2014年6月18日水曜日

上条「俺実は白井が好きなんだ」土御門「」

1ゴミ箱[saga sage]:2012/04/05(木) 23:41:33.68 ID:gMfe2w4M0

土御門「…………ゑ?」

上条「え?」

土御門「すまんカミやん、ちょっと耳がおかしかったみたいだ、もう一回言ってくれ」

上条「いやだから、俺実は白井が好なんだよ」

土御門「休み時間に何を言うかと思ったら笑えない冗談だにゃ~、エイプリルフールはもうおわったんだぜい?」

上条「嫌々、冗談じゃなくてだな? ほら、時々あるだろ? 自分の本当の気持ちに気づくとか」

土御門「…………話しを聞かせてくれ」



上条「おっ、聞いてくれるか! いつになく素直だな」

上条「えーっと、最近上条さんはなんとも解せなくてですね? こうなんていうか、心のモヤモヤが晴れないって言うか」

土御門「ほぉ」

上条「それで、そのモヤモヤが一瞬だけ晴れる時があったんですよ」

土御門「そ、それは一体どんな時だったんだにゃ~?」ビクビク

上条「そう、あれはまさに俺が特売を買い損ねた時だった……」



2 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/05(木) 23:46:04.69 ID:gMfe2w4M0

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上条「はぁ……不幸だ」

上条「あのビリビリのせいで特売買い損ねるし、なんかいつにもましてより一層なんか物足りないし」

上条「あぁ……なんだろうこれ、すごい鬱だこれ」

  「ちょっとそこの貴方、とまりなさい!!」

上条「こ、この声は……まさか!!」バッ

白井「さっき一般市民から高レベルの能力者が無能力者を襲っていると通報がありましたの……って」

上条「白井じゃねぇか!!」

白井「また貴方ですか。という事は高レベルの能力者と言うのはお姉さまの事ですのね」

白井「まったく、もうそろそろ完全下校時刻を迎えるんですから、面倒事は引き起こさないで欲しいですの」

上条「お、おう!」

白井「まぁお姉さまの事ですし、どうせ一方的に襲われたのでしょう?」

上条「お、おう!!」

白井「一々取り締まっていたらキリがないですの。だから今回は大目に見て見逃してあげますわ」

上条「お、おう!!!」

白井「…………さっきから一つ返事ばかりですのね。まぁいいですわ」

白井「それでは、また今度何かの機会にあった時はよろしくお願いいたしますの。上条さん」ニコ

上条「はぅう!?」ズキュ-ン


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3 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/05(木) 23:46:38.84 ID:gMfe2w4M0

上条「という事があったんだ」

上条「そしてその時に気づいたんだ! これが……これが恋なんだと!!」

吹寄「ブッーーーーーーーー!!」

姫神「。」バタン

土御門「………」prrrrrrrr

土御門「あ、ねーちん? 元気にしてるか?」

土御門「あぁ、今回はその――――――――という事があったんだにゃ~」

土御門「俺も悲しいぜよ。でもこれも仕方ないにゃ~」

土御門「あぁ、じゃあばいばいにゃ~」ピッ

上条「神裂か?」

土御門「大した事じゃないぜよ」

土御門(今頃飛び降りとかやらかしてなきゃいいけどにゃ~)

青ピ「それで、カミやんはその後どうしたん?」

上条「うぉお!? いきなり出てくるなよ!」

青ピ「ひどい! さっきからずっといたやん僕!!」

上条「そ、そうだったのか、悪い悪い」

土御門「そんな事より早く続きを話せぜよ」

上条「おぉ、そうだな」

上条「えーっと、何処まで話したかな」

青ピ「カミやんが恋だと気付いた所までだけん」

上条「お前関西弁どうした。まぁいっか、えーっと......」
4 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/05(木) 23:47:06.95 ID:gMfe2w4M0

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上条「ま、待ってくれ白井!!」

白井「はい? なんですの?」

上条「そそそそれでそのーなんだ、事情聴取とかはしないのか?」

白井「まぁ本来ならそうするんですが……別にいいでしょう、いつもの事ですし」

上条「いやそんな事言わないでしようぜ! 事情聴取!!」

白井「な、なんですの?」

上条「大事な事なんだからしっかりやらないと駄目だろ? な!?」

白井「なんでそこまで必死にするかは知りませんが……わかりましたの、ならお姉さまも呼んで一緒に――――「だめだ!!」

白井「へ?」

上条「あいつを巻き込むわけにはいかねぇ! 俺一人が悪いんだよ!!」

上条「だから、俺だけを事情聴取してくれ!」

白井「ですが、話を聞く必要もなくお姉さまが貴方を一方的に襲ってたのではないんですの?」

上条「ぐっ……えーっと、ほら! 白井だってあいつを責めたりしたくないだろ?」

白井「まぁそれもそうですが…………」

上条「だからさ、いいだろ? 俺だけで」

白井「うー……分かりましたの。でも、そうすると一つ困った事がありますの」

上条「なんだ? 魔術師か!?」

白井「(魔術師……?)いえ、今から事情聴取するとなると、完全下校時刻を完全に過ぎてしまいますの」

上条「おのれ完全時刻!!」フシュルルル

白井「別にそれは問題ないんですの。寮監にも風紀委員の仕事として遅れていると言えば問題は無いのですが」

上条「じゃぁ何が問題なんだ?」

白井「場所、ですの」

白井「一応風紀委員の正式な仕事としてやるからには、完全下校を過ぎた後に適当に外で取り調べを行う分けにはいきませんの」

白井「かといって一七七支部は使えませんし……」

上条(これは……圧倒的チャンス!?)

