2013年7月21日日曜日

土御門「新グループ結成だにゃー」R3 2

520垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:20:46.93 ID:oN04P6Uj0

~ 移動バス ~



小萌先生「はーい。今日は千歳を観光してからホテルに行くのですよー」


小萌先生「折角の北海道なので、皆さん思いっきり楽しむのです!!」



<シャー
<チトセー、サイコウ
<オレガチトセダ!



小萌先生「それじゃー、運転手さん。今日から三日間よろしくお願いします」ペコリ


運転手「当然。車内で快適な時間を約束する」


小萌先生「頼りになるお言葉なのですよ~!」



小萌先生「皆さん、まずはキッコ○マンの工場見学なのでーす」
521 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:21:31.29 ID:oN04P6Uj0


<ナゼ、キッコーマン
<ショウユトイエバ



青ピ「ボク、乗馬が楽しみやでー」


上条「あー、今日の最後によるところか」


土御門「カミやんは、馬に蹴られるだろうからやめといた方がいいぜい」


上条「心配するな。自覚はある」


フレンダ「それは、誰かさんの台詞なわけよ」


吹寄「工場ね。中々見る機会ないから楽しみだわ」


姫神「疲れた」
522 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:22:10.65 ID:oN04P6Uj0

~ 醤油工場 ~



上条「機械がかなり多いんだなー」


青ピ「せやね。ほとんど機械が作業してるようなもんや」


土御門「今の時代なら、どこの工場も同じだにゃー」


吹寄「へー、こういう風になってるのね」


フレンダ「物珍しいよね」


姫神「うん。でも。なんで修学旅行に醤油工場?」


吹寄「予算の都合じゃないかしら? うち、名門校でもないし」


上条「だよな。名門校ならもっといい場所行きそうだ」
523 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:22:42.94 ID:oN04P6Uj0

土御門「いや、名門校は高能力者が多い分、学園都市外に出るイベントはないところもあるんだにゃー」


姫神「確かに。霧が丘女学院は。修学旅行とかなかった」


フレンダ「私がいた愛和学院も、なかったわけよ」


吹寄「そうなの? 名門校も名門校なりに大変なのね」


青ピ「せやな。ボク、無能力者でよかったわ」


上土フ(嘘をつけ、このペテン師……)



三時間後、武里高校一同は工場を見学した後、千歳サケのふるさと館、名水ふれあい公園を堪能し、乗馬牧場に来ていた。
524 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:23:25.03 ID:oN04P6Uj0

小萌先生「はーい、それじゃー順番にお馬さんに乗れるのでーす」


青ピ「小萌先生は、乗らんの?」


小萌先生「せ、先生は大人だからいいのです!!」アセアセ


小萌先生(体が小さくて、断られたなんて恥ずかしくて言えないです……)



土御門「んじゃ、お先に行ってくるぜい」


上条「おう」









上条「次は、俺か」ゴクリ
525 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:24:03.43 ID:oN04P6Uj0

馬「(^ω^)」


上条「よ、よろしくな」


馬「(`・ω⊂)」


上条「?」


係り「それじゃー、気をつけて乗って下さいね。乗った後は、馬がゆっくり歩いて一周するので」


上条「はい。よいしょ……」


馬「(゜Д゜)」ヒヒーン


上条「…………へ?」
526 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:24:55.92 ID:oN04P6Uj0

馬(俺が徒歩で一周? まずは、そのふざけた案内をぶっ壊す!!)ダダダッ


上条「だぁぁぁぁぁぁああ!!??」


係り「き、きみぃぃぃぃぃぃぃぃいい!!」


馬(俺は、俺は……風になる!!)ダダダッ



<助けてくれー!!
<不幸だぁぁぁぁぁああ!!
<上条ちゃぁぁぁぁぁん!!



「……」


フレンダ「だ、大丈夫かな……」
527 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:25:29.56 ID:oN04P6Uj0

姫神「彼なら。かすり傷くらいで帰ってくると思う」


青ピ「カミやんは、タフネスやしね」


吹寄「そうね」


土御門「それにしても、予想通りのオチだにゃー」


土青「ははははっ!!」


フレンダ「いや、私にとっては笑い事じゃないわけよ……」




浜面「何やってんだ、あいつは……」


滝壺「相変わらず、かみじょうを見てると飽きない」
528 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:26:16.68 ID:oN04P6Uj0

浜面「確かに」


滝壺「そんなことより……」ナデナデ


子馬「(´∀`)」


滝壺「可愛い」ニヘラ


浜面「ほんとだ、可愛いな。俺も」ナデナデ


子馬「(`Д´)」ガブリッ


浜面「」


浜面「いってぇぇぇぇぇぇぇええ!!」
529 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:26:54.77 ID:oN04P6Uj0

浜面「な、何しやがる!! この野郎!!」


滝壺「はまづら、子馬さんをいじめちゃ駄目だよ」


浜面「いや、こいつ俺の手思いっきり噛みやがったぞ!!」


子馬「(´・ω・`)」ヒーン


滝壺「……きっと、はまづらと相性が悪かったんだよ。ねー?」ナデナデ


子馬「(^ω^)」


浜面「相性の問題かよっ!?」



女子B「子馬と戯れる、滝壺さん……」ハァハァ


女子A「おい、欲情してんな」
530 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:27:46.58 ID:oN04P6Uj0

~ 17時半 ホテル ~



小萌先生「はーい。それじゃー、19時まで部屋でゆっくりしてて下さいねー」


一同「はーい」



上条「俺は……土御門と青髪と同じ部屋か」


土御門「よろしくだぜい、カミやん」


青ピ「結局、いつもの面子やね」


上条「おう」


土御門「そんじゃー、晩飯まで部屋でくつろぐとしようぜい」


上条「おう」


青ピ「せやな」
531 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:28:43.94 ID:oN04P6Uj0

フレンダ「よかった。私達も同じ部屋だね」


吹寄「本当だ。偶然ね」



運転手「偶然。それも重なり続ければ必然に変わる」



フ吹「あ、運転手さん。今日はありがとうございました」ペコリ


運転手「当然。自分の仕事をしたまで。ゆっくりくつろぎたまえ」テクテク


フ吹「はい」


姫神(あの声。聞き覚えが……)
532 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:30:05.27 ID:oN04P6Uj0

浜面「おい、俺、部屋一人かよ」


黄泉川「あー、悪い、悪い。うちのクラスは二人部屋で男子が奇数だから一人あまるじゃんよ」


浜面「まー、いいけどさ」


黄泉川「浜面」


浜面「あん?」


黄泉川「ホテルで彼女とよろしくやるのは、我慢するじゃん?」


浜面「し、しねぇぇぇぇよぉぉぉぉぉ!!」
533 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:30:49.98 ID:oN04P6Uj0

黄泉川「なら、結構。食事に遅れんなよ?」


浜面「たくっ、嫁入り前の女が言うことかよ……」



滝壺「相部屋、よろしくね」


女子A「うん。それじゃー、行こうか?」


滝壺「」コクリ



テクテク



女子B(滝壺さんとは、違う部屋か……まー、後で遊びに行けばいいかな♪)
534 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:31:54.87 ID:oN04P6Uj0

~ 上条達の部屋 ~



上条「おー、結構いい部屋じゃねーか」


青ピ「せやな。ベッドも結構大きいで」


土御門「弾力性も中々だぜい」ポンポン


上条「上条さんの家のベッドよりいいな」


青ピ「ボクの下宿先は、和室やからベッドとか久しぶりや」


上条「和室なんだ」


青ピ「うん。洋室もあったけど、和室の方が落ち着くから気に入ってるんやで」


上条「そっか。なら、土御門の実家なんかお前にぴったしだぞ?」
535 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:32:43.01 ID:oN04P6Uj0

青ピ「そうなん? そういえばGWにつっちーの実家行ってたね」


土御門「まー、うちは大きいだけのボロ屋敷だけどにゃー」


上条「いやいや、立派なお屋敷だったぞ。そこらの旅館以上だ」


青ピ「へー。なら、来年はボクも連れてってーなー」


土御門「……あんまり、うちの父親には会わせたくないんだけどにゃー」


上条「あははっ。いい親父さんだったじゃねーか」


土御門「それを言うならカミやんの親父さんの方が、いい親父さんだぜい」


上条「そうか?」
536 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:33:20.47 ID:oN04P6Uj0

青ピ「……」


青ピ(父親か……)


青ピ「……二人の親父さんに、ボクも会ってみたいな~」


上条「何言ってんだ? お前、俺の父さんとは……って……」


上条(そうか、あん時は青髪とインデックスが入れ替わって……)


上条(やべー、こいつの水着姿思い出したら吐き気が……)


上条「うっ……」ダダダッ


青ピ「カミやん、急にどうしたんや?」


土御門「俺にもわからないぜい」
537 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:33:50.77 ID:oN04P6Uj0

~ フレンダ達のお部屋 ~



吹寄「あら、結構素敵なお部屋じゃない」


フレンダ「そうだね。広いし」


姫神「……眠い」ウトウト


吹寄「姫神さん、寝ていいよ? 時間になったら起こすから」


姫神「あ。ありがとう」


フレンダ「おやすみー」









姫神「」スースー
538 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:35:19.53 ID:oN04P6Uj0

フレンダ「……本当に寝ちゃった」


吹寄「慣れない飛行機とかで疲れてたのかしらね」クスッ


フレンダ「飛行機といえば、姫神さん可愛かったね」


吹寄「確かに。あんなに怯えてる姫神さん、初めて見たかも」


フレンダ「帰りも見れるかな?」


吹寄「じゃない? そういえば、お風呂は何時からだっけ?」


フレンダ「確か20時~22時だったような……」


吹寄「そっか。折角だからゆっくり入りたいわね」


フレンダ「うん。お風呂行く時、滝壺も誘おうか?」
539 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:35:49.29 ID:oN04P6Uj0

吹寄「そうね。四人で行きましょ」


フレンダ「それじゃあー、後で滝壺にメールしておくね」


吹寄「ええ」



~ 浜面の部屋 ~



浜面「……」


浜面「結構、旅行で一人部屋って寂しいもんだな……」



シーン



浜面「やることねーしな……」


浜面「滝壺にメール送ったけど返ってこねーし……」


浜面「しょうがねー。上条達の部屋にでも行くか」



浜面「さっきから、俺独り言ばっかだな……」
540 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:36:45.74 ID:oN04P6Uj0

~ 滝壺の部屋 ~



滝壺「」スースー


女子A「本当、よく寝るな~」クスッ


滝壺「」スースー


女子A「……大丈夫。滝壺さんの貞操は私が守るからね」


女子A(……しかし、あの子にあんな性癖があったなんてね)


女子A(5年の付き合いだけど、初めて知ったな……)


滝壺「ん……」


女子A「あ、起きた?」
541 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:37:13.80 ID:oN04P6Uj0

滝壺「」コクリ


女子A「夜ご飯までまだ時間あるよ?」


滝壺「……大丈夫。睡眠ばっちし」フンスッ


女子A「そっか」クスッ



コンコン



女子A(きやがった……)



ガチャン



女子B「やっほー♪」
542 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:38:03.52 ID:oN04P6Uj0

滝壺「やっほー」


女子A「ん」


女子B「暇だから遊びに来ちゃった」


女子A「そう……」


女子B「……暇だから三人でゲームしない?」


滝壺「ゲーム?」


女子B「うん。王様ゲーム」


女子A「古いね……」
543 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:38:39.10 ID:oN04P6Uj0

女子B「ルールは私がずっと王様で「却下!!」」


女子B「」ションボリ


滝壺「どんまい」ポンッ


女子B「っ!?」


女子B(た、滝壺さんが励ましてくれた!!)


女子B(ど、どんまいって……かわいいぃぃぃぃぃいい!!)ハァハァ


女子B(いいねェ、いいねェ、最高だねェェェェェ!!)タラー
544 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:39:06.27 ID:oN04P6Uj0

滝A「あっ」


女子B「え?」タラー


滝壺「鼻から血出てるよ?」


女子B「え? 嘘!? お手洗い行ってくる!!」ダダダッ


女子A「……」


滝壺「……面白い人だね」


女子A「あははは……」


女子A(しばらく、あの子と距離置こうかな……)
545 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:39:55.10 ID:oN04P6Uj0

~ 21時 男湯 ~



上条「ふぅ~、いい湯だな」


浜面「極楽、極楽」


青ピ「疲れが一気に取れる気がするわ~」


土御門「お前ら、親父くさいぜい」


上条「気持ちいいんだから、仕方ねーだろ」


浜面「そうそう。日本人でよかった~ってな」


土御門「まー、たまにはこういうのも悪くないぜい」


青ピ「せやせや。混浴じゃないのが残念やけどね」
546 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:40:33.82 ID:oN04P6Uj0

上条「相変わらずぶれないね、お前さんは……」


青ピ「確固たるパーソナルリアリティを持っとるからね、ボクは!!」


上条「はいはい……」


浜面「そういえば、明日は自由行動だろ? お前らどうすんの?」


土御門「俺達は、この男子三人とフレンダ、吹寄、姫神の六人で行動する予定だにゃー」


上条「浜面と滝壺も一緒にまわるか?」


浜面「あ、いい?」


上条「いいに決まってんだろ」
547 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:41:06.19 ID:oN04P6Uj0

浜面「サンキュー。滝壺にも言っておく」


上条「滝壺ならもうフレンダ達に誘われてるんじゃねーか? あいつら一緒にお風呂入るって言ってたし」


浜面「……そっか」


青ピ「よし、ここは瞬間移動で……」


上条「させねーよ!!」ガシッ


青ピ「くっ!? 『幻想殺し』本当厄介やわっ!!」


土御門「流石の第六位もカミやんの右手には、適わないにゃー」


浜面「……」
548 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:42:01.89 ID:oN04P6Uj0

青ピ「ん? 浜面、どないしたん?」


浜面「ん? いや、俺と滝壺高校入ってよかったなー、ってさ」


浜面「最初は、凄い面倒だったけどクラスでも友達出来たし、何より……滝壺が楽しそうな顔してんだよな」


上条「浜面……」


浜面「昨日の買い物もさ、前日から凄い楽しみにしててよ。あいつの顔見てたらやっぱり転入してよかったなー、て……」


青ピ「……せやね。女の子は笑顔が一番や」


浜面「麦野に強制的に転入させられたけど、感謝しなくちゃな……後、土御門にもな」


土御門「……別に、俺は何にもしてないぜい」

549 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:43:25.31 ID:oN04P6Uj0

上条「」フッ


土御門「カミやん、何鼻で笑ってるんだにゃー?」


上条「いや、この前からお前よく感謝されるなー、って思ってよ」


青ピ「いいことやん」


土御門「感謝されるのは、慣れてないから苦手だぜい……」


浜面「あ、俺もだ……」


青ピ「ボクなんか、何年感謝されていないことか……」


上条「それは、お前に問題があんだよ」
550 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:44:06.80 ID:oN04P6Uj0

青ピ「なんやと!! このウーマンオールラウンダーのボクの何処に問題があるんやっ!?」


上条「髪型?」


浜面「ピアス?」


土御門「喋り方?」


青ピ「全部、ボクの特徴やん……」ズズーン


浜面「青髪……」ポンッ


青ピ「……なんや?」


浜面「お前も……感謝される人間になれよ?」キリッ
551 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/06(月) 22:44:47.01 ID:oN04P6Uj0

青ピ「」イラッ


青ピ「……」


浜面「痛っ!?」ドンッ


浜面「あ、頭にたるが落ちてきやがった!! 何しやがる!?」


青ピ「……あんま調子乗ったこと言うと、女子風呂に移動させるで?」ニヤリ


浜面「」


浜面「す、すいませんでしたぁぁぁぁああ!!」


青ピ(ピアス外してきてよかったわ)


土御門「結局、浜面は最後に謝るハメになれるわけだにゃー」


上条「いつもどおりですな」 
 
 
571 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:11:18.13 ID:og1mzY2J0

~ 女風呂 ~



フレンダ「うわー、ひろーい!!」


姫神「たまに行くお銭湯と。大違い」


吹寄「ほんと、広いわね」


滝壺(湯気が凄い)


吹寄「そういえば、滝壺さん同部屋の子は大丈夫なの?」


滝壺「うん。何か用事あるみたいだから、先にお風呂行っててって」


吹寄「そうなの」
572 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:11:45.65 ID:og1mzY2J0

その頃、滝壺の部屋では……



B美「」ピクピク


C恵「ねー? 本当に大丈夫なの?」


A子「うん。ありがとうね。これで滝壺さんの貞操は大丈夫よ」


C恵「? まー、私の電撃なら気絶させるくらいしかできないけどね」


A子「だからお願いしたの」ニコッ


C恵(よくわからないけど、まっいいか)


A子「お礼にジュースでも奢るね!」
573 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:12:22.09 ID:og1mzY2J0

フレンダ「あっ、シャンプーとリンス忘れちゃった……」


姫神「お部屋に?」


フレンダ「うん……」


姫神「私ので。よければ」スッ


フレンダ「ありがとう、姫神さん!」


姫神「ううん」


フレンダ「」ジー


姫神「どうかした?」
574 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:13:06.63 ID:og1mzY2J0

フレンダ「ううん。姫神さんの黒髪、綺麗だなー、って思って」


姫神「そ。そうかな……」


フレンダ「うん!」



滝壺「」ジー


吹寄「どうしたの? 滝壺さん」


滝壺(やっぱり大きい)モミュ


吹寄「ひゃん!?」ビクッ


滝壺(麦野のよりも断然に大きい。黄泉川先生といい勝負かも)モミモミ
575 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:13:43.79 ID:og1mzY2J0

吹寄「た、滝壺さん! な、何をっ!?」アセアセ


滝壺(私のより、弾力性もある……)モミモミ


吹寄「ひあ……あ……」


姫神「滝壺さん。積極的」ジー


フレンダ(や、やっぱり大きいわけよ……)


吹寄「み、見てないで助けてよ……あんっ……」



~ 同時刻 垣根宅 ~



垣根(なんだ……)


垣根(急にムラムラしてきやがった……)バサァー
576 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:14:26.74 ID:og1mzY2J0

滝壺「ごめんね。吹寄さん」


吹寄「だ、大丈夫……」ハァハァ


姫神「滝壺さんと吹寄さんが。そんな関係だったとは……」


吹寄「ち、違うわよ!!」アセアセ


滝壺「うん。ただ大きかったから揉んでみたかっただけ」


フレンダ「滝壺は、何気に行動力あるわよね……」


滝壺「そうかな? そういえば、フレメアはどうしたの?」


フレンダ「フレメアなら絹旗にお願いしたわけよ」
577 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:14:54.82 ID:og1mzY2J0

姫神「絹旗。さん?」


フレンダ「うん。風紀委員の同僚のね」


吹寄「そうなの。フレメアちゃん、フレンダさんがいなくて寂しがってないかしら?」


フレンダ「んー、どうだろうね?」アハハ



~ 同時刻 絹旗宅 ~



深愛「おねーちゃん、髪の毛乾かして~」


フレメア「絹旗、私も私も!」


絹旗「はいはい、順番に乾かすので超待ってて下さい!」ドタバタ


深愛「あーい」

578 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:15:30.56 ID:og1mzY2J0

フレメア「わかったー」


絹旗(洗剤オッケーですね。スタートっと)ポチッ


絹旗(よし、次はドライヤー出して……)



ガラガラ



絹旗「超お待たせしました。では深愛から先に乾かしましょう」


深愛「あーい」


フレメア「深愛ちゃんのお髪、さらさらだね」
579 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:16:31.34 ID:og1mzY2J0

深愛「うん! さらさらするんなの♪」


フレメア「さらさらするん?」


深愛「うん! さらさらするん♪」


フレメア(大体、可愛い……)


絹旗(ふぅ……流石に、お二人の相手は超疲れますね)ブーン



~ 30分後 上条達の部屋 ~



上条「札幌、楽しみだなー」ゴクゴク


浜面「ああ。滅多に来れないだろうから十分楽しまないとな」ゴクゴク


青ピ「明日は、食いまくるで~!!」ゴクゴク
580 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:17:12.44 ID:og1mzY2J0

土御門「女子もいるんだから、そこまで食えないと思うけどにゃー」ゴクゴク


青ピ「せやった……まー、女子いるから仕方ないわ」


浜面「やけに素直だな」


青ピ「ボクは、何事も女性優先で物事進める性格やらかね」キリッ


上条「いいこと言ってるんだろうけど、青髪が言うと卑猥に聞こえるな……」


青ピ「なんでやねん!!」


一同「あはははははっ!!」


浜面「まー、日頃の行い―――――――」ボトン ビチャ
581 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:17:49.71 ID:og1mzY2J0

上条「うおっ!?」


浜面「思いっきしジュースこぼしちまった……わりぃ、上条……」


上条「あー、気にするな(げ、パンツまで濡れてやがる……)」


上条「ちょっと下着替えるから、あっち向いててくれないか?」


青ピ「別に下着くらい見たってええやん」


土御門「だにゃー。カミやんは、どこの女の子ぜよ?」


上条「ちげーよ! 下着まで濡れちゃったから下着も穿き替えるの!!」


浜面「マジで? すまねーな……」

582 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:18:38.86 ID:og1mzY2J0

上条「気にするな」


青ピ「なら素直にあっち向いとるわ。男のナニを見ても気色悪いだけやし……」


土御門「だにゃー。終わったら声掛けて欲しいぜい」


上条「おう、悪いな……」


上条(さて、パンツとハーパンっと……)ゴソゴソ


上条(パンツ、臭い残るよな……ホテルの洗濯機って借りれるかな?)



