2013年10月11日金曜日

一方通行「おいあわきン」結標「!?」 1

2VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 14:27:09.93 ID:PznTcweq0
一方通行「しまッた!」

結標「あなた今なんて...」

一方通行「うるせェ!土御門俺はもう帰る後はお前らで適当にやッとけ!」

ガチャ

土御門「おい待て!一方通行!」

海原「おや?一方通行さんどうしました?そんなに急いで?」

一方通行「邪魔だどきやがれ!」

海原「おっと、すいません」

土御門「おい!海原なにやってる!そいつを止めろ!」

海原「え?ですがもう行ってしまわれましたよ?」

土御門「...」



海原「?結標さんもどうなされました?」

結標「あいつがあわきんって...」ブツブツ

海原「???」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 14:32:33.31 ID:PznTcweq0
一方通行「やッちまッた...まさか口に出しちまうとはなァ」

一方通行「クソッタレが、ン?アイツは確か」

絹旗「おや、一方通行じゃありませんか。こんな所で超どうしました?」

一方通行「コンビニの帰りだァ」

絹旗「そのわりには缶コーヒー一つ持っていませんね」

一方通行「売り切れだッたンだよ」

絹旗「?まあ超良いでしょう。そんなことより」

一方通行「ア?」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 14:38:49.05 ID:PznTcweq0
絹旗「映画行きましょう、多分超暇なんでしょう?」

一方通行「なンで俺がお前なンかと」

絹旗「そんなこと言っても結局は超一緒に来てくれるんですから。さあ行きましょう」グイグイ

一方通行「おい、引ッ張るンじゃねェ!服が伸びンだろうが!」

映画館

絹旗「大人二枚超お願いします」

一方通行「子供一枚大人一枚だ」

絹旗「ちょっと子供扱いしないでください!」

一方通行「俺から見れば十分ガキだ、さッさと行くぞ」

絹旗「もう...」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 14:47:42.20 ID:PznTcweq0
一方通行「相変わらずつまンねェ映画だッたな」

絹旗「一方通行は相変わらず超何も分かっていませんね!そのつまらなさの中に面白さを見出すんですよ!」

一方通行「あァそうかい、そりゃ良かッたな」

絹旗「本当に何も分かってないようですね、いいでしょうこの私が何も知らない一方通行に超レクチャーを...」

一方通行「ン?おいちょッと来い」

絹旗「なんですかいきなり?こんな逃げるように...ってあれ結標さんじゃないですか。おーい結じむぐっ」

一方通行「黙ッてろ」

結標「?今呼ばれたような...」

一方通行(キョロキョロする結標も最高じゃねぇか!今すぐここから飛び出して後ろから脅かしてやりてェぜ!)
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 14:55:35.49 ID:PznTcweq0
一方通行「あーわきン」

結標「きゃっ!ア、一方通行!?何よいきなり後ろから!」

一方通行「すまねェな、あまりにも可愛い後ろ姿だッたから思わず抱きしめちまッたぜ!」

結標「一方通行///」

一方通行「あわきン」

一方通行(いいねェいいねェ最ッ高だねェ!)ニヤニヤ

絹旗(何を笑っているのでしょうか?)

絹旗「一歩通行?」

一方通行「!!なッ何だァ絹旗?」ビクッ

絹旗「?いえ、いつまで超こうしているんですか?」

一方通行「ん?(結標ももう居ねェみたいだしもういいかァ?)悪ィなンじゃ行くか」

絹旗「ええ」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 15:03:30.38 ID:PznTcweq0
絹旗「行くとは言ったものの私はもう超帰る時間なので、また今度会いましょう一方通行」

一方通行「あ?もうそンな時間か?ンじゃまたな絹旗」

絹旗「ええ、また超会いましょう」フリフリ

一方通行「おォあばよ」フリフリ

一方通行(しッかしアイツも変わッたやつだなァ、俺なンかと映画に行きてェとはよォ。あれが結標だッたらなァ)

一方通行(...)

一方通行「おッと!また自分の世界に引きこもッちまうとこだッた!さっさと帰るかクソガキ共がうるせェしな」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 15:14:53.38 ID:PznTcweq0
一方通行「帰ッたぞコラァ!」

芳川「あらお帰りなさい一方通行」

一方通行「ん?おいクソガキ共はどうした?」

芳川「打ち止めは泊りがけの調整、番外固体にはおつかいに行ってもらったわ」

一方通行「あァ?アイツを一人で出したのか?なンかあッたらどうすんだよ?」

芳川「あら心配なのかしら?一応レベル4級の力はあるんだし大丈夫でしょ?」

一方通行「ちッ、そういう問題じゃねェンだよ」

芳川「外に慣れるという意味合いも兼ねて私が許可したんだけど問題あったかしら?携帯も持たせてあるし何かあったら一方通行に連絡するように言ってあるから大丈夫だと思うけど?」

一方通行「...まァいいか」

芳川「そうそう、過保護になりすぎるのも良くないわよ」

piririri

芳川「あら早速電話見たいね?」

一方通行「番外固体からか?なンだよ?」

番外固体「助けて!一方通行!」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 15:25:57.62 ID:PznTcweq0
一方通行「!?おい!今どこに居る!?」

番外固体「今スーパーの前!早く来て一方通行!」

ブツッ

一方通行「おい芳川!どこのスーパーだ」

芳川「いつも買い物に行っているスーパーよ」

一方通行「あそこだな?ちょッと行ッて来る」

芳川「ええ、気をつけてね」

ガチャ

芳川「スーパーの前ってのが気になるわ。まあ危険は無いんでしょうね」

一方通行「どこだ番外固体!!」

番外固体「一方通行こっちこっち~」

一方通行「あァ?おい、どの状況が助けてなンだよコラ」

番外固体「ミサカ疲れて袋持てなくなっちゃった~助けて一方通行~☆」

一方通行「...」

番外固体「あれぇ~どうしたの?そんな血相変えて、もしかしてミサカが危ない目に合ってるって思って全速力で来てくれたの?ミサカ嬉しいなぁ~」

一方通行「ちくしょォ」

番外固体「うひゃひゃ」

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 15:32:08.11 ID:PznTcweq0
一方通行「帰ったぞォ...」

番外固体「ただいま~」

黄泉川「おーお帰りじゃんよ二人とも。どうした一方通行?そんな疲れた顔して」

一方通行「なンでもねェ」

芳川「あら?番外固体ご機嫌ね」

番外固体「あの人が私の荷物持ちになってくれたの、ミサカもう嬉しくって嬉しくって」

芳川「ふふっそれは良かったわね」

黄泉川「へぇー偉いじゃんよ一方通行」

一方通行「うるせェ、俺はもう寝る飯はいらねェ明日喰うわ」

黄泉川「?了解じゃんよ」

番外固体「うひゃひゃお休み~」

一方通行「...」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 15:41:37.40 ID:PznTcweq0
一方通行(ちくしょう、まンまとはめられたぜ!心が荒んでしかたがねェ)

一方通行「こォいう時は...」

一方通行「この隠し撮りした結標の写真を眺めてだな...」

piriririr

一方通行「あァ?土御門?ちょうどいい」

ピッ

一方通行「何だ」

土御門「何だじゃないだろ、お前今日は急にどうしたんだ?」

一方通行「おォその事だけどよォ」

土御門「理由があるのか?」

一方通行「実は結標の事なンだがよ」

土御門「結標?そういえばお前が出てってから少しおかしかったな。なにやらブツブツ言ってたみたいだが」

一方通行「それも心当たりがある」

土御門「?まあいい、さっさと教えてくれ」

一方通行「実は結標のことがな」

土御門「ゴクリ」

一方通行「好きになッちまッたンだよ」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 15:49:42.12 ID:PznTcweq0
土御門「なっ、どういう...」

一方通行「そのまンまだよ、今思えばあの時顔面にパンチを食らわせた時からこの気持ちがあったんじゃねェかと思えるンだよな...」

土御門「お前が誰を好きになろうが構わないが、任務に支障が出ない程度にしてくれよ。まあその任務も今となってはほとんど無いが」

一方通行「そこでよォ土御門さン」

土御門「?」

一方通行「結標に嘘の集合をかけて俺と二人きりになるように仕向けてくれ」

土御門「」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 15:57:39.98 ID:PznTcweq0
一方通行「なァ頼むよ土御門さン」

土御門「やめろ、さん付けで呼ぶな薄気味悪い!」

一方通行「ンだと?こっちが下手にでてりゃ調子に乗りやがって...」

土御門「待てそのキレ方はおかしい。分かった集合はかけておく。いつにすればいいんだ?」

一方通行「そうだなァ心の準備が要るから...一週間後ってとこだな」

土御門「分かった、じゃあ連絡をしておく。時間とかはこっちに任せておけ」

一方通行「おォ頼むぜ」

土御門「それと一方通行、時々一緒に居るアイテムのレベル4とはどんな関係なんだ?」

一方通行「絹旗のことか?アイツとは特に何もねェよ。俺からすれば珍しく俺に懐いてるガキだって思う程度だな」

土御門「そうか...まあ分かった。じゃあ後で時間とか連絡する。じゃあな」

一方通行「ああ、じゃあな」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 16:08:42.24 ID:PznTcweq0
海原「彼、なんですって?」

土御門「ん?懐いてくれるいいガキだって言ってたぞ」

絹旗「また超子供扱いですか...」

海原「まあまあ、別によろしいじゃないですか。嫌われているわけではないのですから。」

絹旗「それもそうですね」

土御門「しかしびっくりしたにゃー」

海原「なにがです?」

土御門「街を歩いてたらいきなりグループですよね?って聴かれるんだ身の危険を感じたぜい」

海原「ああなるほど、確かに驚きましたね」

絹旗「そっそれは...超すいません...」

土御門「それに加えて相談に乗ってくれと来たもんだ何事かと思っちまったぜ」

海原「相談の内容もさることながら、ですね?」

土御門「そういうこと」

海原「まさか」スマイル

土御門「一方通行について色々教えて欲しいって内容だとはなー」ニヤニヤ

絹旗「うっ」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 16:19:36.46 ID:PznTcweq0
絹旗「ほら、いつも一緒に遊んでいるこっちとしては友人のことを超知りたいと思うのは当然のことでして...」

土御門「みなまで言わなくても結構だにゃー」

海原「要は好きな人の事をもっと知りたいとの事なんでしょう?いいと思いますよ初初しくて」

絹旗「むむむ」

土御門「年相応って感じだにゃー。まあ頑張るんだぜ?道は険しいからなー」

絹旗「言われなくても!」

土御門(本当に厳しいと思うぜ?精々頑張ってくれよ絹旗最愛。)

海原「では何からお話しましょうか?彼の趣味とか、好物とか?」

絹旗「まずは趣味から超お願いします!」

海原「分かりました、最近彼はですね...」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 19:54:06.52 ID:PznTcweq0
ヴーッヴーッヴーッ

土御門(ん?メール?一方通行からか?「結標が喜ぶことをしてやりてェ、どうすればいい?」だと?)

土御門(そんな事俺が分かるわけないだろ!そういうのは女の子に相談しろ!っと)

海原「どうしました?土御門さん」

土御門「んにゃ、なんでもないにゃー」

海原「そうですか?」

絹旗「海原さん、続きを超早くお願いします」

海原「ああ、すいません。それでですねその時の一方通行さんの表情と言ったらですね...」

絹旗「なるほど...」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 20:00:05.20 ID:PznTcweq0
一方通行「あの野郎ォ、女の子に相談しろだと?役にたたねェ奴だな。まあいいか」

一方通行(しっかし女の子だと?家の連中はまずありえないとして...)

一方通行「とりあえずあそこに行くかァ」

コンコン

黄泉川「あ、一方通行?ちょっといいかじゃん?」

ガチャ

一方通行「なんだァ?」

黄泉川「ん?どこかに行くのか?」

一方通行「ああ、ちょっと出かけてくる」

黄泉川「そうか、あまり遅くならないようにな?」

一方通行「ああ、分かってる。ンで?」

黄泉川「え?」

一方通行「何か用事があったンじゃねェのか?」

黄泉川「あ、ああ。一方通行、怒らないで聴いて欲しいじゃんよ」

一方通行「?」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 20:08:09.31 ID:PznTcweq0
黄泉川「かっ...」

一方通行「かァ?」

黄泉川「かっ、彼女が出来たら家に連れてきて欲しいじゃんよ...」

一方通行「はァ?」チラ

番外個体「」ニヤニヤ

一方通行(あの野郎ォ聴いてやがったな)

黄泉川「一方通行?」

一方通行「あ、ああ分かった。そうする」

黄泉川「そうか、じゃあ気をつけて行ってくるじゃんよ」

一方通行「おォ、じゃあ行ってくるわ」

バタン

芳川「どういうつもりかしら愛穂?」

黄泉川「あいつは今まで私たちの事でいっぱいだったじゃんよ、自分のしたい事が分かったんなら精一杯祝福してやりたいじゃんか?」

芳川「それもそうね。それにしても...」

黄泉川・芳川「あの一方通行がね...」

番外個体「......」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 20:16:38.89 ID:PznTcweq0
風紀委員一七七支部

コンコン

初春「どうぞー?」

一方通行「よォ」

初春「一方通行さん?珍しいですね」

一方通行「いや、ちょっとな。ン?何でオマエが居るンだ?」

垣根「よお、一方通行。俺はな、街中で絡んできた野郎に能力使って応戦してやったらもれなく風紀委員に御用された、それだけだ。」

一方通行「お前が素直に従ったのか?」

垣根「いや?」

一方通行「なら何で」

垣根「先に声をかけて来やがったツインテールのやつに集中してたら後ろから巨乳の姉ちゃんに意識を刈り取られただけだ。」

一方通行「そォかい」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 20:17:04.82 ID:PznTcweq0
すいません。ちょっと飯オチします
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/02(月) 20:29:12.04 ID:WglB0Itv0
垣根ww

マジフリーダムwwwwww
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 20:38:57.14 ID:PznTcweq0
初春「それで一方通行さんはどうしたんですか?打ち止めちゃんが迷子になったとか?」

一方通行「いやそォじゃねェ。今回は初春さンや白井に相談があって来たンだ」

初春「相談?」

一方通行「ああ、大事な大事な相談だぜェ?」

垣根「女に相談だと?テメェが?らしくねぇな第一位。色恋沙汰か?」ニヤニヤ

初春「えっ?そうなんですか!?」

一方通行「まァそンな所だ、しかしさすが第二位だな。人の考えなんかお見通しってか?」

垣根「バァーカ、今のは適当言っただけだ」

一方通行「ンなことより白井はどこだ?」

初春「白井さんならそろそろ戻ってくると思いますよ?固法さんもそろそろだと思います」

一方通行「そうか、じゃあ少し待たせてもらうぜ」

初春「どうぞ、何か飲みます?」

一方通行「コーヒーで頼むわァ」

初春「分かりました。垣根さんはどうします?」

垣根「いや、俺はいいわ。もう帰ってもいいんだろ?」

初春「はい」

垣根「んじゃ帰るわ。あばよ一方通行」

一方通行「おォ」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 20:45:53.95 ID:PznTcweq0
ガチャ

垣根「?うわっ!」

佐天「きゃっ!」

垣根「なんだ姉ちゃん、飛び出してくんじゃねぇよ。危ねぇだろうが」

佐天「えっ?ああ、ごめんなさい??」

垣根「ったく」

初春「佐天さんも来たんですか?」

佐天「もって?あれ?一方通行さんじゃないですか!久しぶりです!」

一方通行「おう久しぶりだなァ、佐天」

佐天「でもびっくりしたー。今の背高い人誰?」

初春「今のは垣根さんっていって、ほら前に話した第二位の...」

佐天「ああ!前に色々あってそれで謝りにきて仲良くなったっていう?」

初春「はい、そうですよその人です」

佐天「でも以外ー」

初春「?」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 20:52:32.45 ID:PznTcweq0
佐天「『ていとく』なんていうからおじさんを想像してたんだよねー」

初春「ああ、なるほど」

佐天「案外普通の兄ちゃんだったんだね」

初春「あれが普通かは...どうなんでしょうかね?はい、どうぞコーヒー入りましたよ、佐天さんも飲みます?」

一方通行「おォ悪ィな」

佐天「砂糖とミルクたっぷりでお願いね!」

初春「わかりましたー」

佐天「それで一方通行さんは何しに来たんですか?」

初春「私たちに何か相談があるみたいですよ?」

佐天「へぇー珍しいね。なんでも自分で解決しちゃいそうなのに」

一方通行「自分じゃどうにもならなさそうだからここに来たンだ」

佐天「どんな悩みなんですか?」

一方通行「あ?白井が来てからでいいかァ?同じ説明はしたくねェんだ」

佐天「ええ、もちろん大丈夫です!」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 21:00:25.49 ID:PznTcweq0
シュン

白井「あら?初春お客さんですの?」

初春「わわっ、白井さん!能力でいきなり現れないでください!」

白井「そうでしたわね、ごめんなさいですの」

白井「えーっと佐天さんと、あら一方通行さんじゃありませんの?」

一方通行「よう白井、待ってたぜ」

白井「はて?待ってたとは?」

佐天「まあまあ白井さん、落ち着いて。それと固法さんはどうしたんです?」

白井「固法先輩は先に帰られましたわ。事後処理を私と初春で引き受けたんですの。」

初春「ええーそんなぁー」

佐天「安心してよ初春、私が付いてるんだから!」

初春「...」

佐天「なにその沈黙」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 21:07:52.76 ID:PznTcweq0
一方通行「話し込ンでる所悪いンだがよォ。そろそろ話してもいいかァ?」

白井「?」

初春「ああ!そうでしたね!白井さんもほら!座ってください!」

白井「えっ?ええ」

佐天「ゴクリ」

一方通行「初春さンがさっき聴いてたようによォ、垣根の言うとおり色恋沙汰の話なンだわ」

佐天「えー!!ホントですか!?」

初春「本当だったんですね///」

白井「???」

一方通行「つまる話なァ、好きになっちまった奴が居るンだよ」

白井「そのような話を第一位から聴けるとは...」

佐天「それで!?どんな人なんですか!?」

初春「佐天さん、そんなにがっつかないでくださいよ...」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 21:17:35.12 ID:PznTcweq0
一方通行「んでよォ、思いを伝えるためにな一週間後に会うところまでこぎつけたンだよ」

初春「ほいほい」

一方通行「そこでな、せめて会うまでの一週間の間に少しでも好感度を上げておきてェじゃねェか。何をしたらっつうか女はなにされたら喜ぶのかが全然分からねェ」

佐天「それを相談しに来たんですね!」

一方通行「まあそういうこったな」

白井「なるほど、つまり一方通行さんは恋焦がれる相手にアピールをしておきたい、ということですわね?」

一方通行「そうだ」

佐天「名前とか写真とかそういう情報は何かないんですか?」

一方通行「ン?両方あるぜェ」

佐天「きゃー!、だってよ初春!」バシバシ

初春「痛い、痛いです佐天さん」

白井「その方とはどういう関係ですの?」

一方通行「仕事仲間かァ?多分そンな感じだ」

佐天「なるほど!分かりました!」

一方通行「あ?」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 21:28:38.38 ID:PznTcweq0
佐天「とりあえず名前と写真お願いします」

一方通行「おォ、まずは写真だ。ほら」ピラリ

佐天「どれどれ」

初春「佐天さん私にも見せてくださいよ!」

白井「どれ、私も...!!!!」

一方通行「名前は結標淡希って言って『この方は結標淡希じゃありませんの!!』あァ?」

初春「白井さん知っているんですか?」

白井「ええちょっと昔に一悶着ありまして...」

佐天「でも綺麗な人ーこれ霧ヶ丘女学院の制服だよね?大分凄い着方してるけど...」

初春「そうですね、これだけスタイルが良かったらこんなファッションも簡単に出来るんでしょうねー」

白井(でもこの事は一方通行さんには関係ありませんの!でしたら精一杯応援させていただきますの!)ブンブン

一方通行「?」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 21:42:55.79 ID:PznTcweq0
一方通行「ンで、俺はどうしたらいいんだァ?」

初春「そうですね、ありきたりですけど見た目とか褒めてあげたらいいんじゃないですか?」

佐天「今日も髪が綺麗じゃねェか!とか可愛いンだから他の服も着てみろよォ!とかでいいんじゃないんですか?」

一方通行「やめろ!全然似てねェんだよ!」

初春「あはは!佐天さん!」

佐天「似てたでしょー?」

白井「二人ともそんなんじゃ全然ダメですの!」

佐天「えぇ!?じゃあ白井さんはどんな案があるんですか?」

白井「ふっふっふ、まずそういった場合は相手に対する態度をあからさまにするんですの!」

初春「必要以上に意識するってことですか?」

白井「違いますの!」

初春「?」

白井「まずは執拗なボディタッチから...ぐへへ」

初春「うわっ」

佐天「あちゃー」

一方通行「ああ?ンで結局どうしたらいいンだァ?」

佐天「とりあえず目に見えるところを褒めてあげるといいと思います!あとは時々一緒に行動するとか!」

一方通行「そうかァ!助かったぜありがとなァ!」

佐天「途中経過とか教えてくださいね!」

一方通行「おォ!」

初春「あれ?帰るんですか?」

一方通行「ああ、立て込んだ来たみたいだしな」

初春「そうですか」

一方通行「コーヒーごっそさン、じゃあな」

初春「はい、さようなら」

初春「しっかりしてください白井さん!ほら!」

......

....

..

.
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 21:57:05.95 ID:PznTcweq0
小萌家

結標「ただいま」

小萌「あら結標ちゃん、お帰りなさいなのですよー」

結標「ふう」

小萌「?元気ないですね?何かあったんですか?」

結標「え?いえ別になんにも無いわよ」

小萌「そうならいいんですけど、一応私たちは家族なのですから頼ってくれていいんですよー?」

結標「んー。なら聴くけど普段絶対にニックネームで呼んだりしない奴がいきなりニックネームで読んできたら何を考えちゃう?」

小萌「そうですねーとりあえず何で呼ばれたのか少し考えてから、それで読んできた子が異性だったりしたら少し嬉しく感じちゃうのです」

結標「なるほどね」

小萌「つまり!結標ちゃんは男の子にニックネームで呼ばれたんですね?」

結標「え、ええ。まあそうなるわね」

小萌「なるほど、結標ちゃんにも青春を謳歌するときが来たんですね!?」

結標「なっ何を言ってるの!小萌!」

小萌「どうでもいいと思っている異性からそんなアクションをされてそんなに深く考える人は居ないのです!つまり結標ちゃんはその人に少なからず好意を抱いている証拠なのです!」

結標「ふ、ふーん」

結標(まあ、悪い気はしなかったかな?)
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/02(月) 23:54:11.60 ID:PznTcweq0
垣根「フンフフーン」

麦野「あら第二位じゃない鼻歌混じりに街中を闊歩だなんてご機嫌ね」

垣根「あん?第四位じゃねぇか、ちょっと面白いことがあってな」

麦野「あらそうなの?聴かせてくれると嬉しいわね」

垣根「仕方ねぇな。そんなに頼み込まれたら話さないと気がすまねぇじゃねかよ」

麦野「いいからさっさと話せよ」

垣根「実は第一位の野郎の話ななんだがな」

麦野「第一位の?」

垣根「そうだ、それも飛びっきりのやつだ」

麦野「へ、へぇ。気になるじゃない早く話なさいよ」ウズウズ

垣根「実はよ第一位が色恋沙汰で風紀委員の女の子たちにアドバイスを求めてやがったんだよ」

麦野「...?それだけ?」

垣根「は?それだけだけど?」

麦野「...」
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東地方) [sage]:2011/05/03(火) 00:01:38.13 ID:Jc4+AyLPo
そして変わるID
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 00:03:08.17 ID:0S3ynfUI0
垣根「なにしやがる」

麦野「あんたねぇ、とびっきりなんて言うから赤面必死の話を期待していたのによぉ、そりゃ無いんじゃないの?」

垣根「仕方ねぇだろ、それ以上は知らないんだからよ、そんなに知りたきゃ本人に...やめろ、撃つな、構えるな。」

麦野「はぁ(ん?待てよ...確か絹旗が第一位にお熱だって浜面のヤローが言ってたな)おい、もう少し詳しく聴かせろよ」

垣根「だから詳しくは知らないっての」

麦野「うちのアイテムのガキがよ第一位にお熱なんだよ、可愛い可愛い少女のために人肌脱ごうって気にはならないわけ?」

垣根「んだそりゃ?俺に詳細を調べて来いってか?」

麦野「そう言ってるのよ、チンピラ」

垣根「...まあいい。個人的ではあるが俺も知りたいこともある。いいぜ、調べてきてやる」

麦野「あら、意外と素直に従ってくれるのね?」

垣根「まあ、期待してろ。今すぐ聴いてきてやる」

麦野「は?今すぐ?ってちょっと!、って早いわね...」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 00:08:25.07 ID:0S3ynfUI0
垣根「あの第一位が惚れた女だ、当然容姿も第一位級に違いねぇ。運がよければその子の友達なんかと知り合えるわけだ...ははっ!楽勝だ!超能力者」

一方通行「おい垣根じゃねえか。どうした笑ったりなンかしてよ?」

垣根「!?おう一方通行!今帰りか?」

一方通行「そうだけどよォ、オマエは何だ?忘れ物でもしたのかァ?」

垣根「ああ、身分証明書をちょっとな」

一方通行「そうか、じゃあな」

垣根「おう、じゃあな」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 00:14:00.60 ID:0S3ynfUI0
再び一七七支部

初春「白井さーん戻ってきてくださーい」

白井「ふふっお姉さま...」

佐天「可哀相に...白井さん...」

ガチャ

垣根「おい!まだ居るか?」

佐天「あれ?さっきの...えっと帝督さん!」

垣根「お?俺のこと知ってるのか?少しは俺も表に馴染んできたな、へへっ」

佐天「いえ、さっき初春から聴きました」

垣根「そうか、ところで嬢ちゃん」

佐天「はい?」

垣根「一方通行の話聴いたか?」

佐天「ええ、聴きましたけど...」

垣根「そうか、んじゃちょっと聴きたいことがあるんだけどよ」

佐天「はい?」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 00:21:18.99 ID:0S3ynfUI0
垣根「一方通行が惚れてる女の名前とか顔とか分かるか?」

佐天「あ、はい分かりますよ。丁寧に写真も用意してくれたみたいで顔もしっかり」

垣根「写真?今あるか?」

佐天「ありますよ、一方通行さん忘れていったみたいで」ピラリ

垣根「おおサンキュ...ってコイツは」

佐天「帝督さんも知ってるんですか?その人有名なのかなぁ?」

垣根(コイツは間違いなくグループの座標移動。データでは名前と能力ぐらいしか分からなかったが...この制服、霧ヶ丘...どうやら当りみたいだな)

佐天「帝督さん?」

垣根「ああ、すまねぇ。少し考え事をしてた」

佐天「綺麗ですよねその人」

垣根「ん?ああそうだな、さすが第一位だぜ」

佐天「あ!」

垣根「あ?」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 00:26:38.03 ID:0S3ynfUI0
一方通行「やっぱここにあったかァ。落としたんじゃねェかと思ってヒヤヒヤしたぜ」

垣根「オマエも忘れ物みたいだな?」

佐天(お前『も』?)

一方通行「ああ、その写真だ。悪いな垣根」

垣根「いや」ピラリ

一方通行「あンがとな」

垣根「一方通行!その女、グループの...」

一方通行「そうだけど?」

垣根「いや、確認しただけだ。引止めて悪かったな」

一方通行「?そうか、ンじゃ今度こそあばよ」

垣根「ああ、じゃあな」

佐天「垣根さん、グループって?」

垣根「仕事のチームみたいなもんだ」

佐天「へぇー」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 00:32:23.12 ID:0S3ynfUI0
垣根「じゃあ俺も帰るかな」

佐天「帰るんですか?さようなら帝督さん」ニコッ

垣根「ああ、じゃあな...えっと」

佐天「佐天、佐天涙子です」

垣根「覚えとくぜ涙子ちゃん。じゃあな」

佐天「ええ」

垣根(しかし一方通行の相手が同僚とはな...アイテムのガキも大変だぜ?こりゃ)

垣根「とりあえず麦野には適当に話しといてやるか」

垣根「どれ、さっきの場所にまだ居るといいんだが...まあ居ないか」


一方通行、告白の日まであと六日

60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 09:14:17.50 ID:0S3ynfUI0
グループアジト

土御門「...あれ?」

海原「おはようございます土御門さん、といってももうお昼ですが」

土御門「いつのまにか寝てたのか?」

海原「ええ、僕が絹旗さんとお話している最中にウトウトし始めまして、それで」

土御門「そうか...海原は残っていたのか?」

海原「はい、結構遅くまで話し込んでおりましたし。一応アイテムにアジトの場所が割れましたので一人にしておくのはどうかと思いまして」

土御門「気を使わせたみたいだな、すまない」

海原「いえ、では僕はこれで」

土御門「ああ、また何かあれば呼ぶ」

海原「承知しました、ではまた」

ガチャ


海原「!おっと」

垣根「はぁはぁ...」

土御門「スクールの...垣根か!?復活してから音沙汰無いと思っていたが、機会を探っていたみたいだな!」

垣根「待て!そういうのじゃねぇ!」

土御門「何?」

垣根「かくまってくれ」

土御門「は?」

海原「?」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 09:21:40.99 ID:0S3ynfUI0
海原「なるほど、つまり第四位に追われているということですね?」

垣根「そうだ」

土御門「つまりも何も原子崩しに追われてるとしか言ってないから全然分からないぞ」

垣根「いいだろう、話してやる。恐ろしい逃走劇の全貌をな」

海原「ゴクリ」

土御門「...」

垣根「あれは、十時だから...三時間近く前だな」

垣根「俺は第一位の情報を伝えるために第四位と会う約束をしていた」

土御門「待て、一方通行の情報となるとひいてはグループの情報となる。それを見す見す逃す訳には...」

垣根「安心しろ、暗部間のことじゃねぇむしろアイツ個人の情報だ」

海原「まあ続きをどうぞ」

垣根「ああ、俺は近くのファミレスで会う約束をしていたんだ」
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 09:34:13.02 ID:0S3ynfUI0
垣根回想編

垣根「確かこのファミレスだな」

店員「いらっしゃいませー。お一人さまですか?」

垣根「いや、人と約束をしてんだが」

店員「えっと、でしたらあの窓際の方たちだと思いますが」

垣根「?」チラリ

フレンダ「麦野、結局面白い話って何な訳よ?」

麦野「まぁ待ちなよ、そろそろだと思うからさ」

絹旗「しかし一体全体、超どんな話なんでしょうね?浜面」チラ

浜面「お、俺か?そうだな、麦野の言う面白い話だろ?...」

絹旗「超時間切れです。まったく気転を利かせて面白いジョークが出ると思いきやこれです」

浜面「いや、仕方ないだろ...」

滝壺「大丈夫、たとえ制限時間内に面白ジョークを言えなかったとしても、私はそんな浜面を応援してる」

浜面「ありがとよ」

垣根「ああ、確かにあそこだ。ありがとよ」

店員「ごゆっくり」ニコッ

63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 09:38:25.19 ID:0S3ynfUI0
垣根「おいコラ」

浜面「あ?わぷっ!」

フレンダ「浜面!ドリンク!」

浜面「えっ?おお?」

垣根「よお第四位、会いたかったぜ」

麦野「あら奇遇ね。私も今回ばかりは会いたかったわ」

絹旗「あちゃー、ドリンクは超無事でしたけど浜面は...」

フレンダ「結局いつまでも突っ立ってるのが悪いって訳よ」

浜面「いてて、尻餅ついただけだろうが...」

滝壺「ZZZ」

浜面「ちっ、おいアンタいきなりなんのつもりだ?あれ?どこかで見たような?」

垣根「あ?なんだテメェは」

麦野「よしなさいよ浜面。あんたじゃ一生かかっても倒せないわよ」

浜面「はぁ?つーかあんた...第二位か?」

垣根「久しぶりだなチンピラ」
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 09:43:39.26 ID:0S3ynfUI0
浜面「何しにきやがった...?」

垣根「話をしにきた」

麦野「安心なさい浜面。この男はもう前みたいな奴じゃないのよ」

垣根「そういうこった。とりあえず注文するぜ」ピンポピンポピンポーン

浜面「あ、俺の席...」

垣根「よお、滝壺久しぶりだな」

滝壺「かきね...ひさしぶりだね」

垣根「元気してたか?」

滝壺「うん」

垣根「なら良かった」

店員「ご注文をどうぞ」

垣根「アイスコーヒー、あと椅子持ってきてくれ」

店員「畏まりました」

浜面「あ、ちゃんと用意してくれるのか」

フレンダ「結局、気遣いの差でも浜面は勝てない訳よ」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 09:55:01.42 ID:0S3ynfUI0
浜面「ていうかみんなコイツと知り合いなのかよ...」

麦野「そうね、みんなピンセットの後から何度か会ってるわ。会ってないのは多分あんただけよ」

浜面「そうか...」

垣根「んじゃ本題と行くか」

麦野「ええ、早くして頂戴」

垣根(待てよ?確か第一位は絹旗じゃなく座標移動にお熱のはずだ、これを本人を前にして言っていいものか...前に散々酷いことをしたんだ、少しでも幸せになってもらいたい手前幸せを奪う真似なんざ出来ねぇ)

麦野「どうしたの?」

垣根「ああ、第一位のことなんだがよ」

絹旗「」ピクッ

フレンダ「第一位ってあの?」

垣根「ああ、そうだ。麦野から聴けばよ何やらこのガキが...一方通行に惚れてるらしいんだわ」スッ

絹旗「!麦野!超言ったんですか?」

麦野「ええ、少しね」

絹旗「うう...もう皆に知れ渡っていてもおかしくありません...超チャラい第二位の手にかかれば都市中に広がっているはずです...」

垣根「いやそういうことはしねぇ」

絹旗「そうですか?」

垣根「ああ、未元物質に誓ってもいい」

絹旗「なら、信用します」

フレンダ「それで何で第一位が出てくるわけ?まさか恋の面でも第一位だから的確なアドバイスをって訳ね!?」

麦野「フレンダ、あんたは話聴いてなかったの?絹旗の恋焦がれる相手が第一位ってわけなの」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 10:00:34.37 ID:0S3ynfUI0
店員「ご注文の品をお持ちしました。アイスコーヒーのお客様」

垣根「おう俺だ」

店員「どうぞ、あと申し訳有りません椅子なのですが...」

垣根「?」

店員「店内ただいま混みあっておりまして、その...子供用の椅子しか用意できなかったのですが...」

垣根「なんだそんなことか。それで大丈夫だ頼む」

店員「畏まりました」

フレンダ「ははっ、結局ガキな浜面にはちょうどいいって訳よ」

垣根「何言ってやがる金髪」

フレンダ「は?」

垣根「座るのはお前だ」

フレンダ「えっどうして...」

垣根「こんなチンピラまがいが子供用の椅子に座ってどうするんだ?俺たちが白い目で見られちまう」

フレンダ「ああ、なるほど。なら問題ないってわけよ」

浜面「複雑」
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 10:08:43.03 ID:0S3ynfUI0
麦野「ちょっと垣根。そいつはどうでもいいから早く話してちょうだいよ」

垣根「ああ。まず第一位が色恋沙汰の相談をしたって話だが...間違いは無いぜ」

絹旗「!?」

麦野「それで?相手とか、詳しい話は?」

垣根「それなんだが...相手は目下お探し中らしいぜ?」チラリ

絹旗「!」

麦野「へぇー。じゃあ風紀委員にアドバイスを求めたってのは?」

垣根「単に女子受けを良くするにはどうしたらいいかの相談だったらしいぜ」

麦野「良かったじゃない絹旗、第一位が他の誰かになびいてなくてさ」

絹旗「え、ええそうですね。これで少しは希望が...」モジモジ

垣根(これで良かったんだ。知らないほうが幸せなこともある)



68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 10:18:21.62 ID:0S3ynfUI0
麦野「それでどうするの?告るんなら早いほうがいいわよ?」

絹旗「そうですね、でも心の準備というか、そういうのもちょっと...」

麦野「早くしないと誰かに取られるわよ?」

絹旗「それは!...超困ります!」

垣根(ガキの幸せを奪う権利なんざ大人たちにはねぇ。置き去りだったぶん夢を見せてやろうじゃねぇか。どうなるかわからねぇが絹旗次第ってやつだな)ゴクゴク

麦野「ちょっと!聴いてるの垣根?」

垣根「ん?ああ何だ?」

麦野「だからアンタが第一位に絹旗の気持ちをそれとなく伝えるのよ」

垣根「なんでそんなこと」

麦野「分かってないわね。なんとも思ってない普段仲良くしてる子からそういう噂が出てくるだけで大分意識しちゃうでしょ?そういうことよ」

垣根「...いや断る」

麦野「は?」

垣根「柄じゃねぇし、何よりお前がやったほうが自然だろうが」

麦野「それもそうね」

垣根「まあ、お前の場合...」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 10:23:31.14 ID:0S3ynfUI0
垣根「相手が会ってくれるか疑問だけどな、若くねぇって理由で門前払いされるかもな?ふふっ...はっ!」

麦野「垣根」

垣根「さて、俺は行くか。じゃあな絹旗頑張れよ」ナデナデ

絹旗「ちょっと、やめてくださいよ。それより急がないと...」

垣根「ああ、そうだな。あばよアイテム!」

麦野「待てコラ!」

垣根「ごちそうさん兄ちゃん!釣りはあのガキどもに渡しといてくれや!」

店員「ありがとうございましたー!」

麦野「垣根ー!!」ドシュ

垣根「うおっ!」

垣根(どこか、どこか隠れる場所...確かグループのアジトが近くに...)
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 10:29:36.35 ID:0S3ynfUI0
土御門「それで逃げてきたわけか」

垣根「そうだ、さすがにアイテムにもう一度牙を向けるのはどうかと思ってな」

海原「なるほど、垣根さんも絹旗さんの恋愛を一押しする役割を担うのですね?」

垣根「え?そう..なるな?」

土御門(どうしたものか...)

海原「しかし、これなら告白は成功したようなものですね」

垣根「は?」

海原「僕たちグループとアイテム、それにスクールの垣根さんが協力してくれるのですよ?失敗するほうがおかしいでしょう?」

垣根(わからねぇな)

土御門「とりあえず俺は...」

海原「おや、どうしました?」

土御門「ちょっと電話してくるにゃー」

海原「そうですか」

ガチャ

71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 10:33:36.73 ID:0S3ynfUI0
piriririr

『もしもし?』

土御門「俺だ」

『分かるわよ、それくらい。で?何の用?また集合?』

土御門「まあそうなんだが、確定事項の集合だ」

『?』

土御門「六日後の夜九時にアジトに来てくれ。詳しいことはそのとき話す」

『分かったわ、六日後ね。了解したわ』

土御門「ああ、頼むぜい?結標」

『ええ、じゃあね』

土御門「ダブルスパイも楽じゃないにゃー」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 10:40:42.01 ID:0S3ynfUI0
一方通行「誰からだ?」

結標「土御門からだったわ、集合の連絡。あなたには言ってないのかしら?」

一方通行「まだ来てねェな。教えてくれるか?」

結標「六日後の夜九時、アジトよ」

一方通行(六日後?土御門の奴、さすがじゃねェか!こうも早くこぎつけてくれるとはよ...!)ニヤニヤ

結標「何ニヤけてるの?」

一方通行「あ?こうして二人で入れるのが嬉しくてよ...かかっ」

結標「あら、それは嬉しいわね」

一方通行(これでいいのかァ?佐天さンよォ!)

