2013年6月7日金曜日

上条「教育実習?」2週目 1

2 ◆sk/InHcLP. [saga]:2011/06/02(木) 23:29:33.82 ID:uxsr6xc90
~教育実習生~

一方通行……2-1担任、文理数学担当。ベクトルをこよなく愛する理系人間。姫神スルーに定評がある。

垣根帝督……2-2担任、文系漢文、理系化学担当。そのカリスマ性と丁寧な授業が人気。

御坂美琴……2-3担任、文理英語担当。上条たちのクラス担任。勉強も恋愛も頑張り屋さん。

麦野沈利……2-4担任、文系日本史、理系物理担当。キレると暴走気味。備品破壊の常習犯。

食蜂操祈……2-5担任、文系古文担当。超乙女にしてこのスレにおける天使。策略家だが性格は純粋。

結標淡希……2-6担任、文系生物、なぜか倫理も担当。周りのキャラが強くて目立たない可哀想な人。

削板軍覇……2-7担任、文理体育担当。愛と根性のヲトコ。もう二度と負けたくはないと日夜特訓中。


~生徒たち~

上条当麻……いつもより多少不幸で原作よりアホの子。ボケもツッコミも務めるオールラウンダー。

土御門元春…義妹ラブだが本編には特に影響なし。ボケが乱立する学校内で珍しいツッコミ役だが時々投げやりに。

青髪ピアス…いつも通りの変態ぶり。実習生のことを一番楽しみにしていた。お気に入りはむぎのん。

吹寄制理……真面目。かなり真面目。カオスなクラスを力でまとめる苦労人。何らかの能力者(設定)らしい。

姫神秋沙……このスレでは大活躍。…のはずが。いつも通りの流れに。特に。一方通行のスルーが。半端じゃない。

雲川芹亜……ちょっと登場。3年生らしいがクラスは不明。上条当麻と削板軍覇がお気に入りらしい。


~そのほかの方~

第一の部下……食蜂操祈の第一の部下。主人をサポートし続けてきたが、同じ人を好きになってしまって悩んでいる。

浜面仕上……このスレにおいて最も憎しみを集める男。近日爆発予定。 
 
15 ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/04(土) 21:01:31.30 ID:hu7ZZlNt0
~ホームルーム~

ーーー2年3組教室ーーーーーーーーーーーー
美琴「さて、ホームルームを始める前に…」チラッ

小萌「はい!今日は皆さんに重大な発表があるのです!」

上条「何だぁ?」ボロッ

土御門「どうしたのかにゃー?」

青ピ「これはもしや…」

小萌「なんと、こんな時期に転校生が来たのですー!」ババーン

全員「「「な、なんだとー!?」」」

青ピ「おお!やっぱりかー!!」クネクネ

姫神「私。どうすれば」

吹寄「またクラスが荒れそうね」ハァー

青ピ「きっと綺麗な子やろなー」

土御門「逆に筋肉質な野郎かもにゃー」

青ピ「それは空気読めてへんなー」

ワイワイ ガヤガヤ

美琴「はいはい。転校生にプレッシャーかけないのー」パンパン

全員「「「はーい」」」



ーーー廊下ーーーーーーーーーーーー
??(超プレッシャーなんですけどォォォォォォ!)ガクブル

黄泉川「おっ、噂の転校生はお前じゃん?」

??「ゲッ、テメェはあの時の警備員…。つーか噂って何だ?」

黄泉川「ウチの校長と教頭脅して編入してきた暴力野郎って」

??「麦野のヤツ、どんな手使ったんだよ…」
16 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/04(土) 21:03:10.33 ID:hu7ZZlNt0
美琴「じゃあ小萌先生、紹介お願いしますね」

小萌「はいはーい。ここだけは私がやらせてもらいますよー」

小萌「今回はなんと~。おめでとう子猫ちゃんたち~。ワイルドな男の子なのです!」

女1「えー!マジでぇー?」

女2「野性的な男子とかいい感じぃー」

女3「いいわねぇ!…ハァハァ」

上条「あんな女の子いたっけ?」

土御門「さぁ?」

女3「上条くんも…ハァハァ」

上条(近寄りがたいなぁ…)

青ピ「畜生ォォォォ!野郎なんか興味ないでぇー!」

男ども「「「そーだそーだ!」」」

青ピ「チェンジや!」

美琴「いや無理だから」

小萌「何か変な雰囲気ですが、早速来てください転校生さーん」

??「うぃーす」ガラガラ、ピシャ

吹寄「うわっ」

土御門「ん?」

上条「」
17 ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/04(土) 21:06:01.19 ID:hu7ZZlNt0
教室に入ってきたのは、一言でいえば不良。いかにも染めましたといった茶髪に、だらしない制服の着こなしをした比較的大柄な男だった。
だが、学校指定なのはズボンだけで、上は茶系のフード付き半袖ジャージだった。これでも上下黒ジャージよりは幾分かマシか。


小萌「では自己紹介をお願いしますねー」

??「おう。オレは浜面仕上。よろしくな」

全員「「「ブーーー!!」」」カエレー

浜面「拒否!?まだ何もしてねえぞ!」

吹寄「3バカだけで大変なのに、今度は不良?どんどん荒れるわね…」

浜面「でもよ、人は見た目だけじゃ…」

土御門「算数は小学校で教わるものだぜぃ?」

浜面「確かにバカだけれども!そこまでじゃねえって!」

青ピ「チェンジで」

浜面「テメェしつけぇぞ!?」

姫神「転校生キャラを。奪わないで。出てけ」

浜面「は?ゴメン、聞こえなかった」

姫神「」orz

美琴「茶髪って私と同じじゃない。さっさと染め直しなさいよ」

浜面「アンタ実習生だろ!?」

女1「げぇ。ヤンキーよヤンキー」

浜面「もう違うんだよ!意外と気にしてるんだぞそれ!?」

女2「さっさと野生に帰れー」

浜面「」

女3「浜面くん…ハァハァ」

浜面「」orz
18 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/04(土) 21:08:06.62 ID:hu7ZZlNt0
小萌「一通りツッコみ終わりましたかー?」

浜面「なんか疲れた…」ゼイゼイ

小萌「浜面ちゃんは大事なツッコミ要員なので、頑張ってくださいねー」

浜面「へーい…」

小萌「では席は上条ちゃんの隣りですねー」

浜面「上条…?あっ、いたのか」

上条「おう。よろしくな」

浜面「こっちこそ」

美琴「ほら、さっさと動いて。ホームルーム始めるわよ」

浜面「うぃーす」スタスタ

美琴「じゃあ今日の日程はね…」


浜面「ふぃー」ストン

上条「何か大変だったな」

浜面「ああ。でも麦野のクラスじゃなくて良かったぜー」

上条「? 知り合いなら別によくね??」

浜面「アイツの場合そういう問題じゃねえだろ」

上条「それもそうか。でも授業では顔合わせることになるぞ」

浜面「うげぇ…。それが問題なんだよな。今日はどうだ?」

上条「えっと…。今日は日本史はないから大丈夫じゃないか?」

浜面「よしっ!あとは廊下で出くわさないように…。職員室には絶対…」ブツブツ

上条(何か必死だな浜面)
19 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/04(土) 21:10:47.73 ID:hu7ZZlNt0
美琴「ちょっと上条くん、浜面ぁ?聞いてたの??」

浜面「オレ呼び捨て!?」

上条「大丈夫ですよー」

美琴「どうだか。…ん?何よこの感じ?いやな空気ね」<ゴゴゴゴゴ

浜面「」ガタガタガタ

上条「ん?どうしたんだ??」



ーーー2年4組教室ーーーーーーーーーーーー
麦野「…」イライラ

鉄装「……あのぅ、麦野さん?」

麦野「あァ?んだよ!?」ギロッ

鉄装(怖いですぅぅぅぅ!)ビクビク

生徒たち(今日は一段と怖ぇ…)ガクブル

鉄装「えと、そろそろホームルームを…」

麦野「そんな気分じゃねえんだよ!見てて分かんねえかコラ!!」クワッ

鉄装「ひいいぃぃぃぃ!?」

生徒たち(今すぐこの場から逃げてぇ…)

麦野「…ったくよぉ。あのハゲ教頭、ぶ・ち・こ・ろ・し・カ・ク・テ・イ・ね」

ほか(教頭逃げてェェェェェェ!!)

麦野(なんで浜面はウチのクラスじゃねえんだよ…)イライラ



ーーー2年3組教室ーーーーーーーーーーーー
浜面「文系でよかったぜ…!」グスッ

上条「??」
20 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/04(土) 21:12:21.72 ID:hu7ZZlNt0
吹寄「さて、1時間目は生物だったわね」

土御門「ここは転校生のお手並み拝見だにゃー」

浜面「えっ、マジで!?」

青ピ「頑張ってもらわなアカンなー。しっかりせんとチェンジやで」

浜面「オマエそればっかだな!?」

上条「まぁ、気楽にいけよ」

浜面「だな。でもオマエよりは頭いい気はする」

上条「こう見えても上条さんは賢いんですよ?」

浜面「それを言うなら、この浜面仕上様もだなぁ…」

ギャーギャー ワーワー

青ピ「つっちー、ああいうの何て言うんやっけ?」

土御門「五十歩百歩」


~1時間目~

結標「さて、ようやく3組での授業ね!」

浜面「どうしてあの人テンション高いんだ?」ヒソヒソ

上条「前回色々あったんだよ…」ヒソヒソ

浜面「?」

結標「今日はきっちり授業するわよー!」

土御門「前回もちゃんとしてたぜぃ」

姫神「その気持ちは。よく分かる。痛いほど」

浜面「??」

結標「さぁ、いっくぞぉー!」

土御門(きめぇ…)
21 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/04(土) 21:14:40.71 ID:hu7ZZlNt0
結標「今日はカエルの発生からね。前回やったウニとごちゃ混ぜになるから気をつけてね」

浜面「オレ分かんねえよ…」

結標「あら?見ない顔ね」

浜面「あっ、どうも。浜面っす」

結標「ん?ああ、教頭のハゲの原因になったっていう…」

浜面「何か話が大きくなってるぞ!?」

上条「お前、何てことを…」

浜面「オマエが言うと本気かどうか分かんねえぞ…」

結標「続きいくわよ。私の話を聞いてね」

上浜「「うぃーす」」

結標「まずは卵に精子が入ることで受精卵になるわね。この時精子が進入した場所と反対側の卵表面に『灰色三日月環』
というものが出来る訳だけど」

結標「発生が進むと灰色三日月環の現れた場所の植物極側寄りに原口が形成されるから、受精直後には胚の方向が決まる
ことになるわね。つまり、精子の進入点の反対側が胚の背側になるってことよ」

青ピ「なんかエロいなー」

土御門「女子が精子連発してるからにゃー。一応女子なのに」

結標「一応って何よ。私は立派な乙女よ」

青ピ「エロい女子たまらんわー」クネクネ

結標「次なんか変なこと言ったらアンタらどっか飛ばすわよ」

上条(…にしても)

浜面(わからんなぁ…)

上条(植物極って何だ?)

浜面(原口って何だ?)

上浜(胚って何なんだァァァァ!?)
22 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/04(土) 21:17:13.29 ID:hu7ZZlNt0
結標「まぁ少し難しい言葉もあったけど、前回も言ったようなことだし解説はしないわよ」

上浜(マジでか!?)

結標「じゃあ次ね。そもそもカエルの卵は卵黄が植物極側に偏って分布している端黄卵なんだけど」

結標「この影響はどこで出でくるのかな、土御門くん?」

土御門「オレかにゃー!?」

結標(日頃の恨みよ!)ビシィ

結標「さぁ答えは!?」

土御門「第2卵割まではウニと一緒で経割×2だけど、第3卵割が動物極側に寄った緯割になるにゃー」キリッ

結標「」

上条(何気に頭いいんだよなー、土御門って)

浜面(そういえば麦野が言ってたな。グループのリーダーってやたら頭が切れる金髪グラサン野郎だって)

結標(何で出来るのよー!)ムキー

結標「…そうね。生じる割球は植物極側が大きく動物極側は小さくなるわ。これは不等割よね」

結標「それで、どんどん分裂して32細胞期には内部に卵割腔、つまり穴みたいのが出来てきて…」

上条「」ボー

結標「卵割腔は動物極寄りに出来るわ。分裂がさらに進むと、桑実胚といって桑の実状の胚になるわね」

浜面「」ボー

結標「もっと進むと、胚表面が滑らかになって胞胚になって、この頃は卵割腔を胞胚腔と呼ぶわ」

上浜「」プシュー

土御門「ダメだこいつら」
23 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/04(土) 21:18:46.81 ID:hu7ZZlNt0
結標「…そうね。ここからさらに混乱する部分に入るから、一旦今までの分をまとめようかしら」

結標「簡単に板書するからノートとってね」カッカッカッ

上浜「「うすっ!」」

土御門「頑張れカミやーん」

青ピ「浜面は爆発せーい」

浜面「何この扱いの違い!?」

姫神「見た目が。ただの不良だから」

浜面「ん?また空耳が…」

姫神「」

結標「えっとぉ…」カッカッカッ


①受精卵……受精すると動物極が上になるように回転する。動物極側が黒い。

②2細胞期……経割(縦割れ)。2つの割球ができる。

③4細胞期……経割。同じ大きさの4つの割球ができる。

④8細胞期……緯割(横割れ)。動物極寄りのところで横に割れる。大小の割球ができる。
       動物極側が小割球、植物極側が大割球。

⑤16細胞期…経割。各割球が縦に割れ、16個の割球ができる。

⑥32細胞期…縦に割れた後、横に分裂が起きる。内部に卵割腔が発達。

⑦桑実胚……卵割が進み、桑の実状の胚を形成。動物極側の卵割が早い。

⑧胞胚期……さらに卵割が進み、割球が小さくなる。卵割腔が胞胚腔と呼ばれるようになる。


結標「…こんな感じね。大事なのは④と⑧よ。ここだけでも覚えなさいよ」

結標「ちなみにウニだと16細胞期からの出題が結構あるわね。リクエストがあればお姉さんが解説しようかしら?」

土御門「誰得だにゃー?」

結標「パラシュート無しでスカイダイビングさせるわよ」 
 
49 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/07(火) 23:51:45.51 ID:+t5I5sQm0
結標「さて、静かになったことだし授業を再開しましょう♪」

土御門「」←警棒で殴られた

浜面(あのサラシ女怖い…)

上条(あんな人だっけ?)

青ピ「ええなええなぁー!」クネクネ

浜面「コイツ本当にダメだな」

上条「スルーしろスルー」

結標「ここからはテストにも出やすいから頑張って覚えなさいよ」

青ピ「ええでぇー!」

結標「じゃあいくわね。胞胚期が終わると、胚では細胞の大移動が始まって胚の表面の細胞が内部へ陥入し原腸を形成するわ。
こうして原腸が形成された胚は原腸胚と呼ばれて、陥入が起こっている場所は原口よ。ウニと一緒ね」

結標「陥入した細胞は胞胚腔を押しやるようにして次々に胚の内部を将来の前方に向かって移動するのよ」

結標「原腸が大きくなるにつれて、胞胚腔は押しつぶされて原腸胚期の終わりころには無くなるわ」

上条「? つまり?」

浜面「胞胚腔と原腸?」

結標「…要するに、原腸胚期には胚の中に穴が2つあるのよ。分かった?」

青ピ「エロいなー!」クネクネ

結標「」

土御門(バカ2人が奇跡を起こしたにゃー)ボロッ
50 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/07(火) 23:53:52.57 ID:+t5I5sQm0
結標「…まあ、カエルは新口動物だから原口はのちに肛門になるけどね」

青ピ「エロいでぇー!!」

結標「」

土御門「墓穴掘ったぜぃ」

結標「穴とかケ〇とか言うなぁ!」

上浜「「??」」

結標「…ゲホン。さて続きいくわよ」

結標「それで原腸胚の終わりころになると、胚の細胞がおおよそ3つのグループに分かれるの」

結標「このグループ分けはこれから先何度も出てくるからね…」カッカッカッ


・外胚葉……胞胚期に動物極側にあった細胞。胚の外側を覆っている。

・内胚葉……胞胚期に植物極側にあった細胞。原腸をつくる。

・中胚葉……上2つの間に位置する細胞群。


結標「先取りになるけど、どの胚葉がどの器官を形成するかを覚えることになるからね」

上条「また暗記…」ハァー

浜面「そんなの覚え切れねぇよ」ズーン

結標「諦めなさい。ぶっちゃけ生物Ⅰは暗記教科よ。私に言わせれば文系教科と言っても過言ではないわ」

上浜「「…」」ズーン

浜面(どうしてこうなった…)

結標「原腸胚については後で板書で振り返るから、今は次に進むわよー」

姫神「今日の結標先輩。目立っている。羨ましい」

結標「?」
51 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/07(火) 23:56:41.60 ID:+t5I5sQm0
結標「そして、原腸胚の次は神経胚があるわ。前回のウニでは登場しない箇所だから気をつけてよ」

結標「原腸の形成が終わるころ、胚の背側表面が平らになって、表面の細胞層の厚みが大きくなるわ」

結標「この背側領域を『神経板』というわ。神経胚ではこの部分の変化によって時期が変わってくるようね」

浜面「椎間板?」

土御門「それはヘルニアだぞ馬鹿面」

浜面「だからこの扱いは何!?」

結標「やがて神経板の左右両側の周縁が胚の正中線に向かって巻き上がるわ。この際一時的に胚の背側正中線に沿って溝ができるわ」

結標「この溝が『神経溝』よ。忘れやすいから頭の片隅には置いておいてね」

結標「さらに変化して、神経板は『神経管』になるのよ。わかったかしら?」

上浜「「いえまったく」」キッパリ

結標「…貴方たちはそうでしょうね。要するにね……」カッカッカッ


l-----v-----l
l        l
l-----v-----l

/l \ / l\
  l  U  l
 ノ\_____/ヽ

  ____________
/___________ \
/  i´0`i \
   `¬′


結標「上から神経板、神経溝、神経管の図になるわ。段々真ん中が溝になるのが分かるわね」

結標「そして、それが丸くなって下にストンと落ちるイメージよ。これなら分かるんじゃない?」

上条「おお!」

浜面「なんとなくわかるぜ!」

結標「…少しでも分かってくれればお姉さん嬉しいわ」ハァー

上浜「「??」」

土御門(さすがに可哀想になってきたぜよ…)
52 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/08(水) 00:01:57.54 ID:7Au0pg9J0
結標「…気を取り直していきましょう。次に他の部分の名称を紹介しようかしら」

結標「神経管の下、つまり腹側には神経管に沿って細い棒状の『脊索』があるわ。その腹側には原腸があって、やがて腸管になるわね」

結標「あと、脊索の両側に位置して表皮と原腸との間を腹側に向かって伸びている細胞群は中胚葉ね」

結標「これはやがて体節・腎節・側板になっていくわね」

上条「? 何ですかそれ??」

浜面「全然わからねーぞ」

結標「当然ね。まだ説明してないし」

上浜「「」」

結標「それで、この図はもの凄く大事だから絶対覚えなさい」カッカッカッ


             __
            /  ヽ
        _   l  0 l  _
      /、 l  丶 _ ノ  l  _ \
    / ∠ l  l  i´ 。`i  l L_ヽ \
    ヽ   /   ヽ_ ノ   \   /
    __丶─   _____  ─´ __
   / 。ヽ   /        \   / 。ヽ
 /ヽ_丿 /     ∧     \  ヽ_丿\
/   i  /      l_l      ヘ   i   ヘ
l   l  l                l  l    l
l   l  l                l  l    l
i   l  ヘ               /  l    i
\  ヘ  \             /  /   /
 \   \ \_______/ /   /
  \   丶―――――――― ´    /
    ヽ                  ノ
     `――――――――――-´
53 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/08(水) 00:03:32.54 ID:7Au0pg9J0
結標「これは神経胚後期の横断面図よ」

土御門「雑な図だにゃー」

結標「私のせいじゃないわよ!」ムキー

上条(じゃあ誰のせいなんだ?)

結標「えっと、それで上の縦長の丸が神経管、その下が脊索ね。脊索の左右にあるのが体節。隙間は体腔と呼ぶわ」

結標「その2つの下にある小さな丸2つは腎節。さらにその下の細長いものが側板と呼ばれるものよ」

結標「真ん中の大きな丸は卵黄に富む内胚葉よ。その中にある隙間は腸管。合わせて内胚葉とでも言ったところかしら」

結標「あとこれらの外側に表皮があるんだけど、諸事情により省略したわよ」

上浜「「?」」

結標「…さて、続きいくわね。最後に尾芽胚についてかしら」

結標「発生が進むと胚の後端が伸びて突起ができるんだけど、この先端を尾芽というわ。ここから尾が形成されるのよ」

結標「この時期になると3つの胚葉が分化して、様々な組織・器官がつくられて、やがてふ化が起こるわ」

結標「よし、グループ別に胚葉の分化を見てみましょうか」カッカッカッ


〇外胚葉………

・表皮―→皮膚、水晶体、角膜など。

・神経管→脳、脊髄、眼胞、網膜、視神経、運動神経、副交感神経など。

(神経冠→感覚神経、交感神経)


〇中胚葉………

・脊索―→多くの脊椎動物では退化し、やがて消失する。

・体節―→真皮、骨格筋、脊つい、肋骨など。

・腎節―→腎臓。

・側板―→心臓、平滑筋、結合組織など。


〇内胚葉………

・内胚葉→肝臓、すい臓、呼吸器官、消化管など。
54 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/08(水) 00:05:55.51 ID:7Au0pg9J0
結標「…こんな感じね。カッコ書きの部分は資料集にしか載ってないような部分だからテストには出ないわ」

結標「じゃあ原腸胚からまとめるわよ」カッカッカッ

上条「待ってくださーい!」カリカリカリ

浜面「まだノートが…」カリカリカリ

結標「お姉さんの板書を頑張って写しなさい♪」キラッ

土御門(きめぇ…)

女たち(うぜぇ…)

結標「えっと…」カッカッカッ


⑨原腸胚初期…原口(三日月状の切れこみ)から陥入が始まる。

⑩原腸胚中期…原口は馬てい形になり、内部に原腸が形成される。

⑪原腸胚後期…胚は外胚葉・中胚葉・内胚葉に分化する。原口で囲まれた部分にみえる内胚葉の細胞を卵黄栓という。

⑫神経胚初期…原口は小さくなっていき、背側に神経板が形成される。

⑬神経胚中期…神経板は神経溝となる。脊索や腸管が形成される。

⑭神経胚後期…神経溝は神経管となる。各胚葉の分化が進む。

⑮尾芽胚………からだの後端に尾ができる。各胚葉からの器官形成が進み、膜を破ってふ化する。


結標「…こんなところね。原腸胚と神経胚はあとで比較対象になっていくからちゃんと覚えてね」

上条「」プシュー

浜面「」グデー

結標「さぁて、次は尾芽胚のときのからだの構z」<キーンコーンカーンコーン

上条「えっ?」

浜面「えっ?」

結標「……え?」

姫神「どんまい」 
 
74 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/11(土) 00:52:35.12 ID:cIOU2X0d0
結標「くっ…。仕方ないわ。続きは次回ね」

姫神「どんまい」

結標「…なんか慰めてくれてありがと」

土御門「どんまい(笑)」

結標「……」ジャキ

土御門「えっちょ」

結標「…いい加減にしやがれこのクソ忌々しいグラサン野郎が!」ガタン

土御門「うおっ、お姉さんが怒ったぜぃ。髪だけじゃなく顔まで真っ赤だにゃー!」ダッダッダッダ

結標「うるせぇぇぇぇぇぇぇ!!」ダッダッダッダ

土御門「ひゅー。つっちー怖ーい」ガラガラ

結標「待てやコラァァァァァァ!!」バターン

浜面「…これは終わっていいのか?」<オレノスピードニツイテコレルカニャー?

上条「大丈夫だろ。実習生来てからはこんなもんだし」<スピードナラマケナイワヨ!

浜面「やっぱ実習生怖えよ…」<ノウリョクハハンソクダニャー!?

上条(…麦野さんもそうだけど、もっと怖いのもいるしな)

浜面「絶対授業で当てられまくるだろうな…」ガクブル

上条(その意図はお前が考えてるのとは別だがな)


『人の振り見て我が振り直せ』。今の上条当麻にはこの言葉がピッタリなのだが、当の本人はそれを理解できるはずもなかった。
75 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/11(土) 00:53:58.21 ID:cIOU2X0d0
~休憩時間~

浜面「にしても、やっぱり授業聞いても全然分かんねえや。元が落ちこぼれだから仕方ねえけどよ」

上条「まあ、この学校はそんなに勉強も能力開発も優秀じゃねえから、気楽にいこうぜ」

浜面「お前に言われても説得力ねえよ…」

上条「?」

土御門「カミやんだからにゃー」

上条「??」

浜面「自覚なしかよ。まったく…」

土御門「お前も人のこと言えないぜぃ」

浜面「?」

青ピ「さて、結標先生の次は心理掌握先生か。楽しみやなー!」

上条(…あっ、そういや皆は本名知らないのか)

上条(なんとなく嬉しいかもな。オレに悩みを打ち明けてくれた訳だし)クスッ

青ピ「…カミやん、今心理掌握ちゃんのこと考えたやろ?」

上条「へっ、いや別に…」

青ピ「嘘つけぇ!野郎ども、いくでぇ!」

男ども「応っ!」

浜面「うわぁ。可哀想だなありゃ」

青ピ「ぬおおおおおおおおおおおおお!!」

上条「くそっ、不k」

青ピ「浜面ぁ!」バキィ

浜面「シアゲッ!?」

上条「……は?」
77 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/11(土) 00:55:40.91 ID:cIOU2X0d0
青ピ「おらっ、おらっ、おらァァァァ!」ゲシッ、ゲシッ、ゲシッ

浜面「ちょ、なんでオレ!?」ボコッ、ボコッ、パチッ

土御門「浜面だからにゃー」<オラー ウオー クソッタレー

浜面「どういうことォォォ!?」ゲシッ、ゲシッ、ゲシッ

青ピ「痛い痛い痛っ!」ボコッ、ボコッ、ボコッ

上条「てか形勢逆転してるぞ」

土御門「さすがに強いにゃー」

浜面「無能力者舐めんなァァァァ!」クワッ

青ピ「負けられへんでェェェェ!」グオッ

吹寄「いい加減にしろォォォォ!」<ガラガラ

食蜂「さて、2時間目は私の授業ですわよ…あれ?」

上条「あっ、みs…心理掌握ちゃん」

食蜂「これは…どうしましたの?」<オラー ウオー クソッタレー

上条「あはは。すいませんこんなクラスで」

食蜂(…まったく、当麻さんの前だというのに)キュイーン

全員「「「」」」ビクッ

上条「?」

全員「「「ふぅ…」」」

上条「??」

女1「いまビックリするぐらい心が落ち着いてる…」

上条「」

食蜂(ようやく静かになりましたわね)フゥー
79 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/11(土) 00:57:55.26 ID:cIOU2X0d0
~2時間目~

食蜂「さて、皆さん落ち着きましたね?」

浜面「おう。…ふぅ」

土御門「にゃー。…ふぅ」

青ピ「ふぅ…」

上条「??」

食蜂「早速授業を始めようと思いますが…見かけない方がいらっしゃいますね」

浜面「あっ、浜面っす」

食蜂「浜面?って確か…」ホワンホワンホワン


麦野『浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面
浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜
面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面
浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜
面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面……………




…はーまづらぁ♪』


食蜂「」

浜面「ん?どうしたんすか??」

食蜂「…お気をつけてくださいね」ガクブル

浜面「??」

食蜂(この方でしたのね、浜面さんというのは)ジー

食蜂(可哀想に…)ナンマイダー

浜面「なぜ念仏を唱えてんの!?」
80 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/11(土) 00:59:47.93 ID:cIOU2X0d0
食蜂「まあ頑張ってくださいな。でも上条くんに迷惑をかけないように」ギロッ

浜面「…へいへい」

上条「?」

食蜂「ではいきますね。今日は紛らわしい語の識別ですわね」

食蜂「まずは『ぬ』。識別の基本中の基本ですが、間違えてしまうとクセがつきやすいので気を付けましょう」

食蜂「さて、古文の中で『ぬ』と言えばどんな意味を表す助動詞でしょうか、上条くん?」

上条「はい、えっと…。否定?」

食蜂「…助動詞の意味で否定という種類はありませんのよ?」

上条「じゃあ、えーと……あっ打消か!」

食蜂「はい、その通りですわ。では活用形は何でしょう?」

上条「そりゃもちろん終止k」<ゴゴゴゴゴ

食蜂「…」ニコッ

上条「……連体形でございます」ダラダラ

食蜂「正解ですわ♪これは間違いやすいので注意しましょうね」

浜面(あの子可愛いけど怖い…)

食蜂「さて、もう1つ『ぬ』の助動詞を挙げてくださいな、浜面ぁ?」

浜面「貴女まで呼び捨てですか!?理不尽だ…」

食蜂「答えは?」ニコッ

浜面「(あの笑顔に逆らえる気がしない…!)えっと、完了の助動詞っす。ちなみに終止形」

上条「(゚д゚ )」
81 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/11(土) 01:02:12.97 ID:cIOU2X0d0
食蜂「よく分かりましたわね。正解ですわ」

浜面(まぁ文法書に書いてあることそのまま言ってるだけだしな)

上条「(゚д゚ )」

浜面「おいどうした上条。心理掌握さんの話をちゃんと聞けよ」

上条「( ゚д゚ )」

浜面「」

食蜂「さて続けて浜面くん!」

浜面「(ん?くん付けになったな)はい?」

食蜂「突然だけど完了の助動詞『ぬ』の活用をすべて言ってくださる?」

浜面「は?」

食蜂「さーん、にぃー、いーち、どうぞ!」

浜面「うぃっす!『な、に、ぬ、ぬる、ぬれ、ね』っす!」

食蜂「はい、では次は上条くん!」

上条「…あっ、はいっ」

食蜂「今度は打消の助動詞『ず』の活用をお願いします」

上条「えっと、『ず,ざら、ず,ざり、ず,ハァー、ぬ,ざる、ね,ざれ、ハァー,ざれ』です」

食蜂「(ハァーって何なのでしょう?)はい、正解ですわ」

上条「あのー。これって何か意味があったのでしょうか?」

食蜂「今お2人に確認していただいたのは、『ぬ』という同じ発音の単語の違いを皆さんに再認識してもらうためでした」

食蜂「なぜなら、この2語をしっかり把握することが何よりも重要なことだからです」

全員「「「おお…!」」」

浜面「ホントにあの子中学生?」

土御門「常盤台だからにゃー」

浜面「だよなー」
82 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/11(土) 01:05:08.58 ID:cIOU2X0d0
食蜂「しかし、意味が違っていても言葉は『ぬ』で同じなので、当然これでは判別ができません」

上条「じゃあ一体どうすれば…」

食蜂「そこで大事なのは、『ぬ』の前の語、つまり動詞ですわね」

浜面「動詞?」

食蜂「ええ。助動詞というものは基本的に前の動詞の活用形の違いによって種類を分けることができます」

食蜂「そして、完了の『ぬ』は連用形接続、打消の『ず』は未然形接続です。つまり、『ぬ』が動詞の未然形に接続している場合は…」

上条「…その『ぬ』は、打消の『ず』の連体形になるな!」

食蜂「ええ、大正解ですわ!」パチパチ

上条「おっしゃ!オレでもわかったぜ!」

食蜂「♪」

浜面(こいつら楽しそうだなー)

土御門(見てて腹立つにゃー)

食蜂「またこのことから、<動詞の未然形+ぬ>の形で文が終わっている場合は、係り結びの可能性があります。その前に係助詞が
あるかを確かめてください。さらに和歌の場合は体言止めの場合もありますし、他には体言の省略などということもあります。文末に
『ぬ』があって不安になったときには、このようにして確認をしてみてもいいでしょう」

土御門「要するに、『ぬ』の方から逆に条件を割り出す方法ですたい」

青ピ「読んでるうちに頭の中で整理できたら最高やなぁ」

浜面「オマエできる?」

上条「それオレに聞く?」
83 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/11(土) 01:07:10.81 ID:cIOU2X0d0
食蜂「あともう1つ『ぬ』の識別がありまして…」

上条「げっ、まだあったのか?」

食蜂「いえ、この判別は簡単ですので」

浜面「それなら一安心だぜ」

食蜂「では3つ目になりますわね。これはナ行変格活用動詞、通称ナ変動詞の終止形活用語尾の『ぬ』ですわ」

上条「」

浜面「」

食蜂「…あれ、どうなさいました?」

上条「いや、そのぉ…」

浜面「いきなりナ変なんて言われてもなぁ…」

食蜂「そうですわね…。浜面くん、完了の『ぬ』の活用は?」

浜面「えっと、『な、に、ぬ、ぬる、ぬれ、ね』っす」

食蜂「それがナ変ですわ」

浜面「……ああ!なるほどな」

食蜂「はい。しかもナ変動詞は『死ぬ』『往ぬ』の2つしかないので、とても覚えやすいのですよ」

上条「これならオレでも覚えられる!」

土御門(カミやんェ…)

食蜂「ようするに、『死』『往』と『ぬ』がセットで登場したらナ変を疑え、ということですね」

浜面「了解だぜ!」

食蜂「ちなみに、『往ぬ』という動詞は、行ったらもう帰ってこないという意味合いもあります。つまり一方通行なのですわね。
『往復』という字の復がない状態ですので」

上条(要するに…)ホワンホワンホワン


一方『こっから先は一方通行だァ!!』


上条(…確かに帰ってこれなそうだな。いやマジで)
84 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/11(土) 01:08:28.31 ID:cIOU2X0d0
食蜂「では今までのところを黒板にまとめますね」カキカキ


ぬ………


1.完了の助動詞『ぬ』の終止形

〇連用形+ぬ

〇言い切るか、助動詞『べし・らむ』などがつく。


2.打消の助動詞『ず』の連体形

〇未然形+ぬ

〇下に体言が続くか、『ぞ・なむ・や・か』の結びであることが多い。


3.ナ変動詞の終止形活用語尾

〇死ぬと往(去)ぬのみ。※切り離せない



食蜂「こんなところですわね。例文を挙げていきますと…」カキカキ


1.翁、竹を取ること久しくなりぬ。



2.春や昔の春ならぬ



3.必ず先立ちて死ぬ。




食蜂「…さて、誰に訳してもらいましょうか?」

上条「…」プイッ

浜面「…」シラー

姫神「…」キラキラ 
 
100 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/14(火) 01:39:40.99 ID:UY6TIAtx0
食蜂「では、最初の文はですね…」

姫神「どきどき」

食蜂「まあ誰でもいいですから、浜面くんで」

浜面「」

食蜂「では次の訳は…」

姫神「わくてか」

食蜂「吹寄さんにお願いしますわね」

吹寄「はい!」

食蜂「最後の文は…」

姫神「ばっちこい」

食蜂「もちろん上条さんで♪」ニコッ

上条「不幸だ…」

土御門「…」スゥー

青ピ「…」ゴキッ

上条「おい土御門なぜ折り紙を取り出す?なんで青ピからそんな音がするんだ?」

青ピ「……もうええわ」ハァー

土御門「にゃー」

食蜂「では3人とも前へ。…姫神さん、どうかしましたか?」

姫神「」
101 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/14(火) 01:40:47.77 ID:UY6TIAtx0
浜面「えっと、多分ここは…」カッカッカッ

吹寄「楽勝ね」スイスイ

上条「うーむ」ポクポク

食蜂「皆さんできましたか?」

浜面「おう」

吹寄「はい」

上条「うーむ」ポクポク

青ピ「書けや」

吹寄「そんなに難しくはないわよ」

食蜂「まあまあ。彼には彼のペースがありますし」

上条「…分かったぜ」チーン

青ピ「早よせいや」

上条「なんか青ピが怖いんですけど!?」カッカッカッ

食蜂「3人ともできましたね。では確認を…」チラッ


1.翁、竹を取ること久しくなりぬ。

(翁は、竹を取ることが長く続いた)


2.春や昔の春ならぬ

(春は昔と同じ春ではないのか)


3.必ず先立ちて死ぬ。

(必ず先に死ぬ)
102 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/14(火) 01:41:45.37 ID:UY6TIAtx0
食蜂「……はい。良くできましたね」

上条「よっしゃ!」

浜面「訳せると結構嬉しいもんだな」テレテレ

青ピ「何を照れとんねん」

土御門「きめぇ」

浜面「いきなり矛先がオレに!?」

食蜂「それにしても上条くんは見事でしたわね」

ほか(どこが!?)