コンコン ギー



フレンダ「当麻ー! 遊びに来たよー!!」


姫神「お邪魔します」
583 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:19:23.16 ID:og1mzY2J0

吹寄「貴様達、お酒飲んでないでしょうね!?」


滝壺「おじゃまします」


上条「あ…………」


女子一同「」



その時、女子一同が目にした光景は、下半分がすっぽんぽんの上条当麻の姿だった。
あいにく、この女子四人の中に男性の裸に免疫がある者はいなかった。
より、正確にいえば男性の生殖器に。



上条「え……えっと……」ダラダラ


上条Jr.「(・ω・)ノ よっ!」
584 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:20:07.39 ID:og1mzY2J0

フレンダ「きゃあぁぁぁぁぁぁああ!!」


姫神(いやん。上条君のが///)


吹寄「上条当麻!! 貴様は!!」


滝壺「」ポカーン



フレンダと吹寄から、上条に向かって用意してきた御菓子やペットボトルなどが次々と投げられる。
開いている扉を閉めれば、上条の哀れな光景が視界からなくなるはずだが思考が乱れている現在の彼女達では、その冷静な判断は出来なかった。



上条「い、いたっ…………」アセアセ


フレンダ「は、早く下はいてよっ!!」


吹寄「そうよ!! ハ、ハレンチな!!」

585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/06/09(木) 22:20:24.31 ID:xVRwF2KAO
逆ラッキースケベ……だと……? 
 
586 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:20:59.05 ID:og1mzY2J0

姫神(あの子も。見たことあるのかな?)


滝壺「ぞ、ぞうさん……」


浜面「滝壺ぉぉぉぉぉ!! 眼を閉じろぉぉぉぉぉぉ!!」


土御門「流石カミやん!! 今度は自分が見られる立場になるなんて!!」


青ピ「逆To LOVEる!? 羨ましすぎるで!!」


上条「いいから、ドア閉めてくれよぉぉぉぉ!!」


フレンダ「……あっ、そっか……」



バタン



上条「……」
587 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:21:30.29 ID:og1mzY2J0

上条「うぅぅぅ……女子にあんな姿見られるなんて、不幸だ……」シクシク


土御門「カミやん、出血大サービスだにゃー」ニヤニヤ


青ピ「ええな、カミやん! ボクも見せたかったで~」


浜面(滝壺が俺のより早く上条のを……)ブツブツ



フレンダ「あ、焦った……(ていうか、彼氏の"あれ"を友達に見られるってどういうわけよ!!)」


吹寄(男性の……間近で見ちゃった///)


姫神(あの人。いつもは反対の立場なのに)


滝壺「」ボケー
588 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:22:21.03 ID:og1mzY2J0

~ 5分後 ~



上条「さっきは、本当にすいませんでした!!」ドゲザ


フレンダ「う、ううん! こっちも確認もしないで入っちゃってごめんなさい」ペコリ


吹寄「事情があったらなら仕方ないわ。顔を上げなさい、上条当麻」


姫神「そうそう」


滝壺「かみじょう、気にしないで」


上条「……そう言ってもらうと助かるよ」


土御門「そうそう。別に見られたって減るもんじゃないし、気にしないのが一番だにゃー」


青ピ「せやね。ボクのならいつでも公開する―――――――」
589 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:23:24.01 ID:og1mzY2J0

フレンダ「えいっ!!」チョップ


吹寄「ふん!!」ズツキ


姫神「魔法のステッキ」ビリビリ


青ピ「あばばばばばっ!!」


青ピ「」ピクピク


フレンダ「全く、青髪の変態さには、あきれ返るわけよ」


吹寄「本当ね。全く成長しないんだから、貴様は!!」


滝壺「あおがみは、何を公開するの?」


浜面「大丈夫だ。お前が気にする必要はない」
590 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:24:06.66 ID:og1mzY2J0

フレンダ「それより、お菓子とジュース持ってきたからお喋りしようよ」


上条「お、おう!」


吹寄「折角の修学旅行の夜だものね。でもお酒は禁止だからね?」


土御門「……なぜ、そこで俺の顔を見るんだにゃー?」


吹寄「なんとくなくよ」


土御門(こいつ、意外に勘が鋭いぜい……持参したウィスキーの出番はなしか……)


姫神「お酒は。十八歳になってから」


青ピ「そんなことよりお喋りしようや!! 時間勿体無いで!!」
591 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:25:28.98 ID:og1mzY2J0

上条「飲酒は20歳からだからな、姫神」


姫神「わざと」


滝壺「あおがみ、復活」


浜面「凄い回復力だよな」









フレンダ「―――――――それで、姫神さん私の袖をずっと掴んでたわけよ」


上条「姫神がねー。見たかったなー」


土御門「怯える姫神。確かに貴重だにゃー」


青ピ「くそっ、生で見たかったわ!!」
592 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:26:20.93 ID:og1mzY2J0

浜面「ほほう」


滝壺「私も見たかった」


姫神「は。恥ずかしいから言わないで」


フレンダ「でも、普段とは違う姫神さんが見れて新鮮だったわけよ」


姫神「そ。そうかな」


吹寄「うん。姫神さんの新しい一面が見れて嬉しかったよ」ニコッ


姫神(吹寄さん。女版上条君みたいなこと言う……)


青ピ「せや。せっかくなんやし皆でゲームでもせーへん?」
593 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:27:30.34 ID:og1mzY2J0

一同「ゲーム?」


青ピ「うん。ベタに王様ゲームなんてどうや?」


フレンダ「何それ?」


吹寄「フレンダさん、知らないの?」


フレンダ「うん」


吹寄「えっと、王様ゲームっていうのはね―――――――――」


フレンダ「――――――――――へー、結構面白そう……やってみたい!!」


吹寄「そうね……皆はどう?」
594 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:29:31.36 ID:og1mzY2J0

上条「俺はいいぞ」


浜面「俺も」


土御門「俺はどっちでもいいぜい」


姫神「変な。命令さえなければ」


滝壺「私もやってみたい」ワクワク


吹寄「それじゃー、やってみましょうか。青髪!」


青ピ「は、はい!」


吹寄「下らない命令はなしだからね? わかった?」


青ピ「イエス・マイ・ロード!!」キリッ
595 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:30:07.60 ID:og1mzY2J0

土御門「最初は俺が王様だにゃー」


土御門「それじゃー、まずは3番が……」


吹寄「」ピクッ


土御門「5番に……」


姫神「」ピクッ


土御門「肩揉みされるんだにゃー」


吹姫「」ホッ


吹寄「3番は私よ」


姫神「5番は。私」
596 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:30:50.18 ID:og1mzY2J0

姫神「それじゃー。失礼するね」


吹寄「うん」


姫神「」カタモミモミ


吹寄「んっ……結構気持ちいいかも……」


姫神「お客さん。凝ってますね」


吹寄「ん……あ、そこ……」


男子一同(声だけ聞いてるとエロイな……)


フレンダ「当麻」


上条「」ビクッ


滝壺「はまづら」


浜面「」ビクッ
597 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:31:17.46 ID:og1mzY2J0

フレンダ「次は私が王様ってわけよ!」


フレンダ「それじゃー、4番が2番にビンタで!」


滝壺「4番は私」


上条「に、2番は俺だ……(何故、俺だけビンタ……)」


フレンダ「それじゃー、いってみようってわけよ♪」


上条(フレンダ、楽しんでんな……)


滝壺「それじゃー、かみじょういくよ?」


上条「お、おう!」

598 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:32:15.71 ID:og1mzY2J0

滝壺「えい」バシッ


上条「へぶしっ!?」


上条「…………結構痛いな」ヒリヒリ


滝壺「ごめんね、かみじょう」


上条「あー、気にするな(女の子に殴られる……俺はそういう宿命なのか……)」


土浜(ざまーみやがれ……)


青ピ(メッチャ羨ましいで、カミやん……)ガッデム



姫神「次は。私が王様」


姫神「6番は……」


青ピ(きたぁぁぁぁああ!!)
599 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:32:58.18 ID:og1mzY2J0

姫神「1番の足に……」


フレンダ「」ピクッ


青ピ(この反応、フレンダちゃんが1番かいな……)


青ピ(フレンダちゃんの足に、足に、足にぃぃぃぃぃぃいい!?)ドキドキ
























姫神「気をつけて」
600 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:33:41.24 ID:og1mzY2J0

青ピ「」ズシャー


フレンダ「…………え?」


青ピ「な、なんやねん! その命令は!!」


姫神「え。駄目だった?」


吹寄「駄目じゃないけど、ちょっと違うわね」クスクス


滝壺「ちなみに誰が1番と6番だったの?」


フレンダ「私が1番」ハイ


青ピ「ボクが6番や……」ガックシ


吹寄「……姫神さん、今の命令で正解だったかも」


青ピ「どういうことやねん!!」
601 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:34:37.78 ID:og1mzY2J0

~ 1時間後 上条達の部屋 ~



姫神「……いつのまにか。三人だけになったね」


土御門「だにゃー。余り者同士だぜい」


青ピ「今頃いちゃついてるんやろうか」


姫神「吹寄さん。彼氏さんからお電話来て、慌てて出て行ったもんね」


土御門「あれだけ慌ててる吹寄は、初めて見たんだにゃー」


青ピ「そういえば、ボクもやね。垣根と今頃、愛を語ってるんやろか?」


姫神「その言い方。ちょっと気持ちが悪い」


土御門「だにゃー。そういえば、姫神はカミやんの他にいい人できたのかにゃー?」
602 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:35:30.67 ID:og1mzY2J0

姫神「」


姫神「……え? 何で。上条君のことを……」


青ピ「いや、フレンダちゃん程じゃないにしろ皆にバレバレやったで……」


姫神「嘘?」


土御門「……姫神も意外に鈍感なんだにゃー」


姫神「みんなにばれてた。ちょっとショック」


青ピ「大丈夫やって」


土御門「だにゃー。んで、いい人はできたのかにゃー?」


姫神「…………ううん。特に他に気になる人は。いないかな」
603 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/09(木) 22:36:27.01 ID:og1mzY2J0

土御門「そうか……まー、姫神にもいつか素敵な彼氏が出来ると思うぜい」


姫神「……ありがとう。土御門君はどうなの?」


土御門「俺は舞夏一筋だぜい!!」


青ピ「このシスコンが!!」


土御門「シスコンの何処が悪いんだにゃー?」


青ピ「うぐっ!? あ、姫やん、ボクならいつでもウェルカムやで!?」


姫神「豪快に。お断りします」ピキッ


青ピ「そ、そんな嫌な顔せんでも……」ションボリ
 
 
612 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:14:59.69 ID:7CI2yb0D0

~ 同時刻 フレンダ達の部屋のベランダ ~



上条「へー、結構綺麗な夜景じゃねーか」


フレンダ「そうだね」ギュー


上条「あ、あのフレンダさん? さっきからくっつきすぎでは……」


フレンダ「二人っきりなんだからいいじゃない。駄目?」ジー


上条(うっ!? 上目遣いで見るな!! 卑怯だ!!)


上条「……駄目じゃないです」


フレンダ「なら、よかった♪」コトン


上条(こ、今度は頭を肩に乗せてきた!?)ドキドキ
613 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:15:38.86 ID:7CI2yb0D0

フレンダ「ねー、当麻」


上条「ん?」


フレンダ「私、この学校に転入してきてよかったよ」


上条「そっか。友達も沢山出来たもんな」


フレンダ「うん。きっと滝壺も同じこと思ってると思うわけよ」


上条「だな」


フレンダ「……それにね、こうして当麻と一緒にいられるしね」ニコッ


上条「」ドキッ
614 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:16:07.42 ID:7CI2yb0D0

上条「そ、そうだな……お、おでもフレンダと一緒にいられて嬉しいぞ?」


上条(やべ、おでって何だよ! おでって!!)


フレンダ「ほんと?」


上条「本当だよ。当たり前だろ?」


フレンダ「……なら、証明して欲しいかも」


上条「……へ? 証明って?」


フレンダ「ん……」


上条「!?」
615 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:16:51.43 ID:7CI2yb0D0

上条(よ、よし……)



上条は、フレンダの両肩をしっかりと掴み、目を閉じる恋人の顔へそっと顔を近づける。
そして少年と少女の唇が重なり合う。
恋人同士なら何でもないことであるが、恋愛偏差値が乏しい上条にとっては、中々勇気がいる行動だった。



上条「……」


フレンダ「…………えへへ、夜景をバックにキスなんて当麻もやるね?」


上条「そ、そっちから目閉じてきたんだろうが!?」アセアセ


フレンダ「駄目だった?」ジー


上条「……だ、駄目じゃないです」
616 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:17:32.06 ID:7CI2yb0D0

フレンダ「それじゃー……もう一回して?」


上条「……わ、わかった」


フレンダ「どうぞ……」


上条「ん……」



再度、上条の唇がフレンダの唇と重なる。
二回目の接吻は、一回目と違いお互いの唇が離れるのを拒否しているように、長く重なり合った。



フレンダ「……長いよ、当麻」


上条「わ、悪い……つい……」


フレンダ「別に嬉しいからいいけどね……」ボソッ


上条「ん? よく聞こえなかったんだけど何て言ったんだ?」


フレンダ「なんでもなーいわけ♪ 部屋に戻ろう」テクテク


上条「おーい、フレンダさーん!?」
617 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:18:18.47 ID:7CI2yb0D0

~ とあるロビー ~



吹寄「ちゃんとご飯食べてるんでしょうね?」


垣根『あー? 面倒くさいから外食だけどちゃんと食ってるぞ』


吹寄「そう、ならいいけど……」


垣根『それより、制理に会えなくて俺は寂しいんだけど……』


吹寄「んなっ///」


垣根『今から札幌まで飛んでっていいかー?』


吹寄「」


吹寄「…………え!?」


垣根『……なーんて、冗談だけどな』
618 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:18:49.55 ID:7CI2yb0D0

吹寄「!?」


吹寄「お、驚かせないでよ!! ばかっ!!」


垣根『わりぃ、わりぃ』


吹寄「期待しちゃったじゃないのよ、この馬鹿」ボソッ


垣根『ん? 今、よく聞き取れなかったんだけど何か言ったか?』


吹寄「」カァー


吹寄「な、何も言ってないわよ!! 帝督の馬鹿!!」ブチッ


垣根『あ、おい!?』



ツーツー



吹寄「……つい、切っちゃった」


吹寄「……」


吹寄「しょうがないから電話してやるかな……って私が悪いんだけどね……」
619 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:19:42.09 ID:7CI2yb0D0

~ 浜面の部屋 ~



滝壺「」スースー


浜面「完全に寝ちゃってるよ……」


滝壺「」スースー


浜面「今日は楽しかったか?」ナデナデ


滝壺「」スースー


浜面「俺は楽しかったぞ。お前の楽しそうな顔が見れたからな」


浜面「……」


浜面「ちょっくら飲み物、買ってくるかな……」
620 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:21:30.28 ID:7CI2yb0D0

浜面「アクエリでいいっかな……」ポチッ ガラガラ


B美「あ、浜面君!!」


浜面「ん? どうした?」


B美「滝壺さん知らない?」


浜面「……滝壺なら俺の部屋で寝てるけど」


B美「そっか……なら、私が滝壺さんのお部屋まで連れていこうか?」


浜面「いいのか? でも大変じゃないか?」


B美「大丈夫。私体格いいし、滝壺さんくらいなら軽くおんぶできるよ!!」フンスッ
621 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:22:15.43 ID:7CI2yb0D0

浜面「そっか、ならお願いすっかな」


B美「任せなさい!!」


「そうはさせないわよっ!!」


浜面「へ?」


C恵「」バチバチバチ


B美「あばばばばばばっ!!??」


浜面「な、なんだ!?」アセアセ


B美「」チーン
622 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:22:45.07 ID:7CI2yb0D0

A子「ふぅー、危なかったわね……」


C恵「そうだね。それじゃー、連れて帰ろうか」


A子「うん。それじゃーね、浜面君!」


C恵「ばいばい。後で滝壺さん起こしてねー!」


B美「」ズルズル


浜面「」ポカーン


浜面「な、何だったんだ……」
623 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:23:33.77 ID:7CI2yb0D0

~ 翌日 6時 ~



土御門「ん……6時か……」


土御門「カミやんと青髪は……」チラッ


上条「」スースー


青ピ「」カキクケココケケケ


土御門「熟睡してるんだにゃー」


土御門「どれ、10分くらい散歩でもしてみるかにゃー」









土御門「んー、今日もいい天気だぜい」テクテク
624 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:24:15.23 ID:7CI2yb0D0

女子D「あれ、土御門君?」


女子E「あ、本当だ」


土御門「ん? おはようだぜい。お前らも早起きだにゃー」


女子D「まーね(珍しくサングラスしてない)」


女子E(やだ、素顔イケメンじゃない……)


土御門「お前らも散歩かにゃー?」


女子E「う、うん!」


女子D「土御門君も散歩なの?」
625 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:24:47.49 ID:7CI2yb0D0

土御門「10分くらいだけどにゃー」


女子E「あ、あのね……」


土御門「?」


女子E「私達も一緒に散歩していいかな?」


女子D「あ、それいいね! 土御門君、いい?」


土御門「もちろんオッケーだぜい。そんじゃー、行くぜい」


女子D、E「はーい!!」


土御門(朝から元気だにゃー)
626 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:25:30.05 ID:7CI2yb0D0

~ 8時半 ~



小萌先生「はーい、今日は自由行動なのでーす。18時までにはホテルに戻ってきて下さいねー!」


一同「はーい!!」


小萌先生「遅刻した子には、コロンブスの卵なのでーす!」



ワーワー ガヤガヤ



上条「うし、全員いるかー?」


一同「おう(はーい)」


上条「んじゃー、札幌観光行きますかー!!」


一同「おう!!」
627 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:25:57.00 ID:7CI2yb0D0

~ とある大学キャンパス ~



吹寄「まずはここよね」


上条「大学生じゃなくても普通に入れるんだな」


青ピ「ここは、人気の観光スポットやからね」


姫神「自然豊かだね」カシャ


滝壺「本当だ。学園都市にもこういうのあるといいのになー」


フレンダ「流石に学園都市じゃ難しいわけよ」


青ピ「綺麗な女子大生おらへんかな?」


浜面「お前はそればっかりだな」


土御門「青髪は、ぶれないぜい」
628 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:26:30.96 ID:7CI2yb0D0

~ とある公園 ~



青ピ「ここの目玉は、なんと言ってもガラスのピラミッドやね」


上条「すげー建物だな」


フレンダ「そうね。お洒落……」


吹寄「夜だとライトアップされてもっと綺麗みたいよ」


姫神「それは。残念」カシャッ


滝壺「凄いね、はまづら」


浜面「おう、そうだな」


土御門(今度、舞夏と二人で札幌観光したいぜい)
629 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:27:15.48 ID:7CI2yb0D0

