2013年5月10日金曜日

固法「先輩、おはようございます」 2

4582010/09/14(火) 21:41:45.65 ID:hrspqXo0
 ―――PM06:15、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・



 ガチャッ・・・・・



絹旗「ただいま……話、終わりましたから」

固法「そう。あら、香焼くんは? 一緒じゃないの?」

絹旗「オットs……じゃなかった。お隣(土御門)さんに話があるそうなので、遅れるそうです」

固法「うん。分かった。 (……オットセイ?)」ハテ?

絹旗「……それで、その……いるんですよね。そこに」チラッ・・・

固法「ええ、いるわ……今、打ち止めちゃんとお話しているみたい」

絹旗「……そう、ですか」

固法「大丈夫。素直に、ね」ニコッ

絹旗「……はい」テクテク・・・


アンジェレネ「―――へぇ! 打ち止めちゃん、一人で都市、歩き回れるんだぁ!」

打ち止め「うん! 寸分の狂いも無くナビゲーションできるよ! ってミサカはミサカは自慢してみる!」エッヘン!

アニェーゼ「アンジェレネなんか、ちっぽけなバチカンですら迷子になりますからね」ヒヒヒ

アンジェレネ「そ、そんな小さい時の話思い出させないでよぉ」

アニェーゼ「え? 去年でしょう?」

打ち止め「あはは。方向音痴なんだね! ってミサカはミサカはドジっ子なアナタに苦笑してみる」ハハハ

アンジェレネ「も、もう! バカにして!」プイッ!

アニェーゼ「ごめんごめん……ん? あ……」チラッ・・・


絹旗「……こんばんは」ペコッ


アンジェレネ「……こんばんは!」ニコッ

アニェーゼ「……ばんは」ペコッ
459 :2010/09/14(火) 22:35:17.10 ID:hrspqXo0
絹旗「……色々、言いたい事があります」

アニェーゼ「奇遇ですね。私もです」

アンジェレネ「……」

打ち止め「……」ジー・・・

固法「……打ち止めちゃん。こっちおいで」ニコッ

打ち止め「……うん」トテトテ・・・

絹旗「言いたい事が、超多過ぎて……ぶっちゃけ、パンクしそうです」

アニェーゼ「私も。何を言いてぇのか忘れてしまいそうです」クスッ・・・

絹旗「じゃあ……簡潔に一言だけ、言わせて下さい……―――」

アニェーゼ「そうしましょう。私もそうしますから……―――」

固法「……」フフッ


絹旗・アニェーゼ「「―――……ごめんなさい……っ!」」ドキッ!


アンジェレネ「二人とも……」ホッ・・・

絹旗「……仲良く、してくださいね。アニェーゼ、アンジェレネ」ニコッ

アニェーゼ「はい。宜しくです。サイアイ」ニコッ

打ち止め「皆仲良しだよ! 良かったね!」ニコッ

固法「そうね。さて、じゃあご飯作っちゃいましょ! アニェーゼちゃん、アンジェレネちゃん、食べられない物ある?」

アンジェレネ「あ、えっと、野菜全般ダメです!」キッパリ!

アニェーゼ「あ、放っといてください。何でも食えます」

打ち止め「アンはお子ちゃまだねぇ、とミサカはミサカは野菜の食べられないアンを」

絹旗「打ち止めちゃん。いつもピーマン避けて食べてるのは、何処の誰ですか?」

固法「じゃあ、今日は野菜炒めとピーマンの肉詰めね」フフフ

打ち止め・アンジェレネ「「」」ガーン・・・

固法「ふふっ、冗談よ」サテト・・・
460 :2010/09/14(火) 23:08:38.11 ID:hrspqXo0
アニェーゼ「あ、えっと……此処、クロヅマのウチなんですよね?」

絹旗「ええ」

アニェーゼ「その……やっぱり、大丈夫ですか? 泊っても?」

固法「別に大丈夫だけど……どうして?」

アニェーゼ「ええっと……」

アンジェレネ「あの、私達一応修道女(シスター)やってますから、独身男性宅に寝泊まりするのは……はい」アハハ・・・

絹旗「おお! 超本物のシスターさんなんですねぇ」

固法「あ、そういう事。気にしなくていいわよ。気になるなら、先輩追い出してあげるから」ニコッ

アニェーゼ・アンジェレネ「「ええっ!?」」

打ち止め「ミィはヤルと言ったらヤル凄みがある女なの! ってミサカはミサカは┣¨┣¨┣¨┣¨・・・ッ!!」

アニェーゼ「え、あ、いや、まぁ……そこまでやってもらわねぇでもいいです」

アンジェレネ「何だかんだで、生臭尼ですから。食事制限とか禁欲とかしてないようなものですし」アハハハハ・・・

固法「なら、いいんだけど」

絹旗「それで、今日の献立は何にします? 買い物あるなら行ってきますよ」

固法「んー、そうねぇ……」



禁書「折角の海外からのお客なんだよ! 和風料理でFAなんだよ!」マドニベッタリィ・・・



一同『っ?!』ビクッ!

アニェーゼ「い、禁書目録?!」

アンジェレネ「何故此処に!?」

打ち止め「上の居候さんだよ。ってミサカはミサカは素敵な『穀潰し(シスター)』さんを紹介してみたり」デタァー!!

固法「……お米だけは、持参してね」

禁書「無論、5合準備済みだよ」ガチャッ、スゥ・・・

絹旗「相変わらず……超驚きの胃袋ですね」アハハ・・・
461 :2010/09/14(火) 23:49:40.14 ID:hrspqXo0
 ―――同刻PM06:15、学園都市第7学区、土御門宅・・・・・・




土御門「―――……成程。分かった」ハァ・・・

香焼「すいません。まずは貴方に連絡すべきだったのに遅くなってしまって」

土御門「まぁなっちまった事はしゃーないにゃ……にしても、リメエア姫がねぇ……」フムッ・・・

上条「おい、土御門。動かなくていいのか?」

土御門「あの人『一人』なら、何とでもなるぜよ。『頭』だけならローラ並だ。ステイルも陰ながら護衛してる」

香焼「心配なのはステイルが『ビル』に入れたかどうかっすよ」

土御門「ああ、問題無いにゃ。ステイルが俺の名を出しゃ、結標(案内役)が通すだろう」

香焼「良かった」ホッ・・・

上条「まぁ気は抜けないな」

土御門「カミやん、あんまり出しゃばんなくていいから……それより」ジー・・・

香焼「……はい」

土御門「香焼。オマエ……コレはどういう事だ?」カチッ・・・

上条・香焼「「ん?」」



『―――・・・・・・駄目だ!!』ドンッ!  ← 《香焼が押し倒してる(※ように見える)》

   『え、ひあっ―――・・・・・・あぅ・・・・・っ―――』ドサッ・・・カアアァァ・・   ← 《服従してる(※ように見える)》

 『マジで―――あ、あ―――最愛―――何故―――らめ身体――込めて―――」タラー・・・   ← 《っ?!》

     『は、恥・・・・・・かかせないで―――』ゴクッ・・・   ← 《っ!!?》



上条・香焼「「」」チーン・・・

土御門「ういうい」ニヤニヤ・・・
463 :2010/09/15(水) 00:08:34.40 ID:jhNgoDw0
香焼「あ、アンタ何撮ってんすかああぁっ!!?」ウワアアァッ!!

土御門「え、何が?」シレット・・・

上条「その、うん、なんだ……きちんとシーツとか交換さえしてもらえれば、別に。インデックスはそういうところは鈍感だから……」

香焼「アンタまで真に受けるか!! 冗談じゃないっすよ!」

土御門「え。冗談じゃないの?」マァジデェ?

香焼「じょ、冗談とか冗談じゃないとかそういう問題じゃないっす! コレは最愛がっ」

上条「香焼……男なら責任取らなきゃダメだぞ。むやみやたらに女の子に手を出しといて」

香焼・土御門「「オマエが言うな!!」」キッ!

上条「……おうふ」ショボーン・・・

香焼「と、兎に角、そんなの消して下さい! 自分だけじゃ無くて最愛にまで迷惑掛かるっすから!」

土御門「んじゃ窒素装甲の方にモザイク掛けておくから。香焼だけならいいんだにゃぁ?」ニヤニヤ・・・

香焼「余計悪化してるっ!!?」ウワァン・・・

上条「な、なぁ土御門。可哀そうだから、このくらいにしといてやろう……黒妻さんにばれたら『遊びの予定』が、パァ、だぞ」キリッ

土御門「何その無駄なイケメン……まぁ確かに、それは困るぜよ。 (結標に売るだけにするか)」

香焼「ありがとう。英雄さん」ウルウル・・・

上条「いやいや。お互い様ってことで」

土御門「ま、香焼。真面目に結標には礼を言っておけ。俺からも言っておくがな。 (まぁ今後に期待だぜぃ。ひひひ!)」ニヤッ

香焼「はい。どうもっす」ペコッ「それじゃあ戻るっす……あ、上条さん」

上条「ん?」

香焼「今日仕事終わったら女教皇様と五和が押し掛けるみたいな話してたっす。頑張って下さい」ニコッ

上条「」チーン・・・

土御門「……南無三だにゃ」アハハ・・・「面白そうだから、オルソラやルチアにも来てもらえばいいぜ」ニヤニヤ

上条「」マジカンベン・・・
464 :2010/09/15(水) 00:31:15.14 ID:jhNgoDw0
 ―――PM06:25、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・



 ガチャッ・・・・・



香焼「……ただいま」トボトボ・・・

打ち止め「あ! お兄ちゃんお帰り! ってミサカはミサカはドルゥ~ン!」ダッ!

香焼「うぇぶふっ!! ……良い、タックルっす」グフッ・・・

固法「お帰り……何だか、やつれてるわね」

香焼「……土御門のせいっすよ。あの野郎」ブツクサ・・・

固法「こらこら。年上を野郎呼ばわりしないの。さん付けとか、先輩付けしなきゃダメでしょ」

香焼「土御門に『さん・先輩』付けしたら、舞夏さんのことになるっすから」ハァ・・・

打ち止め「お兄ちゃん、マイカとも仲良いもんね! ってミサカはミサカは教えてみたり」

固法「でも、先輩は先輩よ。分かった?」

香焼「了解っす。 (意外と縦社会意識強いなぁ)」チラッ「……三人は?」ボソッ

固法「もう大丈夫よ。安心なさい」ニコッ・・・ナデナデ

香焼「……はい」ニコッ


絹旗「あ! 香焼、お帰り」

アニェーゼ「お邪魔してます」

アンジェレネ「同じく!」


香焼「……うん。ただいま」ニコッ
465 :2010/09/15(水) 01:15:04.42 ID:jhNgoDw0
固法「あ、香焼くん。ご飯作ってるから、先お風呂入っちゃって」

香焼「二人は?」

アニェーゼ「お先しました。良い湯でしたよ」

アンジェレネ「後風呂にさせてごめんね、コォヤギくん」

香焼「いや、大丈夫だよ」

絹旗「香焼。いくら可愛い子の後だからって、お湯飲んじゃダメですよ」

香焼「飲むかっ!! ……ったく。アレ? 固法さん、自分の替えの下着まだ有りましたっけ?」

固法「下着入れの二段目よ。あと、上がる時栓抜いちゃって。先輩シャワー浴びるはずだから」

香焼「了解っす」ガララ・・・


 一寸・・・チャプン・・・・・

香焼「ふぅ……やっと一段落っすね」フイィィ・・・「んんんんーっ! ぷハァ……」ググググ・・・


 ガララッ・・・・・

香焼「……え」ギョッ


打ち止め「お兄ちゃーん! お背中流すよー! ってミサカはミサカはお風呂にダァーイブっ!!」ジャボンッ!

香焼「」ハ?


 *********************



????「っ……無性に『誰か』を殺したくなっちまったンだがなァ」ビキッ・・・

???「何言ってるの? 病院で物騒じゃんよ」マッタク・・・「あ、梨剥いて」アーン

????「便利屋じゃァ無ェんだぞっつの……」シュンッ!!「ほらよ」スッ・・・

???「あんがと」パクッ「もしゃもしゃ……いや、全自動皮むき&カット能力って便利以外の何物でもないじゃん?」アハハ

????「るっせェ、ババァ」チッ・・・

???「あらあら、そんなババァの所に律義に見舞いに来てくれるなんて良い子ね。アンタは」ニヒッ

????「っ……うぜェ」ハァ・・・
466 :2010/09/15(水) 01:56:23.99 ID:jhNgoDw0
 チャポーン・・・・・



香焼「はぁ……もう入ったんじゃないの? 打ち止めちゃん」

打ち止め「一回お姉ちゃんと入ったよ。でもミサカはミサカはお兄ちゃんとも入ってみたり!」ジャバジャバ!

香焼「ああ、もう暴れないで」ンモー

打ち止め「え……」ピタッ「……もしかして、お兄ちゃん。私とお風呂入るの嫌だった? ってミサカはミサカは尋ねてみる」ショボーン・・・

香焼「そ、そういう訳じゃないよ。ほ、ほら! 打ち止めちゃんも女の子でしょ。自分と入るの大丈夫なのかなかって」

打ち止め「『あの人』やクロヅマは私と普通にお風呂入るよ? ってミサカはミサカはお兄ちゃんに告げてみる」

香焼「そっか……まぁいいか。 (考えるなんてバカみたいだな。打ち止めちゃんはまだ小さいんだから)」ニコッ

打ち止め「じゃあ、お背中お流ししますわ。ってミサカはミサカはスポンジを持ってスタンバッてみる」

香焼「うん。お願……」ジャバッ・・・ピタッ!


三人娘『……』ジー・・・


香焼「……何してんすか」タラー・・・

絹旗「監視です。打ち止めちゃんが襲われないかどうかの」ジー・・・

アニェーゼ「同じく。身内から犯罪者を出したくねぇですから」ジー・・・

アンジェレネ「ほら。気にせず身体洗っていいよ」ジー・・・

香焼「……どっかいけ。変態共!」

打ち止め「お姉ちゃん達も入ればいいんだよ! ってミサカはミサカは全員誘ってみたり!」ニパー


一男三女『っ!!?』バッ!


絹旗「そ、そ、そそれはですね。ら、打ち止めちゃんは子供だから大丈夫なわけで!」アタフタ・・・

アニェーゼ「わ、私らはレディですから。ね!」

アンジェレネ「……タオル巻けば、恥ずかしくないかな」ボソッ

絹旗・アニェーゼ「「っ?!」」バッ!

香焼「アウトだから、常識的に考えて……頼む。そこ、閉めて」ンモー・・・
467 :2010/09/15(水) 02:27:08.10 ID:jhNgoDw0
三人娘『……』ジー・・・

打ち止め「背中流すよ。早くお風呂から出て、ってミサカはミサカはお兄ちゃんを急かしてみる」

香焼「いや……見てるし」タラー・・・

打ち止め「見てちゃダメなの?」

香焼「ダメってか……ダメだよ」

打ち止め「何で?」ポカーン

三人娘『何で?』ニヤニヤ・・・

香焼「固法さーん! この変態娘共どうにかしてくださーい!!」

固法「今、手離せないの。ごめんねー」ジャアアー

香焼「神は死んだ」チーン・・・

絹旗「べ、別に香焼の超お粗末な『モノ』見たい訳じゃ無いので大丈夫ですよ」ハァハァ・・・

アニェーゼ「ま、まぁどうしてもっていうなら……」カアアァ・・・

アンジェレネ「私、男の子の『現物』初めて見るかも」ドキドキ・・・

香焼「何その無駄なツンデレ!? もう誰か助けて……」イヤァ・・・

打ち止め「はーやーくー!」グイッ!

香焼「ちょ、待っ!! あ!!」ザバッ!

三人娘『あ』


 ポロリ・・・・・


打ち止め「お兄ちゃん。タオル取れたよ、ってミサカはミサカは……わぁお」チンチン!

一男三女『』チーン・・・



 ・・・・・・・・・



香焼「……出てって」ボソッ

三人娘『……はい』ピシャッ
468 :2010/09/15(水) 02:42:58.32 ID:jhNgoDw0
 ―――PM06:45、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・




香焼「」




絹旗「えっと……ごめんなさい」

香焼「」

アニェーゼ「反省してます」

香焼「」

アンジェレネ「わ、私達だけの内緒にするから……ね?」

香焼「」

固法「もう。悪ふざけが過ぎるわよ。先輩いたら三人ともゲンコツものだったわね」ハァ

打ち止め「お兄ちゃん、クロヅマの半分くらいだったね。ってミサカはミサカは厳密な判断を下してみたり」

香焼「」……(´;ω;`)ブワッ


アンジェレネ「あ、え、大丈夫! アニェーゼちゃんより、毛は生えてたからあ痛ぁっ!!」

打ち止め「お姉ちゃんよりもだよ! ってミサカはミサカはお姉ちゃんの秘密をぶっちゃけイギギギっ!!」

絹旗・アニェーゼ「「生えてないオマエが言うな!!」」ギュウゥッ!


固法「あ、え、えっと、まぁ先輩のサイズは大きい方らしいから……うん。気にしなくていいわよ」アハハ・・・

香焼「……もう触れないで欲しいっす」

打ち止め「大丈夫。ってミサカはミサカはアノ人のネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲とも比べて答えてみたり」

絹旗「打ち止めちゃん。アイツのネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲は遺伝子操作云々の所為ですよ」

アニェーゼ「ほ、ほら! 私達まだ成長期ですからネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲だって成長しますって」

アンジェレネ「ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲が男の子の全てじゃないよ!」

固法「……アナタ達。女の子がそういう事言わないの」

香焼「……黒妻さん。早く帰ってきて欲しいっす」ウウウゥ・・・
469 :2010/09/15(水) 02:58:30.91 ID:jhNgoDw0
固法「ほら。香焼くんもメソメソしないで、上着なさい。女の子達は盛り付け手伝う」

娘達『はーい』トテトテ・・・

香焼「うう……」グスッ・・・スルスル・・・


禁書「早くするんだよ。今日は余った素麺で和風素麺サラダだよ!」


アニェーゼ「……何故、何事も無いかのように居やがりますか」

打ち止め「インデックスはウチのペットみたいなモノだよ、ってもう慣れたミサカはミサカは説明してみる」

アンジェレネ「えっと、カミジョーさんは?」

禁書「上で天邪鬼(つちみかど)とお話し中なんだよ。あ、スフィンクス連れてこないと」テクテク・・・

絹旗「姉貴さん……アレ、いい加減、捨て置いた方が良くないですか?」

固法「そうは言っても、お腹空いてる人を放っておけないでしょ?」

アニェーゼ「どっちがシスターだか分からなくなるセリフですね」

打ち止め「ミィはシスターじゃなくて『マザー』の方が合ってるよ! ってミサカはミサカは付け足してみたり」

アンジェレネ「あはは。確かに」

絹旗「じゃあ兄貴さんは『ファザー』ですか? ……それは違う気がします。やっぱり兄貴さんは、『超兄貴』ですね」ビシッ!

固法「……嬉しいような、悲しいような」アハハ・・・


香焼「……固法さん」

固法「ん? どうしたの?」

香焼「黒妻さんから連絡は?」

固法「遅くなるそうよ。貴方達は先にご飯食べててだって」

香焼「仕事、ですか?」

固法「ええ。何でも……古い『友人』に会ったそうよ。工事現場でね」クスッ「さぁ。準備できたら、頂きますしましょう」ニコッ
470 :2010/09/15(水) 03:02:39.22 ID:jhNgoDw0
以上。今日は終わりです。思ったより進まんなぁ・・・次回は兄貴編か姫様編です。よろしく!

んでは、『絹旗アフター』ちょっとやります。R18導入部だけやりますが、嫌な人はスルーして欲しいっす。

それやって終わり。では、まーたねー! ノシ
471 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/15(水) 03:22:58.59 ID:hXbERNYo
智代アフターを思い出すとだれかさんが死ぬ気がして
472 :If.絹旗アフター2010/09/15(水) 03:34:44.97 ID:jhNgoDw0
 ―――とある未来、PM11:45、学園都市第1学区、とあるマンション・・・・・・


絹旗「え、えっと……香焼のアパート、綺麗で、広いですね」ドキドキ・・・

香焼「う、うん。仕事で与えられた部屋っすから……形だけは、ね。殆ど、使わないっすけど」ドキドキ・・・

絹旗「……初めて、来ました」ドキドキ・・・

香焼「……じ、自分も……他人を上がらせたのは、初めてっす」ドキドキ・・・

絹旗「そ、そうなんだ……」ドキドキ・・・

香焼「うん……」ドキドキ・・・


香焼・絹旗「「っ……」」ドキドキ・・・

香焼「か……か、彼氏だから!」バッ!

絹旗「え!」ドキッ!

香焼「さ、最愛の彼氏、だから……部屋に上げたっす……最愛のこと」ドキドキ・・・

絹旗「……ふふっ、ありがと」ニコッ「私も……香焼の彼女だから、部屋に上がりました」ドキドキ・・・

香焼「う、うん。ありがとう……」バクバク・・・

絹旗「私こそ……私を選んでくれて、ありがとう……香焼」ウルウル・・・ニコッ!


絹旗・香焼「「……っ」」ゴクリ・・・バクバクバク・・・

絹旗「あのね……香焼。そろそろ、いいんだよ……アナタは硬派だから我慢しててくれたみたいだけど……私はもう準備でき――」ドキドキ・・・

香焼「ま、待った!」バッ!

絹旗「――て、る……え……っ」ズキッ・・・

香焼「ち、違くて! うん……もう、躊躇ったりしないから……自分から、言わせて欲しいっす!」ドキドキ・・・

絹旗「あ……そ、そっか……ふふっ、男の子だもんね」ホッ・・・「はい。何ですか?」ニコッ

香焼「さ、最愛!」バクバク・・・

絹旗「うん」ドキドキ・・・

香焼「じ、自分と……っ……せ、セックス……しよう」カアァ・・・

絹旗「っ……はい! 喜んで!」ポロポロ・・・ニコッ!
473 :If.絹旗アフター2010/09/15(水) 03:50:10.19 ID:jhNgoDw0
 (一寸・・・絹旗シャワー中・・・・・)


 ガチャッ・・・・・


絹旗「……お待たせしました。お風呂も超大きかったです」ドキドキ・・・

香焼「う、うん……」ドキドキ・・・

絹旗「電気……消してくれたんですね」ドキドキ・・・

香焼「……点けようか」ドキドキ・・・

絹旗「ふふっ。いえ……ただ、こういうのって女の子が『電気消して』ってお願いするモノじゃないですか?」ニコッ

香焼「わ、分かんないよ……初めてなんすから……」ドキドキ・・・

絹旗「そ、そうですよね……ありがとう。本当は……恥ずかしくて、顔、見れないんです……」ドキドキ・・・

香焼「じ、自分も……緊張して……」ドキドキ・・・


香焼・絹旗「「……っ」」 ← 《ベットの上で向き合って正座中。》


香焼「……さ、最愛!」

絹旗「は、はい!」

香焼「き、き、キス……っ……しようか……」グッ・・・

絹旗「う、うん……」グイッ・・・


 チュッ・・・・・


香焼「ん……っ……」ギュッ・・・

絹旗「っ……ぷはっ……や、やっぱ……恥ずかしいです」カアァァ・・・

香焼「い、いや……可愛いよ。最愛」ナデナデ・・・ニコッ

絹旗「う、ううぅ……卑怯です……んっ!」チュッ・・・

香焼「っ……ん……」フゥ「……本当っすよ」ニコッ・・・ドキドキ・・・

絹旗「ば、バカ……」ドキドキ・・・
474 :If.絹旗アフター2010/09/15(水) 04:14:37.05 ID:jhNgoDw0
絹旗「……し、下着……脱ぎましょうか」ドキドキ・・・

香焼「っ! ……そ、そうだね」ゴクリ・・・

絹旗「……み、見ないで……ください」ドキドキ・・・

香焼「ど、どうせ後で、見るだろ?」ドキドキ・・・

絹旗「い、今は……お願い……します」パチッ・・・スルスル・・・

香焼「あ、う、うん……わ、分かった……」クルッ・・・スルルル・・・

絹旗「……ぬ、脱ぎましたか?」バクバク・・・

香焼「……最愛も?」ドキドキ・・・

絹旗「え、ええ……まだ、向かないで……私が、先に向きます」クルッ・・・ドキドキ・・・

香焼「……っ」ゴクッ・・・

絹旗「……どう、ぞ」バクバクバクバク・・・

香焼「う、うん……」クルッ「……っ」ドキドキドキドキ・・・

絹旗「っ!! ……い、何時か、お風呂場で見たのとは……超違います、ね。 (倍くらい……お、おっきい……)」ドキドキ・・・

香焼「うっ……あの時は、まぁ……さ、最愛は……あんまり変わらないね。 (まだ、毛、生え揃ってないのか……)」ドキドキ・・・

絹旗「う、五月蠅いです……す、少しは成長してるんですから…… (アレ……入るんだよね……大丈夫かな)」ドキドキ・・・

香焼「そ、そうだね……まだ、成長期だし……うん…… (最愛、まだ1×歳だけど……覚悟は決めてるっす!)」ドキドキ・・・

香焼・絹旗「「っ……」」バクバクバク・・・

絹旗「ご、ゴムは……有るんですよね」ドキドキ・・・

香焼「い、一応……」ドキドキ・・・

絹旗「っ」ゴクリッ「じゃ、じゃあ……着けて……いいですよ」バクバクバク・・・

香焼「う、うん。でも……その前に……えっと……」ドキドキ・・・

絹旗「な、何ですか」バクバク・・・

香焼「あ、あ、あ愛撫……しないと……入らないかも……しれないっす」バクバクバク・・・

絹旗「っっ~~……わ、分かりました。ど、どうすれば……いいんでしょう。しょ、正直、テンパってて……どうしていいか……」バクバク・・・

香焼「っ……ふぅ」ギュッ・・・「さ、最愛……力、抜いて……」グッ・・・

絹旗「え、あ、う、うん……ッッ!!? あぁッ……~~っ///」グッ・・・
475 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/15(水) 04:16:07.08 ID:.dgBu6.o
俺「ぐへへへへ」
476 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/15(水) 04:36:11.33 ID:wITKqOoo
需要に我が身の全てを捧げた甲斐があったぜフヒヒ
477 :If.絹旗アフター2010/09/15(水) 04:37:53.64 ID:jhNgoDw0
絹旗「やっ、だ……め……きたな……ひぅっ!!」ギュッ・・・

香焼「ん……っ……汚く、ないっす……」ピチャピチャ・・・

絹旗「ふぁ、や……だ、お願、いっ……んっ……っ」ブルルッ・・・

香焼「……っ」ペロッ・・・

絹旗「も、いい、から……だ、じょぶ……んっ!! あ、ふぇ……ほぉやぎ……も、やめ……ひぁっ!」ガシッ!

香焼「頭……抑えないで……んっ……」ピチャピチャ・・・

絹旗「あ、あ~~~―――っ! だ、らめ! むりむり……出ひゃう、からっ……おし……っこ!」ブルッ・・・

香焼「ん……この、くらい……かな……」ハァハァ・・・

絹旗「ふぃ……ぁこ、ど……前置き無しで、やったら……液体窒素流し込んでやりますからね! (も、漏れそうだった!)」ドキドキドキ・・・

香焼「ご、ごめん……」ドキドキ・・・

絹旗「ぅっ……そろそろ……うん……」スッ・・・「ぬ、濡れてますから……いい、ですよ……っ」コクンッ・・・

香焼「わ、分かった……っ」ペリッ「……お、落ち着いて……うん。大丈夫……」ドキドキ・・・

絹旗「……あ、あの!」バクバク・・・

香焼「う、うん……」ドキドキ・・・

絹旗「は、離さないで……下さいね」ギュッ・・・

香焼「っ……離すもんか」ギュッ・・・

絹旗「そ、それで……わ、私は、どうすれば……いいですか?」ドキドキ・・・

香焼「え、えっと……自分だって、初めてだから……」アハハ・・・

絹旗「え、エロ本くらい読むでしょう……男の子、なんですから……」ドキドキ・・・

香焼「そ、そういう事言うかなぁ……じゃ、じゃあ……力抜いて、さっきみたいに寝転がって……」ゴクッ・・・

絹旗「う、うん……お、お手柔らかに……」ドキドキ・・・

香焼「多分……てか、超……痛い筈、だからね……」ゴクリッ「自分も初めてで……上手じゃないから……」バクバクバク・・・

絹旗「っ……大丈夫。いいよ……香焼なら」ニコッ・・・

香焼「っ! ……うん。ありがとう」ナデナデ・・・ニコリ・・・
478 :VIPにかわりましてカキネがお送りします2010/09/15(水) 04:53:30.97 ID:jhNgoDw0
本番入るべき? 正直、そろそろ寝たい。

需要が増えれば次回頭に、続き『本番』凸っちゃうけど。
いいから本編進めろ! ってんなら、そっちのピッチ上げるぜ。

どうする?


by……Kakine07-177。
479 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/15(水) 05:26:58.48 ID:nltLIgDO
>>1……
君には3つの選択肢がある

1・香焼を漢にする
2・香焼を漢にする
3・香焼を漢にする

さぁ、選ぶんだ

491 :VIPにかわりましてカキネがお送りします2010/09/16(木) 00:30:10.21 ID:HqUPw9k0
やあ。覗いたら吃驚したww

うん……『本番』書く。駄文ですが、お付き合いください。
492 :If.絹旗アフター2010/09/16(木) 00:59:31.44 ID:HqUPw9k0
香焼「っ……い、良い?」ドキドキ・・・

絹旗「……」コクッ・・・ドキドキ・・・

香焼「ち、力、抜いてね……っ」ゴクッ・・・

絹旗「あ……ちょ、ま、待って……そこの……薬、飲んでからじゃないと……」チラッ・・・

香焼「あ、え……どうしたの?」ドキドキ・・・

絹旗「た、多分……能力の、お、『自動防御』、働いちゃいますから……能力緩和剤を……」ゴ、ゴメン・・・

香焼「そ、そっか……窒素装甲が……うん。いいよ……仕方ない」ニコッ

絹旗「うん、超ごめんなさい……」シュンッ・・・ゴクン・・・

香焼「い、いいや。考慮しなかった自分も悪いっすから……じゃ、じゃあ……大丈夫?」ドキドキ・・・

絹旗「はい……落ち着きました……お願いします、香焼……」カアァァ・・・

香焼「(か、可愛い……) ん……じゃあ、いくっすよ……」ドキドキ・・・グイッ・・・

絹旗「んっ…… (あ、当たってますっ……)」ブルブル・・・ドキドキ・・・

香焼「っ……緊張、してる?」バクバクバク・・・

絹旗「だ、大丈夫……い、いえ、本当は……超怖いです……」ギュッ・・・ブルブル・・・

香焼「っ、ふ、震えてる……待つよ?」ドキドキ・・・

絹旗「う、ううん。いいの……な、名前を呼んで……下さいね」ニコッ・・・ドキドキ・・・

香焼「ああ……分かった。じゃあ……挿入れる、よ。最愛……っ」バクバク・・・グググ・・・

絹旗「うぅ…… (は、挿入って……きたっ)」グッ・・・

香焼「っ……んっ!」バクバク・・・グイッ!

絹旗「……ッッ!!」ミチチッ・・・ニヂッ!!


 ―――タラァー・・・・・


絹旗「っ……ふぁ、ぁ……イつゥッ……っ……」ギュッ・・・ポロポロ・・・

香焼「は、挿入った、かな……っ! さ、最愛! 大丈夫っ?!」ハァハァ・・・ドキッ!

絹旗「うぇ……あ、だっ……じょぶ……だい、じょうぶ……だよ……っ」ニコッ・・・ハァハァ・・・
493 :If.絹旗アフター2010/09/16(木) 01:41:51.49 ID:HqUPw9k0
香焼「さ、最愛……い、一回、抜こうか?」ドキドキ・・・

絹旗「い、いい……だいじょぶ……だから……抱きっ、締めて……下さ、い……」ポロポロ・・・グッ・・・

香焼「っ……」ギュウッ・・・「……動く、よ」ドキドキ・・・

絹旗「ハァハァ……えん、りょ……しないで、くだ、さい……んっ! ひっ……アぐぅっ!!」グッ・・・ギュッ・・・

香焼「(中、アッツい……油断したら、すぐ『トぶ』……っ!) さ、最愛……さいあい……最愛っ!」ヌルヌチュ・・・・・・・ヌプヌプヌプッ!

絹旗「あっ……ひぅっ! こぉっ、やぎ……こ、ゃぎぃ……香、焼っ!!」ギュウゥッ・・・ガシッ!

香焼「っ・・・…ごめ、最愛っ……止まら、ないっ……ッ」ヌポヌポヌポヌポッ・・・・

絹旗「ひぁっ! ギッ・・・…あ、だ、だじょぶ・・・…っ! おね、がい・・・…キス・・・…っひゃ・・・・・して、くださ……っん!」ポロポロ・・・ギュッ!

香焼「んっ……あ……っ」ヌチュヌチュヌチュ・・・・チュゥッ・・・

絹旗「こ、や……ぎぃ……んっ……あ、あ、ん゛っ……ひぅっ!!」ギュウゥ・・・・クチュッ・・・チュッ・・・クチャッ・・・

香焼「ハァハァ……痛っ!! っ……最愛……爪、立てないで……んっ」ピタッ・・・ハァハァ・・・

絹旗「こ、これくら……がま、んして……くださ、ぃ……男の子、でしょぅ……イぎぃ!!」ンパァッ・・・

香焼「ご、ごめん……さ、最愛、泣いてるの?」ドキッ!

絹旗「み、見るな……っ! だ、だいじょ、ぶ……悲しくて……泣いて、るんじゃ……ないです、から……ひぅ!」クシャッ!

香焼「っ……さ、最愛の中……気持ちよくて……止めらんない……っ! ご、めんっ!」ズチュズチュズチュズチュ・・・・・

絹旗「あ! ひあっ! こ、やぎぃ! 香焼! 香焼ぃっ!」ズジュジュ・・・ギュウゥ・・・「……アっ!」ビキッ!


 ―――バリンッ・・・・・


香焼「っ! ハァハァ・・・…コップが、割れた……乱雑開放(ポルターガイスト)っ……」ピタッ・・・バッ・・・

絹旗「ハァハァ・・・…ごめん、なさい……多、分、私の……所為です……」ハァハァ・・・ノソッ・・・「痛っ……」ジー・・・

香焼「(痛みによる、能力の暴走・乱雑開放か……)う、ううん……一度、抜くよ……大丈夫……じゃないっすね」ニュルッ・・・

絹旗「ひ、ぅ……」ダラァー・・・「血は……せ、生理の時も……このくらい、出ますから……こっちのが、超痛い、ですけど」ア、ハハハ・・・グスッ・・・

香焼「っ……こっちおいで」ギュッ・・・ナデナデ・・・

絹旗「うん……ありがと……超幸せです」ギュゥッ・・・ニコッ
495 :If.絹旗アフター2010/09/16(木) 02:40:46.38 ID:HqUPw9k0
 ―――とある未来、AM00:35、学園都市第1学区、とあるマンション・・・・・・



香焼「―――……ハァハァ……っ」ピクピクッ・・・ギュッ・・・

絹旗「ハァハァ……香焼……もう、いいんですか……」ギュゥッ・・・

香焼「うん……ありがとう。最愛…… (いい加減、無理させすぎたっす……僕らはまだ、幼いから……)」チュッ・・・

絹旗「私も……ありがとうです……あ、あと……ごめんなさい」チュッ・・・

香焼「え?」

絹旗「最初のコップと……花瓶とか、電球……割っちゃいました」アハハ・・・

香焼「あぁ、いいよ。仕方ないって……痛かったんでしょ?」グイッ・・・

絹旗「……正直、ね。でも……それ以上に、嬉しいんですよ?」ペタンッ・・・ニコッ

香焼「……ふふっ。可愛いよ……最愛」チュッ・・・

絹旗「うん……超大好きです、香焼……」ギュッ・・・

香焼「少し休んだら、お風呂入ろう……汗、掻いたっすよね」ナデナデ・・・

絹旗「うん。あと、血……付いたでしょ。香焼にも」テツクサイデス・・・

香焼「気にしないで。それより、動ける?」

絹旗「まぁ、多分……でも、股が痛くて動きたくないです……香焼、御姫様抱っこでお風呂に連れてっ下さいね」フフフッ!

香焼「はいはい、御姫様」ギュゥッ・・・

絹旗「それより……香焼。遠慮しました、ね? ……ゴムに、『アレ』、溜まって無いです」ジー・・・

香焼「え? あ、あはは……ま、まぁ最愛も自分も初めてだし、コレくらいでいいかなって……あんま、ジロジロ見ないで欲しいっす」アハハ・・・

絹旗「むー……私だけ、イったんですか……何か卑怯です」

香焼「い、いいよ(気付かれずに一回換えてるんすけどね)!」アハハ・・・「つ、次は遠慮しない。止めてって言っても止めないから」ニコッ!

絹旗「そ、それも、困りますよ……むぅ」ウグゥ・・・

香焼「あはは。冗談だって……さぁ。お風呂に参りましょう。お嬢様」グイッ!

絹旗「わっ! ……力持ちですね」ギュッ・・・

香焼「男だからね……しっかり掴まってよ。最愛」ニコッ

絹旗「ええ、離しません。離してやりませんよ、香焼」ニコッ!
 
 
499 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/16(木) 03:28:58.11 ID:HqUPw9k0
 ―――時間不明、学園都市第7学区、とある病院、地下?階・・・・・・


垣根「『―――……そうして、二人の少年少女は大人への……―――』……よしっ! OKだ!」デキター!

テレス「……なぁに書いてんだ、テメェは」ズズズズ・・・

垣根「お。テレスティーナ・木原・ライフライン! 見たい? あと俺にもコーヒーちょーだい!」ドヤッ

テレス「何故フルネーム……昨日からぶっ続けで何してるかと思えば、下らねぇ。しかもオマエ……ロリコンかよ」オエッ・・・

垣根「はい聞き捨てなりませーん。そこ正座なさい! 誰がセロリと同類だゴラァッ!!」ウガァッ!

   「いいか? 『ロリ×ショタ』、これ犯罪。でも違うんだ……『少年×少女』! これは純な恋・愛なんだっつの!」

   「俺も少し前まで、少女漫画がエロ本になってきたと悲観していたが、そうじゃ無ぇんだ! 青春なんだよ!」

   「確かにネチョいのは認めよう。しかしコイツは、云わば『青春×エロ』なんだ! 灰色の青春を過ごしてきたテメェにゃ分かるまい!」

   「いや、だからこそ! この甘酸っぱさを仄暗い水の底に浸かってる連中に伝えなきゃならねえええんぶへぇらっ!!」ドサァッ!

テレス「おお、キモいキモい……てかテメェも碌な青春過ごして無ぇだろうがよ……んで? それは何?」

垣根「か、ハッ……ヒール、で、蹴るな……しかも……その歳で縞パンとか……なぁに? オマエは○ーレィ・クインにでもなりたいの?」

テレス「ッッ~~~/// ……じゃあ、テメェはスカーフェ○スにしてやんよ!」ガジャンッ!

垣根「ちょ、んな至近距離で疑似超電磁砲向けんな!! 冗談だって! 冬だよ! 冬の有明に向けて、二次作ってんの!」

テレス「チッ……くだんねぇ」スウッ・・・

垣根「でも、絵師がいない……SSだけで出してもいいんだが、味気無ぇし。オマエ描く?」

テレス「女にエロ描かせるとか何考えてんだオマエ……」ハァ・・・カツカツカツ・・・

垣根「むぅ。しゃーないな。ルート増やしてエロゲの題材にすっかな」メモメモ・・・

テレス「程々にしなさい。冥土返しに折檻くらうわよー」カキカキ・・・

垣根「それは困る……ああ、今の一言の所為で、一気に暇になった」ポイッ! ハァ・・・

テレス「じゃあ、戦(ヤ)る? 新しいの(武器)試したいから」スゥ・・・ニコッ・・・

垣根「セックスなら大歓迎。喧嘩は面倒臭いし痛いからヤダ」プイッ

テレス「あら。残念……じゃあ、その『本』を基に、別次元でも探そうかしら……互いに暇だもの。刺激は必要よ」フフッ

垣根「まぁたオカルティーな事を……ウチの魔女はオッカナイねぇ。あと、暇ならセックスしようっているがぶへらぁあぁっ!!」ガゴンッ!

テレス「冷蔵庫戻ってろカスが!」マッタク・・・
 
 
 
 
512 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/17(金) 20:34:18.50 ID:vimvNqI0
 ―――時は遡り、PM05:15、学園都市、第7学区、とある道路、とあるリムジン車内・・・・・・


 ブロロロロロォ・・・・・



リメエア「いらない」キッパリ

心理定規「食べ――」

リメエア「いらない。音楽もいらないし、トランプ、テレビ、貴女が提示するモノ全て必要ないわ」

心理定規「――も……っ。あ、あはははは…… (何、この女……)」イラッ・・・

リメエア「あとどのくらいで着くのかしら?」

心理定規「……申し訳ありませんが、お教えできません」ニコッ

リメエア「……そうね。教えれたら、窓のある見通しの良い車に乗せてくれる筈だものね」

心理定規「ええ……しかし、貴女程の方がこうノコノコとまるで無防備に学園都市内を歩かれるとは、以外ですねぇ」

リメエア「そう。それだけ?」

心理定規「……時に、共にいた彼らは心配では無いのでしょうか?」

リメエア「心配。で?」

心理定規「っ……(会話に、ならない)」イラッ「……し、しかし、彼らの事を気にかけている様子は無いようですわ」

リメエア「……」

心理定規「私、こう見えて心理系の能力者である程度の感情は読めますのん♪」ニコッ

リメエア「あっそ」シレット

心理定規「ッッ~~……ぶ、無愛想ですわね。一国の王女様なのに?」

リメエア「御喋りが好きならドライバーとでもくっちゃべってなさい。それとも何? 貴女、レズ?」

心理定規「ッッッ!!」ギリッ・・・

リメエア「……ええ。腹が立つでしょう? 腹立たせてるんですもの。怒ったかしら?」ニコッ

心理定規「……い、いえ」

リメエア「そうよね。今私に傷つけたらアレイスターに何されるかわからないものね。貴女」フフフ・・・

心理定規「ッ…… (久々に、殺意を覚えるお客さんかしら……★)」オ、オホホホホ・・・
513 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/17(金) 20:49:37.65 ID:vimvNqI0
 キキイィッ・・・・・


リメエア「…… (止まった?)」

心理定規「少々、御待ちを……―――」ガチャッ・・・テクテク・・・


 バン・・・・・


心理定規「―――……車ごと、内部車庫に飛ばしてね」ニコッ

結標「……重すぎるわ。一人ずつよ」メンドクセー・・・

心理定規「し・ご・と☆」ウフフ!

結標「失敗しても責任は取れないわ?」

心理定規「貴女ならできるわよん。ビルのダルマ落としもできるんだものね」

結標「チッ……早く乗れ」

心理定規「さんきゅ♪」ニコッ

結標「……いけ好かない」カチッ・・・


 シュンッ・・・・・


結標「はぁ……帰ってシャワー浴びないと。雨でビショビショよ……ん?」チラッ・・・

ステイル「……」カツカツ・・・

結標「……追加、かしら?」ハァ・・・

ステイル「いつも悪いね」ジジジジ・・・

結標「ええ、とても。てか今日の予定はあの一台だけよ?」

ステイル「だから追加だ。土御門に聞いてみてくれ」

結標「あー、めんどい。さっさとトばす……煙草消しなさい」マッタク・・・

ステイル「ふん……チップだ。スイス経由で引き落とせ」カキカキ・・・スッ・・・

結標「どーも……じゃあ行くわよ」カチッ・・・


 シュンッ・・・・・
515 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/17(金) 21:09:09.12 ID:vimvNqI0
―――時間不明、学園都市、第7学区、窓のないビル・・・・・・



心理定規「こちらです」テクテク・・・

リメエア「…… (罠は……無い。嘗められたものね)」カツカツ・・・

心理定規「……着きました。此処ですわ」ピタッ

リメエア「何も、無いわよ?」キョロキョロ・・・

心理定規「いえ。『い』ます……では、ごゆっくり……」スウゥ・・・

リメエア「……下がった? (『い』ます?)」ジー・・・


 ウォン・・・・・


リメエア「っ!!」バッ!


アレイスター『……やあ。はじめまして。プリンセス』フワフワ・・・


リメエア「っ……アレイスター……クロウリー」ジー・・・

アレイスター『会えて光栄だよ。君とは話をしてみたかったんだ。天才さん』ニコッ

リメエア「こちらこそ、と言うべきかしら? ミスター・クロウリー(死の番人)。いえ、エドワード・アレグサンダー・クロウリー」ニコッ

アレイスター『……はて。彼の者は死者だ。いささか、失礼ではないかい?』

リメエア「ええ。ジョークだもの。気にしないで……ミス・クロウリー」

アレイスター『君は、私を一定の名で呼ぶ気が無いようだ』フフフ・・・

リメエア「何と呼べば? でもどうせ『好きにするといい』としか言わないんでしょ?」ニコッ

アレイスター『好きにす……ああ、そうだよ。中々、オッカナイ女だ』ニコッ

リメエア「感謝の極みね……さて、座りたいわね。長話でしょ?」

アレイスター『……』スッ・・・『どうぞ』ポワワワァン・・・

リメエア「っ?! ……ありがとう」スチャッ・・・
516 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/17(金) 21:39:11.60 ID:vimvNqI0
リメエア「……それで、私をこんなところまで呼びつけて何用かしら?」

アレイスター『先に言ったろう。話をしてみたかった。それだけだ』

リメエア「本当かしら?」

アレイスター『では逆に聞くが、君ほどの人間が考え無しにこの街に来るなど「ありえない」筈だが? と、言ってしまえば平行線だろう?』

リメエア「……そうね」

アレイスター『君とチェスをしたら千日手にしかならないよ。分かり切ってる事だ』

リメエア「へぇ……しかし、モノ好きね。私みたいな女と喋っても面白くないでしょうに。魔女共や母の方が楽しい筈よ」

アレイスター『ローラやエリザードもキレ者だが、何処か抜けている。まぁ隠しているモノも大きいんだろうがね』

リメエア「……私には、ジョーカーは無いと?」

アレイスター『ジョーカーしかない。違うかな?』

リメエア「……買い被りよ」

アレイスター『ふふふ。姉妹とは違うものだね。やはり、と言うべきか』ニコッ

リメエア「それで?」

アレイスター『なぁに、簡単だ……この街はどうかな? お気に召したかい?』

リメエア「嫌いじゃないわ。おとぎ話の世界みたいね」

アレイスター『意外とメルヘンだね』

リメエア「女だもの。憧れるわ……それと同じくらい、現実も見えるけどね」フフッ・・・

アレイスター『ふむ……御助言願いたいな』

リメエア「助言? アナタが? 笑えるわね」

アレイスター『そう言わないでくれ。参考じゃないよ。興味だ』ニコッ

リメエア「はっきり言うわね。嫌いじゃないわ」

アレイスター『私も、君には好意を持てるよ……さぁ。言葉遊びを始めよう―――』
518 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/17(金) 22:19:18.02 ID:vimvNqI0
 ―――場所は変り、PM05:30、新オルソラ教会(予定地)廃材置き場・・・



 ザアアアァ・・・ガキョンッ・・・・・



黒妻「……ふぅ。雨酷くなってきやがったな」シュウゥゥ・・・・・

親方「おーい、兄ちゃーん。こっちゃ来い! 濡れるぞー」

黒妻「あ、はい」


 ウィイイィン・・・・・


親方「いやまぁしかし、酷い雨だ。もっとも、仕事が進まんのは雨の所為じゃ無ぇがな」ガハハ!

黒妻「……何やら、休憩所の方が騒がしいようですが」

親方「ん? ああ、何でも『要人』様がいなくなったそうだよ。ずっと走りまわってらぁ。ま、俺らにゃ関係ないさな」

黒妻「……見てきます」

親方「モノ好きだねぇ……あ、そうだ。今日はもう上がって良いぞ。やることないしな」ポリポリ

黒妻「はい。お疲れ様っした」テクテク・・・「……ん?」チラッ


シェリー「……」テクテク・・・


黒妻「……もう一嵐来そうだな」ハァ・・・
519 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/17(金) 22:37:43.22 ID:vimvNqI0
 ―――PM05:35、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所・・・




黒妻「……ん?」

シルビア「はぁ……」ズーン・・・

オルソラ「……シスター・シルビア。きっと大丈夫でございますから」

黒妻「お疲れ様です…… (何か、重いな)」

神裂「ん、ああ。黒妻さん……今日はもう上がりですか?」

黒妻「えっと、まぁ誰に指示を仰げばいいのか。現場監督さんは上がって良いぞっつってましたけど」アハハ・・・

オルソラ「……ええ。結構でございますよ。今日はお疲れさまでした」ペコッ

黒妻「……おう」


 ザッ!!


建宮「女教皇様。監てきました……ん?」チラッ・・・

黒妻「……ども」ペコッ

建宮「……」エット・・・

神裂「……構いません。続けて」

建宮「は、はい……『姫』は『筒』の中に移された模様。これに次いで『狩人』が追跡護衛に入りました」

神裂「『ヤツ』の内部ですか……しかし、彼(ステイル)が追ったなら大丈夫でしょう」

シルビア「だと、いいんだけど……」

建宮「いっそ、『魔神』殿を呼んだ方が良いような気もするのよね」

神裂・オルソラ「「ッ!!」」ギロッ・・・

建宮「……ジョークなのよな」アハハ・・・


黒妻(……オレは聞いてない事にすればいいんだよな)カチッ・・・フゥ・・・
520 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/17(金) 23:09:13.76 ID:vimvNqI0
神裂「いずれにしろ、今晩はベースキャンプに人を残さねばならないでしょうね」

建宮「我々(天草)の人員割り振りは済ませてあります……申し訳ありませんが、女教皇様と五和はコッチです」

神裂「……遊んでられる事態ではないですからね。文句は言いませんよ」

オルソラ「アニェーゼ部隊の方は?」

建宮「ルチアが急いで……あ」

神裂「何か?」

建宮「……香焼達」

神裂・オルソラ「「あ」」


黒妻「…… (美偉に連絡入れとくか)」カチカチカチ・・・


建宮「まぁ……香焼が上手くやるでしょう。絡まれても、並の暴漢じゃアニェーゼにゃ敵わないのよね」

オルソラ「でしょうけど……心配でございますわ」

神裂「……香焼も男子です。女子を二人は守るでしょう」

建宮「一応牛深、野母崎、対馬は都市内に潜入させました。連絡は来る筈です」

シルビア「……姫様の動向も監視済みなの?」

建宮「ああ。しかし、如何せん、奴の掌なのよ。ステイルがいるとはいえ、安心はできないのね」

シルビア「……」ハァ・・・

神裂「……されど、アレイスターも彼女を傷つけるメリットが無い筈です。シルビア、報告を待ちましょう」

シルビア「……うん」


黒妻(……変わった事無いか、半蔵に聞いてみるか)カチカチカチ・・・


ルチア「……まったく、やれやれですね」テクテク・・・

オルソラ「シスター。お疲れ様でございますわ」

ルチア「隊長が街から出られなくなるなんて……いつも私がケツ持ちを……」ブツブツブツ・・・

一同『あはは……』
521 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/17(金) 23:34:19.11 ID:vimvNqI0
ルチア「まったくもう……ところで」チラッ

一同『ん?』

ルチア「……厄介事が、やってきたようですよ」

神裂「厄介事? 今以上に?」

ルチア「同レベル。そろそろ、こっちに来るんじゃないかしら」

オルソラ「と、言いますと?」

ルチア「……例の如く、現場のプレハブでシスター・シェリーと現場監督さんが口論をしてました」

建宮「それは、いつもの事なのね」

ルチア「ええ。それに加え、厄介なのは……―――」


??「……そう邪険にして欲しくないな」


一同『っ!?』バッ!

黒妻「……」ジー・・・

ルチア「―――……彼ら、です」ハァ・・・

??「別に喧嘩売りに来たわけじゃないさ。殺気立つな。一市民だよ、こっちは」ハァ・・・

神裂「……失礼ですが、どちら様でしょう」

??「……現場監督さん。技師監督さん。どうすりゃいいの?」

親方「と言われましても、ねぇ……」

シェリー「……知らない」プイッ・・・

??「やれやれ、だ」ハァ・・・

一同『……』ジー・・・
522 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/17(金) 23:51:50.84 ID:vimvNqI0
 ―――PM05:45、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所・・・




??「……少しだけ、視察の予定を早めてもらったんだ。どうしても教会を見てみたいって、兄弟会社の御子息がいてな」

オルソラ「え、えっと……お茶を」

神裂「の、前に……アナタは?」

??「……はぁ。ホント、何も知らない連中ってわけか」

親方「朝陽建設の上役でっさ。会計部の……ってか、なんていうか」ハハハ・・・

シェリー「……チッ」

??「まぁ、これが名刺だよ。総監督さん」スッ

オルソラ「まぁ、ご丁寧に。御掛けなさってくださいませ。お茶を出します」ニコッ

建宮「だから、アンタって人は……」ハァ・・・「……頂戴するのよね」スッ


 『朝陽建設株式会社 監査役 日野』


建宮「朝陽建設……旭(アサヒ)家の表の顔か。監査は旭組の若頭って決まってる筈だが……アンタ、そうか」チラッ

日野「良く知ってるな、そういうこった。でも、コイツはカタギ仕事だから構えんなって」アハハ

オルソラ「シノギ? カタギ?」

神裂「ジャパニーズマフィアカルテルです」

オルソラ「まぁまぁ! カンザキの好きな『ゴクドー』でございますね!」ワァ!

ルチア「シスター……少し、黙ってましょうね」

日野「面白いお嬢さんだ……ん?」チラッ


黒妻「……」カチカチカチ・・・


日野(……へぇ)ニヤリ・・・
523 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 00:07:42.48 ID:QjTdU3E0
神裂「……どうぞ、掛けて下さい」

日野「結構……仕事の話をしたい。教会全体は見せてもらった」

オルソラ「……」

日野「悪いが、引き上げだ。これ以上、時間が出せない」

シェリー「っ!!」

神裂「シェリー!! ……何故でしょう。お金は出している筈です」

日野「だって、完成してるだろ。アレ」

オルソラ「……確かに、見た目は完成しているのかもしれませんが、細かい所は」

日野「だから、出来ると言っているのに其方が融通利かないのだろ? あと半日ありゃ完璧に作れる設備だ」

シェリー「ボタン一つで解決する宮大工が何処にいる!!」

日野「宮大工じゃない。悪いがこっちは仕事だ。効率を見る。客はアンタらだけじゃないんだ……な」チラッ

親方「……まぁ、はい」ペコッ

神裂「しかし、学園理事からの依頼でもある筈です。蹴るのですか?」

日野「……お嬢さん。あの『土地』に住む者、皆が皆、理事会の言い為りじゃぁないんだ」

建宮「女教皇様。地主や旧家といった輩も都市内にはいます……コイツ(旭)らはその銘家です」

日野「そういうこった」フゥ

シェリー「っ……で、でも……」

日野「申し訳無いな。堅気なアンタの理屈は嫌いじゃないが、ウチも会社なんだ。分かってくれ」

シェリー「……っ」バッ!!

オルソラ「シェリー! っ……すいません。カンザキ、此処はお任せします」タッ!

神裂「……」

日野「……はぁ。嫌な役回りだよ。まったく」カチッ・・・ジジジジ・・・
524 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 00:21:28.72 ID:QjTdU3E0
ルチア「……お茶です」コトッ

日野「ん? どうも……よっこいせ」

神裂「……一人でお出でで?」

日野「いや、子分らと……『若』。あとは、さっき言った兄弟会社の御子息……じゃじゃ馬姫だよ。ありゃ」クスッ・・・

建宮「……黒塗りのセダン族。まだいるとはねぇ」フフッ・・・

黒妻「……」チラッ・・・

日野「……んで、技監さんはあの調子だったが、どうするよ? アンタらは」

神裂「最悪、貴方方以外の建設会社に依頼するしか……」

日野「何処も似たようなもんだぜ? 今日の此の日まで我慢したウチはまだ優しい方さ」ズズズズ・・・

建宮「……確かに、都市内の建設会社に頼んでも、1クリック建設は変わらないのよな」

ルチア「都市外部は?」

神裂「アレイス……理事長がイチャモン、付けるでしょう。『都市の建設会社に委託する約束の筈だ』と」

建宮「それを反故しても、デメリットしかないのよ。一応、奴との友好関係ってのがあるからな」

日野「政治云々は知らねぇが……今日明日中には答えが欲しい。兎にも角にも、それを伝えに来た」

神裂「……どうも」

日野「お互い辛い立場だ……分かってくれとは言わないが、文句はつけないでくれ。俺らもこれ以上アアだコウだ言いたくない」


シルビア「でも……あの子らは言ってたよ」


日野「ん?」

シルビア「この教会は都市とかイギリスとかイタリアとか関係無い……もっと優しく、素敵なものだって……ね」

一同『……』


黒妻「…… (さて、どのタイミングで出ようかねぇ……) ……ん?」チラッ
525 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 00:49:26.09 ID:QjTdU3E0
 ―――ザッザッ・・・・・



ルチア「……誰?」

??「いや失敬、凄い雨だ。雨宿りさせてくれ……失礼するよ」テクテク・・・

??「しかし、雨滴る教会というのも艶妖な美を感じますわ……あら、日野。此処にいましたの」

日野「若、お嬢……すいません。仕事の話でした」サッ!

神裂「……此方の若人方は?」

日野「はい、此方が―――」


婚后「結構。自分で名乗りますわ! 学園都市、常盤台中学2年! 容姿端麗才色兼備のエースオブエース! その名も―――」

旭「婚后財閥の御息女。婚后光子。オレは朝陽の下役。旭通人(ナオト)だ。宜しく」

婚后「―――なっ! 通人さん! 人のセリフを!」

旭「あぁ、はいはい。長くて聞いてらんなかったんでねぇ」


日野「……兄弟会社の御息女と、ウチの若だ」

旭「若は止せ。カタギの仕事だろう。日野監査殿」

建宮「……見学、なのよね?」

旭「ああ。邪魔だったか?」

神裂「いえ……ただ、シノギには見えません。特に……そちらのお嬢さんは」

旭「堂々とシノギに見えるヤクザなんぞ田舎チンピラだっての……こっちのお嬢はシノギとは無縁」フゥ

婚后「ふんっ! カタギだのシノギだの、どうでもいいですわ。私は素晴らしい教会を見に来ましたの! 中々の出来ですわね!」パァ!

一同『……あはは』

黒妻「……ふっ」
527 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 01:00:22.98 ID:QjTdU3E0
旭「……それで、どうなった?」

日野「それが……」カクカクシカジカ・・・「……というわけです」

旭「そ」

神裂「……出来る事なら、彼女達の望み通りにしてあげたいのです」

ルチア「綺麗事ですが、崇高な願いでしょう。政治どうこう関係無く。芸術家として、修道女として……」

婚后「素晴らしいですわ! 是非に手を貸しましょう!」

旭「お嬢。コイツぁ仕事だっての……」チラッ「……ん?」


黒妻「……」ズズズズ・・・


旭「ほぉ……日野」ボソッ

日野「ええ、気づいてました……なんとまぁ」ククク・・・

建宮「せめて後一週間、いや、三日でいい……伸ばしてくれないか?」

神裂「お金の面ならなんとか……」

日野「……会社の総意が優先される……が」チラッ

一同『……え』バッ


黒妻「……ん? 何?」アルェ?


旭「……意見は?」

黒妻「……」

婚后「……あああっ!!? こ、固法先輩の恋仲の元不良(スキルアウト)の先輩さんではありませんか!!」ナンダッテェ!!

日野「お嬢も知り合い……いや、何でもありません」ボソッ
528 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 01:11:43.82 ID:QjTdU3E0
黒妻「……いや、オレ、一バイトくんだって」アハハ・・・

旭「いいからよぉ。つれねぇなぁ」ダハハ!


神裂「……え?」ポカーン・・・

建宮「何? この……何?」ポカーン・・・

ルチア「クロヅマさん?」ポカーン・・・

婚后「あら? 通人さん?」ポカーン・・・

日野「ぷくくくっ!」ヒー!


旭「ほら、ワタルくん」ニシシ!

黒妻「ったく、面倒臭ぇ……今、此処で止めて、日野のオジさん達は得するんすね?」

日野「……まぁな。他の工事に移れる」

黒妻「んで、納得はいくの? 物事中途半端で」

日野「ふむ……」

神裂「く、黒妻さん!」アワワ・・・

親方「ば、バイトの兄ちゃん?!」ナ、ナンダ?

旭「でも、次の相手の滞納交渉にも差し支える」

黒妻「馬鹿野郎。オレの聞いてんのは、『テメェらが一つの作業投げ出して納得いくのか』っつってんだ。ナオト」

旭「ははは! 違いねぇ!」

婚后「通人さんとも、お知り合いでしたの?」

旭「ん? まぁな……ヤンチャやってた頃の頭(リーダー)だよ」

黒妻「よせよ、恥ずかしい」マッタク・・・

一同『……ッ?!』ハァッ!?
529 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 01:27:50.73 ID:QjTdU3E0
日野「それで? ワタルくん。続けてくれ」

黒妻「おう。じゃあ、現実的な話をしよう……神裂さん」

神裂「は、はい!」

黒妻「例えば、此処の教会が完成した後、定期補修や追加備品。どうするつもりだった?」

神裂「え、えっと……シスター・ルチア、建宮。すいません、お願いします」

ルチア「……補修は、また都市内から競売をかける予定でした」

建宮「備品は細かいモノは海外から大量輸入にしようかと思ってたのよな」

黒妻「そうかい……じゃあ、もしこれを朝陽建設及び朝陽グループの専属にさせたら、日野のオジさん。どうする?」

一同『っ!?』

日野「……まぁ、お得意様って事になるな。このオルソラ教会さんは」フフフ

旭「へぇ」ニヤニヤ・・・

神裂「し、しかし、それは教会側(英国清教)としても勝手には!」

黒妻「だぁから、早まんな……例えばだっての。朝陽と教会がお得意さんになったら、ニーズにゃぁ答えねぇとな。互いに」ニコッ

建宮「…… (コイツ、ただのチンピラじゃないのか?)」ジー・・・

日野「まぁ、だが、そっちが提示してくれたらだな……『色々』考えさせてもらうのは」

ルチア「……少々、お待ちください。こちらの総監督と技術監督とも話をさせて頂きたいのです」

黒妻「だとよ」

日野「……若?」

旭「オレは構わねぇ。ただ、光子嬢ちゃんのお帰りが遅くなるぞ?」チラッ

婚后「構いませんわ。寮監さまには遅くなると報告済み。存分にやってくださいまし!」ニコッ!



黒妻「……やれやれ。土御門にバイト代請求してもらわないとな」ハァ・・・
530 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 01:54:25.96 ID:QjTdU3E0
 ―――PM06:15、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所・・・




日野「―――、――……―――、――、……。―」フムフム・・・

シェリー「―――……。―――、―――――……、―――」アーダコーダ・・・

オルソラ「……――――、―――。……――――、――」マァマァソウソウ・・・



黒妻(……お膳立てはした。後は上手にやってくれ)スゥ・・・

旭「うい」カチッ

黒妻「……さんきゅ」ジジジジ・・・フゥ・・・

旭「いや、まぁしかし、こんな所でワタルくんに会うとはねぇ……元気してたの?」カチッ・・・ジジジ・・・

黒妻「んー、まぁボチボチ。扱い的には、墓の下に居た事になってるらしいぜ」ハハッ

旭「違いねぇ。蛇谷の馬鹿もそう思い込んでやがったしな」フゥ・・・

黒妻「……そういやあの時(アニメ時)、ナオトいなかったな」

旭「賛同できなかったさ、蛇谷のやり方にゃ。オレ以外にも参加してないのはいたぜ」ククク

黒妻「そういや、そうだなぁ」フゥ・・・

旭「ワタルくんが声掛けりゃぁ何時でも集まる連中だぜ?」

黒妻「ばーろー。オレらは良い大人だろうが。何時までもガキじゃらんねぇんだぞ……だから、オマエだって家業継いでんだろ」

旭「違いない」ニシシ「……時に、ワタルくん。今、何してんの?」

黒妻「バイト」

旭「じゃなくて」

黒妻「ったく……その日暮らしさ。第7の駒場っていたろ。アイツの兄弟達やじゃんじゃん警備員に世話なってる。教会(此処)は別だがな」

旭「……」
531 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 02:09:59.55 ID:QjTdU3E0
旭「……なぁ、ワタルくん」

黒妻「……気持ちは嬉しいが、オマエんとこには行かない」

旭「……どうして。アンタくらいの人なら直ぐにでも―――」


黒妻「美偉」キッパリ・・・


旭「―――……成程。じゃあ、しゃーない」ザッ・・・

黒妻「悪いな。たまに遊ぶ分には構わないぜ。美偉も……多分、碧美も顔見たいんじゃないか?」

旭「ははは。美偉も碧美も、もう高校か……早いもんだ」

黒妻「まぁな……片や、現役。片や、中卒の周回遅れ」

旭「そう言わないでくれよ……」

黒妻「……」テクテク・・・

旭「……忘れないでくれ。第7の連中(スキルアウト)と同じで、ビックスパイダーOB(オレら)も何時でも力になる」

黒妻「……あんがとよ」テクテク・・・


日野「―――……加え、自販機。清掃業者もウチで手配してもらえるか?」

オルソラ「私は、それで構いませんわ」ニコッ

シェリー「それで……人が、人の手が、回るんだな?」

日野「何とかしよう」

黒妻「……話は片付いたみたいだな」

神裂「ええ。御蔭様で」

旭「……足りない分はオレと日野のポケットマネーで出す! 安心しろ! オレも機械任せの単車にゃ乗りたくないタイプだ」

黒妻「だはは! 違いねぇ!」

日野「わ、若……」

婚后「あら。じゃあ私も一枚噛ませてもらいましょうか。通人さん、いくら積めば宜しいの?」ニコッ

日野「……ったく、勘弁して下さいよ」ハハハ・・・
532 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 02:21:58.54 ID:QjTdU3E0
 ―――PM06:25、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所・・・




日野「……では、現場の。人は寄越す。任せたぞ」

親方「了解でっさ」

旭「じゃあな。ワタルくん。何時でも連絡してくれ」

黒妻「あいよ。遊びの電話ならオレも待ってる」

旭「美偉を泣かせない程度にね」ククク!

婚后「あら。固法先輩に告げ口してさしあげましょうか?」ニコッ

黒妻「そりゃ勘弁だ。お嬢さん」

婚后「冗談です。では、また何れ……良いモノを創ってくださいまし。期待してますわ」フフフ

オルソラ「ええ。ありがとうございます」ペコッ

旭「では、また」ガチャッ・・・


 ブロロロロロォ・・・・・


オルソラ「……お話の分かる方々で何とかなりましたね。シェリー」ニコッ

シェリー「ふんっ……碌でも無い技師派遣したら許さないから」プイッ・・・テクテク・・・

ルチア「あらあら」

神裂「……まぁ一段落でしょう」

建宮「『コッチ』は、ね。『アチラ』はまだですよ。女教皇様」

シルビア「そうね……S.A.Sの連中も動いてる。殆ど、無意味だけど」

神裂「ヤツ相手に一般軍人では無謀でしょう……ステイルと土御門に任せるしかない」


黒妻(……まぁだ、悩みあんのかい。ま、介入するべからずだな。こっちは)フゥ・・・
533 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 02:36:02.93 ID:QjTdU3E0
建宮「とりあえず……オルソラ嬢。そろそろ宿泊施設に向かわないといけないのよね」

オルソラ「そうでございますね。シスター・ルチア。センタ・シルビア。各班に『上がり』のお知らせをしてくださいませ」

神裂「備品班(天草)は?」

建宮「既に帰りの準備は整えてます。今は皆、『姫』にベクトルを……です」

神裂「……成程。了解です」



黒妻「さて……オレも上がりかな」

親方「お疲れさん。色々助かったよ。今度こそ、終わりで良いぞ」

黒妻「ええ。他の現場の方々は?」

親方「帰り支度だ。元々ボタン操作だったから10人いねぇ。大型バンで帰るよ。兄ちゃん、バイクだろ? 雨だぞ、乗ってくか?」

黒妻「いえ。大丈夫です」

親方「そう言うと思った。気を付けて帰れよ」

黒妻「はい……あの、明日は?」

親方「ん? ああ、何処でもいい……と言いたいが、忙しくなる。現場で頑張ってもらうぞ?」

黒妻「ええ」フフッ

親方「旭組の時期組長のダチでも、遠慮はしないで使わせてもらう。宜しくな!」ニシシ!

黒妻「ははは! 好きっすよ。親方みたいな上司は……はい。宜しくです!」ニカッ!

親方「じゃあな。嫁さん、大事にしろよー」テクテク・・・

黒妻「一言余計っすよー」テクテク・・・
534 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 02:48:33.14 ID:QjTdU3E0
オルソラ「クロヅマさん」

黒妻「ん? おう、オルソラさん。お疲れ様っした」

オルソラ「はい。お疲れ様でございます。今日は本当に助かりました」ペコリ

黒妻「いえいえ。たまたまっすよ。偶々」

オルソラ「ツチミカドさんには、御給金を弾むよう頼んでおきますからね」

黒妻「そりゃありがたい」ハハッ

オルソラ「ふふふ。ああ、技術監督がお礼がしたいと申しておりました」

黒妻「シェリーさんが? いいよ」

オルソラ「そう仰らずに。彼女、人にお礼なんてそうそうなさいませんの」ニコッ

黒妻「余計気まずいだろ、それ……」アハハ・・・


シェリー「……気まずくて悪かったね」テクテク・・・


黒妻「あ、え、いや、ははははは……」

オルソラ「こらこら、シェリー、仲良くしなきゃ、めっ! です」

シェリー「へいへい……クロヅマ、助かった。ありがとうよ」

黒妻「いや、気にしないでくれって」

シェリー「追々、形にして礼はする。金の方はツチミカドが出すだろうから、カットした貴金属でも送ろう」

黒妻「なっ!? そ、そりゃ困るって……あ、じゃあ頼みがある。二人にだ」

オルソラ・シェリー「「ん?」」

黒妻「えっとな……―――」
535 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 03:05:32.29 ID:QjTdU3E0
 ―――PM06:45、新オルソラ教会(予定地)聖堂入り口・・・




黒妻「じゃあ、また明日。宜しくです」ブォンッ!!


 ブロロロロォ・・・・・


オルソラ「さようならー」フルフル

神裂「……不思議な男です」

建宮「香焼が懐くタイプにゃ見えないですがね」ハハハ・・・

ルチア「多分コゥヤギに無いモノが多いから、憧れるんでしょう」

神裂「成程」クスッ

シェリー「……」フッ・・・

建宮「ん? そういや、アイツ。最後に何ねだってったのよな?」

オルソラ「ふふふ。内緒、でございますよ」ニコッ

一同『へ?』ポカーン・・・

シェリー「魂消た奴だよ、ありゃ」ククク!


 ―――オレの結婚式! 此処で挙げさせてくれ!