食蜂「問題を見た途端に答えを当ててしまいましたからね」

上条「??」

土御門「カミやん、心理掌握さんに当てられたとき何て言ったのかにゃー?」

上条「…不幸だ」

食蜂「ですわね♪」

土御門(解釈の仕方もレベル5だぜぃ…)

浜面(頭の回転が速すぎるだろ…)

青ピ(ま、まさか恋する乙女補正…やと…?急にカミやんに消しゴム投げたくなってきたで)

男ども「「「…」」」ポイポイポイ

上条「ちょっ、なんで皆オレに消しゴムを!?」

青ピ「そのふざけた言動よ消え去れ!」ポイポイ

土御門(それだと『そげき』になるぜよ…)ポイポイ

浜面(とりあえず投げとくか)ポイポイ

上条「オイお前らもか!?」ペチペチ
103 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/14(火) 01:42:54.74 ID:UY6TIAtx0
男ども「「「…」」」ポイポイ

吹寄「ちょっと男子!やめなさいよ!」ガタッ

上条「一体何個消しゴム持ってやがるんだ!…うお、いったぃ!?」ペチペチ

食蜂「……」キュイーーーーーン

男ども「「「」」」

上条「ん?やっと終わったか」

青ピ「」

土御門「」

浜面「」ガターン

食蜂「…さて、お仕置きはここまでですわ」

上条「?」

食蜂「次はこの程度では済みませんので、ご覚悟を」ニコッ

男ども「「「」」」

浜面「」

食蜂「さあ授業を再開しましょうか」キュイーン

男ども「「「はい」」」キリッ

青ピ「ええで」キリッ

土御門「にゃー」キリッ

浜面「おう」キリッ

食蜂「いい子ですわね。では次の識別は…。姫神さん?どうしました??」

姫神「」←巻き込まれた

食蜂「あれ?」

姫神「」←解き忘れた
104 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/14(火) 01:44:09.50 ID:UY6TIAtx0
食蜂「気を取り直して次いきましょうか」

姫神「ふぅ」←解いてもらった

食蜂「さっきの『ぬ』と関連して『ね』の識別に触れておきましょうね」

男ども「「「はい」」」キリッ

上条「なんだありゃ?」

土御門「気にしたら負けだぜぃ」

食蜂「ここは板書だけで済ませますわね…」カキカキ


ね………


1.完了(確述)の助動詞『ね』の命令形

〇連用形+ね

〇「……てしまえ」の意味を表す。


2.打消の助動詞『ず』の已然形

〇未然形+ね

〇下に『ば・ど・ども』が付くか、『こそ』の結びであることが多い。


3.ナ変動詞の命令形活用語尾

〇死ぬと往(去)ぬのみ。※切り離せない



食蜂「…とまぁ、単に『ぬ』の活用が変わっただけの話ですからセットで覚えておきましょう」

食蜂「ちなみに確述とは、まだ確定していない未来の事柄について、確かに起こることとして述べる表現ですわ」

浜面「へぇー」

上条「セットだと分かり易くて助かるな」
105 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/14(火) 01:45:57.78 ID:UY6TIAtx0
食蜂「では本日最後は『に』の識別を説明しますわ。これは難易度が高いですね」

浜面「ほう」

上条「どれくらい難しいんだ?」

食蜂「えっと、助動詞、形容動詞など合わせて6つの判別がありまして」

浜面「」

上条「」

食蜂「試験の識別問題では常連なので、これからも繰り返し勉強するでしょうが、今日は1つ1つ丁寧に見ていきましょう」

上条「…頑張りますか」

食蜂「頑張りましょうね♪」

浜面(あの子、上条に対する態度だけほかの人と違うよな…)

食蜂「品詞別に見ていきますわね。まずは助動詞。これは2通りの識別がありますわ」

食蜂「1つは断定の『なり』。さて、この助動詞は形容動詞型の活用変化になっていますが、その場合の活用はどうなるのかしら?浜面くん?」

浜面「げっ、オレかよ」

食蜂「さあ、お答えくださいな」

浜面「…基本はラ変型だから、『なら、なり、なり、なる、なれ、(なれ)』だけど、形容動詞型だと連用形のときは『に』とも言うぜ」

上条(なぜそんなに分かるんだ!?)チラッ

浜面(オマエはまず文法書の引き方を学べよ)ハァー

食蜂「はい、大丈夫ですわね。つまり断定の『なり』の連用形が『に』となりますね」

食蜂「そしてもう1つの『に』は完了の助動詞の場合がありますわ。さて上条くん、その助動詞は何でしょうか?」

上条「えっとぉ…」

上条(完了は、確かさっき出てきた…!)

上条「…『ぬ』です」

食蜂「お見事!大正解ですわ」

上条「ふぅー」

浜面(何なんだこの扱いの差は!?)

土御門「浜面だからにゃー」

浜面「あとで表出ろこの野郎」
106 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/14(火) 01:48:09.10 ID:UY6TIAtx0
食蜂「当然、完了の『ぬ』の連用形が『に』となります。こうして見てみると、2つとも『に』は連用形になることが分かりますね」

土御門「基本的に助動詞の下の語で見分けはできないということだにゃー」

青ピ「ってことは、やっぱ助動詞の上の語で見分けなきゃマズいみたいやなぁ」

食蜂「その通り。そして、『なり』と『ぬ』の2つは上の語で見分け易いのですよ」

食蜂「…というのも、断定の助動詞というものは、上が体言か連体形になっているのです。
これは他の助動詞たちとの顕著な違いなので覚えましょうね」

食蜂「『ぬ』はさっき勉強した通り、連用形接続になります。だから、『に』の助動詞が来たら冷静に上の語をチェックしましょう」

上条「おう!」

食蜂「さて、次に形容動詞を見てみますね。これが厄介なものになります」

浜面「ほう」

上条「さっきから何なんだお前?」

食蜂「『に』が語尾にくる形容動詞ですので、ナリ活用形容動詞になりますわ」

食蜂「ここまでくれば活用形は分かりますわよね?」

上条「え?」

食蜂「え?」

上条「……」

食蜂「……」

食蜂「………形容動詞型」ボソッ

上条「…あっ、連用形か!」

食蜂「はい!」ニコッ

土御門(カミやん、わざとではないよな…?)
107 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/14(火) 01:49:26.25 ID:UY6TIAtx0
食蜂「形容動詞は、後ろに動詞を伴ったり前が体言だったりと、前後で見分けるには苦戦を強いられる品詞です」

食蜂「上に連用修飾格をつけることは可能ですので、前に『いと』などときた場合は見つけやすいですが、
そうもいかない場合も多くあります」

上条「じゃあどうすれば…?」

食蜂「やはり手っ取り早い手段としては……」

上条「それは…?」

食蜂「……形容動詞そのものを覚えるしかありませんわね」

上条「え」

食蜂「やはりここは地道に覚えるのが一番ですわね」

浜面「マジでか」

上条「」

食蜂「とはいえ、すべてを覚えるというのは厳しいかと思いますわね」

上浜「「ですよねー」」

食蜂「ですから、まず『に』が出てきて疑わしい形であったときは、一度『に』を『なり』に変えて読んでみてください」

食蜂「それで分かってくる場合もありますからね」

上条「えっとじゃあこれは…。『…になりにけり』だから、『…なりなりなりけり』か?」

浜面「そういうことじゃねえよ」

土御門「カミやんは分かる場合があるのかにゃー?」

上条「」

食蜂「…まあ、果敢にチャレンジしたのですから、責めないであげてくださいな」

浜面「うぃーす」

土御門「にゃー」

食蜂「では、ナリ活用形容動詞の例を挙げていきますわね。参考にしてください」カキカキ


〇けそうなり 〇さやかなり 〇はしたなし 〇つれづれなり 

〇ことなり 〇あはりなり 〇さらなり 〇豊かなり 〇あやにくなり 

〇おぼつかなし 〇こころもとなし 〇さすがなり 〇なかなかなり
108 : ◆sk/InHcLP. [sage]:2011/06/14(火) 01:53:26.31 ID:UY6TIAtx0
今日分はここまでです。途中不謹慎なネタと使ってしまいました。不快な気分をされた方には申し訳ないです。
授業はなんとかこの質を保っていきたいと思います。高い質とはいえないでしょうが…。
次回は今週中には来ます。さて、風呂入って寝るか…。

ではまたノシ
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/06/14(火) 04:09:31.84 ID:49TgDH920
>>1乙     じゃあ、また今週中に
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/06/14(火) 09:20:15.98 ID:FKcIfW1Y0

上条さんの頭については諦めるしかないようだなwww 
 
 
123 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:17:37.29 ID:R2hvGUzi0
食蜂「…申し訳ありません。少し訂正しますわ」ケシケシ


〇けそうなり 〇さやかなり 〇はしたなし 〇つれづれなり 

〇ことなり 〇あはりなり 〇さらなり 〇豊かなり 〇あやにくなり 

〇さすがなり 〇なかなかなり



食蜂「こうですわね。誤解しないで覚えてくださいな」

浜面(……多分あの子のせいじゃないよな)

土御門(絶対>>1のせいだにゃー)

青ピ(おい>>1、出てこいや!)グイッ

上条「何やってんだ青ピ?」

青ピ「出てこいや!」グイッ

食蜂(…うるさいですわね。当麻さんの注意も無視してますし)キュイーン

青ピ「」バタン

上条「? 睡魔か??」

土御門(ご愁傷様だぜぃ…)

青ピ「」シーン

食蜂「形容動詞の判別は難しいですから、特に気を付けましょうね」

浜面「ほう」

上条「了解っす!」

青ピ「」シーン
124 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:18:44.94 ID:R2hvGUzi0
食蜂「では次は助詞ですわね。こちらは2種類ありますのよ」

食蜂「まあ、助詞だけでの判別は少ないかと思いますが、頭の片隅には置いておいてくださいな」

上条「もう上条の頭にはそんなスペースはありませんことよ…」

食蜂「大丈夫ですわ。覚えれば簡単になりますから。それで、その2つは格助詞『に』と接続助詞『に』となりますね」

食蜂「ちなみにこれらは……」カキカキ


格助詞『に』………


①時間・場所(~に、~時に、~で)

②動作・作用の方向、帰着点(~に)

③動作・作用の対象(~に)

④動作・作用の目的(~に、~のために)

⑤動作・作用の原因、理由(~のために、~によって)

⑥資格・状態(~として、~で)

⑦強調(ひたすらに~する)


接続助詞『に』………


①単純接続(~と、~ところ)

②順接の確定条件(~ので、~ために)

③逆説の確定条件(~のに、~けれども)
125 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:20:31.35 ID:R2hvGUzi0
食蜂「…という意味・用法になりますわ。このうち格助詞『に』の④と⑦は連用形接続、ほかの格助詞は体言や活用語の連体形
に付きます。接続助詞『に』は連体形接続になりますね」

上条「はぁ…」

食蜂「これで助詞『に』のおおまかな説明は終わりですが、判別するにあたって1つ問題がございますわね?」

上条「?」

食蜂「誰か分かる方いますかー?」

浜面「?」

土御門「はいはいせんせーい!」

食蜂「はい、では土御門くん」ユビサシ

土御門「④と⑦以外の格助詞と接続助詞だと、連体形にくっつく場合だと判断できないにゃー」

食蜂「正解ですわ。助詞『に』が体言にくっついていれば『に』は格助詞だと判断できますが、連体形の場合では判断できませんね?」

土御門(にゃー。カミやんと態度が違いすぎるぜよ…)チラッ

上条「?」

食蜂「そこでこれらの見分け方なのですが、口語訳に注目してみましょう」

上条「??」

食蜂「ここで大事なのは、助詞『に』の前に体言が補えるかどうかを確かめることです」

食蜂「一般的には『もの』『こと』を、文脈から読み取って語が省略されている場合は『時』などを当てはめて考えましょう」

食蜂「そして、口語訳が自然に成り立つ場合は格助詞、そのままで文が成り立つ場合は接続助詞になります」

浜面「…よくわからん」

食蜂「でしょうね。という訳で例文を挙げますわ」

浜面(『でしょうね』って…orz)<カキカキ


〇いと暗きに来けり。


〇憎きに、その法師をばまづ斬れ。
126 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:22:27.14 ID:R2hvGUzi0
食蜂「上の文では、『いと暗き』は『とても暗い』と訳せますね。『来けり』はここでは『逃げてきた』としましょうか」

食蜂「ここで『に』をそのまま当てて訳すと、『とても暗いに逃げてきた』となってしまい、訳としては不自然になります」

食蜂「では問題です。もしこの訳で『に』の前に何か体言を加えるとしたら何がいいでしょう?」

浜面「そんなこと言われてもなぁ…」

上条「うーむ…」

食蜂「では上条くんお願いしますわ。ヒントは『暗き』ですわよ♪」

上条「げっ、オレか」

浜面(てか、考える前にヒント出していいのか!?)

土御門(褒めて伸ばすタイプみたいだにゃー)

上条「暗き…暗いってことは……」

食蜂(分かるかしら?)

上条「…そうか。『夜』だ!」

食蜂「はいっ、大正解です♪」ウフフッ

土浜(何なんだこの差は…!)

食蜂「という訳で上の文は、『とても暗い夜に逃げてきた』となります」

上条「ふむふむ」

食蜂「次に下の文を見てみます。この場合、『に』の前に体言はつけることはできますか?」

浜面「うーむ。『憎いことに、その法師を真っ先に斬れ』だと変だよな」

上条「(゚д゚ )」

浜面「ん?どうした??」

上条(普通に訳しやがった…orz)
127 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:23:39.18 ID:R2hvGUzi0
食蜂「『憎いことに』では文章としておかしいですわよね。さらに他の体言で補っても同様の結果になります」

食蜂「つまりこの場合の『に』は接続助詞になりますわ。ここでは順接の確定条件を表す『に』ですので…」カキカキ



〇いと暗きに来けり。

(とても暗い夜に逃げてきた)


〇憎きに、その法師をばまづ斬れ。

(憎いので、その法師を真っ先に斬れ)



食蜂「こうなりますわ。助詞の場合は文法だけではなく文脈判断も必要となりますわね」

上条「文脈判断って何だ?」ヒソヒソ

土御門「訳した文章を読んで考えろってことだぜぃ」ヒソヒソ

食蜂「最後に副詞です。助詞もそうですが、この品詞は活用のない語になります」

食蜂「副詞では『に』を『な』に変えて読むことができません。そこで見分けましょう」

食蜂「ちなみに『に』がつく副詞は……」カキカキ


〇さすがに 〇さらに 〇すでに 〇まさに 〇よに



食蜂「…とありますが、この形であれば必ず副詞である訳ではないのでご注意を」

上条「はぁ」

浜面「覚えること多いなぁ…」

食蜂「最終的には文章と設問を読んですぐに判別できるようになりますし、暗記というよりは慣れですわよ?」

上浜「「」」
128 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:24:44.00 ID:R2hvGUzi0
食蜂「まあその辺りは3年生でしっかり学習しますので大丈夫ですわよ」

上条(貴女は中学3年生でしょうに…)

食蜂「ではまとめましょうか」カキカキ


に………


1.断定の助動詞『なり』の連用形

〇体言・連体形+に

〇「……で・……であって」の意味を持つ。


2.完了の助動詞『ぬ』の連用形

〇連用形+に

〇下に助動詞が付いて、『にき・にけり・にたり』となることが多い。


3.ナリ活用形容動詞の連用形活用語尾

〇<形容動詞>豊か-に ※切り離せない

〇上に連用修飾句を付けることができる。→○いと豊かになる。

〇『に』の上は語幹なので(=体言ではないので)、主語にならない。→×豊かは……する。


4.格助詞

〇体言+に

○連体形+()に ←()に体言や体言の代用の『の』を補うことができる。

〇連用形+に ←④目的と⑦強調の場合


5.接続助詞

〇連体形+()に ←()に体言や体言の代用の『の』を補うことができない。


6.副詞の一部

〇<副詞>さすが-に ※切り離せない

〇活用がない。
129 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:26:18.86 ID:R2hvGUzi0
食蜂「…はい、こんなところですわね。一度にすべてを覚えるのではなく、問題を解きながら徐々に頭に蓄積させて
いきましょう」<キーンコーンカーンコーン

食蜂「今日はここまでですわ。では御機嫌よう」<ガラガラ バタン

上条「はぁー。古文って難しいな」グダー

浜面「だよなー」

土御門「慣れだぜぃ慣れ」

青ピ「? ありゃ?」ムクッ

上条「あれ?青ピ起きてたのか」

青ピ「なんか起きたら授業が終わってたでぇー」セノービ

上条「ふーん」

土御門「にしても、どうもカミやんだけ贔屓されてる気がしてならないにゃー」

青ピ「せやな」

浜面「ああ」

上条「ん?なんだお前ら??」

土御門「要するに」ムキッ

青ピ「カミやんが」ゴキッ

浜面「ムカつくって」メキッ

男ども「「「ことだぁー!!」」」ドドドドド

上条「なんか久々の展開!?ふ、不幸」

男ども「「「」」」バターン

上条「…だ??」

男ども「「「」」」

上条「……あれれぇー?おっかしぃーぞー」

吹寄「しっかりしなさい上条当麻!」コツン

上条「痛っ」
130 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:27:12.90 ID:R2hvGUzi0
~休憩時間~

青ピ「なんや今日は記憶が曖昧やなぁ」

浜面「転校して緊張してんのかな?」

土御門(うーん鈍っているな。精神系能力なら仕方ないか)

上条「次は御坂の授業か。連続の常盤台だな」

浜面「その両方を落とすとは、さすがは上条」

上条「ん?何が??」

浜面「…もうここまでくると犯罪だな」

青ピ「やっぱりボコボコにしてぇ」ボキボキ

土御門「でも殴れないこのジレンマ」イライラ

上条「?」<ガラガラ

美琴「はいはい。次は美琴センセーの英語ですよー」

若め「ですよっ」

浜面「ったく、この色男が」コツン

上条「痛っ」

美琴「ピクッ」ビリビリ☆

浜面「あばばばばばば」バリバリ

美琴「さーてすっきりしたし、授業始めましょ♪」

浜面「」

土御門(今日は常盤台二大エースがなんかすごいぜぃ…)
131 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:31:18.57 ID:R2hvGUzi0
若め「では御坂さん、よろしくお願いしますねっ」

美琴「任せてください!」フンス

若め「…スレタイからして先生の出番は少なくて当然ですよねっ」ボソッ

美琴「?」

若め「何でもありませんっ。この時間も頑張ってくださいっ」

美琴「はい、わかりました。さて、今日は比較級と最上級について勉強しましょうか」

美琴「まずは基本からね。皆分かっているとは思うけど、一応やるわよ」

上条「…ま、まぁ高校生にもなれば分かるよなぁ、浜面?」チラッ

浜面「…そそそ、そうだよな。高校生なら当然だぜ」

美琴「おバカさんは放っておくとして」

上浜「「酷っ!?」」

美琴「ここでは『high』と『expensive』を例に挙げて紹介するわね」カッカッカッ


highーhigherーhighest

expensiveーmore expensiveーmost expensive


美琴「比較級がer、最上級がestで作れるのは、1音節、または2音節の語の一部よ」

美琴「2音節の場合、語尾が-y、-er、-ow、-leなどのときはこの形になるわ」

美琴「比較級がmore、最上級がmostで作れるのは、2音節の語の大部分、3音節以上の語、および語尾が-lyで終わる副詞の場合は
語の直前にmoreやmostをつけるのよ」

上条「へぇー」

美琴「『へぇー』じゃないわよ」

上条「うっ」ギクッ
132 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/19(日) 03:32:45.43 ID:R2hvGUzi0
美琴「…まあいいわ。ここで補足ね」

美琴「earlyは形容詞でも副詞でも『earlyーearlierーearliest』と変化するわ」

上条「やっぱり語学は全然ダメだぜ」グダー

土御門「よくそれで海外に行けたな」

上条「お前のせいでもあるんだぞ」

美琴「規則変化はこんなとこね。次は不規則変化よ」

美琴「これは今までも結構出てきたはずだけど、もう一度確認してみて」カッカッカッ


原級  比較級  最上級
_____________

good  better  best
well  better  best

bad   worse   worst
badly  worse   worst
ill   worse   worst

many  more   most
much  more   most

little less   least



美琴「これらはしっかり覚えましょうね」

青ピ「ええでぇー!」

美琴「あと、2種類の比較級・最上級がある形容詞や副詞もあるわ。これは意味で分けられるわ。例を挙げると…」カッカッカッ


far………

(距離に関して)『遠い/遠く』ーfartherーfarthest
                 ーfurtherーfurthest

(程度に関して)『いっそう』ーfurtherーfurthest


late………

(時間に関して)『遅い/遅く』ーlaterーlatest

(順序に関して)『後の』ーlatterーlast


old………

(年齢・古さに関して)『古い/年とった』ーolderーoldest

(兄弟姉妹の間での年齢について)『年長の』ーelderーeldest 
 
141 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/23(木) 02:27:57.25 ID:h4SkYyt10
美琴「こんな感じね。比較級・最上級の形によって意味が違ってくるから参考にしなさい」

青ピ「lateなんか要注意やなぁ」

浜面「オレ、eldって単語があるもんかと思ってた…」

上条「elderなんて初めてみたぜ」フンス

浜面「威張るなよ」

美琴「次は原級を使った比較よ。as…asから紹介するわね」カッカッカッ


①My brother is as tall as my father (is).

②I don't sing as[so] well as my sister (does).

③I have as many books as you (do).

④This room is twice as large as that one.

⑤Call the doctor as soon as that possible[you can]!



美琴「①は『my brother』は『my father』と同じくらい『tall』ってことよ」

美琴「要するに『my brother』=『my father』の関係が成り立つのが分かるわね?」

上条「父親と兄貴が同じ人間だと!?」マジデ!?

美琴「背の話よ、バカ」

上条「」

美琴「この文は2つ目のasの後に『すでにどのくらいか判明している人』を置き、これを基準にして前の人物、つまりbrotherが
どのくらいかを説明してるのよ」

美琴「ちなみに形容詞がaやanを伴う場合は語順に注意よ。『He is as nice a person as his father.』みたいにね」

土御門「誰が『素敵な方』なのかにゃー?」

美琴「ふぇ!?そそそ、それは…」///

土御門「誰かにゃー??」ニヤニヤ

美琴「////」カァー

上条「?」
142 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/23(木) 02:29:50.93 ID:h4SkYyt10
        チョークガン
土御門「」←超白墨砲をくらった

美琴「さて、次いくわよー」ビリッ

青ピ「つっちー真っ白やなぁ」

浜面「今のは痛い」

美琴「②はnotがあるから否定の意味を含む文だから、今度は『I』と『my sister』の関係が対等じゃなくなるわ」

美琴「こういう文法の場合の訳は『AはBほど~ではない』だから、A<Bの関係式ができるのよ」

上条「えっと、つまり?」

美琴「…姉もしくは妹の方が歌が上手ってことよ。アンタわざとじゃないわよね?」

上条「わざとではない」キリッ

美琴「」

上条「…そんな顔でこっちを見ないでください」

美琴「次いきましょうか」

上条「美琴センセー!?」

美琴「み、みみみみ…」////

上条「?」

美琴(落ち着け私!これじゃいつまでたっても操祈との差は埋まらないわ!!)ホッペペタペタ

上条「…御坂せんせーい??」

美琴(よし大丈夫!もうそんなに意識しすぎてないはず)チラッ

上条「大丈夫か?顔赤いぞ」

美琴「ぜぜぜ、全然おーけーよ。All right and that's right!」

上条「は?」
143 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/23(木) 02:31:30.38 ID:h4SkYyt10
美琴「今度は③ね。as+形容詞+名詞+asの形だけど、この場合は形容詞と名詞が切り離せないわ」

美琴「manyを使った文の並べ替えの問題なんて要注意ね。ミスしやすいから」

浜面「わかったぜ」

美琴「テキトーなこと言ってんじゃないわよ」イラッ

浜面「ひでぇ…」グスッ

土御門(流石に不憫だぜぃ)カワイソー

美琴「さて、次は④よ。これは、as…asの前にtwiceやhalfを置くことで、何倍かとかを表すわ」

美琴「twiceは2倍、halfは当然半分、a quarterは1/4ね。3倍だとthree times。基本は数字+timesと書くのよ」

上条「ってことは、④は『この部屋はあの部屋の2倍大きい』か?」

美琴「!?」

浜面「なっ!」

土御門「何っ!?」

姫神「上条くんが。冴えてる」

上条「ん?どうした皆??」

美琴「…ようやく私の熱意が伝わったのね!」ウルウル

上条「??」



若め(今のは中学生もできると思いますがねっ)

吹寄(なぜか感動的ね)
144 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/23(木) 02:32:41.68 ID:h4SkYyt10
美琴「上条くんの成長が見られたところで、最後に⑤いくわよ」

上条「そこはかとなくバカにされてる気がするんだが」

青ピ「そりゃそうやで」

美琴「この文はas soon as possible、またはas soon as you canで『できるだけ速く』という意味になるわね」

美琴「as…as possibleで『できるだけ』って訳になるわ。だから例えば」カッカッカッ


Please hold on me as long as possible.



美琴「これで『できるだけ長く私を抱きしめていて』という意味ね」

土御門「誰にお願いしてるのかにゃー?」

美琴「そりゃもちろんあのバ…。…あ」

土御門「えっ」

青ピ「えっ」

浜面「えっ」

上条「ん?」

美琴(てかなんで私、こんな例文書いたのよー!!)///

美琴(あああ、アイツに抱きしめ……!)プシュー

美琴「」シュッ

土御門「え、チョー」ドンガラガッシャーン

美琴「さ、さぁーて?授業を再開しようかしらの…」

上条「落ち着けよ御坂」

土御門「」
145 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/23(木) 02:34:03.75 ID:h4SkYyt10
キーンコーンカーンコーン
美琴「…今日は以上よ。皆お疲れ様」フラフラ

青ピ「先生の方がお疲れやでぇ」

上条「やっぱり先生って大変なんだな」

浜面「そこじゃねえよ」

上条「??」

浜面「ダメだこりゃ」

青ピ「なぁなぁ浜面」チョイチョイ

浜面「ん?」

青ピ「あれはどうや?」

土御門「」

浜面「ダメだありゃ」


~休憩時間~

土御門「次は体育だぜぃ!」

浜面「なんか復活したな」

青ピ「補正や補正。サービスやで」

浜面「じゃあオレもそうなるのか?」

青ピ「浜面は無理やでぇ」

土御門「浜面だからにゃー」

浜面「オレって一体…」orz

上条「どんまい。にしても体育かぁ…」

浜面「? どうかしたか??」

上条「いや、もう決闘は勘弁」

浜面「は??」
146 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/23(木) 02:35:55.03 ID:h4SkYyt10
~4時間目~

ーーーグラウンドーーーーーーーーーーーー
削板「よう皆!また会ったな」

上条「ど、どうも」

削板「おう、昨日は済まなかったな。だがいい戦いだったぞ!」

上条「…まあな」

浜面「?」

削板「それにしてもさっきから気になって仕方ないのだが、コイツは一体誰だ?」ジー

浜面「…ああ、オレか。浜面仕上だ。よろしく」

削板「……何だその根性の無い姿は!?」

浜面「はい?」

削板「どう見ても不良だな。お前、そんな髪の色をして恥ずかしくないのか!?」

浜面「いや、それなら土御門と青ピも…」

削板「言い訳か?情けない男だ!!」

浜面「おい人の話を聞けよ!?」

削板「…そうか。よろしい、ならば決闘だ」

浜面「え」


削板「このオレがお前の腐りきった根性を叩き直してやる!!」ビシッ


青ピ(あーあ)

土御門(可哀想だにゃー)

上条(終わったな…)

浜面「……不幸だ」 
 
 
163 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/26(日) 20:07:48.05 ID:4p+8BkMf0
浜面仕上は今世紀最大のピンチに直面していた。これまでも度々(主にどっかのレベル5のせいで)
危ない目に遭っているが、今回はそれ以上のピンチだった。理由はこれまでで一番下らないが。


浜面(やべーよマジやべーよ、どれくらいヤバいかというとマジヤバい)ガクブル

削板「さあ、覚悟は良いか!!」

浜面「ちょちょっ、ちょっと待ってぇー!?」

浜面(こうなりゃ仕方ねえ。腹ァくくるしかねえか!)キッ

削板「いくぞ、根性無し」

浜面「よし、かかってきやがれ!」


こうして漢と男の決闘は幕を開けた。ところで、本来止めるべき先生はというと…。


黄泉川「さぁさぁ始まったじゃん!審判はこの黄泉川愛穂にまっかせるじゃーん!!」アッハッハ

浜面「」

削板「おう!ありがたい」


むしろ先生が一番ノリノリだった。もしかすると単純に浜面がボコボコにされるのを見たかったのかもしれない。


黄泉川「はいよぉーい、どん!」パチンッ

オオー! ソギイタガンバレー ハマヅラハゼロー

浜面「なんだこの声援!?」

削板「皆、ありがとう!!しっかりと奴の根性を叩き直すからな!」

上条「はまづらがんばー」

浜面「その気の抜けた応援はよせ」
164 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/26(日) 20:09:42.79 ID:4p+8BkMf0
浜面(普通に考えればオレに勝ち目はない)

浜面(だがオレはこれまでに3度もあの麦野沈利に勝ってきたんだ)

浜面(ただじゃ負けないぜ)ザッ

削板「ほう、根性が無いのに多少の自信はあるようだ」

浜面「いや、アンタに勝つ自信はない。だが、すぐに終わるつもりもねえ」


対峙した2人はまずは互いの様子をうかがう。浜面は当然のことだが、削板も警戒はしているのだ。
まず先に動いたのは浜面の方だった。


浜面「ぬおおおおおおおおお!!」ダッダッダッ

削板「…よし、さあ来い!」バッ

青ピ(アイツはアホなんか?)

吹寄(削板先生にまともに突っ込むなんて)

姫神(無知。無謀。無策)


ギャラリーがそう思うのも無理はない。彼らは昨日の上条と削板の闘いを間近で見たので、どれだけ浜面が無謀なこと
をしているかが良くわかるのだ。やはり勝負は見えているのか…。
だが、無策に見えた浜面仕上にも策はあった。


浜面「おらぁっ!」ズザァー

削板「ぬぅぅ!」ガバッ

上条「!? なぁ!」

青ピ「アイツ…!」

土御門「せこいにゃー」
165 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/26(日) 20:11:29.43 ID:4p+8BkMf0
浜面は敵に向かって右拳を振り上げた瞬間に、左足で思いっきり地面を蹴り上げた。
簡単に言うと、砂を目潰しに使ったのだ。


浜面「何とでも言え!負けてたまるかよォォ!!」ブンッ

上条「やったか?」

浜面「!?」


踏み込んで相手の頬に拳を振るった…はずだった。しかし殴るべき頬はもう無かった。
浜面の腕は、当たる場所を失って大きく空を切った。


浜面「奴はどこに…!」

削板「後ろだ!!」

浜面「んな!?」ゴキィ!! ズザー


削板は一瞬にして浜面の後ろに回り、背中に跳び蹴りをくらわせた。浜面は前のめりに倒れ込み、顔面から無様に崩れ落ちた。


削板「さぁ立て!根性があれば出来るはずだ!!」ブオン

浜面「倒れてる相手に向かって拳を振り下ろすなよ!?」ズザザー

削板「ほう。なかなか良い動きだ!」グワシッ

浜面「くっ」メキメキッ


なんとか重力がかかったパンチは転がって躱したが、次の正拳突きは避けられはしなかった。
両腕をクロスして顔面への直撃は避けたが、拳が当たった左腕は骨が軋むようだった。
166 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/26(日) 20:12:52.32 ID:4p+8BkMf0
浜面「くっそ…」ズキズキ

削板「…どうやらオレはお前を誤解していたらしい」

浜面「はぁ?」

削板「お前にもいい根性があるようだな。すまんな暴れて」

浜面「…おう。わかってくれたか」

削板「だがな」

浜面「え?」

削板「その醜い見た目だけはこのオレが」ゴゴゴゴゴ

浜面「ちょっとま」

削板「直してやる!!」グワッ

浜面「おいおい!?」<ゴゴゴゴゴ


両腕を前に突き出す削板と後ずさりをする浜面。このとき浜面仕上は確信した。


浜面(これは……本当にヤバい!)


気がついたときにはすでに浜面は駆け出していた。一歩でも遠く彼から離れたかった。一秒でも早く彼の領域から離れたかった。
だがどんなに一生懸命足を動かそうとも、違和感が後ろからついてきて離れない。茶髪の頭を左右に振り、違和感を拭おうともした。
それでも、その嫌なモノが浜面仕上という男に纏わりついて消え失せない。


削板「……終わりだ、浜面仕上」


遠くなっていくその男の背中に向かって、削板軍覇は躊躇うことなく拳をぶつけた。


ズドォォォォォォオオオオオオオオオオオン!!!!


爆発が起こったことは、誰の目にも明らかだった。
167 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/26(日) 20:14:21.53 ID:4p+8BkMf0
ーーー職員室ーーーーーーーーーーーー
麦野「浜面っ!!?」ガバッ

麦野「……」ポケーー

麦野「夢かぁ…」フゥー

垣根「どんな夢だったんだ?」

麦野「どんなって、私の浜面が爆発するゆm…」チラッ

垣根「…」ニヤニヤ

麦野「」

垣根「…」チラッ ←ICレコーダーを左手に

麦野「」

垣根「…」チラッ ←携帯電話を右手に

麦野「」

垣根「麦野沈利の寝顔は頂いた」キリッ

麦野「」

垣根「これを浜面仕上に見せてほしくなければ、こちらのy」<ズキュン

垣根「…」ダラダラ

麦野「…」ニコニコ

垣根「……うっそぴょーん☆」

麦野「殺す」キラッ☆

垣根「」
168 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/26(日) 20:15:47.06 ID:4p+8BkMf0
ーーーグラウンドーーーーーーーーーーーー
上条「…は、はまづらー!」ババーン

土御門「だいじょうぶかー?」ババーン

青ピ「やつはぶじかー?」ババーン

吹寄「全然心配してるように見えないんだけど」

上土青「「「だって浜面だし」」」

吹寄「…なんかここまで来ると哀れよね。皆サッカーボール蹴りながら見てるし」ポーン

上条「そりゃお前もだろ」ポン コロコロ

吹寄「まあ、あれくらい注意されてもいいんじゃないかしら?」ポヨン

土御門「注意ってレベルじゃないぜぃ」コロコロ

青ピ「お仕置きは男からじゃあかんでぇ」ポーン

姫神「……パスが。回ってこない」

上条「おいどうしたー?そこで呆けててもつまんねえぞ」

姫神「あっ。上条くん」

上条「ほーれ、いくぞー」ポーン

姫神「ばっちこい」

上条「いったぞー」<コロコロコロ

姫神「…ふんっ」サッ

姫神「!?」<スゥー

姫神「…」<コロコロコロ…

姫神「」orz

上条「?」
169 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/26(日) 20:17:20.19 ID:4p+8BkMf0
爆発は半径10mほどの比較的小規模のものだった。砂が焼け、爆風がそれを巻き上げていった。
激しい音は徐々に青空に消えていき、薄くなっていく黒い旋風の中には、一つの人影があった。


削板「…ふむ。随分良くなったな!」


旋風が消え、周りが静かになった頃、削板の目の前に浜面仕上が現れた。頭に違和感をつけた状態で。


上条「あれ?」

青ピ「は?」

土御門「…にゃー」


浜面「……なんとか、生きてる」


膝がガクガクになりながらも何とか立っている浜面。どうも頭が変な感じだったが、おそらく衝撃のせいだろうと自分を納得させる。


黄泉川「おーい、浜面ぁー」

浜面「…黄泉川か」

黄泉川「やっぱりお前の負けじゃん?」

浜面「まあな。流石に勝てやしねえよ」

黄泉川「それにしても…」フフフッ

浜面「あ?どうしたんだよ??」

黄泉川「随分と男前になったじゃん♪」

浜面「は??」
170 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/26(日) 20:19:09.30 ID:4p+8BkMf0
上条「おう浜面ぁー。生きてるか?…ププ」

土御門「無事かにゃー。…プププ」

青ピ「くっくっくっく…!」

浜面「それが戦いから帰ってきた戦士への言葉か?」

土御門「カミやん、右手を気をつけろよ」ニヤニヤ

上条「了解したぜ」ニヤニヤ

浜面「なんかムカつくな。…ちょっと土ついちまったな。トイレ行ってくるわ」タッタッタッ

青ピ「あれでもええんちゃう?」

土御門「でも浜面じゃないにゃー」

上条「確かになー」<何じゃこりゃー!

青ピ「気がついたみたいやな」

土御門「にゃー」<髪の毛真っ黒じゃねえか!!

吹寄「うんうん。やっぱり高校生はこうでなくちゃね」ジロッ

青土「「こっち見んな」」<バタン

上条「あっ、倒れたみたいだな」

削板「大丈夫かァァァアアアアア!!」

吹寄「あっ、行ったみたい」ポーン

上条「だなー」ポン コロコロ
171 : ◆sk/InHcLP. [sage]:2011/06/26(日) 20:26:09.36 ID:4p+8BkMf0
今回分は以上です。>>2の伏線回収(?)成功かも。浜面生存の訳?次回解説するかもしれないししないかもしれん。
ていうか浜面ファンの皆、扱い悪くてスマン。だが反省はしていない。
次回は3日以内には来ます。ではまたノシ
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京西部) [sage]:2011/06/27(月) 14:18:02.63 ID:XK3mFmoq0
……かも……だと!?
っつーことはまだまだ浜面が爆ぜる可能性があるってことか
>>1ドンドンやっちゃってください
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/27(月) 20:12:57.15 ID:y2xLZTjN0

期待してる 
 
178 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/29(水) 10:54:09.78 ID:znnyytW70
削板「さて、彼の根性を性根から叩き直したところで」シュタッ

青ピ「ものの20秒ほどで保健室から戻ってきおったで!?」

土御門「もうこの男は何でもありだから驚きはあまりないにゃー」

上条(あとでそげぶしとこ)デナイト、イヤナヨカンガ…

削板「早速授業を始めようか!さあ試合だ!!」

黄泉川「ちょっと待つじゃん!?せめてウォーミングアップくらいはさせろよ!」

削板「既にオレの心も身体も熱く煮えたぎっているから問題無い!!」

黄泉川「お前の問題じゃねえよ」

上条「まぁまぁ先生。もう皆も十分身体は温まってるし」

土御門「試合試合ぃーー!!」ピョンピョン

削板「今日はオレも一選手として参加するぞ!」

黄泉川「…なんかもう収拾つかない気がしてきたけどもういいじゃんよ」

黄泉川「でも準備運動は念入りにしろよー」

ほか「「「おう!」」」

黄泉川「じゃあチーム決めからだけど…」


その後2チームに分かれて試合をしたところ、2トップの上条と土御門が見事なコンビネーションを繰り広げて
2点をもぎ取ったり、敵のGKの青ピが長身を生かしたスーパーセーブを連発したり、DFの吹寄のデコを巧みに使った
ヘディングでのクリアがあったりもした。
さらにどちらのチームかよく分からない姫神は両陣営からスルーパスの中継役として重宝されたが、最終的には
削板軍覇がハットトリックを決めて、試合は削板・青ピチームの勝利で幕を閉じた。


黄泉川「3-2で削板チームの勝ちじゃん!」ピピー

ほか「「「あざしたー」」」ペコッ
179 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/29(水) 10:55:20.06 ID:znnyytW70
上条「勝てなかった…」orz

土御門「キープ力ぱねェ…」orz

削板「ふはははっ!サッカーではオレの勝ちのようだな、上条当麻!!」

上条「だって軍覇さんフィジカルやべーしよぉ…」

土御門「戦車だぜぃ戦車」

削板「む?免許は持っていない故に車は洗わんが?」

上御門(そっちじゃねえよ…)

青ピ「でもカミやんやつっちーも凄かったでぇー」

吹寄「そう簡単にゴールネットは揺らさせなかったけどね」フフン

青ピ「乳は揺れまくったけどなぁ」

吹寄「ふんっ!」バキィ

青ピ「ええで!?」ボキィ!