~ とあるラーメン屋 ~



店員「らっしゃい!! 天井ラーメンへようこそ!!」


上条「えーっと、俺はチャーシューメン。麺の固さはレベル4で」


フレンダ「私は醤油ラーメンで。固さはレベル1でお願いします」


女子一同「私も」


土御門「俺はみそラーメン頼むぜい。固さはレベル3で」


浜面「俺もチャーシューメンの大盛りで! 固さはレベル6!」


青ピ「ボクは、醤油ラーメンで。固さはお任せするで~」
630 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:28:00.18 ID:7CI2yb0D0

店員「かしこまりました~」


店員「店長!! レベル6入りました!!」


天井「あいよ~!! レベル6キタァァァァァ!!」



青ピ「ここが今、話題の天井ラーメンやで」


上条「確かに話題だけあって、結構混んでたもんな」


吹寄「11時であれだけ混んでるのだから、お昼時はもっと混んでるんでしょうね」


青ピ「せやね。12時過ぎると2時間待ちもあるみたいやで」


姫神「2時間も。待てない」
631 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:28:36.34 ID:7CI2yb0D0

滝壺「私も」


姫滝「ねー?」


青ピ「だから早めにしたんや。後、ジンギスカンも食いたいし」


浜面「ジンギスカンは、俺も食いたいな!」


土御門「けど女子そんなに食えるかにゃー?」


吹寄「あら? 私は大丈夫よ」


姫神「私も」


フレンダ「多分……」

632 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:29:39.76 ID:7CI2yb0D0

滝壺「私はわからない」


上条「まー、残ったら浜面が食うさ」


青ピ「せやね。頼むで、浜面」


土御門「期待してるぜい」


浜面「何で俺だけなんだよ!!」









上条「うん、超美味いな」ズルズル


フレンダ「うん。ラーメンはあまり食べないけど、これは美味しいわけよ」チュルチュル

633 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:30:37.29 ID:7CI2yb0D0
滝壺「確かに美味しい」チュルチュル


姫神「これは。はまる」チュルチュル


土御門「流石札幌だぜい」ズルズル


浜面「ああ。こんな美味いラーメンは初めてだ」ズルズル


吹寄「そうね。青髪、よく見つけたわね」チュルチュル


青ピ「せやろ!? 皆、満足してそうでよかったわ~」ズルズル


上条(インデックスがいたら、10杯は軽く食いそうだな)
634 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:31:09.34 ID:7CI2yb0D0

~ 17時 とある時計台 ~



上条「うぷっ……食いすぎたたな……」


土御門「だにゃー……うぷっ……」


浜面「流石に、3人分はきつかったぜ……うぷっ……」


青ピ「美味しかったから別にええやん……うぷっ……」


フレンダ「男子達、辛そうだね……」


吹寄「まー、あれだけ食べればね……」
635 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/10(金) 21:32:36.42 ID:7CI2yb0D0

滝壺「吹寄さんは大丈夫なの?」


吹寄「ええ。ジンギスカンはミニを頼んだから」


姫神「なるほど。頭がいい……うぷっ……」


吹寄「それより、ラストは時計台でしめる……青髪にしてはいいアイディアね」


青ピ「せやろ!? 早い時間行くより夕方の方がいいと思ったんや」


上条「確かに……後で外出たら写真撮ろうっと」


男子一同「その前に……」


女子一同「?」


男子一同「トイレ行ってくる!!」
 
 
651 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:12:39.22 ID:GcbX1pbS0

~ 19時 ホテル ~



小萌先生「はーい、北海道最後の夜なのです! 食事も昨日より豪勢なのですよ!!」


黄泉川「たっぷり食べるじゃんよ!!」


生徒一同「……」


生徒一同(食べ過ぎてもう無理……)


上条「削板なら全部食うんだろうな……」ゲッソリ


フレンダ「そうね……」


土御門「と、とりあえず食うぜい……」モグモグ
652 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:13:27.52 ID:GcbX1pbS0

青ピ「せ、せやね……作ってくれた人に申し訳ないさかい……」モグモグ


浜面「あ、ああ……」モグモグ


滝壺「あおがみは、偉いね。ちょっと見直した」


姫神「うん。だからご褒美に私の分あげる」スッ


青ピ「え? ちょっ!?」


滝壺「はまづら、しっかり食べて大きくなってね?」スッ


浜面「え!?」


上条「」モグモグ
653 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:14:25.68 ID:GcbX1pbS0

フレンダ「は、半分位は食べよう……」モグモグ


吹寄「そ、そうね……」モグモグ


土御門「」モグモグ


女子D、E「土御門くーん!」


土御門「な、何だにゃー?」


女子D、E「私達、もう食べれないからあげるよ」スッ


土御門「え、いらな――――――――」


女子D,E「それじゃーね!!」アセアセ


土御門「……」


土御門「くっ……術式使うより辛いぜい……」ボソッ
654 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:15:43.66 ID:GcbX1pbS0

~ 1時間後 上条達の部屋 ~



上条「だー、もう食えねー!!」ドサッ


土御門「俺もだぜい……」ドサッ


青ピ「ボク達は頑張った!!」ドサッ


上条「……今日は、もう動きたくねーな……」


土御門「でも、風呂入らないといけないぜい」


上条「そ、そうだな……」


青ピ「さ、流石に一日五食はきつかったかもしれへんね……」
655 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:16:39.32 ID:GcbX1pbS0

上条「……まー、折角の札幌だし後悔はしてないけどな」


土御門「俺は、最後の夕食だけ後悔してるぜい……」


青ピ「少し、横になったらお風呂いこか?」


上土「……」


上土「ああ(だにゃー)」



~ 1時間後 ~



トントン ガシャ



フレンダ「お邪魔しまーす」
656 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:17:21.74 ID:GcbX1pbS0

土御門「ん? フレンダだけかにゃー?」


フレンダ「う、うん。滝壺ははまづらのお部屋に、吹寄さんと姫神さんはもう寝ちゃった……」


青ピ「今日は沢山歩いたし疲れたんやね」


フレンダ「と、当麻は?」


土御門「ん」チョイチョイ



上条「」グーグー



土御門「すっかり熟睡してるぜい」


青ピ「風呂上がってからすぐにバタンや」
657 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:17:53.85 ID:GcbX1pbS0

フレンダ「そ、そうなんだ」


土御門「……どれ、俺と青髪はちょっと出てくるからカミやんのことは任せたぜい」


フレンダ「え? こんな時間に?」


青ピ「こんな時間だからこそや!!」


土御門「夜の街にお出かけだにゃー」


フレンダ「で、でも先生達にばれたら……」


青ピ「大丈夫やで。ボクの能力があれば一瞬で戻ってこれるで」


フレンダ「そ、そっか……気をつけてね?」
658 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:18:44.50 ID:GcbX1pbS0

土御門「ああ。カミやんのこと頼むぜい」


青ピ「フレンダちゃん、ばいばい」



手を振りながら、青髪ピアスと土御門は、フレンダの前から姿を消した。
夜の街で黄泉川と小萌に見つかることも知らずに。



フレンダ「……気を使ってくれたのかな?」


上条「」スースー


フレンダ「全く、修学旅行最後の夜なのに、のん気に寝ちゃって……」


上条「」スースー


フレンダ「こら、聞いてるのー?」ツンツン


上条「ん……」スースー


フレンダ「……」


フレンダ「まー、いいっか。お疲れ様、当麻」チュッ
659 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:19:27.22 ID:GcbX1pbS0

~ 翌日 8時 ~



小萌先生「はいはーい。今日で修学旅行は最後なのでーす」


黄泉川「今日で北海道ともお別れじゃん」


小萌先生「今日は、午前中観光して、午後3時くらいに学園都市に着く予定なのですよ」


黄泉川「今日もしっかり楽しむじゃん」



「はーい!!」



上条「今日で、北海道ともお別れか」


フレンダ「また行きたいね」


上条「ああ。京都といい行かなきゃいけないところが増えてくな」
660 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:20:35.29 ID:GcbX1pbS0

フレンダ「そうだね」


上条「今日は、フレメア達にお土産買ってこないとな」


フレンダ「うん(そうだ、絹旗にはお土産2倍約束したんだった……)」



~ 11時 とあるお土産屋さん ~



上条「これでいいっかな」


フレンダ「当麻は、もう決まったの?」


上条「ああ。つっても支部の仲間達くらいだけどな」


フレンダ「そっか。私もう少しかかるから待っててね?」


上条「あいよ」
661 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:21:30.45 ID:GcbX1pbS0

吹寄「えっと、帝督に頼まれたのは、っと……」


滝壺「ていとく?」ピクッ


吹寄「ひゃ!? 滝壺さん、いたの?」


滝壺「うん。ふきよせさん、ていとくって呼んでるんだね」


吹寄「え、えっと///」


滝壺(顔が赤い……)


吹寄「ふ、二人きりの時は///」
662 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:22:27.90 ID:GcbX1pbS0

滝壺(やだ、可愛い……)


吹寄「滝壺さんは、二人きりの時はどうなの?」


滝壺「私は、はまづらって呼んでるよ」


吹寄「そうなんだ……」


滝壺「……でも、今度下の名前で呼んでみようかな……」ボソッ


吹寄「え?」


滝壺「何でもない」ニコッ
663 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:23:18.56 ID:GcbX1pbS0


土御門(これは舞夏の分。これは母さんの分)


土御門(兄貴はまた海外だしいらないとして……親父には……)


土御門(これでいいかにゃー……)ニヤリ


青ピ「あれ、つっちー、そんなもん買ってどうすんねん?」


土御門「これは、親父の分のお土産だぜい」


青ピ「え、それが?」


土御門「だにゃー。何か問題でもあるかにゃー?」


青ピ「え、えっと……別に……」
664 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:24:22.58 ID:GcbX1pbS0

土御門「んじゃー、会計してくるぜい」


青ピ「う、うん……」


青ピ「……」


青ピ(流石に、お土産にポテトチップスはないで……)



浜面「あれ、姫神さんはお土産もう済んだのか?」


姫神「うん。だって……」


浜面「?」


姫神「特にお土産あげる人が。いないから」ズズーン
665 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:25:27.28 ID:GcbX1pbS0

浜面(うっ!? 負のオーラが……)


姫神「私は。お友達が少ないから」ズズーン


浜面「え、えっと……俺もあんまりあげる人がいないから同じだぞ?」アセアセ


浜面「あげるのは、風紀委員の奴らに、元スキルアウトの連中に、それと……あっ……」


姫神「」ズズーン


浜面(やっべぇぇぇ!! 余計、落ち込ませちまったぁぁぁぁああ!!)


姫神「どんまい。私」
666 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:26:17.44 ID:GcbX1pbS0

~ 13時 飛行機内 ~



アナウンス<本日は、テッラ航空をご利用頂き誠にありがとうございまーす。


アナウンス<まもなく、離陸致しますのでシートベルトを着用して欲しいですねー。



上条(これで北海道ともお別れか……)


上条(いいところだったなー)


青ピ「なんや、カミやん、外見つめちゃって」


土御門「センチなカミやんなんか、見たくないぜい」


上条「うるせーな、たまにはセンチな気分にさせろ!」
667 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:27:02.69 ID:GcbX1pbS0

滝壺「」スースー


A子「よいしょ、よいしょ」ガチャ


B美「あん! 私が滝壺さんにシートベルトしてあげたかったのに……」


A子「あんたがやると、危険だからね」


B美「A子のい・け・ず♪」


A子「あら、殺意が芽生えてきたわ」


滝壺「むにゃむにゃ……」
668 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:27:41.21 ID:GcbX1pbS0

姫神「」ギュー


フレンダ「大丈夫よ、姫神さん。私達がついてるわけよ!」


吹寄「うん」


姫神「あ。ありがとう」ギュー


フ吹(か、可愛い……)



浜面(あばよ、北海道。また来るぜい……)


浜面(滝壺と……子供を連れてな」キリッ


男子B「黄泉川先生~、浜面が子作り宣言してますけど~」
669 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:28:36.68 ID:GcbX1pbS0

浜面「うげっ!? 声に出しちまった……」


男子A「滝壺さんと子供だぁ? 俺達に喧嘩売ってるな?」


男子B「そうだ、そうだ!! リア充爆破しろ!!」


浜面「……はんっ!! 悔しかったらお前らも彼女作ってみやがれ!!」


男子B「うぐっ!? 貴様……」


男子A「……まー、俺も彼女できたけど」


男子B「え? いつのまに?」


男子A「昨日、告白されてよ。あははは」
670 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:29:15.29 ID:GcbX1pbS0

浜面「おう、よかったな。おめでとさん」


男子A「サンキュー」


男子B「……」


男子B「堪忍袋の緒が切れた! 許さんぞ! リア充!!」


浜面「うおっ!? 逆切れかよ!!」


男子B「殺意を抱くよ。興味以上の対象だということさ」


浜面「なに、この人怖い……」


男子B「敢えて言わせてもらおう! 童貞であると!!」
671 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/13(月) 22:30:13.27 ID:GcbX1pbS0






アナウンス<それでは、離陸しまーす。


アナウンス<ジャンボエクシア。左方のテッラ、出ますよ!


アナウンス<優先する。旅の思い出を上位に。ヴェントの出番を下――――


アナウンス<ふさけんじゃないわよぉぉぉぉ!! テッラァァァァァァァ!!


アナウンス<ヴェント!? 何故ここに!? ぐがぁぁぁぁぁぁああ!!


681 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:37:21.28 ID:yDchVzaY0

~ 6月4日 セブンスミストのとある和食屋 ~



原谷「いやー、お土産わざわざありがとうございます」


上条「いやいや、つまらない物で悪かったな」


削板「北海道か!! 俺も行ってみたいぞ!!」


垣根「俺も行ったことねーしな。夜景とか綺麗なんだろ?」


上条「俺達は、札幌の夜景しか見れなかったけど綺麗だったぞ。函館の夜景は、もっと綺麗みたいだけど」


原谷「函館の夜景は、有名ですよね」


垣根(夜景か……)
682 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/06/14(火) 20:37:51.00 ID:Jwe917VM0

男子Bの口調がグラハムだと
683 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:37:51.50 ID:yDchVzaY0

―――――――――――――
―――――――――
―――――
――


吹寄『素敵な夜景ね』


垣根『ああ。綺麗だな』


吹寄『帝督と一緒に函館に来れてよかったわ』


垣根『俺もだ。制理と一緒にどうしても夜景が見たくなってよ』


吹寄『そう』クスッ


垣根『制理』


吹寄『なに?』
684 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:38:36.11 ID:yDchVzaY0

垣根『これを受け取ってくれ』スッ


吹寄『え? これは……』


垣根『婚約指輪だ』


吹寄『』


吹寄『…………え?』


垣根『俺と結婚して欲しい』


吹寄『…………』


吹寄『嬉しい……』
685 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:39:06.94 ID:yDchVzaY0

垣根『受け取ってくれるか?』


吹寄『ええ。もちろん』


垣根『制理……』ギュッ


吹寄『帝督……』ギュ



―――
――――――
―――――――――
―――――――――――――



垣根(なんてな!!)


垣根「くくくくく」
686 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:39:39.17 ID:yDchVzaY0

原谷「な、なんですか……」


削板「面白い奴だな……」


上条(今度、病院連れてってやるかな……)


店員「お待たせ致しました」


上条「あ……」


店員「あ……」


上条「姫神?」


姫神「か。上条君?」
687 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:40:22.76 ID:yDchVzaY0

上条「お前、ここでバイトしてたのか?」


姫神「うん。半年前から」


上条「そうだったのか。知らなかったな……和服似合ってるぞ?」


姫神「!?」


姫神(この人は。また平気でそう言うことを……)


姫神「それはどうもありがとう」


上条「あれ? 何か怒ってます?」


姫神「別に」
688 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:40:50.87 ID:yDchVzaY0

垣根「おっ、吹寄の友達の子だよな?」


姫神「そういう貴方は。吹寄さんの彼氏さん」


垣根「おう。ここでバイトしてたんだな」


姫神「は。はい。えっと。ご注文は?」


上条「えっとだな―――――――――」


姫神「それでは。少々お待ち下さい」ペコリ


上条「おう。頑張れよー」フリフリ


垣根「和服も中々いいな」
689 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:41:23.60 ID:yDchVzaY0

削板「大和撫子って感じの子だな!!」


原谷「……」


上条「姫神は、美人さんだからな」


垣根「確かに。上条の学校は、女子のレベル高いのか?」


上条「うーん、どうでしょうね。上条さんはよくわからないですな」


垣根「うまくはぐらかしやがった……ん? 原谷どうした?」


原谷「」ボケー


上条「原谷?」
690 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:42:10.35 ID:yDchVzaY0

削板「おい、どうした?」


原谷「……した」ボソッ


一同「え?」


原谷「……惚れました」


一同「」


一同「なにぃぃぃぃぃぃぃぃ!!??」


上条「……つまり、一目惚れってやつか?」


垣根「そういうことになるな」
691 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:43:08.39 ID:yDchVzaY0

削板「ははは!! いいことだ!!」


原谷「上条さん!!」


上条「は、はい!」ビクッ


原谷「か、彼女のこと教えて下さい!!」ペコリ


上条「え?」


原谷「か、彼女のこと色々知りたいんです!! お願いします!!」


上条(す、凄い気迫だ……まるで、山王戦の湘北みたいだぜ……)


上条「……お、おう」
692 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:43:52.26 ID:yDchVzaY0

原谷「ありがとうございます!!」


垣根「若いっていいねー」ククク


削板「原谷が、いつにもましてアグレッシブだな!!」









姫神「お待たせ致しました」コトン


上条「お、おう……あ、姫神」


姫神「なに?」


上条「さっき紹介し忘れたな。友達の原谷と削板だ」
693 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:44:36.92 ID:yDchVzaY0

削板「削板軍覇だ!! よろしくな!!」


原谷「原谷矢文です。どうも」ペコリ


姫神「……姫神秋沙です。よろしく」ペコリ


原谷「」ドキッ


原谷(か、可愛い……)


原谷「あ、あの姫神さん!!」


姫神「は。はい」


原谷「ご、ご連絡先教えて貰えませんか!?」
694 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:45:13.00 ID:yDchVzaY0

姫神「」


姫神「…………え?」


原谷「だ、駄目ですかね……」


姫神「え。えっと……」モジモジ


姫神「い。今バイト中だから……その……///」


姫神「失礼します!」ペコリ テクテク


原谷「あ…………」


上条「駄目だったか……」
695 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:45:54.63 ID:yDchVzaY0

削板「ドンマイだ!!」


垣根「……いや、意外と脈ありかもしれないぜ」


一同「…………え?」









姫神(お。驚いた……)


姫神(あ。あの眼鏡の人。私に好意持ってるのかな……)


姫神「……」


姫神(ううん。もしかしたら。吹寄さんの彼氏さん達も。私の連絡先聞こうとしたのかもしれないし)


姫神(私の思い過ごし……のはず……)
696 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:46:35.00 ID:yDchVzaY0

~ 翌日 第一八○支部 ~



原谷「」ボー


心理定規「……」


削板「あー、事務処理はいつまで経っても慣れないぞ!!」ウガー


心理定規「ねぇ……」


削板「何だ?」


心理定規「原谷君、どうしたのかしら?」


削板「え?」


心理定規「今日、ずっとあの調子なのだけれど……」
697 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:47:12.02 ID:yDchVzaY0

削板「……うん、垣根曰く恋の病ってやつだそうだ!!」


心理定規「」


心理定規「……え? 恋の病?」


削板「おう!! 上条の同級生に一目惚れしてしまってな!!」


心理定規「へぇ……原谷君がね……」


削板「ただ、連絡先が聞けなくてな……それで元気がないんだろうな」


心理定規「なるほどね」


原谷(姫神さん……)ボケー
698 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:47:53.87 ID:yDchVzaY0

~ 翌日 武里高校 ~



姫神「」ボー


吹寄「姫神さん、どうしたのかしら?」


フレンダ「さー。いつにもましてボーっとしてるわけよね」


上条「……」


上条(垣根の奴が脈あるかも、って言ってたけど……)


上条(うし、原谷の為に聞いてみるか!!)


