2013年7月20日土曜日

土御門「新グループ結成だにゃー」R3 1

11垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:34:20.72 ID:Yj9nOpOt0

~ その日の晩 フレンダ宅 ~



フレンダは、ベッドでくつろぎながら上条と撮ったプリクラを眺めていた。
これ以上にない緩みきった顔で。



フレンダ(えへへへ)


フレンダ(私と上条君……ううん、当麻と恋人同士になったわけよね?)


フレンダ「……」


フレンダ「きゃいいぃぃぃぃん!!」



絹滝麦「」ジー



フレンダ「…………はっ!?」


フレンダ「い、いつから見てたわけよ!? (デジャブ!?)」アセアセ 
 
12垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:35:03.73 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「っていうか、ノックくらいしてほしいわけよ!!」


絹旗「いえ、ノックはしましたよ」


滝壺「うん」


麦野「ノックの前に、インターホンにも気づかないほど舞い上がってたのね」


フレンダ「うぅぅぅぅぅ///」


麦野「まー、ともかく…………」


「「「フレンダ、おめでとう!!」」」


フレンダ「みんな……ありがとう」


麦野「よくやったわ、フレンダ」
13 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:35:35.51 ID:Yj9nOpOt0

滝壺「よかったね、フレンダ」


絹旗「上条さんとの甘いキス……超GJでしたよ!!」


フレンダ「……ていうか、人の告白を影から見ないで欲しいわけよ」


絹旗「まー、いいじゃないですか♪」


フレンダ「……まー、成功したからいいけどさ」


麦野「ちょい待ち」


フレンダ「へ?」


麦野「あんた、キスまでしたの?」


フレンダ「え、えっと……まー///」
14 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:36:12.57 ID:Yj9nOpOt0

滝壺「仕事が早い」


フレンダ「仕事って……」


麦野「……」


絹旗「麦野、どうしたんですか?」


麦野(フレンダに先越された……)orz


麦野「」ズズーン


フレンダ「む、麦野?」アセアセ



その後、ガールズトークが1時間続いたところで、絹旗がある提案をした。



絹旗「……ぬ? もうこんな時間ですか……」
15 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:36:38.60 ID:Yj9nOpOt0

麦野「明日、学校あるしそろそろ帰りましょうか」


滝壺「そうだね」


フレンダ「……みんな、今日はどうもありがとうね」ニッコリ


麦野「……たくっ、幸せな顔しちゃってよー」コツッ


フレンダ「痛っ!?」ニヘラ


絹旗「……いいこと思いつきました」ニヤリ


滝壺「なに?」


絹旗「最後に、上条さんへLOVEメールでも送りましょう!!」


フレンダ「…………え?」
16 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:37:05.83 ID:Yj9nOpOt0

麦野「LOVEメールって?」


絹旗「その名のとおりですよ。愛してるとか大好きとか書いてメール送るんです!!」


フレンダ「…………なっ///」


麦野「……面白そうだにゃーん」


滝壺「」ワクワク


絹旗「さー、フレンダ。上条さんにメール送って下さい」


フレンダ「…………送らないと駄目?」


「「「駄目!!」」」
17 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:37:47.59 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「うぅぅぅぅ……」









麦野「ほー、英語で送ったのね」


滝壺「かみじょうのおつむで、内容わかるかな?」


絹旗「これくらいならわかるんじゃないですかね?」


フレンダ「……自分で送っておきながら、恥ずかしいわけよ……」


絹旗「まーまー、恋人同士なんですからいいじゃないですか」


麦野「上条からの返信は、明日支部で教えてね」

18 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:38:27.20 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「り、了解」


滝壺「それじゃー、フレンダ、フレメア、またね」


絹旗「おやすみなさい」


麦野「じゃーね」


フレメア「にゃあ。おやすみなさい」


フレンダ「おやすみー」



ギー バタン



フレメア「お姉ちゃん、おめでとう」ニッコリ


フレンダ「ありがとう」ナデナデ
19 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:39:01.44 ID:Yj9nOpOt0

フレメア「……それじゃあー、私もう寝るね」


フレンダ「うん。ちゃんとお布団掛けてね」


フレメア「にゃあ」



テクテク



フレンダ(ふぅ~、皆に報告もできたしそろそろ私も寝ようかな……)


フレンダ(……駄目よ。その前に私にはやらなきゃいけないことが!!)


フレンダ(……まだ21時位だし、起きてるよね?)


フレンダ「」ポチポチ
20 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:39:40.73 ID:Yj9nOpOt0

~ さかのぼること5分前 ~



アノヒミタソラ~♪



上条(ん? フレンダからメールか……)


上条「どれどれ」パカッ



―――――――――――――
受信トレイ
20XX/4/XX 20:58
From フレンダ
Sub
―――――――――――――

I Can't Feel Love.
Without You

おやすみなさい♪


      -END-
―――――――――――――
21 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:40:18.95 ID:Yj9nOpOt0

上条「……」


上条「どういう意味だ?」


上条(くそっ、最近、英語のアプリやってなかったから意味がわからん)


上条(気になる……けどフレンダに聞くのは格好悪いしな……)


上条「……土御門にでも聞くか」



ピンポーン



土御門「誰だにゃー?」ガチャン


上条「おっす」
22 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:40:45.13 ID:Yj9nOpOt0

土御門「上やん、どうしたんだにゃー?」


上条「……実はお前に、見て欲しいものがあってよ」


土御門「……メイド本か?」


上条「違います」


土御門「なら何だにゃー?」


上条「えっと……フレンダから英語でメール送られてきたんだけど」


土御門「うんうん」


上条「ちょっと意味がわからないから、和訳してくれ」


土御門「」ガクッ
23 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:41:19.70 ID:Yj9nOpOt0

土御門「それだけかよ!!」


上条「わ、悪い……でも気になっちまってよ……」


土御門「……しょうがないぜい。どれ、見せてみるにゃー」


上条「ん」



上条から土御門に携帯が手渡される。
フレンダからのメールを見た土御門は、わずかながら口元が緩んだ。



土御門(フレンダの奴、ストレートだにゃー)


上条「なー、なんて書いてあんだ?」


土御門「えっとだにゃー……」
24 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:41:57.28 ID:Yj9nOpOt0

上条「」ウンウン


土御門「"あなたなしじゃ、愛を感じられない"だにゃー」


上条「」


土御門「か、上やん?」


上条「」プシュー


土御門「上やん?」モシモシ


上条「……」


土御門「」コンコン
25 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:42:46.47 ID:Yj9nOpOt0

上条「……」


土御門「駄目だ……固まってるぜよ……」


土御門「舞夏ー!!」


舞夏「どうしたんだー、兄貴?」


土御門「上やんを運ぶのを手伝って欲しいぜよ」


舞夏「上条の奴、どうしたんだ?」


土御門「ちょっと石化してるんだにゃー」


舞夏「……は?」
26 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:43:27.61 ID:Yj9nOpOt0

~ 同時刻 常盤台寮 ~



美琴(そっか……あいつ、フレンダと付き合うことになったんだ……)


美琴「……」


美琴(馬鹿よね、あたし……)


美琴(何で、もっと素直になれなかったかな……)


美琴「」グスッ


美琴(何、泣いちゃってんのよ!! 御坂美琴!!)



ギー ガシャン



美琴「っ!?」
27 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:44:04.84 ID:Yj9nOpOt0

黒子「ただいま、お風呂から戻りましたわ」


美琴「お、おかえりなさい!!」ゴシゴシ


黒子(目が赤いですの……)


黒子「お姉さま、どうなされました?」


美琴「な、何でもないわよ!!」


黒子「……大方、あの殿方のことですわね?」


美琴「っ!? な、何で……」


黒子「先ほど、絹旗さんからメール頂きましたの。あの方とフレンダさんがお付き合いなさると」


美琴「……そっか……なら隠してても仕方ないわね」
28 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:44:39.67 ID:Yj9nOpOt0

黒子「ちょっと、お待ち下さいな」



黒子は、そう言うとお菓子と飲み物を用意して、戻ってきた。



黒子「今夜は、朝までお姉さまのお話にお付き合いしますの。愚痴でも何でも黒子に言って下さいな」


美琴「く、黒子……」


黒子「たまには、私にも甘えて下さいな」ニコッ


美琴「……」


美琴「」ゴシゴシ


美琴「それじゃー、お言葉に甘えて朝まで付き合って貰うわよ? 愚痴も言いまくっちゃうからね?」


黒子「覚悟の上ですの」クスッ



この日、御坂美琴の初恋は終わりを告げた。
だが、彼女は知らなかった。自身が上条当麻を想っているのと同じく、彼女に強い想いを抱いている少年がいることを。
29 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:45:07.96 ID:Yj9nOpOt0

~ 翌日 武里高校屋上~



フレンダは、昼休みに一人の少女を待っていた。
とある約束を果たすために。



フレンダ(ちょっと緊張してきた……)


フレンダ(美琴は学校が違うから、電話で報告したけど……)


フレンダ(姫神さんは、同じ学校だし直接言わないとね……)



「お待たせ」



フレンダ「あっ……」


姫神「ごめんね。遅くなっちゃった」
30 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:45:40.30 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「ううん。私こそ急に呼び出してごめんね」


姫神「ううん。それで私に報告したいことって?」


フレンダ「えっとね……」


姫神「……」


フレンダ「私、上条君と付き合うことになったの……」


姫神「……」


フレンダ「……以前、約束したじゃない? 上条君と付き合えたときは、自分の口から報告することって……」


姫神「……」


フレンダ「それで、姫神さんに報告しようと思って……」
31 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:46:07.05 ID:Yj9nOpOt0

姫神「……そっか……」


フレンダ「……」


姫神「おめでとう。フレンダさん」


フレンダ「…………えっ!?」


姫神「!?」


フレンダ「……なんで……怒ったりしないの?」


姫神「なんで。私がフレンダさんを怒らないといけないの?」


フレンダ「だって……好きな男の子を取られたわけだし……」


姫神「……別に取られたとか思ってないよ?」
32 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:46:34.03 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「……」


姫神「上条君が選んだもん。そんなこと思うわけない」


姫神「……それに。私の方がフレンダさんよりチャンスはあったのに。行動に移せなかった私が悪い」


フレンダ「ひ、姫神さん……」


姫神「だから。これっぽちも怒ってないし。恨んでもいないよ?」


フレンダ「……」


姫神「これからも。よろしくね」



姫神は、そう言うとフレンダの両手を握り締めた。



フレンダ「あっ……」
33 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:47:00.34 ID:Yj9nOpOt0

姫神「上条君と仲良くね。フレンダさん」ニコッ


フレンダ「う、うん」グスッ


姫神「っ!?」


姫神「な。泣かれたら。ちょっと困る」アセアセ


フレンダ「ご、ごめん……だって……」


フレンダ「今までみたいに仲良くなれなくなっちゃうのかな、って思ってたから……」ヒクヒク


姫神「フレンダさん……」


フレンダ「ご、ごめんね」ゴシゴシ


姫神「ううん。大丈夫」
34 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:47:29.65 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「こ、これからもよろしくね。姫神さん」


姫神「うん。よろしく」


フレンダ「……それじゃあー、私お手洗いに行って化粧直ししてくる」


姫神「うん。そのほうがいいと思う」クスッ


フレンダ「それじゃー、教室でね」ダダダッ


姫神「うん」フリフリ









姫神「……」


姫神(私の初恋。終わっちゃった)
35 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:48:03.94 ID:Yj9nOpOt0

姫神「」グスッ


姫神(あれ? なんで。涙が……)



「姫神さん」



姫神「っ!?」


吹寄「やっほ」


姫神「吹寄……さん?」


吹寄「……ごめんね。聞くつもりじゃなかったんだけど」


姫神「全部。聞こえてた?」


吹寄「」コクリ
36 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/16(月) 21:48:36.91 ID:Yj9nOpOt0

姫神「……そっか」


吹寄「……」



吹寄は、何も言わずに姫神を力強く抱きしめた。



姫神「っ!?」


吹寄「姫神さんは頑張ったよ、頑張った」


姫神「……」


姫神「ひっく……」


姫神「ごめん。少しだけ胸借りる……」


吹寄「うん、いいよ」



姫神は、大粒の涙を流しながら吹寄の胸の中に顔を埋めた。
一人の少女の恋が、儚くも終わりを告げた瞬間だった。 
 
 
48 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/17(火) 22:40:32.21 ID:Ry3ZAs1Z0

Great Teacher Amata

第5話「ブロッコリー」


時刻は17時半。速やかに帰り支度を整える俺。くーっ!!
俺は週に三回、仕事帰りに寄るところがある。
それはだな、トレーニングジムだ!!



「おいーっす!!」


「ん? 木原か……」


「よー! てっしー!!」


「変なあだ名で呼ぶな」



こいつの名前は手塩恵未。警備員をやっており、このジムの常連さんだ。
こいつも元暗部の組織に属してたみたいだ。
確かチーム名はだな……えっと……ブロ、ブロッコリーだったか?
暗部の組織は、沢山あるから全部覚えられないんだよな。
だって、グループ、スクール、アイテム以外モブだろ?
49 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/17(火) 22:42:13.33 ID:Ry3ZAs1Z0

「今日も鍛えてんな?」


「警備員だからな。当たり前だ」


「黄泉川先生は、あまり鍛えてなさそうだけどな」


「……あいつは、私と違って天才だからな」



黄泉川先生とてっしーは知り合いらしい。
詳しいことは、知らないが黄泉川先生とある研究所に乗り込み、学園都市の闇を知ってからてっしーは暗部入りしたみたいだ。
もちろん、黄泉川先生はてっしーがブロッコリーにいたことは知らない……



「そういえば、あの外人の先生はジムの会員やめたのか?」


「ウィリアム先生か?」


「ああ。警備員でも違う支部だから顔を会わす機会がなくてね」
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/17(火) 22:42:19.95 ID:FCMFjGKQo
木原君キタ‐----------!!
51 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/17(火) 22:44:55.75 ID:Ry3ZAs1Z0

そう、以前はウィリアム先生もこのジムに通ってたんだよ。
やめた原因は、急に怪物みたいな力を手にいれたのかジムのマシーンを半分壊してしまったんだよな。
なので、辞めたというより、辞めさせられたと言った方が正しい表現だろう。



「……あんだけ、マシーン壊してたら辞めさせられんだろうが」


「……確かに」


「しかし……てっしーはいい人とかいねーのか?」


「何を急に変なことを言っている!?」


「いや、噂だと休日もジムにいるみたいじゃねーか?」


「悪いか?」


「いや、悪くねーけどよ……筋肉が恋人って可哀相な―――」



と言いかけたところで、俺の意識はふっ飛んだ。
もちろん、理由はてっしーにぶん殴られたからだ。
俺が目を覚ましたのは、20時近くだった。どうやら2時間近く気を失ってたらしい……
全く、無駄な時間を使ってしまったぜぇぇぇええ!!
52 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/17(火) 22:45:48.30 ID:Ry3ZAs1Z0

「いてて……さて、帰るとすっかな」


(てっしーも帰宅済かよ……起こしてけよな……)


「どっこらしょ」



重たい腰を上げて、更衣室に向かい、速やかに着替える。
着替えた後は、愛車のレータが待つ駐車場へレッツゴーだ。
だが、駐車場で待ち受けてたのは非情な光景だった……



「……」


「あー!!」


「くそっ!! 昨日、洗車したばかりなのに鳥の糞がついてやがる!!」


「たくっ……帰ったらここだけ洗うかな……」



今日は、てっしーにぶん殴られるは、愛車に鳥の糞がつくはで散々な一日だったぜ。
だが、俺の帰りを待つアクセラのことを考えるとそんなことは些細なことだ。
うっしゃー!! 今から帰るぜ!! アクセラァァァァァアア!!



「……おっと、シートベルトとミラーチェック忘れてたぜ」



第5話 おわり 
 
 
59 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:09:42.26 ID:xpslRuQ90

~ 同日16時 第一七七支部 ~



「「「「おめでとう~!!」」」」


上条「へ?」


フレンダ「え?」


垣根「いやー、よかったな!」


初春「おめでとうございまーす!」


固法「おめでとう、お二人とも」ニッコリ


上条「……なんで、皆、知ってるの?」


フレンダ「」ウンウン
60 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:10:10.49 ID:xpslRuQ90

土御門「それは……」


浜面「俺達が真っ先に報告したからだぜ!!」


絹旗「そういうことです♪」


上条「はぁ……って、勝手に言うなよ!!」


浜面「いいじゃねーか、めでたいことなんだからよ」


土御門「だにゃー」


絹旗「超細かいことは気にしないで下さい」


上条「……まー、いいっか」
61 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:10:47.99 ID:xpslRuQ90

青ピ「上やんの裏切り者~!!」ゲシッ


上条「痛っ!? 何しやがる!?」


青ピ「自分だけ彼女先に作りやがってぇぇぇええ!! デルタフォースの約束を忘れたんかぁぁぁああ!?」


上条「え? 約束?(以前の俺、そんな約束してたのか……)」


土御門「そんな約束した覚えないぜい」


上条「……何? 青髪、てめぇ! はったりこいてんじゃねーよ!!」


青ピ「ばれたか……」



<ワイワイガヤガヤ



初春「フレンダさん、おめでとうございます」ニッコリ
62 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:11:26.82 ID:xpslRuQ90

フレンダ「あ、ありがとう。初春さん」


初春「……それで、どちらから告白したんですか?」


フレンダ「…………え?」


初春「フレンダさんからですか!? それとも上条さんから!?」ズイッ


フレンダ「う、初春さん、顔近いわけよ……」


黒子「初春、人の恋愛を詮索するのはナンセンスですわよ」


初春「……だって、気になるじゃないですか~」


黒子「……そんなことより、フレンダさん」
63 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:12:05.99 ID:xpslRuQ90

フレンダ「は、はい!」


黒子「GJですの!!」グー


フレンダ「…………はい?」


黒子「」スタスタ


フレンダ「あれ、行っちゃった……」


黒子(お姉さまには悪いですが、類人猿がフレンダさんとお付き合いなさってくれたおかげでライバルが減りましたの)


黒子「いひひひひひひひ」


初春「し、白井さん……」


絹旗「こ、怖いです……」
64 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:12:44.53 ID:xpslRuQ90

黒子(そういえば、お姉さまのご伝言伝えるのを忘れてましたわ)



上条「そんな言うなら、お前も彼女作ればいいだろうが!!」


青ピ「そんな簡単に作れれば、苦労せんで!!」



黒子「上条さん」


上条「……ん? 白井、どうした?」


黒子「」コホン


黒子「お姉さまからのご伝言ですの」


上条「御坂から?」
65 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:13:19.26 ID:xpslRuQ90


黒子「ええ。『フレンダ(さん)とすぐ別れたら許さないからね!!』とのことですの」


上条「……はぁ。了解したって御坂に伝えてといてくれ」


黒子「かしこまりましたの」


上条「……しかし、何で御坂にそんなこと言われなきゃいけないんだ? あいつ、そんなにフレンダと仲良かったっけか?」


「「「「「」」」」」イラッ


黒子「ふん!」ゲシッ


青ピ「」ドガッ


土御門「」ゲシッ


海原「失礼」チョップ


フレンダ「」カタパン
66 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:13:50.01 ID:xpslRuQ90

上条「っ痛!? お前ら、何すんだよ!? フレンダまで……」


黒子「今の発言が癇に障りましたの」


青ピ「せやな、今のは殴られて当たり前やで」


土御門「だにゃー」


海原「そういうことです」


フレンダ「流石の私でも、イラっときたわけよ」


上条「……意味がわからん」


黒子「これだから鈍感な方は困りますの……」

67 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:14:26.90 ID:xpslRuQ90

海原「ですね」


青ピ「フレンダちゃん、苦労するで?」


土御門「だにゃー」


フレンダ「か、覚悟の上なわけよ……」


上条「俺のどこが鈍感なんだよ!?」


「「「「「全部!!」」」」」


上条「」ショボーン



固法「はいはい、そろそろ皆仕事について頂戴!!」


一同「はーい」
68 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:15:04.89 ID:xpslRuQ90

―――― 2時間半後



固法「今日もお疲れ様。皆、気をつけて帰ってね」


一同「お疲れ様でーす」



フレンダ「当麻」


上条「ん? どうした?」


フレンダ「えっと……今日、うちに来ない?」


上条「え? フレンダの家に?」


フレンダ「う、うん……わ、私のお家で晩御飯どうかなって? フレメアも会いたがってたし」


上条「……じゃあー、お言葉に甘えてお邪魔します」
69 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:15:36.13 ID:xpslRuQ90

フレンダ「う、うん! じゃあー、行こう?」


上条「おう」


フレンダ「それじゃー、皆お疲れ様~」


上条「お先に~」



<オツカレー
<アラ、ミセツケテクレルワネ
<ラブラブヤナ



浜面「海原、今日一緒に飯食べにいかねーか?」


海原「……すみません、今日はやることが残っておりまして」


浜面「そっか、じゃあーまたな!」
70 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:16:11.63 ID:xpslRuQ90


海原「はい」



<ハマヅラー、ワイトゴハンイコウヤ
<オレモイク
<オレモイクゼイ



海原「……」



―――― 1時間後



海原(さて、今日はこれくらいにしておきますか)


固法「お疲れ様、はい、コーヒー」スッ


海原「おや、これはすみません」


固法「初春さんもどうぞ」スッ
71 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:17:12.29 ID:xpslRuQ90

初春「ありがとうございまーす」


海原「」ズズー


初春「」ズズー


初春「美味しいです!!」


海原「あれ、豆変えましたか?」


固法「あら、よく気がついたわね」


海原「ええ。少し味が変わってましたので」


初春「私、全然気がつきませんでした……」
72 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:17:41.35 ID:xpslRuQ90

固法「たまには違うメーカーのものもいいかな、って思ってね」


海原「なるほど、ナイスアイディアですね」ニコッ


固法「……ようやく、笑ってくれたわね」


海原「……え?」


固法「海原君、さっきまでずっと難しい顔してなのよ? 気づいてなかった?」


海原「……全く」


初春「確かに、いつもより少し暗い顔してましたね」


海原「そ、そうでしたか……」
73 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:18:16.56 ID:xpslRuQ90

固法「何かあったの? 私でよければ相談に乗るけど?」


初春「わ、私も!! 微力ながら乗らせて頂きます!!」


海原「……そうですね、自分の想い人が失恋してしまったので大丈夫かな、って考えてまして」


固初「……え?」


海原(あれ!? 何、自分軽く言っちゃってるんでしょうか!?)