吹寄「どこ見てんのよどこを!」

土御門「おっとこのこだにゃー」

上条「青ピはただの変態だろ」

削板「さて最後は後片づけだ!!根性ある者は終わりもしっかりするものだ!」

上条「おーす」

土御門「了解だぜぃ」

削板「さあ行くぞ!!」ダダッ

ほか「「「応っ!」」」ダダッ

イヤー、タノシカッタナー イイシアイダッタ! ツギノジュギョウタノシミー



姫神「…悪いのは。ボールの方。のはず」

黄泉川「とにかく頑張れ、なっ?」ポンッ
180 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/29(水) 10:56:44.65 ID:znnyytW70
~昼休み~

ーーー保健室ーーーーーーーーーーーー
<パキーーーン!!


ーーー教室ーーーーーーーーーーーー
青ピ「いやー!動いたあとは腹減ったなー」

土御門「いっただきまーっす!」ニャー

吹寄「…バカ2人のコメントが健康的。なんか気持ち悪いわね」

青ピ「やかましいわ!」ウガー

土御門「心外だぜぃ」

吹寄「…まぁいいわ。それより上条当麻は?」

土青「「そげぶ」」

吹寄「は?」

土青「「はまづらの」」

吹寄「??」

青ピ「にしてもカミやんのことが気になるとは…」ニヤニヤ

土御門「吹寄も隅に置けないにゃー」コノコノー

吹寄「……な、に言ってんのよ馬鹿どもォォォォ!?」ズバコーン!!

土青「「ぬおっ!??」」ヒューン

吹寄「…///」<ガラガラ

上条「よーし、飯だ飯ぃー。…ってうおっ!?」ズドーン

土青「「」」キュ~

上条「」
181 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/29(水) 10:57:52.58 ID:znnyytW70
姫神「あっ。上条くん。おかえり」

上条「…おう姫神。ドア開けた瞬間に大男が2人飛んでくるってどうよ?」

姫神「そんなこと言われても。知らね」

上条「ったく、危ないよなー」

土御門「悪い悪いカミやん」ムクッ

青ピ「ちょっと吹寄さんがご乱心でなぁー」

吹寄「何か言った?」

青ピ「いえ、何でもありません」キリッ

吹寄「ならいいわ」

上条「ん?何か機嫌悪いな吹寄」

吹寄「…なんでもないわよ」//

上条「いやいや、顔も少し赤いしさ。悪いのは体調の方か?」

吹寄「なんでもないってば!」ムキー

上条「夏風邪はやっかいだからなー。まずは熱を計ってっと…」スゥー

吹寄「ちょっ、何近づいてきてるのよ!?」

上条「いいから、オレに任せろよ」キリッ

吹寄「もうっ…!」<ガラガラ!

麦野「はーまづらァァァーーーっ!!」
182 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/29(水) 10:59:35.53 ID:znnyytW70
上条「あれ?麦野さん」ピトッ

吹寄「」

上条「どうかしたんですか?…って、ぬおっ!?」<ガシッ

麦野「おい上条ぉ。浜面はァ!??」ブンブン

上条「ひっ!?こ、ここにはいませんことよ!」

麦野「あ?…チッ、役立たずが」スタスタスタ

上条「…あっ、でも今アイツならh」<ガラガラ バターン

上条「……保健室に、いますが」

青ピ「どうしたんやろ?」

上条「さぁ??」

土御門(はーまづらぁ)


ーーー職員室ーーーーーーーーーーーー
麦野「…」ゴゴゴゴゴ

一方「……おィ、麦野さン一体どォしちまったンだ?」ヒソヒソ

結標「知らないわよ。てかどんだけ機嫌悪いのよアレ」ヒソヒソ

美琴「朝から雰囲気悪かったのは麦野さんだったのね」ヒソヒソ

麦野「…おいテメェら、何コソコソしてやがんだ、あァ!?」

3人「「「いえ、何でもありません(ン)」」」キリッ

麦野「…チッ」イライラ

一方「そォいえば垣根の野郎はどこだ?」

食蜂「おそらく保健室かと」

美琴「それって何で?」

食蜂「まぁ、そちらの方に聞けば分かりますわよ」チラッ

麦野「…」ゴゴゴゴゴ
183 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/29(水) 11:00:32.36 ID:znnyytW70
美琴「って、聞ける訳ないでしょ!」

食蜂「そりゃそうでしょ」

削板「ぬおおおォォォォォォ!!」ガツガツ

麦野「…」イライラ

一方(マズいなァ。話題を逸らさねェと)ソワソワ ←動揺中で心の反射OFF

食蜂(第1位が怯えてますわ…)キュイーン

一方「そ、そォいやさっきグラウンドで爆発あったなァ。あれは誰の仕業だァ?」

結標「…ねぇ、ちょっと!」ヒソヒソ

一方「ンだよ。人がせっかく話題を逸らしてやってンのに」ヒソヒソ

結標「もし爆発の原因があの人だったらどうする訳?」ヒソヒソ

一方「し、しまったァ!!」ヒソヒソ

一結「「…」」チラッ

麦野「…」ゴゴゴゴゴ

一結(もうよく分からん(ン))

削板「ぬ?さっきの爆発はオレのだが?」

一結(セーフ!)

美琴「でも何で爆発?」

削板「それは、ある男に根性を入れ直すためだ!!」ババーン

美琴「はぁ?」

削板「2-3の生徒の中に1人根性が足らん奴がいてな」

麦野「ピクッ」
184 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/29(水) 11:02:10.90 ID:znnyytW70
美琴「ウチの生徒じゃない。根性無しって、まままさかアイツのことじゃないわよね」グイッ

食蜂「当麻さんは根性無しではありませんわ!」グイッ

削板「ん?当然だろう。あの男の根性は大したものだ!オレには負けるがな!」ハッハッハ

美食「「そうですか」」ホッ

結標「…上条当麻のことになると目の色が変わるのね。2人とも可愛いじゃない」

美食「「///」」カァー

一方「ふン。ヒーローなら当然だな」

美琴「ってことは誰かな?…あっ、浜面?」

麦野「ピクピクッ」

削板「そうだ!見た目からして根性の無い奴だったが、中身はなかなかのものだったぞ!」

結標「ふーん」

麦野「~♪」

食蜂(超嬉しそうですわ)キュイーン

削板「だがあの見た目だけはいかんのでな。根性のある格好にしておいた!」

美琴「根性ある格好って何なのよ…」

削板「む?それはオレのすごいパウダーがな…」

一方「もォいい。で、今その野郎は?」

削板「ああ。オレが根性で保健室まで運んでおいた」<ガラガラ バターン

一方「ン?麦野さンは??」

食蜂「…まぁ、行き先は分かりきってますがね」
185 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/29(水) 11:03:44.37 ID:znnyytW70
ーーー保健室ーーーーーーーーーーーー
浜面「…」スヤスヤ

浜面「…」スピー

浜面「…」<ガラガラ

麦野「ひっさしぶりだねぇ、はーまづらぁ」

浜面「…」スヤスヤ

麦野「おーい、私を無視するとはいい度胸じゃない」ツンツン

浜面「…んー」

麦野「……まったく」ニコニコ

浜面「…」スピー

麦野「よくよく見れば、そんなに顔は悪くないのよね」ジー

浜面「…」スヤスヤ

麦野「…」ドックン、ドックン

浜面「…」スピー

麦野「…」ドキドキ

垣根「…」ドキドキ

麦野「ちょっと待て」



ーーー廊下ーーーーーーーーーーーー
上条「~♪」<ヒューン

上条「ん?」<ゴメンナサーイ!

上条「何だぁ??」

上条「…」

上条「君子危うきに近寄らず…」ススー
186 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/06/29(水) 11:04:31.09 ID:znnyytW70
~5時間目~

ーーー教室ーーーーーーーーーーーー

ザワザワ ヒソヒソ ガラガラ
上条「おーい青ピ、土御門。どうしたんだ一体?」

青ピ「いやそれがな…」

土御門「黒板見てみ」

上条「ん?どれどれ…」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 今日の5時限目の漢文は、諸事情により垣根先生が

来れないため、自習とします。


 先生がいなくとも、静かに学習するようにしましょう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


土御門「…だそうだにゃー」

青ピ「垣根センセー、大丈夫なんかなぁ?」

上条「多分ダメだろうな」

青ピ「? どういうことなん?」

上条「色々あるんだろ、色々と」 
 
196 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/04(月) 01:09:52.58 ID:GVsMSYvy0
~休憩時間~

吹寄「いやー、宿題がはかどったわね」

上条「大分量は減らせたかな…」

青ピ「垣根センセー残念やったなー」

土御門(なんか保健室にいる気がするぜぃ)<ガラガラ

浜面「おーす」

上条「あれ、浜面?もういいのか?」

浜面「まあな」

土御門「頭は大丈夫かにゃー?」

浜面「その言い方はやめて!? …髪は起きたら直ってた」

姫神「そげぶ!」

浜面「ん?まだ寝惚けてんのかなー」ゴシゴシ

姫神「」ヒュッ

浜面「いてっ!」コツン

上条「消しゴム?」

姫神(これで。気づくはず)wktk

浜面「気のせいかー」

上条「だなー」

姫神「」
197 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/04(月) 01:11:17.18 ID:GVsMSYvy0
青ピ「てか、浜面やったらそのままサボるかと思ったけどなぁ」

土御門「不良だからにゃー」

吹寄「そうよね」

浜面「吹寄さーん!?アナタはせめてフォローを…」

吹寄「無理よ。だってせっかく削板先生が髪を染めてくれたのに」

女1「そうよそうよー」

女2「浜面は不良だー」

女3「黒でも茶でも…ハァハァ」

浜面「」

上条「でも何で戻ってきたんだ?」

浜面「起きたら保健室が崩壊しててだな…」

上条「なにそれこわい」

浜面「ここにいてはマズいと思って来ました」

青ピ「そりゃそうや」

浜面「それに今日最後の授業だし、何より麦野はここまで来ねえしな!」ハッハッハ

上条「確かにな!」ハッハッハ

浜面「やっぱ平和が一番だぜ!」ハッハッハ

ガラガラ バターン

浜面「っはっは……は?」

麦野「…」ニヤニヤ
198 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/04(月) 01:12:46.82 ID:GVsMSYvy0
~6時間目~

麦野「やーっと会えたねぇ、はーまづらぁ」

浜面「…」ガクガクガク

麦野「んー?どうしたのかにゃーん??」ニヤニヤ

浜面「な、なぜ保健の授業に麦野が…!?」

麦野「あーそれはねぇ、保健は実習生でローテーションでやってるからよ」

浜面「……おい、聞いてねえぞ上条!」ヒソヒソ

上条「いや、オレもまさか今日だとは…」ヒソヒソ

麦野「なーにコソコソしてるだぁ?」

浜面「いえいえ!そんな滅相もない…」

麦野「そーかそーか。私の授業が楽しみかー」ニヤニヤ

浜面「あっはっはっは……」

青ピ(むぎのんが生き生きしとるなぁ…)

吹寄(まさに恋する乙女ね)

土御門(浜面ぁ…)

姫神(先生の表情。今日は特に綺麗)


上条(……なんでみんな微笑ましいんだ?)
199 : ◆sk/InHcLP. [sage]:2011/07/04(月) 01:14:22.33 ID:GVsMSYvy0
麦野「さあて、授業始めるわよー」

浜面「」ガクガクブルブル

青ピ(なんやムカつくなぁー、浜面の野郎)

土御門(傍から見りゃ好かれてるんだけどにゃー)

浜面(どうしてこうなった…)ガクブル

麦野「確か今日の内容は、っと~♪」

土御門「まぁ浜面のことはどうでもいいぜぃ!」

青ピ「今日はむぎのんの保健体育やー!!」クネクネ

上条「……多分お前らの期待通りにはいかないと思うぞ」ハァー

麦野「…えっと、今日は性教育ね」

上条「ん?」

麦野「男の[ピーーー]は精[ピーーー]をつくり、その汚え[ピーーー]メンを女の[らめぇぇっ!]にぶち込む機能があってなぁ。
んで男どもが興奮すると[ピーーー]が[禁則事項です]すんだよ。それでてめぇらが[田島「チ○コ破裂するっ!」]する訳だがよ……」


上条「」

浜面「」

青ピ「」
200 : ◆sk/InHcLP. [sage]:2011/07/04(月) 01:15:39.61 ID:GVsMSYvy0
キーンコーンカーンコーン
麦野「[らめぇぇっ!]……と今日はここまでか。じゃあまたな、はーまづらぁ」

浜面「……はい」

上条「」

青ピ「………さすがのボクも引いてもうたわ」

土御門「にゃー。やっぱ女子には恥じらいが必要だぜぃ…」

上条「同感だ…」

姫神「…」///

吹寄「…」///

浜面「…皆、なんかスマン」

上条「いえいえ」

土御門「さぁーて一日も終わったことだし、今日こそ3人でパーッとやっちゃおうぜぃ!」バンザーイ

青ピ「ええなぁー!」

上条「なぁ、今日は4人にしないか?」ポンッ

浜面「ん?オレ??」

青ピ「……………まっ、いいか」

浜面「間が長くね!?」

土御門「よっしゃ、転校生の奢りだぜぃ!!」

浜面「うわぁマジか!?今月ピンチだってのに…」

上条「そうと決まれば行こうぜー!」
201 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/04(月) 01:17:02.94 ID:GVsMSYvy0
ーーー廊下ーーーーーーーーーーーー
上条「いやー、助かったぜ。いつもは結局オレが奢らされるからな」

浜面「そうなのか。やっぱり上条は上条なんだな」

上条「?」

青ピ「あっはっは。まあカミやんにはいつもお世話になってるからなぁ」

土御門「小銭が無くなればカミやんが出してくれるにゃー」

上条「って何言ってるんだオイ」コツン

土御門「いたっ」

上条「…まあ、今日は用事もないことd」

??「そうはいきませんよ、上条ちゃん!」

上条「ゲッ、この声は…」

青ピ「小萌センセーや!!」

小萌「はい、そうなのですよー」

土御門「どうかしたのかにゃー?」

小萌「はい。上条ちゃん、年貢の納め時ですよー」

上条「うっ」

青ピ「カミやん、羨ましいぜ…」

浜面「なんでそうなる」

小萌「さて、行きましょうねー」ズルズル

上条「んがぁー…」ズルズル

青ピ「…まあカミやんは仕方ないなぁ。3人で行こか?」

土御門「だにゃー」

??「ちょっと待ちなさいよ」ポン
202 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/04(月) 01:18:54.77 ID:GVsMSYvy0
青ピ「ん?」クルッ

土御門「ん?」クルッ

浜面「」ガクブル

青ピ「おっ、むぎのんや!」

麦野「むぎのん言うな」

土御門「どうしたのかにゃー?」

麦野「んー?ここのバカに用があるのよ」

浜面「」

麦野「さぁー、行こうか浜面ぁー」ズルズル

浜面「」ズルズル

青ピ「……なんや積極的やのぉ、むぎのん」

土御門「チャンスだからにゃー。日常が非日常になった時。それが乙女のタームポイントだぜぃ」

青ピ「ほぇー。詳しいなぁ」

土御門「説明しなきゃ上手く話が進まないんでな」

青ピ「?」
203 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/04(月) 01:20:38.21 ID:GVsMSYvy0
ーーー職員室前ーーーーーーーーーーーー
上条「…とまあ、ここで小萌先生を待ってる上条さんな訳ですが」

美琴「アンタこんなところで何してんのよ?」

上条「えっと、地獄へのカウントダウン?」

美琴「はぁ?…あっ、補習ね」

上条「助けてください御坂さん。上条さんの頭はもう破裂寸前ですことよ」ウルウル

美琴(うっ、コイツ可愛いわね…)

上条「うぅぅ…」

美琴(! そうだ。これを上手く使えば……)

美琴「…ねぇアンタ」

上条「ん?どうしたんだ?」

美琴「そ、そんなに勉強で頭の中がパンパンだったらさ、たまには息抜きが必要よね?」

上条「…まあ、そうかもな」

美琴(……よし、もうひと押し!)

美琴「それじゃあさ、アンタの息抜きに、わわ、私が付き合ってあげてもいいわよ」

上条「はぁ?」

美琴(って、何でこんな言い方しかできないのよー!!)アセアセ

上条「つーかなぜ上から目線?」

美琴「いやあのそのぉ、何ていうか…」

上条「何だ、はっきり言えよ」

美琴「た、たまには、アンタと一緒に出かけたいなーっていうか、そのぉ…」ゴニョゴニョ

上条「まさか、お前…」
204 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/04(月) 01:23:29.95 ID:GVsMSYvy0
美琴「な、何よ?」

上条「お前…」ジー

美琴「…」ドキドキ

上条「……オレに色々と奢らせる気か?」

美琴「はぁ?」

上条「この貧乏な上条さんは貴女さまの買い物に耐えうる財布は持ち合わせていませんことよ!」

美琴「……はぁー」

上条「何だそのため息は」

美琴「まあいいわ。とにかくアンタの息抜きに付き合ってあげる」

上条「へいへい。いつにする?」

美琴「そうねー。…土曜日なんかどう?」

上条「…特に用事はないし、いいぜ」

美琴「ホント!やったっ♪」

上条(なんでこんなに喜んでるんだ??)

美琴「じゃあさ、土曜の10時にいつもの公園で!遅れるんじゃないわよ」ビシッ

上条「オッケー」

美琴「じゃあねぇー」タタッ

上条「おうっ。…ま、いっか。御坂が喜んでる訳だし」<ガラガラ

小萌「かーみじょうちゃーん?」

上条「おわっ!?…小萌先生か。ってことは」

小萌「はいっ。補習ですよー」ニコニコ

上条「…ハァー」

小萌「さて、行きましょうか。上条ちゃんに、結標ちゃん?」

上条「えっ」チラッ

結標「…そうね。早く行きましょう、小萌」 
 
215 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:27:12.34 ID:V1mNEPlq0
上条「…あれれ?どうして結標さんまでいらっしゃるのですか?」

結標「何?イヤなのかしら?」

上条「いえ、別にそういう訳では…」

結標「ならいいじゃない」

小萌「そうですよー。結標ちゃんには補習のお手伝いをしてもらうのです!」

結標「みたいね」

上条「さいですか…」

結標「あら、私じゃご不満かしら?やっぱり常盤台の2人の方がいい?」

上条「いやいや、そういう訳ではないけどさ」

結標「ふーん…」

結標(少しも慌てないのね。あんな可愛い子たちなのに…)

結標「…こりゃ苦労するわね、あの子たち」

上条「?」

小萌「さあ2人とも、行きましょうかー」トテトテ

結標「はいはい」スタスタ

上条「…えっ、ちょっとどちらへー!?」ダダッ
216 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:28:34.40 ID:V1mNEPlq0
ーーースーパーマーケットーーーーーーーーーーーー
上条「……で、どうしてこうなった」

結標「何がよ?」

上条「なぜ補習を受けるはずの上条さんが、こうして平和にお買いものをしてるかってことですよ!」ウガー

小萌「いやー、今日は久々に美味しい夕飯にありつけそうですー」

結標「ええ、ありがたいわね」

上条「オレが作るの!?」

結標「他に誰がいるのよ」ヒョイヒョイ

小萌「上条ちゃんは料理上手ですからねー。補習にかこつけて呼んじゃいましたー」ポイポイ

上条「呼んじゃいましたー、じゃないですよ。まったく…ん?」

上条「おい結標さん!肉はこんなに高級じゃなくても美味しく料理すればいいって。あと小萌先生、野菜を勝手に戻さないで!
もう大人なんだから好き嫌いはいけません!」

結標「…あっ、はい」

小萌「…了解ですー」

上条「ったく、ただ食べればいいってもんじゃないんですからね!」プンプン



周り(お母さん…?)
217 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:29:48.03 ID:V1mNEPlq0
小萌「上条ちゃん、今日のメニューは何なのですかー?」

上条「そうだな…。とりあえず野菜炒めとかかな」

結標「野菜炒め……。それくらいなら私が…!」

小萌「早まらないでくださいねー」

結標「小萌ヒドい!」ウルッ

小萌「あれでは野菜が可哀想ですー」

上条「どんな料理なんだよ…」

結標「うっ、炒めることは炒めたのよ!」

小萌「さすがに黒くなるまで調理しないでください…」

結標「……ごめん、小萌」

上条「へぇ、料理ニガテなのか?」

結標「…悪かったわね」

上条「別に悪い訳じゃないけど、料理って一回覚えれば案外うまくできるもんだぜ」

結標「そんなものかしら…?」

上条「そうですよー」ウンウン

結標「…」

小萌「あっ、いいこと思いつきましたよー」

上条「どうしたんすか、小萌先生?」

小萌「上条ちゃん、結標ちゃんと一緒に料理を作ってあげてください!」
218 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:30:48.50 ID:V1mNEPlq0
結標「えっ?」

上条「ん?」

小萌「これは我ながらいい案なのです!」ウンウン

結標「ちょ、ちょっと小萌、何もそこまでしなk」

上条「オレはいいですよ」

小萌「良かったですー!」

結標「ちょっと待ってよ!?」

小萌「女の子のステータスが上がりますよー」

結標「…女子力」

上条「よし、じゃあ先生のお家に行きますかっ」

小萌「はーい♪」

結標「貴女は料理食べたいだけでしょ…」<ギャーギャー

上条「あれ?あの2人は……?」

姫神「あっ。上条くん」

結標「あら、ラブラブね」

姫神「あの。私。姫神秋沙」

小萌「一応生徒さんと実習生さんですけど、いいんですかねー?」

姫神「……帰ります」
219 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:31:42.56 ID:V1mNEPlq0
浜面「だからよ、何でオレの家に来るんだよ!?」

麦野「いいじゃねえか。料理の練習だよ練習!」

浜面「それなら自分の家でやればいいだろ!?1人でさ」

麦野「あ゛?なんか文句あるのかぁ?」スゥー

浜面「その手の動きは何!?」


上条「……放っておきましょうか」

結標「ええ」スタスタ

小萌「ではこっちですよー」<ウイーン



ーーー小萌の部屋ーーーーーーーーーーーー
小萌「さあ2人とも、頑張ってくださいねー」<チンチーン

上条「お箸で茶碗をたたくんじゃありません」

結標「…とにかくやりましょう」スタスタ

上条「はーい」スタスタ

小萌「いやー、楽しみですなー」<チンチーン



上条「…さて、まずは材料を切ってですね」

結標「ははは、はいー」ビクビク

上条「そんなに震えなくとも…」ザクッザクッ

結標「怖い怖い怖い…」ビクビク

上条(貴女さまの方が怖いのですが…)
220 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:34:47.47 ID:V1mNEPlq0
ーーー商店街ーーーーーーーーーーーー
麦野「さて、お前の家はどこだぁ、はーまづらぁ?」

浜面「やっぱりオレん家か?」

麦野「いいだろぉ?こんな美人を家に連れ込めるんだからよ」

浜面「マジかよ…」<バサッ

浜面「ん?」

麦野「おっ」

浜面「ヤベェ」



絹旗「…麦野に浜面。超何してるんですか?」

フレ「結局、2人でデート中だった訳?」

滝壺「………はまづら」



浜面「…」ダラダラ

麦野「…」ニヤニヤ

浜面「……えっと、これはだなぁ」

絹旗「言い訳とか超見苦しいですよ、浜面」

フレ「そうそう」

滝壺「…………………はまづら」

麦野「…」ススー

浜面「ち、違うぞ滝壺。これはな…」

麦野「…」ダキッ

絹フ滝「「「!!?」」」
221 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:35:49.56 ID:V1mNEPlq0
浜面「!? おい麦野!?」

麦野「んー?どうしたぁ??」ギュッ

浜面「どど、どうしたってオマエ…!」ドキドキ

麦野「…」ドキドキ

滝壺「…」ゴゴゴゴゴ

浜面「…とりあえず離れてくれ!麦野」ビクビク

麦野「イヤ」

浜面「」

絹旗「…これはアレしかないですね」グッ

フレ「そうよね」スゥー

滝壺「……はまづら」ジャキ

浜面「…………逃げろー」ダダッ

麦野「わー、浜面ったら強引ねー」ダダッ

絹フ滝「「「待てやゴルァァァァ!!」」」ダダダダ

浜面「ひぃー!?」ダダダダ



ーーー小萌の部屋ーーーーーーーーーーーー
結標「…ねえ、上条くん?」トンットンッ

上条「はい、どうしました?」

結標「家庭的な女の子ってどう思う…?」

上条「好みです」キリッ

結標「そ、そう?」

上条「好みです」キリリッ
222 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:36:59.40 ID:V1mNEPlq0
結標(や、やっぱりアイツもそうなのかしら?)ドキドキ

上条(てか、いきなり何を言い出すんだ?)

小萌(2人とも何を呆けてるんですかねー?)

上条「あれ、小萌先生?」

小萌「早くしてくださーい!」<チンチンチーン

上条「なに茶碗とお箸セットで台所に来てるんですか…?」

小萌「はやくはやくー!」<チンチーーン

結標「はいはい。今持っていくから座ってなさい」

小萌「はーい♪」

結標「~♪」

上条(見た目は割と家庭的なんだけどなー)



上結小「「「いっただきまーす♪」」」

小萌「ほえー。結標ちゃん、美味しく出来てますよー」ハムハム

結標「そう?ありがと、小萌」

上条「久々にうまいモン食えたぜ…!」ウマウマ

結標「いつもは何を食べてるのよ?」

上条「もやし」

結標「も、もやし…?」ホワンホワンホワン…


一方『…あァ?なンでここでオレが出てくるンですかァ!?』


結標「…くすっ」

上条「ヒドい!そんな笑わなくとも…」
223 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:38:09.10 ID:V1mNEPlq0
~食事終了~

小萌「いやー、とっても美味しかったですー。上条ちゃん、今日はありがとうございましたー」ペコッ

結標「また料理教えに来てね」

上条「はいはい。じゃあ先生、結標さん、また学校で」ノシ

結標「ええ」

小萌「もう完全下校時刻も過ぎてしまっているので、気を付けて帰ってくださいねー」

上条「了解っす」<バターン

小萌「…帰っちゃいましたねー」

結標「そうねー」

小萌「でも上条ちゃんのおかげで、今日の食卓は楽しかったのです!」

結標「そうね。次は他の皆も誘っちゃおうかしら?」

小萌「一方通行ちゃんですかー?」

結標「なんでアイツになるのよ!?」

小萌「なんとなくですー」フフフッ

結標「まったくもう…」フフフッ




小結「「……あっ、補習忘れてた」」
224 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 01:38:53.14 ID:V1mNEPlq0
ーーー帰り道ーーーーーーーーーーーー
上条「いやー、小萌先生のおかげで久々に良い物食えたなー」スタスタ

上条「これからも困ったら小萌先生のトコ行こうっと」スタスタ

上条「…あれ?なんか忘れてるような……」

上条「……忘れたし、もういっか。どうせ大したことでもないだろ」

上条「~♪」





ーーー上条宅ーーーーーーーーーーーー
??「…………おなかがへったんだよ」グゥ~
225 : ◆sk/InHcLP. [sage]:2011/07/10(日) 01:41:58.19 ID:V1mNEPlq0
といったところで4日目は終了です。段々中だるみが…!やっぱりもっとサクッと書かねば。
次回は今日中投下を目指します。ではまたノシ
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/10(日) 01:43:41.78 ID:Q1+InpZS0


そういえば、結標さんは一通さんとフラグ建ってたな
上条×結標がありと思ったのは俺だけ…?
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/10(日) 07:25:06.41 ID:nZvLpRJd0
座標殺し、幻想座標か
いいな

いちおつ 
 
232 : ◆sk/InHcLP. :2011/07/10(日) 23:50:55.93 ID:V1mNEPlq0
こんばんは。どうやら間に合ったようです。
幻想座標は>>1も読んでみたいものです。ここの結標さんは上条派ではありませんし。
理由は常盤台の2人の関係を際立たせたいっといったものです。部下もいますしね。
では投下。4日目のオマケです。
233 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 23:52:31.90 ID:V1mNEPlq0
ケース1 一方通行の場合


一方「はァ、やってらンねェぜェ…」ズーン

番外「…なんでそれをミサカの病室に来てまで言うかな?」

一方「もォ誰でもいいから聞いて欲しかったンだよォ…」

番外「はいはい。てか、そんな姿見たらミサカ苛めたくなっちゃうんだけど☆」

一方「ンだよォ、オレの話が聞けねェのかァ!」ドンッ

番外「質の悪い酔っ払いかアンタは!?…こっちもこっちで落ち込んでるのにさ」ハァー

一方「…ン?なンでお前がへこンでるンだァ??」

番外「アンタのせいだし!!」ウガー

一方「どォしてそォなるンですか!?」

番外「だって、だってアナタがぁ…!」ウルッ

一方「はァ?訳が分かンねェぞ…」

番外「うぅぅ…」

一方「つゥか今日はお前の話はどォだっていいンだよ」

番外「そんなにミサカを苛めて楽しい!?」

一方(さっきから何言ってるンだコイツ?)
234 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 23:54:21.49 ID:V1mNEPlq0
一方「とにかくよォ、オレを慰めてくれよ番外個体ィ…」

番外「慰めるって一体何を…」

一方「クソッたれェ……」グスッ

番外(…ま、まさかこれは……!)

番外(かつてMNWでミサカ20000号が言ってた…!)

一方「なンでなンだァ…?」

番外(どどどど、どうしよう…!)ドキドキ

番外(まずは上手く話を切り出してっと…)ドキドキ

番外「……それで?一体どうしたのかな、天下の第1位様は??」

一方「…あァ、実はなァ……」

番外「…///」ドックン、ドックン

番外(さぁ、かかってきやがれ!一方通行!!)バッチコーイ!





一方「今日のオレの出番、少なすぎませン?」

番外「…………」

番外「ハァ?」
235 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 23:55:41.45 ID:V1mNEPlq0
ケース2 垣根帝督の場合


垣根「はぁ…。今日は散々だったな」

垣根「ただいまー」ガチャ

定規「おかえりなさい。今日も暑かったでしょ?」トトトトッ

垣根「ああ。もう燃えるようにな」

定規「へぇー。今日は買い物も無かったし、知らなかったわ」

垣根「外に出てねえのか?働きもせずにまったく…」

垣根「……………太るぞ」

定規「うるさいわね」

垣根「なんだぁ?せっかく人が心配してやってるのによぉ…」

定規「余計な心配しなくても結構よ」

垣根「…ふぁーあ。もう眠いわ。オイ心理定規、膝貸せ」

定規「………ふぇ?」ボンッ

垣根「オラ、さっさと座りやがれ」ドンッ

定規「きゃっ!?」ストン

定規「ななな、なにを…!」

垣根「はい、お休みぃー」ドスン

定規「ちょちょちょっ!!?」

垣根「…すぅ、すぅー……」


定規「……やっと、報われたわ」ウフフッ
236 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 23:56:44.80 ID:V1mNEPlq0
ケース3 御坂美琴の場合

ーーー常盤台中学学生寮 208号室ーーーーーーーーーーーー
美琴「ふふふっ、うへへへ…」ポケー

白井「おおお、お姉さま…?」

美琴「~~~! ~♪」ゴロゴロゴロ

白井「い、一体どうなさいましたの?…まさかあの殿方とデートの約束でも…!」

美琴「うん、そうよっ♪」

白井「んなななな、なんですってぇぇぇぇぇ!!?」ガガーン

美琴「~♪」

白井「あんの類人猿がァァァァ!!」ヌオー!

美琴「黒子、ちょっと黙ってて」ギロッ

白井「はいですの」キリッ



ーーー208号室前廊下ーーーーーーーーーーーー
女1「御坂様、とても嬉しそうですわね」コソコソ

女2「ええ。あの表情は並の喜びではありませんわ」コソコソ

女3「御坂様、すごく素敵ですわ!」コソコソ

??(今の話は本当なのでしょうか?…これは報告した方がいいのかしら??)ソロー

女1「あのお顔を見ているだけで、日頃の疲れが吹き飛びますわ!」

女2「ええ!わたくしたち『御坂様ファンクラブ』のエネルギーの源です!!」

??(どうしましょうか…。あっ、そろそろ逃げませんと)ススー

女3「御坂様、萌えますわー!」

寮監「何を御坂の部屋の前で騒いでいる?」

3人「「「ひぃ!?」」」
237 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 23:58:08.17 ID:V1mNEPlq0
寮監「まったく毎日のように騒ぎおって…。今日こそ罰を与えねばな」ゴキッ

3人「「「…逃げましょうー!」」」ダダッ

寮監「…」スゥー

女1「うぐっ!?」グキッ

女2「ぬえっ!?」ボキッ

女3「あげっ!?」ゴキッ

寮監「…ふんっ。それぞれの部屋に放り込んでおくか」ポイッポイッ

寮監「……また1人逃がしてしまったな。奴の能力のせいか…」ポーン

寮監「まったく、御坂のふぁんとか言う奴ではないはずだが…?」

寮監「一体こちらの寮に何の用があるというのだ?」



寮監「………食蜂操祈の側近が」
239 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/10(日) 23:59:14.42 ID:V1mNEPlq0
ケース4 麦野沈利の場合


~就寝前~

麦野「今日は浜面に美味しいご飯も食べさせてあげたことだし、ポイントアップは必至ね」←抱き枕を持ちながら

麦野「これを繰り返せば、いつの日か必ず滝壺から浜面を……!」ギュー

麦野「…でも、なーんかまだ押しが足りない気がするのよねー」ムギュー

麦野「浜面にイイトコを猛アピールできるイベントとか、都合良く発生しないかしらー?」モフモフ

麦野「……まずは地道な努力からよね。明日からも授業頑張らなきゃ!」スリスリ

麦野「電気消そうっと」カチッ

麦野「…おやすみ、浜面ぁ」ムギュー

麦野(いつかは浜面の隣りで……。なーんてね♪)ニャハハーン




抱き枕(うひょおおおおお!!むぎのん柔らけぇぇぇぇぇ!!)ハァハァ
241 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/11(月) 00:01:10.92 ID:iCAoVKuN0
ケース5 食蜂操祈の場合


~就寝前~

部下「…ということのようです。いかがなさいますか?」

食蜂「なるほど。美琴もやりますわね」

部下「御坂様も最近ではどんどん積極的になっていますからね。油断していると先を越されてしまいますわよ?」

食蜂「確かにそうですわ。さて、どうしましょうか…」ブツブツ

部下(結局、報告してしまいました。これでわたくしは本当に良かったのでしょうか?)

食蜂「ふむぅ…」

部下(わたくしは、食蜂操祈様の忠実な部下?それとも……?)

部下(…御坂様は上条様が好き。食蜂様も上条様が好き。そして―――)



部下(わたくしは、上条当麻さまのことが……好き)



食蜂「…よし、決めましたわ!」

部下「………はい?どうかしましたか??」

部下(ボーっとしていてあまり食蜂様のお話を聞いていませんでしたわ…)

食蜂「それはですね…」

部下「それは…?」ゴクリ

食蜂「……もう夜も更けてきましたし、寝ましょうか」

部下「へっ?」
242 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/11(月) 00:03:36.82 ID:iCAoVKuN0
部下「えっ?食蜂様、一体何をなさるつもりだったのですかー!?」

食蜂「それはまた明日にしましょう。ではおやすみなさい」カチッ

部下「お、おやすみなさいませ…」

部下(ぬおおおおお!!とっても気になりますぅぅぅぅ!)


ベッドの上でまるで白井黒子のように悶え苦しむ食蜂操祈の第一の部下。お疲れさまである。


部下(…しかし、これでわたくしもようやく決心がつきましたわ)

部下(あとは勇気を出して、一歩ずつ前に進むだけですね)

部下(さて、まずは日課である上条様とのアイコンタクトから!)<カチッ

部下(………あれ?食蜂様、もう眠られたのでは??)ムクッ

食蜂「忘れてましたわ。今日は当麻さんも一緒ですわ♪」ガラッ

部下「!?」

食蜂「では今度こそおやすみなさい」カチッ

部下「え?うぇ?…は、はい。おやすみなさいませ」

食蜂「…おやすみなさいませ、当麻さん♪」フフフ

部下(嗚呼!?上条様ぁぁぁぁぁ!?)

食蜂「…すぅ、すぅー………」

部下(これが恋の苦しみ!?しかし上条様と添い遂げるためとあらば、このような苦しみなど…!)