オルソラ「ふふふ……さぁ、宿に向かいましょう。夜勤警備の方々は宜しくでございます」

建宮「我々は引き続き、姫から目を離すな! 内部班と連絡は密に取れ!」

ルチア「空いた者から、バンで都市のホテルに向かいなさい。今日は外出は禁止です! え? 隊長とアンは? ……我慢なさい」クッ・・・

シェリー「はぁ……シルビア。行くよ。アンタが此処に居ても何もならねぇ」

シルビア「主よ。どうか姫を……」ハァ・・・

神裂(……仕方ない。私も『ビル』に向かいますか)フゥ・・・
536 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 03:24:12.18 ID:QjTdU3E0
 ―――場所は変わって、PM07:20、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・




固法「最愛ちゃん。打ち止めちゃん。お家には連絡したの?」

打ち止め「うん。てか、今日一人でお留守番の予定だったの! ってミサカはミサカは鍵っ子っぷりを自慢してみる!」

絹旗「それ自慢じゃないですよ……さっき、滝壺さんに連絡入れました。超怒られましたけど」アハハ・・・

固法「麦野さんだったら、もっとオッカナかったわね。アニェーゼちゃん達は……どうなってるの?」

香焼「え、えっと、一応大人には話をしてるっす」

アニェーゼ「てか、私が班で一番偉い役職なので問題無ぇです」

アンジェレネ「私も、アニェーゼちゃんに付いてきたのでOKです」

固法「そう。じゃあ心配ないわね……先輩、もう少しで帰って来るって」

香焼「そういえば……忘れてたっす」アハハ・・・

打ち止め「御土産はー!?」

固法「仕事だってば。期待しないの」

絹旗「そうですよ。打ち止めちゃん。それに兄貴さん、金持ちって訳じゃないんですから」

香焼「さ、最愛。容赦無いっすね……」

アニェーゼ「……んー」

打ち止め「どうしたの?」

アニェーゼ「……どうやって、寝るんですか? このスペースに7人」

一同『……あ』


固法「……私、一度帰るしかないか」アハハ・・・

香焼「自分も、土御門か上条さん家にお泊まりかな……」アハハ・・・
537 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 03:40:46.05 ID:QjTdU3E0
固法「えっと……いいわ。最愛ちゃん」

絹旗「はい」

固法「多分、全員寝れないからこの部屋任せていいかしら?」

絹旗「え? どういう……」

固法「先輩帰って来たら、私は一度帰るわ。明日休みだから朝此処来るけど」

絹旗「え、ええ……でも、自分じゃ無くて香焼に鍵を任せても」

固法「うーん……一応、香焼くん、男の子だし……」

香焼「土御門のとこにでも止まらせてもらおうかと思ってたっす。それか、禁書目録と交換で上条家」

アニェーゼ「べぇつに。このメンツでコーヤギが私らに手ぇ出せるとは思いませんよ」ダハハ!

絹旗「そうですね」フフフ・・・

香焼「」

固法「そ、そういう問題じゃないのよ…… (危険なのは、アナタ達の方。香焼くんじゃない)」アハハ・・・

打ち止め「えー。お兄ちゃんも一緒が良いし、ミィも一緒が良いな! ってミサカはミサカは駄々捏ねてみる」

固法「そう言わないで。良い子でしょ、打ち止めちゃん。 (アナタがストッパーなの。お願い)」ナデナデ・・・

打ち止め「むぅ……仕方ない」

アンジェレネ「コォヤギくん。女の子だけで何かあったら大変だから……居て欲しいな」モジモジ・・・

香焼「え……あ、えっと」タジタジ・・・

絹旗・アニェーゼ「「(アンジェレネ、ナイス!) ……お願いします」」ペコッ

香焼「……はぁ」コクンッ・・・


固法(可哀そうな男の子、ね……)アハハハハ・・・
538 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 03:51:27.31 ID:QjTdU3E0
 ―――PM07:30、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・




黒妻「……うぅ。寒い……ただいま」ガチャッ・・・

打ち止め「くーろーづーまー!! おかえりー! ってミサカはミサカはどる~んしてみる!」

黒妻「おうふっ!? ……濡れるぜ。打ち止めちゃん」ガハッ・・・

一男三女『お邪魔してます』

固法「先輩。お帰りなさい」

黒妻「おう……何か、賑やかだな。アニェーゼちゃん。ハロウィンパーティーの会場を此処にしたのか?」

アニェーゼ「そんな所です。勝手やらせてもらってますよ。クロヅマ」

黒妻「おうよ」

固法「ご飯の前にお風呂入っちゃいますか?」

アンジェレネ「お、おお! に、新妻です! ミィさん!」

アニェーゼ「これが、ジャパニーズ・オクサマですね!」

絹旗「な、何ですかそれ」

黒妻「風呂入りてぇが、その前に土御門んとこ行ってくる。仕事の報告があっからな」

香焼「あ、自分も一度……用事があるっす」

固法「じゃあ、お風呂追い炊きしておきますね」

黒妻「ああ、頼む……行くぞ。香焼」テクテク・・・

香焼「はい……行ってきます」ガチャッ・・・

少女共『いってらっしゃーい』
539 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 04:04:05.36 ID:QjTdU3E0
黒妻「……土御門」ピンポーン・・・

土御門「……おう。黒妻センセ。お疲れさん」ガチャッ

黒妻「散々だったぞ……弾めよ、この野郎」

土御門「ははは! 考えとくにゃ。とりあえず完成までは宜しく頼むぜぃ」

黒妻「人数次第だが、明日明後日には終わるだろう」

土御門「期待してるにゃ……んで? 其方は? 香焼きゅん」

香焼「えっと……『プリンセス』は『お元気』ですか」

土御門「……『筒』の中に『引き籠り』。『狩人』からの『狼煙』は、風に乗らずに『届かない』ぜぃ」

黒妻(コイツらも、教会の連中と……まぁ関わらないが吉だな)

香焼「……『プレイ画面』に『進展』があったら、メール下さい。何時でも動けるようにしておくっす」

土御門「あいよ……時に、香焼」

香焼「はい」

土御門「今日の事は、黒妻センセにお話ししたのかにゃ~?」ニコッ

香焼「なっ!!?」

黒妻「ん?」

香焼「な、何でもないっす! 気にしないで!」

土御門「キヒヒ! まぁ何だ。香焼、今日は舞夏がいるから、泊らせねぇぜぃ! 頑張んな!」バタンッ!

香焼「な……」ガーン・・・

黒妻「……相変わらず、掴めねぇ道化だな……戻るぞ」

香焼「は、はい……」

黒妻「何があったか知らねぇが……話したくねぇなら話さなくていい。自分の好きな時に話せ」テクテク・・・

香焼「……はい」トボトボ・・・
540 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 04:14:45.10 ID:QjTdU3E0
 ―――PM07:40、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・




黒妻「ういっと」ガチャッ・・・

香焼「ただいま」テクテク・・・

固法「あ、先輩。すいませんが先にご飯食べてもらえますか」

黒妻「ん、いいけど……何で?」

固法「えっと、ウチ(固法・柳迫アパート)、来てもらうから、かな」アハハ・・・

黒妻「は?」

固法「この子達寝せると、私達寝るスペース無いんですよ」

黒妻「……碧美は?」

固法「珍しく風紀委員の研修合宿出てます」

黒妻「……アイツ、まだ風紀委員やってたんだ」

固法「そう言う訳で、すいませんが……ウチ来てから、お風呂にしてください」

黒妻「……しゃーないな。ん? ……香焼は?」

香焼「……自分も―――」

少女共『ダメ!!』

香焼「―――だそうっす」シクシク・・・

黒妻「……ま、まぁ馬鹿しないとは信じてるが……頑張れや」


絹旗「兄貴さん達は姉貴さん家で『ごゆっくり』してきてくださいね」ニヤニヤ・・・

黒妻「……ばぁろう。オレは明日仕事だ。美偉も朝、飯作りに来んだろ」

打ち止め「へ?」キョトーン・・・

アニェーゼ「あはは。打ち止めちゃんはまだ知らなくていいですよ」

アンジェレネ「恰好良いな……同棲って憧れるね」キラキラ・・・


香焼(ふ、不安だぁ……)ハァ・・・
541 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 04:26:21.31 ID:QjTdU3E0
 ―――PM08:10、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・




固法「―――……さて、そろそろ行こうかしら」

打ち止め「ええー。ミィまだ早ーい、ってミサカはミサカは我儘言って引きとめてみる」

固法「雨降ってるからね。最終下校時刻も過ぎてるし……また明日。ね?」

絹旗「打ち止めちゃん。困らせちゃダメですよ」

打ち止め「むぅ……明日も、遊んでね。ってミサカはミサカは指きり約束してみる」スッ・・・

固法「はい……指切った」スッ

黒妻「……じゃあ、香焼。任せたぞ」

香焼「……ええ」ハァ・・・

黒妻「アニェーゼちゃんもアンジェレネちゃんも、他人の家だからって遠慮しないで良いからな」

アニェーゼ「はい」

アンジェレネ「ありがとうございます」

固法「じゃあ、何かあったら連絡してね」

絹旗「はい……外は雨ですから、気を付けて」

黒妻「あいよ。んじゃ、また明日な」ガチャッ・・・

固法「お休み」テクテク・・・

一男四女『おやすみなさーい』


黒妻「……バイクは、危ねぇな」ヤレヤレ・・・

固法「相合傘で行きますか?」フフフ

黒妻「始めっからそのつもりだ。てか、一本しか傘無ぇよ」

固法「あらあら。嬉しい誤算です」ニコッ

黒妻「……やれやれ、だ」
542 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 04:35:41.75 ID:QjTdU3E0
絹旗「さて……布団は如何敷きましょうか」ンー・・・

香焼「……」テクテク・・・

打ち止め「お兄ちゃん、何処行くの? ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

香焼「お風呂場で寝るっす」

アニェーゼ「は?」

香焼「仮にも男っすから……上条さんは毎日こうしてるらしいよ」

アンジェレネ「いや、今日寒いから風邪ひいちゃうよ」

香焼「……」

絹旗「五人で寝れます! 遠慮すんな!」

アニェーゼ「こっちまで他人行儀になっちまいますから! そういうの、止めてください」

香焼「はぁ……じゃあ、せめて台所で」

少女共『ダメ!』

香焼「……端っこに寝る。これ以上は譲れない」

絹旗「まぁその程度なら……まずベットですが、打ち止めちゃん、どうぞ」

打ち止め「私も皆と一緒が良い! ってミサカはミサカは断固訴えてみる」

絹旗「……となると、クジですか……五等分で」カキカキ・・・

香焼「……何だって? 5?」

アニェーゼ「コーヤギ。諦めやがれです」

アンジェレネ「皆信じてるからねー」ニコッ

香焼「」チーン・・・

絹旗「はい、できた! 皆引いて下さい」


 ワイヤワイヤ・・・・・
543 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 04:45:11.25 ID:QjTdU3E0
 ―――PM08:30、学園都市第7学区、とある歩道・・・・・・



 ザアアアアアァ・・・・・



固法「……相合傘なんて、初めてじゃないですか?」

黒妻「まぁな。実際、狭くて仕方ねぇ」

固法「ロマンないですね……」

黒妻「……明日、何時起き?」

固法「一応、六時です。あの子達の所行きますから」

黒妻「そっか。まぁオレも一緒に行く。多分、仕事早めに始めなきゃならねぇからな」

固法「建設ですか……大変ですね」フフフ

黒妻「ナオトに会ったしな……朝陽建設だったぞ」

固法「旭先輩に? ……因果ですね。アニェーゼちゃん達、教会のお仕事で来てたんでしょ?」

黒妻「まったくだ……何処で繋がるかわからんな」

固法「ええ……不思議です」ギュッ・・・

黒妻「……くっ付き過ぎだ。歩き辛ぇ」

固法「もう、少しは我慢して下さーい」ウフフ

黒妻「やれやれだ……」
544 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 04:53:57.51 ID:QjTdU3E0
 ―――PM08:30、学園都市第7学区、固法・柳迫アパート・・・・・・




固法「ただいまー」

黒妻「お邪魔します」

固法「お風呂入れちゃいますね」パタパタ・・・

黒妻「シャワーでいいぞ?」

固法「……」ピタッ・・・ジー・・・

黒妻「……何だよ」

固法「……お風呂」ボソッ

黒妻「一緒に、か? ……いいけどよぉ」ポリポリ・・・

固法「駄目?」ジー・・・

黒妻「……明日、起きれんのか? 悪いが、オレは自信ないぞ?」

固法「……」ハァ・・・トボトボ・・・

黒妻(いや……オレもしてぇけどよぉ)ハハハ・・・

固法「……2週間、してないもん」

黒妻「ケジメは必要だろう」

固法「……明日絶対」

黒妻「分かった……先、シャワー入れ」

固法「……絶対ですよ」ムゥ・・・

黒妻「はいはい。(そういう顔されると……食べたくなるけどなぁ。我慢我慢……)」ダハハ・・・

固法「……あと、煙草ベランダで吸う事。碧美に怒られる」

黒妻「あいよ。コーヒー貰うぞ」ガチャッ・・・
545 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/18(土) 05:03:03.09 ID:QjTdU3E0
 ―――PM09:00、学園都市第7学区、固法・柳迫アパート・・・・・・


 ジャアアァ・・・・・キュッ・・・・・


黒妻「ふぅ……」ガチャッ「……シャンプー、また増えてやがるし」

固法「……」ボー・・・

黒妻「はぁ……ほら、寝るぞ」

固法「っ!」

黒妻「Hはしない。寝るだけだ……互いに明日考えろ」

固法「……はい」

黒妻「電気消すぞ」カチッ・・・

固法「……」ギュッ・・・

黒妻「……ったく」ギュッ・・・ナデナデ・・・

固法「……」ペタン・・・

黒妻「……誘っても、しないぞ」キッパリ・・・

固法「『下』は……正直よ?」

黒妻「馬鹿か……しない」プイッ・・・

固法「……もう。知らない」

黒妻「明日は、うん。約束するから、な」ナデナデ・・・

固法「……絶対、ですよ。破ったら、無理やり襲います」

黒妻「オッカネェ女だ……兎に角、寝よう」

固法「お休み……先輩」ジー・・・

黒妻「……お休み。美偉」グイッ・・・


 チュッ・・・・・
 
 
552 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/21(火) 22:17:49.95 ID:YLGJUdY0
 ―――翌日AM06:00、学園都市第7学区、固法・柳迫アパート・・・・・・


 Pppppp・・・・・


固法「……んん……六時」カチッ

黒妻「……」zzz...

固法「……もうちょっとだけ、寝かせといてあげよう。外は晴れたのかしら」テクテク・・・ガラッ


 チュンチュン・・・・・


固法「曇り、ってとこかしら。暑くも無く、涼しくも無い……さて、シャワー浴びちゃお」ガラララ・・・

黒妻「……くしゅん」ズズズ・・・


 ジャアアアァ・・・・・


黒妻「……んぁ……朝、か」ムニャムニャ・・・「美偉? ……風呂かい」ファアアァ・・・


 Prrrr・・・・・


黒妻「ん? 美偉の携帯……」チラッ「……碧美かよ。出ていいのか?」ジー・・・


 ジャアアアァ・・・・キュッ・・・・・


黒妻「終わった? ……美偉」

固法「あら。先輩、おはようございます。もう少し寝ててもよかったのに」

黒妻「まぁ構わないさ。それより、携帯鳴ってるぞ」ホレ

固法「香焼くん?」

黒妻「碧美」

固法「こんな朝早くに……あ、先輩。シャワーどうぞ」テクテク・・・

黒妻「うい」テクテク・・・ガララ・・・
553 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/21(火) 22:21:01.71 ID:kHi.yPco
これから香焼たちの夜のパーティの始まりですね
554 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/21(火) 22:41:30.09 ID:YLGJUdY0
 ―――AM06:20、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・



 チュンチュン・・・・・



香焼「…… (朝か……)」ノソッ・・・「リメエアさま……ん?」ボー・・・

アンジェレネ「……むにゃ……スゥ……」zzz...

香焼「……ん?!」ハァ?!

アンジェレネ「えへへへ……はみゅはみゅ……」zzz...

香焼「何、で……アンジェレネが、自分の布団に入ってるの?」バッ!


絹旗「……すぅ」zzz...

アニェーゼ「くぅ……くぅ……」zzz...

打ち止め「ミサカの……ミサカによる……ミサカの為の……」zzz...


香焼「ベットに、打ち止めちゃん……ベット横に最愛、窓側にアニェーゼ……打ち止めちゃんとベットに寝てる筈のアンジェレネが……?」

アンジェレネ「むぃ……」ギュウッ・・・

香焼「ひゃっ!? ちょ、ちょっとぉ! アンジェレネさーん!」ボソボソ・・・

アンジェレネ「コロネじゃなく……吸盤だよぉ……」ウウウゥ・・・

香焼「何の夢を見てるんだ……じゃなくて、アンジェレネ。ちょっと退けて……アン、退ーけて」トントン・・・

アンジェレネ「んんん……かぷっ」ムニャムニャ・・・

香焼「んなっ?! 脇腹を噛むな!!」ウワァッ!?「他の連中が起きる前に―――」


絹旗「んぃ……朝っぱらから超五月蠅いです……ね……香、焼?」ボー・・・ジー・・・

アニェーゼ「んもぉ……コノリが来ちまったんです……か……コーヤギ?」ボー・・・ジー・・・


香焼「―――」チーン・・・

アンジェレネ「ふがぁ……スルメ氷……生々しい」アマガミィ!
555 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/21(火) 23:03:39.25 ID:YLGJUdY0
絹旗「……」ゴゴゴゴゴ・・・・・

アニェーゼ「……」ざわ...ざわ...

香焼「ちょ、待て! 待て待て!」

絹旗「……言い訳は超見苦しいです。昨日少しでも見惚れた私が超莫迦でした」ビキビキッ・・・

アニェーゼ「……大人しくアンジェレネから手を離しやがりなさい。そして潔くジャパニーズ・ハラキリをするべきですよ」ポキポキッ・・・

香焼「み、見て分かんないのか?! 自分が抱きつかれてるんすよ? しかも噛まれてる!」ホラホラ!

絹旗「抱きつかせたのでしょう? 噛みつかせたのでしょう? なぁにが『アン、退ーけて♪』でぇすか!」ギロリッ・・・

香焼「何故そうなる?! しかも都合良く改変しやがって!!」

アニェーゼ「ああ、可哀そうなアンジェレネ……コーヤギ。私としてはスペイン宗教裁判式処刑を行いてぇです」ギロッ!

香焼「困った時のスペイン宗教裁判ってか?! ふざけるな!! 自分は何もしてない!!」

アンジェレネ「うう~……空飛ぶスパゲティもんすたーがぁ~……」ムニャムニャ・・・ギュッ・・・

香焼「いっ?!」

絹旗・アニェーゼ「「……ッ!!」」マジデブチギレ5ビョウマエ・・・

香焼「うわあぁあっ!! お、起きろアンジェレネ!! 死んじゃうっすよぉ!!」ウギャアアッ!!

アンジェレネ「ふみゅぅ……んんぁ……ああ、おはよー。皆ぁ……」ペタン・・・ムニャムニャ・・・

香焼「いや、だから二度寝するな! しかも太腿はダメぇ!! 朝はやめてぇ!!」イヤァ!!

絹旗「その朝、『超元気息子』さんを液体窒素で不能にしてやりましょう」ガチャッ!

アニェーゼ「アンジェレネ、巻き添いくらいます。さっさと退きやがれです」ギロリッ・・・

香焼「」

アンジェレネ「んぅ~……何があったの?」

アニェーゼ「何がって……アンジェレネ……その、コーヤギに……」

アンジェレネ「ふぇ? ……あれ? 何で私コォヤギくんの布団にいるの?」

絹旗・アニェーゼ「「こうやぎ、ころす」」ブチッ!

香焼「助けて英雄おぉ!!」ウワアアアッ!!
556 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/21(火) 23:26:36.88 ID:YLGJUdY0
アンジェレネ「てまぁ冗談はさておき、何で私此処で寝てるんだっけ? ベットにいたような……」ンー・・・

香焼「ほ、ほらほらほらほら! 待て待て待て! 今、アンジェレネが思い出すっすよ!」

絹旗「チッ……」

アニェーゼ「命拾いしましたね……」

アンジェレネ「うーん……打ち止めちゃんと寝てて……どうだったかなぁ?」

絹旗「やっぱり……香焼が野獣の如く……」ギロッ・・・

香焼「ちょ、待、昨日『香焼が私ら襲う度胸無い』って言ったの誰だよ!」

アニェーゼ「むぅ、確かに……」

アンジェレネ「あれ? ベットから落ちたかなぁ……でも昨日、打ち止めちゃんに抱きついてた気もする」ウーン・・・

香焼「思い出せ。昨晩の事!」

絹旗「昨晩……えっと……―――」



絹旗『香焼! 次この服着なさい!』

香焼『や、嫌だ!! それ女物っすよ!!』

アニェーゼ『さっきは着やがったじゃないですか! 今度はデニムですから大丈夫ですって』

香焼『ホットパンツを野郎に穿かせるな!! 色々危ない!!』

絹旗『問題無いですよ。香焼毛ぇ超薄いですから』

香焼『そういう問題じゃない!』

アニェーゼ『ああもう喧しいですね。さっさと着替えろ! 剥きますよ!』

香焼『ぎゃああぁっ!!』



絹旗「―――……香焼のコスプレショー?」

香焼「嫌な事を思い出させるな……」

アニェーゼ「大丈夫。可愛いですよ」ニコッ

香焼「褒められると……男としての自尊心が……」ショボーン・・・
557 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/21(火) 23:48:19.86 ID:YLGJUdY0
香焼「いやまず最愛とアニェーゼの前に、アンジェレネと打ち止めちゃん寝てただろ」

アニェーゼ「言われてみれば……はい。ベットで寝てましたね……」

香焼「その後、自分が二人より先に不貞寝。見てたでしょ」モォ・・・

絹旗「あはは……確かに。二人でコーヤギの携帯覗こうとしたんですけど、ロックが……あ」

アニェーゼ「あ」

香焼「……今は不問にするっす。後で説教な」ギロッ・・・

アンジェレネ「ええっとぉ……あ。トイレに行ったかも」

香焼・絹旗・アニー「「「え?」」」

アンジェレネ「うん。確か……寝ぼけてたけど行った」ウンウン・・・

絹旗「そういえば、夜中誰かに蹴られたような……」

アニェーゼ「踏まれたような……」

アンジェレネ「あはは、ごめんね」

香焼「……成程。それで、間違ってトイレから一番近い自分の布団に入った、と」

アンジェレネ「まぁ、そうかもね……ごめんなさい」ペコッ

香焼「いや、自分は問題ないっす……けど」ギロリッ・・・

絹旗・アニェーゼ「「うっ」」

香焼「……冤罪で去勢させられそうになったっす」ジトー・・・

絹旗「あ、あははは……」

アニェーゼ「そ、そうだ。クロヅマ達来る前に、シャワー浴びちまいましょう!」テクテク・・・

絹旗「そ、そですね」テクテク・・・

香焼「……はぁ」ポリポリ・・・

アンジェレネ「ごめんねー、コォヤギくん」

香焼「まぁ次から気を付けるっす。あと、どんな夢見てたの? 意味不明な事言ったり、自分の腹噛んだり……」マッタク・・・

アンジェレネ「うーん……コォヤギくんに『アン』って呼ばれる素敵な夢……だったかも」ニコッ

香焼「~~ッ!! ば、馬鹿!」ポリポリ・・・///

アンジェレネ「えへへ」ニパー♪
558 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/22(水) 00:30:28.12 ID:x/PGPYI0
 ―――時は進み、AM07:00、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・


 ピンポーン・・・・・


絹旗「ん? 兄貴さん達来ましたかね?」

打ち止め「私出る~!」パタパタ

香焼「あ、こら。危ないからタックルしちゃダメっすよ」

アンジェレネ「もう遅いかも」


 ガチャッ・・・・・


打ち止め「どる~ん! 待ったぁ~? ってミサカはミサカは御坂式挨拶をぶちかましてみる!!」


上条「ぶへらあぁっ!!」グハッ・・・


一同『っ!!?』ガタッ!?

打ち止め「ん? ……ありゃりゃ。クロヅマじゃない」

香焼「か、上条さん!? だ、大丈夫っすか?!」アワワ・・・

上条「酷い、デジャブを見た……御坂式、タックル……ああ、恐ろしや……」バタン・・・

アニェーゼ「あらら。倒れた」

絹旗「兄貴さんなら笑って受け止めるのに」

アンジェレネ「英雄っていっても普通の男子だね」

香焼「何をのほほんと……上条さん! とりあえず息して! ほら、吐いて!」

上条「」チーン・・・

打ち止め「責任とってビリビリしてあげよう! ってミサカはミサカは電気マッサージの準備をしてみたり」ビリビリ!

香焼「だ、ダメ! 上条さん! し、しっかり!!」ユサユサ・・・

上条「はぁはぁ……不幸だ」ハァ・・・
559 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/22(水) 01:13:02.73 ID:x/PGPYI0
打ち止め「えっと、ごめんね」ペコッ

上条「あ、いや、大丈夫だ……帰って二度寝すれば治る」アハハ・・・

香焼「それで、何か御用っすか? 生憎黒妻さんは居ませんけど」

上条「いや、用があるのはオマエだよ。香焼」

香焼「え?」

上条「オマエ、携帯の電源切るか何かしてないか?」

香焼「……あ」カパッ「電源落ちてる。何で?」

絹旗「ロック弄ってたら電源落ちましたー」キッパリ

アニェーゼ「反省はしてる。後悔は0です」キッパリ

香焼「……ッっ」(^ω^#)ビキビキッ・・・

アンジェレネ「こ、コォヤギくん。どうどう……ね」

上条「あ、あはは。頑張れ……兎に角、携帯開いてみろ。電話とメール来てる筈だぞ」

香焼「え、はい……」カチカチ・・・「……ステイル。それに、教皇代理」ヤベェ・・・

上条「ステイル、半分キレてたぞ」アハハ

香焼「ううぅ……オッカナイ。とりあえず、態々どうもっす」

上条「おうよ……アニェーゼ。アンジェレネ。あんまり香焼に心配かけさせるなよ」

アニェーゼ「うるせぇです。言われるまでもねぇですよ」

アンジェレネ「あはは。大丈夫、一応香焼くんも楽しんでますからねー」

香焼「……」ハァ・・・

上条「そ、そうかい」アハハ・・・

打ち止め「私は良い子だよー! ってミサカはミサカは自慢してみたり! えっへん!」ドヤッ!

上条「はいはい。分かってますよ。打ち止めちゃんは色んな『お姉さん』達より御淑やかですもんなー」ダハハ

絹旗「一々癇に障る野郎ですね。超浜面衆がします……幻想殺し。それ以上言ったら超電磁砲に今の言葉言ってやりますから」

上条「絹旗お嬢様。何卒、この無能めをお許しくださいませ!」ズサァー!!

香焼「土下座早っ!!?」
560 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/22(水) 02:19:30.22 ID:x/PGPYI0
上条「と、とりあえず早く電話しろよ! 伝えたぜ、じゃあな!」タッ!

絹旗「チッ。逃げましたか」

香焼「はぁ……兎に角、自分は電話する。最愛、シリアルと食パンある筈だから、皆に食べさせて」

打ち止め「お兄ちゃん。パンは炊飯器の中? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

香焼「……はい?」

打ち止め「だから、パンは炊飯器で焼いてるの? ってミサカはミサカは今稼働中の炊飯器をみて聞いてみたり」

絹旗「それはさっきスイッチ押したばかりの5合分ですよ。姉貴さんに頼まれたので、はい」

打ち止め「……え?」

香焼「……打ち止めちゃん。炊飯器で、パン、どうするの?」

打ち止め「焼いたり、作ったり」

絹旗「……今度、試してみようかな」

香焼「えっと……あのね、基本的にあの機械はお米を炊く以外には使わないよ」

打ち止め「……まぁそうだよね。黄泉川家(ウチ)がアブノーマルなんだよねー……ミサカはミサカは現実を見詰め直してやる」

アンジェレネ「え? でも女子寮にある炊飯器(ソレ)でパン作ってたよ。センタ・カンザキ」

香焼「」

アニェーゼ「どうせ米喰うの自分だけだろとか不貞腐れて、色んなのチャレンジしてましたね」

打ち止め「……仲間が、いる!」パアアァ!!

香焼「女教皇様……荒んじゃって……」ブワッ・・・

絹旗「ほら、いいから香焼。さっさと電話するなら電話しなさい! 皆は好きなモノ食べましょう」

アニェーゼ「あ、じゃあスクランブルエッグくらいは作りましょう」パタパタ・・・

アンジェレネ「ミルクは……あれ? 二つ名前書いてキープしてある」

絹旗「あの二人は牛乳中毒(※ミルキー)ですから、一人一パック単位です。野菜室に新しいのがある筈ですよ」 ※ミルク+ジャンキー

打ち止め「おねえちゃーん、ジャム無いよーってミサカはミサカは冷蔵庫ガサゴソガサゴソ」

絹旗「ああ、上にあります……後で取りますから待ってて下さい。あ! アニェーゼ、IHタイプですからボタンだけで―――」

アニェーゼ「へ? ……おお! すげぇですねぇ―――」
561 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/22(水) 02:45:40.96 ID:x/PGPYI0
香焼「ベランダで大丈夫か……ステイルすぐ拗ねるからなぁ……」ガララ・・・


 Prrrrr・・・・・Pi!


香焼「あ、もしもし……ステイル」

ステイル『……良く寝れたか? 観光者』

香焼「ぐっ……ごめんなさい」

ステイル『まったく、オマエは少し自覚が足りないよ。物事の優先順位を考えれば何が大事か―――』ブツブツ・・・

香焼「ああ、ええっと、それで!? 姫はどうなった?」

ステイル 『―――……そうだったな。大丈夫、何事も無く終わったよ』

香焼「っ……良かった」ホッ・・・

ステイル『まるで天上の会話だった。互いに荒が無い。しかし、故に、互いに認めたくない……といったところだね』

香焼「リメエア様は賢い御方っす……難しい話は分からないけど、無事ならそれでいい。ありがとうステイル」

ステイル『チップは弾んでくれよ。楽しみにしてる』

香焼「今から此処来て一緒に朝食でも取るかい? 自分が和食食べさせてやるっすよ」

ステイル『神裂レベルになってから言うんだな……とりあえず、また後ほど。土御門の所に行くかもしれないから、その時にでもだな』

香焼「了解。では」

ステイル『ああ、また』Pi!


香焼「……なんとか、なったっすね。次は教皇代理にっと―――」Pi・・・
 
 
574 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/23(木) 22:50:55.51 ID:0XvJ5G60
 ―――AM07:30、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・


 ピンポーン・・・・・


絹旗「あ、今度こそ兄貴さん達ですかね」

打ち止め「よぉし!!」スタンバーイ・・・スタンバーイ・・・

香焼「止めなさい」ビシッ


黒妻「おっす、ガキ共。おはよう」ガチャッ

一同『おはようございまーす』

固法「今ご飯を……あら。適当に食べてたのね」

アンジェレネ「すいません。お先してました」

固法「ダイジョブよ。あ、最愛ちゃん。ご飯炊いといてくれた?」

絹旗「はい。5合でOKでしたよね」

固法「そうよ。ありがとう」

黒妻「さぁて……香焼」チラッ

香焼「はい」

黒妻「さくやは おたのし みでした か?」

香焼「……はぁ」

アニェーゼ「昨晩はコーヤギのコスプレショーをしんぐぅっ!?」ガシッ!

香焼「おま、いい加減にしないと怒るよ?」(^ω^#)ビキビキッ・・・

絹旗「これ。写メです」カパッ

黒妻・固法「「どれどれ」」ジー・・・

香焼「てめっ!!」シュッ!

絹旗「女の子にモノ投げんな! 傷ついたらどうするんですか!」モフンッ!

香焼「自動防御働いてる癖にどうこう言うな! てか二人もマジマジ見ないで!!」イヤアアァッ!

黒妻・固法((男の娘……))プルプル・・・プフゥー
575 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/23(木) 23:12:32.74 ID:0XvJ5G60
黒妻「まぁまぁ……で? オマエら、今日の予定は?」

香焼「あ、えっと……」チラッ

アニェーゼ「……コーヤギが決めてくれねぇと動けねぇです。私達はこの街の勝手が分からねぇですから」

アンジェレネ「だねぇ。あ、二人は?」

絹旗「私は今日は超フリーですよ。ご一緒していいなら是非に」ニコッ「……急遽(仕事が)無い限りですが」ボソッ

アニェーゼ「全然OKです」ニコッ

打ち止め「私は常に自由人だよ! ってミサカはミサカは何ものにも縛られないフリーダムっぷりを自慢してみたり」エヘンッ!

黒妻「……だとよ。どうすんの? 香焼」チラッ

香焼「え、ええっと…… (ステイルに言われた手前、優先事項はリメエアさまだけど……もう一度連絡するっすか)」

固法「あ、私は今日は当番だから風紀委員の支部に居るわ。何かあったら連絡して」

打ち止め「ええー! ミィも一緒じゃないの!? ってミサカはミサカは昨日の指切りをぶり返してみる!」ムゥ・・・

固法「ごめんなさい。私も打ち止めちゃんと一緒に居たいんだけど、昨日お仕事早引きしちゃったから」

打ち止め「うー……」ジトー・・・

絹旗「打ち止めちゃん、我儘言わないの。姉貴さんはこの家の大黒柱なんですから」

黒妻「え」・・・エ?

固法「今日は休日だし、なるべく早く上がるから……あ、そうだ。プレゼント持ってくるから。ね?」ナデナデ

打ち止め「むぅ……信じてあげよう。ってミサカはミサカはヨミカワ家で慣れた口約束の二の舞に為らないかどうか心配してみたり」

絹旗「姉貴さんが来るまで私達と遊んで歩きましょう。ね!」ニコッ

黒妻「(無理な約束して……) ……んで? 香焼」

香焼「……ドライバーと連絡を取りたいっす。ちょっと待ってて貰えるっすか?」

アンジェレネ「あ。リィアさん!」

アニェーゼ「あっちゃー……すっかり失念してました。申し訳無ぇです」

黒妻「まぁ、大本は観光って事でいいんだな? じゃあ、何かあったら連絡しろ。街中なら融通利くからな。オレも、美偉も」

香焼「はい。頼らせてもらうっす」ペコッ
576 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/23(木) 23:34:06.48 ID:0XvJ5G60
 ―――AM08:00、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・



香焼「―――……えっと、連絡ついたっす」

アニェーゼ「何て?」

香焼「もう少し、時間が掛るから先観光しててくれだそうっす。午後一くらいに合流しようって事で」

アンジェレネ「りょーかーい」

固法「うん。とりあえず、皆、今日の行動が決まったわね」

打ち止め「おー!」

黒妻「一安心だ……それじゃ、オレは仕事行ってくる。後は頼んだぞ」ガチャッ

一同『いってらっしゃーい』


黒妻(……まぁ、何だ。平和で結構だな。オレは今から重労働だろうがねぇ)アハハハハ・・・


固法「さて、と……皆、すぐ出る?」

香焼「自分はいいっすけど……女の子らは?」

絹旗「女の子は準備が掛るモノなのですよ、香焼。そのくらい察しなさい」ビシッ!

アニェーゼ「コーヤギは今日のプランでも考えてやがれです……アンジェレネ。髪編むの手伝って下さい」

アンジェレネ「えー、まだ結って無かったの? ウェーブ掛ってて可愛いよ。今日はこのままでいいじゃん」ナイシンアムノメンドクセェー・・・

アニェーゼ「て、てめぇ……てか、何げにちゃっかり自分の編むの終わってるし」

アンジェレネ「アニェーゼちゃんとサイアイちゃんが携帯で騒いでる間に、コォヤギくんと打ち止めちゃんにやってもらったもーん」ブイッ!

アニェーゼ「なっ!? ひ、卑怯な…… (し、しかもコーヤギに編んで貰った、だと?)」グヌヌ・・・

打ち止め「あ! アニーのも私がやってあげるよ! ってミサカはミサカはカリスマ美容師ばりのオーラを醸し出してみる」ウフフ!

香焼「何でもいいから、早くするっすよー」ハァ・・・

絹旗「何でもいいとか超デリカシー無いですね。まったく、超香焼です。 (……私も、髪伸ばそうかなぁ)」サワサワ・・・
577 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/24(金) 00:30:53.06 ID:wmLjPIQ0
 ―――AM08:10、学園都市、とある都市境界(ゲート)への道・・・


 ブロロロロロオォ・・・・・


黒妻「(だんだん冷え込んできたな……) ……ん?」チラッ


一方通行「―――、―――……」テクテク・・・

海原「―――……、―――。―――」テクテク・・・


黒妻「朝早くからアイツら見るたぁ……いや、『仕事帰り』か。声掛けようかね」ブロロロォ・・・


 キキイィッ・・・・・


海原「ん? ……コレはコレは」ジー・・・

一方通行「……チンピラか」チラッ

黒妻「おう。おはよう……お早い散歩で」

海原「……ええ、まったく。嫌になるくらいにね」フフッ

一方通行「テメェこそ、随分早ェじゃねェか」

黒妻「仕事だよ。バイト、か。土御門の紹介で学区外の教会工事だ」

一方通行「そりゃまァ、アイツの紹介たァブラックな仕事だろうよ」ハッ

黒妻「普通のカトリック……じゃねぇか。兎に角、でけぇ教会だよ。安全な」

海原「学区外……ああ、オルソラ教会ですか。成程、彼らしい紹介ですね」フフフ

黒妻「知ってんのか?」

海原「ええ。もっとも、土御門と資料経由のみですがね」

一方通行「……やっぱ危なそォだな。その教会」ゾゾゾ・・・
578 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/24(金) 00:44:35.25 ID:wmLjPIQ0
海原「あ、そうそう。この前はどうもありがとうございます」ペコリ

黒妻「あ? オレ何かしたか?」

海原「ええ……病院で」

黒妻「ああ……余計な御節介だったか?」

海原「いえ。あの後ちゃんと、ショチトルと話し合いができました。どうもアナタは子供の扱いが上手いようだ」フフフ

黒妻「まぁガキは好きだからな」ハハハ

一方通行「……昨日は糞ガキ、手前ンとこ泊ったのか?」

黒妻「おう。お姉ちゃん達とな……一人男の娘」ボソッ

一方通行「ハァ?」

黒妻「何でもない」アハハ・・・

一方通行「……まァ助かってる。何れ礼はする」

黒妻「気にすんな。好きで預かってる……昨日は黄泉川さんとこ行ったのか?」

一方通行「……さァな」

海原「頼まれて身体拭いてあげてましたよ。二人とも終始赤面無言で……あらあらまあまあ……」ニヤッ・・・

黒妻「……ほぉ」ニヤニヤ・・・

一方通行「ッッ!!? て、テメェ何でソレを!!」カアアァッ!!

海原「さぁてね」ウフフ・・・

一方通行「さては……あンの腐れ妹達だなッ!!? ヌッ[ピーーー]!!」ブチンッ!!

黒妻「落ち着け落ち着け。誰にも言わねぇから」

一方通行「テメェは大丈夫でもコイツがダメだ!!」

海原「信用ないですね」フゥ

一方通行「あって堪っか!!」ギロッ!

黒妻「まぁまぁ……海原。オマエも黙っといてやれ。黄泉川さんも関係してくっからな」

海原「ええ。そう言う事なら」ニコッ

一方通行「……マジバラバラにしてェ、コイツ」プルプル・・・
579 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/24(金) 01:03:53.28 ID:wmLjPIQ0
黒妻「今日は結標ちゃん一緒じゃないのか?」

一方通行「……何時も一緒に居る訳じゃねェよ。別に『お友達』じゃねェかンな」

海原「やれやれ。冷たい人です……彼女は昨日から別件の『仕事』です」

黒妻「ふぅん……忙しいな。オマエらも」

一方通行「プゥとは違ェからな」

海原「そうやって貴方は失礼な事を……すいません」

黒妻「いいさ。ただ、プーじゃないな。フリーターってな事実だがよ」

一方通行「……ふン」

海原「やれやれ。貴方も勿体無い人だ……その気になれば『色々』稼げるでしょう」

黒妻「贅沢するほど金なんざ要らねぇよ」

海原「でしょうね」フフッ

黒妻「分かってんなら聞くな……そんじゃ、またな」

一方通行「オウ」

海原「ええ……っと、その前に」ゴソゴソ「はい」スッ

黒妻「ん? ……新聞?」

海原「ええ。もしかして、スポーツ新聞しか読まない人ですか?」

黒妻「いや、新聞は嫌いだよ。事実が歪む……んで? 何だよ?」

海原「事実が歪んでも『事象』は読み取れるでしょう? 少しは街で起きてる事件を知っておくべきですよ」ニコッ

黒妻「……何が言いたい」

一方通行「土御門といい、コイツといい、一々クドイ野郎だ……時事ニュースだけ見ろ。そンだけだ」テクテク・・・

海原「街での犯罪が増えてますよ。『C・D(キャパシティ・ダウン)』の蔓延と警備員のエース(黄泉川)が離脱中ということでね」

黒妻「……そんな事を一市民の、オレに言う理由は?」

海原「一市民? だったらそれでいいでしょう? 知るに足りますよ……もっとも、アナタは黙ってられますか? では、また」テクテク・・・


黒妻「……くだらねぇぜ」ガチャンッ・・・ブオンッ・・・
580 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/24(金) 03:25:52.73 ID:wmLjPIQ0
 ―――AM08:45、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩場・・・



 ブロロロロロォ・・・キキイィ・・・・・



黒妻「さて、と……どうなってるかねぇ」テクテク・・・


シェリー「―――……予想以上だな」

オルソラ「ええ……これも人の繋がり故でございましょう。嬉しい限りですね」

神裂「まぁ、何とかなりますね。今日中で終わるのでは?」

シェリー「いや、素人集団だろう。百歩譲って玄人じゃ無いにしても、基礎知識は叩き込ませてもらう」

ルチア「中々、厳しいですね……ん?」

黒妻「おはようございます」

一同『おはよう(ございます)』

黒妻「どうなりました?」

オルソラ「御蔭様で、人では十分でございますよ」ニコッ

シェリー「本当は宮大工が欲しかったが、仕方ない。甘んじる」

黒妻「あはは。高望みでしょう……んじゃ、オレは現場に回ります。人が必要でしょうから」

シェリー「現場のオヤジに、軽く全体レクチャー入れるから集合しておけって伝えといてくれ。こっちが纏まったら始めるぞ」

黒妻「了解」テクテク・・・

ルチア「あ。ミスター」

黒妻「ん?」ピタッ

ルチア「昨晩はウチの隊長達がお世話になったそうで……本に感謝致します」

黒妻「ああ、いいよ。こっちも楽しかった。そういえば、連れてこなくて良かったのか?」

ルチア「……アチラの件はコゥヤギくんに一任してますから。それに隊長(あの子)達が此方に居ても昨日と同じ様にしかならないでしょう」

オルソラ「彼女達も本当は遊びたい盛りでございますから。それぐらい許容するのが年輩者の役目でございます」フフッ

黒妻「年輩者、か……そうだな。まったくだ」ハハッ
581 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/24(金) 03:58:15.23 ID:wmLjPIQ0
神裂「……ウチの香焼も例の如く、御世話になっているようで」ペコリ

黒妻「いや、まぁアイツはこっちが感謝してぇくらいだよ。美偉……後輩も助けられてる」

神裂「そう言ってもらえると、助かります」

黒妻「女教……備品監督さま的には、アイツが居なくても大丈夫だったのかい?」

神裂「……はい」

黒妻「そうっすか(……何か隠し事、か) ……とりあえず、オレは行きます。何かあったら声掛けて下さい」テクテク・・・

シェリー「現場のオヤジへの言伝頼んだぞー」


ルチア「……勘付いてますね」

神裂「ええ……まぁしかし、彼は詮索したり、付け込んだりはしない男性でしょう」

シェリー「面倒臭い。いっそアイツに姫さんの捜索頼んだ方がいいんじゃねぇの?」

神裂「リメエアさまは公に探されるのが大っっっ嫌いな方です……ホント、面倒臭いですが」

オルソラ「まぁまぁ。そちらの件は天草の方々とSt.シルビアに任せているのでございましょう」

ルチア「先ほど、マグヌスから連絡があったようです。『とりあえず、問題無い』とのこと」

シェリー「当たり前だ。自衛にかけては右に出るモノがいねぇ女だぞ。アレイスターだろうがローマ教皇だろうが命取れねぇよ」

オルソラ「それはそれは、逞しい女性でございますからね」

神裂「……ステイル、土御門がいます。大丈夫でしょう。いざとなれば『彼』も……首を突っ込む。頼んで無くても」ハァ

オルソラ「でございましょうね」フフフ

シェリー「ま、本当は自身が行きてぇんだろ? カンザキさんよぉ」クククッ

神裂「……分は弁えますよ。今は」ハハハ・・・

ルチア「さて、では始めますか。シスター・オルソラ、印鑑を―――」

オルソラ「ええ。人員増員については如何に―――」

シェリー「んじゃ、資料コピーしねぇとなぁ―――」


神裂(私は……仕事は建宮任せで、シルビアの所に行きますか)テクテク・・・
582 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/24(金) 04:28:55.38 ID:wmLjPIQ0
 ―――AM09:00、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・




香焼(……長い)カタカタカタ・・・


絹旗「うーん……マンションから服持ってきておけばよかった」

アニェーゼ「やっぱ、こっちで服買いてぇですね……」

アンジェレネ「あれぇ? リップ持ってきてたはずだけどなぁ……荷物いっぱいで分かんなくなっちゃった」

打ち止め「あの人に買ってもらった服にしようか……御姉様に買ってもらった服にしようか……ミサカはミサカは真面目に悩んじゃう」ウーン・・・

固法「皆、若いんだから何着ても似合うわよ」フフフ


香焼(……ステイルから連絡は……ん?)Pi!



【FROM】ステイル
【sub】RE:
------------------------
厄介なのに捕まった。



香焼「厄介? ……冷静なステイルがこんなメール寄越すなんて珍しいっすね。誰だろう?」ハテ・・・


絹旗「香焼。お待たせしました」

アニェーゼ「準備OKですよ」

香焼「あ、うん……超待たされやがりましたですよ」

アンジェレネ「サイアイちゃんとアニェーゼちゃんの真似?」

打ち止め「似てないよー」アハハ

香焼「似て無くて結構っす」

絹旗・アニェーゼ((ま、真似されたっ?!))ドキッ・・・
583 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/24(金) 04:44:30.67 ID:wmLjPIQ0
固法「じゃあ、行きましょう。皆出て。鍵閉めるから」

一同『はーい』

固法「それで、最初は何処に向かうの?」

アニェーゼ「コーヤギ、どうすんですか?」

香焼「んー……自分より最愛の方が地理詳しいっすから、任せたいっすけど」

絹旗「じゃあ、映画かn――」

固法・香焼・打ち止め『駄目!!』

絹旗「―――……おうふ」シュン・・・

固法「はぁ……結局ぶらり観光になるのね。気をつけて」

アンジェレネ「うーん……最初にコノリさんの職場行っちゃダメですか?」

固法「え?」

アンジェレネ「シライさんとウィハルさんが居るんでしょ? 挨拶したいな」

アニェーゼ「あ、そうですね。昨日のお礼もしてぇです」

固法「あ、えっと……遊び場じゃないんだけどなぁ」アハハ・・・

打ち止め「遊び場じゃなくて溜まり場だもんねー、ってミサカはミサカは訂正してみたり」

固法「貴方達(御坂)姉妹には本格的に説教が必要みたいね……」ハァ

香焼「……確かに、待ち合わせ場所としては分かりやすいかも」ボソッ

固法「うーん……仕方ない。荒さないでね。割と切実に御願いします」ヤレヤレ・・・

打ち止め「わーい! 御姉様にもメールしとこー、ってミサカはミサカは芋蔓式に人を呼び寄せる算段を立ててみたり」ニシシ!

固法「こ、こらっ!」ンモー!


絹旗(風紀委員の詰め所。『表』の組織をマジマジ見る機会は初めてですね……って、超電磁砲来るの?!)ヤベー・・・

香焼「…… (最愛、大丈夫かな)」ジー・・・

アニェーゼ「……」チラッ・・・

アンジェレネ(ふふふ……トライアングラー。私が首を突っ込んだら……あらら)クククッ
 
 
595 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/28(火) 20:50:41.47 ID:EdOVgHg0
 ―――AM09:45、学園都市第7学区、風紀委員第一七七支部・・・・・・


 ガチャッ・・・・・


固法「さて、と……適当に座って」

一同『おじゃましまーす』

打ち止め「私はミィの膝の上と決まってるのだよ! ってミサカはミサカはイの一に座ってみたり!」ヨッコイセ!

固法「あ、こら!」

香焼「なんか、普通のオフィスみたいっすね」

アニェーゼ「予想通りと言うか、子供っぽくないというか……」アハハ

絹旗「うーん……とりあえず、超住みやすそうですね。誰か寝泊まりしてないんですか?」

固法「確かに勿体無いけど、特例が無い限り、一泊もしないかなぁ」



冷蔵庫「俺は住人だぜ? 準レギュラーだし! 気持ちは風紀委員!」デスノー!



一同『……』

アンジェレネ「あ、あの。シライさん達は?」アハハ・・・

固法「え、あ、うん。もう少しで来ると思うわ。それまで寛いでおいて」ニコッ

アンジェレネ「あ、はい!」ニパー!


香焼「……あ、そうだ。固法さん」

固法「ん?」

香焼「えっと、ドライバーとの待ち合わせ場所、此処借りていいっすか?」

固法「まったく溜まり場じゃ無いと言うに……まぁもう皿まで、ね。構わないわよ」ニコッ

香焼「どうもっす」ペコリ
596 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/28(火) 21:28:24.83 ID:EdOVgHg0
アニェーゼ「……ほぇ~」キョロキョロ

アンジェレネ「……ふぁ~」キョロキョロ


絹旗「どうしたんですか?」

アニェーゼ「え、あ、いや、何でも!」ドキッ

香焼「……物珍しいんだよ、電子機器が。都市の最新PCなんかは外に出回って無いっすからね」

アンジェレネ「あ、あはは……お恥ずかしながら」

絹旗「成程。私は生粋の井の中の蛙なので、分かりませんね……」ウーン・・・

アニェーゼ「私達が田舎者みてぇじゃねぇですか……田舎モンだけど」

香焼「多分……自分が一番田舎出身っすね」アハハ・・・

打ち止め「私もお姉ちゃんと同じカエルさんだよ。ってミサカはミサカはゲコ太の顔真似をしてみる」ビローン・・・

固法「別に、生まれ育ちで人間が決まる訳じゃないでしょ。要は適応ってヤツね」クスッ

アンジェレネ「へぇー……聖人みたいな事いいますね。コノリさんは」

絹旗「流石姉貴さんです! 超姉貴!」ビシッ!

固法「聖人でも超姉貴さんでも無いですよー」アハハ・・・

香焼(そういえば、この人の生い立ちは知らないっすね……余計な詮索はしないでおくか)

アニェーゼ「あ、そうそう。そいやぁ、三人の『能力』ってヤツはどんなんなんですか?」

アンジェレネ「気になるね。シライさんとウィハルさんのは凄かったし!」

固法・絹旗・打ち止め「「「え?」」」ポカーン・・・


香焼「……馬鹿。 (最悪、こっちが詮索されるっすよ……)」ハァ・・・
597 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/28(火) 22:47:55.87 ID:EdOVgHg0
固法「私は透視能力よ。クレアボイアンス、っていえば分かりやすいかしら」

アニェーゼ「へぇ……何を透視するんですか?」

固法「何をってわけじゃないけど、概要は眼球に頼らず視覚情報を得るってところかしら」

打ち止め「あわわ。つまり、ミィは私達のパンツもすけすけ見る見るなわけだあ痛ぁっ!!」ポカッ!

固法「ッッ~~~///」

アンジェレネ「ま、まぁ捜査とかに便利そうですね。医術的にも使えそうです」

固法「確かに透視能力は医術に役立つわね。私は、医学方面への進学は考えて無かったなぁ」アハハ

アニェーゼ「ふむ。兎角、コノリには隠し事できねぇってわけですね……二人は?」

絹旗「え、えっと……」アタフタ・・・

打ち止め「私は発電能力だよ! ってミサカはミサカはパチパチ鳴らしてみる!」ピリピリッ!

アンジェレネ「おお! ぷぷぷぷ……プラズマぁ~っ!!」

香焼「……またコアなネタを」ハァ・・・

打ち止め「ふふふ。近づく奴ぁ火傷するぜぇ! ってミサカはミサカはニヒルな笑みを浮かべてみる!」ククク・・・

固法「可愛いだけよ。打ち止めちゃん」フフフ

打ち止め「むっ! そんな事言うミィにはピンポイントビリビリしちゃうぞ! ってミサカはミサカは何処とは言わないで手をワキワキ!」ウヒヒ!

固法「や、止めなさい!」ンモォ!

香焼「……見てないし、聞いてない。ことにしよう」ウンウン・・・

アンジェレネ「マナに頼らず、オドのみで力を産み出してるんだねぇ……凄いなぁ」ボソッ

香焼「……アンジェレネ」キッ・・・

アンジェレネ「ご、ごめん……」

アニェーゼ「打ち止めちゃんのも恰好いいですね! んじゃぁ、サイアイは?」

絹旗「わ、私は…… (どうしよう。ばらしていいものか……香焼しか私の能力知らないし)」チラッ

香焼「……」タラー・・・
598 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/29(水) 00:07:25.02 ID:FUepIXw0
香焼「……大気操作、レベル3」ボソッ

絹旗「(成程……誤魔化せます) ……空気操作能力です。自身の周りに見えない壁を置けますよ」

アニェーゼ「へ? 見えない壁?」

絹旗「私に触ってみてください」

アニェーゼ「うん……うおっ! 何か変な感じです!」

アンジェレネ「どれどれ……ふぁ? サイアイちゃんに触れないよ」

絹旗「『身を守る為』だけに特化してますからね。 (とか、超嘘ですけどねー……超人殺ししてますし)」アハハ・・・

香焼「……」

打ち止め「でも、お姉ちゃん。それでお兄ちゃんの事ぶっ飛ばしてたよね! ってミサカはミサカはぶっちゃけてみたり」ニシシ!

絹旗「ま、まぁ使い方次第ですよ。あはは」

アニェーゼ「へぇ。まぁ能力開発ってのもスゲェですね。みんな超人になれるんですか。流石、スーパーSF都市だなぁ」

固法「……でも、利点もあれば汚点もあるのよ。じゃなきゃ、こんな警察組織なんて活発じゃ無いもの」

アンジェレネ「……この街でも、犯罪は多いんですか?」

固法「大人の犯罪はそうでもないけど、学園都市なだけに少年犯罪が……ね」

アンジェレネ「うーん……福祉は充実してそうなのになぁ」

香焼「少し路地裏入れば、現状が分かるよ……入る必要は無いけどさ」

絹旗「そうですね。好んで入るのはスキルアウト連中だけで十分です。 (後は、暗部くらいね……)」

打ち止め「んー……じゃあ、『あの人』は何で路地裏うろついてるの? ってミサカはミサカは素朴な疑問を投げかけてみる」

固法「え?」

絹旗「わーわー! あ、一方通行(アイツ)は路地裏の空気を吸わないと邪気眼が発動しちゃう病なんですよ!」アタフタ!

アニェーゼ「よく分からねぇですけど……スキルアウトってのは、名前通り能力無し? 能力外れ?」

固法「……武装無能力集団よ。まぁ、能力持ちの不為者(ナラズモノ)やアウトローもいるわね」

アニェーゼ「反社会適合者ですか。何時の時代もいるもんですねぇ……」

固法・絹旗「……っ」シュン・・・

香焼「アニェーゼっ!!」キッ!

アニェーゼ「……すいません。言い過ぎました」ペコッ
599 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/29(水) 01:11:36.23 ID:FUepIXw0
香焼「……すいません。彼女達、この街の知識は無いに等しいんす。悪気は無いんすよ」

固法「大丈夫よ。私達だって、他の郷がどういう仕来りなのか、所見じゃ分からないしね」

絹旗「ええ。気にしないで下さい」ニコッ

アニェーゼ「……ええ。ごめんなさい」

アンジェレネ「多分、この街では……宗教家(※私達)だって、社会不適合者なんだろうしね」

香焼「ああ。その通りだよ……」


 ガチャッ・・・・・


初春「おはようございまー……あれ?」ピタッ

白井「こら! 初春! 遅刻してるんですから早くお入……あら」ジー・・・

固法「あ、おはよう……15分遅れね」ジトー・・・

初春「あ、えっと、すいません……白井さんが御坂さんに絡んでて……あれれ」ポカーン・・・

アンジェレネ「おはよー!」

アニェーゼ「昨日ぶりですね。お邪魔してます」

固法「訳あって、私が連れて来たの」

白井「……珍しい事もあるものですのね。先輩が私客を支部に招くなんて」

打ち止め「む! 私は常連だよ! ってミサカはミサカは……まぁ貴女に威張らなくてもいいか」

白井「ええ。小姉さまなら何時でも何処でも何でも大歓迎ですのよ」ニコリッ!

初春「香焼くんと……あ、昨日の女の子も……」アワワ・・・

香焼「おはよう……何か勘違いしてるみたいっすけど」アハハ・・・

絹旗「一応、はじめまして…… (超電磁砲はいないのか……)」ホッ

固法「ちょっとだけ、彼女達、此処に置かせてね」

白井・初春「「はい」」ペコッ
600 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/29(水) 01:25:18.07 ID:FUepIXw0
 ―――AM10:20、学園都市第7学区、風紀委員第一七七支部・・・・・・




白井「それで? 此処に居る経緯は? 観光二日目の予定立てですの?」

アニェーゼ「そんなとこです」

初春「んー……でも、入って来た時の空気は……」ンー・・・

白井(馬鹿春! 空気嫁!)

固法「あ、えっと……あはは」タラー・・・

打ち止め「スキルアウト談義をしてたんぐぅ!?」ジタバタッ!

香焼「ふ、二人がまだこの街のシステムとか詳しく知らないから教えてたんすよ!」アハハ・・・

白井「……成程。知識は大事ですものね。特にこの都市では」

アンジェレネ「あ、あとは三人の能力について……あ」チラッ

香焼「……はぁ」バカ・・・

初春「能力、ですか? 興味有りますね……って、固法先輩とアホ毛ちゃんのは知ってますか」

打ち止め「打ち止め!」ガオー!

初春「はいはい。打ち止めちゃんね」ナデナデ

白井「ふむ……そういえば、香焼さんもこの街の学生でしたわね。能力開発は行ってますの?」

香焼「え”」ドキッ

打ち止め「あ、私も知らない」

固法「そういえば、そうねぇ……海外に居る事多いけど。香焼くん、学園の生徒だっけ?」

香焼「あ、え、ええっと…… (まずったなぁ。書類だけなのに……)」タラー・・・

絹旗・アニェーゼ((ぴ、ピンチっ!!))アワワ・・・
601 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/29(水) 01:43:54.39 ID:FUepIXw0
香焼「じ、自分は無能力者っすよ。昨日言わなかったっけ?」

初春「んー……言われてみれば、そんな気も」

白井「ですが、いくら理事養成学校でも能力開発カリキュラムは受けますでしょう」

香焼「あ、うん。えっと、でも、ほら。一向に能力が現れないタイプっすねぇ……あはは」

白井「そうですか……不躾な質問をしましたの。すいません」

香焼「う、ううん。専攻が宗教史だから……能力より政経知識が必要なんだよ。 (撒けたかな?)」

打ち止め「お兄ちゃんはカンリョーさんになるんだね! ってミサカはミサカは驚きの眼差しを向けてみたり!」スゲェ!

固法「本当にね。でも、第一学区の『▲▲▲』学院出身だったなんて。先輩知ってるの?」

香焼「え、ええ、まぁ一応……黒妻さんには『色々』お話ししてるっすから」アハハ・・・

絹旗(……まぁ、誤魔化せましたね。そういえば、私も香焼の実際詳細は知らないなぁ)ウーン・・・

アニェーゼ(宗教学者と宗教家じゃ、大きな違いですからね……危ない危ない……)フゥ・・・

初春「……アレ? そういえば、リーアさんが一緒じゃないですね」キョロキョロ

アンジェレネ「あ、うん。あの後、リィアさん、単独行動になったの……今は待ち合わせだよ」

白井「成程、だから『此処』ですのね」

固法「そういう事、かな」アハハ・・・「まぁこの際、適当に寛いでいいわよ。今日は土曜だし、フランクでいいわ……二人は仕事こなしながらね」

初春「うっ……はーい」

打ち止め「ん? ……あれ? 御姉様は? ってミサカはミサカは尋ねてみる」

白井「ああ……そろそろ佐天さんと来ますの。買い物してくるって、コンビニ寄ってましたわ」


絹旗「……超やべぇ」タラー・・・

香焼「……大丈夫だよ。多分」ボソッ
602 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/29(水) 01:57:30.07 ID:FUepIXw0
 ―――AM10:30、学園都市第7学区、風紀委員第一七七支部・・・・・・


 ペチャクチャ・・・・・


アンジェレネ「―――……でね! 臭くってさぁ!」キャッキャッ

初春「―――うんうん! 分かります!」ウフフ

白井「―――何故、小姉さまから『兄』などと、羨まsけしからん呼称で!」ムッキュンムッキュン!

香焼「―――そ、そんな!」アワワ・・・


 ガチャッ・・・・・


固法「……追加、二名かしら?」

打ち止め「あ! おっねぇっさま~!」ドルーンッ!

御坂「甘いっ!!」グワシッ!

打ち止め「おうふっ!」

佐天「み、御坂さん。打ち止めちゃん……その掛け合い危ないから止めましょうよ……あ、こんにちは! 見ない顔もいる!」

一同『こんにちはー』ペコッ

初春「此方、私達の友人の佐天さん。そっちの大きな打ち止めちゃんが御坂さんです」

御坂「初春さん。だいたい合って無いわ……えっと、外人さん?」キョトン・・・

白井「アニェーゼさんに、アンジェレネさんですの。今都市近隣に建てられている教会の方からお越しなさってますわ」

アニェーゼ・アンジェレネ「「どうも」」ペコリ

佐天「畏まんなくていいよ! だいたい同い年なんでしょ? 初春から聞いてるよ。私は佐天でも、涙子でもいいよ!」ヨロシクネー!

御坂「同年代…… (に見えないのは何故だろう) ……で、そちらの本土人は……ん?」

香焼・絹旗「「……」」タラー・・・

御坂「……」ジー・・・
603 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/29(水) 02:22:48.98 ID:FUepIXw0
固法「……御坂さん?」

御坂「……貴女は」

絹旗「……っ」ドキッ!

御坂「『はじめまして』……打ち止めから聞いてるわ。宜しくね」ニコッ

絹旗「え、あ……はい……『はじめまして』。 (プレッシャー掛けてきといて、宜しくですか……ある意味麦野と同じ笑み)」ビクッ!

御坂「君も……打ち止めと仲良くしてくれてるみたいね。宜しく」ニコッ

香焼「……ええ。宜しくっす。 (超電磁砲……やはり普通にしてるだけでもオーラがあるっすね)」ペコリ

打ち止め「お兄ちゃんとお姉ちゃんだよ! ってミサカはミサカは御姉様に伝えてみる! 御姉様にお姉ちゃんの……紛らわしっ!」アワワ・・・

御坂「だいじょーぶ。打ち止めと仲良くしてくれているんだもの。『悪い人』なわけ、ないじゃない……ね?」ドドドドド・・・

絹旗「うっ……え、ええ。まぁ」アハハ・・・

香焼「……っ」ドキドキ・・・タラー・・・

一同『へ?』ポカーン・・・

御坂「……とりあえず、観光なんでしょ? 時間までゆっくりしようよ。固くなんないでさ」ニコッ

アニェーゼ「そうですね。ミサカとサテンは風紀委員じゃねぇんですか?」

御坂「美琴でいいよ。打ち止め居ると紛らわしいでしょ? 私達は一般人だよ」

佐天「でも、此処の常連だけどねー」アハハ!

固法「……まったく、貴女達という人は」ンモー・・・・

アンジェレネ「随分とフランクな警察部署だね」アハハ

初春「もう勘違いされるのも慣れましたねー……半分は私の所為でしょうけど」アハハ・・・

固法「……ハァ」

白井「まぁ、しかし、御坂美琴お姉さまは名門常盤台のエースであり―――」

打ち止め「―――学園都市に7人しかいない超能力者(レベル5)の第3位なんだよ! ってミサカはミサカはセリフを奪ってみたり!」

アニェーゼ・アンジェレネ「「ほぇ~!」」スゲェ!

御坂「馬鹿黒子……おバカ打ち止め……えっと、まぁ気にしないで! そう言っても普通の女子だから」アハハ・・・
604 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/29(水) 02:46:17.52 ID:FUepIXw0
アンジェレネ「んー……コォヤギくん。レベル5って?」

香焼「一人で軍隊と対等に戦える程の力を持ってるっす。科学側の聖人みたいなものかな」

アニェーゼ「じゃあカンザキ並に強ぇってことですか?!」

香焼「女教皇様、本気を出さないから分からないけど……良い勝負は出来るんじゃない? アニェーゼでもキツいよ。勝つのは」

アニェーゼ「むっ……」

佐天「なぁに話してるの?」ヒョコッ!

アンジェレネ「あ、え、えっと……ほら! 超能力者って漫画みたいだなぁって!」

固法「まぁ外からみたらやっぱり、そうよね」

アニェーゼ「ええ。不思議の国や虹を越えた国みてぇです。 (私達も大概、オカルトですがねぇ)」アハハ・・・

初春「メルヘンですね。でも、実際絵本のようなメルヘン能力なんて、そうそう―――」


冷蔵庫「ところがギッチョン! あるんだな!」


一同『―――……』

御坂「ま、まぁ実用性メインだし! うん!」アハハ!

絹旗「そ、そうですね! 翼とか超邪魔ですし!」アハハ!


冷蔵庫「おい絹旗。運営様ディスってんなよ? その気になればオマエ……シュンコロだあべしっ!」ドゴンッ!


固法「さ、最愛ちゃん。冷蔵庫蹴らないの……」ハァ・・・

アニェーゼ「……能力者ってのも、不思議ですね」

アンジェレネ「うん……」

白井「……一緒にしないでくださいまし」

香焼「やれやれっすね」ハァ・・・
605 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/09/29(水) 02:50:36.09 ID:FUepIXw0
ええい! 全然進まなかったけど、今日は此処まで。
次回はステイルとあわきん回にしたいな!

ではリクだけど……

①何処に観光に行くか!
②次回のIfアフター、アニェーゼとアンジェレネどっちが先がいいか!


協力宜しくです! では、また次回! ノシ
606 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/29(水) 03:15:23.17 ID:IvjBfQM0
①第四学区
全テによると、ほぼ世界中の料理が楽しめるそうな。

関係ないけど第四学区って、コミック版ヘヴィオの犬江さんが参加してるサークル名だよなwww
書いてて思い出した。
607 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/29(水) 15:10:39.16 ID:GQVFtb6o
①お任せで②はアニェからで


美琴が空気読んだようでなによりだ
608 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/30(木) 01:21:28.47 ID:86HoTcDO
①はスパリゾート。

②は絹旗アフターⅡをッ!!


ステイルは年齢的に今いるメンバーと同年代なんだよなぁ‥‥信じられんww
あとーあわきんの奇行に期待!
609 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/09/30(木) 14:06:54.69 ID:MEzRDlQo
最愛ちゃんかわええ
610 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/01(金) 19:54:30.33 ID:g16lH3I0
今日くるかな~
続きが楽しみすぎる
611 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/02(土) 00:33:33.61 ID:vVaTgf.0
こんばんわ。ホント少しだが投下。

えっと、先に……

今月野球の大会だの、仕事のイベントだの忙しいのであまり書けないかも。
なんか、スイマセン。


んじゃ、書きます!
612 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/02(土) 00:53:49.11 ID:vVaTgf.0
 ―――AM11:00、学園都市第7学区、風紀委員第一七七支部・・・・・・




女子一同『―――――・・・・・』ペチャクチャ・・・


香焼(姦しいとは言うけど……居辛いっすね……)ジー・・・

絹旗「あはは。ん? (……香焼が超つまらなそうですね)」チラッ

アニェーゼ「そりゃまぁ、ねぇ。おろ? (……一人でずっと携帯弄ってます)」チラッ

アンジェレネ「うんうん。わかるよ! (二人が気になってる……うふふ。どっちが先に誘うかなぁ……私が誘っちゃおうか!)」ニヤニヤ・・・


香焼「ステイルからは……ん? 伝言……」Pi!


『すまない、絡まれた。助けてく――(こら! お話をしてる時くらい相手の目を!)……ああ、早くしろ! 例の公園だ!』Pi!


香焼「……何だ?」ポカーン・・・

絹旗「……よし! こ、香焼。あの―――」

アニェーゼ「一人で座ってないで、こっちに―――」

アンジェレネ「おお! 行った! 同時!」ガタッ!


佐天「こら! 皆仲良くしてる時に独りになるのはダメだぞ。ほら、カモン!」グイッ

香焼「おわっ! え、あ、えっと……うん。ごめん」ペコッ

佐天「よろしい。何か飲む? とりあえず打ち止めちゃんの隣座ってて」

香焼「ああ、はい。麦茶で…… (元気な娘だなぁ。最愛やアニェーゼと違う意味で)」テクテク

打ち止め「お兄ちゃん。此処座って! ってミサカはミサカはお兄ちゃんを座布団にして座ってみたり!」ドッセイ!

香焼「のわっ! こらこら…… (って、御坂さん超睨んでるよぉ……)」タラー・・・


絹旗・アニェーゼ「」チーン・・・

アンジェレネ「おうふ……思わぬ伏兵」プギャラパ!
613 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/02(土) 01:16:11.77 ID:vVaTgf.0
固法「……初春さん」

初春「はい?」カキカキ・・・

固法「……どう思う?」

初春「んー……客観的に見てて、凄く面白いですよ? 中に入りたくはないですね」ニコッ・・・カキカキ・・・

冷蔵庫「男一人女多数ってのは、最早見せもんだな」アハハ

固法「私はハラハラして仕様が無いんだけど……あと、何書いてるか分からないけど、止めなさい」

初春「はっ! いけないいけない……止めた筈だったのに……鎮まれ。私の右手(煩悩)!」

冷蔵庫「運営様はこれを基に、書籍化するつもりらしいがな!」ダハハ!

固法「……ハァ」ヤレヤレ・・・


打ち止め「お兄ちゃんもこの街そんなに詳しくないでしょ! 案内したげるね! ってミサカはミサカは寄りかかってみる!」ニパー!

香焼「あはは…… (ほ、青い放電が視える……)」タラー・・・

御坂「・・・・・・」ジー・・・ビリッ・・・バチッ・・・

白井「んまぁ、小姉さま! むやみやたらに殿方に乗っかるモノではございませんわ!」ムキー!

打ち止め「何で? いつも皆に座ってるよ? (※ただし黒子以外に限る)」キョトーン・・・

御坂「・・・・・・・・・・・・」バリッ・・・ビカッ・・・

白井「なん……です、と……こ、香焼さんが重そうですの! どうぞ私めの上にウェルカムッ!!」バッ!

打ち止め「え”……ミサカはミサカは、丁重にお断りさせていただきます」プイッ

白井「」

佐天「あはは。日頃の行いだよ、白井さん。はい、香焼くん。麦茶」スッ

香焼「あ、はい。どうもっす」ペコッ

佐天「さ、て! んじゃあ、質問させてもらいましょうか! 香焼くん、海外渡ってる『▲▲▲』学院のエリートさんなんでしょ!」キラキラ!

香焼「え、う、うん…… (書類。一般校にしとけば良かったっす……)」アハハ・・・

佐天「私初めて見た! 理事候補生って! 凄いなぁ……ねぇ。海外ってどんな所行くの!?」キラキラ・・・

香焼「え、えっと……あはは……」マイッタナァ・・・
614 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/02(土) 02:00:53.47 ID:vVaTgf.0
佐天「理事校のカリキュラムって中学でも常盤台高校レベルって本当!? あと、何ヶ国語が必修で―――」wktk!