海原「あ……えっと……」アセアセ


固法「その想い人って……御坂さん?」


海原「」ギクッ
74 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:19:27.78 ID:xpslRuQ90

初春「そ、そうなんですか!?」


海原「え……えっと……お先に失礼します!!」


固法「」ガシッ


固法「逃がさないわよ」ニコッ


海原「」ダラダラ


固法「ここまで聞いてしまったら、最後まで相談に乗らせて頂くわよ」


海原「あ、あははは……」
75 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:20:04.50 ID:xpslRuQ90









固法「――――――――――――そういうことだったの」


海原「はい」


初春「驚きです……」


固法「まさか、上条君が言ってた海原君の好きな人が御坂さんだってなんてね……」


海原「彼が?」


固法「ええ。大晦日に彼のお家でお鍋をしてた時に海原君と滝壺さんの浮気疑惑が出てきてね」


海原「……その浮気だと思ってた方は?」
76 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:20:49.40 ID:xpslRuQ90

固法「青髪君と絹旗さんよ」


海原(やはり……)


固法「その時に、上条君が海原君には好きな人がいるからありえないって否定していたのよ」


海原「そうだったんですか……」


初春(お話に入っていけないです……)


固法「それで、失恋した御坂さんが心配なわけね」


海原「ええ。でも彼女は強い方ですし、初春さんみたいな素晴らしいご友人が周りにいますので、いらぬ心配だと思いますが」


初春「え!? そ、そんな///」
77 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:21:24.93 ID:xpslRuQ90

固法「そうね、彼女にはいいお友達が周りにいるからね。でも失恋となるとどうなのかしらね……」


海原「え?」


固法「女の子にとって、失恋は大事なのよ。もちろん、お友達が支えになってくれることは多いけど、最終的には自分で立ち直らないといけないからね」


初春(なるほど、お勉強になります)


海原「そういうものなんでしょうか?」


固法「そういうものよ。海原君は、もう少し女の子のお勉強をしなきゃね」


海原「ははは。肝に銘じておきます」ニコッ


固法(……と言っても、私もそこまで経験ないんだけどね……見栄張っちゃったわ)
78 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:22:29.71 ID:xpslRuQ90


初春「海原さんは、御坂さんに告白はしないんですか?」


海原「……そうですね」


固法「いいの?」


海原「ええ。自分は彼女が幸せならそれでいいと思ってますので。なので遠くから見守ることで十分ですよ」


固法「……そう、でもね……」


海原「はい?」


固法「自分の力で幸せにするのも、ありじゃないかしら?」


海原「…………え?」
79 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:23:11.18 ID:xpslRuQ90

固法「……なんてね。さっ、今日はもう帰りましょう」


初春「はい」


海原「……」


固法「海原君、初春さんお願いね」


海原「……かしこまりました」


初春「もう中学二年なんですし大丈夫ですよ、って納得する海原さんじゃありませんでしたね」テヘッ


海原「よくおわかりで」ニコッ
80 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:23:54.34 ID:xpslRuQ90









固法「それじゃー、また明日ね」


海原「はい。お疲れ様でした」


初春「お疲れ様でーす」


海原「では行きましょうか」


初春「はい!」



固法は、だんだんと小さくなっていく海原と初春の後姿をただ、眺めていた。



固法(私も恋愛したいな……なんてね……)



だが、風紀委員で活動している間、彼女の願いは通じることはなかった。
何故なら、彼女と付き合うには第一七七支部所属の超能力者(レベル5)を全員倒さなければならないという、とんでもない噂が流れていたからだ。
81 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:25:06.77 ID:xpslRuQ90

~ 同時刻 フレンダ宅 ~



フレンダ「できたわけよ!!」ジャジャーン


フレメア「美味しそう! にゃあ」


上条「カルボナーラか。久しぶりだな」


フレンダ「ごめんね、こんなもので」


上条「何言ってんだよ。上条さんは大感激ですよ?」


フレンダ「そ、そっか……えへへ」


フレメア「お姉ちゃん、上条、早く食べたい」
82 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:25:36.22 ID:xpslRuQ90

上条「んじゃー、いただきまーす!」


フレメア「頂きます!」


フレンダ「どうぞ、召し上がれ」


上条「」モグモグ


フレメア「」モグモグ


上条「美味い!」


フレメア「大体、美味しい」


フレンダ「」ホッ
83 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:26:07.41 ID:xpslRuQ90

上条「フレンダの家は、晩飯、パスタが多いのか?」


フレンダ「んー、週に二回くらいかな?」


フレメア「うん。大体、それくらい」


上条「そっかー」


フレンダ「当麻は、やっぱり和食中心?」


上条「だな。だって日本人だもの」


フレンダ「なに、それ」クスッ


フレメア「上条の和食……食べたい」
84 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:26:56.04 ID:xpslRuQ90

上条「ん? なら今度は俺が作りに来ようか?」


フレメア「うん!」


フレンダ「いいの?」


上条「もちろん!」


フレンダ「……それじゃー、期待して待ってるね」ニコッ


上条「おう」


フレメア「私も、大体期待してる」
85 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:27:34.41 ID:xpslRuQ90

―――― 2時間後



上条「それじゃあー、今日はありがとな」


フレンダ「ううん。また来てね」


上条「おう。それじゃー、おやすみ」


フレンダ「おやすみなさい」


フレメア「おやすみ」



ギー バタン



フレンダ「さて、一緒にお風呂でも入ろうか?」


フレメア「にゃあ。お姉ちゃんと入るの久しぶり」
86 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:29:29.75 ID:xpslRuQ90

フレンダ「そうだっけ?」


フレメア「うん」


フレンダ「それじゃー、お姉ちゃんはパジャマ用意するから先に行っててね」


フレメア「わかったー」タタタッ


フレンダ「……」


フレンダ「幸せだな、私」ボソッ



フレメア「お姉ちゃん!! 早く~!!」



フレメア「はいはい!! ちょっと待ってて欲しいわけよ!!」
87 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:30:09.23 ID:xpslRuQ90

フレンダ「そうだっけ?」


フレメア「うん」


フレンダ「それじゃー、お姉ちゃんはパジャマ用意するから先に行っててね」


フレメア「わかったー」タタタッ


フレンダ「……」


フレンダ「幸せだな、私」ボソッ



フレメア「お姉ちゃん!! 早く~!!」



フレンダ「はいはい!! ちょっと待ってて欲しいわけよ!!」

88 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:31:50.06 ID:xpslRuQ90

~ 同時刻 海原宅 ~



海原は、ベッドに横たわっていた。
支部で固法に言われた言葉を思い出しながら。



海原(他人に悩み事を相談するなんて……昔の自分では考えられませんでしたね)


海原(全く……固法さんには適いませんね)


海原(……自分の手で幸せにするですか)


海原「」フッ


海原(そんなの……できるならしたいに決まってるじゃないですか)

89 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:32:30.77 ID:xpslRuQ90

海原(……しかし、自分にはそんな資格はない)


海原(暗部に堕ちた時に決めたじゃないですか)


海原(……こんなことくらいで揺らぐなんて情けないですね)


海原(このままでいいんです……このままで……)


海原「……」


海原(もう考えるのはよしますか……少し早いですが寝ますかね)


海原「……今日は、綺麗な満月ですね」
90 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/19(木) 22:33:35.22 ID:xpslRuQ90

~ 4月26日 滝壺宅 ~



フレンダ『滝壺、今週の日曜大丈夫なわけ?』


滝壺「うん。午後からなら大丈夫」


フレンダ『了解。じゃあー、13時位にセブンスミストで集合でいいかな?』


滝壺「うん」


フレンダ『それじゃー、またね』


滝壺「うん。おやすみ」プチッ



ツーツー



滝壺「……」


滝壺「ダブルデート……楽しみ」ニヘラ 
 
 
104 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 21:58:21.77 ID:apNvm0Vg0

~ 日曜13時 セブンスミスト前 ~



上条「しかし、よくみんな休み重なったな」


フレンダ「そうね。滝壺は午後から休みなんだけどね」


上条「そっか。あいつ、疲れてないかな?」


フレンダ「仕事中もたまに居眠りしてるから、心配ないわけよ」


上条「……さようですか」



浜面「わりぃ! 待たせたな!」


滝壺「お待たせ」
105 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 21:59:47.49 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「おつかれー」


上条「おっす」


浜面「んじゃー、早速行きますか」


上条「お前ら、昼飯は?」


滝壺「食べてきたよ」


フレンダ「そっか。じゃあー行こうっか」


「「「おう(うん)」」」


アックア「♪」ビューン
106 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:00:21.38 ID:apNvm0Vg0

その時、上条の目に信じられないものが映った。
後方のアックアが、上機嫌でキックボードをしている姿を。
もちろん、常人離れしたスピードでだが……



上条「……え?」


浜面「どうした?」


上条「いや、何でもない……」


上条(気のせいだよな……)


フレンダ「当麻? 行こう?」


上条「お、おう……」
107 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:00:56.21 ID:apNvm0Vg0

~ セブンスミスト内 ~



上条「今日は、服買いたいんだっけか?」


フレンダ「うん。そろそろ暑くなってきたし夏服を先取りしたいわけよ」


滝壺「私も薄いジャージが欲しい」


浜面「ぶれないな、お前は……」


フレンダ「滝壺もたまには普通の服買ってみたら?」


滝壺「んー……」


フレンダ「浜面も喜ぶと思うわけよ。ねー?」


浜面「お、おう!!」
108 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:01:41.79 ID:apNvm0Vg0

滝壺「……はまづら、ジャージ姿以外の私も見たいの?」


浜面「見たいです!!」


滝壺「……じゃあー、一着だけ買ってみる」


フレンダ「そうこなっくっちゃ!!」


浜面(フレンダ、ナイス!!)


上条「うーん……」


フレンダ「当麻、どうしたの?」


浜面「どうした、当麻?」
109 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:02:27.47 ID:apNvm0Vg0

滝壺「とうま?」


上条「へ!? 当麻!?」


フレンダ「……え? 何であんた達まで下の名前で呼んでるわけよ!?」


浜面「いや、フレンダが当麻って言ってたから」


滝壺「はまづらが、とうまって言ってたから」


フレンダ「浜面は、私をからかってるわけ?」


浜面「い、いや、別に!? ただフレンダを弄るのもいいかな、って……あっ」


フレンダ「ふん!!」ドガッ


浜面「ぐぼぉぉぉぉぉお!?」
110 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:02:53.47 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「あんまり調子に乗らないでほしいわけよ!!」


浜面「い、以後、気をつけましゅ……」


上条「ははは……」


滝壺「大丈夫。女の子に一発でやられる、そんなはまづらを私は応援する」


フレンダ「……それで当麻、どうしたの?」


上条「ん? いや、俺も服買おうと思うんだけどさ……」


滝壺「けど?」


上条「上条さんは、洋服のセンスがないのですよ」
111 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:03:27.91 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「あー……確かにそうかもしれないわけよ」


上条「は、はっきり言われるとそれもそれで傷つくんだけど……」


フレンダ「ごめんね。でも確かに制服の時も下にテニスウェアみたいなの着てるもんね。オレンジの」


上条「テ、テニスウェア!?」グサッ


浜面「確かによく着てるな」


滝壺「うん」


フレンダ「この前、部屋で着てたTシャツは、なんか三菱みたいなロゴ入ってたし」


上条「み、三菱!?」グサッ
112 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:04:06.43 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「……確かに、当麻の私服のセンスは変かも」


上条「」グサリ


浜面「もう、やめて!! 彼のHPは0よ!!」


上条「……」


フレンダ「あっ、ごめんね。言い過ぎちゃった……」アセアセ


滝壺「大丈夫。私服のセンスがない、そんなかみじょうを私は応援する」


上条「……まー、そんなわけで皆の意見も聞きたいなと思ったわけだ」


浜面「あっ、生き返った」
113 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:05:00.13 ID:apNvm0Vg0

滝壺「私も、ジャージ以外よくわからないから意見が聞きたい」


浜面「……実は、俺もパーカーとデニム以外よくわからねーから意見聞かせてくれ」


上条「なんだ、フレンダ以外全員じゃねーか」


フレンダ「……」


フレンダ「よし、わかったわ!! 全員まとめて私がコーディネートしてあげるわけよ!!」


「「「おー!!」」」パチパチ


フレンダ「それじゃー、まずは私と滝壺からね」


「「「はーい」」」
114 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:05:34.56 ID:apNvm0Vg0

~ レディースショップ ~



フレンダ「まず、滝壺はどういうのがお好みなわけよ?」


滝壺「うーん……動きやすい格好?」


フレンダ「き、機動性じゃなくて、見た目を聞いてるわけよ……」


滝壺「じゃあー、ピンク」


フレンダ「ピンク色が主体がいいのね。オッケー」


フレンダ「それじゃー、適当に選んでくるからちょっと待っててね?」


滝壺「うん」
115 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:06:22.16 ID:apNvm0Vg0

浜面「しかし、なんだな……」


上条「あん?」


浜面「女物の店は、なんか落ち着かねーな」


上条「そうかー?」


浜面「そうだよ!! なんでお前はそんなに落ちついてられんだよ?」


上条「ん? だって前に来たことがあるし」


浜面「何? 誰とだ? 元カノか!?」


上条「いやいや、俺、今まで彼女いたことねーよ。服屋探してた小さい女の子とだよ」

116 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:07:06.45 ID:apNvm0Vg0

浜面「服屋探してた小さな女の子だと!?」


上条「うん」


浜面「面識もない女の子と一緒に来たわけか?」


上条「そうだけど?」


浜面(恐るべき……これが土御門が言っていた上条フラグって奴か!?)



フレンダ「お二人さん、滝壺のコーディネートが完了したわけよ!!」


浜面「おっ、待ってました!!」


上条「あれ、滝壺は?」
117 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:07:37.54 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「着替え室で待ってるわけよ。ついてきて」


上浜「おー」



テクテク



フレンダ「滝壺、カーテン開けるよー?」


滝壺「うん」


フレンダ「じゃじゃーん!!」



そこには、いつものジャージ姿ではない滝壺の姿があった。
上はピンクのTシャツ、下は白地のレースにミニスカート、靴は可愛らしいデザインのサンダルだった。
シンプルな格好であったが、いつもジャージ姿にしか見ていない浜面達にとって、とても新鮮に見えたのだ。



滝壺「ど、どうかな?」
118 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:08:08.09 ID:apNvm0Vg0

浜面「」


滝壺「はまづら?」


浜面「……はっ、悪い! ちょっと意識を失ってたぜ」


滝壺「どう?」


浜面「ああ、凄い似合うぞ?」


滝壺「そ、そうかな?」


浜面「ああ。凄い可愛いぞ」


滝壺「あ、ありがとう///」
119 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:08:45.91 ID:apNvm0Vg0

上条「確かに可愛いな」


フレンダ「むっ……」ギュ


上条「っ痛!? なぜ耳をつねるのです? フレンダさん?」


フレンダ「別に!!」


フレンダ「それより……滝壺、とっても似合ってるわけよ」


滝壺「ありがとう、フレンダ」


フレンダ「うん」


滝壺「それじゃあー、会計してくるから待っててね」
120 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:09:34.05 ID:apNvm0Vg0

「「「はーい」」」


上条「あれ? フレンダは買わないのか?」


フレンダ「え? 私はもう買ってあるわけよ」



そう言うと、フレンダは、着替え室の近くに置いてある紙袋を持ち上げた。



上条「いつのまに……」


浜面「はえーな、おい」


フレンダ「あんまり服には悩まないわけよ。気に入ったらすぐ買っちゃうから」


上条「なるほどな」
121 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:10:16.04 ID:apNvm0Vg0

浜面「俺なんかこのパーカー選ぶのに1時間くらい悩んだぞ」


上フ「……え!? そのパーカーで?」ジロー


浜面「おい!! その目はやめろ!! こんなパーカーでも悩んだんだぞ!!」



滝壺「お待たせ」


フレンダ「あっ、おかえり」


浜面「買ったのはあれだけなのか?」


滝壺「……あと、ジャージを2着ほど」
122 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:10:46.56 ID:apNvm0Vg0

上条「ぶれないな……」


フレンダ「結局、滝壺にとってジャージは欠かせないわけよ……」


浜面(もうジャージだけで、20着くらいあるんじゃねーか……)


フレンダ「それじゃー、次は当麻と浜面の番ね」


上条「よろしくお願いします。フレンダ先生」


浜面「お願いしまーす」


フレンダ「ふっ、この私に任せて欲しいわけよ!!」

123 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:11:28.71 ID:apNvm0Vg0

~ メンズショップ ~



フレンダ「まず、どんな感じにしたいの?」


浜面「うーん、いつもはパーカーばっかだからジャケットとかかな」


上条「俺もジャケット着てみたいな」


フレンダ「……とりあえず、上はジャケットがいいわけね」


上浜「おう」


浜面「ストールとかもしてみたいな」


フレンダ「残念だけど、浜面にストールは似合わないと思うわけよ」


浜面「」ガックシ
124 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:11:55.37 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「当麻は、他に何か希望とかないの?」


上条「うーん……ブーツはあんま好きじゃないからスニーカーが似合うズボンがいいな」


フレンダ「了解!!」


フレンダ「それじゃー、ちょっと待っててね」


「「「はーい」」」



浜面「そんなにストールって俺、似合わないか?」


上条「その前に、ストールって何だ? 滝壺知ってるか?」


滝壺「私もわからない」
125 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:12:28.13 ID:apNvm0Vg0

浜面「……」


浜面「えっとだな……首にまくマフラー? みたいな奴かな」


上条「うーん……中尾彬がよくしてるやつか?」


滝壺「確かによくしてる」


浜面「……違う(こいつら、本当にファッションに興味ねーんだな……)」


上条「んじゃー、わかんねーや」


滝壺「私も」


浜面「そ、そうか……」
126 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:12:58.79 ID:apNvm0Vg0

上条「しかし、フレンダは本当にお洒落さんだよな。俺とは大違いだ」


滝壺「フレンダは、前からお洒落さんだよ。初めて会った時もお洒落してた」


上条「へー、そうなのか。上条さんにもあのファッションセンスの一割でも欲しいくらいですよ」


浜面「……今、思ったら俺と上条が第一七七支部で一番ファッションセンスないんじゃね?」


上条「……そうかな?」


浜面「多分」


上条「けど、土御門のファッションもどうかと思うけどな……」


浜面「確かに学ランの下にアロハシャツはな……」
127 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:13:29.09 ID:apNvm0Vg0

上条「滝壺、どう思う?」


滝壺「うーん、つちみかどはあれで結構似合ってるからいいと思う」


上条「……奇抜な服装でも、似合ってれば問題なしってことか」


浜面「なるほど。勉強になるぜ!!」


上条「男の中でファッションセンスいいのは……垣根かな」


浜面「だな。次点で海原かね」



フレンダ「ごめん、お待たせ!!」
128 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:14:01.60 ID:apNvm0Vg0

~ 2時間後 ゲームセンター ~



上条「ふぅー。今日は服も買ったし、たっぷり遊んだし上条さんは大満足ですよ」


浜面「おう。明日からお洒落浜面デビューだぜ!!」


滝壺「明日は、学校だから制服だよ」


浜面「そうだった……」


フレンダ「……ねー、最後に皆でプリクラでも撮らない?」


上条「四人でか?」


フレンダ「うん」


浜面「おう、いいじゃねーか!!」
129 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:14:29.68 ID:apNvm0Vg0


滝壺「うん、撮りたい」


上条「じゃあー、撮りますか」


「「「おー!!」」」



~ プリクラコーナー ~



浜面「何? 今は男だけだとプリクラ撮れないのか!?」


上条「あ、本当だ。注意事項に書いてある」


フレンダ「全部が全部じゃないみたいだけど、撮れないところもあるわけよ」


滝壺「そうなんだ」
130 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:14:58.75 ID:apNvm0Vg0

浜面「時代は変わりましたな……」


上条「なに、黄昏てんだよ」


フレンダ「……そんなことより、撮ろう、撮ろう!!」


上条「だな!!」



フレンダ「滝壺、どのデザインがいい?」


滝壺「うーん、これ」


フレンダ「オッケー」



上条「……こういうのは、女の子にお任せですな」
131 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:15:32.85 ID:apNvm0Vg0

浜面「だな。全然わかんねーや」


上条「浜面は、滝壺とはあまりプリクラ撮らないのか?」


浜面「全く。ってか基本インドアだしな」


上条「インドアかー」


浜面「二人で部屋でゴロゴロしてるのも結構楽しいんぜ?」


上条「……なんか部屋でゴロゴロと聞くと、"あいつ"の顔が真っ先に思い浮かぶな」


浜面「え?」


上条「いや、独り言だ」
132 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:16:06.07 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「そこの男子二人、くっちゃべってないで撮るよ?」


上条「お、おう」


浜面「わりぃ、わりぃ」


滝壺「はまづら、もう少し右に行って」


浜面「おう」


フレンダ「当麻は、もう少し左」


上条「あいよー」



<3,2,1 カシャッ
133 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:16:50.87 ID:apNvm0Vg0











上条「それじゃー、また明日な」


浜面「おう」


滝壺「かみじょう、フレンダ、ばいばい」


フレンダ「またねー」フリフリ




上条「……フレンダ、今日はありがとな」


フレンダ「……え?」


上条「いや、服選んでくれたしさ」
134 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:17:33.26 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「うん。どういたしまして!」


上条「荷物重いだろ? 持つぞ?」


フレンダ「!? ううん、持たなくていい……」


上条「無理しなくていいぞ? 俺片手空いてるし」


フレンダ(何で気づかないかな?)


