バコッ!

アニューゼ・アンジェレネ「「痛っ!!」」

オルソラ「うふふ。すぐ持ってきます」テクテク・・・
216 :2010/09/02(木) 16:46:18.94 ID:.SHHqJ60
 ―――AM09:15、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩場・・・




オルソラ「あら? カンザキさん」

神裂「オルソラ。どうしたのです?」

オルソラ「ちょっとばかしお使いを。カンザキさんは?」

神裂「む……弾かれました……」

オルソラ「弾かれ? どうして?」

神裂「私は……教会備品の管理に向かない……」ハァ・・・

オルソラ「はい?」


建宮「女教皇様が下手に聖柱、聖杖に触れたりすると……どっこいせ! ふぅ……『バキンっ』といくのよね」

牛深「そこでお休みというわけです。なんなら都市の中に行ってもらってもいいんですがね」ヒヒヒ!

五和「……堂々と抜け駆けは……はい」ブツブツ・・・


オルソラ「……ははは」

神裂「……だそうです」

オルソラ「人には得手不得手がございますでしょう。仕方ありませんよ」ニコッ

神裂「うぅ……その笑顔が、痛い」

オルソラ「なら、お仕事をさしあげます。特殊部隊の方々に麦茶を配って差し上げましょう。ね」

神裂「そ、そうか……そうですね。給仕なら、できる!」ウンッ!


男性陣『堕天使メイド服ありますよー!』


神裂「[ピーーー]ぇ!!」
217 :2010/09/02(木) 17:17:41.46 ID:.SHHqJ60
オルソラ「えっと……クーラーボックスより、冷蔵庫が欲しいです」


 ―――ガチャッ!!


シェリー「だあぁ!! あんのボンクラ共、話通じないわ!!」ガタッ!

オルソラ「まぁまぁ、技師監督さま。お疲れ様です」ペコリ

シェリー「アンタは相変わらずノホホンと……ちっ。まだ言い訳がましい生徒のレポート遅刻聞いてる方がいいっつの!」

オルソラ「現場との兼ね合い、でございましょうか?」

シェリー「ああ。奴ら、まったく教会設計の何たるか分かって無ぇぞ。少しはジャパン古来の建築術見習えっての」

オルソラ「あらあら。最先端技術の教会じゃいけませんの? 恰好良いじゃないですか。ヒーローものみたいで」フフフ・・・

シェリー「……てめぇの名前が入った教会なのに、どうして、こう……まぁいいや。オマエにゃ言っても無駄だ」ハァ・・・

オルソラ「ごめんなさいね。それで、進行の程は如何程でございましょう」

シェリー「このままじゃ来世まで掛るね。私と奴らとの決着は長いよ」ンモー・・・

オルソラ「それは困りましたわ。ねぇ、シェリー。外見は殆ど出来あがったように見えるのですが、進行の程は」ニカイメー

シェリー「……ああ、もう話すな。オマエと話すのも壊れたラジオ相手にしてるみたいだから疲れる」ハァ・・・

オルソラ「むぅ」プクゥ・・・

シェリー「怒るな……兎角、来週中には英国に帰りたい。さっさと終わらせるよう努力はするさ」

オルソラ「はいはい。頑張ってくださいませ。飲み物はコークでいいかしら?」

シェリー「んー、さんきゅ」ハァ・・・
218 :2010/09/02(木) 17:36:42.33 ID:.SHHqJ60
 ―――AM09:25、新オルソラ教会(予定地)聖堂入り口・・・




アニューゼ「……暇」

アンジェレネ「だねぇ……学園都市って面白いのかなぁ」

アニューゼ「さぁねぇ……興味はありますけど」

アンジェレネ「入れないかなぁ」

ルチア「はいはい。仕事してからね」

アニューゼ「へぇへぇ……だぁ! ヒマ! 暇! ひま! ……あ、そうだ! わんこ1号は何処!?」

ルチア「わん、こ?」

アンジェレネ「ああ、隊長の新しい玩具ですよ……可哀そうに」ハハハ・・・

アニューゼ「ちょっと引っ張って来るわ! オルソラのジュース、適当に置いといて下さい!」テクテク・・・

ルチア「ちょっと、隊長!」

アンジェレネ「……いっちゃった」グデェ・・・




 ―――AM09:25、新オルソラ教会(予定地)備品倉庫・・・




対馬「香焼、これ3番に……って、どうしたの?」

香焼「いや……寒気が」ブルル・・・
219 :2010/09/02(木) 20:12:27.93 ID:.SHHqJ60
野母崎「暑い……長崎の倍暑いな」

諫早「コンクリートジャングルに見える学園都市の方が空調が利いてる……ずるいもんじゃな」

五和「はぁ……いいなぁ」

牛深「大妖精セット着て行くなら、直ぐにでも都市入って良いぜ?」ヒヒヒ!

五和「だ、誰が! あんなの!」

浦上「っていうか、備品係って言ったってシェリーさんがあの調子じゃ……何時送入作業に移れるやら」ハァ・・・

建宮「無駄口多いのね。まぁ実際、暇なんだけどさ……ん?」


アニューゼ「おーい。わんこー! 何処だー!」ウロチョロ・・・


牛深「……出た。御転婆物騒娘」

野母崎「なに? 誰探してんの? わんこ?」

五和「多分……香焼かな」

浦上「ああ、そういえば言ってたね。下僕1号とか、ペット1号とか」アハハ

建宮「……けしからん!!」

牛深「これはマジで『KAMIYAN』病の疑いだな」

野母崎「エロゲ体質とか……無ぇよ」

五和「アンタら……で? その香焼は何処へ?」

諫早「さっき、急いで倉庫から出てったぞ」


アニューゼ「……ん? 天草の。わんこ、知らねぇですか?」


天草『……』
220 :2010/09/02(木) 20:23:03.85 ID:.SHHqJ60
 ―――AM09:25、新オルソラ教会(予定地)要人キャンプ・・・





リメリア「……」パラ・・・パラ・・・

シルビア「リメリア様。少しは外に出られては?」

リメリア「やだ」

シルビア「……はぁ。折角の日本です。幾ら暑いとはいえ、勿体無いですよ」

リメリア「違うわ……言わなきゃならないほど、聖人っておバカなの?」

シルビア「……もう。何かあったら呼んでくださいね」ハァ・・・

リメリア「ん」パラ・・・パラ・・・


 ガラララ・・・・・


シルビア「まったく、あの御姫様は……こんな辺境の地に刺客も糞も無いですよ」イライラ・・・「ん?」


神裂「あ、え、えっと……あははは」

SAS隊員A「へぇ。アンタが有名なカンザキ師範かぁ!」

SAS隊員B「話だけだとゴッツイ女って聞いてたが……こいつぁ良い女だぜ」

SAS隊員C「アレか? 夜の剣捌きの方もサムライ級ってか!」

SAS隊員s『Ahahahaha~!!』ドット!

神裂「あ、はは、ははは…… (誰か助けてぇ!!)」ナミダメー!


シルビア「……何やってんのよ。アレは」ハァ・・・
221 :2010/09/02(木) 20:39:18.20 ID:.SHHqJ60
シルビア「ハイ。カンザキ……何してんの?」

神裂「あ、え、えっと。彼らにお茶を配りに来て……それで……」アタフタ・・・

SAS隊員A「お。コレは宮廷近衛侍女さま! ご機嫌麗しゅう」ペコ

SAS隊員B「プリンセスは相も変わらずで? ヒヒヒ!」

シルビア「ええ、そうね。アンタ達の下品(イカした)ジョークに腸を煮えかえしてたわ」

SAS隊員C「ひゅ~! そいつは不味い! オレら明日にゃ中東行きだな!」

SAS隊員s『Dahahahaha!!』ジタバタ!

シルビア「ハイハイ。あとカンザキ虐めるのもそこまで。こう見えてもこの娘、まだ18歳よ。あんまり汚い事教えないの」

S.A「おいおい、マジかよ! 一番美味し……失礼。美しい年齢ではございませんか。ねぇ!」ニシシ!

S.B「ああ。やっぱり、アレか? ジャパニーズは発達が良くてエロいってのは迷信じゃ無かったみてぇだな!」

S.C「やっべ。オジさん柄にもなくやる気出てきた!」

S.A「おめぇ、そりゃ何のやる気だよ? オッカアに言いつけるぞ? 若い娘に欲情してましたってな!」

S.C「ちょ! おま!」

SAS隊員s『Hyahihihihi!』

神裂「っ!!」モウムリムリムリ!!


シルビア「あははは……流石に、可哀そうだな。ほら、カンザキ。行くよ」テクテク・・・

神裂「あ、は、はい。み、皆さん。警備頑張って下さい」ペコリ

SAS隊員s『後で御褒美くれよー!』アハハハ!


神裂「はぁ……だから軍人は嫌なんです。どうして、こう、騎士派の様に紳士的に……」

シルビア「まぁ大局から見れば、騎士派の方が異常だよ。武道派の男達なんてのはアレが本当さ」

神裂「……まったく」ハァ・・・
223 :2010/09/02(木) 20:47:41.56 ID:.SHHqJ60
 ―――AM09:30、新オルソラ教会(予定地)要人キャンプ・・・




香焼「まったくもう……こっちは仕事してるってのに、アニューゼめぇ……」コソコソ・・・


 ゴソゴソ・・・・・


香焼「ん? 上の……窓?」ミーアーゲテーゴランー!


リメリア「……あ」チラッ


香焼「……ど、ども。 (り、リメリア様あぁ?!)」

リメリア「……何してるの?」

香焼「え、えっと……な、何してるんすかね。あははは……」

リメリア「……何処の部隊?」

香焼「あ、天草式でございますです! は、はい!」アタフタ!

リメリア「……その気を使うの、止めてもらえる? 吐き気がする」

香焼「そ、そう言われても……はい…… (う、うわぁぁ! 誰か助けてぇ!!)」ウワーン!

リメリア「……変な子」

香焼「す、すいませんっす! はい!」

リメリア「いいわ、別に……んで?」

香焼「え」

リメリア「その子はお仲間?」

香焼「は?」クルッ!



アニューゼ「見~つけた~!」ニコッ!
225 :2010/09/02(木) 20:58:33.25 ID:.SHHqJ60
香焼「ぎ、ぎゃああああっ!! 出たあああぁ!!」

アニェーゼ「失礼な野郎ですね……ん?」

リメリア「……」ジー・・・

アニェーゼ「……何見てやがるんですか?」キッ

香焼「ちょ、ま、アニェーゼ! 彼女は!」

リメリア「ふふふ、構わないわ……好きよ。アナタみたいな娘」フフフ

アニェーゼ「は? 何ですか、コイツ……例の要人?」

香焼「だから、このお方は!」

リメリア「坊や。お黙り」

香焼「は、はい!」

アニェーゼ「……ふん。行くよ、わんこ1号」

香焼「ちょ、首を引っ張るなぁ!! し、失礼します!!」グェッ!

リメリア「……わんこ、ねぇ」クスッ




 ―――AM09:45、新オルソラ教会(予定地)聖堂入り口・・・




アンジェレネ「あ、帰って来た」

アニェーゼ「ただいま。ジュースは?」

ルチア「そこに。あとシスター・オルソラから伝言です。時間がかかりそうなので内部術式と建築同時作業で行くとのこと」

アニェーゼ「まぁ妥当でしょう……さて、わんこ1号」

香焼「」グデェン・・・

アンジェレネ「……目回してるね」

ルチア「隊長、やり過ぎ」

アニェーゼ「……てへ☆」ペロッ!
226 :2010/09/02(木) 21:06:54.45 ID:.SHHqJ60
アニェーゼ「……おーい。起きろー」ペシペシ・・・

香焼「う、うーん……あ」

アニェーゼ「うん。OK」

香焼「……はぁ。帰って良い?」

アニェーゼ「ダメ」

香焼「でしょうね……てか、アニェーゼ! オマエ、あの方に対してなんて真似を!」

アンジェレネ「あの方、って?」

アニェーゼ「要人キャンプにいやがった女ですよ。一人だけ日陰でノウノウと……イケスカない」フンッ

香焼「馬鹿……後で怒られても知らないっすよ」ハァ・・・

アニェーゼ「小さぇ男です。そんなんだからルチアよりチビなんですよ。わんこーやぎ」ワンワン!

香焼「だからわんこってのも! ……はぁ」

ルチア「……隊長。私は別に大きく無いです。はっきり言わせてもらいますが、アナタ方が『チビ(ガキ)』なのです」

アンジェレネ「酷ぉい」

アニェーゼ「ルチアのアマゾネスー」ブーブー!

ルチア「……」ボカスカ!

アニェーゼ・アンジェレネ「「痛~い!!」」


香焼「……帰りたいっす」ハァ・・・
227 :2010/09/02(木) 21:15:49.90 ID:.SHHqJ60
香焼「……で? なんで自分呼んだんすか? 互いに仕事中でしょ」ジトー・・・

アニェーゼ「暇。何かやれ」ビシッ

香焼「何その芸人殺しの無茶ぶりは!? ふざけんな!」

アニェーゼ「じゃあ踊れ。さもなきゃ歌いやがれです」

アンジェレネ「あはは、完璧無茶ぶりするねー」

香焼「そう思うなら止めてよ! ルチアさんも!」

ルチア「私は止めてます。この人は聞く耳持ちません」キッパリ

アンジェレネ「隊長、気に入った玩具は溶鉱炉に入るまで酷使するからねー」ハハハ

アニェーゼ「そゆこと」

香焼「うわぁん! 不幸だぁ!!」

アニェーゼ「あ、今の英雄風情に似てましたよ。もっとやれ」ヒヒヒ!





 ―――AM09:45、新オルソラ教会(予定地)聖堂入り口・・・




黒妻「さて、此処でいいのか……ん?」ブロロロロォ・・・・・


 ……フコウダー!


黒妻「……聞いた事ある声がするな」キキィッ!「あっちか」テクテク・・・
228 :2010/09/02(木) 21:24:36.50 ID:.SHHqJ60
アニェーゼ「……じゃあ次はオリアナの真似、行ってみようか」

香焼「ハードル高っ! てか男じゃないし!」

アニェーゼ「うっせぇです。さっさと……ん?」


黒妻「……」テクテク・・・


アニェーゼ「……ジャパニーズ・ヤンキースタイル」

アンジェレネ「わぁ! ホントだ。初めて見たよ」

ルチア「……此方に来るようです」

香焼「」ポカーン・・・


黒妻「……相変わらず、女の尻に敷かれるのが趣味みたいだな」

香焼「く、黒妻さん!」

アニェーゼ「……知り合いですか」ジー・・・

黒妻「ん、おう。まぁコイツの兄貴分みてぇなもんだ……オマエ、何してんだ?」

香焼「あ、え、えっと……仕事でこっち来てるって連絡しましたよね。それです」

黒妻「……教会関係?」

香焼「はい」

黒妻「成程……此処が職場で合ってるみたいだな」

香焼「え?」

アニェーゼ「ちょっとちょっと。何勝手に盛り上がってやがりますか? 男二人で? ……はっ! まさか、香焼!」キャー!

アンジェレネ「だ、ダメですよ! 隊長……人にはプライバシーってモノが……」ポッ

香焼「……殴らせろ」グッ・・・
229 :2010/09/02(木) 21:33:16.61 ID:.SHHqJ60
黒妻「えっと、此処の工事関係者……なるべく代表がいいな。いるか?」

香焼「え?」

黒妻「挨拶いかないとな」

ルチア「……何用で?」

黒妻「ああ、今日から短期で此処の建設バイトさせてもらう事になった。黒妻だ。宜しく」

香焼「……ええええぇっ!!?」

アニェーゼ「香焼、うっせぇです……ふーん。まぁいいわ、案内する。付いてきて」スタッ

黒妻「おう。さんきゅ」

香焼「あ、あの……止めた方が……」アタフタ・・・

黒妻「つっても、約束しちまったんだ。仕方ねぇ」

香焼「……」

アニェーゼ「付いて来るなら早くしやがって下さい。置いてきますよ」テクテク・・・

黒妻「おう。すまねぇ……んじゃまた後でな」タッ



アンジェレネ「行っちゃった……何かオッカナイね、あの人」

ルチア「……コーヤギ。彼は? 学園都市の魔術師か何かでしょうか?」

香焼「違うよ。一般人っす……能力者でもない」

アンジェレネ「じゃあ、何者?」

香焼「えっと……家族、かな」ボソッ・・・

アンジェレネ・ルチア「「は?」」ポカーン・・・
230 :2010/09/02(木) 21:42:40.96 ID:.SHHqJ60
 ―――AM09:55、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩場・・・



アニェーゼ「こっちです」テクテク・・・

黒妻「おう。失礼」テクテク・・・


オルソラ「あら? どうなさいました?」

シルビア「客人かい」

神裂「……ん? 貴方は」


アニェーゼ「バイト君らしいです。クロヅマ、このボンヤリしたのが総責任者」

黒妻「ああ……今日から短期でバイトに入る黒妻です。宜しく」ペコッ

オルソラ「あらあら、これはこれは。態々挨拶なんて。直接現場に行って下さっても構いませんでしたのに」

黒妻「いや、土御門の紹介ですから。一応代表にと……てか凄いっすね。日本語でいいんだ」

シルビア「そこ、突っ込んだら負けだよ」アハハ

神裂「……どうも。その節は」ペコリ

黒妻「ん? ……ああ、『女教皇様』さんか。あの時は忙しくて挨拶できなかったが、宜しく」


一同『っ!?』


神裂「あ……黒妻さん。此処では……」

アニェーゼ「……おい、カンザキ。コイツ、何でアンタの『呼び名』知ってやがりますか?」グッ・・・

シルビア「オルソラ……後ろに」

黒妻「……は?」
231 :2010/09/02(木) 21:58:21.99 ID:.SHHqJ60
 ―――AM10:00、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩場・・・





神裂「―――……と、いうわけです。すいません。先に言えば良かった」

アニェーゼ「へぇ。あの『黄金錬成』の魔女事件の……ホントに一般人?」

黒妻「アンタらが何を言いたいのか知らないが、オレはただの元不良だ。それ以上でも、以下でもない」

オルソラ「まぁまぁ。ヤンキーって、恰好良いですわね」

黒妻「ははは! 不思議なお嬢さんだな」

シルビア「それで? ツチミカドからは何の仕事を任されているの?」

黒妻「一応、建設関係って聞いてた。詳しくは現場で聞けだとさ」

神裂「また、彼は中途半端な事を……」ハァ・・・

アニェーゼ「まぁ何処の部署も今は暇ですがね。忙しないのはシェリーだけですよ。まったく、いい加減折れればいいモノの……」

黒妻「とりあえず、どうすればいい?」

オルソラ「うーん……貴方は一般人なのでございま」

シルビア「はい、オルソラ。それさっき話したからねー……ごめんね。この娘、とってもマイペースなの」

オルソラ「そうそう。それでは私と一緒に現場回りをしましょうか。途中、建設監督さんにも挨拶しましょう」パァ!

黒妻「分かりました」

アニェーゼ「何なら私の部署でハロウィンパーティーの準備でもいいですよー」ハハハ!

黒妻「そいつは良い。考えとくよ」テクテク・・・
 
239 :2010/09/03(金) 19:52:12.10 ID:Zkb51ak0
 ―――AM10:05、新オルソラ教会(予定地)・第一聖堂・・・




黒妻「・・・・・・此処は?」カツカツカツ・・・

オルソラ「第一聖堂。婚姻聖堂・・・・・所謂、式場でございます」

黒妻「存外、綺麗ですね」

オルソラ「はい。数日前までは『酷い有様』でございましたけど・・・・・・いざ、お掃除となると楽なモノでございました」

黒妻「ふむ・・・・・・でも、空っぽだ」

オルソラ「備品はまだ入れてませんの。工事関係者と技師監督が立て込んでございまして・・・・・・」

黒妻「ん」カツカツカツ・・・

オルソラ「技師監(シェリー)は凝ると引かない娘でして・・・・・・私は『形』なんてどうでも良いのに」ハァ・・・

黒妻「・・・・・・『形』?」

オルソラ「信仰に必要なのは『教会(形)』では無いのでございます。『気持ち』でございますわ」

黒妻「・・・・・・成る程。良いシスターさんだ」ニコッ

オルソラ「ふふっ。褒めても何も出ません」

黒妻「そりゃ残念。因みに・・・・・・宗派は?」マジマジ・・・

オルソラ「うーん・・・・・・なんとも言えませの。申し訳ございません」ハハハ・・・

黒妻「(訳あり、か・・・・・・) まぁ、本当に良い物ってのは、派閥なんか関係無ぇさ。頑張ってください」テクテク・・・

オルソラ「・・・・・・変わった人でございますわね」クスッ

黒妻「アナタもね・・・・・・次、案内してください」

オルソラ「はい。此方へ」カツカツカツ・・・
240 :2010/09/03(金) 20:07:59.32 ID:Zkb51ak0
 ―――AM10:30、新オルソラ教会(予定地)・第五,七聖堂・・・




オルソラ「―――以上、七つの聖堂でございますわ。尤も、一般人の方が使わない箇所も多いのでございますが」

黒妻「はい・・・・・・あの」

オルソラ「お手洗いは休憩場の方に戻らないと」

黒妻「違います。色々回りましたが、工事関係者がいなかった気が・・・・・・」

オルソラ「はい・・・・・・今から向かいます。ただ、先程言ったとおりに・・・・・・」シューン・・・

黒妻「・・・・・・案内、御願いします」テクテクテク・・・

オルソラ「はい」スタスタスタ・・・




 ―――AM10:40、新オルソラ教会(予定地)・工事関係者プレハブ・・・




黒妻「土木重機(ユンボ)・・・・・・そこか」ピタッ!

オルソラ「はい。多分、技師監もあそこに・・・・・・っ!!」バッ!


シェリー「だーかーらっ!! 機械一手間なんてふざけた真似すんじゃねぇてぇの!!」ギャーギャー!

??「こっちのやり方ってぇのがある!! 黙って座っててくれ!!」ガァガァ!


黒妻「ふん・・・・・・大変、仲が良いご様子で」フゥ~

オルソラ「シェリー・・・・・・」ハァ・・・
241 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします2010/09/03(金) 20:38:59.62 ID:QaR5zdg0
リメリアではなくリメエアでは?
242 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/03(金) 21:16:02.89 ID:bWZoKfko
リメエアだねww
243 :2010/09/03(金) 22:04:09.10 ID:Zkb51ak0
>>241-242
\(^o^)/・・・指摘感謝。

もう、アニ『ュ』ーゼだの・・・・・・リメ『リ』アだの・・・・・・もうダメだ。首を括ろう・・・
245 :2010/09/03(金) 22:41:31.66 ID:Zkb51ak0
オルソラ「シェリー!!」タッ!

黒妻「おいおい! ・・・・・・やれやれだぜ」ハァ・・・


シェリー「いい加減に言う事聞けっての!」ガンッ!

??「女だからって、下手に出りゃあ、調子乗りやがって・・・・・・表出ろぉ!!」バンッ!

シェリー「ハンッ! 上等ォ!!」ガタッ!

オルソラ「シェリー!! 落ち着いて! ・・・・・・監督さんも、すいません!」ガシッ!

シェリー「けっ! ・・・・・・クソがっ」スタスタスタ・・・

??「・・・・・・ふん。何だってんだ。まったくよぉ」ボリボリ・・・

黒妻「・・・・・・」


シェリー「・・・・・・ごめんなさい。彼女、拘ると絶対に引きませんの。私からも言っておきますので」ペコッ

??「・・・・・・はぁ。いや、アンタは悪か無ぇさ。ああいう職人肌で頑固な客は偶にいるからよ」

黒妻「一体、何が問題なんですか?」

??「・・・・・・兄ちゃんは?」

オルソラ「あ、えっと・・・・・・今日から此方で短期のアルバイトをされる事になった」

黒妻「黒妻です。部署は未定で」ペコッ

??「そうか・・・・・・俺は現場監督だ。下からは『親方』なんて呼ばれる」

黒妻「よろしく」

オルソラ「それで・・・・・・今回は何が原因でございますの?」

親方「・・・・・・相変わらずだよ」

黒妻「ん?」ハテ?
246 :2010/09/03(金) 23:08:23.01 ID:Zkb51ak0
親方「あの姉ちゃん、やったら細かい箇所凝るんだ。柱の様式だの、天井の梁だの」

黒妻「それが、無理だから?」

親方「いんや、可能だ。実際やって見せた。言われたとおりにな!」フンッ!

黒妻「では、何故?」

親方「気に食わないんだとよ! 機械の手でやった作業がな!」

オルソラ「学園都市製の建築機械はボタン一つで事を済ませて頂けます。でも、彼女からすると、それは・・・・・・」

親方「『こんなの、違う』だと! 要はイチャモン付けたいのよ。専門家ってぇのか、芸術家ってのかは知らんがなぁ」

黒妻「・・・・・・まぁ学園都市の建設スタイルなら普通だな。事前事後共に、機械に任せた方が安全だし、安心だ」

オルソラ「彼女は・・・・・・ハンドメイド志向が強いのでございます。職人気質、とでもいうのでございましょうか」

親方「俺らからしてみれば、あくまで『仕事』だ。期日ってのもありゃ、上への報告もある。我侭聞いてられんのよ」

黒妻「へぇ・・・・・・手彫り手組みは、難しい?」

親方「・・・・・・さっきも言ったが期日がある。それに人件費だって馬鹿にならねぇ」

オルソラ「んー・・・・・・貴社側には、十分な支払いはしている筈でございましょう。それでも、でございますか?」

親方「・・・・・・嬢ちゃん、悪いな。俺っちは会計部じゃ無ぇんだ。上に支払われた金が如何動いてるかは知らねぇ」

黒妻「会計部? 大手建設ですか?」

親方「朝陽(アサヒ)建設だ・・・・・・大本はシノギだよ。上に文句はつけらんねぇ。人事なんかは特にな」

黒妻「アサヒ・・・・・・ですか」

親方「明日の朝にはそこの坊ちゃんだか、若頭だかしらねぇが視察に来る・・・・・・今のままじゃ打ち止めだよ。工事はな」ハァ・・・

オルソラ「あら。それは・・・・・・困りましたわねぇ」ムゥ・・・

黒妻「・・・・・・」ポリポリ・・・
247 :2010/09/03(金) 23:40:41.16 ID:Zkb51ak0
親方「それに職人物を造りたいならローマだかベニスだか知らんが、そっちから専門家の大工呼んでもらわんと」

オルソラ「うーん。それは・・・・・・難しい」

親方「そうなると、結局、彼女が折れるしかないのよ。俺らじゃ、精密作業や『~~』式なんて芸術は・・・・・・ううん」

黒妻「できないと?」

親方「やった事無ぇからなぁ・・・・・・どっちにしろ、人件費が物言いだ。諦めるしかない」

オルソラ「あらあら・・・・・・困りましたわねぇ」

黒妻「・・・・・・」

親方「・・・・・・兄ちゃんに愚痴っても仕方なかったな。悪い・・・・・・それで、何処で働く? ウチの部署も、ご覧の有様だ」

オルソラ「うーん、と言っても・・・・・・備品整備も建築書類も、手詰まりでございますから・・・・・・」

黒妻「・・・・・・」チラッ


 ガガガガガガガガ・・・・・


黒妻「あの土木機は?」

親方「ん? ああ、廃材集めだ。今は殆ど片付いたが、手をつける前は酷い有様でなぁ。内側も外側も」

オルソラ「あははは・・・・・」タラー・・・

黒妻「・・・・・・あそこ、手伝います」テクテクテク・・・

親方「いいよ。あんなの。服汚れるだけだぞ」

黒妻「いいですよ。元々、ブルーカラーっすから」テクテク・・・


親方「・・・・・・今時、珍しい兄ちゃんだな・・・・・・おーい、免許有るなら工事用駆動鎧使っていいぞー」

オルソラ「ええ・・・・・・ホントに、ね」
248 :2010/09/04(土) 00:09:51.21 ID:vbKOXQ.0
 ―――AM10:55、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩場・・・



シェリー「ああ、ったく・・・・・・」ダランッ・・・

神裂「シェリー、そう意固地にならなくても・・・・・・お茶です」スゥ・・・

シェリー「ふんっ・・・・・・ありゃダメだ。建築の何たるか、ウチの学生でも分かる事を、此処のプロは知らん」

神裂「私には解りかねますが・・・・・・何がダメなのでしょう」

シェリー「例えば、手前のとこの・・・・・・何だっけ? ナガサキだっけか。そこの天主堂よ」

神裂「大浦天主堂?」

シェリー「それ。もし、この紙パックの茶みたいにワンクリックで出来上がったらどうする」

神裂「はい? 1クリック、ですか? 想像出来ないかな・・・・・・」

シェリー「まぁそうだが・・・・・・此処じゃそれが普通だ。建物がスナック感覚で出来上がる」

神裂「それは、ええ。確かに、有難味が無い気もしますが・・・・・・でも、精密なのでしょう?」

シェリー「・・・・・・所詮、利器を取るのか。まぁそれが正常だけどな・・・・・・私が異端なんだろうよ」フゥ・・・

神裂「・・・・・・」

シェリー「それでも、折れたか無いのさ。専門家(プロ)としてね」

シルビア「認めたくない、の間違えじゃないの? 頑固なんだから・・・・・・」テクテク・・・

神裂「し、シルビア!」

シェリー「けっ、言いやがる」

シルビア「図星。何なら自身がやっちゃえばどうだい? 魔術でささっと!」

シェリー「出来たらやってらぁ・・・・・・でも、ソイツだって1クリックと同じ」

神裂「職人とは、難しいのですね」

シェリー「なぁに、簡単さ。簡単すぎるから・・・・・・他が見えないの。遣る瀬無いよ」フゥ・・・

神裂・シルビア「「・・・・・・」」

シェリー「・・・・・・だぁ! ダメだな。もう一回、何か出来ないか考えてみるよ」テクテクテク・・・

神裂「・・・・・・何が、見つからないのでしょう」フム・・・

シルビア「いいや、答えは出てんのよ・・・・・・要は葛藤でしょ。認めるか、否か、ね」ハァ・・・
249 :2010/09/04(土) 00:40:20.49 ID:vbKOXQ.0
香焼「・・・・・・」トボトボ・・・

神裂「ん? ・・・・・・どうしましたか。そんなに疲弊して」

香焼「女教皇様・・・・・・何なら代わってくれるっすか?」ジー・・・

神裂「へ?」

香焼「何でもないっす・・・・・・失礼。ジュースを持ってかないと、アイツ、また騒ぎ出すんで」ハァ・・・

シルビア「・・・・・・アニェーゼかい?」

香焼「・・・・・・」コクッ

シルビア「まったく。いくら何処の部署も暇とはいえ、感心しないねぇ」

神裂「うーん・・・・・・シスター・ルチアが言っても聞かないのですか?」

香焼「ルチアさんはアニェーゼに呆れ返って、残ってた書類仕事始めたっす・・・・・・」

神裂「あはは・・・・・・建宮達は助けてくれませんか?」

香焼「『代われるモンなら代わってる。良い(悪い)夢見やがれ! 嫌味か、こら!』 ・・・・・・と」

神裂「馬鹿共が・・・・・・しかし、対馬や五和、浦上達女性らは?」

香焼「対馬さんは『あの娘、殴りたくなるから勘弁』。五和は『口で泣かされます』。浦上は、アイツと一緒にふざけだすので論外っす」ハァ・・・

シルビア「しかし、コォヤギもよくやるねぇ。あの娘の我侭きける人、そうそういないよ・・・・・・あら、もしかしてホの字?」ニシシ!