結標「でも珍しいわね、こうして貴方からお誘いが来るなんて」

一方通行「まァたまにはな。色々話したいこともあるしよォ」

結標「?」
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 10:47:27.65 ID:0S3ynfUI0
初春「あれ?あの人一方通行さんじゃありませんか?」

佐天「え?どれどれー?わっホントだーしかも横に居るの結標って人じゃない?」

白井「昨日の今日で行動を起こすとは...なかなか行動力のある殿方ですこと」

御坂「あれが昨日黒子が言ってたやつね。第一位が恋愛相談しにきたとかって」

白井「ええ、そうですわお姉さま」

初春「それにしても二人とも随分と近いですねー」

佐天「あれが普通なんじゃない?お互いを信用してる距離って言うかさー」

白井「そうですわね、得てして好意があれば距離を詰めることなど問題ありませんの」

御坂「でも以外ねーアイツにそんな浮ついた話があるなんて」

佐天「年頃だと思いますし、ごく当然なんじゃないんですか?私たちが疎いだけで」

初春「それもそうですね」

御坂「えっ、そうね。うん」

白井「お姉さま?」

74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 10:56:13.29 ID:0S3ynfUI0
一方通行「ところでよォ結標」

結標「なにかしら」

一方通行「お前は髪型変えたりとか服装変えたりとかしねぇのか?」

結標「そうね、髪型はともかく服装は変えるつもりは無いわね、この方が動きやすいし」

一方通行「そうかィ」

結標「でもなんでいまさらそんなこと?」

一方通行「あ?お前はよォ容姿はすげェいいンだからよォ、オシャレして見栄え良くなって欲しいんだよ。グループただ一人の女だしよォ」

結標「!そ、そうかしら?なんなら髪型だけでも今変えても...」シュル

一方通行「お、おォ...」

結標「どうかしら?結っていた髪を解いただけだけど...」

一方通行「いいじゃねェか!そっちの方がずっと可愛いぜェ!」

結標「えっ?」

一方通行「あ?」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 11:03:33.36 ID:0S3ynfUI0
初春「うわー」

佐天「すっごい綺麗ー」

白井「敵ながら美しいですわね」

御坂「あれぐらい長いといいわねー私も伸ばそうかしら?」

白井「お姉さまは今のままでも十分...ぐへへ」

初春「でも髪型変えるだけで大分雰囲気変わりますね」

佐天「白井さんとかもそうだよね。でもあんなに堂々と言える一方通行さんも凄いかも」

御坂「まあ、アイツはそんなの恥ずかしがるような奴じゃないし」

白井「そうですわね、昨日もなんのためらいも無しに好きな奴がいるーでしたものね。第一位ともなれば感情も簡単にコントロール出来るのでしょうか?」

御坂「あいつはちょっと特殊だからねー」

佐天「これは付き合う日も近いんじゃないですかね?」

初春「だといいですね」



76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 11:10:32.72 ID:0S3ynfUI0
結標「あなたからそんな言葉出るとは思って無かったわ...」

一方通行「仕方ねェだろ。本当にそう思ったンだからよ」

結標「じゃあ素直に受け取っておくわ、ありがと」

一方通行「ふン」

小萌「あれ?結標ちゃんじゃないですかー?」

結標「え?小萌?どうしたの一体」

小萌「ちょうどお昼休みだから昼食を兼ねてクレープを...と思いましてねー。えっとそっちの男の子は確か一方通行ちゃんですねー?」

一方通行「確かあン時の黄泉川の知り合いかァ?」

黄泉川「正解じゃんよ」

一方通行「お前もいたンか」

黄泉川「そうじゃん、小萌先生一人だと不安じゃんよ」

一方通行「確かになァ」

黄泉川「それより一方通行」
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 11:19:34.53 ID:0S3ynfUI0
一方通行「あン?」

黄泉川「そこの髪の長い子が彼女じゃん?」

一方通行「あ?何言ってやがる。まだコイツとそんな関係じゃねェ」

黄泉川「まだってことは近いうちにそんな関係になるじゃん、君!」

結標「はい?」

黄泉川「一保護者としてお願いがあるじゃんよ」

結標「?」

黄泉川「コイツは、一方通行は素直じゃない所もあるがいつも誰かのために体を張って人助けてきたじゃん。一緒に居て迷惑をかけるかもしれないけど、こいつの事をよろしく頼むじゃん。」

一方通行「おい!何頭下げてやがる!」

黄泉川「コイツは自分のことはいつも二の次だった。そんな奴がやっと自分に正直になれたじゃん。だから今度は私たちが一方通行を助ける番じゃん...!だから...」

小萌「ううっ...黄泉川先生...」グスッ

一方通行「テメェも何泣いてやがる!早くどうにかしろ!」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 11:30:36.20 ID:0S3ynfUI0
結標「えと...頭上げてください」

黄泉川「?」

結標「私もそれなりに助けられたりもしましたし、感謝もしています。だから私も一方通行の事は好きですし、かけがえのない仲間だと思ってます。だからそんな心配は...」

小萌「ぐすっ...結標ちゃんも...みんないい子なのです...!」

一方通行「おい!」

黄泉川「!そうか、なら私からもう何も言わないじゃんよ」

結標「ありがとうございます」

黄泉川「おい一方通行!今の聴いてたじゃんか?」

一方通行「あ?何言ってやがる!このチビ教師のお陰でそれどころじゃねェぞ!まるで俺が泣かしたみてェじゃねェか!」

黄泉川「あはは、小萌先生もしっかりするじゃんよ。ほら」

小萌「ううっ、私は感動で前が見えないのですよー」

黄泉川「んじゃ私たちはもう行くじゃん。こんな状況じゃクレープどころじゃないからな」

一方通行「そォか」

小萌「一方通行ちゃん!」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 11:40:05.07 ID:0S3ynfUI0
一方通行「うおっ!」

小萌「結標ちゃんを泣かせたら私が許さないのです!」

一方通行(なんだこいつ...まさか俺がパンチした事知ってるんじゃ...)

小萌「一方通行ちゃん?」

一方通行「あ、あァ。肝に銘じとくぜェ」

小萌「返事ははいなのです!」

一方通行「はィ」

小萌「よく出来ました!じゃあ黄泉川先生さっさと行くのです。結標ちゃんもあまり遅くならないうちに帰ってくるのですよー?」

黄泉川「じゃあな一方通行、と結標さん?」

結標「はい」

一方通行「なンなンだ一体よォ」

結標「」ジー

一方通行「なンだよ」

結標「いいえ、なんでもないわ。それより服、見にいきましょ?」

一方通行「どこへでも行ってやらァ」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 11:47:15.41 ID:0S3ynfUI0
佐天「何?今の状況」

初春「なんかすごかったですね先生が現れたと思いきや」

白井「小さい女の子はいきなり泣き出しますし」

御坂「黄泉川先生のほうは頭を下げるし」

初春「みんな見てましたよね」

佐天「でもこれで保護者公認になったってことだよね?」

初春「多分そうですね一保護者としてなんて言ってましたし」

佐天「これで一歩確実に一方通行さんの野望に近づいたって事だね!」

初春「だといいですね」

白井「一方通行さんなら大丈夫でしょう。どこかの類人猿とさすが、格式が違いますわ」

御坂「ちょっと!類人猿ってまさか...」

白井「おや、私まだ誰とは申しておりませんわ」

御坂「ぐっ...!」

初春「次は御坂さんですかねー?」

佐天「さーね」

一方通行、告白の日まであと五日
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 21:03:15.87 ID:0S3ynfUI0
垣根「おい、起きろ」

一方通行「...あン?」

垣根「ようやく起きたか」

一方通行「あ?なンでお前がここに???」

垣根「お前の友達だって言ったら簡単に入れてくれたぜ」

一方通行「どういうことだァ?」

垣根「あ?まだ寝ぼけてやがるな、いいぜ第一位。教えてやる、お前の知らない物語をよ」

以下回想

ピンポーン

黄泉川「はいはーい今出るじゃんよ」

黄泉川「どちらさまじゃん?」

垣根『おはようございます!僕、一方通行の友達の垣根って申します!』

黄泉川「一方通行の?」

芳川「どうしたの愛穂?」

黄泉川「なんか一方通行の友達って言ってる奴が来たじゃんよ」

芳川「約束でもしてたんじゃない?入れてあげたらどうかしら」

垣根『はい!一応約束してたんですけどメールしても返事が無くて...』

芳川「まあ、入れてあげたら?」

黄泉川「まあ、別にいいか?分かったじゃん、今からロック開けるじゃん」

垣根「はい!ありがとうございます!」

91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 21:09:41.92 ID:0S3ynfUI0
ピンポーン

黄泉川「来たみたいじゃん。今開けるじゃんよー」

ガチャ

垣根「おはようございます!」

黄泉川「おお、ちゃんと挨拶出来て偉いじゃん。その良心を一方通行に少しでも分けてあげたいじゃんよ...」

垣根「いえ、そんな!僕なんかまだまだです!」

黄泉川「?まあ、上がるじゃんよ」

垣根「お邪魔します!」

打ち止め「だれだれー?お客さーん?ってミサカはミサカは玄関に向かってダッシュしてみたり!」

黄泉川「一方通行のお友達らしいじゃんよ」

打ち止め「あの人に友...達?ってミサカはミサカは疑問に思ってみたり...」

垣根「垣根って言うんだ、よろしくねお嬢ちゃん」

打ち止め「初めまして垣根さん!ってミサカはミサカは元気に挨拶してみたり」
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 21:12:49.34 ID:0S3ynfUI0
芳川(垣根...?)

番外個体「ありゃ?あの人にも友達って存在してたんだ?ひひっ」

垣根「すいません、一方通行の部屋は?」

黄泉川「ああ、そこの部屋じゃん」

垣根「ありがとうございます」

黄泉川「何かあったらすぐ呼ぶじゃん?」

垣根「分かりました、では失礼します!」

以上回想
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 21:20:11.60 ID:0S3ynfUI0
一方通行「お前は誰だ?」

垣根「忘れたとは言わせねぇ、この俺の、第二位垣根帝督の顔をな」

一方通行「本物みてェだな」

垣根「当たり前だ、俺の偽者が居てたまるか」

一方通行「で?何の用だァ?」

垣根「おう、それなんだがよ。一旦外に行こうぜ」

一方通行「はァ?まァ構わねェがよォ...」

垣根「決まりだな、準備して来いよ?外で待ってるぜ」

一方通行「ウチで待ってればいいだろォが?」

垣根「ダメだ。あのキャラ作りはどうも性に合わねぇ」

一方通行「そうか、じゃあ外で待ってな」

垣根「おう」

黄泉川「あれ?もういいじゃんか?」

垣根「はい!気を使わせたようですみません!」

黄泉川「いや、いいじゃんよあれくらい」

垣根「そう言ってもらえると助かります」

黄泉川「あー、ところで垣根くん?」

垣根「はい?」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 21:26:48.42 ID:0S3ynfUI0
黄泉川「一方通行のことで聴きたいことがあるじゃんよ」

垣根「?僕に答えれることでしたらなんでもどうぞ!」

黄泉川「ああ、今一方通行に彼女っているのかじゃん?」

垣根「は?いえ居なかったと思いますが...」

黄泉川「そうか、まだだったじゃんか...」

垣根(おいおい、どういう事だ?ここで保護者介入か?これはどっちの事を言ってんだ?絹旗か?座標移動か?まさか第三勢力か?いや、あの目つきの悪いクローンか?いやしかし...)

黄泉川「まあ、気にしないでくれ、垣根くんも一方通行とこれからも仲良くしてくれると嬉しいじゃんよ」

垣根「安心してください!僕のかけがえの無い親友ですから!」

黄泉川「なら安心じゃんよ」

垣根「ではここらで僕は...」

黄泉川「ああ、また近いうちに遊びにくるじゃんよ」

垣根「ええ、では」

番外個体「!」

95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 21:29:47.65 ID:0S3ynfUI0
垣根「お邪魔しましたー!」

芳川「変わった子ね?」

黄泉川「そうじゃん、まったく一方通行もあれくらい従順だと...ん?番外個体どうしたじゃん?」

番外個体「今の人忘れ物したみたいだから届けて来るね?」

芳川「あら、財布じゃない」

黄泉川「なら早く届けてくるといいじゃんよ」

番外個体「うん、ちょっと行ってくるね」

ガチャ
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 21:39:57.03 ID:0S3ynfUI0
垣根「よう、早かったな。第三位のクローンちゃん?」

番外個体「あなた何者?さっきミサカの頭に直接響いて来た声から考えて精神干渉系の能力者?」

垣根「違ぇな。確かに俺の能力だが精神系じゃねぇ」

番外個体「まあなんでもいいや。それより何?さっきの『これから財布を忘れる、死にたくなきゃ届けに来い』って」

垣根「そりゃジョークだ。安心しろ、絶対に手は出さねぇ。命を賭けてもいい」

番外個体「で?なんの用?」ヒョイ

垣根「おう、それなんだがよ、さっきのジャージの姉ちゃん」パシ

番外個体「ヨミカワのこと?それがどうかしたの?」

垣根「さっき一方通行に彼女は居るのかって聴いてきやがった。んで答えてやったらまだだったかって言いやがる。少し気になってな」

番外個体「そんな事?ミサカこれから拷問されるのかと思っちゃった」

垣根「手は出さねぇ。んで?答えは?」

番外個体「なんかあの人は昨日赤毛の女の人と一緒に居たらしいよ?んでヨミカワが色々とお話したって、それだけ」

垣根「んだそりゃ?」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 21:44:06.47 ID:0S3ynfUI0
番外個体「それ以上はミサカ知らないよ」

垣根(まあ、大方将来について何か話したってとこだろう。んで会話の所々に付き合ってもおかしくないほどのワードがあったってことだな)

番外個体「もういいかな?ミサカお腹すいちゃった」

垣根「ああ、時間取らせて悪かったな。もう行っていいぜ」

番外個体「あ、それと」

垣根「ん?」

番外個体「さっきの喋り方気持ち悪かった」

バタン

垣根「ちっ、かわいくねぇな」
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 21:53:54.34 ID:0S3ynfUI0
一方通行「よォ、待たせたな垣根」

垣根「ようやく来やがったな、待ちくたびれたぜ」

一方通行「ンで?一体なンの用だ?」

垣根「おう、そのことだがな。実はよ今日一日俺と過ごしてほしいんだ」

一方通行「どういう事だ?」

垣根「そのまんまだ。今日一日お前と一緒に居れば何か見える気がするんだ」

一方通行「意味が分からねェが今日一日をお前と一緒にいたらいいンだな?」

垣根「そうだ」

一方通行「まァいいぜ。一日ぐらい付き合ってやらァ」

垣根(なんてな、一方通行。お前が絹旗と座標移動、どっちに相応しいか俺が見極めてやる。酷いことをしちまった手前絹旗の肩を持ちてぇがそうするとお前を裏切ることになっちまう、とっさとは言えさっき親友発現しちまったしな。友達としてお前にも協力してやる一方通行)

一方通行「さて?どォする?」

垣根「まずは朝飯だ。どっか行きたい店はあるか?」
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:00:34.41 ID:0S3ynfUI0
一方通行「あ?特にはねェな」

垣根(とりあえずリードする奴じゃねぇみたいだな)

垣根「そうか、じゃあ俺について来い」

一方通行「おォ」

垣根「まずはこの店だ」

一方通行「ファミレスじゃねェか」

垣根「そうだ、朝昼夜、モーニングセットやランチタイム果てにはディナーもOKと来たもんだ。迷ったらここを選べ」

一方通行「ほォ、ちゃんとリサーチしてるじゃねェか」

垣根「まあな、行き先を決めずにグダるよりはずっといいぜ?」

一方通行「それもそうだな」

垣根「んじゃ入るぞ」

一方通行「おォ」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:10:03.69 ID:0S3ynfUI0
店員「いらっしゃいませー。お二人様ですか?」

垣根「おう」

店員「畏まりました、なお全席禁煙となっておりますのでご理解ください」

垣根「ああ」

店員「ではお席にご案内いたします」

一方通行(ファミレスか...)

店員「ご注文がお決まりになりましたら手持ちのインターホンでお呼び下さい。ではごゆっくり」

垣根「さて、モーニングセットだな」

一方通行「俺は...このコーヒーとパンでいいわ」

垣根「そうか、じゃあ呼ぶぜ」ピンポピンポピンポーン

一方通行「ン」

店員「お待たせしました、ご注文をどうぞ」

垣根「モーニングセット一つと...あ?アメリカンでいいのか?」

一方通行「あァ」

垣根「アメリカン一つと、このパンのやつで」

店員「畏まりました。では少々お待ちください」

垣根「ん?おい、どうした?」
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:17:12.15 ID:0S3ynfUI0
一方通行「おい店員」

店員「はい?」

一方通行「ここから動くんじゃねェ。注文とってる振りしてろォ」

垣根「ホントにどうした?」

一方通行「垣根、分からねェか?入り口の五人だ」

垣根「は?入り口の?...!」

店員「あの...一体いつまでこうしてれば...?」

一方通行「とりあえずもう少しだァ」

垣根(あの不自然に膨らんだズボンのポケット...拳銃だな。扱いが雑すぎるから素人か)

一方通行(そォいうことだ、とりあえずああいう素人はパニックになると乱射する可能性がある)

垣根(いきなり能力使って脅すのはダメか?どうするんだ?まだ誰も気づいてないみたいだが)

一方通行「任せろォ。おい店員、他の店員に言って入り口のドアを開けさせろ」

店員「え?」



104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:21:13.74 ID:0S3ynfUI0
一方通行「早くしろォ、怪我人が出るぞォ?」

店員「あ、はい。すいませーん!換気お願いしまーす!」

店員「はーい」

ギィ

垣根「?」

一方通行「ちょっと待ってろ」カチッ

垣根「おい?能力は...『ガチャン』あれ?」

「うごっ!」

「ぐあっ!」

店員「あれ?こちらのお客様は?」

垣根「ああ、多分外だな」
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:26:25.95 ID:0S3ynfUI0
一方通行「さて」

piririri

『あなたから電話とは珍しいですね。どうなさいました?』

一方通行「強盗みてェな野郎たちをとっ捕まえた」

『なるほど、後始末ですか。どこでしょうか?』

一方通行「通りのファミレスだ」

『分かりました、今から人を向かわせます。その人たちは適当に近くの裏路地にでも放り込んでおいてください』

一方通行「ああ、分かった。頼ンだぞ海原」

『お安い御用ですよ』

一方通行「これで一安心だな。戻るか、そろそろコーヒーも来てンだろ」
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:31:37.66 ID:0S3ynfUI0
垣根「遅かったな?どう始末したんだ?」

一方通行「グループの連中に任せた」

垣根「そうか、ほらコーヒーとパンが来てんぞ。そのプリンはお礼だそうだ」

一方通行「お礼だァ?」

垣根「ああ、強盗を未遂に防いでくれたのと、撃退してくれたからってな」

一方通行「...」

垣根「?どうした?」

一方通行「悪くねェな」

垣根「だろ?正直和食にプリンはどうかと思うがなかなかイケる味付けだ」

一方通行「そうだな」
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:37:34.27 ID:0S3ynfUI0
垣根(さすがに戦闘慣れしてやがる、これなら女が危険な目にあっても大丈夫そうだ。しかし、制限時間付きのボディーガードか)

一方通行「さて、次はどこに行くンだ?」

垣根「次はだな...」

一方通行「...」

垣根「とりあえず、歩き回るか」

一方通行「なンだそりゃ」

垣根「もしかしたら今まで見えなかった物が見えてくるかもしれねぇ。そういう意味合いを込めての散歩だ」

一方通行「そうか、ンじゃまァ行きますか」

垣根「そうこなくっちゃな」

一方通行「ところでよォ垣根」

垣根「なんだ?」

一方通行「昨日の話なんだがよォ」

垣根「おう、言ってみろ」

..........

......

...

.
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:49:14.69 ID:0S3ynfUI0
麦野「さて、垣根のヤローには結局色々任せたから大丈夫として。問題は絹旗、テメーだ」

絹旗「はい」

麦野「まあ、心の準備が云々って言って恥ずかしがるのはまだいい。だけどなお誘いのメールが打てねぇってのはどうなんだ?あ?」

フレンダ「結局意気地なしには素敵な未来は無いって訳よ」

滝壺「フレンダ、ダメだよきぬはただって小さい身体でがんばってる」

浜面「絹旗、行動を起こさなきゃ何も起きないんだぜ?」

絹旗「それは超わかってます。ですがいざとなると、こう、なんというか、身体が超熱くなってですね」

麦野「絹旗ぁ、そんなんじゃお前...一生独り身だぜ?」

フレンダ「そう、受身姿勢じゃ結局最後まで残る訳よ」

浜面「まあ、とりあえずよ。あと一時間で腹括らなきゃ、俺たちの誰かが勝手に文面考えて送っちまうぞ」

絹旗「なっ!そんなこと超許されるはずがありません!ですよね?麦野?」

麦野「まあ、いいんじゃないの?今回ばかりは浜面の意見を参考ね」

フレンダ「でも、女の子の携帯をいじるっていう変態的思考がなんとも言えないって訳よ」

滝壺「はまづら、そんなやらしい考えで...」
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:53:30.38 ID:0S3ynfUI0
浜面「いや、そういうわけじゃ...」

麦野「まぁ、今回ばかりは浜面に賛成ね。とりあえず絹旗」

絹旗「はい」ビクッ

麦野「あと一時間以内に文面考えて送らなきゃ私たちが勝手に考えて送るからね」

絹旗「ぐっ...麦野まで...分かりました。送ります、送ってやりますとも。待っていてください一方通行、とびっきりのを送ってやりますから!」

麦野「さて、頼むわよ垣根」
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 22:58:35.18 ID:0S3ynfUI0
垣根「ふっ、夕焼けか」

一方通行「結局行き着いた先が風車の丘とはなァ」

垣根「随分と歩いたもんだ、こんな気持ちはガキの頃以来だ」

一方通行「そォかい、所でよ垣根」

垣根「あん?」

一方通行「探し者は見つかったのか?」

垣根「あぁ、ばっちりと、心の中にな」

一方通行「そうか、そいつは魅力的なメルヘンだな」

垣根「だろ?こういうのも悪くねぇ」

一方通行「そうだな、しかし...」

垣根「周りのスキルアウトの連中が画に合わねぇな」

一方通行「確かになァ」
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 23:05:33.83 ID:0S3ynfUI0
スキルアウト達「」

垣根「連中の始末はそのうち警備員に任せるとして」

一方通行「あァ、そうだな」

垣根「一方通行、この後俺達がすべきこと、分かるよな?」

一方通行「あァ、もちろン」

垣根「ならいい、じゃあ始めるか」

一方通行「あァ、そうだな」

垣根・一方通行「反省会をな」

垣根「さてまずは、街を歩いてるとき不意にそれは起きた」

一方通行「あァ、まさか逆ナンされるとはなァ」

垣根「とりあえず好みじゃねぇから適当にあしらうつもりでボディタッチをかましたのが始まりだった」

一方通行「まさか、スキルアウトの新手の美人局だったとはなァ」

垣根「ああ、まだおさわりしかしてねぇのにな」
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 23:09:41.97 ID:0S3ynfUI0
一方通行「まァ興味は無かったがな」

垣根「俺は少しだけあった」

一方通行「そォかい」

垣根「気づいたら囲まれていたな俺達は」

一方通行「二人の女に対して10人近くの男だもんなァ」

垣根「あれにはびっくりしたな、いつのまにって感じだったな」

一方通行「確かになァ、ンで最初に俺が絡まれてよォ」

垣根「ちょっとこっち来いよモヤシ、だったか?」

一方通行「あァ」

113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 23:16:44.79 ID:0S3ynfUI0
一方通行「だからよォ、おとなしく従って行ってやったら痛い目に合いたくなきゃ金を出せ、だもんな」

垣根「おぉ、俺も言われたぜそれ」

一方通行「仕方ねェから、いくらだ?十円くらいか?って言ってやったら」

垣根「お前らの命は十円らしいな、だもんな」

一方通行「あァ、じゃァテメェらの命はいくらなンだよ?って聴いたらまさかの逆上だぜ?」

垣根「あれには正直驚いたぜ、いきなりキレるんだからよ」

一方通行「適当に相手してやって一人逃がしてやったらこの有様だぜ?」

垣根「気まぐれの善意なんかするもんじゃねぇな。やるなら決めたときにとことんやらなきゃな」

一方通行「だな、無駄に仲間集めてきやがってよォ」

垣根「こんな見晴らしのいい場所まで追ってきやがってなぁ?」

114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 23:20:50.03 ID:0S3ynfUI0
一方通行「仕方のねェ野郎たちだったぜ」

垣根「全員ぶちのめしてやったがな」

一方通行「垣根くンよォ?」

垣根「なんだ」

一方通行「今日はスキルアウトしかイベントがなかったと思うンですが、本当に探し物が見つかったんンですかねェ?」

垣根「ああ、そいつは本当だぜ、お前を見て気づいたからよ」

一方通行「?なら、いい」

垣根「ところで一方通行」

一方通行「あ?」
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 23:31:44.31 ID:0S3ynfUI0
垣根「お前、確か同じグループの座標移動のことが好きなんだっけか?」

一方通行「おォ」

垣根「それは揺るがねぇか?」

一方通行「ああ、こればっかりはどうしようもねェなァ」

垣根「まあ、そんな簡単にコロコロ変わってたら世話ないな」

一方通行「当然だ、人を真剣に好きになるってことはよォ、自分だけを大切にしていたらまず出てこない答えだぜェ?」

垣根「あ?どういう...?」

一方通行「今のお前なら分かるンじゃねェのか?」

垣根「......ああ、そうだな」

一方通行「かかっ、なによりだ。お前もちゃんと出来てンじゃねェか。守る戦いってのをよォ」

垣根「しっかり見てやがったな?」

一方通行「ああ、十分回りに気を使いながらスキルアウトと戦っていたじゃねェか」

垣根「バァーカ、気まぐれだよ」

一方通行「気まぐれの善意かァ?」

垣根「!いや、違うな」

一方通行「たいした成長じゃねぇかよ」
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 23:35:06.38 ID:0S3ynfUI0
垣根「あ?お前口調が?」

一方通行「あん?かッ、バッテリー切れかよ」

垣根「送ってくぜ、手、貸しな」

一方通行「いや、せなkにnせろ」

垣根「そうか、運動もダメになるんだな」

一方通行「あぁ、すmねえがtのむz」

垣根「任せな、第一位」
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 23:41:15.17 ID:0S3ynfUI0
ピンポーン

芳川「あら誰かしら?また一方通行のお友達かしら?もしもし?」

垣根『こんばんは!今朝お邪魔した垣根です!すいません、なんか一方通行のバッテリーが切れたみたいで連れてきました!』

芳川「バッテリー?ふふっどんなやんちゃをしたのかしら?」

垣根『そりゃもう色々と!』

芳川「そう、今開けるわ。それとひとりで大変だったでしょう?人をそっちに行かせるわ。ついでにお茶でも飲んでいきなさい?」

垣根『いえ、お気持ちは嬉しいんですが好意だけ頂いて...』

芳川「ふふっ、人の好意は素直に受け取るものよ、第二位の垣根帝督さん?」

垣根『いつから気づいて?』

118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 23:48:18.42 ID:0S3ynfUI0
芳川「君が朝出て行ってすぐよ、垣根って言う名前に聴き覚えがあったから調べてみたらびっくり、第二位と同じ顔なんですもの」

垣根『...』

芳川「そう警戒しなくても大丈夫よ?ただの研究員ですもの」

垣根『ふん』

芳川「愛穂なら居ないわよ?で?どうする?」

垣根『上がらせてもらうぜ、研究員』

芳川「ええ、じゃあロックを開けるわね」

垣根『ああ』

芳川「番外個体?」

番外個体「なーに?ヨシカワ」

芳川「一方通行のバッテリーが切れたみたい。今第二位の人が連れてきてるみたいだから向かってくれる?そして第二位を連れてきてちょうだい?」

番外個体「えー!ミサカが行かなきゃダメなの?ほっといてもつれてきてくれるんじゃないの?」

芳川「そういうわけには行かないわ、大切なお友達ですもの。私はお茶の用意があるからお願いね?」

番外個体「ちぇー」
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/03(火) 23:53:43.08 ID:0S3ynfUI0
番外個体「で?アンタが第二位な訳?」

垣根「そうだ、垣根帝督。よろしくな」スッ

番外個体「いや、握手なんてしないし」

垣根「そうか」

番外個体「その人、大丈夫なの?」

垣根「ああ、今は寝てるみたいだ。心配だったか?」

番外個体「全然、って言いたい所だけど、ミサカにはもうそんなに荒んだ発言は出来ないね」

垣根「そうか心配だったか」

番外個体「は、はぁ?な、なに言ってるの?」

垣根「お前も一方通行の近くに居て変わってきてるはずだ。嘘はダメだぜ。女は自分に正直じゃなぇとな」

番外個体「なにそれキモい」

垣根「そういう正直じゃないぞ」
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 00:01:02.42 ID:btv2+6TF0
番外個体「ただいまー」

芳川「お帰りなさい番外個体、それといらっしゃい垣根帝督」

垣根「ああ、邪魔するぜ。ん?あのちっこいガキはどうした?」

芳川「打ち止めのことね、彼女は黄泉川と買い物に行ったわ」

垣根「そうか、んなことより、一方通行。どうにかしてくれ」

芳川「そうね、わざわざすまないわね。一人だったんでしょう?」

垣根「まあな、だが。苦にはならなかったぜ」

芳川「そう、それは良かったわね。番外個体!彼の充電、お願いね」

番外個体「はいはーい、っと相変わらず軽いねぇこの人は。ホントに寝てるのかな?キスしたら起きるかな?ひひひ」

垣根「やめとけ、ワーストちゃん。ファーストはここぞという時のために取っておきな」

番外個体「おえっ」

垣根「...」

芳川「ふふっ、まあ座りなさい。お茶が入ってるわよ?」

垣根「ああ、頂くぜ」
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 00:07:08.92 ID:btv2+6TF0
芳川「さて、今日彼と何があったのか話してもらえるかしら?」

垣根「お見通しみたいだな」

芳川「さて、どうかしらね?」

垣根「いいぜ、話してやる。今日の出来事をな」

その頃、絹旗

絹旗「はて、返事が返ってきませんね?」

麦野「寝てるんじゃない?」

絹旗「超夜になったばかりですよ?」

麦野「まあ、じっくり待てばいいじゃないの。それよりなんて送ったのかしら?」

絹旗「ダメです、これは絶対に超教えられません」

麦野「ちっ、まあいいわ。朗報、聴かせてもらえることを祈ってるわね」

絹旗「ええ、期待していてください」

麦野「じゃあねー」

麦野(しかし垣根のヤローも音沙汰ねぇな。まぁ別に問題はなさそうだから別にいいか?)
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 00:14:44.89 ID:btv2+6TF0
絹旗「さて、超決戦は明日ですね」

絹旗「一方通行、ついにこのときがきました」

絹旗「うぅー超緊張しますね。今日は早めに寝て明日に備えましょうか?」

絹旗「そうと決まれば...とりあえずはご飯ですね」

絹旗「さて....」

.........
......
...
.

To一方通行
Sb無題

明日、いつものファミレス前で待ち合わせしましょう。
時間は十時。
私、超オシャレしていきますから一方通行も超気合入れて来て下さい!

ps:どうしても伝えたい超大事なことがあります、必ず来て下さい。





一方通行、告白の日まであと四日
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:47:32.49 ID:btv2+6TF0
「そう…それは良かったわね」

「ああ、だから俺は少なくとも第一位には感謝してるし、なにより今となってはあんたらと同じ思いだ。幸せを掴みとってもらいてぇ」

「あなたにも掴みとる権利はあると思うわよ?」

「そいつは違ぇ。一方通行は今まで妹達やあんたらの為に命を賭けてきた。引き換え俺ときたら私利私欲のために動いたも同然だ。だから今度の俺の役割は一方通行なんだよ」

「あら、あなたが一方通行みたいに守るべきものに命を賭けるのかしら?」

「ああ、そうだ。そしたらいつか、コイツみたいになれるんじゃねぇかと思ってる。俺は心の中でどこか一方通行に憧れていたのかもしれねぇ、だから...」

「だから、守る立場になりたいと?」

「ああ」

一方通行「何言ってやがる垣根」

垣根「お、起きたか一方通行。もう大丈夫なのか?」

一方通行「お陰様でなァ。それよりよォ垣根」

垣根「なんだ?」

一方通行「お前、何を守る気だァ?」
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:47:59.57 ID:btv2+6TF0
垣根「一方通行、俺は今日、この街を見渡して気付いたことがたくさんある。普段、俺達が気付かない所で誰かが傷付こうとしてる。俺の守るべき対象がはっきりしねぇならよ...」

一方通行「言ってみろォ」

垣根「俺の力が届く精一杯の範囲を手ぇ広げて守ってやればいいじゃねぇか。暗部はもう解散したも同然だ。なら、俺の美学で行動すればいいさ。普段お前ら、グループがやってるみたいにな」

一方通行「はン、上等じゃねェか」

垣根「だろ?」

一方通行「お前なら幸せを掴みとれそォだな」

垣根「何言ってやがる。お前ならじゃねぇよ。そこはお前も、だ。」

一方通行「はっ、言うじゃねェか。第二位」

垣根「常識は通用しねぇからな」

一方通行「ははっ」

垣根「へへっ」

芳川「ふふっ。私からすればあなた達は十分幸せになる権利があるわ。大切な事に気付いたんですもの。ね?番外個体」

番外個体「よく分からないけど、あの人が幸せになるならそれでいいかな。上位個体の願いでもあるしね」

芳川「そうこなくっちゃね」
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:48:36.15 ID:btv2+6TF0
垣根「それより一方通行」

一方通行「なンだ」

垣根「携帯、鳴ってたぜ?」

一方通行「あン?一体いつからだァ?」

垣根「お前が倒れて俺が背中に乗せてる間だ」

一方通行「ンだよ、ダウンしてる時かよォ。どれどれ、どなたですかァっと」

垣根(そういや俺も携帯が鳴りっぱなしだったな。どうせ麦野だろうな。だが麦野、俺は誰の味方でもねぇ、なぜなら人様の事情に入り込んで掻き回す権利なんざ俺にはねぇからな...へっ)

垣根「一方通行、しっかり決めてこいよなぁ」

一方通行「あン?なんか言ったか?」

垣根「いや、なんにも。それよりメールか?誰なんだ?」

一方通行「あァ、絹旗だァ」

垣根「そうか」

垣根(ついに動いたな、アイテム。いや、絹旗か)

一方通行「それよりよォ垣根くン」

垣根「言いたい事は分かるぜ第一位」

一方通行「そォか、さすが第二位だな。ンじゃ言わせてもらうがよォ」

垣根「準備は出来てるぜ、いつでも来いよ」
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:49:59.91 ID:btv2+6TF0
一方通行「お前、なンで家で一晩明かしてんだァ?」

垣根「簡単な事だ。思った以上にこの研究員とワーストちゃんとの会話が面白かったからだ」

番外個体「お陰でミサカは寝不足だけどね」

垣根「ちなみにお前の分の晩飯は俺が喰らった。残念だったな」

一方通行「いや、それはいいンだかよォ」
芳川「さてそれじゃ私はそろそろ寝ようかしら?もう六時だしね」

番外個体「ミサカも寝るー。布団借りるね一方通行」

一方通行「おい、待てなンで俺の布団なんだ...っていねェし」

垣根「はっ、可愛い所があるじゃねぇか」
一方通行「お前は大丈夫なのかァ?」

垣根「何がだ」

一方通行「寝なくてよォ?」

垣根「これ、何か分かるか?」

一方通行「コーヒーか?」

垣根「そうだ、第二位特製のな」

一方通行「...腹壊さねェのか?」

垣根「知らねぇ。そもそも能力を食うなんて始めての試みだ、まぁ大丈夫だとは思うがな」

一方通行「未元物質コーヒーか」

垣根「飲むか?」

一方通行「遠慮しますゥ」

垣根「そうか、じゃあ少し外に行こうぜ。まだ早朝だし新しい景色、見れるかもしれねぇぜ?」

一方通行「そうするかァ」
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:51:08.51 ID:btv2+6TF0
垣根「朝日に照らされ煌めく未元物質」

一方通行「眩しいからやめろォ!」

垣根「それよりも一方通行」

一方通行「なンだ?ってかこのやりとりは何回目なんだろォな」

垣根「知らねぇな」

一方通行「それで?」

垣根「おう、俺な三日間ぐらい姿消そうと思うんだ」

一方通行「はァ?なンでまた」

垣根「やりたい事が見つかったんだ」

一方通行「そうか、戻ってくンのか?」

垣根「そりゃあな」

一方通行「寂しくなるなァ」

垣根「俺もだ」

一方通行「...」

垣根「...」

一方通行「さっさと行きやがれ!そのために俺に見送りさせたンだろォが!」

垣根「ははっ、そうだな!少しのお別れだ!またな一方通行!」バサッ

一方通行「またな垣根ェ!」
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:52:05.30 ID:btv2+6TF0
一方通行「さて、絹旗のメール...十時にファミレスかァ。気合い入れて来いだとォ?何する気だァ?それに大事な話ってなァ?」

一方通行「まァ後何時間かすれば分かンだろ。とりあえずコーヒーでも飲んで時間潰すか。ン?」

海原「どうも」

一方通行「おォ、お前か、ファミレスの件はありがとなァ」

海原「いえいえ、あの程度なら。それより先ほど第二位が能力を使って空を飛んでいたのですが...」

一方通行「眩しかったろォ?」

海原「ええ、猛烈に」

一方通行「そうか、貴重な体験したなァ。」

海原「本当にですよ」

一方通行「つーかよォ、お前こんな朝早くから何してんだァ?」
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:53:02.88 ID:btv2+6TF0
海原「いえ、少しショチトルの所に行ってまして」

一方通行「入院してンだっけかァ?」

海原「軽い食あたりですがね」

一方通行「そうか」

海原「一方通行さんは...恐らくは垣根さんのお見送りですね」

一方通行「よく分かったなァ」

海原「遠くから話してる所が見えたものですから」

一方通行「なるほどなァ」

海原「それよりも一方通行さん。これから土御門さんを誘って少しコーヒーブレイクはどうですか?」

一方通行「あァ、たまにはいいなァ」

海原「決まりですね。では土御門さんは僕の方からお呼び致しますね」

一方通行「おォ」
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:53:53.10 ID:btv2+6TF0
土御門「こんな朝早くから一方通行が行動するのも珍しいにゃー」

一方通行「こォいうのたまにはいいもンだぜェ」

海原「早起きは三文の得と言いますからね。普段とは違った感性で物事を受け取れるんじゃないんでしょうか?」

一方通行「だといいなァ。それより土御門よォ」

土御門「なんだ?」

一方通行「集合の件、あンがとなァ」

土御門「!いや、それぐらいどうってことないぜい。それより、もっと頼ってくれていいんだぜい?なにせ仲間なんだからな」

一方通行「はっ、そうかよォ。じゃあ甘えさせてもらうぜェ?さて、ちょっとトイレに行ってくるわァ」

海原「おや?トイレですか?突き当たりを右ですよ、お気を付けてどうぞ。しかし、土御門さんからそういうお話が出るとは珍しいですね。これも早朝効果でしょうか?」

土御門「なに、一方通行が面と向かって礼を言ってきてくれたからな。今のこいつとなら、うまくいきそうな気がするぜい」

海原「そうですか、それはなによりです。きっと垣根さんが深く関係してるのでしょうね。」

土御門「かもしれないにゃー」

139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:54:30.61 ID:btv2+6TF0
海原「おや?垣根さんと一方通行さんの事を知ってるんですか?」

土御門「なに、俺は消さ眩く光る第一位と第二位を遠目に見ただけだ。」

海原「土御門さんもですか。目立ちますね、彼は」

土御門「まったくだぜい」

海原「しかし、垣根さんはどこに行ったんでしょうね?」

土御門「さあな、俺達が知る事じゃないんだろう」

海原「それもそうですね」

..............