フレンダ「……だって、当麻の両手が塞がってたら……手繋げないでしょ?」ジー


上条「……あっ」


フレンダ「そのくらい、気づいてほしいわけよ」
135 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/20(金) 22:18:07.37 ID:apNvm0Vg0

上条「ご、ごめんな」


フレンダ「……ううん、でもそこが当麻らしいかも?」ニコッ


上条「そ、そうか?」


フレンダ「うん!」


上条「……ほい」スッ


フレンダ「ん」ギュ


上条「んじゃー、帰りましょうか? 姫」ギュ


フレンダ「うん!」
 
 
146 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:20:50.52 ID:8x7887oe0

~ とある日 吹寄宅 ~



垣根と吹寄は、甘い日常を送っていた。
垣根は、男なら彼女に一度はしてもらいたいこと……膝枕で耳かきをしてもらっていた。



吹寄「どう? 気持ちいい?」


垣根「ああ。気持ちいいぞ……」


吹寄「そう」クスッ


垣根「太ももが」ボソッ


吹寄「」プチッ


吹寄「」バシン


垣根「ぐはっ!? いきなり叩くんじゃねーよっ!!」
147 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:21:27.14 ID:8x7887oe0

吹寄「帝督が、いきなり変なこと言うからでしょっ!!」


垣根「いや、俺は素直に感想を述べただけなんだけどな……」


吹寄「……そんなこと言うなら、もうやってあげないわよ?」


垣根「っ!? すいませんでした!!」


吹寄「……よろしい」ニコッ


垣根「んじゃー、反対の耳もよろしく~」


吹寄「はいはい」









吹寄「帝督。終わったわよ?」
148 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:22:01.89 ID:8x7887oe0

垣根「」グーグー


吹寄「……寝ちゃってる」


垣根「」グーグー


吹寄「……寝顔だけは、可愛い顔してるのよね。こいつ」プニッ


垣根「んぐっ……」


吹寄「無邪気な顔しちゃって」クスッ


吹寄「晩御飯の準備したいんだけど……」


垣根「」スースー


吹寄「まっ、いいっか。このままでも」



ちなみに、この二人。二人っきりの時だけ下の名前で呼び合ってるのは、皆に内緒である。
149 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:23:18.33 ID:8x7887oe0

~ 4月30日 土御門宅 ~



土御門「め、面倒くさい……それに風紀委員もあるんだぜぞ……」


『いいから帰って来い。風紀委員については、アレイスターに話はしてあるから大丈夫だ』


土御門「……相変わらず、仕事が早い」


『だろう!? あはははは!!』


土御門「別に褒めてないが……」


『……まー、とにかくGWは帰って来い。母さんもお前と舞夏に会いたがってるしな』


土御門「……わかったよ」













土御門父「……親父」
150 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:24:04.59 ID:8x7887oe0

『うし!! あとな……』


土御門「何だ?」


『例の"幻想殺し"の子も連れてきてくれ』


土御門「」


土御門「……はっ!? 何でカミやんを連れていかないといけないんだ!?」


『いやー、陰陽師として一度見てみたいだろう? 幻想殺しを!!』


土御門「親父が見たいだけかよ!!」


『まー、旅費はこっちが持つから誘ってみてくれよ。実家に友達を誘うなんてTHE青春だぞ?』ウフフ
151 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:24:44.62 ID:8x7887oe0

土御門「気色悪いこと言うな!! クソジジィ!!」


『んなっ!? てめぇ、父親に向かって何だ!? クソジジィはいいが気色悪いは取り消せ!!』


土御門「そっちかよ!!」



父と息子の口喧嘩を続くこと、30分が経過した。



『とりあえず、誘ってみてくれ』


土御門「……了解ですたい……もしかしたら、"二人"追加になるかもしれないぞ?」


『おー、お前そんな友達がいたのか!? それは結構結構!!』
152 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:25:22.05 ID:8x7887oe0

土御門(俺は、どんだけ友達少ないと思われてるんだ……)


土御門「それじゃー、また連絡するぞ」


『おー。舞夏にもよろしくなー』


土御門「了解だ」プチッ



ツーツー



土御門「」ハァー


土御門「……久しぶりの……実家か……」
153 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:26:08.72 ID:8x7887oe0

~ 翌日 第一七七支部 ~



上条「えっ!? 俺が土御門の実家にか!?」


土御門「ああ。俺の親父がカミやんに会いたがってるんだにゃー」


上条「何で、土御門のお父さんが俺なんかに?」


土御門「上やん」チョイチョイ


上条「ん?」


土御門「俺が陰陽師とは知ってるだろ?」ヒソヒソ


上条「お、おう」

154 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:26:39.60 ID:8x7887oe0

土御門「親父も陰陽師。それで幻想殺しの力に興味を持ってるみたいなんだ」


上条「……な、なるほどな」


土御門「旅費は全てうち持ち。大きい風呂、豪勢な食事、京都の街を堪能が特典だぜい」


上条「行きます」キリッ


土御門(さすがカミやん……貧乏を脱出してもこういうのに弱いぜい)


上条「……あっ、でも俺、風紀委員の仕事あるんだけど?」


土御門「そちらは心配ない。親父が統括理事長と話つけてあるぜい」


上条「……は?」
155 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:27:10.59 ID:8x7887oe0

土御門「だからうちの親父が、上やんがGWに休んでもいいよう話つけてるってことだ」


上条「……いやいや、何でもお前のお父さんが統括理事長と?」


土御門「……まー、色々あるんだにゃー」


上条「ふーん……舞夏は行かないのか?」


土御門「舞夏は研修があるから、俺達より遅く来ることになってるぜい」


上条「そっか。んじゃー、男二人旅ってことか」


土御門「旅ではないけどにゃー……それに」チラッ


上条「ん?」
156 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:27:40.56 ID:8x7887oe0

土御門「フレンダ!!」



フレンダ「?」



土御門「」チョイチョイ



テクテク



フレンダ「なに?」


土御門「上やん、さっきの話をフレンダにして欲しいにゃー」


上条「い、いきなり振るなよ!?」


土御門「いいから、いいから」
157 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:28:10.67 ID:8x7887oe0

上条「ったく……えっとな、急なんだけど……」


フレンダ「う、うん」


上条「俺、GWに京都に行くことになった」


フレンダ「」


フレンダ「…………え?」


土御門「ちょっくら俺が里帰りすることになって、カミやんにも付き合ってもらうことになったんだにゃー」


フレンダ「……ちょっと、話についていけないわけよ」


上条「だよな……」
158 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:28:42.28 ID:8x7887oe0

土御門「それでなんだが……」


上フ「……」


土御門「フレンダも、一緒に俺の実家に来ないかにゃー?」


フレンダ「」


上条「」


フレンダ「…………え!?」


上条「…………はい!?」


土御門「いや、GW中に上やんに会えないのは寂しいだろうから、一緒に来てしまうのもありかな、っと思ってだにゃー」
159 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:29:20.67 ID:8x7887oe0

フレンダ「……更に話についていけなくなったわけよ」


上条「お、俺もだ……」



フレンダと上条が、頭を混乱させること1分。
二人の頭の中がある程度、整理されたところで土御門は話を再開させる。



土御門「どうする?」


フレンダ「うーん……京都には前から興味あったし行きたいのは山々なんだけど……」


土御門「……妹のことか?」


フレンダ「!?」


土御門「なら安心しなされ。妹も一緒に連れていけばいいんだ。旅費もこっちが持つぜい」

160 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:29:55.23 ID:8x7887oe0

フレンダ「……嬉しいけど、流石にそこまでしてもらうのは悪い気が……それに風紀委員もあるし……」


土御門「そんなことは気にしなくていい。こっちで上手く処理するぜい」


土御門「……それに妹と暮らしてから旅行とかもしてないんだろ? たまには妹孝行もいいんじゃないかにゃー?」


フレンダ「う、うん……」


土御門「なら、妹さんにいい思い出作ってやるですたい」


フレンダ「……じゃあー、お言葉に甘えてお願いします」ペコリ


土御門「うし、これで決まりだぜい!!」


フレンダ「……土御門、ありがとう」

161 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:30:29.87 ID:8x7887oe0

土御門「別に感謝される程のことは、してないぜい」


上条「」フッ


土御門「それに、フレンダに会えない禁断症状でカミやんに襲われても困るからにゃー」ニヤニヤ


上条「誰がそんなことするかぁぁぁぁああ!!」


フレンダ「あははは……」









固法「―――というわけで、5月3日から5日までは土御門君、上条君、フレンダさんが不在になります」



<ズルイ
<キョウト、イイナー
<オミヤゲー



固法「それじゃー、しっかり楽しんできてね?」ニコッ
162 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:31:11.72 ID:8x7887oe0

上条「ありがとうございます!!」


フレンダ「ありがとう!!」


上条「皆、俺達がいなくなって大変かと思うけどよろしくな!!」


フレンダ「よろしくってわけよ!!」



黒子「あら、そんなこと気にしなくていいですの」


海原「はい。大丈夫ですよ」


初春「土御門さんが不在なのは痛いですけど……」


固法「上条君とフレンダさんの二人が抜けても、全然問題ないわよ」ニコッ
163 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:32:54.04 ID:8x7887oe0

上フ「」


上フ「…………え?」


初春「上条さんがPC使うとすると、必ずデータが消えますし……かえって邪魔です」ニコッ


上条「」グサッ


固法「フレンダさんは、張り切りすぎて空回りすることが多いのよね」ニコッ


フレンダ「」グサッ


一同「だから……二人がいなくても第一七七支部は全然大丈夫!! 全く影響なし!!」


上フ「」
164 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/22(日) 23:33:27.54 ID:8x7887oe0

上条「お前ら、ありがとよ!! ちくしょぉぉぉぉぉおお!!」シクシク


フレンダ(……私って……私って……)ショボーン



ギー ガチャン



土御門「ふぅ~、すっきりしたぜい、ってあれ?」


上条「どうせ俺なんか……」ブツブツ


フレンダ「どうせ私なんて……」ブツブツ


土御門「二人とも、どうしたんだにゃー?」
 
 
177 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:02:11.21 ID:91vOnCml0

~ 5月3日11時 第7学区駅前 ~



上条「そういえば、土御門は実家帰るの久しぶりなのか?」


土御門「大体、1年くらいかにゃー」


上条「随分帰ってないんだな。なら両親も寂しがってるだろ?」


土御門「どうだか……」



フレンダ「ごめん、お待たせ!!」



上条「おっす」


土御門「別にそんなに待ってないぜい」
178 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:02:51.92 ID:91vOnCml0

フレンダ「……ならよかった。ほら、フレメアご挨拶しなさい」


フレメア「私の名前は、フレメア=セイヴェルン。土御門、よろしく」


土御門「ほー、フレンダとそっくりだな。俺は土御門だ。よろしくだにゃー」ニッコリ


フレメア「にゃあ」ニコッ


上フ(にゃー……)


土御門「んじゃー、四人揃ったところで行きますかい!!」


「「「おー!!」」」
179 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:03:42.06 ID:91vOnCml0

―――― 1時間後 東京駅ホーム



上条「土御門、もう新幹線出るぞー!?」


土御門「了解ですたい!!」



土御門は、そう返事をすると大きな弁当を4つ抱え新幹線に乗り込んだ。
もちろん、その大きな弁当は新幹線内で食す、いわば駅弁だ。



土御門「いやー、駅弁選んでたら思ったより時間かかっちまったぜい」


上条「あー、駅弁買ってたのか。言ってくれれば俺が買いにいったのに」


土御門「いや、カミやんに行かせたら絶対乗り遅れると思うぜい」


上条「うぐっ!?」


フレンダ「確かに、土御門の言う通りかも」
180 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:04:22.95 ID:91vOnCml0

フレメア「上条は、ドジっ子なの?」


上条「……否定できない、自分が情けない」


土御門「ほい、フレメア、好きなの選ぶにゃー」


フレメア「にゃあ。ありがとう!」


フレンダ「土御門、ありがとね」


土御門「俺の我が侭に付き合ってもらってるんだから、気にしなくていいぜい」


上条「それでも言われてくれ。ありがとな」ニコッ


土御門「……んじゃー、その言葉有難く受け取っておくぜい」
181 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:05:00.24 ID:91vOnCml0

上条「おう」


フレメア「お腹減った!! 早く食おう!!」


土御門「だにゃー。んじゃー、頂きます!!」


「「「頂きます!!」」」


フレメア「」モグモグ


上条「」モグモグ


フレンダ「」モグモグ


土御門「」モグモグ
182 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:05:39.59 ID:91vOnCml0

フレメア「美味しい!!」


フレンダ「駅弁初めてだけど、こんなに美味しいとは思わなかったわけよ!!」


上条「ほんと、美味しいな」


土御門「駅弁は、日本が誇る文化の一つだぜい」



―――― 1時間後



フレメア「」スースー


土御門「」スースー


フレンダ「ふふふ。二人で仲良く寝ちゃってる」


上条「フレメア、随分と土御門に懐いてたな」
183 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:06:23.68 ID:91vOnCml0

フレンダ「だね。にゃー族同士気があったのかもね」


上条「ははっ。かもな」


フレンダ「そういえば、当麻は京都初めてなの?」


上条「……そうだな」


フレンダ「じゃあー、私と同じだね。お寺とか楽しみだな~♪」


上条「だなー。あまり京都なんか行く機会ないだろうから、たんまり堪能しないとな」


フレンダ「だね! 当麻はお寺とか詳しいの?」


上条「全く」キッパリ
184 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:07:29.98 ID:91vOnCml0

フレンダ「歴史とかで少しは勉強しなかったわけ?」


上条「有名なお寺ならわかるけど……上条さんに、勉強のことを聞くのは野暮ってもんですよ」


フレンダ「……ようは覚えていないってわけね?」


上条「……はい、そのとおりです」


フレンダ「大丈夫。勉強ができないそんな当麻を私は応援するってわけよ」


上条「……滝壺風に励まされた!?」









フレンダ「」スースー


上条「……気持ちよさそうに寝てんなー」
185 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:08:10.61 ID:91vOnCml0

土御門「カミやん」


上条「おっ、土御門起きたか」


土御門「悪いな、すっかり熟睡してたぜい……ふぁ~」


上条「眠たいんならまだ寝てていいぞ?」


土御門「いや、もう大丈夫だ」


上条「そっか」


土御門「それより……」チラッ


フレンダ「むにゃむにゃ」ギュー
186 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:08:43.22 ID:91vOnCml0

上条「ん?」


土御門「めっちゃ抱きつかれてるにゃー」ニヤニヤ


上条「あははは。ってか、そういうお前もな」チラッ


フレメア「」ギュー


土御門「……まさか、こんなに懐かられるとは思ってみたなかったぜい」


上条「フレメアは、人懐っこい子だからな」


土御門「とりあえず、駅に着く10分位前に起こすぞ」


上条「あいよー」
187 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:09:59.77 ID:91vOnCml0

~ 京都駅前 ~



土御門「うーん、久しぶりの京都ですたい!!」


上条「ここが京都かー」


フレンダ「建物ばっかりねー」


土御門「駅周辺はこんなもんだぜい」


フレメア「土御門のお家はここから遠いの?」


土御門「大体、バスと電車で1時間くらいかにゃー」


上条「結構遠いんだな」


土御門「だなー。フレメア、もうちょっと我慢して欲しいぜい?」
188 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:10:39.04 ID:91vOnCml0

フレメア「わかったー」


土御門「んじゃー、あのバスに乗るぜい」


「「「はーい」」」



~ 1時間後 土御門家 ~



土御門「ここが俺の実家ですたい」



土御門の実家を目の当たりにし、上条達は驚愕した。
もちろん、土御門の実家のスケールの大きさに対してである。



上条「で、でけー……」


フレンダ「こんな立派なお屋敷、見たことないわけよ……」


フレメア「大体、大きい」
189 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:11:20.93 ID:91vOnCml0

土御門「そんなの見た目だけのボロ屋敷だ。いくぜい」


上条「お、おう」


フレンダ「う、うん」


フレメア「にゃあ」



ガラガラ



土御門「土御門元春、ただいま帰ったぜい」


上条「お、お邪魔します」ドキドキ


フレンダ「お邪魔します」


フレメア「お邪魔しまーす」
190 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:12:11.54 ID:91vOnCml0

土御門母「はいはーい」


土御門「母さん、ただいまだにゃー」


土御門母「あらー、元春さん。お帰りなさい」


土御門母「そちらの方たちは?」


土御門「おっと紹介が遅れたぜい。学園都市の友達だにゃー」


上条「か、上条当麻です。お世話になります」ペコリ


フレンダ「フレメア=セイヴェルンです。お邪魔します」ペコリ


フレメア「私はフレメア。大体、よろしく」
191 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:12:58.87 ID:91vOnCml0

土御門母「あら、あなた達が元春さんが仰っていたお友達ね。いつも元春さんがお世話になっております」ペコリ


土御門母「こんな遠くまで大変だったでしょう?」


上条「い、いえ。全然大丈夫でございまする!!」


フレンダ「当麻、口調が変になってるわよ」ボソッ


上条「はうっ!?」


土御門「カミやん、そんな緊張しなくてもいいぜい」


土御門母「それじゃー、どうぞお上がり下さいな」


「「「お邪魔しまーす」」」
192 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:13:35.54 ID:91vOnCml0

土御門母「元春さん、飲み物持って行きますので、応接間までご案内して下さいね」


土御門「了解だぜい」



~ 応接間 ~



土御門「そんなに緊張しなくてもいいぜい」


上条「いや、こんな立派な家なんて慣れてないからよ……」


フレンダ「私もなんか、かしこまっちゃうわけよ」


フレメア「」ジー


上条「ん? フレメア、何見てんだ?」


フレメア「土御門、あの並んでる写真なーに?」
193 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:14:35.29 ID:91vOnCml0

土御門「あー、あれはだな……歴代の陰陽師の写真と肖像画だぜい」


フレンダ「えっ!? 陰陽師!?」


土御門「……安倍晴明って知ってるかにゃー?」


フレンダ「安倍晴明って、あの有名な……」


上条「おい、土御門。陰陽師のこと話してもいいのか?」ヒソヒソ


土御門「……フレンダとフレメアが口止めしてくれれば問題ない」ヒソヒソ


上条「軽いなっ!!」


土御門「んまー、魔術のことは伏せといて陰陽師のことだけなら問題ないだろう。もちろんフレンダ達が信じればの話だがな」
194 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:15:20.48 ID:91vOnCml0

上条「そっか」


フレンダ「ねー、何二人でこそこそ話してるの? 続き話してよー」


土御門「悪い悪い」



トントン ガラガラ



土御門母「ごめんね、お待たせしちゃって」


上条「あっ、すいません」


土御門母「皆、麦茶でよかったかしら?」


フレンダ「ありがとうございます」


フレメア「ありがとう」
195 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:19:22.13 ID:91vOnCml0

土御門「悪いな、母さん。そういえば親父は?」


土御門母「どこかのお偉いさんとお話があるみたいで外出中よ。夕方位に戻ってくるわ」


土御門「そっか。兄貴は?」


土御門母「今は、スペインに行ってるわ」


土御門(スペイン……スペイン星教関連か……)


土御門母「それじゃー、皆さんごゆっくりしてって下さいね」ニコッ


「「「ありがとうございまーす」」」



ガラガラ



上条「土御門ってお兄さんいるんだな?」
196 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:20:04.19 ID:91vOnCml0

土御門「……まーな。と言っても滅多に会わないけどにゃー」


フレンダ「……そういえば、土御門のお母さんは京都弁じゃないんだね?」


土御門「母さんは千葉出身だからな。それに俺の実母じゃないんだぜい」


上条「えっ!?」


土御門「カミやんは、舞夏が俺の義妹とだって知ってるだろ?」


上条「あ、ああ」


土御門「フレメアに分かりやすく言うと、俺にとって二番目の母親だなんだにゃー。舞夏は連れ子」


上条「……そうなのか」
197 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:20:51.29 ID:91vOnCml0

フレメア「土御門、一番目のママは?」


フレンダ「こらっ、フレメア!!」アセアセ


土御門「気にしなくていい。母さんは、俺が五歳の時に病気で亡くなったぜい」


上条「そうだったのか……」


フレンダ「ご、ごめん……」


フレメア「土御門、可哀相」ションボリ


土御門「もう十年以上前のことだ。そんなに気にしてないぜい。心配してくれてありがとだにゃー」ナデナデ


フレメア「にゃあ」
198 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:21:27.46 ID:91vOnCml0

土御門「さて……暗くなるのもなんだし、さっきの続きを話すぜい」


「「「おう(うん)」」」


土御門「土御門家は、安倍晴明の子孫にあるんだぜい」


上フ「」


上フ「えぇぇぇぇぇぇぇええ!!??」


フレメア「?」


土御門「お、驚きすぎだぜい……」


上条「い、いや、これはびっくりするって……」
199 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:22:15.43 ID:91vOnCml0

フレンダ「安倍晴明って陰陽師で有名じゃない!!」


土御門「そうだな。よくメディアにも取り上げらてるにゃー」


土御門「まー、土御門家の基礎を築いたのは、安倍晴明の十四代子孫にあたる土御門有世なんだけどにゃー」


上条「お前って、凄い家柄だったんだな」


土御門「俺じゃなくて、先祖様が凄かっただけだぜい」


フレメア「よくわからない……」


土御門「ちょっと、フレメアには難しいお話だったかにゃー」


フレンダ「ってことは、まさか土御門も陰陽師なわけっ!?」
200 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:22:54.74 ID:91vOnCml0

土御門「そうだ。俺も陰陽師だにゃー」


フレンダ「……陰陽師ってリアルにいるんだー」


土御門「まさか学園都市にいるとは、思わなかったか?」


上条「そりゃー、誰でも思わないだろ……」


フレメア「んー? とりあえず土御門は凄いの?」


フレンダ「そうよー。かなり凄いわけよ」


土御門「いんやー、そこまで凄くはないけどにゃー……」



嘘をつけ、っと上条は心の中で呟いた。
土御門の陰陽師としての実力は、上条もよく知っている。
201 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:23:38.03 ID:91vOnCml0

上条「ってか、フレンダはそういうの信じるんだな?」


フレンダ「えっ? そういうのって?」


上条「だから超能力以外のことだよ」


フレンダ「……うーん、確かに信じがたいけどこうやって写真や肖像画もあるし……」


土御門「そうか。このことは、内密に頼むぜい」


フレンダ「うん。フレメアもね?」


フレメア「うん!」
202 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:24:39.33 ID:91vOnCml0