香焼「そんなんじゃないっすよ・・・・・・ただ、『似た娘』を知ってるので。ちょっと放っておけなくて」ハハハ・・・

神裂「・・・・・・そうですか」クスッ

シルビア「まったく、あんまり人が良すぎてもダメだよ! 『あのバカ』みたいな男になっちゃうからね!」

香焼「あのバカ? 上条さん?」

神裂「ふふっ、それもだが・・・・・・良かったですね、香焼。『魔人』殿の様に慣れるとは最高の褒め言葉ですよ」

シルビア「ちょ、カンザキぃ!!」

香焼「・・・・・・へ?」ポカーン・・・
251 :2010/09/04(土) 01:39:46.23 ID:vbKOXQ.0
 ―――AM11:00、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩場・・・


 ガチャッ!!


香焼「あ」

アニェーゼ「遅い! 何時まで待たせやがりますか!!」

アンジェレネ「あ、隊長。慌てなくても来るってばぁ」

香焼「今行く所だったっすよ・・・・・・ほらっ」ヒョイッ

アニェーゼ「むむむ。コーヤギのくせに生意気な・・・・・・」チゥチゥ・・・

神裂「アニェーゼ。その、何だ。香焼も自分の部署がありますし、アナタも自分の部隊を監督しなくてはいけないでしょう?」

アニェーゼ「建宮は『持ってけ泥棒!』と言ってましたし、私の隊はシェリーが動かなきゃ動きません」キッパリ

神裂「う・・・・・・し、しかし、立場があるでしょう?」

アニェーゼ「ルチア曰く、『邪魔しなきゃ何でも良い』だそうですが?」

神裂「はぁ・・・・・・」

シルビア「はいはい。じゃあ、少しコォヤギ休ませようね。熱中症で倒れられても困るから」

アニェーゼ「む・・・・・・ホント?」ジー・・・

香焼「え?」

アニェーゼ「無理、してたの?」ウルウル・・・

香焼「え、あ、いや・・・・・・別に」ボソッ

アニェーゼ「そう! じゃあ、境内回りしますよ! お供しやがれです!」グイッ!

香焼「うわぁっ!!」トトト・・・



アンジェレネ「あれはオリアナさんに教わってた『泣きデレ』ですね。上手ー」アハハ

シルビア「男の子って、バカねぇ・・・・・・アンジェ。可哀相だから、監視御願い」ハァ・・・

アンジェレネ「はーい」
252 :2010/09/04(土) 01:59:40.55 ID:vbKOXQ.0
ルチア「はぁ・・・・・・どうしましょ」ガチャッ

シルビア「ん? なんだいなんだい。皆湿気た顔だね」

ルチア「聖(センタ)・シルビア・・・・・・如何もこうも、英国宛にしろ伊国宛にしろ、印を押せませんよ」ハァ・・・

神裂「また技師監(シェリー)関係ですか」

ルチア「はい・・・・・・早めに提出したいのに、もう」

シルビア「うーん・・・・・・本格的に長引きそうだしねぇ」

ルチア「早めに何とかしてもらいたいですよ・・・・・・隊長とシスター・アンジェレネは、此方に?」

神裂「はい。今さっき、教会周りを見てくると・・・・・・香焼を連れて」マッタク・・・

ルチア「そうですか・・・・・・彼には申し訳ないですが、個人的には助かりますね。仕事が捗る」

神裂「子供、ですね」

ルチア「ええ。若干・・・・・・おっと。チビ扱いすると後が酷いので」フフッ

シルビア「アンタらが枯れすぎなの。もう少し若々しくできないのかい?」

神裂「む」ウウム・・・

ルチア「・・・・・・失礼な」ムスー


オルソラ「まだまだ、皆さんお若いです。『老け』と『大人びてる』は違うでしょう。シルビアさん」ガチャッ


シルビア「ははは! そうだね、悪い悪い!」

神裂「黒妻さんは?」

オルソラ「何やら廃材置き場で作業中でございましたわ。仕事を見つけたみたいで」

神裂「はぁ?」
253 :2010/09/04(土) 02:26:07.79 ID:vbKOXQ.0
オルソラ「・・・・・・アニューゼさん達の姿がございませんけど」ハテ?

シルビア「痺れを切らしてペットと供に散歩中だよ」ハハッ

ルチア「隊長に30分以上机に座ってろって言うのは、度台無理な話です」

神裂「少々、香焼が心配ですね」

オルソラ「まあまあ。うーん・・・・・・やはり、仕方ありませんね」ゴソゴソ・・・

一同『ん?』

オルソラ「はい」スゥ・・・

ルチア「これは? 隊長とアン?」

シルビア「学園都市への観光パス、だね。どうしたの、これ?」

オルソラ「正規の手続きを踏んだ物でございます。皆さんのもありますよ」ニコッ

神裂「いや、そんな事聞いてないんだが・・・・・・何故?」

オルソラ「折角の学園都市でございましょう? 時間が出来たら皆さんと見て回ろうと思いまして」

シルビア「気が利くんだか、抜けてんだか・・・・・・で、何すんの?」

ルチア「嫌な予感しかしませんが・・・・・・」

オルソラ「彼女達を、学園都市に行かせましょう」ニコリ

一同『』ポカーン・・・

オルソラ「あれ? コウヤギさんは、自分のパスがございますよね? 一応準備はしたのでございますが」

ルチア「ハァ・・・・・・シスター・オルソラ。そういう問題じゃない」

オルソラ「ああ、引率の大人でございますか?」

神裂「違う。いや、行ってもいいが・・・・・・エエィ! ダメだ! また連中に何を言われるか・・・・・・」ゴニョゴニョ・・・

シルビア「まぁ、居ても暇そうだし・・・・・・いいんじゃない? 流石にアウェイでバカやる様な娘じゃないでしょ」

ルチア「・・・・・・そう信じたいです」

オルソラ「決まりでございますね」ニコッ!
 
260 :2010/09/04(土) 18:43:27.55 ID:vbKOXQ.0
 ―――AM11:10、新オルソラ教会(予定地)廃材置き場・・・




アニェーゼ「ほら! 早くしろ!」

香焼「ちょっと休ませてよ・・・・・・はぁ」

アニェーゼ「まったく、ホント貧弱ですね。モヤシコーヤギ」

香焼「む・・・・・・悪かったっすね。自分はアニェーゼみたいに『ガサツ』で『暴力的』じゃ無いっすから」ムスッ・・・

アニェーゼ「・・・・・・悪い口はコレでございましょうか? 御しとやかなアニェーゼちゃんを馬鹿にしやがりますのは?」ギギギギ!

香焼「痛たたたっ!!」

アニェーゼ「ふんっ。黙って付いてきやがれってんです」プンスカ・・・

アンジェレネ「あ、いた。おーい、隊長ー。コゥヤギくーん」ペタペタ・・・

アニェーゼ「ん? どうしました? ルチアが呼んでます?」

アンジェレネ「ううん、違いますよ。お供のお仲間に入れてもらおうと。 (監視って言ったら、ヘソ曲げるもんねー。隊長)」ハハハ

香焼「もう・・・・・・ルチアさんに仕事任せっぱなしでいいんすか? って痛いっ! 叩くなっ!!」ンモー・・・

アニェーゼ「隊長はずっしり構えてればよかろうなのです。崇めやがれ!」エッヘン!

香焼「・・・・・・はぁ」

アンジェレネ「大丈夫? コゥヤギくん。流石にタンコブできてるけど」ナデナデ

香焼「うん・・・・・・ありがと。アンジェレネ」

アンジェレネ「いいよー。頑張れ、コゥヤギくん」ペカー!

香焼「ああ、頑張る」

アニェーゼ「・・・・・・ふんっ」イライラ・・・


 ガガガガガガガガ・・・・・


アンジェレネ「ん? なぁにあれ?」キョトン

香焼「駆動鎧だね。学園都市の・・・・・・人間搭乗小型ゴーレムみたいなものっすよ。アレは旧型っすけど」

アニェーゼ「へぇ。土木機器だけでもSFチックなのに・・・・・・ア○アンマンまでとは、恐るべし。学園都市」オオ!
262 :2010/09/04(土) 20:19:06.92 ID:vbKOXQ.0
香焼「アイ○ンマンって・・・・・・女の子っぽい答えないの?」

アンジェレネ「あ、中の人が出てきたよ」


黒妻「くわぁあああっ!! 空調利かねぇから熱いっ!!」プシュウウゥ・・・


香焼「」ポカーン・・・

アンジェレネ「さっきの人だね。コゥヤギくんの知り合いじゃない?」

アニェーゼ「なんか着ぐるみショーの中の人を見せられちまった気分です」ハァ・・・

黒妻「ん? ・・・・・・おう、香焼。何してんだ?」

香焼「いや、コッチのセリフっすけど・・・・・・自分は彼女の付き添いを」ハァ

アニェーゼ「建設監督なので見回りですよ! ・・・・・・何か?」ギロッ

黒妻「へぇ。小さいのに偉いな・・・・・・睨むなよ。オレは廃材をトラックに積み込んでた」アヅィ・・・

アンジェレネ「そんな事、自動機器(オートマタ)にやらせればいいんじゃないんですか?」

黒妻「それもそうだが、何分、身体動かしてないと気が済まねぇ性分でさ・・・・・・ところで、自販機って無いのか?」グデェ・・・

香焼「飲み物っすか? 休憩所の方で支給してるっすよ。持ってきましょうか?」

黒妻「おう。コーヒーと牛乳で」カチッ

アンジェレネ「コーヒー牛乳?」

黒妻「コーヒー『と』牛乳だぞ。御願いな」

香焼「解りました。待っててください」タッ!

アニェーゼ「ちょ、コーヤギ! ・・・・・・もう」カッテ!

アンジェレネ「コゥヤギくん。私と隊長のもお願いしていい?」

香焼「了解っすよー」タッタッタッ・・・



黒妻「・・・・・・ふ~ん。へぇ」ニヤリ
263 :2010/09/04(土) 22:08:19.25 ID:vbKOXQ.0
黒妻「・・・・・・ふぅ」プカプカ・・・

アニェーゼ「・・・・・・煙草」ボソッ

黒妻「ん?」

アニェーゼ「美味しいですか?」

黒妻「分かんない」

アンジェレネ「分かんないのに、喫ってるんですか?」

黒妻「んー・・・・・・周りに吸ってる人、いねぇのか?」

アンジェレネ「女子寮にはいないよねぇ。もしかして、隠れて喫ってる娘いるかもしれないけど」

アニェーゼ「基本教会関係者ですからね・・・・・・ステイルくらいか」

黒妻「へぇ。良い事だな」ジジジジ・・・

アニェーゼ「で?」

黒妻「ん、何で喫ってんのかなんて忘れたなぁ・・・・・・惰性だ、もう」ハハハ

アンジェレネ「ダメだねー。あ、輪っかだ」

黒妻「まぁな。んで、嬢ちゃんの名前、何ていうんだ? 聞いてないが」

アンジェレネ「アンジェレネです。コッチは隊長の」

黒妻「さっき聞いた。アグネスちゃんだろ? 宜しく、アンジュラちゃん。オレは黒妻だ」

アニェーゼ「ラテン読みすんな!!」ガアアッ!

アンジェレネ「ワザとでしょ? ワザとですネ?」ゴゴゴゴ・・・

黒妻「あははは。冗談だって、冗談・・・・・・」タバコケシケシ・・・
264 :2010/09/04(土) 22:49:22.41 ID:vbKOXQ.0
香焼「四ツ矢サイダー切れてた・・・・・・D.D.レモンで怒らないかな・・・・・・ん?」ピタッ



アニェーゼ「あはははっはは!!」グルングルン!

黒妻「しっかり掴まれよー」ギュイイイイィンッ!

アンジェレネ「次! 私も! 私も御願いします!」ワーワー!



香焼「」カランカラン・・・

アニェーゼ「あー、コおおオオヤああアアギいいイイ! ジュウウウウスウウウウ!」ウオオオオ!

香焼「な、何やってんすかああぁ!!」

黒妻「ほっと・・・・・・何って、肩車」シレット

香焼「駆動鎧で走り回ってんのが当たり前みたいな顔しないで下さい!!」

アンジェレネ「隊長! 交代です!」

アニェーゼ「ういいいぃぃ・・・・・・学園都市のオモチャも中々やりやがりますねぇ。香焼、ジュース」

香焼「駆動鎧を、玩具扱い・・・・・・」アゼーン・・・

黒妻「まぁそうカッカすんなって。あ、飲み物そこに置いといて。じゃあ、次、アンジェちゃんね」

アンジェレネ「やっほぅい!」ワーイ!

香焼「・・・・・・」ハァ・・・

アニェーゼ「何ですか、コーヤギ。次乗りたいの? って・・・・・・サイダーじゃない!」

香焼「ごめん、我侭言わないで・・・・・・兎に角、怪我する前にやめてくださいよ」

3名『うーい』

香焼「・・・・・・疲れる」

アニェーゼ「小さい男です。香焼はアレ、運転できないの?」

香焼「できないし、したくない」ハァ・・・
265 :2010/09/04(土) 23:17:23.56 ID:vbKOXQ.0
 ―――AM11:30、新オルソラ教会(予定地)廃材置き場・・・




アンジェレネ「ああ、楽しかった。また乗せて下さい! クロヅマさん!」

黒妻「あいよ。さて、香焼。コーヒーは?」

香焼「はい・・・・・・もう、怒られても知らないっすよ」ハァ・・・

黒妻「さんきゅ・・・・・・まぁ、そん時はそん時さ」

香焼「まったく」

アニェーゼ「クロヅマは面白い野郎ですね。イギリスにはアナタみたいな男いませんよ」ハハハ

黒妻「褒め言葉として受け取っておく」

アンジェレネ「神父さまとか騎士の男性ってお堅い人ばっかだもんねー」

香焼「天草の人達はフランクっすよ」

アニェーゼ「うーん・・・・・・彼らは何て言うか、一般人っぽいですよね」クスッ

アンジェレネ「ふふっ、確かに」

香焼「まぁ天草(自分達)は『普通』であった方がいいっすからね」

黒妻「しかし・・・・・・なんつーか、アレだな。香焼」

香焼「え?」

黒妻「元気そうで良かった」ニカッ

香焼「ええ・・・・・・黒妻さんも」ニコッ

黒妻「ついでに、可愛い子に囲まれてな! 最愛ちゃんに写真送っていい?」ハハハ!

香焼「かわ、いい? ・・・・・・痛っ!!」ゴンッ!

アニェーゼ「・・・・・・ふんっ」プイッ!

アンジェレネ「乙女心が解ってないね、コゥヤギくん」ゴゴゴゴ・・・

香焼「???」ポカーン?


黒妻「・・・・・・やれやれだな」ハハハ・・・
266 :2010/09/04(土) 23:27:56.67 ID:vbKOXQ.0
親方「おーい、兄ちゃーん」ズカズカ

黒妻「ん?」

親方「建築監督の嬢ちゃんも一緒か。そろそろ昼時だ。適当に飯食ってくれ」

黒妻「あ、はい。どちらで?」

親方「何処でもいいよ。此処でも休憩所でもプレハブでもな」

黒妻「了解」

香焼「黒妻さん、昼飯は持ってきてるっすか? 支給有るっすけど」

黒妻「ん」スゥ・・・

香焼「成る程」クスッ

アンジェレネ「成る程って? 何それ?」

黒妻「弁当」

アニェーゼ「自炊ですか? よくそんな面倒臭ぇことしやがりますね」

黒妻「違うよ」

親方「・・・・・・ほほう。兄ちゃん、若いのにやるじゃねぇか」ハッハッハ!

黒妻「いやいや。まぁ適当に飯食ってきます。午後はまずプレハブ行きますから」スタッ

親方「あいよ。しっかり休めよ。つっても、やる事ないがな」


アニェーゼ「・・・・・・コーヤギ。どういうことです?」

香焼「えっと、愛妻弁当ってヤツかな」ハハハ・・・

アンジェレネ「愛妻って・・・・・・ええええっ!!?」

アニェーゼ「クロヅマ、既婚者野郎ですか?!」

香焼「あははは・・・・・・後で説明するっす」テクテクテク・・・
267 :2010/09/04(土) 23:40:12.80 ID:vbKOXQ.0
 ―――AM11:50、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所・・・




黒妻「香焼、此処で飯食っていいんだろ?」

香焼「はい」

アニェーゼ「じゃあ、私達もお昼にしましょう。香焼、ランチパック御願い」

香焼「はいはい。アンジェレネのもね」

アンジェレネ「サンキュー」

黒妻「・・・・・・しかし、何もしないまま午前終わったな。こんなんで給料入るのか?」

アニェーゼ「さぁ・・・・・・クロヅマの上司が誰なのか、わかんねぇですから、何とも」

黒妻「土御門」キッパリ

アニェーゼ「・・・・・・どんまい」

アンジェレネ「お疲れ様でした」

黒妻「・・・・・・笑えねぇよ」


神裂「おや、貴方もお昼でしたか」スタスタ・・・

黒妻「ん? ぷりえすてる、さん」

神裂「・・・・・・此処では神裂、と呼んでください」

黒妻「おう、悪い」

アニェーゼ「カンザキ。働かないで食う飯は美味いですか?」ニシシ!

神裂「人の事が言えますか? シスター・ルチアに感謝してくださいよ」モー・・・

アニェーゼ「へいへい」
268 :2010/09/04(土) 23:54:14.17 ID:vbKOXQ.0
香焼「はい、二人とも。あ、女教皇様。ランチパック取りますか?」

神裂「頂きましょう」

黒妻「んじゃ、食うか・・・・・・って、ん?」


周り『―――、―――・・・・・・―――、・・・・・・』モクモクモク・・・


黒妻(そういえば、殆どが教会関係者だったな・・・・・・食前の祈、か。宗教家、ねぇ)マジマジ・・・



アニェーゼ「―――・・・・・・じゃ、いっただっきまーす」カパッ

アンジェレネ「あぅ・・・・・・ポテトサラダだ。隊長ぉ・・・・・・」ウルウル・・・

アニェーゼ「わんこにでも渡してください。私は自分の分で沢山です」

アンジェレネ「ううぅ・・・・・・コゥヤギくぅん・・・・・・」チラッ・・・

香焼「うっ・・・・・・ダメっすよ。ルチアさんに怒られるの、自分なんすから」

黒妻(・・・・・・コイツも変に兄貴属性だな。いや、『お兄ちゃん』属性か・・・・・・って何考えてんだ、オレ)カパッ

アンジェレネ「おお! ジャパニーズライス弁当だ!」スゲー!

アニェーゼ「これが噂の!」オオ!

黒妻「白米は初めてか?」

神裂「いや、アナタ達。寮で食べさせたでしょう。オニギリ(ライスボール)」

アニェーゼ「違いますよ、カンザキ。こいつぁ、『愛妻』弁当ってヤツです」

神裂「は?」

アンジェレネ「クロヅマさんの奥さんの手作りだもんねー」

黒妻「いや、えっと・・・・・・あはは」ポリポリ・・・


野郎共『っ!!? (愛妻弁当・・・・・・だと・・・・・・ッ!!)』ギランッ!
269 :2010/09/05(日) 00:08:31.78 ID:HT8vUzY0
神裂「愛妻、というと・・・・・・えっと、黒妻さん。もしかして?」

黒妻「いやいや、違います。結婚はまだ早いですよ」

アニェーゼ「『まだ』っつーことは、予定が入ってやがるんですか?」

黒妻「いや、それも違うけど・・・・・・こういうの、言っていいの? キリスト教関係って婚前前同棲、アウトじゃ・・・・・・」アハハ・・・

アンジェレネ「別に良いと思いますよ。今時そんな凝り固まった事言うほうが少数派ですし」

アニェーゼ「寧ろ、色恋沙汰の話が無いから皆興味有りまくりですね」ニシシ!

黒妻「そ、そーなのか。まぁ恋人、って思ってくれて良いよ。うん・・・・・・てか、食べていい?」

香焼「いいと思います」パクパク

神裂「しかし、暑い中お弁当を外に置いていたようですが・・・・・・大丈夫ですか?」

黒妻「ああ。学園都市の弁当箱凄いから。砂漠やツンドラでも中味が腐らない弁当箱ってヤツ」

アニェーゼ「学園都市すげぇです!」

アンジェレネ「シスター・ルチアに買ってあげようかなぁ」


オルソラ「あらあら。それは喜ばれると思いますよ。シスター・アンジェレネ」テクテク・・・


黒妻「ん? おう、総監督さん。お先に食べさせて貰ってます」ペコッ

オルソラ「どうぞどうぞ。お気になさらず。まぁ! 可愛らしいお弁当でございますね。タコさんです」

黒妻「・・・・・・」チョトハズイ・・・

香焼「固法さん・・・・・・兄貴さんのキャラ、考えましょうよ・・・・・・」
270 :2010/09/05(日) 00:22:09.86 ID:HT8vUzY0
 ―――PM00:00、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所・・・





黒妻「しかし、アレだな。皆若いのに凄いな」

アニェーゼ「え?」

黒妻「いや、アニェ-ゼちゃんやオルソラさん、神裂さんもまだ十代だろ? なのに監督さんだし」

神裂「っ!!? ほ、本気で言ってるのですか!!?」ガタッ!

黒妻「お、おう・・・・・・何だ」ビクッ

神裂「~~~~」ジーン・・・

アンジェレネ「わぁ・・・・・・感動しちゃってますね」

香焼「女教皇様、いつも年上に見られるから・・・・・・」アハハ・・・

黒妻「いや、どう見ても17~19だろ? 美偉と同じくらいに見えるが・・・・・・違うの?」

香焼(・・・・・・成る程。固法さんも大人びてるから、解るのか)

オルソラ「正解でございますよ。尤も、私は・・・・・・うふふ。内緒でございます」

黒妻「あらら。残念」

アンジェレネ「そういえば私、シスター・オルソラの年齢知らないです」

香焼「自分もっすね」

アニェーゼ「知ってます、が」チラッ・・・


オルソラ「・・・・・・えへ」ゴゴゴゴ・・・


アニェーゼ「・・・・・・ごくり」タラー・・・

黒妻「おっかねぇなぁ、おい」アハハ・・・
271 :2010/09/05(日) 00:43:20.19 ID:HT8vUzY0
アニェーゼ「ねぇ、クロヅマ。その彼女さんの写真は無いんですか?」

黒妻「有るぞ。携帯に・・・・・・ほら」Pi!

一同『・・・・・・』ジー・・・

アンジェレネ「綺麗な人ですね・・・・・・でも、何かクロヅマさんとタイプが正反対のような」

アニェーゼ「ビューティー&ビーストならぬ、ヤンキー&委員長みたいな」

黒妻「失礼な。確かに、元ヤンだけどよ・・・・・・中卒だし」ブスー・・・

アニェーゼ「あはは! 中卒って、んな事言ったら私達中学行ってませんからね!」ダハハ!

黒妻「え? 義務教育は?」アゼーン・・・

アンジェレネ「一応教会で教わりましたよ。後は、必要な事メインで」

オルソラ「所謂ミッションスクールと思っていただいて結構でございます。この子達は優秀でしたので、飛び級です」

アニェーゼ「えっへん!」ドヤッ!

アンジェレネ「えへへ」ニパー!

黒妻「よく解らんが、凄ぇ事にゃ変わりないようだな。香焼も飛び級?」

香焼「うーん・・・・・・彼女達ほど優秀じゃないですが、高校レベルは。といっても学園都市のカリキュラムと一緒にしないで下さいね」

神裂「ええ。都市の教育は・・・・・・違いすぎる。小学生が三次関数とは」

アニェーゼ「・・・・・・マジですか」ゲェ・・・

黒妻「その街の人間だが・・・・・・まぁ確かに異常だよな。だが中の人間にとっちゃあ、それがノーマルだ」

オルソラ「環境は恐ろしいものでございますね」


黒妻(オレから言わせれば・・・・・・アンタ達『宗教家』も、異常の類だがな)フゥ・・・
272 :2010/09/05(日) 01:00:08.96 ID:HT8vUzY0
 ―――PM00:15、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所・・・




黒妻「ふぅ。ごちそうさま・・・・・・休憩時間か」

アニェーゼ「といっても、さっきと変わんないですが」

黒妻「さて、と・・・・・・ん? メールが来てたか。土御門と、美偉と、麦野さん・・・・・・土御門は電話寄越せってか」Pi!


 Prrrrrr・・・・・


黒妻「もしもし」

土御門『いっよぅ。問題無いかにゃー?』Pi!

黒妻「アリアリだ。馬鹿野郎」

土御門『にゃはは! やっぱりね』

黒妻「オレぁどうすればいいんだ? 正直、仕事無いぞ」

土御門『探してくれ。もしくは、現状を打開してくれ・・・・・・俺は別にドカタで黒妻センセを雇った覚えは無いんだぜぃ』ククク

黒妻「・・・・・・てめぇ」

土御門『ドウドウ、怒らないの・・・・・・近くにねーちんいる?』

黒妻「・・・・・・神裂さん」スゥ・・・

神裂「私に? ・・・・・・もしもし」

土御門『おう、ねーちん。彼の事、上手く使ってやって』

神裂「無茶振りですよ、それ。現状を知っているのでしょう?」

土御門『だーかーら、だよん。ま、宜しく』ガサゴソ・・・オーイ、カミヤ-ン!

神裂「土御門?」
273 :2010/09/05(日) 01:09:59.31 ID:HT8vUzY0
黒妻「ん? 切れたのか?」

神裂「いや・・・・・・もしもし、土御門?」


上条『ん? その声は、神裂か?』


神裂「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」


上条『あれ、違った?』

神裂「・・・・・・な、な、なん、で?」アタフタ・・・

上条『いや、土御門が替われって。今オルソラの教会に居るんだってな。コッチには来るのか?』

神裂「い、い、いや、まだ、予定は!」

上条『そうか。インデックスが会いたがってたから、良かったら遊びに来てくれよ』

神裂「ぜぜ、ぜ、ぜ、是非に!!」

上条『おう。じゃあ、またな・・・・・・土御門ー、いいかー?』

土御門『はいはい・・・・・・なぁ、ねーちん。宜しく、な?』ニヤリ

神裂「こ、こ、このっ!!」カァアア!!

土御門『おおっと・・・・・・五和や周りの連中にバラサレタクナイダロ?』

神裂「くっ・・・・・・卑劣!!」

土御門『何とでも言ってくれにゃ。じゃあ、黒妻センセに替わって』

神裂「こ、の・・・・・・黒妻さん、替わります」ハァ・・・

黒妻「ん・・・・・・もしもし」

土御門『まぁ話はしておいたぜぃ。頑張れよー! んじゃ、キャバクラの件も宜しく!』Pi!


黒妻「・・・・・・わけ分かんねぇ」マッタク・・・
274 :2010/09/05(日) 01:30:02.88 ID:HT8vUzY0
黒妻「美偉には・・・・・・『香焼と一緒に仕事してる』。コレでOKだな」カキコキ・・・

オルソラ「日本人は、本当にメールが好きなのでございますね。天草の皆さんも良く弄ってらっしゃいますよ」

黒妻「ん? ああ、これ。好きって言うか、何なんだろうな。そう育ってきたから、分からないな」

アニェーゼ「やっぱり、女子寮にも支給するべきですよ! 年一回新型を!」

アンジェレネ「そうだね。自分の電話、欲しいかな」

神裂「必要ですか? アナタ達」

アニェーゼ「そりゃあ、お年頃ですから」

黒妻「でもまぁ、直接話せる内は必要無いと思うぞ。対面で話した方が面白いだろ」

オルソラ「そうですね。お茶会なんかステキでございましょう」ニコッ

アンジェレネ「シスター・オルソラ・・・・・・何か違うと思う」



香焼「・・・・・・メール着てる。最愛からだ」カパッ

アニェーゼ「あっちもこっちも携帯ですか」

香焼「わっ! ちょ、ビックリするっすよ、もう・・・・・・」

アニェーゼ「良いじゃねぇですか・・・・・・ねぇ、貸してよ。携帯」

香焼「何するっすか?」

アニェーゼ「エッチな動画探して公開してやります」ニヒヒ!