食蜂「…ふふっ。とうまさぁーん♪……」スヤスヤ

部下(…ぬうううぅぅぅぅっ!!)ゴロンゴロン


学園都市第5位、食蜂操祈とそのルームメイトは固い絆で結ばれている。
だが上司の信頼は厚くとも、部下の悩みは深いようだった。
243 : ◆sk/InHcLP. :2011/07/11(月) 00:10:35.09 ID:iCAoVKuN0
と、こんなところで4日目も終了。ようやく金曜日に突入です。
さて、金曜の時間割はこうです。

5日目(金)
1.能力開発
2.日本史
3.数B
4.現代文
5.英語
6.芸術


いつもレスありがとうございます。次回こそ水曜までには来ます。



ではまたノシ 
 
250 : ◆sk/InHcLP. :2011/07/14(木) 22:29:56.13 ID:B+Aa5oBS0
~5日目(金)~

上条「ふぁーあ。今日も暑いなー」<ミーンミンミーン


まだ朝の8時を少し回ったところだが、夏休み前のこの時期、すでに外は熱気に溢れていた。日本特有の湿度の高さが
上条を少々イライラさせたが、手に持っている団扇を最大限に活用し、僅かな爽快感を味わうことで気分を紛らわせた。
もう一刻も早く涼みたい。そう強く思い学校への道を急ぎ足で進もうと決意した上条当麻であったが、


一方「おゥ、ヒーローじゃねェか。今日もイイ天気だよなァ」

上条「……あっ、一方通行さん。おはようございます!」フカブカ

一方「なンでさん付けなンだァ…?」


早くもトラブルに出会ってしまった。思わずため息をつきそうになるが、後が怖いので何とか引っ込めることにする。


上条「いやー、にしても暑いっすねー!」パタパタ

一方「そォか?…あァ、オレは反射してるから別に暑くはねェぜ」

上条「マジかよ…」


確かに目の前の白髪の男、まったく暑そうな素振りをせず、汗も一切かいていなかった。
うちわ片手に懸命に努力し続けている上条は、思わずその幻想をぶち殺してしまいたくなった。


上条「……」ウズウズ

一方「ン?どォした?」

上条「…いいぜ。そうやって自分だけ涼しい思いをしているっていうんなら…」


上条「まずは、そのふざけた幻想をぶち[ピーーー]!」ガシッ


パキィィィーーーーン!!
251 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/14(木) 22:31:47.04 ID:B+Aa5oBS0
すまん、saga忘れ。こっちで補完頼む


~5日目(金)~

上条「ふぁーあ。今日も暑いなー」<ミーンミンミーン


まだ朝の8時を少し回ったところだが、夏休み前のこの時期、すでに外は熱気に溢れていた。日本特有の湿度の高さが
上条を少々イライラさせたが、手に持っている団扇を最大限に活用し、僅かな爽快感を味わうことで気分を紛らわせた。
もう一刻も早く涼みたい。そう強く思い学校への道を急ぎ足で進もうと決意した上条当麻であったが、


一方「おゥ、ヒーローじゃねェか。今日もイイ天気だよなァ」

上条「……あっ、一方通行さん。おはようございます!」フカブカ

一方「なンでさん付けなンだァ…?」


早くもトラブルに出会ってしまった。思わずため息をつきそうになるが、後が怖いので何とか引っ込めることにする。


上条「いやー、にしても暑いっすねー!」パタパタ

一方「そォか?…あァ、オレは反射してるから別に暑くはねェぜ」

上条「マジかよ…」


確かに目の前の白髪の男、まったく暑そうな素振りをせず、汗も一切かいていなかった。
うちわ片手に懸命に努力し続けている上条は、思わずその幻想をぶち殺してしまいたくなった。


上条「……」ウズウズ

一方「ン?どォした?」

上条「…いいぜ。そうやって自分だけ涼しい思いをしているっていうんなら…」


上条「まずは、そのふざけた幻想をぶち殺す!」ガシッ


パキィィィーーーーン!!
252 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/14(木) 22:32:52.00 ID:B+Aa5oBS0
一方「な!?こ、これは…!」ガッチリ

上条「どうだ!?」

一方「あ、あっつゥゥゥゥゥゥ!?」ムシムシ

上条「これが日本の夏だ!そうやって殻の中に籠って甘えんじゃねえ!!」

一方「…くゥ、クソッたれがァ!」ブンブン


つないだ手を必死で振りほどこうとする一方通行だが、能力が使えない状態では上条の腕をほどけるはずもない。


上条「さあ、このままお手てつないで登校だ!」グイッ

一方「ふ、ふざけンなァァァァ!!!」ブンブン

??「ふざけないでェェェェェ!!?」ブォン!!

上条「んなっ!?」バチンッ

一方「! よしっ」バッ

上条(今、何かが右腕を…?)イテテ…

一方「っははァ!上条ォ、覚悟はイイかァ?」カチッ

上条「ヤベッ、調子乗った」

一方「あぎゃはははっ!!」キュイーン

上条「痛ぇ!?」ズドーン ピューン


この日、学園都市に1つの地割れが誕生した。
253 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/14(木) 22:34:00.80 ID:B+Aa5oBS0
一方「ふゥ。やっぱ涼しィのが一番だなァ」カチッ

一方「さっさと学校行くかァ」スタスタ

一方「……オイ、誰だか知らねェが、助力には感謝しといてやるよォ」


~8:10~

上条「痛っ。朝から不幸だ…」ズキズキ

上条「なんかまたさっきみたいな衝撃で吹き飛ばされたし」<ガサッ

垣根「おう上条か。こんな茂みのなかで何してんだ?」

上条「…垣根さんか。いやー、不幸な上条さんには色々あるのですよ」

垣根「いや、茂みに潜りながらドヤ顔されてもな…」ホレ、ツカマレ

上条「よいしょっと…」タスカッター

垣根「で、一体どうしたってんだ?」

上条「それがですね…」カクカクシカジカ

垣根「てめえら、随分下らないことで喧嘩するもんだなぁ」

上条「でも暑いもんは暑いしさ!垣根さんもそう思うだろ?」

垣根「いやまぁ、オレには常識が通用しねえし」

上条「うわぁ…」

垣根「そんなに見つめるなよ。照れるだろ?」

上条「うっわぁ………」

垣根「引くな。さすがに傷つく」
254 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/14(木) 22:35:21.96 ID:B+Aa5oBS0
上条「にしてもあっついなぁ。助けてくださいよぉ…」

垣根「…まあいいぜ。ほれ」つ【保冷剤】

上条「いや、そんなもんすぐ溶けちゃうだろうが」

垣根「コイツは特別だ。なんせオレの未元物質でコーティングされた代物だからな」

上条「マジかよ」

垣根「おう。さあ受け取れ」つ【保冷剤】

上条「ああ。右手のものは右手でっと…」

垣根「…」ニヤニヤ

上条「って、さすがにその手には乗らねえよ」←左手でキャッチ

垣根「そりゃ残念だな」チラッ

??(今、目が合ったような…?気のせいですわね)

上条「とにかくサンキュー。これで今日一日はもちそうだ」

垣根「それじゃオレは行くわ。そいつを大事にしろよー」フォワッサ

上条「…やっぱりズルいぜ」

垣根「お前も頑張れよー」ピュー

上条「? オレのことか??…まっ、いっか」

上条「でもコイツはいいな。スゲー気持ちいいぜ」スリスリ

??(羨ましいですわ!!)ガタガタガタ

上条「? 何の音だ??」
255 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/14(木) 22:36:18.31 ID:B+Aa5oBS0
~8:15~

上条「…まぁいいか。そろそろ学校行くかー」<ヒュー

上条「ん?いきなり風が…」

上条「いやいや、さすがにこれでどっか行くなんてことは無いって」ポロッ

上条「しまった、風に気をとられて保冷剤が…!」

??「くっ」ブォン

上条「なんか保冷剤が浮いた!?学園都市って凄い!」

??(頑張って、上条様!)

上条「おおおおおおおおお!!とったぞ!右手で」パチッ


パキィィィーーーーン!!


上条「」つ【保冷剤だったもの】

上条「…」<ポタポタ…

上条「不幸だ…」

美琴「なーに朝から辛気臭い顔してんのよ?」

上条「…おう、御坂か。おはよー」

美琴「おはよっ!今日も天気よねー♪」ルンルン

上条「なーんでこんな暑いのにそんなに元気なんだぁ?」グデー

??(…あら?今度は御坂様??)コソコソ

美琴「んー?なんでもないわよー?」ニコニコ

??(………多分明日のでーとのこと考えてますのね。羨ましい!!)
256 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/14(木) 22:36:56.00 ID:B+Aa5oBS0
上条「ま、まさかお前も能力で涼しくなれるのか…?」

美琴「私にはそんな能力無いわよ」

上条「そっか。ならいいんだ」フイー

美琴「?」

上条「うーし、暑いものどうし一緒に学校行こうぜー」

美琴「!? あ、熱い?」

美琴(あああ、熱い関係ってことかしら?)ドキドキ

上条(あー。やっぱり暑い…)ムシムシ

??(御坂様ったら、また変な勘違いをなさってますのね…)オイオイ

美琴「そそそ、そうよね。さっさと行きましょうか!」

上条「おう」

美琴「……」ジー

上条「? どうした?」

美琴「な、なんでもない!」プイッ

上条「??」

美琴(……手、つないでみたいけど、勇気が出ないもんね…)ハァー

上条「……あぁー、なるほどね。ほら」パチッ

美琴「!!?」

??「!!!!??」
257 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/14(木) 22:38:53.45 ID:B+Aa5oBS0
上条「これで文句はねえだろ?」

美琴「も、文句はないっていうか、そのぉ…」///

??(え?え?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ???)ブルブル

上条「よし御坂、やってくれ!」

美琴「ややや、やるって何をよ!?」

上条「…決まってんだろ」

美琴(い、一体これ以上何をさせようってのよ!)ギュッ



上条「さあ、オレの右手に派手に電流を流せ!それでお前がスッキリするならそれでいい!!」

美琴「う、うん/// …って何だそりゃ!!?」

上条「な!?ノリツッコミ…だと……?」

美琴「うっさい!まったく、何を考えてんのよ。…緊張しちゃったじゃない」バッ

上条「? なんでお前が緊張しなきゃいけないんだ??」ジー

美琴「うっ。そ、それは…」ドキドキ

美琴(ちょっ、恥ずかしくて目が合わせれない…)プイッ

上条「…おーい、御坂さーん??」

美琴「じゃ、じゃあ先に学校行ってるねー!」シュタタター

上条「速っ!…なんだ、せっかく一緒に行こうと思ったのに」




??「…危うく暴走するところでしたわ」
258 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/14(木) 22:39:42.40 ID:B+Aa5oBS0
上条「今日はなんかエンカウント率高いなー」

??(ですわねー)

上条「まさか、もう実習生と出会うことはないよなー」

??(それはおそらくフラグです…)


麦野「待ってぇー、はーまづらぁ♪」ダダダッ

浜面「誰が待つかァァァァァ!!」ダダダッ

麦野「どぉーしてよー?」

浜面「麦野、後ろ後ろー!」

絹旗「超待ちやがりなさい、はまづらァ!!」ズダダダッ

フレ「鯖、鯖、さばァァァァァァァ!!」ズダダダッ

滝壺「………………はまづら」ズドドドドッ

浜面「滝壺が一番怖い!?」

アイテム「待って、はーまづらぁ!!」

浜面「ひいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」


上条「…リア充が」ペッ

??(リア充ですわ…)ケッ 
 
266 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:42:05.80 ID:/lbsYyem0
~8:20~

上条「…さて、浜面はあとでそげぶすることにしてっと」

??(この流れですと…。もしや次にいらっしゃるのは…!)

食蜂「おはようございます、当麻さん♪」ヒョイ

上条「おっ、今度は操祈か。おはよう」

??(バレたらマズい!心を静めて思考を消して…)コソコソ

食蜂(もう分かってますわ。私を誰だと思ってますの?)キュイーン ←テレパシーで通信中

??(ぬおっ!?…さすがは食蜂様です)

食蜂(まったく、そんなところで何をコソコソしてますの?私に用があるのでしたら早く出てらっしゃい)キュイーン

部下(いえ、そういう訳ではないのですが…)

食蜂(? でしたらなぜこんなところに?常盤台とは方向が合ってない訳でもないですが、遠回りですわよ?)キュイーン

部下(えっと、あの、そのぉ…)モジモジ

上条「おーい、どうしたんだ?」ポンッ


パキィィィーーーーン!!


上条「ありゃ?」

食蜂「えっ?」

上条「な、なぜここで幻想殺しが…?」

食蜂(…通信が途絶えてしまいました。さすがは幻想殺し)

食蜂(しかし、結局聞きそびれてしまいました。この右手を払えばまた通信できますが…)ジー

食蜂(……そんな必要はありませんわね)ギューッ

上条「あのー、どうして上条さんの手を包み込むのですか?」

食蜂「…」ギューッ

部下(いいないいないいなー!!)オオー
267 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:43:37.97 ID:/lbsYyem0
上条「…えっと、操祈さん?」

食蜂「はい?」ギュッ

上条「そろそろ学校に行かないと、遅刻しちまうぞ?」

食蜂(この温もり、名残惜しいですが…)

食蜂「そうですわね。では行きましょうか」パッ

上条「おう。行くか―」スタスタ

食蜂(貴女もちゃんと学校へ行きなさいよ?)キュイーン

部下(しょ、承知しました)ビシッ

食蜂(では後ほど、ゆ っ く り と お話ししましょうね♪)

部下(は、はいぃ!)

上条「どうしたー?置いてくぞー?」

食蜂「……あっ、お待ちくださいな」トテトテ

部下(…今日は友達の部屋に泊めて頂きましょうか)カエリタクアリマセンノ


~8:25~

上条「ふー、ようやく公園から前に進めたぜー」

食蜂「…ということは、美琴にも会ったのですか?」

上条「? そうだけど、なんで分かったんだ?」

食蜂「女の勘ですわ♪」

上条「へぇー。オレは普段勘なんか当たんないから、ちょっと羨ましいな」

食蜂(…戦闘の際には勘が役に立っているようですが、それは能力と経験によるものでしょうか)

食蜂(しかし、相変わらず日常では不幸のようですわね。どうしたものでしょう?)

上条(どうしたんだろ。また何か考え込んでるけど)

食蜂(ですが、私は。私は―――)



食蜂「――不幸になど、負けませんわよ」

上条「…おう。頑張れよ?」
268 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:44:52.07 ID:/lbsYyem0
食蜂「当麻さん、今日の最初の授業は何ですか?」

上条「今日は最悪。はじめから能力開発だよ」

結標「あっ、上条くんじゃない。昨日はありがとね」ヒョコ

食蜂「確かに、当麻さんには相性が悪い授業かもしれませんわね」

上条「そうなんですよ。授業で何言ってるかさっぱり分からんし」

食蜂「それは相性の問題ではないのでは…?」

結標「えっ、シカト?お姉さん傷ついちゃうんですけどー?」

上条「? そうなのか?やっぱりオレが頭が悪いからか…」ズーン

食蜂「い、いえ!そのようなことは…!」アタフタ

結標「そう…。そっちがそのつもりなら仕方無いわね」



結標「じゃあ私は、貴方がたがそうやってしかとする様を、しかと見守ることにします」


上条「」

食蜂「」

結標「」


上条「…よーし、学校までダッシュだ♪」

食蜂「朝から運動というのもイイものですわね☆」

結標「…あっ、ゴメン。寒かったね」アタフタ

上食「「…」」ダダッ

結標「……」

結標「ちょっと待ってー!!」ヒュン!
269 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:46:55.24 ID:/lbsYyem0
<ソゲブ! アベシッ!? ピューン ズドン


上条「さて、結標さんは多分遅刻だろうけども」タッタッタッ

食蜂「私たちも遅刻しそうですわ。急ぎませんと」タッタッタッ

上条「あー、本当ならもっと早く到着するはずだったのにー!」

食蜂「でも、こうして2人で一緒に走って登校なんて…。乙なものですわね」ギュッ

上条「なぜ手をつなぐの!?走りにくくないか?」

食蜂「いえいえ。もう空をも飛べそうです♪」

上条「それはどういうことなんだ…?」

??「それは即ち、根性だ!!」ダダダダ

上条「ぬおっ!?ア、アンタは…?」

削板「そう、オレは削板軍覇だ!さあ、根性で空を飛ぶぞ、上条当麻!!」ガシッ

上条「えっ、おいちょっ」

削板「とうっ!!」バッ

上条「Noooooooo!? I can fly! And you?」ピューン

食蜂「当麻さぁぁぁぁぁん!置いてかないでぇぇぇぇぇ!?」

削板「はっはっはっは!天まで届く根性だ!!!」ピューン

上条「なにそれこわいぃぃぃぃぃ!?」

削板「よし。このまま学校に突っ込むぞ!」

上条「突っ込む?そんなバカな!?」

削板「おおおおおおおおおおおおおおお!!」

上条「なんでやねぇぇぇぇぇぇぇん!?」


ガシャァァーーーン!!
270 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:48:03.71 ID:/lbsYyem0
削板「はっはっはっは!いやー、楽しかったなー!」

上条「」

削板「よし、そろそろホームルームへ…」

黄泉川「どこへ行こうって?」

削板「なっ!?」

上条「」

黄泉川「まったく、また学校に突入してきやがって…。しかも今度は上条もセットじゃんよ」

削板「スマン、つい勢いでな!」

黄泉川「…とにかく2人とも、今から災誤先生のトコ行くじゃん」

削板「なっ!?」

上条「」

黄泉川「ほーら、シャキっとするじゃん」ズルズル

削板「くそ!オレの根性が足りないばかりに…!」ジタバタ

黄泉川「ちょっとは反省しろ」



~ホームルーム~

ーーー2年7組教室ーーーーーーーーーーーー
男1「削板師匠、どうしたのだろうか?」

男2「我々としても、彼の号令を聞かねば一日が始まらないというのに」

男3「遅刻するとは、一体どんな難事件に巻き込まれているのであろう?」

ワイワイ ガヤガヤ アーダコーダ

女1「…バカばっか」


ーーー2年3組教室ーーーーーーーーーーーー
美琴「…という訳で、上条当麻くんが校舎に突っ込んだ訳なんだけど、質問ある?」

青ピ「なんでやねん!!」
271 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:49:01.39 ID:/lbsYyem0
~1時間目~

上条「…足が痺れてうまく立てないぜ」

土御門「御坂先生に治してもらえばいいんじゃないかにゃー?」

上条「いや、ビリビリで逆効果だろうが」

美琴「そう?じゃあ試してみる?」ビリリッ

上条「断固拒否する!」

美琴「なんだ、残念ね」

小萌「……っていうか、先生の話を聞いてくださーーーい!」プンプン

上条「あっ、もう授業中か」

小萌「もう、上条ちゃんったら。しかもさっき学校に特攻したそうじゃないですかー。テロリストか!」

上条「上条さんには破壊的思想はありませんことよ!?」

小萌「まったくー。ちゃんと安全に登校してくださいねー?」

上条「はーい」

ほか(そういう問題か…?)

小萌「では今日も楽しい能力開発の時間ですよー」

上条「ちょっと正座してくる」ガタッ

美琴「待ちなさいよ」ガシッ
272 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:51:06.98 ID:/lbsYyem0
上条「放せー!オレは何言ってるか分からん授業を聞くくらいなら廊下で正座してやるー!」

美琴「何意味分かんないこと言ってんのよ!?」

小萌「仕方ありませんねー。吹寄ちゃん!」クイッ

吹寄「了解しました!」ガタッ スタスタ

上条「なっ、まさかコレは…。やめてくれ吹寄!」

吹寄「問答無用!!」ゴツンッ

上条「ぐはっ」バタン

小萌「浜面ちゃん!」クイッ

浜面「へーい」ガタッ スタスタ

浜面「おらよっと」ポーイ

上条「」ガターン ←着席した

小萌「これで完璧ですー」

美琴「意識が無いトコ以外はね」

小萌「では改めていきますよー。今日は能力の分類についてですねー」

上条「」

小萌「能力には様々な種類がある訳ですがー。せっかくなので実習生さんたちの能力を発表していきますかー」

生徒たち「「「おおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」

上条「」
273 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:54:04.79 ID:/lbsYyem0
小萌「では早速第1位、一方通行ちゃん!!」<ガラガラ

一方「呼んだかァ?」

青ピ「本人キタ―――――――――――――――!!」

一方「なンだ、うるせェな」

小萌「いわずもがな、学園都市最強のレベル5の一方通行ちゃんですが、持っている力は、運動量・熱量・光・電気量etcといったあらゆる
ベクトル(向き)を観測し、触れただけで変換する能力ですー」

一方「まァ、その通りだなァ」

美琴(出番くるまで引っ込んでよ)スススー

小萌「普段は『反射』、つまりベクトルの反転に設定されていて、 身体の周囲を覆うわずかな保護膜に触れた全ての攻撃を自動的に
跳ね返してしまいますー。保護膜に接してさえいれば密着していなくともベクトル操作が可能であり、『膜に接触している』巨大な物体
として、暴風操作や自転の操作を行うことすら可能ですー。
ちなみにこの能力名は学校側の命名ではなく、本人の申請で後から付け直されたものですよー」


一方「…いや間違っちゃいねェが、ちょっと詳しすぎませン?」


小萌「打ち止めちゃんを巡る騒動で頭部に損傷を負ってからは、妹達のネットワークに演算力を頼っていて、カエル顔の医者特製の
チョーカー型電極によってフォローを受けなければ、能力使用どころか人間的な思考すら出来ない状況に陥っていますー。
確か去年の9月30日時点では、通常モードで48時間、能力使用時は15分しか持続しなかったはずですー。
あと『暗部』に落ちてからは、グループの技術班によって改造が加えられ、10月3日時点で能力使用時間が15分から30分へと延長されては
いますが、代わりに上層部による意図的なジャミングを可能にする専用のチャンネルが設定されてしまいましたー。
もっともこれは後に、専用の『機材』を杖に仕込むことで克服していますがねー」


一方「そンなこと人に教えた覚え無いンですけどォ!?なンで知ってンの!?」


小萌「ほかにも、受動的な『反射』だけではなく能動的な能力としても優秀で、血流逆転・体内電流操作による心臓麻痺や洗脳、
鉄柱飛ばし・身体運動増幅・風向操作によるM7クラスの暴風、竜巻、飛行・高電離気体・再生促進・自転操作・レールガン以上の速度の
石礫……など、戦闘方面に限らず多岐にわたる応用が可能ですねー」


一方「やべェよ。この人なンか怖ェよ」


小萌「それと、感知能力でもあるため、低周波や放射線など五感で認識できないベクトルも観測できますし、変換できますー。
それに、反射といっても万物を拒絶しているわけではなく、物理法則に従って有害と無害のフィルタを無意識のうちに構築し、
生活に必要なもの、例えば必要最低限の酸素や重力とかは反射しないようにして、それ以外の全てのベクトルを反射するように
設定されていますー。 本人の意思次第で有害な音なども反射可能ですねー」


一方「オレでもそこまで詳しく語れねェぞ…」

小萌「…とまあ、軽く解説もしましたし、質問タイムといきましょうかー」

一方(アレで軽く…だと……?)
274 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:56:45.64 ID:/lbsYyem0
土御門「はいはいはーい!しっつもんだにゃー!」

一方(うぜェ…)

小萌「はい、土御門ちゃん!」ビシッ

土御門「学園都市最強の一方通行ちゃんには弱点は無いのかにゃー?」

一方「(あのグラサン後でしばく)ンなモンn」

小萌「ありますよー」

一方「!?」

土御門「教えてほしいぜぃ!」

一方「いやだから、オレには弱点なンk」

小萌「例えば一方通行ちゃんは未知の力であっても『それ以外のベクトル』と認識して反射可能ですが、『未元物質』により
変質させられた太陽光や烈風などのように、『受け入れているベクトル』をあらかじめ割り出し、それらに偽装することさえできれば
反射を搔い潜ることができますー。 でも、音声カットなどと同様に、『未元物質に変質させられた物理法則』を認識・演算した上で、
『それを排除するフィルタ』を組みなおせば対応可能になりますー」


一方「…そンなこともあったなァ、そういや」


小萌「あと『反射』はデフォルトの設定だと元の向きに関係なく反転するだけなので、外向きのベクトルを“内側に向かって反射して
しまう”という弱点もありますー。研究者の木原数多は、その欠点のみを突くためだけに理論を構築し、独自の体術として習得しています
ねー。通称木原神拳ですー。
他にも酸素濃度低下による酸欠も弱点になりますー。でも、これは足下のベクトル変換による移動や風の操作が可能の為、さほど致命的では
ありませんー。ただし、一瞬で無酸素状態になった場合、呼吸器内の酸素を制御出来なければその瞬間失神する可能性もありますがねー」


青ピ「…要するに『未元物質』を使えるか、『木原神拳』をマスターするか、一瞬で無酸素状態にすれば勝てるっちゅうことかいな?」

小萌「そうなりますねー」

青ピ「それ勝てへんやん!」

小萌「最強に勝つこと自体、おかしな話ですからねー。あっ、あとトンデモ右手を会得すれば…!」

青ピ「どないせいっちゅうねん!?」
275 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/17(日) 18:57:45.59 ID:/lbsYyem0
一方「…つまり、オレに勝つことなンざ不可能ってことだ。分かったかグラサン野郎」カチッ

土御門「了解ですたい。あと最後に、一方通行最大の弱点はよう」

一方「オラァ!」ピーン

土御門「じょ」グサッ

土御門「」バターン

青ピ「つっちー!?」

一方「自業自得だ、バカタレ」

小萌「では第1位については以上ですー。一方通行ちゃん、ありがとうございましたー」ペコッ

一方「ン?おォ、気にすンな」

小萌「ていうか、さっさと自分の授業に戻ってくださいねー」

一方「そっちで呼ンでおいてこの扱いは酷くね!?」

小萌「いいからさっさと働きなさーい!」

一方「なンでオレが怒られてンだァ…?邪魔したな」ガラガラ バターン


小萌「…さて、空気が悪くなったところで次いきますよー」

土御門「次は誰かにゃー?」

青ピ「つっちー、補正早いなぁ」

吹寄「てか、次が誰かなんて分かり切ってるじゃない」

小萌「では第2位、垣根帝督ちゃんですー」<フォワッサ

青ピ「こ、この音は!?」

吹寄「まさか!?」

土御門「もう能力を発動させている…?でも一体どこだにゃー?」キョロキョロ

姫神「みんな。外を見て!」ビシッ

青ピ「い、一体どこに…?」

吹寄「いることは分かってるんだけど…」

姫神「」

浜面「皆!外だ!窓の外にいるぞ!!」

ほか「なにぃ!?」バッ

姫神「」orz



垣根「オレの登場シーンに、常識は通用しねえ」バサッバサッ 
 
286 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/19(火) 23:59:42.74 ID:Ia+rhWsE0
小萌「では垣根ちゃんの能力の説明に入りましょうかー」

垣根「おう。よろしく頼むぜ」バサッバサッ

小萌「『未元物質』は『この世に存在しない素粒子を生み出し、または引出し、操作する』能力。及びそれによって作られた
『この世に存在しない素粒子(物質)』のことを言いますー」

垣根「ああ。さすが先生、分かってんじゃねえか」バサッバサッ


小萌「『未元物質』で呼び出される物質は、『まだ見つかっていない』『理論上は存在するはず』といった『物理学で定義される
ダークマター』とは異なり、本当にこの世界には本来存在しない物質ですー『この世の物質』ではない以上、この世の物理法則には
従いませんし、相互作用した物質もこの世のものでない独自の物理法則に従って動き出しますー。例えば、『翼で回折した太陽光が
殺人光線になる』とかですねー。つまり、単に変わった物質を作るというだけでなく物理法則全体を塗り替えてしまう能力なのですー」


垣根「…やけに詳しくね?てか殺人光線とか教師が言うもんじゃありません!」バサッバサッ


小萌「性質の変化はあくまで未元物質が存在することで発生する副次的な効果なので、法則改変の方向性を決められる訳でなく、
『思いのままに法則を作り上げる』ものではありませんよー」


垣根「あのー、そろそろ飛ぶの疲れたんですけど。もう勘弁して」バサッ…バサッ…

小萌「頑張ってくださいねー」

垣根「軽っ!?」


小萌「では続きいきますよー。垣根ちゃんが未元物質を使う際は、基本的に天使のような白い6枚の翼の形になりますがー。
この翼を出さなくて攻撃を防いだりしているので、能力自体は使用可能である模様ですねー。
また『似合わない』白い翼をわざわざ使用するはずないので、垣根ちゃんの意思によって形成されたものでは無いようですー」


垣根「心配するな、自覚はある」キリッ
287 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/20(水) 00:02:25.92 ID:oX3xnXSz0
小萌「自覚はあったようなので、次いきましょうかー」

垣根「つーか、早く下ろしてくれ…」バッサ…

小萌「白い翼は飛行や防御・打撃・斬撃・烈風・衝撃波・光攻撃などかなりの応用性を持ちますー。また、触れてもいないのに体が
見えない何かに踏みにじられるという謎の攻撃や、正体不明の爆発を引き起こしたりもしていますねー。垣根ちゃんは太陽光と烈風に
注入した併せて五万のベクトルによって、一方通行ちゃんの『無意識の内に受け入れているベクトル』を逆算して、偽装し『ありえない
ベクトル』の翼を、通常の物理法則に従うが故に存在する『隙間』へ打ち込むことで、反射をすり抜け一方通行にダメージを与える事を
可能としましたー」


上条「へぇ、スゲーな垣根さん」

垣根「そう褒めるな。照れちゃうだろ」バサッバサッバサッ

浜面「あっ、起きたのか上条」

上条「おう。あと浜面、後で殴らせろ」

浜面「?」

青ピ「小萌センセ、その後どうなったんです?」

小萌「はい、攻撃を通すことが可能になったことにより一時は一方通行ちゃんを押す戦闘を見せましたー。 でも、独自の物理法則を
解析され、その法則を反射の設定に組み込まれた事で通用しなくなりましたー」

垣根「そうだな。でもその後オレは…!」

小萌「なんやかんやあって負けちゃいましたー♪」キラッ☆

垣根「そこから先大事じゃね!?」

小萌「では『未元物質』の説明はこんなもんですー。質問はありますかー?無いですねー?」

垣根「即答即効大否定!?」

小萌「よし、次の説明に映りましょうねー。垣根ちゃん、早く自分の持ち場に戻ってくださいー」

垣根「おう。やっと地上に戻れるぜ」バサッバサッ

小萌「黄泉川先生にちゃんと謝罪してくださいねー」

垣根「!?」ヒューン ドスーン
288 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/20(水) 00:05:05.13 ID:oX3xnXSz0
青ピ「垣根センセが落ちたで!?」

小萌「大丈夫ですー?」

垣根「…ああ。後で黄泉川さんには謝っとくぜ」スタスタ

小萌「そうしてくださいねー。では、垣根ちゃんが過去の清算をしてるうちに次いきましょうかー」

美琴(ついに私の出番かしら?)

小萌「さて、コイツを用意してっと…」ヨイショ、ヨイショ ←コンポを持ちあげて机に上げる

生徒たち「「「??」」」

美琴「?」

小萌「みゅーじっく、すたーと!」ポチットナ

<デテレッテテ デッテレッテテ デッテレッテテ…

美琴「えっ、何?ちょっ」←とりあえずOPの決めポーズ

小萌「お待ちかね、学園都市第3位の御坂美琴ちゃんでーす!」<ハナテ ココローニキザンダーユメモ ミライサエオーキーザーリーニシーテ

男ども「「「しゃあああああああああああああああ!!」」」

青ピ「やふうううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅい!!」


小萌「皆さんご存知、御坂美琴ちゃんが所持する能力にして、二つ名ですー。電撃使い系最強を誇りますー。10億ボルトもの
出力を誇る電撃に代表される、電流や電磁場を観測し操る能力になりますねー。 能力名は自己申告により、後から付け直された
物ですー。象徴として『必殺技』たるこの名前を名乗ってはいますが、それが全てでは無く、複数の用途で多角的に敵を叩くという、
『手数の多さ』こそがその真骨頂になりますねー」<ゲンカイナド シラナイ コノチk ブツッ


美琴「ああ!私専用のBGMが!?」

小萌「うるさいので止めまーす♪」ポチットナ、ソノ2

美琴「こうなったら私が自ら歌ってやる!」ムー

小萌「目的を見失ってますよー?」
289 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/20(水) 00:07:16.58 ID:oX3xnXSz0

小萌「続けますよー。美琴ちゃんの代名詞である超電磁砲を始め、雷撃の槍や落雷などの強力な攻撃を操ることが可能ですねー。
単純な電撃だけではなく、強力な電磁波によるジャミングや電波傍受、磁力操作によってチェーンソー状の砂鉄剣を形成したりも
できますー。また、周囲の金属製物質や砂鉄を集めて範囲展開することで盾を形成するなど、防御行動にも優れてますよー。
突出した戦闘力ばかりに眼が行きがちですが、電気信号の読み取りや操作も可能とし、電気錠やセキュリティの解除、携帯端末から
書庫への進入、ネットを介した研究所器材の遠隔破壊、警備ロボの制御を奪っての遠隔操作、信号機トラブルを起こし交通渋滞を作る
などのクラッキングもできますー」


上条「…御坂。お前って怖いんだな」

美琴「そ、そんなことないわよ!…多分」

青ピ「ええなぁー!」

浜面「何が!?」

小萌「技術的にはプラズマと化した気体の『陽イオン』に『電子』を組み込んで、再び『原子』に戻すことも可能ですー。
他にも高速道路の柱の側面に立ったり、跳び付いて走るといった移動の補助を行うこともでき、狭い路地内であれば周囲に磁力を
放つことで浮遊しながらの移動ができますー」

青ピ「御坂センセ、マジ天使やん!」

小萌「空を飛ぶというよりも、空中を駆けるイメージですけどねー」

浜面「つーか、これだけ出来りゃ弱点なんか無いんじゃねえか?」

美琴「…そうでもないわよ」チラッ

上条「?」

小萌「そうですねー。例えば、常に電磁波を周囲に発してしまうので、猫を始めとした動物類には避けられる傾向がありますねー」

美琴「うっ。気にしてるのに…」

小萌「あっ、でもでも、悪いことばかりでもなくて、その反射波を利用してレーダーのように周囲の物体を感知できるので、
死角からの攻撃にも対応可能なのですよー」

美琴「それはそうなんですけど…」ズーン

小萌「うーん。…あっ、そうだ!上条ちゃん!!」

上条「? はい?」

小萌「今度スフィンクスちゃんと一緒に遊んであげてくださいねー」

美琴「!」

上条「??」
290 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/20(水) 00:08:58.69 ID:oX3xnXSz0
上条「先生、それはどういう意味ですかー?」

小萌「ふふふっ。どういう意味でしょうねー?」

美琴(小萌先生…。ありがとうございます!)チラッ

小萌(はい!美琴ちゃんも頑張ってくださいねー)クスクス

美琴(………はい!)グッ

上条(なんで2人ともニコニコしてるんだ??)<ガラガラ

麦野「ほーら、『超電磁砲』の説明は終わったなぁ。次は『原子崩し』だろ?」

青ピ「おっほー、むぎのんや!」

麦野「むぎのん言うな。さあ、次の超能力者の説明に!」

小萌「今日の分はここまでですよー?」

麦野「えっ」

青ピ「えっ」

小萌「ん?」

麦野「……あれ?じゃあ私は??」

小萌「帰っちゃってくださーい♪」

麦野「」

小萌「ではなんか早めに終わった気もしますが、今日はここまでですよー」

キリーツ キヲツケー アザシター



麦野「………ぐすっ」
291 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/20(水) 00:10:59.31 ID:oX3xnXSz0
~休憩時間~

青ピ「いやー!なんや充実した授業やったなー」

土御門「っていうか、どれだけウチの実習生たちが充実してるかがよく分かったぜぃ」

上条「確かにな。なんでこんなに優秀な人らがウチみたいなトコ来るんだろ?」

土御門(多分、カミやんが呼び寄せてると思うがな…)

浜面「…まあとにかく、麦野の授業も回避できたし、ラッキーだったぜ!」ハッハッハ

上条「ん?いやお前、回避でk、ムググッ」

青ピ「まあまあカミやん」ガッチリ

土御門「いい夢みさせてやろうぜぃ」ガッチリ

上条「より残酷だと思うがな…」

浜面「んー?どうかしたか、3人ともー?」

3人「「「いや、なんでもないんだ」」」

浜面「そっかそっか。いやー、にしてもさっきは危なk」<ガラガラ

麦野「……」スタスタ

浜面「」

麦野「……」スタンッ

浜面「」

青ピ(無言むぎのんは怖いなぁ…)
292 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/20(水) 00:22:33.13 ID:oX3xnXSz0
~2時間目~

麦野「……」

生徒たち(なんで黙ったままなのー!?空気が重いってー!)

麦野「ったく、この私を無視しようなんざイイ度胸じゃねえかぁ、浜面ぁ?」

浜面「(ビクッ)い、いやさっきの授業のはオレのせいじゃn」

麦野「あ‶ぁ?男がごちゃごちゃ言ってんじゃねえぞ!!」クワッ

浜面「…えっとぉ、なんかスイマセンっした!」ガバッ

上条「なっ!?あ、あれは…!」

土御門「伝説のジャンピング土下座だぜよ!」

青ピ「ほえー。生では初めて見たなぁー」

麦野「…見事なフォームね。さすがは浜面」

浜面「お褒めに預かり光栄です」

麦野「褒めてねえんだよ」
293 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/20(水) 00:31:39.83 ID:oX3xnXSz0
浜面「ひ、ひぃぃ!?」ガクガクブルブル

上条「……なんかもうアレだな。怯える子犬みたいだな」

土御門「あんなに図体はデカいけどにゃー」

青ピ「つっちー、それは猫や」

土御門「あんなに図体はデカいワン!」キャピ☆

青ピ「つっちー!?」

浜面(ちょっとォォォォォォ!余計なことすんなァァァァァァァ!!)ガクブル

麦野「……」←ちょっと子犬っぽく見えてきた

麦野「…まあいっか。表を上げろ」

浜面「……」ススー

麦野「とにかく席つきな。そして明日ショッピングに付き合え」

浜面「ははー、ありがたき幸せ!…って、あれ?」

麦野「……」ニヤニヤ

浜面(しまったあああああぁぁぁぁぁァァァァァァァァァ!!)
294 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/20(水) 00:49:07.40 ID:oX3xnXSz0
浜面(別に麦野の買い物がマズい訳じゃねえ。前からちょくちょく手伝ってたからな)

浜面(それに、麦野の口車にまんまと乗せられたことが癪な訳でもねえ。これも麦野相手じゃどうしようもないからな)

浜面(問題は…。そう、今この状況で一番問題なのは……!)