上条「な、なら俺の寮でやらないか?」

上条(しまったやらないかってなんだよ!)

白井「へ? 貴方の……ですの?」

上条「(よかったスルーされた)あぁ、今ならだれもいないし、丁度夕飯だし。まだ食べてないだろ?」

白井「夕飯ですの? まぁそうですが……」

上条「なら丁度いいよな、じゃあいこうぜ!」ガシ

白井「えっ!? ちょ、ちょっと急に手をつかまないでくださいまし!」

上条「あっ、ご、ごめん! そのー嫌だったよな、こんな奴につかまれるなんて」

白井「いえ、そのー嫌ではないんですの……きゅ、急につかまれたから驚いただけですのよ」

上条「そ、そうか? なら……いいかな」スッ

白井「うぅ…………は、はいですの///」ギュ


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5 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/05(木) 23:47:43.92 ID:gMfe2w4M0

上条「っとここまでいったんだあああああ!!」

土御門「こ、これが……これがフラグメーカーが本気を出した結果だと言うのか……!?」

青ピ「あぁ、もしもし? 壁殴り代行でっか? ちょっと永久パスを発行したいんやけどなー」

上条「おまえら!?」

土御門「それにカミやん」

土御門「まぁなんだ、カミやん」

青ピ「とりあえずオチは決まってるんでなーカミやん……堪忍してや!!」

男共「「「「「「ウォオーーーーーーーーーー!!!」」」」」」ドドドドドドドドド

上条「なんか増えてるしって不幸ギャーーーーーーーーーーー!!」





13 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/06(金) 00:47:42.77 ID:ifE3NnBm0

上条「いつつ……」

吹寄「ふ、ふん! あんな話するからよ!」

上条「あれ、吹寄か。ってこのバンソーコーとか、吹寄がやってくれたのか?」

吹寄「そうだけど、感謝しなさいね」

上条「あぁ、ありがとうな」ニコ

吹寄「っ…………!!/// そ、そそそんな事よりも、さっきの話。貴様、本当なの?」

上条「さっきって……ああ! 俺の好きな人の奴か?」

吹寄「うぅ……そ、そうだけど。本当なの……?」

上条「あぁ、もう恋に目覚めた上条さんは誰にもとめられませんよ」キリ

吹寄「そ、そう……それはよかったわね、はは…………」

上条「?」

吹寄「それで、あの後どうなったの?」

上条「えーっとあの後って?」

吹寄「そのーなんていったかしら。その風紀委員の子を家に連れ込んだんでしょ?」

上条「あぁ白井か? 別に連れ込んだって分けじゃないけど......」

14 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/06(金) 00:48:56.89 ID:ifE3NnBm0

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白井「上条さん、少しよろしいでしょうか?」

上条「ん? なんだ?」

白井「確か、上条さんの御家には居候が居た筈ですわよね?」

上条「居候? 何のことだ?」

白井「はい?」

神浄『神は言っている、ここで邪魔される運命ではないと』

白井「か、上条さん? なにをいって……」

上条「さ、さっさと入っちまおうぜー」

白井「ちょっ、ちょっと押さないで欲しいですの!」

上条「ふぃー、ただいまー」

スフィンクス「ニャー」

上条「おースフィンクスー、いい子にしてたかー?」

スフィンクス「んにゃ~」

白井「…………上条さん、一つお聞きしますわ」

上条「おう、どんどん聞いてくれ」

白井「そのスフィンクスとか言う猫に着せている……その白い修道服の様な物はなんですの?」

上条『気にするな!』

白井「は、はぁ……?」

上条「さ、あがってくれ」

白井「お邪魔しますの」

上条「じゃぁとりあえず飯作っちまうか。ちょっとまっててくれよ~」

白井「あら、わたくしの分は気にしないでいいですのよ?」

上条「いいっていいって、気にすんなよ」

白井「ならせめて手伝わさせていただきますの」

上条「お、サンキュー。じゃぁこれ切ってくれるか?」

白井「承知しましたの」

上条「はい、包丁……って、え?」スポン

白井「はい?」

15 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/06(金) 00:49:34.79 ID:ifE3NnBm0

上条(ほ、包丁の持ち手から刃の部分がすっぽぬけただとぉお!?)

上条「あぶねぇ白井!!」ガバァ!

白井「きゃっ!」ドン

上条「ふぅ、危なかったぜー。大丈夫か? 白井」

白井「そ、その、色々と大丈夫ではないのですが……とりあえず退いてくれませんですの?///」

上条「へ? ってうわああわわわすんませんごめんなさい本当にすみませんでしたーーー!!」ドゲザー

白井「そんなに謝らなくてもいいですのに……ちょっとうれしかったですの」ボソ

上条「へ?」

白井「い、いぇ何もいってませんわよ? さ、早く作ってしまいましょう」

上条「お、おう」

上条(あんな事したのに許してくれるなんて……ええ子や白井わ)


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16 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/06(金) 00:50:34.19 ID:ifE3NnBm0

上条「という事があってだなぁ」

吹寄「それで、貴様はその子を押し倒したって事ね」

上条「いやそんな人聞きの悪い事いうなよ!!」

吹寄「だってどう聞いたってそうじゃないの」

上条「いやまぁ結果的にはそうなっちまったけど......」

吹寄「それで? その後はどうしたの?」

上条「えーっと、楽しくおしゃべりして白井は帰ったぞ?」

吹寄「はぁ……」

吹寄(事情聴取じゃなかったのかしら)