香焼「う、うーん……いっきに聞かれてもなぁ……」アタフタ・・・

御坂「……佐天さんの珍しいモノ好きはとてつもないね。ほら、彼困ってるよ」

佐天「―――あ。たはは! ごめんごめん! いやぁ、つい珍しくってさぁ」

打ち止め「お兄ちゃんだって普通の男の子だよ、ってミサカはミサカは説明してみたり」

香焼「そうだね。同年代なんだから、もっと普通に接してもらっていいっすよ。そんな雲の上の存在じゃ無いっす」アハハ・・・

佐天「そうかなぁ? 凄いと思うけど……あ。勿論、御坂さんもね!」ビシッ!

御坂「私も普通だってば」

白井「お姉さまはス・ペ・シャ・ルですの! 少しは自覚なさってください!」

御坂「また始まった……」ンモー

香焼「あはは…… (超能力者も、意外と普通の女の子なんすね……てか、自分とタメ? 歳近いのは確かだけど)」


絹旗・アニェーゼ「「……ぐぬぬ」」

アンジェレネ「(やれやれ。混ざればいいのに……) ほら、二人とも。私達もあっち座りましょ」トンッ

絹旗「え、あ……」キョトン

アニェーゼ「は、はい……」キョトン


固法「……どうしてこう、もっと固まってお話しできないものかしらねぇ」ハァ・・・

初春「いやぁ、年相応のジレンマだと思いますよ? 特に二人ほど」ニヤニヤ・・・

冷蔵庫「だぜ? 要らん老婆心だぞー。このりんって痛い痛い! コンセント抜ける! 牛乳が死ぬぞ!」ウギャアッ!

固法「……もう。なぁんか、表裏激しいように思えるのよね。この子達……」

初春「考え過ぎですよ」ウンウン

冷蔵庫「……おう」ウンウン・・・
615 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/02(土) 02:28:47.96 ID:vVaTgf.0
香焼「あ、えっと……すいません」

打ち止め「どうしたの?」

香焼「えっと、ツレを迎えに行かないといけなくなったっす。すぐ戻って来るのでちょっと行ってきます」スタッ

アニェーゼ「リィアさんですか?」

香焼「ん、ええっと……ステイル」ボソッ

アンジェレネ「え」

香焼「何でも無いっす! すぐ戻るよ」テクテク・・・

絹旗「一人で大丈夫なんですか?」

香焼「うん。帰ってきたら出れるよう準備しといて。固法さんすいません。ちょっとだけ、皆のこと宜しくっす」

固法「畏まらなくていいの。何かあったら連絡してね」ニコッ

香焼「了解っす。じゃあ」テクテク・・・


 ガチャッ・・・・・


アンジェレネ(……ステイル? 何で?)ムゥ・・・

絹旗・アニェーゼ「「……」」

打ち止め「えっと、リュックは……あ。昨日買ったお菓子詰めたままだった、ってミサカはミサカはすっかり忘れてたよ……」アリャ・・・

初春「打ち止めちゃん、こっちの袋に移して下さい。帰ってきたらまた入れ直して、持ち帰るといいですよ」

固法「あ。初春さんと白井さんは仕事終わるまで支部に拘束よ?」ニコッ

初春「」

白井「鬼嫁ー。おっぱいオバケー。ミルキー(※ミルク+ジャンキー)……」ボソッ・・・

固法「……三倍書類地獄の刑。ちなみに、紙媒体」

白井「なんですとー!!」ギャー!

初春「い、いや! 私言ってないですよ!」ワーワー!

固法「ハァ。いいからさっさと仕事終わらせる。そしたら合流していいから」

白井「ううぅ。了解ですの」ハァ・・・
617 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/02(土) 03:16:37.40 ID:vVaTgf.0
佐天「あ、そうそう。そっちの……アグネスちゃんとアンジェラちゃん?」

アニェーゼ「何でヤポンはそういう間違えをしやがりますか……アニェーゼです!」

アンジェレネ「私もその略称はヤダなぁ……アンジェレネだよ」

佐天「ごめんごめん。えっと、二人は私達と同い年くらいなの?」

アニェーゼ「ええ、多分……1●歳ですよ」

アンジェレネ「私もそれくらい」

佐天「あ、近いんだ。そっか……小学生くらいかと思っちゃった。絹旗さんも」アハハ・・・

アニェーゼ「む。失礼な」

絹旗「それは多分、佐天の成長期の伸びが私達より少ぉし多かっただけですよ」

初春「佐天さん。私達の中だと大きいですからね……羨ましい」

佐天「え? そう、なのかなぁ…… (周りが小さすぎじゃないの? 私平均程度なんだけど……)」アハハ・・・

打ち止め「私はきっとお姉さまくらいになるよー! ってミサカはミサカは……おうふ……」ペターン・・・

御坂「がっかりするな! ……まったく、誰に似たんだか」

白井「いや、まぁ、理想は固法先輩くらいですの……『理想』は!」ギロッ!

固法「……見たって、貴女の増えないし、私の減らないわよ」タラー・・・

白井「ぐっ……この余裕、流石おっぱいレベル5!」クッ・・・

打ち止め「ヨミカワに迫る勢いのミィのパイ! ってミサカはミサカは……客観的に見て判断してみたり」キラッ・・・

固法「セクハラよ。二人とも……アニェーゼちゃん。アンジェレネちゃん。日本の貨幣は大丈夫なの? もしアレなら立て替えるわよ?」

アニェーゼ「いえ。カードなので」

アンジェレネ「何かあればコォヤギくんが対処するので、はい。サイアイちゃんも手伝ってくれるって言ってましたし」

絹旗「ええ。こう見えて、稼いでますから!」

固法「……稼いでる?」

絹旗「あ、え、いや、ば、バイトです! バイト! (危な! ……って、超電磁砲超怖っ! 剣幕超怖っ!)」タラー・・・

御坂「・・・・・・」ゴゴゴゴゴ・・・・・
618 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/02(土) 03:55:28.07 ID:vVaTgf.0
佐天「そういえば、絹旗さんは何処の学校なの? その歳でレベル3なら良い私立なんじゃない?」

絹旗「えっ?! あ、えっと……霧ヶ丘……です。 (『付属』研究所、ですが)」

佐天「き、霧ヶ丘(女学院)なの!? やっば、お嬢様学校出身を3人も見た……」パネェ・・・

固法「へぇ、最愛ちゃん。霧ヶ丘だったのね。知らなかった」

打ち止め「すげぇ!」オオ!

絹旗「あ、あはははは……まぁレポート提出だけで学校でる必要無いみたいな生活なので……お嬢様とは程遠いです」

初春「霧ヶ丘はレア能力者が多いですから。絹旗さんもその類なんでしょう……あ、そういえば、春上さんもお誘い来てたみたいでしたね」

白井「……春上さんが、霧ヶ丘に?」

初春「ええ。『精神感応』自体は割とメジャーですが……春上さん、ちょっと『特殊』条件あったでしょう。多分、それです」

御坂「ふーん……でも、初春さんのクラスに居るって事は行かなかったんでしょ? 何で?」

初春「うーん……木山、先生が止めろって言ったそうですよ。理由は分かりませんが」

固法「木山春生ねぇ……春上さんと、今も仲がいいのよね?」

初春「はい。置き去りの子達とも仲がいいですよ。この前、枝先と木山先生と一緒にお買い物行ったって言ってました」

佐天「私も聞きました。いやぁ、しかしあの子達、結構な数、霧ヶ丘から御呼び掛ってるって言ってましたね」

絹旗「置き去りの……正解ですね。木山とやらの判断は。霧ヶ丘技研の連中にとって置き去りはんぐぅっ?!」ジタバタッ!

御坂「あははは! ちょ、ちょっと失礼……こっち来なさい……」ギロッ・・・

絹旗「むぐ・・・・・・んんっ……」コクコクッ・・・

一同『へ?』ポカーン・・・


アニェーゼ「……え、えっと、あの、置き去り(ドロップアウト)って何ですか?」

白井「え、ええ。置き去り、学園都市における社会現象の一つですの」

初春「……原則入学した生徒が都市内に住居を持つ事となる都市制度を利用して入学費のみ払い、その後親が行方を眩ます行為です」

アンジェレネ「捨て子……ですか」

固法「キツく言えば、そうね」

アニェーゼ「別にキツかねぇですよ。そんなの」シレット

一同『っ!?』
619 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/02(土) 04:19:10.56 ID:vVaTgf.0
アンジェレネ「あ、アニェーゼちゃん!」

アニェーゼ「この街のシステムで命の保証はされます。最高じゃねぇですか」

絹旗「……親が消えたんだよ?」

アニェーゼ「不幸自慢をするつもりは無ぇですが、私も私の部下……教会の同門のシスターも、多くは親無しですよ」

一同『……』

アニェーゼ「……幸せなんですよ。この街は。この街の人間が思っている以上にね」

アンジェレネ「すいません……ただアニェーゼちゃんが言った事も一理あります。世界には寝床の確保もままならない子供もいるんです」

固法「そうね……少なくとも、この街の……この国の人間は恵まれてるわ」

白井「……ですわね」

初春「でも……」

アニェーゼ「はぁ……ウィハル、『鼠』が喰えますか?」

初春「え」

アニェーゼ「……何でも無ぇです。ほら、もっと楽しい話をしましょう。暗い話する為に集まったんじゃねぇんですから!」ニコッ

打ち止め「う、うん。そうだね……ミサカはミサカはテーブルいっぱいに地図を広げてみたり! 行きたい場所探そう!」

アンジェレネ「そうだね……美味しいモノ、食べたい!」ニコッ

佐天「そう、だよね。うん……じゃあ、第4学区の料理ミュージアムなんてどうかな!」

アンジェレネ「おお! なんか凄そう!」キラキラ・・・

初春「……」

白井「初春。多少、辛いでしょうが……多分彼女達の方が『辛かった』ようですの。分かったふりでもいいから、してあげなさい」

初春「……はい」


固法(この子達は……もう……)ハァ・・・
620 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/02(土) 04:43:32.41 ID:vVaTgf.0
 ―――一方。


 ガチャッ・・・・・


御坂「……何考えてるの? 此処は『裏』じゃない。していい話と、悪い話があるわ……そんなのも分からない?」

絹旗「……ごめんなさい」

御坂「はぁ……今回は許すけど、次は無いわよ。大人しく『アイツら(アイテム)』の所帰すからね」

絹旗「……すいません」

御坂「……教えといてあげるけど、今話に出てきた置き去りの子、小児用能力教材開発所と暴走能力の法則解析用誘爆実験の被害者よ」

絹旗「っ?!」ドキッ

御坂「アンタがどんな不幸自慢しでかしてくれるか知らなかったけど、彼女達、結構そういうのには敏感なの……良く考えて言動して」

絹旗「はい……」

御坂「……因みに、テレスティーナの話もタブーね。今はアイツ、垢抜けしてるけど、私達と遺痕はあるから」

絹旗「レベル6シフトアップの実験、ですか……」

御坂「知ってるのね……そうよ。貴女が馬鹿じゃない事を祈るわ。因みに……何言おうとしたの?」

絹旗「霧ヶ丘付属の『やり方』です……知ってるでしょ?」

御坂「……非人道実験と、強引なまでに希少能力者を私有しようとしているスタイルでしょ」

絹旗「ええ……『私』も関わってます。関わって、いました」

御坂「そう、で? 悪いけど、不幸ぶんな。『私』も関わってた。『打ち止め(打ち止め)』もよ」

絹旗「っ!!」

御坂「私の場合は常盤台も一枚噛んでやがったみたいだけどね……潰してくれたわ。『誰だか』さんが」

絹旗「……すいませんでした」

御坂「怒るつもりはないし、咎めるつもりもない。でも……場合によっちゃ、打ち止めに金輪際近づかせないつもりでいる」

絹旗「そ、それは!!」

御坂「だったら、それ相応の姿を見せないさい……今は『お姉ちゃん』なんでしょ? ……役者になってみせなさい」クルッ、テクテク・・・

絹旗「……はい。 (……やはり、レベル5。ただ麦野とまた違うベクトルでの……恐怖)」ゾクッ・・・
 
 
632 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/04(月) 20:43:40.10 ID:D4iu6u20
 ―――AM11:00、学園都市第7学区、とある公園(イカレ自販機在)・・・・・・




香焼「……ステイル。いつもの公園にいるってメール来たっすけど」テクテク・・・


 ―――ギャーギャーギャー!!


香焼「ん? 声? ……あ」キョロキョロ



月詠「――まったく! 久々に会ったと思ったら皆が使う公園のベンチで缶一杯になるまで煙草喫って!」ピギャッ!

ステイル「……だから、申し訳無いと」シブシブ・・・

月詠「人の目を見て謝りなさい! 確かに自分が疾しいと思っていれば相手の目を見るのは辛い事ですが……って結標ちゃん! 貴女もです!」

結標「……何で、私まで」ブツクサブツクサ・・・

月詠「貴女が遅くなったり返ってこないのは今に始まった事じゃありません。それでも最近多過ぎです!」

結標「いや、でもちゃんと家事分担とかしてるし。この前だって洗車やってあげたじゃない」

月詠「確かに。でもどんなに甘く見てもマイナス点の方が多いのですよ! あと連絡メール。一言二言だけでは意味がありません!」

結標「だってぇ…… (理由なんて書けないし)」ウー・・・

ステイル「ハァ……ん?」チラッ


香焼「……」ゴソゴソ・・・


ステイル「……やっと来たか。って……は?」


香焼「……ぷっ」パシャッ!


ステイル「……こ、こう、や、ぎ」ピクピク・・・

月詠「こら! まだお話は終わってませんよ! 第一、貴方はまだ未成年らしいじゃないですか! 上条ちゃんと土御門ちゃんから―――」

結標「ああもう……眠いのに……ん? あ! おーい! 香焼くーん!!」パアアッ!

月詠「―――……お、お話を! 聞いて下さーい!」プンスカッ!
633 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/04(月) 20:56:54.15 ID:3wxXPeco
来たか
ステイルワロスwwww
634 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/04(月) 21:04:07.10 ID:D4iu6u20
※スイマセン。訂正、11時半でした!



香焼「えっと、何やってるすか?」テクテク・・・

ステイル「来るのが遅い。あと、携帯を渡せ。メモリを燃やされるのと、自身を燃やされるのとドチラが良い?」

香焼「ああ、ごめん。送ったっす。教皇代理に」シレット

ステイル「」

月詠「む……失礼ですが、何方ですか? 申し訳無いですけど、お説教の最中だったんですよ」

香焼「あ、えっと、すいません。彼の連れっす……迎えに来たっすよ」

月詠「弟さん……じゃないですよね? 日本人ですし」

香焼「あはは。だいたい、同い年っすよ。こう見えても」

ステイル「おい、バカ!」

月詠「……貴方が、大人びてるのか。彼が、幼いのかは知りませんが……どちらにしろ喫煙できる年齢ではないでしょう!」キッ!

ステイル「その理屈だと、貴女に言われたくわないですよ」

月詠「先生は立派な成人です! これ以上屁理屈言うのであればシスターちゃんに言いつけますよ!」

ステイル「んなっ!?」

月詠「上条ちゃんに『アイツの悪行はインデックスに告げ口してやってください』と言われてます」フンッ!

ステイル「上条当麻……消し炭にしてやる……」プルプル・・・

結標「んで、まぁ小萌。もういい? 流石に疲れたわ……」チラッ

月詠「はぁ……今日はちゃんと帰ってくるんですよ。じゃなきゃ焼き肉、姫神ちゃんとシスターちゃんと全部食べちゃいます!」

結標「そりゃ簡便ね……まぁ夕方前には帰るわ。あと小萌、もう12時前よ? 黄泉川さんの復帰準備がどうとか言って無かった?」

月詠「……ああ! もう! 帰ったらまたお話ですからね!」パタパタパタ・・・

ステイル「はぁ……やれやれ。忙しい人だ」ハァ・・・

香焼「面白いモノが見れて得だったよってあ痛ぁっ!!」ポカッ!
635 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/04(月) 21:40:55.19 ID:D4iu6u20
香焼「それで……えっと……」キョロキョロ

結標「ちょっと。お姉さんの事は無視かしら?」

香焼「あ。あはは……結標さん。お久しぶりっす。地下で会った時(シーズン①)以来っすね」ペコリ

結標「あ・わ・き、でいいわ。それで? 何しに来たのかな? まさか私を見つけて会いに来てくれたとか!」ニコッ

香焼「え、あ、ははは……ステイルの、迎えっす……」アハハ・・・

結標「あら。残念……てか、貴方達。同い年なの? 嘘でしょ?」ジー・・・

ステイル「……それは、僕に対して言ってるのかい?」

結標「当たり前」

香焼「そう思われたくなかったら、煙草止めなよ……えっと、何で結標さんは此処に?」

結標「……」チラッ

ステイル「構わないよ。彼は『僕(こっち)側』の人間だ……前に言わなかったかな」

結標「そうね……『案内人』よ。窓のないビル(アレ)のね」

香焼「へぇ。じゃあ、有名な空間移動能力者って結標さんだったんすね」スゲェ

結標「ふふっ。お褒めの言葉ありがとね……しかしまぁ、土御門(イケ好かないグラサン野郎)と関わってたから何者かと思いきや」ヘェ

ステイル「詮索が過ぎるのではないかい?」

結標「べぇつに。核心に触れなきゃ尻尾を掴まれるつもり無いわよ」

香焼「流石っすね……まぁ諜報員の類だと思ってもらえればいいっすよ」

ステイル「おい、香焼」キッ

香焼「大丈夫っすよ。彼女は『敵』にはならないっす、多分」

結標「嬉しい事言ってくれるじゃない……でも、味方にもならないかもね」ニコッ

香焼「ははは。そりゃ残念っすね。 (……この人、実は固法さんと同い年くらいかな?)」

ステイル「楽観的な人間だな、君らは」スッ・・・

香焼「悲観的より良いっすよ」カチッ・・・

ステイル「……サンクス」ジジジジ・・・フゥ・・・

結標「あらあら。二人とも、不良ね」クスクス・・・
636 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/04(月) 22:11:49.28 ID:D4iu6u20
香焼「……それで、ステイル。『姫』は?」

ステイル「車を取りに行った。護衛すると言ったんだが……振り切られた。彼女は何だい? 魔術師か?」

香焼「ま、まぁ不思議な人っすけどね……」

結標「あら、今日の『御客』? 優しい女性だったじゃない」

ステイル「それは君が『何も知らない』からだ。僕に対しては、此方を見ようともしなかっただろう」マッタク・・・

香焼「それはステイルがそれなりに愛国者だからっすね。『個人』で接しないと、あの人逃げるっすよ」アハハ

結標「らりるれろ?」

ステイル「君は何を言ってるんだ? 兎角、彼女が来たら僕は帰る」

香焼「え? 一緒に観光しないの?」

ステイル「僕はあのおチビ(アニェーゼ)が苦手だ。それに夜通しアレイスターと彼女の対話に耳を傾けたせいか、頭がどうにかなりそうなんだ」

結標「そういえば、仮眠室に来なかったものね。ビルの中禁煙なのに、空き缶3つが灰皿と化していたわ」ジー・・・

香焼「……ステイル。流石に、癌で死ぬよ?」ジトー・・・

ステイル「それは主が肺癌で死ぬよう仰っている結果だよ。本望さ……そういえば、アイツは何をしてるんだ?」

香焼「誰?」

ステイル「……上条当麻」

香焼「(禁書目録が気になるって言えばいいのに……) 多分、寝てるっす。日中引き籠りたいって言ってたから」

ステイル「まったく、そんな堕落して……彼女に外の空気を吸わせてやらないとダメだろ・・・・・」ブツブツ・・・

香焼「あはは……あ、ステイル。固法さんから伝言。『はまきや』での発注済んだそうっすよ」

ステイル「む。そうか……今日取りに行く。彼女に礼を言っといてくれ」フム・・・

結標「固法って、あのメガネの魔乳女?」

香焼「ま、魔乳って……多分その人っす。面識あるっすか?」

結標「スーパーで偶に会うわ。主婦と化してるわよ……黒妻綿流の女でしょ」

香焼「また言い方に毒があるっすけど、まぁはい」アハハ・・・

結標「彼は『とあるリスト』に載ってるから、有名人よ。裏(こっち)では……知ってて近くに居るんじゃないの?」

香焼「ま、まぁ始めはそうでしたけど……今じゃ色々、ね……」ハハッ・・・
 
 
639 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/05(火) 22:31:31.46 ID:iY.Z1ts0
 ―――AM11:45、学園都市第7学区、とある公園(イカレ自販機在)・・・・・・


 ブロロロロォーン・・・・・


香焼「ん?」

ステイル「……来たようだね」ジュゥッ・・・


 ガチャッ・・・・・


香焼「……おかえりなさい」ホッ・・・

リメエア「あら、コーヤくん。御迎えかしら?」ニコッ

香焼「はい。何事も無かったようで、何よりっす」

リメエア「そうね。以外だけど、アレイスターと有意義な討論が出来たわ。流石、仮にも良い所の指導者ね」フフッ

香焼「あ、あはははは…… (貴女と口で対等に渡れるのは『統括理事長』と『右席右方』くらいっすよ……)」

ステイル「やれやれ……では、僕は行くよ。リメエア様、後の護衛は彼が引き継ぎますので」

リメエア「……バカ」キッ

ステイル「は? ……あ」チラッ

結標「……成程。いつも以上に要人だと思ったら……まさか本物の『姫』様だったとは……」ジー・・・

ステイル「……申し訳ありません。ああ、君……チップに秘匿料は含んであるから」

結標「別にいいわよ……しかしまぁ、ビル内部では失礼しました。もろでタメ口でしたよね」アハハ・・・

リメエア「……タメ口の方がいいわ。あと敬意は要らない。別に言わなくても、この国の人間にとって、私なんかどうでもいいでしょう?」

結標「えっと……まぁ、ぶっちゃけ、はい」タラー・・・

香焼「り、りめ―――」

リメエア「リーア」キッパリ

香焼「―――り、リーアさん。それくらいに……結標さんも、今日はありがとうございました」ペコッ

結標「構わないわ……彼女、面白い人だしね」ニコッ

リメエア「ふふっ。ありがと」ニコッ

ステイル「……良く分からない人達だよ」ハァ・・・
640 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/05(火) 23:07:19.65 ID:iY.Z1ts0
リメエア「それじゃあ、行きましょうか……コーヤくん、案内宜しく」

香焼「はい。皆待ってるっすよ」テクテクテク

ステイル「じゃあ、僕はこれで……香焼。何かあったら連絡しろ。まぁ休日だから、土御門も暇な筈だ。どちらでもいい」テクテク・・・

香焼「あ、うん。またね…… (後で合流させて飯でも奢ってやるっす)」バイバーイ

結標「あ。そうだ……香焼くん」トントン

香焼「はい?」

結標「携帯」スッ

香焼「え?」

結標「ICでアドレスデータ送るわ」

香焼「はい? え、ええっと……」アタフタ・・・

結標「……ん? どうしたの?」

香焼「その、土御門の指示っすか? 何か合同任務でも?」アセアセ・・・

結標「……そういう目で見られると、流石に虚しいわね」アハハ・・・

香焼「え。違うんすか?」

結標「純粋にアドレス交換よ。いけない?」ニコッ

香焼「えっ!!? あ、え、いや……その……」

結標「他の組織と干渉しちゃダメっていう決まりあるのかしら? あくまで個人的なものよ?」

香焼「べ、別にそういうのは無いっすけど……どうしてかなって」

結標「深く考え過ぎよ。お友達、それだけ。それとも、私とメル友は嫌だ? アイテムのおチビちゃんとは仲良いのに?」

香焼「な、何故それを!!」ドキッ!

結標「土御門」

香焼「あの野郎ぉ!!」ンニャアアァッ!!

結標「ふふっ、相談相手になってあげるわよ。土御門なんかよりはマシなつもり……まぁ、お姉さんに任せない」ニコッ

香焼「ううっ……えっと、じゃあ……宜しくっす」PPPi・・・

結標「どうも! それじゃあ、メールするわ。またね、香焼くん」ニコッ、テクテク・・・

香焼「ええ。また……今日はありがとうございました」ペコリ・・・
641 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/05(火) 23:35:17.08 ID:iY.Z1ts0
香焼「じゃあ、行きましょう」ガチャッ・・・

リメエア「ええ。じゃあ、またね。お嬢ちゃん」バタンッ

結標「良い旅を。お気を付けて」バイバーイ!


 ブッロロロォ・・・・・


結標「……ふふっ。アドレス交換しちゃった」ニヘラァ・・・


海原「……」ジー・・・

御坂蛇「……師匠。感想をどうぞ、とミサカは無茶ぶりをしてみます」

結標「なっ?!」ドキッ!

海原「予想通りと思いきや、意外な点の方が多かったですね。いやはや……」ニヤニヤ・・・

結標「あ、んたら……」ピクピクッ・・・

御坂蛇「おっと、ばれましたね。まぁミサカ達が空気を読んで今まで出て来なかった事に感謝すべきです、貴女は」モクモク・・・

海原「睨まないで下さい。土御門には伝えませんから」ニコッ!

結標「ぐぅっ……」

御坂蛇「時に師匠。私はお腹が減りました。欲張って、新作ケーキが食べたいです」チラッ・・・

海原「ええ。僕も新作のアイスが食べたかったんですよ……でも、お昼時だというに手持ちが少ない……」チラッ・・・

結標「こ、の……何処のファミレスだぁ!! 好きにしろっ!!」ガアアッ!

海原・御坂蛇「「わーい!」」ヤッター!

結標「畜生……ストーカーズめ……覚えてなさい」グヌヌ・・・

海原「一括りにしないで下さい。ストーカーじゃありません。知的探究心から来る観察衝動です」キリッ

御坂蛇「私も、師匠(この人)よりは健全なつもりです。とミサカは隣の爽やか胡散臭いイケメンフェイスから離れてみます」

結標「どっちもどっちよ……ハァ……」
642 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/05(火) 23:58:24.81 ID:iY.Z1ts0
海原「しかし、まぁ……」フーン・・・

結標「何よ……アンタら以外には奢らないわよ」ウー・・・

海原「違います。意外でしたよ。貴女の行動言動」

結標「はぁ?」

御坂蛇「確かに。ショタコンと名高い貴女です。もっとこう、ガッツリ攻めるのかと……ミサカは少々予想外」フム・・・

結標「……アンタら。どんな目で私を見てるのよ」ハァ・・・

海原「まあまあ。風評ですから……僕個人的には、貴女が結構な臆病者(チキン)だってのは理解しているつもりですしね」ニコリ

結標「ぶん殴りたい。軍用ライトでぶん殴りたい」

海原「いや、まぁだからこそ、貴女が彼からアドレスを聞き出したのは意外だったんですよ」

御坂蛇「師匠、『アレは何だかんだで口だけですからねww』とか言ってましたしね。とミサカはぶっちゃけます」

結標「……」カチッ・・・

海原「ちょ、オマ! ま、待って下さい! 一応、携帯で撮ってるんですよ!」ホラホラ!

結標「チッ……」スゥッ・・・

海原「落ち着いて……まぁ本音はそうなんです。しかし、良い方で予想外でしたよ。ちゃんと『行動』できる人間だったという意味で」

結標「ふんっ……」

海原「……しかし、解せない事が一つ。先程、スネーク(17600号)が言ったとおりの事です」

御坂蛇「ガッツリ?」

海原「ええ。いや、アドレスを聞き出しただけでも大きな収穫ですが……話からして、彼から一歩身を置いた対処でした」

結標「アンタ……いや、風評の所為か。勘違いしてんのよ、皆ね」ハァ・・・

御坂蛇「勘違い? というと……」ハテ・・・

結標「良い? アンタらが私をショタコン扱いしてるのは、私が昔、つるんでた連中の所為でしょ?」

海原「……多分」フム・・・

御坂蛇「ソースでは……御姉様(オリジナル)や天敵(白井黒子)と戦った時、貴女のサポートに回っていた少年達ですね?」

結標「うん。それ」コクリ・・・
643 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/06(水) 00:23:26.08 ID:P3HHaF.0
結標「アレ、私が好き好んで面食い集めた結果、揃った連中だと思ってんの?」

海原・御坂蛇「「……へ?」」ポカーン・・・

結標「ハァ……いいかしら? アイツら、謂わば『同志』って形で集まったのよ。私と考えを同じくする連中」

海原「『人間以外が能力を持つことが可能かどうか』でしたか。僕から言わせれば学生運動ですがね」ニコッ

結標「はっきり言うのね、アンタ……兎角、運動だろうが宗教だろうが、私に賛同した輩がアイツらよ」

御坂蛇「それが現在少年院に居る彼らである、と? とミサカは確認をとります」

結標「ええ。まぁ確かに、多少浮かれてたのは認めるけど……手ぇ出した事は無いわよ、流石に」

海原「でしょうね」ククク・・・

結標「寧ろ、彼らが私に憧れの念を抱いてた。言っちゃ悪いけど、モテたのよ?」フフッ

御坂蛇「……成程。納得です」

海原「はあ?」キョトーン・・・

御坂蛇「意外と、ニブチンですね。師匠……ミサカは今後絶対御姉様について助言してやらない事にします」

結標「それがいいわ……あとね、悪いけど私だって『女』なの。年下だから良いとか、年上だから駄目とか、そういうのは無いから」

海原「……王子様願望ですか? やはり、意外ですね」

結標「悪かったわね。『好み』と『愛み』は別なのよ……ほら、もういいでしょ。行くわよ」

御坂蛇「……ええ。近くのファミレスです。とミサカは師匠放っといて案内します」テクテク・・・

海原「……やれやれ。難しいです」フゥ

結標「簡単よ。自虐的に言うと、性癖(ショタコン)と恋愛(真面目)は別個。あーゆーおーけー?」テクテク・・・

御坂蛇「まさか、貴女に賛同できる日が来ようとは……成程、貴女の『カリスマ』がミサカには少々分かった気がします」

結標「ふふふ。良き哉良き哉」ニコリ

海原「……やはり、女は難しいよ。テクパトル」ヤレヤレ・・・

御坂蛇「師匠の場合は性癖(ミサコン)と愛情(ショチトルちゃん)ですかねぇ……とミサカは囁きます」フフフ・・・

結標「成程ね」クスッ

海原「ん?」ポカーン・・・
644 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/06(水) 01:14:25.00 ID:P3HHaF.0
 ―――AM11:55、学園都市第7学区、とある道路・リメエアのジープ車内・・・・・・


 ブロロロオォ・・・・・


リメエア「……もうお昼ね。お腹空いてない?」

香焼「大丈夫っす。皆で食べに行くまで我慢できるっすよ……しかし、スイマセン。ドライバーなんてやらせてしまって」

リメエア「いいのよ。大人の仕事だし。コーヤくんは免許……というか運転技術は? 習って無いの?」

香焼「一応、車と単車は教習中です。ただ天草(ウチ)のメンバー、あんまりドライブしませんから教える人少なくて」

リメエア「ふーん。教えてあげましょうか? 車だけならヴィリアンより得意よ」ニコッ

香焼「そ、そんな! 恐れ多い……」

リメエア「別にいいのに。サーキット使い放題よ?」

香焼「あはは、そりゃいいっすね……あ、あのリーアさん……いえ、リメエアさま。アレイスターとは、その、何を……」

リメエア「……大した事じゃないわ」

香焼「あ、はい…… (やっぱり、教えられないっすよね……)」

リメエア「……別に、私には魔術・科学的な専門知識は無いもの。政治・経済的な話よ」

香焼「え……そうっすか」

リメエア「意外と一致するのよ。嫌いなモノが……私と彼自体、何処か同族嫌悪みたいなものもあったしね」

香焼「同、族?」

リメエア「引き籠りっぷり」ニヤッ

香焼「あ、あはははは…… (自虐かよっ!)」タラー・・・

リメエア「あとは考え方ね。私も彼も、ローマやローラ=スチュワートの遣り方や、ロシアやフランスのオツムの弱さに厭き厭きしてたし」

香焼「そ、そうなんすか……自分には難しい話っすね」アハハ・・・

リメエア「……言いたい事があったら、言って良いのよ? 貴方は賢い子だと思ってたけど」フフフ・・・

香焼「か、買い被り過ぎっすよ……自分は一介の下っ端教徒にすぎないっすから」

リメエア「カンザキの所かぁ……アマクサですっけ? ブッキョーとシントーとクリストをごっちゃに、っていう」

香焼「まぁ……説明難しいっすけど、一般の方に説明する時は……結局、先祖崇拝なんすよ。日本特有の」

リメエア「成程……日本の宗教は狂ってると言うけど、アナタ達は立派みたい……時に、コーヤくん……」ニコッ
645 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/06(水) 02:25:49.09 ID:P3HHaF.0
香焼「宗教観がおかしいだけっすよ……何すか? (嫌な予感……)」

リメエア「ちゃんと、『男の子』できたの?」ニヤッ・・・

香焼「……まぁ、自分なりにはやったつもりっす」

リメエア「そう。良かった……で?」

香焼「で、って言うと?」

リメエア「誰が本命人かしら?」

香焼「・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

リメエア「本命よ。ホン・メイ・ジン」

香焼「な、な、な、何でそうなるんすか!?」

リメエア「あら。それとももう誰かに『手』をつけちゃってたとか?」

香焼「ありえないっす! ……まったく、御姫様でもそういう事言うんすね」ジトー・・・

リメエア「心外ね。もし私が母以外の卵巣にいれば、一般人だったのかもしれないわ」フフフ・・・

香焼「またそういう事を……兎に角、自分は仮にも聖職者です。軽々しく女の子には手を出さないっすよ」

リメエア「それとも、年下には蝕指が伸びない? 実は年上派かしら?」キャー

香焼「駄目だこの人話聞いてくれない……関係無いっす!」

リメエア「ふふふ。揶甲斐(からかいがい)のある子ね……次の道、直進?」

香焼「ええ、その次右っす……程々にして欲しいっすよ」ハァ・・・

リメエア「はいはい。ところで、何人乗るのかしら? いざとなったら、コーヤくん上乗ればいいのよ」フフッ

香焼「勘弁してほしいっすよ。えっと……自分ら抜いて6,7人っすね。ギリギリ乗れるかな」

リメエア「冗談よ。あ、そうそう。ナビ借りれるなら借りたいわ。大丈夫?」

香焼「聞いてみるっすよ……あ、そろそろっす。一緒に来るっすか?」

リメエア「一応……私の素性を知ってそうな人は?」キッ・・・

香焼「うーん……固法さんが知ってるのかなぁ……多分、大丈夫っすよ。でも、その恰好だったら気付かないっす。はい」

リメエア「そう……君達の一宿一飯の礼も言わないとね」

香焼「そ、そんな! 別にいいっすよ!」アタフタ・・・

リメエア「言ったでしょ? 『大人』の役目なの、そういうのはね」ニコッ
 
 
651 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/08(金) 21:28:57.88 ID:Tz0NwX60
 ―――PM00:10、学園都市第7学区、風紀委員第一七七支部・・・・・・


 ブロロロオーン・・・キキィ・・・・・


香焼「到着っす」

リメエア「ええ……」キョロキョロ

香焼「……相変わらず、神経質っすね」

リメエア「アレイスターは私の身の保証をしたとは言ってたけど、信用に値する者ではないもの……大丈夫みたいね」

香焼「はぁ。まぁ待たせてるっすからね。腹ペコお嬢さんが騒ぎ出す前に行きましょう」

リメエア「了解」ガチャッ


 カツカツカツ・・・・・ガチャッ・・・


香焼「ただいま戻ったっす」

打ち止め「あ。お帰りー!」モフンッ!

香焼「おとと……準備は出来てるっすか?」

絹旗「ええ。いつでも」

アニェーゼ「アンジェレネが腹減った腹減った騒ぎ出すところでしたからね。ナイスタイミングです」

アンジェレネ「ちょ、アニェーゼちゃん!」アワワ!

香焼「あはは。えっと……1,2,3……乗れるかな?」

固法「私達(風紀委員組)はカウントしなくてOKよ。後で合流だから」

初春「残念ながら、はい」

白井「お姉さまと小姉さまとのデートが……って、何ですの? 皆さまのその目は」

佐天「いや、こんな時でもそういう事、堂々言える白井さんが流石だと思ってね……」

香焼「(本当にレズ専っているんすねぇ……) あ、そうそう。どうぞ、入って下さいっす」

一同『ん?』キョロッ?
653 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/08(金) 21:49:20.88 ID:Tz0NwX60
リメエア「……注目を集めてもらうのは好きじゃないわ」ガチャッ

アニェーゼ「あ! リィアさん!」

アンジェレネ「何処行ってたんですか! 心配しましたよ……」

リメエア「ふふ。ごめんなさいね、急遽色々入って……あら。昨日見た顔もいるの」

白井「ごきげんよう、リーアさん。昨日ぶりですの。相変わらずアダルティですのね」

リメエア「お褒めの言葉として受け取っておくわ」クスッ

佐天「えっと……どなた?」

御坂(誰かさんの携帯で見た気がする……気のせいかな)ウーン・・・

香焼「あ、えっと……自分らのドライバーっす。リーアさん」

リメエア「宜しくね。お嬢さん方」

打ち止め「おーう! 凄い! お兄ちゃん外人さんの知り合いがいっぱいいるね! ってミサカはミサカはワクワクしてみたり!」スゲェ!

リメエア「慕われてるのね、コーヤくん……可愛い子。このくらい純粋な女の子が一番可愛いわ」フフッ

佐天「ふぅむ……同じセリフを白井さんが言えば変態なのに、オーラが違う所為か……」

初春「ですね」www

白井「……窓の外へテレポートさせて差し上げましょうか?」

リメエア「それで、コーヤくん。昨日お世話になったのは?」

香焼「あ、はい。メガネの彼女っす。固法美偉さん」

固法「え、あ、はい。はじめまして」ペコリ・・・

リメエア「御丁寧に。私、彼らの引率です。昨日はどうもこの子達の面倒を」フカブカー・・・

固法「い、いえいえ! 皆良い子ですから、私なんて何も……ん?」

絹旗「姉貴さん?」

固法「……失礼ですが、何処かでお会いしてますか? いえ……ただ単に私が見ただけかもしれませんが……」

リメエア「……気の所為です。若しくは、雑誌で」ニコッ

初春「そうそう! リーアさんはモデルさんらしいですよ!」

佐天「マジ!? すげぇ、サイン下さい!」

香焼「あはは…… (何時まで通るかなぁ……)」タラー・・・
654 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/08(金) 22:05:49.14 ID:Tz0NwX60
御坂「……あの、私も失礼ですがお聞きして良いですか?」

リメエア「何かしら? 年齢はタブーよ? もうオバさんだもの」フフフ

御坂「い、いえ、その……ツンツン頭の日本人の少年で思い浮かぶ奴はいますか?」

香焼「いっ?! (み、御坂さあああぁん!!)」ダラー・・・

白井「んまぁこんな時にまであんの糞猿かぁっ!!」

リメエア「……どうして?」

御坂「いや、何となくなんですが……はい」

佐天「……それって、あの人だよね」ボソッ

初春「ええ、『彼』の事でしょう……」ボソボソ

アニェーゼ・アンジェレネ「「……ん? アイツ(あの人)?」」チラッ

香焼「……り、リーアさん?」ジー・・・

リメエア「……そうね。それだけじゃ分からないかも。同じようなジャパニーズは沢山いるでしょ?」

御坂「そうですか。ですよね……変な事聞いてすいません」ペコッ

香焼「……」ホッ・・・


打ち止め「ねぇ。それって『あの人』じゃないの? ってミサカはミサカは口を濁す御姉様に尋ねてみる」


香焼「ストオオオオップ!! ら、打ち止めちゃん! ほら! 支度終わってないみたいだよ! リュックにお菓子が詰まったままっす!」

打ち止め「ほぇ?」ポカーン

一同『ん?』

リメエア「……ミサカさん、ですっけ? そんな事分かってもどうでもいいじゃない……抱かれた日本人男性以外の顔は覚えてないわ」フフフ

御坂「え、あ、いや、はい! す、スイマセン!」カアアァッ・・・

初春「オォウ……流石です」

白井「イッエス! 赤面お姉さま頂き!」ウッホイ!

絹旗「超大人です……似非アダルティな麦野と違う超迫力……」オオッ!
655 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/08(金) 23:00:43.70 ID:Tz0NwX60
アニェーゼ「まぁた幻想殺しですか。本人いねぇでも出てくる野郎ですね」ボソッ

アンジェレネ「あはは……そういう星の下に生まれた人なんだよ」ボソッ

固法「御坂さん、そんなに上条くん関係気になるなら首輪でも着けとけばいいのに」ボソッ

絹旗(幻想殺し……ねぇ。あの優男が……)

香焼「と、兎に角、もう十二時過ぎてるっすよ! お昼ご飯食べに行くっす!」

打ち止め「わーい。さんせー!」

初春「ううぅ……羨ましい」ジトー・・・

白井「はぁ……私達は店やモノで我慢ですのよ。初春」

リメエア「私は何時でも良いけど。それじゃあ、コノリさん。後でお礼はさせてもらいます」

固法「え、あ、いいのに……」

リメエア「大人の云う事は素直に受け取りなさいな……じゃあ、エンジン掛けとくわね」テクテク・・・

香焼「え、ええ。すぐ行くっす」

御坂「……ねぇ、香焼、くん。全員乗れるの? ドライバーさん抜いて7人よ?」

香焼「ギリギリ乗れるっすね……あ。できれば打ち止めちゃんが誰かの上に座ってくれると助かるかな」

打ち止め「じゃあ、お兄ちゃん!」ニパー!

絹旗・アニェーゼ「「な、に……っ?!」」バッ!

アンジェレネ「ぷっ。二人とも小動物みたい」クスクス

香焼「自分は構わないっす……け、ど……」チラッ・・・

打ち止め「へ?」ポカーン・・・


御坂・白井「「……」」ゴゴゴゴゴゴ・・・・・


香焼「あ、あはははは…… (死んだな……)」ダラー・・・

固法「……ほら、香焼くん。あんまり待たせちゃ駄目よ。ドライバーさん待ってるんでしょ?」

佐天「そうだよ。ほら、早く行こっ!」テクテク

一同『……はーい』テクテク・・・
656 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/08(金) 23:39:10.64 ID:Tz0NwX60
香焼「……あ。何処行くか決めといてくれた?」

アニェーゼ「はい。サテンとウィハルがプランを立ててくれました」

佐天「ま、ナビは任せて! 学園マスターは伊達じゃないよ!」ハッハッハッ!

打ち止め「おお! マスター・ルイコ! 恰好良い! ってミサカはミサカはマスターの称号に憧れてしまった!」

御坂「マスターって……あ、その車ね。ゴッツイ……」

絹旗「新世代型の屋根付き大型ジープ……英国陸軍ウイリスMB(スタッフカー)の後継車両…… (S.A.Sの車がどうして……)」

香焼「っ!? さ、最愛。く、詳しいね…… (ちょっと、黙ってて……)」チラッ

絹旗「え、あ、うん……仲間が車好きで…… (訳あり、ですか……)」コクンッ・・・

アンジェレネ「えっと、どう座る? ナビ出来る人が前がいいよね? (さて、どうやってコォヤギくんを弄ろうか)」ニヤニヤ

香焼「え? 自分一人男だから前にしようかなぁって思ってたっすけど……駄目?」

打ち止め「じゃあ私も前が良い! ってミサカはミサカは訴えてみる!」ウキャパー!

御坂「駄目。危険」ギロッ!

打ち止め「……何か、何時になく御姉様が怖い。ミサカはミサカは震えてみる」ウヒャァ・・・

絹旗(……隣、座りたいなぁ)モジモジ・・・

アニェーゼ(コーヤギ、前なんだ……)モジモジ・・・

アンジェレネ「……えっと、サテンさんのナビが一番かなぁって私思ってたんだけど、駄目かな?」

佐天「私は別にいいよー。ガイド佐天に任せなさい!」

絹旗・アニェーゼ((ナイッス!))グッ!

アンジェレネ(ふふふ。かまわんよ)ニヤリ・・・

リメエア「……お嬢様方。そろそろ良いかしら? 乗って頂戴」コンコン・・・

一同『はーい』ゾロゾロ・・・

香焼「……何か、嫌な予感しかしないっす」ゾッ・・・

打ち止め「おにーちゃーん! はーやーくっ!」グイッ!

香焼「のわっ!!」グラッ

御坂・絹旗・アニェーゼ「「「……」」」ザッ!

アンジェレネ「おうふ。予想外のダークホースがいるみたいだねぇ……」フフフ・・・
657 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/09(土) 00:15:14.15 ID:cbUPhJk0
 ―――PM00:10、学園都市第7学区、とある道路、ジープ車内・・・・・・


 ブロロロオォ・・・・・


(前二人)

佐天「流石、ジープですね! 乗ってても迫力が違います!」スゲェ!

リメエア「そう? 固い車より、乗るならスマートな方が良くないかしら?」フフフ


(真ん中3人)

打ち止め「りょーこーおー♪ りょーこーおー♪」wkwk

香焼「あはは。楽しみだね…… (背後からプレッシャーが……重い……)」タラー・・・

アンジェレネ「ふふふ。なぁに食べよっかなぁ! (譲るとは、言ってないよ?)」ニコッ!


(後部3人)

アニェーゼ「ぐぬぬ……謀りやがりましたね……アンジェレネ」ウニュゥ・・・

御坂「……」ゴゴゴゴゴ・・・・・

絹旗「え、えっと…… (何この超ハズレくじ?!)」ダラー・・・
659 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/09(土) 00:53:04.95 ID:cbUPhJk0
※訂正。PM00:40、デス。




香焼「えっと、それで何処に向かうんだっけ?」

佐天「第4学区の料理ミュージアムだよ。お昼取ってから遊んだ方が良いでしょ?」

アンジェレネ「最先端都市の料理祭かぁ……期待値マックスだよ!」

アニェーゼ「どっかの暴食シスターじゃねぇんですから……といいつつ、私も期待はしてますね」

打ち止め「あの人の御土産買ってこうかなぁ。あ、ヨミカワとヨシカワにも買ってってあげよう! ミサカはミサカは家族思い!」

御坂「偉いわね、打ち止め。お金足りなかったら言うのよ?」

打ち止め「大丈夫、カードがあるの! ほら! ってミサカはミサカは見せびらかしてみたり」スッ

絹旗「……プラチナカード。超VIP幼女ですね、流石第一位……」

御坂「過保護よ、あのバカ……あれ? 貴女、アイツ知ってるの?」

絹旗「一方通行ですか? まぁ……色々。嫌が応にも……」

御坂「ふーん……」マジマジ・・・

絹旗「……何ですか」

御坂「何でも無い……あ、打ち止め。いいからカード仕舞いなさい」

リメエア「ふふっ。お嬢ちゃん、あんまり身内でもそういうのは見せちゃダメよ……次はどっち?」

佐天「あ、左です……いやぁ、しかし庶民の私には信じられないクラスのカードだよ。それは……」アハハ・・・

香焼「打ち止めちゃん、ストップ。車内ではしゃがないの」メッ!

打ち止め「うぃ……あれ? お兄ちゃん、荷物少ないけどいいの? ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

香焼「皆聞くね……男なんて携帯と財布あれば旅行済むっすよ」

アンジェレネ「チッチッチッ。それは駄目男になるサインだよ、コォヤギくん」ノンノン・・・

香焼「またオリアナさん情報っすか……」ハァ・・・

アニェーゼ「あの人は、女子寮のトップランナーですからね。良い意味でも、悪い意味でも」アハハ・・・

香焼「そのせいで、男性陣は大いに泣かされてるっすよ……」ハァ・・・
660 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/09(土) 01:31:34.18 ID:cbUPhJk0
打ち止め「あのね! あのね! あの人はコーヒー豆を―――」キャッキャ!

香焼「また珍しいもの好きっすねぇ―――」アハハ

アンジェレネ「私もリキュール系は―――」フフフ!


絹旗・アニェーゼ「「……」」ジー・・・

御坂「アンタら……混ざればいいじゃん」

アニェーゼ「べ、別にぃ!?」

御坂「ふん。ダメダメね。もっと積極的にならないと」フンッ!

絹旗「幻想殺しにタジタジしてるような人に言われたくないですね」

御坂「なっ! こ、このガキんちょ……」

アニェーゼ「ははぁん……ミコト『も』アイツが狙いですか。レートは高いですよ?」ニシシ!

御坂「だ、誰があんな奴の事なんか!」

絹旗「へーんだ。超周知の事実ですけどー」

御坂「し、知らないっての! わけ分かんない事言うなら黙ってなさい!」ビリビリ

絹旗「ちょ、場所考えて下さい! それとも能力セーブ出来ないほど子供なんですか!?」

御坂「ぐっ……このガキ共……」

アニェーゼ「私達、ミコトと3つも違わねぇですけどー」

絹旗「そーだそーだ」

御坂「この……可愛くない後輩ね! アンタら!」チッ・・・


打ち止め「えへへ!」ギュッ!

アンジェレネ「便乗ー!」ギュッ!

香焼「こ、こら!」アワワ!


御坂・絹旗・アニェーゼ「「「こらぁっ!!」」」ガアァッ!


リメエア「賑やかね」フフフ

佐天「大変ですねぇ、香焼くんも」アハハ
661 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/09(土) 01:59:12.66 ID:cbUPhJk0
御坂「くっ……香焼ってのも、侮れないガキね……」

アニェーゼ「ガキって、同い年くらいじゃねぇですか」

御坂「ガキはガキで十分なのよ……打ち止め泣かせたら電気椅子よ」

絹旗「大概、超電磁砲も超過保護です。アイツはOKで、香焼は駄目なんですか?」

御坂「御坂か美琴って呼びなさい……一方通行は、まぁ何か、ね……」

アニェーゼ「……さっきから『アクセラレータ』って出てきますけど、何かの用語ですか?」

絹旗「ああ。えっと……この街で名目上、一番強いヤツです。黙ってれば無害な絶対防御の中二病戦略兵器」

アニェーゼ「は?」

御坂「打ち止めの保護者って所よ。性格に問題有り超自己嫌悪癖持ちの自称悪党さん」

アニェーゼ「……理解に苦しみます。その説明」

絹旗「まぁ超能力者(レベル5)は総じて超変人奇人ですからね。例外無く」チラッ

御坂「……喧嘩売ってんの?」ギロッ

絹旗「いえいえ、まさか。超褒め言葉ですよ」

アニェーゼ「あの二人とも。さっきから身体が痺れて仕方ねぇので、そろそろ止めて下さい」

御坂「……ふんっ」

絹旗「スイマセン……」

アニェーゼ「やれやれ……そういえば、二人は知り合いなんですか? 何か軽い御喋りに見えますけど」

絹旗「え、あ、いや……まぁ色々」アハハ・・・

御坂「……絹旗さんの『職場』と縁があったのよ。それだけ」

アニェーゼ「へぇ……しかし、サイアイ。学生というよりはワークマンですね。さっきから聞いてると」

絹旗「え、ええ。さっきも言った通り、学校の関係上……はい」

御坂「……」

アニェーゼ「この街は子供=学生と思ってましたが、意外とそうじゃねぇのかもしれねぇですね。外の偏見でしたよ」

絹旗「あ、あははは……」タラー・・・
662 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/09(土) 02:16:43.92 ID:cbUPhJk0
佐天「あ。次曲がったら見える筈です」

リメエア「そう。そろそろ着くわ。準備してね」

一同『はーい』

リメエア「ところで、駐車場はあるのかしら?」

佐天「あ。分かんないや……殆どのお客さんがバスで来てる筈だからなぁ」

香焼「スタッフに聞きましょう。多分、歩道沿いにいるっすよ」

リメエア「そうね。もし、遠くに停めるようならアナタ達先に降ろすわ。そしたら、サテンちゃん。引率お願いね」

佐天「わっかりました!」

アンジェレネ「おお……ついに来たー!」

香焼「アンジェレネ。食べ過ぎでお腹壊さないでよ?」

アンジェレネ「ダイジョブダイジョブ!」ニコッ

打ち止め「ふふふ。食べ放題コースに突っ込んじゃおう! ってミサカはミサカは目を輝かせてみる!」

絹旗「打ち止めちゃん、いっつもそれで残すじゃないですか。駄目ですよ、無理しちゃ」

打ち止め「無問題!」

御坂「ふーん…… (ちゃんと、お姉さんしてるのね。ちょっと妬けるかな)」ジー・・・

アニェーゼ「さて、胃袋の準備は万端です……喰らい尽くしてやりましょうか」フフフ・・・

御坂「小さく見えて、食い意地は張ってるのね。アンタも」

香焼「アニェーゼも程々にね。二人とも倒れられても困るよ? 自分がルチアさんに監督不行で叱られるっす」

アンジェレネ「うっ……それは、困る」

佐天「まぁまぁ。ウェイトとも相談しながらねぇ」ハハハ・・・

打ち止め「むぅ。確かに……ってミサカはミサカはお腹をプニプニしてみてたり」

御坂「こら。はしたないわよ、打ち止め」

打ち止め「にゃはは。おこられちった」ポリポリ・・・
 
 
676 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/09(土) 23:53:16.21 ID:cbUPhJk0
 ―――PM01:00、学園都市第4学区、料理ミュージアム会場・・・・・・


 ザワザワザワ・・・・・


香焼「う……人混み…… (リメエア様、嫌いそうな場所だなぁ……)」

アニェーゼ「スゲェ人です! 今から法王挨拶でもやりやがるんですか?!」オオオ!

アンジェレネ「確かに迷子になりそうだよぅ……」アワワ・・・

御坂「流石にバチカン最大の祭り程、人はいないでしょ……あれ? リーアさんは?」

佐天「車置きに行きました。何でも、チップで解決するとか何とか」アハハ・・・

絹旗「まるで何処かのVIPみたいな考えですね。この街で通用するかどうか」

香焼「とりあえず、何食べたいか決めておいて欲しいっす。リーアさん来てから考えるのは彼女に悪いっすから」

佐天「そうだね。この人混みだし。あ、私は何でもいいよ」

絹旗「私も。折角ですから、二人が行きたい所でいいです……あと、打ち止めちゃんもですね」

打ち止め「大丈夫。私もまた来れるから、ってミサカはミサカはアニーとアンにお任せしてみたり!」

御坂「ふふふ。良い子ね、打ち止め」ナデナデ・・・

アンジェレネ「うーん……パンフを見るだけで30件は廻りたいお店があるよー」ムムム・・・

アニェーゼ「そうですね……まぁ折角ですから、ジャパニーズ料理がいいですね。昨日コノリに出しては貰いましたが」

香焼「昨日のは一般的な家庭料理だったからね。一応、会場には寿司屋みたいなのもあるっすよ」

アンジェレネ「あ! そういえばスシ食べて無かった!」キラキラ・・・

アニェーゼ「ナマモノ……うーん……まぁ試してみますか」

絹旗「決まりですね。寿司屋だけでも色々あるみたいですが、どうします?」

打ち止め「私は回るお寿司を食べてみたい! ってミサカはミサカは期待に胸を膨らませてみたり!」

御坂「……打ち止め。アンタまさか……お寿司初めてじゃないわよね?」

打ち止め「ううん」

絹旗「……もしかして、回らないお寿司だけ、とか?」

打ち止め「店やのお寿司も頼むよ! ってミサカはミサカは全部あの人任せって事をぶっちゃけてみたり」

一同『……ブルジョア幼女』タラー・・・
677 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/10(日) 00:57:53.32 ID:BXdwdME0
佐天「ま、まあ回転寿司なら一回座ってしまえば楽だしね! (いや、ホンマもんのお寿司なんかいくらかかるか……)」アハハ・・・

絹旗「そうですね。それに、この街の技術なら回転もカウンターも同じ質でしょう。注文もできますし」

御坂「そうね。折角の日本旅行だもの。半端なお寿司は食べさせられないわ……良い(高級)回転寿司探しましょう」

アニェーゼ・アンジェレネ「「わーい!」」

佐天「」

香焼「(この人達は一般庶民の事を考えないのか……金銭感覚がおかしいんだろうな) 佐天さん」ボソッ

佐天「……なぁに」トボトボ・・・

香焼「……お寿司一軒だけ、奢るっす」ボソリ・・・

佐天「え?!」

香焼「シッ! 静かに……多少、お金に余裕があるんす。御坂さんは金銭感覚が『アレ』なので……」ハハハ・・・

佐天「で、でも……そんな、悪いよ……」

香焼「大丈夫。旅行経費で降りるので……まぁガイド料だと思って奢られて欲しいっす。お願いします」

佐天「こ、香焼くん……」

香焼「あ、彼女達には内緒で……一応、御坂さんや打ち止めちゃん程じゃ無いっすが、彼女達も金は持ってる筈っす」

佐天「……ごめん。ありがとう。正直、助かるよ……でも、一軒だけで良いからね。それ以上は、ホント申し訳無いから」フカブカ・・・

香焼「良いっすよ……でも、ガイドは宜しくっすね」ニコッ

佐天「う、うん。任せて!」ニコッ

絹旗「おーい、香焼ー。リーアさんと連絡取って下さーい。動きますよー」

香焼「うん。了解っす。ちょっと待ってて……」テクテク・・・

佐天「……ふふっ。香焼くん、ね」クスッ



業務用冷蔵庫「フラグが一件、立ちました!」ピンポンッ!
 
 
680 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/10(日) 03:30:45.01 ID:BXdwdME0
アニェーゼ「うーん……まさか魔魚とか触手とか……」

アンジェレネ「アニェーゼちゃん、考え過ぎだってば」

御坂「打ち止め。今度、アイツに一番ヤッスい回転寿司連れてってやりなさい。驚くわよ?」

打ち止め「うん。でも英雄さんとチンピラのお兄ちゃんに回転寿司の自慢されてから『オレも行ってみてェ……』とか呟いてたよ」ッテミサカハミサカハ!

絹旗「自慢されてって……しかも浜面まで……」

打ち止め「何でも……『インデックスを誤魔化す高級店(偽)だ!』とか『一皿百円の美徳だ!』とか」ブッチャケテミル!

佐天(どうしよう。共感しか覚えない)アハハ・・・

香焼「まぁ個人的には釣って直ぐ捌いた刺身の方が美味しいっすけどね……それも内陸の学園都市じゃ無理か」

絹旗「海ですかぁ……見た事ないですね」

打ち止め「私もー! あ、飛行機からならあるかも、って……あれ? ミサカのミサカのうろ覚え?」ホェ?

御坂「……アンタ、海見たこと無いの?」

絹旗「……置き去り出身です。都市の外なんて知りませんよ。此処で生まれて、此処で死にますから」サラッ

香焼「最愛……止めなよ。縁起でも無い」ギロッ・・・

絹旗「……ごめんなさい」シュン・・・

御坂(思いの外、子供ね。『裏』いたから、達観『しきってる』のかと思ってた。案外更生できそうね……ま、麦野さん次第か)マジマジ・・・

アニェーゼ「むぅ……あ、リィアさん!」パッ!

リメエア「お待たせ。係員が融通利かなくてね……強引に通しちゃった」フフッ・・・

アンジェレネ「へ?」

香焼「……問題増やさないで下さいよ? 自分がどやされるっす」ハァ・・・

リメエア「大丈夫よ。貴方に迷惑はかからないわ」ニコッ

香焼「……」

佐天「さて、揃ったことだし行きましょうか! ガイドは任せてね」ニカッ!

打ち止め「ヤッホゥ! おっスッシー!」

御坂「こら、迷子になるわよ。打ち止め、必ず誰かと手を繋いでおきなさい」メッ!

打ち止め「はーい! んじゃ御姉様! 行こ! ってミサカはミサカはグイグイ手を引っ張ってみる」レッツゴー!

御坂「こ、こら! そっちじゃない!」ワトト・・・
 
 
686 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 00:36:57.24 ID:uPxjwDs0
 ―――PM01:20、学園都市第4学区、料理ミュージアム会場、和食ブース・・・・・・


 ガヤガヤ・・・ザワザワ・・・・・


佐天「こっちですよー」

アンジェレネ「うわぁ! スキヤキ屋さん、ソバ屋さん、和菓子屋さん! すごーい!」キラキラ・・・

絹旗「あはは。やっぱり、留学生が多いみたいですね。後は……家族連れ?」

香焼「一応、学生結婚だったりとかあるっすからね。少数ではあるけど、いるんじゃない?」

御坂「純粋に観光客だっているわよ。手続きは面倒だけどね。さて、寿司屋は……」キョロキョロ・・・

アニェーゼ「……アレじゃねぇですか? 人並んでる」

リメエア「多分、そうね。待ちそうかしら?」

香焼「調べてくるっすね」テクテク・・・

絹旗・アニェーゼ「「わ、私も一緒に―――」」

佐天「あ、待って。手伝うよー」テクテク

香焼「え? じゃあ、お願いっす」

絹旗・アニェーゼ「「―――……ハァ」」シュン・・・

リメエア「……やれやれ、ね」

アンジェレネ「押しが弱い! もっと強引じゃなきゃ!」ンモー!

御坂「ホントね。腕引っ張るくらいじゃないと」

打ち止め「御姉様が言える事? ってミサカはミサカはジト目で見つめてみたりー……」ジトー・・・

御坂「うっ……あ、アンタに言われる筋合いは」

打ち止め「私は強引に引っ張るもーん。ってミサカのミサカの出来る女っぷりをアピってみる!」ドヤッ!

御坂「ぐぅっ! い、言い返せない……」グヌヌ・・・
687 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 00:53:46.73 ID:uPxjwDs0
リメエア「しかし……人混みね……」キョロキョロ・・・

アニェーゼ「苦手ですか?」

リメエア「そうね……得意ではないかしら。特に何処の誰とも知らない人が背後にいるのは正直気が気でないかも……」ブツブツ・・・

御坂「人間不信ってヤツですか? ……度が過ぎてるような」アハハ・・・

リメエア「何事も疑ってかかれ、よ……この歳になれば、分かるかな」ニコッ

アンジェレネ「悲しい事言いますね……あ、コレさっき貰ったパンフです。このお店の事も載ってるかも」

絹旗「どれどれ……」チラッ


『安くて高級! 早くてゆっくり! 美味かったりそれなりだったり!』


絹旗「……何これ? 超矛盾ですが」What?

御坂「百円皿から老舗本格まで……ニーズに対応したお店だってさ。いいんじゃない?」

アニェーゼ「早くてゆっくりは、店に入ってからと入るまでの待ち時間の差ですね。何とも何です」

アンジェレネ「美味しいモノが食べられるなら、少しくらい待つよ!」フンッ!

打ち止め「アンはどっかの居候みたいな事言うね。ってミサカはミサカはくすくす笑ってみたり」フフフ・・・

アンジェレネ「む、むぅ……あそこまで節操無しじゃないよ、私」ウウ・・・

御坂「アイツレベルは病気よ……アイツがもう少し大人しければ、あいつが楽に暮らせるのに……」ブツブツ・・・

絹旗「……超ヤンデレの片鱗を見ました」コエエ!

リメエア「恋愛云々は大変ね……来たわ」チラッ


佐天「お待たせ! 名前書いてきたよ」

香焼「5~10分くらい待つっすね。少々我慢して欲しいっす」

一同『はーい』
688 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 01:08:01.32 ID:uPxjwDs0
 ―――PM01:30、学園都市第4学区、料理ミュージアム会場、寿司屋『回転壱貫』・・・・・・




店員「8名でお待ちの佐天さまー」

佐天「あ、はーい。行きましょう」

打ち止め「わーい! お・す・し!」ダッ!

香焼「打ち止めちゃん! まだ案内されてないから!」コラコラ・・・

店員「回転コーナー4人・4人のお席と、個室部屋で全員様になりますが如何しましょう?」

リメエア「……アニーちゃん、アンちゃん?」

アニェーゼ「どっちでもいいです」

アンジェレネ「打ち止めちゃんが回転座りたいんでしょ? 回転コーナーでいいですよ」

リメエア「では、回転コーナーへ」

店員「かしこまりました。どうぞ、此方へ」


絹旗「4人席……だと……」ザワ・・・

アニェーゼ「……迂闊……でした」ザワ・・・

御坂「アンタら……ほら、行くわよ。穏便になさいね」ハァ・・・


香焼「……悪寒がしたっす」ブルル・・・

佐天「大丈夫?」

リメエア「刺される前兆ね」クスッ

香焼「……リーアさんが言うと本格味があるっすね」

アンジェレネ(さぁて、どうしてくれようか……ふふふ……)クククク・・・

打ち止め「アンが怖いよ……ミサカのミサカの直感だけど……」アワワ・・・
689 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 01:24:11.88 ID:uPxjwDs0
店員「此方の11番、12番席になります。ごゆっくり」ペコッ

香焼「それじゃあ―――」

リメエア「11番、コーヤくん。アニーちゃん。アンちゃん。キヌハタちゃん。12番それ以外ね」キッパリ!

香焼「―――え、あ、はい」

絹旗・アニェーゼ((ナイス!))グッ!

打ち止め「えー。私もお兄ちゃんとお姉ちゃんと一緒がいーなー……ってミサカはミサカは我儘言ってみたり」ブー・・・

御坂「あら? 打ち止め、私とじゃ嫌なの? 悲しいわ……」オヨヨ・・・

打ち止め「え、あ、い、いや! お、御姉様も大好きだよ! ってミサカはミサカは弁解してみたり!」アワワ!

御坂「ふふふ。ありがと! 私もよ」ギュッ

打ち止め「え、えへへ……」ハズカシー!

佐天「御坂さん、何て大人げない説得方法……」

リメエア「ま、そっちの席はそっちで決めなさい。 (私がするのは此処までよ? お嬢さん方)」ニコッ

絹旗「は、はい!」

アニェーゼ「え、えっと……どうしましょう」タジタジ・・・

香焼「アニェーゼとアンジェレネはレール側でいいっすよ。最愛、悪いけど我慢してね」

絹旗「え、ええ……そうですね。どうぞ。 (香焼と向かい合わせか……まぁいいでしょう)」

アンジェレネ「……私、すぐ流れて来る方がいいからアニェーゼちゃんソッチでいいかな?」

アニェーゼ「ふぇ? あ、はい…… (そ、それって……)」チラッ

香焼「アニェーゼが隣か。悪いけど箸とか配るの手伝ってね」

アニェーゼ「は、はい。任せてください!」ドキドキ・・・

絹旗「…… (我慢……我慢です。無問題!)」フー・・・

アンジェレネ(ごめんねー。サイアイちゃん……)アハハ・・・


御坂「香焼っての、やっぱりアイツ見てるみたいで……イライラするわ」チッ・・・
690 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 01:41:53.21 ID:uPxjwDs0
佐天「あ、こっちはリーアさんと打ち止めちゃんが内側でいいですよ」

打ち止め「よっし! じゃあ大将! 半熟玉子サビ抜き一つ! ってミサカはミサカはテンションアゲアゲで注文してみたり!」

御坂「こ、こら! 止めなさい! そういうお寿司屋さんじゃないんだから!」

佐天「てか、半熟玉子のお寿司って……」

リメエア「ふふっ、面白い子ね…… (機械による均等生産……特注品以外に毒を盛られる可能性は低いか……)」ジー・・・

御坂「リーアさん、生もの大丈夫ですか?」

リメエア「え、ええ……とりあえず、アボガド巻きとか」

佐天「典型的な外人注文をどうも」アハハ


香焼(リメエア様、ちゃんと食べれるかなぁ……)チラッ

アニェーゼ「コーヤギ、これお湯しか出てこねぇですけど」

香焼「あ、ごめんごめん。それ緑茶だよ。お水にしようか」

アニェーゼ「そうですね……そっちの方がいいです。アンジェレネは?」

アンジェレネ「んぐ!」モグモグ!

絹旗「既に食事中です。私はお茶でいいですよ」

香焼「分かった。すいませーん。冷二つおねがいしまーす」カシコカシコ!

アンジェレネ「ふぇぁ! このイワダイってののオスシ美味しいよ!」ニパー!

香焼「そりゃまぁ金色のお皿っすからね……」アハハ・・・

絹旗「アンジェレネ。ワサビは大丈夫なんですか? 私は苦手ですが」

アンジェレネ「え? そういえば……香辛料的な辛さは大丈夫だけど……これは、来るッ!!」ツーン・・・

アニェーゼ「この子は……あ、私も辛ぇのはヤです」

香焼「じゃあ、旗付き取ってね。若しくは其処の電子パッドで注文してOKっすよ」

アニェーゼ・アンジェレネ「「はーい」」
691 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 02:06:34.85 ID:uPxjwDs0
 ―――PM01:45、学園都市第4学区、料理ミュージアム会場、寿司屋『回転壱貫』・・・・・・



アンジェレネ「うーん、やっぱり光ってるお皿の方が美味しいよ」パクパク!

香焼「そりゃ高いからね……」

アニェーゼ「焼き肉とスシの合体もいけますよ。意外と、触手も美味しいです」

絹旗「触手って……B級じゃないんですから、せめてゲソと言って下さい」

香焼「だね……んで、最愛。何で……サーモンばっかり食べてるの?」ジー・・・

絹旗「ん? ……はっ! む、無意識に!」

アンジェレネ「炙りサーモン美味しいよ! 一丁喰いでもおかしくないけど」

絹旗「いや、コレは……麦野の呪い……」

アニェーゼ「はい?」

絹旗「い、いや……何でもありません」

香焼「変なの…… (リメエア様は……良かった。食べてる)」チラッ

アンジェレネ「さっきから、何見てるの?」

香焼「え”!? い、いや……ほら! あの席の!」

アニェーゼ「ん? ……おお! すげぇ高く皿積んでますね! てかアンコールワットっぽく積み上げてるのがまたスゲェ!」

絹旗「一体何処の超バカ……で、す……か」ピタッ


垣根「おっし! あと金皿三枚だな!」ソーット・・・

テレスティーナ「垣根、いい加減にしなさい……注目の的よ? あ、豚トロ追加」モグモグ・・・

冥土返し「君達……僕の金で食べてるの忘れてるよね?」ハァ・・・


絹旗「」チーン・・・

打ち止め「あ! 垣根!」オーイ!

御坂「こ、こら、打ち止め! 目合わせちゃいけません!」メッ!
692 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 02:25:23.65 ID:uPxjwDs0
垣根「ん? おお、打ち止め。白モヤシは一緒じゃねぇのか?」カチャカチャ・・・

打ち止め「今日は御姉様達と一緒なの! ってミサカはミサカの姉妹愛を見せびらかしてみたり!」ギュッ!

御坂「こ、こら!」

垣根「おう。大所帯だな、超電磁砲……よし! あと二枚! テレスティーナ、皿寄越せ」

テレス「ん。あ、赤マンボウまだ食って無かったわね」モグモグ・・・

佐天「うわっ。テレスティーナがいる……」

リメエア「お知り合い?」

御坂「知り合いというか……」タラー・・・

テレス「私の(殺し)愛人」サラット・・・

御坂「ざけんな! てか、先生! なんでこんな物騒な連中連れて歩いてるんですか?! しかも病院は!?」

冥土返し「僕だって起きてる時間全て、病院に縛られてるわけじゃないよ。尤も、半日の休暇だがね」

佐天「そっちじゃなくて……」

冥土返し「彼ら? まぁ……常に地下室ってのも健康に悪いから連れて来た。案の定、この様だけどね」ハァ・・・

垣根「よっしゃぁ! あと一枚! って、テレスティーナ。それ銀皿じゃねぇか!」

テレス「知らないわよ。そっちから貰ったら?」モグモグ・・・

垣根「チッ。仕方無ぇ、打ち止め! オマエの金皿一枚寄越せ!」

打ち止め「いいの? はい」スッ!