香焼「・・・・・・本当に叩くよ」マッタク・・・

アニェーゼ「冗談だって・・・・・・ん?」ジー・・・

香焼「ん?」

アニェーゼ「誰、この待ち受けの子?」

香焼「・・・・・・妹みたいな子だよ。アニェーゼには関係ないっすよ」プイッ

アニェーゼ「・・・・・・」イライラ・・・
275 :2010/09/05(日) 01:53:28.22 ID:HT8vUzY0
 ―――PM00:25、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所・・・




オルソラ「そうだ。言い忘れてました。シスター・アニェーゼ」

アニェーゼ「ん?」

オルソラ「これを」スゥッ

アニェーゼ「・・・・・・パスポート、ですか?」

オルソラ「シスター・アンジェレネの分もございますよ。はい」

アンジェレネ「あ、うん。どうも・・・・・・これ、どうしたんです?」

オルソラ「学園都市、行ってみたいのでございましょう?」

アニェーゼ・アンジェレネ「「っ!!」」

オルソラ「見学してきてくださいな」ニコッ

アニェーゼ「い、いいの!?」ワクワク!

アンジェレネ「でも、他の皆は?」

オルソラ「後で時間が出来た時に行きます。時に、コウヤギくんが数回、都市内に入っているようなので案内を御願いしたいのですが」

香焼「え、自分が?」

神裂(・・・・・・すいません。私からも御願いします)コソコソ・・・

香焼「え、あ、はい・・・・・・でも、仕事は?」

オルソラ「この状況でございましょう。気にしないで下さい」ニコッ

香焼「・・・・・・」

アニェーゼ「おおお! 伝説のオサム・テヅカの世界に入れるんですね!!」ワクワク!

アンジェレネ「お、お金足りるかなぁ」ドキドキ・・・

香焼「・・・・・・骨が折れそうっすね」ハァ
276 :2010/09/05(日) 02:05:39.25 ID:HT8vUzY0
黒妻「ん? 街行くのか?」

アニェーゼ「はい! 空飛ぶ車を見てきます!」

黒妻「あはは! 見つけて来い・・・・・・香焼も一緒か」

香焼「ええ。こら、行く気が有るなら早く着替えて!」

アンジェレネ「コゥヤギくーん。私服ってイギリスの余所行き用でも問題無いかなー?」

香焼「イギリスだろうがイタリアだろうが関係ないっすよ。大丈夫っす」

アニェーゼ「へへん。新しいワンピ持ってきてよかったです」

アンジェレネ「あ、ずるーい。いいや、私都市で買おうっと」



黒妻「・・・・・・あの子達も、同じなんだな」

香焼「え?」

黒妻「ああしてみれば、普通の女の子だ。深い所に何があるのか知らねぇがな・・・・・・」

香焼「・・・・・・そうっすね。そうなんすよ、実際」

黒妻「ただ、重ねるなよ? 香焼。あの子達はあの子達。あっちの子はあっちの子だ。いいな?」

香焼「・・・・・・肝に銘じます」



アニェーゼ「コーヤギ、アンタも準備しやがれー」

香焼「はいはい。じゃあ、また後ほど」

黒妻「おう・・・・・・街の中で何かあったらオレか美偉に電話しろよ。いいな?」

香焼「了解っす」
277 :2010/09/05(日) 02:35:42.52 ID:HT8vUzY0
黒妻「しかし・・・・・・子供だけで大丈夫かな?」テクテク・・・

ルチア「はぁ、疲れた・・・・・・ん?」

黒妻「あ、お疲れ様っす」

ルチア「ああ、えっとミスター・・・・・・」

黒妻「黒妻です」

ルチア「ええ、ミスター・クロヅマ。どうも、シスター達の面倒を見ていただいたようで」

黒妻「いやいや、子供好きっすから。アナタこそ、一人お忙しいようで」

ルチア「ルチア、です。慣れっこですよ、仕事はね」

黒妻「若いのに凄いですね。此処の皆ですけど・・・・・・ルチアさんもオレより下でしょうに」

ルチア「そう、ですか? まぁこの時代、年齢より実力社会ですから」

オルソラ「確かに。でも、クロヅマさんも十分若いですよ。はい、シスター・ルチア。お昼でございます」

ルチア「ありがとう。隊長達は、既に?」

オルソラ「はい」

ルチア「そうですか。何もなければいいんですが・・・・・・引率は?」

オルソラ「カンザキさんが天草の方に御願いするそうです。車を動かせる方が良いのでございましょう」

黒妻「まぁそうだな。広いし・・・・・・ところで、喫煙所ってあります?」

オルソラ「お煙草でございますか? それなら、あちらに在る要人キャンプの隣でございます」

黒妻「おう。ありがとうございますです」テクテクテク・・・



ルチア「・・・・・・不思議な殿方ですね」

オルソラ「ふふっ。皆さん、仰いますよ。会った事が無いタイプだと」
278 :2010/09/05(日) 02:48:51.83 ID:HT8vUzY0
 ―――PM00:35、新オルソラ教会(予定地)要人キャンプ・・・




黒妻「此処か・・・・・・先客数名」


SAS隊員A「―――、―――!」

SAS隊員B「――、――――。―――」


黒妻「英語・・・・・・分かんねぇ」カチッ・・・フゥ・・・

シルビア「ん・・・・・・おや? 喫煙者かい? 感心しないねぇ」テクテク・・・

黒妻「あ、え、えっと・・・・・・」

シルビア「シルビア」

黒妻「すいません。シルビアさんも喫煙?」

シルビア「やめとくれ。煙は好かないよ。私の用事は、こっち」クイッ

黒妻「キャンプ、ですか。部隊の?」

シルビア「いや、S.A.Sの連中とは関係ないよ」

黒妻(英国陸軍特殊部隊? どうして・・・・・・)チラッ

シルビア「まぁ珍しいだろうけどさ。もっと珍しい方が中に居るの。折角の日本だってのに、日陰ごっこしてらっしゃる」

黒妻「ふーん・・・・・・」

シルビア「煙草は程ほどにね。長生きしたいだろ? じゃあ、また」テクテクテク・・・

黒妻「・・・・・・へいよ。良い女だね。アレの彼氏は長生きすらぁ」フゥ・・・



リメエラ「・・・・・・日本人の男」ジー・・・
279 :2010/09/05(日) 03:02:01.66 ID:HT8vUzY0
シルビア「失礼します」コンコン

リメエア「・・・・・・」ジー・・・

シルビア「姫?」

リメエア「・・・・・・何」

シルビア「・・・・・・ああいった男性が好みで?」

リメエア「さぁ。男は中身よ。顔は妥協できるもの」

シルビア「あらあら、意外なお言葉です。箱入り娘のセリフじゃありませんね」フフッ

リメエア「・・・・・・アナタは面食いね。現にそうでしょう?」ニヤッ

シルビア「何です、それ? 勘ですか?」

リメエア「事実。アナタの『彼』、中々イケメンじゃない」

シルビア「ぐっ・・・・・・どっからそんな情報を・・・・・・私の事はいいんです! それにそんな仲ではございませんよ」

リメエア「そういう事にしといてあげるわ・・・・・・で? 何の様?」

シルビア「お昼ご飯を片付けに」

リメエア「そう。毒は入ってなかったみたい」

シルビア「まったく、誰に毒見させてるんですか・・・・・・それで、午後も読書ですか?」

リメエア「好きにさせてもらうわ」シレット

シルビア「はいはい。お好きにどうぞ」

リメエア「・・・・・・アナタのそういう所、好きよ。キャーリサなら『不敬罪だー』とか叫びそうな対応」

シルビア「褒めてるんだか貶してるんだか判りかねます。また来ますから、せめてカーテンくらい開けてくださいよ」テクテク・・・



リメエア「・・・・・・」ソー・・・
280 :2010/09/05(日) 03:21:58.10 ID:HT8vUzY0
黒妻「・・・・・・やれやれ。落ち着いてヤニも喫えねぇ。外人さんはテンション高いねぇ」テクテク・・・「この日陰ならいいか」フゥ・・・


リメエア「・・・・・・」ジー・・・

黒妻「・・・・・・」タラー・・・

リメエア「・・・・・・」ジー・・・


黒妻「あ、え、えっと・・・・・・キャンアイスモーク、ヒア? OK?」アタフタ!

リメエア「・・・・・・ふふっ」クスッ

黒妻「あ、えっと、ノースモーキング?」

リメエア「変な英語。別にいいわよ」

黒妻「日本語喋れんのかい・・・・・・えっと、アナタは?」

リメエア「・・・・・・分からない?」

黒妻「初対面でしょ?」

リメエア「・・・・・・ふふっ。ええ、そうね。でも人に尋ねる前に、何とやらってよく言わないかしら?」

黒妻「ああ、失礼。黒妻っていいます」

リメエア「クロヅマ、ね。私は・・・・・・そうね。『ジェーン・ドゥ』かしら?」

黒妻「・・・・・・もう少し、凝った偽名は無いんすか?」

リメエア「アナタが敬語を止めてくれる関係になったら、考えるかもね」

黒妻「明らかに年上でしょう。『佐藤花子』さん」

リメエア「サトー?」

黒妻「日本語で『ジェーン・ドゥ』です」

リメエア「へぇ。偽名リストに追加ね」クスクス・・・

黒妻「で、何してんすか?」

リメエア「アナタを観察してるの」

黒妻「見物代、高いですよ?」

リメエア「ジョン・レノンの便器代くらい?」

黒妻「ははは・・・・・・一本取られた。参りましたよ、『ジェーン』さん」アララ・・・
281 :2010/09/05(日) 03:32:00.38 ID:HT8vUzY0
黒妻「んじゃ、まぁ仕事あるんで」スタッ・・・

リメエア「ねぇ」

黒妻「はい?」

リメエア「赤毛の三編みの女の子、知らない?」

黒妻「アニェーゼちゃんっすか? 都市入る準備してましたけど」

リメエア「・・・・・・都市に」ピクッ

黒妻「どうしたんですか?」

リメエア「それは、任務で?」

黒妻「は? 任務? 仕事じゃなかったみたいですが、観光、なのかな?」

リメエア「・・・・・・そう。分かった。ありがと」

黒妻「どうも」

リメエア「また煙草喫いたくなったら、いらっしゃい。お喋りしましょ」

黒妻「へいへい。変わったお方で」テクテクテク・・・

リメエア「You,too」クスッ




リメエア「・・・・・・」キョロキョロ「服は、ジーンズでいいわね・・・・・・行くか」スタッ・・・
282 :2010/09/05(日) 03:45:41.73 ID:HT8vUzY0
 ―――PM00:50、新オルソラ教会(予定地)聖堂入り口・・・




アニェーゼ「だああっ! 車はまだ来やがりませんか!」プンスカッ!

香焼「もう少し我慢しなって」

アニェーゼ「コーヤギ。もうアンタが運転しなさい!」

香焼「む、無理っすよ」

アンジェレネ「コゥヤギくん、運転してったらゲートで捕まるよね」

アニェーゼ「ああもう、誰でもいいから早くしやがれです!」

香焼「子供なんだから・・・・・・」ハァ・・・

アンジェレネ「あはは・・・・・・あ。あの車じゃない?」

香焼「ん? ジープだ・・・・・・誰が乗ってるんすか?」


 キキイィ・・・・・


アニェーゼ「遅いです! 干物になっちまう所でしたよ!」

??「ごめんなさい。どうぞ」

アニェーゼ「まったく・・・・・・あ、コーヤギ。『ソレ』、丁重に扱いやがれです!」

香焼「はいはい」

??「・・・・・・ギターケース?」

アニェーゼ「気にしなくていいですよ」

香焼「ねぇ、『杖』なんて物騒なの要らないっすよ。置いていくっす」

アニェーゼ「甘いです! 敵は何処から来るか分からねぇですよ。コレだからコーヤギは」ンモー

??「ふふっ、良い心構えね。大事よ、警戒心は」
283 :2010/09/05(日) 04:01:25.25 ID:HT8vUzY0
??「さ、行くわ。忘れ物無い?」

アニェーゼ「完璧です!」

アンジェレネ「お財布、OK。『袋』、OK。パスポート、OK!」

香焼「アンジェレネ・・・・・・リュック、大き過ぎるよ。そんなに何か買うの?」

アンジェレネ「うーん、分かんないけど大は小を兼ねるって、日本の諺あるでしょ」

香焼「・・・・・・まぁいいか」ハァ・・・

アニェーゼ「コーヤギはえらく少ないですね。いいんですか?」

香焼「財布と携帯あれば事足りるよ」

アンジェレネ「武器は?」

香焼「自分のは仕込みナイフっす。それに下手に大きいと関門で引っかかりますよ・・・・・・最悪、現地調達っすから」

アンジェレネ「潜入(スニーキング)の基本だね!」ワクワク!

香焼「何しに行くっすか?!」

アニェーゼ「・・・・・・あれ? ゲートで『杖』、引っかからないかな」アルェ?

??「第二シートの裏の引き床に隠しなさい。ゲートで引っかからないわ」サラット

アニェーゼ「おう・・・・・・凄い車ですね。サンキューです!」

??「いいのよ」クスッ

香焼(・・・・・・あれ? こんな人、天草にいたっけ?)



??「じゃあ、行くわよ。OK?」

アニェーゼ・アンジェレネ「「おー!」」wktk!

香焼「・・・・・・おー」
284 :2010/09/05(日) 04:26:19.13 ID:HT8vUzY0
 ―――PM01:00、新オルソラ教会(予定地) ~ 学園都市とある関所(ゲート)・・・・・・



 Somewhere over the rainbow~Way up high~♪ There's a land that I heard of Once in a lullaby~―――



アニェーゼ「Somewhere over the rainbow~Skies are blue~♪ And the dreams that you dare to dream Really do come true~♪」

??「あら、上手ね。ラジオから流れてるのかと思ったわ」

アニェーゼ「そ、そうですか? えへへへ」ニコッ

アンジェレネ「隊長、好きだもんね。童謡」

アニェーゼ「う、五月蝿いですねぇ・・・・・あと、アンジェレネ。街で『隊長』はダメですよ」

アンジェレネ「はーい」

??「ふふっ・・・・・・オズの魔法使いか。いいわね。宛ら、学園都市は『エメラルド』ってとこかしら?」

香焼「そんな綺麗なもんっすかねぇ」

アニェーゼ「まったく夢がありませんねぇ、コーヤギ。飼いならされた犬っコロみたいな事を言いやがる」

香焼「・・・・・・悪かったね」ムスー・・・

アンジェレネ「あとどれくらいで着くの?」

香焼「10分くらいっす・・・・・・ところで」ジー・・・

一同『ん?』

香焼「・・・・・・お姉さん、誰っすか?」

アニェーゼ「え?」

アンジェレネ「へ?」

??「あら、言わなかったかしら?」

香焼「ええ。できれば帽子とサングラスを外して欲しいっす・・・・・・事を荒立てたくないので」ギッ

??「ふふっ、甘ちゃんかと思えば・・・・・・中々男の子じゃない」

アニェーゼ「・・・・・・」グッ

アンジェレネ「・・・・・・」ギュッ
285 :2010/09/05(日) 04:43:06.80 ID:HT8vUzY0
??「これで・・・―――・・・いいかしら」ファサッ・・・


アニェーゼ「あ、さっきの要人キャンプにいた女です」

アンジェレネ「んー・・・・・・誰?」

香焼「」チーン・・・


リメエア「『始めまして』。『リーア』とでも呼んで頂戴」フフッ

香焼「あ、え、い、や・・・・・・その・・・・・・何で?」アゼーン・・・

リメエア「いいじゃない。同じく暇だったのよ・・・・・・それより、この娘達に私の無害を証明してあげて」

香焼「あ、え、は、はい! アニェーゼ! アンジェレネ! 絶対傷つけちゃダメ!! 絶対に!!」

アンジェレネ「へ?」

リメエア「そんなに誇張しなくていいわよ。同じ船に乗ったクルーでしょ? アナタ達と同地位よ」

アニェーゼ「何だか良い事言いますね! 宜しく、リアさん」

アンジェレネ「よろしくー!」

リメエア「ええ。アニーちゃん、アンちゃん・・・・・『コーヤ』くん」ニコッ・・・

香焼(やられる・・・・・・正体ばらしたら、やられる・・・・・・っ!!)コクコクコク!!

アニェーゼ「都市に行ったら何しましょうか・・・・・・」ワクワク・・・

アンジェレネ「甘いもの食べたいです!」

リメエア「いいわね。あ、そうだ。『英雄』さんにも会ってみたいわね」クスッ!

アニェーゼ「え?!」

香焼「ちょ!!?」

アンジェレネ「リィアさん、知ってるの?」

リメエア「ええ、まぁ・・・・・・それなりに。有名人じゃない、彼」フフフ・・・

香焼(御願いします、自重してくださいぃ!!)バクバクバク・・・・
 
296 :2010/09/05(日) 23:40:12.08 ID:HT8vUzY0
 ―――同刻PM01:00、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所・・・




神裂「・・・・・・」ゴゴゴゴ・・・

五和「・・・・・・」ゴゴゴゴ・・・


オルソラ「あらあら、困りましたわね・・・・・・」

ルチア「ん? 何故二人は無言で睨み合いを?」

建宮「どっちがガキ共都市に連れてくかだって。無論、『英雄』さん目的なのよね」ハァ・・・

ルチア「はぁ・・・・・・どうでもいいですが、隊長待たせすぎるとまたコォヤギに被害が及びますよ」

牛深「そりゃ自業自得だ」


五和「・・・・・・車、必要ですよね。女教皇様、運転できないでしょう」

神裂「問題ありません。タクシーを使いますので。此処は何かあった時責任を負える私に、任せてもらいましょう」

五和「いやいや、女教皇様は此方の『備品監督責任者』という肩書きがありますから、しっかり監督して頂かないと」

神裂「『肩書き』、でしょう。実質、建宮が切り盛りしているようなもの。私はいらない子扱いですから、任せてください」

五和「くっ・・・・・・プリクラ、抜け駆け」

神裂「土御門が強引に、です・・・・・・黙って押しかけ女房ごっこ、3回してるくせに」

五和「『ごっこ』じゃ有りません。任務、でしたので」

神裂「屁理屈を・・・・・・大体、私に黙って―――」


ルチア「何時まで掛かるか分かりませんね」ハァ・・

建宮「まったくだ・・・・・・仕方ない。対馬、頼むのよな」

対馬「はいはい」テクテク・・・
298 :2010/09/05(日) 23:56:07.15 ID:HT8vUzY0
対馬「はいはい。そこまでです。ストオーップ」パンパン

神裂「・・・・・・対馬」

五和「黙っててください。関係の無い事です」

対馬「関係なくないの。あのね、今仕事なの。『二人とも』ね」

神裂・五和「「・・・・・・」」

対馬「気持ちは分かるけど、仕事が終われば都市に入れるでしょう。二人とも、大人な対応をしなさい」

神裂「しかし・・・・・・」

対馬「女教皇様でも、此処は年上に従ってもらいます。きちんと不平等にならないようにね」

五和「じゃあ、誰が行くんですか」

対馬「教皇代理・・・・・・はダメだから、野母崎か牛深辺りに頼みます」

神裂・五和「「・・・・・・」」

対馬「はぁ・・・・・・仕事が終わったら、直ぐにでも行っていいですから、此処は我慢しなさい。いいですね?」

神裂「・・・・・・ええ、分かりました」

五和「終わり次第・・・・・・はい」


オルソラ「良かった。仲直りでございますわね」ニコッ

ルチア「・・・・・・いつもアアなのですか?」

建宮「こういう時、冷静な大人の女性がいてくれると助かるのよね。感謝してるのよ」

牛深「何だかんだ言って、二人とも二十歳行かない女子だからなぁ。姉貴分がいてくれると、ね」ハハハ

野母崎「まぁ二人で引率するって手もあったんだがな」

建宮「馬鹿!!」ア!


神裂・五和「「っ!!? そうしましょう!!」」


対馬「野母崎いいいいぃぃっ!!」

野母崎「」チーン・・・
299 :2010/09/06(月) 00:10:56.12 ID:ekyo73I0
諫早「・・・・・・おや、何の騒ぎか?」テクテク・・・

建宮「野母崎の馬鹿が事を荒立たせたのよね、まったく!」

野母崎「・・・・・・さーせん」


神裂「いや、大丈夫です! 喧嘩などしません!」

五和「私達、大の仲良しですから! ホントです!」

対馬「だぁかーらっ!! 彼も学校でしょう!! 暇じゃないのです!!」

神裂「では、禁書目録に会いに行きます! 問題無いでしょう!」

五和「護衛とご飯を作りに行きます! きっと餓えてる筈!」

対馬「アッチはステイルがいるでしょう! ああ、もう! 聞き分けない娘達ねぇ!!」


ルチア「・・・・・・五時まで掛かるでしょう」

野母崎「・・・・・・・・・・・・本当に、すいませんでした」

建宮「兎に角、野母崎。責任とってガキ共のお守りしてこい。此処にいてもしゃぁないのよね」ハァ・・・

諫早「引率? ガキ共って、香焼達かい?」

オルソラ「そうでございますよ」

諫早「おかしいな。さっき車で街に向かったぞい。女性がS.A.Sのジープで乗っけてったから、五和かと思っとたが」


一同『っ!!?』バッ!?



 ―――ガチャッ!!



シルビア「ごめんっ!! 此処に姫様いる?!」バッ!

一同『・・・・・・え?!』
300 :2010/09/06(月) 00:35:53.22 ID:ekyo73I0
 ―――PM01:15、新オルソラ教会(予定地)要人キャンプ・・・




シルビア「はぁ・・・・・・どうしましょう」

神裂「シルビア。落ち着いて・・・・・・隊長(チーフ)、警備は見てなかったのか?」

SAS隊長「お言葉だが、ミス・カンザキ。監視カメラも赤外線レーダーも『ジャンク』にされてたよ」

シルビア「大人しく見えても、血は血なのね・・・・・・女王様の娘だわ」ハァ・・・

SAS隊員A「申し訳ありません・・・・・・」

神裂「仕方ない。あの姫だ・・・・・・何処に行ったか、分かりますか?」

SAS隊員B「ジープが一台、消えています。ビーコンだと、都市に向かってるようです・・・・・・姫かと」

神裂「ぐっ・・・・・・つまり、引率は彼女というわけか・・・・・・」イロイロヤラレタァ・・・

シルビア「追えますか?」

SAS隊長「命令と有らば、しかし・・・・・・」

神裂「はい。貴方達(S.A.S)が都市に入れば外交問題になるでしょう。関所以外から入っても、アレイスターの目は欺けない」

シルビア「どうしよう・・・・・・私が追おうか?」

神裂「S.A.Sと貴女は最悪のケースに備えて、待機を・・・・・・姫の事は香焼達と、中の諜報員に任せるしかありませんね」

SAS隊員C「諜報員? MI:6(軍秘密情報部6課)が?」

神裂「いえ・・・・・・もっと凄腕の、捻くれた、天邪鬼(スパイ)ですよ」




土御門(は、は、は・・・・・・エッキシッ!! 噂、か? 結標か海原辺りが悪口言ってんだろ)ニャー・・・
301 :2010/09/06(月) 00:53:44.65 ID:ekyo73I0
 ―――PM01:20、新オルソラ教会(予定地) ~ 学園都市とある関所(ゲート)・・・・・・


 Prrrrrrr・・・・・


香焼「ん? 教皇代理だ・・・・・・はい、もしもし」Pi!

建宮『香焼、今何処だ?』

香焼「もう都市のゲートに着く所っす・・・・・・あの」

建宮『ああ、言わなくてもいい・・・・・・姫さんが、いるな?』

香焼「・・・・・・ええ」

建宮『はぁ。分かった。了解だよ』

香焼「あの、自分はどうすれば?」

建宮『ん・・・・・・兎に角、護衛を兼ねろ。嬢ちゃん達の機嫌取りも大変だろうが、まぁ頑張れ』

香焼「はい」

建宮『気の難しい御方なのよね。できるだけ、フランクに行けよ。だが、粗相の無い様にな』

香焼「努力します」

建宮『嬢ちゃん達は、大丈夫か?』

香焼「えっと・・・・・・」


アニェーゼ「お姉さん、ウチの部隊じゃ無ぇですよね。何処の部署なんですか? S.A.S?」

リメエア「うーん、ちょっと違うかな。シルビアっているでしょ。似たような仕事よ」

アンジェレネ「へー。もしかして、リィアさんも聖人とか?」

リメエア「聖人、かぁ。違うわよ・・・・・・私は一般人になりたい『卑し女』ってとこかしら」フフッ

アニェーゼ「またまたぁ。冗談上手いですねぇ、リーアさんは」

リメエア「ふふふ。冗談じゃないわよ? あと、『さん』はいらないわ。アニーちゃん、アンちゃん」

アニェーゼ・アンジェレネ「「はーい」」


香焼「・・・・・・凄く、馴染んでます」

建宮『・・・・・・好都合。頼んだぞ。また連絡する』Pi!
302 :2010/09/06(月) 01:12:26.88 ID:ekyo73I0
 ―――時は遡り、PM00:00、学園都市・とある高級マンション一室・・・




麦野「だぁから、書類は終わったって言ってるでしょ!」

電話の女『それじゃ足りないの! だから直接行ってっつってんでしょうが!』

麦野「別の日行くって! 大体人手が足んないの。来週頭には行くから。OK? 切るわよ!」Pi!

電話の女『ちょ、待っ―――』Pi!


麦野「アアア・・・・・・面倒臭ぇ」グデェ・・・

フレンダ「どうした訳よ?」ポリポリ

麦野「仕事の話よ・・・・・・一本頂戴」パクッ

フレンダ「ターゲットの話?」

麦野「違くて、物的証拠云々の話。今ある事件探ってんだって」

絹旗「事件、ですか?」

麦野「そ。んで、欲しい物あるから『お前ら取りに行け』だってさ。ついでに、別途も頼まれたし」

滝壺「取りに行く? 何処へ?」

麦野「・・・・・・刑務所よ」

フレンダ「刑務所って、何処の?」

麦野「精神病院と刑務所一緒になってる、ええっと・・・・・・何とか、って建物よ。ほら、死刑反対派の大玉が出資したって言う」

絹旗「ありましたねぇ、そんなの・・・・・・でも、どうしてそこへ?」

麦野「動画媒体と書類媒体等々・・・・・・情報が欲しいんだとさ。必要なら関係者に『お話』聞かせてもらえって」

フレンダ「麦野がやったら、口も聞けませんけどね」

麦野「苦手よ。ぶっ殺した方が楽だもの・・・・・・ああー、腹減った」

滝壺「カキ氷食べたいね・・・・・・」ムキュゥ・・・



浜面「・・・・・・アイツら、食い行く気あんならさっさと服着て車来い!!」ギャース!!
303 :2010/09/06(月) 02:05:31.28 ID:ekyo73I0
絹旗「今日は適当にハーパンスタイルでいいでしょう・・・・・・ん? メール?」Pi!



【FROM】こーやぎ
【sub】
------------------------
今から学園都市、行くかも(--;)



絹旗「・・・・・・、・・・・・・っ!!?」ガタッ!


麦野「キ、絹旗? どったの?」ビクッ!?

絹旗「な、な、何でもありません! ちょ、ちょっと用事を思い出しました!! 先に街へ行きます!」テクテクテク

麦野「待てい、お馬鹿」ビシッ!

絹旗「あうっ!」

フレンダ「可愛い下着の露出スタイルで街うろつく訳かな? 絹旗ちゃんは」

絹旗「あ、え、はい。すいません・・・・・・ちょっと着替えてきます」テクテクテク・・・

麦野・フレンダ「「ん?」」

滝壺「・・・・・・あらら」ハァ


 バタンッ・・・・・


絹旗「・・・・・・ど、ど、どうしよう」ドキドキ「とりあえず・・・・・・」カキカキ・・・



【FROM】さいあい
【sub】マジで!!?
------------------------
何時くらい? 何処へ?

・・・会えるの?



絹旗「よ、よし!」グッ!
304 :2010/09/06(月) 02:29:31.17 ID:ekyo73I0
 ―――PM00:10、学園都市・とある高級マンション一室・・・




絹旗「ど、どうする・・・・・・新しい服、卸しちゃうか。でも、一回だけ着たホットパンツでも・・・・・・あ、返ってきた!」Pi!


【FROM】こーやぎ
【sub】RE:マジで!!?
------------------------
あと二十分くらいで着くよ。
場所は未定っすね。

会えるかどうかも分からないかな。
自由時間貰えたら、もしかしてOKかも!


絹旗「そ、そっか・・・・・・うん! 超大丈夫の筈です!」


【FROM】さいあい
【sub】分かった
------------------------
暇になったら連絡寄越しなさーい!
超待ってるぜー!

Σd(`=ω=´)


絹旗「OK・・・・・・網タイツは、大人すぎますか? 素直にオーバーニーで・・・・・・うーん、純にワンピにしとこうかなぁ」デモォ・・・



麦野「・・・・・・あの子、飯行くのに何分かける気よ」ジー・・・

フレンダ「ジャージでいいじゃん、ジャージで。置いて行っちゃダメよね」ハァ・・・

滝壺「む。ジャージを馬鹿にしちゃダメだよ、ふれんだ。史上最高の利便服だよ!」ムンッ!!