上条「それでなんと! この上条さんは幸運な事に今度また会う約束までしてしまったのです!!」

姫神「それ。本当?」

上条「おう! それもなんとなんと、白井から誘ってくれたんだ!!」

吹寄「う、嘘でしょ……?」

姫神「場所は。何処?」

上条「えーっと、確か今日の夕方六時に公園だったっけな」

吹寄(夕方の六時に公園って)ヒソヒソ

姫神(絶好のデートスポット)ヒソヒソ

上条「まぁなんで誘ってくれたかはわかんねぇけど、上条さんはやりますよぉ!!」

吹寄「まさか貴様……」

上条「あぁ、女の二人にこんな事を言うのはおかしいけど……俺の告白を、応援してくれないか」

姫神(本当に。人選ミス)

吹寄(でもまぁ、これが上条の選んだ道なんだから仕方ないわね)

吹寄「分かったわ。頑張りなさいよ、上条」

上条「おう!」

姫神「でも。急がなくていいの?」

上条「へ?」

姫神「もう。六時10分」

上条「え? でもまだ俺の時計は……って4時半で止まってるじゃねえかぁ!!」

吹寄「ほら、早く行きなさい」

上条「おう、じゃあまたなー!」ノシ

姫神「いってしまった」

吹寄「いいじゃない? これはこれで」



※姫神はいっちばん最初からいました

 
29 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/08(日) 21:54:05.66 ID:QLJzXwBk0
――学園都市 公園――


上条「ハァッハァ…………」タッタッタッタッ

上条「くそ、今何時だ!?」

時計<六時半ッス

上条「もう三十分もたったのかよ!」キョロキョロ

上条「はぁ……もう帰ったのかな」

上条「折角上条さんにも幸せが訪れたかと思ったんだけどな…………」 チェストー!>

上条「ん?」チラ

御坂「ふぅ、今日は狙った物が出てきたわ。ラッキー☆」

自販機<………

上条「おい御坂、なにしてんだ?」

御坂「なによ、なんか文句あ……ってあ、あんた!」クル

上条「お前まさかまだやってんのかよ」

御坂「べべべ別にいいじゃないの! そんな事より、こないだは良くも逃げたわねぇ!?」

上条「そんな事って……はぁ、もういいや。帰ろ」スタスタ

御坂「あっ、ちょっとまちなさいよ!! まだ話が!」

上条「あー今上条さんはすごいブルーな気持なんですよだからもうお前に構う程の体力もありませんサイナラ」ノシ

御坂「待ちなさいよ!!」

上条「待ちません」スタスタ

御坂「待ちなさいって……言ってるのに、なんで待ってくれないのよ~!!」シクシク

上条「ええええ!? なんで泣いてるんですかこの子!!」

御坂「だ、だってあんたが……私を無視するから」メソメソ

上条「だ~もう、別に無視してないだろ? ほら、もう泣くなって!!」

御坂「じゃぁ、私の願い。一つだけ叶えてくれる?」グスン

上条「あぁもう聞いてやるから泣くなって」

御坂「はい、ありがとう」ケロッ

上条「…………は?」

上条(嘘泣きぃいいい!?)
30 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/08(日) 21:55:06.59 ID:QLJzXwBk0

御坂「今言ったわよねー? なんでも一つ願いを聞くって」

上条「てめぇ、汚ねぇぞ!!」

御坂「ふっふーん、騙されたのはあんただし?」

上条「くっそぉ……!!」

御坂「じゃぁ今から言うから、しっかりと聞きなさいよ!」

上条(なんだ、何が来る…………?)

御坂「しゅ、週末に……ゆゆゆ遊園地に一緒いこ!!」

御坂(きゃーーー!! 言っちゃった!!)

上条「…………は?」

上条(なんだこいつ)

上条(あーつまりあれか)

上条「罰ゲームだな?」

御坂「え……?」

上条「そうか、そういう魂胆か」

上条「俺と一緒に行きたいとか言っといていざ行くと他にも女がいて『なにこいつー』ってやつだな?」

御坂「やっ、別にそういうわけじゃ」

上条「そりゃそうだよな毎回こんな風に俺にとっかかってくる奴が俺と一緒に遊びたがるとかねぇよ」

御坂「いやだからそういってるんだけど……」

上条「はぁ……結局俺には春はこないのか…………」

御坂「もう!! だから普通にい、一緒に行きたいんだっていって――「上条さん?」

御坂「え?」
31 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/08(日) 21:55:36.96 ID:QLJzXwBk0

上条「はっ!! 白井か!?」

白井「よ、よかったですの!! 私たった今来た所でして、もう上条さんお帰りになってしまったかと思ってましたの!!」ガバッ

上条「うぇ!?/// しししししらいさんオチツキニナッテ」

白井「!!」サッ

白井「ここここれはその、違うんですの! 決していやらしい気持ちなんて…………///」

御坂「く、黒子、あんたいまなにを――「いや、別にうれしかったから良いんだけど......」

白井「い、今の言葉は本当ですの……?」

上条「あーいや、俺も別にそんな変な考えじゃないけど」

上条「別に白井ならいいかなぁ~なんて」

白井「そ、そうなんですの……///」

御坂「………」

御坂(これは幻覚?)

上条「///」

白井「///」

御坂(そう、これはきっと夢よね。だってあの黒子がこいつとこんなに中良い筈ないもん)

御坂(きっと自販機を蹴った時に弾みで寝ちゃったのね。ハハッ、私ったらドジなんだから!)