.........

.....

...

.

垣根「ちょっと頼みたい事があるんだが、コイツの製作者呼んでくれるかな?俺か?別に怪しいもんじゃねぇ。第二位の垣根帝督。そう言えば分かってくれると思うぜ。」
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:55:38.72 ID:btv2+6TF0
一方通行「もしもしィ?どちらさンですかァ?」

『あっ、一方通行さんですの?』

一方通行「あァ?こんな早朝に誰だァ」

『私ですの、白井黒子ですの』

一方通行「あァ、白井か。何の用だァ?」

白井『いえ、用があるのは私ではなくてですね...今代わりますわ』

一方通行「おォ」

初春『もしもし?一方通行さんですか?初春です。おはようごさいます。』

一方通行「初春さンか、おはよォさン。何の用ですかァ?」

初春『あのですね、一方通行さんが告白するのって何日後の話しでしたっけ?』

一方通行「あァ?確か...あと三日後だなァ」

初春『昨日、佐天さん達と話しあって考えたんですがね、あと一回、デートに誘うべきだと思うんですよ』

一方通行「そりゃどォいう」
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:56:20.72 ID:btv2+6TF0
初春『言うなれば最後の押しです!』

一方通行「なるほどなァ、最近の一回で満足してたぜェ!」

初春『それじゃダメです!ガンガンいかないとダメですよ?引き寄せないと離れてしまうんですから!』

一方通行「そういうもンなのかァ?」

初春『はい!そういうものなんです!だから後一回デートに誘ってください!約束ですよ!これは私や佐天さん、挙げ句には白井さんや御坂さんとの約束ですからね!』
一方通行「おォ、任せとけェ」

初春『じゃあ頑張ってくださいね。私これから引き継ぎがあるんでこの辺で!』

一方通行「あァ、じゃあな」

初春『では、さようなら』

一方通行「とりあえず今日の夜にでも誘ってみるかァ。そろそろ戻るか」
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:57:12.78 ID:btv2+6TF0
海原「一方通行さん遅いですね」

土御門「そうだな」

海原「襲われてるんじゃないんですかね?」

土御門「まさか、仮にも第一位だぜ?それこそ垣根帝督あたりでも連れて来ないと話しにならないにゃー」

海原「そういえばそうですね。ではお腹でも壊したのでしょうか?」

土御門「その線が濃厚だにゃー」

一方通行「残念、ハズレだァ」

海原「おや、でしたら正解はなんでしょうか」

一方通行「正解は長電話だァ」

海原「これは、見当違いもいい所ですね」

土御門「まったくだにゃー」

海原「とりあえずコーヒーだけでは物足りませんね。頃合いですし朝ご飯もここでいかがでしょうか?お誘いした身ですしご馳走させていただきますよ?」

143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:57:56.76 ID:btv2+6TF0
土御門「そうか?ならこのサンドイッチを...」

海原「一方通行さんは何になさいますか?遠慮せずにどうぞ」

一方通行「そォか?ならこのハムカツサンドってやつをだなァ」

海原「なら僕は...野菜サンドにしましょう。お飲み物は同じ物で大丈夫ですね?」

一方通行「あァ大丈夫だァ」

土御門「大丈夫だぜい」

海原「そうですか、では店員さんを呼びましょう」ピンポーン

一方通行「こういう朝も悪くねェな」

土御門「ああ、今日も平和になりそうだな」

海原「まったくです。またお誘いしても大丈夫でしょうか?今度は垣根さんも一緒に」

一方通行「悪くねェな」

土御門「いい考えだにゃー」

海原「そういってもらえると誘った甲斐があります」

店員「ご注文をどうぞー」

海原「はい、ではこの.......」

144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:58:48.65 ID:btv2+6TF0
一方通行「さて、帰るか。今からなら充分待ち合わせの時間に間に合うだろォ」

結標「一方通行」

一方通行「ンあ?おォ結標じゃねェか」

結標「こんな早くに珍しいわね」

一方通行「そォか?まあ、俺にとっては早めの朝だな」

結標「もしかして朝帰りかしら?」

一方通行「いや、そうじゃねェ。さっきまで土御門や海原達と朝飯食っててよォ。その帰りだ」

結標「そのメンツで朝ご飯なんて珍しいわね」

一方通行「そォか?そういやお前の事呼ばなかったなァ」

結標「私はいいわよ。どうせさっき起きたばかりだし」

一方通行「そうか、あとよォ結標」

結標「なにかしら?」

145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:59:26.36 ID:btv2+6TF0
一方通行「明日二人で遊びに行こうぜェ」

結標「デートのお誘い?いいわよ。きちんとエスコートしてくれるんでしょうね?」

一方通行「さァな。でも、楽しませてやるぜェ」

結標「そう。じゃあ楽しみにしてるわね」

一方通行「おォ、時間とかは夜にでも連絡してやらァ」

結標「忘れないでよ?」

一方通行「忘れる理由がねェな」

結標「なら安心ね。じゃあまた会いましょ」

一方通行「あァ、またなァ」

一方通行「っとォ、時間が迫って来たな。とりあえず風呂入って...それからだな」

146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 10:59:58.21 ID:btv2+6TF0
十時。ファミレス前

絹旗「一方通行からは返事もきちんと来ましたし、後は私が超決めるだけです。」

絹旗(しかし返信の内容が首洗って待ってろとはどうなんでしょうか?とりあえず身体は超念入りに洗ってきましたが...)

一方通行「よォ、待ったか絹旗ちゃンよォ」

絹旗「ついに来ましたね?一方通行」

一方通行「あ?お前その格好...」

絹旗「早速気付きましたか。さすがは超第一位ですね」

一方通行「可愛くまとまってンじゃねェか。まるでお人形さンみてェだな、触ったら壊れちまいそうな、だけど思わず触りたくなっちまう可愛さじゃねェか」

絹旗「そう言って貰えるとオシャレした甲斐が超あるってもんです。一方通行も気合い入れて来たみたいですね」

147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 11:00:25.31 ID:btv2+6TF0
一方通行「そりゃあな、気合い入れろって言われたからには入れるしかねェだろ。まァ、一緒に歩いてて恥をかかせるつもりはねェぜ。だから安心して横を歩いてくれェ」

絹旗「そうですか、ならお言葉に超甘えさせて貰います。今日はずっとこうして歩いていましょう一方通行」

一方通行「お前は変わった奴だよなァホントに。そんなに引っ付かなくても俺は逃げやしねェぞ?」

絹旗「いえ、超気分の問題ですから」

一方通行「そォか、じゃあ早速だがどこに行く?行きてェ所とかあんのか?」

絹旗「はい、超自分のためなんですけど、家具を見に行きたいんですが...」

一方通行「家具か、いいぜェ。とことン付き合ってやる。へばるンじゃねェぞォ?」

絹旗「そちらこそ!」

152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:53:44.96 ID:btv2+6TF0
一方通行「さて、デパートの家具コーナーに来たわけだがよォ」

絹旗「そうですね」

一方通行「なンでオマエが居るンだァ?」

黒夜「うるせぇな。私の勝手だろうがよ」

絹旗「入院して退院したと思ったら超デパートの店員さんですか?」

黒夜「ちっ、ああそうだよ。バイトしてんだよ。それより絹旗ちゃんよォ...」

絹旗「はい?」

黒夜「このコーナーはデートスポットじゃァありませンよォ?」

絹旗「なにを言うかと超期待してみれば...そんなことですか」

黒夜「あァ?」

絹旗「楽しめていればデートに場所なんて超関係ないんです。まあ黒夜はそんな相手も超居ないでしょうし?言っても超無駄ですけどね」

黒夜「ちくしょォ、私だってなァ...」

絹旗「おや?まさかそのイルカが超そうだって言うんですか?」

黒夜「ぐっ...」

一方通行「その辺にしとけェ絹旗」

絹旗「それもそうですね。では超商品案内をお願いします。店員さン?」

黒夜「...はい」

一方通行「...」
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:54:14.54 ID:btv2+6TF0
黒夜「まず、何をお探しでェ?」

絹旗「とりあえずベッドが超欲しいです。大きめのやつ」

黒夜「ベッドですとォ...こちらの物がそうですねェ」

絹旗「超フカフカなのが欲しいんですが」

黒夜「でしたらァ、こちらの新作なんかどうですかァ?少し眩しいんですけどォ」

絹旗「は?眩しい?...きゃっ、超なんですかこれは!」

一方通行「シーツの下がほのかに煌いてるなァ。なンだこりゃァ...」

黒夜「とある能力者により無償で提供された能力の片鱗をふンだンに使用したベッドでェ」

一方通行「能力のベッド?これは大丈夫なのかァ?安全性とかよォ」

黒夜「はィ、もちろン。お客様の希望通りフカフカの寝心地とォ疲労回復や安眠促進の多機能付きですねェ」

絹旗「なんですかこのベッドは...」

黒夜「一点ものなンで早いもの勝ちですよォ」

絹旗「機能は超魅力的ですけど眩しいのがちょっと...」

黒夜「それでしたらァ、一緒に付属する特殊なAIMジャマーの遮光シーツがありますンでェ問題無いかとォ。あ、水洗いもOKですよォ?」

一方通行(この眩さ、どこかで...)

絹旗「一方通行、ちょっとこのタグを超見てください」
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:55:38.31 ID:btv2+6TF0
一方通行「あン?幻想殺し厳禁?どういうことだこりゃァ?」

黒夜「はィ、なンでも学園都市には触れただけで能力を打ち消すものがあるらしくてェ。最近の能力製品には皆付いてるンですよォ」

絹旗「はぁー、そんなものがあるんですねぇ...」

黒夜「でェ、どうなさいますかァ?ちなみに分割でお支払いできますよォ?」

絹旗「どれ値段は...と。げっ!なんですかこの値段は!」

黒夜「はィ、先ほども申したように希少な能力の片鱗を使用してますのでェ」

一方通行「そういやこれはどうやってエネルギー供給してるんだァ?」

黒夜「AIM拡散力場の残りカスみたいなものを空気中から取り込ンで持続させているンでェ。半永久的に使用が可能ですよォ。ちなみに布団自体は洗わなくても汚れない使用となっておりますのでベッドの上で何を使用がOKですよォ?」

一方通行(間違いねェ。この常識ハズレのベッドは間違いなく未元物質製のものだ..)

絹旗「しかし値段が...」

一方通行「絹旗ァ」

絹旗「はい?超なんでしょうか?」

一方通行「このベッド、俺が買ってやらァ」
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:56:23.18 ID:btv2+6TF0
絹旗「え!?そんな!さすがに悪いですよ!こんな超高いもの...」

一方通行「いつも俺みたいなのを慕ってくれてる礼だァ。黙って受け取ってくれェ」

絹旗「そうですか?じゃあ超お言葉に甘えます」

一方通行「おォ。つゥわけだァ、このベッドお買い上げだァ」

黒夜「ははァ!ありがとよォ!これでノルマ達成だァ!営業スマイル決めた甲斐があるってもンだぜェ!」

一方通行「そォか、まァなンでもいいんだけどよォ」

黒夜「ンじゃあ早速配送の手続きだァ!付いてきな二人ともォ!」

絹旗「しかし、このベッド...本当に大丈夫でしょうか?」

一方通行「大丈夫だァ、俺が保障してやる」

絹旗「そうですか、なら超安心ですね」

黒夜「ンじゃあよォ、これに住所とかを書いてくれよォ」

絹旗「はい、えっと住所は...と」

一方通行「支払いはカードで頼むぜェ」

黒夜「おォ」

絹旗「これでいいですか?」

黒夜「ああ、上出来だ。ンじゃそのうち届くからよォ心待ちにしとくンだなァ」

絹旗「分かりました、ではこの辺で...」

黒夜「待ちなァ!」

絹旗「はい?」
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:56:49.64 ID:btv2+6TF0
黒夜「連絡先の交換だァ、せっかく会ったンだしな」

絹旗「ああ、なるほど。じゃあ携帯を...」

黒夜「あァ、よっと...」ピッ

一方通行(冷蔵庫もあんのか...どれ。これも幻想殺し厳禁かよォ、ったく何やってンだ?垣根はよォ)

黒夜「ほら、兄ちゃンもだ」

一方通行「はァ?兄ちゃンだとォ?」

黒夜「そうだ、兄ちゃンだ」

一方通行「意味が分からねェが、まあいいだろ。ほらよ」ピッ

黒夜「おォ、確かに」

一方通行「ンじゃ、俺たちは行くぜェ。せいぜい達者でなァ」

絹旗「では、また会いましょう黒夜」

黒夜「ありがとォございましたァ」
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:57:16.63 ID:btv2+6TF0
一方通行「さて、次はどこに行く?」

絹旗「そうですね、一緒ならどこでもいいのですが...」

一方通行「そォか、じゃあいつも通り映画に行くか。ンで終わったら遅めの昼飯だな」

絹旗「珍しいですね、一方通行の口から超映画のお誘いとは」

一方通行「あァ、つってもいつも見てるような微妙なやつじゃねェぞ?ちょうど見てェやつがあるんだ」

絹旗「なるほど、では行きましょうか」

一方通行「そうだなァ」

.............

.........

......

...

.
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:57:56.02 ID:btv2+6TF0
絹旗「映画の感想を超聴いてもいいですか?」

一方通行「あァ」

絹旗「正直どうでしたか?」

一方通行「微妙だったなァ」

絹旗「でしょうね。私も同感です、いまいち盛り上がりに欠けるというか...」

一方通行「まァ時間は潰せたんだ、よしとしようぜ」

絹旗「それもそうですね、ではお昼。食べましょうか」

一方通行「おォ、もう入る店は決まってるからよォ。付いてきなァ」

絹旗「あなたとだったら超どこまでも」

一方通行「そォか?」

絹旗「えぇ」

一方通行「これから行く店はよォ」

絹旗「はい」

一方通行「友達が教えてくれた店だァ」

絹旗「?受け売りという事ですか?」

一方通行「ま、そんな所だな」

絹旗「一方通行のお友達ですか...それは超楽しみですね」

一方通行「普通のファミレスだァ、過度な期待はするンじゃねェぞ」

絹旗(超期待しますよ。あなたがエスコートして連れてってくれるんですから)
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:58:24.92 ID:btv2+6TF0
絹旗「ってこのファミレスは...」

一方通行「なんだァ?知ってるのかァ?」

絹旗「アイテムの超溜り場ですよ」

一方通行「別な所に行くかァ?」

絹旗「一方通行とは来るのが超始めてですから、ここでいいですよ」

一方通行「そうか、ンじゃ入るか」

絹旗(まさか、麦野達はいませんよね?)

その頃アイテムは

麦野「なんで電話に出ないんだよ」

浜面「いや、俺に言われても」

麦野「なんで電話に出ないんだぁ?言ってみろ浜面ぁ!」

浜面「電源でも切ってるんだろ?」

麦野「そんな正論は求めていねぇんだよ!」ドシュ

浜面「うおっ!」
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 15:58:35.58 ID:2LmKrvnto
上条さんは触れることも許されないのか
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:58:50.78 ID:btv2+6TF0
フレンダ「麦野、結局垣根も何か用事があるから出れない訳よ」

滝壺「わたしもそうおもう」

麦野「ちっ、まあしゃーないか」

浜面「なんで俺は今打たれたんだよ...」

フレンダ「それは浜面だから仕方がない訳よ」

滝壺「はまづら」

浜面「なんだ?滝壺」

滝壺「がんばってね」

浜面「はぁ?どういうことだ?」

麦野「こういうことだよ!」ドシュ

浜面「なっ!やめろ!馬鹿!」

麦野「さっさと垣根のバカを探して来いやぁ!」

浜面「結局か!クソっ!恨むぜ垣根ぇ!」

..........
.......
.....
...
.

垣根「ああ、恨んでくれて構わねぇ」

「ん?どうかしたかね?」

垣根「いや、なんでもねぇ」
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 15:59:36.67 ID:btv2+6TF0
絹旗「さて、お昼も取りましたし。そこら中を回り超遊びつくした感があります」

一方通行「そォだな、そういえばよォ」

絹旗「はい?」

一方通行「メールに書いてた大事なことってのは?」

絹旗「あ!、ああ。はいそうですね?」

一方通行「ここじゃ言いにくい事かァ?」

絹旗「そ、そうですね。こう人が多いとちょっと...」

一方通行「そォか、ならいい場所を知ってるぜ。夕焼けが綺麗に見える所なんだがよォ」

絹旗「連れてってもらってもいいですか?」

一方通行「おォ、時間はあるンだ。周りの景色を眺めながら行こうぜェ?」

絹旗「あっ、はい...」
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 16:00:09.80 ID:btv2+6TF0
一方通行「こうして周りを見るとよォ、いかに自分の視野が狭かったかが分かるンだよ」

絹旗「自分の超知らなかった世界?ですか?」

一方通行「そうなるなァ。ここから見えるかァ?あの丘だ」

絹旗「なるほど、夕焼けが綺麗だと...確かに。こんな景色をこんな所で見たのは超初めてです」

一方通行「俺も初めてだったなァ。前に垣根のヤローと来たンだがそン時も同じ景色が広がっていた。今とは少し違うがな」

絹旗「違う?どこらへんがですか?」

一方通行「前に来たときは周りにたくさンのスキルアウトが居た」

絹旗「ははっ、なんですか?それ?」

一方通行「街中で絡まれてよォ。大変だったぜェ?電極のバッテリーは切れるわ、カツアゲされそうになるしよォ。散々だ」

絹旗「カツアゲですか...超貴重な体験をしましたね」

一方通行「まったくだァ」

絹旗「一方通行」

一方通行「あン?」

絹旗「話、超聴いてもらえますか?」

一方通行「おォ」

171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:09:06.97 ID:btv2+6TF0
絹旗「私、超好きな人が居るんです」

一方通行「幸せもンだなァそいつは」

絹旗「いつも傍に居てくれて私によくしてくれるんです」

絹旗「そして何度も会って、何時間も一緒に居るうちに段々とその人に惹かれていったんです」

絹旗「一方通行」

一方通行「あン?」

絹旗「私、あなたのことが好きです」

一方通行「はっ?」

絹旗「私は超真剣です」ズイッ

一方通行「なっ...待て、顔が近ェ!」

絹旗「あっ、ごめんなさい」

一方通行(待てよ待てよォ?どういう事だァ?大事な話があるって言うから聴いてみれば好きですだとォ?どォなってやがる!)

絹旗「一方通行?」

一方通行「ンっ?ああ、なンだ?」

絹旗「返事もらってもいいですか?」
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:10:36.78 ID:btv2+6TF0
一方通行(なんつーことだ。ったくよォ。普通の奴ならストレートで断れンのによォ、まさかの絹旗と来たもンだ。結標のこともあるしここは断るべきなンだろォが...)

絹旗「あの、やっぱり超迷惑でしたか?」

一方通行「あ、いや。ちょっと現実味を感じれねェだけだァ」

絹旗「?そうですか」

一方通行(...ダメだ。こいつの気持ちは無碍には出来ねェ。情けねェがここは...)

一方通行「絹旗」

絹旗「はい」

一方通行「時間、くれねェか?」

絹旗「はっ?時間ですか?」

一方通行「そォだ。考えることが色々とありすぎてよォ、ちょっと今すぐに返事を出すことが出来ねェンだわ」

絹旗「そうですか...分かりました...超納得いきませんが待つことにしましょう...」

一方通行「悪ィな」

絹旗「いえ、こちらこそ」

一方通行「送ってくかァ?」

絹旗「いえ、少し夜風にあたりながら一人で帰ります」

一方通行「そォか、気をつけてな。何かあったらすぐに呼ぶンだぞォ」

絹旗「分かっています、じゃあ返事超待ってますから」

一方通行「ああ、またなァ」

絹旗「じゃあまた」

一方通行(まさか、告白されるとはなァ。すまねェな絹旗、少し待っててもらうぜェ)
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:11:50.02 ID:btv2+6TF0
麦野「あら、お帰りなさい。どうだった?」

絹旗「分かりません」

フレンダ・麦野「?」

滝壺「どういうこと?きぬはた」

絹旗「少し待つことになりました」

麦野「はぁ?第一位のヤローも意気地なしだな、その場で決断を下せねぇとはよぉ」

フレンダ「ま、その場ですぐに返事出されるよりは希望があるんじゃない?」

絹旗「そうでしょうか?」

麦野「まああっちも返事を考えている間、悶々しっぱなしでしょ?案外、なんとかなるんじゃない?」

絹旗「だといいんですが。それよりも浜面はどうしました?」

麦野「ちょっと人捜しをね、頼んだのよ」

絹旗「はぁ」
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:12:44.54 ID:btv2+6TF0
一方通行「帰ったぞ」

打ち止め「おかえりなさーい!ってミサカはミサカは元気に...ってあなたもしかして元気ない?」

一方通行「いや、いつも通りだァ」

打ち止め「んー?もしかしてどこか痛いの?」

一方通行「いや、少し考え事をしていただけだ。あンまし心配するンじゃねェよ」

打ち止め「はーいってミサカはミサカは元気に返事をしてみたり!」

芳川「あら?今日は一人なのかしら?」

一方通行「ン?」

芳川「垣根帝督は?」

一方通行「さァなァ。朝に別れたっきりだ」

芳川「そう」

一方通行「どうしてだァ?」

芳川「興味深かったのよ、あんなに楽しそうに会話をする第二位がね」

一方通行「そォかい、でも心配しなくてもそのうちまた会えるぜェ」

芳川「そうだといいわね」

一方通行「?」
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:13:43.29 ID:btv2+6TF0
芳川「夕飯、愛穂が帰ってくるまで無いわよ?」

一方通行「なら俺は部屋に居る、出来たら呼ンでくれ」

芳川「あら、今あなたの部屋には...」

一方通行「あ?」

ガチャ

芳川「遅かったみたいね」

一方通行「なンだこりゃ...」

番外個体「zzZ」

一方通行「なンで俺の部屋で寝てるんだァ?しかも裸でよォ」

芳川「あなたの布団が偉く気に入ったみたいでね。絶賛お昼寝中よ
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:14:09.26 ID:btv2+6TF0
一方通行「ちっ...おい!起きろォ!」

番外個体「zz..んん?何ー?」

一方通行「部屋の主が帰って来たンだ。さっさとそこをどけ」

番外個体「そんな堅いこと言わないでよ」

一方通行「何言ってやがる、今から電話するんだよォ!さっさと部屋から出ろォ!」

番外個体「あはっ」

一方通行「...まあいい、静かにしてろよォ」

番外個体「はぁーい」

piririri

『もしもし?』

一方通行「結標か?俺だ」

『なにかしら?』

一方通行「今朝の話の続きだ、明日の昼一時クレープ屋ンとこに来い。昼飯は食って来いよォ?」

『一時ね、了解したわ、クレープでもご馳走してくれるのかしら?』

一方通行「まァ、そんな所だ」

『ふふっ、じゃあ楽しみにしてるわ』

一方通行「おォ、じゃあな」

『ええ、さよなら』
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:15:18.54 ID:btv2+6TF0
番外個体「デートのお誘い?」

一方通行「だなァ」

番外個体「ミサカも連れてって欲しいなー。なんて」

一方通行「ダメに決まってンだろォ」

番外個体「えー」

一方通行「そォいうのは彼氏にでも連れてってもらえ」

番外個体「じゃあアナタが彼氏になってよ」

一方通行「...」

番外個体「...」

一方通行「いやだ」

番外個体「ちっ」

一方通行「垣根にでも連れて行ってもらえェ」

番外個体「いやだ」

一方通行「ちっ」

番外個体「...ひひっ」

一方通行「...ははっ」
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:15:46.47 ID:btv2+6TF0
黄泉川「今帰ったじゃーん」

芳川「お帰りなさい愛穂」

打ち止め「おかえりーヨミカワ!」

黄泉川「おお、ただいまじゃんよ打ち止め。桔梗、ほかの二人はどこじゃん?」

芳川「二人とも部屋に居るわ」

黄泉川「そうか、じゃあさっさと夕飯作るじゃん」

芳川「ええ、お願いね」

................
............
........
.....
...
.

垣根「やっぱり、出来ねぇな」

「でも、やるんだろ?君はそのためにここに来たんだ」

垣根「まぁそうなんだがよ。グダグダ言っても仕方ねぇ、やってやるさ」

................
............
........
.....
...
.


一方通行、告白の日まであと三日
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:16:38.61 ID:btv2+6TF0
一方通行「さてとォ、そろそろ行くか」

芳川「あら、どこかに行くの?」

一方通行「あァ」

芳川「連日外出なんて珍しいわね」

一方通行「そういう時もあるだろォ」

芳川「なにか悩んでるわね」

一方通行「はっ、俺がか?どの口が言いやがる」

芳川「私はこの家の誰よりも前から貴方の顔を見てきているわ。それがたとえ表情の些細な違いでも私には分かるわ」

一方通行「お前が言うんなら、そうなンだろうな」

芳川「なんでもいいわ、貴方が隠すのなら私にはどうにも出来ないことですもの。黙って見送らせてもらうわ」

一方通行「そりゃ嬉しいねェ。じゃあ行って来るぜ」

芳川「いってらっしゃい」

番外個体「一方通行!」

一方通行「あン?」

番外個体「お土産」

一方通行「ヌかせ」

番外個体「ちっ」
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:17:06.53 ID:btv2+6TF0
一方通行「悪ィ少し遅れちまったな」

結標「いいえ、まだ時間前よ?」

一方通行「じゃあ、待たせちまったな」

結標「少しだけよ、別に苦にはならないわ」

一方通行「ン、それよりもお前」

結標「なにかしら」

一方通行「その格好は...」

結標「変かしら?一応あなたに似合ってるって言われた服装なんだけど、髪型も下ろしてきたし」

一方通行「いや、似合ってるぜェ。そのワンピース」

結標「それは良かったわ」

一方通行「じゃ行くか」

結標「最初はクレープだったかしら?」

一方通行「おォ」

結標「ん?」

御坂「あと1ポイント、あと1ポイントで...」ハァハァ

一方通行「超電磁砲...!」

結標「あら、ホント。なにしてるのかしら」
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:18:24.34 ID:btv2+6TF0
一方通行「おい、何やってンだ?」

御坂「あと...ん?一方通行?と誰?」

一方通行「よォ」

結標「私のこと分からないのかしら」

御坂「ん?その声...もしかして結標淡希?」

一方通行「ピンポーン、大正解でェす」

御坂「髪型と服装が違うから全然分からなかったわ」

結標「そう、なら仕方ないわね...あれ?」

一方通行「どうした?」

結標「あなた、何で私だって一発で分かったのかしら」

一方通行「いつも見てるからに決まってンだろォ」

結標「え?」

一方通行「しまった」
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:18:58.60 ID:btv2+6TF0
結標「ま、まあそんなことはどうでもいいわ。それよりもあなたは何してるのかしら」

御坂「は?いや。別に...何も...」

結標「?」

一方通行「なンでもいいだろ、さっさと食おうぜェ」

御坂「!」

結標「それもそうね」

御坂「も、もしかしてクレープ?」

結標「そうだけど?」

御坂「...」

結標「???」

一方通行「お前は何にするンだァ?」

結標「あなたと同じやつでいいわ」

一方通行「そォか、ンじゃこのコーヒークリームのやつを二つ」

店員「毎度、当店のポイントカードはお持ちですか?」

一方通行「は?ポイント?」
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:19:34.74 ID:btv2+6TF0
店員「ええ、お買い上げごとにスタンプを押していまして、満タンになるとオリジナルゲコ太グッズを差し上げてるのですが」

一方通行「へェ、ゲコ太ねェ」チラ

御坂「!」

店員「お持ちでないのでしたら新たにお作りいたしますが?」

一方通行「いや、あるぜェ。結標」

結標「なにかしら」

一方通行「ン」

結標「なるほどね」ヒュン

御坂「あれ?」

一方通行「ほら、これだァ」ヒュン

店員「えーと今回で満タンになりますのでオリジナルストラップ、差し上げますね。クレープのほう少々お待ちください」

一方通行「おォ、ほらよオリジナル」ヒョイ

御坂「えっ?」ストン

一方通行「そいつが欲しかったンだろ?」

結標「ふふっ」
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:21:19.19 ID:btv2+6TF0
御坂「え?は?でも...」

一方通行「黙って受け取れ、日頃の礼だァ」

御坂「そう?じゃあ、貰うわね。うん」

一方通行「ふン」

店員「お客様ー。コーヒー二つ、出来上がりましたー」

一方通行「あばよ、オリジナル。行くぞ結標」

結標「ええ」

御坂「...ふん。うまくいってるようじゃない。初春さんたちに教えてあげないとね」

御坂「にしても、今日はいい天気ね...あの二人にいいことがあるといいんだけど...」
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:22:01.74 ID:btv2+6TF0
結標「ずいぶん苦いのね?このクリーム」

一方通行「言って苦くしてもらったンだ。ダメだったか?」

結標「いえ、たまにはいいわね」

一方通行「そりゃ良かった」

結標「この後はどうするのかしら?」

一方通行「とりあえず電車に乗るぞ」

結標「電車?なんでまた?」

一方通行「散歩がてら、周りを見ながら一緒に居てェんだ」

結標「ふーん。ま、いいわ行きましょ」

一方通行「おォ、普段行かないような所にも行こうぜ。せっかく電車を使うんだ」

結標「そうね、期待してるわ。あなたがどんな所のに連れてってくれるのかをね」

一方通行「第六学区なんかもいいなァ、一日中遊べるぜ?」

結標「あなたはそんな所で時間を潰したいの?」

一方通行「そンな勿体ねェことするわけねェだろ、せっかくこうして一緒に居るンだからよ」

結標「それでこそ、来た甲斐があるってものね」
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:23:14.40 ID:btv2+6TF0
第六学区行き電車内

結標「ずいぶんと学生が多いのね」

一方通行「六学区はアミューズメント施設の集合体だからなァ」

結標「ねえ、私、行ってみたい学区があるんだけど」

一方通行「あン?」

結標「一九学区なんだけど」

一方通行「古臭い町並みの学区かァ?」

結標「ええ、前に写真で見てね。機会があれば行ってみたいと思っていたの」

一方通行「いいぜ、今日は学区中を巡ってみるか」

結標「そうね、そろそろ六学区だけど電車から降りる?」

一方通行「いや降りるのは乗り換えの時と一九学区だけだ。そうしねェと時間がかかり過ぎちまう」

結標「わかったわ」
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:23:39.58 ID:btv2+6TF0
一方通行「ほら、見えてきたぞ第六学区だ」

結標「まさに都会って感じの町並みね」

一方通行「あァ、ゲーセンに映画館、ボウリング場、他にも色々詰まってる学区だ」

結標「行ったことあるの?」

一方通行「いや、打ち止めからの受け売りだァ」

結標「そう、えっと次は...」

一方通行「二三学区だ、行く途中に一二学区も遠目に見えンぞ」

結標「ずいぶんと詳しいのね」

一方通行「あァ、今日のために昨日調べた」

結標「ふふっ、そういうのは普通言わないんじゃないの?」

一方通行「そうかァ?」

結標「そうよ」

一方通行「ン、一回降りるぞ」

結標「?降りないんじゃなかったの?」

一方通行「観光用の路線に乗換えだ、そのほうがいちいち止まンなくてスムーズだろォ?」

結標「なるほどね」
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:24:26.21 ID:btv2+6TF0
一方通行「さて、この電車だなァ?終点、一九学区。間違いねェな」

結標「いい一日になりそうね」

一方通行「絶対ェなる。約束するぜ」

結標「第一位のお墨付きね」

一方通行「おォ」

結標「あれが一二学区...色んな国が混ざったような学区ね」

一方通行「色々な宗教施設があるらしいぞ、確か神学系の学校が一番多いとこだったはずだ」

結標「へぇー。ためになるわね」

一方通行「次は二三学区だな、確かここは」

結標「航空、宇宙産業の集中学区ね」

一方通行「へぇ、知ってるじゃねェか」

結標「まぁね」

一方通行「一度宇宙に行ってみてェもンだな」

結標「あなたの能力なら行けるんじゃない?」

一方通行「ダメだ、酸素がねェ」

結標「そういえばそうね」

一方通行「そうなンだよ」
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:25:32.45 ID:btv2+6TF0
結標「次は一八学区ね、でもいまさら一八学区なんか見てもつまらないんだけど」

一方通行「途中で見える一一学区のほうが見所だぞォ」

結標「学園都市の玄関ね?」

一方通行「ああ、そうだ。芳川が言うには凄いらしいぜ?」

結標「確かに、かなり忙しなく人が動いてるわね」

一方通行「動かないアイツにとっちゃ確かに凄いだろうな」

結標「あはっ、なにそれ?」

一方通行「はっ、今の、いい笑顔だったぜ?」

結標「ばか、何言ってるの」バシ

一方通行「いって」

結標「ふん」
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:26:00.08 ID:btv2+6TF0
一方通行「次は第五学区か」

結標「ここもどうかと思うわね」

一方通行「居酒屋とか、どっちかって言うと大学生向けの場所だからなァ」

結標「第四学区、レストランや食品施設がいっぱいね」

一方通行「ここ一つで世界中の食いもンが食えるらしいぞォ?」

結標「でも特に食にはこだわってないから何も感じないわね」

一方通行「お前ならそうだろォな」

結標「さて次は...一四学区ね」

一方通行「留学生が多くいるらしィぞ」

結標「海原みたいなのがたくさん居るのかしら」

一方通行「たくさン居てたまる、あンなのがよォ」

結標「それもそうね。さて、ついに次ね」

一方通行「あァ、一九学区だ」

一方通行(もう夕方か、また夕焼けが見れるな...)
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:26:36.92 ID:btv2+6TF0
第一九学区

結標「...」

一方通行「ほォ、凄いじゃねェかよ」

結標「ええ、本当にね」

一方通行「他のやつにも見せてやりてェな」

結標「まったくね。前時代的な雰囲気だけど、私はここが好きね。噴出す蒸気とか、この廃れてしまった感じとか」

一方通行「確か再開発に失敗してこうなっちまったンだっけかァ?」

結標「そうよ、私たちの居る学区もいずれこうなるのかしら」

一方通行「さァな。言い切れねェがいつかはなるンじゃねェのか?ここみてェに無機質な工場みたいにとは言わねェがな」

結標「なんか悲しいわね」

一方通行「そォだな」

一方通行(今度、垣根にも教えてやるか...)
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:27:24.94 ID:btv2+6TF0
結標「さて、もう夜になるけどどうする?」

一方通行「実はもう決めてある。前に朝、土御門や海原と行った所なンだが」

結標「私たちが朝会った時に話してくれたやつね?」

一方通行「そォだ。閉店まで時間が無ェから能力使っていくぞ」カチッ

結標「え?でも私...」

一方通行「捕まってなァ。大急ぎで行くぞ」

結標「きゃっ!」ビュン

結標「わぁ...」

一方通行「どうだ?遥か上空から見下ろす学園都市はよォ?」

結標「凄いの一言ね。景色が前から後ろに流れてくみたい」

一方通行「はっ、いい答えだァ!」

................

...........

.......

....

..

.
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:27:50.60 ID:btv2+6TF0
一方通行「着いたぞォ。ここだ」

結標「普通の喫茶店ね」

一方通行「それがいいンだよ、ンじゃ入るぞ」

結標「ええ」

................

...........

.......

....

..

.

垣根「...」

「...失敗のようだね?」

垣根「ちっ!あと少しだってのによ!」

「まあ、時間はまだ少しあるからね?焦らず最初からやればいいさ」

垣根「ああ、もう一回最初からだ、次こそは必ず...!」
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 21:28:24.49 ID:btv2+6TF0
結標「ふう、以外においしかったわね」

一方通行「だろォ?ここに連れて来たかったンだよ」

結標「ありがとうね?今日は楽しかったわ、本当に」

一方通行「そりゃ良かった、わざわざ遠出した甲斐があるってもンだ」

結標「じゃあ、そろそろお別れね。小萌も寂しいだろうし」

一方通行「あァ、そうだな」

結標「次に会うのは集合の時ね」

一方通行「...ン?」

結標「どうしたの?」

一方通行「いや、なンでもねェ。次の集合ン時だな?」

結標「ええ、そうよ。じゃあまたね一方通行」

一方通行「またな、結標ェ」

一方通行(はっ、すっかり忘れてたぜェ。しかし今思うと一週間でよかったなァ、絹旗のことも考えてやらねェとダメだしなァ)

一方通行「明日はどうすっかね?」


一方通行、告白の日まであと二日

204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 23:49:20.40 ID:btv2+6TF0
土御門「うーん」

海原「どうしました?」

絹旗「...」

海原「絹旗さんも、どうなされたんです?そんな難しそうな顔して。土御門さんも!ほら!」

土御門「海原よ」

海原「...はい」

土御門「よくそんなに冷静で居られるな」

海原「はい、こうでもしないと。ちょっと...」

土御門「...」

海原「...」

麦野「...」

フレンダ「...」

滝壺「zzz」
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 23:51:36.85 ID:2LmKrvnto
たきつぼかわいいのう
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 23:55:04.95 ID:btv2+6TF0
土御門「アイテム、お前たちの言い分も分かった、だがな『あぁ!?』いやなんでもないです」

麦野「お前らの所の第一位によぉ、ウチの絹旗が告白したんだよねぇ」

海原「はい、わかっていますとも」

麦野「じゃあ、どうするべきかわからないかなー?」

海原「いえ、私にはちょっと...」

麦野「じゃあ、グラサン。あんたはどうなの」

土御門「えーとですね...」

麦野「わかんねぇなら返事してんじゃねぇよ」

土御門「すいません」

麦野「返事の催促ってわけじゃないんだけどさぁ、絹旗がずっと上の空で困ってるんだわ。どうにかしてくれないかなぁ?」

絹旗「あの、麦野」

麦野「んー?」
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/04(水) 23:59:29.70 ID:btv2+6TF0
絹旗「なんで家にみんな集まっているんですかね?」

麦野「そんなの簡単よ。みんなで絹旗のところに行こうと思ったらちょうどグループの奴らを見かけてねぇ」

絹旗「そうですか...」

土御門「ところで麦野沈利」

麦野「...なによ」

土御門「一人、足りないようだが」

麦野「今出払っているのよ」

土御門「そうか」

海原「ちょっと、土御門さん」

土御門「ん?」

海原「いい考えがあります」

土御門「任せた」

海原「麦野さん」

麦野「今度はあんた?何よ」
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/05(木) 00:04:38.55 ID:u9Q5k42o0
海原「少し、我々のほうで確認する時間をいただけないでしょうか?」

麦野「はぁ?何言ってるの?」

海原「そこをなんとか。僕も詳しい事情を知らなければ行動のしようがありません。ですので...」

麦野「まあ、いいわ。十分あげる」

海原「ありがとうございます。土御門さん、立ってください、彼に電話をしましょう」

土御門「あ、ああ」

海原「すいません、では少し失礼致します」

麦野「逃げたら容赦しないわよ」

海原「承知しています。では」

ガチャ

バタン

絹旗「...はぁ」

麦野「ちっ」
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/05(木) 00:09:30.95 ID:u9Q5k42o0
海原「さて、どうしましょうか」

土御門「海原、聴いてくれるか?」

海原「はい?なんでしょうか?」

土御門「実はな...」

...............
.........
.....
...
.