浜面(明日は滝壺とのデートが入ってることだあああああぁぁぁぁぁァァァァァァァァ!!)


麦野「んー?どうした浜面ぁ??」ニヤニヤ

浜面(くっ、こいつ知ってやがったな!知っててオレをからかおうとしてこんな提案を…!)※絶賛勘違い中

浜面(クソッタレ!こんな女の思いつきでオレと滝壺の中を引き裂かれてたまるか!!)※絶賛勘c(略

浜面(なんとか…どうにかして……。この状況を打破せねば!)※絶s(略


浜面「…なあ麦野」

麦野「なーにぃ?」

浜面「日曜にしないか」キリッ

麦野「へっ?」

浜面「土曜日は多分お前の方が実習で疲れてダウンしてるだろうし、せっかく楽しむなら体調が万全な日曜日にしよう」キリリッ

麦野「そ、そんな真剣な顔で言われたら、私……わたし…」プイッ

浜面「……」ジー

麦野「……」ドキドキ
295 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/20(水) 00:57:34.64 ID:oX3xnXSz0
麦野「……なぁーんてな」ニヤァ

浜面「はっ?」

麦野「テメェが滝壺のヤツとデートするのが明日だってことは、とっくに分かってんだよ」

浜面「なにぃ……っ!」

麦野「さあ、明日私とデートするか、それとも今ここで死ぬか。どっちか選びなぁ!」キューン

浜面「付き添いじゃねえのかよ!?てか、その手の光を今すぐ消せぇ!」

麦野「早くしなぁ!!」

土御門「カミやん!」ドンッ

上条「またオレ!?」フラフラ…


パキィィーーーン!!

ギャーギャー ワーワー ハーマヅラァ タスケロー





姫神「…………授業は?」 
 
313 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:30:03.63 ID:iM3GgjaS0
~色々ありました~

<ヒュオーーーン


麦野「……とまあ、身体も温まったことだし、授業でも始めるか」フゥー

上条「日本史ってこんな過激な教科だっけ…?」ゼイゼイ

青ピ「きっと熱い戦乱の歴史を伝えたかったんやろ!」

土御門「日本の戦場にはビームが飛び交っていたのか。…胸が熱くなるな」

吹寄「てか、何でこっちまで巻き込まれなきゃいけないのよ…!」ゼイゼイ

浜面「どうしようどうしよう滝壺さん絶対怒るよせっかく2人仲良く手をつないで遊ぶつもりなのにまさかの3人目もきたよどうしよう
オレ怒られるよ滝壺こわい滝壺こわいとにかく麦野もこわいよまんじゅう」ブツブツ

麦野「何言ってんだ浜面ぁ。さっさと戻ってこい」ユサユサ

青ピ「音がエロいで!」

上条「そげぶ!!」ブオン ドンガラガッシャーン

青ピ「」

土御門「揺らしてるのは浜面の肩だぜぃ!」

吹寄「上条!貴様はどこだと思ったの!?」ユサユサ

上条「やめて揺らさないで!?」

浜面「…はっ。お、オレは一体……?」

麦野「さて、浜面も戻ってきたことだし、そろそろ再開といくかー」

生徒たち「「「は、はい…」」」ボロッ…




姫神「……?」←無傷
314 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:32:16.63 ID:iM3GgjaS0
麦野「今日は藤原氏の政界進出とその他の氏族との対立とかを取り上げるか」

上条(『うじぞく』って何か分かんないけど、気にしないようにしよう)

麦野「まず平安時代の摂関政治で有名な藤原氏なんだけど、その祖は中臣鎌足になるわ」

麦野「前に授業でやった通り、この男は中大兄皇子、のちの天智天皇と共に蘇我入鹿を討ち、その親の蝦夷を自殺に追い込んだ。
これを『乙巳の変』っていうんだったな。その後皇子の側近として勢力を伸ばし、臨終に『藤原』の姓を与えられたわ」

浜面(え?乙巳の変って何?分かんないけど、気にしないようにしよう)

麦野「次に鎌足の子の不比等。701年、この人は刑部親王と共に前回でてきた『大宝律令』を編纂したわね。718年には『養老律令』
を編纂したけど、この時は刑部親王は参加してないわ。だってもう死んでたし」

土御門「死人に口無しだにゃー」

麦野「違いねえな。まあ不比等はこうして律令国家の建設に大きな役割を果たした訳だけど、コイツが死ぬと次は皇族の長屋王が
政権を握ったわ。長屋王は天武天皇の孫にあたる人物ね」

青ピ「天武天皇って、確か天智天皇の弟の大海人皇子が即位した名前で、壬申の乱で甥の大友皇子に勝って天皇になったんやなかったかなぁ」

麦野「そうよ。よくできたわね」

青ピ「むぎのんに褒められたでぇー」クネクネ

麦野「むぎのん言うな。で、長屋王政権の時代には、農民が口分田の土地を捨てて浮浪・逃亡して多くの口分田が荒れ果てたわ。
これは律令制での租税負担に加えて平城京の造営、蝦夷・隼人に対する軍事行動に伴う負担に農民たちが苦しんだという背景があるの。
この状況に対して長屋王政権は、722年に『百万町歩開墾計画』を立て、翌723年には『三世一身法』を出したわ」

麦野「…ここで一旦用語をまとめるか」カッカッカッ




・口分田……律令制下で民衆に一律に支給された農地。戸籍に基づき6年ごとに6歳以上の良民男子に2段、女子にその2/3、賤民男女にその1/3を国が班給した。


・蝦夷・隼人……古代日本において、蝦夷は東北、隼人は九州南部に住み着いていた人々。


・百万町歩開墾計画…農業を奨励し、良田百万町歩の開墾を企図。結果的には失敗。


・三世一身法……新たに開墾した田地は本人から孫までの三世代、旧来からの施設を利用して再開墾した場合は本人一代の私有を認めたもの。
315 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:35:47.95 ID:iM3GgjaS0
麦野「こんな感じか。ここまでは分かるか?」

上条「いえ、まったく」キリッ

麦野「ほい☆」ピューン

上条「冗談よ!?」パキーン

麦野「浜面は分かったよな?」ニコォ

浜面「はい」ビクビク

麦野「それで、724年に聖武天皇が即位するんだけど、長屋王は不比等の娘光明子の立后をめざすその兄弟たち4人と対立するわ。結局、
729年に長屋王は藤原氏の陰謀によって自殺させられちゃうけどね。これを『長屋王の変』といい、その後光明子が皇后になったのよ」

上条「怖いなぁ…。まるで」ジー

麦野「何ジロジロ見てんのよ」

上条「いえいえ」

麦野「ったく…。でもそいつら4兄弟は737年の天然痘の流行で全員死んだわ。罰が当たったのね」

青ピ「罪には罰を、ってことやろか?」

土御門「…」ダラダラ

麦野「…」ダラダラ

麦野「…まあ、それで政治の中心は皇族出身の橘諸兄に移ったの。彼は吉備真備や玄昉を政治顧問にして政権を握ったわ」

麦野「橘諸兄政権では、740年に大宰府で藤原広嗣が反乱を起こして鎮圧されたわ。これは左遷された広嗣が吉備真備や玄昉らを除こう
としたのよ」

麦野「諸兄は756年に辞職して引退したんだけど、その間に聖武天皇は何度も遷都を繰り返したわね。疫病や飢饉で天皇がビビったんだけどね」

浜面「…」ガクガク

土御門(あんな感じかにゃー…?)
316 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:39:46.39 ID:iM3GgjaS0
麦野「橘諸兄政権では、743年に『墾田永年私財法』を発布したわ。これによって開墾した土地は永久に私有が認められたの。
身分によって面積に制限があったけどね」

麦野「その結果、地方豪族や中央の貴族・大寺社は大規模な開発を行い、開墾に周辺の農民や浮浪人を採用した。そいつらに賃租することで収益をあげたのよ」

麦野「こうして8~9世紀の貴族などが私有した墾田を『初期荘園』とよぶわ」

上条「えっと、それまでと何が変わったのでせうか?」

麦野「…まずは前提として班田収授法ってのがあったんだけど、こいつは『国家のものである』土地を口分田として国民に与えて、代わりに租税をさせるって仕組み。
でも他にも多くの負担が農民にはあったから、農民が逃げて口分田が使われなくなった。これに対して、国家は田地を拡大して収入を増加させようとした。
『百万町歩開墾計画』で農業を推奨し、『三世一身法』で三代まで開墾した土地の私有化を認めたわね」

麦野「で、今度は三代だけじゃなくて永久に開墾した土地を私有化することを認める『墾田永年私財法』が制定された。
これに目をつけた貴族たちが、農民や浮浪人にどんどん土地を開墾させて、土地を私有化していった。これが『初期荘園』。
ここで農作させて税をとって収益をあげた。これが荘園制の始まりよ」

上条「はぁ。なるほどなー」

麦野「…ちょっと話がそれたわね。で、聖武天皇が娘の孝謙天皇に譲位するころになると、今度は光明皇后の甥の藤原仲麻呂の力が強まるわ。
757年に橘諸兄の子、橘奈良麻呂が仲麻呂を除こうと謀ったけど、それを仲麻呂は抑えたわね」

麦野「翌758年に淳和天皇が即位すると、恵美押勝の名を与えられ、専制的な権力を振るったの。でも押勝は僧の道鏡を寵愛するようになった孝謙上皇と対立して、
764年に反乱を起こしたけど滅ぼされてしまったわ」

麦野「それで、道鏡は孝謙上皇が重祚、つまり再び天皇になった形の称徳天皇の寵愛のもとで太政大臣禅師、法王と地位を上げたわ。
遂には天皇になろうとまで考えたけど、結局失敗。称徳天皇が亡くなると失脚して流されたのよ」

上条「川に?」

麦野「栃木によ」

上条「?」

麦野「さて、ベラベラ喋ってばかりじゃ訳わかんないだろうし、黒板にまとめるわよー」カッカッカッ

浜面「…」カリカリカリ

土御門「浜面が怖いぜぃ…」

青ピ「無言やなぁ…」

吹寄「防衛本能ね」
317 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:41:38.05 ID:iM3GgjaS0
____________________________
|          |                               |
| 政界の実力者 |           政治                 |
| _______|_____________________|
|          |                               |
|          | 701 大宝律令制定 (刑部親王、藤原不比等ら) |
|          |                               |
|   不比等   | 710 平城京遷都―→奈良時代の始まり     |
|          |                               |
|          | 718 養老律令を選定 (藤原不比等ら)      |
|________|_____________________|
|          |                               |
|          | 722 百万町歩開墾計画               |
|          |                               |
|   長屋王   | 723 三世一身法                   |
|          |                               |
|          | 729 長屋王の変                   |
|________|_______________________|
|          |                               |

|          | 729 光明子立后                   |
|   四子    |                               |
|          | 737 天然痘で藤原四子病死            |
|________|_______________________|
|          |                               |
|          | 740 藤原広嗣の乱                  |
|          |                               |
|          | 740~745 聖武天皇、相次ぎ遷都         |
|          |                               |
|   橘諸兄   | 741 国分寺建立の詔                 |
|          |                               |
|          | 743 墾田永年私財法                |
|          |                               |
|          |     大仏造立の詔                  |
|          |                               |
|          | 756 橘諸兄隠退、聖武太上天皇没        |
|________|_____________________|
|          |                               |
|          | 757 養老律令施行                  |
|          |                               |
|   仲麻呂   |     橘奈良麻呂の変                |
|          |                               |
|          | 764 恵美押勝の乱                  |
|________|_______________________|
|          |                               |
|          | 765 道鏡、太政大臣禅師就任            |
|          |                               |
|          | 766 道鏡、法王就任                 |
|   道鏡    |                               |
|          | 769 宇佐八幡信託事件               |
|          |                               |
|          | 770 称徳天皇没、道鏡左遷             |
|________|_____________________|
318 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:44:42.66 ID:iM3GgjaS0
麦野「……あと、系図も書いとこうか」カッカッカッカッ


                鎌足
                  |
                不比等
    __________|_________________
    |          |             |               |
  <南家>    <北家>       <式家>          <京家>
  武智麻呂      房前           宇合             麻呂
    |          |___        |______
    |          |    |        |    |    |
  仲麻呂       永手  真楯     広嗣  清成  百川
                   |            |    |
                 内麻呂         種継  緒嗣
                   |            |___
                   |            |    |
                  冬嗣          仲成 薬子
319 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:46:02.57 ID:iM3GgjaS0
麦野「…こんなトコね。まだ説明してないこともあるけど、そこはググってね☆」

青ピ「元も子もないやん!?」

麦野「じゃあ今日はここまで。お疲れさまー」<ガラガラ バターン

上条「おわったー!」グデー

浜面「終わった…」ズーン

上条「ん?どうした?そんなに落ち込んで」

浜面「\(^o^)/」

上条「」

土御門(なんかアイテムは面白そうなことになってるみたいだにゃー)ニヤニヤ

青ピ「つっちーが突然ニヤニヤし始めたで…」

浜面「はぁ…。滝壺に何て説明しようか…」

上条「いいじゃん。両手に花なんだし」

浜面「片方はバラなんだよ。えらく尖ったな」ハァー

青ピ「ええなぁ、刺されたいなぁー!」クネクネ

浜面「刺殺されるぞ…」

吹寄(そんなに怖いものかしら?)
320 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:48:07.20 ID:iM3GgjaS0
~休憩時間~

<ボコッボコッボスッ!!


上条「……とまあ、危ない効果音で休み時間が始まった訳ですが」

土御門「狂暴化した青ピを筆頭に、男子が浜面を一斉攻撃してるにゃー」

青ピ「なんで!お前だけ!むぎのんと!デートできるんや!!」ゲシッゲシッ

男1「そうだそうだこの野郎!」ボコッボコッ

男2「浜面のくせに生意気なんだよぉ!」ズグシッ、ズグシッ

男3「おっ〇い4個も占有しやがって!」ザクッザクッ

浜面「痛い痛い痛いっ!?」

青ピ「ボクにも分けろ!おっ〇い分けろォォォォォ!!」

浜面「うるせぇ!麦野はともかく、滝壺のは譲れねェェェェェェェェェ!!」

吹寄「…まったく。こんなの大きくたって邪魔なだけじゃない。肩凝るし」モミモミ

土御門「肩を揉んだんだぜぃ」

姫神「………大きいことは。良いこと」

土御門(別にそんなこと小さい訳でもない気もするけどにゃー)<ガラガラ

??「…てめェら、何バカなこと言ってやがる」

青ピ「! 君は…!」
321 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:50:15.04 ID:iM3GgjaS0
一方「一体何をふざけたこと抜かしてやがる!何が胸だァ、何がくびれだァ、何がケツだァ!そンなもンは必要ねェンだよ。胸はまな板、くびれの無い幼児体型、小さなお尻ィ!
これが至高なンだろォが!それにあの天使のよォな穢れの無い笑顔ォ、ちょっと怒ってふくれたときのあのプニプニした頬ォ!あれが最高だァ。それが幼女だァ!
中学生以降のババァとは大違いだァ!無駄な脂肪なンざ要らねェぜ。オレにはあの寸胴のチビが堪らなくイイ!
……いいぜェ、てめェらがそォやってただの脂肪なンかに魅力を感じてるって言うンなら…」



一方「まずは、そのふざけた言動をぶちk「そげぶ!!」ぶべらァ!?」ドンガラガッシャーン

上条「いい加減にしろよ、ロリコン」ギロッ

一方「上条ォ……。お前なら…わかって……くれ…る」ピクピク

上条「1ミリも分からねえよ」

土御門「行き過ぎた信仰はやがて悲劇を生むぞ」

青ピ「センセ。さすがに逮捕されてまうでぇ…」

一方「…なンで誰も分かってくれねェンだ。今日はもォ幼女の魅力語るぞ。ベクトル的に」

青ピ「どういうこっちゃ!?」

一方「………ジョークだァ」

上条「ですよねー」

一方「…」ウズウズ

浜面「何話したがってやがる!」

上条「もう一発殴るぞ!」
322 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:51:35.60 ID:iM3GgjaS0
~3時間目~

一方「…………という訳で、今日はテストをしまァーす」

生徒たち「「「ええっ!?」」」

一方「今から用紙配るンで、名前書いてくださァーい」ポポポポーイ

青ピ「なんちゅうベクトル操作や!」パサァ

一方「期末テストはもォ終わったそォなンで、小テストみたいなもンでェーす」

上条「うぇ…」

一方「これ20分で終了なァ。で、終わったら速攻で採点するンでェ」

浜面「なっ?それってどういう」

一方「残りの時間いっぱい、答案をイジっていきまァーす」

生徒たち「「「」」」

一方「ではよォーい、どんっ!」

生徒たち「「「ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」カリカリカリ

一方「頑張れェー」

上条「くそっ!イジられてたまるかァァァァァァァァァ!!」カリカリカリ

一方「…」ニヤニヤ
323 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:53:33.01 ID:iM3GgjaS0
ーーー2年3組前廊下ーーーーーーーーーーーー
素甘(……とまあ、先生なのに廊下待機してる親船素甘ですが)

小萌「親船先生、どうしてここにいるのですかー?」

素甘(また面倒なのが…)ハァー

小萌「むー、無視しないでくださーい!」プンプン

素甘「ああ、ごめんなさい。彼の授業では私など必要ありませんからね。ちょっと休憩でもと」

小萌「そうですかねー?確かに実習生さんたちは頭のいい子たちですけど、ちゃんと私たち教師がサポートした方がいいと思いますがねー」

素甘「…まあ、そうなんですが」<ドッ

素甘「あれ?」

小萌「なんだか楽しそうな授業みたいですねー」<カミジョー

素甘「いえ、今日は小テストなのですが…」<マタオレー!?

小萌「楽しいテストですかー?」<ヒーロー

素甘「…もう超絶難しい問題でしたがね」<ヌオー!

小萌「ちなみに解いてみましたー?」<カーミジョー

素甘「…85点でした」<フコーダー

小萌「………ドンマイですー」<AHAHAHAHA!!
324 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:54:57.54 ID:iM3GgjaS0
キーンコーンカーンコーン

一方「…よし、ここまでだァ。今日は楽しかったなァ」

上条「」グデー

一方「じゃあなァ」<ガラガラ バタン

上条「」チーン

浜面「…まあ何だ、お疲れさん」ポンッ

上条「」

浜面「…返事が無い」

姫神「ただの屍のようだ」

浜面「ただの屍のようだ」

姫神「」orz

土御門「屍が増えたぜぃ…」

姫神「この屍を。越えて行け」

女1「上条くん可哀想ー」

女2「大丈夫?上条」

女3「私が治してあげるわ♪」ススー

チョットマチナサイヨー ワタシガサキヨー イヤイヤ、ココハウチガ…



姫神「」
325 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/24(日) 14:58:23.76 ID:iM3GgjaS0
~休憩時間~

土御門「にしても、さっきのテスト疲れたぜぃ…」

青ピ「楽しかったけど、もう眠いなぁ…」

吹寄「ったく、何を言ってるのよ貴様らは。…ふぁーあ」

青ピ「なんや、眠いんや。欠伸なんてして」

吹寄「う、うるさいっ!」

浜面「……なんだ、うるせぇな。zzzzzzz…」

青ピ「もう寝てるんかい!」



姫神「…」スースー

上条「」チーン



~4時間目~

鉄装「………えーと」

全員「「「…」」」スーピカ

鉄装「…仕事しよっと」カタカタカタ…


鉄装「…」<カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ……


キーンコーンカーンコーン 
 
341 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/27(水) 03:09:20.22 ID:Goh3PByf0
~昼休み~

ーーー教室ーーーーーーーーーーーー
全員「「「…」」」スースー


教室は沈黙に包まれていた。ただそれだけであった。


ーーー職員室ーーーーーーーーーーーー
一方「……という訳で、第一回小テストイジりィ、上条当麻編!」

垣根「おおっ!」<ドンドン パフパフ

美琴「…何よこれ?」

麦野「面白そうだなぁ」パラッパラッ

食蜂「あら、上条さんのテストですの?」

結標「どれどれ?」

食蜂「『しかと見守ることにします』(キリッ」

結標「」

削板「む?何か根性を感じる紙だな!」

麦野「何だそりゃ」

一方「よしっ、てめェらァ!早速始めンぞォ!」

垣根「ひゃっはー!」<ドンドン パンパン

美琴「未元物質の無駄遣いね…」
342 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/27(水) 03:11:40.11 ID:Goh3PByf0
一方「まずは第1問、『あなたにとってベクトルとは?』」

垣根「…これって問題としておかしくね?」

美琴「確かに。数学の問題じゃないわね」

麦野「きもっ」

食蜂「上条さんに何て問題を課してるのですか!」プンプン

一方「…………いいじゃねェかよ、別に」ズーン

結標「まあいいじゃない。ほら一方通行、立ち直りなさいよ」ポンッ

一方「…はァーい」

美琴「で、アイツの答えは?」

一方「えェと、『そもそもベクトルって何?産業で』」

垣根「何だぁ?これってテメェの実力不足じゃねえのか?」

一方「うるせェ。オレをイジるなオレをォ!」

麦野「それで、この丁寧な赤字か」マジマジ

垣根「これか…。『有向線分
             向きと大きさ関係なし
                    俺のすべて』…ってオイ」

麦野「すべてw。寂しいっすね一方さんww」

垣根「そんな悲しいこと言うなよwwww」

美食「「……ッ」」プルプル ←笑いを必死に堪えてる

一方「…」

結標「ああもう、しっかりなさいよ」ユサユサ

垣根「…ゴクリッ」

麦野「何がよ」スコーン
343 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/27(水) 03:12:34.89 ID:Goh3PByf0
一方「…次いきまァーす」

結標「はいはい」

美琴「次こそ数学の問題よね?」

食蜂「でしょうね」

一方「…ン。『ベクトルの魅力を3つ挙げよ』」

麦野「ざけんなああぁぁぁぁぁァァァァァァァ!!」ガターン!

垣根「おまっ、全然数学じゃねえじゃん!」

一方「イイだろォ!オレが良けりゃそれでェ!」ウガー

垣根「何その理由!?」

麦野「何様のつもりよ!」

一方「そンなに言わなくてもォ。…助けろォ、結標ェ」

結標「さすがにフォローできないわよ」

美琴(あれっ、でもこれ以降の問題、難易度パネェ)パラリ

食蜂(どこの進研模試ですかこれは…)




削板「……なぜオレに話が来ないのだ?」
344 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/27(水) 03:13:39.55 ID:Goh3PByf0
<ヌオー マダマダコンジョウガー


美琴「…なんか急に外でダッシュし始めてんだけど」

垣根「放っとけ放っとけ」

麦野「そうそう。しっかし最初のうちはどうなるもんかと思ったけど、案外うまくいくもんね」

食蜂「同じレベル5でも私などは交流する機会が無かったので、新鮮な気分ですわ」

美琴「いや、私なんか碌な絡み方してないけどさ」

一方「…」

美琴「ってオイ!」コツンッ

一方「いてっ」

美琴「アンタが辛気臭い顔すんじゃないの。別に許した訳じゃないけど、そんな顔された方がよっぽど迷惑よ」

一方「…おゥ。ありがとよ」

美琴「そうそう。それでいいのよ」ニカッ

垣根「へぇ。コイツが第3位のツンデレってヤツか」

食蜂「相変わらず見事ですわね」

麦野「プロね、プロ」

結標「…」ムムー

一方「?」

垣根「…」ニヤニヤ

一方「よくわかンねェけど、オマエ最っ高ォに腹立つわ」

垣根「このオレに常識は」

一方「通用しねェンだろ?しつけェよ」

垣根「( ゚д゚ )」

一方「イヤおかしいだろその表情」
345 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/27(水) 03:14:53.30 ID:Goh3PByf0
一方「にしても、やっと明日から休みかァ。こォしてみると一週間って結構長いもンだなァ」

垣根「ん?お前って年中働いてるじゃん」

一方「? 何のことだァ?」

垣根「確か警備員として永久就職したとか…」

一方「自宅の、って言ったらオマエの自宅で思いっきり働かせてもらうわ」

垣根「おっ、ハウスメイドか?間に合ってるぞ」

一方「いや、リフォーム屋だ。夜空が見える素敵で愉快なお家を提供しますゥ」

垣根「ハッ。そいつはイイな…」

<ワイワイ ガヤガヤ アーダコーダ


美琴「なんかアッチは不毛になってきたわね」

結標「髪ならあるでしょ?」

麦野「不能は言い過ぎだろ」

美琴「結標さん、そっちじゃなくて。あと麦野さん、ツッコみませんよ」

麦野「何だ、残念ね」

食蜂「麦野さんが何をおっしゃっているのか分かりませんわ…」

美琴「わ、分かんなくていいのよ、操祈」アセアセ

食蜂「そうかしら?」

結標「まだ貴女には早いしね」

食蜂「…」ムー
346 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/27(水) 03:19:18.30 ID:Goh3PByf0
結標「…さて、次とその次の授業でとりあえず今週分はおしまいだし、頑張らなきゃ」

食蜂「そうですわね。6時間目は勝負ですしね」

美琴「! そうね。負けてられないわね」

結標「? 何の話??」

食蜂「いえ、賭けみたいなものですわ」

美琴「うん。どっちが当たりかってだけだし」

結標「??」

食蜂「では6時間目に」

美琴「いざ尋常に」

美食「「勝負!!」」<カーン!

海原「この料理を作ったのは誰だあっ!!」ガターン

美琴「えっ」

食蜂「えっ」

海原「おや?」
347 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/27(水) 03:29:45.98 ID:Goh3PByf0
結標「う、海原ぁ?どうしたのよ」

海原「いやぁ、美食という響きにそそられまして」

結標「違う人引きずってるわよ。で、一体何の用?」

海原「ハハハ。これはまた、自分としたことが…」

美琴「…あっ、お久しぶりです」

海原「嗚呼御坂さん!今日も一段とお美しい…!」

美琴「そ、そう…。ありがと…」

海原「いえいえ、とんでもございません!」

結標(なんか今日は一段と気持ち悪いわ)

食蜂「あら、海原さん。ご無沙汰しております」ペコッ

海原「……ああ、そんなご丁寧に」

食蜂「?」

海原(いかん、本物の海原との知り合いか…!)

海原(これはいけませんね。さて、どうしたものか…)

海原(てか、自分はなぜこんなところにいるのですかね?)




一方「…なンでアイツここにいるの?」

結標「さぁ?」
348 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/07/27(水) 03:42:13.82 ID:Goh3PByf0
海原「ハハハ。では自分はこれで」

結標「ちょ、ちょっと海原!?」

海原「…と、その前に」ジー

食蜂「?」ワタシ?

海原(確か情報によるとこの人が…)

食蜂「…どうかなさいまして?」

海原「いえいえ。何でもありませんよ」ニコニコ

食蜂「はぁ(随分と胡散臭い笑顔ですわね)」

海原(これは大変そうですね、御坂さんも)

海原(ここは全力でバックアップせねば!)グッ

美琴「?」

海原「では皆さん、どうもお邪魔しました。…御坂さん、自分は応援してますので、頑張ってくださいね」ニコッ

美琴「え、ええ…」

海原「さらばっ!」ヒュンッ

美琴「…」ナニ、イマノ…?

食蜂「…」ナンナノデショウ?





黄泉川「…一体何がどうなってんじゃん?」 
 
358 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:22:38.70 ID:9O0FjLWF0
~5時間目~

美琴「…で、この有り様な訳?」<グゥ~グゥ~グゥ~

若め「寝る子は育つとは言いますがっ。これはちょっとやりすぎですねっ」<グゥ~グゥ~グゥ~

上条「だ、だって、気がついたら目の前に御坂がいt」<グゥ~

美琴「うっさい!」ウガー

上条「仕方ねえだろ!腹減ってんだから」ヌガー

青ピ「御坂センセが来たらお腹もふくれたでぇー」<グゥゥゥー!

美琴「無理しないの。まったく、どうしようかしら…」

若め「食事を抜くのは発育に良くありませんしねっ」

美琴「は、発育…」

若め「そうそうっ!」イガイニポヨヨ~ン

美琴「うぅぅ…」ヤッパリペッターン

上条「そ、そうです。発育のために、め、飯を~」オメグミヲー

土御門「にゃー」ピクピク

青ピ「ボクは大丈夫、や」ヒューン、バタン

浜面「青ピィィィィ!」<グオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!

美琴「浜面くん?何なの胃の中に魔物でも飼ってるの??」

上条「早く、お助けをー」サァー

美琴「って、言われてもねぇ…」チラッ

吹寄「……くぅ、これでは肌のツヤとか健康にも影響が…!」ポヨヨンッ

美琴「よし皆、食べなさい」キリッ
359 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:24:03.94 ID:9O0FjLWF0
上条「おっしゃあ!さすが御坂だぜ」

青ピ「ありがたやありがたや」ナムナム

美琴「そこまで飢えてたのね…」

姫神「では。いざ実食」←自作弁当

吹寄「そうね。もう空腹も限界よ」←よくわからん健康パンとか

青ピ「せやせや。早よ食べな」←店のあまりパン

土御門「ありがたいな。早く頂こうぜぃ!」←舞夏特製弁当

浜面「おう。もう腹ペッコペコだぁ!」←滝壺特製弁当

ほか「「「おいちょっと待て」」」

浜面「ん?何??」

土御門「どうしたのかにゃー?」

ほか「「「いやいや、それはこっちの台詞ですよクソ野郎」」」

浜土「「?」」

青ピ「何やムカつくなぁ。ホントにムカムカするわ」ピキキッ

上条「胃が?」

青ピ「なんでやねん!そしてなんでカミやんやねん!?」

上条「?」

青ピ「ああもう。この天然さんは…!」

美琴「てか、皆さっさと食べちゃいなさいよ。授業できないでしょ」

上条「時間にしてどれくらい?」

美琴「15分よ」

上条「よし、学食に急ぐぞ!」ザッ

美琴「ちょっと待て」ガシッ
360 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:25:43.93 ID:9O0FjLWF0
上条「ん?どうした御坂?」

美琴「いや、それはこっちの台詞でしょ」ガッシリ

美琴(…結構ガッチリしてるわね、コイツ)ドキドキ

上条「あのでも、わたくし上条当麻は今日は弁当を持ち合わせておりませんので、学食へ向かわねばならないのですが…」

美琴「そんなの認められるわけないじゃない」

上条「」

美琴「さあ皆、早く食べちゃいなさい!」

上条以外「「「いっただっきまーっす!!」」」

美琴「はい召し上がれ♪」ニコッ

浜面「それ変じゃね?」モグモグ

青ピ「気にしたら負けやで」ムシャムシャ

土御門「舞夏の弁当は美味しいぜぃ」

浜面「おいおい、妬けるなぁ」コノコノー

土御門「人のこと言えた立場かにゃー?」

浜面「ハハハ。否定はしねえぞ」

青ピ「やべぇコイツら殴りてえ」

姫神「同感」

吹寄「まったく、時間が無いんだからもう少し静かに食べなさいよ」

ワイワイ ガヤガヤ アーダコーダ




上条「オレだけ学食・購買組…。不幸だ…」
361 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:27:28.77 ID:9O0FjLWF0
~15分後~

美琴「さて、皆ちゃんと食べたわねー」

上条以外「「「はーい」」」

上条「」

美琴「じゃあ授業に入るわよー」

上条「」

美琴(あとで何か食べさせてあげようかしら?)

美琴「では今日は不定冠詞・定冠詞・無冠詞の働きについてだけど…」

生徒たち(えっ、何語?)



キーンコーンカーンコーン

美琴「……はい、今日は授業短いうえに端折れたけど、また今度ねー」

上条「」

美琴「…あとで何か食べ物奢ってあげるから、元気出しなさいよ」

上条「それホントか!!」ガシッ

美琴「ふぇ!?」

上条「ハンバーグとかハンバーグとかハンバーグとかなのか!?」ブンブンブン

美琴「ちょっ、あのそのえと…」ブンブンブン

青ピ「…」ジー

青ピ「…」フム…

青ピ「…」チラッ

吹寄「何よ」

青ピ「…」ジー

美琴「」ブンブンブン

青ピ「…揺れへんなぁ」

吹寄「オラァ!」ガツンッ

青ピ「幸せやん!?」
362 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:29:13.94 ID:9O0FjLWF0
~休憩時間~

青ピ「」ピクピク

浜面「…まあ、こうなるわな」

吹寄「自業自得よ。まったく…」ヘンタイガ

土御門「男子高生だったら健全だけどにゃー」

姫神「いやそれは。不健全」

吹寄「そうそう」

浜面「んで、次は何の授業だっけ?」

上条「えっと、確か芸術だな」

浜面「なんか学園都市で芸術ってのも変な感じだな」

土御門「いや、『自分だけの現実』を形成するうえで、芸術における感性や視点の変換は大事な要素ぜよ」

浜面「へぇー。初めて知ったぜ。だからオレは無能力者なのか?」

土御門「オレもだぜぃ?」

浜面「一気に説得力が消し飛んだな」

土御門「まあぶっちゃけ>>1が出鱈目言ってるだけだにゃー」

浜面「おいよせ」
363 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:30:16.23 ID:9O0FjLWF0
~6時間目~

食蜂(…ついに6時間目になりましたか)スタスタ


美琴(ここが正念場ね)スタスタ


食蜂(私と美琴の)


美琴(私と操祈の戦いにおいて)


食蜂(ここでの勝敗は…)


美琴(…この先の行方をも左右する!)


キーンコーンカーンコーン

食蜂「…さあ、始まりの鐘が鳴りましたわ」


美琴「いざ尋常に…」



食美「「勝負!!」」ガララー!