上条「姫神、後でちょっといいか?」


姫神「え?」
699 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:48:31.93 ID:yDchVzaY0

上条「ちょっと話したいことがあってさ……」


姫神「……う。うん」



~ 昼休み 屋上 ~



姫神「そ。それでお話って……」


上条「ああ。この前は悪かったな」


姫神「この前……」


上条「バイト中のことだよ。急に俺の友達がお前の連絡先聞いたろ?」


姫神「う。うん……」
700 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:49:33.40 ID:yDchVzaY0

上条「もしかして、姫神の気分害したかな、って思ってさ……」


姫神「ううん。そんなことはない」


上条「!?」


上条「そ、そっか! ならよかった」


姫神「上条君」


上条「なんだ?」


姫神「あの人は。何で私の連絡先を聞いてきたのかな? 後。他の人達も私の連絡先聞こうとしたの?」


上条(理由は、俺の口からは言えないよな。勝手に人の気持ちを伝えていいはずがない……)

701 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:50:10.09 ID:yDchVzaY0

上条「お前の連絡先を知りたがってたのは原谷だけだよ。理由は、あいつから直接聞いてやってくれ」


姫神「…………え?」


上条「わざわざ昼休みに悪かったな。それじゃーな!!」ダダダッ


姫神「あ…………」



上条(うし! 原谷の奴、嫌われてるみたいじゃなさそうだ!!)



姫神「本人に直接聞けって言われても。連絡先がわからない……」



友人の為に自分なりに行動した上条だったが、やはり彼はどこか抜けているのだった。
702 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:51:02.60 ID:yDchVzaY0

~ 6月11日 第六学区 ~



姫神(気分転換に。第六学区に来て見たけど)


姫神(やっぱり。一人じゃつまらないな……)


姫神(吹寄さんは。彼氏さんとデート。フレンダさんは。風紀委員のお仕事)


姫神(他のお友達は……いない……私って……)


姫神(やっぱり。お友達少ない)ズズーン


不良A「いてっ!」トンッ


姫神「あ。ごめんなさい」ペコリ

703 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:51:46.59 ID:yDchVzaY0

不良A「ああ、いいっていいって……(うお、可愛い子じゃん……)」


不良B(これは……)ニヤリ


不良A「……俺達と一緒に来てくれたら許してやるからさ」


姫神「…………え?」


不良B「そうそう。君、可愛いよね? 俺達と一緒に遊びに行こうぜ?」


姫神「え。えっと……」


不良A「君、一人だろ? だったらいいじゃん。な?」ガシッ


姫神「」ビクッ
704 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:52:23.76 ID:yDchVzaY0

姫神「は。離し――――」


不良B「いいねー。嫌がってる顔も可愛い!」


姫神「―――――ッ!?」



――――――



原谷(はぁ……姫神さん今頃どうしてるのかな?)


原谷(暇つぶしに化物語のBD買っちゃったけど今日は、これ見て一日過ごしますかね……撫子最高!!)


原谷「ん?」


原谷(あれ、女の子が男に絡まれてる?)


原谷「うーん」ジー


原谷(あ、あの子は!?)
705 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:53:07.76 ID:yDchVzaY0

――――――



姫神(周りに人が。沢山いるのに誰も助けてくれない……)


姫神「……」


姫神(そうだよね。私なんかを助けてくれる人なんて……)


姫神(あの人しか……)グスッ


不良B「おいおい、泣かせんなよー?」


不良A「ありゃ? 俺って罪な男!?」


不良共「あははは!!」


姫神「……」
706 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:53:52.85 ID:yDchVzaY0

不良A「まー、鳴くんだったらここじゃなくてベッドの上でさ?」ニヤニヤ


不良B「ばーか! 字がちげーよ!」ニヤニヤ


姫神(なんだろ。馬鹿みたいだ……私……)



その時、こちらに猛スピードで駆け寄ってくる一人の少年の姿が、姫神の目に映る。
だがその少年は、彼女がよく知る英雄ではなく、眼鏡をかけた華奢な少年だった。



原谷「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


姫神「!?」


原谷「姫神さんから離れろぉぉぉぉぉ!!」


姫神「…………え?」
707 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:54:31.37 ID:yDchVzaY0

原谷は、勢いそのままに姫神の左手を握り締め、そのまま彼女を連れ去っていった。
取り残された不良達は、突然の出来事に唖然としていたが数秒経つと状況を把握した。



不良A「くっ!? おい、追うぞ!!」


不良B「おう!!」


不良A「人の獲物取りやがって……くそったれが!!」



その様子を、遠めで見つめている一人の少年の姿があった。
少年の傍らには、黒髪の美少女が寄り添っている。



「……何だ?」


「どうかしたの?」


「いや、ちょっとな……悪い、少し待っててくれねーか?」


「うん。別にいいけど」


「わりぃな」
708 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:55:09.44 ID:yDchVzaY0








原谷「ハァハァ……」


姫神「はぁはぁ……」


原谷「こ、ここまで逃げれば大丈夫かな?」


姫神「あ。あの……」


原谷「姫神さんですよね? 僕のこと覚えてます?」


姫神「か。上条君の」


原谷「はい。よかった、覚えててもらって」ニッコリ
709 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:55:55.68 ID:yDchVzaY0

姫神「……な。なんで私のこと……」


原谷「?」


姫神「た。助けてくれたの?」


原谷「……それは、姫神さんが困ってたからに決まってるじゃないですか」


姫神「っ!?」


姫神「……で。でも周りの人達は。皆。見て見ぬ振りだったし。なんで貴方は……」


原谷「……そうですね、僕は喧嘩が強いわけじゃないし、強力な能力を持ってるわけでもない」


原谷「でもですね……姫神さんの困ってる姿を見たら、勝手に体が動いてたんですよ」
710 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:56:35.32 ID:yDchVzaY0

姫神「……」


原谷「弱いくせに何やってるんだか、ですよね。あははは」


姫神(いたんだ……)


姫神(あの人以外にも……私のことを助けて……見てくれてる人が)グスッ


原谷「いっ!?」


原谷「ひ、姫神さん!? どうしたんですか? どこかお怪我でも!?」アセアセ


姫神「……ご。ごめんなさい。大丈夫」ゴシゴシ


原谷「そ、そうですか」ホッ
711 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:57:13.11 ID:yDchVzaY0

原谷「それじゃー、もう大丈夫だと思うので僕はこれで……」


姫神「あ……」


原谷「それじゃー、また機会があったらお会いしましょう」ニコッ


姫神「……ま。待って!」


原谷「はい?」


姫神「……え。えっと……その……」


原谷「なんです?」


姫神「れ。連絡先!」
712 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:57:48.96 ID:yDchVzaY0

原谷「」ビクッ


姫神「こ。この前聞かれたのに教えられなかったから。今教える……」ゴニョゴニョ


原谷「」


姫神「あ。あの?」モシモシ


原谷「……」


姫神「か。固まってる?」



『吸血殺し』姫神秋沙。第一八○支部所属の風紀委員、原谷矢文。
この二人が、恋仲になるのはもう少し先の話。
713 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:58:19.72 ID:yDchVzaY0

―――――――



不良A「くそ!! あいつら、どこに逃げやがった!?」


不良B「そんな遠くには行ってないはずだ。二手に―――」


「なーにやってんだ? お前ら」



不良達の会話を遮るように、突如、第三者の声が彼らの耳に届いた。
声がした方に振り向くと、そこには不適な笑みを浮かべる金髪の少年の姿があった。









不良A「うぅぅ……化物……」


不良B「……」


「たくっ、世話焼かせやがる……」
714 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/14(火) 20:59:00.69 ID:yDchVzaY0

「……」












































垣根「さーて、あの二人上手くいくといいんだけどな」ニヤリ


728 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:31:40.60 ID:AaK+NEvO0

~ 6月14日早朝 フレンダ宅 ~



フレメア「行ってきます!」ギー ガシャン


フレンダ「いってらっしゃい」フリフリ


フレンダ「相変わらずフレメアは元気なわけよ」


フレンダ「……私も、そろそろ学校行く準備するかな」クラッ


フレンダ「あれ?」


フレンダ「……」


フレンダ(気のせいかな……それより学校行く準備しなきゃ!!)
729 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:34:01.44 ID:AaK+NEvO0

~ 武里高校 ~



アックア「つまりオアシスは、ビートルズの再来と言われてたのである。衰退していたプリティッシュ・ポップの―――」


フレンダ(うーん、なんだか頭の中がボーっとするわけよ……)


フレンダ(お疲れ気味ってわけかしら?)


フレンダ「ふぅ……」









アックア「今日は以上で終了なのである。気をつけて帰るのである」


青ピ「気をつけー。ありがとうございましたー」


クラス一同「したしたー」


アックア「うむ」
730 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:34:52.21 ID:AaK+NEvO0

上条「……さてと、支部に行きますか」


青ピ「あ、今日はボク日直やから先に行っててな?」


上条「おう。土御門、フレンダ、行こうぜ?」


土御門「そう焦らせるな、カミやん」


フレンダ「う、うん……」


フレンダ(なんだか体がだるいな……)


上条「さー、今日も風紀委員頑張りますかー!」
731 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:35:29.60 ID:AaK+NEvO0

~ 1時間後 第一七七支部 ~



固法「はい、それじゃー今日も皆、よろしくねー」


一同「はーい!!」


フレンダ「はぁはぁ……」


滝壺「ふれんだ、どうしたの?」


フレンダ「な、何でもないわけ……」


絹旗「フレンダ、超パトロール行きましょう」


フレンダ「う、うん……」
732 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:36:11.06 ID:AaK+NEvO0

滝壺「……」


フレンダ(あ、あれ?)クラッ



ドサッ



フレンダ「……はぁはぁ……」


絹旗「フ、フレンダ!?」


滝壺「ふれんだ!?」


固法「ど、どうしたの!?」


絹旗「固法さん、フレンダが!!」
733 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:36:39.39 ID:AaK+NEvO0

フレンダ(あ、あれ……私、どうしちゃったんだろ……)


上条「フレンダ!!」


フレンダ(当麻? 何で皆騒いでるんだろ? よく聞こえないや……)


フレンダ(わ、わたし……)


フレンダ「……」






734 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:37:22.56 ID:AaK+NEvO0

~ 1時間半後 フレンダ宅 ~



フレンダ「……」


フレンダ「ん……ここは……」


上条「お、起きたか?」


フレンダ「と、当麻? 私、一体……」


上条「高熱で支部で倒れたんだよ。覚えてないのか?」


フレンダ「こ、高熱? そっか、だから私……」


上条「かなり焦っちまったよ、俺……」
735 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:38:04.39 ID:AaK+NEvO0

フレンダ「心配かけてごめんね……当麻がここまで運んでくれたの?」


上条「気にすんな。あー、俺が運ぼうと思ったんだけど、青髪が瞬間移動でフレンダと固法さんだけ移動させたんだ」


フレンダ「青髪と固法さんが?」


上条「ああ。俺はこの右手があるから、瞬間移動できないからな……」


フレンダ「ふふふ、厄介な右手だね……はぁはぁ……」ニコッ


上条「本当だよ。あっ、固法さんが薬買ってきてくれたから今、飲ませるな?」


フレンダ「うん……固法さんと青髪にお礼言わないとね……」


上条「フレンダが元気になったらな?」
736 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:38:35.28 ID:AaK+NEvO0

フレンダ「う、うん……」


上条「はいよ」スッ


フレンダ「ん……」ゴクゴク


フレンダ「苦い……」


上条「はははっ」


上条「……とりあえず、ゆっくり寝てろよ? 俺はちょっくら買い物してくるからさ」


フレンダ「っ!?」


フレンダ「やだ……」ギュ
737 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:39:14.98 ID:AaK+NEvO0

上条「……え?」


フレンダ「離れないで……」


上条「大丈夫だ。すぐ帰ってくるから。な?」


フレンダ「やだよ……ここにいて……」ウルウル


上条(……病気で弱気になってんのかな?)


上条(お粥とかの材料買いに行きたいんだけどな……仕方ない……)


上条(あいつに頼むか……)


上条「……わかった。俺はずっとここにいるよ」ニコッ
738 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:39:59.99 ID:AaK+NEvO0

フレンダ「ほんと?」


上条「ああ。だから安心して、ゆっくり休め」


フレンダ「う、うん……」









フレンダ「」スースー


上条「……疲れてたのかな?」


上条「そうだよな……一人で妹育てて、風紀委員の活動もしてよ……」


上条「そりゃー、疲れるよな……」ナデナデ
739 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:40:36.14 ID:AaK+NEvO0


上条「……」


上条「ごめんな、気づいてやれなくてさ……」



<ギー ガシャン

<ただいまー!!



上条「お、お嬢様のお帰りだ」


上条「フレンダ、すぐ戻るからな?」


フレンダ「」スースー



ギー



上条「フレメア、おかえり!」
740 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:41:23.02 ID:AaK+NEvO0

フレメア「にゃあ!? なんで、上条がいるの?」


上条「実はな――――――――――――」




フレメア「――――――――――――大体、お姉ちゃんは大丈夫なの!?」


上条「ああ。お薬も飲んだからゆっくり休めば大丈夫だと思うぞ?」


フレメア「……そっか。よかった」ホッ


上条「フレンダがあの状態だし、今日の晩御飯は俺が作るからな?」


フレメア「上条が? やった~!!」


上条「はははっ。とりあえず、手洗いとうがいしてこいよ?」
741 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:42:16.78 ID:AaK+NEvO0

フレメア「うん!! って、あれ?」


上条「どうした?」


フレメア「大体、冷蔵庫に材料が入ってなかった気がする……」


上条「……あー、それなら大丈夫だぞ!」ニコッ


フレメア「?」ハテナ



~ 30分後 ~



ピンポーン



上条「おっ、来たか」


フレメア「私が出る!!」タタタッ
742 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:43:12.62 ID:AaK+NEvO0

フレメア「はーい、どうぞ!」



ギー



滝壺「おじゃまします」


海原「同じく」


フレメア「滝壺だぁ……あと……」


海原「おっと、覚えてもらえませんでしたか」


海原「自分は、海原光貴と申します。フレンダさんのお仲間ですよ」ニッコリ


フレメア「にゃあ。お姉ちゃんのお仲間さん?」
743 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:43:47.80 ID:AaK+NEvO0

海原「はい。フレメアさん、よろしくです」ナデナデ


フレメア「うん。大体、よろしく」ニコッ


上条「おう、ありがとな?」


滝壺「ううん。気にしないで」


上条「海原も悪かったな」


海原「いえいえ。お気になさらず」


上条「ありがとな。浜面はどうしたの? てっきり滝壺と浜面が来ると思ってたんだけど」


滝壺「はまづらは、暴行魔相手に暴走してるむぎのを止めにいってる」
744 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:44:37.09 ID:AaK+NEvO0

海原「それで、彼の変わりに自分が来たわけです」


上条「そ、そうだったのか。浜面も大変だな……」


滝壺「それより、ふれんだは?」


上条「あっ、そうだな。まー、上がってくれ。俺の家じゃないけどな」


フレメア「にゃあ。どうぞー」


海原「では、改めてお邪魔致します」


滝壺「うなばら、冷蔵庫に材料入れておいてくれる?」


海原「かしこまりました」
745 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:45:33.75 ID:AaK+NEvO0

上条「あっ、後でお金渡すな」


海原「いえ。大丈夫です」


上条「で、でもよ……」


滝壺「ふれんだは、大切な仲間だから……そんな小さいこと、気にしないで」


海原「そういうことです」


上条「……わかった、ありがとな」


滝壺「どういたしまして」


海原「上条さん、材料を冷蔵庫に入れるの手伝って貰えますか?」


上条「おう」
746 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:46:44.53 ID:AaK+NEvO0

フレンダ「」スースー


滝壺「凄い汗だね。一度、着替えさせてあげたほうがいいかな」


フレメア「滝壺、お姉ちゃん大丈夫かな?」


滝壺「うん。大丈夫だよ」


フレメア「」ホッ


滝壺「ふれめあ、ふれんだのお着替えは?」


フレメア「大体、あそこ」


滝壺「ありがとう。海原は、蒸しタオル用意してきて」
747 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:47:33.05 ID:AaK+NEvO0

海原「かしこまりました」



~ 3分後 ~



海原「はい。お待たせしました」スッ


滝壺「ありがとう」チラッ


海原「」コクリ


海原「それじゃー、フレメアさん。自分と一緒に遊んでましょうか?」


フレメア「にゃあ。わかったー」


海原「それでは、滝壺さん、後はよろしくお願いします」


滝壺「任せて」
748 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:48:11.37 ID:AaK+NEvO0


<海原、何して遊ぶのー?


<そうですねー。死体ごっこでも


<大体、それ寝てるだけだと思う



滝壺「それじゃー、服脱がすから、かみじょう手伝って?」


上条「」


上条「…………え?」


滝壺「どうしたの?」


上条「い、いや……脱がすって……それって……」アセアセ
749 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:49:22.11 ID:AaK+NEvO0

滝壺「?」


上条「ね、寝てる間に……人の裸を見るのは、よくないと思いますとのことよ?」


滝壺「かみじょう、ふれんだの裸見たことないの?」


上条「っ!?」


上条「ね、ねーよ!!」


滝壺「……そっか。自分の"あれ"は私達に見せたくせにね」ボソッ


上条「うぐっ!? 滝壺さん、そのことは忘却の空に……」
750 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/16(木) 22:50:08.99 ID:AaK+NEvO0

滝壺「……それじゃー、私一人でやるから」


上条「す、すまねぇ……」


滝壺「かみじょう、意外と純情だったんだね」クスッ


上条「い、意外って失礼だな!! 上条さんは、純粋無垢でございますとのことよ!?」


滝壺「はいはい」


上条「滝壺に流された……」ガーン


滝壺「」ニヤリ 
 
 
757 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:45:14.85 ID:NaoUoN4t0

上条「よし、晩飯作るかな」


フレメア「」ワクワク


上条「滝壺と海原も食ってけよ?」


滝壺「いいの?」


海原「いいんですか?」


上条「もちろん。そっちの方がフレメアも喜ぶだろうしな」


フレメア「にゃあ。滝壺と海原も一緒に夜ご飯!!」


滝壺「それじゃー」
758 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:46:08.19 ID:NaoUoN4t0

海原「お言葉に甘えて」


上条「おう。あっ、風呂掃除するの忘れてた!!」


海原「お風呂場の掃除なら、自分がしておきましたけど?」


上条「海原様、誠にありがとうございます」


海原「いえいえ」


滝壺「流石、うなばら。いいお嫁さんになれるよ」


海原「いやいや、自分男ですからね!?」


上条「それじゃー、晩飯出来るまで適当にくつろいでてくれ」
759 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:46:37.71 ID:NaoUoN4t0

滝壺「……私は、ふれんだの様子見に行ってくるね」


海原「それでは、自分は……」


フレメア「」ジー


海原「……フレメアさんと遊んでましょう」


フレメア「」ニコッ


上条(本当に人懐っこい子だな……ある意味、才能だな……)









上条「それじゃー、俺はフレンダにお粥を持ってくから、三人で食べててくれ」
760 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:47:16.63 ID:NaoUoN4t0

滝壺「うん」


海原「かしこまりました。それではいただきます」


フレメア「いただきまーす!」



上条「フレンダ、起きてるか?」


フレンダ「あ、当麻……」


上条「調子はどうだ?」


フレンダ「……うん、少しはよくなったかな?」


上条「ならよかった。ほら、お粥だぞ」コトン

761 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:47:44.62 ID:NaoUoN4t0

フレンダ「……ありがとう」


上条「熱いから気をつけてな?」


フレンダ「……当麻」


上条「ん?」


フレンダ「……食べさせて?」


上条「…………え?」


フレンダ「お願い……」ジー


上条「……わかったよ。今日は、とことん上条さんに甘えて下さいな」
762 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:48:15.91 ID:NaoUoN4t0

フレンダ「えへへ……ありがとう」


上条「ほら」スッ


フレンダ「ん」パクッ


フレンダ「美味しい……」


上条「そりゃー、よかった」ニコッ


フレンダ「当麻は、本当にお料理美味いね」


上条「それほどじゃねーよ。一人暮らしも長いしな」


フレンダ「……私、風邪ひいてよかったかも」
763 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:48:51.00 ID:NaoUoN4t0