―――― 1時間後



土御門「とりあえず、今日はゆっくりして明日観光するぜい」


上条「おう」


フレンダ「お寺、楽しみだな~」


フレメア「お寺♪ お寺♪」



ガラガラ



「「「「」」」」ビクッ


土御門父「おー! 馬鹿息子!! 帰ってきやがったか!!」


土御門「うげっ!? 親父!?」
203 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:25:39.83 ID:91vOnCml0

土御門父「一年も帰ってこないで……父さんは悲しかったぞ」シクシク


土御門「……泣き真似はやめろ。気持ちが悪い」


土御門父「……ちっ、ばれたか」


上フ2「」ポカーン


土御門父「ん? おっと、自己紹介が遅れたな!!」


土御門父「元春の父親だ!! よろしくな!!」


上条「あっ、上条当麻です。今日から三日間お世話になります!!」ペコリ
204 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:26:25.94 ID:91vOnCml0

フレンダ「フレンダ=セイヴェルンです。よろしくお願いします」ペコリ


フレメア「フレメア。大体、よろしく」ニコッ


土御門父「おう、よろしくな!! お嬢ちゃんたち」ワシワシ


フレメア「に、にゃあっ!?」


上条(随分、フランクなお父さんだな……)


土御門父「……おい、元春」


土御門「な、何だ?」


土御門父「こんな美少女達連れてくるなら、何で前もって言わんっ!?」
205 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:27:07.67 ID:91vOnCml0

土御門「…………は?」


土御門父「前もって言ってくれれば、父さん、もっとお洒落してきたのに……」ブツブツ


フレンダ「あ、あははは……」


上条「…………」


フレメア「このおじさん、面白い」


土御門「おい、恥ずかしいからやめろ……」


土御門父「……まー、いい。今日から三日間、自分の家だと思ってゆっくりくつろいでくれ!!」ニコッ


上条「あ、ありがとうございます!!」
206 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:27:41.13 ID:91vOnCml0

フレンダ「ありがとうございます」


フレメア「ありがとー」


土御門父「」ジー


上条「ん?」


土御門父「君が……上条当麻か?」


上条「は、はい。そうですけど?」


土御門父(この子が"幻想殺し"か。アレイスターのお気に入り。見た目は普通の高校生にしか見えんな……)


上条「あ、あの……」
207 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:28:20.75 ID:91vOnCml0

土御門父「ちょっくら、君の力が見てみたい。俺についてきてくれ」


上条「…………はい?」


土御門「親父!! 何をする気だ!?」


土御門父「え? ちょっと幻想殺しの力を見てみたいなー、なんて」


土御門「カミやん達は、長旅で疲れてるんだ。今日は休ませてやれ」


土御門父「えー!? いいじゃーん!! なっ、カミやん!?」


上条「…………へっ!? まー、いいですけど」


土御門「お前がカミやんって呼ぶなっ!!」
208 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/24(火) 00:29:09.21 ID:91vOnCml0

土御門父「おう、上条君はいい子だな。なんだ、元春……嫉妬か?」


土御門「何で俺が嫉妬しないといけないんだっ!!」


土御門父「上条君を取られたから……」


土御門「……もういい。相手するの疲れるぜい……」


土御門父「俺の勝ちだな」フッ


土御門「……」


土御門父「よし、上条君。俺について来てくれ。お嬢ちゃん達も来な」


「「「はい」」」


土御門「母さんも、よくあんなのと再婚したもんだぜい」ボソッ


土御門父「ん? 何か言ったか?」


土御門「何も言ってないぜい……」


229 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:40:56.45 ID:IBvuGtZl0

~ 大庭 ~



上条「それで、どうすればいいんですか?」


土御門父「うむ。ちょっくら技を出すから君のその右手で消してくれ」


上条「その技って……人の家を破壊するほどの威力じゃないですよね?」


土御門父「ん?」


土御門(カミやんめ……まだ、根に持ってやがんのか……)


土御門父「そんな大した技じゃないさ。そうだな……DBでいうなら、ヤムチャのかめはめ波クラスだ」


上条(ヤムチャ……それなら大丈夫か……)


上条「わかりましたー」
230 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:41:49.13 ID:IBvuGtZl0

フフ「」ワクワク


土御門(早速、この二人に陰陽師の技を見せる機会を作りやがって……)


土御門父「それじゃー、いくわよー♪」


上条「はーい(何で、おねえ言葉?)」



土御門父の手の平から、白い円状の物体が生み出される。



フレンダ(な、何? あれ?)


土御門父「おし、こんなもんか。よっ」



土御門父がそう軽く言い放つと、白い円状の物体が右手を突き出している上条の元へ物凄い速さで向かっていった。
231 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:43:01.73 ID:IBvuGtZl0

フレンダ「とっ、当麻っ!?」


土御門「心配するな。幻想殺しで消されるさ」



土御門の言ったとおり、白い円状の物体は、上条のこの世で最も不可思議な右手に触れた瞬間、跡形も無く消滅した。



土御門父(ほぅ。これが幻想殺しね……面白いっ!!)ニヤッ


上条「……こんなもんでいいんですか?」


土御門父「ああ。付き合わせて悪かったな、上条君」


上条「いえいえ。お世話になりますのでこのくらいは」


土御門父「しかし……」


上条「?」
232 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:43:46.14 ID:IBvuGtZl0

土御門父「凄いな、その右手!!」


上条「はい?」


土御門父「本当に触れただけで、消し去ってしまうんだな」


上条「……まー、異能の力だけですけどね。それに威力によっては消し去ることができませんし」


土御門父「なるほどなー」



フレメア「凄いね!! 上条も土御門のパパも!!」


土御門「まーにゃ……」


フレンダ「ほ、本当に陰陽師ってあんなことできるのね?」


土御門「ん? 何だ、あんなの学園都市で見飽きてるだろ?」
233 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:44:28.01 ID:IBvuGtZl0

フレンダ「うん……でも、能力者以外であういう力見るの初めてだから……」


土御門「まー、物珍しいか」



土御門父「よし、そろそろ母さんが晩飯用意してるだろうから戻ろうか!?」


上条「は、はい」


土御門父「元春!! 晩飯だぞー?」



土御門「いちいち大きな声出すな、親父」


土御門父(ぬっ? 反抗期か?)



土御門「……晩飯か。それじゃー、俺達も行きますかい」


フレメア「にゃあ」


フレンダ「うん」
234 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:45:20.23 ID:IBvuGtZl0

~ 居間 ~



土御門父「それじゃー……頂きます!!」


一同「いただきまーす!!」


土御門母「お米、沢山炊いたからどんどんおかわりして下さいね」ニコッ


上条「ありがとうございます!」


フレンダ「ありがとうございます」


フレメア「」モグモグ


フレメア「にゃあ。大体、美味しい」


上条「うん、確かにこんなに美味しい和食は初めてかも」


土御門母「あらあら。照れちゃうわね」
235 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:45:59.18 ID:IBvuGtZl0

土御門父「いやいや、母さんの料理は世界一だぞ? はははっ!!」


土御門母「もう、お父さんったら」


土御門「」モグモグ


土御門(相変わらず、仲いいにゃー……)


土御門父「ほら、沢山食いなさい。沢山食えばおっぱいも大きくなるぞー!?」ワハハ


フレメア「?」


フレンダ「……な、何だと……」


土御門「ごほぅっ!?」


上条「うぐぅぅぅぅっ!?(喉に詰まった……)」
236 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:46:41.53 ID:IBvuGtZl0

土御門「親父、いきなり何言ってんだ!?」


土御門母「あら、お父さんったら……若い女の子にセクハラですか?」ギロッ


土御門父「うっ!?」ギクッ


土御門父「す、すいまんでしたー!!」ペコリ


土御門母「まったく、もう……ごめんなさいね、うちのお父さんが」


フレンダ「い、いえ……」


フレメア「沢山食うと、おっぱい大きくなるの?」


フレンダ「フ、フレメア!!」アセアセ


土御門父「おう!! お嬢ちゃんもボインになれるぞ~!!」
237 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:47:19.33 ID:IBvuGtZl0

土御門母「お父さん!!」


土御門父「ご、ごめんなさい!!」ビクッ


土御門(うるさい食卓だぜい……)


上条「ごほっ、ごほっ!!」








 
土御門母「元春さん、皆さんに寝室を案内してあげて」


土御門「了解だぜい」


土御門母「お風呂もご用意してあるから、女の子達からお先にどうぞ」


フレンダ「え? でも……」
238 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:48:10.43 ID:IBvuGtZl0

土御門母「私は、後片付けがあるから」


フレンダ「て、手伝います!!」


土御門母「あらあら、お客様なんだからいいのよ。お気持ちだけ受け取っておくわ」ニッコリ


フレンダ「は、はい……」


土御門父「そうだぞ。どれ、おじさんと一緒にお風呂行くか!!」


フレンダ「ひぃっ!?」


土御門「お、おや「お父さん!!」」


土御門母「いい加減、セクハラを辞めてくださいねっ!!」ドガッ


土御門父「ぐぼぉぉぉぉぉぉおっ!?」
239 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:49:19.49 ID:IBvuGtZl0

土御門父「」ピクピク


一同「」ポカーン


土御門父「ナ、ナイスパンチ……」


土御門(出た……母さんの十八番『二重の極み』!!)


土御門母「まったく、もう……ほら、元春さん」


土御門「あ、ああ……いくぜい?」


上条「お、おう」


フレンダ「うん」


フレメア「はーい」
240 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:50:07.42 ID:IBvuGtZl0

~ 寝室 ~



上条「おー、大きな和室だな」


土御門「十四畳だからにゃー。三人が寝るには十分だぜい」


上条「おう。……え? 三人?」


土御門「ん? 何かおかしいかにゃー?」


上条「俺達、同じ部屋で寝るのか!?」


土御門「俺は自分の部屋があるから。カミやん達はここで寝てもらおうと思ったんだが?」


上条「いやいや、男女一緒はまずいだろっ!?」


フレンダ「……」


フレメア「?」
241 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:50:53.04 ID:IBvuGtZl0

土御門「何で?」


上条「な、何だって……」


土御門「別にただ寝るだけだぜい? 何がまずいのかにゃー?」ニヤニヤ


上条(こ、こいつわざとだな……)


フレンダ「わ、私は別にいいけど……///」


上条「……え? フレンダ?」


フレメア「私も上条と一緒に寝たい。土御門も一緒に寝よ?」


土御門「んー、お気持ちだけ有難く受け取っておくぜい」


上条「え、えっと……」
242 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:51:34.44 ID:IBvuGtZl0

土御門「んじゃー、決まりだにゃー!! 後で母さんが布団敷きに来てくれるぜい」


フレンダ「そ、そんなの自分達で敷くからいいよ!!」アセアセ


土御門「そうか? それじゃー、フレンダとフレメア、お風呂場案内するからついてくるぜい」


フレメア「にゃあ」


フレンダ「う、うん」


上条「……」


土御門「んじゃー、カミやん、またあとでにゃー!!」


フレンダ「それじゃー、お風呂いただいてくるね」


フレメア「いってきまーす!」
243 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:52:09.06 ID:IBvuGtZl0

上条「お、おう……」



ガラガラ



上条「……」


上条(落ち着け、上条当麻……ただ一緒に寝るだけだ。無問題だ!!)


上条「そ、そうだよな……どっかのシスターみたいに布団に潜り込んでくるわけでもないし……」


上条「布団も少し離して置けば……大丈夫か……」









上条「しかし、やることねーな……うし、洗い物の手伝いでも行くかな」

244 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:52:49.97 ID:IBvuGtZl0

~ 台所 ~



上条「すいませーん」


土御門母「あら、上条君。どうかしたの?」


上条「い、いえ。特にやることがないので洗い物の手伝いでもしようかと……」


土御門母「あらあら。そんなに気をつかわなくてもいいのに」


上条「いえ、手伝わせて下さい」


土御門母「……そう、じゃあー、お言葉に甘えちゃおうかな」ニコッ


上条「はい!」









上条「しかし、あれですね……」ガチャガチャ
245 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:53:27.58 ID:IBvuGtZl0

土御門母「?」ガチャガチャ


上条「こんなに大きい家だったので、てっきりメイドさんでもいるかと思いましたよ」


土御門母「お手伝いさんならいるわよ。今週一杯は、里帰りしてるから今はいませんけどね」


上条「やっぱり、いるんですね」


土御門母「こんなに大きいと、一人じゃお掃除も大変なのよ」苦笑


上条「……でしょうね」



―――― 5分後



土御門母「さてと、終わりね。お手伝いしてくれてありがとうね?」


上条「いえいえ。毎日手伝いますよ」


土御門母「うふふ。上条君は、いい旦那さんになるわね」
246 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:54:09.36 ID:IBvuGtZl0

上条「…………へっ!?」


土御門母「冗談よ。お茶入れるから居間で待っててくれる?」


上条「は、はい」



~ 居間 ~



土御門母「はい、どうぞ」スッ


上条「ありがとうございます」


上条「」ズズー


上条「美味い……」


土御門母「お口にあってよかったわ」ニコッ


土御門母「……そういえば、昨年は元春さんが色々ご迷惑お掛けしたそうね。ごめんなさいね?」
247 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:54:48.46 ID:IBvuGtZl0

上条「!?」


上条「お母さんも……魔術側のこと知ってるんですか?」


土御門母「もちろん。土御門母家の人間だもの」ニッコリ


上条「そうですか……それじゃー、俺と土御門のことも」


土御門母「ええ。あの子が色々巻き込んでしまったようでごめんなさいね」


上条「いや、迷惑だと思ってないですからいいですよ。頭上げて下さい」アセアセ


土御門母「そう言ってもらうと助かるわ」


土御門母「……でも、元春さんが仰ってたわ。今、学園都市が平和なのは貴方のおかげだって」


上条「……いや、俺はそんな大したことはしてないですよ」
248 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:55:25.66 ID:IBvuGtZl0

土御門母「」クスッ


上条「?」


土御門母「ごめんなさい。元春さんの言うとおり謙遜する子だな、って思ってね」


上条「そ、そうですかね?」


土御門母「ええ。うちのお父さんとは大違い」クスッ


上条「……あははは」


土御門母「……貴方もだけど、あの子も無茶ばかりしてるでしょ?」


上条「……えっと、まー……」


土御門母「うふふ。あの子が学園都市に行くと言い出した時は、大変だったのよ」
249 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:56:46.29 ID:IBvuGtZl0

上条「そうなんですか?」


土御門母「ええ。土御門家の頭首を継ぐ陰陽師が、学園都市に行くというんですもの……」


上条「頭首って……あいつ、そんなに凄いんですか?」


土御門母「そうね……十三歳の時には、既に一族で一番の実力者だったわ」


上条(……あいつ、凄いと思ってたけど……そんなに凄かったのか)ゴクリ


土御門母「それが、舞夏が学園都市に行くことになったら、自分も付いていくと言い出しちゃってね……」


上条「……」


土御門母「お父さんと大喧嘩もしたし、土御門家の周りの方達からも非難を浴びてね……」


上条「……」
250 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:57:45.27 ID:IBvuGtZl0

土御門母「陰陽師が、学園都市で能力者になるなんて大馬鹿がすることだってね……」


土御門母「結局、次期頭首は兄の元秋さんが継ぐことになったんだけど、今でも元春さんのことよく思わない方達が多くてね」


上条(地位より義妹か……あいつらしいな……)


土御門母「自分からあっさり、次期頭首の座を捨てちゃうんだもの。笑っちゃうでしょ?」苦笑


上条「…………いえ、俺は笑いませんよ」


土御門母「……え?」


上条「あいつは、確かにふざけてる一面もありますけど……本当は、自分が傷ついても他人を守る、そんな優しい奴です」


上条「それに、俺もあいつがいなかったら死んでいたかもしれない……あいつ程、頼りになる仲間はいないです」


土御門母「……」
251 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:58:36.03 ID:IBvuGtZl0

上条「だから、他のどんな連中が土御門を馬鹿にしたり笑っても、俺はしないですよ」


土御門母「……うふふ、元春さんがいいお友達を持ったわね」


上条「……え?」


土御門母「上条君。これからも元春さんのことをよろしくお願いします」ペコリ


上条「え、えっと……こちらこそよろしくお願いします!!」ペコリ



舞夏「ただいま、帰ったぞー」



土御門母「あら、舞夏が帰ってきたみたいね」


上条「あー、そう言えば俺達より遅く帰るって言ってましたね」



土御門「舞夏~!! 待ってたぜい!!」
252 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:59:13.95 ID:IBvuGtZl0

土御門父「舞夏~!! 愛しのお父さんだぞ~!!」


舞夏「二人とも、ただいまなんだぞー」


土御門「どれ、荷物持ってるやるにゃー!!」


舞夏「サンキュー、兄貴」


土御門父「よし、荷物は元春に任せてお父さんと一緒にお風呂に入りに行こう!!」


舞夏「……冗談は程ほどにして欲しいぞ」


土御門「てめぇは、何を言ってるんだ!! 舞夏は俺と入るんだ!!」


土御門父「黙れ!! 小学生以来、一緒に入ってないんだからいいじゃないか!?」


土御門「いんや、駄目だ!! 親父なんかと一緒に入ったら舞夏が汚れる!!」
253 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 22:59:53.08 ID:IBvuGtZl0

土御門父「何で、お父さんと一緒に入ったら汚れるんだ!? 馬鹿息子!!」


土御門「馬鹿息子だとっ!? このクソ親父!!」



バチバチ



舞夏「えっと……」



上条「……」


土御門母「……」


上条「すいません、前言撤回していいですか?」


土御門母「」コクリ



~ お風呂場 ~



フレメア「大きいお風呂だね、お姉ちゃん」


フレンダ「そうね(何か外が騒がしい?)」

254 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 23:00:54.88 ID:IBvuGtZl0

~ 同日22時 上条達の寝室 ~



フレメア「おやすみ、フレンダお姉ちゃん、上条」


上条「おやすみ」


フレンダ「おやすみなさい」









上条(間にフレメアを挟んでいるとはいえ……寝れない……)


フレンダ(うーん……なんだか緊張しちゃって寝れないわけよ……)


上条「……フレンダ」


フレンダ「ひゃ、ひゃいっ!!(噛んだ……)」
255 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 23:01:52.87 ID:IBvuGtZl0

上条「えっと……」


フレンダ「な、何?」


フレンダ(まさか……ここで……いやん、駄目よ!! フレメアがいるのに///)


上条「あのさ……」


フレンダ「う、うん……」


上条「土御門のお父さんとお母さん、いい人だよな」


フレンダ「そ、そうね」


上条(話、続かねー……)


上条「……明日は、しっかり楽しもうな」
256 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/26(木) 23:03:07.23 ID:IBvuGtZl0

フレンダ「……う、うん」


上条「そ、それじゃ……おやすみ」


フレンダ「お、おやすみなさい……」


フレンダ(……だよね……当麻がここで手出すわけないか……)


フレンダ(なんだか、ほっとしたら眠たくなっちゃった)



――― 2時間後



フレンダ「」スースー


フレメア「」スースー


上条(フィアンマが1490人、フィアンマが1491人…………) 
 
 
274 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:42:02.96 ID:KOONm7qB0

~ 5月4日 9時 ~



上条「それじゃー、そろそろ行くか」


フレンダ「うん。フレメア、準備しなさい」


フレメア「……ううん、私は行かない」


上フ「え!?」


フレメア「……私は、大体おばさんと土御門達とお出かけするから」


フレンダ「で、でも……」


土御門「まーまー、フレメアは俺達に任せるんだにゃー」


舞夏「そうだぞー。せっかく京都に来たのだから新婚旅行気分で行ってこーい」
275 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:42:40.52 ID:KOONm7qB0

上条「んなっ!? ///」


フレンダ「し、新婚って///」


フレメア「にゃあ。フレンダお姉ちゃんと上条のお顔が真っ赤」


土御門母「あらあら。初々しいわね」ニッコリ


土御門母「お二人とも」


上フ「は、はい」


土御門母「フレメアちゃんは、私達に任せて楽しんでいらっしゃい」


フレンダ「……わかりました。フレメアのこと、よろしくお願いします」ペコリ


上条「いいのか?」
276 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:43:27.58 ID:KOONm7qB0

フレンダ「うん……フレメアが決めたことだからね」


上条「そっか」


フレンダ「フレメア、しっかり土御門のお母さん達の言うこと、聞くのよ?」


フレメア「うん!!」


上条「それじゃー、行ってきます」


フレンダ「行ってきます」


「「「「いってらっしゃい」」」」フリフリ


土御門「あ、カミやん」


上条「ん?」
277 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:44:10.66 ID:KOONm7qB0

土御門「京都の観光ブックだ。これ持っていくといいぜい」


上条「サンキュー」


上条「それじゃー、行ってきます」フリフリ



ガラガラ ガシャン



フレメア「……」


土御門「よかったのか? 一緒に行かなくて?」


フレメア「うん。大体、いつも私と一緒だから……たまには二人っきりにさせてあげなきゃ」


舞夏「……いい妹じゃないかー」ナデナデ


土御門母「本当、よく出来た子ね」ナデナデ
278 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:44:45.94 ID:KOONm7qB0

フレメア「えへへ」


土御門「んじゃ、俺達ももう少し経ったら行きますかい」


舞夏「フレメア。私が、しっかり観光してあげるぞー」


土御門母「あらあら、舞夏さん、はりきってるわね」


フレメア「うん!! 大体、よろしく」



土御門父「父さんも行くぞー!!」



土御門母「お父さんは、お仕事でしょ」


土御門父「うぐっ!?」


フレメア「お仕事、頑張って」


土御門父「」ションボリ
279 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:45:20.72 ID:KOONm7qB0

~ 電車の車内 ~



上条「……フレメアの奴、俺達に気使ったのかな?」


フレンダ「……かもね。いつのまにか成長しちゃって。変な気使わなくてもいいのに……」


上条「ははは。まっ、フレメアが折角気を使ってくれたんだ。しっかり楽しもうぜ」


フレンダ「……うん、そうだね」


上条「……それにしても、いつのまに土御門のお母さんと舞夏にも懐いてたんだ?」


フレンダ「あの子は、人懐っこい子だからね」


上条「それにしても、早く懐きすぎだろ……」


フレンダ「もしかして、嫉妬してる?」クスッ


上条「……かもな」アハハ
280 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:46:02.91 ID:KOONm7qB0

~ 清水寺 本堂 ~



上条「た、高いな……」


フレンダ「うん。それより、凄い景色だね……」


上条「京都市内が一望できるもんな」


フレンダ「……京都って、綺麗な街だね」


上条「だなー……上条さん、歴史を感じちゃいますよ」


フレンダ「当麻でもそういうこと言えるんだ」


上条「おい」


フレンダ「あはは、冗談」クスッ


上条「たくっ……」
281 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:46:35.47 ID:KOONm7qB0

~ 清水寺 参道 ~



上条「ここも、本堂と同じで人多いな」


フレンダ「そうだね」


上条「ガイドによると『三年坂で転ぶと三年以内に災いが起こる』だってよ。転ぶなよ?」


フレンダ「……私より、当麻が気をつけたほうがいいわけよ」


上条「うぐっ!? 仰るとおりで……」


フレンダ「それより、お土産さんも沢山あるね」


上条「そうだな。帰りもう一回通ってなんか買うか」


フレンダ「うん。フレメア達にしっかりお土産買わないとね」


上条「だな!!」
282 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:47:10.46 ID:KOONm7qB0

~ 高台寺 ~



上条「豊臣秀吉とその妻の北政所をまつる霊屋が一番の見所だってよ」


フレンダ「夫婦をまつる建物なんて、なんだか素敵ね」


上条「そうだな」


フレンダ「今から四百年以上の建物なのに、まだ残ってるなんて凄いよね」


上条「ああ。四百年なんか想像できないよな」


フレンダ「うん」









フレンダ「綺麗……」


上条「この庭園は『鶴亀の庭』とも呼ばれてるんだってよ」
283 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:47:48.26 ID:KOONm7qB0

フレンダ「鶴亀?」


上条「ああ。後、秋頃行くと紅葉がライトアップされるみたいだな」


フレンダ「物凄く見てみたいわけよ……」


上条「それじゃー、秋頃また来るか?」


フレンダ「うん! 今度は、フレメアと三人でね?」


上条「わかってるよ」ニコッ



その後、日が暮れるまで上条とフレンダの二人は、京都の街を堪能した。

284 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:48:23.16 ID:KOONm7qB0

~ 19時 土御門家 ~



土御門父「いただきまーす!!」


一同「いただきまーす!!」


土御門父「京都の街はどうだった?」


上条「最高ですね。華やかな感じしました」


土御門父「はははっ、そうか、そうか!!」


フレンダ「あんな美しい街は、初めて見ました」


土御門父「……だが、君の瞳はその百倍美しい」キリッ


フレンダ「へっ!?」
285 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:49:55.30 ID:KOONm7qB0

土御門母「」ガトツ!