海原「はぁ?絹旗さんだけではなく一方通行さんの恋愛事情にも加担していたんですか?」

土御門「面目ない...」

海原「まぁ、ほぼ同時期に起きた事ですから仕方ないとしましょう。彼との友情もありますしね」

土御門「すまない...」

海原「まあ、過ぎたことです。この場をどうするか後五分で考えましょう」

土御門「こんな事なら垣根の連絡先を聴いとくんだったぜい」

海原「知っていたらどうするつもりだったんです?」
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/05(木) 00:13:47.22 ID:u9Q5k42o0
土御門「助けを呼んでいただろうな」

海原「確かに、一方通行さんを呼べない今となっては第四位をとめる術は垣根さんしかありえませんからね」

土御門「ああ、全くだ...ん?」

海原「どうしました?」

土御門「海原、トラウィスカルパンテクウトリの槍でなんとかならないか?」

海原「ご冗談を、まさかここから部屋ごと吹き飛ばせというのですか?」

土御門「いい考えがある」

海原「一応聴いておきましょう」
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/05(木) 00:19:41.30 ID:u9Q5k42o0
麦野「遅いわねあいつら」

フレンダ「結局、麦野に恐れをなして逃げたって訳よ」

麦野「本当にそうだったら許さないわ。ん?」

フレンダ「どうしたの?」

麦野「いや、なんか変な音が...」キュイイイイン

麦野「!」

バカッ

フレンダ「ドアが分解した!?」

麦野「なにかしら?」

土御門「ぐあっ!」

フレンダ「げっ!血まみれじゃない!」

麦野「あんたたちどうしたの?」

土御門「ぐっ第四位...海原を頼む...!がくっ」

フレンダ「はぁ?」

麦野「絹旗、滝壺のそばに」

絹旗「は、はい」

麦野「フレンダ、付いてきなさい」
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/05(木) 00:28:39.28 ID:u9Q5k42o0
海原「うう...」

麦野「こっちは大丈夫みたいね」

フレンダ「そこらへん穴だらけな訳よ」

麦野「おい、何があったんだ?」

海原「麦野さん...?僕は大丈夫です、それより土御門さんは?」

麦野「安心しな、ちゃんと生きてるわよ」

海原「それはよかった」

麦野「それより何があったんだぁ?おい」

海原「分かりません...何か訳の分からない力で攻撃されたみたいで...」

麦野「ドアを分解したやつだな?一体どんな能力で...」

フレンダ「?麦野!警備員が来た訳よ」

麦野「はっ、騒ぎを聴き付けた誰かが通報しやがったな?」

海原「麦野さんたちはお逃げください、僕たちは大丈夫ですが、ここに居てはあなた達が疑われます」

麦野「うーん、仕方ないわね。やっかいごとは避けたいからお言葉に甘えさせてもらうわ」

海原「ええ、どうぞ早く...」

麦野「フレンダ、中の二人を呼んできて、一旦退くわよ」

フレンダ「了解した訳よ」
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/05(木) 00:33:09.67 ID:u9Q5k42o0
麦野「んじゃ、あんたたち達者でね」

海原「ええ、お気をつけて...」

麦野「行くわよ」

...............
..........
......
...
.

警備員「君たち大丈夫か?」

海原「ええ、大丈夫ですよ」

警備員「しかしこの状況は」

海原「土御門さん大丈夫ですか?」

土御門「いやーうまくいってよかったぜい」

海原「さすがに肝を冷やしましたよ」

警備員「君たち?」

海原「すいません、通報、僕の勘違いのようでした」

警備員「はっ?」

土御門「さて、後始末だにゃー」

海原「すいませんがちょっと眠っていてもらえますか?」

警備員「は?.....zzzZ」
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/05(木) 00:39:03.38 ID:u9Q5k42o0
海原「もしもし、僕です。すいませんが今言う事をニュースに流してもらえますか?ええ、すいません。必要な事なんです、はい、お願いします。内容はですね...」

土御門「んじゃ荷物を運び出してっと」

海原「完了です、土御門さん」

土御門「ご苦労さん」

海原「それにしても案外どうにかなりますね」

土御門「ああ、襲撃を装ってあの場を回避するなんてわれながら秀逸なアイデアだぜい」

海原「魔術を使うと血まみれになる土御門さんならではですね」

土御門「ああ、絹旗の部屋の荷物は全部運び出したから後始末も大丈夫だぜ」

海原「とりあえず、情報操作も大丈夫です」

土御門「そうか、じゃあとりあえずアジトに行くか」

海原「ええ」
225 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 10:52:33.19 ID:u9Q5k42o0
一方通行「…朝か、早く起きちまったなァ」

一方通行「…」

海原(早起きは三文の得と言いますからね)

一方通行「起きるかァ」

芳川「あら、一方通行おはよう」

一方通行「おォ。どうしたンだ?ンな慌ててよォ」

芳川「打ち止めと番外個体の調整よ。今日は私にも来て欲しいって冥土帰しが言ってきてね。悪いんだけど今日は一日中家を空けることになるわ」

一方通行「へェ、なンでまた」

芳川「何か他にやってる事があるらしくて片手間になっちゃうらしいのよ。それで私にサポートを頼みたいってね」

一方通行「珍しいな。黄泉川はどォした」

芳川「愛穂なら警備員の引き継ぎですって、早朝に何か事件があったらしいわよ?」

一方通行「事件?」

芳川「多分ニュースでやってるわよ?じゃあ私たち行くわね」

一方通行「おォ、気をつけてな」

打ち止め「行ってきまーすってミサカはミサカは…」

番外個体「お土産…」

一方通行「…帰ってきたらなァ」

番外個体「ホントに?ミサカも行ってきまーす☆」

226 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 10:53:41.59 ID:u9Q5k42o0
一方通行「ニュースニュースっとォ」カチッ

「では、テロの疑いは低いという事ですね?」

「はい、それはまず無いと思います」

「ではここで先ほど早朝、午前四時頃起きた事件を振り返ってみましょう。現場の心理定規さん?」

一方通行「は?」

心理定規「現場の心理定規です。ご覧ください、こちら事件のあったアパートです。一階は無傷ですが二階の部屋が軒並み破壊されています。幸いにも二階に入居者はおらず、怪我人等は出てないとの事です」

「心理定規さん。鉄製の扉が不自然な分解を受けてるとのことですが?」

心理定規「はい。こちらの扉なんですが何かしら原因不明の力を受け分解されています。それに二階の至る所にも同じような現象が確認されています」

「心理定規さん、どうもありがとうございます。なお警備員は現在、先日起きたスキルアウトの集団失神事件との関連性を調べており…」ブツッ

一方通行「あいつは確か垣根ンとこの…。最近見ねェと思ったら、なるほどなァ。リポーターやってやがったか」

一方通行「さて、今日は…」

絹旗(一方通行)

結標(一方通行)

一方通行「じっくりと答えを出すか」

一方通行「しっかし、どう言ったもンかねェ?」

227 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 10:54:48.54 ID:u9Q5k42o0
海原「ああ、絹旗さんですか?海原です。とりあえず騒ぎは収まりましたので…はい、麦野さん達と一緒にいらしてください。はい、場所はいつもの所です。ではお待ちしてます」

土御門「今から来るのか?」

海原「はい、今から来るそうですよ。では手筈通りにお願いしますね」

土御門「ああ、背中刺す刃。決めてやるぜ」

海原「ふふっ、面白いジョークですね」

土御門「そうか?」

海原「ええ」

土御門「しかし一方通行にも困ったもんだなにゃー」

海原「そうですね、結標さんが好きなら絹旗さんはお断りすればよろしいのに」

土御門「一方通行はあれで優しい所がある。普段から慕ってくれている絹旗の気持ちを無碍に出来なかったんだろうよ」

海原「ですが、それでは…」

土御門「海原、一方通行はお前の考えてる事をするような奴じゃない。そう俺は信じてる」

海原「ふふっ、それもそうですね」

土御門「ああ、一方通行は決して絹旗を保険になんて考えてはいないハズだ。自分に決着を付けてから行動に出るだろうよ」

228 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 10:55:44.24 ID:u9Q5k42o0
海原「結標さんに振られたから絹旗さんを、結標さんがOKだったから絹旗さんを振る。そういうことですね?」

土御門「ああ、そうだ。だが一方通行がどっちを選ぶのかは分からないがな」

海原「そうですね」

ギィ

麦野「何がそうですねだ、コラ」

海原「おや、麦野さん。無事でしたか」

麦野「ちょっと説明してもらえるかしら?未だに意味が分からないのよ」

海原「ニュースの通りですよ。正体不明の何かが攻撃してきた。それだけです」

麦野「だからそれが分かんないんだっての。絹旗の部屋は無くなるし一体どうなってんのよ」

土御門「絹旗の荷物ならあるぜい?」

麦野「あら、そうなの?」

土御門「ああ、元とは言え暗部の居た部屋が襲撃されたんだ。グループと親交があったっていう理由でここに荷物が届いてるぜ」
229 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 10:56:21.40 ID:u9Q5k42o0
麦野「だってよ絹旗、良かったわね」

絹旗「ですが住む所が…」

土御門「それだったらここを使うといいぜい。まだ部屋は余ってるからな」

絹旗「ではお言葉に超甘えます」

麦野「それとあんたら」

土御門「みなまで言わなくても言いたい事は分かるぜ?第四位よ」

麦野「じゃあ話が早いわね。さっさと答えなさいよ」

海原「麦野のさん、これは僕たちが関与していいことではありません。これは一方通行さんと絹旗さんの問題です」

土御門「仮に一方通行を急かして無理矢理に答えを出させてもその答えに意味はあるのか?この件は俺達が関与していいことじゃないんだよ」

麦野「…それもそうね。私、少し意固地になってたわ」

海原「お分かりいただけて幸いです」

土御門「絹旗よ」

絹旗「はい?」

230 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 10:58:01.79 ID:u9Q5k42o0
土御門「一方通行がどんな答えを出そうとお前の気持ちに嘘偽りは無いんだ。もしダメだったりしたら一方通行から逆に告白してくれるくらい魅力的になればいいんだ。だから絹旗、自信を持つんだ。まだ失敗した訳じゃないんだ」

絹旗「それもそうですね。もし他に好きな女性とかが居るんでしたらその人よりもずっと超魅力的になればいいんですもんね。それに良くかんがえれば…」

海原「?」

絹旗「まだ超振られたわけじゃありませんでしたね」

土御門「ああ、もちろんだ」

麦野「へぇ」

海原「どうしました?」

麦野「あのグラサン、少し見直したわ」

海原「それはなによりです」

麦野「じゃあ、一件落着したとこで話を変えるわね」

海原「はい?」

麦野「垣根の事なんだけど」

滝壺「ふれんだ」

フレンダ「なーに?滝壺」

滝壺「はまづらはどこで何をやっているんだろうね」

フレンダ「さぁ?でも浜面なら結局生きてるってわけよ」

滝壺「そうだね」

231 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 10:58:57.86 ID:u9Q5k42o0
滝壺「むぎの」

麦野「ん?何滝壺」

滝壺「グループからベッドかりれないかな」

麦野「あぁ、夜明け前から行動してたものね」

フレンダ「麦野!私もベッドを貸してほしい訳よ」

麦野「あんたもなの?絹旗、あなたは?」

絹旗「では私もいいでしょうか?」

麦野「だって、四人分頼むわよ」

海原「客間が空いていますから、こちらです。どうぞ付いてきて下さい。麦野さんはよろしいのですか?」

麦野「私は大丈夫よ。まだ何があるか分からないしね」

海原「そ、そうですか」

土御門(警戒心を残してしまったか。また情報操作だな。犯人の狙いを明らかにしないとアイテムに休息はこなさそうだにゃー)

232 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 10:59:41.03 ID:u9Q5k42o0
初春「白井さん、大丈夫ですか?」

白井「ええ、大丈夫ですの」

御坂「しかし分からないわねー?この、能力?で分解された扉の事」

初春「能力を使用しての分解にしては綺麗すぎるって警備員の方たちが話してましたよ?」

白井「どうにもわかりませんわね」

御坂「うーん」

初春「既存の能力者達だとかなり制限かけられそうですよね」

白井「それこそ一方通行さんのようなとんでもない能力者でないと…」

初春「そうですね、御坂さんの能力じゃ無理ですよね?」

御坂「そうね、砂鉄の剣でやったらもっと汚い切り口になると思うし、なによりこんな均等には分解出来ないわね」

初春「これで電撃系の能力者は犯人の線からハズレましたね」

白井「そうですわね、その系統の頂点のお姉さまが出来ないんですものね」

初春「一方通行さんに聴いてみたらどうでしょうか?能力者の頂点ですし絶対ヒントになると思いますよ?」

白井「それもそうですわね」
233 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:00:30.41 ID:u9Q5k42o0
御坂「あっ、それじゃあさ、ついでに佐天さんも誘っていかない?」

初春「そうですね、結標さんの事もありますしね」

白井「じゃあ決まりですわね」

初春「じゃあ白井さん。電話お願いしますね。」

白井「また私ですの?」

初春「お願いしますね」

白井「…わかりましたの」

御坂「?」

piririri

『はいィ?』

白井「もしもし?一方通行さんですの?」

『その声は白井かァ?』

234 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:02:47.75 ID:u9Q5k42o0
白井「はい、そうですの」

『一体なンの用だァ?』

白井「ニュースご覧になりました?」

『早朝の事件のやつかァ?』

白井「ええ、そうですの。それでですね…」

初春「佐天さん、今から来るそうです」

御坂「そう、じゃあ外で待ってましょうか」

初春「そうですね」チラッ

黒子「ではそちらに…申し訳ありませんの」ペコペコ

初春「なんか営業の人みたいですね」

御坂「…そうね。見えない相手に頭下げてるし…」

黒子「はい…はい…」
235 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:04:40.01 ID:u9Q5k42o0
白井「一方通行さんは大丈夫でした。今から自宅に向かいますの」

御坂「自宅ってあんた住所分かるの?」

白井「はい、教えていただきましたの」

御坂「ふーん」

白井「佐天さんはどうなさいますの?」

初春「今から来るそうです」

白井「では少し待機ですわね、その間に資料の準備をしてますわね」

初春「よろしくお願いします」

御坂「そろそろ黒子の男嫌いも治りつつあるかしら?」

初春「どうでしょうね?まだ時間がかかると思いますよ?」

...............

...........

.......

...

.

236 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:05:19.13 ID:u9Q5k42o0
冥土帰し「やあ、元気だったねか?打ち止め」

打ち止め「ミサカはすこぶる元気だよ!先生!」

冥土帰し「そうか、それは良かったね?」

芳川「冥土帰し」

冥土帰し「おお、来てくれたね。うむ、番外個体も良く来たね?」

番外個体「おはようリアルゲコ太」

冥土帰し「うむ、君は相変わらずだね?」

番外個体「うひゃひゃ」

冥土帰し「じゃあ早速始めようか?手伝ってくれるね?」

芳川「そのために呼んだのでしょう?」

冥土帰し「その通りだね?打ち止め、調整が終わったら聴きたい事があるんだけどね?」

打ち止め「?大丈夫だよってミサカはミサカは元気よくうなずいてみたり!」

冥土帰し「うむ、じゃあ始めるね?二人共」
237 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:06:11.24 ID:u9Q5k42o0
一方通行「よく来たな」

白井「わざわざ外で待っていてくれましたの?」

一方通行「自販機のついでだァ。インターホンのやりとりが面倒くせェからな」

初春「おはようごさいます一方通行さん」

一方通行「おォ」

佐天「どうも!一方通行さん。調子はどうですか?」

一方通行「あァ、すこぶる快調だァ」

御坂「打ち止め達は元気?」

一方通行「アイツらは調整だァ」

白井「では案内していただいてもよろしくて?」

一方通行「そうだな、ンじゃあ付いて来い」

238 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:07:25.70 ID:u9Q5k42o0
初春「うわぁ、ずいぶんと広い部屋なんですねー」

一方通行「まァな、今五人で住んでるが詰めればまだ入るからなァ」

佐天「羨ましいなーさすがは第一位かー」

御坂「意外に片付いてるのね」

白井「一方通行さん、早速ですが」

一方通行「そうだったな、どれ、写真を見せてみなァ」

白井「こちらがその写真ですの、あと壊れたドアの小さなレプリカと…初春!手伝ってくださいまし?」

初春「あ、はーい」

佐天「うわー白衣だー」

御坂「ジャージもあるわね」

佐天「アオザイもありますよー?」

御坂「本当、誰が着るのかしら」
239 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:08:13.92 ID:u9Q5k42o0
一方通行「ほォ、鉄製の扉がねェ」

初春「はい、能力者だとどんな能力なら可能でしょうか?」

一方通行「そォだな、これだけ綺麗にやられてるとなるとなァ…」

白井「一方通行さんでも分かりませんの?」

一方通行「いや、まず水流系の能力者だなァ。あの系統の能力ならかなり訓練すればこんぐらい出来るだろォな。あとは念導系の能力者かァ?いやちょっと違ェな、となると風使い系の能力か?うまくすれば刃みてェな使い方も出来るだろォな」

初春「うーん」

白井「果たして能力によるものなのでしょうか?駆動鎧のようなスーツに搭載されてる新型の兵器の線も考えなくてはなりませんの」

一方通行「そのレプリカ、少しいいィか?」

初春「はい、どうぞ」

一方通行「悪ィな、っとォ」

カタン

白井「おや、綺麗に真っ二つに」

240 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:11:37.58 ID:u9Q5k42o0
一方通行「俺の能力でも大丈夫だな。あとは垣根の能力でも行けるかァ?」

初春「ますます分かりませんねー」

白井「ですの」

一方通行(ン?この写真、よく見るとすげェバラけ方してンな。どっかで見たことあるよォな…)

一方通行「!」

初春「どうしました?」

一方通行「すまねェな。ちょっと電話してくるぜェ」

初春「はい、どうぞ」

佐天「うわっ炊飯器ばっか」

御坂「なによこの数…」

初春「他に誰もいないんですかねー?」

御坂「そうみたいね」

佐天「こんな昼間に女の子を大量に連れ込むなんて一方通行さんもやりますね」

初春「少し違う気がするんだけど…」

御坂「そういえば昨日一方通行を見たわよ、結標淡希も一緒にね」

佐天「えっ?聴かせてください!」
241 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:13:26.77 ID:u9Q5k42o0
『はい、もしもし?』

一方通行「海原かァ?」

『一方通行さんですか?どうなさいました?』

一方通行「お前よォ、確か金星の光をどうこうする武器持ってたよなァ」

『トラウィスカルパンテクウトリの槍の事ですか?』

一方通行「多分それだな」

『それがどうしました?』

一方通行「昨日何に使ったんだァ?」

『おや、ご存知でしたか?』

一方通行「知り合いの風紀委員が来てよォ。とある事件の解決に知恵を貸せって言うンだよ。それで色々な能力の考察をしてなァ、ふと現場の写真を見るとどっかで見たようなバラけ方をしてンだわこれが」

『お察しの通りです。緊急でしたので使用致しました。まさかそちらに迷惑がかかりとは思いませんでしたよ。申し訳ありません』

一方通行「おォ、ンで風紀委員の連中にはなンて言えばいいンだァ?」

『そうですね、研究所の能力実験の誤作動とでも言っておいてください。あとはこちらで操作致しますので』

一方通行「じゃあ頼むぜェ?」

『ええ、お手数おかけします。では失礼します』

一方通行「あァ」

242 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:14:45.94 ID:u9Q5k42o0
初春「えっ?じゃあ能力の応用の誤作動だったんですか?」

一方通行「そォだ」

白井「しかし、そんな情報はどこにも…」

一方通行「そろそろニュースでやると思うぜ?たまたま暴走した能力の射線状にアパートがあった。それだけだァ」

佐天「まあ原因が分かったことですしこれでよしとしませんか?」

白井「そうですわね。研究所となれば私たちの出る幕じゃありませんし」

御坂「そうよ、黒子。物事には引き際ってもんがあるの」

一方通行「お前が言うかよォ」

御坂「なっ…」

佐天「そんなことより一方通行さん。デートはどうだったんですか?」

一方通行「あァ?まァ成功じゃねェのか?二人で綺麗な夕焼けを見て来たぜェ」

初春「へぇーそれは素敵ですねー」

白井「本当ですわね。ねぇお姉さま?」

御坂「ええ、そうね」

一方通行「んでよォ盛り上がった所悪ィンだがよォ」

白井「はい?」

243 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 11:15:34.69 ID:u9Q5k42o0
一方通行「ちょっと用事が出来たんだ、すまねェが帰ってもらっていいかァ?」

佐天「えー!せっかく来たんですよぉ!」

一方通行「だからすまねェって言ってンだろォ」

御坂「まあ仕方ないわよ佐天さん。こいつがそう言うんなら従うしかないわよ」

白井「そうですわね、無理矢理お邪魔したようなものですし」

初春「解決の糸口にもなりましたしね?」

白井「ええ、では一方通行さん私たちはこれで」

一方通行「おォ。じゃあまたな」

佐天「さようならー」

御坂「打ち止め達によろしくねー」

白井「ではまたお会いしましょう」

初春「今日はありがとうございました。ではさようなら一方通行さん」

一方通行「気ィつけてなァ」

一方通行「…」

一方通行「さて、どォしたもんか。こういう時垣根ならどォすンだろォな」

一方通行「少し寝るか…一回頭をすっきりさせねェとな。頭ンなかグチャグチャだからなァ」


249 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:02:40.55 ID:u9Q5k42o0
piriririri

心理定規「?電話ね、誰かしら?もしもし」

『もしもし、俺だ』

心理定規「あなた、帝督?今までなにやってたの?ここ一週間音信不通だったじゃない」

『ああ、ちょっと色々あってな』

心理定規「ふん、まあいいわ」

『ニュース見たよ、リポーター。さまになってんじゃねぇか』

心理定規「それはどうも、それで?何の用かしら?」

『ああ、今から言う所に来て欲しいんだが』

心理定規「久しぶりの召集ね、場所はどこかしら」

『ああ、今から住所を言う』

心理定規「それとあなた」

『ん?』

心理定規「携帯、変えたのね」

『色々あってな』

心理定規「その色々も会った時に話してくれるんでしょうね?」

『話してやるさ』

心理定規「じゃあ住所お願いね?」

『おう』
250 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:03:15.18 ID:u9Q5k42o0
土御門「誰からだ?」

海原「一方通行さんからです。昨日の騒ぎの黒幕を知ったみたいで」

土御門「ちゃんと説明したのか?」

海原「少し噛み砕いて説明しましたが、大丈夫でしょう」

土御門「そうか」

海原「少し席を外しますね」

土御門「?」

海原「まだ修正することもありますし」チラ

麦野「?」

土御門「ああ、なるほどな」

海原「では失礼します」

土御門「よろしく頼むぜい」

麦野「何しに行ったの?」

土御門「上に昨日のことを聴きにいったみたいだぜい?」

麦野「そう」

コンコン

土御門「ん?海原か?」

麦野「早すぎでしょ、今出てったばかりじゃない」

土御門「誰だ?」

ガチャ

「よォ」

土御門「なっ!」

麦野「!」
251 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:03:44.20 ID:u9Q5k42o0
海原「何度も申し訳ありません。はい、少し加筆修正を…はい。そのように。ではお願いします」

海原「これで大丈夫ですかね?土御門さんが気にしていたアイテムの警戒心も無くなるでしょう」

海原「さて、戻りますか」

ガチャ

海原「ただいま戻りました、おや?」

土御門「おう、戻ったか」

海原「誰ですか?そちらの方は?」

黒夜「黒夜海鳥」

海原「これはご丁寧にどうも。海原と申します」

麦野「あんたが絹旗の友達だってのは分かったんだけどさ」

黒夜「あ?まだなんかあるのか?」

土御門「どうしてこの場所が分かったのか」

麦野「そう、まさにそれ」

黒夜「そんなの簡単だ、絹旗に教えてもらった。それだけだ」

土御門「うーん」

絹旗「黒夜なら私たちと超同じ人種です」
252 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:04:12.73 ID:u9Q5k42o0
土御門「ん?起きてきたのか?」

絹旗「はい、黒夜のメールのせいで」

黒夜「仕方ねぇだろ。届けに行ったら家が無いんだからよ」

絹旗「それもそうですね」

黒夜「ていうかどうすればいんだよ、あのベッド」

絹旗「ここに入れます」

黒夜「そうか、じゃあここが新しい家なんだな」

絹旗「ええ、まあ」

海原「なるほど、新入生」

土御門「ん?分かったのか?」

海原「ええ、一方通行さんが暗部の解散を促したときに解散せずに残っていた者の一人のようです」

土御門「そうか、敵意は無いみたいだしそれなら問題無いな」

海原「大丈夫かと」
253 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:04:40.28 ID:u9Q5k42o0
「お昼のニュースです。早朝に起きた事件ですが、研究所の能力使用の応用による暴発が原因と統括理事会が発表致しました」

「なおこの事故による被害者は出ておらず、大きな損傷も少なく極めて大規模な事故であったにもかかわらず被害が最小に抑えられてます」

「また、先日起きたスキルアウトの集団失神事件との関連性は無いと見て警備員は新たに…」

初春「うわぁ、本当ですね」

白井「一方通行さんは研究員にお知り合いでもいるのでしょうか?」

佐天「そういえば白衣がありましたもんね」

御坂「じゃあ今度はスキルアウトのやつね」

初春「はい、こっちは能力者との戦闘だと思われてるのですが…」

白井「使われた能力が非常に多彩なんですの」

初春「それにやられたのはスキルアウトだけではなく一般の能力を持った人たちも何人かいます」

白井「しかもその人たちはスキルアウトとなんらかの交流があったみたいなんですの」

初春「驚くことに能力者の人たちはみんな自分の能力と同じ能力にやられているんです」

白井「発火能力者は発火能力で、発電系の能力者は発電系の能力で、それぞれやられていますの」

初春「それとスキルアウトたちにはほのかに白く煌く物質が付着していました」

御坂「それを調べればなにか分かるんじゃない?」

初春「はい、そうなんですが…」

白井「なにも分からないんですの…」

佐天「不思議ですねー」
254 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:05:11.66 ID:u9Q5k42o0
初春「単純に考えてもスキルアウトに協力した能力者の数だけで30は居ますからね」

御坂「さっきの話から考えて最低30人はいるわけね」

初春「はい」

白井「それにスキルアウトを倒した人の種類のバリエーションも豊富ですの」

初春「無傷で気絶していたり、バットを持ってるのにバットで殴られたあとがあったり」

白井「よく分からない光線で腕を焼かれた人もいましたの」

初春「それに戦った人はかなり余裕があったみたいで…」

白井「スキルアウトの何人かはまさにオブジェのように積み上げられてたりしてましたの」

初春「愉快なオブジェでしたね」

佐天「えー、それ見たかったなー」

初春「写真ありますよ?」

佐天「見せて見せて!」

初春「どうぞ」
255 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:05:48.19 ID:u9Q5k42o0
御坂「でもそんな大きな事件だったのに街に全然被害が無いってのはどうなの?」

白井「そうですわね、人一人は愚か建物にすら傷一つありませんでしたの」

御坂「わからないわねー」

初春「まあ、間違いなく能力によるものですから時間が解決してくれると思いますよ?」

御坂「そういえば監視カメラには何も映ってなかったの?」

白井「実はジャミングされてたみたいで何も映ってなかったんですの」

初春「そして監視カメラにも白い物体が付着していたんです」

御坂「うーん」

佐天「御坂さんちょっと」

御坂「ん?どうしたの?」

佐天「これ見てください、丘のところ」

御坂「小さく光っているわね」

佐天「似てません?白い物体の光り方に」

白井「!初春、写真の解析を…」

初春「あ、はい!」

初春「あれ?これって…」

白井「あら?」

御坂「あらら」

佐天「あちゃー」
256 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:06:15.59 ID:u9Q5k42o0
一方通行「もう夜か…大分寝てたな…。アイツらはまだ帰ってこねェか?」

一方通行「ンじゃま、決心付いたンで…」

一方通行(行動は明日だな)

一方通行「とりあえず飯だな」

.............
.........
.....
...
.

小萌「結標ちゃんは昨日からご機嫌ですねー

結標「そうかしら?」

小萌「そうなのです、いいことがあった証拠なのですよー」

結標「確かにそうかもしれないわね」

小萌「一方通行ちゃんと何かあったんですねー?」

結標「なんでそうなるのよっ」

小萌「あはは、結標ちゃんが照れてるのです」

結標「ちょっと、やめてよ小萌」

小萌「まあまあ、今日はせっかくの焼肉なんですから。笑わないとせっかくのお肉がまずくなっちゃいますよ?」

結標「玉ねぎ焼けたみたいね」ヒョイ

小萌「結標ちゃんももう少しがっつくタイプならいいんですけどねー」
257 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:06:49.86 ID:u9Q5k42o0
心理定規「あなた、こんな女の子に何考えてるの…」

垣根「特に怪しい意味はねぇ。どうしても必要なことなんだ」

心理定規「でもさすがにこれは…」

垣根「いいから、早くやってくれ」

心理定規「一番親しい人と同じ距離設定にすればいいのね?一体何をさせる気なの?」

垣根「別に下品なことをさせようってわけじゃねぇ。少しばかり反抗的なんでな」

心理定規「…」

「そんな…いやだよこんな…」

心理定規「ごめんなさいね…」

「ああー!」

心理定規「良心が痛むわね。ちゃんと説明してくれるんでしょうね?」

垣根「ああ、ちゃんと終わったら話してやる」

心理定規「…」

垣根「ちょっと部屋から出てってくれるか?」

心理定規「え?」

垣根「見られてるとやりづらいだろうが」

心理定規「…」



一方通行、告白の日、当日へ
258 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:07:15.54 ID:u9Q5k42o0
麦野「研究所のミス、ねぇ?」

土御門「ニュースが言うんならそうなんだろうな」

海原「ええ、まさか原始崩しの能力の応用で暴発し僕たちに被弾するとは思ってませんでしたからねぇ」

麦野「確かに私の能力ならあんな感じに出来るけど…よく無事だったわねあんたたち」

海原「間一髪でしたからね」

土御門「そうだにゃー」

麦野「まあ、いいか。もう安全みたいだし」

土御門「ああ、安心して眠ってくれ」

麦野「そうするわ。じゃあ一晩ありがとうね。ほら行くわよフレンダ、滝壺」

フレンダ「うーん」

滝壺「zzzZ」

麦野「まったく、じゃあ絹旗置いてくからよろしくね。何かしたらタダじゃおかないわよ」

海原「安心してください」

土御門「別に興味無いからにゃー」

麦野「あっそ、あばよフニャチンども」

海原「お元気で」

土御門「ああ、じゃあな」
259 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:07:42.66 ID:u9Q5k42o0
海原「しかし、どうしましょうか。黒夜さん」

黒夜「あ?どうってなんだよ」

土御門「お前帰るとこはないのか?」

黒夜「ない」

海原「…」

土御門「ま、別にいいか。だったら落ち着くまでここに居るんだな」

黒夜「そうさせてもらうぜ」

海原「絹旗さんも寂しくないでしょうしね」

黒夜「ところで兄ちゃんはいねぇのか?」

土御門「は?兄ちゃん?」

海原「黒夜さん、お兄さんがいるのですか?」

黒夜「別に血縁上のってわけじゃねぇ。私が勝手に呼んでるだけだ」

海原「ほう?しかしお兄さんと呼ばれるような人物はここには…」

土御門「もしかして一方通行のことか?」
260 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:08:11.07 ID:u9Q5k42o0
黒夜「ああ、そうだ」

海原「よくわかりましたね?」

土御門「まあ、なんとなくな。しいて言うなら兄としての勘だな」

海原「なるほど」

黒夜「んで?いないのか?」

土御門「ここには居ないぜ?」

海原「今は昼過ぎですから…自宅にいらっしゃるのではないのでしょうか?」

黒夜「そうか、じゃあ別にいいか」

海原「連絡先を知っているなら連絡をしてみればよいのではないでしょうか?」

黒夜「いや、別に用事はないからいいわ」

海原「そうですか」

土御門(そういえば今日か。このアジトには絹旗が居るから別のアジトに結標を呼ぶか)
261 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:08:45.66 ID:u9Q5k42o0
piririri

結標(土御門から?)

結標「もしもし?なにかしら」

『おお、出てくれたか』

結標「用件は?」

『今日の集合なんだが時間と場所の変更だ』

結標「どうぞ?」

『夜八時、アジトの場所は窓の無いビルの近くのやつだ』

結標「一方通行のマンションの近くのやつね?了解したわ」

『それと一方通行にも伝えてもらえるか?連絡がなかなか付かなくてな』

結標「分かったわ、こっちからメールしとくわ」

『ああ、頼むぜ。じゃあまたな』

結標「ええ、また今夜」

結標「さてメールでも打ちますか」
262 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:09:20.14 ID:u9Q5k42o0
一方通行「ン?メールか…」

一方通行(集合場所と時間の変更…。時間は残されてないってことか…)

一方通行「ふン、上等ォじゃねェか」

美鈴「お友達からメール?」

一方通行「ああ、急用が出来た。帰らせてもらうぜェ」

美鈴「そう、最後にいいかしら?」

一方通行「言ってみろォ」

美鈴「自分に正直にね?今日この場所であなたと出会ったのは偶然だけど。この場所であなたの悩みを聴いたのは必然なんだから」

一方通行「偶然の先の必然ねェ…」

美鈴「まあ、あの子達もお世話になってることだからお礼も兼ねてね」

一方通行「そォかい、ありがとよ」

美鈴「ええ、元気でね。あなたが何でこの第八学区に居るのかはいまだに分からないけど」

一方通行「俺は学区を周ってただけだァ。お前こそなンでここに居るンだって感じだがな」

美鈴「私は大学のついでに立ち寄っただけよ。美琴ちゃんにも会えるかと思ったしね」

一方通行「そォか、せいぜい気ィつけてな」

美鈴「そちらこそ」
263 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:10:10.33 ID:u9Q5k42o0
一方通行「絹旗かァ?俺だ」

一方通行「返事を返してェ。夜七時にあの丘に来てくれ」

一方通行「おォ、そうだ。ンじゃ後でな」

一方通行(かかっ!気分がいいねェどうも…!)

一方通行「…他にも行きてェとこがある。ホントは番外個体とかを連れてきたかったが芳川たちと病院にお泊りとはなァ」

..................
.............
.........
.....
..
.

土御門「一方通行からか?」

絹旗「はい」

海原「そうですか、ついにですね」

黒夜「兄ちゃんと会うのか?じゃあ私も行こっかな」

土御門「お前はダメだ」

黒夜「なんでだよ」

海原「なんでもです」
264 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:10:55.72 ID:u9Q5k42o0
一方通行「来たか」

絹旗「はい」

一方通行「綺麗だろ、ここから見えるのは何も夕焼けだけじゃねェ」

絹旗「学園都市の夜景…」

一方通行「おォ」

絹旗「あの一方通行」

一方通行「俺な、今日色々な所に行ってきたンだ」

一方通行「それこそ学園都市中を周ってきた」

絹旗「…」

一方通行「お前に告白されてからよォ、ガラにもなく考えこンじまったンだァ」

絹旗「はい」

一方通行「ンで頭ン中整理するために、大掛かりな散歩をしてきた」
265 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:11:34.23 ID:u9Q5k42o0
一方通行「なンて答えたらいいか、をな」

絹旗「聴かせてください」

一方通行「お前に告白された時点でよォ…俺には好きなヤツが居たンだわ」

絹旗「!…そう…ですか」

一方通行「ああ、だからすまねェが…」

絹旗「いいです、それ以上は…もう」

一方通行「そォか、でもなァ。お前と一緒に居た時間…随分と楽しかったぜ」

絹旗「一方通行…」

一方通行「俺からは以上だァ…その、なンだ?まァこれからも仲良くしていこうぜ?」

絹旗「!ええ、超当然です。」

一方通行「ンじゃ、またな絹旗」

絹旗「ええ、またいつか…」

一方通行(自分に正直に、か)
266 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:12:02.74 ID:u9Q5k42o0

黒夜「絹旗!」

絹旗「黒夜?どうしてここに…?」

黒夜「グラサンから話は聴いた、あとはずっと探し回って、んで見つけた」

絹旗「ううっ…黒夜ぅ…」

黒夜「ああ、きつかったよな?同じ状況なら私もきついさ」

絹旗「ぐすっ…」

黒夜「昨日のグラサンがお前に言ったこと、覚えてるか?」

絹旗「知ってるんですか?」

黒夜「こっちはニヤけ面に聴いた」

絹旗「はい、覚えてます…ぐしゅ」

黒夜「そうか、じゃあよ。次なにするべきか、次どこに行くべきか分かるんじゃねぇのか?」

絹旗「!」

黒夜「分かったみてぇだな」ニィ

絹旗「はい!超目が覚めました、行きましょう!黒夜!」ズビー

黒夜「おい!私の服で鼻をかむンじゃねェ!」
267 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:12:30.57 ID:u9Q5k42o0
夜八時、グループアジト

結標「あら、あなた一人?」

一方通行「土御門と海原なら来ねェぞ」

結標「あっちから場所と時間を指定したくせにすっぽかすつもりかしら」

一方通行「いや、これが俺がお前と二人きりなるよォに頼ンだ嘘の集合だからだ」

結標「?何か言いたいことでもあるのかしら?それにしても外で会う約束をすれば事足りるわよね?わからないわね」

一方通行(しまった、それもそうじゃねェか。何かいい理由…理由…!)