上条「と、ところで今日はなんで呼んだんだ?」

白井「あっ、そうでした」ガサゴソ

上条「ん……?」

白井「ありましたの」

上条(チケット?)

白井「えーっと…………」モジモジ

御坂(あれ? そのチケットって確か…………)

白井「か、上条さん! 週末に私とその、遊園地に一緒に行ってほしいんですの!!」

上条「遊園地に……一緒に?」

白井「えぇ」

上条「一緒に?」

白井「はい」

上条「なぁ、それってもしかして……」
32 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/08(日) 21:56:08.61 ID:QLJzXwBk0

上条「デートのお誘い……だったりするんでせうか?」

白井「は、はいですの!!」


御坂(なんで私の時とこんなに対応に差があるのよおおおお!!!)ガンガン!!

御坂(………)

御坂(帰ろう。きっと夢だからね、うん)
33 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/08(日) 21:56:35.00 ID:QLJzXwBk0

上条「それでそのー、俺なんかでいいのか?」

白井「何故ですの?」

上条「だってほら。白井と俺とじゃ釣りあわないだろうし」

白井「そんな事ありませんの!!」

白井「上条さんはかっこよくて、やさしくて、男気にあふれていて」

白井「私の……主人公ですの」ギュ

上条「いっ!?」

白井「それとも……私と一緒に行くのは、やはり嫌なんですの?」

上条「いや、そんな事あるわけねえじゃねえか」

上条「是非連れてってもらいますよ」

白井「では、これをお受け取りになって」

上条「遊園地のチケット……って、これカップル用じゃねえか!!」

白井「あら、いけません?」

上条「別にいけない事もないけど……」

白井「それでは受け取ってくださいませ」

白井「今日はそれをお渡ししたかったから呼んだんですの」

上条「お、おう。ありがとうな」

白井「では、時間等は裏に書いてありますので。私はそろそろ帰りますわ」

白井「それではまた週末に…………上条さん♡」シュン

上条「!!」


上条「さっきの名前には……愛情が籠っていた!!」

上条(まてよまてよ? 今日白井から会いたいって言ったのといい、カップル用のチケットといい)

上条(さっきの愛情といい)

上条(まさか白井、俺の事……)

上条「脈……あり?」

34 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/08(日) 21:57:07.43 ID:QLJzXwBk0

一方通行「俺達も遊園地にいくぞォ」

番外「……は?」

打ち止め「急にどうしたの?ってミサカはミサカは急な話に興奮を隠せなかったり!!」

一方通行「なァに、ちょっと三下がおもしろそうな事になってるんでなァ」

一方通行(良かったなァ、三下。お前にも春が来たかァ)

61 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/14(土) 23:45:03.21 ID:MEE4SaHD0
――学園都市 とある遊園地――

AM9時 


白井「………」 キャッキャッ!>

白井「………」 ハヤクハヤクーッテミサカハミサカハ>

白井「………」 コラー!ハシルンジャアリマセン!!>


AM9時30分


白井「………」 ハマヅラー!!>

白井「………」 マテムギグフゥ>

白井「………」 チョウハマヅラデスネ>


AM10時


白井「…………遅いんですの」

白井「あの方に限って何も言わずに断るなんてありえないとは思いますが……」

白井「やはり、黒子の事等眼中にないのでしょうか」

白井「あのチケットを受け取ってくれた時、黒子は……決心しましたのに」

白井「ただの思い込みだったんですのね…………」

白井「はぁ……帰りまし――「おーい!!」

白井「!!」
62 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/14(土) 23:45:37.01 ID:MEE4SaHD0

上条「白井ー!!」

白井「か、上条さん!!」パアァ

上条「遅れてすいませんでしたぁ!!」

白井「いぇ、いいんですの! ただ来てくれただけで、黒子は……黒子はうれしいんですのよ」

上条「でも、一時間も遅れちまったんだし……なんかお詫びをさせてくれ!」

白井「お詫びですの?」

上条「あぁ。なんでもいいんだ。俺の気が済むまでこきつかってくれて構わない」

白井「本当に な ん で も いいんですの?」

上条「お、おう。ドンと来い!」

白井「ふぅん……そういう事なら」

上条(やべぇ…………勢い余ってとんでもない事言っちまった)

白井「そうですわねぇ」

上条(いや、これはもしかして「手を繋いで」とか来るかもしれない!!)

白井「決めましたわ」

上条(まっ、そんな事あるわけないか)

白井「では、これをしていただきましょう」スッ

上条「え?」

白井「はいっ」

上条「えーっと白井さん? 急にこっちに手を突き出してどうしたんでせうか?」

白井「見て分かりませんの?」

上条「その、分からないって分けでもないんだけどもしあってなかったらとかそれがですねぇ」

白井「分かってるなら早くしてほしいんですの」

上条「じゃぁ……行くぞ? 間違っても知らないからな?」

白井「どうぞ、構いませんわよ」

上条「そ、それじゃぁ……えい!!」ガバ

白井「…………は?」
63 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/14(土) 23:46:12.54 ID:MEE4SaHD0