上条「なんでだよ?」


フレンダ「当麻とこうして、沢山一緒にいられるから」ニコッ


上条「」ドキッ


上条「へ、変なこと言うなよ!」アセアセ


フレンダ「ふふふ」



海原「今頃、どうしてるんでしょうね?」


滝壺「かみじょうが、ふれんだに"あーん"してあげてるんじゃないかな?」


フレメア「あーん?」

764 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:49:28.66 ID:NaoUoN4t0


滝壺「ふれめあ、こういうことだよ」スッ


フレメア「にゃあ?」パクッ


フレメア「」モグモグ


フレメア「美味しい!」


滝壺「」ニコッ


海原「しかし、上条さんはお料理上手なんですね。意外でした」


滝壺「そうだね。私のよりも美味しいや……」


海原「おや、ショックでしたか?」
765 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:49:58.87 ID:NaoUoN4t0

滝壺「少しだけ……」


フレメア「上条のご飯、フレンダお姉ちゃんのより大体、美味しいかも……」


滝壺「ふれめあ、ふれんだもお料理するの?」


フレメア「うん。最初は、冷凍食品ばっかりだったけどね」


滝壺「そうなんだ」


フレメア「海原は、お料理するの?」


海原「多少はですね。でもこれほど美味しくは作れませんけどね」


フレメア「今度、滝壺と海原のご飯も食べてみたいなー?」
766 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:50:45.00 ID:NaoUoN4t0


滝海「!?」


滝壺「うん。私のでよければいいよ?」


海原「自分のがお口に合うかは、わかりませんが……それでよろしければ」


フレメア「やった! お約束ね?」


滝壺「うん、約束」


海原「はい」ニコッ


フレメア「ご飯、おかわり!」スッ


海原「はいはい、今よそいますね」ヒョイ
767 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:51:25.17 ID:NaoUoN4t0

滝壺「」クスッ


海原「……何ですか?」


滝壺「何でもないよ」クスッ



フレンダ「……美味しかった。ご馳走様でした」


上条「お粗末様でした。食欲あってよかったよ」


フレンダ「当麻が作ってくれたからね」


上条「そ、そうか?」


フレンダ「うん」

768 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:52:10.42 ID:NaoUoN4t0

上条「そんなこと言われると、上条さん照れちゃいますな……」


フレンダ「うふふ」


上条「さて、フレンダ、もう一眠りしとけよ?」


フレンダ「うん。お言葉に甘えてそうさせてもらうね」


上条「おう。フレメアと家のことは、俺達に任せとけ」


フレンダ「うん。色々ありがとね、当麻」


上条「何言ってんだよ。彼氏なんだから当たり前だろ?」


フレンダ「……そうだね」ニコッ
769 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:52:44.51 ID:NaoUoN4t0

上条「それじゃー、おやすみ」


フレンダ「うん。おやすみなさい」









フレンダ「」スースー


上条「……うん、大分マシになってきたみたいだな」



ギー ガシャン



上条「ふぅ……」


滝壺「かみじょう、ふれんだは?」
770 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:53:21.60 ID:NaoUoN4t0

上条「ああ。大分よくなったよ。二人ともありがとな?」


海原「いえいえ。それでは、自分達はこれで失礼します」


滝壺「ふれめあもまたね」


フレメア「うん。お約束破っちゃ駄目だよ?」


滝壺「うん」


海原「大丈夫ですよ」


上条「お約束?」


フレメア「かみじょうには、大体内緒」ニコッ
771 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:54:16.47 ID:NaoUoN4t0

滝壺「そうだね。かみじょうには、内緒だね」


海原「……では、自分も口を閉ざしておきましょう」


上条「なんだよ、気になんな……」


フレメア「ふふーん♪」









滝壺「それじゃー、また明日ね」


海原「それでは、お邪魔しました」


フレメア「滝壺、海原、またねー」フリフリ

772 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:55:13.98 ID:NaoUoN4t0

上条「気をつけて帰ってな」



ギー バタン



上条「……さてと、フレメアお風呂入ってきな」


フレメア「わかった!」タタタッ


上条「……本当、元気だな」


上条「さてと、洗い物しなきゃな」



~ 1時間後 ~



上条「―――――――こうして、火野は天に召されましたとさ。めでたし、めでたし」


フレメア「大体、いいお話だった」ムニャムニャ
773 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:55:42.47 ID:NaoUoN4t0

上条「ん、眠くなってきたか?」


フレメア「うん……大体、眠たいかも」ボー


上条「……もう夜遅いからな。それじゃー、そろそろベッド入りな」


フレメア「うん……上条、おやすみ」


上条「おやすみ。ちゃんと掛け布団かけろよ?」


フレメア「はーい……」ボケー テクテク


上条「……さてと、フレンダの様子見にいくか」
774 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/17(金) 20:56:39.73 ID:NaoUoN4t0

~ 翌朝 ~



フレンダ「ん…………」


フレンダ(朝……そっか、私、昨日風邪引いてずっと寝てたんだった……)


フレンダ「!?」



そこには、ベッドに寄りかかりながら熟睡している、恋人の姿があった。
彼の右手は、しっかりとフレンダの左手を握り締めている。



上条「」スースー


フレンダ「当麻?」


上条「」スースー


フレンダ「そっか……ずっと傍にいてくれてたんだね……」


フレンダ「……ありがとう、当麻」



二日後、高校と第一七七支部には、全快したフレンダの姿があった。
変わりに、髪がつんつんのとある少年の姿が見えなかったそうな…… 
 
 
786 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:07:44.77 ID:jLORYdqB0


「うぅぅ……」


一方通行「……さてと、これで残りは一人か」


一方通行「……」


一方通行「さっさとサービス残業終わらせるか。クソッタレが……」



昨年の十月三日、グループとしての初仕事を終えた一方通行は、残業に明け暮れていた。
『無能力者狩り』の殲滅。これが現在、彼が行っている残業の仕事内容だ。
もちろん上からの指示ではない為、残業代などが出るわけではない。所謂『サービス残業』である。



一方通行(ちっ、俺もお節介になったもンだ……)


一方通行(……何だ? 様子が……)
787 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:09:39.22 ID:jLORYdqB0


『無能力者狩り』の残り一人を粛清する為、第十九学区のとある路地裏に足を運んだ一方通行だったが、
彼の目に映ったのは、自身が予想だにしなかった光景だった。
暗闇のせいで、はっきりと姿は映らなかったがその路地裏には、二人の姿が一方通行の目に映る。
一人は、地面にうつ伏せで倒れているようだ。
もう一人は、そのうつ伏せで倒れている人間のすぐ近くで、悠然と立ち尽くしている。



一方通行(俺の目の前で、無能力者狩り実行かよ……)


一方通行(……まァいい。こいつを粛清すればサービス残業は終わりだ)



一方通行が、路地裏に一歩踏み込んだ瞬間、彼の存在に気づいたのか立ち尽くしていた者の姿が忽然として消えた。
ここが学園都市以外なら、奇妙な現象に見えるだろう。
しかし、ここは学園都市である。空間移動能力を持っている者なら五十人以上は存在する。
だが一方通行は疑問に思った。その者が自身の前から忽然と姿を消したことに。



一方通行(おかしい……残りの奴は、発火能力者だったはずだ)


一方通行(駒場の携帯に入っている情報は、『無能力者狩り』のメンバーの名前、能力まで間違っていなかった……)
788 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:12:08.96 ID:jLORYdqB0


一方通行は、うつ伏せで倒れている者の髪を掴み、顔を曝け出させた。
その顔は、酷い暴行を受けたのだろう。顔中が痣だらけである。
どうやら、倒れていた者は気絶しているようで反応はない。



一方通行「――――――ッ!?」


一方通行「こいつ……『無能力者狩り』のメンバーじゃねェか……」


一方通行「……」


一方通行(俺以外に『無能力者狩り』の殲滅を行ってた奴がいたってことか……)


一方通行(……だがおかしい。なら何故こいつだけやられてンだ?)


一方通行(……まァいい……これでサービス残業は終了ってわけだ……)
789 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:13:45.69 ID:jLORYdqB0

そして時は、現在に戻る。



一方通行「…………ン」


一方通行(夢か……懐かしいもン見ちまったなァ……)


打ち止め「おはよー、ってミサカはミサカは、元気よく朝の挨拶をしてみる!」


一方通行「……朝から騒ぐんじゃねェ。クソガキ」


打ち止め「もー! 折角、起こしに来て上げたのにその態度はないんじゃないの? ってミサカはミサカは、不満を露にしてみたり」


打ち止め「とにかく、朝御飯出来てるから早くリビングに来い、ってミサカはミサカは、黄泉川からの伝言を伝えてみたり」


一方通行「……わかったから、先に行っておけ」


打ち止め「うん、わかったよ、ってミサカはミサカは、回答してみたり」



一方通行「……しかし、あいつ何者だったンだろうな……」
790 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:15:23.55 ID:jLORYdqB0

~ 6月18日 ~



上条、青髪ピアス、絹旗の三人は、いつも通りパトロールに明け暮れていた。
気温が上がってきたせいだろう。街中には、露出が多い服装の女性も多くなっている。
街ですれ違う多くの女性を見て、青髪の少年は上機嫌だ。



青ピ「うーん、やっぱりこの時期は最高やね!!」


絹旗「さっきから、露出多い女性を超見まくりですね……」


上条「風紀委員が、逆に挙動不審な行動をしてどうするんだよ」


青ピ「挙動不審? ボクはしっかりとパトロールしてるだけやで!?」


上条「はいはい……」


絹旗「……しかし、フレンダの後に上条さんまで倒れるとはびっくりしましたよ」
791 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:16:59.71 ID:jLORYdqB0


上条「……面目ない」


絹旗「いえ、別に責めてるわけではないですよ」


青ピ「せやせや……って、あれは?」


上条「ん?」


絹旗「ぬ? 超ナンパですかね?」



三人の目に、若い女性二人をナンパしている二人の不良少年の姿が目に映る。
学園都市では、そんなに珍しい光景ではないだろう。



不良A「だから、少しくらいいいじゃん!? な?」


女子A「いや……これから用事あるし……」
792 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:19:51.88 ID:jLORYdqB0

女子B(うざいわ……顔も魚住そっくりじゃないのよ……)


不良B「お金は俺達が奢るからさ!?」グイッ


女子B「しつこいわね!! いい加減にして!!」パシッ


不良B「っ!?」


女子B「あっ……」


不良A「だっせーな。何、ビンタされてんだよ?」


不良B「……いってーな。少し可愛いからって調子乗ってんじゃねーぞ?」



上条「おい、いくぞ?」


絹旗「はい!」


青ピ「了解や!」
793 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:22:49.86 ID:jLORYdqB0

女子B「えっと……その……ごめ――――」



女性の声が途切れる。理由は簡単だ。
不良少年が、彼女の頬に右拳を叩き込んだからだ。



女子B「あぐぅぅぅぅ!?」


女子B「うぅぅぅぅ……」


女子A「だ、大丈夫? 血出てるよ!?」


不良B「ちっ、胸糞わりぃな。おい、帰ろうぜ?」


不良A「あ、ああ……」



上条「あ、あの野郎……」


青ピ「……」
794 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:24:45.48 ID:jLORYdqB0

絹旗「何て酷いことを!」


上条「……絹旗は、女の人を頼む。俺と青髪であいつらを拘束する」


絹旗「了解です」


青ピ「……」


上条「行くぞ、青髪」



上条「お前ら、ちょっと待ちやがれ!! 風紀―――」


不良B「あん?」



上条の声に反応し、片方の不良少年が振り返る。
そして、振り返ったと同時に不良少年の顔面に、強烈な拳が見舞わされた。
795 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:27:48.44 ID:jLORYdqB0


不良B「ぐがぁぁぁぁ!?」


不良A「なっ!?」


上条「っ!?」


青ピ「……ちょっと待てや、テメェら!!」


不良B「……て、てめぇ……急に何しやがる!?」


青ピ「何しがやる? それはこっちの台詞だ、この野郎ぉぉぉぉぉぉ!!」



青髪ピアスは、そう言うと再度、右拳を強く握り締め対面する不良少年に叩き付ける。
不良少年は、抵抗する間もなくアスファルトにひれ伏す。



青ピ「女の子になにしてくれてんだよぉぉぉ!! あぁぁぁぁ!?」


不良B「ひ、ひぃぃぃ! た、たすけ……」  
 
797 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:30:59.35 ID:jLORYdqB0


青髪ピアスは、倒れている少年に跨り容赦なく殴り続ける。
自身の友人のあまりの変わり様に、言葉をなくす上条は、呆然と立ち尽くしている。
この人間は、青髪ピアスの姿をした別の人間ではないのか。
そんな野暮なことを頭に浮かべてしまう程、青髪ピアスの変わり様は信じられないものだった。



青ピ「もっと聞かせろよ、てめェの心の悲鳴ってやつをよ……」



ニタっと笑う青髪ピアス。その顔には普段周りの人間に見せる笑顔は、見る影もなかった。
青髪ピアスの一方的な暴力が始まること三十秒後、呆然と立ち尽くしていた上条は、やっと現状を理解した。



上条「青髪!! やりすぎだ、やめろ!!」



青髪ピアスの背後から必死に抱き止めようとする上条だったが、身長が170センチに満たない彼が、180センチ以上の体格の青髪ピアスを止めるのは至難の業だった。
『風紀委員が、風紀委員の暴行を止める』
その奇妙な光景見たさに、気が付けば多くの野次馬が彼らの周りに集まっている。
798 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:32:50.60 ID:jLORYdqB0

青ピ「おらぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」


不良A「がぁぁぁぁぁぁ!?」


上条(くっ、俺だけじゃ止められねー!!)


上条「絹旗、お前も青髪を止めるの手伝ってくれ!!」


絹旗「は、はい!!」



だが、絹旗の助けは不要に終わる。
何故か。それは、青髪ピアスの暴行が終わったからである。
気がつけば相手の不良少年は、完全に意識を途絶えていた。



上条(うっ、ひでぇ……)



上条の目に飛び込んだのは、顔全体が腫れ、原形を留めていない一人の少年の姿。
その姿は、数々の修羅場を潜り抜けていた上条でさえ、目を覆いたくなる程だった。
799 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:36:21.62 ID:jLORYdqB0

青ピ「ハァハァ……」


上条「あ、青髪……」


絹旗「青髪さん……」



――――――



青髪ピアスが起こした暴行事件は、数多くの市民に見られていたことにより大きい問題となっていた。
もちろん、彼は学園都市第六位の超能力者だ。多少のことは、理事会も目を瞑ってくれる。
だが、彼は超能力者であると同時に表上は風紀委員でもある。
故に世間体上、何かしらの処罰は必要なのである。



固法「謹慎期間は、一週間と上から報告がきたわ」


青ピ「……」


絹旗「一週間ですか? それはちょっと厳しいのでは……」
800 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:40:13.15 ID:jLORYdqB0

垣根「そうだぜ。青髪がボコした奴は、女をぶん殴ったんだろ?」


固法「……そうね。それは私も許せないことだけれど……」


固法「相手の少年は、全治一ヶ月。明らかにやり過ぎよ。青髪君」


青ピ「……すんませんでした」


固法「普段、温厚な貴方がここまでしたのは何か理由があったはずよね。もしよかったら私に聞かせてくれないかしら?」


青ピ「……」


固法「言えない?」



固法の問いに、無言で頷く青髪ピアス。
固法は、青髪ピアスの無言の回答を受け取り、それ以上追求はしなかった。
801 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:43:59.24 ID:jLORYdqB0

固法「青髪君、いい? 私達は風紀委員よ。どんなに理不尽な暴力を目の当たりにしても本能で行動しちゃ駄目なのよ」


青ピ「……」


固法「……とりあえず、一週間頭を冷やして来なさい。学校にはちゃんと通うのよ?」


青ピ「……ほな、失礼します」



そう言い残し、青髪ピアスは第一七七支部を去っていた。
支部を去っていく青髪ピアスの背中は、大きな体格とは裏腹にやけに小さく上条達の目に映った。



上条「青髪、あいつ……どうしちまったんだよ!!」


海原「未だに信じられませんね。彼があんな感情任せなことをするとは……」


上条「……ああ。俺もあの時のあいつを見た時は、別人かと思った程だったよ」
802 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/19(日) 23:47:04.95 ID:jLORYdqB0

絹旗「……」


固法「皆、仕事よ。いつまでも落ち込んでないで仕事について頂戴!」



両手を叩き、動揺しているメンバー達を叱咤する固法。
その姿は、まさしくリーダーそのものである。
だが、その姿をネガティブな印象に捕らえるメンバーもいた。



初春「固法さん、少し冷たくないですかね……」


垣根「だよな。いつもの固法さんならもう少し踏み込んで……」


黒子「……きっと、固法先輩には固法先輩の考えがありますの。私達は、今やるべきことをやるだけですわ」


初春「……わかりました」


垣根「ちっ……」
 
 
809 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:30:19.78 ID:R07Lh98W0

翌日、上条は学校帰りに青髪ピアスのいるパン屋に来ていた。
目的は、もちろん青髪ピアスに昨日の件の理由を問いただす為である。
店に入ると、上条と同世代であろう女性店員が話しかけてきた。



少女「いらっしゃいませ」


上条「あ、いや、俺は……」


少女「?」


上条「青髪……青髪ピアスの友人なんだけど、あいついますか?」


少女「青髪君の!? ちょっと待ってて下さいね」



そう言うと、少女は慌てて店の奥に消えていった。
恐らく、青髪ピアスを呼んできてくれるのだろう。
一分後、少女は青髪ピアスを連れて店内へと戻ってきた。
810 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:31:07.96 ID:R07Lh98W0


青ピ「カミやん……」


上条「よう」


少女「青髪君、折角お友達来たんだから抜けていいよ? お父さんには私から言っておくから」


青ピ「……ほな、お言葉に甘えて」


上条「仕事中だったのか? そりゃー悪かったな」


少女「気にしないで。今はそんなに忙しくないから」


上条「ありがとうございます。じゃあー、ちょっと青髪お借りしますね」


青ピ「……」
811 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:32:08.37 ID:R07Lh98W0

店内を出た上条と青髪ピアスは、とある公園のベンチに座っていた。
ベンチに腰掛けてから、かれこれ五分ほど沈黙が続いている。
先に切り出したのは上条の方だった。



上条「青髪、俺じゃ頼りにならねーかもしんないけどさ……どうしてあんなことしたのか教えてくれないか?」


青ピ「……理由は簡単や。ボクの目の前で女性が理不尽な暴力を振るわされたからや」


上条「―――――ッ!?」


上条「でもよ……普段、温厚なお前があんなに切れるなんて……」


青ピ「カミやん……ボクな、目の前で女性が暴力を振るわされると自分を忘れてしまんや」


上条「……」
812 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:33:58.33 ID:R07Lh98W0

青ピ「……なんでそうなったか、原因は自分でもわかってる。ちょっと暗い話になるけど聞いてくれる?」


上条「……当たり前だ」


青ピ「ありがと、カミやん」


青ピ「……ボクがこうなった理由は、自分の母親が父親からDVを受けてたからや」


上条「っ!?」


青ピ「ボクは、まだ小学五年生で体格も小さかった。だから母さんを守ろうとしてもいつも逆にやられていたんや……」


青ピ「父親のDVは日増しに酷くなっていった。そして、父親が母さんをゴルフクラブで殴った瞬間……ボクの中で何かが崩れた……」


上条「……」
813 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:34:54.60 ID:R07Lh98W0

青ピ「気が付いたら……」





















青ピ「……果物ナイフで父親を思いっきり刺していた」
814 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:36:18.07 ID:R07Lh98W0

上条「…………なっ!?」


青ピ「今でも、刺した瞬間のことは思いだせへん。思い出すのは崩れていく父親の姿だけや」


青ピ「幸い父親は、命は取りとめたけど……結局、両親は離婚。ボクは一時期、施設に預けられることになったんや」


青ピ「それからやね。女性が暴行を受けたりしている姿を見ると理性がぶっ飛んでしまうようになったのは」


上条「青髪……」


青ピ「話を続けるで。その後、母さんと二人で一緒に暮らしてたんやけど、やっぱり世間の風当たりは厳しくて大変やった……」


青ピ「まー、ボクが悪いんやから仕方ないんやけどね。でも母さんは、ボクを一度も責めなかったんや」


青ピ「自分も職場や近所で悪いこと言われてるのに、我慢してボクを守ってくれたんや」
815 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:36:51.63 ID:R07Lh98W0