土御門「」ゲンコツ


舞夏「」ゲシッ


土御門父「痛いっ!? 酷いわ、何するのよ!?」


土御門「おねえ言葉やめろっ!!」


上フ「あははは……」


フレンダ「フレメアも楽しかった?」


フレメア「うん! 色んな所連れてってもらったの」
286 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:50:44.38 ID:KOONm7qB0

土御門「フレメアが元気すぎて、こっちが疲れたぜい」


舞夏「フレメア、また一緒に京都の街観光しようなー?」


フレメア「うん!!」


フレンダ「皆さん、フレメアがお世話になりました」ペコリ


土御門母「あらあら。いいのよ。母さん、もう一人娘が出来たみたいで嬉しかったわ」


フレメア「にゃあー」


フレンダ「よかったね、フレメア」ナデナデ


土御門父「娘か……よし、母さん!! 今夜は一発がんばっ――――」ゴンッ
287 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:52:04.22 ID:KOONm7qB0

上条(は、速すぎてパンチが見えなかった……)


土御門母「おほほほ。この人は、何を言ってるのかしらね~」


土御門父「」ピクピク


土御門「クソ親父……」


舞夏「相変わらずだなー」


フレメア「」ニコニコ


フレンダ(見ていて飽きないなー……)


土御門父「俺の残りHP……ゼロになるっ!!」
288 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:53:02.11 ID:KOONm7qB0

~ その晩 寝室 ~



上条「もう明日で京都ともお別れかー……」


フレンダ「あっという間だったね」


フレメア「まだいたーい!!」


フレンダ「我が侭言っちゃいけません」メッ


フレメア「うん……」シュン


上条「まっ、また機会があったら来ようぜ」


フレメア「うん!!」


フレンダ「……土御門に感謝しないとね」
289 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:53:32.70 ID:KOONm7qB0

上条「だな。あいつにはお世話になりっぱなしだ」


フレンダ「私もだよ(美琴と鉢合わせた時も土御門がいなかったら……)」


フレメア「みんな、土御門に頭が上がらないね」ニコッ


上条「そのとおりだな」


フレンダ「お父さん、お母さんもいい人達だったね」


上条「ああ。親父さんはちょっと抜けてるところあるけどな」


フレンダ「あはは。確かに」


フレメア「眠たくなってきた……」
290 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:54:29.10 ID:KOONm7qB0

上条「んじゃー、そろそろ寝ますか」


フレンダ「うん」


「「「おやすみなさい」」」









フレンダ「」スースー


フレメア「」スースー


上条(相変わらず……寝れん……)
291 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:55:27.34 ID:KOONm7qB0

~ 同時刻 土御門の部屋 ~



土御門(結局、今日も舞夏と一緒に寝れなかったぜい……)



ヒトミニウツス~♪



土御門(兄貴から?)


土御門「もしもし?」


土御門兄『おう。元春。久しぶりだな』


土御門「久しぶり。仕事は終わったのか? 兄貴」


土御門兄『まーな。久しぶりの実家はどうだ?』


土御門「相変わらず親父がうざいぜい……」
292 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:56:25.94 ID:KOONm7qB0

土御門兄『ははは。まー、そう言うな。あれも親父の愛情表現の一つだ』


土御門「あんな愛情表現は勘弁して欲しいぜい……」


土御門兄『まー、そう言うな。そういえば、元春』


土御門「何だ?」


土御門兄『建宮さんが、また例の衣装を送ってくれと言ってたぞ?』


土御門「……了解だ。こちらから連絡しておく」


土御門兄『相変わらず変な趣味持ってるんだな……』


土御門「うるさい……兄貴……」
293 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:57:01.45 ID:KOONm7qB0

土御門兄『ん?』


土御門「……すまないな。全部、兄貴に押し付けてしまって……」


土御門兄『……なんだ、そんなことか』


土御門「そんなことって……」


土御門兄『気にするな。俺は元々、頭首になるのが目標だったんだからな。ライバルがいなくなって清々してるぞ』


土御門「……」


土御門兄『それに、お前は舞夏を守る役目がある。そんな"小さな"ことは俺に任せておけ』


土御門「……感謝するぞ、兄貴」
294 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:57:43.74 ID:KOONm7qB0

土御門兄『構わないさ。そういえば、舞夏も帰ってきてるんだよな?』


土御門「ああ、そうだが」


土御門兄『変わってくれ!! 久しぶりに舞夏の声が聞きたい!!』


土御門「無理だ」


土御門兄『何故?』


土御門「舞夏は今、風呂に入ってるぜい」


土御門兄(つまり、舞夏は今、生まれたままの状態ということかっ!?)ゴクリ


土御門兄『問題ない。全裸でも電話は出来る。むしろ今変われ、元春!!』
295 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 22:58:33.02 ID:KOONm7qB0

土御門「むぐっ!? 何を言ってるんだ!? 兄貴!!」


土御門兄『うるさい!! さっさと変わりやがれ!!』


土御門「今、風呂場に行ったら俺が殺されるぜい……」


土御門兄『大丈夫だ。そうなったら俺が学園都市に行く!!』


土御門「おい!! 土御門家はどうするんだ!?」


土御門兄『そんなの舞夏に比べれば小さいことだ』


土御門「……切るぞ」


土御門兄『おい!? 元春――――』プチッ



ツーツー



土御門「……たくっ、うちは変な男しかいないぜい……」
296 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:00:24.14 ID:KOONm7qB0

その頃、土御門父は二階のとある部屋の窓から逆さで吊るされていた。
理由は、舞夏の風呂場に突入しようとしたところ、自身の妻に見つかってしまったからだ。



土御門父「おーい、母さん、許してくれ~」ブラーンブラーン


土御門母「うふふ。朝までそうしてらっしゃいな」ニッコリ


土御門父「そげなー……」


土御門母「おやすみなさい、あなた」


土御門父「え!? 本当に行っちゃうの!?」








土御門父「本当に行っちゃったよ……」


土御門父「……流石にこの俺でも、逆さで寝るのは辛いぞ……」


土御門父「当然の苦しみを~♪」


こうして、上条達の京都二日目は終了したのであった。
297 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:01:29.84 ID:KOONm7qB0

~ 5月5日 11時 ~



上条「それじゃー、お世話になりました」ペコリ


フレンダ「お世話になりました」ペコリ


フレメア「また来るね!! 土御門のママ、パパ」


土御門母「ええ。いつでもいらっしゃい」ニコッ


土御門父「おう!! 君達なら大歓迎だっ!!」


一同「」ジー


土御門父「ん?」


土御門「んじゃー、そろそろ行くぜい」
298 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:02:09.21 ID:KOONm7qB0

上条「おう」


舞夏「それじゃー、母さん、父さん、またなー」フリフリ


土御門父「舞夏ー!! 行かないでくれー!! 元春!! さっさと帰れー!!」


土御門「何だとっ!? 言われなくても帰るぜい!!」


舞夏「全く……兄貴と父さんは……」


土御門母「相変わらずなんだから……」


上フ「あははは……」









土御門母「……行ってしまいましたね、お父さん」


土御門父「おう。気持ちがいい子達だった」
299 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:02:51.60 ID:KOONm7qB0

土御門母「ええ。元春さんも舞夏さんも素晴らしいご友人がいて幸せ者ね」


土御門父「……ところで、母さん」


土御門母「なーに?」


土御門父「さっき、あの子達、俺のこと変な目で見てたんだが何でだろう?」


土御門母「……」


土御門父「?」


土御門母「社会の窓が思いっきり開いてるからですよ」コホン


土御門父「」


土御門父「わおっ!!」
300 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:03:43.03 ID:KOONm7qB0

~ 18時 第一七七支部 ~



上条、フレンダ、フレメア、土御門の四人は、駅で自身の学校の寮に戻った舞夏と別れ、第一七七支部に足を運んでいた。



土御門「おっす! 皆、お仕事頑張ってるかにゃー?」


固法「あら、土御門君」


土御門「俺だけじゃないぜい」


上条「ただいまー」


フレンダ「皆、ただいま!!」


フレメア「お、お邪魔しまーす……」


初春「皆さん、お帰りなさい!! その子は誰ですかー?」
301 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:04:19.72 ID:KOONm7qB0

フレンダ「ただいま、初春さん。この子は私の妹ってわけよ」


初春「フレンダさん、妹さんいたんですかー!?」


フレンダ「まーね。フレメア、ご挨拶は?」


フレメア「フレメア。私のお名前はフレメア。大体、よろしく」


初春「」キュン


青ピ「フレメアちゃん、覚えとる? 青髪ピアスやで!!」


絹旗「超おかえりなさいです!! フレメアもおかえりなさい!!」


海原「おやおや、これは可愛らしい妹さんで」
302 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:05:07.24 ID:KOONm7qB0

滝壺「みんな、おかえり。フレメアもお久しぶりだね」


フレメア「絹旗、滝壺、お久しぶり」ニコッ


初春(か、か、か、可愛い……)


青ピ(ボク、超スルーされてるがな……)




土御門「これ、皆にお土産だぜい」


固法「あら、ありがとう」ニコッ


上条「固法さん、他の奴らは?」


固法「他の四人(垣根、麦野、浜面、黒子)は、能力者同士の喧嘩があってね。現場に出向いてるわよ」

303 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:05:44.49 ID:KOONm7qB0

上条「そうなんですか」


固法「ええ。それより……京都はどうだったの?」


フレンダ「もう最高なわけよ!! あそこは一回は行かないと人生損するわけよ!!」


上条「フ、フレンダさん……落ち着いて……」


固法「随分、楽しかったみたいね」クスッ


土御門「京都を気に入ってもらえて、よかったぜい」


上条「それじゃー、俺達そろそろ帰りますんで」


固法「あら、もう行くの?」
304 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:08:26.10 ID:KOONm7qB0

上条「はい。今日はお土産渡しに来ただけなんで」


固法「……そうね。長旅で疲れてるだろうからゆっくり休んでね」


上条「はい。ありがとうございます」


フレンダ「ありがとう、固法さん」


土御門「んじゃー、行くぜい」


上条「また明日なー」


フレンダ「ばいばーい」



<オツカレー
<オミヤゲ、サンキュー
<フレメアチャーン
305 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:08:57.20 ID:KOONm7qB0

滝壺「……京都、いいなー」


海原「なら、浜面さんとお二人で旅行なんてしたらどうですか?」


滝壺「……うなばら、ナイスアイディア」


海原「いえいえ」ニッコリ


滝壺「うなばらは、京都行ったことあるの?」


海原「いえ。残念ながらありませんね」


滝壺「そうなんだ。それじゃー、うなばらも一緒に行こうね」


海原「……いいんですか?」


滝壺「うん。妹さんも連れて四人で行こう」


海原「これはこれは……ありがとうございます」


滝壺「どういたしまして」ニコッ
306 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:09:46.00 ID:KOONm7qB0

~ 第七学区 とある道 ~



上条「んじゃー、また明日な」


フレンダ「うん、また明日ね」


フレメア「ばいばーい」


土御門「気をつけて帰るんだぜい」


フレンダ「土御門」


土御門「ん?」


フレンダ「本当ありがとね。物凄い感謝してる」ニコッ


土御門「……そ、そんな大したことしてないぜい」プイッ
307 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:10:19.44 ID:KOONm7qB0

上条「あら? 土御門さんが照れてらっしゃる?」ニヤニヤ


フレメア「土御門の顔が、ちょっと赤い」


土御門「て、照れてないぜい!!」アセアセ


フレンダ「」ニッコリ



~ 上条、土御門宅前 ~



上条「それじゃー、土御門、またな」


土御門「おう。しっかり休むんだぜい」


上条「ああ。それと……」


土御門「何だ?」
308 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/27(金) 23:10:53.20 ID:KOONm7qB0

上条「フレンダじゃないけどさ……俺も物凄く感謝してる。ありがとな、親友」


土御門「……カミやんは、よく照れずにそんな台詞言えるぜい」


上条「まーな!!」ニコッ


土御門「まったく……今回も素直に受け取っておくぜい」


上条「おう。じゃーな」


土御門「」フリフリ



ギー ガシャン



土御門「……」


土御門「まったく……感謝してるのはこっちも同じだぜい。親友」ボソッ



― 京都編 完 ― 
 
 
319 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:49:47.68 ID:OlBJeEFF0

~ 5月10日 垣根宅 ~


トナリノトトロ♪ トトロォォォォォ!!♪


垣根「ん?」


垣根(削板から?)ポチッ


垣根「はいはい」


削板『もしもし……私、メリーさん』


垣根「あん!?」


削板『今、貴方の……後ろにいるの』
320 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:50:25.83 ID:OlBJeEFF0

垣根「」ビクッ



垣根は、振り向いた。無我夢中で振り向いた。
だが、彼の後ろにはいつもの自分の部屋の風景しか映らなかった。



垣根「……あんだ、誰もいねーじゃねーか」ホッ


削板『はははっ!! びびったか!!』


垣根「び、びびってねーよ!! つーか、悪戯かよ!?」


削板『いや、心理定規に垣根にこれやったらびびるわよ、って言われてな!!』


垣根(心理定規の奴……ぶっ殺す!!)


垣根「……それで、何か用か?」


削板『おう。実はな―――――――――――』
321 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:51:05.37 ID:OlBJeEFF0

垣根「―――――――ほう。それはめでてぇじゃねーか」


削板『だろ!! だからあいつにお祝いがしたくてな』


垣根「ふんふん」


削板『だが、俺はそういうイベント事がよくわからんからな!! だから垣根に相談したわけだ』


垣根「何で俺なんだよっ!?」


削板『いやー……友達だろっ!?』


垣根(友達……)ピクッ


垣根「……」


垣根「よし、俺に任せろ。明日までに俺が全部準備してやる」キリッ
322 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:51:41.41 ID:OlBJeEFF0

削板『おー、さすが根性ある奴だ!! 頼むぜ!!』


垣根「ああ。上条達にはもう伝えてあんのか?」


削板『いや、まだだ』


垣根「それじゃー、あいつと面識ある奴は俺が誘っておく」


削板『何から何まですまんな』


垣根「気にするな。俺達は、その……と、と、と……」


削板『?』


垣根「と、と、と……とりあえず、明日電話してやる!!」
323 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:52:51.84 ID:OlBJeEFF0

削板『お、おう!! 俺もあいつに気づかれないように根性入れるぜ』


垣根「最高のサプライズパーティーを用意してやるぜ」ニヤリ


削板『頼んだ!! それじゃー、俺はこれからランニングだからまたな!!』プチッ



ツーツー



垣根(これからランニングだと?)


垣根(もう夜の11時じゃねーか……)


垣根(まー、いいか)


垣根「うし、即行動だぜ!!」
324 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:53:38.38 ID:OlBJeEFF0

~ 5月13日 第三学区 ~



原谷「一体、何ですかー?」


心理定規「さー。私もあいつから詳しいこと聞かされてないから」


心理定規(全く……何で、私がこんなこと……)


原谷「……」


原谷「またトラブルに巻き込まれる予感が……」ボソッ



~ 個室サロン ~



心理定規「ここよ」


原谷「こんなお金かかるところに一体何が?」
325 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:54:39.66 ID:OlBJeEFF0

心理定規「それはお部屋に行ってからの、お楽しみね」


原谷「はー……」


心理定規(確か14号室だったわね)


心理定規「行くわよ。ついてきなさい」


原谷「はーい」



コンコン



心理定規「どうぞ。先に入ってちょうだい」


原谷「はい」
326 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:55:10.44 ID:OlBJeEFF0



ギー



原谷「失礼しまーす(って部屋、真っ暗だ……)」



パーン



原谷「」ビクッ


「原谷、レベルアップおめでとうー!!」


原谷「」


原谷「…………へ?」


削板「おう!!」


原谷「削板さん、これは一体?」
327 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:56:07.79 ID:OlBJeEFF0

削板「うむ。実はな、原谷がレベル2から3に上がったんでお祝いがしたくてな!!」


削板「垣根に相談したら、個室サロンを借り切ってパーティーすることになったんだ!!」


原谷「そ、そうなんですか……」


上条「原谷、おめでとさん!」


垣根「おめでとさーん!!」


絹旗「超おめでとうございます!!」


フレンダ「おめでとう、原谷」


青ピ「おめでとさん、原谷君」
328 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:57:08.55 ID:OlBJeEFF0

原谷「みんな……ありがとうございます……」ジーン


佐天「どうも、おめでとうございまーす」


原谷「ん? 君は?」


佐天「佐天涙子でーす!! 面識ないのに来ちゃってすいません!!」ペコリ


原谷「あっ、全然いいよ」アセアセ


垣根「おう、上条達誘ったときに、たまたま支部に佐天さんがいてな。1年半でレベル0からレベル3に上がったお前の話が、聞きたいっつーことで連れてきたんだよ」


原谷「そうだったんですか。僕なんかの話でよければいつでも」


佐天「ありがとうございます!!」


原谷「いえいえ」
329 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 22:58:25.68 ID:OlBJeEFF0

心理定規「……」


垣根「よー。お前がこんなイベント事に顔出すなんて明日は大雨だな」ニヤニヤ


心理定規「うるさいわね。あの馬鹿に無理矢理頼まれたのよ」フンッ


垣根「ほほう……」ニヤリ


心理定規「な、何よ?」


垣根「別に(メリーさんのお返しだ。たっぷり弄ってやる)」ニヤリ


心理定規「……何だか不愉快な顔してるわね(心の距離を……)」


垣根「っ!?」

330 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:01:36.57 ID:OlBJeEFF0

心理定規「うふふ。そういえば、貴方こそこういうイベント事の幹事をするなんてね」クスッ


垣根「そ、そうですね。心理定規さん!!」


垣根(こいつ、能力使いやがったなっ!!)



削板「んじゃー、そろそろ始めるかー!! 原谷、挨拶だ!!」


原谷「いっ!? 僕ですか?」


削板「そりゃー、お前が主役なんだから当たり前田のクラッカーだろうが。根性入れろよ!!」


原谷「は、はい……」



原谷「えーっと、ほ、本日はお日柄もよく気温も最適な温度で―――――」カチカチ

331 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:02:36.49 ID:OlBJeEFF0

心理定規「うふふ。そういえば、貴方こそこういうイベント事の幹事をするなんてね」クスッ


垣根「そ、そうですね。心理定規さん!!」


垣根(こいつ、能力使いやがったなっ!!)