上条「こ、これでいいのか?」

白井「ななななな何を急に私を担ぎ上げているんですの!?」

上条「いや、これは担ぎ上げてるんじゃなくてお姫様抱っこって奴で」

白井「そんなのどうでも良いんですの! 何故こうしたのかを聞きたいんですのぉ!!」

上条「あれ? やっぱり間違ってた?」

白井「『あれ?』じゃありませんの!」

上条「ご、ごめん。すぐに降ろすから」

白井「あっ…………」

上条「ほら、立てるか?」

白井「え、えぇ。大丈夫ですの」

上条「えーっと、結局さっきはどうしてほしかったんだ?」

白井「まだわかってらっしゃらなかったんですのね……なんだか変な方向に鈍感ですのね」

上条「?」

白井「と に か く ! 今後一切こういう事は無いようにしてほしいですわ!」

上条「うっ……ご、ごめん」

白井「分かったならいいんですのよ? だから……はい」スッ

上条「え? ま、また?」

白井「今度はお間違いないようにしっかり言いますわよ?」

上条「是非そうしてほしいんですの」

白井「真似をしないでくださいまし!!」

上条「はは、ごめんごめん」

白井「もぅ…………」

上条「それで、どうしてほしいんだ?」

白井「手を」

上条「手?」

白井「出してくださいませ」

上条「?」スッ

白井「はい、これで良いいですわよ」ギュ

上条「ってなんで俺の手を握ってんだよ!」

白井「あら、いけません事?」

上条「いや、いけない事も無いけど」

白井「さっき言ったでしょう? なんでもすると」

白井「まさか約束を破るなどと、そんな事を私より年上の高校生がそんな事言いませんわよね?」

上条「ぐっ……わ、わかったよ!」ギュ

白井「ならいいんですの。さっ、早く行きますわよ!」ダッ

上条「あっ、ちょっとひっぱんなって!」

白井「うふふ…………」タッタッ

白井(ついに握ってしまいましたわ! 上条さんの右手……あったかいんですの)

上条(なんだかんだで白井の手を握ってるわけだけど……やっぱり、嫌じゃないのかな?)

64 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/14(土) 23:49:51.53 ID:MEE4SaHD0
――遊園地内――


一方通行(三下の奴ァ、まだ中に入ってねェみたいだな)

打ち止め「ねぇねぇ! 最初は観覧車に乗りたいってミサカはミサカは満面の笑みで断言してみる!」

一方通行「おう、行くかー」

番外個体「…………妙に素直」ボソ

一方通行(丁度良い、どうせなら全部の個室に設置すッかァ)ニヤァ

番外個体「はぁ……」

打ち止め「?」
65 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/14(土) 23:51:07.40 ID:MEE4SaHD0
終了
短いけど勘弁ね。
時間があればすぐかけるみたいなんでもしかしたら明日も投下できるかもねー。
ま、期待はしないでくださいよ。
ノシ
71 :ゴミ箱[saga]:2012/04/15(日) 21:36:40.23 ID:YL92lAY+0
安価
黒子が一番最初に乗りたいor行きたいアトラクション

1.ジェットコースター
2.お化け屋敷
3.コーヒーカップandメリーゴーランド
4.観覧車(一度とは限りません)

↓先着6レス

ちなみに時間帯は「朝」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]:2012/04/15(日) 21:38:12.15 ID:h/YnoBA9o
2
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]:2012/04/15(日) 21:39:09.93 ID:2dVcVJhuo
3
超スピードで回すとか上条さん一人で乗ることにとかなりそうだが
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[sage]:2012/04/15(日) 22:17:54.75 ID:+Ol4lPkN0
1
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]:2012/04/15(日) 22:52:13.96 ID:+10KbgnGo
1
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/04/15(日) 23:13:24.25 ID:miHeUe2I0
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県)[sage]:2012/04/15(日) 23:16:16.71 ID:e1U7fN3No
78 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/15(日) 23:28:45.18 ID:YL92lAY+0
なんという1率。
しかし今日はもう遅いので投下はまた今度です。
でわでわー ノシ

96 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:43:14.15 ID:RCBraOsI0
――遊園地内――


上条「それで、とりあえず入ったわけなんですけどね?」チラ

白井「~♪」ギュゥ

上条(手を握るから恋人繋ぎに進化してるんです。どうしてこうなった)

上条「白井。ちょっと聞きたい事があるんだけどさ」

白井「聞きたい事ですの?」

上条「うん」

白井「常識の範疇ならばなんでもお答えしますわ」

上条「白井はさぁ、俺と手を繋いでて……嫌じゃないのか?」

白井「嫌って……何故?」

上条「そりゃー普通に考えてこんな冴えない男と手を握ってうれしい奴なんて居ないだろ?」

上条「だから、白井はこんな事してて嫌じゃないのかって思ってさ」

白井「はぁ……まだそんな事をいってらっしゃいますのね」

白井「では、もう一度言いますので良く聞いててくださいね?」ズィ

上条(ちょっ、近いっすよ白井サン!!)

白井「上条さんはかっこよくて、やさしくて、男気にあふれていて」

白井「不幸で鈍感でお人好しで時々お馬鹿で」

上条「そ、そんなにひどいのか俺…………」ズーン

白井「でも……」ギュ

上条「え?」

白井「そんな上条さんは……いえ。そんな上条さんだからこそ」

白井「私の〝主人公〟なんですのよ?」

上条「ひ、主人公……?」

白井「えぇ。だから…………」ピト

上条(顔が! 白井の顔が俺のかかか肩に乗っかってますの!!)

白井「嫌なわけがありませんの。むしろ、す……」

上条「す……?」

白井「す、すすす好きだから良いんですの...///」ボソボソ

上条「え……? いっ、今好きって――――「さっ、早くいきますわよ!」

上条「あっ、ちょっとまてよ!」

白井「心配なさらずとも」ヒュン

上条「へっ!?」

白井「お望みならば、黒子は貴方の傍にずっといますわよ?」

上条「わ、分かったから……もう、勝手に行くなよ?」

白井「はいですの♡」ギュ

上条「う~ん……///」ポリポリ
97 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:43:50.43 ID:RCBraOsI0

上条「おい……本当にこれに乗りたいのか?」

白井「いけませんの?」

上条「いや、いけないってこたないけどさ」


ジェットーコースター <ラッシャイ!