食蜂「こ、これは…!」


美琴「ま、まさか…!」
364 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:32:03.57 ID:9O0FjLWF0
ーーー美術室ーーーーーーーーーーーー
ガヤガヤ アーダコーダ

上条「ああ、腹減った…。何か食うもんねえか?」

土御門「木炭とか食うなよ、カミやん?」

青ピ「それは追い込まれすぎやろ」ケラケラ

上条「お前ら、オレを何だと思ってやがる。…おっ、みさ…じゃなくて食蜂先生じゃん」

青ピ「おっほー!ええなぁええなぁー」クネクネ

土御門「こいつはラッキーだにゃー」

食蜂「…」

上条「ん?どうしたぁ?」


ーーー音楽室ーーーーーーーーーーーー
ガヤガヤ アーダコーダ

浜面「おっ、また御坂先生じゃん。ラッキー♪」

美琴「…」

浜面「ん?どうした?」




食蜂「よっしゃあああああああああああああああああああああ!!」

美琴「なんでだあああああああああああああああああああああ!!」


生徒たち「Σ(゚д゚;) ヌオォ!?」
365 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:33:54.46 ID:9O0FjLWF0
ーーー美術室ーーーーーーーーーーーー
食蜂「うふふっ♪さあ、授業始めましょ☆」

青ピ「おっしゃ!」

土御門「いつもと違って華があるし、いい感じだぜぃ!」

上条(なんか操祈がやたら元気だなー)

食蜂「今日は石膏デッサンですわ。ここに木炭一式あるから前に取りに来てくださいね」

青ピ「おうよっ!」シュタタッ

ワイノワイノ テカデッサンッテナニ? サンギョウデ


ーーー音楽室ーーーーーーーーーーーー

浜面「なー、先生―。とにかく授業始めようぜー」

美琴「」ズーン

浜面「ダメだこりゃ」<ピクッ

美琴「まだダメじゃないわよ!この馬鹿面アアアアアァァァァァァ!!」ブンブンビリビリ

浜面「あばばばばばばばばばばばばば」ガクガクガク
366 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:35:22.88 ID:9O0FjLWF0
~そのころ~

ーーー書道室ーーーーーーーーーーーー
一方「…という訳で、今日の字は『呉越同舟』でェーす」

姫神「」

吹寄「あの、どうして一方通行先生が書道を…?」

一方「えェ?だって、オレ字ィ綺麗だしィ」

姫神「」

垣根「」

吹寄「いや何でいるんだよ」

垣根「えっ?オレは当然助手としているまでだぜ」キラッ☆

一方「その理由が知りてェンだと」

垣根「オレの筆跡に常識は通用しねえ」キリッ

一方「意味わかンねェよ。とにかく『呉越同舟』って皆書いてくださァーい」

垣根「意味わかんねえってどういうことだ!第1位なら理解しやがれクソがァ!」ヌオー

一方「うぜェンだよメルヘンが。あとオレの口調パクるンじゃねェ!」ウガー



生徒たち(呉越同舟…)カキカキ



ーーー美術室ーーーーーーーーーーーー
食蜂「では皆、用具を持ったようなので、まずはこれらの説明しますね」

上条「…なんかトッポに見えてきた」つ【木炭】

青ピ「カミやんしっかりせい!」

食蜂(どうも当麻さんの顔色が良くありませんわね…)

食蜂「まずはご存じ木炭ですわね。木炭デッサンはこの濃淡を調節して描くものですわ」つ【木炭】

食蜂「これをそのまま使うのではなく、まずは中にある芯を抜きます」

上条「おっ、なんかちょっと色が薄い部分が真ん中にあるぜ」ジー

土御門「どうやらコイツみたいだにゃー」

食蜂「芯は、この先にブラシのついた針金を使って取ります。こうしてですね…」スイー

上条「おお、針金が木炭に吸い込まれていく!」

土御門「そして反対側から出てきた!」

食蜂「で、これを引き抜きます」シュッ

青ピ「ほう。ブラシが中にある粉まで払う訳かいな」

食蜂「必要とあらばもう一度通してもいいですわ。あと、最後に穴に息を吹いて粉を払いましょう」フーッ

青ピ「おっほーっ!」

上条「何がだ」ゴツン
367 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:36:38.79 ID:9O0FjLWF0
食蜂「さて、あとは木炭をカッターナイフで削って尖らせれば描けますわ」シュッシュッ

上条「これじゃあトッポじゃないな…」

土御門「まだ言うか」

食蜂「ではこの作業は後でしてもらうとして、次の道具の説明に移りますわ」つ【白い平べったい物】

上条「こ、今度はクッキーか?」

食蜂「いいえ、これは練りゴムです。千切って練って使用しますわ」

青ピ「へぇ、消しゴムかい」

食蜂「えっと、消す道具というよりは『白く描く道具』ですわね。これは多分やっているうちに分かってきますわ」

上条「そうなのかな…」ネリネリ

土御門「カミやん、その平べったい練り物は何だにゃー?」

上条「ハンバーグ。この後御坂が奢ってくれるんだ!」ニカァ

食蜂「!?」

青ピ「そんな約束しとらんだろうに…」

上条「いや、きっと奢ってくれる!多分!!」

食蜂(ま、まさか明日だけでは飽き足らず、今日までも!?)クワッ

上条「あれ?どうしたんだ先生?」

食蜂「…い、いえ、何でもございませんわ」プルプル

食蜂(さて、どうしたものでしょう…)ポクポクポク…
368 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/02(火) 23:38:04.01 ID:9O0FjLWF0
食蜂「えっと、あとは炭を叩いたりこすったりするガーゼもありますし、練りゴムでなく食パンを使うこともありますわ」

食蜂「練りゴムか食パンかは人によりますが、今回は練りゴムにしますね」

上条「しょ、食パンって…いいなぁ」ダラー

食蜂「も、申し訳ございませんわ」ペコリ

青ピ「ちょっ、先生は気にせんでもええで!」アセアセ

土御門「そうだぜぃ!おい、しっかりしろや」ゴツンッ

上条「あだっ」

食蜂「…」キュイーン

土御門「」ガクッ

青ピ「つっちー!?」

食蜂「……さて、では早速デッサンに移りましょうかね。皆さん、こっちに集まってください」ガタッ スタスタ

上条「ういーす」ガタッ

青ピ「おいつっちー、しっかりせい」ユサユサ

土御門「うぅぅ…。迂闊にカミやんに手は出せないぜぃ…」

上条「ん?どうしたんだ土御門?」

土御門「誰のせいだと思ってるぜよ」ペチンッ

上条「いでっ」

食蜂「…」キュイーン

土御門「」バタン

青ピ「つっちー!?」

上条「?」 
 
376 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/08(月) 00:21:46.01 ID:jZR8sywu0
食蜂「さて、デッサンを開始しましょうか」

土御門「」シーン

上条「1人聞いてないヤツがいるぞ」

青ピ「放っとけや」

食蜂「まずはこの木炭紙を用意して、カルトンと呼ばれる画板に固定しますわ」

食蜂「この時下敷きとして2,3枚木炭紙を使います。こちらは先輩方が描き終わったものを使いましょう」

食蜂「で、この木でできたカルトンを立てる支持台はイーゼルといいます」

青ピ「ほえー」

食蜂「では紙の準備もできましたので、早速始めていきます」

青ピ「おお!期待支援や」

食蜂「ええ、頑張りますわ。まずは位置決めですわね。私は授業中ずっと描く訳ではないので適当にしますが、皆さんは場所がかぶったりする場合
もございますので、注意してくださいね」

青ピ「おkや!」

上条(この場合、オレは位置取りは諦めるべきなんだろうな…)

食蜂(上条さんのイイ位置は死守しますわ!)グッ

食蜂「さて続けますわね。石膏像についてはこの人数ですので、部屋にある全ての像から自分が描きたいものを自由に選んでくださいな」

生徒たち「「「おおー!!」」」

食蜂(まあ、そんなに簡単ではありませんけどねー)フフッ
377 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/08(月) 00:23:20.98 ID:jZR8sywu0
食蜂「像選びは後でしてもらうとして、説明に戻りますわよ」

生徒たち「「「はーい」」」

食蜂「位置が決まったら描き始めますわ。座ったらまずは姿勢ですね」

食蜂「背筋はしっかり伸ばしましょう。これは目の位置を変えないためです」

上条「えっと、つまり?」

食蜂「視点を変えないことで、モチーフのズレが無いようにするのです。10秒前に目がある位置に鼻があっては上手に描けないでしょう?」

上条「そっか。目を固定しなきゃいけないだな」

食蜂「ええ。で、次に紙の位置を決めますわ。イーゼルはこのネジで置く場所の高さが調整できるのですが、位置は上は手を伸ばしてちゃんと届くように、
下はあまり下げないような所に調節しましょう」

食蜂「そして、イーゼルを前後に調整して腕をピンと伸ばして少し緩めた程度。それで紙に木炭が届くようにしましょう」

青ピ「どうして腕を伸ばすんです?」

食蜂「はい、それは腕が曲がって前のめりになると姿勢が崩れ、視野が狭くなってしまうからです」

青ピ「なるほどなぁ~」

食蜂「あと、右利きの方はイーゼルを少し右に、左利きの方は左に置いてください。目だけを動かして紙と像を見ることができるようにします。
首まで動かすと目の位置がズレますからね」

食蜂「では描きますね。最初は基準の線を引きます。そうですね…。縦に3本、横に3本ほどですかね。つまり8等分しましょう」

食蜂「で、描くときはまず像に向かって木炭を持ってる手を伸ばしましょう」

ほか「「「?」」」

食蜂「これで距離を測ったり角度をみたりします。さて、早速描きましょうか」サッ

上条「ところで、今描こうとしてる石膏像は何なんだ?」

食蜂「ああ、これですね。『マルス』です」デーン

上条「」

青ピ「なんという胸板の厚さ」

食蜂「神様ですからねー」
378 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/08(月) 00:24:58.60 ID:jZR8sywu0
食蜂「それで、最初はこのデスケール、つまりデッサンスケールを通して像を見てみましょう」シュパ ジー

食蜂「このスケールは、木炭紙と同じ比率なので、通して見ると大まかな位置が分かります」サッサッサッ

食蜂「えっと、像の身体の一部を基準に距離や角度を測って、大まかに像の全体を描いていきましょう」ササー

上条「…」

青ピ「…」

食蜂「この時、一部分だけにこだわって描いてはいきません。全体を見て、像の構造を考えながら進めましょう」カリカリ

食蜂「描き始めの段階であまり木炭を乗せすぎないように。修正が大変になりますので」ジー

食蜂「あっ、ちなみに訂正はですね、木炭を払いたいところ辺りを指で弾くと取れます。デコピンの要領ですわね」パチンッ

生徒たち「…」

生徒たち(いや詳しすぎだろ常考…)

食蜂「…はいっ、こんなトコですわね。ちょっと急いで描いたので結構ズレてますわ。皆さんはもっとゆっくりと、じっくり進めましょう」

食蜂「さあ皆さん、お好きな石膏像を選んでくださーい☆」

生徒たち「「「…」」」」ポケー

生徒たち「「「ハッ」」」

食蜂「よろしくて?」キュイーン

生徒たち「「「らじゃー!」」」ザッ

ガヤガヤ ワイワイ アーダコーダ


土御門「…目が覚めたぜよ」
379 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/08(月) 00:26:22.38 ID:jZR8sywu0
女1「ねぇねぇー。どれにするぅー?」

女2「そうねー。あのマルス像なんかはなかなかイケメンよねー」

女3「…」ジー

女1「んー?どうしたのー?」

女2「女3はマルスぅ?イイ男だしねー」

女1「でも見てる像は違うよー?」

女2「どれどれー?」チラッ

女3「…」ジー →【ラオコーン】

女12「「…」」

女3「……イイ」ハァハァ

女1「まさか上がいたとは」

女2「つか、どんな状況なのこの像は?詳細キボンヌ」

女3「ハァハァ…」



青ピ「おほー!流石はヨーロッパやな。美女勢ぞろいや」

男1「まあ真っ白だけどな」

男2「造形美ってヤツだ」

青ピ「ええなぁー。ミロのヴィーナスは流石やけど、アリアスもなかなかやん」

男1「アリアスって女なの?どう見ても…」

男2「いや女なんだろうよ。青ピがそう言うのだから」

男1「にしても、この胸の感じは…」

青ピ「貧乳は正義や!!」

上条「さいですか…」
380 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/08(月) 00:27:40.73 ID:jZR8sywu0
上条「さて、どうしたものか…」

青ピ「ボクはこれや!」→【ギリシャ婦人】

上条「どれどれ…って、片方おっぱ○丸出しじゃん!?」

青ピ「ええなええなぁー!」クネクネ

男1「なー!」

男2「なー!」

上条「結局みんなおっ○いかよ!?」

土御門「まったく、分かっとらんなお前らは…」→【アリアス】

上条「お前は…」ハァー

女3「ハァハァ…///」→【ラオコーン】

女1「面食いよねー、アンタ」→【ヘルメス】

女2「おまえもな」→【マルス】

土御門「周りも大して変わらないにゃー」

上条「みたいだな。まったく…って、オレまだ決めてねえ!」

土御門「急げカミやーん。もう席は埋まってきたぜぃ」

青ピ「いやいやつっちーよ、よく周りを見てみ」

土御門「…ほう。なるほどこれはまた」

上条「?」<ポンッ

食蜂「上条さん、場所はお決まりですか?」ニコッ
381 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/08(月) 00:28:52.57 ID:jZR8sywu0
上条「いや、それがまだなんですよ…」

食蜂「そうですか。では、あちらはどうでしょう?」スッ

上条「おっ、いいかも」ジー →【メディチ像の目の前】

食蜂「そうですか!良かったですわ!」ニコッ

上条「おうっ!…つーか何でイーゼルとか木炭紙とか既に準備されてるんだ?」

食蜂「細かいことなど気にしない気にしない♪」グイグイ

上条「あ、ああ…」

男ども「「「…」」」イライラ

女たち「「「…」」」ムカムカ

女3「…ハァハァ」

食蜂(有害な人物は消毒っと…)キュイーン

女3「うっ」バタッ

上条「ん?」

食蜂「間に合わなかったか…!」クッ

上条「何が?」

食蜂「…いえ、何でもありませんわ」

上条「そっか。にしても腹減ったなぁ」グゥ~

食蜂「そうですか…。でも授業は頑張りましょうね♪」

上条「おうっ」

食蜂「では皆さん、デッサンを始めてください」

生徒たち「「「おいっす!」」」

食蜂「えっ?」
382 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/08(月) 00:30:01.14 ID:jZR8sywu0
キーンコーンカーンコーン

食蜂「…はい、今日はここまでですわ。皆さんお疲れさまです♪」

上条「うおー、しんどいぞー」

青ピ「むぅ。上手くいかんなぁ」

土御門「青ピは○っぱいばっかり描くからにゃー」

食蜂「…」ジー

青ピ「その目はアカン!いややっぱり悪くない」キリッ

上条「お前の頭がダメだ」

食蜂「まったくですわ」

青ピ「そんなに責めんといて!だがそれがイイ!!」

上条「もう言葉を発するな。さて、授業終わったし早く御坂のトコに…」スゥー

食蜂「(マズい!)あのっ」シュタッ

青ピ「もっと言葉責めしてやー!」ダダッ

土御門「待て青ピ!そんなに急ぐと…!」


淑女と変態が交差したとき―――


食蜂「あっ」コテッ

青ピ「お?」ガツッ

上条「ん?」チラッ


―――物語は始まる。


食蜂「きゃっ!」ズルッ

上条「おわっ!」ドスッ

土御門「あーあ」ハァー

青ピ「…へっ?」

<ガターン


食蜂「いったぁ…」ウーン

上条「あったたた…」ギューッ



上食「「……え?」」
383 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/08(月) 00:31:10.10 ID:jZR8sywu0
食蜂「」←2人寝そべりながら

上条「何だこの状況は?」

食蜂「」←抱き合ってる

上条「どういうことなんでしょう食蜂さん?」チラリ

食蜂「!」パチクリ

上条「あれ?どうかしたか?」ジー

食蜂「―――ッ/////」カーッ

上条「?」

青ピ「カぁーミぃーやぁーんー?」ゴゴゴゴゴ

土御門「許さない。絶対にだ」

上条「うるせぇ!…えっと、とにかく離れようぜ」ギュッ

食蜂「えっとぉ、そのぉ~」///

青ピ「逆や逆!」オイー

土御門「離れるのはお前の方!」ウガー

上条「えっ、そうなのか!お、落ち着けオレ!」グイッ

食蜂「ちょっ、近いですぅ!」ドキドキ

上条「あれれー?おっかしーぞぉ~」

青土「「お前がな!」」

上条「」
384 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/08(月) 00:32:26.95 ID:jZR8sywu0
青ピ「とにかく離れ…!」グイッ

上条「くっ、何をする!」ジタバタ

土御門「カミやんが何をしてるんだにゃー!?」バッ

上条「いってぇ~」スリスリ

食蜂「…はぁ~」ドキドキ

青ピ「まったく、貴様はいつもいつもそうなのだな!」

上条「キャラが変わってるぞ!?」

青ピ「うるさいわい!何故カミやんだけそんなにラッキーイベントが発生すんねん!」ビシッ

上条「元はと言えばお前のせいだろうが!」ウガー

青ピ「でもそんなの関係ねえ!」

土御門「何の意味も無い!」

上条「二発屋!?」

食蜂「?」ハテ?

青ピ「もう本当にカミやんという男は…。普通こんな大それたことをしてもうたら、責任っちゅうもんを取らなアカンねん!」

上条「はぁ?責任??」

食蜂「」ピクッ

土御門「おい青ピ。それ以上はやm」

青ピ「せや!男として誠意っちゅうもんを見せなアカン。それが紳士や!」バーン

食蜂「…なるほど」

青ピ「ん?」チラッ

土御門「……もう知らね」

上条「そんなこと言われてもなぁ。…ん?」<グイッ

食蜂「…責任、取ってもらいますね♪」

上条「えっ?」

青ピ「えっ?」

食蜂「ええ」ニッコリ




青ピ「何でやねぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええええええええええええんっ!!」
385 : ◆sk/InHcLP. :2011/08/08(月) 01:01:48.58 ID:jZR8sywu0
今回は以上です。倒れたときはこころん上で上条さん下で、補完おk?そうしてやってください。

ちなみに簡単に像について解説↓

・マルス……中型の胸像。かなりオーソドックスな像。兜をかぶっているが上裸。筋肉質でイケメソ。胸板は横からも見るべし。

・ラオコーン……中型の半身像。扱い的には胸像クラス。上裸で筋肉質。アゴまで髭がもっさり。表情とポーズを見れば女3の言ってることが少しは分かる。

・ミロのヴィーナス……言わずもがな。ここでは首像。(半身像はかなりしんどい。スペース的にも)

・アリアス……胸像(?)。胸の途中で途切れているので扱い的には首像クラス。胸は平らというより少々男性的な胸板も想像させるし、顔も中世的。でも、女だ。

・ギリシャ婦人……胸像。大きさ的には首像クラス。片方露出してるけどさ、アマゾンだからね、この娘。

・ヘルメス……中型の胸像。上裸で、髪の毛クルックル。パンチパーマ的な? 商業の神様。あとはわかるな?


大分うろ覚えだけどこんなもん。間違ってたらスマン。

次回は火曜日までには。ではまたノシ
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京西部) [sage]:2011/08/08(月) 01:26:16.24 ID:F7kofHG+0

さあ、上条さんは責任取れるのか!?
期待機 
 
392 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/10(水) 07:50:18.71 ID:LuYyPCSt0
食蜂「ふふっ。これぞ棚からぼた餅ですわ!」

上条「あ、あのぉ…。わたくし上条当麻は一体何をすればいいのでせうか?」

食蜂「はい、それはですね…」チラッ


青ピ「何や自分で言っておいてアレやけど、結構ワクワクしてきたでぇ!」

土御門「にゃー。他人の色沙汰ほど楽しいものは無いぜぃ」

青ピ「さあどうなるカミやん?御坂センセと心理掌握さんの一騎打ちやしなぁ!」

土御門「おう!常盤台二大エースだし、面白いに決まってるにゃー!」


食蜂「…」

上条「そ、それは…?」

食蜂「少々お待ちを」キュイーン

青土「「」」ピクッ

上条「?」

青土「「…」」

青ピ「よし、帰ろうかつっちー」

土御門「にゃー」

上条「ん?じゃあオレも一緒に…」ソローリ

上条(何かイヤな予感するからな)<ガシッ

青ピ「え・え・か・ら。カミやんは残れ!」グイッ

土御門「そうだぜぃ。残るべきだにゃー!」グオッ

上条「は?何?」
393 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/10(水) 07:51:26.84 ID:LuYyPCSt0
青ピ「じゃあな、カミやん!」ノシ

土御門「気をつけてな!」ノシ

上条「お、おう…」

青土「「腹ァくくれよ」」ギロッ

上条「は、はいっ…」<ガラガラ バタン

食蜂「」ニコニコ

上条「…さて、操祈?責任ってのはどう取ればいいんだ?」

食蜂「それはですね…」



ーーー窓の無いビルーーーーーーーーーーーー
☆「…ふむ。これはまた面白いことになりそうだな」

☆「さて、今のうちに手を打っておくか」

☆「えっと、タウンページはどこかな…?」ガサゴソ

手下「…」



ーーー学校ーーーーーーーーーーーー
上条「うぅぅ…、腹減ったなぁ。ハンバーグハンバーグ…」トボトボ

美琴「って、何を呟きながら学校をさまよってるのよ…」

上条「おっ、ハンb…じゃなくて御坂!」

美琴「どんな間違い方してんのよ!」ウガー

上条「悪い悪い。もう限界でさぁ」ハハハ…

美琴「…まあ、見た感じそうよね。顔色も良くないし」

上条「とまあ、そういう訳なんで、頼む」

美琴「当たり前のように言うな!」
394 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/10(水) 07:52:35.20 ID:LuYyPCSt0
上条「えっ!?さっき約束しただろ?」

美琴「してないわよ!アンタが肩を揺すりまくるから、碌に返事もしてないし」

上条「そ、そんなぁ…。じゃあハンバーグは無しなのか…?」ウルウル

美琴「そ、そんな顔すんなぁ! …分かったわよ。奢ればいいんでしょ」

上条「! ホ、ホントか御坂!?」

美琴「ただし、明日のデートは奢らないからね。アンタの奢りは無理そうだから、割り勘で手を打つけどさ」

上条「それはそれで情けねえ…。ん?明日ってデートだっけ?」

美琴「ふぇ?」

上条「確か息抜きがどうとかって…」

美琴「あああのえっと、こ、細かいことはいいのよ!」///

上条「そうか?まあ、オレはお前とデートするには役不足だけどな」

美琴「そ、そんなことは無いと思うけどさ…」ゴニョゴニョ

上条「?」

美琴「と、とにかく!今日は私がハンバーグを奢って、明日は思いっきり息抜きする。分かった?」

上条「おう!よし、早速近くのびっくり○ンキーに…」

??「ちょっと待った!!」

美琴「!?」

上条「な、何者だ!?」
395 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/10(水) 07:54:04.54 ID:LuYyPCSt0
一方「オレだよオレ」

上条「あっ、特にボケ無しですか」

垣根「いや、さすがにこのタイミングでボケねえよ」

麦野「それより2人は今からどこに行くのかにゃーん?」

食蜂「まさかびっくり○ンキーではありませんよね?」

削板「む?肉か?根性があるな!」

美琴「な、なんで知ってるのよ!?」

5人「「「「「いや、フツーに立ち聞きしてた」」」」」

上条「さいですか…」

一方「ったく、このオレを差し置いて肉を食べよォなンざ1000年早ェぜ」

麦野「久々にハンバーグでも食べたいなぁ」

食蜂「私は軽めのものでも…」

削板「オレは飯をおかわりしまくるぞ!」

垣根「言っとくが、オレの食事に常識が通用しねえぞ」キリッ

美琴「…つまり、普段行かないトコに皆で行きたいのね?」

5人「「「「「うん(ン)」」」」」

美琴「はぁ。まあいいわ。じゃあ行きましょ」

上条「おっしゃあ!」

美琴「言っとくけど、アンタらは自分の分くらい払いなさいよ」

5人「「「「「は(ァ)ーい」」」」」
396 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/10(水) 07:55:23.04 ID:LuYyPCSt0
ーーー常盤台中学ーーーーーーーーーーーー
海原(…ついにここまで来てしまいました)

海原(ここが理事長室。すごく豪華そうですね)

海原(今回の仕事はかなりリスクが高い。下手すれば…)

海原(…悩んでいても始まりません。早速入りますか)

海原「」コンコン

<どうぞー

海原「失礼します」ガチャ

理事長「どなたかn…おお、光貴か。さあ遠慮せずにこちらに来なさい」

海原「はい、おじい様」

理事長「む…?」

海原「」ドキドキ

理事長「…光貴も大きくなったものだなぁ」シミジミ

海原「」セーフ

理事長「それにしても、お前がここに来るのは珍しいな。どうかしたのか?」

海原「はい、おじい様。…実は折り入ってお願いが」
397 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/10(水) 07:57:19.18 ID:LuYyPCSt0
理事長「…ほう、なるほど。御坂美琴か」

海原「はい。彼女はこの常盤台中学が誇るレベル5の第3位ですし、学校への貢献度も素晴らしいものがあります。ですので、これくらいの優遇があっても問題無いかと」

理事長「そうか。しかし、うーむ…」

海原(やはり常盤台中学の理事長となると一筋縄ではいきませんかね…?)

海原「どうでしょう?やはり難しいのですか?」

理事長「いや、そういうことではないのだよ光貴。実はお前と全く同じ話が先ほど来てな…」

海原「!? どういうことです?」

理事長「むぅ。私にもさっぱりだ。ホレ、これが通知だ」パサリ

海原「ありがとうございます。…これは!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
                                                7月某日
常盤台中学理事長殿へ


 貴校における校則違反にあたる行為を、以下二名に限り特別に認めるようにされたし。


    三年  御坂美琴

    三年  食蜂操祈


 該当する校則

    常盤台中学の制服の常時着用義務



  なお、この通知は明日以降に効力があるものとする。上記の二名には本日中に報告しておくように。




                                     学園都市統括理事長 アレイスター

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
398 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/10(水) 07:58:41.64 ID:LuYyPCSt0
海原「これは一体…?」

理事長「さて?上層部は何を考えてるのだか…」フゥー

海原(しかも『二名』ですか。これは大変なことになりそうです!)

海原「ありがとうございました、おじい様」つ【通知】

理事長「ああ。またいつでも遊びに来なさい」

海原「ええ。いずれまた」ガチャ

理事長「?」



ーーー某レストランーーーーーーーーーーーー
一方「…アレ?何か忘れてね?」

垣根「気のせいだろ」ムシャムシャ

上条「うおー!幸せだぁー!!」パクパク

美食「「…」」ニコニコ
399 : ◆sk/InHcLP. :2011/08/10(水) 08:03:00.46 ID:LuYyPCSt0
はい、ここで5日目も一応終了です。おまけを挟んで休日編へ突入です。
美琴との息抜きはどうなるか? こころんはどんなアクションに出るのか? そして、上条さんは?

…勢いでタウンページ出しちゃったけど、あれは通知書く人への連絡とでもしてください。
次回は今週あたりに帰郷も考えてるので未定です。いつもレスありがとうございます。

ではまたノシ
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京西部) [sage]:2011/08/10(水) 08:04:29.08 ID:atcetRMv0
タウンページ探してた理由はこれかwwwww
ってかビーカーの中でガサゴソってwwwww 
 
414 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 01:59:15.98 ID:P+y9OqV30
~5日目おまけ~

ケース1 一方通行の場合

一方「ただいまァー」ガチャ

打ち止め「おっかえりー!、ってミサカはミサカは玄関へお出迎えに行ってみるーっ!」トテテテ

<アナター!
<ダキツクンジャネェ、クソガキガァ

黄泉川「おう、今日は遅かったじゃん」ポチットナ

一方「まァな。あと黄泉川、夕飯はいらねェから」

打ち止め「えー!?」ブーブー

黄泉川「外食か?…あの一方通行が、友達と一緒になぁ」ジーン

一方「何感慨に耽ってやがる」

打ち止め「アナタだけずーるーいー!」ジタバタ

一方「オマエも静かにしてろォ!」コツン

打ち止め「あう」ウルッ

一方「大丈夫か打ち止めァ!?」ナデナデ

打ち止め「うん…。ミサカは子どもじゃないから大丈夫」ヒリヒリ

一方「すまねェ打ち止めァ…。ついやりすぎちまった」

打ち止め「ううん。ミサカも騒ぎすぎたと思う、ってミサカはミサカは反省してみたり」

一方「! よォし、イイ子だ」ナデナデ

打ち止め「だ、だからミサカは子どもじゃ…エヘヘ」ニマニマ

黄泉川「いつまでやってるじゃんよ」
415 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 02:02:04.68 ID:P+y9OqV30
芳川「まったく、毎日飽きないわねあの子たち」ガチャ

黄泉川「おっ、桔梗。やっと起きたか」

芳川「ええ。これから夜に向けて体力をつけないと」

一方「ねらー乙ゥ」

芳川「ネットは私に優しいのよ」

黄泉川「その夜型の生活、どうにかするじゃん・・・。てか働け」

芳川「私は他人には甘いけど、自分にはもっと甘い女なのよ」

一方「ニート乙ゥ」

芳川「いえ、働く能力があっても働く場所が無いだけよ」

打ち止め「じゃあ働く意志は?」

芳川「いい?例え私が優秀な科学者だとしても、職場が無い限りはただの1人の女でしかないの」

一方「何を格好つけてやがる。どォせ働く気なンざねェだろォに」

黄泉川「そうじゃん。あの一方通行だってちゃんと働いてるしさ」

一方「どォも引っ掛かる言い方だな」

黄泉川「気のせいじゃん♪」

一方「ケッ。確かにクソ真面目に教鞭振るってるから疲れンなァ」コキッ

打ち止め「! ほほう、ってミサカはミサカは…」

一方「? あァ?」

黄泉川「うんうん。どうせ炊飯器の方はもう少し時間かかるし…」

芳川「あら?何だか急に労働意欲が…」

一方「……オイ、まさかてめェら」

3人「「「~♪」」」ワキワキ

一方「た、頼む。アレだけは、ホントにアレは勘弁してくれェ!」

3人「「「キシャ―――ッ!」」」グオー

一方「やめてくr…アーッ!」
416 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 02:03:47.21 ID:P+y9OqV30
ーーー病院ーーーーーーーーーーーー
番外「」ピクッ

番外「」ウズウズ

御坂妹「どうかしましたか番外個体、とミサカ10032号は質問します」

10039号「何やらイヤな予感がします、とミサカ10039号は警戒心を露わにします」

13577号「番外個体がこうなると大概は碌なことが起きません、とミサカ13577号は軽く愚痴を言います」

19090号「だ、大丈夫ですか、とミサカ19090号は心配してみます」

番外「…」

番外「」プツン

妹達「「「「あっ」」」」

番外「もう我慢できなぁ―――いっ!!」ビリリッ!

御坂妹「ぬおっ、番外個体がまた暴走してしまいました、とミサカは――っ!」

13577号「止めろ!誰かこの末っ子を止めろぉ!、とミサカは――っ!」

19090号「もうやめてください!今度は土日も外出禁止になります、とミサカは――っ!」

10039号「くそっ、あの上位個体は何をしてやがる、とミサカは――っ!」

番外「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!!」ビリビリ

妹達「「「「ぶるああああああああああああああああああああ!!」」」」



冥土帰し「…しばらくは検査入院だね?」



ーーー黄泉川宅ーーーーーーーーーーーー
打ち止め「どうだ気持ちいいかー!、ってミサカはミサカは上から目線で尋ねてみたり」モミモミ

黄泉川「大分凝ってるじゃんよー」グイッ、グイッ

芳川「本当に足細いわね…」サワサワ

一方「も、もォ勘弁してくれェ。って痛っ!黄泉川、もっと弱くしろォ!」ウガー

黄泉川「まあまあ、家族サービスじゃん♪」

打ち止め「1週間ちゃんと頑張ったアナタへのご褒美なのっ、ってミサカはミサカは背中をマッサージしてみる」

芳川「どうしたらこんなに細くなるのかしら…?」サワサワ

一方「サービスってもンじゃねェぞ!つゥか芳川ァ、オマエ結局何もしてねェじゃン!!」 
 
418 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 02:04:46.02 ID:P+y9OqV30
ケース2 垣根帝督の場合

垣根「ふぃー。ただいまー」ガチャ

垣根「…ん?珍しいな。いつもは玄関で待ってんのに」スタスタ

垣根「おーす。ようやくお家に帰る決心がついたのか?」ヒョコ

定規「そんな訳ないじゃない。貴方が嫌でも出て行かないわよ」チョコン

垣根「ハッ。そいつは頼もしいな」ケラケラ

定規「…からかってるでしょ?」

垣根「そうかぁ?」

定規「はぁ。まあいいけど」チョコン

垣根「…で、何でお前はずっと正座してやがるんだ?しかもソファーの上で」

定規「…」

定規「」ポンポン

垣根「いや、どうしてそうなる」

定規「…」

定規「」グスッ

垣根「なぜ泣く」
419 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 02:06:01.11 ID:P+y9OqV30
垣根「…つーかよぉ、下手くそな泣き真似はやめろ。見てらんねえ」

定規「あら、バレてたの」ケロッ

垣根「ま、もう長い付き合いだからな」

定規「……そうよね。ええ、そうなのよね…」

垣根「?」

定規(こんなに長い間アプローチしてるのに、どうして一向に距離が縮まないのかしら?)

定規(…他人の心の距離を見てるのもじれったいけど、自分のはもっと見てられないわね)ジー

垣根「おいおい、どうしたんだよ?」

定規(そうよね。やっぱり自分から行動を起こさなきゃ。せっかく帝督の家に居るんだから)グッ

定規(…よし、まず今言うべき言葉は…!)

定規「あ、あの、垣根!」

垣根「あぁ?」

定規(え、えっと、また私の膝で寝ない、かな?いやそれとも、これからも一緒にいようね、かしら?)

垣根「どうしたんだよ?」グイッ

定規(ちょっ、近っ!ヤバい。何て言えば!?)

定規「い、一緒に寝ない!?」

垣根「」

定規「」
420 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 02:07:48.56 ID:P+y9OqV30
ケース3 御坂美琴の場合

美琴「ふぅー。今日も楽しかったわねー」ルンルン

美琴「でも、明日はもっと…うふふっ♪」

美琴「さてっ、明日に備えて今日は早めに休もうっと」ガチャ

美琴「黒子ー。ただい」

白井「お姉さまああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!おめでとうございますのおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

美琴「…ま?」

女1「さすがは御坂様!素晴らしいですわ!」

女2「これも日頃の研鑽の賜物です!」

女3「御坂様、一生ついて行きます!」

美琴「…えっと、どういうこと?」

白井「こちらですの!」つ□

美琴「こ、これは…!」

白井「お姉さまの努力が学校側に認められましたの」

女1「これで常盤台中学もいい方向へと進んでいきますわ!」

女2「はい!」

女3「一生ついて行きます!」

美琴「…」

白井「…お姉さま?」
421 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 02:09:04.53 ID:P+y9OqV30
美琴「…よ」

白井「よ?」

美琴「よっしゃあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」グオッ

白井「お姉さま!?」

美琴「私服解禁キタ―――――――――――――――――!!」

白井「」

女1「ふふっ。御坂様、とても嬉しそうですわ」

女2「あっ、そういえば明日は例の殿方とのデートでは?」

美琴「ふぇ?」

白井「んなっ!?」

女3「御坂様!私たちは御坂様を応援しますからね!」

美琴「べべべべ、別に、あ、アイツは、、そんなんじゃ…///」モジモジ

女1「ひょおおおおおおおおお!御坂様かわえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

女2「あひゃああああああああ!御坂様が照れてるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

女3「きええええええええええ!御坂様萌え萌えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

白井「」




白井「んなんですってええええええええええええええェェぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
422 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 02:10:54.28 ID:P+y9OqV30
ケース4 麦野沈利の場合

麦野「…だーかーらー。いいだろ?両手に花でダブルデートでよぉ?」

浜面『よくねえよ!?てか、それってダブルデートじゃねえよな?』

麦野「んー。どちらかと言えば…美女2人を誑かす不良?」

浜面『最悪じゃねえか!あと自分で美人とか言うな。…確かに美人だけどよ』

麦野「へ?それってホント?」

浜面『ああ。そりゃそうだろ?…って痛っ!何するんですか滝壺サン!?』

麦野「…滝壺もそこにいるのか?もう完全下校時刻過ぎてるってのに」

浜面『まあな。何かデートの前の日だからってさ。…まあ、「ごめん待ったー?」「ううん、今来たトコ」は
もうやり尽くしたから別にいいんだけど』

麦野(さらっとムカつくこと言いやがるなコイツ。なーんで私もこんなのに惚れちまったんだか)ハァー

浜面『ん?どうしてため息をつくんだよ?』

麦野「別にー。ただちょっと腹が立っただけよ」

浜面『何だそりゃ。意味が分からん』

麦野「…」

浜面『…いや、何か言えよ。オレが悪いみたいじゃん』

麦野「いやお前が悪いし」

浜面『ぐっ、随分とバッサリと…ん?どうした滝壺?』

麦野「?」

浜面『…ハァ?いやその、別に構わねえけどよ…。もしもし麦野?今滝壺に代わるから』

麦野「は?」
423 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 02:12:15.28 ID:P+y9OqV30
麦野(あれ?どういうこと??)

滝壺『もしもし。むぎの?』

麦野「…おう、滝壺か。どうして浜面から電話を代わったの?」

滝壺『むぎのに伝えたいことがあって』

麦野「? 言ってみな」

滝壺『明日、私とはまづらがデートするのは知ってるよね?』

麦野「…ああ。そうか、やっぱり邪魔しに来るなってか」


滝壺『違うよむぎの。明日は3人で行こ?』


麦野「…え?」

滝壺『だから、明日「ええええええええええええ!?」はまづら、ちょっと黙ってて』<ガツッ

麦野(…まあ、浜面の反応がごもっともだしなぁ)

麦野「えっと、どういうつもり?」

滝壺『そんなに深い理由があるわけじゃないよ。むぎのだってはまづらのことが好きなわけだし』

麦野「いやだからって、デートの邪魔してもいい訳じゃ…」

滝壺『もちろんその通り。本当は2人っきりが一番なんだけど……』

麦野「…どうしたのよ?」

滝壺『…あのねむぎの。今からけっこうキツいこと言うよ』

麦野「……どうぞ」


滝壺『明日のデートで、むぎのやほかのみんなと私の差を見せつける』
424 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/17(水) 02:14:04.71 ID:P+y9OqV30
麦野「なっ!?」

滝壺『…どうせ駄目って言っても尾行するに決まってるし、とりあえずむぎのは目の届くところに置いとこうと思って』

麦野「…随分見下したような言い方だな。まるでテメェの方が立場が上みてぇだ」


滝壺『上だよ?はまづらに関してのみ言えばだけど』


麦野「!?」

滝壺『はまづらは優しいから、アイテムのみんなをそれぞれ同じように大事にしてあげたいみたい』

麦野(浜面…)キュン

滝壺『でも、その中でも私は特別。だって、はまづらの彼女なんだから』

麦野「…そうね」

滝壺『だから、明日は一緒に行動して、はまづらが誰のことを一番に思ってるかを教えてあげる』

麦野「そうか。…上等じゃねえか」

滝壺『どうするむぎの?別に辞退してもいいけど』

麦野「そんなことしねえよ。滝壺、私はもうアンタなんかに負けないわ!あとで後悔しても知らないわよ!!」

滝壺『…うん。それでこそむぎのだよ』

麦野「じゃあ、明日はよろしくね」

滝壺『うん。じゃあね』<プツッ

麦野「…」<プープープー



麦野「……待ってろよ、はーまづらぁ」 
 
435 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/20(土) 22:36:00.83 ID:f8mrvexX0
ケース5 食蜂操祈の場合

食蜂「…え?」

部下「ですから、一体どのような圧力をかけたのかと聞いているのです!」つ□

食蜂「い、いえ、私はそんなことなど…」

部下「…食蜂様?人にはやって良いことと悪いことがあります。わたくしは貴女の第一の部下であるからこそ、こうして厳しいことも……」ブツブツ

食蜂(そ、そんなはずは…。確かに計画はありましたが、まだ実行はしていないはず!)

食蜂(まさか、夢中で自分でも気がつかないうちに?この私が!?)ガーン

食蜂(お、落ち着きなさい食蜂操祈!まずは今日の動きから振り返りましょう)ホワンホワンホワン…

食蜂(確か今朝は通学路で当麻さんを待ち伏せして…)

食蜂(当麻さんは、一方通行さんの能力で茂みまで飛ばされたり垣根さんから貰った保冷剤はあっという間に溶けてしまったりで相変わらず不幸で)

食蜂(美琴は美琴で当麻さんと手をつないでて羨ましくて、すれ違った浜面はなぜか麦野さんたち4人に追いかけ回されていて…)

食蜂(で、当麻さんに声をかけようと思ったらこの子が…ってあれ?もしかしてこれって)

部下「…つまり、わたくしが何を言いた」

食蜂「なるほど、勢いでごまかそうという訳ですわね」

部下「な!?」
436 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/20(土) 22:37:38.35 ID:f8mrvexX0
部下「なななななな、何をおっしゃるのです!そ、そのようなことは…」アセアセ

食蜂「まったく、この私がその程度でごまかされるとでも?」

食蜂(少し危なかったですがね)

部下「いえ、あの…あははは」

食蜂「笑ってもごまかされませんわよ♪」

部下「」

食蜂「さて白状してもらいましょうか?なぜ今朝あの場所にいたのかを」

部下「そ、それは…」

食蜂「…」ジー

部下(い、言えない!上条様を一目見たかっただけなんて…!)

食蜂「どうなのです?大丈夫、怒ったりしませんから」ニコォ

部下(その笑顔はわざとですよね?怖すぎますもの!)