結標「ちょっと一方通行?」

一方通行「結標ェ」

結標「…なに?」

一方通行「お前をわざわざアジトに呼んだのはお前を独り占めしたかったからだ」

結標「は?」

一方通行(あれ?もしかして以外といける?感謝するぜェ土御門、家の近くにアジトを設置したことをよォ)

一方通行「街で会うとどうしても人目に付いちまう、だからよォ…どォしてもお前のその表情をよ、独り占めにしたかったンだ」

一方通行「それによォ」

結標「待って、意味がわからないわ」

一方通行「黙って聴いてろォ。つまりはよォ」
268 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:13:00.89 ID:u9Q5k42o0
一方通行「結標淡希、お前のことが好きなンだわ」

結標「あ…それはいわゆる…」

一方通行「そォだ告白だ」

一方通行「昨日お前と学園中を巡って、ンで今日自分でも巡ってよォ。そんで決心ついたンだよ」

一方通行「改めて、お前のことが大好きなンだってのをよォ」

結標「前にクレープ屋さんの前で小萌たちとした私の会話、覚えてる?」

一方通行「いや、あれは聴こえなかったンだがよォ…」

結標「そう。なら私からもちゃんと話が出来るわね」

結標「私もね、あなたと学園中を巡って気づいたことがあったの」

結標「長い間一人で居た私にとっては小萌以外に久しぶりに感じた人肌だったわ」

結標「前までは仕事仲間としての薄っぺらい人情」

結標「でもあなたと学園を巡ってからはあなたの暖かい情に惹かれて行ったわ」

一方通行「…」

結標「何、言ってるんでしょうね私は。自分でも意味分からない」
269 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:14:01.89 ID:u9Q5k42o0
結標「結論から言うけど一方通行」

一方通行「あァ」

結標「私、後悔しないかしら?」

一方通行「誰が後悔なんかさせるか、誰の横に居れると思ってンだ」

結標「そう、じゃあよろしくね。一方通行これから私と貴方は、その…」

一方通行「恋人同士ってなァ」

結標「ふふっ、そうね…」

................
..........
......
...
.

黄泉川「そうか、じゃあ待ってるじゃんよ」

芳川「一方通行から?なんの用事かしら」

黄泉川「今からお友達を連れて来るらしいじゃん」

芳川「あら、そうなの?じゃあ今日は大所帯になりそうね」

黄泉川「料理も多めに作らなきゃならないじゃん」

番外個体「…」
270 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:14:28.58 ID:u9Q5k42o0
結標「急にお邪魔して大丈夫かしら?」

一方通行「黄泉川が連れて来いって言ってンだ、問題ねェだろ」

結標「そう、それと後でお願いがあるんだけど」

一方通行「あァ、なンでも聴いてやらァ」

結標「ありがとう。それと一方通行」

一方通行「あ?」

結標「一週間くらい前のあわきんってなんだったのかしら」

一方通行「!」

結標「ずっと気になってたんだけど」

一方通行「いや、なンでも無いぜ」

結標「でも」

一方通行「忘れろォ!ほら着いたぞォ!」

結標「まあ、いいわ。分かるときまで忘れておくわ」
271 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:15:09.53 ID:u9Q5k42o0
一方通行「帰ったぞコラァ!」

結標「何よその挨拶は…」

打ち止め「おかえりなさーい!」

一方通行「おォ、なンか久しぶりな感じがするなァ」

打ち止め「実際久しぶりだよーってミサカはミサカは説明してみたり。あれ?お客さん?」

一方通行「ん?黄泉川から聴いてねェのか?」

結標「結標よ、よろしくね。打ち止め?」

打ち止め「むすじめ…よろしくーってミサカはミサカはにひひひっ」

一方通行「あァ?おかしなガキだな」

打ち止め「ううんなんでもないの!」

番外個体「おかえり…」

一方通行「いっ…?なんだお前いつにもまして元気ねェな?」

番外個体「なんでもない…」

結標「騒がしいわね?」

一方通行「いつもこンなンだ」

結標「そう」
272 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:15:41.31 ID:u9Q5k42o0
黒夜「よぉ兄ちゃん」

一方通行「なンでお前らが居るンだ?」

絹旗「こんばんは一方通行。そちらが彼女さんですね。確かに私では色々と超負けてますね」

結標「誰?この子達」

一方通行「俺を慕ってくれてる奴らだ」

黒夜「私は慕った覚えは無いぞ」

一方通行「うるせェな、ってかホントになンで…」

黒夜「ん?おい赤毛」

結標「!な、なにかしら?」

黒夜「お前…昨日ベッド買いに来た奴だな?」

結標「そ、それがどうしたの?」

黒夜「おかしいとは思ってたんだよなぁ?注文の内容が色んな液体ぶちまけても汚れないベッドを、だもんなぁ」

結標「…」

黒夜「その時は何も思わなかったがこうして見ると…」

結標「待った、お客の個人情報なんてどうでもいいんじゃない?」

黒夜「…。まぁいいか」
273 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:16:07.06 ID:u9Q5k42o0
ピンポーン

芳川「はい?どなた?」

『こんばんは!夜分遅くに申し訳ありません!』

芳川「あら、あなたは確か…」

『ちょっと何よそのしゃべり方…』

『あっ…確かもういいんだっけか…。垣根帝督だ研究員』

一方通行「!」

番外個体「!!」

黒夜「?」

絹旗「垣根?」

結標「確かスクールのレベル5だったかしら」

打ち止め「またあの人のお友達?」

芳川「何の用かしら?」

『一方通行、居るか?』

芳川「ええ、いるわよ」

『そうか、ちょっと邪魔してもいいか?』

芳川「ええ、いいわよ。なんなら夕飯も食べていきなさい、そちらの彼女さんもどうぞ?」

『ありがとよ』

『ちょっと、私はいつからあなたの彼女になったのよ』

『バカ、細かいこと気にしてるんじゃねぇ』

芳川「仲がいいのね?今開けるわ、入ってらっしゃい?」

274 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:16:35.07 ID:u9Q5k42o0
一方通行「てかマジでなンでお前ら居るンだよォ…」

絹旗「超簡単なことです、まだ私は諦めたわけではありません」

黒夜「はははァ」

絹旗「結標さん…でしたっけ?」

結標「なにかしら」

絹旗「いつかあなたから一方通行を奪ってみせます」

結標「なら座標移動で取り返すまでよ、私のもとにね」

一方通行「…」

打ち止め「あなたモテモテだね!」

一方通行「そうだな、痛ェほどにな」

黒夜「そうだな兄ちゃン」

番外個体「……」

一方通行「お前はマジでどォした」

275 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:17:03.97 ID:u9Q5k42o0
ピンポーン

黄泉川「あの子たちが来たみたいじゃん。桔梗!」

芳川「はいはい」

ガチャ

芳川「よく来たわね、垣根帝督と…」

心理定規「心理定規と呼んでくれていいわ」

芳川「そう、よく来たわね心理定規」

垣根「じゃあ、邪魔するぜ」

心理定規「ちょっと、少しは遠慮を…」

芳川「あれくらいでちょうどいいのよ、私たちには」

心理定規「…じゃあお邪魔します」

芳川「はい、どうぞ」
276 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:17:33.50 ID:u9Q5k42o0

垣根「よぉ番外個体」

番外個体「垣根…帝督…!」

垣根「まあ、そう怯えるんじゃねぇよ。別にもう何もしねぇよ」

一方通行「よォ、久しぶりだな垣根」

垣根「よぉ、一方通行」

一方通行「お前なにしてやがったンだァ?」

垣根「まあ、色々とな。それに…」チラッ

垣根「あれ?」

一方通行「どォした?」

垣根「なんでお前が居てお前が居るんだ?」

絹旗「それは誰に対して言ってるのでしょうか」

垣根「お前と赤毛の姉ちゃんにだよ」

黒夜「まぁ落ち着けよチンピラ」

垣根「あ?てめぇは誰だよ?」
277 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:18:01.53 ID:u9Q5k42o0
垣根「なるほどな、お前は座標移動とくっついたわけか」

一方通行「結標な」

垣根「そうか、んで絹旗がここに居る理由が未だにわからねぇと」

一方通行「そうだ」

垣根(やべーなおい。俺は麦野に崩されるんじゃねぇのか?だが、こうして一方通行の幸せに繋がったんだから安い代償じゃねぇか)

一方通行「ていうかお前も何しに来たンだ」

垣根「はっ、まだ教えねぇ」

一方通行「そォかい、そろそろ戻ろうぜ。ベランダはさすがに冷える」

ガラガラ

心理定規「そう、そっちの方が断然可愛いわよ」

結標「そうかしら」

心理定規「そうよ、一方通行も見た目がいいんだから、あなたもそれに合うように、ね?」

一方通行「心理定規はもっと久しぶりだなァ」

心理定規「そうね一方通行。最後に会ったのは私に職を斡旋してくれた時かしら」

一方通行「確かなァ」

黄泉川「そろそろご飯じゃん、手伝ってほしいじゃんよ」

絹旗「あ、はい」

黒夜「今行くぜぇ」

一方通行「なンであいつらが返事すンだ…?」
278 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:18:28.68 ID:u9Q5k42o0
芳川「さて、一方通行」

黄泉川「話があるじゃん」

一方通行「飯を前にしてそれかよ」

芳川「まあ、一方通行よりも私たち全員にって感じの内容だけどね」

一方通行「なンでもいい、さっさと言ってくれェ」

黒夜「私と絹旗がここに世話になることになった」

一方通行「ンだとォ?」

黄泉川「聴けば一方通行達のせいで住む場所を失ったらしいじゃん?」

一方通行「は?」

絹旗「後で海原さんにでも聴いてみてください」

結標「海原ですって?」

一方通行「今すぐにでも聴いてやる」

279 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:18:56.35 ID:u9Q5k42o0
piriririri

海原「携帯が鳴ってますね土御門さん」

土御門「一方通行からだろうな」

海原「確かに、一方通行さんからです」

土御門「多分絹旗達の居候の件だろうな」

海原「絶対そうです」

麦野「早く出ろよ」

土御門「出るんだ」

海原「はい…」

海原「もしもし」

海原「いえ、滅相も無い」

海原「前にお話した緊急事態で、はい。ちょうど絹旗さんのお部屋だったんです。」

海原「黒夜さん?いいえ?存じませんが。はい、あ、まだ切らないでください」

海原「別れの挨拶ぐらいさせてくださいよ。はい、ありがとうございます」

土御門「海原、先にいいか?」

海原「ではまず土御門さんから挨拶を、はい。どうぞ土御門さん」
280 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:19:33.12 ID:u9Q5k42o0
土御門「一方通行か?俺だ。とりあえずはおめでとう。幸せになるんだぞ、もちろん結標も幸せにしてやるんだ」

土御門「そうだ、せっかく掴み取った幸せなんだ。ああ、達者でな。じゃあ海原に代わる」

海原「電話代わりました、一方通行さん。垣根さんも一緒にご飯を食べるという約束、果たせなくてごめんなさい」

海原「いえ、嫌いになったわけではありません。一方通行さん、あなたのことは一生忘れません」

海原「グループの一員として、一人の友人としてね。ええ、結標さんにもお伝え願いますか?」

海原「最後に顔を合わせられなくてごめんなさいと。はい、では」

海原「さようならではありません。また絶対に会いましょう。では失礼します」

麦野「遺言は済んだかにゃー?」

土御門「ああ」

麦野「そうか」

海原「ですが、どうして分かったんですか?あの事件が嘘だということが」

麦野「簡単な話だ、後で調べた、それだけだ」

海原「それは…」

麦野「どうもおかしいと思ってよ、今となってはてめぇらが妙な能力を使うこともリサーチ済みなんだよ」

海原「そ、そうですか」

麦野「もういいか?」

土御門「ああ、もういいかな?なあ海原」

海原「ええ、ですが麦野さん」

麦野「あ?」

海原「僕達の謝罪に嘘偽りはありません」

麦野「あっそ」ドシュドシュ
281 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:20:15.96 ID:u9Q5k42o0
結標「二人ともなんですって?」

一方通行「分からねェ。とりあえず幸せになれって話しだったな」

結標「そう」

一方通行「まあ、いいじゃねェか」

結標「そうね、それと一方通行。さっき言ったお願いなんだけど」

一方通行「おォ、なんだ?」

結標「保護者二人を目の前にしてだからこそ言うのだけれど」

一方通行「早く言ってくれ」

結標「私もあなたと一緒に住みたいわ」

黄泉川「部屋は一方通行の部屋を使うといいじゃん」

芳川「そうね」

打ち止め「お姉ちゃんたち以外にも家族が増えるの?」

絹旗「そうみたいですね」

黒夜「みたいだな」

心理定規「なんかいいわね」

垣根「そうだな、そう思うだろ?番外個体」

番外個体「え?うん…そうだね」

一方通行「はっ、なんだかなァ」
282 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:20:43.26 ID:u9Q5k42o0
黄泉川「さて、ご飯が冷えるからさっさと食べるじゃんよ」

芳川「そうね」

打ち止め「いただきまーす!ってミサカはミサカは先陣をきってみる!」

番外個体「いただきます」

結標「いただきます」

心理定規「じゃあ遠慮せずに、いただきます」

垣根「いただくぜ」

絹旗「超いただきます」

黒夜「いただきまぁす」

一方通行「はっ」

結標「食べないの?」

一方通行「いや、いただきます」ボソッ

結標「ふふっ」
283 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:21:32.84 ID:u9Q5k42o0
垣根「さて一方通行、帰り際だが渡すものがある」

一方通行「早く出せ」

垣根「ま、その前にだ。おい結標ちゃん」

結標「私?」

垣根「ああそうだ、お前霧ヶ丘女学院だろ?」

結標「ええ、まあ一応ね」

垣根「女の子を紹介してほしいんだ」

心理定規「!」

一方通行「お前は…」

結標「どうしたらいいのかしら?」

一方通行「一応紹介してやれェ。一応こいつに恩義はあるからなァ」

結標「そう?じゃあ少し待っててね」

垣根「ああ、悪いな。ははっ、ついに来たぜこの時がよ?」

心理定規「あなたって人は…」ワナワナ

垣根「あ?なんだよ?」

心理定規「いいわ、もう知らない」
284 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:22:02.93 ID:u9Q5k42o0
結標「OKよ、明日のお昼頃にクレープ屋さんの前に行って頂戴。もう話を通してあるから」

垣根「おお、うまくいったか」

結標「第二位だっていったら二つ返事だったわ」

垣根「そうか!いいねぇいいねぇ最高だ!」

一方通行「…」

心理定規「…」

垣根「おっ、そうだ一方通行」

一方通行「やっとか」

垣根「ほら、お祝いというかなんというか。とりあえずプレゼントだ」

一方通行「未元物質コーヒーとかじゃねェだろォな?」

垣根「中身は保障する。絶対にお前の役にたつものだ」

垣根「ほら、開けてくれ」

一方通行「こいつァ…」パカッ
285 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:22:34.58 ID:u9Q5k42o0
一方通行「電極チョーカーか?」

垣根「そうだ、俺が未元物質を混ぜて作った超特別製のやつだ

一方通行「ん?タグが…幻想殺し厳禁だとォ?これもか」

垣根「知ってるみたいだな、それは俺が姿を消した三日間、カエル医者のとこで作ったもんだ」

垣根「愛する奴を守れるようにバッテリーの稼働時間の大幅増加はもちろん、演算のサポート能力もアップしているぜ?」

一方通行「バッテリーはともかく演算はどうにもならないんじゃねぇか?」

垣根「いや、なんとかなった。打ち止めに聴く限りよ、ワーストちゃんはミサカネットワークにこそ参加してるが」チラッ

番外個体「!」

垣根「お前の演算補助をしてるか怪しいんだわ」

一方通行「へェ」

垣根「んでちゃんと補助するっていう言質を取るために心理定規に協力をしてもらった」

一方通行「なるほどなァ、どうりで垣根を警戒してるわけだなァ」

垣根「まあ、酷いことは一切してないから安心してくれ」

一方通行「まァいいか」

番外個体「それでいいのかよ!」
286 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:23:55.07 ID:u9Q5k42o0
一方通行「あァ」

番外個体「…」

垣根「まあ話しかけただけだしな」

一方通行「まァそういうこったな」

番外個体「ちくしょう、ミサカは泣き寝入りだよ」

垣根「んで、チョーカーの話の続きだけどよ、演算の際に未元物質が呼応して演算の爆発的な補助も見込める」

一方通行「大丈夫なのかァ?」

垣根「何回もシュミレートした。安心して使ってくれ」

番外個体「ねぇ、あなたの能力で演算をサポートするならさ」

垣根「あ?」

番外個体「ミサカが能力を受けてまで言質を取らされたのは意味あったのかな」

垣根「……んで、あとは今までどおりと同じ使い方が出来る」

番外個体「おい」
287 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:24:25.62 ID:u9Q5k42o0
一方通行「まァありがとな。ありがたく使わせてもらうぜェ?」

垣根「ああ、今夜にでも結標ちゃんに着けてもらうんだな」

一方通行「あァそうだな、そうさせてもらうわ」

結標「話は終わったかしら?」

一方通行「なにしてたんだ?」

結標「能力使って引越しをね。ついでに小萌に挨拶を済ませてきたわ」

一方通行「随分と早いな」

結標「そのほうがいいでしょ?」

一方通行「そうだな」

垣根「んじゃ俺達は帰るぜ」

一方通行「心理定規はどこいったァ?」

心理定規「私も挨拶してきたわ、夕飯をご馳走になったんですもの」

垣根「帰るぞ心理定規」

心理定規「勝手にすれば?」

垣根「なんだそりゃ」
288 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:24:52.18 ID:u9Q5k42o0
垣根「じゃあな二人とも、そのうちまた会おうぜ?」

一方通行「ああ、そうだな」

心理定規「じゃあね結標」

結標「あなたも元気でね」

ピンポーン

一方通行「あン?」

芳川「こんな時間に誰かしら?」

芳川「はい、どなたかしら?」

『夜分遅くにすみません。私風紀委員の白井黒子と申しますの』

芳川「風紀委員?愛穂に用事かしら?」

『いえ、先日起きたスキルアウトの集団失神事件について一方通行さんにお話がありまして』

一方通行「!」

垣根「!」
289 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:25:53.62 ID:u9Q5k42o0
芳川「スキルアウトの?まあいいわ入ってらっしゃい?」

『ありがとうございます』

芳川「あら?オリジナルも一緒みたいね?後ろの二人も風紀委員かしら?」

垣根「一方通行、じゃあまたな」

一方通行「待てコラ」

垣根「なにしやがる」

一方通行「何で帰るンだ?」

垣根「いや、お前にお客さんらしいからな。気を使って帰ろうとしてるんだろ」

一方通行「出来れば一緒に居てくれると嬉しいねェ」

垣根「そいつはゴメンだな」

一方通行「…」

垣根「…」

一方通行「少し出かけてくるわァ」

垣根「俺もお暇するぜ、飯うまかったよありがとな」

ガチャ

芳川「?」

黄泉川「また出かけたじゃんか?」

芳川「そうみたいね」

心理定規「今日泊まってもいいかしら?」

結標「私の部屋に泊まるといいわ。いいかしら?黄泉川さん?」

黄泉川「さんはいらないじゃんよ」

結標「お世話になります」

黄泉川「ああ、こちらこそ。一方通行を頼むじゃんよ結標」

................

..........

......

...

.
290 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:26:28.92 ID:u9Q5k42o0
「お待ちになってくださいまし!」

「誰が待つかよォ!」

「あんたら止まりなさい!」ゴッ

「そんなヘナチョコ砲なんか当るかよ!」

「言ったわね!」

「垣根!」

「なんだ一方通行!」

「捕まるンじゃねェぞ!」

「そっちこそな!」

「あばよ!クソッタレの第一位!」バサッ

「ヌかせ!チンピラ!」ビュン

「きーっ!なんというスピードですの!」

「空飛ぶんじゃないわよ卑怯者!」

「佐天さん」

「なに?初春」

「一方通行さん、笑ってましたね」

「そうだねー。うまくいったんじゃない?」

「だといいですねー」
291 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/05(木) 22:26:57.97 ID:u9Q5k42o0
番外個体「あれ?お土産は?」

打ち止め「?」

絹旗「見てください黒夜」

黒夜「あっちが兄ちゃんで、そっちがチンピラだな」

絹旗「ええ」

芳川「平和ね…」

番外個体「どこが」

黄泉川「帰ってきたら話を聴かないとダメじゃん」

心理定規「まったく、彼ときたら…」

結標「ホント…お互い苦労しそうね?」

心理定規「ええ、その通りだわ」

結標「ちゃんと帰ってくるのよ?一方通行」

301 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 00:25:23.64 ID:gUpX4aHN0
一方通行「あぶねェとこだったぜ」

結標「ほんとよ、私が能力で拾わなかったら、あなた今頃バッテリー切れで大変なことになってたわよ?」

一方通行「ああ、それに関しては助かった。ありがとなァ結標」

結標「わたしはいいんだけど…」チラッ

黄泉川「一方通行、少し話が聴きたいじゃんよ」

一方通行「あァ、夜はまだ長いなァ…。それよりもよ結標」

結標「なに?」

一方通行「クレープ屋の前の話って一体なんだったンだァ?」

黄泉川「それはな一方通行、結標が前々から一方通行のことを仲間として心底信頼してるし、その上好意を寄せているという話じゃんよ」

一方通行「そォか」

結標「…!」

一方通行「結標よォ」
302 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 00:29:19.02 ID:gUpX4aHN0
一方通行「ありがとなァ、俺を選んでくれてよォ」

結標「礼には及ばないわ、あなたも私を選んでくれたんだしね」

一方通行「結標…」

黄泉川「結標、すまないが心理定規と話してくれるか?話が進まないじゃんよ」

結標「そうね、ごめんなさい。じゃあね一方通行」

一方通行「あわきン…」ボソッ

黄泉川「じゃあ一方通行、楽しい尋問の時間じゃんよ、スキルアウトのことについて話してもらうじゃんよ」

一方通行「クソがァ…」

303 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 00:33:17.71 ID:gUpX4aHN0
垣根「ちっ」

白井「ではお話していただきますわよ、第二位様?」

初春「前と同じ方法で捕まるなんて結構単純なんですね?」

垣根「また巨乳の姉ちゃんに意識を刈り取られるとはな…」

御坂「情けないわね…」

垣根「可愛くねぇガキだな」

御坂「なんですって!」

白井「ホント、たまたま固法先輩が居てくれて助かりましたわ」

佐天「一方通行さんは途中で消えちゃいましたね?」

白井「おおかた、フィアンセに助けを求めたのでしょうね」

初春「素敵ですねー愛の逃避行」

御坂「それはちょっと違うんじゃないかしら」
304 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 00:44:47.95 ID:gUpX4aHN0
垣根(まさか一方通行のバッテリーが仇になるとはな…やはりあの時玄関で付けさせるべきだったか)

垣根(油断したとこで捕まっちまうしよぉ、ったく明日は霧ヶ丘の子とデートだってのによ)

白井「第二位様?早いとこお話いただけないとお帰りになれませんことよ?」

垣根「ちくしょう、情けない話だぜホント」

御坂「いいから早く話なさいよ!どういう能力を使用したのか気になるじゃないの!」

垣根「かーっ!これだから格下ってのは。自分の状況に満足して上を知ろうとしねぇ。自分が最強になった気でいるんじゃねぇぞクソガキ」

御坂「ななな、なにをー!」

白井「お姉さま落ち着いて、挑発に乗ってはいけませんの!」

佐天「初春ー帝督さんの能力ってどんなのだと思う?」

初春「そうですねー。光を操る能力とかじゃないですか?」

垣根「違うなお嬢さんたち。確かに似たようなことも出来るが本質は違ぇ」

白井「未元物質なんて言うくらいですから、どうせ常識的な物質変化の能力なんでございましょう?」

垣根「おいおい、言わせる気かよ?」

白井・御坂「?」

垣根「俺の未元物質に、その常識は通用しねえ」

固法「早く言ってくれると助かるんだけどな?」

垣根「はい」
305 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 00:52:38.64 ID:gUpX4aHN0
後日クレープ屋にて

垣根「クソっ、プライドをズタズタにされた気分だぜ。あのクソアマどもが…」

『今日は一日中快晴、カップル達にとっては最高のデート日和になるでしょう』

垣根「心理定規もがんばってるな…。あいつが彼女だったらよぉ…」

垣根「しかし、今日の俺には彼女を作る、そのチャンスがある。まだ名前も知らないからどうなるか分からねぇが…」

垣根「きっとかわいらしい女の子だろうな、ふふっ。はっはっはっ!」

「そこの背の高い子ーこっちですよー!結標ちゃんから紹介された子ですよねー?」

垣根「ふっ、ついに来たかこの時が。どれその面を拝見。その前にここからはスマイルモードだ」

垣根「捜した捜した、捜したよん。君が結標ちゃんのお友達だね?って…こいつはどういうことだ」

垣根(考えろ俺、確かに目の前に居る子はそりゃかわいらしい。しかし…)チラッ

「?どうしました?座ってくださいよー」

垣根(…)
308 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 01:06:12.03 ID:gUpX4aHN0
垣根「えっと…君が結標ちゃんのお友達…なのか…?」

小萌「はいなのです。月詠小萌といいます。よろしくなのですよー」

垣根「あれ?おかしいな?」

小萌「何がですか?君は確か垣根ちゃんでいいんですよね?」

垣根「ああ、そう…だけど」

小萌「何がお悩みがるとか、そう聴いてるのです」

垣根「は?」

小萌「確かに、高位能力者となるとお悩みも大きいんかもしれません。だけど安心して欲しいのです、先生を頼ってくれたからには必ずその悩みを解決して差し上げるのです!」

垣根「は?先生?」

小萌「それに今日は、垣根ちゃんのほかにも能力について悩んでいる私の生徒も居るのです。その子は自分が無能力者で落ち込んでるらしくて。でも垣根ちゃんのような能力者のスペシャリストがいれば先生も心強いのです!」

垣根「あ?意味が分からねぇぞ」

小萌「私の生徒の吹寄制理ちゃんなのです!」

垣根「!」

309 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 01:13:39.83 ID:gUpX4aHN0
吹寄「こんにちは、吹寄制理です。えっと…」

垣根「垣根帝督だ」キリッ

吹寄「今日はよろしくお願いします」ペコッ

垣根「いや、そう堅くならなくていいぜ。いつもの自分を出してくれていいぜ?」

吹寄「はい、分かりました。じゃあ…」

垣根(ふっ、結標淡希。感謝してやる。いい子が出てきたぜ…)

吹寄「垣根さんの能力はなんですか?」

垣根「ふっ、俺の能力は未元物質。この世の素粒子を操作する能力だ」

吹寄「難しそうな能力ですね。それにあまり非常識な能力じゃないんですね。高位の能力者だからもっと意味分からない能力を想像してたんですが…」

垣根「いいか吹寄ちゃん。確かに非常識を想像しちまうよな?未元物質なんて聴いたらよ?だが…」

吹寄「は、はい」

吹寄(いきなりちゃん付け?)ドキッ

垣根「俺の未元物質に、その常識は通用しねえ」

小萌「仲が良さそうで何よりなのです!結標ちゃんは居なくなってしまったのですがこれでもう寂しくないのです」

垣根「は?」

小萌「聴いてなかったですか?垣根ちゃんは吹寄ちゃんともども先生の家に下宿なのです!」

吹寄「よろしくおねがいします」

小萌「いえいえ、リフォームまでの短い間ですがよろしくなのです!」

垣根「ふっ、神様がいるってんなら…」

「今回ばかりは感謝するぜ…」




おしまい
310 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 01:19:36.16 ID:gUpX4aHN0
はい終了です。
なんともいえない終わり方ですが…

さて今回の作品ですが、最初一方さんの妄想ギャグだったり最後ギャグ少な目と作風が乱れがちな作品ですね。
色々とミスがあったりと、総じて読んでるみなさんを翻弄してしまったんじゃないのでしょうか?

実はまだ終わりじゃなかったり…と考えてます
機会があったら垣根編でも、と思ってます。ですのでhtml化は少し見送りで。
ですが、少しの間筆を置かせてもらいます。

書いてるう間とても充実した数日間でした
みなさんどうもありがとうございました。

またお会いしましょう。
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/05/06(金) 01:23:30.74 ID:o3ZjXBHAO
乙乙

323 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:01:26.53 ID:gUpX4aHN0
こんばんは、しばらく筆を置くといいましたがあまりにも暇なんで垣根編

書いちゃいました

書き溜めで最後まで仕上げたので良かったらご覧ください

では最後まで一気にいきます
324 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:01:55.49 ID:gUpX4aHN0
一方通行「オマエ、神を信じるタイプだったかァ?」

垣根「あの時だけだ、しかし運命なんていつどこで感じるかわからねぇな」

一方通行「だから運命なンだろォよ」

垣根「違ぇねぇ」

一方通行「ていうかオマエ、大丈夫だったか?」

垣根「何がだ?」

一方通行「風紀委員だよ」

垣根「ああ、きっちり捕まったぜ」

一方通行「そォか、俺も黄泉川にこってり絞られたぜ」

垣根「そういや警備員らしいからな」

一方通行「これから結婚する身かもしれないのに何考えてるじゃン!って言われた」

垣根「似て無いぜ、それ。ていうか結婚が前提なのかよ…」

一方通行「らしいなァ」

垣根「ところでよ一方通行」

一方通行「あ?」

垣根「協力して欲しいことがある」
325 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:02:23.96 ID:gUpX4aHN0
結標(サングラス?)ヒョイ

結標「このアジトに落ちてたってことは土御門の物かしら」

結標「まあ、なんでもいいわ。さっさと自分の荷物持って行かないと…」

結標(でも…なんか怖いわねこのサングラス)

ガチャ

結標「!」ビクッ

ショチトル「あれ?」

結標「あなたは確か海原の…」

ショチトル「ショチトルだ、ところでエツァリは…ここに居ると言っていたんだが」

結標「さあ、誰も居なかったわよ?」

ショチトル「そうか、じゃあ他をあたるよ。ありがとう」

結標「ええ」
326 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:02:50.44 ID:gUpX4aHN0
一方通行「リベンジだと?」

垣根「そうだ、あのクソ生意気な一七七支部の女連中に仕返しをしてやりてぇ」

一方通行「オマエ、そンなちっぽけな奴だったかァ?」

垣根「そういう問題じゃねぇんだよ。プライドをズタズタにされた気分だぜ」

一方通行「なンかあったらあのチビ教師に迷惑が行くンじゃねェのか?大丈夫なのかよ」

垣根「バレないようにやればいいさ。今までそうやって生きてきた」

一方通行「まァいい、何をする気だ?」

垣根「ちょっとしたイタズラだ」

一方通行「面白そォだな」

垣根「とりあえずはあのクソムカつく第三位からだ」

一方通行「おい、そういつにはあンまし酷ェことするンじゃねぇぞ」

垣根「安心しろ、かなり赤面させてやるだけだ。とっくにリサーチ済みだからな」

一方通行「ほォ」

垣根「じゃあ行くか」

一方通行「ああ、番外個体。少し出かけてくる。留守番頼むぞ」

番外個体「お土産」

一方通行「…分かった」

番外個体「ひひっ、行ってらっしゃい」
327 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:03:20.50 ID:gUpX4aHN0
一方通行「さて、一体どうするンだ」

垣根「どうやら第三位はとある無能力者にお熱らしい。それを利用してやるのさ」

一方通行「もしかして簀巻きにされてるそいつか?」

垣根「そうだ」

上条「おお、一方通行か。久しぶりだな」

一方通行「このまま海に流そうぜェ」

上条「待て!なんでそうなるんだ!」

一方通行「垣根よォ、どうやって連れてきたんだ?」

垣根「まず一方通行の友達だと宣言した後に話を聴く振りをして簀巻きにした」

一方通行「なるほどなァ」

垣根「ずいぶんと不思議な能力を持ってるみたいだが戦い方を考えればまず敵じゃねぇ」

一方通行「それもそうだなァ」

上条「あのーところで私はどうなるのしょうか」

垣根「とりあえず俺に協力しろ。嫌とは言わせねぇ、もし言ったらこのまま海にダイブだ」

上条「はは…なんなりと…」

垣根「いい返事だ」
328 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:03:47.70 ID:gUpX4aHN0
上条「とりあえず御坂とデートすればいいんだな」

垣根「そういうことだ、それだけでいい。後はこのイヤホンから指示をだすからそれに従え」

上条「あんまり無理難題を言うなよ?相手は中学生なんだからよ」

垣根「その点は問題ない。相手はどんなに嫌がろうと心の中ではお前を大切な存在だと気づいてる」

上条「はぁ」

一方通行「それにオリジナルはお前の事が大好きなはずだ。これも確定事項な」

上条「御坂が?そんなわけないだろ。だったら電撃なんて飛ばしてくるわけ…」

垣根「話を聴けウニ野郎。噂通りだな、お前は人の話を聴かねぇみたいだ」

上条「…」

一方通行「まず照れ隠しがなンたるかをお前にレクチャーしてやる」

垣根「途中で口を挟むなよ。話が進まないからな」

上条「はい」
329 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:04:21.83 ID:gUpX4aHN0
上条「俺はなんてことを…」

垣根「気付いたみたいだな。自分の罪の大きさに」

一方通行「これだけ言えばさすがに分かるだろ」

垣根「あんまり女の子を泣かすなよ?上条当麻」

上条「ああ、目覚めたぜ。待ってろよ御坂…素直になれないお前のSOSを解読してやるからな!」

垣根「いい風向きだ」

一方通行「ンじゃ早速行くか」

垣根「待て、まずはお前が呼び出すんだ」

一方通行「はァ?俺がだと?」

垣根「ああ、とりあえずクレープ屋に呼べ」

一方通行「とりあえずそこなンだな…」

垣根「?」
330 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:04:50.13 ID:gUpX4aHN0
priririri

一方通行「よォオリジナル」

一方通行「あ?ンだとコラ」

一方通行「いいかァ?とりあえずクレープ屋に今すぐ来い」

一方通行「分かったな?もし来なかったら…」

一方通行「おォそうだ。今すぐ来いよ。じゃあな」

垣根「大丈夫みたいだな」

一方通行「だな」

上条「よし、今から行くぞ御坂!」

一方通行「どういうことだァ?」

垣根「お前の代わりに上条が出るだけだ」

一方通行「そうか」

垣根「そのほうがサプライズ性があるだろ。俺達は隠れながら見るだけだ」

一方通行「はっ、楽しめそうだ」

垣根「期待してろ」
331 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:05:15.72 ID:gUpX4aHN0
御坂「ったく。何なのよアイツ…いきなりクレープ屋だなんて」

垣根「居た居た、ほら行け上条。打ち合わせ通りにな」

上条「任せろ」

一方通行(そういやお土産何にすっかな…)

上条「おーい御坂!」

御坂「は?なんでアイツがここに…」

上条「よう、今日も可愛いな!」

御坂「!!!」

垣根「とりあえず一枚」パシャ

一方通行「出だしは上々だな」

上条「お前と会うためにわざわざ一方通行に呼んでもらったんだ。悪かったな御坂」

御坂「…はっ。あんた今私を可愛いって…」バチバチ

垣根『やはりな。おい上条右手で手をつなげ、セリフは適当に言え』

上条「どうした御坂?そんな難しい顔して」ギュッ

御坂「!!!!!!!!!!!!」
332 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:05:46.21 ID:gUpX4aHN0
垣根「ほい一枚」パシャ

一方通行「すげェ赤い顔してンな」

垣根「まだまだ行くぜ」

垣根『上条、とりあえず名前で呼んでやれ。理由は適当にな』

上条「どうした美琴?」

御坂「あっあんた今名前で…それよりどうして手を…」

上条「はぁ?友達なんだから当然だろ?これからそれ以上の関係になるかもしれないんだぞ?」

御坂「これ以上の関係って…」

垣根「ダメだな、第三位が照れまくって話が全然進まねぇ。ここは…」タッタッタッ

一方通行「お、蟻の行列」パシャ

垣根「おい店員」

店員「はい、どうなさいました?」
333 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:06:12.66 ID:gUpX4aHN0
垣根「あそこのツンツン頭のカップルが見えるか?」

店員「はい、見えますけど」

垣根「今からあいつらがここに来る。んでドリンクを頼むから両方のドリンクにこの薬を入れてくれ」

店員「は?えっとそういうのは…」

垣根「あいつら俺の親友で初デートなんだけどよ。女のほうが緊張しまくりでこのままだとダメになるんだよ」

垣根「あいつらの仲を保つって理由でお願い出来ないか?」

店員「…そういうことでしたら。分かりました」

垣根「よろしく頼むぜ兄ちゃん。んじゃこれが薬だ責任は全部俺が持つ、だから安心してくれ」

店員「はい、了解しました」
334 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:06:41.49 ID:gUpX4aHN0
一方通行「なにしてたンだァ?」

垣根「平常心を取り戻す未元物質の粉を入れるように頼んできた」

一方通行「なるほどねェ」

垣根『おい上条、そこのクレープ屋でドリンクを頼め』

上条「とりあえず何か飲んで落ち着くか。美琴」

御坂「え、ええそうね、うん」ポーッ

上条「すいませーんコーラ二つお願いしまーす」

店員「かしこまりましたー」サラサラ

上条「コーラでいいよな?」

御坂「う、うん」

店員「はい、どうぞ」

上条「どうも!じゃあこれお金…」

店員「ありがとうございまーす!」
335 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:07:14.03 ID:gUpX4aHN0
上条「ほら、飲もうぜ」

御坂「イタダキマス」チュー

御坂「!」

上条「?」

一方通行「あ?もう効いたのか?」

垣根「浸透性は抜群っと。アイツらをバックに俺とお前で一枚」パシャ

一方通行「おォ」

御坂「あれ?なんか急に落ち着いて。ていうか全然恥ずかしくない…」

上条「どうした美琴?」

御坂「いや、なんでも無いわ」

上条「そうか」

垣根『そこで口説け』
336 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:08:01.55 ID:gUpX4aHN0
上条「それよりもさ御坂!」

御坂「なに?」

上条「いままでゴメン!今までお前を無碍にしてたのはホントは恥ずかしかったからなんだ!」

上条「こんなに可愛い子が上条さんに近づいてきてくれるなんて、幸福以外のなんでもなかった」

上条「それで、俺、自分の気持ちに気付いたんだ!」

上条「あっ、俺美琴のことが好きなんだって」

御坂「そう、実は私もなの」

御坂(あれ?私何言ってるのかしら)

上条「えっ」

一方通行「他の効能は?」

垣根「心の底の本音を喋るオマケつきだ。ほらもう一枚」パシャ
337 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:08:51.94 ID:gUpX4aHN0
上条「もしそうなら俺達両思いじゃねーか!やったな美琴!」

御坂「そう…なるわね。うん」

御坂(これが噂に聴く賢者モード?不思議と落ち着いてるわね、これが賢者モード…)

上条「御坂!」

御坂「?」

上条「俺と付き合ってくれ」キリッ

御坂「えっ…」

垣根「所詮ガキか」

一方通行(これは仕返しなのか?)