上条「まっ、いっか」

白井「ほら、早くいきますわよ!」タッタッタッ

上条「あっ! だから急に走るなって!」タッタッタッ
98 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:44:52.85 ID:RCBraOsI0

――ジェットコースター――


白井「ジェットコースターなんて久しぶりですの」カタカタ

上条「そういや俺も最近乗ってなかったな」カタカタ

白井「最近乗ってなかったって事は、ここに来てなかったって事ですのね?」

上条「そうだけど……それがどうかしたか?」

白井「ふふ♪ あまり気にしないでくだいさいまし」

上条「そうか……ってもう落ちる!?」ゴォオ

白井「キャーーーーー!!」ゴォオオオ

上条「おぉ!」ゴォオオ

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

白井「すっごくたのしかったんですの!!」

上条「あぁ……」

上条(まさかあの超音速旅客機のせいでジェットコースターに慣れてしまったなんて言えない)

白井「あっ! 次はあれに乗りましょう、上条さん!」

上条「おぉ? コーヒーカップか! 上条さん張り切っちゃいますよ!」

白井「それは楽しみですの!」



――コーヒーカップ――



白井「こ、これはすさまじい『G』ですのぉぉおおおお~~~~」グルングルン

上条(白井が抱きついて離れなぃぃぃいいいいい!!)グルングルン

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

白井「うぅ……」

上条「だ、大丈夫か?」

白井「え、えぇ。私はこういう事に少々体性がありますので問題ありませんの」

白井「私よりも、上条さんの方こそ顔が真っ赤ですけど……どうかなさったんですの?」

上条「え!? いや、これはその~」

白井「?」

上条「ほら、お前ずっと俺にさ……」

白井「!!」カァア

白井「そ、それは失礼しましたの///」

上条「あーほら! 次行こうぜ、次!」ギュ

白井「あっ」

上条(ナチュラルに手を握ってしまった!)

白井「…………離しませんの」

上条「え?」

白井「上条さんがなんと言おうと、この手は離しませんの!」

上条「そう……か。ははっ! じゃ、行こうぜ!」

白井「はいですの」ニコ
99 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:45:47.29 ID:RCBraOsI0

――メリーゴーランド――


上条「さっきから激しいのばっかだったからな」

白井「まぁ、たまにはいいですわね」

上条「そうだ、白井」

白井「黒子」

上条「……え?」

白井「白井ではなく、黒子と呼んで欲しいんですの」

上条「でも、名前で呼ぶのは……」

白井「私の名前……嫌いなんですの?」

上条「いやいや! そんな事ありえないって!」

白井「では、呼んでください」

上条「えーっと……」

上条「く……黒子」

白井「はい、なんですの?」ニコ

上条(くそ、やっぱその笑顔は卑怯だ! 直視できない程かわゲフンゲフン)バッ

白井「上条さん? 急に顔をそむけてどうしたんですの?」

上条「それ!」

白井「へ?」

上条「く、くく黒子も俺の事をさんづけして呼ぶのやめてくれないかな?」

白井「それは……普通に呼んでいいという事ですの?」

上条「そりゃー俺だって黒子にさんづけされるのはちょっと……アレだから」

白井「それでも、やはり私は年下にあたりますし……」

上条「別にいいと思うんだけどなぁ」

白井「では、こうしましょう」



白井「当麻さん♪」

上条「はぅう!?」ズキュン


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

上条「はぁ……満たされる」

白井「なにかいいました?」

上条「いや、なんでもない」

白井「そうですの?」

上条「うん」

白井「…………本当に?」

上条「…………うん」

白井「………」ジー

上条「………」ダラダラ

白井「……言ってください」

上条「はい」キリ
100 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:46:14.40 ID:RCBraOsI0

――遊園地内レストラン――


白井「うふふ♡」スリスリ

上条「うぅ……」

店員「お客様、ご注文は?」

上条「あっ、和風ハンバーグでお願いします」

店員「はい、わかりました。そちらのお客様はどうなさいますか?」

白井「同じ物をお願いしますの」

店員「わかりました。お飲物とデザートはいかがなさいますでしょうか?」

上条「えーっと……じゃぁこの特大パフェで。飲み物は水をお願いします」

店員「かしこまりました。とミサ……」

上条「……みさ?」

店員「………」

上条「…………行け」

店員「はい」スタスタ

上条(もしかして、俺らって結構監視されてる?)

白井「当麻さん、どうなさったんですの?」

上条「いや、なんでもないよ。ってかそろそろそれをやめてほしいんでせうが……」

白井「あら、嫌なんですの?」

上条「嫌じゃないけどさ」

白井「じゃぁいいですわね」スリスリ

上条(なんだろう……まだ恋人にもなってないのにこれは明らかに順序がおかしい気がする)

店員「おまたせいたしました。こちら、和風ハンバーグでございます」コト

上条「おっ、きたか」

店員「パフェは後程持ってきますので、少々お待ちください」

白井「そういえば、どんなパフェを頼んだんですの?」

上条「ん? そういや良く見てなかったな……ブッ!」

白井「あら、これは……?」

上条(どうみても二人用、しかもちゃっかり〝男女用〟って書いてあるよ! なんだこれ!!)