部下「…明日」

食蜂「はい?」

部下「明日、食蜂様にお話しします。今朝のわたくしの行動の意味も、そのときの気持ちも」

食蜂「えっと、分かりましたが、どうして明日なのかしら?」

部下「…少し、やることがあるので」

食蜂「そうですか…。なら、しっかりとやりなさい」

部下「はい!」

部下(明日までに、自分の気持ちを確かめなければなりませんね)
437 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/20(土) 22:38:41.46 ID:f8mrvexX0
ケース6 結標淡希の場合

小萌「いっただきまーす!」

結標「…いただきます」

小萌「あーむ。ほぉー、やっぱり美味しいですねー。吉○家の牛丼はー」

結標「…そうね」

小萌「んー?どうかしましたかー、結標ちゃーん?」

結標「いや、なぜ週末に某チェーン店に来てるかも疑問なんだけどね」

小萌「はいはいー」

結標「…今日の放課後にね、なんか実習生と上条くんでびっ○りドンキーに行ったらしいのよ」

小萌「へぇー。あれ?でもでも、それならどうして結標ちゃんは先生の誘いを受けたのですー?」

結標「……私以外」

小萌「はいー?」

結標「実習生でも、私以外のメンバーで行ったのよ!私を差し置いて!!」

小萌「はー。それはショックですねー」

結標「そうなのよ!畜生、皆して私の存在を無視しやがって…!おい店員、チューハイ持ってこい!!」ドンッ

店員「当店ではそのようなサービスは行っておりませんので」

結標「畜生ォォォォォォ!!」

小萌「結標ちゃん!?お酒は駄目なのですー!」
438 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/20(土) 22:40:02.04 ID:f8mrvexX0
結標「もう!止めないでよ小萌!」ウガー

小萌「駄ー目ーなーのーでーすー」

結標「くぅ…!もう私には牛丼しか残っていないというの…?」

小萌「もう牛丼食べちゃいましたけどねー」

結標「なん……だと…?」

小萌「溜める必要なかったと思いますがねー」

結標「うぅぅ…」

小萌「まあ偶然ですよー。たまたま職員室に居なかった結標ちゃんが、たまたま学校に残されてしまった訳ですしー」

結標「くっ…。やはり超能力者と大能力者では通じ合えないのかしら…!?」

??「そんなことは無かろう!!」

小結「「!?」」

結標「あ、貴方は…!」

小萌「ほえー、こんなトコで会えるとはー」
439 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/20(土) 22:41:24.91 ID:f8mrvexX0
ケース7 削板軍覇の場合

削板「ふむ。今日もいい汗かいて牛丼が美味い!」ガツガツ

削板「先ほどのハンバーグもなかなかのものだったが、やはり一日の終わりはこうでなくては!」

削板「親父!牛丼大盛りでおかわりだ!!」

店員「自分、学生アルバイトなんですがね…」

削板「む?まあ細かいことはいい。頼むぞ!」

店員「かしこまりました」ペコッ

削板「いやはや、飯は美味いし仕事も上手くいくし、文句なしだな!」ハッハッハ

削板「む?あそこにいるのは…?」

<チクショォォォォォォォ!!

削板「あれは結標淡希。何やら叫んでいるようだが…?」

<ウゥゥ…

削板「! どうも深刻そうだ。こうしてはおれん!」ダダッ

店員「お客様!ご注文の品は!?」

削板「オレのところまで持ってこい!!」

店員「は、はいっ!」


結標「くっ…。やはり超能力者と大能力者では通じ合えないのかしら…!?」

削板「そんなことは無かろう!!」

小結「「!?」」

結標「あ、貴方は…!」

小萌「ほえー、こんなトコで会えるとはー」
440 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/20(土) 22:42:12.57 ID:f8mrvexX0
削板「うむ!偶然だな!というか小萌先生までいたのか!?」

小萌「むー?先生の存在には気がつかなかったのですかー!?」

削板「ハッハッハッ!まったく分からなかったぞ!!」ドーン

小萌「うぅー。先生はショックなのですー」ズーン

結標「ちょ、ちょっと!私に声をかけておいてそのまま無視するなぁ!」

削板「むぅ?ああ、それはスマン!」

結標「てか、びっく○ドンキーに行った後で吉○家って…」

削板「ははは!根性さえあれば問題ない!!」

結標「女子から言わせれば、問題しか無いんだけどね。…貴方に分かるはずないか」

削板「?」

結標「で?どうすれば超能力者と大能力者は通じ合えるのかしら?」

削板「そんなの決まっている!こんj」

結標「あっ、根性禁止ね♪」

削板「」
441 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/20(土) 22:43:24.77 ID:f8mrvexX0
結標「さあ、どうなのよ!?」

削板「…」

結標「…」<オマタセシマシター

削板「」ガツガツガツ!

削板「…」ガタンッ

結標「…」

削板「…ッ」ダッ

結標「……待てコラー!!」

<ヌオー!!
<ハヤサジャマケナイワヨ!

小萌「…」

小萌「えっと、先生たち2人分の代金は置いていきますー。お釣りは結構ですのでー」ソロー

店員「いえいえ。少々お待ちくださいませ、お客様」ガシッ

小萌「あのー、自分たちの分は払いましたのでー」ダラダラ

店員「いいえ。お連れの方の分がまだですよ?」ニコニコ

小萌「そ、それは、そのぉ…」

店員「困りますねー。しっかり代金は払っていただかないと」つ【伝票】

小萌「ぶふぉ!?」

店員「ちゃんとこちらの代金を払っていただかないと…」

店員「皮剥ぎますよ?」

小萌「」

449 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 21:50:23.01 ID:EvJSX6+c0
~6日目(土)~

美琴「……んっ」<チュンチュン

美琴「ふぁーあ。あまり寝れなかったわね…」ゴシゴシ

美琴「」ポケー

美琴「」ブンブン

美琴「」ペチペチ

美琴「あーもう!しっかりしなさい御坂美琴!」

美琴「今日はアイツとのデートよ!寝惚けてた顔なんか見せられないわ!!」キッ

美琴「…///」カ―ッ

??「お゛ね゛えさま゛?」モゾモゾ

美琴「!」チラッ

白井「な に を 1 人 で や っ て い ま す の ?」

美琴「いやあの、そのぉ…」///

白井「…」ジー

美琴「…い、いいじゃない!楽しみなんだから!!」

美琴「そりゃあ、アイツはちょっとした息抜き程度にしか思ってないだろうけどさ」

美琴「わ、私にとっては大事な時間なんだからねっ!」

白井「…くすっ」

美琴「えっ、何で笑うのよぉ?」

白井「あの殿方の前でもそれくらい素直になってくださいな」

美琴「うぅぅ…」//
450 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 21:52:32.34 ID:EvJSX6+c0
白井「そういえばお姉さま。確か今日から私服解禁でしたわね」

美琴「そうなのよー!まあ、いつもの制服も悪くはないんだけどね」ニコニコ

白井「こればかりはお姉さまが羨ましいですの」

美琴「いやー、ホント『上』に感謝よねー」

白井(しかし、なぜこのタイミングですの?まるで今日のために…)

白井「…考えすぎですわね」

美琴「?」

白井「とにかく、着替える前にシャワーでも浴びては?そんなに朝早いわけではないでしょうし」

美琴「う、うん。待ち合わせは10時だしね」

白井「まだ2時間ほど余裕がありますわね。ささっ、まずはシャワーを」

美琴「いや分かったけど、そんな急かさなくても…」

白井「何なら黒子も一緒に行きますが?」

美琴「断固拒否する!」ダダッ

白井「あ~ん!つれませんの~!」

美琴「テレポートで入ってこないでよ!」ガチャ

白井「さすがにそこまではしませんの」

美琴『…どうだか』

<シャー

白井「…さて、こちらも準備をっと」ガサゴソ

白井「ん?これは…?」パサッ
451 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 21:53:55.30 ID:EvJSX6+c0
<ガチャ

美琴「ふぅー。大分スッキリしたわね」

白井「さてお姉さま。早速準備いたしましょう!」

美琴「へ?準備って何を?」

白井「もちろん、今日お姉さまが来ていくお召し物に決まってますの」

美琴「いや、それくらいアンタに頼らなくても大丈夫だけど」

白井「……だからこそ心配なのですが」ボソッ

美琴「何か言った?」ビリッ☆

白井「何でもありませんの」

美琴「うーん。まっ、アドバイスくらいはいっか」

白井「まあ黒子としましてもお姉さまの意見を第一にしたいので」

美琴「ふーん。とにかく選ぼっか。こんなの小学生のとき以来ねー♪」

白井「黒子もですの♪」

美琴「着るのはアンタじゃないわよ」

白井「」

美琴「さて、じゃあまず私が選ぶわよ」ガサゴソ

白井(…大体は予想できますが、とにかく最初はお姉さまのセンスにお任せしましょう)

美琴「~♪」

白井(しかしこのお姉さま、ノリノリである)
452 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 21:57:11.26 ID:fDvWSDo00
美琴「はいっ、これなんかどう!?」バッ

白井「」

美琴「…どうしたのよ黒子。これでもデ、デート用に選んだんだけど?」//

白井(照れてるお姉さまマジ天使。…ではなくて!)

白井「…確かにとっても可愛い服ですの」

美琴「でしょでしょ!」

白井「しかぁーしっ!中学3年生の今ドキ女子が、全身ピンクの上下フリフリは駄目ですのォォォォォ!!」

美琴「んなっ!?いいじゃない、可愛いんだし!」

白井「お姉さま…。仮にも年上の方とのデートなのに、その格好では厳しいですの」

美琴「で、で、ででで……////」カ―ッ

白井「その反応もお控えくださいまし!」

美琴「…うぅ。分かったわよ」

白井「さて、次いきますわよ!」

美琴「むぅー。さっきの自信あったのにぃ…」

白井(あっ、こりゃダメですの)



その後、美琴と黒子はさらに議論を深め……


美琴「これは!?」バッ

白井「ですから、パステルカラーで統一は控えてくださいまし!」


互いに妥協の一切無い話し合いの結果……


美琴「これでどうだ!」バッ

白井「フリフリは排除してくださいの!いや、個人的にはアリですけど!」


最終的に、白井黒子に全権を委任することで合意に至った。


美琴「これなら!」バッ

白井「なぜTシャツにゲコ太がプリントされてますのォォォォォォ!?」
453 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 21:58:45.92 ID:fDvWSDo00
美琴「…結局アンタのコーディネートになっちゃうのね」ツーン

白井「仕方ありませんの。ささっ、こちらをお召しになって」バッ

美琴「はいはい。ちょっとあっち見てなさい、黒子」

白井「ど、どうしてそんなことを言いますの!?」ガーン

美琴「アンタだからよ」

白井「うぅぅ…。黒子は信頼されていませんの」クルッ

美琴「こういう場合はね」シュルシュル

白井「…」スゥー

美琴「…久々にこういうの着るから、何か慣れないわね」スルスル

白井「そうですわね。わたくしも実家に帰省したときくらいしか」

美琴「アンタって制限緩いんだっけ?」トントン

白井「お姉さまに比べれば、ですが」

美琴「…はい、いいわよ。こっち見ても」

白井「はいですの。…おお、やはりお似合いですわよ、お姉さま♪」ヒュン

美琴「そう?…そんなに私の好みじゃないけど、動きやすくていいわね」

白井「その感想はどうかと思いますの」

美琴「?」

白井(まったく、お姉さまの場合は殿方との付き合い方よりも淑女としての嗜みを覚えた方がいいですの)

白井「…あら、そろそろ時間ですの、お姉さま」

美琴「ん?…ああ、もう9時過ぎちゃってたのか。じゃあ行ってくるね黒子」タタッ

白井「お待ちくださいの!」ガシッ

美琴「えっ、何?今さら邪魔しようとしてもそうはいかないわよ!」

白井「まずはそのゲコ太バッグを置いてからにしましょう」
454 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 22:00:34.98 ID:fDvWSDo00
美琴「えー!いいじゃないの、これくらい!」

白井「よくありませんの!こちらの手提げバッグにしてくださいまし」つ=□

美琴「ぶぅーぶぅー」

白井「そ、そんなに可愛い挙動にでても黒子は騙されませんの!」

美琴「…しょうがないわね。これで我慢するか」

白井(まったく、世話が焼けますの)ハァー

美琴「じゃあ、今度こそ行ってくるわね」ノシ

白井「いってらっしゃいませ」ノシ

<ガチャ

白井「…ふふふ。計画通りですの」

白井「このイヤホンを耳につけましてっと…。てすとてすと」ポチットナ

『……ザザー…ピー………あっ…おはよ……ます……ん…』

白井(キタ―――――――!!!)

白井(服に盗聴器をつけましたの!)キリッ

寮監『…ああ、御坂か。ふむ、今日は私服でお出かけか』

美琴『はいっ!昨日許可が下りましたので』

寮監『そうか。オシャレをしてデートといったところか。まったく、若いというのは良いものだな』ハァー

美琴『……寮監』

寮監『むっ?何だ、照れないのか』

美琴『そろそろ耐性がつきましたし。それより寮監』

寮監『どうした?』

美琴『…良い人、きっと見つかりますよ』ポン

白井「」
455 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 22:02:05.80 ID:fDvWSDo00
白井(お、お姉さま?あの寮監に何てことを…!)ガクブル

寮監『……御坂』

白井「ひぃっ!?」

美琴『はい?』

寮監『ありがとう…』ガシッ

白井「!?」

美琴『…はい。お互い頑張りましょうね!』

寮監『ああ……ああ!』グスッ

白井(寮監、もう泣いてますの…)ププッ

美琴『ふふっ。では行ってきます』

寮監『ああ。気をつけてな』

美琴『~♪』←鼻歌

白井(おっ、どうやら出かけたようですわね)

白井(それにしても、お姉さまの息遣いハァハァ)

白井(ああ、イイ!イイですわ!!)

美琴『あ、あー黒子ー。聞こえてるー?』

白井「はいですの!…へ?」

美琴『まったく、この私が電子機器で遅れを取るとでも思った?』

白井「なん……だと…?」

美琴『じゃあね、黒子ー』ブツッ

白井「! お姉さま?お姉さまああああぁぁぁぁぁ!?」
456 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 22:03:58.17 ID:fDvWSDo00
白井「…」<プルルルル

白井「黒子ですの」

白井「…ええ、予想通りプランAは失敗。プランBを実行に移してくださいまし」

??『了解しましたー。では彼の現在地をあの人たちに送りますね』

白井「協力に感謝しますの、初春」

初春『いえいえ。どうやら面白いものが見れそうですし、おあいこということで』

白井「…そうですか。とにかく、彼女たちに連絡をお願いしますの」

初春『はいー!ではまたー』プツッ

白井「…」<プープープー

白井「…さて、わたくしも出発の準備をせねば」



ーーーいつもの公園ーーーーーーーーーーーー
美琴「よしっ、到着!えっと今は……9時30分か。ちょっと早かったかな」

美琴「…うー、さっきは寮監に見栄張っちゃったけど、やっぱり緊張するわ」ドキドキ

美琴「やばっ、心拍数上がってきた。一旦落ち着くためにもそこの自販機でも蹴ろうかしら?」

??「あ゛-。やっぱり早く来すぎたか?どっかで暇でも潰すか?」

美琴「ん?」バッタリ

??「あ?」グーゼン

美琴「…麦野さん?」

麦野「御坂じゃねえか。てか、何だその格好?常盤台って制服着用義務があるんじゃなかった?」

美琴「まあ私も昨日までそうだったけどね。今日から私服解禁なのよ」

麦野「は?つーか常盤台のトップがそれじゃあ示しがつかねえだろ」

美琴「…ん?それもそうよね。どうしてなのかしら…?」

麦野「お前も分かんねえのかよ…」
457 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 22:05:26.45 ID:fDvWSDo00
美琴「まあいいじゃない。こまけえことは」

麦野「常盤台のエースってのは随分勝手なのね。ん?常盤台…?」

美琴「大丈夫よ。皆しっかりしてるし。…ってどうしたのよアンタ?」

麦野(常盤台ってことはもしかして…あの第5位が?でもそれならこの子まで私服解禁にする必要は…)

美琴「おーい。聞こえてないのー?」

麦野(…もしこれがあの第5位の仕業なら大したタマね。私も他人のこと言えないけど)

美琴「……オバサン」ボソッ

麦野「テメェ何か言ったか」ギロッ

美琴「いやいや、何も言ってないわよー」シレッ

麦野「…ケッ。まあいいや。テメェも男待ちか?」

美琴「そ、そうだけど。よく分かったわね」

麦野「…ま、まあ?わわわ、私も、男待ちだしぃ?」

美琴「えっ、嘘っ?マジで!? 誰、ねえ誰!?」

麦野「…オイ、テメェ舐めてんだろ?」

美琴「いいえまったく♪ …で、相手は誰かしら?」

麦野「むぅ…。ま、まずはアンタの方から…って言っても、アンタには上条しかいねえかぁ」ハァー

美琴「しかって何よしかって。嬉しいけど」//

麦野「いや照れんなよ」
458 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/24(水) 22:06:50.41 ID:fDvWSDo00
美琴「で?アンタの相手は誰よ?」

麦野「…言わなきゃ駄目?」

美琴「駄目」

麦野「…笑わないでよ」

美琴「おk」

麦野「………ら…よ」

美琴「?」

麦野「…浜面よ浜面!いいでしょアイツでも!」

美琴「…」←現在浜面の担任

美琴「ぶふぉ!?」

麦野「わ、笑うなぁ!!」//

美琴「あっ、ごめんなs…ププッ」

麦野「…畜生、だから言いたくなかったんだよ」ブツブツ

美琴「ホントにゴメンって。まあ、確かにアレでもいい奴だしね」

麦野「! あ、アンタ…!」

美琴(げっ、浜面のこと蔑んだから怒ったのかな?)

麦野「ああああ、アイツに手を出したら、、か、身体中に穴開けるんだからな!」//

美琴(怖ぇぇぇぇぇぇ!!それはツンデレじゃなくてヤンデレだろォォォ!?)

麦野「わ、分かった?」

美琴「」コクコク

麦野「ならよし。…あっ、いい感じに時間も潰せたわね。じゃあデート楽しみなさいよー」ノシ

美琴「アンタもねー」ノシ

麦野「……私のはデートっては言わない、、かな?」

美琴「え?」

麦野「…なんでもない。じゃあね」タタッ

美琴「あっ、うん…」

美琴「…今は9時40分か。あと20分でアイツと…!」ドキドキ

美琴「……あれ?てか、アイツが時間通り来たことなんかあったっけ??」 
 
464 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:15:15.01 ID:0/a2WqUJ0
~時はさかのぼって8時30分~

ーーー上条宅ーーーーーーーーーーーー
上条「……ふぁーあ」<チュンチュン

上条「…」ポケー

上条「時計時計…」ガラガラー

上条「えっと、今は…8時30分。何だまだ8時30分……えっ?」

上条「や、ヤベー!遅刻だあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

??「…うーん。うるさいんだよ、とうま」ゴシゴシ

上条「い、いかんぞインデックス!このままでは上条さんは遅刻してしまう!!」

禁書「イカ?」

上条「それは昨日の刺身だ!美味しかったよな!?」

禁書「うん。でもとうま、今日はどよ」

上条「あああああ!!とりあえず歯だけみがいて行くか。すまんインデックス、朝飯は冷蔵庫から適当に…」

禁書「それは困るかも!…じゃなくてとうま、今日はど」

上条「ぬおおおおおおお!すぐに着替えなくては…!」アセアセ

禁書「ちょ、ちょっととうま!どうして女の子の前で堂々と着替えちゃうのかな!?」

上条「悪いなインデックス。今は時間が…」

禁書「ってそうじゃなくて!あーもうー!!」バッ

上条「無いんだ…って、え?」

<ガブッ
<イテエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!
465 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:16:41.95 ID:0/a2WqUJ0
禁書「…とうま、落ち着いた?」

上条「ああ。そうか、今日は土曜日だったのか。…にしても不幸だ」ジンジン

禁書「気づかせてあげたのにその態度はないと思うんだよ」

上条「うん、それに関してはゴメン。でも土曜かー。ゆっくりできるなー」ウーン

禁書「そうだね。でも外に出るのも悪くないかも」

上条「どうせお前は外食目当てだろ」

禁書「むっ。否定はしないんだよ!」

上条「せめて抵抗はしてほしかった…」

禁書「でもとうまも悪いかも。昨日はせっかくのお刺身だったのに、1人で外食なんかして」

上条「うっ。それは確かに悪かったが…」

禁書「大体、外食する余裕があるなら、もっと内装を充実するべきなんだよ!」

上条「要するに上条さんの豪勢な飯が食べたいと。それは我が家庭事情的に不可能です」

禁書「むぅー!」

上条「とにかく、せっかくの休日なんだからゆっくりさせてくれ。今週はキツかったんだよ」

禁書「…わかったんだよ」

上条「うむ、よろしい。さて、何して過ごそうかなー。…ってあれ?インデックスさん、今日は何曜日でしたっけ??」

禁書「しつこいんだよ。土曜日だってば」

上条「…」

禁書「とうま?どうしたの??」



美琴『じゃあさ、土曜の10時にいつもの公園で!遅れるんじゃないわよ』ビシッ



上条「…って今日のことじゃん!?えっと、今は……色々あって8時45分か」

禁書「とうま?また厄介事なのかな?」

上条「いや、ガス抜きだ」

禁書「?? 意味が分からないんだよ…」
466 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:17:36.28 ID:0/a2WqUJ0
上条「とにかく、全っ然危ないことじゃないから安心しろ」

禁書「わ、わかったんだよ」

上条「待ち合わせは10時にあの公園…。ここを出て公園まで着く時間に、その過程での不幸を加味すると…約50分か」

禁書「私でも10分かからないかも」

上条「これは上条さんの場合の話です。さっきお前に噛みつかれたことを踏まえると、今日のオレはとてつもなく不幸ということになるからな」

禁書「とうまが言うと本当のことみたいなんだよ」

上条「ああ。つまり、あと15分で身支度を整えなければ…」

禁書「とうまとうま。もう10分使えるんだよ」

上条「上条さんは10分前行動を心掛けているのです」

禁書「とうまの場合は10分後行動かも」

上条「…言われ放題だから少しは言い返してやりたいが、とにかく今は時間が惜しい。飯は食パン(生)で済ますか」

禁書「そ、それだと私がもたないんだよ!」

上条「くっ、確かに食パン7枚じゃインデックスはもたない。だが御坂との待ち合わせに遅刻した方が怖い。どうすればいいんだオレ!?」

禁書「…みさか?」

上条「!? こ、これはさらなる不幸の予感…」
467 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:19:02.39 ID:0/a2WqUJ0
禁書「えっと、とうま?みさかってあの短髪のことだよね?」

上条「は、はい。そうでございます…」←正座中

禁書「…ってことは、短髪とデートでもするのかな?」ゴゴゴゴゴ

上条「い、いや違うぞ。御坂はオレの息抜きに付き合ってくれるだけだって」

禁書「…」ジー

上条「あのぉ。インデックスさん、何なのですかその目は?」

禁書「…ここまでくると短髪が可哀想になってきたんだよ」

上条「?」

禁書「むぅ。しょうがないから今日は短髪にとうまを譲ってあげるんだよ」

上条「はぁ?」

禁書「さあとうま。急いで準備した方がいいかも」

上条「あ、ああ…」

禁書「…でもその前に」キッ

上条「え?」

禁書「がおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」カプッ

上条「んぎゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



~9時10分~

上条「…では行ってきます」ボロッ

禁書「なるべく早く帰ってくるんだよ!」

上条「…はい」ガチャ

上条「予定より遅れちまったな。少し急ぐか」スタスタ

上条「…げっ、エレベーターはまだ故障中かよ。今週ずっとだな」

上条「仕方ない。階段を下り」コツン

上条「おりてっとっとっと…」トテテテ

上条「あ゛」ツルッ

上条「ふ、不幸だー!!」ズザザー
468 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:20:34.40 ID:0/a2WqUJ0
上条「痛てて…。やっぱ慌てると碌なことがないな」ボロッ

上条「さて、公園へまっすぐ向かうかー」スタスタ

上条「ふう。次はどんな厄介事が…」チラッ

浜面「あっ」

上条「げっ」

滝壺「あっ、かみじょうだ」

上条「ああもう。ふこうだー」

浜面「おいおい!人と会うなり不幸だなんてひでぇぞ!」

滝壺「ふこう…?」

上条「お、おお。滝壺か。久しぶり」

滝壺「うん。そうだね」

浜面「お前、今日どっかに出かけるのか?」

上条「ああ。御坂がオレの息抜きに付き合ってくれるんだと」

浜面「は?息抜き?」

上条「おう。今週は大変だったからな。アイツも気を遣ってくれたんだろ」

浜面「…」

滝壺「ねえはまづら。かみじょうはひどく勘違いしてるのかな?」ヒソヒソ

浜面「気にすんな。これが上条の通常モードだ」ヒソヒソ

上条「何だかそこはかとなく馬鹿にされてる気がするんだが」

浜面「気にすんな。その通りだから」

上条「…」イラッ
469 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:22:00.54 ID:0/a2WqUJ0

<ソゲブ!
<グワシッ!?

滝壺「大丈夫、そんなはまづらは応援できない。はまづらも悪い」

浜面「うぅぅ…。手厳しいぜ」

上条「んじゃ、そろそろオレは行くわ。デート楽しんで来いよー」ノシ

浜面「あの野郎…っ!殴るだけ殴っといてどっか行きやがって…」

滝壺「はまづら」

浜面「はい?」

滝壺「パンチとビンタ、どっちがいい?」ニコォ

浜面「」



~9時20分~

上条「…まだマンションから200mも進んでねえぞ」ハァー

上条「さて、千里の道も一歩からっと…」

上条「次はどんなヤツが出てくるんだぁ?」スタスタ

上条「…って、さすがにそんなに変わったことばかり起こる訳じゃないだろ!」

上条「さあ、まっすぐ待ち合わせの場所…に……」ジー

老人「ふぅ~。この老体に大荷物は堪えるのぉ」ゼイゼイ

上条(…なぜ中高生の多いこの第七学区で、こうも都合よくおじいちゃんが?)

老人「はぁ、はぁ…。少し休もうかの。あと50段は階段を上らねばならんからのぉ」

老人「…いかん。ここで休んではいつまでたっても目的地まで着かん。まだまだ若いモンには負けんぞ!」

上条「…」

上条「放っておけるかぁ!」ダッ
470 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:23:46.51 ID:0/a2WqUJ0
~9時30分~

上条「ぜい…ぜい…。な、なぜ米を20kgも運んでたんだあのじいさん…?」

上条「ま、まあ時間はまだある。このまま行けば…」スタスタ

??「きゃあっ!?」ドーン

上条「おわぁ!?」ガツーン

??「いったぁー…」ヒリヒリ

上条「ってぇー。…おい、大丈夫か?」

??「え、ええ…。というかすいません!こちらからぶつかってしまいまして…」

上条「い、いや別に気にしてないぜ。ほいっ(常盤台の子か。やっぱお嬢様なんだなー)」スッ

常盤台A「あっ、ありがとうございます」パシッ

上条「あまり急ぎすぎると怪我しちまうぞ。…ってあれ?その膝は…」

常盤台A「…あっ。い、いえ、先程擦りむいてしまったようですが、大丈夫ですわ。お気になさらず」

上条「そんな訳にいくかよ。こんな可愛い子が怪我してるってのに」

常盤台A「えっ?か、可愛い…ですか…?」///

上条「ちょっとそこで待ってろ。今コンビニで絆創膏買ってくるからな」

常盤台A「はい?ちょっ、あの…!」

上条「じっとしてろよー!」ダダダダダ

常盤台A「…行ってしまわれましたわ」ドキドキ

常盤台A「というか、この辺りにコンビニなんてあったかしら?」



上条「コンビニどこだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」ダダダダダ
471 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:26:16.35 ID:0/a2WqUJ0
~9時50分~

上条「お、お待たせ~。大丈夫か~?」ゼイゼイ

常盤台A「それはこちらの台詞ですわよ。…持ち合わせのもので簡単に止血はしましたし、わたくしは平気ですわ」

上条「そ、そうか。んじゃ、これ絆創膏な」

常盤台A「はいっ♪ わざわざありがとうございますの!」

上条「お、おう」

常盤台A「では自分で貼りますので…」

上条「ん?何言ってんだ?オレが貼ってやるよ」

常盤台A「へ?」

上条「ちょっとそこのポールに寄りかかってじっとしてな」

常盤台A(えっちょっ、殿方に絆創膏を貼ってもらくぇrちゅいおp@あsdfghjkl)////

上条「…これでよしっと。おい、もういいぞ」

常盤台A「…」//

上条「おーい。聞こえてますー?」

常盤台A「…はっ!ははは、はひっ!わたくしはだだ大丈夫ですましてますの!」

上条「日本語でおkだぞ?」

常盤台A「…はい。大丈夫です。わざわざすいません」フゥー

上条「いいっていいって。困った時はお互い様ってな。…そういや今何時か分かるか?」

常盤台A「はい?えと、9時50分ですね」

上条「…いかん。遅刻するぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」ダダダダダ

常盤台A「あっ。…行ってしまわれましたわ。まだ十分間に合うでしょうに…」<ピリリリ

常盤台A「はい?…ええ。プランBは成功。ターゲットに接触と同時に仕掛けました」

初春『ご苦労様です。では本隊に合流してください。場所は……』

常盤台A「…了解しました。すぐ向かいます」

初春『ではまたー』<ブツッ

常盤台A「さて、わたくしも行きましょうか…」ガサゴソ スゥー



常盤台A「…絆創膏なら持ってましたのにね」
474 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:29:56.96 ID:0/a2WqUJ0
~9時55分~

上条「や、やべぇ!時間ギリギリだ!!」ダダダダダ

姫神「あっ。上条くん。どうしたの。そんなに急いで」

上条「あと少し!あの角を曲がれば公園まで一直線だ!」

姫神「」

上条「よっしゃ!コーナーもクリア!!」

結標「ったく…。昨日はよくも…ってあら?上条くんじゃない?」

上条「このペースなら間に合う!」ダダダダダ

結標「ちょ、ちょっと!また無視か、無視なのか!?」

上条「ラスト150m!」

結標「ガン無視か。…よろしい、ならば決闘ね」

上条「もう少しぃ!」

結標「ここで食い止める…っ!」ザッ

上条「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

結標「はあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

上条「とうっ!」バッ

結標「なっ?と、跳んだぁ!?」

上条「っし!待ってろ御坂!」シュタッ

結標「…私の…負けね」ガクッ

姫神「上条くんが。飛んだ」
475 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:31:44.75 ID:0/a2WqUJ0
上条「よしっ!間に合ったぜ!」ダダダダダ

上条「おっ、自販機の前にもう御坂はいるな。相変わらず早いなー」

上条「おーい、みさくぁああああああ!?」ズボーン

美琴「あれ?今のは…?」クルッ

美琴「…気のせいよね。何か断末魔みたいだったし」

美琴「そろそろ10時ね。ちゃんと来るかな?」



上条「…っておいおい。学園都市に落とし穴かよ?」<パラパラ

??「はははっ!引っ掛かったな上条ぉ!」ザッ

上条「…やっぱりアンタか。垣根帝督」

垣根「おう。こいつは『未元物質』を利用して規模よりも深さを追及したものなんだぜ!」

定規「ていうか、天下の第2位様が何をやってるのよ…」ザッ

上条(ん?垣根と一緒に女の子が??)

上条「つーか、なんで落とし穴なんか…?」

垣根「あ?そりゃお前、アレだ…。リア充爆発しろよコラ」

上条「は?」

垣根「あそこにいる第3位の顔見りゃ分かるぜ。てめぇらこれからデートだろ?」

上条「いやだからちが」

垣根「いいや違わねえな!いい加減自覚しやがれこの鈍感紳士が!」ビシッ

上条「それって褒めてんの!?貶してるの!?」
476 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:33:19.67 ID:0/a2WqUJ0
垣根「…まあオレはあんなガキに興味はねえがな。ったく、オレ好みの女はいないのかぁ?」

上条「結標さんは?」

垣根「あんな露出狂じみた女のどこがいいんだよ?てか、ショタコンとかマジねえわ」

上条「麦野さんは?」

垣根「いや、アレはねえだろ…。油断すると壁のシミになっちまうぞ」

上条「それもそうか。じゃあ…その後ろの子は?結構可愛いじゃん」

定規(! 鈍感紳士GJ!!)b

垣根「論外だろ。こんなガキ」

定規「」ピキッ

上条「垣根!後ろ後ろ!」

垣根「…ってあれ?お前、いつの間に…?」クルッ

定規「……かった…ね」

垣根「ん?」

定規「ガキで悪かったわね!!」ゲシッ

垣根「おまっ、そのドレスでフロント・ハイキックとか…」ガツン

垣根「だが、後ろに跳べばダメージは半減するぜ」ヒューン

上条「垣根垣根!下ぁ下ぁ!」

垣根「え?」

上条「あ゛」


<アアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!?
<フコウダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!?


美琴「…また断末魔が」
477 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:34:29.34 ID:0/a2WqUJ0
~10時5分~

上条「み、御坂~。遅くなった~」フラフラ

美琴「アンタ、どんだけ不幸な目にあってきたのよ…」

上条「えっとだな…」カクカクシカジカ

美琴「…呆れてものも言えないわ」

上条「ははは…。でも悪いな。今日はオレのために来てくれたのに、待たせちまって」

美琴「…私のためでもあるんだけどね」

上条「? 何か言ったか?」

美琴「何でもないわ。まあ、アンタにしては上出来じゃない?前は1時間も待たされたし」

上条「今回は?」

美琴「35分よ」

上条「ってことは、また30分前からここで待ってたのか。お前って結構動くのが早いんだな」

美琴(なんでそうなるのよ!?…楽しみだからに決まってるじゃない!)