上条「嫌…か?」

御坂「嬉しい、あんたから…いや、当麻から言ってくれるなんて」

上条「じゃあ…」

御坂「うん、よろしくお願いします」

垣根「感動の一枚」パシャ
338 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:09:47.06 ID:gUpX4aHN0
垣根「さて、もう用済みだ」

一方通行「もういいのか?」

垣根「ああ、今夜には薬が切れて悶えるだろうよ。んで後日写真でさらに悶える」

一方通行「なるほどなァ」

垣根「ああ」

垣根『上条、おめでとう。後は好きにデートしてくれ』

上条「ああ!ありがとうな!」

御坂「こっちこそ、ありがとう」

垣根『そしてムカついた。流石は幻想殺し、大したムカつきぶりだ』

上条「は?」

垣根『見せつけやがってよ、コラ』

一方通行(こいつは何を…)

垣根『あばよ、会えたらまた会おうぜ』

上条「あれ?なんか耳元から音が…」ピピピピピ

垣根「行くか、一方通行」

一方通行「おォ」

一方通行(あばよ三下…)
339 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:10:13.83 ID:gUpX4aHN0
『今日のお昼過ぎに学生達を襲った謎の爆発ですが…』

『以前として目的や犯人などはつかめていません。しかし奇跡的に死亡者は出ておらず』

『爆発の中心に居た少年ただ一人が軽い火傷を負っただけと、極めて事件性の低いものとなっています』

『爆発としては死人が出てもおかしくないほどだったと近くの中学生が発言しており、能力との関係性』

『または能力の暴走、両面から調査を進めると警備員が公表しています』

『また爆発としても謎の部分が大きく、専門家は爆発の常識に当てはまっていないとの事です』

『さて、次のニュースです…』

吹寄「物騒ですね」

垣根「そうだな、それよりもこの女レポーターさ」

吹寄「はい?」

垣根「俺の知り合いなんだ」

吹寄「綺麗な人ですねー」

垣根「でも何考えてるか分からないんだ」

吹寄「そうなんですか」

小萌「やっぱり大勢で食べるご飯はおいしいのです!」

垣根「そうだな、先生」
340 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:10:40.05 ID:gUpX4aHN0
後日

御坂「……きゃーーーーーーーーー!」

初春「またですか?御坂さん」

御坂「だだだだだだだだだ、だって…」

佐天「いいなー御坂さんも恋人作って。私も欲しいなー」

白井「あの類人猿が…!」

初春「あ、あははー」

御坂「そうだ!あのコーラ、あれを飲めばまた落ち着くはずよ!」

初春「コーラですか?」

御坂「ちょっと行ってくるわ!」

佐天「私も彼氏探そうかなー」

初春「佐天さんならすぐ見つかると思いますよ?」

佐天「そう?」

初春「はい」
341 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:12:24.50 ID:gUpX4aHN0
垣根「今回はあの花の姉ちゃんだ」

一方通行「今度は何する気だァ?」

垣根「頭の上の花に…な」

一方通行「ふゥん」

垣根「まあ、行こうぜ」

一方通行「おォ、じゃあ打ち止め少し出かけてくるぜ」

打ち止め「行ってらっしゃーい!ってミサカはミサカは元気よく見送ってみたり!」

結標「一方通行」

一方通行「なンだ?」

結標「お土産」

一方通行「今度はオマエかよ…」
342 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:12:55.40 ID:gUpX4aHN0
垣根「さて、今回のプランだがな」

一方通行「なンだ」

垣根「この薬を花に垂らすだけだ」

一方通行「また未元物質か?」

垣根「そうだ」

一方通行「ンで今回は誰に協力を仰ぐンだ?」

垣根「コイツらだ、ほらこっち来い」

一方通行「誰だオマエら…」

「俺だ一方通行」

一方通行「その声は…」

「私も居ますよ」

一方通行「胡散臭いエセスマイル、そうかお前らは…」
343 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:13:52.98 ID:gUpX4aHN0
一方通行「オマエ、いつものグラサンはどうした」

土御門「気にするな一方通行」

一方通行「お前たち随分とボロボロだなァ」

海原「色々ありまして、垣根さんに命を救われたのです」

一方通行「垣根にィ?」

垣根「ああ、こいつら何かを第四位にやらかしたらしくてな。風紀委員の詰め所の帰りにふと電話が来たんだ」

土御門「やっと出たって思ってな。助けを頼んだんだ」

一方通行「ほォ」

海原「正直ギリギリでしたよ。前に貴方からお電話をいただいたときにはもう命の危機でしたからね」

土御門「一瞬の隙をついて逃げたはいいが、そこから壮絶な鬼ごっこの始まりだぜ」

一方通行「大変だったンだなお前らも」

海原「はい、垣根さんが来てくれなければ今頃は…」

垣根「そんで恩着せがましく協力を頼んだわけだ」

一方通行「へェ」
344 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:14:32.97 ID:gUpX4aHN0
土御門「じゃあ打ち合わせ通りにやればいいんだな」

垣根「ああ、お前らにかかってるといっても過言じゃねぇ」

海原「女性にいたずらですか…」

垣根「そこを勘違いするんじゃねぇ。あくまで嫌がらせの範疇だ」

海原「承知致しました」

一方通行「大丈夫か?」

土御門「腐ってもグループだ。やり遂げて見せるさ」

海原「そしたら皆さんで夕飯を取りましょう」

一方通行「あァ…」

垣根「さ、そろそろ着くぜ」

土御門「あの花の子だな」

海原「確かに」

垣根「一方通行も頼むぜ」

一方通行「…」
345 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:15:15.85 ID:gUpX4aHN0
初春「んーおいしー」

土御門「おうおう姉ちゃん」

海原「一人で寂しそうだな、ん?」

初春「なんですか?あなたたちは」

土御門「一人でパフェなんか食ってて楽しいか?俺達がもっといいもん食わせてやるぜ?」

海原「ははっ、下ネタはよせよな!ははっはぁ」

垣根「なんだアイツら。昔同じようなことやっていたのか?」

一方通行「わからねェ」

初春「どうでもいいんですけど私は一人でもおいしくパフェを食べれますから、一人で大丈夫です」

土御門「連れないこと言うなよ姉ちゃん」

海原「そうそう、俺達と来ればもっと楽しいぜぇ?」

垣根「ほら行け一方通行」

一方通行「あァ」
346 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:15:48.91 ID:gUpX4aHN0
一方通行「おィ、何やってやがる三下が」

土御門「あ?んだてめぇは?」

海原「ヒョロい癖に出しゃばってんじゃねえぞ、コラ。ん?」

初春「一方通行さん?」

一方通行「おお、初春さンじゃねェか。ちょっと待ってな早いとこコイツらを蹴散らして…」

海原「おいおい、俺達を蹴散らすだとぉ?どうするよブラザー」

土御門「逆に蹴散らしてやろうぜ?トム」

初春(ブラザートム?)

一方通行「はっ、シケた遊びでハシャいでンじゃねェよ。三下」

垣根(よし、今だ)ヒュッ

初春「一方通行さん…」ピチャ

土御門「ははっ、かかって来いよモヤシ…ぐあっ!」

海原「どうしたブラザー!?わごっ!!」

一方通行「あァ?」

初春「えっ?」
347 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:16:19.63 ID:gUpX4aHN0
一方通行「おい、初春さン。その頭の植物は…」

初春「え?あれっ?」

土御門「な、能力者か?ひとまず退散だトム!」

海原「あ、ああ覚えてろよ!」

初春「どど、どうしましょう!?」

一方通行「いや、俺に言われてもォ…」

一方通行(なるほど、植物の成長を促進させる薬物か。まるで能力によって制御されてるみたいだなァ)

一方通行(それに植物が意思を持ってるみたいだなァ。これも未元物質による効果なのかァ?)

一方通行(それに花っていうよりはもはや木だな…この堅そうな蔓とイイ幹とイイ。しかもちゃんと植物が自立してやがるし…)

一方通行(重くはなさそうだな…)

初春「一方通行さん!?たた、助けてください!」

一方通行「いや俺にはどうすることも…」

初春「わわっ!まだまだ大きくなってますよ!きゃっ」

一方通行「見えなくなっちまった…」
348 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:16:50.89 ID:gUpX4aHN0
垣根「うまくいったみたいだな」

一方通行「これはどォいう…」

垣根「植物に一定の意思を持たせて成長を促進させる薬物をかけた」

一方通行「なンでもアリだなお前」

垣根「まぁな」

海原「成功しましたか?」

土御門「みたいだにゃー」

垣根「よぉご苦労だったなお前ら、おかげで成功したぜ」

海原「それは何よりですね」

土御門「これで恩返しが出来たってもんだぜい」

垣根「んじゃ帰るか」

海原「ええ、おいしいお店を知ってるんです」

垣根「いいな、みんなで行こうぜ」

土御門「もちろんだにゃー」

一方通行「肉が食いてェな」

海原「もちろん、きちんとありますよ」
349 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:17:16.27 ID:gUpX4aHN0
「みなさん非難してくださーい!!」

「火器を使え!早く燃やすんだ!」

垣根「警備員も集まってきたみたいだしさっさと行くか」

一方通行「そうだな、早く行こうぜ」

垣根「待て、その前に…」

垣根『植物を操る能力者が中心に居るぞ!!火は逆効果だ!除草剤を使え!!』

「じょ、除草剤!?一体誰が!?」

「早く早くしろー!」

「うおおお!」

一方通行「除草剤効くのかァ?アレ」

垣根「そういう成長のさせ方を促した。それに火は危ないからな」

海原「さすが第二位。周りの被害や彼女の安全も考えてるとは」

土御門「ホントだぜい」

垣根「さ、早く飯食おうぜ。少し遅めの昼飯だ」

海原「こちらです。きっと気に入っていただけますよ」
350 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:17:45.72 ID:gUpX4aHN0
『本日、大通りで起きた植物騒ぎですが、除草剤を使用したことで騒ぎが収まりました』

『当初、中心に居た女子中学生の能力によるものだと考えられてましたが能力が合致しないとの事で関連性は無いものとされています』

『また女子中学生はいきなり頭の花が成長したと発言しており、警備員でも手をこまねいている状況です』

『また、先日起きた謎の爆発との関連性も同時に調べることで事件の早急な解明をするとの事です』

『事件当初こちらのオープンカフェからは特に変わったことも無く、AIM拡散力場の反応も薄いとされています』

『現場の心理定規でした。スタジオの…』

吹寄「変な事件が続くわね」

垣根「ああ、そうだな」

吹寄「ねえ、もしよかったら明日出かけない?」

垣根「ああ、いいぜ」

吹寄「見たい健康器具があるの、たくさん付き合ってちょうだいね垣根」

垣根「任せろ吹寄」

小萌「仲良きことはよきかななのです!二人の距離も近くなって先生も嬉しいのです!」

351 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:18:40.59 ID:gUpX4aHN0
数日後

垣根「ついに残すとこあと一人だ」

一方通行「?三人じゃないのか?」

垣根「いや、あと一人だ。涙子ちゃんは特になにもしてないし、巨乳の姉ちゃんには敵いそうにねぇ」

一方通行「そうか、じゃあ最後は白井だな」

垣根「ああ、じゃあ行こうぜ」

一方通行「んじゃちょっと出かけてくるぜ、結標、絹旗、黒夜、あと芳川」

結標「行ってらっしゃい。気をつけてね」

一方通行「おう」

結標「それと前に話したサングラス、土御門のだったわ」

一方通行「らしィな」

結標「じゃあ行ってらっしゃい」チュッ

一方通行「あァ、行ってくる」チュッ

絹旗「わぁー」

黒夜「おおー」

芳川「お土産よろしくね」

一方通行「次はオマエか…」
352 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:19:08.94 ID:gUpX4aHN0
一方通行「今回の協力者は誰だァ?」

垣根「ふふっ、飛び切りのゲストだ。あのクソ空間移動野郎に御あつらえ向きのゲストだ」

一方通行「?」

垣根「出て来いお前ら」

一方通行「ら?」

10032号「こんにちは一方通行」

10039号「最後の協力者はミサカ達です」

13577号「驚きましたか?」

19090号「とミ、ミサカは…」

番外個体「言ってみたりぃー」

一方通行「…」
353 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:19:45.19 ID:gUpX4aHN0
垣根「驚いたか?俺もカエル医者んとこで見たときは驚いた」

10032号「なにやら面白い事をするとのことで…そちらの垣根帝督より頼まれました」

垣根「白井に一泡吹かすって話をしたら二つ返事でOKしてくれたぜ」

一方通行「…」

13577号「日頃街中で出会うたびに怪しい行為をされるのはさすがに堪えます」

番外個体「だからミサカ達が協力者なわけ」

一方通行「むしろ喜びそうなンだがなァ」

垣根「心配するな、ちゃんと考えてある」

一方通行「ならイインだがよォ」

垣根「とりあえずファミレスで作戦会議するか、行こうぜ」

19090号「あの…」

垣根「安心しな、ちゃんとカロリーに気をかけてる店だ。気にせず飲み食いしていいぜ」

19090号「ありがとう…ございます…とミサカは…」
354 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:20:13.62 ID:gUpX4aHN0
13577号「見てください一方通行。今日のミサカは恋愛運がハンパではありません」

一方通行「そォか」

13577号「今日の一方通行の恋愛運は…おや、最低ですね」

一方通行「…」

垣根「俺はどうなんだ?」

13577号「…最低ではありませんがなにやら一悶着ありそうです」

垣根「ふうん」

番外個体「ミサカはこれにする」

10032号「ではミサカは…」

10039号「カロリーを気にする所ですが、せっかくの奢り…悩みどころです」

19090号「…ミサカはこの…ステーキセットを…」

10039号「!?」
355 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:20:51.45 ID:gUpX4aHN0
一方通行「俺が生態電気を把握して少し手伝ってやればすぐダイエット出来る。だから食いたいもン食え」

13577号「なるほど、いいことを聴きました、ではミサカはこのオムライスセットを…」

10032号「…やっぱりこちらのハンバーグで…」

10039号「ならばデザートも頼まなければなりませんね、とミサカは意気込んでみます」

垣根「なぁ、それ俺にも出来るか?」

一方通行「あァ?なンでオマエのダイエットなンか手伝わなければなンねェンだよ」

垣根「そうじゃねぇ。俺も能力で体型を変えれるかってことだ」

一方通行「出来るンじゃねェの?脂肪燃焼効果のある未元物質でも作ってやればいけるンじゃねェか?」

垣根「なるほど、それは考えつかなかったな」

一方通行「?」

垣根「ま、店員呼ぼうぜ」ピンポピンポピンポーン

一方通行「なァ、前から思ってたンだがそれ連打すンのに意味あンのかァ?」

垣根「とくに無い」

一方通行「そォか」
356 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:21:26.37 ID:gUpX4aHN0
垣根「さて作戦会議は終了だ、早速行くぜ」

10032号「はい、お腹も膨れましたし準備は万端です、とミサカは…ゲップ」

13577号「汚いですよ10032号、とミサカは…ゲェップ」

番外個体「ひゃひゃどうしたのかな皆?」

一方通行「おい、オマエは喋るな」

番外個体「?」ズイッ

一方通行「顔が近ェ」

番外個体「ゲップ」

一方通行「クソがァ!」

垣根「…行くか」

19090号「はい、とミサカは頷きます」

10039号「早くいきましょう、とミサカ垣根帝督を促します」
357 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:21:54.06 ID:gUpX4aHN0
垣根「あれがターゲットだ」

10032号「確かに」

番外個体「んで、どうするの?」

垣根「まずは人払いだ、なるったけ周りの人を少なくする」

番外個体「あの人がやってるみたいに?」

垣根「そうだ」

一方通行「なに見てンだコラッ!」

「ひっ、すいません!」

垣根「サングラス似合ってないな…」

10039号「そうですね、とミサカは同意します」

一方通行「圧縮すンぞコラ!」

「ご、ごめんなさい!」

垣根「さて準備しろよ、お前ら…!」
358 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:22:27.78 ID:gUpX4aHN0
一方通行「これでいいかァ?」

垣根「上出来だ、後は見てればいい」

一方通行「おォ」

垣根「はっ、見てろよ?」バサッ

白井「?いきなり人が居なくなりましたわね…おや?なんでしょう、この雪のような…」

10032号「黒子ぉ!」

白井「!?お姉さま!?」

10032号「あんたねぇ!」

白井「どど、どうなされましたの急に?」

10039号「黒子ぉ!!」

白井「え?こちらにもお姉さま!?」

13577号「く・ろ・こぉ~?」

白井「え?え?」
359 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:22:58.24 ID:gUpX4aHN0
一方通行「今度はなンだァ?」

垣根「少し興奮作用を織り交ぜた、それと少し錯乱するようにな、このこなあああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいい状の未元物質にな」

一方通行「妹達は大丈夫なのか?」

垣根「ああ、事前に対抗ワクチンを飲ませた」

19090号「ねえ黒子」

白井「えぇ!?後ろにも!?」

番外個体「黒子…」ガシッ

白井「えっ?下に何か…」チラッ

番外個体「どうしたの?そんなに驚いて、さ!」

白井「わ、分かりました!お姉さまの妹達ですわね!きっとそうに…」

13577号「なんでそんな事言うのよ?私よ、正真正銘の御坂美琴」

10032号「私こそが御坂美琴よ!」

10039号「へぇー黒子、私が本物だって気付かないわけ?」

19090号「見損なったわ黒子」

番外個体「ねぇ、あんなに慕ってくれたのに、どうして逃げるの?」

白井「……」
360 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:24:05.95 ID:gUpX4aHN0
垣根「ははっ!見ろよあの顔!」

一方通行「傍目から見るとすごい状況だなァ」

白井「ひひっ、お姉さまがたくさん…」

10032・10039・13577・19090号「黒子!!!」

番外個体「にひっ」

白井「……………」

番外個体「ありゃ?」

一方通行「気絶しちまったか?」

垣根「みたいだな」

一方通行「でもあいつ程のお姉さまスキーならどうってことなさそうなンだけどなァ」

垣根「当然、そういう感情を抑えるようにも作ってある」

一方通行「どォりで」

番外個体「あー楽しかった」
361 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:25:46.98 ID:gUpX4aHN0
垣根「ご苦労だったなお前ら、こいつはほんの礼だ」

10032号「なんですか?この薬?」

垣根「俺特製のダイエット薬だ。一粒で脂肪燃焼をサポートして簡単にダイエットが出来る」

10039号「それはいいものを、どうもありがとうございます、とミサカは率直にお礼を述べます」

13577号「これで涙ぐましい努力から開放されますね」

19090号「そう…ですね。とミサカは…」

垣根「無くなったら一方通行にでも連絡してくれ、使い方はラベルに書いてあるからよ」

一方通行「気ィつけて帰れよお前ら」

番外個体「じゃあねー」

10032号「はい、またいつか会いましょう一方通行に垣根帝督」

垣根「ふふっ!はははははははっ!」

一方通行「なァに笑ってンだか」

番外個体「ミサカ、クレープ食べたーい」

一方通行「…寄ってくかァ」
362 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:26:14.95 ID:gUpX4aHN0
『さて今回は日中に起きた集団催眠事件です』

『被害としては何人かが睡眠状態になるという極めて事件性の感じられないものですが』

『風紀委員の被害者が一人失禁して発見されるという結果となっています』

『また原因が不明ということから先日に起きた謎の爆発、謎の植物の事件に関連しているものと見て』

『同一犯によるものの犯行と見て捜査しています』

『また監視カメラがジャミングされているという共通点からスキルアウトの集団失神事件との関連性も少なからずあると見ています』

『さて、次のニュースです…』

吹寄「こっちは大丈夫かしら垣根」

垣根「多分大丈夫だろうな、何かあったらこの俺が居るからな」

小萌「そういえば最初の爆発の事件の被害者が先生のクラスの生徒さんだったのです」

垣根「無事だったのか?」

小萌「軽い火傷で済んでるから大丈夫なのです。でもびっくりしたのですよー」

吹寄「まったく、居ても居なくても迷惑をかける奴だわ」

コンコン

垣根「ん?客か?」
363 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:26:45.24 ID:gUpX4aHN0
小萌「垣根ちゃーんお願いするのです!」

垣根「はいよ、どちらさま?あれ?心理定規?」

心理定規「やっと見つけたわ、垣根」

垣根「あれ?お前今テレビに…」

心理定規「あれは録画よ」

小萌「垣根ちゃんのお友達ですか?なら上がるといいのです!」

心理定規「お邪魔します」

垣根「あれ?どういうこと?」

吹寄「こんばんは、吹寄制理と言います」

心理定規「心理定規よ、よろしくね」

小萌「心理定規ちゃんですね?よろしくお願いします」

心理定規「ええ、よろしく」
364 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:27:14.42 ID:gUpX4aHN0
一方通行「帰ったぞコラァ!」

結標「お帰りなさい」

一方通行「おォ、打ち止めはどうした?」

結標「今日は泊りがけ調整よ」

一方通行「そういえばそォだったか」

結標「そういえば今日、貴方達が出てったあと心理定規が来たわよ」

一方通行「へェ、なんでまた」

結標「垣根の居場所を聴いてきたわ、それと少し相談に乗ったわ」

一方通行「そォか」

芳川「一方通行」

一方通行「…」

芳川「お土産」

一方通行「今日の飯はなンだ?」

結標「焼肉よ」

番外個体「ミサカはクレープご馳走してもらっちゃった☆」

芳川「…!」
365 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:27:40.66 ID:gUpX4aHN0
垣根「お前、何しに来たんだ?」

心理定規「何しにですって!?」

垣根「お、おお」

心理定規「あなたを取り戻しに来たのよ!」

垣根「は?」

吹寄「待ってちょうだい心理定規さん!」

心理定規「なにかしら吹寄さん?」

吹寄「垣根は私や小萌先生の大切なルームメイトよ?それを連れて行こうだなんて!」

心理定規「呼び捨てですって!?あなた一体どういう関係なのかしら!?」

垣根「…」

小萌「賑やかですねー?」

垣根「そうだな、俺にも何が何だか…」

心理定規「ちょっと!あなたの事なのよ!?」

垣根「え?、ああ、そうだな。うん、喧嘩はよくないぞ」

心理定規「よくそんなのん気なこと言えるわね!」

垣根「え!?」

垣根「一体どういう…」

.......................
................
...........
......
...
.
366 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:28:07.84 ID:gUpX4aHN0
白井「…」

初春「…」

御坂「…」

佐天「どうしたんですか?皆さん、初春も、ほら!」

初春「私の頭…大丈夫ですよね?」

佐天「えっ?」

御坂「なんで?コーラじゃないの?」

佐天「コーラですか?コーラなら…」

白井「御坂先輩、コーラならこちらに…」

御坂「そうじゃないのよ…」

佐天「白井さんもどうしたんですかー?」
367 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:28:44.06 ID:gUpX4aHN0
一方通行「ほォ、それで逃げてきたわけか」

垣根「ああ、とりあえず二人で話し合えって言って逃げてきた」

結標「いい様ね」

垣根「なんだと?」

結標「心理定規が傍に居ながら新しい女の子を欲するだなんて」

垣根「?」

結標「少し頭を冷やして考えるのね」

垣根「ちっ」

絹旗「一方通行、ツイスターやりましょう」

一方通行「ダメだ、死ンじまう」

黒夜「なに言ってるんだよ、早くやろうぜ」

番外個体「ほら、やろうよ」

一方通行「いや、俺は、あ」ヒュン

結標「浮気は許さないわ」

番外個体「ひひっ」
368 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:29:46.02 ID:gUpX4aHN0
翌日

一方通行「…」

垣根「おはよう一方通行」

一方通行「あ?」

垣根「一七七支部に行こうぜ」

一方通行「なンで」

垣根「最後の仕上げだ」

一方通行「そォか」

垣根「その前に行くとこがある」

一方通行「どこだ?」

垣根「上条のとこだ」

一方通行「なるほどなァ」
369 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:30:13.60 ID:gUpX4aHN0
ドンドンドンドンドン

インデックス「とうま!うるさいから早くでてほしいかも!」

上条「はいはーい今出ますよー。どちらさま?って」

垣根「久しぶりだ幻想殺し」

上条「お前!治療費とか大変だったんだぞ!」

垣根「安心しろそれも兼ねて来た。ほら受け取れ」ポイ

上条「さ、札束!?」

垣根「ああ、迷惑かけたしな、それに協力してくれたお礼だ。どうだ?第三位とはうまくいってるか?」

上条「それが、恥ずかしがって会ってくれないのいですよ…」

垣根「だろうと思った。さ、行こうぜ」

上条「え?どこに?」

垣根「決まってんだろ、第三位のとこだ」

上条「え?でも家にはインデックスが…」

インデックス「ありがとう!あくせられーた!」

一方通行「おォ」

上条「え?」
370 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:31:03.29 ID:gUpX4aHN0
一方通行「食いもンで懐柔した」

上条「そんな、なにから何まで…」

垣根「礼はいいからさっさと行くぞ」

上条「お、おお」

一方通行「金落とすンじゃねェぞ」

上条「あ、ああ!」

垣根「まあ落としたらまたやればいいんだから、いいんだけどな」

上条「さすが第二位!こんな大金を簡単に…」

一方通行「じゃあ金の用意をしとくンだな」

垣根「?」

一方通行「ほら、行くンだろ?」

垣根「おう」
371 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:31:30.54 ID:gUpX4aHN0
風紀委員一七七支部

コンコン

佐天「はーい」

初春「何で佐天さんが出るんですか…」

佐天「風紀委員一七七支部にようこそ!今回はどんな事件で…って帝督さん」

垣根「よぉ涙子ちゃん、元気だったか?」

佐天「ええ、私は。だけどみんな少しおかしくて…」

垣根「ん?どんな感じにだ?」

佐天「上の空だったりなんか性格というか思考が変わっちゃったり…」

垣根「ほぉー。そいつは大変だな。どれどれ?」

上条「ここは風紀委員の支部じゃありませんか?」

一方通行「そォだ」

上条「俺達が入っても大丈夫なのか?」

一方通行「大丈夫だろ」
372 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:31:58.66 ID:gUpX4aHN0
垣根「よお第三位!」

御坂「何よ」

垣根「ちょっとこの写真見てくれよ」ピラ

御坂「写真?あんたと一方通行の写真?」

垣根「いや、その後ろ」

御坂「後ろ?……!!!!!!!」

垣根「どうした?おい上条!お前確か第三位と付き合ってるんだよなぁ?」

上条「はいはい、上条さんですよ。確かに付き合ってるぜ?」

垣根「この写真見ろ」スッ

上条「おお、いつのまに撮ったんだ?ちょうど俺が美琴の肩に手を伸ばしてる所じゃないか」

垣根「よく撮れてるだろ?第三位さんよぉ」

御坂「な、な、あによ」ピクッ

垣根「ははっ、言えてないぞ?ん?どうした?この時の威勢はよ?あ?」

御坂「そっ、そりは」バチバチ

垣根「またか、おい上条。なんか落ち着かないみたいだ、右手で手を握って落ち着かせてやれ」

上条「おお、任せろ!大丈夫か?美琴」ギュッ

御坂「え、え、…!!」
373 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:33:31.28 ID:gUpX4aHN0
垣根「やあ初春ちゃん、頭の花は元気かい?」

初春「え?そうですね、いいんじゃないですかね?はは」ピクリ

垣根「おい。一方通行。初春ちゃんの花が暴走したって本当なのか?」

一方通行「?まあ、本当だなァ」

垣根「へぇー。大丈夫だったか?その花・飾・り・は・よ?」

初春「うっ」ピクッ

一方通行「間近で見ると結構凄かったぜェ、それ」

垣根「へぇー。そうかそうか。ははっ」

佐天「?」

一方通行「俺達みたいな奴も吹き飛ばしたりしたからなァ、あの蔓は」

垣根「大変だったなそれは…ま、無事で何よりだな」

一方通行「そォだな」
374 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:33:57.79 ID:gUpX4aHN0
垣根「シメはテメェだ。よお白井黒子?」

白井「おや垣根さま。今日はどうなされましたか?」

垣根「いやな、今度御坂の妹達と一緒に遊ぶことになったんだ。お前もどうかと思ってな?」

垣根「好きだろ?御・坂・美・琴がよ?」

白井「み、御坂せ、先輩のい、い、妹とですか?」ビクッ

垣根「おお、そうだよ。どうだ?ん?」

白井「いっいえ、遠慮させて…もらいますの」

垣根「そうか。話は変わるけどよ。俺最近猫を飼い始めたんだわ」

白井「はい、それが何か?」

垣根「いやーお漏らしが多くて困ってるんだわ」

白井「!!」

垣根「何かいい案はないか?なァ?ン?」

一方通行「おい、オマエその口調…」

垣根「おっと。ま、中学生でお漏らしなんかするわけ無いし聴いても意味ないよな。な?」

一方通行「まったくだな」

白井「は、はは」ズーン
375 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:34:32.43 ID:gUpX4aHN0
垣根「さて帰るか。おい上条」

上条「ん?」

垣根「ほら」ポイ

上条「ん?薬?」ポスッ

垣根「それ、第三位に飲ませてやれ。コーラにでも混ぜてな」

上条「ああ、分かった」サラサラ

上条「ほら飲めるか?美琴」

御坂「コーラ…!」チュー

垣根「これで大丈夫と」

一方通行「ホントかァ?」

垣根「薬が切れたら悶えるだろうがな」

一方通行「はっ、大した悪党じゃねェか」

垣根「ふん、だが…これで満足だ」
376 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:34:58.20 ID:gUpX4aHN0
佐天「あっ、帰るんですか?」

垣根「おお、なんか楽しく会話する雰囲気じゃないしな」

佐天「そうですか、じゃあまた」

垣根「おお、じゃあな」

佐天「一方通行さんもまた」

一方通行「あァ」

垣根「じゃ行くか」

ガラッ

垣根「!!!!!!!!」

一方通行「ン?」
377 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:35:26.54 ID:gUpX4aHN0
心理定規「見つけたわ帝督」

一方通行「心理定規?」

垣根「あれ?お前、名前で呼んでたっけか…?」

吹寄「今度は逃がさないわよ」

上条「ん?吹寄?」

垣根「はは、何を…」

吹寄「どっちを選ぶのかと聴いてるの」

心理定規「私と吹寄、どちらかをね」

上条「まあ待て、吹寄達。一人愛することで喧嘩するならまずお互いを愛してだな…あ痛ぁ!!」ドガッ

吹寄「貴様は黙ってなさい」

御坂「ちょっと大丈夫?当麻」

垣根「おい、大丈夫か?ちょっとおかしくなったんじゃないのか?」

一方通行(だとしたら間違いなく俺達のせいだなァ…)

一方通行(人を愛するということを無理やり叩き込ンじまったからなァ)

一方通行(愛の伝道師になった気分でいるンじゃねェのかァ?)
379 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:35:53.08 ID:gUpX4aHN0
心理定規「おかしいのはあなたよ」

垣根「え?」

心理定規「私が居ながら他の女に手を出すなんて…嫉妬しちゃうな…」

一方通行「これは…まさか…」

吹寄「どうしたの?帝督」

垣根「あばよ…第一位…」

一方通行「おォ、達者でな」

垣根「たぁ!」バサッ

吹寄「あっ!コラ待ちなさい!」

心理定規「なんで逃げるの?ねぇ、他に女が居るの?」

佐天「うわー」

初春「…佐天さん、私…」

佐天「えっ?どうしたの初春」

初春「お花と結婚しようかな、なんて」

佐天「!」
380 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:36:21.38 ID:gUpX4aHN0
垣根「クソっ!なんだありゃあ」

垣根「あれはまるで…」

垣根「いや、考えたくもねぇ!」

垣根「ん?おい、確かあいつは…」

麦野「ふんふーん」

垣根「おい!第四位!」

麦野「あら、垣根じゃない。どうしたの?」

垣根「いや、ちょっと追われててな」

麦野「追われてる?あんたが?能力でなんとかすればいいじゃない…ん?」

垣根「いや、そういうわけにもいかないというか…」

麦野「思い出した」ジジジ

垣根「は?」
381 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:36:52.56 ID:gUpX4aHN0
垣根回想録

垣根「よお、来たぜ?」

土御門「良かった!間に合ったか!」

海原「助かります!垣根さん!」

麦野「あぁ?なんでテメェが出て来るんだよ」

垣根「はぁ?つまんないこと聴くんじゃねぇよ。」

垣根「こいつらが友達だからだよ、早く逃げろお前ら」

土御門「垣根…」ダッ

海原「垣根さん…」ダッ

麦野「ちっ、まあいいわ一人増えたところで変らないし…」

垣根「分かってねえな、テメェ」

麦野「あ?」

垣根「死体はテメェので一つだよ」

麦野「へぇ…」ニヤニヤ
382 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:37:32.95 ID:gUpX4aHN0
垣根「終わらせてやる、一瞬だ…あれ?」

麦野「どうしたのかにゃー?」

垣根(なぜだ、なぜ能力が発動しねぇ。演算は出来てるハズだ…それが何故…ん?)