冥土返し「……え? 君はバカかい?」

御坂「す、スイマセン! か、垣根……さん? それ一枚500円近いから!」

テレス「今更、百枚も一枚もカウント変わらないわよ……あ、垣根。そのアロワナ一皿取って」

冥土返し「それ、プラチナ皿……」

佐天「あはは……心中お察しします」タラー・・・

垣根「そーっと……っしゃああぁっ!! 出来た!!」

店内『おおお!!』パチパチパチパチ!


香焼「……なに、この……何?」エ?
693 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/12(火) 02:26:40.71 ID:HjLMxwDO
カwwwwwwキwwwwwwネwwwwww
694 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 02:56:24.67 ID:uPxjwDs0
アニェーゼ「おお! スゲェ! コーヤギ、アレ携帯で写真撮っといて下さい!」キラキラ・・・

アンジェレネ「確かに皆に自慢できるね。シェリーあたりが喰いつきそう」モグモグ・・・

香焼「そういう問題じゃ……って、最愛?」

絹旗「……っ」キッ!

垣根「ふぅ……あ、店員さん。まだ片付けないでな。余韻に浸りたい」フムフム・・・

テレス「ああ、もう写メ撮られまくりじゃない。恥ずかしい」モグモグ・・・

冥土返し「そういう君も平然と裏メニュー放ばらないで欲しい」ッタク・・・

御坂「……何か、腑に落ちないわね」ジー・・・

テレス「別に。この後デート(喧嘩)してくれるなら、今からでもお愛想で結構よ? 超電磁砲」ククク・・・

冥土返し「止めないさいっての……ん?」チラッ

リメエア「……どうも。 (この人、気づいたか?)」

冥土返し「……御坂くんも、大人に迷惑掛けないの。 (アレイスターが会っていた御要人ねぇ)」ペコッ

打ち止め「ねぇねぇ。何でカキネが此処にいるの? ってミサカはミサカは単純明快な質問をしてみる」

垣根「何でって俺が寿司食っちゃいけねぇの? ……なぁ、絹旗」チラッ

絹旗「っ!!?」ガタッ!

香焼「最愛! ストップ!」スッ!

垣根「おいおい。穏やかじゃ無いねぇ……何もしてねぇだろうが」ブーブー

テレス「まったく落ち着きなさいな、可愛い仕事人(暗殺者)さん。乱雑開放(ポルターガイスト)起き掛けてるわよ?」クスッ

絹旗「くっ……アンタら、死刑囚人レベルじゃないですか。何をノウノウと……」ギリッ

アニェーゼ「さ、サイアイ?」

アンジェレネ「お、落ち着こうよ……ね?」

御坂「……そうね、まだ、何もしてないわ。それに、先生だっているんだから。落ち着きなさい、『お姉ちゃん』」キッ・・・

絹旗「っ……」チラッ

打ち止め「むぅ……大丈夫? お姉ちゃん」シンパイ・・・

絹旗「……ええ。そうですね。大丈夫ですよ。 (感謝です。超電磁砲)」ニコッ
695 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 03:10:49.47 ID:uPxjwDs0
テレス「まぁ、死刑囚人ってのは、頂けないわね。実際それなりの事はしたけど」フフフ

垣根「俺はしてねぇ」キッパリ!

御坂「アンタらねぇ……」

冥土返し「納得いかないのも分かるが……それ相応の手を尽くした結果なんだよ」

佐天「え? どういう……」

テレス「ふんっ。超電磁砲に説教されたの。『見っとも無くても、生きろ』ってね」※②参考

御坂「……」

絹旗「それが、どうしてこうなってるんですか」ジトー・・・

冥土返し「……見せてもいいのかい? 二人とも」チラッ

テレス「今更。私達にプライバシーなんてあったもんじゃないじゃない」フンッ

垣根「俺は金取るよ? ……睨むなっつの、テレスティーナ」ウー・・・

冥土返し「一応、関係者の御坂くんと絹旗くん、だっけ? だけね……ほら」スッ・・・

御坂「ごめん、ちょっと外すね……書類、お借りします」

香焼「……いいよ、最愛。見てきな」

絹旗「すいません……」スッ・・・

アニェーゼ「……コーヤギ。サイアイは、一体」

香焼「……この街も、綺麗事だけで成り立ってるわけじゃないんだよ」

アンジェレネ「サイアイちゃんも……じゃあ……」

香焼「ベクトル(魔術科学)は違くとも、自分らと同じ『子供(境遇)』っす……本人や隣の席の方々には内緒にね」ボソッ

アニェーゼ・アンジェレネ「「っ……」」コクンッ・・・
696 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 03:44:27.77 ID:uPxjwDs0
御坂「……失礼」ピラッ

垣根「きゃー、恥ずかしー」ボウヨミー

絹旗「超五月蠅いです、垣根」チッ・・・「……二人の、カルテですか?」ジー・・・


『要◆◆名誉教授(※冥土返し)監視下特級精神障害―――』


御坂「……精神、障害?」

冥土返し「つまり、彼らは『患者』だ。『囚人』ではないよ」

テレス「ふふふ。な? みっともねぇだろ?」

絹旗「黙ってて下さい……超電磁砲、続きを」

御坂「……うん」ピラッ


『患者名:L‐V0257……垣根帝督』  『患者名:A-M0429……テレスティーナ・木原・ライフライン』


御坂「成程。逮捕はしても、刑に処せないわけね」

テレス「そういう事よ」

絹旗「でも、そんな建前暗部からしてみれば無いも同然です」

垣根「ばーか。その為のジジイの名前(要名誉教授監視下)だろ。アレイスターだって迂闊に手ぇだせねぇってこった」

絹旗「チッ……貴女も、置き去りを道具にしてたのは事実でしょう」キッ!

テレス「喧しいお嬢さん(ロリータ)。人殺しが説教すんなっつの」マッタク・・・

垣根「ホント、小せぇ女だな。絹旗」

絹旗「っ……」グッ・・・

御坂「テレスティーナ!」

冥土返し「……兎に角、彼らは僕の患者なんだ。能力だって制限してある」

垣根「俺ぁジジイの許可無しに、未元物質(能力)使ったら身体バラバラなるぜ? 見る?」

テレス「やめろ、グロいから……私はコレと言って無い。ただ駆動鎧やキャパシティ・ダウン、能力体結晶、没収されてるわ」

冥土返し「それでも危ないんだけどね、君らは……」ハァ・・・

絹旗「……何て、甘い」ギリッ・・・
697 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 04:00:07.70 ID:uPxjwDs0
冥土返し「無論、彼らは監視下であっても逃げ出す輩だよ……」ハァ・・・

垣根「まぁね」

テレス「当たり前じゃない」

御坂「コイツら……いいんですか? そんなんで」

冥土返し「君や一方通行くんがいる。問題行動が過ぎる場合は要請するよ」

垣根「あんなモヤシに掴まんねぇよーだ」ヘ-ン!

テレス「ま、デートのお誘いなら何時だって病院抜け出してあげるわ。超電磁砲」ニコッ

絹旗「……」グッ・・・

冥土返し「はぁ……兎に角、そういう事だよ。この場は納得してくれないかい? 文句は今度病院で聞くから」

御坂「まぁ先生が言うんなら……信頼します」

絹旗「ふんっ……」クルッ・・・

テレス「……お嬢ちゃん。貴女なら、何時でも、『こっち』で待ってるわよ?」クスッ!

絹旗「ッ!!?」ギロッ!

垣根「おいおい、テレスティーナ。あんまり虐めてやんなよ……アイツは『まだ』来ないさ」ククク・・・

絹旗「っ……」ギリッ・・・テクテク・・・・

御坂「……アンタら、ホントに性悪ね」

テレス「あら。褒め言葉よ?」フフッ

垣根「そーだな。ま、麦野あたりは『こっち』来ても可笑しくねぇし。オマエやセロリは『こっち』くんなよ? 面倒臭ぇからな!」ハハハ!

冥土返し「……そろそろいいかい? 帰るよ」

垣根「え? まだスカイツリー作って無いんだけど」

テレス「オマエ、まだやる気だったの?」

御坂「……本当に、アンタらは苦手だわ」ハァ・・・

テレス「結構よ。まぁ今度デート(殺し合い)しましょ? 私からだと行きづらいから、病院に来てね? 何時でも待ってるわ」クスッ

垣根「俺も混ぜろー! 3P上あbbbbbbbbb」ビリビリッ!
698 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 04:16:03.64 ID:uPxjwDs0
 ―――PM02:05、学園都市第4学区、料理ミュージアム会場、寿司屋『回転壱貫』・・・・・・



絹旗「チッ……超胸糞悪い」テクテク・・・

香焼「……お帰り。大丈夫?」

絹旗「……ええ」

アンジェレネ「あの人達、その……悪い人なの?」

絹旗「……別に。ただ私が個人的に嫌いなだけです」

アニェーゼ「ただの女衒(ホスト)崩れとインテリ女に見えましたけど、そうじゃねぇんですか」

絹旗「男の方は○チガイ超能力者(レベル5)。女の方は置き去り利用実験の科学者です」

香焼「さ、最愛……」

絹旗「ええ。そうですよ……私がアイツらに如何こう説教できる立場じゃないですよ……」フンッ・・・

アニェーゼ「……サイアイ。そういう連中をまともに相手すんのは間違いですよ」

絹旗「……」

香焼「何言われたか分からないけど、屈しちゃダメっすよ。兄貴さんの受け売りっすけどね」

絹旗「っ……粗汁、一杯注文して下さい」ボソッ

香焼「はいはい、御姫様…… (救いの手を差し伸べるのは、簡単じゃ無いっすね。女教皇様……)」Pi!

アンジェレネ「あ、私もお味噌汁欲しい!」

アニェーゼ「じゃあ追加で二つお願いしますね」

香焼「了解っと……ほら、最愛! 旅行中っす! 元気出す! (後で二人きりで話しないとな)」

絹旗「……ええ。すいま……ありがとう。みんな」ニコッ・・・
 
 
704 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 13:13:31.59 ID:uPxjwDs0
 ―――所変わって、PM02:15、学園都市第7学区、風紀委員第一七七支部・・・・・・




初春「……」ソワソワ・・・

白井「……」ブツブツ・・・

固法「……はぁ。粗方片付いたの?」

初春「え、ああ、まぁ……」チラッ

白井「後はPC作業だけですの……はい」カタカタ・・・

固法「そう。なら、今日はもう上がりで良いわよ」

白井・初春「「っ!?」」ガタッ!

固法「香焼くん達、第六学区向かうって。今日宿泊する為のプライベートホテルらしいわ……これGPSコード」ハイ

白井「い、良いんですの?!」

固法「今のあなた達、仕事にならないじゃない。今日は土曜だし……行っていいわよ」

初春「で、でも……まだ残ってますよ?」

固法「やっときます。その代わり、今度たんまりやってもらうからね」

白井「先輩はご一緒しませんの? 小姉さまが騒ぎそうですが……」

固法「あー……まずったわね……最後は合流するから、上手く誤魔化しといてくれない?」

初春「まぁやれるだけは、やっておきます……」

固法「お願いね。あ、今からなら30分のバスに間に合うわよ」

白井「ええ。では、先輩お先させて頂きますの……初春! ハリー!」シュンッ!

初春「は、はい! え、えっと……お金足りるかな」パタパタ!


 バタンッ・・・・・


固法「まったく……子供ね……」フフフ・・・「私が老けてるのかしら? それも、嫌ね……さて……」クルッ・・・
705 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 13:34:46.38 ID:uPxjwDs0
固法「……私の『書庫』のアクセス権限は、風紀委員レベルだけど……どこまで可能やら」カチッ・・・


 ―――第一学区・『▲▲▲』学院所属、香焼○○……一件。


固法「……嘘じゃ、ないみたいね。次」カチッ


 ―――第十八学区・霧ヶ丘女学院所属、絹旗最愛……0件。


固法「え……」ピタッ・・・


 ―――絹旗最愛……0件。


固法「……」ジー・・・「初春さんなら……深入りできるかしら……」カチカチッ


 ―――絹旗さi……Error...アクセス権限がありません。


固法「っ……此処で打ち止め、ね……」Pi!


冷蔵庫「……おい」


固法「っ!!?」

冷蔵庫「俺ぁアンタの事、一応気に入ってるから忠告するが……それ以上、詮索するな。いいな?」

固法「……」

冷蔵庫「どうしても聞きたきゃ、本人の口から言いだすまで待ってやれ。じゃなけりゃ……    ぞ?」

固法「……牛乳、欲しいわ」ハァ・・・

冷蔵庫「ククク……あいよ。それでいい」ガチャッ・・・

固法「どうも……はぁ。先輩は、知ってるの?」

冷蔵庫「さぁなー……一介の無能力者が知るとは思えないが、イレギュラー要素多いからよー。クロヅマさんとやらは」

固法「……半蔵くんに聞こうかしら」フゥ・・・
706 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 13:50:19.82 ID:uPxjwDs0
冷蔵庫「悪い事は言わない。絹旗の女郎にも知られたくない事の一つや二つ有らぁ」

固法「……でも」

冷蔵庫「アンタはアイツの母親になれるかい?」

固法「……」

冷蔵庫「これ以上言うと運営さまに怒られるから、止めっけど……せめてアンタの前では子供でいさせてやるべきじゃねぇのかな」

固法「……難しい事いうのね」

冷蔵庫「簡単さ。麦野と違う姉貴分が必要ってこった」

固法「麦野さん……か」

冷蔵庫「まぁアレも或る意味風紀委員みたいな事(粛清)してるけど、アンタとじゃベクトルが180度近く違ぇ」

固法「え?」

冷蔵庫「おっと……ところで、アンタ麦野の連絡先知ってんの?」

固法「い、いえ……浜面くんと理后ちゃんだけ」

冷蔵庫「滝壺とか逆にレアなの持ってるなぁ……麦野の連絡先教えてやってもいいぜ?」

固法「っ!」

冷蔵庫「それで何するかは、アンタの勝手だがな……」

固法「……私は」

冷蔵庫「おっと……不味いな。運営様の巡回が来る……また今度!」スッ!

固法「……」カチッ・・・



 ―――絹旗最愛……0件。



固法「……最愛ちゃん」ジー・・・
707 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 14:22:28.96 ID:uPxjwDs0
 ―――所変わって、PM02:20、学園都市第4学区~第7学区間、とある道路・・・・・・


 ブロロロロォ・・・・・


冥土返し「悪いね。ドライバーを任せてしまって」

テレス「いいわよ。しかし、未だにクラウンってのがまた貴方らしいわ」

垣根「てか、クラウンっつー名の改造車じゃん。エンジンとかフレームがバケモン染みてるぜ?」

冥土返し「悪かったね。自前だよ……時にテレスティーナ」

テレス「ん?」

冥土返し「虐め過ぎだ」

テレス「そう? 普通よ」

垣根「アレが普通ってんなら、オマエ相当歪んでんぞ」ハハハ!

テレス「テメェに言われたかぁ無いわよ」

垣根「言うねぇ、魔女さま……ま、言わんとしてる事は分かるけどよ」ククク・・・

冥土返し「僕には分からないね」

垣根「嘘付けジジイ。俺らが考えてる事なんざお見通しの癖に」

テレス「……天敵」

冥土返し・垣根「「……」」ピクッ

テレス「御坂美琴。一方通行……私はコイツらしか知らないけど、もし、この街にいなかったら?」ニヤリ・・・

垣根「……はんっ! くだらねぇ。『もし』『かも』『けど』だの逃げ言葉だ」ケッ・・・

冥土返し「黙示録の時代とでも言いたいのかい?」

テレス「さぁ? でも、『If』なんて何処にでも転がってるのよ。もしかしたらこの世界も、ね」

垣根「おいおい、マジで精神障害(サイコ)じゃねぇかオマエ……やめてくれよ、不気味だ」

テレス「あら。もしかしたら、アナタが超能力者第一位で私が絶対能力者研究の第一人者になってたかもよ?」

垣根「……オマエ、考える事エグいな」オエッ・・・

冥土返し「……兎に角、君らはバカ出来ないの。アレイスターに扱使われたくないから僕の所で甘んじてる。いいね?」ギロッ

テレス・垣根「「……あいよ」」チッ・・・
708 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 15:08:07.06 ID:uPxjwDs0
冥土返し「はぁ……とりあえず、帰ったら仕事の続きだ。テレスティーナ、君は手伝いだよ」

テレス「はいはい。無賃労働ばんざーい」

垣根「まったく、嫌になるぜ……能力さえ使えれば好き勝手出来るのによー」ハァ・・・

冥土返し「君の能力は扱いに困るんだよ。いっそ、原石なら第7位のように半分放置でもいいのに……いや君の場合、人間性の問題か」

垣根「ぐっ……言ってくれるじゃねぇの」

テレス「原石ね……研究した事ないわ。面白いの?」

冥土返し「どうしてそういう風に物事を見るかなぁ、君ら(科学者)は……」

垣根「ははは。言えてる……そういえば原石云々の研究は聞かねぇな。霧ヶ丘がお盛んってのは耳にしたが」

テレス「そうね……でも、第7位の研究施設は知らないわ。特力研?」

冥土返し「……彼は、最早別枠だよ。彼の専任研究者は知ってるが……狂人だよ。ある意味、君のお祖父さんや義弟さんより」

テレス「……それはまぁ、大分アレね」

垣根「詳しく詳しく!」wktk!

冥土返し「知らない方がいい……犯罪精神病棟の所長だよ。まぁただ、貝積くんの後援だけで運営してるようなものだ」

垣根「貝積ぅ? 貝積継敏か? あの甘ちゃん理事が?」

冥土返し「……裏の裏だよ。垣根くんには悪いが、暗部は所詮飼い子。テレスティーナなら分かるね」

テレス「暗部は一筋縄じゃない……知ってると思うけど、あんた等みたいな使い捨ての『ガキ(駒)』もいれば……」

    「マジで少数精鋭の、もしくは『切り札(ジョーカー)』的な闇もいるわ」

垣根「……ま、それが嫌だから謀反起こしたんだけどな」

テレス「フレンダには言ったが、上層部の本命っていうのはねぇ……頭弄られて無ぇ、天然の『化け物』の事を言うんだよ」ヒヒヒ!

冥土返し「……」

テレス「もっとも私も『天然産(原石)』なんて見た事無ぇからよぉ……上もそう簡単には見つけてねぇはず。兎に角、だ……」

    「上の連中らは、頭弄ってイカレちまったガキじゃなく……自分の考えを持つ『大人』に任務を委託する訳だ」ククク!

垣根「……もういい。それ以上聞いたらオマエを殺しそうだ。止めろ」ギリッ・・・

テレス「あいよ……アンタも以外に子供だね」キキキ!

冥土返し「まったく……頼むから、ハラハラさせないでくれ……」ハァ・・・
709 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 15:35:02.51 ID:uPxjwDs0
>>702、訂正……第6学区→第3学区。


 ―――所変わって、PM02:40、学園都市第3学区、国際ホテル『バベル』・・・・・・



アニェーゼ「おおお……バッキンガムみてぇです」キラキラ・・・

アンジェレネ「学園都市ってやっぱり、一味違うね……」キョロキョロ・・・

御坂「……流石に、学舎の園より派手な施設は落ち着かないわね」

佐天「ヤバい……私場違い過ぎる……」オドオド・・・

打ち止め「此処の温水プール入れるんだよね! ってミサカはミサカは興奮してみる!」ムッハー!

絹旗「プール……あれ? 水着は……」

香焼「レンタルできるらしいよ。一応売店もあるけど……幾らかかるか分かんないね」アハハ・・・

アニェーゼ「どうしよう……いっそ買っちまいましょうか」

アンジェレネ「私用の水着無いしね……任務の時のラバー水着以外も欲しいよ」クスッ

香焼「もう海水浴シーズン終わるよ? 勿体無いっす」

アニェーゼ「……夢も希望も無い男ですね」ハァ・・・

リメエア「お待たせ。チェックイン出来たわ。部屋に荷物置きに行きましょう」

一同『はーい』

絹旗「ねぇ、香焼……まさか、今日此処泊るんですか?」

香焼「えっと……教会建設の作業員の中でも重役クラスが此処に泊るっす。リーアさんとか女教皇様とか」

絹旗「……香焼は?」

香焼「自分は平っす。一介のビジネスホテルにお泊まりっすよ。アニェーゼとアンジェレネは……どっちでもOKかな。金持だし」アハハ

絹旗「そう……良かった」ボソッ

香焼「え?」

絹旗「な、何でも無い! さ、い、行きましょう!」

香焼「……ん?」ハテ?
710 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/12(火) 21:13:58.47 ID:EkHqDxoo
絹旗「私と一緒の部屋に・・・///」
711 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 21:43:57.00 ID:uPxjwDs0
リメエア「1809号室……此処ね」カツカツ・・・

佐天「さ、最上階の一つ前……ぶ、ぶ、ブゥルジョアアアアッ!」

御坂「佐天さん大袈裟……」

アニェーゼ「私達も今日何処に泊るか、先にルチアに確認するべきでしたね」

アンジェレネ「確認したら、多分ビジネスホテルになっちゃうと思うなぁ」

打ち止め「早く中見せて! ってミサカはミサカははしゃいでみたり!」

リメエア「ふふふ。案外普通の大きさかもよ?」ガチャッ・・・


 ヒロビロ~・・・・・


一同『おおおぉ!!』

絹旗「ちょ、超凄い……麦野の貸し切り部屋の3倍くらい広い……」ポカーン・・・

香焼「これで、一人部屋っすか……」

リメエア「……広い部屋って嫌いなのよね」ハハハ・・・

打ち止め「うわーい! ベットにダーイブっ! ってミサカはミサカは初めて見るキングサイズベットに飛び込んでみたり!」ドルーン!

御坂「こらっ! 打ち止め! アンタの部屋じゃないのよ!」

リメエア「いいわよ、気にしないで。とりあえず部屋にあるモノは飲み食いしていいみたいだから、皆、好きになさい」

佐天「無理。絶対無理!」オドオド・・・

アニェーゼ「うをっ! マジスゲェです! お風呂スパくらい広い!」ガチャッ!

アンジェレネ「冷蔵庫に見たこと無い飲み物が入ってるよ……え? ミネラルウォーターなの? せ、1,200円!?」ガチャン!

香焼「ああもう! 良い歳してオマエらも荒らしまわるな!」ウガァ!

絹旗「将来はこのくらいのマンションに住みたいですね……子供二人に、遊び相手になる大型犬……」ブツブツ・・・

御坂「アイツの給金じゃ宛てに為らないから、ウチの馬鹿親に頭を下げて……」ブツブツ・・・

打ち止め「お姉ちゃんと御姉様がトランスしてる……ってミサカはミサカは苦笑してみたり」ハハハ・・・

リメエア「まぁ……子供のうちに、夢見ときなさいな」フフ・・・
712 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 22:32:11.08 ID:uPxjwDs0
打ち止め「それで、プールは何処なの!? ってミサカはミサカは泳ぐ気満々で尋ねてみたり!」

リメエア「地下2~3階で続いてるらしいわ。ロビーで声をかければ水着も融通してくれる筈よ」

御坂「水着かぁ…… (この子達の手前……ファンシーなのは、着れない……)」

佐天「はぁ……馬鹿高い貸し水着だったらどうしよう。スク水持ってくるんだった……」

アニェーゼ「そういえば本格的に水着選びなんてした事無ぇですね」

絹旗「手伝いますよ。多分、サイズが同じくらいでしょうから」アハハ・・・

アニェーゼ「……そうですね、多分同じ」ジー・・・

アンジェレネ「……わ、私も同じ?」

打ち止め「アンは私と同じじゃないかな? ってミサカはミサカは毒づいてみたり」ククク!

アンジェレネ「さ、流石にそれは無いよ! うん……多分……」タラー・・・

リメエア「はいはい。とりあえず、下に行きましょう。見てから決める。OK?」

一同『はーい』テクテク・・・


香焼「……え? コレ自分も強制参加?」

高級冷蔵庫「当たり前だバカ垂れ」

香焼「……さっきあったばっかじゃないっすか。こんなとこまで出て来ないで欲しいっす」

高級冷蔵庫「俺のナンバーは『K03‐1809』だ。運営さまじゃねぇし」

香焼「ハァ…… (土御門達に見られるよりマシか……)」トボトボ・・・


アニェーゼ「コーヤギ! 早くー!」

香焼「はいよー」テクテク・・・
713 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/12(火) 23:34:12.10 ID:uPxjwDs0
香焼「思いの外、貸水着、普通の値段だったっすね……にしても、女性陣は遅い。先に泳ごうかな」テクテク・・・「ん? メールだ」Pi!


【FROM】初春さん
【sub】こんにちわ!
------------------------
 お疲れ様です!

 ホテルのフロントまで来
 たんですが……どうした
 らいいでしょう?


香焼「……もう一回着替え直しか。今行きますよーっと」テクテク・・・


 (一方、プール女子更衣室)

佐天「良かった、普通の値段で……どれにしようかなっ♪」

リメエア「これキャーリサの下着みたいね……無難なのと、あとローブあれば良いかしら。まぁ泳がないしね」カチャッ

絹旗「これは可愛いですけど、こっちの方が大人びてて……うーん、アニェーゼ。どっちが良いですか?」

アニェーゼ「え!? え、えっと……こっちの競泳タイプじゃ駄目ですか? へ、ヘソ出てんのは恥ずかしいです……」

御坂「意外とウブなのね…… (あー! この水着可愛いっ!!)」ウッハー!

アンジェレネ「よし……一応、レディース(SSS)サイズが入る。えへへ、ビキニタイプ着てみようかなぁ」

打ち止め「わぁお! アン、大胆だねぇ……ミサカはミサカはこれに決めたよ! 可愛いでしょ!」

佐天「うん。似合ってるよ。 (センスが御坂さんと同じ……いや、打ち止めちゃんなら普通なのか)」アハハ・・・

御坂「……じー」イイナー・・・

佐天「(うっ……御坂さんの心の声が聞こえる) ……み、御坂さーん。私、打ち止めちゃんと御揃いの御坂さんの水着が見たいなーなんて」

御坂「え、え! そ、そう? そんなに見たい?!」キラキラ・・・

佐天「え、ええ。姉妹仲良くもいいかなー、と…… (こんだけ乗せれば大丈夫でしょう)」ハハッ・・・

打ち止め「え! 御姉様と御揃いなの!? ってミサカはミサカは想像してみる……おぅふ! これは雑誌に載るぜ!」グッ!

御坂「し、仕方無いなぁ。そんなに言うなら仕方無く着てあげようかなぁ」アハハハハ!

佐天(面倒臭かった……)ハァ・・・

絹旗「超電磁……美琴さん。そんなメルヘンな水着をんぐうふっ!?」ガシッ!

佐天「絹旗さん! お願い! 今だけ何も言わないで上げて!」メンドウダカラー!
714 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 00:35:29.69 ID:iJxHpU20
 ―――PM03:05、学園都市第3学区、国際ホテル『バベル』・・・・・・



香焼「えっと、フロントに……あ、居た」

初春「」

白井「初春。固まり過ぎですの……あ、香焼さん。此方ですの」

香焼「態々どうもっす。迷わなかった?」

白井「誰かさんが第3学区を第6学区と間違えたので大変でしたわ」

香焼「へ? 第六?」

白井「此方の話ですの……それで、これからドチラへ? ホテル内に遊技場でもございますの?」

香焼「いや、地下の温水プールだよ。皆は先に行ってる。自分の着替えは時間掛んないっすから迎えに」

白井「ぷ、プール?! ……お姉さまと小姉さまも?」グヘヘ・・・

香焼「ま、まぁね……って初春さん? 大丈夫?」

初春「          え」

白井「置いていこうかと思いましたの。そっちの方が面白ろそうですし」ククク・・・

香焼「可哀そうっすよ……ちょっと待ってて。フロントに話つけてくるから」

白井「ええ。お願いしますわ……初春。いい加減起動なさいな」ビシッ

初春「はうっ! あ、え、うん! だ、大丈夫です! い、行きましょう! 屋上庭園ですね!」

白井「それはボケで言ってるの? ……香焼さんについて行くの。遅れますわ」テクテク・・・

初春「は、はい!」パタパタ・・・


香焼「えっと、E・リメエアの連れ2名追加で」

従業員「かしこまりました。素敵なお嬢さん方ですね」クスッ

白井「香焼さん。水着は下で借りれますの?」

初春「み、水着!? お、泳ぐんですか!」

従業員「ツインテールのお嬢さんが本妻で、花飾りのお嬢さんが第二ですか? 羨ましいですね」フフフ

香焼「え、ええ。はい……冗談きついっす。 (この人、何か勘違いしてないっすか?)」ハァ・・・
715 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 01:01:56.46 ID:iJxHpU20
香焼「じゃあ、自分は男子更衣室(コッチ)っす。また後程、プールで合流しよう」テクテク・・・

初春「はい。貸し水着って、何だか婚后さん達の時以来ですね」

白井「携帯充電フル。メモリ空き容量、OK。さぁいざ行かん! 女子更衣室(パラディソ)! お・ね・え・さ・まあああぁ!!」ハァハァ!

初春「白井さん、犯罪です……駄目だ聞いてない。コイツ……早く何とかしないと」ハァ・・・




白井「」チーン・・・

初春「まぁ分かり切ってた事ですよね。皆着替え終わってますよ、常識的に考えて」

白井「……まだだ……まだ終わらんですの!」キリッ!

初春「プール内へのカメラ類(カメラ付き携帯含)、持ち込み不可だそうですよ」

白井「んぬぅ! はぁ……着替えましょう。せめて私の着飾った姿をお姉さま達に見て頂かねば」トボトボ・・・カチャッ

初春「水着自重して下さいねー。殆ど紐とか駄目ですよー」ヌギヌギ・・・

白井「む……じゃあ、スケスケを」カチャッ

初春「マジ勘弁して下さい。友達止めます?」キッパリ!

白井「……パープルレース付きで」ヌギヌギ・・・スッ・・・

初春「えっと湾内さんに教えてもらったのは……折角だし、あの時着れなかったようなの試そうかな! でもぉ男の子いるんだった」テヘ♪

白井「初春が……冷たい……」ヨヨヨ・・・スッ・・・

初春「そのピンクサラシみたいなのも、止めて下さいね。変態じゃないんですから。あ、変態か」アハハ

白井「てめ、いい加減表出やがれですの!」ウガアアアッ!


 * * * * *


??「へっくち! ……風邪かな? それとも、噂? さっそく香焼くんだったり!」エヘヘ・・・

???「単に誰かが貴女を痴女と噂してるのでは? とミサカは推測してみます」

??「あはは、違いない。秋口にその恰好ですからね。あ、年中か」Ahaha!

??「てめ……すいませーん。店員さん、さっきの注文キャンセルで」ギロッ!

??・???「「すいませんでした!」」ズサァ!
716 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 01:18:15.37 ID:iJxHpU20
香焼「準備OKっと……パーカー着てっても大丈夫っすよね」テクテク・・・


 キャッキャウフフムッキュンムッキュン・・・・・


香焼(……まぁ、予想通りだけど……貸し切りだ。彼女達しかいない)テクテク・・・

アンジェレネ「あ、コォヤギくーん! 遅いよー!」

打ち止め「お兄ちゃーん! 早くー! ボート借りたから漕いでー! ってミサカはミサカは浮翌輪でプカプカしながら叫んでみたりー!」

御坂「こら! 引っ繰り返るわよ! ちょ、香焼くん! 早く変わって!」

香焼「あはは。うん、少し待ってて欲しいっす……リーアさん、二人追加っす。連れてきました」テクテク・・・

リメエア「3人じゃないのね……あらあら。コーヤくん、無粋じゃない? 女の子は裸同然なのに、男の子が上羽織ってるのは」クスッ

香焼「そ……そういう言い方、止めて欲しいっす」ムスー・・・

リメエア「ふふふ。ごめんね。やっぱり揶甲斐があっていいわ、コーヤくん」ニコッ

香焼「……光栄っすよ。プリンスス」

リメエア「ほら。オバさんの相手なんかいいから、早く小さなレディ達の所に行ってあげなさい」

香焼「オバさんって……若いっすよ。とても30代にはあ痛っ!」コツンッ!

リメエア「一言、余計だったわね」ジトー・・・

香焼「し、失礼したっす…… (どっちだよ、まったく……)」テクテク・・・



絹旗・アニェーゼ「「……き、来た!」」ドキドキ・・・

佐天「んで……どうして二人は隠れてるかなぁ」ンモー・・・

絹旗「べ、別に…… (どうして、同年代でこうも体型が違うのか……)」ジー・・・

アニェーゼ「何でもねぇです…… (これが、表と裏の差か! 畜生!)」ジー・・・

佐天「……ほ、ほら、行くよ! (何で胸見てるのかなぁ……)」アハハ・・・
717 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 01:39:07.77 ID:iJxHpU20
佐天「香焼くん! ほら、二人とも可愛いでしょ!」

アニェーゼ「ちょ、ま、サテン!」ドキッ!

香焼「ん? うん。(水着)可愛いよ」ニコッ

絹旗「ま、また香焼は素でそういう事を……」カアアァ・・・

香焼「へ?」

絹旗「な、何でもありません! お、泳ぎます!」バシャーン!

アニェーゼ「わ、私も!」ジャボーン!

佐天「あらら・・・・・駄目だねぇ、香焼くん。もっと押さなきゃ」クイクイ!

香焼「ど、どうしてそうなるんすか……てか二人の水着選んだの、もしかして佐天さん?」

佐天「え? ああ、うん。ちょっと前に水着の着こなし習ってさ。教えてあげたの。でも殆ど彼女達だけで決めたよ」

香焼「成程ね。アンもアニーも最愛も栄えるわけだ」クスッ

佐天「皆、水着が良いんじゃ無くて素が良いの。男の子なんだから分かりなさい」パンッ!

香焼「痛っ! もう……佐天さんも(水着が)可愛いって言おうとしたのに、取り消しっすね」ムゥ・・・

佐天「へ?! や、ヤだなぁもう! 恥ずかしい! (可愛いって……///)」カアアァ・・・

香焼「はい?」

佐天「い、いいから、香焼くんも泳ぎなさーい!」グイッ!

香焼「うわっ! ちょ、まだ、パーカー脱いでないっす! あああぁ……」ジャボーン・・・

佐天「……あ、ごめん」アハハ・・・

打ち止め「わぁお。救命着みたいになってるよ……ミサカはミサカは突いてみる」ツンツン・・・

香焼「……干してくるっす」プハァ・・・

佐天「ごめんなさい……」ションボリ・・・

香焼「オーライ……えいっ!」グイッ!

佐天「え、や、ちょ! うわぁ!」ボシャーン!

リメエア「へぇ……やるじゃん。コーヤくん」ニンマリ・・・

絹旗・アニェーゼ((な、何て羨ましい!))ジー・・・
718 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/13(水) 01:43:59.25 ID:XJ.ZUIDO
● REC
719 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 02:09:10.38 ID:iJxHpU20
白井「ぜぇぜぇ……コレくらいで、勘弁してあげますわ…… (初春強っ!?)」

初春「いいから、さっさと行きますよ。能力緩和剤飲んで下さいね。空間移動能力者と謂えど、水中で事故はありますから」

白井「わ、分かってますの……さぁ……お姉さま~!」ヒャッハー!


打ち止め「―――それでね。御姉様と御揃いの水着なの! ってミサカはミサカはくるりと回ってアピールしてみる」クルクル!

香焼「うん。似合ってる。可愛いよ」ニコッ

御坂「た、たまには姉妹でペアルックってのも悪くないかなぁって……仕方なくよ!」キッ!

香焼「大丈夫っすよ。きっと『彼』も可愛いって言ってくれると思うっす」ニコリ

御坂「へ!? そ、そう! アイツ、似合うって言ってくれるかな!」キラキラ・・・

香焼「(スゲェ笑顔っす……) は、はい……後で写真撮ってもらうっす。プールに専属カメラマンいるみたいっすから」

打ち止め「わーい! 御姉様と2ショット! ミサカもミサカもあの人に見せてあげよーっと」

御坂「あ、アイツはダメ! 『そン歳でファンシーたァ……クケケッ!』とか馬鹿にする!」ウワァ!

香焼「し、しないと思うけど……って、上?!」バッ!


白井「糞餓鬼いぃ! お姉さま小姉さまから離れろおおぉ!!」テレポートチョッカガタリョウヒザドロップゥ!!

香焼「ぎゃああぁっ! 当たったら死ぬ!!」ジャボンッ!

御坂「黒子! 何してんのアンタ!」プカプカ・・・

白井「フシュウウウウゥ・・・・・・何処に隠れたぁ・・・・・・」キョロキョロ・・・

打ち止め「潜っただけだよ……ってミサカはミサカは計り知れない身の危険を感じ取ってみたり」ゾッ・・・

御坂「く、黒子。彼何もしてないから……てか、いきなり飛び込んでこないの。普通に危ないじゃない」ハァ・・・

白井「まぁ、私とした事が……あらあら! お姉さまに小姉さま! ペアルックだなんて二人して黒子を誘っぶkbkbkbk」ジャボン!

御坂「ふぇ!? な、何!? 黒子!?」ドキッ!

初春「……少し……頭冷やしましょうか」ニュゥッ・・・

打ち止め「おおぅ……お花のお姉ちゃんが白井黒子(天敵)を水中に引き摺り込んでくれたの……ミサカはミサカは妖怪水中花をみたり!」

香焼「ぷはぁ……ありがとう。初春さん」

初春「いえいえ。愚友がすいません」ニコッ
720 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 02:45:06.49 ID:iJxHpU20
 ―――PM03:45、学園都市第3学区、国際ホテル『バベル』、地下プライベートプール・・・・・・




香焼「ふぅ……大分遊んだっすね」テクテク・・・

リメエア「あら。まだ1時間も経ってないわよ」クスッ

香焼「貴女は泳いでないっすからね。疲れないっすよ」

リメエア「そこまでいうなら、アッチの日焼けコーナーで焼いて来ようかしら? コーヤくん、オイル塗って」フフフ

香焼「じょ、冗談キツいっす! 色んな人にぶっ殺されるっすよ!」

リメエア「ふふっ。ホント、面白い子……でもアレね、ポロリが足りないわね」

香焼「貴女は本当に何を言ってるんすか? ハァ……こんな人だと思ってなかったすよ」ジトー・・・

リメエア「ありがとう。褒め言葉よ、それ」クスクス

香焼「やれやれっす……何か買って来るっす。飲み物は?」

リメエア「結構。あ、このルームキー持っていけばフリードリンクよ……それより、聞いていい?」

香焼「どうもっす……何すか?」

リメエア「ミサカちゃん達が飲んでた錠剤。アレは何?」

香焼「え? ああ、能力緩和剤っすか」

リメエア「緩和……それ、必需品なの?」

香焼「ええ、まぁ……能力者って便利そうだけど、生活に困る事も多々あるみたいっすから。時には無い方が良いって事もあるっす」

   「例えば……御坂さんと打ち止めちゃんっすけど、彼女達は発電能力者。最愛は窒素を……あ、いや、大気操作っす」

リメエア「・・・・・そういえば、一緒にプールにいる子達は感電してないわね」

香焼「彼女達はキチンと能力制御できる人間っす……だけど事故みたいなもので、放電する事だって無いとは言えない」

リメエア「……万が一、か」

香焼「加え、最愛の窒素がプールの塩化ナトと微温湯と混ざり、御坂さん達の事故で電子・イオン分解したら、計算するだけでも―――」

リメエア「ストップ……長い。端折って良い? 兎に角、腐臭ガス……最悪、水爆(N2)効果が有り得るって言いたいのね?」ピッ!

香焼「―――……え? ええ。まぁはい……実際起こってみないと分からない現象っすけどね。ただ、試そうとは思わないっすよ」

リメエア「そりゃ……そうね」フフフ・・・
721 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 03:37:30.39 ID:iJxHpU20
アニェーゼ「―――へぇ……つまり、有事に備えてと」プカプカ・・・

絹旗「有事って訳じゃないですけど、兎に角、抑制したい時は必要ですね」チャポン・・・

アンジェレネ「抑制?」パシャッ

白井「ええ。あと我々の最たる例はピル変わりになるってことですわ」スイー・・・

打ち止め「我々って、能力者って事?」ハテ・・・

御坂「ん……そっか。打ち止め、アンタ全然普通教育受けてないのよね」ボソッ

打ち止め「うん。MNWデータとヨミカワ&ヨシカワとのお勉強なの。ってミサカはミサカはこっそり耳打ちしてみる」ボソボソ・・・

初春「我々っていうのは、女性の能力者です。生理の時って、どうしても能力制御が散漫になってしまいます」

佐天「個人差はあるけどね。私なんかは無能力者だから関係無いけど、能力発生し立ての子とか制御出来ないらしいから」

白井「発生と初潮が被る娘は、乱雑開放(ポルターガイスト)が大変だって聞きますわ。稀ですけど……佐天さん、ありえますのよ?」ニヤッ

佐天「や、ヤだなぁ。流石に初潮は来てるってば」アハハ・・・

アニェーゼ「ぽ、騒霊(ポルターガイスト)ですか!?」

初春「ええ、乱雑開放。AIM拡散……難しい事は抜きで能力が暴走した結果、周りのモノを動かしたり壊したりしちゃいます」

アンジェレネ「か、科学の街で騒霊が出て来るなんて……帰ったら皆に教えなきゃ!」アワワ・・・

絹旗「兎に角、超能力者(レベル5)でも生理中は事故が起こりやすいそうなので、緩和は超必要。じゃないと周りを放射汚染させたり……」

佐天「放射汚染? 超能力者って、御坂さんから聞いたの?」アレ?

絹旗「え、あ、ええ……そ、そうです。辛いんでしたよね! (あ、危なねぇ……)」チラッ

御坂「……うん。放電蒸発なんてしたくないからね。 (麦野さん、生理中ガイガーカウンター付きなのかしら……貸し一よ?)」キッ

白井「あとは冷静にならなくちゃいけない際に、気持ちの昂ぶりを抑える為に使いますね」

アニェーゼ「何か麻酔っぽいですね……中毒とか無ぇんですか?」

初春「緩和剤中毒っていうのは聞いた事ありませんね。多分、大丈夫なんでしょう」

佐天「あ。他には性交に必需って聞くね……激痛で能力暴走。相手にケガさせましたなんて、洒落にならないからなぁ」ウシシ!

白井「加え性交によるオーガズムは能力暴走と同時に、レベルを引き上げる可能性があるとさる研究者はぶじゃbbbbb!」ジャボン!

初春「……言葉選びましょうね」グイッ!

アンジェレネ「あ、あの……せ、セイコウって……」

佐天「あ、えっと……H、かな。英語で言わなきゃ分かんないか……―――セックス、だよ」ナンカハズイ・・・///
722 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 04:03:56.74 ID:iJxHpU20
 キャーキャー!!


香焼「ん? あっちはあっちで楽しそうっすね」テクテク・・・

リメエア「姦しいわね」フフフ・・・

香焼「本当に……アレが彼女達の本来あるべき姿なんすよね」ジー・・・

リメエア「……」

香焼「世界があと少しだけ優しければ……怖ろしい世界になんて足を踏み入れなかったのに」

リメエア「……それは、子供の考える事では無いわよ」

香焼「子供とか大人とか、関係無いっすよ……昔のアニェーゼ隊の仕事は王室にだって這入っているでしょう?」

リメエア「抹殺・殲滅任務? 王室や騎士は知らないわよ。スチュワートが管制敷いてるもの」

香焼「貴女は……いや、個人的な筋を御持ちなんすよね。知ってても不思議じゃ無い」

リメエア「……『殺し』に対する葛藤は、永久に尽きないわよ。是も否も無い……君の悩みが読めたわ」

香焼「……悩み?」

リメエア「どういう風に彼女達を……『殺しを容認してる』彼女達を許容するか。違くって?」

香焼「っ……さぁ」

リメエア「加え、キヌハタちゃんもアニーちゃん達と同じじゃないかしら?」

香焼「……何故?」

リメエア「あの娘を見る君の目。あの二人に近いもの」

香焼「……」

リメエア「……悩みなさい。答えは出ないだろうけど、それが正解の筈だから」ニコッ

香焼「……哲学者っすね。リメエア様」

リメエア「お節介焼きのリーア小母(おば)さんからの御小言。頭の隅にでも置いておきなさい。私は何時でも相談に乗ってあげるから」フフ・・

香焼「どうもっす。是非ともお願いするっすね」クルッ・・・テクテク・・・

リメエア「……つれない子」クスッ
 
 
730 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 22:24:21.58 ID:iJxHpU20
 ―――所変わって、PM04:00、新オルソラ教会(予定地)工事現場・・・



 ガガガガガッ・・・・・



黒妻「ふぃ……建築関係ってのも疲れるぜ」ドッセイ・・・

親方「御苦労さんだ。だが一休みにゃまだ早いぞ」テクテク・・・

黒妻「親方。とは言っても、流石に工事用駆動鎧無しってのはシンドイですね」ハハハ・・・

親方「言いなさんな。兄ちゃんが取持った結果だろう。まぁ御蔭で人手はいるがな」チラッ・・・

黒妻「人手は、ね……しかしボタン一つで機械が建設してくれるのに比べたら、やっぱハードワークだ」

親方「だがなぁ、学園都市以外じゃそれが普通なんだぜ? ウチの技術屋は手塚治虫の未来だからな!」ガハハ!

黒妻「その中で育った大衆社会の一員ですよ、オレは……さて、もう一稼ぎしますか。技術監督に怒鳴れる」ヨイショ・・・

親方「おう……あ、そうだ。兄ちゃん」ゴソゴソ・・・

黒妻「はい?」

親方「コイツを総監督の所に持ってってくれ。現場作業員人数と技監による講習受講確認書だ」

黒妻「オルソラさんの所っすね。了解」テクテク・・・

親方「すまんね。小間使いさせて」

黒妻「OKっすよ。行ってきます。 (そのまま喫煙所寄ろ)」ニコッ

親方「届けたらすぐ帰ってこいよ! まだまだ仕事は残ってるぜ!」ニカッ!

黒妻「……へいへい。 (ばれてーら)」アハハ・・・
731 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 23:21:50.53 ID:iJxHpU20
 ―――PM04:10、新オルソラ教会(予定地)仮設休憩所改めHQ(本部)・・・



黒妻「総監督ー。オルソラさーん。あれ? 誰も居ないのか?」キョロキョロ・・・

シルビア「……クロヅマ。今オルソラは出払ってるよ」テクテク・・・

黒妻「ん? どうして?」

シルビア「給仕に回ってる。整備も人手も沢山来たから、飲み物やら食い物やら直ぐ空いちまうのさ」

黒妻「それはそれは……神裂さんやルチアさん、シェリーさんも忙しいんすか?」

シルビア「カンザキは備品監督。不器用でも人手優先って事だから、強制就労」ハハハ

黒妻(あの人不器用なの? 意外と家庭的そうだけど……)フム・・・

シルビア「ルチアは書類仕事、目ぇ廻しながら作業中。シェリーは大聖堂の直接指示に回ってるよ……今日明日中にも終わりそうな勢いさ」

黒妻「ふーん、そりゃ結構だ。まぁ給料日当なら長引いてくれた方が助かるけどよ」

シルビア「ははは、違いないね。ツチミカドからしこたま分捕ってやりな」フフフ

黒妻「ええ、そのつもりです。んで、シルビアさんは何をなさってるんで?」

シルビア「ああ、私は本部警備員……ってまぁ仕事が無いんだ。昨日軍人が溜まってた建物あったろ?」アハハ・・・

黒妻「要人キャンプ、でしたっけ?」

シルビア「そう……中に居た要人が、逃げたのよ。御蔭で仕事無しの此の始末……勘弁して欲しいわ」ハァ・・・

黒妻「(ジェーン・ドゥさんか……) そりゃ、何とも……そういえばそのゴーグル恰好良いっすね。バイクでも乗るんすか?」

シルビア「え? あ、いや別に。変な所に目が行く男だね。アンタも……ん?」キョロッ


神裂「はぁ……やっぱり、駄目だなぁ。給仕もまともに出来ないのか、私は……」ハァ・・・


黒妻「神裂さん、お疲れさんです」

神裂「あ、ええ、黒妻さん……シルビア、麦茶を頂けますか」トボトボ・・・

シルビア「やれやれ。また掃け者扱いされたのかい? まぁ原因はアンタなんだろうけど……あいよ。クロヅマもどうぞ」コトッ

神裂「どうも……仕方ないでしょう。『私(聖人)は下手に教会備品に触んないでくれ!』とシェリーに叱られましたし」ハァ・・・

黒妻「(この人も苦労人かぁ……若いのに大変だな) ……ん? あ、どうも」ズズズ・・・
732 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/13(水) 23:56:20.85 ID:iJxHpU20
神裂「ところで、黒妻さんは何を?」

黒妻「え、ああ。書類を持って来たんです。親方……現場監督に頼まれてオルソラさんに」

神裂「書類、ですか。多分シスター・ルチアの方が良いですね。置いておいて下さい」

黒妻「了解。そういや、やっぱり香焼達も呼んだ方が良かったんじゃないですか? 人手的に」

神裂「いや、大丈夫です。彼には彼の仕事がありますから…… (一番大変なリメエア様の相手を任せてますしね)」アハハ・・・

シルビア「そういえば話によると昨晩、コォヤギ達はクロヅマの家に泊ったんだっけ?」

黒妻「ええ、まぁ……オレは居ませんでしたけど。香焼が男一人で大変だったそうですよ」アハハ!

神裂「男、一人? ……香焼に限って莫迦な事はしないと思いますが、何故?」

黒妻「オレん家、そんなに広くないからです。オレと美偉……後輩は、彼女の家に行きました」

シルビア「となると……アニェーゼ達に玩具にされて、香焼が大変だったろうね」ハハハ

黒妻「最初は土御門か上条ん家に泊ろうとしたけど……二人とも女性いるから無理って」

神裂「上条当麻が……女性?」ピクッ・・・ゴゴゴゴ・・・・・

シルビア「ちょ、カンザキ! 落ち着きなさい! い、禁書目録の事でしょ!」

黒妻「お、おう。インデックスちゃんは一人(+猫)でベット占領してるらしいから、風呂場で男二人で寝る事になるぞと……」

神裂「そ、それは……危ない」ボソッ「まぁ、あの子(禁書)なら仕方無いですね……しかし、土御門は?」

黒妻「舞夏ちゃん」

神裂「ああ、妹さんでしたか……彼の妹に対する愛情は異常の域ですから」

シルビア「噂じゃ手ぇ出してるんだっけ? 近親相姦は頂けないねぇ……」

黒妻「流石にそりゃ無いだろ。因みに『義妹』って言わないと、アイツ怒りますよ」アハハ・・・

神裂「あの道化の思考回路は読めませんよ……しかし貴方と香焼で彼女の家に行けば良かったのでは?」

黒妻「本来レディースアパートなのに男二人で泊るのは不味いですよ。まぁオレん家も本当は男子寮なんですがね。特別手配です」

シルビア「まぁ大学生って誤魔化せるわよ。クロヅマなら」クスッ
733 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 00:30:22.18 ID:5HONoaQ0
黒妻「でも、オレも金が纏まれば自分でアパート借ります。今は年少から指定されてたアパートですからね」

シルビア「ネンショー?」

黒妻「ああ、えっと、少年院です。ヤンチャやってましたから」アハハ・・・

神裂「そうですか……何だか、スイマセン」

黒妻「別に。好きでやってた結果ですから……神裂さんも若いんだから、もうちょっと好き勝手やっても良いんじゃないですか?」ニヤリ

神裂「わ、私は別に!」

シルビア「そうだねぇ。若いんだし! 知ってるかい? 灰色の青春を過ごすと、将来躁鬱自殺率が跳ね上がるんだってよ」

黒妻「そりゃ怖いな。明るい青春送っても良いんじゃないですか? ウチの上の住人呼んでパーティーでもしましょう」ハハハ

神裂「か、からかわないで下さい! 黒妻さんはいいですよ……シルビアだって、彼と仲良く……」ブツブツ・・・

シルビア「な、何でアイツが出て来るの!? 関係無いでしょ!」

黒妻「お? シルビアさんにも浮いた話が有るの?」

神裂「そりゃもう世界最強クラスの殿方を尻に敷く『恐妻』と名高いですから」

シルビア「ちょ、おま、ふざけんな! しかも『恐妻』って何よ! 私がオッカナイみたいじゃないかい!」

黒妻「『妻』は認めるんすね。世界最強の男の妻ってのもスゲェなぁ」ククク・・・

シルビア「う、うにゃああああぁ!! からかうのもいい加減にしろおおぉ!!」ウガアァ!

神裂「ちょ、セント・シルビア! 落ち着いて!」

黒妻「あはは。コイツは良い話を聞いぐほあっ!! か、角は止めろ!!」ドスッ!

神裂「あ、く、黒妻さん! 大丈夫ですか!?」

シルビア「お、お願い……忘れて……」カアアァ・・・///


 *  *  *  *  *


?????「くしゅんっ! ……何かとても貴重なモノを見逃した気がするなぁ。間違ってシルビアが乙女化でもしたかな?」アハハハ

大手薬品会社特殊部隊『ば、化け物……』カイメツジョウタイィ・・・

?????「御好きに言ってくれ。それじゃあ危険なウイルスは預からせて貰う。この世界にはB級ホラーなんて必要無い」グッ・・・
734 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 01:06:48.66 ID:5HONoaQ0
黒妻「痛た……意外と乙女なんですね。シルビアさん」タラー・・・

シルビア「まだ言うか?」ギロリ・・・

神裂「セント・シルビア。それくらいに……そういえば彼は今何処に?」

シルビア「知らない。アイツ訳分かんない事言って毎回どっか行くから。『ゾンビって怖くない?』とか言って消えた」フンッ

黒妻「は? ……不思議な人なんですね。その人も教会関係者?」

神裂「フリーですよ。彼は……まさに正義の味方と言ったところでしょう」

シルビア「正義の味方なんて、アイツはどっちかってと『魔』よ……」

神裂「まぁ正義の味方は子供限定の妄想職業ですからね」ハハハ

シルビア「そうね……ほら、クロヅマ。書類預かるから仕事戻りなさい。監督さまに怒られるよ」

黒妻「へいへい。んじゃまぁ後ほど。麦茶御馳走様」カタッ

神裂「引き続き頑張って下さい……あ、そうそう。すいません、黒妻さん。聞き忘れてました」

黒妻「ん?」

神裂「昨夜、香焼達がドライバーが如何こうと聞いてますか?」

シルビア「……」ピクッ

黒妻「はぁ……香焼や土御門が隠語使って話してたソレの事か?」ジー・・・

神裂「……」ピタッ・・・

黒妻「どうせ聞いても話してくれねぇんだろ? いいよ。聞かないし、詮索もしない」

神裂「……すいません」

黒妻「ただ、今日は観光二日目にドライバーさんも引率で参加してるって、後輩からメール来てたぜ……これで満足か?」

シルビア「(良かった……何事も無いみたいね) ええ、ありがとう」ホッ・・・

黒妻「いいよ。干渉範囲は越えない。だろ? 今までも、これからもな……女教皇様(カンザキ)さん」クルッ・・・テクテク・・・

神裂「貴方は……少し悟過ぎる。そのくせ、賢者気取りですか」ジー・・・

黒妻「一介のフリーターですよー」テクテク・・・


シルビア「……変な男」

神裂「実力が、読めない……土御門が寄越した真意も、わかりませんね……」ハァ・・・
735 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 01:36:51.00 ID:5HONoaQ0
 ―――所変わって、PM04:45、学園都市第3学区、国際ホテル『バベル』・・・・・・



アニェーゼ「ふわぁ……遊びましたねぇ。流石に疲れました」ゴシゴシ・・・

リメエア「ふふっ。ベット使っても良いわよ」

アニェーゼ「え、あ、大丈夫です。プールの水で目が痒くなっただけですから」

アンジェレネ「アニェーゼちゃん。きちんと目洗わないからだよ」

打ち止め「うーん……目を洗わなくても瞼が重くなるよ、ってミサカはミサカは……ふわぁあぁ……」ムニャムニャ・・・

白井「小姉さまオネムですの? 仕方ない私めが添い寝をしてあ痛いなぁもう! お姉さま! 電撃チョップは無しですの!」ビリビリイテェ・・・

佐天「冗談に聞こえないからだよ、白井さんのは」アハハ・・・

香焼「……あ。教皇代理から連絡着てたっす。『一同、21時には都市宿泊施設に到着』だそうっすね」

アニェーゼ「ルチア達もその時に合流ですか」

初春「そういえば教会建築関係者でしたっけ? 皆さんは都市で観光してても良かったんですか?」

アンジェレネ「あはは……どうだろう。多分、特別かな。シスター……私達のお姉さんみたいな人は半分怒ってると思う」タラー・・・

リメエア「大丈夫よ。私が言っとくから」ニコッ

白井「あら。リーアさんはお偉いさまでしたの?」

リメエア「偉かろうが無かろうが、遊ぶのが仕事の子供にケチを付ける大人は許さないわ」フフフ・・・

絹旗「何だか聖母みたいな事言いますね。超恰好良いです。貴女みたいな理事が多ければこの街も……」

御坂「……」

リメエア「……マザー・リーア。良いわね。自分で宗教でも興そうかしら?」クスッ

打ち止め「じゃあ私信者一号! お菓子をくれない奴は異端審問だ! ミサカはミサカは困った時のスペイン宗教裁判を真似してみる」デーン!

御坂「コアなネタを……そりゃきっとアンタ限定の宗教裁判ね」

打ち止め「おうふ……御姉様は英雄さんと二人きりの刑だ! ってミサカはミサカは宣告してみる」ニヤリ・・・

御坂「ちょ、あ、アンタいい加減にしなさい!」カアアァ・・・///

一同『あはは!』ドッ!


香焼(……聖母、ねぇ。絶対に表立つような人間じゃないくせに)アハハ・・・
736 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 02:15:01.77 ID:5HONoaQ0
リメエア「そういえば、アナタ達夕飯はどうするの? 遅くなって良いならバイキングがあるのだけど」

佐天「考えてませんでした。流石に夕飯まで御一緒するのは忍びないかと」アハハ・・・

御坂「私と黒子は寮です。門限もありますし……御誘いは嬉しいんですけどね」

アニェーゼ「ミッションスクールみたいなところですね。少しくらいいいじゃねぇですか」ブーブー

初春「あはは……一応、風紀委員ですから、規則は守らないと」

白井「ですの。残念ながら」

アンジェレネ「そっかぁ……仕方ないね」

リメエア「私は構わないけど……確かにルールは大事ね。ごめんなさい、誑かしてしまったわ」

御坂「いえいえ。此方こそ折角のお誘いなのにスイマセン」

香焼「最愛と打ち止めちゃんは、どうする? 7時過ぎになるけど」

打ち止め「うーん、食べたいけど……お姉ちゃんに合わせるよ、ってミサカはミサカは他力本願してみたり」チラッ

絹旗「私は大丈夫が…… (打ち止めちゃん眠そうだなぁ) ……すいません。やっぱり明日早いので帰ります」

リメエア「そう。無理強いはしないわ……まだ最終下校時刻とやらまで時間は有るんでしょ? せめてそれまで寛いでいってね」ニコッ

一同『はーい』


香焼「……最愛」スッ

絹旗「え!? な、何ですか?」ドキッ!

香焼「何だか気を遣わせたみたいでごめんね」

絹旗「え、あ、いや、まぁ……お姉ちゃんですから」ニコッ

香焼「帰り、打ち止めちゃんお願いするっす。自分は……リーアさんから離れられないんで」チラッ

絹旗「……訳有りですか?」ボソッ

香焼「……機会があれば話すよ、ごめん」

絹旗「ええ……分かりました。任せて下さい」


御坂「……」ジー・・・
737 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 02:32:12.39 ID:5HONoaQ0
 ―――PM06:15、学園都市第3学区、国際ホテル『バベル』・・・・・・



アニェーゼ「あ、ルチアへの御土産が……」ヤベェ・・・

アンジェレネ「そういえば弁当箱買うつもりだったのにね」

リメエア「明日は全体で観光なのでしょう? だったらプレゼントしてあげなさいな」フフッ


白井「……お姉さま、そろそろ帰路につかないと門限が」チラッ

御坂「うん……そうね」チラッ


佐天「香焼くんはビジネスホテルだっけ? また黒妻さん家に泊ればいいのに」アハハ

絹旗「兄貴さんと姉貴さんだって二人きりになりたい時だってありますよ……ねぇ」ニヤニヤ・・・

香焼「……自分に振らないで欲しいっす」タラー・・・

初春「香焼くん、そこのところkwwsk!」ウキウキ!

打ち止め「あ、そういえばミィ……また約束すっぽかされたよ! ってミサカはミサカは怒ってみたり!」ウキャパァッ!

絹旗「こ、今度遊ぶよう言っておきますから! ね、初春さん!」チラッ

初春「え、ええ。今日は私と白井さんが仕事押し付けちゃったみたいなものですし。先輩の所為じゃありませんよ」タラー・・・

打ち止め「むぅ……仕方ない」ジトー・・・


白井「初春、佐天さん。私とお姉さまはそろそろお暇しますけど……如何します?」

佐天「え、あ、もう6時過ぎかぁ……夕飯あるし、私達も」チラッ

初春「そうですね……」

白井「では、一緒に挨拶しましょう。纏まっての方がよろしいですわ」クイッ・・・

佐天・初春「「はい」」コクン


御坂「……」ジー・・・
738 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 02:51:06.51 ID:5HONoaQ0
絹旗「ん? 皆さん、帰るんですか……じゃあ、私も打ち止めちゃんと」

打ち止め「むぅ……」コクン・・・コクン・・・

香焼「眠掛け掻いてるね……最愛、任せた」

絹旗「ええ……ん?」チラッ

御坂「……アンタ達……後で顔貸しなさい」ボソッ

香焼・絹旗「「っ!!?」」ビクッ!

御坂「とりあえず帰りの挨拶してくる……打ち止めは私が何とかするから……拒否権無しよ」テクテク・・・

絹旗「何の、つもりでしょう……私達、超電磁砲の気に触るような事しましたか」タラー・・・

香焼「分からない……でも真面目な話っすよ」ゴクン・・・


アニェーゼ「―――……えー、じゃあこの部屋泊っちまいましょうか」ニシシ!

リメエア「そうして頂戴。私もこの部屋に一人は寂しいわ……ん?」チラッ

白井「お話し中の所、失礼。リーアさん。私共、そろそろお暇しますわ」

佐天「今日はありがとうございました。こんな素敵なホテルで遊べるなんて一生の内有るかどうかでしたよ」

リメエア「いいのよ。私の方こそ、連れまわしてごめんなさいね」

初春「いえいえ。機会があればまた是非誘って下さい。私達も何かあればお誘いしますので」

リメエア「ええ。お願いね」ニコッ

佐天「香焼くん、アニェーゼちゃん、アンジェレネちゃんもまた遊ぼうね!」

アンジェレネ「うん! 今度はイギリスにも来てね! ヨーロッパ圏なら案内するよ!」

白井「ええ、是非に。その時はガイドを期待しますわ」ニコッ

リメエア「とりあえず下まで送るわ。一緒に行きましょう」スタッ

初春「態々すいません」

アニェーゼ「いいんですよ。友達ですからね」ニコッ

香焼「……そうだね」フフッ
739 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 03:07:09.76 ID:5HONoaQ0
 ―――PM06:25、学園都市第3学区、国際ホテル『バベル』、ロビー・・・・・・


 ガヤガヤ・・・・・


初春「そろそろチェックイン客が増えてきましたね」

リメエア「(他国客が多い……長居したくないわね) それじゃあ、気を付けて。寄り道しちゃダメよ」

佐天「大丈夫です。御坂さんと白井さんが一緒なら暴漢風情は手を出せませんから」ニコッ

アニェーゼ「ひゅ~。オッカネェですね」ククク!

白井「褒められてる気がしませんの。まぁ場所が場所ですから大目に見てさしあげますわ」

アンジェレネ「きっと国際通話安の携帯電話買ってもらうから、その時は携帯の連絡先教えてね!」

初春「ええ。香焼くんに教えてますから、何時でも聞いて下さいね」

御坂「それじゃあ、失礼します」

一同『さよーならー』バイバーイ・・・


御坂「……7時に、イカレ自販機の公園。来なかったら……分かってるわね」ボソッ

香焼・絹旗「「……」」コクン・・・


初春「いやぁ、何か最近の私ってこうブルジョア度が上がってる気がするんですよ!」

白井「初春、調子に乗り過ぎですわ。幻想乙ですの」

佐天「言うね、白井さん……あれ? 御坂さんは?」

初春「ああ、何でも電話してくるとか何とか」

白井「まぁさか、まぁたアノ類人猿かああぁっ!!」ウガアアァッ!!

佐天「白井さん、人が見てるって……落ち着いて、落ち着いて」ハズカシィナァ・・・
740 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 03:22:21.46 ID:5HONoaQ0
香焼「とりあえずリーアさん達に一言言ってくる。打ち止めちゃんの事見てて」

絹旗「了解です」

打ち止め「……ミサカは……ミサカは」ムニャムニャ・・・

絹旗「……」パカッ「……『深夜仕事。遅れるな』、ですか。ええ……超理解してますよ。楽あれば苦ありですよね」ハァ・・・


香焼「……リーアさん」

リメエア「何かしら?」

香焼「ちょっと出かけてくるっす。バイキングまでには合流しますから」

リメエア「……何用か、話して。流石にこの時間だもの」

香焼「……」チラッ


アニェーゼ「うーん……バイキングですか。多国籍ホテルだと色々楽しめるんですかねぇ」

アンジェレネ「あ。隊長、チラシ有るよ! えっと、『農業漁業プラント産直!』……ぷらんと?」

アニェーゼ「養殖でしょう。でも、この街のプラントは天然物より美味しいですからねぇ。期待できますよ」


リメエア「……あの子達に後ろめたい事?」

香焼「……家族の、問題っす」グッ・・・

リメエア「そう……なら仕方ないわ。行きなさい。彼女達は私が納得させるから」ナデナデ・・・

香焼「すいません……でも子供扱いは」

リメエア「中学生なんて子供よ。さぁ、待たせてるんでしょ? 行きなさい」

香焼「……ありがとうございます」ペコリ・・・テクテク・・・
741 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 03:32:33.47 ID:5HONoaQ0
御坂「……」Pi!

 Prrrrrr・・・・・


御坂「……ったく、早く出なさいよ」イラッ・・・


 Pi!


御坂「やっと出た……もしもし」

一方通行『……ンだよ』

御坂「打ち止め迎え来なさい」キッパリ

一方通行『……はァ? いきなり何言ってンですか、オマエは』

御坂「忙しいの?」

一方通行『……眠い』

御坂「あっそ。早く迎えにきなさい。第7学区のイカレ自販機の公園よ。30分以内ね」

一方通行『おいおい……マジざけンなテメェ。俺ァベビーシッターじゃ無ェンですよ?』

御坂「『家族』なんでしょ? 早くしないと黄泉川さんと芳川さんに言いつけるから」

一方通行『……クッソ。こンな時ばっか中学生女子みてェな態度取りやがって!』

御坂「あら。中学生女子よ? 早くしてね、保護者さん」

一方通行『後で泣かす……覚えて―――』Pi!


御坂「これで良しっと……後は黒子に誤魔化してもらわないとね」テクテク・・・


白井「お姉ーさまー! バスが来ますのよー!」

御坂「はいはい。今行くわー」パタパタ・・・
742 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 03:49:06.46 ID:5HONoaQ0
香焼「お待たせ……あらら。打ち止めちゃん、完全に寝てるね」

絹旗「ええ。どうします? ハイヤーで行きましょうか」

香焼「そうだね。バスじゃ時間ギリギリだし、打ち止めちゃん可哀そうだ」

絹旗「ええ……そういえば、打ち止めちゃんどうしましょう」

香焼「一応、固法さんに連絡を……ん?」Prrrr!

絹旗「……どうぞ」

香焼「ごめん……って、登録外番号?」Pi!「はい……もしもし」


御坂『もうホテル出たの?』


香焼「っ! 御坂さん……どうして、自分の番号を?」

御坂『初春さんから聞いたのよ……で?』

香焼「いや、まだっす……打ち止めちゃんがいるので」

御坂『ああ、そうね……じゃあ連れてきなさい』

香焼「固法さんに頼もうかと思ったっすけど」

御坂『その子の保護者が公園に来るわ。先輩には私から言っておく。兎に角、タクシーで向かいなさい。オーバー』Pi!


香焼「……オーバーって、軍人じゃ無いんすから」ハァ・・・

絹旗「どうしたんですか?」

香焼「御坂さんだよ。タクシーで来いって」

絹旗「何だか超不気味ですね……仕方ないです。行きましょう」コクッ・・・

香焼「自分が打ち止めちゃん背負うよ」

絹旗「私の方が力あるのに?」クスッ

香焼「む……いいだろ、別に」ヨイショ・・・

絹旗「はいはい。男の子宜しくです」フフフ
743 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 04:18:01.65 ID:5HONoaQ0
アニェーゼ「まだ夕飯までは時間有りますね……って、あれ? コーヤギは?」

アンジェレネ「そういえば、いない……何処行ったのかな」キョロキョロ・・・

リメエア「……アニーちゃん、アンちゃん」

アニェーゼ「あ。リィアさん。コーヤギ知らねぇですか?」

リメエア「ちょっと用事があるそうよ。夕飯までには帰るって」

アンジェレネ「用事って……私達に何も言わないで行くのは感心しないね」ンモー・・・

アニェーゼ「……まさか、何かの任務で」

リメエア「違くて……―――」

アンジェレネ「……あ! そういえばステイルと如何こう言ってたよ! 話あるって」

アニェーゼ「え? またあの不良神父ですか。コーヤギまで不良になっちまいますよ」ハァ・・・

リメエア「―――……」

アンジェレネ「あ、隊長。ゲーセンコーナー有るよ! 行ってみよう。都市製のUFOキャッチャーやってみようよ」ニコッ

アニェーゼ「はいはい。私の空間把握に掛れば全ての商品が―――」テクテク・・・


リメエア「……アンちゃん」

アンジェレネ「絶対に、アニェーゼちゃんには言わないで」

リメエア「……」

アンジェレネ「仕方ない事だって分かります。でも……ズルいです。色んな意味で」

リメエア「……でも家族を―――」

アンジェレネ「知ってます。でも、例え偽りの家族でも……私達孤児にとっては毒のある話でしかないですよ」

リメエア「―――……っ」

アンジェレネ「加え……いや、何でもありません。サイアイちゃん、今は『抜け駆け』しないと信じてますから」

リメエア「……ごめんなさい。思慮が足りなかったわ」

アンジェレネ「知ったら……アニェーゼちゃんは笑って誤魔化し、心で泣きます。悪いですが多分、後で私はコォヤギくんを怒りますよ」

リメエア「それは、構わないけど……アナタは、意外と大人なのね」

アンジェレネ「こういう件に関してだけ、敏感なんです……アニェーゼちゃんを泣かせる人は誰であろうと許しませんから」ニコッ
744 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/14(木) 04:27:29.96 ID:5HONoaQ0
リメエア「……貴女個人は、いいの?」

アンジェレネ「私は『余裕』がありますから。それにまだレースすら始まって無いです……まぁ最悪、隊長の『次』でもいいかなって」ニコッ

リメエア「……訂正。歪んでるのね」

アンジェレネ「ええ……とりあえず、アニェーゼちゃんには気づかれないようにしてください。お願いします」


アニェーゼ「おーい! 早くこーい!」

アンジェレネ「はーい! ……行きましょう。普通に、お願いします」ニコッ

リメエア「……ええ」ニコッ




 ―――PM06:45、学園都市第7学区、とある道路、タクシー内・・・・・・


 ブロロロオォ・・・・・


打ち止め「すぅ・・・すぅ・・・」zzz...