浜面「ふうぅぅ・・・・・・」タバコニホンメー!「暑い。長い。遅い!!」イライライラ・・・
305 :2010/09/06(月) 02:56:05.93 ID:ekyo73I0
 ―――場所は変わり、PM01:30、学園都市とある関所(ゲート)・・・・・・




アニェーゼ「関所到着ですね。ちょっと車、並んでやがります」

アンジェレネ「コゥヤギくん。どういうシステムなの? 面倒臭い?」

香焼「正式なルートだと色々チェックがあるっす。ナノマシン注射もあるのかな?」

アンジェレネ「え!? ちゅ、注射・・・・・・」

アニェーゼ「うっ・・・・・・確かに、嫌ですね・・・・・・」

リメエア「・・・・・・」

香焼「まぁでも、無痛注射っすから。挿された事も分からない程小さな針みたいっす」

アンジェレネ「でも、嫌だなぁ・・・・・・」

リメエア「車のチェックは?」

香焼「え、あ、スキャンがあるっす。磁気、熱量、赤外線等々・・・・・・だから、『杖』は危ないかも」

アニェーゼ「え、マジですか?!」ヤベェ・・・

リメエア「・・・・・・任せないさい」フフッ

香焼「リメエ・・・・・・リーアさま?」

リメエア「呼び捨てにして・・・・・・まぁ何とかなるわ。さっさと関所、抜けちゃいましょう」ニコッ

アニェーゼ・アンジェレネ「「おー!」」

香焼「・・・・・・」ハァ・・・
306 :2010/09/06(月) 03:27:28.65 ID:ekyo73I0
 ―――PM01:40、学園都市とある関所(ゲート)・・・・・・




香焼「アンジェレネ。終わったの?」

アンジェレネ「うん・・・・・・本当に注射、全然痛くなかった」

香焼「書類関係も大丈夫?」

アンジェレネ「言われたとおりに書いたよー。しっかし、面倒臭いね」

香焼「まぁ閉鎖的だから仕方ないっすね。そういう街っすから」

アンジェレネ「変なの。あれ? 隊長とリィアさんは?」

香焼「車待ちっす。『杖』、有るから」

アンジェレネ「通るのかなぁ?」

香焼「うーん・・・・・・どうだろうね。リm・・・・・・リーアさまが何とかするって言ってたけど、何するつもりだか。ん?」ハァ・・・


 ブロロロロロ・・・・・


アニェーゼ「お待たせー」テクテク・・・

リメエア「さ、行きましょ」クイッ

アンジェレネ「あ、大丈夫だったんだ。はーい」ガチャッ

香焼「リーアさm・・・・・・さん。どうやって?」ボソッ

リメエア「元々私の『自衛道具』も積んでたの。『話の分かる』警備員さんに『チップ』を握らせたわ」フフフ・・・

香焼「本当にそれだけで?」

リメエア「内緒♪ 秘密があったほうが、格好いいでしょ?」ニコッ

香焼「はぁ・・・・・・」
 
313 :2010/09/07(火) 23:53:29.79 ID:zM1AJKQ0
 ―――PM01:55、学園都市、とある道路・・・・・・



 ブウウロロロロォ・・・・・



アニェーゼ「さて、まず何処に行きますか?」

リメエア「コーヤくん?」

香焼「うーん……どんな所に行きたいっすか?」

アンジェレネ「美味しいモノ食べたい!」ウニャァ!

リメエア「ふふっ。アニーちゃんは?」

アニェーゼ「そうですね。遊んだり買い物したりしたいですけど、アンジェレネ」

アンジェレネ「なぁに? 隊長?」

アニェーゼ「街では、アニェーゼ、と呼びやがれです……さっき食べたばかりでしょう。もうお腹空きやがりましたか?」

アンジェレネ「5割くらい」テヘッ☆

リメエア「じゃあ、少し動きましょ。買い物やレジャーが多い場所は?」

香焼「えっと……マルチなのは第7学区。アミューズメントなのは第6。ショッピングなら第15、16学区っすね」

リメエア「アニーちゃん、アンちゃん。どうする?」

アニェーゼ「マルチなのから行きましょう。潰しがききます」

アンジェレネ「お任せです」

香焼「決まりっすね。 (第7学区かぁ……まさかね)」ハハハ・・・

リメエア「OK。それじゃ、行きましょうか」

アニェーゼ・アンジェレネ「「おー!」」
314 :2010/09/08(水) 00:21:27.92 ID:QhQFCEg0

 ブロロロロロォ・・・・・


香焼「そういえば、リメr……リーア、さん」

リメエア「何?」

香焼「さっき『自衛道具』って言ってたっすけど……一体?」

アニェーゼ「あ、私も気になりますね。リィアさんの『得物』ですか!?」ワクワク!

アンジェレネ「あ、アニェーゼちゃん。失礼だよぅ」

リメエア「ふふふ。別に大したことないわ。何処にでもあるM9(ベレッダ)よ。あと、コンバットナイフ」

アニェーゼ「なーんだ。黄金銃とか出てくるかと思ったのに、残念ですね」

アンジェレネ「アニェーゼちゃん、派手なの好きだもんね」

リメエア「期待に応えられなくてごめんなさいね」

香焼「PPK(ワルサー)もM9も似たようなもんじゃないか。ダメなの? (※PPK=黄金銃の元ネタっす)」

アニェーゼ「……コーヤギには夢がありませんね。やっぱ小さい男です」ハァ

香焼「む……悪かったな」フンッ

アンジェレネ「まぁまぁ。兎に角、物騒な事なんて起こらない筈だよ。銃なんて使わない。でしょ? リィアさん」チラッ

リメエア「そうね。何かあったら、『男の子』が守ってくれるもの、ね」フフフ

香焼「うっ」

アニェーゼ「ほらほら、男の子。頑張りやがれよ? 精々、私達を守ってくれやがれ! はっはっはぁっ!!」ダハハ!

香焼「……自分より、二人の方が強いだろ」ボソッ

アニェーゼ・アンジェレネ「「何か?」」ギロッ!

香焼「……何でもないっす」ハァ

リメエア「頑張れ、男の子。さて……そろそろ着くわよ。準備をしてね」

アニェーゼ「はーい。コーヤギ、ギターケース持ちやがれです」

香焼「マジざけんな!」
315 :2010/09/08(水) 00:40:23.78 ID:QhQFCEg0
 ―――PM02:05、学園都市、第7学区・・・・・・




リメエア「とりあえず、立体駐車場に停めて来るわ。必要な荷物、降ろした?」

アニェーゼ「はーい」

香焼「アニェーゼ、何も持ってないだろ……」

アンジェレネ「あ、駐車場、先払いなら領収書持ってきて下さいね。経費出すので」

リメエア「ふふふ。子どもがそんな事気にしなくていいの。じゃあ、コーヤくん。ちょっとお願いね」ブロロロォ・・・

香焼「はぁ……とりあえず、近くのベンチに座って待つっすよ……って、早速ウロチョロすんなお前ら!!」コラー!!


アニェーゼ「へぇ。ドックランズやミラノも、此処までコンクリジャングルじゃないですよ」ウヒャー!

アンジェレネ「あのガラス張りの建物なんだろ? あ、今通り過ぎた車、全然エンジン音しなかったよ!」キョロキョロ!


香焼「……まったく、先が思いやられるっす」ハァ

アニェーゼ「コーヤギ! 早く行くぞ!」

香焼「リーアさん、此処で待てって言ったろ?」

アニェーゼ「あの店で待つだけって。早く付いてきやがれです!」テクテク・・・

アンジェレネ「和(ジャパン)スイーツフェアだって! コォヤギくん、早く行こうよ!」グイッ!

香焼「あ、ちょ、アンジェレネ!」ワットットッ

アニェーゼ「こ、こらアンタ達! 抜け駆けするなぁ! あと、離れろぉ!!」プンスカッ!

アンジェレネ「アニェーゼちゃんも、はーやーくー!」

香焼「……はぁ。すいません、リメエア様」ボソッ

アニェーゼ「何か言った?」

香焼「いえ、何も」キッパリ!
316 :2010/09/08(水) 01:03:19.27 ID:QhQFCEg0
アンジェレネ「オープンカフェだね。此処にしよう」

アニェーゼ「香焼。メニュー読みなさい」

香焼「アニェーゼ、日本語読めるだろ?」

アニェーゼ「この訳分からない『漢字』ってのが苦手なんですよ。いいから、読みやがれ」

アンジェレネ「私もお願いね。コォヤギくん」

香焼「はいはい、どれっすか」

アニェーゼ「うぅんと……この生クリーム乗ったメロンムースみたいのは?」

香焼「抹茶プリンっす。『まっちゃ』。グリーンティーの濃いヤツ。女教皇様から飲ませてもらった事無いっすか?」

アンジェレネ「あの苦いの……」ウゲェ・・・

アニェーゼ「あれは嫌ね……じゃあ、この黒いのは?」

香焼「胡麻ソフト。『ごま』。セサミを胡麻すったヤツをソフトクリームに混ぜたみたいっすね」

アニェーゼ「ほー。じゃあ、それで」

香焼「はいよ。アンジェレネは?」

アンジェレネ「うーん……この赤黒いブツブツの中に白い丸いの浮いてるヤツ、なぁに?」

香焼「言い方がグロいっすね……冷やし善哉。『ぜんざい』。小豆……って英語で何だっけ?」

アンジェレネ「『adzuki bean』?」

香焼「それ。冷たい小豆の中に白玉っていう食べ物を入れた、甘いスープっすよ」

アンジェレネ「ふぇえ。じゃあそれで」

香焼「じゃあ、注文するっすね。自分はコーヒーでいいや……すいませーん」

アニェーゼ「コーヤギ。こういう場でコーヒーはダメ男のやる事ですよ」ハァ

香焼「うるさいなぁ……中で注文してくる。待ってて」テクテク・・・

アンジェレネ「あ、私お冷貰ってきますね」テクテク・・・

アニェーゼ「ちょ、アンタ達! ……行っちゃった」ムゥ
317 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/08(水) 01:23:05.40 ID:S.pwFcDO
あれ‥‥なにこのアンジェレネ。

可愛い過ぎるんですが、下さいww!
318 :2010/09/08(水) 01:47:44.62 ID:QhQFCEg0
アニェーゼ「何よ。二人して……香焼なんかデレデレしやがりますし」ムゥ・・・


 ウィーン・・・キュイキュイ・・・シュウウウゥー・・・


アニェーゼ「……ん? アレは?」

清掃ロボ『――――――』キュイキュイ

アニェーゼ「何? 触って良いのかな?」テクテクテク・・・トントン

清掃ロボ『―――、―――っ!!』クルッ!

アニェーゼ「うわっ!?」ポテッ

清掃ロボ『―――……』キュルルルル・・・・・

アニェーゼ「ちょ、待、やばっ!! スカート引っ張るなぁ!!」ガンガン!

清掃ロボ『――――――』キュルルル・・・

アニェーゼ「こ、い……つ!! いい加減離しやがれってぇの!!」ゴンッ!

清掃ロボ『ッ―――……』プシュウゥッ

アニェーゼ「はぁ、はぁ……止まったの?」

清掃ロボ『gggbb……通報、シマ―――スタ……―――』pppp!

アニェーゼ「ちょ、ふざけんな!! 何しやがりますか、このポンコツはっ!!」ウギャアアッ!!


香焼「注文してきたっすよ……あれ? アニェーゼ?」

アンジェレネ「トイレかなぁ?」

香焼「うーん……え?」


 ガンッガンッガンッ!!


アンジェレネ「あ、隊長。何か壊してるよ」キョトーン・・・

香焼「」チーン・・・
319 :2010/09/08(水) 02:24:19.09 ID:QhQFCEg0
アニェーゼ「このっ! このっ! ……ふぅ。やっと止まった」ヤレヤレダゼェ

清掃ロボ『』チーン・・・


 タッタッタッ・・・・・


アニェーゼ「ん?」

白井「はいはい。ごめん遊ばせ……風紀委員ですの!」キリッ!

初春「えっと、清掃用機械から器物破損の信号が出ていたんですが……アナタでしょうか?」

白井「おバカ。どう見てもそうでしょうに……ちょっとお話聞かせて頂けますか? まずはIDを―――」

アニェーゼ「(げっ。都市の警察かぁ……子供?) ……Oh,sorry.I'm making haste now.OK?」

初春「し、白井さん! この子、外人さんです!! どうしましょう!?」アワワワ・・・

アニェーゼ「oh・・・don't know what you mean. (しめしめ、コイツは騙せるな……さっさと逃げて―――)」


白井「初春、学園都市じゃ外国の方なんて珍しくも無いでしょうに……
                        Sorry.She is very weak in English language」

初春「おおお! 流石、常盤台!!」スゲェ!

白井「テンパらなきゃ誰でも対応できますのよ。義務教育で英語圏会話は可能ですのよ……
             Excuse me for taking up so much of your time.Please,show me your ID card]

アニェーゼ「うっ…… (こっちは英語余裕か……こうなったらイタリア語で―――)」


アンジェレネ「アニェーゼちゃ-ん! 何やってるの!?」テクテクテク!

白井「……あらあら。お友達ですのね。日本語喋れるみたいですわ」

初春「わっ! また外人!」

白井「……初春。黙ってなさい」

アニェーゼ「アンジェレネ……テメェ、台無しですよだ。馬鹿女郎!!」ガアッ!

アンジェレネ「ふぇっ!?」ビクッ!

初春「あ、日本語だ」

白井「化け狸さんでしたのね。さぁ、IDカードをお願いしますの」マッタク・・・
320 :2010/09/08(水) 02:38:11.70 ID:QhQFCEg0
アニェーゼ「だぁもう! アンジェレネ。コーヤギは何処です?!」

アンジェレネ「えっと、あそこで頭抱えてる。『頭痛がする、胃も痛い……っす』だって」

アニェーゼ「ちっ……使えない男ですねっ!!」ンモー!

白井「はいはい、まずはID。その後、事情聴取ですのよ」

アニェーゼ「はぁ……分かりましたよ。はい」スゥ・・・


白井「……は?」ポカーン・・・

初春「えっと……何?」ポカーン・・・


アニェーゼ「早く持ってってください。面倒臭ぇ」ッタク・・・

白井「そうでは無くて……何ですの、コレ?」

アニェーゼ「は? 現金ですよ。目ぇ腐ってやがりますか?」

白井「(んだとゴラぁ!!) ……それは、存じてますの」レイセイニ、レイセイニ・・・

アニェーゼ「じゃあ、何? カードの方が良かった? それとも5万じゃ足りないですか? じゃあ3万追加です。いやしんぼめ!」ハヨセイ!

初春「……えっと、お連れさん。どういう?」

アンジェレネ「足りませんでしたか? それともクレジットカードの方が良かったですか? と言ってます」

白井「いや、通訳じゃ無くて……そういう問題では無いですのよ? 器物損害、お分かりで?」


アニェーゼ「ん……ねぇ、アンジェレネ」

アンジェレネ「なぁに?」

アニェーゼ「もしかして、コイツら、賄賂通じないの? 警察なのに?」

アンジェレネ「みたいだね」



一同『……』
321 :2010/09/08(水) 02:52:10.42 ID:QhQFCEg0
アニェーゼ「おいおいおいおい! 冗談でしょう?! ミラノの路地裏じゃ、2万で傷害罪取り消してもらえましたよ?!」

アンジェレネ「アニェーゼちゃん……それ、半分警察脅したでしょ?」

初春「白井さん、どうしよう。日本語なのに彼女達の日本語が理解できません」

白井「わかってますの……文化圏の違いですわね」ハァ

アニェーゼ「日本人は堅過ぎる!! 絶望した!!」

アンジェレネ「ねぇ、もうID見せちゃった方が早いんじゃない?」

アニェーゼ「うぐぐぐ……」

白井「お連れさんは物分かりが良いようで。直ぐ終わらせますの。ささ」

アニェーゼ「このままではルチアに半殺しにされた後、オルソラの笑顔説教8時間が待っている……ヤバいよぉ」ガクブル・・・

初春「はりーあっぷ、です! ひあひあ!」

白井「都合良く英語を……何も取って食うわけではございませんの。ね?」

アンジェレネ「まぁ自業自得だね」

アニェーゼ「ううぅ……」スッ・・・


 ―――パシッ!


アニェーゼ「……え」ピタッ

白井・初春・アンジェレ『へ?』



香焼「いやぁ、すいません。それ自分が蹴っちゃって。この子、近くにいただけなんすよ」アハハ・・・



初春「え、でもさっき、この子が」

香焼「君達がそれを見た訳じゃないっすよね。さっき自分がやった後に、彼女が躓いたくらいはあったかもしれないっすけど」サラリ

白井「そう、ですの……では、まずIDを」フム

アニェーゼ「こ、コーヤギ……」

アンジェレネ「……あらら。カミやん病がハジマタ」
322 :2010/09/08(水) 03:37:23.97 ID:QhQFCEg0
 ―――PM02:30、学園都市、第7学区オープンカフェ『ほおずき』・・・・・・




白井「―――……以上ですの」パタン

香焼「すいません。御迷惑おかけしたっす」ペコッ

白井「後日、修理代請求が行く筈なので振り込みをお願いします」

香焼「ほら、アニェーゼ。もう注文したデザート来てるから、戻ろう」

アニェーゼ「……」シュン・・・

アンジェレネ「えっと……わぁ! 美味しそうだよ! 早くしないとアニェーゼちゃんの分まで食べちゃうぞー」ガオー

アニェーゼ「……どうぞ」ブスゥ・・・

アンジェレネ「あらら」


初春「はぁ。学校早引きできたと思ったら、早速事件でしたね……白井さん、折角ですから和スイーツ食べてきましょう!」ウヒャァ!

白井「アンタって娘は空気を……はぁ。どうせ断っても愚図るのでしょう?」

初春「ええ!」ニンマリ!

白井「さっさとしなさい。私はちょっと先ほどの方とお話を」テクテク・・・

初春「わーい。白井さん寛容です! えぇっとぉ……」ドレニシヨーカナー・・・


香焼「はぁ……教皇代理に叱られるっすね」ポツーン

白井「何時までそこで突っ立ってるつもりですの?」

香焼「風紀委員さん……いや、あはははは……」

白井「まったく、何処かの類人猿みたいな方ですわね……彼女の罪を被るなんて、良い彼氏さんですこと」

香焼「そ、そんなんじゃないっすよ……アニェーゼは浮かれてただけ、はしゃいじゃっただけなんす。あと不器用っすから」アハハ

白井「……不器用はアナタですのよ、まったく」
324 :2010/09/08(水) 03:54:59.80 ID:QhQFCEg0
香焼「すいません……穏便に済ませてもらったみたいで。書類も『過失扱い』にしていただいたようですし」

白井「あら。此方の紙を覗きこんでいたなんて、頂けませんわね」

香焼「あはは。ごもっともで」

白井「いいから、早く彼女のところに行ってあげなさい」

香焼「……ありがとうございます」ペコッ

白井「……珍しいタイプの男子ですわね」フフッ

初春「白井さーん。此処のテーブル空いてますよー!」ワーイ!

白井「んの年中春娘が……しかも、彼女達の隣っておバカにも程が有るでしょうに!」ガァ!


香焼「……ごめん。コーヒー来てたね」

アニェーゼ「……」ムスゥ・・・

アンジェレネ「えっと、うん。あっ! このゼンザイスープ、甘くて美味しいよ! アニェーゼちゃん!」

アニェーゼ「……あっそ」

アンジェレネ「うっ…… (癇癪始まったよぉ)」ウエエェン!

香焼「……もう勝手な事しちゃダメっすよ、アニェーゼ」

アニェーゼ「うるさい」

香焼「まったく……こっちの身にもなって下さいっての」

アニェーゼ「頼んで無ぇですよ!」ギロッ

アンジェレネ「アニェーゼちゃん!」

香焼「……いいよ。アンジェレネ。自分が勝手にやった事っすから」ズズズズ・・・

アニェーゼ「くっ……ヒーロー気取りですか? しゃしゃり出なくても、私自身でどうにかしてましたよ」フンッ

香焼「そ」コトッ

アニェーゼ「こ、の……」プルプル・・・

アンジェレネ「あわわわ……」


初春「……白井さん、隣が」シュラバー!

白井「やれやれ、ですわ。痴情の風紀まで面倒見る気は無いですのよ」モー・・・
326 :2010/09/08(水) 04:16:42.36 ID:QhQFCEg0
アニェーゼ「あ、あ、アンタに頼まなくてもねぇ! 私は別に!」

香焼「だから自分がしゃしゃり出ただけっすよ。ごめんなさいね」シレット

アニェーゼ「うがぁ!! 言いたい事あるならはっきり言いやがれ! クールぶんじゃ無ぇですよ!」

香焼「無い」キッパリ

アンジェレネ「アニェーゼちゃん! こ、コォヤギくんも刺激しないで!」

アニェーゼ「な~ぐ~ら~せ~ろ~っ!!」

香焼「それで気が済むんならどーぞ」サラット

アニェーゼ「きいぃいいいぃっ!! このチビ男!」

香焼「アニェーゼの方が年下だし小さいだろ……いいから座れよ。他の客が見てるっすよ」ハァ・・・

アンジェレネ「も、もうっ! 二人とも! いい加減にしなさーい!」


初春「白井さん、聞きました? あの子達、私達と同い年くらいですってよ」

白井「どーでもいいですわ。てか、騒がしい。流石に止めないと不味いですわね……」ハァ


香焼「……」

アニェーゼ「こ、のぉ……ふんっ!!」プイッ!

アンジェレネ「もぉ……どっちも子供なんだから」メッ!

アニェーゼ「大人ぶってるコーヤギよりはマシですよ」ムッ・・・

アンジェレネ「カッカしないの……落ち着いて聞いて下さい。まず怒るより先に、コォヤギくんに言う事あるでしょ?」

アニェーゼ「……無い!」

香焼「アンジェレネ。放っておけよ、そんな奴」

アンジェレネ「コォヤギくんも意地にならないの。ほら、隊長」

アニェーゼ「……」

香焼「……」


初春「うっはぁ! カメラ欲しい! 録画して素人ドラマに応募したい!」

白井「腐ってやがりますの……このダメ春」
327 :2010/09/08(水) 04:31:19.60 ID:QhQFCEg0
アニェーゼ「……なさい」ボソッ

アンジェレネ「ほら。はっきり言いなさい」

アニェーゼ「コーヤギ……ごめんなさい」

香焼「……」ズズズズ・・・

アンジェレネ「よく言えました。じゃ次、コォヤギくんね」

香焼「ぶっ!! ……何言えってんすか?」

アンジェレネ「あら? 女の子に恥をかかせる気なの? お姉さん、悲しいわ」オリアナノマネェ!

香焼「あの人に影響されんな!! ……いや、うん。まぁ自分も意固地になったっす。ごめん」

アニェーゼ「……うん。ありがと」

アンジェレネ「はい。これでお終い! さ! スイーツ食べましょう! アニェーゼちゃん。早くしないとアイス溶けちゃうよ」

アニェーゼ「うん……」ペロッ

香焼「……ほら」グイッ

アニェーゼ「え?」

香焼「ワンピース、清掃ロボに吸われて破れてるっす。自分のパーカー羽織っていいっすよ」グイッ

アニェーゼ「……あ、ありがと」カアァァ!

アンジェレネ「ふふっ。優しいね、コォヤギくんぐっ」フキフキ

香焼「アンジェレネは、まず口の周り拭きなさい。あとアニェーゼ、後ろの二人にお礼言うっすよ。事軽く済ませてくれたみたいっすから」

アニェーゼ「え? あ……」クルッ


白井「……どうも」

初春「あはははは。はぉわぃゆー! ほら! 白井さん、異文化コミュニケーション!」

白井「止めて、恥ずかしすぎる……」モウイヤコノコ・・・
328 :2010/09/08(水) 05:09:59.66 ID:QhQFCEg0
 ―――PM02:45、学園都市、第7学区オープンカフェ『ほおずき』・・・・・・



初春「へぇ! イギリスから態々来たんですか! すごいなぁ……」キラキラ・・・

アニェーゼ「普通ですよ、これくらい」エッヘン!

白井「ほう、都市外部周辺で作っている教会の……では、お二人はシスターさんなんですのね」

アンジェレネ「アンジェレネでいいよ。うん、シスターだね……シライさんとウィーハルさんは警察なんですか?」

初春「似たようなものですけど、学園都市生徒で構成されてます。本枠は警備員っていう大人(教師)で構成される組織ですよ」

アニェーゼ「面倒臭そうな仕組みしてやがりますね…… (成程、腐敗してないわけだ)」

白井「時に、香焼さんは彼女達と同じ関係で?」

香焼「まぁ、ええ」ズズズ・・・

初春「あれ? でも、香焼さん。さっきのIDだと学園都市(此処)の生徒ですよね?」ハテ?

アニェーゼ・アンジェレネ「「え?!」」ハツミミィ!!

香焼「ああ……ええ、第一学区の『▲▲▲』学院に」

初春「ええええっ!!? 理事養成学校!!? エリートなの?! 坊ちゃんなの?! オンゾーシ様なの?! 香焼くんって!?」スゲェ!

アニェーゼ「ちょっと、コーヤギ……どういう事ですか」ボソッ

香焼「書類だけだよ。何かと便利なんだ。任務の時に」ボソボソ・・・

白井「……専攻が、教会関係で?」

香焼「いえ、宗教学全般です。宗教は政経・都市運営に絶対的に関わるっす……でも、まぁ学園都市の中じゃ異端すけどね」ハハハ・・・

アンジェレネ・初春「「なるほど! まったく、わからん!」」キッパリ!

白井「オマエら……兎角、その一端で彼女達に関わったと」

香焼「はい。それで今回観光へ連れて来た、という訳っすよ。ね?」チラッ

アニェーゼ「え!? え、ええ。そ、そーなのですのよ」アハハハ・・・

初春「いやー。常盤台も凄いけど、都市伝説と言われていた『▲×3』学院所属なんて……サイン貰っていいですか?!」キラキラ・・・

香焼「い、いや。別に理事になるかどうか分からないから……それに、無能力者(レベル0)っすよ。自分」

白井「あら、人はレベルで決まるモノではありませんのよ」

初春「そうですよ。無能力者でも素敵な方々は沢山いますからね! 白井さんは大能力者(レベル4)ですけど痛たたったたっ!!」ホッペガ!
329 :2010/09/08(水) 05:41:58.05 ID:QhQFCEg0
アンジェレネ「んー……大能力者(レベル4)って、どのくらい凄いの?」

初春「痛いです、白井さん……やはり外にいるとピンと来ませんか。えっと、軍隊において戦術的価値を得られる程度の能力ですよ」

アニェーゼ「へぇ。じゃあ、クロコは強いんですね」

白井「別に強さが欲しい訳じゃありませんのよ。まぁ、そこは個人のアレという事で御勘弁を」

アンジェレネ「あ、はい」

香焼「因みに、どんな能力っすか?」

白井「……そうですわね。サンクティスさん、アナタのスプーンを貸して下さい」

アニェーゼ「アニェーゼでいいです……はい」スッ

アンジェレネ「スプーン曲げでもするの?」

白井「念動力は苦手ですの……まぁタネと仕掛け『しかない』マジックですわ……ほい」シュン!

アニェーゼ・アンジェレネ「「消えた!!?」」

初春「白井さん、何処に転移させたんですか?」

白井「ほれ」ソコダ

一同『……ん?』


 チャプン・・・・・


香焼「自分のアイスコーヒーの中っすね……空間移動系っすか」

白井「御名答。流石エリートさん。勉強してますのね」フフッ

香焼「リストだけなら頭にあるだけっすよ。 (原石、もね)」


アニェーゼ「わ、わ、私の、す、スプーンが……こ、コーヤギのカップの中にぃ」カアアァ!

アンジェレネ「あらあら、うふふ」ニヤニヤ・・・

初春「おやおや、うふふ」ニヤニヤ・・・
330 :2010/09/08(水) 06:27:41.24 ID:QhQFCEg0
香焼「しかし空間移動系とは凄いっすね。60人弱しかいないっすよ。t軸補間把握計算式? 11次元特殊計算式?」

白井「ホント、よくご存じで。11次元ですわ」

アニェーゼ(空間把握。『Tutto paragone《万物照応》』に似てるのか。まぁルーツは人の考えしモノですからね。魔術も科学も)フーン・・・

香焼「へぇ、所謂天才さんなんだね。白井さんは……アニェーゼは11次元計算、できそう?」ボソッ

アニェーゼ「見なきゃ分かんねぇですが、勉強すれば可能です。万物照応+先読みに加え、詠唱省略と『杖』使用不可をでしょ?」ボソッ

香焼「多分、そんな感じかな。ローマ式は詳しくないけど」ボソッ

アンジェレネ「アニェーゼちゃん、『杖』無し無理でしょ?」ボソッ

アニェーゼ「やってみなきゃわかんねーですよーだ。重長の分からない『袋』の運動方程(魔術)式は解けねぇでしょうに」

アンジェレネ「ははは、確かに」シスウカンスウダリィ・・・

白井「ん? アニェーゼさんも、能力開発を?」

アニェーゼ「え! あ、いや……その……」チラッ

香焼「似たようなモノっす。学芸都市(アメリカ)だって、学園都市に対抗して訳分かんない事やってるでしょ。あんな感じ(無論嘘)」

白井「へぇ。興味ありますわね。良ければ今度こっそりお教えくださいな」フフフ

アンジェレネ「あはははは……(ナイス、コゥヤギくん)……えっと、ウィーハルちゃんも能力者なの?」

初春「はい。えっと例えば……アニャーニャさん」

アニェーゼ「アニェーゼだ、馬鹿女郎。何でそんな猫みたいな名前になりやがりますか?」

初春「あはは、失礼。この溶けかけのソフトクリームがありますよね。私がこれを持つと……ほら!」バーン!