麦野「ふふん」ニヤニヤ

垣根「おい、お前の手に握られてるそれは…」

麦野「あれぇー?分かっちゃった?」

垣根「まさか」

麦野「そ、新型のジャマー」

垣根「だったらテメェも能力が使えないんじゃ…」

麦野「分かってないわね、あんた。なんのために新型って付いてると思ってるの?」

麦野「一定以上の演算を行う能力を無効にする超特殊ジャマー装置」

麦野「あいつらグループだからね、万に一つ一方通行が出てきたときのために作ってきたの」

麦野「まあ一回切りだし、もう二度と作れないけどね」

麦野「あんたも第一位に負けず劣らず複雑な演算をしてるみたいね?」
383 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:37:58.71 ID:gUpX4aHN0
垣根「…」

麦野「ははっ」

垣根「見逃してくれ」

麦野「はっ?」

垣根(明日には霧ヶ丘の子とのデートが待ってるんだ、こんな所で死ぬわけには…)

麦野「あんた本気で言ってるの?」

垣根「ああ、もちろんタダでとは言わねぇ」

垣根「今度呼び出して俺をズタズタにしてくれて構わねぇ。だから見逃してくれ」

麦野「…んー、ま、面白いからいいわ。あんたがそこまで言うなら。ね?」

垣根「ああ、すまねぇ」

麦野「んじゃ今度適当に呼び出すわねー?」

垣根「あ、ああ!」


垣根回想録終了
384 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:40:29.97 ID:gUpX4aHN0
垣根「…」

麦野「思い出したかにゃーん?」

垣根「クソッ!」バサッ

麦野「逃げんなコラッ!!」ドシュ

垣根「ちっ、クソが!」

垣根「何でだ、何でこうなった!!」

麦野「待て!!」ドシュドシュ

垣根「うおっ!!」

吹寄「待ちなさい垣根!」

心理定規「ねぇ!また新しい女なの!?私が傍にいないとダメなの!?」

垣根「なっ!あいつらまで…ついてねぇ!」

垣根「はっ、神様がいるってんならよ…!」

「今回は恨むぜぇ!!」


おしまい
386 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 22:44:02.52 ID:gUpX4aHN0
さて終了です。
抱えていたネタもこれで終了です。

垣根編はギャグ多めでしたね。>>359なんですが
粉 雪って入れるとああなるんですね…

さてこれからはマジで筆を置きます

が、やはり何か思い付いたらまたここで吐き出します

では、みなさんまた会いましょう
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/05/06(金) 22:54:27.39 ID:oViac2MU0
後日談を求める!!
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/06(金) 23:02:55.37 ID:dajj8oPno
見事なまでのドタバタコメディっぷりだったwwwwww
おつおつ!
392 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/06(金) 23:30:52.10 ID:gUpX4aHN0
あー後日談がありましたね
じゃあ次は後日談かな

垣根のその後とか一方通行その後とか

心理定規がああなってしまった結標との会話内容とか

まあ、そのうち

はい
406 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:04:04.57 ID:rTzw0N1F0
こんばんは 今から投下行きます

ちなみに今回は少々シリアス多めでお送りします
407 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:04:43.94 ID:rTzw0N1F0
垣根「んー!んー!んんー!!」ムグムグ

心理定規「えへへ、やっと二人になれたね?」

垣根(愛が重い…まさか心理定規がヤンデレになるとは…)

心理定規「これからは他の女に取られないようにしっかり見張るからね?」

垣根(気付くべきだった…心理定規のわずかなアピールに…)

心理定規「いままで愛せなかった分、いっぱい愛してあげるからね?」

垣根「んんん!」ムググ

心理定規「帝督、だぁいすき」チュッ

垣根「んんー!んー!」ムグムグ

垣根(クソっ、こんな状況じゃなければ…)チラッ

垣根(AIMジャマーが無ければ…!頼む!誰か気付いてくれ…!)
408 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:05:10.75 ID:rTzw0N1F0
一方通行「ほォ、垣根の姿が見えないと」

『はい、吹寄さんっていう人から一週間姿を見てないってことで通報があったんです』

一方通行「確かにここ最近見てねェな」

『一応保護者になってる小萌さんって人からも通報をいただいたんで調査していたんですが…』

一方通行「結局、分からずじまい…ンで俺に電話してきた訳かァ」

『はい、一方通行さんなら垣根さんと仲がいいから何か知っているんじゃないかと思って』

一方通行「悪ィが俺も知らねェな」

『そうですか…じゃあ仕方ないですね』

一方通行「あァ、何か分かったら教えてやるよ」

『はい、お願いします。では失礼します』

一方通行「おォ」
409 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:05:37.04 ID:rTzw0N1F0
結標「どうしたの?」

一方通行「なンか垣根が行方不明らしィ」

絹旗「そういえば麦野も垣根に超連絡が付かないと言っていました」

一方通行「ン…」

黒夜「垣根って誰だ?」

一方通行「チンピラだ」

黒夜「なるほどな」

番外個体「案外もう死んでるんじゃないかな、ひひっ」

一方通行「いや、そりゃねェな。仮にも第二位だ、何か事件に巻き込まれるにしても学園都市が見す見す死なすわけがねェ」

結標「それもそうね、第二位、未元物質…」

一方通行「あァ、俺に続く高位能力者…垣根帝督…」

絹旗「誰かにやられるにしてもまず負けは無いってことですね」

黒夜「そんなに凄いのかよ、あのチンピラ」
410 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:06:03.66 ID:rTzw0N1F0
piririririri

一方通行「ン?今度は土御門か?」

結標「出たら?」

一方通行「だな、なンの用だ?」

『一方通行、聴いたか?垣根の話』

一方通行「行方不明ってやつかァ?」

『ああ、そうだ』

一方通行「ンで?」

『捜すぞ』

一方通行「は?」

『垣根は前に俺や海原を助けてくれた。だから今度は俺達が助ける』

一方通行「ンで?何で俺が必要なんだァ?」

『仮に第二位を行動不能に出来る奴が出てきたらどうする。だからお前の力が必要なんだ』

一方通行「はっ、いいぜ。手ェ、貸してやる…!」




垣根帝督捜索辺 始動
411 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:06:33.29 ID:rTzw0N1F0
結標「出かけるの?」

一方通行「あァ」

結標「気をつけてよ?垣根帝督みたいにあなたに居なくなってほしくないもの」

一方通行「安心しろォ、垣根特別製のチョーカーもあるンだ。なンかあっても負けやしねェよ」

結標「うん、信じてる」

一方通行「おォ」

絹旗「何かあったらすぐに超連絡ください。アイテムも向かいますので」

一方通行「何か、あったらな。ンじゃ行って来る」

黒夜「死ぬなよ」

一方通行「誰に向かって言ってやがる。まだ死ぬわけにはいかねェよ」

番外個体「一方通行…」

一方通行「まさかお土産とか言うんじゃねェだろうな」

番外個体「死んだら許さないから、ミサカも、上位個体も、他のミサカも」

一方通行「はン、上等じゃねェか…」
412 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:07:17.66 ID:rTzw0N1F0
土御門「よう、来てくれたな」

海原「助かります、一方通行さん」

一方通行「いや、別にイイ。俺も気になってたしな」

海原「そう言っていただけると助かります」

土御門「あと一人、来るぜい」

海原「他にも誰か来るのですか?」

土御門「ああ、対能力者の最終兵器がな」

一方通行「とするとォ…三下か」

土御門「ああ、即OKもらったからな」

海原「心強いですね、一方通行さんに彼とは」

土御門「なんとしても見つけなきゃならないからな」

海原「ですね」
413 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:07:43.49 ID:rTzw0N1F0
上条「いやーゴメンゴメン、インデックスが中々聞き入れてくれなくてな」

土御門「いつものことだ、気にして無いぜ?」

上条「助かりますよ、ホント」

海原「これで全員ですね」

一方通行「みたいだな」

土御門「じゃあ行くか、垣根帝督を捜しに」

海原「それはいいんですが最初はどこに行けばよいのでしょうか?」

土御門「…」

上条「…」

一方通行「まずはいつ居なくなったのかを知る必要があンな」

土御門「まず垣根に最後に会った奴を捜さなきゃならないか」

一方通行「安心しろ、そいつが誰かはもう分かってる」

海原「さすがですね」

上条「だな」
414 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:08:10.27 ID:rTzw0N1F0
風紀委員一七七支部

上条「それでここなのか?」

一方通行「さっき電話が来てな、通報した奴から話聴きゃまず間違いないだろォ」

土御門「ここにいるのか?」

一方通行「住所を聴きに来たンだ」

海原「なるほど、電話ではなかなか教えてはくれませんからね」

一方通行「そォいうことだ」

コンコン

『はーい。どうぞー』

一方通行「邪魔するぜェ?」

初春「一方通行さん、どうもこんにちは。どうしたんです?」

一方通行「垣根のことだけどよォ」

一方通行「通報したやつの住所、教えてくンねェか?捜索することにしたンだ、垣根の事をよ」

初春「ああ、なるほど。住所はこちらです、渡すことは出来ないので覚えていってくださいね?」

一方通行「あァ」
415 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:08:37.16 ID:rTzw0N1F0
海原「ここですか?」

一方通行「随分とボロっちィアパートだな」

上条「あれ?ここって」

土御門「小萌先生のアパートだにゃー」

一方通行「小萌?お前らの知り合いなのか?じゃあオマエらが行け、ほらァ」

上条「はいはい、上条さんが行きますよ」

コンコン

上条「小萌先生ー俺です。上条でーす」

『はい』

上条「あれ?」

吹寄「上条当麻?なんの用かしら?」

上条「いや、俺は先生に用があって…」

一方通行「オマエが吹寄だな?ちょっと聴きてェことがある」

吹寄「はい?」
416 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:09:05.29 ID:rTzw0N1F0
一方通行「オマエでも知らねェか」

吹寄「だから風紀委員に通報したんです。あの時、心理定規さんと垣根を追いかけて、結局逃げられて、それで次の日から…」

海原「帰って来なくなったという事ですね?」

吹寄「はい」

上条「心理定規ってやつに話を聴いてみるか?」

一方通行「それもそォだな」

piririri

一方通行「おォ、俺だ」

一方通行「いや?こっちも捜してンだ」

一方通行「あァ、分かった。じゃあな」

一方通行「知らねェらしい。それに心理定規自身も捜してるだとよ」

海原「うーん、困りましたね」

上条「そうだな」
417 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:09:56.29 ID:rTzw0N1F0
土御門「いやーこっちもダメだったぜい」

海原「おや、どちらに」

土御門「原子崩し、知ってるかと思ったが…どうやら何も知らないらしい」

上条「弱ったな、振り出しに戻っちまった」

一方通行「…」

海原「どうしました?難しい顔をして」

一方通行「いや、少し考え事をなァ」

海原「そうですか」

上条「ま、ここに居ても仕方ないし、移動するか。じゃあな吹寄」

吹寄「ええ、また」

一方通行「邪魔したなァ」

吹寄「いえ、そんな。お願いしますね」

一方通行「おォ」
418 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:10:23.44 ID:rTzw0N1F0
海原「麦野さん、なんですって?」

土御門「私が知りたいくらいよ、ってな」

海原「そうですか」

土御門「あと」

海原「?」

土御門「浜面も行方不明らしい」

一方通行「アイツもかァ?」

土御門「ああ、随分前に別件で垣根の捜索を頼んだらそれっきりらしい」

一方通行「前にだとォ?」

土御門「三日間くらい連絡が取れなかった時があったらろ?その時らしい」

一方通行「なるほどなァ」

上条「とりあえず風紀委員のとこにもう一回行こうぜ。振り出しになっちまったんだからよ、なにか情報を手に入れないとな」

海原「そうですね」
419 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:10:53.56 ID:rTzw0N1F0
初春「なにも分からなかったんですか…」

一方通行「あァ、残念ながらな。それどころかもう一人行方不明者を出しちまった」

初春「え!?それって大変じゃないですか!誰なんですか?」

一方通行「浜面って言う元スキルアウトなんだがよォ」

初春「元スキル…アウトですか…うーん」

一方通行「そういやォ他の風紀委員はどうしたンだ?」

初春「はい、一応皆さんも垣根さんの捜索に」

一方通行「見つからねェか…」

初春「そうなんです、もうどうしたらいいか…」

初春「スキルアウトと言えば一方通行さん、前に垣根さんと一緒にスキルアウトを攻撃しましたよね?」

一方通行「あァ、そういやそんなこともあったな」

初春「もしかしたらスキルアウトに捕まったんじゃありませんか?報復に来たとか…」

一方通行「考えたくもねェな、まァじっとしていても仕方ねェ、行ってみるか…スキルアウトのとこによォ?」
420 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:11:41.68 ID:rTzw0N1F0
海原「お話は終わりましたか?」

一方通行「あァ」

上条「で、どうするんだ?」

一方通行「スキルアウトの連中に話を聴きに行く」

土御門「ふーん…、やはりスキルアウトになるか」

一方通行「あァ?」

土御門「知ってるぜい、お前らがスキルアウト相手に暴れたこと」

海原「上から怒られましたからね、あまり派手な動きをするなと」

一方通行「そいつは悪かったな、迷惑かけたか?」

土御門「いや、これくらいどうってことないぜ」

上条「えーっと、上条さんは…」

一方通行「少し込み入った話になるかもしれねェ」

一方通行「だからお前は帰ったほうがいいかもしれねェ」

上条「でも…」

海原「今の貴方には御坂さんが居ます、ですからどうか…」

上条「そうか、分かった。一緒に行けなくて悪いな、じゃあまたな…」

一方通行「おォ」
421 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:12:18.21 ID:rTzw0N1F0
土御門「珍しく付いてくるって言わなかったな」

海原「今の彼には大切なものがあります、むやみやたらと命を捨てるわけにもいかないでしょう」

一方通行「話が悪ければ暗部間の抗争になる、あいつの出る幕じゃねェ」

土御門「そうだな、上やんには少し荷が重過ぎる」

海原「汚れ役は僕達の仕事ですからね」

一方通行「相手が能力じゃなくて重火器を使ってくれば死ぬかもしれねェしな」

土御門「そういうことだ」

海原「では行きましょうか、そのスキルアウトのところに」

一方通行「こっちだ、少しでも変な行動を見せたら実力行使に移るぜェ?」

土御門「ふん、そうならないことを祈るぜ」

海原「どうでしょうね?ま、あちら次第と言うことで」

一方通行「行くか」

土御門「ああ」

海原「はい」
422 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:12:47.57 ID:rTzw0N1F0
「なんだお前ら?」

土御門「人を捜してる。垣根帝督、この写真の男だ。知らないか?」ピラ

「知らねぇな、てかよコイツは…」

「前に俺達に喧嘩売ってきやがったやつじゃないのか」

「おお、そう言われりゃそうだな」

「決まりだ、何も知らないし、知ってても教えねぇ」

土御門「ふん、何か知ってるなら正直に話したほうが身のためだぞ?」

「知らねぇ」

土御門「そうか、おい一方通行」

一方通行「おォ、ちょっと腕貸せ」

「あぁ?なんだてめぇ」

一方通行「もう一度聴く、何か知らねェか」

「だから何も知らねぇって言ってるだろ」

一方通行「ホントに何も知らねェみてェだな」

土御門「そうか、じゃあ行くか」

「おい、ちょっと待てや」

一方通行「あァ?」
423 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:13:19.63 ID:rTzw0N1F0
土御門「長生きしたけりゃ上を知ることだ、スキルアウト」

一方通行「またやっちまったなァ」

海原「今回はこちらで迅速に処理しておきます。ですのでご心配なさらずに」

一方通行「そうか、じゃあよろしく頼むぜェ」

海原「ええ」

piririri

土御門「ん?、俺だ」

土御門「なに?もう一度言ってくれ」

土御門「なるほどな、分かった」

海原「どちらからでしょう?」

土御門「珍しく仕事だ、至急垣根帝督を見つけ出せとな」

一方通行「ほォ、結局暗部絡みって事かァ?どうしようもねェなァ」

土御門「さあな、でも有益な情報も来た」

土御門「Equ.DarkMatter、第二位の能力を利用した駆動鎧なるものがあるらしい」
424 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:13:49.25 ID:rTzw0N1F0
一方通行「それに利用されてるってか?」

土御門「そうと決まった訳じゃないが、あると都合の悪いものらしい。垣根との関係性も調べなきゃならんしな」

海原「なるほど」

土御門「それと一方通行」

一方通行「あ?」

土御門「ファイブオーバーが出てくるかも知れない」

一方通行「ンだそりゃ?」

土御門「見たことあるはずだ、搭乗型の駆動鎧」

一方通行「…なるほどなァ」

海原「なんです?ファイブオーバーとは」

土御門「工学技術で能力者の才能を超えることを想定して作られた駆動鎧だ」

土御門「モデルケース・レールガン。第三位を再現、超越する為の駆動鎧」

海原「レベル5を超える、故にファイブオーバーですか…」

土御門「多分な」

425 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:14:37.12 ID:rTzw0N1F0
海原「ここですか?話の場所とは、ただの研究所にしか見えませんか」

土御門「得てしてそういうものだ」

海原「結標さんはどうしましょうか?」

一方通行「出来れば連れて来たくねェな」

土御門「問題ない、俺達でやるだけだ」

海原「そうですか、ではまずはどう動きましょうか?」

土御門「とりあえずEqu.DarkMatterを見つけ出し破壊、適当に研究員から話を聴けばいい」

海原「話はこちらで聴いておきます、一方通行さんには申し訳ありませんが駆動鎧のほうを…」

土御門「そうなるな、模造品とは言え第二位の能力を扱う。俺達が行った所で足手纏いになるだけだ」

一方通行「分かった、ンじゃどこで落ち合えばいいンだ?」

土御門「アジトでいい。バッテリーは大丈夫か?」

一方通行「問題ねェ」

土御門「そうか、じゃあ気をつけてな」

海原「どうかご無事で」

一方通行「あァ、分かってる」
426 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:15:03.42 ID:rTzw0N1F0
一方通行「さて、とりあえず下に行けばいいかァ?」

一方通行(あン時浜面が乗ってた駆動鎧、大分大掛かりなもンだったが)

一方通行(気にするほどのもンじゃねェな)

一方通行(気になンのはむしろダークマターのほうだな…)

一方通行(第二位の能力を利用した駆動鎧、話だけ聴くとファイブオーバーよりもやっかいだな)

一方通行(数も一つとは限らねェ)

一方通行「十分注意しねェとな」

一方通行「ここか、地下倉庫。さて…何がいるのか、楽しみじゃねェか」ギィ


土御門「随分と人が居ないな」

海原「そうですね、研究所と言うよりは駆動鎧の保管庫なのでしょう」

土御門「ここが中枢だな、入るぞ」ギッ

海原「はい」

「ん?」

土御門「女?」
427 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:15:43.57 ID:rTzw0N1F0
木山「なんだ?君達は。見たところこの研究所の人間ではなさそうだが…」

土御門「ここの人間か?」

木山「いや、違うよ。といっても信用してくれるかは分からないが」

海原「ここで何をやっているのですか?」

木山「駆動鎧を破壊しようと思ってね」

海原「見たところ普通の研究員だと思いますが、なぜそのようなことを?」

木山「なに、ファイブオーバーが気になってね。分かるかい?レベル5を超越する駆動鎧」

土御門「ファイブオーバーは知ってる。こっちは理由を聴いているんだが」

木山「私の知り合いに超能力者が居てね。その力にそっくりなんだよ、ファイブオーバーが」

木山「自分の能力が人を傷つける兵器に利用されてると知ったらその子は酷く落胆するだろう」

木山「私はもう子供たちのそういう表情を見たくないだけだ」
428 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:16:17.04 ID:rTzw0N1F0
土御門「学園都市側に知られればあんたもタダじゃすまないぞ」

木山「覚悟は出来ている。そうでなければこんな事はしない」

土御門「そうか、ならその破壊は少し待ってくれないか?」

木山「なぜだ?」

土御門「俺達にも仲間がいる、今そいつが駆動鎧を破壊しに行っている。それにあんたが背負うような闇じゃない」

木山「そうか、正直助かるよ。本当は少し怖かったからな」

土御門「それよりここのデータベースにアクセス出来るか?」

木山「一応出来るが、どうしてだ?」

海原「こちらも調べる物がありましてね、破壊を請け負う代わりにと言ってはなんですが少し調べていただけないでしょうか?」

木山「そのくらいだったら全然構わないよ、ではまず何から調べようか…」
429 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:16:42.67 ID:rTzw0N1F0
一方通行「随分と珍妙な駆動鎧だな」

『一方通行、聴こえるか?』

一方通行「土御門か?一体どこから…」

『スピーカーを通してる』

一方通行「大丈夫なのかァ?他の人間に知られたりしたらやっかいじゃねェのか?」

『いや、心配はいらない。この研究所には俺達と木山春生という研究員しかいないからな』

一方通行「誰だそりゃ」

『ファイブオーバーを破壊しに来た研究員だ。一方通行、ファイブオーバーの破壊も頼む』

一方通行「?まあいい、そっちもちゃンと調べることは調べろよ」

『任せろ』

一方通行「ンじゃ始めますか…」
430 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:17:18.53 ID:rTzw0N1F0
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

木山「凄い音だな…彼は大丈夫なのか?」

海原「第一位です。まず心配は要りません、それに彼のことは信用してますから」

土御門「しかし、この杜撰な警備…まるで破壊しろと言ってるみたいだな」

木山「この研究所はしばらく無人になっていた、研究員というよりは個人の所有物だったようだ」

海原「ふむ、誰かが駆動鎧のコレクションでもしていたのでしょうか?」

木山「さあな、さて第二位のことだったか。ここにある情報では能力を借りてあの駆動鎧を製造したとしか記されて無い、それも」

木山「随分前の話だ」

海原「また振り出しですか…」

木山「とりあえず外に出よう」カチッ

木山『一方通行くんと言ったか?入り口で待っているよ、無事に戻ってきてくれたまえ』

木山「では行こうか」

土御門「おい、何を勝手に…」

木山「帰るときは皆一緒だ」

海原「敵いませんね…」
431 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:17:46.05 ID:rTzw0N1F0

木山「やあ、お帰り」

一方通行「?おォ」

一方通行「おい誰だコイツは」

海原「先ほどお話した木山さんです。研究所のデータベースの解析を手伝っていただきました」

木山「木山春生だ、よろしく頼む」ギュッ

一方通行「おォ」ギュッ

一方通行「ンで何か分かったのか?」

海原「いえ、それが何も」

一方通行「無駄足かァ?」

土御門「いや、そうでもないぜ。結果として垣根の無事は確認できたんだ」

一方通行「どォいうことだ?」

木山「学園都市側は第二位の失踪になんら関与していないということだ」

海原「ということは、垣根さんは無事も当然です。組織的なものでないのでしたら垣根さんがやられるはずがありませんからね」

木山「灯台下暗し、案外近くに居るのかも知れないぞ?」
432 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:18:12.02 ID:rTzw0N1F0
一方通行「近くに…ねェ」

木山「そうだ、あと別に行方が分からない元スキルアウトの少年のことだが」

一方通行「話したのか?」

海原「何か分かると思いまして」

木山「先日、茶髪で鼻にピアスの痕がある少年が警備員の手によって拘束されたようだ」

木山「確か無免許運転と盗難車を扱っていたことが原因だったかな…確か彼も人を捜していたみたいだったな」

一方通行「なンで知ってるんだ?」

木山「警備員に勤めてる知り合いの知り合いが友人でね、面白ついでに聴かせてもらったんだ」

一方通行「なるほどなァ、まァ間違いなく俺達の知り合いだな」

木山「そうか、それは何よりだ。第二位のこと、無事に見つかるといいな」

一方通行「おォ、ありがとよォ」

木山「なに、気にするな。それにしても今日は暑いな…」ヌギッ

海原「そうですね、気温は高めですから。それに快晴ですからね」

土御門「だな、少し暑いくらいだ」

一方通行「じゃあ行くか」

木山「十分気をつけてな」
433 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:18:42.79 ID:rTzw0N1F0
留置場

浜面「クソッ!早く垣根を見つけなきゃいけないってのによ!」

浜面「まさか検問に引っかかるとはよぉ…!」

一方通行「無様だな、浜面仕上」

浜面「一方…通行?」

一方通行「話は通ォしてある、出ろ」


浜面「いやー助かったぜ。身元引受人がいなくてよーアイテムに連絡しようにも携帯忘れちまってなー」

一方通行「御託はいィ、垣根について知ってることを話せ」

浜面「いや、実はよ俺もわからねぇんだ。麦野に捜して来いって言われて一日目に捕まっちまったからな、あれから三週間近く経ったがまだ見つかってないか?」

一方通行「ン?」

海原「浜面さん、垣根さんは一回見つかりましたよ。おそらくあなたが麦野さんに命令されたわずか二、三日後にね」

浜面「え?」

海原「それから一週間しないうちに再び行方不明になったのです」

浜面「は?」

土御門「無駄足か…」

一方通行「チッ、おォ行こうぜ」

海原「そうですね」

土御門「だな」

浜面「お、おい!おーい!」
434 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:19:17.00 ID:rTzw0N1F0
海原「またしても振り出しですね」

土御門「うーむ、どうしたものか」

海原「一度原点回帰しましょうか?」

土御門「というと?」

海原「最初にお話を聴いた方々にもう一度詳しくお話を聴くのです。今だからこそ分かることがあるかもしれません。」

海原「灯台下暗し、木山さんが言っていたようにね」

一方通行「なるほどなァ、ちょォどいい、少し調べたいこともあったからなァ」

海原「決まりですね、ではまた後日」

土御門「ああ、そうだな。一方通行、間違っても一人で突っ走るなよ?」

一方通行「ハッ、誰に言ってやがる」

土御門「ふん…」
435 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:19:46.28 ID:rTzw0N1F0
一方通行「帰ったぞコラァ!」

木山「やあお帰り」

一方通行「あン?」

木山「どうした?入らないのか?」

一方通行「え?いや、はい」

木山「いや、驚いたよ。君がまさか芳川の言っていた能力者だったとはね。高位の能力者だとは聞いていたがまさか君とは」

芳川「お帰りなさ『お帰り一方通行』…」

結標「どうだった?垣根帝督」

一方通行「さっぱりだ、おンなじとこを行ったり来たりしたような気分だ」

絹旗「やはり超見つかりませんでしたか」

一方通行「やはりだとォ?」

絹旗「ええ、先ほどアイテムでも行方を超捜索したのですがさっぱりでした」

木山「困っているようだね」

一方通行「まァな」

木山「知恵を貸そうか」

一方通行「あァ?」
436 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:20:30.51 ID:rTzw0N1F0
心理定規「お昼に一方通行から電話が来たの」

垣根「むぐぐ…」

心理定規「あなたのことを捜してたわ」

垣根「!…んー!」

心理定規「だからね、知らないって言っちゃった」

垣根「!?」

心理定規「貴方は私だけの物だもの。ね?帝督」

垣根「…」

心理定規「そろそろご飯の時間ね。腕によりをかけて作ったからたくさん食べてね」グイッ

垣根「ぷはっ…!心理定規…なぜこんなことを…」

心理定規「決まってるでしょ?こうでもしないと貴方は私からどんどん遠ざかってくもの。だからね」

垣根「クソっ…!解放してはくれねぇのか?」

心理定規「嫌よ、このやり取りも何回目かしら…。口を開けば同じことばかり、そんなに私と一緒に居るのが嫌なのかしら…ねぇ?」

垣根「そういうわけじゃねぇ…他にやり方があるんじゃねぇのかよ」

心理定規「貴方は気づいてくれなかった。私の気持ちにね」

垣根「…」
437 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:20:58.40 ID:rTzw0N1F0
木山「女性は男性を愛するあまり独り占めをするらしい」

一方通行「?」

木山「愛するものが他の女に目移りしないようにな」

木山「どういうことか分かるか?」

一方通行「…」

木山「監禁、またはそれに相当することをするということだ」

一方通行「ならなお更、垣根がむざむざ捕まるのはありえねェな」

木山「第二位以前に能力者だ、またそれ以前に一人の少年でもある」

木山「超能力者は完璧じゃない、ましてや少年。それこそなお更だ」

一方通行「結標、心理定規の相談に乗ったって言ったなァ。話の内容、聴かせてくれるか?」

結標「ええ、もちろん」
438 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:21:26.92 ID:rTzw0N1F0
心理定規「私はどうしたらいいのかしら淡希」

結標「私の場合は彼のほうから来てくれたわ」

心理定規「それはあなた達が両思いだったからよ、私なんて…その…片思いだもの…」

結標「なら物にすればいいのよ。自分に寄ってこないのなら取りに行けばいいのよ」

心理定規「そんな事しても…垣根は私に振り向いてくれないわ」

結標「なら振り向かせるのよ」

心理定規「どうやって…能力を使っても意味無いのよ?偽りの好意なんて悲しいだけだもの…」

結標「誰が能力を使えって言ったのよ」

心理定規「?」

結標「どんなことをしてでも、ね。逃げるなら捕まえればいいの、他の女に目が行くなら行かせなきゃいいのよ」

心理定規「そうね…!ありがとう、ためになったわ。早速実践するわね」

結標「それがいいわ。はいこれ」ピラリ

心理定規「なにかしら?」

結標「今の垣根の居場所よ。私の前の保護者のところに居候してるわ」

心理定規「ありがとう、じゃあ行って来るわ」

結標「がんばってね」
439 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:21:53.26 ID:rTzw0N1F0
結標「こんな感じかしら?」

木山「…」

芳川「…」

一方通行「…」

黒夜「おい、これってもしかして…」

絹旗「しっ!」

結標「?」

番外個体「ただいまーって…どうしたの?」

芳川「あらお帰りなさい。愛穂と打ち止めは?」

番外個体「今から来るよ。一体どうしたの?」

芳川「愛について話してたわ」

番外個体「???」

木山「おや、ホントに未来の彼女みたいだな」

番外個体「誰?」

木山「ああ、申し送れた。私は木山だ、よろしく」

番外個体「はあ…?」
440 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:22:31.71 ID:rTzw0N1F0
一方通行「犯人が分かった」

絹旗「超奇遇ですね、私もです」

結標「あら?今の話で誰が犯人か分かったの?」

一方通行「あァ」

絹旗「どうするんです?」

一方通行「行って来る、もたもたしてたらマジで死んじまうンじゃねェか?」

木山「おや、行くのか?」

一方通行「半分テメェのお陰でな」ピッピッ

木山「そうか」

一方通行「土御門かァ?居場所っつーか犯人が分かった。海原連れて今すぐ出て来い。今から俺も行く」

ガチャ

黄泉川「おっと!一方通行か、どこかに行くじゃんか?」

打ち止め「また出かけるのー?ってミサカはミサカは最近構ってくれないあなたに不満を漏らしてみる!」

一方通行「友達を助けに行って来る」ザッ
441 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:22:58.11 ID:rTzw0N1F0
土御門「来たか」

海原「犯人が分かったと言うのは…?」

一方通行「犯人は心理定規だァ」

海原「お昼に電話をしたときは知らないとのことでは?」

一方通行「多分ありゃ嘘だ」

土御門「なんでそんな嘘を…」

一方通行「多分、結標のせいだな」

海原「結標さんの?どういうことでしょうか?」

一方通行「結標がしたアドバイスが原因でこォなったンだ」

土御門「よく分からないが心理定規に会えば解決するんだな?」

一方通行「多分なァ」

土御門「なら話は簡単だ。海原」

海原「はい、付近のスクールのアジトを調べればよろしいのですね」

土御門「全速力でな…!」

海原「任せてください…!」
442 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:23:24.68 ID:rTzw0N1F0
土御門「一方通行、飛べ」

一方通行「はァ?」

海原「僕が調べて土御門さんに伝えます」

土御門「そして俺がお前に逐一伝える。事は争うんだろ?モタモタするな」

一方通行「そォかい」カチッ

土御門「まずは場所が分かってる所からだ、最初は一○学区からだ。行け一方通行!!」

一方通行「あァ…!」ゴオッ

海原「次は二二学区になります。土御門さん」ピッピッ

土御門「一方通行、次は二二学区だ」

『あァ、一○学区にはいなさそォだな』

土御門「地下街に居る可能性がある。詳しい場所は携帯に地図を送る、確認してくれ」

『分かった』


一方通行「地下…」ピッピッ

一方通行「ここからだなァ?」
443 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:23:50.68 ID:rTzw0N1F0
心理定規「帝督、綺麗な顔…」

垣根「…」

心理定規「ふふ…」

垣根「…」

ドガッ

心理定規「誰かしら?」

一方通行「俺だよ」

心理定規「一方通行…!」

一方通行「手間かけさせやがってよォ。ほら、テメェら。戻るぞ」

心理定規「いやよ」

一方通行「チッ、じゃあ仕方ねェ。手荒だが気絶させてでも」カチッ

心理定規「…」ピッ

キュイイイン

一方通行「ジャマー…!!」
444 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:24:22.21 ID:rTzw0N1F0
心理定規「あなたは能力が無ければ怖く無いわ」

一方通行「クソがァ…」

心理定規「そしてハンデ持ちだもの」

一方通行「あ?…!」

一方通行(ジャミング…!しまった、運動能力が…)

心理定規「そのチョーカーのこと…聴いたわ。それで杖要らずになったのよね」

一方通行(杖無しが仇になるとはなァ…)

心理定規「オート反射も復活した筈なのに設定してなかったようね。あなたはまだチョーカーという弱点が残ってるの」

心理定規「念のために地下のアジトを選んで正解だったようね。電波も弱くなるし簡単にジャミング出来る」

一方通行(チッ)

心理定規「悪いけどそのチョーカー壊させてもらうわね。帝督が作った一点ものなんて…羨ましいもの」

一方通行(気ィ抜いた結果がこれか…!クソッタレが!)

心理定規「あなたはそこで私と帝督が一緒になるのを見てるといいわ」スッ

ジジジ…

心理定規「?」
445 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:24:47.71 ID:rTzw0N1F0
ズバッ!

心理定規「!」バッ

「はいはーい」

心理定規「麦野沈利…!そんな遠くから何かしら?」

麦野「ジャマーがあることぐらい分かってんだよ。それに私だけじゃないわよ」ジジッ

絹旗「一方通行、超大丈夫ですか?」タッ

フレンダ「うわっ、結局、本当に垣根が居たって訳よ」

心理定規「アイテム…!」ギリッ

麦野「そういうこと」ズバッ

心理定規「ジャマーが!」

麦野「さて、これで二人とも復活ね」スタスタ

麦野「ほら、あんたらさっさと起きなさいよ」
446 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:25:17.51 ID:rTzw0N1F0
一方通行「ぐっ…」

絹旗「あっ、超スイッチですね」カチッ

一方通行「すまねェ」

麦野「そうやって謝るならジャマー対策ぐらいしてほしいわね」

一方通行「おい垣根ェ!起きろォ!」

垣根「…―……―!」

麦野「あーあー、あんな縛られちゃって。オマケに周りにはAIMジャマーと来たもんだ。そりゃ逃げられないわね」

垣根「!んー!」

絹旗「もう能力は使えますよ?」

麦野「フレンダ、心理定規を…」

一方通行「いや、待て」

麦野「?」
447 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:25:43.20 ID:rTzw0N1F0
垣根「んん!」バサッ

ブチブチ!

垣根「ぷはっ、はぁーはぁー…!」グイッ

垣根「迷惑かけたな…!」ハァハァ

麦野「いいからちゃんと後始末しなさいよ」

心理定規「そんな!嫌よ!せっかく一緒になれるとこだったのに!」

垣根「心理定規…」

心理定規「嫌!!聴きたくない!言い訳なんて!」

垣根「すまない、心理定規。お前をこんなにしちまうなんてよ…」

心理定規「嘘よ!そう言ってあなたは離れてくの!」

垣根「話を聴いてくれ、心理定規…!」

心理定規「今更何を聴けばいいのよ!」
448 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:26:18.71 ID:rTzw0N1F0
垣根「すまない、お前をこんなにしちまうなんて…」ギュ

心理定規「帝督…」

垣根「これからはちゃんと傍に居てやる…だから前の心理定規に戻ってくれよ…!」

心理定規「帝督…私。嬉しい…」

垣根「ああ、喜んでくれて構わねぇ。もうどこにも行かないからよ」

心理定規「やっと一緒になってくれるのね」グサッ

垣根「あれ?」ボタボタ

一方通行「ハネムーンは病院のベッドだな」

麦野「何のんきな事言ってんのよ」

垣根「結局こんなオチかよ…」

一方通行「安心しろ、いィ医者を知ってる」
449 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:26:48.36 ID:rTzw0N1F0
垣根「いつつ…」

麦野「いやーまさかあのタイミングで包丁とはね。どこに隠し持ってたのかしら。全然分からなかったわ」

冥土帰し「とりあえず、無事でなによりだね?」

垣根「心理定規はどうなってる」

冥土帰し「彼女はちゃんと安静にしてるよ。なに、すぐ元通りになる」

冥土帰し「歩けるように回復したらまず先に会ってあげるといいね?」

垣根「ああ」

麦野「じゃあ私は行くわね」

垣根「ああ、悪かったな。面倒をかけた」

麦野「なに言ってんのよ。らしくない」
450 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:27:21.25 ID:rTzw0N1F0
一方通行「どォだった?」

麦野「大丈夫そうね。殺しても死なないわよ、アレは」

一方通行「そォか。それよりもどうしてアソコに来たンだァ?」

麦野「グラサンから連絡があったのよ。犯人の所に一方通行が向かったから行ってくれってね」

麦野「ジャマーの可能性を伝えなかったこと、大分ヘコんでたわよ?あんたとはすぐに連絡が取れなくなったって言ってたから」

一方通行「地下に居たからなァ」

麦野「ま、感謝するのね。あのグラサンに」

一方通行「そォだな。考えとく」

絹旗「一方通行!」

一方通行「おォ、お前も悪かったな」

絹旗「いえ、この程度。早く帰りましょう。みんな超心配していましたよ」

一方通行「だな、帰るかァ…」
451 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:27:58.43 ID:rTzw0N1F0
一方通行「…」

ギィ

一方通行「さすがに寝てるかァ」

絹旗「では一方通行、おやすみなさい」

一方通行「おォ、しっかり休めよォ」

絹旗「はい、では」

ガチャ

一方通行「おォ、起きてたか」

結標「あらお帰り。大丈夫だった?」

一方通行「少し危なかった、垣根も刺されたしなァ」

結標「そんなことがあったの?」

一方通行「あァ」

結標「木山さんから聴いたわ。私のせいだったみたいね」

一方通行「さァな」

結標「どうしたの?」

一方通行「少し考え事しててよォ。なァ結標」
452 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:28:27.25 ID:rTzw0N1F0
一方通行「…結婚、しよォぜ」

結標「ウソ…ホントに?」

一方通行「ウソじゃねェよ。嫌か?」

結標「嫌なわけないじゃない。愛する人にプロポーズされたのよ?」

一方通行「そりゃ良かった。今すぐには出来ねェがもう少し、俺が十八になったらすぐにだ」

結標「うん、待ってる」

一方通行「あァ、よろしく頼むよ」

結標「ねえ、一方通行。こっち来てよ」

一方通行「そりゃオマエのベッドだろォが」

結標「最後まで言わなきゃダメ?それとも言わせたいの?なんのためにこんな大きなベッドなのよ」

一方通行「イイのか?そっちに行ってもよォ」

結標「何言ってるのよ、そんな事確認する必要無いわ」

一方通行「そォか、じゃあ…」

結標「ええ」

........................
.................
...........
......
.ンッ..
.
453 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:28:53.94 ID:rTzw0N1F0
垣根「起きたか?心理定規」

心理定規「帝督…私、貴方に酷い事をしたわ」

垣根「いや、いいんだ。もう」

心理定規「そうね、ごめんなさい。もう二度と貴方の前に現れないわ、だから安心して…」

垣根「昨日言ったことに嘘はねぇ。心理定規、お前の傍に居てやる」

心理定規「仕方なしなら別にいいわ。もう貴方に迷惑は掛けたくないもの」

垣根「仕方なしじゃねぇよ、俺の意思で傍に居るって言ってるんだ」

心理定規「信じていいの?」

垣根「ああ、吹寄にもちゃんと話す。だから信じてくれ」

心理定規「うん…うん…グスッ」

垣根「今日もいい天気だぜ…?ははっ」

冥土帰し「精神のケアはもう要らないようだね?なによりだ…」
454 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:29:23.44 ID:rTzw0N1F0
番外個体「ちょっとぉー早く起きてよー起こすミサカの身にもなれって」ガチャ

ムワッ

番外個体「むっ、何この臭いは…」

番外個体「ちょっと?なんであなた上脱いでるの?」

番外個体「あれ?ムスジメも?」

番外個体「あれ?あれ?」

一方通行「あァ……???」

結標「…ん……」

番外個体「ははっ、ミサカにはちょっと刺激が強すぎたかな?」

番外個体「ミサカ、先行ってるね?あは…」

ガチャリ

一方通行「…!!起きろ!結標ェ!!」
455 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:29:53.09 ID:rTzw0N1F0
『お疲れ様です』

土御門「ああ」

『垣根帝督の捜索、ご苦労さまです。上も一安心しています』

土御門「それよりもあの駆動鎧はなんだったんだ?」

『見たとおりでございますが?』

土御門「そういう事を聴いてるんじゃない」

『あの駆動鎧は以前の垣根帝督より吐き出された能力を使用して作られたものです』

『垣根帝督が今の姿で復活した以上、あの駆動鎧は二度と作られません』

『我が上層部は未元物質の駆動鎧から生じる被害を恐れていました』

『故に利用されている可能性も考え早急に垣根帝督の行方を捜す必要がありました』

土御門「そうか」

『もうよろしいでしょうか?』

土御門「ああ」

『では、また何かあったらお願いします』
456 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:30:19.82 ID:rTzw0N1F0
『こんにちは、一方通行』

一方通行「オマエは…なンの用だ」

『垣根帝督の件、ご苦労さまです』

『危うく彼を失う所でした』

一方通行「毎度毎度、どォやって知ってるンだかなァ…」

『事実上、暗部は解体されたとはいえ平和のためにグループは存在しています』

『一連の流れを把握するのは難しい事ではありません』

一方通行「ンで?一体なンだ?」

『はい、以前同様に感謝の意を込めて別に報酬を、と思いまして』

一方通行「言ってみろ」

『結婚する権利です』

一方通行「ン?」

『聴けば結婚を考えてるが出来る年齢では無いとの事。手続きはこちらでしておきます』

『手続きには一ヶ月ほどお時間を頂きますが、あなたが適齢を迎えるよりは遥かに早い』

『ご結婚おめでとうございます。一方通行』

一方通行「式には呼ばねェぞ?」

『結構でございます。上層部ともども祝福しております。後日必要書類を輸送致します。ではまた』
457 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:31:02.30 ID:rTzw0N1F0
数日後、病院前にて

一方通行「全快したみてェだな」

垣根「なんとかな」

心理定規「あの時はごめんなさい一方通行」

一方通行「いやいい。どうってことなかったしなァ」

垣根「これから吹寄と小萌のとこに行って事情を話そうと思う」

一方通行「そォか、好きにしな」

垣根「お前はどうするんだ?」

一方通行「風紀委員のとこに行ってくる。いつまでも行方不明のわけにはいかねェからな」

垣根「何から何まで済まないな」

一方通行「同じような事件起こさなきゃ別にいィ」

垣根「はっ、そうか。じゃあ行くか心理定規」

心理定規「ええ」

垣根「あばよ、一方通行」

一方通行「おォ、じゃあな」
458 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:31:47.78 ID:rTzw0N1F0
風紀委員一七七支部

初春「えっ?じゃあ見つかったんですか?」

一方通行「あァ」

佐天「今までどこに居たんですか?」

一方通行「女に監禁されてたらしィな」

初春「ふわーそんな事ってあるんですねー」

一方通行「白井とかにも伝えてやってくれ。もォ捜す必要はないってよォ」

初春「分かりました」

一方通行「じゃあな」

初春「はい、では」

佐天「さようならー」

一方通行「さて、帰るか…」
459 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:32:15.20 ID:rTzw0N1F0
垣根「そう言う事だ吹寄、分かってくれるな?」

吹寄「そこまで言うんだったら私の入る余地は無いわね」

垣根「ああ、長い間一緒に居たんだ。情もあるし、なによりコイツには俺が居ないとダメだ」

吹寄「そう、分かったわ。お幸せにね」

垣根「小萌にも伝えといてくれ。今まで世話になったってな」

吹寄「ええ、伝えとくわ」

垣根「じゃあ、元気でな」

吹寄「そちらこそ」

バタン

吹寄「ふう」

小萌「どうでした?吹寄ちゃん」

吹寄「負けちゃいました」

小萌「そうですか、残念でしたね。でも落ち込むことはないのです」

小萌「吹寄ちゃんほど素敵な子なら新しい相手なんてすぐ見つかるのです!」

吹寄「ありがとうございます…」
460 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:32:46.16 ID:rTzw0N1F0
一方通行「帰ったぞコラァ!」

黄泉川「おお、帰ったか一方通行。ちょっと話があるじゃんよ」

一方通行「は?」

黄泉川「まあ座るじゃんよ」

一方通行「お、おォ…?」

番外個体「…」

結標「…」

黄泉川「さて、なんで話があるかわかるじゃん?」

一方通行「なンとなくな」

打ち止め「ねぇお姉ちゃん、ムスジメの首筋にある赤い痕ってなあに?ってミサカはミサカは好奇心旺盛にたずねてみたり」

黒夜「ありゃキスマークだ」

絹旗「く、黒夜…」

一方通行「…」

芳川「あらあら」
461 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:33:30.22 ID:rTzw0N1F0
黄泉川「確かにもう二人はそういう関係だし、何があっても驚きはしないじゃん。でもな番外個体に見せ付けるのは…」

一方通行「いや…見せ付けた覚えは無いンだが…。むしろ逆に見られて誤解されたというか…」

黄泉川「本当に誤解じゃんか?」

一方通行「いや…」

黄泉川「まあ見せ付けたのは誤解にしろ、してたのは本当じゃん?」

打ち止め「ねえ!何したのー?ってミサカはミサカは無性に気になってみたり!」

黒夜「そりゃセ『黒夜』」

一方通行「…」

結標「…」

黄泉川「はぁ、まあこのお話はこれでお終いじゃん、以後気をつけること。な、一方通行」

一方通行「あ、あァ…」

黄泉川「さ、ご飯にするじゃんよ」
462 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/09(月) 21:34:09.29 ID:rTzw0N1F0
一方通行「チッ…とンだ公開処刑だったぜ」

『はっ、何言ってやがる。その程度で処刑とはな』

一方通行「実際に味わって見やがれ。そンなこと言えなくなるぞ」

『そりゃゴメンだ。わざわざ辱めを受ける必要もねぇからな』

一方通行「はァ…お前今どこに居るンだ?」

『今は…第七学区のファミレスだ』

一方通行「そォか、それとよお前に言っとくことがあるンだがよ」

『なんだ?』

一方通行「今度、夕陽が見えるときに一九学区に行ってみろ。凄いもンが見れるぜ」

『機会があったらな』

一方通行「あとよォ、俺達結婚するンでよろしく」

『えっ?』

一方通行「じゃあな」ブチッ

一方通行「ふゥ、式場とか色々決めなきゃなァ…」

一方通行「…どいつを呼べばいいンだかなァ…」

一方通行「明日から忙しくなるな」

........................
..................
............
.......
....
..
.