青ピ「その後、母さんはいい人と巡り会えてめでたく再婚。同時期にボクは家を出て、学園都市に来たわけや」


上条「……新しい父親と上手くいかなったのか?」


青ピ「……全然。滅茶苦茶いい人やったよ。連れ子の女の子も素直で可愛い子やった。つっちーと同じ義妹ってやつやね」


上条「なら何で?」


青ピ「……その新しい家庭に、ボクの存在は邪魔やからや」


上条「邪魔……」


青ピ「せや。だってそうやろ? 新しい家庭を築いていくのに息子が犯罪者なんやで?」


上条「……」
816 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:37:34.59 ID:R07Lh98W0

青ピ「新しい父親も母さんも引き止めてくれんやけどね……」


上条「そうだったのか……」


青ピ「まー、学園都市に来ても結局この性格は直ってなかったんやけどね……」


上条「昨日のことか……」


青ピ「ちゃうちゃう。カミやん、『無能力者狩り』ってしっとる?」


上条「『無能力者狩り』?」


青ピ「せや。名前の通り、能力者達が無能力者を狩るゲームや」


上条「……なんだ、そりゃ!?」
817 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:38:24.43 ID:R07Lh98W0

青ピ「まー、ボクも詳しくは知らなかったんやけどね。去年の話や……」


青ピ「たまたま第十九学区でブラブラしてたんやけど、その時に見てしまったんや……」



















青ピ「女子中学生を笑いながら追い掛け回す発火能力者をね」
818 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:39:14.39 ID:R07Lh98W0

上条「―――――ッ!?」


青ピ「きっと女の子は無能力者か精神系の能力者やったんやろね。なんも抵抗せずただ逃げ惑ってるだけやった」


青ピ「追い掛け回している男は、笑いながら女の子に火の玉を浴びせてたんや……」


上条「……ひでぇ奴だな」


青ピ「それを見た瞬間、ボクの理性はぶっ飛んだ。今日みたいにね」


青ピ「昔と違って大きな力を手にいれてたボクは、その男を半殺し状態にしたんや……」


上条「……」


青ピ「その男の携帯の情報を元に、『無能力者狩り』の殲滅を行おうと思ったんやけど、どうやらボク以外にも同じことをした人がいたんやろね」
819 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:39:52.23 ID:R07Lh98W0

青ピ「ボクが行動を移す前に『無能力者狩り』の連中は全滅してたんや」


上条「……青髪以外にも、同じ目的をもった奴がいたってことか」


青ピ「せやね。そして、その時思ったんや」


上条「……」


青ピ「学園都市に来て、環境が変われば少しは変われるかと思ったんやけど、全く変わってなかったことに」


青ピ「いや、逆に大きな力を手に入れて、余計酷い有様になってることにや」


青ピ「……きっと、ボクは今日みたいな光景を目にしたら同じことを繰り返すやろね」


上条「青髪……」
820 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:40:30.24 ID:R07Lh98W0

青ピ「……以上でボクの話は終わりや。悪かったね、カミやん。暗い話しちゃって」


上条「いや……」


青ピ「びっくりした?」


上条「まーな……」


青ピ「ボクのこと怖くなったりせいへん?」


上条「……それはねーよ。青髪にどんな過去があっても、どんな顔を持ってても青髪は青髪だろ」


青ピ「ふっ……ありがと、カミやん」


上条「……お前、『グループ』いや、風紀委員辞めるつもりか?」

821 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:41:18.06 ID:R07Lh98W0

青ピ「どうやろね……確かにボクみたいな問題児がいると皆に迷惑かかってしまうしね……」


青ピ「……この性格は、直りそうにもないし……」


上条「……いいじゃねーか」


青ピ「……え?」


上条「女の人に理不尽な暴力をする奴が許せないんだろ? その感情は別に間違ったことじゃねーよ。無理に変わる必要ねーよ」


青ピ「カミやん……でも、ボクは……」



青髪ピアスが何か言いかけた瞬間、上条は自身の右拳を突き出し、青髪ピアスの胸元に当てる。
そして、上条は青髪ピアスを真っ直ぐ見つめて力強く宣言する。



上条「お前がまた暴走したら、俺が止めてやるよ」
822 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:42:13.69 ID:R07Lh98W0

青ピ「……」


上条「……今回は駄目だったけどさ。次は必ず俺がお前を止めてやる。ぶん殴ってでもな」



この男は何を言ってるんだ? 単純に青髪ピアスは、疑問に思った。
変わらなくていい。だが、今度そうなった時は自分が殴ってでも止める。
言ってることが無茶苦茶だ。青髪ピアスは、開いた口が塞がらなかった。



青ピ「……やっぱり、カミやんはどこかぶっ飛んでるんやな」


上条「は? 何処がだよ!?」


青ピ「…………まぁ、ボクもなるべく努力するさかい。よろしく頼むわぁ」


上条「ああ!」


青ピ「それに辞めると言ったら、近くにいる巨乳美少女に怒られそうやし」
823 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:42:55.83 ID:R07Lh98W0

上条「何言ってんだ?」


青ピ「別に……ただの独り言」


上条「そっか。青髪」


青ピ「なんや?」


上条「お前のお母さんとお父さんは、お前のこと邪魔だとは思ってないと思うぞ?」


青ピ「……」


上条「特にお前のお母さんは、お前のこと守ってくれてたんだろ? きっと、お前がいなくなって寂しがってると思うぞ?」


青ピ「……かもしれへんね」
824 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:44:29.06 ID:R07Lh98W0

上条「……学園都市に来てから実家に帰ったりしてないのか?」


青ピ「全く。連絡も全然してへんよ」


上条「たまには、連絡くらいしてやれよ? 連絡したらお前のお母さん、きっと喜ぶと思うぞ」


青ピ「……検討しとくで」


上条「おう」


青ピ「…………さてと、ボクは店に戻るで。カミやんもどうや?」


上条「どうっすかな……」


青ピ「今回のお詫びにパンでも奢るで?」
825 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:45:24.62 ID:R07Lh98W0

上条「……それじゃあー、お言葉に甘えさせて頂くかな」


青ピ「ふふふ。ボクの愛情たっぷりのパン食べさせてあげるで?」


上条「……やっぱり帰る」


青ピ「なんでやねん!!」



五分後、二人が去っていった公園に二つの人影があった。
一人は眼鏡をかけている少女。もう一人は頭に花飾りをしている少女だ。



固法「……もう大丈夫みたいね」


初春「青髪さん、これで風紀委員辞めることはないですよね?」
826 :垣根しりあす ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/20(月) 20:46:50.65 ID:R07Lh98W0

固法「そうね。その前に、私が辞めさせないけどね」


初春「……固法さんは、上条さんが何とかしてくれることわかってたんですか?」


固法「さぁね。でもこういうのは、女が割ってはいるよりも男の子同士で話した方がいいのよ」


初春「……なるほど。勉強になります!!」


固法(確か、そんなこと雑誌で書いてあったわよね)



その日の晩、青髪ピアスは自身の携帯の電話帳を見つめていた。
そして、久しく選択していなかったリストを選び、恐る恐る発信ボタンを押す。



青ピ「もしもし、ボクやけど――――――――――――」
 
 
835 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/24(金) 23:51:50.21 ID:UnpMCS6o0

~ 6月24日早朝 垣根宅 ~



垣根「ん……」


垣根(……六時半か……ちっと早いが起きるか……)


垣根「さてと、食パンでも食うかな」









垣根「……今日は、授業もないし、風紀委員も休み」


垣根「制理は姫神さん家でお泊まりだし、誰か誘って遊ぶかな」


垣根(シフト表、シフト表……)チラッ


垣根「」
836 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/24(金) 23:52:33.28 ID:UnpMCS6o0

垣根(おい!! 俺以外、全員出勤じゃねぇぇぇかぁぁぁぁ!?)


垣根「……」


垣根(原谷と削板にメール送ってみるか……)



~ 五分後 ~



トナリノトトロ~ トトロォォォォォ♪



垣根「ん? 原谷から電話か」


垣根「もしもし」


原谷『あ、メール見ました。電話の方が早いと思ったんで、今大丈夫ですか?』


垣根「おう、わりぃな」
837 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/24(金) 23:53:36.44 ID:UnpMCS6o0

原谷『いえいえ。それで……すいません! 今日は風紀委員があるんです』


垣根「……そっか。朝早くから悪かったな。削板もか?」


原谷『いえいえ。削板さんは、心理定規さんとお出かけするみたいですけど』


垣根「……ふーん、あいつら結構いい感じじゃねーか」


原谷『そうですね。羨ましい限りですよ』


垣根「何言ってんだ、お前も姫神さんがいんだろが?」


原谷『っ!?』


原谷『垣根さん、何でそのことを!? それに姫神さんとはまだ付き合ってません!!』アセアセ
838 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/24(金) 23:54:31.66 ID:UnpMCS6o0

垣根「ふふふ。俺様に知らないことはないんだぜ? じゃーな!」


原谷『え? ちょ―――――』プチッ


垣根「……」


垣根(全滅かよぉぉぉぉぉぉ!!)


垣根「……」


垣根「しょうがねぇ……こうなったら久しぶりに一人で過ごしてやるよ」キリッ


垣根「……まずは、着替えるか」
839 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/24(金) 23:55:14.67 ID:UnpMCS6o0

~ 五分後 ~



垣根「とりあえず昼までは、適当に時間潰すかな……」


垣根「青髪から借りた『デュラララ!!』でも見っかな」


垣根(ったく、平日の朝から家でアニメとか元暗部が泣けてくるぜ……)



~ 鑑賞中 ~



垣根(おいおい、本当に首ねぇのかよ……)


垣根(おいおい、女の子飛び降りちゃったよ……)


垣根(平和島と戦ってみてぇなぁ……)


垣根(おいおい、こいつがリーダーだったのかよ!!)


垣根(すげぇ田舎だな。>>1と同レベルじゃねぇか……)
840 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/24(金) 23:56:19.96 ID:UnpMCS6o0

~ 12時 ~



垣根「……さて、腹も減ってきたし飯食いに行くかな」



五分後、自分の部屋を出た垣根は、マンションの屋上へ向かっていた。
何故か? もちろん飛ぶ為である。



垣根「今日はいい天気だなぁ」



本日の天候を称賛し、白い翼を大きく広げる。
『未元物質』学園都市で彼にしか使えない超能力である。



垣根「さてと、行きますかぁ……」



白い翼を羽ばたかせ、一気に大空へ舞い上がる。
ふと見ればカッコいい光景に見えるだろう。
だが、彼の目的はただ昼ご飯を済ませる為だけである。
841 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/24(金) 23:57:11.39 ID:UnpMCS6o0

垣根「お、雀さんは今日も元気だなぁ」


鳥「チュンチュン」


垣根「なるほどな。第一七七支部のおかげで今日も学園都市は平和ってか?」


鳥「チュンチュン」



平日の昼間から、お空で雀と会話をする少年がそこにいた。
ていうか、俺だった……



一時間後、昼食を終えた垣根は、カラオケ屋に向かっていた。
もちろん、目的は歌う為である。


842 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/24(金) 23:57:58.47 ID:UnpMCS6o0

店員「いらっしゃいませ。何名様ですか? とミサカは人数を確認します」


垣根「―――――――――ッ!?」


垣根(こいつ! 明らかに俺一人だろうがぁぁ!!)


垣根(俺に『一人です』と言わせたいんだな? 顔に似合わずにSな奴だぜ……)


垣根(……だがな言ってやるよ。男らしく堂々とな!!)


垣根「一人だ」


店員「かしこまりました。お好きな機種をお選び下さい、とミサカはご希望の機種を伺います」


垣根(無反応だと? ははん、心の中では悔しがってるんだな。違いない)

843 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/24(金) 23:59:29.19 ID:UnpMCS6o0

垣根「プレミアリーグダムで頼む」


店員「かしこまりました。お時間は? とミサカはご利用時間を伺います」


垣根「フリーダムで」


店員「かしこまりました。お部屋は10032号室になります、とミサカはお部屋をご案内します」


垣根「あいよ」テクテク


店員「あっ、ドリングはセルフサービスになりますので……」


店員「……ではごゆっくり、とミサカは一人カラオケをする惨めな垣根帝督をあざ笑います」クスッ
844 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:00:50.51 ID:L+MKE4ba0

~ カラオケルーム ~



垣根(カラオケは久しぶりだな……一人カラオケは初めてだけど……)


垣根(まー、最近流行ってるみたいだし、いい経験になんだろ……)


垣根(うし、歌うぜ!!)



垣根「歌い始めは、やっぱり『となりのトトロ(ハードロックver.)に決まりだよな』」



垣根「となりのととろぉ~♪ あそこもトトロォォォォォォォ!! 俺の母ちゃんトトロォォォォォォ!!」



垣根「何もかもそうだろぉ!! 罰の悪い事情にはいつも食わせ者のリアルゥゥゥゥ♪」
845 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:01:21.94 ID:L+MKE4ba0

垣根「I'm here そばにいるから~♪ call me 僕がいるから~♪」



垣根「季節は穏やかに~♪ 終わりを告げたね~♪ 彩られた記憶に寄せて~ ♪ さよなら~♪ 愛をくれたあの人は~♪」



垣根「ピンクスパイダァァァァ!! 逝きたいなぁぁぁぁぁぁ!!」



垣根「胸の奥にある~♪ 合鍵はいつからか錆びて~♪」



垣根「愛は愛のままじゃいられず、いつ形を変えるだろう♪ 共に生きる家族、恋人よ、僕は上手く愛せているのだろうか~♪」




平日の日中から、一人カラオケで熱唱する少年がそこにいた。
ていうか、俺だった……
846 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:02:19.89 ID:L+MKE4ba0

~ 18時 ~



垣根「ふぅ……流石に一人カラオケで五時間はきつかったな」


垣根「さてと、適当に晩飯でも食って帰るとするかな……」


垣根「ん?」


木原「お?」


垣根「……木原じゃねーか」


木原「あぁ? くンをつけろ、くンをよぉ。俺は年上だぞ?」


垣根「わりぃ、わりぃ。木原君は仕事帰りか?」
847 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:02:54.96 ID:L+MKE4ba0

木原「おうよ。てめぇは、何してんだ?」


垣根「あん? やることねーから暇つぶしして今から飯食いに行くところだ」


木原「一人でか?」


垣根「わりぃかよ!?」


木原「……いんや、別に」


垣根「……それじゃー、俺行くからまたな」


木原「…………おい」


垣根「ん?」
848 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:03:34.26 ID:L+MKE4ba0

木原「俺は、今から同僚の先生と飯食いに行くんだけどよぉ……」


垣根「それで?」


木原「……お前も来るか?」


垣根「」


垣根「……は!?」


木原「いや、男二人で飯食うよりも、三人で食った方がうめぇだろうが」


垣根(どうすっかな……)


木原「一人で食うよりマシだろ?」


垣根「……んじゃー、お言葉に甘えさせてもらうぜ」


木原「おうよ!!」
849 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:04:14.94 ID:L+MKE4ba0

~ 20分後 ~



垣根「……ここが木原君の行きつけの店か」


木原「おう。居酒屋『サーシェス』店長は変な奴だが味は一品だぜ?」


垣根「ふーん……」


店長「おい、誰が変な奴だってぇ?」


木原「お、いつもの席空いてっか?」


店長「おうよ。ところが……」


木店「ぎっちょん!!」
850 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:04:54.61 ID:L+MKE4ba0

木原「店長よぉ。そろそろネタ増やそうぜぇ?」


店長「うるせぇよ。さっさと座りやがれ」


木原「へいへい」


垣根「」ポカーン



垣根「木原君よぉ」


木原「あん?」


垣根「もう一人の先生は?」


木原「……ああ。残業しててな、もうすぐで来ると思うぜ」
851 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:05:23.22 ID:L+MKE4ba0

垣根「そっか……」


木原「……んで、お前何飲む?」


垣根「とりあえず生!」


木原「……いいねぇ」


垣根「いや、俺未成年だけどいいのかよ? あんた教師だろ!?」


木原「あん? そんくらい大丈夫だろうがぁ。何真面目なこと言ってんだ?」


垣根(……なんでだ? 固法さんの見えないプレッシャーか?)


木原「それに重要なのは未成年がお酒を飲む、飲まないかじゃねぇ……」
852 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:05:58.27 ID:L+MKE4ba0

垣根「……」


木原「未成年の飲酒がばれるか、ばれないかだ!!」


垣根(……こいつ、本当に教師かよ)



アックア「遅れてすまないのである」



木原「おっ、ウィリアム先生、乙っす!」


アックア「うむ。乙である。ぬ、その少年は?」


木原「……ああ。俺の知り合いでな。一人で飯食うって言ってたから誘ったんすよ」


アックア「なるほど。ウィリアム=オルウェルである」
853 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:06:53.73 ID:L+MKE4ba0

垣根「垣根帝督だ(こいつ、警備員の……)」


木原「ウィリアム先生は、何にするんすか?」


アックア「……うむ。カルピスでも頼もうとしよう」


垣根「ぶほっ!?」


木原「……あんだよ、今日は飲まないんすか?」


アックア「帰りの運転があるので……申し訳ない」


垣根(この容姿でカルピスって……)


木原「……なら仕方ないっすなぁ」
854 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:07:32.52 ID:L+MKE4ba0

店員「待たせして申し訳ない。生二つ、カルピス一つだ!」


木原「おうよ。いつもわりぃな」


店員「ふっ、構わんよ。ゆっくりしてってくれたまえ」


アックア「……いつ見ても、偉そうな態度であるが何故か好感が持てるのである」


木原「おうよ……んじゃー、乾杯きますかぁ?」


「「「かんぱーい!!」」」


垣根「」ゴクゴク


木原「」ゴクゴク


アックア「」チョビチョビ
855 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:08:08.72 ID:L+MKE4ba0

木原「くぅー!!」


垣根「うめぇぇぇぇえ!!」


アックア「うむ」


木原「花金のビールほど、うめぇんもんはねぇぜぇぇぇぇ!!」


垣根「何、毎週来てんの?」


木原「ほぼな。もちろん、仕事で忙しくて来れない時もあるけどなぁ……」


アックア「うむ。私は、警備員の仕事もあるのでな」


木原「警備員といえば、お前風紀委員どうなのよぉ?」
856 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:08:45.59 ID:L+MKE4ba0

垣根「あん? 別に……」


木原「……今まで壊す側だったお前が、守る側の仕事をしてるのが気になってな」


垣根「……」


木原「んまっ、真面目にやってそうでよかったわ!」


垣根「……あんたも、人のこと言えねぇだろうが」


木原「……まーな。だが、俺は教師の仕事に就いてからが俺の人生の始まりだと思ってる」


垣根「随分、長い前座だったな!!」


木原「まぁよ……///」
857 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:09:16.41 ID:L+MKE4ba0

垣根「いや、そこ照れるところじゃねぇし!! 部下が可哀相だわ!!」


アックア(ちょっと話についていけないのである……)


木原「いやぁ、あいつらは今、農作頑張ってるからなぁ。この前なんかよぉ、米送ってくれたぜ?」


垣根「聞いてねぇよ!!」


アックア「うむ。あのお米は絶品だったのである」


木原「だろぉ!?」


垣根「あんたも送ってもらったのかよ!!」


アックア「うむ。英国料理より和食の方が断然美味しいのである」
858 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:09:53.60 ID:L+MKE4ba0

垣根「まぁな。英国は、あまり美味しいって聞いたことねーしな……」


木原「和食が一番ってことよ!!」


アックア「うむ。激しく同意である」


垣根「まぁな。特に彼女が作った料理なんか最高だしな……」ボソッ


木原「彼女ぉ? ああ、そういえばお前、うちの学校の吹寄と付き合ってんだってなぁ?」


アックア「……ほほう。それは興味深い話であるな」


垣根「なんであんたが知ってんだよ!?」


木原「土御門に聞いた」
859 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:10:50.44 ID:L+MKE4ba0

垣根「土御門ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおお!!」


木原「一方通行ァァァァァァァァァァァ!!」


垣根「……いや、何故そこで一方通行の名前を叫ぶんだよ?」


木原「好きだから」


垣根「しらねーよ!!」


木原「まー、細かいことは気にすんな。ところで、お前と吹寄がねぇ……お前、尻に敷かれてんだろ?」


垣根「うぐっ!? 何でわかる?」


木原「吹寄は、クラスのリーダー的存在だからな。男女交際も主導権握ってると予想したわけだぁ」

860 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:11:40.94 ID:L+MKE4ba0

アックア「うむ。彼女は、成績も優秀であるからな」


垣根「へっ、俺の彼女だからな!!」


木原「垣根」


垣根「あん?」


木原「……俺の生徒を泣かせんじゃねぇぞ?」


垣根「……泣かせねぇよ。あいつは、俺の全てだ。絶対泣かせねぇ!」


木原「!?」


木原(へっ、こいついい顔しやがるじゃねぇか……)
861 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:12:18.57 ID:L+MKE4ba0

垣根「……てか、木原君こそ、吹寄にセクハラするんじゃねぇぞ?」


木原「あぁ!?」


木原「しねぇよ!! 俺は、一応教師だぞ!?」


アックア(……一応という言葉は、突っ込むべきであるのか?)