一同『……』シーン・・・

アニェーゼ「……いや、まったくもって分からねぇです」キッパリ

白井「初春……アナタの能力は他人に見せても、パッとは分かりませんの」ハァ・・・

初春「あ、あれ? あはは、そうですよねー……実は今、このソフトクリーム絶対に溶けない状態にあります」

アンジェレネ「ふぇ?! 何で?」

初春「私の能力、『保温』です。他にも冬場なら、中華まんや鯛焼きが冷めなかったりしますよ」

アンジェレネ「すごい! 恰好良い! その能力欲しい!」キラキラキラ・・・

初春「えへへ、えっへん!」ドヤッ!

香焼・アニェーゼ「「あははは…… (地味だなぁ)」」
 
333 :2010/09/08(水) 20:54:04.43 ID:QhQFCEg0
 ―――PM02:55、学園都市、第7学区オープンカフェ『ほおずき』・・・・・・




アンジェレネ「それでねぇ、アニェーゼちゃんが―――」ワイヤワイヤ

初春「うへぇ。凄く、重そうです。でも白井さんも―――」ガヤガヤ

アニェーゼ「……香焼。リィアさん、遅くねぇですか?」

香焼「うん……自分達、少しだけど移動しちゃったっすから、迷ってるかも(何かあったら僕の責任っすけど……あの姫がまさかねぇ)」

白井「あら、他にもお連れがいますの?」

アニェーゼ「ええ。此処まで一緒に来たドライバーです」

香焼「連絡先聞いておけば良かったっすね……ちょっと其処らを探してくるっす」

アニェーゼ「手伝いましょうか?」

香焼「いいよ。待ってて」テクテクテク・・・



香焼「此処で車降りたから……よし。えっと、検索術式を―――」パラッ


 グイッ!!


香焼「―――んぐっ!!?」ガッ!

リメエア「喋らないで」コソッ・・・

香焼「り、リメエアさま?!」

リメエア「……あの子達は?」チラッ

香焼「え? あ、あそこのカフェに……」

リメエア「……そう」

香焼「え、えっと……姫?」

リメエア「行くわ。あと、この街で『リメエア』、『姫』って呼んだら……オシオキよ」ギロッ

香焼「っ?! (気疲れが、増えるっすよぉ……)」コクコク・・・
335 :2010/09/08(水) 21:11:41.88 ID:QhQFCEg0
リメエア「先に歩きなさい。私が後を追う」

香焼「はい。あの、リm……リーアさん」

リメエア「なに」

香焼「何でこんなに遅くなったんすか? 自分達を探してて?」

リメエア「……『保険』を、掛けて来たのよ。この街の住人は『物分かり』がいいから、すぐ『お友達』になれたわ」ニコッ

香焼「は、はははは…… (おっかねぇ)」

リメエア「ほら。行くわよ」



香焼「お、お待たせしたっす」

リメエア「ごめんなさい。迷子になっちゃったわ」

アニェーゼ「あ、いえいえ。私達が勝手に動いたから、いけねぇんですよ。すいません」

初春「この人が、ドライバーさん?」

アンジェレネ「うん。リィアさん」

リメエア「あら、もう此処でお友達を作ったの? こんにちは、お嬢さん方」ニコッ

初春「こ、こんにちはです! な、何か気品(オーラ)溢れる方ですね!」オオオ!

アニェーゼ「私だって、気品に溢れてごぜぇますですよ?」エヘン!

アンジェレネ「アニェーゼちゃんは、気品って言葉最も似合わないよねって痛たたたた!!」

白井「あのー……貴女、ドライバー、ですの?」

リメエア「……何故?」

白井「いえ、しかし……何処かで、見た事あるような……思い出せないんですが……」ウーン・・・

香焼「あはは…… (ニュースだろうね。若しくは雑誌)」コーヒーオカワリオネガシャス・・・

初春「言われてみると、私も見た事あるような……」ダレダッケェ・・・

アニェーゼ・アンジェレネ「「へ?」」ポカーン・・・

リメエア「……ふふっ」スゥ・・・

香焼「っ!? (腰に手を……って、まさかナイフ?! この子達消す気じゃないっすよねぇ?!)」ドキドキ・・・
336 :2010/09/08(水) 21:51:37.32 ID:QhQFCEg0
リメエア「ばれちゃった? 恥ずかしいわね……此処、座っていいかしら?」スゥ・・・

白井「やはり、有名人でしたの?」

リメエア「有名って程じゃないけど……昔、モデルやってたのよ。それで見たんじゃないかしら?」ケロッ

少女一同『えええっ!!?』

香焼「……は、ははは。 (何のつもりかと思えば、そういう手口か)」ナルホドネー・・・

アニェーゼ「り、リィアさん。モデルだったんですか?! 初耳ですよ!!」

初春「どおりで、綺麗なわけですね……」

アンジェレネ「今も活躍してるの? なんて雑誌?」

リメエア「今は、今の仕事オンリーよ。昔、『ワイルド・ウーメン』でランジェリーの広告を数回、ね」シレット

香焼「ブフゥッ!!? ……り、リーアさん?」

初春「荒々しい・温麺?」

白井「初春は何を言ってるんだ……海外大手のポルノ誌ですの」

アニェーゼ「へぇ、かっけぇですね。モデル業ですか!」

アンジェレネ「でも、ぽ、ポルノって……その……リィアさん……」チラッ

リメエア「ふふふ。『一線』は超えてないわ。下着と……多少SMグッズの広告だけね。そこまで安い女じゃないつもりよ」フフフ

初春「か、恰好良い……お、大人の女性です! さ、サイン下さい!!」キラキラキラ・・・

白井「初春、さっきからそればっかりですのね……ところで『W・ww』は女性間ポルノも―――」

アニェーゼ「あの、え、SMってあの鞭とか蝋燭で―――」

リメエア「そうそう。レズ専からの人気が面倒で……あら、興味有るの? じゃあ―――」

香焼(どこまで嘘か分からない……まぁ上手く話を逸らせたみたいっすけど。流石、智識の姫君っすね)ズズズズ・・・

アンジェレネ「あ、コゥヤギくん。ボーっとして、エッチな事考えてたでしょ!」

アニェーゼ「うわっ、最っ低……これだから男は」ハァ・・・

香焼「マジざけんなバーロー」ズズズズ・・・

リメエア「あら、コーヤくん。私魅力無いのかしら。残念ね」

香焼「あ、え、いや、その、違くて、何て言うか、恐れ多いっすし、マジ、そこはアウトっかなって、っ!!」アタフタ!

リメエア「ふふっ、意外と可愛いのね。冗談よ、虐めてごめんなさい」フフフ
338 :2010/09/08(水) 22:55:23.94 ID:QhQFCEg0
リメエア「さて、私も何か頼もうかしら。折角の日本だし、相応のモノが良いわね」

アンジェレネ「あ、『ゼンザイ』っていうの美味しかったですよ!」

アニェーゼ「『ゴマ』ソフトってのも美味しかったですね」

リメエア「ふふふ。アナタ達、先に買い物や体動かすんじゃなかったのかしら?」

アニェーゼ・アンジェレネ「「あ」」

リメエア「ま、後でね。えっと……この『抹茶プリン』ての、頼んでみようかしら」

白井「抹茶、と読めるあたり凄いですわね。というか皆さん日本語お上手ですもの」

アニェーゼ「仕事で来るからって叩き込まれましたね。男性詞、女性詞無いから良いけど基本文法がエグすぎます」

初春「うーん、ソレしか使って無いと分からないですね。やっぱり日本語は難しいんですか?」

アニェーゼ・アンジェレネ「「とても!」」ビシッ!

白井「あはは……リィアさんも、一緒に覚えたのですか?」

リメエア「私は独学よ。まぁ『母』が日本の文化が好きでね……後は、日本人の『男性』と『仲良く』なれば、自ずと……ね?」ニコッ

少女一同『Oh~……///』

香焼「リーアさん、悪乗りし過ぎです……注文してきますね、抹茶プリン」

リメエア「あら、連れない男の子ね。コーヤくんは……この子達にもソフトクリーム、買ってあげて。お金は後で渡すわ」

白井「け、結構ですの。初対面ですのに、申し訳ありませんわ」

リメエア「いいのよ。子供は『無邪気』『素直』でいて欲しいわ。大人に遠慮しちゃダメよ。ね?」

アニェーゼ・アンジェレネ・初春「「「はーい!」」」ヤッター!

白井「バカ春……申し訳ありません。では、頂きますわ」

香焼「はぁ…… (ホント、掴めない姫さんだ) ……注文してくるから、味選んで」

アニェーゼ「栗(モンブラン)ですね!」

アンジェレネ「お米(ライス)って食べてみたい!」

初春「お米って……ではカボチャで!」

白井「バニラをお願いしますわ」

リメエア「コーヤくんも頼みなさいよ」

香焼「じゃあ、頂くっす……チーズレモンカスタードシフォンパイ味で」
341 :2010/09/09(木) 00:08:46.89 ID:RIEvx2g0
 ―――同刻PM02:55、学園都市、第7学区ファミレス『オリャ・ポドリーダ』・・・・・・



絹旗「・・・・・・」ソワソワソワソワ・・・


麦野「どうしちゃったの、あの子?」

フレンダ「まぁ何となく予想はつくけど……ね。服まで気合入ってるし」

麦野「『リ・ズ』のノースリーブシャツに『パナコ』のチュチュスカート……加え、オーバーニーとな」フムフム

フレンダ「香水も少々付けてる。リップも『オゴナ』の新作ですよ、リーダー……面倒だからジャージの我々とは一味違うわけで」

滝壺「フレンダ。表出ろ」クイッ

麦野「まぁ十中八九、男だろうね……例の男の子か」フム

浜面「放っといてやれよ。てか、お前ら何時まで飯食ってんだよ!」

フレンダ「なぁによ。興味無いんだったら喫煙席でも行ってウエイトレスのケツでも見てなさい」

滝壺「……」ジー・・・

浜面「しねぇよ、タコ! いいから缶詰半端なの、かっ込め!」

麦野「まぁまぁ、落ち着きたまえ。はぁまづーらくん。家族同然、妹娘同然のあの子の恋愛だ。気にならんのかね?」

浜面「何キャラだ、それ……まぁ気にはなるが、俺らが首突っ込んで良い話じゃないだろ」

フレンダ「変に大人ぶりやがって。ああ、リア充組は余裕って訳ですね。まったく」ンモー

滝壺「フレンダ。少し……頭冷やそうか……」ギロッ

浜面「落ち着け、滝壺。気にしちゃ負けだ。あと、それ以上はいけない……兎に角、そっとしといてやれよ」

麦野「この後、彼氏とセックスかもよ? 『アぁン、もっと下さぁい。超イイですぅ○○』とか喘いでるかもよ?」

浜面「どーしてそういうバカみたいなテンプレ言うんだ、オマエは!! 黙ってなさい!! 妄想処女!!」

麦野「るっせっぇ! てめぇこそ、童貞だろ!!」

浜面「どどど、童貞ちゃうわ!! ……ハッ!」クルッ!


滝壺「……」ウルウル・・・「はまづらの、ばかぁ!!」ダッ!

浜面「うがああ!! テンプレに空耳で返したらコレだよ! やっちまったぁ!! ま、待ってくれ、滝壺ぉ!!」ダッ!

麦野・フレンダ「「浜面ざまぁ」」フヒヒww
342 :2010/09/09(木) 00:56:17.03 ID:RIEvx2g0
絹旗「……」ガタッ

麦野「ん? どしたの?」

絹旗「ごめんなさい。先に帰ります」テクテクテク・・・

麦野「……あいよ」

フレンダ「彼から、連絡きた訳?」

麦野「ジッとしてられないんでしょ。察しなさい」ヤレヤレ・・・

フレンダ「ふーん……じゃあ、私達もデートしよっか?」ニヒッ

麦野「御遠慮。私はお姉さん達とデートしてくるわ。アンタも『魔女』さんとデートしてきなさい」クルッ

フレンダ「あらら、ふられちった」

麦野「あ、そうそう。『魔女』に連絡しといて」

フレンダ「何て?」

麦野「今度仕事依頼するかもってね……さ、出るわよ」テクテクテク・・・

フレンダ「あ。結局、浜面達は?」

麦野「知らね。支払いもアイツに任せるよん」スタスタスタ・・・




絹旗「……はぁ。気合入れすぎちゃいましたね。超馬鹿みたいです。姉貴さん所にでも行きましょうか……ん?」カパッ



【FROM】こーやぎ
【sub】RE:わかった
------------------------
今、第7学区っす。

連れが暴走し過ぎで辛いよう…
(´;×;`)



絹旗「っ!!? ち、近くにいるんですね……よぉし。探し出してやりましょう!」グッ!!
343 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/09(木) 01:01:08.88 ID:ndyll.AO
修羅場!♪へ(^o^ヘ)(ノ^o^)ノ修羅場!♪
344 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/09(木) 01:32:25.49 ID:1DeI9kDO
修羅場wktkだけど

香焼wwwww可愛い顔文字使うとかwwwwwwwクソッ、可愛いなもうwwww
345 :2010/09/09(木) 02:16:58.40 ID:RIEvx2g0
 ―――PM03:10、学園都市、第7学区オープンカフェ『ほおずき』・・・・・・





リメエア「ふむ……意外と甘いのね。抹茶って」マグマグ・・・

白井「抹茶のスイーツは大抵甘くされてるモノなのですのよ」ペロペロ・・・

アンジェレネ「私達が飲んだヤツは、何か健康ジュースみたいな味がしたよ」

アニェーゼ「二度と飲むモノじゃねぇです。アレは」ウゲェ

香焼「と、二人が言ってたって女教皇様に言っておくっすね」

アニェーゼ「ば、止めろ! 神裂(アイツ)すげぇ真に受けて落ち込むんだから」

初春「皆さんは、この後どちらに?」

香焼「……だってよ?」

アンジェレネ「うーん、買い物とか遊んだりとかって考えてたけど……コォヤギくん、ガイドできるの?」

香焼「うーん、女の子向けって言われるとなぁ…… (最愛や打ち止めちゃんなら、分かるかな?)」

リメエア「ぶらり、じゃダメかしら?」

白井「一つの学区でも存外広いですからね、疲れますよ。結構途方も無い感じですわね」

アニェーゼ「うげっ。疲れるのは嫌ですね」

初春「私達が案内しましょうか?」

アンジェレネ「いいの?」

白井「OK、と言いたいところですが、私共にもお仕事がありますの。今は誤魔化せてますが、ね」ニコッ

香焼「あ、そうでしたね……リーアさんの言った通りぶらり探すっすか?」

アンジェレネ「お任せ!」

アニェーゼ「まぁ、しゃーねーですね」

初春「残念です。一応、友達に連絡しておきますね。何かあったらその人に頼んでください」

リメエア「ありがとう。態々、ごめんなさいね」

白井「いえいえ、此方の方がお世話になったみたいですし。ね?」チラッ

香焼「え、ええ……まぁはい」アハハ・・・
346 :2010/09/09(木) 03:48:17.13 ID:RIEvx2g0
初春「ところで、アンジェレネさん。それ、美味しいですか?」

アンジェレネ「『お米』アイス? うん、バニラ味に似てるけど、ちょっとツブツブが入ってるよ」

初春「へぇ。たまに見かけるけど、食べた事無かったです」

アンジェレネ「一口交換しよ。私もパンプキン味興味有るし」

初春「わぁ! いいんですか?! じゃあ、一口……ん。ホントだ。お米です」ペロッ

アニェーゼ「どれどれ」パクッ

アンジェレネ「あああ! アニェーゼちゃん!」

アニェーゼ「騒ぐな騒ぐな。一口あげるから」

香焼「……平和だなぁ」ペロッ

リメエア「そうね」フフフ

白井「良い事ですの。まさか、貴方もその歳で波乱万丈過ごしてる訳じゃないでしょうに」

香焼「あははは……」ポリポリ・・・

リメエア「……」フーン・・・


アンジェレネ「あ! ねぇ、コォヤギくん!」

香焼「ん? 何?」

アンジェレネ「あの、チーズクリームシュフォンレモンパイ味? 一口ちょーだい」

初春「あ、私も興味あります」

アニェーゼ「っ!?」バッ!

香焼「チーズレモンカスタードシフォンパイ味だよ……はい」スゥ

アンジェレネ「ありがと! ……美味しいけど、色んなのがゴチャゴチャしてる味ね」ペロペロ・・・

初春「ん……表現するのが難しい味ですね」ペロリ・・・

アニェーゼ「っ……っ?!」イライラ・・・


白井「あらあら……」アチャー

リメエア「……ひゅ~。やるじゃない、コーヤくん」フフフ
347 :2010/09/09(木) 04:07:01.03 ID:RIEvx2g0
白井「しかしまぁ、ホントに何処かの類人猿を見ているようで……軽く腹が立ってしまいますわね」

リメエア「……アニーちゃんは、いいの? チーズカスタード(ry」

アニェーゼ「べ、別に自分のが有りますからっ!」フンッ

白井「此方は此方で御姉様を見ているようですわ」ハァ

リメエア「ふーん……ねぇ、コーヤくん。私も一口」チラッ

アニェーゼ「む……」ムスゥ・・・

リメエア「ふふっ。冗談よ……アニーちゃんが一口欲しいって」

アニェーゼ「な、べ、別に!」

香焼「ああ、はい。ん」スゥ・・・

アニェーゼ「なっ?!」カアァ!

香焼「いらないの?」

白井(これはこれは……リーアさん、ナイスフォローと言わざるを得ない)

アンジェレネ「アニェーゼちゃん、貰ったらいいよ」

初春「面白い味でしたよ」

香焼「だってさ。ほら」

アニェーゼ「(こ、コイツらぁ……) そ、そんなに言うなら、ひ、一口貰ってやりますよ!」ペ、ペロ・・・

リメエア「お味はどうかしら?」ニヤニヤ・・・

アニェーゼ「……あ、甘酸っぺぇです」カンセツ、ベロチュゥ・・・

リメエア・白井((ごちそうさま。此方が甘酸っぱいです))ニヤニヤ・・・


香焼「じゃあ、アニェーゼの栗味一口ちょうだい」シレット

一同『っ!!』ktkr!

アニェーゼ「な、な、なんで……よ! 二人から貰って無ぇでしょうに!」ガァ!

香焼「だって殆ど喰ってたから、貰う分無かったっすよ。アニェーゼの、まだ結構残ってるじゃん」

アニェーゼ「にゃ、にゃ、にゃんとぉ!!?」ドキドキ・・・

リメエア「ふふふ……アニーちゃん。等価交換ってヤツよ。 (甘い。ヴィリアンのヘタレ恋慕より甘ぇ)」ニヤニヤ
348 :2010/09/09(木) 05:05:57.64 ID:RIEvx2g0
アニェーゼ「……一口、だけですよ」ボソッ

香焼「ガッツリ食べるとでも?」

アニェーゼ「うるせぇです! ……ほら」スゥ・・・

香焼「どーも」ペロッ

アニェーゼ「……っ!!」ビクッ!

香焼「栗、だね。甘いっす……って何ビクついてるんすか?」

アニェーゼ「な、何でもない! ……何でも、ないから」シュウウゥ・・・

香焼「へ?」ハテ?


アンジェレネ「……『KAMIYAN病』、レベル3から4への移行を確認しました」キリッ

初春「カミやん病……まさか、都市外まで広まっていようとは。WHOは何をやっているんですか!!」

白井「ノリノリですのね、二人とも……ん?」Prrrr・・・「げっ!? 先輩から電話ですの……失礼」スゥ・・・

初春「え。あ、そういえば時間忘れてましたよ」アハハ・・・


白井「もしもし」

固法『白井さん。何処で油売ってるの?』ンモー

白井「あ、えっと……先の器物破損の件が思った以上に長引きまして……」アハハ・・・

固法『まさか、犯人探し出したの?』

白井「と言いますか、その場にいました……故意ではなく、『過失』ですの。素直に謝ってきましたわ」

固法『そう。それならいいけど……なんで長引いてる訳?』

白井「あ、え、その、その方の連れが海外からやってきたという事で、事情の説明に手間がかかってしまいましたわ」

固法『……まぁいいわ。兎に角、終わったならさっさと書類持ってくる事』

白井「了解ですの」

固法『あと……甘いモノが食べたい』

白井「ぐっ…… (お見通し。透視能力は伊達じゃありませんってか……) ……分かりました。期待しないで待っていて下さいまし」

固法『御坂さんと佐天さんが支部にいるから、美味しいモノ期待してるわよ』フフッ

白井「な、に……はぁ。急いでかえりますの」Pi!「……財布が」トホホ
349 :2010/09/09(木) 05:26:16.91 ID:RIEvx2g0
白井「……はぁ。初春、そろそろ」

初春「あ、はい」

アンジェレネ「行っちゃうの?」

初春「すいません。一応、仕事中でしたので……何かあったら電話してください。力になりますから」

アニェーゼ「私達、携帯無ぇんですよ」

白井「香焼さんとリーアさんも?」

香焼「自分はあるっすよ」

リメエア「持ってるわ」

初春「じゃあ、これを。電話番号です」

香焼「ありがたく控えさせてもらうっす」

初春「では、私達はこっちですから」

リメエア「……私達も途中までご一緒していいかしら。どうせブラリ旅行だし」

アンジェレネ「ウィーハルちゃん、シライさん。いいの?」

白井「ええ。それくらい構いませんの」

リメエア「決まりね。じゃあ行きましょ。支払いは終わってるのよね」

香焼「はい。先払いっすから」

初春「じゃあ行きましょうか」

アンジェレネ「うん! ねぇ此処らで一番美味しい和食の御店は―――」テクテク

初春「ふふふ。アンジェレネちゃん、まだ食べるの? だったら―――」テクテク



白井「すっかり仲良しですわね」フフッ

リメエア「そうね。『普通』のお友達ができるのは、素敵な事よ」

香焼「…… (この人の考えは、読めないっす)」テクテク


アニェーゼ「……」チラッ・・・ドキドキ・・・
350 :2010/09/09(木) 05:46:53.93 ID:RIEvx2g0
アニェーゼ「……こ、コーヤギ。その……えっと」モジモジ・・・

香焼「ん? どうしたんすか?」

アニェーゼ「……っ」モジモジ・・・

香焼「さっきから、オカシイけど、大丈夫?」スゥ・・・

アニェーゼ「っ!? か、顔近ぇです……っ!!」バクバク・・・

香焼「ん?」


リメエア「……凄い、糖分」

白井「あの二人、恋仲ですの?」

リメエア「いや、違うわ。片方は『(恋の)芽』が出て来たってとこかしら。もう片方は……まぁ持病みたいね」ハァ

白井「なるほど。どうりで、甘酸っぱい感じでしたのね」ウンウン・・・


香焼「ホントに大丈夫?」

アニェーゼ「だ、大丈夫だから! ちょ、ホント、近っ!」アタフタ・・・

香焼「は?」

アンジェレネ「(……フォロー入れてあげようかな) ……コォヤギくん! あの人形見て!」グイッ!

香焼「わっ。アンジェレネ、危ないからイキナリ手ぇ引かないでよ」

アニェーゼ「なっ……」

アンジェレネ「アニェーゼちゃんも、ほら!」グイッ!

アニェーゼ「ちょ、ちょっと! 押さないで! あ……」シュウゥ・・・

香焼「わとと。気を付けて欲しいっすよ、二人とも」ドサッ

アニェーゼ「あわわわ……ご、ごめん」ドサッ


白井「自然にいった。上手い」

リメエア「あらあら」フフフ
351 :2010/09/09(木) 05:51:31.29 ID:RIEvx2g0
香焼「危ないなぁ……ほら、アニェーゼ。立てる?」サッ

アニェーゼ「あ、うん……ありがとう」ギュッ

アンジェレネ「ふふ。よしよし」ニコッ

初春「アンジェレネちゃん、やるぅ」ボソッ

香焼「初春さん。案内お願いを……ん?」

アニェーゼ「ど、どぉしたんですか?」

香焼「い、いや……えっと」ジワァ・・・














絹旗「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・














香焼「」メノマエニ、イラッシャルゥ!

アニェーゼ「え?」

アンジェレネ「コォヤギくん?」
352 :2010/09/09(木) 05:55:30.29 ID:RIEvx2g0
てなところで、おしまいです。次回修羅場本編。

・最愛→香焼にブチギレ。
・最愛vsアニェーゼ。
・最愛、涙目で逃げる。

どれがお望みでしょうか? どれにしろ、このりんと打ち止めは出ます。

ではまた次回。バイナラ! ノシ
353 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/09(木) 07:12:12.64 ID:w3dk2IAO
ここは…
最愛VSアニェーゼで。
354 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/09(木) 07:23:23.53 ID:vyPPqEAO
ですます系ロリ対決?
355 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/09(木) 07:36:43.83 ID:ndyll.AO
涙目(/_;)だろ!
絶対に…!絶対にだ!
356 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/09(木) 07:51:28.72 ID:1DeI9kDO
修羅場ktkr

恋の甘さに取り合いという酸味を聞かせた甘酸っぱさ
絹VSアニェ一択!
357 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/09(木) 08:02:24.26 ID:WFbJuEUo
浜面の修羅場まで書くとは>>1はさすがだぜ
 
365 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします2010/09/10(金) 00:48:54.49 ID:ZYrKhcE0
―――……KNM(垣根・ネット・ワーク)、『【香焼は】 ( ゚∀゚)o彡゜修羅場!♪ 修羅場!♪ 【カミやん病】』にて。

162 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine11-302
もwwりwwあwwがwwっwwてwwまwwいwwりwwまwwすwwたwwwwwwww修羅場(コレ)は……いいものだ!!

163 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine08-225
やべっwwww野菜室イオン出まくりwwwwwwww

164 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine04-002
『ロリ×ショタ』オイシイです(^q^)

165 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine00-000
オマエら、分かって無い。ああ、全然分かって無いぜ!! (キリッ

166 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine20-112
>>165  運営(帝督)さまハジマタwwwwwwwwwwwwぱねぇっすwwwwwwwwwwww

167 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine04-667
運(帝)wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww営(督)wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

168 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine07-177
いや、マジレスしてみるとコイツら何歳よ? 普通に厨房だろ? 消防は無い

169 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine12-498
>>168  空気読めカス

170 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine00-000
いいか。落ち着いて聞くんだテメェら。『ロリ×ショタ』、ふむ、確かに良いモノかもしれない……だがそれは幻想(メルヘン)だ。
こう考えてはどうだ? 『少年×少女』。一気に甘酸っぱくなっただろ?
あのな、コレはお前らが考えているより、もっとこう崇高な……そう! 青春なんだよ! エロとか妄想とかで穢しちゃいけねぇ!
例えるなら今日のテレスティーナの白レースTバック+ガーターみたいうわなにをするやめあbbbbbbbbb...

 ―――運営様がログアウトしました。

171 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine07-213
ちょwwwwwwwwww無機物相手にマジレスwwwwwwww

172 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine01-503
しかも魔女に見つかってやんのwwwwww流石学園都市ナンバー1残念なイケメソwwwwwwww

173 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine07-177
こーひーかえせww

174 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakin22-102
まぁジャンルじゃねぇわな。『少年×少女』だと。ふっつう過ぎんべ

175 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine01-570
その普通が大事って言いたかったんだろ。思春期殺した運営(メルヘン)様は。

176 :以下、名無しにかわりましてカキネがお送りします ID:Kakine18-226
>>175   思春期を殺した運営wwwwwwwwワロタwwwwwwwwww
366 :んじゃ、本編!2010/09/10(金) 01:02:41.42 ID:ZYrKhcE0
 ―――PM03:15、学園都市、第7学区オープンカフェ『ほおずき』付近・・・・・・





絹旗「××関所(ゲート)から第7学区に来れば、こっち方面の筈ですね」テクテク・・・「うー……流石に手掛かりが少ない」キョロキョロ・・・


 『わっ―――、……危ないからイキナリ手ぇ引かないでよ』


絹旗「っ!!? こ、香焼の……声、です……」ドキドキ・・・「こ、こっちですね!」バッ!


 『あわわわ……ご、ごめん』ドサッ



絹旗「い、る……この先に。ど、どうしよう……こういう時は、掌に『超』の字を3回……って超バカ私!!」アタフタ!



 『危ないなぁ……ほら、アニェーゼ。立てる?』



絹旗「・・・・・・・・え?」ジー・・・「う・・・・・・そ・・・・・・・」ズキッ・・・



 『あ、うん……ありがとう』ギュッ



絹旗「……なん、で」ブンブン!「い、いや、何か理由がある筈です! ある……筈。聞けば……素直に、答えてくれる……」グッ・・・


 カツカツカツ・・・・・


香焼「初春さん。案内お願いを……ん?」

アニェーゼ「ど、どぉしたんですか?」

香焼「い、いや……えっと……っ?! (さ、最愛いぃ?!)」ジワァ・・・
367 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/10(金) 01:05:38.26 ID:yiwcTADO
>>365
出た冷蔵庫ネットワークwww


思春期を殺したカキネwwww
368 :2010/09/10(金) 01:31:33.23 ID:ZYrKhcE0
絹旗「……香焼」テクテク・・・

香焼「さ、最愛?! えっと、どうして此処に?」アタフタ

絹旗「え、あ、いや……別に……それより……」チラッ

アニェーゼ「……何見てやがりますか」キッ

香焼「あ、アニェーゼ……えっと、仕事で来たって言ったろ? それで、まぁ……彼女達の観光ガイドをしてたんすよ」

絹旗「……ふーん。仲良くお手々繋いで?」ジー・・・

香焼・アニェーゼ「「っ!?」」バッ!