削板「んじゃー、そろそろ始めるかー!! 原谷、挨拶だ!!」


原谷「いっ!? 僕ですか?」


削板「そりゃー、お前が主役なんだから当たり前田のクラッカーだろうが。根性入れろよ!!」


原谷「は、はい……」



原谷「えーっと、ほ、本日はお日柄もよく気温も最適な温度で―――――」カチカチ

332 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:03:40.29 ID:OlBJeEFF0

絹旗「原谷さんは、何を言ってるんですか?」


削板「どうやら緊張してるみたいだな」


青ピ「ボクと同じで、恥ずかり屋さんなんやね」


上フ絹「どこがだっ!!」ビシッ


青ピ「ナ、ナイス突っ込みや……」


佐天「あははは」



原谷「皆さん、こんな僕の為に集まってくれてありがとうございました!! これからもよろしくです!!」ペコリ



パチパチ



垣根「それじゃー、乾杯すっか」
333 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:05:06.36 ID:OlBJeEFF0

上条「おう。皆、グラス手に持ってくれ」


一同「はーい」


上条「んじゃー、原谷」


原谷「は、はい」


原谷「それじゃー……乾杯!!」


一同「かんぱーい!!」



ワーワー



上条「いやー、それにしても凄いな、原谷」


原谷「いやいや、レベル3ですし削板さん達と比べたら僕なんて……」タハハ
334 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:07:36.26 ID:OlBJeEFF0

垣根「いや、たった1年半でレベル0から3になったんだ。胸張っていいぜ?」


佐天(1年半で……凄いな……)


絹旗「そうですよ。超自慢していいくらいですよ」


フレンダ「結局、レベル4に上がるのも時間の問題ってわけよ」


原谷「レベル4だなんてっ!! 自分には無理ですよ!!」アセアセ


青ピ「またまた、謙遜しちゃって~」


削板「そうだぞ!! レベル4じゃなくて早くレベル5に上がって来い!!」


原谷「簡単に言うなー、この人は……」

335 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:08:14.42 ID:OlBJeEFF0

絹旗「そうですよ。レベル5だって私もいつなれるやら……」


削板「根性があれば、何とかなる!!」フンスッ


上条「また根性かよ!!」


心理定規「この馬鹿に何を言っても無駄よ」


削板「馬鹿とは失敬な!! 俺のどこが馬鹿なんだっ!!」


一同「全部」


削板「」ションボリ


原谷「あははは……」
336 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:08:53.78 ID:OlBJeEFF0

上条「そういえば、料理は?」


フレンダ「もう注文してあるわけよ。そのうち来ると思うよ」


絹旗「ぬ? フレンダにしては仕事が早いですね……」


フレンダ「なに、いつもは仕事が遅いみたいな言い方は?」


心理定規「あら、いつもアイテムで足引っ張ってたのだから事実じゃないかしら?」クスッ


絹旗「そこには同意してあげます」


フレンダ「むむむっ!! 超失礼なわけよ!!」









削板「うぉぉぉぉぉぉおお!!」モグモグ
337 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:09:27.56 ID:OlBJeEFF0

佐天「す、凄い食欲ですね……」


原谷「ああ。削板さんはサイヤ人だからね」


佐天「そうなんですかっ!?」


原谷「嘘」


佐天「なんだ、冗談ですかー。あはは」


上条「原谷、お前皆にそう言ってるだろ?」


原谷「はい。半分の人は最初信じちゃいますけどね」


絹旗「まー、あの食べ方を見れば……」
338 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:10:11.97 ID:OlBJeEFF0

フレンダ「少しは信じちゃうわけよ……」


垣根「だな……」



削板「ふごぉぉぉ、ふごぉぉぉ!!」


心理定規「ちょっと! こっちに飛ばさないでちょうだい!」


削板「わひゅい、わひゅい!! (悪い、悪い)」


心理定規「全く、もう……ほら、ほっぺにソースついてるわ」フキフキ


削板「しゅ、しゅないだー(すまんな)」



一同「」ジー
339 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:10:49.87 ID:OlBJeEFF0

心理定規「っは!?」


垣根「ほほう」ニヤニヤ


絹旗「これはこれは」ニヤニヤ


青ピ「削板君にも恋人が……」


佐天「熱々ですねー」ニヤニヤ


上条「羨ましいですな」ニヤニヤ


フレンダ「むっ!?」グイッ


上条「痛い!?」
340 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:11:16.05 ID:OlBJeEFF0

原谷「最近、あの二人いい感じなんですよ」ニヤリ



心理定規「ちょ、ちょっと何を見てるのかしら!?」アセアセ


削板「ははは。注目されることはいいことだ!!」


心理定規「それに、原谷君。変なこと言わないでくれるかしら?」



原谷「……僕は、事実を言ったまでですけど?」フフン


心理定規「うぐっ!?」


垣根「いやー、心理定規にいい人が見つかって兄さんは安心だぜ」


心理定規「誰が兄さんよ!!」
341 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:13:58.48 ID:OlBJeEFF0

垣根「おいおい、あんなに一緒に修羅場潜った仲じゃねーか? 兄妹も同然だろ?」


心理定規「別に一緒に潜ったつまりはないのだけれど……」


削板「はははっ!! よかったな、兄貴がいて!!」


心理定規「貴方も真に受けないでちょうだい!!」



ワーワー ガヤガヤ



佐天「皆さん、元気ですねー」


原谷「ははは。そうだね。たまについていけないことがあるけど」


佐天「私も元気な方なんですけど、あの人達には負けちゃいます」


原谷「佐天さんくらいが丁度いいと思うよ」
342 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:15:16.27 ID:OlBJeEFF0

垣根「おいおい、あんなに一緒に修羅場潜った仲じゃねーか? 兄妹も同然だろ?」


心理定規「別に一緒に潜ったつまりはないのだけれど……」


削板「はははっ!! よかったな、兄貴がいて!!」


心理定規「貴方も真に受けないでちょうだい!!」



ワーワー ガヤガヤ



佐天「皆さん、元気ですねー」


原谷「ははは。そうだね。たまについていけないことがあるけど」


佐天「私も元気な方なんですけど、あの人達には負けちゃいます」


原谷「佐天さんくらいが丁度いいと思うよ」
343 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:16:49.96 ID:OlBJeEFF0

佐天「そうですかね? 後、お聞きしたいことが……」


原谷「あー、さっき言ってたやつだね。何かな?」


佐天「……えっとですね……私、レベルが0なんですよ……」


原谷「うんうん」


佐天「それで、レベル0から3にどうやって上がったのかお聞きしたくて……」


原谷「あー、なるほどね……って!?」


佐天「?」


佐天「ど、どうしたんですか?」
344 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:17:51.02 ID:OlBJeEFF0

原谷(言えない……言えない……)






















原谷(ギャルゲやり始めてから、自然と能力が上がってきたなんて……)
345 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:18:30.08 ID:OlBJeEFF0

佐天「どうしたんですか?」


原谷(こんな純粋無垢な中学生の子に言えるわけがないっ!!)


原谷「えっとね、特に特別なことはしてないんだけね――――――」


佐天「――――――――――――――ふむふむ!!」メモメモ



青ピ「カミやん」


上条「おう、青髪も来てくれてありがとな」


青ピ「祝い事なら大歓迎やで。皆、楽しそうでよかったやん」


上条「ああ。浜面も今日休みだったらよかったのにな」

346 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:19:39.42 ID:OlBJeEFF0

青ピ「せやね。それより……」ションボリ


上条「どした?」


青ピ「あの削板君といい感じの子……」


上条「心理定規がどうかしたか?」


青ピ「運命の出会いと思ってのに……もうフラグ建てられてるなんて酷いやん……」シクシク


上条「結局、そっちかよ!!」


青ピ「ああ、そうや!! ボクも彼女が欲しいんや!!」
347 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/29(日) 23:20:31.13 ID:OlBJeEFF0

上条「まずは、その雑食癖を直さないと……」


青ピ「誰が雑食や!! 言い方が悪いで? ボクはウーマンオールラウンダーなんや!!」


上条「だから、そのウーマンオールラウンダーって何なんだよ!?」


青ピ「ようは、全ての女性の味方ってことや!! ええか? ボクは落下型ヒロインのみならず―――――――」


上条(また始まったよ……)


フレンダ「ドンマイ、当麻」


356 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:05:25.86 ID:Pikj4OfR0

Great Teacher Amata

第6話「マイ・ドリンク・フレンド」



今日は、花金だ。おっと、死語だったか?
仕事帰りの俺は、今ある居酒屋に向かっている。
キックボードを運転している、ウィリアム先生におんぶしてもらってな!!
飲酒運転なんか言語同断だぜ。



「着いたのである」


「どうもサンキューっす!! ウィリアム先生、本当に来ないんすか?」


「誘いは嬉しいのだが、今日は警備員の仕事があるのである」


「そうっすか……んじゃー、また今度で!!」



コクリと頷き、ウィリアム先生は猛スピードで俺の視界から消えた。



「うし、今日は朝まで飲んじゃうぜ~」
357 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:06:28.98 ID:Pikj4OfR0

そう、明日は土曜日だから学校はお休み。
研究者時代は、土日など関係なかったから月から金曜日までの労働を今は楽しく感じている。
毎週、決まった休日があるというのは、この上ない幸せだ。



「18時半か……そろそろ、○○さんついてるかっな?」



今日の飲み相手は、職場の同僚ではない。
2ヶ月前に居酒屋で知り合ったサラリーマンの人だ。
何故か、意気投合して仲良くなったんだよな。
この年で、新しいダチが出来るなんてよ!! 俺って幸せ者だなぁ!!



「……今日も繁盛してんな、おい」


「おう、いらっしゃい。○○さん、もう来てんぞ?」


「おう。いつもの頼むぜ」


「あいよ。ところが……」


「「ぎっちょん!!」」

358 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:07:31.98 ID:Pikj4OfR0

「……ちっ、常連にはもう通じねーか」


「ははん。流石にもう俺には、通用しねーよ」



このフランクな喋りをしてる人は、この居酒屋『サーシェス』の店長さんだ。
何でも傭兵だったみたいだが、今じゃ学園都市でベスト32に入る居酒屋の店長だ。
本当、人生何が起こるかわからーよな。



「ん?」


「木原さーん!!」


「ちーっす! 今日は野原さんの方が早かったすね」


「この日の為に、昨日である程度仕事終わらせましたからね」


「やりますねー、野原さん」
359 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:08:32.93 ID:Pikj4OfR0

この方が、俺の飲み友達の野原ひろしさんだ。
双葉商事学園都市支社に勤務している。
何でも、元々は春日部に住んでおり今は単身赴任をしている。
春日部には、奥さん、お子様が二人残してきてるようだ。
家族の為に働くお父さん……くぅ~!! しびれんぜっ!!



「それじゃー……」


「「かんぱーーーい!!」」



仕事終わりのビール……たまんねぇな、たまんねぇぇぇぇぜぇぇぇぇ!



「いんやー、生き返る!!」


「野原さん、学園都市には慣れましたかー?」
360 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:09:27.82 ID:Pikj4OfR0

「はい。もう3ヶ月目ですからね」


「3ヶ月かー……」


「そういう、木原さんも学校の方はどうですか?」


「俺っすか? 俺は変わらないっすよ。相変わらず女子生徒に舐められまくりっす」


「はははっ。若い女の子に相手されるだけ羨ましいですよ!!」



そんな他愛もない話をしながら、飲み続ける。
一般人ならごく当たり前のことだろ。
だが、俺はこのごく当たり前のことを幸せに感じている。
幸せっつーのはな、日常に溢れてるんだよ。
……おっと、酒が入ってちっとシリアスになっちまったな。くそったれが!!
まだまだ、俺達の夜は続くぜぇぇぇぇぇ!!



第6話 おわり 
 
 
361 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:10:18.95 ID:Pikj4OfR0

本編いきまーす 
 
362 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:11:07.21 ID:Pikj4OfR0








原谷「へー。佐天さんは絹旗さんと同じ中学なんだね」


佐天「はい!!」


絹旗「そういう原谷さんは、高校何処なんですか?」


原谷「あれ? 言ってなかったけ?」


佐絹「はい」コクリ


原谷「僕は削板さんと同じ、長点上機だよ」


佐天「」


絹旗「」
363 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:11:52.21 ID:Pikj4OfR0

佐天「えー!! 凄い名門校じゃないですか!?」


絹旗「長点上機ってレベル3以下でも入れるものなんですか?」


原谷「うん。あそこは一芸に秀でていれば入れるからね」


佐天「そうなんですねー。絹旗さんと同じくてっきり常盤台と同じで、レベルが3以上じゃないと入れないのかと思ってましたよ」


原谷「まー、実際レベル3以上の人も多いけどね」


原谷「絹旗さんは、高校決めてるの?」


絹旗「いえ、超決めてません」


原谷「佐天さんは?」
364 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:12:37.20 ID:Pikj4OfR0

佐天「私もです。というより無能力者の私がいける高校なんて限りがあるような……」苦笑


原谷「大丈夫じゃないかな?」


佐天「え?」


原谷「僕も中2まではレベル0だったし。佐天さんもそのうちレベル1になったりするかもよ」


佐天「……だといいんですけど」アハハ


絹旗「大丈夫ですよ。私も超協力しますから」フンスッ



削板「俺も協力するぞぉぉぉぉぉぉおお!!」



原谷「いや、削板さんのは参考にならないからいいですよ」ニコッ
365 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:13:19.40 ID:Pikj4OfR0

絹旗「そうですね。どうせ根性としか超言わないでしょうし」


佐天「こ、根性でレベル上がればいいですよね……あはは……」



削板「」ガックシ



垣根「何の話してんだー?」


絹旗「佐天さんを超レベルアップ作戦です!!」


原谷「作戦って……」


垣根「なるほどな。まー、削板のは参考にならないだろうけど、俺も協力してやんぜ」


青ピ「ボクも協力するでー。デートしてくれるなら」ニコッ
366 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:13:57.29 ID:Pikj4OfR0

上絹「ふんっ!!」ドガッ


青ピ「ぎゃんっ!?」


上条「お前は、一言多いんだよ」


絹旗「佐天さんに手を出したら、超許しませんよ!!」


佐天「あははは。皆さん、ありがとうございます」ペコリ


垣根「こんな可愛い子が困ってんだ。手助けしないほうがおかしいぜ」キリッ


佐天「またまたー、垣根さんはすぐそういうこと言うんですから~」


フレンダ「……すぐ?」
367 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:14:43.73 ID:Pikj4OfR0

垣根「」ギクッ


フレンダ「……吹寄さんに言いつけちゃおうかな~」


垣根「フ、フレンダ!! てめぇ!!」


青ピ「『こんな可愛い子が困ってんだ。手助けしないほうがおかしいぜ』」キリッ


一同「」プププッ


青ピ「さすがていとくん、言うことが違うわっ!!」


佐天「て、ていとくんって……」クスクス


心理定規「あら、いいあだ名つけてもらったじゃない。垣根ていとくん」クスッ
368 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:15:22.29 ID:Pikj4OfR0

「あははははは!!」


垣根「久々にムカついた……」


垣根「」バサァー



垣根の背中から、白く大きな翼が生み出される。
その光景を初めて見た原谷は、素直にこう思った。



原谷「ウイングゼロだ……」REC


青ピ「ああ、なんかに似てると思ってたらガンダムWやったか!!」


原谷「お、青髪さん、ガンダムいける口ですか?」


青ピ「初代からUCまで完全制覇や!!」ドヤッ
369 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:16:13.25 ID:Pikj4OfR0

原谷「おお!! いいですね~。今度熱いトークでもしましょうか?」


青ピ「せやな。ボクの周りはガンダム詳しい人おらんかったから嬉しいで」


原谷「僕もですよ」


原青「はははははっ!!」



佐天「って、垣根さんを放っておいて大丈夫なんですか!?」アセアセ


絹旗「超大丈夫ですよ」


フレンダ「うん。当麻」


上条「はいよー」
370 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:16:55.38 ID:Pikj4OfR0

垣根「誰がガンダムWだぁぁぁぁぁああ!!」


上条「はい、失礼」



上条が軽く垣根の白い翼に触れると、幻想殺しの通常通り、白い翼は完全に消滅した。



垣根「あっ……」


佐天「」ポカーン


上条「未元物質出す時は、場所を考えなきゃ駄目だろー」


フレンダ「慰安旅行の時も出してたもんね。全く垣根は……」


心理定規(垣根の未元物質をこうもあっさりと……)
371 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:17:31.37 ID:Pikj4OfR0

削板「さすが上条!! 物凄い根性だ!!」


原谷「根性であんなの消せたら苦労しませんよ」


絹旗「佐天さん、どうしたんですか?」


佐天「えっと……なんで?」


絹旗「あー、佐天さんは"幻想殺し"のこと知らないですもんね」


佐天「幻想殺し?」


絹旗「えっとですね―――――――――――――――」


佐天「―――――――――――――そんな能力が!?」
372 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:18:16.30 ID:Pikj4OfR0

絹旗「はい。超信じがたいですけど……」


原谷「僕も最初、見た時は凄い驚いたなー」


青ピ「カミやんしか、持ってない能力やしね」


垣根「能力ってカテゴリーですませていいものかもわからねーしな」


上条「まー、能力開発する前からだからなー」


心理定規「ということは、原石ってことかしらね?」


上条「どうなんだろうな? 削板は原石で間違いないんだろうけどな」


削板「うーん、俺もよくわからんがそう呼ばれてるみたいだな……」
373 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:18:52.51 ID:Pikj4OfR0

心理定規「貴方も学園都市に来る前から、その力があったんでしょう?」


削板「おう!!」


佐天「っということは、あの都市伝説は本当だったんですね!!」


一同「都市伝説?」


佐天「はい。一時期、ネットで噂になってたんですよ。何でも、どんな能力も打ち消す右手を持った能力者がいるって……」


青ピ「それ、思いっきりカミやんのことやん」


上条「そんなこと、都市伝説になってたのか……」


絹旗「佐天さん、それっていつ頃から噂に超なってたんですか?」
374 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:19:43.38 ID:Pikj4OfR0

佐天「えっと、確か夏休み前ですかね?」


上条(以前の俺、そんな目立つことやってたのかな? でも都市伝説だから目立ってないから都市伝説になってたのか?)


垣根「そういえば……思い出した」


一同「何を?」


垣根「研究所での書類を盗み見したことがあるんだけどな。何でも第三位の『超電磁砲』を軽くあしらう無能力者がいるって書いてあったわ」


上条「」タラー


佐天「御坂さんじゃないですか? 上条さん、御坂さんと戦ったことがあるんですか?」


上条「戦うというより、あっちが俺に一方的に電撃飛ばしてくるだけなんだけどな」
375 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:20:16.00 ID:Pikj4OfR0

絹旗「それは超初耳ですね」


上条「なんか、会うたびに電撃浴びせてきたような気がするな……」


佐天(御坂さん、何やってるんですか……)


原谷「第三位の電撃浴びせられるって……普通、死にますよね?」


垣根「まー、威力によるけど普通なら無事ではいられないだろうな」


フレンダ「当麻」ボソッ


上条「」ビクッ


フレンダ「後で、どういうことか詳しくお話してね」ニッコリ


上条「は、はひ……」
376 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:20:55.80 ID:Pikj4OfR0

削板「……そういえば、俺も一回『超電磁砲』と戦ったことあるな」


一同「なぬっ!?」


削板「あの子も、根性がある凄い奴だったぜ!!」


絹旗「ど、どちらが勝ったんですか!?」


上条(御坂の奴……色んな奴に絡んでるのかよ……)


垣根(第三位と第七位が……初耳だな……)


削板「それが、よく思いだせないんだな……」


絹旗「そうですか……」

377 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:21:27.95 ID:Pikj4OfR0

原谷「それなら、僕も見てましたね」


絹旗「超マジですか!?」


原谷「うん。凄い戦いだったよ。削板さんは、電撃をツッコミで処理したり、超電磁砲を顔面で受け止めてましたね」


一同「」


一同(ば、化け物……)


原谷「メダルを口でキャッチしたのは驚きましたよ」


削板「あー、あの子はゲーセンからメダルを持ち出してたからな……説教しといたぞ!!」


佐天(み、御坂さんの電撃を……しかも、説教って……)
378 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:21:56.35 ID:Pikj4OfR0

上条(前に決闘申し込まれた時、受け流しといてよかった……)


垣根(相変わらず、意味不明な奴だな)


絹旗「それで原谷さん、最後はどうなったんですか?」


原谷「えっとね……なんか女の人が出てきて、削板さんと超電磁砲の喧嘩を止めてましたね」


絹旗「第三位と第七位の喧嘩を!? その女の人も超化け物ですかっ!?」


削板「上には、上がいるってことだな……」


原谷「あはははっ!」


青ピ「なんか、レベル5はやっぱり怪物ばっかりやね……」
379 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:22:40.56 ID:Pikj4OfR0

絹旗「第六位が何を言ってるんですか」


心理定規(あら、彼が第六位だったのね……)


フレンダ「そうよ。あんたも、十分チートな能力持ってるわけよ、青髪」


上条「そうだな。お前の能力もかなり卑怯だよな」


佐天「えっ!? 青髪さんもレベル5なんですかっ!?」


垣根「あれ? 佐天さん、知らなかったのか?」


佐天「はい……」


青ピ「一応、レベル5やで。能力は『瞬間移動』や」
380 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:23:40.21 ID:Pikj4OfR0

佐天「瞬間移動?」


絹旗「地球上なら何処でも、一瞬で超移動できるみたいですよ。自分も他人も……」


佐天「それ、卑怯すぎるじゃないですか……」


削板「青髪も物凄い根性の持ち主だからな!!」


心理定規「はいはい、相変わらずそれしか言わないんだから……」


原谷「削板さんの辞書には、『根性』しか載ってないですからね」


「あははははっ!!」


削板「なんか、今日の俺扱い酷くないかっ!?」
381 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:24:25.15 ID:Pikj4OfR0

――――― 3時間後



垣根「うし、そろそろお開きにするか」


上条「そうだな」


削板「皆、今日は原谷の為に集まってくれてありがとなっ!!」


原谷「あん、僕の台詞取らないで下さいよ!!」


削板「言ったもん勝ちだ!!」


原谷「全くこの人は……」


垣根「それじゃー、俺会計してくるわ」


原谷「あっ、お金は?」
382 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:25:02.53 ID:Pikj4OfR0

垣根「心配すんな。今日は俺達の奢りに決まってんだろ」


原谷「……何から何まで、本当すいません」ペコリ


垣根「すいません? そこは違うだろ?」


原谷「!? そうですね……ありがとうございました」


削板「おう。気にするな!!」


上条「そうそう、また皆で集まろうぜ」


絹旗「超賛成です」


フレンダ「うん。心理定規もね?」
383 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:25:39.90 ID:Pikj4OfR0

心理定規「……検討しておくわ」


フレンダ「可愛くないんだから……」


削板「大丈夫だ!! 俺が根性で連れてくるからなっ!!」


心理定規「……」


絹旗「頼りになる彼氏さんですね」ニヤニヤ


フレンダ「本当。羨ましいってわけよ」ニヤニヤ


心理定規「……彼氏じゃないわよ。勘違いしないでくれるかしら?」


絹旗「はいはい。そういうことにしておいてあげますよ」
384 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:26:14.57 ID:Pikj4OfR0

フレンダ「うん」


心理定規「……まー、貴方は幻想殺しに捨てられないよう、せいぜい頑張りなさい」クスッ


フレンダ「」ピキッ


フレンダ「……随分なこと、言ってくれるじゃない?」


心理定規「あら、癇に障ったかしら?」



バチバチ



佐天(これが女と女の戦いかぁー!! 面白ーい!!)