美琴「ほら、じゃあ行くわよ」パシッ

上条「おう、よろしく…って、手をつなぐ必要あるのか?」ジー

美琴「みみみみ、道案内よ!アンタ今日どこ行くか分からないと困るでしょ!?」//

上条「そういうもんか…?まあとにかく、今日1日よろしくな、御坂」ニコッ

美琴「うん。よろしくね」

美琴(…今日1日は、逃がさないんだから)ギュッ
478 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:35:27.61 ID:0/a2WqUJ0
ーーー物陰ーーーーーーーーーーーー
白井「ぐぬぬぬぬ……!」ギリギリ

常盤台A「…」

常盤台B「し、白井さん落ち着いてくださいな」

常盤台C「気持ちはわかりますが、これも御坂様のためですわ」

白井「むむむむ…。分かってはいますの」

常盤台A「…」

常盤台B「あら?貴女も大丈夫ですの?」

常盤台A「…え、ええ。問題ありませんわ」

常盤台B「それならよろしいのですが…」

常盤台C「…?」

白井「さて皆さん。お姉さまも動き出しましたし、こちらも行きますわよ」

常盤台B「ええ。分かっておりますわ」

白井「その前に、こちらもテストしておきましょうか。皆さんもお願いしますの」カチッ

3人「「「了解」」」カチチチッ


『……で………くんだ………か…』

『……ずは………よ…』

上条『おう。…てか、そこならオレも分かるから手を握らなくても大丈夫なんだが』

美琴『い、いいの!今日は私が全部案内するんだからっ!』

上条『…ああ。よろしくな』


白井「…ぐぬぬぬ」

常盤台B「落ち着いてくださいな、白井さん」

常盤台C「しかし、御坂様も大分素直になられてよかったですわね」

常盤台A「え、ええ…」

常盤台C「…?」
479 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/08/25(木) 23:36:41.27 ID:0/a2WqUJ0
白井(…それにしても、わたくしはこれで良かったのでしょうか…?)<ピリリリ

白井「黒子ですの」

初春『もしもしー、白井さんー?』

白井「どうしましたの初春」

初春『いえ、分かってるとは思いますけど、御坂さんたちが移動したので報告です』

白井「ええ。今から追跡しますの」

初春『映像の記録はお願いしますねー』

白井「バッチリですの」シャキ つ【ビデオカメラ】

3人「「「おおー!!」」」

初春『では、私は衛星からの追跡やサポートを続けます』

初春『白井さんたちは尾行を継続しながら、映像・音声データから次の行動パターンを割り出して、私に報告してください』

白井「あっ、初春。それに関してですが、お姉さまの机から今日の行動プランのメモが見つかりましたの」

初春『へぇ~。御坂さん、デートプランもしっかり立ててたんですねー』

白井「行動プランですの!」

初春『はいはい。ではそちらは通話の後でメールをください』

白井「了解ですの。映像と音声のデータは明日にでも渡しますわね」

初春『はいっ。完璧に編集してみせます!ではのちほど』<ブツッ

白井「…さて、メールに文面を打ちませんと」カチカチカチ

白井「では、わたくしはあとで追いつきますので、皆さんは先に追跡を」

3人「「「はい!」」」タタッ

白井「離れた際の連絡はこの小型トランシーバーでお願いしますの」

3人「「「了解」」」タタタタタ

白井「さて、早く合流しませんと…」カチカチカチ



??「…なるほど。初春さん、ですか」 
 
487 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 02:48:47.10 ID:slY6QhIA0
~10時10分~

ーーー風紀委員 第177支部ーーーーーーーーーーーー
初春「しかし羨ましいですねー。デートとあって御坂さん楽しそうですし」

初春「私にも素敵な出会いがありませんかねー?」<ピロリロ

初春「おっ、白井さんからデートプランが届きましたね。どれどれ…」

初春「…ほうほう。午前中は割とおとなしめですね。午後は御坂さんらしさ爆発ですが」

初春「よし、これでサポートが楽になりました!えっと、次の地点は…?」カタカタ



ーーー第7学区 とある歩道ーーーーーーーーーーーー
常盤台A「…ふむふむ。これが御坂様のデートプランですか」ジー

常盤台C「健気ですわね。昨日のうちに考えてたのでしょうね。やはり可愛らしい!」キャー

常盤台B「うぅぅ…。気になるけどカメラから目が離せない…!」

常盤台A「あとで代わってあげますね」

常盤台B「お願いします」

白井「今参りましたの」ヒュン

3人「「「おわっ!?」」」

白井「そんなに驚かれると傷つきますの」

常盤台A「ああ、すいません。耐性が無いもので」

常盤台C「参りましたの」

白井「」イラッ

常盤台B「え、えっと、お疲れさまです白井さん」

白井「…まあいいですの。さて、歩きながらですがこれを受けて作戦を少し変更しますの」

常盤台C「変更ですか?」

白井「ええ。あっ、カメラは映像さえしっかり撮れていれば構いませんので。声は気づかれない程度ならば出してもいいですわ」

常盤台B「了解しました」

常盤台A「それで、変更点は?」
488 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 02:51:10.00 ID:slY6QhIA0
白井「まず二手に分かれますの」

常盤台C「と、いいますと?」

白井「当初は私の『空間移動』と貴女の能力を駆使して盗さ…もとい観察をする予定でしたが、これであちら方の動きも大まかに把握できましたの」

白井「そこで、尾行して観察を続ける追跡班と先回りして状況把握に努める待ち伏せ班に分かれて行動する。これが変更点ですの」

常盤台B「なるほど。…それで、待ち伏せ班は誰が?」

白井「まずはわたくしですわね。モノレールより早く先回りするにはわたくしの『空間移動』が必要ですので」

常盤台C「白井さん1人ですか?」

白井「いいえ。わたくしの他にもう1人…」

常盤台A「…わたくしですわね」

白井「ええ。万が一のときのリスクを考えますと、貴女が最適ですの」

常盤台C「えっと、つまり…?」

常盤台A「わたくしは上条様と先ほど接触したので疑われやすいですし」

白井「様?」

常盤台A「な、何でもございません!」//

白井「はぁ(…もしやあの類人猿、この子にも…!?)」

常盤台A「そ、そういう訳ですので、わたくしは待ち伏せ班に回りますわ」

常盤台B「そうですか…。残念ですわね、尾行の方が楽しいのに」

白井「わたくしとしても残念ですが、この作戦の成功のためならば我慢しますの」

常盤台C「サポートよろしくお願いしますね」

常盤台A「任せてください」フンス
489 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 02:53:39.03 ID:slY6QhIA0
白井「で、貴女にはあの殿方のサポートも頼みますの」

常盤台C「サポート?一体何を??」

白井「えっと何といいますか、押し寄せる不幸から守ってほしいというか…」

常盤台C「ああ、財布を落としたらこっそり拾って元の場所に戻してあげたり転がってくるボールを蹴飛ばしたりですね。分かりました」

常盤台B「しかし、それらを2人で解決するのもデートの良さでは?」

白井「あの男の場合はそれだけでデートが終わってしまいますの」

常盤台B「それは否定できない」

白井「ですので、悔しいですがあの殿方のサポートをお願いしますの」

常盤台C「了解しました」

白井「ではこれからプランC改を実行しますの。さっ、行きましょう」サッ

常盤台A「はい。…2人とも、くれぐれも気を付けて。御坂様を頼みます」パシッ

常盤台B「ええ。バッチリ撮影しますわ」シャキ

常盤台C「いざとなったらわたくしがお守りしますので」

白井「では行きましょう」ヒュン

常盤台C「…ふぅ。わたくし、実は大変な仕事を任されたのかしら?」

常盤台B「こちらもこれでは交代は不可能ですかね。…あっ、早速お仕事のようですよ」

常盤台C「ぬおっ!もうですか!?」ササァー


<シュッ パサァ

上条「ん?」クルッ

美琴「どうしたのよ?」←手をつないだまま

上条「いや、今足元に転がってたボールが突如宙に浮いたかと思うとどっかに飛んでったんだが」

美琴「へぇー。まあ学園都市だからねー」テクテク

上条「だよなー」スタスタ
490 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 02:55:53.09 ID:slY6QhIA0
~10時15分~

ーーー駅ーーーーーーーーーーーー
美琴「へぇ。アンタの携帯にでも電子マネーって付いてるのね」

上条「まあな。魔術師を追いかけるときにも役に立つしな」

美琴「は?」

上条「げっ」

美琴「…」ジー

上条「いやその、あのだなぁ…」アセアセ

美琴「…ちゃんと話してもらうわよ。その時の話も」

上条「えっとぉ…」

美琴「もう隠し事なしよ。鉄橋での約束、忘れたの?」

上条「…」

美琴「アンタは1人じゃない。…1人じゃないのよ」

上条「…分かったよ。そうだよな。お前には『あのこと』も知られてるし、もう隠したって意味無いのかもな」

美琴「そうよ。今さら隠したって無駄。私はもう決めたんだから。――アンタの力になるって」

上条「そっか。……ありがとな、御坂」ボソッ

美琴「ん?今何か言った?」

上条「な、何でもねえよ。…そういや、あの時もお前から手をつないできたんだっけ」

美琴「そうだったわね。…そうよね、私からだったわよね」//

上条「おう。あれは驚いたぜ。何せもう―――」



ーーーその後方ーーーーーーーーーーーー
常盤台B「約束?あのこと?…不確定要素が多すぎますわ」<ザザー

常盤台C「そう…です…わ…ね……」ゼイゼイ

常盤台B「…お疲れさまです」

常盤台C「あの殿方、よくアレで持ちますわね…」



ーーーさらにその後方ーーーーーーーーーーーー
??「…録音データにマズい情報が入ってしまいましたね。ここは自分の出番ですかね」

??「まあこれで大義名分ができた訳ですが。フフフ…」
491 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 02:57:36.56 ID:slY6QhIA0
ーーー戻って前方ーーーーーーーーーーーー
上条「…とまあ、そんな訳で改札を通りたい上条さんなのですが」

美琴「何よ」

上条「えっと何と言いますか、手を…」

美琴「……放し、ちゃうの?」

上条「いや、そういう問題でなく」

美琴「まだ…もう少しだけ」ギュッ

上条「じゃなくて改札…」

美琴「少しだけだからぁ…ってあれ?」

上条「このままでは通れないと思うのですが」

美琴「…そうね。確かにここままじゃ無理よね」

上条「じゃあ放すぞー」パッ

美琴「あっ…」シュン

上条「うっ…」グサッ

美琴「…」シューン

上条「…ほらよ」パシッ

美琴「!」パァ

上条(どうしろっていうんだ!?)


結局手を放すことができなかった上条当麻は、美琴とお手々つないで仲良く改札に突入することになった。
ちなみに右手が自由だった御坂美琴はいつも通り改札を通ったが、その逆の上条当麻は苦労して左手を使って同じ動作をしたことも追記しておく。
492 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 03:00:34.35 ID:slY6QhIA0
ーーーモノレール内ーーーーーーーーーーーー
常盤台B「…さて、さすがに自重ですわね」

常盤台C「ここでアレをやっては盗撮に間違えられますからね。ん?間違えられるって変じゃね?」

常盤台B「盗撮そのものですわよこれ。いやはや、駅の中ではヒヤヒヤしました」

常盤台C「何とかホームビデオっぽくして警備員の目を誤魔化せましたわ。あれも不幸の一種…?」

常盤台B(いえ、当然の対応ですが)


上条「うぐぐ…。変に捻ったから腕やら背中やらが痛い…」ズキズキ

美琴「あっ、ははは…。ゴメンね」

上条「まったく、結構恥ずかしかったしなー」

美琴「ゴメンってば」

上条「まあ今はそんなに気にしてないけどな。おっ、先生の病院だ」

美琴「(気にしてほしいんだけど…)ああそうね。よく分かるわね」

上条「オレにとっては家みたいなもんだしな!」

美琴「…」

上条「…」

美琴「…フォローした方いい?」

上条「いや、悲しくなるからいい」



ーーー病院 屋上ーーーーーーーーーーーー
御坂妹「…目標視認、とミサカは双眼鏡を覗きこみながら報告します」

10039号「やはりお姉さまとあの方でしたか、とミサカは事前の情報と照らし合わせて正解を確認します」

13577号「しかし4人揃ってうつ伏せとは、とミサカは自身や周りの状況を表現します」

19090号「で、でもやっぱり羨ましいですね、とミサカは意見を述べます」

妹達「「「「…」」」」

妹達「「「「とにかく今はスネークの報告を待ちます、とミサカは―――」」」」
493 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 03:04:47.66 ID:slY6QhIA0
~10時30分~

ーーー第5学区 自然観察公園ーーーーーーーーーーーー
上条「ほぉー…」

美琴「ねっ、結構いいでしょ?」


美琴に案内されてやってきたのは、第7学区と隣接した第5学区の大きな公園だった。中央には円周1㎞ほどの人工池があり、覗きこむと魚がいるのも窺えた。
周りは小さな森のように木々が生い茂っているが、どうやら池の周りの遊歩道にちょうど影を落とすように設計されているらしい。
学園都市という科学の整備された空間でも、ここだけには鳥のさえずりが聞こえ、魚が生まれ、人々が憩える自然が存在していた。


上条「ああ。ホントに心が洗われるみたいだ…。学園都市にもこんな所あったんだな。場所くらいしか知らなかったけど」

美琴「まあこの学区自体が全体的に落ち着いた感じだからね。生徒も大学生が主だし」

上条「そうなのか。それで、午前中はここでゆったり過ごすのか?」

美琴「ええ。アンタには少し刺激が足りなかったかな?」クスッ

上条「いや、日々に刺激がありすぎる上条さんにとっては癒しは大歓迎ですことよ」

美琴「そう?…それじゃ、ベンチに座ったり散歩したりしてゆっくり過ごしましょ」

上条「おう」


常盤台C「へぇ。こんな所があったのですね」

常盤台B「そうですね。我々の持つ学園都市のイメージとは少し違うかもしれません」<ザザー

白井『あっ、あー。もしもし2人とも聞こえますー?』

常盤台B「あら白井さん。お疲れさまです」

白井『首尾はいかがでした?』

常盤台C「デートとしては順調。ただし、不幸が手加減をしてくださらない。以上です」

白井『…なるほど。やつれてますわね』

常盤台B「あれは一種の才能ですね。いやー、トラックが歩道に突っ込みそうになったのには驚きました」

白井『えっと、その対処は?』
             カムフラージュ
常盤台C「わたくしが『光学迷彩』を使って車内に侵入、酔っ払い運転の男に代わって運転して路肩に停車させました」
                         ショックアブソーバー
常盤台B「その際に蹴落とされた運転手を『衝撃拡散』で受け止めましたので怪我人はいませんでした」

白井『…車に飛び移るなど、なんと危険な真似を』

常盤台C「ええ。でも落ちてもこの子が受け止めてくれるので、多少の無理は可能でした。歩道橋から飛び移るくらいは」

常盤台B「えっ、ちゃんと成功するって信じてたから、トラックから落ちたとき用の対策は無かったけど」

常盤台C「…ということです。って、えっ?」

常盤台B「えっ?」
494 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 03:05:42.33 ID:slY6QhIA0
白井『…とにかく2人とも無事で何よりですの。後で2人には風紀委員から表彰しませんと』

常盤台B「それはそれは…」

常盤台C「で、そちらの準備は整いましたか?」

白井『ええ。この公園の地形も把握しましたし』

常盤台B「はい。サポートをお願いします」

白井『はいですの』

常盤台C「あっ、あと白井さん。そろそろよろしいでしょうか?」

白井『? そろそろとは?』

衝撃拡散「えっとつまり…」←元常盤台B

光学迷彩「こういうこと…」←元常盤台C

2人「「ですの!」」

白井『』イラッ



美琴「木漏れ日が綺麗ね…」

上条「ああ。木陰だから涼しいしな。散歩には最適だな」

美琴「ええ。気持ちいいものね」ウーン

上条「確かにな。…ところで御坂」

美琴「何?」クルッ

上条「今日お前私服なんだな」

<ズコッ
<ツルッ
<コテッ
<ズルッ
<ザバーン

上条「?」
495 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 03:09:57.15 ID:slY6QhIA0
美琴「…今気がついたの?」

上条「いや、いつもと何かが違うなとは思ってたんだけど、そっか服装かー」

美琴「そ、そうなのよ。…で、どう?」

上条「は?いや、どうって言われても…」

美琴「どうなのよ?」ズイッ

上条「えっと、どうなんでしょう?」

美琴「こっちが聞いてんの!…服が似合ってるかって聞いてんのよ。言わせないでよ恥ずかしい」プイッ

上条「(なぜそっぽを向くんだ?)そっか。えっとだな…」


御坂美琴嬢の本日の服装は、上はTシャツよりも袖がやや短めの黒いシャツの中に黄色のキャミソールを着込み、下はデニムショートパンツに黄緑系のスニーカーである。
シャツの胸の辺りには淡いオレンジのハートが横一列にプリントされ、彼女の愛らしさを表現しているようだ。ちなみにハートの形は特に歪んでいない。綺麗なものだ。
このファッションでは、あえてシャツにすることで脇から腰まで伸びるラインが美しいくびれをそのままに表現し(決して身体の起伏をカバーしている訳ではない)、
鎖骨を見せるようにパックリ開いた黒からキャミソールを覗かせることで女性らしい色っぽさを見え隠れさせたり(断じて素でエロさが不足している訳ではない)、
ショートパンツを履いて太ももからくるぶしまで肌を大きく見せることで綺麗な脚のラインに目がいくようにしている(冗談でもまだ成長不足などとは言ってならない)。

…とか何とか説明したが、結局のところ動きやすいというのが本人談で、そもそもチョイスはすべて後輩の白井黒子である。
しかし、顔は可愛くて美形であるし、引き締まったウエストと健康的な肌の露出がよく見える私服姿は、どう考えても威力バツグンなのだが、


上条「うーん…。まあ、いいんじゃねえの」


上条当麻の回答はあまりにも軽かった。ちなみに本当に息抜きのつもりで来た彼は、いつもの袖が水色のTシャツにベージュのチノパン。
デートでも着飾らないというのであれば褒められたものだが、そもそも美少女発案の息抜きという名のお出かけをそのまま息抜きとして捉えてる馬鹿ではどうしようもない。
ということで、分かってはいることだったが、上条当麻と御坂美琴には認識の差がひどく激しいのだった。それだけだった。


美琴「…なーんか適当ね」

上条「いや、んなこと言われてもよ…」


やっぱりいつも通り。こんなに頑張って服を選んで(もらって)、頑張って話しかけて、手までつないだも、結局、コイツは私を女の子として見てくれない。
それは学園都市第3位としてよりも、常盤台中学のエースとしてよりも、ただの御坂美琴という女の子として悲しくて、情けなかった。
優しいコイツのことだ。私の今の気持ちを知ったら何と声をかけてくるかは火を見るよりも明らか。だが、そんなものには何の意味も無い。
そんなこんなで悲しみを堪えて、せめて今日1日は楽しんでもらって自分も楽しもうと、決意を新たにした矢先に、


上条「お前ってそもそも可愛いんだし、何着ても可愛いに決まってんだろ」


その決意は、原稿用紙の一行すら埋められない言葉の前に砕けた。
496 : ◆sk/InHcLP. [sage saga]:2011/08/29(月) 03:13:32.81 ID:slY6QhIA0
美琴「ふぇ?…………はひぃ!?//////」カァーッ

<バタッ
<シライサン!?
<キメゼリフktkr!
<カッコヨスギダロjk…
<バシャバシャ ウップァ ダレカ、タスケ…

上条「? どうしちまったんだ御坂?熱でもあんのか??」

美琴「…」////

上条「返事が無い、ただの……じゃなくて、大丈夫か?」

美琴「…ぁぅ」////

上条「ったく、しょうがねえな。ちょっとおでこ失礼っと…」ピタッ

美琴「――っ!?」//////

上条「うーん、ちょっと熱いかもな。そこのベンチで休むか」スタスタ

美琴「…」///

上条「おーい、行くぞー」パシッ

美琴「!?」

上条「はいはい、美琴センセーはお疲れですから休みましょうねー」スタスタ

美琴「……もうどーにでもなれ」ボソッ


確か、このイベントの主旨は一応『知識の詰め込みすぎでもともと容量の少ない脳がはち切れそうだし、上条当麻には息抜きが必要じゃね』というものだ。
つまりこの言によると、上条当麻という少年は『息抜きする側』、要は『手抜きサイド』の住人のはずなのだ。


上条「さて横にしてっと…。あっ、御坂を寝せたらオレがベンチに座れねえじゃん!…まあいいや。膝枕すりゃ座れるだろ」

美琴「んな!?」


しかし、お馬鹿な彼はやはり『相手を癒す側』の人間、そう、『尽くしサイド』の住人なのだった。


<ふにゃー 
 
507 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:26:56.81 ID:iSXpE95u0
~一方その頃~

ーーー第6学区 動物園ーーーーーーーーーーーー
浜面「おっ、猿がたくさんいるぞ!」<ウキャーキキー

滝壺「うん。はまづらみたい」

浜面「それどういうこと!?」

滝壺「なんだかかわいい。守ってあげたくなっちゃう」

浜面「…それはこっちの台詞なんだけどな」ハァー

滝壺「?」

麦野「あら?あの猿だけ山の頂上まで登っちゃったわね」

滝壺「おやまの大将だね」

麦野「浜面みたい」

浜面「お前らグルなのか!?」

麦野「うっさいわね。だからアンタは浜面なのよ」

滝壺「大丈夫。そんなむぎのに、そうむ・ぎ・のに罵られているはまづらでも、私は応援している」

麦野「はぁ?ボーっとしてて冗談すら通じないのかなー?そんな彼女じゃ疲れるよなー、浜面ぁ」

滝壺「彼女だから大丈夫。ねっ、はまづら?」

浜面「…えっとだな、あんまり喧嘩とかするなよ。せっかく遠出してきたんだからさ!皆で仲良くやろうぜ!」

滝壺「うん。大丈夫、仲良くやってるもんね、むぎの?」ニコォ

麦野「ええ。アンタに心配されるまでもないわ。ねぇ、滝壺ぉ?」ニコォ

浜面(今日はデート…なんだよな?今の2人からは黒いオーラしか見えないんだが…)

滝壺「…」ニコニコ

麦野「…」ニコニコ

浜面「……どうしてこうなった」
508 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:29:18.48 ID:iSXpE95u0
麦野「ん?ちょっとちょっと浜面!」グイッ

浜面「どうしたんだよいきなり…って腕引っ張んな!」

滝壺「…」トテトテ

麦野「これこれ!あの猿たちにエサをあげられるだって!」

滝壺「ほんとだ。楽しそうだね」

浜面「どれどれ…おっ、1人100円か。結構お買い得だな」

麦野「でしょでしょ!」

浜面「てか、何でそんなにテンション上がってんだ?」

麦野「んなっ……い、いいじゃない楽しそうなんだからっ!」///

浜面(あっ、照れてる。なんか可愛いな)

滝壺「…」ギュ!

浜面「痛い痛い痛いっっっ!!何するんですか滝壺サン!?」

滝壺「…知らない」プイッ

浜面「?」<アノー

浜面「あっ、はい?」

係員「エサやり体験してみますか?」

浜面「ああ。えっと料金は……300円ですねわかります」

係員「?」

浜面「ちょっと待っててくれ…」ガサゴソ

係員「あっ、ちょっと待ってください!」

浜面「? どうしたんすか?」

係員「その…一旦あちらの方を止めてください」<オラオラー ポポポポーイ

浜面「は?…っておい麦野!」

麦野「ん?アンタもやれよ浜面。同族でしょ?」

浜面「同族ちゃうわ!つーかストップストップ!!」
509 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:30:44.98 ID:iSXpE95u0
浜面「…ったく、金も払わず勝手にやる奴があるか」

麦野「あ゛?」

浜面「いえ、金を払うのが遅かった自分がいけませんでした」

麦野「よろしい」

浜面「うぅぅ…」

滝壺「大丈夫。はまづらは何も悪くないから。ねっ?」ナデナデ

浜面「…ありがとよ、滝壺。やっぱお前が最高だわ」ガシガシ

滝壺「///」

麦野「…」イライラ

浜面「さて、気を取り直してエサやりでもするか!」

麦滝「「おー!」」

麦野「へぇー。これがエサなのね」

滝壺「美味しそう」

浜面「…」

麦野「こらっ、食べるんじゃないわよ」ペチッ

滝壺「あいたっ」

浜面「…なぁ2人とも」

麦滝「「なに?」」

浜面「腕が無いとエサが投げられないよな?」

滝壺「うん。そうだね」

麦野「それがどうしたのよ?」

浜面「そのぉ、2人とも腕を放してくれないとオレがエサがやれないのだが…」

麦滝「「やだ」」

浜面「そんなぁ…」ズーン

係員「…」イライラ
510 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:33:11.29 ID:iSXpE95u0
麦野「じゃあやろっか!」

浜面「おう!」←結局放してもらった

滝壺「楽しみ」

係員「ではこちらのエサが無くなるまでどうぞ」つ【えさ】

浜面「ああ。じゃあいくぞ猿たちよ!」

猿たち「ウキャー!(浜面爆発しろや!!)」

滝壺「えい」ヒョイ

猿たち「キキャー!(滝壺さんのエサktkr!!)」タタタッ

滝壺「よいしょ」ヒョイ

猿たち「キキー!(ぬおっ!?滝壺さんわかってらっしゃる!)」タタタッ

滝壺「お猿さんたちかわいいね。やっぱりはまづらみたい」

猿たち「ウキャキャー!!(あんなのと一緒にせんでください滝壺さん!)」

浜面「ふぅ。楽しそうで何よりだ。よし、オレも…それっ!」ヒョイ

猿たち「ウキャキエー!(はーまづらあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)」ダダッ

浜面「ぬおっ!?なぜかエサじゃなくてオレに向かってくるぞ!?」

係員「危ない!」

滝壺「はまづらっ!?」

浜面「くっ!」

猿たち「キャカキャー!…アキャー!?(死ねやはまづ…なにぃ!?)」バチーン

浜面「…へっ?」

麦野「いやー、やっぱり楽しいよなぁ。こう、猿どもが怯えてるさまってのはよぉ!」ブオン

猿たち「キッ、キャァ!?ウキッ!(ちょっ、麦野サン!?ぐわあ!)」バチーン

麦野「おらおらどうしたぁ、このクズどもがぁ!!」ブオンブオン

猿たち「キッ、ウキャキャ!?(おい!動物虐待だろアレ!?…あっ、でも何かいいかも)」

麦野「ぎゃははははっ!」ブオンッ

猿たち「ウキャキュ!キャキヤ!(もっと!もっと強くぅ!)」

浜面「…」
511 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:34:57.90 ID:iSXpE95u0
麦野「……テンション上げすぎた」ズーン

浜面「ま、まあ良かったんじゃねえの?楽しみ方は人それぞれだしな」

浜面(それに一応助けてもらった訳だし)

滝壺「…」ギュウ!

浜面「っ、いてて!?またかどうしたんだよ滝壺!?」

滝壺「…」プイッ

麦野「…」ニヤニヤ

浜面「?」

麦野「…おっ、今度はウサギか。へぇ、可愛いもんだな」

浜面「あ、あの麦野が『うさぎさん可愛いっ!(裏声)』だと…」

麦野「」ガツッ

浜面「」

麦野「まったく、コイツは女の子を何だと思ってやがる」

滝壺「女『の子』?」

麦野「…」ギロッ

滝壺「…」ニコォ

周り(なにこの人たち怖い…)

浜面「いってー。手加減しろよな、麦野」

麦野「さっきのはアンタが悪い」

浜面「ま、まあな。悪かったよ。…にしてもウサギって可愛いよなー」

麦野「そうよねー。なんか守りたくなっちゃうっていうか…」

浜面「まるで滝壺みたい」

滝壺「はまづら…」///

麦野「…」イラッ

浜面「さて、ウサギさんを満喫した後はっと…」
512 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:36:35.08 ID:iSXpE95u0
<ガオー

浜面「やっぱ動物園といったらコイツだよなー!」

滝壺「トラ…」

麦野「はぁー。浜面、アンタも男の子ねー」

浜面「うるせえ。男はいつまでたっても心は少年なんだよ。いやー、カッコいいな!」キラキラ

滝壺「むぎのみたい」

麦野「あ?」

滝壺「むぎのみたいだね」

麦野「は?」

滝壺「だから、むぎ」

浜面「ああああああああああああああ!!もうよせ滝壺ぉ!これ以上は危険だ!」

滝壺「そう?大丈夫。冗談すら通じない人は浜面の相手にはふさわしくないみたいだし」

麦野「!」

滝壺「そうだったよね、むぎの?」

麦野「…え、ええ。そうよね」ヒクヒク

浜面「……はぁ。どうしてコイツらこう、仲が良くねえんだ。誰か教えてくれ…」

トラ♂「ガルルー(んなこと知るか。自分で考えろ。つーか可愛いなあの子たち…)」

トラ♀「グルル…(アナタ…?)」

トラ♂「ガオッ!?(なっ!オマエ!?)」

トラ♀「グルルゥ…(人間相手に…浮気ですか?)」

トラ♂「ガォ…(だって……可愛いじゃん、あの子たち)」

トラ♀「グルルル?(私よりも?)」

トラ♂「ガオッ(うん)」

トラ♀「グルッ…(そう。…よろしい、ならば戦争だ)」キッ

トラ♂「」

<ガルルー グオー

浜面「おっ、キャットファイトだ」カシャカシャ

滝壺「仲良しだね」

麦野「混ぜてもらえないかしら?」

浜面「えっ?」
513 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:38:06.70 ID:iSXpE95u0
~11時00分~

ーーー第5学区 自然観察公園ーーーーーーーーーーーー
美琴「うぅぅ…」

上条「ん?もう大丈夫か?」

美琴「うん…」

美琴(って、なに私が癒されてんのよー!?)

美琴「もう、大丈夫だから…」ムクッ

上条「そっか。なら良かった」

美琴「うん…」チョコン

上条「…」

美琴「…」



ーーー物陰ーーーーーーーーーーーー
白井「ぐぬぬぬ…」

常盤台A「もはや長年連れ添った夫婦のような雰囲気ですね」

白井「そうですわね。腹が立ちますの」

常盤台A「羨ましい…」

白井「どちらがですの?」

常盤台A「え!?そ、それはそのぉ……どちらも」ボソッ

白井(もうお姉さま云々ではなく、とりあえずシバきたいですの)



ーーー違う物陰ーーーーーーーーーーーー
光学迷彩「とりあえず、動かないでいてくれますと助かりますね。不幸がないし」

衝撃拡散「ですわね。まったく、あの2人は微笑ましいものです」

光学迷彩「あの雰囲気でもカップルじゃないなんて…。まともじゃないわ」

衝撃拡散「それは同感ですわね」
514 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:39:03.91 ID:iSXpE95u0
ーーーベンチーーーーーーーーーーーー
上条「…さて御坂。喉乾かないか?」

美琴「ん?…うーん、乾いたかも(ホントは緊張しっぱなしでカラカラなんだけど)」

上条「そっか。じゃあ買ってくるからちょっと待ってろ」

美琴「そう?私も一緒に行こっか」

上条「いいよ。ちょっと行ってきて飲み物買ってくるだけだし」

美琴「いやそうじゃなくてアレ」ビシッ

上条「?」

美琴「どうもここの自販機、ここから池を挟んでまるっきり反対側にしか無いみたいよ」

上条「不幸だ…」

美琴「だから、一緒に行きましょ?」シュタ

上条「おう」スタッ



ーーー違う物陰ーーーーーーーーーーーー
光学迷彩「…さて、また忙しくなりそうですよ」

衝撃拡散「頑張ってくださいまし」b

光学迷彩「こうなったら意地でも守ってみせますよ」ササァー

衝撃拡散「…あっ、もう見えないですわ。さすがですね」
515 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:40:16.15 ID:iSXpE95u0
ーーー遊歩道ーーーーーーーーーーーー
上条「いやー、にしてもいい天気だなー」<ミーンミンミーン

美琴「そうよねー。あー暑いー」パタパタ

光学迷彩(御坂様の汗の匂い嗅ぎたいなー)←能力使用中

上条「うーん…。さすがに日陰じゃない場所もあるか」<ジリジリ

美琴「バランスの問題じゃない?多分時間ごとに影が落ちる場所が違ってるのよ」

光学迷彩(汗ばむ御坂様ハァハァ…)<ザザー

常盤台A『えっと、聞こえますか?貴女は返事できませんし、聞こえてるものとしてお話しますね』

光学迷彩(ああ…。また不幸が襲ってくるのか…)


彼女が思ったことは、まるで運命で定められたかのように現実となっていき……


常盤台A『2時の方向からサッカーボール!』

光学迷彩(ヘディング!)ポーン


透明な少女の努力を嘲笑うかのように、立て続けに不幸は舞台へ現れ……


常盤台A『人工池から水切りの石!』

光学迷彩(もっと安全に遊べ!)ゲシッ


わずか500mの距離が、彼女には途方もなく長い道のりに感じられた。


常盤台A『8時の方向から流鏑馬の矢!』

光学迷彩(何のこっちゃ!?)パシッ


上条「ヤシの実サイダー美味しいなー」ゴクッゴクッ

美琴「あ、あのさ、そのサイダー私にも一口…」//

光学迷彩「」
516 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:41:30.05 ID:iSXpE95u0
~11:50~

上条「ふぃー。今日は御坂と会ってから不幸という不幸もないし、いい感じだなー」

美琴「そ、そう?(私と会ってからいい感じって…キャーキャー)」クネクネ

上条「? で、次はどこ行くんだ?」

美琴「…ん?ああ、次はね―――」



白井「…どうやら移動するようですの」

常盤台A「ということは、次はあそこですか」

白井「ええ。先回りしますわよ!」パシッ

常盤台A「はいっ」ヒュン



衝撃拡散「おや、どうやら移動するようですわね」

光学迷彩「」

衝撃拡散「ほらほら、しっかりなさい」ペチペチ

光学迷彩「うぅぅ…。不幸が襲ってくるぅ…」

衝撃拡散「お疲れでしょうが、御坂様たちが移動されたので我々も動きますわよ」

光学迷彩「はーい…」



??「…ふぅ。助かりました。…えっ、昼食?それくらいは奢りますよ」
517 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:43:37.62 ID:iSXpE95u0
~12:20~

ーーー第4学区 大通りーーーーーーーーーーーー
上条「ああ、なるほど。ここか」

美琴「うん。ここだったら世界中の料理が食べられるしね!」

上条「世界中の料理か……ウチの居候には内緒にしておこう、この場所は」ボソッ

美琴「? まあいいわ。さっ、行きましょ」スタスタ

上条「えっと御坂サン?今から行くお店ってのは…?」

美琴「安心しなさい。アンタの懐事情も考えてあるから」

上条「面目ない…」

美琴「気にしない気にしない♪」パシッ

上条「ん?」<ギュッ

美琴「じゃあ、行こっ?」ニコッ

上条「…おう!」



ーーーイタリアンレストラン『あくぃなす』ーーーーーーーーーーーー
上琴「「いっただっきまーす♪」」

美琴「――っ! こ、これは…半端じゃなく美味い!パスタってこんなに美味しく作れるモンなのね…」パクパク

上条「確かにこれは美味いな…。でもどっかで食ったことあるような…?」ムシャムシャ

美琴「アンタがこんなに美味しいパスタを食べたことあるとは思えないけど」

上条「うっ。まあそりゃお前よりも食生活は貧相だが…。てか、ここって有名なのか?」

美琴「うん!ここはねぇ、本格派のイタリア料理が手ごろな値段で楽しめるって学園都市でも名が知られているトコなのよ」

上条「へぇー」

美琴「で、シェフは日本人なんだけど、本場イタリアのある意外な場所でパスタの作り方を教わったんだって。どこでだと思う?」

上条「意外な場所?ポンペイ?」

美琴「分からない?答えはね……教会よ!」

上条「教会ぃ!?しかもこの味と名前……まさかな」



ーーーイギリス 『必要悪の教会』女子寮ーーーーーーーーーーーー
??「へくちっ」

??「おや?どうしました?」

??「いえいえ。何だか噂をされた気がするのでございますよ」
518 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:45:49.45 ID:iSXpE95u0
ーーーインド料理専門店『すぱいし~』ーーーーーーーーーーーー

<ワイワイ ガヤガヤ

常盤台A「…とまあ、結局カレーを頼んでしまいましたが」モグモグ

白井「あとでしっかり手を拭いておかなければいけませんの」パクパク

常盤台A「そうですね。…それにしても御坂様、楽しそう」ジー

白井「会話を聞く限りですとお姉さまの方から積極的に話しかけておられるようですし、いい傾向ですわね」

常盤台A「ですわね。…ところで白井さん」

白井「ナンですの?」

常盤台A「ぶふぉ!?」

白井「…」

常盤台A「あっ。すいません白井さん、その、ププッ」

白井「一体ナンナンですの!?」

常盤台A「ぶふぉぉ!?」

白井「」



ーーーそば処『かおり』ーーーーーーーーーーーー
光学迷彩「いやー、疲れたからそばが美味いですね!」ズルズル

衝撃拡散「…早くしてくださいまし。わたくしもお腹がすいてますのよ?」グゥ~

光学迷彩「食事時くらい休めばよろしいのに」ズルズル

衝撃拡散「いえ!御坂様があんなに楽しそうなのに、撮らない手はありませんわ!」シャキ

光学迷彩(何というか、もう大分染まってますね)



ーーーメキシコ料理店『あすてか』ーーーーーーーーーーーー
海原「ふぅ。それにしても先ほどは助かりました」

??「いいえ、てか何で溺れてたんですか、とミサカは師匠に質問してみます。あっ、タコス超うめぇ」モグモグ

海原「いやはや、彼の鈍感ぶりについ、といいますか」

17600号「まったく…池から引き上げるこっちの身にもなってください、とミサカは少々愚痴ります」

海原「ははは。申し訳ありませんでした。自分の不注意ですね」

17600号「あれだけ水を飲んだのにもう平気なのですか、とミサカは驚きを露わにします。…心配して損したぜチクショー」ボソッ

海原「? どうかしましたか?」

17600号「な、なんでもありません、とミサカは―――」
519 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:48:32.63 ID:iSXpE95u0
~13:00~

ーーーイタリアンレストラン『あくぃなす』ーーーーーーーーーーーー
上琴「「ごちそうさまでしたー♪」」

上条「いやー、久々にいいモン食ったぁー」ニコニコ

美琴「そうねー。ま、また2人で来る?」

上条「ん?おう、いいぜ」

美琴「やった♪ や、約束だからね!」

上条「へいへい。さてこれからどうす……」ポケー

美琴「? どうしたの……」クルッ

麦野「ん?」

浜面「うわっ」

滝壺「やっほー」ノシ

上条「浜面……お前…」

美琴「アンタ、見た目はアレでも中身はイイ奴だと思ったのに…」

浜面「いやえっとあの、何を勘違いしてるか分からないんだが」

上条「さあ行こう御坂。もうオレには何も聞こえないぞ」スタッ

美琴「…そうね。久しぶりに学園都市の暗部を見た気がするわ」スタッ

浜面「ちょっと待て!これには深い事情が…!」

滝壺「はまづら。とにかく座ろう?」

麦野「そうね。じゃないと通行の邪魔になるわよ」

浜面「何かオレが物凄く悪いみたいな雰囲気なんだが…」

上条「…まあいっか。とりあえずお前の言い分だけでも聞こうか」

美琴「そうね。担任にどれほどの言い訳ができるか、見物ね」

浜面「オレはオマエらにまで弄られなきゃいけねえのかよ…」
520 : ◆sk/InHcLP. [saga sage]:2011/09/01(木) 23:50:25.18 ID:iSXpE95u0
<カクガク シカジカ

上条「ふむふむ。なるほど、わからん!」

浜面「うげぇ!?オマエなら分かってくれるかと思ったのに…」

上条「いやいや。上条さんはそんなに女性関係で悩んだことはありませんよ」

麦野「うわぁ…」

浜面「うわぁ…」

美琴「はぁ…」

滝壺「だいじょばない」

上条「?」

美琴「…ま、まあ私たちは食事もとったし、そろそろ行こっか」

上条「そうだな。じゃあな浜面。末永く爆発しろーい」ノシ

美琴「月曜日に反省文ね。いや、そのまま黄泉川さんに引き渡そうかしら?」ノシ

浜面「何なんだよその捨て台詞は!?」

滝壺「はまづら。店内ではお静かに」

浜面「あっ、悪い滝壺。しっかし上条のヤツも他人のこと言えねえよな。あんなに可愛い子とデートしやがって」

麦野「へぇ。誰が可愛いんだって?」

浜面「だから御坂美琴先生だって。言わせんなよ恥ずかしい。…って、えっ?」

麦野「ふーんそうなのー。あのクソガキの方が私の数十倍は可愛いと」

滝壺「……はまづら」

浜面「いやその、ちょっ」

麦滝「「キシャ――――――!!」」

浜面「うぎゃああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


シェフ「…何かうるせえな。まっ、いっか。~~♪」ザクザク

コック(相変わらずマイペースだな。誰の影響なんだか)グツグツ
521 ◆sk/InHcLP. :2011/09/01(木) 23:53:30.98 ID:iSXpE95u0
今回は以上です。息抜きはついに怒涛の美琴ワールドへ。
つーか、レストラン『あくぃなす』ってマジでありそう……。もしパクリだったらゴメン。
ではまたノシ
522VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京西部) [sage]:2011/09/02(金) 00:02:06.76 ID:fseX3VZh0
オルソラのパスタ食いてぇ
524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/02(金) 10:10:07.69 ID:FcCfntil0

浜面の頭を背伸びしてなでる滝壺に萌えたwww

525VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/09/02(金) 18:29:13.25 ID:6uPi6LPY0

オルソラの弟子になった場合の苦労想像してワロタ
あと浜面もう一度ソギーにすごパされろ
 

0 件のコメント:

コメントを投稿