絹旗「……そっか」シンダメヲシテイル

アニェーゼ「……コーヤギ。コイツ、誰ですか?」

絹旗「アンタこそ、誰なんですか? 一々、香焼介さないと話もできない?」

アニェーゼ「っ……チビ女が。何様のつもりですか?」ギッ

香焼「ちょ、アニェーゼ!」

絹旗「チビ、女? 人の事言えますか? 超チビ女」シレット

アニェーゼ「テメェ……喧嘩売ってんなら買いますよ?」ビキッ

香焼「ふ、二人とも。落ち着くっすよ! 説明するから!」ンモー!

絹旗・アニェーゼ「「……」」チッ・・・



アンジェレネ「……話がさっぱりわからない」ポカーン

リメエア「何とかして下さる? 風紀委員さん」

白井「だから痴情の風紀(縺れ)は任ではございませんの……って、初春。何してるの!?」

初春「冬のテーマは『少女×少年×少女』で決定っと……見せてもらおうか。理事養成学校出身の実力とやらを!」wktk!

一同『……』アゼーン・・・
369 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/10(金) 01:36:55.93 ID:QwJlTkQo
この初春腐ってやがる…
370 :2010/09/10(金) 02:20:07.06 ID:ZYrKhcE0
 ―――PM03:30、学園都市、第7学区とある公園・・・・・・



香焼「―――というわけっす。二人とも分かった?」

絹旗「……つまり、コイツとは『仕事の仲間』ってわけですね」

アニェーゼ「……コイツは『タダのお友達』てぇことですか」

絹旗・アニェーゼ「「……っ」」ギラッ!

香焼「そ、そういう言い方、良くないっすよ…… (黒妻さん! 助けてぇ!!)」

絹旗「……あっちの人達も仕事というわけですか」

香焼「あ、うん。制服の二人は風紀委員っす。ちょっとお世話になって」

絹旗「…… (此処は姉貴さんの支部の管轄。部下ですか……)」ジー・・・

アニェーゼ「……もういいですよね。じゃあ、行きましょう。コーヤギ」グイッ

香焼「あ、えっと……うん……」オットット・・・

絹旗「ちょ、待って下さい! まだ話は終わって無いです!」グイッ

香焼「うわっ!」グラッ

アニェーゼ「シツコイ女ですね。『タダのお友達』が、これ以上何のようですか?」グッ!

絹旗「コイツ……アンタこそ、『仕事仲間』でしょう。私は香焼に話があるんです!」グッ!

香焼「い、た、い……っ!!」ギギギギ・・・

アンジェレネ「ちょ、ちょっとアニェーゼちゃん! 香焼くん、痛がってるって!」

絹旗・アニェーゼ「「ハッ!」」バッ!

香焼「もぅ……ありがとう。アンジェレネ」

アニェーゼ「くっ……香焼。ギターケース(『杖』)寄越しやがれです」

絹旗「ふんっ。超野蛮な目ですね。暴力ですか? いいでしょう、相手になりますよ?」

香焼「ダメだって! いい加減にしろ! 二人とも!」ガッ!

白井「失礼。私共(風紀委員)のいる手前、公然の迷惑は止してくださいませ」ジャッジメントデスノ!

リメエア「あらあら……」

絹旗・アニェーゼ「「……ッ」」ガントバシアイィッ!!
371 :2010/09/10(金) 02:34:11.03 ID:ZYrKhcE0
リメエア「……で、コーヤくん。どうするの?」

香焼・絹旗・アニェーゼ「「「え」」」

リメエア「私達のガイドを続けるのか。その子の相手するために、抜けるのか」

香焼「え、あ、そっか……」

絹旗・アニェーゼ「「……香焼(コーヤギ)」」

香焼「その……」チラッ

リメエア「私は構わないわよ。ブラリ観光ですし……アンちゃんは?」

アンジェレネ「え?! あ、うん、その……私的には、コォヤギくんに抜けて欲しくないかなぁって」モジモジ・・・

アニェーゼ「……無論です。最後まで付き合いやがれです」

香焼「アンジェレネ…… (今は……リメエアさまがいる。任されている以上……ダメだ、抜けれないっす)」ギュッ

絹旗「……香焼?」



 ―――ごめん、最愛……―――



絹旗「っ!!?」ズキッ!

アニェーゼ「……コーヤギ」ホッ・・・

香焼「後でちゃんと連絡するっす……今は―――」


絹旗「え……っ」ポロポロ・・・


一同『っ?!』

香焼「―――っ!? さ、最愛?!」ドキッ!



初春「何と……こ、コレは同人向けで止まってはいけない! 書籍化せねば!! この青春のほろ苦さを、伝導せねば!!」ニガポッ!

白井「テメッ黙ってろマジで!!」ガッ!
372 :2010/09/10(金) 02:50:46.52 ID:ZYrKhcE0
香焼「さ、最あ―――」スゥ・・・

絹旗「触るなっ!」

香焼「―――……っ」

絹旗「ぅ……っ、うっ……もう、いい……です」クルッ

香焼「……」

リメエア(……余計だったかしら)

香焼「……後で、連絡するから」ボソッ

絹旗「うるさぃ……超……ぇっく……どっか、行け……ぅぅっ……っ」ダッ!

香焼「あ……最愛! って……え―――」グイッ


アニェーゼ「……コーヤギ……行くなよ。私達を……私を、残すなよ」ギュッ


香焼「―――……アニェーゼ」

アンジェレネ「隊長……」

アニェーゼ「……ズルイのは分かってる。でも……お願い。置いてかねぇで下さい……」ギュッ

香焼「……っ」グッ・・・「……そ、そうっすね。今は、旅行中だったっす。ごめんごめん。あはははは……」ギリッ・・・

リメエア「……さ。行きましょ。いっぱい遊んで、いっぱい食べて。楽しむのよ。旅行でしょ?」ナデナデ

アニェーゼ・アンジェレネ「「……はい」」

香焼「……」グッ・・・


リメエア「コーヤ……私に気を使ったつもりなら、最低の男の子よ? 貴方は」ボソッ・・・テクテク・・・


香焼「っ……」ガジッ・・・

アンジェレネ「……コォヤギくん。アニェーゼちゃん……手、繋ご。ね?」ニコッ・・・

アニェーゼ「……コーヤギ」

香焼「……あ、あははは! 何でも無いっすよ! ほら、買い物するんだろ? 行こう!」パシッ!

アニェーゼ・アンジェレネ「「っ……うんっ!!」」パシッ!
373 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/10(金) 02:50:47.78 ID:S4ZF8UAO
>>371
初春は一度 全力そげぶをくらうべき
374 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/10(金) 03:02:53.49 ID:iNsiLcDO
誰か除草剤もってこい!あの頭の花畑枯らしてくれるwwwwwwww
375 :2010/09/10(金) 03:03:19.94 ID:ZYrKhcE0
初春「……何か、悲しくなってきました。もうペンが動きません」ウルウル・・・

白井「……初春。支部に帰りますわよ……これ以上は野暮ですの」

初春「うぅ・・・・・はい」コクッ


リメエア「……子供も、子供なりに、楽じゃないのね」ジー・・・

白井「あの、リーアさん」

リメエア「ん?」クルッ

白井「私達、そろそろ帰りますわ。ガイド手伝えなくて、申し訳ございません」ペコッ

リメエア「そう……なんだか色々ありがとうね。貴女達が『良い人』で助かったわ」ニコッ

初春「いえ。何だか厚手がましくしてしまったようで……此方こそありがとうございました」ペコッ

リメエア「いいのよ。気を付けて帰ってね」

白井「はい。あ、コレ私の携帯番号です。困ったら掛けて下さいまし」

リメエア「助かるわ。じゃあ、お仕事頑張ってね」

初春「はい。いつか、また」ペコリ・・・テクテク・・・

白井「失礼します」テクテク・・・


リメエア「……出来た子供たち。ってさっきから老人の発言ね。ホント、キャーリサにバカにされる訳だわ」ハァ・・・

アンジェレネ「リィアさーん! 早くー!」

リメエア「はいはい。今行くわ」テクテク・・・



絹旗「ハァ、ハァ……うぅぅ……っ……ぇっく……っう……ええぇん……っ」ポロポロ・・・ポロポロ・・・
376 :2010/09/10(金) 03:25:17.67 ID:ZYrKhcE0
 ―――PM03:45、学園都市、第7学区、風紀委員第一七七支部・・・・・・




固法「……遅すぎる」

佐天「あーもー、二人して甘いモノ食べてるんだ! きっと!」

御坂「ふふふ。じゃあ、御土産期待しちゃおうよ」ヒヒヒ!


 ガチャッ!


固法「あ、帰ってきた……って、あ」


打ち止め「どる~ん! やっほ~! あっそびにきたよ! ってミサカはミサカはダイナミック入室してみる!」ドルーン!

御坂「ら、打ち止め!」

佐天「あ、いらっしゃい。打ち止めちゃん。ジュース飲む?」

打ち止め「100%パッションフルーツジュースを所望! ってミサカはミサカはミィに抱き付きながらお願いしちゃう」ムギュウゥー!

御坂「こらっ、打ち止め。先輩に迷惑かけないの!」メッ!

打ち止め「ふふふ……ミィのおっぱいは私とクロヅマだけのものなのだっ! ってミサカはミサカはあ痛ァッ!!」タタカレター!

固法「~~~っ///」モォー!

御坂「まったく、何処でそんな言葉覚えて来るんだか……」

打ち止め「ベースはお姉さま(オリジナル)だよー、ってミサカはミサカはズバリお姉さまの知識だと伝えてみんぐがっ!!」ングング!

佐天「ありゃ? 御坂さんに教わったの? はい、ジュース」コトッ

御坂「お、教えてない! 打ち止め!」コラッ!

打ち止め「てへっ☆」ペロッ!


固法「……何で、こんなにアットホームなの? 警察組織(風紀委員)の交番(支部)なのに」ハァ・・・
377 :2010/09/10(金) 03:42:23.88 ID:ZYrKhcE0
打ち止め「ちぅちぅ……ダダ甘い」ウヘェ!

御坂「もー……髪きちんと手入れしてるの?」クシクシ

打ち止め「ヨミカワが病院でやってくれるよ、ってミサカはミサカは自慢してみる」エヘン!

御坂「そう……黄泉川さんにお礼言っとかなきゃね」クスッ

打ち止め「あ。そうだ! あのね、この前あの人が―――」アノネアノネ!

御坂「へえ。意外と可愛いじゃん、アイツ―――」フフッ


佐天「……いやー、御坂さんの膝に座ってる打ち止めちゃん。瓜二つですね」オオオ!

固法「詳細は聞いてないけど、血縁なんでしょ?」

佐天「みたいですね。本人が詮索嫌がってるようなので聞きませんけど」

固法「まぁ二人が楽しそうならいいか。あ、佐天さん。牛乳取ってもらえるかしら」

佐天「はいはい、どうぞ」

打ち止め「そうだ。ミィ! お兄ちゃん、帰ってきてるんでしょ? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

固法「あ、そうだったわね。先輩が詳細知ってるらしいけど」


御坂「お兄ちゃん……だと……っ!?」ピクッ「何処の、馬の骨じゃ!? (ねぇ、打ち止め。『お兄ちゃん』って、誰かなぁ?)」ニコニコ!

打ち止め「ひぃっ!?」ビクッ!

佐天「み、御坂さん。本音と建前が引っ繰り返ってますよ」

御坂「あ、失礼。おほほ……で?」グイッ

打ち止め「お、お兄ちゃんは、お兄ちゃんなの……ってミサカはミサカは、説明してみる」ガクガク・・・

固法「こらこら、詰め寄らない。普通の男の子よ。外から来た子で、御坂さんと同い年くらい」

御坂「……アイツは、知ってるの?」

打ち止め「教えてないよ」

御坂「教えちゃダメよ。きっと折檻レベルじゃ済まないから」

佐天「御坂さんも十分、危ないですよ」ハァ・・・
378 :2010/09/10(金) 03:59:26.20 ID:ZYrKhcE0
固法「多分、最愛ちゃんも知ってるんじゃないかな」

打ち止め「そうなの? じゃあお姉ちゃんに電話してみるね! ってミサカはミサカは最新キッズ携帯を出してみせる!」ジャジャーン!

固法「直接香焼くんにメールしてみれば?」

打ち止め「契約の関係上、お兄ちゃん海外通話になるから登録できないの……ってミサカはミサカは『御都合』を説明します」

佐天「何言ってるの?」

御坂「佐天さん。こういうのに、突っ込んだら負けよ。御都合は御都合なの」


冷蔵庫「こまけぇこたぁいいんだよ! お兄ちゃんに電話できない! 作者の都合だ!」


一同『……』

固法「……じゃあ、最愛ちゃんに電話してみたら」

打ち止め「うん、そうするよ……ってミサカはミサカはちょっとベランダにしっつれい!」トコトコ・・・ガララッ


御坂「……打ち止めに友達かぁ」

佐天「良い事じゃないですか。ねぇ」ニコッ

固法「友達、ってのもまた違うけどね。ホントに兄姉妹(きょうだい)みたいかな」

御坂「…… (複雑、ね……『私(ミサカ)』としては)」クスッ・・・

佐天「その『お兄ちゃん』と『お姉ちゃん』とやらは、本当の兄妹で?」

固法「あの子達は……難しいかな」クスッ

御坂・佐天「「え?」」

固法「今後次第じゃないかしら。アナタ達くらいの男の子・女の子だもの……『色々』、有るでしょ?」フフフ

佐天「ああ~……成程ねぇ」ニヤニヤ

御坂「むぅ……純、ね。羨ましい」

固法「あら。御坂さんは『純愛』じゃ、無いの?」

御坂「だ、誰があんなヤツに純粋な恋愛感情を、って……ハッ!?」バッ!

固法・佐天「「……ふふふ」」ニヤニヤニヤニヤ・・・
379 :2010/09/10(金) 04:24:19.72 ID:ZYrKhcE0
 ―――PM03:55、学園都市、第7学区、風紀委員第一七七支部ベランダ・・・・・・




打ち止め「えっと、『おねえちゃん』……あった!」カチカチカチ・・・Pi!


 Prrrrr・・・・・


打ち止め「うーん、出ないかなぁ……ってミサカはミサカは仕方ないのでメールで聞く用意を―――」


 ガチャッ・・・・・


打ち止め「あ! 出た! もしもし、お姉ちゃん? 打ち止めだよ! ってミサカはミサカは挨拶してみる!」ヤッホー!

絹旗『はい……打ち止めちゃん。どうしましたか?』

打ち止め「ん……お姉ちゃん、どうしたの? ってミサカはミサカは元気無い声のお姉ちゃんに尋ねてみる」

絹旗『っ……』ガサッ・・・『べ、別に何でもありませんよ! お姉ちゃんは超元気です!』アハハ・・・

打ち止め「そう? ならいいんだけど……」ウーン・・・

絹旗『うん、超大丈夫です! ……それでどうしました? 相談ですか? それともまた一方通行(あのバカ)が変な事言ってきましたか?』

打ち止め「違うよ。今お兄ちゃんコッチに来てるんでしょ?」

絹旗『っ!!?』

打ち止め「クロヅマは知ってるらしいんだけど、忙しいから。お姉ちゃん、知らない? ってミサカはミサカは質問してみる」

絹旗『っ……こう、やぎ……は……っ……うぅ……ぇっく……うううぅ……っ……』ズズズ・・・

打ち止め「……お姉ちゃん?!」

絹旗『こぉ、やぎ……は……っ……こや、ぁぎ、の……バカぁ……っ……うえええぇぇん……っ……ぇぅうっ……っ』グジュグジュ・・・

打ち止め「お、お姉ちゃん?! 大丈夫? お姉ちゃん!!」

絹旗『っ……ごめ……一回……切り、ます……っ……』Pi!


打ち止め「お姉ちゃん!! 切れた……どうしたんだろう。大変だ……ミサカはミサカはミィに伝えなきゃ!」バッ「ミィー!!」タイヘーン!
380 :2010/09/10(金) 04:40:56.41 ID:ZYrKhcE0
打ち止め「ミィ! 大変だぁ!!」ガララ!

固法「ど、どうしたの?」

打ち止め「お姉ちゃん、泣いてたの! ってミサカはミサカは慌てて伝える!」アワワワワ・・・

固法「……泣いてた? どうして?」

打ち止め「分かんない……分かんないけど、お兄ちゃんの名前出したら、泣き出しちゃったのってミサカはミサカは教えてみる」

固法「香焼くん? (……喧嘩、かしら)」フム・・・

佐天「その、お兄ちゃんが何かに巻き込まれた。事件、とか?」

打ち止め「ううん。多分、違う……何かこう……ミサカはミサカは焦った泣き方じゃ無かったかなって、説明してみる」

固法「……先輩、知ってるかしら? 今忙しいか……ん?」



 ガチャッ・・・・・



白井「ただいま……」トボトボ・・・

初春「戻りました……」ヌルヌル・・・

御坂「遅いわよ、二人とも。あ、お土産買ってきてないし!」モー!

白井「……あら、お姉さま。佐天さん……小姉さまもいらしてましたの」イラッシャイ・・・

佐天「お、オカシイっ?! 二人を見たら『うひゃひゃ! 姉妹丼ですのおぉっ!!』って騒ぐ白井さんが大人しい!!」ナン・・・ダト・・・ッ!?

白井「気分じゃありませんわ」ハァ・・・

御坂「黒子、ホントにどうしたのよ。こっちまでテンション狂いそうよ」

白井「……初春。説明してあげてくださいまし」

初春「……白井さんがしてください。私だって、思い出すと……もう、やりきれなくなります……」ハァ・・・

御坂・佐天「「は?」」ハテ?

固法「はぁ。まず、報告書、見せてちょうだい。話はそれからよ」マッタク・・・
381 :2010/09/10(金) 04:58:12.21 ID:ZYrKhcE0
白井「……これですの」クシャッ・・・

固法「あ、もう……報告書こんなにして……え」マジマジ・・・

佐天「固法先輩?」

固法「……白井さん。彼、さっきまで近くにいたのね?」

白井「え、ええ……連れの方々と街に行きましたわ。御存じですの?」

初春「第一学区の『▲▲▲』学院出身で、外から来た女の子達の観光ガイドを、だそうです」

固法「……」

打ち止め「ミィ……お姉ちゃんは?」

固法「ちょっと待って……ねぇ、二人とも。『絹旗』って女の子、見なかった?」

白井・初春「「え!?」」

固法「……見たのね」ハァ・・・

打ち止め「ねえ! 何処で見たの?! お姉ちゃんの場所、知ってるの!?」ユサユサ!

白井「え、えっと……走って、何処かに……」

固法「何があったか、教えてもらえる? 二人とも、私……と打ち止めちゃんの『大事な人』なの」

打ち止め「お願い! ミサカはミサカは苦手なアナタ(黒子)に嘆願します!」

白井「……初春。さっきのメモ。本当はいただけませんが……先輩に見せてください。詳細書いてたでしょう」

初春「……」スゥ・・・

固法「……借りるわね」パラ・・・パラ・・・「っ……なる、ほどね」サッ

打ち止め「そん、な……お姉ちゃん」ズキッ・・・
382 :2010/09/10(金) 05:18:08.39 ID:ZYrKhcE0
固法「返します……初春さん」

初春「はい……もうしません。悪乗りが過ぎました。罪悪感と後悔しかありません」ペコッ・・・

固法「……ええ。でも、今だけは……ありがとう」

打ち止め「ミィ……私、お姉ちゃん探してくる! ミサカはミサカは急いでみる!」バッ!

御坂「ちょ、打ち止め!」

打ち止め「止めないで、お姉さま! ……お姉ちゃんが、泣いてたの。お姉さまと同じくらい、大切な人が」ギュッ

御坂「……」

固法「白井さん、初春さん……少し、空けていい?」

白井「……行って下さいまし。私は此処で先輩を止めるような、鬼ではございませんの」

初春「アホ毛ちゃん、見つかるといいね」

固法「ありがとう……打ち止めちゃん、ヘルメ持って!」バッ!

打ち止め「うん! ミサカはミサカはZⅡの後ろシートからお姉ちゃんを探しだしてみる!」バッ!


佐天「……あの二人、不思議な関係だよね」

初春「はい……友とも姉妹とも、違う……」

御坂「……」グッ

白井「……お姉さま」

御坂「……あの子が幸せなら、私も嬉しいの。いいのよ……大丈夫だから」ニコッ

白井「……はい」

佐天「……さて、私達はチャキチャキやることやっちゃいましょう! 先輩帰って来る前に、片付けられるモノは片付ける!」ヨーシッ!

初春「そうですね。明るく、迎えましょう」ニコッ

御坂・白井「「うん(ええ)」」フフッ




冷蔵庫「……言葉ーになーらない~、きーみの声の、数ーだけ~、優ーしく、なれたらー良かーぁった~―――~♪」モーイチドーーー・・・
 
391 :2010/09/10(金) 23:36:59.15 ID:npH6RBM0
 ―――PM04:10、学園都市、第7学区、とある道路・・・・・・


 ブロロロロオォ・・・・・


固法「・・・・・・学区内にはいないのかしら。それとも、一度家に帰ったか」

打ち止め「ミィ。どうしよう、見つからないよ・・・・・・ミサカはミサカはかーなーりー焦ってみる!」アワワワ・・・

固法「一度、電話してみましょう。私も浜面くんに連絡してみる」

打ち止め「わかった!」


 キキイィ・・・・・―――(一寸・・・・・・)―――


固法「―――・・・・・・そう。帰ってないの」

浜面『ええ、すいません。俺らも探してみますんで』

固法「ごめんね。見つかったら連絡頂戴。それじゃあ」Pi!「・・・・・・はぁ」

打ち止め「ミィ・・・・・・お姉ちゃんに繋がらないよ」ギュッ・・・

固法「・・・・・・大丈夫よ。きっと見つかるわ。 (こうなったら、初春さんに頼むしか・・・・・・)」ニコッ

打ち止め「・・・・・・クロヅマは、手伝ってくれないの? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

固法「先輩はお仕事中なの。ごめんね」ナデナデ・・・


 ポツポツポツ・・・・・


打ち止め「あ・・・・・・雨」フッ・・・

固法「本格的に拙いわね・・・・・・何処かにバイクを停めて、探しましょう」グッ・・・

打ち止め「お姉ちゃん、濡れてなきゃいいけど・・・・・・ミサカはミサカは心配で、心配で・・・・・・」キュッ・・・

固法「・・・・・・そうね。急ぎましょう」
392 :2010/09/10(金) 23:53:34.59 ID:npH6RBM0
 ―――PM04:15、学園都市、とある歩道・・・・・・



 パラパラパラパラ・・・・・



打ち止め「おねえちゃーん!! おねえちゃーん!!」

固法「・・・・・・本格的にきそうね。打ち止めちゃん、アナタは戻ってて。風引いちゃう」

打ち止め「・・・・・・おねえちゃーん!!」フルフル・・・「お姉ちゃんが、泣いてるの・・・・・・ミサカもミサカも・・・・・・悲しいよ」グスッ・・・

固法「打ち止めちゃん・・・・・・大丈夫。探し出して見せるわ。だから、ね」ギュッ・・・

打ち止め「うぅっ・・・・・・ミィ・・・・・・」ギュッ・・・

固法「せめて、手掛かりがあれば・・・・・・探索能力が有れば・・・・・・私の能力じゃ、何もして上げられない・・・・・・」グッ・・・

打ち止め「・・・・・・ぇっ・・・・・・そんな、こと・・・・・・っ・・・・・・無い、よ。ミィは・・・・・・一所懸命、だもん」グズッ・・・

固法「・・・・・・ごめん、ね」


 ―――ザアアアァ・・・・・


固法「・・・・・・っ、そんな」バッ・・・

打ち止め「あ、ああ・・・・・・嫌だよ・・・・・・お姉ちゃんが、泣いてるのに・・・・・・ミサカは・・・・・・ミサカは・・・・・・ッッッ!!」スタッ!!

固法「ら、打ち止めちゃん?! どうし―――」



打ち止め「すうぅぅ・・・・・・―――スゥネエエエエエエーエェクッ!!」ッテ、ミサカハミサカハサケンデミルッ!!



固法「―――・・・・・・へ?」ポカーン・・・「っ?!」バッ!


 ガサゴソ・・・・・


御坂蛇「・・・・・・公然で叫ぶのは如何かと思いますよ、最終信号。とミサカは悲痛の叫びを感じ取り、クールに参上しました」キリッ
394 :2010/09/11(土) 00:32:24.57 ID:DEC1J7o0
打ち止め「シリアルナンバー・17600号。御願いがあるの、ってミサカはミサカは真剣にアナタを見つめてみる!」

御坂蛇「・・・・・・用件は?」

打ち止め「お姉ちゃんを探して!」

御坂蛇「最終信号の言う『お姉ちゃん』とは・・・・・・御坂美琴(オリジナル)のことですか? とミサカは確認を取ります」

打ち止め「ううん、違う。名前は『絹旗最愛』。身長、体重は―――・・・・・・ってミサカはミサカは説明してみる」

御坂蛇「ふむ・・・・・・ (『アイテム』の窒素装甲か・・・・・・空気中の窒素濃度が高そうな所を探せば見つかるかな)」スチャッ・・・

固法「打ち止めちゃん・・・・・・その人は?」

打ち止め「『訳あり』なの。聞かないで・・・・・・ってミサカはミサカはお姉ちゃんを探す為に形振り構うのを止めた事を伝えてみる」

固法「・・・・・・分かった。聞かないわ。御願いします。えっと・・・・・・何て呼べばいいかしら?」

御坂蛇「蛇(スネーク)とでもお呼び下さい・・・・・・それより、運営さま。『それ』らしい反応があったと妹達から連絡です」

固法・打ち止め「「っ!!?」」バッ!

御坂蛇「場所は・・・・・・○○○公園。可笑しな自販機のある場所です、とミサカはお伝えします」

打ち止め「ああ・・・・・・初めて遊んだ場所だ・・・・・・ってミサカはミサカは忘れてた自分を悔やんでみる・・・・・・」

固法「大丈夫よ・・・・・・ありがとう、蛇さん」ペコッ・・・

御坂蛇「御姉様や最終信号が普段お世話になっているようですからコレくらい。ではミサカはクールに去ります」テクテクテク・・・

固法「行きましょう。打ち止めちゃん」

打ち止め「うん!」



御坂蛇「ふぅ・・・・・・『学区内中を走り回ってる最終信号を見かけた』という師匠(アナタ)の話は本当でしたね」ヤレヤレ

海原「信じてなかったんですか? しかしまぁ『AIMストーカー』が動けば一発で見つけられたでしょうに」フフッ

御坂蛇「最終信号は『滝壺理后』を知っていても、能力まで知りませんから・・・・・・てか直接MNWに聞き込みゃいいものの」ハァ

海原「可愛いものじゃありませんか。必死過ぎて忘れてたんでしょう? ふと貴女の存在が出てきただけでも賢明ですよ」テクテク

御坂蛇「はぁ・・・・・・師匠。温かい食べ物を所望、とミサカは図々しくおねだりします」

海原「本当ですよ・・・・・・まったく、誰に似たんだ」

御坂蛇「『エツァリお兄ちゃん。この前食べた豆乳鯛焼き美味しかったね』・・・・・・ふふふ」ニヤッ

海原「畜生(ダム)。付いて来なさい!」テクテク・・・
395 :2010/09/11(土) 01:01:12.76 ID:DEC1J7o0
 ―――PM04:30、学園都市、とある公園(イカレ自販機在)・・・・・・



 ザアアアアア・・・・・



打ち止め「おねえちゃーん!!」タッタッタッ!

固法「最愛ちゃーん!」キョロキョロ・・・

打ち止め「見つからない・・・・・・雨宿りしてればいいけど・・・・・・」グルリ・・・

固法「・・・・・・自販機って、アレ?」

打ち止め「え? あ、うん・・・・・・ミサカの、ミサカ達の、思い出の場所・・・・・・」ジー・・・

固法「・・・・・・」ジー・・・「・・・・・・っ」テクテクテク・・・

打ち止め「ミィ?」

固法「・・・・・・私相手に、かくれんぼは無意味よ。自販機の、後ろのブロックの裏」スッ

打ち止め「・・・・・・あ」ジー・・・



絹旗「ヒック・・・・・・っ・・・・・・うぅ・・・・・・ば、かぁ・・・・・・ぅぇっ・・・・・・うううぅ・・・・・・ええぅ・・・・・・っ・・・・・・」グジュッ・・・



打ち止め「っ!!」バッ!!「お姉ちゃんっ!!」ギュッ!!