絹旗「ふふふ。やっぱりいいですね、妹」ニマリ

香焼「……」ボー・・・

絹旗「……超電磁砲、気に喰わなかったんでしょうか。私達の事」

香焼「ん……いや、多分『今』からだと思う」

絹旗「え?」

香焼「……何でも無い。兎に角、普通にしておこう」

絹旗「ええ…… (折角、二人きりなのに……何だかなぁ……)」

香焼「……二日間、バタバタしてたけど今度は落ち着いて何処か行こう。映画でも良いっすよ」ニコッ

絹旗「え、ええ! 是非に……楽しみにしてますよ」ニコッ


運転手(何か若い子がフラグと死亡フラグ同時に建ててるよ……複雑だ……)チラッ
 
 
751 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 21:29:07.10 ID:LwDtjJA0
 ―――PM07:00、学園都市第7学区、とある公園(イカレ自販機在)・・・・・・


 ザクッ・・・ザクッ・・・・・


香焼「……御坂さん」

御坂「うーん、2分11秒の遅刻よ? 就職試験ならこの時点でアウトね」

絹旗「……何の用でしょう。私達だって暇人じゃないんです」

御坂「ええ……そうよねぇ。何してるかよく分かんない人間だものね、アンタら」ジロッ

香焼・絹旗「「っ……」」グッ・・・

御坂「とりあえず、その子は保護者に渡しなさい」クイッ

打ち止め「むぅ・・・すぅ・・・すぅ・・・」zzz...

絹旗「保護者って、姉貴さんでも呼んだん―――」


一方通行「ったく、テメェが急げっつゥから急いだのによォ待たせやがって……何の真似だこりゃ、オイ」カツカツ・・・


絹旗「―――っ! な、何で一方通行が!」ビクッ!

御坂「『保護者』よ。何か疾しい事でもある? ……まぁ、第一段階は合格。日常は普通の兄姉を演じられてたわよ」テクテク・・・

香焼・絹旗「「……」」タラー・・・

一方通行「オイ、超電磁砲。呼びつけといて、俺の事は無視なンですか?」

御坂「アンタは黙ってて」

一方通行「はァ? 何様だテメェ……殺され―――」

御坂「協力しなさい。打ち止め関係してんのよ?」

一方通行「―――てェ、の……意味分かンねェ。ちゃんと説明しやがれっつの」キョロッ

御坂「察しなさい……とりあえず、アンタ。打ち止め、背負うの換わる……早くしなさい! 鈍間!」キッ!

一方通行「何で……あー、はいはい! チッ。ほら、糞ガキ寄越せ!」カツカツ・・・

香焼「え、あ、はい…… (恐妻……)」タラー・・・

絹旗「寝てますから乱暴にしないでくださいよ…… (尻に敷かれて……妹達に関しては、超電磁砲に頭が上がらないのか)」
752 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 21:32:15.00 ID:LwDtjJA0
御坂「いいわね……今から第二試験。言っとくけど、表面だけでアンタらを認める程、私は甘くないわ」

一方通行「オイオイ、そりゃ俺にも言ってンのか?」ハァ・・・

御坂「アンタは打ち止め(その子)主義なの分かってるから良いの! 口出さないの!」

一方通行「……帰る」クルッ

御坂「ちょ、アンタその子の保護者でしょ! 最後まで付き合いなさいよ! その子の交友関係についてなのよ!」ンモー!

一方通行「ダアアアぁっ! 面倒臭ェ女だなァ! 黙れだの此処居ろだの、どっちだっつゥの!!」ウガアアァ!

御坂「黙ってそこに居なさい! あと静かにする! 打ち止め起きちゃうでしょ!」

一方通行「ぐっ……ホント、テメェ覚えてろよ……」ベンチニシッダウン・・・

香焼・絹旗((何この夫婦漫才……))

御坂「はぁ……失礼。兎に角、私が納得するまでやらせてもらう。拒否権は無いわよ」

絹旗「納得だの試験だの、一体何するってんですか? まさか打ち止めちゃんを守るに値するか戦って試します?」

御坂「それも良いわね。でもあの子を守る如何こうってのは、正直一方通行(アイツ)だけでもオーバーな程なの」

香焼「……貴女の意図が読めないっすよ」

御坂「簡単よ……尋問」ギロッ

香焼・絹旗「「っ!!?」」ゾッ・・・

一方通行「ったく、何物騒な事言ってン―――」

御坂「黙ってろ」

一方通行「―――……けっ。コーヒー飲ンでらァ」テクテク・・・

御坂「ったくもぅ……んで? どっちからする?」チラッ・・・

香焼・絹旗「「……」」タラー・・・
753 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 21:35:26.03 ID:LwDtjJA0
絹旗「むぅ……暴力的手段なら、超自衛させてもらいますけど?」ジリッ・・・

御坂「しないわよ。してもいいけど、結果は分かってるんじゃない? ただ……親指一本握らせてもらう。簡単でしょ?」

香焼「……身体電気信号。簡易嘘発見器っすか」

絹旗「そういう事。さぁ、自主申告で良いわよ。どっち先?」

絹旗「……ふざけ―――」

香焼「自分からお願いするっす…… (最愛、落ち着いて……兎に角、どういうスタイルか見るっす)」チラッ・・・

絹旗「―――……っ、どうぞ」コクンッ

御坂「潔し。じゃあこっち来る。手出しなさい」

香焼「……」スッ・・・


一方通行「潔癖症だなァ、超電磁砲。おっと睨むなっつの……」ケッ・・・


御坂「第一……アンタはこの街の人間?」グワシッ!

絹旗「っ……」

香焼「……ノー」

御坂「本当みたいね……第二。上条当麻と関わりは?」

一方通行「オイオイ、それ関係あンのか?」

御坂「うっさい。アイツと関係ある≒問題事抱えてるなのよ……で、どうなの?」

香焼「……イエス」

御坂「ふーん、やっぱり……第三。何処か組織に入っている」

香焼「イエス」

御坂「第四。危険な組織? ……いや、主観的じゃ駄目ね。客観的に見て所謂、犯罪に部類する行為を行っている?」

香焼「……」

御坂「沈黙は肯定よ? それとも……小指を折られたい?」グイッ・・・

絹旗「香焼ッ!!」バッ!


一方通行「……エグい奴」ハッ・・・
754 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 21:39:29.90 ID:LwDtjJA0
香焼「……い、イエス……半分、ノー」

御坂・一方通行「「は?」」ポカーン・・・

絹旗「…… (どういう事、ですか?)」

香焼「多少、法には触れても……『自分ら』の行いは正義だと信じてる。以上っす」キッパリ

御坂「意味分かん、な……う、そ。マジで言ってる」アゼン・・・

一方通行「危険だなァそりゃ……新興宗教で洗脳でもされてンじゃねェの?」

香焼「失礼な。自分は誇りを持って今の組織に入ってるっすよ。脅しでも、惰性でも無いっす」フンッ

絹旗(そう、なんだ……やっぱり私は香焼の事、全然知らないなぁ……)

御坂「今のは参考ならないわね……じゃあ第五。『妹達』、『量産型能力者計画』、『絶対能力進化』に聞き覚えは?」

一方通行「……」フンッ・・・

香焼「……ノー」

御坂「……第六。では、それらに関与は?」

香焼「ノー」

御坂「そう……嘘は無いわね」

絹旗(良かった……)ホッ・・・

御坂「ラストよ……過去現在未来、打ち止めを利用するような計画及び野望を持ってる?」

香焼「ありえない。ノーっすよ」キッパリ

御坂「分かった。とりあえずOKよ……次ね。絹旗さん、手を」キッ・・・

絹旗「……っ」プルプル・・・

香焼「……最愛」

御坂「止めるなら、別にいいけど? アンタが良ければね。まぁ一生近づけないけど、打ち止めに」フンッ

絹旗「や……やります! やりますから……お願いします」オズオズ・・・


一方通行(まァ、アイテムのジャリ娘は……超電磁砲からすりゃアウトだろうなァ)ズズズズ・・・
755 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 21:44:48.63 ID:LwDtjJA0
御坂「第一。『あの組織』は抜けた?」

絹旗「……ノー」ビクッ・・・

御坂「そ。第二……今、ヒットマン家業はしてない」

絹旗「っ……や、だ……」チラッ・・・

香焼「……っ」フイッ・・・

御坂「どうなのよ」キッ・・・

絹旗「え、あ、そ、の……お願い……聞かないで……」グッ・・・

御坂「はぁ? ちょっと何―――」


一方通行「チッ……オイ。坊主! ちとコッチ来い!」キッ

香焼「え」ハッ・・・


御坂「―――言って、ん……アンタ、何勝手に」

一方通行「うっせェ。いいから……来い」

香焼「……」チラッ・・・

絹旗「……」ウルウル・・・

香焼「っ……了解っす」テクテク・・・

御坂「何なのよ……」

一方通行「坊主。アッチ行って糞ガキ見とけ。あと耳塞いどけよ……オイ超電磁砲、続けンなら続けろ」クイッ・・・

絹旗「あ、ありがとう、ございます……一方通行」グスッ・・・

御坂「ったく……で? アンサーは?」

絹旗「し……して、ます……」シュン・・・

御坂「……第三。理由があって、已むを得無くやってる?」

絹旗「……わかりません」ボソッ

御坂「は?」

絹旗「……わからない、って言った……っ……です」グズッ・・・

一方通行「……ケッ。 (そろそろ無理限界だな。この小娘)」カツカツ・・・
756 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 21:48:56.95 ID:LwDtjJA0
御坂「何言ってんの? 簡単じゃない。イエスかノーよ?」

一方通行「ストップだ。超電磁砲……それ以上必要無ェ」カツカツ・・・

御坂「いきなり何―――」

一方通行「悪ィが、『殺し』で生計立てるよォ教育されてきたガキに、生命倫理問うンじゃ無ェよ」キッ・・・

御坂「―――……」

絹旗「っ……うぅ……ぇぅ……」ポロポロ・・・

御坂「……それでも!」

一方通行「俺だって人殺しだ。いや、明確な自分の意志で標的殺してる俺の方が悪党だなァ」

御坂「それは、でも……だって……」

一方通行「兎に角だ、尋問すンなら別のにしろ。殺生関係は駄目だ。いいな? じゃねェと……周り見ろ」ギロッ・・・

御坂「……」チラッ・・・


 バキッ・・・ザリッ・・・・・


御坂「乱雑、開放(ポルター、ガイスト)……」

一方通行「このガキ壊れンぜ……俺ァ一緒に居たからって、原子崩し(麦野)の女郎に喧嘩売られたかァ無ェぞ」

絹旗「うぇっ……ヒぅッ……ぅぇぇ……」ポロポロ・・・

一方通行「まだ原子崩しなら良い……だがよォこれ以上は多分、『牛女とチンピラ』(一般人)まで巻き込むぞ?」

御坂「……固法、先輩」

絹旗「あ、兄貴さんと……ぅぅ……姉貴、さんは、関係……っ……無い、です」ポロポロ・・・

御坂「ああ、もう! ……分かったわよ。別のにするわ」

一方通行「そォしろ。さっさと終われ」フンッ・・・

絹旗「ヒッぅ……っ……ぅぇぇ……ううぅ……」ポロポロ・・・


香焼「……ッ、クソッ」ガリッ・・・タラー・・・
757 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 21:53:23.90 ID:LwDtjJA0
御坂「ったく……第四。任務か何かで打ち止めに近づいてる?」

絹旗「うぅぅ……っ……違い、ます……」ポロポロ・・・

御坂「ああ、もう! 泣きやみなさい! 嘘か本当か分からないでしょ!」

絹旗「ぇぅ……すいま、せん……っ……」

一方通行「傍(はた)から見りゃァ女の陰湿な虐めだな……」ククク

御坂「うっさい! ……まぁ嘘じゃないでしょ。次、第五。麦野さんと打ち止め、どっちを優先する?」

一方通行「オマ、言った傍から……だから止めろつってンだろ」ギロッ!

御坂「答えられないなら答えられないで良いわよ……どうなの?」キッ

絹旗「……ら、打ち止め、ちゃん……っ……」グシグシ・・・

一方通行「……テメェ、原子崩しを裏切れンのか? 殺されても?」

絹旗「私の命と、打ち止めちゃんの命を……天秤にかけてみた、だけです……」キッ

御坂「……第六。自分の命は容易いと?」

絹旗「……分からない。でも、打ち止めちゃんの……『妹』の為なら、捨てます」

一方通行「…… (人形に……自我、か……)」フンッ・・・

御坂「……そう。ラスト。過去現在未来、打ち止めを利用するような計画及び野望を持ってる?」

絹旗「超ノー、です……」キッパリ

御坂「分かったわ……一方通行。彼呼んで」

一方通行「けっ……小間使い料取っかンな。オイ! 坊主、来い!」カツカツ・・・

香焼「……っ! 最愛!」ダッ! ギュッ・・・

絹旗「こ、やぎ……」ポロポロ・・・ギュゥ・・・

御坂「な、何だか私が悪者みたいじゃないの……」ウッ・・・

一方通行「ああ、俺が認めてやらァ。他の超能力者(レベル5)共に負けねェくらい、立派な悪党だったぜ」カカカ!

御坂「う、うっさい! ……兎に角、言わせてもらう。今の尋問に、合否なんてないわ」フンッ

絹旗「え……じゃあ、何で……」ギュッ

御坂「確認よ。アンタの場合は特にね……君(香焼)はちょっと予想外というか、不明瞭だったけど」ジー・・・

香焼「…… (当たり前だ。覗かれてたまるものかよ)」ギリッ・・・
758 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 22:06:26.10 ID:LwDtjJA0
御坂「ふんっ……勝手になさい。これ以上、文句はつけないわ。だけど、絹旗さん」テクテク・・・

絹旗「……はい」

御坂「もし私、若しくは打ち止めが直接、間接、公私問わず、アンタの『仕事』を見聞きするような事があれば……いいわね?」ギロッ

絹旗「っ! ……分かってます。打ち止めちゃんに知られたら……彼女の前に二度と現れない」

香焼「最愛……」

一方通行「良い心がけだ。良心的だなァ……だが無意味だ」ハンッ

御坂「……そうね。結局アンタは追い駆け回されてるもんね」ハァ・・・

絹旗「……っ」ウルッ・・・

御坂「香焼くん、君も同じよ? 具体的に何してるのか分からないけど……聞く限りだと『白』では無いようだから」

香焼「……自分は何時だって、救われない者の味方っす。『白』である必要は無い」ジトー・・・

一方通行「ほォ……オイ、超電磁砲。コイツ悪党の素質あンぞ? 思考が一直線だ。染まりゃァ面白ェぜ?」ケケケ!

香焼「馬鹿にするな。信念が違う……自分はアンタ達が嫌いっす」キッ!

御坂「嫌ってくれて結構。とりあえず終わりよ……私は帰る。アンタらも補導される前に帰りなさい」クルッ

一方通行「自分勝手(ツンデレ)な女だ。遊ぶだけ遊ンで御片付けしねェガキみてェな奴だな」カカカ!

御坂「うっさい!」ビリビリッ!

一方通行「効かねェ」カチッ・・・キュインッ!

御坂「きぃ! 反射すんな! って打ち止め忘れんじゃないわよ! ベンチベンチ」ホラホラ

一方通行「ン、おう……危ねェ危ねェ」カツカツ・・・


打ち止め「すぅ・・・すぅ・・・ミサカは……ミサカは……」ムニャムニャ・・・


絹旗「……はぅ」ペタン・・・

香焼「……大丈夫、最愛?」バッ

絹旗「正直、大丈夫じゃないです……頭痛い……」トンッ・・・

香焼「……送るよ。打ち止めちゃんは任せても大丈夫そうだ……行こう」ヨイショット・・・
759 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 22:59:59.14 ID:LwDtjJA0
絹旗「すいません……あの……」モジモジ・・・

香焼「ん?」

絹旗「聞こえて……ましたか?」フイッ・・・

香焼「……聞いてない……『消音』してたっす」ニコッ・・・

絹旗「……本当に?」ウワメヅカイィ・・・

香焼「本当さ……最愛、目瞑って」スッ・・・

絹旗「え、な、何を……」ドキッ!

香焼「いいから」ニコッ

絹旗「あ、う、そ、は、はい! (ま、まさか!! で、でも……誰もいないし……か、覚悟を決めろ! 絹旗最愛!)」ギュッ! ドキドキ・・・


香焼(少しなら、大丈夫かな……両肘を、角度調整……赤基調の空き缶、茶色の空きビン、枯れてない木の葉を……OKっす)トントン・・・


絹旗「……え。何も無い……あ」ピタッ…シーン・・・

香焼(……何か聞こえる?)ミブリテブリ

絹旗「え、あ、ええ!? な、何? 何も、聞こえない?!」シーン・・・

香焼(成功っす)クスッ

絹旗「ちょ、こ、香焼!? い、一体何が?!」アワワ!

香焼(OK、待って……)カローンッ「……解除っと」カンケリー

絹旗「へ、あ、き、聞こえる……今のは一体……」キョトーン・・・

香焼「ふふふ。さぁ? 何だろうね……兎に角、消音、なってたでしょ?」ニヤリ・・・

絹旗「う、うん……こ、香焼の能力ですか? でも、確か無能力だって言ってましたよね……」ポカーン・・・

香焼「ふふっ、『魔術(マジック)』だよ。まぁ今のを自分に掛けたから、最愛の恥ずかしい話は聞こえてないっす」ニコッ

絹旗「ま、奇術(マジック)ですか……って! は、恥ずかしい話なんかしてませんよ!」ムキュー!

香焼「そう? まぁいいや……ほら、帰るよ。立てる?」スッ

絹旗「え、ええ……大丈夫です。途中まででいいですよ。遅いですし、足(浜面)呼びますから」ギュッ・・・

香焼「そう、分かった。とりあえず、迎えが来るまではいるね?」ニコッ

絹旗「う、うん。ありがと」ニコッ
 
 
762 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 23:12:54.06 ID:LwDtjJA0
 ―――PM07:30、学園都市第7学区、大通り歩道・・・・・・



絹旗「ふぅ。超冷えてきましたね。少し前まで暑かったのに」テクテク・・・

香焼「コンクリートジャングルっすからね。温度差激しいんだよ」テクテク・・・

絹旗「ですね……ん?」Prrrrr・・・

香焼「迎えの、連絡っすか?」

絹旗「いえ……姉貴さんだ」ア・・・

香焼「固法さん? そういえば連絡忘れてたっすね」ヤベェ・・・

絹旗「今出ますよっと……」Pi!「はい、もしもし」

固法『もしもし、最愛ちゃん……今何処居たの?』

絹旗「えっと、第7学区の超イカレ自販機公園近くです。すいません、連絡遅れました」タラー・・・

固法『もう、心配したのよ? 初春さんから解散したって連絡は貰ったけど、最愛ちゃん達は詳しく分からないって言われて』

絹旗「あはは、超スイマセン……香焼は一緒に居ます。打ち止めちゃんはさっきまで一緒に居ました」

固法『さっきまで?』エ?

絹旗「えっと、一方通行の奴が迎えに来ました」

固法『そう、彼が……それなら安心ね。それで、今晩はウチでご飯食べてく? 買い物中だから、人数分材料買いたいの』シュフギョー!

絹旗「えっと、すいません。『バイト』があって……ああ、香焼に替わりますか?」

固法『そうね。一応替わって頂戴』

絹旗「超了解です……香焼」スッ・・・

香焼「ども……もしもし、こんばんは。連絡遅れてすいません」ペコッ・・・

固法『無事ならいいわ。ただ、次からはきちんと連絡入れてね。何の為の携帯か分からないじゃない』ハァ・・・

香焼「すいません……」アハハ・・・

固法『謝罪は結構。態度で示してね。あ、そうそう。土日挟むけどまだこっちにはいるの?』

香焼「ええ。建設が一段落するまでは都市に」

固法『教会の? さっき先輩からメール来たけど、今日明日中には終わるみたいよ』

香焼「……は?」ポカーン・・・
763 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 23:27:47.64 ID:LwDtjJA0
固法『うん。何でも、人手が来たんだって』

香焼「人手って……シェリーさん、技術監督と現場監督が喧嘩して工事が進まなかったんじゃ―――」

固法『あはは……先輩が解決したって』

香焼「―――」マタ、アノヒトハ・・・

固法『兎に角、すぐ帰っちゃうならもう一回くらいは顔出してね。先輩も言ってたわ』

香焼「……了解っす。じゃあ、最愛に戻します」

固法『その前に。香焼くんは晩御飯食べてく?』

香焼「あー……すいません。ホテルでアニェーゼ達と」

固法『うん。分かった……あ、待った! 大事な事忘れてた』

香焼「何か?」

固法『ええ。無理ならいいんだけど……香焼くんの保護者っていうか、お姉さんだっけ? に会えないかしら』

香焼「へ?」

固法『ぷりえす……何とか、さん? だったっけ。ちょっとお話したいのよ』

香焼「女教皇様? え、えっと……い、一応言っておくっす。 (無理だと思うけどなぁ)」アハハ・・・

固法『お願いね。帰りは気を付けるのよ? あとリーアさん達に宜しくね。それじゃあ、最愛ちゃんに替わって』

香焼「はい……最愛」スッ

絹旗「ええ……はい、超最愛ちゃんです」

固法『うん。最愛ちゃんも気を付けて帰るのよ。寄り道しないこと。OK?』

絹旗「OKです。超安心して下さい」ニコッ

固法『ふふっ、ええ……あ、最愛ちゃんにもお願いがあるの。近い内に、麦野さんに会わせて貰えないかしら?』

絹旗「へ?」

固法『香焼くんと同じ反応しなくても……無理かしら』

絹旗「いや、無理じゃないですけど……麦野、兄貴さんには良く会ってますよ? それに、滝壺さんじゃ駄目ですか?」

固法『……うん。ちょっと麦野さんとお話したいの。 (……先輩と?)』ピクッ・・・

絹旗「……分かりました。伝えておきます。 (姉貴さんに、麦野……何か超会わせたくないです)」タラー・・・
764 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 23:38:44.52 ID:LwDtjJA0
固法『宜しくね。それじゃあ、また』

絹旗「ええ。おやすみなさい」Pi!「……何とも、なんですね」アハハ・・・

香焼「最愛も、何か言われたみたいだね」アハハ・・・

絹旗「はい。なんで麦野に会いたいだなんて……」ムゥ

香焼「ははは……自分も女教皇様、最愛がこの前電話で話した人に会いたいって言われたっすよ」

絹旗「何か、超怖いです」ムムム・・・

香焼「だね……ん?」チラッ


 カッチ・・・カッチ・・・


香焼「……最愛。あそこに駐車してるバン」ピッ

絹旗「あ……うん。浜面です」

香焼「そう。じゃあ、此処までだね」フッ・・・

絹旗「ええ……あの、また近い内に会えますか?」モジモジ・・・

香焼「うーん、ちょっと予定が分かんないっすね……何だか大幅にずれたみたいで」ムゥ

絹旗「そう、なんですか……うん。分かった。またメールします」ニコッ

香焼「自分も分かったらメールするっす。あ……最愛…… (何か、後ろのバンから人が出て来た)」ジー・・・

絹旗「え、あ、は、はい! な、何ですか? (何か、超見詰られてます!! も、もしかして、今度こそ……)」ドキドキ・・・

香焼「えっと……後ろ」アー・・・

絹旗「・・・・・・……え」クルッ

麦野「はぁい。絹旗ちゃーん♪ お・む・か・え、よん☆」ニコッ

絹旗「」シンダ・・・

麦野「何フリーズしてんのよ。私自ら迎えに来てやったって言うのに……あらあら、デート中だった?」ウフフ・・・

絹旗「で、で、で、でと! じゃ、じゃないです! ななな、何言ってんですかぁ!!」カアアァ・・・///

麦野「ふふふ。真っ赤っか……初めまして、お兄ちゃんさん」ニコッ

香焼「え、あ、初めまして……えっとムギノさん、っすけ?」

麦野「うん、せいかーい。何時も絹旗がお世話になってるわね」クスッ
765 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 23:46:12.17 ID:LwDtjJA0
香焼「いえ。自分は大した事してないっすよ。それどころか、いつも最愛困らせてばかりでスイマセン」ペコッ

絹旗「そ、そんな事ないですよ!」カアアァ・・・

麦野「ふふっ、謙虚ね。出来ればもっとお話したいんだけどぉ……生憎、ドライバーのイライラが限界だわ」ハァ

香焼「え、はい。すいません」アハハ・・・

絹旗「浜面くらい、キれても怖くないですよ」フンッ

香焼「さ、最愛。折角迎えに来てくれたんすから、そういう言い方は……」


麦野「そ。『お仕事』よ? 早く帰って休んで支度なさい。きぃぬはーたちゃん☆」ニコッ


絹旗「ッッ!! 麦野オォっ!!」キッ!

麦野「お、怒らないでよ。こわいこわい……」キャー

香焼「……」フイッ・・・

麦野「……は、え? もしかして、彼に言ってなかったの? 知ってるんじゃないの!?」キョトーン

絹旗「くっ……香焼、すいません。また連絡します……麦野、行きましょう」スタスタ・・・

香焼「……うん」ニコッ・・・

麦野「ふーん……『見て見ぬフリ』してくれる子なんだ。優しいわね」クスッ

絹旗「っ、や、止めて……もういいから。行きましょう。お願い、です……麦野」グッ・・・

麦野「……坊や、仲良くしてくれるのはいいけど……あんまりウチの子(商売道具)、不安定にさせないでね?」ニコッ

香焼「……ッ」ギロッ

麦野「ふふふ……良い目ね。君も『コッチ』側かなぁ? ……でも、『御似合い』って訳じゃないみたいね」クスクス・・・

絹旗「早く!」グイッ!

麦野「はいはい、ごめんなさい。超虐め過ぎましたっ。はんせーしてまーす」テクテク・・・

絹旗「っ……ごめん。香焼……」ボソッ・・・
766 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/20(水) 23:54:45.06 ID:LwDtjJA0
香焼「……最愛」グッ・・・

麦野「ちょちょちょちょ……君? まさか、『行くな!』なんて英雄的セリフ吐くつもり無いわよね?」ジトー・・・

香焼「っ……」ギロッ

麦野「……ホント、良い目ね。暗部にはいない目よ? 黒妻くんの目に似てきたのかな?」フフッ

絹旗「もういいから……麦野! 行きますっ!」グググ!

麦野「ふふふ。ちゃんと分かってるようね……ウチの絹旗ちゃんは『教育』が行き届いてて、私幸せ♪」クスクス・・・

絹旗「や、め……っ」ウルッ・・・テクテク・・・

麦野(あー……やりすぎたか。仕事に支障出っかなこりゃ……)アハハ・・・

香焼「……最愛!」グッ!

麦野「坊や……これ以上は、流石にお姉さん怒るよ?」ギロッ!

香焼「ッッ……仕事、頑張れなんて言わない。絶対言わない!」ゴクッ・・・

絹旗「……」ピタッ・・・

麦野「は?」ポカーン・・・

香焼「でも……絶対生きて帰れ。何があっても、死ぬな……『約束』だ。いいっすね」ジー・・・

麦野「へぇ……半端男」フンッ

絹旗「っ……あ……超当たり前です! 私を誰だと思ってるんですか? 超絶対無敵の最愛ちゃんですよ!」ニコッ・・・

香焼「うん、知ってる……気を付けて」ニコッ・・・

麦野「……けっ。先乗ってるわよ。アイテム(ウチ)の可愛い絹旗最愛(殺し屋)ちゃん」テクテク・・・

香焼「約束だよ……お休み。最愛」テクテク・・・

絹旗「ええ……お休み。香焼」テクテク・・・


 バンッ・・・・・ブロロロォ・・・・・…―――……からん、からり・・・・・







香焼「っ……ク……畜生オオぉッッ!! っ~~~~~ッッッ!!!」ガンッガンッガンッ!!
767 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 00:03:09.50 ID:9hzuAis0
 ―――PM07:45、学園都市第7学区、大通り歩道・・・・・・


 ブロロロォ・・・・・


絹旗「ぐすっ・・・・・すぅ・・・すぅ・・・」zzz...


浜面「待たせたと思えば、コロリと寝やがる。どうしてアイテム(ウチ)の女性陣は自分勝手かなぁ……」ジジジ・・・

麦野「うっさい。ウチに限らず女なんてこんなもんよ。あと、煙草喫うな……ふんっ、面白くない」チッ・・・

浜面「オマエはやり過ぎだっつの……ホント、性格悪いな」ゴシゴシ・・・

麦野「けっ……この子らの為よ。『シュリ』みたいな事にしたくないでしょ?」

浜面「……南朝鮮のスパイ恋愛映画だっけ」

麦野「韓国って言いなさいよ……そ。悲劇はフィクションだけで良いのよ。突き放すなら徹底的にしなきゃ駄目」キッパリ

浜面「ばーろー。まだ朝鮮戦争は終わって無ぇんだぞ? まぁ、だとしても第三者がする事じゃ無ぇって。絹旗自身の問題だ」ハァ・・・

麦野「この子達にその『勇気』が無いから介入してるんでしょ。わかりなさいよ馬鹿面」フンッ

浜面「……」

麦野「ただ、厄介なのは最終信号なのよね……でも、まぁ無理かぁ」ハァ・・・

浜面「オマ……一方通行に喧嘩売る気か!?」ワッツ?

麦野「バァカ。流石に自殺願望無いわよ……あのガキんちょが、この子の『楔』になっちゃってる」ジー・・・

浜面「…… (俺ぁ良い事だと思うんだがなぁ)」ハァ・・・

麦野「芳川先生とも仲悪くしたくないし……あー! もう! 考えるの止め! 仕事出来なくなる!」ウガアアァ!

浜面「へいへい……あのよぉ」

麦野「何?」チラッ・・・

浜面「いや、さっきの坊主は中庸だったが……黒妻の兄貴が、もし―――」


麦野「ああ、それだけど……どうこう言いだすなら、まずは『裏(こっち)』来るよう誘いなさい。私も手伝うから」キッパリ


浜面「―――……は?」グラッ・・・

麦野「ちょ! ちゃんとハンドル握れ馬鹿面!!」ウワッ!
768 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 00:15:02.86 ID:9hzuAis0
浜面「……てめぇ」ギロッ!

麦野「彼女[ピーーー]って言えば嫌が応にも来るでしょ? ああいう手合いは手前を消すっつっても効かないから」キッパリ

浜面「おい……約束が違うぞ。兄貴には手ぇ出さないっつったろうが?」

麦野「そーなんだけど、ウチにも欲しいのよね、ああいう男。『C・D』、蔓延してきたし。グループにゃ切り札二人いる。ずりーなぁ」モー

浜面「オマエ……本気で言ってんのか?」ギロッ・・・

麦野「うーん……まぁ、思案段階ね。私だって、仲良くしてられるなら仲良くしたいもの、彼と……彼の周りとも」ウンウン・・・

浜面「……」ギリッ・・・

麦野「怖い顔すんじゃないわよ……それに前、殺し云々の話したけど彼も中庸よ。殺し容認しないけど、殺人否定もしないわ」

浜面「兄貴『は』人を殺さねぇ。絶対にだ」キッパリ!

麦野「だから分かってるって……『If』よ。いーふー」グデェ・・・

浜面「……ったく。オッカねぇ女だ」チッ・・・

麦野「まぁ……『引き金』引いてあげれば、すぐ『コッチ』側に来るよ? 例えばー……」ムフフ

浜面「くっ……やめろ。聞きたくない。どうせ固法さんを……ってこったろ?」

麦野「……冗談よ。アンタも変な所で義理堅いわね。生きていけないわよ、この世界じゃ」

浜面「るっせぇよ……てかよぉ、オマエさっきウチに兄貴欲しいって言ってたが、本音違うべ?」

麦野「は?」

浜面「(自分で、気付いてないのか?) ……何でも無ぇ。兎に角、今日の御勤めも無事頑張って下せぇな。ボス」

麦野「……あーりーがと」ニコッ・・・

浜面「褒めてねぇよ……ほら、もうアジト着くから絹旗起こしてくれ」

麦野「あいあいさー。おーい、絹旗ちゃーん。愛しの彼の夢から覚めなさーい」ユサユサ



浜面(コイツ……間違って、兄貴に惚れてないだろうなぁ……困るぞ? 色んな意味で)ハァ・・・
769 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 00:22:07.35 ID:9hzuAis0
 ―――所変わって、PM07:55、新オルソラ教会(予定地)工事現場・・・


 ゴガガガガガ・・・・・


親方「おーい、お前らー! 今日はもう上がりだぁ!」

作業員s『終わったぁ……』クテェ・・・

親方「御苦労さん。給金は本社の方からたんまり入るからな。明日も宜しく頼む」ペコリ

作業員s『ういーっす』ガヤガヤ・・・

黒妻「ふぅ……久々に力仕事したな。流石に疲れた」ハァ・・・

親方「兄ちゃん。お疲れ! 駆動鎧無しでよく働いてくれたな。今時の若いのにしちゃぁ、大したもんだ!」ガハハ!

黒妻「いえ、まぁそれくらいしか能が無いんで」アハハ

親方「まぁ元ヤンだか何だか知らねぇが、そん所そこ等の大卒の使えないインテリ被れ共よりよっぽど兄ちゃんの方が良いさ!」

黒妻「買い被り過ぎですよ……ん?」チラッ

親方「おう。どったよ? って、ありゃ?」

オルソラ「皆さま。お疲れ様でございました」テクテク・・・

親方「お! おい、お前ら。総監督さまの労いの御言葉だ! 傾注せい、傾注」

オルソラ「御蔭様で明日明後日中には作業が終わりそうでございます。教会関係者一同を代表して御礼を申し上げさせていただきますね」ニコッ

作業員①「総監督可愛いぞー」

作業員②「オルソラさんの為なら無賃で働く!」

作業員③「オルソラちゃーん! おれだー! 結婚してくれー!」

作業員④「おま! 抜け駆け許さんぞ! オルソラ総監は皆の嫁だ!」

黒妻(この人達自重しねぇなぁ……)アハハ・・・

親方「テメェら! 少し黙らねぇか! まだ話は終わってねぇぞ!」

オルソラ「うふふ。世辞が御上手な方々でございますね。後日、簡単でございますが感謝の意を込めて関係者での打ち上げを考えております」

作業員s『おおおお!』

オルソラ「是非是非、参加してくださいませ。それでは皆さん、お疲れ様でございました。明日も宜しくお願いしたします」ニコッ

作業員s『お疲れっしたー!』
770 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 00:25:45.32 ID:9hzuAis0
親方「どうも、態々野郎どもの為に……労いありがとうございます。総監どの」ペコッ

オルソラ「いえいえ。労働に感謝をすることは此処のオーナーとして当然の行いでございますから」ニコリ

親方「ははは! 流石シスターさんだ。聖職者は心構えが違ぇな!」

オルソラ「うふふ。お上手ですね、親方さん」

親方「なぁに、本当の事を言ったまでよ。ま、兎角明日も宜しくです。それじゃ、バス準備せにゃいかんので、また!」テクテク・・・

オルソラ「皆さーん。おやすみなさーい」フルフル

作業員s『おやすみなさーい!』バイバーイ!


オルソラ「楽しい方々でございますね」フフッ「あら? まあまあクロヅマさん。お疲れ様でございました」ペコリ

黒妻「ん、おう。お疲れさんです」ペコッ

オルソラ「どうでございましたか? 今日の御勤めは」

黒妻「まぁ、疲れたですね。体力勝負は得意だが……こう労働で使うってのぁ、まず久しいっすよ」

オルソラ「都市の人間は機械に頼り過ぎなのでございましょう。もっと、自ら力仕事をするべきでございますよ」ムンムンッ!

黒妻「あははは。意外と体育会系なんですね、オルソラさん……んじゃオレもそろそろ」

オルソラ「あ、そうそう。クロヅマさん、今夜お暇でございましょうか?」

黒妻「ん? どうして?」

オルソラ「はい。今から私達の夕飯なのでございますが、御一緒に如何かと。都市内のホテルでバイキングでございます」ニコッ

黒妻「バイキング? 都市内のホテルで、ですか」

オルソラ「ええ。私達数名が寝泊まりで通っている『バベル』というホテルでございます。如何でございましょう?」

黒妻「……第三学区の、高級ホテルか。行きたいが、何かオレだけってのは悪いような」アハハ・・・

オルソラ「本当は、親方さんや作業員の皆さま方もお誘いしたかったのでございますが……」ムー・・・

シェリー「私がダメっつったんだよ。あの手のホテルに大人数誘うのは不味いってね。オマエは人良過ぎんだよ」マッタク・・・

黒妻「シェリーさん。お疲れ様です……まぁ、どうしても敷居が高いですからね。正直、オレも如何かと」タラー・・・

オルソラ「いえいえ、そんな事ございませんよ。是非ご一緒くださいませ」ニコッ
772 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 00:27:36.73 ID:9hzuAis0
黒妻「『バベル』ねぇ……教会関係者全員行くんすか?」

シェリー「天草数名。アニェーゼの管轄数名。S.A.Sの奴らにシルビア。私ら。んで、あっちで『要人』様ってとこだな」

オルソラ「シスター・アニェーゼとシスター・アンジェレネ。コウヤギさんもホテルで合流予定でございます」

黒妻「香焼もか……ん? 要人? そういや結局要人って誰だったんだ?」

オルソラ「うーん……会ってからのお楽しみという事でどうでございましょう?」パチッ♪

黒妻「あはは。そりゃ気になるな……んー、だけど、やっぱ無理ですかね。申し訳無いですが」

シェリー「ふーん……カミさんかい?」ニヤッ・・・

黒妻「え、あ、ま、まぁ。あはは……」

オルソラ「まあまあ! それなら奥様も御呼びになって頂いて結構ですよ!」ニパー!

黒妻「う、うーん……一応、確認取ってみます。もしかしたら夕飯準備してるかもしれないんで」

シェリー「愛妻家だねぇ、羨ましい」ククク!

オルソラ「挙式の件は何時でもお任せ下さいね」ニコッ

黒妻「あはは。とりあえず、連絡してきます。失礼」ペコッ・・・テクテク・・・

オルソラ・シェリー「「ええ(あいよ)」」フルフル
773 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 00:33:41.91 ID:9hzuAis0
黒妻「『バベル』ねぇ……入ってみたいが」Prrrr・・・

固法『はい。もしもし』Pi!

黒妻「おう。今仕事終わったぞ」カチッ

固法『お疲れ様です。工事終わったんですか?』

黒妻「建設、な。明日明後日くらいまでだとよ」フゥ・・・

固法『へぇ。よっぽど人手が来たんですね。旭先輩に感謝しないと』

黒妻「だな……んで、美偉。夕飯準備してた?」ジジジジ・・・

固法『え? ええ、一応』

黒妻「そっか、分かった。んじゃ直ぐ帰るよ」テクテク・・・

固法『……もしかして、職場で夕飯のお誘い来たんですか?』

黒妻「ああ。第三学区の『バベル』でバイキングやるから来ないか、だってさ。お前も一緒に」

固法『私に遠慮しなくていいのに……って、私も?』ヘ?

黒妻「ああ。まったく……いいよ、直ぐ帰る。オマエの飯が食いたい」

固法『……どうしてそういう恥ずかしい事言えるかなぁ』モゥ・・・///

黒妻「ははは。昨日『約束』したからな! 忘れてねぇよ……」ニヤリ・・・

固法『……もぅ』カアアァ・・・///

黒妻「あはは! まぁ、寄り道はしないよ。そういえば、ガキ共は?」

固法『各々解散しました。香焼くん達教会組はそのホテルに。打ち止めちゃんは「彼」が迎えに』

黒妻「第一位が、か? ……最愛ちゃんは?」

固法『……バイト、ですって』

黒妻「……そうか。分かった」

固法『うん……帰ったら、詳しく話します』

黒妻「おう。んじゃまた後で」タバコケシケシ・・・

固法『ええ。待ってます』Pi!


黒妻「最愛、ちゃん……今は目を瞑るしかないな……それじゃ、挨拶して帰るか」テクテク・・・
 
 
775 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 00:40:35.84 ID:9hzuAis0
 ―――所変わって、同刻、PM07:55、学園都市第7学区、大通り路地裏・・・・・・



 ドンガラガシャンっ・・・・・



香焼「ッ……く、そッ……最、愛……っ!! うぅ……さい、あ……っ~~~~~うあああぁッッッ!!!」ガンッガンッガンッ!!



スキルアウト①「ん? なんだあれ?」チラッ・・・

スキルアウト②「あー……ガキか? 小中学生ってところだな。まぁ随分派手に荒れやがる」ハンッ

スキルアウト③「止めましょうよ。一応私達の縄張りだし……ねぇ、君。もう遅いわよ? 普通の子がウロウロしてていい時間じゃないわ」

香焼「ハァハァ……ッ!」ウルウル・・・ギロッ!!

スキルアウト①「……んだよ。その目は」チッ

スキルアウト②「人が善意で忠告してやってんのによぉ。マナーがなってねぇな」ジトー・・・

スキルアウト③「やめなさい! 無暗に一般人に手出せば、半蔵さんに怒られるわ。君、帰り方が分からないなら―――」

香焼「五月蠅い! 関わるな!」ギロッ!

スキルアウトs『―――ッ!?』

①「糞ガキが……やっぱ仕置きが必要だな」ザクッ・・・

③「こ、こら! 喧嘩腰にならないの!」

②「黙ってろ……オイ! てめぇ、何処の―――」パシッ!


 ぐるんっ・・・・・


②「―――え……ガハッ?!」ドンッ!

香焼「ハァハァ……あ……」ピタッ・・・

①「っ! 嘗めやがって!」スッ!

②「痛つ! は、離せガキ!!」ジタバタ!

③「もう! 仕方ないわね……きちんと正当防衛って報告するのよ!」タッ!

香焼(……不味い。一般人に)ハァハァ・・・
777 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 01:12:11.56 ID:9hzuAis0

 ―――ガンッ!


一同『っ!!?』バッ・・・


ステイル「物に当たるまでは見逃せたが……人に当たるのは、流石に感心しないな。香焼」カツカツ・・・


香焼「ハァハァ……っ!!? す……ステイル」タラー・・・

①「……なんだ? 仲間か?」バッ!

③「ちょっと、状況が面倒臭いわよ……」ンモー!

②「いいから助け痛たたっ! 肩! 肩外れる!!」アbbbb

ステイル「……諸君。申し訳無い。許して貰えないか? 彼にはキツく言っておく……香焼、放せ」チラッ

①「……こっちもメンツってもんが有んだがよぉ。ケジメは必要じゃ無ぇか? なぁ、兄ちゃん」ギロリ・・・

③「ちょ、穏便に済みそうなんだから厄介にしないの! ご、ごめんなさい。今引くわ」ニコッ・・・

②「どうでもいいから放せっての!!」イダダダ!

香焼「……失礼したっす」スゥ・・・

②「ああ、クッソ! 骨ヒビ入ったかもしんねぇっつの……治療費ぐらい置いてけ、ガキ!」チッ!

香焼「すいません……」ペコッ・・・

①「ったくよぉ。最近の学校ってなぁマナーも教えねぇのかよ。あ? 坊主」グイッ!

香焼「くっ……一発くらいなら、どうぞ」スゥ・・・

②「ッッ?! この糞ガキぁ……」ザッ!

香焼「別に、いいっすよ」フッ・・・

①「ハッ! ならお構いなく!」グググ・・・

ステイル「オイ。金なら、置く。止めてくれ」バシッ

①「チッ! なんならテメェも!」バッ!

③「やめなさいったら! 君も煽らないで!」タッ!

香焼(チッ……胸糞悪い)ギリッ・・・
778 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 01:18:14.54 ID:9hzuAis0
ステイル「ああ……言い忘れてたよ―――」ピタッ

一同『っ!?』


ステイル「―――……彼、『クロヅマ』の身内だからな」ジー・・・


香焼「っ!! ステイル、やめろ! 言うな!」バッ!

②「げぇ! マジかよ。最近戻ってきたアノ……半蔵さんや亡くなった駒場さんのダチじゃねぇか!」タラー・・・

③「うわぁ……不味いなぁ……ばれたら半蔵さんに何て言われるか……」アワワ・・・

ステイル「無論、此方が悪かった事は重々承知だ。金は持って行ってくれて構わない……引いてくれ」ギロリ

①「……ふんっ! 黒妻さんに免じて許してやる。だが、ケジメだ。金は貰うぞ」チッ・・・

香焼「っ……ごめんなさい」ペコリ・・・

②「けっ……もう行く」テクテク・・・

③「ハァ……君。黒妻さんには内緒でお願いね」チラッ

①「③、いいから行くぞ。まったく、畜生め……」カツカツ・・・

ステイル「まったく、君らしくないな」ハァ・・・

香焼「……っ」ギロッ・・・

ステイル「……なんだい。その目は?」カチッ・・・フゥ・・・

香焼「余計な真似を……何時から見てた」クルッ・・・

ステイル「今さっきだよ。そこの大通りで見つけた……しかし、無様だな」フッ

香焼「……うっさいっす」チッ

ステイル「ふんっ。女に左右されるタイプだとは思っていたが、惨め極まりないよ」ジジジジ・・・

香焼「っ…… (オマエが言うな! と言ってやりたい)」チッ・・・

ステイル「香焼……半端な気持ちなら『アレ』と仲良くするな。『アレ』は、ああいう生き物だ」フゥ・・・

香焼「っ!? な、何言ってんだよオマエ! アレって言うな……最愛は人間だ!」ギロッ!

ステイル「君だって分かってるんだろ? さっきの女が言ってた。オマエは見ないフリをして逃げてる」フンッ

香焼「べ、別に……してない」クッ

ステイル「いいや、してるね。でなきゃ、ナマの感情を剥き出しにして怒るもんか」フンッ
779 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 01:22:48.44 ID:9hzuAis0
香焼「っ……」グッ・・・

ステイル「ほら、言い返せない。単純な男だ」クルッ・・・カツカツ・・・

香焼「……お、オマエだって!」ギロッ・・・

ステイル「何かな? 負け犬香焼くん?」ククク・・・

香焼「っ……オマエだって、逃げてる癖に! 人に言える立場かよ!」ガッ!

ステイル「僕の空耳か? ……誰が逃げてるって?」ピクッ

香焼「ああ、言ってやる! 禁書目録から逃げてる癖に! そのくせ自分は棚に上げて説教気取りか!」キッ!

ステイル「……喧嘩売ってるのかい?」タバコケシケシ・・・

香焼「否定できないんだろ?! 彼女の幸せ如何こう言いつつ、自分が傷付かないように保身に走って近寄らない!」

ステイル「っ……ち、違う! 貴様こそ、綺麗なモノしか見ないように仲良しごっこだろう! 違うか!」ギロッ!

香焼「いい加減にしろ! 自分は彼女達を信じてるから……」

ステイル「信じてる? はっ! 片腹可笑しい。『人殺し(アレ)』を信じてるって? ふざけるのも大概にし―――」


 パシンッ・・・・・


ステイル「―――……っ、貴様!!」ギロッ!

香焼「自分は良い! でも彼女を悪く言うんじゃな―――カ、ぁッ!」


 ドズンッ・・・・・


ステイル「何度でも言ってやる! 彼女は人殺しだ! それを見て見ぬフリをしてる貴様はトんだ偽善し―――グッ!」


 ガンッ・・・・・


香焼・ステイル「「ふぅぅ……ッ!」」ギロッ!
780 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 01:27:03.06 ID:9hzuAis0
香焼「訂正しろ! 謝れ! 彼女達は―――ギッ!!」ガスッ!

ステイル「誰が、貴様なんぞに―――くァッ!」ゴンッ!

香焼「まともに禁書目録と話せないどころか目も合わせられない奴が―――ぶォっ!」ドガッ!

ステイル「アレだけじゃない! 尻尾を巻いて亡命してきたアニェーゼ部隊の売女共だって人殺し―――か、はっ……」グラッ・・・

香焼「まだ言うか! 誰も彼もそう(殺)したくてそう(殺)してるんじゃない! 事情が―――お、ウッ!」バンッ!

ステイル「事情だと? そんなもの言い訳にしかならん! 何時まで逃げるんだ貴さ―――い、ジッ!!」ズガッ!

香焼「逃げてるのはオマエだろ! 悔しかったら禁書目録と目を見て会話してみ―――だハッ!」ボンッ!

ステイル「っ……貴様に僕の何が分かる!」グイッ!!

香焼「ぐぅ……オマエこそ、自分の何が分かるってんだ! ふんっ!」ブンッ!


 ゴチンッ!!


ステイル・香焼「「ッ~~~……」」ハァハァ・・・


 ギリッ・・・・・


香焼「……ヘタレステイル!!」グッ!!

ステイル「……偽善者香焼!!」グッ!!



 ボコスカボコスカ・・・・・―――



削板「ん? 『ピキリーンッ!』と来たぞ……あれは……殴り合い?」ジー・・・ ← ※ビルの屋上ピッ○ロ立ち。
 
782 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 01:38:19.60 ID:9hzuAis0
 ―――PM08:30、学園都市第3学区、国際ホテル『バベル』・・・・・・



建宮「うぃ~、やっと終わったのよな。ビール飲みてぇ」テクテク・・・

対馬「教皇代理、はしたない。仮にも高級ホテルなんだからシャキッとする」モー・・・

ルチア「えっと、隊長達が先に着いてる筈ですが……」

神裂「香焼とリメエア様もです……建宮、香焼から連絡は?」

建宮「ん? 自分には来てないです。お前らは?」

天草s『ノーです』キッパリ!

神裂「変ですね……シルビア、姫君から連絡は?」

シルビア「ある訳無いでしょ……はぁ。とりあえず私は姫様が居る筈の部屋に向かうよ。皆とは別行動でお願い」テクテク・・・

ルチア「センタ・シルビア。私も御一緒します。隊長達も居る筈ですから」テクテク・・・

オルソラ「了解でございます。では、皆さん。一度各々のお部屋に。バイキング会場は三階でございますから後ほどに」ニコッ

シェリー「十時半で閉るらしいからな。遅れんなよー」テクテク・・・

神裂「……香焼については、アニェーゼとアンジェレネが知ってる筈です。夕餉の場で尋ねましょう。兎角、9時前に食堂で」

建宮「了解です……ところで」ニヤニヤ・・・

神裂「なんですか、その顔は」ウッ・・・

建宮「都市に入ってから……五和が、居ないのよね」ニヤリ

牛深「そういえば、そうだなぁ」ニヤニヤ・・・

神裂「っ!!?」

野母崎「まぁ俺らは知ってるけどな」ニヤニヤ・・・

対馬「アンタら……あ、あの女教皇様。五和はただお手洗いに―――」


 瞬歩ッッ!!


対馬「―――行った、だけ……お前ら! 飯抜きにするぞ!!」ガアアァッ!

建宮・牛深・野母崎「「「えー。嘘は言ってないよなー?」」」ブーブー!

対馬「て、手前ら……」プルプル・・・
783 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 01:42:20.81 ID:9hzuAis0
五和「……あれ? 皆どうしたの?」テクテク・・・キョトン?

建宮「ああ、五和。今女教皇様がぶべらぁっ!!」ドグシッ!

対馬「お黙る! ……コイツらの馬鹿の所為で、女教皇様飛び出してったのよ。まったく」

五和「へぇ。そうですか」サラッ

牛深「なんだ? 随分余裕だな、オマエ。いいのか?」ヘ?

五和「ええ。彼のとこ行ったんでしょ?」ニコッ

野母崎「……うん?」

五和「彼、此処来ますよ。さっき誘いました。ってか、禁書目録が喰いついて大変な事になってるみたいですけど」アハハ

一同『』

五和「……あるぇ? 余計な事した?」(・3・)?

対馬「牛深、野母崎! 一緒に女教皇様連れ戻しに行くわよ! 教皇代理は一同率いて夕飯をキープ!」バッ!

一同『りょ、了解!』ザッ!

建宮「おいおい……禁書目録が来るって? マジ勘弁して欲しいのよね!」キッ!

諫早「今晩は夕餉にありつけないやもしれないなぁ」ハァ・・・

浦上「五和……女教皇様を恋愛関係で陥れるだけならまだしも、私達を食糧問題まで窮地に立たせるとは」ヤレヤレ・・・

五和「……ごめん」ショボーン・・・(';ω;`)



 ―――一方、リメエア個室。



アニェーゼ「うーん……遅ぇですね。コーヤギ」ムゥ

アンジェレネ「うん、そうだね……っ」ギリッ・・・

リメエア「携帯にも繋がらない……お仕事なんでしょ? 夕飯までには帰るわよ」ニコッ
784 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 01:48:00.82 ID:9hzuAis0
アニェーゼ「ならいいんですが……ん?」ピクッ


 コンコン・・・・・


アニェーゼ「アンジェレネ。ルームサービスでも頼んだんですか?」

アンジェレネ「頼んでないよ。リィアさん?」

リメエア「いえ……ちょっと待ってて」テクテク・・・

アニェーゼ・アンジェレネ「「はい」」


リメエア「……どちら様?」スッ・・・

シルビア「姫。私です……心配しましたよ、まったく……開けて頂きたいのですが」ハァ・・・

リメエア「やだ」キッパリ

シルビア「ぐっ……この、期に及んでまだ我儘言いますかっ」ンモー!

リメエア「バイキングには顔出すから、用事があるならその時にして」クルッ・・・

シルビア「何の為の侍女ですか、私は」ハァ・・・

ルチア「センタ・シルビア……失礼。プリンスス・リメエア、今晩わ」コンッ・・・

リメエア「……貴女は?」ピタッ・・・

ルチア「必要悪の教会ローマ正教支部・アニェーゼ部隊修道女、シスター・ルチアです」

リメエア「アニェーゼ、部隊……そう」

ルチア「隊長とシスター・アンジェレネがお世話になったようで。本当に申し訳ございません」

リメエア「謝罪なんて要らないわ。私がしたくてそうしていたのだもの」

ルチア「そうですか……隊長達と話がしたいのですが、宜しいですか?」

リメエア「……」

シルビア「姫?」

リメエア「……私の素性は二人に伏せておきなさい。シルビアもよ。いいわね?」

ルチア「御命令とあらば、了解です」
785 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 01:58:52.00 ID:9hzuAis0
アンジェレネ「リィアさん。どちらさんでした?」

リメエア「二人のお姉さんよ。顔が見たいって」ニコッ

アニェーゼ「……ルチアですか。ああ、そっか。もう仕事終わってホテル入りしてる時間ですね」アー・・・

リメエア「二人が心配なのよ。行ってきなさい。私はやる事があるから、もうちょっと部屋に籠るわ」

アニェーゼ「わかりました。んじゃ、行きましょう。アンジェレネ」スタッ

アンジェレネ「もしかしたら、次の合流はバイキングになるかもしれないですので。また後でです」

リメエア「ええ。もし終わったら部屋を尋ねてね。コーヤくんも居たら誘って頂戴な」ニコリ

アニェーゼ「はーい」テクテク・・・

アンジェレネ「……コォヤギくん見つけたら、少し説教するんで、私は時間掛ります」ボソッ

リメエア「……程々に」ボソッ


ルチア「……やっと出てきた」ハァ・・・

アニェーゼ「いぃっよ! ルチアってあ痛ぁ!!」ゴチン!

ルチア「なぁにが、いぃっよ! ですか! 連絡の一つも寄越さないで!」

アニェーゼ「くうぅぅ……すまねぇです」ウー・・・

シルビア「ま、まぁまぁ。二人とも、ずっとリメ……彼女と行動してたの?」

アンジェレネ「はい。コォヤギくんもです……ってセンタ・シルビア? 何でいるの?」

シルビア「あー、えっと……彼女私の上司みたいなものなの。今日の状況報告をしにきたわ」

アニェーゼ「へぇ。リィアさん、聖人より偉いんですか……スゲェですね!」ハハハ

ルチア「隊長、笑ってる場合じゃないです。明日は観光なんてしてる余裕無いですからね」

アニェーゼ・アンジェレネ「「え?」」ポカーン・・・

ルチア「今日で工事は7割終わりました。私が出来る範囲はやっときましたが、隊長の印鑑必要な書類が山の様に積ってます」

アニェーゼ「」

アンジェレネ「あ、あははは……」タラー・・・
786 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 02:03:31.64 ID:9hzuAis0
ルチア「貴女も勤務表に穴が空いた分、次の土日は連勤ですよ。シスター・アンジェレネ」キッパリ!

アンジェレネ「」

シルビア「はははは。兎に角、一度二人は部屋に戻った方がいいね。二人の部屋取っといたからさ」

アニェーゼ「え、いや、ちょ……何で!?」

ルチア「ミスタ・クロヅマが人手を確保しました。明日明後日には建設終了です……書類は別として」ジトー・・・

アニェーゼ「うっ……クロヅマぁ……」ウニャアァ!

アンジェレネ「あ、あのシスター・ルチア。センタ・シルビア……リィアさんが泊って良いよって言ってくれてるんだけど」

ルチア・シルビア「「駄目です」」キッパリ!

アニェーゼ「な、何で?」

ルチア「部屋は予約済み。書類山積み。遊び歩いてたのにまだ遊ぶ気。全然全然……反省してないっ!」キッ!

アンジェレネ「うぅ……そんなぁ……」

シルビア「兎に角、もう食事の時間だから一度部屋に行きなさい……私はもう少し、彼女とお話しあるから」

アンジェレネ「ハァ……仕方ない。行こ、隊長」

アニェーゼ「まったく、やれやれですよ……ルチア、睨まねぇでください。小皺が増えまってッ叩くなもうっ!」ポカッ!

ルチア「ったく! さっさと部屋行く!」キッ!

アニェーゼ・アンジェレネ「「あーい……」」トボトボ・・・

ルチア「もぅ……では、センタ・シルビア。また後ほど」ペコリ・・・

シルビア「うん。それじゃあね……一応書類上は護衛してもらった事にしてるんだから、説教も程々に」ハハハ・・・

ルチア「ええ。心得てますよ」テクテク・・・

シルビア「本当かなぁ……まぁ私は姫(こっち)が最優先ね」ハァ・・・「姫……ひめさまー!」コンコンッ!


リメエア「……コーヤくん」ボー・・・

シルビア「おーい、無視しないでー……ヒッキー姫ー。ニート姫ー。陰険姫ー」ボソッ

リメエア「……」ボー・・・

シルビア「……駄目だ」ハァ・・・
787 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 02:17:22.27 ID:9hzuAis0
 ―――PM08:50、学園都市第3学区、国際ホテル『バベル』、大食堂・・・・・・


 キラキラキラァ・・・・・


禁書目録「ほわああぁ~!!」キラキラキラ・・・


建宮「いいか! 最低限の食料は確保しろ! ヤツに遠慮したら負けなのよな!」

天草s『了解!』

上条「あー……なんか、すまん」

五和「いえ、考え無しに誘った私の所為です……すいません」

神裂「なってしまった事は仕方が無い……バイキングですし、あの子のお腹も満たされるでしょう」

上条「だといいんだけどな……おーい! インデックス! 食い溜め三日分くらいにしろってさ」

禁書「む! 我(私)を満足させたければコレの三倍は持って来いというんだよ!」

建宮「自重しろ! 摘まみ出すぞ!」

上条「あはは。冗談冗談。折角の御馳走ですもん。上条さんもたらふく食べて帰りますよ」ウッヒャー!

アニェーゼ「あ。上条当麻に禁書目録。お前らも誘われたんですか」

上条「おう。アニェーゼ、今朝ぶりだな」

五和「そういえばアニェーゼ達、上条さんの下の部屋に泊ったんだっけ? (ちょっと、羨ましい……)」ウー・・・

アンジェレネ「ええ。楽しかったですよ」

上条「まぁコイツら、五月蠅いの何のって」アハハ・・・

アニェーゼ「うるせぇのはそっちです。猫の爪のカチャカチャ音、下に響いてますよ。クロヅマ、文句付けねぇんですか?」

上条「ま、まぁスフィンクス(とインデックス)についてはお世話になってるので……頭が上がらないですよ。下の二人には」トホホ・・・

オルソラ「うーん……困りましたね」テクテク・・・

上条「あ、オルソラ! 今日はどうもな。米櫃の底が見えかけてたから助かったよ」

オルソラ「いえいえ。二人分で一万円でございますから宜しくお願いしますね」ニコッ

上条「」チーン・・・

オルソラ「ふふっ。冗談でございますよー……あ、カンザキ。すいませんが、数が合わないのでございますよ」ムゥ・・・
788 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 02:20:17.71 ID:9hzuAis0
神裂「数、ですか? はて……」ポカーン・・・

オルソラ「ええ。人数でございますよ」

シェリー「三人だ。ステイル、ツチミカド、それに天草(お前らんとこ)のコーヤギ(チビ)だな」

五和「あ。香焼忘れてた」

神裂「アニェーゼ。一緒に居たのでは?」

アニェーゼ「え。まだ帰って無ぇんですか? ……ステイルの奴に会うとか言って出て行きましたけど。アンジェレネ?」

アンジェレネ「ううん、知らないよ……リィアさんに連絡行ってるかも。 (もし……もしもがあったら、[ピーーー]からね)」ギリッ

神裂「ステイルも一緒に? (リーア? ああ、姫君か……)」

アニェーゼ「ええ……アンジェレネ、行きましょう! リィアさんに聞いてきます!」タッ!

神裂「五和も一緒に行ってください。私は建宮に伝えます」

五和「了解です」タッ!

上条「なぁ。ステイルと土御門は放っといていいのか?」

オルソラ「彼らは元々連絡が着きにくい方々でございますからね……すみません。ツチミカドさんに連絡をお願いできますか?」

上条「ん、了解。飯の恩だ。手伝いますよー」Pi!


アニェーゼ「リィアさん! リィアさーん!」ドンドン!

リメエア「どうしたの? 今下に行くところだったけど」ガチャッ・・・

アンジェレネ「コォヤギくんから連絡着てませんか?」

リメエア「いえ……居ないの?」

アニェーゼ「はい……何かあったのかも……」

アンジェレネ「っ!!? ……くっ!」バッ!

リメエア「っ!! アンちゃん!」バッ!

アニェーゼ「へ? あ……行っちゃった」ポカーン・・・

五和「……一体、何があったの?」ポカーン・・・
789 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 02:24:19.66 ID:9hzuAis0
アンジェレネ「ハァハァ……」タッ!

リメエア「アンちゃん! 待ちなさい……アンジェレネ!」ガシッ!

アンジェレネ「っ! 放して!」バッ!

リメエア「落ち着きなさい! ……大丈夫よ。彼はそんな男じゃないわ」

アンジェレネ「でも……」

リメエア「信じなさい……男を信じるのも、女の役目よ?」ギュッ・・・

アンジェレネ「あ……っ……で、も……もし、コォヤギくん……が、裏切ったら……ぇっく……」ウルウル・・・

リメエア「その時は、私が叱る。だから貴女は……貴女達は信じてあげなさい。彼を……疑うのは私だけで良いのよ」ナデナデ・・・

アンジェレネ「っ……ふええぇぇん……」ポロポロ・・・

アニェーゼ「アンジェレ、ネ……どうしたの?」

リメエア「……ちょっと心配が過ぎて泣いちゃったのよ。大丈夫、貴女も彼を信じなさいな」ニコッ

アニェーゼ「う、うん……アンジェレネ。大丈夫ですか?」

アンジェレネ「ううぅぅ……ごめ、んなさ……ぇぅ……」ポロポロ・・・

アニェーゼ「ったく……アンジェレネを泣かせやがるなんて、コーヤギ帰ってきたら説教ですね!」ンモー!

リメエア「そうね……貴女」チラッ

五和「え、あ、はい! (ひ、リメエア姫さまだぁっ!!?)」シャキッ!

リメエア「……コーヤくんのお仲間ね? 彼の探索はしてるの?」

五和「は、はい。今、天草が動いてます……」

リメエア「そう。お願いね……二人とも、私の部屋で彼を待ちましょう」ニコッ

アニェーゼ「え、は、はい……ゆ、夕飯は?」

リメエア「持ってこさせるわ。貴女、二人分の夕飯を持って来させるようシルビアに宜しく頼めるかしら?」

五和「りょ、了解です!」タッ!

リメエア「……ほら。アンちゃん。行きましょう」ナデナデ・・・

アンジェレネ「ううぅ……は、ぃ……」グズッ・・・


五和「まったく……昨日今日で香焼、いったい何してたっていうの? 帰ってきたら、私(姉ちゃん)にしっかり報告してもらうわよ?」タッ・・
790 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 02:28:43.84 ID:9hzuAis0
五和「きょ、教皇代理。香焼、連絡着てないそうです。あとシルビアさん。姫が部屋に食事を手配してとの事です」

シルビア「はぁ? ったく、ホント我儘なんだから……」ハァ・・・

建宮「あのガキも……面倒掛けやがって!」ンモー!

神裂「ステイルもつかまりせんか……仕方ない。建宮、お願いできますか?」

建宮「アイマム。五和、行くぞ! オマエはバイクで探し回れ!」

五和「え、ええ!? なんで私だけ!?」

建宮「さっきの罰なのよな……見ろ。あの会場の死愚累々を!」バッ!


禁書「幾ら食べても、満たされぬ……」ゴゴゴゴゴゴ・・・・・


五和「はい! 私行きます! バイク大好きっ!」バッ!

建宮「ああ、良い返事なのよ糞ったれ! 行くぞ! 女教皇様以下同志は有事に備えて此処に!」バッ!

上条「うーん、土御門も捕まらねぇな……俺も手伝うよ。やっぱタダ食いってのもなんだし」テクテク・・・

神裂「身内の事ですから、気にして頂かなくても……貴方は此処で禁書目録が食べ過ぎない様監視を」チラッ

上条「うっ……スイマセン。ホント、スイマセン」フコウダー・・・

神裂「いえ……すいません、お願いします。禁書目録(あの子)を任せっきりにしてきたのは私達ですから」ペコリ・・・

上条「……おまえ、まだそんな事言ってんのな」ジトー・・・

神裂「ええ……」フッ・・・

上条「……」ジー・・・

神裂「な、何ですか?」

上条「ハァ……オルソラ、ちょっといいか。神裂のこと、インデックスんとこに連れてってやってくれ」チラッ

オルソラ「ふふふ。了解でございます。ささ、カンザキ。行きましょう」ニヤッ

神裂「な、何を! ちょ、お、オルソラ! ま、待って! 上条当麻! 何を!?」アワワワ・・・

上条「ま、頑張れよー」ニヤリ・・・

オルソラ「こんばんはー。禁書目録。お元気でございますか?」テクテク・・・

禁書「ふぉふぁ! ふぉふふぉふぁ! ふぁふぉふぃ!」ヨッス!

神裂「き、禁書目録……口に物を含んで話すのははしたないですよ……」タラー・・・
791 :>>1にかわりましてカキネがお送りします 2010/10/21(木) 02:40:29.96 ID:9hzuAis0
禁書「んぐっ! ふぃ……いやぁ。本日は誠にありがとーなんだよ!」ニパー!

オルソラ「いえいえ。お友達ですもの。ね? カンザキ」ニコッ

神裂「え、ええ……」アハハ・・・

禁書「んー、でもやっぱり……オルソラとかおりの料理の方が美味しいな」ニコッ

神裂「っ! ……」グッ・・・

オルソラ「あらあら。ありがとうでございますわね」フフフ

神裂「……ええ。ありがとう、インデックス」ニコッ

禁書「うん! また作ってね!」モグモグニパー!

上条「ふふふ。上条さんも偶には良い事しますね~。さ、俺はもう一人のツンデレと天邪鬼独自に探しに行きま―――」テクテク・・・


 グイッ!


上条「―――すか、アアアぁっ!? な、何だ!? 魔術師か?!」ドテッ!

リメエア「……黙りなさい」シッ

上条「っ!!? だ、第一王むぐぅっ!?」ギュウッ!!

リメエア「黙れ。Are you OK?」ギロッ!

上条「……」コクコク・・・

リメエア「……貴方、今から私の部屋に行きなさい。場所はこの鍵の部屋」パシッ

上条「……どうしてです?」

リメエア「野暮用よ……アニーちゃんとアンちゃんがいる。相手してあげなさい」

上条「アニェーゼとアンジェレネ? ……理由は?」

リメエア「今二人とも誰かが見てないと、危ない心情なの……お願い」ジー・・・

上条「……分かりました。アンタはどちらに?」

リメエア「外に行くわ……心配は要らない。私は一人で生きていける女だから」ニヤリ・・・

上条「へいへい。お気を付けて……何かあったら俺の携帯に電話を。はい、これ」スッ

リメエア「ありがと。何れお礼はするわ……じゃね」ニコッ・・・カツカツ・・・

上条「まるで、女スパイだ。姫なのにアグレッシブ……そういや二番目は勿論、三番目も意外に行動的だったな。やっぱあの王女の娘か」ハァ
 
 
797 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/21(木) 21:46:46.36 ID:9hzuAis0
 ―――PM09:15、学園都市第7学区、大通り外れ‐路地裏・・・・・・


 ブロロロロォ・・・・・


五和「まったく、何処ほっつき歩いてるの香焼……」ハァ・・・「ん?」


 ガヤガヤ・・・・・


五和「……路地裏に、スキルアウトの人集り?」キキィ・・・


スキルアウト①「おい……どうすんだよ」

スキルアウト②「どうするって……仕方ないだろ? 半蔵さん待たないと」

スキルアウト③「てか、先頭立ってる『アイツ』の所為でケンカ止めらんないし」


五和「……ん?」スタッ・・・テクテク・・・


スキルアウト①「……まったく、戻ってきてみりゃ面倒臭い事になってらぁ」

五和「……見えない」ソー・・・

スキルアウト②「てか、警備員来ないのかよ。こんだけ騒いでてさ」

五和「んー! もう少し!」グッ!

スキルアウト③「前に立ってる『アイツ』が巡回警備ロボ壊してるもの……止めようとする人間も倒すしまいだしね」

五和「ちょっとごめんなさーい……ぷはっ! やっと見え……た……え?」キョトン・・・五和「え……な、に。これ?」ハ?

スキルアウトA「おい。姉ちゃんアブねえぞ。下がっとけって」


香焼「こ、の……理屈っぽいんだよ! オマエは!」ドンッ!

ステイル「ハァハァ……ふぅ……正論だろう! ムキになるのは反論できない証拠だからだ!」ガンッ!

香焼「うるさい! 謝れ!」タッ!

ステイル「貴様の方だ!」バシッ!


五和「・・・・・・・・・・・・・……...                    へぁ!?」アゼーン・・・
798 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/21(木) 22:11:47.87 ID:9hzuAis0
スキルアウトB「どっち勝つかなぁ。やっぱデカい方か?」

スキルアウトC「でも、小さい方の息上がって無い。スタミナ残ってるみたいだ……って、アンタ!」

五和「は……くっ! こ、香焼! 何やってるの、やめなさい!」バッ!

スキルアウト①「おい! よせ!」ガシッ!

五和「放して下さい! 放して! 二人を、止めなきゃ!」ジタバタ

スキルアウト②「馬鹿! 周り(アレ)見ろ!」グイッ

五和「え……あ……」ピタッ・・・


「う……あ、ぅ……」ゴロン・・・

「痛ぁ……っ……」ピクピク・・・

「ふざ、け……なん……で……」グダァ・・・


スキルアウト③「アイツら……止めに掛って、倒された輩よ」

五和「な……(香焼、ステイル。まさか一般人に手を出したの?!) っ……で、も……私は彼らの身内です! 話をすれば」グッ!