垣根「……まぁ、とりあえずは信じてやるよ」


木原「ったく、一方通行といい生意気な餓鬼ばっかだぜ……」


垣根「あいつと一緒にすんじゃねぇぇぇ!!」


アックア(いいコンビであるな……)


アックア「あっ、ポテト一つ頼むのである」


店員「その旨をよしとする!!」
862 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:12:52.47 ID:L+MKE4ba0

~ 2時間後 ~



木原「ぐがぁぁぁぁ……」


垣根「おいおい、思いっきり酔っ払ってんじゃねぇかぁ……」


アックア「木原先生は、アルコールは苦手であるからな」


垣根「顔に似合わずだな……」


アックア「うむ。それは同意見である。どれ、これで会計を頼んでもいいか? 私は木原先生を介抱するのである」スッ


垣根「カード? 金は?」


アックア「子供がいらぬ心配をするな。今日は、私の奢りである」

863 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:13:24.67 ID:L+MKE4ba0

垣根「……んじゃー、お言葉に甘えるぜ?」


アックア「うむ」


垣根「そんじゃー、会計してくるわ」


アックア「頼んだぞ」



垣根「すんませーん、お会計」


店長「あいよぉ!! 10032円な!」


垣根「おっ、安いな。カードで」スッ


店長「安さが第二の売りだからなぁ。あいよ!」スッ
864 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:14:34.28 ID:L+MKE4ba0

垣根「どうも~」


店長「友達にも宣伝しといてくれやぁ!」


垣根「了解っす。ところが……」


垣店「ぎっちょん!!」




アックア「さてと、木原先生を送って帰るとするか」


アックア「どっこいしょ」


木原「」グーグー


垣根「って、車じゃなくてキックボードかよ!!」
865 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:16:45.89 ID:L+MKE4ba0


アックア「何処かおかしいところでも?」


垣根「おかしいどころだけだっつーの!!」


アックア「?」


アックア「それでは、木原先生をおぶって私は帰るのである。垣根も帰りに気をつけるのであるぞ?」


垣根「あいよ。またなぁ」フリフリ


アックア「うむ」ビューン


垣根「……」


垣根「はえぇぇぇ……」


垣根「……さてと、俺も帰るかな」
866 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:18:20.98 ID:L+MKE4ba0

~ 23時 垣根宅 ~



アナタニアエタコト~♪ シアワセノアトサキ~♪



垣根「制理からか……」ポチッ


垣根「もしもし」


吹寄『あっ、夜遅くにごめんね?』


垣根「別に大丈夫だ。どうした?」


吹寄『えっと、姫神さんがお風呂入って一人だから……電話しようと思って』


垣根「そっか。楽しんでるか?」

867 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 00:19:01.10 ID:L+MKE4ba0

吹寄『ええ。今度は、フレンダさんと滝壺さんも呼んで四人でお泊まりする予定よ』


垣根「ほほぅ。そいつは楽しそうだな」









吹寄『――――――それじゃー、そろそろ切るわね。おやすみなさい』


垣根「おう。制理……」


吹寄『なに?』


垣根「……学園都市は本当、退屈しねぇよな」


吹寄『え?』


垣根「それじゃーな、胸出して寝るなよ?」


吹寄『胸じゃなくておなかでしょ!! 馬鹿!!』プチッ



ツーツー



垣根「……」


垣根「……さてと、『デュラララ!!』の続き見るとしますかねぇ」



878 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:09:09.04 ID:L+MKE4ba0

~ 6月27日19時 上条達の寮 ~



上条「ふぅー、今日も一日平和だったなー」


土御門「だにゃー。それじゃー、また明日だぜい」ギー バタン


上条「おう、またなー」


上条「……さてと、さっさとシャワー浴びるとするか」ギー



















フィアンマ「お帰り」
879 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:09:59.68 ID:L+MKE4ba0

上条「」


上条「」バタン


上条「……」


上条(いやいや、何故フィアンマがいる!?)


上条(そういえば、前も同じようなことあったよな!?)


上条(……とりあえず土御門を呼ぼう)



上条「」ピンポーン


土御門「誰だにゃー? ってカミやん、どうした?」
880 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:10:29.50 ID:L+MKE4ba0

上条「ちょっと来てくれ」


土御門「……は?」



上条「四の五の言わずにとりあえず玄関開けてみろ」


土御門「はぁ……」ギー
























フィアンマ「いらっしゃい」
881 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:11:14.09 ID:L+MKE4ba0

土御門「」


土御門「」バタン


上条「……」


土御門「……」


土御門「ちょっと待て!! 何故、右方のフィアンマがいる!?」


上条「いや、俺もそれが聞きたかったからお前を呼んだんだよ!! 知らないのか?」


土御門「俺は全く聞いてないぜい……」


上条「そうか、土御門でも知らなかったのか……」
882 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:12:10.37 ID:L+MKE4ba0

フィアンマ「おい、さっさと上がれ」ギー



上土「」ビクッ


上条「き、急に驚かすなよ!!」


土御門「し、心臓に悪いぜい!!」


フィアンマ「貴様らが勝手に驚いたんだろうが」


上条「とりあえず、土御門も上がれよ」


土御門「り、了解だにゃー」バタン
883 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:12:53.70 ID:L+MKE4ba0

フィアンマ「……」


上条「……」


土御門「……」



上条「……それで、何でフィアンマがいるの?」


フィアンマ「……ふむ。実はな『幻想殺し』と『禁書目録』を狙う魔術師がいてな……」


上条「……へ?」


土御門「何? そんな情報『必要悪の教会』から聞いてないぞ!?」


フィアンマ「俺様に言うな。それで上条当麻の護衛に俺様が来たわけだ」

884 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:13:47.77 ID:L+MKE4ba0

上条「……フィアンマが俺の護衛!?」


土御門「何故、ローマ正教のお前が!?」


フィアンマ「正確には"元"ローマ正教だがな……アレイスターからメールで頼まれてな」


土御門「アレイスターから直々にだと?」


フィアンマ「ああ」


上条「……あのさ、アレイスターって誰だ?」


土御門「」


フィアンマ「」
885 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:14:39.81 ID:L+MKE4ba0

土御門「……えっと、カミやんはアレイスター知らないのかにゃー?」


上条「ああ。かっこいい名前だよな」


フィアンマ「……全く……学園都市の統括理事長だ」


上条「」


上条「……え!?」


土御門「一応、学園都市の住民なら知っておこうぜい、カミやん……」


上条「そんな偉い人が、俺なんかの為に護衛をお前に依頼したってのか?」


フィアンマ「そういうことだ。お前には借りがあるしな、快く承諾してやったわけだ」
886 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:15:35.91 ID:L+MKE4ba0

土御門(アレイスターめ……俺にカミやんに関する情報を寄越さないとは……)


土御門(今度、文句言ってやる!!)


上条「……それでインデックスの方は大丈夫なのかっ!?」


フィアンマ「……ふっ、自分のことより他人のことか。お前らしいな、上条当麻」


上条「そんなことはいいから、インデックスは大丈夫なのかよっ!?」


フィアンマ「『禁書目録』なら心配ない。……というより相手の魔術師が心配だな」


上条「……どういうことだ?」


フィアンマ「なんだ、お前イギリス清教から聞いてないのか?」
887 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:16:33.30 ID:L+MKE4ba0

上条「全く」


土御門「……」


フィアンマ「あの『禁書目録』は、今や世界最強の魔術師だぞ」


上条「」


上条「……え? でもインデックスは魔術が使えないはずじゃ?」


土御門「……しょうがない、俺から説明するぞ、カミやん」


上条「土御門……」


土御門「実は、『禁書目録』は何故か自分の意思で『自動書記』になれるようになったんだ」
888 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:17:10.63 ID:L+MKE4ba0

上条「自分の意思で!?」


土御門「ああ。正確には"くしゃみ"をするとだがな。だから常に猫じゃらしを持参している。飼い猫もいるし一石二鳥だそうだ」


フィアンマ(全く、ふざけた魔術師だ……)


上条「マジで!? それで体の方が大丈夫なのかよ!?」


土御門「ああ。一日五食済ませば問題ないとのことだ」


上条「……なら安心だな」


土御門「ねーちんの話だと、一日七食は平らげてるみたいだからな」


上条「あいつ、いなくなってよかったよ……」
889 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:18:05.95 ID:L+MKE4ba0

土御門「それにあっちには、ねーちんもステイルもいるからな。神の右席クラスじゃなければそう問題ないはずだ」


フィアンマ「……」


上条「……そっか」


土御門「悪かったな。カミやん、黙っていて……」


上条「……気にすんなよ。どうせ、俺に余計な心配掛けたくなかったんだろ?」


土御門「……カミやんにしては、いい読みだ」


上条「へっ」


フィアンマ「……というわけで、お前には強力な魔術師の護衛をつけることになってな。俺様が来たわけだ」
890 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:18:51.06 ID:L+MKE4ba0

上条「そっか、悪いな、フィアンマ」


フィアンマ「気にするな。とりあえず飯だ」


上条「おう、今おかず作るから待ってろ。土御門も食ってくか?」


土御門「おお、よろしくだにゃー」


上条「あいよ~」









土御門「……それでカミやんを狙う魔術師というのは?」


フィアンマ「ふむ。ドイツ精教の魔術師だ」


土御門「ドイツ精教か……」
891 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:19:44.38 ID:L+MKE4ba0

フィアンマ「まぁ、お前とアステカの魔術師がいれば十分倒せる相手だが、念には念をとのことだ」


土御門「……俺達のことを知ってるのか?」


フィアンマ「ああ。俺様は情報通でもあるからな。土御門元春、お前はローマ正教に欲しかった人材だった」


土御門「それは光栄だな。過去形ということは、現在の俺の状態も知ってるわけだ」


フィアンマ「まぁな。普通の人間なら出来ることではない。褒めてやるよ」


土御門「皮肉か?」


フィアンマ「まさか。素直に褒めてやってるだけだ」


土御門「……まぁ、いい。それにしても後方のアックアといい、左方のテッラといいローマ正教は一体どうしたんだ?」


フィアンマ「……俺様に聞かないでくれ」ズズーン


土御門(なんだ!? そんな深刻な悩みだったのか!?)
892 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:20:37.54 ID:L+MKE4ba0


~ 30分後 ~



上条「それじゃー、頂きます!」


土御門「いただくぜい!」


フィアンマ「ふむ、頂くとするか」


フィアンマ「」モグモグ


土御門「」モグモグ


上条「」モグモグ


フィアンマ「ふむ。以前来た時より腕を上げたようだな、上条当麻」
893 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:21:21.26 ID:L+MKE4ba0

上条「まぁな。伊達に一人暮らしは長くありませんのことよ?」


土御門「俺は、全く料理できないけどにゃー」


上条「舞夏に教わればいいのに。そういえば、フィアンマ」


フィアンマ「なんだ?」


上条「レッサーはどうしたんだ? 前、一緒に来てたんだろ?」


フィアンマ「……あのじゃじゃ馬娘なら、ビザの関係でイギリスにいる」


上条「ああ、ビザね」


フィアンマ「どうせ、またすぐついてくるんだろうがな……」
894 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:22:09.55 ID:L+MKE4ba0

土御門「お前らはできるのかにゃー?」


フィアンマ「……馬鹿を言え」


上条「レッサーの相手は大変だろ?」


フィアンマ「ああ。お前もロシアで大変だったんだな」


上条「まぁな。魔術師としての腕はいいんだけどな……」


フィアンマ「そうだな……」



その頃、イギリスでは……
895 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:23:02.75 ID:L+MKE4ba0

レッサー「へっくしょん!!」


禁書「レッサー、風邪でも引いたのかな?」


アンジェレネ「大丈夫ですかぁ?」


レッサー「らいじょうぶです。きっと、フィアンマさん辺りが私をズリネタにしてるんでしょう」


禁ア「ズリネタ?」


レッサー「はい。全く、私がいないからって私で欲求を満たすなんて……」


禁ア「?」


神裂「はいはい、インデックスとアンジェレネはお外に行きましょうね」
896 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:23:38.74 ID:L+MKE4ba0

禁書「ぬ? かおり、そんな子供扱いしないで欲しいかも!!」


アンジェレネ「そうですよぉ!」


レッサー「ふふふ、私の話の内容を理解していない時点でこ―――」ゴツッ


レッサー「痛いっ!?」


神裂「レッサーは、少し黙ってましょうねぇ?」ピキピキ


レッサー「」ゾクッ


レッサー「は、はい……」


禁ア「?」
897 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:24:16.97 ID:L+MKE4ba0

上条「それで今回は、どこのホテルに泊まるんだ? 前みたいに迷子にならないでくれよ?」


フィアンマ「誰が迷子になったというのだ? それに護衛なのだぞ、ここで寝泊りするに決まっているだろうが」


上条「」


上条「…………は?」


土御門「まぁ、護衛ならそれが当たり前かにゃー」


上条(フィアンマと二人っきりでだと!?)


フィアンマ「俺様もこんなしけた部屋で寝泊りするのは、納得いかないが……まぁ、いい経験になるだろう」


上条「悪かったな、しけたお部屋で……」
898 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:24:52.70 ID:L+MKE4ba0

土御門「……それでどのくらい護衛する予定なんだにゃー?」


フィアンマ「ふむ。二泊三日の予定だ」


土御門(二泊三日って……)


フィアンマ「アレイスターの情報だと、魔術師は明日に襲撃するみたいだからな」


上条「襲撃するタイミングもわかってんのかよ!? すげぇな、アレイスターって人!!」


土御門「明日か……俺の助けも必要か?」


フィアンマ「いらん。俺様、一人で十分だ」


土御門「だろうな」
899 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:25:41.53 ID:L+MKE4ba0

上条「……あのさ、俺は普通に学校や第一七七支部行っても大丈夫なのか?」


フィアンマ「心配するな。俺様がついていく」


上条「…………え?」


フィアンマ「安心しろ。学校では屋上で待機してやる。その為にDSも持ってきたしな」


上条(二十四時間体制かよ……まぁ、守ってもらうんだから仕方ないよな)


上条「……それじゃー、二日間よろしくな、フィアンマ」


フィアンマ「大船に乗ったつもりでいろ」


上条「……ところで布団はどうするんだ? 予備ないんだけど……」
900 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:26:21.83 ID:L+MKE4ba0

フィアンマ「安心しろ。魔術で空中ベッドを作るからな」


土御門(そんなのもできるのか……凄いにゃー)


上条「垣根の『未元物質』並に便利だな……」


フィアンマ「よし、飯も頂いたところでシャワーを借りるぞ」


上条「お、おう。バスタオルは適当に使ってくれ」


フィアンマ「ふむ」


土御門「そんじゃー、俺は自分の部屋に帰るとするぜい」


上条「おう、土御門も悪かったな」
902 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:26:54.45 ID:L+MKE4ba0

土御門「いやいや、晩飯も頂いたし謝るのはこっちの方だぜい」


上条「そっか」


土御門「フィアンマ」


フィアンマ「なんだ?」


土御門「カミやんを頼んだぞ」


フィアンマ「愚問だ」


土御門「ふっ……それじゃー、お邪魔したぜい」


上条「お、おう……」フリフリ
903 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:27:53.61 ID:L+MKE4ba0

~ 2時間後 ~



フィアンマ「ふむ、こんなもんだろ」


上条「これが空中ベッドか……すげぇな……」


フィアンマ「おい、俺様が寝てるときに右手で触るんじゃないぞ?」


上条「あっ、そっか。魔術だから俺の右手で触ったら消えちゃうのか……」


フィアンマ「そういうことだ。気をつけろよ?」


上条「上条さんは、そんな寝相悪くないですよ?」


フィアンマ「……ならいいがな」
904 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:29:16.18 ID:L+MKE4ba0

上条「んじゃー、電気消すぞ?」


フィアンマ「うむ」


上条「そんじゃ、おやすみ」


フィアンマ「うむ」



~ 15分後 ~



フィアンマ「……」


上条「……なぁ、起きてるか?」


フィアンマ「さぁな」

905 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:30:07.72 ID:L+MKE4ba0

上条「起きてんじゃねーか」


フィアンマ「何か用か?」


上条「ん、いや……大したことじゃないんだけどさ……」


フィアンマ「言ってみろ」


上条「お前、レッサーと二人で世界中、旅をしてんだろ? どうだ?」


フィアンマ「……そうだな、とりあえず俺様が知ってた世界はとても小さいことに気づいたよ」


上条「……」


フィアンマ「色んな国を渡り歩く旅に、自分の世界観が広がっているのが実感できるな」
906 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:32:20.52 ID:L+MKE4ba0

上条「……そっか」


フィアンマ「今、思えば以前の俺様は、愚かだったのだな……」


上条「……」


フィアンマ「俺様を変えさせたこと、誇れよ。上条当麻」


上条「フィアンマ……」


フィアンマ「……それじゃー、俺様は寝るからな」


上条「おう、おやすみ」


フィアンマ「……」
907 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/25(土) 21:33:09.04 ID:L+MKE4ba0







上条(まさか、敵対した二人がこうして同じ部屋で寝てるとはな……)


上条(しかも護衛までしてもらっちゃってよ……)


上条(本当、人生何があるかわからねーや)


上条(……でも、フィアンマが変わってくれて俺は嬉しい……)


上条(……さてと、俺もそろそろ寝るかな)


上条「……ねれっかな?」 
 
 
923 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:09:26.66 ID:fB5qXELE0

~ 翌日 7時 ~



フィアンマ「ん……」


フィアンマ「朝か……」


上条「おっ、やっと起きたか」


フィアンマ「なんだ、お前は朝早いな」


上条「弁当作りがあるからな。お前の分も作ってあるぞ」


フィアンマ「……悪いな、感謝するぞ、上条当麻」


上条「あいよ。朝食はパンでいいか?」

924 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:10:20.47 ID:fB5qXELE0

フィアンマ「ああ、構わない」


上条「んじゃー、準備すっから顔洗ってこい。それに……」プププ


フィアンマ「なんだ?」


上条「……お前、寝癖凄いぞ?」ククク


フィアンマ「なんだと!?」



フィアンマは、上条にそう言われると急ぎ足で洗面台に向かった。
そこで目にしたのは、髪型だけがシド・ヴィシャスになっている自分の姿。



フィアンマ(何故、こんなことになっている……)



疑問に思いながら、自分の髪を触ってみた。
髪に触れた瞬間。指先にいつもと違う感触が走る。
925 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:11:08.38 ID:fB5qXELE0

フィアンマ(これは、ワックスか……しかし、俺様はつけた覚えがないぞ……)


フィアンマ(……よし、まずは整理だ。部屋の中には俺様と上条当麻しかいなかった)


フィアンマ(鍵は閉まっており、部屋の壁に穴もあいていない。魔術の気配も感じられない)


フィアンマ(上条当麻の髪は、いつもツンツン……)


フィアンマ(つまり……)


フィアンマ「上条当麻ぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」



<な、何だ?


<貴様ぁぁぁぁぁぁぁああ!!