絹旗「佐天さん、超見ない方がいいですよ」

385 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:26:50.15 ID:Pikj4OfR0

~ 同日21時 原谷宅 ~



トドカヌモノヤ カギリアルモノニ~♪



原谷(……垣根さんから?)ポチッ



―――――――――――――
受信トレイ
20XX/5/XX 21:03
From 垣根(ガンダムW)さん
Sub
――――――――――――――

今日はお疲れ様。
また遊ぼうぜ。

V.S.心理定規、どんどん弄ってやれ


      -END-
――――――――――――――
386 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:28:03.94 ID:Pikj4OfR0

原谷「ははっ。VSって……」ピピピッ


原谷「送信っと」


原谷「さて、風呂入って来るかな」









原谷(9時半か……)


原谷(うし、アマガミやるかな)


原谷(今日は、七咲ルート制覇するぞぉぉぉぉおお!!)



第一八○支部所属の風紀委員、原谷矢文。
ギャルゲにはまる彼だが、彼がリアルの恋愛に奮闘するのはもう少し先のお話。
387 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/05/30(月) 22:29:51.64 ID:Pikj4OfR0

今回は以上です。

次は6/2(木)に投下します。

原谷のお相手は佐天さんとは限らないんだよっ!!
佐天さんかもだけど。


木原「今夜は、お前の夢に……ぎっちょん!!」 
 
 
398 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:37:36.13 ID:ryj7cNPn0

~ 5月15日 武里高校 ~



小萌先生「はーい、今日は以上で終了なのです」


青ピ「気をつけ、ありがとうございましたー」


クラス一同「あしたー」


小萌先生「皆さん、気をつけて帰るのです。あっ、それと……」


クラス一同「?」


小萌先生「来週から、中間テストなので皆さん頑張って下さいねー」


小萌先生「赤点取った子は、『新約すけすけみるみる』なのですよー」



<テストカー
<メンドウクサイ
<スケスケジョウトウヤデー!



小萌先生「それじゃあー、また明日なのです」
399 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:38:03.98 ID:ryj7cNPn0



<サヨナラー
<コモエセンセイ、マンツーマンデジュギョウヲ
<アイノジュギョウヲ!!



上条(ち、中間テスト……)


フレンダ「当麻、どうしたの?」


上条(やばい……全く勉強していない……)


上条「どうすっかな……」ブツブツ


フレンダ「当麻!!」


上条「うぉっ!? びっくりした……」


フレンダ「もうどうしたわけよ?」


上条「……いやー、中間テストに対する現実逃避ってやつですか?」

400 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:38:46.31 ID:ryj7cNPn0

フレンダ「現実逃避?」


吹寄「ふん。日頃からたるんでるから痛い目にあうのよ」


姫神「上条君。補習の常連だもんね」


土御門「だにゃー」


青ピ「別名、赤点王とも言うで」


上条「うるさい! 誰が桜木花道だ! お前らも補習常連組だろうがっ!!」


土御門「でも赤点は、1~2教科くらいしかないぜい」


青ピ「ボクはわざとやでー」

401 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:39:30.03 ID:ryj7cNPn0

フレンダ「わ、わざと? 何で?」


青ピ「そんなの決まってるやん。小萌先生の補習を受けるためや」


吹寄「……まー、そう言うと思ったわよ」


姫神「……ある意味。尊敬する」


フレンダ(レベル5が補習とか……)


上条「……仕方ない。今日から勉強っすかな……」ポリポリ


吹寄「テスト前だけじゃなくて、普段からしなさいよ」


上条「はいはい、吹寄先生は偉いですねー」
402 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:40:13.28 ID:ryj7cNPn0

吹寄「学生の本分は、お勉強なのだから当たり前でしょう」


姫神「真面目」


フレンダ「私もテスト前くらいしか、勉強しないわけよ」


青ピ「ボクも普段から、勉強してるでー!!」


吹寄「あら、意外ね。わざと補習受けてるからお勉強してないと思ったわ」


青ピ「ふふふ。勉強と言ってもボクの場合は……」


一同「?」


青ピ「"性"のお勉強やけどね!! 保健体育ならボクに勝てる奴はおら――――――」
403 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:40:50.90 ID:ryj7cNPn0

吹寄「ふんっ!!」ドガッ


青ピ「ぎゃんっ!?」バタン


姫神「出た。必殺」


土御門「吹寄おでこDXだにゃー」


吹寄「どうせ、そんなことだろうと思ったわ……」


青ピ「」チーン


上条「相変わらずだな……」


フレンダ「当麻」チョンチョン
404 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:41:20.81 ID:ryj7cNPn0

上条「ん?」


フレンダ「あ、あのね……」


上条「うん?」


フレンダ「わ、私と一緒にお勉強しない?」


上条「え?」


フレンダ「えっと、当麻困ってるみたいだから私でよければ教えてあげようかな、って……」


上条「……」


フレンダ「余計なお世話だったかな?」ジー

405 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:42:05.91 ID:ryj7cNPn0


少しの沈黙の後、上条は自身が最も得意とする行動に出た。
この行動に入る動作において、上条より勝る者はいないだろう。



フレンダ(ど、土下座!?)


上条「ありがとうございます!! 是非、よろしくお願いします!!」


フレンダ「と、当麻っ!? み、みんな見てるから立ってほしいわけよっ!!」アセアセ


上条「そ、そうか……」


フレンダ「全く、恥ずかしいじゃない……」


上条「悪い、悪い。それじゃー、よろしく頼むぜ」


フレンダ「うん」


土御門「いい彼女持ったにゃー。カミやん」
406 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:42:52.55 ID:ryj7cNPn0

青ピ「ええなー。ボクにも誰か愛の個人レッスンしてくれへんやろうか……」


吹寄「青髪、貴様はそれしか頭にないのかっ!!」


姫神「……」


土御門「それより、そろそろ支部に行くぜい」


上条「あっ、そうだな」


フレンダ「遅れると固法さんに、怒られちゃうわけよ」


青ピ「むしろ、望むところやっ!!」


上条「はいはい……それじゃー、吹寄、姫神。またな」


フレンダ「また明日ね。ばいばい!」


土御門「お先に失礼するぜい」


青ピ「ほな、また~」


吹寄「うん、気をつけてね」


姫神「ばいばい」
407 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:43:43.21 ID:ryj7cNPn0

~ 18時半 第一七七支部 ~



固法「それじゃー、今日もお疲れ様でしたー」


一同「お疲れ様でーす」


絹旗「それじゃー、初春さん、超行きましょう」


初春「はい!」


固法「あら、お二人でお出かけかしら?」


絹旗「いえ。佐天さんのお家で超テスト勉強です!」


初春「……と言っても、私と佐天さんが絹旗さんに教わるだけですけどね」テヘッ


固法「……中間テストの時期だもんね。絹旗さん、初春さんと佐天さんをよろしくね」ニコッ
408 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:44:10.60 ID:ryj7cNPn0

絹旗「はい!! 超任せて下さい!!」


固法「うふふ。頼りになるわね」ナデナデ


絹旗「///」


初春「それじゃー、お先に失礼しまーす!」


絹旗「超お疲れ様でした!」


固法「お疲れ様。テスト勉強、頑張ってね」ニコッ



<オツカレー
<ボクニアイノコジンレッスンヲ
<ソゲブ



フレンダ「当麻、早速今日から始めるわよ」
409 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:44:37.35 ID:ryj7cNPn0

上条「え? もう?」


フレンダ「善は急げってわけよ。今日から毎日、私のお家でお勉強だからね」


上条「ま、毎日ですか……」


フレンダ「そうよ。だって去年の当麻の成績を見たら、これでも遅いくらいなわけよ」


上条「」ショボーン



浜面「ははは。上条の奴、情けねーなー!!」


滝壺「……はまづらも人のこと言えないよ」


浜面「」ギクッ
410 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:45:06.01 ID:ryj7cNPn0

滝壺「私達も、お勉強しようか?」


浜面「べ、勉強か……(面倒くせーな……)」


滝壺「ちなみに、赤点3つ取ったらゲームセンター1年間出入り禁止だからね」


浜面「……マジで?」


滝壺「」コクリ


浜面「滝壺先生、指導の程よろしくお願いします」ペコリ


滝壺「うん。うなばらも手伝ってくれる?」


海原「じ、自分ですか?」
411 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:45:35.30 ID:ryj7cNPn0

滝壺「うん。はまづらは、かなりのおばかさんだから……私一人だけだと厳しいかも……」


浜面「か、かなりのおばかって……」ズズーン


海原「……自分でよければ、協力しますよ」


滝壺「ありがとう。はまづら、私とうなばらでビシビシいくからね」


海原「スパルタというものですね。了解しました。自分も厳しくいきましょう」


浜面「い、いや……ソフトでお願いします……」


滝壺「駄目。噂だと赤点三つ以上取ったら、修学旅行に行けないみたいだし」



フレンダ「えっ、そうなの!?」
412 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:46:03.36 ID:ryj7cNPn0

滝壺「うん。あくまで、噂だけどね」


浜面「修学旅行ね……別に行かなくても……」


滝壺「はまづら」


浜面「」ビクッ


滝壺「はまづらは……私と修学旅行行きたくないの?」ジー


浜面「超行きたいです」キリッ


滝壺「なら、お勉強頑張ろうね」


浜面「はい!」
413 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:46:30.29 ID:ryj7cNPn0

海原「おやおや、見せ付けてくれますね」


青ピ「修学旅行……すっかり、忘れてたで」


土御門「俺もだぜい」


上条(赤点三つ以上か……厳しいな……)


フレンダ「当麻」


上条「ん?」


フレンダ「こうなったら、頑張るしかないわけよ」


上条「そ、そうだな……」

414 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:47:16.30 ID:ryj7cNPn0

フレンダ「それじゃー、早速私のお家に行くわよ!」


上条「おう。それじゃー、お先に」


フレンダ「みんな、またねー」



<オツカレー
<リアジュウ、シネー



~ 2時間後 フレンダ宅 ~



上条は、フレンダの家で食事を済ました後、早速英語の勉強に取り掛かっていた。



フレンダ「どう、できた?」


上条「お、おう」スッ


フレンダ「どれどれ?」
415 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:47:45.92 ID:ryj7cNPn0

上条「……」


フレンダ「……」


上条「ど、どうだ?」


フレンダ「全然駄目なわけよ!!」


上条「え?」



英文 The town in which I was born is famous for its old castle.


和訳 私が生まれた町は古いお城で有名です。


上条回答 私の骨は、古いお城の為に有名です。
416 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:49:15.83 ID:ryj7cNPn0

フレンダ「意味がわからないなわけよっ!!」


上条「す、すいません……」


フレンダ「……まずは、テスト範囲に出る単語も覚えないとね」


上条「お、おう……」



テクテク



フレメア「上条、頑張ってね」


上条「ありがとな。フレメア」


フレメア「にゃあ」



その後、フレンダによる個人レッスンは、テスト前日まで続いた。
フレンダは、上条に付きっ切りの為、自身の勉強が疎かになったのは言うまでもない。
417 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:49:50.71 ID:ryj7cNPn0

~ 同時刻 滝壺宅 ~



滝壺「……31点」


海原「これほどできないとは、予想以上ですね」


浜面「」ズズーン


滝壺「得意と言っていた、現代文も42点だよ」


海原「42点で得意科目ですか」フッ


浜面「お前、今鼻で笑ったね?」


海原「これは失礼しました」クスッ


浜面「」イラッ
418 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:50:55.57 ID:ryj7cNPn0

滝壺「こうなったら毎日特訓だね。目指せ全教科50点以上」


浜面「全教科!? 無理だろ……」


滝壺「はまづら……」


浜面「俺の頭じゃ無理だよ……」


滝壺「諦めたら、そこで試合終了だよ」


海原(滝壺さん、自分が貸したスラムダンクの8巻を何回も読み直してますね)


浜面「滝壺……」


滝壺「私と一緒に修学旅行でいい思い出作ろ?」ニコッ
419 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:51:54.45 ID:ryj7cNPn0

浜面「」ドキッ


浜面「……おう!! やってやるぜ!! 負け犬上等ぉぉぉぉぉぉぉぉぉおお!!」


海原「負けちゃ駄目ですよ」


滝壺「うん。彼氏が負け犬なんていやだ」


浜面「」ションボリ


滝壺「それじゃー、次は数学だね。まずはこの問題集を自分なりにやってみて」


浜面「おう!!」









滝壺「うなばら、どう思う?」
420 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:52:33.38 ID:ryj7cNPn0

海原「うーん、流石に全教科50点以上は厳しいんじゃないでしょうか?」


滝壺「うん。私もそう思う」


海原「では何故、それを目標としたのですか?」


滝壺「目指す地点が高くなることによって、はまづらのモチベーションが上がると思って」


海原「なるほど。まー、モチベーションなら滝壺さんの一言で十分上がるでしょうけどね」


滝壺「そうかな?」


海原「ええ。浜面さんは、滝壺さんを溺愛してますからね」


滝壺「えへへ」


海原「お二人の関係が羨ましいですよ」


滝壺「……うなばらもそういう人が、出来るといいね」


海原「…………ですね」
421 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:53:34.12 ID:ryj7cNPn0

~ テスト返しの日 ~



アックア「次は上条である」


上条「は、はい」ガタッ



テクテク



上条(た、頼む……)


上条「」チラッ


アックア「上条にしては、頑張ったほうであるな」


上条「」ピカァー


アックア「次――――――――――」
422 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:54:04.09 ID:ryj7cNPn0








アックア「以上で終了である。皆、よくやったである」



<キヲツケー アリガトウゴザイマシター



アックア「気をつけて帰るのである」


女子A「ウィリアム先生、さよならー」


女子B「さよならー」


アックア「うむ」



<キャー、シブイ
<キョウモシブカッタネ



フレンダ「……当麻、どうだった?」
423 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:54:53.85 ID:ryj7cNPn0

上条「おう、見てくれ!!」ジャジャーン


フレンダ「78点!?」


上条「やったぜ!! フレンダのおかげだな!!」


フレンダ「ううん、当麻の頑張りの成果ってわけよ」


上条「いやいや、フレンダがいなかったら赤点だったと思うぜ」


フレンダ「……結局、現代文と生物は赤点だったけどね」


上条「ぎりぎりセーフってやつだな!!」


フレンダ「」ジロー
424 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:55:22.89 ID:ryj7cNPn0

上条「す、すいません!! 調子乗りました!!」


フレンダ「……まっ、これで一緒に修学旅行に行けるね」ニコッ


上条「おう。上条さんだけ置いてけぼりなんて避けたかったからな」


青ピ「カミやん、よかったやん」


土御門「カミやんが赤点2つだけ。明日は大雨だぜい……」


上条「うるさい!! お前らはどうだったんだよ?」


青ピ「ボク? ボクはオール95点以上やけど?」


土御門「俺はオール90点以上だぜい」

425 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:56:05.25 ID:ryj7cNPn0

上条「」


フレンダ「二人とも、凄いね!」


上条「……おい、青髪はわざと補習受けてたからわかるけど、土御門も頭よかったのかよ!!」


土御門「んー、ちょっくら勉強したくらいだにゃー」


上条「ちょっくらって?」


土御門「一日、三十分くらいかにゃー?」


上条「」


上条(……一日、三時間以上勉強してた俺って……)


上条「」ズズーン



姫神「あれ。上条君。どうしたの?」


フレンダ「……ちょっと、ハートブレイクってわけよ」


姫吹「?」
426 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:56:46.45 ID:ryj7cNPn0

~ 同時刻 浜面のクラス ~



浜面(……あ、危なかったぜ……)


滝壺「はまづら、化学どうだった?」


浜面「おう!! 見てくれ!!」ジャジャーン


滝壺「……31点」


浜面「いやー、ぎりぎりセーフだったぜ!!」


滝壺「……本当、ぎりぎりだね」


浜面「これで赤点は二つ!! 修学旅行も一緒に行けるぜ、マイハニー!!」


滝壺「うん、そうだね」ニコッ
427 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:57:29.60 ID:ryj7cNPn0



<マタ、ハマヅライチャツイテヤガル
<クソ、チンピラノクセニ
<ゴリノクセニ
<タキツボサン…



浜面「こらぁぁぁあ!! 聞こえてんぞぉぉぉおお!!」


男子A「うげっ!? こっちきやがった!?」


男子B「に、逃げろぉぉぉぉぉ!?」


浜面「待ちやがれぇぇぇぇええ!!」ダダダッ


滝壺「……」


滝壺「」ポチポチ


『もしもし?』
428 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:58:47.79 ID:ryj7cNPn0

滝壺「今、大丈夫?」


海原『はい、いいですよ』


滝壺「はまづらなんだけどね、赤点二つだったよ」


海原『……では、修学旅行は行けるということですね』


滝壺「うん。うなばらもお勉強手伝ってくれてありがとね」


海原『いえいえ。ご友人の頼みですから』


滝壺(ご友人……)ニヘラ


滝壺「修学旅行でお土産、皆よりいい物をうなばらに買ってくるからね」

429 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 22:59:23.05 ID:ryj7cNPn0

海原『ふふふ。楽しみにしてますよ』


滝壺「うん。それじゃー、また支部でね」


海原『はい。お気をつけて来て下さいね』


滝壺「ありがとう。ばいばい」


海原『はい。失礼します』プチッ



ツーツー



滝壺「……」


滝壺「ふれんだのクラスに行こうっと」
430 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/02(木) 23:01:06.38 ID:ryj7cNPn0

今回はここまでです。
また明日のグッドナイトに投下します。

こうしてみると滝壺と浜面より滝壺の海原の絡みのほうが多いな
なんでだろ?
ま、いいっか


絹旗「今夜は、貴方の悪夢に超窒素パンチ」

黒子「ですの!!」 
 
 
438 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:48:48.73 ID:CfOBAr7z0

~ 5月26日 ~



修学旅行を前日に控えた上条達は、旅行に必要な物を買い揃える為、セブンスミストに足を運んでいた。



上条「いよいよ、明日か……」


フレンダ「楽しみだね。北海道!!」


吹寄「フレンダさんは。北海道初めてなの?」


フレンダ「うん。吹寄さんは行ったことあるわけ?」


吹寄「中学生の時にね。函館の夜景は最高よ」


フレンダ「夜景か……見てみたいな」


土御門「北海道と言えば、ラーメンだぜい」
439 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:50:16.17 ID:CfOBAr7z0

姫神「確かに。ラーメンは有名」


青ピ「ふふふ。ボクは、ネットでリサーチ済やで!!」


滝壺「準備がいいね。あおがみは」


浜面「北海道か……馬に会いてーな」


青ピ「なんや、自分が馬面だから嫁さん探しかいな?」


滝壺「……そんなはまづらは、私は応援できないな」


浜面「ちげぇぇぇよぉぉぉ!! 引退した競走馬に会いたいんだよ!!」


青ピ「競馬かいな。なんや、浜面は競馬も好きなん?」
440 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:50:59.90 ID:CfOBAr7z0

浜面「ああ。でもギャンブルよりはレースを見るのが好きなんだけどな」


青ピ「なら原谷君と気が合うかもしれへんね」


浜面「原谷と?」


青ピ「原谷君も競馬好きなんやて。めっちゃ詳しいで」


浜面「マジか!? んじゃー、今度飯でも誘うかな」


青ピ「ちなみにボクは、昨日原谷君とガンダムトークに花咲かせてきたところや」


浜面「いや、聞いてねーし」



姫神「……」
441 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:51:44.05 ID:CfOBAr7z0

上条「ん? どうした? 姫神」


姫神「ううん。ただ。相変わらず貴方の周りは。個性ある人が多いな。と思って」


上条「そうかー? (まー、確かに魔術側はそうか……)」


滝壺「そんなことないよ」ヒョッコリ


上姫「」ビクッ


上条「びっくりした……」


姫神「えっと……」


滝壺「私は滝壺理后。さっきは、挨拶しそびれちゃったね」
442 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:52:16.72 ID:CfOBAr7z0

姫神「あっ。私は姫神秋沙。よろしく」


滝壺「よろしくね、ひめがみさん」


姫神「うん。よろしく。滝壺さん」


滝壺「それでさっきのお話なんだけど、はまづらはそこまで個性ないよ?」


姫神「そうなの?」


滝壺「うん。だってどう見てもただのチンピラにしか見えないでしょ?」


上条「おい、彼氏に対して酷いな!!」


姫神「……確かに。三下臭が半端ないかも」
443 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:53:53.02 ID:CfOBAr7z0

上条「お前も酷いなっ!!」


滝壺「そこは否定できない」


上条「少しは否定してやれよ!!」


姫神「上条君。さっきからツッコミ頑張るね」


上条「お前らのせいだよ!」


滝壺「大丈夫。あまり慣れていないツッコミを頑張る、そんなかみじょうを私は応援する」


上条「……あ、ありがとうございます」


姫神「」クスッ
444 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:54:38.64 ID:CfOBAr7z0

滝壺「そういえば、姫神さんは今日は何を買うの?」


姫神「うん。パジャマとかかな」


滝壺「パジャマ……なら、お勧めのパジャマ教えてあげる」


姫神「本当? ありがとう」


滝壺「ううん。どういたしまして」


フレンダ「何の話してるのー?」


姫神「滝壺さんが。お勧めのパジャマを教えてくれるって」


吹寄「あら、私にも教えてくれる?」
445 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:55:22.13 ID:CfOBAr7z0

滝壺「うん。もちろん」ニッコリ


フレンダ(……お勧めのパジャマって……もしかして……)


上条(……どうせ、ジャージだろうな)


滝壺「かみじょう、ふれんだ」


上フ「」ビクッ


滝壺「ジャージのことを悪く言ったら、許さないよ」キリッ


上条「お前は読心術持ってんのか!?」アセアセ


フレンダ「滝壺は、多重能力者だったわけ!?」アセアセ
446 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:56:03.27 ID:CfOBAr7z0


美少女四人に、囲まれながら店内を歩く上条当麻。
男性なら誰でも羨むその光景を、少し後方から恨めしそうに眺めている哀れな男達がいた。



青ピ「……」


浜面「……」


土御門「なんか、こうして見るとカミやんがハーレム作ってるみたいだにゃー」


浜面「……ごめん、そのハーレムの中に俺の彼女がいるんだ。傷つくから言わないで」


青ピ「ドンマイやで、浜面……」


浜面「」グスッ


青ピ「」ナデナデ


土御門「彼女が出来ても、カミやんは相変わらずだぜい」ニヤニヤ
447 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:57:03.53 ID:CfOBAr7z0









上条「それじゃー、2時間後に休憩所で集合でいいか?」


フレンダ「ちょっと待った。女の子の買い物に2時間は短いわけよ!!」


吹寄「そうよ。上条当麻。彼女がいるくせに女の子のこと全然わかっていないのね!?」


上条「うぐっ!?」


滝姫(私は1時間あればいいけど……)



浜面「ははっ、上条の奴。怒られてやがる」


青ピ「ざまーみろや!!」


浜青「はははははっ!!」


土御門(哀れな奴らだぜい……)
448 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:57:52.63 ID:CfOBAr7z0

上条「そ、そんじゃー3時間でいいか?」


フレンダ「……そうね、それ以上掛かるようなら連絡するね」


吹寄「それがいいわね。姫神さん、滝壺さん、行きましょう」


滝壺「うん」


姫神「わかった」


フレンダ「それじゃー、当麻、また後でね」


上条「おう」


滝壺「はまづら、またね」


浜面「あいよー」
449 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:58:27.12 ID:CfOBAr7z0

~ 男子組 ~



上条「お前らは、今日何買う予定なの?」


土御門「俺は、遊び道具かにゃー」


青ピ「ボクは、寝巻き買う予定や」


浜面「俺はバッグ。旅行用のやつ、持ってないんだよ」


上条「浜面もか。俺もだ」


土御門「んじゃー、とりあえず行くぜい」


「「「おう(せやな)」」」
450 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:59:06.20 ID:CfOBAr7z0

~ 女子組 ~



姫神「滝壺さん。お勧めってこれ?」


滝壺「うん」


吹寄「確かに機動性はいいわね」


フレンダ(やっぱり)


滝壺「薄型ジャージだよ」ジャジャーン


姫神(ジャージ。学校のジャージ以外は。着たことない)


吹寄「滝壺さんって、ジャージ好きなの?」


滝壺「」コクリ
451 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 22:59:39.75 ID:CfOBAr7z0

フレンダ(吹寄さん、ジャージは滝壺の体の一部と言ってもいいくらいなわけよ)


吹寄「私も寝る時はいつもジャージよ」


滝壺「そうなんだ。ふきよせさんもジャージ好き?」


吹寄「そうね。動き易いからね。流石に外では着ないけれど……」


滝壺「そっか……」


姫神「色んな色が。あるね」


フレンダ「そうね。滝壺はピンク持ってるんでしょ?」


滝壺「うん」
452 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:00:16.71 ID:CfOBAr7z0

吹寄「」ヒラメイタ


吹寄「それじゃー、皆で色違い買って揃えてみる?」


滝壺「ふきよせさん、グッドアイディア」


姫神「面白いかも」


フレンダ(え? 私も?)