470 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:44:56.64 ID:ZUrCs5Zt0
カチカチ

一方通行「…」

カチッ

一方通行「…」

カチッカチカチ

一方通行「ふン…」

カチ

一方通行「なるほどなァ…」

海原「あの…先ほどから何をお調べに?」

一方通行「少し結婚式についてなァ」

海原「結標さんとの挙式ですか?ご苦労様です」

ショチトル「二人はもう結婚出来る年齢なのか?」

一方通行「上が手回ししてくれてな。俺はまだ出来る年齢じゃねェが出来るようにしてもらった」

海原「思い立ったが吉日と言いますからね。早いほうがいいのでしょう。ちなみにもう誰かに教えましたか?」

一方通行「今の所知ってンのはお前らと垣根だけだな」
471 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:45:23.25 ID:ZUrCs5Zt0
海原「保護者の方々にはお知らせにならないのですか?」

一方通行「まだいいと思ってなァ。上が言う必要書類ってのも届いてねェしな」

海原「そうですか、どういったことをお調べになっていたんですか?」

一方通行「あァ、まず式の形態だな」

海原「もうお決めになったんですか?」

一方通行「チャペル挙式ってのにしようと思ってなァ」

海原「となるとウエディングドレスですね?」

ショチトル「ウエディングドレス…」

一方通行「おォ、憧れてる奴が多いらしくてな。それに結標にも綺麗に式に参加してほしいからよォ」

海原「いいことだと思いますよ?それにチャペルと言えばバージンロードですね」

一方通行「それなンだよなァ。まァそれは結標に頼るしかねェな。俺がどうこう言うもンじゃねェしな」

海原「そう言われればそうですね」

一方通行「そォいえば土御門はどォした?」

海原「急用があるとかで、あなたが来る少し前に出かけられましたよ」

一方通行「そォか」
472 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:46:06.29 ID:ZUrCs5Zt0
土御門「アレイスター=クロウリー」

アレイスター「珍しいな、呼んでもいないのに君のほうから来るとは」

土御門「お願いがあってきた」

アレイスター「お願い?いいだろう言ってみろ」

土御門「学園都市内に教会を作って欲しい」

アレイスター「教会をだと?そのようなもの、作らなくてもいくつかあるだろうに」

土御門「既存のやつじゃダメだ。俺から建築する教会の提案がある。聴いてはくれないか?」

アレイスター「いいだろう。土御門元春、君の願い受け入れようじゃないか。ただし条件がある」

土御門「何だ?」

アレイスター「最近の一方通行と垣根帝督の動向を教えてもらいたい」

土御門「そんなこと、滞空回線ですぐに分かるんじゃないか?」

アレイスター「限界がある。それに直接聴いたほうが面白いからな」

土御門「そうか。それと蘇らせてほしい人物が居る」

アレイスター「いくら私といえども失った人命を蘇らすなど不可能だぞ」

土御門「クローンの応用だ、それに脳となる思考パターンは学園側が所持してる筈だ」

アレイスター「言ってみろ…」
473 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:46:58.69 ID:ZUrCs5Zt0
結標(バージンロード…)

結標「誰にお願いすればいいのかしら」

結標「黄泉川や芳川は知り合って間もないし、かと言って小萌もどうなのかしら?」

結標「…いっそのこと座標移動でいきなり目の前に現れるのもいいわね」

結標「…いやよく考えたらダメね」

結標「本当にどうしたらいいのかしら…今度適当に一方通行に相談してみようかしらね」

結標「あら、土御門。もういいのかしら?」

土御門「ああ、話は済んだ」

結標「そう、じゃあ飛ぶわね」

土御門「俺はアジトに飛ばしてくれ」

結標「わかったわ」

土御門「頼むぜい」
474 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:47:27.81 ID:ZUrCs5Zt0
海原「時に一方通行さん」

一方通行「ン?」

海原「式場はもう決めましたか?」

一方通行「いンやまだだな。日にちも招待する奴も決まってねェンだ、何人来るか分からねェのに式場だけ決めても意味ねェだろ」

海原「ふむ…」

ヒュン

ショチトル「うわっ!いきなり現れるな!びっくりするだろ!」

土御門「いやー済まない済まない」

海原「おや?結標さんと一緒に居たのですか?」

土御門「ああ、アレイスターの所にちょっとな」

海原「そうですか」

土御門「所で一方通行」

一方通行「あ?」
475 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:47:56.19 ID:ZUrCs5Zt0
土御門「結婚するんだってな?」

一方通行「結標かァ?」

土御門「ああ、それで式場は決まったのか?」

一方通行「オマエもか…まだ決まってねェよ」

土御門「そうか、それはよかった」

一方通行「あン?」

土御門「第七学区に新しい教会が出来るらしいぞ、ウエディングチャペルのな」

一方通行「ンで?」

土御門「出来るまでにあとひと月ぐらいかかるらしい」

一方通行「そォいや、準備にもひと月ぐらいかかるって言ってたなァ」

土御門「ちょうどいいじゃないか。完成したばかりの教会で式を挙げたらどうだ?第一号だぞ?」

一方通行「それもそォだな」
476 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:48:23.17 ID:ZUrCs5Zt0
土御門「決まりだな。式場の手配はこちらでしておくよ。時期に詳しい内装も分かる、それから色々と決めたらいいじゃないか」

一方通行「だな、何人呼べるか分からねェしな」

海原「ですが最低限の準備はしなくてはなりませんよ?人の手配とか服の準備とか」

一方通行「あァ、追々な」

土御門「大丈夫か?」

一方通行「心配すンな、少しは考えてる」

土御門「だといいが…」

海原「まあ、先の事をそんなに考えても仕方ありません。結婚式については後々聴くとして今はこちらに集中しましょう」

土御門「クロスワードか?」

海原「はい、抽選で旅行券が当たるとの事ですので。知恵をお借りしてもよろしいでしょうか?」

土御門「まあ、暇だからいいぜ」

一方通行「俺も構わねェぞ」

海原「良かったですね、ショチトル」

ショチトル「ああ」
477 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:48:50.58 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「帰ったぞコラァ!」

絹旗「お帰りなさい一方通行。超荷物が届いてますよ?」

一方通行「荷物ゥ?」

絹旗「荷物というか手紙と言うか、超メール便ですがね」

一方通行「ほォ、渡せ」

絹旗「どうぞ」

一方通行「ン、飯出来たら呼ンでくれ。部屋に居る」

絹旗「超変なことしないでくださいよ?」

一方通行「一人で何しろっつうンだよ」

絹旗「一人だからこそです」

一方通行「そういえば黒夜とかはどォした」

絹旗「買出しだと思いますよ?結標さんと芳川は超知りませんが」

一方通行「そォか」
478 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:49:39.46 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「これが必要書類ってやつかァ?案外普通の方法で送ってくるンだな」

一方通行「一体何が入ってるんだァ?」

一方通行「まず印鑑…結標と…一方だとォ?まァいい」

一方通行「次に婚姻届書…ほォ、驚くことに証人の署名と押印までされてらァ…海原と土御門かァ…アイツらも年齢ごまかされてンのか」

一方通行「ンで戸籍謄本か…きちンと十八になってンなァ。俺と結標の分だな」

一方通行「ンで最後に俺の新しい身分証明書か…免許証にパスポート。これも十八仕様だなァ」

一方通行「おっと…父母の同意書まで入ってるな…ン?なンで木原なンだ?母親も木原か?誰だよテレスティーナって」

一方通行「結標のは知らねェ名前だな」

一方通行「ン?まだなンかあるな…手紙かァ?どれどれ」

『ご結婚おめでとうございます。一方通行』

『上層部ともども祝福しております。これを期にお互いを高めあい学園都市のために尽くしてくださることを期待しています』

『なお、ドレス等の準備はこちらでは出来ませんのでそちらでお願いいたします』

一方通行「ふン…」
479 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:50:06.91 ID:ZUrCs5Zt0
結標(そういえば勝手にチャペル形式だと思い込んでたけど形式によってはバージンロードなんて歩かないのよね)

結標(一方通行はどんな式にする気なのかしら…ウエディングドレスは少し着てみたいわね…)

結標「ただいま」ガチャ

絹旗「お帰りなさい結標さん」

結標「一方通行は?」

絹旗「部屋にいますよ」

結標「そう、ありがとう。入るわよ一方通行?」

ガチャ

一方通行「おォ、帰ってきたな」

結標「なに?その封筒やら手紙やら」

一方通行「上が言ってた必要書類ってやつだ。記入事項はほとンどされてるから面倒事はほとンどねェぞ?」

結標「それは助かるわね。でも親の同意書とかどうなってるのかしら?」

一方通行「ほら、俺の親は木原になってた。お前のは誰だ?」

結標「あら、前に長い間、研究所に居たときにお世話になった人ね。娘のように可愛がってくれたもの」

一方通行「そォか」
480 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:50:33.18 ID:ZUrCs5Zt0
結標「それより一方通行」

一方通行「ン?」

結標「式場とかはもう決めたのかしら?」

一方通行「今度第七学区に新しく出来る教会に決めた」

結標「あら、じゃあ…」

一方通行「おォ、ウエディングチャペルってやつだなァ」

一方通行「一生に一度の晴れ舞台だからなァ、やっぱ綺麗に出てほしいわけだ」

結標「ありがとう、素直に嬉しいわ」

一方通行「ンでよ結標。悪いンだがバージンロードの相手はそっちで探して欲しいンだわ」

結標「それくらい構わないわよ。それにもともと私が決めることだし」

一方通行「そォか、ンじゃ頼むぜ」

結標「ええ、とりあえずいつ黄泉川達に話すのかしら?」

一方通行「まずはガキ共が居ねェ時だな」

結標「じゃあ調整の日ね?」

一方通行「だな」
481 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:51:01.35 ID:ZUrCs5Zt0
後日、風紀委員一七七支部

佐天「えっ?結婚するんですか?」

垣根「まだはっきりと分かってないがな」

心理定規「第一確認する前に電話切られたものね」

垣根「そうなんだよ、えっ?って聞き返したら切りやがってよ」

初春「早いですねー。お二人が付き合ってからまだそんなに経ってないですよね?」

垣根「さあな、でもそんなもんだろうな」

白井「まあお二人が宜しいのなら祝福するのが礼儀というものですわね」

佐天「ですねー。式とか呼ばれるかなー?」

垣根「大丈夫じゃねぇか?多分呼ばれんだろ」

初春「だといいですね」

コンコン

ガラッ

「ようお嬢さん方、ここに一方通行は居るかぁ?」

垣根「あ?んだテメェは?」

「は?同じレベル5でも第二候補のほうじゃねえか。お前には用は無ぇんだよ」

「おっかしいな?そこら辺に居たうるさいレベル5に聴いたらここに最近出入りしてるって言ってたんだがよ?」

482 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:51:30.36 ID:ZUrCs5Zt0
垣根「うるさいレベル5だと?」

「ああ、一昔前の番長みたいな格好したやつだよ。やたら白かったけどな、ははっ」

「まあ居ないんなら仕方ねぇ、あばよ」

初春「おっかない人でしたね」

垣根「どっかで見たことあるな…」

心理定規「あなたヤクザにも知り合いが居るの?」

垣根「バカ、ありゃ科学者だ。多分な」

白井「一方通行さんのお知り合いでしょうか?」

垣根「多分な」

佐天「なにやら一悶着ありそうですね」

垣根「考えたくもねぇがな」

垣根「心理定規、一旦帰るぞ」

心理定規「もう帰るの?」

垣根「一応一方通行に知らせてやんなきゃな」

心理定規「そう、なら仕方ないわね」
483 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:51:57.57 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「はァ?柄悪い奴が俺を捜してただとォ?」

『そうだ』

一方通行「特徴はァ?」

『ん?そういえば横顔しか見てねぇな』

一方通行「役にたたねェな」

『仕方ねぇだろ。まあ十分気をつけるんだな』

一方通行「あァ、ありがとな」


垣根「さてこれでOKっと」

心理定規「次はどうするのかしら?」

垣根「削板を捜す」

心理定規「?」

垣根「さっきの野郎が話してた番長だ」

心理定規「ああ」

垣根「行くぞ」
484 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:52:26.69 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「柄の悪ィ奴なァ…覚えがありすぎて誰か分からねェな」

「よお!第一位!」

一方通行「テメェは…」

削板「削板軍覇だ!」

一方通行「珍しい、なンの用だ?」

削板「さっきお前を捜してる奴に会ったぞ!」

一方通行「柄悪い奴か?」

削板「悪いかどうかは分からないが刺青があったぞ」

一方通行「刺青だとォ?ますます分からねェな…」

削板「確かに伝えたからな!じゃあな!」

一方通行「あァ…」

一方通行「相変わらずうるせェ奴だなァ…」

「よう、人探しか?一方通行」

一方通行「あン?」
485 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:54:02.02 ID:ZUrCs5Zt0
「久しぶりじゃねぇかよ。あ?」

一方通行「なンでお前が…まさか俺を探してた柄悪ィやつってのは…」

木原「正解だ一方通行。なんでってお前…蘇ったからに決まってんだろ」

一方通行「何の用だ?また打ち止めを狙うってンならこの場で叩き潰すぞ」

木原「勘違いしてんじゃねぇよ。今回はそういうんじゃねぇ」

一方通行「はァ?」

土御門「俺がアレイスターに頼んで蘇らせた」

一方通行「土御門ォ…!どォいうつもりだ…?」

土御門「せっかくの結婚式なんだろ?血の繋がった親は用意出来ないが育ての親ぐらいは、と思ってな」

木原「ま、そういうことだ」

土御門「一度の晴れ舞台なんだ。お前のためにと思ってな。余計な真似かも知れないがどうか受け入れて欲しい」

一方通行「チッ、まァいい」

木原「ははっ、決まりだな。しばらくはコイツらと行動してる、日取りが決まったら連絡してくれや。じゃあな」

土御門「またな、一方通行」
486 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:54:29.01 ID:ZUrCs5Zt0
結標「死人が生き返ったですって?」

一方通行「まァそォだな」

結標「変な話ね」

一方通行「土御門のヤロォがアレイスターに頼んだって言ってたからなァ。変な話には間違いねェな」

結標「そろそろ黄泉川が帰ってくるわよ?」

一方通行「絹旗達はどォした?」

結標「アイテムの集まりに行ったわ。黒夜共々ね」

一方通行「丁度イイな。今夜にでも話すか」

結標「それがいいわ。次の機会なんてわかったものじゃないから」

一方通行「とりあえずリビングに出てるか」

結標「ええ」

ガチャ

芳川「あら?まだ愛穂は帰って来てないわよ?」

一方通行「たまにはなァ」

芳川「そう」
487 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:55:00.38 ID:ZUrCs5Zt0
黄泉川「今帰ったじゃーん」

芳川「お帰りなさい愛穂」

黄泉川「おお、ただいまじゃん桔梗。ん?珍しいじゃん二人揃ってリビングに居るなんて」

一方通行「そォだな。とりあえず座れよ」

黄泉川「ん?何か話しでもあるじゃんか?」

一方通行「あァ、これから先のことに関するとても大事な事だァ」

黄泉川「ご飯の後じゃダメじゃんか?」

一方通行「絹旗とかに聴かれるとマズイ話なンだよ。ガキ共も同様になァ」

黄泉川「そうか、じゃあ手を洗ってくるから少し待っててほしいじゃんよ」

一方通行「お前にも関係ある話だ、芳川。座れェ」

芳川「あら?私もなの?」

一方通行「あァ」
488 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:55:29.46 ID:ZUrCs5Zt0
黄泉川「さて、話って何じゃん?」

一方通行「俺達結婚しようと思う」

黄泉川「は?」

芳川「!?」

一方通行「聴こえなかったか?結婚するって言ってンだがよォ」

黄泉川「あ…わ…結標、それは本当じゃんか?」

結標「はい、本当ですけど…」

芳川「ウ、ウソよ!そんなのウソよ!」

一方通行「なに言ってやがる。ウソなわけねェだろ」

芳川「私達もまだだってのに貴方達が結婚だなんて!」

黄泉川「桔梗、少し落ち着くじゃんよ」

芳川「そ、そうね…うん。貴方達まだ未成年でしょ?親の同意書とか、それに一方通行。あなた十八なの?」

一方通行「ほらよ」パサッ
489 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:55:56.32 ID:ZUrCs5Zt0
芳川「こ、これは…」

黄泉川「親の同意書まできちんとあるじゃんよ…」

芳川「身分証明書まで…証人のサインも…」

一方通行「納得したかァ?」

黄泉川「ま、まあ結婚については私がとやかく言う権利は無いじゃんよ」

芳川「私は納得しないわよ!」

黄泉川「き、桔梗、ひがみはそれくらいにしとくじゃんよ…」

黄泉川「ふう、まあ二人が決めた事だし私からは文句も無い」

黄泉川「私達以外の誰かに話したじゃんか?結標は小萌先生に話したか?」

一方通行「知り合いの二、三人になァ」

結標「私はまだ…」

黄泉川「そうか。式の日取りとか場所は?それとお金は…大丈夫か?」

一方通行「まだだ。式場がまだ出来てねェからな。それと金は心配すンな」

黄泉川「出来てない?まぁそう言うなら心配はしないじゃん。結標もきちんと小萌先生に話すじゃんよ」

結標「はい」

黄泉川「とりあえず夕飯を食べるじゃんよ」
490 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:56:42.84 ID:ZUrCs5Zt0
木原「バカ、そこはスキルアウトじゃねぇ、アンチスキルだ」

ショチトル「なるほど」

海原「誰ですか?あれ」

土御門「一方通行の育ての親だ」

海原「おや、ではあの方が噂の木原数多ですね。しかし彼は亡くなったはずでは…」

土御門「俺が結婚式に必要だと思ってな。アレイスターに頼んで蘇らせたわけだ」

海原「そうですか。しかし一方通行さんに知らせないで大丈夫でしょうか?」

土御門「さっき会わせてきたから問題無いぜい」

海原「なるほど、ならば心配は無用ですね」

木原「あーあーあー違ぇ違ぇ。そこは自分だけの現実だ、なんだよマクアフティルって」

ショチトル「そうか?私はこれだと思ったんだが…」

木原「何で能力を使うのに必要な物が剣になんだよ。いいかぁ?クロスワードってのはなぁ…」

海原「ショチトルの相手もしてくれてるようですし、本来は安全な人そうですね?」

土御門「さぁなー」
491 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:57:25.88 ID:ZUrCs5Zt0
後日

小萌「ええー!!」

結標「ちょっと、そんなに驚かなくても…」

小萌「そりゃ驚くのです!!やっと住める環境が見つかったって言うから涙を?んで見送ったら今度は結婚ですよ!?」

一方通行「オマエちゃンと説明して出てこなかったのか?」

結標「見てのとおりよ」

小萌「黄泉川先生のマンションに居るのは知ってましたが、まさか彼氏さんのところに居たって言うのは初耳なのです!!」

結標「まあ、それはちゃんと説明しなかった私が悪いわね…」

小萌「そうなのです!きちんと説明が無いともし何かあったらどうしようも無いのです!」

小萌「えーっと結婚でしたっけ?」

結標「ええ」

小萌「お相手は一方通行ちゃんですね?」

結標「ええ」

小萌「一方通行ちゃん!えっと…」

一方通行「なンだァ?」
492 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:57:51.25 ID:ZUrCs5Zt0
小萌「手続き等はもう終わったのですか?」

一方通行「粗方なァ」

小萌「式の形式はどうなのですか?ウエディングですか?」

一方通行「そォだ」

小萌「そうですか、黄泉川先生やお友達にはお話したのですか?」

一方通行「まァな」

小萌「ふむ…では次はドレスやタキシードの準備ですね?」

一方通行「はァ?」

小萌「まさか一方通行ちゃんはその服装で出る気だったんですか?」

一方通行「は?いや…別に…そンなわけじゃねェ…」

小萌「そうですか?怪しいですがまあいいでしょう」

小萌「しっかり服装の準備をするのですよ?」

一方通行「おォ」

小萌「では結婚式、楽しみにしてるのです。絶対呼んでほしいのです!」

結標「ええ、絶対呼ぶわ」

小萌「ではまた!困ったらいつでも頼ってくださいね?」

一方通行「あァ」
493 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:58:19.63 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「タキシードかァ…」

結標「ちょうどいいから見にいきましょう」

一方通行「だなァ」

結標「ん」

一方通行「なンだ?」

結標「手」

一方通行「あァ、そうか」ギュ

結標「うん、じゃあ行くわよ」ギュ

一方通行「は?…」ヒュン


結標「ここね?」ヒュン

一方通行「っと…能力か…」

結標「さ、さっさと行くわよ」

一方通行「お、おォ、待て!」

結標「なに?」

一方通行「ここで決めンぞォ」

結標「ええ」
494 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:58:49.00 ID:ZUrCs5Zt0
従業員「いらっしゃいませ、何かお探しで?」

結標「ウエディングドレスと…タキシードをね」

従業員「でしたらこちらへ。ご結婚ですか?」

一方通行「あァ」

従業員「そうですか、おめでとうございます。先にどちらから御覧になりますか?」

結標「先にタキシードをお願いしてもいいかしら?」

従業員「畏まりました。ではご主人こちらに…」

一方通行「ン」

従業員「タキシードと仰りましたがフロックコートやモーニングコートも人気ですよ」

一方通行「タキシードでイイ。フロックやモーニングは似合わねェ気がしてな」

従業員「分かりました。では色はどうなさいますか?」

一方通行「…店員、ちょっとイイか?」

従業員「はい、なんでしょうか」
495 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 20:59:39.84 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「結標のほうにも店員やってくれ」

従業員「と、言いますと?」

一方通行「当日までに秘密にしておきてェンだ」

従業員「ああ、なるほど。畏まりました。少々お待ちください」

一方通行「あァ」


女従業員「奥様」

結標「なにかしら」

女従業員「ご主人がお選びになっている間ドレスのほうよろしいでしょうか?」

結標「別に構わないわ」

女従業員「ご主人、ドレス姿は当日まで見ないとのことなので」

結標「あら、そうなの?ちょうどいいわね。私も当日のお楽しみにしたかったし」

女従業員「ええ、ではこちらに」
496 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:00:08.32 ID:ZUrCs5Zt0
従業員「お待たせしました」

一方通行「おォ」

従業員「では改めまして色は何になさいますか?黒と白がございますが…」

一方通行「黒…いや、白だな」

従業員「でしたらこちらですね…」スッ

一方通行「ン?おい、コイツは蝶ネクタイかァ?」

従業員「はい、タキシードは蝶ネクタイが基本となっておりまして…」

一方通行「普通のネクタイでもイイか?」

従業員「ええ、大丈夫ですよ。ですが普通のネクタイは来賓の方々が着用されますので、出来れば避けた方がいいかと」

一方通行「いや、構わねェ」

従業員「分かりましたではネクタイですが…」

一方通行「黒の無地のヤツにしてくれ」

従業員「はい、畏まりました」
497 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:00:33.40 ID:ZUrCs5Zt0
従業員「ドレスグローブはどうなさいますか?」

一方通行「式は室内だからいらねェな」

従業員「はい、背広はこちらになります。襟はどうなさいますか?」

一方通行「ピークドラペルで頼む」

従業員「畏まりました。側章パンツですが裾はどうなさいますか?」

一方通行「シングルだァ」

従業員「着用は黒のサスペンダーになりますが…」

一方通行「サスペンダーだとォ?」

従業員「はいクリップ式と釦止め式、背部はX型とY型がございますが」

一方通行「…ベルトでもイイかァ?」

従業員「ベ、ベルトですか?」

一方通行「あァ」

従業員「ですがベルトは本来使用されないのですが…」

一方通行「俺は構わねェ。頼めるか?」

従業員「ご主人がよろしいのでしたら…」

一方通行「悪ィな」

従業員「ではサイズの方を…」
498 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:00:59.56 ID:ZUrCs5Zt0
女従業員「ドレスライン、いかがなさいましょうか?」

結標「ドレスライン?」

女従業員「はい、簡単に言ってドレスの形になりますね」

結標「ああ、なるほどね」

女従業員「言うよりも見ていただいたほうが分かりやすいかと」

結標「そうするわ」

女従業員「こちらがそうになります」

結標「これいいわね」

女従業員「Aラインですね。大分ポピュラーなタイプです」

結標「このピッチリしたやつは…」

女従業員「マーメイドラインです。外国の女性陣がパーティなどの際に着用するドレスですね」

結標「随分凄い形のドレスもあるのね…昔のアイドルみたいな…」

女従業員「ミニですね…」
499 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:01:31.86 ID:ZUrCs5Zt0
結標「悩むわね…」

女従業員「こちらなんてどうですか?」

結標「さっきのに似てるわね」

女従業員「エンパイアライン。Aラインほどバスト下が広がってはいませんが落ち着きがあります」

結標「うーん、ドレスは最初のでいいわ」

女従業員「Aラインですね。畏まりました。次に小物ですが…」

結標「ええ、案内してちょうだい」

女従業員「どうぞ、こちらへ」

結標「随分とあるわね」

女従業員「はい、でもお選びになるのは少しですからそれほどでもございませんよ」

女従業員「パニエやトレーンはこちらの物になりますね。まずはグローブから」

結標「…うーん」

女従業員「基本的には袖の長さと素材の違いですね。素材もレースやシルクなどですね」

結標「とりあえずシルクでお願い。袖は…長袖で」

女従業員「畏まりました」
500 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:02:01.72 ID:ZUrCs5Zt0
女従業員「次はベールですね。こちらも大きさが様々なのですが…」

結標「あんまり大きいと顔が隠れちゃうわね」

女従業員「そうですね、お顔を隠すのが嫌でしたら小さめのものもありますよ」

結標「じゃあベールはそれでいいわ」

女従業員「はい、では靴ですが…」

結標「靴はパンプスでお願いするわ」

女従業員「おや、もうお決まりになっていたんですか?」

結標「ええ、まあね」

女従業員「では最後にティアラですが、着用なさいますか?」

結標「ええ、ぜひお願いしたいわね」

女従業員「畏まりました、後ブーケは…」

結標「ラウンドブーケでお願い」

女従業員「はい…畏まりました。ではサイズを計りますのでこちらに」

結標「ええ」
501 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:02:30.01 ID:ZUrCs5Zt0
女従業員「次はベールですね。こちらも大きさが様々なのですが…」

結標「あんまり大きいと顔が隠れちゃうわね」

女従業員「そうですね、お顔を隠すのが嫌でしたら小さめのものもありますよ」

結標「じゃあベールはそれでいいわ」

女従業員「はい、では靴ですが…」

結標「靴はパンプスでお願いするわ」

女従業員「おや、もうお決まりになっていたんですか?」

結標「ええ、まあね」

女従業員「では最後にティアラですが、着用なさいますか?」

結標「ええ、ぜひお願いしたいわね」

女従業員「畏まりました、後ブーケは…」

結標「ラウンドブーケでお願い」

女従業員「はい…畏まりました。ではサイズを計りますのでこちらに」

結標「ええ」
502 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:03:07.96 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「終わったか」

結標「待たせたかしら?」

一方通行「いンや、大丈夫だこれくらい」

従業員「では手続きの方よろしいですか?」

一方通行「おォ、ンでよォ」

従業員「はい?」

一方通行「レンタルするにはレンタルするンだがよ。実は日にちが決まってないンだわ」

従業員「失礼ですが式場はどちらに?」

一方通行「第七学区に新しく出来る教会なンだがよォ」

従業員「ああ、でしたら大丈夫ですよ。その教会でしたらオープンの日にちを知っていますので」

従業員「第一号でよろしいですよね?」

一方通行「あァ」

従業員「分かりました。では最初の式の日にお持ちいたしますので」

一方通行「よろしく頼む」

従業員「では手続きとお支払いのあと最終フィッティングに移りますので、もう少々お時間いただきますね?」

結標「ええ」

一方通行「おォ」
503 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:03:35.26 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「すっかり遅くなっちまったなァ」

結標「仕方ないわ。いずれはしなきゃならないことだし」

一方通行「それもそォだな。でもあんなに種類があるとは思わなかったなァ」

結標「同感よ、色々と見えない所に気を使わなきゃダメだったもの」

一方通行「ご苦労なこった…ン?」

結標「どうしたの?」

一方通行「悪ィ、先帰っててくれ」

結標「何か用事かしら?」

一方通行「あァ、少し行くところがある」

結標「そう、夕飯はいるの?」

一方通行「食うよ、ちゃンと黄泉川に伝えといてくれ」

結標「分かったわ、じゃあ気をつけてね」

一方通行「おう」
504 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:04:22.53 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「さて…」

ガチャ

店員「いらっしゃいませ、こんばんは」

一方通行「ウエディングリングを探してるンだが」

店員「宝石などはお決まりで?」

一方通行「あァ」

店員「ではリングですね。サイズなどは分かりますか?」

一方通行「大丈夫だ」

店員「ではリングを決める前に宝石などお聴きしてもよろしいでしょうか?」

一方通行「宝石はダイヤモンドだ」

店員「はい、ではリングになりますが…」

一方通行「このリングに色を付けれるか?」

店員「はい、お付けすることは出来ますが…」

一方通行「オーダーメイドって形になンのか?」

店員「そうですね、色を付けるとなると」

一方通行「ンじゃ頼むわ、悪ィな」

店員「いえ、ではこちらでお話を…」
505 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:04:54.61 ID:ZUrCs5Zt0
次の日

一方通行(さて、次は人の手配だなァ…しかし、どうしたもンかなァ)

インデックス「こんにちは!あくせられーた!」

一方通行「ン?」

上条「よお、一方通行」

一方通行「なンだ、三下とシスターか」

上条「いい加減に三下と呼ぶのは…」

一方通行(ン?シスター?)

一方通行「おい三下」

上条「…なんでしょうか」

一方通行「オマエ、牧師の知り合いとかいるか?」

上条「牧師っていうか神父は居るが…」

一方通行「そォか、話がある。お前らちょっとファミレスまで来い」

インデックス「ありがとうなんだよ!」

上条「えっ、おいインデックス!」
506 ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:05:26.66 ID:ZUrCs5Zt0
上条「えっ?お前結婚するの?」

一方通行「まァな」

上条「へぇー、お前十八だったのか」

一方通行「まァな」

上条「それで牧師を捜してたのか。まあ神父も牧師も変わらないし大丈夫だろ」

インデックス「それは違うんだよ!」

上条「え?」

インデックス「神父はカトリックのまたは聖教の聖職者で牧師はプロテスタントの聖職者なんだよ」

上条「まあ、何を言ってるのかよくわからないが別にステイルでも問題無いんだろ?」

インデックス「それはそうだけど…でも教会ならちゃんと神父さんや牧師さんが居ると思うんだよ。だからわざわざステイルを呼ぶ必要も無いと思うんだよ」

一方通行「ン、それは考えてなかったな…」

上条「なんだ?まだ分かって無い事があんのか?」

一方通行「多分なァ」
507 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:05:52.41 ID:ZUrCs5Zt0
木原「ところでよぉ土御門」

土御門「なんだ?」

木原「教会で一番乗りで式を挙げるのはいいんだが大丈夫なのか?」

土御門「どういうことだ?」

海原「教会を祈りの場として大事にしてる方がおられる中、そのような中途半端な気持ちで式を挙げるのはどうなのか?という事ですね、木原さん」

木原「そぉだよ。分かってんじゃねぇか」

土御門「それなら安心しろ、教会と言っても結婚式専用のものだ。プロテスタントのチャペル。いわば偽チャペルだ」

海原「神父などはどうするのですか?」

土御門「知り合いを手配するつもりだ」

海原「ちなみにもう完成はしたのですか?」

土御門「そろそろだな。そういえばはっきりとした見取り図などが出たんだ。一方通行に教えてやらないと…」
508 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:06:23.08 ID:ZUrCs5Zt0
ヴーッヴーッヴーッ

一方通行「ン、メールか…」

上条「神父も牧師も実際変わらないんじゃないか?」

インデックス「確かに結婚式のは雇われが多いかもしれないけど聖職者うんぬんの話になると大分違ってくるんだよ!」

上条「は、はぁ」

一方通行「式場の話なんだかよォ」

上条「ん?どうした?完成の日にちとかはっきりしたか?」

一方通行「まァな、あと形式なんだがよ…プロテスタントのチャペルらしいな」

上条「プロテスタントっていうと…確か牧師だっけ?」

インデックス「そうなんだよ!」

一方通行「あンま変わらないンだろ?そのステイルって奴に頼めるかァ?なンか結婚式のためだけの教会だから神父が居ないらしィンだわ」

上条「おう、任せとけ。式、呼んでくれんだろ?」

一方通行「あァ、世話になったしなァ。それと式の予定は来週だ、そのうち招待状を出す」

上条「ああ、楽しみにしてるよ」

一方通行「金、置いとくな。ンじゃまた」

上条「こ、こんなに!ありがとうございます!」
509 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:06:55.02 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「まァ良くも悪くも普通の広さだなァ、知り合いは全員入りそォだ」

一方通行「とりあえず帰ったらガキ共にも話しとくかァ」

一方通行「しっかし意味分からねェな。プロテスタントとかカトリックとか…」

一方通行「式場は来週完成か、招待状の手配もしなきゃなァ…」


上条「もしもし?ステイルか?」

『なんの用だい?上条当麻』

上条「知り合いが今度結婚するんだよ、」

『それで?』

上条「神父、頼まれてくれないか?」

『…切るぞ』

上条「待て待て!俺もインデックスも大分世話になった奴なんだ!頼むよ!な?」

『いつ行けばいいかな?』

上条「さすが!式は来週らしいからもうこっちには来ていてくれ!」

『分かった、その内行くよ』

上条「助かるよ、じゃあな」
510 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:07:21.15 ID:ZUrCs5Zt0
絹旗「なんですか?話って」

黒夜「早く話してくれよ兄ちゃん」

番外個体「ミサカ待ちくたびれちゃうんですけど」

打ち止め「まだまだー?ってミサカはミサカは耐えきれずに不満を漏らしてみたり」

一方通行「今から言うから黙って聴け」

一方通行「来週、結標と結婚しよォと思う」

絹旗「え?」

番外個体「は?」

打ち止め「おぉー」

黒夜「ふーん。式には呼んでくれんだろ?テレビ見っからじゃあな」

絹旗「結婚ですか?ずいぶんと早いですね」

番外個体「ホント、スピード結婚だね。ミサカびっくりしちゃったよ」

打ち止め「やっとあなたも幸せのゴールインだね!ってミサカはミサカは心からおめでとう!」
511 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:08:11.77 ID:ZUrCs5Zt0
一方通行「来週知り合い共に招待状を出そうと思ってな。黄泉川達にはもう話してンだ、知り合いに言う前にまずオマエらだ」

絹旗「届けとかはもう出したんですか?」

一方通行「明日、結標と一緒に出しに行く」

絹旗「そうですか、でしたら私は超何も言えませんね。おめでとうございます一方通行」

番外個体「ミサカも特に無いかな、とりあえずおめでとさん」

一方通行「おォ」

絹旗「今夜は明日に備えてもう寝たらどうですか?明日は超大忙しですよ」

一方通行「だな、少し早ェが寝るとすっか」

絹旗「おやすみなさい一方通行」

番外個体「おやすみー」

打ち止め「おやすみなさーい!」
512 : ◆Lp4e6dlfNU :2011/05/11(水) 21:08:37.20 ID:ZUrCs5Zt0
次の日

一方通行「さて、届けも出したし後は招待状だなァ」

結標「そうね、住所とかはどうするの?」

一方通行「そこらへンは海原たちに任せりゃイイ。俺たちは招待する奴を決めりゃイイからなァ」

一方通行「それよりもよォ結標」

結標「なに?」

一方通行「バージンロードの相手はもォ決まったかァ?」

結標「え、ええ。まあね」

一方通行「頼むから木原は勘弁してくれよォ」

結標「意味が分からないわよ」

一方通行「まァ木原を出す意味だな」

結標「そうよ、私その人の事全然知らないもの」

一方通行「ンじゃまァやりますか」

結標「ええ、ついにここまで来たわね」

一方通行「もォ来週の話だ、不安か?」

結標「ううん、嬉しいわ」

一方通行「そォか、なによりだ」

......................
................
...........
.......
...

0 件のコメント:

コメントを投稿