スキルアウト③「そういう問題じゃない……倒したのは彼らじゃないわ。前に立ってる、『アイツ』よ」ビシッ・・・

五和「……先頭に立ってる……彼?」ポカーン・・・

スキルアウト②「ああ。アイツは……」


削板「良い……根性だ。二人とも……ッッ!!」ウルウル!


スキルアウトA「この街の放っておいても何ら問題ない、核爆弾だよ」ハァ・・・

スキルアウト①「削板軍覇。超能力者のナンバー7だ……名前くらい聞いた事あんだろ」

五和「超能力、者(レベル、5)……なんでそんな人が!」

スキルアウトB「さぁな……兎に角、危険だぞ」

五和「っ! 連絡、しなきゃ……教皇代理に!」タッ!

スキルアウト②「おい! 行っちまった……まったく、なんなんだ?」

スキルアウト①「さぁな……おい、半蔵さんまだかよ。血ぃ出てるぜ。そろそろヤバいって、二人とも」
799 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/21(木) 22:23:20.12 ID:9hzuAis0
 ―――一寸・・・・・

建宮「チィ! 五和! 此処か!」ダッ!

五和「はい! あの人集りの中心に二人が!」タッ!

建宮「ったく、糞ガキ共……五和。女教皇様には連絡したのよな?」

五和「い、一応……こっちに向かうそうです」

建宮「そうして貰え。ステイルがマジで暴れたら厄介よな……」タラー・・・

五和「あ、あの……その件ですが……」アセアセ

建宮「何だ?」ン?

五和「み、見てもらえればわかります……」

建宮「……失礼。通るぞ」テクテク・・・

スキルアウト①「ん。ああ……」

五和「……」ジー・・・


ステイル「く、のっ……ちょこまかと……ギ、ぃッ!!」ガフッ・・・

香焼「……ふっ……倒れない……やっぱデカいな。でもサンドバックだ!」シュッ!

ステイル「ちいぃ!! 嘗めるな!! 軽いんだよ! 貴様は!」ブオンッ!

香焼「ぐぅっ……ッ!!」ドンッ!


建宮「……何で、素手戮(ステゴロ)してるのよな? 仮にも魔術師だぞ、アイツら」ポカーン・・・

五和「分かりません……でも、止めないと!」

スキルアウト②「お、おい! アンタら、前出ると危ないって」

建宮「大丈夫だ……オイ! ガキ共! いったい何時だと思って―――」


 シュッ・・・・・


建宮「―――ッ……兄ちゃん。いきなりアッパーカットとはぁ、危ねぇのよな……何故止めるよ?」ピタッ・・・

削板「……駄目だ」フルフル・・・

スキルアウト③「ハァ……彼、さっきから泣きながら仲裁しようとするヤツ、制止するのよ」ハァ・・・
800 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/21(木) 22:27:18.51 ID:z1mzrjAo
削板wwwwww
さすが根性馬鹿wwww
801 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/21(木) 22:41:50.03 ID:9hzuAis0
五和「ね、ねぇ君……どうして止めちゃいけないの? 二人とも血まで流してるのよ!?」ガッ!

建宮「……オイ、理由が無いなら押し通らせてもらうのよ。こっちは夕飯捨ててまでして止めに来てるんだぜ?」ギロッ!

削板「……お前らは、二人の『叫び』が聞こえないのか?」ビシッ・・・

一同『へ???』キョトーン・・・

削板「根性が足りねぇぞ……俺には聞こえる! アイツらの叫びが!」ウオオオオォ!!

建宮「……なぁんだ? このちょっとイタいヒーロー気取りの兄ちゃんは?」ポカーン・・・

五和「超能力者、だそうです彼」タラー・・・

建宮「は? この珍獣が?」ポカーン・・・

スキルアウトA「お、おい。おっさん……あんま怒らせんなよ。厄介だぜ」アワワ・・・

建宮「おっさん言ったの誰だ!! ……チッ。ガキ共が溜まりやがって」フンッ

五和「教皇代理……そ、それで君。その『叫び』って何なの? 分かるように―――」

削板「……女にゃ分かんねぇよ」フンッ

五和「―――言っ……はい?」アゼーン・・・

建宮「……ふん」キョロキョロ・・・ピタッ・・・「五和。ん」クイッ・・・

五和「え? う、上ですか……あ」ピタッ・・・


土御門「―――、――……―――」ジー・・・

海原「……――。―――、――……」ジー・・・

結標「――っ!!? ――……―ッ!!」ゴッ!


建宮「観客か、監視かは知らんが……」ジー・・・

五和「土御門……見ているならどうして!」キッ!

削板「上(アイツら)は手を出さん」キッパリ!

五和「き、気付いてたの?」ハッ!?

削板「露出女は知らんが、グラサンとキザ男には二人の『叫び』が伝わってきている」コクッ

五和「何言ってるか……分かんないよ」フルフル・・・

建宮「……」ジー・・・
802 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/21(木) 22:48:01.59 ID:9hzuAis0
建宮「黙ってろ……」ジー・・・

五和「教皇代理?! いったい何故っ……」ピタッ・・・

削板「ふむ……聞こえたようだな。○パイク・○ピーゲル!」

建宮「……ん」ジー・・・フム・・・

五和「……って、アブな! 教皇代理! 突っ込みましょうよ、そこ!」アワワ・・・

建宮「五月蠅いのよね……五和、一応、まぁ無いと思うが……ステイルが『得物(魔術)』出した時の為、女教皇様が居た方がいい」

五和「え?」

建宮「迎えに行って来い。この場を見る必要は無いから、控えるだけ控えておいて欲しいのよ」

五和「どういう……」エ?


神裂「―――……もう遅いです。建宮」スタッ・・・


五和「プ、女教皇様!」

建宮「……女教皇様。そこでジッとしてるのよな。二人を止めちゃいけないのよ」スッ・・・

神裂「……」ジー・・・

削板「聞こえるか、二人に『叫び』が……」ウルウル・・・


ステイル「―――ハァハァ……ふんっ! 何度でも言う! 女の尻に敷かれる人生が好きなのだろう?」グイッ!

香焼「―――っ……オマエが、言える事かよ! オマエの人生だって禁書目録中心じゃないか!」ドンッ!

ステイル「貴様が軽々しくそれを語るな! 貴様に僕の何が分かる!」バッ!

香焼「ああ、分かんない! 分かんないよ! でもオマエだって同じだろう!」ギロッ!

ステイル「いいや、僕には分かるね! 何がお友達だ! ふざけるのも大概にしろ! 貴様は必要悪の教会の人間なんだぞ!」タッ!

香焼「だから何だ! 必要悪の教会に居たら友達の一人も作っちゃいけないのかよ!」クッ!

ステイル「ああ、慣れ合いなど必要無い! ……あの男だ。あの男が入ってきてから空気が変わった!」フンッ!

香焼「そんなのオマエの言い訳だ! 上条さんは悪くない! 結局誰かの所為にしないとオマエは……グ、ゥ!!」ガンッ!

ステイル「オマエは……何だよ。言ってみろ!! 香焼!!」ググググ・・・


神裂「ッッッ……ステイル……」グッ・・・
803 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/21(木) 23:26:39.12 ID:9hzuAis0
五和「っ!! 香焼!! す、ステイル! やめなさい!」バッ!

建宮「やめろ……」ガシッ!

五和「教皇代理!」ガッ!

建宮「……駄目だ」フルフル

五和「何で! どうしてですか! 馬鹿みたいに殴り合ってるんですよ……」ウルウル・・・

建宮「……女教皇様。貴女も、駄目ですよ」チラッ

神裂「……っ」グッ・・・

五和「教皇代理、放して! ッ……建宮さん!! 建宮斎字!!」ジタバタ!

削板「……ス○イク。こっちは任せたぞ。上に行ってくる」スタッ!

建宮「思う存分……やらせてやらにゃぁいかんのよ。大人として……男として、な……」グッ・・・


結標「―――……っ!! 何で止めちゃダメなのよ!」グググ!

海原「……駄目です。アレは彼らの戦いです」ガシッ!

結標「馬鹿じゃないの!? 意味も無く殴り合ってるだけじゃない!」バッ!

土御門「意味なら、ある……悪いがステイルの言っている事は正論だ。しかし……」


削板「喧しい……小さい方の少年は、全ての……『友』を持つ、全ての者の『魂』の代弁なんだ。解かれ! 女!」ドーン・・・


結標「っ!! な、ナンバー7!?」バッ!

土御門「まぁ言ってる事は臭いが、⑦(この馬鹿)が正しい……例えば、お前と小萌センセ」カツカツ・・・

結標「っ!!?」ピタッ・・・

土御門「例えば、海原と超電磁砲、御坂蛇(スネーク)、昔の組織の娘御(ショチトル)ちゃん」カツカツ・・・

海原「……」ジー・・・

土御門「例えば、一方通行と打ち止め、黄泉川センセ、芳川研究員」カツカツ・・・ピタッ

海原「そして、貴方と義妹さん……と、クラスメイトもですね」フッ・・・

土御門「結標、分からんか? 俺らは慣れ合いが出来るような人間じゃない。本来、アイツの言うとおり『独り』じゃなきゃならん」ジー

結標「……っ」クッ・・・
804 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/21(木) 23:40:02.43 ID:9hzuAis0
土御門「でもな、香焼は『裏』にいながら……上条当麻(カミやん)、超電磁砲(御坂美琴)……そして黒妻綿流のソレなんだよ!」ギロッ!

結標「そ、そんなの……でも……」ペタン・・・

海原「兎に角、黙って見守りましょう……そうすべきです」ジー

結標「そんな、の……分かんないよ……」ポロポロ・・・

土御門「聞いてやれ。香焼の訴え(友)にはオマエも含まれる……今の俺は道化でも天邪鬼でも無い。二人を信じろ、結標」ジー・・・

結標「うっ……っ……ぇぅ……ううぅ……」コクッ・・・



 ―――ドゴッ・・・・ボスッ・・・・


香焼「ぐ、あぁ……ゼェ、ゼェ……」ヒューヒュー・・・

ステイル「何だよ……言えないか? 人殺し友達が多いディック・グレイソン気取りの香焼!!」ドシッ!

香焼「自分がっ……傷付かないように、逃げてる癖に! 陰ながら守る? はんっ! 自分を守ってるの間違いだろ!」ガジッ!

ステイル「こ、の齧る、なッ?! 貴様!! 小賢しい!! 答えを出せない人間が答えの有る人間に文句を言うな!」ブンッ!

香焼「フンッ、ナイトヒーロー気取りが答え? つまりは諦めたんだな、ステイル!」スッ!

ステイル「黙れ偽善者! それは貴様の女教皇に言っているとも同義だぞ!」タッ!

香焼「一緒にするな! 女教皇様はオマエと違って答えを出したつもりでなんかいない! 悩んでいるんだ!」トンッ!

ステイル「ッッ……僕だって……ハァハァ……くっ!!」ギロッ!


神裂「ッ……」グッ・・・

五和「女教皇様……っ!」ギュウッ・・・

建宮「……頑張れ、香焼」ボソッ


土御門「ねーちんも、辛いわなぁ……ん? おやおや……小山の大将がお見えになったようだぜぃ」ジー・・・


半蔵「チッ……カオスってるな、随分と」スゥ・・・

郭「如何しましょう、半蔵さま……強制介入しますか?」スゥ・・・

半蔵「まぁ……下手に手ぇ出せないな、メンツを見るによ。(グラサンにバれたか……) 郭、一応録画だけしておけ」ムゥ・・・

郭「……了」ジー・・・
805 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/21(木) 23:53:28.89 ID:9hzuAis0
香焼「もう、終わりか? 恰好付けて煙草なんて喫うからだ。英雄銀幕スターにでも憧れてるのか、ステイル?」フゥ・・・

ステイル「フゥ……るさ、い。まだだ、よ……偽善者なんかに負けはしない」ヨロッ・・・

香焼「偽善者じゃない」キッパリ!

ステイル「いいや……偽善者だね! そういう教えなのかい? 天草式十字凄教は!」フンッ!

香焼「っ!! オマエはまたそうやって関係無い人間まで……蔑む事しかできないのか!!」バンッ!

ステイル「ぐっ……言ってやる。汚れ仕事をやらないお前らは、身内だけで仲良しごっこをしてるのがお似合いさ!」ズガッ!

香焼「訂正しろ!! 自分らの教義にまで文句をつけるな! 謝れ!」ボンッ!

ステイル「何が救われぬ者に救いの手を、だ! なら何故貴様は救われない!! ……何故、僕は救われない!!」グイッ!!


土御門「ステイル。それは、違うぜよ……アウレオルスに成りかけてるぜ、御前」クイッ・・・

海原「……宗教が縋るモノという言葉が、真に理解できますね」ジー・・・


香焼「自分らの問題を……教義に押し付けるな! 自分は、教会とか教義とか関係無く、彼女らと!」ブンッ!

ステイル「だから言っている! それ抜きでも、殺しを容認できない人間が『アレ』らと仲良くするんじゃない!」ガシッ・・・

香焼「ぐ、ぅ……っ! まだ……言うか!! アレって、言うな!! 彼女らは物じゃない!」ググググ・・・ギロッ・・・

ステイル「何度でも……何度でも、何度でも言ってやる! 『アレ』は殺し屋だ! 人殺しだ! 人間以下だよ!!」ドンッ!ドンッ!

香焼「ぐっ……ゲ、ぁ……ゼェゼェ……ッ!!」ズルズル・・・

ステイル「ハァハァ……チッ……人殺しの売女共と上辺だけの関係か。ハンッ! 片腹痛いね」ドサッ!

香焼「ヒュー……ヒュー……ゆる、さ、な……」ズルズル・・・

ステイル「フゥ……どうした香焼? 売女共に艶気淫夢で唆されたか? 『私、人殺しだけど仲良くしてね、香焼くん』……って!」ハハハ!

香焼「ッッッ!!! が、アアアアアアアァ!!」ドンッ!!

ステイル「ぶ、ガァッ……ッ!!?」ドサッ!

香焼「彼女達を! 侮辱! するな!」ガンッ!ガンッ!ガンッ!!

ステイル「ギ、ぁ……がっ……ぅ、え……ッ!! ……言って、やる……半端者っ!」ギロッ!

香焼「っ!!」グイッ!

ステイル「ゲフっ……あの小娘も……ローマの売女達も……人を[ピーーー]!! 違うか!」プッ・・・

香焼「っ! ……オマエっ」フキフキ・・・ギロッ!
807 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 00:25:53.75 ID:deJvx6.0
ステイル「ハァハァ……否定、できないだろ? どけよ……」ドンッ・・・

香焼「……でも、それでも……彼女達は!」キッ!

ステイル「何だ? 『友達』ですってか? じゃあ、話を戻す。香焼。貴様は殺しを容認できるのか?」

香焼「それは……っ」フイッ・・・

ステイル「……だから、甘いんだよ。見て見ぬフリをする、貴様は」トンッ・・・

香焼「ち、が……ぅ」ストンッ・・・

ステイル「やはり上辺だけだよ、香焼。もう『アレ』らに近づくな……近づき過ぎれば、何れ貴様が死ぬ」クルッ・・・

香焼「……っ、自分は……そんな……っ」グッ・・・

ステイル「チッ……ほら」スッ・・・

香焼「っ?!」ガシッ・・・


ステイル「貴様のナイフだ……僕を刺せよ」グイッ・・・タラー・・・


一同『っ!!?』

香焼「な、ば、オマエ……何考えて!」ガシッ!

ステイル「刺してみせろ。そうすれば彼女らの仲間入りだ。晴れて真の『友達』とやらになれるだろう?」グググ・・・ツー・・・

香焼「や、め……っ!!」ブンッ・・・カランカラン・・・

ステイル「……ふんっ。どだい、貴様には無理なんだ。『表寄り』の人間が、『裏』と慣れ合おうとするな!」クルッ・・・


五和「あ……あぁ……っ……」ポロポロ・・・

神裂「香焼……っ……もう、いいです……頑張りました」ポロポロ・・・

建宮「……まだだ、ぞ。香焼!」ボソッ・・・ギリリッ・・・


結標「なん、でよ……どうして……もう、いいよ……」ポロポロ・・・

土御門・海原「「……」」ジー・・・

削板「……どうした、少年。その程度か!」ボソッ


半蔵(アイツは、黒妻の兄貴の……さぁ、答えろ。兄貴ならどうする?)ジー・・・
808 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 00:36:13.07 ID:deJvx6.0
香焼「―――……か。友達に、なるのに……理由がいるのか」ボー・・・

ステイル「……何?」ピタッ・・・

香焼「大事な事は……違う。確かに、今の自分には人殺しの是非なんて判断できない……それでも、だ」スタッ・・・

ステイル「……」ジー・・・

香焼「打ち止めちゃんが、言っていた……」スゥ・・・

ステイル「……は?」

香焼「名前を呼ぶんだ。『友達』に……なりたい時は」フッ・・・

ステイル「バカバカしい……何を言って―――」


香焼「ステイル。オマエは、禁書目録を……『名前、で(インデックス、と)』呼べるかい?」ジー・・・


ステイル「―――……っ」ピタッ・・・

香焼「呼べない。でも……呼びたいんだろ?」

ステイル「っ……どうでも良い事だ。その口を閉じろ」ガシッ・・・

香焼「きっと自分は、殺しをやっぱり、許せない……だから、いつか止めてみせる。友達の過ちを!」キッ!

ステイル「香焼、貴様……嘗てのオリアナ=トムソンやリドヴィア=ロレンツェッティと同じような事を考える気か?」ギロッ・・・

香焼「違う! 強くなって、正しい方向に強くなって! 最善の世界を目指す!」ギリッ・・・

ステイル「世界? 笑わせるな、正義の味方のつもりか!? ソレほどまでにお子様だったか貴様!」ハンッ!

香焼「真面目だよ……上条さんが言っていた! 世界に大きいも小さいも無い!」キッ!

ステイル「言葉遊びも大概にしろ! 誰かの言葉を借りねば話せないのか貴様は!!」ガシッ!

香焼「友達を正しい方へ助ける為なら、オマエが言った通り、自分はナイトウィング(ディック・グレイソン)になってやる!」ギロッ!

ステイル「ふんっ。貴様程度の男が、『裏』の世界の人間を『表』の世界へ戻せると言うか!! 矮小!!」グイッ!

香焼「ああ、やってみせる! そして……オマエも『その』例外じゃない! 


                                        ――――……ステイル=マグヌス!」ガシッ!


ステイル「っ!!?」ピタッ・・・
810 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 00:51:55.30 ID:deJvx6.0
神裂「ステ……イル……っ」ジワァ・・・ポロポロ・・・

建宮「……よく言った。流石、天草の男だ!」グズッ・・・

五和「うわああぁん……二人とも馬鹿あぁ!」ポロポロ・・・


結標「ぇっく……ぇっ……うぅ……っ……」ポロポロ・・・

土御門「ふっ……一方通行にも、聞かせるべきだったにゃ」フンッ・・・

海原「……ええ、でもしかし、我々には眩しすぎますよ。彼の御高説は」フフフ・・・

削板「んな事は無い! 誰もが『光』になれるんだ! 最大の敵は諦めに走る己の心なのだ!」ビシ!

土御門「……よくもまぁ、この⑦(バカ)は臭いセリフをしゃあしゃあと言うぜよ」タラー・・・


半蔵「浜面と似た『志』か……良い目をする。頑張れよ、少年」フッ・・・

郭「半蔵さまー。アイツらもしかして、九州・天草……『影』の輩では?」(・3・)アルェ?

半蔵「おま……少しは空気嫁よ。決めたのに……」ハァ・・・


ステイル「やっぱり……君は偽善者だよ。香焼」ギリッ・・・

香焼「『偽善』は……決して悪い言葉じゃない。『偽り』でも『善』だ。そして、自分はいつか……本当の『善』になってみせる!」キッ!

ステイル「……」

香焼「だから、オマエも向き合えよ! 自分は最愛やアニェーゼ達と向き合う! 答えが出るまで絶対逃げない!」

ステイル「……僕は……君ほど、御人好しじゃない」クルッ・・・テクテク・・・

香焼「っ……負け犬!! 逃げるなよ! 戦え! 我が友(ステイル)っ!!」クッ!

ステイル「っ……黙れよ……五月蠅い……五月蠅い五月蠅い五月蠅いっ!!」ギロッ!

香焼「いくらでも言ってやる! 逃げるか! ヘタレステイル!!」バッ!

ステイル「ッ!!!」ブンッ!

香焼「ぐっ……歯ぁ食い縛れえぇ!!」ダッ!



 ―――バジンッ・・・・・
811 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 00:59:23.35 ID:deJvx6.0
ステイル「ッ、が、ハァ……っ……」ドサッ!

香焼「いい加減……目覚ませよ……男だろ」ハァハァ・・・

ステイル「……」ズルズル・・・

香焼「……自分より、力を持ってるんだ。生かせよ。腐らせるな」フゥ・・・

ステイル「……僕は……っ……認められるかっ……っ!!」ボソッ

香焼「まだ、言うか?」ズルズル・・・

ステイル「貴様に……っ……貴様に僕の何が分かる!!」バッ!!

香焼「分からない。ああ、分からないっす……でも、ステイルが府抜けてるってのは分かるよ」フンッ・・・

ステイル「ッッ!! アアアアッ……―――『魔女狩りの王(イノケンティウス)』ウゥアアァッ!!」クッ・・・

香焼「くっ……ははっ……自分は、もう動けないっすよ……馬鹿野郎」ハハハ・・・

ステイル「■■■■■■■■■■■■■ッッ!!!」アアア!!!


 ―――ゴオオオオォォッ!!


神裂「魔翌力の暴、走ッ?! ステイル!! いけない!! やめなさい!! ステイル!!」バッ!

建宮「こんの糞ガキぁ!! ヤベェ、対処間に合わないぞ!!」ダッ!

五和「あ……あああ……」ガクッ・・・


土御門「あの馬鹿野郎!! 海原! 結標! 何でもいい!! アイツのカードをブチ抜け!!」スッ!

海原「駄目だ、標準が間に合わない! 人が多すぎてトラウィスカルパンテクウトリの槍では危険です!」クッ!

結標「あ・・・・・そん、な……」ガクッ・・・

土御門「こんな時にヘタレるな、精神薄弱!! 畜生! 拳銃(サイドアーム)でも危険だっつの!!」カチャッ!


ステイル「■■■■■■■■■……ッ!!」ガアアアァ!!

香焼「駄目っすよ……ステイ、ル……周りも、巻き込んじゃう、よ……」ハァハァ・・・

神裂「ステイルっ!! やめてええぇっ!!」バッ!



 ―――……お前ら!! そこを退け!!
813 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 01:17:37.25 ID:deJvx6.0
一同『っ!!?』バッ!


削板「ハアアアアアアァっ……


                ―――44(フォーティン・フォー)すごオオォい……パーンチイイイィッ!!」ブオンッ!


 ―――ガガガガガガッ!!



海原「あ、アレは!!?」バッ!

土御門「知っているのか!? 海原!!」クルッ!

海原「……アレは、銃闘技(ガン・シュート・アーツ)の『44マグナム』。まさかこの目で見ようモノとは」ゾッ・・・


半蔵「なっ?! 奴は今は亡き、月ジャン派なのか!?」バッ!

郭「『原石』データによると……月マガ派の筈です。ってか、漫画の技を単に吸収し(パクっ)てるだけでは?」ハァ・・・

半蔵「月刊派なんだろ……あと、ラーニングっつってやれ」ボソッ


ステイル「ッッッ!! ガ、アぁ……―――」ガガガッ・・・ドサッ・・・


香焼「っ!! ステイル!!」バッ!

神裂「ああぁ……しっかりなさい! ステイル! ステイル=マグヌス!!」ダッ!

ステイル「―――……っ……僕は……僕は、君ほど、強く有れないよ……香焼・・・・・」ポロポロ・・・

香焼「っ……馬鹿。逃げるなよ」ハァ・・・ドサッ・・・

ステイル「……っ」グッ・・・

香焼「逃げるな」

ステイル「五月蠅い……」クッ・・・

神裂「もう、いいです……ステイル……」ガシッ・・・

ステイル「……神、裂……すまない」グデェ・・・

神裂「いいから……貴方の悩みは簡単じゃないもの。私が一番、分かってるから……ね?」ポロポロ・・・ニコッ・・・

ステイル「……すま……っ……ない……く、ぁうぅゥ……っ」ポロポロ・・・
815 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 01:33:36.60 ID:deJvx6.0
香焼「ふぇ……はぁ。疲れた」ドサッ・・・

五和「あぁ……香焼っ!!」バッ!

香焼「五和……えへへ。ごめんっす」ヘタァ・・・

五和「馬鹿ぁ!! 姉ちゃんに黙って……馬鹿な、事して、うぅ……帰ったら、御仕置、きよ……っ……うえええぇぇん!!」ポロポロ・・・

香焼「弟扱い、すんなっす……あと、五月蠅い……頭に、響……」グデェ・・・

五和「香焼っ!!」ガシッ!

建宮「五和、無理に動かすな……ったく、ホント、ガキよなぁ。まぁ普段大人ぶってる奴だから、偶には許してやるのよ」ハァ


香焼「すぅ・・・すぅ・・・」グッタリ・・・


ステイル「っ……本当に……ムカつく、奴だよ……君(友)は……」フッ・・・

建宮「お前も、大概ツンデレよなぁ。ヤンデレか? まぁいいさ。さて、と……」チラッ・・・


土御門「うっ……はぁ。事後処理だにゃぁ」ハァ・・・

海原「ふふふ。頑張って下さい。必要悪の教会の一員さん。Good night,friends」スゥ・・・

土御門「あの野郎、逃げやがった……チッ、結標。何時まで泣いてんだ。手伝え」ゲシッ

結標「うううぅ……だってぇ……」ウエエエェン!

土御門「だああぁ!! 面倒臭ぇ女だぜ!」テクテク・・・

削板「ふんっ。良い根性だったぞ! お前らの『愛』! しかと見届けた! サラバダー!!」トゥ!

土御門「⑦(バカ)野郎……まぁ鼻からアイツに事後処理の期待してねぇけどな」フンッ・・・


スキルアウトs『ざわ...ざわ...』ガヤガヤ・・・


土御門「……はいはい! 皆さん、お騒がせいたしました。これにて撮影終了です!」ダハハ!

スキルアウト①「は? 撮影?」ポカーン・・・

スキルアウト②「映画だったの? それっぽいスタッフ見えねぇけど」キョロキョロ・・・

スキルアウト③「さっきの発火能力みたいなの、確かに不自然だったもんね。まぁ学園都市だし……不思議じゃないっか」アハハ・・・

五和「ううぅ……ふぁえ、つ、土御門?」ポカーン・・・
816 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 01:39:53.60 ID:deJvx6.0
土御門「んでは、集まって! はい、コレ見て下さーい。皆さんがエキストラとして参加してた記念でーす。後でお渡ししまーす!」ニコッ・・・

建宮「いっ!? 不味い! 目閉じろ!!」バッ!

五和「え、あ!」パチッ・・・


 ―――パシュンッ・・・・・


スキルアウツ『―――……』ボー・・・


土御門「ふぃ……はい、終わり。試作の『ニューララ○ザー』高いのになぁ……誰宛に請求すりゃいいの?」ジトー・・・

神裂「感謝します、土御門。私が払いますから……今は事後処理の続きをお願いします」ペコリ・・・

土御門「はいはい、ねーちん宛てね……ほれ建宮、五和。早くソイツら連れてくぜよ」

建宮「……あいよ」ドッセイ

五和「ふぁ、ぃ……病院に連れて行かなきゃ、ダメでしょうね……手配しますか?」

ステイル「僕は、いい……彼も、大丈夫だろう。魔術は当たって無いはずだ……」グデェ・・・

土御門「マジで拳の語り合いだったってわけだ。熱いねぇ……流石カミやん病被害者の会会長ステイル=マグヌスちゃん」ニヤリ・・・

ステイル「くっ……覚えておけよ、土御門」キッ

土御門「はい、忘れた。いいから、早くホテル戻れ。しまいにゃ警備員が来る。黄泉川センセの復帰前だけど面倒にゃ変わりないぜ」クイッ

神裂「はい……行きましょう。五和、香焼をバイクで運べますか?」

五和「い、一応……危険ですが」アハハ・・・

神裂「頼みます。建宮はタクシーを拾って下さい。私が大通りまで彼を連れてきます」グイッ

建宮「……了解なのよね。んじゃ、また後程ホテルで」シュンッ・・・

ステイル「……すまない」グラッ・・・

神裂「謝らなくていいです。寧ろ、今までよく我慢してきましたね」ニコッ

ステイル「……君らしくないな」ム・・・

神裂「そうですか? 偶にはお姉さんに任せなさい」フフッ

ステイル「キャラじゃないよ。やめておけ」フンッ・・・


香焼「すぅ・・・むぅ・・・」zzz...
817 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 01:57:03.47 ID:deJvx6.0
土御門「やれやれだぜぃ……んで?」チラッ・・・


半蔵「……ふんっ」ジー・・・

郭「見られてますね。あからさまに」ピクッ

土御門「なぁ。事後処理、手伝う気あるかにゃ? 御二人さん」ジー・・・

半蔵「事後処理も何も、俺らの『シマ』だ。全員回収するよ。記憶は誤魔化しときゃいいの? 似非MIBのエージェントさん」

土御門「おお! 助かるぜぃ! 黄泉川センセに叱られずに済む!」ニコニコ!

半蔵「んまぁ捕まってもいいがな、俺はあ痛ぁっ!!」ボカッ!

郭「……」ギロッ!

土御門「にゃはは! 面白いねぇ、兄ちゃん……何れまたな」フフッ

半蔵「つつつぅ……ふんっ。道化が……早く去ね。俺はオマエと関わる気はないぞ」フンッ

土御門「俺はお前を知っている。そしてお前は俺を知っている」ニヤリ・・・

郭「だったら、何なのですか?」ギロッ

土御門「いや、それだけさ。ま、『裏の裏』には干渉しないぜよ……黒妻綿流によろしく―――『服部』家嫡男さん」テクテク・・・

半蔵「ああ……兄貴に宜しく―――『土御門』嫡男殿」スッ・・・

郭「……へ? (何言ってんだ、この人達)」ポカーン・・・


 ヒュウゥゥ・・・カツカツカツ・・・・・


リメエア「……」スッ・・・

スキルアウツ『・・・・・・・・・・・・・・』ボー・・・

リメエア「……男の子、ね」フッ「ほら。立てる? お嬢さん」クイッ


結標「こんな状況下で置いてかれたよぅ……うえええぇぇん!!」ビエエエェ!!


リメエア「……難儀ね。皆」ハァ・・・
818 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 02:33:53.54 ID:deJvx6.0
 ―――PM10:25、学園都市第3学区、国際ホテル『バベル』・・・・・・


 テクテク・・・・・


建宮「ハァ……夕飯喰いそびれたのよ」グッタリ・・・

ステイル「……すまない、建宮」グデェ・・・

建宮「……オーライ。ガキが大人の心配すんな」ヨイセッ・・・

ステイル「急に子供扱いしないでくれ……何か、こう……アレだ」ムゥ・・・

神裂「クスッ……意外と、ウブなのですね。ステイル」クスクス・・・

ステイル「なっ!!?」カアアァ・・・///

建宮「まぁ子供扱いされんのは慣れてないのよねぇ」ニヤリ・・・

ステイル「ッッッ~~~~いっそ、殺せ……」シュウウゥ・・・

五和「女教皇様ぅ。教皇代理ぃ……何で私が香焼背負わなきゃなんないんですか。重いですよぉ、流石に」ハァハァ・・・

建宮「あら? さっきまでお姉さんぶってたの何処の何方よな?」

五和「くっ……覚えてろぅ」ブツブツ・・・


オルソラ「お帰りなさいませ、皆さん……と微笑みたいところでございますが、一体この有り様は何事でございましょう?」ジー・・・


五和「うわっ! ヌッと現れないでください! ……え、えっと」タラー・・・

神裂「……野暮用、です。オルソラ」ニコッ・・・

オルソラ「……」ジー・・・

ステイル「……ふむ」ペコリ・・・

オルソラ「そう……そうでございますね。了承です」ニコッ

建宮「感謝するのよ。オルソラ嬢……因みに、飯は?」

オルソラ「ふふふ。心配なさらなくてもちゃんと残してございましたよ」

神裂・建宮・五和「「「……ほっ」」」アリガトー
819 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 02:47:26.34 ID:deJvx6.0
建宮「んで……突っ込んで良いのか? アレは」フイッ・・・

一同『……』ウエヲムクゥ・・・


上条「……不幸だ。何て言ったらいいか……不幸だよなぁ」ブラーンブラーン・・・


五和「へ? ……上条さん。空中ブランコ?」ポカーン・・・

オルソラ「えっと……着替え中のシスター・アニェーゼ、シスター・アンジェレネの部屋に入り、それで」アハハ・・・

建宮「あはは……流石、元祖KAMIYANは格が違うのよねぇ」タラー・・・

神裂「今に始まった事ではありませんが……はぁ……」ヤレヤレ・・・

オルソラ「それよりも……姫が、彼を御待ちでございますよ」

神裂「……そう、ですか。わかりました。私が連れて行きます。五和、香焼を」

五和「え、あ、はい」

建宮「まったく……精々、姫とジャリん娘共に折檻されてこい。香焼」

神裂「建宮はステイルを治療室に運んであげてください。オルソラ、すいませんが彼らの為に消化の良いモノをお願いします」ペコッ

オルソラ「かしこまりました。ステイル、まずは治療でございますね。ささ」ニコッ

ステイル「……すまない」

五和「あのー……私は?」

建宮「ミノ虫英雄さんでも降ろしとけ」クイッ


上条「だーれーかー……おーろーしーてー……高いよ、揺れるよ、怖いよー……」フコウダー・・・


五和「・・・・・あはは」ゴクリッ・・・

建宮「……あーめん、幻想殺し」ハハハ・・・

ステイル「そういえば……彼女も来てるのかい?」

神裂「ええ……後で顔を見に行きましょう」ニコッ

ステイル「・・・・・」

神裂「……今すぐじゃなくていい。ゆっくり……ゆっくり、ね? ステイル」ニコッ

ステイル「……ふんっ」プイッ・・・///
820 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 02:56:29.71 ID:deJvx6.0
 ―――リメエア個室・・・


 コンコン・・・・・


リメエア「……はい」

神裂「姫、私です」

リメエア「何かしら」

神裂「……香焼を」

リメエア「……入って。私の正体は話さない事」ガチャッ・・・

神裂「ええ、失礼します……」テクテク・・・


アニェーゼ「すぅ・・・・・すぅ・・・・・・」zzz...

アンジェレネ「……」ウツラウツラ・・・


リメエア「迷惑掛けたわね」

神裂「いえ、此方こそ……天草を代表して御礼と謝罪を」ペコッ

リメエア「やめなさい。私が好きでやったことよ。否定する気?」キッ

神裂「……すいません」

リメエア「……いいわ。コーヤくんを」スッ・・・

神裂「い、いえ……このまま部屋に運びますから」アタフタ・・・

リメエア「……命令よ。いや……お願いね。カンザキ、彼を此方に……彼女達のためよ」フッ

神裂「……わかりました。お願いします」スッ・・・

リメエア「ええ……我儘言ってごめんなさいね。彼(この子)は玩具じゃ無いのに」

神裂「……大丈夫です。香焼も、まず此処に帰った筈でしょう。宜しくお願いします」ペコッ

リメエア「任されました」ニコッ
821 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 03:06:38.18 ID:deJvx6.0
 ガチャッ・・・・・


リメエア「……やっぱり、男の子ね。重たいわ」ウンショ・・・

香焼「……むぅ」ピクッ

リメエア「起きるかしら? よいせっと……」スッ・・・

香焼「すぅ……すぅ・・・・・・」zzz...

リメエア「……良かった」フゥ・・・

アンジェレネ「ん……あ」ピクッ

リメエア「……アンちゃん。寝ていいわよ」テクテク・・・

アンジェレネ「……帰って、きたんだ」ジー・・・

リメエア「ええ。ボロボロでね……男の子って不思議ね。私も男に生まれてたら面白かったかも」クスッ

アンジェレネ「それは……ちょっと怖いかな……」クスクス

リメエア「あら? 良いと思うんだけどなぁ……ふふふ。疲れたでしょ? 寝なさい」ナデナデ・・・

アンジェレネ「……ええ。あの」

リメエア「彼ね……貴女達の為に……頑張ったのよ。それで、ボロボロ」フフッ

アンジェレネ「……」ジー・・・

リメエア「彼は自己中なんかじゃないわ。私が保証してあげる……さ、お休み。アンジェレネ」ナデナデ・・・

アンジェレネ「……はい。お休みなさい、ミス・リィア」

リメエア「うん。ロフトに居るわ……何かあったら呼んでね」テクテク・・・ガチャッ・・・

アンジェレネ「……」チラッ・・・

香焼・アニェーゼ「「すぅ・・・・・すぅ・・・・・」」zzz...
822 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 03:18:27.66 ID:deJvx6.0
アンジェレネ「……怒るに、怒れないじゃない」ツンツン・・・

香焼「すぅ・・・・・」

アンジェレネ「どうして、貴方は……卑怯でいてくれないの?」

香焼「・・・・・」

アンジェレネ「例えば私が男の子なら……貴方と喧嘩できたのに」ムゥ・・・

香焼「・・・・・」

アンジェレネ「無いもの強請りだね……でも、男の子なら本当に良かったかも」ギュッ・・・

アニェーゼ「すぅ・・・・・むぅ・・・・・」

アンジェレネ「こうして、隊長を私のモノに出来たかもね」ツンツン・・・

アニェーゼ「みゅぅ・・・・・すぅ・・・・・」

アンジェレネ「クスッ、ね? 可愛いでしょ、アニェーゼちゃんは」

香焼「・・・・・」

アンジェレネ「……―――」スッ・・・


 ―――チュッ・・・・・


アンジェレネ「―――……私は卑怯者だから、許しは請わないよ?」ニコッ


リメエア「……ふーん」ジー・・・


アンジェレネ「お休み、『友達』……」コテンッ・・・


香焼・アニェーゼ「「すぅ・・・・・すぅ・・・・・」」zzz...


リメエア「彼と彼女……『どちら』に、ナイトキスをしたのかしらね? 御増せさん(アンジェレネ)」クスッ・・・
823 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 03:20:16.24 ID:deJvx6.0
 ―――PM10:45、学園都市第21学区、貯水ダム第8区画・・・・・・


 カツカツカツ・・・・・


フレンダ「はぁ……結局のところ本当に、隠れ家ある訳? 此処にぃ?」キョロキョロ・・・

麦野「タレコミだとね。いやまぁしかし……絹旗ちゃんが好きなB級ホラーの会場だわ、此処」ジメジメイヤァ・・・

絹旗「……」ボー・・・

滝壺「きぬはた?」

絹旗「……」ボー・・・

麦野「……ちょっと、絹旗。しっかりしなさい。仕事中よ」ギロッ

絹旗「……え、あ……はい」ピョコ・・・

フレンダ「本当に大丈夫? 様子おかしいけど」ジー・・・

絹旗「……え?」フイッ・・・

滝壺「むぎの……きぬはた、お仕事ならないよ」チラッ・・・

麦野「んー……ヘマられても困るしなぁ。今は下見だし……『本番』は深夜スタートだから、休ませるか」ハァ・・・

滝壺「うん。そうしよう」ニコッ

フレンダ「……何か麦野、妙に優しい。何時もなら、『レイプされてでも敵の意識を背向けろ雌豚がぁ!!』とか言うあ痛ぁっ!!」ガンッ!

麦野「まぁ、普段ならね。だけど……」

フレンダ「痛たた……結局、普段そうって認める訳?! だったら叩くな!」ウウウゥ・・・

滝壺「むぎの……だけど、何?」

麦野「……いや、何でもない。フレンダ、絹旗をバンに。滝壺は大まかでいいから信号拾っておきなさい」

フレンダ・滝壺「「アイマム」」ビシッ・・・


麦野「……ったく、囮と足手纏いとじゃ使い勝手が違うのよ。絹旗ちゃん……くそっ、あの坊やの所為だわ」ハァ・・・
824 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 03:40:07.87 ID:deJvx6.0
フレンダ「まったく……仕事の詳細聞かされてないっていうのに、ウチのマスコットちゃんは」ハァ・・・

絹旗「……」ボー・・・

フレンダ「……絹旗? マジでダイジョブ?」ジー・・・

絹旗「あ……うん……超、大丈夫……ふぇ」グラッ・・・

フレンダ「っ!!? 絹旗!!」ガシッ!

絹旗「ハァ……ハァ……」ボー・・・

フレンダ「っ……熱。それに……能力不安定って訳?!」チラッ・・・


 ザワ・・・ザワ・・・・・


フレンダ「乱雑開放の起き掛け? 不味いわね……ダム内なのに」タラー・・・

絹旗「……こ、や……ごめ」プルプル・・・

フレンダ「ああ、もう……浜面!」Pi!「至急、私のいるポイントに救急キットと解熱剤持ってきなさい。能力緩和剤も一応ね」Pi!

絹旗「あ、ぅ……ごめ、なさ……ふれん、だ……」ブルブル・・・

フレンダ「ったく、体調管理も仕事のウチよ? 遊んでばっかいるからこうなる訳。OK?」ギュッ・・・

絹旗「……ごめ、ん。プール……入っちゃ、ったです」ハァハァ・・・

フレンダ「……何それ。自慢って事?」ジトー・・・

絹旗「……超」ボソッ

フレンダ「ん?」

絹旗「お腹、痛・・・・・いです……」ウゥ・・・

フレンダ「初潮?」

絹旗「打ん……殴ります、よ……違くて……『色々』有り過ぎて……身体、言う事……聞かな……っ」ビクッ

フレンダ「ハァ……聞かなかった事にするわ。兎に角、バン戻りましょう。最悪、病院直行だからね」ピッ!

絹旗「超……あり、がとで、す……フレ……ンダ」ハァハァ・・・

フレンダ「……まったく、やれやれって訳よ。結局、お子様ね。ウチの絹旗ちゃんは」ハァ・・・
825 :>>1にかわりましてカキネがお送りしました2010/10/22(金) 03:48:11.40 ID:deJvx6.0
はい。てな所で終わりです。
次回は……黒妻家の『お風呂』から始まります。つまり……ムフフ! 書いて、いいかい?


・まぁ今回はステイルを叩きましたが、本当に申し訳ない。ステイルは好きよん? 嘘じゃないぜぃ!

・軍覇さんの、すごパシリーズその2……>>814でググって下さい。昔の月刊雑誌は良かったのにねぇ。

・アンジェレネがキスしたのはどっちだろうねぇ? どっちもかなぁ? それともしてない?

・麦野に性格は基本、本編より少々温めに描いておりますので、御了承を……キツいの欲しい?


まぁ何時ものように質問感想意見要望罵倒、お願いします。ではまた次回! ノシ
826 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/22(金) 15:22:46.67 ID:b17Vs6DO
乙!
土御門と半蔵とかなんて俺得!


あと‥‥上条さん流石っすwwww
827 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/22(金) 19:08:28.56 ID:TKptEnYo

殴り合いが熱かったな
828 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 21:58:15.26 ID:deJvx6.0
こんばんわ。投下っす。多分、今日で今章終わりかな……
829 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 22:12:08.90 ID:deJvx6.0
 ―――PM11:00、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・


 カチャカチャ・・・ジャー・・・・・


固法「ほ、っと。洗い物終わりかな……あ、先輩。作業着汚れ酷いなら水に漬けておいて下さいね」キュッ

黒妻「んー」カチカチ・・・

固法「あと灰皿の芳香ビーズ、冷蔵庫の上に置いときましたから」パタパタ

黒妻「んー」カチカチ・・・

固法「……話、聞いてます?」ジトー・・・

黒妻「んん」ポチッ

固法「……がおー」

黒妻「……は?」ポカーン・・・

固法「……いえ、何でもありません」カアアァ・・・///

黒妻「ふむ……なぁ」ボソッ

固法「え、はい。あ、御茶とコーヒーどっちが良いですか?」

黒妻「ホットミルク」キッパリ

固法「……はいはい」ハァ・・・

黒妻「それよりよ、美偉……お前今日何してたの?」

固法「え?」トクトク・・・

黒妻「いや、何となく……ずっと風紀委員の詰め所か?」チラッ

固法「え……ええ、一応。調べ物してました」ウィイイィン・・・

黒妻「そっか……なら、いいさ」フッ・・・

固法「……はい」チンッ!「先輩、牛乳です」コトッ

黒妻「ん。さんきゅ」スッ・・・
830 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/22(金) 22:12:13.61 ID:RQOeVYAO
戻ったかっ!
831 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 22:21:46.36 ID:deJvx6.0
固法「……あの、先輩」

黒妻「ん?」

固法「あの子達の事なんですけど……」ジー・・・

黒妻「……」ボー・・・

固法「……教えてくれないんですか?」

黒妻「知らない」

固法「嘘ですね?」

黒妻「……」タラー・・・

固法「こっち向いて……香焼くんって、何者ですか?」ガシッ・・・

黒妻「……」ジー・・・

固法「最愛ちゃんって、何者ですか?」

黒妻「……」フイッ・・・

固法「打ち止めちゃんって、何者ですか?」

黒妻「……なぁ、待てよ。美偉」ピクッ

固法「麦野さんって? 土御門くんって? アニェーゼちゃん、ステイルくん、インデックスちゃん……上条くんって、何者?」

黒妻「落ち着けよ。どうした、いったい?」

固法「っ……」フイッ・・・

黒妻「……それは、何だ? 風紀委員としての仕事か?」

固法「……いえ。私の……独断です」

黒妻「……そうか」スッ・・・

固法「私は……知らない事が多過ぎる」シュン・・・

黒妻「……良い事だ」スタッ

固法「先輩! まだ終わってません!!」キッ!

黒妻「風呂!」バッ!

固法「私も行きます!」ギロッ!

黒妻「だあああぁ!! 勝手にしろ!」テクテク・・・
832 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 22:34:48.48 ID:deJvx6.0
 ―――チャポンッ・・・・・


黒妻「……んで?」ジトー・・・

固法「『んで?』じゃありません。話を聞いて下さい!」キッ!

黒妻「聞いてるよ……ってか狭いっつの。大人二人分の風呂じゃ無ぇんだぞ!!」

固法「分かってます。じゃあ先に洗って下さい。私お湯沢山使いますから」フンッ

黒妻「ったく……何で風呂の中でまで口論しなきゃならないんだっつの。倦怠期の夫婦になったつもりは無ぇぞ」ハァ・・・

固法「……そう言いながら、勃起してるくせに」ジー・・・

黒妻「オ、ま、そういう事言うな!!」ザバンッ!!

固法「うわぁ……もう」ムゥ・・・


 モイスチャモイスチャ・・・・・


黒妻「くっそぉ……髪切りてぇ」ワカメワカメ・・・

固法「先輩、話逸らさないで下さい。私真剣ですよ」ジャー・・・

黒妻「冷っ!!? 水ゆっくり掛けるな!!」

固法「無視るからです。お話し聞いて下さい」ジトー・・・

黒妻「づべでぇ……チッ、何だよ」ハァ・・・

固法「……詮索屋は嫌われるって、分かってます」

黒妻「そうかよ……」ワシャワシャ

固法「それでも……どうしても貴方と、あの子達が心配なんです」フイッ・・・

黒妻「……」フエルワカメ・・・

固法「お願い」ジー・・・

黒妻「……水掛けて」ダラーン・・・

固法「……はい」ジャー!

黒妻「だっ?! 馬鹿か!? 何で冷水かけんだっつの!! お湯だっつの、天然美偉!!」アbbbb・・・

固法「あ……すいません」キュッ・・・
833 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 22:58:00.83 ID:deJvx6.0
 かぽーん・・・・・


黒妻「……」ツーン・・・

固法「あ、あの……ごめんなさい」シュン・・・

黒妻「……はぁ。気ぃ付けろよ、次から」デコピンッ

固法「痛あぅっ!!」パチンッ

黒妻「ったく……んで? その詰め所でしてた調べ物だかってのは、もしかして『書庫』漁りか?」ジトー・・・

固法「つぅ……っ」ピタッ・・・

黒妻「図星ねぇ。宛ら、香焼達の個人情報風紀委員権限で調べようとしたんだろ?」

固法「っ……」コテンッ・・・

黒妻「はぁ……馬鹿な真似はやめとけ」ギュッ・・・

固法「……でも、心配なんですよ」ウルウル・・・

黒妻「……アイツらは強いガキだ。そんな心配要らない。欲しけりゃアッチから求めて来る」ナデナデ・・・

固法「私じゃ……母親になれないんですか?」ギュッ・・・

黒妻「そんな事無いな。母親が子供の全てを知っていなきゃいけない訳じゃないだろう?」

固法「……そう、かな」チャプン・・・

黒妻「ああ。必要なのは『おかえり』と言ってくれる環境だ。それが『母』だろ。違うかな?」フッ

固法「分からない、です……」ピチャッ

黒妻「ん。まぁ、オレも所詮知ったかだよ……親父や御袋なんてのも、難しいさ」

固法「先輩の……御両親の話は聞いた事ありませんね」ジー・・・

黒妻「さぁ。どうだったかな……オレは美偉の親の話を聞いたこと無い気がする」

固法「そうでしたっけ」

黒妻「ああ。正直、この街に住んでると……親の事を忘れちまうよ。残酷だな、オレは」

固法「いえ。この都市の住人は少なからず……一度は、はい。子供の街といった所でしょうか。大人を、忘れる」

黒妻「かもな。だが、ネバーランドじゃ無ぇよ。大人も子供も仕切が無い街さ……小市民はな」クスッ

固法「うーん……変なの」フフッ
835 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 23:24:55.56 ID:deJvx6.0
固法「でも、先輩……あの子達、大人過ぎると思いませんか?」

黒妻「今に始まった事じゃないさ。オレから言わせりゃ美偉だって十分大人びてる」ニコッ・・・

固法「……変態」キッパリ

黒妻「何でそうなるよ?!」What?

固法「……下」ジトー・・・

黒妻「……仕方ないだろ。疲れてんの。勝手にだ! 勝手に!」フンッ

固法「あら。欲情してくれたんじゃ無いんだ」クスクス

黒妻「おま……後で覚えてろよ」キッ

固法「きゃー。やーらーれーるー」キャーキャー(棒

黒妻「く、の……」ンギギ・・・

固法「ははは。まぁ冗談はさて置き……遠慮しないで欲しいんですよ。あの子達に」ペタン・・・

黒妻「ハァ……いや、オマエには十分甘えてるよ。アイツら」ダキッ・・・

固法「なのに、秘密ごっこを続けるんですか? 先輩には打ち明けるのに……」シュン・・・

黒妻「……分かってやれ。アイツらなりの気持ちだよ。オマエがアイツらに一番してやらにゃならんのは、信頼さ」ナデナデ・・・

固法「信頼……」

黒妻「何を、とは言わないが……アイツらが、もし『全部』を投げ出した場合……美偉が包んでやれ。な?」ニコッ

固法「難しいですね」フフッ・・・

黒妻「無論。オレらで、だよ……『家族』なんだろ? どんな形であれ、さ」

固法「……はい」ニコッ

黒妻「よし。話終わり! 上がる!」ザバァ・・・

固法「私は身体洗ってから行きます。それで……その……」モジモジ・・・///

黒妻「……上条とインデックスちゃん(上の住人)、いないってよ」ボソッ

固法「……待ってて、下さいね」ニコッ・・・///

黒妻「あいよ……寝ないで待ってる」ガララ・・・フキフキ・・・



固法「……し、白井さんに通販で買って貰った下着……着けてみようかな。で、でも……うーん」ブクブク・・・
836 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/22(金) 23:28:01.33 ID:deJvx6.0
※注意……以後、ネチョ入ります。御了承を。
837 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/22(金) 23:28:43.83 ID:RQOeVYAO
わふぅーっ!!!
838 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/22(金) 23:39:59.27 ID:t/XMHlEo
今日はちょっと寒いな
840 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/23(土) 00:13:41.75 ID:7U28U1c0
 ―――PM11:40、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・




黒妻「……」カチッ・・・「ふぅ……ガキ、か」ジジジジ・・・



……彼女(美偉)の言わんとしている事は分かる。流石に、あの子供達(ガキども)と長く暮らし過ぎた。そりゃ、疑うだろう。
自分(オレ)は、あの子達の『秘密』の全てを……という訳ではないが、ある程度は知っている。
半分は子供達自身または子供達の身辺から告白され、もう半分は……有能な情報源(ブレイン)である我が友、服部半蔵から仕入れたモノだ。

宗教人(香焼)。暗部殺し屋(最愛)。クローン体(打ち止め)。

禁忌。宗教はこの街(学園都市)でだけのタブー事だが……他二人は、違う。完全なる、『黒』の存在。


黒妻「暗部……か」フゥ・・・


その存在を知らない訳ではない。自分は仮にも元スキルアウト(ビッグスパイダー)のリーダー、治安の悪い第10学区の長だった男である。
勿論、その手の仕事の下請け依頼は山ほど来た。引き受けた事は無いが……亡き友(駒場)は『それ』を卆(そつ)無くこなしていたらしい。

その『仕事』は自分達スキルアウトを『捨て駒』にするような内容だったという事は、今でも覚えている……まぁ、自分の昔話はどうでもいい。


黒妻「絹旗最愛……ね」ボソッ


我が友、浜面仕上が仮所属する――尤も、何故無能力者の彼がそこに入ったかは知らないが――暗部組織、『アイテム』の一員。


黒妻「暗部内の……内部粛清、極秘集団の暴走の阻止か……『道具』、いや、上の『掃除道具』だよ。反吐が出る」フンッ・・・


まるで、『何時か』来るクーデターの為に特化した部隊。誰かがそれを先見し、作ったのか。彼女達も『捨て駒』扱いなのか……


黒妻「……オレは、どうしたらいいのかなぁ」ジジジ・・・


無論、知る由も無し。
841 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/23(土) 00:48:02.82 ID:7U28U1c0
黒妻「打ち止め……最終信号」タバコケシケシ


我が友の話によれば、とある実験から生まれたある『超能力者』のクローンらしい。
まぁ、その超能力者が『誰か』は一目瞭然だが……そちらは捨て置く。

何故、彼女を産み出したか。誰が、彼女を創ったか。


黒妻「誰そ彼じゃなく……この街の『科学』の為、か……泣けるぜ」テクテク・・・ドサッ・・・


しかし、然る理由は否定しない。できない。その否定は、彼女の『存在』をも否定してしまう気がした。


黒妻「誰も悪くない……誰も……」ボー・・・


裏を返せば、誰もが悪い。


黒妻「……」ボー・・・ウトウト・・・


考え事は、自分のする事じゃない……度代自分は脳筋だ。分からない事は、分かる奴に任せる。
自分は、自分が善しとすることを善しとするのみ……


黒妻「……む、ぅ」スゥ・・・


寝よう。疲れた……頭が回らない……また、明日―――








固法「すうぅぅ・・・……っ! 寝るなああぁっ!!」ドンッ!


黒妻「―――ぶ、べらぁっ!!?」バンッ!!
842 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/23(土) 01:06:30.97 ID:7U28U1c0
黒妻「……美、偉……さん?」ガクッ・・・


 考えるのを止めさせてはくれない。彼女の綺麗なエルボードロップ。


固法「また約束破るんですか!? もう二週間ですよ!!」ノソッ

黒妻「悪、ぃ……ってか、オマ……なに、その……何?」ジー・・・

固法「え、あ……そ、その……」モジモジ・・・///


 きわどい。非常に。正直、透けてる。


黒妻「……買ったの? それ」ツンツン・・・

固法「つ、通販で……」カアアァ・・・///


 言い表せないが……黒っぽい――あくまで、『っぽい』――ショーツとブラ。そして……


黒妻「……」ジー・・・

固法「み、見ないで……下さい……」マッカッカァ!!

黒妻「いや、見て欲しいから着けてるんじゃ無ぇの?」マジマジ・・・


 ……ガーターベルト付きのレース網タイツ。ハァ、畜生疲れてんのに……今夜は寝れんか。


固法「で、ですけど……やっぱり……」シュン・・・

黒妻「……ふむ」ボー・・・

固法「……先輩?」ウルウル・・・

黒妻「ったく……おいで、美偉」ギュッ・・・

固法「あ……も、もう……」カアアァァ・・・・

黒妻「メガネ、外すぞ」スッ・・・

固法「はい……」ギュッ・・・


 ああ、オレだけの、素顔だ。誰にも、やらない。
845 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/23(土) 01:33:27.03 ID:7U28U1c0
眼鏡の奥の彼女の目は、引き込まれるように澄んでいる。それが素なのか、それとも『能力』によるものなのかは知らないが……どうでもいい。


黒妻「……っ……」グイッ

固法「あ……ん……ぁ……」グッ


強引に引き寄せ、キスをする。


固法「……ぷぁ……え、へへ」キュッ


はにかむ彼女。正直、目茶苦茶にしたい程。


黒妻「……じゃあ、するか」

固法「はい」

黒妻「……えーっと、それ着けてるって事は?」ジー・・・

固法「あ、そ、その……だからあんまりジロジロと見ないで下さい……恥ずかしいです」カアアァ・・・///

黒妻「……無理」マジマジ


理性が吹っ飛びそうだ。


固法「も、もう……脱がさなくて、いいです……」モジモジ

黒妻「へぇ……スケベ」ニコッ・・・

固法「どっちがですか……変態」ドンッ

黒妻「む」ドサッ・・・


珍しく、押し倒された。積極的……コイツの場合――というか多くの女性だろうが――こういう時は生理前だ。


固法「疲れてるんでしょ。私が無理言って誘ったんです……変な意味じゃないですからね」モゾモゾ

黒妻「……裸で変な意味もクソも有るかっての」ゴロン・・・

固法「何でそういうロマン無い事言うかなぁ……」モゾモゾ・・・


一応、恥ずかしいのか。毛布に潜り込み……愛撫を始めた。顔を見られたくないらしい。そういうものなのか……オレには分からない。
848 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/23(土) 02:04:55.12 ID:7U28U1c0
女は恋愛に理想を求めるが、男は現実にまで理想を求める生き物。誰かが言っていた気がする。分からんでも無いが、結局は個人の問題だ。


固法「ん……あ、ぅ……」ピチャピチャ・・・


淫縻な音。よくもまぁそんな汚いモノをと……男は思うが、実際『逆』もまた然りなのだと彼女は言う。


固法「……へんはい? はの……ひもひほくはい、へふか?」チュルル・・・レルゥ・・・

黒妻「美偉……話すか、舐めるかどっちかにしろ」スッ・・・


オレの無反応に反応する彼女。しかし、何を言わんとしたいかは分かるが……一応マナーもあろう。


固法「あ、すいません……えっと……」ピタッ・・・

黒妻「いや……すまん。気持ち良いさ……ちょっと疲れててな」ナデナデ・・・

固法「やっぱり……止めますか?」

黒妻「大丈夫だよ。ありがと」ニコッ


彼女の所為ではない。自分の反応が薄いのは、疲れと……考え事の所為だ。
情事の間に彼女以外の事を考えるのも、これまたマナー違反だとは思うが……うん。素直に、自分が悪かろう。申し訳無い。


固法「……ん……ぁ……んぐ……っ」チゥ・・・ヂュルヂュル・・・

黒妻「……初めて」ボソッ

固法「……あぅ……んんぅ……む?」ピチャ・・・ペロル・・・

黒妻「初めて、オマエと寝た時……乱雑開放(ポルターガイスト)起こしたよな」クスッ

固法「っ……あはは」ピタッ・・・


気まずそうに、彼女は苦笑した。破瓜による激痛で乱雑開放した能力者である彼女。当時は……異能力者(レベル2)だったか。
能力による乱雑開放は様々で、透視能力(クレアボイアンス)の乱雑開放は……


固法「まぁ只でさえ透視できるのに……今まで見えないモノが更に見えたのは、怖かったですね」フフッ

黒妻「ふぅん……それは、今もオーガズムに達した時は有るのか?」

固法「一応……ってか先輩きちんと保健の授業出てました? 『保体は満点だった!』とか豪語してましたよね?」クスクス
849 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/23(土) 02:30:27.96 ID:7U28U1c0
黒妻「分からねぇんだよ、理屈じゃ……オレは無能力者だから。実感が無いんだ。悪かったな」フンッ

固法「……すいません」モゾモゾ・・・


また隠れるように潜り込み、愛撫を続ける彼女……畜生、オレは馬鹿野郎だな。どうも今日は調子が可笑しい。失礼極まりない。


固法「……えい」フニュン・・・

黒妻「っ……おいおい。随分とサービス良いじゃないか」ドキッ・・・

固法「そういう事、言わないで下さい……ん、あ……ぇぅ……っん……」ハムッ・・・ンチュムチュ・・・


挟まれた。何を? ナニを。 ……はっきり言う。美偉の胸はデカい。同年代と見比べてじゃない。『全体』で見て、だ。
こういう『技』が出来るのは、『無い者』からしてみればやはり、羨ましいのだろう。まぁ此方としたら嬉しいさ。


黒妻「っ……あんまり、推奨できねぇな」ム・・・

固法「えへへ。『やっと』、かな? ん……むぐっ……ぁひゅ……んんっ……」ニュチュ・・・チュルル・・・ヌチャヌチャ・・・

黒妻「あー……正直、疲れてるからヤバいぞ……」ウー・・・

固法「っ……流石に、出る時は言って下さいね。『顔』、嫌ですよ」ピタッ・・・ジトー・・・

黒妻「わーってるっつの……」ナデ・・・


極端に顔射を嫌う。多分、女性全般そうだろう。
顔射されて女性が恍惚とした表情を浮かべると思っている男はAV見過ぎの童貞と相場が決まってる。若しくは真性の変態だ。
だがしかし、事前に言ってくれれば『口内』なら良いという女の意見も、オレには分からない。


固法「ん……あ、ぅ……んっぐ……ちぅ……」レロレロ・・・ピチャ・・・ヂュルル・・・

黒妻「っ……美偉……もういいよ。止めとけ」グッ・・・

固法「……へぇ」ニヤリ・・・

―――美偉の……悪い目。

固法「えいっ……ん、ん……あぅん……ちゅぐ……っ……」ヂュルル・・・ユッサ・・・ペロッ・・・ユサユサ・・・

黒妻「まじ、で……止めとけって……っ」イッ・・・


俗に言うパイズリ愛撫。堪らんが……色々マズい。自制が……利かない。
850 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/23(土) 02:45:40.16 ID:7U28U1c0
黒妻「いっ……マジ、ストップだ。美偉」グッ!

固法「んっ……ぱ、ふぃっ!」ニュッ・・・

黒妻「いいよ……そこまでしてくれなくても」アブネェ・・・

固法「そう、ですか……別に、良いのに」ニコッ・・・


男(オレ)が、良くない。


黒妻「……サービスは嬉しいが、な。『後』に取っとけ」ナデナデ・・・

固法「……待てない」グイッ!

黒妻「っ……待て。美偉……ピル飲んだか?」ドタッ・・・キッ・・・


『直』の前科持ちである彼女。子供への憧れは分かるが……『ケジメ』は付けると、二人で約束した。


固法「……あ」ピタッ

黒妻「ばぁろう……飲め。てか、オレの監視下で飲め。こればかりは信用ならん」ギロッ・・・

固法「うぅ……はい」テクテク・・・ガチャッ・・・「んっ……OK?」ゴクンッ

黒妻「ん」コクッ


所謂、避妊薬。学園都市製の避妊薬ピルは、同時に能力緩和の作用も含まれる。


黒妻「んじゃ、横なれ」

固法「大丈夫です。先輩、寝て下さい」ニコッ・・・

黒妻「……いいのか?」

固法「ええ……此方の準備は」スススッ・・・


ショーツを降ろす彼女。まぁ確かに大丈夫だろう……敢えて、『何が』とは言わないが、アレなら挿入る。
 
 
859 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/23(土) 22:50:50.08 ID:7U28U1c0
 ―――AM00:00、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・


 カチッ・・・カチッ・・・・・


時計の針。己の寝返り。ベットへ彼女が迫る……音。


固法「さて……良いかしら? 先輩」テクテク・・・ノシッ・・・

黒妻「ああ、オレもクスリは飲んだよ……お手柔らかに」ゴロン・・・

固法「んー……どうかな?」フフッ・・・ペロッ・・・


舌舐め摺りは、本能の顕現。


目の前に迫る彼女は、何とも煽情的な恰好だった。

ガーターベルト付きのレース網タイツ。『透けた』黒っぽいブラ。降ろしたショーツは、既に愛液で染み付いている。
別段媚薬的効果のある香(ブース)を焚いている訳ではない……しかし気分は完全に互いを求めていた。


正直、自分は仕事でクタクタの筈なのだが……その疲れは南米の方まで音速旅客機をチャーターしたらしい。


黒妻「……ゴムは?」

固法「嫌でしょ? お互い」ニコッ・・・


確かに、好きではない。
付き合い、関係を持った頃は必須着用を心掛けていたが、今では彼女のクスリと自分のクスリだけで済ましている。しかし……


黒妻「だが、多分最初長持ちしないぞ? 身体が疲れてて言う事聞かないぜ? 最初だけでも着けてた方が……んっ」ドンッ・・・チュッ

固法「……ん……御喋り、過ぎます……」プチュゥ・・・

黒妻「っ……イく時は言う。絶対外に出させろ。いいな?」キッ

固法「……うん。挿入れます、ね……っ……んゥっ!」ズズズ・・・ブチュンッ

黒妻「ッ」ン・・・


甘美。淫らな音と、熱い彼女の性器が……自分を飲み込んだ。ああ、トびそうだ。まったく……
860 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/23(土) 23:22:09.79 ID:7U28U1c0
先ほど、自分と彼女が飲んだ『クスリ』。


勿論、性行の感度上昇や媚薬の類では無い。避妊薬である。
形状は錠剤(ピル)。因みに、男も錠剤を服用(あくまで一時的な滅精効果)している。

彼女が飲んだ中の一つには能力緩和剤もあって、大きな理由は乱雑開放。つまり、先の通りである。

処女であれば破瓜。そうでなくてもオーガズム――此方は男性もだが――により、能力者は能力制御が不安定になるケースがある。

発火・発電能力者の処女とクスリ(緩和剤)無しで性交を試み、激痛による能力暴走で男性器を『ホットフランク』にしてしまった。
読心能力者の処女と―――同文―――能力暴走で、ホテル内全ての客の心が見えてしまう程のオープンチャンネルになってしまった。
念動力者、風力使いの―――同文――――彼氏の身体を捻じ切り、また、真空状態に押込み、『人肉挽肉』にしてしまった……

……という噂も、有るとか無いとか。

実際、『破瓜及びオーガズムと能力暴走の関係性』を調べる研究機関が霧ヶ丘付属にあったらしいが、どうせ碌な機関ではなかろう。
きっと警備員の特殊部隊が押し込み潰しに掛ったに決まっている。


兎角、学園都市の避妊具等の製作に抜かりは無いという事だ。
理由は簡単。都市内で学生が『拵(こしら)えました』なんて事にならないためである。

あくまで、学生中心。

表向きには無論、不純異性交遊は禁止しているが……人間どんなに注意したって、それを止めない。三大欲求の一つなら尚の事。
学生同士が子供を産み、育てられない故の『置き去り』発生なんていうのも、無い話ではない。

加え、理事的には子供達を預かっている立場だ。
「お宅のお子さんが懐妊なさいました。おめでとうございます」などと、保護者に伝えられるわけもないのである。


併し尚、避妊率0%という数字には至らない。理由は様々だが、やはり何時の時代も無計画・無責任な人間が多いのだろう。
産まれてくる『望まれない』子供には罪は無いというに……世界の悪しき歪み(ルール)の一つなのだ。
861 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/24(日) 00:08:51.97 ID:j9bK1Cg0
固法「ん……ぁ……っう……っ」ニュチュッ・・・ニュヂュッ・・・

黒妻「っ……ふ……美、偉……」ユサユサ・・・

固法「んっ……ぁぅ……な、に?」ヌニュ・・・ジュチュッ・・・

黒妻「……いや……ッ……何でもない」ユサユサ・・・


軋むベット。男の腰上に三角座りを、厚い胸板に両の腕を添え全身を上下させる女の肢体は刺激的だった。
豊満な胸は上下する度に激しく揺れ、男の性欲を更にそそらせる。
また、エロスを強調するような透けた下着や未だ外さないガーターベルトは、互いの理性をも蕩けさせる淫具となる。


固法「ひぁ……ん、ぱぃ……っ……難しい、顔……しないで……」クチャッ・・・ミュチャ・・・・

黒妻「ッ、悪い」ユサユサ・・・

固法「っ……あの、ね」ニチャニチャ・・・

黒妻「ぅ……ん、っ?」ユサユサ・・・


女は少々ペースを落とし、男に話し始めた。


固法「郭ちゃんから……んっ……お話し、されました。メール、ですけど……あぅ……っ」クチュ・・・ニュチュ・・・

黒妻「……は? (まさか……裏の事を話したのか?)」ユスユス・・・

固法「えっと・・・・・はぅ……半蔵くん、が……っ……一緒に、寝てくれないって。泣き眼(まなこ)で……っ、愚痴られました」ニュルニュル・・・

黒妻「ぇ……何、だって?」ギシギシ・・・ポカーン・・・

固法「だか、ら……んぅ……一緒に」グニュグニュ・・・

黒妻「いやいやいや……ぁ……じゃなくて、アイツら……っん……付き合ってるっけ、か?」ユサユサ・・・

固法「……ひぅっ……え?」ヂュルル・・・ギヂヂ・・・

黒妻「付き合って、っ、無ぇだろ?」ユサユサ・・・

固法「そう、なんですか?」グニュニュニュ・・・

黒妻「そうなんです、かって……くぁ……そうなんです、だろ」ギシギシ・・・


半蔵と郭。複雑な関係だが……恋愛関係では無かったと思う。まぁ確か、郭の一方的な狂愛心があるとは聞くが。


黒妻「……ッ……んで?」ユサユサ・・・
862 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/24(日) 00:36:12.97 ID:j9bK1Cg0
固法「何とか……できません、か?」ヌチャヌチャ・・・

黒妻「だから、どうしろと。郭ちゃんに半蔵犯せとでも言うか? 馬鹿言うなよ」ユサユサ・・・

固法「違くて……んっ……二人の、関係です」クチャクチャ・・・

黒妻「……む」ギシギシ・・・


あの二人の関係は特別だ。一方は『旧家』の名残を惜しみ、一方はそれが嫌でこの街に来た。
個人的な部分では無論、半蔵の方も郭をそこまで嫌っていない。寧ろ多分好意を持てる存在にはなっていると思う。

しかし、それでも……半蔵は郭の好意を受け取らないし、絶対に彼女を抱かない。


黒妻「オレらが、如何こう出来る話じゃ……ぁ……無いさ。男女の関係に他人の介入は出来ないだろ」ユサユサ・・・

固法「んー……っ、そうかな」クチュクチュ・・・

黒妻「ああ。オレの予想だと……っ。もし半蔵が身を落ち着かせたいと思うようになれば、そん時……ぁ、だな」ユサユサ・・・

固法「っ、ひぁ……郭ちゃんには、待て、と?」グチャグチュ・・・

黒妻「簡単に言えば、そうだろうな……ん……ちと酷だが、時間が必要だろ。半蔵もそういうとこは結構、昔堅気だからな」ユサユサ・・・

固法「……そう。じゃあ、私からは何も言えませんね」ヂュルル・・・

黒妻「まぁ……ん、応援はするさ。陰ながら、な」ユサユサ・・・

固法「お願いします……んっ」ニュチャニュチャッ・・・

黒妻「美偉も、良い姉御でありたいのは分かるがよ。実際、アイツらと大して年齢変わんないんだ。実る恋は勝手に実るもんだぜ?」ユサユサ・・・

固法「私達……あ、んっ……みたいに?」ヂュルヂュルル・・・

黒妻「オレらは『直感』めいたモンあったろ? オレの勝手か?」ユサユサ・・・ピタッ

固法「うーん……そうかも?」ピタッ・・・

黒妻「前から言ってる通りオマエとの子供が欲しいと思うし、オマエも思ってくれてる。ただ皆が皆そういうカップルじゃ無ぇよな」ニコッ

固法「恋って……そういうものかしら?」

黒妻「さぁ? 難しいな……恋愛論は得意じゃ無い」ギュッ・・・

固法「そんな事言って。皆、『良い兄貴』って言ってますけど。恋愛の世話してくれるって」ニコッ

黒妻「御世辞だよ……オレは、オマエで手一杯のつもりさ」チュッ

固法「ふふふっ。ありがと」チュッ
863 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/24(日) 01:37:37.39 ID:j9bK1Cg0
黒妻「ん……あ……美、偉……」ンチュ・・・レル・・・

固法「ひぅ、ぅ……先輩……っ」ガシッ・・・ユサユサ・・・


女は上下を再開する。口付けをしながら、男を強請るかの様に。


固法「あ、んっ……ハァ……んくぅ……っ……」ヌチャ・・・ヌチャッ

黒妻「ッ……美偉。そろそろ……悪ぃ」ユサユサ・・・ピクッ

固法「んぅ……早、ぃ……です、ね。今日は……っ」ヂュルヂュルッ

黒妻「だから……ッ……さっき、言ったろ」ギシギシ・・・

固法「ぁ……ん、いい……くぁ……です、よ」ギヂッ・・ギヂッ・・・


少々苦しい表情を浮かべた男に、優しく、女は微笑みかける。男の疲弊した身体は普段よりも早く、絶頂に到りそうだ。
女はまるで絞りつくしてやろうかという勢いで、上下のペースを速くした。


黒妻「ッ……ッッ」ユサユサユサ・・・

固法「は、んっ……んっ……あ、ぅ。良い、よ……イって」ズンッズンッズンッ・・・ニコッ・・・

黒妻「ぅ……ッ……悪い……出、る……っ!」ギシギシ・・・グッ!