滝壺「ふれんだ?」ジー


フレンダ「えっと……そうね、皆で一緒に買おうか」アセアセ


フレンダ(流石に、この流れでは拒否れないわけよ……)
453 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:01:18.03 ID:CfOBAr7z0

吹寄「それじゃー、私は青を」


姫神「私は。赤」


滝壺「私は、既にピンクを持ってるから……」


フレンダ「それじゃー、私は黄色で」









滝壺「これで四人、お揃いだね」


吹寄「そうね。旅行初日の夜に揃えて着ましょうか」

454 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:02:03.29 ID:CfOBAr7z0

姫神「うん」


フレンダ「り、了解……」


滝壺(ジャージ仲間が増えた)ニヘラ


吹寄「次、ランジェリーショップ行っていいかしら?」


姫神「うん。新しいの?」


吹寄「そう。今のちょっときつくなっちゃってね」


滝壺「ふきよせさん、大きいよね」
455 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:02:53.72 ID:CfOBAr7z0


吹寄「そうかしら?」


滝壺「うん」


吹寄「でも、肩凝るから邪魔なんだけどね」


フレンダ(一度でいいから、その台詞を言ってみたいわけよ……)ショボーン


姫神「よしよし」ナデナデ


フレンダ「ありがとう……」グスッ


吹滝「?」
456 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:03:42.69 ID:CfOBAr7z0

~ 同時刻 男組 ~



上条「鞄、最後に買えばよかったな……」


浜面「ああ。邪魔だな……」


青ピ「お買い物は、ご計画的にや」


上条「ちょっと意味が違うぞ」


土御門「まー、俺達はそこまでお店まわらないから我慢するんだにゃー」


上浜「あいよ」


青ピ「せや、次CDショップ行ってええ?」


上条「俺はいいぞ。俺も欲しいのあるし」
457 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:04:40.63 ID:CfOBAr7z0

浜面「俺もいいぞ」


土御門「俺もだにゃー」


青ピ「それじゃー、出発や!」



~ CDショップ ~



上条「青髪は、何が欲しいんだ?」


青ピ「今日はなー、某エクソシストアニメのOP曲や」


上条「あー、あれか。いい曲だよな」


青ピ「カミやんも見てん?」
458 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:05:31.01 ID:CfOBAr7z0

上条「俺じゃなくてフレメアが見てるんだよ」


青ピ「フレメアちゃんが? いいセンスしてるで!!」


上条「んじゃー、俺もちょっくら探してくるわ」


青ピ「了解や」



浜面「♪」


土御門「浜面、何を聞いてるんだにゃー?」ポンポン


浜面「ん? KSB48(春日部48)だ」


土御門「ああ、今大人気のグループだにゃー」
459 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:06:00.66 ID:CfOBAr7z0

浜面「おう。新曲の『夏しちゃってる坊主』なんか最高だぜ!!」


土御門「俺は、『ポニーテールと露出狂』が好きだぜい」


浜面「あれもいいよな」



上条(えっと……あった、あった!)


上条(『スタンド・バイ・ミー』と『ショーシャンクの空に』)


上条(これ、見たかったんだよなー! ってあれは?)



(うーん、今日は超不作ですね……)



上条「絹旗じゃないか?」
460 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:06:49.57 ID:CfOBAr7z0

絹旗「え? 上条さん!?」


上条「よう! 奇遇だな」


絹旗「そうですね。上条さん、学校は?」


上条「あー、俺達明日から修学旅行だから半ドンなんだよ」


絹旗「そうなんですか。北海道羨ましいです」


上条「そういう絹旗は、学校は?」


絹旗「今日は、校長先生の上京記念日でお休みですよ」


上条「なんじゃ、そりゃ……」

461 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:08:08.75 ID:CfOBAr7z0

絹旗「私も、超意味不明ですが名前の通りみたいです」


上条「凄い学校だな、そこ」


絹旗「普通の中学校なんですけどね」


上条「そっか。絹旗は、DVD探しか?」


絹旗「はい。上条さんも何か持ってますね?」


上条「ん? あー、これか」


絹旗「」ジー


絹旗「随分前のですね」
462 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:09:36.01 ID:CfOBAr7z0

上条「今更って感じだろ? でも見たことなかったから見てみたくなってさ」


絹旗「なるほど。この二つは、B級映画好きの私でも好きな超A級映画です」


上条「超A級か……上条さん、期待しちゃいますよ?」


絹旗「超期待して下さい。私が、超保証します」


上条(ちょっくら、不安だ……)


絹旗「それじゃー、私は支部に行くのでお先に失礼します」ペコリ


上条「おう。頑張れよー」フリフリ


絹旗「お土産、超期待してますからね~」


上条「あいよ」



上条「……さて、レジ行くか」
463 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:10:57.46 ID:CfOBAr7z0

~ 2時間後 女子組 ~



フレンダ「結構買ったね」


姫神「そうだね」


吹寄「意外に多くなっちゃったわ」


滝壺「ふれんだは、買いすぎ」ボソッ


フレンダ「うっ!? だって新しいのが入荷してからつい……」


姫神「フレンダさんは。洋服好きだからね」


吹寄「うん。うちの高校で一番お洒落さんかもね」
464 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:14:44.60 ID:CfOBAr7z0

フレンダ「そんなことないわけよ。それよりね……」


「「「?」」」


フレンダ「まだ時間もあるし、折角だから皆でプリクラ取らない?」


滝壺「ぷりくら?」


姫神「うん。いいよ」


吹寄「いいわね。男達(あいつら)も?」


フレンダ「流石に、七人は入りきらないから女の子四人で!!」


滝壺「ふれんだ、ナイスアイディア」


フレンダ「それじゃー、ゲームセンターにレッツゴーってわけよ!」


「「「おー!」」」
465 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:20:03.10 ID:CfOBAr7z0

~ 30分後 休憩所 ~



上条(旅行から帰ったら、ゆっくり見るかな)


浜面「女連中、まだこねーな」


青ピ「女の子は、遊びも時間かかるもんなんやで」


浜面「青髪に言われても、説得力ねーや……」


青ピ「なんやと!!」



フレンダ「ごめん! お待たせ!!」



土御門「……来たぜい」
466 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:23:35.45 ID:CfOBAr7z0

上条「おかえり」


フレンダ「ごめんね! プリクラ撮ってたら遅くなっちゃった!!」


上条「いや、まだ時間あるし全然いいぞ」


滝壺「はまづら、お待たせ」


浜面「おう。いいの買えたか?」


滝壺「うん」コクリ


青ピ「プリクラええなー……」


姫神「プリクラ。初めて撮った」
467 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:27:18.79 ID:CfOBAr7z0

土御門「姫神は、プリクラ撮ったことなかったのかにゃー?」


姫神「うん。色んな機能がついてて。驚いた」


吹寄「最近のは、ありすぎよね」


土御門「例えば?」


吹寄「目の大きさを変えられたりもするのよ」


青ピ「……そんなこともできるんや」


土御門「吹寄は、垣根とか……」


吹寄「何よ、悪い!?」


土御門「別に誰も悪いとは言ってないけどなにゃー」ニヤニヤ

468 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/03(金) 23:31:19.64 ID:CfOBAr7z0

吹寄「ぐぬぬっ!?」


吹寄(最近、土御門によくからかわれるわね。悔しい!!)


青ピ「姫やん、今度ボクと一緒にプリクラ撮ろうや!!」


姫神「丁重に。お断りします」


青ピ「即答!?」ガビーン


上条「相変わらずだな、青髪は……」


フレンダ「それでこそ、青髪ってわけよ」


上条「んじゃー、そろそろ帰るか!?」


「おう(うん)」


478 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:24:03.88 ID:6dswGeQY0

~ 5月27日 第二十三学区空港 ~



小萌先生「はーい、これから搭乗するのですよー。皆さん、しっかり着いてくるのです」


クラス一同「はーい!」



<ヒコウキ,ヒサシブリ
<ツイラクシナイヨナ
<カミジョウイルカラドウダロ



上条「はぁ……」


フレンダ「当麻? 不幸体質のことなら気にしちゃ駄目だよ?」


上条「ああ、違うんだよ。飛行機にちょっとトラウマがあってさ……」


フレンダ「トラウマ?」


土御門「大丈夫だ、カミやん。今回のは流石に普通の飛行機だぜい」
479 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:24:53.37 ID:6dswGeQY0

上条「乗るまでは、安心しないことにしてます」


土御門「……重病だな」


フレンダ「土御門、どういうことよ?」


土御門「……ノーコメントで」


フレンダ「?」



~ 浜面のクラス ~



浜面「いよいよ、北海道か」


滝壺「楽しみだね、はまづら」


浜面「おう!」

480 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:26:43.20 ID:6dswGeQY0

黄泉川「浜面、あんまりハメを外しちゃ駄目じゃん?」


浜面「はずさーねよ!! ってか俺以外の奴らにも言えよ!!」


黄泉川「うちのクラスは、お前を除いて優等生ばっかりだからね」


浜面「差別だ!!」


滝壺「大丈夫。劣等生のレッテルを張られている、そんなはまづらを私は応援する」


浜面「滝壺までっ!?」


黄泉川「あははっ。いい彼女じゃんよ」
481 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:27:49.80 ID:6dswGeQY0

浜面「うっせーよ!! さっさと行けよ!!」


黄泉川「ぬ? 先生に向かってその口の利き方はないじゃん」ゴツッ


浜面「痛っ!?」


黄泉川「んじゃー、搭乗するじゃん♪」


浜面「……」


滝壺「大丈夫? はまづら」


浜面「……あのアマ、やっぱりむかつくぅぅぅぅ!!」
482 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:28:25.99 ID:6dswGeQY0

~ 飛行機内 ~



上条「普通の飛行機だ」ホッ


土御門「だから言っただろうが」


青ピ「なんや、カミやん。ステルスでも乗ったんかいな?」


上土「」ビクッ


上条「2回ほどな……」


青ピ「2回も!? ボクは1回だけや。羨ましい……」


上条「羨ましい!?」


青ピ「せや。あの感覚……最高やん」ウットリ


上条「……そうなのか? 土御門」


土御門「いや、特に気持ちいわけじゃないと思うけどにゃー……」
483 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:28:59.73 ID:6dswGeQY0

姫神「」ガクガク


フレンダ「ど、どうしたの? 姫神さん」


姫神「飛行機初めてだから。怖い」


吹寄「あら、姫神さん、初めてだったのね」


フレンダ「だ、大丈夫なわけよ」


姫神「うん。でも怖いから離陸するまで。袖掴んでていい?」


フレンダ「う、うん。いいよ」


姫神「あ。ありがとう」ギュ
484 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:29:35.86 ID:6dswGeQY0

フレンダ(……怯えてる姫神さん……ちょっと可愛い)


吹寄「フレンダさんは、よく飛行機乗るの?」


フレンダ「最近は、あんまりだけど昔は結構乗ってたよ。吹寄さんは?」


吹寄「私は、これで3回目。耳鳴りが苦手なのよね」


フレンダ「耳鳴り? 私は、あんまりしなかったけど……」


吹寄「個人差があるみたいなのよ。今回はならないといいんだけど……」


フレンダ「そっか。大変なんだね……」



アナウンス<この度は、テッラ航空をご利用いただきありがたく思いますねー。では、そろそろ出発しまーす。
485 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:30:07.16 ID:6dswGeQY0

姫神「ん」ギュー


フレンダ「ひ、姫神さん……強く握りすぎなわけよ」


姫神「ご。ごめんなさい」ギュー


フレンダ(……まっ、可愛いから別にいいわけよ)クスッ


吹寄「姫神さん、怖がりすぎ」クスッ




上条(ん? テッラ?)


土御門(まさかにゃー?)


青ピ「いよいよやね!」
487 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:32:37.54 ID:6dswGeQY0

浜面「随分、変な声の機長さんだなー」


男子A「なんか聞いたことある声じゃね?」


浜面「そうか?」


男子B「うーん、俺も聞いたことあるような……」


浜面「気のせいだろ」


男子A「かな……」


男子B「思い出せない……」


浜面(有人飛行気って安心するな……)
488 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:33:32.11 ID:6dswGeQY0

滝壺「」スースー


女子A「滝壺さん、もう寝てるよ……」


女子B「……寝顔、可愛いね。キスしたい」ハァハァ


女子A「」


女子A「…………え?」


女子B「大丈夫。舌は入れない」ジュルリ


女子A「そこじゃねーよ」
489 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:34:02.98 ID:6dswGeQY0

~ 同時刻 アイルランドのとあるホテル ~



フィアンマ「暇だし、テレビでも見てやるか」ポチッ



TV<今日は、政治評論家のビアージオさんに来て貰いました~


TV<どうも。ビアージオです。イエス、ウィー、チャレンジ!



フィアンマ「何をやってるんだ、こいつは……」



バタン



レッサー「ふぅ~、さっぱりしました♪」


フィアンマ「おい、下着でうろつくなと言っただろうが」
490 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:36:13.41 ID:6dswGeQY0

レッサー「上着はちゃんと着てますけど?」


フィアンマ「下もはけ。露出狂が」


レッサー「うふふ。欲情しちゃいましたかー?」


フィアンマ「……誰か、助けろ」



TV<CM♪


TV<イギリス、アイルランドで今、大人気の航空会社がいよいよアジアにも進出!


TV<お客様へ「安らぎと癒しを上位に、利益を下位に」テッラ航空です!


TV<快適な空の旅を、貴方に贈りたいですねー


TV<ジャンジャン♪
491 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:37:16.46 ID:6dswGeQY0

フィアンマ「」


レッサー「」


レッサー「……えっと、今のはまさか……」


フィアンマ「…………言うな」


フィアンマ(全く、ローマ正教は変人ばっかりなのか……)


レッサー(ローマ正教はどんな方向性を目指してるんでしょうか……)


フィアンマ(本当にローマ正教に戻るのやめて、イギリス清教に移籍するかな……)
492 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:38:28.70 ID:6dswGeQY0

~ 飛行機内 ~



上条「土御門、新千歳空港までどんくらいかかんの?」


土御門「一時間半くらいかにゃー」


青ピ「結構、早いやん」


上条「だな。あっ、煎餅食うか?」モグモグ


土御門「おっ、悪いぜい」ヒョイ


青ピ「ありがと、カミやん」ヒョイ


「「「」」」モグモグ
493 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:39:17.94 ID:6dswGeQY0

青ピ「そういえば、カミやん学ランの下、いつもと違うTシャツやね」


土御門「あっ、本当だぜい」


上条「ふふふ。これはフレンダに選んでもらったやつだぜ」


青ピ「なんや、のろけかいな。聞いて損したわ」


土御門「フレンダが……どうりでカミやんにしては、まともなの着てると思ったぜい」


上条「」グサッ


上条「そうだよ、どうせ俺は洋服のセンスねーよ……」

494 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:40:26.74 ID:6dswGeQY0

姫神「ありがとう。落ち着いた」


フレンダ「うん。そんなに怖くなかったでしょ?」


姫神「うん。なんとか大丈夫そう」


吹寄「私も耳鳴り、そんなにしなかったわ」


フレンダ「よかったね、吹寄さん」


吹寄「ええ。あっ、着くまで暇だからトランプでもしない?」


フレンダ「いいね! 何やる?」


姫神「ここは。ポーカーで」 
 
495VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 22:40:49.44 ID:3ODoIYBc0
機長姿のテッラさん想像して小麦粉吹いたwwwwww 
 
496垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:41:04.78 ID:6dswGeQY0

吹寄「いいわよ。やるからには負けないわけよ!」キリッ


フレンダ「私だって!!」


姫神「格の違いを。見せ付けてあげる」



浜面(やることねーし、音楽でも聴いてるかな……)


浜面「♪」


浜面(限りなく広がる真っ白な~♪)


浜面(いい曲だぜ)
497 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:41:38.68 ID:6dswGeQY0

滝壺「」スースー


女子B「ぐふふふ。溜まりませんな」ジュルリ


女子A「あんたに、そんな趣味があるとは思わなかったわよ」


女子B「男なんて不潔よ」


女子A「今のあんたの顔の方が、絶対不潔だと断言できるけどね」


女子B「写真撮っておこう」カシャッ


女子B「うへへへ……最高だねェ……」


女子A「誰か席替わって頂戴……」


滝壺「むにゃむにゃ……」
498 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:42:17.61 ID:6dswGeQY0

~ 1時間半後 ~



アナウンス<当機は、まもなく着陸に入りますよー。そろそろシートベルトをして欲しいですねー。



上条「そろそろか」ガチャッ


土御門(やっぱり左方のテッラか……後で、イギリス清教に連絡しておくか)


青ピ「いよいよやね!」



姫神「」ギュッ


フレンダ「あははは……」


吹寄(何故か、フレンダさんが羨ましく感じる……)
499 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:43:11.48 ID:6dswGeQY0


男子A「浜面、そろそろ着くからシートベルトしろってさ」


浜面「……ん? あー、悪いな」


男子A「おう、気にするな」クスッ


男子B「」プププッ


浜面「?」



浜面が、自身のおでこに悪戯書きをされたことに気がついたのは、2時間後にトイレで自分の顔を見てからだった。



女子B「滝壺さーん、着くから起きて~」


滝壺「ん……ありがとう」
500 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:43:52.03 ID:6dswGeQY0

女子B「ううん」ジュルリ


滝壺「? 涎が垂れてるよ」フキフキ


女子B「あふん!!」キュン


滝壺「……大丈夫?」


女子A「その子は、もう手遅れよ」



アナウンス<着陸完了しましたねー。皆さん、本日はテッラ航空をご利用頂き誠にありがとうございましたー。

アナウンス<なお、降おりの際は、期間限定で小麦粉をプレゼントしているので、是非貰ってくださーい♪

アナウンス<優先する。皆さんの旅が快適になることを上位に、ヴェントの出番を下位に。


501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/06/05(日) 22:44:56.66 ID:h6/HW82q0
ヴェントおおおおお… 
 
502 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:45:18.49 ID:6dswGeQY0

青ピ「なんや、面白い機長さんやったね」


上条「だな。ユニークな人だ」


土御門「だにゃー(前方のヴェント?)」


土御門(……しかし、何故神の右席がパイロットを……)


土御門(……これもアレイスターの仕業なのかっ!?)




小萌先生「はいはーい。皆さん、順番に降りるのですよー」


一同「はーい」

503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 22:45:24.20 ID:aW30JDkDO
テッラさん、天罰が下るよ…
504 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/05(日) 22:46:41.30 ID:6dswGeQY0

今夜はここまでです!

また明日夜に投下します!

魔術側で圧倒的人気を誇る方に出てもらいました!
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/05(日) 22:52:42.49 ID:PZO2K4mL0
乙乙
ていうかサプライズすぎるわ!!
506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 23:01:11.17 ID:Fn8LCPlDO
まさかのテッラwww
姫神かわいいよ

黒子いつのまに転入したんだ?
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 23:02:12.67 ID:Fn8LCPlDO
まさかのテッラwww
姫神かわいいよ

黒子いつのまに転入したんだ?
509VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [saga]:2011/06/05(日) 23:30:52.33 ID:zpQx8rfq0
超おもれぇwwwwwwwwwwwwwwwww 
 
 

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