絹旗「っ・・・・・・らす、と・・・・・・ぉ、だぁ・・・・・・っ・・・・・・ちゃん・・・・・・なん、で・・・・・・ぇっぅ・・・・・・」ビクッ

打ち止め「っ・・・・・・馬鹿! お姉ちゃんが泣いてるからに決まってるでしょ!!」ヒック・・・

絹旗「う、うぇ・・・・・・えええぇん・・・・・・っ・・・・・・ご、めっ・・・・・・ごめん、ねぇ・・・・・・っぇ・・・・・・」ポロポロ・・・

固法「・・・・・・最愛ちゃん」ギュッ・・・「一度、帰りましょ?」ニコッ

絹旗「あ、ね・・・・・・きさ、っ・・・・・・うえええええぇぇん!! ええええぇん!! こぉやぎがぁあっ!!」ボロボロ・・・

打ち止め「お姉ち゛ゃん、ヒック・・・・・・もう大丈夫だがら、ね。う・・・・・・っ・・・・・・うえええぇん!」アアーン・・・

固法「・・・・・・二人とも、帰りましょ。ね?」ギュゥ・・・ナデナデ・・・
 
404 :2010/09/11(土) 22:28:24.02 ID:fa8aZNo0
 ―――時は遡り、PM04:00、学園都市、第7学区、商店街・・・・・・





アンジェレネ「アニェーゼちゃーん! コォヤギくーん! こっち来てみて!」

アニェーゼ「あ、うん・・・・・・おお。すげぇデケェぬいぐるみですね。可愛・・・・・・いの? これ?」

香焼「・・・・・・」ボー・・・

アンジェレネ「・・・・・・コォヤギくんっ! ほら、こっち!」グイッ

香焼「え、あ、ああ。えっと、『新・ゲコ太ーロボ』1/4スケールっすね・・・・・・怖可愛い?」アハハ・・・

アニェーゼ「・・・・・・コーヤギ・・・・・・やっぱ、楽しくないの―――」

香焼「っ、あ! ほらっ、アニェーゼ。靴屋っすよ! 珍しい厚底売ってるかも!」ニコッ

アニェーゼ「―――か・・・・・・お、おお! そーですね! 学園都市ですからホバークラフト付きとか、ジェット付きとかあるかも!」

香焼「そ、それはどうかなぁ」アハハ

アンジェレネ「気になるんなら行って見よう! ほら、二人とも!」ギュッ

香焼・アニェーゼ「「うん」」テクテクテク・・・



リメエア「・・・・・・三人とも、空元気ね。まぁ半分、私の所為だけど」ムゥ・・・「ん?」チラッ


 サッ・・・・・


リメエア(・・・・・・やはり、来たわね。いや、今の今まで来なかった方がオカシイもの。よく待ってくれた方だわ)ハァ・・・
405 :2010/09/11(土) 23:06:41.93 ID:fa8aZNo0
アニェーゼ「んー・・・・・・ジェット付きは無ぇですけど、バネ付きはありました」スゲェ

アンジェレネ「それ、誰が何の為に使うんだろう・・・・・・」ウーン・・・

香焼「ん? そういえば、今日は厚底じゃないっすね。何で?」

アニェーゼ「え、あ、いや・・・・・・あ、あんなの毎度毎度履いてれるわけ無ぇですよ」アハハハハ

香焼「うわっ、ぶっちゃけちゃったよ。この子」アチャァ・・・

アンジェレネ「坂東○二の『ゆでたまご』キャラ付け発言並にショックだよ」

アニェーゼ「オマエは何を言ってるんだ。ま、まあそれに、コーヤギと・・・・・・同じ高さで、歩けないだろぅ・・・・・・」ゴニョゴニョ・・・

香焼「え? 何て言ったすか?」ハテ?

アニェーゼ「う、うるせぇです! チビ男が余計チビに見えたら可哀相だ! って言ったんですよ!」

香焼「わ、悪かったっすね。チビで・・・・・・これでも武蔵野牛乳を、毎日・・・・・・」ハァ・・・

アンジェレネ「ふふふ。がぁんばれ、コォヤギくん! ・・・・・・隊長も、ね」ニコッ

アニェーゼ「っ~~~/// あ、アンジェレネ! だ、黙ってなさい!」

アンジェレネ「ふふっ。はーい」ニヤニヤ

リメエア「罪な男の子ね、君も・・・・・・あら。コーヤくん。アレは何かしら?」テクテクテク・・・

香焼「ん? え? んーと、アレは・・・・・・たこ焼き屋さんっすね。オクトパス」

リメエア「日本人は、ホント、何でも食べるのね。あの触手を見ると食欲が・・・・・・」

アンジェレネ「え? リィアさん、蛸食べないの?」

アニェーゼ「英国人(ライミー)は飯拙いくせに、偏食ですからねぇ・・・・・・あ、いや、リィアさんの事悪く言ったんじゃ無ぇですよ」

リメエア「ふふ、いいのよ。英国人は視野が狭い。此処に来て、更に感じるもの」

香焼「(姫、さま・・・・・・) 折角っすから、食べてみるっすよ。リーアさん!」ニコッ!

リメエア「え」ハ?

香焼「八個入り一つでいいかな。買ってくるっすね!」タッ

リメエア「ちょ、待・・・・・・はぁ」

アンジェレネ「おお、珍しくコォヤギくんがリィアさんを引っ張った」

アニェーゼ「うぅむ。Sは予想外の事態に弱ぇですからねって痛たた! ごめんなせぇ! ホッペは止めてください!」ウニュゥ!

リメエア「人の、事が、言える口、かしら?」ギュー・・・
406 :2010/09/11(土) 23:50:09.91 ID:fa8aZNo0
香焼「買って来たっすよ。はい、アッツイから気をつけて下さい。一人二個ずつっすね」

リメエア「・・・・・・」ゴゴゴゴ・・・

アンジェレネ「じゃあ、いただきまーす」パクッ

アニェーゼ「『タコ』焼き? なの?」パクッ

香焼「あ、そんなに急いで食べたら・・・・・・」アー・・・

アニェーゼ・アンジェレネ「「ぴぎゃあっ!!」」アヅイッ!!

香焼「・・・・・・言わんこっちゃ無い。って、りm、じゃなくてリーアさん!? 何でそんなに怯えてるっすか?!」

リメエア(誰だ・・・誰が狙ってきたッ!? アレイスターの手の者か? それともドサクサに紛れて私をつけてきた上院の輩?!)バッ!

香焼「リーアさーん」オーイ

リメエア(私だけではなく、この子達まで巻き込んだ・・・・・・あの屋台の親父か?! いや、違うわ。私はヤツから眼を離していない!)

アニェーゼ「アツいです・・・・・・水を」ヒー!

香焼「だから言ったでしょ。ゆっくり食べなきゃ」ンモー

アンジェレネ「外の皮も熱いし、中のドロっとしたのも熱いよぉ」ハフハフッ

香焼「今飲み物買って来る。待ってて」テクテク・・・

リメエア(まさか・・・・・・彼が、やったというの・・・・・・それも違う。ヤろうと思えば、何時でもヤれた筈。では、何が如何―――)キョロキョロ!

アニェーゼ「うへぇ・・・・・・あ、落ち着いてきたら味が分かる。舌は痛ぇですけど」モチャモチャ

アンジェレネ「んんー、初めて食べる味だねぇ。不思議な感じ・・・・・・ふぇ? リィアさん?」


リメエア「―――、―――。―- ―――、――--。――」ブツブツブツ・・・


アニェーゼ「・・・・・・何か、トランスしてるみてぇです」

アンジェレネ「おーい。大丈夫かな?」
408 :2010/09/12(日) 00:21:43.77 ID:nAJyP.I0
香焼「はい。ヌル~イ、お茶」ドーゾ

アニェーゼ「あんがと」

アンジェレネ「ねぇコォヤギくん。リィアさんが・・・・・・」

香焼「あ、うん・・・・・・もしもし、リーアさん」

リメエア「―――」

香焼「仕方ない・・・・・・不敬、失礼をば・・・・・・てぇゐっ!」パシッ!

リメエア「―――ッ!!? え、あ、何っ!?」キョロキョロ!

アニェーゼ「ひゅ~。コーヤギ、やる時ぁやりますね」

香焼「・・・・・・叩いてすいません。大丈夫すか?」

リメエア「え、ハッ?! ・・・・・・IRA真派の工作員は?! スイスバンカーの特命員は?!」バッ!

アニェーゼ・アンジェレネ「「へ?」」ポカーン・・・

香焼「駄目だ、この姫(人)・・・・・・疑心暗鬼が雛○沢症候群L5クラスだ」ハァ・・・

アンジェレネ「り、リィアさん。大丈夫ですか?」キョトン・・・

リメエア「あ、アンちゃん・・・・・・大丈夫、なの? アニーちゃん、も」ジー・・・

アンジェレネ「え、あ、舌ですか? コォヤギくんが飲み物持って来てくれたので大丈夫ですよ」

リメエア「飲み物? ・・・・・・コーヤくんが解毒剤、を」

香焼「リーアさーん。此処は、何処っすかー? 『危険』な所じゃ無いっすよー」ンモー・・・

リメエア「え、あ、いや、ん・・・・・・ごめんなさい。取り乱したわ」

香焼「たこ焼きも、もう食べ頃っすよ。ホントは熱々が美味しいんすけど」ハァ

アニェーゼ「美味ぇですよ! 熱いけど!」

リメエア「・・・・・・」タラー・・・

アンジェレネ「はい、アーンしてください」アーン・・・

リメエア「うっ・・・・・・あ、あーん」パクッ「・・・・・・不思議な、味ね」モキュモキュ・・・

香焼(この姫、日常生活もこんな風に考えて暮らしてるのかなぁ・・・・・・信じられない)アハハ・・・
410 :2010/09/12(日) 00:43:18.11 ID:nAJyP.I0
 ―――PM04:15、学園都市、第7学区、商店街・・・・・・





リメエア「・・・・・・意外と、不味くは無かったわね。たこ」

香焼「ビビり過ぎっすよ」

アニェーゼ「リィアさんの可愛い一面が見れましたね」ニヤッ

リメエア「もう。大人をからかうものじゃ無いわよ」

アンジェレネ「あはは。ねぇ、じゃあ次は何処行く?」

香焼「そうっすねぇ・・・・・・それじゃ―――ん?」ハッ


 パラパラパラパラ・・・・・


アンジェレネ「あ。雨だ」

アニェーゼ「・・・・・・まだ、遊びたいのに」

リメエア「・・・・・・兎に角、雨宿りしましょう。あそこの・・・・・・ゲームセンターに入りましょう」

香焼「あ、はい。あと何処かにコンビニ無いっすかねぇ。傘を買わないと・・・・・・」キョロキョロ

アニェーゼ「・・・・・・コーヤギ。まず行こう。濡れちまいます」グイッ

香焼「んー、そうだね・・・・・・後で買いに行こう」


リメエア「・・・・・・」シュッ・・・


 ササッ・・・・・


リメエア(そろそろ、限界・・・・・・か)クルッ・・・スタスタスタ・・・

アンジェレネ「リィアさん、早くー」アメガーッ!!
411 :2010/09/12(日) 00:59:56.63 ID:nAJyP.I0
 ―――ガヤガヤガチャガチャ・・・・・



アニェーゼ「うわぁ。凄ぇ・・・・・・ホントにゲーセンなんですか? 此処」キョロキョロ・・・

香焼「まぁ次世代ゲーム機置いたりしてるっすからね。英国や伊国のソレとは違うかも」

アンジェレネ「ふぉー・・・・・・ね、ね! グルーっと見て回ろう!」

香焼「いいよ。リーアさん、良いっすか?」

リメエア「どうぞ。私も興味あるわ」フフッ

アンジェレネ「やったぁ! 何っがあっるのっかな~♪」ルンルン!

アニェーゼ「ふふふ・・・・・・あ、その前に、お手洗い行ってきます」テクテクテク・・・

アンジェレネ「・・・・・・」ジー・・・「え、じゃあ私も行く! アニェーゼちゃーん、待ってぇ!」トコトコ・・・

香焼「仲が良いこって」フゥ

リメエア「ホントにね。姉妹みたいよ」

香焼「まぁ『シスター』っすから。二人とも」

リメエア「成る程ね・・・・・・ところで、コーヤくん」

香焼「はい」

リメエア「振り向かないでね・・・・・・後ろの輩、気付いてた?」

香焼「っ!!? ・・・・・・いえ」フルフル・・・

リメエア「そう・・・・・・話があるわ。あの子達が帰ってこないうちに、済ませる」

香焼「・・・・・・どうぞ」

リメエア「二つ・・・・・・」スー・・・
412 :2010/09/12(日) 01:21:28.90 ID:nAJyP.I0
リメエア「まず、後ろの奴。多分、アレイスターの『手』」

香焼「・・・・・・何故?」

リメエア「さぁ。ただ、私を迎えにきただけで害を加えようという者ではない。理由は、分かるわね?」

香焼「易々と英国と・・・・・・いや、『最大主教』と事を荒立てたくは無いからっすか?」

リメエア「良い答えよ。賢い子は嫌いじゃないわ・・・・・・招かれたとしても、私は無傷で戻って来る筈」

香焼「つまり?」

リメエア「・・・・・・貴方達が、問題なの」

香焼「彼らの手中、ということっすね」

リメエア「はっきり言えば、『質』よ。私の対応次第で、貴方達が動かされる」

香焼「最悪、リメエア様だけでも、逃げていただいても結構っす・・・・・・自分達は『ポーン』っすから。お一人でも逃げれるでしょう」

リメエア「『一人』なら、脱出方法が3パターン。全員となると・・・・・・0。だけど『歩』でも、情が沸くのよ」クスッ

香焼「・・・・・・意外っす」

リメエア「褒め言葉として、受け取るわ。此処で、一つ目の本題よ・・・・・・泊まる場所の確保。貴方達3人のね」

香焼「まぁそんな事なら、はい。ビジネスホテルでも借りるっす」

リメエア「あら、モーテルで3人仲良くでも・・・・・・冗談よ。睨まないの。ま、コレは宜しくね」

香焼「了解っす」

リメエア「宜しい。では、二つ目だけど・・・・・・何が言いたいか、当てて御覧なさい?」ニコッ

香焼「・・・・・・は?」

リメエア「ほらほら」

香焼「・・・・・・分からないっす」

リメエア「しらばっくれるじゃない、卑怯者」フフッ

香焼「っ・・・・・・」グッ・・・

リメエア「まぁ私が悪いのよ、ね。意地悪してごめんなさい」

香焼「・・・・・・いえ」
414 :2010/09/12(日) 01:57:06.69 ID:nAJyP.I0
リメエア「まず、アニェーゼ。あの子は今、デリケート過ぎるわ。面倒臭いと思っちゃ駄目」

     「アンジェレネ。初めからずっと、気を使ってる。我慢してる。少し甘えさせてあげなさい」

     「そして・・・・・・『あの子』。涙の理由、分かるわね? ・・・・・・皆まで言わないわよ」


香焼「・・・・・・」

リメエア「貴方がどうしなきゃいけないのか、教えるのは簡単。でも、教えない」

香焼「・・・・・・無理難題。自分はそんなに強くないっす。『英雄』とは違うんすよ」

リメエア「甘えるな・・・・・・答えを急ぐ必要はないわ。若いんだもの、時間はある。探しなさい」

香焼「・・・・・・はい」

リメエア「ふふっ、頑張れ男の子。相応の『男』になったら・・・・・・そうね。『相手』、してあげる。オバさんで良ければ」クスッ

香焼「からかわないで下さい。『リーア』さん」ハァ

リメエア「可愛くない。恥ずかしがりなさいな」フフフ・・・「そろそろ、来るわね」スッ・・・

香焼「・・・・・・」

リメエア「役者になりなさい。今聞いた事を全て隠して、ね」

香焼「了解っす」ペコッ



 (女子トイレ・・・・・・)



アニェーゼ「はぁ・・・・・・最っ低ぇですね。私って」

アンジェレネ「アニェーゼちゃん・・・・・・」

アニェーゼ「きっと、嫌われました。心の中では、ウゼェと思ってる筈です」グズッ・・・

アンジェレネ「・・・・・・」グッ・・・
415 :2010/09/12(日) 02:18:14.41 ID:nAJyP.I0
アンジェレネ「・・・・・・隊長。ありきたりだけど、言わせて貰うよ」

アニェーゼ「え」

アンジェレネ「貴女の中の彼は、そんな事を考えるような、小さな人?」

アニェーゼ「っ・・・・・・違ぇです・・・・・・でも・・・・・・」

アンジェレネ「グジグジ言って、私が『粛清』してあげるとでも思ったら、甘いよ」

アニェーゼ「・・・・・・」

アンジェレネ「喧嘩したくないけど、言わせて貰うね。隊長は、今の自分の気持ちが分かってないの」

アニェーゼ「・・・・・・どういう―――」



    - 私は、コォヤギくんの事が・・・・・・好き。-



アニェーゼ「―――っ!?」ズキッ・・・

アンジェレネ「・・・・・・でもね、それと同じくらい、隊長(アニェーゼ)の事も好き」

アニェーゼ「っ?!」ドキッ?!

アンジェレネ「二人とも、大切な人なの。でもね、もし隊長がこれ以上コォヤギくんの事を玩具・ペット扱いするなら・・・・・・」

アニェーゼ「それは・・・・・・しねぇです。約束する」

アンジェレネ「良かった。タダの『上司』と『部下』にならなくて」ニコッ

アニェーゼ「え・・・・・・」ゾクッ

アンジェレネ「隊長が思ってるほど、優しくないかもよ。私」
416 :2010/09/12(日) 02:39:59.95 ID:nAJyP.I0
アニェーゼ「・・・・・・いや、いいんです。私が、甘ちゃんでした」

アンジェレネ「・・・・・・私が、してあげられる最後の助言。これ以上は、私的にも譲れないから、教えないけど」

アニェーゼ「助、言?」

アンジェレネ「貴女の、彼に対する『想い』」

アニェーゼ「私、の・・・・・・」

アンジェレネ「そうだよ・・・・・・分かった時点で、お相子。そしたら『勝負』スタートだよ。それまで私は待ってあげる」

アニェーゼ「・・・・・・」

アンジェレネ「勿論、今すぐの必要は無いよ。変に空回りされても困るから」

アニェーゼ「・・・・・・うん」

アンジェレネ「よし! じゃあ、行こ! あんまり待たせすぎると大きいほうと勘違いされちゃうぞー」

アニェーゼ「・・・・・・おばか」クスッ

アンジェレネ「いいもーんだ。へへへ・・・・・・あ、そうそう。後一つだけ」

アニェーゼ「ん?」

アンジェレネ「さっきの『サイアイ』って女の子の事だけど・・・・・・分かるね?」

アニェーゼ「あ、うん。分かってます・・・・・・キチンと、コーヤギと二人で・・・・・・話させたげます」

アンジェレネ「ベネ」

アニェーゼ「泣かせたのは、私です・・・・・・あと、仲直りできるかな。私とも」

アンジェレネ「『お話聞かせて』貰ったら・・・・・・あ、いや、何でも無い。普通にできるよ。うん!」ゼッタイ、ダイジョウブ!

アニェーゼ「なら、いいんですけど・・・・・・」

アンジェレネ「ほら! クヨクヨしない! 旅行中でしょ? 楽しく、ね!」ギュゥッ

アニェーゼ「も、もう。うん、ありがとぉです。アンジェレネ」ギュッ
417 :2010/09/12(日) 03:19:55.31 ID:nAJyP.I0
 ―――PM04:35、学園都市、第7学区、商店街とあるゲームセンター・・・・・・





アニェーゼ「すいません。お待たせしました」

リメエア「そんなに待ってないわよ。私もコーヤくんとお話ししてたから」

アンジェレネ「そうなんですか?」

リメエア「ええ。コーヤくんを誘惑してたの。私の『お人形さん』にならないかってね」フフッ

アニェーゼ・アンジェレネ「「えええっ!!?」」ギョッ!!

香焼「またそういう悪質な嘘を・・・・・・」ハァ・・・

リメエア「でも、断られちゃった。残念」クスッ

アニェーゼ「な、な、なんと・・・・・・」アゼーン・・・

アンジェレネ「こ、コォヤギくんが・・・・・・食べられちゃった」キョトーン・・・

香焼「ば、馬鹿な事言うなっ!!」モー!

リメエア「ふふふ、冗談よ。嫌いにならないで頂戴・・・・・・さて、どうしようかしらね」

アニェーゼ「(よ、良かった・・・・・・) え、ええっと・・・・・・あ! アレを!」ビシッ!

リメエア「ん?」

香焼「アレは・・・・・・プリクラ?」

アンジェレネ「うん。いいね! 皆で撮ろうよ!」

アニェーゼ「どの機械がいいのか分からねぇです・・・・・・デカい方が良いんですかねぇ」ウーン・・・



景品冷蔵庫『4人なら左奥二番目のが人気だぞ。あと、此処貸衣装してるぜ!』



アニェーゼ「ありがとうござ・・・・・・え?」

香焼「あー、うん。『この世界』じゃ良くある事だから。気にしなくていいっすよ」
418 :2010/09/12(日) 04:12:00.77 ID:nAJyP.I0
アンジェレネ「貸衣装って? 何の?」

香焼「えっと・・・・・・そのままで良いと思うっすよ」

リメエア「そこの更衣室じゃない? 『衣装は受付にて――』ですって。どうする?」

アニェーゼ「見るだけみてぇですね」

アンジェレネ「さんせー!」

リメエア「じゃ、行きましょうか」テクテク・・・

香焼「・・・・・・嫌な予感しかしない」タラー・・・



 (一寸・・・・・)



アニェーゼ「おおお!! 超機動少女カナミン・ディファレンシャルの新コスチュームだっ!!」キラキラキラ・・・

アンジェレネ「新ボスキャラの第三形態コスまであるっ!!」キラキラキラ・・・


リメエア「何、この・・・・・・何?」エットォ・・・

香焼「アニメのキャラっす、大人から子供まで大人気の。英国でも放送してるそうなので・・・・・・はまってるみたいっすよ」ハハハ・・・

リメエア「・・・・・・そ、そう」

アニェーゼ「リィアさんには、この『ジ・ド・エス』女王(クイーン)のコスが良いと思います!」キラキラ・・・

リメエア「殆ど・・・・・・紐じゃない。着るんじゃなくて、垂らすだけよね。それ」タラー・・・

アンジェレネ「コォヤギくんは、こっちの『SSS(スモール・白・スク水)』怪人ね!」

香焼「オマエは何を言ってるんだ」シロダケニホンゴカイ・・・


アニェーゼ・アンジェレネ「「お願いっ!!」」ウルウル・・・


香焼・リメエア「「・・・・・・」」タラー・・・
419 :2010/09/12(日) 04:58:28.84 ID:nAJyP.I0
 (それからどーした・・・・・)



アニェーゼ「じゃーん! 本物(マジモン)の『蓮の杖』にカナミン衣装の私! これぞ無敵少女です!」ドーンッ・・・

アンジェレネ「ふふふ・・・・・・この色気たっぷりの神秘系黒包帯スタイル。『見えないように』巻くの、大変だったよ」オーウッ・・・

アニェーゼ「んで、二人はまーだですか?」

アンジェレネ「んー、リィアさーん。コォヤギくーん。着替え終わったぁ?」

香焼『・・・・・・もうやだ。帰りたい。何で女装なんかしなくちゃなんないの』ブルブル・・・

アニェーゼ「『旧SSS(セーラー・スカート・サイハイ)』怪人にしてやったでしょう。感謝してください」

香焼『そういう問題じゃない・・・・・リーアさま。お願いだから、携帯返して・・・・・・』

リメエア『・・・・・・先、コーヤくんが表出たら返す』

香焼『自分が恥ずかしいからって、道連れは』

リメエア『・・・・・・ぷりえすてる、温泉①・・・・・・つしま、ジム②』ボソボソ・・・

香焼『ぎゃあああぁっ!! 出る!! 出るっすから!!』バッ!!

アニェーゼ・アンジェレネ「「・・・・・・おお!!」」


香焼「・・・・・・ううぅ。もう、やだ」ウルウル・・・ ← ※だぼだぼセーラー服+超ミニスカ+サイハイソックス


アニェーゼ「これは、これは・・・・・・ (男の娘ってか)」マジマジ・・・

アンジェレネ「中々の、艶だね・・・・・ (可愛い!)」ジー・・・

香焼「み、見るなぁ・・・・・・///」カアァッ!!

アニェーゼ「その、うん・・・・・・何だ。早く撮りてぇです」

アンジェレネ「だね」ハハハ・・・

香焼「り、リーアさぁん。早く終わらせるっすよー」シュウチプレェー!!
421 :2010/09/12(日) 05:30:54.36 ID:nAJyP.I0
 スルッ・・・・・



アニェーゼ・アンジェレネ「「・・・・・・」」ポカーン・・・

香焼「・・・・・・ドレス」

リメエア「・・・・・・こういう露出が多いのは、キャーリサの十八番なんだけどね。要望の限界譲渡よ」クスッ・・・

アニェーゼ「あ、え、うん・・・・・・綺麗です」

アンジェレネ「なんて言うか、本物みたい」

香焼(・・・・・・まだ気付かないんかい)ハハハ・・・

リメエア「ふふっ。ありがと・・・・・・さぁ、撮影しちゃいましょ。可憐な『お嬢さん』方」クスクス・・・

香焼「・・・・・・」

リメエア「随分可愛くなったわね。はい、携帯返すわよ」スッ

香焼「はい」

アニェーゼ「ほ、ほら! 早く、順番取られちまいますよ!」

アンジェレネ「うふふ。思い出、だよ!」

リメエア「ええ。最高の、ね」ニコッ・・・



 カシャッ・・・・・



 ―――PM05:00、学園都市、第7学区、商店街とあるゲームセンター・・・・・・



アニェーゼ「コレを4等分してっと・・・・・・はい!」

アンジェレネ「ありがと! ふふふ、コォヤギくん苦笑いだよ」

香焼「し、仕方ないだろ・・・・・・」

リメエア「ふふふ・・・・・・ (そろそろ、か・・・・・・)」クルッ
422 :2010/09/12(日) 05:51:07.75 ID:nAJyP.I0
リメエア「・・・・・・二人とも」

アニェーゼ「ん? どうしたんです?」

アンジェレネ「って、リィアさん。まだ着替えないの?」

リメエア「ちょっと用事が出来ちゃってね。今から正装で出なきゃいけないの」

香焼「・・・・・・」

アンジェレネ「え。帰りは?」

リメエア「ごめんなさい。今日は都市に泊まってもらうことになるわ・・・・・・コーヤくんに諸所伝えてるから、後で聞いてね」

アニェーゼ「え、あ、はい・・・・・・あの、帰ってくるんですよね?」

リメエア「当たり前よ。明日には迎えに来るわ・・・・・・皆、仲良くね」ニコッ・・・

アンジェレネ「うん・・・・・・はい。気をつけて」

店員「あ、あのお客様・・・・・・衣装のほうを―――」

リメエア「破いたの。弁償するわ・・・・・・キャッシュで20万よ。新しい衣装、買いなさい」パッ

店員「っ!!? し、失礼しました!!」バッ・・・

アニェーゼ・アンジェレネ「「っ!!?」」ギョッ!?

リメエア「・・・・・・コウヤギ。任せたわ」カツカツカツ・・・

香焼「・・・・・・Yes,Ma'am」シュタッ・・・


 ウィーン・・・・・


リメエア「・・・・・・待たせたようね。パーティー会場はどちら?」

心理定規「ふふふ。腐ったような筒の中でございます、プリンセス・『リーア』。理事長がお待ちです。リムジンへどうぞ」ペコッ・・・
423 :2010/09/12(日) 06:11:00.97 ID:nAJyP.I0
アニェーゼ「こ、コーヤギ。彼女は・・・・・・一体、何者なんですか?」

香焼「・・・・・・詩と知識と教えの女神(ブリジッド)さまっすよ」

アンジェレネ「ど、どうするの。これから」

香焼「ちょっと待ってて・・・・・・宛てをつけてくるっすから」テクテクテク・・・

アニェーゼ・アンジェレネ「「・・・・・・」」



香焼「・・・・・・」Pi・・・Prrrr・・・・・

ステイル『何だ、珍しい』Pi!

香焼「今、何処に?」

ステイル『君に言う必要性が―――』

香焼「頼みがあるっす」

ステイル『―――・・・・・・用件を聞く』

香焼「リメエア様が窓のないビルに行った。単体っす」

ステイル『何!?』

香焼「護衛を。中に入って不思議がられないのは、君と土御門だけっすから」

ステイル『土御門の方が慣れているし、平然と』

香焼「自分は『友達』である君にお願いしてるっす。ステイル」

ステイル『・・・・・・とんだ友人だな、それは』フフフ

香焼「歳が近いのは君なんすよ・・・・・・信頼してるっす」

ステイル『・・・・・・やってみる。だが、相手が相手で・・・・・・護衛対象がアノお方だ。期待はするな』

香焼「ありがとう、ステイル」

ステイル『煙草の一箱でも奢ってくれればいいさ。「友人」さんとやら』フフッ・・・Pi!


香焼「こっちは、OKっすね。次は・・・・・・」Pi!・・・Prrrr・・・・・
 
428 :2010/09/13(月) 01:31:48.90 ID:aXfwUvg0
 ―――時は遡り、PM04:55、学園都市、第7学区、黒妻宅・・・・・・


 チャプン・・・・・


絹旗「・・・・・・」

打ち止め「・・・・・・お姉ちゃん、ぬるくない? 温度上げてもいいよ、ってミサカはミサカは告げてみる」

絹旗「大丈夫です・・・・・・ありがとう」

打ち止め「ううん。いいの・・・・・・えいっ」ピリピリ

絹旗「っ?! な、何ですか!? 身体が、ビリッとしました!」ビクッ

打ち止め「へへへ。ミサカ特製電気風呂なの! ってミサカはミサカは説明してみる」ピリピリ

絹旗「で、電気風呂?!」

打ち止め「肩こり、腰痛、疲労、保温、美肌効果があるよ! ってミサカはミサカは自慢してみるの!」エヘヘ

絹旗「え、あ、うん・・・・・・助りますけど、超危険じゃないですか? 電気、って」ビクビク・・・

打ち止め「大丈夫だよ。能力の調節はあの人で試してるから! ってミサカはミサカは満面の笑みで伝えてあげる」ニコリッ!

絹旗「あ、あははは・・・・・・ (・・・・・・哀れ。一方通行)」アハハ・・・

打ち止め「・・・・・・やっと、笑ってくれたね」ギュッ・・・

絹旗「・・・・・・ええ。ありがと。打ち止めちゃん」クスッ・・・ナデナデ


固法『二人ともー、長湯しちゃ駄目よ。あと着替え置いといたからねー』パタパタ・・・


打ち止め「えー。ミィは一緒に入らないのー? ってミサカはミサカは名残惜しんで返答してみる」ブー!