<うぎゃぁぁぁあ!! 不幸だぁぁぁぁぁぁ!!
926 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:12:07.42 ID:fB5qXELE0


























エイワス「」ニヤリ
927 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:13:18.57 ID:fB5qXELE0

~ 30分後 ~



上条「ったく、朝から酷い目にあったぜ……」テクテク


フィアンマ「……しかし、貴様が犯人じゃないとしたら一体誰が……」テクテク


土御門「ちなみに俺でもないぜい?」テクテク


フィアンマ「そうか……まぁ、いい。いつか復讐してやる」


上条「……それにしても、俺を狙う魔術師ってもう学園都市にいんのかな?」


フィアンマ「ああ。恐らく、今でも遠くからお前のことを見ているだろうよ」


上条「……不幸だ」


土御門「まー、護衛が神の右席なんだから心配する必要ないぜい」


フィアンマ「そうだぞ、上条当麻。お前は、いつも通り暮らしていればいい」


上条(頼りになりすぎて、逆に怖い……)
928 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:14:15.72 ID:fB5qXELE0
~ 武里高校の近く ~



フィアンマ「それじゃー、俺様は適当に屋上で暇つぶししているからな」


上条「おう。あっ、弁当だ」スッ


フィアンマ「悪いな。感謝する」


上条「護衛してもらってんだからこれくらい当たり前だって」


フィアンマ「ふっ。それでは、またな」


上条「おう」フリフリ


土御門「護衛、頑張ってくれにゃー」フリフリ
929 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:15:05.09 ID:fB5qXELE0

~ 10分後 屋上 ~



フィアンマ(さて、学校が終わるのが15時半か……)


フィアンマ(読書でもするか……)










フィアンマ(やっと読み終わったか……今は……)


フィアンマ(12時20分か……よし、弁当でも頂くとするか)



ガチャ



フィアンマ「っ!?(誰か来たか……)」


フィアンマ(仕方ない……身を隠すとするか……)
930 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:15:54.77 ID:fB5qXELE0

フレンダ「うーん、たまには屋上でお昼もいいってわけよ」


吹寄「そうね。いいお天気だし」


姫神「上条君達は。誘わなくてもよかったの?」


吹寄「いいんじゃない? たまには女子だけでお昼食べたいし」


フレンダ「うん。女の子同士でしか話せないこともあるもんね」



フィアンマ(……あれは、アックアが言ってた上条当麻の恋人か……)


フィアンマ(やはり、上条当麻は『禁書目録』といい外国人が好きなのか?)

931 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:18:52.78 ID:fB5qXELE0

吹寄「そういえば、垣根から聞いたのだければ姫神さん、いい人ができたんだって?」


姫神「!?」


吹寄「……確か、原谷さんって人だったかしら?」


フレンダ「え? 原谷君? それ初耳なわけなんだけど?」


姫神「な。なぜ。垣根さんが彼のことを……」


吹寄「うーん、何で知ってるかまでは聞かなかったのだけれど……」


姫神「は。原谷君は。その……///」


フレンダ「あれ、姫神さん、顔が赤いよ?」
932 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:19:57.30 ID:fB5qXELE0

姫神「っ!?」


吹寄「照れてる、照れてる」クスッ


姫神(しまった。いつもと立場が逆転してしまった……)


フレンダ「姫神さん、原谷君と付き合ってるの?」


姫神「つ。付き合ってない……まだ……」


吹フ「」ピクッ


吹寄「まだってことは、いずれかは……ってことかしら?」


フレンダ「原谷君と姫神さんがね……意外なわけよ」
933 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:20:30.78 ID:fB5qXELE0

姫神「///」カァー


姫神「フレンダさんは。原谷君のこと知ってるの?」


フレンダ「うん。前に風紀委員の研修合宿で会ったわけよ」


姫神「そうなんだ」


吹寄「ねぇ、フレンダさん。原谷さんってどんな人なの?」ニヤニヤ


フレンダ「うーん、それは姫神さんに聞くべきってわけよ」ニヤニヤ


姫神「あ。あぅ……」
934 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:21:20.63 ID:fB5qXELE0














フィアンマ(ふむ。これがレッサーの言っていた『コイバナ』ってやつか……)


フィアンマ(女はこういう話が大好きなのだな)


フィアンマ(……そういえば、ヴェントはこういう話、一切していなかったな)


フィアンマ(いつも『科学ぶっ壊す』、『ついでに化学も嫌い』とか言ってたな……)


フィアンマ(……懐かしいものだな)
935 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:23:12.91 ID:fB5qXELE0

~ 放課後 校門前 ~



上条「それじゃー、支部に行くとしますか」


土御門「だにゃー。今日も平和だといいんだけどにゃー」


青ピ「ネットの掲示板でも第一七七支部には、化物達がいるからって評判やし大丈夫やろ?」


フレンダ「化物って、麦野達のことだよね?」


青ピ「それ以外誰がいるっていうんや」


フレンダ「あははは……(麦野には、その掲示板見せられないわね)」



フィアンマ「やっと来たか、上条当麻」
936 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:23:50.66 ID:fB5qXELE0


青フ「っ!?」ビクッ


上条「おう、待たせて悪かったな」


土御門「お勤めご苦労さんだぜい」


フィアンマ「気にするな。今から風紀委員の支部とやらに行くのか?」


上条「おう。フィアンマはどうするんだ?」


フィアンマ「俺様は護衛なんだ。行くに決まってるだろう」


上条「……ですよね」


青ピ「か、カミやん……」
937 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:24:25.82 ID:fB5qXELE0

フレンダ「この人は?(確か研修合宿の時の……)」


上条「あっ、この人はフィアンマだ。フィアンマは、俺の……」


上条(やばい!! こいつらにどうやって説明すればいいか忘れてたぁぁぁぁぁ!!)


上条(『俺を狙う魔術師がいるから、護衛しに来てもらいました。てへっ♪』)


上条(うん、駄目だな……)


上条(どうっすかな……)


上条「えっと……」


土御門「フィアンマは、カミやんの親父さんに息子の生活ぶりを見てくるよう頼まれたんだぜい」

938 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:25:07.63 ID:fB5qXELE0


上条「!?」


土御門「だろ? カミやん」


上条(土御門、ナイスゥゥゥゥゥゥゥゥ!!)


上条「そ、そうなんだよ。俺の父さんが俺の生活ぶりを心配してよ……」


フィアンマ「……そういうことだ。よろしく頼む」


青ピ「そうなんや。心配性な親父さんやね。青髪ピアスと申します。よろしゅう」ペコリ


フレンダ「フレンダ=セイヴェルンです。よろしくお願いします」ペコリ


フィアンマ「フィアンマだ。俺様のほうこそよろしくな」
939 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:26:35.52 ID:fB5qXELE0

青ピ(凄い威圧感や……それにしてもこの人……)


フィアンマ(これが関西弁ってやつか? それにしてもこいつ……)


青フ(赤い(青い))


青ピ「……」ジー


フィアンマ「……」ジー



青髪の少年と赤い青年が交差する時、物語が始まる。
いや、それと関係なく物語は始まっている。
940 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:27:30.51 ID:fB5qXELE0

フレンダ「……それでフィアンマさんは、当麻の生活ぶりを見るためにわざわざ学園都市に?」


フィアンマ「いや、仕事のついでだ」


フレンダ「そうなんですか……ちなみにお国は?」


フィアンマ「イタリアだ」


フレンダ「イタリアですか!? 私、小さい時よく行ってましたよ」


フィアンマ「ほう? お前は何処出身なんだ?」


フレンダ「私は、カナダです」


フィアンマ「カナダか。つい先月行ったばかりだ」


フレンダ「そうなんですか!?」


フィアンマ「ああ。いい国だったな」



上条「……なんか、話が弾んでるな」


土御門「だにゃー」


青ピ(ボク、この人とコンビ組んだから面白いんやないか?)
941 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:28:27.69 ID:fB5qXELE0

~ 30分後 第一七七支部 ~



上条「お疲れ様でーす」


土御門「今日も一日よろしくだぜい」


フレンダ「お疲れ様~」


青ピ「トゥットゥル~♪」



固法「あら、おつ――――」



フィアンマ「邪魔するぞ」



固法「」
942 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:29:04.71 ID:fB5qXELE0

固法「……えっと、その方は……」


垣根(あ、あいつは!?)


海原(神の右席、右方のフィアンマ!? 何故、彼がここに!?)


絹旗(あっ、超化物の人です)


滝壺(……髪型が似てる)


麦野(外人?)


初春(外国人さんですぅ……)


浜面(誰だ?)
943 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:29:44.34 ID:fB5qXELE0

黒子(はて、誰ですの?)


一同(……とりあえず)
























一同(赤い!!)


944 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:30:39.93 ID:fB5qXELE0

上条「……えっと、実はですね――――――――――――」



固法「――――――――――――なるほど。そういうことね」


フィアンマ「邪魔はしない。いいか?」


固法「はい。狭苦しい場所ですが……」


フィアンマ「まぁ、確かに思ったより狭いな」


上条「おい、少しは気を使えよ」


フィアンマ「これでも使ってるつもりなんだが」


固法「正直な方ですね」ニッコリ
945 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:31:40.52 ID:fB5qXELE0

フィアンマ「そうか? 俺様は思ったことを口にしているだけだ」


固法「そうですか」クスッ


初春「あ、あのお茶です。どうぞ」スッ


フィアンマ「悪いな。有難くいただく――――――」


フィアンマ「っ!?」


初春「?」


フィアンマ「おい、お前」


初春「は、はい?」
946 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:32:17.94 ID:fB5qXELE0

フィアンマ「その頭はどうした?」


初春「はい? 何のことですか?」


フィアンマ「だからその頭に乗せてる、花のことだ」


初春「これですか? これは、私のチャームポイントです」ニコッ


フィアンマ「……そうか。いいチャームポイントだな」


初春「ありがとうございます」


フィアンマ「ふむ。有難くお茶頂くぞ」


初春「はい。おわかり欲しかったら言って下さいね」ニコッ


フィアンマ「悪いな」
947 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:33:05.51 ID:fB5qXELE0

海原「上条さん、土御門さん、何故彼がここに?」ヒソヒソ


土御門「簡単に言うと、カミやんが魔術師に狙われていてその護衛に来た」ヒソヒソ


海原「」


海原「…………は?」


上条「まぁ、普通はそう反応するよな」


海原「いやいや、彼は元々貴方達の敵だったのでは?」


上条「まぁ、そうなんだけどな……色々あんだよ」


海原「はぁ……」


海原(神の右席が上条当麻の護衛……一体、どういうことなんですか?)
948 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:34:01.53 ID:fB5qXELE0

垣根「よぅ。久しぶりだな」


フィアンマ「……久しいな。少年」


垣根「また会えるとは思ってなかったぜ」


フィアンマ「俺様もだ」


垣根「相変わらず、自分のこと様付けなんだな」


フィアンマ「ああ。気に入らないか?」


垣根「……別に。もうそんなガキじゃねーよ」


フィアンマ「ほほぅ。少しは成長したようだな」
949 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:35:25.40 ID:fB5qXELE0

垣根「」イラッ


垣根「相変わらず、人をイラつかせる才能の持ち主だな……」


フィアンマ「俺様は、才能に満ち溢れている人間だからな」


垣根「」ピクッ


垣根(なんて偉そうな奴だ……一方通行以上じゃねーかぁ?)


フィアンマ「……だが才能が溢れているのは、お前もだろ? 上条当麻に聞いたぞ。学園都市第二位の実力者だと」


垣根「なっ!?」
950 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:35:59.42 ID:fB5qXELE0

フィアンマ(本当はアレイスターから聞いたんだがな……)


フィアンマ(『未元物質』か……魔術視点から見れば神の領域に踏み込んでいるな……)


フィアンマ「『未元物質』 素晴らしいじゃないか?」


垣根「」


垣根「まっ、まぁな!! 学園都市では俺しか使えない能力だしな!!///」


フィアンマ「だろうよ。そんな特殊な力を使えるのは、数少ないだろう」


垣根(なんだ、こいつ話してみりゃいい奴じゃねぇか……)
951 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:36:39.40 ID:fB5qXELE0

麦野「……しかし、上条の父親は過保護だにゃーん」


絹旗「超同感です。娘さんならわかりますが……」


浜面「まぁ、それだけ子供が心配ってことだろ。いい親父さんじゃねーか」


フレンダ「そ、そうよね!!」


滝壺「」スースー



固法「はい、それじゃー皆、仕事についてちょうだい!!」


一同「はーい」
952 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:38:24.44 ID:fB5qXELE0

上条「フィアンマ」


フィアンマ「何だ?」


上条「俺、これからパトロールに行くんだけど、お前どうする?」


フィアンマ「無論、行くに決まってるだろう?」


上条「……だよな。とりあえず」


フィアンマ「ん?」


上条「街中で問題は起こさないでくれよ?」ヒソヒソ


フィアンマ「ふっ、俺様が問題を起こすわけないだろうが」
953 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:38:57.52 ID:fB5qXELE0

上条(研修センターを無茶苦茶にしたのは誰だと思ってんだ!!)


上条「……ならいいけど」



浜面「上条、そろそろ行こうぜ?」


絹旗「置いていきますよ? 上条さん」



上条「あっ、悪い、悪い!」


フィアンマ「さて、お前の仕事ぶりを見てやるとするか」


上条「そんな大したことはしてないけどな」


フィアンマ「ふっ、そうか」
954 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:40:08.91 ID:fB5qXELE0

~ パトロール中 ~



上条「見た感じ、今日も平和そうだな」


浜面「だな。カツアゲとかも随分、減ったしな」


絹旗「まぁ、麦野と垣根さんの恐怖政治ともいえますが……」


上条「あははは……」


浜面「それは否めねぇ……」


フィアンマ「上条当麻」


上条「なんだ?」


フィアンマ「お前は、毎日こんなことやってるのか?」
955 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:40:57.72 ID:fB5qXELE0

上条「まぁ、毎日じゃないけどな。パトロールは、風紀委員の基本だしな」


フィアンマ「そんなに学園都市は、物騒なものなのか?」


上条「最近はずっと平和だけどな……」


フィアンマ「なるほど。それにしても……」チラッ


浜絹「?」


フィアンマ「三下臭が半端ないチンピラと小学生が、風紀委員というのはどうなんだ?」


浜絹「なっ!?」


上条(フィアンマァァァァァァ!!)
956 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:41:41.33 ID:fB5qXELE0

浜面「三下臭が半端なくて悪かったな!!」


絹旗「超失礼ですね!! 私は、超中学二年生です!!」


フィアンマ「なに!? 中学二年生だと?」


浜面「俺のことは無視かよ!?」


絹旗「はい!!」


フィアンマ「てっきり、ランドセルをしょってると思ったよ。失礼したな、お嬢ちゃん」


絹旗「だから超子供扱いしないで下さい!!」ムキー


フィアンマ「俺様からしたら、小学生も中学二年も子供だがな」
957 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:42:28.30 ID:fB5qXELE0

浜面「ランドセルって……」ププッ


絹旗「うがぁぁぁぁぁ!!」ドガッ


浜面「ごほぉぉぉぉぉぉ!?」


絹旗「浜面のくせに生意気です」


浜面「て、てめぇ……みぞおちはやめろ……」


絹旗「全く、超失礼な方ですね!!」


上条「……あぁ、悪いな、絹旗、浜面」


絹旗「いえ、上条さんが謝る必要は超ありません」


浜面「そ、そうだぞぉ……」ヨロヨロ


フィアンマ「……やれやれ、短気な奴らだ」フゥー


絹旗「超貴方のせいですからっ!!」ウガァー


浜面(突っ込む元気ねぇ……)


上条「はぁ……先が思いやられる……」
958 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:43:18.71 ID:fB5qXELE0

~ 二時間後 公園 ~



上条「はいよ、コーヒー」スッ


フィアンマ「ふむ」


絹旗「しかし、今日は本当に平和ですね。迷子もいませんし」


浜面「ああ、よく迷子出てたからな……」


上条「そうだな。少し休憩してから支部戻るか」


絹浜「はい(おう)」


フィアンマ「……」


浜面「……そういえば、絹旗から聞いたんだけど、あんたも能力者なんだってな?」


上条「」ギクッ


フィアンマ「まぁな……」
959 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/06/27(月) 20:44:03.76 ID:fB5qXELE0

絹旗「……ちなみに今だから聞きますけど、あの超変な手は何なんですか?」


フィアンマ「……俺様にもよくわからん」


絹旗「なるほど。垣根さんと同じようなものですか」


フィアンマ「そういえば、お前らの高校にアックア……いや、ウィリアムという奴がいるだろう?」


上条(思いっきりアックアって言ってるじゃねーか……)


浜面「あ、ああ。ウィリアム先生がどうかしたのか?」


フィアンマ「今度、そいつの耳元で『ヴィリアン』と囁いてみろ。面白い反応するぞ?」


浜面「『ヴィリアン』? わかった、今度やってみる」


絹旗「それじゃー、そろそろ支部に戻りますか?」


上条「だな」


浜面「おう」 
 
 
989 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/07/01(金) 20:17:13.57 ID:wARXhob20

こんばんは。

ここのスレの埋めを手伝ってくれると有難いです。
好きなキャラをぺろぺろしてくれていいです。 
 
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/01(金) 20:20:43.16 ID:Ia9l2CSGo
新スレ立て乙!

御坂妹ォォォ!ペロペロ 
 
994 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/07/01(金) 20:25:10.37 ID:wARXhob20

絹旗「春上さん、埋めるために少しお話しましょう」


春上「うん。わかったの」


絹旗「では、突然ですが春上さんは好きな人とかいるんですか?」


春上「!?」


春上「い、いきなりそんなこと言われても困るの///」


絹旗「その反応……超いるんですね?」


春上「な、内緒なの!!」ダダダッ


絹旗「ふふふ。私からは逃げられませんよ!!」ダダダッ


春上「ひ、ひぃ!? 誰か助けてなの!!」
995 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/07/01(金) 20:26:52.48 ID:wARXhob20

確かに今日は非常に暑いっすな。

潮風もあんまり来なくて暑いっす。

海の近場の特権なのに
996 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/07/01(金) 20:29:40.06 ID:wARXhob20

絹旗「さて次は誰と話しますかね……おや、あれは」


絹旗「馬場さんじゃないですか」


馬場「どうも、馬場です」


絹旗「無事、あそこから出られたんですね」


馬場「はい。警備員に助けられました」


絹旗「暗部なのに、警備員に助けられるなんて……」


馬場「言わないで下さい……」


馬場「それでは、僕はこれからあの花の1巻買いにいくので失礼します」


絹旗「はい。お気をつけて」
997 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/07/01(金) 20:33:16.09 ID:wARXhob20

皆さん、ご協力ありがとうございます。


絹旗「さて、次は誰ですかね……あれは」


ヘッドギア「ん?」


絹旗「ヘッドギアさん、どうも」


ヘッドギア「ああ。元気そうだな」


絹旗「ええ。貴方も相変わらずヘッドギアしてるんですね」


ヘッドギア「俺のチャームポイントだからな」


絹旗「なるほど。初春さんの花飾りみたいなものですね」


ヘッドギア「初春さん? ああ、第一七七支部のゴールキーパーか」


絹旗「知ってるんですか?」


ヘッドギア「ああ。彼女の情報処理能力の高さは、暗部でも有名だったしな」


絹旗「へぇ。超初耳です」


ヘッドギア「それじゃー、俺行くから」


絹旗「はい。また」
998 :垣根ふもっふ ◆GYytgHdddo [saga]:2011/07/01(金) 20:37:08.18 ID:wARXhob20

ごめんなさい、ネタ切れだ…

あとは>>1000取った人が今年、滝壺似の彼女が出来ると致しましょう。


絹旗「あ、滝壺さん」


滝壺「やっほ」


絹旗「相変わらずジャージですね」


滝壺「今日は薄いジャージだよ」


絹旗「パッと見わかりませんよ」


滝壺「絹旗もジャージ着ればいいのに」


絹旗「学校のジャージだけで超十分です」


滝壺「残念」


絹旗「滝壺さんは、これからお出かけですか?」


滝壺「うん。はまづらとデート」


絹旗「相変わらずラブラブですね」


滝壺「えへっ。それじゃー、いくね」


絹旗「はい。お気をつけて」
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県) [sage]:2011/07/01(金) 20:40:03.35 ID:s4FgpWn0o
999!
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/07/01(金) 20:40:12.42 ID:HBZCYw8yo
ちゅーん(´・ω・`)
 

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