白井「こういう事なら、私大歓迎ですの。さっ、早く食べましょう?」

上条「お、おぅ……」

上条(しっかし、さっきのはまずかったかな……)
101 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:46:41.59 ID:RCBraOsI0

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


上条「今の俺、満たされてるなって」

白井「満たされてる……ですの?」

上条「あぁ」

上条「黒子と一緒にいると、すごく充実するんだよ」

白井「それは……本当に?」

上条「本当だよ」

上条「黒子がいない時とか、上条さんすっごく鬱だったんですよ」

上条「それが今は、充実してるんだ。いや、幸せっていうのかな?」

白井「幸せ……」

上条(ノリで大変な事言っちゃったよ。逃げられたりしないよな……?)

白井「私も」

上条「え?」

白井「今、すっごいうれしくて……幸せですの!!」ガバッ

上条「へ!? ちょっとまっ――――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
102 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:47:55.23 ID:RCBraOsI0

上条(って感じで結局こうしてるんだよなー)カチャカチャ

白井「ご馳走様。なかなかおいしかったですわね」

上条「結構安い割にはな」

白井「……当麻さん?」

上条「なんだ?」

白井「デートの最中にお金の事を言うのは少しKYと言うものですの」

上条「あっ……ごめん」

白井「謝る事でもありませんわ。次から気を付けてくださいね?」

上条「以後、気を付けます」

上条(ん? 次?)

店員「お客様、こちら、特大パフェでございます」

白井「ほら、当麻さん。きましたわ」

上条「ん? あぁ、きたの……oh...」

白井「スプーンが一つしかありませんの」

上条「じゃ、じゃあ俺取ってくるよ」

白井「あ……まってください!」

上条「え?」
103 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:48:27.60 ID:RCBraOsI0

白井「その~……一つだけでは、いけないんですの……?///」

上条「いけないわけじゃないけど……いいのか?」

白井「……はい」ニコ

上条「じゃぁ……たべるか」

白井「あっ、ちょっと……」ヒョイ

上条「ん?」

白井「はい、アーン」

上条「……え?」

白井「アーン」

上条「あ、アーン……んぐ」パク

白井「ふふ♪ やっぱり、これぐらいやらなければいけませんの」

上条「いけないって……なにが?」

白井「それは……ヒミツですわ」

上条「?」

白井「では、今度は当麻さんの番ですの」

上条「え!?」

白井「はい」ヒュン

上条「うわっとっと! 瞬間移動でスプーンを移動させるのは危ないだろ」

白井「アーン」

上条「……まじか」

上条「えーっと……はい」

白井「ん……む~」パク

上条「おいしいか?」

白井「当麻さんがたべさせてくれたんですのよ? 美味しくないわけがありませんの」

上条「それはこっちも同じなんだけどな」

白井「じゃぁ、もう一回……アーン」

上条「はぁ……まぁ、いいかな」
104 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:49:12.07 ID:RCBraOsI0

上条「さて、昼飯も食べたし。次は何処に行くか」

白井「そうですわね~……では、ここいいきましょう」

上条「ん? ここは……」



上条「……本当にここに入るのか?」

白井「え、えぇ」

上条「超……学園迷宮」
105 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:49:37.14 ID:RCBraOsI0
――超・学園迷宮――


ジョウシキハツウヨウシネエ!

白井「キャアアアアアアアアア!!」

ユカイニケツフッテサソッテンオカア!?

上条「こっちくんなああああ!!」

ブチコロシカクテイネ

白井「たすけええええええええ!!」

チェイサー!!

上条「自動販売機が襲ってくる!?」


 一時間半後


上条「やっと……終わった…………」ガク

白井「黒子は、ななななんいも悪い事はしてませんの」

上条「もう……絶対こんなとこはいりたくねぇ」

白井「まったくですの……あっ」

上条「どうした? あっ」ギュゥ

上条(まさか……ずっと抱き合ってた?)

白井「………」

上条「ご、ごめん! すぐ離――「このままで!」

白井「このままで……行きましょう?」

上条「……分かった。行こうか」

白井「///」

106 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:50:04.88 ID:RCBraOsI0

白井「もう、こんな時間ですのね」

上条「あぁ……」


時刻は夕方の四時頃。
遊園地を包み込むように、夕日が照らされている。


白井「私には、寮の門限がありますの……だから、そろそろ帰らないといけませんの」

上条「そう……か」


白井の顔には、夕日で隠しきれない程の暗がりが広がっていた。
この時間を、終えなければいけない。
そんな絶望感ともとれる感情が、徐々に自らに圧し掛かっている。

だがそれは、上条も同じ事だった。

白井黒子。上条が初めて心の底から好いた人であり、自分にとっての〝幸福〟
それと離れるなど、どんな不幸よりもつらい事。

だから、つながりが欲しい。
二人だけの、誰とも違う、つながりが。


上条「じゃあさ、白井。最後に――」

白井「観覧車に」

上条「え?」

白井「観覧車に乗りましょう」


なんだ、っと上条は思う。結局、白井も同じだったのかと。
もしかしたら、心と心がつながっているんじゃないか。

今までは不幸だのなんだので誤魔化してきた。
けど、今なら本気で、自信を持ってそう言えるだろう。
107 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:50:57.97 ID:RCBraOsI0

係員「はい、どうぞォー」

上条「よっと」

白井「ほっ」ヒュン

上条「瞬間移動ずるい」

白井「能力者の特権ですの」


最後の時を運ぶゴンドラに乗り込んだ二人。
それを出迎えるは、夕日に照らされた学園都市だ。


白井「きれいですの……」


観覧車の、中間部分に差し掛かったところ。
思わず声を漏らしてしまった白井。


上条「高いな。これで最上部じゃないんだろ?」

白井「えぇ、そのようですわね」

上条「………」

白井「………」


だが、話が続かない。ゴンドラ内に、微妙な空気が漂っている。

二人っきりで、邪魔する者などいない。だが、あきらかに二人を隔てる壁が存在している。
見えないが、何よりも高くそびえたっている壁。
その壁が、二人が持とうとするあらゆるつながりを絶っていた。


上条(くそ……なんか言えよ、上条当麻!)