固法「く、ぅんっ……あ、あぃ……ひぅっ……ひゃぅっ!」クチュクチュクチュ・・・ギュウゥ・・・

黒妻「っ……抜、け……み、ぃ……ッ、イ……」グイグイッ・・・ブルッ・・・

固法「ッんんゥ……ハァハァ……んんっ……沢山、ですね」ジュルッ!! ビュルル・・・タラー・・・


喰らいつく膣奥を突き放すように男性器を抜き、同時に、数日間溜まったいた男の精液が勢いよく飛び出した。
それは女の肢体にかかり、着けっ放しのランジェリーに付着する。女は恍惚とそれらを指でなぞり、ペロリと舐めってみせた。


黒妻「っ……ふぃ。ああ……悪い」タラー・・・

固法「大丈夫ですよ……気にしないで。でも……次は『一緒』に、ね?」ペロッ・・・ニコッ

黒妻「ん。分かってる……直ぐ続けるか?」ドッコイショ・・・

固法「んー……一服、しましょうか」スタッ・・テクテク・・・

黒妻「あいよ。そういえば美偉、最近全然喫わなかったな」ノソッ・・カチッ「ふぅ……それは、ガキ共の所為か? 風紀委員殿?」ジジジ・・・ニヤッ

固法「そういう事今言わないで。卑怯ですよ……火、借りますね?」カチッ「ふぅ……あー、本当久しぶりです」ジジジ・・・ニコッ・・・
 
 
870 :>>1にかわりましてカキネが投下開始ッ!!2010/10/26(火) 19:41:10.11 ID:gxzi.cY0
 ―――AM00:30、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・




二つの紫煙が揺れる。
一方は既に日本では廃売になった禁制煙草(ジョーカー)の香。もう一方からは特注女性はっか(オーダーレディースメンソール)煙草の香。

情事は小休憩。ベットに一組の男女。

女は……少女というべきか、布団の中で男の胸に寄り掛りながら物思いに耽っていた。
他方、男の方も考える所はある。


黒妻「なぁ……何か最近セックスする時、悩み事ばっかじゃないか?」ボソッ

固法「え? そうかな……んー?」


可愛らしく小首を傾げる少女。


黒妻「まぁさっきの話も有るがよ……別に完璧な女である必要は無いんだぜ」

固法「そんなの、分かってます。私はしがない風紀委員に過ぎません」ツーン

黒妻「卑下する必要も無いんだがな。まぁ完璧な淑女じゃなく……『優等生』くらいが丁度良いんじゃねぇか」ククッ

固法「子供扱いですか……ん」ジー・・・


ふと、目線を逸らし溜息交じりに首を振る彼女。
男はその微妙な仕草から少女の考えを察した。否定するも、こういうところが優等生なのだと、改めて感ずる。

そして、これがまた『チャンス』であると、少々嗜虐的思考で男は行動に移った。


黒妻「続き、するか?」タバコケシケシ

固法「……うん」コクッ・・・

黒妻「そろそろ、下着外しても良いんじゃね? なんかのポリシーなのかい? 今日はよ」ジー・・・

固法「え、い、いえ……気にしないで」ニコッ・・・

黒妻「……そうかい」ゴソッ

固法「あ……せ、先輩、ま……んッ!!」グイッ!


深い絡み合うキス。卑猥な音が部屋に響き渡った。
871 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 19:49:25.94 ID:gxzi.cY0
絡みつく舌の感覚。彼女が喫っていた煙草の甘香が、男の口内に流込む。
知らず知らず、男は少女の胸を弄っていた。


固法「あっ……んんッ!」ビクッ!
                                      れろ…れろ…

頬を赤らめつつも抵抗はしない。身も心も捧げた相手だ、嫌と考えようもない。

     ぴちゃ…ぴちゃ…
                                                   ペロリ…
客観視していまえば、何て淫乱なのだろうと己が身を恥じてしまいそうな音色も、今は心地好さしか感じない。

                                  ぢゅるるぅ…
黒妻「……ん」ワシワシ

固法「ひゃぅ……せん、ぱぃ……もぉ……いいか、ら」ギュッ・・・

黒妻「……」スッ・・・                       ヌチャッ…

固法「ハァハァ……ッ?! い、ぁ……っ」フニャン・・・ドキッ!


息の乱れも落ち着かぬ間に、男は少女の下腹部に手を伸ばす。無論、唐突な出来事に少女は目を丸くし、男性にしがみ付いてしまった。


黒妻「……どうした」ピタッ・・・

固法「指、は……嫌、です……」フルフル・・・


若干の抵抗。しかし男は力任せに少女を押し倒した。
                                             ずず…ジュプッ…

黒妻「こう『されたかった』んじゃ、ないのか?」クチャァ・・・

固法「っ、ひッ……で、も……んんッ!」ビクンッ!

黒妻「ちょっと、黙ってろ……」ヌチャッ・・・ヌチャッ・・・                グチャァ・・・

固法「い、ぁ……みゃ、め……ッ……いゥ……」ペタン・・・


少々、相手の事を考えない様な情事に思えたが……然し勿論、男はそれを承知で少女を弄っている。
ただ思えば、始めに聞く事だったのだろうが……


黒妻「……女が唐突に、エロい下着を着る時は何かのサインだ」チュプッ・・・チュプッ・・・

固法「い、やぁ……言わな……ッでぇ……んっ!」ピクッピクッ・・・
872 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 19:54:46.39 ID:gxzi.cY0
黒妻「……碧美に何か言われたか? それとも風紀委員の増せ後輩(ガキ)か?」ヂュクッ・・・ヂュルッ・・・

固法「んんんッ……違、ぃ……くぅんっ!!」ビクッ! ガシッ・・・


次第に理性が保てなくなり、捨て犬の様な眼を男に向け始める少女。
気を確かに持っておきたいのか、男に縋る様首下へと抱きつき、鎖骨付近を甘噛みした。

男は少女に弁解の余地を授けるかのように――尤も、悪い事は何もしてないのだが……――手を休めた。


固法「あ、ぅ……さいあ……ちゃん、が……」ハァハァ・・・

黒妻「最愛?」ピタッ・・・

固法「んっ……う、ん……っ……最愛、ちゃんから……聞いたの……」ガジッ・・・

黒妻「ッ……何を」ギュッ・・・

固法「っ……」トローン・・・


物憂げな瞳。
自分達と仲の良いあの子が、何を? 男は少々頭を悩ませた。


黒妻(……ふむ。信じてもらえんのも、オレの責任か)ハァ・・・


が……存外、答えは簡単なモノ。
思えばコイツは意外と――というか、かなりか・・・・・――独占欲が強い女だったな、と納得した。


黒妻「オマエまさか……オレが浮気してるとか『また』疑ってんのか?」スッ・・・

固法「……」フルフル・・・

黒妻「じゃあ、何で」

固法「勿論……信じてます。信じてますけど……」ギュッ・・・

黒妻「……ふむ」ジー・・・


少女は決して離すまいとでも云うかの如く、男により一層粘着した。


固法「……怖いんです」ボソッ
874 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 20:04:12.82 ID:gxzi.cY0
黒妻「ん……」

固法「麦野さん……私より、ずっと綺麗ですし……」

黒妻「……オレがあの人と関係してるとでも?」

固法「考えたくないけど……客観的に見たら……っ……」

黒妻「御似合い、ってか? それとも、普段仕事以上の関係に陥ってると?」

固法「……」ウルウル・・・


確かに、自分の様なチンピラ上がりのインテリやくざ風情の男はこの清純そうな風紀委員の少女よりも……
ミステリアス風漂うアダルティックな彼女(麦野)の方が合ってるやもしれぬ。

普段の仕事を考えても、女性職場に――浜面は既に既婚と考えている――自分の様な野郎っ子が入っているのも疑える。
『客観視』すれば、そう見えないとも言えなくない。

少女はギリギリ保てている理性と、男を独占したいという『雌』の本性で揺れ動いていた……


黒妻「ばーか」ビシッ!

固法「あぅっ」バシッ!


突如、デコチョップ。


黒妻「彼女が魅力的なのは認めよう。だがそれは一般論であり、客観論だ」ナデナデ・・・

固法「むぅ……」ゴソゴソ・・・

黒妻「だからっつって、オレがあの人と『情事』を持ってるっつぅ理由にゃならんさ」


少女は男から身を離し、布団の中に潜り込んだ。そして小動物の様に目から上をひょっこりと覗かせ、男を見遣る。


固法「……分かってますし、信じてはいるんです」ジトー・・・

黒妻「じゃあ普段か? あくまでオレは雇われ社員、彼女はその社長(オーナー)。それ以上でも以下でも無い」

固法「……」コクコク・・・




冷蔵庫「因みにその麦野(オーナー)さんが処女だという事は、知る人ぞ知る禁忌である」キッパリ
875 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 20:17:06.99 ID:gxzi.cY0
黒妻「美偉の危惧は仕事を紹介してくれた仕上(浜面)にも悪いし、何よりそんな尻軽扱いされる麦野さんに悪いだろ」ジー・・・

固法「……それを言われると、何も言えなくなります」シュン・・・


論破。


黒妻「最愛に何を言われたかは知らないが、それはオマエの杞憂だ」ニコッ・・・

固法「……ごめんなさい」モジモジ・・・

黒妻「いいさ……まぁ不安にさせたオレも悪い。謝るんだったら彼女にだけだ」ピンッ

固法「うん……そうですね」グィッ


少女は一安心したのか、男の厚い胸板へ寄り掛ってきた。
男は包み込むように少女を抱擁してやり、ゆっくりと……覆い被さる様に体勢を変えた。


黒妻「……続けていいか?」ドサッ・・・

固法「うん……きてください……」ニコッ・・・


軽く息を呑み、額へキスの後……少女は自らの脚を抱えた。
男は少女の秘部を愛撫し、己の膨れ上がった蝕しを相手へ刺し向けた。


固法「ん……元気、ですね。疲れてるって、嘘でしょ」クスッ

黒妻「五月蠅ぇ。それはそれ、これはこれだ」フンッ・・・

固法「はいはい……どうぞ」ヌチャァ・・・


少女は片一方の手で、存分に濡れた陰部を開いて見せた。
擬音がなりそうなその光景にを目の当たりにした男は、今一度喉を鳴らし……少女を穿った。
876 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 20:31:16.98 ID:gxzi.cY0
黒妻「っ……挿入れ……たぞ……ッ」スッ・・・

固法「……ッ、あ……んん……っ」ズズズ・・・ピクッ


再度影は重なり、揺れ動く……


黒妻「……ッ」ギシギシ・・・

固法「は、ゥんっ!! せん、ぱ……ィい……ひゃうっ!!」ヌチャヌチャ・・・

黒妻「ん……美、偉……」ユサユサ・・・

固法「ひ、んッ! ふぁ……ぃあ……んんッ!」クチャクチャッ・・・


暫く、会話は無かった。

唯只管(ただひたすら)、互いを感じ合った。
既に一度達している筈の男だが、疲れを知るどころか更に精力を増したかの様に少女を制した。


――ぬちゃ・・・ぬちゃり・・・


女は絶頂に達する前に、余計な考え事をするのを止めた。
卑猥な音と、汗の臭いがする中、心中にて微々たる謝罪をしつつ、男を受け入れる。


固法「せんぱ……イ、ぁ……んぐぅ……っ……ひぅ!」ジュプジュプッ・・・

黒妻「……いい、よ」ギジギジ・・・

固法「一、緒……にぃぅ……んんっ!」デュポデュポッ

黒妻「っ……じゃ……まだ、だぞ」グングンッ

固法「い、ぁあ……んぎっ……や、ぁ……ッ!!」ニュッチュ・・・ニュッチュ・・・

黒妻「気にしないで……良い……トんじまえっ」ズンッ!

固法「う、ぁ……ひゃんッ!! イ……~~ッッッ……っ」ビクッ! ヒクヒク・・・


ハァハァと、疲れと絶頂によると息を漏らす少女。
男は続けても良かったかと、相手を顧みない思考に襲われたが、少女は頭っから自分に尽くしてくれていると考え鉾(ペニス)を収めた。
877 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 20:36:37.95 ID:gxzi.cY0
目を瞑る少女の頬を撫でてやる。
スゥと、少女はその手に我が手を乗せた。


黒妻「……何が見える?」ピタッ・・・

固法「ハァハァ……ん……何、も」ニコッ・・・

黒妻「……そっか」グイッ・・・

固法「ん……あぁ……ふぃ……」チュゥ・・・


優しいキス。女は目の前に男が居るのだと安堵した。

今、少女には『在らざるモノ』が見えている。行為前に緩和剤は服用しているが……オーガズムによる軽い能力暴走。
今回は熱量温度(サーモグラフ)が見えている程度だが、悪い時には剥き出しの筋肉繊維が見える。
はっきり言って、グロテスクだ。折角の絶頂も瞬く間に冷めてしまう。


黒妻「……落ち着いたか?」

固法「んー……っ……ある程度、は……ね」ニコッ・・・

黒妻「そっか。美偉……もう一回、出来る?」ナデナデ・・・

固法「したいの? ……ふふっ、良いですよ」チュッ・・・

黒妻「ん……いや、大丈夫か? 大分ペースハイだけど……」


色々あって自棄に積極的だった少女の体調を気遣る。
少女の方は疲れの色を多少見せていつつも、続ける気満々であった。


固法「問題ありません。なんなら、また『上』乗ってあげましょうか?」フフッ

黒妻「……オレの柄じゃ無ぇよ」フンッ・・・

固法「そう? 案外、似合ってるかも。ゴ○ゴセックスみたいで」ハハハ

黒妻「●ル●セックスって……アレ、女が勝手にヨガってるだけじゃねぇかよ」アハハ


軽口を叩きつつ、男女はもう一度繋がる……
880 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 21:17:03.30 ID:gxzi.cY0
美女と野獣(ビューティー&ビースト)。

無論、男が醜いと云っているのではない。獣の様だ、という意味である。
恋愛の哲学を述べれば限が無いが、性交の基を辿ればオスがメスを喰らうでも間違いではないし、その逆もまた然りである。
人間は考えてその情事を行えるからこそ、人間なのだが……それを取っ払ったら如何なるのだろう……


黒妻「……んっ……馬鹿馬鹿しい……ッ」パンパンッ

固法「い、アアぁッ! んぎぃッ……んんッ!」グッポグッポ!

黒妻「好きだからで……いいじゃねぇかよ……ふっ……んっ」ガンガンッ

固法「ひゃぁんっ!! ひも、ちぁ……んんっ!」ヂュプヂュプッ!


……確かに、互いに在られも無い恰好であった。
まるでそれこそ馬鹿(うましか)の様な行為。後背位姿勢の少女は身体に力が入らず、その華奢な諸手でシーツを皺くしゃに掴んでいる。

男が突けば衝く度、少女の豊満な乳房は揺れ、同時に理性も崩れてくる。
自然と緩む口元を引き締める為、歯を食いしばるが……やはり、数秒も経たずに崩れてしまう。
まず人には見せられないだろうその姿を、男は妙に客観視できた。そして、ふと、少女に告げる。


黒妻「……残酷な事、言うぞ?」パンパンッ

固法「んんっ……ひぃあ……ッ、ひゃ、に……」ヌチャヌチャッ!

黒妻「例えば……っ……さっきの美偉が煙草喫ってる姿……」ズンズンッ

固法「ひゃぅ……え……ッ?!」ニュポニュポッ!

黒妻「オマエの……ふっ……後輩達が見たらどう、するよ……んっ……」パンッパンッ!

固法「ひぇ、ぁっ!!?」ズブブブ・・・


どうして、そんな事を言うのか……少女には理解できなかった。
いや、違う……


固法「先、ぱ……いゃ……ひゃんッ!! やめ、ん……てっ!」ヂュブッ!

黒妻「例えば……」ギュッ・・・「オマエの『此の姿(顔)』……ふんっ!」グンッ!!

固法「っ~~~ッッッ!!? や、ぁ、が……っ」クラッ・・・


そうじゃない……
881 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 21:35:31.84 ID:gxzi.cY0
男は続けた。休める事無く、女を攻めた。


黒妻「……香焼・最愛・打ち止めが見たら……どうだ?」ペロッ・・・

固法「ゃ……どうし……そんぁ……ん、ぎぃ」ビクッ・・・

黒妻「……分からないか?」ヂュポッ・・・タラー・・・

固法「ぁ……っ! ハァハァ……先、輩?」フニャンッ・・・


男は微々痙攣している女の陰部から、男性器を生温い透糸を纏わらせ体外へ抜いた。
女は質問攻めと異様なまでの男の猛襲から解放された安堵で、ベットに全体重を任せてしまう。

今の姿を子供達に見られる……少女は今までにない『恐怖』を覚えた。

やっと気付いてくれたかという風に、男はゆっくりと少女の肩を抱きよせ、頭を撫でた。


黒妻「なぁ……オッカネェだろ?」ギュッ・・・

固法「ふ、ぁ……」コクコク・・・

黒妻「でもな……美偉がアイツらにしようとした事は、『こういう事』だ」キッ・・・

固法「っ……そん、な……」シュン・・・

黒妻「勿論、アイツらが売春まがいの事してるっつってんじゃないぞ? だったらオレが全力で打ん殴ってでも止めるからな」グッ

固法「え、ええ……その、出刃亀……詮索、ですか?」ジー・・・

黒妻「ああ。誰だって知られたくない事は有る。オレらだって、人様にこんな淫らな状況見せたくないだろ」


確かに……しかし、少女は納得できない。


固法「でも……それでも、危険な事してるんじゃ……それだけが心配で……」シュン・・・

黒妻「……ハァ。数点、教えてやる。アイツらにはオレが言ったって事、黙ってろよ。いいな?」ピタッ・・・

固法「……うん」コクンッ
882 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 23:16:01.51 ID:gxzi.cY0
男は、少年と少女についての秘密を幾つか教えた。ただ、あくまで自分が知っている触り程度。
元より、一番幼い少女については互いに安心――第一位が保護者(?)――していたので、触れないでおいた。

少年については、自分の能力を隠していると説明。特別な事情で、その『異特な力』を振りまわさないと付け加えた。
尤も、男自体も少年から聞かされた『魔術』とやらを鵜呑みにしていないので『強度(レベル)』と言って誤魔化した。


黒妻「……それに香焼は男だ。周りに居る大人にも恵まれているから心配しなくていい」ナデナデ・・・

固法「……」ジー・・・

黒妻「納得いかんか?」

固法「……最愛ちゃんは?」フッ・・・

黒妻「あの子は……」


『嘘』は付かず、正直に答えた……少女は『大能力者(レベル4)』である、と。


黒妻「はっきり言って、オレ達の中で一番強いのは……あの子だ」コクッ

固法「それは……違います。先輩は強い人ですから……」フルフル・・・

黒妻「勿論『喧嘩』なら負ける気がしねぇが……純粋な『能力』値という意味ではだよ。美偉が言ってるのは『精神(ココロ)』だろ?」

固法「はい。あと……『バイト』とやらです」


確かに、小学生程の少女の精神は実に脆弱で……加え、少女がこなしている『仕事』は相応のモノではなかった。
男が少女の生い立ちを知っていれば、強制介入しなくもないが、運命はそこまで優しくない。

ただ……少女が『殺し』を生業としている。これを知っていても、口に出せない現実もあった。


黒妻「悪いが……今のオレからは何も言えない。だが、な……」ギュッ・・・

固法「うん……」ピトッ・・・

黒妻「オレの身の回りにいる連中がピンチな時は、必ず助け出す……約束する」ニコッ・・・

固法「ええ……お願いします」コトッ・・・


所詮、口約束。されど……信念。女は、キスで応じた。


黒妻「信じてくれ……」チュゥ・・・

固法「ええ……愛する人ですもの」ニコッ・・・チュッ
883 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 23:37:31.81 ID:gxzi.cY0
そして、暫く……二人で酔う。
最早互いの名を呼ぶ事以外に言葉は要らず、行為に信頼の意を乗せた。


黒妻「っ……美偉……」ユッサユッサ・・・

固法「せん、ぱ……ぃ……ッ」ジュブッジュブッ・・・

黒妻「んっ……あ……」グイグイッ・・・

固法「ひ、ぁ……んんんぅ……わ、んっ」グチュッグチュッ・・・


男はベットに腰掛け、女は男の陰茎の上から抱き着く様に騎乗する。
離れぬよう男の腰に密着する少女の艶めかしい黒いレースタイツを纏った脚は、一層互いの慾を駆り立てた。

深いキスを繰り返しながらも、男の上下の腰運動は止まるところを知らない。


固法「わ……た、るっ……さ……んっ!」ニュポッニュポッ・・・

黒妻「っ……うん……いる、よ」ズンズンッ・・・


男を敬称(先輩)ではなく、名前で呼ぶ少女。先ほどから目を閉じている辺り、実は既に達しているのかもしれない。
だが、此処でペースを弛めるのは男として……女性に失礼であろう。


黒妻「ふっ……んっ……美偉……ぃ」ドプドプッ・・・

固法「わた……るさん……もぉ……イ、ぅよぉ……」ヂュンッヂュヂュッ・・・

黒妻「……ッ」グンッ!

固法「ひゃ、ぁぁ……ら、め……んんっ!!」ビクッ!


互いに、限界だった……


黒妻「美、偉……イっ……~~~ッ」ジュボッ!!

固法「あ、ァ……ひゃ、ぃ……ア、ああああああッ……~~~ッッ!!」ビクッビクンッ!!


男の愛液が女の下腹部と黒タイツに降り注ぐのを確認したのを最後に、ホワイトアウト……二人で倒れこんだ……
 
886 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/26(火) 23:57:28.29 ID:gxzi.cY0
 ―――AM02:10、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・


 カチッ・・・カチッ・・・


黒妻「……流石に……疲れた」ハァハァ・・・

固法「私は……もう一回、イケますよ」ハァハァ・・・ニコッ・・・

黒妻「畜生、若ぇなぁ……あー……シャワー浴びるか」

固法「お風呂焚きましょうか」

黒妻「……いや、浴槽でもう二回戦くらいになりそうだからシャワーにしよ」アハハ・・・

固法「あら、残念」クスッ

黒妻「しかし……悪い。今日は意地悪が過ぎた」ナデナデ・・・

固法「いいんです。私も、出刃亀が過ぎました……反省してます」

黒妻「うん……牛乳飲むか、温めて」スタッ・・・

固法「私淹れますよ。あ、先輩。そういえば……携帯光ってます」

黒妻「ん? おう……不在着信とメール……」

固法「こんな時間に?」コポコポ・・・

黒妻「あー、時間気にしない馬鹿といえば……思い当たり過ぎて分からねぇな」ダハハ・・・

固法「……やれやれ、ですね」ウィーン・・・

黒妻「るっせぇやぃ……てか、オマエよく直ぐに動けるな」ジー・・・

固法「クラクラしますよ? 久しぶりなので下半身も痛いですが……ふふふ。こう見えて女子高生ですもん」ニコッ!

黒妻「……そう言うな。女子高生とか言われると、何か罪犯してるみたいで嫌悪感が出る」ハァ・・・

固法「あと、まだ1●歳ですしー」クスクス

黒妻「……ちぇっ。どーせオッサンですよーだ」ブスゥ・・・
887 :>>885…おま、ソレは言うなし!2010/10/27(水) 00:09:33.24 ID:LHwmIGs0
固法「はい。ホットミルク」コトッ

黒妻「むぅ……ん、サンキュ」カチッ・・・

固法「……」ジー・・・

黒妻「ん?」ジジジ・・・フゥ・・・

固法「よく牛乳と一緒に煙草喫えますね」ゴクゴク

黒妻「普通じゃね?」ゴクッ

固法「普通じゃないです」キッパリ!

黒妻「そうかなぁ……試してみろって。コーヒー以上に美味いから」ジジジジ・・・

固法「それはオカシイです……普通しませんからね」ジトー・・・

黒妻「……未だに煽情的な黒レースタイツ穿着っ放しのくせに、ショーツ穿かない女に常識語られたくありませーん」ジー・・・

固法「ッッ!! 変態っ!!」カアアァ・・・///

黒妻「あー、いいから先シャワー浴びて来い。んで着替えろ。OK?」

固法「っ……知らない!」プイッ!


 ガチャッ・・・キュッ・・・ジャアアァ・・・・・


黒妻「ははは。ふぅ……さ、て……」カチッ


 ―――三件。


黒妻「……」ポチッ・・・


 ―――土御門……浜面……非通知。


黒妻「前二つは納得だが……誰だ? コイツ」ハテ・・・
889 :リアルな恋愛が現在ゴダゴダな>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 00:26:57.01 ID:LHwmIGs0
黒妻「土御門……そういえば報告まだだったな。メールでいいか。寝てるだろ」カチカチカチ・・・「送信っと」Pi!


 Prrrrrr!


黒妻「……起きてるし」Pi!「はい。遅くなってスイマセン。オーナー殿」

土御門『……お楽しみでし――Pi!


黒妻「くっ……そういえば、アイツ、斜め上の部屋だった。忘れった」タラー・・・


 Prrrrrr!


黒妻「あー……土御門くん。そのだねぇ」

土御門『いやぁ、御蔭で泊りに来てた義妹がヤケに懐っこくなって行幸だぜぃ』ニヤニヤ・・・

黒妻「……舞夏ちゃんにも……聞こえてた?」タラー・・・

土御門『いんやぁ? どうかなぁ? 俺は頑張って耳を塞いでてあげたけどぉ?』ニヨニヨ・・・

黒妻「……次からはモーテル使う。絶対、ホテル使う」ギリギリ・・・

土御門『まぁ安心してにゃー。録画も録音もしてないからさ!』アハハ!

黒妻「ぐぅ……」

土御門『さておき……お疲れさん。俺からの依頼は終わりだぜぃ。四日後には給料振り込んでおくよ』

黒妻「……え? まだ終わって無いんじゃ」

土御門『いやいや。黒妻センセのお仕事は終わりだぜぃ。俺が期待した以上の働きをしてくれた』ニヤッ

黒妻「どういう事だ」

土御門『朝陽工業……興業? まぁどっちでもいいが、良くシノギを交渉してくれた。助かったぜ』フフッ

黒妻「……オマエ、何考えてやがった」

土御門『べぇつにー。凝り固まった体制を解決してくれるんじゃないかにゃーって感じで雇ったのが……センセなのよ』ニシシ

黒妻「……道化が」フンッ・・・

土御門『褒め言葉だぜぃ。リーダーしゃん』
890 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 00:41:18.89 ID:LHwmIGs0
土御門『ま、明日も工事行きたいなら勝手に行ってくれてもいいが給料は今日までだぜぃ』

黒妻「……半端は嫌だからよ。行かせてもらう」フンッ・・・

土御門『どーせ、もう1セットするんじゃないのかい? 明日仕事出来るの?』

黒妻「っ……余計な御世話だ馬鹿野郎」ケッ

土御門『あはは、そうだにゃー! あ、そうそう……良い事……じゃないな。悪い事、教えてやるよ』

黒妻「……何だ」

土御門『んー……アイテムの連中から連絡来たかい?』

黒妻「(仕上か) ……それがどうした」ピクッ

土御門『のんびりしてていいの?』

黒妻「何?」

土御門『……おチビちゃん、倒れたんだろ?』

黒妻「……は」

土御門『だーかーらー、窒素装甲(絹旗最愛)。倒れたんでしょーが。知ってるんじゃないのか?』

黒妻「いや……今知った」

土御門『あっそ……』フーン・・・

黒妻「容態は」キッ!

土御門『過労っぽいにゃー。心身疲労ってヤツ? センセの知らない所であの子今日、色々あったみたいだぜぃ』

黒妻「……報告ありがとう。直ぐ向かう」

土御門『ちょちょちょ! 落ち着けよ、黒妻センセ……分かってると思うが、あんまり肩入れするなよ?』

黒妻「……」

土御門『俺が言えた義理じゃないが……アンタは賽の目一つで裏にも表にも……『裏の裏』にもなれる。気を付けな』

黒妻「忠告、どうもよ……切るぞ。また連絡する」

土御門『あいよ。ちゃんとオルソラから言われた分も上乗せして給料入れとくからにゃー』Pi!
891 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 00:56:11.79 ID:LHwmIGs0
黒妻「仕上に繋がるか……」Pi!「……出てくれよ」Prrrr・・・


浜面『……はい』Pi!


黒妻「仕上か。悪い、遅れた」

浜面『いえ……その、実は……』

黒妻「今病院なのか? 何処のだ?」

浜面『え、あ、そ、そうだけど……兄貴、何で知ってるの?』

黒妻「とある筋から聞いた。最愛ちゃん、倒れたのか?」

浜面『う、うん。まぁ……』

黒妻「……『仕事』で、か?」

浜面『いや、仕事前に倒れた。今は栄養剤の投与をしてる……命に別状は無いみたいだ』

黒妻「そうか……付添はオマエだけか?」

浜面『いや……その……』

黒妻「……ん? どうした」

浜面『どうしても仕事で手が離せなくて……黄泉川に頼んだ。本当は兄貴と固法さんにお願いしようかと思ったんだけど』

黒妻「……」

浜面『黄泉川、今日退院予定だったんだけど……頼んだら『任せるじゃん』って。ごめん、兄貴』

黒妻「っ……駒場が健在なら打ん殴ってたが、今は手前の生計もある。怒らん」グッ・・・

浜面『……兎角、明日また連絡するよ。夜遅くにごめん』

黒妻「ん。遠慮すんな。オレこそ力なれなくてスマン……」

浜面『何かあったら黄泉川から直接連絡行くかも……そん時は、お願いします』

黒妻「ああ……仕事、気ぃつけろよ。また明日」Pi!

浜面『うん。また』Pi!
892 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 01:21:17.26 ID:LHwmIGs0
黒妻「……美偉が寝たら、行くか」チラッ・・・「じゃあ、もう一件は……黄泉川さん?」Pi!


 ガラッ・・・・・


固法「ふぅ……先輩?」

黒妻「ん……上がったか」クルッ

固法「次どうぞ。あと私のパジャマ乾いてなかったので、先輩の一着借りましたよ」

黒妻「あいよ…… (電話は後でか……)」テクテク・・・


固法「……」ジー・・・


 ピカッ……ピカッ……


固法「……いや、流石に人の携帯覗くのは禁忌ですよねー」アハハ・・・


 Prrrrr!


固法「っ!!?」ビクッ!


 Prrrrr!


固法「……」ソー・・・


 ―――非通知。


固法「知らない……番号、なのかな?」ジー・・・


 Prrrr……


固法「切れた……先輩に、教えよ」パタパタ・・・
893 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 01:30:37.65 ID:LHwmIGs0
 ―――AM02:40、学園都市第7学区、黒妻宅・・・・・・



黒妻「ふぅ……あー、眠い…… (少しだけ、寝ようか……)」テクテク・・・

固法「せんぱーい。お電話鳴ってました」

黒妻「ん? ……仕上か?」

固法「いえ。非通知でしたよ……何かこの時間帯に非通知って、怖いですね」アハハ・・・

黒妻「オイ馬鹿止めろ……この街でホラーは要らねぇよ……」タラー・・・

固法「う、うん……もう寝る?」

黒妻「……この電話、出てから、な」ジー・・・

固法「え”?! ……出るの? メリーさんとかだったら」

黒妻「ああああああ。聞こえないいいいいい」イヤアアァ・・・

固法「……冗談です。さっさと終わらせて、寝ましょう」ニコッ・・・

黒妻「おう……あ、そういえば明日仕事休みになったから」フゥ・・・

固法「え……じゃあ、もう一回」ニヤッ

黒妻「勘弁してくれ……金玉痛い……」

固法「……最低変態」ジトー・・・

黒妻「うるへぇ……先布団入ってろ。シーツは替えといたから……」テクテク・・・

固法「はいはい……むぅ」モゾモゾ・・・


黒妻「やれやれ、だ……さて、ドチラさんか……」Pi!「……鬼蛇の類じゃない事を願うぜ」Prrr・・・


??『……遅い』Pi!


黒妻「……女?」ム・・・
894 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 01:45:23.96 ID:LHwmIGs0
??『何時だと思ってるの? まぁ掛けたのはコッチだけど』ブー・・・

黒妻「……黄泉川さんじゃないのか?」ハテ・・・

??『何で黄泉川先生になるのよ……私ですけど。わーたーしー』

黒妻「新手の詐欺……それともメリーさんっ?!」ビクッ!

??『ざけんな……覚えてないの?』

黒妻「覚えてって……非通知だぞ。そっち」ジー・・・

??『そうだっけ? まぁ私が勝手に調べたのは確かなんだけど』ハァ・・・

黒妻「んじゃ……誰だ」キリッ


??『……雲川です。雲川芹亜』キッパリ


黒妻「……セリーさん?」

雲川『せ・り・あっ!! ボケんな!! ……ハァ、ったく』

黒妻「ああ、悪い悪い……んで。何かな、文学少女」

雲川『調子狂うわね……前に言ってた事よ。お仕事、お願いしたいわ』

黒妻「っ……それ、今じゃなきゃ駄目か?」

雲川『別に。近い内ってだけ。安心して、『黒』じゃないから』

黒妻「……」

雲川『あー……もしかして、土御門の奴のお仕事引き受けて私のお仕事蹴る気? 酷い人ね』グスンッ・・・

黒妻「演技臭ぇよ……ったく、分かった。取り敢えず、今日は遅いからまた今度にしてくれ」

雲川『分かった、って聞いたわよ。約束ね』クスッ

黒妻「……どうして、こう、オマエとか土御門とか……底辺学校って嘘だろ」ウー・・・

雲川『いやぁね、本当よ。表向きは、だけど』クスクス・・・
896 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 02:00:36.22 ID:LHwmIGs0
雲川『しかし、まぁ着々とコネクションを作ってるみたいね。やるじゃない』フフッ

黒妻「……話終わり? 切っていい?」

雲川『連れないわね。レディのお誘いなんだけど』ムー・・・

黒妻「オレの彼女より年下はレディと言わん」キッパリ

雲川『固法、美偉さん? 多分、私と同い年よ。一つ上かしら?』

黒妻「っ……オマエ……」ピタッ・・・

雲川『最近じゃ土御門に、第7学区のスキルアウトリーダーの服部くん……加え超能力者第一位、三位、四位とも仲が良いのね。羨ましいわ』

黒妻「……」ギリッ・・・

雲川『ああ、怒らないの。勝手に調べたのは此方が悪いわ。素直に謝るけど』

黒妻「用件は」

雲川『だから、さっきも言った通り。仲良くしましょう。それだけ……土御門と言ってる事違う?』

黒妻「……オマエらは」クッ・・・

雲川『ね? 同じでしょ? 安心して。私は『今』をこよなく愛してるから……貴方みたいにね。均衡は崩さないつもりだけど』

黒妻「その『~~けど』ってのが肯定にも否定接続にも取れるんだが」

雲川『さぁ? 口癖だもん……兎に角、宜しくね。メール入れるわ。グンッナーイト。黒妻先生』Pi!

黒妻「つっ……ハァ……泣けるぜ」テクテク・・・


固法「んー……先輩……どなた?」ネムネム・・・

黒妻「……妖怪天邪鬼の次に、セリーさんが来た」ボソッ

固法「……はい?」

黒妻「何でも無い……寝るぞ。 (黄泉川さんにメールしとかねぇとな……)」ゴロンッ・・・

固法「うん……」ギュッ・・・

黒妻「ったく……ねーるーぞー!」ピンッ

固法「分かってまーす」エヘヘ・・・
897 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 02:08:59.63 ID:LHwmIGs0
黒妻「……そういえば」ギュッ・・・

固法「はい」スッ・・・

黒妻「次の休み……空けとけよ」

固法「え、あ……はい」シュッ・・・

黒妻「……それだけ」ゴロンッ・・・

固法「……お墓参り、でしたっけ」

黒妻「ああ……戻ってきて一回も線香上げてないからな……

                                            ―――……駒場の奴に」

固法「……」ギュッ・・・

黒妻「……大丈夫だ。オレは死なない」ギュッ・・・

固法「うん……信じてます」

黒妻「今日はもう寝よう……流石に疲れた」

固法「はい……おやすみ、先輩」スゥ・・・

黒妻「ああ、お休み。美偉」グッ・・・



 チュッ・・・・・






冷蔵庫「第三章、完ッ!!」ビシッ!
898 :>>1にかわりましてカキネがお送りしました2010/10/27(水) 02:32:35.84 ID:LHwmIGs0
はい。ってな所で、今章終了です。次の『お墓参り』は次スレになるか、残り100で纏めるか……


とりあえず、墓参り以降の展開を募集中。ついでにサブタイトル(先輩、~~~)も。

現段階では……

①引き続き、アイテムと行動(麦野、フレンダ、絹旗、滝壺、浜面)。
②雲川と『原石』(雲川、貝塚、削板、親船、等々…)。
③黄泉川と『警備員研修及び新型兵器テスト』(黄泉川、鉄装、芳川、手塩、等々…)。
④木山テンテーとか寮監さんと『置き去り』(木山、寮監、佐天、初春、春上、枝先、等々…)。
⑤半蔵・郭と『スキルアウト』(半蔵、郭、浜面、削板、黄泉川、等々…)。
⑥兄貴『の』修行(???)。
⑦削板(バカ)。

……みたいな感じかな。

あと、正史で『暗部崩壊』編とか考えたけど……兄貴をチート化させないと、死なせる事なるから……

とりあえず例の如く意見感想質問要望罵倒お願いします。絡ませたいキャラも。科学魔術問わず、ね。
んじゃ、まずバイチャ! ノシ
899 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/27(水) 07:00:47.58 ID:LIeVH6AO
バイチャ! 続き待ってるぜ! ノシ
900 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/27(水) 11:16:41.98 ID:bOW/aUAO
>>898
このリア充が!乙!
 
 
903 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 20:43:18.70 ID:LHwmIGs0
こんばんわ。

次スレどうしようか悩み中の私です。

残り100勿体無いから、ちと中二妄想番外編でもやろうかと……

『IF』と『パラレル』って感じで、少々投下します。
904 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 21:06:21.63 ID:LHwmIGs0
 ―――日時時刻不明、学園都市第7学区、とある病院地下、隔離病棟・・・・・・



垣根「ふんふんふむ……むぅ……」カキカキ・・・

テレスティーナ「……何やってんの、アンタ」ジー・・・

垣根「考え事。あと、前にオマエが言ってた事纏めてみてる」

テレス「前に?」

垣根「この街の大半……能力の無い大人も含めれば7割近くが無能力者だろ?」

テレス「そうね。私も括りは無能力者だし……アンタは天辺(超能力者)か」

垣根「歴史の勉強になるが、普通有能な少数の人間がいたらソイツらが特権階級になるべ」

テレス「まぁ……そうなるかしら。でもそれは日本で言えば戦前の話よ。頭が良ければ階級は買えるもの」

垣根「まぁそうだがよ……エリート説で言えば、オレや能力者がこの街を支配しても可笑しくねぇ」

テレス「そうね。でも統括理事会やら警備員やらがそんなの許さないでしょ」

垣根「んー……例えば、理事会が崩壊したら? 警備員や風紀委員が機能しなくなったら?」

テレス「それは……」


冥土返し「心無い能力者がやりたい放題になるだろうね」テクテク・・・


垣根「ジジイもそう思うだろ? 無能力者は能力者の前に平伏す」ニヤッ

冥土返し「しかし、アレイスターがそんな事は許さないだろう。彼には彼のプランがあり、無能力者もその一部だ」

垣根「……けっ」グデェ・・・

冥土返し「しかし互いに人間である以上能力は関係無いと思うよ……テレスティーナ?」

テレス「エリート論。能力者主義。ふむ……垣根、見たい? そんな世界(パラレル)」ニコッ・・・

垣根「……へ?」

テレス「対価は……アナタが前に産み出した『物質』でいいわ」ポワワワァァ・・・

垣根「え? アレ、未元物質の失敗作だぞ。ただ堅いだけだし」

冥土返し「……」

テレス「それ、アダマンチウム』っていうのよ。私が欲しいの……いいわ。その願い……叶えましょう」フフッ
905 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 21:32:25.96 ID:LHwmIGs0
――とある、そう遠くない、『別の』未来……。


事故。器物破損。麻薬。強盗窃盗。強姦。殺人……目を開ければその光景が飛び込んでくる。


ある『クーデター』をきっかけに統括理事会は崩壊し、『強度(レベル)』が全てとなる世が来た。

今やこの街は能力者の地。能力こそが法律。
7割近く居た無能力者は『能力(チカラ)』ある者に迫害され、彼らは能力者の奴隷・玩具となってしまった。


能力者の中でも特に強度(力)のある者が『様々』な形で統治を行い、各学区を占める……


勿論、無能力者はされるがままでいた訳ではない。
武装無能力集団(スキルアウト)。警備員(アンチスキル)……彼らは無能力者の平和の為に戦う。
そして無能力者と共に生きようとする一部の心有る能力者……多くは、風紀委員(ジャッジメント)も彼らの為に戦った。


嘗て、能力の有無を問わず子供たちの楽園であった学園都市。今ではその見る影もなかった……



 *     *     *     *



垣根「……なぁにこれぇ」ポカーン・・・

テレス「能力者の街」キッパリ

垣根「へ? ……え、これだとオレ、一国の主なの? 超能力者だしさ」ニヤッ

テレス「そりゃオマエの身の振り方次第ね。続けていい?」

垣根「うい。どーぞ」コクコク・・・
906 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 21:57:03.28 ID:LHwmIGs0
 ―――旧第7学区、大通り……


 ザクザクザク・・・・・


「……ん?」

「何だ……新顔だな。ちょい待ちな」ガシッ・・・

??「……」ピタッ・・・


ガラスが割れる音や、女性の悲鳴が響き渡る商店街。
通りの端を何食わぬ風に歩いていた外套を羽織った男に、強能力者(レベル3)二人が進み寄った。


「オマエ……此処いら一帯は大能力者(レベル4)の風力使い、●●さんの統治区だぞ。分かってる?」ザッ

「身分証出せ。あと貴重品全部な」ニヤニヤ・・・

??「……」ジー・・・


外套の男は何も喋らず、ただ二人を見詰めていた。
能力者の一人はその態度が気に喰わず、短気にも外套の男の上フードを剥いで胸倉を掴んで言った。


「聞こえない? きちょーひんー。日本語分かる? それともテメェの能力と俺らの能力競わせてみ――」

「身分証が先だ……下手に念動力の▲▲の身内だったら手ぇ出せねぇぞ。どうせ無能力者なら外歩ける訳無ぇ。だったら――」

??「……何が能力だ、クソッたれ」ボソッ・・・


外套の男は静かに言い放ち、諸手を前に出した。


??「俺は無能力者(レベル0)だ。カス共」スチャッ・・・

「「―――っ?!」」


瞬間、外套の男―――浜面仕上の演算銃器(スマートウェポン)は火を噴き、呆気に取られた強能力者二人の頭蓋を綺麗に吹き飛ばした。


浜面「下らない……何がクーデターだ。能力の有無なんぞ関係無ぇ」ガチャッ・・・タクタク・・・
907 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 22:11:15.45 ID:LHwmIGs0
垣根「……何で、浜面なの?」

テレス「いや、無能力者筆頭かなぁって……続ける」


 *     *     *     *


―――とあるマンション……


浜面仕上は、昨今ではわりかし立派な(破損度という意味で)マンションの前にやってきた。
『ファミリーサイド』という名前だったらしいが、今はその看板も文字通り地に落ちている。
壊れたオートロックの門前に居た二人の女性をふと見、無抵抗を示した後、要件を話す。このマンションに陣取る『ある男』と話がしたい、と。

階段を上り、屋上へと案内される。そこには数名の男女が話し合いを設けていた。
浜面は中心に居た白い杖をついた男の方へ歩み寄る。


????「……テメェは」ピクッ

浜面「……っ」ガチャッ・・・

???「っ!! 待つじゃん!! 浜面!!」ガシッ!


目的の男以外にも、見知った顔がいた。


浜面「くっ……離せ! 黄泉川!!」グイッ!

黄泉川「落ち着け! 今、アイツは反射なんかできない……死んじゃうじゃんよ!」ガシッ


目的の男―――超能力者第一位、一方通行は静かに浜面の方へ進み出た。



 *     *     *     *



垣根「……は?」

テレス「さぁ。Ifよ。もーしー」フンフン・・・
908 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 22:34:38.55 ID:LHwmIGs0
浜面「っ……オマエが、クーデターなんて引き起こさなければ……」ギロッ

一方通行「……ああ」クルッ・・・


嘗て……暗部として、理事に飼い為らされることに嫌気を刺した能力者達がいた。
始めは標的を統括理事長――アレイスター・クロウリーに定めていたが、大きく変更。
直接では無く外堀を削るという案で、『理事会』を叩きに掛る。その際の筆頭が彼と、数名の暗部だった。

結果、何とかクーデターは成功。しかし……


浜面「オマエらの思惑とは異なり、街の自治が崩壊しちまった! 無能力者を迫害する世……加え俺ら(アイテム)もバラバラだ!」ギロッ!

一方通行「俺は……自分の周りを守りたかっただけだった……」

黄泉川「浜面、彼を責めないで……」

浜面「じゃあ何でだよ!! 理事の残党は第三次製造計画(サードシーズン)なんてモノでブチ壊しを掛けてきやがった!!」

一方通行「……っ」ギリッ


能力者の支配だけでは無い。
理事会の残党は、我が身を守るために簡易な防衛及び戦闘人形……妹達(ミサカシスターズ)を更に量産させた。

周りの人間達を守ろうと奮起した一方通行の願いは、悉く打破されてしまった。


結標「アンタ……もう良いでしょ。一番傷付いてるのは、コイツなのよ……」クイッ・・・

浜面「っ! ……クソッ!!」ガンッ!


巨大な冷凍装置……中には6,7歳程の少女……


一方通行「打ち止め……」ジー・・・


第三次製造計画(サードシーズン)によるMNW(ミサカネットワーク)回線ジャックと、
学習装置(テスタメント)によるウイルス作用で……少女をスリープ状態にしなければならない状態にあった。
910 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 22:56:32.42 ID:LHwmIGs0
一方通行「……第4位は、どォしてる?」クルッ・・・

浜面「っ……」グッ・・・


思い出したくもなかった―――



 *     *     *     *


垣根「第三次製造計画なんてもんが発動されたら、やっぱ兵器運用されるんだろうな」

テレス「そうなったら『今までの妹達』は用済みよね。『新しい最終信号』を立てれば、打ち止め(あの子)も同様かしら」フンフン・・・

垣根「『番外個体(ワースト)』が『正規個体』になるわけだ。ただ……超電磁砲はどう出る?」

テレス「んじゃ、各超能力者ね……」


 *     *     *     *


―――旧第三学区、とある高級ホテル……



豪華に着飾った良家の御嬢様。そんな言葉が彼女にはぴったりだった。


麦野「絹旗ぁ……きぬはーたー!!」

絹旗「叫ばなくても聞こえてます。超喧しいですね……」

麦野「遅ぇんだよ……んで? 侵略具合は? 『ビル』落とせそうなの?」

絹旗「第7学区の制圧もまだです。超焦り過ぎで――ひっ!」ジュッ!


デコピンの感覚で原子分解作用を働かせた人差し指を、絹旗と呼ばれた少女に押し付ける第4位。
テーブルに広げた戦略図をまるでボードゲームをするかのように見詰めていた。


麦野「グダグダしてっから垣根に『ビル』周辺取られんだっつの。絹旗ぁ……アンタも滝壺みたいになりたいの?」ニコッ・・・

絹旗「っ……」ビクッ・・・

麦野「嫌よねぇ。彼氏の前で公開――(略)――ってなりゃあ泣けるもんねぇ!! ひゃぁあはははっははっはは!!」

絹旗「…… (誰か……助けて、下さい……)」ガジッ・・・
911 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 23:12:45.28 ID:LHwmIGs0
垣根「まぁ麦野は世紀末になりゃボロ出るわな。独裁者タイプの典型例だろ」

テレス「そうね。そして此処に来て初めて『殺し』から解放されたいと考える者も居そうね」クスッ

垣根「……んじゃぁ、第三位は?」

テレス「どれどれ……」ポワワワァァ・・・


 *     *     *     *


―――旧第十八学区、旧長点上機付属研究所……


警報、警報、警報……

第三次製造計画にて『新世代妹達』を量産化させている研究所で、破壊行為が繰り返されていた。
防衛に出る妹達は瞬く間にジャンクとなり、また次に出撃した妹達の足場となる。


「ニューミサカ7092331より、全体へ! 侵入者はまだみつからないのか!」

「ニューミサカ3560469より、HQ! 敵は複数名……いや、単独? ミサカには判断できない!!」

「ニューミサカ0018264より、HQ! 回線ジャックされる!! 奴等は情報戦にthhmsんぢhじぇんfl……」

「0018264号!? どうした、応答しろ!」


慌てふためく妹達の司令部の中心に、雷撃の槍が落された。


『っ!!?』バッ・・・


 ――ピーン・・・ピーン・・・


一枚のコインを親指の上で繰り返し弾きながら、超電磁砲――御坂美琴(オリジナル)が歩み寄る。
一同は、固まって彼女の動向を見詰めた……

913 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 23:28:32.86 ID:LHwmIGs0
御坂「第三次製造計画……超電磁砲並の量産能力者(クローン兵)? ハッ! これならまだテレスティーナの方が強いわよ!」アハハ!


妹達は一斉にオリジナルにへ銃口を向ける。が……

 どぶずっ。


「い、あ、アアアアアアぁっ!!」グサリッ!


妹達のある一体の首下に鉄杭が刺さる。
続けて、どぶずっ。どぶずっ。どぶずっ……と肉を突き破る音が鳴り響いた。


「し……白井黒子も一緒だ!! 見つけ出――」

白井「遅い。さようなら……汚らわしいお姉さま」グチュッ・・・

「―――ぐ、ぺ……」バタッ・・・


背後、ククリナイフで心臓を一突き。


御坂「……初春さんは?」

白井「もう少しで完了との事ですの……此処の施設のクローンは我々で潰します?」

御坂「いや私に任せて……布束さんと那由他ちゃんに引く様に、婚后さんには事後処理の手続きをお願いして頂戴」

白井「了解」シュンッ・・・


空間移動能力者の少女は瞬時に消え、そこには超電磁砲だけが残った。
妹達は一人残ったオリジナルを睨み、動向を窺う。漸次……


御坂「……コイン」ピーン・・・ピーン・・・

『っ?!』バッ!

御坂「裏、表……どっちだと思う?」ピーン・・・パシッ


妹達は戸惑った。
914 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/27(水) 23:42:15.37 ID:LHwmIGs0
「っ……その質問に何の意味がある?」ガチャッ!

御坂「駄目ね。全然駄目よ……10032号なら間違っても即答してたわ。打ち止めなら正解出すまで繰り返させたのに」ジトー・・・

「旧世代のミサカ達なんぞ知る、あ、べ――」


旧世代。
そう口走った妹達の一体が黒焦げになった。残った妹達に更なる緊張が走る……


御坂「始めはね、アンタ達とも仲良くできないかなぁ……とか考えたの」カツカツ・・・

 ……ゆっくりと、まだ培養液に入った未成熟のクローンの下に近づく。

御坂「でね、何号だったか忘れたけど……最初に出会ったワーストちゃんに近づいたら……」カツカツ・・・

 ……ゆっくりと、まるで己の皮膚を剥ぐかの様に顔半分のファンデーションを拭う。

御坂「顔、焼かれちゃった」ニコッ・・・

『っ?!』ゾッ・・・

御坂「んで……表? 裏? はい、そこのポンコツ」ビシッ・・・

「っ……当たったら……どうする?」

御坂「べぇつにぃ。この場は見逃したげる。外れたら……勿論鏖(みなごろし)よ」フフフ!


満面の笑み。
選ばれた妹達の一体は息を飲み……『裏』と告げた。

オリジナルはゆっくりと、手の甲に乗せた片手を退け……


御坂「ざあぁんねぇーんでっしたぁっ!!」ニヤッ!


両方『表』のコインを一体に向け、超電磁砲を放った―――


 *     *     *     *


垣根「おいコレ、超電磁砲じゃなくてオマエか麦野だろ!」

テレス「……つづけまーす」イソイソ・・・
915 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/28(木) 00:06:14.98 ID:VZB/rXk0
ドゴーン……と、大きな破壊音が鳴り響く。
先に研究所を出た白井はその様子を見て軽く鼻を鳴らした。


白井「やり過ぎですの。音を立てるという事はそれだけで生物を集める事になりますのに」ハァ・・・

那由他「まぁ来たら来たでやっつけようよ。並の能力者程度なら簡単でしょ」ニコッ

白井「出資者に怒られます。婚后光子はお金の面で厳しい人ですから!」

布束「ソー……五月蠅いです。二人とも、こっちは研究所のデータ潰しに掛ってるんですよ」ンモー・・・


最年長の少女―――布束砥信に叱られ、白井と半身義肢に少女――木原那由他はいそいそとその場を離れた。
布束の横ではカタカタと手前のノートパソコンを弄る少女。


初春「……布束さん。旧世代の暴走防止プログラムを下さい」カタカタ・・・

布束「ん……」スッ・・・


初春飾利は、布束の顔を見もせず強奪するかのようにUSBを受け取った。
その様子を周りの少女達は慣れた風に見詰め、溜息を漏らす。

数秒後、トンッ、とエンターキーを押したと同時に……白井の携帯へコールが入った。


御坂『もし。黒子……終わったわ。迎え』フゥ・・・

白井「単語で会話は無しですの……クローンはちゃんと停止まってますの?」

御坂『うん。さっすが初春さんね。惚れちゃいそう』

白井「冗談として聞き流しますわ……数秒お待ちくださって」シュンッ・・・


暫くして、御坂が白井と帰って来た。

この場に居る少女達は……皆、この時代を憎んでいる者達。
潰れた計画を復活させられた者。帰って来た友達を再度実験道具にされた者。それに慕う者。そして……


初春「……佐天さんを侮辱した、この時代を……私は、殺します」ギリッ・・・


親友を、犯され……殺された者……
917 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/28(木) 00:30:35.34 ID:VZB/rXk0
垣根「無能力者を守り切れなきゃ……まぁこうなるか」フーン・・・

テレス「続ける?」

垣根「まだオレを見てねぇぞ」wktk!

テレス「……あっそ」ポワワァァ・・・


 *     *     *     *


 ―――旧第7学区、旧区役所……


エントランスホールにて、二人の能力者が言い争いをしていた。
理由は……下らない。此処のトップ、所謂『帝王』の右腕としてどちらが相応しいか口論になっていたのだ。


心理定規「後からのこのこと現れた癖に……口出ししないで欲しいわ」フンッ・・・

雲川「あら。貴女が無能だから有能な私が雇われたんじゃなくって?」ニコッ・・・

心理定規「……調子に乗らないで貰えるかしら~ん、ザ・コ・能力者さん」ジー・・・

雲川「今必要なのは知能(ブレイン)でしょ? 貴女の能力、精神的超人連中には通用しないじゃない」ククク・・・

心理定規「ぐっ……この……」グググ・・・


確かに、相手が並の人間であれば心理定規(メジャーハート)は有効である。
しかし精神的に超越している人間……特に全てを虫けらとでも思っている輩には有効的ではなかった。

このまま見続けていれば、キャットファイトが始まってくれなくもなさそうだが、大事があっては困るとトップは動いた。


垣根「下らねぇ。オレは両方を受け入れてんだ……3PもOKだぶべらぁっ!!?」ゴンッ!

心理定規「誰も、夜の相手をするなんて言って無いわよん、リーダー」ゴゴゴ・・・

雲川「ハァ……これだから男は……」ゴゴゴ・・・



 *     *     *     *



垣根「」

テレス「まぁ……いつも通りね」ハァ・・・
918 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/28(木) 00:49:22.69 ID:VZB/rXk0
ふざけてはいるが……雲川芹亜の戦略、心理定規の個人操作は大したものであった。
勿論、絶対的な能力(チカラ)の象徴たる垣根帝督ありきの政治ではあったが、見事に能力者、更には奴隷(無能力者)を統治できている。

第一位である一方通行が演算補助の為のMNWを毒されてしまった今……
表立たないアレイスターに代わり、垣根が表の王であると言っても過言では無かった。


心理定規「貴女はコソコソせこいのよ……仮にも片腕やる気なら大きく居なさいな」

雲川「私は前のオーナーの時から表立たないの。そんな事気にするから何時まで経っても心理掌握に勝てないのよ」

心理定規「あ、お、ま……」プルプル・・・


またしても垣根が間に入り、二人を止めた。
そして何か違う話題はと考え、ふと雲川に問う。


垣根「しかし……オマエは一方通行か削板に付くと思ってたんだが、意外だな。どうしてだ?」

雲川「……駄目かしら?」

垣根「いや……嬉しい誤算さ」

心理定規「ふんっ……」スタスタ・・・


心理定規は面白くなさそうに、今は流通していないドレスのカタログに目を通し始めた。
垣根は苦笑するも、雲川に話の続きを頼んだ。


雲川「私はね……『クーデター』以前の生活を愛していたの」

垣根「ふむ。じゃあオレは……ってか旧暗部の連中は全員目の敵だろ」

雲川「それは仕方ないわよ。利権獲得の為の学生運動程度にしか思わないわ……表立ってクーデター起こした連中は所詮傀儡だもの」

垣根「……と、言うと?」

雲川「アレイスターを狙う筈が、理事会(外堀)を攻める様先導した奴がいる……後で教えるわ」フゥ・・・


雲川は一度、首を振り……静かに、告げる。


雲川「あのね……強姦されたわ。クーデターの時、貝塚の一派だって言われて……まぁ殺されなかっただけ、マシかな」アハハ・・・


心理定規も息を止め、雲川を見遣った……
919 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/28(木) 01:04:54.29 ID:VZB/rXk0
雲川「……まぁ私の処女膜なんて安いもんだけど……奪った誇りは破格よ」

垣根・心理定規「「……」」


何も言えなかった。


雲川「私を犯した輩はその場で『消した』。でも、やっぱり……許せないのは……先導者」ギリッ・・・

心理定規「あの時……第一位、二位、四位は結託して血判を押したわよ。先導者なんて……」

垣根「要は『アレイスター』じゃなく……実際の統治をしていた『理事(大人)』を襲わせたのは誰かって事か……」


雲川は静かに頷き、下腹部に手を当てた。そして、唇を噛み……忌々しい名を呟く……


雲川「―――……」



 *     *     *     *



垣根「先導者じゃなくて、『誘導者』ってこったな……まぁアイツだろ」

テレス「一人とは限らないかもよ」

垣根「まぁな。だが、オレが言う『アイツ』は無能力者の括りの筈だが?」

テレス「……見てみましょう」



 *     *     *     *



―――旧第7学区、とある学生寮一室……


その男は髪を黒く戻し、サングラスを捨てていた。
元々筋骨隆々だった身体は更に逞しくなり、まるで獣の様な形相に様変わっている。

理由は簡単。『強度(レベル)』を上げ……『魔術(オカルト)』を捨て去ったのだから。
920 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/28(木) 01:23:37.70 ID:VZB/rXk0
二人の科学者が彼の下に歩み寄る。共に木原の人間だ。


数多「おかえりなさいませー、クライアント! ひゅ~……我ながら最高傑作だ。一方通行以上だぜ!」カカカ!

テレス「完治……では無いけど大体無傷ね。一応、首を飛ばされないようにだけ気をつけなさい」フンッ・・・


肉体再生(オートリバース)、大能力者―――土御門元春。


テレス「もう行くの……本当に?」

土御門「構わん……俺がアレイスターを殺れればいい」

数多「くぅ! 那由他もこんぐらい献身的ならなぁ……最高だ、土御門ちゃーん」アハハ!


ヒーリングファクター(強力な自己治癒能力)の代償は、陰陽術の完全なる欠如。


テレス「統括理事長は最早権力なんて無いのよ? どうして……」

土御門「……この時代を俺に作らせた対価と、義妹を取り返させて貰う」


自分が一方通行に進言した。理事を倒そう、と。

アレイスターが囁いた。義妹、無事かい? と……


土御門「実家(土御門本家)と結託しやがった……何時の間にか、舞夏を本家へ帰しやがって……」ギリッ・・・

数多「へぇあ。難しいなぁオイ……興味無ぇけど」フンッ・・・

テレス「……そうそう、気を付けて。一方通行一派と、未元物質一派が貴方を探してるわよ」


無論、全ての責任を取らせる為だろう……


土御門「ああ……海原と雲川の奴らには……借りがある」グッ・・・
922 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/28(木) 01:53:59.55 ID:VZB/rXk0
垣根「ヒーリング……ファクター?」

テレス「肉体再生の一種だ。霧ヶ丘付属の施設で研究してたわよ。被検体逃げたらしいけど」

垣根「回復して……またすぐ回復ってか? チートじゃね?」

テレス「守りの面ではね。でも攻撃では別でしょ。これだと素手と武器に頼らざるを得ないじゃない」

垣根「まぁなぁ……んで? 後は……⑦(削板)と心理定規か」

テレス「続けましょう」ポワワワァァ・・・



 *     *     *     *



―――旧第二十二学区、旧地下研究施設……


まるで前世紀のアウシュビッツだと、服部半蔵は感じた。
こうして無能力者を学外へ亡命させる作業も、結局徒労に終わってしまうケースも少なくない。

嘗てのスキルアウト仲間の大半は死に、本来仇敵である警備員の生き残りとこうして脱出作業を試みているのは不思議なものだった。


郭「……半蔵さま。第一陣が関所に到達です。二陣、三陣も今少しで地上に出られる様子」シュッ・・・

半蔵「そうか……上手くやれ」


そう言って、己の右腕足る少女は闇に消えた。

正直に言ってしまえば、自分一人逃げるだけなら容易い。だがしかし、直ぐにでも上海辺りまで逃げ切ってやる……とは考えない。
戦っている弱き人達がいるのだ。今逃げだせば……クーデター『以前』に無能力者の為亡くなった『あの人』に顔向けできぬと感じていた。

だからこうして、解放戦線の一員となり自分も戦いへ身を投じている。


半蔵「しかし……今のリーダーは珍しく心が澄んだ人間ではあるんだがよ、オツムが弱い。困ったもんだ」ハァ・・・


そのリーダーはというと……
923 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/28(木) 02:12:47.12 ID:VZB/rXk0
―――旧第二十二学区、地上部……


ドゴンッ! と大きな音。関所までの道のりを切り拓く輩がいた。


削板「ふんっ……退け!!」スゴパ!


圧倒的。誰にも邪魔は出来ない。強・大能力者達がバッタバッタと薙ぎ倒されていく。
超能力者、第七位――削板軍覇。

彼の芯なるモノはこの時代でも変わらなかったが、より一層、己の信ずる処を正義と定めていた。
最早、能力者は平和を脅かす悪。そう決め付けた。


削板「早く関所を越えろ! オルソラ教会まで逃げれば後は保護して貰える!」


決して賢くは無い頭を回転させ、優先度を決める。兎角、関所を壊してやる事。それが最優先―――


「きゃあああぁっ!!」


―――と考えていた最中、後続の団体が襲われた。度台、自分一人の身では全てを守りきるのは不可能である。
それでも、悪と決めた以上、能力者と類する連中の手は借りたくなかった。


削板「間に合え……クソッ! 根性足りないぞ! 俺!!」ダッ!


懸命に走るも、やはり物理的な問題がある。
そちらを助けようとすれば、次は此方を襲われる……まるでイタチごっこ。遊ばれているかのように感じた。

悩んでいる間にも、一人の少女が強能力者の暴漢に倒されそうになる。刹那―――


??「甘いですね。貴方も……ま、人の事は言えませんか」ニコッ・・・


能力では無い『何か』が、暴漢の存在を『抹消』した。
視線の先には中学生くらいの見た目優男。手には歪な石包丁の様なもの……
924 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/28(木) 02:34:05.16 ID:VZB/rXk0
海原「貴方は関所を破壊してください。⑦……じゃなかった。第七位」ニコッ・・・

削板「能力者……違うな。何者だ?」

海原「どうでもいいでしょう。強いて言うなら……魔神(オッレルス)さんと同類ですよ」

削板「……懐かしい名だ……では、此処は任せるぞ」シュタッ!


海原―――エツァリは⑦を見届け、辺りの暴漢らを見遣る。


海原「本来は御坂さんと共闘したいところですが……仕方ない。雲川さんの言伝ですしね」チャキッ・・・


瞬時、何が起こったのか理解できず呆気に取られていた暴漢達は、次々と『消え』てしまった。否……バラバラになったのだ。

 ――ドガンッ!

そして再び炸裂音。気付いた時にはもう遅く、関所は『とてつもないチカラ』で粉々にされてしまっていた。


削板「走れ! 教会は直ぐだ!」


力無き者は十字を目指して、縋るのだった……



 *     *     *     *



垣根「第七位が英雄ごっこするのは確定的だな」アハハ

テレス「難しいのはこの時代であっても、まだ『裏』を駆ける連中らよ」

垣根「土御門……は、義妹取られてそれどころじゃねぇし……雲川と海原か?」

テレス「他にも、居るわね……あ、心理掌握だけどさ。アイツ、無理」キッパリ

垣根「は?」

テレス「あのね、『変わらない』の。第七位以上に。表に出ない。それこそ英国第一王女の如く」

垣根「まぁ……納得っちゃ納得だぜ」ハハハ・・・
925 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/28(木) 02:47:20.08 ID:VZB/rXk0
垣根「んじゃぁ……上条当麻(幻想殺し)は?」

テレス「……」

垣根「……ん」

テレス「……この世界、始めっから可笑しい理由として、彼がいない事ね」

垣根「は?」

テレス「あのね、彼が居ればこの事態は未然に防げるのよ」

垣根「おいおい、IFだろ? 未然も何も……」

テレス「だから『前提』なのよ、彼は。例えば第一位に殺されたら。例えば第三位が誤って殺したら」

垣根「……」

テレス「多分ね、クーデターの引鉄条件の一つに彼の消失があるわ。死亡にしろ、行方不明にしろね」

垣根「……上条当麻、か……分かった。あ、因みに聞くけどよぉ。この世界の絹旗は『愛しの彼』には逢わないのか?」

テレス「この世界に救いがあると思う?」フフッ

垣根「まず無ぇか」ハハッ

テレス「そう。そして……黒妻綿流も、まず居ないわね」

垣根「ん? 何でだ?」

テレス「無能力者のカリスマを生かして置く程、理事・エリートの両陣営、バカじゃないもの。TVでの公開処刑だって有り得るわ」

垣根「……マジ救い無ぇなぁ、オイ」

テレス「まぁね。それで、続ける?」

垣根「いや……もういい。見るなら学園物とかが良い。俺がフラグメイカーの」

テレス「はいはい。じゃあ今日は終わりね」ポワワワァァ・・・

垣根「うぃ……ごっつぉさん」テクテク・・・
926 :>>1にかわりましてカキネがお送りしました2010/10/28(木) 03:06:01.61 ID:VZB/rXk0
はい。といった所で小話終わり。
あくまでIFなので、どうか寛大な心で許してね。

テーマは……

・能力主義社会。
・第三次製造計画が行われた場合の一方通行。
・上条当麻の重要性。

……でした。

因みに……最愛ちゃんは実際、香焼くんとは逢えませんよ。これが事実です。
アニェーゼ達にも同じ事。一応、上条さんや浜面で事足りてるしね。
927 :>>1にかわりましてカキネがお送りしました2010/10/28(木) 03:12:57.41 ID:VZB/rXk0
えっと、一応リクエスト欲しいです。黒妻さん主体の話って事は変らないので……

・絡ませたいキャラ。
・イベント。
・サブタイトル。『先輩、~~~』以外でもOK。

お願いします。少しリク出るまでは、下らない小話続けるかも……だけど、次スレ移れと要望あれば、そちらに移るやも。


とりあえず、今日は此処まで。グンナイ! ノシ
928 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/28(木) 08:12:20.76 ID:Va7ANUAO
・絡ませたいキャラ 駄目元でテッラ。いいキャラだと思うんだがな
・イベント 小萌せんせとタバコふかせながら会話
・スレタイ 先輩、どうしたんですか?

楽しく読ませてもらってます
929 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/28(木) 13:32:37.33 ID:eKvJqQDO
固法「先輩……出来ちゃいました」


何がとか言わない
 
933 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 18:55:45.80 ID:ZAUv.X.0
こんばんは。『放課後プレイ』を衝動買いしてしまった私です。また『少年×少女』モノが書きたくなってしまった!
ぼちぼち、小話書きます。


>>928
テッラの良キャラっぷりは認めるんですが……絡ませ方がねぇ。宗教談義みたいなのだと、可能でしょうが、キツい。
あ、小萌センセとの煙草は考えましたので、どうぞ。

>>929 >>931
ネタとしては最高っす! 『If.絹旗アフター』>>472を読み直して、指が走ったwwwwww
尺に余裕があったら書く!

>>930
布束さんは難しいね……なゆたんは次回本編で出すつもり。

>>932
フロリスは兎も角、此処でカミやん病に罹ってる香焼はレッサーの餌食ですねwwww


それじゃあ、>>928の小萌センセとの絡みを投下です……
934 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 19:14:58.77 ID:ZAUv.X.0
 ―――とある寒い日、とある(上条達の)高校、職員室……


 キーンコーンカーンコーン・・・・・


月詠「ハァ……やっと昼休み。もう、毎度毎度授業崩壊寸前の私のクラスはどうなってるんでしょうか」トボトボ・・・ガララ!