固法『ごめんね。ちょっと電話掛けたりしてたから、後で入らせてもらうわ』

打ち止め「うー・・・・・・だってさ、お姉ちゃん。上がろ、ってミサカはミサカは立ち上がってみる」ザバァ

絹旗「・・・・・・うん。そうですね」ザバァ

打ち止め「ん? ・・・・・・Oh~。またちょぴっと『生えて』きたね。お姉ちゃんの下のk痛あぁっ!!」ギュウゥッ!!

絹旗「そ、そういう超デリカシーの無い事、言わないで下さい! 超麦野みたいになりますよ!」モゥ・・・///

打ち止め「両手でホッペ引っ張るのは止めてててっ!! ・・・・・・えへへ、いつものお姉ちゃんだ」ニコッ

絹旗「ええ・・・・・・もう大丈夫、ありがとう」ニコッ
429 :2010/09/13(月) 02:04:52.36 ID:aXfwUvg0
打ち止め「わーい。ミィ、アイスぷりーず! ってミサカはミサカは駆け出してみる」パタパタパタ

固法「こら。ちゃんと身体拭かなきゃ駄目でしょ。拭いてあげるから待ってなさい」テクテクテク

打ち止め「うぇーい!」ムギュッ「ってミィ冷たっ!! ミサカはミサカは吃驚仰天!!」ウワッ!

固法「濡れてるもの。いきなり抱きついちゃいけないの。ジッとする」フキフキ・・・

打ち止め「むきゅー」ゴシゴシ・・・

固法「あ、最愛ちゃん。悪いんだけど服乾かしてるから、先輩の服羽織っといてね」

絹旗「あ、いえ。ありがとうございます・・・・・・あ」

固法「ん?」

絹旗「・・・・・・パンツ」ボソッ

固法「前に泊まった時、替えストックしてなかったかしら」

絹旗「すいません。遠出があったので、此処から持って行っちゃってました・・・・・・」

固法「うーん。コンビニは、ちょっと遠いし・・・・・そうだ。先輩の卸してないトランクス入らないかしら」

絹旗「お、男物ですか?!」エッ!?

固法「伸縮利くから大丈夫だと思うけど・・・・・・はい」スッ

絹旗「は、はい。どうも・・・・・・」スルッ・・・「・・・・・・うん。な、何とか、穿けますね」アハハ・・・

打ち止め「スパッツみたいだね・・・・・・って、アレ? 私の下着は?」アルェ?

固法「打ち止めちゃんのは常備よ。必ず週に一度は泊まりに来てるじゃない」フフフ

打ち止め「やれやれ。ヨミカワ家の人間は忙しい人ばっかりね! ミサカはミサカは嘆いてみるの」ンモー・・・

固法「そう言わないの。打ち止めちゃんは良い子だから分かるよね」ナデナデ

打ち止め「うん。察してあげるの、ってミサカはミサカは苦笑する」ハハッ・・・

固法「良い子良い子。じゃあ二人とも着替えて居間で待ってて。私もお風呂入っちゃうから。あと、冷凍庫にアイス有るよ」スルル・・・

絹旗「はい・・・・・・」ペコッ

打ち止め「相変わらずのお乳ですなー・・・・・・ミサカのミサカの周りの大人は爆乳だねぇ」ムムム・・・

絹旗「超羨ましいですよね」クスッ

固法『んー? 何か言ったぁー?』ザブンッ・・・

絹旗・打ち止め「「なんでもなーい!」」ウフフ
430 :2010/09/13(月) 02:49:50.56 ID:aXfwUvg0
 ―――PM05:05、学園都市、第7学区、黒妻宅・・・・・・



 ガラララ・・・・・



固法「・・・・・・ふぅ。意外と冷えてきそうね。空調自動にしておこうかしら」ゴシゴシ・・・

打ち止め「あ、ミィ上がった。はい、牛乳! ってミサカはミサカは手馴れた様子でミルクを渡してみる」ムサシノー!

固法「あら。ありがと・・・・・・って、打ち止めちゃん。何でYシャツ着てるの?」

打ち止め「似合う? ってミサカはミサカは家でのヨシカワの格好を真似てみる」ブカブカァ

固法「それは・・・・・・服装じゃないのよ。打ち止めちゃん」ハァ・・・

打ち止め「むぅ・・・・・・じゃあ、お姉ちゃんのは服装なの? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

固法「ええっと・・・・・・」チラッ

絹旗「あ、えっと、兄貴さんのロンティー借りちゃいました」ダボダボォ

固法「・・・・・・ギリギリ、アウト」ハァ「兎に角、下穿きなさい。女の子がお腹冷やしちゃ駄目よ」

打ち止め「はーい」ズボンハドコー?

絹旗「・・・・・・」ジー・・・

固法「・・・・・・大分、落ち着いたみたいね」ニコッ

絹旗「え、ええ。おかげさまです・・・・・・ありがとうございます」ヘコッ

固法「いいのよ、遠慮しないで。もっと甘えても良いのよ?」クスッ

打ち止め「じゃあ私が甘えるー! ってミサカはミサカはモフンッ!」ムーネー!

固法「ふふっ。打ち止めちゃんはいつもでしょ」ナデナデ

絹旗「・・・・・・ふふ」クスリッ

固法「さて、じゃあ・・・・・・最愛ちゃん。お話聞かせてもらえるかな。言いたくなかったら、いいけど」

絹旗「いえ・・・・・・お話しします・・・・・・―――」カクカ、クシカ、ジカ・・・――
431 :2010/09/13(月) 03:56:16.45 ID:aXfwUvg0
固法「―――・・・・・・そう。そんな事があったの」ナデナデ・・・

打ち止め「お姉ちゃん・・・・・・」

絹旗「っ・・・・・・私は、ただただ・・・・・・香焼を困らせてだけかもしれません・・・・・・きっと見過ごした方が、良かったんです」

打ち止め「そんなことないよ、お姉ちゃん」フルフル・・・

絹旗「本当は『行かないで』って・・・・・・『私といて』って・・・・・・言いだがっだでず」グスッ・・・

固法「・・・・・・そう」ギュゥッ・・・

絹旗「でも・・・・・・香焼にも、仕事が、ありまず・・・・・・」ウウゥ・・・

固法「よく、我慢したわ。最愛ちゃんは偉い子よ」ナデナデ・・・

絹旗「うううぅ・・・・・・姉貴ざん・・・・・・」ポロポロ・・・

打ち止め「お姉ぢゃん、泣がないで・・・・・・」ウウウゥ・・・

絹旗「っ・・・・・・う、ん・・・・・・ごめんなさい。そう、ですね」ニコッ・・・

固法「・・・・・・今の話で、誰も悪くないっていうのは分かったわ。最愛ちゃん、自分を責めちゃ駄目よ」

絹旗「でも・・・・・・私、超いっぱい、悪口言いました。香焼にも・・・・・・あの子にも・・・・・・」ハァ・・・

固法「香焼くんはそのくらいで最愛ちゃんを嫌いになったりしないわよ。もし嫌うようなら、本気で説教してあげます」

打ち止め「私も、精一杯ビリビリさせちゃうよ! ってミサカはミサカは充電してみる!」ジジジ・・・

絹旗「あ、ははは・・・・・・」

固法「私が思うに多分、香焼くんとはキチンとお話しすれば解決すると思うの。最愛ちゃんが嘘偽り無く言いたい事を伝えればね」

絹旗「・・・・・・はい」

固法「問題は、一緒にいた女の子。最愛ちゃんは、どうしたいの?」

絹旗「私は・・・・・・あの子とも、ちゃんとお話ししたいです。あと、謝りたい」

固法「・・・・・・ええ。きっとできるわ」ナデナデ

打ち止め「あのね、仲良くしたい時は『名前』を呼ぶんだよ! ってミサカはミサカは教えてあげる」フフッ

絹旗「名前を、ですか?」

打ち止め「うん。本当だよ!」ニコッ

固法「そうね・・・・・・香焼くんは、後で連絡するって言ったのよね? その時に、お話しなさい」
 
435 :2010/09/13(月) 23:45:58.84 ID:6KFVi/w0
 ―――PM05:10、学園都市、第7学区、黒妻宅・・・・・・


 Prrrr・・・・・


固法「ん?」カパッ


 『From――香焼くん』


固法「・・・・・・ごめん。ちょっと電話出てくるわ」

打ち止め「クロヅマ?」

固法「ええ・・・・・・ゆっくりしてて」テクテク・・・ガチャッ


 Pi!


固法「・・・・・・もしもし」

香焼『こんにちは。ご無沙汰っす』

固法「ええ。どうしたの?」

香焼『お願いがあるっす』

固法「・・・・・・それは、貴方が今学園都市に居る事と関係する?」

香焼『知ってましたか・・・・・・最愛から?』

固法「今、打ち止めちゃんと先輩のウチに居るわ」

香焼『っ・・・・・・そうっすか』

固法「うん。まず・・・・・・用件を聞こうかしら」
436 :2010/09/13(月) 23:59:50.48 ID:6KFVi/w0
香焼『・・・・・・自分が今、仲間と都市に居る事は聞いてるんすね』

固法「最愛ちゃんの知ってる限りは聞いたわ」

香焼『本当は、一度都市の外に変える予定だったんすが・・・・・・ドライバーが所用でいなくなってしまいました』

固法「今、貴方は何処に?」

香焼『商店街のゲーセン付近。女の子二人と一緒っす』

固法「それで?」

香焼『自分は、野宿でも何でも大丈夫っす。彼女達を泊めてもらいたい』

固法「・・・・・・」

香焼『本当は固法さんの家だと思って電話したんすけど、この際、黒妻さんの家でも大丈夫っす』

固法「それこそ先輩は『何処でも』生きてける様な人だから大丈夫だけど、貴方は、ちゃんとした所に泊まらなきゃ駄目」

香焼『・・・・・・』

固法「とりあえず、先輩のウチに向かいなさい。貴方が何処に泊まるかは、そこで決める事。いいわね」

香焼『・・・・・・はい』

固法「宜しい。それで、もう一つ・・・・・・最愛ちゃんは、どうするつもりだったの?」

香焼『・・・・・・これから、探す予定でした。アイツ、放っておいたら何処かで膝抱えてそうっすので』

固法「正解。私が見つけなきゃ、今も泣いてました」

香焼『うっ・・・・・・すいません』

固法「それは私に言う事じゃないでしょ? 兎に角、女の子もいるんだからタクシー使ってアパート来なさい。話はそれからします」

香焼『了解っす』Pi!



固法「・・・・・・さて。どうしようかしら・・・・・・上の住人さんにも、偶にはご協力願おうかしらね」ハァ
437 :2010/09/14(火) 00:43:30.14 ID:QcFzqEA0
 ―――PM05:30、学園都市第7学区、黒妻・上条・土御門等のアパート前・・・・・・


 ブロロロロォ・・・・・


アニェーゼ「此処は?」

香焼「今日お世話になる人のアパートっす・・・・・・行くよ」テクテク・・・

アンジェレネ「・・・・・・うぅ。早くシャワー浴びたいね」

香焼「もう少し我慢して。結構勝手が効く人達・・・・・・の筈っすから」


 カツカツカツ・・・・・


香焼「この階っす・・・・・・あ」ピタッ

アニェーゼ「どうしました?」

アンジェレネ「・・・・・・あの人のウチ?」

アニェーゼ「って、クロヅマの携帯で見た人だ」

アンジェレネ「あ! 奥さん!」


固法「何か妙な言葉が聞こえるけど、聞かなかったことにしてあげる・・・・・・いらっしゃい」ニコッ


アニェーゼ・アンジェレネ「「こ、こんにちは!」」ペコッ

香焼「・・・・・・申し訳ないっす。よろしくお願いします」フカブカァ・・・

固法「はい、宜しくね。さて、まずは・・・・・・香焼くん。こっちに」テクテク・・・

アニェーゼ「こ、コーヤギ・・・」キュッ・・・

香焼「大丈夫っすよ・・・・・・ちょっとだけ、待ってて欲しいっす」ニコッ・・・テクテク・・・

アニェーゼ・アンジェレネ「「・・・・・・」」
438 :2010/09/14(火) 01:24:01.76 ID:QcFzqEA0
香焼「・・・・・・なんでしょう」

固法「今、上の部屋に、最愛ちゃんがいます。一緒に、打ち止めちゃんもね」

香焼「え・・・・・・上条当麻の部屋にっすか?!」

固法「あの子達といきなりあったら気まずいでしょ。上条くんとインデックスちゃんは土御門くんの部屋に移ってもらったわ」

香焼「・・・・・・申し訳ないっす」

固法「まずは、今、どういう状況なのかきちんと二人に説明しなさい。じゃなきゃ・・・・・・最愛ちゃんに会わせない」

香焼「っ・・・・・・」ギュッ・・・

固法「最愛ちゃんと打ち止めちゃんには、二人が来る事、伝えてあるから・・・・・・今はこっちに集中すること」

香焼「・・・・・・分かりました」

固法「多分、先輩も似たような事をする筈・・・・・・筋は通しなさい。男の子でしょ」ニコッ

香焼「はい」グッ・・・「行きましょう」テクテク・・・



 カツカツカツ・・・ガチャッ・・・・・



アンジェレネ「あ、コォヤギくん・・・・・・おかえり」

香焼「・・・・・・うん。待たせた」

アニェーゼ「・・・・・・何を話してたんですか?」

香焼「今から説明するっす。聞いて・・・・・・くれますか」ペコッ

アニェーゼ・アンジェレネ「「・・・・・・」」コクッ・・・

固法(・・・・・・頑張れ、香焼くん)
439 :2010/09/14(火) 01:51:42.03 ID:QcFzqEA0
香焼「初めに・・・・・・此処は教会であった黒妻さんの家っす」

アニェーゼ・アンジェレネ「「え!」」

香焼「・・・・・・家族みたいなもの、って言っただろ。お願いしたんだ・・・・・・まぁ本人にはまだだけど」

アニェーゼ「そ、いや、え・・・・・・いいんですか?」

固法「いいのよ。気にしないで」

香焼「彼女は固法美偉さん。知っての通り、黒妻さんの」

アンジェレネ「新妻」

香焼「か・・・・・・大体、あってる」

固法「合ってない。適当言わないの・・・・・・後輩で、まぁ・・・・・・彼女です」

アニェーゼ「それで・・・・・・どーしたんですか」

香焼「あ、うん。本題・・・・・・あのね・・・・・・」

アンジェレネ「うん」

香焼「・・・・・・っ」

アニェーゼ「・・・・・・あ、えっと、無理なら隠しといていいですよ」

香焼「いや・・・・・・」グッ「・・・・・・今、上の部屋に・・・・・・最愛が居るんす」

アニェーゼ・アンジェレネ「「っ!!」」

香焼「言ったとおり、彼女も・・・・・・僕の家族みたいな人っす。大事な・・・・・・」

アニェーゼ「・・・・・・っ」ズキッ・・・

アンジェレネ「アニェーゼちゃん・・・・・・」

アニェーゼ「大丈夫、です・・・・・・続けて、下さい」

固法「・・・・・・アナタ達には申し訳ないんだけど、お昼に何があったか、聞かせてもらったわ」

アンジェレネ「え」

固法「白井さんと初春さん。私と同じ部署の風紀委員なの・・・・・・私が勝手に聞きだしたわ。ごめんなさい」

アニェーゼ「っ・・・・・・構いません。続けて」

香焼「・・・・・・うん」
440 :2010/09/14(火) 02:26:38.67 ID:QcFzqEA0
 ―――PM05:45、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・



香焼「―――・・・・・以上っす」

アンジェレネ「うん。私は分かったよ」チラッ・・・

アニェーゼ「・・・・・・」

香焼「みんな、中途半端な自分の所為っす。ごめん、二人とも」

固法「・・・・・・香焼くん」

アニェーゼ「・・・・・・上に」ボソッ

香焼・アンジェレネ「「え」」

アニェーゼ「上の、部屋に・・・・・・行ってあげて、ください」グッ・・・

香焼「・・・・・・アニェーゼ」

アニェーゼ「コーヤギは、悪くねぇです・・・・・・」

アンジェレネ「うん・・・・・・アニェーゼちゃんも、悪くないからね」ギュゥッ・・・

アニェーゼ「っ、私、このままじゃ卑怯ですから・・・・・・行ってあげて。コーヤギ」

香焼「・・・・・・ごめん」スタッ、テクテク・・・

固法(立派よ。三人とも、ね)

香焼「・・・・・・行ってきます」ガチャッ・・・


アンジェレネ「・・・・・・よく出来ました」ナデナデ

アニェーゼ「っ・・・ぇぅっ・・・ごれで、いいんでず」グスッ・・・

固法「アニェーゼちゃん・・・・・・後で、最愛ちゃんと会ってあげてね。お話したいそうよ」

アニェーゼ「っ・・・・・・はい。私も・・・・・・お話、してぇですから」コクッ・・・
441 :2010/09/14(火) 02:43:58.70 ID:QcFzqEA0
 ―――PM05:50、学園都市第7学区、上条宅・・・・・・




絹旗「・・・・・・」

打ち止め「お姉ちゃん・・・・・・ミサカがミサカが一緒に居るよ」ギュッ・・・

絹旗「うん。ありがと」ギュッ・・・


 ピンポーン・・・・・


絹旗「っ」

打ち止め「・・・・・・はーい。どうぞ」


香焼「・・・・・・打ち止めちゃん」

打ち止め「こんばんは、お兄ちゃん」ニコッ

香焼「うん。こんばんは」ナデナデ

打ち止め「お姉ちゃんが、待ってるよ。ミサカはミサカは教えてあげます」

香焼「・・・・・・ああ。お邪魔します」テクテク・・・


絹旗「・・・・・・っ」グッ・・・

香焼「・・・・・・最愛」

絹旗「・・・・・・こう、やぎ」チラッ・・・


打ち止め(頑張れ、二人とも! ミサカはミサカはおにいちゃんとお姉ちゃんを心の中から応援してみる!)
4422010/09/14(火) 03:02:26.83 ID:QcFzqEA0
香焼・絹旗「「・・・・・・あの」」シンクロッ!

打ち止め「あ・・・・・・」ヤッチャッタ・・・

香焼「・・・・・・最愛からで、いいっすよ」

絹旗「い、いえ・・・・・・香焼からどうぞ」

香焼・絹旗「「・・・・・・」」ジー・・・

香焼「あ、えっと、じゃあ、自分から」

絹旗「う、うん」

香焼「・・・・・・ごめんなさい」ペコッ

絹旗「っ・・・・・・謝らないで下さい。それじゃぁ・・・・・・超惨めです。お互いに」

香焼「でも・・・・・・自分が、いけないんす。最愛を・・・・・・泣かせたから」

絹旗「っ・・・・・・ばか、ですね。そういう事は、言わないで下さい」

香焼「うん・・・・・・ごめん」

絹旗「謝るな」

香焼「・・・・・・うん」

絹旗「・・・・・・あのね。私・・・・・・嫉妬しました。香焼を取られて・・・・・・別に取られてなんか無いのに、です」

香焼「・・・・・・」

絹旗「超酷い女です・・・・・・泣いて、逃げて・・・・・・香焼を、困らせました・・・・・・謝るのは、私の方です」

香焼「そんなこと!」

絹旗「ええ。此処で謝ったら・・・・・・また香焼に、迷惑を掛けますから・・・・・・一言だけ、言わせてください」

香焼「え・・・・・・うん」


絹旗「・・・・・・っ・・・・・・会いに来てくれて、ありがとう」ポロポロ・・・


香焼「っ」グッ・・・


打ち止め(・・・・・・よく言えました。お姉ちゃん。ミサカはミサカは褒めてあげます)ニコッ・・・
443 :2010/09/14(火) 03:21:43.32 ID:QcFzqEA0
絹旗「あ、あれ・・・・・もう泣かないって、っ・・・・・・決めたのに、おかしい、ですね・・・・・・っ、あはは・・・・・・」ポロポロ・・・

香焼「っ・・・・・・最愛」

打ち止め「・・・・・・あー、お兄ちゃん。私は用事を思い出したので下に戻るよ・・・・・・ミサカはミサカは場を抜けてみる」ガチャッ・・・

香焼「あ、うん・・・・・・」

絹旗「うぅ・・・・・・っ・・・・・・ごめん、なさい」グスッ

香焼「いいよ・・・・・・悪くない。謝らないって、決めたんだろ?」ナデナデ・・・

絹旗「っ・・・・・・うわああぁん!」ポロポロポロ

香焼「っ・・・・・・泣かないで。最愛」ギュッ・・・

絹旗「ううぅっ・・・・・・ごめ、ごめん、なさ・・・・・・っ・・・・・・」ギュウッ・・・

香焼「っ・・・・・・ (僕は・・・・・・最低っす)」ポロポロ・・・


 一寸・・・・・


香焼「・・・・・・もう、大丈夫?」

絹旗「うん・・・・・・恥ずかしい所をお見せしました。すいません・・・・・・」グスッ・・・

香焼「大丈夫だよ。気にして無いから」ニコッ

絹旗「ちょ、ちょっとは気にして下さい・・・・・・で、あ、あの・・・・・・」モジモジ・・・

香焼「うん?」

絹旗「も、もう・・・・・・離れてもらって、大丈夫ですよ・・・・・・」モジモジ・・・

香焼「・・・・・・」ポカーン「あ! ご、ご、ごめん!!」カアアァッ///

絹旗「う、ううん・・・・・・大丈夫。ありがと」クスッ
444 :2010/09/14(火) 03:43:46.84 ID:QcFzqEA0
絹旗「えっと・・・・・・その・・・・・・ (か、顔、超近い・・・・・・)」ドキドキッ・・・

香焼「う、うん・・・・・・ (む、無意識で! ご、ごめん、最愛!)」ドキドキッ・・・

絹旗「いや、あ、あの・・・・・・は、ははは。何言おうか、忘れちゃいました。すいません」

香焼「そ、そっか・・・・・・そういえば、そうだ」

絹旗「はい」

香焼「えっと、服。可愛かったっすよ。昼間の奴、うん。 (な、何を言ってるんだ! 僕は!)」

絹旗「え! あ、ありがとうございます・・・・・・」カアアァッ///

香焼「う、うん・・・・・・」

絹旗「・・・・・・今は?」ボソッ

香焼「え」

絹旗「今は、可愛くないんですか?」

香焼「えっ! あ、い、いや、その、えっと!!」アタフタッ!!

絹旗「ふふふっ。冗談です。からかってごめんなさい」ニコッ

香焼「へ、あ・・・・・・も、もう!」ッ///

絹旗「私はもう大丈夫です。いつもの最愛ちゃんですから! 心配しないで・・・・・・ね?」ナデナデ

香焼「うん・・・・・・あ、頭、撫でなくていいよ。自分は男っす!」モー!

絹旗「ふふっ。さっきの仕返しです・・・・・・私も、子ども(妹)扱い、しないで欲しいな」ボソッ

香焼「え・・・・・・っ」ドキッ!

絹旗「・・・・・・私の方が、超お姉ちゃんって事ですよ? 何か期待しましたか?」ニヤリ・・・

香焼「え、あ、いや! そ、そうだよね! な、何でもない!」フルフル・・・

絹旗「ふふふ。やっぱり、超香焼です」スタッ・・・

香焼「もぅ・・・・・・勘弁してよね」アハハ・・・

絹旗「どうしよっかなぁ・・・・・・なぁに? 一体どんな事考えたんですか? お姉ちゃんに教えてみなさい」グイッ

香焼「さ、最愛の方が、年下だろ。か、からかうなよ・・・・・・ (って、最愛、何でこんな薄着なの?!)」ドキドキッ・・・

絹旗「ふふふふふ」ジリジリ・・・
446 :2010/09/14(火) 04:03:12.95 ID:QcFzqEA0
香焼「さ、最愛?! も、もう話は済んだし、し、下に戻ろう!」ドキドキッ

絹旗「あれれ? どうしたんです? 超緊張してますね」クスッ

香焼「ほ、ほら! 此処、上条さんの部屋だし! 何時までも借りるのは悪いっすよ!」

絹旗「・・・・・・そーですね。 (・・・・・・馬鹿、超ヘタレ)」ハァ・・・

香焼「もう・・・・・・男をそういう風にからかうなっての」ハァ・・・

絹旗「ふーんだ・・・・・・ (そうやって、妹扱い、ですか・・・・・・) って、あ!」グラッ・・・

香焼「え、あ、ちょっ?! うわっ!!」グラッ・・・


 ドシンッ・・・・・


香焼「痛つっ・・・・・・大丈夫? 最愛てをわぁっ!!?」ブッ!

絹旗「ううっ、引っ掛かった・・・・・って、あ・・・・・・」

香焼「さ、最愛! ズボン! し、下!」ミテナイヨー!

絹旗「脱げちゃった・・・・・・兄貴さんの大きいから・・・・・・見ました?」

香焼「み、見てない! は、早く退けろ!」

絹旗「ふーん・・・・・・何色?」

香焼「・・・・・スパッツ」

絹旗「残念、変態さん。これは男物のボクサーです」ニヤリ!

香焼「わ、分かったから! ど、退いてくれぇ!!」ドキドキドキ・・・

絹旗「・・・・・・私も、ドキドキしてるかも」ドキドキ・・・

香焼「や、め・・・・・・駄目、だよ。最愛・・・・・・ (マジで黒妻さんと固法さんに殺られるから!!)」ヤメェテ・・・

絹旗「・・・・・・少しだけ・・・・・・お願いします」ギュッ・・・

香焼「ッッ~~~・・・・・・だ、めだ。退いて・・・・・・お願い!」マジデネボシ5ビョウマエ!
448 :2010/09/14(火) 04:31:13.56 ID:QcFzqEA0
絹旗「・・・・・・こうやぎ」ピタッ・・・ギュゥッ・・・

香焼「っ!! これ、以上は・・・・・・駄目だ!!」バッ!

絹旗「え、ひあっ! ・・・・・・あぅ・・・・・・っ (こ、香焼に・・・・・・押し倒された・・・・・・)」ドサッ・・・カアアァァ・・ドキドキドキ・・・

香焼「マジで危なか・・・・・・ん? あ、あの・・・・・・最愛さん? 何故頬を赤らめ身体縮込めてるっすか? (状況悪化ぁ!?)」タラー・・・

絹旗「は、恥・・・・・・かかせないで、下さい」ゴクッ・・・ドキドキ・・・

香焼「」ヤバイ・・・コレハ、ヤバイ・・・

絹旗「・・・・・・香焼」ドキドキ・・・スッ・・・

香焼「」クビニテガマワサレタッス・・・

絹旗「・・・・・・」ドキドキ・・・グイッ・・・


香焼「                                  駄目、だ」バッ・・・


絹旗「え・・・・・・あ」ピタッ・・・

香焼「・・・・・・それ以上は、いけないっす。冗談が過ぎるっすよ、最愛」スタッ・・・テクテク・・・

絹旗「・・・・・・ふふっ、そうですね。ごめんなさい」チョウザンネンデス・・・

香焼「し、下、行こう・・・・・・みんな、待たせてるっす」クルッ・・・

絹旗「・・・・・・『ズボン(あそこ)』、そのままでいいんですか?」ジー・・・クスッ

香焼「ッッ~~~/// 最愛がふざけるからだろ!! 落ち着いたら行くから、先行け!!」モウッ///

絹旗「クスッ、何なら『ヌいて』からでも、って冗談です。睨まないで下さい」スタッ、テクテク・・・


香焼「・・・・・・はぁ」ドキドキ・・・「最愛に欲情するなんて・・・・・・最低だ。僕・・・・・・」アブネェ・・・


絹旗(・・・・・・やりすぎ、でしたね。む、無論、冗談の範疇でしたよ! え、ええ! マジな訳ないじゃないですか)ドキドキ・・・


冷蔵庫『冗談だぁ? 誘い受けしたくせにぃ? しかも断られた時点でオマエの負けだぜ?』ダハハ!


絹旗「」チーン・・・「ッ・・・・・・み、見てたんですか」プルプル・・・カアアァァ・・・

冷蔵庫『おう。運営さまに録画ファイル送信済みだぜ?』フヒヒwサーセンww

絹旗「だあああぁっ!! [ピーーー]!! ついでに運営(垣根)も[ピーーー]ぃ!!」ガアアッ///
449 :2010/09/14(火) 04:42:31.50 ID:QcFzqEA0
今回は此処まで。やべぇwwやりすぎたwwww

絹旗ちゃんはこんなエッチな娘じゃありません! 今回は『純』が暴走し(行き過ぎ)ただけです!
あと香焼くんはヘタレじゃなくて、硬派なんだよ! そこんとこ宜しく!


そのうち絹旗アフター、アニェーゼアフター、アンジェレネアフター(※R18)・・・・・・冗談だ、書かないよ。

でも、わたるんとみぃちゃんの『情事(アダルト)』は近い内に書くかも。需要があればね。


次回は絹旗ちゃんとアニェーゼちゃんの仲直り。終わり次第、兄貴が何してたか書くよ!

んでは、また! ノシ
450 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/14(火) 05:38:22.15 ID:xygTnwAO
超乙かれさまノシ
451 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/14(火) 05:43:51.83 ID:LMC1nYoo
超乙です。

>絹旗アフター
>わたるんとみぃちゃんの『情事(アダルト)』

その需要に俺の一切合切をかけるぜ!
452 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/14(火) 07:08:58.01 ID:sX7dv6DO
超乙。クドいわふたーみたいなのを期待w



あわきんアフターやステイルアフターは無いのだろうかww?
453 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/14(火) 07:25:06.86 ID:HaiiC/Uo
乙!
もうやっちゃえよぉ
 

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