上条(もしかしたら、これが最後のチャンスかもしんねぇんだぞ!!)


自らを叱咤し、その壁を乗り越えようとする上条。
だが、彼の勇気は、それをする程大きくも無ければ、立派な物でもなかった。

今までの不幸が積み重なってできた、ある種の〝教訓〟
これをすればこうなる。こんな事をしても無駄。
そんな不幸による学習が、今この上条を縛り付け、抑え付けている。
108 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:51:34.70 ID:RCBraOsI0

白井「………」

上条(くそ……結局、何もできないのかよ…………)


そして、一人で壁と闘っていた上条に、救いはやってくる。
ゴンドラが最頂部にさしかかった頃。


白井「ねぇ、当麻さん」

上条「……あっ。な、なんだ?」


上条が乗り越える事ができなかった壁を、そんなもの元々ありはしないと言った風に話しかけてきた白井。
それに対して、一瞬だが反応が遅れてしまった上条。


白井「率直に聞きますわ。今、当麻さんは私と居て、どうですの?」

上条「どう……?」


質問の意図を理解する事が出来ない上条。
それを察したかどうか。白井は、瞬間移動により上条の隣へと移動する。


白井「私は、上条さんといて幸せですの」

上条「俺といて?」

白井「えぇ」

白井「言葉で説明等できる物ではありませんけれど」

白井「ただ、当麻さんと居るだけで、軽くイってしまいそうになるほどに……」


その言葉が上条の耳に届くのと同時に、白井の体も上条の体に密着していた。
上条が驚愕しているのをよそに、一人その体を。いや、全てを掌握していく。


上条「なっ……」

白井「もう、今日いただけでわかりましたの。
   私、白井黒子は、当麻さんがいなければ……もう、だめなんですのよ?」

上条「ッ……!」


白井の一言一言に、体が酔心するのが分かる。
確実に彼女の世界に飲まれていく。


白井「それで……当麻さんは、どうなんですの?」

上条「俺……俺は」


思考が完全に単一の物となっていく。
心の装飾が全て、白井黒子によって剥がされていく。

今の上条には、もう目の前の一つの物に対してしか考える事ができなかった。


上条「黒子といて、幸せだ。何度も言ってるけどな」

上条「これからまたお前と分かれて、一人で暮らして。
   そんなで、また一人で不幸だって叫んで。そんな生活、俺だってもう耐えられない」

白井「そう……ですの」


結局、白井のペースに飲まれてるんだと思う上条。
年下にリードされるなんて、情けないと思う。

だが今は、それが心底うれしかった。
もし一人だったら、目の前にそびえ立っていた壁など、到底越えられなかっただろう。
109 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:52:45.69 ID:RCBraOsI0

上条「なぁ、白井。俺からも一つ、聞いていいかな」

白井「なんですの……?」


白井には、これから上条が言うであろうことは分かっていた。
いや、それ以外を望んでいなかった。答えも全て、用意してある。

だからこそ、今白井は、少し怖かった。
もし望む物と違ったら? そんな考えが、この短時間にふと脳裏に浮かぶ。

だが、それを打ち消すのもまた、目の前に居るこの男の笑顔。
恐怖、不安。今白井の胸の中に浮かびつつある物全ての幻想は、この男によってぶち殺される。
110 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:53:31.16 ID:RCBraOsI0



上条「俺とさ――」



そして、時は来る



上条「これからも一緒に――」



それでいて、最初から定められたレールを走るかのように



上条「ずっと一緒に、いてくれないか……」



一人の少年の意思は、確実に彼女の元へと伝わっていった......


111 :ゴミ箱[saga sage]:2012/04/22(日) 22:54:44.40 ID:RCBraOsI0
終了。
へたい地の文と展開には目をつぶっていただきたい。
あと誤字チェックしてないからやばいかも。

さて、こっからどうしますか。まぁ、ぼちぼち考えます。
ではまた来週会いましょう。 ノシ

112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/04/23(月) 01:41:07.75 ID:Zlx0MYVGo

来週まで舞ってる
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]:2012/04/23(月) 01:42:20.71 ID:Xay+fK8ko
乙~

126 :ゴミ箱[sage saga]:2012/04/29(日) 00:41:56.62 ID:Klp1Vzm60
申し訳ありません、私事により、一旦投下を中止させていただきます。

再開できるのが一週間後か一ヶ月後かはわかりません。
ただ、生きている限りは、絶対に続けたいと思っています。

自分も突然な事で、正直戸惑っています。

とにかく、ここまで読んでくださった方には本当に申し訳ない気持ちで一杯です。
それでは、また会えたら会いましょう。

本当に、すいませんでした。
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋)[sage]:2012/04/29(日) 00:44:51.16 ID:5x8c+F/lo
生活は大事からね、落ち着いたら続き頼むねー
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本)[sage]:2012/04/29(日) 02:40:29.91 ID:RZ5Bfc0do
待つ…いつまででも…待つんだ…それしかないッ…
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]:2012/04/29(日) 06:44:01.41 ID:Ts49PVB2o
舞ってる

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