黄泉川「あはは! まぁまぁ、元気あって良いじゃん。私のクラスは相変わらず大っ人しくてツマんないし」テクテク・・・

月詠「黄泉川先生のクラスは模範生徒の集まりじゃないですか。ツマんないなんて、あの子達に失礼ですよ」トボトボ・・・

黄泉川「いや、確かに良い子ちゃんなんだけどさ……ん?」スチャッ・・・

月詠「どうしました? ……ああ、今日事務のバイトの日でしたね」ジー・・・


黒妻「――……え? 屋上開放禁止? 嘘でしょ?! ……あれ? 普通の建物は禁止なんですっけ?」ガチャガチャ・・・


黄泉川「まぁた、面白い事考えてんのかアイツ。私はああいう馬鹿な生徒を持ちたかったじゃん! 浜面とか半蔵とかも」ダハハ!

月詠「不思議な人ですね……ただ、ちょっと目付きが怖いですけど」アハハ・・・

黒妻「ったく、あの[たぬき]教頭融通利かねぇなぁ……あ、黄泉川さん月詠さん。お疲れ様です」テクテク

黄泉川「お疲れさん。どったの?」

黒妻「いや、煙草喫おうと思って屋上の鍵貸せっつったら立ち入り禁止って」ハァ・・・

月詠「まぁ普通は駄目ですからね。一応、溜まり場にさせない為っていうのと……飛び降り『事故』の防止の為ですから」

黒妻「……それ言うなら事故じゃなくて、『自殺』でしょ?」

黄泉川「学校側の詭弁じゃん。『最悪』があった場合、扱いが変わるじゃんよ……ま、んな事ぁどうでもいいじゃん。飯じゃんよ!」

月詠「やれやれです……黒妻さんは、また『お弁当』ですか?」

黒妻「え、あ、まぁ」アハハ・・・

黄泉川「なーんだよぅ。隠さなくても良いじゃん? いいねぇ、奥様は女子高生!」

男性職員『……』ギロッ・・・

月詠「よ、黄泉川先生……声、声」シー・・・

黒妻「……まだ、睨まれんのかい」ハァ・・・
935 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 19:45:13.28 ID:ZAUv.X.0
 ―――一寸・・・・・


黄泉川「いや、しかし相変わらず固法の飯は美味そうじゃんよぉ。羨ましい」

黒妻「あげませんよ。これでも足りないんですから……黄泉川さんの飯だって、あ……あはは、スイマセン」タラー・・・

黄泉川「桔梗の奴……弁当作れっつったら『どう? カラフルでしょ?』って……冷凍食品上手に並べて満足しやがったじゃん」ハァ

黒妻「あ、はは……つ、月詠さんの、は……あー……うん」タラー・・・

月詠「……いいんです。結標ちゃんが頑張って作ってくれたお料理ですから。文句はつけませんよ」モグモグ・・・

黄泉川「……あの子、料理下手なの? 不器用そうではあるけど」

月詠「下手じゃないんですけど……結構面倒臭がり屋さんです。本気を出せば出来る娘なんです! 結標ちゃんは!」ビシッ!

黒妻(香焼が作ってもらってた弁当、云十倍美味そうだったけどな)アハハ・・・


黄泉川「ふぃ……ごっつぉさまでした。電子レンジさま」

黒妻・月詠「「ごちそうさまでした」」

黄泉川「それじゃあ、食後の一服しますか」ガララ・・・

月詠「あ……黄泉川先生。小型の空気清浄機壊れたって言ってませんでした?」

黄泉川「あ」ヤベェ・・・

月詠「私のも結標ちゃんに隠されたので今ありませんよ……」ハァ・・・

黒妻「ん? 隠されたって?」

月詠「『二時間で山盛り灰皿作る女と一つ屋根の下に暮らしてる少女の心境になってみなさい!』 ……って、怒鳴られました」

黄泉川「自業自得じゃんよー。私は家族に配慮して喫ってるじゃーん」

黒妻「ふむ、仕方無いっすね……公共の喫煙所は?」

月詠・黄泉川「「無い!」」ウガアアッ!!

黒妻「マ、ジで……知らなかった」ハァ・・・

黄泉川「ホント、ふざけてるじゃんよ。空気洗浄機交付するくらいなら喫煙所作れっつのに」ハァ・・・

月詠「それは同意ですね。変な所お金の使い方間違ってますよ。理事会は」ハァ・・・
936 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 19:57:32.88 ID:ZAUv.X.0
黒妻「……それ、作っちゃダメなの? 喫煙所」

黄泉川「へ?」

月詠「作っちゃダメというか、喫煙所の建設費用なんて出ませんよ。底辺高校といえど、監査厳しいんですから」

黒妻「金、使わなきゃ良いんでしょ?」

黄泉川「まぁ……もしかして、作ってくれるじゃんか?! 事務員(バイト)くん!」キラキラ・・・

黒妻「いや、でも場所の問題が――」


黄泉川「親船せんせーい! この書類ママさんに渡しといてー! 文句は『警備員』の私宛に廻して頂戴!」テキパキ!

親船「またですか! てか私用で母さん使わないで!!」ウガアァ!!


黒妻「――……」

月詠「OKそうですね。宜しくです、黒妻さん」ニコッ

黄泉川「うっし、頼んだじゃんよ! 頑張れ若造!!」オー!

黒妻「……あはは」ポツーン・・・

黄泉川「まず職員室隣の第二教材室。あそこ片しといて。空気洗浄機は任せるじゃんよ。必要なら私達でカンパじゃん」ニコッ

月詠「まぁ仕方ありませんね。出しましょう」フンッ!

黒妻「……オレもカンパ!?」エ?!

月詠・黄泉川「「当然!」」ニパー!

黒妻「……不幸だ」ハァ・・・
937 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 20:16:35.34 ID:ZAUv.X.0
 ―――翌日・・・・・


 ガサゴソ・・・・・


黒妻「……ふぅ、大分片付いた。上の第三、第四教材室に分配すんのにオレ一人ってどんだけ鬼畜だっつの」ハァ・・・

親船「……」ジー・・・

黒妻「ん? 親船さん?」クルッ

親船「あの、黒妻くん。プラ物差しと模造紙無いんだけど……何処持ってった?」

黒妻「え? そこのチェックリストに……ああ、定規類は理科実験室。コピー用紙その他紙類は音楽準備室です」ニコッ

親船「何処持ってってんの!!? 不便極まりないわよ!!」

黒妻「あらら、スイマセン」アハハ

親船「『スイマセン』で済みませんから! どうするのよ、生徒だって教材運びに来るのよ!」ウアガァ!

黒妻「あー……そりゃマズイですね」

親船「ぐぬぬ……他人事のように」

黄泉川「おーっす! おお、綺麗になったなぁ! 窓開けて換気した後、観葉植物置くじゃんよー!」

親船「黄泉川先生! てか、どうするのコレ!? 何処に何有るか分かんないんだけど!」

黄泉川「はいはい、移動チェック表コピーして先生方と全校生徒に配るから。今は予備処置だって……ね?」

親船「予備って、後でキチンと戻すとでも言うんですか!」

黄泉川「あー、ほら印刷室の棚増やすとか言ってたじゃん。それで補ったり……兎に角授業始まっちゃうじゃんよ!」

親船「もー……黒妻くん! ちゃんと、リスト纏めときなさいよ!」プンッ!

黒妻「あーうい。 (アレだ。鑑別の更生指導員思い出す)」コクッ・・・

黄泉川「ほらほら。今晩一杯奢るから、ね?」トントン

親船「ったく……ハァ」トボトボ・・・

黒妻「常識人は辛いですねぇ」アハハ・・・
938 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 20:55:07.52 ID:ZAUv.X.0
月詠「おや。様になってきましたね、喫煙室。あとは空気洗浄機と灰皿くらいですか」

黒妻「あ、そうだった、洗浄機……」アチャー・・・

月詠「黄泉川先生はああ言ってましたが、この学校で一番本数喫うのは私です。買ってきてもらえれば黒妻さんの分は払いますよ」

黒妻「うーん、それは申し訳ない……あ、そうだ!」ティーントキタ!

月詠「え」

黒妻「ちと電話してきますね」テクテク・・・

月詠「え、あ、はい」


 *   *   *   *   *


黒妻「出ろよー。昼過ぎだぞー……」Prrrr「あ、もしもし半蔵! 暇?」Pi!

半蔵『……今、起こされました』

黒妻「テメェは堕落した大学生かっつの」

半蔵『違います。所要で貫徹ですよ……それで?』

黒妻「ああ。あのさ、業務用の空気洗浄機、宛てない?」

半蔵『……は?』

黒妻「部屋に一畳くらいので灰皿付きのがいい。空港とかに置いてるタイプの。できれば直ぐ欲しい」

半蔵『……いや、第十学区辺りの廃棄モン修理すれば何とか無くないですけど……急ぎ?』

黒妻「ああ。黄泉川さんが欲しいって」

半蔵『郭!! クレーン付きトラック準備しろ! あと工房の機材確認させとけ! ……あ、もしもし。明日までには準備します!』キリッ!

黒妻「あはは。頼んだ」Pi!「……ちょろいな」フフフ・・・
939 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 21:09:04.15 ID:ZAUv.X.0
 ―――また翌日……


 ゴガガガガ・・・・・


上条「……なぁ、土御門。学校工事の予定でも入ってたか?」ジー・・・

土御門「さぁ?」

上条「じゃあ何で校庭のど真ん中、トラック走ってるの?」

土御門「……さぁ」

月詠「こら! 上条ちゃん。窓際の席で黄昏るのは先生の話を聞いてない証拠ですよ!」ンモー!

上条「いや、先生……アレ」ビシッ・・・

月詠「……あー。うん。アレは無視してください」

青ピ「偉くピカピカな積み荷ですねぇ。何アレ?」

吹寄「……空気洗浄機だな、業務用の。体育館にでも置くのか?」

土御門「武道館かもにゃー。いい加減柔道の授業臭くて堪んないぜぃ!」

青ピ「ふ……甘い。甘いですよ土御門くん! あの汗の匂いが男性陣だけのモノだとでも!」キリッ!

上条「まぁた始まった……」ハァ・・・

月詠「えっと……授業を……」タラー・・・

姫神「……黒妻さん。出てきた」

一同『え?』バッ・・・

月詠「……ハァ。 (まぁ喫煙ライフの為、我慢しますか)」ヤレヤレ・・・
940 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 21:18:59.32 ID:ZAUv.X.0
半蔵「兄貴ー」ブンブン

黒妻「おう。持ってきたか……何かセッティング面倒臭そうだな」

半蔵「ちょちょいと付けちまいます。水道栓と電源コードの準備出来てますか?」

黒妻「おう。頼むぜ」

半蔵「ええ……あの、それで……」キョロキョロ・・・

黒妻「ん? ああ……今授業中だ。暇してたら呼んでやるよ」

半蔵「うっす! 宜しく! んじゃ早速―――」


 *   *   *   *


上条「業者の人? 俺らと同い年くらいに見えるけど」

土御門「」

吹寄「土御門? どうした」ツンツン・・・

青ピ「なんやフリーズしてますの?」

上条「おーい、土御門ー」

土御門「……あ、え、いや、うん。 (服部いいぃ!! 何で表、白昼堂々歩いてんのおおぉ!!)」

月詠「……もう、慣れたモノですけどね。こう、あからさまに授業放棄されると」ハァ・・・

姫神「大丈夫。私は味方よ」ナデナデ・・・

月詠「ありがとうござ……って、撫でないでください! 子供じゃありませんよ!」ウガァー!

生徒一同『可愛いなぁ、先生』ウフフ・・・
941 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 21:56:25.85 ID:ZAUv.X.0
 ゴガガガ・・・ゴギギ・・・・・



黒妻「ふぃ、放課後までには終わりそうだな。てかスキルアウト仲間数人よく手伝ってくれたな」

半蔵「そうっすね。てかタダ働きも同然なんすから、今度の集会参加して下さいよ。兄貴出る出るいって出てくれないっすから」

黒妻「まぁ美偉の目盗めたらなー」アハハ・・・

黄泉川「おう! 完成しそうじゃんね! 旧型の喫煙機かぁ、良く準備出来たじゃんよ」テクテク・・・

黒妻「ん? ああ、コイツらの御蔭っすよ」

半蔵「よ、黄泉川……さん! え、あ、い、いや、まぁ偶然中古が手に入ったもんで、偶然黒妻さんが欲しいって言ったからですね、はい!」

黄泉川「おうおう、そりゃ良かったじゃん。てか半蔵、まともに働いてるんだ。感心感心」

半蔵「ま、まぁ! とりあえず、今日中には完成させるんで!」パタパタ・・・

黒妻「明日から喫えそうっすね……あ、授業中喧しくなかったですか?」

黄泉川「スゲェ五月蠅かったけど、改修工事だっつって黙らせたじゃん」

黒妻(この人は何でこんなに権力持ってるんだろう……)タラー・・・

黄泉川「まぁとりあえず、コレ」ポンッ

黒妻「え?」

黄泉川「少ないけど、アイツらに分けてやれ。どうせタダ働きのスキルアウトじゃんよ?」ニカッ

黒妻「……スイマセン。有難く頂戴します」ペコッ

黄泉川「ん、いいさ……その代わり、今晩はオマエの奢りで飯行くじゃん! 親船先生ゲストじゃんよ! 店考えとけ!」ダハハ!

黒妻「ぐぅ……了解です」アハハ・・・
942 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 22:14:32.86 ID:ZAUv.X.0
半蔵「ヨシ。洗浄フィルム取って。あと八角のレンチ」ギッ、ギッ・・・

土御門「……」ソー・・・ジー・・・

黒妻「何してんの?」トンッ

土御門「っ!? い、いや……興味本位だにゃー。何作ってんの?」

黒妻「喫煙所だ。オマエ喫煙者だっけ? てか授業中じゃねぇの?」

土御門「ノーだぜぃ。ちとトイレがてら、覗いただけだにゃ。 (服部のが、何しに来たのか視察なんて言えないぜよ)」アハハ・・・

黒妻「ふーん……後ろの嬢ちゃんも?」ジー・・・

土御門「え……っ!?」バッ・・・


雲川「……この学校、喫煙所作らない方針じゃなかったのかしら?」ジトー・・・


土御門「く、雲川ッ……」ザッ・・・

雲川「先輩、が抜けてるわよ。土御門くん……私はコピー用紙取りに来ただけよ。誰かさんの所為で場所は分からないけど」ジー・・・

黒妻「うっ……悪かったな」ウー・・・

雲川「別にいいわよ……そちらのお兄さん達も、御苦労さま」クルッ・・・テクテク・・・

土御門「……チッ」フンッ・・・


半蔵「何だ? あの姉ちゃん、可愛い容姿とは裏腹に、内面腹黒そうだな」ニシシ!


土御門「っ! いきなり後ろに立たないで欲しいぜよ!」ビクッ

半蔵「そう言うなよ、陰陽博士。折角高校来たんだし、JKの一人や二人紹介しろよー」ウイウイ・・・

土御門「……その名で呼ぶな。次期伊賀の統領」ボソッ・・・

黒妻「ん? オマエら知り合いか?」

土御門・半蔵「「赤の他人です」」キッパリ

黒妻「……あっそう」
943 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 22:36:03.16 ID:ZAUv.X.0
 ―――またまた翌日、昼休み……


 どどーん・・・・・


黒妻「さぁて、喫煙所落成日だぜ」テクテク・・・

黄泉川「おー……半蔵達に感謝だな!」スゲェ!

月詠「職員室で白い目されながら喫煙する必要無くなりますね」キラキラ・・・

黄泉川「じゃあ早速一本!」スッ・・・


親船「黄泉川先生、校長が呼んでます。此処の部屋の詳細、上に送るから纏めろだそうですよ」ジトー・・・


黄泉川「」ポロ・・・

黒妻「あはは……行ってらっしゃい」

黄泉川「まったく……不幸じゃんねー……」トボトボ・・・

月詠「行ってらっしゃーい……さて、喫っちゃいますか」スッ・・・

黒妻「待たなくていいの?」タラー・・・

月詠「いいのいいの。さ、スイッチおーん!」ポチッ!


 スウゥウウウウ・・・・・


黒妻「おお、デカいのに静かだ」スゲェ・・・

月詠「ウチにも欲しいですね、これ」カチッ・・・「ふぅ……」ジジジ・・・

黒妻「あ」

月詠「ふふふ。一番乗りです」ニコッ
944 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 23:02:22.48 ID:ZAUv.X.0
 ぷかぷか・・・もくもく・・・・・



月詠「―――そしたらシスターちゃん、『あわきの料理は……雑……』って言って皆固まっちゃったんですよ」アハハ!

黒妻「へ、へぇ…… (勇次郎喫煙法だ……一瞬で灰になった)」アハハ・・・

月詠「まったく、失礼ですよねー……って、先生の話、聞いてますか? 黒妻ちゃん」

黒妻「ちゃ、ちゃん付けは無しでお願いします」タラー・・・

月詠「もー……時に、黒妻ちゃんは能力開発の専攻は何だったんですか?」

黒妻「え、何で?」

月詠「この街に居るって事は、能力開発受けていたのでしょう? ……あ、マッチ一本貰いますね」シュッ!

黒妻「2箱目……い、いや、オレは……途中で投げ出した口ですよ」アハハ

月詠「ふぅ……投げ出した、というと?」ジジジジ・・・

黒妻「無能力者が六割の中で、更に多くはそれで絶望するでしょう……それで、オレの場合は武装無能力集団(スキルアウト)です」ジジジ・・・

月詠「武装無能力集団……」フゥ・・・

黒妻「まぁ一概にスキルアウトっつっても色々ですけどね。オレみたいに走り屋集団もあれば、本当に武装してる連中もいる」

月詠「……何故」ジー・・・

黒妻「何故って……何ででしょうね。今になっちゃ分かりません。無能力ってなぁ、この街じゃ出来そこないのレッテル貼られますから」

月詠「それに反逆ですか? そんなの……」

黒妻「分かってますよ。でもね……結果を待てない輩は一杯いるんです。教師ならお分かりでしょう?」

月詠「……出来そこないなんかじゃないのに」ボソッ・・・

黒妻「ええ。だからこそ、認めてもらいたいんです。どんな形であれ」

月詠「……」フゥ・・・
945 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 23:16:11.94 ID:ZAUv.X.0
黒妻「ちょっと前に、幻想御手(レベルアッパー)流行ったでしょ。アレなんか、最たる例ですよ」

月詠「ええ、知ってます。特別講習を担当しましたから……しかし、ズルはズルです」

黒妻「でもなぁ、この街に居る人間自体、街の外の人間からしてみればズルですよ。要は物差しの違いです」

月詠「能力開発が、ですか?」

黒妻「それを主張する平等主義の連中だっていなくは無いでしょう。人間は生まれたままの姿で有るべきだ、ってね」

月詠「……」

黒妻「ま、現実を認めない輩の遠吠えですけど……話が逸れましたね。何でしたっけ、能力開発?」

月詠「黒妻ちゃんの」

黒妻「うーん……何だったっけ? 中卒だからカリキュラムも何もかも覚えてないなぁ……」アハハ

月詠「余計なお世話かもしれないですけど……通信でやり直してみませんか? 貴方はまだ若いのだから」

黒妻「あはは。勘弁勘弁。勉強は柄じゃねぇですよ……ワークマンにゃ、ワークマンの誇りもあります」

月詠「……」

黒妻「心配してくれてんすか? 何か申し訳ないっすね」

月詠「……私は、努力は実ると信じる人間ですから」

黒妻「あはは……そうだな。貴女や黄泉川さんみたいな先公が担任だったら、オレも頑張って学校行ってたのかもしれねぇな」

月詠「……」フルフル・・・

黒妻「誰しもが、貴女みたいに強くはないんですよ……幻想御手の一件で身に染みたのでは?」

月詠「分かってます。それでも……強くあって欲しいんです。子供達には」グッ・・・

黒妻(まったく……良い先生だよ)アハハ・・・
946 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 23:28:04.99 ID:ZAUv.X.0
 ガラララ・・・・・


黄泉川「さてと……あー! もう喫ってるじゃん! 待ってくれてもいいのにー!」

黒妻「ん? ああ、失礼失礼」ダハハ

黄泉川「もー……ん? どったの小萌先生」スッ・・・

月詠「え、あ、いえ……何でも」ニコッ・・・

黄泉川「へ? ……おう、さんきゅ」ジッ・・・フゥ・・・

黒妻「いや何、月詠さんの特別講習受けてたんすよ。低学歴のオレが」カチッ・・・

月詠「く、黒妻ちゃん」

黄泉川「あはは! そりゃいい。小萌先生はつくづく不良生徒に恵まれる」

月詠「も、もぉ……黄泉川先生」ウー・・・

黒妻「スキルアウト然り、幻想御手然りと素晴らしい考えを御持ちの方でっせ」アハハ

黄泉川「そりゃそうさ。担任にしたいマスコット教師ナンバー1は伊達じゃないじゃんよ」

月詠「むぅ。マスコットって何ですか!」ジジジ・・・

黄泉川「悪い悪い。謝るから咥え煙草やめるじゃん」ニヤニヤ・・・

月詠「わ、私の勝手です!」

黄泉川「へぇへぇ……あのな、黒妻。実は小萌先生の咥え煙草、ある男に影響されて」ニヤニヤ・・・

黒妻「ほうほう。詳しく詳しく」ニヨニヨ・・・

月詠「こ、こおらぁ!!」ウガアアァ・・・


 *   *   *   *


ステイル「へくちっ!」

香焼「ステイル、可愛いクシャミするんすね」アハハ

ステイル「う、五月蠅い。早く片付けて夕飯に行くぞ……」テクテク・・・

香焼「はいはい。 (ツンデレステイル~)」ニヤニヤ・・・
948 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 23:43:28.78 ID:ZAUv.X.0
黒妻「しかし……月詠さん。ホント、煙草似合いませんね」

月詠「む。黒妻ちゃんまで言いますか」

黄泉川「百人中百人が言うじゃん。流石七不思議の一つじゃんよ」アハハ

月詠「もー、そういうスラング紛いのやめてください」プンプン

黒妻「いやしかし、喫煙者の肩身狭いのは確かですね。黄泉川さん何かやっぱキツいんじゃ?」

黄泉川「まぁ家ではホタル族じゃんよ。桔梗と打ち止めは慣れたのか、煙草出すと溜息だけだけど」

黒妻「打ち止めちゃん、オレの煙草見つけると無言でトイレに流すんですが……何故……」

黄泉川「ああ、私も最初そうだったじゃん。でも止めないって分かると、ね」アハハ・・・

月詠「まぁ実際後ろめたいですよね。家族の中で自分だけ喫ってると」

黒妻「そうっすねぇ……んで、ドラ息子殿は?」

黄泉川「ああ、偶に帰って来るけど……アイツ居る時、寝てから喫うじゃんね」

黒妻「え? 何で?」

黄泉川「マジギレするじゃん。嫌いなのか如何か分かんないけど、『身体大切にしろ、ババァ』って……殴るに殴れないじゃん」

月詠「あはは。良い息子さんじゃないですか」

黒妻「一番緩そうな奴が意外だなぁ……月詠さんとこは?」

月詠「うーん……最初は同じように私の手の届かない所に隠されましたけど、今は……睨んできます。もの凄く」

黒妻「……あの子も緩そうな気するんだけどなぁ」

月詠「いや、結標ちゃん。ああ見えてピュアですよ。煙草はおろか、お酒も駄目ですし」アハハ

黄泉川「ああ、ウチの一方通行もじゃんよ!」アハハ

黒妻「あ、あはは…… (この人達、未成年に酒進めてんのかな)」タラー・・・
949 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/29(金) 23:55:12.59 ID:ZAUv.X.0
黒妻「……時に、二人の居候さんは未成年じゃ」

黄泉川「あはは! 男子たるもの、酒の一杯も飲めない様じゃ恥ずかしいじゃん!」ダハハ!

月詠「強制はしませんが、ビールの一杯も飲めない様じゃ世間に出てから恥掻いちゃいますよ」アハハ!

黒妻「……そうっすか」アハハ・・・


 *   *   *   *   *


一方通行・結標「「くちゅんっ!」」

海原「……ぷっ」プルプル・・・

一方通行「て、めェ……一生泣いたり笑ったり出来ない顔にしてやンよォ」ガシッ・・・

結標「押さえときなさい。私が眼球刳り抜くわ」ギロッ

海原「ど、ドウドウ……いや、別に可愛いとか仲良しだとか思って無いですよ」ニコッ!

一方通行「[ピーーー]」

海原「だからそう短気にならないで……あ、そうだ。今度居酒屋で偵察任務ですがお二人の身分証渡しときますね」

一方通行・結標「「ヤダ」」キッパリ

海原「……Why?」

一方通行「酒臭ェ」

結標「煙草臭い」

海原「暗部のくせに酒煙草駄目とは……子供ですか、貴方達は」ハァ・・・

結標「子供ですーだ。アンタこそ……ああ、アンタ似非中学生だったわね」

海原「気持ちは十代ですよ」ニコッ・・・

一方通行「……気持ち悪ィ」

結標「小萌みたいな事言わないでよ。変態」

海原「……まず人を思いやる気持ちを小学校の道徳からやり直してきて欲しいですね」ハァ・・・
952 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 00:12:13.86 ID:EKMcDaA0
月詠「黒妻ちゃんだって、周りの人達文句言わないんですか?」

黒妻「ウチ? 一応一人暮らしっすけど」

黄泉川「惚けんなぁ。固法と打ち止め含め、三児のパパじゃんか」アハハ!

黒妻「うっ……美偉は、別に何も言いませんし……」

月詠「ちょっと待った! ……三児の? その歳で?!」

黄泉川「そうそう。前の姉さん女房との間に二人。固法との間に打ち止めを」ニヨニヨ・・・

黒妻「適当言うな! まったく……よくウチに遊びに来る子供達ですよ。美偉に懐いてるんで」

月詠「ああ、成程成程。それで、御子さん達は?」ニヤニヤ・・・

黒妻「くっ……じゃあ上から順に……」


香焼『ステイル然り……受動喫煙って怖いっすよねー』 ← ※遠い目

絹旗『煙で能力不全起きるって話超聞きますけど。保険ききますか?』 ← ※白い目

打ち止め『……ぽいっ』 ← ※ミサカはミサカは無言でトイレへ流してみたり。


黒妻「……ですね。ドーナッツとかで喜ばないんすよ、アイツら」モワワーン・・・

黄泉川「む、無垢なる圧力……」

月詠「こう遠回しに受動喫煙とか健康問題提示してくるのって、ズルいですよね」ハァ・・・

黒妻「ええ、素直に止めて言ってくれりゃあ止めるのに……子供は怖いですよ」ハァ・・・


 キーンコーンカーンコーン・・・・・


黄泉川「うわっ、ヤベ。予鈴じゃん!」バッ・・・

月詠「く、黒妻ちゃん! また放課後に会いましょう! 急ぎますよ、黄泉川先生!」トタトタ・・・

黒妻「行ってらっしゃーい」プカプカ・・・フゥ・・・「……輪っか」モワワーン・・・
953 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 00:31:55.38 ID:EKMcDaA0
>>950


御坂蛇(17600号)「ふぅ……」カチッ・・・ジジジ・・・

海原「……何を喫ってるんです」ジー・・・

御坂蛇「それは商品名でしょうか? それとも『コレ』自体? ミサカは確認します」モクモク・・・

海原「煙草に決まってます。女の子が喫うもんじゃありませんよ」

御坂蛇「煙草はお嫌いで? だったら師匠の前では喫いませんが、とミサカは――」

海原「そういう問題じゃなく。長生きしたいのなら……行っても無駄ですか?」

御坂蛇「――ですね。急激な老化が始まり、右腕を他のミサカに擬態させた番外個体でも現れたらとミサカは禁煙宣言を伝えます」プカプカ・・・

海原「スネーク……洒落にならない。実際御坂さんの体細胞を使って作られたクローンの……いや、何でも無い。もう何も言わないさ」

御坂蛇「ふぅ……このラッキーストライカーがマルボロに替わったら、辞めるサインと思って下さい……ミサカはクールに去ります」カツカツ・・・

海原「君の人生は君のモノだよ……」

御坂蛇「……私は私とミサカ(私達)の為に、戦いますよ」カツカツ・・・

海原「はぁ、頑固者……あの光学迷彩制服、お手製なんですかね。好んでM9使うのも如何かと」ハァ・・・
954 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 00:52:43.29 ID:EKMcDaA0
>>951


テレスティーナ「ふぅ……」モクモク・・・

フレンダ「……テレス、煙草喫うんだ。意外ね」

テレス「悪い? あと、煙草じゃなくて煙管(キセル)よ。フレンダース」

フレンダ「仏語で言わないで。てか結局喫わない人間からしたら同じな訳だけど。貴女といい浜面といい……煙の何処が美味しい訳かしら?」

テレス「そうねぇ。喫ってる人間にしか分かんないかな」クスクス

フレンダ「……誤魔化して」ンモー・・・

垣根「いいじゃん。煙草だろうが煙管だろうが恰好良くない?」テクテク・・・

フレンダ「恰好良くない。昔のアメリカ人みたいな思考を……」

テレス「くくく。小さな事よ、恰好なんてのは。時にフロンドァ、此処は特級精神障害者の隔離病棟よ?」

フレンダ「今度は蘭語で呼ぶな……友人面会ってので入れる訳よ。檻越しだけどね」

テレス「……モノ好きね」クスクス

フレンダ「そうね。モノ好きな訳だけど?」クスクス

垣根「おーい。テレスティーナ。アレやって、煙で蝶作る奴」wktk!

テレス「……ほれ」フゥ・・・


 ポワワワワァァ・・・・・


フレンダ「ほぇえ……」スゥ・・・

テレス「間違って触れちゃ駄目よ。何起こるか分からないから」ニコッ

フレンダ「え?!」ドキッ

垣根「ぎゃあああっ! オレの未元物質がビーフンになっちまったぁ!!」ウギャアアァ!!

テレス「……アレは異常よ。さぁ、紅茶でも飲みましょう。それともお酒の方が良い?」

フレンダ「う、うん……サバ茶で」タラー・・・

テレス「んなもん無ぇって」タラー・・・
956 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 01:10:24.11 ID:EKMcDaA0
 ―――ある晩、黒妻家……


黒妻「んでまぁ、喫煙所作っちまったって訳だ」モグモグ・・・

固法「いや、煙草吸わない先生達からすれば良い迷惑ですよ、それ」モグモグ・・・

禁書目録「おかわり!」

黒妻「いや、喫煙者が人間じゃないみたいな扱い受けるのが可笑しいんだって。こっちはマナー守って喫ってるんだしさ」ズズズズ・・・

固法「分からないでもないですが、一応学生の街ですからね。此処」ハイハイ・・・ドウゾ・・・

禁書「ありがと……んぐ。いや、でも日本人は若い内からよく煙草吸うよね」ムシャムシャ

固法「やっぱり英国では喫煙率低いの?」

禁書「そりゃ国を掛けて五月蠅いからね。日本も五月蠅いっては言うけどまだまだなんだよ」ゴックン・・・

黒妻「日本ってか、この街は行政特区の更に上だけどな。荒療治で未成年の喫煙者止めさせるってのも効くぞ」

固法「味覚変動ですっけ? 煙草止めなきゃ味覚を消すっていう」

禁書「それは……地獄なんだよ。美味しいモノを食べられない……それはいけない事だ」マジマジ・・・

黒妻「何シビアになってんだよ……ってか、堂々と夕飯集りに来るな。上条は如何したよ」ハァ・・・

禁書「とうまは短髪に追っ掛けられて何時帰れるか分からないって、電話寄越したんだよ」プクゥ・・・

固法「あらあら。じゃあ上条君の分も残しておきましょうか」

黒妻「いや、インデックスちゃん居る時点で残飯は出ねぇよ」

禁書「勿論! とうまに喰わせる夕飯は無ぇ!」カアアァ!!

黒妻「あはは……スフィンクスの分は残しといたれ」タラー・・・

固法「インデックスちゃん、もう家族みたいなものですね」アハハ・・・

禁書「おお! 黒妻家レギュラーインなんだよ!」ユウハンレギュラー!

黒妻「ペット枠な」ダハハ!

禁書「……おぅふ」チーン・・・
957 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/30(土) 01:12:53.82 ID:Hsp8fgDO
出たな暴食シスターwwwwww


あー、イフでいいから喫煙香焼を‥‥
 
959 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 01:34:54.37 ID:EKMcDaA0
>>957

―――第一学区、とある高級マンション……


 ガチャッ・・・・・


香焼「ただいまー……って誰もいないか。久しぶりに帰ったなぁ……何か月ぶりだろう」テクテク・・・


 ごちゃごちゃ・・・・・


香焼「」チーン・・・


 きゃっきゃっ・・・・・


香焼「……汚い! しかも何故か人の声!!」


五和「あ、香焼お帰りー」ジュー・・・


香焼「……何してんの、五和」ハ?

五和「え? 何って……夕飯の支度」ジュージュー・・・

浦上「あ、香焼。ミソ取って」トントントン・・・

香焼「……あの、此処自分に割り振られたアパートっすよね?」

五和「うん。でもまぁ、天草の所有って事で」ニコッ

香焼「アンタら自分のマンションあるでしょ! 何故そっちにいない?!」ガアアァ!!

浦上「いや、学園の園に割り当てられてるから私達。あっちいると拘束されちゃうのよねー」アハハ

五和「それに香焼のマンション大きくて立派でしょ? 住むには最高なのよ」ニコッ

香焼「……家主の許可無しでよくもまぁ堂々と」#^ω^)ビキビキ・・・

五和・浦上「「教皇代理の許可証ー」」ビシッ・・・

香焼「」チーン・・・
960 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 01:44:06.61 ID:EKMcDaA0
香焼「く、の、オマエら……自分の寝室は無事なんすよね」ギロッ

浦上「うん。3LDKもあるアパートだし、広い部屋に布団敷かせて貰ってるよ」テクテク・・・ガチャッ

五和「あら? 姉ちゃん達の残り香期待しちゃったかな?」ウフフ・・・

香焼「ハァ……寝る。明日は片付けするっすよ、この居間」テクテク・・・

五和「あれ? 夕飯食べてきたの? 今出すけど」

香焼「疲れたっす」テクテク・・・

浦上「ありゃりゃ……あ、何か不味い気がするよ」

五和「え……あ」



香焼「ぎゃあああああぁっ!!!」ドタバタッ!



五和・浦上「「……」」アチャー・・・

香焼「お、お、おお、お、お、ま、お、まおまえ、オマエらぁ!!」カアァァ・・・///

五和「……え? やっぱり食べるって?」アハハ・・・

香焼「誤魔化すなぁ!!」

浦上「落ち着きなさい、香焼……どうしたの? お姉ちゃんに話してみ?」

香焼「い、言えるかぁっ!! どうしてああいう事するんだよ!! 信じられない!!」ッ・・///

五和「ほら、まず夕飯並べましょう。話はそこで聞くから。ね?」

香焼「ッ~~ぐぬぬ……」クゥ・・・///
961 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 02:01:22.45 ID:EKMcDaA0
―――一寸・・・・・


五和・浦上「「いただきまーす」」

香焼「くっ……」カアァァ・・・///

五和「ほら、食べなよ。遠慮せずにさ」タラー・・・

香焼「食えるかよ……」カアァァ・・・///

浦上「いやね、興味本位で見つけちゃってさぁ……本当は元の場所に戻さなきゃいけなかったんだろうけど、忘れてて」アハハ・・・

五和「まぁ香焼も男の子だし、『そういうの』の一つや二つ……ね?」ニコッ

香焼「だ、から……何も言うなよ……」カアァァ・・・///

浦上「いや駄目って言ってるんじゃないってば。健全よ、健全。上条さんだって持ってるんでしょ?」チラッ

五和「ふぇ!? ま、まぁ……持ってるんじゃないかなぁ?」アハハ・・・

香焼「……」プクゥ・・・///


浦上「うわぁ……真っ赤になってほっぺ膨らまして涙堪えてるよ。どうするね、姉ちゃん?」ボソボソ・・・

五和「う、うーん……此処は女教皇様的な寛容な御言葉で誤魔化すしかないんじゃないかな、妹よ?」ボソッ・・・


浦上「こ、香焼くーん……あの、だねぇ……恥じる事ではないのだよ、うん。そりゃまぁ健全な男子たるモノ普通だって」モグモグ・・・

五和「そ、そうよ。発散方向を間違って建宮さん達みたいなセクハラ紛いの行動取るよりは、ずっといいって。うん!」モグモグ・・・

香焼「……い」ボソッ・・・

五和・浦上「「え?」」

香焼「エロ本ベット上に置かれて怒られるんじゃ無く逆に見つけてゴメンと言い訳されるコッチの身にもなってみろ! 馬鹿姉ども!」ダッ!


 ガチャッ・・・・・


五和「あっちゃー……如何謝ればよかったかな? ビデオなんてよく古い媒体持ってたね、とか?」ムシャムシャ・・・

浦上「やっぱ、ジャンルが歪んで無くて良かったって言うべきだったんじゃない? 漫画が多いのは傾首だけど」ズズズズ・・・
962 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 02:12:57.65 ID:EKMcDaA0
 ―――とある公園(イカレ自販機在)……


香焼「ハァハァ……ううぅ……死にたい……」ポロポロ・・・


 カツカツ・・・・・


香焼「っ!!?」バッ・・・

ステイル「……何て顔してるんだ、君は」テクテク・・・

香焼「っ……ズデイル……」ポロポロ・・・

ステイル「っ?! な、何故泣く!? 僕が何かしたか?」アワワ・・・

香焼「違っ……馬鹿姉ども、が……うわーん!」ビエエエァ!

ステイル「ちょ、ま、泣くな! 近所迷惑だ! ほ、ほら、ジュースを買ってやる」アタフタ・・・ ← ※泣く子に弱い


 (一寸・・・・・)


香焼「かくかくしかじか……ぐすんっ……」ズズズズ・・・

ステイル「あー……下らない」ズズズズ・・・

香焼「うぅ……そうっすよ。どうせ下らないよ。枯れてるステイルには分からないだろう」ジワァ・・・

ステイル「ブッ!! ……香焼、僕は枯れてないぞ。馬鹿な事言わないでくれ」タラー・・・

香焼「……最大主教様が公言してたっすよ」

ステイル「あの腐れ不可思議女ぁ!!」ガアアァ!

香焼「……どっちにしろ、ステイルにゃ分からない悩みっすよね」ハァ・・・

ステイル「ぐっ……ま、まぁ僕は独りで居る事が殆どだからね。『そういう』悩みに当たった事は無いよ」

香焼「だよねぇ……ハァ……」

ステイル「ん? ……いや、一度だけ……それらしいのがあった」

香焼「……え?」ポカーン・・・
963 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 02:29:51.43 ID:EKMcDaA0
ステイル「最近の話だが……ローラが部屋にいた」ボソッ・・・

香焼「……す、ステイル……まさか」ヒキィ・・・

ステイル「最後まで聞け。情夫扱いするな、バカモノ……ローラは部屋を引っ繰り返したかのように、モノ漁りをしていた」

香焼「……最大主教とは、思えない」タラー・・・

ステイル「僕はあの馬鹿に何をしてるんだと問うた。そしてら『思春期の息子を持つ母または姉ごっこ』とぬかした」

香焼「」

ステイル「また何処で手に入れた知識かは知らんが、心底呆れたね」

香焼「そ、それで……」

ステイル「僕は『そういう』類のモノを持ってない。つまり見つかる訳もないので、基の様に片付けさせた」

香焼(いや、枯れてんだろ……オマエ)

ステイル「そしたら、奴はキレた。『何故、ポルノ誌の一つも持ってないのだ! それでも英国紳士か!』と」ハァ・・・

香焼「……その説教はおかしい」

ステイル「まぁアイツの頭のネジが歪んでるのは今に始まった事じゃないけど、本気で教会を出ようかと考えさせられたよ」ッタク・・・

香焼「う、うん……一応、お互い大変っすね……」アハハ・・・

ステイル「まったくだ……」スッ・・・パクッ

香焼「また煙草か? 止めろと言うに……」カチッ・・・

ステイル「そう言いながらそっと火をくれる優しい香焼くんなのである」フゥ・・・「ほら、一本」スッ・・・

香焼「……」ジー・・・

ステイル「……日本人の少年少女は思春期に嫌な事があると、それをきっかけで煙草を始めると聞くが?」ニヤニヤ・・・

香焼「……」スッ・・・パクッ

ステイル「ククク……ほらっ」ボッ・・・
964 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 02:42:17.04 ID:EKMcDaA0
香焼「……」ジー・・・ジッ・・・

ステイル「僕のは強いからな。思い切り吸っちゃ駄目だぞ。煙の一部だけ吸う感じで」ククク・・・

香焼「っ……」ジジジ「っ!! げほっ!」コホコホッ!

ステイル「あはは! 情けないな!」

香焼「い、や……強、過ぎ……じゃないの? これ……」ゴホゴホ・・・

ステイル「まぁ葉巻だからね。その反応見たさに吸わせてみたんだよ」アハハ

香焼「謀った、な……ゲホゲホッ!」

ステイル「悪い悪い。ほら、グリーンティーだ」スッ・・・

香焼「うぅ……」ガラガラガラ・・・「ぺっ……クラクラする……」ヤニクラー・・・

ステイル「まぁ始めはそうさ。これを期に、どうだい? 弱いので良いから喫煙仲間にならないか?」ニカッ

香焼「この不良神父め……自分より年齢少しだけ上とは思えないっすよ」ジトー・・・

ステイル「ははは。まぁいいさ……それで、この後どうするんだい?」

香焼「……考えてない。ステイルは?」

ステイル「僕は『彼女』の監視だよ……一緒に来るか? それとも土御門か黒妻綿流の所にでも行くかい?」

香焼「……いいっす。少しブラブラしてみる」テクテク・・・

ステイル「はいはい。お気を付けて」テクテク・・・
965 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 02:51:51.24 ID:EKMcDaA0
ステイル「あ、そうそう……ほら」スッ・・・

香焼「……何だよ」ジー・・・

ステイル「このカードがあればこの国では煙草買えるんだろ? 貸してやる」

香焼「一体何処で……はぁ。一応、『没収』するっす。未成年だからね」ジトー・・・

ステイル「ククク! 没収ねぇ……いいさ。やるよ。じゃあね、悪友」ニンマリ・・・テクテク・・・

香焼「……」ジー・・・


 ガタンッ・・・・・


香焼「……一㍉。メンソール」ジー・・・



 (一寸・・・・・)



香焼「……ただいま」ガチャッ・・・

浦上「あ、帰って来た……えっと、香焼。その……」

五和「姉ちゃん達、よくよく考えたら……」

香焼「五月蠅い。寝る。金輪際、この部屋入るな」ギロッ


 バタンッ!


浦上「……あうちっ!」

五和「あー……こりゃ男の人挟んで貰わないと口聞いてくれなくなっちゃうね。対馬あたりでも大丈夫かしら」

浦上「うーん……どうしようね」アハハ・・・
966 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 03:10:19.31 ID:EKMcDaA0
 ―――翌日……



浦上「……ねぇ」ボソッ・・・

五和「……うん」ボソッ・・・


香焼「……」テキパキテキパキ・・・


五和「怒ってるよね、まだ」ジー・・・

浦上「てか、雰囲気変わった。なんか禍々しい」ウー・・・

五和「よ、よし……私が行ってみる」グッ!

浦上「ま、マジ?!」

五和「大丈夫だよ、多分。こう昔のノリでさぁ……おーい。コウちゃーん」テクテク・・・


香焼「……何?」ギロッ


五和「うっ……え、えっと……お仕事中かな? 少し休んで姉ちゃん達とお茶しようよー」アハハ・・・

香焼「……」フンッ・・・

五和「……ううぅ。姉ちゃん悲しいぞー」ツンツン・・・

香焼「……ウザっ」ギロッ

五和「うわああん! 香焼が反抗期入ったよー!」ダッ!

浦上「情けない……ほら香焼。お助薯(※おたすけいも)だぞー。実家から茶っぱも来てるから淹れよっか?」※長崎銘菓、ジャガイモ翌羊羹

香焼「書類仕事やってんの、見えない? てか部屋入んなっつたろ」ジロッ・・・


 バタンッ!


浦上「」チーン・・・

五和「不味い……完璧反抗期だ」タラー・・・
967 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 03:19:09.40 ID:EKMcDaA0
五和「い、いや、それは無い……仮にも誇りある天草の教徒。仲間を存外にするわけがあろうか!」

浦上「そ、そうね……でも、今はほとぼり冷めるまで待つしかないんじゃない?」

五和「う、うーん……どうしたものか。こういう時、兄弟なら拳で語り合うってのもあったんだけど」

浦上「とりあえず、様子見てみよう」

五和「そうね……ん?」クンクン・・・

浦上「どうしたの?」

五和「浦上……カモン」トコトコ・・・

浦上「ん?」ハテ・・・


 ガ・・・チャ・・・・・


五和・浦上「「……」」ソーット・・・


香焼「はぁ……」カチッ・・・「……ふぅ」ジジジ・・・


五和・浦上「「っ!!?」」バッ!


香焼「ったく……建宮さんに言って、引っ越そうかな……」ハァ・・・


五和・浦上「「っ……」」ソーット・・・


 ガ・・・チャ・・・・・


五和「香焼……煙草、喫ってた……」アゼーン・・・

浦上「う、そ……」ポカーン・・・
968 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 03:35:55.77 ID:EKMcDaA0
五和「少し前まで私達の後、ちょこちょこ追っ掛けてたチビッ子が……」

浦上「牧師のおいちゃんのパイプの煙でも逃げてた香焼が……」

五和「う、う、うう、浦上! こ、コレは不味いよ!」

浦上「ど、どどど、どう、どうするのさ! そりゃ、叱るべきだけど……今は……」

五和「でも、どうして煙草なんか……は!」

浦上「何か知ってるの!?」

五和「いや、彼氏が吸ってた煙草を彼女も覚えるっていうじゃん」

浦上「う、うん……え?」

五和「香焼、最近喫煙者と仲良いから……まさかだけど……」

浦上「ちょちょちょちょ! す、ステイル辺りと、その……いや、確かに最近あの二人仲良いけど……ええぇ?!」キャアァ!!

五和「も、もしよ。もし……いや香焼はノーマルだと思うよ、姉ちゃん的には……でも噂たってるし……」カアアァ!!


香焼「……」ジー・・・


浦上「せ、洗濯物とかも気にしてなかったけど、やっぱり、もう立派な男の子なんだよね……」

五和「ど、どうしよう……確かに最近大人びてきたけど、私のレンタルバイク、族仲間走り行くから貸してとか言い出したら」

浦上「いや、それよりどうする?! もし大人しかったあの子が……不良的になって、私達の事、お、おそ、襲ってきたら……」

五和「『何時までも子供扱いしやがって(キリッ!』とか言って押し倒してきたり!? あわわわ!」キャー!

浦上「『弟扱いすんなよ(グイッ!』とか無理やりに!? うわああ!」キャー!


香焼「……脳味噌湧いてんじゃないの? アンタら」ハァ・・・


五和・浦上「「っ! キャー! 犯されるー!」」アワワ!

香焼「ざけんな! 妄想厨!!」ギロッ
970 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 03:53:35.96 ID:EKMcDaA0
五和「だ、駄目よ香焼! 姉ちゃんには心に決めた人が……」

香焼「だから目を覚ませアホ五和。ボケ浦上もだ」バシッ

浦上「な、何で、出てきたの? でぃ、DVなの? DVなのね、DVする気でしょ!?」

香焼「アンタらが五月蠅いから自分が出てきたの。OK?」

五和「そ、そうなの……って、こ、香焼……さっき部屋で……」

香焼「何さ」

浦上「その……煙草を……」

香焼「……で?」

五和「っ……駄目でしょ! 未成年なんだから煙草なんて!」

香焼「未成年で一升瓶軽々空ける五和に言われたくないっす」

五和「ぐぅ……」

浦上「じゃあ、私も怒るわ!」

香焼「……あっそ」

浦上「あっそじゃないでしょ! 煙草はね、長い年月をかけて自[ピーーー]る様なものなのよ!」

香焼「嘗て世界長寿になった人間に愛煙者はいたっすよ」

浦上「へ、屁理屈を……いいから煙草出しなさい! ライターも!」

香焼「……はい」スッ

浦上「……へ?」ポカーン・・・

五和「や、やけに素直ね……」

香焼「別に。ヘビースモーカーじゃないから、必要って訳じゃないし」

浦上「い、いいの? 口論になって押し倒して、そして……」ゴニョゴニョ・・・

香焼「どんだけそのシュチュエーション憧れてんだよ……いいよ。欲しくなったら買ったり貰ったりするから」

五和「……」

香焼「自分の場合、ガム程度の存在っす。中毒にもなってないから、吸わなきゃ喫わないですむよ」マッタク・・・
971 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 04:19:22.86 ID:EKMcDaA0
五和「香焼、あの……一応、止めよう? 私もお酒止めるから」

浦上「うわっ。出来もしない事言ってるよこの姉あ痛ぁっ!」ポカッ!

五和「何に影響されたかは分からないけど、恰好良くなんかないの。ステイル辺りに誘われたんなら、姉ちゃん怒ってやるから」

香焼「……だから余計な御世話だよ。迷惑掛けないっつってんだろ」

浦上「で、でも……ほら。魔術にも影響出るし。喫煙用の術式に組み替えないといけないじゃん」

香焼「リサーチ済み。ステイルから炎のルーンも教わるっすよ」キッパリ

五和「で、でも……止めて欲しいな。女教皇様が見たら悲しむよ?」

香焼「それは……」

浦上「それにさ、ほら。仲良くしてる子達も、皆健康なんでしょ? アニェーゼやアンジェレネも煙草喫ってたら香焼の事嫌っちゃうかも」

香焼「……」

五和「携帯の娘子さん達もでしょう? ……ね、止めよ。私も禁酒するから」ニコッ・・・

浦上「だからお姉のそれは無理だと……何でも無い。睨むな」タラー・・・

香焼「(アニェーゼや最愛達も……か……) ……とりあえず、暫くは買わない」

五和「香焼……」

香焼「カードも渡すから……他の皆には黙っといてよ。二人しか知らないからね」

浦上「そりゃまぁ、言えないけどね」アハハ・・・

五和「うんうん……姉ちゃん嬉しいぞ!」

香焼「……あのさ、いい加減その『姉ちゃん』っての止めてよ。此処数年、姉ちゃんなんて呼んでないだろ?」

五和「いいの! 姉ちゃんは姉ちゃんなの! それともお姉ちゃんがいい? 若しくはお姉? 姉さま? 姉貴? 姉や?」

浦上「個人的には姉々(ねぇねぇ)がいいな!」

香焼「絶対呼ばないし、『姉』と云う漢字を使ってやらない……兎に角、書類終わって無いから邪魔しないで!」

五和・浦上「「やれやれ、ね」」ハァ・・・
972 :>>1にかわりましてカキネがお送りしました2010/10/30(土) 04:21:24.25 ID:EKMcDaA0
はい。あと小話一つくらいかな? 次スレ立てないとね。


引き続き、イベントと題名募集します。んじゃまたね! ノシ
973 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/30(土) 04:40:56.15 ID:fauF7gs0
乙!

香焼君から意中の人の情報を聞き出そうとする御坂さん。

って、電波ががが。
974 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/30(土) 15:52:27.01 ID:TKxiYcAO
やべえこの家族みたいなやりとり面白いwwww絹旗たちが見たらどうなってしまうんだww
そして初春さんがアップを始めたようです
976 :>>1にかわりましてカキネがお送りしました2010/10/30(土) 17:23:15.62 ID:EKMcDaA0
こんばんわ。残り25で>>973 >>974を。
>>929 >>930 >>931 >>932は次のスレで!


んじゃ足りるか如何か微妙だけどGO!
977 :>>1にかわりましてカキネがお送りしました2010/10/30(土) 17:33:20.80 ID:EKMcDaA0
冷蔵庫「さて、今回のト○ンスフォーマーは……じゃなかった。『あまくさっ!』は……」


 ―――とある日、第一学区、香焼のマンション(アパート)……


 ガチャッ・・・・・


香焼「えっと、入っていいよ。何も無いけどさ」アハハ・・・

絹旗・アニェーゼ・アンジェレネ・佐天『おじゃましまーす』テクテク・・・

絹旗「超凄いですね香焼。理事の官僚も住んでるアパートに暮らしてるなんて」

アニェーゼ「ホント、私達の寮の云十倍すげぇです」

佐天「てか町でひょっこり会ったからって来る事になったけど……良かったのかな?」

アンジェレネ「大丈夫だよ。コォヤギくん、サシ以外で女の子に手出せる度胸無いから」

香焼「……」キョロキョロ・・・

絹旗「ん? 香焼?」

香焼「え……あ、いや、何でも無い……」ホッ・・・

アニェーゼ「どうしたんです? 自分の部屋見回して」

香焼「え、えっと……誰もいないよなぁと」アハハ・・・

アンジェレネ「コォヤギくん一人暮らしでしょ? 誰かいる訳ないじゃん」

香焼「そ、そうなんだけど、ね」タラー・・・

佐天「わー……偶にしか帰ってこないって言ってたけど、意外と生活感あるじゃん。観葉植物なんか置いちゃって」

香焼「あ、あはは……ど、どうぞ。狭いとこだけど、ゆっくりしていってね」

一同『はーい』


 ガヤガヤ・・・・・


香焼「……馬鹿姉どもは……いないな。よしっ!」ホッ!
978 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 17:46:35.16 ID:EKMcDaA0
絹旗「あー! PS5だ! 香焼、超やりたい!」キラキラ!

佐天「えっ!? まだ試作段階じゃないかったの! 何で持ってるの香焼くん!?」スゲェ!

香焼「あー……えっと、自分のじゃないっていうか……」タラー・・・

アンジェレネ「あー、コォヤギくん……テレビの横にお酒隠してるよー」ジトー・・・

アニェーゼ「なぁんだ、意外と悪ですねぇ。コーヤギも」ニシシ!

香焼「えっと……何であるかなー……」アハハ・・・タラー・・・


 ガチャッ・・・・・


香焼「っ!!?」バッ!

一同『ん?』クルッ


五和「ただいまー! 香焼ー、姉ちゃんが実家からの差し入れ持って来てやったよー……へ?」パタパタ

浦上「あー……麦茶頂戴。あったかいのー。後お風呂の後にマッサージ……を……ん?」ダラダラ


一同『……』


五和・浦上「「……」」

香焼「」

五和「あ、わ、わ、な……た、た、たた、大変だ! コウちゃんが娘御誑かして家に引き摺りこんでるよ、ウラ!」

浦上「まま、ま、待て、待て待て、お姉……これは幻術。所謂新術式の練習で私達を驚かそうと……んなわけあるかー!!」

香焼「……最悪だ」

絹旗「……香焼。あの超素敵な女性お二人は?」ゴゴゴゴ・・・

香焼「……姉、かも」タラー・・・

五和「な、んだと……香焼が私達のことをお姉さまと言ったよ!?」

浦上「オマエ誰だ! 本物の香焼を何処にやった! 本物は私達をボケカスクソと呼ぶ筈だぞ!」

佐天「……テンション高い人達だね」アハハ・・・
979 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 17:59:02.51 ID:EKMcDaA0
 ―――一寸・・・・・


アニェーゼ「あー、成程。五和と浦上と同棲してやがったんですか」

アンジェレネ「まぁ納得だね」

香焼「ゴメン。事前に言っておくべきだったっすね」シュン・・・

佐天「べ、別に大丈夫だよ。この街じゃ親族同士で暮らしてるケースも少なくないからさ」

絹旗「えっと……どっちかが前に話した『ぷりえすてす』さん? 母親ってか、お姉さんみたいな人って言ってた」

五和「私です」キッパリ

香焼「嘘付くな! バカ五和!」

浦上「女教皇様を母親wwwwwwマンモーニ香焼wwwwwwww」プゲラッ!

香焼「オマエら自分のアパート帰れぇ!!」

佐天「ま、まぁまぁ。ご家族蔑ろにしちゃいけないよ。香焼くん」

絹旗「……そうですね。折角、身内がいるんなら超仲良くしておくべきです。出来ない人間だっているんですから」

香焼「……コイツら、身内と呼べるか如何か怪しいけど」ジトー・・・

アニェーゼ「いや、天草(アンタら)は全員身内ですよ。傍から見ても」

アンジェレネ「私達(アニェーゼ隊)も負けてないけどね」クス

香焼「……分かったっす」ペコッ


五和「良え子達だ……すんごい良え子達だよ! お姉ちゃんは香焼の女性を見る目を見直した!」ウルウル・・・

一同『えへへ……』モジモジ・・・

浦上「ホント、誰を御嫁さんに持ってくるのか楽しみだね」ニコッ・・・


 ビキッ・・・・・


香焼「どう、して……そういう、アホな、発言を……」ダラー・・・

浦上「……あるぇ~?」( ・3・)?

五和「あー、今のはお姉にも分かったよ。ウラ、空気嫁だね」アハハ!
980 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 18:09:12.66 ID:EKMcDaA0
絹旗「……別に」

アニェーゼ「コーヤギの……」

アンジェレネ「好きな女性を……」

佐天「知りたいって訳じゃ……」

香焼「……っ」ゴクッ・・・

五和「あー、でも姉ちゃん知りたい。昔は『いつわ姉ちゃーん!』って追っ駆け回されてたけど、今の香焼のタイプ知りたい」ニヤニヤ

浦上「そうだねー。よくスカート捲られたね。叱っても叱っても止めない子でした」ウンウン・・・

一同『っ!!?』ギロッ

香焼「何年前の話をしてるんだ! 馬鹿姉ども!! あー、もう助けてステイルー!!」ウワーン!

アニェーゼ「え……やっぱり、コーヤギ……『そっちの気』が!?」バッ!

アンジェレネ「確かに……周りに女の子しかいない状況なのに男の名前出すなんて」

香焼「どーしてそうなるの!? 自分はノーマルだ!!」

絹旗「じゃ、じゃあ……その、香焼のタイプ……知りたいです」ポッ・・・

佐天「き、気にはなるね」ニコッ・・・

香焼「う…… (ど、どうしろと……)」カチーン・・・

浦上「うーん……このままじゃ吐かないね」

アンジェレネ「何かこの沈黙、スペイン宗教裁判みたいだね」ボソッ・・・

五和「っ!!? あ、アンジェレネ! その名を出しちゃダメよ!! 『奴ら』が来る!!」

一同『へ?』


 ガッシャーンッ!!


香焼「ぎゃああああぁ!! 一枚20万円近くする曇硝子が2枚もー!!」
981 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 18:26:47.15 ID:EKMcDaA0
らすとおーだー「はい、じゃーん! まさかの時のスペイン宗教裁判!! 赤装束のリーダー『らすとおーだー』だよ!」ドーン!

れーるがん「審問執行人。れーるがん」ギロッ

めるとだうなー「右に同じく。めるとだうなー」ギロッ

香焼「」チーン・・・

一同『……』ザワザワ・・・

らすと「呼ばれた気がしたので飛んできました! ってミサカはミサカはお兄ちゃんの家に呼ばれなかった腹いせに窓割ったんじゃないよ?」

香焼「……次から打ち止めちゃんも呼ぶっす」タラー・・・

らすと「わーい!」ヤッター!

佐天「……御坂さん。何やってるの?」

れーる「いけすかない貧弱男の気配がしたので第二次尋問遠征にきました。あと『御坂』じゃなく、ひらがなで『れーるがん』です」

絹旗「……麦野。その服ファッションのカケラも無いですよ」

めると「生意気な糞ガキを調きょ――げふんっ! 尋問できると聞いて遠征です。あと『麦野』じゃねぇし。『めるとだうなー』だし」

アニェーゼ「……何、この……何?」

アンジェレネ「スペイン宗教裁判ごっこ? モンティ・パイソン?」

浦上「歳がばれるね。てか、こんなコアなネタ通用しないでしょ?」

五和「浦上……それ以上はいけないよ。このSSでのデッ○プール役は冷蔵庫さんだけで十分だから」

香焼「そ、それで……何のご用っすか。あとガラスの請求書は何処宛てで?」ジー・・・

らすと「れーるちゃん! めるとちゃん! 尋問準備ー!」

香焼「話聞けよ!!」

浦上「名前が一気に可愛くなりました……って、片方超睨んでる!!」

れーる「押し倒されたからって調子乗るなよ、モブ」ジトー・・・

浦上「」

五和「あ、それ……お姉も許して無いからね?」ジトー・・・

らすと「しゃらぷ! では早速・・・・・お兄ちゃんへの審問を開始する! ってミサカはミサカは声高らかに宣言してみたり!」ウッホー!
982 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 18:36:47.89 ID:EKMcDaA0
らすと「はい。じゃあ此処座ってね」

香焼「あ、うん」スチャッ

らすと「では……めるとちゃん! 質疑読み上げ!」

めると「はいはい。えー、まず……『好きな女性のタイプは?』って、普通すぎてツマンネ」

絹旗(超興味有るんですけど……)ドキドキ・・・

アニェーゼ(そ、そういえば普通に聞けねぇですからね……)ドキドキ・・・

らすと「はい、お兄ちゃん!」

香焼「……これ言わなきゃ如何なるの?」

らすと「こうなります。はいどうぞ!」

れーる「はい、どーん!」ビジバジッ!

浦上「ああああぁ!! 私のPS5がぁ!!」ギャアアァ!

れーる・五和「「ざまぁ!!」」プゲラッ!

一同『……』チーン・・・

らすと「お兄ちゃんがああなります。ってミサカはミサカは……あーめん」

香焼「わ、分かった! 言う! 言うから!」

めると「けっ! フレンダ並に肝小せえ男だな」フンッ・・・

アンジェレネ「こ、コォヤギくん……命の為にも、今は答えて。適当でも良いから」

香焼「う、うん……」

五和「アンジェレネ。点数稼ぎ入りました」

絹旗・アニェーゼ「「っ!!?」」ギロッ

アンジェレネ「ふぇ?!」

佐天「成程……さりげないサポートっと……」メモメモ・・・

らすと「さぁ! はりーはりー!」ススメー!
983 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 18:56:47.57 ID:EKMcDaA0
香焼「り、理想の女性は女教皇様……好きなタイプは寮の管理人のお姉さん」タラー・・・

らすと「御姉さ……じゃなかった。れーるちゃん! 事の真偽は?」

れーる「……嘘じゃないっぽいわね」フーン・・・

香焼「えっ!? 嘘言ったの――」

めると「テメェこれだけ同世代の女連れこんどいて、年上好きって大した玉ね」アハハ!

一同『……』チーン・・・

香焼「――に……み、皆? 嘘だからね?」

五和「こ、香焼? だ、駄目よ? 私には心に決めた人が……禁断の義姉弟愛なんて……」ポッ!

浦上「てか寮の管理人って……着々と『カミやん病』悪化してるわね」

香焼「オマエら黙ってろよ!!」

れーる「何気に寮監さんにフラグを立てた所で次いきましょう」

らすと「うむ! と、その前に……書記長!」

ふらわー「はいはい。メモってますよ。子供扱いしてた弟分が、数年後あったら見違えるほど大人になってて……あれ?」

五和「OK。だいたい合ってるわ」ビシッ!

香焼「合ってない! 改変すんな!」

らすと「うるさーい! 次のしちゅもん、めるとたん。ってミサカはミサカは噛みまみた」アチャー・・・

めると「『たん』は止めて。流石に恥ずかしいわ……えっと『嫁を貰うのと、婿に入るの。どっちがいい?』」

香焼「だからその質問に何の意味があるのかと……」

めると「いいから答えろ童貞坊や!! それとも少年娼館に売り飛ばされてぇか!」ガンガンッ!

冷蔵庫「がっ! ぐべっ! け、蹴るなぁ! この暴走処女が!! ぶべらぁっ!!」ドゴンッ!

浦上「ウチの冷蔵庫、喋ったっけ?」アレ?

佐天「この街で話す電化製品見つけても、気にしたら負けです」タラー・・・
984 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 19:08:08.16 ID:EKMcDaA0
香焼「えっと……まぁ御嫁さん欲しいかな。やっぱり……」モジモジ・・・///

一同(お、御嫁さん……)ポッ・・・///

五和・浦上「「よく言った! それでこそ九州男児!」」ガタッ!

香焼「だから黙ってろバーロー!!」ガアアァ!!

めると「絹旗は嫁にやらん! 籍を入れるならアイテム(ウチ)に婿入りしなさい!」ポーピー!

絹旗「え、ええええ?!」チュドーン!

ふらわー「佐天さんの苗字が変わるなんて以ての外! 君が姓を変えたまえ!」ギロッ

佐天「う、初春?!」アワワ・・・


 ガシャーンッ!!


香焼「ぎゃあああぁ!! またガラスがぁ!!」

ルチア「ウチの隊長達が天草に?! ふざけんな!! 手前が改宗しなさい!! さもなくば去勢すっぞ!!」エエエェェイイメエェェンッ!!

アンジェレネ「し、シスター・ルチア?!」バッ!

アニェーゼ「きゃ、キャラ戻しやがれです!」タラー・・・

らすと「ふむ……収集が付かないよ。御姉様ってミサカはミサカは脂汗を流してみたり」タラー・・・

れーる「アンタもアイツは婿入りさせなきゃ駄目よ? 苗字の無い御家に入るなんて私許しませんから」ジトー・・・

らすと「……おうふ」アウチッ
985 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 19:16:58.41 ID:EKMcDaA0
らすと「と、兎に角! 最終質問(ラストオーダー)! めるとちゃーん!」

めると「チッ……」バサッ・・・

香焼「よ、良かった……やっと終わる……」

めると「『ぶっちゃけ、この中で誰が好き?』……わーお」

一同『……っ』ドキッ!

五和「それは姉ちゃん達も含まれるのだろうか?」

浦上「禁断の……いえぁす……」

香焼「そ、その質問は……如何いう意味っすか」タラー・・・

れーる「決まってるわ……『ラブ』よ。『ライク』じゃない方」

香焼「え……」

めると「答え次第ではバットエンド直行ね」フフフ・・・

ルチア「……この子達を誑かしただけと言うなら……万死に値します」スゥ・・・

初春「……」モシャモシャ・・・キシャアアアァッ!

れーる「うわー、身体の5倍の○オランテだー」

らすと「さぁ、お兄ちゃん……残酷だけど、答えてもらうよ! ってミサカはミサカは回答を促してみる!」

香焼「じ、自分は……っ」

一同『……』ゴクリッ・・・
986 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 19:29:42.90 ID:EKMcDaA0
香焼「……っ……」ボソッ・・・

らすと「……え?」

れーる「何て言ったの?」

香焼「うぅ……えっく……っ……ゃ……っす……よ……」ポロポロ・・・

一同『っ!!?』ドキッ!

香焼「今、すぐ……誰かと……付き合うとか……折角皆、仲良く……なったのに……っ……」ウウウゥ・・・

五和「香焼……」

香焼「友達が、欲しいのに……どうして……っ……そんな、意地悪するんだよ……」ポロポロ・・・

浦上「……ご、めん」

絹旗「……そう、ですね」コクッ・・・

アニェーゼ「別に、付き合うとかそういうのは……今はいらねぇです」

アンジェレネ「もともと、楽しければOKだよ。下らない事で悩むつもり無いね」

佐天「元々、今日は遊びに来たんだし変な考えは無しだよ。ね?」

らすと「……うん。ごめんなさい」ペコッ・・・

五和「ほら、香焼。男の子でしょう。何時までもメソメソしないの!」ドンッ!

香焼「う、ん……ごめん……あはは。恥ずかしいとこ見せちゃったね」ハハハ・・・

浦上「姉ちゃん達御菓子作ってあげるから、皆で仲良く遊んでなよ。ね?」ニコッ

香焼「……ありがと」

絹旗「ほら! 打ち止めちゃんも一緒に遊ぼう!」ニコッ

打ち止め「やった! ってミサカはミサカはお姉ちゃんにダーイブ!」エヘヘ!

香焼「……これが、いいんすよ」ハハハ
987 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 19:38:36.80 ID:EKMcDaA0
めると「甘え!! 超甘えんだよっ、糞ガキ共ぉ!!」ガンッ!!

一同『っ?!』バッ!

れーる「この優男。まぁた逃げる気ね? 男の八方美人なんて許されると思うの?」ビジジバジジ・・・

香焼「……へ?」

めると「はんけえーぇつぅ……」ゴゴゴ・・・

れーる「しけええぇーいぃっ!!」ゴゴゴ・・・

ルチア「エエエエエェェイメエエエェェンッ!!」ゴゴゴ・・・

香焼「あ、わわわ……」

フラワー「逃がさないですよ?」モサモサ・・・ガシッ!

絹旗「ちょ、む、麦野!!」

打ち止め「御姉様! もうお終いだよ! 皆で御菓子作りした方が……」

れーる「可哀そうに打ち止め……この軟派男に毒されちゃって……今御姉様がブチ殺してあげるからね!!」ニンマリッ!

めると「絹旗ちゃーん! 明日からまた『いつもの』日常に戻してあげるからねー!」ニンマリッ!

香焼「ちょ、ま、アンタら!! おかしいっすよ!!」

れーる・めると「「結構! [ピーーー]!」」ガッ!


???「待てい!!」ガシャーン!


一同『っ!?』バッ!

香焼「また……ガラスが」ハァ・・・
989 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 19:49:54.40 ID:EKMcDaA0
むーぶ「少年の悲痛の叫びを聞き付け、只今参上!! 怪盗むーぶぽいんと!」ニャーン!

五和「うわっ……大妖精チラメイドより際どい衣装だ……」アチャー・・・

香焼「む、結標さん?」

れーる「今更何しに来たの!」

めると「テメェ誘った時来なかっただろ!!」

むーぶ「舞台裏を話さないで! 兎角、その少年は私が預かる!」カチッ!

れーる「ま、待ちなさい!」


 シュンッ・・・・・


香焼「へ? あ、むにゅんて」ポワンッ!

むーぶ「ひゃんッ! ちょ、ちょっと捕まっててねー、香焼くん……サラダバー!」トウッ!

めると「あんの……売女がぁ!!」ガッ!

アニェーゼ「こ、コーヤギ!!」

アンジェレネ「攫われちゃった……」ポカーン・・・

浦上「ちょ、お姉! 負けんな! 大妖精に変身して追い駆けろ!!」

五和「おま、ざけんなし!」

佐天「……あー、もう何だかどっと疲れた」ハァ・・・

フラワー「佐天さんも『第○波動』セットで変身を!!」

佐天「いや、色々不味いから、それ……」タラー・・・


れーる「……待てっつってんでしょ無視すんなやゴルアアァァッ!!」ドルー!!

めると「ブ・チ・コ・ロ・シ・確定だテメエエエエァァエェ!!」ゴォッ!!

むーぶ「あはははは! 捕まえてごらんなさい!!」シュンッ! シュンッ!
990 :>>1にかわりましてカキネがお送りします2010/10/30(土) 19:53:17.95 ID:EKMcDaA0
打ち止め「……お姉ちゃん! この前ミィがね!」ミサカハミサカハ!

絹旗「うん。もう超放っておきましょうねー」テクテク・・・


 ポーピー・・・・・チュドーン!!

 ビジバジ・・・・・ゴゴゴゴッ!!

 シャキン・・・・・ズッバンッ!!


香焼「ああ、もう……不幸っす……」ビエエエェ!!






冷蔵庫「終われ!」ギャフンッ!
991 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/30(土) 20:50:36.54 ID:Hsp8fgDO
乙!
まさかのあわきんwwww
浦上のってアニメ三話のかww


次スレも期待!
992 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]:2010/10/30(土) 20:57:01.45 ID:8L5Pv4Yo
>>991
浦上は原作にも(名前だけ)登場してるぜ。

乙! 次スレもワクテッカ
 
 

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